【みんなで実況】ジョジョの奇妙な冒険 第6部連載中スレ

  • 1奇妙な粗筋書き24/06/11(火) 19:31:24

    週刊少年ジャンプ 2000年1号より「ジョジョの奇妙な冒険 第6部 ストーンオーシャン」という漫画がスタートした


    この漫画を連載当時に帰った気分で思う存分語りましょう


    尚、この漫画は刑務所内にて新しいジャンプを1日1話ペースで発行されているようです


    たまに執筆者がDISCを抜き取られて変な時期に休載したり合併号になったりしますが気にしないでくださいね



    連載中スレとは連載終了した漫画作品を第1話~最終話まで順々に、


    『現在連載されているもの』つまり現在進行形で語り合うスレです。


    ●ただし、あらすじは単行本基準で進行していきますが、


    ●まれにページが多く、やむを得ず同シナリオでも複数に分ける場合があります。


    ●(「第1話・A」とか「第2話・前」等)


    ●スレ住人から教えられた場合は別ですが、この場合、


    ●区切りのいい所や一定のページで一旦切り上げる場合があります。ご了承下さい。


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    【みんなで実況】ジョジョの奇妙な冒険 第5部連載中スレ その3|あにまん掲示板週刊少年ジャンプ 1995年52号より「ジョジョの奇妙な冒険 第5部 黄金の風」という漫画がスタートしたこの漫画を連載当時に帰った気分で思う存分語りましょう尚、この漫画はゴールド・エクスペリメンスが一…bbs.animanch.com
  • 2奇妙な粗筋書き24/06/11(火) 19:31:52

    【連載中スレに参加したい人へ】
    ・連載中スレとは?
     すでに連載終了した漫画を第1話~最終話まで順々に『連載されている当時に戻って』語り合うスレです。
     過去の作品を現在進行形で楽しめ、1話ずつ掘り下げてじっくり語り合えるので、
     今までと違った面白さが見つかるかもしれません。
     基本的に1日1話、定時に更新します。月刊漫画などページの多い漫画は2日に1話といった場合もあります。
     時折何らかの都合で更新出来ない日や、時間が早まったり遅れたりする事もあります。
    ・連載中スレに参加する上での注意。
     漫画が連載されているものとして語り合うのですから、当然先の展開など知りません。
     「主人公の過去にはこんな秘密が!」「このキャラの正体は○○だ!」「こいつ後で裏切る」
     などといったネタバレ発言はご法度。
     まあ現在連載されているまでの情報で予想・推測可能な場合は、それを明記して書き込むといいかと。
     連載当時に先の展開を読めた人もいるんだしね。
     でも容易に先が読める時はともかく、安易なネタバレは空気を壊すだけ。
     「俺の勘だけど孫○空とピッ○ロって宇宙人じゃね!?」とか客観的に見てどう思う?
     それとメル欄会話も出来るだけ避けましょう。
    ・連載中スレの時空間。
     連載中スレは基本的に『連載当時に戻って』語り合います。『現実時間』でやる形式もあるけど基本は『連載当時』ね。
     よって、現実で起きた出来事、発売されたゲーム、話題等も当時に戻って語り合いましょう。
     故に時事ネタは注意しましょう。
     『時事ネタは極力控える』『未来の固有名詞、AAは出さない』『時事ネタを振る時は結果を覚悟してから!』
     なんか怪しいなと思ったら楽屋裏にどうぞ。
     ちなみにリアルタイムで1日経っても、スレの中で週刊漫画なら1週間、月刊漫画なら1ヶ月経ってます。
    ・次スレが立ったら。
     次スレが立ち、誘導するためのリンクが貼られたら、そのスレの残りは楽屋裏となります。
     連載中スレに関する感想、話題など、好きな事を語り合いましょう。
     次スレが立つのはたいてい950前後ですので、あまり多くを語り合う事は出来ません。
     だからこそ濃縮した話を出来るのです。これも連載中スレの華。

  • 3奇妙な粗筋書き24/06/11(火) 19:32:52

    午後5時35分 10月28日
    雨の降りしきる、ブレーキ跡がくっきりと残された道路にて
    見まみれで倒れる男と、それを見つめる女性の姿があった―――


      第1話 留置番号21番!


    とある牢屋にて、何かがゴヅン、ゴヅンとぶつかる音が響き渡る
    そんな騒音騒ぎに隣の囚人も隣で何やってんだと声を荒げるが
    …絶望の表情でベッドに何度も頭をぶつけるのは、冒頭に出ていた女性

    「もうダメよ……………おしまい… きのうの夜見られた…… 男の看守に……
     あたしもう………生きてられない… もう死にたいわッ!! クソッ!!クソッ!!」(ゴヅン

    そんな喚き散らす女性の囚人には隣の女囚人も何なんだとぼやきつつ、何があったのか話だけでも聞いてあげる事に
    同時に彼女の名前も思い出した、たしか「ジョリーン」とか言ってたけか・・・

    「もうお嫁にいけないッ ううう~ 飛びたいよ~~~崖から飛び降りたいよォ~」(ガンガン
    「だから何なんだよ? 頭をどっかに打ち付けてんのか?ヤカマしいからやめろtyて!
     いったい何を見られたって言うんだよッ!?」

    「つまり・・・だから その・・・マ マで始まる言葉で……マ…マス……そのつまり マスタ~~~~~
     ………… ベ~~~~ ション…………… をよ……」



    「えっ」

    これには聞いた女囚人も、同じ部屋に入っていた囚人仲間とニヤケ顔で見合わせちゃう

  • 4奇妙な粗筋書き24/06/11(火) 19:33:24

    なんでも今日の明け方、月明かりのさす窓側の鉄格子を見てたらそんな気分になっちゃったそうです
    で、ヤリはじめてふと顔を上げるとトム・クルーズ似の美形看守に見られたそうで 
    女囚人、ジョリーンも羞恥心で死にたい で、どこまでヤってたのか唇ニヤケさせて聞いてみる隣の女囚人

    「つまりズバリ聞くけどパンティよ!! どこまでおろしてたの?」
    「ちょっとそこまで聞くーっ? ぜ……ぜったいに言えないわ!
     でももう決心したの! 2度と絶対にやらないわッ!
     あたし死ぬまで決してもうひとりHはやらないッ! 誓うわ…賭けてもいい!!」

    後悔を胸ににぎりこぶし、そう決意を露にするジョリーンでした
    なんだがそんな話に別の牢の女囚人も混じり、バカにした笑い声を上げる
    ならどっちが持つか賭けてみる?なんて食って掛かるジョリーンと隣の女囚人
    だがひとりHの証明なんてどうやってできるのか、なんて鼻で笑うが

    「左手薬指の関節でわかるって言ったら どうする?
     あんたえっち関係でここにつかまったでしょ?くすり指がプロっぽいもん
     よーく観察すると印は肉体に現れてる」

    …そんなジョリーンの言葉に、笑い声をあげていた女囚人も表情を強張らせながら指を隠すのだった
    そこへ看守から囚人の移監を伝える声を上げ、該当者は鉄格子の傍に立つよう命ずる
    それに応えるジョリーンと隣の女囚人 そしてジョリーンの首元には、星形のアザが刻まれていた…!

    「今言ってたくすり指の事本当? 按摩から聞いたのか?日本の おまえ…日系か?おもしろいヤツだな
     なあ そいでおまえ何やったの? 何でここにパクられた」
    「「無実」よ …って言ったらどうする?あんた信じる?」

    と言う訳で牢屋から出るジョリーン ぱんつはいてなかったの今さら思い出したのは置いといて
    面会室にて、弁護士と顔を合わせるジョリーン だがジョリーンの保釈は却下されたという
    彼女が罪を認めてないし、二度の窃盗の前歴があるためだという

  • 5奇妙な粗筋書き24/06/11(火) 19:34:24

    「つまりジョジョ 君はこれから『グリーン・ドルフィン』刑務所の管理ジェイルに移送されそこで裁判を受けることになる
     裁判は何か月かかるかわからない……」
    「……… あたしをジョジョって呼ぶな そう呼ぶのはママだけだ…」

    弁護士の言葉に、ジョリーン…ジョジョは不快さを隠そうともしない、険しい眼差しで返す
    それに前歴と言っても14の頃のヤンチャしてたときの事、暴走族には入ってないし学校にもちゃんと行ってる…

    「ジョリーン……わたしに何か隠してることはないだろうね?」
    「だから無実だって言ってるだろッ! 飛ぶ気で弁護しろよッ!金払ってんだからなッ!」
    「当然だ 君と法のためにベストをつくす」

    …自分が収監されて、なかなか面会できない母の事も心配気なジョリーン
    弁護士も「管理ジェイル」に移監されればすぐに会えるとしつつ、今日は母からの差し入れも持って来てるという
    着替えと雑貨、本と宿題…それに「御守り」という小さなブローチのような物があり…中には小さな「石」が入っているとの事

    「何でも離婚した君のお父さんが 娘の君が困ったときに渡すようにお母さんに言ったらしい」
    「!! い…いまなんてった…オヤジ?」

    その言葉に気をとられた一瞬、ジョリーンは手にしたブローチで僅かに指を切ったか
    僅かな痛みと共に指先から血が出るが―――その瞬間、ジョリーンの指先が弾け一気に血が溢れ出る!?

    突然のジョリーンの悲鳴に、看守もなにをやってると声を荒げるが、ジョリーンも何でもないと返しつつ
    そのブローチを開けると、矢の刃のようなものの破片が入っており、はみ出た先端でその指を切ってしまったようで…
    気をとりなおして、なんでオヤジの話が出てくんだとジョリーンも弁護士に食って掛かる
    なんでもこの娘の一大事に、母も父に連絡を取ろうとしているそうだが 
    父は海洋学者で世界を飛び回っており、今はアフリカの連絡が取れない所にいるため、呼ぶのに時間がかかっているとの事で…

    「あのオヤジを呼ぶだって?来るわけないじゃん!
     こいつは家にいつかないヤツであたしが6つの時 42度の高熱出して死にそうになった時だって日本の田舎にいて帰ってこなかった
     それにたとえこいつが来たからって何の役に立つっていうんだ?」

  • 6奇妙な粗筋書き24/06/11(火) 19:35:04

    ―――ふと、指の傷を見ると指先を軽く切った程度の傷になっていた

    まだ少し指先がしびれるが、大した傷ではなかったのだろうか…?


    ひとまず今日の面会時間は終了、次の面会は二日後

    彼女が移監される『グリーン・ドルフィン刑務所』の「管理ジェイル」で顔を合わせるそうで


    「くれぐれも体には気を付けて ジョリーン空条」


    ・・・こうして、手錠で拘束され、刑務所へと運ばれるジョリーン

    ここから、彼女の物語は幕を開けることとなる―――



     第6部 空条 徐倫<ジョリーン>


     ストーン オーシャン

    『石造りの海』



    「ね 『管理ジェイル』ってさ 島にある刑務所なのか?

     橋を渡ったらあと10分で着くって今運転席で言ってた」


    護送バスにてふと目を開くジョリーン バス内には隣牢にいた女囚人もいっしょにおりそう声をかける

    だが彼女も運転手の声が聞こえるわけないじゃん、と返した直後に

    「今から橋を渡る あと10分で到着だ」 と、バスの警備員に声をかける運転手に彼女も目を丸くしてしまう



    [午後2時32分 11月6日 2011年西暦

    『州立グリーン・ドルフィン・ストリート銃警備刑務所』及び管理ジェイル 別名『水族館』

     敷地面積 120平方km

     収容人数 男性708名 女性523名 18歳以下の未成年452名]

  • 7奇妙な粗筋書き24/06/11(火) 19:35:47

    大がかりな跳ね橋が降り、『グリーン・ドルフィン』刑務所への道が開かれる中
    護送バスの中では外の様子はうかがえず、女囚人も何で到着するとわかったのか不思議な様子
    そう聞かれるとジョリーンも何で分かったんだろう、と首を傾げちゃう

    「おまえ……さっきからおもしろいヤツだな……別にズル賢いとこもなさそうな性格だし
     あたしの名はエルメェス・コステロ コンビニ強盗やっちまってさ……2回目だからヤバイ いやマジ」

    お互いに握手を交わしつつ…女囚人、エルメェスはふとジョリーンに現金は持っているか尋ねる
    はぐらかすような返事で返すジョリーンには、エルメェスもこの辺はハッキリと忠告しておく

    「これから行く所ではカネが全く必要ないだろうなんて思うなよ
     最低でも100か200ドルは持っていないと生命にかかわる」

    だが刑務所の中でカネなんか持って何を買おうというのか…それに外部の手持ちは身体検査で没収されるハズだが
    エルメェスも持ち込む方法はいくらでもある、と返す 塀の向こうではジョリーンの想像をブッ飛び越える世界がまっている、とも…
    ついでに言えば自分の隠し場所に関しては最重要な部分 ジョリーンに尋ねられても絶対に教えません
    これには自分からフっといてそりゃないでしょ、とジョリーンもぼやく声が出ちゃうが

    「まさかオッパイの中じゃあないよね――― その胸シリコンでいっしょにカネを入れてるとか―――」
    ―――ジョリーンの指摘に思い切り心臓が跳ね上がるエルメェス
    その動作が思い切り隠し場所の自白になってしまい、頭を抱えちゃう ジョリーンも自分で言ってビックリ
    バレたからにはしょうがないので、隠し場所をチラリと見せてあげると
    脇のところに微かな縫い目のようなものが確認できた ここに金を隠してるとの事

    話をしてるうちに護送バスが管理ジェイルに到着、ジョリーンはここで降りる事を命ぜられる
    なんだけど声を上げるのが自分のアレ見られたトムクルーズ似の看守でした ジョリーンも恥ずかしさで飛びたい
    エルメェスの方はここでは降りないそうで、ここで一旦別れることとなる二人 
    こうしてジョリーンは、入り口から見るからに重圧的な雰囲気を思わせる『グリーン・ドルフィン刑務所』へと足を踏み入れる事になるが―――

  • 8奇妙な粗筋書き24/06/11(火) 19:36:53

    ―よう! エルメェス・コステロ………おまえ『水族館』はこれで2度目だな…ヒヒ!
     今度は何でドジった?強盗か?障害か?―

    ・・・ふと、どこからかエルメェスへと話しかける声がジョリーンの耳へと聞こえてくる
    隣の看守が話しかけてきたわけではないようだが、さらにエルメェスの話し声も聞こえ
    突然のことにジョリーンも戸惑いが浮かぶ 隣の看守たちには聞こえていない様子だが―――

    ―――さらに今度はエルメェスが殴られる光景と共に、自分の指先から糸のようなものが伸びているのに気づく…!!
    あの「矢」で傷ついたところからその糸が伸び、糸を介してバスの中でのリンチの様子が聞こえてくる…
    走るバスに合わせてどんどん伸びるその糸は、次第に自分の手をも紐解くように分解していく…!

    「なっ なんなのよこれはッ―――!!」
    (オヤジのペンダント! ……指を切った!その傷から!
     この看守たち…聞こえてないだけじゃなく"見えてもいない"のか?この「糸」みたいなものが
     何が起こっているんだ いったいあたしの体に何が!?)

    …護送バスの中でのリンチにエルメェスも観念してしまい、髪留めのところに隠していた金を差し出すが
    こんなもんじゃ相棒と分けられない、もっと大金隠してるだろうとさらにリンチは加速する…
    さらにエルメェスが先ほどジョリーンに脇のところを見せていたのを、看守も見逃しておらず
    そのカネも無慈悲に奪い取ろうとエルメェスを抑えつけようとする看守――― 
    そんなゲスどもの行為に、ジョリーンの眼差しに怒りの炎が宿る…!

  • 9奇妙な粗筋書き24/06/11(火) 19:37:30

    抵抗するエルメェスにさらに一撃を叩き込もうとする看守、その衣服にジョリーンから伸びる糸が絡まり

    警棒を叩きつけようとした寸前、ジョリーンの糸がその一撃を抑えつけながら

    看守横に伸びる張り詰めた糸が、彼の耳をも斬り落としていた―――


    看守の悲鳴と共に、バスの声は聞こえなくなり指から延びた糸もいつの間にか消えていた

    いったい今のは何だったのか…ただの幻聴だったのか、との考えも浮かぶが

    それを否定するように、自分の手の甲にはいつのまにか、エルメェスが看守に差し出そうとした金が糸に縛り付けられているのが見えた


    いったい父は何を送り付けて来たのか…困惑だらけの奇妙な刑務所生活が、始まろうとしていた……


    <続く>

  • 10奇妙な粗筋書き24/06/11(火) 19:39:24

    というわけで、前回の第五部、および告白連載中にてお付き合いくださった方はお久しぶりです
    今日から新しく第六部始めようと思いますので、もしよろしければお付き合いよろしくお願いいたしますねー(ふかぶか

  • 11二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 19:46:27

    新スレ乙 開幕からいろいろと少年誌でやって大丈夫なのかコイツw

  • 12二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 19:49:41

    たておつおつ
    色々少年誌の始まり方じゃねえw それに女の子主人公ってすげー珍しいや

  • 13二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 19:56:11

    承太郎、ジョセフのことどうこう言えないレベルでダメ親やんけ…

  • 14二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 21:04:47

    この女が主人公ってなると、ゴージャスアイリンのリベンジも兼ねてるのかなー今回
    どうも荒木の描く女って由花子と言いトリッシュ(初期)と言い、微妙にアレなとこも少なくないから大丈夫かなあ…w

  • 15二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 22:05:54

    ひとりえっちもそうだけど、メイン舞台が刑務所なあたり、5部とは別方向にダーティだな今回
    5部のギャング以上にやべー奴らいっぱい出てきそう というか主人公からして月明かりにムラムラしちゃう変態だし

  • 16二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 07:34:53

    >「あのオヤジを呼ぶだって?来るわけないじゃん!

     こいつは家にいつかないヤツであたしが6つの時 42度の高熱出して死にそうになった時だって日本の田舎にいて帰ってこなかった

     それにたとえこいつが来たからって何の役に立つっていうんだ?」


    これもしかして、杜王町の事件の時のことか 

    たしかに自分がそんな事になってるのにパパが出張で全然帰ってくる気配もないとなったら、嫌っててもしゃーないわな

    でもそれはそれとして、終わったあとでも娘の見舞いにジョセフや仗助に紹介したりするくらいはしてもいいだろ承太郎…ほんまそういうとこやぞ

  • 17二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 16:18:54

    新年からの開幕もあってか、一話からめっちゃ大ボリュームだな。荒木先生気合入ってる。
    とりあえずエルメェスちゃんは仲間入り確定だろうし、まだ若いジョリーンをひっぱる兄貴分としての活躍に期待するぜ。

  • 18奇妙な粗筋書き24/06/12(水) 19:40:26

     第2話 二人の未来

    [午後5時32分 10月28日 2011西暦
     ウエストパームビーチ西 23号線フロリダ州 U.S.A]

    通り雨の降る道路にて、車の中で恋人ロミオとの甘いひと時を過ごすジョリーン
    ロミオはちょっと、ジョリーンの不穏な噂(暴走族入ってたとか)を聞いていたそうだが
    ジョリーンもすっとぼけつつ、甘い声で囁きながら、ロメオとのキスを交わそうと―――

    その瞬間!何かが車に衝突!フロントガラスをぶち割る!!
    盛大に事故り、衝突した勢いのままに車はガードレールに衝突 
    二人とも衝突での怪我はないようだが…フロントガラスには衝突した者の眼鏡の残骸が突き刺さっており…
    後ろを振り返ると、その車で轢かれ吹き飛ばされた男が血まみれで木に引っかかり宙づりとなっていた…!

    ジョリーンも血相を変えて、救急車を呼ぼうとバッグから携帯電話を取り出そうとするが
    ・・・だが、その助けの手をロメオが引き止める

    「頼む 徐倫…そんな事しないでくれ…
     よく考えて……… 電話なんて… 徐倫…しないでくれ」
    「……な…なんの事?何言ってるの? 早くあの人を助けないと!」
    「彼は即死に決まってるじゃあないかッ――― メガネがフロントガラスに突き刺さっているんだぞッ―――」

    人を轢いておきながら、逃げようとするロメオにはジョリーンもそれを止めようと声を上げる
    第一事故のあとはくっきり残っている、逃げられるハズがないがロメオは死体を他所に移せばいいと提案
    この雨が証拠を消してくれるし、もし捕まれば二人の将来は閉ざされることになる…

    そこへ車が通りかかる音が聞こえてくる、自分を愛してくれているなら協力してくれと願うロミオ…
    ―――そしてジョリーンは、見ず知らずの男の命ではなく、ロメオを選ぶ…!
    二人で力を合わせる事で、車がすれ違う寸前ギリギリで死体をトランクの中に隠すことに成功
    ロメオもこの件に関しては全て自分の責任、ジョリーンは何も心配しなくていい、とするが―――

  • 19奇妙な粗筋書き24/06/12(水) 19:40:54

    [午後8時43分 11月2日]

    突然、ジョリーンの家に警察が乗り込んでくると 彼女をひき逃げ容疑で逮捕するという
    わけのわからぬまま、ジョリーンは警察へと連行されていき・・・

    留置所で取り調べを受けるジョリーンは、警察から彼女が酒気帯び運転の容疑がかけられているという
    車の中には彼女の指紋が付いた酒瓶が見つかっており、だから轢いたヒッチハイカーが見えなかった、と…

    「……運転…あたしが?」
    「空条徐倫 おまえ酒気帯び運転は認めるな!? 何とか言わんかーッコラァー」
    「うるせェェェェ―――――弁護士を呼べェェェ―――――ッ」


    [午前11時00分 11月8日]
     州立グリーン・ドルフィン・ストリート刑務所・管理ジェイル ―――別名「水族館」

    こうして場面は刑務所に入ったジョリーンへと移り
    自分の指先の傷跡を見ながら、改めて弁護士とのやり取りをしていた所
    ふとジョリーンは、留置所で自分が捨てたペンダントがどこいったか尋ねるが、弁護士も覚えがなく…
    彼女の恋人ロメオは、事件当日、自分の車の盗難届を出しており
    車にあった酒瓶と合わせて、検察はジョリーンがロメオの車を盗んで、事故を起こして逃げたと判断していたのだ

    「運転してたのは『彼(ロメオ)』なのか?」
    「それは言えないわ」

    すると弁護士、ジョリーンに対し「司法取引」という制度に関して解説
    これは通常の裁判の費用と手間を省くためのもので、彼女が罪を認めて取引をする事で「刑」を軽くする事が出来るという
    だが自分は完全に無実、この提案にはジョリーンも声を荒げるが…
    彼女がこれを認めてくれれば、死体を他所に移した件は問わないとの事で そうなれば罪状の上では窃盗と過失致死
    執行猶予付きで1~2年程度で収まるだろうが…

  • 20奇妙な粗筋書き24/06/12(水) 19:43:01

    「あたし……は……無実で…やれって………言って…るんだ……」
    「わかってる…だがそれが「取引」なんだよ もちろん決めるのは君だが
     もし裁判で有罪になったら確実に5年はブチ込まれる 時間が無いんだ徐倫……
    「取引」は裁判が始まるまでに決断しないといけない」
    ・・・こうして裁判所にて、ジョリーンは止む無くその「取引」に応じる形で裁判に出頭、するが・・・

    「当法廷は被告――― ジョリーン・空条が罪をすべて認め… 
     また ンン ゴホ 計画性のない犯行であることから情状酌量の余地を考慮に入れたいと思います
     しかしながら……… ンン ン まだ息のある被害者を証拠を隠すために車のトランクに押し込んで現場を動かし
     沼地に捨て去って……改めて殺 害するという行為を当法廷は許すことはできません」
    「? ……"息のある被害者"? 弁護士さん?いったいなんおこと?ねえ?
     あのじいさん何言ってんの? 改めて「殺 害」?」

    困惑するジョリーンに対し、弁護士は答えずただ冷たい眼差しを浮かべるのみで―――

    「当法廷は被告『ジョリーン・空条』を 15年間 
    『州立グリーン・ドルフィン・ストリート重警備刑務所』にて収容するものと確定する 以上」

    ・・・15年、というあまりにも重い刑に、ジョリーンも顔面蒼白 
    弁護士は精一杯やった、とただ冷たく言い放ち、叫び声を上げるジョリーンの元を去っていく…

    …裁判所のホールを後にすると弁護士はもう安心していいと一人の男に声をかける
    その人物はジョリーンの恋人だったロメオであった… そう、二人はジョリーンにすべての罪を押し付けたのだ
    ロメオは将来のため、弁護士は金のため――― そんな二人のやり取りは、ジョリーンの指先から伸びる糸が捉えていた…!

    「あ…あんた……ロメオ………ロメオ ロメォオオォ――――――ッ!!!」
    愛する者に裏切られたジョリーンの、涙の叫びが響く・・・・・・

     To Be Continued
    ←―――――――――・・・

  • 21二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 19:48:16

    ひえ…これまたとてつもなく酷い話やなあ
    恋人に裏切られて実は弁護士まで敵でしたとか

  • 22二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 23:47:40

    こんなんすべてに絶望して獄中死するレベルだろジョリーン・・・

  • 23二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 23:51:39

    歴代ジョジョで最悪のスタートかもしれん

  • 24二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 07:28:14

    糸はそこそこ便利で面白いけど、正直主人公の能力じゃねーよなこれ・・・
    こんな糸一本でオラオラとかできそうにないし、まさかの完全サポートタイプか?
    でもトリッシュですらワナビーオラオラやらせてるんだから、何らかの形で成長進化はあるかもだけど・・・
    糸からの進化ってなんだ?毛糸が硬質ワイヤーになってくとかだろうか・・・まだまだ拡張性に関しても未知数だな、糸

  • 25二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 16:51:34

    そういえば前に承太郎の女の好みっておとなしめで物静かな日本女子ってみたい記憶があったと思うけど
    それが何でアメリカで妻子作ってんだろ…w (アメリカ住まいの日本人の可能性もあるかもだが)

  • 26奇妙な粗筋書き24/06/13(木) 19:13:35

     第3話 お前は許さない!


    自分の指から延びる正体不明の「糸」 

    ジョリーンもその糸を伸ばして自分の体を締め付ける拘束具のベルトへと絡みつかせようとしながら

    裁判所で受けた宣告を脳裏に思い返し、絶望と怒りがその頭に浮かび上がる―――


    ―当法廷は…被告ジョリーン・空条を『州立グリーン・ドルフィン・ストリート重警備刑務所』に

     15年!! 収容するものと確定するッ!―


     ……15年15年 15年! 15年! 15年!15年! あたしの…青春が…


    ―――次の瞬間!ベルトに絡めた糸がちぎれるとともに、ジョリーンの体に激痛が走る…!

    どうやら糸の力には限界があるようで、切れればジョリーンの指の肉も千切れるようだ

    突然気絶した様子のジョリーンには看守の一人も心配げに寄り添いながら

    部屋がクーラーの効果で乾燥してるせいで締め付けられてると見て、せめて拘束衣のベルトを緩めてあげようとするが

    そんな甘ったれな看守の一人を看守長が止め、肝心なのは最初だとしながらこう続ける


    「あいつは今まで甘ったれた人生を送って来た… 考え方が自己中心的で快楽のみを求める生活をして来た…

     だから犯罪をおかした こういうヤツは入所する今キチッと教え込まなくてはならない… 屈辱を与えてな

     今までとは違う生活が待っているという事をここで理解させるんだ ナメられるな」

    そのまま看守長は気絶したジョリーンの腹を踏みつけて意識を取り戻させながら

    拘束衣を外す手続きと共に、これからの彼女の立場を突き付けるように声を上げる


    「これからおまえにはおまえのようなゴミを生んだ親からもらった名前の他に 州からありがたい『番号』<ナンバー>が与えられる!!

     本刑務所は『警備LEVEL4! 最高厳重警戒<マキシマムセキュリティ>』

     おまえの番号は『FE40536』

     この番号を呼ばれたらクソしてようがメシ食ってようがそれはおまえの事だッ! 脳ミソにたたきこめッ!」


    そして屈辱はこれから… ジョリーンには身体検査として所持品を全て差し出し、『ストリップ』を命ずる

    ・・・の、だが ジョリーンあっさり全部脱ぎ 命じられた通りおけつの奥も看守たちに見せつけるのでした これには看守たちの方が困惑

  • 27奇妙な粗筋書き24/06/13(木) 19:13:54

    そんな身体検査の様子を、鉄格子越しに目にするのはエルメェスであった
    ジョリーンは無実だと言っていたが…とはいえあの様子なら平気だろうと笑みを浮かべるエルメェス
    前に留置場で『ひとりえっち』してるの見られたのに比べれば何でもないという事で

    次に身体測定、お口の中の確認と目の確認 ドスっと目玉に指突き刺して義眼の有無を確認しつつ
    次に書類へのサインを命じるが ふとジョリーン、一緒に並んでいる囚人に目を向けると…
    明らかに男性の体した人も並んでました 女子刑務所なんだけど…

    「ホルモン剤打ってる女だよ…」
    「うおっ 人類の夜明けだわこりゃ」(お股見つつ

    ―――そこへ、鉄格子の向こうから見える通路に 自分を騙して刑務所へとぶち込んだ弁護士の姿を見る…!
    怒りの声を上げながらジョリーンは自らの指から糸を伸ばす―――

    刑務所の所長との事務的なやり取りを交えつつ…彼女を救えなかった自分の未熟さを悔やむ素振りを見せる
    ジョリーンに対しては、これ以上は自分にできる事はないとして彼女との面会は控える事とする
    所長も彼女から弁護士への手紙を預かっており、その手紙を受け取るとともに刑務所を後にする弁護士
    車に戻り、その手紙を一瞥すると、ゴミのごとくその手紙をぐしゃぐしゃに握り潰す…

    「今は手の届く距離ではないし…力もぜんぜんないけれど…
     15年なんか待ってられない!必ず会いに行く そしてロメオ…… さよなら……あたしの初恋………」
    同じ頃、ジョリーンは鉄格子の向こうの青空を見やりながら、切なげにそう呟くのだった

    車の中で一息つきながら、社会のカスどもの空気を浄化するようにエアコンを全開
    快適な風が弁護士の肌に触れ――― その瞬間!弁護士の首に絡みついた「糸」がその首を締め上げる!?

  • 28奇妙な粗筋書き24/06/13(木) 19:14:12

    クーラーの風で乾燥した空気が、よけいにその首を締め上げる

    うめき声を上げながら端末を必死に操作して風を止めようとするが

    それに気をとられた弁護士の車は、そのまま石橋の柱に激突 弁護士は血まみれで倒れる…


    「糸の「力」よりも自然の力の方が効果的って事………よ

     …なるほどそして 『心の力で動かし自分の身を守れ』…ってこと…

     あの指を切った時から発現し始めた『ペンダント』の意味は…」


    ―――そして、ジョリーンに「新しい力」を与えたペンダントは

    囚人の一人が拾い、その手に持っていた 彼女もすでに「新しい力」を手にしたか、面白い、とほくそ笑むのだった


    <続く>

  • 29二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 19:20:44

    立ち直り爆速やんwいろんな意味で強すぎるなこの子

  • 30二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 19:41:50

    今更だけど刑務所スタートって父親である承太郎オマージュなんだな

  • 31二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 19:46:12

    悪徳弁護士ザマアw

  • 32二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 21:11:32

    なんつーかこの逆境でも図太い性格は承太郎の子って感じはあるかも

  • 33二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 08:02:37

    三話まできてスタントバトルの予兆すらないのはだいぶスローペースやなあ六部
    今回三部のジョセフ、五部の康一みたいな外からの語り部的な配役いなくて、ジョリーンひとりぼっちでの牢獄入りなもんで、その辺の説明からってのも要因だろうけど
    女の子主役なのもあってかなんだか所々、実験的なとこ混ぜてる印象もあるかも

  • 34二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 18:12:46

    保守

  • 35奇妙な粗筋書き24/06/14(金) 19:29:20

    グリーン・ドルフィン刑務所入りしたジョリーンは続いて理容室での髪型の手入れを受けようとしていた所
    なんだけどジョリーンの番になると一気にバリカンで髪の毛バリバリ刈られてしまう 
    他の人は頭頂部ちょっと切って終わったのに これにはジョリーンも悲鳴が出ちゃう
    だが髪切る職員さんも、頭を短くするのは規則だと返しながら再度ジョリーンの髪の毛へとバリカンギュイィン

    「ちょちょちょ待ってェェッキャ―――ッ
     じゃあなんなんだよーッ!?今の前に並んでたあいつらはぁ!?」

    ジョリーンの叫びに職員さんはろこつに咳き込みながら、ポケットの中にしまってた紙幣を指差す
    …髪の毛の手入れにお金払うの気づいたジョリーン しょうがないので渋々職員に30ドル支払うのでした

    *ちなみに料金は無料=ボーズ 5cm残し=5ドル 10cm=10ドル 切らない=30ドルとなっております


      第4話 206号の徐倫


    その後、続けて他の新入り囚人たちと共に、グリーン・ドルフィン刑務所の所長ロッコバロッコからの挨拶が行われる
    左手にワニのお人形さんを被せて、こちらは『アシスタントのシャーロット』と紹介しつつ
    シャーロットちゃんを介して、刑務所生活の心構えを新入りたちへと解説

    グリーン・ドルフィン刑務所は「自由と平等」を重んじる所があり、敷地内では自由に行動できる
    電話、シャワーも読書も自由 TVを持ち込む受刑者もいるし、勉強して大学に入る人もいるとか
    ここまでで質問はあるか、との言葉にジョリーンが手を上げるが 所長はそれ無視してシャーロットちゃんの手上げ

    『でも所長!規則は当然あるんですよね?』
    「それはそーだよシャーロット 規則は社会生活の基本―
     まず手首にある囚人番号の入った「リストバンド」を取ることは許されません
     囚人同士の「物」の貸し借りは禁止 金属類の所持も禁止」

  • 36奇妙な粗筋書き24/06/14(金) 19:30:21

    ボールペンなども金属類の為所持は禁止 耳のピアスなどアクセサリー類もダメです

    というわけであいさつはこの辺にしといて、本格的に彼女たちの刑務所での新生活が始まろうとする

    ―――その最中、ジョリーンはボールペンを「糸」で絡めて衣服の中に隠すことで、看守の目を逃れるのだった


    刑務所の居住区へと向かう最中の通路で、刑務所の外の景色を見やるジョリーン

    島全体が刑務所の敷地と聞いていたが、凄まじい広さ 

    フェンスの端が見えないほどで中の敷地には農地もあるようだ、さらに農地の近くにはワニまでいる


    こうしてジョリーンは看守の案内で自分の監房へと入ることとなる 

    出入りの時間は決められているが、寝る時間に関しては個人の自由との事

    ・・・そして牢に入ったジョリーンを、クッキーを軽く頬張る女性が出迎える


    「よろしくね あたしはグェス 食べる?」

    「こちらこそよろしく 名前は徐倫

     ありがと でもいろんな事が起こり過ぎて食欲がないのよ…」


    ひとまず手荷物をベッドに下ろそうとするジョリーン―――だが次の瞬間グェスが椅子でジョリーンをぶん殴る!?

    さらに胸倉を掴み上げ、下の段は自分のベッドだと怒りの声を上げるが… 

    彼女の胸ポケットから一羽の小鳥が出てくると、少し落ち着きを取り戻した様子 

    ここはジョリーンも彼女を刺激しないでおきたいが…だが、彼女の持っている小物の中には、自分が留置場で捨てたペンダントが!?

    思わずそのペンダントに手を伸ばそうとするジョリーンだが、グェスも取られまいとペンダント遠ざけ


    ジョリーンもそのペンダントを見せてほしいと願うが

    必死に声を荒げるジョリーンの態度にグェスも意固地になって、差し出そうとしない

    さらに買うなら200ドルと吹っ掛けるグェスにはジョリーンも歯噛みするが……


    ―――グェスの胸に止まっていた小鳥が、一瞬首を外し、中から人間の両腕が伸びる!?

    クッキーの切れ端を取ったその腕に、ジョリーンも困惑にその目を見開くのだった…


    <続く>

  • 37二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 19:41:48

    >―――グェスの胸に止まっていた小鳥が、一瞬首を外し、中から人間の両腕が伸びる!?

    絵面がアレなんよなあ

  • 38二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 19:58:15

    お金払わんと問答無用で坊主ってこの刑務所まじでお金大切なのねw
    逆にお金払えば何でもありってことでもあるんかな

  • 39二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 21:15:59

    この子絶対由花子ちゃん系統のやばい感じある…w(グエス

  • 40二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 05:41:44

    さすがにここまで極端なのはないだろうけど、お金払いで囚人たちの上下の立場が決まるってのは実際の刑務所でもありそうだなあ

  • 41二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 14:20:39

    >ひとまず手荷物をベッドに下ろそうとするジョリーン―――だが次の瞬間グェスが椅子でジョリーンをぶん殴る

    グェスこっっっわ!大丈夫かよジョリーン

  • 42奇妙な粗筋書き24/06/15(土) 19:55:26

    刑務所最初の夜を過ごすジョリーン 
    だがいろいろなことが立て続けに起こり過ぎて、疲れはてているのにまるで眠れない…
    父が寄こした奇妙なペンダントで指を切ってから、不思議な力が出始めるし
    牢で同室となった女、グェスが飼っていた小鳥が一瞬、その首がとれたように見えた…

    「考える事がいっぱいある…いろんな事が起こりすぎる……… 眠れない……」
     ―――眠れないしなんかさみしくて涙が出て来た…

    ……だが横になり、涙がこぼれ落ちるジョリーンの姿を、グェスの冷たい眼差しが覗き込む…!?


      第5話 インコのピーちゃん


    その視線に気づいたか飛び起きるジョリーン、グェスに声を荒げて食って掛かるが
    ・・・グェスの返答は、意外にもジョリーンへの謝罪であった 
    気づけばすでに朝になっていたようで、さらに昨日のペンダントをジョリーンへと差し出すグェス

    なんでもグェス、初対面の人が怖いそうで昨日はつい取り乱してしまったそうで
    ペンダントもあげることはできないが見るだけなら構わない、とする

    「でも中には最初から何も入ってなかったわ あんたの両親の写真とかは………
     それに誰から買った?なんて聞かないでね… 金属を所持するのは規則違反だからチクるわけにはいかないの」

    ・・・何も入ってない空のペンダントを、しばらく見やるジョリーン
    ひとまずはこれでこの件は収まり、仲直りの握手を交わす二人 それはそうと朝食の時間なのでグェスは先に行って来ます(はあと)
    ジョリーンも慌ててグェスについて行こうとするが、クェスがこぼしたのか床が水でびしょぬれ ズボンを思いっきり濡らしてしまうのだった

  • 43奇妙な粗筋書き24/06/15(土) 19:56:00

    食堂に着いたジョリーンだが、完全に出遅れてしまい食事はまるですっからかんで[SOLD OUT]の立札があげられていた
    これにはジョリーンも食事って人数分あるんじゃないかと抗議の声が出ちゃうが
    「そこが刑務所の七不思議」と職員はまるで取り合わない その横で別の人が何か受け取り
    何でも昼食にお弁当も出るそうなのだが 「それも七不思議…今のでSOLD OUT」とジョリーンに返すのでした

    と、そこへグェスと再開 すでに食事を終えたところのようで、食べ残しをごみに捨てるグェスだが
    トレーから捨てた残りには、二つ分乗っていたように見えたがすでに捨てた後ではそれ以上追求しようがなく…
    ―――だがグェスが捨てたゴミの中に、ペンダントに収められていた承太郎と妻の写真を見つけ、ジョリーンはその目を見開く…!

    その後グェスはひとり、廊下の椅子に座りながらポケットの中のインコとたわむれていたところ
    ポケットの中のインコに「飛んでみなよ」と声をかけており…その命に従うようにインコはポケットからグェスの肩にぴょん
    これにはグェスもにんまり笑顔で大喜びの大歓声 でインコのピーちゃんにほおずり

    「よお~~~~~~~~~~~~~~~~しよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよし
     とってもとってもとってもとってもとってもとっても きゃわィィイイねェェェェェェ ピーちゃん!よく出来たッ!」

    きゃわいーピーちゃんに大はしゃぎで、ご褒美のお昼ご飯を上げようとするが
    「オハヨー」 「ン」 ピーちゃんの声に手にしたマカロニ遠ざけるグェス
    「違うでしょピーちゃん! オハヨーじゃないでしょ 「スキ」でしょ!
     あたしの事「スキ」っていうのがきゃワイイんでしょ」

    で、ピーちゃんも「スキ!!」と返し グェスも大喜びで食べるの許し ピーちゃんもマカロニばくばく
    そのままスキの連呼するピーちゃんだが、グェスは次に肩から逆側の指に飛び移るよう命ずる 
    これにはピーちゃんもしばらくフリーズするが… 声を荒げるグェスにピーちゃんも意を決して肩から人差し指に飛び込む
    どうにか飛び移ることには成功するが、バランスを崩し思わずよろめき… 「う・・・ うお」と漏らすピーちゃん
    その漏れ出た言葉に、グェスは一気にその表情を険しくさせ、ピーちゃんの体を掴み上げる…!

  • 44奇妙な粗筋書き24/06/15(土) 19:56:40

    「今なんつったッ!? 小鳥が「うおお」って言うのか!?おいッ!! 何度教えてもわからねえヤツだな!?」


    もうおまえとは限界、と冷たく言い放つグェスだが――― 瞬間、彼女の背後に何かの気配を感じる

    とっさにピーちゃんをポケットに隠すグェスだが、周りを見渡しても誰もおらず…


    (なんだ今のは?今背後に何か近づいたような)

    ・・・だがふと、手を見るとピーちゃんはいつの間にか一本のバナナへと変わっており

    そしてグェスのいた場所の上の階では、糸を伸ばしピーちゃんを捕獲したジョリーンの姿があった!


    グェスの秘密を掴んだジョリーン、昨日見たインコとは違う中身、人が入っていた様子から

    ジョリーンはやはりあのペンダントの『小石』が力を与えていることを確信 

    インコを問いただすためにも、その首を取って中身を出そうとするが―――


    (なに…これは 「手」? ? 「小さい」………「人間」………

     殺されてる………スデニ・・・)

    インコの中ではすでに、バラバラに切り刻まれた人間の四肢と血だまりで満たされていた…!


    <続く>

  • 45二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 20:10:35

    グェスまじで狂気に満ちてるやん
    こんなん絶対捕まりたくないな…

  • 46二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 20:49:15

    なんつーか刑務所自体も敵だな イイ感じに腐敗してるわ
    とはいえある意味カネ次第でどうにでもなるって感じか

  • 47二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 04:04:59

    インコの中の人は、グェスのスタンドが殺したという事だろうけど
    これつまりインコ本来の中身はグェスが自分で解体したって事ですか…? ((((;゚Д゚))))ヒエェ

  • 48二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 10:30:40

    スタンドバトル初戦がこんなサイコ女とか、ジョリーンどこまでも不憫だなあ…w

  • 49奇妙な粗筋書き24/06/16(日) 20:07:29

    グェスの一瞬の隙を突き、彼女のインコを奪うジョリーンだったが
    いつの間にか奪ったインコの中身…小さな人間のようなものはすでにその中でバラバラに殺されていた
    その凶行にジョリーンも目を見開き… そして異変に気付いたグェスも二階へと上がって来る!


      第6話 チョロ吉誕生


    ここはジョリーンもとっさに身を縮めて物影に隠れる
    床に落ちたインコの死骸も糸で引っ張ることでグェスの目から逃れる事に成功、どうにかこの場は凌ぐが―――

    (いったい………あの女『グェス』!
     あいつ…「ペンダント」の中の『小石』で何かの能力を身につけたのは間違いない………
     でもなんなんだ? あの「小さい人間」は!?
     それにインコの死体をぬいぐるみのように着せて何の意味があるのだ!?何をやってたんだ?)

    ―――だがそこで、ジョリーンは何故か血に指を取られ滑ってしまい
    …気づけばいつの間にか壁に大量の血で濡れて……いや、違う いつの間にかコンセントが自分と同じ目線のところにあり
    ふり返ればそこには先程のインコの死骸が自分と同じ大きさで落ちている…!?

    さらにそこへ、いつの間にかグェスが『小さくなったジョリーン』の姿を覗き込むと共に、その体を握りしめ
    そのまま自分の房へと歌いながらズンズンダッシュ

    「ジョリ~~~~~ン ジョリ~~~~~~ン 徐倫!
     ジョッ リィ ヒヒィィ~~~~~~~~~ン!」

    そして房へ戻ると共に、小さくなったジョリーンを机の上にあったトイレットペーパーへと投げつけながら
    辺りに誰もいないことを確認すると 目端をゆがめたにんまり笑顔をうかべるグェスがジョリーンへと歩み寄る…

  • 50奇妙な粗筋書き24/06/16(日) 20:07:45

    「な…なんなの?こ…この体!!何を!? いつの間に何が起こったの!?」
    「ねえ聞いて徐倫 お願いだからしゃべらないで話を聞いて!」

    突然小さくなった自分の体に戸惑うジョリーンを、優しい声で諭すグェス
    心を動かすだけで『人を小さくできる』この能力は、自分も急に身について驚いてはいるが
    これは「天」が与えてくれたチャンスだとするグェスは、小さくなったジョリーンと協力してここを脱獄するのだと持ち掛ける

    グェス自身はこの力で小さくなることはできないが、刑務所の扉は全て『電動ロック式』で
    その操作はここから見える通路の奥にある『コントロール室』のスイッチで開閉される
    ジョリーンは看守に見つからないように忍び込み、スイッチをいじれば脱獄が可能、という考えであるが…

    「さ…さっきまでインコの中に入ってた「人間」は誰?」
    「ヘイッ! しゃべるなって言ってんだろッ! 話聞いてねーのか?鼠は言葉を話さねェ―――――ぜ!」

    小さくなったジョリーンに指を突き付け押し付けると共に、投げつけたのはネズミの死骸!?

    「内臓はすでに取ってあるよ インコの死体は欠点があった…鳥は手で持ったりつかんだりできないからな
     でもネズミならOK!前足がある しかもろーかで万がいち人に見られても怪しまれず逃げられる
     こいつ(インコの中身)はついこの間 なまけるって理由でクビになった『看守』さ
     所長どもみんなは家に帰ったと思っている でももう誰にもわからない 悲しいわね」

    そうしてグェスはインコの死体をトイレの中へ流すのであった
    あとしゃべるなと言ったが「チュー言葉」なら許してあげる(はあと) とにんまり笑顔
    「いってきまチュ~」「お腹チュいたァ~」「おやチュみィ~」等々が今後のジョリーンの話し言葉となります
    そしてジョリーンにネズミをムリヤリ着こませながら、マッチで作ったネズミの回し車へと放り込む

    「走って!走って!走って!走って!走って!走って!
     あんたの体で扉のスイッチレバーを押せるかどうか筋力を鍛えなきゃだめだわ!」
    「ちょ! ちょ!」 カラカラ走らされ

  • 51奇妙な粗筋書き24/06/16(日) 20:08:19

     うあああああああ―――っ 何を作ってんだ!!

     ヤ…ヤバイ…この女!ヤバすぎるッ!


    さらにグェスが続けて重量挙げの特訓をジョリーン鼠に課する

    二冊の本をジョリーンに乗せて筋力を鍛えようとするが、その重みにジョリーンの骨がきしむ音が微かに響く

    そこへ更にもう一冊追加で落とそうとするグェス…だが、不意に何かジョリーンの様子に違和感を覚え

    本をどけると、ジョリーンは消しゴムを支えにして本の重さを誤魔化していたのだ そんなジョリーンをグェスが冷たく見下ろし…


    「何やってんだ?オイ いつの間にケシゴムを…… それはどういう意味だ?

     つまり え? その行為の意味はよォ?徐倫? あたしはあんたの事完全に信頼して協力してやろうっていうのに

     "あんたはその心を無視して" "ずる賢くごまかそうとしてるって事だな"!? あたしの目を盗んで!

     その行為はそーゆー事か? え?そーゆー意味なんだな?おい!

     二人の関係はおしまいなのかァ―――ッ!!答えろォォォォォォ―――――ッ!!」


    そしてジョリーンに向け険しい形相で声を荒げるグェスは怒りのままに―――

    「なあ~~~~~んちゃってねv その意気よその機転グーよ!」 と思った矢先、次の瞬間にはコロッと態度を変えるグェス

    ・・・まるで次の行動の予測がつかないアブナイ女、グェスに目を付けられてしまったジョリーンの運命やいかに・・・


    <続く>

  • 52二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 20:34:21

    一緒に協力!仲良く脱獄!ってならんかなあ
    性格含め一番敵に回したくねえよ…

  • 53二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 20:42:43

    >「ジョリ~~~~~ン ジョリ~~~~~~ン 徐倫!

      ジョッ リィ ヒヒィィ~~~~~~~~~ン!」


    洋楽ネタとしては元の通りのはずなのになんでグェスがやるとマジキチ度マシマシになるんだろう…w

  • 54二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 05:51:27

    わりと本気でこの子、ついてないよういち君並みにジャンプ不幸主人公で最上位にこれるんじゃなかろうかってくらいに不憫過ぎる…

  • 55二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 08:35:10

    仲間入りすれば割と丸くなるだろうけど、それはそれでグェスのキチ度が消えちゃう方向に行っちゃうともったいない気がするw
    こいつはもう仲間入りしてもこのままで突っ走ってほしいわw

  • 56奇妙な粗筋書き24/06/17(月) 19:25:29

    「何でも「名前」はある 聖書にも書いてあるだろ

     ヨハネによる福音書 第一章2ー3節

    『言<ことば>は初めに神様とともにあり 全てのものはこれによってできた』

     だからあたしはあんたを小さくした この「心の力」に名前をつけたんだ きいてくれる?


    『グーグー・ドールズ』 これがあたしの精神力の名前

     どぅお?徐倫 気に入った?クール?」


    グェスのスパルタ特訓に息を切らせるジョリーン そんなグェスの話にジョリーンもその表情を強張らせていた



      第7話 グーグー・ドールズ



    続けて実地訓練に入るグェスは、ジョリーンネズミを連れてコントロール室前の鉄格子へと立つ

    ジョリーンにはこの先に向かい、脱獄ルートの下調べ…看守の数や監視カメラの数などを調べるのが任務だが…


    「……… 本当に脱獄なんかできると思ってるの?」

    「ヘイヘイヘイ! チュー言葉を使えって言っただろ!気を付けろ! しゃべるならチュー言葉だ

    (人差し指でネズミジョリーンズンズン突きつつ) これはルールだろ?さっき決めたよな チューだよチュー」

    「………」

    「どしたの?言いたい事があるなら言ってみろよ ネズミらしく言ってみな あたしたちには信頼があるだろ!」


    ・・・ジョリーンも屈辱に表情を歪めながらも、グェスに従うしかなく……

    「………コントロール室はこの先どっチュへ行けば い…いいんでチュか?」 と、チュー言葉で尋ねるジョリーン

    このキャワイイジョリーンにはグェスも大はしゃぎでほおずりほおずり 

    が、そんなことはグェスも知らんと返す それを調べるのが訓練として…


    「いいか‥‥上を見ろ 監視カメラがある しかし「手すり」の下はカメラの「死角」になっている

     ネズミのおまえなら映らず先に進める 頭をかぶれよ この手すりの下を進むんだ」

  • 57奇妙な粗筋書き24/06/17(月) 19:26:41

    …この状況下にジョリーンも思い悩む このままいけば確かに刑務所からも、グェスからも逃げられるかもしれない
    だがその後…「小さい」ままで逃げてもどうしようもない グェスもそれがわかっているからこんな命令を課してるのだ
    ここは危険を承知でグェスに従うしかなく…… さらに鉄格子の注意書きが、ジョリーンに重いプレッシャーを与える…

    [WARNING(警告) 本刑務所は許可なくしてこの通路より先に進むものを 警告なしに射殺する権利を所持している]

    「おいおまえッ!何してるッ! そこのヘアバンド!おまえだッ!」
    さらにそこへ、看守からの声を荒げた警告が、コントロール室前の通路に立つグェスに向けられる
    グェスの存在に気をとられ、足元のジョリーンには気づいておらず…そのスキにジョリーンは看守の足元を抜け先へと進む

    テーブルの下に隠れて周囲の様子を伺うジョリーン 
    鉄格子の扉が4つほどあり、ここからではコントロール室へ向かう扉は伺えず、まずは監視カメラの位置を―――
    …だが不意に、違和感を感じるジョリーン テーブルの下の隙間から頭を出して辺りを伺っていたはずが
    急に隙間に頭が引っかかるような狭さを感じ取り…さらにいきなり、ネズミスーツの背中が[ベリィイッ]と音を立てて破れる!?

    そしてその音に気付いたように反応を示す、詰所の看守たち
    気づけばジョリーンの体は、指もスーツを破り、どんどん大きくなってきている…!
    だがなぜ急に…そこでジョリーンはその原因に思い当たる おそらくはグェスとの距離が離れたからか…!?

    (「能力」には距離が関係あるの?遠くなれば能力も弱くなる!?)
    そうこうしているうちにさらに大きくなっていくジョリーンの体 このままでは逃げ場が無くなる…!
    さらに机の隙間に頭をぶつけた音から、完全に看守に居場所を突き止められる…!絶体絶命のジョリーンだが
    寸前、ジョリーンは指先から「糸」を伸ばして湧いたコーヒーのポットをひっくり返すことで、一瞬気を反らす
    湧いたコーヒーぶちまけられて悲鳴と共に椅子から飛び上がる看守 その一瞬でいつの間にかジョリーンは机の下から姿を消していた

  • 58奇妙な粗筋書き24/06/17(月) 19:27:08

    ぶつくさ言いながら着替えに向かおうとする看守、ジョリーンは彼の上着に潜むことでどうにかその目を逃れる

    ここは一旦コントロール室行きは中止、完全に大きくなる前に監房に戻らなくては…!

    ・・・だが通路まで戻った所で、何者かがジョリーンを追いかけて来る!?


    〔グー グー グーグー・ドールズ〕

    ネズミの毛皮の中から突然現れ、ジョリーンを追う不気味な存在 これがグェスの「心の力」の正体なのか…!?


    <続く>

  • 59二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 19:48:08

    >[WARNING(警告) 本刑務所は許可なくしてこの通路より先に進むものを 警告なしに射殺する権利を所持している]

    さすがそこら辺はかなり厳しいな

    いくらスタンドがあるとはいえここまでする刑務所から脱獄って大変そうやなあ

  • 60二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 22:12:29

    あー、そうか スタンドのこと何も知らん以上、射程距離に関して分からなくても不思議はないのか
    特にグェスのは割と特殊なタイプだし(自立行動型で小さくするのはスタンド本体の射程とはまた別?)

  • 61二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 05:23:59

    言動がパーペキ、チョコラータだしたぶん一話丸々オラオラされるなグェス
    ただ女の子が素手で女相手にオラオラするのは絵面的にアレな感じもするが…そろそろジョリーンにも人状のスタンド体が出てくるかなー

  • 62二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 07:00:41

    ネズミジョリーンかわゆいw

  • 63二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 10:13:40

    >どぅお?徐倫 気に入った?クール?」

    ここのグエスが字面だけだとやる夫の顔しか浮かばんくなる不具合w

  • 64奇妙な粗筋書き24/06/18(火) 19:23:39

     第8話 追い詰められて...

    突然ネズミの毛皮から現れた、不気味な存在に追われるジョリーン
    だが何であれ、ここは逃げるのが最優先 今の体では鉄格子をくぐるのもギリギリだが間に合うか…
    そのスキを突かれ、ネズミから現れた小人は鋭いツメでジョリーンの肩を切り裂く!!

    (こ…こいつはッ!? ま…まさか!)

    更に襲い掛かる小人に向け、ジョリーンも糸を伸ばして対抗
    鉄格子と手すりに絡ませ、思い切り伸ばして張り詰めさせた糸で動きを封じる事に成功
    そのスキに糸越しに鉄格子を登るジョリーンだが、小人も抵抗 
    糸を引きちぎるとジョリーンの指から血が溢れ出るが、その血で濡れた鉄格子からどうにか潜り抜ける事に成功する

    一先ず安全圏まで落ち着いたことで…ジョリーンは目の前の小人のような物体を見やり、あることに気付く
    自分の糸も他人には見えないが、こいつもおそらくそれと同じ存在… よく見るとしがみ付く鉄格子が透けて見える

    (この不気味なヤツはあの女! グェスの「心のパワー」の形!
     普通の人の目には見えないけどなぜかエネルギーが「形」をつくってあたしの目には見る事ができるんだ………それが襲ってきている……!!)

    おそらくはこいつが、インコの中の男を殺し、自分の体を小さくした能力の正体
    同時にグェスは、自分の力が遠くに離れれば解除されることを知らないため、ジョリーンの体は自動的に戻ってきている
    そしてそれを、ネズミから逃げたと思ったこいつが追跡しているのだ…!
    …しばしにらみ合いとなる両者だが、再度襲い掛かる『グーグー・ドールズ』から逃げようとするジョリーン
    だが振り回す爪から逃げ切れず、脚も傷つけられてしまう…!

  • 65奇妙な粗筋書き24/06/18(火) 19:24:26

    (ど……どうする………!? な…なんであたし……こんな目に逢うの? なぜこんな場所に…あたし…いるの?

     あの雨の事故の時ヒッチハイカーは生きていた………その罰を受けているの?

    「彼」<ロメオ>をかばったあの時………迷わなければヒッチハイカーは死ななかった………その罪…その罰……)

    「グェス!今!どこかにいるあの女を探し出してブチのめすしか方法は思いつかないッ! じゃなきゃあこいつにやられてしまうッ」


    通路の鉄骨部分にしがみついて、どうにか『グーグー・ドールズ』の攻撃から逃れようとするジョリーンだが

    …が、完全に自分の体が大きくなってきていることを失念していたジョリーン、鉄骨の根元の部分から首が抜けなくなってしまう!

    さらに血で指が滑り、首が鉄骨に締め付けられ、下からは『グーグー・ドールズ』がその足に爪を突き刺ししがみ付いて来る…!!


    (こいつ……下でウロウロしていたのは どんどん体が大きくなるあたしをこうやって追い詰めるため…)

    「だ…だめだッ! ど……どうしても首がもうとれないッ!」


    そして獰猛な声を上げて、ジョリーンの首にその爪を突き立てようと―――した瞬間!突然その体が何かに吹き飛ばされる!?

    それでも再度襲い掛かる『グーグー・ドールズ』に向けて…強烈なパンチが突き刺さる!!


    ・・・ふと、その異変に気付いたジョリーンが目を開くと

    ジョリーンの目の前には、糸を束ねて創られた、人型の『糸のかたまり』が形成されていた!


    <続く>

  • 66二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 19:40:22

    スタンド人型としても出せるのね
    でも糸の集まりって強いか弱いかさっぱり想像付かんな

  • 67二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 21:44:32

    act2キタコレ!
    やはり主人公の能力とは成長してなんぼですよね!

  • 68二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 22:42:39

    かっこいい!頑張れジョリーン

  • 69二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 07:34:14

    どんなものにも名前はある、との前回のグエスの言からいっても、そろそろジョリーンのスタンドにも名前が出来る頃だろう
    どんな感じの名前になるか、鉱石系統の洋楽が元ネタというジョジョの血統の法則でいうと
    パッと浮かび上がるのはクイックシルバーあたりかなー

  • 70奇妙な粗筋書き24/06/19(水) 19:14:05

     第9話 S.F

    「あたしのエネルギーの…『固まり』 線が集まって固まれば『立体』になるッ!この概念!!」

    ジョリーンの指から伸びる糸が、重なり合わさって人型を創り出すことで『グーグー・ドールズ』に対抗する力を得る
    ぶん殴られて逃げようとするグーグー・ドールズだが、その体を握りしめて逃がしはしない!

    「叫ぶんだくそ野郎―――ッ どこかに行っちまったおまえを操る『グェス』をここに呼べッ!
     そしてあたしの首をこの鉄柱からはずさせるんだッ!! 早く呼べェ―――ッ!!」

    捕まえた『グーグー・ドールズ』に向け声を荒げるジョリーン その背後で「徐倫……」と、彼女を呼ぶ声が―――

    「まさか…… おまえ… も そんな「能力」を………持っていたとは……」
    ―――振り返ると同時に、人型の拳を背後の女、グェスへと振るおうとするが
    グェスも自分の『グーグー・ドールズ』を握りしめられすでにズタボロ、完全に戦意を喪失していた
    グェスの馬鹿な脱獄計画は終わりと言い放ちながら、自分をもう一度小さくして首を外れるようにするよう命ずるジョリーン

    「わ…わかったって………!! ベッドも下の段に寝ていいよ………夕飯もあたしの分を上げる…
     いろいろあったけどあたしを嫌いにならないで でもチュー言葉はたまに使ってほしいなv あれとってもカワイイんだもん」
    「いいから早くしろォォ―――ッ」

    ・・・どうにか無事、老化の鉄骨から首を引き抜くことに成功 次はペンダントを返すようにいうジョリーン
    もちろん重要なのは中にあった、その能力を引き出した「石」 同時に誰から手に入れたかも吐いてもらうが

  • 71奇妙な粗筋書き24/06/19(水) 19:15:07

    「わ…わかってるって…返すってば だから『グーグー・ドールズ』を放して……
     お願い…そんな風にあたしを嫌いにならないで…」
    「いいから誰から買ったのかと質問してるんだ 答えろッ」

    「たしか……え…エルメェスとか…言ってた でもそいつの事よく知らないんだ……本当…」

    エルメェスの名にはジョリーンも聞き覚えがある ここに入る前に管理ジェイルでいっしょにいた人のはずだが…
    ペンダントを開いて中の「石」も見せるグェスだが、ジョリーンに渡す寸前で指から落としてしまう 
    コロコロ転がるペンダントに、ジョリーンも手を伸ばそうと―――

    (……てかァ……) それに気をとられた瞬間、歪んだ笑みを浮かべながらグェスがジョリーンの体を突き飛ばす!

    弾き飛ばされたジョリーンの体は、コントロール室前の鉄格子へと戻され
    その姿にグェスも歓声を上げながら、看守たちに通路に怪しいやつがいると叫ぶ…!

    「やった………ひっかかりやがったッ! おまえはあたしの信頼を裏切りやがったッ!
     この山猿がッ!それを許すと思うのかッ!! キャァァ―――――ハハハハハハハハ
     言いつけ通り"ちょっとだけ"体を小さくしたぜェェェェ―――――
     でもすでに!元の大きさに戻してるッ! 今戻したッ!」

    ―――看守も異常に気付き、コントロール室前の通路に立つジョリーンの姿に、青ざめる看守
    そして警報のスイッチを叩き入れると共に、ジョリーンの立つ通路に金網が降り完全にその身が閉じ込められようとする
    ジョリーンも自身の人型の拳を金網へと叩き付けるが、そのパワーでは金網を破壊する事ができない…!!
    金切り声での高笑いを上げながら、これでジョリーンは終わりだと言い放つグェス
    脱獄の罪が加算され、仮釈放のチャンスも消えた いや、それ以前に今の看守はショットガンを取りに戻った ジョリーンを射殺するために…!

    「ここは『警備LEVEL4』!問答無用だ ここには『手を上げろ』って言葉はないんだぜェェェェ―――――ッ
     徐倫―――! 徐倫―――ッ! 徐倫 ジョッー! リッヒヒィィィ~~~~~~~~~ン!
     ざまあみやがれェェェェ―――ッ あたしの心をふみにじったからだあああああ―――――ッ」」

  • 72奇妙な粗筋書き24/06/19(水) 19:15:40

    絶体絶命のジョリーンに向け、あらん限りの怨嗟の罵声を上げるグェス

    ―――――その瞬間! 人型の拳が金網をすり抜け、グェスの顔面へと突き刺さる!!

    その拳は腕のように見えても、実態は糸のかたまり 多少形は崩れても金網越しにその腕を伸ばすことなど造作もない事…


    「やれやれだわ… グェス あんた何にでも名前はあるって言ったわよね

     あたしも名前をつけるわ 「ストーン・フリー」 あたしは…この「石の海」から自由になる…

     聞こえた? 『ストーン・フリー』よ…… これが名前」


    強い決意の眼差しを浮かべると共に、ジョリーンの『ストーン・フリー』がグェスの体をオラオララッシュで滅多打ちにする!!

    そしてボロボロになったグェスにむけ、糸を絡ませ鉄格子の前まで引っ張ると共に告げる


    「この刑務所で上下関係があるというのならそれに従うわ…… ただし命令するのはあたし

     今度こそちゃんとやれよ あたしを小さくして ここからそっちへ出すんだ!」


    ・・・ショットガンを携えた看守たちが通路の前に戻ってきたときには、すでにジョリーンの姿は消えてしまっていた

    これにはその姿を目撃した看守も困惑、後ろ姿だけで顔は見ておらずその正体は突き止めようがなく…


    その後ろではまたコーヒーこぼされて衣服がずぶ濡れになった看守が涙目でした 

    これには二人もさすがに気まずそう 今回一番割を食ったのはこの人かもしれない


    <続く>

  • 73奇妙な粗筋書き24/06/19(水) 19:16:02

    [PRIVILEGE CARD]

    名前通称:グェス(22) 女性
    ――――――――――
    囚人番号 FE18081
    房番号 206
    ――――――――――
    刑期 12年
    ――――――――――
    罪状 放火、殺人未遂、仮釈逃亡
    ――――――――――
    身体的特徴 身長171cm 体重56kg
          左右に目の下に各3つの点型の入れ墨あり
    性格 小心者 信用できない
    ――――――――――
    スタンド能力名 グーグー・ドールズ
    (自分はなれないが他人を人形のように小さくできる)


     To Be Continued
    ←―――――――――・・・

  • 74二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 19:29:44

    グェス性格めっちゃ悪いやんけw
    ストーン・フリーって名前おしゃれでかっこいいなあ!

  • 75二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 20:04:28

    刑務所という「石の海」から「自由」になるという意思を込めて「ストーン・フリー」か、いいセンスだ
    ただ正直、あんまりメイン能力の糸関係には引っかからんネーミングなのがちょっと惜しい

  • 76二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 23:51:13

    鉄格子を壊せないあたり、パワーはC-Bあたりか さすがにそこはスタプラ受け継いでなさそうだな、糸だし

  • 77二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 06:03:01

    ジョリーン初勝利おめ!

  • 78二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 07:23:23

    看守たち、わりと一話のアレのせいでクズの集まりにしか見えんかったけど
    異常事態には即座に動くあたり、やっぱそのへんはプロだな 話が進めば看守側のメインキャラもでてくるかな

  • 79二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 18:06:58

    エネミー一番手がこんなマジキチとか刑務所怖すぎ…

  • 80奇妙な粗筋書き24/06/20(木) 19:23:47

    *グェスのスタンド 『グーグー・ドールズ』の能力値解説

    スタンド名-『グーグー・ドールズ』
    本体-グェス

    破壊力-D スピード-C 射程距離-20~30m
    持続力-D 精密動作性-B 成長性-B

    能力-
    他の囚人より自分の方が優位に立ちたいというグェスの心理の奥底にある願望がスタンド能力の特徴となった。
    つまり"友達になりたいんだけども、支配もしていなくてはならない"という 
    "ペット化"とでもいうような屈折した囚人グェスの心の姿だ。
    グーグー・ドールズはとりつくようにして徐倫を小さくした。裏切ったら自動的に殺す。

  • 81奇妙な粗筋書き24/06/20(木) 19:25:12

     第10話 ベースボール・ボーイ

    *扉絵はジョリーンの刑務所内でのプロフィール 及びグリーン・ドルフィン刑務所内部の簡単な特徴を紹介

    空条 徐倫(19)
    JOLYNE CUJOH
    日系アメリカ人 
    囚人番号FE40536
    房番号 206
    罪状 殺人・死体遺棄・自動車の窃盗

    刑期 15年
    身長 174.5cm 体重 58km
    囚人番号入りのリストバンド これを外すと厳罰

    ヘアスタイルは短髪が規則。ただし刑務所内のトコヤにワイロを払うと自由になる

    肩に星形のアザあり
    上着を着ずに房を出る事は許されない 射殺される場合もある

    メイクは差入れや買い物で自由 マニキュアも自由
    ズボンのバックルは金属所持になるので規則違反 ペンダントの所持も違反

    左腕に蝶のタトゥー 14の時に旅行へ行った時の思い出とは本人の言
    どこかにボールペンをかくし持っている 規則違反 

  • 82奇妙な粗筋書き24/06/20(木) 19:26:26

    グェスとの闘いの中で、自身の心の力『ストーン・フリー』と名付けた力の新しい特徴に気付くジョリーン
    この新しい力のできる事を、少しずつ把握しているところ
    例えば糸一本の状態なら遠くまで行けるがその分パワーは弱まる、ダメージも受けやすくなる
    束ねて立体に固まればパワーも強くなるが、その分距離にして2m程度しか上せなくなる
    人型状態のパワーはコインを砕くを程度のことはできるが、鉄格子を破壊するまでは不可能なようだ

     ―――ペンダントの「石」が引き出した「生命のエネルギー」
     ―――「脱獄」…か …それは可能だろうか…?まず把握しなくては…刑務所全体を…

    そんな中ジョリーンは、電話の前で何やら声をかけられる 
    なんでも電話の通話のお金が不安なので1ドル貸してほしいと願う 
    ジョリーンもその程度ならと、電話中の女性に1ドルを渡してあげつつ
    その隣の人が電話を終えたところだったが、ジョリーンは横から入って来た女に突き飛ばされてしまう
    これにはジョリーンも横入りして来た女に抗議の声が出ちゃうが、女はここの電話は全て予約制、一か月待ちであると返す

    「一か月―――ッ!? ひとり何分の通話時間ならどうして一か月も待つ事になるのよッ」
    「そこが刑務所の七不思議」「ねえあんた その順番売ってくれない?」
    「そしてこれが七不思議の原因」

    として、女は横から差し出した20ドルを受け取り、そう返しながらヒラヒラと紙幣を見せびらかす
    ・・・電話の順番すら金が必要な刑務所の決まりに、ジョリーンも絶句しながら その目尻に涙が浮かぶ…

    (電話したい………声を聞きたい………ママの声を… …泣きたくなってきた……)

    そんなジョリーンに気さくに声をかけるのはグェスだが
    ジョリーンも前回彼女にはひどい目に合わされたので、思わず声を荒げて彼女を突っぱねようとするが
    グェスの方は純粋に、ジョリーンが先ほどマズイ事をやったのだと忠告をしに来たのだという
    というのも先ほどジョリーンが電話中の女に「1ドル」を貸したが それがヤバいのだとするが…

  • 83奇妙な粗筋書き24/06/20(木) 19:27:23

    「何言ってんだ?返してもらうに決まってんじゃん たかが1ドルよ」
    「あっあ~~~ 今「たかが」って言った! それだよそれ!その"たかが"1ドル」って気持ち!
     いい?よく聞いて徐倫 この「水族館」じゃ囚人同士で金品を貸したり借りたりする事は絶対にやっちゃあいけない事だ……
     そのたかが1ドルだろうと……… もしあんたがあの金髪から そのたかが1ドルを"取り立てる事ができなかったなら" どうなると思う?

    そう言ってグェスが指すのは、カツアゲされ金を奪われる囚人のやり取りの光景であった
    閉鎖空間の刑務所では、噂はすぐに囚人全員に広まっていく

    「徐倫って新入りは貸した"たった"の1ドルぽっちも
    『取り立てる事ができなかった』『自分たちも借りに行こう』『ちょっと脅せばまた貸してくれるさ』
     どいつもこいつもみんなそう思う そしてたかられるんだ あいつのように… 次から次………毎日だぜ………
     カネがなくなりゃ体も心までもたかられ続ける 地獄ってのはあーゆ―事を言うんじゃあないのか」

    ジョリーンもグェスの話に、表情を強張らせながらも大げさだとするが、たかられる彼女も最初は1ドルだったという
    それに先ほど1ドル貸した金髪も自分の牢から出て来たところだが、ジョリーンのところに戻るつもりは無い様子
    ・・・これに関してはグェスも純粋に、彼女のために忠告しているのだというが……

    その後ジョリーンは図書室にて、金を貸した女と再開 彼女に先ほど貸した1ドルに関して問うが
    女もすっとぼけ、さらに追及しようとすると女も声を荒げて返し、さらにもっと貸してとジョリーンにたかりだす女…
    ・・・そんな彼女に背を向けて立ち去るジョリーン そんなジョリーンを金髪も周りの女もあざ笑うが……
    トイレの方に向かうジョリーンの手には、砕いたコインを粉にしたものがあり・・・ 
    ジョリーンがトイレに入った瞬間、突然お腹がゴロゴロなりだす金髪の女 
    彼女の頭上にはストーン・フリーの糸が伸びており、砕いたコインの粉をこっそり垂らしていたのだ
    これには金髪の女も大慌てでトイレに駆け込もうとするが、中はすでにジョリーンが占拠していました

  • 84奇妙な粗筋書き24/06/20(木) 19:28:11

    「な…なんで急に腹が!?間に合わねえ………わ…わかったッ!返すよッ!

     1ドルだっけ?わかったってッ!ここにあるからすぐ出て来てくれッ!」

    「返す?それはあとでなんでしょっ………(本見ながら) 本当遠慮しないで………ゆっくりでいいよ」

    「あっ あああ~っ(グオロロォ グオッ ゴッドドド) かっ買うッ わ…わかったッ!売ってくれッ!

     そのトイレの順番売ってくれェェェ~~~ 5…いや10ドル出すッ! 売ってくれェェ」


    「売ったッ!」と声を上げてトイレから出るジョリーン 勢いよく開けたんで女の顔面にドア激突してたけど

    で、女から貸した1ドルを十倍にして返してもらうジョリーン その戦果を見せびらかすように10ドルひらひら


    先ほどカツアゲされてた女性もちょうど図書室におり、彼女に声をかけるジョリーン

    もう一人トイレをほしがるヤツが出るとして、トイレの前で待っていると良い、という

    たかられてた分を取り戻せるかは彼女次第ともして、ジョリーンは図書室を後にしようとするが・・・


    鉄格子の外で、転がる野球ボールを見るジョリーン さらに鉄格子の外には一人の少年がジョリーンの目の前を通り過ぎる!?

    突然現れたその存在に、ジョリーンも目を見開き、少年が通った向こうを覗き込むがその姿はどこにも―――


    「徐倫」―――いや、いつの間にか少年はジョリーンが覗き込んだ逆側に立っている!?


    「明日の昼 あなたに面会人が来る でも会ってはいけないよ 「その人」に…

     会ってはいけないんだ………絶対!」


    <続く>

  • 85二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 19:46:16

    周りも周りだけどジョリーンもさすがやるなあ…w

  • 86二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 21:27:18

    早人くん枠ktkr

  • 87二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 22:16:25

    まー、うん。スタープラチナみたいに鉄格子へし曲げたりできるパワー持たせちゃったら話終わるからな…w

  • 88二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 22:28:19

    なんだかんだでグエスとは無事に和解できそうでよかった
    性格はともかく見た目は結構好きなのよなこの子

  • 89二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 07:28:58

    女のいじめは陰湿と聞くけど
    グェス級のマジキチがあちこち跳梁跋扈する女子刑務所でのいじめとか想像を絶する代物だろうなあ…恐ろしい

  • 90奇妙な粗筋書き24/06/21(金) 19:12:06

    *グリーン・ドルフィン・ストリート刑務所はフロリダ州にある収容所
     ちなみにフロリダ州はディズニーワールドとマイアミ市が有名


     第11話 誰か来るの!?

    突然ジョリーンの目の前に現れた、野球少年の姿に困惑が浮かぶジョリーン
    少年は明日、ジョリーンに面会人が来るがその面会に行ってはいけないという
    もしその人物に会えば、死ぬ以上の不幸が、起こるという…
    その言葉にふり返った瞬間、少年は野球ボールだけを残してその場から忽然と姿を消していた・・・

    そこに鉄格子にしがみつくジョリーンに気付いた看守 警告を発しながらしがみ付くその手に警棒を叩きつける!
    看守も中の女囚人たちも、少年には気づいていないようで…さらに野球ボールも鉄格子の向こう側に転がり消えるのだった
    さらに倒れるジョリーンの顔面に、もう一発警棒の一撃が叩きつけられる…!

    ・・・それから翌朝、食事をとっているところのジョリーンに昨日の看守が声をかける
    昨日は悪かったが規則だからしょうがないと返す看守 
    ジョリーンも鉄格子はすでに放してたのに二発殴った、と毒づくがンなもん聞こえません
    で、本題に入る看守 ジョリーンに面会者が来てるという ・・・その言葉にジョリーンも表情が強張る…

    「面会人……… だ………誰? ………あたしのママ?」
    「そんな事オレが知るか! 両手を出せ」 ジョリーンに手錠をかけ、面会室へと連れていく看守

    面会室前まで着いたジョリーンは、看守から面会の規則を説明される
    面会時間は30分、手を握るのはいいがキスをしたり裸になったりは品物の受け渡しが行われるため禁止だとする
    会話は録音されるが外国語(英語以外)は禁止 内容によっては面会も中止されるという
    しばし面会室前で、その面持ちを固くしながら面会の開始を待つジョリーン・・・

  • 91奇妙な粗筋書き24/06/21(金) 19:12:49

    ふとゴミ箱の前で火のついたままのタバコの吸い殻を見つけ、ジョリーンもタバコ踏んで火消しすると
    「ここが限界だ………帰って…」 ゴミ箱の中から声が聞こえると共に、中から腕が伸びジョリーンの腕を掴む!?
    そこから顔を出したのは、昨日の野球少年…! 今ならまだ間に合うと、ジョリーンに面会へ行かないよう願う少年だが
    突然現れた少年に、ジョリーンも警戒心を露わにするように腕を引きはがし声を荒げる
    …少年もどこか困ったような表情を浮かべ、詳しい事は少年にも説明できないというが…

    「でもこの世には死ぬより恐ろしい事があって それがこの刑務所で"起こっているのは"確実なんだ
     お姉ちゃんには助かってもらいたい 今ならまだ間に合うよ…部屋に帰って…!」

    ジョリーンも周囲の監視カメラを見やりながら、少年を問いただすが
    少年の方は行かないで、との一点張り だがジョリーンだって面会者…その人物をママだと思い
    自分もママに会いたいし、ママの方だって会いたい 自分は元気だと安心させてあげたいという思いもある…
    ・・・少年はそれ以上は何も言わず…ジョリーンに野球ボールを手渡す少年

    「これを持っていって……… 放してはだめ……君のママと同じくらい……大切に」

    そこに看守から面会準備が整ったと声をかけられる …そこからでは面会室で待つ人物の姿は見えないが…
    ・・・ふと自分の手元を見やると、もらった野球ボールはいつの間にか何かの骨に変わっている!?
    さらにゴミ箱からは少年も忽然と姿を消している… 一体少年の正体はなんなのか・・・
    そこでジョリーンは、面会室に立つ人物の後ろ姿に気付く ☆柄が刻まれたコートを着た、その男が振り返る

    ―――そう、ジョリーンを訪れたその人物は 彼女の父親、空条承太郎であった…!!

  • 92奇妙な粗筋書き24/06/21(金) 19:13:10

    「こ こいつは……… "こいつは"ッ!」

    「母さんに預けておいたペンダントは… 受け取ったか……?徐倫」


    思いもよらぬその人物の姿にジョリーンも一瞬目を見開くが…次の瞬間、承太郎に向けて険しい形相を向けると共に

    ジョリーンは問答無用で、看守をぶん殴る!!


    「これであたしは当分「懲罰房」行きだッ!おまえと知ってたらここには来なかったッ!

     のこのこ父親面して来てんじゃあねェ――――――」

    「やれやれだ……… しかしおまえをここから…出す すぐに……そのために…来た」


    <続く>

  • 93二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 19:28:19

    ここで承太郎登場って頼もしいけどやっぱジョリーンも複雑よなあ…ここで一気に脱獄終わらせるんかな

  • 94二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 19:46:47

    ここで脱獄させると野球少年が何者なのかがわからんくなるしなー
    あるいはこの子も承太郎の仲間とかだったり?と思ったけどそれだと承太郎と会うの止めるわけないよな…
    うーん、まだまだこの子の立ち位置読めん

  • 95二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 21:20:20

    ジョセフ並みのダメ親感が強く出てしまった承太郎だけど威厳を取り戻せるか…?

  • 96二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 08:35:00

    お母さんを慕ってるジョリーンだけど、実は母もジョリーンの事を疎ましく思ってるトミノ的展開が…さすがに人の心なさすぎるか

  • 97奇妙な粗筋書き24/06/22(土) 19:22:27

    *ジョリーンのスタンド『ストーン・フリー』の能力値解説


    スタンド名-『ストーン・フリー』

    本体-空条 徐倫<ジョリーン>


    破壊力-A スピード-B 射程距離-1~2m

    持続力-A 精密動作性-C 成長性-A


    能力-

    ◎ 糸が集まってできているかたまりのようなスタンド。


    〇 力・スピードの射程はせいぜい2mだが、糸だけを細ーく伸ばしてやれば

      糸の長さだけの射程を進める。その場合、すごく強度は弱くなる。


    〇 糸電話のように、声や音を聞く事ができる。

  • 98奇妙な粗筋書き24/06/22(土) 19:23:16

     第12話 承太郎は語る

    シャワー中の一人の男性囚人 シャワーを止めると色のない目を開くと共に、強風が上部の鉄格子窓から吹く
    その風で外でカード遊びしてた囚人もカード飛ばされて大わらわで そんな中、男は「51枚」…と呟く
    「51枚 ブーツ…… ブーツの中…1枚だけ…」
    シャワーを終えて着替えをしながら、ひとり呟く男 
    その言葉通り、外ではカードが二枚足りないと声を上げる男たちだが、一枚はひとりのブーツと足の隙間に引っかかってました(もう一枚はケースの中)

    その最中、衣服にあった10ドル紙幣が衣服から落ちるが 靴を僅かに動かすと落ちた紙幣はブーツの中へとストッと納まるのだった
    ・・・そこに看守の一人が、男に「面会人」が来たと声をかける だが男に、ではなく隣だとも付け加える
    「わかるな 情報だよ」 その言葉に、男は色のない目を見開くと共に刑務所の一角を見やるのだった

    場面は父、承太郎と再開したジョリーンの元へと移るが
    父を毛嫌いするジョリーンはとっとと面会終わらせるべく、看守をぶん殴るが強すぎたか気絶してました
    一方で承太郎は、ジョリーンに向けて一枚の写真をとりだす その写真に写っていたのは、冒頭の男囚人であった
    彼の名は「ジョンガリ・A」 元軍人で風速20mの中でも狙撃を成功させた凄腕のスナイパーだという
    現在は白内障を患い、視力がかなり低下しているそうだが…そして今はこの刑務所の男子監に収容されているとして…

    「聞くんだ徐倫 おまえに殺人の罪をかぶせこの刑務所に入れたのは "ロメオとかいうボーイフレンドではない" この「男」だ……」

    ・・・その言葉にジョリーンも動きが止まり、その耳が父の話へと傾き始める……
    事の始まりはあの「交通事故」から 彼が刑務所内からチンピラに命じ、雨の道路に無関係の男を投げ込ませたのだ
    それを彼氏もジョリーンも、車で跳ね飛ばしたと思い込んだ あとは腕利きの金に汚い弁護士を雇えばどうにでもなる…
    そして同時に、その弁護士を雇ったのもロメオではなく「ジョンガリ・A」が差し向けた物… 全ては仕組まれていたのだと…

    父の語る真実にジョリーンもその目を見開き、脳裏にあの日の惨劇が浮かび上がる―――

  • 99奇妙な粗筋書き24/06/22(土) 19:23:50

    「てめえ昨日たしか2発殴ったよなぁぁあ~~~~~ くっそおおおおおお」
    そんなやり場のない怒りを、気絶した看守にぶつけるジョリーンは、なんの為にこいつが自分を刑務所に入れたのかを父に問う
    父の答えは、ジョリーンが父、承太郎と"血がつながって"いるからだというものであった…

    「人の心に何かを伝えるという事はすばらしい事だ だが時として「カス」が残る 「恨み」というカスがな
     面識はなかったがこのジョンガリ・Aはオレのかつて敵だった「男」の部下だ…まちがいない
     20年以上もたっているというのに こいつは仕えていた男への狂信を「恨み」の動機に変えている」

    そう語りながら、承太郎の脳裏にはかつて死闘を繰り広げた存在の笑みが浮かんでいた…

    「おまえはすぐにここから出なくてはならない オレはそのために来た いいな!
     法律は無視する 娘であるおまえには遺伝しなかったが素質はあったはずだ
     スタンド能力は身に付いたか?それを使って出る」

    「あんたと会う時はいつも悪い話を聞かされるな… 2~3年ママをほっとくとか 離婚するとかさ
     うるせーぞ……… 父親面であたしに指図をするな」

    ハッキリとジョリーンは、父承太郎に拒絶の意思を示す もう会いにくるな、とも…
    刑務所は近いうちに自分の力で出るとして、父の元を立ち去ろうとするが―――
    承太郎がそれを引き止める、気づけば部屋にはいつのまにか、灰皿に一本の火が付いたタバコが置かれていた
    承太郎は吸わないし、看守のタバコとは銘柄が違うが…そんな父に耳を貸さず、立ち去ろうとするジョリーンだが

  • 100奇妙な粗筋書き24/06/22(土) 19:24:09

    「徐倫そのドアから離れろッ!!」

    承太郎が叫び声を上げると同時に、どこからか放たれた何かが、ジョリーンの胸を貫く―――



     << >> [ □ ] > ● ―――『スタープラチナ!』 


    ―――寸前で、時を止める事に成功した承太郎、すぐにジョリーンの元へ駆けつけようとするが

    よく見るとジョリーンの傷跡には彼女のスタンド『ストーン・フリー』の糸が網目に編まれており

    その糸が弾丸の力を防弾チョッキのように分散させ、致命傷を防いでいたのだ あの一瞬でこんなことを…承太郎も目を丸くする

    …ひとまず銃弾はスタープラチナの指で弾き飛ばすと共に 時間停止を解除


     << >> □ [ > ] ● ―――時は動き出す



    威力は分散したものの、それでもその衝撃は凄まじく、吹き飛ばされるジョリーンの体

    そう、すでに刺客、ジョンガリ・Aは二人の命を狙い、攻撃を仕掛けてきているのだ…!


