- 1君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/28(金) 20:07:40
- 2二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 20:07:55
たておつ
- 3君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/28(金) 20:09:55
あらすじ
なんやかんやあり少年を前向きにさせる事に成功したキンペイバイ。
2年目の夏合宿にてギムレットにトゥンクしてしまう
果たしてどうなるのか! - 4君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/28(金) 20:20:53
「砂まみれの女神(ウェヌス)にあてられてしまったようだ!俺の情熱(パトス)を冷ます道連れになってくれ!」
「パト……っ!?きゃっ!」
水着に入ってしまった砂を必死に取ろうとするキンペイバイを抱き抱えると突然海へと飛び込むタニノギムレット。
当然、誰かに抱きかかえられて海へと飛び込む事になるなど考えもしていなかったキンペイバイは悲鳴をあげる。泳ぐ事自体はできるキンペイバイであるが、突然の入水ともなれば話は別である。
水着は海水で濡れ、砂こそ取れたがビーチバレーをするには乾くのを待たなければ重くなりすぎるだろう。
自分をこんな事態にした張本人に文句の一つでも言ってやろうと影を作るその人物を見上げる。
「濡れそぼった姿もまた美しい!空のグラスにスクリュードライバーでも注ぎたい気分だ!」
相変わらずの言動であるタニノギムレットであるが、キンペイバイの口から文句が出ることはない。
なぜか?それは彼女がタニノギムレットにトキめいてしまったからである。
元々キンペイバイはコスプレ趣味を持ち、アニメや小説などに関して造詣の深い少女である。当然、ギムレットのような面のいいイケメンウマ娘のかっこいい言動は刺さりまくるタイプである。
最も、かなりのクリティカルヒットだったようで、まるで恋する乙女のように頬を赤く染めていた。
キンペイバイの反応
dice1d100=98 (98)
(1に近いほどキンペイバイとしての人格、100に近いほどウマソウルの方が強く反応している)
- 5二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 20:31:03
繁殖したがってる!
- 6君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/28(金) 20:41:12
- 7二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 20:52:04
カクテル言葉を知っているので真っ赤になる
- 8二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 21:13:14
水着に砂が残ってるから取ってとギムレットにお願いする
そして水着の下のたわわな果実にギムレットが手を伸ばして…… - 9二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 21:19:28
「もういいですっ」とわたわたしてたら水着の上が波にさらわれる
- 10二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 23:06:55
あぶね、10まで保守
- 11二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 23:59:27
相性めちゃくちゃよくて草
- 12二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 00:34:13
これはもう相思相愛なのでは
保守さんくす - 13二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 01:04:09
キンペイバイちゃんここにきて親父と少年の三角関係あるか…?
- 14君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/29(土) 08:29:50
ギムレットにトキメキまくっているなれるちゃんは…
1. カクテル言葉を知っているので真っ赤になる
2. 水着に砂が残ってるから取ってとギムレットにお願いする。そして水着の下のたわわな果実にギムレットが手を伸ばして……
3. 「もういいですっ」とわたわたしてたら水着の上が波にさらわれる
dice1d3=3 (3)
- 15君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/29(土) 08:45:59
未だギムレットにお姫様抱っこの形で支えられているキンペイバイとしてはそろそろ羞恥と申し訳なさが限界に達しようとしていた。
「あ、あのギムレット先輩、もういいですっ……!」
そう断りを入れて何とか降ろして貰おうとしたその時であった。一際大きい波がキンペイバイとギムレットを襲ったのだ。幸いな事に2人とも溺れるような事はなく、少しばかり飲み込んでしまった海水に内臓が驚いて咳き込んでしまう程度ですんだ。
キンペイバイが何とか目を開けられるようになるとビーチの視線が自分の方に集まっている事に気づいた。なにかあったのだろうか、髪でも崩れてしまったのだろうかと髪をペタペタと触るが多少濡れているだけである。
では何が原因かと下を向いた時である。
そこにあるべき布がない。先端が赤みがかった白い大きな果実が露わになってしまっていた。
「ひっ……キャッー!!」
ビーチのウマ娘達の理性ゲージ(低いほど理性がない)
dice1d100=29 (29)
- 16二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 08:58:52
あかんあかんうまだっちしちゃう!
- 17二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 14:17:03
うまぴょいが近づく
- 18二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 14:18:36
このくらいの理性での行動ってなんだ……?行動に移すやつはいないだろうし自分のタオル積極的にかけようとしてくるとか?
- 19二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 14:18:48
タイトル回収しそう
- 20二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 17:47:38
いかん(スレが)危ない危ない危ない…!
- 21君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/29(土) 18:00:03
「うぅ〜もうお嫁に行けないよ〜」
結局あの後、恥ずかしさのあまりその場に座り込んでしまったキンペイバイ達は周りのウマ娘達が貸してくれたタオルで体を隠しながら宿舎へと戻っていた。
キンペイバイが帰った後に水着が捜索され、少し離れた岩場の方に引っかかっていたのをタイキシャトル達が持って帰って来てくれていた。
「気にしなくてもペイバイにはあの男の子がいるんだし、あの子が嫁に貰ってくれるんじゃないの?」
今年の合宿で同じ部屋となったコードヘブンはキンペイバイの長い髪にドライヤーを当てている。夏合宿の間は互いの髪を整えるのが習慣になっており、かなり手慣れたものである。
「そういうことじゃありません!それに、───くんは今リハビリで頑張ってるときなんですよ!そんな時にお嫁さんにしてなんて無理強いできません!」
必死にリハビリをこなして1日でも早く走れるようになろうと頑張っている少年の姿を知っているキンペイバイにとっては彼に負担になるような事は今は絶対にNGである。
「じゃぁ、治った時にはお嫁さんにして欲しいんだ?」
「そ、そういうわけじゃ…」
いい顔で笑うようになったコードヘブンからは以前のような毒気はすっかり抜けていて、友達に軽口を言うあたりは完全に年相応の少女である。
聞けば少し前に父親と母親のお墓参りに行ったらしく、少しずつではあるがギクシャクした家庭環境が改善に向かって歩み出しているようだ。
「あの場所は母との思い出が多すぎるから」と実家との縁を切らずにいたコードヘブンにとっては嬉しいことだろう。 - 22君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/29(土) 21:02:11
「むー、私だけいじられるのはなんか不公平です。ヘブンちゃんはそういうのないんですか?お嫁さんになりたいとか」
「お嫁さんか…うーん……」
コードヘブンは顎に手を当て少し悩むそぶりを見せると、「私は…」と話し始める
「アタシはお嫁さんってよりお母さんみたいになりたいかな」
「お母さんですか?」
「お母さんがアタシにしてくれたようにアタシの子供にも優しくしてあげたい。それはアタシができるお母さんの生きた証を残す数少ない方法だと思うから」
かつて孤独を生き、孤独の中で死ぬことを望んでいた人物と同一とは思えない未来に満ちた願いを語るコードヘブン。人を最も追い詰めるのは自分自身という言葉通り、自分自身を追い詰めていた頃には見せた事もないような笑顔を見せるのは彼女の周りに人ができ、精神的余裕を獲得できたことが大きいだろう。
「正直ちゃんとできるかは不安だけどね。その点、ペイバイは大丈夫そうだよね。すっごくお母さんに向いてると思うし」
「いやいやいや!私まだ15歳ですよ!?確かに昔はこのくらいの歳で結婚してた人がたくさんいたって習いましたけども!」
「歳の話じゃないよ。あの夜、泣いていたアタシを抱きしめて一緒に山を降りてくれたでしょ?あの時、少しだけペイバイのことお母さんみたいだなって思ったから。ペイバイはすごく優しいしきっといいお母さんになれるよ」
そこまで言われてはキンペイバイも何も言い返せなかった。 - 23君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/29(土) 21:59:42
さて、夏合宿ではその後
1.後輩からおっぱいの大きさの秘訣を聞かれる
2.同じ部屋のウマ娘達と恋バナ
3.夏祭りへ行こう
4.安価
dice1d4=2 (2)
- 24君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/29(土) 22:02:46
- 25君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/29(土) 22:16:26
夏合宿のとある夜。月夜が照らす深夜にスマホのほのかな灯りを頼りに顔を突き合わせる少女達の姿があった。
フジキセキ、サクラローレル、ヴィルシーナ、ファインモーション、ジャングルポケット、カルストンライオ、キンペイバイ、コードヘブン、年頃のウマ娘8人が集まって深夜にすることといえばそう恋バナである。
「それでトレーナーさんたら胸ポケットから白い薔薇を取り出すマジックを見せてくれてね、その香りが本当に心地良くて、ビル群の明かりが紡ぐ夜景と合わせて凄くロマンチックだった…」
「うぉぉぉぉ!!」
今はフジキセキとトレーナーとのアレやコレやを聞いている番である。先程からジャングルポケットが興味津々と言った様子であり、フジキセキの語るトレーナーとの思い出の数々に感嘆の声を漏らしたり悶えたりと反応がなんとも楽しい。
この前にもサクラローレルがトレーナーとチャペルを訪れた話やヴィルシーナがウェディングドレスを着てヴァージンロードを歩く体験をした話など女子学生の情緒を悶えさせるには十分過ぎるほどの劇物な話の数々が飛び交っていた。
流石は中央トレセン、婚活会場などと揶揄されるだけの事はありそれぞれの担当トレーナーとの蜜月の日々はとても眩しく、ここにいるウマ娘全員が輝かしい成績を持っている事も合わせて多くのウマ娘にとっては喉から手が出るほど羨ましい話の数々ばかりである。 - 26君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/29(土) 22:21:41
「次はペイバイの番だよ」
話し終えたフジキセキから恋バナのバトンが手渡される。はて、なんの話をしたものか。この前のお出かけの話やリハビリの話をするべきだろうか、それとも……
1.少年とのリハビリの話
2.少年との昔の話
3.少年が引っ越した時の話
dice1d3=2 (2)
- 27二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 22:35:44
このレスは削除されています
