- 1二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 18:58:29
- 2二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 19:08:03
同じように何個か見てたスレが消えたな
- 3二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 19:09:11
稀にあるな
- 4二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 19:10:26
巻き添え食らっちゃったか 災難だったな
- 5二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 19:11:52
- 6二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 19:12:00
とくに荒れてなかったはずだよね
ドンマイ - 7二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 19:12:32
お問い合わせはあんまり効果はない印象だがやらずにはいられないよな
お疲れ様です - 8二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 19:12:55
問題ないのに消された場合は問い合わせで復活するケースもあるな
- 9二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 19:15:52
一応無くはないけど割と望み薄ではあったような
- 10二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 19:37:15
復活するかは分かんないけど、取り敢えずここで続けてても良いんじゃないかな
- 11二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 19:45:11
復活しても過去スレ送りになってたような気がする
- 12二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 19:47:36
- 13二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 19:56:40
まぁ完全に消えるよりはマシかな
- 14124/07/06(土) 20:23:21
本当にすいません……
せっかく建てて見ていただいていたのだからやるなら最後まで行きたいみたいな気持ちもあるのですが、今ストックがほとんど無くなってて、でも折り返しであと半分なら行けるかと思ってましたが、そこから更にほぼ190あたりまで~と考えるとちょっとさすがにキツいというかなので……どうしたものかなぁという感じです…… - 15二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 20:27:08
まぁそうやろうね。作るの大変そうだし
- 16二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 20:40:37
何がかは不明だがネカピンにとって気に食わない事がかいてあったんだろう
管理人は絶対だし諦めよう - 17二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 20:43:24
スレ復活祈ってるけど無理はしないで
見返したいからせめて過去ログに残らんかね
こわい話(こわくない)やりとり面白かったわ - 18二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 21:33:36
このまま続けるのがアレならまた日を改めて、みたいな形でもいいし
そもそもスレを使い切る必要はないからストックがちょっとあるならそれだけ使い切る、とかでもいいし
まぁこっちは見るだけだから好きなようにすると良いと思うよ - 19二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 21:41:36
災難だったがスレ主が謝ることじゃない
スレ主の好きなタイミングでまたスレ立てしてほしい - 20124/07/07(日) 00:15:20
すいません今の今まで寝落ちしてしまっていました。一応お問い合わせはしましたが望み薄だそうで……。
それで何の自慢にもなりませんが最近はちょっと色んなスレに書き込む機会があったので個人設定の自分の書き込みの部分でも『そこのお前!!!!』は埋もれてしまっているのですが……。
今、投下する前の下書き用として残していたヤツを見つけたので(一番最初のと二つ目のヤツは何故か削除してしまっていましたが)、見返したいと言ってくださってる方もいてくださるようですしとりあえずそれだけ投下し直してお茶を濁したいと思います - 21二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 00:20:51
- 22二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 00:22:16
別に変なものじゃなかったからおそらく巻き込まれだろうな…本当にご災難だけど元気出してください…
- 23124/07/07(日) 00:27:37
- 24二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 00:31:24
では最初と二つ目貼りますね!
- 25二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 00:32:19
「そこのお前!かの有名なノーマルタイプのいねむりポケモンであるカビゴンのモチーフはパンダんだぜ!あの大食いぶりから察するに、怪獣の可能性もあるな!」
「ちげぇよ。それ誤解だぞ」
「えっマジで??あれがパンダとかクマじゃないんだったら何なんだマシマシラ」
「確かに怪獣やクマの要素がイメージに組み込まれている可能性はありますわ。ですがカビゴンの大本のモチーフは、あのポケモンの開発元であるゲームフリークのゲームプランナー、西野弘二氏だと言われていますのよ」
「ゲームプランナーがモチーフ?どういうことだキチキギス?」
「西野弘二氏はよく食べよく眠る、かなりふっくらとした大柄な人物だったと言われていますの。更にカビの生えた食べ物でも平気で食べてみせたという武勇伝があったことから、仲間の間で当時流行ってたゲームになぞらえて『カービィ』と呼ばれていましたのよ」
「その愛称を捩って『カビゴン』にして、そのまま西野弘二氏の特徴を反映させたのがあのカビゴンってわけだ」
「特に『赤』『緑』発売当時の西野弘二氏はカビゴンにそっくりですわよ。ネットで検索すれば出てきますので、暇なら調べてみてくださいまし」
「なるほど……。そういうわけだ!そこのお前、邪魔したな!」 - 26二つ目24/07/07(日) 00:33:19
「そこのお前!骨折の一つである複雑骨折ってのは、骨がメチャクチャに折れちまってる状態のことなんだぜ!」
「ちげぇよ。それ誤解だぞ」
「えっマジで??」
