【SS】レンズの裏に

  • 1二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 01:31:57

    らん、らん、らん。
    雨上がりの紫陽花さんにはお空の涙がいっぱい付いてて、たくさんの鏡みたいにマーちゃんを映してくれます。

    「あ」
    くるりくるくる、うずまき。
    カタツムリさんですね~
    でーんでん、むーしむし、かーたつむりー♪
    おまえの目玉はどこにあるー♪

    ……きゃう!
    水たまりにドヴォンドヴォンなのです。
    色はブランデーみたいだったけど、泥んこの比率はすごいですね~。

    きらきら、きらきら。
    長靴から押し出された水しぶきは泥水なのに太陽に当てられて大人な色合いの輝き。

    まばらな泥水のカーテンが降りきった目の先には、マーちゃんのだぁいすきな人。

  • 2二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 01:38:46

    「マーチャン。」
    「わんわんっ、わんわんっ!」
    子犬さんみたいにはしゃいで、抱き着いてしまうくらいにはクラクラ。

    「子犬さん、泥んこだねぇ」
    「雨上がりですから」
    汚れてもいいお洋服なのは内緒なのです。
    「もう少し遊んでていいよ?」
    「トレーナーさんが来ないから遊んでたのです ぷくー。」
    マーちゃんの本音。

    はっぴーぷろむなーど。
    幸せはあなたと歩かなくちゃ。

    「紫陽花の道?良いところだね」
    「ずっと連れて来たかったのです」

  • 3二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 01:44:17

    ほら、見て。見て。見て。
    たくさんのレンズが。太陽さんに当てられてキラキラ。
    「これだけあると、照明もいらないね」
    「太陽さんは必要なのですよ?」
    「それはそう。」

    どうかな?なんて太陽さんに聞くように見上げるとさすがにピカーン!!
    ずっと光に当たっていると気分もどんどん上がっちゃうのです。

    「どんどっとっと…どんどっとっと♪」
    「マーちゃんとなら、やりたいこと何でも出来るよ。」
    手を握ってくれたトレーナーさんに、一つのお代をいただくのです。


    「…雨上がりだから、もう一度キスをして?」
    「喜んで。」

    あなたとなら、何も怖くないわ。
    二人なら風任せ。



    おわり

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