アビドス自治区へようこそ、先生

  • 1二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 22:01:41

    私はアビドス高校三年生、副生徒会長の小鳥遊ホシノです。
    ……はい?ああ、そうか。先生はアビドスに初めて訪れたんですね。
    だからそんなに無防備に……。ではどうぞ、合羽です。
    ええ、合羽ですよ。それからこれはスリングショットです、どうぞ。
    ……そうですか、武器はいらないと。まあ、先生がいいならいいですが。
    あ、言っておきますがここで銃は使えません。すでに体験されている通り、ここアビドスは『百年以上雨がやまない土地』です。
    そして、この雨が当たると弾丸の火薬はたとえ銃越しであっても湿気って使えなくなります。
    なのでこうして……っ! ……逃げましたか。はい、弓や投石器などを使って戦うんです。今のはアビドスの沼地に多く生息するアビドスイリエワニですね。気をつけないとガブっといかれて、数日は後が残ります。

    さて、とりあえずうちの学校まで案内します。
    全校生徒六名の小さな学校ですが、何とかやっていっていますよ。……支援の依頼が受理されるとは、思っても見ませんでしたけど。
    じゃあ行きましょうか。ユメ先輩たちを待たせてもあれですから。

  • 2二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 22:02:53

    何留年してんだよユメ先輩!!

  • 3二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 22:03:56

    雨水どうしてんだろ…
    ほとんど蒸発しないだろし、洪水しまくってそうだし、

  • 4二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 22:19:14

    河の上に都市作ってるか、それともベネチアみたいな感じになってるか……

  • 5二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 22:23:03

    「こんにちは先生!ようこそいらっしゃいましたー!さあさあどうぞ椅子に座って、お茶はいかがですか?お腹は空いてない?あ、合羽はその辺に掛けちゃっていいですよ!」
    「ユメ先輩、落ち着いてください。すみません先生、お客さんが来るのは久しぶりなので。ノノミちゃん、お茶菓子お願いできる?」
    「はーい。シロコちゃん、選ぶの手伝ってもらえますか?」
    「ん、わかった」

    「……さて、じゃあ改めて自己紹介。私はアビドス高校生徒会副会長、小鳥遊ホシノ。でこっちが、沼にハマって遭難して、危うく死にかけて先日まで休んでいたせいで留年かましたアホアホ生徒会長の梔子ユメ元先輩」
    「アホ……アホ……」
    「私は十六夜ノノミ、アビドス高校の二年生です♣」
    「砂狼シロコ、二年。先生、よろしく」
    「あと二人、一年生がいるんだけど、今ちょうど校舎と道路の定期点検に出ちゃってるから、帰ってきたら紹介します。それで、先生に、というか連邦生徒会に常々お願いしていた支援の件なんですが」
    「おおー!なんかどこからともなく資材が!これで校舎の補修とか浮島の増築とか、色々できそうだね!」
    「助かります、先生。……ええ、そうですね。詳しくお話しした方がよさそうです、このアビドス自治区の現状について。そういう話は後輩の子が上手なので、まずは二人が帰ってくるまでお茶にしましょうか。ほらアホアホ先輩、二人に連絡入れておいてくださいね」
    「ユメはアホアホじゃない」
    「シロコちゃん、弁護は嬉しいけど私上級生……」
    「……?」
    「あははー……」

  • 6二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 22:24:54

    水没しちゃったか

  • 7二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 22:27:23

    ユメやっぱりシロコに負けてて草

  • 8二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 22:29:54

    待っててことはユメ先輩は2年近く遭難してたの!?

  • 9二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 22:32:19

    >>8

    2年前に沼に嵌まって死にかけて入院

    →入院して休学状態+回復してからのリハビリ期間で2年掛かった……って所じゃないかな?

  • 10二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 22:36:01

    土地によるけど砂漠は凄い勢いで水を吸うので
    大雨→鉄砲水→溺死コンボで死人が出るとかなんとか
    案外沼の下は砂漠の砂なのかもしれない

  • 11二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 22:39:00

    この時空のビナーはなんかオロミドロみたいなことしてきそうだな

  • 12二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 22:39:10

    ていうかこれ、地下に埋まってる物掘り返すの不可能に近いよな……いや、潜水艦とか使うことになるのか?

  • 13二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 22:40:21

    水上戦がトップレベルに強いアビドス
    多分一位はオデュッセイア

  • 14二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 22:40:34

    >>12

    銃火器が使えないとなるとカイザーも手を焼きそう

  • 15二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 22:43:21

    (遭難→入院→療養→留年&留年のコンボ)

    「ただいま戻りましたー」
    「ただいまー、あいっ変わらずジメジメジトジト、耳がふにゃふにゃになっちゃ、誰ぇ!?」
    「あ、お帰り二人とも。こちら連邦捜査部シャーレの先生。先生、二人が例の一年生です。二人とも、自己紹介して」
    「(ユメ先輩、一体なんて言って二人を呼び戻したんですか?♠)」
    「(おやつなくなっちゃうから早くって……。急ぐかなーって)」
    「(ん、ユメだから仕方ない)」
    「(シロコちゃん!?)」

    「ええと、初めまして先生。アビドス高校生徒会書記の、奥空アヤネです」
    「生徒会書記の黒見セリカよ。連邦捜査部って、支援に来てくれたってこと?」
    「そうそう、資材がいーっぱいきたから、校舎の水没か所とか、各地の浮島の補修ができるよ!」
    「よかった、大沼の方は前よりも水かさが増してたので、そろそろ浮島の修理が必要だと思ってたんです!」
    「ま、その修理は私たち六人……いや、ユメ先輩はお留守番だから五人でやるしかないんだけどね」
    「あれ、私ハブ……?」
    「ユメは大沼に行かせるとあぶない」
    「そ、そんなことは……」「ダメ」「はい……」

    「そうそうアヤネちゃん、先生にアビドスの現状とか歴史とか、かいつまんで教えてあげてくれないかな?」
    「あ、はいわかりました! でも、先輩じゃなくていいんですか?」
    「こういう話はアヤネちゃんが一番得意だからね。ほらユメ先輩、しょげてないで」
    「うぅ、ホシノおじさんは優しいねぇ……」

  • 16二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 22:44:09

    ……これ発掘無理では????
    砂もヤバいけど常に雨の沼地ばっかりとか無理でしょ……灌漑するにも限度が……

  • 17二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 22:45:37

    >>16

    世界征服がかかってるんだからカイザーも必死になるでしょ

    アトラハシースの事を考えると違う世界へも行けるかもしれないし

  • 18二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 22:45:44

    条件満たすと勝手に本船の方から浮上するとかにしないと詰みそうだな

  • 19二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 22:48:39

    ノノミからなんかもの凄い強者のオーラを感じる……

  • 20二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 22:51:03

    というかここのアビドス付近って重火器が使えない&全域水没してるから一種の緩衝地帯みたいな扱いされてそうだなぁ

  • 21二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 23:01:31

    「では、説明させていただきます!」ミレニアムガクエン

    「まずこのアビドス自治区は、かつて砂漠の街として知られていました。しかし、その砂漠が謎の砂嵐の頻発によって急速に拡大、市街地にも多大な悪影響を及ぼした結果、かつての栄華を誇ったアビドス自治区はあっという間に弱体化していったのです」
    「ところが、百年以上前に突如として降り続く豪雨が始まり、当初はすぐ収まると思われていた雨が降り続いたことによって鉄砲水、洪水などの発生件数が次第に増えていきました」
    「ここまでなら、まだ良かったのですが……」

    「ある日、アビドスで最も大きなオアシスから大量の水が噴きあがりました。原因は不明ですが、大雨によって地下に何かしらの異変が起きたためと言われています。この水は今も湧き出し続けており、砂漠で染み込んだ水を吐き出し続けています」
    「大雨と湧き水、この二つによって砂漠の砂は瞬く間に足を絡め取る汚泥に変わり、今ではどの場所も、どんなに浅くても足首までは埋まるほど水かさが増しています」
    「また、この雨には火薬を湿気らせる独特の効能と言いますか……。先生もご存じかもしれませんが、たとえ屋内であっても、アビドス自治区にいる限り火薬は役に立たなくなります。これのおかげで自治区内の抗争はほとんどなくなりましたが、逆に沼地を生息域にする生物が多く繁殖するようになり、現在のアビドスは熱帯のジャングルに近い生態系が形成されている状態です」

    「ごくっ……ふぅ。ええと、そういう理由でアビドスは大沼地帯、豪雨地帯として広く知られるようになりました。特にオアシス周辺は巨大な沼になっていて、水かさが増しすぎて沼の底にたどり着くには専用の装備が一式必要になるという試算が出ています」
    「現状、沼に浮島、ウキを付けた土台を浮かべて、その上に建築物を建てることで休憩地点を作ることに成功していますが、それも補修が必要になってきていましたので……」
    「ただ、それもその場しのぎにすぎません。根本的な解決方法、最低でも雨か湧き水、どちらかを止める方法を見つけない限り、このアビドス自治区はいずれ全て沼の底に沈むでしょう」

    「以上、アビドス自治区とその遍歴の説明でした!ご清聴、ありがとうございました」
    「わーぱちぱちぱち」
    「上手に出来てたよぉ、偉い偉い」

  • 22二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 23:04:09

    グラードンがいなくなってカイオーガが来たみたいな状態になってる…

  • 23二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 23:05:58

    >>22

    でかいサンドなんてネタで言われてるけども能力ヤバいからなグラードン…その対をなすカイオーガもそれと同じレベルでやばい訳で

    このまま行くといずれキヴォトス全域までに被害が広がりそう

  • 24二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 23:11:25

    >>23

    ではそこにレックウザを少々

  • 25二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 23:15:57

    >>24

    雨問題は解決しそうだな!ヨシ!

