🎲よいこのSEEDむかしばなし『竹取物語』

  • 1二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 19:32:42

    「むかしむかし、あるところにdice2d47=22 40 (62) の夫婦が暮らしていました。


  • 2二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 19:33:30
  • 3二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 19:34:54

    おお!新作だ!!!

  • 4二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 19:35:49

    新作乙!

  • 5二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 19:36:12

    待ってた❤️

  • 6二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 19:36:37

    ちゃんとヒルダさんの設定どおりにレズカップルになってる

  • 7二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 19:40:01

    しかもエリカさんには1人息子がいるし設定的にも合ってるね

  • 8二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 19:41:08

    かぐや姫誰だ?やっぱ名前的にルナ?

  • 9二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 19:42:05

    竹取のレズ

  • 10二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 19:42:27

    どうやらC.Eはお堅くないようです。ですが後輩作の水星の魔女もそうでしたし、そのあたりはなんの問題もありません。


    それはさておき、ヒルダとエリカはdice1d2=1 (1) (1.竹取り 2.MS開発)で生計を立てて暮らしています。

    ある日のこと、エリカはいつもと同じように仕事をするために朝早くから(1.竹林 2.オーブの地下)へ行きました。

  • 11二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 19:43:07

    2個目ダイス忘れ

    dice1d2=1 (1) (1.竹林 2.オーブの地下)

  • 12二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 19:46:30

    レズ以外は原作!

  • 13二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 19:55:12

    「あら?あれは何かしら」


    竹林の中で、エリカは何かが光っている事に気付きます。

    一体何だろうと思い近付いてみると、そこには光り輝くdice1d2=1 (1) (1.竹 2.MS)があり、好奇心に駆られたエリカがそれを切ってみるとあらびっくり!なんと中には小さな赤ん坊のdice1d5=2 (2) がちょこんと座っていたのです!

  • 14二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 19:55:47

    カガリで草

  • 15二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 19:58:35

    ダイスミス?
    5になってるよ

  • 16二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 20:13:31

    (カガリか…人魚姫とダブっちゃったな)



    「まあ、なんて可愛い女の子でしょう!」


    エリカは産まれて間もないであろう赤ん坊を抱いて家に帰りました。

    突然赤ん坊を連れて帰ってきたエリカにヒルダは大層驚きましたが、エリカから事の経緯を聞くとdice1d2=2 (2) (1.元々子供が欲しいと思っていた 2.赤ん坊があまりにも可愛かった)のもあり、2人は迷う事なくその赤ん坊を育てることにしました。

    カガリと名付けられたその赤ん坊は、2人の愛情をたっぷりと受けてそれはそれはdice1d2=2 (2) (1.美しい 2.お転婆)へと成長していくのでした。

  • 17二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 20:14:23

    >>15

    ダイスの1〜5以外のキャラが出た場合に話を回せる自信がなかったので選択肢を絞りました。力量不足で申し訳ない…

  • 18二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 20:26:36

    このレスは削除されています

  • 19二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 20:30:08

    おとぎ話(今回はむかし話)待ってましたー!

  • 20二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 20:32:38

    カガリらしく成長したんですね

  • 21二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 20:34:06

    姫は姫でもお転婆姫になってしまったな

  • 22二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 20:45:54

    時が経ち16歳になったカガリは、時折家を飛び出してはゲリラに参加したりMAやMSを乗り回したりするお転婆娘として村でも有名で、エリカとヒルダはその事に(1.お転婆なのは元気な証拠 2.どうしてこうなった…)と思いながら変わらずカガリに愛情を注ぎ続けていました。


    そんなある日の事です。ゲリラに参加して回るおもしれー女の噂を聞きつけた5人の男dice5d31=18 31 6 19 22 (96) がカガリ達の住む村へと押しかけて来ました。

    (数字が被ったら+1)

    https://bbs.animanch.com/storage/img/3212658/31

  • 23二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 20:47:33

    画像貼り直し

    18 31 6 19 22

  • 24二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 20:47:37

    お転婆のどこに惹かれたんだ…どっかの珍獣みたいに脳みそ焼きまくったんかおてんば娘!

  • 25二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 20:48:15

    アスランこなかったけどシュラきてて笑ったww
    強い者いるみたいな噂でもきいたのか?

  • 26二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 20:49:22

    ユウナ来なくてよかったけどシュラいて笑った

  • 27二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 21:07:51

    まともなのがノイマンくらいしかいない

  • 28二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 21:09:04

    ノイマン、強化人間、ジブリール……

  • 29二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 21:11:20

    カガリ親衛隊スレでもノイマン選ばれてたな…

  • 30二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 00:34:55

    まぁ唯一カガリをちゃん付けで呼ぶ人だからな……

  • 31二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 07:45:13

    (竹取物語(かぐや姫)の話の内容があやふやな部分が多いので調べつつ書いてるので時間かかってます。遅くなっちまってすまねぇ…)



    「一体うちに何の用だい?」

    突然やって来た男達に怯む事なくヒルダがそう尋ねると、彼らはカガリに向かって一斉に


    シュラ dice1d3=3 (3)

    ノイマン dice1d3=3 (3)

    オルガ dice1d3=1 (1)

    スティング dice1d3=2 (2)

    ジブリール dice1d3=3 (3)

    1.結婚してくれ! 2.ウチの職場で働かないか? 3.俺と戦え!


    と言いました。

    あまりにも唐突すぎるその誘いにカガリは呆気にとられ、エリカは面白い事になりそうな予感にワクワクし、ヒルダはやれやれと言った様子で5人の男達に冷ややかな目線を向けました。

  • 32二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 07:48:10

    >>22

    今気付いたけどこっちでもダイス抜けてるじゃん!