- 28君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/29(土) 22:37:23
「えっとじゃぁ…ちょっと昔の話になっちゃうんですけど……」
キンペイバイが語り始めたのはキンペイバイと少年がまだ幼い頃の話である。
キンペイバイは幼い頃、お世辞にも運動神経のいい子供とは言えなかった。子供というのは能力に対して非常にシビアな存在であり、ウマ娘でありながらそこまで運動ができず足も早くないとあればバカにされたり揶揄われる対象になるのは至極当然のことであった。
当時、弱気な性格であったキンペイバイはこれに言い返すことも反抗する事もできず、体のいいからかいの的になっていた。そんなキンペイバイを心配して守ってくれていたのが少年である。
誰かがキンペイバイの悪口を言えば少年は言った人間に対して悪口を言ったり、キンペイバイへの悪口を否定する言葉を叫ぶ。
誰かがキンペイバイにイタズラした時にはそのイタズラした張本人と取っ組み合いの喧嘩をした事もあった。その喧嘩は数の暴力で少年の敗北が濃厚であったが、キンペイバイが先生を呼んだことで痛み分けとなった。
そんな事が小学校に上がってから少年が転校するまで続いた。
ある日、どうして少年がキンペイバイに対してそこまでしてくれるのか理由を聞いた事がある。
テレビゲームの画面から目を離し、少年は不思議そうな顔をしながら「だって幼馴染だもん!」と強く答えた。彼にとっては幼少期からの友達というだけでキンペイバイを無条件で守る理由になるらしい。
母親以外に自分のことを無条件で守ってくれる人がいる。それは母子家庭で育ち父親という存在を知らずに育ったキンペイバイにとっては初めての感覚であり、心の奥底が温かい気持ちになった。
少年はその一言だけを言って目の前のゲームに戻ってしまったが、その時のことをキンペイバイは今でも鮮明に覚えている。 - 29君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/29(土) 22:53:55
少年はよくキンペイバイとも遊んでくれた。
元々幼少期から両家での親付き合いはありそれが小学校入学後もそれが続いた形である。
学校でバカにされがちだったキンペイバイは中々同性の子と遊ぶ機会がなく、家に帰っても図書館から借りた本を読んだりテレビを見て時間を浪費することくらいしかやる事が無かった。執筆活動で忙しい母と一緒にどこかに出かけられるというわけもなく、1人遊びの時間が増える一方だった。
そんなキンペイバイを少年はよく遊びに誘ってくれた。自転車が怖くて乗れないキンペイバイの自転車の練習に付き合ってくれたり、秘密基地と言って河原のヨシの茂みの中に踏み固めて作ったスペースに草を束ねて作った簡素な秘密基地を紹介してくれた事もある。中には少年が拾って来たという貝殻やキラキラ輝く石、読みかけのコミック誌が置かれていて、2人も入ると少し手狭なその小さな小さな秘密基地はとても居心地がよかった。
夏の暑さが酷い時にはなけなしのお小遣いで買ったパッキンアイスを分けてくれたり、秋の紅葉が深まり、街に落ち葉の絨毯が敷き詰められた時なんかにはドングリ拾いをして遊び、冬には降り積もった雪で雪だるまの家族をたくさん作った。
遊ぶ時は決まって少年がキンペイバイの先を行き、キンペイバイはその背中にはぐれないようにぴったりくっついていた。少年の背中越しに見る景色はキンペイバイにとって初めて見るものばかりで、やってみた事、知った事が少しずつ増えていくたびにキンペイバイと少年の背の距離は少しずつ開き、その代わりに2人で時に競い合うように時に励まし合うようにいつまでも走り回っていた。
「今はまだもう少し時間がかかりそうですけど、いつの日かまた2人で一緒に走っていろんなものを見たり聞いたりやってみたりして、知らない事見たことのないものをたくさん体験できたらなって、そう思います。ちょっと恋バナっぽく無かったでしたかね…」
キンペイバイの胸中を巡るのは郷愁と未来への期待。
もう自転車には乗れるし、あの秘密基地も無い。アイスは分け合わなくても食べられるし、ドングリは意外に一年中落ちている事も知っている。
だが、その経験全てが今のキンペイバイを形作る大切な思い出である。苦い経験を持つキンペイバイにとって、恋バナのように純粋な気持ちになれるのは少年との懐かしくも大切なあの日々なのだ。 - 30二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 01:48:51
ほっしゅ
- 31二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 03:29:56
このレスは削除されています
- 32二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 11:43:31
保守、むしろ幼馴染との思い出が無さそうなメンツだから甘酸っぱさに悶えてそう
- 33二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 19:49:40
保守
- 34君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/30(日) 20:23:32
各ウマ娘の反応
(1に近いほど質のいい恋愛小説を読んだ時のような心穏やかな読後感、100に近いほど悶絶&興奮)
フジキセキdice1d100=20 (20)
ジャングルポケットdice1d100=100 (100)
サクラローレルdice1d100=53 (53)
ヴィルシーナdice1d100=21 (21)
ファインモーションdice1d100=18 (18)
カルストンライオdice1d100=33 (33)
コードヘブンdice1d100=17 (17)
- 35二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 20:51:35
ポッケのせいで全体的に低めに圧縮されてる感
- 36君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/30(日) 21:17:07
キンペイバイの昔話を聞いた同室のウマ娘達の反応は大変に静かなものであった。
まるで質のいい小説を読んだ時のような充実した読後感にしみじみとした思いを馳せているのが大半であった。たった1人を除いて。
「おいそれって!小っちゃい頃からずっと一緒だったって事だよなぁ!?漫画じゃねぇかよ!!」
今回の相部屋メンツの中でも特に恋愛関係には初心そうなジャングルポケットが1人大興奮しており、うわ言のように幼馴染とかデートとかといった単語を呟いては悶絶していた。
「なぁ!他にもっとないのかよ!」
「え!?え、え〜と……」
興奮したジャングルポケットに肩を掴まれたキンペイバイは困ってしまいフジキセキの方を見てみたが、そうなったらポッケは中々収まらないからとチロリと舌を出してメンゴとでも言いたげな表情をしていた。
助け舟が来ないことを確信し、心の中で涙を流すキンペイバイ。結局その後20分くらい喋り続けもう話のネタが尽きかけたところでファインモーションになんとかバトンを渡してようやく解放されたのだった。
キンペイバイとジャングルポケットの仲良し度
dice1d100=16 (16)
(高いほど仲良し。低くても仲間や学友としての仲はある)
- 37君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/30(日) 21:27:59
そして特に大きな問題が起きる事もなく、夏合宿は終了し、2学期が始まった。
まだ項垂れるような暑さの続く10月第1週。キンペイバイは次走京都大賞典の舞台京都競馬場にいた。
月末に開催される天皇賞秋に向けて調整のための出走である。
天気dice1d3=3 (3)
1.晴れ 2.曇り 3.雨
バ場状態dice1d4=1 (1)
1.良 2.稍重 3.重 4.不良
- 38君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/30(日) 21:40:57
ゲート入り開始という頃合いになって急にパラパラと降り出した雨がターフを濡らしていく。幸い、直前までカンカン照りだった事もあり馬場はまだ良馬場の範疇であり、むしろこの天気雨がジリジリと足の裏を焦がすような暑さを軽減してくれるのであれば御の字である。
キンペイバイが観客席を見ると、目立つ白髪のウマ娘が1人。コードヘブンが彼女の担当トレーナーと一緒に応援に駆けつけてくれていた。
彼女は先日のオールカマーで復帰を果たした彼女は、復帰直後に圧倒的な大逃げを見せ大差で1着となった。数ヶ月前と比べて圧倒的に増したその走りのキレにネットも騒然となり、世代最強はやっぱりコードヘブンなんじゃないかと最強議論がまことしやかに囁かれる程である。
彼女を知っているキンペイバイとしては彼女の血の滲むような努力と練習量を見てきているため、なるべくしてなったという感想であるが、走る時に少し笑って楽しそうな表情をしてくれるようになったのがとても嬉しい。強迫観で走っていた頃とは違い純粋に走ることを楽しんでいる彼女の姿はとても生き生きとしていた。
今日はいいところを見せなくちゃと気合を入れてゲートへと入る。天気雨の雨足が少しだけ強くなった。
結果
1.1着
2.dice1d3=2 (2) 着
3.dice1d5=1 (1) 着
4.dice1d10=2 (2) 着
5.dice1d15=11 (11) 着
6.dice1d18=10 (10) 着
dice1d6=2 (2)
- 39君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/30(日) 22:00:16
「お疲れ様、いい走りだったよ」
レース終了後、控え室を訪ねたコードヘブンは冷たいスポーツドリンクをキンペイバイへと手渡す。
「ありがとうございます!…後一歩届きませんでしたけどね」
今回のレースはかなりスローペースな展開となり、バ群が小さくまとまっており、最終コーナーに入っても状況が変化しなかったためキンペイバイは最下位付近につけていた事もあり、大外を回ることを余儀なくされ結果としてハナ差で2着となった。
「今回はさ、いつもみたいに無理に最後方につけるんじゃなくてもう少し前に行っても良かったんじゃないかな?結果論だけど最後まで団子状態が続いてたんだから大外に無理に抜け出すよりはもっと早く勝負をかけてバ群を掻き乱す方が良かったかもね」
「私もそれは考えたんですけど、明確に戦闘集団が足を溜めている状況で無理矢理抜け出しても、それに合わせてペースを上げられたら潰されちゃうと思ったんです」
「なるほど、ならあそこをさ……」
今日のレースを振り返ってあーでもないこーでもないと議論を交わすキンペイバイとコードヘブンを2人のトレーナーが後方で見守っていた。
「お前さんのところのコードヘブンのお嬢ちゃんは随分といい表情をするようになったのぉ」
「キンペイバイのおかげですよ。彼女のおかげで以前よりも格段に明るくなってくれました。よく笑うようにもなって最近は友達もたくさんできてとても楽しそうです。本当、彼女には感謝しても仕切れません。……あぁ、勿論指導してくださったじじトレさんにも感謝しています」
「お前さんもお世辞が上手くなったのぉ」
人は変わり成長するものである。それはウマ娘も大人も同じだ。コードヘブンが成長したように彼女のトレーナーも少しずつ一人前に近づいているのかもしれない。 - 40君は繁殖牝馬になれるちゃん24/06/30(日) 22:34:22
京都大賞典で自身の現在の問題点を洗い出すことに成功したキンペイバイは秋天に向けて猛トレーニングをこなしていた。
そんなキンペイバイの元にじじトレがとあるウマ娘を連れて来た。
1.エアグルーヴ
2.ナリタタイシン
3.アドマイヤベガ
4.ドゥラメンテ
dice1d3=3 (3)
- 41二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 02:15:33
ふわふわすぎるキンちゃんに魔の手が!
- 42二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 04:14:02
このレスは削除されています
- 43二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 10:37:56
そういえばペイバイちゃんのしっぽはウサギみたいに短くて先がボワっとしててふわふわなんだよな
- 44二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 10:40:50
「ふわふわ…♡」
- 45二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 18:22:38
尻尾付近は性感帯じゃなかったっけ?
