- 1二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 16:01:44
- 2二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 16:02:57
- 3二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 16:03:26
これです!
- 4二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 16:08:58
因みにスレ主は電子脳の存在になったコユキが密かに皆のことをアーカイブしてたら面白そうだなと思いました…誰か書いてください。
そしたら僕も書きます - 5二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 16:30:05
保守
- 6二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 16:31:16
どっちかというとKeyの側の方が曇る感じになってるの好きだよ
- 7二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 16:39:37
ネル先輩なんかはどう接するんだろう
- 8二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 16:44:12
たておつ
コユキの倫理観無い部分が上手く作用しててとっても良い概念、好き - 9二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 16:56:30
コユキ(Keyの端末状態)の戦闘スタイルは通常時と変わってるのかな
銃じゃなく無名の守護者が使うような光弾を手のひらから出す感じで
「アリスちゃん風に言うならこうですかね…『ドルマドン』」
「にはは!アリスちゃん!これが魔法ですよ!」 - 10二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 16:57:35
コユキを一番悪い方向に使えそうなのkeyだしね
- 11二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 17:14:48
Keyの力になりたい、って言うコユキに先生はどう対応できるのかな
妥協案を提示できるのかどうか - 12二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 18:09:58
先生はコユキを説得するよりKeyを説得した方が上手くいくんだよな
AL-1SだってTSCで説得できたんだから行ける行ける - 13二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 18:22:40
- 14二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 18:45:33
- 15二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 19:25:08
愛や友情のあり方は可変式だから…
- 16二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 21:11:54
ヒマリに「そんな事をすればアリスの人格が置き換えられる」と言われても
「何言ってるんですか?破壊された人格を元に戻すだけですよ?」と不思議そうな顔で返すコユキ - 17二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 22:25:55
これコユキがKey発見したタイミング的にKeyは役目のない状態でコユキの友達になってるんだよな
AL-1Sが目覚めるまでの期間は打算のない友人関係だったと想像するとなかなか良い - 18二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 22:39:43
いずれ来たるべき王女の目覚めに備えていた可能性も
あるいは準備を整えたらコユキを利用して自分でアリスを目覚めさせるつもりだったかも
準備している内に何も考えず突撃したゲーム開発部に取られちゃったけど
- 19二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 23:50:04
- 20二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 06:52:40
- 21二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 07:40:53
TSCの記憶アリスと共有してるけど体感が伴ってないケイにはまだTSCが利く説
コユキをたきつけて二人にTSCをやらせるゲーム開発部 - 22二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 13:37:38
- 23二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 13:55:44
ミドリ「お姉ちゃん、そんな時は撃ち落とせば良いんだよ..........そこっ!」バキューン!ボカーン!
ミドリ「ひとつ!」バキューン!ボカーン!
ミドリ「ふたつ!」バキューン!ボカーン!
ミドリ「みっつ!」
爆発して落ちていく兵器たち
コユキ視点だと落とされる度に頭を押えて苦しそうにしているKey
というシチュ、好き好き大好き
- 24二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 13:57:05
鍵(万物解錠)と鍵(世界崩壊)なので相性がいいと思われる
- 25二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 15:42:43
事態が収束した後はケイの方が常識人ロールに戻るだろうからゲーム開発部とセミナーのツッコミ役として末永く仲良しして
- 26二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 18:47:04
精神世界でゲーム開発部や先生、その他精神世界に突入してきた諸々に敗北し、アリスが現実に帰還した後の話
「…」
「大丈夫ですかKeyちゃん?」
「…はい、一応」
「無理しないでください。そんな表情のKeyちゃんなんて初めて見ましたよ」
「…」
「にはは…逃げられ、いえ、負けちゃいましたねぇ」
「そうですね…」
「アリスちゃんの心が思った以上に強かったのが敗因ですかね?まさかあそこまでKeyちゃんと使命を拒絶するとは思いませんでした」
「ここで、王女として目覚めてもらうつもりだったのですが…王女は随分と友人達、そしてこのキヴォトスを気に入ったようですね」
「…本当に大丈夫ですか?すごく辛そうな顔してますよ?」
「ええ、何も問題な「Keyちゃん」コユキ?」
コユキがKeyを抱きしめる。 - 27二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 18:47:19
「辛い時は、辛いって言って良いんですよ?」
「…」
「大好きな人に理解されない、大好きな人を理解できない辛さは、よくわかっているつもりです。私なんて、ユウカ先輩やノア先輩、リオ会長の考えていることが全くわかりませんし、逆に、皆が何に怒っているのか、私の何が不快なのか全くわかりません」
「…そうですね、そのおかげでまんまと私の駒になってくれました」
「はい、おかげでKeyちゃんに出会えました」
「まだそんな事を…」
「だからKeyちゃん、我慢しないでください」
コユキがより強くKeyを抱きしめる。腕はKeyの頭に伸び、Keyの頭を胸に抱き寄せるような体勢になる。
「我慢して、など…」
「…」
「…ぁ、……ぁ…」
コユキの胸元から発せられるKeyの声に、次第に嗚咽が混じり始める。だが、それを見て見ぬ振りするだけの良識はコユキにもあったようだ。 - 28二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 18:47:33
「落ち着きましたか?」
「…」
「そんな不貞腐れた顔しないでください。別に私は何も思ってないですよ」
数十分後、落ち着いたKeyとコユキが改めて向き合う。が、Keyは先ほどの自分の醜態を思い出してコユキと目を合わせようとしない。
「…Keyちゃんは、これからどうするつもりですか?」
「…少なくとも当分はここ、王女の精神の奥で待機ですね」
「その後は?」
「使命から逃げることはできません。いずれまた時は来ます」
「そうですかぁ…」
「…コユキは、どうするつもりですか?」
「うーん…どうしましょうねぇ…」
「『どうしよう』とは…元の体に戻れば良いのではないですか?」
「流石の私もこんな事したら許されない事ぐらいわかりますよ。ユウカ先輩達も愛想を尽かしたでしょうし、ゲーム開発部や先生、アリスちゃんを助けに来た皆も私を許しませんよ。もう反省室でも済まないでしょうね」 - 29二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 18:47:49
「では…どうするつもりで?」
「本当にどうしましょうねぇ…とりあえず私の体の方は仮死状態にしてきました」
「何を勝手に!?」
「にはは!あの体はもう使えないですからね!」
「もっと自分の体を大切にしてください!」
「Keyちゃんの端末にした時点で今更ですよ」
「それは…」
Keyは少し言い淀むと、コユキに問いかける。
「…なぜ、」
「?」
「なぜあの時、王女…いえ、アリスの手を取らなかったのですか?」
アリスが光の剣でこの空間を撃ち抜き、脱出する時、確かにコユキに向かって手を伸ばしていた。「一緒に帰ろう」と言うように。その手を掴み、そしてアリスがコユキのやった事を取り成せば、まだコユキはミレニアムに帰れたかもしれない。
「いやいや、取れるわけないでしょう」
しかし、コユキはその考えを一蹴する。 - 30二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 18:48:06
「だって、そしたらKeyちゃんが一人になっちゃうじゃないですか」
「…」
Keyは、何とも言えない微妙な表情をする。困惑、後悔、悔悟、そして僅かな喜びが顔に見え隠れする。
「…今からでも遅くありません。それに、私はただ『お友達ごっこ』をしていただけであって「私は本気でしたよ?」
…またそのような事を…」
コユキが、悪戯っぽい笑みを浮かべる。
「とにかく、私はKeyちゃんの側から離れません!」
「…そうですか。そこまで言うなら、好きにしてください」
「はーい!」
そう言うとコユキは花の咲くような笑顔を見せる。Keyからすれば不思議でならない。
「それにしても、すごいですねぇ私の体」
「何がですか?」
「いや、さっき仮死状態にしたって言ったじゃないですか」
「はい」
「私の中に埋め込まれた機械の方で最低限の生命活動を維持してるので、呼吸どころか心臓も普通の仮死状態以上に活動が止まってるみたいなんです」 - 31二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 18:48:23
「…それ、もしかして本当に死んでいると思われて火葬されませんか?」
「その時はその時ですね!」
「少しは自分の体を大事にしなさい!何なら先ほどもかなり危なかったんですよ!?」
アリスが精神世界を撃ち抜いた時、精神世界はかなり不安定になっていた。それまでの精神世界、現実世界両方での戦闘もあって、コユキも精神的にかなり疲弊していた。場合によっては二度と体に戻れないどころか、意識と命そのものが危なかった。
「?いや、それに関しては大丈夫だったと思いますよ?」
「また自分の身の安全を軽んじて…っ!」
「いやだって、Keyちゃん私の精神にものすっごく厳重なプロテクトかけてくれたじゃないですか。何ならKeyちゃん自身の戦闘にも少し支障が出そうなぐらいには」
「っ…」
「あれ、もしかして気付いてないと思ってたんですか?」
「…」
「あ、そうだ。お礼が遅れましたね。あの時、私を守ってくれてありがとうございました」
「…はぁ」 - 32二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 18:48:41
「それで、本当にこれからどうします?」
「少なくとも私は、王女が使命を果たす時が来るのを待つつもりですが」
「退屈ですね〜」
「帰ってもいいんですよ?」
「それはもっと嫌ですね〜…あ、そうだ」
「?」
「今まで、私、Keyちゃんの依頼をたくさんこなしてきましたよね?」
「そうですね」
「じゃあ、ドカンと大きなご褒美があっても良いんじゃないですか?」
「…まぁ、私にできる範囲であれば構いませんが」
「それじゃあ…!」
──────────────────────
キヴォトスの、ある川の岸…それも人っ子一人寄り付かないような僻地にて。一体のロボ市民の亡骸(残骸?)が横たわっていた。キヴォトス人がいかに物理的に丈夫とはいえ、水難事故はどうしようもない。故に、人口も膨大なキヴォトスではそれなりの頻度でこのように不幸な事故で亡くなる市民は存在する。彼もまた、そんな8日前にこの川の上流で転落し、そのままここに流されてきた不幸な人物の一人であった。
『…』
しかし、その何も写さなくなって久しいモニターに、僅かな光が宿る。 - 33二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 18:48:56
『再起動完了』
スピーカーからひび割れた少女の声が響く。
『利用可能な計算資源にアクセス、プロトコル・アトラハシース限定起動』
『当機をDivi:sion所属特殊機体、【無名の守護者TypeKK】として登録。再構築を開始します』
同時に、周辺に市民の遺体と同じく打ち上げられていた魚達もまた市民の亡骸に吸い寄せられていく。
『生体資源の存在を確認。AL-1S型人工タンパク質への再構築開始』
『計算資源確保完了、侵入を察知された形跡なし…やりましたねKeyちゃん!』
『無駄口を叩かないでください。まだ終わってません』
市民の亡骸が形を変えていく。無骨でメタリックだった見た目は、徐々に少女の姿になっていった。
『再構築完了。活動を開始します』
3分後、そこにはボロ切れを身に纏った少女がいた。顔や体のパーツはコユキに近いものの、背は誤差程度に高い。そして、その長く美しい黒髪とピンクというより赤に近い瞳を見れば、コユキの面影を感じる者はいるだろうが全くの別人にしか見えないだろう。
「いやぁ、何とかなりましたねKeyちゃん!」
「思った以上に大変でしたがね」
それは、コユキ、そしてKeyの新たな体。「名もなき神々の王女」としての機能は全て省略し、できる限り身体スペックをAL-1Sに近づけた、二人の努力の結晶だ。
「でも、これであちこち見て回れますね!」
あの後、コユキはKeyに「キヴォトスの各地を一緒に巡る」事を提案していた。どうせ暇だし、何なら後で滅ぼすならもう二度と観光できない、なら今のうちにあっちこっち行っておいた方がお得だとKeyに言い、Keyも「コユキがそれで良いのなら」と受け入れた。 - 34二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 18:49:25
「そうですね、と、その前に…」
そう言うと、Keyは唯一機体に使用せず残しておいたロボ市民のパーツを手に取る。
「それは?」
「この市民の登録ナンバーが記載されているパーツです。体を利用させてもらった礼です。服を確保したらヴァルキューレに適当な説明をして引き渡しましょう。遺族がいれば墓を建ててくれるでしょう」
「あ、確かにそれぐらいはしないとですね!」
次に、Keyは近くに市民の遺体と同じく流れ着いていた長いバールを手に取る。
「そっちは?」
「近接武器です。光弾よりも燃費が良いですから」
「なるほど!」
「先の戦闘で光弾の扱いには慣れたでしょう。遠距離はそちらに任せます。近接戦闘は私が」 - 35二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 18:49:38
「…意外とKeyちゃん脳筋?」
「失礼な、合理的な判断です。では、行きましょうか」
「はーい。最初どこ行きましょうかね?」
「コユキの好きなように」
「Keyちゃんは行きたい所ないんですか?」
「特にないですね。そんな事今まで一度も考えたことありませんでしたし」
「うーん…それじゃあ、ミレニアムは論外ですし…ゲヘナは最初に行くのは不安ですね。トリニティにしましょうか!」
「では、それで」 - 36二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 20:37:11
すげー良SSだ…
- 37二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 21:48:21
- 38二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 22:05:19
後輩の死体を忘れられないノアが重症
- 39二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 22:06:03
はよ帰ってきなさい
- 4026~3524/07/02(火) 00:06:43
- 41二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 00:11:36
二人が偽名名乗るとしたらどうなるんだろう
- 42二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 00:53:17
- 43二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 00:59:57
- 44二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 01:03:07
Keyの苗字もゲーム会社から取るとすると…Kから始まるゲーム会社ってなるとKOEIとかかな?