  • 26二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 23:18:41

    「ああ、そういえば先生がなんで対策しないで来ちゃったのか、当ててあげようか」
    「先生、アビドスのことを調べて、湿地帯だってことは知ってたよね? でも普通の服装で来た。別に雨具とかも持たずに。どうして?」
    「……外からは普通の砂漠に見えた。うん、そうだよね。そうなんだ、このアビドス自治区は、外から観測する分には『砂漠の広がる自治区』でしかない」
    「だけど、一歩足を踏み入れれば、そこには湧き水と豪雨に晒される沼地が広がってる。……そう、外から見るアビドスと、中に入って実際に触れるアビドスとは、まるで別物なんだよ」
    「私たちも不思議だったけど、きっと他の自治区の子たちも不思議だったろうね。間違いなく沼地にいたのに、境界線を跨いで振り返ればそこには砂漠が広がってる。……そういうおかしなことも手伝って、今のアビドスは全校生徒六人の寂れ切った学校になっちゃったんだ」

    「はいはい、ホシノちゃんそこまでー! 暗い話はいいから、これからの明るい話をしよう! ね!」
    「……そうですね。すみません、アホ先輩」
    「まだ引っ張るの……?」
    「先生も雨の中移動してお疲れでしょうし、今日のところは一休みしませんか?♦」
    「……先生? なんで合羽を着ようとしてるの? これから帰る? ????」
    「先生、知らないかもしれないけど夜の沼地はほんっとーに危険だから! 悪いこと言わないから今日は校舎で一晩過ごした方がいいわよ」
    「……わかりました、書類が溜まっているのでは仕方ありませんね。では誰かが付き添いで自治区の境界までお送りします。ホシノ先輩、この後手の空いている人って……」
    「私は用事があるし……。シロコちゃんかノノミちゃん、お願いできる?」
    「ん、任せて。完璧な送り狼を見せてくる」
    「それは駄目な奴ですよ、シロコちゃん」
    「……送り届け狼」
    「……ギリギリおっけーです♠」

  • 27二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 23:20:48

    砂漠の蜃気楼が尋常じゃない範囲まで拡大してんのかな

  • 28二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 23:23:39

    凄まじい量の水が揮発した結果幻影がやばい事に…なんてこともありそう

  • 29二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 23:28:57

    水がアビドスから溢れ出た時が怖いな
    文字通り他の場所を侵食していきそうだし

  • 30二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 23:32:37

    >>29

    アビドスの隣って確かゲヘナ、トリニティ、ワイルドハントだっけか

    三大校の二校が被害食らうのは結構不味いね

  • 31二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 23:32:46

    テクスチャがおかしくなってるのかぁ…

  • 32二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 23:37:17

    「おはようございます、先生! 今日は自前の合羽お似合いですね!」
    「おはようございます。今日は浮島の補修にいくんですが、来ますか?」
    「おお、先生と一緒だー! さあ行こうホシノちゃん!」
    「落ち着いてください。武器とコンパス、水筒は?」
    「武器よし! 水筒よし! コンパス……」
    「早くとってきてください、待ってますから」
    「ひぃん……」

    「浮島は、私たちアビドス生徒会が代々増築、改築を繰り返している、オアシス沼に繋がる足場のことです。休憩用の小屋や物資集積所など、必要なものに合わせて随時増やされてきました」
    「一番新しい浮島は、私と今の一年生の子たちとで作ったんだー。一種のアビドス名物だよ!」
    「こんなものが名物になるのも、考え物ですけどね。さあ先生、ここから先はボートです、乗ってください」
    「沼に落ちないように、しっかり捕まっててね? 落ちたら最悪、うぅ……」
    「万が一落ちたらすぐ引き上げますから、暴れたりしないようにしてください。じゃあ、行きますよ」

  • 3324/07/03(水) 23:39:08

    眠気がスーパーマックスなので寝ます
    よければ保守などしていただければ、明日の同じような時間から再開予定です

    ちなみに結末も設定も決まっていません、ふわふわです

  • 34二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 00:05:20

    おつ
    結構面白くなりそうで続き楽しみ

  • 35二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 07:32:44

    乙です。
    かなり面白かったので期待

  • 36二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 07:49:53

    乙です
    ユメ先輩を下に見てるシロコは解釈一致

  • 37二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 09:57:07

    >>1

    着物(合羽)の後にスリングショットと来たから

    スリングショット(水着)!?と思ってしまったが

    自己解決

  • 38二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 09:58:12

    それでも砂漠よりは可能性あるな

  • 39二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 10:03:13

    二浪は無理がないかと思ったけど、シュンがいたわ…

  • 40二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 10:12:42

    期待

  • 41二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 10:26:56

    >>39

    ユメ先輩ってホシノの一個上じゃなかったか?

    享年17歳三年生?

  • 42二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 10:27:47

    このアビドスの放置ダメじゃない連邦生徒会…?
    明日は我が身という言葉がこれほど目に見えているアビドスはそうそうないぞ

  • 43二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 10:36:16

    生態系が独自の進化しすぎてアウギュステみたいになってたりして

  • 44二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 10:53:43

    外から観測すると砂漠、入ると常雨の沼地、その上銃は使用不可...
    ただでさえ厄ネタの坩堝みたいな所なのに百年単位でハッキリわかる異常があるんだから調査の一つくらいはされてると思いたいね

  • 45二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 10:58:24

    水分で弾薬が湿気るのもそうだけど火花すら起こせなさそうだなこれ…

  • 46二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 11:00:00

    というか、機械生命体にとって文字通りの死地ではここ?内部に浸透してくるんだよね?
    本編とは別の理由で金を投じて調査しないといけないというか

  • 47二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 11:04:47

    全員優れた飛び道具使いなんだろうな(...ユメパイ以外は、かもしれんが)
    ホシノは速射の達人でノノミは剛弓を容易く引けそう

  • 48二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 12:01:41

    >>41

    ユメセンは2個上だぞ

    ホシノ1年時に3年生

  • 49二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 12:02:49

    ノノミが完全にヒソカみたいになってて草

  • 50二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 12:05:07

    この子達アビドス以外で戦う時はどうしてるんだろ
    銃の扱いもそれなりにうまいのかな?

  • 51二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 15:24:26

    >>42

    ? どこからどう見ても砂漠じゃないですか

    洪水? ……ふざけてるんですか?

  • 52二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 18:19:38

    >>51

    行かないと状況認識できないからとりあえず後回しにはなるよなぁ……

  • 53二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 21:51:52

    この世界のアビドス、都市伝説みたいな扱いになってそうだな…

  • 54二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 22:54:09

    (アビドスの雨は入れない場所に侵入したりはしません。防水処理をしていれば問題なく可動します。ただし触れた場所周辺の火薬は湿気ります。直接触っていないのに、防水加工をしているのに、そんなもの関係なく湿気らせるので銃火器メインの人からは忌み嫌われています)

    「見えてきました、あれが浮島です。大きなブイなんかを使って、簡単な足場を組んで浮かせているんです。あれでも結構頑丈ですよ」
    「昔はカラッカラの砂漠だったらしいのに、今じゃ水浸しでこんなのまで浮かせてるんだもん。世の中何があるかわかんないねー」
    「それじゃあ、先生。ユメ先輩と一緒に浮島の補修をお願いします。先輩、手先は器用ですから。その間、私はお昼ご飯の調達も兼ねて警備に立っているので」
    「よろしくね、ホシノちゃん! 先生、こっちこっち。沼に落っこちないように気を付けてね」

    「……いた。すぅ……しッ。……よし。お昼はワニ肉、あともう一品くらいほしいな……。魚、魚……」
    「……あれ警備かなあ。完全に食材調達の方に意識が行ってると思うんだけど、先生どう思う?」

    …………
    ………
    ……


    「おーわりー! ふぅ、教えながらでも二人でやったら早いねー! ホシノちゃーん、ご飯とれたー?」
    「お疲れ様です先輩、先生。取れましたよ、ワニ肉と大きめの魚が二匹ほど。バラしてお昼にしましょう」
    「はーい! 先生、ワニって捌いたことある? 私はあるよ、上手いよー!」
    「先輩、地元の人しか出来ないことでマウント取って楽しいですか?」
    「ひぃん……先生はお魚捌いてぇ……」

  • 55二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 22:55:41

    ワニ肉かぁ…食べた事ないけども案外美味しいらしいねワニ肉

  • 56二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 23:23:34

    「あむあむあむ……。先生食べてるー?」
    「こういう時のために、いつもスパイスは皆持ち歩いてるんです。臭みもなくて食べやすいでしょう」
    「ホシノちゃんの沼飯はアビドス一だよねぇ」
    「沼飯……?」
    「食べきれない分は皆へのお土産だから、気にせず残しちゃっていいからねー」
    「しかし最近はワニや魚も増えましたね。昔よりずっと多くなってきていませんか」
    「食料が増えるのは良いことだけど、それだけ沼の深さも増してるってことだもんね……。あーあ、なにかぱーっと解決する手段がないかなっ……!? わ、わ、揺れてる!?」
    「これは……先輩!先生!すぐにボートに移ってください!アレが来ます!」
    「ひぃーん! なんでこんなとこにでるのー!?」

    「ああ、浮島が壊されちゃった……」
    「間一髪でしたね……。先生、オアシスを調査しようにも問題が一つあるんです。それがあの、大きな蛇のような何か。私たちは沼蛇と呼んでいますが、あのバカでかい蛇が陣取っているせいでオアシスの調査が出来ないんです」
    「でも、あれはオアシス沼から動かなかったはずなのに……。なんでこんなところに?」
    「……まさか、沼の深度が増しているせいで? ってことは……」
    「ねえねえホシノちゃん」
    「なんです先輩」
    「あれこっち来てない?」
    「……先輩全速力! 先生しっかり捕まって! 私が迎撃します!」
    「ひぃぃぃぃん!!! このおバカ沼蛇めぇー!!」

  • 57二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 23:27:25

    ビナー!ビナーじゃないか!

  • 58二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 23:36:39

    純白ボディが泥で見る影もなく...