- 46君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/01(月) 19:48:08
「追込を武器とするウマ娘にとって最も大切な事、それが何かわかるかしら」
トレセン学園の中にある武道場。ささくれひとつない木張りの床と壁の高い位置に作られた神棚がなんとも日本らしいこの場所ではアドマイヤベガとキンペイバイが問答をしていた。
「えっと…仕掛けどころを見極める観察眼ですか…?」
「それも正しい解答の一つね。でも、もっと根本的なものがある。それは冷静さよ。レース中に頭に血が昇るようなことや一つの物事に集中しすぎるようなことは追込には不利になることが多いわ。常に冷静沈着でいる事、それが強い追込ウマ娘になる1番の近道よ」
常にクールな雰囲気のアドマイヤベガが言うと説得力のある言葉だ。
その言葉を表すかのように今回のトレーニングメニューは「坐禅」である。精神を統一させ本来の自分と向き合い、いついかなる時でも心を乱さず正常に判断のできる冷静さと胆力を鍛えるのにはピッタリである。
しかしキンペイバイにはどうしても腑に落ちないことが一つだけあった。
「あ、あの…冷静さを坐禅で鍛えるというのは分かったんですが、どうしてアヤベ先輩はその…私の尻尾をずっともふもふしてるんですか…?」
キンペイバイの背中を見るようにアドマイヤベガが座っている現在、アドマイヤベガはキンペイバイの特徴の一つでもある短めの尻尾を触り続けていた。
「愚問ね。そこにふわふわがあるからよ」
「ふわふわ……?」 - 47君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/01(月) 20:44:10
「ふわふわとはこの世の真理よ。触覚という人間にとって他者を感じる最も大切な感覚に強く訴えかけ、触れたものに幸せを与える。こんなにも素晴らしいものはないは」
「は、はぁ…」
アドマイヤベガが何を言っているのかよく分からなかったが、彼女の声は上機嫌であり喜んでくれているのならそれでいいかとキンペイバイは彼女にされるがままになっていた。
「それにしても凄いふわふわね。どんなお手入れをしているのかしら…シャンプーというよりもブラッシング?」
キンペイバイの尻尾のふわふわに夢中になっているアドマイヤベガは気づいていなかったが、キンペイバイにとって尻尾、その根本はかなりの性感帯であり、徐々に徐々に根元に近づいてくる彼女の手に体の芯が熱くなるような感覚を感じ、吐息は熱く鼓動は速くなっていた。
「んっ……あっ……(声に出しちゃダメ……我慢しなくちゃ)」
それを悟られまいと必死に声を抑えづけたキンペイバイは坐禅が終わる頃には汗まみれになっていた。
図らずしもアドマイヤベガのふわふわへの探究が彼女にとって最良のトレーニングになっていたようだ。 - 48君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/01(月) 21:24:44
この特訓によって「冷静」を体得したキンペイバイ。その練度はdice1d100=82 (82) の領域まで高められていた
(50以上で「冷静沈着」の領域)
ちなみにアヤベさんは
1.たまにふわふわを堪能しにキンペイバイを訪ねてくるようになった
2.キンペイバイの尻尾の手入れの方法を聞き、ふわふわの尻尾の研究を始めた
3.キンペイバイの尻尾のふわふわを楽しむとお肌がツヤツヤになるようになった
dice1d3=1 (1)
- 49二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 21:33:44
一般通過ふわふわダービーお姉さん
- 50君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/01(月) 22:06:37
さて、彼女の体に夢中なウマ娘が1人増えた10月の月末、東京競馬場はこの日開催される天皇賞秋を目当てにした観客達で大いに賑わっていた。
春秋の制覇がかかっているキンペイバイへの観客の向ける期待は相当なものであり、事前の投票や考察でも大抵の場合上位には彼女の名前があった。
小さな背中にかかる多くのファン達の期待を背負いながらターフにその姿を現した。
喝采のように響く声援。走ってもいないのにまるでもうキンペイバイが勝ってしまったかのようなそんな興奮と熱狂がレース会場を包んでいる。
「うわぁ…なんかプレッシャー感じちゃうなぁ」
これまでのG1レースで秋華賞を除いたほぼ全てでキンペイバイはあまり期待されない側のウマ娘であった。トリプルティアラ前期2冠はコードヘブンという圧倒的強者に隠れ有象無象のウマ娘の1人として見られ、有馬や天皇賞春、宝塚記念では王道路線を走ってきた強豪には通用しないだろうというのが一般論であった。
それがどうか、今回は人気も期待値も上位になってしまった。ならない祭上げにキンペイバイは困惑を隠せなかった。
そんな中、ふと横目に見た観客席に見覚えのある人影を見つけた。よく目を凝らせば少年がこちらへと大きく両手を振っていた。何か言っているのだろうが距離があるのと観客達の声で聞き取る事はできない。それでも、キンペイバイの緊張をほぐすには順番すぎるもので、ありがとうと手を振ると少年はより大きく強く手を振った。 - 51君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/01(月) 22:07:42
今日の天気とバ場状態
天気dice1d4=1 (1)
1.晴れ 2.曇り 3.雨 4.快晴
バ場状態dice1d4=4 (4)
1.良 2.稍重 3.重 4.不良
- 52君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/01(月) 22:32:30
天気は雲一つない快晴であるが直前まで降り続いていた雨のせいでバ場状態は不良であった。
そのバ場状態はかつてのオークスを彷彿とさせるが、距離も違ければ耳飾りの位置もウマ娘によってバラバラだ。
レース展開もぬかるみを大して気にしているようなそぶりもなく、多少スローペースなだけで劇的な展開というわけでもなかった。
懸念点は最終コーナー付近の内側のぬかるみであるが昨年のオークスほどの惨状ではないため、コース取りの選択肢としては充分に考えられるものだろう。
総じて強いウマ娘が勝つ、非常にシンプルなレース展開になると言えた。
結果
1.1着
2.dice1d3=3 (3) 着
3.dice1d5=5 (5) 着
4.dice1d10=5 (5) 着
5.dice1d18=11 (11) 着
dice1d5=5 (5)
- 53君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/01(月) 22:36:56
散々な結果になってしまったキンペイバイ敗因は
1.前方のウマ娘が飛ばした泥が顔面に直撃
2.外に膨らみ気味になったバ群を回避するためコーナー内を回ろうとした結果、他のウマ娘に蓋をされる形に
3.ぬかるみで足を取られかけスピードが落ちてしまった
dice1d3=1 (1)
- 54君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/01(月) 22:53:18
ファンからの期待を背負ったレースで大敗を喫したキンペイバイ。だがその敗因は彼女自身にあるものではなく、誰が見ても明らかな外的要因であった。
「まぁ泥ハネは差しや追込バの悲しい宿命みたいなもんじゃからの、こればっかりは仕方がないわい。怪我のないことをまずは喜ぶべきじゃな」
顔をタオルで拭くキンペイバイにじじトレが声をかける。
今回のキンペイバイの直接的な敗因は最終コーナー付近で抜け出す準備をしていたキンペイバイの顔に、少し前を走っていたウマ娘の蹴り上げた泥がクリーンヒットした事だった。
こればかりは誰が悪いというわけではなく、不良バ場であったことが不幸という他ない事故のようなものであった。
そんなアクシデントに遭いつつも、目がほとんど見えない状態から怪我もなく無事に戻ってきたのはキンペイバイが幸運なウマ娘でもある証拠だった。
「私の仕掛けるタイミングが少しでも違っていたら、こんな事には……」
「それはたられば論じゃよ。不良場だったんじゃ、こうなるリスクは当然にしてあった。それを承知の上で行かせた儂にも責任はある。お嬢さんや、レースにもしなんて言葉はない。自分の選択を悔やむよりも次のレースまでにどうすればいいのかを考えるのが先決なんじゃないかの?」
確かにその通りである。今回の泥ハネは確かに不幸なアクシデントではあるが、いつか遭遇してもおかしくはないものである。それがたまたま今日自身に降りかかっただけの事であり、回避・予測のしようのない事でウジウジと悩んでいる方がバカらしいと言えよう。 - 55二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 10:08:40
マジで危ないやつじゃん…怪我とかなくてよかった
- 56二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 12:05:49
ウマ娘の脚力なら眼の外傷や失明もありうるから怖い
クーガー兄貴みたいな細身のサングラス風ゴーグルなら勝負服のサイバーパンク感にも合うと思うんだけど - 57二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 19:17:36
夕方あげ
けがなくてよかった… - 58君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/02(火) 20:04:42
次のジャパンカップまであと1ヶ月ほどあります。そのため何かしらのイベントないしトレーニングを一つ入れようと思いますが要望等ありましたらお願いします
- 59二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 20:19:34
学園祭でコスプレまたファン()を増やして欲しい
- 60君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/02(火) 20:42:09
トレセン学園で行われるファン感謝祭は春と秋の2回である。
そのうち春の感謝祭はトレセンならではのスポーツ関連をメインに取り扱っており、レース競技の認知向上を目的としているため規模もかなり大きいものになっている。
一方、秋のファン感謝祭、通称「聖蹄祭」は文化系の催し物がメインとなっており春感謝祭のような体育祭的な側面の強い行事にはあまり積極的ではないインドア寄りな生徒や直接レースには出走しない生徒達の本領発揮の場と言える。
ちなみにこの聖蹄祭とよく間違われがちなのがほとんど同時期に開催される駿大祭である。いわゆる文化祭の側面の強い聖蹄祭とは異なり、駿大祭は日本の持つウマ娘文化に根差した伝統的行事を取り扱っているという違いがある。
キンペイバイもこの駿大祭に参加の検討が出されていたが、レースに集中するために降りている。
さて、この聖蹄祭はハロウィンとほぼ同時期ということもあり学園のウマ娘達が思い思いのコスプレをすることも多い。少し前まではそれを披露する大会もあったりしたようだが、ステージギミックに凝りすぎたため危険だと学園長直々の禁止令が出され今に至るまで解禁されていない。
そんなわけでウマ娘は渋谷に行かず聖蹄祭で仮装をするというのがトレセンの常識の一つであった。
勿論、この行事をコスプレ趣味のキンペイバイが逃す訳もなく、新作のコスプレ衣装を準備していたのだった。
キンペイバイのコスプレ衣装
- 61二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 21:31:51
- 62二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 21:58:42
- 63二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 22:33:53
- 64二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 22:35:00
FGOのデンジャラスビーストのやつ
- 65二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 22:40:10
saoのアリス
- 66君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/02(火) 22:43:23
キンペイバイの今年のコスプレは
1.ニア(ゼノブレイド2)
2.ルル(勇気爆発バーンブレイバーン)
3.香霖堂天狗装束(東方香霖堂)
4.デンジャラスビースト(fgo)
5.アリス(SAO)
dice1d5=5 (5)
- 67二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 22:56:54
このレスは削除されています
- 68君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/02(火) 22:58:17
ガシャガシャとモノとモノ、それもそれなりの質量を持った物同士がぶつかる音がトレセン学園の廊下に響く。コツコツと足音が鳴るたびに周囲の人間が思わずその音の正体の方に目を向ける。
無理もないだろう。ここはトレセン学園である。たかが1日限りのイベントのためにそこまで凝ったものを用意する者などほとんどいない。それ故に黄金の鎧を着込んだキンペイバイの姿は異質に映る。鎧だけならまだしも、その下の深い青のドレスに腰から吊るされた長剣は普段の彼女のサイバーパンク的衣装からくる印象とは全く異なるものを見るものに与える。
「ペイバイ、あんた凄い格好だね?」
偶然にしてたまたまにイベント会場のハシゴをしていたコードヘブンと鉢合わせる。彼女はコスプレにはあまり興味がないらしく、取り敢えずと自身の勝負服を着ていた。
「はい!今日のために用意した自信作なんです!剣も型取りから初めて、鎧は削って盛ってのくりかえしで……」
苦労話を語るキンペイバイの表情はくたびれてはいるもののとても楽しそうであった。
「そういえばヘブンちゃんと私で鎧同士ですね!」
こう並ぶとコードヘブンとキンペイバイの衣装の違いがより分かりやすいだろう。キンペイバイの鎧はアニメキャラのコスプレであり、機能性や可動域などに関してはあまり重要視されていないあくまで見てくれ特化の代物である。
対してコードヘブンの勝負服は大前提として走るための衣装であるため関節の稼働の邪魔になりそうな華美な装飾は施されていない。しかし、キンペイバイのコスプレ衣装とは比べ物にならないほどの露出度を誇り、彼女の皆纏う鎧風勝負服はヴァルキリーというよりもアマゾネスと言った方がまだ伝わるほどしか素肌を隠せていないのだ。
もっとも勝負服の露出度に関していえばキンペイバイもかなりのものであるのだが。 - 69君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/02(火) 23:00:40
コスプレをして会場を練り歩きファン達と交流を深めたキンペイバイ
ファン達の満足度dice1d100=53 (53)
- 70君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/02(火) 23:05:27
ファン達の反応
1.鎧を着ていつもとは違う凛々しい一面を見れて幸せ!コードヘブンちゃんと並ぶと様になって素敵!