「確かに名称からするとそういった骨折を想像し勝ちですが……複雑骨折は『開放骨折』という別称があるのですわ」
「開放骨折ってのは、簡単に言うと折れた骨が皮膚を突き破って体外に露出しちまってる状態のことだぜ。俺らが想像するような『メチャクチャに骨が折れてる』状態のことは粉砕骨折ってんだ」
「……ちなみに、こうして話が出たからといって迂闊にネットで画像検索などをするのはオススメしませんわよ。創作物などによって言葉の馴染みこそあるでしょうが、実際の骨折の写真はかなりショッキングなモノですわ。骨折など、しないのが一番ですわよ」
「なるほど……。そういうわけだ!そこのお前、邪魔したな!」 - 27124/07/07(日) 00:50:34
- 28124/07/07(日) 00:54:19
「そこのお前!魚のイワシってのは食物連鎖でも一番下の弱い魚だから漢字で『鰯』って書くんだぜ!」
「ちげぇよ。それ微妙に誤解だぞ」
「えっマジで??」
「確かにイワシが生態ピラミッドの最下層にいるのは事実で、実際そういった意味もあるのですが……それだけが『弱い魚』の漢字の由来だと言うのは微妙に違いますのよ」
「まだ諸説あるって形だが……イワシを『鰯』と書くのは、簡単に食べられるような弱い魚だということの他に、調理するために陸に上げた際すぐに傷んだり腐ってしまうから……つまり食材として弱いという意味合いもあると言われてるんだぜ」
「そういった理由から、イワシは最初は『ヨワシ』と呼ばれており、それが時代を経て『イワシ』となった……または『こんな卑しい魚を食べるなんて』という『卑しい』から変化したという説があるのですわ」
「ま、実際のところはイワシは昔から家畜の餌や肥料として使われてもいたし、煮干しとして家庭でも親しまれていたから、用途として『弱い』なんてことはないんだけどな」
「なるほど……。そういうわけだ!そこのお前、邪魔したな!」 - 29124/07/07(日) 00:58:29
「あー、やっとキタカミに帰ってこれたぜ……長旅疲れた……。お前ら、ちゃんと指定のブツは買ってきただろうな?」
「たりめーだろ。ほら、ホウエン地方のフエンせんべいだ。イイネイヌこそちゃんと買えたのか?」
「おうよ!わざわざイッシュ地方まで行ったからな!お持ち帰り用のヒウンアイスと……こっちのいかりまんじゅうは、何か知らんが砂漠でダルマに供えられてたからパクってきたぜ」
「なんだその意味不明な状況……色んな意味で持ち去って大丈夫かよソレ」
「……カントー地方のニビあられ、シンオウ地方のもりのヨウカン、カロス地方のミアレガレット、アローラ地方のマラサダ……納得行きませんわ!なんで私だけ買うのがこんなに多いんですの!?」
「良いだろお前飛べるから俺たちより移動楽だし」
「美しいカロス地方は良いとしても、何故ド田舎のカントーや色々と論外のアローラにまで私が行かなきゃいけませんの……」
「まぁまぁ。このおつかいは他ならぬ坊っちゃんの頼みだからよ……」
「そこの家来たちモモ!!」
「噂をすればだな」
「モモー!!おかえりキビよー!!」
「お、来たかモモの坊っちゃん!今ちょうど坊っちゃんが指定してた食い物を買ってきたところだぜ!」
「さすがキビよイイネイヌ!マシマシラもキチキギスもありがとうモモ!」
「おーっほっほっほっ!モモワロウさんの頼みとあれば例え火の中水の中、ド田舎だろうと島国だろうと喜んで行きますわぁ!」
「(調子の良いヤツ……) で、モモワロウ。後はこれを故郷に届けに行くんだな?」
「そうモモ!故郷のじいじとばあばから、『各地方のご当地銘菓が食べたい』ってお願いされたからモモね!これで大丈夫モモ!」
(相変わらず坊っちゃんとこのジジババって妙に図々しいとこあるよな……)
「モモぉ……でもなんだか、こんなにたくさんの食べ物見てたらお腹空いてきちゃったモモ……」
「確かにそろそろ昼時か。なぁ坊っちゃん、ニビあられぐらいならちょっと食っても良いんじゃね?」
「だ、だめモモ!!これはじいじとばあばのキビよ!!」
「では、モモワロウさんの故郷に届け終えたら、帰りにガラル地方に寄りませんこと?あの地方のカレーは絶品らしいですわ」
「俺はどこでもいいぜ」
「いいなそれ!たまにはガッツリしたもの食いてぇし!」
「家来の皆と食べるカレーは絶対美味しいモモ!では、出発モモよー!!」 - 30124/07/07(日) 01:03:28
「そこの家来たち!良いことを教えてやるキビ!」
「ん?坊っちゃんか。どうしたんだ?」
「ふふん!実は、モグラって太陽の光を浴びたら眩しすぎて死んじゃうんだモモ!だからモグラはいつも地中にいるんだキビね!」
「あー……モモワロウ、実はそれは誤解なんだぜ」
「えー!?だ、だって公民館にあった漫画では、モグラは地上に出るときサングラスをかけてたり、光の力で撃退されたりしてたモモよ!?」
「それはあくまで迷信ですのよ。モグラは別に太陽の光を浴びても死ぬことはありませんわ」
「そもそもモグラは長い地中での生活によって目が退化していると言われてるからな。だから『眩しさ』とかは一切感じないんだぜ」
「たまに地上で死んでるモグラもいますが、あれは単に同族との縄張り争いに負けて地上に追いやられ、そのままエサを採れずに餓死してしまったと言われているのですわよ」
「モグラは十二時間何も食べないと餓死しちまうと言われてるからな」
「マジかよ。それは確かにエネルギー効率悪すぎだろ……」
「モモー……モモの家来になればいつでもくさりもちをご馳走してあげられるのにキビ……」
「私は汚ならしいモグラの家来など嫌で……いえなんでもないですわ。それと余談ですが、モグラと言えば創作物でよく『高速で穴を掘って地面を穴ぼこだらけにしてしまう』という演出がありますが、実際のモグラは先の通りエネルギー効率が悪く燃費の問題がありますので、高速で地面を掘るのは無理ですのよ」
「調査によれば、一分間に30センチの距離を掘り進むと言われているな。これはカタツムリの移動速度と大体一緒くらいだぜ」
「おっせ!それじゃあ十二時間以内に獲物を見つけるなんて難しいんじゃないのか?」
「至難の技だろうな。だからモグラの種類によっては、掘り進んだトンネルの中に食料貯蔵庫を作ってる種類もいるんだぜ。そこに麻酔毒の成分を含む唾液で麻痺させた幼虫とかを保存して、もしもの時に備えてんだとよ」
「モグラって大変なのキビね……」
「……そういうわけだ!そこのお前、邪魔したな!」 - 31124/07/07(日) 01:06:30
「そこのお前!実は蚊はO型のニンゲンの血が一番好きなんだぜ!」
「ちげぇよ。それハッキリとした根拠はねぇぞ」
「えっマジで??」
「とある調査では『O型のニンゲンは血を吸われやすい』という結果が複数出ておりますが……具体的なメカニズムなどは判明していないのが現状ですわね」
「常識的に考えて、蚊ごときが血を吸う前に対象の血液型がわかるような能力持ってるわけないだろ」
「確かに……」
「強いて言うなら、蚊は二酸化炭素がよく吐かれている方向に向かってくる性質がありますわ。運動後などは気を付けた方が良いですわね。顔を刺された日には悲惨ですから」
「あと飛んでる蚊を潰すときは左右から挟むんじゃなくて、縦に挟むようにして潰すと潰しやすいぜ。アイツらは逃げるときは上下方向に逃げる習性があるからな」
「なるほど……。そういうわけだ!そこのお前、邪魔したな!」
「わわっ、わわっ!!け、家来たち助けてモモっ!!蚊がモモの元に集まってるキビよ~!!」
「なんですって!?蚊の分際でモモワロウさんの血を吸おうなどと!万死に値しますわ!」
