閲覧注意「繁殖牝バになる為に生まれてきたような体だねw」part.9

  • 1君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/28(金) 20:07:40
  • 2二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 20:07:55

    たておつ

  • 3君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/28(金) 20:09:55

    あらすじ
    なんやかんやあり少年を前向きにさせる事に成功したキンペイバイ。
    2年目の夏合宿にてギムレットにトゥンクしてしまう
    果たしてどうなるのか!

  • 4君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/28(金) 20:20:53

    「砂まみれの女神(ウェヌス)にあてられてしまったようだ!俺の情熱(パトス)を冷ます道連れになってくれ!」


    「パト……っ!?きゃっ!」


    水着に入ってしまった砂を必死に取ろうとするキンペイバイを抱き抱えると突然海へと飛び込むタニノギムレット。

    当然、誰かに抱きかかえられて海へと飛び込む事になるなど考えもしていなかったキンペイバイは悲鳴をあげる。泳ぐ事自体はできるキンペイバイであるが、突然の入水ともなれば話は別である。

    水着は海水で濡れ、砂こそ取れたがビーチバレーをするには乾くのを待たなければ重くなりすぎるだろう。

    自分をこんな事態にした張本人に文句の一つでも言ってやろうと影を作るその人物を見上げる。


    「濡れそぼった姿もまた美しい!空のグラスにスクリュードライバーでも注ぎたい気分だ!」


    相変わらずの言動であるタニノギムレットであるが、キンペイバイの口から文句が出ることはない。

    なぜか?それは彼女がタニノギムレットにトキめいてしまったからである。

    元々キンペイバイはコスプレ趣味を持ち、アニメや小説などに関して造詣の深い少女である。当然、ギムレットのような面のいいイケメンウマ娘のかっこいい言動は刺さりまくるタイプである。

    最も、かなりのクリティカルヒットだったようで、まるで恋する乙女のように頬を赤く染めていた。


    キンペイバイの反応

    dice1d100=98 (98)

    (1に近いほどキンペイバイとしての人格、100に近いほどウマソウルの方が強く反応している)

  • 5二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 20:31:03

    繁殖したがってる!

  • 6君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/28(金) 20:41:12

    タニノギムレットに見張れてしまったキンペイバイ。そんなキンペイバイの行動


    >>7>>10

  • 7二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 20:52:04

    カクテル言葉を知っているので真っ赤になる

  • 8二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 21:13:14

    水着に砂が残ってるから取ってとギムレットにお願いする
    そして水着の下のたわわな果実にギムレットが手を伸ばして……

  • 9二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 21:19:28

    「もういいですっ」とわたわたしてたら水着の上が波にさらわれる

  • 10二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 23:06:55

    あぶね、10まで保守

  • 11二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 23:59:27

    相性めちゃくちゃよくて草

  • 12二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 00:34:13

    これはもう相思相愛なのでは

    保守さんくす

  • 13二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 01:04:09

    キンペイバイちゃんここにきて親父と少年の三角関係あるか…?

  • 14君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/29(土) 08:29:50

    ギムレットにトキメキまくっているなれるちゃんは…


    1. カクテル言葉を知っているので真っ赤になる


    2. 水着に砂が残ってるから取ってとギムレットにお願いする。そして水着の下のたわわな果実にギムレットが手を伸ばして……


    3. 「もういいですっ」とわたわたしてたら水着の上が波にさらわれる


    dice1d3=3 (3)

  • 15君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/29(土) 08:45:59

    未だギムレットにお姫様抱っこの形で支えられているキンペイバイとしてはそろそろ羞恥と申し訳なさが限界に達しようとしていた。


    「あ、あのギムレット先輩、もういいですっ……!」


    そう断りを入れて何とか降ろして貰おうとしたその時であった。一際大きい波がキンペイバイとギムレットを襲ったのだ。幸いな事に2人とも溺れるような事はなく、少しばかり飲み込んでしまった海水に内臓が驚いて咳き込んでしまう程度ですんだ。

    キンペイバイが何とか目を開けられるようになるとビーチの視線が自分の方に集まっている事に気づいた。なにかあったのだろうか、髪でも崩れてしまったのだろうかと髪をペタペタと触るが多少濡れているだけである。

    では何が原因かと下を向いた時である。

    そこにあるべき布がない。先端が赤みがかった白い大きな果実が露わになってしまっていた。


    「ひっ……キャッー!!」


    ビーチのウマ娘達の理性ゲージ(低いほど理性がない)

    dice1d100=29 (29)

  • 16二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 08:58:52

    あかんあかんうまだっちしちゃう!