2.金木犀の剣を含めて1から衣装を自作しているというのだから驚き。しかし、彼女の魅力的な部分を鎧で隠してしまっているのは勿体なく感じる。次はもっと露出度の多いものを求める
3.普段のサイバー感漂う格好からは正反対のファンタジー全開のコスプレというのには驚いた。元キャラと比較するといささか凛々しさが足りない気もするが可愛いのでokです
dice1d3=2 (2)
満足度が50%の理由
1.キンペイバイにしては露出度が低い
2.わがままボディが完全に隠されているのが不満
3.エッチさが足りない
dice1d3=2 (2)
- 71君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/02(火) 23:16:38
「それにしてもなんでそんなカッチリした格好にしたの?もっとフリフリした奴着てくるのかと思ったけど」
束の間の休憩時間、自販機で買ったホットコーヒーを啜りながら疲労と共にため息を吐き出す。
「新しいことに挑戦してみようと思って」
「なるほど。でもいきなりどうしたの?なんか煮詰まっちゃったとか?」
「そういうわけでもないんですけど……この前の天皇賞秋で私顔に泥被っちゃって……良くない事が起きた後ってなんかそういう事が続きやすい気がするんですよね。だから新しいことに挑戦して、それを成し遂げて勝ち癖をつけよう!って感じです」
「ふーん、ゲン担ぎってわけだ。でも、次のジャパンカップはアタシが勝つよ」
「ヘブンちゃんならそういうと思ってました。私、絶対勝ちます!」
「ところで、そのコスプレはあの男の子に見せるの?」
「勿論です!」
少年の反応(高いほど高評価)
dice1d100=8 (8)
- 72二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 23:19:33
【朗報】少年、やっぱりぴっちりスーツのほうが好き
- 73君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/02(火) 23:24:54
少年の評価があまり芳しくないようだが…
1.姫騎士・女騎士趣味がない
2.男子中学生に素肌と己の武器を全て隠した格好はまだ早すぎたようだ
3.制作過程を聞いていたのでそっち方面よりも完成おめでとうとか似合ってるといった気持ちの方が大きい(後々見返してうぉっ…となるタイプ)
dice1d3=3 (3)
- 74二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 02:26:11
このレスは削除されています
- 75二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 08:30:47
幼馴染の苦労話聞いてるんだからそうもなるよね。そして(生理現象的に)そうなるよね
- 76二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 17:38:26
保守
- 77君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/03(水) 20:21:36
楽しい楽しい聖蹄祭が終わり早一ヶ月近く。東京競馬場は再び熱気に包まれていた。
それもそのはず今日はジャパンカップ、国際基準で見れば日本一のレースである。当然出走するウマ娘も日本トップクラスが集っており、クラシック期王道路線で破竹の勢いで勝ち進んできた期待の新星や、中距離の絶対王者、海外からの強者達。書き連ねるだけでも恐れ多いメンバーが揃う中に見慣れた名前が2つあった。
一つはオールカマーで劇的な復活劇を遂げた最速の女王、天の門を叩く者コードヘブン。
その圧倒的な加速力と最高速度を維持し続ける心肺機能とスタミナ、陰さえ踏ませない脅威的な大逃げで昨年のトリプルティアラで2つの宝冠を手に入れた世代最速の呼び声高い麗しき姫騎士である。
今回は昨年出場を辞退したジャパンカップに1年越しの再挑戦という事もあり、本人の気合十分、ファンからの応援は十二分といった感じであろうか。
そしてもう一つは秋華賞で周年の勝ちを手に入れ、天皇賞春でその実力を見せつけた小さな砲弾、白金少女キンペイバイ。
同年代の他のウマ娘と比較しても背の小さい彼女であるがその体に秘める爆発力と持久力は目を見張るもので、最終コーナー付近からの驚異的追い上げは見るものにバズーカやランチャーを思わせる爆発力を秘めている。直近の天皇賞秋では不幸なトラブルに見舞われたが、ファンからの期待の高いウマ娘の1人である。 - 78君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/03(水) 20:24:09
本日の天気とバ場状態
天気dice1d4=3 (3)
1.晴れ 2.曇り 3.雨 4.快晴
バ場状態dice1d4=1 (1)
1.良 2.稍重 3.重 4.不良
- 79君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/03(水) 20:34:39
先程まで晴れだった空模様は先ほどからその表情を変え、パラパラとした天気雨を降らしている。11月の月末という事もあり、流石に雨の寒さには堪えるものがあるが代謝に優れるウマ娘にとってはヒトミミよりかは影響は少ないと言えるだろう。
ゲートへと進むキンペイバイは気合い十分といった様子で、少し先を進むコードヘブンの背中を見つめていた。
秋華賞ぶり、じつに1年越しに再び彼女と共にレースができることをキンペイバイは心の底から喜んでいた。
それはコードヘブンも同じようであり、振り向くことはないが背中越しにキンペイバイへと語りかけてきた。
「今回のレース、アタシは誰にも影を踏ませるつもりは無い。踏みに来てみなキンペイバイ!!」
挑発とも挑戦状とも取れるそのセリフにキンペイバイもまた威勢良く応える。
「今度も抜き去って見せます、コードヘブンッ!!」
この会話自体は2人の意思確認、このレースにかかる本気度を互いに確認するようなものであったが、ライバル同士の熱い迸りというのは伝染するものであり、触発された他のウマ娘達も気合と熱意のボルテージが最高潮を突破しようとしていた。
天気雨に虹のかかる東京競馬場、雨では冷ます事のできない熱いレースが今始まろうとしていた。 - 80君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/03(水) 20:52:12
序盤の展開
1.コードヘブンが驚異的な大逃げを見せバ群が縦に広がりまくる
2.コードヘブンには珍しく足をためている。そのため事前に予測されていたよりもバ群はまとまっており、タイムも平均くらい
3.前方にぽつんと1人コードヘブンというお馴染みの展開だがペースは彼女にしてはゆっくりめ
dice1d3=3 (3)
- 81君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/03(水) 21:24:41
こぎみのいいゲートの開放音とともに始まった今年のジャパンカップ。東西諸外国から集ったウマ娘達が最強の座を手にするためしのぎを削るこの戦い、読み合い差し合い戦略知略ありとあらゆるレースの手練手管が試される非常にレベルの高いものであり、読み合いはすでにレース序盤から始まっていた。
先頭を1人独走するのは露出度の極めて高い姫騎士の装いを身に纏うコードヘブンである。彼女の絡むレース展開は大抵の場合彼女の壊滅的な大逃げに他のウマ娘が無理矢理追随しようとしてレース展開もあったものではない、ドタバタ競争になりがちである。
その為、序盤から彼女のペースに付き合う必要はなく、一定距離を保ちつつ離れすぎず、ペースに飲まれ自分のペースを乱される事のない距離感を保つ事が対策として多くのウマ娘の共通認識になっていた。
このレースに参加しているウマ娘の全員がその認識であり、事前の対策通りコードヘブンはわざと先頭に1人で泳がされている状況であった。
だがしかし、多くのウマ娘が見逃しているコードヘブンの布石がすでにこのレースには仕込まれていた。
それは観客席でレースを観戦しているじじトレが誰よりも先に気づいた。
「うーむ、今日はコードヘブンのお嬢さんは随分とゆっくり走っておるのぉ…はて、そうなると狙いは……」
そう、それは競争中のウマ娘には気付きづらく、第三者視点でレースを見ている観客だからこそ気づけた事であった。
コードヘブンは"僅かに"自身の最高速度よりも遅い速度で走っているのだ。ほんの僅かな差ではあるものの多くのウマ娘はこの違和感に気付くことはできない。僅かなウマ娘がこの違和感に気づいていたが、それがどういう違和感なのかまでは突き止める事ができていなかった。
それもそのはずである。皆コードヘブンとの対戦経験がないのだ。1年近く怪我の療養のためレースの舞台を離れていたコードヘブンと対戦した事のあるのは一部のティアラ路線のウマ娘のみであり、それ以外のウマ娘は映像で彼女の走りの傾向を掴んでいた。
その為彼女達は知らないのだ。コードヘブンの本当の"速さ"を。 - 82君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/03(水) 21:39:22
レースの当事者のウマ娘達で違和感の正体に完全に気づいていたのは唯一キンペイバイ1人だけであった。
「(ヘブンちゃん、今日はいつもよりも少しだけ速度が遅い…?バ場状態は決して悪いものじゃない、ならどうしてワザと足を…?)」
考えられる理由は2つ。
1つ目は足の負担を考えて本気を出せずにいるという事。正直、この可能性は低いだろうと思われる。このレースでの彼女の速度は確かに彼女のトップスピードからは少し遅いが、だからといって足への負担が劇的に軽減されるようなものではない。結局体を労るという視点から見れば多少速度を落としても負担の総量には焼け石に水なのだ。
であるならば考えられるのは2つ目の理由である。
「(脚を溜めてる……?まさかっ!?)」
コードヘブンの真の狙いにキンペイバイが気づいた時、遥か前方の白い流星の口角が少し上がった。
筋肉に血が巡り、張り詰めた力が地面を蹴る。蹴り上げられたターフがその脚力の凄まじさを物語り、中に舞った土片が落ちるよりも先に次の脚が地面を蹴る。
レース中盤、コードヘブンが加速した。 - 83君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/03(水) 21:57:22
『コードヘブンここに来てさらに速度を上げていく!戦闘は間も無く向正面の坂へと差し掛かるところ!コードヘブンの速度は衰え知らず!一歩ごとにさらに加速していく!』
