- 1◆Q0pZPf0D3s24/06/26(水) 01:05:49
- 2◆Q0pZPf0D3s24/06/26(水) 01:07:32
画面に映ったのは、純白の華やかなドレスを身に纏う元生徒だった。
"これは……ドレスだ。そうかぁ……ついにコユキも結婚するんだ。"
「式には出席されますか?」
"もちろん。でも招待状は自分で出しておくから。"
「了解しました。」
教え子の結婚式はいつだって感慨深いものだ。この前のホシノの式では情けなく号泣したっけ。 - 3◆Q0pZPf0D3s24/06/26(水) 01:20:22
式場は親族やミレニアム卒業生などの関係者でいっぱいになっていた。そこで懐かしい顔を見かけたりもする。
"久しぶりノア"
「お久しぶりです先生、3年ぶりですね。」
"あれ?もっと最近だと思ってたんだけどな……"
「ふふっ、ユウカちゃんの娘さんはもう5歳なんですよ?」
彼女が見せたスマートフォンには、確かに元気な笑顔をみせる青髪の少女だった。
"はぁー……すっかり女の子だ。"
「今度一緒に顔見せにでも行きませんか?」
"うんうん!……あ、そろそろ時間だ。" - 4◆Q0pZPf0D3s24/06/26(水) 01:33:45
「汝、病める時も健やかなる時も、悲しみの時も喜びの時も、富める時も貧しい時も、これを愛し、敬い、慈しみ、支え合うことを誓いますか?」
「誓います。」
コユキはすっかり大人の女性として成長していた。ベールを脱ぎ、伴侶と口付けを交わす。
披露宴まで終わり、私はまたシャーレへと戻って行った。祝い事の時だけ酒を飲むようにしていたがかなり酔いが回りやすいものだったようだった。
"ん〜……あさぇんやぁ~……"
「身体の状態に異常を確認。既にお仕事は終わっているので、今日はこのまま眠って休んだ方が良いでしょう。」
"それじゃあお言葉に甘えて……あ、アロナは今日も……"
「……はい、ご安心ください。きっと先輩はいつか目を覚まします。」
"そう、良かった……おやすみ。"
翌日、私はこのまま眠ったことを後悔するようになる。