  • 17二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 14:17:03

    うまぴょいが近づく

  • 18二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 14:18:36

    このくらいの理性での行動ってなんだ……?行動に移すやつはいないだろうし自分のタオル積極的にかけようとしてくるとか?

  • 19二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 14:18:48

    タイトル回収しそう

  • 20二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 17:47:38

    いかん(スレが)危ない危ない危ない…!

  • 21君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/29(土) 18:00:03

    「うぅ〜もうお嫁に行けないよ〜」

    結局あの後、恥ずかしさのあまりその場に座り込んでしまったキンペイバイ達は周りのウマ娘達が貸してくれたタオルで体を隠しながら宿舎へと戻っていた。
    キンペイバイが帰った後に水着が捜索され、少し離れた岩場の方に引っかかっていたのをタイキシャトル達が持って帰って来てくれていた。

    「気にしなくてもペイバイにはあの男の子がいるんだし、あの子が嫁に貰ってくれるんじゃないの?」

    今年の合宿で同じ部屋となったコードヘブンはキンペイバイの長い髪にドライヤーを当てている。夏合宿の間は互いの髪を整えるのが習慣になっており、かなり手慣れたものである。

    「そういうことじゃありません!それに、───くんは今リハビリで頑張ってるときなんですよ!そんな時にお嫁さんにしてなんて無理強いできません!」

    必死にリハビリをこなして1日でも早く走れるようになろうと頑張っている少年の姿を知っているキンペイバイにとっては彼に負担になるような事は今は絶対にNGである。

    「じゃぁ、治った時にはお嫁さんにして欲しいんだ?」

    「そ、そういうわけじゃ…」

    いい顔で笑うようになったコードヘブンからは以前のような毒気はすっかり抜けていて、友達に軽口を言うあたりは完全に年相応の少女である。
    聞けば少し前に父親と母親のお墓参りに行ったらしく、少しずつではあるがギクシャクした家庭環境が改善に向かって歩み出しているようだ。
    「あの場所は母との思い出が多すぎるから」と実家との縁を切らずにいたコードヘブンにとっては嬉しいことだろう。

  • 22君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/29(土) 21:02:11

    「むー、私だけいじられるのはなんか不公平です。ヘブンちゃんはそういうのないんですか?お嫁さんになりたいとか」

    「お嫁さんか…うーん……」

    コードヘブンは顎に手を当て少し悩むそぶりを見せると、「私は…」と話し始める

    「アタシはお嫁さんってよりお母さんみたいになりたいかな」

    「お母さんですか?」

    「お母さんがアタシにしてくれたようにアタシの子供にも優しくしてあげたい。それはアタシができるお母さんの生きた証を残す数少ない方法だと思うから」

    かつて孤独を生き、孤独の中で死ぬことを望んでいた人物と同一とは思えない未来に満ちた願いを語るコードヘブン。人を最も追い詰めるのは自分自身という言葉通り、自分自身を追い詰めていた頃には見せた事もないような笑顔を見せるのは彼女の周りに人ができ、精神的余裕を獲得できたことが大きいだろう。

    「正直ちゃんとできるかは不安だけどね。その点、ペイバイは大丈夫そうだよね。すっごくお母さんに向いてると思うし」

    「いやいやいや!私まだ15歳ですよ!?確かに昔はこのくらいの歳で結婚してた人がたくさんいたって習いましたけども!」

    「歳の話じゃないよ。あの夜、泣いていたアタシを抱きしめて一緒に山を降りてくれたでしょ?あの時、少しだけペイバイのことお母さんみたいだなって思ったから。ペイバイはすごく優しいしきっといいお母さんになれるよ」

    そこまで言われてはキンペイバイも何も言い返せなかった。

  • 23君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/29(土) 21:59:42

    さて、夏合宿ではその後


    1.後輩からおっぱいの大きさの秘訣を聞かれる


    2.同じ部屋のウマ娘達と恋バナ


    3.夏祭りへ行こう


    4.安価


    dice1d4=2 (2)

