私はだれ、ここは何処か?

  • 1二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 20:34:21

    小さな頭痛と、焦臭さが香る森らしき場所で私は目覚めた。
    なんだここは、森になど来た記憶はない。
    そもそも、私はだれだ。なぜこんな所で眠っていた?
    私の疑問に木々は静かに揺れる音で返した。
    私は森に一人放置されているようだった。

  • 2二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 20:34:44

    頭が痛む、焦臭い。
    周囲に焦げ跡のような物は見えない。
    焦げた臭いは私の着ている衣服からする。衣服は言っても原型は留めておりポケットに焦げが付いている程度だった。
    しかしぶかぶかな衣服である、肩が出て寒い。
    破けているポケットに触れると、考えていたよりも脆かったのか何かを落としてしまう。
    落としたのは学生証だ。
    私は学生だったらしい。

  • 3二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 20:36:00

    ちょうどいい、私は名前も思い出せない程の記憶喪失に陥っている、せめて名前だけでも分かればと見るが、学生証は焼け焦げていた。
    というか焦げの臭いの元凶は明らかにこれだった、顔に近づけた瞬間臭いが強くなった。
    学生証は辛うじてトリなんとか学園という文字を解読出来たが恐らく私の名前があるだろう部分に風穴が開けられて読み解く事が出来なくなっている。

  • 4二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 20:36:27

    これはブルアカですか?

  • 5二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 20:36:45

    私は周囲を見渡して何かないか探してみる。
    記憶もなくここが何処か分からない以上、森の中を遭難しているに等しい。
    記憶を取り戻した私なら土地勘があるのかもしれないが考えても仕方がない。
    何か一つでも情報がないかと探せば近くに小さなバッグが落ちていた。
    私の持ち物だろうか、他人のなら申し訳ないが緊急事態なので中身を調べさせてもらおう。
    中に入っていたのは携帯電話や教科書、ノートと筆記用具など学生の持ち物だと一目で分かる物が殆どだった。
    恐らくこれは私の物だろう。
    念の為に中身を全て取り出して調べてみる。
    今はなんでも良いので情報が欲しい。

  • 6二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 20:37:47

    一つ一つバッグの中から筆記用具やノートを地面に置いて行くと、一つだけ妙に薄い本があった。
    それも取り出して見る。
    「不快」
    取り出した物をバッグに戻した。
    不快だった。本そのものではなく、その本を持っていた事実に対してである。
    この本を持っていた事が私の性格を端的に表していないことを祈る。
    もっと言えばこれが私の物ではない事も願うばかりだ。

  • 7二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 20:42:22

    ノートには下江コハルという文字が書かれている。
    このバッグの持ち主であろう、どうか私ではありませんように。
    バッグの中に状況を打開できる物はあまりなく、携帯は充電がないのか壊れているのか反応しない。
    残っていたのは銃弾と十字架の手榴弾。
    これはまあ普通なのでどうでもいい、問題があるとすれば銃本体がないので銃弾は役に立たないという所だろう。
    私は丸腰、予備の拳銃も見当たらない。
    仕方がないの手榴弾だけを持って行く事にする。

  • 8二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 20:43:07

    ブルアカスレなのに何だこの濃厚なスレは!?

  • 9二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 20:43:58

    おもろい
    つづけて

  • 10二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 20:53:01

    土地勘がない、名前も分からない、ここが森なのか山なのかすら判断ができない。
    今はまだ落ち着けているが状況はあまり良いとは言えないだろう。
    唯一救われている点と言えば、バッグに入っていた駄菓子が残っていたこと。
    遭難していると判断し非常食としてこれも持って行く、後は飲み水が欲しいところだが川の水は飲んでも大丈夫なのだろうか、川を見つけなければ意味のない話か。
    人の居る町に出られれば飲食の事など考える必要もない、全くどうしてこんな目に遭ったのかそれさえ分からない。
    この苛立ちをぶつける相手もいないというのはストレスが溜まる。
    思考を変えよう、とりあえず飲み水の確保。
    その次に人の住む場所を、と歩き出して爆発音が聴こえた。

  • 11二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 21:07:30

    「けほっけほっ!今日も派手に吹き飛ばしたなー!」
    「かなり渋かったからなー!まだまだストレス発散には足らねえよ!」
    爆発の音を追って行くと、ヘルメットを被った少女達がそこに居た。
    少女達は周囲の木々に爆弾を投げ込んだり、銃を撃ち込んでいる。
    射撃の練習、とは少し違うようだった。
    「うん!?誰だお前は!ここは私たちガチャガチャヘルメット団のストレス発散場だぞ!!」
    「……なんだそれは」
    一目見て碌でもない連中だと気付いたが、今この状況に至っては仕方がないので接触する事にした。
    人の居る場所を聞き出すか案内してもらうかしなくてはならない、凄く嫌ではあるが今は我慢する。
    「私たちガチャガチャヘルメット団を知らないだと!?」
    「良いだろう教えてやる!私たちは景品くじ!ビンゴゲーム!ガチャの結果で暴れ回る者達!!」
    「競泳水着ポリスの新衣装が来たのに天井だった私たちは今非常に気が立ってるんだ!!怪我したくなかったらさっさと帰る事だな!!」
    本当に碌でもない連中だった。

  • 12二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 21:16:29

    「わかった。帰る。どうすれば森から出られる」
    「はあ!?そんなもん……なあ?」
    「え?私!?いやえーっと……おい、お前知ってるだろ」
    「え、いや私はリーダーの後ろ着いてきただけだし……リーダー!」
    「……ごめん、私もわかんない」
    私は当初の予定通り飲み水を探す事にした。

  • 13二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 21:19:33

    ガチャガチャヘルメット団に入りたいんですけど何処にありますか?