高栄ロク?
使う体は同じだから名前は一つで済むな - 45二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 06:47:40
- 46二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 16:25:42
よりにもよってメインストーリーの次の舞台に行くのか…
- 47二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 19:23:47
トリニティのとあるレストランにて。長い黒髪の少女が新聞を読みながら黙々と朝食を取っていた。なお、見た目では静かに朝食を取っているが…
(イングリッシュブレックファストというのは美味しいものですね…「トリニティで美味しい食事をとりたければ朝食を3度取れば良い」とはよく言ったものです)
(KeyちゃんKeyちゃん!次は私が食べます!)
(はいはい、と言っても感覚は共有してるはずですが)
(こういうのは自分で食べたくなるんですよ!)
内面はかなりやかましいようだ。
(そういうものですか?落ち着いて食べてくださいね)
(はーい!…美味しいdゴホッ!!!..ヴ...ゲホッゴホッゴホッ..)
(言わんこっちゃない…)
少女が突然吹き出し、そばに置かれた紙ナプキンで口の周りを拭っているのを、周囲の客が生暖かい目で見守る中、少女の体の中に宿る二人は行き先の相談を始める。
(まずはどこに行きますか?)
(トリニティに行くって決めたのは私なので、Keyちゃん好きに決めちゃって良いですよ)
- 48二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 19:24:06
(ふむ…強いて言うなら、歴史的建造物とかを見たいですかね?トリニティなら歴史ある聖堂がそれなりの数あるでしょう?)
(じゃあそうしますか!さっき作った電子小切手で路銀の調達も完了しましたし!)
──────────────────────
ミレニアムの医務室にて。一人の桃色髪の少女が真っ白なベッドに寝かされていた。そして、その医務室に入ってくる少女が一人。
「…」
セミナー会計、早瀬ユウカ。リオが行った多額の横領、Keyとコユキ起こした大事件。その後始末に追われながらも、時間を見つけては医務室にやって来ていた。
「…本当に、綺麗な顔して…寝ている、わね」
ユウカは自分に言い聞かせるように目の前のコユキを「寝ている」と言ったが、その状態は睡眠というより限りなく死に近い。呼吸はすでに止まり、脈拍ももはや誤差程度にしか計測できない。ただわずかな対光反射だけが、コユキがまだこの世に何とかとどまっている証だった。
「…ごめんなさい」
ほぼ無意識に、謝罪の言葉と、涙が溢れる。
「ごめんなさい…何も、してあげられなくて。何も、わかってあげられなくて…」
──────────────────────
(まずはここですね。おおよそ350年前に建てられた聖堂だそうで)
(観光サイトでの口コミも上々でしたね!)
数十分後、ある巨大な聖堂の正門前に少女の姿があった。周囲は多くの観光客で溢れかえり、少し離れたところには出店もいくつか並んでいる。まさに観光地といった感じだ。 - 49二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 19:24:55
(最近の聖堂というのはすごいですね。解説パネルやQRコードによるより詳細な解説も充実しているようです)
(外から見てもステンドグラスが綺麗ですね〜)
(中から見るのが楽しみです。アレを完成させるのにどれほどの時間がかかったのか…おや、ボランティアによる見学ツアーですか)
(参加したいんですか?)
(できれば。こういうのはとても参考になりますし)
(了解です!)
(では…)「すいません、参加申し込みは可能ですか?」
「はい、大丈夫ですよ。お名前は?」
「…高栄ロクです」
………
(ボランティアさんの解説が終わった後も物凄く長い時間見学してましたね…大体2時間半ぐらいですか?)
(退屈でしたか?)
(少しだけ。でも、Keyちゃんの楽しそうな姿が見れたのは嬉しかったです!) - 50二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 19:25:23
(…次からはもう少し早足で見ますか)
(いえいえ!Keyちゃんのしたいようにしてください!)
──────────────────────
「ユウカちゃん…」
医務室に、もう一人の人物が入ってくる。
「…ノア、来たのね」
「…ユウカちゃんのせいじゃ、ないですよ」
「…」
ユウカは一瞬ノアの方に振り返った後、再びコユキの方を見る。
「ノア」
そして、ぽつり、ぽつりと話し始める。
「私は、多分、ミレニアムの中でも一番ぐらいにコユキと関わってきた」
「…そう、ですね」
「なのに、コユキに全く寄り添えなかった」
「そんなこと…」 - 51二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 19:25:53
「だから、こうなった。コユキは、Keyと一緒に眠りにつくことを選んだ」
「…」
「私もね、コユキのことを分かろうとはしたのよ。どうしたら、わかってくれるのかも。でも、考えてみると…結局、叱ってばっかりだったと思う」
ユウカは自嘲するような笑みを浮かべる。
「本当に、私、何をやっていたのかしらね…」
──────────────────────
「せいっ!」
「ひでぶっ!」
「はっ!」
「あべしっ!」
「そーい!」
「うわらばっ!?」
大聖堂からある程度はなれたトリニティの裏路地。不良たちの悲鳴と少女の声、肉を叩きつける鈍い音が響く。
「…終わりましたか」
(っぽいですね) - 52二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 19:26:11
Keyとコユキは少し表通りから離れた途端不良生徒たちの襲撃を受けていた。まぁ、基礎スペックに物を言わせて頭に叩きつけられるバールと正確無比な光弾、半分飾りと化していたものの時々思い出したように撃ち込まれる拳銃の前には無力だったが。
(どうして襲われたんでしょうね?)
(…あ、もしかして)
(コユキ、心当たりでも?)
(この服、結構良いものじゃありませんでしたっけ)
(あぁ、なるほど…)
二人が人里に到着した後、最初に行ったのは服の確保であった。何しろ身に纏っていたのはボロボロになった服。治安の悪いキヴォトスではちょくちょく見かける服装であるが決して望ましくはない。そんな訳でコユキがちゃっちゃと資金を確保した後、そこら辺の詮索をしてこなさそうな服屋に入り適当に服を調達。二人ともファッションに特にこだわりがなかった上、金にも困っていなかったので適当に選んだ結果、それなりに良い服を着ることになっていた。
(高級な服を着た小柄な生徒が一人で裏路地に入ったからカモだと思われた、と)
(にはは、服買い替えた方が良いですかね?)
(かもしれませんね…ん?)
「確か音はこの辺りから…あ、見つけました!!トリニティの審判者、宇沢レイサ、ただいま参上です!!!!そこの人!!!大丈夫ですk…あれ?」
(…何やら随分と…)
(にはは!賑やかな子が来ましたね!) - 53二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 19:26:24
──────────────────────
「チッ…」
ユウカとノアが去った後の医務室、入れ替わるように別の生徒がやって来ていた。
「あんな事件を起こしておきながらグースカ寝てるたぁ、良いご身分だな?」
美甘ネル、先の事件でエリドゥ攻略、そしてKey撃退の主力になった生徒だ。
「テメェはいっつもそうだった。騒ぎを起こして、アタシらにとっつかまって、会計達に叱られて、それでもケロっとして…」
何も返事をしないコユキに向け悪態をつくものの、その声は次第に小さくなっていく。
「…テメェは、どうやったって擁護しようのねぇ、根っからのカスだが…」
それでも、誰にも聞こえることのない言葉を投げかけ続ける。
「誰も、いなくなった方が良いなんて言ってねぇだろうが…!」
そして、同時にやり場のない怒りも。
「誰が、消えろって言った…」
そう言いながら、ネルは拳を強く握りしめる。キヴォトス人でなければ血が出るどころか、骨が折れるような力で。
「早く、目ぇ覚ませよ…お前が戻らねぇと、誰も笑って終われねぇんだよ…!」
ネルの絞り出すような声は、誰にも届くことなく、病室の中に消えていった。 - 54二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 19:28:01
以上コユkeyのトリニティ観光(多分前編)
- 55二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 19:29:39
温度差で風邪ひきそう
- 56二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 20:06:01
とんでもなく激しいジェットコースターに乗ってる気分...すっごく良い...
- 57二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 22:19:12
これで後編もあるとか最高か?