  • 59二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 23:40:55

    >>11

    なんてこった、アビドスの校舎が高速変形しちまう

  • 60二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 23:42:08

    デカグラマトンがなんかご当地生物みたいに…砂の代わりに泥の波をぶつけてきそう

  • 61二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 23:42:26

    背丈の倍もある弓を巧みに操りながら、ホシノはボートという不安定な足場に立って、迫りくる巨大な機械蛇を迎撃する。持ち込んだ矢は特別なものではないが、ホシノがそれを撃ち放てば、甲高い風切り音と共に接近する蛇の頭がかち上げられた。
    その後ろでは、先生がしっかりとボートにしがみつき、ユメが全速力でオールを漕いでいる。
    迫る蛇は水垢や苔がびっしりとついている、黒とも深緑とも呼べない色をしているが、その動きやわずかに見える光沢から、生物ではなく機械の類だと理解できた。
    これこそがオアシス沼の主。このアビドスの最も深い場所に住まう沼蛇である。
    その頭上には生徒と同じようにヘイローが輝き、自身の縄張りに立ち入ったものを破壊しようと暴れまわっていた。

    「ひぃんっ! ひぃんっ! どっ、どこまでついてくるのぉ!?」
    「水路は続くよ何処までもですか! この、いい加減止まれッ!」

    引き絞り、放たれた一矢が、沼蛇の額を撃ち抜く。
    それが気に入らなかったのか、沼蛇は咆哮をあげて身もだえると、ぴたりと動きを止めて視線一つ動かさなくなった。
    その動きが何を意味するのか、オアシス沼で何度か沼蛇と事を構えたことのある二人には理解できる。

    「先輩!!」
    「代わるよ、オールお願い!」
    「はいっ!」

    立ち上がり、ホシノと立ち替わって背負っていた盾を構えるユメ。
    どっしりと腰を落とし、船の上にも関わらずすさまじい安定性で沼蛇を見据えると、オールを持ったホシノの大漕ぎで再び距離が離れ始める。このまま逃げ切れるか、と先生が僅かな希望を抱いた直後。

    光が瞬いた。

    ”ユメ!!”
    「だい、じょう、っぶぅぅぅ!!」

    目も眩む輝きが沼蛇の開いた口から放たれ、その奔流がユメの構えた盾によって遮られる。
    五秒、十秒。ぞっとするほど長く感じるような時間が流れ、そして輝きがふっと消え去ると、ユメは大きく息を吐き出した。

    「ひぃん、やっぱりこれ受けるのしんどいよぉ……!」
    「お手柄ですよユメ先輩、このまま逃げ切ります!」

  • 62二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 23:47:02

    ユメ先輩が無事だからかホシノ性格変わらず頼もしいな

  • 63二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 23:55:46

    (今日はここまで。銃火器が使用できないので一部生徒は近接武器も使用します。ホシノも使います。ユメ先輩は盾とスリングショット)

  • 64二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 00:48:21

    敵は機械獣だけど近接武器に弓等で大きな相手に立ち向かうなんてモンハンみたいだな

    ところでこんな環境になってもヘルメット団は入り込んで来てたりするのだろうか

  • 65二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 06:45:12

    ここのアビドスはマジで別世界みたいになってるな…戦うための手段も何もかも
    弾薬が湿気るのも何か不思議な力が働いてるっぽいのを考えると『銃火器の使用不可』という概念的な何かが働いてそうだな…銃火器はキヴォトスにおいて青春の一つとなっている物だが…
    レールガンのアリスとか実弾ではなくエネルギー弾説のあるヒナとか辺りがアビドスに行くと違う要因で銃が使用不可になるのかな

  • 66二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 06:46:06

    >>63

    現在の銃に使われる無煙火薬は昔の黒色火薬と違って湿気って燃焼しなくなるなんてことはまずない(むしろ高湿度環境下では吸湿分解して自然発火しやすくなる)けど、「火薬が湿気る」というのは飽くまでも概念的なものによる謎の現象という理解でいい?

  • 67二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 13:05:37

    なんか、オープンワールドとかで、天候が固定されてるエリアの境界線を踏み超えるようなイメージなんだろうな>雨だったり砂漠だったりする感覚

  • 68二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 13:27:52

    古い神秘に満ちてるアビドスだからこその特異現象なんだろうな
    銃を扱うのが当たり前の世界で銃を概念的に封じる雨なんてまともじゃない

  • 69二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 14:20:31

    >>66

    昔の火薬だけどテクスト効果で硝煙の煙が出ないだけかもしれない。

    そしてシケない新型火薬を導入したらバンバン燃えた。

  • 70二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 15:25:20

    ぶっちゃけキヴォトスでは銃が青春と密接に関わっているから、その銃を使えなくするって事は『青春の一部を強制的に削りとる』という事で学園青春テクストに対してヤバい効力発揮しそうなんだよね
    マジでこの現象はアビドスで食い止めないとヤバいぞ…!?

  • 71二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 22:10:56

    (ちょっとリアルが忙しいので今日は更新無しです。明日には多分出来るかもしれません)
    (火薬に関しては、大体そんな感じ。どんなものでも火薬である場合使用不能になります。ダメなのは火薬だけなので、電気仕掛けで火花を起こしたりは出来ます。レールガンやコイルガンと言った、電気で動く武器も使用可能です。一応文化的な生活は営めます)

  • 72二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 22:44:08

    じゃあ移動にモーターボートとかは使えるのか
    …砂漠(に見える場所)にモーターボート持っていく奴なんて端から見たら狂人だろうな

  • 73二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 23:21:59

    液体装薬を使う火砲を燃料直噴エンジンみたいなものと定義出来れば、機構さえ小型化できれば銃として使用できそう
    つまりミレニアムと協力関係になる展開もアリということだな!

  • 74二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 23:34:58

    カイザーとかテーザー銃がメイン武器になってそう

  • 75二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 23:45:26

    このビナー、ヘドロと水草纏ってそう

  • 76二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 07:57:52

    しかしマジもんの魔境になってるな、これ

  • 77二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 08:13:50

    マジでカイザーもお宝なければ絶対に執着しないし、理事も「君たち、なんでこんな学校にまだ残ってるん」って聞きたくなるレベルの魔境

  • 78二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 08:30:47

    >>77

    何だろう、ブーメランで自傷行為するのやめてもらっていいですか

    実際このアビドス沼地を買い取ってもろくな儲け方が無いし下手したら管理責任を問われることもあるかもしれない…あっこれ流石のユメパイも違和感に気付くな

  • 79二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 08:33:09

    horizon zero dawn味あってよき
    ホシノの驚異的な膂力から繰り出される投槍でゴリアテもいちころ

  • 80二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 08:58:28

    液体燃料は問題なく稼働するけど
    固体燃料は問答無用で機能不全になるって考えると恐ろしいな

  • 81二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 09:00:41

    大丈夫?カイザー発掘出来てる?
    下手するとアビドスに頭下げて手伝ってくださいにならない?

  • 82二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 09:02:01

    電気雷管の威力だけで弾丸を射出しよう
    射程短いけどおじさんの戦闘スタイルなら余裕やろ

  • 83二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 09:05:40

    逆に考えよう水が地下深くまで浸透してるなら音響探査が使えてるって
    まぁ大きな音を出すとビナーが高確率で出現するけど

  • 84二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 12:17:52

    対策委員会の名前と借金関連の話題が一度も出ていないからカイザー周りがどうなってるのかもわからない

    諦めざるを得なくなったのかそれとも変わらずにやってるのか

  • 85二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 14:19:54

    >>81

    発掘したらカイザーが出てきそう

  • 86二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 22:21:13

    「ホシノ先輩! ユメ先輩! それに先生も、大丈夫!?」
    「ドローンで状況は観測してました、ご無事で何よりです……」
    「久しぶりにでたね、沼蛇」
    「おっきいですよねー♣ でもさすが先輩方、危なげなく切り抜けちゃうなんて!」
    「うへー、さすがに疲れたよ……。アヤネちゃん、観測した沼蛇の活動範囲を更新しておいてくれる?」
    「わかりました。先生、ご気分はいかがですか? あれと間近で遭遇したんですから、お疲れかと……」
    「よーし、ご飯もほとんど食べられなかったし、ここは皆で放課後ラーメンとしゃれこもっか!」
    「皆―、ユメ先輩がラーメン奢ってくれるってー」
    「ん、三杯は行く」
    「わー、太っ腹ですねー!」
    「え!? いいの、先輩!」
    「ひぃん、まってホシノちゃん……。私今月ちょっと厳しくて……」
    「まあまあまあまあ(半分出しますから)」
    「(うぅ、それならまあ……)……よ、よーし! ユメ先輩に任せなさーい!」

    「いらっしゃい! お、ユメちゃんたちかい!」
    「大将さんお久しぶりでーす! 七人はいれます?」
    「ははは、いつも席は空いてるよ。おや、そっちの人は初めて見るねえ。たらふく食べてってくれよ!」
    「先生? ここは紫関ラーメン、あちらは店主の柴大将。お店は何度も改築と移転を繰り返しながら、このアビドスでずっと営業してくれてるんです」
    「今更離れらんねえからなぁ。それに、店畳んじまったら、あんたらがラーメン食べられなくなっちまうだろ?」
    「とまあ、こんな風に気のいい店主さんです。……あ、大将今日の日替わりは?」
    「ホシノちゃんは日替わり好きだねえ。ワニ肉と良いヤシガニが入ったから、今日はヤシワニラーメンだな!」
    「じゃあ私はそれで。皆も好きなの頼んでいいからねー」

  • 87二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 23:19:13

    「んー、おいひー!」
    「ん……おいひ……」
    「むぐむぐ。いやあ、ごめんね先生。全員分出してもらっちゃって」
    「セリカちゃん、いつも醤油だね」
    「アヤネも同じじゃない。……ホシノ先輩は絶対日替わりばっかりだし」
    「ええー? 美味しいのに―」
    「味は疑ってないけど……」

    「失礼、一人だが席はあるかね」
    「らっしゃい! ご注文は?」
    「そうだな……。日替わりを一つもらおうか」
    「へい! 少々お待ちを!」

    「……珍しい奴がいるね」
    「ふも? んぐっ、ごくっ。あ、ほんとだ」
    「あれ、カイザーの……?」
    「……む? おお、なんだアビドス高校の生徒たちではないか」
    「久しぶり。まだやってたんだ、宝探し」
    「ああ、上からの指示だからな。うちの観測班が例の沼蛇の活動領域が拡大したと言っていたが……」
    「まあねー。前よりずっとしつこく追ってくるよ」
    「ちっ……。この調子では、潜水チームの出番はまだまだ先になりそうだ。副会長、いずれまた協力を要請するかもしれんが」
    「ユメ先輩には話しておくよ。私たちも、あの沼蛇はどうにかしないといけないしね」
    「よろしく頼む。……今回の日替わりは当たりだな、ヤシガニが良い」
    「良いだし出てるよね」

  • 88二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 23:22:03

    ええっ!? この世界線だとカイザーとアビドスメンバー普通に共闘してんの!?

