- 1二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 22:41:29
- 2二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 22:42:34
「お経」
阪田寛夫
電車馬車自動車
人力車力自転車
交通地獄通勤者
受験地獄中高生
合唱練習土曜日
空腹帰宅晩御飯 - 3二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 22:44:11
馬上少年過ぐ
世平らかにして白髪多し
残躯天の許すところ
楽しまずんばこれ如何せん
伊達政宗 - 4二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 22:44:27
- 5二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 22:44:53
- 6二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 22:47:42
- 7二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 22:48:12
My candle burns at both ends;
It will not last the night;
But ah, my foes, and oh, my friends —
It gives a lovely light!
By Edna St. Vincent Millay
和訳
わがロウソクは両端から燃える
朝までは保つまい
ゆえに敵に味方に照り映える
愉しき光の舞 - 8二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 22:51:04
七夕やまだ指折つて句をつくる 秋元不死男
- 9二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 22:52:29
蛇が殺されて居る炎天をまたいで通る(尾崎放哉)
自由律俳句いいよね… - 10二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 22:54:05
- 11二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 22:55:33
『我が抒情詩』草野心平
わが抒情詩くらあい天だ底なしの。 くらあい道だはてのない。 どこまでつづくまつ暗な。 電燈ひとつついてやしない底なしの。…wordcrossroad.sakura.ne.jp『一詩人の最後の歌』H.C.アンデルセン
www.fureai.or.jpどちらも合唱で知ったやつだけど
- 12二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 22:59:53
私はあなたの愛に値しないと思ふけれど
あなたの愛は一切を無視して私をつつむ
智恵子抄の一説 - 13二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 23:01:19
厨二病罹患初期に中原中也の『骨』の「ホラホラ、これが僕の骨だ、」に頭ぶん殴られて以来あの人に作品を創作に行き詰まる度読み返しては創作意欲を補充させてもらってる
特に山羊の歌の作品群が好き
中原中也 山羊の歌www.aozora.gr.jp夏
血を吐くやうな 倦うさ、たゆけさ
今日の日も畑に陽は照り、麦に陽は照り
睡るがやうな悲しさに、み空をとほく
血を吐くやうな倦うさ、たゆけさ
空は燃え、畑はつづき
雲浮び、眩しく光り
今日の日も陽は炎ゆる、地は睡る
血を吐くやうなせつなさに。
嵐のやうな心の歴史は
終焉つてしまつたもののやうに
そこから繰れる一つの緒もないもののやうに
燃ゆる日の彼方に睡る。
私は残る、亡骸として――
血を吐くやうなせつなさかなしさ。
- 14二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 04:44:13
他スレにも書いたけど「世界はうつくしいと」と「私を束ねないで」が好き
中3の時の自分にすげーハマった
特に「世界はうつくしいと」は満開の桜の写真の上に文字が書かれている感じで、その次のページが桜が空に舞っていく写真の上に“中3国語”って書いてあって映画や漫画のタイトルドーーンみたいな感じがあったな - 15二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 04:45:25
かまきりりゅうじ
- 16二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 04:52:40
- 17二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 07:30:33
- 18二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 07:39:30
せきをしてもひとり
- 19二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 09:03:36
- 20二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 09:20:14
さあ、起きて、嘆くなよ、君、行く世の悲しみを。
たのしみのうちにすごそう、一瞬ひとときを。
世にたとえ信義というものがあろうとも、
君の番が来るのはいつか判わからぬぞ。 - 21二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 09:29:55
もう出てたけど中原中也好き
月夜のボタン良い… - 22二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 09:48:45
水汲み
田辺利宏
はだしの少女は
髪に紅い野薔薇を挿し
夕日の坂を降りて来る。
石だたみの上に
少女の足は白くやわらかい。
夕餉の水を汲みに
彼女は城外の流れまでゆくのだ。
しずかな光のきらめく水をすくって
彼女はしばらく地平線の入日に見入る。
果てしもない緑の海の彼方に
彼女の幸福が消えてゆくように思う。
おおきな赤い大陸の太陽は
今日も五月の美しさを彼女に教えた。
揚柳の小枝に野鳩が鳴いている。
日が落ちても彼女はもう悲しまない。
太陽は明日を約束してわかれたからだ。
少女はしっかりと足を踏んで
夕ぐれに忙しい城内の町へ
美しい水を湛えてかえってゆくのだ。 - 23二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 09:50:41
夜が淋しくて誰かが笑いはじめた
國定義明 - 24二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 09:56:24
島崎藤村の「初戀」
まだあげ初めし前髮の
林檎のもとに見えしとき
前にさしたる花櫛の
花ある君と思ひけり
やさしく白き手をのべて
林檎をわれにあたへしは
薄紅の秋の實に
人こひ初めしはじめなり
わがこゝろなきためいきの
その髮の毛にかゝるとき
たのしき戀の盃を
君が情に酌みしかな
林檎畑の樹の下に
おのづからなる細道は
誰が踏みそめしかたみぞと
問ひたまふこそうれしけれ - 25二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 11:00:38
- 26二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 11:10:55
せんねんまんねん
まど・みちお
いつかのっぽのヤシの木になるために
そのヤシのみが地べたに落ちる
その地ひびきでミミズがとびだす
そのミミズをヘビがのむ
そのヘビをワニがのむ
そのワニを川がのむ
その川の岸ののっぽのヤシの木の中を
昇っていくのは
今まで土の中でうたっていた清水