    カガリがお転婆娘に成長した事に対する2人の感想

    dice1d2=1 (1)

    (1.お転婆なのは元気な証拠 2.どうしてこうなった…)

  • 33二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 07:54:34

    求婚者1人え?
    あとは戦う?とスカウト?ほんと何したお転婆娘…

  • 34二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 07:55:28

    ジブリールからまで決闘を申し込まれている

  • 35二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 08:20:13

    ノイマンも決闘申し込んでる……どうした

  • 36二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 12:05:24

    「「「俺と戦え!」

    「俺と結婚してくれ!」

    「連合で働く気はないか?」

    「ファッ!?」


    男達からの突然の要求にカガリは訳もわからず叫びました。そんなカガリにヒルダは男達から視線を外し、ため息混じりに問いかけます。


    「これだけの男に言い寄られるなんて、アンタ一体何やったんだい?」

    「べ、別に何もしてない!ただゲリラに参加してdice1d3=1 (1) だけだ!」

    「カガリ、それは"何もしてない"の範疇を超えてるわ」


    エリカの冷静なツッコミにカガリは不服そうな表情を浮かべますが、やってる事が事なので当然誰もカガリの味方をしません。


    1.連合の本拠地にロケランぶっ放して壊滅させた

    2.MAに乗ってファウンデーションに突撃してアウラ女帝を討った

    3.1と2両方

  • 37二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 12:45:31

    結婚以外の人たちは姫の武勇伝聞いてやってきたんだなー(白目)

  • 38二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 13:05:46

    よいこのむかしばなしシリーズ新作来てたのか嬉しい!
    シュラがウッキウキで決闘申し込みに来るのが目に浮かぶな

  • 39二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 20:19:17

    そんな3人を他所に男達は今にも場外乱闘を始めそうな雰囲気です。

    「連合を潰されたこの恨み晴らさでおくべきか!」
    「見るからにヒョロい奴が何言ってんだ!ここは俺が!」
    「貴女がロケランで連合を吹っ飛ばした事で結果的に助けられた、いわば俺の命の恩人だ。是非俺と結婚を!」
    「何ふざけた事言ってんだ!彼女には俺と新しい就職先で働いて貰うぞ!」
    「強き者は美しい!」
    「〜っああもう!うるさい!!」

    喧騒に耐えかねたカガリの一喝により、ピタリと騒動が止みました。
    コホンと一つ咳払いをして、カガリは続けます。

    「生憎私は何処ぞの誰かさんのように分身は出来ないからな。お前達全員の要望を聞いてやる事は出来ない……そこで!」

    「今から私が言う物を持って来た奴の要望を聞いてやろう!ただし、持って来られればの話だがな!」

    ビシッとシュラ達に指を突きつけ、カガリは声高々に宣言しました。

  • 40二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 22:58:34

    勝った人と戦うのかそれともなにか無理難題をふっかけるのかはたまたほかの何かか来訪者たちの明日はどっちだ

  • 41二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 05:54:42

    「まずはそこのお前!」


    カガリは最初にdice1d5=2 (2) (1.シュラ 2.ノイマン 3.オルガ 4.スティング 5.ジブリール)を指名しました。


    「そう簡単に用意できるものだと私が困るからな……よし、お前はdice1d2=1 (1) 持ってこい!いいな?」


    1.蓬莱の玉の枝

    2.ドラゴンボールを七つ

  • 42二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 15:13:39

    原作通りに戻ってきた!

  • 43二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 15:39:16

    頑張れば蓬莱まで行けそうな奴に当たったな

  • 44二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 20:18:29

    「蓬莱の玉の枝を持って来るんだ!分かったな?」

    「ああ、任せてくれ!」


    そう胸を張って答えたノイマンに頷き、カガリは残りの男達へと向き直ります。そして、

    シュラにはdice1d2=2 (2) (1.龍の首の珠 2. ゴールDロジャーが置いてきた宝)

    スティングにはdice1d2=2 (2) (1.仏の御石の鉢 2.青い彼岸花)

    オルガにはdice1d2=1 (1) (1.燕の産んだ子安貝 2. エイジャの赤石)

    そしてジブリールにはdice1d2=2 (2) (1.火鼠の裘 2.NJC)


    をそれぞれ持って来るように指示しました。

  • 45二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 20:19:58

    ジャンプっ子かねカガリ

  • 46二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 07:02:56

  • 47二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 07:20:01

    ジブリールならすぐできそうなのが

  • 48二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 07:30:59

    シュラは海賊になるのか

  • 49二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 18:52:23

    >>47

    1人だけ難易度だいぶ低い気がする

  • 50二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 21:16:44

    (長らくお待たせして申し訳ありませんでした…

    ようやく終わりまでの大まかな流れが組めたので、これからはもうちょっと投下スピード上がる予定です)



    ノイマン達がそれぞれ指定された物を採りに行き、少し前まで騒がしかった家は一気に静かになりました。


    「それにしても、随分滅茶苦茶なお使いを頼んだねぇ?ほとんど実在するのかすら怪しいものばかりだし、最後のNJCなんて仮に持ってこられても逆に困るだろうに」

    「だって持ってこられたら私がアイツらの言う事聞かなきゃいけないんだし、そりゃ無茶振りくらいするだろ。途中で諦めてくれたら万々歳、探してるうちに向こうの熱も冷めるだろうから一石二鳥ってやつだ」

    「まったく、アンタって子は…そんな生き方してたらいつか必ず痛い目見るよ?」

    「大丈夫だって!」


    ケラケラと笑い飛ばすカガリに(お手本のようなフラグの立て方ね…)とエリカは内心思いましたが、実際に口に出す事はしませんでした。


    そしてそれからdice1d100=59 (59) 日後、

    ノイマンは蓬莱の玉の枝をdice1d2=2 (2)