  • 89二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 23:26:38

    流石に水はキツいしそりゃ協力もするか…砂漠よりも地元の土地勘必要だろうし

  • 90二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 23:34:51

    あー、砂嵐による侵食からの建て直しより先に大雨&洪水のコンボでカイザーに土地売れなかった感じか?

    ここまでの話のアビドスの借金の話題出てなかったし

  • 91二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 23:42:15

    「ああ、先生紹介しておくね。こっちのはカイザーPMC理事、アビドス砂漠に埋まってる宝物を探すのに、うちで採掘許可とって沼地の探索してる苦労人。理事、この人はシャーレの先生だよ」
    「ほう、例の新しい組織の? これはこれは、お初にお目にかかる。アビドスに関わるならば、今後共闘する機会もあるだろう、よろしく頼む」
    「そうそう先生、この人も結構苦労してるんだよー。いきなりトップから沼地で宝探ししてこーいって言われたんだって!」
    「ユメ君、そういう話はあまり……。……まあ、確かにその通りではあるのだがな。PMC、つまり民間軍事会社の理事だというのに、なぜか沼地の探索に駆り出されてな……」
    「初めはねえ、このカイザーコーポレーションの力をもってすれば沼地などー! とか言ってたのにねぇ」
    「ぐおぉぉ……。やめろぉ……」
    「ほ、ホシノちゃん、それくらいに……」
    「ホシノ先輩♦ あんまり虐めたらかわいそうですよ?」
    「はーい、ノノミママ」

    「まったく、賑やかな連中……ん?」
    「……むぐむぐ。ん、ヤシガニもいける」

    「貴様ァ──ッ!!」

  • 92二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 23:57:49

    (今日はここまで。日中仕事だったのであんまし書けなかったです)
    (お察しの通り、このアビドスには借金がありません。砂漠拡大を自前の資金や真っ当な企業からの資金繰りで対策していた矢先に豪雨、湿地帯と推移していきました。なのでカイザーは採掘許可を取って代金を支払い、真っ当に採掘を行っています)

  • 93二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 00:01:37

    乙です
    カイザーが真っ当にしてるだけでも驚きですね…ここからどうなるか楽しみです

  • 94二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 00:02:48

    おつでした 毎回続きが楽しみだ!

  • 95二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 09:11:48

    乙です。
    ろくな事しかしないカイザーが今回だとまともなのには驚きました

  • 96二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 13:08:31

    ビナー除けばアビドス高等学校以外に敵対者がいなかった原作と違って、こっちだと環境そのものが物理的に殺しに来てるからな
    しかも砂嵐と違って絶えず全域がこうだから……うん普通に死が近いわ、キヴォトス人でも余裕のデッドゾーン
    地元の人の協力がなければ生存すら怪しいしむしろ納得した
    いやぁこの世界線でも絶妙に『アビドスは例外』してて楽しいなぁ!

  • 97二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 13:21:23

    借金無くなったかわりに、そもそものサバイバル能力が更に必要とされるようになってるのがめちゃくちゃ面白い。

  • 98二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 13:51:59

    アビドスにおける「ブルー」アーカイブの意味が変わってるやつだこれー!

  • 99二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 13:59:18

    「あ、おはようございます先生! ごめんなさい、ちょっとバタバタしていて……!」
    「沼の方で生徒が遭難したらしいって報告があったの! だからこれから助けに行くんだけど……」
    「先生もくる? ん、わかった。しっかり守るから離れないで」
    「先輩たちはお出かけ中なので、今回は一、二年生組でいきましょー♣ これも、アビドス高校の立派な活動ですからね♠」

    「このジープもそろそろ補修なり買い替えなりしないとまずいわねー」
    「ずっとここで使ってるから、もうガタが来ちゃってるね……」
    「りじおじに頼んで用意してもらう?」
    「さすがにそれは厚かましいと思いますよー? でも、どこかでメンテナンスはしたいですけど……」
    「……先生? なに、そんなにじろじろ見て……。何かついてる? ああ、武器のこと? 私のはスリングだけど、遠投用に投槍器も使うわね」
    「スリングショットはパチンコみたいなこれのことです。私はあまり力がないのでスリングショットを使いますが……。スリングはヒモに石とかの弾を引っ掛けて、振り回した遠心力で遠くに飛ばす道具なので、片手で使えて便利なんですよ」
    「ん、私は弓とナイフ。小回りが利く方が使いやすいから」
    「私は、これです! 後ろに積まれた超大型コンポジットボウ! とーってもすごい威力が出るんですよ♡」
    「その分、ノノミ先輩しか引けないようなモンスターだけどね……」
    「体幹お化け」
    「シーローコーちゃーん?」
    「じょーく、じょーく、じょーく……っ!!」
    「お二人とも、あんまり車内で暴れないでくださいね。……あ、戦闘準備! 襲われてます!」

  • 100二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 14:05:06

    ノノミの大型弓が似合う感凄いよね

  • 101二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 14:06:07

    >超大型コンポジットボウ

    調べたらこんなの出てきた

    これのさらにでかいやつだろ?引けるのヤベェな…

  • 102二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 14:12:37

    あぁなるほど、整備性が悪いコンパウンドボウは使えないから……あれなら力は必要ないが、こんな雨の中じゃすぐ壊れるわな

  • 103二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 14:16:00

    >>101

    それは「コンパウンドボウ」です!「コンポジットボウ」は別名「複合弓」と呼ばれ、複数の材料を組み合わせて作られた弓の事を指します!

     古くは木材に加えて動物の骨や角を組み合わせて作られており、近代においてはカーボン複合素材で作られているものもあります!

     材料を組み合わせることにより、単一素材で作られた弓よりも、はるかに強力な矢を放てることが出来ます!

  • 104二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 14:17:22

    >>103

    サンキューコトリ

  • 105二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 14:20:38

    というか弓矢使うからノノミは胸当て着用して押さえ付けてる感じかな

    ……そのままだとノノパイだとこうなりかねない

  • 106二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 14:27:13

    「ひぃ、ひぃっ! ちくしょう、ちくしょうこんなところで死にたくない! この、どっかいけぇ!」

    赤いヘルメット姿の生徒が手近にあった石ころを投げつけるが、迫ってくるワニ型の機械獣は怯むことなく進み続ける。
    学籍のないヘルメット団たちを率いるリーダーの彼女は、仲間たちと共にアビドスに多く埋没する機械部品などの回収を行っていた。
    独特の発展を遂げているアビドスの資材は、他の自治区でもそれなりの価値になる。そういったものを集め、売りさばくことで日々の糧を経ていた彼女たちは、今まで順調に行っていたことでその警戒心を鈍らせてしまった。
    不幸だったのは、彼女たちの最後の仕事の後でオアシス沼の領域が広がったこと。そのせいで、本来沼の奥にしかいない危険な機械獣の生息域すらも拡大してしまっていた。
    機械獣の目的は、縄張りに入り込んだものの排除。
    リーダーは強襲を何とか回避すると、仲間を逃がすためにしんがりを務めたのだ。
    団の長として、最後まで意地を張れたことに胸を張りながら。それでも恐怖には耐えきれず、ヘルメットの奥で涙を浮かべ。

    大口を開けたワニ型の脳天を、子供の細腕ほどもある矢が貫いた。

    「……へっ?」
    「ご無事ですかー?♠ 間一髪でしたね!」

    彼女の後ろから、大弓を二つ繋げたようなイカれた巨大コンポジットボウを片手で保持したノノミが現れた。
    さらにその後ろから駆け出すのは、短弓を片手に投げナイフを体に巻いたシロコ。
    そして片手にスリングをぶら下げ、固定式の投槍器を装着し、その矢玉となる槍を数本背負ったセリカが続く。

    「敵はクロコダイル型が後二体! 後ろからもっと大きいのが一体きてます!」
    「ワニは私とセリカでやる。大きいのはノノミ、お願い。先生もノノミの傍にいて」
    「りょーかいです♡」
    「大丈夫ですか、立てますか!? どこか怪我は?」
    「だ、だだ、だいじょうぶ、ですっ……。あの、あんた達は……?」

    「アビドス高校生徒会です、助けに来ました!」

  • 107二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 14:28:33

    デカグラというかビナーの配下か…あいつもあいつで独自の進化してるな…

  • 108二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 14:32:39

    この原作からだいぶ変化してるのアビドスだけなのかな?
    それとも他の自治地区もなんか独自の異変起こってるのかな?