    <続く>

  • 101二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 19:27:37

    ストーンフリーあれで破壊力Aなのか…

  • 102二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 19:39:06

    久々の時止めはやっぱちょっとワクワクしますわ
    脱獄がんばれ

  • 103二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 20:36:14

    DIOの因縁はいまだ健在か…これは刑務所からの脱獄よりもDIOの復活をもくろむ黒幕との決戦が大筋になりそう

  • 104二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 05:57:30

    しかしこれ刑務所入れられた原因、オヤジのせいって言ってるようなもんだし
    ジョリーンちゃん、承太郎への感情が底値だったのにさらにオヤジを見る目が急落してそう
    とはいえここで歴戦の戦士っぷりを見せつけて、やはり父は偉大だったと見直たりは…

    なさそーだなあ正直、その辺抜きにしてもジョリーン反抗期全開だしw

  • 105二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 10:51:41

    きっかけを作ったのはジョンガリかもしれんが ジョリーンを見捨てたのはロメオ自身の意思なんだよなあ・・・

  • 106奇妙な粗筋書き24/06/23(日) 19:11:20

    *扉絵は承太郎とジョリーン、二人の漢字の意味合い

    『承(じょう)』――― 1:受けつぐ、受けたまわる

    『徐(じょ)』――― 1:ゆっくりと、しずかに
    『倫(りん)』――― 1:人の守るべき道 2:なかま


     第13話 狙撃手ジョンカリ・A

    どこからか狙撃を受ける承太郎とジョリーン 
    理由は不明だがジョリーンの行動は何故か把握されており、つけっぱなしのタバコに何かカラクリがあると見る承太郎
    ひとまず承太郎は面会室の外の様子を伺いつつ、ジョリーンにこのあたりの通路の地形を問う

    この攻撃が『ジョンガリ・A』の狙撃と見て間違いないが、銃声は聞こえなかったし、弾丸も本物のライフル弾
    となれば問題は、彼が『スタンド使い』であることは間違いないとして、どうやってこの面会室を狙っているのか…

    「"ライフル"? ちょっと待ってよ……ライフルって何よ!?写真の男…あたしを陰謀でここにブチ込んだのは十分わかったわ!
     でもそいつ囚人って言ったわよね ここは女子監!しかも囚人はボールペンさえ持ってないのよ!」
    「そうかな… 銃は分解できる…そしてハムだとかシェービングクリームのカンだとかの中にはそれが入る…
     友人だとかが面会で看守にワイロを渡せばろくすっぽ調べもせずに渡してもらえる ちょっとずつ少しずつな………
     数か月もすれば部品を組み立ててライフルの一丁あがりさ」

    先ほどジョリーンが狙撃を防げたのは幸運と偶然に過ぎない 銃声も聞こえないライフルでは次の攻撃は予測はつかず
    スタープラチナの時止めでも2秒ほどしか止める事が出来ず、身をかわすタイミングを誤れば致命傷の可能性もある…

    「……… そいつは男子監からここを狙って来たって事!? そして今もッ!!」
    「ライフル + 「何かの能力」だ さてこれからどうするかだ…
     鉄格子 看守 ジョンガリ・A… どうやってここを脱出するか…だ」

  • 107奇妙な粗筋書き24/06/23(日) 19:12:09

    ・・・そこでジョリーンは、先ほど野球ボールの少年から骨のようなものを受け取ったのを思い出す
    ポケットからそれを取り出すと、承太郎に見せてこれが何なのかわかるか聞いてみる

    「あたしにも意味は分からない でも「秘密」があるらしい…」
    「『人間の骨』だ しかも成人女性 仙骨という骨盤部分だ
     表面の状態から見て『酸』のようなもので溶かされている…『薬品』かあるいは『動物の胃液』………」

    そんな父の言葉に、ジョリーンも思わず目を丸くしてしまうが、それはさておき面会室の向こう側を指す承太郎
    そこにはなにか、宙に浮かぶキーホルダー状のような物体が確認できた 
    だがその存在は二人に攻撃を仕掛けるような様子は無く、フワフワと力無く浮かんでおり
    やがて床に落ち動かなくなる…? だが次の瞬間再び浮き上がる謎の物体 あれがゴミで無いことは確かなようだ
    ここからではその存在の狙いは伺えないが、承太郎はその相手に何もするな、とジョリーンに言う
    その存在が『ジョンガリ・A』のスタンドに間違いない 何もしないでその存在がどうするのかを見極めたいというが
    ジョリーンはその宙に浮く存在に、『ストーン・フリー』の糸を伸ばす!が…宙に浮かぶ存在はその糸をひらりと回避して見せる!?

    「かわしたわッ!あいつは「糸」が見えているの? つかめないッ!」
    「よけいな事を………大声を出すな 何かに反応している だが「糸」の動きではない 糸とは無関係の方向に動いている…」

    ・・・そこでジョリーンは、そのふわふわした動きからひとつ、その存在が反応しているものに気付く
    あれよあれ、えーと糸の動きで起こしたアレ、煙草の煙もあったし…

    「『気流』……か 「糸」のエネルギーが動かした…気流に反応して舞い動いているという事か…」

    ―――だがそこで、ジョリーンがぶちのめした看守が意識を取り戻し 起き上がった看守がジョリーンに警棒を向ける…!
    しかしその看守の動きに反応し、宙に浮く存在が引き寄せられるように近づき、扉の傍まで来ている…!

    「徐倫 壁から離れるな……スタンドもだ」
    「そんなのわかってる でもあたしに命令するな……!こいつをもう一回ブチのめさないとヤバイだろォォが―――ッ」

  • 108奇妙な粗筋書き24/06/23(日) 19:12:25

    ジョリーンの言葉に看守もさらに怒りヒートアップ 声を荒げて警棒をふり上げる!

    止む無くここは承太郎が動く 『スタープラチナ』で看守をぶちのめそうと―――瞬間!承太郎の肩をライフルの狙撃が貫く!?


    (やはり『タイミング』だった…少し遅すぎた 『時を止める』タイミングが…わからない…)

    スタープラチナが時を止めた時には、すでに肩を貫かれたあと… 気づけば宙に浮く存在は、ライフルの軌道を微かに曲げたような跡が見えた


    ―――そしてライフル弾の一撃は、そのまま軌道上にあった看守の脳天も貫いた…


    「ヤツはこれを狙ってたんだ…… 確実に「二人」動くのを…

     ヤツはこの面会室に3人いるのを知っている 同時に2人動くのを待ってその位置を読んで狙撃した…一撃で……

     ジョンガリ・Aはこいつを使って空気の動きを読んでいる……… しかもあのスタンドは「衛星」!

     ライフルであのスタンドを狙い…… 弾丸を中継させる『狙撃衛星』だ………!!」


    ―――逃げ場のない閉鎖空間で、狙撃という相手を前にして ジョリーンと承太郎に対抗する術はあるのか…!?


    <続く>

  • 109二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 19:45:34

    男子監からでも狙撃できるって安全地帯ないやん
    本人攻撃するにも遠すぎると思うしどうやって勝つんかな

  • 110二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 20:09:44

    そういえば拳銃使いや、隠れながら戦う敵はいてもスナイパー系の敵って今までいなかったんだな
    スタンドに射程って概念がある以上、近づけないとどうしようもないが…
    ただ正直、条太郎のスタプラなら壁くらいならヘーキで破壊して最短距離一直線!! くらいのパワープレイはやりそうw

  • 111二次元好きの匿名さん24/06/24(月) 05:21:19

    だいぶ衰えたなあ条太郎、実践からだいぶ離れてるせいもあるだろうけど
    これが三部条太郎なら、弾丸が体に触れた瞬間時を止めるくらいのことはやりそう

  • 112二次元好きの匿名さん24/06/24(月) 08:28:19

    看守に被害出ちゃったよ…これ脱獄失敗したらジョリーンも絞首台送りにされそう
    やはりここで脱獄を完遂させる形になるだろうか・・・

  • 113二次元好きの匿名さん24/06/24(月) 19:00:21

    >>110

    >>111のとおり衰えてるから無理そう

  • 114奇妙な粗筋書き24/06/24(月) 19:06:17

    『気流』…「空気の流れ」を捉え、それを狙撃に利用するジョンガリ・Aのスタンド
    相手は呼吸の乱れすらも反応しているかもしれない、ジョリーンには声を上げるなとする承太郎

    「この部屋からジョンガリ・Aのライフル狙撃位置を見つけるのは不可能に近い
     ここはあの衛星スタンドをたたくしかない…スタンドへのダメージはヤツ本体へのダメージだからだ…」
    ―――だがジョリーンは、承太郎の注意にも関わらず、衛星スタンドに糸を伸ばす…!?


      第14話 徐倫の決断


    一方、ジョリーンたちを狙うジョンガリ・Aは、看守の見回りに対し、一本の杖をついて座っていた所で…
    看守が通り過ぎると、その杖の中に仕込んでいた狙撃銃のパーツを組み立てていく

    「「筋肉」は信用できない 皮膚が「風」にさらされる時 筋肉はストレスを感じ微妙な伸縮を繰り返す
     それは肉体ではコントロールできない動きだ
     ライフルは「骨」でささえる 骨は地面の確かさを感じ銃は地面と一体化する それは信用できる「固定」だ」

    鉄格子の窓から女子監の方向にライフルを向け、肘をついて構えるジョンガリ・A 
    レバーを引きライフル弾を装填、そこにハエが一匹紛れ込むが…

    「風の「動き」は予測できないと気象学者は言う 一理ある
     だが決して読めないわけではない この「ハエ」は気まぐれな動きで飛行しているのか?
     違う ただよう臭いだとか空気の流れを感じて飛んでいる 風が「ハエ」の動きだ」

    ひとり呟きながら、つまんでいた薬きょうを落とすと その先端がハエの体を正確に潰し
    気づけばジョンガリ・Aの傍には、同じようなハエの死骸がいくつも転がっていた
    ライフルを構えながら状況確認 面会室に放った二発目はひとりの左肩を射ぬいたのを感じ取っており
    身長から見て承太郎に間違いない、同時に当たった看守は頭部に命中したが…問題は最初の一発目
    たしかにジョリーンへの着弾を感じ取ったのに生きており…とはいえ予定はくるっていない、ともする

  • 115奇妙な粗筋書き24/06/24(月) 19:07:11

    「我がスタンド『マンハッタン・トランスファー』は 面会室のおまえらの「動き」を完全に射程内につかんでいるッ!」
    「おまえらの血統にとどめを刺す時」オレの人生はやっと始まるッ!
     我が「心」のささえを奪った復讐には 決着をつけなくてはならないッ!!」

    面会室のジョリーンと承太郎に視点を戻すと… 室内には火災防止用のスプリンクラーが作動しており
    ジョリーンは天井の装置に糸を伸ばしてライターの火を近づける事で、スプリンクラーを動かしていたのだ
    そしてそのスプリンクラーの水滴により、衛星スタンド「マンハッタン・トランスファー」の動きが乱れる…!
    そのスキを狙って『ストーン・フリー』の一撃を―――

    「違うッ待てッ よく見ろ!」 …その動き、水滴の一粒一粒すら完全に読み切って動いている!?
    スプリンクラーの水の中でも、気流の探知能力は全く落ちていない ジョリーンに壁に戻るよう承太郎も声を上げるが

    「おねえちゃんよく聞いて その柱の下!! 「石」を蹴って!」
    そこへ面会室の外から、あの少年の声が聞こえてくる またも現れた少年にジョリーンも困惑が浮かぶが
    ここはその指示に従い、柱を蹴るとそこからくりぬいた抜け穴が現れる…!
    これは一体……だがジョリーンの問いに対し、少年の方はその場を離れる足音が返される
    どうやらその抜け穴、刑務所の下水溝か通風孔と見る承太郎 ここはこの穴から脱出するしか手はないが―――
    だがジョリーンは、その抜け穴に背を向ける…? 気づけばいつの間にか、衛星スタンドが姿を消しており…

    「そうじゃない!近くにいる! ヤツは完全な狙撃角度を探しているのだ!」
    「違うわ "追って行った"のよ……ドアの外へ……… まず"あの子を"!
     逃げ道を教えるあの子を先に始末する気だわ………」

    ジョリーンに下に降りるよう声を上げる承太郎だが…
    ジョリーンは決意の眼差しと共にドアを破壊し、あの少年と出会った時の事を思い返す

  • 116奇妙な粗筋書き24/06/24(月) 19:08:43

    「この部屋に来る前 あの子はあたしのこの手をにぎったの 信じられないけど"ここに"いる

     そこらへんの公園にいるような子供で 知ったこっちゃないただの赤の他人なのよ

     でもすがるようにあたしの手をにぎったの そしてその体温はあたしの事をいたわる感じもした


     あたし中に戻るわ あの子をヤツが撃つ前に あたしがジョンガリ・Aを倒す」


    そうして、ジョリーンは脱獄のチャンスを前に自ら刑務所へと戻る

    そんな娘の姿に、承太郎も微かに目を細めて呟くのだった


    「……… ……… やれやれ………だ………」


    <続く>

  • 117二次元好きの匿名さん24/06/24(月) 19:37:54

    主人公としちゃ当たり前かもしれんけどよくわからん子であれ守りに行くジョリーンかっこいいなあ

  • 118二次元好きの匿名さん24/06/24(月) 20:17:43

    ジョースターの「黄金の意思」はしっかりジョリーンにも受け継がれてるな

  • 119二次元好きの匿名さん24/06/24(月) 22:02:55

    地味にジョンガリの狙撃の心得的なのがカッコええな、男心がくすぐられるぜ

  • 120二次元好きの匿名さん24/06/25(火) 07:40:28

    ピストルズに近いけど、単体な分一回しか曲げれないといろいろと欠点も目立つ感じだな(狙撃スタンド
    その分距離を離せば敵の独壇場だが、逆に言えば近づけさえすれば勝機はあるかね

  • 121奇妙な粗筋書き24/06/25(火) 19:04:23

     第15話 私が守る!

    *今回登場するメインスタンドの簡易説明

    〇マンハッタン・トランスファー
    「狙撃衛星」

    〇ストーン・フリー
    「糸」から「立体」へ パワーはAクラス

    〇スタープラチナ
    時を数秒だけ止められる 史上最強のスタンド能力

  • 122奇妙な粗筋書き24/06/25(火) 19:04:56

    『マンハッタン・トランスファー』の気流の探知により、少年の大まかな存在を感じとるジョンガリ・A
    彼が何者かは知らないが、面会室に空いた通風孔がどこに通じているかは「風の動き」でわかるが
    この少年に通風孔内を案内され、弾丸のとどかない場所に連れていかれるのは避けたいところ ここは少年に狙いを定める…!

    ジョリーンも少年を追って面会室を出るが通路の方はシャッターが閉まっており
    更に看守たちも火災警報を聞き駆けつけてくる様子が廊下から響く その警備を抜け出すのはまず不可能だが…

    「あの子この牢獄のどこから現れ どこへ消えてるの?」
    ・・・そこでジョリーンは、面会室に入る前に少年がゴミ箱の中に潜んでいたことを思い出し
    箱をよけると、そこには消火栓の蓋があるが…その蓋を開けると抜け穴を発見する!
    おそらくはここを抜けたはず、ジョリーンもその抜け穴を進むと…承太郎もジョリーンを追い面会室を出る

    「ジョースターの血…か… だが徐倫 ヘヴィすぎる 状況が…
     今!スタンドは防御にしか使えない… もし攻撃したなら気流が起きて探知される!!
     やれやれだ………ヘヴィすぎるぞ!」

    ジョリーンが抜け道を進むと、縦穴から機関室のような部屋と、あの少年の姿を見つける
    だがその頭上を高速ですっ飛ぶマンハッタン・トランスファーの姿もあった!やはり少年を追って来ている…!

    (でも下は機関室っていうか電流だとか汚水のパイプが通ってるような部屋
     男子監房のどっかからライフルで弾丸を撃ちこんでくる窓なんかないかもッ!
     いや!………ッ でもッ!……しかし!)

    だが少年もその追撃から逃れるべく、汚水パイプの中に入り込んで身を隠す様子が確認できる
    これはかなりいい手なのでは…!ジョリーンもその逃げ道に声を上げる

    「「体全体が水の中なら」 「気流」は起きないッ! ましてやパイプの中!!
     ヤツはあの子をも見失ったわッ! そしてこの部屋はドアだけ! 窓がない!」

  • 123奇妙な粗筋書き24/06/25(火) 19:05:55

    ―――だが次の瞬間!少年の入ったパイプのボルトが突然弾き飛ばされる!?

    そう、ジョンガリ・Aの狙撃は部屋の換気扇から放たれており、その一撃が正確にボルトを狙っていたのだ

    そしてすべてのボルトが飛ばされ、パイプの中に隠れていた少年の姿が露にされてしまう…!!


    「まずいッ!今たたかないと彼が撃たれるッ!!!」

    ジョリーンも少年を救うべく、狙撃衛星『マンハッタン・トランスファー』にストーン・フリーの網を伸ばす!!


    だがジョンガリ・Aも網状のものの接近を感知 それがジョリーンの攻撃であると見る

    面会室から追う手間が省けた、として即座に狙撃の照準をジョリーンに変更 頭部に狙いを定め、発射!!

    放たれた狙撃は、正確に換気扇をすり抜け 網に囚われた狙撃衛星を介し ジョリーンの頭部を――― 貫くことなくその横をかすめる


    「! ………な………?」 必殺の狙撃が外れ、困惑が浮かぶジョンガリ・A

    一方、ジョリーンに追いついた承太郎は機関室の中の異臭に気付き…


    「……"すでに" ………というわけだな ゴホ! このにおい………」

    「このパイプ……… "折っといて良かったわ"…すでに ここに入って来た時…すぐ…ガスのパイプを………

     都市のガスは『空気より軽いから』この天井の当たりにたまると思ったの

     ガスがこの辺にたまれば あんたの回りの空気とは違った「層」ができる

     油と水みたいな空気とガスの層がね………ガスは下の空気と混ざってないんだから 気流の正確な探知ができないと思ったのよ」


    ジョンガリ・Aもその狙撃失敗に困惑し、逃げの手が遅れてしまう 狙撃衛星が完全にストーン・フリーの網に捉えられ


    「もう遅い!捕まえたわッ!」

     ストーン  フリー

     STONE FREE!


    そして人型ストーンフリーの強烈な拳が、狙撃衛星を叩き潰す!!


    <続く>

  • 124二次元好きの匿名さん24/06/25(火) 19:48:19

    勝利おめ
    狙撃衛星とか味方になったら便利っぽいのになー惜しい

  • 125二次元好きの匿名さん24/06/25(火) 20:25:52

    まあジョンガリさんは完全にDIOの残した悪意のひとつだからなあ
    立ち振る舞いとか狙撃の心得とかカッコイイから確かにおれも仲間化してほしいけどさすがに無理だろうな

  • 126二次元好きの匿名さん24/06/25(火) 21:22:02

    ぶっちゃけ劣化ピストルズにしかならなさそうだしな。狙撃衛星。

  • 127二次元好きの匿名さん24/06/25(火) 23:39:32

    ピストルズは弾丸操作以外も偵察やら実況やら色々できるからな

  • 128二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 08:25:31

    こういう機転がきくところは、しっかりジョセフの血もうけついでるな、ジョリーンw

  • 129奇妙な粗筋書き24/06/26(水) 19:17:37

     第16話 前後不覚

    狙撃衛星を撃破したジョリーンは、改めて再開した少年にその正体を問いつつ
    機関室のパイプを伝って少年の元に降りるが、手の血で滑ってケツがパイプにぶつかり
    ポッケに入っていた、少年の渡した『骨』に関しても、その真意を問うが…

    「…… まだ…だよ まだ……なんだ………それを決して放してはいけない」
    少年はただ、表情を強張らせながらジョリーンにそう返す…

    そこに承太郎も抜け道を伝ってジョリーンと合流 父にはすでに狙撃衛星は倒したとするジョリーンだが
    ―――床にたまっている水に、機関室に潜むジョンガリ・Aの姿が映っている!?
    ジョンガリ・Aもそれに気づいたか、とっさに身を隠すがジョリーンも隠れた方向を指し示し声を上げる

    だがジョンガリ・Aがここにたどり着くというのは考えられない、と返す承太郎
    敵は2~300m先から狙撃しており、たどり着くまでには何重もの鉄格子もある
    何より彼は盲目、数十秒の間にここまで来れる手段があるはずがないが…

    「知るかァァ―――っ いるっていったらいるんだよォ――― 隠れろッ!」
    ―――そこでジョリーンは、承太郎の真上の穴から狙いを定めるジョンガリ・Aに気付く…!

    「わかった……… 信じよう」
    〔オラァ!!〕とスタープラチナの拳をパイプに叩き付けるとそこから火花が走り

    「そして備えろ 確か"たまっていたはずだな" ガスが」 
    次の瞬間ガスが火花に引火! その爆発が天井部分に潜むジョンガリ・Aを飲み込む!!

    今度こそ狙撃手ジョンガリ・Aを打倒する事ができたジョリーンと承太郎
    ジョリーンも喜びの声を上げながら、改めて少年の方に向き直ろうとするが…
    いつの間にか少年はその場からこつぜんと姿を消してしまっていた 
    …どこか、ジョリーンのそんな様子に承太郎は怪訝そうな表情が浮かぶ・・・?

  • 130奇妙な粗筋書き24/06/26(水) 19:17:51

    「やはりこいつ(ジョンガリ・A)が数十秒がここまで来れる筈がないのだ 早すぎる
     ここの扉だってロックされている」
    「だからその謎をあの子に答えてもらえばいいのよ! ちょっとさ!どっち行ったか見なかったの?」
    「…… 何を言ってるのかわからない 「少年」とか「あの子」とは何の事だ?」

    そんな承太郎の返しにジョリーンも、一瞬目を丸くしつつ そういえば確かに父は姿を見ていなかったので
    面会室で隠れていたのは子供でジョンガリ・Aは先にそいつを始末しに行ったのだと説明する、のだが・・・

    「「始末」?さっきから本当に何をしゃべってるんだ?
     おまえは自力で勝手にここまで来たのだ だからオレはおまえを追って来た」

    ……何か、承太郎との会話がかみ合わない…? ここに来る際に通った抜け道の存在も知らないと返す承太郎
    これにはジョリーンも声を荒げ・・・ いや、そこで承太郎の違和感に気付く いつの間にか狙撃で受けた左肩の傷がない…!?
    さらにいつの間にか自分の狙撃で受けた首の傷もない! いや、そもそも倒れた男もジョンガリ・Aではなく先ほど殺されたはずの看守!?

    (い…いったいどういう事!? な…なにかがおかしいッ!
     つじつまが合わないッ!! オヤジの会話も…男の子の行動も!)

    ―――そこでジョリーンは、自分の手を擦りむいた時の傷跡が、ドロドロの泥水のようなものが溢れ出て来るのに気づく…!
    脳裏に浮かぶのは、面会室に行くジョリーンを止める少年の声 
    それとともに塞がれたはずの首の傷が、承太郎の左肩の傷が、倒れた看守が その場の全てが、ドロドロに溶けていく―――!!

  • 131奇妙な粗筋書き24/06/26(水) 19:18:24

     ジョンガリ・Aの攻撃なんて最初からあったの?

     そもそも最初に「あのタバコ」! あれは誰が火をつけたの?

     あの「タバコの煙」はいったい誰がッ! ジョンガリ・Aではない!


     全ての出来事のつじつまが合わないッ!! これは現実じゃあないッ!

     "あたし何かを見ている"……い…いや……"見させられている"

     最初に"あったのは"「タバコの煙」! 「あの煙」が何か怪しいッ!! これは全て幻覚だわッ!!


    ――――――――――――――――――


     [ |<< ]――――Re.start 


    ――――――――――――――――――


    「はッ!!」


    目を醒ましたジョリーンの姿は、あの面会室の中にあった

    ただ一つ先ほどとちがうのは部屋の中をゆっくりと静かに、ドロドロに溶かす光景…

    ・・・ジョリーンは手にしていた、少年からもらった「骨」を握りしめる事で手のひらが傷つき、その痛みで目を醒ますことができたのだ


    「う……くっ…ああ 夢…うう…く… を 見させられていた……… 動け…ない………

     秘密の通路 そんなのは…"ない"… 「敵」はジョンガリ・Aなんかじゃあないッ!「別の敵の能力」!

     スナイパーなんて……最初からいなかったッ! この面会室に入った時から!!

     オヤジもテーブルもイスも看守も巻き込まれて! 

     あたしたちはゆっくりと…… 大蛇の胃袋の中に飲み込まれたみたいに溶かされていた!!」


    <続く>

  • 132二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 19:42:14

    ええ・・・今までの全部夢オチとかさすがにアレやろ・・・

  • 133二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 20:04:31

    他にも敵いたんかい!何じゃそのRe.startって…
    無事に脱獄終わらせてほしいけどなあ

  • 134二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 20:11:04

    いちおう、少年の方は幻覚じゃなくて本物って事でええのかな 幻覚の中でも注意を促してるあたり

  • 135二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 20:39:02

    このライフルを構える時の心得みたいなのは何だったのかホント
    コレはまじでカッコよかったから幻覚で終わらせてほしくないんだがなあ

  • 136二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 22:15:18

    夢落ちも許されるのは大御所ならではですよね荒木センセイ

  • 137二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 22:22:40

    >>133

    自レス

    他にも敵がいたどころかそもそもジョンガリ・Aすら存在してなかったかもってことか…ややこしいw

  • 138二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 06:59:20

    >>137

    何処までか幻覚だったか、によるだろうなその辺

    ジョンガリがいないとなれば、ジョリーンを刑務所に入れる策を打ったヤツも存在しないってことになっちゃうし

    あと正直、条太郎は自分の娘であろうと本当に自分の意思でひき逃げを見逃したんなら助けにこないだろうと思うしな…彼氏と弁護士にはオラオラだろうけど

  • 139二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 08:31:46

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  • 140奇妙な粗筋書き24/06/27(木) 19:19:26

     第17話 悪夢からの脱出


    いつの間にかドロドロに溶けていく面会室内で、眠らされ幻覚を見せられていたジョリーン

    どうにか目を醒ますと、まずは一旦状況確認 

    自分が看守を殴り飛ばした辺りから、ジョンガリ・Aの写真と自動車事故の真相の話は現実のようだが

    そこから先は全て幻覚…おそらくはタバコの煙に気付いた直後から、自分たちは幻覚を見せられていたのだ…

    風を読む敵、狙撃衛星、ライフルの攻撃…そして秘密の通路も全てジョリーンの心が勝手に作り出した幻覚だったのだ


    「現実はッ!!………"幻覚を見させられて"気づかないうちに肉体を溶かされている……この『胃袋の中』みたいな状況なんだッ!」

     そしてこの骨をくれた……ゴミ箱の中の謎の少年ッ!! 彼は現実!野球服<ユニフォーム>の少年は"いる"!!

     この骨を無意識に握ったので手を傷つけ…あたし……目を醒ましたんだ 傷の痛みがなければずっとまだ眠ったままだった!

     この能力がッ! 現実のジョンガリ・Aの「攻撃」ッ!!」


    意識を取り戻したジョリーンは、承太郎の意識も取り戻させるために、『ストーン・フリー』の糸を伸ばそうとするが

    展開した瞬間、糸は一瞬で解けてしまい数センチ程度の承太郎の元まですら糸を伸ばす事ができない…!

    さらに体も動かす事ができないというのに、またも意識が遠くなってくるジョリーン…

    そうこうしているうちに承太郎の衣服も、看守の持っていた警棒も溶け始める このままでは肉体すら消化される…!


    「あああ ああああああ うおおぉおおおおおぉ」

     

     STONE

     FREEEEE―――――


    脱出のためにも気合の雄叫びを上げながら、人型ストーン・フリーを展開してテーブルに覆いかぶさると

    その重さでテーブルを破壊する事に成功!!同時に承太郎も意識を取り戻すことに成功する!

  • 141奇妙な粗筋書き24/06/27(木) 19:20:02

    意識を取り戻した承太郎もいい具合にドアの側に倒れており
    ジョリーンも父の能力、『スタープラチナ』でドアを破壊しての脱出を願う
    即座に承太郎もスタープラチナの拳でドアを破壊!脱出に成功する―――

    「待て 今おまえ 何といった? スタープラチナといったか?スタンドの「名」を……!!
     なぜ徐倫…おまえが知っている? この面会室に来て…「ペンダント」の話をして オレはおまえのスタンドを見た
     しかし おまえは"まだ"オレの能力を見てないはずだ… 父子だから存在を感じてるとしても『スタープラチナ』という名前は知らないハズ

     つじつまが合わないッ! これは"現実ではないッ!" "オレの心が見ている"「幻覚」だッ!」


     [ |<< ]――――Re.start 


    「はッ!!」
    意識を取り戻した承太郎の顔には、ストーンフリーの糸が巻き付けられていた
    糸はすぐ溶けるから目を醒まさせるのに苦労したとぼやく声を漏らすジョリーン
    だが状況はやはり最悪 ジョリーンは指一本動かす事もままならないが…

    「今…起こってる"これも" また夢の中かも……」
    「少しも 動けないのなら…「現実」よ… 脱出することはできないっていう…… "まぎれもない"「現実」…」
    「なるほど……」

    …すると承太郎、何か脱出の策を思い浮かんだのかジョリーンに人型ストーンフリーをもう一度出すように言う
    だがこれでテーブルを破壊するほどのパワーももう出せない…扉までも遠くてとどかないが…

    「そうではない…もう少し出せないか…あと数cm …ちょっぴりオレの近くへ…
     もうちょっと左側へ出てきてくれるとベストだが…まあいいだろう いまいち気にいらないがギリギリだ これで面会室を出よう」

  • 142奇妙な粗筋書き24/06/27(木) 19:20:39

    ―――――次の瞬間!承太郎のスタープラチナがストーンフリーの顔面をぶん殴り、ジョリーンごとその体を面会室のドアにブッ飛ばす!!

    「よし…やったな オレをひっぱってくれ… そして現実だ…これはまぎれもなく」
    「う・・・ ちくしょおおおおお……… てめえ こ…この痛み…そしてこのムカツキ……
     てめー…よくも…脱出できたけどこのムカツキッ! 絶対に幻覚のわけがないわッ!」

    自分の娘ぶっとばして、したり顔でそう言ってのけるクソ親父にはジョリーンも怒りの声が出てしまうのでした

    何はともあれ面会室からの脱出に成功するジョリーンと承太郎 
    ふとジョリーンは少年からもらった「骨」を承太郎に見せ、これに何の意味があるのかを問うが
    承太郎もその骨が何なのか見当もつかず、ジョリーンの問いに首を傾げる…

    (……… あたししか見てないけどやっぱり「少年」は"いる"!
     謎だけどこの刑務所の中に現実に!!)

    同時に面会室のドアをブチ破ったことで、刑務所内に警報が鳴り響く
    ジョリーンたちの姿も監視カメラに捉えられてるし、抜け道もないし看守も倒れてる 
    現実に脱出できたものの状況は最悪 これで父も重刑犯罪者の仲間入り、と皮肉交じりにいうジョリーン
    もちろん承太郎も脱出の手はずは整えてある 例のペンダントを持っているかを確認しつつ

    「おれはスピードワゴン財団という団体とちょっとした付き合いがあってな…
     そこから借りた二人乗りの無人潜水艇を一台 近くの海底に待機させておいた 計画を説明するとこれからそれに乗る!」

    そう言いながら承太郎は刑務所の見取り図を広げる
    面会室を抜けた外、警備レベルの低い海岸の方に潜水艇を置いており、これを使って刑務所の外海にでる算段だ

    「ジョンガリ・Aの事や考える事はいろいろあるだろうが 全ては外へ出てからだ!いいな…」

  • 143奇妙な粗筋書き24/06/27(木) 19:21:20

    こうして面会室を後にするジョリーンと承太郎 ・・・その背後の開いた面会室の扉に、何者かの手が這い出て来る…!


    ウジュ ウジュウジュ ウジュ ウジュ ドロドロ

    〔ぐおおおおおおおお 出レル…トハ… コノ面会室ヲ〕

    不気味な音を響かせながら、そう漏らす一体のスタンド…その存在がジョンガリ・Aの真のスタンドなのであろうか・・・


    <続く>

  • 144二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 19:47:43

    >―――――次の瞬間!承太郎のスタープラチナがストーンフリーの顔面をぶん殴り、ジョリーンごとその体を面会室のドアにブッ飛ばす!!

    あのさあ…w

    やっぱ夢のやつがジョンガリのスタンドなんかな

  • 145二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 20:02:13

    あっさり幻覚と看破するあたりはさすがに経験値がダンチだな、承太郎
    まあ脱出するためとはいえ娘の顔面ブン殴るのはさすがにアレだけど…w

  • 146二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 20:11:34

    なんか王大人の幻術合戦みたいだったけど、流石に今度のが現実でちゃんと進む辺りはええな
    流石にこの手の幻術系のキャラは夢落ちみたいで何でもありになっちゃうし
    ゲットバッカーズでも制限つけてるけど、今後同系統のスタンドが出ない事を祈る

  • 147二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 23:07:40

    しかし抜け道がないとするなら、謎の少年もどうやって刑務所内に潜んでるんだろう
    実はこの敵スタンド使いの正体があの少年とかは・・・流石にないよね 一応は味方でいてくれてるみたいだし

  • 148二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 07:48:37

    そういえば承太郎、ジョセフと違ってアヴドゥル的な相方は連れてきてないんだなーとふと気づいた
    それこそ承太郎が声かければSPWからいくらでも協力者がいると思うが、家族のことに他人を巻き込みたくないとかもあったんかねえ

  • 149奇妙な粗筋書き24/06/28(金) 19:06:33

     第18話 捕獲計画

    承太郎に先導され、刑務所からの脱出を試みるジョリーン
    だが背後から[ヒタリ ヒタリ]と警報音に交じる足音に気付き、振り返るが背後には誰の姿も見当たらない…
    どうやらただの天井の換気扇の回転音だった様子 改めて前に振り返り先を急ごうとするが
    階段の段差に足を取られ、盛大にスッ転んでしまう これにはジョリーンも悶絶

    「どこを見て走ってる? あわてるな……立て」

    そう言いながら承太郎は倒れたジョリーンに手を差し出す
    そんな父の意外な優しさに、ジョリーンもどこか気恥ずかしそうに顔を赤らめるが…

    「そうじゃあない手の中だ 転ぶ時は気を付けるんだな
     これを吹っ飛ばしたり無くしたりしたらどうするんだ おまえは窓の外の潜水艇の事だけ考えてればいい」

    ・・・承太郎はジョリーンが転ぶ寸前、いつの間にかペンダントを回収しており 
    その手はジョリーンへの助けの手ではなく、ペンダントを差し出すためのものでしかなかった
    …そんな父に、ジョリーンもどこか失望の表情で目を伏せながら… ペンダントを承太郎の手から奪い取るジョリーン

    「………相変わらずだな 何事も冷静で論理的に考えてる…… 今ころぶ前にあたしの手から取ったの?
     子供の頃…高熱で死にそうだった時も あんた日本から帰って来なかったし………
     遊びで車を運転しただけなのに盗んだっていわれて…… あの時も仕事だといって飛行機に乗って行った
     そうだよな あたし別に無事でいるもんね ころんでもぜんぜんケガしない厄介者よね ホラ!ラッキーvキャホー」
    「……… 何の話をしてるんだ?」

    「そんな大切ならてめーで持てッ!」
    怒りの声を上げて、承太郎にペンダントを投げつけるジョリーン
    ・・・自分は、父に何を期待していたのか……そんな失意と共に、目尻に微かに涙が浮かぶジョリーン……

  • 150奇妙な粗筋書き24/06/28(金) 19:07:00

    だが先に進もうとするジョリーンを承太郎が引き止める 何か、誰かにつけられている気配を感じとるが…

    ジョリーンも今度こそ、通路の向こう側から足音が聞こえてくるのに気づく…!表情を強張らせその場に隠れるが

    どうやら現れたのはただの看守の様子 こっちには誰もいないと仲間に告げる看守だが

    仲間の方は壊れた鉄格子に気付き、承太郎とジョリーンが潜む通路の先に―――


    次の瞬間!看守は仲間の脳天を銃で撃ち抜く!?


    「柱のカゲに承太郎 階段のカゲに徐倫」

    そう、現れた看守は変装していたジョンガリ・A!脱出を目の前にして二人の前に立ちはだかる…!

    ここは承太郎がジョンガリ・Aの相手をする、ジョリーンには先を急ぐように、言おうとするが

    その瞬間、ジョリーンの頭上に浮かぶ『マンハッタン・トランスファー』の姿に気付く…!


    だがそのスタンド、幻覚の中で見たニセモノのスタンドのハズ…まさかこれも幻覚…!?

    しかしジョリーンに向けて拳銃弾を全弾ぶっ放すジョンガリ・Aの姿に、これが現実であることを確信する

    ここはスタープラチナで時を止めるしかない…!!


     << >> [□] > ● 時よ止まれェェェ――――!!


    「…… 敵は……敵はッ! 二人いたッ!!」

    そう、承太郎が振り返った壁には面会室に潜んでいたドロドロスタンドが張り付いていた!!

    全てはこの時のために、周到に計画されていたものだったのだ…!


    (このオレが娘をかばい…選択の余地なく絶対に「時」を止めるこの瞬間の"ために"…

     マンハッタン・トランスファーはオレの夢の中の想像ではなく わざと映画のようにこいつが夢の中で見せていた映像なのだ)

    「この背後のヤツが『真の黒幕』ッ! 目的はッ!このオレだったッ!!

     時が動き出すッ!徐倫!!」


    << >> □ [>] ● 時は動き出す

  • 151奇妙な粗筋書き24/06/28(金) 19:07:13

    放たれた銃弾がジョリーンに襲い掛かる寸前、その体を突き飛ばしてかばう承太郎

    そして銃弾をスタープラチナのオラオララッシュで対抗、その攻撃を弾き落としていくが―――


    〔『一手』襲カッタ…ナ… 空条 承太郎……… 待ッテイタゾ コノ時ヲ〕


    承太郎がその声にふり返った瞬間、背後のドロドロスタンドの人差し指が承太郎の顔面に鋭く叩き付けられ

    それと同時に承太郎の顔からは、二枚のCDのようなものが引き出される…!?


    〔スデニ……出来テイタナ… イイゾ……

     モラッタ……コノオマエノ中カラ出テ来タモノヲ!〕


    <続く>

  • 152二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 19:25:53

    敵2人いたんかよ
    承太郎やられてるし大丈夫なんか…ジョリーンが戦って助ける流れになるのかね

  • 153二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 20:02:40

    うまいウソは程よく真実を混ぜるのがコツというが
    まさしくそれにかかってしまったな…

    ここはアレだな、承太郎とジョリーンのピンチに 颯爽と助けに来るグェスが!     ナイナ

  • 154二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 03:19:56

    条太郎も主人公補正の消えたロートルと化してしまったか…

  • 155二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 08:20:39

    承太郎のジョリーンへの態度は、日々の忙しさもあるだろうけど、ジョセフとのやり取りでしか父を知らないのも原因なのかなー
    あんなにひょうきんにはできないから厳しさだけが前に出ちゃって、ジョリーンからしたらダメ親にしか見えない具合に…

  • 156二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 18:40:12

    これが三部条太郎なら前の銃撃も後ろのドロドロスタンドもまとめてぶん殴れそうという感じはあると思う

  • 157奇妙な粗筋書き24/06/29(土) 19:32:03

    *スタープラチナの能力値解説

    スタンド名-『スタープラチナ』
    本体-空条承太郎(徐倫の父)

    破壊力-A スピード-A 射程距離-C
    持続力-A 精密動作性-A 成長性-完成

    能力-
    あまりにスゴイスピードのため、光の速度を超え、
    全盛期(18歳の時)最大五秒、この世の 「時」 を止める事が出来た。
    加えて「パワー」と「正確な動き」もスゴイ。まさに史上最高、無敵のスタンド能力。

  • 158奇妙な粗筋書き24/06/29(土) 19:32:50

     第19話 絆

    〔人ガ何カヲ人ニ伝エル…… ソレハスバラシイ事ダト面会室デオマエ… 言ッテイタナ
     確カニソノトオリダナ……最初カラ奪イタカッタ"モノハコレダ"! 無敵ノオマエカラ"手ニ入レタカッタ"『物』ハ……!!
     モラッタゾッ! コレガワタシノ『ホワイトスネイク』ノ能力ッ!!〕

    そう言って新たな刺客『ホワイトスネイク』は承太郎から抜き取ったCD状の何かに手を伸ばす―――
    …突き飛ばされたジョリーンも、先ほどの攻撃に気付き声を上げるが 承太郎は立ち尽くしたままでその場を動くことなく…
    そこへ再び、ジョンガリ・Aの銃撃がジョリーンに放たれる!

    マンハッタン・トランスファーの存在にジョリーンも目を見開きながらも、人型ストーンフリーの拳で銃弾を弾き飛ばそうとする
    だがやはり実戦の差か、承太郎のラッシュに比べて精度が甘く、何発か弾き損ねてしまう…
    だがどうにか攻撃は凌ぎ切った、リロードのスキに鉄格子の窓を破り外の海岸へと向かおうとするが
    振り返ったジョリーンが目にしたのは、承太郎から抜き取った『スタープラチナ』の姿が書かれたCDを手に、壁を伝い
    その場を逃げ出すもう一人の刺客、『ホワイトスネイク』の姿…それと共に承太郎の背中の壁が血で染まる姿…

    「……… な…なにやってんの? ま…まさか………今のはいったい? 壁の上を這っていた物は!?」
    「先に行け……… ………後から行く 20mで……海岸だ…」
    「ま…まさか……あんた ウソでしょう?ケガしたの?ど…どこを? 数秒前…あたしを突き飛ばした?そのせい?
     で…でもあんたのスタンドは鉄の扉だって壊せるし 弾丸なんかそんなもの簡単にはじけるスピードのはず」

    承太郎も敵がジョンガリ・Aのほかにもう一人いたとジョリーンに告げ、うろたえる娘にさらに続ける
    先ほどジョリーンに投げ渡したペンダントを、改めて娘に渡すと、このペンダントの正体を語る

    「一見わからないがこれには発信機が内蔵されてるんだ おまえの位置がいつでもわかるように
     そして潜水艇は自動的にこれを追尾してくるよう……すでにセットされている わかるな?言ってる事が……」
    「…… え…?」
    「海岸に行くだけで潜水艇はおまえの所にくる そしてスピードワゴン財団という所が潜水艇を見つけてくれる…
     わかったなら 行け…… 徐倫」

  • 159奇妙な粗筋書き24/06/29(土) 19:33:03

    …承太郎の言葉が意味する、父の真意… それを理解し声を震わせるジョリーン……

    「おまえの事は…… いつだって大切に思っていた」

    「な…なによそれッ!ま…まさか!」
    それと同時に承太郎の胸に刻まれた銃創に、ジョリーンはその目を見開く…!
    その傷は自分をかばって、もうひとりから「何か」を奪われたせいだとうろたえる声が出てしまうジョリーン
    そこでジョリーンは、奪われたその何かが承太郎のスタンドなのではないかと気づく…

    そこへさらにジョンガリ・Aの追撃が、ジョリーンに襲い掛かる 拳銃を全弾ジョリーンに向けて放つが
    放たれた弾丸は、全てジョリーンをよけるように弧を描いて明後日の方向にすっ飛んでしまう!?
    いつの間にか銃口にはストーンフリーの糸が伸びており、その糸に沿う形で弾丸の軌道が逸れていたのだ
    糸に気付いたジョンガリ・Aもその糸を引き抜き、改めてジョリーンの頭を―――
    だがいつの間にか、二人はジョンガリ・Aの背後に立っている…!? 
    いや違う、ストーンフリーの糸がその足に巻き付けられ、無理やりその体をぶん回して向きを変えていたのだ!

    「うるせーぞ あたし達は今 この窓から外に出て海岸へ行く… 邪魔はするな……いいな…」

    (足に……糸の束が こ…こいつ こ…こんなスタンドをいつの間に身につけたのだ……
     こ…こんなパワーのスタンドなら刑務所に入る前にすでに調査されているはず……)

    ・・・ジョンガリ・Aも観念したように両手を上げ、銃は捨てると告げるが
    天井にはすでにマンハッタン・トランスファーが配置完了 背を向けながらほくそ笑むジョンガリ・A
    が、ジョリーンは背を向けるジョンガリ・Aにむけ、人型ストーンフリーの拳をブチ込む!!

  • 160奇妙な粗筋書き24/06/29(土) 19:33:19

    「別に 捨てろとは一言も言ってないわ…… 角度を見ていただけだもの 一番たたき込みやすいあなたの体の角度を……

     気に入るのは……もう少しアゴが右向いてくれた時だけ」


    (今…さっき 承太郎より先にこいつを仕留めておくんだった…… さ…最初に狙うのは…承太郎の方ではなかった

     この事を……『ホワイトスネイク』のヤツは知っているのか?

     空条徐倫……完全に空条承太郎の血統を この娘が…受け継いでいたという事を……)


    そしてジョリーンのオラオララッシュがジョンガリ・Aを滅多打ち!!

    …わが娘のタフな精神を見せつけるその姿に、承太郎も微かな笑みを浮かべながら、静かに、力尽き倒れるのだった・・・


    <続く>

  • 161二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 20:31:40

    承太郎まじで死にそうやんか…こういう時ヒーラーいたら頼もしいのになあ
    ここまでして何か盗んだって事はホワイトスネイク側にはやっぱ何かしらの目標があるのかな

  • 162二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 20:42:57

    ライフルの狙撃はよかったけどやっぱり拳銃でやると完全に劣化ピストルズにしかならんなー >マンハッタントランスファー

    ミスタは本人が拳銃の達人だったけど、ジョンガリ・Aのほうはあくまでライフルが専門ぽいしな(やってたのは幻覚の中だけど)

  • 163二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 21:03:04

    ジョリーン、これで素直にだっ走するなら条太郎の子供じゃないよなあ
    まず間違いなく親父を助けるためにもう一人の方を追うとは思う
    ただそうなるとその間、或いは逃げ切られた場合条太郎の脱け殻はどうするのって問題は出てしまうけど…

  • 164二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 06:32:46

    娘を大切に思っていたのを行動で示すのが遅すぎるよ、条太郎…(ほろり

  • 165二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 11:12:04

    あの少年が助けてくれたりせんかな…

  • 166二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 14:04:07

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  • 16716624/06/30(日) 18:32:59

    >>161

    何かってかスタンド盗まれたって言ってたな、今気づいた

  • 168奇妙な粗筋書き24/06/30(日) 19:25:59

    *ジョンガリ・Aのスタンド『マンハッタン・トランスファー』の能力値解説

    スタンド名-『マンハッタン・トランスファー』
    本体-ジョンガリ・A

    破壊力-E スピード-E 射程距離-A
    持続力-A 精密動作性-A 成長性-C

    能力-
    このスタンドのボディに命中した弾丸を反射させ標的に撃ち込む狙撃衛星。
    『マンハッタン・トランスファー』それ自体は、ちりのように舞っているだけで何もしないし、なんの攻撃もしない。
    ただライフルの弾道上に漂うだけだ。そして『マンハッタン・トランスファー』は攻撃されても、ただ身をかわすのみ。

  • 169奇妙な粗筋書き24/06/30(日) 19:26:28

    「"どこ"よ………もう海岸よ……"どこ"? スピードワゴン財団とかいう……あんたが関わっている……その組織
     どんな団体か詳しく知らないけど……もし「潜水艇」が本当に来てるって言うのなら…
     その団体の『財力と技術力』は相当なものに違いないわよね… こんなキズ…こんな銃の負傷なんか…
     その団体なら どこの医者よりも確実に手当てしてくれるはずよねッ! どこよ潜水艇はッ!! どこなのよォォォォッ―――」


     第20話 徐倫の決断


    ジョンガリ・Aとの闘いで負傷した父、承太郎を糸でひっぱり海岸までたどり着いたジョリーン
    そこに海岸に浮かぶ、潜水艇の入り口を発見する! だが警備兵たちも近づいており、あまり時間に余裕はない…
    承太郎に声をかけるジョリーンだが… 父は瞳孔を見開いたままでその顔面が海の中に沈んでいた・・・

    「……… な………なにやってんのよォォォォォ―――っ」
    (そんな……まさか…… そんなはずはない…いや…絶対に違う こんな出血………大怪我ならもっとたくさん出る筈よ……
     撃たれたからって傷は浅いのよ……… この胸の傷だって心臓とか肝臓とかといった場所からは遠い位置だし急所じゃあないのよ………
     歩けないくらいの傷かもしれないけど致命傷じゃあないはずなのよ……
     そもそもこんな「弾丸」あの廊下でかわせなかったことが"おかしい"……)

    「でもどおして『心臓』が止まっているのよォォォォォ」
    ジョリーンは必死に父の心臓を動かそうとその胸を押し続けるが…
    そこでジョリーンは、少年の言葉を脳裏に思い返す "死ぬ事より恐ろしい事が起こる"と・・・
    ・・・力無く、その首がガクンと崩れる父の姿に ジョリーンの絶望の悲鳴が響き渡る…!!
    さらにそこへ警備兵が海岸にたどり着き、ジョリーンは完全に追い詰められる…と思われたが

    ジョリーンは、自ら両手を上げながら警備兵の前に姿を現る ただし彼らのショットガンはストーンフリーで奪い取るが
    警備兵たちも両手を上げるジョリーンを警戒しながら、もう一人いるはずだと海岸に姿のない承太郎を探そうとする

  • 170奇妙な粗筋書き24/06/30(日) 19:27:19

    「……… そこに……いたのね…」
    両手を上げるジョリーンの指先には、刑務所に向けて糸が伸びており
    その先からは、あの少年の声が糸を通してジョリーンに伝わってきていた

    だが少年は、なぜジョリーンに逃げなかったのかと、そんな疑問をジョリーンに向ける
    ジョリーンには気の毒だが、父はもう死んだ 精神の力もあのドロドロスタンドに盗られてしまった
    それでもジョリーンはギリギリで生き残れた、なのになぜ逃げなかったのか…

    「…… 「犯人」が『中』に逃げたからよッ! "外へではなく"ッ! 中へッ!
     犯人の全ての目的はこれだった 『スタープラチナ』をッ!スタンドを形にして盗む事が目的であり能力ッ!
     でもヤツは「窓の方向」に"逃げなかった"! さっきヤツは廊下の中の方向に進んでいったのよッ!
     刑務所の外は廊下のすぐ "目の前だって言うのに"ッ! 「犯人」は牢獄の方向にわざわざ戻って行ったッ!
    「犯人」は外へは出ない……… 刑務所の中にずっといる誰かという事よッ!」

    …ジョリーンの言葉に少年はその意図を察する 奪われたスタンドを取り返せば父は生き返るとジョリーンは考えていたのだ
    だが少年も言いにくそうに苦い表情で、死んだ肉体は腐り行くだけだとする…
    自分の母…ジョリーンに渡した「溶かされた骨」もその犠牲者…母もヤツに心を取られて死んだのだという…
    同時に、前に少年が伝えた「死ぬより恐ろしい事」とはこの事でもある 父は救えずともジョリーンは幸運にも助かったというのに…

    「………どうやら潜水艇は外海に出たわ……そして坊や…君の言う事は正確じゃあないわ…
     あたしの父親は死んだんじゃあないッ!………「スタンド」を奪われたから肉体が停止したのよッ!!
     血がつながっている"せい"か 奇妙な確信が感覚としてあるッ! 生きてはいないけど死んだわけでもないッ!
     スタンドを取り戻せば必ず生き返るわッ!」
    ≪あいつの正体は謎だらけだ≫
    「じゃああたしといっしょにヤツの正体を調べる?!! まず君は何者なのよ!
     あとで君の知ってる全てをじっくり聞かせて!」

    ―――こうしてジョリーンは、あれほどまでに忌み嫌っていた父を救うために
    刑務所からの脱出のチャンスを捨てて、自ら刑務所へと戻るのであった・・・

  • 171奇妙な粗筋書き24/06/30(日) 19:27:47

    ……廊下にて倒れるジョンガリ・Aのもとに何者かが近づいて来る

    承太郎のスタンドを奪ったその存在にジョンガリ・Aはニヤリと笑みを浮かべていた

    時を止められる無敵のスタンドをついに手に入れた、とその相棒に喜びの声を向けるジョンガリ・A

    謎のドロドロスタンド、『ホワイトスネイク』も君のおかげ、と声をかけ…


    「フフ………頼む… 男子監に連れてってくれ 油断…………しちまった……」

    ホワイトスネイクに助けの手を求めるジョンガリ・Aだが ふと、自分の銃がどこにもないのに気づくが


    〔ココダ〕 ホワイトスネイクがそう返すと共に、手にした銃弾でジョンガリ・Aの喉元を撃ち抜いた―――!


    〔ケネディヲ暗殺シタ犯人モ……コーヤッテ人生ヲ終エタ 『リー・ハーベイー・オズワルド』ダッケ?タシカ…

     死人ニ口ナシ ダカラ歴史ハ丸ク収マッタ…… ワタシノ正体ヲ知ル者ハオマエダケダシ

    「看守殺シ」ノ罪モオマエ一人ノ仕業ダ〕


    ・・・こうして、承太郎のスタンド『スタープラチナ』を奪い取った謎の存在『ホワイトスネイク』 はたしてその正体、そしてその目的は…?


    <続く>

  • 172二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 19:33:21

    空条親子のコミュニケーション不足見てると、ドラゴンボールの孫親子はよくセルゲームのときのこと取り沙汰されるけどコミュニケーションとれたててたほうだよな

  • 173二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 19:51:53

    ジョンガリ・Aカッコよかったのに退場雑ゥ!!

  • 174二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 19:53:45

    今更ながら少年色々と分かってるらしいし多分スタンド使いなんか


    >>167

    ほんまやwありがとう

  • 175二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 05:37:41

    たぶんジョンガリがDIOの残党なのは間違いないんだろうが、そうなるとこのドロドロスタンドもその関係者、とみて良いのかな
    なんだかジオン並みにしぶとく残りそうな気配があるわDIOの残党w 
    まだ気は早いだろうけど次の部でもDIO関連は何かしらありそうだw

  • 176二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 08:30:57

    5部はジョルノがDIOの息子ってなってたけど、当のジョルノ自身はそこに特別な感情持ってなかったからなー

  • 177奇妙な粗筋書き24/07/01(月) 19:24:15

    [PRIVILEGE CARD] G.D.st.JAIL ジョンガリ・Aのプロフィールカード

    名前通称:ジョンガリ・A(35) 男性
    囚人番号:MA-56002
    房番号 :313(男子監)
    刑期  :7年
    罪状  :殺人
    身体特徴:身長185cm ほぼ盲目

    略歴-  
    元軍人狙撃手 
    自分の肉体とその標的間の空気の動きまでも敏感に読み
    一撃必殺のライフル狙撃

    スタンド名『マンハッタン・トランスファー』

  • 178奇妙な粗筋書き24/07/01(月) 19:24:43

     第21話 新たなる目覚め

    グリーンドルフィンストリートジェイル
    『G.D.st.刑務所』………別名『水族館』
     詳しいいきさつは省くけれど ぼくはずっとここに隠れている
     ここにはいつからか「謎」と「力」が生まれていた……普通の人間には見る事の出来ない……
     しかしとてもにごっている「謎」と「力」が………

    肉体を溶かし心を奪う謎のスタンド『ホワイトスネイク』 その正体は刑務所に潜む少年も未だにわかってはいない
    ジョリーンは「心」を奪われた父を救うため、自ら刑務所へと戻って来た 逃げるチャンスを目の前にして…
    少年も半信半疑ながら、少年もそこに希望があることを信じる ジョリーンの確信ある表情に、希望があると…

    ジョリーンは現在、脱獄の罪により刑期に5年が加算され 数週間の懲罰房に入れられている所 
    全てはジョリーンが懲罰房から出てからのこと… だがその前に少年はひとつ、調べるべき動きがあるという
    少年が見つけた別の希望 それはジョリーンが出会った女囚人『エルメェス・コステロ』のことであった……

    ・・・ベッドで横になるエルメェスの体をまさぐる何者かの手 
    そこから衣服に隠していた10ドル紙幣を奪い取られると共に、目を醒ますエルメェス 
    だが飛び起きるも一足遅く金は奪われたあとで、そこで腕の痛みに気付き、点滴をされた自分の腕に気付く
    どうやらエルメェスが今いるのは病室のようで、ほかにもけがをした囚人などの姿があった

    ・・・だんだん、自分に何があったか思い出して来た 
    自分はいつだったか、てのひらに怪我をして熱を出していた 
    手に張り付いている絆創膏を剥がして傷を見るが、どうやら傷跡は綺麗に消えているようで

    「ちょっと待てよ!おいッ!(絆創膏はがしてポイ)
     診察カードっつーのか…このファイル!あたしのだけどどういう風に見るんだろう?
     でもウッソ!医者の診察記録が6回もあるぞ これってつまり…あたしが6回も寝たまんまだったってことで…」

  • 179奇妙な粗筋書き24/07/01(月) 19:25:30

    ・・・・・・そうだ、自分は強盗の罪で刑務所入りになった際 
    判決の前に留置場で排水溝の所に引っかかっていた『ペンダント』を拾って自分のものとしようとしたのだが
    その際に手のひらをザックリ切ってしまい、ムカついたんでグェスとかいう女にペンダントを売り払い……

    「でもその夜だった………あたしは高熱が出てここに運ばれた 42度の高熱だった バイキンでも入ったのか
     でもあたしそれ以来ここで寝たきり? 6回の診察ってことは6日間ってことか?
     今目覚めるまで意識不明で…? まさか!今はもう平気だけど」

    だがふと手を見ると、さっきはがしたはずの絆創膏シールが再び手のひらに張り付いていた
    さらにそれを再び剥がすと、その下にはさらに二枚のシールがある…?

    「……? えと さっき…たしかにベリベリと………はがして手に貼ってあった「シール」 記憶は確かだよな?
     1492年 新大陸発見コロンブス ミッ〇ーマウスの誕生日は11月18日!絶対正しい……
     あれェェェ――― さっきたしかにはがして捨てたよなあああ~~~~~」

    先ほど剥がして捨てたシールの方を探そうとベッド下に目を向けるエルメェス 
    そこには確かに落ちたシールが自分の靴に張り付いていたのだが…何故かその靴、2つではなく3つある…?
    困惑しながら靴に手を伸ばそうとするが…その手の違和感に気付く 自分の手、指が 6 本 ある!?
    これにはエルメェスも悲鳴が出ながら、腕ぶんぶん振り回して指に着いたシールをはがすと
    強烈な反動のようなものが襲い掛かり、エルメェス自身の指を傷つけてしまう…!?

  • 180奇妙な粗筋書き24/07/01(月) 19:26:00

    とりあえず指は5本に戻ってくれたが、今のシールをはがした際に反動のようなものが来た 

    ならさっきはがしたシールはどこに…… 辺りを探すと二つあるしびんの所にさっきのシールが力無く張られており

    ・・・そのまま自然にペロッと剥がされると、しびんは勢い良くぶつかり合い、一つに戻りながらしびんの中身が周りに飛び散る!


    これにはエルメェスも悲鳴が出ちゃう

    いろんな意味でやかましいエルメェスには、同席していた囚人たちからも文句が出るがエルメェスも何でもないと返しつつ

    再度手のひらを見ると…やはり先ほどのシールはまたも自分の手に張り付いていた…!!

    …高熱のせいで自分の目がおかしくなっているわけではない 手にした靴は確実に触っているし重さもある

    自分の理解を越えた現象だが、それは確実に自分の体のまわりで起こっている…!


    「この「シール」がッ! 「シール」を"貼る"とッ! 『ひとつの物が2つになるッ!』

     そしてはがすと 破壊があるけど……元のひとつに戻るッ! いったいこのシールはッ!!

    「シール」!そう呼ぶしかないしブッ飛んでるけど 「シール」にしか見えないッ!

     そしてこの「シール」はッ!! このあたし自身の体の中から出て来たものだわッ!


     そして…… あたしの身に何が起きたのか?…あれこれ…考えてもしょうがないわ

     とにかく『手からシールが出てくる』これが現実 現実は受け入れる以外ないわ…

     そして受け入れたらけっこう便利だったりして…」


    …その夜、エルメェスに近付くひとりの存在… 

    その存在に向け、エルメェスはモップに貼ってあったシールをはがすと 

    男の持っていたモップにもう一つのモップが合体するように襲い掛かり、男の首を挟みつける!!


    「てめえッ!盗ったカネ返してもらうぞ コラアッ!」

    ここにエルメェス、新たなスタンド使いとして堂々覚醒!!


    <続く>

  • 181二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 19:43:16

    別の希望って事はエルメェス仲間入りするか!?かっこいいし楽しみ

  • 182二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 21:27:41

    エルメェスもついに仲間入り来たか
    承太郎が来て刑務所脱走に話しが向かおうとしてた時はちょっと再登場が不安だったわ
    これでグェスも加わればいーかんじに女三人寄ればなんとかかんとかって具合で一気ににぎやかになりそうだw

  • 183二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 06:05:29

    ジョースターの血筋なジョリーンはともかく
    エルメェスもこんなわけのわからん力をいきなり付与されて、あっさり受け入れるとかだいぶ豪傑精神してるわ
    まーそんくらいでなきゃ刑務所内でやってけないのかもそれんが

  • 184二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 07:27:23

    これオラオラやるとき、シールぺたぺた貼り付けるのかな・・・w

  • 185二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 15:39:53

    >1492年 新大陸発見コロンブス ミッ〇ーマウスの誕生日は11月18日!絶対正しい……

    なんか草

  • 186二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 16:33:44

    >>183

    むしろそういう精神性のやつがスタンド使いとして覚醒するんだろう

  • 187奇妙な粗筋書き24/07/02(火) 19:07:20

    *謎のスタンド『ホワイトスネイク』の能力値解説

    スタンド名-『ホワイトスネイク』
    本体-?

    破壊力-? スピード-D 射程距離-?
    持続力-A 精密動作性-? 成長性-?

    能力-
    相手が眠っているうちに、その人間の「心」を溶かし『DISC』にして取り出してしまう。
    DISCは「スタンド」と「記憶」の2枚にして利用する。
    「心」を抜き取られた人間は精神力が無くなるので、死ぬか、延命技術があれば仮死状態となる。
    現時点では本体やその目的は不明。

  • 188奇妙な粗筋書き24/07/02(火) 19:07:39

     第22話 掃除人の憂鬱

    *エルメェスの『シール』の簡易解説
    〇シールを貼ると物体が2つに複製される
    〇シールをはがすと複製されたものがひとつに戻るが破壊がある
     スタンド名は『キッス』と名付けるだろう


    エルメェスの新たに目覚めたスタンド『キッス』のシールによって、金を盗み取った掃除人の逆襲に成功
    その光景…自身から生み出された力にエルメェスも「すげぇ……」と声を上げる

    (強い意志で思えば………「手のひら」から出てくる………
     あいまいではなくさぁ~ "やる"という意思をはっきり頭の中に描けば……)

    首をモップに挟まれズデデェェ~ンとスッ転ぶ掃除人の体をひっぱり、奪った金を取り戻そうとするが
    引っ張り込んだ男の顔面には、二枚の[DISC]が飛び出していた…!? 
    その存在にエルメェスも目を白黒させながらも、男は何事もなかったかのように立ち上がり、その場を立ち去って行った…
    今のはいったい…立て続けに色んな事が起こりすぎて混乱しそうだが、ひとまず状況を整理

    エルメェスは6日前、病棟牢に入れられその間意識不明 目覚めたら手のひらからシールが出るようになった
    今の光景はその事と何か関係があるのか…そして "思わずつかんでしまった"これはいったい…
    困惑と共にエルメェスの手には、男の顔から抜き出たDISCがあった…!!

    翌日になり、エルメェスは病棟からの退院許可が出るが
    ふとエルメェスは、先日の掃除当番に関して、誰か知ってる人はいないかを尋ねるが 
    当然看守も先生も答えるはずなく… その後いったんトイレに入るエルメェスは、懐に隠したDISCを取り出す

    (いったいこれはよォ~~~何なんだ? CDっていうか…何かのDISCみたいな形と光り方をしてるけど……
     でも感触はグニャグニャして弾力がある これは確かにあの掃除人の顔から出て来た……
     そしてあいつの顔にはもう1枚あった…… 顔にひっ付いていたのは2枚!)

  • 189奇妙な粗筋書き24/07/02(火) 19:08:07

    そこでエルメェスは、DISCの面に何かが映りこんでいるのに気づく 

    ―病気の囚人から盗んだカネはオレのものだ 5000ドル隠してある……
     誰にも気づかれねえ……中庭階段手すりの鉄柱が…ネジになって…はずれる!―

    それと共にDISCから声が聞こえ、そのDISCがエルメェスの顔面へとめり込んでいく!?
    さらにDISCの映像が再生されるかのようにエルメェスの目の前に映りこむ光景には 
    あの謎のスタンド『ホワイトスネイク』の姿があった…!!

    ―『マックイイーン君……』 ワタシハ君ノソーユー所ガ好キダシ…気ニ入ッテイル 本当君ノ事ヲ…
     一見シテ君ハチッポケダガ……実ハトテモ邪悪ナヤツダ 『マックイイーン』 君ニハ他人ヲ道ヅレニスル邪悪サガアル
     …ワタシニ協力シテクレナイカ…?仲間トシテ―

    「うあああああああああああああああ」

    悲鳴を上げながら、自分の顔面からDISCを引っぺがすエルメェス 
    勢いよく剥がされたDISCはそのまま便座の中へと落ちると共に、困惑の声が洩れ出るが…

    「オレの事~~~ コソコソ聞いて回ってるらしいな……… 尾行した経験なら…あるが
     女に尾行されるなんて初めてだよ…… ああ……初めてだァァ………」
    そこへ何者かがエルメェスに声をかける ふり返るとその人物は、エルメェスが探していた掃除番の男だった…!

    ・・・ひとまず彼のDISCは便器の中に隠れており、二人の立ち位置からは伺えない様子
    エルメェスも表情を険しく釣り上げ、彼の正体を問い詰めようとするが…
    それに対し男は、なにやらうるうると涙目になり、はなみず垂らして号泣しだしちゃう
    これにはエルメェスも困惑気味に目を丸くしながらも 改めて彼が自分の金を盗った件に関しても問うが……

  • 190奇妙な粗筋書き24/07/02(火) 19:08:33

    男も自分が大金をどっかに隠しているはずなのだが、DISCを取られた影響からかその隠し場所を忘れてしまった様子

    ついには自分が情けない、と自分自身に罵声を浴びせる号泣男 そんな様子のおかしい男にはエルメェスも大丈夫かと声をかけると…


    「今大丈夫かって言った? オレのこと…… やらしいなあ~~~オレ女性と話しなんかしたの何年ぶりだろ……

     いや……初めてだよ…… 女の人と心のこもった会話なんか今までした事ねェーよ

    『大丈夫か?』…いい言葉だなあ~~~思いやりがあって…… 幸せだ……今……とても…


     ―――――いつか……あんたのような人とめぐり逢って……死ぬまでいっしょに暮らしたいなあ~~~

     でもそんなことありっこねえよなあ~ オレって情けねえよなあ~~~     死にたくなった」


    ―――次の瞬間男はふらつく足取りで、いきなりトイレの天井パイプにベルトを巻き付け自ら首を吊る!?


    「なッ!!なにやってんだァてめェェェェェ―――――ッ」

    突然の男の凶行に、エルメェスも叫び声を上げるが…

    すると今度は突然、エルメェスの首の肉にプロペラ状の形が出来、その体を男と同じように宙へと釣り上げていく…!?

    まさかこの男、新たなスタンド使い!?


    <続く>

  • 191二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 19:35:42

    マックイイーンくん色々大丈夫かよ…むしろよく今までやってこれたな…

  • 192二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 21:07:30

    このひと刑務所ってより精神病院はいった方が良くない・・・?

  • 193二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 05:58:06

    死にたくなった、の脈絡が無さすぎるし この人実は何らかのスタンド攻撃を受けてて、エルメェスはそれに巻き込まれてるという可能性もあるかな

  • 194二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 12:02:51

    ホンマこの刑務所ヤベー奴ら多すぎな件
    序盤でこれとかどんな変態どもで溢れかえるやら…w

  • 195奇妙な粗筋書き24/07/03(水) 19:12:26

    *新たな敵スタンド『ハイウェイ・トゥ・ヘル』の能力値解説

    スタンド名-『ハイウェイ・トゥ・ヘル』
    本体-サンダー・マックイイーン

    破壊力-C スピード-C 射程距離-A
    持続力-C 精密動作性-C 成長性-C

    能力-
    本体のサンダー・マックイイーンが道連れにしたいと思った相手を同じ死に方で自殺に"引きずり込む"。
    水死、窒息死、爆死、墜落死、どんな死に方でもOK。多分、餓死でも引きずり込んでしまうだろう。

  • 196奇妙な粗筋書き24/07/03(水) 19:12:53

    〔マックイイーン 君コソ 真ノ邪悪ダ〕

    冒頭、刑務所中庭の階段に金を隠そうとしていた掃除人、マックイイーンに向けて

    声をかける謎のスタンド『ホワイトスネイク』 彼の姿にホワイトスネイクは笑みと共に、君には「敵意」がない、とする


    〔「敵意」…… 「敵意」ニハ力<パワー>ガ向カッテ来ル…… ヨリ強イ力ガ「敵意」ヲ必ズ タタキニヤッテ来ル…

     「敵意」ハイツカ倒サレル 実ニ単純ダ ダガ君ハ違ウ……

     君ニハ敵意モナケレバ悪気モナイシ 誰ニモ迷惑ナンカカケテナイト思ッテイル

     自分ヲ被害者ダト思ッテイルシ 他人ニ無関心ノクセニ 誰カガイツカ助ケテクレルト望ンデイル

     ダガコレコソ悪ヨリ悪イ 「最悪」ト呼バレルモノダ 他人ヲ不幸ニ巻キ混ンデ道ヅレニスル 「真の邪悪」ダ

     本当ニ君ノコトガ好キダヨ マックイイーン モシコノ刑務所内デワタシノ敵ヲ見ツケテクレタナラバ

     ソイツヲ掃除シテ 始末シテクレルンダカラネ……君ハ〕


    便器に落ち、水の中に留まる『ホワイトスネイク』のDISCの記憶が、再生されるかのようにその表面に写される

    そしてそれと共にいきなり首つり自殺を図った掃除人、マックイイーンのスタンドの影響からか 

    エルメェスの首からプロペラのようなものが伸びながら、同じように首が締め上げられる…!?



      第23話 地獄へ道連れ



    助けを呼ぼうにも近くには誰もいない、このままではコイツ諸共自分も死ぬ…!

    もしかすれば彼を助ける事ができれば、自分も助かるかもしれないが首を吊ったマックイイーンにも手が届かないエルメェス

    意識が遠のき始める寸前…!手のひらから『シール』を展開!首を吊るベルトに投げつけ

    「ベルト」を二つにすることでどうにか手が届くエルメェス そして貼られたシールをはがすと、一つに戻る際の破壊によりベルトの切断に成功!

    辛うじて生き延びる事に成功したエルメェス 首を締め上げられた苦しみに咳き込みながらも、自分と似た「能力」を持ったやつが他にもいたのか、と困惑が浮かぶ…

    同じくマックイイーンも首吊りから生還し、改めてエルメェスが彼に何者だと声を荒げて問い詰めるが…

  • 197奇妙な粗筋書き24/07/03(水) 19:13:28

    「助けてくれるなんて……でも お言葉だけどオレは別にあんたに用があったんじゃないよ
     あんたの方がオレの事を調べてたんだ」
    「え そうだっけ?   ・・・@    違うぅッ!てめーが怪しいから訊いて回ったんだろ―――――がッ!
     しかも オメーどういうつもりだ? いきなりなんだよてめーぇ!? なんで首をつったんだよ!
     首つって何のつもりだ何考えてる!? 何で首をつるんだってばよォ―――ッ 理由聞いてんだァ―――――っ」

    そんなエルメェスに対し、マックイイーンは彼女を命の恩人として感謝しつつ
    ここに来ていい事なくて、つい早まってしまったと彼女に詫びる
    ・・・つまるところ彼の今の自殺は、本気で何か意図があるわけではなく
    やけ食いか万引きかと同じ突発的なやらかしに過ぎないと見るエルメェス

    で、改めて彼が何者か…彼の「能力」に関しても問いかけるが、彼自身は「能力」に関しては覚えはない様で
    マックイイーンは自分の命を救った彼女に、必ずこの恩返しをすると感謝の言葉を送ってくれた
    これにはエルメェスもちょっと照れくさそうだけど…ふと、いつの間にかマックイイーンの姿が消えた事に気付く
    辺りを見渡すと…言った端から水を貯め込んだ洗面台に頭から突っ込むマックイイーンの姿が!


    「 な に を や っ て ん だ ぁ ぁ あ あ あ あ あ 」


    ―――そしてまたも、エルメェスの顔面にどこからともなく水が出現 その顔を水で包み込んでしまう…!
    溺れそうになりながらも、エルメェスはマックイイーンの手首にいくつも傷跡が刻まれていることに気付く
    その姿から彼が、自殺未遂の常習者…自殺願望持ちの人物である事を察する 
    そして同時に、明らかに彼の自殺による「パワー」が、エルメェスを巻き込んでいる…!
    ここは一刻も早く、彼から逃げなくてはならないが…だが姿勢までマックイイーンと同じようになり、空中で真っ逆さまに浮かび上がってしまう
    これでは逃げる事も、マックイイーンを水の中から引きずりだすこともできない…!!

  • 198奇妙な粗筋書き24/07/03(水) 19:13:46

    この状況を切り抜けるべく…エルメェスは自分の顔面に『シール』を貼り付ける事で「鼻」を増やし

    三つ目の鼻の穴が水の外へと出る事でどうにか呼吸ができるようになる 

    そして近くにあったモップを、水の中に沈むマックイイーンの体にぶち込むことで、洗面台から叩き出すことに成功

    マックイイーンが水から出る事で、エルメェスの顔面の水も消え去り、どうにか生還しつつ

    この状況が先程手に入れた『DISC』が関係あることを確信 あのDISCは持ってた方がいいはずだが…


    二度目の自殺を阻止され、死なせてくれと号泣しながら嘆く声を上げるマックイイーン

    助けてくれた恩を返すと言ったが、自分みたいなクズが出来る筈がないともするが…


    「なら言ってやるッ! オメーなんかとは恩人にも友達にもならねェ―――ッ

     今度あたしに近付いたらブッ殺すッ」

    「ブッ殺してくれェェェ~~~ あんたのようなステキな人にならぁ~」


    ・・・もはや完全に会話も成り立たない異常者を前に、エルメェスも言葉もなく… 

    そのまま足早に彼の元を去るエルメェス そんなエルメェスの背中を、マックイイーンの鋭い眼光が覗き込む…


    「なんか…彼女…… 今 トイレから「DISC」みたいなもの拾ってたなあ………

     なんかあの「DISC」オレのモノのような気がする

     返してくれるかなぁ~ いやきっと返してくれないだろうな~~~ 死にたくなってきた」


    <続く>

  • 199二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 19:50:45

    素で悪気もなく無自覚でやってるの厄介すぎるやろ
    エルメェスも大変やなあ…

  • 200二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 20:20:28

    >「 な に を や っ て ん だ ぁ ぁ あ あ あ あ あ 」


    エルメェスには悪いけどここの勢いでちょっと笑ってしもたw

  • 201二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 04:57:28

    自分が受けたダメージを指定した相手に返す、てなるとゴールドEの(いつの間にか消えた)生まれた生命への攻撃に対するカウンターが浮かぶな
    あくまで自分の「自殺」によるパワーでないとダメ=殴られたりのダメージは返せないあたり似てるようで結構別物だが、さすがに全部カウンターされたらエルメェス勝ち目無いしなー

  • 202二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 09:00:14

    >いやきっと返してくれないだろうな~~~ 死にたくなってきた」

    まじですぐ死にたがるなコイツ…

  • 203奇妙な粗筋書き24/07/04(木) 19:02:22

    [PRIVILEGE CARD] G.D.st.JAIL マックイイーンのプロフィール

    名前通称:サンダー・マックイイーン(27) 男性
    囚人番号:MA-57258
    房番号 :228
    刑期  :8年
    罪状  :殺人
    身体特徴:身長181cm 額右側にMという剃り込みがある

    性格-
    自己中心的な考え方しかしないため社会から嫌われていると思い込んでいる 希望のない男

    スタンド名『ハイウェイ・トゥ・ヘル』

  • 204奇妙な粗筋書き24/07/04(木) 19:02:35

     第24話 屋敷幽霊

    マックイイーンの元を離れたエルメェスは、病院房からの退院許可証を出し、自分の女子房に戻ろうとしていた所
    自分みたいな能力を持っているヤツが他にもいるなんて…その事実に困惑が浮かびながらも
    ここは監房で大人しくして、あのイカレ野郎からできる限り遠くに離れるよう試みるが

    ―――階段を下ったところで、エルメェスはジョリーンが出会ったあの少年とすれ違う…!

    「「スタンド能力」は 「スタンド能力」となぜか引力みたいに引かれ合うんだ……
     理屈はないみたい…だから出会ったんだ…あの掃除人と…」

    壁とキャッチボールしながら、エルメェスにそう声をかける少年 
    エルメェスもその少年にふり返ると、「はい!ボールに触らないでッ!」同時に少年もエルメェスに向けて野球ボールを投げ渡す
    とっさにエルメェスが、そのボールをキャッチしようと両手を身構えると…ボールはその手をすり抜けエルメェスの体を貫通!?
    それと同時にエルメェス背後の壁に、一本の亀裂が開かれる…!!

    「ぼくは囚人の母親から生まれて 以来ずっとこの刑務所に隠れて住んでいる
     ここで話をするのもなんだから ぼくの「部屋」に来ない……? 
     徐倫おねえちゃんのペンダントを拾ってグェスって囚人にうっぱらったでしょ?
     だからおねえちゃんはあなたの様子をずっと見てるようにってぼくに言ったんだ」

    何で子供がこんなところに…困惑のエルメェスに向け、少年はいつの間にか背後の亀裂からエルメェスの腕を取り
    亀裂の中の正体不明の空間へと、エルメェスの体を引きずり込んでいく…!!

  • 205奇妙な粗筋書き24/07/04(木) 19:02:53

    ―――気づけばエルメェスは、いつの間にかとある部屋にその姿があり
    彼女の目の前にはあの少年と部屋の中央に鎮座する大きなピアノ そしてなぜかピアノの上で座ってる二人の男女の姿があった
    少年も二人に関しては気にしないで、とする エルメェスを前にノーリアクションなのも、二人とも無口なだけだそうで
    おやつはあるのだが、なぜか少年が食べた端から顎をすり抜けていってしまう 
    さらに少年はおもむろに拳銃を取り出し発砲!? その銃撃で本を貫き、床へ本が落ちるとその下にゴキブリが潰れていた

    「ちっ!ゴキブリが来るのがここの不満な所なんだ
     この銃では生き物は殺せない おどすだけ でも一匹やっつけた?」
    「な…なんなんだここはッ!おまえ誰だッ!この部屋はいったいッ!出口はどこだッ!」

    「今いる所は 屋敷幽霊なんだよ」

    幽霊…!?その言葉にエルメェスも驚愕に目を見開くが、そうではない 
    少年はしっかり人間だとしてまずは自己紹介

    「ぼくの名はエンポリオ…人間だよ さわってみてよ 体温も脈もある
     よく聞いて 幽霊が済んでる屋敷じゃなくて 「屋敷が幽霊」なんだ
     壁もピアノもジュースもチョコバーも銃もリキテンシュタイン(壁の絵)も みんな幽霊……」

    言うなれば物の幽霊ともいうべき代物が今いる空間 1984年頃、刑務所に火事が起きて大改築された際の、音楽室の跡地
    そして少年、エンポリオは過去に失われ、幽霊となった道具を使う事ができる能力を持っているという

    …そう、エンポリオもまたエルメェスと同じ「スタンド使い」!
    その事実にエルメェスも目を見開きながら…ふと、ジョリーンに関して問う
    エンポリオいわく、現在ジョリーンは脱獄未遂の罪で懲罰房送りになっているという
    それと共に「心」を抜き取られたジョリーンの父、承太郎を救うべく自分たちがその犯人を捜している
    先ほどエルメェスが「掃除人」と接触した際、そこから犯人へ辿れるかもしれないと見ており…

  • 206奇妙な粗筋書き24/07/04(木) 19:03:03

    「「心」ってひょっとしてこのDISCのことか?」


    そういってエルメェスが、先ほどマックイイーンの顔面から出ていたDISCをエンポリオへ見せてみる

    だがこれを抜き取られても、仮死どころか平気そうだったが、このDISCはどういうことなのか…?


    「掃除人はきっと犯人の部下だ 「スタンド能力」をそのDISCで植えつけられたんだ

     DISCは2枚で一組 「記憶DISC」と「スタンドDISC」……2枚でひとつの精神

    『ホワイトスネイク』はDISCで部下の願望をパワーアップして利用しているんではないのか もう「一枚」を手に入れたい……!!

     もう1枚を手に入れれば"きっと何かある"」


    ひとまず行動の指針は決まるが…不意に、いつの間にかエルメェスの手首から血があふれ始める…!?


    「まさか……これは……… まだあたしにつきまとっているのか……バカな…

     ヤツから離れたのに…… ど…どこだ」


    ―――次の瞬間、エルメェスの叫びと共に一気に腕に爆発するような亀裂が走り、勢いよく血が溢れ出る!

    またもマックイイーンが自殺を試み、その影響がエルメェスにも出ていたのだ 

    だがここはもう女子監だというのに… 次の瞬間、今度はエルメェスの腕に電流が走る…!!


    <続く>

  • 207二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 19:20:41

    エンポリオのスタンド秘密基地みたいでワクワクするなw

  • 208二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 19:37:17

    物の幽霊はなかなか面白い発想だわ
    日本だと付喪神とか、モノに取り憑く超常的な存在は少なくないし

  • 209二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 21:11:19

    ディアボロもこのディスクを抜き取る能力持ちが部下に居れば、永遠の絶頂期を送れてただろうなー
    矢のスタンド覚醒は、ブチャラティや暗殺組みたいに裏切る危険も少なくなかったし、ディスクの方はなんだか洗脳も兼ねてる感じあるからな
    まあ色んな意味で心のケアを疎かにしてたのがボスの敗因だからその辺気づかずディスク能力者を冷遇して裏切られそうな気はする(何

  • 210二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 21:12:15

    屋敷幽霊って、少し前の短期連載作品「デッドマンズQ」に出てきたな

  • 211二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 06:44:36

    今回はあくまでエルメェスメインだし、新しく出てきた二人は出番また今度かなー

  • 212二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 16:17:38

    これから女子多めのパーティになりそうでけっこう新鮮

  • 213奇妙な粗筋書き24/07/05(金) 19:41:00

    *エルメェスのスタンド 『キッス』の能力値解説

    スタンド名-『キッス』
    本体-エルメェス・コステロ

    破壊力-A スピード-A 射程距離-A
    持続力-A 精密動作性-C 成長性-A

    能力-
    拳から出る「シール」を貼ると物体が二つになる。
    その「シール」をはがすと二つの物体は、ひとつに戻るが、その際、破壊が起きる。

  • 214奇妙な粗筋書き24/07/05(金) 19:41:40

     第25話 電撃地獄

    またもマックイイーンの自殺の影響で、腕に電気が流し込まれるエルメェス 
    だがどうにか電気は止まり、両腕が焦げながらも無事で済むが… それに関して、エンポリオがこう見ていた

    「『電気抵抗』だ………
     人間の皮膚の表面に100Vそこらの電気を流しただけではなかなかしねない…電気の抵抗があるからだ
     だから止まった……ヤツは自殺に失敗したんだ
     しかし…もし再びマックイイーンが感電死を選ぶというのなら
     今ヤツはきっと「食塩水」をさがしているだろう… 食塩水を体にかければ電動率はほぼ100%になる
     電気は完璧に心臓を貫き焼く事ができるからだ」

    …食塩水なら医務室に常備してある!このままでは今度こそヤツの自殺に巻き込まれる…
    その前にヤツをぶちのめして『もう一枚のDISC』を奪い取らなくては…!

    「ぼくはこの先進めない…‥ 今……階段の上は囚人たちが多すぎる」
    さすがに自分の存在を大っぴらにするわけにはいかないエンポリオ ここはエルメェス一人で対処するしかない…
    病院房前の人混みをかき分け、マックイイーンを探そうとすると
    備品室と思わしき一部屋で、むき出しになった電気コードを体中に巻き付け、食塩水の瓶を手に持ったマックイイーンの姿があった…!

    エルメェスの姿に、しばしマックイイーンは茫然とした様子で動きが止まるが…一歩近づこうとすると、マックイイーンは頭から食塩水をぶちまける!
    その状態でスイッチを入れられれば間違いなく死ぬ!エルメェスも必死でマックイイーンを説得しようとするが…

    「おれは……… 4年前…掃除をしていただけなんだ アパートにおいてあったショットガンの…手入れ掃除を…」
    するとマックイイーンは、自分がグリーン・ドルフィン刑務所に入った経緯を、ぽつりぽつりと語り始める・・・

  • 215奇妙な粗筋書き24/07/05(金) 19:42:12

    「4年前の話だよ… だけど……ショットガンにはなぜか弾丸が入っていて 銃は暴発したんだ
     弾丸は窓の方へ飛んで行ったよ……俺のアパートは10階さ そしたら……ちょ―――ど11階から飛び降りた女の人が
     オレん家の窓の所落下してよォ~~~ 飛び降り自殺だよ 空中に女がいたんだ
     そいつの胸に弾丸がよォ~~~ 命中して心臓をブッ飛ばした」

    「………… ………… え?」 そんな話にはエルメェスも目を丸くしちゃう
    本当なら女の飛び降り自殺で終わる話が、その暴発により彼が女を殺した犯人となってしまったのだ

    「スッゲ……それは大当たり; マジ話?今の?」
    これにはエルメェスもそんな声が出ちゃうが、マックイイーンの自殺衝動に物理的に火が付きそうだったので必死に止めようと
    自分のぬぎたてパンティーで釣る作戦に出る事にし… マックイイーンもうまく動きを止めてくれたようだ

    「あんたは今最悪の時だ……でも……もし今ホカホカのパンティーもらえたら 最悪な時にもラッキーな事は起こるって事だよなあ~っ
     キャ――― はずかしィィ~~~~~」(はあと♪

    満面の笑顔で自分のはいてるパンティ見せつけちゃうエルメェス 
    マックイイーンも「本当にくれるの?」と反応を示し、エルメェスもきゃあァ~って黄色い歓声出つつ

    「約束は守るわよ―――ッ! でもいい!?
     人はみんな『あしたは月曜日』ってのは嫌なものなんだ
     でも…必ず『楽しい土曜日がやってくる』って思って生きている いつも月曜ってわけじゃあないのよ!」

    彼の自殺に巻き込まれないためにも、その自殺を思いとどまらせるよう説得を続けるエルメェス、だが…
    「オレが逮捕されたのは土曜日だった」 それに対しマックイイーンは冷たく鋭い眼差しで、そう返す…
    そして自分が助かりたいからキレイ事を言っているに過ぎないと、彼女の本心も見透かしていた…!
    ・・・所詮自分はその程度の存在、誰もが皆そうだった、オレはみんなの目の中にさえ入らないゴミ以下だと嘆くマックイイーン
    だがそんな彼に対し、そういう「心」を利用されているのだとエルメェスは怒りを露わにするように声を荒げる
    そんな彼女の本気の怒り…自分に向けられた心に触れ、マックイイーンの瞳に感動の涙が溢れ出る―――

  • 216奇妙な粗筋書き24/07/05(金) 19:42:48

    「いい~~~人だな…本当…あんたは ステキな人だ 今のはマジの心だ……
     オレは本当ツイてるよォ~~~ あんたのような人に会えるなんて…
     最後の最後に…… 人生の最後にこんなステキな人といっしょに行けるならさみしくないや」

     !! それでもなお、自分の死と道連れにしようとするマックイイーンに、エルメェスもその目を見開く…!

    (こいつ邪悪だ… 正真正銘の 腐った邪悪の性根の持ち主!)
    もはや説得は通じない!強引にでもスイッチを奪おうとマックイイーンの元へと駆け出すエルメェスだが
    その瞬間電気のスイッチが入り、二人の体を焼き焦がす強烈な電撃が走る―――!!

    (あ……危なかったぜ ギリギリだ……ちくしょう)
    だがエルメェスも無策でマックイイーンに近付いたわけではない、彼に『シール』を貼るのが真の目的だったのだ
    彼の顔面に貼り、"ふたつ"になったマックイイーンの頭 
    そして電流で燃えて剥がれたシールが、"二つの頭"を勢いよくぶつかり合わせ、その衝撃で彼の『スタンドのDISC』が頭部から抜け落ちる!!

    (ちくしょォォォ 今のショックで思い出した…この『マックイイーン』
     金をたしかどっかに隠してたっけな 5千ドル! このお礼にそれはもらってやる クソッ!

     そして『ホワイトスネイク』………こんな目に逢わせやがって……
     この刑務所で何をしようとしてるのか知らねーけど そいつをほっとけばまたヤバイ事が起こるのは確実だ
     会わなくては 徐倫……空条徐倫に…!!)