多くのウマ娘、観客は1年前のコードヘブンの姿しか知らない。それ故に彼彼女達は見誤ったのだ"成長した"コードヘブンの実力を。
考えれば当然のことである。1年もの間、コードヘブン程の努力"中毒"のウマ娘が療養とリハビリに費やしている訳がない。半年もかからない内に悲鳴をあげていた脚を直し、さらなる高みを目指してトレーニングを重ね続けていた。
彼女にとって転機だったのは4月のある日に体験した『継承』であった。演歌のうまそうな黒色のウマ娘と特徴的な頭飾りを着けたウマ娘達の姿を幻視したコードヘブンは自身の肉体にある変化が訪れていた事に気づいた。肉体の強度が増していたのである。その変化は劇的なもので、今までは骨格が自身の筋肉量に耐えられず、走るたびに自壊するような状況であったのがどれだけ全力を出しても骨が悲鳴を上げなくなったのだ。
医者曰く、本格化不全症候群に回復の兆しが見えるとの事であったが、コードヘブンにとってはそこはあまり重要ではない。彼女にとって何よりも重要なのはこれにより新しい戦略を試せる事にある。
それはレース中盤の2段階目の加速。今までの速度を遥かに超える速度への変速。後ろを走るウマ娘に脚を溜めさせる事など許さないとでも言うような理不尽な戦法である。
進化したコードヘブンにはもはや過去の対策は何も意味はなさないのだ。 - 84君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/03(水) 22:06:53
コードヘブンの二の太刀によってコードヘブンの後方を走っていたウマ娘達のそれまでのレースプランは完全に崩れ去った。
脚を溜めて最終コーナーから抜けるまでに勝負をかけるなんて悠長な事を言っている暇はもうなく、一刻も早く一歩ごとに距離を離していくコードヘブンに追いつくために少しでもピッチ(足の回転数)を増やし、これ以上のリードを増やす事を防がなければならない。
コードヘブンからしてみれば楽しい事この上ないだろう。自分の新たなる力によって、自分の対策をした気になっていた強豪達は慌てふためき、レースプランをかなぐり捨てた全力の追走を強要している。ウマ娘の優れた聴力が拾う後方のウマ娘達の呼吸が早くなっているのが何よりの証左である。
振り返る事もしないコードヘブンであったが、コーナーに入る時、少しだけ後方が視界の端に捉えられるほんの一瞬の時間で最後方を走る小さなライバルの姿を捉える。
他のウマ娘達とは違い、まるでコードヘブンがそうする事を知っていたかのように誰よりも早くこの惨状に対応している。
「(やっぱりあんたはそうでなくちゃね!!)」
一筋縄では勝たせてはくれなさそうなライバルにコードヘブンは今、人生で最もレースを楽しんでいた。 - 85君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/03(水) 22:21:25
コードヘブンの加速の直前、彼女の真の狙いに気づいたキンペイバイは僅かながらであるが他のウマ娘よりも早く自分のペースへと復帰していた。誰も彼もが超強豪の今レースの出走者達である。時期にこの状況に対応し、すぐに体勢を立て直してくるだろう。
ならば、キンペイバイがこのレースに大きな影響を与えるにはここしかない。
幸いに夏合宿で培った広い視野、アドマイヤベガとのトレーニングで身につけた冷静沈着さは十分に働いており、バ群のどこが脆いのかも一目でわかる。仕掛けるのは今しかないだろう。
『さぁ間も無く戦闘集団は最終コーナーを曲がり切る頃!おっと!!ここでキンペイバイが仕掛けた!後方からグングンと上がってくる!普段よりも仕掛けるタイミングが随分と速いがこのペースが持つのか!』
このタイミングで仕掛けるのはキンペイバイにとっては賭けであった。コードヘブンの最高速度に追いつくためにはキンペイバイが限界を超えて体力を絞り切って自分の最高速度を維持し続ける他ない。それでようやく勝負の土台に上げてもらえる程度であり、勝つためには己の技術を全て出し切るしかない。見つめるのは一点、先頭を走るコードヘブンのみ。
<熱いまなざし>に射抜かれたコードヘブンは緊張感を感じてピッチがほんの少し落ち、それを逃すまいとすぐ後方までにつけていたウマ娘が距離を詰める。それを回避するため、コードヘブンは総距離の短くなる内側によっていく。
それこそがキンペイバイの狙いであった。内に寄ったコードヘブンを逃すまいとバ群も内に寄り、外が開く。
キンペイバイの最大の強みは圧倒的なコーナリング性能・コーナリング加速にある。それを活かすため彼女はわざと外を選択した。
「真の近道は、誰かにとっての回り道ッ!!」
小さな彼女が勝つための最短の近道、それは誰とも争わない事である。まるで彼女のために舗装されたような一本道を彼女は独走する。
- 86君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/03(水) 22:31:56
レースは最終直線、ゴール前には今日1番の強烈な上り坂が待っている。
ここまで残っている体力、気力、精神力、そういうものをどれほど燃やして前へと進むエネルギーへとできるか、坂路を歯を食いしばって駆け上がる彼女達の瞳の奥には煌々と燃える命の輝きが見えるようだ。
坂を登りきれば残りは平坦な道が300mここまでくればもはや内とか大外とかは距離には関係ない。どれだけ脚を回したかどれだけ脚を伸ばしたか、意地と意地とのぶつかり合いである。
『先頭はコードヘブン!そのすぐ後ろにメイルシュトローム!大外からはキンペイバイが猛追してきたっ!』
混迷を極めたジャパンカップ、そのゴールをウマ娘達が今、駆け抜ける。 - 87二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 22:33:09
このレスは削除されています
- 88君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/03(水) 22:34:44
レース結果
キンペイバイは…
1.1着
2.dice1d2=1 (1) 着
3.dice1d3=1 (1) 着
4.dice1d5=5 (5) 着
5.dice1d10=1 (1) 着
dice1d5=5 (5)
※キンペイバイが1着を取れなかった場合はコードヘブン1着。キンペイバイが1着ならコードヘブン2着となります
- 89二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 22:37:45
1着おめでとう。
あとこれで、秋華賞、春天と合わせてG13勝か。ウマ娘にあるかはわからないけどヒーロー列伝とかもやらない? - 90二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 22:39:20
ジャパンカップでコードヘブンと競るなんて成長したんだなぁ(後方腕組セクハラ親父面)
- 91君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/03(水) 22:48:22
『キンペイバイ迫る!キンペイバイ迫る!抜き去ってゴール!キンペイバイ1着です!波乱のジャパンカップを小さな砲弾が全て抜き去った!』
轟くように響く拍手喝采。たった1人の少女を祝うためにそれらが惜しみなくレース会場を満たしていく。
その中心の少女はターフへと沈み、大きく胸を上下させて酸欠ギリギリの体に酸素を循環させる。やがて明瞭になっていく思考が勝利と栄光の感性を記憶域へと焼き付けていく。
応援の声に応えるのは勝者の義務である。ふらふらの足腰を何度か奮い立たせ、見上げた観客席。現実味のないその光景は何度味わっても慣れることはない。
とにかく応えねばと手を振るキンペイバイは観客席に見慣れた人影を見た。
少年がこちらに大きく手を振っていた。秋天と同じく観客席の歓声で声は聞こえないが、何を言っているのかは聞かなくても分かる。
「ありがとう!」
大きな笑顔で少年に返すキンペイバイ。この時の写真は30分後にはネットニュースとなり全国を駆け巡り、トレンド一位を数時間独占、海外ニュースサイトでも取り上げられるほどになる事をまだキンペイバイは知らない。 - 92君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/03(水) 22:55:21
「お疲れ様」
後ろからかけられた声に振り向くとそこにはコードヘブンの姿があった。
「これで2勝2敗ですね」
得意げに笑うキンペイバイに釣られるようにコードヘブンも笑って返す。
「次は勝つよ」
「次も負けません!」
もうすでに次のレースでの勝負を考えている2人。そんな2人の元に続々と同じレースを駆け抜けたウマ娘達が集まっては互いの健闘を讃え合った。
その中のうちの1人、中東からやって来たウマ娘はキンペイバイに自分の国レースで走ってみないかと提案をする。それに続くように自分の国にもぜひと海外の強豪ウマ娘達がキンペイバイとコードヘブンを自国のレースへと招待しようとしていた。中にはかなり情熱的に迫ってくる者もいたが、ライブの時間が迫っているという事もあり、ライブ終わりに連絡先を交換する事を約束し、彼女達は一旦それぞれの控え室へと戻っていったのだった。 - 93君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/03(水) 22:57:15
【報】
現時点でキンペイバイの獲得賞金が2010年の賞金換算で約5億7000万円となりました。これにより残り獲得可能賞金合計が3000万円〜1億3000万円までとなりました。
どうしましょう - 94君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/03(水) 23:02:57
ドバイ関係のレースはあまり詳しくないのですが2010年のドバイゴールドCの1位賞金が6000000ドルでその時の為替が1ドル=八十円らしいので4億8000万円になっちゃうんです。ドバイってこんなに賞金額高いの…!?
- 95二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 23:09:46
育成シナリオでは勝ったけど史実では別の結果だったって事にするか、もしくは長期離脱するなにか理由を考えるか……
それにしてもやっぱドバイってやべえわ - 96二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 23:18:33
- 97二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 10:27:10
フケとか……?