- 58二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 23:49:57
これコユキ帰ってきて
「え?今まで何してたか、ですか?えーっとまずはKeyちゃんとトリニティに行って…」
とか言ったら引っ叩かれるんじゃないかな…
ユウカは「無事でよかった…」って何度も言いながら泣いてるだろうけど - 59二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 08:28:11
しかしパヴァーヌ2章のルートを考えれば考えるほどリオが不憫な感じがするな……
「Keyによるアリス乗っ取り」が最終段階で初めて起こる、ってことはそこまでアリスはアリスのまま
とするとリオは何の罪もないアリスを引っ捕えることになるんだよな
多分度重なる「無名の王女に接触しようとした形跡」に危機感を煽られた結果だし、この「接触」が成立してたならその瞬間にキヴォトスはゲームオーバーだったろうことを考えるとリオはこれ以上ない活躍をしてる
せめてエリドゥくらい残してあげられないかな - 60二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 08:42:54
ヒマリもヒマリで
「アリスは可愛い後輩です♡」って言ってリオと対立した挙句
コユキとKeyとの接触に気づかずにキヴォトス崩壊の危機に晒されたってわけなんだから
相当メンタル参ってるはず - 61二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 17:25:49
リオ会長がアリスを連れて行くシーンでコユキが他の仲間と一緒に全力でリオに突っかかって
「やっぱなんやかんや言いつつアリスのこと好きなんだなぁ…」
とプレイヤーと先生が思ってたら心の中では
(ちょちょちょKeyちゃん!?まずくないですかコレ!?)
(王女が捕らえられたとしても考えはあります。が、可能なら王女に無駄なリスクを負わせる必要もありません。全力で抵抗してください)
(わかりました!)
とかなってる可能性が?
- 62二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 18:46:35
「…はい、確かに引き取りました」
あれから20分後。不良を全員制圧した二人は正実に連絡をとり不良達の引き渡しを行っていた。
「では、私たちはこれで」
「お疲れ様です!」
「ありがとうございました」
正実が車に不良達を押し込み去っていくのを二人…いや、三人で見送る。
「レイサさんもありがとうございました。こういう時、どうすれば良いのかわからなかったので」
「いえいえ!自警団として当然のことです!!」
(本当に騒がしいですねこの人…)
(面白い子ですねー)
正実への通報、そして手続きはほとんどレイサがやってくれた。Keyもコユキも、治安維持機関にお世話になった経験など全くない。当然、こういう時の対処法も全く知らなかった。
「それで、ロクちゃんはどうしてここに?見たところトリニティの生徒ではないみたいですけど」
「ただの観光ですよ。先ほどあちらの聖堂を見学してきたところです」
「なるほど、そうでしたか!次はどこにいくんですか?」 - 63二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 18:47:03
「まだ決めていませんね。昼食をとりながら決めようかと…あ、ところで」
「?」
「この辺りで良い飲食店などありませんか?」
──────────────────────
ネルが帰った後も、病室に来客は途絶えない。次にやって来たのは…
「全く、ミレニアム最高の天才清楚系病弱美少女ハッカーがわざわざやってきたというのに、寝たまま応対するとは何事ですか。しかも、私の『病弱』の称号まで奪うような振る舞いまで…普段だったらお仕置きですよ?」
明星ヒマリ、常に自信に満ち溢れているはずの彼女も今日ばかりは少し雰囲気が暗い。
「…あなたは、本当にすごい子です。この『全知』たる超天才ハッカー、そしてあのリオですらずっと欺き続け、最後の最後まで手のひらの上で踊らせ続けたのですから。そんな芸当ができる生徒がミレニアムに、いえ、キヴォトスに他にいるでしょうか」
そっと、コユキの頭に手を伸ばして撫で始める。
「コユキ、私はリオと違って褒めて伸ばすタイプです。もしあなたが今すぐ目を覚ましたとしても、怒ったりしません。むしろ、うんと褒めてあげます。あなたが望むなら、ユウカへの取りなしだってしてあげましょう。大丈夫、ユウカだってあなたがお友達のために一生懸命頑張っていたことも、今までどれだけ苦しかったかも、ちゃんとわかっています」
コユキは、一言も返事を返さない。
「今だけですよ、こんなこと?だから…」
「早く、目を覚ましなさい…」 - 64二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 18:47:42
──────────────────────
「うわっ!思った以上に美味しいですねこれ!朝食もすごかったですしトリニティ料理がまずいっていうのは嘘800でしたか!」
「お口にあったみたいで何よりです!」
時刻はちょうどお昼時。Keyとコユキはレイサに連れられて近くの飲食店に入っていた。
「パスティ…でしたっけ?初めて食べるタイプのパイですね!」
(トリニティでは有名な田舎料理らしいですね。トリニティは食事の質が悪いことで有名ですが、田舎料理には美味しい料理が多いそうで)
(へー)
(それとコユキ、もう少し静かにしなさい。私が表に出ていた時と全く性格が違うように見えてしまいますよ。幸いにも相手は気づいていないようですが…)
(善処します!)
(やる気ないですね?)
「?」
コユキとKeyが入れ替わって様子が変わっても、レイサがそれを怪しむ様子はない。あまりそこらへんに聡くないレイサは、ある意味二人の案内役として最適かもしれない。
「こんなレストランまで紹介してもらって、ありがとうございます」
「いえ、こういう時に案内するのも活動の内ですから!私の力が必要ならいつでもお任せください!」
- 65二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 18:48:15
レイサもまた人に頼られることが嬉しいのか、花の咲くような笑顔を見せる。
「それで、ロクちゃんは次どこに行くか決まりましたか?」
「あ、まだ決めてませんでしたね」
(どうします、Keyちゃん?)
(…折角です、レイサにまたオススメの場所を聞いてみるとしますか)
「…ちなみにレイサ、オススメの観光スポットはありますか?」
「え?う〜ん…そうですね…」
レイサは少し悩んだあと、二人に提案する。
「でしたら…このお城とかどうですか!?」
「ここは?」
「何でも昔は…名前忘れましたけどある騎士団の拠点だったそうです!さっきの聖堂を所有していた教会とも関わりがあった…と聞いたことがあったような気がします!」
「凄まじくあやふやですね…」
(…サイトを見たところ、実際人気の観光地だそうですね)
(そこにします?) - 66二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 18:48:29
(そうしましょうか、他に候補があるわけでもありません。コユキ、歴史系の施設が続きますが大丈夫ですか?)
(大丈夫です!さっきの教会も綺麗でしたしね!)
「では、そこにしましょうか。ありがとうございます」
「いえいえ!ご案内しましょうか?」
「良いんですか?なら、お願いします」
──────────────────────
“…“
ヒマリの次に病室にやって来たのは先生だった。ミレニアム生達から頼まれ、ユウカのメンタルケアを行なってからの来訪である。
(どうすれば、良かったのかな…)
キヴォトスに来てから、様々な生徒と関わってきた。最初は意見が対立したり、信頼してくれない生徒も決して少なくはなかった。それでも、何度も話し合ったり、時には衝突したりして…最後は、たった一人の例外を除いて何とか分かり合えた。リオとはわだかまりが残ってしまったが、それでもKey、そしてコユキとの戦いを通じて最低限分かり合えたし、歩み寄れた。先生として全ての生徒の命を救うことが最優先なのは変わらない。しかし、Keyの圧倒的な力を見せられれば、リオの言っていたことも理解はできた。
“コユキ、君ともっと話したかった“ - 67二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 18:48:45
先生にとって、現時点で唯一の例外がコユキであった。先生やセミナー、アリスからの呼びかけにも一切応えることなく、最後までKeyと共に戦い…そして、敗北と共に眠りについた。結局、コユキとは話し合うことも、分かりあうことも出来ずに終わってしまった。
“…いや、君とだけじゃなくて、Keyとも“
Keyとも、話がしたかった。アリスの姉妹のような存在であるなら、コユキの親友であるなら、彼女もまた自分の生徒とも言える存在だ。たとえ最初は打算だったとしても孤独だったコユキに寄り添ってくれたことは感謝しなければならないし、アリスと仲直りできるならそれに越したことはない。
“コユキ,、Key、私は君たちの夢を認めることはできない“
先生は生徒の夢を、やりたいことを尊重し、手伝う存在だ。だが、彼女らの夢と使命を認めることは流石に不可能だ。
“それでも、君たちと話したい、分かりあいたい、皆と一緒にいてほしいっていうのは…“
先生は、苦笑するように呟く。
“やっぱり、虫が良すぎるのかな…“
──────────────────────
「うわー!すっごい眺めです!」
「でしょう!?」
場所はレイサが薦めてきた城のキープの最上階。眼下には城に付属している庭園があり、周囲のトリニティの街並みを一望できる、まさに絶景と表現するにふさわしい光景が広がっていた。 - 68二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 18:48:57
「展示物も中々のボリュームでしたね。かなり楽しめました」
「次はあの庭園ですね!数百種類の植物が植えられていて、園内の小さな湖にやってくるペリカンが有名なんだとか!」
「そうですか…」
見た所、庭園にもそれなりに人がいる。観光サイトに書かれていた「人気の観光地」と言うのは間違いではないようだ。
「ここの騎士団は、救護騎士団の前身とも関係が深かったのですね。今でも存在する組織との関係があったと聞くと、歴史の重みが感じられます」
「そうですね!…あっ、救護騎士団の車が走ってるのもここから見えますね!噂をすれば、って感じです!」
「本当ですね…おや、見た所救急車ではないようですが」
「えーっと…確か、色々な検査器具や治療器具を搭載した、救急というより出張用の車、だったような?私もあんまり見たことないです」
「またあやふやですね…とするとそれなりに珍しい車両ですか」
二人(三人)が喋っている間に、救護騎士団の車両は城の近くの通りを走り抜けていく。 - 69二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 18:49:21
「あ、そういえば今朝救護騎士団の同級生が『ミレニアムで特殊な病気に罹った生徒が出た』と言ってたのを聞きました!『団長が往診に行くかも』みたいなことも言ってたのでそれかもしれませんね」
「はえー…治ると良いですねぇ…」
──────────────────────
「結論から申し上げます」
再び視点はミレニアムのコユキの病室…ではなく、会議室に移る。
「現時点で、我々は黒崎コユキさんを治療する手段を持ちません」
救護騎士団長、蒼森ミネが会議室に集まった面々…ユウカやノア、先生、ゲーム開発部にC&Cなどなど…コユキと関わりがあった生徒たちに告げる。
「こちらも同様です」
そしてその隣にいたゲヘナ救急医学部長、氷室セナもミネと同じ結論に至ったことを報告する。
「…何か、『これがあれば治療できる』ということは…」
「申し訳ありません。設備や人員の不足で治療できないというより、治療方法が不明なのです」
「過去の記録を漁りましたが、このような死体…失礼、患者は前代未聞です。仮死状態の記録自体はそれなりにあるのですが…」
「死体…」
「すいません、言い間違えました」 - 70二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 18:49:40
“ユウカ、セナは怪我人とかを『死体』って言い間違える癖があるんだ。決してコユキを死体だと判断したわけじゃなくてね…“
ミレニアムの要請を受け、トリニティの救護騎士団及びゲヘナの救命医学部がコユキの治療に派遣されていた。セナの言い間違えはいつものことだが状況が状況だけに洒落になっていない。一瞬凍りついた会議室の雰囲気を先生が何とか落ち着かせる。
「…話を戻します。救護騎士団にもこのような症例の情報はありません。仮死状態であるにしても…」 - 71二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 18:50:05
以上
中編終わり! - 72二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 18:51:40
>「はえー…治ると良いですねぇ…」
お ま え や ! ! !