    こうして、マックイイーンとの闘いに決着がつくと共に この闘いを通して、ジョリーンの新たな協力者が、ここに生まれるのだった…

    〇エルメェス・コステロ:スタンド名『キッス』
    〇サンダー・マックイイーン:スタンド名『ハイウェイ・トゥ・ヘル』

     To Be Continued
    ←―――――――――・・・

  • 217二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 20:07:22

    ええ…それで逮捕はさすがに可哀想すぎるやろ…

  • 218二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 20:11:16

    まあ・・・うん、確かにそんなんで刑務所入りされたら理不尽すぎて死にたくもなるわ・・・

  • 219二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 21:07:26

    ジョリーンがトップレベルに悲惨な刑務所入りかと思ってたけど、なんつーか…上には上がいるもんだなあw

  • 220二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 08:27:07

    自分の命がかかってるとはいえ、ぱんてぃーで釣るのはワロタw
    でも本気で怒ってあげるあたり、結構面倒見もいい方だよなエルメェス 
    マックイーンには通じなかったけど、ジョリーンと合流したらいい感じに支えてくれそうないい姉貴分になるだろうな

  • 221二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 19:31:09

    保守

  • 222奇妙な粗筋書き24/07/06(土) 20:03:55

    [PRIVILEGE CARD] エルメェスのプロフィールカード

    名前通称:エルメェス・コステロ(23) 女性
    囚人番号:FE-40533
    房番号 :219
    刑期  :8年
    罪状  :武装強盗 前科アリ
    身体特徴:身長175cm 体重59kg 顔の額とアゴにイレズミ 豊胸手術(カネを隠し持っている)
    過去  :かなりの借金があるようだ だが情にはあつい

    スタンド名『キッス』

  • 223奇妙な粗筋書き24/07/06(土) 20:04:48

     第26話 農場捜索隊

    [グリーン・ドルフィン・ストリート刑務所 敷地内農場倉庫]

    倉庫の中で、何か、触れてはいけないものに触れてしまったかのように怯えた声で息を切らせる二人の男囚人
    どうにか扉を閉めて逃げようとするが、扉が重く一人では閉め切れない 
    倉庫内で倒れる男を外までひっぱりあげ、二人で協力して完全に扉を閉じようとし、もっと力を込めるよう腕に向かって叫ぶが
    ―――だがその腕は、いつの間にか二の腕から斬り落とされていた

    「オレの腕じゃあねー兄キ!」
    「知ってるよ……力を込めていなかったのは… オレの方だったんだよォオオオオオオオオオオオオ」

    そのまま男の体は、僅かに空いた扉の隙間からムリヤリに引きずり込まれていってしまう…!!
    その光景に悲鳴を上げるもう一人の男、そこに引きずられた男の肉をむさぼる、何かの姿が見え…
    そのままもう一人も悲鳴と共に、倉庫の中に引きずり込まれてしまうのだった

    ・・・
    朝になって、刑務所外にて囚人たちを集める所長の姿があった 
    今日も手持ちワニ人形のシャーロットちゃんとの小芝居を交えつつ
    なんでも今日の午前中に囚人二人が農場に行ってから、行方不明なのだという
    脱獄は考えられない、湿地帯に落ちたか毒蛇にでも噛まれたか… なんであれこの行方不明の二人の捜索が必要だとするシャーロットちゃん

    <どうしてワニに食べられたかもってのは言わないのかなあ?
    <メスのワニかも

    そんなヤジが出てたのには所長もお怒りでしたがそこは置いといて
    その捜索のために囚人たちから志願者を募りたいという所長 

  • 224奇妙な粗筋書き24/07/06(土) 20:05:16

    賃金も出ないし刑期も短くなるわけではない、彼らの慈悲の心にお願いしたい、とする所長に対し
    4人ほど、それに志願する手を上げるのを見るエルメェス…ふと、それを見た彼女も、手を上げる
    彼女の背後には、同じく手を上げるジョリーンの姿があったのだ…!!

    「ちょっと徐倫 懲罰房から出たばかりなのになんでわざわざ疲れるとこ行くのよォ~~~っ」
    「あんたがいないとこだからかな」

    目を丸くするグェスにそう返すジョリーン(グェスは志願してません)
    5人もいれば十分として…所長はここからの解説は先導の看守に引き継がせる事とする
    注意事項として、農場に向かう囚人は逃走防止のために『ライク・ア・ヴァージン』と呼ばれる腕輪をつける必要がある
    別名『見えない鉄格子』とも呼ばれるその腕輪型の手錠 外そうと衝撃を咥えたり破壊しようとすれば、腕輪は爆破される
    つまり脱獄を企てようとする者は、その手首が自動的に爆破される運命にあるのだ…!
    同時に看守が着けた『親機』の腕輪から50m以上離れても爆破される 開錠は本館メインコンピュータでしかできないとのこと
    説明を終え、看守は5人を先導するように、ひとりで4輪バイクに乗って先に向かう

    「………」「半径50m…… うわああああああっ」
    「ちょっ………ちょっと待てよッ!おいッ!」「走りかい~~~あたしたちは~~~」
    これには5人も大慌てで先に向かうバイクを追いかけるのでした

    無事に農場に到着し、探索開始 エルメェスはジョリーンと行動を共にしつつ、なんで捜索隊に志願したかを問う
    ジョリーンの方も、先日のエルメェスの闘いは聞いており…
    闘ったマックイイーンから取り上げた『スタンドのDISC』を出すように言う
    言うとおり、ジョリーンにDISCを投げ渡しつつ ここに来る前に十分見ただろうとするが…

    「徐倫 おまえが野球の少年に言ったとおり DISCを頭の中に返せばおまえの父親が生き返ることは証明された……
     マックイイーンのヤツに一枚返してやったらとりあえずヤツは蘇生したんだからな」

  • 225奇妙な粗筋書き24/07/06(土) 20:06:15

    スタンドのDISCの方は絶対に返さないけど、としつつ…

    ジョリーンは周囲の目が自分たちに向いていないのを確認すると、エルメェスにDISCの内容をもう一度見てほしいとのこと

    だがエルメェスもそこからは手掛かりは得られなかったはずだが…ジョリーンは有無を言わさずDISCを見るように言う


    ・・・しょーじきこれを頭に刺すの気分悪くなるからイヤそうだけど、仕方なしにそのDISCの内容を再生すると―――


    ―マックイイ――ン君 君ニハコノDISCガ良ク似合ウダロウ…

     君ノ物ダヨ……君ノ「スタンド能力」ダ……―


    そう言って、マックイイーンの頭にDISCを突き刺そうとする『ホワイトスネイク』…それで映像は途切れる

    そのDISCの影響か自分の頭の中にくさい臭いが漂うような感覚に、エルメェスも不快感を示すが…

    問題はそのDISCを突き刺す寸前 その表面の一瞬の反射には農場のトラクターが写っており―――


    「ヤツの目的がだんだんわかってくるッ!! 映ってるものがあるッ!DISCに反射して!

     それがヤツの目的! 何年も前から『ホワイトスネイク』は集めているんだ!自分の能力で「コレクション」を!」


    トラクターの外れたタイヤの中には、いくつもの「DISC」が収められていたのだ!!

    おそらく『ホワイトスネイク』は、いろんなスタンド使いから『スタンド』と「記憶」を集めていたのだと見るジョリーン

    そしてその中に、父、承太郎の記憶とスタンドが収められているかもしれない…そう睨んだジョリーンが、この農場探索に志願したのだ…!


    <続く>

  • 226二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 20:26:25

    とりあえず手がかり見つかりそうなのは良かったけど縛りハード過ぎるやろw

  • 227二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 20:56:44

    シャーロットちゃんカワユス

  • 228二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 06:01:06

    グェス久々に出たと思ったらそっこーで出番終わった(´・ω・)
    これはもう四部の玉美みたいな名前ありモブのポジだな

  • 229二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 13:04:56

    親機から半径50メートルって地味に狭い…

  • 230奇妙な粗筋書き24/07/07(日) 19:07:49

    [PRIVILEGE CARD] G.D.st.JAIL ジョリーンのプロフィールカード

    名前通称:空条徐倫 JOLYEN CUJOH(19) 女性
    囚人番号:FE-40536
    房番号 :206
    刑期  :15年+脱獄未遂5年で計20年
    罪状  :ひき逃げ、殺人、死体遺棄 (無実)
    身体特徴:身長174cm 体重58kg 左肩に星型のアザあり

    性格-
    自分は父親に好かれていないと思い続けて少女期をすごした
    BF(ボーイフレンド)にも裏切られ男性不振の心のキズはかなり深い

    スタンド名『ストーン・フリー』

  • 231奇妙な粗筋書き24/07/07(日) 19:08:18

     第27話 全部で何人?

    『ホワイトスネイク』が隠したDISCが収められた農場のトラクターを探索するという、大まかな目標は見えたジョリーンとエルメェス
    ただトラクターも何台かあるだろう、上手く目的のトラクターを見つけられればいいが…

    「おいおまえらッ!ずいぶん楽しんでるみたいじゃあないか 気分はお嬢様のピクニックかよ~~~?
     ナニ話し込んでるんだ さっぱり捜索してねーなあ―――ッ!!」

    そんな二人の様子に看守もイヤミったらしく声をかける 
    二人も一旦探索の形だけでも見せておこうとしつつ、エルメェスはさっきの一人で走って行った看守にグチの声が出ちゃう
    が、それを看守も聞き逃しておらず、エルメェスに絡みだすと警棒を振り―――その一撃が腕輪に当たり警報音が鳴り響く!?
    さすがにこれにはエルメェスも怯えた声が出ちゃうが、看守も今のはエルメェスが招いた事故だとニヤケ顔で言い放ち

    「おいま…まさか爆発はしねーよなッ!? 冗談は分かったって!音を止めてくれ!
     ま……待ってくれよッ!悪かったッ!あやまるよッ!」
    「おい気を付けろッ!オレの方に来るな!! 近づくなってばよォー!!」
    「だから早くこの音を止めてくれって頼んでい………」

    「 ば あ ~ ん 」 看守が腕叩き これにはエルメェスもギグゥ!ってその身が強張り
    足をもつれさせ、転んだエルメェスの背中が、落ちてたワニのウンコへと真っ逆さま―――
    という所で、ジョリーンの『糸』が傍にあった葉っぱをエルメェスの背中に回して
    葉っぱ越しに潰れて飛び散ったワニのウンコは、看守のズボンに降りかかってしまうのだった これには看守も顔面蒼白でありましたとさ

    そこへふと、倉庫の方から声がして振り返ると 先んじて倉庫を探索する囚人仲間の姿があった
    開いた扉から中を見ると『DISC』に写っていた4番のトラクターがそこにある…!!
    おそらくあのタイヤを外せば、ホワイトスネイクの隠しているDISCが収められているはず…

  • 232奇妙な粗筋書き24/07/07(日) 19:08:46

    だがそこに看守の方から、行方不明者が水の中に沈んでいる可能性を考え、沼の方の探索を命じていた
    これには志願者の一人もうんざりした声が出てしまう 堂々とゆっくりくつろげると思って来たのに冗談じゃないとして
    ジョリーンもいっしょにどうか、と懐から白い粉の包みを取り出す女囚人
    なのだが看守の乗った4輪バイクは水の中も平気でザバザバ進んでいた、これには女囚人もあんぐり

    …あまり状況の余裕はない、今すぐトラクターのタイヤを外す事を考えるジョリーンだが
    一方エルメェスは、何か周囲のおかしな雰囲気に気付いた様子が浮かぶ…?
    この探索に志願したのは自分たちを含めて「5人」と所長が言っていたはずだが

    「確かに言ったんだ……その 間違いなく「5人」だったんだ 走ってここに来る時!
    「6人」いるんだよ なあ徐倫 どういう事だと思う? あたしたちを入れて……ここに「6人」いる」

    これがどういう事なのかは分からないが、トラクターに近付いたあたりで一人増えたのは間違いない…
    だがエルメェスもジョリーンも、他のメンバーの顔などよく見ていない 誰が増えたのか区別できないが…
    ・・・するとそこに、メンバーの一人もその異変に気付いた様子で疑問の声がでる
    ここはエルメェスも彼女に接触、誰が増えたのかわかるか尋ねてみるが…そこにもう一人、一行に声をかける女性

    「そいつならあたしと最初からいたわ……覚えてる そいつの名前はエートロ 本館ではみんなからイジメられてね
     だからイジめるヤツのいないここに志願したんだろ だろ?」
    「あたしはあなたのこと 知らない」

    そう返すエートロに、その場の空気が僅かに重く張り詰める 気づけば他のメンバーもこの場に揃っており
    はたしてこのうちの誰が、途中で紛れ込んだ存在なのか… 

  • 233奇妙な粗筋書き24/07/07(日) 19:08:56

    <ピピピ―――ッ ピィィィィ―――>

    そこに突然、腕輪からけたたましい警報音が響く!? ジョリーン一人ではない、その場の全員から響く…!

    そこでジョリーンも気づく、いつの間にか沼に入り込んだバイクに看守の姿がなく、血だらけのバイクが残るのみ…

    ・・・この状況で警報が鳴るという事は、看守の体が自分たちから離れていってる…つまり水の中に落ちて流されているのか

    とにかくここは看守を探そうと手分けして散会する一同だが そこにエートロの腕輪の警報音の感覚が早くなり―――

    次の瞬間エートロの腕輪が爆発!!手首ごとその体を吹っ飛ばす…!!


    …まさかこれは敵の攻撃か、とジョリーンが気づく 

    あの倉庫に入り、DISCの隠されたトラクターのタイヤに近付いたから… これはその攻撃なのか…!?


    <続く>

  • 234二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 19:22:54

    プロフィールで思ったけどジョリーン19歳って意外と大きいのな
    もうちょい下かと思ってた

  • 235二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 19:37:04

    >>234

    言われてみれば確かに 3部承太郎が高校生だからジョリーンもそんくらいだと思ってたわ

  • 236二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 20:20:38

    さすがに敵も無警戒な訳は無いわな
    それとも釣りだされたか?ジョリーン

  • 237二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 06:01:10

    この刑務所まじで人の命安すぎるやろ
    脱獄防止、ていう名目はあるにせよ囚人から死人出たら問題なると思うんですが(所長が揉み消したりとかもしてそうだが)

  • 238二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 13:20:38

    自分から離れていった訳でもないのに爆破されるエートロ可哀想すぎる
    しかもこの爆破自体はスタンド関係なく刑務所側の問題っていうのが余計になあ…

  • 239奇妙な粗筋書き24/07/08(月) 19:00:45

    腕輪を爆破されたエートロの体は、水の中に沈んだまま起き上がらない
    今の爆発でエートロは完全に死んだ…その光景に一同も目を見開くが
    彼女が爆破されたことから、看守は反対側にいる筈と見る そちらを集中して探すと
    沼地の水をゆっくりと流されている看守の姿を発見!!
    ともかくここは看守に近付き、少しでも爆破の危険を避けるべきだが…


      第28話 走れ!


    エルメェスの方は看守の方に駆けつけようとする3人に警戒を強める
    敵はおそらくあの「3人」の中に紛れ込んでいると見るが…その考えにジョリーンが待ったをかける
    敵が邪魔をするなら闘うしかないが、エートロが知らないと返したカリアゲ女が敵だというのには疑問が残る
    仮に彼女が犯人だとして、そうなるとカリアゲ女は自分たちが来る前から農場で見張りをしていたという事になる
    だがそんなことは確実に不可能、彼女とて囚人の一人である以上自由に動けはしない 24時間の見張りなんて不可能だが…

    「いいか徐倫 とにかく一人増えたのは間違いないんだからなッ!」
    (「犯人」は3人の中の誰かだ……じゃあ…何者なんだ……? この農場でDISCを護衛できる「者」とは…)

    ―――そこに何か、エルメェスの背後から這いずる水音のようなものが聞こえてくる…?
    振り返るとそこにはバケツとゴミしかないが…バケツの中に何かが潜んでいる水音が聞こえる!
    ここはジョリーンに水辺から離れるように声を上げながら、そのバケツを蹴り飛ばすエルメェスだが
    ひっくり返ったバケツの中には、特に何の姿も無かった エルメェスの勘違いだったのか…?

    「エルメェス 何か見たのかッ?」
    「いや…… なんでもなかった… でもこの湿地帯にはもう入らねーぞ
     そして徐倫…お互い絶対に一人にはなるなよ」
    「それにやっかいなのはこの「手錠」もだわ……
     倉庫からDISCを奪うには「看守」も あの3人もいっしょに50m以内にいなくてはならない……」

  • 240奇妙な粗筋書き24/07/08(月) 19:01:05

    手錠と三人を見ながら、その表情を強張らせるジョリーン… 

    その一瞬、目を離した瞬間――― エルメェスの姿が、靴を一足だけ残して消えてしまう!?


    「ば… ばかな!! まさか!!」


    その一瞬で、バケツが頭を覆いながら水の中に引きずり込まれてしまったエルメェス 

    水の中で抵抗するもバケツが頭の中から離れてくれない…!? 

    〔ウジュ ウジュ〕更に目の前には奇妙な微生物のようなものが、不気味な音を立てて浮かんでおり

    次の瞬間その不気味なミジンコ状の微生物は、二つに―――いや、さらに4つに分裂!


    (こいつらは…!!バケツの中になにもいなかったんじゃあない…… "よく見なかっただけで"……)

    「水の中にはすでに無数にいたんだーッ うげっ!!このパワー うおっぐっ!! キ 『キ―――――ッス』!!」


    溺れる寸前、バケツに「シール」を這って破壊!水の中から這い出る事には成功し、ジョリーンもエルメェスの姿を見つけるが

    その背後には、人間サイズまで巨大化したミジンコ状の謎の存在がエルメェスの体を捕まえていた!

    ジョリーンもエルメェスを助けようと水の中へと飛び込むが もはや遠すぎる、助けようとしても間に合わない…!

    これこそが敵の本当の狙い、二人を引き離すためにわざと岸に上がった瞬間を狙い撃ちしたのだ


    だがジョリーンは、水の中に入りながら、『ストーン・フリー』の糸を展開!手近な木に糸を結ぶと

    それを支えにし、糸を編みながら伸ばしていき、それを足場にしてエルメェスの元へと全速力で駆けつける!!

    はたしてジョリーンの助けは間に合うか!?


    <続く>

  • 241二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 19:47:07

    これまた倒すの大変そうなスタンドで…
    本体早く見つかったら1番いいけどなあ

  • 242二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 20:23:37

    糸の能力、意外と使いどころ多いなあ。ブチャラティのジッパーみたいな上手い発想が多い。

  • 243二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 07:24:35

    そういえば爆死したエートロってもしかして、ジョリーンが助けてあげたいじめられっ子だったりする?
    容姿うろ覚えだけど、もしそうならどうにか一命をとりとめてくれれば仲間入りもしてくれるかなあ
    ここは屋敷幽霊にいた二人のどっちかが回復能力持ちって事でどうにか・・・

  • 244二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 18:51:26

    保守

  • 245奇妙な粗筋書き24/07/09(火) 19:04:29

    沼の中に引きずり込まれたエルメェスを救うべく、編んだ糸の上に乗って駆けつけようとするジョリーン
    だがその手は自分自身の体をどんどん「糸」としてほどいていく行為でもある
    そのペースで進んで、ジョリーンの体がもつのか…!?


      第29話 バカなッ!!


    とはいえこの作戦により、エルメェスを捕まえるスタンドの元まで駆けつける事に成功
    ストーンフリーの拳を振るうが、その攻撃はたやすく掴まれてしまい…力づくでその握りしめた拳を広げてよけると
    そのどてっぱらに、敵の拳が突き刺さる―――!! エルメェスもその残酷な光景に「バカなッ!!」と悲鳴めいた声が上がり―――

    「そう…… 確かに…… バカなって感じよ…やれやれだわ……
     体から……「糸」を大量に出していなかったらやられていた……… こいつのパワー…」

    胴体を貫かれながら、平然と返しその腕を掴むジョリーン 
    気づけばその腹は大量に糸を吐き出したことで、空洞になっていたのだ 
    そしてそのまま敵の捕獲に成功し、敵の顔面に蹴りをブチ込み、さらにオラオララッシュを叩き込む!!

    同時にその攻撃を受け、岸にいた3人のうちの一人がグラリとよろめいたのを、ジョリーンは見逃してはいなかった

    ピンチは切り抜けたが、今だ二人は水の中 この場で戦うには不利だが…
    この場を離れるためにも、伸ばした糸を一気に巻き上げる事で地上に戻ろうとする二人
    だが敵も奇声を上げながら二人を追う、水中でありながらそのスピードは凄まじく、今にも二人に追いつこうとする勢い…!!

    「な なんだ!? 速いぞ……… パワーもだがこいつの速さはッ!
     何者なんだッ! 「スタンド」は本人から距離が遠ければパワーもスピードも弱くなるはずッ!」

  • 246奇妙な粗筋書き24/07/09(火) 19:04:54

    そしてついに、その足が敵につかまれる!! ―――が、すでにエルメェスも対処済み

    すでに敵の腕には「シール」を張っており、これにより「2つ」になっていた腕が破壊と共に一つになり

    その拘束を引きはがすことに成功! …だが敵の腕がバラバラに砕けながらも、瞬時に再生していく

    …何とか岸に上がれた二人に対し、敵は攻撃を仕掛けることなく水の中へと沈んでいくのだった


    「沈んだ……」「り…陸には…来ないのか……」

    「やはり襲ってくるのは……水の中だけのようだ……」


    一方、看守を助け出せた三人の方は、看守の装備していた無線から救援を要請している最中

    ジョリーンたちの姿に気付いた一人が、今の闘いを目にしていた様子で何が起こったかを問いかけようとするが

    エルメェスも声を荒げ、水辺から離れるよう声を上げる 

    …もはや3人のうち一人が敵の「本体」である事は確実 DISCを手に入れるには本体を叩くしかない…ジョリーンも表情が強張る


    まずは今の状況を3人に伝えるエルメェス 看守を襲ったのは3人のうちの一人

    いつの間にか紛れた一人が犯人として、だれが増えた人物かを問いただそうとする

    だがこれにより状況は収拾のつかない言い争いにまで発展、大混乱に陥ってしまうが―――


    「ちょっと待って…… ……あんた……鼻血出してるわね…」


    そこにジョリーン、その中の一人の異変に気付くとともに

    先程敵を叩いた時、3人のうちよろめいたヤツがいたのを思い出した ならば彼女が敵本体…!?


    <続く>

  • 247二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 19:57:49

    体に空洞が出来てしまってるからこそその部分は攻撃されても大丈夫って面白いな
    今まで思わんかったけど言われてみれば確かになあと

  • 248二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 20:08:20

    ジョジョ死亡フラグの腹貫通パンチも、荒木先生もそれが定番になってるの分かってるからか
    やられたと見せかけてのフェイントも多くなってるよなあw それでもまあ死ぬときは死ぬんだが

  • 249二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 20:43:23

    これは三人言い争いになってめんどいから全員ぶちのめすフラグw

  • 250二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 06:58:30

    スタンドのこと何も知らんから、敵が自動追跡タイプな可能性は思いついてない感じだな 
    水の中に入ったら攻撃をしかけるっていうこの性質から言って自動追跡なのもあり得るが
    ある意味スタンドバトルの経験値が足りてないのがジョリーンとエルメェスの弱点と言えるか
    他の部だと3部=ジョセフとアヴドゥル 4部=承太郎 5部=ブチャラティチーム とスタンド知識豊富なのは付いててくれたからなー

  • 251二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 15:00:30

    >>249

    酷いなあwいやまあ全然やりそうではあるけど

  • 252奇妙な粗筋書き24/07/10(水) 19:10:57

     第30話 フー・ファイターズ

    敵と思わしき存在の本体を見定めることが出来たジョリーンとエルメェス
    だが問い詰められる「黒髪」の女性も、この鼻血は隣にいた「日焼け女」に襟首掴まれた時のモノだと返す
    それを示すように彼女の手には血が付いており…だが日焼け女も自分が犯人疑いされ動揺が浮かぶと共に
    自分も今思い出したとして証言 出発前のワニ所長に対して、ぬいぐるみをおちょくる声を上げたのがエルメェスだった事を話す
    これを覚えていることが、自分が最初からいたメンバーである事の証明だが
    それなら「黒髪」も「カリアゲ」も覚えてる その後は5人が志願し、手錠を爆破する説明もあった…
    ・・・彼女たちの証言から、犯人を見出すことは難しいか…エルメェスも表情が強張るが

    次の瞬間!! ジョリーンの『ストーン・フリー』が黒髪を思いっきりぶん殴る!?
    彼女が犯人だという確信があったのか…!?エルメェスも突然の行動に困惑するが、ジョリーンは平然と返す

    「………いや…… てっとり早いと思ったから3人ともブチのめすことにする…
     実をいうとさっぱり見当もつかないわ…3人とも正しい様でもあるし… 危険が迫っているッ!!」

    続けてジョリーンは日焼け女にも攻撃を仕掛けようとするが―――ジョリーン自身の腕を、カリアゲが掴み止める…!?

    「きさま……その女の事で……殴ろうとしてんじゃあ……ないぜェ~~ッ このメス豚がァ~~~~~」 
    険しい形相で、ジョリーンの腕を掴むカリアゲ

    「まったくだ……な……… ひとり…ひとり…別々にしてよ… 水の中で始末しようと思ったが…」 
    それとともに声を上げ、痙攣する動きを見せる日焼け女…!

    「まさか……こいつがよォ~~~ 「糸」のような能力を持っていて………水面の上を走るようにして……
     あの状況を切り抜けるとは……」
    さらにブッ飛ばされた黒髪も、倒れながら平然と先ほどの闘いの事を口にする…!?

  • 253奇妙な粗筋書き24/07/10(水) 19:11:27

    まさかこいつら、誰か一人ではなく「3人とも」が犯人なのか!? だがスタンド能力の本体はひとりのハズ…

    「違うんだなあ―――ッ」 ストーン・フリーの拳の直撃を受け、顔面が潰れながら
    「スタンド能力はよォ~~~」 顔面から、血とは別のドロドロした黒い液体が溢れ出るカリアゲ
    「ひとり「一能力」……だ」 さらに同時に、黒髪と日焼け女の顔面からも、ドロドロの液体が出てくる…!?

    「捜査前からいた女はよォ~ 「黒髪」と「カリアゲ」の二人
     おまえらが倉庫に来る前に トラクターにさわって調べ始めたから始末して すでに「肉体」と「知性」を乗っ取って置いたのだ
     この「わたしの体」は…… 行方不明の囚人の肉体から作ったものだァ~~~~~ッ〕

    そして日焼け女の中から、その肉体を突き破る敵本体が、カリアゲと黒髪から溢れ出るドロドロをとり込み集めていく…!
    最後に2人に見せつけるように、その頭に二つのDISCを差し込む敵本体―――
    だがそうなれば敵の本体は結局どこにいるのか…戸惑うエルメェスに対し、ジョリーンは敵の正体を確信する
    こいつはスタンドではなく、こういう『生き物』…同時に本体もこいつ自身であると

    「たぶん水分のない陸地でも倉庫のDISCを護衛できるように 始末した人間の肉体の水分を利用して動いているんだ
     分裂とか増殖とかして こいつは倉庫を守るために今!陸にいる でもそれは車のガソリンと同じで水の補給が必要のはず
     あたしたちがDISCを手に入れるにはこいつを水辺にこれ以上近づけず倒す必要があるッ!」
    「い…「生き物」って…あのチッポケなミジンコみてーなモノの集まりのことか!」

  • 254奇妙な粗筋書き24/07/10(水) 19:11:47

    〔『フー・ファイターズ』!! わたしのことを呼ぶならそう呼べ!〕

    そこに敵がそう、高らかに名乗りを上げる 二人も身構えて警戒を示すと共に

    エルメェスはジョリーンの考えに異を唱える なんでミジンコが言葉を話せるのか…それに対し敵、フーファイターズはこう返す


    〔フレッド・ホイルという天文物理学者は言った 

    『この自然界で確率的にも生命が偶然誕生したと考えるのは間違っている……

     この宇宙には「知性」という「力」がすでに存在していて『生命の"もと"を形作った…』 ………と

     つまり「知性」という力はビッグバンより先に存在していて 全ての物質や生物は「知性」に導かれ

     その「知性」をすでに保有しているのだ〕


    「な…なにを急にしゃべりだすんだァ~~~この野郎」

    「「知性」があるのは人間だからじゃあないってことを言いたいらしいわ……… プランクトンでも記憶はできると……」


    戸惑いが浮かぶ二人の反応に、知性ならおまえたちより上だと声を荒げて返す『フー・ファイターズ』

    ―――するとフー・ファイターズは二人を無視し、倉庫へと向かおうとする!? まさかDISCを先に隠すつもりか!

    だがさらに、水中にいた方のもう一体が、倒れる看守に再び沼に引きずり込もうとその手を伸ばしていた…!


    自分たちには爆破腕輪の「手錠」がある

    倉庫に向かうフー・ファイターズを追えば自分たちが爆破される

    爆破を防ぐために看守を助けようとすれば、DISCを追えなくなる 二人はこの状況をどう切り抜ける…!?



    <続く>

  • 255二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 20:02:37

    死体を乗っ取って操るってネクロマンサーみたいな事まで出来るんか
    あくまでそれが本領では無いと思うけどちょっとかっこいい

  • 256二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 22:13:03

    ここまでくるとスタンドが生み出した新しい生命の進化だなあ、フーファイターズ

  • 257二次元好きの匿名さん24/07/11(木) 07:28:36

    ああ、うん・・・やっぱコイツ承太郎の血筋だわ・・・w

  • 258二次元好きの匿名さん24/07/11(木) 17:51:01

    >>256

    猫草と似たようなもんだな

  • 259奇妙な粗筋書き24/07/11(木) 19:08:48

     第31話 2対2

    *扉絵はスタンド生命体、『フー・ファイターズ』の解説

          \ フー ・ ファイターズ /

    〇湿地帯のプランクトンに「能力」と「記憶」のDISCを与えたら
    『フー・ファイターズ』という生物になった 本体もフー・ファイターズ自身

    〇「水」さえあれば増殖して数体に分かれて行動できる(現在 湿地にもう一体いる)
     人間体内の水分を利用すれば 陸地でも活動できる

    〇堅そーな体格に見えるが実は小さなプランクトンの集合体で
     触った感じは弾力があってグニャグニャと形が変形する

    〇「知性」は生命の起源以前から存在しているという
     ある物理学者の説をどこから仕入れたのか 信じている

    〇使命は 農場倉庫内の自分を創ってくれたDISCを守ること

  • 260奇妙な粗筋書き24/07/11(木) 19:09:38

    ジョリーン、エルメェスと対峙した敵、『フー・ファイターズ』の目的はDISCを守ること
    自分たちを始末する事に自信があってもそれは二の次、彼?にとっては守ることが最優先
    トラクターのタイヤに隠されたDISCを別の場所に隠しなおそうと試みており
    そしてそれを阻止するように、背後ではもう一体のフー・ファイターズが看守を沼に引きずり込もうとしていた
    このままでは自分たちの手首が爆破される、エルメェスもDISCは諦めるしかない、とするが…

    「手錠の方はあんたにお願いするわ…エルメェス……」 
    ジョリーンがそう返すと共に、倉庫に向かうフー・ファイターズを追う!?

    「看守はあんたにまかせるッ! あたしが50m走る間にエルメェス!
     あんたは看守の体を守ってあたしの爆破安全圏内に連れて来なくてはならないッ……それしかないッ!」
    「おい……なんだとッ!ちょっとまてッ!! バカなッ!!おめーブチ切れちまったのかァーッ」

    あまりに無茶すぎるジョリーンの作戦に、エルメェスも顔面蒼白 
    だがどの道看守を連れていかれたら二人とも助からない… 考えるヒマもない!ここはエルメェスが沼のフー・ファイターズに向かう!
    『キッス』のスタンド体を展開しその拳を振るうが、水中フー・ファイターズもその攻撃を容易くさばき、逆にキッスの腕を斬り落とす…!!
    ・・・が、何やら困惑が浮かぶ水中フー・ファイターズ 腕を斬られながらもエルメェスは平然と看守を沼から引きずりだしていた

    「やったぜチクショオオオオ~~ ……でも…こんな「シール」の使い方はよ~~
     自分の腕に貼るのは…もう2度とやらねーからな…「シール」で自分の腕をよォォォー もう一本増やすようなマネは……
     痛えだろーなああ~~~ッ…でも回収しねーわけにもいかねーしよ くそ…てめェ」

    ぼやきながらシールをはがし、捕まった方の腕がエルメェスの元に戻る! 
    これで追跡を振り切る事に成功、あとは看守の体を担いでいけばジョリーンも死なずに済む…!

  • 261奇妙な粗筋書き24/07/11(木) 19:10:28

    ―――が、次の瞬間 水中フー・ファイターズは沼の水を腕で巻き上げてエルメェスの体に振りかけると

    濡れたエルメェスと看守の体に向け、水中フー・ファイターズの体が分解!バラバラになって二人の体へと張り付いていく…!!


    「て…てめェェェェェこのミジンコ野郎ォォォォォォォォォォ」


    エルメェスの体に水中フー・ファイターズが覆いかぶさり、倉庫に向かうジョリーンも絶体絶命

    だがジョリーンはエルメェスを信じる、けたたましい警報が腕輪から響きながらも、その表情に恐怖は微塵もない…!


    散らばった水中フー・ファイターズが再度合体し、エルメェスに馬乗りになって雄叫びを響かせるが

    エルメェスも今の行動は、敵が「水」で濡れている所でしか行動できない事を証明したとして

    馬乗りにされながら、その腕で引っ張り上げるのは先程フー・ファイターズがぬぎ捨てた、水分0のカリアゲの肉体であった

    当然その死体はすでに「シール」で二体に分けてある、そしてそのシールをはがせば

    干上がった肉体に強烈に挟み込まれ、水中フー・ファイターズの水分が一瞬にして吸い上げられ、肉体がボロボロに崩れ落ちる…!!


    「生理用ナプキンみてーによく吸い取るぜ…… あるいは…砂漠にこぼした水ってとこか?」


    悲鳴を上げながらブスブスに崩れる肉体を蹴り飛ばし、トドメを刺すエルメェス 

    これで今度こそ完全決着、再度看守を担いで、ジョリーンを追うエルメェスであった


    ―――そして警報音を響かせながらも、ジョリーンの腕輪は爆発することなく

    トラクターのタイヤに収められたDISCを取り出した所の、フーファイターズと対峙する…!!


    〔間に合う…とは… どっちみち…おまえらは殺すがね…〕


    <続く>

  • 262二次元好きの匿名さん24/07/11(木) 19:43:02

    エルメェスがいい相棒すぎる、かっこええ

  • 263二次元好きの匿名さん24/07/11(木) 20:23:12

    糸もだけどそれ以上に「ふたつに別れる」能力の使い方がうまい
    これ二つになったのを戻す分には、戻した際の破壊しかダメージないのかな もしそうなら6部はエルメェスがいろいろひどい目に会う担当になりそうで怖いが(白目)

  • 264二次元好きの匿名さん24/07/12(金) 07:59:01

    >〇湿地帯のプランクトンに「能力」と「記憶」のDISCを与えたら

    『フー・ファイターズ』という生物になった 本体もフー・ファイターズ自身


    まずプランクトンにどうやってDISC差し込んだのか、その製造過程が知りたいんですが(何

  • 265二次元好きの匿名さん24/07/12(金) 15:49:46

    >>自分の腕に貼るのは…もう2度とやらねーからな…「シール」で自分の腕をよォォォー もう一本増やすようなマネは……

    そう言いつつ今後の話でもやるんだろうな

  • 266奇妙な粗筋書き24/07/12(金) 19:13:00

    息を切らせながらも、どうにか看守を担いだままで倉庫にたどり着くことが出来たエルメェス
    同時にフー・ファイターズ攻略のカギもつかみ取った、敵を倒すにはヤツの水分をすべて取り除くしかないが…
    ・・・倉庫内では、すでに蛇口を破壊し倉庫内の床を水浸しにしたフー・ファイターズが、ジョリーンに問いかける

    〔このDISCを別の場所に隠してゆっくり訊くつもりだったが まあいい……ひとつ質問しようか……?
     水たまりの中に入ってくるのか? それとも逃げ出すのか? どっちで死ぬのがいい?〕


      第32話 傷だらけの取引


    その相手に対し、ジョリーンは怯むことなく強い眼光で返し…堂々とその水たまりに足を踏み入れながら
    ジョリーンからも質問 『ホワイトスネイク』の正体と、DISCを集める目的と理由を問う
    そんなジョリーンに、フー・ファイターズも面白いヤツだと返しつつ DISCを納めたタイヤを、トラクターの座席に乗せ…

    ―――水溜まりを飛び越え、ジョリーンが先制攻撃!!ストーン・フリーのオラオララッシュをフー・ファイターズに放つ!
    だがフー・ファイターズもそのラッシュをさばきながら、タイヤに伸びた一本の糸を見逃してはいない!

    〔どさくさにまぎれて浅はかだぞッ! この『水たまり』はもう全て"わたしなのだ"ァァァァァ〕

    フー・ファイターズの叫びと共に、倉庫内の水たまりからフー・ファイターズの黒い水が湧き上がってくる…!
    そして黒い水はたやすくタイヤに伸びる糸を斬り落とし、ジョリーンを取り囲んで逃げ場を無くし
    ジョリーンの首を掴み上げ、カリアゲ達にやったように、黒い水がジョリーンの中へと侵食していく!!

    何をやろうと、フー・ファイターズは自分の能力を全て理解し、弱点などない状況を創り出している
    ジョリーンにはどうする事も出来ないと言い放ちながら、そのままジョリーンの体も乗っ取ろうと―――

    「いえ…… もう…あなたの「負け」よ
     この床の上に「水」をまき散らした…… あなたが作ったこの「状況」! …ゆえに…すでに……」

  • 267奇妙な粗筋書き24/07/12(金) 19:13:33

    倉庫内に響く水音…そこに何か違和感を感じ振り返ると、トラクターがいつのまにか倉庫外に出ている!?
    これこそがジョリーンの本当の狙い 糸はタイヤを奪うのではなく、トラクターを発進させるために伸ばしていたのだ
    フー・ファイターズのまき散らした水音と、ジョリーンに気をとられたことにより、発進音に気付かず
    そして農地を走るトラクター、それを追うエルメェスの姿があった!!

    [き…きさまあああ~~~~~~~~~]

    激昂の声を上げながら、トラクターを追うフー・ファイターズ
    だが農地の土に水分を取られ、走れば走るほど、見る見るうちにその体が足から崩れ落ちていく
    それでもなお、DISCを渡すまいと、トラクターにしがみつくがもはやその体はボロボロ
    とどめにエルメェスが、土をすくいあげてぶちまけようと―――

    だがそれを、ジョリーンの『糸』がその土を砕いてトドメを妨害する!?
    戸惑うエルメェスに対し、ジョリーンは上着に残った僅かな水を、フー・ファイターズの残った破片に振りかけていく
    先ほどまで自分の命を狙っていた存在を、助けようとするジョリーン… その真意をこう語る

    「このフー・ファイターズ 彼は『ホワイトスネイク』の部下ではあるけれど ヤツのためにDISCを守っていたのではない………
     それが今…わかったから… フー・ファイターズ… 自分の体がどんどん減って行くというのがわかっているのに…
     水を吸い取られる…ってのがわかってるのに 畑の中を走ってトラクターを追い続けた
     それはなぜか? この彼は自分の「存在」のためにDISCを守っていたのよ
     DISCがくれた「能力」と「知性」ゆえに…自分が存在しているというその信じられる『恩』のために命をかけていた
     彼にとって『ホワイトスネイク』なんてどうでもいいのよ」

  • 268奇妙な粗筋書き24/07/12(金) 19:13:51

    だがさすがにジョリーンのこの判断には、エルメェスも異を唱える 
    こいつは5人も殺した殺人鬼 さらにいえば、文字通り人間ではない相手だが…
    ジョリーンも人間じゃないから罪はないと返す 彼は『ホワイトスネイク』に都合のいい情報だけを与えて利用されている
    殺したのは『ホワイトスネイク』、彼は利用されていただけだとして・・・ もう一つ、助ける理由がある
    彼とひとつ『取引』したいとするジョリーン 
    タイヤの中のDISCを、ホワイトスネイクの為ではなく、"あたしたちのために"守り続けてほしいと
     
    「……あたしたちはあんたからDISCを奪おうとしているのではない
     あたしの父が盗られたDISCを取り戻したいだけ そして『ホワイトスネイク』の目的が知りたいだけ…
     どう?あんた次第だけど…… 「力」を貸してくれない? 殺人は無しよ」

    〔……… おまえの気持ち…… なんだか良く理解できないが…… おまえらとはもう闘う気がしない
     そして…… わたしの負けだ……… 完璧に〕

    ジョリーンの、父から受け継がれた黄金の精神に触れ…フー・ファイターズも僅かに目を細め、負けを認めるのであった―――

     DISC-ゲット
     看守-負傷

     行方不明の囚人、カリアゲー死体無し
     黒髪女-カラカラ死体
     イジメられてた-爆死

     To Be Continued
    ←―――――――――・・・
     

  • 269二次元好きの匿名さん24/07/12(金) 19:40:37

    味方になるって事はがっつり戦力入りするんかな
    正味DISCを守るだけなら今のグェスぐらいの立ち位置に収まる気もするけどどうなんやろ

  • 270二次元好きの匿名さん24/07/12(金) 20:39:05

    なかなか面白い落としどころで終わったなあ
    ジョリーンもジョースターの血を引く一人だってはっきりわかんだね 
    ダメな彼氏にひっかかったのは若かったから仕方ないね(

  • 271二次元好きの匿名さん24/07/12(金) 20:48:22

    知り合いが言っていたけど、徐倫がフー・ファイターズに水を上げるシーン、ジョセフがワムウに血を与えるシーンのセルフオマージュっぽいな

  • 272二次元好きの匿名さん24/07/13(土) 06:12:01

    敵のほうが完全に戦意喪失、降参て決着はなかなか無いよな。やってもだいたい許さないでオラオラだしw
    虹村兄弟くらいかな、完全に降参して許されたのって。

  • 273二次元好きの匿名さん24/07/13(土) 10:35:59

    フー・ファイターズが自分のために動いてたっていうのなんか良いなあ

  • 274奇妙な粗筋書き24/07/13(土) 19:18:50

    *スタンド生命体『フー・ファイターズ』の能力値解説

    スタンド名-『フー・ファイターズ』
    本体-フー・ファイターズ

    破壊力-B スピード-A 射程距離-C
    持続力-A 精密動作性-C 成長性-B

    能力-
    「ホワイトスネイク」のDISCが、プランクトンに知能を与え、そのプランクトンが多数集まった生物。
    「スタンド」というよりも新生物といった方がよい。

  • 275奇妙な粗筋書き24/07/13(土) 19:19:20

     第33話 敬虔(けいけん)なる神父

    フー・ファイターズとの闘いが終わり、隠していたDISCを探していると
    ついに発見!父の『スタープラチナ』DISC! 
    だがDISCだけになりながらも、その圧倒的なパワーはDISCを差し込んだジョリーン自身の体が吹っ飛ばされるが
    これで父、承太郎は再生できる…ジョリーンも喜びの声が上がる

    しかしタイヤ内に収められた大量のDISCから、ホワイトスネイクも以前からいろんな人間、スタンドの精神を奪ったのだろう
    スタンドの方は見つけたが、あとは『記憶』の方を見つけないといけない 
    DISCは2枚で一組、一枚だけでは不完全なのはマックイイーンと闘った時に見ているエルメェスだが―――

    「ねえ……あそこ明り窓あるじゃん…… あそこから飛び降りたらさああ~ 死ぬと思う?」
    その時、不意に後ろから声をかける人物…先ほど爆死した女!? ふたりも身構えて警戒を示すが
    どうやらその女性、先ほどの『フー・ファイターズ』が新たに取りついた存在のようで…

    まともに肉体が残ってたのはこの「イジメられてた女」だけだったので、爆破された腕と顔は修復し、手錠も別のヤツを拝借したとの事
    …それを示すように、彼女のふっ飛ばされた右腕は『フー・ファイターズ』の黒い水が音を立てて腕を形成し、瞳にも黒水が走っていた
    さすがにエルメェスも「何やらかす気だ?こいつ」とちょっと引き気味なのは置いといて

    フー・ファイターズもジョリーンに助けられたことからか、彼女を守りたいとの思いがあり
    肉体の記憶を読み取ることで生前の彼女、エートロの大まかな情報は読み取り済みとして
    ふと、二人が腕を怪我していることに気付く 自分との闘いでついたものだろう 
    申し訳なさそうにしながらも自分には治せないし・・・ と思ったらおもむろにその血を腕ごとベロォベロンと舌で舐め取り
    これには二人も思わずエートロフー・ファイターズの腹に蹴りぶち込んで突き飛ばし
    なんだけど、勢いよく倒されてもまるで意に介さず、平然と倉庫床の水もヂュルヂュルすすってました エルメェスもドン引き

  • 276奇妙な粗筋書き24/07/13(土) 19:19:49

    ・・・ひとまず話を戻して、フー・ファイターズには『ホワイトスネイク』の情報を求めるジョリーン
    だが話によれば、『ホワイトスネイク』はここにはほとんど近づかないし、本体も見た事はないそうで

    「その中に「記憶の方」のDISCはないし……その中にあるDISCは "あいつにとってほとんどいらないDISCなんだ"」

    知っての通りスタンド能力には本人の素養が必要、どれだけ強くても相性が悪ければDISCに弾き飛ばされる
    だからここに保管してあるのは『ホワイトスネイク』にとっても"使えないDISC"しかない、という事
    おそらく本当に大切なものは、自分でまた別の所に保管しているのであろう…

    「ホワイトスネイクがあんたの父親から本当に奪いたかったのは「強くて無敵のスタンド」なんかではなく 「記憶」の方なんだよ
     あんたの父親がどんな体験をしてどんな「記憶」を持ってるのかは知らないけど よほどすごい「秘密」なんだ…ろーね……」

    そこに助けの無線を聞きつけた看守たちが到着したようで、車がこっちに向かって来るのが見える
    ひとまず他のDISCの方はフー・ファイターズに隠させるが、『スタープラチナ』のDISCはどうするか…

    「次にあたしがやる事はなんとかしてこのDISCを刑務所の外へ…父を保護している財団に渡すこと…
     父を再生しないと肉体は腐り始めてしまうから 「記憶のDISC」の方は…いずれ「必ず取り戻す」」

    そう語りながら、強い意志を示す眼差しを浮かべるジョリーン
    だが刑務所の外へモノを送るというのは、かなり難しいもの さらに言えばコレからさっそく身体検査がされるだろう
    部屋に着くまでに5回はされる、刑務所の外どころか監舎にも持ち込めるか、エルメェスも不安げな声が出るが…
    そこで解決策を示すのはフー・ファイターズ ちょっと自分の体をいじくっておっぱい大きくさせ
    で、谷間のとこにDISC差し込んで隠しておきました 「どお?」どやあ

    そうこうしているうちに、3人を完全に看守たちの車が取り囲む 
    ひとまず抵抗の意思がない事を示すように両手を上げ、口裏を合わせてこの場を乗り切ることとするのだった

  • 277奇妙な粗筋書き24/07/13(土) 19:20:14

    ・・・戦いが終わった後の農場倉庫に、『ホワイトスネイク』の姿があった

    隠し場所からDISCが消え失せており…ここで何があった?と疑問の声が出てしまう


    承太郎の娘、ジョリーンは承太郎をおびき寄せる「エサ」としてしか見ていなかったが

    スタープラチナのDISCを娘が持ち出したとなればまた話が違って来る…

    捜索隊5名のうち死亡したのは二人、残ったのはジョリーン以外にエルメェス、エートロの写真…


    「彼女たったひとりで…DISCの番人『フー・ファイターズ』と闘って…始末し…

     あれだけの数のDISCをこのトラクターのタイヤの中から持ち出したというのか?

     看守たちに連行される中で…… 他の生き残りの囚人が見ている中で…


     空条徐倫とこの二人の生き残り…… まさか徐倫を手助けしたという事か?

     わたしの知らない所で……… 徐倫に仲間が……」


    そこにホワイトスネイク本体と思わしき人影に、看守が声をかける

    「神父さま…… もう日没です そろそろ監舎に戻りませんと……

     捜索はもう絶望だと所長が言ってますが… それほどまでに行方不明の囚人の事が心配ですか…‥?」

    「もう少し……わたしは日曜の礼は今で泊まり込みの宿直ですから」


    神父と呼ばれた男は、先ほどエートロが使い物にならずに外した小指の残骸を発見していた

    この人物こそが、承太郎の記憶を狙う全ての黒幕なのであろうか…


    <続く>

  • 278二次元好きの匿名さん24/07/13(土) 20:17:15

    フー・ファイターズはちゃんと人間生活に適応できるのか…w

  • 279二次元好きの匿名さん24/07/13(土) 20:17:58

    スタンド体の時は知的だったのに人間ボディ手に入れたらなんだかアホの子になってないかフー・ファイターズw

  • 280二次元好きの匿名さん24/07/13(土) 21:05:21

    >>279

    ガワの人格に引っ張られてるんだろう。

  • 281二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 07:03:06

    コイツが今回の大ボスかな >神父

    ただ吉良やディアボロに比べると、大ボスにしては出番早いしコイツをさらに裏で操るDIOの意思を受け継いだ存在…みたいのもありうる

    ジョリーンが条太郎の血筋を受け継ぐ存在なら、敵もDIOの血を受け継ぐ存在…とか さすがにもうDIO本人は無いだろうけど

  • 282二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 16:20:21

    敵が実は神父って嫌すぎる、神父がこんな事するのかよ
    いやまあ教師であれ神父であれやる人はやるんだろうけどさ…

  • 283奇妙な粗筋書き24/07/14(日) 19:29:36

     第34話 キャッチボール開始 

    ジョリーン、エルメェスと行動を共にし刑務所生活が始まったフー・ファイターズ
    今日は運動場にて皆さんがボール遊びしている所にフー・ファイターズがちょっかいかけてました
    キャッチボールしてるとこに横からうるさくて、ボールを受けてる方もやりにくそうです
    なんやかんやで、湿地帯での生活よりもエンジョイしている模様だが、エルメェスも心配げな声が出る

    「おいF・F(フー・ファイターズ) こんな広くて照り付けるとこ出てきちまってよォ―――
     大丈夫なのか?「水飲み場」は建物の中だぜ!」
    「全然平気 弱点は克服してる…」 紙コップからお水ずぞー

    ・・・それはさておき、『DISC』の件に関する話に移るエルメェス
    農場倉庫で手に入れた「スタープラチナのDISC」は、今どこに持っているのかをジョリーンに問うが
    実はジョリーン自身も知らず、その管理はF・Fに一任している模様

    「あたしはF・Fを信用するし刑務所から外に持ち出すのは中に持ち込むより困難で 
    『持ち出す計画が必要』…ということがわかったわ 刑務所の中は至る所にチクリ魔がいて非常に危険だから」
    「ああ…たしかに ホワイトスネイクはF・Fが生きているという事を知らない…
     DISCの隠し場所をF・Fしか知らないというのは賢明な考えだ」

    ―――そこに、F・Fの持ってたお水を盗み呑みしようとする人の姿があり それを見つけたF・Fも怒りの絶叫
    だがF・F素体のエートロはもともとイジメられてた女性 呑み水を奪う女も戻すように言うF・Fの言葉を聞く耳持たず
    鼻で笑いながら、水を一気にかっくらおうと―――

    「F・F! 「水」は持って来てやるッ!騒ぎを起こすんじゃあないッ!」
    ジョリーンの静止も聞かず、F・Fはその指先から黒い水を射出!女の口の中に滑り込むと
    口の中で一気に膨張!ハムスターの頬袋のごとく一気に膨れ上がり、顎外されゲロ混じりにコップに戻しちゃう

  • 284奇妙な粗筋書き24/07/14(日) 19:30:23

    「返せ!コップに口付けやがっててめー でも まっいいかァ~~~
     ラッキーv 逆に増量したぜ~~~」

    そんなゲロ混じりのお水もへーきでがぶ飲みするF・Fの姿には、ジョリーンもエルメェスもドン引きでございました

    ―――場面変わり…刑務所内の懺悔室にて、一人の女性が『神父』への懺悔を行っていた所
    フルーツの盛り合わせからさくらんぼを差し出す神父 女性も自分は結構です、と断っておきつつ
    自分がここに収容されて、いかに自分が愚かだったか…自分の罪を吐露する女性 これも神父様のおかげだとする女性だが

    「…… 最近の動物の研究では……… 教育次第で…犬やオームでも文字が読めたり火を使ったり芸術を理解出来たりするそうだ…
     そうなると… 「人」と「動物」の違いとはいったい何か……?わかりますか?」

    不意に神父からそんな話をふられて、女性も困惑気味な声が出るが そこに神父の方から唐突に話を中断させると
    お口開けて、さくらんぼを種付けたまま食べる事に成功した様子を見せびらかしてました

    「やったことある?口の中で果肉を食べる時 枝からタネをとっちゃあいけないんだ 指を使っちゃダメ…しかも二連のサクランボでやるんだ
     ポイントはだね 1個目が完成したあとそれを口の中に置いたまま 次の二個目をどの歯でかじるかだ
     2個目をかじる時 せっかく完成した1個目のタネをまちがってかじってしまうとヤバイ どう?やってみる?」
    「…… い…いえ 今度」

    話が横道にそれたが、本題の「人と動物のちがい」に関して語る神父
    それは「天国へ行きたい」と思う事だと 動物にはその概念は無いとして
    人は「天国」に行くためにその人生を過ごしている、それこそが人間の素晴らしさであると…
    とりあえずこの話はまたあとでするとして、彼女の仮釈放は神父から推薦しておこう、として女性も感謝の声を

    ―――その瞬間! 神父は女性の顔面をテーブル角に叩き付ける!?
    「気に入ったよ…… 君のその手クセの悪さを…」 いつの間にか女性は、神父から十字架をスリ取っていたのだ

  • 285奇妙な粗筋書き24/07/14(日) 19:30:58

    「いつの間に盗ったのか… 性悪な本性はなおらない だがこの才能を否定してはいけない

     使わせてもらいましょう…… このわたしが女子監房をうろつくわけにはいかないから…

     承太郎のスタンドを この刑務所から持ち出させるわけにはいかないから…」

    かすかな笑みを浮かべながら、神父は『ホワイトスネイク』を展開、女性にDISCを差し込む…!!


    ジョリーンたちの方は、F・Fにキャッチボールの指導してあげてたところ 

    ここまででお互い、86回ほど続いており、100回も目前の大記録にF・Fも楽しげな声が出ちゃう

    どうにも動きがエートロの記憶だよりでカマっぽくなってるのでその辺を修正させつつ、いい感じになってきたところで一投

    だがそこに、横から歩いて来た女に、ボールがぶつかりそうになる…! とはいえこれはジョリーンがキャッチする事ができたが


    ボールが当たらなかったが、少し肩がぶつかり詫びるジョリーン だが女はジョリーンに対し、脇腹への肘鉄で返す

    …その女性、先ほど神父への懺悔をしていた人物であった さすがに肘鉄撃ち込まれジョリーンも顔をしかめるが


    「おーいごめんなあー でも87回だぜ―――ッ」 


    F・Fも女性に声を上げるが、そんなキャッチボールに、女性はこう返す

    「100回まで続かない方に 100ドル」


    <続く>

  • 286二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 19:39:19

    多分賭けて戦うのかな
    ギャンブル系のバトル好きだから楽しみ

  • 287二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 03:25:07

    なんつーかこの神父、吉良に近い感じあるな
    普段のマイペースさに隠れた、ヤバさの本質がにてる気がする

  • 288二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 10:30:44

    >ここまででお互い、86回ほど続いており、100回も目前の大記録にF・Fも楽しげな声が出ちゃう

    F・Fかわいいw

  • 289奇妙な粗筋書き24/07/15(月) 19:25:44

    [PRIVILEGE CARD] G.D.st.JAIL  エートロ(F・F)のプロフィールカード

    本名はエートロというがフー・ファイターズが肉体をもらって、別の人格として生きる事となった

    名前通称:F・F 女性
    囚人番号:FE-39423
    房番号 :241
    刑期  :6年
    罪状  :誘拐
    身長  :165cm

    スタンド名『フー・ファイターズ』

  • 290奇妙な粗筋書き24/07/15(月) 19:25:59

     第35話 危険な賭け

    キャッチボールが再開される前に、そのキャッチボールで賭けを行おうと持ち掛ける女性、ミラション
    彼女は現在87回まで続いてるキャッチボールが、『100回まで続かない』ほうに賭ける、という
    だが当然ながらジョリーンもそれを受ける義理は無い それに掛け金の100ドルなんて持ってはいないが
    そこにエルメェス、足りない分はあたしが都合してもいいとする さすがにジョリーンもそんな勝手な行動には声を荒げつつ
    彼女が『ホワイトスネイク』の差し向けた敵である可能性も考えるが…エルメェスも敵ならとっくに攻撃してると返す

    「そしておまえはわかってない おまえ父親の件で脱獄未遂をしているから電話や面会を制限されるぜ
     あの『DISC』をこれから外へ持ち出したいのなら金が必要だぜ… たとえば面会の順番を手に入れるのに100から200は要る
     あたしはおまえを手伝いはしてやるが あたしの金は出せない…… 8年の刑なのにあたしにはここに差し入れしてくれるような家族はいないんだ
     あたしもおまえも金は必要なんだ」

    …エルメェスの言い分も一理ある…ジョリーンもその顔にかすかに緊張の汗が浮かんでいた
    この勝負、受けるか否か――― 返答はF・Fへの投球で返す!

    「条件はあんたがそこを動かない事 大声を出したり一歩でも近づいたらその場で賭けはなし
     投げるタイミングやスピード 投げる距離にも文句はつけないで」
    「グッド! すでに始まったって事ね… もちろんあたしは腕を組んで座って見てるだけ…
     ボールがちょっとでも地面に落ちたら"あたしのもの"…… でも投げるタイミングってのはどのくらい?
     手の中に何分もボールを持ち続けたらキャッチボールではなくなる……」
    「10秒以内」「グッド…」

    こうしてキャッチボールの賭けが開始、とはいえ実質残り回数12回
    その後も順調に進みのこり6回までに来るが―――投げようとしたところでF・Fが目を見開くと…投げた球が思いっきりすっぽ抜ける!?
    どうにかジョリーンもキャッチできたが…F・Fの動揺の原因は、ミラションがF・Fの水の傍に座り込んでいたのだ
    さらにジョリーンが投げた球も目に入らず、ミラションに声を荒げるF・F
    ギリギリで気づきキャッチはできたが、まるっきり集中できていないF・Fにはエルメェスも危なげな声が出てしまう

  • 291奇妙な粗筋書き24/07/15(月) 19:26:11

    だがどうしても、自分の水が奪われるのではないかと気が気でないF・F 

    キャッチボールの時間制限もそうしてるうちに刻々と迫るが――― そこへいきなり、横からバスケットボールの流れ弾がすっ飛んでくる!?

    顔面にぶつかり、ボールを見失ってしまうジョリーン そのままボールはジョリーンの横を通り越し―――

    地面に落ちる寸前!『ストーン・フリー』の糸でベンチ足を掴み、糸を巻き上げて一気に加速!!

    その体がベンチに突っ込みながらも、辛うじてキャッチに成功するジョリーンであった

    …バスケットボールがすっぽ抜けた方の女も詫びつつ、どこか訝し気にジョリーンを横目で見やる様子が浮かんでいたが…


    とはいえこのピンチを切り抜けた事で、その後は特に危ない場面もなく、無事キャッチボール100回を達成

    F・F大喜び、もう100回くらいはヘッチャラなんて声も出ちゃうが―――


    「もう100回は続かない方に 1000ドル……」

    その敗北からさらに上乗せさせ、ミラションはもうひと勝負を持ち掛けて来る…!?


    <続く>

  • 292二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 19:43:38

    スタンド使っていいのかよw
    とは言えあと100回はさすがに厳しい気もするけどなあ

  • 293二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 20:02:10

    おまけ要素ではあるけどエートロの罪状が誘拐って地味に意外

  • 294二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 20:21:49

    掛け金の額を提示してる以上、これが失敗してもダービー兄弟みたいに支払いは魂でって形にはならんよな
    とはいえコイツがホワイトスネイクの刺客なのは確定的に明らかだし、色んな意味で狙いが掴めんなー

  • 295二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 07:31:59

    なんだかバスケットボールぶつけたのもミラションの仕込みな感じあるな
    こういう奴はバレなきゃイカサマじゃないってのは定番だし

  • 296奇妙な粗筋書き24/07/16(火) 19:18:21

    [PRIVILEGE CARD] G.D.st.JAIL ミラションのプロフィールカード

    名前通称:ミラション 女性
    囚人番号:FE-26789
    房番号 :325
    刑期  :5年
    罪状  :窃盗・武装強盗
    性格  :うそつき・盗み癖・バクチ好き

    スタンド名『取り立て人 マリリン・マンソン』

  • 297奇妙な粗筋書き24/07/16(火) 19:18:46

     第36話 取り立て人

    「今の「ゲーム」はあたしたちの勝ち…でもはっきり言うわ… あんた何か気に入らないわ!」

    ジョリーンとF・Fのキャッチボール賭け勝負は、無事ジョリーンらの勝利に終わるが
    そこからさらにもうひと勝負を持ち掛けて来るミラションには、ジョリーンも不快感を示す
    だがミラションも先程バスケボールがぶつかったのが、自分の仕込んだイカサマと疑われているのではないかと見ており
    ゲームにハプニングはつきものだとするミラション …何であれジョリーンはもう勝負に付き合う気はない、他を当たれと冷たく突き放すが
    …だがその勝負に対し、ジョリーンに変わってエルメェスが名乗りを上げる!

    「徐倫…確かにおまえが勘ぐってるようにこいつとバスケのヤツらはよー "グル"かもしれん
     だがよォ―――っ どんなイカサマもできねえよォーにおまえが見張ってりゃあ100球くらい勝てるゲームだぜ」

    勝てば先ほどの勝利と合わせて、合計1200ドルが自分たちのモノ! エルメェスも浮かれた声が出るが
    まずはルール確認だが、ここは前回と同じ 同時にやると決めた時点で、それは勝負開始の合図…

    何はともあれ、キャッチボール二回戦の開始
    横やりが入らないよう、ジョリーンが鋭い眼差しで周囲を見やりつつ
    1000ドルも賭けた大勝負に、のんびりゆっくり楽しもうとするエルメェスには、ジョリーンも「やれやれだわ」なんて声が出てました
    …だが30球を越えたあたりで、周囲の人らがバスケボールを片付けている様子に気付くF・F
    ―――ボールを投げようとした瞬間!F・Fの手が看守につかまれる!?
    すでに運動時間は終了、さっさと道具を片付けるよう命ずる看守だが 
    F・Fもその腕を無理やり振り払い、今にも看守にかみつきそうな唸り声が出てしまう
    だが何であれこの状況ではすでにゲームの続行不可、ここはまた明日に再勝負とするしかないが……

  • 298奇妙な粗筋書き24/07/16(火) 19:19:28

    「仮に今… あの天高い空からここに隕石が落ちて来たとする… そして仮にその"せい"でボールを落としたとしたら
     あんたたちは…『「隕石」のせいだからゲームは無効よ…』そう納得させる…… "あたしをじゃあなく"『自分自身』を……
     "それ"でいいのか?……自分の心に対してあんたたちは『ルール』を破ったのではないと
     ……そう思えるのならゲームを中断すればいい…… しかもあの看守もあたしとグルだというのか
     だがしかし あんたらのキャッチボールはゆっくりと投げすぎたから 運動終了の時間が来てしまったのではないのか?」

    ―――ミラションの言葉から、賭けが無効化できない事を悟ってしまう一同、やむなくエルメェスもボールを投げ返しつつ
    看守に袖の下として、100ドルほどこっそり手渡し 5分…3分ほど見逃してほしい、とする
    看守もこれを受け、二人のキャッチボールから背を向け少しその場を見回ってくるか、と呟くのだった
    これでキャッチボールの再開成功―――と思われた瞬間

    「だが 100ドルぽっちじゃあよォ~~~ ボール代だけだな…グローブは片づける……よこしなッ!」
    そこへ看守が戻ってきて、エルメェスのグローブを強引に外して取り上げる!?
    いきなりグローブを奪われ、F・Fの投げたボールをキャッチする事ができない 
    そのままボールはエルメェスの手からすり抜けてしまう…!! が―――

    (………だが…ガムによォ――― 「シール」を貼っといた
     こんな時のためにすでに…… 「シールをはがせば」…)

    エルメェスも緊急事態の時の手段は持っており、先ほどから噛んでいたガムをボールに張り付けていた
    そして口に咥えていたほうのガムのシールをはがせば、ボールはエルメェスの眼前まで迫る―――!!
    これにより、辛うじてボールのキャッチに成功、投球が再開されるが ミラションの冷たい眼差しがそれを見やり…

    「あたしはただ腕を組んで見てるだけ 何もしないし何も考えない……ただ1000ドルを賭けているだけ……
     でも…エルメェス……彼女自身にはわかっている… あたしには「何か」証明できないが……
     彼女は今 自分が"イカサマ"をした事を自分で知っている 間違いないわ……
     彼女は今 「ルール」を破った…… なぜなら今「取り立て人」が現れたから…」

  • 299奇妙な粗筋書き24/07/16(火) 19:20:03

    気づけばいつのまにか、ミラションの傍には一体のスタンドが姿を現していた―――!!

    ミラションの言う「取り立て人」は、「ルール」を破ったというエルメェス自身の心の影

    そして同時に、掛け金である1000ドルを徴収するための存在―――


    「エルメェスッ!こいつはスタンド使いだァ―――――ッ!」

    その「取り立て人」がエルメェスに近付くと、ひとりでに胸内に隠していた金がその肉を突き破り外に出る!?

    ミラションの「取り立て人-マリリン・マンソン」はどこに隠そうとも必ず、徴収する金を見つけ出す


    〔だがタリナイゾ……全部で380ドルシカナイ… ドウスルツモリだ?残りノ620ドルを……〕


    取り立てた金を左手のクロー内部へと収納し、そう問い詰める取り立て人

    エルメェスも『キッス』のスタンド体を展開し、抵抗しようとするが、その顔面をクローで殴り返される!!

    その一撃で抜けた金歯も徴収するが、価値にして30ドル程度、まだまだ足りはしない・・・


    (こいつの目的は………!! カ…カネだけなのか!? 他にあるんじゃないのかッ!)

    その容赦ない取り立てにジョリーンも表情が強張りながらも、その真意が別の所にあるのではないかと見る

    即ちこいつもまた、ホワイトスネイクの差し向けた刺客ではないか、と…!


    <続く>

  • 300二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 19:40:50

    あんまり想像付かんけど取り立てるなら残りの寿命の一部とかかなあ…

  • 301二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 20:04:23

    エルメェスがやったことがイカサマというなら、負けた分支払い方を説明せず強制徴収するのもイカサマだよなあ…

  • 302二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 22:58:49

    隠していても取り立てる
    つまりコイツにかかれば、スタンド能力も借金のカタに奪われる可能性あり?
    ただ価値に換算できないものは奪えないみたいな制限もありそうだが てか無いと強すぎだが…ジョジョだと無いとも言いきれないのが怖い

  • 303二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 08:04:38

    エルメェスが一応乙女なのに立ち位置がひどい目に会いやすいポルナレフ、ミスタポジなのなんでですか(何

  • 304二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 19:28:59

    ほす

  • 305奇妙な粗筋書き24/07/17(水) 20:03:22

    〔大切なモノを… "思イ浮ウカベロ"………〕

    ミラションの「取り立て人」により、エルメェスの隠していた金だけではなく
    金歯など物としても、価値あるものは全て取り立てられていく…
    さらにその様子をよそに、ミラションはその場を立ち去ろうとしており―――

    「F・Fウッ!そいつからエルメェスを守れ―――ッ」
    「うおシャアアアアアア―――ッ」
    F・Fも「取り立て人」に攻撃を仕掛けるが、その乱打は全てその体をすり抜け、まったく通用しない…!?


      第37話 さらなる賭け


    〔ワタシハ「エルメェス」の「心の影」... オマエラニワタシを攻撃スル事ハデキナイ〕
    ―――さらに取り立て人のクローが、エルメェスの腹を突き破り、そこから取り出したのはエルメェスの『肝臓』…!!
    これを闇市で売れば、残り590ドル分にはなる、とする取り立て人 これはエルメェス自身が浮かべ、そこから取り上げたものだという

    〔コノ「エルメェス」はオマエタチノ作った「ルール」デ 「ルール」ヲ破リ 自分で賭ケニ負ケタノダ
     ダレモワタシモ攻撃デキナイ…… 「エルメェス」ハ自分ノ心ニ借金ガ在ルトイウ事デ
     ワタシハタダ 借金ヲ取り立タテテイルダケダ コレガワタシノ能力
     ソレトモ 他ニ何カ…大切なモノの在処ハ思イウカバナイカ? 肝臓ト取り換エテヤッテモイイゾ〕

    肝臓を奪われ、口から血と共にうめき声を漏らし、膝をつくエルメェス…
    ジョリーンもエルメェスを助けるため、再度取り立て人に向かう …が、それは攻撃の為ではなく、"ボールを拾うため"…
    「賭け」はまだ終わっていないとして、さらなる勝負、キャッチボール1000球を「取り立て人」に持ち掛けるジョリーン…!

    「あたしたちが勝ったら彼女から取ったものを全て元に戻せ………その約束を!」
    「な…徐倫!!」「ちょ……ちょっと待てよ… もし負けたらどうなるんだ!? あたしたちの臓器も…!!」

  • 306奇妙な粗筋書き24/07/17(水) 20:04:24

    だがさすがにその勝負に関しては、エルメェスも息も耐え耐えになりながらも止めようとする

    金ならある、とするがそれはエルメェスのではなくマックイイーンの隠し金 「取り立て人」は全てお見通し…

    とはいえこの勝負を取り立て人も受け入れ、ジョリーンが勝ったら臓器も金も戻すことを約束 

    取り立て人は〔また会オウ!〕と別れを告げ、陰から姿を消すのだった


    こうしてエルメェスを救うための、F・Fとのキャッチボール耐久勝負三回戦が始まる

    それと同時に、ミラションの最終目標が「父のDISC」である事を取り立て人の言葉から確信するジョリーン

    隠し場所のわからない「DISC」を取り立て、あわよくばジョリーンたちをも始末しようという、ホワイトスネイクの目的のために…


    だが先程の出来事から見ても、失敗すれば確実に全て奪われる、まさに無敵の能力…

    そんな存在を相手に、今から運動時間も終わっている中で1000回のキャッチボールというのはあまりに無謀…


    「やるしかないわ! でも1000回なんて必要ない! これからミラション「本体」を追跡して叩くッ!

     ヤツの強さは「ルール」を守るから"ゆえ"の強さ… だけどヤツはひとつだけあたしたちを騙しているッ!

     あたしに「DISC」が目的だという事を話していない点だ!

     スタンドは無敵かもしれないが ルール違反の本体ならきっとブチのめせるッ!

     だからあの女はッ! あたしたちから離れていっているッ!」


    ミラション本体が何処かに隠れるまえに、キャッチボールをしながらという形で追わねばならない

    ここからはノンストップ、F・Fには水は今のうちに飲み干すように告げる もうコップは持ってはやれない…

    二人のキャッチボールはシャワー室に到達 まだミラションの姿は見えな――― 

    いや、扉の奥の電灯スイッチ部分に指を伸ばすミラションの姿が…!!


    F・Fが止めようとするももう遅い、投げた瞬間電灯が消されシャワー室が暗闇に包まれる!

    これではボールが全く見えない…狼狽えるF・Fの脳天にボールが叩き込まれる…!

    脳天からF・Fの中身が溢れ出ながらも、その黒い水がボールに触れる事で位置を感じとり、辛うじてキャッチに成功するが

    暗闇のシャワー室の中では、投げ返す事ができない F・Fも完全にパニック状態でわめきたてるしかできずにいたのだった


    <続く>

  • 307二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 20:38:41

    肝臓奪うってどんな取り立てよ
    見てるだけできつい…

  • 308二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 21:24:38

    負ければ魂を奪われるダービー兄弟の能力とは別方向にエグイな
    兄弟のはあくまで勝利の証明コレクションとしての自己満足でしかなかった、掛け金どうこうは無かったから
    こういう形で何が何でも負けた分を取り立てるというのは、魂奪われるのとは別の意味で怖いわ

  • 309二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 23:15:24

    肝心の博打の才能はダービー兄には遠く及ばんだろうけどな、ミラション
    当のミラションは勝負持ちかけていながら、失敗するように妨害してるだけだし

  • 310二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 07:30:25

    足りない分は臓器で支払うって発想はやっぱエルメェスも裏社会の人間やな 取られたのはエルメェス自身が思い浮かべたからってことだろうし

  • 311二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 17:46:24

    保守

  • 312奇妙な粗筋書き24/07/18(木) 19:40:57

    *ミラションのスタンド「取り立て人 マリリン・マンソン」の能力値解説

    スタンド名-『取り立て人 マリリン・マンソン』(取り立て人まで含めて名前)
    本体-ミラション

    破壊力-E スピード-A 射程距離-A
    持続力-A 精密動作性-A 成長性-C

    能力-
    相手の心の弱点を見つけたら、とにかく何が何でもカネ目のものを取り立てる。
    取り立てられる人間は、心に負い目があるため、反撃する力が弱いのであろう。
    そこをマリリン・マンソンは取り立てる。マリリン・マンソンに取り立てられたら、隠し事はできない。

  • 313奇妙な粗筋書き24/07/18(木) 19:41:30

    ミラションの仕掛けた罠により、シャワー室の電気が消され 完全にパニック状態に陥るF・F
    そんな様子をあざ笑うように、暗闇の中で含み笑いを浮かべるミラションだが―――

    「めんどくせえ~~~~~」
    次の瞬間、F・Fはその含み笑いが聞こえた方に向けて、指鉄砲で黒い水を乱射する!!


      第38話 動く部屋


    「『フー・ファイターズ』
     "確かにだいたいの位置で声のする方によ"ォ~~~
     "ブチ込んでやったぜッ! テキトーによオオオオオオ"」

    その乱射が放たれたあと―――ドアが開かれた明りが差し込まれる 
    F・Fの乱射は見事、ミラションの腕に一発ブチ込んでいたのだ

    「痛けりゃよォー ドアを開けるわな……」

    悲鳴を上げて逃げ出すミラションの姿に、F・Fもしてやったりで、ジョリーンとのキャッチボール再開
    互いにボールを投げながら、逃げるミラションを追いかけるジョリーンとF・F
    その最中、やじ馬がボールに手を伸ばそうとするのを、よその人間を『糸』で動きを操作することで目を背けさせ
    他所からの妨害は防ぐが…すでに閉房時間もギリギリ、時間の余裕はもうほとんどない…

    そこへミラションが一つの部屋に逃げ込んだのを、F・Fも見逃さず ついにミラションを袋小路まで追い詰める!

  • 314奇妙な粗筋書き24/07/18(木) 19:41:49

    「説明が………なかったぞ…ミラション おまえの最終目的が…あたしの『DISC』だというゲームの説明が…

     おまえの『取り立て人』は無敵かもしれないが……… そこんところはさあ~~~~~ 「ルール」違反だよなあああああ」


    ―――だが次の瞬間、ミラションは壁際から体をよけると、そこには[(1F) (2F) (3F)]と書かれたスイッチが…!

    そう、ここは部屋ではない!運搬用のエレベーター内部!! さらにボールは今F・Fが持っている…!

    閉められようとする扉に駆け込もうとするがもう遅い、完全に閉じられ鉄格子も閉められてしまった


    「お~~~っと! おまえにブチのめされないよう気を付けないとな……

     キャッチボールは残り何秒だ? 6秒か?5秒か…その時間内はな… あと5秒としよう!」


    「F・Fゥ―――外からもこじ開けろォォ―――――ッ」

    その叫びを受け、F・Fもパワー全開 指先から黒い水をにじませながらもどうにか扉をこじ開ける事ができたが

    すでにエレベーターは上がり始め、中も鉄格子がかけられている…! だがそれでもジョリーンはボールを投げるよう声を上げる

    だがもはやのこり時間は一秒、さらにジョリーンの手もエレベーターの縦穴へと消え―――


    「『ストーン・フリーッ』」 だが次の瞬間!糸を野球ボールへと伸ばすと、野球ボールの『糸』を分解!

    ボールを糸と皮だけにすることで、エレベーター内にキャッチする事に成功する…!!


    「イッ!」

    「イカサマだとでも? だがおまえの『取り立て人』は現れないようだな!

     あたしは今まぎれもなく「手」でキャッチしたんだからな………

     そして時間は残り10秒………『リセット』された!! おまえをブチのめす時間がな」


    手の中でボールを編み直しながら、ミラションに向けて口端を釣り上げた笑みを見せつけるジョリーンであった


    <続く>

  • 315二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 20:03:47

    すごいキャッチボールやなあ…w
    心の弱点に漬け込むスタンドらしいし、気の持ちようによってはジョリーンみたいに割と対抗できるスタンドなんかね

  • 316二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 20:20:24

    >スタンド名-『取り立て人 マリリン・マンソン』(取り立て人まで含めて名前)


    こういう二つ名みたいな名前付いてんのはめずらしいな ってかコイツくらいじゃなかろうか

  • 317二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 21:59:11

    舞台が舞台だからしゃーないけど(女子刑務所)
    女の子がボコボコにぶちのめす、のめされるのは若干見ててつらい時がありますわ
    むあ女同士のバトルって口喧嘩みたいなイメージもあるけど、案外こんくらい激しくサツバツしてるのがリアルだったりはしそう

  • 318二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 22:01:25

    >>315

    そこら辺は玉美の錠前と似たような感じだな

  • 319二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 07:29:29

    しかし10秒くらいしゃべってるうちに過ぎそうなんですが…w あれか、ストーン・フリーザワールドでも発動してんのかw

  • 320二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 18:02:43

    保守

  • 321奇妙な粗筋書き24/07/19(金) 19:11:56

     第39話 何球だっけ?

    野球ボールの「糸」を分解して糸と皮だけにすることで、ボールを受け取ることに成功したジョリーン
    ミラションもそんなのイカサマだと声を上げるが

    「野球の試合で バットで打たれた硬球がだ……ミラション
     もし空中でバラバラになっても… きっちり守備のプレーヤーガキャッチできれば……野球のルール上ではアウトになるんだよ……
     皮も中身も全てキャッチした……イカサマじゃあない…… まずありえない出来事だが 打球は無効にはならないんだ」

    そう言い放ちながら、ミラションにまずは一発、平手打ちを浴びせるとともに忠告
    あと数秒で再起不能にする、そうなりたくなければエルメェスから「取り立てた」肝臓を元に戻すよう命ずる
    言い訳や泣き言、その他もろもろの時間かせぎには一切付き合わない、もう一発ビンタをブチ込んで脅しをかけるジョリーン
    ミラションもこれには観念したか、『取り立て人』のクローが音もなく、エルメェスの肝臓をその体内へと戻す
    その様子に気付いたF・Fも、エレベーターの外からジョリーンに戻ったと声を上げる 
    約束は守ってくれたが、掛け金の方はどうした、と首根っこを掴んで問い詰めるジョリーンだが―――

    エレベーターが二階に着くと同時に、ジョリーンの持っていたボールが突然横から奪い取られる!?

    振り返ると、開いた鉄格子の向こうにいたのは先程エルメェスのキャッチボールを妨害していた看守
    そう、彼も初めからミラションの手先 一行のキャッチボールを妨害するための刺客だったのだ

    「おまえ…この『ゲーム』最初から……… エルメェスにイカサマは無効だと言っておきながら……
     仕組んでいたのか………全て 最初にあたしにバスケのボールをぶつけたヤツも」
    「『キャッチボール』はッ! これで今…途切れたぞ ゲームオーバーだァァァァァァァァァ――――― 空条徐倫ッ!」

  • 322奇妙な粗筋書き24/07/19(金) 19:12:53

    ジョリーンも取り立て人につかまる前に、ミラション本体をストーン・フリーでぶちのめそうとするが
    次の瞬間、ジョリーンの背から取り立て人のクローがその体を貫いた―――!

    「空条 徐倫……"おまえはイカサマを認めたんだ おまえ自身がな"
     本体であるこのあたしをブチのめせば「キャッチボール」のゲームは終わると…… 
    『考えた事』………それ自体がゲームのイカサマ有りを認めたってことなんだ "だろう"?
     おまえの心が無意識レベルでイカサマを受け入れたんだぜ… だからあたしの「取り立て人」はおまえから「賭け金」を取り立てるッ!」

    「取り立て人」のクローがジョリーンの臓器も奪おうとし…
    さらにジョリーンが詳細を知らないハズのDISCの居場所まで、正確に突き止める
    ジョリーンがどこにあるのかわからずとも、すでにジョリーンのモノは「取り立て人」のモノ…
    そう、父の『DISC』はF・Fの体に肌身離さず身につけられていたのだ!
    そしてF・Fの隠していた『DISC』も、ジョリーンの臓器も全て奪われ―――

    瞬間!ミラションの顔面に野球ボールが投げつけられ、その頬に深く食い込む!!

    突然の野球ボールの顔面直撃に、ミラションも目を見開き、歯がへし折れ、血反吐を吐きながら困惑交じりの声を漏らす
    そんな彼女に向けて、ジョリーンはどうどうと言い放ちながら、野球ボールをストーン・フリーの糸で手元へと戻す

  • 323奇妙な粗筋書き24/07/19(金) 19:13:35

    「『キャッチボール』……続けようぜ……え ミラション
     賭けに勝てばおまえのこの無敵の取り立て人は消えるんだあ? 賭けは何球にする? ン?100球だっけ?」
    「と……………『取り立て人』!早くそいつをえぐり出してぶっ殺せェェェェェァァァァァ!
    「違う 1000球だ!」

     オラオラオラオラオラオラ
     オラオラオラオラオラ
         オラオラオラ

    そしてジョリーンのオラオラキャッチボールラッシュが、ミラションの全身を滅多打ち!!!
    ミラションがボコボコにされる音が、エレベーター外のF・Fとエルメェスの耳にも響き渡ると共に
    F・FのDISCを奪おうとした取り立て人も、ジョリーン傍の取り立て人も、奪った金をまき散らしながら分解されていくのだった

    「『DISC』は必ず刑務所から持ち出して父さんの中に戻して見せる
     何の目的かわからないが 「ホワイトスネイク」が持っている「"もう一枚"」も必ず」


    「ミラション」―――スタンド名『取り立て人―マリリン・マンソン―』―再起不能
     彼女の『記憶DISC』の中からは、ホワイトスネイクの本体―『刑務所内教戒師』
    (謎の神父)の記憶は当然ながら除去されていた

     To Be Continued
    ←―――――――――・・・   空条徐倫―410ドルの取り戻し 儲け分200ドルゲット

  • 324二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 19:52:56

    いちおう刑務所内という閉鎖環境で再起不能にするのはマズくないですかw

  • 325二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 19:59:03

    >奪った金をまき散らしながら分解されていくのだった

    夢みたいな光景ですやんw

  • 326二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 07:20:16

    コレキャッチボールじゃなくてお手玉じゃね

  • 327二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 12:03:17

    ストーンフリーのパワーなら投球150kmくらいはでてそうだな
    それを1000発もぶち込まれたミラション、ある意味ふつーにオラオラされるよりエグイかもしれない

  • 328奇妙な粗筋書き24/07/20(土) 19:22:43

     第40話 記憶なき男

    *扉絵は刑務所内の売店の様子
     農場や工場で労働をすると安い賃金だが給料がもらえる
     それで石けんやシャンプー・タオルといった日用品が買える売店
     しかしなぜかロレックスの腕時計やヴィトンのバックも売ってたりする……刑務所の7不思議

    ある日の刑務所にて、電話中の黒人おばちゃんに自分が電話するからどいて、と告げるジョリーン
    だが当然、この横柄な態度にはおばちゃんの怒りの声を…ガム包みに隠した50ドル二枚を差し出す形に気付き
    おばちゃんそっこー手のひらかえし、椅子もコーラもサービスしときました

    …ジョリーンが電話するのは、SPW財団本部 自身の名を名乗り、この意味が分かる人につないでほしい、とする
    電話周囲は人通りが多い、ジョリーンも待ち時間の間、周囲を警戒しながら隠していたDISCを強く握りしめる…

    ≪カチリ お電話代わりました…… 空条 承太郎博士のお嬢様ですか?≫
    すると電話の方に動きがあり、ジョリーンにそう問いかける電話の主 
    財団の代表を名乗るその人物 だがスタンド能力者ではないそうで…
    まずは『DISC』の詳細は聞いてるか確認、代表もそれを肯定し 承太郎はダラス本部とは別の場所で安全に保護されているとの事
    ただ、医学的には現在の承太郎に生体反応は無し その体は冷凍保存されている形だが……

    「生き返るって言ったら信じてくれる? 
    『DISC』を手に入れたわ 「1枚」! 必ず生き返る!父がそれで蘇生する事だけはわかっているの……
     それをなんとかしてあなた方に渡したい でも方法がわからないの…
     あなた方にDISCをこの刑務所から持ち出す方法を考えてほしい "すぐ"によ」

    ミラションとの闘いを経て、もはや隠しておくのも難しい『DISC』 時間の余裕はほとんどないが…
    財団代表も、この電話が「盗聴」されてる可能性も浮かぶが、そこはジョリーンも承知の上 自分が動けば「敵」も動くのは間違いない…

    すると代表は、刑務所の中庭に出れるかジョリーンに問いながら、20分後に来てくれれば何とかなるという
    ・・・この電話をかけた直後にありながら、今から20分後!?ジョリーンも思わず戸惑いの声が出てしまう

  • 329奇妙な粗筋書き24/07/20(土) 19:23:28

    ≪急いでいるんでしょう?しかも早いほど盗聴はバレないかもしれない
     あなたが『DISC』を回収しろとおっしゃるなら 我々は全力で回収しますし「生き返る」という可能性も信じます
     しかし…我々にあなたを脱獄させたり あなたの生命を守って差し上げる能力や余裕はありません
     それを覚悟で中庭に来れますか?≫

    ・・・ジョリーンも強い決意の眼差しで、それを了解 
    受け取りの方法に関して、『サヴェジ・ガーデン』を探してほしい、とする代表 
    それにちなみ今回の動きを『サヴェジ・ガーデン作戦』と名付ける 行けばきっとわかるとの事だが…それが「物」なのか、「人」なのか―――

    「中庭は……徐倫おねえちゃん 工場のそばだよ………「通行許可」がいる……
     でも警備は最も弱い場所なんだ どこにも行けない中庭だからね」

    そこへ不意に、ゴミ箱の方からあの少年、エンポリオの声が聞こえたジョリーン 
    その後エンポリオの案内で、刑務所の一部屋、音楽室へと誘導… そこには屋敷幽霊にいた二人の片割れである男の姿もあった
    …電話で「DISC」持ち出す計画を立てたが、敵は必ず20分たつよりも先に動き出すだろう…

    「話を聞いたんならお願い…エンポリオ あたしが中庭に行ける抜け道を教えて!」
    「勘違いしないでお姉ちゃん 前にも行ったろ 刑務所には抜け道なんてないんだよ
     ぼくは「道具の幽霊」を利用してただ…こんな風に見つからないように通路を移動してるだけなんだ (ポッケからゴミ箱の幽霊をウニウニ取り出し)
     でも"やるしかないってのは"わかっている 「DISC」を持ってる限りお姉ちゃんはずっと狙われ続けるし
     お父さんが蘇生するかどうかもわからなくなる」

    まずは刑務所の見取りを取り出し、中庭までの道を確認 場所的には今いる場所からすぐそばだが
    中庭へ向かう通路は工場とつながっており、工場入り口まではワイロで何とでもなるが
    その先は許可が必要 あるいは脱獄級の警備を騙す力技でムリヤリ抜けるか…

  • 330奇妙な粗筋書き24/07/20(土) 19:24:08

    「力技って言葉……好きになるしかないようね」 ジョリーンも半ば、うんざりぎみにそう呟く

    「そういうと思ったよ 今この「ウェザー・リポート」と話したんだけどさ

    「彼」も行きたいと言っている…だからここにいるんだ

     いっしょに行くといいよ きっと役に立つ 「ウェザー・リポート」が彼の名前だ」


    まずはウェザー・リポートに関して、エンポリオが彼のプロフィールを紹介

    幽霊みたいな寡黙さだがしっかり人間 あまり話さないのは彼に記憶がないからだそうで…おそらくは「ホワイトスネイク」に奪われたのだろう

    それもあってか、自分が何者なのか…同時に承太郎の記憶DISCが奪われた理由を知りたいという

    そして彼は「DISC」によって身についたのではない、生まれながらのスタンド使いだという 


    その能力は――― エンポリオの声に応えるように、気づけば彼の頭周囲には、小さな雨雲が展開されていた

    そう、その能力は天候を自由に操る事ができる そして彼の名前と同じく、そのスタンド名も『ウェザー・リポート』!