- 98二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 19:52:31
このレスは削除されています
- 99君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/04(木) 20:20:21
(来年の事はとりあえず後回しで……)
ジャパンカップの激闘を制したキンペイバイ。素晴らしい戦いを見せた彼女は一躍時の人となり、以前から高かった人気が爆発的に伸びていた。
グッズは軒並みSOULD OUT、何気ないツイートにも数千いいねは当たり前。あまりにも変わった状況に少し戸惑いを隠せずにいた。
「なんだか急に人気者になったみたいでちょっと怖いです」
こういう時にどうしたらいいのか分からず、同室のシンボリルドルフに内心を正直に話す事にした。
「SNSアカウントの運用については君に一任されているのかな?」
ルドルフが最初に話したのは励ましでもアドバイスでもなく、キンペイバイのSNSアカウント運用に関する事であった。
「いえ、一応公式扱いのアカウントはじじトレさんに確認を取ってからツイートやリツイートをしています。プライベートな方はそもそも実名も顔出しもしてませんし、アカウント名も全然別のです」
キンペイバイが主に使用しているアカウントは3つ。
主に出走レースの宣伝やキンペイバイの公式的な宣伝をする個人アカウント。これにはトレセン側で管理しているタブレットを使用してのみアクセスする決まりとなっており、文章はキンペイバイが考えたものだが最終的な確認はじじトレが行い、不備のないように心がけている。
もう一つはキンペイバイの個人的なアカウントであり、ネットサーフィンやアニメの感想を呟く時はもっぱらこのアカウントである。現実世界のキンペイバイを連想させるようなものは一切排除してあり、よくあるアニメ感想垢の一つにしか見えないだろう。
この他にコスプレ専用のアカウントがあるが、コスプレ衣装が完成した時に不定期に投稿をする程度なので運用しているのは実質2つだけと言っていいだろう。
「話を聞く限り、私は問題ないと思う。あの人が最終確認をしているのなら君の世間的なイメージに問題が出る事もないだろう。もし心配ならいつでも相談してくれ。幸い、トレセン学園にはそういう事に強い人材が複数人いるからな」
なんとも頼もしい言葉であるが、なるべくお世話にならないよう問題を起こさずに頑張ろうと密かに決意するキンペイバイであった。 - 100君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/04(木) 20:47:17
そういえば前回の有馬記念ではファンの男女比が
男性:37% 女性:63%
でしたが今回はどんな感じでしょうか
有馬記念のファン投票順位と合わせて見ていきます
dice1d16=4 (4) 位
(11〜16位の場合は賞金獲得額による出走となります※現在約1億6千万)
男女比
男性dice1d100=23 (23)
女性dice1d100=69 (69)
(両方の数値を合計しその数値に占める割合で%を出します)
- 101君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/04(木) 20:59:38
人気投票は堂々の4位!前回が10位ですので大幅アップになります。やはり天皇賞春、ジャパンカップの勝ちが効いているようですね。
対して男女比は男性32%:女性68%と前年よりも女性ファンを増やす結果となりました。意外ですね。
女性ファンの意見を聞いてみましょう。
1.この前トレセン学園のお祭りに行った時に迷子になっちゃったけどお母さんを一緒に探してくれてすごく嬉しかった(幼女先輩)
2.天皇賞春での圧巻の捲り、ジャパンカップでの巧みな戦術、去年までは絶対に諦めないど感情ウマ娘って感じだったのに少し大人びた技術を用いたレース展開に成長を感じ感動しました。これからも頑張って欲しいですね(妙齢のご婦人)
3.レースも凄いけどウマッターでも凄いんだよ!ダンスはキレキレで歌も凄い上手くて、知ってる?あの子すっごく体が柔らかいから動きが滑らかで優美な感じに踊ったり、激しいアップテンポの曲でも踊れちゃうんだ!それを自慢したりせず控えめな感じで締めるのも推せる〜(若い女性)
dice1d3=2 (2)
- 102君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/04(木) 21:14:46
男性ファン達のコメント
全体の比率
理性dice1d100=99 (99)
性欲dice1d100=52 (52)
(両方の数値を合計しその数値に占める割合で%を出します)
- 103君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/04(木) 21:26:57
理性65%:性欲35%の男性達。どうしてこうかここの男達は理性的なのでしょうか
理性的な男性達のコメント
1.とある雑誌のインタビューであった「誰かの幸せのために走る事が私の幸せ」という言葉に心を打たれた。彼女は女神か何かなのではないだろうか
2.本人がエロい体で何をしてもエロいのは間違いないのだが、レースで頑張る姿やコスプレで楽しそうな姿を見ているうちに娘を見ているような気分になってしまった。私に子供はいないはずなのに……
3.デビュー当初から応援しているが、 ジュニア期は全く走らなかったりクラシック期には強力なライバルの出現で思うように勝てずにいたのが今年に入って何度も負けながらG1を2勝する姿を見て勇気をもらった。
dice1d3=1 (1)
- 104二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 21:34:24
コスプレ専用アカウントは体型で身バレするやろ感
- 105二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 21:48:58
顔がバレなきゃセーフ()
- 106君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/04(木) 21:50:50
有馬記念に行く前にコスプレアカウントの主がキンペイバイだと世間にどれくらい隠せているかのダイス
dice1d100=98 (98)
(1に近いほどバレバレ、100に近いほどバレてない)
- 107君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/04(木) 22:16:17
(全然バレていないようですね)
年末の大レース、最も強い日本ウマ娘を決めるレースと言っても過言ではないこの有馬記念、ファン投票によって出走するウマ娘達には普段よりも大きな期待と声援が送られる。
『続きましては4番人気キンペイバイ。素晴らしい仕上がりですね。レースでの好走に期待したいところです』
パドックでポーズを決めるキンペイバイに多くのシャッターが切られる。少し眩しすぎやしないかと目を細めても明かりはわずかな抵抗を難なく超えてキンペイバイの視界に黒い残像を作っていく。
本日の中山競馬場
1.晴れ・良馬場
2.曇り・良馬場
3.曇り・重馬場
4.雨・重馬場
5.雨・不良馬場
6.雪・稍重
7.快晴・良馬場
dice1d7=5 (5)
- 108二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 22:26:37
このレスは削除されています
- 109君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/04(木) 22:28:08
この日はあいにくの雨で、バ場状態は不良。冬空に降りしきる冷たい雨は立っているだけで精神と体力を磨耗させていく点から注ぐやすりのようにも感じられる。
しかしレースは延期・中断する事はなく、予定通りゲートには出走するウマ娘16人が集まってきている。その顔ぶれは現日本の強豪ウマ娘達の上澄を集めたものである。
今回の注目株として昨年は怪我により出走を見送ったコードヘブン、天皇賞春とジャパンカップを制したキンペイバイの2人があげられる。特にキンペイバイは昨年を悔しい結果で終えたため、今年こそはとリベンジに燃えているのだ。
昨年と違うのはキンペイバイ自身が王道路線のウマ娘達と対等以上に渡り合えるようになった事である。本格化し切っておらず未完成だったあの頃とは違う完成したキンペイバイとして再び有馬の舞台へと一歩目を踏み出した。
結果
1.1着
2.dice1d5=2 (2) 着
3.dice1d10=9 (9) 着
4.dice1d16=7 (7) 着
dice1d4=2 (2)
(キンペイバイが1着以外の場合はコードヘブンが1着)
- 110君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/04(木) 22:39:50
『最終コーナーを回って最後の直線!先頭はコードヘブン!後ろからキンペイバイが追い上げてきている!』
ジャパンカップからさらに足を磨き速度を増したコードヘブンに対し、やや横に広がったバ群の影響で大外を回る事を余儀なくされたキンペイバイであったが流石のコーナリング性能と加速力によって徐々に喉元まで追いつきつつあった。
捲れる捲り返せる捲る!気合いと気迫を雄叫びに変え、雨の中を全力疾走するキンペイバイ。あと数メートルの距離が確実に短くなっていきその手が届きそうなところまで来た。
だが、そこは2500m地点であった。
自身がゴール板を駆け抜けたことすら一瞬把握できなくなる程の集中力でコードヘブンに追い縋ったキンペイバイであったが掲示板に記された名前は自分の名前のすぐ上に彼女の名前があり、このレースの結果をシンプルに全ての人々へと示していた。
これによりコードヘブンとの勝負は3勝4敗となった。 - 111二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 09:48:36
あぁ…これでもうG1の1着が絶望的に…(賞金的な意味で)
- 112二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 10:50:42
- 113二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 13:22:06
画像掲示板とかでコスプレ写真投稿して女神って呼ばれてそう
- 114二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 19:55:32
このレスは削除されています
- 115君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/05(金) 19:56:09
有馬記念が終わり今年のレース日程の全てを終えたキンペイバイ。年末の予定は
1.今年も実家に帰省
2.寮に残ってニューイヤーパーティー
3.少年の祖父母のお店で年越し蕎麦を食べる
dice1d3=2 (2)
- 116君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/05(金) 20:38:56
「手伝わせてすまないね」
年末の三浦寮の調理場にはキンペイバイとヒシアマゾンの姿があった。両人ともエプロンをつけて忙しなく鍋の面倒を見たり、何かの粉に水を加えたものをこねていた。
「いえ、いつもヒシアマゾン先輩にはいつもお世話になっていますからそのお返しです!それに料理するの好きですから!」
笑顔で答えるキンペイバイは豆を煮込んでいる鍋の世話をしながら蒸籠の蓋を開け、中の蒲鉾を冷やしている。
元より忙しい母に変わって家の家事をしていた事もあり、料理や掃除は彼女の得意分野である。以前少年にお弁当を作って行った時などはとても喜んでもらえた。その一方、スイーツ作りに関しては経験が皆無な事もあり少し苦手である。
「手際もいいしすじもいい。アンタならいい嫁さんになれるよ」
「そんな、恐縮です。ヒシアマゾン先輩こそ、いいお母さんそのものですよ」
「いいお母さんっててれる……ん?なんだい、腹ペコな奴らがたくさん集まってるじゃないか」
たわいもない会話と共に厨房から流れ出した美味しそうな匂いに釣られて腹ペコなウマ娘達がご飯を求めて、カウンターから顔を出していた。
「よぉーし!みんな席についてな!アマさん特製の炒飯を振る舞うよ!」 - 117君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/05(金) 21:09:11
ヒシアマゾン特製の炒飯をみんなで食べた後はヒシアマゾンとキンペイバイの手伝いをする者、寮の大掃除をする者、お祝い用のケーキを買いに行く者に分かれ、今年一年を懐かしみ新年の到来を祝うパーティーの準備を進めた。
その日の夜、栗東寮に残っていたウマ娘達も呼び盛大に開かれたパーティーでは、芸に自信のあるウマ娘達の隠し芸大会や歌唱力に自信のあるウマ娘によるのど自慢カラオケなどの楽しいイベントが開かれ、最後の締めにはキンペイバイとケイエスミラクルによるピアノのセッションで明るいクラシック音楽と共に時計の針が年を跨ぐその瞬間まで歓声と笑顔が消える事はなかった。
翌朝、元旦だというのに多くのウマ娘が点呼時間を忘れて寝坊をしたのはまた別の話。 - 118君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/05(金) 21:19:26
というわけで順風満帆のシニア1年目が終わりました。
ここからは波乱待ち受けるシニア2年目になります。
最大獲得可能賞金が約1億5000万とどう頑張ってもシニア1年目よりも勝つ事はできませんし、シニア2年目が終わってもまだもう1年もあります(これに関しては3月引退とかにすればいいとは思いますが)
というわけでこの一年のレースプラン、出て欲しいレース
また、この一年でキンペイバイを襲う不幸・ハプニングも何かアイデアがありましたらお願いします。 - 119二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 00:43:55
このレスは削除されています
- 120二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 08:28:33
天皇賞で被った泥により、片目の視力が徐々に低下
要はルーベンスメモリー、もしくは有馬のオペラオー。
(一時的or永続的に)視力を喪失したため、慣れるまでラチを片目で捉えられるコースしか走れない
※見えないのが右目の場合は左回り(東京、新潟、中京)、左目の場合は右回り(中山、阪神、京都、小倉、福島、札幌、函館)のみ。 - 121二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 08:36:50
トレーナーの方に急病が起きてトレーニングできない環境になっちゃうとか
もしくは上レスにあった、フケが来ちゃってトレーニングが手につかなくなるか
正直曇ってほしくはないんだが、難しい選択ね - 122二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 12:16:45
足の怪我…ってだけじゃパンチが足りんからなぁもっとこう本来の閲覧注意の持ち味を活かしたいところ
- 123二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 16:59:45
このレスは削除されています
- 124君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/06(土) 21:03:19
皆さんありがとうございます。今年一年のキンペイバイを襲う不幸は何か、それともただ単に全盛期を過ぎてしまっただけなのか、今年一年がどんな風になるのか最後までお付き合いお願いします。
1.天皇賞秋で顔に被った泥のせいで気づかないうちに視力が低下。dice1d2=1 (1) (1.右目 2.左目)の視力が弱くなっていく
2.じじトレの急病によりいつも通りのトレーニングができない状況に
3.フケ
4.なんて事はない、ただ全盛期を過ぎてしまっただけ
dice1d4=1 (1)
- 125君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/06(土) 21:24:02
視力低下の深刻度
dice1d100=15 (15)
(100に近いほど深刻)
- 126君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/06(土) 21:40:20
そこまで深刻ではありませんが万が一を考えてレース予定を減らした感じでしょうか。
視力の低下期間
dice1d6=1 (1) ヶ月
視力低下に気づいた時期
dice1d6=3 (3) 月
- 127君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/06(土) 21:47:49
うーんなんか思ったよりも軽そうなのでいっその事いただいたアイデアを全て盛り込もうと思います。
レースは……天皇賞春連覇を目指す感じでいいですかね?
