【🎲、⚓️、ss】どうしよう……③

1スレ主24/06/16(日) 17:26:19

スレ主
やっと半分、行けましたかね…？
前回より長引きそう

あらすじ
ネグレクトされてた主人公の地雷原を神父が
AIさんの様子が…？
コンピュータおばあちゃん（見た目20代）

2スレ主24/06/16(日) 17:26:42

前スレ

【🎲、⚓️、ss】どうしよう……②｜あにまん掲示板スレ主です。割と進みましたけどまだ描写したいところ半分もいってないですね…あらすじ前作で良いマイクを買ってお金がないよ今回はロボットアクション【男の子が好きなやつ詰め込もうぜ！！】この先生…ノリノリで…bbs.animanch.com

前シリーズ

【🎲、ss？】やばいやばいやばいやばい……｜あにまん掲示板ユズとミドリが風邪でダウンした…幸いちゃんと休めば治るだろうし色々救援物資も渡して来たし絶対後でお見舞い行くけど……ゲーム開発があまりに進んでない！！締切も近い！！アリスにはデバッグをお願いするにして…bbs.animanch.com

前シリーズ感想

【🎲、ss？】やばいやばいやばいやばい……（感想スレ）｜あにまん掲示板スレ主です。完走出来ました。素晴らしい感想や阿鼻叫喚…安価やダイス神の加護に感謝を…前スレですhttps://bbs.animanch.com/board/3413843/bbs.animanch.com

3二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 17:31:39

盾乙
コンピュータおばあちゃんとかなっつ…

4二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 17:35:29

たておつ、とりま10まで

5二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 17:39:57

おつ、［落涙］と神父の過去も結構気になってくるな…敢えて明かさないのも好きだけど

6二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 17:41:47

リディ姐さん…好きなキャラの予感がする

7二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 17:49:10

立て乙続き楽しみにしてます！

8二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 17:57:03

たておつ

9二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 17:57:29

楽しみにしてます

10二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 18:04:07

10保守ヨシ

11二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 21:46:02

待機

12二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 23:47:08

面白いからどんだけ続いてくれてもうれしい

13二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 00:35:52

軍学校　出会って3年　気になるワードがたくさん出てきてワクワクする

リディ姐さんの感じ、何となくサイバネ飯を思い出したよ

14二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 07:27:28

保守

15二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 11:14:49

リディの衝撃の事実というか…予想を上回る年齢に飲み物を吹き出しそうになる者もいる中、なんとか持ち直したネルは最後の質問をした。

何故、アリスに接触して来たのか。恐らく、そう酷い理由では無い…と思いたい。まだこのゲームで出会ってからそう経たないが、悪い人間では無いと思いたいのだ。

「私が君に近寄った理由、か…大きく分けて２つだね。寧ろコレは必ず答えねばならないと思ってたよ」

そうしてリディは少し身を乗り出し、機械の方の指を一つ立てる。

「一つは、私の作品とともに物資を守ってくれた君が気になったからだ」
「作品…？物資…？」

何か美術品を運ぶ様な任務があっただろうかとネル達が首を傾げる中、リディは笑って告げる。

「君が［青鷲］と初めて接触したあの列車の護衛任務…あの時の列車は私の作ったものでね？」
「ええ！？」

「あの時のクソでかい貨物列車を作ったのコイツなのかよ！？」
「武器の卸しもしてましたし、メカニックに強い方なんでしょうか？」

アリスと同様驚くネル達、追い詰められたりはしたが、あの列車も時折支援射撃などをして来た立派な武装車両である。
ソレを目の前のリディが作った、というのは先程の年齢開示程ではないが充分驚くものだった。

「まぁ私が作ったと言えるのは全部というよりは、資源というのが高騰しつつある今、最低限でも効率よく動く様にしたエンジン部分とか、ある程度の射撃にも耐えうるが列車の速度を維持する為の装甲の軽量化……他にも車輪をそのスピードや超長距離に相手の摩耗を軽減する為の……」

…長い、エンジニア部のコトリを彷彿とさせる説明が入る。というか、聞けた範囲でいいならそれはほぼ全部じゃないのかと言いたい。
途中でハッ、として「悪い癖が出てしまった」と笑って謝るリディはやっぱり80代手前には見えなかった。

16二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 13:40:09

・見た目めっちゃ若い
・結構歳いってる
・機械に強い

AC6のカーラ姐さんを彷彿とさせるような要素が沢山……

>>17

17二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 14:20:55

>>16

笑えるだろ？

18二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 15:58:33

「もう一つの理由としては、あの街、エントルングを取り戻したかったのがある」

改めて二つ目の理由を語るリディ。あの黒いヤモリが長い間占拠…否、守り続けていたエントルング。アリス達が［落涙］との交戦の末に敗走という形になったあの街に何故、と思ってる者もいる中、アスナは…やっぱりかぁ、と誰にも聞こえない声で呟いた。

「あの街は私の故郷でね、いや、そもそも此処に住む者でエントルングが生まれだと言うものは多いんだよ」
「此処に…？そもそも此処は…」
「所謂、隠れ里ってヤツだね。エントルングだけじゃなく、世界がこうなって行き場の無くなった者たちの寄り合う街さ」

ロボからも人からも場所を知ってるものは殆どいないと言っていいから、安心して欲しい。そういうリディの顔は優しい。

「あのヤモリが人を襲わないところまでは分かってたけど…あの街もあの街で育った私達も機械と共に生きて来た……今更、それらは捨てられない。なんとかしてくれる誰かが欲しかったんだ」

あのヤモリが人には危害を加えて無いと知ってまた少し涙腺を刺激される面々。
しかし、少し疑問もある。

「あの列車やキャリアカーを作れる技術があるのに、戦える人はいなかったのでしょうか…」
「作る技術だけじゃな……操縦技術や戦うだけの度胸のある奴はいなかったのかも知れねえ」

故に子供ながらも戦えるアリスに白羽の矢を立てた。だが、計算外にも［落涙］が現れて急遽助けに駆けつけた……なるほど、筋は通っている。トキは頷いた。

19二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 16:26:42

「とりあえず質問は以上かな？ならば、食事を持ってくるよ。まずはそれを食べて、元気になってから此処を案内しよう！」

そうして部屋を出ていくリディ、目だけ追って見送るアリス……一人になってからもう一度彼女はベッドに沈む。
短い回想が幾つも流れる。
ケーフィ神父に「子供は戦場にいるべきではない」と言われた時…
最期に笑ってくれた警備ロボットの女の子…
自分達を赤子の手を捻る様に圧倒した［落涙］…

「………弱いなぁ、私…」

ネルは思わず、ぐ……と言葉に詰まる。ネル自身はこのミレニアムにおける勝利の象徴と言われる程の強さがある。
とはいえ弱い者を馬鹿にする訳でもない。
ましてや、そんな自分が操作した上で…弱い自分に打ちのめされているアリスになんだか謝りたい様な気分になる。

ふと、アリスが視線を横にズラす。ベッド横のサイドテーブル。
殆ど無いと言って良いアリスの私物…その一つにアリスは手を伸ばす。少し草臥れている、レースのリボンだ。ゲームの初期で、彼女が自分の髪を結うのに使っていたのを思い出す…が、アカネが思い出した様に口を開く。

「これ…回想でメイドロボットが付けてた」
「あ……」

そういえば、アリスの家庭事情や軍学校に通っていた事は分かるが…こうしてロボットのパイロットになるまでの過程や、あのメイドロボットがどうしてるから分からないままだ。

「なんか…嫌な予感しますね……」
「はぁ〜〜……もし前のあのゲームレベルのヤバさだったらコントローラー投げ捨てる自信あるぞ…」

【しまい】によってミレニアムが混沌と絶望に叩き落とされた事が記憶に新しいC&Cは、画面の向こうでリボンを握りしめているアリスを見ながら…ほんの少しでもマイルドであります様にと祈った。

>>72

20二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 16:55:47

C&Cしまいやったのね……ネルの大福姿みたいな

21二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 17:23:08

ミレニアムに歴史上最大のダメージを与えたのは、きっとこのモモイなんだろうな…

22二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 19:58:14

今回鬱の数値ほどほどだから大丈夫だと思うけど…

23二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 22:45:36

主人公の暗い設定は60代だからそんなにいかないかと…
とは言うものの、しまいで脳を焼かれたユウカのリクエストがどこまで反映されるか

24二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 01:06:41

脳破壊ゲームを作るユズ、情緒破壊ゲームを作るモモイ。ゲーム開発部の作るゲームは必ず何かを破壊する運命なのか……

>>26

25二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 05:49:09

保守

26二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 06:46:27

>>24

ユズは単純に(自分基準でしか考えられないので)ク・ソゲーを作ってしまうってのが…

TSC2のケースを踏まえるとゲーム部には全体を管理するプロデューサーが必要だよ。このスレではモモイがそのポジションに就く形になってるけど

27二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 11:58:27

画面が代わり、アリスとリディが歩いていた。どうやら隠れ里と言われていたこの場所の案内をしているらしい。

「すげぇ…」

ネルがそういうのも無理はなく、そこかしこにエンジニアと思わしき人々が歩き、なんの機械かは分からないが様々な物が動いていた。

「…あー、モモイちゃん達今回上手だね」
「どういう事ですか？」

ふとアスナが口を開く。ネタバレではない様だが急にモモイ達の話となり、トキがそちらを向いた。

「今チラッとエンジニア部で見た事あるやつあったんだー。多分エンジニア部への協賛のお礼は」
「アイツらの発明、その広告か…成る程な」

ゲーム開発部としてはなんとしても利益を出さねばならない。その為のマシン関連の資料にミレニアムのエンジニア部程うってつけの相手はいないだろう。
ロボット達のモーションだけでなく、彼女らが生み出した機械自体をゲームに登場させる事で機械のリアリティさの実現と、エンジニア部の広告にもなる。
まさに一石二鳥である。