  • 14二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 21:23:25

    >>13

    今日からしばらく加入者が増えそう

  • 15二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 21:25:03

    記憶喪失のコハルかぁ…なにがあったんだろ…

  • 16二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 21:48:29

    まさか人に出会って何の成果も得られないとは思わなかった。
    忘れよう。
    バカな連中のことを忘却の彼方へと贈って歩いていると水音が聴こえた。
    川の流れる音だと思い足早に向かうと、予想通り綺麗な川が流れていた。
    泥などの不純物もないように見える、飲んでも大丈夫かどうかは分からないが餓死する可能性は格段に低くなった。
    この場所を拠点として森から出る方法を探す事に、しようとして川が流れてくる方向から赤黒く滲んだ物が流れてきた。
    そして同時に、地鳴りのような音と振動を感じた。
    「きひ。きひひひひっ〜。コハルぅううう!どこだああああああ!?」
    金属を引っ掻くを超えて、引き裂くような声がした。

  • 17二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 21:53:01

    >>6

    一発で特定余裕なのずるいな…

  • 18二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 21:55:19

    獣の唸り声の方がまだ可愛く思える。
    怪物が私を探している、異常な物が私のすぐ側にまで近づいて来ている。
    この大量の血、綺麗だった川の水を赤く染め尽くすほどの惨劇を引き起こしたものが私に近づいて来ている。
    声の方向は、あの愚かなカブト団とか名乗っていた者達の居た方向ではないのだろうか。
    最悪の想像をして大量の汗が流れる、呼吸が乱れる、心臓の音が大きくなる。
    彼女達は無事なのか、生きているのか。いや他人の心配ばかりしていられない、今は私が彼女達と同じ目に遭おうとしているのだから。
    逃げなければならない。
    私は姿勢を低くしたまま、怪物から発見されないように必死で祈りながらその場を離れた。

  • 19二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 21:59:22

    >>16

    「きひ。きひひひひっ〜。コハルぅううう!どこだああああああ!?」

    捜索のための声掛けなのに、どう考えてもホラー映画の敵が獲物を追いかけているようにしか聞こえない…

  • 20二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 22:12:26

    可哀想…実際に会っても「逃げないと…殺られる」って誤解されるフェイスなのも…

  • 21二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 22:33:03

    描写がジュラシックパークで笑っちゃった

  • 22二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 01:42:36

    いろいろ失って知性と冷静さを得てない?この子

  • 23二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 01:44:37

    煩悩のないコハルはこんなにも逞しいのか……

  • 24二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 08:41:10

    余計な思考する事がないからずっと冷静

  • 25二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 11:01:14

    速く、しかし存在を気取られる事なく着実に怪物との距離を離し、怪物の振動音が微かに聴こえるほどの場所まで辿り着いた。
    一体何だったのだろうかあれは、帽子団は無事なのか。
    今は考えるのは止そう、命の危機は脱したが飲み水の確保には失敗してしまった。
    そう考えると急激に喉が渇いていくのを感じた、少しでもいいので逃げる前に口に含んでいくべきだった。
    雨に期待したいが、残念ながら空を仰ぎ見れば快晴で太陽が眩しい、その光と熱の影響かより一層飢餓感を覚えてしまう。
    残った体力が尽きる前に水をと考えて、ぱちゃりと足下から水音を聴き、足が濡れた。
    そこには水溜まりが出来ていた。

  • 26二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 11:01:34

    泥で汚れているが確かに水だ。
    私は判断をしなければならない。
    普段であれば、普段の私など憶えていないが泥水を飲もうなどとは考えないだろう。
    だが状況が予断を許さない、乾いて渇いて仕方がない。あの恐ろしい怪物から逃げる為に精神的な体力も使ってしまった。
    泥水の濾過法など私は知らない、その道具もない。
    「……渇いた」
    惨めな気持ちなど関係ない、生き残らなければならない。
    例え泥水をすすっても。

  • 27二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 11:08:27

    あれから太陽が昇り降りを十回は繰り返した。それ以降は数えていない、その余裕もない。
    ようやく腹痛がマシになってきたが、倦怠感が消えない、移動する体力が殆どない。
    夜の森は肌寒く、怪物とは別の獣の唸り声が邪魔で眠れもしない。起きた時に獣に齧られていたこともあった。
    周囲の葉がついた枝を毛布に風を凌いでいたが、体力を回復するどころか維持するにも限界があった。
    手足の感覚がなく体が熱い、恐らく発熱している。
    泥水を飲んだせいかまともな食事を摂っていないせいか、はたまた獣に齧られた際に病気に感染したか。
    どちらにせよ再び命の危機に瀕している。
    それに。
    「水……もうない……」
    飲み水にしていた泥水が尽きた。

  • 28二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 12:06:39

    このコハルは髪留め無しでロングヘアになってそうだ
    ついでに目が死んでる

  • 29二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 14:03:17

    いや、数日前には地面に吸収されて殆ど湿っている程度だった。
    非常食は食べカスも残っていない。
    私は微かに湿った地面に舌を着けて水分補給をして、食べ物は近くの虫の体液を食べていたが殆ど吐いて無駄にしてしまった。獣を狩ろうともしたが逃げられてしまい、追跡する体力も既になかった。
    死にかけの、芋虫のように丸まって蠢くだけの何か。
    今の私はそれだ。
    なぜ私がこんな目に遭っているのだろうか、どうしてこんな目に遭わなければいけない。
    私は、本当に誰なのだろう。

  • 30二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 16:08:46

    『コハルちゃんの手榴弾可愛いですね!』
    「……?」
    だれだ、だれの声だ。
    知っているような気がする、一体だれだ。
    『このペロロ様の手榴弾も可愛いですよ!使ってみませんか?』
    手榴弾、そういえば持っていたな。
    こんな気持ちの悪い形状ではないが、使い道がなかったので忘れていた。
    「グルルルルル」
    そこには涎を垂らした獣がいた
    いや、獣は私の方だ。
    涎を垂らして私は肉を見ている、熊か、いや肉である事に変わりはない。
    唸り声を上げているのが熊なのか私なのか、それすらももう判別できないが、一つだけ分かることがあるとすれば、目の前に食える肉がやってきてくれた事だ。
    「肉……よこせ!」
    「!?」
    私は手榴弾のピンを抜いて、熊の口に腕ごと突っ込んだ。

