- 1二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 22:11:41
先輩P「ああ。安物でも良いから買っておくといい。お前さんは随分と担当と仲睦まじくやってるようだが、距離が近過ぎてそろそろ危ない領域に足を踏み入れかけてる。これも自衛の一環だ。分かるだろう?」
莉波P「はい……」
莉波P(馴々しくし過ぎて傷付けたことはなかったと思うけど………確かに、親しき仲にも礼儀ありって言うくらいなんだ。せっかくのアドバイスだし、取り入れよう)
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莉波P「気が早いのは百も承知ですが──これをあなたに受け取って欲しいんです。姫崎莉波さん」
偉大なる元ネタ様
マルトレ「指輪ですか?」|あにまん掲示板先輩「ああ。安物でも良いから買っておけ。お前は随分と担当と仲睦まじくやってるようだが、距離が近過ぎてそろそろ危ない領域に足を踏み入れかけてる。これも自衛の一環だ。分かるだろう?」マルトレ(馴々しくし過…bbs.animanch.com - 2二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 22:12:24
講堂ライブが大成功した今、姫崎さんは初星学園でも注目を集めている。お姉さん系アイドルは他にもいるけれど、自然体で、皆を包み込むような、優しくて、包容力のある存在は姫崎さんただ一人。
だからか学園のアイドル候補生達からはしょっちゅう「莉波お姉さん」と呼ばれているし、生徒会の後輩である倉本さんに至っては「莉波お姉さま」だ。
……そして、ユニットを組もうと誘ってくる人もいる。アイドルの子だけならまだしも、プロデューサーと一緒になって部屋まで来て勧誘してくるパターンまで。
正直、我慢の限界だった。
この指輪は、俺の醜い独占欲の塊で。
初恋のお姉さんを、誰にも渡したくはないから。
先輩には申し訳ないけれど、意味の違う『自衛』をさせてもらう。
「姫崎さん?」
「プロデューサーくん、開けてもいい?」
「もちろん」
いわゆる『給料3ヶ月分』とかではないけれど。それでも小箱の中の指輪は夕陽に照らされて、美しくも静かに光り輝いていた。
気持ちを言うなら今しかない。
俺の正直な思いを、目の前の人に伝えよう。
「姫崎莉波さん。順番がめちゃくちゃになっていますけれど改めて言わせて下さい。俺はあなたを探しに初星学園に来て、あなたをスカウトするためにプロデューサーになりました。──あなたを、これからもプロデュースさせてください」
「ふふっ。私で、いいの?」
「あなたが良いんです。あなたの魅力は、世界中の誰よりもよく知っています。約束します。──あなたを最高に幸せな人にしてみせます」
「うん。わかりました。きみのプロポーズ、喜んでお受けします。──改めて、よろしくね。プロデューサーくん」
この日、俺達はようやく、一歩目を踏み出すことができた。
- 3二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 22:13:24
おまけ/後日談
先輩P「誰が贈れって言った? 違うんだ。ただ俺みたいに偽装の結婚指輪を嵌めて既婚者を装うことで貞操を守れと言いたかっただけで」
先輩P担当アイドル「へぇ? どうやら間抜けは見つかったようね?」
- 4二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 22:17:02
SSってこんなんでいいんですか……?(この手のスレ立てが初めて)
- 5二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 22:34:09
ええんやないか
- 6二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 23:04:39
ありがとうございます!