    シュラはゴールDロジャーの宝をdice1d2=1 (1)

    スティングは青い彼岸花をdice1d2=1 (1)

    オルガは燕の産んだ子安貝をdice1d2=2 (2)

    ジブリールはNJCをdice1d2=1 (1)


    1 見事本物を見つけ出し持って来ました

    2 見つける事は叶いませんでした

  • 51二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 21:19:10

    見事に原作通りの物は見つからず、
    原作にないものは見つかりましたね

  • 52二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 21:19:54

    割と見つかったなw

  • 53二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 23:01:58

    「ウッッッッソだろお前ら!?」

    「? ウッソ少年はここにはいないぞ?」

    「そんなの言われなくても分かってる!というか今はそんなボケ求めてない!」


    まさか本当に見つけて持って来るとは思っていなかったカガリは膝から崩れ落ちてそう叫びました。その後ろのヒルダとエリカは言わんこっちゃない、といった表情です。


    「特にシュラはお前よく見つけて来たな本当に!?」

    「そうだろうそうだろう、本当に苦労したぞ!なんせ──」

    「言うな馬鹿!作品最大の謎なんだぞソレは!」

    「とにかく!言われた通りの品を持って来たんだ、当然俺と戦うだろう?」

    「待て、要望の品を持って来たのは私も同じだ。私だってこの娘と戦う権利がある」

    「俺は同じ職場で働きたいだけだから取り敢えずこの履歴書に記入を──」


    やいのやいのと騒ぎ始めた3人に、カガリはどうしたものかと頭をフル回転させます。


    (どうする?もういっその事ジブリールが持って来たNJCでこの場を更地に……)


    そんな蛮族的思考に至りかけたその時です。突如天から光が降り注ぎ、その光の中から男が現れました。

    その男は優雅さを感じさせる動作でカガリの目の前に降り立つと、茫然とするカガリに向かってサラリと言い放ちます。


    dice1d3=1 (1) (1.アスラン 2.キラ 3.キサカ)「ようやく見つけたぞ、カガリ」

    「いやどちら様!?」


    本日2回目のカガリの絶叫が当たり一面に響き渡りました。

  • 54二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 23:08:18

    やっぱりアスランも来るかー。どうなるのかなと思ってたw

  • 55二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 23:15:27

    このレスは削除されています

  • 56二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 23:15:44

    十把一絡げな5人組の中には入らずここぞという時にやってくるとは
    ダイス神のお導きとはいえ流石アスラン

  • 57二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 23:29:42

    3分の1の確率でしっかりアスランをお出しするダイス神

  • 58二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 23:33:00

    帝が来る前にアスランが来よった…

  • 59二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 23:45:24

    帝だと最終的にはさようならになるからどうするのかと思ったら…まさか天空からアスランがやってくるとは

  • 60二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 23:49:49

    このレスは削除されています

  • 61二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 23:51:24

    あ、ちなみになんですが帝関連はまるっとカットしてます。
    どうせ地の文でしか登場しないだろうから別にいいかなって…

  • 62二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 23:52:43

    帝カットで笑っちゃったからナイス判断かとw

  • 63二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 00:24:23

    カガリ関係でアスラン来ないわけないだろと思ったら
    本当にきてて笑った

  • 64二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 00:29:43

    今脳内で援軍が流れてる

  • 65 24/06/19(水) 01:58:36

    帝枠でアスランが来たのかと思った

  • 66二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 07:25:47

  • 67二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 08:09:55

    アメイジングズゴックで来た月からの使者

  • 68二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 08:31:49

    >>67

    アメイジングインフィニティットジャスティス弐式かもしれない

  • 69二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 12:38:26

    このレスは削除されています

  • 70二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 20:31:42

    (ぶっちゃけ前回のダイスはキサカさんが本命でした。アスラン…)



    「一体どこの誰だい?さっきのお出ましのしかたからして、普通の人間じゃあなさそうだけど」


    素早く前に出たヒルダがカガリを背に庇うように立ち、警戒心を露わにしてアスランにそう問いかけました。対するアスランはそれに怯む事なく平然と答えます。


    「俺は月の使者だ。カガリを連れて帰るようウズミ様から直々に命を受けてここまで来た た」

    「月の使者?ウズミ様?お前さっきから何訳のわからない言ってるんだ?」

    「カガリこそ何を言って──もしかして、まだ思い出してないのか?」

    「へ?」


    ポカンとするカガリを他所にアスランは1人で納得したらしく、深々とため息をつきました。


    「どうりでいつまで経っても連絡の一つも寄越さないわけだ。まったく人の気も知らないで……」

    「ちょっと待って、自己解決してないで私達にも分かるように一から説明して貰えないかしら?」


    状況に着いて行けず困ったエリカが説明を求めると、アスランから驚愕の事実が伝えられます。

    なんとカガリは人間ではなく、dice1d3=3 (3) (1.月で罪を犯した罰 2.家出 3.花嫁修行)のため地球にやって来た月の民のお姫様だったのです!

  • 71二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 20:32:43

    なんかアスランの台詞でわけわからん入力ミスしてるけどスルーしてください

  • 72二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 20:34:26

    花嫁修行(ゲリラ)

  • 73二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 20:35:58

    月での花嫁修業って変わっているんですね…

  • 74二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 20:42:42

    へぇ月ではゲリラに参加してロケランぶっぱなすのが花嫁修業なんですねー。

  • 75二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 20:44:33

    月を飛び出して世界を見てくるのが花嫁修行とは…
    それにしても月の使者なのにアスランはお姫様相手に随分と親しげだ
    はやくから花嫁修行するくらいだし婚約者だったりすます?