  • 31二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 16:09:52

    体力が残っていないと思っていたこの身体だが、最後の力を振り絞ったのか信じられなほど早く動けた気がする。
    手榴弾は熊の喉奥で起爆し、爆散した。
    私も衝撃で吹き飛んだが、痛みはなくむしろ身体の調子が良い。アドレナリンという奴が出ているのか、齧られた痛みもない。
    理由は分からないが、体が動ける内に爆散した肉をかき集める。
    早速口に含もうとして。
    『コハル、生肉は食べられないぞ。あれは腹を壊す、いや思い出したくない』
    まただ、今度は違う。誰だ。
    何も考えず口に放り込もうとして私はバッグの中にあった銃弾のことを思い出した。
    『こうして燃えやすい植物の上で弾を逆さにして、雷管を叩けばいい。叩く物がなければ枝の先端に石を括り付ければいい、どう括り付けるか?制服を千切って使えばいいだろう。こうするんだ』

  • 32二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 16:18:03

    し...修羅......

  • 33二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 16:27:31

    『ふふふ、すっごく栄養があって〜食べられるおっきなキノコが何か分かりますか?コハルちゃん?』
    『コハル、怪我をした時にはこの植物を塗れば痛みが引く』
    『太陽を見れば方角が分かるらしいですよ、ホシノさんが教えてくれたんです。コンパスがない時はそれを使って……あ!水の濾過の仕方も教えてくれたんですよ!コハルちゃん知ってますか?』
    だれかもわからない人たちの助けられている。
    名前も思い出せないのに、何故かとても愛おしい気持ちにさせられる。
    会いたい、会いたい会いたい。
    この人たちに会いたい。

  • 34二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 16:34:12

    だ、誰か…早く助けたってくれ…
    本音言うと記憶喪失なコハルが熊喰らってるとこ見てSANチェックしてくれ

  • 35二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 16:43:17

    >太陽を見れば方角が分かるらしいですよ、ホシノさんが教えてくれたんです


    ひぃん…………

  • 36二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 16:44:27

    雨が降る。
    雨、水だ。
    生きている、生きていられる。
    天が私を見捨てていなかったのか、それとも運が良かったのか。
    私は雨を口に含んで立ち上がる。
    「あいに……いかなければ」
    泥だらけで、見るに堪えない私の姿を見てこの人たちがどう思うかは分からないが、それでも会いたい。
    会って何を話すかも考えていないが、兎に角会いたい気持ちだけが強くなっていく。
    だが私の身体は動かず、膝から崩れ落ちるように倒れた。
    食事は済ませた、水も飲んだ。それでもこの身体はとうの昔に限界を超えていた。
    身体が動かない。
    死んでしまう、何一つ目的が叶わないまま。
    何も分からないまま。
    「…………」
    誰かの足音が聴こえる。
    熊か、あの怪物か。

  • 37二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 16:45:37

    「“コハル!”」
    なんだかとても、落ち着く声を聴いた。

  • 38二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 18:23:46

    遂に助けが来たか

  • 39二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 18:37:43

    >>31

    アズサわざわざ実践したのか・・

  • 40二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 20:40:54

    このレスは削除されています

  • 41二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 20:50:28

    仲間との絆があれば虚しく過酷な世界でも生きていける

  • 42二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 22:32:20

    覚えてないけど“知ってる”の、記憶喪失ものの定番だけどエモいな

  • 43二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 06:29:41

    楽しみの保守!

  • 44二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 14:52:51

    このレスは削除されています

  • 45二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 18:37:57

    「ここ最近、近隣住民の報告でヘルメット団の目撃情報がこの山奥で増えているとのことです。私達はその情報が確かかどうか調査します。危険性があればその場で対処、鎮圧します」
    「分かりましたっす。でもハスミ先輩とツルギ先輩の二人はともかく、こんなに大人数で出向く必要があるっすか?委員会の半分以上を連れて来るのは……」
    「ヘルメット団の数は学園規模ほどに多いとの情報もあり万全を期しました」
    「遭難者が出たら最悪、私が木を全部薙ぎ倒して見つけてやる……」
    「な、なるほど……わかりましたっす」
    「コハル、復帰件初の大型任務。頑張ってください」

  • 46二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 18:38:30

    「きひひひひ!きゃはははは!」
    「ぎゃー!?ごめんなさーい!水着ロリポリス引けなかったらムカついてたぐえっー!?」
    「うわあああ!?逃げろー!?ミンチより酷い目にあうぞー!?」
    「殆どツルギ先輩に恐れを成して逃げ出していますね……とりあえず私たちは逃げ出した相手を追跡して捕らえましょう」
    「チクショーメエエ!?ギャアアアアア!!?」

  • 47二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 18:38:55

    「くそー!?私たちが一体何をしたって言うんだ!こんなのあんまりだ!」
    「そうよそうよ!私達のリーダーも委員長の魔の手に!」
    「リーダーも正実に捕まった!女子供10ぽっちいじめただけで…血も涙もないわ!」
    「救いは…ヘルメット団に救いはないのか!?私達このままつ…捕まって……っ」
    「落ち着け雑兵ども!こんな時こそあの大人から貰った武器を使えばいいんだ!!テスト版とか言ってたけどこれを使って!」
    「奴らを返り討ちにするんですね!」
    「いや!揺動に使って逃げる!」
    「えー……」
    「あんな化け物と真正面から戦えるか!!いいからさっさと仕掛けに行くぞ!」
    「ちなみにその武器ってなんなんですか?」
    「うーん、かこ破壊爆弾とか言ってたけど、よくわからん」

  • 48二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 18:39:19

    女子供しかいねーだろ!!!

  • 49二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 19:12:28

    おい忍極世界から転生してきてねーか?こいつら!

  • 50二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 19:16:19

    >>49

    七囚人に八人目がいそう

  • 51二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 19:33:50

    過去破壊???
    ……ヤバない???それ戻る???