その清水は昇って昇って昇りつめて
ヤシのみの中で眠る
その眠りが夢でいっぱいになると
いつかのっぽのヤシの木になるために
そのヤシのみが地べたに落ちる
その地ひびきでミミズがとびだす
そのミミズをヘビがのむ
そのヘビをワニがのむ
そのワニを川がのむ
その川の岸に
まだ人がやって来なかったころの
はるなつあきふゆ はるなつあきふゆの
ながいみじかい せんねんまんねん - 27二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 11:16:37
- 28二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 11:16:46
- 29曹操22/02/06(日) 11:17:46
酒に対しては当に歌うべし、人生幾何ぞ
譬(たとえ)ば朝露の如し、去りし日は苦(はなは)だ多く
慨して当に以て慷すべし、幽思は忘れ難く
何を以て憂いを解かん、唯だ杜康 有るのみ - 30︎︎22/02/06(日) 11:22:51
春望:杜甫
国 破 山 河 在
城 春 草 木 深
感 時 花 濺 涙
恨 別 鳥 驚 心
烽 火 連 三 月
家 書 抵 万 金
白 頭 掻 更 短
渾 欲 不 勝 簪
人間達のどうしようもない辛さ侘しさとそんなこと気にもかけずにそこにある自然の対比が好き - 31二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 11:27:57
三千世界の鴉を殺し主と朝寝がしてみたい の都々逸
これ作ったのが高杉晋作だって最近知った… - 32二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 11:30:02
- 33二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 11:33:14
高村光太郎の道程好き
僕の前に道はない
僕の後ろに道は出来る
ああ、父よ
僕を一人立ちさせた父よ
僕から目を離さないで守る事をせよ
常に父の気魄を僕に充たせよ
この遠い道程のため - 34二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 13:04:37
寺山修司の「てがみ」
つきよのうみに
いちまいの
てがみをながして
やりました
つきのひかりに
てらされて
てがみはあおく
なるでしょう
ひとがさかなと
よぶものは
みんなだれかの
てがみです - 35二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 13:10:57
いちめんのなのはな
- 36二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 13:31:58
ゲーテの
「So laßt mich scheinen(この装いをお許しください)」
もいい
己の死期を悟ったボーイッシュ負けヒロインの歌
日本じゃ「君よ知るや南の国」の方がポピュラーだけど
「天は男か女かなどと訊いたりしません」
って直訳がエモい
www7b.biglobe.ne.jp - 37二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 13:41:35
定番中の定番だけど
雨にも負けずが永遠に好き - 38二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 13:50:14
「さよならだけが人生だ」を受けて作られた詩が好き
「幸福が遠すぎたら」 寺山修司
さよならだけが 人生ならば
また来る春は 何だろう
はるかなはるかな 地の果てに
咲いている 野の百合 何だろう
さよならだけが 人生ならば
めぐり会う日は 何だろう
やさしいやさしい 夕焼と
ふたりの愛は 何だろう
さよならだけが 人生ならば
建てた我が家 なんだろう
さみしいさみしい 平原に
ともす灯りは 何だろう
さよならだけが 人生ならば
人生なんか いりません
- 39二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 15:33:07
吾輩の戒名もなき芒かな 高浜虚子
漱石の飼い猫が亡くなった時に送られた弔歌 - 40二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 15:57:42
レモンの木は花さきくらき林の中に
こがね色したる柑子〔かうじ〕は枝もたわゝにみのり
青く晴れし空よりしづやかに風吹き
ミルテの木はしづかにラウレルの木は高く
くもにそびえて立てる国をしるやかなたへ
君と共にゆかまし - 41二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 15:58:30
中には好きな作品もあるのにこのフォーマットで見ると全然心に響かんな
- 42二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 16:02:00
生きていることが
たえまなしに
僕に毒をはかせる
いやおうなさのなかで
僕が殺してきた
いきものたちの
おびただしい
なきがらを沈めながら
いまでは僕も
神のように
僕自身をゆるしているけれど
まもなく
あの暗い天の奧から
僕をめがけて
ふってくる雪が
邪悪な僕の
まなこをとざすとき
僕のなきがらが
なきがらだけの重みで
そのまましずかに
沈んで行くよう
会田綱男 - 43二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 16:07:31
- 44二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 16:24:00
歩出夏門行 曹操
神龜雖壽
猶有竟時
騰蛇乘霧
終爲土灰
老驥伏櫪
志在千里
烈士暮年
壯心不已
盈縮之期
不但在天
養怡之福
可得永年
幸甚至哉
歌以詠志
曹操という一世の英傑の力強さとバイタリティをかんじさせてくれる詩。
現代語訳としては、
神亀は大変長寿だというがそれでも終わりがある
竜は霧に乗じて舞い上がるというが、終には土となる
しかし名馬は、たとえ老いて馬屋に伏すも、その志は千里を駆け巡っている
男というものは老いぼれたとてその熱気を止むことはない
寿命の満ち欠けは天のみが決める事ではない
健康であるよう心がければ、永遠にも生きるだろう
なんと幸福な事だろうか この歌で志を詠じよう
みたいな - 45二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 16:26:55
- 46二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 16:43:28
分け入っても分け入っても青い山
たまに近所の山に散歩に行った時いつも思い浮かぶ - 47二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 20:18:40
中也は曇った秋が好き
或る日君は僕を見て嗤ふだろう、
あんまり蒼い顔をしてゐるとて、
十一月の風に吹かれてゐる、無花果の葉なんかのやうだ、
捨てられた犬のやうだとて。
まことにそれはそのやうであり、
犬よりもみじめであるかも知れぬのであり
僕自身時折はそのやうに思つて
僕自身悲しんだことかも知れない
それなのに君はまた思ひ出すだらう
僕のゐない時、僕のもう地上にゐない日に、
あいつはあの時あの道のあの箇所で
蒼い顔して、無花果の葉のやうに風に吹かれて、──冷たい午後だつた──
しよんぼりとして、犬のやうに捨てられてゐたと。 - 48二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 23:10:20
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- 49二次元好きの匿名さん22/02/07(月) 10:18:16
てふてふが一匹
韃靼海峡を渡っていった
って何だっけ?