  • 76二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 20:45:47

    なるほどこの展開は確かにキサカさん向き
    次点キラっぽい
    アスランのダイスぢから強いっすね

  • 77二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 20:49:53

    本来ならキサカが使者として迎えにくるはずだったのに
    待てなかったアスランが押しのけてやってきたというわけか

  • 78二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 20:55:27

    アスランキサカさん拝み倒して役目譲ってもらってる?

  • 79二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 21:55:25

    花嫁自分でむかえにきたのか?アスラン

  • 80二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 21:58:43

    「月のお姫様って、もしかしてアレかしら?プリンセスセレニティ…」

    「美少女戦士は無関係だ。カガリ、今の話を聞いて何か思い出せたか?」

    「うぅ〜〜ん……そう言われると、なんとなくそれっぽい感じの存在しない記憶が浮かんできたような…?」

    「安心しろ、それは間違いなく実在する記憶だ。青春アミーゴとは違う」

    「そうか……じゃあお前が女声で『にんじんきらぁい』って言っているのも実在の」

    「そっちは存在しない記憶だな。今すぐに忘れろ」


    突然のアスラン襲来から気付けば1時間。シュラ達にひとまず帰ってもらい、カガリ達はちゃぶ台を囲んで4人で座っていました。

    うんうんと唸ってどうにか記憶を思い出そうとしているカガリを見守るアスランに茶を淹れてやりながら、ヒルダは疑問を口にします。


    「それにしても花嫁修行ねぇ……赤ん坊の姿に戻して竹の中に入れる事のどこが花嫁修行なんだ?」

    「あくまでそれは人間に拾ってもらうための手段で、メインは人間の世界で人間同様に生活する事の方だ。記憶の方も成長するにつれて徐々に思い出していくのが普通なんだが……」

    「まあ、この子はしょっちゅう紛争地帯に行ってたからね。脳味噌も悠長に記憶を思い出すような暇がなかったのかもしれないな」

    「そうか、紛争地帯に……は?」


    会話の中から突然出てきた物騒なワードに、アスランは一瞬思考がフリーズしました。


    「ちょっと待ってくれ、なんでいきなり紛争なんて言葉が出て来るんだ?」

    「あら、知らなかったの?この子はゲリラ活動が趣味でね」

    「ゲリラ活動が趣味??」

    「ああ。どっから入手したのか知らないが私物のロケラン片手に古今東西を飛び回ってるのが常さ」

    「私物のロケラン???」

    「なんだ、月にいた頃の私はゲリラやってなかったのか?」

    「いや、月にいた時も確かにお転婆でよく周囲を振り回していたが……そこまでではなかったぞ!?」


    どうやら今現在のカガリのメタスラっぷりは月の姫時代の比ではないようです。

    カガリ本来の性質とエリカ・ヒルダ夫妻の教育方針が上手く噛み合った結果でしょうか?不思議ですね。

  • 81二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 22:01:46

    フシギダネー

  • 82二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 22:02:32

    アスランもびっくりだね

  • 83二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 22:03:15

    姫としての制約が無い分のびのびそだったんだね

  • 84二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 23:39:59

    のびのび育ったカガリ大好き

  • 85二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 03:44:53

  • 86二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 05:57:27

    まるで仕切り直すかのように、アスランがわざとらしく咳払いをします。


    「──それで、本題に戻るが…最初に言った通り俺がこうして出向いたのは他でもない、カガリを月に帰すためだ」

    「!」

    「ま、待て!なんで私の事をお前に勝手に決められないといけないんだ!?」

    「勝手じゃない、元々そういう決まりなんだ。地球で暮らせるのは15歳までで、16になったら月に帰る。

    何よりカガリは、花嫁修行を終えたらdice1d2=1 (1) (1.王に即位 2.俺と結婚)する事が決まっている。これは確定事項だ」

    「んなっ…!?」

  • 87二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 06:13:00

    花嫁修業したのに王になる…ゲリラ参加はそういうことか

  • 88二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 06:38:57

    やっぱり花嫁修業とはゲリラ活動なんじゃ…(アスランだけ認識違いということで)

  • 89二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 08:36:06

    うおおカガリ様!
    月はオーブだった??

  • 90二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 09:06:18

    記憶はなかなか戻らないのはゲリラ活動をするという意思が強すぎた説

  • 91二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 20:10:44

    ⭐︎

  • 92二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 23:18:35

    中途半端なところで区切ってますが、ちょっと明日の夜まで続き書けそうにないので代わりに保守がてらダイス振っときます


    Q.戴冠を控えたカガリをなんで花嫁修行に行かせたの?

    A.dice1d4=1 (1)


    1.着任後落ち着いたら結婚も視野に入れているため

    2.月に住む女性の花嫁修行は成人の儀のようなもの

    3.アスランがエクストリーム勘違い起こしてるだけ(実際は花嫁修行ではなく社会勉強)

    4.ウズミパッパ「地球で再教育してカガリのお転婆が大人しくなる可能性にワンチャン賭けてみるか…」(なお結果)

  • 93二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 23:20:49

    これ本当に花嫁修行だったんだな
    カガリがアクティブすぎただけで

  • 94二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 03:04:56

    結婚相手は流石にアスランで良いんだよな…?