- 73二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 19:03:09
続きが気になるよ!
- 74二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 19:14:35
たぶん医術方面じゃなくて神秘方面の知見が必要になるやつでは
黒服がいつ呼んでもらえるのかウズウズしてそう - 7562~7024/07/03(水) 19:19:48
ネタバレ:既にコユキは意識を現在トリニティにいる方の体に移しているので、たとえ蘇生処置が完了したとしても目覚めず植物状態になります
ちなみにコユキは「どうせ当分はこっちの体使わないですし、仮死状態にした方が燃費良くて良いですよね!」程度のことしか考えていません
- 76二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 21:15:55
戻ってきたらユウカの抱き枕&ネルのガチビンタコースですねこれは…
- 77二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 22:21:55
いい温度差だ…
- 78二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 23:16:16
そういえばコユキはどうやってゲ開のヘルプに入ってたんだろう 反省部屋から出られるほど良い子を演じられてたってこと……!?
- 79二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 07:54:06
やっぱコユキはなんだかんだ愛されてるんやなって
- 80二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 07:59:30
こんなにも愛されてるとは...
- 81二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 17:09:29
手のかかる子ほど可愛いからね
- 82二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 19:51:58
パヴァーヌ1章!
面白スポット探しの過程でうっかりKeyを発見・解放するコユキ!
過程をすっ飛ばして解放されてしまい困惑、ひとまずコユキのスマホに常駐するKey!
カジュアルにミレニアムのセキュリティを貫通して反省室に送られるコユキ!
AL-1Sの目覚めに備える片手間に反省室で涙目になってるコユキの相談に乗るKey!
真面目に取り合ってくれるKeyへの好感度がもりもり上がっていくコユキ!
王女の目覚めの準備中、知りたいことができたのでコユキに尋ねてみるKey!
友人の頼み事にウッキウキで検索、機密情報まで全部すっぱ抜くコユキ!
当然のように飛んでくるセキュリティ、それをさっくり無力化するKey!
ピンチになった直後にKeyの結構超常的な力を見せられて目を輝かせるコユキ!
適度にコユキの手も借りつつ着々とAL-1S解放の準備を進めるKey!
頼もしい友人にちょくちょく頼られてKeyへの依存度ガン上がりのコユキ!
コユキの扱い方にも慣れてきて、ゆえにかちょっと情が発生するKey!
Keyの薫陶で秘匿を習得、(表向きは)いたずらが減って大人しくなったコユキ!
おもむろに先生がやってきて解放、流れるようにTSCされるAL-1Sことアリス!
準備も全然整ってないタイミングで勝手に目覚めたAL-1SにビビるKey!
珍しく慌ててるKeyの頼みに答えてアリスの情報を拾ってくるコユキ!
アリスがゲ開に保護される形になってることを確認して歯噛みするKey!
Keyがやたらご執心なのを見てアリスに複雑な感情を隠せないコユキ!
ゲ開が廃部になるとAL-1Sがシャーレに回収されかねないことに気づくKey!
最近いい子にしてたコユキがゲ開に出奔、理由が廃部寸前だからで渋い顔をするユウカ!
アリスに続いてコユキまでゲットか?と思いきや入部は否定されてもんにょりするモモイ!
G-Bibleを取りに行く道中のセキュリティが下がってて安心するミドリ!
G-Bibleを前に使い所だと判断、持ち前の暗号突破スキルが火を吹くコユキ!
TSC2の制作に助力、終わった後にバックドア仕込んどけばと後悔するKey!
以上だ!なんか綺麗に戦闘が回避されていったんだけどいいのかなこれ!? - 83二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 21:46:05
TSCする(動詞)
- 84二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 21:57:27
こんだけ「やることが…やることが多いッ!!」してから2章でコユキと共に「満を持して私が来ましたよ王女!」してくると考えると
なんかちょっと面白くなってくるな - 85二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 22:17:15
C&Cフラグ折れてない?
- 86二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 22:19:57
コユKeyのトリニティ観光はおやすみして>>82ルートで戦闘起こすにはどうしたら良いか考えてみた
「Keyちゃん!次はどっちに!?」
「右です。それと、こちらのパスワードは?」
「えーっと…z)U+R8gQhYUz!」
「わかりました。…C6ブロック、セキュリティシステムへのアクセス完了。掌握します。隔壁閉鎖」
「うわ!?なんだ急に!?」
「警備タレット、射撃開始。目標保安部隊」
「「「あばーっ!!!」」」
「…一旦どうにかなりましたかね?」
「えぇ、お疲れ様です」
ミレニアムの一角、保安部隊の追跡を振り切り、撃退したコユキとKeyが一息つく。
「良い情報も取れました。後どれだけ成果を増やせるか…」
「それにしても、Keyちゃんにしては大胆な行動ですね。あんまりこういうの好きじゃないでしょう?時々やったりしますけど」
「ゲーム開発部に出奔した時点で大胆な行動ですし、怪しまれるのは確実です。ついでですし、直接動いた方が入手しやすい情報はこの機会に入手しておきましょう」
- 87二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 22:20:29
「なーるほど、さすがKeyちゃん!」
「ゲーム開発部のミレニアムプライス特別賞も確定しましたしね。ひとまず安心と言ったところです」
「あれ?もう発表されてましたっけ?」
「先程アクセスした情報の中に投票結果がありましたよ。投票自体は前もって行われますからね。もし落選していれば適当に情報を改竄することも考えていましたが、その心配も要らなかったようです」
「あ、そこまで考えてたんですね。」
「こうした情報にアクセスすれば『友達の部活が廃部になるのか気になってしまった』として、行動の言い訳にもなります。一石二鳥ですね。後はそうですね…『盗んだファイルの中に投票結果があるのに気づかなった』といった名目で、有益な情報は片っ端から抜いていきましょう」
「わかりました!」
──────────────────────
「…妙ですね」
「何がですか?」
「保安部の追跡に違和感があります。逃げ場がないように移動させるのではなく、まるで一方向に誘導させるような…」
「もしかして罠ですか!?」
「私が調べた限りではそれもないようですが…それに、C&Cが今に至るまで投入されていないというのも…うん?」
「あ、見つけた!大丈夫!?」
「コユキ!無事でよかったです!」 - 88二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 22:20:47
“こんばんは、コユキ“
(…どうします、Keyちゃん?)
(これは…少し予想外ですね)
目の前に現れたのはゲーム開発部の面々、そして先生。
「にはは…えっと、こんばんは、皆さん。どうしたんですか?」
「コユキ!私たち、ミレニアムプライスで特別賞とったよ!」
「あれ、もう発表の時間でしたか?」
「…あんまり驚かないんだね」
「にはは…まぁ、皆頑張って良いもの作ってましたから。受賞しても不思議じゃないですよ」(もう知っちゃってるんですよね…)
(ふーむ…では、ここまでにしますか。現時点でも収穫はかなりのものですし)
(わかりました!) - 89二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 22:21:04
「…それで、皆さんはなんでここに?」
「せっかくだし、コユキと一緒にお祝いしたくってさ!」
「コユキちゃんも頑張ってくれたしね」
「コユキももうアリス達のパーティーメンバーですから!クエスト達成のお祝いは皆でするものです!」
(…なるほど、そういう事でしたか)
(どうします?)
(…コユキは参加したいですか?)
(どっちでも良いですよ。Keyちゃんの好きなように)
(では、不参加で。もうそろそろ大人しくしましょう。これ以上騒ぐとユウカにも怪しまれます)
(はーい)
「にはは…お誘いはありがたいんですけど…」
「?どうしたの?」
「ちょーっと今保安部に追われてる身でして…参加しちゃうと皆さんに迷惑がかかると思います」
「それなら心配無用!私たちも逃げるの手伝うから!」
「現在アリス達は、コユキの護衛クエストを受注しています!」 - 90二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 22:21:25
「え?」
“匿名の人物から「コユキが逃げるのを助けてあげて欲しい」っていう依頼が来ててね“
「その上報酬として最新ゲームソフト5本が提示されたから、お姉ちゃんが飛びついちゃって…」
「仕方ないじゃん!ミドリだって欲しがってたソフトでしょ!?それに、折角ならコユキも一緒にお祝いしたいでしょ!」
“ちなみにコユキは依頼した人に心当たりある?“
「いえ、ないですね…」
(…どうなってるんですかね、Keyちゃん?)
(…依頼人の候補としては、調月リオ、あるいは明星ヒマリ…後は…)
(え、なんで会長達が?)
(あの二人は王女の正体にある程度気がついているようなので。となると、どこかで王女の能力評価を行いたいと思っても不思議ではありません。それに、もし我々が逃げることそのものが利益になるなら、セミナーに先んじてC&Cに依頼を出すか、他の武力を持った組織に依頼を出すはずです。となると、どちらかと言えば主目標はゲーム開発部の可能性が高い。そして、この中で一番そういった目標になりやすいのは…)
(アリスちゃん、って事ですか…)
(さらに言えば、先程までの保安部の動きもゲーム開発部と合流させることが主目的であれば説明が付きます。そして、保安部にそこまでの影響力を持つ人物となると候補は限られます)
(…とするとリオ会長ですかね?改めて、どうします?)
(…ここは、乗りましょう。誰かはわかりませんが、ここで相手に何もさせないのは逆にまずいかと)
(わかりました) - 91二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 22:21:37
「…じゃあ、お言葉に甘えさせてもらいます」
「よーし!頑張って逃げるよ!」
「クエスト開始です!」
(…また露骨な)
(Keyちゃん?)
(このタイミングでC&Cが動き出しました。完全に狙っています。さて、どうするべきか…) - 92二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 22:21:48
以上!
- 93二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 22:24:14
うわーっ速筆! そしてこの相棒感とってもええぞ……!
- 94二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 22:54:50
この展開リオも大概切れ者やな 突発的なコユキの暴走見て「これはアリスの性能テストに使える」と判断、すぐさまゲーム開発部を動かす最適解をぶつけつつ保安部とC&Cに指示出しして対決をお膳立て
そしてここでアリスが無名の王女である確信を得て排除するための設備と口実を積み上げるターンが始まるのか…… - 95二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 00:22:05
ユウカに上で言った言い訳をするとなると先生とプレイヤー視点だとコユキがすっごく良い子に見えるという罠
ちょくちょく謎の人物と会話している描写が挟まるのかな? - 96二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 06:38:11
ユウカ視点では「最近会話の最中に数瞬・数秒ほど考えこむような素振りが見える」とか?