  • 10910124/07/07(日) 14:37:30

    >>103

    ありがとうコトリ

    調べたらこれが出てきたから勘違いしてしまってな…

  • 110二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 14:48:13

    クロコダイル型の動きは水中こそ本領だが、水深が足首程度の浅い場所であっても鈍ることはない。
    苔と藻で彩られた、暗い水に溶け落ちそうな色合いのそれは猛然とシロコ目掛け駆け出し、

    「よいしょ」

    腕一本を軽々と噛み千切れるような強烈な噛み付きを、シロコは浮き上がるように軽やかに回避する。
    逃れざま、胸の前で構えた短弓でパーツの接続部を射抜くと、着地と共に振るわれた尾を避け、再び駆け出す。
    この程度の相手ならば、アビドス高校の面々にとって大した脅威ではない。これくらい倒せずして、アビドスの治安維持などできようはずもないからだ。
    シロコに強力な決定打はない。だが、機械は機械である以上自己回復など行えず、壊れたパーツは元には戻らない。
    であれば、慣れと練度に勝るシロコに敗北はない。

    「これは、ここ」

    短弓で付けた傷に、投げナイフが正確に突き刺さる。
    そこはパーツとパーツの隙間、中枢部に繋がるもろい部分の一つ。
    機械は量産される都合上、構造が画一的になる。そして、それを知っていれば手札次第でいくらでも戦い方はある。

    「これで、終わりっ」

    攻撃を避け、敵の体が伸びきった瞬間。
    突き立ったナイフ目掛け、全身のばねを使った渾身の蹴撃が叩き込まれた。
    ずん、と一気にナイフが柄まで深く食い込み。
    その巨体は、そのまま力なく倒れ込んだ。

    「……よし。セリカは……」

    「ぃよいっしょおおぉぉぉぉ!!」

  • 111二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 15:19:22

    シロコほどの速度を持たないセリカは、まず目の役割を果たすカメラレンズを狙う。
    周囲の状況把握は視覚に頼っている割合が大きく、レンズが欲しい時でもなければスリングで目を叩き割るのが定石だ。
    ひょいひょい近づいて攻撃をかわしながら戦うなど、セリカにはとても真似できそうになかった。

    「ふんっ!」

    スリングによって加速した投石が寸分たがわずレンズに叩き込まれ、一当てごとに左右のレンズが破壊される。セリカの高い狙撃能力がいかんなく発揮される攻撃だ。
    視覚情報がなくなり、クロコダイル型の動きが止まった。その瞬間を見逃さず、背負った槍を抜き取ると、片手の投槍器へつがえて。

    「せぇ、んのぉっ!!」

    大きく振りかぶられた腕は鞭のようにしなり、それによって押し出された槍がクロコダイル型の下あごを地面へと縫い付ける。
    深々と突き刺さるそれは人間やアンドロイド相手には絶対に撃てないような代物だが、この怪物相手ならばこれでも十分とは言い難い威力だ。
    しかし、動きの止まった相手ならば。

    「もいっぱぁつ!」

    ゴぃん、とも、ガゴンッ、ともいえぬおかしな音を響かせながら、ワニの足がさらに縫い留められる。
    完全に動きを止め、引きはがそうとのたうち回る姿を視界に収めながら、セリカはさらにもう一本を取り出すと、少しだけ距離を取って、小さく息を吐き。
    吸って。

    「ぃよいっしょおおぉぉぉぉ!!」

    投げた。
    これまでの足止めではない、狙いすました一撃。もっとも加速が乗って威力が上がる距離を見極め、相手を動けなくしてから必殺の一撃を叩きこむ。
    破裂音に近い音と共に槍が装甲板を突き破り、内部の回路をずたずたに引き裂いていく。
    じたばたともがき苦しんでいるように蠢くそれは、最初こそ激しく抵抗したが、すぐに動きが弱まり、そしてそのまま機能を停止した。

    「いよっし、絶好調! シロコ先輩、こっち終わったわ!」
    「ん、お疲れ、セリカ」

  • 112二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 15:27:40

    >>101

    ちなみにコンパウンドボウは滑車によって弓を引く力を大きくできる弓だぞ

    普通の弓より小さな力で大きな張力を出せる弓だ

    プレートの入ってない防弾チョッキくらいなら貫通する威力があるぞ

  • 113二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 17:11:43

    ここのアビドス生、雨合羽は羽織ってるみたいだけど、やっぱり下はヒルや蛇の噛まれ対策でがっつり厚着してたり、浸水対策で長靴がメインだったりするのかな。あるいは有事に動きやすいように雨合羽の下だけは軽装だったりするのかな。
     (砂漠から永久降雨に変わったことで、制服の装備も変わってそうと思った)

  • 114二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 17:13:53

    武器が銃でなくてもやっぱりセリカはスナイパーなんだな…

  • 115二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 19:43:34

    ヘルメット団は沼の底からサルベージしてるのか
    なんかそういうゲームありそう

  • 116二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 19:59:26

    ホライゾンゼロドーンが浮かぶな...
    機械の獣に弓矢で対抗するの

  • 117二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 20:00:31

    セリカが凄いワイルドだなぁ…もしかしてアヤネちゃんもワイルドかな?

  • 118二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 20:14:06

    『ノノミ先輩、先生! 奥の大物が接近中です! 数は一、クラブ型です!!』
    「先生、傍を離れないでくださいねー♠」

    ぬかるんだ地面をものともせず、それは姿を現した。
    巨大な右のハサミは強力なアクチュエーターが搭載されているうえ、開いた根本にレーザー砲を備えている。
    逆に構える左のハサミは右に比べて小ぶりではあるが、その代わりに機械の装甲板であってもたやすく切断できる単分子カッターとなっている。他所から迷い込んだ機械獣や、道を塞ぐ障害物などを割断するのに役立つものだ。
    さらに全身が強固な装甲板で覆われ、生半可な武器では攻撃を通すことも出来ない。
    そんな、ジープよりもさらに巨大なカニ型の機械獣が、大地を揺らしながら近づいてきた。

    「カニさんは、普通に撃っても効かないので……」

    近づいてくる巨体を見据えつつ、ノノミは懐から取り出したボトルのようなものを巨大な矢の先端に取り付ける。
    機械獣はただ壊すだけではない。その巨体から回収できる機械部品たちは、アビドスに生きる者にとって有効に活用できる資源でもあるのだ。
    取り出したのは、強力なバッテリー。市販されている者よりもずっと安定性が低く、強く小突けば中の電力が思い切り放電される危険極まりないものだが。

    「こうして、まずはびりびりー☆」

    バッテリー付きの矢を、身の丈の倍ほどもある弓に番え、軽々と引き絞り撃ち放つ。
    豊満な胸を抑えるサポーターのおかげで障害なく解放された弦に押し出され、大気を乱しながら放たれた矢はカニの目前まで迫り、

    しゃきん、と軽い音と共に、左のハサミで切り払われた。

  • 119二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 20:14:33

    「あ、それ感電注意でーす♣」

    にこりとほほ笑むノノミの眼前で、ハサミによって衝撃を受けたバッテリーが破裂。
    内蔵された電力が一気に解放され、クラブ型に電撃が襲い掛かる。
    同時に湿地の表面を伝い電気が走るが、周囲にいたのはすでにこと切れた機械獣だけ。ノノミの手の内を知っているシロコとセリカはすでに退避していた。
    電撃によってクラブ型の機体温度調節機能がバグを起こし、一時的に機体中央の装甲板が開き、排熱装置が露出する。
    それを見た時には、すでにノノミは第二射の姿勢に入っていた。

    「装甲板はさすがに特製の矢じゃないと抜けないんですよねー♦ ってことでー……」

    万力のような力を込めて、弓が引き絞られる。
    届きさえすればよかった第一射とは違う。確実に相手を射抜くために、特製のコンポジットボウが悲鳴を上げるほどの力が加わっているのだ。
    そして、限界まで弓を引き絞ると、そのままぴたりと動きを止め、狙いを定め。

    破裂音を響かせ、目にも止まらぬ一矢がクラブ型の胸を完全に粉砕した。

  • 120二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 20:21:17

    これ生徒の神秘防御も貫通するわ、大自然との闘いは熾烈だなぁ…

  • 121二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 20:21:40

    うゎノノミさん強い…

  • 122二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 20:30:30

    ところで詳しくないんだけどクロスボウとかは使われないのかな…と思ったけどこの様子だと普通に弓の方が威力出るのかな

  • 123二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 20:37:33

    『さすがノノミ先輩……。クラブ型、クロコダイル型、全て沈黙しました! 周辺に敵影無し、お疲れさまです!』
    「ん、一杯はぎとる、臨時収入。ほくほく」
    「先生、大丈夫でしたか~? え? いつもこんなことしてるの、って? まあ、大体いつもそうですねー?」
    「さすがに三体全部ジープには積めないわよね……。あ、カニのカッターは持っていきましょ! なんにでも使えるし!」
    「今足りないものってなんだっけ……」
    「アクチュエーターは色々使うから持っていく。ジープの屋根に括り付ければもう少し乗せられる?」
    『タイヤがハマっちゃいますから、ほどほどにお願いしますね?』
    「使うものだけ取ったら、一か所にまとめて座標は理事さんに売っちゃいましょうか♡ 資材の足しになるでしょうし」
    「先生、剥ぎ取りのやり方教えてあげる! ほらほら、こっち来て! 大丈夫よ、もう死んでるから噛み付きゃしないわ」

    「うわああああん!! リーダー! リーダー!」
    「あんたたち……。良かった、無事で……」
    「リーダーこそ! アタシらを助けるために囮になるなんて、もう勘弁してくださいよぉ!」
    「良かったです、間に合って……」
    「あんた達アビドス生徒会がすぐに動いてくれたおかげだ、ほんっとうにありあとやした!」
    「気にしないでよ、こんなとこなんだから持ちつ持たれつよ。それよりほら、これとこれ持っていって」
    「これ……。あのバケモンのパーツ? いいのか、これ高いんじゃ……」
    「うちは売っても使い道がない。どうせすぐ回収できるから、足しにして」
    「ううう……。ありがとう、ありがとう……! この恩は忘れねえ、バシャバシャヘルメット団の総長が約束するよ……!」
    「そういう名前だったんだ……」
    「皆さん、今日はもう日も暮れ始めますし、良かったらうちの教室で一晩過ごしませんか? 先生もご一緒にいかがでしょう?」
    「い、いいのかい!? 助けてもらって、資材を譲ってもらって、宿まで……。かたじけねえ……!」
    「先生も今日は大丈夫なんですね♠ じゃあ、突発パジャマパーティーの買い出し、ホシノ先輩とユメ先輩にお願いできないか、連絡してみます♣」

  • 124二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 20:58:12

    >>122

    クロスボウって弓に比べると

    ・構造が複雑で壊れやすい

    ・弓を張るのに時間が掛かる(連発しにくい)