  • 95二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 08:50:20

    ここまで育ててくれた親御さんと別れるのは辛いわな
    時々遊びに来たりできないものか

  • 96二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 20:05:06

    ☆彡

  • 97二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 20:06:19

    >>95

    遊び(ゲリラ活動)

  • 98二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 20:36:37

    「言っておくが、これに関してはカガリ自身も事前に合意していたぞ。もっとも、それも覚えてはいないだろうが…」

    「それは……っ、でもだからって、いきなりそんな事言われてハイそうですかなんて言えるわけないだろ!?」


    そう叫び、カガリは両手でちゃぶ台をバンと叩いて立ち上がりました。

    エリカがすぐさま「カガリ、やめなさい!」と窘めますが、興奮していて聞こえていないのか止まる気配がありません。


    「私は絶対に月になんて行かないからな!王様が欲しいなら他を当たれ!」

    「馬鹿な事を言うな!例え記憶がなかろうがお前は月の都の姫なんだぞ!?民はみんなお前が新しい王になる事を望んでいる!」

    「だから今すぐに月に帰れってお前は言いたいんだろ?"前"の私が承諾していたなら、"今"の私の気持ちはどうでもいいって!」

    「俺はそんなこと一言も言ってない!」


    カガリにつられてか、アスランの語気も段々と険しいものになっていきます。


    「民だけじゃない、月に住むお前の友達や家族もカガリが帰って来るのを心待ちにしているんだ!俺だって──!」

    「うるさい!そんなの知らない!私の家族はエリカとヒルダだけだ!!」

    「ッお前…!」


    カガリの言葉を聞いたアスランが怒りを露わにして立ち上がりかけたその瞬間、dice1d2=1 (1)

    1.ダァン!!!!と今までで一番大きな音がその場に響き渡りました。

    2.ゴンッ!!と情け容赦のないゲンコツが2人の頭に落ちました。

  • 99二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 20:42:58

    音を出したのはエリカかな?

  • 100二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 20:45:42

    >>98

    これまでの話と比べてなかなか真剣な話している

    記憶が無ければそりゃ過去の自分の事なんて知らないよな

    アスランダメージ受けてない?

  • 101二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 20:54:41

    結構シリアスだな
    なんで記憶戻らないんだ?

  • 102二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 21:00:27

    えー記憶はあれかな?キスしたら戻る?()

  • 103二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 23:59:02

    (そんなつもりなかったのに、書いてたらなんか普通に喧嘩しだしちゃった…あとカガリの記憶がなかなか戻らない理由は実は考えてないです。多分カガリがあちこち飛び回るのに忙しくて思い出す暇がなかったとか、そんな感じのゆるい理由だと思います)

  • 104二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 00:00:34

    「「!?」」

    突如響いた爆音に2人は口論をやめ、音のした方へと顔を向けるとそこには、右拳をちゃぶ台に置いたヒルダがいました。
    どうやら先程の音は、ヒルダがちゃぶ台を殴った音のようです。

    「…アンタ達、話し合いじゃなくて喧嘩がしたいならここじゃなく外でやりな。話し合う気があるなら座れ」
    「「…………はい」」

    よく見るとちゃぶ台のヒルダが殴った部分に薄らとヒビが入っていて、それを目にした2人は大人しくその場に座り直します。


    「よし、それじゃあまずは…アスランだったか?アンタの言い分を聞こうじゃないか。カガリはアスランの話が終わるまで絶対に口を挟まない事。いいね?」
    「…分かった」
    「よろしい。で、アスランはカガリを月に連れて帰りたい。これはまず間違いないな?」
    「ああ」

    アスランは頷き、そのまま話を続けます。

    「さっきも言った通り、カガリは月の都の姫だ。今現在の王であるウズミ様の娘で、昔から王位を継ぐために様々な教育を受けていて、カガリ自身もそれに応えようとしていた」
    「………」

    自分が知らない"自分"について話すアスランに
    、カガリはなんとも言えない居心地の悪さを感じて視線を彷徨わせました。エリカはそんなカガリに気付きながらも敢えて声をかけず、黙ってアスランの話に耳を傾けます。

    「少々ロマンチストというか、理想論じみた考え方をする部分もあったが…それでも民の事をきちんと考えて向き合おうとするカガリの事を好ましく思っている人は多かったよ。
    だからウズミ様が退任を発表しカガリを即位させると宣言しても、反発の声は上がらなかった。みんな、カガリならきっと良き王として都を導いてくれると、そう信じていたからな。
    …そして、それは今も変わっていない」

    そこで一度言葉を区切り、それまで目の前の湯呑みに注がれていたアスランの視線がカガリへと移りました。

  • 105二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 00:01:03

    「今、月では民だけじゃなくキラやラクスも参加してカガリの戴冠式に向けての準備が行われている。皆口を揃えて言ってるよ。『いつカガリ様が帰って来てもいいように』…と」
    「…!」
    「皆それだけカガリの事が好きなんだ。そしてカガリも、同じように皆を大切に想っていた。これは間違いない、俺が保証する。
    …思い出せないのはどうしようもないし、そこは仕方ないとしても、どうかこの事だけは頭に留めておいて欲しい。
    ──俺が伝えたい事はこれくらいだな」

  • 106二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 00:17:48

    ヒルダさんがヒルダさんらしくて何より
    アスランは伝えたいこと本当にそれが全部か…?