何だかしんみりして好きなんだよね - 50二次元好きの匿名さん22/02/07(月) 10:27:35
- 51二次元好きの匿名さん22/02/07(月) 10:29:46
言はざりし言葉は言ひし言葉よりいくばくか美しきやうにも思ふ /稲葉京子
言葉のプロが言うと説得力が違う - 52二次元好きの匿名さん22/02/07(月) 10:30:11
谷川俊太郎の詩はだいたい全部好き、あと詩っていうか短歌だけど「白鳥はかなしからずや空の青海のあをにも染まずただよふ」ってやつが初めてみた時から何故かずっと忘れられない
- 53二次元好きの匿名さん22/02/07(月) 10:31:56
短歌だと額田王の「君待つと我が恋ひ居れば我が宿の簾動かし秋の風吹く」がこの短さでパーフェクトに恋愛もののちょっと切ないSS描ききってるのエグくて一生勝てねぇ、大好き
- 54二次元好きの匿名さん22/02/07(月) 10:35:52
優しい夜に身を委ねるな。
老いてこそ終わりゆく日に怒りを燃やせ。
消えゆく光に、怒れ、怒れ。
インターステラーで見たけど、これがこの映画の真髄だなぁと思った - 55二次元好きの匿名さん22/02/07(月) 10:35:54
秋の日の ヴィオロンの ためいきの
身に染みて ひたぶるにうら悲し - 56二次元好きの匿名さん22/02/07(月) 10:37:47
きらめく季節に
たれがあの帆を歌ったか
つかのまの僕に
過ぎてゆく時よ
夏休みよ さようなら
僕の少年よ さようなら
ひとりの空ではひとつの季節だけが必要だったのだ 重たい本 すこし
雲雀の血のにじんだそれらの歳月たち
萌ゆる雑木は僕のなかにむせんだ
僕は知る 風のひかりのなかで
僕はもう花ばなを歌わないだろう
僕はもう小鳥やランプを歌わないだろう
春の水を祖国とよんで 旅立った友らのことを
そうして僕が知らない僕の新しい血について
僕は林で考えるだろう
木苺よ 寮よ 傷をもたない僕の青春よ
さようなら
きらめく季節に
たれがあの帆を歌ったか
つかのまの僕に
過ぎてゆく時よ
二十才 僕は五月に誕生した
僕は木の葉をふみ若い樹木たちをよんでみる
いまこそ時 僕は僕の季節の入口で
はにかみながら鳥たちへ
手をあげてみる
二十才 僕は五月に誕生した
寺山修司/五月の詩 - 57二次元好きの匿名さん22/02/07(月) 10:42:53
ハイネの詩。ブラームスの歌曲の一つ
死、それは涼しい夜
人生は暑苦しい昼間だ
すでにあたりは暗くなり、私は眠い
昼間はすっかり私を疲れさせたのだ
私のベッドを一本の木が見下ろし
その中では若いナイチンゲールが歌っている
そいつは真実の愛のことを歌うのだ
私は夢の中でさえもその歌を聞く - 58二次元好きの匿名さん22/02/07(月) 10:47:38
こちら沖縄人
南島詩人の平田太一さん推し
色々あるけど、作詞された「風の道」(ディアマンテス)が一番好き
特に好きなフレーズ↓
夢をあきらめるな
希望を投げ捨てるな…と
言い続けたあの人に
思いをとどけ…
- 59二次元好きの匿名さん22/02/07(月) 10:47:48
回文だけど
寝室まで至らず、裸体で待つ紳士(しんしつまでいたらずらたいでまつしんし)
光景が浮かぶしちゃんと回文だしでうまい