    すると雨雲が一本の線を作ってピアノへと伸びると、ピアノ上にあったペン立てを倒すと

    ピアノの鍵盤にペンがばらまかれ、鍵盤上で跳ね踊るペンが軽快な曲を奏でるのだった


    「気づかないフリを……するんだ」 するとウェザー・リポートは、不意にジョリーンと鼻先まで顔を近づけそう告げる

    今の曲に思わず反応し、こちらを覗き込む人影の姿を、ピアノそばの水たまりが映し出していたのだ


    「これで確認できたわけだ……… 君がやはり尾けられてたことがな……そして敵の顔も…」


    <続く>

  • 331二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 19:52:51

    天候を自由に操るってドラえもんの秘密道具っぽくてちょっとワクワクする

  • 332二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 20:11:36

    SPW財団、だいぶ聖人の集まりよね
    ご先祖様がジョースターの血筋と恩があるってだけなのに、こうも協力的なのは荒んだジョリーンの刑務所生活にはだいぶありがたいであろうな

  • 333二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 21:09:17

    主人公のご先祖様と関わりが深く、スタンドの力にも理解が深い団体って
    一歩間違えたらショッカー的な悪の秘密結社になってもおかしくないよなー
    まあその辺掘り下げるにしても脱獄後だろうけど、ほんとに純粋な協力団体で終わらせても美味しいポジションだしw

  • 334二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 21:16:40

    >>333

    二部のときはナチスと接触していたしな

  • 335二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 07:13:59

    天気を操る能力が「ウェザーリポート」(天気予報)て名前は洒落てるわw
    しかし天気を操る能力、どんな戦いになるのか想像つかんな 雷雲をまとったりとか雹あられで固めたりとかそんな具合?

  • 336二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 14:20:06

    >雨雲が一本の線を作ってピアノへと伸びると、ピアノ上にあったペン立てを倒すと

    ピアノの鍵盤にペンがばらまかれ、鍵盤上で跳ね踊るペンが軽快な曲を奏でるのだった


    すごいw

  • 337奇妙な粗筋書き24/07/21(日) 19:34:10

     第41話 制御不能

    ジョリーンを尾行していた敵の存在に気づいたウェザー・リポート
    ここは敵が動く前に逃げの一手!3人が一気に音楽室を飛び出す!!
    ジョリーンもこんな近くまで近づかれていたとは、苦悶の声を漏らしつつも
    敵がいるならここで倒しておいた方が…だがそれをエンポリオが止める

    敵はジョリーンの目的地が『中庭』である事をまだ知らない だからこそ自分たちに近付いて様子をうかがっていたのだと見る
    そして逃げ出したジョリーンたちを追う敵 四つん這いで、靴を履かずに足首にひもを絡めながら、獣のごとく追いかけ
    口から何かつばのようなものをジョリーンに向け吐き出す敵、その異質な姿にはジョリーンも困惑の声が出る
    ひとまずここは曲がり角まで全力ダッシュ 扉の位置まで敵に見られないうちに走るようエンポリオが指示を出す

    敵が曲がり角から飛び出すと…ジョリーンたちの姿はその場のどこにもなかった
    どうやらエンポリオが『囚人服の幽霊』を壁にかける事で、その裏に姿を隠すことが出来たようだ
    そして敵の様子から、やはりまだジョリーンの目的地を突き止めていない事を確信する

    ここはさっきの敵が戻らないうちに、中庭へ急ぐべき 
    先程の電話も録音されてるだろうが、『ホワイトスネイク』の元まではまだ届いていないハズ…
    ウェザー・リポートの方は男子監房に戻ると言えば問題ないが、ジョリーンの方はワイロが必要
    50ドルほどあれば入り口までの道のりは問題ないだろうが…

    「でもさっきも言ったけど 工場より先…中庭には「力技」で行くしかない
     警備は甘いけど見つかれば発砲されるし 脱獄の罪がさらに5年加わる…何か考えはあるの?」
    「見当もつかないわ…ぜんぜん とにかく行くしかない……
     いまさら刑期の5年ぐらい大して違いないって感じだわ ありがとうエンポリオ」
    「ぼくはここまで…… 蘇らせてほしい…君のお父さんが蘇ればきっと…… もっと何か希望が見えてくると思うんだ」

  • 338奇妙な粗筋書き24/07/21(日) 19:34:41

    工場入り口への通路へと向かうジョリーンとウェザー・リポート

    まずはウェザー・リポートがその前を通り、問題なく通り過ぎるが…

    ジョリーンの方は看守の開けたペプシが泡立ち吹き出して、看守から因縁をつけられてしまう 

    とはいえここは予想通り トレーの下に50ドル挟み込んで、看守に向こう側に向かいたいと告げる

    それを受け、看守は50ドル受け取りながらジョリーンから目を放し、戸棚からぞーきん探し


    その間に、ジョリーンは工場入り口への通路へと向かおうと、するが

    ジョリーンの首に先ほど差し出した50ドルが張り付いていた まさかマジで自分が買ってこいと―――

    そこで何故か、コップまで、いつの間にかジョリーンの手にした靴の中にあったが…


    ―――そこでジョリーンは、いつの間にか皿まで腕に張り付き、その裏にはペプシが玉状に固まって張り付いているのに気づく…!

    とっさにジョリーンはその皿を引きはがすが…皿もコップも、地面に落ちず宙に浮かんだまま…さらにはジョリーンの足まで不意に、浮き上がる…!!


    「いっ……いったい!これはッ!まさかッ!」

    そのまま通路を宙に浮かび上がってしまうジョリーン ここは一旦通路のパイプを掴もうとするが

    その場で体がコマのように回ってしまい、パイプまで近づくこともできない…!

    …先ほどの皿もコップも、注いだペプシも宙に浮かんだまま ジョリーンがふれたものが、すべて浮き上がっているのか…!?

    ―――さらに衣服傍に隠していたスタープラチナのDISCも、今の回転で上着から抜け出てしまう!!

    ストーン・フリーの糸を伸ばしても、糸の軌道がコントロールできず、DISCを絡めとることができない…!!


    そして同時に、ジョリーンは今の自分の状況を確信 これは"浮いている"のではなく"漂っている"のだと

    自分の触れたものがすべて、上も下も無くなっている つまり自分は『無重力』にされている…!

    そこへさらに、先ほどの敵がジョリーンの前に姿を現し 敵は真っすぐにジョリーンの上着から抜け出たDISCへと飛び込んでいく!!


    <続く>

  • 339二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 20:13:45

    能力といい格好といい
    今回の敵はめっちゃクセが強い

  • 340二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 20:20:25

    >四つん這いで、靴を履かずに足首にひもを絡めながら、獣のごとく追いかけ

    まじで怖すぎるんですが…

  • 341二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 22:00:21

    エコーズアクト3とは逆の能力だな

  • 342二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 08:00:43

    見かけはちょいと地味ながらなかなか極悪だなー、無重力
    浮いたところに銃撃されたら避けようがないし、 ジョンガリとタッグ組まれてたらヤバかったかもしれん

  • 343二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 18:51:14

    保守

  • 344奇妙な粗筋書き24/07/22(月) 19:33:42

    [PRIVILEGE CARD] G.D.st.JAIL ウェザー・リポートのプロフィールカード

    名前通称:ウェザー・リポート
    囚人番号:MA-152403
    罪状  :殺人未遂

    性格、特徴-
    つまさきで歩く。
    記憶をなくしている。記憶DISCをホワイトスネイクに奪われたためと思われる。
    それを取り戻そうとしている。

    スタンド名 『ウェザー・リポート』
    生まれついてのスタンド使い。過去に謎が多い。

  • 345奇妙な粗筋書き24/07/22(月) 19:34:06

     第42話 天変地異

    敵の能力で『無重力』状態にされてしまったジョリーン 
    そこを狙いすましたように、敵は姿を現しスタープラチナのDISCへと突っ込んでいく
    ジョリーンも『無重力』状態に対応すべく、力の込め方にも注意を払う 
    ロケットのように、一方向へ集中させるように――― DISCへと真っすぐに糸をのばす!
    だがこれに対し敵は、糸に向けて軽く息を吹きかけることで、糸の軌道を反らされてしまう

    そして敵にDISCを奪われ、スタープラチナのDISCは、敵の手でへし折られてしまう…!! 
    ―――と思われたが、へし折れたDISCは自然と元どおりに修復される

    「ちぃ……くそ…… ポケットに入らねえ……じゃあねえか……(ポッケにDISCグリグリ)
     真っ二つに割ることができねえ…… 元に戻っちまう……ゴムみたいに…このDISC…破壊できない………
     だから「回収」だけでいいって…命令して来たのか…ホワイトスネイクは……」

    そして敵は、ジョリーンを無視して通路の向こう側へと消えてしまう
    このままではスタープラチナのDISCが、今度こそ敵の手で葬られてしまう…!
    ジョリーンもそうはさせまいと、糸をつけたコップを男子監向こうへと投げつけ、ウェザー・リポートへと声を上げる

    「『ウェザー・リポート』!! 奥へ行かないでッ!聞こえるッ!?『ウェザー・リポート』お願い!近くにいてッ!
     敵に攻撃されているわッ!DISCを奪われたッ!! 逃がしたら全てはここで終わるッ!!」

  • 346奇妙な粗筋書き24/07/22(月) 19:34:40

    ―――その声が届き、ウェザー・リポートが戻り敵の姿を捉える!
    その姿に敵も舌打ち交じりにぼやきながら、こうも続ける

    「空条徐倫はすでにもうオレに始末されている… 死ぬのはあの女ひとりだけでいいと思ったんだがな…」

    すると敵もスタンド体を展開、手首が球状になった人型のスタンド『ジャンピン・ジャック・フラッシュ』を繰り出す!
    ジョリーンも敵の能力が『重力』を無くすものだとウェザー・リポートに伝える 
    重力がない所では自由に動けず、敵に放つ何かに触れれば『無重力』にされてしまうと

    「無重力……… おまえもスタンド使いなんだろうが それがどんなことを意味するのか……おまえに見る事ができるかな」

    そして敵はウェザー・リポートにむけ弾丸のようなものを一気に放つ
    だがそれに対し、ウェザー・リポートは目の前に雲のようなものを展開 
    放たれた何かが雲を通るとすべて横へ逸れて、ウェザー・リポートには一発も命中しない
    同時に、雷音が響く雲に飛ばした何かを留めて確認 どうやら攻撃に使ったのはガラクタの部品のようで

    (『ウェザー・リポート』 気候を操れると言っていたこの男が どんなヤツなのかは…あたしにとっても謎……
     でも…きっとあの『雲』のようなものは空気の層で……今…その抵抗で敵の発射そのものをはね飛ばした…
     そしてあの敵の腕の回転は『遠心力』…… 「重さ」がないというのなら回転する「力」でどこまでも加速できる
     無重力状態で体の重心を動かさなくてもいいため… 遠心力なら強力な力を正確な状態で狙い飛ばせる…)

    …お互い、まだまだ実力の底を見せないウェザー・リポートとその敵 ジョリーンもその闘いを固唾をのんで見守るしかなく…
    そして二人の攻撃が、同時に交差する!! だが敵のスタンド腕の攻撃は、ウェザー・リポートの雲の壁を容易く突き破るが
    次の瞬間、雲を突き破った敵の腕が突然炎に包まれる!?

  • 347奇妙な粗筋書き24/07/22(月) 19:35:35

    「こ…この炎はッ!空気摩擦抵抗かッ!! ま・まずいッ!どんどん燃え移ってくるッ!」

    そしてその炎が腕に燃え移ったスキを突き、ウェザー・リポートもさらなる追撃を仕掛けようとするが

    その出足を止めるべく、敵も無重力を解除、破片が刺さったエアコンを落とし、ウェザーの背中に叩き付けられる!!


    だが今のエアコンが落ちた衝撃で、警報が作動 鉄格子が閉まり一行が通路に閉じ込められようとしてしまう

    このままでは敵も脱出できなくなる、せっかくDISCを手に入れたのに…敵も苦悶の声が漏れ出るのだった


    <続く>

  • 348二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 20:14:21

    天候を操る能力ってこんな戦い方もあるのか、応用の幅も結構広そうだし頼もしいな

  • 349二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 20:16:22

    でも強すぎてアブドゥルやフーゴの三の舞になりかねないな

  • 350二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 22:19:19

    強力スタンド使いでも億安みたいにアホだと色んな意味で活躍の機会も恵まれるんだがな
    とはいえナランチャはアホでも死の定めから許されなかったが…
    六部だとFFあたりか?アホポジ エルメェスはアホってほどでもないし

  • 351二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 22:32:05

    FFはガワに引っ張られてアホっぽいけど知性はあるぞ

  • 352二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 07:31:58

    ウェザーの能力なら無重力にされても空気をバーニア状に噴射すればうごけそうだな
    ある意味この敵に対してトップクラスに相性がいいかもw

  • 353二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 16:34:06

    >だが今のエアコンが落ちた衝撃で、警報が作動 鉄格子が閉まり一行が通路に閉じ込められようとしてしまう

    改めて刑務所内で戦うって大変だな

    当たり前だけど外より制限が多い

  • 354奇妙な粗筋書き24/07/23(火) 19:24:49

    [PRIVILEGE CARD] G.D.st.JAIL  ホワイトスネイクの刺客、ラング・ラングラーのプロフィールカード

    名前通称:ラング・ラングラー
    名前通称:MA-13002
    罪状  :タンカージャック

    性格、特徴-
    理論的に物事を考え行動する。
    妙な服装をしているのは全て無重力に備えてのもの。
    手足の指先は吸盤状に変形しており、カベなどに吸い付くようになった。

    スタンド名『ジャンピン・ジャック・フラッシュ』

  • 355奇妙な粗筋書き24/07/23(火) 19:25:29

     第43話 極限状態

    敵の攻撃により刑務所内の警報が作動、鉄格子が閉まり始め一同が通路に閉じ込められようとしてしまう
    これでは中庭に向かうのがさらに困難になるが、逆に考えればDISCを持った敵も逃げられないということ
    むしろDISCを取り戻すチャンスと見るジョリーン、だが―――

    敵スタンド使い、ラング・ラングラーはガラクタ破片を壁に放ち、その衝撃を利用して一気に急加速!!
    閉まりかける鉄格子へとすっ飛び、その間をすり抜けてしまう…!!

    「なんだとおおおおおおおおおおおおおお こ…こんなッ!DISCが!!こんな事がああああああああ!」

    悲鳴のごとき声が出るジョリーン 敵を追おうにも無常力状態のジョリーンでは移動する事すらままならず…
    そこへウェザー・リポートが宙に浮かんだジョリーンの体を掴み上げた

    「………君が触れるものは…確か… すべて「無重力」にさせられる……だったな 空条徐倫」

    これによりウェザー・リポートも「無重力」の影響を受け体が浮き上がるが
    そこから足回りに雲を展開、一気に強風を吹かせて敵と同様に閉まりかけの鉄格子へすっ飛ぶ!
    辛うじて閉まる直前で間に合い、突破に成功するジョリーンとウェザー・リポートであった

    一先ず閉じ込められずに済んで、ジョリーンも安堵の声を漏らす
    だがこれでウェザー・リポートも敵の「無重力」の支配を受ける事になってしまったが…

    鉄格子の先にある工場の敷地は広く、敵の姿は見えないがどこかに潜んでいるはず…
    今いる広間は洗たく場、奥の扉まで行ったとは考えにくい そこから先が工場エリアで中庭もその先にある
    そこから先を開けるにはカードキーが必要、看守へのワイロは通じず爆破などの方法で抜ける以外にないが…

  • 356奇妙な粗筋書き24/07/23(火) 19:26:31

    …ふと、そこにジョリーン、何か言いにくそうにウェザー・リポートに声をかける
    なんだか困ったこと…緊急に解決しないとマズい事態が発生したそうで…
    要するにおっきいほうとちっちゃいほうでいうと小っちゃい方の下半身関係のアレです
    だがウェザー・リポートも、その辺でやるしかないな、と塩対応 これにはジョリーンも頭抱えちゃうが

    「オレはもう…済ませたぜ……今そこの空中でな」「え?」
    「「無重力」になると体内の血液は 急に頭部にたくさん集まって来る
     普段は「重力」があるから体の下の方にある血液がな
     さわってみろ…額の皮膚と骨の間が血液でブヨブヨに膨れている……「ムーン・フェイス」ってやつだ
     だが頭部に血液が行き過ぎると危険だというので 君の体内の腎臓は自動的に血の量を減らそうと活発に働き始める
     それで利尿作用が激しく起こっているんだ 小便で塩分を出して血を薄くさせようとな」

    というわけでウェザー・リポートも、やるなら自分の雲が吸い取ってやる、とジョリーンにいう
    無重力状態では出したものも空中に浮いた小粒になって飛び散ってるんでジョリーンも悲鳴出てたけど
    ・・・だが不意に、壁のスキマに自分の出したものが突然、吸い込まれていく光景にジョリーンが気づく
    それだけではない、鼻からもいきなり血が溢れ出て壁の溝へ吸い込まれていく…!さらにウェザー・リポートの頭の傷の血も…!
    さらに自分の息も、だんだんと苦しくなってきていることに気付き―――そこに敵の攻撃がどこからか放たれる!!
    だがウェザー・リポートの声掛けで反応するも捌ききれず、腕を傷つけられると血が一気に溢れ出て、やはり壁の中へと吸い込まれる
    その光景から、ジョリーンはこの現象の正体が、『気圧』が下がっていることによるものだと気づく…!

  • 357奇妙な粗筋書き24/07/23(火) 19:28:40

    (『あたしが触れるものは全て…』 あたし何に触った…?

     扉に触った…床にも…壁にも触った… そしてさっきから触っているもの…… 『空気』!

     スタンドは見える……でも空気は見えない… あたし…空気にもずっと触れ続けているッ!

     空気は地球の重力があるからあたしの周囲にずっとある でもそれが無重力になったら…"どこへ行くの"?

     壁も「無重力」になっている!床も! 「無重力」に今囲まれているとしたら…… 周りの空気は"どこへ行ってしまうの"?)


    ―――そう、これこそが前回言っていた、ラングの「ジョリーンはすでに仕留めた」という言葉の真相

    その場にいるだけで、「無重力」の力で消耗するジョリーンを、敵はただどこかに隠れて潜んでいた…


    <続く>

  • 358二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 20:12:41

    無重力が周りの空気にまで伝染するの厄介すぎるやろ…

  • 359二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 21:59:28

    壁と床が「無重力」になるという発想はなかった
    たしかに作りとして固定はされてても、重力の影響下にあるか否かではその環境は別物だよな…

  • 360二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 07:31:32

    SFでトイレ関係描写するのってあんまりないから、今回のムーンフェイス関係の話はいろいろ新鮮だったわw
    いちおうガンダムとかはノーマルスーツが中におむつ兼用とかは聞いたことあるけど

  • 361二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 18:46:59

    AMBACだ、AMBACを駆使するんだジョリーン

  • 362奇妙な粗筋書き24/07/24(水) 19:17:34

    *『ウェザー・リポート』の能力値解説

    スタンド名-『ウェザー・リポート』
    本体-ウェザー・リポート

    破壊力-A スピード-B 射程距離-C
    持続力-A 精密動作性-E 成長性-A

    能力-
    天候を左右させる能力。
    天候と言っても大きい規模とは限らない。半径1m内の天候もある。

  • 363奇妙な粗筋書き24/07/24(水) 19:17:59

    刑務所の一角、工場に向かう通路にて警報の作動を感知する刑務所の管制塔
    そこに何事が起ったのか、と尋ねる一人の人物… 看守も現れた人物の問いに答えるものの、現在は原因不明、まだ確認中の段階
    工場前は広すぎるため監視カメラも設置していないが該当の場所は単なる工場へ向かう通路 
    火災や暴動の可能性はない、心配は無用とその人物に返す看守の一人

    「……… いえ…心配など……」
    ―――そして監視塔に姿を見せたその人物とは、『ホワイトスネイク』を操るあの神父であった…!!


      第44話 射程距離


    「この刑務所も囚人たちも わたしは信頼しています
     ずいぶん騒がしいので 余計な好奇心でうかがってみただけで」

    とはいえこの刑務所、"水族館"においては、脱獄者は20年出ていない鉄壁の守り
    まして警報のなってる地点の先は中庭、ここから脱獄しようなんてマヌケはいないが…
    ・・・ふと、何かが目に止まったか、部屋を出ようとしたところで神父が戻り、もうひとつ尋ねると共に
    神父が覗いたPCの通話記録には、スピードワゴン財団への電話の記録が残されていた

    「いつものお願いがあります この外部への電話リスト… 通話録音内容を聞きたいのですが…
     今お願いしたい…… 女子監房……電話代番号16 10分ほど前の会話を…」

    ―――洗たく場での敵スタンド使い、ラングとの闘いに視点を戻すが
    ジョリーンは敵の術中にはまり、「無重力」の力によって空気すら失われようとしていた
    必死に空気が逃げていく隙間を塞ごうとするジョリーンだが、それにウェザー・リポートが待ったをかける
    無重力とはいえ水の中ではない、窒息の心配よりも先に案ずるべきは、体内の血液が沸騰する事

    「気圧がどんどん低くなると 室温なのに血液は熱湯のように沸騰する 死ぬことに変わりはないが
     無重力で真空なら人間の体は窒息より前に 20秒で血液はカラカラに"ひからびて"しまうらしい」

  • 364奇妙な粗筋書き24/07/24(水) 19:18:22

    そこへ更に、物陰に潜む敵のガラクタ破片攻撃が放たれる!
    ジョリーンも即座に反応し防ぐが、敵の狙いは扉を塞ぐ布や木板 貫かれると即座に気圧差で吸い込まれ、分解されてしまう…!
    扉に張り付いてては撃たれてしまう、ここはどこかに身を隠すしかないとするウェザー・リポートは ジョリーンの顔に雲のようなもので包み込み―――

    「あまり大きく呼吸をするな…
     この部屋の残り少ない空気をとりあえず集めて 体の周りだけ「雲」で囲んで気圧を高めただけだ…
     部屋の中は真空に近く 酸素はもうこの「雲」の量しかない… 鼻血は止まったようだが…」

    そう、ウェザー・リポートが作り上げたのは、空気を雲で固めてその体を包み込む、即席の宇宙服!
    ただ呼吸自体は、もって二分程度 その間に敵を倒せなければ今度こそ真空に放り込まれることになる…
    だが敵も体勢を立て直したか、周囲に姿が見えない 急いで探さなくては―――

    すると不意に、ジョリーンが何かに気付いた様子で、ウェザー・リポートに声をかける
    部屋の一角にて選択かごが「無重力」の力で浮いていないのだ…

    「あたしはこの部屋の「シャッター」と「壁」と「床」に触ったわ
     それで部屋中が『無重力』になっていろんな物が浮き上がってる 空気もゴミ箱も椅子も……
     でもなぜあそこの洗濯カゴは浮き上がらずに床に"ひっついてるの"?
     それに…あの「敵」よ あいつは今どうやってこの真空中で「呼吸」をしてた?
     ヤツの血液だって真空中ではブクブクと沸騰しちまうんじゃあないの?

     ……あれは『射程距離』なのよ……ウェザー・リポート………
     この「無重力」には射程距離がある 部屋全部じゃあないんだわ……」

  • 365奇妙な粗筋書き24/07/24(水) 19:18:56

    ジョリーンが今いる場所から洗濯カゴまで20m弱、おそらくはそれが限界距離

    そこから先は普通に重力のある世界、自分を囲うようにドーム状に無重力空間が出来ているのだと見る

    それはつまり、あの選択かご地点までいければ、真空は終わり元の空気も間違いなくある…


    「あんたが行くのよ……『ウェザー・リポート』 ヤツは真空の外

     ここでまずあんたが「空気」を手に入れないとヤツに近付くことは絶対不可能!」


    ―――すでに雲の宇宙服内部も限界が近い

    気圧差で再び血が噴き出しかける傷跡を、糸でムリヤリ塞ぎながら、ウェザー・リポートに行って!と声を上げる

    その声を受け、ウェザー・リポートが無重力の射程外へと向かおうとするが、敵もそれを狙い撃ち!!

    とっさにストーン・フリーがそれをガードしようとするも、捌ききれず一発通され、脚の部分が貫かれてしまう

    そしてそれを追い、無重力の空中を真っすぐにすっ飛ぶラングの姿を見つけるジョリーン


    「こいつら 真空内で『雲』を身にまとっている……こんなヤツがいるとは……

     知っているのかどうか知らないが 『ホワイトスネイク』 DISCのためにあんた敵を増やしているな……

     もっともだからといってこいつらが真空の外に出る事はない… オレの『ジャンピン・ジャック・フラッシュ』の射程距離に気付いたとしても……」


    「回り込んでウェザー・リポートを撃墜する気だッ!! ウェザー・リポートはあたしがガードする」

    はたしてジョリーンは、ウェザー・リポートを守り切ってこの窮地を脱する事ができるか!?


    <続く>

  • 366二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 19:30:17

    即席の宇宙服ってウェザー・リポートまじですごいなw 
    有能すぎる

  • 367二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 20:16:59

    無重力の射程に気づくジョリーンも有能
    思えば初バトルが射程の概念から始まったようなもんだし、その辺には特別敏感なのかも

  • 368二次元好きの匿名さん24/07/25(木) 06:25:58

    けどこれ、射程の解釈が違ってたら完璧アウトよな。
    ジョリーンは今いる場所から限界地点があるって解釈だけと
    無重力がその場に固定化されてるんじゃなくて自分を追って展開してるタイプな可能性もあるし…。

  • 369二次元好きの匿名さん24/07/25(木) 13:48:42

    だからこそウェザーを行かせてるってのもあるんじゃないかね
    あくまで自分が触れたものが無重力になる=自分が無重力の起点でウェザーは壁とかみたいに触れた影響を受けてる対象に過ぎない、て感じで

  • 370奇妙な粗筋書き24/07/25(木) 19:29:49

    敵の攻撃を受け、雲スーツに穴をあけられてしまうウェザー・リポート
    だが塞いでいる余裕はない、どのみちスーツの空気が無くなる前に射程外に向かわねば終わる
    攻撃を受けながらもそのまま突っ切る! そしてジョリーンもウェザー・リポートへの攻撃を阻止するために
    機械のパイプに糸を巻き付けて無重力の命綱としながら、ウェザー・リポートを襲う弾幕にたちはだかる!!


      第45話 回転弾地獄


    そしてオラオララッシュで弾幕をラングに向けて返して見せるが
    ラングもスタンド腕の穴から弾幕を放つことで相殺し…今度は柱に向けて放ち、跳弾でウェザー・リポートを狙うが
    ジョリーンもこの攻撃に即座に反応、『ストーン・フリー』の腕を糸で伸ばしてその軌道を反らし対抗…!

    「もうあと数メートルで空気の所へ到着する どんな弾丸だろうと!撃たせはしない…決して……
     そして空気を手に入れたウェザー・リポートがおまえをこの洗たく場内で追い詰める」
    「そんなに欲しいのなら 空気ならあるさ……だが洗たくカゴまで行くまでもない……
     それをやろう…"オレの攻撃は"……"たった今すでに終わったからな"」

    すると突然、ドラム缶が音を立ててひしゃげ始める!?
    そう、ラングの狙いは初めからドラム缶"そのもの"…!

    「ドラム缶の中に少しは空気があるだろ? 真空のせいでパンパンになって……はちきれそうなカンの中身が……」

    ―――そして次の瞬間、ドラム缶の側面に穴があき空気が勢いよく噴射!!
    吹っ飛んだドラム缶はウェザー・リポートへ向けて一直線!
    その背中に直撃し、洗たくカゴとは逆方向に吹き飛ばされてしまう…!!

  • 371奇妙な粗筋書き24/07/25(木) 19:30:11

    吹き飛ぶ姿に、これでヤツは終わりだと言い放つラング 

    もはや雲のスーツにこの吹き飛ばされた力を止める空気の推進力はもう存在しない…

    柱を掴もうにも、勢いが付きすぎたその体は勢いよく回転 そのまま顔面から血が溢れ出ながら無重力をグルグルと舞う…!!

    その姿に青ざめるジョリーン…だが次の瞬間、決意の眼差しと共に命綱を外して自ら雲スーツを破壊!

    空気が噴出し、宙を舞うウェザー・リポートを追うジョリーン…!!


    (な…なんてことをッ! も…もどれッ!狙い撃ちされるッ!

     しかもスーツに穴を開けたら噴出で進める推進力は…その「動き」一回だけで空気が無くなるッ!)


    そんな即座の決断をして見せるジョリーンの姿にはラングも感嘆の声を上げる

    ジョリーン自身の体当たりでウェザー・リポートの動きを止め、再び外に押し出すのが狙いと見る

    だが当然、敵もそれを許しはしない 再度の弾幕をジョリーンに向けて放つが

    ジョリーンもその攻撃はすでに余裕で対応可能、ストーン・フリーのラッシュで弾き返すが―――


    「わかっているさ……おまえのスタンドは「強力」……オレの「回転弾」のスピードじゃあ弾き飛ばされて防御されるってことはな…

     だが……そのために備えていたのさ…探してな…… 今そこの物影で捕まえていたのさ… けっこう"いたぜ"」


    そう言って、弾幕の中に混じり、放り投げられたのは 二匹のネズミ

    無重力の中の『気圧差』により、ネズミの全身が膨れ上がり、目玉が飛び出し血が全身から溢れ出し―――


    「『ストーン・フリー』そいつをはじきとばせぇ―――ッ」


    ネズミに拳を放とうとするが一手遅い その肉がハジケ飛び、血しぶきが噴き出し、雲スーツの前面が血で塞がってしまう…!!

    そして視界が塞がれたスキを、トドメの弾幕が狙い撃ち!!ジョリーンの雲スーツごとその全身を貫く…!!

    ウェザー・リポートも宙を舞い、顔面から血を溢れ出させる絶望的状況…二人はこのまま終わってしまうのか…!?


    <続く>

  • 372二次元好きの匿名さん24/07/25(木) 20:14:01

    これはマジで絶望的…回復役(仗助、ジョルノ)がいないってつらいなー…

  • 373二次元好きの匿名さん24/07/25(木) 20:17:26

    無重力のせいで動きと出来る事に制限あるし、いつもに増して発想力の戦いな気がする

  • 374二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 05:40:09

    このピンチ、誰か助けに来てくれるのが定番どころだと思うけど
    この場に駆けつけてくれる仲間となると…FFくらいか?来れても
    FF参戦してくれるなら遠距離攻撃も行けるしいい勝負になりそうではあるが、無重力が微生物にどういう影響を及ぼすかも気になるとこだな

  • 375二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 13:38:10

    ねこもだけどネズミもだいたいひどい目に会うなこの漫画…w

  • 376奇妙な粗筋書き24/07/26(金) 19:32:47

     第46話 待っていたわ

    *扉絵は敵スタンド使い、ラング・ラングラーのプロフィール

    [スタンド名]『ジャンピン・ジャック・フラッシュ』
    本名-ラング・ラングラー

    能力-
    ツバを吐いて 相手の体を無重力の支配下に置く。
    そしてその人物が触れたものも全て無重力になっていく。(壁や空気までも)

    〇スタンドの手首の球状パーツ
     遠心力を利用してネジなどの金属片を弾丸として飛ばす。
     無重力内で正確に狙える。

    〇ラングの手
     指の指紋がタコの吸盤のようになっていて
     壁に吸い付き 無重力になった時体勢を固定できる。

    〇無重力の射程距離は支配下に置いた相手(徐倫)の触れたものから半径20mくらい。

    〇ラングの足
     足の指も吸盤に変化している。

  • 377奇妙な粗筋書き24/07/26(金) 19:34:15

    「『ジャンピン・ジャック・フラッシュ』 最高だな どんなヤツだろうと負ける気がしない
     この刑務所に入って良かった……ここで身につけたこの『能力』……この世でオレに出来ない事はないかもしれん
     オレの未来は無敵のバラ色だ これで任務は完了だーッ」

    高々と声を上げながら、トドメの弾幕をジョリーンへと放つラング その攻撃がジョリーンの雲スーツごと脳天を貫く…!!
    ウェザー・リポートの方もすでに顔面から大量の血を吹き出し、死を待つのみ 
    これで任務完了と二人に背を向け帰路に付こうとする 
    正体さえわかれば『ホワイトスネイク』も敵ではない、と口角を釣り上げた笑みを浮かべるラングだが

    ―――ふと、自分の腕に、どこからか糸が伸びているのに気づくラング
    その糸の伸びる先を追うと・・・そこには放った弾幕から伸びる糸が、ジョリーンの全身を貫く寸前で止められていた…!!

    「必ず"するだろうと"……思っていたわ それを"待っていた"
     補給を…… この遠心力で撃ち込んでくる弾丸を 腕の中に補充したその時を糸をなびかせて……待ってたわ
     そしてそれをあたしに向けて撃って来た」
    「こ…この糸はッ!? いつの間にてめえーッ」

    ラングがそれに気付き、糸を引きはがそうとするが、その瞬間『ストーン・フリー』が全力で腕を引き
    ラングの体は安全圏から一気に空気の層を突き破って『無重力』内部へと引き込まれ!
    そして真空の気圧差の影響を受け、ラングの顔面から一気に血が溢れ出ていく!!
    雲スーツの守りがない分、血液の爆発は二人よりもラングの方が速い…
    それがいやなら今すぐに無重力を解除するしかない、そう勝利宣言と共に言い放つジョリーンだが…ラングもまだ折れていない
    悲鳴を上げながらも懐から小瓶を取り出し、小粒のようなものを瓶の中へと入れていく

    [消毒液(オキシドール)に二酸化マンガンを加えると 化学反応で酸素が発生]

  • 378奇妙な粗筋書き24/07/26(金) 19:35:20

    (この刑務所に入れられた…あのオレの罪 オレは…何回刺したっけ……?通った大学の女教授を殺した時……

     検事はオレが69回ナイフで刺したと言っていた…… あの時の気持ちだ…久々に湧いて来た…今と同じ気持ちだ…

     オレにナメたマネをすることは許さねえ……あの女)

    「このビンの中の『酸素』みてーにどんどん湧いて来るぜッ!

     久々に人をブッ殺してぇという あの時の気持ちがよオオオオオオオオオオ―――――――ッ」


    酸素が発生し、気圧差によりひび割れる小瓶を投げつけ、ジョリーンの目の前で瓶が破裂!

    その破片が雲スーツを切り裂き、ジョリーンの顔面が真空の中にさらけ出される―――


    ―――寸前、目玉が飛び出しかけるジョリーンの顔を、一筋の「空気」が包み込んだ

    それは、ジョリーンの傍にいたウェザー・リポート自身の雲スーツ…


    「オレの『雲スーツ』は…… 徐倫…どっちみちいらない……

     やるよ…ヤツから…… DISCを取り戻す……だけなら……十分使えるだろう」


    これによりジョリーンは無事で済むが、それはつまりウェザー・リポートの運命は…!

    そして同時に、今ので仕留められなかったことでラングも完全に手が尽きた 自身も限界、もう逃げるしかない

    無重力を解除しようとするラングだが――― その顔面に『ストーン・フリー』の拳が突き刺さる!!


    「最初に解除していれば良かったものを……… 

     この風圧に飛ばされて逃げられたかもしれないのに…… ストーン・フリーとおまえとの距離が遠いうちに解除していれば

     空気はおまえをあたしの方に吹き戻してくれてるぞォォォォォ」


    ラング自身の体で、空気の層を突き破った背中からの強風を受け そして前はジョリーンのオラオララッシュでボコボコにぶちのめされる!!


    こうしてラングを打倒し、DISCを取り戻す事ができたジョリーン

    あとはこのDISCをスピードワゴン財団に届けるのみだが 問題は、中庭への通路を開ける手段はあるのか…?


    <続く>

  • 379二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 19:55:29

    酸素をどこかから確保するならともかく、発生させるのは想像してなかったなー

  • 380二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 20:23:31

    スタンド能力に目覚めたの、ホワイトスネイクの力によるものなんだとしたら
    ラングのその風貌はスタンド能力入れられてから超速で変化したんだろうか…

  • 381二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 06:23:05

    ジョリーン勝利おつ、やはり土俵際からの逆転勝利は条太郎の血筋ですねw

  • 382二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 08:33:42

    ウェザーは戦い方の掘り下げまだまだ行けそうなんで活躍増やしてほしいな

  • 383奇妙な粗筋書き24/07/27(土) 19:24:51

     第47話 中庭へ

    洗濯場の扉を開けると、工場と男子監に繋がる通路がある その右側壁に中庭行きの回転ゲートが存在する
    ここは昼間は施錠されておらず、出入りは自由 やはり問題は、その「通路」に向かう扉をどうするか…
    前回の闘いから、ウェザー・リポートも辛うじて無事で済んでいた様子だが、そんな懸念が浮かぶ
    二人のスタンドを使えば、破壊できるかもしれないものの数時間かけて看守が誰も来なければ、との条件付き とても現実的ではないが
    そこでジョリーンは、その看守に開けてもらう、としてラングから通行許可証を取り出す
    彼の許可証を利用し、看守を騙して開けさせ、空いたら看守をぶちのめして中庭入り、という寸法である

    「だがそうなると君は脱獄未遂の罪だけではなくなるな…
     たぶん半年以上は運動さえもできない『反省独房生活』を送る罰をくらう事になる」
    「かまわない………『中庭へ行ってDISCを取りにくるSPW財団の「誰か」にDISCを渡す』
     それがあたしの今の人生の目的よ」

    すると看守の足音が、扉の向こう側からするのに気づくジョリーン
    ボロボロのウェザー・リポートにはいったんどこかに隠れるように言う 傷だらけの姿を見られたら中庭行きの扉を施錠される可能性もある
    そして扉の影に潜み、現れた看守に『ストーン・フリー』の拳を叩きつけようと―――

    「男子監に戻るなら ラング・ラングラー いっしょに礼拝堂に寄らないかね?……少し話をしたい」

    だがそこに姿を現したのは、看守ではなく『ホワイトスネイク』の神父…!ジョリーンも思わず戸惑い攻撃の手が止まってしまう
    そして同時に、神父もジョリーンの姿に目を丸くした様子が浮かびながら・・・今の状況を考える
    ジョリーンがここにいるという事は自分の刺客、ラングはおそらく敗北 DISCも取り返されたという事
    そして数分後には中庭に誰かが受け取りにくる、と言う事と見ており・・・

    (この女に…出会ってしまうとは バレたか………?
     いや……このわたしを敵と思うのならすでにこの女 わたしを攻撃して来ているはず……)

  • 384奇妙な粗筋書き24/07/27(土) 19:25:31

    神父の見立て通り、警報に近付こうとする神父を止めようと懇願するジョリーン 
    その言葉に神父も動きを止めるが…ジョリーン自身、この場を切り抜けるためと言え、神父を殴り倒すというのは抵抗がある…
    ・・・ここはしばし、神父の説得を試みるジョリーン ゲートを開けた際の許可証の持ち主、ラングはどうしたか問われると
    ジョリーンも彼に襲われ、正当防衛でラングはぶちのめしたとする 
    神父の方もこの件は刑務所に報告する必要があるが、ジョリーンも2分…1分だけほしいと神父に願う 

    「わたしに不正に対し目をつぶれと?」
    「人の命がかかっています 父の命と心です 1分たったらどんな罰でも受けます
     それを理解しない神父様はいないはず…… この囲まれた中庭でなんの規則を破るというのでしょうか?
     ……こんな場所で脱獄を試みるとでも……… お願いです……1分間…だけ1分間だけ警報を鳴らさないでください」

    …神父から他に誰かいるのかを問われ、ジョリーンも気まずそうに表情を曇らせ、一人と神父にウソを言ってしまう
    とはいえDISCの事を話すわけにもいかない、これくらいは許されるはずと自分に言い聞かせるが…

    「人に対し何かをしてあげるという事は…… 全て「見返り」を期待しての行為だ
     人に親切にするのは自分も親切にしてもらうためであり 無償の愛というものはない
     無償の愛とは…… 天国へ行くための「見返り」だからだ

     行きなさい 君には会わなかった事にしましょう」

    そう言って神父は、ジョリーンが中庭に向かうのを許す 
    それを聞きジョリーンもすぐに中庭の方へと駆け出す その背を見やりながら、神父はウェザー・リポートが隠れているであろう方向を見やる
    ジョリーンの反応から、誰かが隠れていることを悟った神父 仲間がいるのなら自分の正体を見せるわけにはいかない…

  • 385奇妙な粗筋書き24/07/27(土) 19:26:06

    中庭にたどり着いたジョリーンは、その場にあった時計台の傍に一人の男がいる事に気付く

    SPW財団の人は、中庭に行けばDISCの引き渡し方法はわかると言っていたが…彼がその受取人なのか…?

    そして男が振り返ると、ジョリーンに向けて尋ねる


    「おまえ………ここへの通行証は持っているのか?」

    ・・・その言葉の意図が理解できず、首を傾げるジョリーンだが 

    その人物、刑務所の看守!?それも銃を持って――― 瞬間、男の銃撃がジョリーンの腹を貫く……!!


    「持ってないようだな 脱獄行為をみなす」


    そう、男は初めからホワイトスネイク=神父の手先 男の後頭部にはすでにDISCが差し込まれていたのだ

    そしてその銃撃音を聞きとり、神父も口端を歪めた笑みを浮かべていたのだった・・・


    <続く>

  • 386二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 19:35:05

    これはまちがいなく吐き気をもよおす邪悪

  • 387二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 19:50:19

    ええ…まじで終わってるなコイツ…

  • 388二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 07:26:53

    看守も操ってるとか、実質的な刑務所の支配者じゃなかろうか、神父

  • 389二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 11:53:32

    教会、神職が裏では汚いことばかりしている本当の敵、っていつのまにか定番どころだよね。
    ローマ法王も創作では悪役ばっかりで悲しいみたいなこと言ってた覚えがあるw

  • 390二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 13:22:23

    ほぼヘブンズドアーの上位互換だよなホワイトスネイク

    というか聖職者のスタンドがアダムとイブをかどわかした存在であるスネイクって皮肉が効いてるな

  • 391奇妙な粗筋書き24/07/28(日) 19:27:30

     第48話 超常気象

    ―人はその生涯で何人の人に出会うのだろう……?
     その生き方に影響を与える人というのであるなら その数は少ないに違いない―

    ホワイトスネイクのスタンド使いである、神父のある日の独白から始まる冒頭…
    話が始まるのは、1988年のこと 神父はエジプトから来た「時を止める事ができる男」と出会い、親しくなったという…
    ある日のこと…その「エジプトから来た時を止める男」…DIOは、神父に向け『天国へ行く方法』があるかもしれない、という

    ―その男は若く…美しく……しかしながら何百年も生きてるような風格もあり
     当時わたしは16歳……一生を神に仕えるべく神学校をめざす学生だった
     彼とわたしは出会った時からとても話が合い 彼は謎めいていたがとても親しい友人となった―

    とはいえいきなりのそんな話に神父も怪訝そうな顔が浮かぶが
    彼が言う『天国』とはいわゆる死後の世界ではなく、「精神」の向かう所だという
    精神の「力」も進化するはず、そしてその行きつく所とのことだが…

    「本当の幸福がそこにはある……『天国』へ行く事ができればな
     幸福とは無敵の肉体や大金を持つ事や人の頂点に立つ事では得られないというのはわかっている
     真の勝利者とは「天国」を見た者の事だ……… どんな犠牲を払ってもわたしはそこへ行く」

    神父がその方法を問うと、DIOはその方法を確かめるためにも助けが必要だとの事で
    その方法を一冊のノートに記録してあるそうだが…その方法を神父が知る前に、ノートは焼却されたという 
    それが1989年のこと… そしてノートを焼却した人物こそが、ジョリーンの父、『承太郎』である

    承太郎はその際、ノートの内容を目にしており それを焼き捨てて永遠に「封印」したのだと神父は考えていた
    誰にも知られることのないように、「天国」を目指したDIOの生命と共に… 
    そう、それこそが神父が承太郎の『記憶』を狙う理由 「天国」へ行く方法を見つけ出すために―――

  • 392奇妙な粗筋書き24/07/28(日) 19:28:05

    そして現在、刑務所へと視点を戻すが 神父のとった策によって、ジョリーンの命は奪われようとしていた…!
    銃声をウェザー・リポートも聞き取り 状況は分からないがジョリーンが撃たれたことは確実
    助けに向かおうとするが、扉は神父の手で閉められてしまい、これでは中庭に向かう事ができない…!!

    「『スタープラチナ』はあの看守が回収 あとは彼が全てをまとめてくれるだろう……
     これ以上のかかわりは不要…… わたしは礼拝堂へ戻るとするか」

    撃たれたジョリーンに視点を移し…
    『DISC』を刺された看守は虚ろな声を漏らしながら、自分が受けた指令を確認していた
    でも誰に、命令されたっけか・・・とにかく自分の命令は、DISCを回収してジョリーンの頭を確実に撃ち抜く事・・・
    もはやジョリーンの命は奪われる寸前、ウェザー・リポートもジョリーンを助ける手段はもはや―――

    そしてジョリーンに向け、放たれたとどめの銃撃は…引き金を引いた瞬間、看守の手に一匹のカエルが跳びついて来る!?
    これにより手元が狂い、銃撃はジョリーンの頭部横を掠める…… 
    同時に、看守の手にへばりついたカエルは、刺激臭と共にドロドロの体液を漏らしながらその手からずり落ちる
    突然のことに、看守も、ジョリーンも面食らい…看守が空へと向き直ると さらにカエルが何匹も降りそそいでくる!?

    ・・・倒れるウェザー・リポートは、自身のスタンド能力…『天候を操る力』を発動していた所
    どこかにホワイトスネイクがいるのなら、自分にできる手段はこれ以外にない… 
    そしてこの手でジョリーンは救えなくてもDISCは守れる 同時に彼女に強い意志が残ってあれば切り抜けられる、とも…
    空から鳴り響く雷音に、中庭通路を歩いていた神父も気づき、空を見上げると

    そこには刑務所の空一面を覆いつくすほどの、大量のカエルが降りそそいできていた!!
    そう、このカエルこそがウェザー・リポートの取った手段の正体だったのだ!!

  • 393奇妙な粗筋書き24/07/28(日) 19:28:52

    信じがたい事だが『生き物が降って来る』というのはいくつか前例がある

    フロリダ州では1887年から1974年の間に、ここだけで50例以上の魚、カエル、ヘビ、羊の群れが空から降って来たという報告が残されている

    これらの原因はトルネード…竜巻説が有力視されている そして現在、刑務所に降り注いでいるカエルは中南米に生息する『ヤドクガエル』と呼ばれる品種

    鮮やかな色合いが特徴なこのカエルは、その名の通り毒を持った存在 かつては中南米の原住民も狩りに使ったという猛毒持ち

    空から降り注ぐカエルにより、その毒が皮膚にしみ込み、皮膚が泡立ち溶けていく看守

    そしてそのカエルは刑務所内の天井ガラスも突き破り、神父の元へも降りそそいでくる さらにジョリーンの元へも―――!!


    <続く>

  • 394二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 19:41:25

    まじでDIOと友人やれてんのか神父・・・(困惑)

  • 395二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 19:51:10

    ウェザーはほぼ奇跡やんけってレベルの出来事まで操れるのズルくないかw

  • 396二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 20:22:32

    まずDIOが「天国」って概念を信じてる?のが意外だったわ
    心のどこかでは幸せな世界みたいなのを求めてたりとかもあったんだろうか

  • 397二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 21:43:39

    >>396

    三部の時点で平穏が云々と言っていたからな

  • 39839724/07/28(日) 21:48:44

    読み返したら安心だった。
    平穏は吉良だな

  • 399二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 08:25:01

    毒ガエルが雨と同レベルに降ってこれるくらい近所に大量に生息してるとか、アメリカ怖いっすね・・・

  • 400奇妙な粗筋書き24/07/29(月) 19:18:23

    務所中に降り注ぐ毒カエル その存在には神父も覚えがある
    皮膚のすぐ下にある毒はかすっただけで致命傷になるレベルの凶悪な代物
    体内に入れば数秒かからず心臓や呼吸器系の神経を破壊し停止させる…それが落下の衝撃で潰れた体液と共に飛び散っている…!
    ―――そして更に神父の元へ降って来る毒ガエルに向け、神父も『ホワイトスネイク』を展開!毒カエルどもを叩き落す!!


      第49話 絶対命令


    しかしカエル落下の際に、カードキーを落としてしまった神父 
    一瞬で完全に床一面、カエルまみれになって鉄格子を開ける事ができない、ここは刑務所内の看守に助けを求めるが―――

    そして中庭に倒れるジョリーンにも、その毒ガエルの毒牙が文字通り降りそそぐ
    まき散らされる毒液に対し、ジョリーンは糸をセーター状に編んで防ぐが
    糸ではその毒が防ぎきれない、糸から毒液がしみ込んで、今にもジョリーンの顔に垂れ落ちようとする…!

    神父の方もこの危機的状況に対し、どうにか平静を取り戻すよう試みていた所…
    (落ち着け……… 2… 3 5… 7… 11…13…17……19
     落ち着くんだ…『素数』を数えて落ち着くんだ… 
    『素数』は1と自分の数でしか割ることのできない孤独な数字……わたしに勇気を与えてくれる)

    カエルを降らせる『ウェザー・リポート』を仕留めてこの異常気象を止めようにも、今いる場所からは遠すぎる
    やはりここは自力で脱出するしかないが…そこで神父は自分がDISCを差し込んだ看守の存在を思い出す
    看守に向け、こっちに入ってくるよう命ずるが――― 

    「おお・・・・・・ おおおお おお 神父・・・・・・様ぁぁぁぁぁぁぁぁ
     た 助けェェェェェェてえええェェェェェェ~~~~~~ッ あんたから神様に頼んでよォォォォォォォォォォ
     おれをばァァァァァァ助げるよぉぉぉぉにィィィィ 言っでぐだざあああいィィィィ ぼっ ゴバ」
    そこに現れたのはカエルの毒を全身に浴び、体全体が腫れあがり、ただれた無残な姿と化した看守・・・
    神父も『素数』を数えて平静を保ちながらも、そのおぞましい毒に表情を強張らせる

  • 401奇妙な粗筋書き24/07/29(月) 19:18:51

    神父の命令のまま「カードキー」を取り出しながら、助けを懇願する看守だが
    神父の傍ではなく中庭入口の所で出したせいで、カエルの雨にカードキーが払い落され
    更に看守自身の体も、カエルの雨にさらされ、ついに力尽きその場に倒れてしまう…

    倒れた衝撃でカエルが潰れ、その毒液が神父自身にも降りかかるのを辛うじて防ぎつつ
    そこへ異変に気付いた刑務所内の看守が姿を見せ、神父も彼の方に助けを求める

    「し…神父様……… いったいこれは何が…?」
    「知るわけがないッ!たぶん竜巻だ…それより急いでほしい
     自分の「カードキー」を落として探すのが不可能だ… この鉄格子を開けられないんだ!」

    看守もすぐに鉄格子を開けようと、するが…… 
    「こ…この蛙は…たしか…」 自分の足に抱き着くカエルをみて、とっさに足を引っ込める看守
    そしてその蛙たちは、鉄格子をすり抜け通路にも何体か入り始めており
    それを見た看守は、狼狽えた表情を浮かばせながら、助けを呼んでくると神父に背を向けてしまう

    「待てッ! どこへ行くのだ!? この鉄格子のそのスイッチを君が操作するだけだ!」
    「わ…わかっています! で…でも責任とかあるかも…上の者に聞いてみないと
     落ち着いて…… 落ち着くんです 神父様」

     ああ 落ち着いてるとも……… 落ち着いていないのは 73 79 君の方だ……
     ……見捨てるつもりか…このわたしを……

     わたしの顔にはカエルの毒液がしみ込んできているというのに
     君の方はほんのちょっぴりブーツが濡れただけではないか
     上の者に聞くだと?キチっと自分の仕事をしろ その程度というワケか……君にとってこのわたしの存在価値は……

  • 402奇妙な粗筋書き24/07/29(月) 19:19:36

    ―――そしてその場から逃げ出そうとする看守に向けて、神父もホワイトスネイクから『DISC』を取り出すと

    一匹のカエルを蹴り上げ、そのカエルに『DISC』を差し込み 「10m飛んだら破裂」するよう命ずる

    そして蹴り上げたカエルは看守を追い越し、その瞬間目の前で破裂!毒ガエルの体液が顔面に飛び散る!!


    目の中にも毒液が入り込み、悶絶する看守 完全に前が見えなくなり、神父に助けを求めるが 

    そんな彼に神父も素数を数えつつ、薄笑いを浮かべながら告げる


    「わたしならここだが……… 君の考えではわたしがこの扉を出て助けを呼んでくればすぐに手当てできる…そう考えているわけだね?

     それならわたしの声のする方に来るといいんじゃあないか?」


    こうして無事、中庭からの脱出は出来た神父 無事も確保できたことで次にするべきことの確認

    承太郎の『スタープラチナ』のDISCは放っては置けない、 

    ジョリーンを始末した今、次にすべきは『DISC』の回収、と次の目標を見定める

    目が見えずに、神父に助けを求める看守を見捨てて 神父は毒ガエルの雨を後にするのであった


    <続く>

  • 403二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 19:29:41

    ああ、うん。わかってたけどやっぱコイツ相当に吐き気をもよおす邪悪だわ。

  • 404二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 20:15:47

    全身が毒でただれた看守がストレートにグロイ…今晩夢に出そう

  • 405二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 20:31:44

    >「わたしならここだが……… 君の考えではわたしがこの扉を出て助けを呼んでくればすぐに手当てできる…そう考えているわけだね?


    ほんまこの神父終わってるなあ…つくづく性格が悪いというか…

  • 406二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 07:20:17

    しかしこれDISC受け取りに来たサヴぇジガーデンさん?も巻き込んでない?大丈夫?

  • 40739724/07/30(火) 19:02:41

    保守

  • 408奇妙な粗筋書き24/07/30(火) 19:28:30

    中庭敷地内にて「糸」を編んで毒ガエルの雨を防ぐジョリーンだが

    糸では毒ガエルの落下の際に溢れ出た毒液を防ぐ事ができない もはやその防御も限界

    毒液がドロドロに染み込んでくる糸の防御に対し、カエルの雨は無慈悲にもさらに降りそそいでくる…!



      第50話 探し物



    ―――雨が、上がった・・・ 

    毒ガエルまみれの中庭に、これ以上カエルが降ってこないのを確認すると

    神父も『スタープラチナのDISC』を探すべく、ホワイトスネイクを展開し動き出す


    「かなり肝を冷やしたが 蛙に蛇<スネイク>が敗北するわけがない」


    ホワイトスネイクの射程は20mほど 

    誰かに見られるリスクはあるが、それを負ってでも『スタープラチナのDISC』をカエルの死骸に放置するわけにはいかない…

    するとホワイトスネイクは、中庭の噴水近くの段差に何者かの手を発見 

    近づくとそこには上半身がまるまる毒カエルに埋もれた、ジョリーンの死体があるのだった…


    〔『死んだ犯罪者の霊魂が あの世への道連れが欲しくてカエルの姿となって戻って来る』

     そんな昔の伝承が東洋にあると聞いたが まさにそれだな…このオゾましさは…

     そして『探し物』がどこかその辺にある……〕


    ゲート入り口の方向を集中して探すホワイトスネイク 

    カエルを足で払いのけると、そこに『スタープラチナのDISC』を発見!した瞬間―――

    〔「DISC」を発見しました〕

    「ありがとう…… 待ってたわ……探してくれるのを…… そんな所まで飛ばされて……」


    !! その言葉に神父が目を見開くと同時に、『糸』がDISC中心の穴を通し宙へと舞い上がる!!

    そう、ジョリーンは毒ガエルの雨にさらされながらも死んではいなかったのだ!!

  • 409奇妙な粗筋書き24/07/30(火) 19:28:53

    カエルたちを押しのけ、その感触にはジョリーンも悲鳴交じりの声を漏らしながらも自身が生きてたカラクリを解説
    カエルは落下の衝撃で潰れる際に、毒液が溢れ出る 逆に言えば潰れなければ無害な生き物
    だから生きてるカエルで「ネット」を作った 生きてるカエルで落下の衝撃を和らげるように、カエル達の「ネット」で防いでいたのだ
    そしてDISCを奪う事に成功したジョリーン だがホワイトスネイクも怒りの形相でジョリーンにトドメの拳を―――

    瞬間!! 宙に舞い上がった『DISC』を、[SPW]の足輪をつけた一羽のハトがキャッチする!!

    「すでに………来ていたわ……… 最先端の科学医療財団「スピードワゴン」の 受取人はなんと人間じゃあなかった…
     時間どおりに来ていた…… 蛙の雨のスキ間を縫うようにしてちゃんとこの中庭に…
    「サヴェジ・ガーデン」は鳩の名前 訓練された伝書鳩がしかるべき場所に「DISC」を運ぶ」

    神父もそのハトが飛び上がる姿に目を見開き…看守の落とした銃で鳩を撃ち落とそうとするが
    カエルの雨で全弾撃ちつくしており、鳩を撃ち落とす事ができない さらに騒ぎを聞きつけた看守たちも集まって来た
    これ以上この場で動くのは不可能 ジョリーンもただ一言 空を見上げ、「勝った」と呟く―――
    ホワイトスネイクも苦悶の表情を浮かべながらも、負け惜しみの言葉をジョリーンにはき捨てその場を離れるしかできないのだった

    ・・・だが、まだ終わりではない ホワイトスネイクの足には「糸」を絡ませており
    本体が近くにいる筈と見たジョリーンは、このチャンスにホワイトスネイクの「正体」を見きわめようとしていた
    だがジョリーンもラングとの闘い、看守の銃撃に毒カエルの雨で意識が限界、どうにか気力を振り絞るが・・・

    そしてホワイトスネイクが神父の元へと戻ろうとする、寸前 囚人たちもカエルの雨に声を上げて近くに集まっており
    とっさにその身を隠す神父 そこで自分の足に絡まっていた「糸」に気付く
    その糸を切り落とし、追跡の手を断ち切る神父 今はまだ、ホワイトスネイクの正体にたどり着くことはできなかった……

  • 410奇妙な粗筋書き24/07/30(火) 19:29:15

     何も変わりはしない………
    「承太郎のスタープラチナ」を奪ったのは ただの親友の仇を討つというわたしの感傷にすぎない…
     大切なのは「記憶」のDISCだ "それはわたしのもの"……
     全ては予定通り! 「天国」を探せるのは承太郎の「記憶」だけなのだ



    〇「ウェザー・リポート」-スタンド名:ウェザー・リポート 負傷
    〇「空条徐倫」-この非常事態のため、ドサクサに紛れて脱獄の罪は不問 -スタンド名:ストーンフリー 重症
    〇「ラング・ラングラー」-スタンド名:ジャンピン・ジャック・フラッシュ 重症
    〇「サヴェジ・ガーデン」-伝書鳩の名 SPW財団へDISC運搬完了

     To Be Continued
    ←―――――――――・・・


     スピードワゴン財団 空条承太郎の「スタープラチナ」のDISCゲット。
     しかし「記憶のDISC」を手に入れなくては 承太郎の心は戻らない。

  • 411二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 20:08:45

    伝書鳩はさすがに思い付かんわw
    6部だけに限った話じゃないけどやっぱ改めてSPW財団って有能よなあ

  • 412二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 21:24:35

    こういう組織は時が立つにつれて当初の理念を忘れ腐敗していくものなのに、ちゃんとスピードワゴンの理念が今でも続いているのはすごい

  • 413二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 22:21:36

    いろいろあるけど・・・ともかく承太郎の命だけは助かりそうで本当に良かった・・・

  • 414二次元好きの匿名さん24/07/31(水) 07:22:16

    >「かなり肝を冷やしたが 蛙に蛇<スネイク>が敗北するわけがない」

    カエルに殺されかけたヤツが言う事じゃない件

  • 415二次元好きの匿名さん24/07/31(水) 18:16:18

    この神父は4部キラみたいに長い付き合いになりそうだ

  • 416奇妙な粗筋書き24/07/31(水) 19:27:35

     第51話 エルメェスの過去

    *扉絵はジョリーン組3人の簡素プロフィール

    空条徐倫(19歳) スタンド名-「ストーン・フリー」
    父親・空条承太郎の「記憶」がホワイトスネイクに奪われたのをとり戻さなくてはならない。

    エルメェス・コステロ(21歳) スタンド名-「キッス」
    徐倫とはたちまち親友になった。 しかしエルメェスは常にだれにも頼らない事を強調する。

    フー・ファイターズ
    F・F(エフ・エフ) (元22歳) スタンド名-「フー・ファイターズ」
    「エートロ」という囚人の体を"のっとって"生活している、知性あるプランクトンのミュータント。

  • 417奇妙な粗筋書き24/07/31(水) 19:28:01

    今日は朝食の場面から幕を開けるジョリーンとF・F

    なんだがどうにも動きがどんくさく、F・Fの後ろからガンガン割り込まれてるようす

    これにはジョリーンも注意を促すのだが、F・Fはあくまでマイペース

    加えてF・Fの元々の人格、「エートロ」は囚人たちからも馬鹿にされてる扱いを受けていたことは感じ取りつつ

    であれば、自分から変わらなくてはいけない、との考えに基づいての行動なようで…


    「で 今までの「逆」をやってみよう! ……って思ったわけ

    「コーヒー」の逆ってさー何かな? コーヒーの反対」


    ・・・@


    「紅茶?」

    「そ! 紅茶! この「エートロの体」はコーヒーが飲みてーって思ってるからわざと紅茶を頼んでみる

     "あえて" わかる?ね? パンをやめてライスを食べる 塩じゃなくてソースをかける

     右じゃなくて左手でスプーン持って食う! 逆をやって自分を変えて行こうって思ってるわけ」


    話を変えて、F・Fには銃で撃たれた傷を治してもらったようだが

    傷口は塞がったものの痛いのはそのまんま、ジョリーンも何とかしてほしそうだけど

    あくまでF・Fは傷口をプランクトン詰めただけ、そっから先治すのはジョリーン自身の治癒力と返す

    飲み物決まったことでメインの献立に悩むF・F 豚肉<ポーク>の逆は何か聞いてみると、配膳係のおばちゃんが返す


    「ブタの逆はシャケだぜ ブタはゴロゴロした生活だがシャケは流れに逆らって川にのぼるッ!」

    「気に入った―――ッ!!」


    そんな事やってるうちにまた後ろから割り込まれ割り込まれ、これにはジョリーンも怒りの声が出ちゃうが

    これもF・Fのいう「逆」のひとつ 逆にどんどん割り込ませてあげてるのだ どんどん入ってー

    ガンガン割り込みさせてあげてると、割りこみ囚人たちの間で争い勃発 

    そのスキにジョリーンとF・Fは好きなもの選べるチャンス到来 快適スイスイ

  • 418奇妙な粗筋書き24/07/31(水) 19:28:25

    今日の食事の用意を終えたところで、ふとエルメェスの姿がここ最近見えない事に気付くジョリーン 
    2、3日は話してないのだがどうしたのか… そんなジョリーンの声に、F・Fはどこか難しい顔が浮かぶ…?
    エルメェスから何も聞いていないのか、とするF・Fの意味深な言葉にはジョリーンも食って掛かるが
    彼女に何かあったとかではなく、ジョリーンは確かエルメェスとほぼ同時にこの刑務所に入って来た、その時に聞いてるものかと…
    とはいえ刑務所入りしてから確かに色んな事があり過ぎた、彼女が話すわけはないか、とも考えるF・F

    「なんなんだよッ!!あたしはエルメェスはどこかって聞いてるだけだよッ!!」
    「順番に話そうとしてるだけ!! 立たないでよ!みんな見るからさー
    「エルメェス」はどーも"ワザと"この刑務所に入って来たみたいなんだ 計算して囚人になったんだよ」

    ここからの話はエルメェスの起こした事件に関して、自分の肉体「エートロ」の記憶を交えた推測だと前置きし…
    エルメェスには10歳年上の姉がいた 名前は『グロリア』 彼女の名前が新聞に載っていたのを見たとするF・F
    ただ、悪いのはグロリアじゃなく警察の方、だともして…話の本題に入る

    グロリアは20歳ごろ、スラム街にて小さな料理店を営んでいた
    明るくしっかりした意志を持った彼女は、エルメェスにとっては姉というより母に近い存在だったかもしれない
    ある日のこと、グロリアは夜遊びばかりのエルメェスに、いつもの小言がでちゃうが 
    エルメェスも小言にはウンザリ、店を手伝う気もさらさらなく うんざりげに家を飛び出すが―――

    その時だった、レストランの裏手にある廃墟のマンション近くで、人の呻き声が聞こえるのをグロリアが聞き取った…
    エルメェスはそれに気づかず街の方へと駆け出したが、グロリアはその声のする方に目をやると…

    一人の青年が、木の枝を咥えさせたおじさんの頭を踏みつけ、惨殺する光景を目の当たりにする……!!

    瞬間、おじさんを殺した男がこちらを見やるが グロリアは必死に声を押し殺す もちろん警察への通報もする気はない
    闇の中の事は闇の中にまかせればいい、それがこの街の掟…でなければ店など持てない、が…
    そこで青年が、夜道をかけるエルメェスの方を見ていたのにグロリアも気づく

  • 419奇妙な粗筋書き24/07/31(水) 19:29:10

    妹を守るため、グロリアは警察に通報せざるを得なかった そして運命を信じるしかなかったが

    その数週間後、グロリアはドブ川にて死体で発見されたという・・・

    彼女を殺した犯人の名は『スポーツ・マックス』 正確には彼が「殺させた」というべきか…

    警察も長年追ってる凶悪な男だったが、グロリア死亡により証人が消えた事で

    50以上の容疑があったにもかかわらず、脱税、障害しか罪に問えず、求刑はたったの五年で決着がついたという

    その後、エルメェスの方は父親が病死 レストランも家族もすべて失った―――


    「ちょっと待って エルメェスがこの刑務所に入ったのと その『お姉さんの事件』にどんな関係が?」

    「ピーンと来てよ!徐倫 スポーツ・マックスが服役しているのはここの男子監よ

     あと一年くらいで刑は終わるけど外に出ればヤツは超キレたギャング 常にボディガードがつく

     でもここでは無防備 この中が便利なのよ……エルメェスにとってはこの中が…」


    「 復 讐 ……… エルメェスは復讐が目的で ワザとここに入ったって言うの?」


    それで件のエルメェスはどこに…それにはF・Fも心当たりがある

    男子囚と女子囚が入れる場所はいくつかあり、朝食の前に立ち寄ることが許される場所 

    『礼拝堂』にて、エルメェスがスポーツ・マックスの姿を見つけたようだという…


    そして、エルメェスの方に視点を移し…柱のカゲに身を隠しながら、決意の眼差しが浮かぶ

    礼拝堂にて花を一輪手にするスポーツ・マックスを睨みつけ、そしてその背後から―――


    「おはようございます神父様 この花一本…

     いただいてもよろしいでしょうか? 最近何故か急に花が好きになりまして」


    だが礼拝堂にいた神父の姿に、エルメェスは踏み込むのを止めざるを得ない

    苦悶の表情が浮かびながらも、今日の所は見逃す事とする 本格的な復讐は彼が姉に何をしたかをしっかりと思い出させてから…


    ・・・だが、花を手にしたスポーツ・マックス その手には無数のウジ虫がうごめいている…!?


    <続く>

  • 420二次元好きの匿名さん24/07/31(水) 20:14:54

    そりゃ刑務所にいる時点でみんな事情はあるよな
    にしたってエルメェスの話は酷いけどさあ…

  • 421二次元好きの匿名さん24/07/31(水) 23:03:07

    >「ブタの逆はシャケだぜ ブタはゴロゴロした生活だがシャケは流れに逆らって川にのぼるッ!」

     「気に入った―――ッ!!」


    ここのF・Fかわいいw 今回エルメェス関係で陰鬱になりそうだから癒しだわー

  • 422二次元好きの匿名さん24/08/01(木) 07:24:07

    ちゃんとガワに性格引っ張られてるのを自分から変えようとしてるあたり,FFもしっかり考えておるわ

  • 423二次元好きの匿名さん24/08/01(木) 18:32:26

    保守

  • 424奇妙な粗筋書き24/08/01(木) 19:43:13

     たとえばサインペンに「シール」を貼ってみる するとサインペンは「2本」になる

     これがあたしの「能力」…名前は「キッス」

     シールをはがせばサインペンは元の一本に戻り……そして亀裂を入れて破壊する事ができる


     この性質を利用してやる…

     この「能力」はあたしが刑務所に来てから身に付いたものだが

     あたしはこの「能力」を天からの「啓示」と受け取る!


     スポーツ・マックス!おまえに思い出させろという「啓示」 

     おまえが人生の最後に考える事はあたしの姉グロリアの事だ!


    「キッス」は復讐の「許可証」<ライセンス>だと事を…



      第52話 蘇りし者



    姉を殺した男への復讐のため、エルメェスは彼の背後で慎重にその隙を伺う…

    その間の監視で、彼の行動パターンもおおよそ把握 どういうつもりかしらないが彼は毎朝礼拝堂にて

    旧刑務所の墓地を掃除したり、花を添えたりしてる所を見ていた

    またある日は一日中、工作室にて鳥やワニの「はく製」を作り始めたようだが…

    だが彼の趣味嗜好はどうでもいい、重要なのは彼がどこを「通る」かという所

    彼が一人になる時間と場所はどこか…一人きりで悲鳴を上げても誰も聞き取れない瞬間はいつか、を確実に把握するために……


    スポーツ・マックスの隙を伺い、彼を尾行するエルメェス そして同時に、彼女を尾行するジョリーンとF・Fの姿があった

    その姿から、復讐が目的で刑務所入りしたというジョリーンの推測は確かであることを認めざるを得ない


    「そして復讐をやめろなんて説得は誰にだってできやしない

     これはエルメェスの問題… でも彼女を殺人者にはしたくない… その点からだけは守ってやらなくては」

  • 425奇妙な粗筋書き24/08/01(木) 19:43:46

    とはいえ今日の所はスポーツ・マックスの監視は終わりな様子 
    二人が分かれ道でそれぞれ別方向に向かうのを確認すると、今日の所は二人も戻るが
    ・・・ジョリーンたちの尾行には、エルメェスも気づいており… 二人の背を、エルメェスは冷たく見やる…

    どうやらスポーツ・マックスのほうは、工作室入りのようだが・・・ 
    そこに壁の配管に貼られていた、一枚の写真に気付く その顔に覚えがあったか、目を見開き写真を手に取るが―――

    「思い出したようだな それでいいんだ それを待っていたんだグロリアの事を……
     あとはおまえが叫び声を上げるだけだ」
    「…… …… ハッ」

    瞬間!!スポーツ・マックスの体がいきなりパイプに挟み潰される!?
    実はグロリアの写真には、裏側に「シール」を貼っており、すでにパイプは二つに分かれていたのだ
    そしてパイプの中に押し込まれたスポーツ・マックスを冷たく見やるエルメェス…
    そのままスポーツ・マックスの体はパイプの中へとずり落ちていってしまう…!

    「やったぞ……ピッタリだ!! いや……刑務所内のパイプは人がくぐれるほど太くは作られていない
     だが棺桶としては…最適という意味で…ピッタリだ!!」
    「なんだこれはッ!おい…助けろ… てめえそこで何をやっている…?(ズル ズルリ)
     おい聞こえてんのか?スグにオレを外に出すんだ」

    「スポーツ・マックス……まだわからないのか…あたしが誰か?
     ……でもゆっくり考えろ グロリアもおまえにドブに捨てられた」

    スポーツ・マックスはヒビの入ったパイプ部分から這い上がろうとするが
    すでにパイプにはもう一枚「シール」に貼っていたエルメェス この棺桶の完成のために
    そしてもう一枚のシールをはがすと、その亀裂は完全に閉じられスポーツ・マックスの体はパイプの中に閉じ込められる!!

  • 426奇妙な粗筋書き24/08/01(木) 19:44:23

    さらにダメ押しにパイプの元栓を開き、パイプ内にドブ水を流し込むエルメェス!

    「きさまもドブの中だアッ―――――ッ 悲鳴を上げてみろォォォスポーツ・マックスッ!」


    だがこの水攻めに対し…パイプの中からはなにか、ぶつぶつと声が聞こえてくる…?

    「ぶつぶつ 闇の中から甦りし者 リンプ・ビスキット…… ぶつぶつ ぶつぶつ

     我と共に来たれ… ぶつぶつ 闇とともに喜びを分かち…ぶつ リンプ・ビスキ… ぶつぶつ ぶつ ぶつ


    ―――瞬間!!突然工作室の方で何かがハジケ飛ぶ!?

    どうやら小鳥のはく製が倒れたようだが、いや、さらに小瓶も吹っ飛び

    テーブルにこぼれた水の上を、何かが走り羽音とともにこちらに向かって来る…!?

    正体はわからないが"なにか"が来る!! とっさにエルメェスも、羽音からおおよその位置を掴めたか

    「透明の何か」を掴む事ができたが…その瞬間!エルメェスの小指がちぎれ、顔面に穴が三つ開けられる!?


    <続く>

  • 427二次元好きの匿名さん24/08/01(木) 20:16:23

    >「キッス」は復讐の「許可証」<ライセンス>だと事を…

    言い回しがかっこいい

  • 428二次元好きの匿名さん24/08/01(木) 21:44:09

    これは・・・スポーツマックスどういう能力?
    前回を見るになんか、体は死体っぽい感じはあったけどそれが関係してんのかなー

  • 429二次元好きの匿名さん24/08/02(金) 07:54:05

    シール貼ると二つになって、剥がすと破壊される。なんてめちゃくちゃ使い勝手悪そうな能力をなかなか使いこなしてるなーエルメェスも。

  • 430奇妙な粗筋書き24/08/02(金) 19:06:15

     第53話 未知なる力

    姉を殺した男『スポーツ・マックス』への復讐を仕掛けたエルメェスだが
    その最中、いきなり「見えない何か」からの攻撃を受ける 
    その何かの爪が顔面を切り裂き、目玉まで切り裂かれようとする―――寸前!『キッス』の攻撃でその見えない何かを振り払う!!
    だが離れた事で、透明の何かの位置を把握できないエルメェスは、この攻撃が「スタンド」によるものだと確信
    羽音がする事と、掴まれた感じは「鳥」のようだったが…… その瞬間 その「見えない何か」が エルメェスの頸動脈を引きずり出す…!!

    だが首筋が引きちぎられる寸前、シールで衣服を二つにし
    別れた衣服の中に「見えない何か」を捉える事に成功 『キッス』の拳をぶち込んで潰す!!
    その瞬間「見えない何か」から血が溢れ出ると共に、工作室にあった鳥のはく製がひとりでに引き裂かれる
    …エルメェスからは確認できないが、ひとまず今襲い掛かって来た存在は倒したようだが―――

    (ス……「スタンド能力」は………「スタンド能力」を引きつける…
     それとも偶然なのか?『スポーツ・マックス』……… 追ってたてめーが…すでに「スタンド使い」になってたとは…
     あのDISCでか……?ホワイトスネイクのDISCで   「DISC」……待てよ ちょっと待て……)

    そこでふと、エルメェスには一つの疑問が浮かぶ 
    『ホワイトスネイク』の「DISC」でスポーツ・マックスをスタンド使いにしたとするなら、その目的は何のために…?
    彼を狙ったのは自分の方、「刺客」とするためだけにスタンド使いにしたと考えるのは不自然と見ており
    何か別の目的…その『命令』を受けてるはず そしてその内容は埋め込まれた「DISC」に残っている
    それはホワイトスネイクの目的にもつながるはず 彼から「DISC」を奪う事ができればホワイトスネイクの正体にも繋がるかもしれない…!

  • 431奇妙な粗筋書き24/08/02(金) 19:06:46

    ツ・マックス 静かになったな! ぶっつぶれちまったのか……パイプの中で……

     それとも口の中からケツの穴までドブにまみれて溺れ死んだかッ!」


    パイプに蹴りをいれながらスポーツ・マックスへの罵声を浴びせるエルメェス

    だが次の瞬間…今度は工作室の机が突然、ひとりでにひっくり返り・・・ 車のおもちゃがずるずる引っ張られるのを目にする

    そのひっぱられる車の先を追うと…そこにはひっくり返って倒れた「ワニのはく製」があり…… 

    それに気づいた瞬間!車のおもちゃが何かに食いちぎられ!そして新たな「見えない何か」工作室の家具をまとめてブッ飛ばす!?


    (なんなんだッ!こいつは!!? なんだ!?また来るぞッ!! また生きてるのか…『スポーツ・マックス』…

     パイプの中でまだくたばってねェってことか…!?この見えない何かの「パワー」はッ!)

    「何かさっきよりでかいッ!」


    ここはエルメェスも逃げの一手 だが相手も早い、追いつかれる……寸前、エルメェスは大ジャンプ

    天井の鉄骨にしがみついてその攻撃を凌ぐが、「見えない何か」はスポーツ・マックスの閉じ込められたパイプに体当たり

    そこからこのスタンドの正体が、工作室にあった『ワニのはく製』によるものであることを確信する

    おそらく最初に襲い掛かったのは、「鳥のはく製」 なら動いているのは「死骸」、見えない死骸を操っているという事か…!?


    「エルメェス……?」「何してる?そこで」

    ―――そこに、通路の向こうからエルメェスに声をかける、ジョリーンとF・Fの姿が…!!



    「徐倫! F・F! こっちに来るなぁぁぁ―――ッ!!」



    エルメェスの叫び声も一足遅く、見えないワニにF・Fの足が食いちぎられてしまう!!


    <続く>

  • 432二次元好きの匿名さん24/08/02(金) 20:17:33

    4部の赤ちゃんとか今までも何人かいたけど、やっぱ改めて姿が透明って厄介だなあ…

  • 433二次元好きの匿名さん24/08/02(金) 21:53:57

    うわああFF…さすがにこれはアカンやろ…死にそうまではいかんだろうけど、エートロの体はもうダメかもしれんな…
    極端な話、FFはプランクトンと母体さえ残ってれば活動できそうだし、やられそうなところでたどり着いたのが、別の肉体に容易にうつれるしたい安置所とか……
    いやこれは敵の透明ゾンビも数増えるしアカンかなー…でもそれくらいでないとFFまじで死にそうなのが怖い

  • 434二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 07:59:09

    ワニ相手だと糸で見えない相手へのセンサー兼ねた移動封じとかムズそうだな
    こういうのは血とかで色付けして居場所を把握するのが定番だと思うがはてさて

  • 435奇妙な粗筋書き24/08/03(土) 19:17:50

     第54話 見えない死骸 (本日巻頭カラー)

    「NOォォォオオオオーッ」
    目の前でその足を食いちぎられたF・Fの姿に、悲鳴を上げるエルメェス
    同時にジョリーンにも、敵は「見えない死骸」であることを伝えると
    それを証明するかのように、その見えないワニが引きちぎられたF・Fの足をむさぼり食う…!!

    エルメェスも早くジョリーンに逃げるよう言うが…脚を食いきって見えないワニがげっぷひとつ
    だが当然それで満足はしない、続けてジョリーンに狙いを定める見えないワニ…!
    しかしジョリーンもそれに対抗するべく、血だまりをぶちまける事で見えないワニに色を付け視認化に成功!
    襲い掛かるワニの顔面にストーン・フリーのオラオララッシュで迎え撃とうとするが―――ジョリーンの顔面が横からブッ叩かれる!?

    ジョリーンの顔面の跡からおそらく放ったのはしっぽの一撃、そのまま勢いよく吹き飛ばされ、血の色も振り払われてしまう
    ここはジョリーンも、見えないワニの位置を把握すべく「糸」を廊下に張り巡らせることで結界を作る

    「エルメェースッ!こいつの本体は『スポーツ・マックス』というヤクザと考えていいんだな!?」

    …ジョリーンもエルメェスの姉の話は聞いた、事件の概要も新聞で読んで知った
    エルメェスも僅かに表情を強張らせながらも…何も言わずそれを肯定する
    …ひとまずここは脱出が先決、スポーツ・マックス本体はパイプの中に閉じ込めており
    これが彼のスタンドなら、ドブの中で溺れ死ぬまでの力 それまで凌げばこちらの勝ちだが…

    しかし廊下内に張り巡らされた糸の結界は、反応を示す様子がない 
    今のワニはどこに行ったのか、動きがあればその位置がわかるはずなのに―――

  • 436奇妙な粗筋書き24/08/03(土) 19:18:14

    [ガリッ] 瞬間、ジョリーンの背後の「壁」から音がし…あたたかい吐息がジョリーンの首筋を撫で 

    ワニの牙がジョリーンの肩に食らいつく……!!

    (しまった………『見えない死骸』には……う…上も下も………床も壁も関係ない)


    肩から食いちぎられ、ぶん回されるジョリーン 倒れたジョリーンにとどめを刺そうと見えないワニが近づこうとする

    それを止めようとエルメェスもワニの敵はあたしだと叫び声を上げるが……それを否定するのは、F・Fの声


    「違うぞエルメェス この野郎は……あたしの左脚を食いやがった……

     胃袋の中か?あたしの脚は… こいつはあたしの敵だ」


    怒りの険しい形相を浮かべながら、ジョリーンの前を自分の腕で遮るF・F

    ジョリーンもエルメェスもやめろと声を上げるが、その瞬間F・Fの腕が見えないワニに食いつかれる…!!


    「そう……食いつかれる…… それしかやらねーもんなこいつのする事は

     ちくしょォ……だがこれでOK! これでこいつの口の中に入れた」


    ―――食いつかれた瞬間!!F・Fは自分の手を拳銃に変化させてF・F弾を乱射!!ワニの口の中を穴だらけにする!!

    その攻撃で仕留める事ができたか、工作室にあったワニのはく製は顔面が裂けるのであった

    ひとまずこれでワニとの闘いは決着、食いちぎられた部分はちゃんと再生できるかF・Fも不安そうな声が出ちゃうが

    ……だがそこでエルメェスが気づく スポーツ・マックスが閉じ込めたパイプが、ワニの一撃ではずれ

    スポーツ・マックスの物と思われる血の手形が、パイプの出口にこびりついていた…!!


    <続く>

  • 437二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 19:43:13

    いちおう女の子なのにみんなして覚悟ガンギマリやなあw

  • 438二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 19:48:04

    F・Fめっちゃ活躍してるやん
    エートロの体になってからは割とアホの子感もあったけどやっぱり戦うときはかっこいいな

  • 439二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 06:13:39

    六部は刑務所の内部事情みたいなのも描写してくれるのがいいな
    職業訓練的なものはやってるのは聞いたことあるけど、こんな趣味的な空間(工作室を個人使用)も提供してくれるのは思いもせんかったし
    流石に実際の刑務所はワニの剥製なんて作れるほど本格的なもんじゃないだろうけどw

  • 440二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 17:33:33

    ある意味初代への原点回帰だな、ゾンビバトル

  • 441奇妙な粗筋書き24/08/04(日) 19:10:32

     第55話 人間じゃあない?

    パイプの中から辛うじて、脱出したスポーツ・マックス 
    体中に滴り落ちるドブ水が足跡になって残り、ドブ水交じりの呻き声が漏れ出る

    「ぐ………ぼ ご… ゴブ…く… くそ…ノドの奥が……ベトベトだぜ……
     何か飲みてえ うがいを…してえ…… ノドが……乾いてしょうがねぇぜ………」
    しかしどこか様子がおかしいスポーツ・マックス 溺れかけた所を脱出したため意識が混濁しているのだろうか…?
    あやふやな意識の中、自分が何をしていたんだっけかを、少しずつ思い出す
    自分の目的は『ホワイトスネイク』に命じられ「死体」を探す事… 
    この刑務所の何処かに眠っているという「死体」…自分の能力、リンプ・ビスキットならそれができると……
    とはいえその前に、少し一服して小休止したいところ 
    ちょうど目の前にビッチで名の知れたイイ女もいるんで引っかけてこよう
    ビッチちゃん(仮)に耳元で声をかけ、肩に手を寄せるが… 
    次の瞬間ビッチちゃんはスポーツ・マックスの声掛けを無視し、別の男にいきなり蹴りを入れる!

    「てめーあたしに気安く触ってんじゃあねえ~~~ 今触ったろ!先にカネみせなッ!」
    「何? この野郎金も払わねーで今おまえに触ったのか?」

    ビッチちゃんの怒りの声に、スポーツ・マックスも協力してその男に蹴りをブチ込む!
    ・・・だが、その蹴りにふっ飛ばされた男の姿に、ビッチちゃんはどこか不審そうに周りを見渡す…?

    ジョリーンたちに視点を戻し、破壊されたパイプに血の手形があるのに気づくジョリーン一行
    エルメェスもパイプの中をのぞいてみるが、中は暗くて明り無しでは伺えず…ひとまず敵の正体に関してF・Fが問う
    先ほど襲って来たのは、要するに『ワニの幽霊』みたいなものなのか…?

    「……いや………違うと思う…『凶暴すぎる』……幽霊じゃあなくて「見えない死骸」なんだ」
    簡単に言えば透明なゾンビを創り出す力、という所だろうか… 
    加えてエルメェスはジョリーンにも、敵が何か、承太郎の盗まれた「記憶」に関係がある動きが見える事を伝える
    おそらくは何かを探している…そしてそれはヤツの[DISC]を読めば分かるが肝心のスポーツ・マックスは何処に…

  • 442奇妙な粗筋書き24/08/04(日) 19:11:45

    パイプを脱出したスポーツ・マックスの方に視点を戻し
    ビッチちゃんに手を出した男は、何やらひとりでにユラユラした動きで、首筋を引っ張られていたが…
    その後ろで彼を引っ張る『透明の』スポーツ・マックスの姿にはビッチちゃんも気づいてはおらず
    スポーツ・マックスがその体をまさぐって金をぶんどろうと服も脱がせ 
    これにはビッチちゃんも"ここでヤるの?"と困惑気味な声が出ちゃうが…すると注射と薬のような物が男の懐から取り出され・・・

    「これはオレがもらう いい物を持ってたな」
    スポーツ・マックスがその注射を手にし、何もない空中にその薬品が血管を走る光景に、ビッチちゃんもその目を見開く…!
    そして同時に、スポーツ・マックスの注射の跡から、突然血液とは別のドロドロの水が一気に溢れ出す!!

    「なんだ…これは!!?なんだこの液体は…!? オ…オレの皮膚から… 薬じゃねえッ!
     う…こ…この臭いは…この液体の臭いは!!ドブの臭いだッ! オレの体はッ!
     このオレの体からあふれ出てくるこの液体の臭いは…!! くそっ…まさかッ!オレは!?」

    何もない空中からヤクとドブが溢れ出す光景に、ビッチちゃんも悲鳴を上げて逃げ出そうと
    背を向けた瞬間、スポーツ・マックスは彼女の脳天に食らいつき、その脳髄をむさぼり食う…!!