  • 107二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 00:18:57

    カガリに記憶がないからなんか隠したことありそうだなこのアスラン・・・

  • 108二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 00:19:38

    アスラン…自分との関係には触れなかったな…
    覚えていない!と言われたら辛いだろうな

  • 109二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 00:19:41

    アスラン お前はカガリの何なんだ

  • 110二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 01:53:00

    まるで記憶喪失の恋人に対するそれのような気がするぞ

  • 111二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 02:12:17

    アスラン自身のこともそうだけれど
    キラやラクスがカガリにとってどんな存在かの説明してないな
    さてはかなり動揺してるのでは

  • 112二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 12:00:24

    「……言いたい事は、本当にそれで全部?」
    「ああ。今伝えたい事は全て話した。もう俺の話は終わりだ」
    「…そう。なら次はカガリの番ね。分かってるとは思うけど、あなたもカガリの話に口を挟んじゃダメよ?」
    「ああ」
    「それで、カガリは彼の話を聞いてどう思った?」

    エリカに促され、カガリはすっかり冷めてしまったお茶を一気に飲み干してからゆっくりと自分の胸中を語りました。

    「……多分、客観的に見れば、私はアスランの言う通り月に帰るべき……なんだと思う。
    でもそれはあくまで客観的な話で、私自身はそうしたいとはやっぱり思えない」
    「…っ」
    「月にいた頃の私がどんな人生を送ってたのかは分からないけど、15年間地球(ここ)で生きてきた私にだって大切なものは沢山あるんだ。
    村に住む友達、ゲリラ活動を通じて知り会った仲間、シュラ達…は、まあ別にどうでもいいけど…あと何より、エリカとヒルダがいる」

  • 113二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 12:01:13

    「前の私が月にいる人達を大切に想っていたように、今の私にとってはここにいる人達も大切なんだよ!
    そんな大切な人達に別れの挨拶もなし、碌な親孝行もせずに迎えが来たので帰ります、なんて不義理な真似をするのは絶対に嫌だ!!ただそれだけなのに、なんで分かってくれないんだよ…!

    そう言うなり、カガリは俯いてしまいます。
    そんなカガリを、アスランはただ黙って見つめる事しかできませんでした。

  • 114二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 12:33:58

    そりゃそうだよね
    15年暮らしてきたんだもん

  • 115二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 12:38:09

    まあカガリならそうなるよね…
    ましてや月の方の記憶ないから
    地球での家族が大事ってなってそうだし
    現時点だとカガリにはアスランが
    わけわからないこと言って
    大切な人と場所奪おうとしてくる奴ってなってそう…

  • 116二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 15:40:03

    そりゃここで生活の地盤できちゃってるもんな
    本家竹取物語も泣き泣き帰ったんだっけ

  • 117二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 17:26:16

    「2人とも相手の言い分は伝わったね?あとは互いに納得できる着地点を見つけるだけなんだが…これが一番難しい所だ」

    月に帰ってほしいアスランと、帰りたくないカガリ。
    主張は正反対で、おまけに内容からして妥協点を作るのは非常に困難と言えるでしょう。
    となると、やはりどちらかが折れるしかないのですが……カガリとアスランもそれを理解しているからか、一向に口を開く気配がありません。

    長い沈黙が4人を包み、どれくらいの時間が経過したでしょう。
    不意に、エリカが口を開きました。

    「──私は、カガリは月に帰るべきだと思うわ」

  • 118二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 17:57:56

    エリカさん…
    ヒルダさんといいなんか親やってるな…
    そりゃあカガリとのびのび育ってゲリラしちゃうよ

  • 119二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 18:02:36

    「っ!?」


    カガリが驚いた表情でエリカを見ると、彼女は普段通りの笑みを浮かべていました。


    「今までだってゲリラ活動であちこち行ってたでしょう?カガリならやって行けるわよ。支えてくれる人も向こうにたくさんいるようだし」

    「な、なんで、そんな…」


    まるで捨てられる寸前の子犬のような、もしくは迷子になった幼子のような表情をするカガリにエリカの胸が痛みますが、それを押し隠してエリカはカガリの目をしっかりと見て伝えます。


    「あなたも本当は分かってるんでしょう?自分がどうするべきなのか」

    「………………」

    「離れたくない気持ちは分かるわ、私だって同じだもの。

    …でも、月にはカガリを待っている人がいて、カガリがやらないといけない、カガリじゃないとダメな事が沢山ある。

    だったら、あなたが取るべき行動は一つだけ……そうでしょう?」

    「…それは……でも、村のみんなに約束したんだ!今度ゲリラ先での土産話をするって!向こうで仲良くなった子にも、帰ったら手紙を送るって言った!2人にだって、今まで育ててくれた恩返しをまだ全然出来てないのに……!」