  • 24君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/29(土) 22:02:46

    恋バナをする同じ部屋のウマ娘達


    dice6d119=5 79 98 22 90 118 (412) +コードヘブン

  • 25君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/29(土) 22:16:26

    夏合宿のとある夜。月夜が照らす深夜にスマホのほのかな灯りを頼りに顔を突き合わせる少女達の姿があった。
    フジキセキ、サクラローレル、ヴィルシーナ、ファインモーション、ジャングルポケット、カルストンライオ、キンペイバイ、コードヘブン、年頃のウマ娘8人が集まって深夜にすることといえばそう恋バナである。

    「それでトレーナーさんたら胸ポケットから白い薔薇を取り出すマジックを見せてくれてね、その香りが本当に心地良くて、ビル群の明かりが紡ぐ夜景と合わせて凄くロマンチックだった…」

    「うぉぉぉぉ!!」

    今はフジキセキとトレーナーとのアレやコレやを聞いている番である。先程からジャングルポケットが興味津々と言った様子であり、フジキセキの語るトレーナーとの思い出の数々に感嘆の声を漏らしたり悶えたりと反応がなんとも楽しい。
    この前にもサクラローレルがトレーナーとチャペルを訪れた話やヴィルシーナがウェディングドレスを着てヴァージンロードを歩く体験をした話など女子学生の情緒を悶えさせるには十分過ぎるほどの劇物な話の数々が飛び交っていた。
    流石は中央トレセン、婚活会場などと揶揄されるだけの事はありそれぞれの担当トレーナーとの蜜月の日々はとても眩しく、ここにいるウマ娘全員が輝かしい成績を持っている事も合わせて多くのウマ娘にとっては喉から手が出るほど羨ましい話の数々ばかりである。

  • 26君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/29(土) 22:21:41

    「次はペイバイの番だよ」


    話し終えたフジキセキから恋バナのバトンが手渡される。はて、なんの話をしたものか。この前のお出かけの話やリハビリの話をするべきだろうか、それとも……


    1.少年とのリハビリの話


    2.少年との昔の話


    3.少年が引っ越した時の話


    dice1d3=2 (2)

  • 27二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 22:35:44

    このレスは削除されています

  • 28君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/29(土) 22:37:23

    「えっとじゃぁ…ちょっと昔の話になっちゃうんですけど……」

    キンペイバイが語り始めたのはキンペイバイと少年がまだ幼い頃の話である。

    キンペイバイは幼い頃、お世辞にも運動神経のいい子供とは言えなかった。子供というのは能力に対して非常にシビアな存在であり、ウマ娘でありながらそこまで運動ができず足も早くないとあればバカにされたり揶揄われる対象になるのは至極当然のことであった。
    当時、弱気な性格であったキンペイバイはこれに言い返すことも反抗する事もできず、体のいいからかいの的になっていた。そんなキンペイバイを心配して守ってくれていたのが少年である。
    誰かがキンペイバイの悪口を言えば少年は言った人間に対して悪口を言ったり、キンペイバイへの悪口を否定する言葉を叫ぶ。
    誰かがキンペイバイにイタズラした時にはそのイタズラした張本人と取っ組み合いの喧嘩をした事もあった。その喧嘩は数の暴力で少年の敗北が濃厚であったが、キンペイバイが先生を呼んだことで痛み分けとなった。
    そんな事が小学校に上がってから少年が転校するまで続いた。

    ある日、どうして少年がキンペイバイに対してそこまでしてくれるのか理由を聞いた事がある。
    テレビゲームの画面から目を離し、少年は不思議そうな顔をしながら「だって幼馴染だもん!」と強く答えた。彼にとっては幼少期からの友達というだけでキンペイバイを無条件で守る理由になるらしい。
    母親以外に自分のことを無条件で守ってくれる人がいる。それは母子家庭で育ち父親という存在を知らずに育ったキンペイバイにとっては初めての感覚であり、心の奥底が温かい気持ちになった。
    少年はその一言だけを言って目の前のゲームに戻ってしまったが、その時のことをキンペイバイは今でも鮮明に覚えている。