「なんつぅか、ガチ過ぎて怖さもあるな…」
「モモイちゃん、今回はどう追い込まれてたんでしょうか……」

無論、マイク他音響設備代の回収である。
トキは少し、ゲームだけで謝礼をしたのは少し勿体なかっただろうかとも考えたが…あくまでもC&Cはエージェントなので広告されるのは良くないだろうと判断し、素直にこのゲームの続きを楽しむ事にした。

28二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 12:25:12

また行く人からリディやアリスに声がかかる。
その声はこのゲームをして初めて聴く、景気の良く、明るい声であった。

「よぉリディ！嬢ちゃん起きたって？」
「へぇ、思ってたよりずっとちっこいな！！それで［落涙］から生き延びたとはスゲェこった！！」
「リディ〜！！ここの回路意味分かんないから後で一緒に見て〜！？」

そんな街の人達を見て、リディは愛想良く笑いながら歩きを止めない。アリスも脚には異常が無いらしく、リディについて歩いていた。

「なんていうか…今までいろんな任務してきて敵ロボットばっか相手してきたから新鮮ですね」

トキの発言に無言で頷くネル。
改めて、ここは人とロボットの派閥がいて…どちらも必死に生きているのだと分かった。そう思ったのはアリスも同じか、どこか驚いている様にも呆けている様にも見える。

エレベーターに乗り込む二人、先に声をかけたのはリディからであった。

「………」
「驚いたかい？」
「あ、はい……人が沢山いて…」
「そりゃいるとも！！此処は人の街…いや、未だに人と機械が手を取り合っていた時代の生き残り達が多くいるのさ」

エレベーターが目的階についた様で扉が開く。
其処も沢山の人々が、機械を扱って右へ左へと走り回っていた。
違うのは明らかに巨大な機銃の開発に勤しむ者や、軍服を着た者が多い事……いつの間にか軍帽の様な物を取り出して被ったリディが笑いかける。

「改めてようこそ。エントルングの者達による、未だ機械多き砦の街……「ヴィック」へ」
「この街の長として、歓迎するよ」

［青鷲］［落涙］…大物と随分と縁のある主人公だと思ってはいたが……どうやらリディもまた、中々の人物らしいとアリス、そしてネル達は理解した。

29二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 13:47:30

この感じからして、これからモモイは名作を作る度に心配されるようになるのかなw

30二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 16:44:14

必死のゲーム開発部（主にモモイ）ウッキウキの声優先生他多数
しまいで得たある程度の評価　ロボが身近なキヴォトスでは人気そうなロボットアクション
モーションやデザインの参考　エンジニア部　トキのアビ・エシェフ
感情移入できる描写などを含めたここのモモイのシナリオセンス
間違いなく神ゲーですわ

31二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 16:51:37

モモイはすごいな

32二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 18:18:17

軍帽を被ったリディに案内された先で、アリスは目を大きく見開き走り出す。

「ライブラ…！！」

ああぁ！やっと合流出来た！！このヴィックがある程度安全な場所とは分かってたし、リディからも説明はあったがずっと一緒だった二人と愛機の再会に思わず安堵するネル達。

ライブラの頭部が少し動き、アイカメラがアリスを捉える。ちょっと懐かしく感じるAIの声がした。

【アリス…？】
「AI！…え、今勝手に動いた？」
【［落涙］からの逃亡の際にライブラの操作権に少々ハッキングを行いました】
「ハッキング…」

そうだった、アリスは気を失っていたからAIが自分で動ける様になったのを知らないんだ。
大丈夫だろうか？と一転少しだけ心配するネル達だったが…

【アリス、その】
「大丈夫？オーバースペックとかで不調が起きたりはしていない？」
【……はい、問題ありません。ライブラの方も此処の方々の協力により、修理とメンテナンスが進みつつあります】

アリスが良い子で安心した。そうだった、この主人公はこの世界では珍しい程に機械に対して情のある人物だったのだから、心配の必要はなかったのだ。

「リディさん、ありがとうございます…！」
【リディ・パーフ、私からも改めて感謝を】
「いいっていいって！！君たちの仲が良さそうでよかったよ！！」

ケラケラ笑うリディ、そこに一人の作業員がやってきて書類にサインを求めてくる。

33二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 18:33:41

「今良いところなんだけどなぁ？」
「すみません、ですが急な物でして…」

仕方ない、とリディは特に不機嫌な様子も見せずに書類を確認後、右手でサラサラとサインを記入して返す。そうして作業員が去ったのち、アリス達に向き合って口を開く。

「こちらも、そろそろ本題を話させて欲しい」

途端に空気が真面目なソレになる。
否、威圧的な態度を取られているわけではないのだろう。あくまでリディの物腰は柔らかいものだ。恐らくその本題、というのに…なんとなく察しが付いてしまうからなのだろう。

「アリス、そして補助AI君、君たちをウチで雇う事は出来るだろうか？」

そう話すリディは確かにこの街の長らしく凛としつつも、商人のような気楽さも感じた。
ネル達は一度顔を見合わせて、改めて画面の方を見る。

「君達、今は仲介業者を挟んでるだけでフリーだろう？特に所属がないらしいじゃないか」
「それ、は……」

なんと無く違和感を感じて、カリンが話す。

「軍学校？とやらを出たのに国などの所属がないのか…？」
「普通、ある程度の学校なら卒業後の配属や就職関連の斡旋も多少はありそうですが…」
「……卒業した、とは言ってねえだろ」

アカネの言葉にそう零したネル。それに皆が「あ」と何かを察した雰囲気になる。それに応える様にリディが話し始める。

「個人成績はとても秀でていたが、周りとの協調性に難あり……だったかな？君の軍学校の卒業試験、その失格理由は？」
「う…！な、なんで知って……？！」
「このヴィックに何も知らないで人を呼ぶ訳にもいかなくてね、申し訳ないけどほんの少し調べさせて貰ったよ…その、君の家庭事情も少しだけ」
【…リディ・パーフ】

34二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 18:40:26

ほんの少し威圧を感じるAIの声に本当に申し訳なさそうに頭を下げるリディ。だが、街を率いる者としては仕方ない行動と言える。事実アリスも怒っている訳ではなさそうだった。

「…そのままならば不合格、中退となる筈だった君に、単独行動の可能なフリーの傭兵の道を示したのが例の教官、かな？」
「はい……」
「…仲介業者の紹介を行ったのも？」
「？……はい」
「…そうかい」

なんの確認かはアリスには分かりかねるといった風だったが、リディの顔や声は…まるで子を心配する親に見えた。実際は孫と祖母程の年齢差なのだが。

「ねえ、もしかしてさ…」
「やめろアスナ」
「いやでもコレ多分……」
「アスナ先輩このお菓子どうぞ〜」

やや暗い顔になるアスナの口にアカネは物を入れる事でそれより先の地獄を封じた。
正規ルートらしくない卒業、子供に対してフリーの傭兵なんていう安定しない進路の提案、更には謎の仲介業者…嫌な予感がしているが信じたくないのだ。

「君が今までの任務でもらう筈だった報酬、更には武器購入のお金だが…かなりの額の中抜けがあったんだよ」
「……え」

だけどゲームキャラのリディに、こちらを気遣う義理は無いと叩きつけられた事実に対して、ネルは頭を抱えた。
やっぱりかよ！！と大声を出さなかったのは怒りよりも先にアリスに対する不憫が勝ったからだ。

35二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 18:44:14

>「君が今までの任務でもらう筈だった報酬、更には武器購入のお金だが…かなりの額の中抜けがあったんだよ」

36二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 18:46:41

＞「君が今までの任務でもらう筈だった報酬、更には武器購入のお金だが…かなりの額の中抜けがあったんだよ」

そいつを…

37二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 18:50:52

>「君が今までの任務でもらう筈だった報酬、更には武器購入のお金だが…かなりの額の中抜けがあったんだよ」......

......燃やす......

38二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 18:59:26

ただでさえ親がアレなのに…！！
教官までそんな酷い大人ではアリスがあまりに報われないじゃないか…！！
ネル達は思わず叫んだ。この子が人間不審になったらどう責任取るんだ！！！いやもう多分片足突っ込んでそうだけど！！！

「私としても看過出来なくてね。故に私個人から君に依頼をしたり、武器の卸しをさせて頂いたんだが…」

リディの言葉が届いてるのか、届いてないのか、アリスは応えない。
リディが良心のある人物で良かった…いや、そもそも教官がまともな相手ならば、アリス達はもっと良い装備を整えられたのに。列車の護衛任務も［落涙］との戦闘も少しはマシだったかもしれない。
こっちがどれだけお金の工面をしながら装備を整えたと思っているんだ…！！
こちとら命のやり取りをしてるのに…！！

アリス周りの大人の酷さに皆、頭がクラクラしそうになりつつもストーリーを見ていくしかない。

「もし、君達がウチについてくれるなら報酬もキチンと払わせてもらうよ。武器も適正価格…いや、融通をきかせて多少安くさせてみせる……どうだろうか？」
「…え、っと」
【アリス…】

本来なら、断る要素なんか何処にもない。それでも手が取りづらいのはきっと…たった今、今まで信じていた大人の裏切りを知ったからで……
だがそれを教えなければ、アリスが酷い目に遭ったままなのも事実なのだ。間違いなく、リディは善意でその真実を伝えたのだろう。

