- 1二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 02:20:40
- 2二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 02:30:15
夏祭りでふとこんな事を言い出すウンスはあり
- 3二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 02:33:23
久しぶりに会って夏祭り一緒に行こうって約束してちょっと2人で飲んでから行った祭りの帰りで
少し人もまばらになった場所でふと足を止めたセイちゃんが言うやつじゃん - 4二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 03:13:25
少し先を歩いてセイちゃんを呼ぶスペちゃんを見て
「変わらないなぁスペちゃんは…」
とか言いそう - 5二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 03:42:57
「もー、ビックリさせないでよセイちゃん!」
「あはは、ごめんごめん。久々の再会で、昔のイタズラセイちゃんが蘇ったってことでここは一つ」
「でも……本当だったら、あの時言ってくれれば良かったのに」
「……その心は?」
「わたしも、そうだったから」 - 6二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 04:41:45
- 7二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 05:21:05
その日最後っつか人生最期(n回目)じゃねえかな
- 8二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 05:24:40
学園卒業後成人スペセイだと!?こんなの僕のデータにないぞ!?
- 9二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 05:55:29
大人になったしっとりスペセイいいぞ…
- 10二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 06:31:42
スペちゃんの方がちょっと身長高いのいいよね…
- 11二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 06:47:40
スペセイだ!
保護しとこ - 12二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 06:53:24
結婚して3年目の今はもう好きじゃないってことだべ……?
- 13二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 08:23:19
一先ずまた会う約束してその日はその後解散になって自宅に帰った後に
「…ずるいなぁ…スペちゃんは…」
っていうセイちゃん…? - 14二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 08:35:11
続きはないのかしら?
- 15二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 09:35:58
卒業後しばらくしてからスペちゃんに会いたいなぁ…って考えてた日に偶然再会してたりしろ
- 16二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 09:56:35
スペセイのこのしっとりとしていて少しほろ苦い口溶け…
いいですね - 17二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 10:12:18
これ真っ暗な中花火が開いた時に凄く密着してる2人の影がうっすら見えるやつや!
- 18二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 10:55:09
君がいた夏は遠い夢の中
- 19二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 11:06:00
学生時代2人で夏祭りに行った時はぐれないように出しかけてた手をポケットに入れて握りしめたセイちゃん…ってこと!?
- 20二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 12:09:14
石段に座ってあの時言えなかった事を冗談めかして言ったら思わぬカウンターされたセイちゃんからは
とてもいい栄養素がとれる - 21二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 14:56:28
その夜ドキドキしながらスペちゃんとメッセージのやり取りするセイちゃんはいるはずだ…
- 22二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 14:59:22
再会した時も手をつなごうとしてやめようと手を引っ込めようとしたらスぺに手を繋がれてほしいね
- 23二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 15:03:12
祭囃子や人ごみの喧騒の中手を繋がれながらスペちゃんが言った
「これならは離れないで歩けるね」
って声が確かに聞こえるんだよね… - 24二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 17:16:59
金魚すくいに夢中になって袖濡らしたり綿菓子買ってご機嫌なスペちゃんに可愛いなぁって思ってたセイちゃんね…
少し向こうに友達見つけたらちょっとセイちゃん距離あけそうだよね…
そんな学園の頃を懐かしみながら大人になった2人がしっかり手を繋いで祭りを堪能してたらそれはとてもすごくすごい - 25二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 20:08:27
遠い夢の中でない現実のスペちゃんにかっこいい所見せられちゃうセイちゃんいいぞ
- 26二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 20:19:51
おうちに誘え!!!