  • 52二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 21:14:12

    シリアスからギャグ路線になってきたな

  • 53二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 21:18:55

    もしかしてこの山、捜索中にはげ山と化しているのではなかろうか
    正実と補習授業部が使えるコネフル活用してるよね

  • 54二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 21:31:39

    完全に消えた訳じゃないし、思い出はまた作れるからね

  • 55二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 02:50:26

    これは続きが気になる

  • 56二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 08:17:18

    念の為保守

  • 57二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 15:46:55

    瞼を開けると、白い天井と電灯が見えた。
    視線を動かすと、カーテンの仕切りや、ガラス張りの棚が見え、直感的に保健室だと分かった。
    起きあがろうとして全身に痛みが走る。
    なんだこれは。
    身動きが取れないほどではないが、それとは別に抵抗感を感じて満足に動けない。
    拘束されているのかと思ったが、直後に腕に視線を動かせば包帯が巻かれていたのが分かった。
    腕だけではない、顔を含めて身体中に包帯が巻かれていた。ガチガチに包帯を巻き付けられて動きづらい。
    だが無理をすれば痛むが歩くだけなら出来そうだった。

  • 58二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 15:47:13

    ベッドから出て散策を始める。
    保健室という事はここは病院ではなく学校なのだろうか。
    痛む身体を引き摺るように動かして歩けば、煌びやかな廊下が見えた。
    ここは学校ではないのか、豪邸か城なのか。
    まあ今はどうでも良い、今重要なのは。
    私はだれで、ここは何処なのだろう。
    なぜ私は、こんな怪我をしているのだろうか。

  • 59二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 15:56:00

    …え?まさかだけどサバイバルの分までリセットされてる!?

  • 60二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 15:57:11

    過去破壊爆弾…
    もしかして掟上今日子みたいなのを作り出してしまうのか…?

  • 61二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 17:27:00

    一回だけじゃないのか

  • 62二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 17:37:35

    寝たら記憶リセットか?

  • 63二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 17:56:53

    一応山中で寝たら獣に齧られてたって言ってるから寝たら即リセットではないっぽい?
    でもだとしたら条件は何だろうか。

  • 64二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 18:01:18

    果たして記憶リセットは一回目なのか

  • 65二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 18:01:18

    >>63

    サバイバル中みんなとの思い出が出てきたがアレごとサバイバル中の記憶過去破壊爆弾の影響で消えてそう

  • 66二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 22:28:04

    人生がローグライクゲームじゃん

  • 67二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 05:15:05

    記憶リセット技とか無法過ぎるだろ

  • 68二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 11:22:16

    じゃあこれから作られる想い出は?

  • 69二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 11:34:23

    毎日記憶がすべて消えるとか介護が疲れ果てて無理心中を図る奴だ

  • 70二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 11:49:03

    多分記憶が全部長期記憶じゃなくて一日程度で消える短期記憶に変えられちゃったんだろうな
    ヘブバンの豊後弥生みたいになってるわけだ…まあ過去に至るまで全て忘れてるわけですが

  • 71二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 19:58:07

    ヘイロー破壊とは別方面で凶悪

  • 72二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 07:05:12

    保守

  • 73二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 17:02:54

  • 74二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 17:40:22

    シンプルに忙しくて書けないです
    もう少し待ってです

  • 75二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 23:48:57

    ほしゅ

  • 76二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 00:37:02

    いつでも待ってる!

  • 77二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 00:40:19

    待ってます

  • 78二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 09:04:22

  • 79二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 16:32:26

  • 80二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 19:53:13

  • 81二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 19:59:56

    あー記憶が数日しか維持出来ないタイプのやつか

  • 82二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 22:14:48

    こういうの大好物です本当にありがとうございます

  • 83二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 23:00:11

    保守

  • 84二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 06:15:56

    マジで面白い。続き気になる

  • 85二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 17:37:10

    保守

  • 86二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 18:01:00

    このレスは削除されています

  • 87二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 18:50:08

    歩いていると見知らぬ格好の、いや何処かで見覚えのある格好の子供に遭遇した。
    制服姿だが私の着ている病院服とは程遠い、気品のある存在感を放っている。美しい、とまでは言わないが真面目そうな生徒がそこに立っていた。
    だが寝不足なのか、目の下には薄らとだが隈が見える。
    その生徒は私を見て驚き、目を見開いていた。
    「こ、コハルちゃ」
    「失礼お嬢さん、ここは何処なのか教えてもらいたい。それと私の名前は、コハル……で良いのか?」

  • 88二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 18:51:57

    中身は同じなのだろうか

  • 89二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 18:52:46

    遂に来た!!
    楽しみにしてたぞスレ主!!

  • 90二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 19:01:20

    少女は何かショックを受けたような顔をしていた。
    その少女から私について色々と聞き出せると一歩前で出て、目の前の少女の姿が消えた。
    少女だけではない、周りにあった廊下ごと消えた。
    いや消えたという表現は少し違う、全く別の物に変貌していた。
    周りは廊下ではなく教室の中だった。
    「コハル、大丈夫か?」
    私の隣には不安そうな表情の羽の生えた愛らしい少女が座っており、私の顔を覗き込むように見ている。
    この少女はだれだ? そもそも━━━━。
    ここはどこで、わたしはだれだ。

  • 91二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 19:04:26

    おっとぉ??
    分からん…どういう展開だ?読んでてワクワクしてる事しか分からないぞ?

  • 92二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 19:07:36

    とんでもなくややこしいけどこれ記憶を失った何者かがコハルの体に入ったとかそういうのだったりしない?

  • 93二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 19:17:10

    これ記憶がごちゃ混ぜになっててなおかつ1部記憶欠損系だな????