    「オレはッ!何か飲みたかったんじゃあねえッ!……食らいたかったんだ!!………食ってこの渇きをッいやしたかったんだッ!
     脳ミソをッ……!! お…思い出した…… オレはパイプの中で溺れ死んだんだ……スデにッ!
     くそッ!あいつのせいだッ!グロリア・コステロの妹ッ!!このオレに対してッ! よくもッ! うう…ううあよくもッ!」
    ビッチちゃんの返り血にまみれながら、ドブ水交じりの怨嗟の呻き声が溢れ出る―――!

  • 443奇妙な粗筋書き24/08/04(日) 19:11:57

    工作室を出たジョリーンとエルメェスは、刑務所墓地で倒れる犠牲者、ビッチちゃんの姿を見つける

    やはりスポーツ・マックスは脱出し、同時に自分の力で自身を『見えないゾンビ』化していることを確信する

    だが人の歯で、人の頭蓋骨を破壊するなんてできるのか…ジョリーンも戦慄が浮かぶ


    「もう人間じゃあない 知能も…道徳も だがヤツのDISCは今のヤツとともにあるのは間違いない」

    ―――だが次の瞬間!鉄格子がひとりでに閉められる!? いや、透明のスポーツ・マックスが二人を閉じ込めたのだ!!


    「離れるなッ!エルメェスッ!! 閉じ込められたぞッ!!知能はあるッ!人間と同じッ!」


    <続く>

  • 444二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 20:11:02

    ジョリーンもエルメェスも無事で終わってほしいけどどうなることやら…

  • 445二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 20:24:15

    いわゆる一般的なゾンビみたいに「噛まれると感染してゾンビ仲間になる」訳ではないのは、多少は付け入るスキではあろうか
    それ差し引いても透明なゾンビなんてのがエグ過ぎる相手だが

  • 446二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 06:17:39

    姉を殺された復讐と自分を殺された復讐とのぶつかりあいか…

  • 447二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 08:31:05

    スポーツマックス、これ普通にエルメェスの手口で死んでたら、逆にそれ証拠に刑務所に殺されそうだったと思うし
    透明なゾンビになって復活したのはエルメェス的にも正解だったかもしんない

  • 448奇妙な粗筋書き24/08/05(月) 19:39:14

     第56話 エルメェスの覚悟

    刑務所墓地にて、スポーツ・マックスに閉じ込められるジョリーンとエルメェス
    ここは前回のワニとの反省から、糸の結界を立体状に張り巡らせることで、上からの攻撃にも対応させる
    ―――瞬間、糸の結界が反応!ジョリーンは即座に対応し蹴りをブチ込む!! 
    その一撃は腕をへし折るが……敵は折れた腕でそのままジョリーンの蹴り足を掴む!?

    「お……折れた腕で……… そうだ…コイツは「死体」だった…」
    そして敵の拳がジョリーンに襲い掛かるが ジョリーンもストーン・フリーの糸を伸ばして
    透明の死体を絡めとらせることで、その存在を形作らせることで位置を捉え そこにオラオララッシュをブチ込む!!

    ―――だがその攻撃で裂かれたのは、墓地に倒れていたビッチちゃんの体 捉えたそいつはスポーツ・マックスではない…!!
    スポーツ・マックス自身は"死んだ女の死体をおとりで動かしていた"のだ! 

    とっさにガードするも、吹き飛ばされるジョリーン 
    ここはエルメェスが前に出るがすでにスポーツ・マックスはその場から消えており、エルメェスの攻撃では捉える事ができない
    ここはジョリーンも再び、糸の結界を貼って対応しようとするが…エルメェスがそれを止める

    「や…やめろ徐倫! もう動くんじゃあないッ!ヤツはあんたの敵じゃあないッ!
     スポーツ・マックスはあたし個人の問題なんだ!じっとしてろッ!!」
    「違うぞ……エルメェス 復讐だとか……自分ひとりの問題だなんて もうそんな事を言っている次元ではないぞ…
     いや 次元というよりあたしたちには何かを考える時間も余裕もすでに無い
     見ろ あたしたちは…とっくの前からヤツに追いつめられてしまっていたんだ…」

    ・・・ジョリーンの言葉に、辺りを見渡すと……掘り起こされた墓から、土を舞い上がらせ
    『透明のゾンビ』がいくつも起き上がってくる……!!

  • 449奇妙な粗筋書き24/08/05(月) 19:39:53

    すでにスポーツ・マックスの力は墓地の死体にも及んでおり、もはやどこに何体動いているかもわからない

    ここはこれ以上、この場で闘うのは得策ではない 復讐やホワイトスネイクの目的はここを生き延びてからでないと…

    ・・・だがエルメェスは、自ら透明のゾンビたちが起き上がって来る墓へと足を向ける…!?


    「「復讐」… 重要なのはそれだぜ…徐倫 今…ここで重要なのは…

     ここのどこかに潜んでいるスポーツ・マックス… ヤツにとってもそれは重要な言葉のはず

     ヤツはパイプの中であたしに溺れさせられた恨みを晴らしたいと…「復讐」の気持ちで今…いっぱいのはず

     あいつはこのあたしを……自分で直接殺したいと考えている…

     今このあたしを噛み殺し 自分の口の中を血でいっぱいにしたいと思っているッ!

     このあたしに自分の牙でとどめを刺しにくるのは必ずヤツ自身だッ!」


    何も知らない奴は「復讐」なんかしても姉が戻るわけではないという者もいるだろう 許すことが大切という者もいるだろう

    だが自分は、肉親をドブに捨てられたことをムリヤリに忘れて生きるのは無理だとする

    そう語りながら、決意の表情が浮かぶエルメェスの姿に…ジョリーンはエルメェスの覚悟の正体に気付く


    「ま…まさかあんた!ヤツと「相討ち」を!」

    「「復讐」とは自分の運命への決着をつけるためにあるッ!」


    ―――そこに糸の結界が反応、何本か引きちぎられる 

    その勢いから透明のゾンビが5~7体はエルメェスに迫っていると見るジョリーン

    だがそれを目の前にしても、エルメェスは引き下がることはしない

    そしてエルメェス目の前の最期の一本が切られると共に、エルメェスの腕が透明ゾンビに食いちぎられる…!!


    <続く>

  • 450二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 20:48:04

    >「「復讐」とは自分の運命への決着をつけるためにあるッ!」

    エルメェスまじで男前すぎる

  • 451二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 21:20:02

    エルメェスほんまいいキャラしてるから死んでほしくないな…

  • 452二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 22:13:25

    ジョジョってわりと今回に限らず、「復讐」に関しては書き方が肯定的だよね
    そこに関してはどうこう言わんけど、少年誌としては珍しい気がする
    こういうのはなんやかんやで復讐を捨てて、新しい生き方を目指すほうが多いと思うし

  • 453二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 07:28:54

    スタンドって初期のころは「幽波紋」て呼ばれて波紋の一種だったよな
    今はもう完全にスタンドって一つの能力になってるけど、波紋の力が残っていればこのゾンビたちにも対抗できただろうかなー 惜しいとこ

  • 454二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 18:27:52

    透明ゾンビふつーに強いなあ

  • 455奇妙な粗筋書き24/08/06(火) 19:15:05

    第57話 決着

    (ど…どこからだ…!? …だが必ず…来るはずだ… このあたしのとどめを刺しに…ヤツは)

    体中を見えないゾンビにつかまれ、いたるところを食いちぎられるエルメェス
    その攻撃にさらされながら、スポーツ・マックスの攻撃の瞬間を必死で耐えて待つが
    もはやエルメェスも限界が近い、意識が遠のいていく―――瞬間!エルメェスの脳天が食いつかれる!
    この一撃こそスポーツ・マックスの本命の一撃!そしてその牙がエルメェスの脳天を食いちぎる…!!

    だがエルメェスもこの攻撃には対応済み 
    すでに「シール」を頭に貼り、それで頭部を二つに増やすことで致命傷を防いでいたのだ
    そして今の一撃で敵の位置を確信、キッスでの反撃をブチ込もうとするが 
    その攻撃は命中することなくすり抜ける!? そこにスポーツ・マックスの胴体があるはずなのに…!!

    「ク……"やるだろう"とよォォ… 思ってたぜ…… 頭を砕こうとした瞬間…オレに対して…最後のあがきをやるだろうと よォォォォ」

    スポーツ・マックスもエルメェスの手口は予想済み
    その攻撃を回避するために、スポーツ・マックスは自分の頭を外して右手に持つことで、自分の位置を把握されることを防いでいたのだ
    …そう言い放つスポーツ・マックスだが、透明のゾンビの声はエルメェスに聞こえていない様子で…
    そんなエルメェスにスポーツ・マックスはさらに続ける 悪いのはエルメェスの姉貴だと
    あの通報のせいで自分はこんな刑務所に入れられ、こんな目に逢わされた…自分の気分は決して晴れない…

    「いいか……これからてめーの脳ミソを"すすり"食ってよォォォォォ―――――~~~~~~
     その開いた頭蓋骨にてめーの腹の中のクソをかわりにつめこんでやったとしても オレの気分は晴れる事はねェェェェェェェ」

    ―――そしてエルメェス頭部のシールをはがされ、二つに別れた頭部が一つに戻った強烈な衝撃がエルメェスを襲う!
    倒れ込んだエルメェスに、今度こそスポーツ・マックス、トドメの一撃が食いつかれようと…
    その瞬間!スポーツ・マックスの胸が、ひとりでに引き裂かれる!?

  • 456奇妙な粗筋書き24/08/06(火) 19:15:55

    「! エルメェスが… エルメェスが"待っていたのは"……!! この瞬間…だ……
     ヤツがエルメェスの「シール」をはがして本物の頭部に嚙みつこうとするこの瞬間!!
     シールをはがせばエルメェスの頭部にダメージはあるが2つのものは元に戻る
     …スポーツ・マックスがさっき噛みついて飲み込んだものも………」

    そう、スポーツ・マックスの胸を突き破り飛び出したのは、シールによって別れた頭部の一部
    これによって透明のスポーツ・マックスの位置は完全に捉える! 

    「狙うのはその上方! 顔面のッ!!! 正中線上ッ!!!」
    そしてエルメェスの放つ全力の蹴りが、スポーツ・マックスの顔面に叩き付けられる!!

    「いいか…この蹴りはグロリアのぶんだ…… 顔面のどこかの骨がへし折れたようだが
     それはグロリアがおまえの顔をへし折ったと思え…… そしてこれもグロリアのぶんだッ!」
    続けてその口の中に正拳突き!! フッ飛ばされ悶絶しながらも、透明のゾンビたちをけしかけるスポーツ・マックスだが―――

    「また隠れるつもりか?それはもうできない 今おまえに「シール」を貼って おまえの頭を2つにした」「!!」
    「これをはがせばおまえも元に戻る そして次のもグロリアのぶんだ 
     その次の次のも その次の次の次のも その次の次の次の… 次の!次も!
     グロリアのぶんだあああ―――――ッ これも!これも!これも!これも!これも!これも!これも!これも!」

    そして怒りのラッシュがスポーツ・マックスを滅多打ち!!
    ボコボコにぶちのめし、ダメ押しのシールの破壊効果でDISCが頭から弾かれ その体が消滅
    死者を操る効果が消えた事で、周囲の透明ゾンビたちも土に帰って行くのだった
    ・・・エルメェスの復讐に決着がつき、しばしその場に佇むエルメェス 
    すると不意に、エルメェスの瞳に、涙が溢れ出る…

    「なんか……急に涙が出て来た…… おもいっきりさ――― あんたのとこで泣きたいんだけれど……
     そんな時間…泣いてる余裕なんてないかもしれない」」
    「F・Fゥゥ―――――ッ どこにいるッ手当てをッ!急いでくれ―――ッ!!
     誰かッ!ここを開けてくれッ!誰か―――ッ」

  • 457奇妙な粗筋書き24/08/06(火) 19:16:16

    〇「スポーツ・マックス」―スタンド名、リンプ・ビスキット 消滅
    〇スポーツ・マックスのスタンドDISC、記憶DISC ゲット
    〇エルメェス・コステロ―F・Fの治療受けるが重症

    〇神父はスポーツ・マックスを何の目的に使っていたのか?
     また空条承太郎の記憶から何を得ようとしているのか?
     スポーツ・マックスのスタンドDISCを読めばわかるかもしれない

     To Be Continued
    ←―――――――――・・・

  • 458二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 19:58:39

    こういう言い方もアレだけど綺麗な復讐劇だったな
    エルメェスの情のあつさがいい味出してる

  • 459二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 22:12:16

    エルメェス生きててよかった…
    よくよく考えたら、エルメェス二回目の刑務所入りなのもあって
    看守やら囚人やらにかなりひどい目に会わされてたというのは想像にかたくないが
    それでもなお、姉の復讐のために戻ってくるとか男気に溢れすぎてるよこの子…

  • 460二次元好きの匿名さん24/08/07(水) 06:40:13

    ある意味ジョリーンと出会って救われたな、エルメェスは。
    ジョリーンとの出会いがきっかけででスタンド使いに目覚めたようなもんだし、そうでなかったらホワイトスネイクの手先にされてたと思うしなー。

  • 461二次元好きの匿名さん24/08/07(水) 17:50:50

    hosyu

  • 462奇妙な粗筋書き24/08/07(水) 19:18:52

    「受刑番号 FE40536 氏名――― 『空条徐倫』ッ!

     これで二度目だッ!おまえが問題を起こすのはッ!! 一回目は脱獄未遂!そして今回!」


    冒頭、ジョリーンは前回の刑務所墓地にて女性が変死していた場面に関して

    ジョリーンもその場に居合わせていたが、その件に関して何も語らず、反抗的な態度で返しており

    さらにはジョリーンのそばで続けざまに死亡事故、負傷事件が相次いで起こっている

    ジョリーンが問題児である事は疑いの余地もなく

    事態を重く見た刑務所は彼女に対し、規則による矯正プログラムが行われることとなる


    「一日一回の食事! 一日一回のシャワー以外ここでは何もないッ!

     労働の許可も!読書の許可も!電話の許可も!物を持つ許可も!歩く許可も!会話する許可もないッ!

     期間未定ッ! これよりこの『厳正懲罰隔離房』<ウルトラセキュリティハウスユニット>に収容するッ!」



      第58話 「骨」の記憶



    ジョリーンが叩き込まれたのは、窓すらない狭い独房 トイレも簡単な穴だけ

    置いてあった食事には大量の虫が巣くっており、思わずジョリーンも悲鳴を上げてしまう

    ・・・さらに牢の外では、女が新たに入ってきたことによる、不気味な喜びの声が聞こえてきていた

    ジョリーンが、牢のドアのぞき窓から外の様子を伺おうとすると…ドアに何かが投げつけられる!

    鉄格子ののぞき窓からジョリーンの顔に降りかかったのは、囚人の汚物…!! 

    それと共に囚人たちの不快な笑い声が響き渡る、ジョリーンも屈辱と嫌悪に表情を歪ませるが…


    「この場所であってはならないのは………『精神力』の消耗だ………

     くだらないストレス!それに伴う「体力」へのダメージ……!!

     …あたしはこの『ウルトラセキュリティハウスユニット』で!! 『やるべき目的』があるッ!

     必ずやり遂げてやる……そのためには…… くだらない消耗があってはならないッ!」

    (いや……逆にもっと強くなってやるッ!)

    決意の眼差しと共に、ジョリーンは虫の湧いたパンと水を、躊躇なく食らい自身の糧とする…!!

  • 463奇妙な粗筋書き24/08/07(水) 19:20:06

    ―――――(DISCの記憶)―――――

    ある日の礼拝堂、『ホワイトスネイク』がスポーツ・マックスにむけ語り掛ける
    地球上では『海と陸地』の割合が7:3と決まっているように、生物の魂の数も決まっているのだという
    …急にそんな話を振られ、スポーツ・マックスもどこか目を丸くするが、ホワイトスネイクも大切な事だとして話を続ける

    〔つまりこの地球で人間の人口は増えれば増えるほど その分だけ他の生物が絶滅していると考えて差し支えなく……
     魂全体の数は影響なく一定ということらしい…… だがその「魂」を
     "たったひとりの人間が" 「何個」も 「何万個」も 『所有できる方法』があるとしたなら……
     その人間は"何を見る"と思う? その人間の先にはどんな事が起こる?〕

    ……とはいえスポーツ・マックスも、いきなりのそんな話に見当もつかないと返しつつ
    ホワイトスネイクは彼にひとつ、試したい事があるとして、ひとつの「骨」を取り出す
    彼の能力でこの「骨」に魂を呼び戻してほしい、との事だが…… その骨はエジプトで散った『DIOの骨』…!
    とはいえそのあたりの真実は彼には関係のない事としておくが… 
    ただ骨ひとつで蘇らせる事ができるのか、とスポーツ・マックスも疑問の声が出てしまう

    〔いいか…わたしは試してほしいと言っているのだ 
    「彼」の骨はこれだけだし他の部分は塵となってもうこの世には存在していない だがやるのだスポーツ・マックス
     もしできなければ……いいな… わたしが君に与えた『才能』は返してもらう〕
    「わ…わかってますって………でももう……やったんスけどすでに」

    スポーツ・マックスもそう返すと共に…気づけばいつの間にか、ホワイトスネイクの手から骨が消え、その手が抉れている!?

  • 464奇妙な粗筋書き24/08/07(水) 19:20:39

    …突然のその傷に、柱のカゲから姿を見せたホワイトスネイク本体…神父の姿にスポーツ・マックスも困惑が浮かぶが

    ホワイトスネイクはスポーツ・マックスの胸倉をつかみ上げ、消えた骨はどこへ行ったかと声を荒げて問いただすが、スポーツ・マックス自身も知りようがない

    ただどこか近くに動いていることは感じとる 二人も骨の行方を探そうとするが…それをホワイトスネイクが止める

    この骨の動きは、「彼」の言っていた「天国へ行く力」が確かに存在する事を確信し、ここは「骨」の動きにまかせる事とする

    追跡こそするが、その動きを観察し そして同時に『承太郎の記憶』と照らし合わせる事で、真実を突き止める事とする

    …そして件の「骨」は、懲罰房にその気配がある事を感じとる 誰かが拾ったのかもしれない・・・


    ―――――(DISCの記憶)―――――


    ―――スポーツ・マックスの記憶DISCの再生を終えたエンポリオ 

    その場にはF・Fも同席しており…もちろんこれはジョリーンも確認済み

    つまりジョリーンは、この「骨」を探すためにわざと罰を利用して「懲罰房」入りしたのだ…!

    だが正直な所F・Fもこれは無謀すぎると苦々しい表情が浮かぶ


    ホワイトスネイクの方もスポーツ・マックスの記憶を奪われた以上、全力でジョリーンを始末しにかかるだろう

    ジョリーン一人ではとうてい生き残れない・・・ エンポリオに何とかして助けてほしいと願うが

    …エンポリオも何とかしたいが、ウェザー・リポートもまだ入院中 いや、退院しててもそこまでたどり着けないだろう…

    ・・・するとF・Fは、屋敷幽霊のピアノにもたれる、もう一人の方をチラリと見やるが……


    「彼に期待しちゃだめだ アナスイは協力しない」

    「『彼』?」(男囚か!?………こいつ…!!)


    どこか女性的な印象を思わせるその人物、アナスイの姿にF・Fもどこか目を丸くした様子が浮かぶのだった


    <続く>

  • 465二次元好きの匿名さん24/08/07(水) 20:02:59

    なんつーか刑務所生活のイメージするとこってこんな具合だったから(懲罰房のシーン)
    ある意味意外とふつーに生活してるノーマルの牢生活のが新鮮味があった不具合

  • 466二次元好きの匿名さん24/08/07(水) 20:16:11

    ジョリーンのメンタル強すぎるやろw

  • 467二次元好きの匿名さん24/08/07(水) 20:52:13

    てか>>205読み返したらアナスイっぽいキャラ女だったんだが…

    また荒木間違いしたのか?

  • 468二次元好きの匿名さん24/08/07(水) 21:36:05

    むしろ今までさんざん騒ぎを起こして独房入りせんかったのが不思議なくらいやろ、と思わんでもないw
    刑務所側から見たらだいたい囚人の死亡事件で顔出してる超絶問題児にしか見えんぞ、ジョリーン

  • 469二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 06:18:38

    いよいよエンポリオ組のもう一人が参戦か
    ウェザーの相方として合わせるなら地震を起こす能力とかになるかなー

  • 470二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 17:04:05

    保守

  • 471二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 17:11:36

    >>467

    矛盾なくさせるなら「性別を切り替えられる」能力とかじゃね?

    それがどう使えるかはさっぱりわからんがスタンド能力はだいたい斜め上な解釈あるしw

  • 472奇妙な粗筋書き24/08/08(木) 19:18:52

     第59話 殺人鬼、起つ!

    グリーン・ドルフィン刑務所の一角『ウルトラセキュリティハウスユニット』は
    女子監から520m離れた所に位置する隔離施設 牢は全て完全個室となっており
    収監されているのは高齢者や心身に障害のあるもの、そして犯罪者たちにさえなじめない者たちである
    例えば子供を殺したもの、暴動や脱獄の恐れがあるもの、凶暴すぎるもの、そして更生の意思が全く見られないもの…

    エンポリオもその隔離施設には入った事はなく、もちろん抜け道もない ジョリーンを守ることもできない
    自分たちにできるのは、ジョリーンの無事を祈ることだけだが…

    「あたしは守ってほしいとは頼んでない… このあたしを「懲罰房棟」へひそかに連れてってくれるだけでいいんだ
     なあ…あんた… あんたはどうなんだ? 「スタンド使い」……なんだろ? "生まれついて"の「能力」なのか?」

    F・Fは部屋にいたもう一人、アナスイに声をかけるが…それに対しアナスイは無視し取り合わない
    エンポリオもアナスイはダメだとそれを止める、彼は絶対に協力しない、そういう性格ではないというが…

    「第一……… つまり…その ねえ……聞いたことない?『アナスイ』って名前……… 彼は殺人鬼なんだ」

    エンポリオの言葉と共に、音楽室の本を広げるアナスイの背から強烈なプレッシャーが走る…
    それと同時にアナスイのプロフィールに関して解説 彼に関してはTV、新聞でも報道された有名な人物
    彼は子供の頃から一つの癖を持っている なんでも『分解したくなる』症候群とも言うべきもの
    おもちゃや電話、時計、あらゆるものを分解する 「分解」"しなくてはいられない"性癖なのだと…
    10歳の頃には近所のポルシェをも分解したそうで…そしてその異常さが明確に牙をむいたのは21歳の時
    付き合っていたガールフレンドの家に遊びに行った際、その彼女は部屋で別の男性と抱き合っていた
    それを見たアナスイは、その場で二人をバラバラに『分解』したのだという…!!

  • 473奇妙な粗筋書き24/08/08(木) 19:19:30

    「精神鑑定はなんと正常 それで彼はこの『水族館』にいる
    『ウェザー・リポート』が彼をおさえつけていなければアナスイはこの刑務所で何をするかわからない
     そーゆーヤツなんだ…だからあきらめて……」

    ・・・とはいえ、F・Fも一人でジョリーンの所まで行く事はできない
    彼の援護は絶対に必要だが…同時に、彼と対峙するF・Fには一つの奇妙な感覚を覚える

    (頼んでだめならこいつを力ずくでねじふせるとして……
    『フー・ファイターズ弾』でこいつを部下としてあたしに従わせるとして… でもこいつに………
     なぜか一発目が命中するというイメージが思い浮かばない…… どこを狙っていいのかわからない……
     こいつを殺す気で行かないと…… あたしはこいつを…従わせる事ができない…
     ―――その感覚――――― だが"やるしかない" あたしは"そのためにここに来た"!)

    そしてF・Fが指を上げ、、アナスイの背中にFF弾を撃ちこもうと―――した、瞬間
    「いいよ OKだ………守りに行ってやる 空条徐倫を……」 振り返り、はっきりとそう協力を申し出るアナスイ
    これにはF・Fも目を丸くし、エンポリオも思わず驚愕の声が出る 何を企んでいるとアナスイを引き止めようとするが…

    「たくらんでいる…? 今の言葉通りだ…彼女を全力で守ってやる
     気に入ったんだよ 彼女を始めて見た時から何もかもな
     父親のためにわざわざ「懲罰房」まで行ったという 今回のその覚悟がさらに気に入った

     彼女を守り切ったなら… オレは彼女と結婚する

     それが条件だ…いいな…!F・Fだっけ?おまえ何でもするといったよな
     祝福しろ 結婚にはそれが必要だ」

    「………   え? 何をするって今あいつ徐倫と「何を」するって言った?」
    これにはいろんな意味で、F・Fも目が点になっちゃう 

  • 474奇妙な粗筋書き24/08/08(木) 19:20:03

    ―――するとアナスイ、自らのスタンドを展開しドアの方へ全力ダッシュ!! そのドアに蹴りの一撃!!
    ・・・蹴りの一撃を浴びせただけで、アナスイの動きは終わったかのように背を向ける その姿に困惑するF・F
    そしてその蹴り音を聞きつけた看守たちが、完全武装で駆けつけるが 
    ドアに近付きカードキーを差し込んだ瞬間! アナスイの放った蹴りのエネルギーが放たれ、看守たちをまとめて吹き飛ばす!!

    「祝福しろ」 看守たちをぶちのめし、アナスイはその言葉と共に決めポーズを取るのであった


     ナルシソ・アナスイ
    〇身長――――178cm
    〇囚人番号――MA28050
    〇罪状――――殺人
    〇刑期――――12年
    〇スタンド名―『ダイバー・ダウン』
    〇能力――――スタンドの『スピード』と『パワー』を物体の中へ先行させ、こもらせる。
     ――――――そして、解き放つ!

  • 475二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 19:33:04

    ジョリーンと結婚って何がどうなってそうなったんだろうw

  • 476二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 20:34:56

    急にノリがレディコミになったぞw

  • 477二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 22:25:35

    というか前回のアナスイはまだ顔つきが女性的だったのに今回は思いっきりましぶな男になってる件

  • 478二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 07:30:59

    ダイバーダウン、ようするに北斗神拳か
    ここにきてかなり正統派な近距離パワー型がでてきたな どれもこれも変則的だったからある意味新鮮

  • 479二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 12:32:58

    >>475

    気に入ったのは分かるけど結婚までぶっ飛ぶのはマジで意味分からんなw

  • 480奇妙な粗筋書き24/08/09(金) 19:08:25

     第60話 ファイトクラブ

    懲罰房の独房にて、ベッドに横になりながら虫がたかるキノコを見やるジョリーン
    どうやらベッドの隙間から生えていたキノコを虫たちにやって、毒の有無を確認していた様子
    虫たちの無事を確認すると、そのキノコを食べて飢えをしのぐジョリーン…

    「よーしシャワーの時間だ 起きろッ!FE40536!」

    そこへ牢の外から看守の叫び声が聞こえると共に、ドアが勢いよく開かれると
    強烈な光が部屋中を照らし、ジョリーンの目にその光が突き刺さる!!
    思わずその光に、ベッドの影に転がり落ちるジョリーン そんな姿に看守たちの嘲りの笑い声が響く
    …強烈な光に怯みながらも、ジョリーンの指からは一本の糸が伸びており
    懲罰房のどこかにあるという「骨」を探すため、密かにその糸で懲罰房を探索していた
    「骨」の正体はまだわからないが、それを手に入れる事ができればホワイトスネイクも現れる
    そしてヤツが持っている、父の奪われた『記憶DISC』を取り戻す、というのがジョリーンの考えであった

    どうにか光に目が慣れ、立ち上がるジョリーンだが そこへシャワーと称した強烈な放水がジョリーンを襲う!
    ジョリーンの全身に激しい放水を浴びせながら、看守の二人はニヤケ顔で世間話
    どうやらほかの房も同じようにやっているようで、懲罰房の廊下はすっかり一面水浸しになっていた様子

    しかし放水を止めようとした際、看守の相方に水しぶきがかかってしまう
    放水担当の看守も詫びるが、水かけられた相方も愚痴交じりに、放水担当の肩を軽く小突く
    これには放水担当もあやまったじゃん、と返しながら胸をドスっとはたき返し、相方も反撃
    そんな事をやってるうちに…いつの間にか、二人の小突きあいは本気の殴り合いにまでなってきている…!?

  • 481奇妙な粗筋書き24/08/09(金) 19:08:53

    その異変にジョリーンも気づくと、放水担当も詫びながらケンカは止めようぜ、と相方をなだめるが
    ―――次の瞬間!その拳が相方の顔面を思いっきり殴り抜けるッ!? 

    返り血がジョリーンの元まで降りかかるほどの強烈な一撃
    さらに放水担当の拳からは、強烈すぎる自分の力に指の皮が裂け、骨が丸見えになっている…!?

    「いいパンチしてるぜッ!この野郎ッ!」「かかってきやがれッ!」
    ("こいつらはいったい"ッ! なんなんだッ! ま…まさかッ…)

    相方もそのパンチを食らい、口端が裂けながらも血走った狂気の眼差しをらんらんと輝かせる
    そしてお互い構えを取ると…対峙する両者の間には、もう一つの異変が起こっていた
    その目からは対峙する相手の服の上から、その体の内部…筋肉が、相手の最も「優れた部分」が分かるようになっていたのだ

    「美しい………こいつの最強の"「感覚」でわかる" 闘うことのすばらしさが見える!」

    さらにその「相手の長所」はジョリーンにも見えているようで ジョリーン自身も困惑が浮かぶ…
    両者の闘いはその影響でさらにヒートアップ 放水担当の放つ蹴りが、相方の手首を蹴り砕く鈍い音が響くが
    手首を折られながら、その手で蹴り足を掴み、一気にへし折る!! 

    「オレが最強だぁぁ―――――ッッ」
    その一撃により、放水担当も力尽き 相方の勝利の雄叫びが高々と響き渡る
    …これはもしや、敵の攻撃なのか…? 正体はわからないが、この異常さは間違いなくスタンド攻撃によるものと確信するジョリーン…

  • 482奇妙な粗筋書き24/08/09(金) 19:09:25

    「『聖なるものを犬にやるな 彼らはそれを足で踏みつけ向き直ってあなたがたにかみついてくるであろう』 マタイ伝7章6節」

    ―――同じ頃、聖書を読んでいた神父は スポーツ・マックスが行方不明となった件に関して

    彼の記憶が読まれていたことは間違いないとする神父 その始末のため、すでに神父の刺客は懲罰房に差し向けられていたのだ


    「わたしが懲罰房棟へ送り込んだ「スタンド使い」は 「4人」!

     空条徐倫が「DIOの骨」を追って懲罰房へ行ったとするならッ! もう生かしておくわけにはいかない!全力で始末するッ!

     懲罰房棟なら何が起ころうとかまわないッ! あの『4人』がまちがいなく承太郎の娘を消去するまでやりつくしてくれるだろうッ!!」


    懲罰房に視点を戻し、相方の暴走もさらに過熱 懲罰房の扉を全部開きその中の全員を解放

    ファイトクラブと称した、ジョリーンを始末する陰謀のバトルが幕を開けようとしていた


    <続く>

  • 483二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 19:25:07

    荒木、最近ファイトクラブ見てハマったのか?

  • 484二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 20:25:15

    いじめっ子みたいな看守達だなー…

  • 485二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 20:55:48

    強さの頂点を極めるってテーマが書き方ひとつでこんなエグくなるんだなあ…

  • 486二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 06:02:25

    しかし神父は四人の刺客を送り込んだとか言ってるけど
    この看守も刺客の一人だとしたらこいつの暴走で刺客同士共倒れになりそうな件

  • 487二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 08:30:37

    >>484

    まあ懲罰房だしこの対応も罰を兼ねてるんだと思う 半分はイジメ感覚だろうが

  • 488奇妙な粗筋書き24/08/10(土) 19:34:47

    [PRIVILEGE CARD] G.D.st.JAIL アナスイのプロフィールカード

    名前通称:ナルシソ・アナスイ(25) 男性
    囚人番号:MA-28050
    刑期  :12年
    罪状  :殺人
    職業  :元学生

    スタンド名『ダイバー・ダウン』

  • 489奇妙な粗筋書き24/08/10(土) 19:38:04

     第61話 史上最弱のスタンド

    ある日のこと、神父はDIOに「出会った中で一番弱いスタンドは何か?」との質問を投げかける(今日のDIOは船舶模型を作成中)
    そんな問いに対しDIOは人には人の個性にあった適材適所があり、スタンドも同様、「強い」「弱い」の概念はないとするが
    「質問が悪かった…… 子供が遊びで話す「スタローンとジャン・クロード・バンダムはどっちが強い?」そのレベルでいいよ」
    「…… 『サバイバー』と名付けたスタンドが最も『弱い』 だが手に余る」

    名前だけは強そうではあるが…DIOは件のサバイバーに関する一つのエピソードを語る
    1982年、フランスで登山をしていた6人の男女が遭難し、6人全員が死亡
    遭難した原因を調査したところ、6人は山の中で格闘をしていた形跡があった 全員が全員で殺し合ったのだ
    男も女も自分の骨が砕けるほどに闘い、殴られ折れ飛んだ歯が岩に食い込むほどの激しい争い…
    最期に勝ち残った一人も、その闘いの負傷で下山できず、命を落としたという

    争いになった原因としては、山小屋の主人とトラブルがあったそうで その主人がスタンド使いなわけだが
    では彼が6人を争わせた手立てとはいったい何なのか…… 答えは『何もしない』
    正確に言えば、ほんの少しだけ…自分をけなした女性に対し、頭の中で怒っただけ 
    そしてその怒りはほんのわずかな電気信号となり、地面に流れた これが「サバイバー」のスタンド能力
    電気信号は地表を伝わり、雪解け水を伝って6人の元へ走るが…その電圧はほんのわずか 数字にして100分の7ボルト程度
    この攻撃は対象に何も感じさせない、ダメージを与えたり、操ったり、眠らせたり…そういうのは一切ない ただひとつ、「怒らせる」だけ
    人の脳の闘争本能のようなものを、その電気信号で刺激し呼び覚ますのが、この能力の正体である
    手に余るというのもこのあたりに起因する、敵味方なく怒らせてしまうため使い勝手が悪すぎるのだ

    「それ……ぼくに"くれないか" もしいらないなら……スタンドだけ……」
    「能力だけ取り出してDISCで補完するという事か? それもいいかもな………『適材適所』…… 必要になる時がいつかあるかもしれない…」

  • 490奇妙な粗筋書き24/08/10(土) 19:38:48

    「てめーらかかって来やがれェェェェェ―――――ッ!
     オレはてめーらに吐き気をよもおしてムカついていたんだあああ―――――ッ」

    懲罰房に視点を戻し、『サバイバー』の影響により暴走する看守は
    懲罰房に収監された囚人たちをまとめて開放、この場の全員によるバトルロイヤルが幕を開けようとする
    ・・・ジョリーンもその光景に、戸惑いが浮かびながらも 一癖も二癖もありそうな、懲罰房の囚人たちにスタンド使いがいる事を確信する
    そして、懲罰房のどこかにジョリーンが探している「骨」があるが…

    (「骨」はあたしが必ず手に入れるッ! それを邪魔するヤツは許さないッ!
     どんなヤツだろうとこれからあたしを邪魔する者は たとえ「殺」・・・・・・

     ……!? 何だ!? ……「殺す」……あたし今…そう思ったのか?このメラメラと湧き出てくる気持ちは!?…
     と…「闘志」…!? どんなヤツだろうと たとえ自分がどうなろうと全て越えてやると願う この自分自身の闘志は…!!)

    ジョリーン自身にも『サバイバー』の影響が出始めているのか、自分自身のその考えに困惑が浮かぶが…
    …そこへ看守がジョリーンへと反転!!血走った形相でジョリーンへと襲い掛かろうとする!!
    ここはジョリーンも気持ちを切り替え、看守に向け臨戦態勢の構えを取る
    だがしょせんはただの看守、ストーン・フリーの敵ではないとして、その拳を振るうが
    その攻撃に対し、看守はスタンドが見えているかのような反応で、壁を垂直に登って回り込もうとする!
    ジョリーンも振り返って迎撃しようとするが…上にも、周囲にも、看守はこつ然と姿を消してしまう…!?

    …いつの間にか看守は、ジョリーン背後の独房にまで入り込んでおり、その後ろからジョリーンの後頭部を蹴り砕こうとするが
    ジョリーンもその攻撃に寸前で反応、バク宙でアクロバティックに回避しながら
    看守の蹴り足にストーン・フリーの糸を絡ませ、そこから一気にその足をへし折る!
    ―――が、その攻撃に対しても看守は目を見開きながらも、ひるむことなくジョリーンの腹に拳を突き刺す…!!

  • 491奇妙な粗筋書き24/08/10(土) 19:40:22

    「見えるぜFE40536 おまえの長所が……「糸」のようなものが

     おまえの腕の筋肉から出ているのが見える…「美しい」… それがおまえの最強のパワーか?」


    更に看守は、ジョリーンのスタンド能力に関しても『サバイバー』の力を通して視認していた

    さっきまでの看守同士のケンカは異常ではあったが、ただの殴り合いの域を出てはいなかった

    だが今の動きは、明らかに人間の動きをも超越している…! ジョリーンも考えを改め、目の前の敵は全力で倒すべきだと見るのだった


    <続く>

  • 492二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 21:12:59

    >>DIOは人には人の個性にあった適材適所があり、スタンドも同様、「強い」「弱い」の概念はないとするが


    >>「ザ・ワールドこそ最強のスタンド」


    DIOは平気でこういう事言うよな

  • 493二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 21:41:27

    >1982年、フランスで登山をしていた6人の男女が遭難し、6人全員が死亡

    遭難した原因を調査したところ、6人は山の中で格闘をしていた形跡があった 全員が全員で殺し合ったのだ


    ここ見るとマジで懲罰房の囚人ほぼ全滅しそうだな…

  • 494二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 22:47:09

    スティーリー・ダン
    「「至上最弱こそが最も恐ろしい」というオレのアイデンティティーが奪われた件」

  • 495二次元好きの匿名さん24/08/11(日) 06:36:21

    相手の長所が見えるってことは、そのまま弱点もわかるってことだろうし
    サポートとしては割りと有能だなサバイバー、敵も味方も怒らせるので台無しだが

  • 496二次元好きの匿名さん24/08/11(日) 15:41:58

    アナスイのカード、本人の情報ほとんどなにもない件(動機とか入所経緯とか)
    本編で語りたいところなんだろうけどこんな最低限な情報しか出さんならいらんかったやろ

  • 497奇妙な粗筋書き24/08/11(日) 19:09:36

     第62話 不覚

    ジョリーンの助けに向かうべく、エンポリオのもう一人の仲間、アナスイは
    気絶した看守の網膜をつかい、厳重に管理された扉を開くと、そこから自分の能力『ダイバー・ダウン』の力を使い
    壁にもぐりこませて放つパンチ、キックのエネルギーを掴むことで壁を登り、扉を開いた先の監視カメラの目を逃れると
    それと同時にF・FもFF弾を監視カメラに発射、黒水でカメラの視界を塞ぎ、アナスイに続く

    「なんだ………!!おまえもいっしょについてくるのか? オレひとりで十分だがな……」
    「決定したり命令するのはあたしなんだよ あんたに協力を頼みはしたが
     そこんとこは……いいか! ……言っとくからな」

    どーにも慇懃無礼なアナスイの態度には、F・Fもしっかり釘を刺しつつ
    それに懲罰房の刺客に関しても一人のはずはない 確実にジョリーンを消すなら3人以上は向かわせているはず…
    自分たちの任務は、ジョリーンがそいつらに襲われる前に、それら「全員」を始末してから監房に戻って来ることである

    「フン まあいいだろう…… そこに倒れてる看守が目を醒ます前に戻ってくるつもりだ
     それと……徐倫との結婚は取引したんだからな……おまえはそれを忘れるな」
    「……… だからそれ!何言ってんだ?オメ―――わかんねッェーよッ!!」

    ・・・だが、すでにホワイトスネイクの刺客と、ジョリーンとのファイトクラブは幕を開けてしまっていた
    看守との闘いの最中、ジョリーンは対峙する看守の筋肉が美しく輝いている様子に気付く
    だが逆に、その輝きが強い部分として見えるなら、弱い部分もドス黒く見えるのが確認できた
    そこは先程ジョリーンがへし折った足、先ほどの攻撃は効いているという事がわかる…

  • 498奇妙な粗筋書き24/08/11(日) 19:10:05

    すると他の囚人たちも、闘いを始めている様子に気付く 

    一瞬、そちらの様子に目を向けようとすると、その一瞬のスキをついて看守が攻撃を仕掛ける!!

    だがジョリーンもいち早く対応、折れた足に蹴りを浴びせてその攻撃の出足を止める

    早いうちにこいつは戦闘不能にして、「骨」を探すことに集中したいが……


    折れた足を蹴られて体勢が崩れた瞬間、ストーン・フリーのアッパーが看守のアゴを殴り抜けるッ!!

    だがその一撃にも怯むことなく、奇声を上げて反撃を放とうとするが すでにその両腕には「糸」を巻き付けており

    両腕と首に絡みついた糸が、勢い良く腕を伸ばすことで強烈に看守の首も絞めつけられてしまう





    さすがにこの一撃には、看守もたまらず呻き声を漏らしてしまう 

    そしてそこにダメ押しのオラオラ蹴りをブチ込み! ストーン・フリーのトドメの一撃が―――


    瞬間、ストーン・フリーの肘が突然 ジョリーンの肘ごと弾け飛ぶ!?


    いったい今、何をされたのか…今のは看守の攻撃なのか…!? ジョリーンも肘の傷をおさえながら問いただそうとするが

    そこでジョリーンは、看守の頭から『DISC』がズルリとはみ出ているのに気づく…!


    神父の側に視点を移し、自身の企みに関して神父はひとり呟く

    「もちろん……まだ自分が「スタンド使い」と気づかぬ者もいる………

     だが「能力」は最大に"引き出される"! サバイバーは………空条徐倫の闘志も引き出すだろうが…

     送り込んだ残り3人のスタンドを最大に引き出して目的を遂げるッ!

    『DIOの骨』を確実に守るッ!それが最大の目的!」


    はたしてアナスイとF・Fはジョリーンの救援に間に合い、神父の企みを阻止できるか…!?


    <続く>

  • 499二次元好きの匿名さん24/08/11(日) 20:31:30

    パンチやキックの、エネルギーをつかんで壁をのぼるっていうのは
    なんだかアクションケームでありそうw 

  • 500二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 05:28:46

    あくまで戦いジャンキー作る能力だから、全員でジョリーンにかかってこないのは不幸中の幸いと言うとこだろうか
    そして水を伝う電気信号てのはFFに刺さりそうな能力なのが怖いとこだな、流石に助けにきた側がジョリーンとのバトル開始とかは勘弁してほしいが
    アナスイの方は割りと話聞かないタイプっぽいし、オレが勝ったらジョリーンはオレの物、なんて言ってバトル開始てのはあり得そうなんだよなーw

  • 501二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 08:25:47

    なんかドヤ顔で言ってるけど、結局同士討ちの対策は何にもしてなくね? >神父

  • 502奇妙な粗筋書き24/08/12(月) 19:18:30

    *敵スタンド『サバイバー』の能力値解説

    スタンド名-『サバイバー』
    本体-?

    破壊力-E スピード-E 射程距離-E
    持続力-C 精密動作性-E 成長性-E

    能力-
    濡れてる地面などを伝わり、100分の7ボルトという本当に弱い電圧で人間の神経を刺激し
    大脳の闘争本能だけを引き出し、人間同士を闘わせる。
    しかも闘うもの同士は死ぬまで闘いを終わらせないだろう。
    闘争中の特徴としては、お互いの「強い」ところが「見える」。

  • 503奇妙な粗筋書き24/08/12(月) 19:18:57

     第63話 来るッ!

    [空条徐倫](19)   VS  [ヴィヴァーノ・ウェストウッド看守](28)
     身長174.5cm        身長186cm
     スタンド名『ストーン・フリー』  スタンド名-?

    看守との闘いの最中、突然右腕がハジケ飛ぶダメージを受けるジョリーン
    その正体不明の攻撃にジョリーンも困惑 おそらく彼もスタンド使いだろうが、懲罰房にいるスタンド使いは複数と見る
    彼もホワイトスネイクにより、スタンドの才能を与えられた刺客の一人であろうが…今の攻撃は何をしたのか…!?
    さきほど攻撃していたのは自分の方、看守に反撃の余裕は与えなかったし、彼の展開したスタンドも見えなかった
    だというのにどうやって自分に右腕がハジケ飛ぶような深手を浴びせたのか…

    「FE40536 「糸」の攻撃か……? お前の体に今……「糸」と「糸の固まり」が見える……
     それを使うのがお前の最大の長所! その理由で強い… グフ グフフ」

    『ストーン・フリー』も見えている反応に、ジョリーンも表情を強張らせつつ
    自らの腕のキズを糸で縫い合わせて塞ぎつつ、改めて看守に向け身構えるジョリーン
    いつからスタンド使いになった、と問うジョリーンに対し 看守の返答は横っ飛びからの強烈パンチ!
    だがジョリーンも寸前で回避し、蹴りも受け止めると同時に逆に蹴りで反撃!
    ―――その一瞬、吹き飛ばされた看守の背からスタンド体が発現しているのにジョリーンも気づく
    そして看守はなおも、血走った形相で再度ジョリーンへと飛び掛かろうとするが…

    「『スタンド使い』……… つまりこいつが無意識でも………あたしを始末するよう送り込まれてきた刺客というのなら……」

    それに対しジョリーンは、片腕を突き出した中腰の体制で身構えると共に
    指先から一本の糸を出し、糸の先を踏んで固定 真っすぐな一本線を作りだす

  • 504奇妙な粗筋書き24/08/12(月) 19:19:25

    看守が繰り出す右ストレートに対し、伸ばした一本線がその拳の風圧に反応 ふわりと浮いた糸がその腕に張り付くと

    顔面向けて真っすぐに放たれた拳は ジョリーンの顔を砕くことなくその横へと逸らされる


    「ヒモの防御に力はいらない……

     直線的な力のパンチは ほんのわずかにその方向をそらすだけでパンチの軌道は大きく外れていく」

    ならば看守も糸のない方角からの左フックを放つが、ジョリーンは右腕に絡めた糸を伸ばし、看守自身の腕にそのパンチを突き刺させる


    「………かかったな 両手を出したことでおまえの動きは全て封じる事ができた…

     つまり あたしの上着をかぶることになる」

    糸でつながった事により、ジョリーンの抜いた上着を頭からかぶり、視界を塞がれる看守

    その顔面にストーン・フリーの強烈パンチ!! 鉄格子で頭を挟まれた看守に向け、さらにオラオララッシュで再起不能に―――


    瞬間 またもどこからともなく放たれた謎の攻撃が、ストーン・フリーの脚をえぐる…!!

    だが今ので看守の動きは、スタンドと共にその動きは封じたはずなのに…!驚愕に目を見開くジョリーン

    そしてその攻撃に膝をついた一瞬のスキを突かれ、看守は鉄格子から脱出 ジョリーンの首を羽交い絞めにする…!


    「カスのくせによォォ~~~~ てめぇ このオレをコケにした事をやりやがって…… よくも………

     囚人は社会のカスだ…そんなてめーに盾突かれるほど頭に来る事はねぇええええええ

     いつもオレはそう思って働いてたんだ ええ!ナメやがっててめえ 今その思いをはらしてやる はらしてやる

     キレまくってはらしてやるスカっとキレまくってはらしてやる!はらしてやるはらしてやるスカッとスカッとはらしてやるオレは最強だ!はらしてやる!」


    もはやその精神状態すら正気を失っているかのような看守が、ジョリーンの首を締め上げる

    ―――そこでジョリーンは、ひび割れたガラス張りの天井に気付き…それと共に、敵の攻撃の正体に気付く

    はたして放たれた敵の攻撃とは何なのか、そしてジョリーンはこの窮地を脱する事ができるのか…!?


    <続く>

  • 505二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 19:59:49

    空から降って来る何かが正体ってことか? >敵の攻撃

    思い浮かぶところとしては雹とか氷の塊だけど、それでここまでの深手を負うかというと怪しいかな…

  • 506二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 06:37:49

    言動はカンペキ三下やられ役のくせして強いな看守

  • 507二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 07:28:25

    ジョンガリみたいに外で狙撃してるやつもいるってことかね
    これなら確かに同士討ちの危険も無いが

  • 508奇妙な粗筋書き24/08/13(火) 18:47:51

    [STAFF] G.D.st.JAIL ウエストウッド看守のプロフィールカード

    名前通称:ヴィヴァーノ・ウエスト看守(28) 男性

    略歴-
    グリーン・ドルフィン・ストリート刑務所に勤務して三年。
    その前はマイアミの税関勤務。ほんの数時間か、もしくは1日前にスタンド使いになったと思われる。

    スタンド名-『アースウインド・アンド・ファイヤー』

  • 509奇妙な粗筋書き24/08/13(火) 18:48:05

    看守に首を羽交い絞めにされたジョリーン、もがくものの一度つかまればパワーの差は歴然
    拘束から逃れる事ができない だが絞め落されるよりも、そこから放たれようとするスタンド攻撃から逃げるべく
    自分の首を抑える背後の看守に、ストーン・フリーでの攻撃を放とうとするが―――

    「おい オレの仕事は看守だぜ」
    だがストーン・フリーの攻撃は、看守の眼前で止まりその拳が突き刺さらない…!?


      第64話 ヒビ


    「毎日のように囚人をおさえつけるのがオレの仕事だ
     一見してそっちの右腕が自由に見えるが このデッドロックはただ首を締めているわけじゃあないんだぜ
     こーゆー風に左肩関節をひねり上げるってことは 同時に反対の右肩も死んで上がらないってことだ
     オレまでその右パンチはとどかない……… そしてこのデッドロックには弱点が一つあって それはよく知っている
     その右手でオレの大切なタマキンをつかまえる事だ 違う意味でならつかんでほしい所だが」

    看守の言葉に、ジョリーンも即座にその弱点へと右手を伸ばそうとするが 当然看守も織り込み済み
    飛び上がってそれを回避しながら、地面に横たわらせる形へと移行、さらに首にも強烈な衝撃を与え、ジョリーンも血反吐を漏らす…

    「く…来るッ!このままでは!! こいつの「スタンド能力」は……
     どういう方法下であたしの腕と右脚にダメージを食らわせたこいつの真の「正体」は!! あの「天井」!
     あの天窓の!!硬質ガラスに入ってる…… あの"ヒビ"はッ!」

    その瞬間!天井のガラス窓に、新たに二つ、『見えない何か』が貫く!?
    もはや一刻の猶予もない…拘束から逃れるべく、ジョリーンは『ストーン・フリー』を糸として展開 看守の「耳穴」を貫く!!
    その鼓膜を突き破ることで、どうにかその締めは緩むが――― ジョリーンの目の前には、天井を突き破った二つの隕石が迫っていた…!!

  • 510奇妙な粗筋書き24/08/13(火) 18:49:04

     6.5度からプラスマイナス0.9度の間

     この数字はカプセル型宇宙船が 宇宙から地球の大気圏に戻ってくる時の突入角度である

     この角度以内で大気圏に入射してこないと…宇宙艇は地球の大気の抵抗で宇宙にはじき飛ばされてしまうが

     もしくは地上に着く前に摩擦の熱で燃え尽きるか してしまう


     地球を人の頭にたとえるなら…髪の毛一本ほどの狭い回廊

     地球の回転軌道上には無数の岩石や塵がただよっており

     それが毎秒平均400個の割合で地球に向かって激突して来ているという

     ほとんどの岩石は地上にまでは到達できず 燃え尽きてしまうが

     だが 岩石自体が 宇宙艇の突入速度を守れば 大きさや重量もあるだろうが

     大気で弾かれたり燃え尽きたりせずに… 形を残して…… 地上まで到達できる岩石もあるだろう……


    「おい…見たよな!?今のッ!」「流れ星だッ いまのは流れ星だぜ!!」


    空に光る流れ星に、運動中の囚人たちからも歓声が上がる 

    だが流れ星は夜に見えるものではないか、との疑問もでるが おそらく落下位置がかなり近いのだろうと見る

    そう言っているうちに、また二つ 流れ星が空に流れるのが見えていた 

    そしてその「隕石」こそが、ジョリーンを襲う攻撃の正体なのである…!


    眼前まで迫るその隕石に対し、ジョリーンは看守の顔面に突き刺した糸を思いきり引っ張り、顔面の皮膚を中から引っ張り上げる!

    さすがの看守もこれにはたまらず悲鳴を上げ、その拘束を逃れる事に成功するも、隕石の一発は脇腹を掠める…!

    さらにもう一発は、看守の顔面に向かうが――― そちらは看守の体に直撃することなく、その寸前で完全に燃え尽きて塵と化してしまう…

    これこそ敵の能力の正体、看守に向かって突っ込んでくる隕石の落下を利用し、ジョリーンの体を貫いていたのだ

    ただし看守本人には絶対に命中せず、その寸前で燃えカスとなる その攻撃を利用する事はできない…

    そして看守もまだ自身の勝利を諦めてはいない 叫び声を上げながら今度は腕ひしぎ逆十字でジョリーンを拘束!!

    今度は絶対に外さない、とするが…ストーン・フリーの糸は看守のブーツ内部にもぐりこませ そこから足の爪を引っぺがす!!


    「足の先から!頭の頂まで生皮はいでやるッ!」


    <続く>

  • 511二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 19:37:34

    隕石引き寄せるとかすさまじいなコイツ…(白目)

  • 512二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 19:44:46

    隕石て…スケールがでかい攻撃だなあ…

  • 513二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 22:38:25

    流れ星に歓声上げる囚人たちがなんかかわいいw

  • 514二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 07:29:31

    ロボモノだと定番要素だけど、大気圏突入ってめちゃくちゃ繊細な代物なんだな
    強引にブースト全開で突っ切るファーストガンダムみたいなのは、まあアレは若干スーパーロボット系のノリではあるけどw

  • 515二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 17:40:34

    爪剥がしといい痛々しい描写多いな

  • 516奇妙な粗筋書き24/08/14(水) 19:25:35

     第65話 星の光

    「放しやがれェェェェェ 看守きさまあああああああああああ」

    看守の腕ひしぎから逃れるべく、脚の爪をはがしてそこから一気に足の皮膚も引き割いていくストーン・フリーの糸
    そこに4度目の隕石攻撃が迫るが、脚の皮膚を引っぺがされる激痛に悲鳴を上げ、一瞬拘束が緩むと同時に
    ストーン・フリーを人型で展開!隕石攻撃を真正面から殴ってはじき返す!!

    直撃こそ逃れたが、やはり隕石を真正面から叩き落したジョリーンの被害は甚大、両腕の手首に大穴が空いてしまう
    さらにはじき返した隕石は看守の方向に向けたのに、やはり先ほど同様看守には一発も激突しない…

    (あの看守のスタンド能力は「隕石の落下」を磁石のように自分自身の体に引きつける能力! だが!
     あたしが「隕石」をどうやろうと命中するのはあたしに近付いた時の"あたしだけ"というわけだッ!
     しかも隕石の燃える熱は3000度 この看守に近付いただけであたしはそれをまちがいなくくらうッ!)

    看守もおぼろげながら、自分の「長所」と言えるスタンド能力を理解しながら、ジョリーンのダメージを分析
    両腕と左わき腹、右足と隕石は5、6発命中しており、次の一撃がお前にとっての致命傷となると言い放つ
    …だが、それだけのダメージを受けながらもジョリーンは気丈に立ち上がり、抵抗の意志を示すように身構えるが
    それがハッタリに過ぎない事は看守もお見通し…サバイバーを通して見える筋肉の輝きも
    ジョリーンの全身からは一切失われており、もはや傷ついた弱点の黒い部分しか存在しない…

    「少し遊んでみるか? おめーのダメージがどの程度なのか見るためによォォ―――」
    そのまま両手を広げ、じりじりとジョリーンに近付く看守 だがノーガードの相手にジョリーンも攻め込むことができず後退してしまう…

    ・・・ふと、周りの乱闘に目をやると 一人の小男は乱闘に参加せず、床に落ちた何かを指ではじいている様子に気付く
    それはジョリーンが探していた目的の「骨」! ついに目的の者を発見するが、小男は骨を拾い上げどこかへ向かおうとする
    そしてさらに目の前には、看守がジョリーンにとどめを刺そうと襲い掛かって来る…!

  • 517奇妙な粗筋書き24/08/14(水) 19:27:07

    向かって来る看守に対し、ジョリーンは壁を背にすることで隕石の激突を防ごうと試みていたが

    看守もその行動は予想済み…瞬間!ジョリーン背後の壁を隕石が突き破り、ジョリーンの体を壁から吹っ飛ばす!

    そして吹き飛ばされたジョリーンの体を、看守の蹴りが叩き付けられる!!


    「勝った!やはりおまえのダメージはもはやオレの攻撃を防御出来ないほどの負傷

     そして! もう一ぱああああああつッだああああ とどめが来たぞォ―――――ッ」


    蹴りで吹き飛ばされたジョリーンの元に、さらに降りそそぐ隕石が、ジョリーンの背後から迫りくる…!!



    『ひとりの囚人は壁を見ていた』……

    『もう一人の囚人は鉄格子からのぞく星を見ていた』 あたしはどっちだ?


     あそこに「骨」がある ホワイトスネイクに近付くためなら何だってやるぞ…

     ドブ水だってすすってやるし 誰よりも強くなる…


     もちろんあたしは星を見るわ… 父に会うまで……星の光を見ていたい



    それでもまだ、ジョリーンは勝利を諦めてはいない 輝く星を見るための、決意の眼差しが浮かんでいた―――


    <続く>

  • 518二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 20:15:54

    拳サイズの隕石だから致命傷で済んでるけど、大岩サイズの隕石降らせられるようになったら本気で手が付けられんくなるなコイツ
    ある意味まだスタンド使いとしては未熟なのが、つけ入るスキではありそうだが・・・いろんな意味でこいつはここで仕留めとかんとダメだわ

  • 519二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 20:35:35

    >もちろんあたしは星を見るわ… 父に会うまで……星の光を見ていたい

    カッコいい

  • 520二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 21:14:53

    ここで一部冒頭のあの詩(ちょっと改変しているけど)が出てくるとは

  • 521二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 08:47:29

    ジョリーンもだいぶ満身創痍だし、ギリギリのところでFFの助けが間に合ったりとかもあり得るかなーこの戦い。
    ただやっぱりココはジョリーン自身の力で、完全勝利を果たしてほしいと思ってしまうのは、おれもサバイバーのバトルジャンキー効果に若干呑まれてるかなーw

  • 522奇妙な粗筋書き24/08/15(木) 20:13:40

    ジョリーンの体にとどめの蹴りをブチ込み、隕石の方へと吹き飛ばそうとする看守
    ジョリーンも寸前、その蹴り足を掴んで吹き飛ばされるのをこらえようとするが

    「もうてめ~は『隕石』から逃れることはできねぇんだああああああ―――――っ」
    叫び声と共に、さらにダメ押しの蹴りをブチ込む…!!


     第66話 懲りない女


    (やれやれ………だわ "くらってしまう"………最後の一撃を……まちがいなく……
     もう『ストーン・フリー』では防御出来ない…… でも……)
    「おまえの右足のブーツを脱がす事はできた」

    その言葉と共に、ジョリーンは背後から降り注ぐ隕石に対し、脱がしたブーツを盾にすることで直撃を防ぐ!!
    さらにいつの間にかブーツの中にはレンガの破片を埋め込んでおり、ジョリーンのダメージは半減 
    そして軌道をそらした隕石がブーツごと看守の元へと向かう、が―――

    「「隕石」は燃え尽きる………絶対にあんたには命中しない ただし 「隕石」だけは…… ……ね…」

    ―――ジョリーンの言葉通り、隕石は燃え尽きる だがブーツは吹き飛ばされた勢いのまま、看守の顔面に直撃!!
    隕石の炎が燃え移ったブーツを顔面にぶつけられ、顔中の傷跡からいっきに炎が噴き出す…!

    「ブーツは隕石がブチ当たった時から燃え始めた……もっとも… 本当に……やれやれって感じだわ…」

    顔面を炎に包まれ、悲鳴を上げながらもなおもジョリーンに殴りかかろうとする看守だが
    その顔面に向けストーン・フリーの頭突きで返し!看守の体が吹き飛ばされ宙を舞う…!!

  • 523奇妙な粗筋書き24/08/15(木) 20:14:29

    (な…なんなんだよオ――― こ…こいつぜんぜん懲りねえよ…… ぜんぜんあきらめねえ………ちくしょおおっ!

     た…確かに隕石に何かをブチ当てたら……… それはオレに命中する………ひでえ事を…

     このオレに対してなんて凶暴な事を…… この女………)


    吹き飛ばされた看守の体は、そのまま階段の方へと落ちていく 

    その姿と共にジョリーンはストーン・フリーの人型をほどいて、自分の星のアザへとしまいこみながら


    「 決 着 ゥ ゥ――――――――ッ!!」

    空中に☆を創り出し、勝利の雄叫びを高々とあげる!



     名前- 看守 ヴィヴァーノ・ウエスト

     スタンド名- アースウインド・アンド・ファイヤー


     再起不能。



    看守との闘いに決着がつき、ジョリーンは骨を持って行った小男を探す事に専念しようとする

    懲罰房にはまだ人の精神を刺激させて闘わせるスタンド使いも潜んでいる 小男が倒され「骨」を奪われる前に手に入れなければ・・・

    そう、思いながらあたりを見渡すと……周囲の異様な光景に気付くジョリーン

    いつの間にか周囲の闘いは終わっており…それも倒れる人たちは、ブクブクの水ぶくれで全身が膨れ上がっている…!?


    するとそこに、二人の男があらたにジョリーンの前に立ちはだかろうとする

    この二人のどちらかが、周りの囚人たちを水ぶくれにさせたスタンド使いなのか…ジョリーンも新たな敵の姿に目を見開くのだった


    <続く>

  • 524二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 20:40:46

    ジョリーン勝利おめ!
    決着ゥゥーーー!のシーンまじでカッコいい!

  • 525二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 20:49:04

    ブーツが防御にも攻撃にもなってたってことか
    さすが機転利くなあw

  • 526二次元好きの匿名さん24/08/16(金) 05:37:01

    流石にココからあと二人はムリやろ(一人はDIO最弱のお墨付きなんで除外)
    タイミング的にもFFとアナスイの助けが間に合うとは思うが

  • 527二次元好きの匿名さん24/08/16(金) 09:33:01

    こういう機転は、やっぱりジョセフの血筋感ある

  • 528二次元好きの匿名さん24/08/16(金) 17:35:34

    ジジイのほうはくせものの気配がプンプンするぜ
    この手の老人キャラはだいたい達人な強キャラだからなー

  • 529二次元好きの匿名さん24/08/16(金) 17:38:44

    アースウインド・アンド・ファイヤーってミキタカのスタンド名じゃん
    長いことやってるから名前被りやっちまったか

  • 530奇妙な粗筋書き24/08/16(金) 20:06:26

     第67話 結論から

    「なにをやったんだ…!?こいつらッ!?」

    あらたにジョリーンの前に立ちはだかる、老人と鉄兜の男
    彼らの周囲には、二人がやったのか、ブクブクの水ぶくれと化した囚人たちがいくつも倒れており
    懲罰房の乱闘は、すでに完全決着 立っているのはその二人とジョリーンのみ…
    回りの惨状は、二人がやったのか……その考えをジョリーン自身が否定

    (「スタンド」はひとり「1能力」……… この囚人たちをブヨブヨにして倒したのは
     少なくともどちらか片方の能力! この懲罰房にはあと何人「スタンド使い」が送り込まれているのか!?
     ……それと……!! あの「骨」を拾った小男!あいつはどこだ?どこにいる? どこかの房に隠れているのか?)

    ―――思考に沈みそうになるジョリーンだが、二人のうちの一人、老人の方が前に出るとジョリーンも即座に身構える
    だがジョリーンは看守との闘いですでに傷だらけ…そんな彼女をあざ笑うように、不気味な笑みを見せつける老人…
    ジョリーンの闘いは老人も見ていたようで、糸のスタンドは面白い能力だった、としつつ
    ウォーミングアップに柔軟体操 指の関節も手首も、手の甲に張り付くような柔らかさを見せつける

    「さらにおもしろいのはおまえの精神力だのォ… 体は傷ついているが成長しているのがわかる… 今の闘いでな…
    『ホワイトスネイク』がわしを含めて「4人のスタンド使い」をここに送り込むと教えてくれた時 そんなに必要か?と思ったが
     少し納得といったところか… 確実に始末するためというのならのォ~~~~~

     わしの名前は「ケンゾー」 年齢78歳
     健康の秘訣は睡眠8時間半と毎朝一杯の尿療法 肝心なのはつづける事…
     知ってるかの?尿療法 フェッフェッ」

    そうしてジョリーンの相手は老人、ケンゾーが相手をするようで 鉄兜の方は壁にもたれて高みの見物
    ジョリーンもやるって言うなら受けて立つ、と鋭い眼差しで返しつつ

  • 531奇妙な粗筋書き24/08/16(金) 20:07:01

    「アメリカ方式」(両手の中指立て)

    「フランス方式」(片手の甲を顎に乗せ)

    「日本方式」(片手で中指立て)

    「イタリア ナポリ方式」(片手の親指でこめかみおさえ もう片方の人差し指でまぶたの下をおさえ)

    「世界のフィンガー『くたばりやがれ』よ」


    闘いが始まる前に、ケンゾーは周りの惨状に関して解説

    結論から言えば、彼らはケンゾーが「溺れ」させたから体がブヨブヨに膨らんでいるのだという

    そして同時に、最初の相手は"まだおまえではないようじゃ"としながら

    倒れた囚人の一人、その腕を足で小突くと もう一人の倒れた男に鋭いパンチが放たれる!

    ケンゾーが操り放った囚人のパンチに、もう一人の方はつぶれてしまうが そこから勢いよく飛び出したのはF・Fであった!!

    そして宙へと飛び上がりながら、F・F弾をケンゾーに向けて乱射するが、この攻撃はケンゾーが囚人の体を盾にすることで直撃を避けられてしまう

    ケンゾーも「危ない危ない」と笑みを浮かべながらも その眼光は鋭くF・Fを射ぬいていた


    何はともあれ、危機一髪ながらジョリーンの救援は間に合ってF・Fもジョリーンに笑みを返す

    ジョリーンの負傷にはF・Fの一部で詰め物しとくことにするが…ふと、もう一人の救援…アナスイの姿にジョリーンも気づく


    「だがその前に徐倫…… このじじいはあたしにまかせろォォ―――ッ」


    そう叫び声を上げながら、ケンゾーの相手はジョリーンに変わりF・Fがその相手を名乗り出る

    ―――するとケンゾーも、その手から自身のスタンド…竜の装飾を施した羅針盤のようなものを展開


    「「巽」(たつみ)の方角 127度30分20秒」 微かな脚運びで、位置取りを調整する動きを見せるケンゾー

    「汗が……たれてるな」 F・Fの顔の端から一滴の汗が頬を伝う様子に、ケンゾーはそう呟き

    「唇を開くか?」 汗が唇に触れ、F・Fがその口を開き―――

    瞬間!F・F弾を連射するがその全てを紙一重のところですり抜け、かすりもしない…!

    そしてその弾幕を容易く潜り抜け、F・Fの顔面にケンゾーの拳が突き刺さり!!

    「溺れてみるか……?」 次の瞬間、F・Fの口から一気に大量の水が溢れ出て来る!?


    <続く>

  • 532二次元好きの匿名さん24/08/16(金) 21:08:47

    このジジイまさか波紋使いか!?

  • 533二次元好きの匿名さん24/08/17(土) 06:08:22

    ジジイともう一人はなんでサバイバー効果で仲間割れしてないんですかね(困惑

  • 534二次元好きの匿名さん24/08/17(土) 08:24:25

    世界のフィンガーくたばりやがれはオモロイわw そこかしこでこんな種類あるんかw

  • 535奇妙な粗筋書き24/08/17(土) 19:18:54

    *ウエストウッド看守のスタンド『プラネット・ウェイブス』の能力値解説

    スタンド名-『プラネット・ウェイブス』(ジャンプ本誌掲載時の名称はアースウインド・アンド・ファイヤー)
    本体-ヴィヴァーノ・ウエストウッド

    破壊力-A スピード-B 射程距離-A
    持続力-A 精密動作性-E 成長性-E

    能力-
    地球に突入してくる隕石を自分のいる位置に落下させる。
    隕石自体は自分の目の前で燃え尽きてなくなるので自分は安全。
    その途中にいる相手を攻撃する。

  • 536奇妙な粗筋書き24/08/17(土) 19:20:14

     第68話 ケンゾー

    *扉絵はジョリーンたちと神父との闘いの図
     複雑な図面のためここではジョリーンと神父、ふたりが追う「DIOの骨」に関して解説

    〇刑務所教戒師  本名 エンリコ・プッチ神父(男性)
     精神をDISCにして奪い取る「ホワイトスネイク」の本体。
     人間の幸福とは何か?さらなる次元へ行く事を「天国へ行く」と称している。

    ↓ 天国へ行く方法のための DIOの骨が必要

    〇DIOの骨
     灰になった"DIO"の残された唯一の遺骨。(右足の部分)
     意志のようなものを持って動き回っている。 何をしたいのか?

    ↑ この「骨」を先に手に入れれば「ホワイトスネイク」に必ず行きつくと わざと懲罰房送りとなった

    ☆空条 徐倫(女性)
     空条承太郎の娘で 無実の罪で15年の刑。
     父の「記憶DISC」をとにかく取り戻したい。 スタンド名『ストーン・フリー』

  • 537奇妙な粗筋書き24/08/17(土) 19:20:46

    「人間が水で溺れる時間は 訓練されたもので5分から7分かかる
     だがそれは空気を吸い込んで肺の中に残っている場合だ もし両肺の中の空気をすべて吐き出させた状況下でなら……
     人は「数敵の水」で 即死状態で溺れ死ぬッゥゥゥ―――――ッ!!」

    F・Fの口の中にその拳を突き刺し、口内奥にある神経、頚椎の第4骨に打撃を加えるケンゾー
    この一撃により、呼吸器官粘膜の体液を分泌させる『副腎』を刺激されてしまう
    おそらくはその一撃により、F・Fは大海原に飲み込まれる気分じゃろう、とするケンゾー…
    ・・・その一撃でF・Fを下すケンゾーは、ジョリーンへと不気味な笑みで向き直る……
    彼女もまた倒れる水ぶくれ囚人の仲間入り―――いや!F・Fが自らのどに指を突き刺し、ムリヤリ排水!!

    その姿に気付いたケンゾー、再び羅針盤を展開し銃撃を回避するが、やはり直撃せず、足をかすめるのみ
    そしてケンゾーは蹴りで反撃を放とうとするが、F・Fは鉄格子のすき間にムリヤリ体を押し込むことですり抜けて回避
    「何者じゃ…おまえ? 人間か?」 その姿にはさしものケンゾーも面食らう声が出てしまう

    ここはジョリーンもF・Fに加勢しようとするが・・・
    「立つな…… ここはあの二人の様子を……見ていた方がいい……」
    そう引き止める声を上げるのは、ジョリーンを助けに来たもう一人、アナスイであった
    ここはまず、ケンゾーがどんなスタンド使いかを見極めておくべきだとする
    この闘い危険視すべきはケンゾーの「溺れ」させる拳法ではなく、弾丸が一発も命中しないことと見ており…

    「あんたは…… 何しにここへ? たしか…名前は「アナスイ」」
    「愛してるぜ…… ここに来るのがとても楽しみだった……」

    「………え?今なんと?」
    開口一番、妖しい笑みで愛を囁くアナスイには、ジョリーンも目を丸くしてました(* 二人は初対面)

  • 538奇妙な粗筋書き24/08/17(土) 19:24:03

    とりあえずアナスイは、ジョリーンを口説く前に、F・Fの相手となるケンゾーのプロフィールを解説
    彼はここに収監されすでに40年ほどになる しばらく見ないと思っていたらこんな所にいたとは…アナスイも声を上げる
    ケンゾーは1969年、34名の男女を殺し、合計280年の刑を受ける 
    収監当時は37歳、カルト宗教の教祖を名乗り、当時はハリウッド・スターも入信するほど盛況だったという

    だが次第に社会との間にトラブルを生み、警察やFBIが介入
    追い詰められたケンゾーは、34人と共にフロリダの別荘地で、集団で焼身自殺を図ったという
    だが教祖のケンゾーだけは、奇妙な事に建物の壁が崩れ
    ひん死の重症ながら、瓦礫によって炎と煙から守られ一命をとりとめたとのこと

    「オレは何を言いたいのか? さぁな……自分でもわからない………
     ただジジイはひとり生き残り… 刑務所を出る事もないが死刑にもならなかった これがあいつに関する事実だ」

    ケンゾーとF・Fの闘いに視点を戻し…ケンゾーも『サバイバー』の影響によりF・Fの「長所」を視認
    彼女の体内には血液以外の何かが流れているのが確認できる 
    ケンゾーにはその正体はわからないが、倒し方には変わりはない、と言い放つ

    「急所の位置も肉体の構造もどんな人間と変わりはしない…流れ出る血液もな…
     もう一撃溺れてみるか? 次のは生還させない………」

    不気味な笑みを浮かべながら、ケンゾーは再びあの竜の羅針盤を展開!その姿にF・Fも警戒を強める…!
    そして独特の脚運びで、ゆっくりとF・Fに近付くが、正面からはいかず回り込むような動きを見せ…

  • 539奇妙な粗筋書き24/08/17(土) 19:24:24

    ―――いつの間にかF・Fの背後にその羅針盤と同じ造形のドラゴンが浮いている!!

    それに気づくと同時に、F・Fも背後のドラゴンに銃撃を浴びせるが


    〔違う……意味ネエーッテ オレ中立 前を見ろッテ!オレに攻撃するナ!命中しねーしサ!〕


    F・F弾はそのドラゴンに対し、全てすり抜けまるで通用せず ドラゴンの方もそう声を上げる

    困惑しながらも、もう一発ぶち込むがやはり効果はなく、F・Fの方にジジイが向かって来ると注意を促すドラゴン

    このドラゴンの能力はまるで見えないが、ジジイが弾丸を躱してるのはコイツの力なのか…?


    <続く>

  • 540二次元好きの匿名さん24/08/17(土) 20:16:06

    溺れさせる攻撃は拳法だったのか
    スタンドなしでもめっちゃ強いじいちゃんだなw

  • 541二次元好きの匿名さん24/08/17(土) 20:22:35

    アナスイの活躍はまだ引っ張るかー、ざんねん
    色んな意味でキャラは強烈だけどフーゴみたいに強すぎて見せ場が与えられないパターンもあり得るからなー

  • 542二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 06:17:44

    FFの方に出たドラゴンはよくわからんが
    中立とか言っといて土壇場でだますタイプなのはわかる 
    敵に話しかけてくるスタンドって大概気さくに接しながら騙してくる、そんなんばっかだし

  • 543二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 10:41:58

    >>FFの方に出たドラゴンはよくわからんが


    一瞬ファイナルファンタジーのことかと思っちまった

  • 544奇妙な粗筋書き24/08/18(日) 19:08:19

     第69話 凶の方角


    〔オレニハ手出シスル権利はナイ アクマデモじじいナンダ………!!敵はじじいダゼ〕


    F・Fの背後で浮きながら、何か攻撃を仕掛けるでもなくふわふわと浮かぶだけのドラゴン

    〔ホレ来タゼ〕 ドラゴンのその注意により、F・Fも間一髪!ケンゾーの鋭い蹴りを回避する!

    だがその鋭い切れ味には、ジョリーンも思わず78のジジイの攻撃か、と驚嘆の声が出てしまう


    F・Fの反撃の乱打も、宙に飛び上がって軽々とさばきながら

    「これでドラゴンに"入れるわい"」 F・Fの乱打から飛び上がり、宙に浮かぶドラゴンへとその腕を入れると

    ケンゾー本体から腕が消滅!? ―――それと同時に、F・Fの後頭部から、消えたケンゾーの腕が襲い掛かる!!

    だがジョリーンの声掛けにより、辛うじて後ろ手でガードし直撃は回避 腕が僅かに切られる程度ですむ


    「なんだ…その「龍」<ドラゴン>のようなモノは? おまえが触れると腕が飛ぶのか?

     パワーは老いぼれのまんまだったがなッ!!」


    吹き飛ばされながらも体勢を立て直し、勝気な笑みで言い放つF・Fだが

    これに対しドラゴンの方が言葉を返す


    〔違ウゼF・F モウ結果ハ見エテイルンダ……… ダガ誰ニモ予測がツク事デハないンダケドな〕

    「はいやッ!! 余計な事はしゃべるなッ!さっきからやかましいわッ! おまえは中立なんじゃろォッ!」

    〔自分ダケズルイネー 教エテヤレヨ―――ッ!!〕


    自分のスタンドと言い争いするケンゾーの姿にはF・Fも困惑が浮かぶが…

    そこへ、壁に飛び散ったF・Fの血が伝い…それに気づいたネズミたちがその血へと向かおうと壁を登ると

    懲罰房のドアを操作するスイッチが、ネズミたちによって操作され、ドアが全て閉じられ

    倒れていた男の一人の顔面がそのドアに潰され―――つけていたメガネの破片が、F・Fの顔面に突き刺さる!?

  • 545奇妙な粗筋書き24/08/18(日) 19:08:58

    「口を…開いたな」 そしてそれを狙いすましたケンゾーの攻撃がF・Fへと襲い掛かる!!

    だがF・Fもその攻撃をとっさに転げ回って回避する事で辛うじて難を逃れるが

    今のは偶然なのか…?その光景にはジョリーンも困惑が浮かぶ中、アナスイはケンゾーが使う力の正体に気付く


    「『凶の方角』……だ わかりかけてきた あれは『FENG SUI』<フエン スウイ>だ

     東洋人のいう所の『風水』 あのケンゾーの方角を刻むように動く足運びといい

     決定されたようにひとつの方角から入り込むような攻撃といい…そしてあの手の上のヤツのスタンド…

     ケンゾーはあの「龍」のようなスタンドで 攻め込む方角を見ているッ!」


    ・・・「風水」なるものにはジョリーンも初耳、なのでアナスイは風水に関して解説

    西洋でいう所の「占星術」、「タロットカード」のような占いとして有名だが、厳密には占いではなく

    自然界に宿る風や水などの、その土地のエネルギーの方向を読み取るための力 これによって人生の進むべき道も分かるという


    「たとえば『風水』は「土地」や「家」や「部屋」の吉凶を見るために用いられる

    「土地」や「家」の方角が凶だと住んでいる人の「健康」や「財産」や「家族の幸福」も打撃を受ける!

     戦乱の時代ではその「城」の「風水」を見て どの方角から"城"を攻撃すれば敵を陥落させられるかわかったというし

     その逆に「城」の弱点方角に神社などを建て 凶のエネルギーを沈めれば「城」はより強固な守りとなる


     そして! 「風水」の方角理論は人間の体にもあり………! 『暗殺風水』という者が存在する!


    『風水』でその場所にいる敵・人間への攻め込む方角さえ知る事ができれば……!!

     本人がどう警戒して防御しようが…全く本人に気付かれず標的に近付くことが可能になり 容易に暗殺できる!

     ……つまり!『凶の方角』だ! あのケンゾーのスタンドの秘密はまちがいなくそれだ!

     忍び寄るF・Fへの『凶の方角』! あの「ドラゴン」のスタンドは「進むべき殺しの方角」を示しているのだ

     そしてジジイの攻撃があの「ドラゴン」に重なった時!! F・Fへの結果はすでに決定されるッ!」


    そう、ケンゾーの攻撃の正体は40年がかりで鍛え上げた『暗殺風水』!それをスタンド能力として発現させたのだ!!

    はたしてF・Fはこの恐るべき力に抵抗できるのか!?

  • 546奇妙な粗筋書き24/08/18(日) 19:09:37

     ケンゾージジイ スタンド名(ドラゴンズ・ドリーム」)

     VS

     F・F(フー・ファイターズ)

  • 547二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 19:59:53

    なんか男塾チックになってきたな

  • 548二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 20:40:25

    よく喋るスタンドだなー

  • 549二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 22:27:31

    アナスイ「そういえば聞いた事がある」

    うん、解説役いるといろいろ便利ですよねw

  • 550二次元好きの匿名さん24/08/19(月) 10:24:57

    そういやケンゾーって4部ジョセフと同じぐらいの歳なんだっけか
    それ考えたらかなり元気なじいさんだな

  • 551二次元好きの匿名さん24/08/19(月) 10:56:41

    解説のアナスイといい暗殺風水といい、今回どっかでミンメイ書房の人の慣習はいってませんかね…(困惑)

  • 552奇妙な粗筋書き24/08/19(月) 19:14:39

    「風水」が指し示す「進むべき方角」、それを読み取ることで攻撃の起点とするケンゾー
    そしてそれは防御にも通じる だからF・Fの弾丸は一発も命中しなかったのだ
    ケンゾーの手元にある竜の羅針盤のスタンドは、自分にとって安全な方向を読み、その方角へと動きながら
    続けて、F・F傍にある、宙に浮くドラゴンが、その攻撃の方向を示しているのだ!


      第70話 換気扇


    ジョリーンも声を上げ、F・Fに敵の攻撃の正体を叫ぶ
    これにはケンゾーもF・F側のドラゴンにおまえがしゃべるからバレてしまったと文句がでるが
    ドラゴンの方も自分はジジイの手下じゃないと返し、さらにはF・Fにむけ、次の攻撃の方角もアドバイス
    次の危険な方角はF・Fの『左耳の上』がわ ラッキーカラーは黄色で金魚の絵が吉…

    ドラゴンの言葉に気を取られるF・Fだったが、ジョリーンの叫びですでにケンゾーが背後に回り込んでいることに気付く
    即座に後ろ蹴りを放つが、ケンゾーはフワリと浮き上がるような動きで回避し、逆にF・Fの脚をつかみ取る!
    足にしがみついたケンゾーに向け、F・Fも手刀を放つが 「龍の方角」に触れるまでもない、としながら
    F・Fの手刀攻撃を片手で裁くと同時に、そのままその拳はF・Fの喉に突き刺さる…!!

    「防御する腕の動きがそのまま攻撃になっている ルーツは太極拳か…」

    ケンゾーが放つ拳法の正体をそう見るアナスイ そのまま血反吐を吐き開かれたF・Fの口を狙い―――
    その瞬間!!F・Fは思いっきりその口を閉じてケンゾーの手をかみ砕く!!

    〔ウホ!防御がソノママ攻撃にナッテルという点ナラ…コレモソーユー事ダネv〕

    やむなくケンゾーもここはF・Fを突き飛ばして体勢を立て直すと
    やはりここは「龍の方角」を利用するのが確実として、そのまま蹴りを浴びせ竜の方へと吹っ飛ばす!!

  • 553奇妙な粗筋書き24/08/19(月) 19:15:17

    「おまえの腕を「ドラゴン」に触れさせた

     じゃがそれはわしがやり おまえが追い詰められたのでわしの攻撃と同じ事!」


    吹き飛ばされたF・Fの腕が宙のドラゴン内に滑り込むと

    その腕が先ほどのケンゾー同様に切り離され、倒れる囚人の一人へと突き刺さり、勢いよく転がる囚人の体

    そしてそれと共に、殺しの方角が重なった、と不気味な笑みで言い放つケンゾー…


    「おいてめー 今何をしやがった!!? 今あたしの腕で何をやりやがったんだぁ―――――ッ!?」

    〔ダカラ『大凶の方角』はアルンダッテ!「方角」のパワーがやった事ナンダ

     デモコレカラ何が起こるのかはオレモ知ラネー事ダシ そしてもしオレがアンタなら

     被害<ダメージ>ハ 最小ニナルヨウに努力するガネ〕


    ―――すると宙へ飛ぶハエが、隕石が貫通した天窓の換気扇の方へと近づき…

    それを野鳥が咥えると、野鳥の体はそのまま換気扇に巻き込まれ鈍い音を放つのに気づき、皆がその上を見上げる

    そして野鳥を巻き込んだ衝撃で換気扇が天井からF・Fの元へと降りかかって来ようとする!!

    F・Fもとっさに身構えて、その換気扇の攻撃を待ち構えるが―――


    〔おっと危険なのは換気扇本体じゃあねえ "ブーメラン"だ〕

    換気扇の破片が地面へと落ち飛び跳ね、ブーメラン状になった鉄板が F・Fの脳天を切り裂いた…!!


    <続く>

  • 554二次元好きの匿名さん24/08/19(月) 19:58:25

    これFFじゃなきゃ死んでるぞ

  • 555二次元好きの匿名さん24/08/19(月) 20:54:31

    うわあああF・F―――!?

    って悲鳴出たけど・・・そうか >>554みて、あくまで肉体借りてるだけで本体はプランクトンの集合体だったの思い出したわ

    でも今回なんか、マジ死にしそうな危険信号出てる感じはある気はするのが怖い・・・

  • 556二次元好きの匿名さん24/08/20(火) 06:34:12

    攻撃方向は教えてくれてる辺り本気で中立なんか、ドラゴンコンパス
    そこから追い詰めるのはジジイの手腕ではあるが、攻める方向を教えてあげて、警戒されてなお押し込む辺りマジで達人だな

  • 557二次元好きの匿名さん24/08/20(火) 16:36:07

    攻撃方法が(おそらく)ケンゾー含め誰にも予測不能なとこから来るのがタチ悪いな・・・

  • 558奇妙な粗筋書き24/08/20(火) 19:31:59

     第71話 鏡が必要!

    ケンゾーの繰り出す「凶の方角」からの攻撃は、F・Fの脳天を両断 脳ごと頭蓋骨が切り裂かれる―――
    その姿にジョリーンも血相を変えてF・Fの元へと駆け出そうとするが、それをアナスイが止める
    酷な言い方だが、「大凶の方角」が決定されれば、防御も回避もできない事がF・Fの姿から証明された
    そして次の標的はジョリーンとなる…その言葉通り、ケンゾーはジョリーンとアナスイの方へと向き直るが……

    「違うわ…… あたしが"まずい"といったのは………頭を飛ばされたことの方じゃあない………
     どっちかとF・Fは負傷して出血している方がまだ安全……
     まずいのは!! ほとんど血が出ないことの方!ダメージで体内に生きるための「水分」がなくなっているッ!!
     体内のフー・ファイターズが全滅しかけているッ!」

    「こ・・・・・・こぼれなくて 良かった・・・・・・ でも・・・・・・大凶だ・・・・・・確かに」

    ―――脳天を切り裂かれながらも、そう呟き 油断したケンゾーに向けF・F弾乱射!
    さすがにこの奇襲にケンゾーも対処しきれず、とっさに「ドラゴン」を手元に戻そうとするも 間に合わず腕を貫かれる!
    悲鳴を上げながらも、辛うじて安全圏に立ち位置を整える事ができたケンゾー 
    F・Fもこの絶好のチャンスを逃してしまい、苦悶の声を漏らしながらも…… 敵の「方角」を破る手段を考える
    鏡を用いて、敵の方角を誤認させれば叩くチャンスも生まれるハズ…! 
    そのためにも、自分のダメージ回復のためにも水の補給が絶対不可欠…水さえ手に入れれば勝ち筋も手に入るはずだが……

    「わ…わしには……… 自分にはかって 3万人もの弟子がわしの教えを聞き わしの歩くあとをついて来た…
     だがこの刑務所に入ってからはそれがさげすみの生活に変った… みんなわしをさげすみ笑った
     子供を誘拐したロリコン野郎からすらさえもバカにされ続けた… 40年 40年間もじゃ
     
     栄光…栄光だったんじゃああああ 40年前 わしは輝いておったんじゃああああああああああ
     それがまた始まる! わしが火事でひとりだけ助かった「風水」の叡智がスタンドとして発動した!
     これから再びみんなわしを教祖と呼び始めるじゃろう………ここを出獄できずとも囚人全員がみなわしの後をついてくる!
     てめえのとどめを刺してからなぁぁあああ」

  • 559奇妙な粗筋書き24/08/20(火) 19:32:43

    叫び声を上げながら、F・Fへとどめを刺しに飛び掛かるケンゾー
    そこから繰り出す飛び蹴りをかろうじて回避するF・Fだが
    これにより開かれた頭の傷跡からさらに血が溢れ出て、貴重な水分をさらに消費してしまう…!
    ここはジョリーンも水の在処を伝えるべく声を上げる 丁度鉄柵の向こう側に『消化放水用』のホースが確認できる
    ならばそのホースをたどれば水道の元栓があるはず!即座にその方向に駆け出すF・Fと、それを追うケンゾー…!