    ・使用する矢(太矢)が短くて太いことに起因して有効射程が短い


    っていう欠点があるんだわ。


    弓より勝ってる点もあるけど、速く射つってなると弓の方が勝ると思う。

  • 125二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 21:12:03

    >>124

    はえー…知らんかった

    腕につけるタイプだから持ち運びとかしやすくて取り回し楽かと思ってた

  • 126二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 21:39:33

    『……ということで、できれば買い出しをお願いしたいんですが、大丈夫ですか?♦』
    『りょーかい~。いろいろ買っていくねー。皆お疲れさまー』
    「うへー、買い出しだってユメ先輩」
    「先輩遣いの荒い後輩ちゃんたちだぁ……。まあいっか、商店街で買って帰ろー。何がいいかな、ワニ肉?」
    「ワニ肉から離れましょう、もう少し良いものにしましょうよ……。お客さんもいるらしいですし、牛はどうですか」
    「あっはっはっは! ホシノちゃんったら冗談が上手だなあ! 私のお財布がそんなに詰まってるわけないでしょ」
    「ですよね。……じゃあワニ肉にしましょうか。ただし狩猟の方で」
    「……え、ホシノちゃん本気? 私たち道路の点検と家屋の補修を一日中こなしてきた後なんだよ?」
    「……?」
    「あっだめだ。この顔は本気で分かってない顔だ。ホシノちゃん、私そんなに体力ないんだよ!?」
    「いえ、先輩は狩った獲物を捌いてもらえれば。得意ですよね」
    「……えーい、それならやってやろーじゃないか! 何処で獲るの!」
    「いつもワニが溜まってるところがあるのでそこにしましょう。やっぱり鍋ですかね」
    「えーワニ鍋ー? それなら屋上で防水シート張ってバーベキューしようよ! まえやったみたいに!」
    「あれ準備が面倒くさいんですけど……。あ、でも人手はいるのか……」
    「そうそう! それならちょっとくらい牛でもいいよ! 私バーベキューしたい!」
    「うーん……わかりました。じゃあ牛と、野菜も買っていきましょう。レンコンとかは家で作ってるやつがありましたよね」
    「野菜、普通の奴は自治区外からの輸入だから高いんだよねー。まあでもたまの贅沢ってことで! よーし、ワニを沢山獲って、バーベキューするぞー! おー!」
    「……」
    「おおー!!!」
    「…………?」
    「お・お・おーーー!!!!」
    「お、おー……」

  • 127二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 21:48:19

    微笑ましいなぁ…
    沼地だから蓮根が育つのね

  • 128二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 21:56:44

    そういえば数千年前地層から見つかった古代ハスが発芽した事例もあるから、
    そのレンコンもしかしてアビドスの地下に元から眠ってた奴が沼化したせいで復活した奴だったりして

  • 129二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 22:06:33

    >>125

    腕に装着するタイプって創作系の代物だからなぁ

  • 130二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 22:17:28

    >>129

    それも知らんかった…なんかクロスボウ=腕かと

    調べたら腕には付けないんですね

  • 131二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 22:49:28

    (クロスボウは単純に現場での修理が出来ないorし辛いので好まれません。小難しい手入れが必要なものは大体ダメです。逆に現場にあるもので手早く補修できるものが好まれます。アビドスメンバーの装備はユメ先輩の盾を除き全て自分たちが一から作ったものです)

    「ただいま皆―、お肉獲ってきたよ~」
    「しばらく解体はこりごりだよぉ、とほほー……」
    「お帰りなさい先輩! ……とってきた?」
    「この独特の生臭さ……。ワニ、それも生」
    「ちょっと待ってよ先輩、そのビニールの中全部ワニ肉!? どんだけとってきたの!?」
    「私に言わないでよセリカちゃーん……! ホシノちゃんが「まだいけますね……」とか言いながらガンガン獲るんだもん!」
    「皆たくさん食べるでしょー? 今日はお客さんもいるしね~」
    「会場の設営と野菜の下準備は出来てます。時間もいい具合ですし始めちゃいましょうか」
    「ば、バーベキュー……! いいのか、あたしたち、助けてもらった上に、こんな贅沢……!」
    「ほらほら、移動するよー」

    「皆、飲み物はいきわたりましたかー?♡」
    「よーし、それじゃあこの出会いと、アビドスの止まない雨に!」

    ──かんぱーい!

  • 132二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 23:07:35

    (本日はここまで。最近爆発的に暑くなってきていますので、皆さん体調管理には十分お気を付けください)
    (ちなみに、基本的にアビドスメンバーは合羽の下にそれぞれで改造した制服を着用し、常に防水ブーツを履いています)

    『──お疲れ様です、先生! アビドス高校の生徒さんたちはどうでしたか?』
    ”みんないい子たちだよ。というか、凄くたくましかった”
    『そうですよね……! ワニ肉、私も食べて見たかったなあ』
    ”いつか、アロナも一緒に食べられると良いね”
    『はい! それで先生、やっぱりここにしばらく掛かりきりになりそうですか?』
    ”そうだね。せめて、今の状況が改善できるのか、色々調べたいな”
    『わかりました! 私にできることがあれば、何でも言ってくださいね! なんたって私は、スーパーAIアロナちゃんですから!』


    「……先生、なんか一人で喋ってない?」
    「先生もお疲れなんだよ。そっとしておいてあげよう、セリカちゃん」
    「でもなんか……気味悪いわよ」
    「失礼ですよー、セリカちゃん♦」

  • 133二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 23:16:51

    乙です!
    アロナのこと知らないから一人で話してる人だと思われてる…

  • 134二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 01:41:55

    >>119

    ノノミの怪力と戦闘技術を丁寧に描写してくれて嬉しい

  • 135二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 01:45:58

    装備の説明かんしゃぁ!
    やっぱり環境が劣悪化してるせいで本編よりしっかりした服装になっとるんですね…

  • 136二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 01:57:21

    上にも書いたけどコンパウンドボウではなくコンポジットボウが使われてるのも整備性でしょ? 難しい環境だね
    性質上、光の剣ならアビドスでも使えそうだけど……あれはあれで特注品だし難しいな

  • 137二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 02:05:29

    それぞれ武器が違うから戦法が差別化できてて面白いね
    銃オンリーだとパターンが似通っちゃうからこの辺は原作より好きかも

  • 13812224/07/08(月) 03:35:28

    >>124

    >>131

    弓に比べると複雑だから金欠のアビドスには向かないのね…

    あと矢が専用なのは始めて知った…(ゲームでは弓と共用だったので)ありがとう

  • 139二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 10:59:05

    このレスは削除されています

  • 140二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 14:24:53

    ほえー、クロスボウよりも弓のほうが使いやすいんだね
    やっぱ現場だと取り回しやすいかつ修理のきくヤツのほうがいいのか

  • 141二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 20:02:37

    アビ保守

  • 142二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 21:31:26

    「ブラックマーケットに行きます!!」
    「……はい、行ってらっしゃい」
    「ちがーう! 皆で行くの! この前の機械獣の残骸情報で収入あったし、そろそろニュージープちゃんを探しに行きたいなって」
    「ジープ? 直すだけならうちでやればいいじゃない、なんでブラックマーケットなの?」
    「それがねセリカちゃん、あの型の部品はうちの自治区のお店じゃもう扱ってないんだって」
    「ああー……。そういえばあのジープ、もうとっくに車検とか切れてましたっけ」
    「それどころか色んなパーツで直したり改造したりしてるから、フレームにガタが来てて補修も難しいって……。なので! 私たちアビドス高校に新たなお車をお迎えしたいと思うのです!」
    「良いと思う。二台になれば最悪物資積んで動くだけでも助かる」
    「お金があっても物がない、モノがあっても人手がない、ですからね♠ いっそあの機械獣を手懐けたりできないでしょうか?」
    「昔の生徒会が試したみたいですが、成果は上がらなかったみたいですよ」
    「まーそう上手くはいかないってことだねぇ」
    「って、その話は良いの! ブラックマーケットに行くから、ジープちゃんと銃の準備!」
    「……どこにしまったっけ」
    「私のは生徒会室のインテリアですね♣」
    「あー、寮に取りに戻らないと……」
    「スリングじゃダメ?」
    「ん、さすがに危ない。セリカのスリングはシャレにならない」
    「めんどくさー……。じゃあ荷物積み込んだ後寮に寄って、銃をもって出発、と」
    「先生にはアビドスの入り口で待っててもらうね。ついでに銃弾も調達しておいてもらっちゃおうか」
    「ここに置いておいたら全部湿気っちゃうもんね!」
    「あ、皆普通の靴とか持ってる? あった方が歩きやすいと思うけど」
    「この前可愛い奴買ったから持ってくわ! 初めて外で履ける……!」
    「制服の上着も持っていってねー。自治区を出たら合羽から着替えないと目立っちゃうよ!」

  • 143二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 22:09:26

    (そう言えばセリカの自己紹介のところ、会計と入れたつもりが書記になっていました。正しくは『生徒会会計』です、誤表記申し訳ありません)

    「おはよー先生! ごめんね、暑い中待たせちゃって! それに弾まで買ってきてもらっちゃって……」
    「あとで経費で落とすので、領収書貰えますか。え、支援物資? いえ、さすがにそれは……」
    「まあまあ、それで落としてくれるならいいじゃないホシノ先輩! 先生も太っ腹!」
    「さ、先生も後ろに乗ってください。ここからブラックマーケットまで移動するので!」
    「アヤネ、拳銃借りるわよー。弾込めておくから」
    「あ、うんありがとうセリカちゃん。はいこれ、よろしくね」
    「……装弾、やるの久しぶり過ぎてちょっとやり方忘れた」
    「弓より重たくて動きづらいですねー……」
    「先輩、投げナイフは……」
    「なんで持ってきてるのシロコちゃん……。車においていってね?」
    「ん、わかった……」
    「え、何先生? わ、お菓子とかジュース? 移動中に摘まめるように? うへー、気が利くねー」
    「お菓子? なになに、先生が買ってきたの?」
    「ハンドル握ってても食べられるものがあればくださーい」
    「はいはい皆、あんまりわちゃわちゃしないで―! ジープちゃんはただでさえ店員オーバーなんだから!」
    「じゃあユメのお菓子は私が……」
    「シロコちゃん!!!!」