39二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 19:02:41

うわぁ辛い…

40二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 19:06:46

リディ姐さんが前に言ってた『武器等を安く卸す』ってのが正当価格だった可能性って事…？

41二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 19:06:58

悪い大人の内容先生の監修も入ってそう（社内で遭遇し得る「悪い大人」の例として中抜き大人を教えたとかで）

42二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 19:09:24

アビドス勢がキレるタイプの大人だあ……

43二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 19:18:25

でも教官ちゃんと教育してたっぽいし、中抜きは別の業者がやってたんじゃ

44二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 19:32:29

差し出されるリディの左手…恐らく、その握手に応じれば、今までよりも良い報酬も貰えるし、安定した生活が出来る。
それでも、クラクラと揺れるアリスの視界が起きたばかりの彼女にとってあまりに辛い事実である事をプレイヤー達に視覚的に伝えてくる。

「…ぁ……その…ぅ」
「…すまない、急ぎすぎたね。今すぐ決める必要は無いんだ……もしこの誘いを断っても、決して君の悪い様にしないと誓う」

部屋には自分で帰れそうかい？優しく聞くリディにアリスは頷く事しか出来ず…そのまま去っていくリディに対し、アリスはその場に立ち尽くしているしか無かった。

【…アリス、大丈夫ですか？】

そう声をかけるAI。なんだかアリスが目覚めてから初期と重ねる事が多い……初めてプレイヤーとしてアリスがコックピットに入った時もAIが気分はどうかと聞いてきた。アレから、随分と人間らしい言葉遣いになった気がする。

「……AI、ちょっとライブラに乗ってもいい？」
【構いませんが…】
「お願い、別に動かそうって訳じゃないから」

そうして2週間ぶりに乗り込むライブラのコックピット内。そこで大きくアリスは息を吐いた。

「……私って、奪られてばかりだなぁ」
【………】
「ねえ…AI？AIから見て、リディさんはどう？良い人？」
【…少なくとも、悪意は感じませんでしたが】
「うん…私も……でも、それは教官も、あの業者さんも…だったんだけどなぁ」

何故大人はこうも本音を隠すのが上手いのだろう。そう言いたげなアリスに、カリンは苦虫を噛んだ様な顔をする。

45二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 19:49:38

「……私、人と生きるの向いてないのかな」
【アリス、それは…】
「軍学校でも、友達なんか出来なくて…こうしてよく貴方と話してたよね」
【……懐かしいですね】

なるほど、それが二人の馴れ初めか…と思う気持ちもあるがそれ以上にこのロボットと人間が争う世界観で人間のアリスが「人と生きるのに向いてない」という発言はあまりに辛いという気持ちで苦しくなる。

やめて欲しい。本当に勘弁して欲しい…これから先ゲーム開発部で仲良くしてるアリスを見る度に泣きそうになる自信がある。

「…ねえ、なんで私に着いてきたの？」
【？質問の意図を図りかねます…】
「私が卒業して、フリーの傭兵になるって話したら、貴方から着いて行くって提案したから」

その話をネルは意外に思った。初期を考えればAIはまだ感情的には見えなかった。軍学校での機体に載っていたAIから、何故アリスについて行く選択をしたのだろう？

「どうして？」
【………その時の事を、深く理解する事は私自身でも不可能です】
「ええ…」
【ですが……貴方の補助AIとして他よりも優れている。または相性が良いという自負がなかったかと言われると否定は出来ません】
「？？」

AIの言っている事に首を傾げるアリス。
それは他のAIと自分を比較するデータがあったという事だろうか？何か性能上の違いがハッキリとあったのだろうか？

46二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 19:55:28

アリスと同じ様に首を傾げていた面々に、AIはゆっくりと告げる。

【そうですね、どうにかあの時の状況を言葉で解説するならば……】
「うん」
【……かた】
「ん？」
【補助AIとして、貴方の味方でいよう、そう判断したのではないでしょうか？】

心に疎いAIなりに出した答えに、アリスは目を開いて驚いている様だった。

【アレから幾度となくアップデートを重ねてきましたが、私の本分は貴方のサポートで依然変わりません】

ですので、アリス。そこまで話し、一度区切ったAIは、AIらしく淡々と、よく言えば当たり前の様に言い切った。

【貴方がどうあれ、私は貴方の味方でいましょう。貴方の選択を信じ、共に戦います。それが私です】
「………そっか」

先程より声が柔らかくなったアリスに、ネルは泣きそうになった。

「良かったなぁ…お前の味方は、ちゃんと近くにいてよぉ……っ」

きっとこれから先、何かあろうと、このAIとライブラがいるのなら、アリスはきっと一人ではないのだと分かり心が先程とは違う理由でギュッとなった。

47二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 20:01:57

やめろよモモイ、頼むぞ？「信じて！」やるなよ…？

48二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 20:25:00

うわぁ……これは……うわぁ……🚩ﾋﾗﾋﾗ

49二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 01:29:42

アスナが大福になる準備してない？大丈夫？

50二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 08:54:13

流石に鬱ゲー製作中だったとしても、モモイさんですし良心くらい…あります…よね…？

51二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 09:42:02

なーんか嫌な予感が……
気のせいだよね

52二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 09:58:30

何故か頭によぎる、初代DOD
Cエンドみたいなことになったら間違いなく饅頭になる

53二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 12:53:55

次の日、昨日と同じくライブラの前でアリスはリディと向かい合っていた。

「返事、聞いても良いのかな？」
「はい…私は」

少し深呼吸をしているアリスを見守る様にライブラのアイカメラが動く。AIも心配なんだろうなというのが分かり、なんとなくネル達も緊張してしまう。

「あまり、人との関わり方が上手くないかもしれません……裏切りとか、信用等は…私にはまだ難しいと思ってます」
「うん、それで？」
「でも、ライブラのAI…彼女が私の味方でいてくれるなら、多分、大丈夫……なの、で…」

そろそろと、アリスは右手を出す。昨日とは逆に、リディからの握手を待つ形で…

「貴方が、右手で握手をしてくれるなら……この話をお受けします」

右手？と一瞬考えたネル達だが…驚いた顔のリディの後に、昨日の回想が入る。左手をアリスに差し出したリディ。そして、部下からの書類を右手でサインするリディだ。
あ、とカリンが気付いた声をあげる。つまるところリディの利き手は…

54二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 12:54:40

「人と関わるのが少し苦手なんでしょうけど…よく見てはいるんですね」
「そうだな」

ネルはアカネに同意する。
多分、リディに悪意はなく【人の手】で握手しようとしただけなのだろうが…きっとアリスが求めてるのは機械など関係なく利き手での【本当の握手】なのだ。

「あっははは！！君、本当に面白いねえ？うん、うん！握手でこっちを求められるのはそうそう無いな！！」

ひらひらと右手…金属製のその手を動かすリディの顔は楽しそうで、最初に会った雰囲気のままだ。

「そうだね！まずは此方から正しく誠意を見せるべきだったね、謝るよ！…それじゃ」

改めて右手を差し出すリディ。それをアリスも右手を伸ばし繋ぐ。

「改めて、ヴィックは君を歓迎しよう、アリス…ライブラと、彼女もね」
「…よろしく、お願いします…！」

リディ自身は人なのだろうが、機械の手と、人の手で行われる握手が…なんだかネルはとても印象に残った。

55二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 13:12:13

良いシーンだ、感動的だ……だからこの後どんな展開待ってるかが怖いんですけどぉ！？

56二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 13:20:40

ダイススレなのにダイスが振られていません！アリスは抗議します！

>>57

57二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 13:27:20

>>56

最初に🎲は振られたし、途中に安価も挟んだ…あとは我々はこのssを読むだけなのさ……何も間違ってないよ……

というかこれ以上ダイスを振って地獄にされたらまた皆大福になっちゃうでしょ

58二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 13:34:34

ライブラのAIはニケのタロスが近い感じかな

59二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 14:09:29

ダイス神は気まぐれだからな……今は順調そうだし、変に乱数を挟むような真似はしないでくれ（懇願）

60二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 15:00:28

そのまま…そのままだぞ……
硬派なロボットアクションでいいから…

61二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 15:14:57

ダイス神はユウカのリクエストを引いた
覚悟はしてるが、このままでいて欲しい心もある

62二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 15:51:29

ムービーが終わり、久しぶりに見る気がするライブラの整備画面が開かれる。少し背景が違うのに気がついて、なるほどヴィックにライブラが移動したからかと即座にネルは理解した。

「さぁって、結構ストーリーも進んだだろうし…新天地に来たからな。新しい武器とか出てるだろ」
「リディさんが言うには中抜きの件もなんとかなってるはずですし……どうでしょう？」

ウキウキした気分と少しの不安と共に武器購入の画面を開く。当たり前に初期の武器が一番上に来るわけだが……

「……なぁ」
「一部ですが…桁、が…変わりましたね」

アカネの言葉通り、一部の武器の値段が大きく下がっている。それ以外にも値段の下がった物はあるが0の数というのは分かりやすく被害額を想像させてくれた。
プレイヤーがコツコツやりくりしていたあの期間はなんだというのか……しかし、それ以上に被害に遭っていた当人であるアリスへの同情がとんでも無い事になっている。

「10倍近い値段で……アリスを…子供を騙して？売りつけていたと？」
「それだけじゃなくて依頼のお金もだけどね…」

このゲームに次回作があるのか分からない…それでももし今作に元教官と、中間業者が出ないなら【次回作は教官と業者をボコらせて欲しい】とリクエストせざるを得なかった。

63二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 16:02:39

せっかく頑張って買った倶利伽羅…
ドラクエとかでよくあるダンジョンにさっき買った装備あるやつ

64二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 16:07:59

気を取り直して、武器や装備を整えていく。ヤモリ戦や［落涙］戦の後だからか随分と増えた。ヴィックの名前の付いた装備も増えており、恐らくリディ達が開発に携わった武器なのだろう。