  • 94二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 19:24:37

    コハル、厄ネタが似合いすぎる系女子すぎる……

  • 95二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 19:31:49

    いや違う、私はシモエコハル、そう、そのはずだ。
    私はつい最近まで森で遭難し、補習授業部のみんなと聖堂で正体不明の敵から防衛をしていたいやそんな事はしていない、記憶に齟齬がある、矛盾がある、辻褄が合わない。
    「コハル?」
    そもそもこの少女は誰なのだろう、私はだれ、わたしはだれなのだ。
    「……だれだ、だれなんだ?」
    「私はアズサ、そしてあなたは下江コハルだ」
    私が頭を抱えながら呟いた言葉に、アズサという少女は即答した。
    「私の友達だ、間違いなく。それだけは絶対に正しいよ」

  • 96二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 19:35:04

    ちょっと戻ってる?分からん……
    ハナコとあった時「下江コハル」に戻ってたけど今また記憶が穴だらけの「シモエコハル」になってるのかな?

  • 97二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 19:36:58

    記憶が水だとして記憶領域がざるみたいになっちゃってるのかな…

  • 98二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 19:53:51

    森に行く前の補習授業部のコハル
    森で遭難して死にかけた記憶オンリーのシモエコハル
    回収されてからまた全部忘れた私はだれ
    この3者で混ざってる?

  • 99二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 19:55:15

    「コハルさんは、脳の記憶をする部分と人格に異常があるのだと思います」
    「“思う?”」
    「現在のキヴォトスの医療技術では完璧に診断出来ませんでした、ミレニアムの技術と、状態から見て判断しました。コハルさんは現在、コハルさんではありません」
    「“どういうことですか?あの子はコハルじゃないって?”」
    「現在のコハルさんは残っている記憶が非常に断片的で、それを思い出してもすぐに忘れてしまう状態。そして蓄積した記憶も時間の経過と共に消失、破壊されると例えてもいい。現在のコハルさんの性格や口調が変わっているのは、今ある残った記憶をツギハギにして出来上がった人格。周囲に居ませんか? 現在のコハルさんを思わせるような方、言葉遣い、理知的でしかし大胆な行動力の持ち主が。勿論、これは完璧な診断結果とは言えません。医者として恥ずかしい回答ですが、なにぶん分からない事が多い。今後も救護騎士団の方と連絡を取りながら検査を続けさせて頂きますが……」

  • 100二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 20:01:14

    「あと数日で、コハルさんは全ての記憶を喪失し、物言わぬ廃人となってしまう可能性があります」

  • 101二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 21:22:34

    脳というものはひとたびひびが入れば二度とは…

  • 102二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 23:08:32

    これヘルメット団ヤバない?
    重罪がすぎない?

  • 103二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 01:18:20

    記憶の連続性も曖昧でさながら酔歩する男のよう、アレより酷い症状だけどね

  • 104二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 07:50:34

    凄いことになってきたな

  • 105二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 17:41:05

    あのヘルメット団たちは一体どこでそんなとんでもないものを手に入れたんだ…

  • 106二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 17:49:04

    >>105

    あの森に落ちてたの拾ったとかだったりしてね

  • 107二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 22:29:06

    保守

  • 108二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 06:47:35

    入手経路もそうだがどこのどいつだよこんな傍迷惑なもの作ったのはぁ!となる
    ゲマトリアくらいしか心当たりが無い

  • 109二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 18:07:48

    さて、どうなることやら。

  • 110二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 20:49:03

    嫌がらせ目的にしか使えないだろこの兵器

  • 111二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 06:22:48

    続いてほしいという願いを込めて保守

  • 112二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 16:39:25

    保守

  • 113二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 18:49:15

    今の私は果たして下江コハルと呼べるのか。
    記憶のないシモエコハルと、記憶のある下江コハル、それは同じ者と言えるのか。
    哲学の話になってしまうが、考えてしまっては思考は止められない。
    もっとも考えたところでこの記憶も直ぐに失うのだろう、メモ帳にできる限りの経験を書いているが数ページ前の内容に関しての記憶がない。
    自覚できる程に重症な私の脳味噌は、能力を失いつつある。
    直感的にそれが分かる、気を抜くと手足の動かし方まで忘れてしまいそうなせいもあるのかもしれない。
    考え続けなければ思考まで出来なくなってしまいそうになるが、今ではその恐怖心も無くなりつつある。
    いや恐怖心だけではない、喜怒哀楽を含めて薄くなっている、何を食べても美味しいと思わない。味は薄く、食べられれば良いと思えている、食欲があるだけマシと考えるべきか。
    記憶も、感情も、好悪も、感覚も、何もかも無くなっていく。
    「…………」
    最近、ボーッとする時間が長い。
    何をするにもやる気が起きない。
    下江コハルは死んで、新しく生まれたシモエコハルもあと少しで死んでしまう。
    出来上がった中身の壊れた私は、なんと呼ぶべきなのだろうか。

  • 114二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 18:53:28

    「……」
    多分、私は何かの理由で外へと抜け出した。
    メモ帳には保健室での内容が殆ど、外では同行者が居たらしい。
    それもそうだ、私も同じような状態の者を一人で外になど行かせない。だけど私は今、何処かは分からないが街にいる。
    さて、ここは何処なのだろうか。
    なぜ私はこんなところにいる。
    なんだかとてもつかれた。
    つかれたので、公園のベンチに座る。
    「………………」
    なにも、考えることがない。

  • 115二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 20:37:20

    「や、やめてください!」
    「いいじゃねえか」
    「金持ってるんだろ?ほらジャンプしてみろよ!」
    「ひいいい!だれかー!助けてくださいー!」
    騒がしい声の発生源に目をやれば、大人が子供にカツアゲされているのが見えた。
    相手は複数、私が一人立ち向かっても勝てるかは分からない。
    いや何故私は戦おうと考えている、私には関係のないことだ。
    私の仕事ではない、無視して……。
    何処に行くべきなのだろう。
    家の場所もわからないのに。
    「誰かー!助けて〜!」
    「……」

  • 116二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 20:38:20
  • 117二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 20:39:06

    「ありがとうございます!本当にありがとう!」
    「……」
    私は何をしているのだろう。
    もう感覚さえ鈍くなり、考える事も難しい。
    それなのにまるで、身体が勝手に動いたような。
    なんだか前にも、同じ事があったような。
    『い、いじめはダメっ!どうして、こんなに大勢で寄ってたかって……』
    考えても仕方のないことだ。
    どうでもいいことだ。
    「いえ、無事で良かったです」
    とりあえず、この人が無事で良かった。

  • 118二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 23:59:05

    >>116

    まさかのシモエコハルと同じ状態なのがミカ!?