- 27二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 20:28:39
エルグラキンツルは遠巻きに見守っててほしい気持ちと何も知らずにいてほしい気持ちが2つある
- 28二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 20:44:30
父:スペシャルウィーク
母:セイウンスカイ - 29二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 20:47:49
「変わったよ…」
って言ってセイちゃんの唇を奪うスペちゃん - 30二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 20:51:00
学生時代最後の夏祭りで思いをお互いに伝えられず終わってしまい学生時代はそれまでとお互い変わった感じにはならなかったけど
卒業してからなんとなく気まずくてちょっとずつ疎遠になっていたんだけどある夏に再会してから抑え込んでた気持ちが
更に膨れ上がっていていたんだなって…
学生の頃にキングに「スカイさん…それでよかったの?」とか聞かれたりしてそう - 31二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 21:29:06
再会してお祭りも行った後しばらく日を跨いでスペちゃん宛のメッセージに
『今度よかったらデートしない?』
って打ち込んだ所で送信する勇気が湧かず悶々としてる間にうっかり送信してしまったセイちゃんの話した? - 32二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 03:47:37
慌ててメッセージ消そうとするけど速攻で既読がついて更に「いいよ!どこ行こっか!」って返事が返ってくるんだよね…
- 33二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 04:50:33
ちょっと抱きしめ返そうとしてるように見えるのもいいな・・・
- 34二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 07:18:26
2人で飲んだ後の酔った帰り道にスペちゃんにおぶられて(…スペちゃんの背中…こんなにおっきかったかな…)
って顔をうずめたりしろセイちゃん - 35二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 07:46:01
未だに交友が続いてたキング辺りにチャンスじゃない!って背中押されろセイウンスカイ
- 36二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 11:02:34
2人とも身長伸びてるけどそれでもスペちゃんの方が身長高かったらめちゃくちゃいいと思いました
- 37二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 13:14:39
- 38二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 16:21:31
そんな一人で飲んで思い出してる時にスペちゃんからメッセージが届いたりするんだろ知ってる
- 39二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 16:50:11
スペちゃんの方も好きならセイちゃんは日本総大将の底力を見せつけられることになるな
自覚したスペちゃんの攻勢はやばい - 40二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 18:24:05
「今度は逃げ切れると思わないでね…♡」
って言われちゃうやつ…? - 41二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 19:45:37
好きって言うまで放してもらえないセイちゃんvs絶対放さないスペちゃん
ファイッ - 42二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 01:31:40
2人で宅飲みかなんかしてる時に不意に後ろから抱きしめられて逃げれなくなっちゃうセイちゃんね
- 43二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 02:25:22
スぺちゃん変わってないよねーって飲みながら駄弁ってると変わったとこもあるんだよ…って唇奪われて押し倒されちゃうんだよね…
- 44二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 02:50:11
デートに可愛らしい恰好でいくかかっこよく決めるかでめちゃくちゃ悩むセイちゃん
- 45二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 03:19:52
ちくしょうスペちゃんもセイちゃんもまだ私服持ってない…
- 46二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 04:09:31
かわいめな服を選んで「スペちゃんも変わったって言ってたしー?どうですかね~?イメチェンセイちゃんは魅力的かにゃ~?」
とか聞いてスペちゃんに
「うん!」
って直球で返事されて顔赤くしろセイウンスカイ - 47二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 07:24:52