「今度こそ金をちゃんと扱わなきゃな……」
「そうだね、真っ先にドラゴンなブレードを買っちゃったリーダー」
「喧嘩売ってんのか！！…いや、でも真面目に申し訳なくなってきたわ……」

アスナの煽りに最初こそ乗ったものの、確かにあの衝動買いでアリス達の懐事情が…と心がチクチクしてきたネルは気を取り直して真面目に武器を選ぶ。
なるだけ性能や、自分のプレイスタイルに合った物を…所持金と見合わせながら……

「ラストはブレードか…」
「そういえばムービーで［落涙］に折られてしまっていたな」

あの時は倶利伽羅の方のブレードじゃなかったが、もしお気に入りの武器が壊れる演出を見たらネルは耐えられなかったかもしれない…
今回はキチンと見た目よりも性能重視で…そう新しいブレードを見ていた時である。

ぴた、とネルの指が止まる。まさかまた…と思ったメンバーもそのブレードを見て止まった。

【黒の守り人】という名前のソレは、ブレードにあのヤモリを思わせるエンブレムが入っていた。性能としては耐久値にボーナスが入るらしい。
迷う事なく、フレーバーテキストを見る。

［摩天楼の支配者はもういない。ただ、本懐を果たした一機のやさしい守護者に敬礼を］

「買わせでくれ゛ぇぇえええっっ！！！！」

ボロ泣きしたネルを誰も止めなかった。なんなら皆涙腺にきた。

>>67

65二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 16:14:26

ボス倒したらそいつモデルの装備でんの？
最高かよ！！

66二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 16:16:43

そういや最初の戦いでのロボットが使ってた銃も並んだんだっけ…にしてもこれはさぁ…！！

67二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 17:55:15

>>64

耐久値ボーナスは機動力重視(ネルのプレイスタイル)でもアリやぞ、被ダメに乱数が絡む仕様でも微ダメをある程度無視出来たり、ボス戦でも耐えれる攻撃が１、２回増えるのは偉い。

買え。

68二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 17:59:59

涙腺とゲーム内財布事情を容赦なく搾り取ってくるなぁこのゲーム！
ゲーム開発部でこのゲーム作ってる時の空気が気になりすぎる…！

>>69

69二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 18:11:39

>>68

今回はモモイさんのワンマンじゃない筈ですしね…

70二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 18:19:38

お金を稼がねばならないと追い込まれてるモモイ「あの、こういうのどう…？」
ゲーム部&先生「ひゅ……（でもストーリーとしてはスゴイから）…い、いい（です）よ…？でももうちょいマイルドにしない？」

こんな感じか…？

71二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 20:44:59

記憶違いじゃなければアリスってゲーム序盤にリボンつけてなかった？
そのリボンってメイドロボットのじゃないよね？

>>72

72二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 21:51:01

>>71

これかな

>>19

少なくともメイドロボットが付けてたのと同じタイプのリボンではあるみたい

メイドロボットのものなのか、お揃いの別のものなのかはわかんないけど・・・いやユウカのリクで「救いがあるなら鬱でも・・・」から作られてるゲームだから形見説が濃厚かな・・・

73二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 23:03:41

少なくとも、過去回想（メイドロボ編）で一回は曇らされることが決定しててワロタ

74二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 23:16:43

そうして久しぶりに始まる任務。マップを見て気付いた事は、アリス達がいるヴィックはエントルングからは大分離れている事…そしてエントルング自体は赤いままである事。

「やっぱりあの後［落涙］達に選挙されちゃったんでしょうか…」
「あのヤモリが頑張って守ってたのにな…」

自分達が余計な事をしなければ、とは思わない。ネルが操作して倒せたあのヤモリが［落涙］と戦ってなんとかなるとは思えなかったからだ。
それでも…なんともいえない薄暗い気持ちが湧いてくる。ケーフィ神父に対しても継続だが、あの［落涙］だっていつかリベンジを果たしてみせると、ネルは気持ちを切り替えて任務の選別を開始した。

新しい装備、新しい任務、新しい雇い主…しかしする事はライブラに乗り戦う事だ。
大きく変わる事はない。

「いつか資金に余裕出来たら両手持ちガトリングとかもしてみたいよなぁ…」
「あはは！そういうのリーダー好きそう」
「ですが、理解出来ます」

ネルの言葉にアスナは同意し、トキは頷いていた。初めてこのゲームを始めた頃よりは随分と操作も手慣れてきたネルを、他二人も温かく見守っている。

あの頃よりも成長しつつ、始めた時の様な楽しげな空気が流れながら、任務を進めていった。

75二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 03:13:48

ところで、神父…無事だよな？

>>78

76二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 08:48:45

実際落涙ってどれくらい強いんだろう？
物語後半でも苦戦するレベルくらいかな

77二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 10:52:51

かなり歴戦っぽいし、ラスボスかラスボス一歩手前くらいだと予想。

78二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 11:25:05

>>75

神父は反AI派の拠点で元気に防衛してるよ

え、ルート分岐で敵対or共闘or落涙による撃破を選べるだって？

79二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 14:56:16

ライブラ達もネームドになったりすんのかなぁ…いいなぁ…

80二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 15:04:14

このレスは削除されています

81二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 15:17:44

三回ほど任務を終えると、急にムービーが始まる。何か重要な任務をこなした記憶がないネルは少し驚くがとりあえず見ていると、ソレは雨が降る空を見上げている誰かの視点だった。

アリスか？とも思ったがただ雨の音と銃声が聞こえるだけで判別は出来ない。
キィー…という軋んだ音と共にその空に左手が伸ばされる。女性らしいその手の持ち主は力無く、何かを掴む訳でもないただ伸ばした手を見つめているだけだ。

「誰だ…？」

そう思い口に出すネルに誰も答えない。アスナは分かっているかもしれないが、黙って画面を見続けているだけだ。
銃声や、爆発音が近くでして視点の持ち主の上を何かが吹っ飛ぶ様に横切った。バチャ…と音がして落ちたソレに視点が向く。

「ゔ…っ！」

上半身のみになったアンドロイド…人に近い見た目と軍服らしい物を着ている為か思わず呻くが、視点の人物は何も言わない。
泥と雨に汚れる、もう動かないそのロボットを少しの間見ていた。

「もしかして…この視点の人も動かないから何も出来ないんじゃ…」
「っつー事は、アンドロイドか？」

考察を行うネル達を他所に、映像はノイズが増えていき、終わってしまう。結局なんなのか分からないままのムービーだった。

そしてそのままムービーは続き、アリスにリディが話しかけていた。

82二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 15:35:27

「AI君や神父の彼からも話は聞いていたが、改めて［落涙］にあった時の話が聞きたくてね」
「あの時の、ですか……」

テーブルに向き合う様に座る二人は同年代か、リディが少し歳上程に見えるのに実際には祖母と孫レベルの年齢差なので見る度になんとも言えない気持ちになるが…アリスはもう慣れた風で気にせず話す。

「と言っても、私も結構すぐに気絶してしまいまして…」
「充分過ぎるさ、むしろ［落涙］と遭遇して生きて帰ったというだけでも貴重過ぎる情報源だよ、君達は」
「…強いな、とは思いました。あのブレードを破壊した剣とかだけでなく、機動力とか…」

だろうね、と飲み物の入ったマグカップを傾けるリディにアリスは続ける。

「何より、装甲…そう、私達の銃弾が殆ど効かないあの厚く頑丈な装甲には苦心させられました」
「ふむ…あの歪な装着をされている装甲達か…確かに、普通に考えてもアレらを付けてあの速さは凄まじいとは思うよ」
「アレをなんとかしないと、多分碌にダメージが…」
「なるほど？」

あの戦いで上手くダメージが入らない理由はあの装甲か…とネルは漸く納得出来た。

83二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 15:56:38

「他には？何かあるかい？」

どうやらリディにとって［落涙］をなんとかしようと糸口を探したい様で、身を乗り出しながらアリスに聞いている。
少し気圧されながらもアリスも記憶を辿っていた。

「ええと、他には…」
「なんでも良いんだ、戦闘以外の事でも…それこそ［青鷲］が来るまでは君達だけだった訳だし、戦闘前に何か言っていた、とかね？」
「……戦闘前」

それでアリスは少し目を開く。
回想が挟まり［落涙］のセリフが再生される。

《雨は好きか…？》
《…醜い人間達諸共、洗い流してくれる雨があるのなら…とても素敵だと思わないか？》

「雨…」
「あめ？」
「あの時、雨は降ってなかったんですけど…［落涙］が確かに言ってたんです。人間諸共洗い流す雨があれば…って」

そう答えるアリスに、リディは片手を口に当てて考える。その顔はこのヴィックのリーダーそのものだった。

「雨、か…なるほど。ありがとう、アリス」

ちゃんと休むんだよ、そうアリスにチョコバーらしき携帯食料を手渡してリディはその場を離れていった。しかし、顔は険しい。寧ろその顔をアリスに見せない為に離れた様な…
軍帽を被り直し、機械とヒールを交互に鳴らしてリディは歩く。