それともドバイの方がいいですか?ドバイに行って欲しい人はできればドバイレースの予定とか仕組みとかを教えていただけるとありがたいです - 128二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 22:01:14
- 129君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/06(土) 22:04:13
いいですね!それも採用で!
- 130君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/06(土) 22:41:28
- 131二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 00:08:02
このレスは削除されています
- 132二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 01:31:16
- 133二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 07:28:33
引退って6歳じゃなかったっけ?あれ?引退した年って種付けできないんだっけ?
- 134二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 19:02:35
⭐️
- 135君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/07(日) 21:55:57
年が明けて新年、シニア2年目を迎えたキンペイバイはじじトレと今年の目標を確認していた。
「さて、今年の目標じゃが…dice1d3=2 (2) というのはどうじゃ?」
1.春天連覇・秋天制覇
2.ドバイレースへの参加
3.安価>>136
- 136君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/07(日) 22:12:28
「ドバイ……ですか?」
キンペイバイが喜びや驚きよりも困惑が勝ったような表情をしているのも無理はない。元より、ウマ娘のレースは自国の国内で完結している物であり、その国で生まれたウマ娘は何か特別な事情や留学など滞在国を変えない限りは生まれた国のレースを走ることになる。
それでも少ないながらも国内のウマ娘が国外のレースに参加することもある。有名なところだと凱旋門賞などがそれに当たる。
トレセン学園の生徒にもドバイのレースを走った事のある者はいるが、それでも極小数であり、まさか自分がその中の1人に加わるなど夢にも思わなかったのだ。
「ドバイってすっごく高い賞金出るんですよね!?そもそもどうやって出走権を取ったんですか!?」
「まぁ昔の伝手じゃよ」
じじトレとしてはお茶目に振る舞っているのであろうが、当の担当ウマ娘のキンパイバイからしてみればまさに蒼天の霹靂であり、今から心配が耐え無さそうだと心の中でため息をついた。 - 137君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/07(日) 22:25:21
さて、ドバイを目指すにあたってトレーニングを開始する事になったキンペイバイであるが、じじトレが組んでくれるメニューに加えて毎度恒例の助っ人ウマ娘がやってきてくれる事になった。
助っ人dice1d3=3 (3)
1.ファルコ
2.フラッシュ
3.アグネスデジタル
- 138君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/07(日) 22:47:18
まだまだ冬風の寒い1月のグラウンドには蒸気機関車のように白い煙をモクモクと立ち昇らせるウマ娘がいた。
「あ、あたしなんかがキンペイバイちゃんのご指導を任せていただけるなんて恐縮すぎます〜!!」
そう、彼女こそ全てのウマ娘を愛するウマ娘アグネスデジタルその人である。身長は15歳となったキンペイバイとさほど変わらないが、これでもキンペイバイよりも学年は上である。
「デジタル先輩、今日はよろしくお願いします!」
「先輩……!?あぁ…デジたん恐悦至極の極み故昇天の危機……」
自分が何かを話したり動いたりするたびに過剰反応して悶えているアグネスデジタルを見て、凄く表現性の高い人なんだなとキンペイバイは勝手に納得していたが、その実はただ単に推しの1人であるキンペイバイと直接会って話した事で限界オタク化しているだけである。勿論、彼女がそんな事を知る由はないが… - 139二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 22:53:17
このレスは削除されています
- 140君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/07(日) 22:54:45
キンペイバイとアグネスデジタルとの実馬での関係
dice1d100=79 (79)
49以下なら絡みや関係性は特になし
50以上で産駒同士の絡み・血統上での絡みがある
80以上で産駒がいる
100で強い産駒が生まれた
- 141二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 22:57:46
ギリギリ産駒無しか…いたら面白そうだったのに
そういえば1番仲のいいタイキとの間にも産駒いそうだけど空いてる1頭目の産駒とかなのかな - 142二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 08:25:50
デジたんが先輩呼びされてるのなんか新鮮だな
- 143二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 18:11:28
デジタルはこんなでも言語化能力は高そうだから先生には向いてそうではある
- 144君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/08(月) 19:40:12
「デジたんは今回呼ばれた身ですから精一杯ご指導させていただく所存です。不束者ですがどうぞよろしくお願いします……ってなんだか気恥ずかしいですね」
教壇に立つアグネスデジタルは所謂先生が着ていそうなスーツを身に纏っている。せっかく実技ではなく座学で教えてくださるのだからそれっぽい格好をしてみませんかとキンペイバイに無理矢理押し付けられた形であるが、不思議と様になっていた。
「コスプレは初挑戦でしたがこれは中々……貴重な経験をありがとうございます」
「いえいえ、他の人に着てもらって初めてわかる事もありますからむしろこちらこそありがとうございます。…ところでデジタル先輩の立ち姿がコスプレ初心者とは思えないんですよね」
いつの間にかデジタルの近くに移動していたキンペイバイはもんずと体を乗りだし目を輝かせて瞳同士が触れ合いそうなほどに接近する。
アグネスデジタルのB74の胸とキンペイバイのLカップの爆乳が触れ合い、その輪郭を歪ませている。
「私まだまだコスプレ衣装のストックがあるんですけど着て見ませんか!勿論先輩がよろしければなんですけどあ!そうだ最初は魔法少女系にしましょう!先輩って元のビジュが凄く良いのでなんでも似合うと思うんですけど先輩の地毛を活かせば最高の魔法少女コスが……」
「ひょっ……ひょぇぇぇ……」
推しの顔を至近距離で直視し、胸に感じる柔らかい感触と自分以外の心臓の鼓動にアグネスデジタルは耐えきれず昇天した。 - 145君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/08(月) 21:27:25
「こほん、という事でまず何から話しましょうかねぇ。あたしはドバイはダートの方で走らせてもらったんですけど一応香港を走って芝の知識もあるのでそちらからお話ししますね」
そういうと教卓に置かれたパソコンを操作し、プロジェクターで写されたパワーポイントのページを次に進める。
「日本の芝と海外の芝の違いはまずその品種の違いです。海外では主にバミューダ芝やセントオーガスチン芝などが用いられています。海外と日本では気候が違うのでさもありなんという感じです。ドバイのメイダン競技場はバミューダ芝を使っています」
バミューダ芝の特徴といえばなんといってもその扱い易さにあるだろう。暑さ・乾燥に強い特製は温暖な気候の土地であればどこにでも適し、真上からの負荷に強い踏圧性、踏まれても回復する復帰力と柔軟性、放っておいてもわずかな傷であれば回復できる自己回復能力と競馬場に適した要素がこれでもかと盛り込まれている。
取り扱いの部分だけを見れば日本で流通している野芝よりも遥かに優れていると言えるだろう。
「芝って単に踏み固められた土に芝生が生えているわけではない事は習ったと思います。メイダン競技場の芝は匍匐茎型の暖地型芝に、株立ち型の寒地型芝をオーバーシードする形で作られています。これは日本の多くの競技場の芝構成と同じですね」
つまるところ、足回りに関しては特に不安を抱える事はないというまとめの言葉が入ったところで、スライドは次の話題へと変わって行った。 - 146君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/08(月) 21:48:28
「ドバイの3月の平均気温は日中は約30℃、夜は15℃程になります。これは同月の東京の平均気温と比べると日中で20℃、夜は5℃ほど高い事になります。ここのギャップに慣れるのも一つのトレーニングですね」
その後もデジタルの講義は続く
「メイダン競技場はその構造上先行が有利なレース場です。それと坂らしい坂もなくほぼ平坦で走り易いのも特徴ですね。」
パワーポイントの残りページがあと何枚あるかの予想を諦めるほどの時間が流れていき…
「そしてこのレースではこの13番のウマ娘ちゃんと8番のウマ娘ちゃんが〜……」
窓から差し込む色が青、赤、そして光が差さなくなってきた頃、ようやく今日のまとめというスライドに到着し、デジタルの元気な発表終わりの挨拶と共に講義が終わったのであった。
「どうでしたか、何かの参考になればぇぇぇぇ!?だ、大丈夫ですか!?」
「あ、はい、たぶん…ちょっと覚える事が多くて頭パンク中です……」
昼間から夜ご飯時まで通しで講義を受けていたキンペイバイは疲れ果て、講義開始の元気はどこへやらといった感じである。
確かにデジタルの講義はためになる。しかし、それはそれとして15歳に6時間越えの連続講義はたとえそれに興味関心があっても拷問になりかねないのだ。 - 147君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/08(月) 22:24:19
デジタルの講義のおかげで
1.賢さとドバイへの理解力が上がった!
2.『ウマ好み』を獲得した!
3.少しだけダートの適正が上がった!
dice1d3=2 (2)
- 148二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 07:31:23
あげ!