    ジョリーンも傍にいたアナスイにF・Fを助けるよう声を上げるが
    「F・Fが死んだらな」 アナスイの返答に、ジョリーンも絶句… そんなジョリーンにアナスイはさらに続ける

    「オレはF・Fを助ける約束はして来てない 契約は君を守る事だけだ それに……
     助けなくていいと言ったのはF・F本人だ ここに来た時負傷している君を見て
     例えばどこかへ隠れたもう一人の男……… この懲罰房にいる他の敵に 君が攻撃されないよう守れとな……」

    消火栓の元までたどり着くF・Fだが 『大凶』のドラゴンはまさにその元栓の所にあった…!
    〔ウッカリ触レルナヨ ココガアンタノ大凶ノ方角ダ 守り切ルンダ―――!! サモナイト
     決定的ナ攻撃ガアンタに向カウ! 水ナンカノンデルヒマハナイ〕

    そしてF・Fに追いついたケンゾーの飛び蹴りが、背後から襲い掛かろうとした、その瞬間!
    「やはり水は必用なんだ…」 」F・Fは自ら、『大凶』のドラゴンに両腕を突っ込む!?

  • 560二次元好きの匿名さん24/08/20(火) 19:59:51

    まああくまでFFとアナスイはビジネス関係なんだろうな

  • 561二次元好きの匿名さん24/08/20(火) 21:12:43

    まあ実際、もう一人いるのは確定だからアナスイの言い分も分からんでもないのよな
    なんでかF・Fとじじいの1on1バトル始まってるけど、アナスイが助けに入ったら
    そのスキにジョリーンの方を直に狙うもう一人、というのは十分に考えられるワケだし

  • 562二次元好きの匿名さん24/08/20(火) 22:49:02

    ケンゾーはディスクじゃなく自力で発現したタイプか、なのにプッチに協力してるのは利害の一致かな

  • 563二次元好きの匿名さん24/08/21(水) 07:27:56

    やぼな事言うけど、自分が看守にやられたようにジョリーンがFFに水ぶっかけるのはダメなんでしょうかね
    とはいえ迂闊に動いて風水の凶に足踏み込む方がヤバイかもしれんが

  • 564二次元好きの匿名さん24/08/21(水) 17:19:35

    風水の大凶とやらがようわからんのよな
    個人個人に備わっているものなのか、場所で固定されてるのかがいまいちハッキリせん

  • 565奇妙な粗筋書き24/08/21(水) 19:42:25

    [PRIVILEGE CARD] G.D.st.JAIL ケンゾーのプロフィールカード

    名前通称:ケンゾー(78) 男性
    囚人番号:ME-25846
    刑期  :合計280年

    略歴
    カルト宗教の教祖で教団員34名を焼死させ、ひとり生き残る。
    健康法は朝一杯の尿療法。カンフー、太極拳、茶道に通じる。

    スタンド名『ドラゴンズ・ドリーム』

  • 566奇妙な粗筋書き24/08/21(水) 19:42:46

     第72話 死刑執行


    水を手に入れるために、自ら『大凶』のドラゴンへその腕を突っ込み、その体から切り離すF・F

    だがそれはF・Fに向けて致命の「攻撃」が『決定』されたことを意味する ジョリーンも血相を変え声を上げるが

    背後からケンゾーの飛び蹴りがF・Fに襲い掛かるが…その一撃は空を切り、いつの間にかF・Fは姿を消していた

    気づけばF・Fは、ホースの中へと体を入り込ませていた このためにF・Fは両腕を切り離したのだ!


    何であれ、これで直接蛇口に向かえたF・F ホース内から元栓を蹴飛ばし、水を吹き出す事ができた

    これで間一髪、水が手に入った・・・瞬間!『F・Fの腕』がホースを突き破りF・Fの顔面を殴り飛ばす!?


    〔あんたの腕だ… 暗殺風水の開始だ〕

    自分の腕に殴り飛ばされ、F・Fは求めていた水とは逆方向に吹き飛ばされてしまう


    「どうやら「水」を手に入れたかったようじゃがおまえの有利になるようにはもう絶対にならない

     わしの攻撃はおまえへの大凶にしかならない それが『暗殺風水』 「龍の夢」<ドラゴンズ・ドリーム>

     決定とはそーゆー事じゃあああ―――――ッ!」


    ―――水を目の前にして、触れもできなかったF・Fの姿にジョリーンも唖然

    そのままF・Fは懲罰房の階段下の部屋へと落ちて行ってしまい…その下にあるのは『執行室』だとするアナスイ


    「ここフロリダ州では州法により 死刑制度があり      エレクトロキューション

     年に2~3人がこの下階の2800Vの超高電気椅子によって死刑が執行されている!

     プランクトンならなおさら一瞬で全滅だろうな」

  • 567奇妙な粗筋書き24/08/21(水) 19:43:28

    階段から転げ落ちるF・Fと共に、暴れ狂う消火栓のホースが下の部屋のスイッチを入れて回り

    最終的に電気椅子のスイッチキーが起動、カウントダウン15秒前で開始……

    そして落下が収まったF・Fの体は、電気椅子にもたれかかる形となってしまっていた―――!


    悲鳴を上げてその場から逃げ出そうとするF・Fだが 

    電気椅子のベルトが衣服に引っかかり、逆に電気椅子に座り込んでしまう 残り時間9秒

    残り時間の表示からその状況に気付いたF・Fも、そうはさせるかと声を荒げながら拘束ベルトのバックルを壊して投げ飛ばすが

    次の瞬間、壁に跳ね返ったバックルは足元で絡まり今度は足側の拘束具が占められてしまう…!


    「これからのわしの攻撃で……おまえがどんな最期を遂げるのか……

     その状況! 誰がどう見ても完璧予測ができるなぁぁぁ」


    そこにケンゾーが階段を降りてきて、そう声を上げる… F・Fも身構えながら

    水の方はまだ吹き出しっ放し、上からの水が執行室まで滴り落ちており F・Fがそちらの水に狙いを定める

    牽制射撃でケンゾーの足を止め、そのスキにケンゾーの横を通り抜けようとするが―――


    かすめた射撃でケンゾーの衣服、玉飾りが取れるとF・Fの足元まで落ち 

    球で足が滑りF・Fバク宙!?そのままF・Fの体は電気椅子まで逆戻り…!! 残り時間2秒


    〔ドウヤラソコニ座るッテのハ確実ニ 決定サレテルヨウダナ〕

    「はいや 水は絶対に"手に入らない"! そして時間はピッタリじゃ!確かなる「"とどめ"の時間」!!」


    F・Fもその運命に逆らおうと抵抗するが、そう言い放ちながら

    ケンゾーの蹴りが、F・Fの体を電気椅子に押し込む―――!!


    <00:00> ピ!

  • 568二次元好きの匿名さん24/08/21(水) 21:25:45

    今回F・F災難すぎる…死亡シーンを乗り越えたと思ったらまたコレかよ…orz

  • 569二次元好きの匿名さん24/08/21(水) 21:57:34

    燃えよドラゴンズと聞いて

  • 570二次元好きの匿名さん24/08/21(水) 22:01:36

    FFが可哀想すぎて見てられんわ…大凶の力って恐ろしいなあ…

  • 571二次元好きの匿名さん24/08/21(水) 22:07:39

    運勢操作系の恐ろしさはラッキーマンを読んでればわかる

  • 572二次元好きの匿名さん24/08/22(木) 07:32:43

    ひとしずくでも手に入れてれば、FF本体の微生物の方を潜ませて生き残れるって路線もあったろうが、これマジ無理ぞ

  • 573二次元好きの匿名さん24/08/22(木) 18:41:39

    ほし

  • 574奇妙な粗筋書き24/08/22(木) 19:03:41

    第73話 安全な位置

    ケンゾーの示した風水の運命の通り、F・Fは電気椅子の電撃を全身に浴びる
    その完全勝利に、ケンゾーは教祖復活と大歓喜の歓声をあげる―――が

    〔オレは中立ダカラヨォ~ ケンゾーじじい~~~~~
     教エタリハしないんダケド… 「F・F」ハ………「水」ヲ手ニ入レタゼ
     アンタに蹴りを入れラレタ今!手に入レタンダ……… 走り回ッタカラナァ~~~
     F・Fに走り回サレ汗かいたからなぁぁ~~~ "オマエノカイタ「汗」が 『水』ナンダ"〕

    そう告げる羅針盤のドラゴンは、宙に浮かぶ水鏡に写された存在 ドラゴン本体はケンゾーの真後ろにあった…!
    つまりドラゴンを起点として安全な立ち位置をつかむ風水として、今のケンゾーの立ち位置は安全な場所ではないということ…
    そしてそれと共に、電気椅子の電撃を浴びるF・Fの手が ケンゾーの腕を掴み―――!

    〔『相討ち』ダ!! 完璧ナル「暗殺風水」を封ジルのは相討ちダケダ!
     F・Fはコノタメニ覚悟を決めタンダ!〕
    「くらいな これで…いい! てめーに『大凶』を分けてやれれば…」

    次の瞬間!ケンゾーの体にも強烈な電撃が流し込まれる!!
    だが相討ちとなればF・Fの運命は・・・ その残酷な光景に、ジョリーンも茫然としてしまう
    そんな彼女にアナスイは、次の事―――「骨」を探す事を考えた方がいい、とする……が―――!

    ジョリーンは叫び声を上げながら、階段を転落するようにF・Fの元へと向かう!?
    だがジョリーン自身も先ほどの闘いで大ダメージ、それでいながら階段を転がり落ちる姿にアナスイも困惑の声が出るが…

    「う う…く 「ドラゴン」が… 『ドラゴン』が…まだ… "いる"!
     つかんだ「手」を放すのが早かったのか……… たぶんプランクトンの方が人間よりも電気に弱い"せい"か…
     "ケンゾーは まだ生きている"ッ!」

  • 575奇妙な粗筋書き24/08/22(木) 19:04:24

    ―――ジョリーンの叫びと共に、自らの体から血を溢れ出させながらも

    『ストーン・フリー』を展開、自身の体をほどいて糸を伸ばす


    「その体で「スタンド」を出す気か!待てッ! 復讐の直情に駆られたかッ!

     だがそれ以上その「糸」のようなスタンドを体から出したなら君の負傷はどうなるかわからない!」

    「それでも…… こいつを放っておくことは許されない!」


    黒焦げになったケンゾーに対し、とがった牙のようなものを糸に絡めて

    ケンゾーへと放った瞬間!ジョリーンへと向き直ると共に「ドラゴン」を羅針盤へと戻し

    安全地帯を再び確保、ジョリーンの攻撃を寸前で回避する 

    それと共にジョリーンも今の攻撃で限界が来たか、その場に倒れ込んでしまう…が ふと、アナスイが呟く


    「そーゆーことか…そこが『安全な方角』…… と…いうわけか……

     なるほど……君が知りたかったのは…… "ケンゾーが今逃げた その"「場所」……

     絶対に攻撃を受けない完璧に『安全な位置』が"どこか"わかったなら……

     その場所は「鏡を作った汗」とともに飛び散ったF・Fも安全なはず…2800ボルトの超電圧からも安全だったはず!

     そこを探すためにじじいを攻撃した……」


    ―――ストーン・フリーの糸が、ケンゾー傍の水を絡めとると

    その水にはわずかながらの微生物も共にあった!


    <フー・ファイターズ生存!>

  • 576二次元好きの匿名さん24/08/22(木) 20:08:21

    とりあえずF・Fが生きてて良かった…

  • 577二次元好きの匿名さん24/08/22(木) 21:39:59

    安全な位置じゃないのを教えはしても、
    安全じゃない位置にいくのを阻止するようなことはしないあたり、マジで中立なんかドラゴンズドリーム

  • 578二次元好きの匿名さん24/08/23(金) 07:33:32

    電気椅子くらったエートロボディは大丈夫なんかね
    バトル終わったらケンゾージジイに乗り換え何てこともありうるのが別の意味で怖いw 
    F・Fのキャラをジジイでやられるとか恐怖以外の何物でもないわw

  • 579二次元好きの匿名さん24/08/23(金) 17:32:45

    このレスは削除されています

  • 580奇妙な粗筋書き24/08/23(金) 19:29:56

     第74話 離れる!

    ジョリーンの機転によりF・Fを救う事に成功 微生物交じりの水をF・Fへと戻すジョリーン
    とはいえジョリーン自身も今の行動で満身創痍 倒れるジョリーンにとどめを刺そうとケンゾーが向かって来る!

    「"気づいてないのか"ッ? おまえはもはやすでにィィィ わしの「暗殺風水」の方角の中にィィィィィィィィ」
    ケンゾーの叫びと共にジョリーンが気づく 自分の「糸」が僅かにドラゴンの「大凶」の位置に絡まっていたのだ!

    「攻撃は絶対ッ! 大凶は今決定されたわいィィィ
     わしがどんな攻撃をしようがおまえへのとどめは決定されたのじゃあああ―――――」

    アナスイも倒れるジョリーンへと駆けつけようとするが―――
    ケンゾーの蹴りの方が速い!その一撃がジョリーンの顔面を蹴り砕く……!!

    「勝ったぞォォォオオオオオオオオ ひれ伏すがいいいいいいいいいいいッ!
     教祖復活にも変更はねえのじゃあああああ あああああああ……… あ……     !?」

    それと共に、勝利の喜びの声を高々と上げるケンゾー   なのだが…自分の体まで、高々と上がって行っている…!?
    そのままついには、階段の所まで頭が激突 …さらにジョリーンも、今の一撃で仕留められていない!

    「お…おい め…命中したよな…?ドラゴンズ・ドリーム… 
    「暗殺風水」は絶対で… 徐倫に…わしの即死の蹴りは間違いなく入ったよな? だよなあ!?」
    〔アア 確かに徐倫へとどめはブチ込んでタゼ〕
    「じゃあなんで徐倫は無事でわしはこんな高いところになんかへばりついておるんじゃッ!?」

    そこに、アナスイが階段の所まで飛びあがったケンゾーを追おうとしていた所
    ここはケンゾーもドラゴンからの安全方角を示すように言うが…何故かケンゾーは、自ら階段の手すりを手放してしまう
    「おいドラゴン!なぜわしから離れる!! 『安全方角』を教えろ―――ッ なぜ!?こっちへ来ないんじゃああああ」
    〔ソノ言葉ハオレが言いたいゼ 離レテ行ッテルノハアンタの方だゼ…
     アンタがかってに自分で手を放シテ 落ッコチテ行ッテるんだゼ!!〕

  • 581奇妙な粗筋書き24/08/23(金) 19:30:34

    そのままケンゾーの体は下まで落下し―――――


     ボ よ オ オ オ――――ン   ボよオーん ボよオオーん


    ケンゾーの両脚は、まるでバネのように軽快な音を立てながら、その場を跳ね回っていた
    これにはケンゾー自身も困惑 ドラゴンも足が妙だと気づき、ジョリーンに攻撃した際に何かされたのではないか、と思い
    気づけばジョリーンの腹には、いつの間にかアナスイのスタンド『ダイバー・ダウン』がジョリーンの腹からその体をのぞかせていた!

    「『ダイバー・ダウン』 肉体そのものに『潜行』させた
     ………徐倫への攻撃が決定されたというのなら… 徐倫に蹴りが命中した瞬間に「守る」まで!」

    ケンゾーも自分のズボンを破くと、自身の脚がまるでバネ細工のように変化させられていた…!
    正確に言えば、脚ではなく その内部、骨と肉を組み替えられており そのまま柱にしがみ付いていたケンゾーはずりずりずり落ち
    床まで落ちると再び びよオオ~ん と悲鳴を上げながらその場を跳ね回るケンゾー 
    そのままついには、ケンゾーの腰までバネのようにされてしまい 風水が導く安全方角までたどり着く事ができない
    …その光景にジョリーンも、これを行ったアナスイに味方ながら戦慄が浮かび…

    「それだ…それがいいんだ もっと見つめてほしい その瞳……もっと君に……」
    ジョリーンの視線に気づいたアナスイも、どこか艶のある笑みで返す・・・

    〔安全方角は寅の方位で ラッキーカラーはセルリアン・ブルー
     …なんだけどサァ…もう無理だろ… なんかさぁスゴク歳とったなぁ~~たった数分の闘いで…〕
    辺り一帯を跳ね回るうちに、ケンゾーの体はバケツの中へとホールインワン
    そんなケンゾーの姿には、風水のドラゴンもそんな声を上げるのでした

  • 582奇妙な粗筋書き24/08/23(金) 19:30:55

     ケンゾー(78歳)

     スタンド名 竜の夢<ドラゴンズ・ドリーム> 再起不能


     To Be Continued

    ←―――――――――・・・

  • 583二次元好きの匿名さん24/08/24(土) 00:02:27

    >「『ダイバー・ダウン』 肉体そのものに『潜行』させた

     ………徐倫への攻撃が決定されたというのなら… 徐倫に蹴りが命中した瞬間に「守る」まで!」


    こういうボディーガード的な使い方は想像してんかったな

    マジで色んな使い道がありそうな能力だしこれからの活躍にも期待したい

  • 584二次元好きの匿名さん24/08/24(土) 03:24:14

    アナスイつええ…そしてえげつねえ…。
    電撃食らってボロボロだったとはいえ、ほとんどFFの攻撃を寄せ付けなかったジジイをここまで圧倒的に潰せるのか…。
    ティーンの女の子組なジョリーンチームにはない非情さ的なのは、ゲス神父を相手にする上では必要な要素かもしれんけど、なかなか強烈だなーアナスイ。

  • 585二次元好きの匿名さん24/08/24(土) 10:40:12

    マジでこれなんでもアリだろダイバーダウン 肉体そのものを組み替えるとかえぐすぎる

  • 586二次元好きの匿名さん24/08/24(土) 10:49:04

    他のスタンドでも壁を通り抜けるくらいはできるけど、あまりに壁が厚かったりすると通り抜けられない
    しかしダイバー・ダウンは能力によりその成約がなくおまけにスタプラ以上の精密動作が可能と

  • 587奇妙な粗筋書き24/08/24(土) 18:33:01

     彼は今眠っている状態です

     修行僧のような姿勢のまま目を醒まし 数時間起きたかと思うと 24時間も眠り続けます

     当然です 「記憶」が完璧にないのですから………

     言葉を放したり 本を読んだり ナイフとフォークで食事する事……自体を失っているのです


    SPW職員がそう報告する対象・・・承太郎は今、テキサス州ダラスにあるSPW財団施設にて

    体中に聴診器のようなものを貼り付けられ、座禅するような体勢のままで、その生命を維持されていた―――



      第75話 本物の愛



    しかしここまでのSPW職員の努力の甲斐もあってか

    DISCを抜き取られた後の死亡状態からの蘇生から、ある程度の学習能力は確認でき、脳波も心電図も全て正常

    ただ、自分の名前や「WATER」<水>という単語の意味そのものまでは理解していない状態との事

    肉親のこと…娘の写真を見せても、承太郎からは何の反応もない状態・・・

    とはいえこの施設で守られる限り、心配はないとする職員だが…医者と思われる人物は、それはどうかな、と返す


    「彼の体重に変化はないが【筋肉】の数値が落ちている どういう事かわかるかね?

     記憶がまったくないという事は……当然「生きる目的」というものも彼には存在しないというわけだ……

    『生きる目的のない』人間の肉体はどうなるのか? あっという間に『筋肉』が退化していくのだよ……!

     行動しないわけだからな…… その退化は想像している以上のスピードだ! 

     そのうち… 呼吸する事も苦労するくらいに体力が落ちていき 肺を動かす筋力がなくなっていく」


    これを防ぐ対策も、正直な所思い当たらないのが現状 やはり「記憶」を取り戻すしかないのかもしれないが…

    呟きながら、ドクターは何の気なしに承太郎にその手を伸ばそうとした―――その瞬間!

  • 588奇妙な粗筋書き24/08/24(土) 18:33:41

    「ドクター 彼の頭部に触れないで!」 承太郎から『スタープラチナ』が発動!?
    ドクターを殴り飛ばそうと腕を振り、点滴の瓶が割られ、承太郎の腕がガラスの破片で傷がつけられてしまう
    とっさに職員がドクターの体を引っ張り、どうにか怪我はないが 職員もドクターに注意するのを忘れていた、と詫びる

    「帽子というか彼の頭部に決して触れようとしないでください …生理的な防御反応をします」
    「『スタンド能力』を出したのか?」
    「ええ…しかしくどいようですが『記憶』ではありません 本能的な反応なのです」
    ―――傷ついた承太郎の腕 その腕にはまるで文字のような傷跡が刻まれているかのようで、そんな傷跡にSPW職員も気づく

       ジ ョ リ ーン
    「! JOLY……NE ……徐倫? い…いや 見間違いか……なわけないよな」


    場面はケンゾーとの闘いを終えたジョリーンたちの元へと戻るが…
    激闘を終えたジョリーンも、どこか意識がもうろうとしているかのようで、子供の時のある記憶が浮かんでいた


    ―――――(幼いジョリーンのとある記憶)―――――

    ある日のこと、ジョリーンは駐車場にて落ちた財布を発見
    中見を開いて見るがあんまりなくてぶー垂れながらも、遠慮なく落ちた財布の中身ゲット、しようとするが…
    …その近くでふと、財布がないと声を上げる子供がおり・・・子供の親が、ジョリーンの拾った財布と目が合った
    その姿に親は一瞬、怪訝な顔を浮かべながら子供を車に乗せると…

    「も…もしもし警察ですか?今…サ…サイフを盗られたんだッ!」
    「え!?ちょ!ちょっと待て何やってんだよあんた!
     これのことなら ち…違うって!……これはつまり……話を聞けって!」

  • 589奇妙な粗筋書き24/08/24(土) 18:34:09

    警察に電話しようとする父親を止めようとするジョリーンだが
    突然のことに気が動転し、父親をムリヤリに車から引きずり出す形になってしまう 
    さらにパトカーのサイレンも聞こえ、もはやジョリーンもパニック状態
    父親の車を奪い取って逃げようとするが、駐車場のあちこちにぶつかり、ジョリーンは警察に確保されてしまうのだった

    その後ジョリーンは警察署にて、母がジョリーンの身柄を引き取りに来ていた所
    幸運にも今回は逮捕とはならず書類だけですむが、ジョリーンがナイフ一本でも持っていたらどうなっていたか…

    ・・・そこへジョリーンは、[星の帽子]をかぶり、こちらに歩いて来る一人の男性を発見 
    まさか父親!? ジョリーンも思わず立ち上がるが…人違い、目を伏せるジョリーン・・・同時に母が電話で声を荒げるのが聞こえて来た

    「あなた……何て人なの…… 自分の娘がこんな事になっているというのに
     これから東京行の飛行機に乗るですって!明日に伸ばしたら!

     そうでしょうよ大切な急用でしょうとも!それでも父親! 待って!きらないでッ!」

    手続きを終え警察署を後にしようとするところで、ジョリーンはふと、ある会話が聞こえて来た
    父に見捨てられたと思っている少女は、将来人を信頼できない大人になる、というもので・・・

    「具体的な事を言いますと 「彼女」は人を好きになろうと努力はします
     しかし父親に裏切られた「彼女」には「本物の愛」を見抜く能力が育っていません……愛情は人一倍強いのにです
     たとえば……口先だけのいいかげんなボーイフレンドの言葉を魅力的で真実だと感じ……最終的には彼にあまされてしまうのです
     彼女の青春はそれの繰り返し……… 彼女の心のキズ口はより深く深くなっていくのです
     人間として一人前にはなれないのです… 心理学的にそういう結論が出ているのです

     そういう少女はどうすればいいのでしょう? ムズかしいです……とても
     父親が教え……彼女が学ぶしか…ありません 結局のところ………」

    ―――――(幼いジョリーンのとある記憶)―――――

  • 590奇妙な粗筋書き24/08/24(土) 18:34:34

    現在へと視点を戻し、F・Fによる詰め物治療により応急処置は完了したジョリーン

    なのだが、右腕の部分に一カ所妙なキズアトが残っている 首を傾げるF・F


    ジョリーンの右腕には、父が付けた傷跡である『JOLYNE』の文字が、そのまま浮かび上がっていた―――!!


    (いまのは夢……? 機を失った一瞬のただの……

     いや…あたしの『父さん』は…… ……あの人は…… あたしが生まれる前から色んなものを守ってきた…

     あたしのそばにいなかったのも… 今ここで起こっているみたいな事に ママや……あたしを巻き込まないためだった………


    『通じた』のよ…… 今……父さんを理解できたと体で感じる……)


    偶然か、運命か・・・ジョリーンは今、父の真意を、その愛を本当の意味で理解した 

    空を見上げ、どこか穏やかな笑みが浮かぶジョリーンであった……


    <続く>

  • 591二次元好きの匿名さん24/08/24(土) 20:39:02

    条太郎も父親としては色んな意味で不器用だろうからなあ
    いろんな方面ですれ違いが発生しちゃうのは仕方ないのかもしれんが…

  • 592二次元好きの匿名さん24/08/25(日) 08:32:48

    マジでちゃんと再会できたらいいなあ…

  • 593二次元好きの匿名さん24/08/25(日) 09:53:55

    「誰かに頼る、任せる」ってことしないのは間違いなく条太郎の悪癖だよなあ
    基本的に自分が出て自分で解決する人だし

  • 594二次元好きの匿名さん24/08/25(日) 18:32:13

    >>593

    ネズミのときは仗助にまかせてたからできないというわけじゃないんだけど、どうしても自分でやることが多いんだよな

  • 595奇妙な粗筋書き24/08/25(日) 18:57:27

     第76話 小男と骨 

    「な…F・F この階段で徐倫の脚をだが…… (ヒソヒソ
     ちょっと引っかけてつまづかせてくれないか やってくれるよな?」

    ケンゾーの闘いを終えて執行室から上に戻ろうとする階段にて
    本日の開口一番、アナスイがなんかとんでもないこと言って来た これにはF・Fも困惑
    要するにアナスイ、ジョリーンへの信頼度アップを画策しているようで 
    転んだところを助けてあげて、ついでにもう一回しっかり彼女を抱きしめておきたいそうです
    さすがにF・Fもそんなセクハラに協力するのはお断りだが…そんな彼女の首根っこをアナスイがとっつかまえる

    「いったはずだよ……オレは結婚する おまえはそれに協力する 約束を忘れるなよ」
    「なんなんだよオメーは!いいか!ケンゾーじじいの他に もう一人「戦士風の男」がいたッ!
     そいつとかがどこかに潜んでいる! 電気椅子のダメージも完全に治ってねーし今…そんな時かよッ!」
    「何が重要かはオレが決める いいからやれよ おまえは約束を破るヤツなのか?」

    有無を言わさぬアナスイの態度に、ここはF・Fも従うしかなく…心の中で詫びながら階段を上るジョリーンの足を軽く払いのける
    体勢を崩したジョリーンの体はそのままアナスイの広げた両腕へ――― 抱きしめられることなくその横を勢いよくすっ飛ぶ!

    「『小男』だわッ!『小男』がいたッ!上階からあたしたちをのぞいていたッ!」
    そこには『DIOの骨』を手に入れた小男の姿があり、ジョリーンの糸が小男の腕を絡めとっていた
    その手に骨が握られていることも確認し、そのまま小男をこちらまで引きずり込もうとするが
    なにやらうねうねした動きを見せる小男は、腕の皮がずるりと丸ごと剥がれ落ち糸の拘束を逃れる!?

    ―――だが見失う寸前!F・F弾がその足を貫く!! 一同も逃がすまいとその小男に追いつくが
    なにか、その小男の違和感にアナスイが気づく 
    うねうねと地面を這いずる動きを見せる男の背中はまるで、植物の根がはっているかのように背骨?が浮き上がっていた
    さらに言えば、先ほどは確かに「小男」だったのが、背を向けて立ち上がる姿は、いつのまにかアナスイを越える長身になってきている…!?

  • 596奇妙な粗筋書き24/08/25(日) 18:58:22

    「うね うね うね 日なた ぼっこ うね 気持ちいい 太陽・・・・・・ 光」


    明らかに様子のおかしい小男…?にはF・Fも声を荒げながらこっちを向くように言う 

    その声に反応し振り返った男の顔は――― 口が一本の木となり、目玉は華のつぼみと化した異形の姿…!!


    さらに男の瞳から花が咲き―――同時に、その頭が脳漿とは別の何かをまき散らしながらはじけ飛んだ

    何かわからないが、飛び散ったそれらに触れるのはまずい…ここは一旦距離を置く一同

    そこでジョリーンが、いつの間にか小男の手に「骨」がないのに気づき、辺りを見渡すと・・・


    ケンゾーにやられ、倒れていた囚人たちも全員、顔面が木と化した同じような姿になっていた

    ジョリーンたちが地下に行ったわずかな時間で、すでにこうなったというのか…?

    そしていったいこれは、誰の仕業なのか―――


    その頃、探している「骨」はホワイトスネイクのもう一人の刺客、鉄兜の男の足元にあった

    だが鉄兜はそれを拾う事をせず、怪訝そうにその骨を見つめており……


    (これも………スタンド能力と考えるべきなのか?

     この「骨」の…"これをやった"……このパワーと……意志のようなものは……

     花を咲かし…この植物のようなものが育っていったその最後の時に……

    『何か』を生まれさせようとしているかのようだ


     さて…あの「小男」が落としたこの骨を…オレはどうするべきか?

     この「骨」自体や……この「骨」をにぎった小男に触れたみたいに!!

     うっかりさわるのはやばい事はわかったからな…)


    鉄兜の見立て通り、ジョリーンの顔面にもいつの間にか その謎の木が芽吹き始めていた―――!!


    <続く>

  • 597二次元好きの匿名さん24/08/25(日) 19:32:21

    アナスイは流石にそんな露骨なやり方は、かえって嫌われると思うんですが
    女の子への対応が中学生かってレベルだぞ、FFへの冷たい態度も含めて

  • 598二次元好きの匿名さん24/08/26(月) 05:39:57

    この植物化?はゴールドエクスペリエンスを思い出すな これはジョルノ参戦も有るかも

  • 599二次元好きの匿名さん24/08/26(月) 08:29:06

    F・Fとアナスイとのやり取りに、ケンカ仲間みたいな距離感が感じられなくもないと思う ジョセフとシーザー的な
    どっかでアナスイに助けられてキュンと来ちゃうF・Fとかもアリやな 三角関係もラブロマンスの定番だしw

  • 600二次元好きの匿名さん24/08/26(月) 19:05:31

    >>599

    そもそもFFにそんな感情あるのか問題

  • 601奇妙な粗筋書き24/08/26(月) 19:10:19

    *懲罰房棟の東側は湿地帯、桟橋がありおそらく湿地帯を巡回するボートも備えてあると思われる


     第77話 太陽の方向

    懲罰房棟に広がる、倒れた人たちが植物と化した異様な光景に困惑が浮かぶジョリーン
    その目的も何をされたのかも不明だが、少しずつ広がっているのは確かなようで…

    ……その瞬間、ジョリーンの顔面に花が咲き始めている様子に、アナスイが気づきその目を見開く…!!
    とっさに声を荒げ、ジョリーンにその場で止まるように叫び、こちらをふり向くように言うと・・・
    ・・・振り返ったジョリーンの顔は、特に何の変化も見られなかった 
    アナスイの見間違いだろうか…? 一先ず念のため、ジョリーンの顔を確認
    前髪あげ あごあげ お口ひらき 口臭チェック さすがにどさくさ紛れに変なことやりだしてジョリーンも逃げといた

    とはいえアナスイの行動もしっかりした理由あってのことで、その説明
    懲罰房の異変の原因はおそらく「骨」であり、自分たちへの攻撃ではないと見る
    小男が「骨」を手に動き回ったせいで、懲罰房全体に広がったと見るべきとして…
    同時に、ジョリーンがその「骨」に触れた可能性を考えていた、としていた

    そこへ、床に広がる木の根が持ち上がり、その上に乗っている「骨」が ジョリーンの目に止まる…!
    傍で隠れる鉄兜も、向こうへ行ってしまう骨にかすかに苦悶の声が漏れ出つつ

    そして木の根から落ちて転がる骨を、ジョリーンが追おうと―――した瞬間!! ジョリーンの腕から花が一気に咲き広がる!?

    「『ダイバー・ダウン!』」 

    ここはアナスイが即座に動く!ジョリーンの肉体に自身のスタンをもぐりこませ、ジョリーンから咲く花を一気に吹き飛ばす
    めだった草花はあらかた削れ、残ったのは少量の葉っぱのみだが・・・そこで、アナスイの手が止まる
    これにはF・Fも早く全部引っこ抜くように声を荒げるが……

  • 602奇妙な粗筋書き24/08/26(月) 19:10:32

    「「引っこ抜く」だとか「生えている」という表現は正しくない 一体化している

     肉体が"これ"に変化させられているのだ 全てこれをちぎり取ってもいいものか? 痛みは……」

    「……ないわ あたしはどうやらあの「骨」に触れてしまったのね………

     それよりこうなってしまった以上 あたしから離れた方がいい ……触ったらあんたまで感染するかも」


    ―――するとアナスイ、ジョリーンの顔面に生えている花一輪、口にパクリと咥える

    どうやら生えているのは純粋な「生きている植物」 それ以上はわからないが葉の中を流れているのも血液ではなく葉緑素とみており

    …なんであれ、必ずなんとかする……そう、アナスイがジョリーンにいうのだった


    そこに再び、ジョリーンの腕から一気に葉が広がり始める!? が、アナスイもその原因をすでに見抜いており

    光を浴びると一気に成長する、日陰に入れば多少は落ち着くようで…ジョリーンを日陰に引っ張ると、確かに腕の葉は自然と引っ込んでいった

    だがこの「骨」の目的は何なのかまったく見えない ここの全員を植物に変えてどうしようというのか…


    そして骨は先程転がった木陰から動いていないハズ 

    だが、触れれば植物になるのでは手が出しようがない どうすれば―――


    「あたしが拾う…もうなっているから……」

    そう言ってジョリーンが、骨を拾おうと前に出る…! だが日差しに出た事でジョリーンの顔面の植物が一気に急成長!

    かろうじてそれをこらえながら、花の所に転がっていた「骨」を探すが・・・どこにもない・・・!?


    ―――いや、もう一つ、その場に無かった異変に ジョリーンが気づく


    花が咲いた球状の根…中が透けて見えるその球の中に、何かが見える……

    そこにあったのは、首筋に『☆』のアザが刻まれた、緑色の赤ん坊のような何かであった・・・!!


    <>

  • 603二次元好きの匿名さん24/08/26(月) 23:34:08

    これ…もしかしてDIOか?
    DIOを生まれ変わりとして復活させようとしてたってことなのかね神父は、植物化はそのいけにえって具合で

  • 604二次元好きの匿名さん24/08/26(月) 23:35:40

    アナスイの状況理解がいちいちはやいw

  • 605二次元好きの匿名さん24/08/27(火) 08:49:28

    殺人も躊躇わない精神やダイバーダウンの性能もだけど
    やたら豊富な知識量が一番の武器だな、アナスイ

  • 606二次元好きの匿名さん24/08/27(火) 15:03:36

    強スタンドの知識人…つまりアヴドゥル枠やな

  • 607奇妙な粗筋書き24/08/27(火) 19:23:47

    「何に…見える? 2つの実のようなものの"中にいるものは"……!!
     スヌー〇ーの形をしたニンジンとか オッパイの形そっくりの大根も畑ではよく収穫される……」

     これも そうみえるだけ――― "そっくりに"見えるだけ………

    そう、自分に言い聞かせようとするジョリーンだが…その瞬間、球の中にある『緑色の赤子』が、こちらを睨む…!!


      第78話 生き残り


    「徐倫っ! 戻るんだァァァ―――ッ 気づかないのかッ! あんたの脚が他の根と一体化し始めているんだぞ!」
    F・Fも声を上げ、ジョリーンを引き止めようとするが ジョリーンはその緑色の赤子から目が離せない…
    いったいこれは何なのか、正体は不明だが懲罰房の全員を植物にし、根をつなげて「実」になったものが目の前の存在と見る
    「骨」もおそらく、この緑色の何かに取り込まれたようだ

    (ホワイトスネイクはこの 「 先 」 を知りたがってこの刑務所にいるのだ…
     生まれる"もの"は何なのか? 生まれた時 何が始まるのかを知ろうとして…)

    ―――そしてジョリーンが完全に植物化する、寸前!『緑色の実』のその手が届き、木の根からもぎ取る!!

    「……それ!! ………拾うのか?」
    「これは『奪い取った』っていうのよF・F! 絶対に『ホワイトスネイク』には渡さないッ!」

    ひとまずジョリーンの植物化がこれ以上悪化しないよう、太陽の日差しとは逆方向に向かうよう先導するアナスイ
    だが出入口は逆方向、これ以上奥に進んだら脱出できなくなる さらに言えばここにはもう一人敵がいるはずだが・・・
    ……そこに牢屋の影に、何者かが動いた気配があるのを、アナスイが見逃さなかった…!

  • 608奇妙な粗筋書き24/08/27(火) 19:24:20

    その牢屋をのぞくと・・・そこにいたのは怯えた表情で震えあがる、脚が傷ついた一人の男囚人の姿だった
    怯えながら一同に助けを懇願するその人物 アナスイはそれを了承するが、さすがにF・Fは敵の可能性を考えそれを止める

    「そうなのか? 君はオレたちの敵なのか?」 F・Fの言葉から、男にそう尋ねるアナスイ
    そう尋ねられ、男も一瞬面食らいながらも、涙を流しながら自分は草になりたくないだけ、と返す
    ともあれアナスイも男、グッチョに立ち上がるよう、手を差し伸べる―――

    一方、鉄兜の方はこの状況に内心、忌々しげなぼやき声が出る
    自分の仕事は『空条徐倫を始末する』のみ、それを確実に行うだけだが…
    …物陰から周囲の様子を伺おうとすると、懲罰房を一人で歩く、グッチョの姿があった…!
    ジョリーンたちはいつの間にか姿が見えない、まさか脱出したのか…その考えも浮かぶが鉄兜は自分で否定
    脱出するとなれば天窓から、周囲を警戒している自分に気づかれずに外に出れるはずはないが・・・
    何であれ鉄兜も虚ろな表情で歩くグッチョを引き止めようと、肩に手をかけるが…

    一方ジョリーンたちは、おそらくグッチョが入っていた部屋から
    ダイバーダウンの力を使って壁を登っていた所 しかしグッチョを見逃したアナスイにはF・Fも苦言が出るが
    アナスイもどっちだろうと興味ない、と平然と返す

    「今興味があるのは この壁を登って『安全』に塔の東側に出るかどうかという事だけだ……違うか? とにかく安全に……だ」

    鉄兜の方に視点を戻し、グッチョの肩に手をかけながら、彼に色々問いただそうとするが
    「 オレ 外へ 歩 歩 」 …何か、グッチョの様子がおかしい――― 体のあちこちからグギギと何かがきしむような音がし……

    次の瞬間!! グッチョの肋骨が背中を突き破って飛び出し、鉄兜の腕を貫いた!?

  • 609奇妙な粗筋書き24/08/27(火) 19:24:39

    「ひでえ……人間の肉体を改造して『罠』にしてる………」

    あまりにおぞましい罠を仕掛けたジョリーンたちに(正確にはアナスイ一人の犯行)、青ざめた声を漏らす鉄兜

    ・・・すると鉄兜、なんだかボロボロ泣き始めた


    「痛でええよォオオオオオオオオオオうああああああああ

     ひいいい………ヒデェェェ マ……ママぁぁああああ こんな左腕なんかもういらねぇえええええ」


    泣き叫びながらボロボロになった自分の左腕を、自ら引きちぎる鉄兜であった



    鉄兜の名前「DアンG」


    VS


    「アナスイ F・F 空条徐倫」



    <続く>




    一方グッチョはヒドイ目に会ったけどこれで外に出られる、と喜びの声が出ておりました

    後ついでに言うとこの人が「サバイバー」で囚人たちを争わせていた張本人


    「でも襲って来なかったって事はだ…… 今のあいつ敵じゃあなかったのかな……やっぱし…」

    なのだが、そんな事を知る由もないF・Fは、そんな疑問の声も漏れ出ていたのでした



     サバイバー本体名グッチョ 再起不能

  • 610二次元好きの匿名さん24/08/27(火) 20:37:34

    鉄兜の泣きっぷりはエシディシを思い出すな
    つーかママ呼ぶなよ…

  • 611二次元好きの匿名さん24/08/27(火) 21:26:01

    アレはリブスブレード(露骨な肋骨)?! サンタナの技がこんな形で受け継がれるとは…!
    (サンタナだっけこの技、若干うろ覚え)

  • 612二次元好きの匿名さん24/08/28(水) 07:28:00

    鉄兜さんさすがにコレで出番終わりじゃないよね・・・w

  • 613奇妙な粗筋書き24/08/28(水) 19:14:39

    [PRIVILEGE CARD] G.D.st.JAIL グッチョのプロフィールカード

    名前通称:グッチョ(31)男性
    囚人番号:MA‐20311
    刑期  :5年
    罪状  :婦女暴行 窃盗

    略歴‐
    幼少のころから彼の周囲の人間は何かとトラブルを起こし離散していく。
    彼は周囲の人間をいらつかせる才能を持っている。
    この収容所に収容されてからも 彼本人ではないが彼の周囲はケンカ騒ぎが絶えなかった。
    その才能に着目したのはプッチ神父で、神父はDIOからもらった、
    かつて山小屋の番人だった男が持っていたスタンド能力をこのグッチョに与えたのだ。

    スタンド名『サバイバー』

  • 614奇妙な粗筋書き24/08/28(水) 19:14:56

    「くそっ!!どうやってこいつのエンジンを始動させるんだ?

     どこか回線をロックさせているのか?」


    懲罰房を脱出したジョリーン一行だが、湿地帯にあるボートを動かす事ができず四苦八苦している様子のアナスイ 

    そこに―――

    〔『スロットルレバー』でございます…だんな様 普通まず中立<ニュートラル>の位置にしないといけません〕(カチ

    アナスイのボート起動を手伝う、何か妙な存在の姿があり…ジョリーンたちは、その助けを受けていた所であった



      第79話 召し使い



    湿地帯用のボートは通常のとは勝手が違う、その謎の存在からのレクチャーを受けつつ

    出発前に水分補給はどうかと提案、二人の体調を心配しつつ その存在は沼からカエル引きずり出して一番搾りゲット

    それとも食事はどうか、とカエル肉での煮込みも作れるが アナスイもボートの上で火なんか起こすなと怒っといた


    「乗るんだ徐倫! 懲罰房の事はF・Fにまかせよう……」

    ・・・この場にいるのはジョリーンとアナスイ、あとは謎の存在のみ F・Fの姿はどこにも見当たらなかった


     まず…どこから話そう…… 今のこの状況がどこから始まったのか……

     あたし(F・F)と徐倫と『ダイバー・ダウン』のアナスイが……

     懲罰房棟の奥の壁を登って 歓喜の窓から建物の東側に出たところから話そう…………


    F・Fの独白から、改めて幕を開ける今回の動き ジョリーンたちは一旦懲罰房の建物陰で、日差しを凌いでいた所

    まず、ジョリーンの体から生える植物は夕暮れ時なのもあってだいぶ落ち着いており、ぼろぼろ枯れ落ちていっている

    このまま日が沈めば、植物も完全に朽ちる気配はある 問題は懲罰房の異常に、刑務所側もそろそろ気づくはず

    そして同時に、『ホワイトスネイク』の方もいつ何かに気付いてもおかしくはない・・・


     ―――――そしてそう考えた時だった――― "あたしが気づいた時は そいつはすでにそこにいたのだ"

  • 615奇妙な粗筋書き24/08/28(水) 19:15:13

    ジョリーン一行には、いつの間にか正体不明の謎の存在があった
    それはジョリーンが持っていた『緑色の赤子』いりの球を口に咥えて、飲み込むとその場を立ち去ろうと―――

    だが当然そうはいかない!ストーン・フリーの一撃がその脳天をたたきつぶす!!

    「スタンドだッ!敵スタンドだッ!! 懲罰房にいたヤツのだッ!」
    「あの剣士風のヤローのスタンドがッ!」
    「「実」を盗られたッ 飲み込みやがった! 絶対に渡さないッ!!その「緑色の子供」はッ!
     出すんだよコラァ―――――ッ 絶対に吐き出させてやるッ!」

    そのまま倒れた謎スタンドに、さらに蹴りを浴びせ、さらにさらにF・F弾の追撃 顔面を撃ち貫く!
    ダメ押しにダイバー・ダウンの拳を敵スタンド内にもぐりこませようとその腹を貫く―――が・・・

    〔あああ あ~ も も・・・・・・もっとお お お お お お お お お 
     あああ入って来て!入って来てッ!もっとおおおおああおおあわたしを叱ってえええええ〕

    三人の猛攻を受けながら、喜びの声を上げて悶絶する敵スタンド
    さらに言えばダイバー・ダウンを通して伝わる、敵体内の悪臭にアナスイも嫌悪感に表情を歪ませる
    このままでは球を敵に奪われてしまう、と思われたのだが…

    〔おおお!その"おくつ" わたくしめの"せい"でお汚しになられましたか!…なんという事を(その辺の木枝へし折り椅子作り)
     さ このイスにおかけください わたしがお"くつ"を磨きましょう ペロペロ〕

    なんか敵スタンド、ジョリーンを甲斐甲斐しくお世話し始めた
    さらに自分の本体の情報もジョリーンたちに伝える敵スタンド ジョリーン傍のハチをつかまえてパク

  • 616奇妙な粗筋書き24/08/28(水) 19:15:23

    ―――そこにもう一発F・F弾をブチ込む!! が、やはり喜びの声を上げるだけで仕留める事ができず

    さらにそこにいきなりジョリーンの瞳が花と化し、とっさにアナスイがジョリーンの肩を引っ張りこむことで植物化を防ぐ

    とにかくここはジョリーンの容態が最優先、太陽とは逆側の位置取りを維持するよう心掛ける


    ・・・鉄兜の男「DアンG」のスタンドを名乗る、この存在……

    どれだけの攻撃を浴びてもまるで通用しないその相手 「緑色の赤子」を飲み込んだ以上放置はできないが

    どこか不気味な笑みを浮かべながらも、一同とは逃げようとも戦おうともしない…いったい何を企んでいるのか…?


    とりあえず目を放せない以上、こいつは自分たちが連れて行くしかない

    F・Fには「本体の暗殺」のため、懲罰房に戻るように言うアナスイ

    こうしてF・Fは一旦、ジョリーンたちと別れて敵本体を叩くことになったのだが・・・


     徐倫達と別れたとたん…あたしはあのスタンドの真の意味が分かった

     パワーもなくのろまな動きをする遠隔操作タイプスタンドの真の目的が……

     徐倫達はもうあいつから決して目を放してはならない……


    ―――いつの間にかF・Fの顔面は、顎から頬が溶け落ち、その頭が外れそうなほどの深手を負っていた…!!

    二人で見ていれば、ただの完璧な召し使い だが一対一になれば、敵スタンドはその牙を向く…!

    先ほどアナスイがボートに向かおうと、F・Fと敵スタンドに目を向けた瞬間、すでにその攻撃は終わっていたのだ・・・!


    <続く>

  • 617二次元好きの匿名さん24/08/28(水) 20:07:12

    ヘンテコな奴と見せかけてのギャップが凄いな…

  • 618二次元好きの匿名さん24/08/28(水) 20:13:11

    てかこんなスタンドでどうやってサバイバーの影響下を勝ち残ったんだろ…

  • 619二次元好きの匿名さん24/08/28(水) 21:37:31

    ネタっぽいけどタフさでいったらかなり常軌を逸してるなコイツ
    というか殺せる手段があるのかってレベル

  • 620二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 07:29:46

    見た目と不死身さは何となく、億安パパが思い浮かぶな。
    ただ、流石に属性被りと同じで偶然の一致だろうけど。

  • 621二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 17:34:10

    保守

  • 622奇妙な粗筋書き24/08/29(木) 19:25:04

    敵の召し使いスタンドの攻撃を受け、その頬が溶け落ちてしまったF・F
    ここはいったんジョリーンたちの元へ戻るべきか…いや、もう無理と見る
    この状況、確実なのはやはり"このまま"で敵スタンド本体の「暗殺」をこなす事
    だが…ジョリーンたちがあの召し使いスタンドの毒牙にかからないためには、敵を常に「二人」で見張る必要がある…

     決して背を向けたり「1対1」になってはならない あいつの「体液」が……
     気づかないうちに…… あたしの口を襲ったのだ……ゆっくりと………少しずつ……


      第80話 次の標的


    その頃ジョリーンたちは、何故か湿地の草むらの中にボートを止めていた所
    どうやらアナスイの判断のようで、なにか聞こえるような違和感を感じ取っていた 
    エンジンも切るように召し使いスタンドに命じつつ、あたりの様子を伺おうと、湿地帯の向こうを見やるアナスイ 
    ジョリーンもアナスイの方に目をやり―――二人の視界から外れた召し使いスタンドがうごk

    「おいッ!さっさと止めろといってんだッ!!トンチキがッ!」
    アナスイが声を荒げて振り返る、襲撃チャンス失敗、立ち上がろうとした体がずるりとコケ
    ―――それと同時に一行の目の前を、武装ボートが通り過ぎる…!

    ≪現在 懲罰房棟に異常事態発生! 繰り返すッ!懲罰房棟に異常事態が確認されたッ!
     詳しい状況は現在調査中だが 敷地全体の警備レベルは「4」に固定! 最優先厳戒態勢を敷けッ!≫
    警戒レベルが上がり、湿地帯周辺を見回る二台のボート
    だが自分たちを追って来たにしては時間的に早すぎるものの、自分たちが乗ってるボートを探しているのは間違いないようだ
    ここはやり過ごさねば… 武装ボートに装備されているのは『12.7mmM2重機関銃』
    その威力は掠っただけで人間の手足が吹っ飛び、ボート程度なら即バラバラだろう…

    ―――そんな確定する「死」が、通り過ぎたと思ったらこちら側へUターンして戻って来る!?
    ジョリーンも狼狽える声を上げるが、見つかったなら撃ち込んでくるはず だが誤魔化し切れるか…

  • 623奇妙な粗筋書き24/08/29(木) 19:25:18

    この状況、召し使いスタンドもまずいと判断したか、ここは二人にひとつ提案


    〔あのォ~~~葉っぱをとってですね……だんな様〕

    「おい騒ぐなと言ってるだろうがヌケ作ッ!」

    〔いや…そうじゃあなくってですね 葉を縦に2つに折るんです (パサッ

     編むんです 立てかけるんです もっとたてかけてですね 他の葉っぱを網目にいっぱい差し込むんです

     あと根の付近てのはでんぷん質も多く含むもんですので 絞り出して はい!顔にぬる(ジョリーンの顔にしぼりたてぺたぺた

     べたべたしてますが 葉っぱもくっつくし 枝もくっつきます(その上から葉っぱや木の枝ぺたぺた

     どろも混ぜ込みカワイク化粧して…… はいィィ!みなさんでごいっしょしましょう!〕


    ―――そう、召し使いスタンドの提案とは即席の迷彩!

    葉っぱと雑草を立てかけ、草木と泥で身を包んだボートとジョリーン、アナスイはボート警備隊の探索の目を辛うじて逃れていたが

    …ボートの渓流ロープを片付けるのを失念していた一同、水面に浮かぶロープが警備隊が気づいてしまう


    「!! なんだァァ――――このロープはぁぁ―――     ……っと このボートのロープか……」「先っちょこっちね」


    寸前、ストーン・フリーがロープをほどき、武装ボート側に投げ込むことでその目を誤魔化す事に成功

    そこに武装ボートに懲罰房棟に戻るように、との通信が聞こえてくる このままやり過ごせるか…?

    戻ろうと隊員がボートのエンジンをかけた 瞬間!プロペラから舞い上がる「風」が、隠れていた迷彩を吹き飛ばす…!!


    そしてその場の誰もが、お互いを見やり・・・ その瞬間召し使いスタンドの顔に凶悪な笑みが浮かび上がる


    「急げエンジンをかけるんだ―――ッ」

    「ま 間に合わないッ! 発進するまでに撃たれるッ!」


    前からは武装ボートの機関銃が、ジョリーンたちに向けられると 同時に

    背後の召し使いスタンドが開いた口から、大量の蚊のような虫が湧き出て、ジョリーンの顔へと集まって行く―――


    <続く>

  • 624二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 23:30:24

    うへええ、口から虫が一気に沸いてくるのキモい…

  • 625二次元好きの匿名さん24/08/30(金) 07:27:54

    武装ボートの殺意が高い
    ワニも出る湿地だからこれくらいの重装備でないと逆に危ないんだろうな

  • 626二次元好きの匿名さん24/08/30(金) 12:51:03

    M2重機関銃って実際に戦争で使われてた銃らしいんですが…
    召し使いスタンドがどうこうより先に刑務所側に殺されそうで怖いよw

  • 627奇妙な粗筋書き24/08/30(金) 19:11:03

     第81話 ヒューヒュー

     か
    [蚊]

     双翅目カ科昆虫の総称――― 体・翅・脚共に細くてか弱い
     飛行のさい 微小な羽音を発し その口吻(こうふん)は吸収に適している
     人や動物は口吻を刺し 血液を吸うのは雌だけであるが
     そのさい局部麻酔のための『だ液』がかゆみを伴う炎症をおこす―――


    刑務所の警備隊に発見されてしまったジョリーンとアナスイ 
    その眼前には重機関砲が付きつけられ、絶体絶命 ・・・だが、アナスイはそれを前にして平然と動き出す!?

    「アナスイなにしてる―――ッ!?ボートごとブチ抜かれると言ったのはあんただぞ―――ッ」
    「確かに…… だがボートなら…奪い取ればいい」

    そして警告と共にボートが発砲!! 
    二人には命中しないものの、一瞬でボートはバラバラの穴だらけとされてしまうが
    ジョリーンの叫びにアナスイはそう返すとともに

    「おまえがな… 行け」 ダイバー・ダウンで召し使いスタンドをボートのプロペラに巻き込ませて、勢いよくぶっとばす!
    召し使いスタンドを武装ボートへとぶっ飛ばして、ボートの銃口をボート自身に逸らさせることで一隻撃破
    そして残ったもう一隻に対し、アナスイは堂々と真正面から対峙 
    このボートをもらうとしてダイバー・ダウンで武装ボートの乗員を撃破するのだった

  • 628奇妙な粗筋書き24/08/30(金) 19:11:56

    改めて湿地帯の足を確保し、召し使いスタンドのごきげんな口笛と共に沼地を駆けるボート

    しかし口笛がうるさいのでジョリーンも注意の声をあげるが…アナスイの方は、ジョリーンの方に口笛を止めるように言う…?


     ヒュヒュー ヒューヒュー ヒューヒュー ヒュヒュヒュー …どこからともなく、口笛のような、空気が通るような音が響く


    『何言ってんのアナスイ 口笛吹いてんのは……あたしじゃ…』 ヒュ ヒュ―――ヒュ ヒュヒュ―――

    ・・・自身の口の中から響くようなその音に気付いたジョリーンが、その目を見開く…!


    『ア…アナスイ!? アナスイッ!ね…ちょ……ちょっと!アナスイったらッ!』


    さらにジョリーンが声を上げようとしても、アナスイは全く反応しない…!?

    そう!ジョリーンの口内、舌はすでに召し使いスタンドの攻撃を受け、穴だらけとなり声を出せなくなっていたのだ!

    自らの異変に気付いたジョリーンを、召し使いスタンドは感情の見えない眼差しで静かに見据える

    同時にジョリーンもこの状況が、目の前の召し使いスタンドによるものだと確信 

    ゆっくりと、ゆっくりと気づかれないよう攻撃していたのだと…


    どうにかアナスイに自分の異変を気付いてもらおうと試みるジョリーンだが

    どーにもアナスイ、ジョリーンの指し示すものが全部自分への言ういちゃラブと解釈してました

    キスされかけたんでアナスイにアッパーブチ込みつつ、どたまつかんで召し使いスタンドの方に顔ムリヤリ向け、グギグギ首振らせ


    (『自動追跡型のスタンド!』 なんでも奴隷のように言う事を聞き……召し使いのように振る舞い…まるで無害

     だがそれが『こいつの手』だ! …何かの方法で油断のスキ間を狙って自動的に攻撃してくるスタンド

     このままではすぐに二人ともやられるッ! アナスイが気づいた時は もうすでに遅いのだ!)


    ―――その本性を隠し、不気味な眼差しで見据える召し使いスタンド

    取り返しがつかない状況になる前に、敵の攻撃の正体を掴まなくては・・・!


    <続く>

  • 629二次元好きの匿名さん24/08/30(金) 21:55:28

    アナスイは有能なんだけど時々脳内ピンクすぎる…w
    まあ意思疎通するのに関してはストーンフリーで文字作るなりして対処するのかなー

  • 630二次元好きの匿名さん24/08/30(金) 23:03:15

    なかなかやり口が陰湿なタイプだなー
    害が無いと油断したらもう手遅れか、スタンド自体のタフさと相まって鉄兜本体の性格の悪さが伺えるわ

  • 631二次元好きの匿名さん24/08/31(土) 08:17:15

    よく考えたら二人を仕留めるんなら武装ボートから身を隠す手を教える必要無い気がする。
    あくまで自分自身で仕留めたいってことかねー もしくは流石に機関銃の斉射には耐えられんかw

  • 632奇妙な粗筋書き24/08/31(土) 19:09:27

    正体不明の攻撃を放つ、不気味な召し使いスタンド

    首筋に吐息がかかるほどに、ジョリーンの傍に立ちながら…

    〔ヨーヨーマッ………〕と耳元でささやく それが自分の名前であると…



      第82話 ヨーヨーマッ



    (攻撃して来い……『自動追跡のスタンド』…

     "きっかけ"が必要だというのなら…こいつの攻撃には"きっかけ"があって そして自動的というなら……!!)


    召し使いスタンド『ヨーヨーマッ』に攻撃を与えるスキとして・・・アナスイの頭を両手でつかみ、瞳を両手で閉じるジョリーン

    ―――ジョリーンはアナスイの方を見据え、アナスイは視界を塞がれ 敵が攻撃を仕掛ける条件は整った!

    そして次の瞬間、『ストーン・フリー』の糸が何かを捉える 捕まえたのは小さな「蚊」であった


    (これを待っていた……!! 『糸』を皮膚にはりめぐらせ何かが触れるのを…

     攻撃方法はわかった! あたしの…口の中を溶かす…こいつの方法が!!)


    「徐倫… ば…ばかな…こ…これは…!!」

    ―――だが、アナスイは驚愕の声と共にその目を見開く 

    気づけばいつの間にか、ジョリーンの顔面は左半分がグズグズに溶かされてしまっている!?

    攻撃方法を見破ったはずなのに…いや、違う 「蚊」以外にも何か別の攻撃方法があるという事か…!?


    (アナスイに教えようと思ったのに……攻撃方法を… まさか…ま…まずい 一対一に…なってしまう!)

    そして正体不明の攻撃を受け、倒れるジョリーン 

    力尽きる前に、自身の糸で[Be All Eyes]<決して目を離すな>との警告と、糸に絡めた「蚊」で、アナスイのメッセージとする…


    〔だんな様… わたくし…まだ…このボートの運転続けますか? それとも一対一…このわたしと闘いますか〕

    そうして一対一で対峙するアナスイとヨーヨーマッ もはやその本性を隠すことなく、不気味な笑みを見せつけていた…

  • 633奇妙な粗筋書き24/08/31(土) 19:10:22

    場面は懲罰房に潜み、敵スタンド本体を狙おうとするF・Fへと視点を移す
    刑務所の看守たちも、懲罰房の異変に気付き 部屋一面に木が生い茂ったその有様に困惑の声が出てしまう

    「ヤツはどうなんだ…あいつはまだ話はできないのか?」
    「囚人番号ME‐14067 「DアンG」 現在確保されたのは彼ひとりだけですが
     なにしろ左腕がちぎれそうになってる重症です…今…尋問は無理です まず医療班に渡さないと…」

    看守たちの言葉を聞き、排気孔に身を潜めるF・Fが敵を発見 その狙いを定める
    (看守に守ってもらってるつもりか…… うすらクソ不気味なスタンド送り込みやがって…
     腕だけじゃあないぜ!その脳天にF・F弾をブチ込んでやるッ!)

    確実に仕留めるべく、天井からさらに接近しようとするが… 
    通路の奥、DアンGが治療を受けている最中から僅かに離れた場所から、一人の人影があったのに気づく 
    その人物にはF・Fも知っている 教戒師の『プッチ神父』…

    (看守どもがここへ来るのはわかる… 神父が何をやってるんだ こんな状況の場所で… ………!?
     しかもいったい "あいつまるで"… 『DアンG』を見張っているッ!?)

  • 634奇妙な粗筋書き24/08/31(土) 19:10:46

    アナスイとヨーヨーマッの対峙に視点を戻し… 

    嘲り交じりの笑みを浮かべながら、お逃げになるならあなたがボートからお降りください、と告げるヨーヨーマッ

    アナスイの返答は顔面を貫く強烈パンチ!! そのまま口の中に潜んでいた蚊も残らず切り裂いていくが…


    (ち…違う… こいつの攻撃方法は他にあるッ! ……ア…アナスイ! ここは…に…逃げるべきよ………

     緑色の子供を渡す事になってしまう…… でももう『一対一』ッ!こいつはあんたに対し攻撃方法を隠したりしない!

     逃げるべきよ…あんたがそれを見る時は……!! 次にその攻撃を見る時は…)


    ―――ヨーヨーマッの攻撃が始まったか アナスイの頬に無数の穴があいていく

    だがそれでもなお、アナスイは一切怯みはせず、堂々とヨーヨーマッへと挑む…!


    「用意をするんだ てめーがこの世に生まれてきたことを後悔する用意をだ!」


    <続く>

  • 635二次元好きの匿名さん24/08/31(土) 20:22:17

    ffは単独で動いてるこのタイミングで章ボスの神父と対峙するのか…これ今度こそアカンのちゃうか?
    流石に一回で三度も死にそうな目に会うのは可哀想すぎるし、どうにか生き延びてほしいけど
    シチュ的には完全に吉良と出会ったしげちー状態なんよな…ホント不憫すぎる

  • 636二次元好きの匿名さん24/09/01(日) 06:19:17

    わりとここまで来ると「ヒドイ目にはいっぱいあわせるけど殺しはしない」枠だと思う>FF

    ポルナレフとかミスタとかその類い

  • 637二次元好きの匿名さん24/09/01(日) 11:30:34

    アナスイ側から見たら、ジョリーンがオレの愛に応えてくれる気になった、みたいなシチュだけど
    それをジャマされたこともあってアナスイの怒りがぶち上がってそうであるw

  • 638奇妙な粗筋書き24/09/01(日) 19:42:46

    *召し使いスタンド『ヨーヨーマッ』の能力値解説

    スタンド名-『ヨーヨーマッ』
    本体-DアンG

    破壊力‐C スピード-D 射程距離‐A
    持続力‐A 精密動作性-D 成長性-C

    能力―
    なんかイジめやすいやつ。
    だが、そのヨダレは少しずつ相手を攻撃し破壊していく。
    攻撃方法を見破らなければ、やられる。

  • 639奇妙な粗筋書き24/09/01(日) 19:43:09

     第83話 追跡センサー

    「徐倫はボートの先にいる!! おめーは船尾だッ!左舷のスミに行くんだッ!」

    敵スタンド、ヨーヨーマッにそう指示を出しながらも
    今度は腕に、首に、不気味な液体のようなものと共に無数の穴が開けられるアナスイ…
    どうやら敵の攻撃の正体は「体液」(よだれ)のような物であることはジョリーンも見抜くが
    問題はそれをどうやって、自分たちに飛ばして攻撃しているのか…それを突き止めて防がなくてはアナスイもやられてしまう

    次にアナスイはヨーヨーマッの体を踏みつけ、隠している物があれば全部出すように命ずる
    だがヨーヨーマッの懐から取り出したものに怪しいものは見受けられず…さらにその最中にも、正体不明の攻撃を受けるアナスイ…

    (違う……!!「持ち物」じゃあない そして離れるとか距離も関係ない…
     あたしたちはボートの進行方向!ヤツより風上にいるのにどんどん攻撃をくらっているのだ……)

    次にヨーヨーマッの目的…攻撃目標に関して問いただす
    本体からの命令でジョリーンもターゲットにしており、彼女を完全に始末するまでは付きまとうという事
    そしてジョリーンの傍にいるのなら、アナスイもついでに始末するまで――― 
    次の瞬間ダイバーダウンの手刀が、頭部の一本角をへし折る!! だがこれもやはり効果がない…!!

    …この攻撃を止める手立てのひとつとして、ジョリーンが思いついたのは ボートを止める事
    ボートが進む際に生じる水しぶき、それに交じって『体液』による攻撃を混じりこませていたとしたら…!

    「よし立て!次は運転席に行きな ボートのスピードを上げろ 風の可能性がある ホレ!起き上がるんだ!」
    (違う……逆よ ボートは止めないと!攻撃方法は「風」なんかじゃあないッ!
     スピードをさらに上げたりしたら…!しぶきがますます舞い上がるッ!)

  • 640奇妙な粗筋書き24/09/01(日) 19:43:47

    ジョリーンの思いも空しく、アナスイは真逆の事をヨーヨーマッへ命じる
    もはやアナスイの目玉にも、敵の攻撃の被害により穴が開き始めるが―――

    〔はい…… だんな様 そうしろとおっしゃるなら……〕
    ・・・倒れたヨーヨーマッが立ち上がろうとするが…何故か、お腹をごろんと見せて寝転がる
    横のカエルもいっしょにコロン ひっくり返ったカエルが起き上がると、一緒にクルンと体勢を立て直し

    その言いようのない違和感に、荒い息をつきながらもボートの運転席へと向かうヨーヨーマッだが
    近くにいたカブトムシを見つけると 目の色を変えてカブトムシを大口開けて咥えこんだ

    (えと…え―――と!? オ…オレ……) 咥えたカブトムシチュルン

    「徐倫 どうやら"止んで来た"ようだぞ まだボートのスピードを上げてないのに……」
    すると今度は、運転席の周りをぴょんぴょん飛び跳ね始めるヨーヨーマッ 
    その動きのうちに、ボートのプロペラに体が巻き込まれてしまう 
    ついでに何故か鳥を見つけると物陰に隠れてしまい…
    「カクレロ!」「カクレロ!」 その横には、ぴょんぴょん飛び跳ねる二匹のカエルの姿があり―――

    「『ダイバー・ダウン』 こいつの攻撃方法が…「何か」なんてどーでもいい…
     こいつが完璧な自動追跡型スタンドというなら……
     こいつの頭の中に… カエルをうめ混んで……その「脳」を追跡センサーにつないだ
     カエルの気持ちになって一生追跡してきな……!!」

  • 641奇妙な粗筋書き24/09/01(日) 19:44:14

    そう、今のヨーヨーマッの頭の中にはカエルがそのまま入っており

    カエルの脳が繋がれたことで、思考回路もカエルそのものと化してしまっていたのだ

    ・・・どうにか自分の任務を思い出そうとするヨーヨーマッだが カエルの脳ミソではそれもままならず

    鳥を見つけたら隠れてしまい、メスのカエルに発情期全開、近くにいたカブトムシパクリ 

    完全にヨーヨーマッは二人の事が頭から抜け落ちてしまっていたのだった


    「傷の手当には『F・F』が必要だ…… あとは「DアンG」を仕留めて戻るのを待つだけだ」

    そんな様子に冷たい眼差しを向けるアナスイ、こうして自動追跡型スタンド、ヨーヨーマッの無力化に成功するのであった


    <続く>

  • 642二次元好きの匿名さん24/09/01(日) 20:55:00

    なんか終わり方含め全体的に憎めないスタンドだったなw

  • 643二次元好きの匿名さん24/09/02(月) 05:28:24

    マジでやりたい放題すぎるなダイバーダウンw

  • 644二次元好きの匿名さん24/09/02(月) 08:23:09

    >「傷の手当には『F・F』が必要だ…… あとは「DアンG」を仕留めて戻るのを待つだけだ」


    つまりジョリーンの方からF・Fを助けに戻ることはできないと言う事か・・・

    でも二人も結構な被害だし、むしろ無事に帰ってこれる確率はあがった方だろうか 微妙にまだまだF・Fの運命が読めんな

  • 645奇妙な粗筋書き24/09/02(月) 19:36:34

    *アナスイのスタンド『ダイバー・ダウン』の能力値解説

    スタンド名-『ダイバー・ダウン』
    本体‐アナスイ

    破壊力-A スピード-A 射程距離-E
    持続力-C 精密動作性-B 成長性-B

    能力-
    物体の中へもぐり込む。
    その内部の構造までも破壊したり、ついでに組み立て直したりする



     第84話 ハレルヤ

    *扉絵はDアンGのプロフィールカード [PRIVILEGE CARD] G.D.st.JAIL 

    名前:DアンG 年齢-32 囚人番号:ME-14067
    罪状刑期-
    殺人。有罪になったものだけで刑期20年。
    元警官であったが、1999年のノルトラダムスの大予言を信じ
    どうせ地球が滅亡するならと 普段恨みに思っている人々を職務を利用してサツガイし、証拠を隠滅した
    元警官は刑務所に入ると命を狙われるので懲罰房棟に収容されていた。

    スタンド名『ヨーヨーマッ』
    好きな映画「ショーガール」

  • 646奇妙な粗筋書き24/09/02(月) 19:36:59

    敵スタンド使い、DアンGの暗殺に向かったF・Fだが 彼を見張るようなプッチ神父の姿に、F・Fも戸惑いが浮かぶ
    だがやる事は変わりはしない 最重要な事はDアンGの確実な死 確実に、完璧にヤツの息の根を止めなくては…

    一方プッチ神父は、「素数」を数えながら今の状況を整理 現在素数は400台まで到達しつつ―――
    (あのDアンGが追っている左腕の重症 ヤツが重傷を"くらっているってことは つまり"……
     空条徐倫は…この近くのどこかでまだ生きていると推測せざるを得ない……
     そしてここの上にある懲罰房棟の上で枯れ朽ちている大量の植物のカス… あれは「DIOの骨」の仕業と考えるべきだ
    「DIOの骨」が囚人どもを利用して わたしの想像を超える何かをやり始めたという事だ…)

    「457 461 463 467 すばらしいぞ… ついに始まったと考えるべきだ!
     22年間………これを待っていたッ!! 『DアンG』がここで見たものを! ……ヤツ自身から早く聞き出さなくてはッ!」

    歓喜の声を上げながら、傍で倒れていたボロボロのグッチョにも声をかけるプッチ神父
    これこそが自分の求めていた真の幸福、『天国』が手に入る新しい時代の幕開けだとして
    懐から一枚のCDを取り出し、グッチョの頭に刺し込むと その口から讃美歌が高らかに歌い上げられる―――

  • 647奇妙な粗筋書き24/09/02(月) 19:37:55
  • 648奇妙な粗筋書き24/09/02(月) 19:39:04

    「いいぞ…!!この感動を称えるのだ… ヘンデル作「メサイヤ」 最高の名園………ガーディナー指揮82年録音

     まさに!ふさわしい!音が輝きを放つようだ ヘンデルはこの自らの最高傑作を死の前日まで演奏し続けたと言う」


    奏でられる賛美歌に、恍惚とした笑みで聞き入るプッチ神父

    そこに医療班たちが到着したようで、看守たちがDアンGを救急車に収容しようとするところ

    まずは手当てを優先、尋問はその後とする看守たちだが…


    「いや 尋問は……ヤツの手当てをする前だ!!

     なにが生まれたのか……… それを見失うのはまずいッ!」


    DアンGの収容前に、プッチ神父も動き出そうとする 救急車のベッドに寝かされたところで

    ・・・看守の一人に、違和感を感じる神父 ―――その指、F・F銃!?

    そう、その看守はDアンGを仕留めるべく、変装していたF・Fであった!


    「くらいな 自動追跡型スタンドを持つ者は! 『逆襲される時は無防備』! それがリスクだッ!!」

    DアンGが意識を取り戻した瞬間!F・Fの乱射がその顔面を――― 貫くことなく横へと逸れる!?

    発射した瞬間、いつの間にかもう一人の看守頭に『DISC』が突き刺さっており、その腕を掴んで銃口を逸らされたのだ

    そしてそれは同時に『ホワイトスネイク』が近くにいるという事 F・Fも周囲を警戒すると、目の前に現れたのは―――


    「433 439 443 449」

    「…… まさか…投げたのは… きさまはッ!」


    「困る……とても困るんだ 今…君が『DアンG』を襲ってると言う事は…

     彼のスタンド…「ヨーヨーマッ」が今現在…徐倫を追跡中と言う事だな? 彼に聞かなきゃあならないこともある

    『DアンG』に死なれるのはとにかく困るんだ ……そうだとしたら どっちだね? 君の最優先は?

     わたしか?それとも「DアンG」を仕留めることが先かね?」


    そう、ついにF・Fはこの元凶の魂胆、プッチ神父と対峙する……!!


    <続く>

  • 649二次元好きの匿名さん24/09/02(月) 20:44:52

    グッチョにCDぶっ差してハレルヤ歌わせるシーン、うまく言えないけど生理的嫌悪感みたいなのがえぐい。
    そして今回で確信したわ、神父間違いなくどうしようもないレベルのガチクズだと。

  • 650二次元好きの匿名さん24/09/03(火) 05:07:11

    マジでFF生きてかえってきて…

  • 651二次元好きの匿名さん24/09/03(火) 08:58:27

    グッチョ、婦女暴行犯とはいえちょっとかわいそうになってきた

  • 652奇妙な粗筋書き24/09/03(火) 19:27:10

     F・Fが最も恐れる事…… それは自分の「知性」が消失する事であった
     空条徐倫と農場で出会ってからは……… その後の事はなんでも覚えている………
     刑務所の公衆電話の変なラクガキだとた ベッドの亡父やゴミの臭い 扉の開閉の音やトイレの音………
     徐倫たちと世間話をし……足の指の形が変だといって笑った事…全て記憶している……

     だが農場以前のことは…… ただ命令に従い……理由も知らないまま
     ホワイトスネイクの「DISC」をひたすら守る……… それしか「記憶」にない……
     あの場所で何年間も「DISC」を守り生活したはずなのに………ある記憶はただそれだけだ………
     機械のような記憶―――――

     生きるという事はきっと「思い出」を作る事なのだ…
     F・Fはそう悟っていた――― それを失うこと…それだけが怖い
     空条徐倫が父親のために行動し…… エルメェスとか信頼する者のために命をかけて行動しているのは……
     きっといい「思い出」が彼女の中にあるためなのだ それが人間のエネルギーなのだ

    「思い出」が細胞に勇気を与えてくれるのは間違いない
     農場以前のフー・ファイターズにはなかった感覚だ 今はある!
     それが「知性」なのだ! F・Fはそう悟っていた 

  • 653奇妙な粗筋書き24/09/03(火) 19:27:41

     第85話 思い出

    「優先するのは… どっちだね?わたしか? それとも「DアンG」の……命か……」

    ―――改めて、プッチ神父と対峙するF・F 神父はF・Fに対し、そう選択を突き付ける
    現れたプッチ神父の姿に、F・Fも一瞬戸惑いながらも…DアンGに銃口を向ける!

    「一瞬考えたなッ!! その『差』が命とりだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
    放たれたF・F銃の射撃を、『ホワイトスネイクの腕』が遮りDアンGをかばい!
    そして返す刀で、放たれた手刀がF・Fの脳天をたたき割る―――!!

    「おまえに「知性」と「能力」を与えたのは…このわたしだ
     返してもらうぞ…… フー・ファイターズの『DISC』を」

    そのままF・Fの頭からフー・ファイターズのDISCを抜き取ろうとするが…
    F・Fは自らの顔に、F・F銃の指を向ける―――!?

     ―――――徐倫のことを考えると――― 勇気がわいてくる
     これこそが「思い出」なんだ……… これが「知性」なんだ

    そしてDISCが抜き取られるより先に、F・Fは自ら脳天を撃ち抜く!
    降りかかった黒い水交じりの血が、DアンGへと降りかかり…

    (まさか………もしかして……!『フー・ファイターズ』!!)
    F・Fの手に神父も気づくが、一手遅い フー・ファイターズの液体が口の中に入り込んだことで
    DアンGのアゴが裂け、その首を飛ばす! 

  • 654奇妙な粗筋書き24/09/03(火) 19:28:25

    (ば…ばかな こんな事が 「DアンG」からの尋問が手に入らなくなる…

    「DIO」の骨から生まれえたものがそれが今どこにあるかがッ!)


    DアンGを仕留めると共に、F・Fは黒い水を集結、抜かれかけのDISCごとその場を脱出しようとする

    その光景にプッチ神父も青ざめ、一転して窮地へと追い込まれてしまう

    神父もF・Fを逃がすまいとホワイトスネイクへと命じる 天国へ行く方法の手がかりをつかむために

    同時にF・F…エートロの肉体を完全に失った『フー・ファイターズ』もその場を逃げ出す 

    ホワイトスネイクの正体をジョリーンたちに伝えるために―――


    ・・・場面は湿地帯のジョリーンたちに移り

    召し使いスタンド『ヨーヨーマッ』が静かに消滅していく F・Fは成功したようだと笑みが浮かぶアナスイ

    後に残ったのは、球に入った緑色の赤ん坊だけだが…いや、その球がいつの間にか割れており、中に赤子の姿がない!?

    ―――いや、ボートの淵に小さな手が引っかかっているのに気づくジョリーンとアナスイ その姿にアナスイも困惑が浮かぶ…


    「……おい…お… 「手」なのか!?こいつは…!? なんなんだ?

     …生まれたってことなのか!? 「緑色」の…「人間」なのか!?こいつは!?」


    だがボートの淵に引っかかってた手が離れ、ボートから水の中へ落ちようとする

    とっさにアナスイがその赤ん坊を助けようと手を伸ばすが

    アナスイの手には、その赤子の手形が まるで焼きごてを押し付けられたような跡が刻まれていた…!


    <続く>

  • 655二次元好きの匿名さん24/09/03(火) 20:59:28

    FFと神父の決戦が始まると思ったが、ジョリーン側も動きがあるか
    この赤ん坊?はなんなんだろーな、ジョリーンに懐いて神父ザマア案件もあり得るか?w

  • 656二次元好きの匿名さん24/09/03(火) 23:30:57

    >徐倫たちと世間話をし……足の指の形が変だといって笑った事…

    回想とはいえ、こういうちょっとした日常パート的なのほのぼのするなw

  • 657二次元好きの匿名さん24/09/04(水) 07:29:50

    このタイミングで回想はまじでアカン…orz

  • 658二次元好きの匿名さん24/09/04(水) 17:50:58

    でもここでFF戻らんと神父の企みに気づく導線が、赤ん坊奪われる形になって色々犠牲も増えてておくれな自体になってまいそうだし
    おれは今回ちゃんと生きてかえれると思う

  • 659奇妙な粗筋書き24/09/04(水) 19:31:02

    球からでてきた「緑色の赤子」は、ボートの端から落ちようとしている所
    アナスイがその手を掴もうとするが、その手には赤子の手形が焼きごてのごとく刻まれてしまう
    その謎の攻撃にアナスイも困惑、この存在「意志」があるのか…!?
    さらにいつの間にか、水面には魚が浮き上がり、危険を察知したかのように鳥もその場から逃げ出していく…!


      第86話 思い出


    (こいつはッ! ………この緑色の赤んぼうは……!? いったい…どんな目的で生まれて来たのか?
     "なぜここに存在しているのか"? ……そして 他の囚人たちにやったような植物化は!
     これが生まれたせいかあたしの体のものは止まって関係なくなったみたいだッ!!)

    ひとまずジョリーンの植物化に関しては難を逃れたようだが 
    緑色の赤子は水の中に落ちてしまい、その姿を見失ってしまう
    ここはジョリーンも、舌に空いた穴を糸で縫い合わせることで、どうにか言葉が出せるようにする

    「ちがうッ!……… あ あ あ……あそ……こよッ!! あ…あ あそこにいる…ッ!!」
    ジョリーンが指し示す先、沼地から出た陸地に緑色の逆子の姿があった
    そしてその様子から、やはりその存在には「意志」がある事を確信するアナスイ 自分たちから"逃げている"と言う事がその証明…

    (いや…単なる「本能」で動いているだけなのかも…… とにかく…植物なのか何なのかわからないけれども……
     どこへも行ってほしくないッ! とくに「ホワイトスネイク」に渡すわけには…… 「敵」なんかではあってほしくないッ!)

    なんであれ、とにかく緑色の赤子を追うべくボートから降りるジョリーン
    だが不意にアナスイが、ジョリーンに止まるように声を上げる だが事態は一刻を―――

    「徐倫ッ!待てと言ってるんだッ!! 走るんじゃあないッ!! 足元の石を見ろ―――――ッ!」
    その言葉に、ジョリーンは横に転がる膝くらいの大きさの岩を見やり・・・

  • 660奇妙な粗筋書き24/09/04(水) 19:32:17

    「いいか…そこを動くな… オレの言う通りにするんだ…だがあわてなくていい
     徐倫 ふりかえって……オレを見ろ!」

    振り返ったジョリーンが目にしたのは、どこかいつもより身長が大きく感じる、アナスイの姿・・・

    「これは……なんなんだ 異常だぞ…そいつを追うのは
     石がころがって来て…「岩」になった……… そして徐倫…君は………逆に…」

    だがそれでも緑色の赤子に向かって行こうとするジョリーン 
    アナスイがその肩を掴んで強引に引き止めその肩を引っ張ると ジョリーンの体を追い越したアナスイの体が小さくなっている…!?
    これはいったい…アナスイが緑色の赤子に、近くにあった岩を蹴り飛ばすと 赤子にたどり着く時には小石サイズになってしまっている!?

  • 661奇妙な粗筋書き24/09/04(水) 19:32:33

    「落ち着け徐倫! ……ヤツははって進む 動きは人間の赤んぼうと同じようにゆっくりだ!

     ところでヤツの大きさはどう見える?徐倫 そこから緑色の赤ん坊の大きさはどのくらいに見える?」

    「ふ…普通よ!! さっきと同じ…… アナスイあなただけが身長が低くなったように見える!

     そして今の岩も…緑色の赤ん坊の所に転がって「岩」が小さくなっていったわ!! なんなのよッ!」

    「オレの位置からも赤ん坊は普通の大きさに見える ころがった岩だけが小さくなった

     決して大きくは見えない! 徐倫!そこを動くなよ! その位置にいてくれ…」


    ・・・ジョリーンの位置までアナスイが戻ると、その体躯は元の大きさに戻る

    いったいこれは何なのか…これが緑色の赤ん坊の何らかの能力による物なのか…?

    アナスイもこの能力の目的が何なのかは見当もつかないが、この事態はかなりヘビーなクエスチョンだとする


    「いいかよく考えてくれ あの赤ん坊に半分まで近づくとオレの身長が二分の一になるとする

     さらにもっと半分の距離まで近づくと 身長ももっともっと縮んでいくってことだな 身長は今の四分の一になる

     それはつまり何を意味するのか? オレの足の長さも四分の一になっているので歩いて近付く距離は4倍に感じるという事だ

     さらにもっと近づけば身長は八分の一になり……歩く距離は8倍に思える さらに近付けば16分の一で16倍の距離だ…

     どう思う? もっと半分 どんどん半分 だが距離は二倍!二倍を感じるはずだ!


     問題<クエスチョン>とはこれだ… オレたちはあの赤ん坊に"たどりつくことができるのか"?」


    アナスイの出したその問題に、ジョリーンもその表情が強張る 

    そしてアナスイも、緑色の赤ん坊の所へは 永遠に到達できないというのが彼の答えであった

    だが赤ん坊の動きは四つん這いのノロノロなもの 捕まえられないはずはないとするジョリーンだが・・・はたしてこのクエスチョンの答えは…?


    <続く>

  • 662二次元好きの匿名さん24/09/04(水) 21:00:07

    いわゆるゼノンのパラドクス的な能力か

  • 663二次元好きの匿名さん24/09/04(水) 21:06:37

    小さくなった分のサイズ差を修正できるグェスのスタンドならこのクエスチョンを突破できるかなw
    (小さくできるのはともかく、大きくできるかは分からんけど

  • 664二次元好きの匿名さん24/09/05(木) 07:29:17

    これ二手に分かれて前の方に回り込んでの挟み撃ちにすればよくね?

  • 665二次元好きの匿名さん24/09/05(木) 18:59:38

    保守

  • 666奇妙な粗筋書き24/09/05(木) 19:07:42

     第87話 追いつく方法

    *扉絵は赤ん坊を追うジョリーンたちの図と、その状況から生じる一つのクエスチョン
     赤ん坊に近づけば近づくほど小さくなるジョリーンは、赤ん坊のもとにたどり着けるのか?

    赤ん坊を追う前に、アナスイが周囲の異変に気付きジョリーンを呼び止める
    どうやら看守たちの犬が追い付いてきたようだ ここで見つかれば足止めをくらう事になるが…
    ジョリーンの懸念は追手の方ではなく『ホワイトスネイク』の方 敵はもはや看守たちと通じてすぐ近くまで迫っているはず
    同時にホワイトスネイクは父の『記憶』を読み取ったことで 赤ん坊の「能力」も知っており
    その能力の利用の仕方も知っていると考えるべきだとして、このまま赤ん坊を放置する事はできない…
    ホワイトスネイクが赤ん坊を手に入れれば、父の「記憶」は永遠に取り戻せなくなると、ジョリーンは感じ取っていた

    「待て!いいか…よく考えずにあの赤ん坊の「能力」に近付くのは危険だ
     ここはまず「猟犬」どもをやりすごすのだ!!」
    「考えるのはッ! アナスイ………行くところまで………行ってみてからよ………!!」
    そしてジョリーンは、再び赤ん坊へと向かう! 
    ジョリーンのその姿に、アナスイもどこか彼女に見惚れるある思いが浮かぶ

    (「集中力」……か……… 徐倫のひとつの事をみつめるあの「集中力」……
     きっとオレは彼女のそれにひきつけられて"ここにいるのだ" 「集中力」は美しさを際立たせる
     ……その瞳… そしてそのうちこのオレのこともみつめさせてやる……その集中力で………)

    ・・・アナスイの予想通り、ジョリーンたちは追えば追うほどその体が縮まっていき、赤ん坊との距離は縮まらない
    そこでジョリーンが次の手として『ストーン・フリー』の糸を伸ばして赤ん坊を捕えようとする
    だが伸ばせど伸ばせど、赤ん坊までたどり着けず、糸を伸ばしすぎた事で次第にジョリーンの体も崩れ始めていく…!
    アナスイも限界だとするが、どうしてもジョリーンには納得できない すぐ目の前にいるのだから「終点」だってあるはず…!

    ならば次なる手として、ジョリーンは小さくなった体で草の上へと登り
    上から赤ん坊のところまで「飛び降りる」のはどうか、というのを提案
    飛び降りれば確実に地面という『終点』は存在する どれだけ小さくなっても距離が離れても必ず着地するはず…

  • 667@いつも保守ありがとう24/09/05(木) 19:08:17

    (たしかに……地面が『終点』なら…できるかもしれない

     だがもし!飛び降りて…地面に到達できなかったら……どうやって「上」へ戻って来る? どこまで落ちていく…)


    ―――アナスイが引き止めようとするも、ジョリーンは草から飛び降り赤ん坊の元へと向かおうとする!