「あんな若者が前線に出てるんだ…」
「ならば年寄りは、若者死なせない様に知恵を出すのが筋ってもんだろう」

そう零すリディの顔は実年齢に見合った歴戦の猛者を思わせた。ネルは「こういう格好良さもあるのか…」と少し感動していた。

84二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 16:11:29

リディ姐さん…あんたいい女だよ……

85二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 19:21:43

このゲームの前日譚作るなら、デトロイトみたいなゲームになるんでは

>>86 >>88

86二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 20:48:41

>>85

そういえば、このゲームって、前作の『しまい』と何か繋がっているんでしたっけ？

>>87

87二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 20:53:43

>>86

このゲーム自体に「しまい」とのつながりはないはず。

88二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 21:00:05

>>85

へっぽコナー、まぁカスみたいなの考えてみたわ

アリス・クズーパー　つライブラ　アホ鷲

89二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 22:13:34

ムービーが終わり、改めて任務の選択画面に戻ったが、ネル達は少し考えた。

「雨？がなんか関係してんのか？」
「うーん…どうなんでしょう？人がいなくなる雨…ですか」
「どう転んでも碌な事じゃないな」

それは確信出来ると頷いていると、一人…固まっている者がいた。
アスナである。
ネルがアスナの方を見て、少しギョッとする。あのアスナが、冷や汗をかいている…そして自制をする様に、深く、静かに呼吸をしていた。

「アスナ？おい、大丈夫か…」
「…リーダー………わ、私…今からちょっと飲み物買ってくるねっ？」

ストーリー進んだらそのまま見てて良いからねー？と、そのまま部屋を出たアスナを全員が見送り、顔を合わせた。

「なぁ、絶対コレヤバいだろ…」
「アスナ先輩って作り笑い出来るんですね…初めて知りました。そして知りたくなかったです」

あんな風なアスナを見た事がない。いや、無いわけでは無い……直近で初めて【しまい】の話をアスナとした時である。

「毛布、用意します？」
「使う場面が無い事を祈る他ないな…」

そう話すカリンは顔を覆っていた。
アスナの直感に対する信頼がそのまま不安になっているのである。展開が一切分からないのも嫌だが「これから先、ヤバい事だけは分かる」のも普通に嫌過ぎた……

90二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 22:30:33

しかし、進めない訳にはいかない。ネルは少し震える指で任務の進行を始める。
整えた装備のお陰で大分進みやすくなっているのが、まるで地獄へのレールを丁寧に敷かれている様な気分で空恐ろしくなってきた。

「メイドのロボットといい［落涙］の感じといい…嫌な予感がするものばかりだな…」
「でも…このまま消化不良でゲームを終わらせるのも…ってなりますね」
「妙にちゃんと続きが気になる構成されているのが…！くっ…！」

今更此処で止めるなど出来ない。ネルだって漸く操作に慣れて敵を討つ動きが滑らかになりつつある。己の成長をこの先のストーリーへの恐怖で捨てる事がどうしても出来なかった。

せめて、せめて何処かに明らかな救いがあると分かれば良いのに…それを知ってそうなアスナは逃亡…いや、きっと少しすればちゃんと戻ってくるのだろうが……
多分普通にゲームするだけでは発生しなかっただろう不安、よりにもよって身内であるアスナの鋭過ぎる直感でソレが起きてしまった。

アスナは悪くない。寧ろその苦悩を理解してやれずに申し訳ないとさえ思っている。もし何かあってアスナが耐えきれなくなって話したとしても怒りはしない。

恐らくこのメンツで精神的に一番キツそうなのはアスナだろうと察しているネル達は、とりあえずアスナの分だけは…と毛布とバスタオルを彼女が座っていた場所に置いてあげた。

91スレ主24/06/20(木) 22:36:05

アスナは何を察した？

dice1d30=6 (6)

1〜5ある一人キャラの過去

6〜12複数のキャラの過去

13〜25これから直近で起きる地獄

26〜30大体全部

92二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 22:40:40

雨で人が死ぬとか核しか思い浮かばないんだが

>>95

93二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 22:43:30

超強酸性雨とか『火の雨がふる』の方が浮かんだわ…

94二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 22:43:45

黒い雨はやめろ、やめて
第五◯◯って地名とか移動基地とかもやめて

95二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 23:27:43

>>92

世界観的に絶対に違うけども、雨で人が死ぬで思い出すのはドラクエⅦのダイアラックを襲った石化の雨ですかね…主人公達が着いた時点で既に手遅れで、風化の所為で石化を解けず殆ど全滅とかいう絶望感が・・・

96二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 23:34:19

シンプルに洪水もあるよね
それこそノアの方舟の洪水みたいなのとか

97二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 23:42:27

【しまい】の時と違って作風は鬱まっしぐらじゃない＋ユウカからのリクエストは救いがあるなら鬱でも…だった
…なのに何故こんなに不安になってしまうのか…！

>>99

98二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 01:40:39

戦争映画で大量に降り注ぐ砲弾や弾を鉄の雨と表現する事がある

99二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 06:05:13

>>97

最後に救ってあげるから…いいよね。で鬱パートのセーフティが外れる可能性

100二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 07:06:59

モモイストップ、お前はフロムゲーが作りたいわけじゃないだろ？
待て止まれお願いだから！！

101二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 10:01:05

アスナが過去を察した人ってだれなんだろ？
今出てきてる人だとアリスと神父とリディさんくらいしかいなく無いか、特別重そうな過去持ってる人

>>102

102二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 10:34:42

>>101

人じゃなくてアンドロイドですけど普通に『落涙』とか？

103二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 13:01:46

これから起きる地獄のダイス幅が多めにとってあるの不安でしかない
これから何が起きるのか

104二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 14:15:30

あくまでアスナがどれを察したかなので
書いてるの全部起きるんじゃね？

105二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 15:23:56

改めてアスナが帰って来るまで進めようと幾つかの任務を進めていくネル。
嫌な予感はいつか当たるとしても、今はこのゲームを楽しむ他ないのだ。

カチャカチャとボタンが押される音が響く。最近は手数や火力の補填にガトリングなんかにも手を出そうとしているが、リディのお陰で少しは安く抑えられてるとはいえ、弾は消費が激しいのだから節約はしなくてはいけないままだ。

「ブレード縛りしてる奴とかは寧ろ金が貯まってそうだな……」
「その場合は上手くいかないストレスが代わりに溜まりそうですね…」
「言ってみただけだっての…」

先程よりも勢いのないトキにネルも歯切れ悪く返事をしている。
不安は不安なのだから当たり前だ。
ゲームの腕前と持ち前のメンタルが、このゲームを通じて反比例していく気がしてきた。

今度会えたらゲーム開発部の奴らに優しくしよう。この様なゲームがまた出来るを少しでも回避したかった。
いや、ゲーム自体は面白いのだけど…いかんせん、ストーリーが重いのだ。

そんな自問自答をしているうちに、ストーリーの進行が始まった。

106二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 17:46:50

【今回の任務内容はある地区へ侵攻しようとしているロボット達の基地への襲撃、基、爆破工作です】
「爆破…」
【リディ・パーフもその基地にある物資が勿体無いと思ってはいた様です。ですが、なるだけ戦力を削ぎたい目的がある以上、残す事はのデメリットを考慮し、爆破となりました】
「……となると、私達は基地で暴れてる間に別働隊が爆弾設置、隙を見て退却、かな？」
【その通りです、アリス】

作戦内容を聞き、気合いを入れ直すネル。久しぶりのストーリー戦、もう［落涙］の時とは違う。必ず、作戦を成功させようと思っていた。
そんな時だ

【そういえば、アリス】
「？」
【今回の作戦には、ケーフィ神父も参加するそうです】
「え！？」

アリスもだが、思わずネル達も反応する。あの後元の担当地区に帰ったと聞いてから音沙汰が無かった為、少し気になっていたのだ。
ゲーム内のアリスからしても実に1ヶ月ぶりに会う事になる。
あの列車の時といい［落涙］の時といい、なんだかんだ助けられているので、お礼くらいは言いたかった。

107二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 18:11:22

僚機システムか、いいね

108二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 20:52:51

戦闘が始まる前のムービー、高い所から今回奇襲を仕掛ける基地を見下ろすライブラ…その横に、ゆったりと青が近寄る。
通信が入り、それにAIとアリスは応えた。

『あれから怪我は？』
「無事回復しました。本作戦にも、問題なく参加できます」
『そうですか』

短い言葉だが、彼なりに気をかけてくれているのは分かる。最初に出会った頃から随分と印象が変わったキャラだなとネルは思っていると…

『…貴方は、死にかけた』
「………」
『怖くはないのですか？』

……印象変わったどころではないかも知れない。やっぱり、この神父は良いやつなのだろうと、皆、確信してしまう。
アリスが口を開く。

「もっと怖くて、嫌いなものがあるので」
『何ですか？』
「……奪われる事です」
『…それに、貴方の命は入っていますか？』
「もちろん、なので死ぬ気はありません。でも、ライブラも、AIも、私は奪われたくないから」

ケーフィ神父の問いに対して、毅然と答えて見せるアリス。主人公であるアリスの成長を見た気がして、アカネは少しウルッとしてしまった。

『…よろしい、ならば私からは特に言う事はありません』
【……通信が終了しました】
「…行こう。AI、ライブラ」

まるでその問答は、教師と教え子のそれにも見えた。ムービーが終わり、作戦が、始まった。

109二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 21:16:08

神父さん、先生がやってるだけあって子供好きなんだなって

110二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 00:19:06

めちゃくちゃ好きな話なんやけど今後の展開が怖すぎる

111二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 00:23:57

このゲーム、やはり金銭面的にはアサルトライフル系が良いのだろうか

それとも高機動＋ステルスに依る近接戦？

112二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 07:56:34

保守

113二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 10:36:35

上に同じく

114二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 10:40:25

シャーレの先生→自分の命を度外視して生徒のために行動する（命を張る）
神父→先生が熱演するだけあって、先生と通ずる所がある
つまり、今後、神父さんは……あっ（察し）