「俺が念力で蚊を押さえつけといてやる。そこを潰せイイネイヌ」
「よっしゃ任せろ!待ってろよ坊っちゃん!蚊取り線香ならぬ蚊殺り閃光を見せてやるぁ!!」 - 32124/07/07(日) 01:10:56
「んー……ねーねーイイネイヌ!」
「お?どうした坊っちゃん」
「今思ったキビけど……『竜虎相搏つ』ってことわざって、なんで竜と虎なんだモモ?どう考えても虎より竜の方が強いキビよ!せめてライオンにすべきモモ!」
「あーそれはだな……マシマシラ!キチキギス!坊っちゃんに教えてやれ!」
「はいな。……というか、モモワロウさん『竜虎相搏つ』なんて諺よく知っていますわね。偉いですわよ」
「えっへへ~!」
「……おいマシマシラ、竜虎相搏つってどういう意味だ?」
「モモワロウ以下の知識とか恥ずかしくねぇのかお前……。簡単に言うと『甲乙つけがたい二者が対峙すること』だな。現代風に言うと『頂上決戦』とか『ドリームマッチ』ってヤツだ」
「なるほど……ん?なんでそれだ竜と虎なんだ?竜の方が明らかに強いだろ」
「だからそれを今モモワロウが聞いたんだろうが……。実はこの言葉が生まれた時代では、虎は今よりももっと神秘的な生物とされてたんだぜ」
「当時は動物園も動物番組もありませんでしたからね。中国神話の四神においても『青竜』、『白虎』というように二匹は同格に扱われていますわ。昔の虎は今よりも遥かに神格化された存在だったのです」
「それが、今では割とメジャー寄りの生物になっているどころか、『獅子』の格下的存在になっちまってるからな。だから現代の認識で当てはめると違和感があるんだろう」
「おお……モモワーイ!教えてくれてありがとうキビねイイネイヌ!マシマシラ!キチキギス!」
「へっ、やめろよ坊っちゃん。照れるぜ」 - 33124/07/07(日) 01:13:18
「そこのお前!三毛猫はほとんどメスしかいなくて、オスは貴重なんだぜ!」
「そうだな。で、なんでかは知ってんのか?」
「……知らねぇ!なんでなんだ!?」
「これには、猫の毛色を決定する遺伝子が関係しているのですわ。三毛猫の毛色は白、黒、茶色(オレンジ色)ですが……この内の白色と黒色は性別関係なく発現します。ですが、茶色を発現するための『O遺伝子』は、性染色体の『X染色体』にしか存在しないと言われていますわ。そして茶色は『OO』、もしくは『Oo』の組み合わせでなければ発現しないとされていますのよ」
「そうなると、猫が茶色を発現するための性染色体の組み合わせは、必然的に『XX』ってことになる……。そして、猫は染色体が『XY』ならオス、『XX』ならメスになると言われてるんだぜ」
「となると……茶色を出す、つまり三毛猫になろうとすると『XX』のメスとして生まれるしかないってことか!……しかし、だとしたら何で『三毛猫のオス』てのがいるんだ?本来生まれないはずなんだろ?」
「何事にも例外はあるものですわ。三毛猫には、ごく稀に通常より染色体が一つ増えた『XXY』という特殊な遺伝子を持つ者が生まれることがありますの。所謂、染色体異常というヤツですわね。この染色体の組み合わせによって、『三毛猫のオス』が生まれるのですわ。大体1/30000ぐらいの確率と言われており、その珍しさからリアル招き猫とされたり、お守り代わりに船に乗せられたということもあったそうですわよ」
「三毛猫のオスは2000万で取り引きされたっつーケースもあるらしい。もし野良で見つけたりしたら、その年の運を全部使ったぐらいの幸運だぜ。大事にしてやれよ」
「なるほど……そういうわけだ!そこのお前、邪魔したな!」 - 34124/07/07(日) 01:15:37
「そこのお前!天気予報でよく言われる『明日未明に大雨の予報です』とかって、明日のいつ雨が降るかわからねぇってことなんだぜ!ぷぷーっ!天気予報の意味ねぇぜ!ニンゲンの天気予報士は無能だな!」
「ちげぇよ。それ誤解だぞ」
「えっマジで??」
「漢字のせいで誤解され勝ちですが、『未明』とはいつかわからないという意味ではないのですわよ。ちゃんと時間帯は決まっていますの」
「未明ってのは読んで字のごとく、未だ夜が明けない頃……午前0時から午前3時頃のことなんだぜ。てことは明日未明ってのは要するに明日の、日付が変わった直後あたりってこったな」
「な、なるほど……てことは、天気予報に限らず事件の報道とかでよく聞く『今日未明に強盗が~』ってのも、あれは今日の午前0時から午前3時の間に強盗があったってことなのか……」
「そうなりますわね。ちなみに、午前3時から6時のあたりが所謂『明け方』というものですわよ」
「天気予報で使われる時間の言葉は思ったよりも分類が細けぇんだ。調べてみると面白いかもだぜ」
「なるほど……そういうわけだ!そこのお前、邪魔したな!」 - 35二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 01:16:58
さいきのいのり…?
- 36124/07/07(日) 01:18:33
「そこのお前!そろそろセミの季節だな!実は昆虫のセミは幼虫の時は七年ぐらい地中にいるが、成虫になってからは七日しか生きられないんだぜ!ぷぷーっ!幼虫に比べて成虫短命過ぎだろ!」
「ちげぇよ。それ誤解だぞ」
「えっマジで??」
「セミの成虫の寿命が一週間というのは広く知られていますが……実はそれは誤りであり、野生のセミは普通に三週間から一ヶ月ほど生きますのよ」
「マジでか!?アイツらそんな生きんの!?じゃあなんでそんな誤解が広まってんだ?」
「真っ当な幼少期を過ごしたヤツならわかるとは思うが……男のガキってのは外で虫を見つけたらとにかく持って帰って飼育したがるもんだ。夏場に大量発生するセミはその最たる例だな」
「そうしてセミを捕まえて自宅の虫かごに入れる男子はよくいましたが……セミのエサは木の中にある樹液ですの。それを虫かごの中で……ましてや幼い子供が調達できるわけもなく、エサのない虫かごの中にいるセミは一週間程度で餓死してしまうことが多かったのですわ。そこから『セミは一週間程度で死んでしまう』という誤解が広まったと言われていますの」
「が、実際のところセミは普通にエサがある環境なら三週間から一ヶ月は生きるんだな。この三週間から一ヶ月ってのも、チョウやハチの寿命と大体同じだから、虫の中でも特段短いわけではないんだぜ」
「というわけですので。もしも幼い頃にセミを持って帰って餓死させてしまった経験がある方は、きちんと懺悔しておくのですわよ」
「なるほど……そういうわけだ!そこのお前、邪魔したな!」 - 37124/07/07(日) 01:22:05
「せっかくですので、もう一つほどセミについての雑学を話しましょうか。突然ですが、イイネイヌはイソップ童話である『アリとキリギリス』を知っていますか?」
「おいおいさすがに知ってるぜ!冬への備えを怠ったキリギリスが働き者のアリにエサを分けてもらえるっつー、『世の中頑張らなくてもお人好しがいれば案外なんとかなるから遊ぶ方が得』っつー教訓の話だろ?」
「今度モモワロウさんの前でその解釈言ったら鬼が山からフリーフォールさせますので。……ともかく、あのアリとキリギリスという話、実はアレ当初は『アリとセミ』という話だったのですわよ。キリギリスの位置にはそのままセミがいましたの」
「マジか!?で、でも確かに言われてみれば、『音楽家』ってキャラとしてはキリギリスよりもセミの方がしっくりくる気がするな……。なんでキリギリスになったんだ?」