  • 29君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/29(土) 22:53:55

    少年はよくキンペイバイとも遊んでくれた。
    元々幼少期から両家での親付き合いはありそれが小学校入学後もそれが続いた形である。
    学校でバカにされがちだったキンペイバイは中々同性の子と遊ぶ機会がなく、家に帰っても図書館から借りた本を読んだりテレビを見て時間を浪費することくらいしかやる事が無かった。執筆活動で忙しい母と一緒にどこかに出かけられるというわけもなく、1人遊びの時間が増える一方だった。
    そんなキンペイバイを少年はよく遊びに誘ってくれた。自転車が怖くて乗れないキンペイバイの自転車の練習に付き合ってくれたり、秘密基地と言って河原のヨシの茂みの中に踏み固めて作ったスペースに草を束ねて作った簡素な秘密基地を紹介してくれた事もある。中には少年が拾って来たという貝殻やキラキラ輝く石、読みかけのコミック誌が置かれていて、2人も入ると少し手狭なその小さな小さな秘密基地はとても居心地がよかった。
    夏の暑さが酷い時にはなけなしのお小遣いで買ったパッキンアイスを分けてくれたり、秋の紅葉が深まり、街に落ち葉の絨毯が敷き詰められた時なんかにはドングリ拾いをして遊び、冬には降り積もった雪で雪だるまの家族をたくさん作った。
    遊ぶ時は決まって少年がキンペイバイの先を行き、キンペイバイはその背中にはぐれないようにぴったりくっついていた。少年の背中越しに見る景色はキンペイバイにとって初めて見るものばかりで、やってみた事、知った事が少しずつ増えていくたびにキンペイバイと少年の背の距離は少しずつ開き、その代わりに2人で時に競い合うように時に励まし合うようにいつまでも走り回っていた。

    「今はまだもう少し時間がかかりそうですけど、いつの日かまた2人で一緒に走っていろんなものを見たり聞いたりやってみたりして、知らない事見たことのないものをたくさん体験できたらなって、そう思います。ちょっと恋バナっぽく無かったでしたかね…」

    キンペイバイの胸中を巡るのは郷愁と未来への期待。
    もう自転車には乗れるし、あの秘密基地も無い。アイスは分け合わなくても食べられるし、ドングリは意外に一年中落ちている事も知っている。
    だが、その経験全てが今のキンペイバイを形作る大切な思い出である。苦い経験を持つキンペイバイにとって、恋バナのように純粋な気持ちになれるのは少年との懐かしくも大切なあの日々なのだ。

  • 30二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 01:48:51

    ほっしゅ

  • 31二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 03:29:56

    このレスは削除されています

  • 32二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 11:43:31

    保守、むしろ幼馴染との思い出が無さそうなメンツだから甘酸っぱさに悶えてそう

  • 33二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 19:49:40

    保守

  • 34君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/30(日) 20:23:32

    各ウマ娘の反応

    (1に近いほど質のいい恋愛小説を読んだ時のような心穏やかな読後感、100に近いほど悶絶&興奮)


    フジキセキdice1d100=20 (20)


    ジャングルポケットdice1d100=100 (100)


    サクラローレルdice1d100=53 (53)


    ヴィルシーナdice1d100=21 (21)


    ファインモーションdice1d100=18 (18)


    カルストンライオdice1d100=33 (33)


    コードヘブンdice1d100=17 (17)

  • 35二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 20:51:35

    ポッケのせいで全体的に低めに圧縮されてる感

  • 36君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/30(日) 21:17:07

    キンペイバイの昔話を聞いた同室のウマ娘達の反応は大変に静かなものであった。

    まるで質のいい小説を読んだ時のような充実した読後感にしみじみとした思いを馳せているのが大半であった。たった1人を除いて。


    「おいそれって!小っちゃい頃からずっと一緒だったって事だよなぁ!?漫画じゃねぇかよ!!」


    今回の相部屋メンツの中でも特に恋愛関係には初心そうなジャングルポケットが1人大興奮しており、うわ言のように幼馴染とかデートとかといった単語を呟いては悶絶していた。


    「なぁ!他にもっとないのかよ!」


    「え!?え、え〜と……」


    興奮したジャングルポケットに肩を掴まれたキンペイバイは困ってしまいフジキセキの方を見てみたが、そうなったらポッケは中々収まらないからとチロリと舌を出してメンゴとでも言いたげな表情をしていた。

    助け舟が来ないことを確信し、心の中で涙を流すキンペイバイ。結局その後20分くらい喋り続けもう話のネタが尽きかけたところでファインモーションになんとかバトンを渡してようやく解放されたのだった。


    キンペイバイとジャングルポケットの仲良し度

    dice1d100=16 (16)

    (高いほど仲良し。低くても仲間や学友としての仲はある)