  • 119二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 03:39:36

    たとえ記憶をなくしても、正義の心は失っていない…

  • 120二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 03:57:06

    >>118

    多分、コハルの脳裏にあの時のミカが過ったって感じなんだと思うよ

  • 121二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 12:34:09

    ほしゅ

  • 122二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 18:35:21

    全て無くなっても下江コハルは下江コハルだったってことだね

  • 123二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 19:06:00

    保守

  • 124二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 00:07:44

    このレスは削除されています

  • 125二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 00:09:56

    >>106

    >>47で「あの大人から貰った武器」と言ってたから、拾い物ではありませんね。

  • 126二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 08:53:48

  • 127二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 16:06:09

    >>125

    もしかしなくてもゲマトリアで確定か…?

  • 128二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 23:12:59

    保守

  • 129二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 10:38:20

    続きが気になるので保守

  • 130二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 10:59:14

    無一郎みたいだぁ…

  • 131二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 17:56:37

  • 132二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 21:26:57

    なんとか…なんとかハッピーエンドに…

  • 133二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 22:04:46

    下江コハルは死んだ、シモエコハルも死ぬ。
    次に産まれる者はなに、次に出来上がる者はなに。
    それも死ぬ、次の者もその次の者も全員死ぬ。
    そういう運命だと決まっているように、私の中身は崩れてゆく。
    落ちてゆく、堕ちテユく。欠けてユク、壊レテユク。
    だけど、ナゼだロウ。
    身体ガ勝手に動イタノハ。
    「……考えても仕方がない、ちょっと……ねよ」

  • 134二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 22:06:08

    最後にほんの少しだけ、コハルっぽい話し方になってる…

  • 135二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 00:36:58

    おっわ…

  • 136二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 07:51:03

    保守

  • 137二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 12:01:43

    このまま壊れていくだけなのか…

  • 138二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 19:49:22

    救いは………

  • 139二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 21:11:39

    救いはないのですか~!?

  • 140二次元好きの匿名さん24/07/11(木) 06:28:20

    保守

  • 141二次元好きの匿名さん24/07/11(木) 08:10:04

    記憶は戻らなくともせめて廃人だけは回避してほしい

  • 142二次元好きの匿名さん24/07/11(木) 16:13:09

    「…きて! ……おき……これ…上……な……」

  • 143二次元好きの匿名さん24/07/11(木) 16:13:23

    「起きて! これ以上みんなを泣かせちゃダメ!!」

  • 144二次元好きの匿名さん24/07/11(木) 16:14:19

    コ、コハル〜〜〜!!!!(泣)

  • 145二次元好きの匿名さん24/07/11(木) 16:17:01

    瞼を開けて、起き上がる。
    泣いている人達がいた、私の為に、私なんかのせいで泣かせちゃった人達がたくさん居る。
    認められない、認めたくない。
    私が他人を泣かせるなんて、絶対に嫌。
    「私は死なない……死んでも、蘇ってやる!」

  • 146二次元好きの匿名さん24/07/11(木) 16:42:20

    原因を突き止めて、治す方法を見つける。
    私は正義実現委員会のエリート……だったはず、記憶にはそうある。
    いやこんな無駄な事を考えてる暇はない。
    時間がない、憶えてる事と思い出した記憶が消える前に何があったかを突き止め、最低でも何か一つ何があったかが分かれば後は先生が何とかしてくれる……そう、そのはずだ。
    私の今の状態は明らかに正常な状態ではない、原因不明の障害や病気になっている可能性もなくはないが、それは考えを放棄する理由にはならない。
    思い出せ、何があったかを、何が起きたのかを。

  • 147二次元好きの匿名さん24/07/11(木) 16:44:24

    そう、私は任務で森へ来ていた。
    何の任務だったのかはわからない、だが戦闘行為が起きたのは憶えている。ヘルメットを被った変な女達、あれを捕まえようと正義実現委員会は動いていた。
    私もその場にいて、ヘルメットの生徒達を捕まえようとしていたその時に。
    『クソ! 見つかった!? 仕掛ける時間くらい寄越せよ化け物!!』
    『きぇああああああ!!!』
    『本物の化け物おおお!? くるなああああ!!』
    『きぃいひひ! そんなの効かな……? 避けろッ!』
    投げられた爆弾を私は受けた。
    物凄い衝撃と振動で私の身体は遥か空へと舞い上がり、他の生徒達が小石ほどに小さく見えた。
    そこで記憶が途切れている。
    何のことはない、私は自分の判断ミスとその生徒達の所為でこうなっている。
    「なら……そいつらを見つけて話を……」
    「くそー! どうして私達がこんな目に〜! やっとあの森から抜け出せたと思ったら正実の奴ら、とんでもない勢いで来やがって……」
    「お陰で私達ボロボロですよ〜、もう弾もないし何処かで手に入れないと……あれ?」
    私は銃と爆弾を取り出して目の前の愚か者共へ向けた。

  • 148二次元好きの匿名さん24/07/11(木) 21:09:44

    ついに報復が……

  • 149二次元好きの匿名さん24/07/12(金) 07:32:16

    バッドエンドか……?

  • 150二次元好きの匿名さん24/07/12(金) 13:45:49

    ほす

  • 151二次元好きの匿名さん24/07/12(金) 21:02:53

    なんとか持ち直したがこの分だと全ての記憶は取り戻せないのか……?