「ほぼ世界中にいるアリはともかくとして、セミは生息してない所も多く国によってはメジャーな虫じゃなかったからだと言われているぜ」
「ですので、『セミ』にあたる虫は国によってコオロギやキリギリスなどに変わって伝わったようですわ。今の日本でメジャーになっているのはその『キリギリス』となっているバージョンということですわね」
「あの話にそんな歴史があったのか……」
「ま、昔話が国や時代によって細かく改変されるのは珍しい話じゃねぇからな。今の昔話は、元のと比べてキャラが変わったりマイルドになったり、簡略化されてんのがほとんどだぜ」
「昔の通りじゃないのに『昔話』ってのも変な話だな……」
「ま、昔話ってのは無駄に露悪的な部分もあるからな。致し方ねぇ改変もあるぜ」
「単純に伝言ゲーム式に話が伝わった結果、最初のと変わってしまうパターンもありますわね」
「あー、元の話とは善悪が逆になってたり、『どんな解釈したらそうなる!?』って流れになってたりするヤツな」
「あるあるだな」
「このパターンはバカとしか思えませんわね」
「ニンゲンはその辺意外と適当だからな」
「確かに……まぁそういうわけだ!そこのお前、邪魔したな!」
- 38124/07/07(日) 01:29:47
「んー……ねーねーイイネイヌ!」
「お?どうした坊っちゃん」
「さっきまで英語辞典読んでたキビけど……英語の『ビー』って、どういう意味だモモ?」
「ビー?アルファベットの『B』じゃなくてか?それなら……『ハチ』って意味だな」
「そうモモよね……じゃあ英語の『ワスプ』は?」
「えーっと……それもハチだな」
「『ホーネット』は?」
「……ハチだぜ」
「……この3つってどう使い分けるんだモモ?」
「あー、えっと……うーんとだなー……マシマシラ!キチキギス!坊っちゃんに教えてやれ!」
「あいよ。そのあたり難しいよな。俺らが一般に想像するハチ……所謂、蜜を集めるミツバチを呼ぶ時は『ビー』を使うんだぜ。だからこれに関しては『クイーンビー』っつー言葉もあるんだな」
「スズメバチなどのハチを呼ぶ時は『ホーネット』、そしてそれ以外の狩りバチや寄生バチを呼ぶ時は『ワスプ』を使うのですわよ」
「ほへーモモ……」
「意外と細かく分かれてんだな」
「英語においては『ハチ』を纏めて呼ぶ言葉はねぇからな。だから種類によって分ける形なんだぜ」
「おお……モモワーイ!謎が解けたモモ!ありがとうキビねイイネイヌ!マシマシラ!キチキギス!」
「へっ、やめろよ坊っちゃん。照れるぜ」 - 39124/07/07(日) 01:33:10
「さて、夏か。夏といえば……よし坊っちゃん!俺がいっちょ怖い話をしてやるぜ!」
「怖い話モモ!?よ、夜にトイレ行けなくなっちゃうモモよぉ……!」
「なぁ坊っちゃん、レジロック、レジアイス、レジスチルの、所謂『レジ系』のポケモンは知ってるよな?実はアイツらのモチーフな……『戦争』と『その被害者』だって説があるんだぜ!」
(イイネイヌのヤツ……また手垢が付きまくった都市伝説を……)
「ど、どういうことモモ!?」
「へっへっへっ……!例えばアイツらの姿だ。アイツら、ヒト型なのに指が五本無かったり、どこか不定形な姿をしてるだろ?それは、被爆して大火傷を負ったり放射線を浴びたニンゲンをモデルにしてるからなんだぜ……!」
「ひえええぇぇぇ!それは怖いモモ!!……あれ?でもイイネイヌ」
「ん?どうした?」
「ヒト型なのに不定形って、ポケモンなら別に普通じゃないかモモ?指の数だってウソッキーとかルカリオとか……むしろ五本指ある方が珍しくないかモモ?」
「え?あー……んー、まぁ、そうね……。な、なら次だ!実はアイツらな、レベル89で『はかいこうせん』を覚えるんだぜ!89……これを日付に変えると、8月9日……つまりホウエン地方のモデルと言われてる九州地方の長崎に原爆が投下された日になるんだ!これは原爆による破壊を暗示してるんだぜ!」
「ひえええぇぇぇ!!……あれ、でもイイネイヌ、それってちょっと無理がないかモモ?」
「え?」
「原爆の暗示にするなら『だいばくはつ』じゃないかモモ?はかいこうせん=原爆はちょっとこじつけ気味な気がするモモよ?そもそも今調べたけど、SVではレジ系がはかいこうせん覚えるのは72になってたキビ」
「そ、それは……いやゲーフリがこの説を隠すためにわざと変えたんだぜ!?」
「世代ごとに習得レベルが変わるのは今に始まったことじゃない気がするけどモモ……」
「あー……そ、それもそうなの、か……?」
「そもそも戦争や原爆を暗示させるものをゲームに混ぜるなんて不謹慎じゃないかモモ?」
「お、おお……。おい助けてくれマシマシラキチキギス!!坊っちゃんにすげぇマジレスされんだけど!?」
「当たり前ですわよ。それが流行った時期と現代では、ネットや都市伝説の在り方も変わりましたもの」
「そもそもその都市伝説はレジエレキとレジドラゴで完全に破綻したはずだろ」
「ちくしょおーー!!!」 - 40124/07/07(日) 01:37:02
「そこのお前!今回は夏だしちょっと不気味な話をしてやるぜ!実はこの地球には俺らが気づいてないだけで、宇宙人やUFOが隠れてんだ!ソイツらは夜な夜な牛や羊といった家畜を研究のためUFOで連れ去っちまうんだぜ!そして研究を終えた家畜は無惨な姿で見つかっちまうとか……!」
「ああ。所謂『キャトル・ミューティレーション』ってヤツだな」
「きゃとる……え、今なんつったマシマシラ?」
「いや知らないのに言ってたのかよ……」
「正確に言うと、UFOが人や動物を連れ去る行為は『アブダクション』、そこから連れ去られた後らしき家畜が無惨な姿で見つかってしまうことを『キャトル・ミューティレーション』と言いますわ 」
「宇宙人が家畜を連れ去るってのは『ゼルダの伝説ムジュラの仮面』や、ポケモンでも『オーベムがいると牧場からバイウールーが一匹消える』っつーみたいにネタにされてるな」
「あぶだ……?きゃとる……?まぁそのあたりはよくわかんねぇが、そういうネタってよく見るよな。……そういや、なんで創作物の宇宙人は家畜とかを拐うんだ?それってなんか元ネタとかあんのか?」
「えぇ。実はかつて、アメリカにてそういう事件があったのですわ。……ある時、アメリカの様々な牧場にて、短い期間に家畜が大量に死んでしまうという事件がありましたの」
「当初、死んだ家畜たちには鋭利な刃物でつけられたような傷があったことから、愉快犯による傷害事件かと思われていたんだが……家畜の死体には他にも、共通して不自然な点があったんだぜ」
「不自然な点?」
「それらの家畜の死体からは、何故か目玉や内蔵だけが綺麗に消失しており、そして何故か血液もほとんど残っていませんでしたの。……まるで、誰かに抜き取られてしまったように」
「うおお怖ぇぇ!!不可解すぎんだろ……!」「そう。そんな風に不可解な事象ばかりが起きてやがるから、誰かが半分本気で『宇宙人が地球の生物のサンプルとして家畜を回収したんじゃないか』っつー説が出たんだぜ」
「な、なるほどそこで宇宙人に繋がるのか……」
「そして、ある時これらの謎に対してハッキリした答えを出すために、とある元FBI捜査官が本格的な捜査に乗り出しましたの。その結果、とある真相が判明しましたわ」
「マジか!?い、一体誰がやったんだ……!?」 - 41124/07/07(日) 01:39:19
「まぁ結論から申し上げますと、家畜が死んだ原因はただの自然死でしたわ」
「ズコーーっ!!なんじゃそりゃ!?宇宙人がやったんじゃなかったのかよ!?」