- 48二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 07:59:55
「もぉ~…スペちゃん?このセイちゃんを策ではめるなんて~…あの頃の純粋なスペちゃんはもういないのかなぁ~?」
とか言いながら後ろから抱き着くスペちゃんに寄りかかったりしてイチャつくんだろ知ってる
- 49二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 10:45:57
この二人は一緒に銭湯いったりするのめちゃ似合うと思う
後釣りも一緒に行ってる 絶対に - 50二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 15:42:54
銭湯から恋人繋ぎで帰るスペセイいいぞ…
- 51二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 17:11:34
めっちゃゆっくりと二人の関係を育んで欲しさはある
エルがじれったいデース!とかいうくらいに - 52二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 17:23:40
セイスペだけどスペちゃんが誘い受けだと思う
- 53二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 17:27:08
セイちゃんのこの質感は何なんだろうね
cvか cvなのか - 54二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 17:48:42
セイウンスカイは夏の季語
- 55二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 19:00:47
スペちゃんと
セイウンスカイ
夏祭り - 56二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 19:02:56
- 57二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 19:33:10
今はもう遠い夢の中じゃないよってスペちゃんに抱きしめられろセイウンスカイ
- 58二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 20:35:34
- 59二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 22:01:04
夏のある日の夕暮れ時。スマホに届いた連絡に応じて、私はとある公園の名前が記された看板の前に立っていた。
その日は、背後の公園で連日開かれる夏祭りの初日ということで、先程からかなりの量の人が公園へと足を踏み入れていた。
「……セイちゃん、久しぶり〜!待たせちゃってごめんね!」
懐かしい声にスマホから顔を上げると、公園を訪れる人の合間をぬって、甚平姿のスペシャルウィークことスペちゃんが現れた。現役時代から大きな変化の無い容姿や話し方に安心感を覚えつつ、スマホを巾着に仕舞う。
「いやいや〜、5分くらいだから平気だよ。久しぶりだね、スペちゃん」
「二年ぶりくらいかな……セイちゃんが全然変わってなくて、なんか安心しちゃった」
「それ、私も思ってた」
顔を見合わせて、ふふふと笑い合う。その屈託のない笑みを見て、一気に鎬を削りあった学生時代の感情が蘇ってくる。 - 60二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 22:01:39
「立ち話もなんだし、さっそく行こー!」
「そうだね、スペちゃ……ん」
人の波に向かって進んでいくスペちゃんの背中に、学生の頃とは違う思いのこもった手を伸ばしかけ、ブランコのように引き戻す。
なんとも未練たらたらなものだ。すっかり忘れたと思っていたのに、一言二言交わしただけでこれとは。自分に呆れながら前を行く背中を追っていると、スペちゃんはこちらにくるりと振り返った。
「行こっ、セイちゃん!」
「わっ」
そして、戻そうとしていた私の手を取って引いてきた。全くもって予想外の動きに反応が一瞬遅れ、くん、と体が接近する。
楽しげに輝く紫の瞳を、そうして近づいた1秒にも満たない時間で見つめただけでも、吸い込まれそうだった。
「はぐれたりしたらいけないからね!これで、離れないで歩けるよね」
「っ、そうだね……スペちゃんが迷子になったりしたら困るし」
「な、ならないよ〜!」
取り繕ろうときに被るお調子者の仮面は、今でも十分に機能しているらしい。スペちゃんはそれ以上気にした風でもなく、私の手を引いて歩いていく。
ご機嫌な様子で前を歩くスペちゃんを見て胸を撫で下ろし、気分を切り替えるように顔を左右に振る。彼女は『仲間』で『ライバル』で『親友』なのだ。今までのように、それで納得していればいい。ならば親友として、精一杯夏祭りを楽しむとしよう。 - 61二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 22:02:24
「メガヘビーカステラ……それ、昔はメガって付いてなかったよね?確か」
「ほうはっへ?へほ、ひはほふっほふ……今もすっごく美味しいよ!セイちゃんも、ほら!」
「はいはーい……本当だ、美味しい!カスタードクリームかと思ってたけど、にんじんクリームなんだね」
「「ありがと、うまむすめのおねえちゃーん!」」
「あの、俺たち、ずっとお二人のファンで……!」