  • 152二次元好きの匿名さん24/07/13(土) 04:44:32

    ほしゅ

  • 153二次元好きの匿名さん24/07/13(土) 08:41:36

    過去の記憶まで思い出せなくていいから何とか廃人にならず生きてくれ……

  • 154二次元好きの匿名さん24/07/13(土) 18:12:52

    どちらにせよ気合いでなんとかなる状態では無さそうなのがなあ…解決策はあるのか…

  • 155二次元好きの匿名さん24/07/13(土) 19:16:52

    「うぅ……くそう!」
    「こんなチビに私が…ぐえ!」
    数の不利はあれど向こうは理由は不明だが大きく消耗しており、殆ど戦闘不能寸前だった。
    対して私は肉体と装備だけなら万全、恐らく一時的なものだが精神もこの憤りによって良好。
    戦闘を上手く展開できる、調子が良い。
    良好な状態である内に彼女達から話を聴く必要がある。
    「いてて……ひえ!」
    「あの爆弾をどう用意した? あなた達じゃ造れないでしょ、誰が作ったのだ? 言いなさいよ」

  • 156二次元好きの匿名さん24/07/13(土) 20:16:12

    もう口調ぐちゃぐちゃになっちゃってる…

  • 157二次元好きの匿名さん24/07/13(土) 20:50:55

    自分を正常だと認識してるけどしっかりおかしくなってる

  • 158二次元好きの匿名さん24/07/13(土) 21:21:56

    もういい……もう休め……!

  • 159二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 07:29:43

    肉体が万全なのはセイなる手榴弾のおかげか?

  • 160二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 08:37:55

    記憶も人格も壊れてまっさらになってしまうのか

  • 161二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 18:18:19

  • 162二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:14:25

    なんとか生き延びてほしい

  • 163二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 04:37:33

    ho

  • 164二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 08:24:47

    これは生存無理ルートか……?

  • 165二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 15:50:31

    頼む……生き延びてくれ……

  • 166二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 19:46:41

    銃を突き付けて理由を聞く限りでは、大人から貰った武器と言っていた。
    テスト版のカコ破壊爆弾、カコは過去と読むべきなのだろうか。
    とても信じられない、フィクションのような事だがそれが今の私の状態と化した原因。
    今すぐにコイツらを締め上げて警察に突き出せば、だが私の記憶を戻し得る情報ではない。
    恐らくだがコイツらは爆弾の実験に利用されただけ、どれだけ尋問しても私を治す情報は手に入らない。
    そして彼女達を捕まえても何も解決しない、また私と同じような者が現れかねない以上この問題を放置するわけにもいかない。
    正義実現委員会……学園規模で情報を提供するべき案件だ。
    だが連絡する時間はない、携帯も持って来てはいないし、ただでさえ私は不安定な状態でいつ自我が崩壊してもおかしくない。
    そもそも信じて貰えるのか疑問だ。
    結局のところ、自分の力で解決するしかない。
    拘束したヘルメット団のヘルメットを脱がせる。
    「キャー!!? エッチ! 変態!!」
    「何処で、その爆弾を手に入れた? いいなさい。ヘルメット壊すぞ」

  • 167二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 21:22:41

    口調からどんどんコハルらしさが消えていく……

  • 168二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 06:30:33

    ho

  • 169二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 10:19:57

    保守

  • 170二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 18:21:31

    ほしゅ

  • 171二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 21:23:59

  • 172二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 06:44:29

    つ、続きが…気になる…

  • 173二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 07:06:11

    ハッピーエンド...無理かなぁ...

  • 174二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 08:29:06

    ゆっくり進行だから絶妙に先が気になる……

  • 175二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 12:45:44

    続きを待ってる時、子供の頃来週のジャンプ発売を楽しみにしてた時みたいにそわそわしてる

  • 176二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 18:08:23

    口調や記憶が混ざるのが以前の記憶が完全には消えてない証拠なのかなと思うとなんか切ない

  • 177二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 20:17:29

    通る人々は怪しい人相や格好の者達が多い。
    市場のように繁盛している訳ではないが、危険物が流通している場所と言えばブラックマーケットをまず先に思い浮かべる。
    キヴォトスに住む者なら特にそうだろう、ここにヘルメット団達は訪れていた。
    カツアゲの拠点としている場所が近いと言っていたが、彼女達はここでとある大人から記憶を、過去を破壊する爆弾を受け取った。
    「そこの方?」
    情報が正しければ、この辺りで出会ったという。
    虚偽である可能性、大人が現れないという可能性もあるが。
    「あのー? すみません」
    「?」
    声に少し驚いて見るとロボットの大人がそこにいた。
    気が付かなかった、一体いつから居たのだろう。
    「先ほどからずーっとここで立ち往生していたようですが……大丈夫ですか?」

  • 178二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 20:19:37

    心配そうな顔をする彼の言葉に反射的に頷いて困惑する。
    私は先ほど此処に来たばかりの筈だが。
    「もしや私どもの製品をご購入頂きに来てくれたのですか!? それはありがたい! 実は新しい商品を仕入れようとしたのですが製造元と連絡が取れず仕方なく自ら製作したのですよ!」
    言葉の意味を考える前に喋り倒す彼に圧倒される。
    別に買い物に来た訳ではない、急いで例の大人を探さねばならない。
    「効果が不安定で今まで棚に置けなかったのです! ま、あんな首のない不気味な男の力がなくとも私達は」
    首のない大人という言葉を聞き、私は銃を握りめる。
    「その商品……なんて名前だ?」
    「過去破壊爆弾でございます!!」

  • 179二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 21:48:55

    「過去破壊爆弾を受けてこうなった」という過去を過去破壊爆弾で破壊できないか……?

  • 180二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 08:00:37

    保守

  • 181二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 13:29:39

    >>179

    それだ!

  • 182二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 16:28:45

    過去破壊そのものを過去破壊して上書きするか…確かに現状それしか方法無さそうだが後遺症とか心配だな…

  • 183二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 21:33:23

    過去破壊爆弾は重ねて使用できないみたいな制限とかあったら終わるな……

  • 184二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 02:27:26

    続き期待

  • 185二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 09:05:29

    ハッピーエンドでどうか…

  • 186二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 17:26:37

    ほしゅ

  • 187二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 18:28:54

    次スレとか立てとく?