「調査をするにあたって、元FBI捜査官はとある実験をしましたの。普通の牛の死体を、そのキャトル・ミューティレーションが起きたという牧場に放置して観察するという実験ですわ」
「その結果だ。なんと翌日にはその牛の死体は、件の『宇宙人に連れ去られた』と言われてた家畜の死体と、全く同じ状態になってたんだぜ」
「なぁ??ど、どういうこっちゃ??」
「要するに、真相はなんてことのない、ただ他の野生動物が食べただけだったということですわ」
「ま、マジでか!?」
「鋭利な傷は肉食動物や鳥類による捕食の痕、内蔵が消えてるのは肉食動物は基本的に柔らかく栄養価が高い内蔵から食べていくから、血が残っていないのは舐め取られたり傷口から全て流れて地面に染み込んでいたから、ってわけだぜ」
「なんじゃそりゃ……宇宙人って騒いでた割に肩透かしというか……」
「真相なんて案外そんなものですわよ」
「けど、それならなんで牧場主はわざわざ騒いだんだ?牧場経営してんなら、家畜の死体がそんな感じになるのも把握してるはずだろ?」
「ま、そこがちょっとしたミソなんだな」
「ミソ?」
「実は牧場にいる家畜には、国から保険がかけられてますのよ。かけられているのですが……それらは病死だと保険金が減額されたり、支払われなくなるものですの」
「が、そこで事故だったり、悪意を持った何者かが起こした事件によって死んだのだと主張できれば、保険金が全額しっかりと支払われる可能性があったんだぜ」
「……んん?ちょっと待て、それってつまり……?」
「……まぁ、そういうわけだな」
「もちろん、全ての牧場主がそうだとは限りませんわ。結局短い期間で大量に死んだ原因自体は突き止められてませんし……。ただ、中には原因を知りつつも便乗して騒いでいた方もいたかもしれない、というわけですわね」
「おおう……な、なんつうかそれは……」
「結局、一番すごいのは宇宙人よりも野生の動物で、一番汚いのは宇宙人よりもニンゲンってわけだな」
「ともかくそうした事件があって、宇宙人と家畜の誘拐はセットというイメージがあるわけですわよ」
「なるほど……そういうわけだ!そこのお前、邪魔したな!」 - 42124/07/07(日) 01:45:16
「うおっ。おい見てみろよマシマシラ、キチキギス」
「あ?どうしたんだよ」
「ほら、デカい石どけたら下に大量にダンゴムシがいたぜ」
「まぁ、ダンゴムシですか。懐かしいですわね。子供の頃はよく丸めてどこかに放り投げたりしてましたわ。今は汚ならしくて触りたくありませんが」
「俺は今でもいけるけどなぁ。なんとなく可愛くね?一匹くらい持って帰ったら坊っちゃんが喜ぶかもしれねぇな」
「……そういやイイネイヌ、ダンゴムシって虫じゃないって知ってるか?」
「えっマジで!?コイツ虫じゃねぇの!?ダンゴムシって名前なのに!?」
「まず足を見てみろよ。昆虫と同じ六本じゃねぇだろ」
「実はダンゴムシは昆虫ではなく、分類で言えばエビやヤドカリといった甲殻類に属するのですわよ」
「大昔に海に住んでいた甲殻類の一種が陸に適応していった結果、ダンゴムシになったと言われてんだ。だからその名残か、ダンゴムシはジメジメした場所を好むし多少なら水に入っても呼吸ができるんだぜ」
「なるほど……そういうわけだ!そこのお前、邪魔したな!」 - 43124/07/07(日) 01:50:01
「そこの家来たち!良いことを教えてやるキビ!」
「ん?坊っちゃんか。どうしたんだ?」
「ふふん!実は、サメの中でも大型の種類であるホホジロザメは、海では最強の魚類と呼ばれてるんだモモ!圧倒的なパワーとスピードを兼ね備えて、ニンゲンも好んで食べてしまう……!まさに海のギャングに相応しいキビよ!」
「あー……モモワロウ、実はそれは誤解なんだぜ」
「えー!?だ、だって公民館のお魚図鑑にはそう書いてたキビよ!?」
「まず、『サメがニンゲンを好んで襲う』というのは誤解なのですわ。そもそも狂暴というイメージが根強いサメですが、実際は意外と臆病な性格ですのよ。なので自分からはあまりニンゲンには近づきませんの」
「食料の観点から見ても、ニンゲンは他の魚に比べてカロリーが低いし栄養もあんま無いしな。わざわざ襲う意味はねぇぜ」
「えーっ!じゃあなんで襲うんだモモ?」
「一般的には『エサのアザラシと見間違えているから』と言われていますわね。どうも浮き輪やサーフボードに乗っている姿や、ウェットスーツを着て泳いでいる姿が、海底から見るとアザラシや魚の影に見えてしまうようなのですわ。つまり、サメは誤解でニンゲンを襲ってしまうのです」
「現に過去にサメと遭遇した例の中では、相手がニンゲンだとわかった瞬間にサメが追うのをやめた例もあるみてぇだからな」
「なるほどモモ……まぁ間違いは誰にでもあるモモよね!」
「……が、それは襲われたニンゲンからしたら関係ねぇわな。そうした過去の事例から『サメはニンゲンを好んで襲う』とニンゲンが誤解しちまって、その誤解のイメージから俗にいう『サメ映画』が作られ、その映画のせいで更に誤解が広まる……と、完全に悪循環になっちまったんだ」
「そうした誤解による駆除のせいで、現在サメは著しく数を減らしておりますの……。海のサメは、ある意味山で出くわす熊と同じですわ。もし遭遇してしまったら慌てず、落ち着いてすぐにその海から上がるのですわよ」
「なるほど……そういうわけだ!そこのお前、邪魔したな!」 - 44124/07/07(日) 01:55:29
「夏か……。夏と言えば……よし坊っちゃん!また俺が、いっちょ怖い話をしてやるぜ!」
「怖い話モモ!?よ、夜一人で寝れなくなっちゃうモモよぉ……!」
「まだ諦めてませんのイイネイヌ……」
「う、うるせぇ!今回は……よし、坊っちゃん!坊っちゃんは、『いかりのみずうみのギャラドスが赤い理由』を知ってるか?」
(イイネイヌ……またベタな都市伝説を……)
「いかりのみずうみのギャラドスが赤い理由?どういうことモモ?」
「これは噂だがよ……実は大昔、ジョウト地方にあるいかりのみずうみではな、コイキングが食用にされてたんだぜ。大昔のニンゲン共はコイキングを食べる度にしっかり感謝していたんだ。だが……いつしかニンゲンはコイキングへの感謝を忘れちまい、それどころか必要以上にコイキングを捕らえて余った分は殺すようになっちまったんだ」
「ひ、酷い話モモね……」
「そうした時だ。湖にいた一匹のコイキングが、ギャラドスに進化したんだぜ。ギャラドスは復讐として、付近にいたニンゲン共を一気に食い尽くしたんだ。そうする中でニンゲンの返り血が体に付着して落ちなくなっちまい……いつしかソイツは『赤いギャラドス』となって、その湖は『いかりのみずうみ』と呼ばれることになったという……」
「ひえええぇぇぇ!!こ、怖いモモーーっ!!」
「へっへっへっ……!そうだろう怖いだろう!(よし、今回は怖がってくれたぜ!)」
「ひえぇ……あれ。でもイイネイヌ、それちょっとおかしくないかモモ?」
「え?」
「コイキングの体って骨と皮ばっかりって言われてるモモ。そんなのを食べてたのかキビ?」
「え?あー、それはだな……」
「確かに図鑑で食用が強調されていくバスラオなどと違って、コイキングはそのあたりは判明してませんわね」
「ガケガニみてーにSVの具材でも特に出てこなかったしな」
「えっと……い、いやけどよ!昔はされてたんだって!たぶん!」
「それにキビよイイネイヌ。モモ、最初から気になってたキビけど」
「な、なんだ?」
「……『いかりのみずうみの赤いギャラドス』って何モモ?赤いギャラドスなんて、別にサンドイッチ食べたらどこの湖でも会えるモモよ?」
「……時代は進んでますわね」