  • 144二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 22:14:42

    >>130

    マギレコのいろはちゃんのをイメージしてしまった…。

  • 145二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 22:36:13

    「とーちゃーく! ここがブラックマーケット、銃弾から今日のおかずまで何でも揃う違法闇市!」
    「にぎわってるねぇ」
    「凄い活気ですね……。違法とは言え、学園数個分の規模は伊達じゃない、ということでしょうか」
    「普通に買ったら高くても、ここで買えば安くていい車だってきっとあるはず! ということで、レッツ散策だよー!」
    「……ユメ先輩、目星がついているわけじゃないんですか?」
    「そうだよ?」
    「……ホシノ先輩、ユメはかわいそうな子だから許してあげて」
    「みんなで練り歩くのも楽しそうですし、いいじゃないですか☆」
    「え? なんで私怒られるような流れなの!?」
    「……ユメ先輩、ちなみに聞いておきますが、車を調達できる店に心当たりは?」
    「もーやだなあホシノちゃん! それを今から探すんじゃない!」
    「あっホシノ先輩の顔がスンッ、ってなりました! シロコちゃん、ノノミ先輩抑えて!」
    「ブラックマーケットで最初にやることがこれなんですかー!?」
    「ホシノ先輩抑えて、すていすてい」
    「離してシロコちゃん!! このアホ先輩は一度みっちり……!!」
    「ひぃん! みっちりしないでー!」

    「おいおい、こんなところで見たことねえ制服の奴らが騒いでやがる!」
    「使った痕跡がろくにない銃に、おんぼろの車……。さてはお前ら、どっかの貧乏自治区から来たんだなあ!」
    「ちょうどいいや、アタシらにその服も銃も、『寄付』していってくれよ!」
    「……シロコちゃん、ノノミちゃん。ちょっと、放してくれる?」
    「ん」
    「はーい☆」
    「キャハハハ! 寄付じゃなくてごーだつ、だろぉ?」
    「オラオラどうしたぁ! ビビッて声も出ねえのかぁびゅっ」

    「──さっきから、うるさいんだけど。少し静かにしてくれるかな」

  • 146二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 22:38:09

    愚かな……既にキレてる暁のホルスに自分から喧嘩を売りに行くとは………

  • 147二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 22:48:41

    いつもの銃がハンデになってる…

  • 148二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 22:48:42

    沼地化して魔境とかした場所で日々鍛えられたアビドスの面々に喧嘩を売るとは………南無

  • 149二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 23:17:46

    「あど……ずびばぜんでじだ……」
    「なまいっで……ずんばぜん……」
    「なぐらぁいで……」
    「……ちょっと、やり過ぎたかな?」
    「いや、ちょっとじゃないでしょ。これもう交通事故じゃない。先生も引いてるわよ」
    「潰れた空き缶……」
    「しかもショットガン使ってなかったよね、ホシノちゃん……」
    「素晴らしい棍棒捌きでしたねー☆」
    「い、いや、普段使いの武器がそういうやつだから……。つい、取り回し良くて……」
    「……どうせですし、この人たちに案内してもらうというのはどうでしょう?」
    「アヤネ、悪魔みたいな発想するね」
    「えっ!? な、なんでですか!?」
    「はひ……案内させていただぎまず……」
    「あ、いいみたいだよ! じゃあ車が買える所ってどこか知らない? こういうジープみたいな車!」
    「え、えっど……。一応、知り合いのとごがやっでまず……」
    「ほ、ほら、ちょうどよくやってるみたいだから! ね! 皆、行こう! ね!?」

    「あ、あの、ここっす……」
    「鼻血、大丈夫ですか? 止まりました?」
    「はいっ! 止まったっす、アヤネさん!! ありあっす!!」
    「完全に舎弟化してる……」
    「すいませーん、車みたいんですけどー!」
    「こっちはこっちでマイペースですねー♣」

  • 150二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 23:20:52

    流れ無視してあれだけど、なんかセリカの当たりが柔らかいな? と思ってたんだ
    借金無い上にカイザーの大人とも協力関係だからかぁ、描写が的確で上手いなぁ

  • 151二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 23:22:05

    アヤネちゃんに舎弟ムーブする不良か…アヤネちゃんの肩書きが増えそうですね

  • 152二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 23:36:04

    ムチ役とアメ役がしっかり分担できてるぜ…

  • 153二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 23:46:32

    (眠気マックスなんで今日はここまで。ブラックマーケットはもう少し続きます)

  • 154二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 00:30:34

    >>108

    スチームパンクミレニアムなんて思い付いた。

  • 155二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 00:39:05

    乙でした。毎回面白くて嫉妬しちゃうね!

  • 156二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 00:40:56

    おつでした
    こんな調子だと外でも発砲頻度少なそう

  • 157二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 07:15:43

    願いを込めて保守

  • 158二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 07:44:28

    そういえばワニ捌いてるけどワニ革も売ってるのかな…

  • 159二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 10:08:55

    面白い

  • 160二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 12:21:40

    普通にクオリティ高いし面白いからハーメルンとかで投稿して欲しい

  • 161二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 12:27:42

    哀れチンピラ。ユメパイは先行せずにノノミやアヤネと一緒に探そうね?ボラれそうだから。
    それにしても食い物(おやつ含む)を先輩や大人からも容赦なくいただくアビドススナオオカミ改め、アビドスヌマオオカミワロタ。

  • 162二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 21:55:06

    保守っとく

  • 163二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 21:56:01

    <コノクルマカッコイイー!!
    <ン、ワタシコレガイイ
    <フタリトモ、モクテキヲミウシナッテマスヨ……!
    <コッチノホウガヤスイ……デモコッチノガ……ウーン

    「……大丈夫かな」
    「アヤネちゃんとセリカちゃんがついてますから、大丈夫ですよ。きっと……♣」
    「不安だ……」

    <コノ『スイリクリョウヨウシャ』ホシイ
    <ゼッタイツカワナイカラダメデス
    <セリカチャン、コレハドウ?
    <……コレ、セダンヨネ?
    <カッコイイヨ!!
    <コレデアビドスヲ……? ショウキ……?

    「……ダメだ、私も見てくる」
    「私も行きますっ☆」

    <ユメセンパイ! マジメニエランデクダサイ!
    <フザケスギタラオコッチャイマスヨー!
    <ヒィン! パパトママガキタヨー!

  • 164二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 21:57:07

    常雨の地アビドス...改めて良いifだなあ

  • 165二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 22:29:24

    <オカイアゲ、アリガトウゴザイマシター!

    「ふぅ、ながくくるしいたたかいだった……!」
    「一人で長引かせてただけじゃないですか。あ、先生すみません。お待たせしてしまって」
    「この先輩がいつまでも選びきれないから終わんなかったのよ……。ねえユメ先輩!」
    「ひぃん……! そんなに言わなくってもぉ……!」
    「水陸両用車……」
    「でこっちの先輩もいまだに心惹かれっぱなしだし……」
    「ま、まあまあセリカちゃん! 無事新しいジープも買えたんだし、とりあえず目的は達成したから……!」
    「シロコちゃんには後で水陸両用車のミニカーでも買ってあげますね♠」
    「それで、この後はどうするんです? 目的は済みましたし、帰りますか?」
    「えー!? せっかく来たんだからショッピングしていこうよ! ほら、学校で使えるものとかもあるかもしれないし!」

    「うわあああーー!! まず、まずいですー! ついてこないでくださーい!!」
    「……皆さん、あの制服」
    「トリニティの子だねぇ。なんでブラックマーケットに……っていうかこっち来てる?」
    「わ! わ! どいてくださーい!!」
    「追われてるみたい」
    「って言いながら誰も退かないのね……」
    「トラブルに自分から首を突っ込んでいくのは、ユメ先輩どうかと思うな―!」
    「って言いながら先輩も臨戦態勢じゃないですかー♡」
    「へぶっ! あ、す、すいません! 早く逃げないと……!」
    「まあまあ落ち着いて。どうしたの?」
    「そ、それが……」

  • 166二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 22:31:28

    ヒフミと会うのはもう運命ですね
    砂漠でセダンは無茶だよ…

  • 167二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 22:33:40

    >>163

    後輩をパパママ呼び…それでええんか?ユメパイ?

  • 168二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 22:45:17

    「おうおう、なんだテメェら! あたしらはそこのトリニティ生に用があん、……だ、よ……?」
    「おいどうしたんだよ、なに固まって……ひぃっ!? な、なんでそいつらぼこぼこになってんだ……!?」
    「え? あー……。成り行きで」
    「なりゆきィ!? 難しい言葉使ってんじゃねえよ、舐めてんのか!!」
    「どこのビンボー学校か知んねーけどよ、そのトリニティ生を踏ん捕まえて身代金をがっぽりせしめんだよ!!」
    「がっぽりだぞ! 邪魔しようってのか、ああ!?」
    「なんか仲間内でどんどんヒートアップしてるぅ……」
    「え、えっと……」
    「それともあれか、そいつを捕まえて一口のろーってか!? いいぜー、そういう話なら大歓迎だ! どうだ、取り分はななさんでいいぜ!」
    「ななさんだぞ、ななさん! みみさんじゃねーんだ!」

    「……ちょっと、会話がつらくなってきたから取り合えず、一年生組ゴー!」
    「ええ、そういうノリで始めちゃうわけ!? まあいいけど……!」
    「私もですか!? 実戦久しぶりだなあ……」
    「うわっ! なんだてめえら、やるってのか! 来やがれ、ぼこぼこにしてやんよ!」
    「ブラックマーケットの不良舐めんなゴラー!」

  • 169二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 23:40:13

    なにやら勝手に切れながら襲ってきた不良たちに対して、向かい合うのはセリカとアヤネの二人。
    ホシノの発した号令に呆れつつも、その動きに淀みはない。
    二人はまず銃を抜く、ことはせず。その場に落ちている適当な大きさの瓦礫や鉄パイプを拾い上げると、不良たちへ突撃する。

    「なぁ!? なんだこいつりゃっ」

    腕のしなりを利用し、最高速で放たれたセリカの投擲が不良の一人を速やかに行動不能にすると、その不良を盾にするようにアヤネが回り込み、手にした鉄パイプをフルスイング。

    「ぎゃっ」

    一瞬のうちに二人を沈め、セリカはそこでようやく肩からぶら下げているのが銃であることを思い出したのか、それを構えて引き金を引いた。
    狙いすまされた狙撃は、しかしびびって腰が引けている生徒の頭の少し上を飛んでいく。
    二発、三発と撃たれたそれは、やはり当たらず。

    「……ええい! 石の方があてやすいわよ!!」

    すぐに手近な石をぶん投げた。当たり前のように頭に直撃し、不良の一人が沈む。

    「セリカちゃん……」
    「そんな目で見ない!! ほら残りよろしく!」
    「もう、私オペレーターなんだけどなあ!」

    残った不良は、瞬く間に仲間が倒れていった様を見て戦々恐々としていた。
    銃ではない、その辺りの石ころやらを投げつけられただけで倒れていく仲間たち。
    そしてぴたりと張り付き、行動の自由すら奪ってくるような透き通る視線で見つめられながら、その不良が気絶する前に見た最後の景色は。
    低い姿勢から鉄パイプを振り抜かんとするアヤネの姿だった。

  • 170二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 23:40:45

    (今日はここまで)

  • 171二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 23:41:13

    乙です!
    アヤネちゃんワイルド…!