    「何言ってるの、竹の中に入るくらい小さかったあなたがこんなにも大きく元気に育ってくれた。それだけでも十分すぎるくらいの恩返しよ」

    「でも、でも…!」


    とうとう、カガリの目から涙がこぼれ落ちました。

    それを見たアスランは目を見開き、そして何かを考え込むような表情をした後、不意に立ち上がりました。


    「……すまない、少し時間をくれ」

  • 120二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 18:44:11

    そう言って部屋を出て行ったアスランに、3人は思わずポカンとします。

    結局、アスランが戻って来たのはそれからdice1d2=1 (1) (1 30分 2 1時間)後でした。


    「待たせたな。思いの外時間がかかった」

    「随分長かったけど、一体何してたんだい?」

    「まあ、色々とな」


    ヒルダの問いに短くそう答え、アスランは元の位置に座り直すとカガリを一瞥して言いました。


    「──1ヶ月だ」

    「え?」

    「今し方ウズミ様に連絡を取って、カガリの戴冠式の予定日を1ヶ月先延ばしにして貰った」

    「はぁ!?」

    「1ヶ月あれば、ある程度の心残りは解消できるだろう。その間にやり残した事をすればいい」

    「な、なんだよそれ…!」


    あまりにも涼しい顔でアスランがそう言ってのけるものだから、先程の自分の涙は一体何だったのかとカガリは憤ります。

    しかし、エリカとヒルダはカガリとはまた違った様子でアスランを見ていました。


    「……1ヶ月ねぇ。よくそんな長い期間の延期が許されたもんだ」

    「そうね、ただ普通にお願いしてOKを貰えるとは思えないわ。貴方一体どれだけ──」

    「とにかく、俺は一度月に戻る。1ヶ月後にまた迎えに来るから、その時はよろしく頼むぞ」


    エリカの言葉を遮るようにアスランはそう言って再び立ち上がります。

    そのまま玄関で素早くブーツを履いて外に出ると、天から光が降り注ぎアスランの愛機であるdice1d4=2 (2) が目の前に降りて来ました。


    1.イージス

    2.ジャスティス

    3.インフィニットジャスティス

    4.ズゴック

  • 121二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 19:19:23

    「そうだ。カガリ」

    ジャスティスのコックピットから伸びたラダーに足をかけたアスランが、思い出したかのように振り返りカガリへと声をかけました。

    「……すまなかった」
    「え?」
    「とにかくお前を連れ帰らなければと、そればかり考えて躍起になっていた。その事で、お前がどんな気持ちになるのかなんて全く考えずにそのまま押し通そうとして……悪かったな」
    「お、おい!やめろよ!」

    アスランが頭を下げた事に驚いて、慌ててカガリは制止しました。そして、少し迷った後におずおずと口を開きます。

    「…その、私もごめん。いくら覚えてないからって、私自身の事を否定するような事言っちゃって……お前が知ってるのはそっちの方なんだから、否定されたら嫌に決まってるよな」
    「それは…」
    「だから、あー、なんと言うか……ありがとうな。"私"のために怒ってくれて」

    カガリがそう言うと、アスランは面食らったように目を丸くして……やがて、肩を震わせて笑い始めました。

    「なっ…なんで笑うんだよ!?」
    「いや、すまない……まさか怒ってくれてありがとうなんて言われるとは思ってなかったから……そういう所は、俺の知ってるカガリと変わらないんだな」
    「……あのさ、ずっと気になってたんだけど、お前って私に対して遠慮がないと言うか随分親しげな感じだよな。私とお前って一体どういう間柄だったんだ?」

    カガリがそう尋ねると、アスランはほんの少し寂しげに笑いながら答えました。

    「カガリが思い出してくれるまでは内緒だ」

  • 122二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 19:25:44

    これはほぼ確ですね
    さてカガリはいつ思い出すんだろう

  • 123二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 19:37:47

    あら〜〜〜〜

  • 124二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 19:56:32

    甘酸っぱいわぁ〜〜

  • 125二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 20:37:49

    予想通りならアスランの気持ち考えると切なくなる
    カガリはどうすれば記憶取り戻すのかな

  • 126二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 21:44:16

    それからの1ヶ月、カガリは多忙な日々を送る事となります。

    村の幼馴染達と目一杯遊んだり、ゲリラで共に戦った仲間に手紙やお守りを送ったり、なんだかんだで要望通りにシュラ達と戦ったり──とは言え流石にスティングの願いは叶えられないので、代わりになる働き手を紹介する形で妥協してもらいました。


    そんな中で、アスランが帰った日の夜から、カガリには新たな日課がふたつ出来ました。

    まず一つ目は、夜寝る時にカガリを真ん中に挟んでヒルダとエリカと布団を並べて眠る事。
    布団をくっつけて眠るのは子供の頃以来で少し気恥ずかしくもありましたが、カガリがそうしたいとお願いすると2人は笑顔で受け入れてくれました。

    そしてもう一つは、寝る前に30分ほど月を眺める事です。
    思い返してみればカガリは幼少期からジッとしているのが苦手な性分で、月をまじまじと眺めた事がありません。
    もしかしたら記憶を思い出すキッカケになるかもと思ってなんとなく始めた行為でしたが、これが予想外に効果覿面で(アスランとの接触が呼び水になった可能性もありますが)カガリは日に日に月にいた頃の記憶を取り戻していきました。

    子供の頃に父に教えられた月の都の理念、大変だったけどやりがいのあった学びの日々。
    自分を慕ってくれる民達、厳格ながらも優しい父、お人好しで手のかかる放って置けない双子の弟、その弟の恋人であり自身の友人でもある少女、身分を気にする事なく対等に接してくれた世話係の三人娘。
    ──そして、将来を誓い合った婚約者。

    全てどうして今まで忘れていたのか不思議なほどカガリにとって大切でかけがえのない記憶ばかりで、それらを思い出すたびにカガリ静かに涙を流しました。

  • 127二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 21:45:58

    月みてなかったのかとおもったけど
    ゲリラで見てたのは地上だもんな・・・

  • 128二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 21:54:17

    婚約者は彼…で良いんだよね?
    態々迎えに来てくれたのか

  • 129二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 07:54:02

    お転婆娘過ぎて月なんて眺める時間ないな

  • 130二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 08:05:04

    1ヶ月後がますます楽しみに

  • 131二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 08:48:51

    将来を誓いあっただからあの人なんだろうな

  • 132二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 17:32:42

    月で過ごした過去と地球で過ごした日々、そのどちらも大切だからこそ、カガリは月の出ていない日中は敢えて月に思いを馳せず目の前にいる人達と過ごす時間を全力で楽しみました。
    決して悔いを残さず、笑顔でお別れが出来るようにと、その一心で。

    そうやって笑って泣いて、沢山の思い出を作って──ついに、約束の1ヶ月が経過しました。

  • 133二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 17:33:16

    満月がクッキリと見える夜、ジャスティスに乗ったアスランが再びやって来ました。

    「……いいんだな?」
    「ああ」

    前回と違って気遣わしげな表情で問いかけるアスランに小さく苦笑しながら、カガリはしっかりと頷きます。

    親しい人達に(詳細はぼかしましたが)別れの挨拶をし、皆別れを惜しみながらも激励の言葉と共にカガリを送り出してくれました。
    心残りが全く無いと言えば嘘になりますが、それでもやりたい事、やるべき事は全てやり遂げ、確かな決意を持ってカガリはここに立っていました。