115二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 11:33:20

作戦が始まり、ライブラを動かす。やる事は変わらず出てきた無人ヘリやドローン、ロボット達を倒す事だが、初期と比べれば上手くなったネルは存外スムーズに任務を進める事ができていた。

規定数を倒すか、一定時間生き延びるか…恐らくどちらでも達成出来るが、倒した方が報酬が良いので積極的にエネミーを倒していく。

「一応ストーリー中の任務だし、何も起きない訳ないと思うんだがな……」
「また［落涙］が出る…と言う事はないと思いますけど、もしかしたら」

戻ってきていないアスナ以外全員がなんとなくアカネが何を言いたいのか理解していた。
規定数のエネミーの最後の一体を倒す。任務達成とはならず、ムービーが始まった。

「っぱ、なんか起こるよな…！」

気合いを入れ直したネルが見つめる画面の向こうでAIがアリスに話しかける。

【敵の増援が来ます……反応を識別中】

AIが調べている間、2体の機体が此方へ飛来しているのが分かった。

116二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 11:50:45

【識別終了…アリス、気をつけてください。［落涙］程ではありませんが…】
「…ネームド機体…！」

肯定を返したAI。やっぱりかとネル達に緊張が走る。着陸した2機の脚が映り、ゆっくりと、上へとカメラが動く。
白黒のアシンメトリーな塗装。しかし、2機が並べばそれは見事に左右対称に見える。
片方は大きなガトリングを持ち、もう片方はスナイパーライフルを持っていた。

【ネームド個体［左舷］、［右舷］です】

映像からしてガトリングを持つのが［左舷］、スナイパーライフルの方が［右舷］なのだと分かる。展開からしても、待ちに待ったネームド機体戦だとは思うが…

ネル達はちょっとそれどころじゃなくなった。

なんか、なんか敵が知り合いの双子を連想させてくるのだ…確実に片方が弾幕張って、もう片方が狙撃しそうなところとか……

そしてその予想は大当たりである。
何せこのゲームを作ったのはその双子…モモイとミドリが所属しているゲーム開発部。「主人公にやられる中ボス枠」に自分達モチーフをノリノリで出してきたのだ。

117二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 11:58:50

おいおいおいおい！
知り合いに、自分達をモチーフにしたネームドキャラ倒させるとか正気か！？

118二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 12:00:08

一気に倒し難くなった……ネルは天井を仰ぎ見たがムービーはまだ続いている。
ケーフィ神父から通信だ。

『其方にもネームドが来ましたか…』
「はい…其方もですか？」
『自分の心配をしなさい…全く』

少しため息が聞こえたが、嫌味らしさは何も感じなかった。

『…依然その機体達を目撃した事があります。連携は確かなものですが、一体一体は大した事はないはずです』

その口調は「貴方ならば出来るだろう」と言われている様で、ケーフィ神父と最初に会った時に戦場から離れろと言われた事を思えば嬉しい言葉でもあったが…

「…いけます」
『そうですか……ご武運を』

アリス、ちょっと待って欲しい。プレイヤーはいけないかも知れない。
そう思ってもムービーは無慈悲に進む。

「うっ…」

カリンが小さく呻いた。本気でやめて欲しい。知り合いモチーフの機体同士が無言で頷き合う演出とか入れないで欲しい。互いを信頼してる感を出すな。
自分はこれからこの2機を倒さなきゃなのかとネルは死ぬ程気が重くなった。

119二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 12:00:19

白黒なくせに航海灯の位置から
左舷→赤系統
右舷→緑系統
ってわかるいい名前

>>125

120二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 12:02:31

これは確実にプレイヤーをヤリに来てる。
主人公を、じゃない。プレイヤーを、だ。
知り合い特攻が過ぎるってこれ！

121二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 12:02:45

つまり隠れながらロケットランチャーを撃ってくる敵もいつかでてくるのか…？

122二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 12:05:46

奇しくもアリス（アリス）と左舷右舷（モモミド）を殺し合わせる業を背負うプレイヤー……

>>124

123二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 12:09:55

このネームド、自分達をモチーフに作ってることから考えて、絶対、戦闘後も特殊ムービーあるよね。
大丈夫？この戦闘の後、ネル先輩達、一度、心折れない？というかクリアできる？

124二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 12:11:03

>>122

つまり、ロールプレイ【魔王アリス】を疑似体験できるのねですね、素晴らしい

125二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 12:13:09

>>119

多分白黒カラーリングは鯱の左舷右舷モチーフなのもある。いやホントこれすごいな…！？

126二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 12:36:10

モモイ・ミドリをモチーフにし、鮫すら圧倒する特殊個体をリスペクトしてるとか、胸アツユニークじゃん！

127二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 12:49:38

なお、このゲームはネームド討伐後にモチーフ装備が……
やったね！所持金が溶けるよ！（心が砕ける音）

128二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 12:50:57

でも、自分たちモチーフの敵なんて初期TSCのころにやったら「私が倒されるのはヤダ！」って言いながら裏ボスにしそうだし、中ボスなら成長要素じゃないかな

主人公がアリス？パヴァーヌ再現かな…
AIってケイモチーフ？

>>129

129二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 15:50:28

>>128

その感じだと、ラスボスor裏ボスとかラスダンor裏ダンとかのモチーフがアトラ・ハシースとかだったりしそう・・・

130二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 16:07:32

無情にも始まる戦闘。
そしてやはり、ガトリングを持った［左舷］が弾幕を張る。その隙間を縫う様な［右舷］の狙撃。
此処にいないアスナに、連携ならばベテラン級と言わしめた彼女達を連想させる動きを行う戦い方に、ネルは未だに「コレを倒さなきゃなのか…！？」と思ってしまう。

だが、ミッション内容は【［左舷］と［右舷］を討伐せよ】である。やらねばならないのだ。

「く、そっ！！どっちだ…？」

どっちから先に…倒すべきか……なんでこんな残酷な選択をせねばならないのだろう。コントローラーを握ってなければきっとネルは頭を抱えていたはずだ。
もしミレニアムの生徒でなければ、この敵をなんの感慨も無く倒せたのかも知れないが…まさかの身内特攻だ。
これをクリアしたら、こんなシナリオを描いたモモイに一度は文句を言わせて欲しかった。

それでも……

「…ガトリングの連射のせいで起きる行動の制限が今のところ、一番キツイな」
「リーダー…」
「…連射力が高い［左舷］から、やる」

文句を言う為にも、此処はクリアするしかないのだと、ネルは選択した。

131二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 16:11:06

【しまい】ではとうに亡くなってた妹と、残された姉（行動次第で姉も…）
そしてこの【Romro】ではプレイヤーにどちらも56させるの控えめに言って悪魔じゃない？

132二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 16:30:34

一対一に持ち込む為にも積極的に［左舷］を狙うことにしたネル。無論簡単な事ではない。それでもやらねば此方がジリ貧である。

少しずつ、少しずつ削っていく。その間も［左舷］のフォローに回る様な［右舷］の動きにカリンは段々と苦しくなってきて胸を抑える。
主人公はこの作戦の前に「奪われるのは嫌だ」と言っていた。奪われない為には……奪うしかないのだろうかとトキやアカネもグルグルと思考を回す。

唯一、戦闘により余裕が無いネルだけが、そんな事を考えないでいられた。

あと少し、もう少し削れば…！
そして、とうとう……

【［左舷］…撃墜】

AIの声と共に［左舷］の耐久値は底をついた。
残るは［右舷］……そう思っていたら画面がゆっくりと暗転を始める。
先程に続いてとても嫌な予感がしたが、ゲームからすればプレイヤーの事情は知る由もない事なので止まる事なくムービーに入った。

バチバチと火花を散らし、ガトリングをその手から落とす左舷。
黒い右脚が地面につき、続いて白い左脚も続く様に地面につく…そのまま倒れ伏した［左舷］を［右舷］がスナイパーライフルを抱えたまま固まった様に見ていた。

この時点でもはや辛すぎて、カリンは謝罪を述べながら泣いた。

133二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 16:37:06

2体ボス、片方倒すとイベント…これはもしや、ダークソウルのオーンスタイン＆スモウ戦の様に倒されなかった方が何かしらの強化が入るパターンだな？

>>136

134二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 16:53:41

［右舷］の視界らしきカメラ画面に斃れた［左舷］が映り【機能停止】という文字が浮かび上がる。何度も調べている様に【機能停止】が消えては別の場所に表示される。
変わらない。間違いなく［左舷］は自分達が壊したのだと教えられている様でトキは泣き出す。

【機能停止】を何度も表示しては消す。表示しては消す。表示、消す、表示、消す…
次第に【機能停止】の表示が増えていく。思わずアカネは怯えた声を出す。

【機能停止】【機能停止】【機能停止】【機能停止】【機能停止】【機能停止】能停止】【機能【機能停【機能停止？】【機能停【機能停止】停止】【機能停死】【機能停止？】【機能停【機【機能停止】停止】停止【機【機能停【機能停止】止】【機能停姉】能停止】【機能停止？】停【機能停死】能停止】【機能停止】【機脳停死】能姉死？】……

【error】【error】【error】【error】【error】【error】【error】【error】【error】【error】【error】【error】【error】【error】【error】【error】………