「お会いできて嬉しいです!ありがとうございました!」
「いえいえ、それじゃ〜……にひひ、一匹でも喜んでもらえてよかったねぇ」
「十匹も掬うなんて反則だよ〜!勢いあまって袖も濡れちゃったし……」
「いやはや、元・トレセン一の釣り師の面目躍如ってことでね。じゃ、約束通り次の屋台でなにか奢ってもらおっかな」
「お、お手柔らかに……」 - 62二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 22:03:15
「これで一回りかな」
「多分そうだね」
色々と屋台や出し物を楽しみつつ公園をぐるりと回り、出発地点の屋台が見えてきたので、流れとは反対側の人通りの少ない場所に移動する。
「花火、まだかな?」
「もうすぐだって!早くもどるぞ!」
私達の横を走り去っていく、小学生ほどの幼い兄弟の会話を聞き、花火を打ち上げることになっていたのを思い出す。ねえ、と声を掛けるでもなくスペちゃんは問いかけるようにこちらを向いてきた。
「どこか座れるところで見ない?」
「そうしよっか」
短く会話を交わし、ベンチに並んで腰掛ける。歩き詰めではあったが、衰えたとはいえ走ることに明け暮れた日々を何年も続けてきただけあって、疲労感はさほどなかった。
「打ち上げ花火を見るのもいつ以来だろ。それこそ、みんなで行った夏祭りのときかも」
「懐かしいね……グラスちゃんとエルちゃんと、海外のウマ娘と戦って」
「キングと三人でクラシックを走ったのも懐かしいね。私も二冠ウマ娘になれましたし〜」
わざとらしく意地悪な演技をしながら言うと、スペちゃんがふふ、と微笑む。
「ダービーは勝てたけど、皐月賞と菊花賞では逃げ切られちゃったね……情けない走りをしてツルちゃんに怒られたのも、よく覚えてる」
そう語るスペちゃんの瞳は、過去を直接眺めているかのように、遠くを見つめていた。色々な感情と共に昔の出来事を想起しているであろうスペちゃんの、どこか寂しげで、憂いを含んだ表情。その横顔に、現役の時とは違う美しさを、感じずにはいられなかった。 - 63二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 22:04:34
そう自覚しただけで、マグマのようにふつふつと、しかし確実に、あのときから今日まで抑圧していた感情が湧き上がってきてしまうのを感じる。ダメだと理性ではわかっていても、止めることなどできない。
「ねえ、スペちゃん」
「うん?」
スペちゃんが振り向くと同時に低い破裂音が響き、続いて笛のような音が鳴る。
「あっ、花火!」
「学生の頃……ずっとスペちゃんの事好きだったって言ったら……驚く?」
「へっ?」
大きな破裂音が轟き、同時に放たれた色とりどりの閃光がスペちゃんの顔を照らす。ぽかんと口を開けた、呆然と形容するのが適しているであろう表情。どうやら私の発言はちゃんと聞こえていたようだ。でなければ、すぐに聞き返してくるだろう。
何時間にも思える、数秒の沈黙が私達の間に広がる。だが先に、しかも意地の悪いやり方で仕掛けておきながら、私はそれに耐えられなかった。
「……なーんてね。びっくりした?」
わざとらしく声色を明るくし、顔に笑みを貼り付け、舌をぺろっと出す。
我ながら相も変わらず情けないものだ。一歩踏み出したと思ったら、すぐさま足を引っ込めて。友達にすら本心を明かせず、下手なお調子者を装った演技の仮面をつけなければ接することもできない。
「も〜!ビックリさせないでよセイちゃん!」
「あはは、ごめんごめん。久々の再会で、昔のイタズラセイちゃんが蘇ったってことでここは一つ」
ぷりぷりとふくれるスペちゃんに調子の良い返しを行い、何事も無かったかのように打ち上がる花火を眺める。光り輝く空とは逆に、私の心はゆっくりと落ち込んでいく。
「でも……本当だったら、あの時言ってくれれば良かったのに」
一連の打ち上げが終わり、次のプログラムに移行するとアナウンスが告げている最中、スペちゃんが呟いた。 - 64二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 22:05:27
「……その心は?」
意図を読み取れず、顔を向けながら単純に聞き返す。私の視線に、真っ直ぐにこちらに向けられた視線がぶつかった。
「わたしも、そうだったから」
そう言って浮かべたスペちゃんの微笑みは、現役時代を振り返っていた先程よりも寂しげで。けれど、私の頭の中は、そんなことも考えられないくらい、様々な感情で一杯になっていた。
「そっ、え、それって」
「好きだった……いや、違うね。今も好きだよ、セイちゃん」
座面の上で硬直していた手に、手のひらが重ねられる。ただ置かれているだけだというのに、杭を打たれたように手を動かせない。
「実はね、最後にみんなで行った夏祭りで言おうと思ってたんだ。でも、勇気が出せなくて……逃げちゃった。カッコ悪いよね」
そんなことないよ。私もだもん。言葉を紡ぎ出そうとするが、口が覚束なく動くだけだった。
「今日は、あの時出来なかったことをしたくて連絡したの。ずっと好きだったよって、今も好きだって伝えるために。騙すようなことしちゃって、ごめん」
「そんなの、気にしないよ」
「よかった!……セイちゃん。さっきの話、ウソじゃないんだよね、きっと」
私の目を通して本心を射抜いたように、大きな瞳が輝く。気づかれていたのか、とがっかりすることもない。ウソにしては態度も内容も不自然すぎた。 - 65二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 22:06:24
バレてしまっていたのなら、もう隠すこともない。破裂しそうなハートから、噛みしめるように、力を込めて想いを伝える。