- 97二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 08:12:51
- 98二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 10:16:57
「パヴァーヌ二章はパンチがイマイチだったな〜…世界を滅ぼす兵器って言っても話が出たのがかなり突然だったし
ヒマリも一応同じようなこと言ってるし嘘じゃないんだろうけど、ミドリの言うようにリオの妄想に見えちゃうんだよな」
とプレイヤーが思っていたらお出しされる鍵型短剣
- 99二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 10:55:31
なんだよ今回敵も味方も過剰に反応しすぎなだけで、落ち着いて話すり合わせれば良かっただけじゃん
ってなったタイミングで突然お出しされるガチ世界の危機 - 100二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 11:09:17
アリスの精神世界でこの鍵をまんまデカくしたような形状のキーブレード(光弾発射可能)で戦うコユキは見たいな
- 101二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 11:21:03
- 102二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 11:34:52
アリスやモモイたちは原作通り「ケイ」って呼んでてほしい。コユキだけが「key(キー)ちゃん」って呼んでてほしい。
- 103二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 13:14:00
キレ者の暗躍者が二人以上いて互いに状況を利用しながら策を仕掛け合い、事態が錯綜し、それを最終的に先生とゲ開が主人公的に解決する。
めっちゃライターの技量が問われるシナリオだな……
作者以上に頭のいいキャラは書けない、と言われるけど、頭のいいキャラ同士の攻防はもっと難易度高い。
- 104二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 17:58:53
あらゆる方向(プレイヤー含む)への見事なアンブッシュ
- 105二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 18:53:36
話しを切るけど
カギ型銃をコユkeyにつかって欲しい
オサレで合うと思う - 106二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 19:06:29
- 107二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 19:10:04
- 108二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 19:25:05
- 109二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 19:39:24
なんて重い思いだ、そういうの大好物
- 110SS書き24/07/05(金) 20:12:56
(あくまで筆者が勝手に言ってるだけ)
一応補足しとくと、コユキはKey以外の人間を何とも思っていないわけではない
もし病室にユウカ達がお見舞いに来ているのを知ったら普通に喜ぶ
本人は「もう皆愛想つかしただろうなぁ…」と思ってるから元の体の方を見ようとはしてないけど
まずゲーム開発部以外の友人について
当然ながらKeyの方が優先順位は上
というのも最終的に滅ぼす人間社会を本質的にどうでも良いと思ってるKeyは「コユキの全てを受け入れる」ことができるのに対し、ユウカをはじめとしたコユキの周りの一般生徒や先生は「コユキの全てを受け入れることができない」
故にKeyにどんどん依存していくし、Keyの世界を滅ぼす使命にも協力する決意を固めた
で、そうなるとKey以外の友人、知り合いは「決して相容れない存在」となる
抹殺対象(諸説あり)だからね、仕方ないね
だからコユキはできるだけ彼女らの存在を心の外に追いやろうとしてるけど、別に何も思わなくなった訳じゃない…と想定している
次にゲーム開発部
こちらも何も思っていない訳じゃない
むしろ好印象である
もしゲーム開発部がAL-1SをTSCしなければ自分はAL-1SとKeyの間に入り込めなかったかもしれないし、感謝しているまである
一緒にゲーム開発のために過ごすうちにそれなりの絆も生まれる
元々いい子達だしね、モモイはクソガキだがコユキならそこを気にすることはない
しかしここで問題なのは「ゲーム開発部は王女をTSCした、Keyの怨敵である」ということ
ならKeyの友人たる自分はゲーム開発部に好意を持たないし、持ってはいけない
無意識的、意識的とわずそういう心理が働いた結果、ゲーム開発部に対する感情は無関心、あるいはそう装うのがコユキにとって正解となる
一行でまとめると
「何も思ってない訳じゃないが、Keyのためなら全部切り捨てられる」
って感じだと思ってる
- 111二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 20:19:01
ユウカが!めっちゃ!曇る!
- 112二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 20:34:28
あっちこっちから脳が爆発する音が聞こえちゃう
- 113二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 20:36:46
今までの価値観のズレで理解者がいなかったことの断片とかチラチラ見えてたりしたんだろうか
- 114二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 21:57:58
パヴァーヌ2章後半妄想
「アリス!助けに来たよ!」
「大丈夫!?アリスちゃん!?」
「良かったぁ…!」
エリドゥ中央部、多くの人々の力を借り、数々の困難を乗り越えたゲーム開発部が、ついにアリスの元に辿り着いた。
「怪我はありませんかアリスちゃん!?無事で良かったです…!」
そして、アリスと親しくしていたコユキも。コユキがそのままアリスに抱きつく。
「皆…」
アリスが涙を浮かべながら、周りにいる友達、先生に視線を向ける。
「アリスは…、アリスは、皆と一緒に居て良いんですか…?」
「「「当然!」」」
“アリス。君自身がしたいように、なりたい自分になれば良いんだよ“
感極まったアリスが泣き始める。そんなアリスの背中を、コユキが優しくさすっている。
「ちょっとコユキ!私たちにも譲ってよ!」
「にはは!早い者勝ちです!」 - 115二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 21:58:17
そんなやり取りを、複雑な顔をしながらリオが見つめる。
「…」
「完膚なきまでに負けたようですね、リオ」
「ヒマリ…」
「あなたにアドバイスをするようで癪ですが、少し焦りましたね。必要以上にことを早く進めすぎました」
「アドバイスというより説教でしょう…けど…」
そうだったのかもしれない、とリオも心の片隅で思った。
“リオ、まだアリスは…「名もなき神々の王女」?だっけとして覚醒する様子はないみたいだし…“
「そうですね、こんな事をせずとも、皆で対策を考えれば良かったのです」
「…」
リオは、何も言わない。しかしリオ自身、目の前で無事を喜び合う後輩達を見ると「これで良かったのかもしれない」と、どうしても思えてしまう。あるいは、リオ自身アリスを殺さなくて済んだこと、トキにその片棒を担がせずに済むことに安堵したのかもしれない。 - 116二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 21:58:33
「ありがとう、ございます…」
「いいっていいって!友達なんだから!」
「私はちょっとご褒美が欲しいですね」
「コユキちゃん、ここはお姉ちゃんに乗る所だよ…」
「いえ、助けに来てれた皆が望むならどうってことありません!アリスにできることなら何でも言ってください!」
「にはは…そうですか…」
コユキは、笑顔を崩さずにアリスに「お願い」を伝え始める。
「心配しなくても、そんな難しいことを頼むつもりはないですよ?」
ポケットに手を入れる。
「ただ…」
細長い「何か」を取り出す。
「ちょっと」
そして、それを
「アリスちゃんのやるべきことを、やって欲しいな〜って」
アリスの首筋に突き立てた。 - 117二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 21:58:45
「…え?」
「…今ですよ、Keyちゃん」
──────────────────────
アリスの首筋に「何か」が突き立てられる音が、アリスが思わず漏らした声が、部屋の中に響いた。コユキの突然の行動に、誰も口を挟めず、そして何もできなかった。
「あ…え…」
だが、すぐに様子が変わる。
「嫌…嫌です…嫌…」
アリスは、即座に自分の体の変化を感じた。自分の内側が、身体的な意味ではなく内面が食い尽くされ、書き換えられていくような感覚、あるいは、精神が決して光の届かぬ水底に引き摺り込まれるような悍ましい感覚をアリスは味わっていた。そして、その変化が決して望ましくないものであることを、恐ろしいものであることを、アリスは本能的に感じ取ってしまっていた。
「やめて、ください…やめ…」
アリスは当然首筋に突き立てられた「何か」を外そうとする。が、なぜか両腕が動かない。まるで、何者かが押さえつけているように。
「助けて…助けてください…」
故に、彼女は当然助けを求める。
「コユキ…嫌…です…こんなの…」
目の前にいる、いつも自分を助けてくれた存在たる、コユキに。今、自分に「それ」を突き刺した相手であるにも関わらず。 - 118二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 21:59:02
「大丈夫ですよ、アリスちゃん」
コユキは、笑みを浮かべながらアリスを安心させるように声をかけ、頭を撫でる。
「すぐに終わります」
しかし
「元に戻るだけですから」
いつも自分を助けてくれた、その頼もしい笑顔が
「だから、何も心配しなくって大丈夫です」
アリスには、とても恐ろしく見えた。
「あ、あ…」
「何やってるの!?」
皆が固まる中、一番最初に我に帰ったモモイがアリスに駆け寄り、肩に突き刺された短剣を抜こうとする。しかしその瞬間、部屋の床から何かが高速で飛び出してくる。
「えっ…?」
飛び出してきたのは触手…もし既に先生達が無名の守護者を目にしていたら、その足を思い出したかもしれない。
「にはは…ダメですよ?友達の使命を邪魔しちゃ。私が言うのもアレですけど」
触手の打撃用の部分がモモイの鳩尾に深々と突き刺さる。 - 119二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 21:59:16
「がっ…!?」
「少し、大人しくしててくださいね?」
そして、触手はモモイを掴んで壁に向かって投げつける。モモイはそのまま高速で壁に打ち付けられ、床に崩れ落ちた。
「お姉ちゃん!?」「モモイ!?」
“コユキ!?何を…“
「まさか…」
「嘘でしょう…」
触手が、その場にいる全員に襲い掛かる。
「っ…AMAS!」
リオの指令のもと、近くに待機していたAMASがゲーム開発部を、先生を、ヒマリを守るように立ち塞がる。が、もはやコユキとアリスに近づくことはできない。
「嫌…嫌です…助けてください…誰か…コユキ…助けて…お願いします…やめて、ください…嫌ぁ…!」
アリスが泣きながら、悲痛な声でコユキに懇願する。が、コユキはニコニコとした表情を崩さない。
「使命を果たす時が来ましたよ、アリスちゃん。おめでとうございます」
いや、それどころか、その笑みはより深くなっている。 - 120二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 21:59:33
「ですから、そんなに泣かないでください」
子供をあやすように、アリスの頭を撫でる。
「私が悪いことしてるみたいじゃないですか」
アリスは絶望した表情で、へたり込んだままコユキの顔を見上げる。
「あ…あ…あぁ…」
「親から使命を託され、正しい世界のために戦う。まさにアリスちゃんのなりたがってた勇者そのものです!リオ会長がアリスちゃんの事を魔王だなんて言ってましたが、そんな事は絶対にありません!」
「違…違います…アリスの、なり、たい…勇者は…」
「『私達』が、アリスちゃんを本物の勇者にしてあげます」
「やめて…コユキ、やめてください…」
「折角ですし、一緒に元気よくいきましょう?」
「嫌です…嫌ぁ…」
ゲーム開発部が、先生が、リオが、ヒマリが、アリスに力を振り絞って呼びかけている。だが、その声はもはやアリスには届かない。
「にはは…せーの!」
「「プロトコルATRAHASIS、実行」」 - 121二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 21:59:52
「頑張りましょうね、Keyちゃん!アリスちゃん!」
「当然です。それと、『アリス』ではなく『王女』です」 - 122二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 22:00:03
以上!