「『初めての色違いはギャラドスだった』って時代は、もうとっくに終わっちまってんだな……」
「ま、結局一番怖いのは時の流れってな」 - 45124/07/07(日) 01:59:30
「そこの家来たち!良いことを教えてやるキビ!」
「ん?坊っちゃんか。どうしたんだ?」
「ふふん!実は『人』という漢字は、人と人が支え合っている光景を元にして出来たと言われているんだモモ!人は一人じゃ生きられない……お互いに支え合い助け合って生きている……!とっても良い成り立ちキビね!」
「あー……モモワロウ、実はそれは誤解なんだぜ」
「えー!?だ、だって公民館のCMでもよく言ってたモモよ!?」
「ちょっと待てマシマシラ!これはさすがに俺でも知ってるぜ!支え合ってるように見えて、実は片方が一方的に支えられてるっていうアレだろ!?ぷぷーっ!都合の悪い事実をそれっぽく言い換えて隠そうとするニンゲンらしいよな!」
「そ、そうだったのかモモ!?」
「……イイネイヌ、それも違うぜ」
「えっマジで??」
「モモワロウさんの情緒に悪影響を与えそうな説を提唱しないでくださいまし。ともかく、二つの棒が支え合ってる様を模した……というのは前述の通りCMやスローガンでもよく使われていますので有名ですが、実は違いますのよ」
「実際のところは、少し前屈みになってダランと腕を下げてるニンゲンを横から見たのが元だと言われてるんだぜ」
「おおーー……た、確かにそんな感じモモね!」
「意外と単純な成り立ちだったんだな……」
「漢字なんて大体そんなものですわ。まぁ、『棒と棒が支え合っている』というのもそれはそれで上手く言ったものだとは思いますが」
「モモワーイ!教えてくれてありがとうキビねイイネイヌ!マシマシラ!キチキギス!」
「へっ、やめろよ坊っちゃん。照れるぜ」
- 46124/07/07(日) 02:06:02
「んー……ねーねーイイネイヌ!」
「お?どうした坊っちゃん」
「公民館のスパイ漫画を読んだりして思ったキビけど……銃撃戦でなんでわざわざリボルバー式の拳銃を使う人がいるんだモモ?」
「んん?どういうことだ?」
「だって、どう考えても普通の拳銃の方が強いに決まってるモモ!あっちの方が弾の数が多いし……リボルバーは一発撃つごとに一々撃鉄を落とさなきゃいけないから、連射もしにくいモモ!……なのになんで未だに現実の警察とかでもリボルバーが使われてるんだキビ?」
「あーそれはだな……マシマシラ!キチキギス!坊っちゃんに教えてやれ!」
「あいよ。まぁ一般的に見ても、普通の拳銃……所謂オートマチック式の拳銃と比べりゃ、リボルバー式は不便なとこが多いな。リロードに時間もかかるし、モモワロウの意見も尤もだぜ。だが、リボルバーにもちゃんとオートマチック式に勝ってる部分があるんだな」
「リボルバーの利点としては、まず『構造のシンプルさ』が上げられますわね。オートマチック式と比べると内部の構造がシンプルですので簡単に操作を覚えることができますし、製造や購入も比較的安価で行えますの」
「あとは『シリンダーを回して弾を発射する』って構造上、もし弾が不発になって発射されなくても、シリンダーを回してすぐに次の弾を発射できるって利点もあるな。オートマチックだと、弾が詰まっちまったら除去しないと次の弾が撃てねぇからな……。撃ち合いじゃこれは致命的な隙だぜ」
「おおー!『ジャムった!』ってやつモモね!?」
「よく知ってますわねモモワロウさん。そしてなによりリボルバーの利点といえば、オートマチックと比べて頑丈なところですわ!リボルバーはシンプルでパーツが少ない分不調や汚れに強いので、多少はメンテナンスを怠っても平気ですの」
「頑丈だから、威力が高い銃弾も扱いやすいんだな。破壊力のある銃、所謂『マグナム銃』がリボルバーに多いのはそういう意味もあるんだぜ」
「そんなわけですので、戦場で常に使うには不便ですが、『日常的に使うわけではないがいざという時には確実に使いたい』という方……それこそ警察官やボディーガードの方には人気ですのよ。本来、銃弾など一発発射できれば十分ですからね」
「おお……モモワーイ!教えてくれてありがとうキビねイイネイヌ!マシマシラ!キチキギス!」
「へっ、やめろよ坊っちゃん。照れるぜ」 - 47124/07/07(日) 02:09:47
「あち……あち……あ゛ーー……。なんか、一気に暑くなってねぇかぁ?」
「本格的に夏が到来してきたってわけだな……」
「あ~づいモモよ~……」
「モモワロウさん、このハンカチで汗を拭いてくださいまし」
「エアコンの効いている公民館にこっそり避難しなかったら、今頃茹でダコだったろうな俺ら……」
ウィーン
「あ。おいコラどこのニンゲンだよ……!自動ドア開けんじゃねぇよ冷たい空気が逃げてくだろ……ってうん?」
「ぽに……ぽに……ぼに……」
「お、鬼のばあばっ!?大丈夫モモっ!?」
「鬼アマか!?な、なんで鬼が山から公民館まで降りてきてんだお前!?」
「ぼにぃ……」
「……かまどのめん付けてるわけでもねぇのに顔が真っ赤だぜこの鬼アマ」
「どうやら、少し熱中症気味のようですわね」
「大変モモっ!ば、ばあばも中に入れてあげるキビよ!」
「えー……まぁ坊っちゃんが言うなら仕方ねぇか……ほれ鬼アマ、こっちこい。エアコンの真下譲ってやるからよ」
「ぽに……」
「……そういやさっき500円玉拾ってたか。しゃーねぇ、そこらの自販機で飲み物でも買ってきてやるぜ。貸し十な鬼アマ」
「しかし鬼アマも情けないですわね。こうなるまで放っておくなど……歳もあるかもしれませんが」
「……そういや、老人は熱中症になりやすいみたいなことよく言うよな。あれなんでなんだ?」
「ニンゲンやポケモンに限らず、老化が進むと発汗量が少なくなったり喉の渇きも感じにくくなったり……そもそも体内の水分量が少なくなったりと、体温の調節機能が低下してまいますの。それでいて感覚は若い頃のままでいますので、知らず知らずの内に熱中症になってしまうのですわ」
「なるほど……、最近は節約がどうとか言うけど、せっかく文明の利器があるなら惜しみ無く使うべきだよな……」
「ばあば……大丈夫モモ?くさりもち食べるモモ?」
「ぽに……」
「坊っちゃん、喉渇いてる相手に餅食べさせるのはやめてやれ……」
「モモぉ……なっ、ならばあば!肩凝ってないキビ?モモが揉むキビよっ!」
「モモワロウさん、あまり鬼アマを心配しなくて……いえ。この状態の鬼アマを追い出すのはさすがに良心が痛みますわね……。私たちもそこまで鬼ではありませんし、何より暑くて気力が出ませんし、このままにしておきますか……」
「鬼は鬼アマの方だけどな……あ゛ーー、マジであちー……」 - 48124/07/07(日) 02:14:08
「んー……ねーねーイイネイヌ!」
「お?どうした坊っちゃん」
「今思ったキビけど……『ミイラ取りがミイラになる』のことわざって、ちょっとおかしくないかモモ?」
「どういうことだ?」
「だってミイラはゾンビみたいに噛んで増えるわけじゃないキビよ!……なのになんでミイラ取りがミイラになっちゃうんだモモ?」
「あー、確かに……。……マシマシラ!キチキギス!坊っちゃんに教えてやれ!」
「はいよ。この話をするにはだな……まずそもそも、モモワロウはミイラの作り方を知ってるか?」
「んー……?知らないモモー!」
「よーしよし。知らないことをちゃんと『知らない』って言えるのは偉いぜモモワロウ」
「えっへへ~!」
「では大前提から。ミイラというのは、特殊な処理を施すことで腐敗せずに残っている遺体のことですわね」