「……うん。ウソじゃない。好きだったし、今も好きだよ、スペちゃん」
「やっぱり……!」
達成感と気恥ずかしさが全身を包む。私の言葉を聞いたスペちゃんが照れたように笑い、頬を染める。それが全くもう、と言いたくなるくらい可愛いので、こちらも赤くなってしまいそうだった。
「……ふ、ふ〜ん。でも、イタズラセイちゃんの言うことだし、言葉だけじゃ信じられないかもしれないな〜?」
「……なんて?」
疑心を装ったらしい声色で、スペちゃんが視線を泳がせる。ウソがバレた身で言うのも変な話だが、大根役者と称するのも失礼なほど下手な演技だ。
「あ、あ〜あ!本当にホントか、なんとかして証明してくれないかなー!えーっと……まだ、信用できないしー!」
「ぷっ……っははは!」
あまりにもひどい演技を目の当たりにし、思わず吹き出してしまった。大事な場面でデリカシーが無い、と言われても仕方がない。「えーっと」は笑っちゃうよ。
「ちょ、ちょっとセイちゃん!笑わないでよ!」
「ひーっ、ひーっ……いやぁ〜、スペちゃんも変わったねぇ。昔はもっとストレートに色々言ってたし、私のウソにも引っかかってたのにさ」
「むぅ〜……!」
眼尻に浮かんだ涙を拭いつつ、怒りと羞恥が半々になったような顔のスペちゃんに告げる。 - 66二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 22:07:03
言いたいことはなんとなくわかった。今更引き返すわけにもいかないし、とことんまで付き合ってあげよう。
「ほら、こっち」
「あっ」
重ねられていた手を引き、背後にあった林の奥へと進む。電灯の光が届かないため辺りは暗く、視界も林のおかげで通りにくい。暗視ゴーグルでも付けていない限りはまず見つからないだろう。
「この辺なら良さそうかな……じゃあ改めて、証明しようか。本当に好きだってさ」
正対したスペちゃんの頬に手を伸ばすと、向こうもこちらの肩に手を置いてきた。そして、そのまま背中へと動く。
こちらは首に、向こうは背中に両手を回し、抱き合うような姿勢になる。互いの吐息が触れ合い、心臓の鼓動も聞こえてきそうなほどの距離。ここまで積極的だとは思っておらず、つい呟く。
「……結構しっかり来るんだね」
「今だけは、絶対逃がしたくないから」
強い意思のこもった宣言と共に、こちらを見据えてくる。そんなに心配しなくてもいいよ。
「逃げないよ。今も、これからだって」
優しく微笑むと、向こうも微笑みを返してきた。
目を閉じると、体が引き寄せられ────。 - 67二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 22:07:45
体を抱きしめる手から優しさが。
触れ合った心臓から情熱が。
重なった唇から想いが。
互いの体へと、静かに浸透していく。
空に煌めく花火の光も、爆音も、ぬるい空気の温度すらも感じないほど、体のすべてが彼女を受け入れた。
そして、私のすべてを伝えた。
「っは……やっぱり変わってないや。昔と同じで、優しいまま」
すべてを伝え合う抱擁を解き、呼吸を整えながら言うと、ぐ、と体が引き寄せられる。顔を上げると、熱のこもった視線が注がれている。
「……ううん、変わったよ」
「あらら……んっ」
〈終〉 - 685924/06/15(土) 22:09:01
お目汚し失礼します!良概念だったので書かせていただきました!
- 69二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 00:56:15
神SS師としてお前は語り継がれる
- 70二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 03:37:54
いいSSだ…素晴らしい…ありがとうありがとう…
それから毎年恒例で二人きりで夏祭り行って欲しいよね… - 71二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 12:31:45
いい…
スペちゃんが美味しそうにご飯食べてるのとか幸せそうに見てたりしてそうだよねセイちゃん - 72二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 15:28:54
2人してめちゃラフな格好で部屋でべったりくっつきながら「スペちゃん暑いよぉ~…」「私もぉ~…」
とか言いつつ映画鑑賞とかしててほしいよね - 73二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 18:21:14
「美味しそうにご飯食べる所は変わってないかなぁ~…ふふっ」って二人で食宅囲んでる中頬杖つきながら言って欲しさあるよね…
- 74二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 03:38:22
かっこいいスペちゃんにどんどん脳を焼かれつつ可愛さのギャップで気が付いたらもう虜になってるセイちゃんはいる
- 75二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 06:32:42
ウワーッ!SSが来てる!
良い…実に… - 76二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 16:08:03
真夏の縁側で茹だるような暑さにばてながらスペちゃんのお腹を枕にして寝てたり
スペちゃんを膝枕してあげながらうちわで扇いであげたり2人で扇風機に
「あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛~゛」とかやっててほしい