- 123二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 22:23:35
SS感謝
やっぱりアリスが人間不信になるってこれ!!!!! - 124二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 22:26:52
う、わぁ…アリス…
ごめんちょっと勃起した - 125二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 22:40:02
- 126二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 00:06:22
プレイヤー先生達が阿鼻叫喚状態に…
- 127二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 00:49:06
セミナーやゲーム開発部やアリスにちゃんと友情を感じた上で迷わずコレが出来るコユキの工作員適性が高過ぎる……もうハッキングスキルとかおまけでしょう。
見なさいよ情を切り捨てた冷徹な責任者をやろうとしたリオ会長を。終わったら絶対に体育座りで蹲ってますよ。 - 128二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 00:58:41
リオはミレニアム生全員のため
ユウカとか大切にしている人がいない訳じゃないけど「最大多数の最大幸福」「より多くの人命(トロッコ問題的なやつ)」のために動いているのに対し
コユキは「自分にとってかけがえの無い、唯一無二の、世界でただ一人自分の全てを受け入れてくれた親友」のために動いているからね
モチベーションが違う
- 129二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 08:39:57
元スレだと、ここからコユキが全身血まみれになったりアリスの精神世界で実質ラスボスになったりするんだろ?
終盤のエンジンの掛かり具合がヤバすぎるなこの時空 - 130二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 08:47:18
ここのコユキ、「ご褒美」が一つのキーワードになってそう
多分一緒にゲームしよう、という誘いに「ご褒美」としてお菓子を求めてるし、G-Bible解読する際にも「ご褒美」として廃部になんてならないよう要求してる - 131二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 10:41:19
まずは無償で協力して後から対価を請求するするムーブが板につくコユキ
こうやって書くとだいぶ手口がヤクザだな…… - 132SS書き24/07/06(土) 11:09:55
「ご褒美」をキーワードにしたつもりは無かったんだけど(多分自分の癖?)
確かにそうなってるな…
それと、せっかくコユキを通してキヴォトス中を駆け回って情報入手してたし
こっちの世界だと各所に散りばめた「種」みたいなものが作動して
エリドゥだけでなく各自治区で無名の守護者が出現しないかな〜と思ってたり
ついでにトリニティでは放送施設をジャックして「ゲヘナによる奇襲攻撃が始まりました。非戦闘員は避難してください」
ゲヘナでは「トリニティによる奇襲攻撃が始まった。戦闘可能な生徒は直ちに戦闘に参加」
みたいな放送がなされるなど
各自治区で「○○(その学校に敵対する学校、あるいは学内の不穏分子)が攻撃を開始しました」という旨の放送をしてさらに混乱を広げつつ戦争を始める…みたいな
え?なんであっちこっちに種仕込めたり放送ジャックできるのかって?
コユキがセキュリティ全部ぶち抜いてくれるからどこにでもアクセスできるからですね - 133SS書き24/07/06(土) 11:12:00
それと、Keyの目覚めたタイミング上
先生やゲーム開発部、その他の友人達が傷つく様子を見せられないから
アリスの心を折るためにそれを代替する何かが必要というのもある - 134二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 11:19:54
パヴァーヌが2章で終わらない説、一理ある
個人的な感情としてはケイにも何とかミレニアムに居場所を見つけて欲しいのよね。そうなるとあんまり取り返しのつかない悪事はしてほしくないところ
具体的には学校間の対立を煽るのはまずいってぇ!隠し事はするけど嘘はつかないコユkeyであってほしさ - 135SS書き24/07/06(土) 11:26:12
大丈夫、コユKeyは個人間でのやり取りで必要のない嘘はつかない
戦争で敵に対して欺瞞情報を流すことはあるけど
まぁこれは自分がキヴォトスに対して効率的に戦争するならどうするかを考えたらこうなったってだけだから必ずやる必要はないから安心して
- 136二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 11:29:30
現時点で見えてるアリスの曇りポイントとして「魔王Keyが暴れてる時に勇者になることを許されない」部分がありそう
Keyがアリスに接触できたらまた乗っ取りが発生するのは確定的なので対無名の守護者ではアリスは姫のロールに収まらざるを得ないんだよね。勇者として自身を定義してきたアリスに地味に刺さる - 137二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 11:59:09
パヴァーヌ3章やるにあたって「Keyが生徒・高栄ロクの姿をとった」ことには重大な意味があるな これでKeyに対して先生が干渉可能になってる
突くべきポイントはKeyがコユキに対して抱いている情 Keyはコユキとの関係性を「友情ごっこ」と言うしコユキもそこに異論を唱えない(一方通行の友情だと思ってるしそれで構わないと思っているため)
それでも二人の間に真の友情があるのは確かで、先生もその証拠(病室に安置されたコユキボディ)含め気づいてるんだよね だから「友人のために使命を放棄しろ」の説得が通用する
Keyさえ説得できてしまえばコユキは積極的に世界を滅ぼす理由を持たないので、これにてパヴァーヌ3章大団円って寸法よ - 138二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 12:41:01
端的にキヴォトスヘル・オン・アースだぁ……
- 139二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 12:50:58
キヴォトス全域を地獄にするくらいは心を折るための必要経費よね
セミナーでも叶えないレベルの退学矯正局案件だけど目覚めないなら誤差よ誤差 - 140二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 17:47:17
パヴァーヌ2章!
ゲ開を廃部から何度も助けてくれたコユキを賢者認定してすっかり懐いてるアリス!
本心から遠いキャラ付けが評価されイマイチ自分を見てもらえてないと心が冷えるコユキ!
アリスへの監視を強めつつ、干渉があったら即強硬手段に出る準備と覚悟を整えるリオ!
AL-1Sの機能を修復する準備は整うも都合の良い干渉手段が見つからず困るKey!
Keyのアリスへの執着に嫉妬しつつもKeyのために鍵形の端末を用立てるコユキ!
Divi:Sionに運ばせてみるも返り討ち、慌てて撤退して「鍵」は秘匿するKey!
アリスを狙う勢力からの実力行使の形跡を確認しもはや一刻の猶予もないと焦るリオ!
Keyがアリスにご執心な理由を聞きそれでも世界崩壊のために全面協力を決定するコユキ!
思いの外コユキが重くて引くもそれほどまでに信頼してくれてることは嬉しいKey!
まずは穏便に話し合いでアリスを回収しようとするも当然ゲ開に突っぱねられるリオ!
リオの依頼でアリス監視に向かい、その先で自身もゲームにちょいハマりするネル!
「鍵」を差し込むためコユキをゲ開に向かわせたらなんかネルが半常駐しててキレるKey!
セミナー内でアリスの危険性を説くもイマイチ反応が芳しくないことに嘆くリオ!
アリスを奪還する作戦を計画中、アリスのコユキへの信頼が活用できることに気づくKey!
反発覚悟で強制執行を決意、ネルを待機させてトキにアリスの拉致を依頼するリオ!
会長の突然の凶行に沸き立つゲ開を宥めつつ、リオとの対話を決意する先生!
ゲ開にしれっと同行しつつアリスに「鍵」を差し込む機会を伺うことにしたコユキ!
明らかに対話どころではないため先生との時間を拒否、エリドゥにアリスを運ぶリオ!
リオの性急さに呆れつつ、先生とリオとの対話を実現するために協力するヒマリ!
錯綜する命令に混乱しつつ、自分の正義感に従ってゲ開への助力を決意するネル!
アリスに無名の王女について知らせるも本人に実感がないせいで受け入れられないリオ!
リオが回収してたDivi:Sionに接触させたら暴走、自分が何であるか理解したアリス!
想定済みの暴走はサクッと鎮圧、正気に戻ったアリスを改めて説得完了するリオ!
リオに気取られるのを恐れてKeyが実力発揮できず、自前の戦闘力だけで戦うコユキ!
ここまで前半だ! - 141二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 17:47:33
後半はまだ考えてないぞ!
- 142二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 19:46:43
何回か無名の王女覚醒の機会があったのをリオが全部ブロックしてる……
- 143二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 19:49:56
ふと、コユキと真正面から演算能力で勝負するユウカって電波が
- 144二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 21:49:05
ええな リオの説得がもうちょっと上手くいってれば行けるか……?
- 145二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 22:50:46
アスナの直感をどうやって潜り抜けたんだ?
「ひと悶着あった方がいい」と直感してたのかもしれないけど - 146二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 23:01:30
矢面に立ってるコユキは本心からアリスを助け(て使命を果たしてもらい)たいと思ってるからな
- 147二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 23:17:50
何かしら「コユキがいたことで、Key一人では絶対に出せなかった成果が出せた」というのが欲しいのよね個人的には
エリドゥ掌握は原作でもできたしね
そして>>70のSSの続き
「やはり鳥が多いですね」
「ほぼ一年中花も咲いているので、そちらも見所です!」
レイサに案内されて先ほど見下ろしていた庭園にやってきた三人。この庭園に植えられている花や草は400種に近い。今はラベンダーなどが見ごろである…ということをレイサがパンフレットを読みながら伝えてくる。
「先ほどよりもさらに人が増えてきましたね」
「ティータイムの時間になりましたからね!ここにお菓子とかを持ち込んで食べにくる人も多いらしいです!」
周囲にはレジャーシートを敷いて菓子をつまみつつ友達と談笑する者、バードウォッチングに勤しむもの、キャンバスとイーゼルを持ち込んで絵を描いている者、様々だ。
「花、というのも良いものですね」
「ですね!少し行ったところに植物園もあるらしいので、また行ってみたらどうでしょうか!」
「そうですか、情報ありがとうございます」
(コユキ、キョロキョロ辺りを見渡してどうしましたか?)