  • 37君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/30(日) 21:27:59

    そして特に大きな問題が起きる事もなく、夏合宿は終了し、2学期が始まった。

    まだ項垂れるような暑さの続く10月第1週。キンペイバイは次走京都大賞典の舞台京都競馬場にいた。

    月末に開催される天皇賞秋に向けて調整のための出走である。


    天気dice1d3=3 (3)

    1.晴れ 2.曇り 3.雨


    バ場状態dice1d4=1 (1)

    1.良 2.稍重 3.重 4.不良

  • 38君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/30(日) 21:40:57

    ゲート入り開始という頃合いになって急にパラパラと降り出した雨がターフを濡らしていく。幸い、直前までカンカン照りだった事もあり馬場はまだ良馬場の範疇であり、むしろこの天気雨がジリジリと足の裏を焦がすような暑さを軽減してくれるのであれば御の字である。

    キンペイバイが観客席を見ると、目立つ白髪のウマ娘が1人。コードヘブンが彼女の担当トレーナーと一緒に応援に駆けつけてくれていた。

    彼女は先日のオールカマーで復帰を果たした彼女は、復帰直後に圧倒的な大逃げを見せ大差で1着となった。数ヶ月前と比べて圧倒的に増したその走りのキレにネットも騒然となり、世代最強はやっぱりコードヘブンなんじゃないかと最強議論がまことしやかに囁かれる程である。

    彼女を知っているキンペイバイとしては彼女の血の滲むような努力と練習量を見てきているため、なるべくしてなったという感想であるが、走る時に少し笑って楽しそうな表情をしてくれるようになったのがとても嬉しい。強迫観で走っていた頃とは違い純粋に走ることを楽しんでいる彼女の姿はとても生き生きとしていた。

    今日はいいところを見せなくちゃと気合を入れてゲートへと入る。天気雨の雨足が少しだけ強くなった。


    結果

    1.1着

    2.dice1d3=2 (2)

    3.dice1d5=1 (1)

    4.dice1d10=2 (2)

    5.dice1d15=11 (11)

    6.dice1d18=10 (10)

    dice1d6=2 (2)

  • 39君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/30(日) 22:00:16

    「お疲れ様、いい走りだったよ」

    レース終了後、控え室を訪ねたコードヘブンは冷たいスポーツドリンクをキンペイバイへと手渡す。

    「ありがとうございます!…後一歩届きませんでしたけどね」

    今回のレースはかなりスローペースな展開となり、バ群が小さくまとまっており、最終コーナーに入っても状況が変化しなかったためキンペイバイは最下位付近につけていた事もあり、大外を回ることを余儀なくされ結果としてハナ差で2着となった。

    「今回はさ、いつもみたいに無理に最後方につけるんじゃなくてもう少し前に行っても良かったんじゃないかな?結果論だけど最後まで団子状態が続いてたんだから大外に無理に抜け出すよりはもっと早く勝負をかけてバ群を掻き乱す方が良かったかもね」

    「私もそれは考えたんですけど、明確に戦闘集団が足を溜めている状況で無理矢理抜け出しても、それに合わせてペースを上げられたら潰されちゃうと思ったんです」

    「なるほど、ならあそこをさ……」

    今日のレースを振り返ってあーでもないこーでもないと議論を交わすキンペイバイとコードヘブンを2人のトレーナーが後方で見守っていた。

    「お前さんのところのコードヘブンのお嬢ちゃんは随分といい表情をするようになったのぉ」

    「キンペイバイのおかげですよ。彼女のおかげで以前よりも格段に明るくなってくれました。よく笑うようにもなって最近は友達もたくさんできてとても楽しそうです。本当、彼女には感謝しても仕切れません。……あぁ、勿論指導してくださったじじトレさんにも感謝しています」

    「お前さんもお世辞が上手くなったのぉ」

    人は変わり成長するものである。それはウマ娘も大人も同じだ。コードヘブンが成長したように彼女のトレーナーも少しずつ一人前に近づいているのかもしれない。

  • 40君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/30(日) 22:34:22

    京都大賞典で自身の現在の問題点を洗い出すことに成功したキンペイバイは秋天に向けて猛トレーニングをこなしていた。

    そんなキンペイバイの元にじじトレがとあるウマ娘を連れて来た。


    1.エアグルーヴ

    2.ナリタタイシン

    3.アドマイヤベガ

    4.ドゥラメンテ


    dice1d3=3 (3)

  • 41二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 02:15:33

    >>40

    ふわふわすぎるキンちゃんに魔の手が!