  • 172二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 23:42:24

    乙でしたー
    本編とは別ベクトルで強いな一年組!?

  • 173二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 23:43:38

    アビドス育ちはこわいなー
    乙!

  • 174二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 02:13:29

    銃のエイミングより石投げた方が早い!はキヴォトス人には一周回って異質すぎる…

  • 175二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 02:22:43

    これ、キヴォトス人的には本来伸ばさないスキルツリーが重点的に伸ばされてるんだろうなぁ

    ……一般キヴォトス的には相当変態染みたビルドになってるかも

  • 176二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 08:52:14

    保守

  • 177二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 16:31:20

    やってることが完全に蛮族なんよ

  • 178二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 16:39:17

    これ言っちゃ終いな気がするけど
    多分掲示板じゃなくて笛吹あたりの小説投稿サイトに投擲した方がいいと思うんだよなぁこの沼地のアビドス概念小説

  • 179二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 16:46:00

  • 180二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 17:40:41

    弓とクロスボウの違いは弦を人の手で保持するか、機械的な保持によるものかというところだ
    弓は人の力という限界があり、対してクロスボウは材質の剛性で決まる
    普通、どんなに訓練するとも人の力などたかが知れているものなので、つまりクロスボウの方が強力な「弓」を使うことが可能である
    ところがそうなると当然人の力で引くのは困難だ
    そのためクロスボウには弦を引くための機構が用意される
    簡単で比較的軽い物であればクロスボウの前端に足をかける輪っかが設けられており、
    地面に前端を置き輪に足をかけ押さえ全身で弦を引くというものになる
    そしてより強力なものになると滑車で弦を引くことになる
    そう、強力なれどクロスボウを撃つにはこのように時間がかかるのである
    速射性という点で見れば圧倒的に弓の方が優れているのは間違いない
    しかしノノミでさえ引くのに苦労するようなバリスタのごときものであれば、
    それに打ち砕けないものなどあるのだろうか

  • 181二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 17:59:06

    ソロとソロを組み合わせてそろそろ次スレの準備でもしといた方がいいか?

  • 182◆7cUYYuxo.A.M24/07/10(水) 21:49:34

    (次スレの時わからなくならないようにトリ付けました。今日の進み具合で次スレ立てます)
    (ハメに投下するのは良いんですが、そうすると地の分増やさないといけないからめんどくs……いえ、作業量が増えるのでちゃんと完結出来たら……。あとレスポンスの良さがね……こっちのがね……)

    「おおー、さすが私たちの後輩! つよーい!」
    「つよーいじゃないわよ! ホシノ先輩も適当な号令掛けないで!」
    「うへえ、ごめんごめん。でも石投げ始めた時は立派にアビドス生だなあって感慨深くなっちゃった」
    「うちは代々、銃以外の戦闘方法ばっかり上手になりますから~」
    「アヤネもナイススイングだった。やっぱりアヤネは近接握ってる時が一番輝く」
    「あの、私オペレーター……!」
    「あ、ああ、あの! 助けて頂いてありがとうございますあの人たち大丈夫でしょうか!?」
    「へーきへーき、あのくらいなら小一時間寝てるだけだから~。それより、よかったらなんでこんなところにいるのか事情を聴いてもいいかな?」

    「……このぬいぐるみ一つのために、ブラックマーケットにねえ……」
    「……この子、相当変わってる」
    「シロコ先輩には言われたくないと思うわ」
    「ええ!? か、可愛いですよねペロロ様!?」
    「わかります、わかりますよ~! 私もモモフレンズ大好きです! 私はミスター・ニコライが……」
    「わかります!!」
    「わかっちゃう人がこっちにもいたわね……」
    「でも、意外と人気らしいですよ?」
    「ひぃん、若い子のトレンドはわかんないよぉ……」
    「ユメ先輩、実質成人ですもんね」
    「ひぃん……っ!!」

  • 183二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 21:53:41

    実質成人は止めて差し上げろ

  • 184二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 21:57:41

    そっか二回留年してるから…悲哀を感じるなぁ…

  • 185二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 22:07:51

    バナナとりとは相容れないセンスだったか…

  • 186二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 22:15:33

    3年の時に18歳になるから今年で20歳になるんだよな……ユメ先輩

    ……高校5年生か

  • 187二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 22:16:43

    >>186

    ひぃん…(20歳)となるわけか

    …頑張ってください先輩!

  • 188◆7cUYYuxo.A.M24/07/10(水) 22:20:17

    「あ、あの、ところで皆さんはどうしてここに? 私と同じで探し物ですか?」
    「新しい車を買いに来たんです、前のはそろそろ限界が近づいてまして……」
    「はー、車を……。……あの、もしかして新しい車って、あれじゃ……」
    「え?」

    <コノクルマ、アイツラノジャネーカ!!
    <ブッコワシテヤロウゼェ!!
    <ギャハハハハハ!!!

    「は、はあああああ!? 何してんのあいつら!? っていうかどこから来たのあいつら!?」
    「あ、さっきぼこぼこにした不良たちが、スマホで仲間を集めたみたいです! すみません、ドローンカメラを見落としてました!」
    「私たちの新車が……。新しい女が……」
    「シロコちゃん、その言い方はちょっとどうかと……♠」
    「と、とにかく応戦を! 車がまだ修理可能なうちに取り戻さないといけません! 皆さん、戦闘準備を……」

    「──ホシノちゃん」

    「はい」

    「ゴー」

  • 189二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 22:22:01

    アビドス最強の戦術来たな…

  • 190二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 22:42:43

    どうして虎の尻尾を踏んでタップダンス踊っちゃうんだ……

  • 191二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 22:59:28

    ユメパイ&ホシノをスン…て
    死ぬわアイツら。

  • 192◆7cUYYuxo.A.M24/07/10(水) 22:59:47

    桜色の風が大通りを吹き荒れた。
    誰もがそう見まごうほどの加速が、まず初めにあって。
    ボクサーがめいっぱいサンドバッグを殴りつけた時のような、鈍く突き抜ける音が一度、二度、響く。
    それが開戦の合図になった。

    「なっ、誰──ッ!!」
    「おっそ」

    敵は十人以上。初撃、続けざま二発。セミオートショットガンの超至近距離からの射撃によって二人が落ちる。
    振り返りざまに声を上げようとした相手の顎を、持ち替えた愛銃のストックでフルスイングすると、その相手を背に抱えたまま後ろ向きに直進。
    咄嗟に撃とうとした者たちは、意識を失った仲間を盾にされとっさの判断がとれないまま、ホシノの接近を許すことになった。

    「か、か、かこめぇーー!!!!」

    何とか頭を切り替えられた者の一声で、車に攻撃を加えていた仲間たちがホシノの周囲に散らばった。
    それを甘んじて眺めながら、こちらに真っ先に銃を向けた相手へと、『盾』を蹴り飛ばす。
    慌ててそれを受け止めたことで攻撃の手が遅れる。それを契機に、それとは別の相手へ接近、射撃。
    倒れることを確認しないまま、その横の相手の顔面に拳を叩きこみ、ついでストックで側頭部を小突く。
    ぐらついた相手の後ろに回り、射線を切る。また撃とうとした相手が逡巡し、そこ目掛けて遮蔽物にした体の隙間にねじ込んだ銃口が火を噴いた。
    撃つ、殴る、引っ掛けて倒す、蹴り飛ばす、盾にする。
    囲まれた状況だからこそ、決して止まらない小さな体躯は脅威だった。
    撃たなければと銃を向けても、そこにいるのは仲間の体。囲んでいるのは、優位なのは自分たちのはずなのに、瞬く間に数の有利はすり減らされていく。
    普段の銃撃戦ではそう見ることのない、全力の殴打、ぐったりと動かない仲間。それは原始的な恐怖を呼び覚ますのに十分すぎる衝撃だった。

    「──お前で最後だ」

    十人以上はいたはずの仲間たちは、気づけば全員地面に倒れ伏していた。
    こんなはずじゃ。ただ報復に来ただけなのに。助けてください。
    言い訳も命乞いも、ただもごもごと口の中に消えるだけで。
    桃色髪の死神が、ストックを振りかぶる姿をただ見ていることしかできなかった。

  • 193◆7cUYYuxo.A.M24/07/10(水) 23:03:59
  • 194◆7cUYYuxo.A.M24/07/10(水) 23:12:47

    あ、こっちは埋めてしまって大丈夫です
    次の投稿から次スレで進めます

  • 195二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 23:20:19

    了解です埋め。

  • 196二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 23:26:05

    埋め埋め

  • 197二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 23:28:06

    埋め

  • 198二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 23:28:38

    埋め

  • 199二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 23:34:15

    埋め立て

  • 200二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 23:34:41

オススメ

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