(…ちょっと、四つ葉のクローバーを)
(またそれですか、飽きませんね)
- 148二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 23:18:18
(にはは…)
(まぁ、それも悪くありませんね。どうせ、時間はあるんですから)
「レイサ」
「はい!」
「広い芝生が広がっているところはありますか?」
「えーっと、ちょっと待ってください…ありました!どうしました?」
「いえ、旅の始まりに一つ験担ぎでも、と」
──────────────────────
「…こちらからも報告が」
次に声を上げたのはミレニアムで医療器具開発を行なっている部活の部員。コユキと関係はないが、コユキの精密検査のために呼ばれていた。実際に治療に携わった経験は救護騎士団や救命医学部に比べれば非常に少ないが、こと検査については両部活と異なった視点からのアプローチが可能であった。
「コユキさんの脳の精密検査が完了いたしました」
そして、彼女が出した結論は
「現在彼女の脳内に、意識と呼べるものは存在していない可能性があります」
あまり希望の持てるものでは無かった。 - 149二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 23:18:34
──────────────────────
「フィッシュアンドチップスは店によって当たり外れが大きいと聞きますが…ここは当たりだったみたいですね」
「そうでしょう!私のイチオシの店です!」
庭園を見終わった後、またレイサに評判の良い店を教えてもらった二人は、トリニティ自治区の一角でフィッシュアンドチップスを摘んでいた。
「トリニティ自治区に来たらやはりこれは外せませんね。それにしても、だいぶ人気の店なんですね?」
「この辺りだと結構有名…ってほどではないですけど、近くに住む人はしょっちゅう来てますよ。席が取れない事もあるので運が良かったですね」
「四葉のクローバーのおかげですかね?」
「かもしれませんね!」
周囲はかなり多くの人で賑わっている。皆ビールやエール…ではなくそれを模した炭酸飲料を一緒に飲んでいるようだ。エールを飲む市民もちょこちょこいる。学生客がメインの店であるにも関わらず、店はまるで酒場…パブのような雰囲気を醸し出していた。
(雰囲気で酔ってしまいそうですねこれは…)
(にはは…まぁそれもそれで楽しそうですけどね!)
「レイサ、今日は一日ありがとうございました」
「いえいえ、時々こういう活動もしていますので!」
- 150二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 23:19:10
(自警団ってだけあって結構緩いんですかね?)
(そうなんでしょうね。正式な治安維持組織なら正実がいますし)
──────────────────────
「…以上より、コユキさんの脳の活動は意識が既に存在しないことを示唆しています」
例の部員がプロジェクターに検査結果の図や写真を投影しながら説明を続ける。
「ヒマリさんから精神ダイブ装置のデータも頂きました。ヒマリさんも仰っていましたが、他人の精神に入り込む、ダイブするというのはかなりの危険が伴います。これは我々の方からも理論段階ですか検証済みです」
淡々と、未だ推論に過ぎないが、彼女なりの考えを述べていく。
「そしてそれはアリスさん、そしてKeyの精神に自分の体からアクセス…すなわちダイブしていたコユキさんにとっても同じだったはずです。激しい戦闘行動を行なっていれば尚更」
つまり、
「その時に、精神と呼ぶべきものが致命的な損傷を負った可能性があります」
会議室が静まり返る。
「…あくまで、現段階では仮説でしかありません。その事はお伝えしておきます」
──────────────────────
「貴女のかけたロックの数字は…2595ですね?」
「すご!?」「なんでわかるの…?」「どういうトリックが…」 - 151二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 23:19:20
視点は戻って例のパブ。いつの間にかコユキとKeyはトリニティ生たちに囲まれていた。というのも、レイサにコユキがポロッと「他人のロックの数字を当てるマジックが得意」と自分の能力をぼかして伝え、実際にレイサの前でやっていたら、段々人が集まり…
「次私!」
「私知ってる。こういうのって周りに協力者がいるんだよ」
「どういうこと?」
「0~9までの数字を言葉に対応させて、それで司会者の人がマジシャンに伝えるっていうトリックがある。で、この場合数字が長くなりすぎると、協力者が変なことを言うようになる」
「へ〜…じゃあ次10桁ね!これでどう!?」
「…3372659561です!」
「違うじゃん!」
「あれ〜…?」
もちろん、「その場で設定したパスワード、鍵しかわからない」と誤魔化しもしている。酒場のトリニティ生たちはトリックを暴くのに夢中になっているようだ。
「うーん…スマホに何か仕掛けが?」
「マスター!ダイヤル式の錠前ある?」
「そんな都合よく…」
「あるぞー」
「あるんかい!?」
「次はこれ!番号は?」
「9016です!」
「これも違うか…」
「普通に番号出すのはダメなのに…うーん?」 - 152二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 23:19:26
心読じゃなくて直感だよ?
「違和感」におっそろしく敏感なのは想像に難くないよ
コユキが変わった→何の影響で?
ユウカノアリオではない、作品とかでもない→誰?
くらいまでは一足飛びで勘付かれかねない - 153二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 23:19:30
「…ロクちゃん、ちょっとトリック教えてもらったりは…」
「にはは…ごめんなさいレイサちゃん。商売道具でもあるんで無理です」
──────────────────────
「…コユキ」
日もすっかり暮れた頃、アリスは一人でコユキの病室を訪れていた。例の事件の後の身体検査もあって、昏睡状態にあるコユキの見舞いに行ける機会は今までほとんどなかった。検査が終わり、ようやく纏まった時間をとってコユキの見舞いに行けるようになった。
「…」
しかし、実際にこうしてコユキをしっかりと目の前にすると、どんな言葉をかけるべきなのかもアリスにはわからなかった。
「…」
コユキの手に触れる。いつも自分の手をとって引っ張ってくれた時の手の温もりは既になく、ただ死人のような冷たさが伝わってくる。
「…こんなに、小さかったんですね」
アリスにとってのコユキは、いつも自分を導いてくれた、頼もしい賢者であった。いつもその手は大きく、頼もしく感じられていたのも自然なことかもしれない。だが、今握っている手は、冷たい、命の息吹が欠片も感じられない手は
「それなのに、いつも、アリスの手を引いてくれたんですね…」
とても、小さく感じられた。 - 154二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 23:19:47
「…」
アリスは、確かに裏切られた。コユキに端末を突き立てられた時のトラウマは未だに残っている。それでも
「コユキ、アリスともう一度…」
アリスには、自分に対する態度の全てが嘘だとは、Keyのためだとは
「仲間になって、くれませんか…」
どうしても、思えなかった。
──────────────────────
「では、ご覧ください」
再び場面は変わってトリニティのパブ。両手を開いたロクの掌を、観衆が固唾を飲んで見守る。
「この硬貨を、一瞬の内に右の手に移してみせましょう」
コユキとKeyから見た右手、すなわち観衆から見た左側に硬貨を載せたロクがいた。
「では…」
両手を同時に振るったロクが両手を開くと…
「うわマジで移動してる!」
「…袖に隠してた?」
「かもしれないけど…そんな様子は…」 - 155二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 23:19:59
硬貨は左側から右側に移動していた。
(…上手くいきましたね)
(…あの、Keyちゃん)
(何ですか?)
(これ、ただのゴリ押しですよね?)
(失敬な。外の世界でも使われている由緒正しき手品です)
とは言っても、仕掛けは簡単。手を振る瞬間に硬貨を目にも止まらぬ速さで真横に飛ばし、もう片方の手でキャッチしただけだ。本来は技術が必要な手品だが、そこはマシンボディ。多少の演算と身体スペックでゴリ押した。
(これ以上を求められるようなら断るか、あるいは私の記憶にある手品をその場で再現するか、アトラハシースの限定起動が必要になりますが…)
(手品でもなんでもないインチキしかやってませんね私たち)
──────────────────────
「…コユキは、優しい人でした」
いつも、自分の頼みを聞いてくれた。今思えば無茶なお願いでも、いつも叶えられるように最大限の努力をしてくれた。もちろん、その裏にKeyがいたのかもしれない。だが、文句を言いながらも自分の願いを叶えてくれようとする姿は、決して「Keyに命令されたから」だけではないように思えた。
「そして、多分、仲間思いの人でした」
あの事件の後、ユウカから色々なことを聞いた。コユキが、とんでもない問題児であったことを。何度もユウカの頭を悩ませていたことを。そして、コユキに対する懺悔のような後悔の数々も。だが、アリスは一度もコユキからユウカに対する悪口や文句は聞いたことがあっても、恨みや嫌悪の詰まった言葉は聞いたことがなかった。
コユキの言葉には、身近な人に対する好意が、感謝が込められていたようにアリスには思えた。 - 156二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 23:20:10
「アリスには、コユキがどうしてKeyと一緒にいることを選んだのか、全ての理由はわかりません」
だが、それでもわかることはある。きっと、色々な苦悩があったはずだ。ユウカの言を借りれば、「周りに理解されない苦しみ」「自分が社会の異物であるような感覚」を常に感じていたはずだ。確かに、コユキは社会一般的に見れば社会不適合者とした言いようがない。
そして、その全てを受け入れたKeyは、コユキにとってこの世界で唯一の希望、そして救いであったはずだ。なら、彼女と共に歩むことを選んだのも、不思議ではないのかもしれない。そして、Keyの命令に従ってゲーム開発部にやってきたことも。
「でも…」
それでもあの日、TSC2を完成させた時、提出期限ギリギリで提出した時。コユキは、確かに笑っていた。ゲーム開発部の部室の中で、皆で喜びを分かち合いながら。その時の笑顔が、喜びが嘘だとは
「きっと、苦しかったんだと思います」
アリスには、思えなかった。
きっとコユキはKeyのためなら全てを捨てられる。それも、迷うことなく。精神世界で見たコユキの様子を見れば、それは否が応でもわかることだ。彼女の中には、すでに優先順位が存在したはずだ。そして、彼女の唯一無二の親友のために、全てを切り捨てる覚悟が。
だが、それはKey以外の全てをどうでも良いと思っているわけではないはずだ。
「…もう一度」
だから
「…もう一度だけ、目を覚ましてください…」 - 157二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 23:20:37
こんな結末を、受け入れることなどできない。コユキが、Key以外の全てを諦め、そして永遠の眠りにつくことなど。
「…コユキは、キヴォトスで一番の魔法使いです」
それは、もしかしたら幼稚な、現実逃避の混じった願望なのかもしれない。
「きっとアリスの知らない魔法で、生き延びているはずです。アリスは、そう信じています」
だが、それはアリスにとって
「…もしかして」
ただ一つの希望であった。
「Keyと、アリス達の知らない所で楽しく過ごしたり、次の悪巧みをしているのでしょうか?」
微かな笑みを浮かべたアリスのそんな呟きが、病室に静かに響いていた。
──────────────────────
「「「「ロっクちゃんの!ちょーといいトコ見ってみたい!」」」」」
「「「「そーれイッキ!イッキ!」」」」
またまた視線は移ってトリニティのパブ。周囲を生徒達が囲む中、コユキとKeyはエール…を模した炭酸飲料の瓶を片手に持っていた。
(にはは…どうしてこうなったんですかね…)
(注目を集めたからですね)
そして、二人の目の前には一人の生徒が立っていた。 - 158二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 23:20:48
「チャンピオンが相手かぁ…」
「普通に厳しくない?」
「いや、ロクちゃんならきっとエール消失マジックを…」
まぁ、早い話が「どっちが早く瓶を一つ飲み干せるか」という勝負である。マジックでパブの客の注目を集めた二人はあれよあれよという間にその勝負の席につかされていた。しかも相手はチャンピオン。このパブで最も飲み干す速度が早いと言われる熟練の勝負師である。
「ロクちゃーん!頑張ってください!」
レイサが脇から二人に声援を浴びせる。そして、二人の勝負にはすでに大量のチップが賭けられていた。なお、チップと言ってもフィッシュアンドチップスのチップス、すなわちただのポテトである。
(さーて…やりますか)
(それしかないでしょうね…)
二人は目の前に座る正実の制服を着た生徒…チャンピオンを見据える。覚悟はできた。あとは結果を出すのみ。
「では…高栄ロク!行きます!」
「「「「うおおおおおおおおお!!!!」」」」
瓶をガシッと掴み、思いっきり口の中に流し込む。
(コユキ、ひとまず落ち着いて飲み干すことを…)
(あ゛っ…)
(あっ…)
…そのまま、盛大にエールが気道に入ってむせたロクの敗北で決着はついた。 - 159二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 23:21:02
以上!