【error！】
【error！！】
【error！！！】
【error！！！！】

いつの間にか、ソファの上で身を寄せ合い、震えてるネル達を他所に…

《ァ…ァァァァ゛ァア゛アア゛ア゛ア゛ア゛アア゛アアアアア゛アア゛！！！？》

［左舷］共に喋らないタイプの機体だと思っていた［右舷］が空に慟哭にも近い声をあげた。
機械音声特有の甲高さが、まるで鯱の鳴き声の様にも錯覚させる。

135二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 16:55:43

このレスは削除されています

136二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 16:57:24

>>133

そのパターンにも色々ありますからね…同時撃破じゃないと、倒された方が復活したり、残った方が本性を出すor激昂して、本気を出したり、全快したりとか、別形態に移行したり等々・・・

137二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 17:11:55

ああ、きっとアスナが部屋から出たのはコレを見ない様にと直感が働いたのだろう。そんな現実逃避の様な事をネルは考えた。

《…………》

ひとしきり叫んだからか、今度は異様に静かになった［右舷］が［左舷］に近寄る。
何か軋む様な音がする。これから、とんでもない事が起こる予兆の様な……
［右舷］が［左舷］に触れる。その時…

バキ…とその装甲を突き抜ける様に、いつか見たあの黒いコードが［右舷］から［左舷］へと伸びていった。

「アレ…」
「まさ、か……」

［左舷］から装甲を、腕を剥がしていく。器用に黒いコードはガトリングも絡めとる。ミシ、メシャ…と歪む音が響き、それが止んで立ち上がった［右舷］は先程とは違う姿をしていた。

［左舷］の白い腕を奪い右腕が増えてそちらにガトリングを抱えている。
黒かった部分に［左舷］から剥いだ白い装甲を纏い黒の装甲部分が見えなくなる。しかし全体的に白くなったかといえば…彼方此方から黒いコードが垂らしているのだった。
特に目立っている人でいう尾てい骨辺りから2本垂れている黒コードが、いつも彼女達がしているあの尻尾のアクセサリーを思わせてダメだった。
トキは顔を覆って床と同化していた。

138二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 17:31:08

トキが溶けてる…人の心とかないんか？

139二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 17:58:05

片方撃破で第二形態フラグだったのか…
最初はモモイ＆ミドリで第二形態がミドリ(+モモイ)って人の心ないんか？？？

140二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 18:05:07

「仲間を…吸収した…？！」
【拡張型の特徴のコード…間違いないでしょう。先程より動きが激化する事が予想されます】

驚くアリスを他所に、それどころではない面々。仲間どころじゃ無いんだ…多分姉妹機とか、そういう物なんだ…
開発部のではなく、あくまでこのゲームの主人公であり、先程の［右舷］の視界を見る事がないアリスには分からないとしても言いたかった…

カリンはずっと泣いてた。［右舷］の視点での埋め尽くす程の表示に【姉】と【死】の文字があったのを見逃せなかったスナイパーとしての自分の目の良さが初めて嫌だった。

ゆらり、と幽鬼の様に動き出す［右舷］は此方を、ライブラを指差す。

《………コロシテヤル》

単調な機械音声、それでもグサリとネルの心に刺さる。決してこれはあの後輩達ではない。あくまでも、ゲームに出てくるエネミーなのだ。
だからこそ、戦わない選択肢はない事が、こんなにも苦しかった。

戦闘が再開する前からネル達の心は丁寧に、ボロボロにされていた。

141二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 18:14:30

ねえ、この機械音声もしかして取り込んだ側のボイスがそれぞれモモイかミドリだったりしない？（今回ならミドリのボイス）

>>144

142二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 18:16:22

これ黒コードの拡張型AIってことは守護者ちゃんみたいに人型アンドロイドが中に入ってるんじゃ……

143二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 18:18:46

>戦闘が再開する前からネル達の心は丁寧に、ボロボロにされていた。

これが俗に言う心折設計という奴ですねわかります（白目

144二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 18:19:22

>>141

だとしたら相当ボイスに力入ってるぞ…インディーの出来じゃねぇよやっぱ……

145二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 18:26:25

今回ミレニアム特効ネタがやたら盛り込まれてるけど大丈夫？前半分近く大福になったキヴォトス全土が大福化しない？

146二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 19:18:14

登場人物のモデリングをゲーム開発部やその周辺人物を参考にすることで欝成分の効きが良くなってますねぇ
多分ゲーム開発部的には一から作るより何かベースがあった方が楽ぐらいしか考えてなさそう

147二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 19:25:42

顔面をビショビショにしながら残った［右舷］との戦闘を再開するネル。

［右舷］の挙動は先程と変わり、一人でガトリングもスナイパーライフルも扱うものへと変わる。緻密さが先程よりも抑えられ、大胆に此方に近寄ろうとする所が、まるで先程の［左舷］の様にも…そこまで考えてネルは頭を振る。

［左舷］の武器と装甲が追加された為か防御力は上がっている様でダメージが通り難くなっている。
まるで［落涙］を思わせるが、それでも［落涙］と比べて［右舷］の機動力は追加した装甲分、確実に落ちていた。

恐らく、倒せる。
…それでも、戦う事がこれ程辛いのは、ネルにとって初めての体験だった。だが、このまま負けた後に、再戦をする心の余裕はない。
絶対に、此処で倒さねばならないのだ。

「ちくしょう、ちくしょゔ…っ！！」

コントローラーにボタボタと涙を零しながら、ネルは［右舷］に弾丸を叩き込み…そして

【［右舷］…撃墜】

AIのその声と共に、戦闘は終わる。今まで何かしら不安要素はあれど達成感のあった［任務達成］の文字が、この時だけはあまりにも悲しかった。

148二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 19:53:41

何！？　何この大福生産ゲーム！！（褒め言葉）
今此処に毛布あったらくるまりたいよ…

149二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 20:32:59

えげつねぇ…

150二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 21:25:57

このゲームの開発理由が高額マイクの購入費補填だから
ボイスも高クオリティなのは保証されている・・・

151二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 22:14:03

知り合い特攻とは参るね…
なおモモイは前作の【しまい】で「あくまでフィクションだよ？」というスタンスであろうことが窺える模様

>>153

152二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 00:25:26

この右舷左舷戦、読んでいて「うわぁ」という感想しか思い浮かばなかった。それほどまでに完成度が高すぎる

>>153

153二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 00:49:21

>>151

>>152

なおモモミドの感想は「開発者モデルで演出も力の入ったボス！やっぱ折角だしこういうの入れたいよねー」ぐらいの模様

＞「主人公にやられる中ボス枠」に自分達モチーフをノリノリで出してきたのだ。

>>154 >>155 >>156

154二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 01:34:55

>>153

影響力考えて！！

155二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 07:08:03

>>153

たしかに欲しいけど！そうゆうのいると嬉しいけど！

156二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 11:15:35

>>153

右舷から倒した「しまい」プレイヤーが大福に……

>>164

157二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 11:33:33

あれ？モモミドモチーフが出てくるって事は…ユズモチーフは？

>>158 >>163

158二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 11:55:35

>>157

そのうちグレラン持ちの奴が出る

159二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 12:34:45

ゲーム開発部の方のアリスはこれのテストプレイして無事なのか…

>>160 >>161

160二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 12:38:26

>>159

右舷と左舷を倒した段階で「こ…ろ…し…て」ってなってたよ

>>161

161二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 12:40:37

>>159 >>160

またアリスが精神耐久実験受ける羽目に…

TSC初プレイの時といい、デバッグ担当アリスがゲーム中に曇る案件多くない？

>>162

162二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 12:42:36

>>161

デバック担当の宿命…ケイに変わってもらいな……

163二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 13:02:44

>>157

そういえば、ゲーム開発部作品のミレニアムクエストでは「主人公を裏切る冷酷非道の魔王」としてユウカが登場するな？

164二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 13:06:29

>>156

・右舷から倒してみた

・左舷から倒してみた

・右舷左舷同時撃破

この辺りの差分チェックチャレンジはユーザー間でちょっぴりホットなネタになりそうだな

なおそれを見た姉妹の顔見知りs

165二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 14:29:01

ゲーム開発部製だから同時撃破で第二形態無しだと思った？
残念!それぐらいレベルが高いプレーヤー用に超絶強化した第二形態があるよ！ってやりかねないのが

>>166

166二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 15:41:09

>>165

それかグレラン装備のめちゃくちゃ強い敵が乱入するとか

>>168

167ﾅﾝﾃ酷ｲ事考ｴﾙﾝﾀﾞ…24/06/23(日) 15:45:22

片割れを失った時とは違い、あまりに呆気なく頽れた［右舷］を見る事しか出来なかったネルは、腫れた目で戦闘終了後のムービーを見ていた。

【戦闘終了です。アリス、お疲れ様でした】
「…うん」

アリスを気遣う言葉をかけるAIだが、アリスも何か思うところがある様な返答を返す。そんな時に、ライブラへと通信が入る。

『すまない、こちら爆破工作班！目的の倉庫にいるが少々まずい物が見つかった！』
「まずいもの…？」
『このままでは此処を爆破するのは危険過ぎる。運び出すのを手伝って欲しい！』

それが何かは分からないが、わざわざ別働隊であるアリスに声をかけるという事は運び出す際に余程手間がかかる物なのかもしれない。

【アリス、この辺りの戦闘は落ち着きました。運び出す方々の護衛に回っても大丈夫かと…】
「……了解！すぐ其方に向かいます！」

そうしてアリスはライブラを操作し歩き出す……一度だけ、自分が初めて撃墜したネームド機体達にアイカメラを向けたが、またすぐに行動を始めた。

168二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 15:46:21

>>166

2体同時撃破で敵乱入…そういえば左舷右舷出現時の神父のセリフで『其方にもネームドが来ましたか』って言ってるから、そっちから来そうだよね、まあ、神父と相対してる状態でアリスの所に来るならどうやって来たのかって疑問はあるかもしれんが