  • 42二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 04:14:02

    このレスは削除されています

  • 43二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 10:37:56

    そういえばペイバイちゃんのしっぽはウサギみたいに短くて先がボワっとしててふわふわなんだよな

  • 44二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 10:40:50

    「ふわふわ…♡」

  • 45二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 18:22:38

    尻尾付近は性感帯じゃなかったっけ?

  • 46君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/01(月) 19:48:08

    「追込を武器とするウマ娘にとって最も大切な事、それが何かわかるかしら」

    トレセン学園の中にある武道場。ささくれひとつない木張りの床と壁の高い位置に作られた神棚がなんとも日本らしいこの場所ではアドマイヤベガとキンペイバイが問答をしていた。

    「えっと…仕掛けどころを見極める観察眼ですか…?」

    「それも正しい解答の一つね。でも、もっと根本的なものがある。それは冷静さよ。レース中に頭に血が昇るようなことや一つの物事に集中しすぎるようなことは追込には不利になることが多いわ。常に冷静沈着でいる事、それが強い追込ウマ娘になる1番の近道よ」

    常にクールな雰囲気のアドマイヤベガが言うと説得力のある言葉だ。
    その言葉を表すかのように今回のトレーニングメニューは「坐禅」である。精神を統一させ本来の自分と向き合い、いついかなる時でも心を乱さず正常に判断のできる冷静さと胆力を鍛えるのにはピッタリである。
    しかしキンペイバイにはどうしても腑に落ちないことが一つだけあった。

    「あ、あの…冷静さを坐禅で鍛えるというのは分かったんですが、どうしてアヤベ先輩はその…私の尻尾をずっともふもふしてるんですか…?」

    キンペイバイの背中を見るようにアドマイヤベガが座っている現在、アドマイヤベガはキンペイバイの特徴の一つでもある短めの尻尾を触り続けていた。

    「愚問ね。そこにふわふわがあるからよ」

    「ふわふわ……?」

  • 47君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/01(月) 20:44:10

    「ふわふわとはこの世の真理よ。触覚という人間にとって他者を感じる最も大切な感覚に強く訴えかけ、触れたものに幸せを与える。こんなにも素晴らしいものはないは」

    「は、はぁ…」

    アドマイヤベガが何を言っているのかよく分からなかったが、彼女の声は上機嫌であり喜んでくれているのならそれでいいかとキンペイバイは彼女にされるがままになっていた。

    「それにしても凄いふわふわね。どんなお手入れをしているのかしら…シャンプーというよりもブラッシング?」

    キンペイバイの尻尾のふわふわに夢中になっているアドマイヤベガは気づいていなかったが、キンペイバイにとって尻尾、その根本はかなりの性感帯であり、徐々に徐々に根元に近づいてくる彼女の手に体の芯が熱くなるような感覚を感じ、吐息は熱く鼓動は速くなっていた。

    「んっ……あっ……(声に出しちゃダメ……我慢しなくちゃ)」

    それを悟られまいと必死に声を抑えづけたキンペイバイは坐禅が終わる頃には汗まみれになっていた。
    図らずしもアドマイヤベガのふわふわへの探究が彼女にとって最良のトレーニングになっていたようだ。

  • 48君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/01(月) 21:24:44

    この特訓によって「冷静」を体得したキンペイバイ。その練度はdice1d100=82 (82) の領域まで高められていた

    (50以上で「冷静沈着」の領域)


    ちなみにアヤベさんは


    1.たまにふわふわを堪能しにキンペイバイを訪ねてくるようになった


    2.キンペイバイの尻尾の手入れの方法を聞き、ふわふわの尻尾の研究を始めた


    3.キンペイバイの尻尾のふわふわを楽しむとお肌がツヤツヤになるようになった


    dice1d3=1 (1)

  • 49二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 21:33:44

    一般通過ふわふわダービーお姉さん

  • 50君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/01(月) 22:06:37

    さて、彼女の体に夢中なウマ娘が1人増えた10月の月末、東京競馬場はこの日開催される天皇賞秋を目当てにした観客達で大いに賑わっていた。
    春秋の制覇がかかっているキンペイバイへの観客の向ける期待は相当なものであり、事前の投票や考察でも大抵の場合上位には彼女の名前があった。
    小さな背中にかかる多くのファン達の期待を背負いながらターフにその姿を現した。
    喝采のように響く声援。走ってもいないのにまるでもうキンペイバイが勝ってしまったかのようなそんな興奮と熱狂がレース会場を包んでいる。