ウマ好み(意味深) - 149二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 14:20:09
相変わらずじじトレは顔が広い。流石ルドルフが連れてきたトレーナー
- 150君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/09(火) 20:00:13
3月までキンペイバイが行ったトレーニング
1.特定の気候を再現可能な大型実験施設でメイダン競技場とほぼ同じ条件を作ってのトレーニング
2.メイダン競技場の芝を擬似的に再現した屋内コースを使ってのシュミレーショントレーニング
3.個人的にバミューダグラスの土地を所有している方の土地をお借りしてトレーニング
dice1d3=2 (2)
- 151君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/09(火) 20:39:10
1月末日。アグネスデジタルの講義と実技のトレーニングを受け、海外芝の特徴とその対策について少しずつ理解を深めていたキンペイバイ。そんな彼女を見てじじトレはそろそろ時期かと彼女を関東の某所にある研究施設へと連れてきていた。
じじトレ曰く「昔の伝手」とのこと。
やたらと名称の長いその施設は5階建の巨大な建築物であり、キンペイバイはその施設の一階にある巨大な空間へと案内された。
そこには巨大なプロペラのついた空調設備が壁一面にあり、床は色味の違う芝で区分けされている。天井には多数の照明が備え付けられており、現在はその一部からの光が部屋にいるキンペイバイを照らしている。
この部屋の名称は「全環型芝トレーニングルーム」と言い、多数の種類の芝とありとあらゆる気候条件でのトレーニングが可能な設備らしく、やろうと思えば雪や雨も降らせるらしい。
元々はウマ娘の環境適応能力と極限環境下での運動能力の測定の為に作られたらしいが、今回はそれを海外遠征のためのトレーニングに使わせてもらえるのだ。
「こんな凄いところ使わせてもらってしまって本当にいいんですか!?」
設備の迫力に圧巻されたキンペイバイは斜め後ろに立っている研究員の男性に再度確認を取るが、男性は笑って勿論ですと答える。
確かこの施設の所長とか言っていた気がするが、その少し小太りな見た目は威厳よりも親しみやすさの方が勝る。
「じじトレさんにはここの研究に使う数値調整とウマ娘のデータサンプルについての意見を頂いた恩がありますから、のびのびと気の済むまでトレーニングをしてください」
そう言われては断ることもできず、男性が部屋から出たのを確認してから気合いを入れるために自分の尻を叩いた。どれほど優れたウマ娘であってもこのような特殊な施設でのトレーニングの機会にはそうそう恵まれないだろう。貴重な経験をモノにするため、いつもよりも入念にストレッチをしておこうと心に決めるキンペイバイであった。 - 152二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 20:43:32
- 153君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/09(火) 21:02:01
トレーニングルーム横の監査室では先程の研究員の男性とじじトレがキンペイバイの様子やバイタルを確認しつつお茶を片手に談笑していた。
「それにしてもお話を頂いた時は驚きましたよ。まさか貴方が"また"担当ウマ娘を持つなんて思ってもいませんでした。てっきり、後進育成の方に注力するものとばかり」
「ちょいと教え子の教え子に頼まれての。なにもう後から続く者に教えることなど何も残っとらん。この世界は日々新しい知識が更新されていくからの、こんな老人ではなく最新の論文を読んだ方が幾分かマシじゃ。今はそうさな…老体に鞭を打ってるだけじゃよ。」
おそらく相当に長い付き合いなのだろう。男性のいう「また」という言葉にはただじじトレが担当ウマ娘を持ったということに対してはあまりに重たい空気が含まれていた。
「あの子はどうですか?ニュースや噂はかねがね聞いていますが、どうしても同期のコードヘブンに話題を取られがちな気もしてしまいますが」
「いい子じゃよ。素直で物覚えも良く、愛想も良い、根性もあるしコーナーにも強い。少しばかり遠慮しがちな所はあるがそれも含めて良いウマ娘じゃよ」
「珍しいですね、貴方がそこまで褒めるなんて」
「そうかの?まぁ儂も、もう老い先短い老人じゃからなぁ、いつの間にか好好爺になってしまっていたようじゃ…」 - 154君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/09(火) 21:25:03
画面に映るキンペイバイは3周目に入った所。日本の反発力の強い芝とは違い若干沈み込むような地面からの反発力を期待できない環境での走りに悪戦苦闘しながらも少しずつコツを掴み始めているようだ。モニターにも異常はなく心拍数・呼吸・脈拍、その全てが正常な数値を表示していた。
しかし、その画面を見るじじトレの目にはある懸念が浮かんでいた。
「その昔、儂の師匠は『ウマ娘とは一輪の花と同じ』だと言った」
「美しい容姿を持ち、その美しさの裏に根のような地道な努力を持ってその脚で大地を踏みしめている、まさに花のようだと。そして、巡る季節と同じ速度で枯れてしまうのもまた花のようだとも言っておった」
「……本格化の終了ですか?」
「今ほどその概念が認知されていない時代では花が散る様子にウマ娘の枯れていく姿を重ねて散華なんて呼ばれ方をされていたこともあったのぉ。……栄枯盛衰と言えば当然の摂理のようにも聞こえるが、儂にはこれが何か恣意的なもののように感じてならんのじゃよ。まるで元からそこに敷かれていた運命のレールを走っているようでな」
「……研究の世界では宗教的観念…所謂神のような存在はいないというのが前提です。私としても神などこの世界にはいないと考えています。ですがじじトレさんの言っていらことも分かります。最初からそうだったように収まりのいい場所に収まるこの違和感…ウマソウルが解明されれば少しは説明がつくのでしょうが……」 - 155君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/09(火) 21:36:59
ウマ娘のレース業界に長くいる、長く触れている人間ほど「レースの神様」を信じる傾向にある。絶対に勝ち目のないようなウマ娘が勝利を掴んだり、レース中の不慮の事故、些細なアクシデントがある度に人々はレースの神様に感謝したり絶望したり恨んだりする。
神様という言葉こそ借りてはいるが、その本質はウマソウルが決定付ける運命のようなものである。勝つレース・負けるレースが決まっている残酷なそれがまだ解明されていない為に人々はその不可思議な因果を神様と呼ぶのだ。
「……じじトレさんは彼女が…キンペイバイが本格化を終えつつあるとお考えなのですか?」
「どうじゃろうな…案外そういった推測は役に立たんのじゃよ。枯れたと思ったら少し回復したり、ある日突然全ての花弁が落ちることもある。人には運命が見えんからの」
どんなものにも終わりはある。
例えば遊園地は暗くなり閉園時間になれば帰らなくてはいけないし、つまらない授業もチャイムが鳴れば終わる。
そしてそれは本格化も同じである。常に全盛期なんて事はこの世にはあり得ない。いつか肉体が衰え、それ以上先に進めなくなる時が必ず来る。
それはキンペイバイもまた例外ではないのだ。 - 156二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 22:01:12
獲得賞金額っていう事情もわかる…
けど、俺はこの子がもっと勝つところが見たい…
判明してる獲得賞金額は、あくまでも実馬の獲得賞金額…みたいな括りは…やっぱり野暮かな? - 157二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 22:05:44
これ以上だとウオッカに迫っちゃうからなぁ、年代的にそこが難しいよねjc勝っちゃって一気に獲得賞金増えちゃったから
- 158君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/09(火) 22:34:24
最初に違和感を感じたのは3月に入ってすぐの事であった。少しばかり右目が見づらくなっているような感覚がしていたが、今月末に控えているドバイでのレースに向けたトレーニングに集中するため、特に気に留めずそのまま放置していた。
しかし、視界の違和感は日に日に大きくなり、ついには右側の視界がぼやけ真っ直ぐ走れなくなってしまっていた。こうなると最早誤魔化しは通用せず、じじトレに紹介されたトレセン近くの眼科医を訪ねることにした。
「右目の眼球が少し傷ついていますね。1ヶ月間は安静にしてレース等は控えてください」
「えっ……」
医者から告げられた無情すぎる宣告にキンペイバイは一瞬言葉を失った。週末に飛行機でドバイに向かい現地の気候に体を慣れさせる予定であったのにいきなり1ヶ月間レース中止と言われたのだ、どんなウマ娘であれ同じ反応をしてしまうだろう。
「何か原因として思い当たるものはありますか?半年以内になにか眼球付近で怪我をされていたりとか」
なにか原因はないかと必死に探すキンペイバイ。最近のトレーニングで顔に何かが襲いかかるような事はない。少年のリハビリに付き合っている時に転んだこともない、では何が原因なのか。昨年のことまで思い出すキンペイバイはある一つの出来事に辿り着いた。
「去年の秋天…あの時、顔に泥を思いっきり被りました」
前方のウマ娘の蹴り上げた泥が勢いよく顔にかかり、それが直接的原因となり大幅に失速してしまったあの長い思い出。しかし何故半年前のアクシデントが今になって…
「体の組織の修復力には個人差がありますからね。もしくは肉体の免疫系が弱っていて古い傷口からの感染症とかも考えられます。なにか体に強いストレスがかかるような…気温の差が激しいところに行ったり、気圧の急変化を体験したりしましたか?」
している。そう、しているのだ。キンペイバイの右目の視力が落ちた原因。それはドバイ遠征のための施設での訓練だったのである。
皮肉な話である。ドバイに向けたトレーニングが原因でドバイで走れなくなるのだから。これ以上悔しい事もそうそうないだろう。 - 159二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 06:58:35
うわ…うわ…居た堪れない…
- 160二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 15:03:41
保守
- 161君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/10(水) 20:26:53
「ごめんなさい…私のせいでせっかくのドバイのレースに出走できなくなってしまって……」
いつも和やかな空気の漂うじじトレのトレーナー室は、今日ばかりは窓から見える曇天と同じような重苦しさを伴っていた。
「お嬢さんが謝る必要はない。むしろこちらこそすまなかった、お嬢さんの不調に気づく事ができなかった儂の責任じゃ」
深々と頭を下げるじじトレを見てはキンペイバイもこれ以上己に非があると声を上げる事はできなくなる、
誰も悪くないが故に誰にも責任や辛さ、現実を背負い込む事ができない。お互いに思いやり、自責の念を感じれば感じるほど周囲の空気が重く澱むだけであった。
その日は今後の予定について軽く話し、とにかく目の回復を優先するようにと言われトレーナー室を後にした。
キンペイバイが肩を落として帰るのを見届けるとじじトレは大きなため息をつき、座椅子の背もたれにもたれかかり天井を見上げた。
「儂も老いたのぉ…」
誰に言うわけでもない独り言は反響すらせず、電灯に照らされて空気中を舞うほこりかすのように霧散していった。 - 162君は繁殖牝馬になれるちゃん24/07/10(水) 20:36:57
落ち込むなれるちゃん……
1.少年の祖父母の定食屋へ
2.グラウンド近くの土手で黄昏ているとコードヘブンから声をかけられる
3.落ち込んでいるキンペイバイをタイキがBBQに誘う
dice1d3=3 (3)
- 163二次元好きの匿名さん24/07/11(木) 08:22:34
まずドバイ行きがダメになったけどこれからじじトレが動けなくなり、ペイバイ自身も体に違和感を感じてしかもフケまで襲ってくるんだよなぁ
- 164二次元好きの匿名さん24/07/11(木) 17:29:04
保守
- 165二次元好きの匿名さん24/07/11(木) 23:22:59
保守
- 166二次元好きの匿名さん24/07/12(金) 07:22:58
保守