  • 188二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 21:35:24

    もう少し待とう

  • 189二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 03:07:13

  • 190二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 04:23:36

    過去を破壊といっても概念的なものではなく本人の記憶を消してるように見える
    周りは覚えてるし
    だから更に壊すのは危険じゃない?

  • 191二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 09:05:56

    そう考えると安易に過去破壊爆弾に手を出すのもダメなのか

  • 192二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 16:40:50

    「しゅ、襲撃だー!」
    「正義実現委員会だ! ここがバレたんだ! ひぃいい!」
    頭の中が透明だ、痛みがない、恐怖心がない、怯えもない。
    私の中に残ったカケラのような記憶と経験よりも、私は銃を上手く扱えている。
    今までこんな事はなかった、無駄を削ぎ落としたように習った戦い方と同じかそれ以上に。
    綺麗に戦えている。
    「な、何だよアイツ! 自爆しながら突っ込んでくる!!?」
    怒りも絶望も感じない、欠落した中身でなぜ戦っているのかと戦闘を始めてから思い始める。
    「まさかあれが噂に聴く正実の委員長か!?」
    「来るな化け物!!」
    「逃げろ!逃げろー!?ミンチより酷い目にっうわぎゃぁあああ!?」
    復讐の理由はある、道理もある、だのにそうした暗い感情が湧いてこない。
    だとすれば、私は何のために戦っている。
    「な、なぜ私達が一体何を! なぜこんな目に遭わなければ……ひぃ!」
    「それは、私が一番……言いたかった言葉……だったはずだ」
    やっと分かった。
    私は報復心で動いている、訳ではない。
    記憶を取り戻したい、訳ではない。
    ただこれ以上、泣いて欲しくないだけなの。

  • 193二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 16:41:12

    「…………」
    静寂、私達の足音以外は不気味なほど静かだった。
    コハル失踪の通報を受けて私は捜索に出ていた。
    そしてある違法取引を行っているという情報のあった場所でコハルの目撃情報があるという話を聞き急行した。
    そこへ着くと、先に到着していたハスミが私を見て驚いていた。
    「ツルギ? これはあなたが行ったのでは?」
    ハスミが見ていたものを私が視線を向けると、全てが蹂躙されていた跡だった。
    ビルも車も、倒れているロボット市民や不良生徒も含めて嵐が来たかのような惨状。
    「うぅ……」
    「いてぇ! いてぇヨォ〜!」
    だが命に関わる程の状態の者は一人も居なかった。

  • 194二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 16:41:46

    「委員長! ハスミ先輩! コハルさん居ました! それと、見たこともない爆弾や兵器もあって……」
    「今は人命を優先しましょう。すぐに救護騎士団へ連絡を! 応急処置が必要な者は一箇所に!」
    部員への指示をハスミに任せ、硝煙が立ち上る奥へと進む。
    そこにはボロ切れのようなコハルが立っていた。
    辛うじて正義実現委員会の制服だと分かるほどで最早原型を止めていない。
    返り血もコハル自身の血か判別すらできない。
    「コハル、コハル?」
    声をかけても反応しない。
    「た、立ったまま気絶してます。意識がありません」
    「こんな状態で、一人で戦ってたの?」
    「これじゃあまるで……委員長みたい」

  • 195二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 16:42:09

    過去を破壊する爆弾は文字通り、その人の過去をバラバラに破壊してしまう。
    簡単に説明するなら本人にのみ適用される過去改変に近い機能を有している。
    その性質上、意図的に範囲を狭めるだとか、不都合な過去の抹消などには向いていない。
    ヘイロー破壊爆弾から着想を得たものらしいが、彼曰く満足のいく出来ではなかったようだ。
    事実、破壊されたはずの過去が一定期間で戻る消失を繰り返している。
    兵器として完璧とは言えない。
    付け加えるなら、あれを作った者たちは自らの触れているものの技術を理解していない、皮を被せて似せただけの贋作。
    直にその生徒の全てが崩壊する、記憶も意思も魂も被せられたテクスチャを含めて残らず全て。
    その部分だけが本物を凌駕している。
    だが、効果は長続きしないだろう。
    過去は破壊され続ける、本人の中で。
    そして、破壊されたという過去さえ壊れ、その効果は終了する。
    これでは夢オチと変わらないな。
    くだらない物語だった。
    「そういうこった!」

  • 196二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 16:42:38

    「ここは何処だろう、私はだれ?」
    君の名前は下江コハル、トリニティ総合学園一年生、正義実現委員会にして補習授業部の部員だ。
    「そう、そうだったわね。なんで忘れちゃったんだろ」
    思い出せたんだ、気にする事はない。
    さあもう起きる時間だ、遅刻してはいけない。
    また補習を受ける羽目になる。
    「それは……やだ」

  • 197二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 16:43:15

    「ここは? 保健室?」
    「こはる……ちゃん?」
    「ハナコ? なんで泣いて……ってなんで私こんなに包帯塗れなの!? 凄く痛いし、私の制服は!? 誰が勝手に着替えさせたの!?」
    「! コハルが起きた! ヒフミ!」
    「ふえ! こ、ここコハルちゃん! だ、大丈夫ですか? あ、いや違う、私たちは……」
    「ちょっと三人共! なんで私、保健室に居るの!? なんで私の服がないの!? ほ、保健室で私に一体何したのよ! エッチな事はしちゃダメなんだから! 死刑よ! 死刑!!」

    END

  • 198二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 17:47:14

    戻ってよかった…けど、これ一回死んだのと変わらないな…

  • 199二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 17:50:58

    過去破壊された過去を破壊する爆弾!!
    戻ってよかったよ……

  • 200二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 18:10:10

    過去破壊された過去も破壊されて、起こったことだけを見れば時間経過で元に戻った?

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