後編終了! - 160二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 23:27:32
アリス言い当ててて草
- 161二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 23:39:26
アリスにとっての魔法使いで
トリニティのマジシャン - 162二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 00:33:58
「…今ですよ、Keyちゃん」のシーンの破壊力を最大化するためにそれまではKeyの成果を表に出すわけにはいかないのが悩ましいところだぜ つまりKey一人では絶対に出せなかった成果はここから先に期待ってことだな!
アスナは直感に従ってリオ側に味方してそのままゲ開チームに押し切られたと見た 暗号攻略戦みたいなそもそもコユキがキーパーソンになるタイミングだとコユキを集中狙いしてもプレイヤーに対しての驚きの鮮度をキープできるかな - 163二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 00:49:44
後編乙!本体スペックに任せたゴリ押しが似合うコユKeyかわいいね
- 164二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 01:22:43
うーむミレニアム組とコユkey組のこの温度差よ…
- 165二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 06:23:06
温度差で整っちゃう、サウナからの水風呂みたいに整ってしまう
- 166二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 13:41:10
コユキとケイは楽しそうだけどミレニアムの問題は解決してねえ!
- 167二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 14:04:53
ここのコユキが「ご褒美」を重視するようになったの、色々考えてみたけどやっぱりKeyの影響な気がする
(特に初期の)Keyは「求められたので答える」程度の反応しかコユキに対してしてなかったと思う
それが初めて崩れたのがKeyに頼まれたハッキングの結果セキュリティが飛んできたところで、
この時ばかりは先にKeyが依頼をしていたこともあって求めずとも助けてくれたと思うんだよね
で、コユキの「なぜ助けてくれたのか」という問いに対して「正当な報酬だ」みたいな返しをする
するとコユキの中で「人から施されたいのならまず自分から施すべし」の成功体験が生まれて、
結果完成するのがまず無償で協力して後から対価を請求するヤクザムーブってワケ - 168二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 14:10:21
ちょっと前に前スレから読み込んできたけどすごいスルメみたいな味わいするなこの概念
コユキとkeyの関係性が利用される・利用する関係…とは一概に言えなくて
互いに友情を感じてるのに互いに気付けてない所とか大概二人とも重い所とか…
3章で無事捕獲されたらロクちゃんボディでkey再誕して最終章でもボロボロになりつつも生存してそう - 169SS書き24/07/07(日) 15:03:11
一応自分としては(高栄ロクルートの場合)
最終章で色彩出現
↓
自分の認知領域に存在しない敵が顕現したことをKeyが察知
王女の身に危険が及びかねず、また神秘のアーカイブ化(使命)の障害になると判断
↓
コユキを第五サンクトゥム攻略の支援に派遣(コユキを体に戻すのかオンラインで支援させるのかは決めてない)
自分は第二サンクトゥム攻略に向かったアリスを見守り、危ういと感じた場合は支援に入れるよう待機
最悪アトることも辞さない覚悟
↓
サンクトゥム攻略と同時にコユキと一緒に再び行方をくらます
↓
しかし、ウトナピシュティムの本船にアリスが搭乗するということを知ったKeyがアリスに通信を入れ、思い直すように言ってくる
↓
当然アリスは拒否するから「なら、仕方ありませんね」となり、アリスを誘拐
↓
取り戻しにきた先生やゲーム開発部など搭乗メンバーと戦闘
↓
最終的に敗北、コユKeyは捕らえられる
↓
ここで何とか和解、アリスを守るためコユKeyもウトナピシュティムに搭乗
↓
ルート1
原作通りKey消滅
ルート2
コユキの力を使って無理やりナピシュティムの本船をハックして「王女」に対する攻撃を強制終了
ついでにウトナピシュティムをリソースとすることで誰一人の犠牲もなく攻略完了
- 170SS書き24/07/07(日) 15:03:34
Keyが死ぬにせよコユKeyがどっちも生き残るにせよ脱出シーケンスの数が足りんがそこは意識をアリスの体に押し込めばおk
高栄ロクのボディーは犠牲となったのだ…
ってのを考えたりしてる - 171二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 15:12:29
- 172二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 15:15:54
(めっちゃ好みの子だったのにロクちゃんが実装前に消し飛んで発狂する一部のプレイヤー)
- 173二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 19:01:18
アリスの体の中で生き残るとはいえ意識が移された後ロクがぶっ倒れて
しかも爆発する船に取り残されるの絵面が中々にアレだな - 174二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 19:06:06
一時的に4人体制になったシッテムの箱OS
- 175二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 20:48:40
おまけ
「今日はありがとうございましたレイサちゃん!」
「こちらこそありがとうございました!私も楽しかったです!では!」
「では、また」
自分の家に帰っていくレイサをパブの出入り口から見送る。
(いやー、本当に賑やかな子でしたね)
(えぇ、それに現地の人がいると色々参考になりましたね)
(この店もレイサちゃん居なかったら辿り着けませんでしたしね)
あくまで半分自警団の活動として二人を案内したレイサはかなり熱血のハイテンション状態を維持していた。もし二人がプライベートのレイサを見たら少し驚くかもしれない。
(パブ、というのは初めて来ましたが中々楽しい所でしたね)
(私も初めてでしたね〜…やっぱり酒場って気のいい人多いんでしょうか)
夜のトリニティ自治区を歩きつつ、たわいも無い会話をする。今までKeyとコユキが一度も一緒に出かけたことがないわけではない。コユキがKeyと一緒に遊びに行きたいということは前からあったし、Keyもコユキのガス抜きのため、コユキの端末に入って何度か外出することはあった。しかし、使命に追われることなく外出を楽しむというのはKeyにとって初めての経験だった。
(キヴォトスというのは、良い所ですね)
Keyが、ポツリと呟く。決して理想郷ではない。いや、むしろ理想郷の正反対に位置するような場所だ。今も、Keyとコユキのセンサーは近くの裏路地を成績不良により住むところを追われた生徒があてもなく、ひもじい思いをしながら彷徨っているのを捉えている。銃声が聞こえることも珍しくない。何なら二人は今日の昼既に襲撃されている。 - 176二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 20:48:57
だがKeyにとって、それは何の関係もないことだ。
(滅ぼすのが少し惜しいぐらいです)
(ですね〜)
結局、滅ぼすのだから。Keyにとっては興味深い史跡の数々や美しい庭園、美味い食事が全てだった。その裏にどれほどの理不尽や悪が潜んでいようと関係ない。
(あぁ、そうですね…明日は移動手段を手に入れに行きましょうか?)
(Keyちゃん、もう次の自治区に行くんですか?)
(そういう訳ではありませんが、足はあった方が便利でしょう)
(車ですか?いや、どうせ体が一つならバイクも良いかもですね)
(まぁ、明日ディーラーで相談しましょう)
(じゃあ、まずは宿探しですね!)
そのまま、トリニティ自治区の中心部へ二人は進む。金はあるし、高級ホテルにでも泊まろうか、折角だし、うんと歴史のあるホテルにするのも悪くない。客室がもう空いてなかったらどうしよう、などと話し合いながら。
そして、いつも無表情なKeyの口角が、わずかに楽しそうに上がっていることに、コユキも、Key本人も気づくことなく。 - 177二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 21:39:49
美しい和解フラグ
- 178二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 23:21:49
あぁ〜コユkey可愛いんじゃぁ
- 179二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 23:41:40
- 180二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 08:02:56
コユkeyワールドの先生達の悲鳴が聞こえる
- 181二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 17:58:44
取り返しがつかないところまで来た時に、破壊したくないと思ってしまったら良いな〜
- 182二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 22:26:52
この概念好きなんだけど、ユウカが可哀想で素直に喜べない
- 183二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 22:39:13
コユキがミレニアムに帰ってきたときにはちゃんと晴れるから...
それはそれとしてコユキは心配かけた分叱られなさい - 184二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 22:53:34
まぁ晴れるまでには
コユKey帰還→最終決戦前にひと悶着→本船
がある模様 - 185二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 02:02:21
これ次スレ立てた方が良さそうやね。この2人の絡みもっと見てみたい。
- 186二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 06:21:28
- 187二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 06:52:50
車、バイク…エデン条約編…
- 188二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 07:10:55
埋め
- 189二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 08:21:06
そういえばここのコユキ電子ダイブが選択肢に追加されたせいで電子戦性能がさらに無法になってるんだよな
セミナー依頼の対ブラックハッカー戦中に「このままだと埒があきませんね、ちょっと直接出向いてきます」とか言いながら電子ダイブを敢行するコユキか、いいな
でも意識のないコユキぼでーが取り残されることになるからトラウマ刺激回避のためにユウカたちセミナーメンバーには通話繋いどいてあげて…… - 190二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 10:16:33
うめ
- 191二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 10:18:20
でぇじょうぶだ
ちょっと行ってくるぐらいならボディーを仮死状態にはしないだろう
寝ているのと同じことだ
ユウカがコユキが寝ているだけでも不安になってつい脈を確認してしまうぐらい重症だったら?
どうしようもありませんね
- 192二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 15:57:22
こっちの世界のバッドエンドスチル
廃墟と化したキヴォトスを背景に
コユキ(完全にアトラハシースの端末と化した)
Key(殺した市民や生徒をコネコネして作ったロクちゃんボディ)
アリス(名もなき神々の王女)
の三人が焚き火でマシュマロとかを焼きながら雑談しているところを描いたものだったりして
よく見ると背景に無数の市民や生徒の遺体が転がっている - 193二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 16:00:19
- 194二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 16:02:57
- 195二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 16:04:13
生き残った人々(三人)
- 196二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 19:34:41
そういえばKeyは全部が終わったらどの部活に入るんだろう
アリスと同じゲーム開発部に入ってもいいしコユキと同じセミナーに入ってもいいけど、どっちが美味しいかな…… - 197二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 20:06:13
- 198二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 20:52:22
ヴェリタスも良さそう
- 199二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 21:42:12
珍道中してるとテスト受けてないから単位足りなくなってそう
- 200二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 21:48:49
コユKeyの行く先には何が待っているのだろうか