    「カガリ」
    「ヒルダ…エリカ…」

    名前を呼ばれて振り返ると、最後の見送りにと同行していたエリカとヒルダが笑顔でこちらを見つめています。
    しかし、その目に僅かに浮かんだ涙に気付き、カガリは堪らず駆け寄って2人を力一杯抱きしめました。

    「っ……2人とも、今まで本当にありがとう!今の私がいるのは間違いなく2人のおかげだ。感謝してもしきれないよ。あんまり親孝行できなくてごめん…!」
    「馬鹿な子ねぇ。前にも言ったでしょう?あんなに小さかったあなたが、大した病気もなくこんなに立派に育ってくれた……これ以上の親孝行なんてないわよ」
    「そうだ。それでも足りないって言うなら……幸せになれ!それが私達の一番の望みだ」
    「うん…うん…!」

    気付けばカガリの目からはボロボロと涙が溢れていました。泣かないと決めていたのになと思いながらそれを隠すようにエリカの肩に顔を埋めると、エリカは同じように涙を流しながらしっかりとカガリを抱きしめ、ヒルダが左腕のみの体で2人を抱き寄せて3人でしっかりと抱き合います。

    その姿は血の繋がりこそなくてもまさに親子そのもので、最後の抱擁を交わす3人をアスランはただ静かに見守っていました。

  • 134二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 17:35:13

    ついに1か月後に

  • 135二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 18:42:06

    どれ程の間そうしていたでしょう。このままずっとこうしていたい気持ちをぐっと堪え、カガリはそっと2人から体を離します。

    「……それじゃあ、もう行くから」
    「……ええ」
    「元気に暮らせよ、お転婆娘」

    手の甲で涙を拭うと、ずっと何も言わずに待ってくれていたアスランへと歩み寄ります。

    「もういいのか?」
    「ああ。待たせて悪かったな。
    ……それにしても、いくらお父様と仲が良いからって戴冠式を延期してもらうなんてお前も無茶な事するよな。キサカやマーナに怒られたんじゃないか?」
    「!!」

    カガリの言葉に目を見開いたアスランでしたが、すぐにその言葉の意味を理解すると優しい笑みを浮かべてカガリに手を差し伸ばしました。カガリが躊躇なくその手を取ると、すぐさま指を絡めてしっかりと握り込みます。
    まるでもう離さない、と意思表示をするかのようなその手に、カガリが苦笑を浮かべるとアスランは少しばつの悪そうな顔をしていましたが、決してその手を離そうとはしませんでした。

  • 136二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 19:20:54

    思い出してくれて良かったなアスラン
    一ヶ月めちゃくちゃ不安だっただろ

  • 137二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 19:30:35

    カガリとやっとあえるってうっきうきで
    自ら迎えに来ただろうアスラン
    記憶なくてしょんぼりして
    一か月不安だっただろうし
    記憶戻ってよかったねww

  • 138二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 20:20:18

    「エリカ!ヒルダ!」


    アスランに手を引かれジャスティスのコクピットに乗り込んだカガリは、最後にもう一度だけ振り返り両親の名を呼びます。

    こちらを見上げる2人の顔をしっかりと見つめ、カガリは今度こそ満面の笑みを浮かべて言いました。


    「dice1d2=2 (2) !」

    1.さようなら

    2.行ってきます


    ヒルダとエリカがしっかりと頷いたのを見届けてから、アスランはコックピットを閉じてジャスティスを発進させます。


    ジャスティスが空の彼方へ消え、その姿が見えなくなっても、2人はずっとずっとジャスティスが飛んで行った空を見つめ続けていました。


  • 139二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 20:21:11

    「──カガリ」
    「うん?」

    ジャスティスの狭いコックピットの中で身を寄せ合っていると、不意にアスランが口を開きました。

    「いいご両親を持ったな」

    アスランがそう言うと、カガリは一瞬キョトンとしてから得意げに笑いました。

    「ああ、私の自慢の両親だ!」

  • 140二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 20:22:07

    こうしてカガリは月へと帰って行き、ヒルダとエリカはカガリと過ごした15年間の大切な日々を胸に、2人でいつまでも穏やかに暮らしていきましたとさ。

    めでたしめでたし。


    …………なんか最初に想定してたのと全然違う流れに行ったわね!」

  • 141二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 20:25:21

    スレ主さん乙でした!
    最初想定していたながれがとても気になる……

  • 142二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 20:27:28

    完結お疲れ様です
    すぐに盗んだルージュで月から遊びにきそう

  • 143二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 20:33:28

    お疲れ様です!今回も素敵でした!
    ほのぼの綺麗なお話だったなー!

  • 144二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 20:40:29

    お付き合いいただきありがとうございました!
    今回は難産+私生活がバタバタしてて完結まで無駄に時間がかかってすみませんでした…

    前回の人魚姫が真面目路線だったから今回はトンチキ話にする予定だったのに、なんでシリアス気味になっちゃったのか自分でも謎です。多分月の使者アスランと王に即位するを引いちゃったせいかな?
    次はダイス振らずにキララクシンルナのうちの誰かがメインの話やりたいね

    (余談ですが竹取物語と一緒にファウンデーション組+αでオオカミと7匹の子ヤギも候補にあったんですが没になりました)

  • 145二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 20:41:57

    乙でした!
    キララクシンルナも楽しみにしてます!!!

  • 146二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 20:48:34

    ヒルダエリカ夫妻が新鮮ながらも意外としっくり来てて面白かった~
    お疲れ様でした!

  • 147二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 23:48:14

    乙です
    ヒルダエリカ夫妻が思った以上に良かったしカガリが伸び伸び育つ土壌があるなと思った

オススメ

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