「これはエジプトとかでのミイラの作り方だが……簡単に説明すると生物ってのは死ぬと内蔵から腐り始めるから、まずは内蔵を取り出したんだぜ。そこにミルラを塗ったり、塩漬けにして水分を抜いて、後はメイクをしたり包帯を巻けばミイラの完成ってわけだ」
「『ミルラ』というのは現代でも使われている樹脂精油のことですわ。防腐効果があることからミイラ作りには重宝されており、一説には『ミイラ』の語源になったとも言われていますのよ」
「だがな……このミイラ、とにかく盗まれることが多かったんだ」
「えぇ~!?どういうことモモ!?死体なんか盗んでなんの得があるキビ?」
「そこは諸説ありますわね。当時のミイラは王族の物が多かったので、一緒に埋められていた金品を狙っただとか、油が使われていたため燃料として使われたとか、腐敗防止のための成分が治療にも使えたことから『ミイラ薬』として持て囃されたとか……」
「とにかくそんな諸々のことから、ミイラを盗んで一攫千金を狙うヤツは多かったんだが……エジプトの砂漠は過酷だぜ。ちゃんと用意をしねぇと簡単に力尽きちまうほどにな」
「そうして力尽きたおバカさんが、砂に覆われた天然の環境でミイラ化してしまった……ということから『ミイラ取りがミイラになる』という言葉が生まれたとされていますわ」
「この経緯を考えると、正確には『ミイラ取り』じゃなく『ミイラ盗り』になるのかもしれねぇな」
「おお……モモワーイ!教えてくれてありがとうキビねイイネイヌ!マシマシラ!キチキギス!」 - 49124/07/07(日) 02:17:47
「んー……ねーねーイイネイヌ!」
「お?どうした坊っちゃん」
「うーんと、身長差が……イイネイヌ、ちょっと体勢下げてモモっ!四つん這いになってほしいモモ!」
「なんだ坊っちゃん……よいせっと。これでいいか?」
「ばっちりモモ!じゃあ動かないでキビねイイネイヌ!えーっと、確か首のこの辺りを……」
「待て待て待て坊っちゃん俺の首に何するつもりだ!?まさか斬首でもするつもりなんじゃ」
「首トーンっ!!」
「ぎゃあああああああああっ!!」
「あれぇ?気絶しないキビね……?もう一発やってみるモモ」
「いってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
「うるさいですわよイイネイヌ!静かになさいな!」
「えっこれ俺がキレられんの!?いきなり坊っちゃんに首へチョップされたんだぞムチャ言うな!」
「ったく大丈夫かイイネイヌ。……モモワロウ、急にこんなことして一体どうしたんだ?」
「えっとね……公民館のこの漫画みたいなことっ、モモもやってみたかったんだモモ!」
「あん? あー……『首の後ろをトンと叩いて気絶させるアレ』か……なるほど。……あのなモモワロウ、残念ながら現実ではそれで気絶させるのは難しいんだぜ」
「えーっ!?だ、だって漫画では見張りをやり過ごす時とかこうやってたモモよ!?」
「不可能というわけではありませんけどね。首には頸動脈など大事な神経がたくさんありますので、そこを強く叩くことで気絶させるのは理論上は可能ですわ」
「……が、イイネイヌを見りゃわかる通り、普通は叩いても痛ぇだけだ。気絶させるにはほど遠いぜ」
「無事(?)気絶させることができたとしても……そうなると今度は後遺症などの問題が出ますわ。先の通り、首には大事な神経がたくさんあります。そこを気絶するほどの力で叩かれれば、障害や後遺症が残る可能性が高いですわね」
「ひ、ひえぇ……!それは怖いモモ……」
「だから漫画みたいに『傷つけず無力化する』みてぇなノリでやるのは無理ってことだな。普通に危ないからもうしたらダメだぜモモワロウ」
「ご、ごめんなさいモモ……イイネイヌ」
「おう……まぁ大丈夫だせ坊っちゃん!最近ちょっと首が凝ってたからな!」
「……ちなみに、イイネイヌは特殊な訓練を受けていますので、読者の皆様は真似をしないでくださいまし。……とまぁお決まりの注意喚起もしましたし、それではこのあたりで。邪魔しましたわね」 - 50124/07/07(日) 02:23:36
「そこのお前!ヒトカゲの尻尾にある炎は、消えるとヒトカゲは死んじまうんだぜ!危ねぇなヒトカゲ!これじゃおちおち水タイプの技を受けることすらできねぇぜ!」
「ちげぇよ。それ誤解だぞ」
「えっマジで??」
「未だに誤解している人が少しいる事柄ですわね。ヒトカゲの尻尾の炎は、ルビーの図鑑によれば『気分を表現している』、ハートゴールドの図鑑によれば『生命力の表れ』だそうですわ。なので、ヒトカゲの炎はあくまでも感情や体調によって燃え方を変えたり消えるというだけで、火が消えると死ぬというわけではないのですわよ」
「現にいつぞや放送された『ポケットモンスターTHE ORIGIN』では、『ゼニガメに噛み付かれる → ヒトカゲが苦しむ → 尻尾の炎が弱まっていく』っつー描写があったからな」
「このような誤解が広まったのは、赤緑での記念すべき最初のヒトカゲの図鑑説明で『炎が消えたときその命は終わってしまう』と記されていたせいですわね。この説明では、『炎が消えると死ぬ』という風に解釈できてしまいますもの」
「あ、俺それをネタにした四コマ漫画とか見た気がするぜ!」
「確かにそういうのもたくさんあったしな。が、実際のところはあの炎はヒトカゲの生命力に応じる形で燃えている……少なくとも今の公式によればそうらしいぜ」
「なるほど……。そういうわけだ!そこのお前、邪魔したな!」
「……そういや、ポケモンTHE ORIGINってもう十年前らしいな」
「なんで急にこっち刺してきたんだ?やめろよマジでそういうこと言うの」 - 51124/07/07(日) 02:24:47
一応これで消えてたスレに投下してた文は終わりです
- 52二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 02:26:15
お疲れ様やで
へぇボタンが押したくなる良い話だった - 53二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 04:05:18
乙
読めてなかった話結構あったわ
ためになるし一味も鬼ばあばもかわいいしで最高 - 54二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 06:52:15
貼りなおしありがとうございます!
レジ都市伝説の戦争や原爆が引っかかったのかね
改めて読むとこの文量書きためてたのすごい - 55二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 10:36:16
読めて嬉しい!ありがとうございます!
- 56二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 12:15:56
- 57二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 12:19:24
あっ、どの豆知識が駄目だったとかそういう事を言いたいんじゃないからな
全部ためになったしともっこ達の掛け合いも面白かったぞ - 58二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 19:44:47
- 59二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 20:26:49
「貸し十な」の台詞を言ってるのはマシマシラじゃない?