169二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 15:50:34

名前

>ﾅﾝﾃ酷い事考ｴﾙﾝﾀﾞ…　じゃねーよ！お前だよ！！

170二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 16:05:58

ムービーの場面は変わり、ケーフィ神父にも通信が入っていたらしく、コックピットから何処かを見ていた。
だが、まだ何かする事があると言った風にケーフィ神父は向き直る。コックピットではなく、彼の機体であるマリアの周りには他にもロボットが倒れておりネルが苦労してネームド２機相手してる間にこれだけ倒したのかとネルは改めてケーフィ神父の強さに驚くが…未だに1機、完全に破壊されずにいた。

赤い迷彩塗装がされた4脚のロボットは、マリアのダブルバレットショットガンを頭部に向けられながらも最早動けない…といった様子らしく勝敗自体は完全に決していた。

だが、ネルが、そして少し復活したアカネが固まっていた理由はそこではない。

「……何か倉庫で見つかったみたいですが、貴方は何かご存知ですか？」
《………知っていたとて、教えるとでも？》

絶体絶命なその状況で尚、ケーフィ神父に対してやや挑発的な態度をとるその機体が持っていた銃の形に見覚えがあるからだ。
その、少し特殊なグレネードランチャーの使い手をよくよく知っているからだ。

モモイとミドリが今回選んだのが【主人公に負ける中ボス】ならばユズは【作中最強級キャラ（先生）にナレ負けするキャラ】を選んでいたのである。ご丁寧に自分の武器や色にした辺り、知り合いに絶対分かる様にしたのが良くない。
アカネはもう一度倒れた。

171二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 16:09:17

何が酷いって、これ一般に頒布する作品だから右舷・左舷＝モモミドは分かる人にだけ分かるオマケの鬱要素か、そもそも鬱要素になるとも思ってない偶然の産物だということなんだよな…。ネル達にとってはモモイが想定した以上の鬱ゲーに化ける可能性がある
ところで弟妹の死を嘆く[落涙]ってもしかして某ビッグシスター…？

172二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 16:25:53

ケーフィ神父は銃を突きつけたまま、語りかける。少し前まであのヤモリを撃ち抜いた人物と同一人物だと思うには難しい程…落ち着いた声で。

「ネームド［隠者］…そのの戦闘スタイルは少ない目撃例から推察するに、隠れつつ遠くからの援護射撃と、統率している部隊への指揮だった筈……」
《随分と、お詳しい……それが何か？》
「途中で出てきたのは何故だ？」
《………》

黙りを決め込む［隠者］と呼ばれた機体は、言葉から察するにケーフィ神父との戦闘中に、普段ならあり得ない戦い方をした事になる。
なんとなく理由を察してしまっているネル達に答え合わせする様に、ケーフィ神父の回想が挟まり、ライブラからの通信でネームドの撃墜を知った映像が流れる。
ネル達には分かる。
きっとその時から、その機体の様子はおかしくなったのだろうと…［右舷］程では無いにしても、仲間を失った激情で動いたのだろうと。

「…撃墜されたネームドと関係あるのか？」
《…教えるつもりは、ありませんよ》
「………お前達に仲間意識は、あるのか」
《私達をプログラムした方にでも…お聞きになればよろしいのでは？》

［隠者］は答えはしない。だが、否定もしない。
頼む、ケーフィ神父…ソイツを撃たないでくれ。本人と違うとは分かっていても、ネルはそう思ってしまう。
その願いが通じた様に…マリアが持つ銃口が、そっと下げられた。

173ﾄｩ!ﾍｱｰ!!24/06/23(日) 16:44:16

単調な機械音声らしいけどこれ左舷や右舷、隠者の声をゲーム開発部がそれぞれあててたりする？

174二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 16:49:58

良かった、と安心するも…その安堵はすぐに取り下げられる。

「いずれ此処は吹き飛ぶ。私が今ここで、トドメをさす必要は無い…」

そうだった、此処を爆破する為の作戦だった……どうやってもこの機体も助からないのだ。
ネルはまた軽く絶望するが…やはり、あのヤモリを撃った時の神父とは何か変わっているのだろう。
それが何かを、言語化するのは難しいが…

「では、さようなら」

そうしてマリアと共に去っていくケーフィ神父。アリスと違うのは、振り返る事もしない事だ。

ただ一機残された［隠者］と呼ばれた機体は、人の様に独り言を零す。

《すみません…総隊長、貴方の涙の理由を増やしてしまう部下で……》

総隊長、泣く……
恐らく［落涙］の事だろう。そしてあの機体が泣いている理由は、ただの故障とはやはり違うのかも知れない。

そうして場面は変わり、ライブラとマリアが護衛している間何かを運び込む者や、至る所に爆弾を仕掛ける者達が映る。
そうして、運び出しも爆弾の設置も終わったか…撤収するアリス達の背後で…

何度も繰り返し、爆発が起きる基地が映った。

チラッと黒い機体の腕と白い機体の腕…グレネードランチャーを持つ赤い腕が白い光に包まれる所が映ったのがトドメとなり……ムービーが終わった瞬間にネルも無事ソファに沈んだのであった。

175二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 16:51:49

ああっ大福が出来上がってしまった……

176二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 17:22:08

やはりゲーム開発部はC＆Cを一時的にとはいえ無力化できる恐ろしい部隊（）

177二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 18:05:25

自らの手を汚さずC&Cを無力化するか……
恐ろしいな、ゲーム開発部

178二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 19:01:20

・C&Cのメンバーと共同で七囚人を撃退する
・アサルト、グレラン、スナイパーライフル、レールガンの幅広い銃の使い手
・キヴォトス中の生徒の心を破壊する
ゲーム開発部はC&Cに並ぶミレニアムの特殊部隊　　Q.E.D

>>179

179二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 19:50:33

>>178

箇条書きマジック…でもないの…か…？

180二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 20:06:34

これゲーム開発部の内情が漏れたら「新手の新人虐めか何か？」と突っ込まれるよね、ネット民から

181二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 20:23:13

テストプレイ中にモモイ昏睡事件を思い出して大福になったアリスは絶対に居る

>>182

182二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 21:09:36

>>181

そしてそれをよしよしする先生もきっと居る

>>183

183二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 21:20:14

>>182

その上内心自分もまぁまぁメンタル削れてるけど大人の力で耐える先生もいる

184二次元好きの匿名さん24/06/24(月) 00:18:28

うわぁ…
ここは地獄か？

185二次元好きの匿名さん24/06/24(月) 03:10:37

右舷左舷撃破後のムービーで偶然撃破地点が近かったという感じで、先に撃破されて装備吸収された方に後から撃破された方が覆い被さってまるで護る感じに機能停止すると大変よいですね。

186二次元好きの匿名さん24/06/24(月) 07:37:40

保守

187二次元好きの匿名さん24/06/24(月) 11:04:45

アスナが戻って来ると、部室内は死屍累々と言って良かった。全員が床かソファに泣き腫らした顔で沈んでいるのである。

「う、うわぁ…」

なんとなく察してしまう自分の能力が初めて嫌だったが、奉仕の精神が強いのがC&Cメンバーなのである。アスナはとりあえず全員を固い床ではなく、仮眠室に運んで新品のバスタオルと毛布を配る。

瞬く間に4つの大福が出来上がるが…仕事は終わっていない。我らがリーダーがここまで進めたストーリーをセーブせねばならない。

「でも、触るのイヤだなぁ…」

あまり触らない方が良いかも知れない。だがこのままだとデータが消える可能性もある。あんなになるまでネルが頑張った分が消えるのはもっと良くない気がした。
さながら怯えたワンコの様に、アスナはそっとコントローラーを持つ。ぽち…と恐る恐る押すと、何かの解放画面に移った。

「ええと、なにこれ……【称号設定】？」

それはストーリーで敵ネームドを倒した事により解放された、ライブラのネームド設定であった。

188二次元好きの匿名さん24/06/24(月) 11:05:44

アスナが怯えるレベルとは

189スレ主24/06/24(月) 11:06:56

ライブラのネームド>>193

・漢字２文字

・初期設定は［天秤］です。

190二次元好きの匿名さん24/06/24(月) 11:14:40

急なネームド設定安価！？

とりあえず初期設定で

191二次元好きの匿名さん24/06/24(月) 11:14:52

弔奪

奪われないためにも敵の弔いさえ奪い去る、的な？

192二次元好きの匿名さん24/06/24(月) 11:15:36

このレスは削除されています

193二次元好きの匿名さん24/06/24(月) 11:16:00

調律

>>189

194二次元好きの匿名さん24/06/24(月) 11:16:21

間に合った。人とAIの懸け橋になれアリス

195スレ主24/06/24(月) 11:22:41

スレ主です

次スレを立てさせていただきました。

【🎲、⚓️、ss】どうしよう……④｜あにまん掲示板スレ主です次スレで、終わらせたいですね……あらすじ製作者の遊び心（本人モデルエネミー）がC&Cを襲う撃破後、大福×4ライブラのネームド［調律］に決定！bbs.animanch.com

196二次元好きの匿名さん24/06/24(月) 11:24:58

埋めかな

197二次元好きの匿名さん24/06/24(月) 11:27:06

梅ー

198二次元好きの匿名さん24/06/24(月) 11:46:12

埋めましょう

199二次元好きの匿名さん24/06/24(月) 11:47:01

埋め。

200二次元好きの匿名さん24/06/24(月) 11:48:09

（C&Cの為に）祈るね…