    ジョリーンの考え通り 上からなら地面はすぐそこ、即座に手が届く距離まで落ちていく 

    同時に赤ん坊に糸を伸ばしながら、あとは赤ん坊が傷つかないように着地するだけだが…

    不意に、赤ん坊に伸ばした『糸』が何かに引っ張られるように横へ流れていく!?

    さらに何か糸から強烈な重さを感じ取り――― 糸の先端にはなにか不気味な存在が糸にかじりついている…!!

    まさかこいつが、緑色の赤ん坊のスタンドなのか…!?


    奇声を上げながらジョリーンに襲い掛かろうとする異形のスタンド

    ジョリーンは落下の影響でどんどん身の丈が縮まる一方、相対するスタンドは逆に倍々になってジョリーンに向かって来る

    そしてパワーも同様に倍々となり、その牙がジョリーンの指から伸びる糸を噛みちぎる…!


    (赤ん坊はすぐそこなんだッ! だ…だが……まさか このまま地面に到着できないのでは………

     い…いや! ……そんな事がッ!そんな事がッ!)


    <続く>

  • 668二次元好きの匿名さん24/09/05(木) 20:37:26

    赤ん坊時点でスタンド造形凶悪すぎでしょ・・・

  • 669二次元好きの匿名さん24/09/05(木) 21:57:13

    こんな赤ん坊が神父の手に渡ったらいろいろヤバそうだな…

  • 670二次元好きの匿名さん24/09/06(金) 07:30:18

    終点がない…つまり「終わりがないのが終わり」ってことか
    これを見るに緑色の赤ん坊はDIOの子供、ジョルノの能力も受けついでるってことなんかなー

  • 671二次元好きの匿名さん24/09/06(金) 17:58:37

    保守

  • 672奇妙な粗筋書き24/09/06(金) 19:03:23

    [PRIVILEGE CARD] G.D.st.JAIL 緑色の赤ん坊のプロフィールカード

    名前通称:緑色の赤ちゃん (名前-なし)

    略歴-
    プッチ神父が追及する謎のパワー、「天国へ行く方法」により
    DIOの指の骨は懲罰房棟囚人、38名の生命を植物に変化させた。
    そこから生まれた「生き物」。

    スタンド名 「謎」

  • 673奇妙な粗筋書き24/09/06(金) 19:04:01

    緑色の赤ん坊をつかまえるため、高所から飛び降りたジョリーンに襲い掛かる、赤ん坊のスタンド
    その姿にジョリーンも、この状況が自分を引きずり込まれたのではないかとの考えも浮かび上がる
    近付けば近づくほど縮み、緑色の赤ん坊との距離が離れていくなら、落下して近付こうとすれば 永遠に落ち続けるのではないか、と…

    ―――そして奇声を上げジョリーンに襲い掛かる赤子のスタンドに対し、
    ジョリーンもストーン・フリーを展開して対抗!糸をネット状に束ねてその動きを封じようとする!


      第88話 学習


    だが、ネットを展開するよりも、こちらに向かって巨大になってくる敵のサイズのせいで、網の展開が間に合わない!
    完全に拘束するよりも先に、ジョリーンへと向かって来る赤ん坊のスタンド 
    ここは人型ストーン・フリーの直接攻撃で対抗しようとするが、赤ん坊のスタンドもその拳をよけジョリーンの足を掴む
    するとそこから何かが吸い上げられる音とともに、ジョリーンの脚がどんどんしぼんでいく…!?
    そう、その攻撃はジョリーンの肉体を「ゼロ」にするためのもの、即ち赤ん坊の距離の終点はこのスタンドなのだ…!

    ―――そこへアナスイの『ダイバー・ダウン』が、捕まったジョリーンの体を救いあげ
    同時に赤ん坊のスタンドを蹴り飛ばして、ジョリーンを助ける事に成功する!
    ひとまず二人は岩壁を登り、少しでも赤ん坊から距離を離して体躯を戻す事とする
    同時に先ほどの攻防で、やはり赤ん坊の元へは到達できないことが証明できた、とするアナスイ

    「そしてこんな能力を持つ赤ん坊が何のために生まれたのかわからないが こいつはいずれ敵になるぞ!
     徐倫!君の敵だ この赤ん坊はッ!」

  • 674奇妙な粗筋書き24/09/06(金) 19:04:43

    ・・・すると、先ほどの攻防でジョリーンの落とした靴に赤ん坊が興味を示したようで
    ちょいちょい突っついたり、におい嗅いだり…… それと共にスタンドの方も同じ動きで小石のにおい嗅ぎつつ
    何はともあれこれは逃げるチャンス、アナスイも声を上げるが…やはりジョリーンの懸念は赤ん坊を狙う『ホワイトスネイク』
    コイツが「無敵」だというのならなおさらホワイトスネイクに渡すわけにはいかないが…

    「いいから上に昇るんだッ!またスタンドが大きくなって向かって来るぞッ! オレたちも早く元に戻るんだッ!」

    何であれとにかくここは仕切り直すのが最優先…すると赤ん坊のスタンドも、二人に向けて小石を投げつけて来た
    ジョリーンもその小石は簡単によけるが・・・ 
    その瞬間、ジョリーンは敵のその真意に気付き、アナスイに何かにつかまるよう叫ぶと
    空から降ってきた大岩が、二人の掴んでいた壁スレスレに激突する!!

    (投げたわ…… 「石」を……このスタンド……これはッ!
     つまりこれって……「考えてるって事」? 「石」をこっちに向かって投げれば2倍2倍と巨大になる……その風圧を!
     この赤ん坊 知能があって…自分の能力を考えて使い始めたって事!)

    そして赤ん坊のスタンドが再び二人を追おうと狙いを定める!もはや一刻の猶予もない!
    そしてスタンドも二人が逃げるのを妨害せんと、大量の石を投げつける 
    ジョリーンも巨大になる前にその小石を払い落すが、さすがに捌ききれず さらに敵も学習したか さらに高く石を投げ始める!

    「走れッ!石の落下より速く走るんだァァァ~~~~~ッ」
    二人とも全力ダッシュで、その石の雨から逃れつつ
    大岩の落下での風圧に耐えるべく、地面に指を突き立てようとするが、ジョリーンの指も限界が近い―――

    「こらえるんだ徐倫ッ! "もうすぐ"だ!! オレたちがあの赤ん坊に到達する事は決してないが……
     "これでこのスタンドは捕まえる事はできた"」

    すると二人を追い、迫りくる巨大サイズの赤ん坊のスタンドの頭部が、透明な何かに激突するような音が響く…?
    さらに両腕が何かに遮られ、その腕を伸ばす事ができない赤ん坊のスタンド、いったい何が―――

  • 675奇妙な粗筋書き24/09/06(金) 19:04:58

    「これで捕まえるのに ヤツはいい「大きさ」になってきた……

     あの赤ん坊は君のブーツを"手で拾った"… 君のぬげ落ちたブーツは赤ん坊の興味を引き 拾われたんだ

     徐倫 まだ見えないのか オレと君が今…何に向かって登ってきたのかを………」


    実はアナスイ、ジョリーンが赤ん坊に向かってダイブした際、同時に赤ん坊の傍に「空ビン」を転がしていたという

    それに興味を示すか、赤ん坊に知能があるかどうかは一種の賭けではあったが

    このスタンドの様子からも、赤ん坊には知能があり、好奇心がある その好奇心が空ビンを拾わせたのだ


    ―――そう、二人が今いるのは空ビンの中! 

    初めからアナスイは、このスタンドをビンの中に閉じ込め自由を封じるために動いていたのだ!


    <続く>

  • 676二次元好きの匿名さん24/09/06(金) 20:25:11

    アナスイまじ有能すぐる

  • 677二次元好きの匿名さん24/09/07(土) 04:41:53

    赤ん坊から近づく分には距離が倍々にならないってことか

  • 678二次元好きの匿名さん24/09/07(土) 08:26:38

    ええいジョリーンと赤ん坊はいい!神父とF・Fのバトルを映せ!

  • 679奇妙な粗筋書き24/09/07(土) 19:32:56

    *緑色の赤ん坊のスタンド(名称不明)の能力値解説

    スタンド名-『?』
    本体-緑色の赤ちゃん。 名前は?

    破壊力、スピード、射程距離、持続力、精密動作性、成長性 全て不明

    能力-
    緑色の赤ん坊に触れようと近付く者は 二分の一の距離に近付くと身長も二分の一縮む。
    さらに二分の一近づくとさらに身長も二分の一縮んでいく。
    はたして赤ちゃんに到達できるのか?その果てからやって来たスタンドが"これ"である。
    全ての正体は不明。

  • 680奇妙な粗筋書き24/09/07(土) 19:33:25

    (徐倫…君には言わないが…… 赤ん坊の『スタンド』をビンに閉じ込めた今………
     このままオレは………「赤ん坊」を始末する!

     ホワイトスネイクから君の父親のDISCを 取り戻すためにはこいつが必要かもしれない……
     だがこの「赤ん坊」は危険すぎる…… この成長の先には「敵」になるという文字しかオレには見えないぜ………
     この「赤ん坊」の能力には「無限の暗黒」しか感じないッ!
     今のうちに殺る必要があるッ! こいつは敵なんだッ!)

    アナスイはひとり、自身の胸のうちに「緑色の赤ん坊」への殺意を静かに宿す…
    ・・・が、その前に重大な問題が目の前にある

    「ス…スタンドを閉じ込めたって……アナスイ このビンは強化ビニールじゃないの?
     そしてここは! 『ビンの底』……!! あたしたちはどうやってここから脱出するのよォォォォ―――――ッ」


      第89話 知能


    だが当然、アナスイもそのあたりは既に対応済み 
    ビンの『壁』そのものに自身のスタンド、『ダイバー・ダウン』を先行させ、ビンの口を動かして自分たちの方へ引き寄せていたのだ
    これで脱出口は確保できた、あとは全速力で逃げるだけ!! 
    赤ん坊のスタンドがジョリーンをつかまえる寸前!ギリギリでビンの口に潜り込むことで辛うじて脱出に成功する…!

    ビンの口に蓋をして、完全に閉じ込める事に成功 同時に赤ん坊の自由も奪う事ができたが
    赤ん坊もビンの栓を抜く知能はあるようで、そのビンに手を伸ばそうとする
    だが知能はあっても、栓を外す、あるいはビンを砕くほどの「力」は無いだろうとするアナスイ

    (まずオレはこのままもとの大きさに戻る
     そしてビンごとあのスタンドをたたく 徐倫…こいつは消した方がいいんだ)

  • 681奇妙な粗筋書き24/09/07(土) 19:34:13

    すると赤ん坊はビンをおもむろに蹴り飛ばす 転がったビンがジョリーン横を通り過ぎていくが
    ―――そこでビンが突然急回転、ジョリーンたちへと向き直る!? 
    ビン中に閉じ込めたスタンドが、壁面を蹴ってジョリーンたちの方へ回り込もうとしていたのだ!
    その意図に気付いたアナスイとジョリーンが、追い抜かれないよう再び全力ダッシュ…!

    「赤ん坊方向に戻ることはできないぞッ! こいつに追い越されたらもう終わりだッ!」
    その身を挺してビンを止めようとする二人だが赤ん坊のスタンドも強烈にガラス面を殴り、勢いをつけて叩き付け
    それに巻き込まれたアナスイの体が、ビンの下敷きと化してしまう…!

    ジョリーンもアナスイを助けるべくストーン・フリーを展開
    その拳をビンへと叩き付けるが、壁面にヒビが入り アナスイもジョリーンの行動を止めようと声を上げる
    ビンを破壊して脱出されたスタンドにつかまる方が最悪だとするアナスイだが、このままではアナスイがやられる…!

    (か…考えた…というのか…!! あの「赤ん坊」が…こうなる事を「計算」してビンをころがしたというのかッ! くそッ!なんて事だッ!)
    「徐倫!ビンを破壊するなァ―――――っ」

    アナスイの静止も聞かず、ジョリーンはさらなるラッシュをビンに叩き込もうと―――

    ・・・不意に、ジョリーンの首筋に 何者かの指先がチョンチョンとつつき出す
    突然の気配にジョリーンが振り返るがそこには誰もおらず・・・ いや、いつの間にかジョリーンの背中に「緑色の赤ん坊」が張り付いている!?
    さらに気づけば、いつの間にか二人の体躯も元に戻っているようで すぐそばに泊めていたボートが確認できた

  • 682奇妙な粗筋書き24/09/07(土) 19:34:58

    「ア…アナスイッ!! こ…これはッ!」

    戸惑うジョリーンの体をよじ登る緑色の赤ん坊、突然のことにジョリーンもパニック状態だが

    アナスイの方は、どうやら赤ん坊の方がジョリーンに好奇心が湧いたようだと見ていた 

    ジョリーンの左肩にある☆のアザに興味を示した、そのおかげで攻撃をやめ、元の大きさに戻れたようだが…


    (……というより引き付けられたのか?こいつの肩にも同じ形のアザがある……

     何者なんだこいつは まるで以前から徐倫を知っているかのようだ)


    さらになんだか緑色の赤ちゃん、ジョリーンに懐いちゃった様子で産声を上げながら擦りついており

    だがそんな姿を前にしても、アナスイは決して緑色の赤ん坊への警戒心と 殺意 を緩めない・・・


    …ひとまず何であれ、追手の犬たちも近づいてきている ここは脱出が優先とするアナスイであった


    <続く> 

  • 683二次元好きの匿名さん24/09/07(土) 21:42:08

    仮にも赤ん坊の見た目してるからマジで殺すってなるとちょっと複雑になってくるな…

  • 684二次元好きの匿名さん24/09/07(土) 21:45:36

    でも実際神父の野望を阻止するためには赤ん坊を殺したほうがいいんだよね…

  • 685二次元好きの匿名さん24/09/07(土) 23:04:51

    「持ってる」てことは「奪われる」って危険と隣り合わせでもあるからなー
    特に神父のホワイトスネイクはそう言うことにはうってつけだし

  • 686二次元好きの匿名さん24/09/08(日) 07:37:18

    正直ジョリーンは殺すの許さんよなー。
    その辺のすれ違いでアナスイと袂を分かつことになったりしそうなのもあり得る。

  • 687二次元好きの匿名さん24/09/08(日) 18:36:06

    この赤ん坊が「ジョースターの子」か「DIOの子」か、どういう扱いで行くかで運命も変わるだろうな

  • 688奇妙な粗筋書き24/09/08(日) 20:03:31

     第90話 司令塔

    『ホワイトスネイク』
     本体 プッチ神父 

    人の「心」を記憶とスタンド能力の2枚のDISC として取り出す能力を持つ。
    現在 空条承太郎の記憶のDISCを持ち、「生まれたもの」を追っている。

     VS

    『フー・ファイターズ』
     本体 F・F

    DISCにより知能を持ったプランクトンの集合体の新生物。
    本体F・F(エフエフ)は懲罰房棟駐車場内で肉体を失い スタンドだけが露出した。

  • 689奇妙な粗筋書き24/09/08(日) 20:04:05

    場面はホワイトスネイクの元から逃げようとするフー・ファイターズへと移る
    だがエートロの肉体を失い、露出したプランクトン体の姿では、もって一分
    とにかくこの場を切り抜けるための水がいる 崩れかけた体でトラックを走らせ、湿地帯の方へ向かおうとする

    「なんとしても湿地帯まで行くッ! あの神父がホワイトスネイクだという事を 必ず徐倫に知らせなくてはッ!」
    だが当然ホワイトスネイクも逃がしはしない!運転席のハンドルを破壊しながら、その目の前に姿を現す…!

    〔おもての水道まで行こうとしているのか? だがその前に…ひとつ聞いておきたいことがある…〕

    フー・ファイターズも抵抗せんとFF銃を向けようとするが、ホワイトスネイクの手刀がその腕を斬り裂き!
    さらに一本指をその脳天に突き刺し、そのDISCを奪い取ろうとする!!
    が、フー・ファイターズも叫び声を上げながら、切り落とされた腕からFF弾乱射!
    だがやはりやみくもな抵抗でしかなく、その攻撃はホワイトスネイクに命中することなく
    フー・ファイターズの体はそのままトラックから投げ出されてしまう 目の前に水道があるのに、そこまで向かう事ができない…
    …そして、フー・ファイターズの目の前にプッチ神父がその姿を現し、改めて問う
    その問いは、懲罰房棟で何を見たのか 何が生まれたのか、というもの…

    「………神父のてめーこそ何をやっている?この刑務所でよォ―――――」
    「なあ…質問したのはこっちだぞ わたしは君の記憶を奪って読めば 生まれたものがどんなのかすぐにわかる
     だが君の感想をきいておきたいんだ やわらかそーだと思ったとか美しいと思ったというのは……
     君の感想であってDISCの記憶じゃないからな」

    「生まれた"もの"に逃げられることを心配してるのか 見失う事を…」

    フー・ファイターズのその言葉に、神父も目を丸くする 
    ある程度その中身に関しては、承太郎の記憶DISCから読み込んでいるが 早くも動いたというのは神父も予想外だったようで
    それよりも始末される方を心配した方がいいとするフー・ファイターズ やばいと思ったら彼はやる、とも

  • 690奇妙な粗筋書き24/09/08(日) 20:04:36

    「………グッチョをやったヤツのことか? そいつの事はわたしは知らないが…
     だが…始末なんてことはありえないんだ『フー・ファイターズ』 絶対にありえない
     何者も"それ"を消すことはできないんだ それはよくわかっている 徐倫がよけいな事をして見失う事だけが心配だ…
     承太郎の記憶だけが 生まれたものを「支配」できる……… その「記憶」は私が持っている……あと一歩のところに来ているのだ!」

    さらに生まれたものが、どんな形をしていたか、などを問いただそうとする神父だが
    フー・ファイターズの様子から、相手がこちらの気を逸らしているという意図に気付く
    その声にホワイトスネイクが背後を向くと、フー・ファイターズは足だけで走り水道の側へと向かっていた!!

    「やった……ぜ フー・ファイターズの指令している「頭脳」は……こっちじゃあない 向こうだぜ
     車から飛び降りた時……分裂した脚がな…… 「司令塔」は向こうだ」

    残った囮の頭部が崩れ落ちながらも、勝ち誇った笑みをホワイトスネイクへと見せつける
    そして水を手に入れ、フー・ファイターズ、みごと生還―――

    「頭脳だと? お前の頭脳がどこにあるのか…決めるのはおまえではない…
     スタンド能力をDISCで与えたのはこのわたしだ
     プランクトンごときが わたしに向かって得意顔で解説を入れるんじゃあないッ」

    ―――その瞬間!再生されたF・Fの顔面がいきなり泡立ち膨れ上がる!?
    いや、顔だけではない 靴や指、体中が泡立ち、その体が見る見るうちに崩壊していく…!
    そう、神父はすでにF・Fの復活に対応済み 
    神父側に残っていたフー・ファイターズの残骸に向け、『水を熱湯に変える能力』のDISCを差し込んでいたのだ

  • 691奇妙な粗筋書き24/09/08(日) 20:05:01

    「地球上の水棲生物が生息可能な最高水温は 摂氏32度以下らしい…

     水を供給されたすべてのプランクトンはどうなるかな? おまえの頭脳がどっちか決定できるのはこのわたしだけだ……

     おまえが触れた水は お前の能力で次々と沸騰していくッ!」


    「ううあ あ・・・ うああああ・・・ 徐   徐 倫 ィ ィ ィ ィ イ イ イ イ ン!!」


    F・Fの悲鳴のごとき叫びと共に、その体は木っ端みじんに崩壊! 散らばったプランクトンが消滅していく……

    これで厄介なものは取り戻した、とする神父 あとは残されたフー・ファイターズの記憶DISCからジョリーンの居場所を読み取るのみ…


    <続く>

  • 692二次元好きの匿名さん24/09/08(日) 21:12:26

    FFー!?
    ちょ…さんざん死亡フラグ乗り越えてこれはないやろ…あんまりだ…orz

  • 693二次元好きの匿名さん24/09/08(日) 22:50:05

    >「ううあ あ・・・ うああああ・・・ 徐   徐 倫 ィ ィ ィ ィ イ イ イ イ ン!!」

    最期の叫びが切ない…

  • 694二次元好きの匿名さん24/09/09(月) 08:33:01

    F・Fの最後が衝撃すぎてアレだけど
    「水を熱湯に変える能力」てふつーに考えたらだいぶハズレ能力だよな…w
    とはいえこれもDIOの言っていた「スタンドに強い弱いはない」とするもののひとつという事か

  • 695二次元好きの匿名さん24/09/09(月) 19:06:43

    >>694

    思ったんだが、後付だから仕方ないとはいえ、DIOプッチに頼んでホリィさんのスタンドをディスクにして取ってあげるってすれば承太郎たちに殺されなかったのでは

  • 696奇妙な粗筋書き24/09/09(月) 19:31:58

     第91話 コココーン

    ホワイトスネイクに敗れ、フー・ファイターズの記憶DISCのみが残される
    神父も『ホワイトスネイク』にDISCを拾い、その記憶を読み取って「生まれたもの」を追うよう命ずる―――が

    ≪ガ―――……… 応答しろ ガ―――ガガ……何が……あった?≫ その時、どこからともなく無線の声が聞こえてくる…?
    ≪この無線… ガ―――ガガガ……おまえ……なのか? お前が呼んだのか?『フー・ファイターズ』≫

    フー・ファイターズを呼ぶその声に、ホワイトスネイクも地面に落ちた無線機へと振り返る!
    (!!?………なぜ"ここに"無線機が落ちている……?スイッチが入っているぞ………
     誰だこのしゃべってるヤツは? この刑務所に無線を傍受してるヤツが?誰なんだ?
     この無線機……まさか…?フー・ファイターズが持ってったのか?体内に……隠して……い…"いつから"?)

    思考に沈みそうになるホワイトスネイクだが、無線機から聞こえるフー・ファイターズを呼ぶ声に、正気を取り戻す
    いったいこいつは何者なのか…無線機を拾おうとすると、ふいにホワイトスネイクの手に水滴が落ち―――

    ≪わかった…『F・F』 "そういう事"か…… 返事もできない事態というわけだな? 今…医療監を出た≫

    そう、その無線をかけて来た存在はウェザー・リポート!! 
    それに気づくと同時に、滝のような雨が一気にその場へ降り注ぐ!!
    ―――そして、その雨を受けて 無線機にわずかに残された破片から、今度こそフー・ファイターズ復活!
    雨を受けその身を再生させながら、その場から逃げ出そうとするF・F 
    ホワイトスネイクもそれを追おうとするが、滝のような雨に行く手を阻まれ、目の前がまったく見えない…!
    さらに霧まで立ち込めはじめ…それと共に、辺りに響く、小刻みに石を打ち付けるような音に気付く

  • 697奇妙な粗筋書き24/09/09(月) 19:32:21

    その規則的な音のリズムから、F・Fが無線機のウェザー・リポートに向けてのモールス信号であると気づく神父

    そしてそのモールス信号が発した文言は 『ホワイトスネイクの正体がプッチ神父』 とのものだと気づき、その目を見開く…!


    「"ばれた"……… "しゃべっている"………"わたしの正体を"……ウェザー・リポートに!!」

    ホワイトスネイクもF・Fを逃がすまいとして、DISCを空中に投げつけると一羽の鳥の脳天へと突き刺し

    DISCに映る地面から、自分の背後にいる存在を捉える!!


    〔そこだあ―――――ッ くたばれッ!『フー・ファイターズ』!〕


    背後にいた存在に向け、一気に乱打を浴びせるホワイトスネイク! 

    ―――だが、手ごたえがなく掻き消えていく目の前の存在・・・ それは霧の幕に映った、自分自身の幻影だったのだ


    「どうやら無事だったようだな…… 徐倫たちはどこだ?」

    上半身だけで地面を這いずるF・Fに声をかけるのは 彼女に追いついたウェザー・リポート!

    F・Fは完璧に、プッチ神父とホワイトスネイクを出し抜くことに成功したのだ!!


    「41 43 47 素数を数えろ 素数は誰にも割る事はできない」

    だが神父も、この決定的な敗北を前にしても、その心に動揺はなく…神父はひとり、呟く


    「人が敗北する原因は…「恥」のためだ あのときああすれば良かったとか なぜ自分はあんな事をしてしまったのかと

     後悔する「恥」のために 人は弱り果て敗北していく

     看守の無線に気付かなかったのはミスなんかではない…… これは試練なのだ……


     わたしの正体がまだ空条徐倫に知られたわけではないッ! まだなにも変わったわけではないのだ……

     完全に見失ってもいない! 真の勝利者は「生まれたもの」を支配できる者だけなの……」


    <続く>

  • 698二次元好きの匿名さん24/09/09(月) 20:25:12

    FF助かって良かった…
    水さえあれば生きられるFFといつでも雨を降らせるウェザーって相性ええな

  • 699二次元好きの匿名さん24/09/09(月) 21:19:04

    今回(ファイトクラブからいままで)、展開の上がり下がりがジェットコースターすぎんだろw 
    色んな意味でジョジョ読むたびテンションの上下が激しすぎて疲れるわw

  • 700二次元好きの匿名さん24/09/10(火) 07:15:41

    さすがに今回でこの騒動も決着かな
    なんだかんだでF・Fが生きててくれて本当に良かったわ

  • 701二次元好きの匿名さん24/09/10(火) 18:54:11

    ほしゅ

  • 702奇妙な粗筋書き24/09/10(火) 19:09:58

    ホワイトスネイクの元を脱出したF・Fから、視点をジョリーンたちの方へと戻す
    懲罰房棟のほうからは霧が立ち込め、人知れず戻るには好都合とするアナスイ
    その前にジョリーンに、これからどうするつもりなのかを問うが…

    「まずあなたにはこれ以上に無い感謝のお礼を言っとくわ ありがとう
     ここまで無事でいられた でも……なぜあたしにこんな事を?
     これからホワイトスネイクの正体をつかみ 「父の記憶」を取り戻すのはあたしだけの問題」

    アナスイに対しそんな疑問が出るジョリーン そんな彼女の頬に手を添えて、アナスイは甘く愛を囁く―――


      第92話 得体が知れない


    ―――んだけど、ジョリーンが抱いてた「緑色の赤ちゃん」に髪の毛かじられてた
    ジョリーンも面白いから見てたけど、食われるアナスイはたまったものじゃないのでいろいろ台無しにされてました
    もう少し観察してみると、土を食べてる緑色の赤ちゃん やはりこの子は植物の一種なのだろうか

    ……!! そこに何者かの気配を感じ、とっさにその場に伏せる二人
    草むらから感じとる気配は二人 それもこんな近くまで来ていたとは…二人もその表情を強張らせるが・・・

    「無事かい?徐倫……… ホワイトスネイクの 正体がわかった……
    『プッチ神父』だよ 徐倫 攻撃されたんだ……」
    そう声を上げ、二人に姿を現したのは、F・Fとウェザー・リポートであった!!
    その衝撃の事実に二人も目を見開き、フー・ファイターズ本体をさらけ出すF・Fの姿にジョリーンも心配げに駆け寄るが
    F・Fも肉体を捨てただけ、心配はいらないとする …ともあれまずはその情報の真意を問う

    「F・F……今…あんたが言った事」
    「ああ…ヤツは…『DアンG』の記憶から「赤ん坊」の居場所を探ろうとしてたんだ
     そして本体は『プッチ神父』だった あとはヤツを追いつめるだけだ 勝利は見えたな!」

  • 703奇妙な粗筋書き24/09/10(火) 19:10:45

    するとジョリーンは、ともにいたウェザー・リポートとの久しぶりの再会に笑顔を向け、二人で抱きしめあう
    なんだけどそんな光景が面白くないアナスイ F・Fに二人のハグを引っぺがすよう声上げてました
    これにはF・Fもいろいろ呆れた声が出ちゃうが……

    「おい! オレに意見してんのか? どういう了見だ?約束を忘れやがってくそ!たかがプランクトンがッ!」「!」
    アナスイの棘のある厳しいその言葉に、F・Fもその表情をこわばらせてしまう・・・

    加えて、アナスイはF・Fの報告が確かなら、ホワイトスネイクの正体も判明したという事
    ならばもう「必要」はないわけだとして…アナスイが始末せんと目を向けるのは「緑色の赤ちゃん」
    得体のしれないその存在を危険視するアナスイは、今すぐにでも消そうとする ジョリーンもそれを止めようとするが…

    「こいつは味方じゃあないぞ徐倫!人間でもない……もともと存在してなかったやつだ
     生まれた事がまちがいの動物以下の存在だ……わけのわからない生物は始末しとくべきだ 了解してくれ」
    「待てよ……アナスイ それあたしのことか 言葉に気を付けろよ!!」

    さすがにその物言いにはF・Fもアナスイに食って掛かるが 
    アナスイはまるで聞く耳持たず、冷たく突き放すのみ F・Fもそんなアナスイに苦々し気に表情を歪める・・・
    ウェザー・リポートにもこの状況は飲み込んでいるなと確認しつつ、彼からも了解を求めるが

    「いや 了解なんかできない "死ぬのはおまえだからだ"」

    ―――ウェザー・リポートがそう返すと共に、彼が放つ抜き手がアナスイの胸を貫く!?
    それと共にウェザーの姿がぼやけ、『別』の姿が一瞬浮かぶと 返す刃でF・Fの顔面も真っ二つに砕く……!!

  • 704奇妙な粗筋書き24/09/10(火) 19:10:57

    目の前の光景にジョリーンは、その目を見開きながら凍り付き・・・ 

    我に返ったジョリーンがとっさにガード態勢に入るが、さらに放たれたボディブローがジョリーンのガードごとその腹を貫く・・・!


    「だ……誰を連れて来たんだ? F・ F…きさま……ノコノコと連れて来たのか… く…くそっ やってくれたな!!」

    「まさか…こんな……まさか―――ッ 「"ウェザー・リポート」じゃあない"! "こいつは"! "こいつは"ッ!」


    〔案内してくれて礼を言うぞ『フー・ファイターズ』 本物の『ウェザー・リポート』が追い付く前に…ここに来れたことをな〕

    ―――そう、目の前の存在はウェザー・リポートに扮していた『ホワイトスネイク』だったのだ!!

    その奇襲を受け、一瞬にして全員倒れてしまうジョリーンたち 後に残ったのはホワイトスネイクと緑色の赤ちゃんのみ・・・


    <続く>

  • 705二次元好きの匿名さん24/09/10(火) 20:44:20

    前回の負け確定からこの大逆転は、マジで持ってるなぁ神父…

  • 706二次元好きの匿名さん24/09/10(火) 22:15:46

    なんか急に仲間割れしだしたけどどうしたアナスイ…
    いくらなんでもジョリーンの無事を守れるなら本人の意思すら関係ないとか言うのは、最低に嫌われるやつだぞそれ

  • 707二次元好きの匿名さん24/09/11(水) 07:23:36

    改めてDISC入れ替えで別の能力も操れる、ロックマン方式が敵になると極悪やなー

  • 708二次元好きの匿名さん24/09/11(水) 16:44:10

    荒木センセはFFを生かしたいのか殺したいのかどっちなんだ…(困惑

  • 709奇妙な粗筋書き24/09/11(水) 19:05:23

    〔101 103 107 素数は誰にも砕けない…
     長かったな………22年間 人間の頂点がさらに登りつめて行きつくところ………〕

    ジョリーンたちを下し、ひとり呟きながら草むらで寝ている緑色の赤ちゃんに小石を蹴り飛ばすホワイトスネイク
    転がって行く小石がみるみる小さくなっていく光景に、ついに目的の『天国へ行く方法』を見つけたと、歓喜の声を上げる
    同時に草むらには、ホワイトスネイクを追って来たプッチ神父の姿もあった

    「まだ不完全で未熟だが あとは空条承太郎が封印した記憶に従って……
     DIO!君を目覚めさせわたしが使いこなすだけだ」


      第93話 手錠


    「そうだ ところでその前に…… 完全なる死の忘却へ……おまえを送り込んでおかなくては………」 
    緑色の赤ん坊を捕まえようとするところで、プッチ神父がジョリーンに切り落とした腕を踏みつけ 倒れたジョリーンに向き直る

    「立て!承太郎の娘! ……君だけは一瞬早く急所へのダメージを防御していたな」

    ―――その言葉と共に、ジョリーンの瞳には鋭い炎が宿り、血反吐混じりながらに、立ち上がろうとする…
    ・・・来ないのならこちらから行くと、ホワイトスネイクがトドメを刺そうとその拳を繰り出すが
    そこで神父は、ジョリーンの切り落とした腕部分が糸のようなものが束ねられているのに気づき
    それと同時に、切り落とされた方の腕からほどけて伸びた糸が、ホワイトスネイクの拳へと絡みつき!

    「こんなかたちで……… ホワイトスネイク! おまえの正体に到達できるなんて!
     ………おまえに再会するなんて おまえから奪うべきものは 3つ!
    『父の記憶』と 今F・Fから盗った『DISC』と おまえの『生命』だ」

    そう言い放つと共に、神父の腕に絡みついた糸が作り上げたのは、二人を繋ぎ合わせる鎖の『手錠』であった

  • 710奇妙な粗筋書き24/09/11(水) 19:05:52

    そこから手錠をかけられた腕を引っ張り、神父の体を引き寄せ体制を崩させると

    ジョリーンの繰り出すかかと落としが神父へ放たれる! 

    だがとっさにホワイトスネイクも、地面に勢いよく拳を突き刺しながら身をかがめる事で辛うじてその攻撃を回避

    そしてそこからホワイトスネイクと、ストーン・フリーの真正面からの乱打戦が展開!!激しい打ち合いを両者繰り出す!


    「どういうつもりだ… この『手錠』は………」

    そこからホワイトスネイクは、手錠の鎖をストーン・フリーの腕に絡ませると共に、手刀で手錠の鎖を断ち切ろうとするが

    寸前でジョリーンもその鎖を引っ張ると 鎖の束は一本一本の細く鋭い糸へと変異!逆に神父の手に深く食い込み、その手を切り裂く…!


    「手錠は初めてか? あたしはあんたの陰謀で刑務所<ここ>に来てから 毎日のようにされている…」


    ・・・先ほどの攻防から、神父もジョリーンのスタンドのスピードとパワーは見切れない動きではなかったが

    だがその『糸の集まり』にはしなやかな強さがある事を認めざるを得ない…


    「こんなのでこのわたしを捕まえたつもりか?」

    「手錠はなんのためにある? 逃がさないためにあるんじゃあない!屈服させるためにあるッ!」


    忌々しげに言い放つ神父に対し、ジョリーンも堂々とそう返して見せる

    が…今の状況を分かっていないのはジョリーンの方だとも返す神父 

    手錠でつながっているという事は、神父と直接触れているということ それが何を意味するか…

  • 711奇妙な粗筋書き24/09/11(水) 19:06:11

    ―――そう、神父と『直接つながっている』事で、ジョリーンの額からはすでにDISCがはみ出ていたのだ

    ほんの少し、そのDISCをつまみ上げて抜き取るだけで、神父の勝利は確定するということ

    だが逆にジョリーンは、神父に対し決定的な致命傷を叩き込まねば、その勝利を得ることはできない…


    「理解したかね? 圧倒的にまずい状況に陥っているのは 君か?わたしか?

     しかもおまえのは刑務所に来てから身につけたばかりの能力! 動きがまだまだ未熟だったぞ!」


    勝ち誇った笑みを向けながら、ジョリーンに向けそう言い放つ神父だが…

    不意に、その背後で細かい草がばらばらと飛んでくるのに気づき・・・


    「ああ……ぜんぜん理解しない …という事を………理解したよ………」

    ―――いつの間にか神父の背後の地面は、その横がいくつもえぐれた跡があり、神父の背後を囲うような、草むらの牢が出来上がっていたのだ―――!


    <続く>

  • 712二次元好きの匿名さん24/09/11(水) 20:17:56

    ラストのシーンがよ―分からん ジョリーン何を仕掛けたんだ?

  • 713二次元好きの匿名さん24/09/12(木) 06:03:39

    オメーまだまだ未熟やんけwww ってどや顔で煽ってたら

    ジョリーンの方がナメプしてたのに気づいてない神父

    本当にピンチなのはどっちかな?って煽り返してやってる、とかかなー >ラストの倒れた草

  • 714二次元好きの匿名さん24/09/12(木) 14:43:25

    ジョリーンの神父に対する返答がどれもかっこいい

  • 715奇妙な粗筋書き24/09/12(木) 19:01:50

     第94話 謝罪の印

    ある日のDIOと神父との会話―――
    DIOは寝そべりながら、美術品のカタログを見ながら、今日の話題としてこう切り出す

    「なあ…知ってたか?プッチ パリのルーブル美術館の平均入場者数は 一日で4万人だそうだ
     この間マイケル・ジャクソンのライブをTVで観たがあれは毎日じゃあない ルーブルは何十年にもわたって毎日だ……
     開館は1793年 毎日4万もの人間がモナリザとミロのビーナスにひきつけられ
     この2つは必ず観て帰っていくというワケだ スゴイと思わないか?」

    このスゴイという点は単に数字だけではない、優れた画家や彫刻家は自分の「魂」を形にできるという点
    さながら時空を超えた『スタンド』の力ともいえる…DIOもそんな感嘆の声がでていた
    そしてこれは同時に、プッチ神父の事も指しているとするDIO 
    彼の能力は『魂』をDISCという「形」で保存できる… そういうと共にDIOは神父の腕を掴み上げる

    「君はわたしをいつか裏切るのか? なぜわたしを襲わない?
     君はわたしの弱点が太陽の光で昼…暗闇で眠るのを知っている
     わたしの寝首をかけばいいだろう……… わたしの『ザ・ワールド』をDISCにして奪えば君は王になれる やれよ……」
    その言葉と共に、しばし両者が黙して見つめ合い・・・ 神父はDIOの言葉に「そんなことは考えたこともない」と返す

    「君は王の中の王だ 君がどこへ行きつくのか?ぼくはそれについて行きたい
     神を愛するように 君のことを愛している」

    DIOが掴む神父の手が、DIO自身の額へと沈んでいき、その額からDIOのDISCが展開されていた
    だが神父はそれを決して、抜き取る事はせず・・・ DIOは自ら神父からその身を離し、彼へと詫びると
    謝罪の印として、先ほど額に指を埋めた際、自分の体から抜き取ったものを渡したという

    そうして開かれた神父の手から現れたのが 神父の目的としての重大な手がかりとなる『DIOの骨』なのであった―――

  • 716奇妙な粗筋書き24/09/12(木) 19:02:21

    ・・・場面をジョリーンと神父との手錠デスマッチへと戻し
    神父と手錠で繋がれた影響で、ジョリーンの額にはスタンドDISCがはみ出ていながらも
    その戦意の眼差しは欠片も失う事はないジョリーン…そんな彼女に神父はこう語る

    「ガケに激突して死ぬツバメがいるそうだ……
     そのツバメは得てして他のツバメよりもとても上手にエサを捕獲したりするのだが…
     宙返りの角度の危険の限界を親ツバメから教わっていないためつい 無謀な角度で飛行してしまう
     だがその親は教えないのではなく そのまま親から教わってないので"教えられないのだ"
     彼ら一族は短命な者が多く なぜ事故にあいやすいのか気づいてさえもいない

     承太郎は短命だったな」

    ―――神父の挑発に、ジョリーンは怒りの拳を振るうが 神父もホワイトスネイクの抜き手で返す
    その指の爪先には小さな十字架が突き刺さっており、わずかながらだが間合いの優位は神父がとる事に成功
    ジョリーン額のDISCに指先の十字架を引っかける事で、さらに額からDISCを引きずり出し
    その視界を遮ると共に、塞がれた死角から神父がさらに襲い掛かろうとする!!

    「もらったッ そのストーン・フリーを!………」

    ―――だが、神父の位置がつかめないハズにも関わらず その拳は正確に飛び掛かる神父のどてっぱらに突き刺さり!
    そこからさらに!オラオラ乱打で一気に押し込みにかかる!!

    (「目隠し」したのに………なぜわかった? つないだこの手錠の振動の感触か!?
     
     ち…違う……凄みだ… こ…こいつ凄みで!わたしの攻撃を探知したんだ…
     刑務所に来た時はスタンド能力さえないと思っていたのに… 男に騙されてメソメソしていたただの小娘だと思っていたのに……
     まずいッ!ホワイトスネイクはこいつとの戦いに向いていない……!!
     こ…このままだと…わたしが! なによりも"あの"「生まれたもの」が!………)

  • 717奇妙な粗筋書き24/09/12(木) 19:02:52

    この場を切り抜けるための、起死回生の一手として神父がとり出したのは承太郎のDISC 

    それをあらぬ方向へと投げ飛ばす神父・・・ なにかいやな気配を感じ取ったか、ジョリーンも先ほど投げたのは何だと声を荒げるが…


    「DISCは魂を形にしたものだ 永久に保存できる 肉体の外に取り出してる限りはな

     だが…… "死にゆく者の体内に"…… "DISCが入ったのなら"…… そいつの生命と共に………DISCもそいつの死にひっぱられる………」


    ―――そう、神父が承太郎のDISCを投げつけたのは、ひん死のアナスイの下であった

    そして神父の言葉通り、承太郎のDISCはアナスイの消えゆく命と共に、ボロボロに崩壊していく…!


    「おまえが命をかけて欲しがっていた 『承太郎の記憶のDISC』だ!! 返してやるよッ!!

     死にゆくアナスイの体に"突き刺した"ッ… どうするね?DISCを取りに行くか?この手錠デスマッチをまだ続けるのか?」


    そのあまりに悪らつで残酷な選択に、ジョリーンの悲鳴のごとき叫び声が響き渡る―――


    <続く>

  • 718二次元好きの匿名さん24/09/12(木) 19:35:15

    ここまで行くと友人というよりエンヤ婆やヴァニラアイスみたいな狂信の対象なきがしてくるな、DIOと神父の関係
    DIOに従う部下としてではなく、傍に立つ友人をやれてるのは何が違うんだろうな

  • 719二次元好きの匿名さん24/09/12(木) 21:21:54

    さすがに今回で、アナスイは生き残るのが確定したと思う
    アナスイが死ぬ=承太郎のDISCが壊される=承太郎の死が確定
    なんてありとあらゆる方向にえぐい展開にはならんだろうし…

  • 720二次元好きの匿名さん24/09/12(木) 21:22:46

    >>718

    結局のところ、DIOにとっての対等な友人ってジョナサンだけなんだな

  • 721二次元好きの匿名さん24/09/13(金) 07:31:44

    >ち…違う……凄みだ… こ…こいつ凄みで!わたしの攻撃を探知したんだ…


    凄みってなんやねんwww 言葉の意味はよくわからんけどとにかくすごい凄みだw

  • 722二次元好きの匿名さん24/09/13(金) 19:01:52

    保守

  • 723奇妙な粗筋書き24/09/13(金) 19:08:14

    この場を凌ぐためとはいえ、承太郎のDISCを捨て去る選択は、神父にとってもリスクがあるが
    最重要の『天国へ行く方法』はすでに覚えている、DISCはもう不要だともする

    (あとは『実行』するだけなのだ! あの「生まれたもの」に近付いてッ!………)
    そして神父の捨てた承太郎のDISCは、ひん死のアナスイの首筋に突き刺さり
    死にゆくアナスイに引きずられるように、承太郎のDISCもみるみる崩壊していってしまう…!


      第95話 最後の最後


    ―――ジョリーンは神父に向け、激昂の形相で叫び声を上げながら乱打をブチ込む!!
    そのラッシュから必死に耐える神父 自分は「生まれたもの」さえ手に入ればそれでいいのだ…
    そしてジョリーンはそこから一気に反転!アナスイに突き刺さった承太郎のDISCの元へと走る!!

    「勝ったッ! やはり父親を選んだ」 
    手錠を外して離れるジョリーンに、神父も声を上げながら緑色の赤ん坊へと向き直ると おびただしい量の言葉の羅列を並べ立てる

    「「らせん階段」……! 「カブト虫」! 「廃墟の街」! 「イチジクのタルト」!
     「カブト虫」! ……『ドロローサへの道!』 『カブト虫』! 「特異点」! 「ジョット」! 「天使」!
     『紫陽花』! 『カブト虫』! 『特異点』! 「秘密の皇帝」!」

    すると神父の言葉の羅列に、寝ていた緑色の赤ん坊が反応を示す
    むくりと起き上がると、自分の手の中に隠していた『DIOの骨』を取り出し、赤ん坊へと突き付ける・・・

    「"興味を示してくれたか"? "君の方からわたしの方へ来てくれるのか?" "これで全ては幕を開けるのか"!?」
    ―――そして緑色の赤ん坊が神父へと向かい、『DIOんの骨』を持っていた方の手を取ると神父の腕が一気に弾ける!?

    「これで君の世界と共に旅立てるぞッ!DIOッ!」
    それを前にして、神父は歓喜の声を上げながら、神父と赤ん坊の姿は草むらの中へ消えるのだった

  • 724奇妙な粗筋書き24/09/13(金) 19:08:45

    そしてアナスイに突き刺さった承太郎のDISCは
    そのままアナスイの体内へと取り込まれていき、完全に取り出すことが不可能と化してしまう…!

    「そ…そんな……… そんなことが…… バカな……こんな…こんなことが……」
    その絶望的な光景に、ジョリーンも顔面蒼白 助けを求めようとするもこんな場所では誰も応えるものはなく・・・
    ……その時、倒れたアナスイの指…『ダイバー・ダウンの指』が微かに動き
    地面に散らばったF・Fの残骸へと、自身の「声」を伝える…

    すでに自分は瀕死の重症、体は寒いし心臓も止まっていると感じ取るアナスイ
    それと共に自分の中に、承太郎のDISCが入り込み、自分の命とともに消えてしまいそうなことも感じ―――

    (いいか……良く聞け……おまえもグズグズに崩れていってるようだがオレのを全部やる……
     おまえがやるんだ オレの知性をおまえが使え! 残ってるオレの「生命」も全部使い切っていい……
     くれてやるよ! おまえがオレの体の中に入って 徐倫のためにDISCを取り出すんだよ! プランクトンのおまえにしかできない)

     答えろよF・Fッ! おまえはオレと取引したんだぜ!オレの命令は何でも聞くとなッ!
     !!約束は守ってもらうぞッ! おまえが生きろッ!オレの体を何してもかまわないッ!
     もたもたするなッ! オレの意識が!消えていく・・・・・・)


    ―――――その瞬間、アナスイの体から 『魂』 が抜き出ていく…!!
    あまりにも残酷なその光景に、ジョリーンも青ざめた顔で震えた声を漏らすが・・・

    ―違う…よ 徐倫…… 安心して 違うんだ……
     やったな…… アナスイが……DISCを取り戻したんだ……―

    そう声をかけながら見せたのは、F・Fの顔… それと共にアナスイの傷跡にはフー・ファイターズの破片が傷口を塞ぎ
    いつの間にか倒れるアナスイの顔の横には、承太郎のDISCが置かれていたのだった
    その光景からアナスイから出て来たのが、F・Fなのだとジョリーンも気づくが・・・

  • 725奇妙な粗筋書き24/09/13(金) 19:09:27

    ―あたしの一番怖い事は………友達に「さよなら」を言う事すら考えられなくなる事だった
     でも………最後の最後に……… それを考える事ができた―

    「! えっ・・・」  F・Fの突然の別れの言葉に、困惑が浮かぶジョリーンが血相を変えてF・Fを引き止めようとするが
    F・Fも、もうここにはいられないと返す―――

    だがジョリーンも消えていくF・Fに対し、黙ってはいられない
    神父から『フー・ファイターズのDISC』を取り戻せば、F・Fも蘇る事ができる、とするが…
    そんなジョリーンの叫びに、F・Fは穏やかな笑顔で返す

    ―それはきっと別のフー・ファイターズ あたしじゃあないと思う
     "これがあたしなの" "さよならを言うあたしなのよ"

     最後にさよならが言えて良かった… 徐倫 "これでいい"
     徐倫 これで…いいのよ DISCを取り戻せてよかった…―

    ―――そして、風が吹くと共に・・・F・Fの魂は、音もなく静かに掻き消える・・・


    ≪F・F…… ガ ガガ 応答しろF・F 君を見失っている
     F・F 今どこにいる 応答しろ!! F・F≫


     To Be Continued
    ←―――――――――・・・

  • 726二次元好きの匿名さん24/09/13(金) 20:19:00

    結局F・Fはダメなんか…orz

  • 727二次元好きの匿名さん24/09/13(金) 21:32:34

    今回のFFはエヴァ綾波の「私は三人目だと思うから」を思い出すな。
    同時にみてた当時はよく分からんかったけど、今までの綾波はもう消えたんだと、数年越しにあの台詞の意図に気づくと一緒に
    コレも死んだものはどうあっても戻らない、ていう4部条太郎の言葉を示す代物でもあるんだなーと感じ取れたわ。

  • 728二次元好きの匿名さん24/09/14(土) 06:45:39

    >>720

    どうもプッチとDIOのやり取りに友達ごっこ感は感じると思うわ

    あくまで遊びで友だちやってるだけというか

  • 729二次元好きの匿名さん24/09/14(土) 12:03:15

    >プランクトンのおまえにしかできない

    たかがプランクトンって見下してた相手にこれ言うのいいよなあ…

  • 730奇妙な粗筋書き24/09/14(土) 19:00:31

    刑務所の受付にて、褐色の腕をした人物が、ここを出る手続きを行っていた所
    白い線が走り、泡立つように肌が盛り上がる手でペンを持ち、書類にサインをしつつ
    現在の刑務所の状況に関して受付が解説 現在は全域に『LEVEL4』が発動されており
    たとえ所長でも自家用車での行き来は禁止 移動は全て指定された護送車で行うという

    書類にサインを終え、刑務所を出るその人物は…首筋に星のアザが刻まれたプッチ神父の姿であった


      第96話 必要なもの


    声をかける門番の声に応えることなく、その横を素通りする神父
    生まれたものは自分のものになり、もはやここには用はない あとは『天国』への時を待つだけだとして…
    刑務所を後にしながら、承太郎の記憶DISCから読み取った『天国へ行く方法』を思い返していた所

    それによれば必要なもの、必要な手続きはいくつかある
    まずはDIOのスタンド『ザ・ワールド』 その先にあるものこそが、人間が"さらに先"に進むべき道であるとのこと
    もう一つは信頼できる友 欲望をコントロールできる人間で、人の法よりも神の方を尊ぶ人間でなくてはいけない プッチ神父の事である
    次に『極罪を犯した36名以上の魂』、罪人の魂には強い力があるからだという これが懲罰房棟の植物化人間たち
    緑色の赤ん坊に並べ立てた『14の言葉』も必要なものの一つ、DIO自身忘れないよう、ザ・ワールドにもその言葉を傷として刻んでいたという
    次に必要なのが『勇気』 自分のスタンドを捨て去る『勇気』を持たなくてはいけない
    朽ち行くザ・ワールドが36の罪人の魂を集めて吸収 こうして新たに生まれたのが「緑色の赤ん坊」であった―――

    最後に必要なのが「場所」 北緯28度24分 西経80度36部の場所で、『新月の時』を待つ それが『天国の時』だという
    こうしてプッチ神父は全てを手に入れ、あとは指定の場所でその時を待つだけである……

  • 731奇妙な粗筋書き24/09/14(土) 19:00:42

    [*懲罰房棟における報告書]

    〇行方不明者41名
    ・囚人 38名

    ・当直看守2名 
    〇ヴィヴァーノ・ウエストウッド
    〇ソニー・リキール
    ・生死・安否・原因は全くもって不明(調査中)

    〇死亡者数 5名 死因不明
    ・囚人―――DアンG
    ・囚人―――グッチョ
    ・囚人―――エートロ(彼女は懲罰房棟服役囚ではない)
    ・救急隊員―2名(救護中に死亡)

    〇生存者 1名
    ・囚人―――空条 徐倫(懲罰房棟入口にて発見、確保)

    〇懲罰房棟フロアに大量の枯れた植物も転がっており これも原因不明

  • 732奇妙な粗筋書き24/09/14(土) 19:00:55

    ―――厳重な看守たちの警備の目を掻い潜り、壁をすり抜け姿を現したエンポリオ
    警備レベル4という警戒態勢に、エンポリオもヤバすぎると青ざめた声が漏れ出ながら
    牢に入っていたジョリーンに向け、神父はもうここにはいない、だが緑色の赤ん坊らしきものは持っていなかったとと声を上げる

    ・・・暗い牢獄の中で、エンポリオの声に応えるように、寝そべっていたジョリーンが起き上がり姿を現すと
    『DISC』は持って来てるかを問うと、もちろんエンポリオも肌身離さず持ち歩いている

    「ここを出るわ 案内して」
    「お姉ちゃん 懲罰房棟で生き残ったのは―(アナスイもいるけど)―刑務所側からすればお姉ちゃんだけで!
     犯人とはいわないまでも何があったのか尋問できるのはお姉ちゃんだけだ! レベル4の中でも超厳重にここは見張られてるッ!
     そこを出てぼくの「部屋」に来たいの?」
    「違うわエンポリオ………出るっていうのはこの刑務所をよ SPW財団を待つ時間はもうない
     あたし グリーン・ドルフィン島を脱獄するわ! 近道を案内して」

    ・・・ジョリーンのその宣言に、エンポリオも滝のような汗を溢れ出させて顔面蒼白
    SPW財団にはぼくから必ず、今日中には連絡すると返すが・・・

    「それも違うわエンポリオ…… 父さんのDISCを取り戻したからそれで済むってことじゃあなくなったのよ
     もしF・Fが生きていたならすでにあの神父を追跡してるわ!!
     そして父さんの記憶を読んだ今!! ついに20年の意味が分かった!
     父さんが『DIOという男』の能力を『封印』した意味もわかったわ!! 父さんなら神父を絶対に逃がさないッ!

     あたしは空条徐倫ッ あいつが得たものは「封印」しなければならないッ!」

    堂々とジョリーンは、父の意思を継ぐ者として、自らの決意をそう宣言して見せる…!
    ・・・だがそんなジョリーンの姿を見てもなお、エンポリオの動揺じゃ収まらず荒い息をつき…ジョリーンは何もわかっていない、と声を荒げる

  • 733奇妙な粗筋書き24/09/14(土) 19:01:27

    この刑務所には何人ものスタンド使いがいる アナスイもウェザーもやろうと思えば脱獄程度、簡単にできる能力もち

    だが誰一人として、ここを脱獄した者はいない… それはなぜか・・・


    「一生指名手配になるとか 武装した警官隊には敵わないという事もあるかもしれない…

     でも"そんなんじゃあないんだ"… 面会室まではスタンド使いなら誰でも行けるだろう…

     でもその先まで行けたのは ぼくの知る限りじゃあ君のお父さんだけだ

     時を止めない限り 面会室先にある「地獄の門」から外へは誰も出られないッ!

     この刑務所には「真の看守」がいるんだ! 誰も知らない闇の謎だけどそれはきっとスタンド能力を閉じ込める能力なんだ!」


    ……エンポリオも必死に、ここはSPW財団を待とう、とジョリーンを説得しようとする 

    危険を犯せば『DISC』も失いかねないが…ジョリーンの意思は、一切妥協はしない

    エンポリオも震える声で、僕は協力できないと返すしかなく……


    するとそこへ、廊下に何者かの足音が響く とっさにエンポリオも屋敷幽霊の方へと身を隠すと

    その場に姿を現したのは、自身のスタンドを堂々と展開し、スタンドとともに歩く一人の女性であった


    <続く>

  • 734二次元好きの匿名さん24/09/14(土) 23:31:34

    報告書の内容が原因不明とか死因不明とかばっかりで笑ってしまった  
    これ作る人大変だったろうなあ…w

  • 735二次元好きの匿名さん24/09/15(日) 07:06:20

    やっぱ緑色の赤ちゃん、転生したDIOな気がする 神父の体を使って復活するくらいはしそう
    で、DIOが甦る=至高の存在とひとつになれることこそが神父の求める「天国の時」って具合で

  • 736二次元好きの匿名さん24/09/15(日) 10:35:45

    >もう一つは信頼できる友 欲望をコントロールできる人間で、人の法よりも神の方を尊ぶ人間でなくてはいけない プッチ神父の事である


    友達ごっこどころか完全に打算な関係だった件

  • 737奇妙な粗筋書き24/09/15(日) 19:23:50

    「「ホワイトスネイク」からの………メッセージよ
    『脱獄なんてことは考えるな 全ては終わった』
     ……そうすれば『承太郎のDISC』を無事 刑務所の外に持ち出せるよう……じゃまはしない」

    牢の中のジョリーンに向けて自身のスタンドと共に姿を現し、そう告げる一人の女性
    しかしジョリーンもイキナリ現れたその女に、ケンカ上等な眼差しで返す

    「いい度胸してるじゃあないか 素顔もスタンドも見せてくるとはな 名前は言えるか?」


      第97話 3つまで


    「『ミューミュー』 スタンド名は『ジェイル・ハウス・ロック』 "あんたへの警告"のために見せている」
    「『あたしを始末しろ』と………命令されたわけか?」
    「今後ここを脱獄するつもりならな それともあるのか?アナスイとかウェザー・リポート………」

    「今後 脱獄なんて…そんな予定はない…… 今する!!」

    叫びと共に、ストーン・フリー先制攻撃!! その拳が敵スタンド使いミューミューの顔面に…寸前で止められている!
    いつの間にか彼女のスタンド『ジェイル・ハウス・ロック』は鉄格子と一体化しており、挟み込むようにその腕を止めていたのだ

    「もう一度警告するわ 空条徐倫
     鉄格子に触れるな "脱獄を考えるほど死に近付くことになる"」

    だがジョリーンも一切怯むことなく、さらにもう一撃―――――

  • 738奇妙な粗筋書き24/09/15(日) 19:24:51

    ―――――振るおうとした拳は、張り付いた一枚のポスターの前で止まり、目を見開くジョリーン
    気づけばジョリーンはいつの間にか、自分の房のベッドで横たわっており
    勢いよく拳を振るったことでベッドからずり落ちてしまう そんな様子をグェスも上のベッドで見ており
    ベッドから落ちたジョリーンに大丈夫?と声をかけるグェス …いったいなにが、何でいつの間に女子監房に戻っているのか・・・

    ★1 すぐペンを持て
    ★2 新しく覚えられる物事は 3つ までと思え
    ★3 本体を倒せ ヤツの名はミューミュー

    そこでジョリーンは自分の腕に描かれたその文に気付く いや、気づけば体中にほかにも様々な事が書かれており
    いったい誰が書いたのか…困惑が浮かびながらも、だんだんと自分に何があったかを思い出すジョリーン…
    懲罰房の件で独房に入れられた所にエンポリオが現れて、神父を追うためにここを脱獄する事を宣言した ここまでは覚えてるが…
    そのあと、何が、あったんだったか・・・ 記憶がどうにもおぼろげなジョリーン……

    そこでジョリーン、体に描いている文字が自分の字であるのに気づく 自分が書いたのか…?だがそんな覚えはないのだが 
    グェスにも自分が何で女子監に戻ってるのかを聞くが、なにやらグェスは渋い顔でほんのり目を背け…
    そんな態度のグエスには、ジョリーンも声を荒げて食って掛かるが その前にペン持ってないか聞いてみるジョリーン
    その問いにグェスは何も言わず、ジョリーンの左手を指す そこにはすでにペンが握られており…
    そこでジョリーンは自分に描かれた文字のひとつを見やり・・・

    「ひょっとしてさ………グェス あたしあんたに同じ質問何回も聞いてる?
     お願いなんだけど…あたしが何度も聞いてること もう一回答えてくれない?」
    ジョリーンの問いかけに対し、グェスはジョリーンのポッケに入っていた一枚の紙を取り出す

    そのメモ書きに描かれた内容によれば、ジョリーンは懲罰房棟での件で一時的な記憶障害に陥っていると診断されたという
    過去の事は覚えているが、3つ以上の事は新しく記憶できない、4つ覚えたら1つ忘れる
    ただ囚人生活には支障がないため、二日前に女子監に戻されたとの事であった

  • 739奇妙な粗筋書き24/09/15(日) 19:25:03

    この事態…間違いなくスタンド攻撃によるものと確信するジョリーン 自分を脱獄させないために…!

    だがエンポリオにあった所までは覚えているのだが、その後がどうにも抜け落ちている…


    あと自分のメモ書きから、パンティはき忘れてたのに気づいたジョリーン あわててはきなおし

    それとグェスにペン寄こせって言ったのに何でもってんだ、と(左手に持ってるのに)グェスからペン奪っといた


    「ところでグェス…『ミューミュー』って名前のヤツ知ってる?」

    「その質問は初めてよ徐倫 たしかハダがまっ白の金髪だ ちぢれ毛でさ…背は徐倫ぐらい

     なんの罪で収監されてんのかはちょっとわかんねーけどさ どーせメス豚さ!」


    グェスによればその人物、今ちょうど自分たちが入っている牢の前を歩いて行ったという 

    ジョリーンもすぐに牢の外に出て、ミューミューの姿を見つける、が―――


    「も…も一回言ってグェス! どんなヤツ?ハダがなんだっけ?」

    「『ハダがスゲーまっ白で』『ギンギンの金髪』『ちぢれ毛で』『身長は175くらいかな…』

     今歩いてたって! あみタイツはいてた 白いメス豚だよ」



    「ここは女子監……… なんであたし女子監に戻ってるんだ!?………」

    敵を目の前にしながらも、それを認識する事すらできないジョリーン・・・ はたしてこの状況をどう切り抜けるのか……


    <続く>

  • 740二次元好きの匿名さん24/09/15(日) 20:55:02

    グエスめちゃくちゃ久しぶりだなw
    まさかまた出番来るとは思わんかったわw

  • 741二次元好きの匿名さん24/09/15(日) 21:14:51

    荒木映画のメメント最近見たのかな

  • 742二次元好きの匿名さん24/09/16(月) 05:49:13

    意外と独特な世界観してるようで、けっこう流行りモノ取り入れる方だよね荒木先生

  • 743二次元好きの匿名さん24/09/16(月) 16:51:40

    保守

  • 744二次元好きの匿名さん24/09/16(月) 16:54:57

    承太郎の娘なら、この場の解決法はひとつだな
    「見える奴ら全員ブッとばすッ!!」

  • 745奇妙な粗筋書き24/09/16(月) 19:36:07

    *ミューミューのスタンド『ジェイル・ハウス・ロック』の能力値解説

    スタンド名-『JAIL HOUSE LOCK』
    本体-ミューミュー

    破壊力-なし スピード-C 射程距離-刑務所内の壁
    持続力-A 精密動作性-なし 成長性-なし

    能力-脱獄しようとして面会室より先の鉄格子 または壁にさわった者はこの能力に「囚われ」る。
    〇この能力に触れた時点から先は「3つ」の物事しか記憶できなくなる。
    〇それ以前の記憶はそのままである。

  • 746奇妙な粗筋書き24/09/16(月) 19:37:27

     第98話 これだけ

    敵の能力の影響により「3つ」の物事しか記憶できなくなったジョリーンの状態は、予想以上に深刻
    たとえば食事をしにいって食券を忘れてしまい、自分の房に取りに戻ろうとした際 その事も忘れてしまうジョリーン
    何しに来たんだったか…テーブルに置いてあったお弁当食べながら考えるジョリーンだが

    「ああっ!徐倫 それあたしの弁当ッ!」 
    戻ったグェスが叫び声あげました よりによって自分の好物のところ食われてグェスもショック 
    そこでジョリーンも食事をとりに向かっていたのを思い出し、もう一度向かおうとするがグェスが止めといた
    とりあえず自分のボディメモ書きにも、グェスに食券渡したことは書き記しつつ…そのメモのひとつに目が止まる…

    「そうだ エンポリオに会わなくては………
     女子監に戻る前 たぶん独房の鉄格子の所に「エンポリオ」は"あたしと"いっしょにいたんだ
     エンポリオなら何か知ってるかもしれない "それに"「脱獄」も」
    (でも女子監の外はたぶんまだ『警備レベル4』! ……あたし…こんな状態でエンポリオの「部屋」まで行けるのか?)

    とりあえずジョリーンも食堂の方に降りると、グェスが配膳係のおばちゃんと揉めてた所
    そんな言い争いを横目で見つつ、グェスのもらったお弁当食べてました(またグェスの好物のとこだけ)
    そこへ一人の女性が、ジョリーンの隣に座っていいかと声をかける ―――その人物、敵スタンド使いミューミュー…!

    しばし威圧的な雰囲気で、睨み合う両者… ジョリーンの返事も聞かずミューミューは向かいの椅子に座り込む
    ジョリーンも目の前の人物が、誰だったか…思い出そうとするジョリーンだが
    そこへミューミューのゴキブリを踏んだハイヒールが、ジョリーンの食事に叩き付けられる!?
    これにはジョリーンも声を荒げるが―――

    「マスタードかける?」(1) 「ケチャップもかける?」(2) 「ドレッシングはきらい?」(3)
    食事に色々かけるミューミュー、これにより最初のゴキブリハイヒールはジョリーンの頭から抜け落ちてしまう(モグモグ

  • 747奇妙な粗筋書き24/09/16(月) 19:38:07

    そこへミューミューは、ワザとコーヒーをジョリーンにこぼして、それを口実にジョリーンの体をそのメモ書きごとふき取ってしまう
    ただ一つ、★2の「新しく覚えられる物事は3つだけと思え」を残しつつ…さらにジョリーンのポッケに潜ませてた診断書もこっそり奪い取る…!

    「『ジェイル・ハウス・ロック』
     脱獄しようとしてそれが潜む鉄格子に触れたものはどんなヤツだろうと 3つだけは覚えられる
    『3つ』だけの生活だ だが記憶を全て無くすより始末が悪い
     自分は何をやっても「無駄」だということを…… くり返しくり返し体験し それは身に染みて理解できるわけだからな………」

    そしてミューミューは、ジョリーンのもとを立ち去り、その診断書も破り捨てる・・・
    ジョリーンもその目を見開き、今思い出すべきことは何か、必要なものは何かを必死に手繰り寄せようとする…!
    今、思い出さないと永遠に思い出せない… この状況を打ち破るべき"たった一つ"のこと……!!

     エ ン ポ リ オ に 会 え !

    ジョリーンはストーンフリーの糸で、自身の腕にそう縫い付ける!

    (これだけでいい……ひとつ空けとこう この2つだけで……
     必要なのはこの2つだ あとはこっちから捨ててやるッ!
     あたしの目的は脱獄だ! 敵が誰かなんてどうでもいい事だ!)

    ―――その頃、エンポリオも一つの危機に瀕していた
    屋敷幽霊の入り口のところで、飲み水をこぼしてしまいケーブルに漏電
    コンセントを抜いて電気を切らなくては、ジョリーンの元へたどり着けないが…
    エンポリオは自ら漏電した水へ向かい、強烈な電撃がエンポリオを襲う…!! 倒れながら、エンポリオはひとり呟く

  • 748奇妙な粗筋書き24/09/16(月) 19:38:17

    「の… 『飲み水を こぼしてしまった』………(記憶1)

    『コンセントを抜かないと』………(記憶2) 『漏電してるんだ』(記憶3)

    『じゃないと出口からこの部屋を出て… 徐倫おねえちゃんに…』(記憶4)


    そう、エンポリオもまたジェイル・ハウス・ロックの魔の手に落ちていたのだ

    そして『3つの記憶』の制限により、エンポリオは完全に詰み状態へと陥っていたのだった…


    …しかしエンポリオに対しての影響はほぼ偶然 

    ミューミューの方もジョリーンの腕に描かれていた『エンポリオ』の名には覚えがない様子

    ホワイトスネイクからもそんな奴の事は聞いていないが…


    「ま…だがもっとも誰だろうとこの「ミューミュー」にせまって来る者など存在しないし ここを脱獄など誰にもできない」


    <続く>

  • 749二次元好きの匿名さん24/09/16(月) 21:04:45

    めちゃくちゃ性格悪いなこの女・・・

  • 750二次元好きの匿名さん24/09/17(火) 06:06:22

    これはチョコラータ級の超オラオラに、期待が高まるゲス女ですわ

  • 751二次元好きの匿名さん24/09/17(火) 07:33:38

    エンポリオ巻き添えでかわいそうすぎる…
    そういえばウェザー何してんだ今、ここ屋敷幽霊ならウェザーはいてもいいはずだけど まだ病棟なんだろうか

  • 752二次元好きの匿名さん24/09/17(火) 18:42:48

    保守

  • 753奇妙な粗筋書き24/09/17(火) 19:00:17

     第99話 追ってるのは…

    『3つ』しか覚えられない影響により、テレビ見ても4コマ見ても話の筋が全然わかんないジョリーン
    色々目移りしつつも、どうにかここ、娯楽室に来た目的思い出した 
    自分の「3つ」しか思い出せない状況を打開するために、この先にある医療房棟に向かう必要がある
    その通り道に『エンポリオの部屋』があるのだが、現在は警備レベル4
    その廊下にも武装した看守が巡回しており、その警備を縫って進むのは難しいが……

    そして同時に現在、自分の「左手」を盗み見ている視線…敵スタンド使いミューミューの存在にも気づくジョリーン 
    その姿をジョリーンはちらりと一瞥し…手のひらを開いてそこに書かれたメモ書きを見やる

    [誰だろうとこの左手をチラチラ盗み見るヤツがいたら ためらうな とにかく殴れ]

    ―――――ストーン・フリーの拳がミューミューに放たれる!
    だが彼女もそれを回避すると同時に、壁にはいつのまにか敵スタンド『ジェイル・ハウス・ロック』の姿が浮かび上がっていた
    ここはジョリーンもその場を逃げ出す彼女を追う、全力ダッシュでその背中を追いかけるが・・・
    ……追っていくうちに、自分が何を追っていたのかを忘れてしまうジョリーン 誰を追跡していたんだったか……

    「いたぞッ! こちらD-12通路の角にいる!!発砲する!!」 そこへ銃口を向ける警備兵の姿に気付く!

    (違うッ! 今追われているのは………"あたしだ"ッ!)
    とっさに柱の陰に隠れて銃撃を回避するジョリーン だが左右の通路からも二人の警備兵が迫り、逃げ場がない…!
    そして警備兵がジョリーンを挟み撃ちにする、が――― 何故かジョリーンの姿は、その場から忽然と姿を消していた

  • 754奇妙な粗筋書き24/09/17(火) 19:00:41

    目前まで追い詰めていたはずが、完全に消えてしまったジョリーンに看守たちも騒然

    だが絶対に近くに隠れている、とあたりを探そうとするが…

    ―――ジョリーンの体は糸状にほどかれて、看守の一人の背中に張り付くことでその目を誤魔化していたのだ


    そして同時に、目の前に見える階段から、今いる場所が『エンポリオの部屋』の階段傍だと気づく

    そのまま警備の目を逃れ、エンポリオの部屋へ向かうジョリーン・・・


    同時にエンポリオの部屋でも動きがあった ジョリーン同様「3つ」の制限に苦しめられるエンポリオは

    新たな考えとして、敵スタンド使いの「顔写真をプリントアウト」する事を思いつく

    エンポリオ傍のパソコン画面には、ミューミューの顔写真とプロフィール…

    彼女が刑務所内の『主任看守』である事が映されていた


    (空条徐倫………おまえは「3つ」までしか記憶できないわけだから…

     たとえば『4人の看守』が通路を走っていたとしたなら! おまえに覚えられる看守の数は………! 「3人」までだ……)

     つまり『4人目の看守』は………!! 目では見てはいるのだが……おまえの脳は記憶として"受け付けていない"!!)


    ―――そう、その『4人目』…階段をふり返りながらも、ミューミューの存在をジョリーンは認識できず

    そのまま敵に「エンポリオの部屋」の存在を、自ら教えてしまう事となるのだった…!


    <続く>

  • 755二次元好きの匿名さん24/09/17(火) 22:22:54

    4コマもわからんくなるのは地味に最悪だな・・・w

  • 756二次元好きの匿名さん24/09/17(火) 23:43:56

    判定がめちゃくちゃ厳しい…w
    見えてても認識すら出来なくなるのは怖すぎる…

  • 757二次元好きの匿名さん24/09/18(水) 11:42:14

    >[誰だろうとこの左手をチラチラ盗み見るヤツがいたら ためらうな とにかく殴れ]

    さすが承太郎の娘さんですよw

    まあ実際誰が敵かすぐ忘れてしまう以上これが一番正しいよな

  • 758奇妙な粗筋書き24/09/18(水) 19:20:08

    [STAFF] G.D.st.JAIL ミューミュー主任看守のプロフィールカード


    名前通称:ミューミュー

    (本名) ミュッチャー・ミューラー

    年齢  :25歳

    職業  :グリーン・ドルフィン・ストリート刑務所の主任看守。


    略歴

    プッチ神父がこの刑務所付き教戒師になった時から、神父の正体がホワイトスネイクと言う事を知らないまま

    「スタンドを閉じ込める看守」としてその任務に就いていた。


    スタンド名『JAIL HOUSE LOCK』<ジェイル・ハウス・ロック>

  • 759奇妙な粗筋書き24/09/18(水) 19:20:42

    エンポリオの部屋に入った瞬間、漏電した水たまりの電撃がジョリーンを襲う
    その電撃に悲鳴を上げながらも、ジョリーンは部屋で倒れるエンポリオの姿に気付き、倒れるエンポリオに声を上げる


      第100話 同時に!


    すぐに倒れるエンポリオに駆け寄ると、その腕に描かれたメモ書きから
    彼も自分と同じ状況に陥っていたことに気付く 
    それを示すように、ジョリーンを目の前にしながら、お姉ちゃんに会いに行かなきゃ、と部屋の外へと向き直るエンポリオ
    そんな様子を横目で見ながら、テーブルに置いてたケーキの本にジョリーン思わずうっとりする声が出ちゃう

    「………   あっ!おねーちゃん!いつからここにいるんだ!!?」
    「そうよ!あたしなんでここにいるの?」
    「なんで!なんで!なんで!」「なんでなんでなんでなんで?」

    「そうだ!あたしあんたに会いに来たのよ! なぜかわからない………でもあんたに会わなきゃ絶対にヤバイと思ったのよッ!」

    そこでエンポリオも、自分が「プリントアウト」しなければいけないことを思い出す
    でなければ永遠に忘れ去ってしまうが… 何を、プリントアウトするんだったか・・・

    「なるほど………そいつが「あの時」………いっしょにいたというわけか……
     わたしの「顔」と「名前」を見聞きしていたのか……… 今みたいに………
     独房のとこの『壁の中』で………そのエンポリオが………」

    ―――そこに壁のスキマの入り口から、こちらを覗き込むミューミューの姿が…!!
    「普通なら放っておく…わたしの『ジェイル・ハウス・ロック』の仕事は 『スタンド使い』を閉じ込めておくことだからな…
     だが『記録させる』のでは話が別だ! 脱獄囚とみなすッ!」

  • 760奇妙な粗筋書き24/09/18(水) 19:21:43

    宣告と共に拳銃を取り出し発砲!4発の銃弾をジョリーンに向けて放つ!
    だがジョリーンも即座に反応、ストーン・フリーを網状にしてその弾丸を防ぐが―――

    「スタンド『ストーン・フリー』……拳銃の弾丸なんてヘッチャラか…
     だが覚えていないだろうな…もしわたしが今 同時に4発の弾丸を発射していたといったなら
     おまえには残りの一発が『どこに飛んだのか』…… その硝煙さえ見る事のできないことをッ!」

    ジョリーンも反撃に向かおうとした瞬間、背後で破壊音が響く… 
    ふり返るとそこには、ミューミューの銃弾で貫かれたパソコンの画面と、エンポリオの姿が…!!


     なにィイイイイイイイイイイイイ―――――


    こんな所になぜ部屋があるかは知らないが、ホワイトスネイクからもジョリーンの協力者がいる事は聞いている
    そしてこれで、エンポリオのつかんでいた「記録」は消え去った… そう言い放つミューミューに、ジョリーンも激昂の形相で向き直る

    「てめ―――は絶対に許さねえ―――――ッッ」
    「熱いねェェ―――… ク… だがそんな熱い感情さえ…次の「3つ」のことでおまえは完全に忘れ去ってしまう
     それがわたしの『ジェイル・ハウス・ロック』」

    それと共にミューミューが全弾発射!!無数の銃弾がジョリーンへと襲い掛かる!!
    だがジョリーンに認識できるのは3発まで、他の銃弾は防ぐ手立てはないと勝ち誇った笑みを向けるが―――
    それに反しジョリーンのストーン・フリーは 放たれた『全て』の銃弾を弾き返して見せる!!

  • 761奇妙な粗筋書き24/09/18(水) 19:22:26

    その銃弾を防いだ手立ては、床の水たまり 

    水たまりに映りこんだ「映像」ならば、それは"たったひとつ"の存在として認識できる


    「そして"おまえの方は忘れちゃあいないだろうな!?"」

    そう返すと共に、ジョリーンは腕に刻まれた傷跡から出来た、新たな文字を堂々と見せつける



    [ エ ン ポ リ オ の 報 い を ]



    <続く>

  • 762二次元好きの匿名さん24/09/18(水) 20:02:27

    マジでチョコラータ級のゲス女だし、次回まるまる一話オラオラぶち込みに期待するぜ

  • 763二次元好きの匿名さん24/09/18(水) 21:16:33

    ラストシーンマジでカッコイイ 惚れるぜジョリーン

  • 764二次元好きの匿名さん24/09/19(木) 07:30:34

    水たまりの映像越しで銃弾全部防げるジョリーンもだいぶ技量ヤバくなって来たな 
    ちょっと前までカレシに裏切られて傷心だったティーンとは思えんレベル

  • 765二次元好きの匿名さん24/09/19(木) 18:06:49

    保守

  • 766二次元好きの匿名さん24/09/19(木) 18:22:14

    三つだけおぼえられる=四つめはアウト
    …うん、ミスタがこいつとやりあうことにならなくてよかったな…w ぶつかってたらまたミスタいじめになるとこだったわw

  • 767奇妙な粗筋書き24/09/19(木) 19:07:13

    [PRIVILEGE CARD] G.D.st.JAIL エンポリオの詳細情報カード

    エンポリオ少年の本名はエンポリオ・アルニーニョ。
    2月17日生まれの11歳と自分では言っているが、彼は自分の誕生日を正確には知らない。
    何故なら、彼の母親は囚人で、この刑務所でエンポリオを出産し、隠れて彼を育てたからだ。

    彼の母親もスタンド使いで能力は定かではないが 多分、「幽霊の品物」を使える能力であろう。
    「部屋の幽霊」内で彼を育てたのだ。
    そしてエンポリオの母親は「スタンド能力」をDISCとしてホワイトスネイクに奪われたため命を失ったと
    彼は推測し、ホワイトスネイクが神父とわかった今、エンポリオは神父の目的と真実が知りたいとジョリーンの行動を通じて思い始めている。

    スタンド名 『バーニング・ダウン・ザ・ハウス』

  • 768奇妙な粗筋書き24/09/19(木) 19:07:35

    ジョリーンの反撃は辛うじて寸前で回避するが、その際の衝撃で拳銃を落としてしまうミューミュー
    思わぬ反撃を受けて苦悶の表情が浮かぶが、ここは逃げを選択 コンピューターは破壊して自分の顔写真は失わせた
    後はこのまま逃げればジョリーンは「3つ」の影響でまた自分の事を忘れてしまう…!


      第101話 同時に!(本日巻頭カラー)


    ジョリーンがミューミューを追い、『屋敷幽霊』の中ではエンポリオが意識を取り戻す
    どうにかエンポリオ、致命傷は裂けられたようで…とにかくここはジョリーンに敵の正体を伝えるため『プリントアウト』が必要だが
    そこでエンポリオに疑問の声が出る 何を『プリントアウト』するんだったか…自分の部屋には、「プリンター」なんてないのに・・・?

    敵を追うジョリーンに視点を戻し、ストーン・フリーの凄まじいラッシュが放たれる
    ミューミューもそれを辛うじて捌きながら、ジョリーンの強さに悲鳴を上げ
    そしてストーン・フリーから伸びる糸が、ミューミューへと絡みつき―――

    「早く戻ってきてくれッ! D-10階段にいる―――ッ」 捕まる寸前、無線機で助けを求めるミューミュー
    それを聞きつけた「3人」の看守たちが牢の向こうから姿を現したことで…
    糸で捕えたはずのミューミューの存在が、ジョリーンの目の前から掻き消えてしまう 横っ面をぶん殴られても、認識できない…!

    「「3人の看守」を戻らせた これでもうおまえがわたしを思い出すことは 永久に"ない"ッ!」

    看守たちも牢を開き、ジョリーンの元へと殺到 ミューミューも抵抗できないよう両腕に一撃をブチ込む!!
    そのままジョリーンの体は勢いよく吹き飛ばされ、エンポリオの部屋前の階段まで戻される…!

    「わたしの仕事はあくまでスタンド使いを閉じ込めておくこと だがとっても気分がいいぞ……
     おまえが射殺されるのは気分がいい……… 自業自得だからだ…… おとなしくしていなかったお前が招いた結果がこうなったからだ
     それと おまえが3人の看守しか見えてないのがとても気分がいいッ! 我が『ジェイル・ハウス・ロック』から脱獄できる者はいないッ!」

  • 769奇妙な粗筋書き24/09/19(木) 19:09:00

    その背に無数の看守たちを従えながら、ジョリーンを見下しそう言い放つミューミュー

    ―――そこへ、エンポリオが壁のスキマから顔を出し、ジョリーンへと伝えようとしていた事を口にする

    先ほどからしきりに言っていた「プリントアウト」に関して… 「1と0」がびっしり書かれた紙を手渡す


    「「2進法」だよ 1と0だけの2進法! ぼくが計算したらしい!

     おねえちゃんなら正確にプリントアウトできる! おねえちゃんが『記憶するプリンター』なんだッ!」


    大量の看守たちがジョリーンを追いつめようとする寸前

    ストーン・フリーの糸を広げて「0と1」でひとつの『顔』を作り上げていく…!


    「2進法なんだ! 全てのものは数字で表すことができる!!

     おねえちゃんの「糸」で「1と0」の数を正確に計れば持ち運びができる

    『ストーン・フリー』がデジタルで表す 記憶できるプリンターなんだ」


    そうして出来上がったのは、ミューミューの顔!(記憶1) 

    そして同時に、ミューミュー本体もその目の前に認識して見せる!(記憶2)


    「敵と考えていいのか? "おまえ"は! ………「敵」なのか」?

    「プ! なにいってんだ……?クク 見えてるわけがない さ…撃ち殺されろ!」

    「ありがとう つまり「敵」でいいんだな」


    ミューミューの返答と共に、ストーンフリーのラッシュがその全身をボコボコにブチのめす!!(記憶3)


    <続く>

  • 770二次元好きの匿名さん24/09/19(木) 19:56:27

    エンポリオは今までの少年キャラと比べても段違いに有能やな

  • 771二次元好きの匿名さん24/09/19(木) 20:15:51

    相手が勝ち誇ったとき、そいつは既に敗北している。
    ジョリーンはジョセフの因子もしっかり受け継いでるな。

  • 772二次元好きの匿名さん24/09/20(金) 07:28:12

    看守たち
    「なんか主任が脱獄囚煽ってたらぶん殴られたんですけど何してんだこの人…」

  • 773二次元好きの匿名さん24/09/20(金) 18:05:35

    >>772

    看守たちにはストーンフリー見えないからなんかぶっ飛ばされたとしか思えない

  • 774奇妙な粗筋書き24/09/20(金) 19:04:25

    *エンポリオの屋敷幽霊『バーニング・ダウン・ザ・ハウス』の能力値解説

    スタンド名-『バーニング・ダウン・ザ・ハウス』
    本体-エンポリオ少年

    攻撃性能、すべて無し


    能力-
    グリーン・ドルフィン・ストリート刑務所は1980年代の後半に火災に見舞われ、90年代に改築と増築をしたのだが、
    エンポリオ少年は火災前の「建物」が幽霊になって残っている場所を見る事ができるという。
    そしてエンポリオ少年はその場所を見る事だけでなく「使う」こともできる能力を持っていた。
    例えば、火災前にあったピアノや書物を演奏したり、読む事ができる。
    ライターや電気スタンド、筆記用具などもエンポリオ少年のものだ。

  • 775奇妙な粗筋書き24/09/20(金) 19:04:44

      第102話 数字の意味

    ある日のとあるスーパーにて…一人の赤ん坊連れ主婦が、店員さんの目を盗み、万引きしていた所
    店を出ようとしたところで、抱いていた赤ん坊が、ベンチで座っていた人物の帽子に飾られた十字架のキラキラに引き寄せられ
    十字架へと手を伸ばそうとしたところで、赤ん坊が体勢を崩して忍ばせていた万引き品が落ちて行ってしまう
    が―――寸前、その人物が落ちたものに瞬時に手を伸ばしてキャッチし、何も言わず赤ん坊の元へと万引き品も戻す

    立ち上がり、青ざめた顔つきで荒い息をつくその人物…プッチ神父
    その様子に心配した店員さんが声をかけるが、神父も少し休んでいただけと返しつつ
    買い物袋と赤ん坊を抱く主婦の手に手を添えると…一瞬、『ホワイトスネイク』の指からエネルギーが迸り
    主婦の腕時計の針が突然急加速!? さらに主婦の指の爪が猛烈な勢いで伸びていく…!
    ・・・ひとまず神父は、その場を逃げるように立ち去りながらも、自身の異変に内心困惑が浮かんでいた
    自分の中でなにかが暴走している…そんな感覚 だがこの正体不明の力の中に神父は"希望"を感じ取っていた
    同時にこの力に必要なものが、やはり「時」と「場所」にあると確信する神父

    『DIOのメモ』に記されたその場所にこそ天国はある… 
    そこはグリーン・ドルフィン刑務所から北に進んだ場所にある『ケープカナベラル ケネディ宇宙センター』
    時は新月、のこり6日後…!

    「ひっ…な…なによこれ!? なによこの「卵」ッ!!」
    そこへ突然、悲鳴を上げる主婦 先程落として割れた卵の中には、黄身とひよこが融合したように出来上がっている!?
    さらに主婦が抱いていた赤ん坊は、体半分だけが『成長』したおじさんと化していた…!!

  • 776奇妙な粗筋書き24/09/20(金) 19:04:58

    ミューミューを打倒したジョリーンの方へと視点を移すが

    スタンド使いを倒したものの、周囲を武装看守に囲まれ大ピンチには変わりない状況…

    一先ず主任看守であるミューミューを人質という形で確保しており、銃撃は辛うじて阻止してはいるが・・・

    さらにジョリーンの傍には子供、エンポリオの姿もあり看守たちからも困惑の声が上がるが


    そこへジョリーン、自ら人質であるミューミューを離れさせる!?

    看守たちもそこを狙って発砲しようと――― したところで何故か看守たち硬直 

    ジョリーンが看守たちの人混みをかき分け、エンポリオもつれて先に進む


    ・・・@ 「……って…「誰を」だっけ……? 誰を射殺するんだ?オレたち?」


    そう、ジョリーンはミューミューの能力『ジェイル・ハウス・ロック』の力を利用していたのだ

    その協力をありがたく受けて、ジョリーンもよくやったと首根っこを掴みながらねぎらいの言葉を贈る

    というワケでその手口と手順はこうだ


    看守が向かって来るところに廊下へ『ジェイル・ハウス・ロック』を潜ませ、その力の影響を与えると

    看守はまず子供、エンポリオの存在に困惑が浮かぶ(記憶1)

    同時にジョリーンの存在に気付き、(記憶2) ミューミュー主任が暴行を受け捕まっている(記憶3)

    そして主任がジョリーンから離れた!(記憶4) 撃てェェ―――!!(記憶5) ・・・って、誰を撃つんだっけ?