    「うわぁ…なんかプレッシャー感じちゃうなぁ」

    これまでのG1レースで秋華賞を除いたほぼ全てでキンペイバイはあまり期待されない側のウマ娘であった。トリプルティアラ前期2冠はコードヘブンという圧倒的強者に隠れ有象無象のウマ娘の1人として見られ、有馬や天皇賞春、宝塚記念では王道路線を走ってきた強豪には通用しないだろうというのが一般論であった。
    それがどうか、今回は人気も期待値も上位になってしまった。ならない祭上げにキンペイバイは困惑を隠せなかった。

    そんな中、ふと横目に見た観客席に見覚えのある人影を見つけた。よく目を凝らせば少年がこちらへと大きく両手を振っていた。何か言っているのだろうが距離があるのと観客達の声で聞き取る事はできない。それでも、キンペイバイの緊張をほぐすには順番すぎるもので、ありがとうと手を振ると少年はより大きく強く手を振った。

  • 51君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/01(月) 22:07:42

    今日の天気とバ場状態


    天気dice1d4=1 (1)

    1.晴れ 2.曇り 3.雨 4.快晴


    バ場状態dice1d4=4 (4)

    1.良 2.稍重 3.重 4.不良

  • 52君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/01(月) 22:32:30

    天気は雲一つない快晴であるが直前まで降り続いていた雨のせいでバ場状態は不良であった。

    そのバ場状態はかつてのオークスを彷彿とさせるが、距離も違ければ耳飾りの位置もウマ娘によってバラバラだ。


    レース展開もぬかるみを大して気にしているようなそぶりもなく、多少スローペースなだけで劇的な展開というわけでもなかった。

    懸念点は最終コーナー付近の内側のぬかるみであるが昨年のオークスほどの惨状ではないため、コース取りの選択肢としては充分に考えられるものだろう。

    総じて強いウマ娘が勝つ、非常にシンプルなレース展開になると言えた。


    結果

    1.1着

    2.dice1d3=3 (3)

    3.dice1d5=5 (5)

    4.dice1d10=5 (5)

    5.dice1d18=11 (11)

    dice1d5=5 (5)

  • 53君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/01(月) 22:36:56

    散々な結果になってしまったキンペイバイ敗因は


    1.前方のウマ娘が飛ばした泥が顔面に直撃


    2.外に膨らみ気味になったバ群を回避するためコーナー内を回ろうとした結果、他のウマ娘に蓋をされる形に


    3.ぬかるみで足を取られかけスピードが落ちてしまった


    dice1d3=1 (1)

  • 54君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/01(月) 22:53:18

    ファンからの期待を背負ったレースで大敗を喫したキンペイバイ。だがその敗因は彼女自身にあるものではなく、誰が見ても明らかな外的要因であった。

    「まぁ泥ハネは差しや追込バの悲しい宿命みたいなもんじゃからの、こればっかりは仕方がないわい。怪我のないことをまずは喜ぶべきじゃな」

    顔をタオルで拭くキンペイバイにじじトレが声をかける。
    今回のキンペイバイの直接的な敗因は最終コーナー付近で抜け出す準備をしていたキンペイバイの顔に、少し前を走っていたウマ娘の蹴り上げた泥がクリーンヒットした事だった。
    こればかりは誰が悪いというわけではなく、不良バ場であったことが不幸という他ない事故のようなものであった。
    そんなアクシデントに遭いつつも、目がほとんど見えない状態から怪我もなく無事に戻ってきたのはキンペイバイが幸運なウマ娘でもある証拠だった。

    「私の仕掛けるタイミングが少しでも違っていたら、こんな事には……」

    「それはたられば論じゃよ。不良場だったんじゃ、こうなるリスクは当然にしてあった。それを承知の上で行かせた儂にも責任はある。お嬢さんや、レースにもしなんて言葉はない。自分の選択を悔やむよりも次のレースまでにどうすればいいのかを考えるのが先決なんじゃないかの?」

    確かにその通りである。今回の泥ハネは確かに不幸なアクシデントではあるが、いつか遭遇してもおかしくはないものである。それがたまたま今日自身に降りかかっただけの事であり、回避・予測のしようのない事でウジウジと悩んでいる方がバカらしいと言えよう。

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