    これを繰り返して悠々と看守たちの警備を潜り抜けるジョリーンとエンポリオ

    ここは医療房棟を進み、まずはエンポリオの治療を行う事とする そこにジョリーン、医療房棟に入っていたエルメェスと出会う

    この騒ぎがジョリーンの仕業か、と久々の再開にお互い笑顔を浮かべるが

    ・・・エンポリオがここを脱獄する、と言うと…エルメェスもさすがにその表情が強張るが……


    「覚悟はできている…… 『刑務所』<ここ>の中以上の……」

    鉄格子の窓からを外を見やり、ジョリーンは自身の決意をそう呟くのだった

  • 777奇妙な粗筋書き24/09/20(金) 19:05:30

     スタンド名 『ジェイル・ハウス・ロック』 本体ミューミュー
     本体の情報をストーン・フリーに記録され 反撃不可能

    『空条承太郎のDISC』 エンポリオ少年のポケット内に所持

     目的地―――
     ケープカナベラル ケネディ宇宙基地
     
     時間―――
     新月まであと6日


     To Be Continued
    ←―――――――――・・・


    刑務所での物語は終わり、そしてジョリーンの新たな旅路が始まる・・・

  • 778二次元好きの匿名さん24/09/20(金) 19:39:13

    割とあっさり脱獄成功したなジョリーンw

  • 779二次元好きの匿名さん24/09/20(金) 20:44:41

    グェスはやっぱ仲間入りしないで終わりか ちと残念

  • 780二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 06:20:17

    顔半分だけ成長?した赤ちゃんがぐろい こういうのはある意味惨殺みたいなのよりもクるなあ…

  • 781二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 08:28:41

    ラスボス恒例の時間操作能力は「加速」でほぼ決まりかな、残ってるのもそれくらいだろうし

  • 782二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 17:59:33

    そういえばエンポリオの屋敷幽霊って、刑務所内だけでしか使えないんかね
    例えば外でも何かの跡地を別の屋敷幽霊として使えたりとかできてもよさそうなもんだが

  • 783奇妙な粗筋書き24/09/21(土) 19:28:03

     第103話 誰を?

    夜、タクシーに乗ろうとしていた所のプッチ神父
    だがどうにもエンジンのかかりが悪い様子、戸惑うタクシー運転手
    ・・・荒い息を付き、どこか虚ろな表情の神父
    現在地点はオーランド地区まで3マイル タクシー料金は33$33¢ 運転席の横には三銃士の本が置かれていた
    やむなくタクシーはここまで、神父も急いでいるわけではないとしてここで降りることとする

    (時間はまだ一週間ある 『新しいわたし』… 相変わらずの最悪の体調だが次の「新月」までこの街で待とう)

    そこへ、3つの流れ星が夜空を走り・・・それと共に神父の近くに救急車が止まる
    どうやら降りた場所は州立病院の近くなようで…さらにもう二台、3人の患者が一度に病院へと運ばれたようだ
    さらにタンカで運ばれる三人から、それぞれドクロの指輪、硬貨、銃弾が落ち 神父の前へと転がって来る・・・

    ―――自分の足元へ転がって来たその3つを拾い上げようとしたところで、患者の一人、麻薬中毒者が神父の首根っこを掴み上げる!?
    さらに神父の首筋にハサミの切っ先を突き付け、神父を人質とする中毒者、一気に周囲は騒然となるが……

    「この夜空にさっき流れ星を見た…… 「3つ」だった   3つ 確かに3つ流れたんだ
     君はどこから来た? 自分たちが「何者」なのか知っているのか」
    自分にハサミを突き付ける中毒者に対し、神父はそう問いかけながら――― その首筋に切っ先が突き刺さる!?
    だがこれには突き付けていた中毒者の方が困惑 神父の方が自ら、その首に切っ先を突き刺したのだ
    思わず中毒者も「違う・・・・・・」と呟くが……

    「そう…違う だが…このハサミはあとほんの1ミリでわたしの神経を一本切断できる位置を貫通している
     これが偶然だ 偶然地名点をさけて突き刺さったんだ どうする?君の意思だがちょこっとハサミを動かしてみるか?
     だがその前に君は「引力」を信じるか? 人と人の間には「引力」があるということを………
     わたしは 今 それを信じた 君にはわたしは殺せないんだ
     君はわたしの引力でひっぱられてここに来たのだ クスリなんかでエネルギーを消耗しているんじゃあない
     気がついてないのか?君のエネルギーは正しい方向へ使うのだ」

  • 784奇妙な粗筋書き24/09/21(土) 19:28:21

    自分の首筋にハサミが突き刺さりながらも、平然とした顔でそう説く神父に

    中毒者も怯えた表情が浮かび、その場を逃げ出そうとするが 

    神父から離れた瞬間、警官たちが銃撃! 立ち入り禁止の看板標識ごと麻薬中毒者を撃ち抜く…!!


    「そしておまえたちは…… 自分の父親が誰なのか……?

     たぶん知らなかったようだが…… これから知ることになる」


    ―――が、警官たちの銃撃を受けながら 中毒者の表情は何事もなかったかのような平然としたものが浮かび

    倒れた麻薬中毒者、その背中の首筋には ★のアザが刻まれていた…!

    そして、立ち入り禁止の標識に描かれていた人の絵が、実体化したように倒れた中毒者を草むらに引きずり、その姿が掻き消えるのであった―――


    同じ頃、グリーン・ドルフィン刑務所のほうではウェザー・リポートとアナスイが顔を合わせていた所だったが

    ウェザーの方は何やら、ジョリーンがこの刑務所を出たという事を、その空気から感じ取っていた様子

    だがアナスイも何でそんなことが分かるのかと食って掛かる 刑務所内でそんな騒ぎはどこにも起きてないはずだが・・・


    アナスイがウェザーの肩を掴んだ弾みで衣服がずれ、そこから見えたのは 首筋に浮かぶ、ジョリーンと同じ★のアザ―――


    「おまえはどうする? オレもあの神父を追って… ここを脱獄するが」

    「………」(何者だ ウェザー・リポート おまえは?)


    ただ静かに、そう告げるウェザーの姿に アナスイも内心困惑が浮かぶのであった・・・


    <続く>

  • 785二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 21:01:10

    DIOの息子一気に増えすぎやろw
    神父の言からして、3人追加はほぼ確実、加えてウェザーも可能性ありとかこれ収集つくのか

  • 786二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 22:50:24

    もしかしたらジョルノも登場したりするんかな

  • 787二次元好きの匿名さん24/09/22(日) 06:39:43

    ウェザー実は条太郎の隠し子とか…色んな意味で無いなw それが許されるのは色んな意味でジョセフだけだw

  • 788二次元好きの匿名さん24/09/22(日) 12:15:55

    >>786

    ジョルノまで来たらそれこそ収集がつかなくなるぞ

  • 789奇妙な粗筋書き24/09/22(日) 18:54:29

     第104話 3つ流れた

    雨が降るとある街、公衆トイレのところで転んでしまい買い物袋を倒してしまう一人のおじいさん
    そんなおじいさんに一人の人影が手を貸して起こしてあげる、おじいさんも親切な人にお礼を言う
    どうも雨が降ると古傷が痛み、上手く歩けないらしいおじいさん 立つのも厳しそうで…

    「雨が降るとキズが痛む……」
    「ん まあな…… 毎度のことだ…ご親切にありがとう」

    そんな老人に手を貸すその人物は、刑務所から脱獄したウェザー・リポートであった…!
    むろんアナスイも同行しており、よけいなおせっかいしてんじゃねーぞと苦言を呈する
    自分たちは脱獄囚の立場、下手に顔を覚えられれば通報される危険もあるが…
    そんな中ウェザーはなんだか、トイレの水道を調べていた所 水を出したいのだが蛇口に水を出すところがないようで

    「それはセンサーで水が出る蛇口だウェザー 刑務所にはなかった水道だがな (元栓調べようとしたウェザーの肩に水ドジャァァーッ
     だがシャバのトイレには20~30年前からあるんだ………」

    ウェザーの年齢から言っても、この蛇口のシステムを知らないというのは考えにくい事で
    改めて彼が何者かを問うアナスイ 彼の首筋にある星形のアザに関しても問いかける…

    「覚えてないなら推測するんだな…… なぜおまえは「グリーン・ドルフィン」にいた?
    『ホワイトスネイク』……いや「神父」は なぜおまえから「記憶」だけ奪っておまえを閉じ込めて生かしていたのだ?」
    「……… 言える事はヤツは敵だってことだ 理由を知るためにオレは神父を追跡し倒す
     それよりおまえの言う通りここを出なくては 外はパトカーだらけだ」

    ウェザーの言葉通り、通りにはパトカーが列をなして辺りを巡回、空にはFBIのヘリまで出ている
    間違いなくマシンガン積みのヘリだろう、アナスイもぼやく声が出てしまう
    アナスイ、ここは車を盗んで逃げ足とするべきだと主張するが
    ウェザーは盗難車はどこまでも追われる危険が大きいとそれを否定 だが今のこの状況ではほかに手段も無いが・・・

  • 790奇妙な粗筋書き24/09/22(日) 18:55:13

    「なあ…あんたら…ここでバスを待ってるのかね?」 


    ! そこへ声をかけて来たのは先程ウェザーが手助けした老人 アナスイもとっさに振り返る

    なにやら気分がとてもいいとする老人 先程痛かった膝の痛みも引いて来たし、空も「晴れ間」がでている、と笑顔が浮かぶ老人

    だが空は雨が降りしきっているはず――― いや、老人の所「だけ」雨がよけ日がさしている…!

    そう、ウェザーは自身の能力で老人の所だけ雨をよけさせていたのだ 


    気分を良くした老人は、先ほど助けられた恩もあって自分のトラックに乗って行ってはどうかと持ち掛ける

    トラックの荷台でよければだが…ウェザーもここはありがたくその好意に甘えることとするのだった


    こうして雨が降りそそぐ街を巡回するパトカー隊の追跡を、晴れ間を走るトラックの荷台から悠々と眺めるアナスイとウェザー

    ジョリーンの方はどうしているかは分からないが、ウェザーは「北」に向かっていることを感じ取っており、とにかく「北」を目的地とする

    荷台にはテーマパークのガイドブックや児童書などが置かれており 北にあるのは有名テーマパーク『ディズニーワールドリゾート』の本場 


    「湿地帯に何十万本もの植林をし 湖を作り 従業員の数5万人のテーマパーク

     その広大な敷地はマンハッタンの2倍以上 ローマと同じくらいの面積らしいぜ…オレはNYもローマも行ったことね―がな…」


    ・・・なのだがアナスイ、ガイドブックひらいてみたところでその違和感に気付く

    どれもこれも肝心のディズニーキャラが載っていないのだ 

    さらに道の大きな立て看板にも、ミッキーが丸々抜け落ちてる これにはアナスイも不平の声が出ちゃうが


    ―――――そこに何か小さい存在が複数潜んでいるのに気づく まさか敵か!?

    ここは二人も即座に動き、ダイバー・ダウンが、その中の一匹を捕まえる事に成功するが

    だが捕まえたその存在…鼻の所が伸びた木人形のような存在に、アナスイも怪訝そうな声が漏れ出る

    それと共に傍に落ちていた『ピノキオ』の本から、そのキャラが表紙から消滅していたが これが意味するものとは…?


    <続く> 

  • 791二次元好きの匿名さん24/09/22(日) 20:45:54

    ああ、なるほど ミッキーは流石に許してもらえなかったか…w

  • 792二次元好きの匿名さん24/09/23(月) 06:15:18

    ウェザーとアナスイのコンビが動くのは地味にこれが初めてか
    屋敷幽霊で初めて顔会わせた時は長い付き合いなコンビに見えたが、意外とそうでもなかったのかな ウェザーの詳細もあんましらないし

  • 793二次元好きの匿名さん24/09/23(月) 08:23:41

    詳細は分からんがウェザーも5部のブチャラティポジみたいなもう一人の主人公になって来た感じある

  • 794奇妙な粗筋書き24/09/23(月) 19:05:29

     第105話 誰のファン?

    敵と思わしき存在を捕らえたアナスイ、ウェザーにも敵の本体が近くにいるはずとそちらを探すよう声を上げる
    ウェザー自身がジョリーンの移動を感じ取れるように
    『緑色の赤ん坊』を手に入れた「神父」もウェザーの接近を感知しているものと見る

    まさか―――! 運転席の方に目を向けるアナスイだが、そこはウェザーの方がじいさんが敵の可能性はゼロだとする
    敵なら回りくどい方法で接近する意味はないとして…ここは捕まえた木人形を問いただそうとするが

    〔や…やめた方がいい ぼくのこと殴らない方がいい 世界中の子供が悲しむ〕
    だが木人形の方がそう声を上げ、アナスイも木人形の首締め上げつつ困惑の声が出る
    木人形に対し、敵が二人組かを問う 木人形も〔ぼくひとり…〕と、返した瞬間!鼻が思い切り伸びアナスイの顔面にブッ刺さる!?

    〔OH!OH! や…ヤバイ!違う 待って ご…ごめん!ワザとやったわけじゃあ
     ぼくウソをつくと鼻が伸びるわけで あ…だから自動的に鼻が伸びただけで…いや!その!生理的な反応で…
     でも完全にウソってわけでも無くて つまりぼくは仲間はいないんだけど別にひとりってわけでもなくて… はい!
     もう「一体」ってミッキーのことかな? 彼はもうこのトラックから降りてどっかいっちゃったみたいだけど…〕

    その証拠にのびた鼻が戻ってきたとする木人形 だがミッキーとは何のことか、そいつが本体なのか?
    だが木人形もミッキーと言ったらミッキーじゃんとかえす その横でディズニーワールドのパンフレットがばさばさ揺れ
    アナスイも声を荒げながら木人形を問い詰めるが・・・(しっかり鼻はつかんで抑えつつ)

    〔げ だ…だから乱暴はやめてってば… 自分で言うのもなんだけど…ぼく 自分がいいヤツだと思う
     とくに子供の敵なわけがない… 昔あんたの友達でもあったはずだ

     そ…そうだ 友だちっていやぁミッキーはもういないけどあの「七人」はどっかに隠れていると思う
     さっき七人のうち三人を見かけたんだ… ほら食いかけのリンゴが落ちてる〕

  • 795奇妙な粗筋書き24/09/23(月) 19:05:49

    そう言いながら木人形が指し示す先には、たしかにリンゴが落ちてあり…そこから足が生えリンゴが歩いていく!?
    とっさにアナスイがダイバー・ダウンでそのリンゴを捕まえるが、リンゴに不審な点はみあたらな・・・

    〔そのリンゴは毒リンゴじゃあないぜ〕
    〔食っても大丈夫 でも白雪姫が食べたのは毒リンゴだ〕
    〔かじってカケラをノドにつまらせてるだけだけどな 実際は食ったわけじゃあない〕
    〔でも知らねーバアさんからよォーリンゴもらって食うか?フツー〕
    〔バレンタインのチョコだって用心してんだぜオレたち〕
    〔その不注意のとこがまた守ってやりたくなる女の子〕

    いつの間にか、アナスイの背後に、何人もの小人が張り付いている!?
    さらに荷台の小箱から気を失った様子の女の子が倒れて来た
    ・・・それと共に、アナスイは近くにあった児童書『白雪姫』からも表紙からキャラが抜け落ちているのに気づき…

    (こ…こいつらは? つまりこいつらは? "知っている" オレはこいつらを"知っている"…だがどういうことだ?)

    そこへ運転席のカーステレオからラジオニュースが聞こえてくる ミッキーマウスが消失したと…!それも全世界で!
    同時に白雪姫とピノキオも同様の事が起こっており、さらに通りがかったE.T.の看板にもそのキャラが消えていた
    …つまりこいつらは、そう言う事なのか…!? 諸々の『キャラクターが出て来た』と言う事なのか…だが何のため・・・

    なのだがウェザーの方はこの状況で、のんきに白雪姫の本開きながらリンゴ食べてた
    木人形、改めピノキオに声をかけられても自分は君たちを知らないと冷たく突き放しつつ
    自分が持ってた本とリンゴいつの間にか奪ってるウェザーにはアナスイも声を荒げるが…
    そんなアナスイに小人たちは自分で渡したくせに、と声を上げる 何を言ってるんだこいつら

  • 796奇妙な粗筋書き24/09/23(月) 19:06:10

    ―――そこへ突然、ウェザーがアナスイを叫ぶ声とともに立ち上がる だがアナスイは目の前に…

    「おいじいさん 車を止めろ! 止めろじいさんッ車を止めるんだ!」

    トラックの下を覗き込むウェザーと小人たち その様子に小人たちも顔をしかめており

    ・・・そこには『もう一人のアナスイ』が、トラックの下に引っかかって引きずられている!?


    〔君が『分離』したんだ ねぇ…君は誰のファン? ぼくのこと好きだったんでしょ?昔……やっぱり……〕

    ……そして同時に、ピノキオが『荷台側のアナスイ』に向き直り、不気味な笑みを見せつけていた…


    <続く>



     

  • 797二次元好きの匿名さん24/09/23(月) 19:36:08

    このレスは削除されています

  • 798二次元好きの匿名さん24/09/23(月) 19:51:57

    賑やかな荷台だなw

  • 799二次元好きの匿名さん24/09/23(月) 20:11:13

    今回いままででトップクラスにワケわからん いったいどういう攻撃なんだ

  • 800二次元好きの匿名さん24/09/23(月) 20:31:27

    >>799

    分離はさせそう

  • 801二次元好きの匿名さん24/09/24(火) 07:32:54

    物語、創作物を実体化させる能力だと思わせといて 
    実態は全ての存在を二つに分離させる能力というあたりだろうかね、今回。
    JOJO的に言えば本体が肉体で、分離してる方が魂で、って具合で。でどっちかがやられたら両方ともアウトと。

  • 802二次元好きの匿名さん24/09/24(火) 15:03:15

    >>801

    アナスイが見えてないだけでウェザーも分離してるのか

  • 803奇妙な粗筋書き24/09/24(火) 19:24:18

    トラック下に落ちているもう一人の自分にアナスイも困惑が浮かびながらも
    ここはもう一人の自分を助けようとダイバー・ダウンを展開するが
    トラック部分に何かが引っかかっているのか、持ち上げる事ができない…!
    このままでは頭がタイヤに巻き込まれる!そこで引きずられたもう一人の自分も意識を取り戻した様子で…


      第106話 食べるため


    ここはとにかく車を止めさせねば!ウェザーの方に向き直るアナスイだが
    ―――いつの間にかトラック運転手のじいさんも『二人』になっており、荷台側のじいさんが小人たちを愛でつつ
    運転席側のじいさんもこっちをみており、運転に気が向いていない 
    さらに目の前には電柱!間に合わない!!そのままトラックは電柱に正面衝突してしまう…!

    ・・・が、衝突の衝撃はウェザーが自分の能力で『エアバッグ』を作ることで凌ぐことに成功
    『もう一人のアナスイ』に何があったのかを問いかけるウェザー、その横でアナスイがピノキオの首を締めあげて問い詰める

    「ウェザーおまえ オレのことが見えてねーのか? そこに倒れてんのはオレなのかッ!
     オレが勝手に動いてトラックの下に落ちたって事なのか?
     運転してたじいさんも含め 心と体が分離してるって考えていいことなのか!?」

    そこに7人の小人も後ろで声を上げており、姫の方はバーガー屋さんに飛んで行ったそうでそちらに向かう様子
    さらに空には日本のヒーローの皆さん、アトムに鉄人、マジンガーが空飛んでる姿が見えてました カッコつけやがって

    「答えろッ!体を分離させることがてめーらの能力なんだなッ!しかも何体いるんだてめーらは!」
    〔し……知らないよ ほ…ほんとに…ぼくは何も知らないんだ ぼくはただのピノキオ
     でも別にいいじゃあないか…… 君もファンタジー・ヒーローの仲間になれるんだよ すばらしい世界だ……
     ぼくのこと好きだったんでしょ 君の魂がこれを望んでいるから分離しているんだ 誰もが行きたいと思う世界…
    『ボヘミアン・ラプソディー』 自由人の狂想曲なんだよ〕

  • 804奇妙な粗筋書き24/09/24(火) 19:25:00

    ―――――そこへダイバー・ダウンの一撃が、ピノキオの首をぶった切る!!
    「やかましいぞ……… 答えになってねえんなら こうするまでだ」

    アナスイの凶行にピノキオも悲鳴を上げ、同時に『分離』が解けたかウェザーの方のアナスイが目を覚ます
    そして狂乱の叫びを上げながら襲い掛かるピノキオにとどめを刺すアナスイ、どうにか元に戻れて安堵の声が出る
    ウェザーの方もまるで状況は見えないが、簡素ながら自分が受けた攻撃を説明 何であれこれが敵の攻撃なのかは間違いない

    「なぜおまえが攻撃されなかったのか…それはわからんが…
     おまえがピノキオも白雪姫も知らなかったことに関係あるらしい
     おまえは刑務所以外の記憶はないからな… こびとどもを探してたたくぜ」
    「いや……そうじゃあないアナスイ たたくのは本体だ」

    ウェザーの方はこの状況をこう見る 今のが攻撃なら、アナスイが叩いたピノキオはスタンドとはまた別
    『本体と能力』が別にいて、そいつがピノキオを生み出したのだとして…同時に敵とその能力の存在も感じとるウェザー
    理由はわからないがジョリーンの移動を感じ取るように、敵の存在も感じ取れているようだが…

    「なんなんだ?おまえらは?」
    「知らん とにかく徐倫は「北」だ……「北」へ進むしかない バスに乗ろう」

    だがトラックの運転手も、二人に助けを求めるように引き止めるが 
    アナスイの方は事故ったのは爺さんの方、と冷たい態度で先を急ごうとするが
    ・・・なにか、じいさんの様子がおかしい 耳毛がすごいじいさん、尻にはしっぽのようなものも生えており
    更には口が耳まで避けているのに気づき…そして同時に、

    「そうさッ!おまえを食べるためにさあぁ―――ッ 赤ずきん!」 じいさんが正体を現す!

  • 805奇妙な粗筋書き24/09/24(火) 19:25:19

    腕の皮膚がベロベロ剥がれ、オオカミの腕があらわになる 

    アナスイもダイバー・ダウンで抵抗しようとするが…スタンドが出ない!? そのまま首筋に食いつかれる…!

    まさかまた精神が『分離』されているのか…! 周囲にいつの間にかウェザーの姿も無く…


    (オレは…分離してるんだ…オレはどっちだ 『ダイバー・ダウンがいない』!…『肉体の方だ』……)

    そこで精神の方のアナスイも動き、ダイバー・ダウンでオオカミの首を切り落とすことに成功

    だがアナスイ精神はいつの間にかバスに乗せられており、このままでは肉体と精神が離れ離れになってしまう…!

    ウェザーに知らせようにも、精神の声は届いておらず、なすすべがないアナスイ…


    (知らねー間にオレはバスに乗っていた……!! 分離したことに気付かず勝手に動いている!

     このスタンドの目的は!? いったいどうしようというのだ?)


    [スタンド名 ―ボヘミアン・ラプソディー―]


    <続く>

  • 806二次元好きの匿名さん24/09/24(火) 22:41:39

    どこかでバオーとかも実体化してるのかなコレw

  • 807二次元好きの匿名さん24/09/25(水) 07:29:36

    コレ地味に、死人も蘇らせる事ができるスタンドじゃなかろうかな
    物語が存在するものを展開させる、というのがこの能力なら、歴史あるストーリーを持った故人も蘇れるってことになる
    で、そうなればコレが神父の手のものなら、DIO復活!させるために発動させてもおかしくなさそうだが

  • 808二次元好きの匿名さん24/09/25(水) 16:07:17

    >>807

    わお

  • 809奇妙な粗筋書き24/09/25(水) 19:23:14

    あちこちに出て来たキャラクター騒動により、街中も騒然
    その一角では壁に張り付いたスパイダーマンの姿があり、握手しようと梯子をかける人たちの姿があったが
    そんな人たちの横をアナスイが走り抜け、梯子ごとブッ飛ばした 自分の『肉体』を探すべく、街中を駆けまわる

    (敵の能力犯されてないでこのオレを見えていないのはウェザー おまえだけだ
     これが敵の目的だ… スタンドから離れた無防備なオレを!まず暗殺する気だ!
    「肉体」だ! オレの「肉体」を守らなければッ!) 


      第107話 ストーリー通り


    ―――ウェザーもいつの間にか、アナスイが近くにいないことに気付き…同時にひとつの違和感を感じとる
    敵はスタンドを使って攻撃しており、ウェザーもその『存在』を感じ取れるが…
    だが同時に『本体』はこの街に"いない" むしろ"離れていってる"を感じており…

    (アナスイを攻撃するのなら近づいてくるはず どういうことだ!?
     オレはどうやってこのスタンドの「本体」を見つければいいのだ?)

    「よくもぬけぬけと戻ってこられたなきさまッ! 人なめてんのかッ!」
    アナスイの方は、いきなり店のおっさんから声を荒げられる …まさか「本体」がここを通ったのか!?
    どうにか警察に電話をかけようとするおっさんから事情を聞くべく、金で釣る作戦に出る
    (ちなみにお金は自分が目を引きつつ、ダイバー・ダウンであさって拝借してました)

    とはいえ『自分』がどこに行ったか、なんていうアナスイにはおっさんも怪訝そうな顔が浮かぶが
    ・・・そこへ警察が、脱獄囚の目撃情報から、背後からアナスイに声をかける…!
    そして同時に、店の奥に裏口から出ていく『自分』の姿を見つけるアナスイ!!
    だが自分を追おうにも警察の目をどう誤魔化すのか・・・振り返るよう命ずる警察に従うしかなく
    ―――振り返ったその顔は、写真のものとは似ても似つかぬボコボコ顔であった
    「『ダイバー・ダウン』 チョコレートを顔面の中に埋め込んだ」

  • 810奇妙な粗筋書き24/09/25(水) 19:23:35

    これで警察は撒いた、改めて『自分』を追うアナスイ 
    同時にテレビニュースでキャラクター騒動の新たな動きが報道されていた

    ≪世界中を戦慄に陥れている不可解な『ファンタジー・ヒーロー』事件の続報です 本日 現地時間午前11時
     日本の傑作漫画ヒーロー ケンシロウがラオウと呼ばれる悪役ヒーローを東京西新宿で倒しました
     西新宿に突然出現したラオウは これまた現れた他のキャラクターを数十人殺傷したあと ケンシロウによって倒されました
     これは原作ストーリー通りの出来事であると目撃者は証言しておりますが
     あまりの破壊と混乱のため 状況の把握が難航しており・・・≫

    裏通りに着いたアナスイが『自分』を探すべく声を上げる 
    …そこに柱時計から物音が聞こえ、アナスイも即座に身構える …『自分』がそこにいるのか、との疑念も浮かぶが
    そんな狭い柱時計の中に隠れる意味がない、中にいるのは違う奴だと考えるアナスイ

    〔よく も… よくも……"やってくれたな"………〕

    ―――そこへ柱時計から声が聞こえ、アナスイが即座に蹴りをブチ込む!!
    破壊された柱時計から現れたのは・・・アナスイの足首サイズの小さなヤギ…?

    〔よくもぼくの兄さんたちを食い殺してくれたなぁあああああああ メェエエエエエエエ~~~~~〕

    …その姿にアナスイも困惑の声が漏れる さらに自分が吐き出したチョコの残骸にも
    ヤギの顔のようなものが生成されており…同時に子ヤギが一枚の本を広げ、読み始める

    『アイツハズル賢いヤツです』『子ヤギたちをだまして家の中に入りました』
    『そしてあいつは!』『七匹の子ヤギたちを一匹一匹と捕まえて "食べ始めたのです"』
    『唯一助かったのは一番末っ子の子ヤギ!』『古時計の中に隠れたからですッ!』

    ―――同時に背後では、小人たちが白雪姫を発見 
    白馬の王子に抱かれて目を覚ました姫に小人たちも〔ストーリー通りだ!〕と歓声を上げる

  • 811奇妙な粗筋書き24/09/25(水) 19:23:50

    『怒ったのは留守にしてたヤギたちのお母さんだああああ―――――』

    『お母さんはハサミを持ってオオカミを探し出すと オオカミのヤツのハラワタ引きずり出して』

    『かわりに石を詰めて池に沈めました』 めでたしめでたし...


    そう、子ヤギが呼んでいたのは童話『七匹の子ヤギ』…!


    「あんたこれからかい?

     わしはもう肉体なんか必要ないぞォオオ 売れない独身のチョコ屋のオヤジなんてよォオオオ

     本当に憧れてたんだぁあああ 白雪姫にさぁああああ」


    同時に白雪姫を抱いた王子が振り返り声をかける その人物、先ほど見かけたチョコ屋の店主であった

    そしていつの間にか、アナスイの体にも変化が訪れる 腕に毛が生え口が裂け、その体がオオカミと化していく―――!


    (て……敵スタンドが肉体を分離した……本当の目的は!

     オレの肉体を襲うためではない… オレはひきずり込まれていたッ! "すでに"! 「ストーリー」の中に)


    ストーリーの登場人物として組み込まれてしまった、アナスイの『精神』 はたして決定された運命を覆せるか!?


    <続く>

  • 812二次元好きの匿名さん24/09/25(水) 20:32:18

    >日本の傑作漫画ヒーロー ケンシロウがラオウと呼ばれる悪役ヒーローを東京西新宿で倒しました


    これ続けばジャンプオールスターになるんではw アナスイピンチなとこ悪いけどもうちょい解決しないでほしいとこだなw

  • 813二次元好きの匿名さん24/09/25(水) 21:13:16

    >(ちなみにお金は自分が目を引きつつ、ダイバー・ダウンであさって拝借してました)

    >「『ダイバー・ダウン』 チョコレートを顔面の中に埋め込んだ」


    やっぱ何でもできるなあ、汎用性が高すぎるw

  • 814二次元好きの匿名さん24/09/25(水) 21:37:00

    実体化した物語はストーリー通りに進む、か
    しかしこれ配役はどういう法則で決定されてんだろ 
    チョコ屋のオヤジの言を見るにその物語から惹かれた登場人物に、組み込まれるって感じっぽいけど

    そうなるとこれを利用したDIO復活はならなさそうだな どうあがいても「ジョースター」に敗北するのがDIOのストーリーだし

  • 815二次元好きの匿名さん24/09/26(木) 07:27:56

    ジョリーンも刑務所も、描写されてないだけでこれの被害受けてんのか 
    射程距離全世界とかメチャクチャだぞこのスタンド

  • 816二次元好きの匿名さん24/09/26(木) 17:29:02

    保守

  • 817奇妙な粗筋書き24/09/26(木) 19:28:37

    「すみません サンレミの病院はこちらで良いのでしょうか?」
    「他で聞いてくれ」
    街を歩くウェザーに、一人の男性が声をかけてくる 
    ウェザーもそれを冷たく突き放しつつ先を急ごうとするが…

    「おや あなた……ちょっと待って このわたしのこと知ってますね?
     そうでしょう? "わたし"ですよ」
    「…… いや…役に立てなくて悪いが オレはこの街の人間じゃあない」

    「そうじゃあなくって…わたしのこと好きなんでしょう? わたしを見て感動したことあるって顔に書いてある
     わたしの名前はゴッホです 『ゴッホの自画像』です きのうカミソリで耳を切り落としました」

    そう、目の前の存在もボヘミアン・ラプソディーにより抜け出した登場人物!
    そして同時にウェザーが知る『憧れ』に出会ってしまったことで、その精神が分離を始める…!


      第108話 ヂョキン!


    傍においてあった展示テレビにも、世界各国の登場人物が消える事件の続報が映し出されており
    今度はイタリアの美術館に展示されていた名画、『ヴィーナスの誕生』のヴィーナスも消えてしまったという
    そして消えたヴィーナスは、広場を歩いており取材陣もカメラを向けその前に殺到していた
    裸体を晒したヴィーナスだが、カメラ映像に録画はできない様子で…

    ≪数時間前にアメリカのフロリダで始まったとされる一連の現象は
     テーマパークやアニメ作品にとどまらず あらゆる芸術作品に対して影響が広まっている模様です!
     事態はある意味 どんな戦争よりも深刻ですッ! ただの業界や著作権だけの問題ではありません!
     全人類の「遺産」が!…… わたしたちの「心の宝」が! 失くなっていくという事なのですッ!
     また キャラクターの中には市民を殺傷する者もいるらしく その被害と犠牲者の状況は把握しきれていません≫

  • 818奇妙な粗筋書き24/09/26(木) 19:28:55

    この状況・・・「敵」は自分たちに狙いを定めているのではないことに気付くウェザー
    世界中を混乱に陥れてでも「神父」を守れればいいという能力 おそらくは同時にジョリーンの方も攻撃を受けているはず…
    だが手掛かりはまるでない状況、「敵本体」をウェザーに見つける事ができるのか……

    同じ頃アナスイも、この能力の影響で自身がストーリーのひとつに組み込まれ、その体がオオカミとなり始めていた
    それと同時に子ヤギが落ちていた本『七匹の子ヤギ』のストーリーの続きを読み上げる…

    〔お母さんが…来るらしい お母さんヤギはハサミを持ってオオカミを追跡するとォオオオ
     昼寝していたオオカミのお腹をチョキンチョキン
     内蔵の代わりに「石」を詰めて糸で上手に縫いましたぁあああああ〕

    アナスイもその子ヤギを黙らせるべく、ダイバー・ダウンの拳を叩きつけ―――
    その瞬間!背後の曲がり角の向こう側に、ヤギの鳴き声が響き渡る…!!

    〔てめェエエエエエエエエエエエエエエエ〕 チョキ チョキ
    角の向こう側から聞こえてくる声と、ハサミの音に アナスイも表情を強張らせながら身構える

    (く…くそっ なめやがって
     …肉体と精神を分離したら…次は『ストーリー通り』だと? オ…オレの体に毛が…フザけやがって!)

    <ママー ママー ここだよ~オーイ

    さらにアナスイの腹の所から、助けを求める子ヤギの声が聞こえてくる!?
    その声に気を取られ、曲がり角の所にいた母ヤギの姿を見失ってしまい…
    ―――いつの間にか母ヤギは自分の背後に回り込んで、そのわき腹をハサミで切り裂こうとしている!?

  • 819奇妙な粗筋書き24/09/26(木) 19:29:35

    〔てめェエエエエエエ よくもッ!よくもわたしの子供たちをォオオオオオオ〕

    涙と共に叫びながら、母ヤギはさらにアナスイの顔面にもハサミを突き付けようとするが

    アナスイもダイバー・ダウンで反撃!母ヤギを殴り潰す! 

    ……だが、母ヤギの体は折り紙のようにたたまれ 拳を離すと母ヤギは無傷の姿で改めて対峙する…!!

    そう、アナスイはすでにストーリーに組み込まれたことにより、そのストーリーを潰すことは不可能

    すなわちアナスイオオカミの運命は、母ヤギに腹をかっさばかれることが決定しているのだ…!!


    これ以上こいつらと関わるのは危険と、アナスイも一旦逃げてウェザーとの合流を優先

    ウェザーが敵本体を見つけられないと、このままでは追い詰められてやられる危険もある…!


    鉄扉を閉めて、ダイバー・ダウンで壁と扉を融合!これでどうやってもこの扉は開かない…はずが―――

    鉄扉が本のページをめくるようにパラパラと音を立て―――いつしか青空が見えてくる

    そして鉄扉の向こうが、そのページにより物理的に開かれ母ヤギが迫りくる…!!


    〔ストーリー通りにしかならない〕〔ストーリー通りだ〕


    もはやアナスイも、早くウェザーが敵本体を見つけてくれることを願うしかないが

    考えたくはないが、もしウェザーが敵を見つけられなければ・・・


    <続く>

  • 820二次元好きの匿名さん24/09/26(木) 20:57:27

    七匹の子ヤギってこんなホラーな話だっけ・・・ ((((;゚Д゚))))ガクブル

  • 821二次元好きの匿名さん24/09/26(木) 22:10:22

    ここはこち亀を実体化してもらって両さんになんとかしてもらうしか(何

  • 822二次元好きの匿名さん24/09/27(金) 07:29:56

    この手のタイプは本体の防御が出来ないのが弱点ではあるけど、範囲が凶悪すぎてそもそも本体を見つけられるかも怪しい
    本気で対処法が見えてこないなこの能力…どうするんだこんなエグイスタンド

  • 823二次元好きの匿名さん24/09/27(金) 16:00:19

    これの間もディアボロが真実にたどり着けてないと考えると泣ける

  • 824奇妙な粗筋書き24/09/27(金) 20:12:54

     第109話 早く

    @扉絵は敵スタンド『ボヘミアン・ラプソディー』の詳細解説

    *ここまでの登場キャラクター
    「ピノキオ」「ゴッホの自画像」「ボッティチェルリのビーナス」「ママヤギと七匹の子ヤギ」
    「白雪姫」(チョコ屋のおやじの魂が王子に変身。) 「七人のこびとたち」

    (こいつらは敵スタンドではない。 実在するキャラクターである。)


    (1)
    アニメ・印刷物・劇画など全ての絵画のキャラクターをこの世に実在化するスタンド能力。

    (2)
    創作のエネルギーを利用して実在化するので
    射程距離はフロリダ・オーランドにとどまらず世界中にまで広がっている

    (3)
    そしてこのキャラクターを好きな人間はそれを目撃したら
    「魂」をキャラクターの世界に引きずり込まれることになる

    (4)
    肉体と分離した「魂」はその物語と同じキャラクターの結末をたどることになる

  • 825奇妙な粗筋書き24/09/27(金) 20:13:58

    ウェザーは敵の存在が「北」へ向かっているのを感じとる
    正確な位置はわからないが時速数十キロほどのスピード おそらく車か何かに乗っていると見ており
    敵のスタンドは無敵、本体を叩く以外に太刀打ちする術はない 何としても「敵」に追いつかなくては…
    街のマップを見渡すウェザーに、『ゴッホの自画像』が声をかける ウェザーもオレに近付くなと声を荒げるが
    ―――いつの間にか、ウェザーの手には筆が握られており…同時に頬に、ゴッホと同じ青髭が浮かび上がる…

    〔ゴッホはおのれのその存在を自分の魂をみつめるために 自画像を残しました
     耳を切り落とし……そして37歳の生涯を…ピストル自殺で閉じるまでの人生でね
     あなたも自画像ですね 耳を切ったあとゴッホさん〕

    その瞬間!ウェザーの片耳が独りでに切り落とされ
    そして筆先から放たれた銃弾がウェザーの脳天を貫く…!!だが辛うじて、まだ生きているウェザー

    〔ゴッホは二発の弾丸を頭に撃ち込んだんです 一発ではしねなかった…
     そう…… 人生の決着にはあと一発必要だった…〕

    ウェザーも敵能力の性質…『ストーリーに組み込まれる運命』を理解し
    頭に弾丸を食らいくずおれながらも、ウェザー・リポートを展開!
    その能力で北の道路を30km先まで、徹底的に集中豪雨で遮断する!!

    アナスイと母ヤギの闘いに視点を移すが
    ダイバー・ダウンでの攻撃はやはり効果がなく、叫び声を上げながら母ヤギのハサミから逃げるしかできない…!

    (『ストーリー通り!』『"それにしかならない"!』
     こいつらを"つぶすことは"おれにはできないッ!)

    そこでアナスイは次の手として、壁にダイバー・ダウンを潜行
    壁に自身のスタンドを潜り込ませての高速移動で、外に出てパトカーにしがみ付くことで一気に母ヤギとの距離を離す!!

  • 826奇妙な粗筋書き24/09/27(金) 20:14:36

    どうにか逃げ切る事ができ、アナスイも安堵の声が漏れる

    たしかにいずれはストーリー通りとなる運命…だがそれなら捕まらないようにそれよりも早いスピードで逃げればいい

    逃げ続けて、ウェザーが敵本体を見つけるまで耐える事ができれば…!


    そこでアナスイ、しがみ付いたパトカーが先ほどのチョコ屋で見かけた警官のものだと気づく

    しょうがないのでここはこのままパトカーを乗っ取ろうと、後ろのドアを、開けた瞬間―――!

    ヤギたちの迫る道のページが開かれ、アナスイの腹が母ヤギのハサミで切り裂かれていく…!!


    (だ…だめだ!ウェザーッ は…早くッ!)

    「早く!「本体」をブッ殺してくれェェ―――――ッ」


    その頃…敵スタンドの本体、神父と出会った麻薬中毒者の男は・・・シャンパンを手に、飛行機の座席にその姿があった―――

    「目覚めたばかりのこのオレの能力…… 弱点はオレ自身が攻撃される事

     だがもう何物もこのオレに近付く事はできない これで弱点は克服したぜ!!」


    [ボヘミアン・ラプソディー 本体名―――『ウンガロ』]


    そして同時に、ウェザーも北に感じたはずの敵の気配を、一瞬のうちに「南」に移動したことを感じとる

    まさか敵は「空」!?このまま敵には追いつけないと言う事なのか…!?


    <続く>

  • 827二次元好きの匿名さん24/09/27(金) 23:44:59

    ええ…本体叩けんならどうしようもないやん…

  • 828二次元好きの匿名さん24/09/28(土) 07:08:32

    地味に貝殻開いた上に乗ってる、女の絵画の名前初めて知ったわ。
    これキラが生きてたら間違いなくモナリザに魂持ってかれるところだったなw

  • 829二次元好きの匿名さん24/09/28(土) 10:35:07

    >その能力で北の道路を30km先まで、徹底的に集中豪雨で遮断する!!


    さりげなくすげーことやってんなウェザー 雨だけで人殺せるレベルだぞ

  • 830二次元好きの匿名さん24/09/28(土) 11:45:34

    ウエザーリポートもダイバー・ダウンもどちらもチート級の能力だからこそ敵も輪にかけてチート級の能力になってるんだな

  • 831奇妙な粗筋書き24/09/28(土) 19:26:13

    世界中の創作物の登場人物が消え、実体化する事件 被害が甚大なのはアメリカ、イタリア、フランス、日本
    特に日本は年間3兆円以上の利益をコンピューターゲーム、アニメーションなどから生み出しているため
    日本経済は壊滅的な被害を受ける可能性もある… そんなニュースと、飛行機の横を並行して飛ぶピーターパンを横目に
    ボヘミアン・ラプソディーの使い手、ウンガロは歓喜の声を高らかに上げていた

    「『充実感』だ……… これがオレの『燃える』目的だ!
     オレは今まで転がり落ちていくだけの人生を ただ理由もわからず生きて来た……
     だが今はもう理解できた オレは『この能力』のために生きていたんだ…
     クスリなんかもう必要ねぇ! あの「神父」を命がけで守る! そして最高だぜ…『ボヘミアン・ラプソディー』………
     このオレを今までコケにしてくれた社会が 「希望」のない暗黒に落ちていくのを見るのはよォオオオオオオ―――――ッ」


      第110話 バンザーイ


    そして飛行機は『ウェザー・リポート』の範囲外からも離脱されてしまう
    旅客機のスピードは時速400km 対して気象現象の最高速度は過去最大の観測でも風速280km
    飛行機を追跡できる気象現象はこの世に存在しない 敵に逃げ切られ、もはやウェザーも打つ手がない…!

    そこへさらに、近づいて来る『ゴッホの自画像』に対して警戒心を露わにして身構えるウェザー
    マンホールの所に落ちていた拳銃に対し、『ゴッホの自画像』に近づけば殺すと声を荒げるが、ゴッホ自身も拳銃からは距離を置く
    自分自身も『ゴッホの肖像画』、間違って自分を撃つ危険もあるが…

    〔でもすでに一発 頭を撃ったのはあんたの方だ……… あんたが自分で撃ったんだ………
     ゴッホはすぐにはしねなかったんだ あと一発…それでゴッホの人生は完結する それはわたしじゃあない………
     結末はあんただ…… わたしはそんな恐ろしい銃には近づかないね……〕

  • 832奇妙な粗筋書き24/09/28(土) 19:26:45

    ―――強烈な威圧感を放つ銃口から、背を向けて逃げ出そうとするウェザー
    そこへドアが開いたままで走るパトカーがウェザーの前を通り過ぎ…
    そこから母ヤギに襲われ、パトカーからはじき出されたアナスイと正面激突!?
    激突し吹き飛ばされたウェザーの頭は、落ちていた拳銃の元へと一直線に落ちていく……!!

    脳天を撃ち抜かれ、頭に大穴が空きながらそこからドロドロとした液体が溢れ出てくるウェザー
    さらにアナスイの片腕がドロドロに溶け、その液体がアナスイの口の中へと注がれていく

    〔やったーっ〕〔やったーっ〕〔オオカミが溺れ死ぬぞォー〕〔ストーリー通りだァァ!!〕
    〔バンザーイ!バンザーイ!〕〔ハッピーエンドだぁあ―――〕
    その光景に七匹の子ヤギたちも歓喜の声を上げ

    〔終わった 結末通りだ わたしはあんたのかわりに 幸せに生きるよ〕
    ゴッホの自画像もその決着に見下した笑みを向けていた―――が!次の瞬間、その胸倉をスタンドの腕が掴み上げる!!

    同じ頃、ウンガロが乗る飛行機の中で…ある異変が起きていた
    隣に座っていた少女が童話、ピーターパンを声を出しながら読んでおり… 
    その表紙に『ピーターパン』が載っている!? ウンガロも少女からその本を奪い取るが
    そこに乗っていたのは、確かに自分の能力で顕現し、飛行機の横を並走していた『ピーターパン』の姿…!

    「く…苦しい… なっなんでもするよッ!」
    「いや……これでいい……よくやってくれた おまえいい画家だな…才能あるぞ…なかなかの絵を描いてくれた」
    ウェザーとアナスイの方に視点を戻すと、ゴッホの自画像を脅して道路にひとつの人物画を描かせていた
    その様子に横のアナスイも困惑の声が出るが、ウェザーも大マジだとして…今、ゴッホに"ヒーロー"を描かせたという

    「『ヒーロー』が現実になるというのなら………「ストーリー」も作った!
     この『ヒーロー』には能力がある!!すべての『ファンタジー・ヒーロー』を元に戻す能力……!!
     そしてこのヒーローも能力も 現実のものとなって完結するッ!!」

  • 833奇妙な粗筋書き24/09/28(土) 19:27:30

    次の瞬間!!その『ヒーロー』が顕現!それと同時に『ゴッホの自画像』が、『七匹の子ヤギが』
    そして精神が分離したウェザーとアナスイも、ヒーローの持っていたホースに吸い込まれていく!!

    「戻るぞ…… 『ストーリーどおりだ』……アナスイ……
     おまえも……オレも無傷の『肉体』のところへ……」

    ≪世界中をパニックに陥れている『ファンタジー・ヒーロー事件』の続報です
     今入った報告ですが…… 突然すべては元に戻りました 事件はあっけなさすぎる結末を迎えました
     全ての絵本も絵画も マンガもテーマパークも キャラクターグッズも…ビデオテープも 元に戻りました!
     ボッティテェルリのビーナスも白雪姫も帰って来ました スパイダーマンもスヌーピーも帰ってきました………≫

    ・・・飛行機の方では、その報道を聞き、自身の敗北を悟ると共にその精神が崩壊
    希望の詰まった物語を手に、絶望にうなだれるウンガロの姿があるのだった…


    『ボヘミアン・ラプソディー』
     本体名――― ウンガロ

     希望のない人生に戻ったことを悟り再起不能――― 全世界の死者・被害者数不明


     To Be Continued
    ←―――――――――・・・     ≪なおなぜか「ピノキオ」だけが復活してこないとの情報が……≫

  • 834二次元好きの匿名さん24/09/28(土) 20:40:29

    いやなんつーか…すげー斜め上な決着だな今回…w

  • 835二次元好きの匿名さん24/09/28(土) 20:54:25

    文字通り童話でありそうな決着だったな

  • 836二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 06:52:33

    ゴッホさん昔の人なのにヒーロー造形が今風ですねw

  • 837二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 13:15:24

    よく考えたらコレ…もう一回スタンド能力発動させればいいだけなんじゃなかろうか
    勿論対処法は見きられた訳だけど、コイツただ世界中パニックにさせたいだけなんだし

  • 838奇妙な粗筋書き24/09/29(日) 19:06:51

    [PRIVILEGE CARD] ウンガロのプロフィールカード


    名前通称:ウンガロ


    ウンガロは1988年生まれで、父親はDIOという吸血鬼。母親はDIOのエサだった女性。

    プッチ神父と一体化したDIOの生命力にひきつけられて、フロリダにきたようだが、

    ウンガロは自らの才能に気がつかなかったせいか…、もしくは希望のない人生を送っていたせいか、麻薬中毒におちいっていた。


    スタンド名 『自由人の狂想曲』<ボヘミアン・ラプソディー>

  • 839奇妙な粗筋書き24/09/29(日) 19:08:00

     第111話 意外と―――

    「今なんの車に乗ってるの? フェラーリこれ? 一台だけじゃあないとか?
     ひょっとしてまだあの時の車じゃあないわよね ロメオ」

    ウェザーとアナスイがヒーローたちとの激闘を繰り広げていた時から、少し時間を巻き戻し…
    二人の脱獄8時間前、同時に空条ジョリーン、脱獄2時間後
    ジョリーンはかつて自分を見捨てた彼氏、ロメオの家に乗り込んでいた所であった
    考えもしなかったその尋ね人の姿にロメオも唖然、同時に彼の脳裏にあの時の事件が浮かび上がる…!

    そしてロメオは、ジョリーンに両ひざをついて、彼女の手を取りながら
    ジョリーンへの許しを懇願するようにあの日の後悔を語る
    だがジョリーンもあの日の事はもうどうでもいいと返す、あれは自分の陰謀に巻き込まれただけでもあるので
    ジョリーンがここを訪れたのは、ロメオを責めるためではない 彼に頼みがあるからだ

    移動手段として「車」と、ある程度「お金」も欲しいとするジョリーン 
    ロメオもそれを承諾し、金とキーを手渡すと共に、涙ながらに頭を抱えながら 
    前みたいに自分の所へ戻ってほしいと――― 顔を上げた時、ジョリーンはすでにその場から消えていた…

    ・・・ジョリーンがロメオ家を後にすると…
    ≪もしもし ぼくはパーム・ビーチ在中のロメオ・ジッソといいますが≫ ジョリーンの手の中から、ロメオの声が聞こえてくる

    「やはりね……あたしの『シール』をはって「2つ」にして持ってきといて良かったな
     さっそく電話でしゃべってるぞ……こいつ」

  • 840奇妙な粗筋書き24/09/29(日) 19:08:23

    ≪「空条徐倫」のことは良く知ってます≫

    ジョリーンと共にエルメェスも同行しており、ジョリーンの掌を開くと

    そこにあったのはシールを貼られた『ロメオの舌』!その舌を介して警察に電話をするロメオの声が聞こえていたのだ!

    そしてシールを剝がせば、警察に電話しようとするロメオ自身の舌も―――


    ≪でも昔のことです この家に何か来ていません! いえ…ぜんぜん知りません≫

    ―――――シールをはがそうとした手が、その声に止まる…


    ≪ぼくが通報したのは彼女から電話があったからで…… 電話だけです 金を要求されましたが断りました

     メキシコあたりへ行くっていってたかなぁ もちろんまた電話がきたら通報します


     ぼくは彼女の為なら 罪を許してもらえるなら…≫


    ロメオは、ジョリーンを二度裏切ることはしなかった エルメェスも意外とイイヤツだと彼を見直し

    そこへエンポリオも喜びの声を上げながら二人の元へ駆けつける、ロメオが渡したものがすさまじいもののキーだという

    駐車場の方に目を向けると・・・そこに止まっていたのは一台のヘリ!! これにはエンポリオも大はしゃぎ

    そしてジョリーンも、ロメオが本当にジョリーンのことを大切に思っていたことを理解し、どこか優し気な笑みが浮かぶ…


    「でもやっぱり"はがして"おこう 念のために………」 シールベリィッ

    こうしてジョリーン達は神父を追うべく、このヘリを使い目的の場所へと向かうのだった         ギャァァァ‐>

  • 841奇妙な粗筋書き24/09/29(日) 19:09:03

    「生殖における 「卵子」と「静止」の運動が示すとおり

    「生まれる」という事は……『選ばれる』という事だ

     そして『選ばれる者』は常にそのぶつかりあう競争でさえ 彼を取り囲む者たちによって護られ

     後方から押し上げられているに過ぎない


     このわたしに吸い寄せられる者たち!! それはわたしを「天国の時」へ押し上げるために存在しているッ!

     空条徐倫が『脱獄』しここへ向かって来るというのなら…彼女さえその存在にすぎない!」


    続けて場面は、神父と彼が繰り出す新たな刺客、3人の『DIOの息子』たちにそう説くシーンに映る

    新月まではあと4日 それまでに自分を守るように命ずる、それが何よりも幸福な生きる目的になる、として…

    まずはウンガロが動き出し、部屋を退出 そしてもう一人…牛柄の服を着た男が神父に声を開ける


    「その前にオレの目を開けてください神父様

     片方のまぶたが……いつも"おりて来ちまって"上に上がんないんスよ……   <ストーン

     ときどき上がるんスけど」


    <続く>

  • 842二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 03:19:44

    流石にちょっとロミオが不憫だw

  • 843二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 08:27:50

    ヘリか・・・     墜ちるな(確信

  • 844二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 17:16:28

    ヘリもらったはいいけどよく考えたら運転だれがやるんだ?
    エンポリオは知識ならありそうだけど動かすには背丈が足りなさそうだし
    ここはやはり頼りになるエルメェスの兄貴が担当やな

  • 845二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 18:07:40

    >>このわたしに吸い寄せられる者たち!! それはわたしを「天国の時」へ押し上げるために存在しているッ!


    これってつまりDIOが子供を作ったのは自分(もしくはプッチ)を天国へ押し上げるためということになるのか?

  • 846奇妙な粗筋書き24/09/30(月) 19:05:04

     第112話 ロッズ


    @扉絵は神父と、三人のDIOの息子たちの姿 同時にウンガロ以外の名前も公開

    ・牛柄の服を着たまぶたが落ちる男 『リキエル』

    ・ベッドで横になっている半裸のマッチョマン 『ヴェルサス』


    前回に続き、牛柄の服の男 リキエルは自分のまぶたが自然と落ちてしまう現象に関して

    神父に助けを求めるように、つらつらとその異変が起きた時の事を語る

    医者からはどこも異常がないと言われ、その原因は全くの不明

    そんな彼の様子から感じられる周囲の『カワイソー』とかの態度が、ますます彼を追いつめる

    それ以来学校にも行けなくなり、そのストレスからかいつも汗だくで過ごしていたという…


    もはや両目が空かなくなりパニック状態でわめきたてるリキエルに対し

    神父は『DIO』という男の事を考えるように言う 彼の苦しみは自分の生きる目的を知らなかったことにある、とも…


    「自分たちの『血統』の事を考えろ!

     父親を知らずに今までを過ごして来た息子たちよ わたしを押し上げろ!わたしのために生きるのだ

     そうすればDIOの『血統』は君たちの心の成長に至福を与えるだろう」


    だが自分にはそんな特別な「能力」なんてない、と声を荒げて食って掛かるリキエルだが

    神父はその頭を抱き寄せながら、はっきりと彼に、気づいてないだけで生まれた時から持っている…としながら

    彼の頭の中から、『一枚のDISC』を抜き取るギリギリのところまで引っ張り上げる・・・


    それと同時にリキエルには『竿』<ロッズ>と呼ばれる生物の事を聞いた事があるか、とする神父

    別名『スカイフィッシュ』とも呼ばれる生物…この話はリキエルの能力についても関わりがあるようで…


    その出来事は今から12年前の事 メキシコのコロンド・リナスという砂漠の村に地下水脈が陥没した縦穴の洞窟にて

    そこでスカイダイビングをしていた若者たちのビデオカメラに、一瞬だけ「ある物体」が録画されていたという

    計算するとほんの百分の数秒ほどの一瞬だけ、こんぶのような奇妙な飛行物体が多数映されていたのだ

    肉眼では確認できないほどの超スピードで飛び回る飛行物体 これが「ロッズ」の正体である その生態は全てが不明だが…

  • 847奇妙な粗筋書き24/09/30(月) 19:05:55

    「どうやらその『ロッズ』…おまえの能力を今DISCで読んでみたところ…… この"フロリダにも"生息しているらしい」

    ―――その瞬間!神父とリキエルの周囲を、一瞬「何か」が通り過ぎる…!?
    それと共にリキエルのまぶたがあがり…同時に彼もその「何か」をはっきりと視認しており
    …一方で、その能力の一端に触れた神父も、どこかその表情を強張らせていた…

    (今…「触れた」のか? このわたしに………!? いや…今触れられたりはしなかった……決して……
     だが今の「動き」は………!? 目撃されたり… 決して他の生物に触れたりしないで………『生息している生き物』)
    ・・・触れられては、いないはずなのに…神父の奥歯が一本抜け落ちる…!?

    「早く出ていけ……リキエル おまえの能力を『スカイ・ハイ』と名付けよう……
     良く調べるんだ……何を喰っているのか…… そのロッズの生態を………そして利用しろ」

    こうして神父の新たな刺客、リキエルがジョリーンたちを狙う・・・

    その頃ジョリーンたちはヘリに乗り、ケープカナベラルへと向かっていた所 操縦はエンポリオが担当です
    ジョリーンはヘリをもっと西に向けるよう指示を出す、だが目的地は海岸線をまっすぐ行けば30分ほどで着くが…

    「『感じる ヤツの存在が』 ………良くわからないんだけど……3か所か…4か所になっているような感覚が……
     とにかく西なのよ 神父が今オーランド近くにいる事は間違いない」

    道すがら、ちょっと冷えて来たので窓を閉めてほしいとジョリーンに願うエルメェス
    なのだが逆側も空いてたので自分で閉めようとしたエルメェス… その手を一瞬、何かが撫でるように通り過ぎる…?

  • 848奇妙な粗筋書き24/09/30(月) 19:06:11

    「なんか おかしい…… エルメェス…ぼくの目がちょっと…」

    そこへ更にエンポリオが、何か異常を訴えると …先ほど閉めたはずの小窓がまた開いている!?

    それと共にヘリ内部では、肉眼では捉えられない何かが超高速で風を切る音が響く…!


    「ぼくのまぶたが!! "おりて"来るよォオオオオオオッ」

    「徐倫ッ!なにかおかしいぞッ!」


    「なにィイイイイイイ―――――ッ!?」 ストーン

    「ま…まぶたがッ!」 ストーン

    「あがんないよォオオ―――ッ」


    だが異変はエンポリオだけではない、いつの間にかジョリーンも、エルメェスもそのまぶたが上がらない…!?

    さらにジョリーンの方は、目から血が溢れ出ている… いったい敵の攻撃の正体はなんなのか…!


    <続く>

  • 849二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 19:18:53

    相手の意志を反対にする攻撃?

  • 850二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 20:19:32

    ロッズとやらがなんか悪さしてるのは解るが、何を仕掛けてるのかはまだ未知数やな
    対象にとりついて神経に作用する毒でも流してる? でも神父はさわられていないはずともいってるしな…

  • 851二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 08:03:04

    スカイフィッシュは聞いたことあるけどロッズて名前あるのは初めて知ったな。
    一人目が物語を取り出す能力として、その形に合わせるなら二人目は未解明の不思議を取り出す能力て具合も意識してるんかなー。

  • 852二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 12:06:59

    状況はだいぶせつぱつまってるけど
    まぶたおちる「ストーン」がなんかかわいくて色々台無しだよw
    もうちょいこのストーンはどうにかならんかったのかw

  • 853奇妙な粗筋書き24/10/01(火) 19:25:54

    『刑務所』の外にも…… 神父の部下がいるッ………
     この「敵」の方もなぜかあたしの存在を感じて追跡して来ている……でも『何をされたんだ』!?
    「なんであたしのまぶたが閉じて出血しているんだッ!?」

    叫び声を上げながら、ムリヤリ自分の指でまぶたを広げて開くジョリーン
    だがエルメェスもエンポリオも状況は同じ…いや、さらに深刻 
    エンポリオの方はまぶたを開けようとしても固まってしまってあげる事ができず、ヘリの操縦もままならない…!


      第113話 「速い」敵


    それと同時に、ヘリ内を高速で飛ぶ何かの姿を捉えるエルメェス
    その声を受けたジョリーンもオラオララッシュを放ちながらヘリ内に糸を張り巡らせる
    だがその「網の目」を貼っていながらも、その「敵」らしき存在にはかすりもしない…!!
    そうしてるうちにさらに状況は悪化、エンポリオの目からも大量の出血が始まる…!

    「どういう攻撃なんだ!? 見えないうえに触れられてもいないッ!
     は…はやくたたきのめさなくてはッ! "触れられるなら"そいつの位置がわかるのにッ!」

    ―――そこでエルメェスは、さらなる異変に気付く いつの間にか自分の片手が倍以上に膨れがあっている…!
    まさかこの「敵」、病原体のようなものをまき散らしているのでは…!? そこへジョリーンが一つ問う

    「この「素早い」敵の位置さえわかればたたきのめせるか?エルメェス この『速さ』の方向さえわかれば……」
    「くそォ―――ッ ああ!触れられるなら瞬間でたたきのめしてやるぜッ!チクショオ」
    「良しッエルメェス 今ヘリのスピードは時速何キロ? 170?200? このヘリを捨てるぞ!!」

    ―――次の瞬間、ジョリーンはヘリの窓を開け、エルメェス、エンポリオを連れてヘリから飛び降りる!?

  • 854奇妙な粗筋書き24/10/01(火) 19:26:26

    「ばかな徐倫!このスピードから飛び…… ・・・・ハッ」

    そこでその背後から、落下と「同じスピード」で3人を追う飛行物体の姿をエルメェスが捉える!!


    姿が見えればこっちのもの、エルメェスの『キッス』がその飛行物体を殴り砕く!

    …が、一匹だけではない さらに何体も、3人を取り囲む飛行物体たちに気付く

    同時に落下も限界、エルメェスを糸で引っ張り上げて三人は湿地帯の方に落下、辛うじて無事で済む


    ともあれ一時的に飛行物体の包囲を抜けたことで、三人の異常も収まった様子

    理由は不明だがウィルスの類ではない様子…そして同時にそれは敵にも言える

    先ほどキッスが潰した飛行物体が、そのままで残骸になって残っていたのだ


    その事から自分たちを襲ったのは、スタンドではなく「生物」だと確信

    これを操るのが敵の能力なのか…だがエンポリオ、この謎の生物、どこかで見たような・・・


    「車の運転さえ出来なかったんだ このオレはな…

     心を集中すりゃあするほどまぶたがけいれんしたり 息が苦しくなったりなぁ………

     でも…だんだん集中できるようになって来たぜ…ヘリを襲えるくらいまでなぁ」


    そこへ三人の前に姿を現したのは、神父の新たな刺客、リキエルであった…!


    <続く>

  • 855二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 22:19:04

    ジョリーンも無茶苦茶やるなあ

  • 856二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 07:35:43

    ロッズがウイルス持ちで無いとしたら、こいつらが集まることでなんか作用してるって事かなー
    で、その方法はジョリーンたちに気付かれず、異常が出るまでわからないと・・・なんだろなー
    浮かび上がるものとしては、湿度とか?ロッズが大量に集まると体に異常が出るほどの湿気で襲い掛かるとか

  • 857二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 12:46:06

    >「良しッエルメェス 今ヘリのスピードは時速何キロ? 170?200? このヘリを捨てるぞ!!」

    思い切りがいいなw

  • 858二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 18:49:08

    しっかり有言実行してみせるエルメェスも男前だぜ
    いきなり説明なくヘリから飛び降りたら、ふつーはパニクって攻撃どころじゃないだろうに

  • 859奇妙な粗筋書き24/10/02(水) 19:01:16

     第114話 あった

    エルメェスが潰した謎の生物は、その肉がグチャグチャに溶け始め骨だけとなり始める
    エンポリオにはその存在に聞き覚えがある 未確認生物のひとつ、『ロッズ』ではないかと
    確認できたのはビデオ映像のみ、死ぬとすぐ溶解するため死骸も完全な形では採取できていないという存在で
    もしやこの『ロッズ』を操るのが、敵の能力なのか…?

    「そしておねえちゃん…… こいつがもし「ロッズ」ならその謎の素質は「エサ」にある
     何を喰ってるのか誰にも予想さえついてないんだ
     決して激突しないその飛行方法も そのエサのためにある飛行で"あるはずなんだ"」

    …そしてジョリーンたちの目の前に、堂々と姿を見せた敵、リキエルに二人も闘志全開
    それをリキエルも静かに待ち構える… 近づくほど「ロッズ」の攻撃は正確なダメージとなる…が

    「うっかり近づくなよエルメェス 正体の謎を調べてからだ
     わざわざ姿を現して来たって事は つまり近距離ほど攻撃が正確ってことだからな」
    「ああ……しかもヘリのような狭くて動けない室内にいるところを狙ったって事は
     広い場所ではそれほど精密な攻撃はできないってことだ」

    その魂胆は二人に見抜かれており、リキエルも表情が強張る… だが、近づかなければ攻撃できないのは向こうも―――
    「石を拾え徐倫 こいつの正体をさっさと見きわめよう」「石をはじき飛ばすってことか?」

    これにはリキエルも狼狽える声が出てしまう、気づけばバイクも湿地の泥に沈んでおり
    ここは一旦体勢を立て直そうとするが、そこにエルメェスの投石攻撃が襲い掛かる
    だが放たれた投石は、弾かれる音もなくすべてリキエルの体を逸れる軌道に変ってしまう…!?

    「それだッ!! 空中で「石」を"はじき飛ばしてるって感じはまったくないのに"……!!
     なにをやれば「石」はああいう動きをするんだ!?「ロッズ」は空中で何をしているんだ!?」
    「たしかに さっばりわからねえ… だがエンポリオ 石が"それた"ってのは間違いだ……」

  • 860奇妙な粗筋書き24/10/02(水) 19:02:32

    エンポリオの叫びにエルメェスがそう返すと共に 石に張り付けていた「シール」を剥がし

    分かれていた石をひとつに戻そうとする動きを利用し、強引に軌道修正!リキエルの横顔に石が突き刺さる!!


    「こいつ!防御力の方はほとんど無力<ゼロ>だぜッ! 徐倫このままもイッパツ行くぞォォ――ッ!!」


    さらに続けて放たれる投石を再び逸らさせるリキエルだが、横を通り過ぎた投石も戻ってくる事を警戒せざるを得ず

    続けてジョリーンからも投石が放たれ、もはやリキエルもパニック状態…


    (ど…どっちから!?え…えと まず最初にする事は…エルメェスの奴が『シール』を使ってるからッ!

     えと…「ロッズ」を左方向へ……いや右か……バイクが沈む……じゃなくて徐倫も石を投げてくるいや違う…エルメェスの石が戻って来る……)

    「ど…どっち!? く く…苦しいィィッ 息が出来ねぇッ! まぶたがケイレンして来た……ッ!!」

    うろたえ発作を起こすリキエルの動揺を示すように、次第に空中に浮かぶもの、「ロッズ」の姿が見えて来た


    「こいつパニクって自分の能力を操り切れないでいるんだ―――ッ!!

     てめーはここにブッ殺されにすがたをあらわしたわけだなぁあああああぁ」


    そのままエルメェスの叫びと共に、もう一度シールを剥がしてとどめを―――


    「あ あった! キーはバイクについたままだった!!」


    ―――寸前!いきなりエルメェスの指が膨れ上がり鈍い音を立ててヘシ曲がる…!?

    それと共に、リキエルが「一本!」と指すとエルメェスの膨れ上がっていない方の指が一本立ち 

    「あ…ゼロ本……」拳が握りしめられ 「あ…5本」手が開かれ、エルメェスの体が意のままに操られてしまう!?


    「1969年7月 アポロ11号のアームストロングが人類初めて月面に立った歴史的事件…

     オレは今までそれのどこが偉いのかさっぱりわからなかった なぜならロケットってのは科学者とか技術者が飛ばすものだろう?

     サルだって行けるわけだからな だがオレはあそこにいる「ロッズ」たちを始めて見れたとき……その意味がわかったんだ……

     月面に立ったのは人間の「精神」なんだってなッ! 人間はあの時地球を越えて成長したんだッ!

     価値のあるものは 「精神の成長」なんだッ!」

  • 861奇妙な粗筋書き24/10/02(水) 19:03:37

    だがリキエルの操るロッズは今だ微動だにしていない "触られてもいないのに"なぜあんな事ができるのか…

    ・・・そしてリキエルが冷静さを取り戻すと共に、一同の状況はさらに悪化を示すように、エンポリオが震える声で漏らす…

    エンポリオの股間からは、いつの間にか血尿が溢れ出ていたのだ…! さらに同時に、エルメェスの指が、腐り落ちる…!?


    「おまえらが神父の成長を邪魔するというのならッ

     オレは熱した鉄のような憎しみと共におまえらを始末するだろうッ!!」


    リキエルの精神の成長は、ロッズの更なる攻撃として一同に襲い掛かる はたしてこの攻撃の正体とは…!


    <続く>

  • 862二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 05:24:34

    リキエルはスタンド使いになりたてだから圧倒的に経験値が足りんな
    攻撃の正体もいまだに解らんが、相手の未熟さという勝ち筋はしっかりあるか

  • 863二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 11:19:25

    エンポリオの血尿シーンが地味にえぐい こんなん怖くてトイレいけんくなるやん

  • 864奇妙な粗筋書き24/10/03(木) 19:19:15

    今だ敵の攻撃の正体は不明だが、エンポリオにはある程度の目星が付く
    おそらく敵は「体内」に何かしらの影響を与えている、でなければ血尿や指が腐り落ちるようなことはならない…
    そして同時にリキエルも、狙うのは3人同時だと宣言 ロッズにはそれができるとも…
    …その宣言に真っ向から立ち向かうように、ジョリーンがロッズの群れにオラオラをブチ込みながら真っすぐに突っ込む!!


      第115話 物知りエンポリオ


    ―――が、リキエルの所へ踏み込もうとした瞬間!ジョリーンの足首が逆方向に捻じ曲がる!?
    そのままロッズも再び消えてしまい、パンチもかすりもしていない 近づいてはいるが決して触れられてはいない…
    エルメェスもジョリーンを助けに向かおうと 「あ パクゥ!」 リキエルの言葉で大口が開いてその足が止められる…!

    「ひとりだけ先に死ぬのはイヤだよな?エルメェス だよな?同時に三人仲よくがいいだろ?
     ハイと返事は? エルメェス・コステロ」
    「…… ぐ・ぐ   ハイ」 (なにィ―――ッ)

    リキエルの意のままに操られてしまう自分自身の体に、エルメェス自身も驚愕
    そしてその光景から、エンポリオが敵が「筋肉」を体の中からどうにかして操っているのだと見る
    ・・・体の「中」から……?自分の言葉に気付くと同時にエンポリオはとっさに自分の脇腹をめくり上げる
    そこには自分が肌身離さず持ち歩いていた、『承太郎のDISC』があり…
    それをよけると、周りの皮膚の色が青白く変色していた…! この事からエンポリオも、敵が何をやっているのかを気づく
    変色した脇腹は、丁度自分の腎臓がある場所 同時に血尿は腎臓へのダメージで起こる症状で…

    「人間の臓器を見た時…もしそこが病気なら他の健康な部分より体温が低くなってる事がサーモグラフィでわかる
     良い血液が流れていないからか…悪い血がたまっているせいか 『体温の低い場所』が病気になる場所なんだッ!
     もし指の細胞の体温を集中的に奪えば関節は曲がり……自分の石では動かせなくなり……
     そのうち腐りはじめる!その時まで自覚症状はない!
     もしまぶたの体温を奪えは目は閉じるし 腎臓の体温を奪えば腎機能へのダメージとなるッ!」

  • 865奇妙な粗筋書き24/10/03(木) 19:20:17

    その事から敵が操る「ロッズ」は、『体温』を喰ってる生物であると気づき、ジョリーンたちに声を上げる

    ―――それと同時に、『体温』を奪われたさらなる影響がジョリーンとエルメェスの二人に襲い掛かる!


    「肺にダメージを与え肺組織が中ではげ落ちると 綿のようなカスになって吐き出される事がある

     そ…そして甲状腺という首の下にある健康維持調節機能にダメージあがると 喉がフグのように腫れ目が大きく飛び出すッ」


    ここはエンポリオも、水の中に逃げるようジョリーンに叫ぶが… リキエルもそうはさせない

    二人の体温を奪い病気にしたのはそれで殺すためではない、あくまで足を止めるため… そして『一点』を正確に狙うためである

    人間はただ一点の体温を奪えば、死に至る場所がある 全ての生命をつかさどる司令塔、「脳幹」の位置である!


    「くらえッ!狙いは付いたぁああ」 ロッズの群れがジョリーンの首筋後ろ、「脳幹」の位置へと殺到する…!

    エンポリオも早く水の中に逃げるようにいうが―――


    「違う…エンポリオ 潜ろうとなんかしてるんじゃあない 「ライター」よッ!

     出して 持ってるでしょ!「幽霊のライター」よ!」


    エンポリオの叫びに、ジョリーンがそう返すとともに――― その炎を、自分の体の「糸」へと着火させる!?

    瞬時に炎に包まれるジョリーンの体…あまりにブッ飛んだその覚悟にエンポリオもエルメェスも仰天


    「これっぽっちの事ッ! ……今までの事を考えれば… 神父を追いつめる事を考えれば大した事はないッ!!」


    「こ…こんな女………こんなヤツより オレの方が精神力は上だッ!

     オレは成長するッ…!! 大切なのは成長して祝福されることだッ!」

    そしてジョリーンのその覚悟を前にしてもなお、リキエルも闘志を絶やすことなく、気丈にジョリーンへと挑まんとする…!


    <続く>

  • 866二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 22:43:01

    ジョリーン覚悟ガンギマリ過ぎる…
    この子いちおー女の子なのに今までのジョジョで一番イカれてんじゃなかろうか

  • 867二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 07:26:32

    > 第115話 物知りエンポリオ

    今回サブタイトルがちょっとかわいい しっかりアドバイス面で貢献してくれるいい少年枠だ

  • 868二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 17:41:47

    『体温』ってあたりまえのようにあるけど、人体でもかなりの重要パーツだったんだな…

  • 869二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 19:15:16

    UMAネタとしてはかなり大胆な解釈だが
    ひょっとしてこれ射程距離内にロッズが生息してない地域でだったら能無しスタンドなのでは…?

  • 870奇妙な粗筋書き24/10/04(金) 19:19:37

    *世界ふしぎ発見! 未確認生物『ロッズ』の生態解説(エンポリオ少年の推察が多分に含まれています)


     時速200km以上で飛行する未確認生物

     THE RODS<ロッズ>


    外見は小さな羽が等間隔に生えたミミズのような一本の虫

     |  ・羽は4対 合計八枚ある

    /|\

     |  ・平均飛行速度 時速200km以上 ヘリから飛び降りるかスーパーカー走行時でない限り肉眼目撃不可

    /|\

     |  ・メスは卵を体内でふ化させ空中で産み落とす オスとメスの区別はひよこ屋さんならきっと見分けられる

    /|\

     |  ・前後の概念は無いが羽の回転方向により 進行方向は決定されるようだ

    /|\

        ・死骸はすぐドロドロに溶け始める


    今から3~4億年前に生まれたとされるパラノグロスス属――― (脊椎動物と無脊椎動物の中間) ―――が祖先とされ

    恐竜時代(ジュラ紀~白亜紀)に海から恐竜の体温を狙って空中に生息域を広げたと推測される


    食物は温血動物の『体温』を奪って自らの生体エネルギーとして活動する

    普通 活動の素早い動物は大量の食物摂取とすみやかな消化でエネルギーを作らなくてはならないが

    『ロッズ』は他の動物が作った生理運動エネルギーを食べて生きるのである


    体表は熱吸収細胞でビッシリ敷き詰められており 見えない飛行で近付き

    サボテンが空気中の水分を吸収する如く 他動物の「体温」を摂取し飛び去る

    体温の奪われたその動物の場所は 自覚症状はないが集中的に奪われると病気の患部になる


    [リキエルのスタンド名は『スカイ・ハイ』]

    能力は手首から出るスタンドでラジコンのように「ロッズ」だけを操っている

    リキエルは肉眼で目標を狙い 正確に体温を奪うほど相手のダメージは大きい

  • 871奇妙な粗筋書き24/10/04(金) 19:19:57

     第116話 アポロ11号

    「体温」を奪うというロッズの攻撃に対抗するべく、ジョリーンは自分の体に火をつける事でそれをムリヤリに防ぐ
    そのあまりにブッ飛んだ覚悟に、リキエルもどこを狙えばこいつを止められるのか…表情を歪ませ悩むが
    そのスキをつき、ストーン・フリーの強烈な一撃がその顔面をぶっ飛ばす!!
    …倒れるリキエルの首筋にある、自分と同じ「★」のアザに気付くジョリーン
    彼が何者かは知らないが、『神父』の状況は彼を叩きのめしてから聞けばわかる事、としてとどめを刺そうと―――
    瞬間!!リキエルは倒れたバイクのガソリンを自分の体にぶちまけ、ジョリーンの炎が燃え移りリキエルも発火!?

    「オレの心は『アポロ11号』だ オレはおまえの上を行く……
     ……確かに「ロッズ」たちは体表に火を放たれたらどこからおまえの「体温」を奪っていいのかわからない
     だがオレがおまえと同じ状況になれば…オレがいまのおまえの身になって 自分の体表に火を放てばッ!
     おまえを仕留められる部分はどこか!?……自分の体験で理解できるはず
     おまえの弱点が 皮膚を焼くオレ自身の感覚でわかるはずッ!」

    実を焼く業火に悲鳴を上げながらも、その身を犠牲にしてでも、全力でジョリーンに対抗せんとするリキエル
    エルメェスも早くトドメを刺すように声を上げ、同時にストーン・フリーの拳を振るうが
    放たれた一撃は、リキエルの体をガラス細工のように砕き割る!? が、その一撃を受けながらリキエルの体は横へ流れ…

    「徐倫なにしてるんだッ!? ヤツがお前の後ろに回り込んでいるぞッ! 後ろだッ!」
    エルメェスもリキエルの位置を教えるが、その攻撃がクリーンヒットしていないのか必死に声を上げる
    いつの間にかリキエルは湿地の水で自分の炎をかき消しており…動揺する二人に向けて告げる
    すでにジョリーンのある一点の「体温」を"奪っているからそうなっている"のだと…

  • 872奇妙な粗筋書き24/10/04(金) 19:21:35

    「囲まれた火の中の体験でおまえを狙える場所を「一点」だけ見つけた………

     それは「飛蚊症」という病気の症状が現れる いつまでも動く物体が見えているッ!半分の形で物体がうごいていたりするッ!

     呼吸するために開けている おまえの「口」だッ!」


    口の中、上顎部分には視神経に関連する部分があり、そこへのダメージは視界への残像となって現れる

    即ちジョリーンが見ている者は全て、リキエルが通り過ぎた後のズレた残像に過ぎない…!


    「『勝利者』はオレだッ! おまえらになんかじゃあないッ オレは自分の心に勝ったんだ!

     もうパニックの症状が出たりはしない…オレは今までの人生を取り戻すッ オレは「アポロ11号」なんだァ―――――ッ」


    そして同時に、これ以上は炎に包まれたジョリーンの体がもたない! エンポリオも悲鳴のごとく叫ぶが…

    ―――ジョリーンはさらに、自分の顔面を炎で包んで呼吸すらムリヤリに塞いでしまう…!!


    「おまえは最初にヘリコプターを追って来た なぜおまえにヘリコプターに乗ってると あたしの位置が"わかった"?」


    (あたしが「緑色の赤ちゃん」の石を感じたように 神父があたしの脱獄を感じているように……)



    ―――そう、たとえ見えていなくても、ジョリーンとリキエルを惹きつけている物がある

    それはリキエル自身の首に刻まれた★のアザ…… そしてその感覚に身を任せ、放たれた一撃は今度こそリキエルの顔面を貫く!!


    <続く>

  • 873二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 03:22:16

    リキエルかなり熱いヤツやな、物理的にも中身的にも
    ちょっとだけリキエルの方を応援したくなってくる不具合

  • 874二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 08:21:44

    さすがにFFいないのにコレはアカンやろジョリーン…
    回復役いないのにその火傷どうすんのよ…

  • 875二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 11:43:29

    >だがオレがおまえと同じ状況になれば…オレがいまのおまえの身になって 自分の体表に火を放てばッ!

     おまえを仕留められる部分はどこか!?……自分の体験で理解できるはず


    リキエルもバリバリに覚悟決まってるな…こんなん普通思い付かんわ…

  • 876奇妙な粗筋書き24/10/05(土) 19:01:21

    *リキエルのスタンド『スカイ・ハイ』の能力値解説

    スタンド名-『スカイ・ハイ』
    本体-リキエル

    破壊力-なし スピードーなし 射程距離-肉眼で届く範囲
    持続力-C 精密動作性-なし 成長性-なし

    能力-
    謎の未確認生物、「ロッズ」を操る能力。
    攻撃する目標への方向やタイミング、どの部分の体温を奪うかなどの指令を出す。
    生物である「ロッズ」が何故『スカイ・ハイ』に従うのか?
    詳しい事は不明だが、きっとお互いの心が通じるせいであろう。

  • 877奇妙な粗筋書き24/10/05(土) 19:01:49

     第117話 偶然と計算

    自分の体中に炎を纏うという決死の策により、リキエルの能力に対抗するジョリーン
    そのオラオララッシュがリキエルの体を滅多打ちにする中…エルメェスは改めて、ジョリーンのぶっ飛んだ『決意』に呆然

    (改めて思うがこれほどまでの決意とは…… 神父の所へ行こうとする決意!
     ………父親 空条承太郎から受け継ぎ目覚めた意志! これがかつてメソメソしていた徐倫か!!………)

    ―――そしてトドメの一撃がリキエルの顔面を砕くが…
    もはやズタボロの瀕死状態でありながら、リキエルの手がジョリーンの首を掴み上げる
    リキエル自身、自身の『敗北』を悟るが…それでもなお、神父を「天国」へと押し上げるため、最後の賭けに出ようとする

    「人が「倒れる」のは……防御のためだ………
     とてつもない苦痛と衝撃から生存するために 本能的に肉体と心を切り離し 気絶し身を守るのだ
     そしてもう遅いぞ… オレは自分の体をすでに「ロッズ」で"病気にした"!
     頭と肉体の神経を病気にして遮断したのだ… オレはもう苦痛も衝撃も感じていない…死ぬまで倒れない!
     相討ちならそれでいい… おまえがオレをこのまま倒すのが早いか?「ロッズ」がお前の体温を奪うのが早いか?
     すでに第一頸椎ッ!首の部分の炎はオレの「手」が消しているぞッ! 行けロッズどもォオオオオオオオオオオオオオオ」

    リキエルの叫びと共にジョリーンの首後ろにロッズたちが殺到
    だがジョリーンも、その前にこのままブチのめさんと更なるオラオララッシュをリキエルにぶち込む!

    ジョリーンのラッシュと、リキエルのロッズによる互いにノーガードの猛攻―――
    次の瞬間、ジョリーンが血反吐と共に倒れ 首筋に殺到していたロッズの群れが飛び去って行く…!!
    まさか―――!エンポリオもエルメェスも、その最悪の予感に凍り付いた形相が浮かび…
    さらに、先に起き上ったのはリキエルの方…、だが、リキエルの方はどこか苦悶の声を漏らす
    ジョリーンの体温を奪うために、自分の手で炎を消したのに
    掴み上げた自分の「手」の体温が、結果的にロッズの体温を奪う邪魔になってしまっていたのだ

  • 878奇妙な粗筋書き24/10/05(土) 19:03:23

    「くそ…だが…おまえ…わざとオレの手を首からどけずにたたき込んで来たのか? それとも単なる偶然か?」
    リキエルの言葉と共に、ジョリーンの腕がその首を押しのける その光景に一転して、エルメェスから喜びの歓声が上がるのだった

    こうして、その激闘を制したのはジョリーン… リキエルの問いに対し、ジョリーンは偶然だったと返す
    その答え…ある意味リキエルの為を思った「やさしい」答えでもあるが…
    改めて、リキエルに対して何者か、なぜ神父の元へ集まって来たのかを問うが
    現在神父には「DIO」の意志が融合され流れている 
    それに引っ張られるようにみんなが神父のところへと集まっていると返すリキエル 全ては「天国」へ押し上げるための運命とも…
    同時にそれは、ジョリーンにも言える事だともするリキエル…

    「「偶然」と答えたな……?オレの「手」を首からどけずにオレを殴り続けたのは計算ではなく…「偶然」だと……
     神父の求めているものはその「偶然」だ! おまえに味方した「偶然」!それがほしいんだ
     おまえは誰よりも強い『運命』を持っているようだ 神父は「オレ」か? それとも「おまえ」か?
     強い『運命』を"持っている方に来てほしいんだ"!! 
     この世で最も「強い力」は!「計算」なんかでは決してないのだからな そして運命」は集っていく……」

    そしてもう一人、その運命に導かれるものがいる 神父が記憶だけを抜き取ってわざと生かしておいた「ウェザー・リポート」…
    彼がこれから脱獄するなら、ジョリーンを追って来てではない、神父のために運命を届けに来るのだと

    「プッチ神父の肩に新しく星のアザが出来た時…きっとウェザーの肩にも同じアザが現れているはず
     ヤツは神父の実の弟だからな」

    リキエルの語る衝撃の真実に、ジョリーンもその目を見開き―――
    次の瞬間!エルメェスの一撃がリキエルの顔面を砕く…!!

    「こんなヤツと話なんかしてるんじゃあねえ!…… たわごとだッ!混乱させるために言ってるんだ…
     あたしの姉さんはDIOの骨を復活させたスポーツ・マックスに殺された それも運命のためというのか?
     ふざけるなッ!神父はあたしに倒されるためにいるッ!」
    声を荒げてそう叫ぶエルメェス、まるで自分にそう言い聞かせるように…
    ・・・重い圧迫感があたりを包むものの、ジョリーンの眼差しの決意は変わってはいない―――

  • 879奇妙な粗筋書き24/10/05(土) 19:04:08

     リキエルの「手」を首からどけなかったのは本当に「偶然」なのか?
     それとも「計算」だったのか? 徐倫おねえちゃんは最後まで何も言わなかった

     神父の求める「天国の時」とはいったいどんな力のことなのか?
     神父は本当に「ウェザー・リポート」の来る事を待っているのか?
     ただひとつ言える事は……神父が全ての人々の幸せも人生も 犠牲にして行動しているという事だ
     それは間違いなく「悪」だ……
     おねえちゃんのお父さんが「封印」されたように 絶対に倒さなくてはならないものなのだ……


    [新月まであと4日]
    …リキエル(スタンド名 スカイ・ハイ) 再起不能
    『ロッズ』―――この地のどこかに……


    [フロリダ州の交通法規には 自動二輪を運転する者および助手席に乗る者は
    『ヘルメットを着用しなくても罰せられる事はない』という法律がワザワザある
     つまり…ヘルメットをかぶらないで事故って死のうが生きようが 別に社会や他人に迷惑をかけるわけではないし
     個人の自由は尊重されるべきものだという解釈なのである]

    とあるバイク乗りが道路を走っていた所 ノーヘルのスキンヘッドにクモのタトゥーが刻まれたそのバイク乗り・・・
    その頭部スレスレを、ロッズの群れが高速で駆け抜ける! そしてその群れは一瞬にして、空のかなたへと消え去っていくのだった

    [彼らもまたあくまで自由だ… 太古の昔より…そしてこれからも…]



     To Be Continued
    ←―――――――――・・・   キキキ ドゴォォーン

  • 880二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 20:08:15

    古代の生き物が現代でもたくましく生きてくことを感じるようなしんみりしたラストでええな
    (事故ったバイクはみないでおく)

  • 881二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 20:11:43

    ウェザーまさかの事実
    ほんとジョジョ世界の血縁パワーはすごいな

  • 882二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 04:06:47

    >詳しい事は不明だが、きっとお互いの心が通じるせいであろう。

    ロッズたち操る自覚できるまでまぶたストーンされてたけどな、リキエルw

オススメ

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