- 60124/07/07(日) 21:46:52
すいません今日中々覗けませんでした。
それで、実際どうしようかなと思ってたんですが、上でも言った通り書き貯めナシの状態の今から更に190まで行くのはちょっとキツいですし、たぶん読んでた方も結構いなくなっちゃったでしょうし、一回スレ消えちゃってずっこけ喰らっちゃった部分もあります。
なので、とりあえず本来昨日に投下しようとしてた分と、今日新しく考えたヤツとで5本ほどありますので、それを投下して今回は〆ようかなと考えてます。
それでも良いでしょうか? - 61二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 21:56:51
全然おけですよ
待ってます - 62二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 22:05:12
私らはもらう側なのでお好きにしていただいて
- 63124/07/07(日) 22:07:06
ありがとうです。わざわざこちらまで顔を出してくれた方もいましたので、このまま終わらせるのもアレかなとなりましたので。
それではラスト行きます - 64124/07/07(日) 22:10:54
「そこのお前!ウミガメってのは涙を流しながら卵を産むんだぜ!感動的だよな!思わず応援したくなるぜ!」
「ちげぇよ。それ微妙に誤解だぞ」
「えっマジで??」
「ウミガメが涙を流しながら産卵するというのは本当ですが……別にアレは辛くて泣いているわけではないのですわよ」
「実はアレは、塩類腺っつー器官から出てくる塩水で、体の中の余分な塩分を排出してるだけに過ぎないんだぜ」
「マジでか!?」
「ウミガメはエサである動物や海草を食べる際に、海水も一緒に取り込んでしまいますのよ。そうなると体内の塩分濃度が高くなり過ぎてしまいますので、先の塩類線から塩水として排泄しているわけです」
「その海類線がたまたま目の近くにあるから涙を流してるように見えるってだけなんだぜ。てか、産卵時ばかり取沙汰されるが、その生態上ウミガメは海で泳いでる時にも涙を流してるだろうって言われてるからな」
「なんだよそれ……じゃあアレは嘘泣きだったってことかよ……」
「嘘泣きというか……そもそもアレを『涙』と見立てているのはニンゲンぐらいのものですわ。ウミガメは辛いとか関係なく、ただ必要だからやっているだけですので」
「むしろ勝手に意味を見出だされてウミガメも迷惑してるかもだな」
「なんか知りたかったような知りたくなかったような……ともかくそういうわけだ!そこのお前、邪魔したな!」 - 65124/07/07(日) 22:15:41
「そこのお前!夏だし、またちょっと怖い話をしてやるぜ!今回は……よし!お前らは『ゲンガーはピクシーにゴーストが取り憑いたもの』っていう都市伝説を知ってるか?」
「またベタなヤツを……」
「有名な都市伝説ですわね」
「根拠を解説していくと、まず第一にゲンガーとピクシーの見た目が似ていることと……ゲンガーの体重と、ピクシー+ゴーストの体重が全く同じになることが上げられるんだぜ!」
「偶然の一致にしては少々出来すぎていますわね」
「そしてコレだ!XYからの話なんだが……実はゲンガーは、マジカルシャインを覚えるようになってんだぜ。ゴーストタイプのゲンガーがフェアリータイプの技を覚える……不自然じゃないか?だからコレはピクシーに取り憑いたから使えるようになったんじゃないかとされてんだぜ!」
「確かに、そこそこ信憑性がありそうだな。……だけどなイイネイヌ、その根拠にはいくつか穴があるんだぜ」
「えっマジで??」
「実はマジカルシャインを覚えるゴーストタイプというのは、ゲンガーの他にもいますのよ。ムウマージ、ヤミラミ、ジュペッタ、ブルンゲルあたりも覚えられるのですわ」
「意外と多い!?」
「そしてなによりだ。マジカルシャインはな……ゲンガーの進化前であるゴースやゴーストも覚えられるんだぜ」
「なんだと!?じゃあさっきまでの仮説意味ねぇじゃねぇか!」
「そういうわけですわ。ですので『マジカルシャインを覚えられるから』というのは最近は根拠としては弱くなっているということですわね」
「マジかよ……」
「ま、とはいえさっきの体重の一致や見た目が似ていることとか、意味深な部分も結構あるからな。もしかしたら最新作の図鑑諸々で新たな仮説が出るかもしれねぇ。気長に待っていこうじゃねぇか」
「まぁ、それもそうだな……」
「にしても、この怖い話はモモワロウにはしねぇのか?最近はいつもしてたのによ」
「いやだって……坊っちゃんにしたらマジレスされまくるじゃん……アレ実は結構クルんだよ……心に……」
「あなたがトラウマ負ってどうしますのよ」 - 66124/07/07(日) 22:23:25
「あ゛ーー……涼しーー……今日も今日とてあちぃな……ハンディファンが手放せねぇぜ」
「……おいイイネイヌ、もう5分経ったろ。ハンディファン交代だ交代」
「全く、汗などこの私には似合いませんのに……!前回の公民館への侵入が管理人のジジイにバレたせいで、公民館に入れなくなってしまうだなんて……!」
「まぁ嘆いても仕方ねぇぜ。だから今こうやって日陰で涼んでんだろ。あー、風が来る……」
「なぁおいマシマシラ、早く交代しろよ」
「まだ1分も経ってませんわよイイネイヌ。それに、次は私の番ですから」
「ぽにっ!!」
「ん。この声は……鬼アマか?」
「ぽにっ!」
「おやおや本当ですわね。熱中症手前からは回復したようで、残念ですわ」
「なんだよ鬼アマ!俺らに何の用だよ!!」
「ぽにぃ!」
「なっ……!」
「ああっ何をしますの!?ハンディファンを返しなさい鬼アマ!それは林間学校に来たバカが忘れて帰った貴重な文明の利器ですわよ!?」
「ぽに……ぽにぽに、ぽに!!」
「んん?なんて言った今……イイネイヌ、聞き取れたか?」
「おう。なんか『屋外でハンディファンを使ったらむしろ熱中症になる確率が高まる場合もあるからやめとけ』って言ってたが……え、それマジなのか?」
「ああ……そういえばそんな話もありましたわね」
「マジでか!?」
「えぇ。外部の気温が高過ぎる状態でハンディファンを使ってしまうと、熱風が体に当たり続けてしまうことになる場合もありますの。そうなると却って熱中症になりやすくなってしまうのですわ」
「ぽに」
「な、なるほど……けどよぉ鬼アマ!じゃあ俺らはどうすりゃいいんだよ!?このままじゃ干からびちまうぜ!?」
「ぽに、ぽにぽに!」
「……なに?実は公民館への秘密の裏口を知ってる……だとぉ!?」
「まだヤンチャしてた頃に公民館へ忍び込むのによく使ってた……か。なるほどな」
「そんなのがあるなら早く言ってくださいまし!裏口から入ってエアコンの効いた公民館で涼みますわよ!」
「おっしゃそうと決まりゃ行くぜー!文明の利器バンザーイ!!」
「ぽにおーん!」 - 67124/07/07(日) 22:29:13
「いやっふぅー!さすがはイダイトウにラプラスだな!海の上もすーいすいだぜー!」
「あんまはしゃぎすぎんなよイイネイヌ」
「モモワロウさんも、海に落ちれば溺れてしまいますからね!」
「大丈夫キビよー!このまま、『キタカミの里』っていうところまで全速前進するモモーっ!」
「いよっしゃあ!イダイトウ、面舵いっぱぁい!」
「ラプラスも、面舵いっぱいモモ……あれ?取舵いっぱい?んん?……ねーねーイイネイヌ」
「お?どうした坊っちゃん」
「面舵って左右どっちモモ?それで面舵と取舵ってどう違うんだモモ?」
「え?あー、言われてみれば……えーと……マシマシラ!キチキギス!坊っちゃんに教えてやれ!」
「ったく。良いかモモワロウ、まずどっちがどっちだという話だが……簡単に言うと『面舵』が右方向で『取舵』が左方向だな。だから『面舵いっぱい』は『右へ行け』っつー意味だな」
「ちなみに飛んでいるので申し上げますが、キタカミの里とやらがあるのは左方向ですので、この場合は取舵ですわよ」
「おーそうだったのか!よっしゃイダイトウ、取舵いっぱいだ!」
「モモ……なんで面舵が右で取舵が左なんだキビ?」
「そのあたりは昔の呼び方に関係があると言われてるんだぜ。モモワロウは十二支は知ってるだろ?あれを時計回りに並べてみろ」
「そうしますと、左側には『酉(とり)』が。右側には『卯(う)』が来るのがわかるでしょう?それが元になり、後から別の漢字を当て嵌めて今の形になったと言われているのですわ」
「『卯』は最初は『卯の舵(うのかじ)』と呼ばれていたのが、次第に発音しやすいように『おもかじ』になっていったと言われてるんだぜ」
「な、なるほどモモー……。よーし!じゃあラプラスっ、改めて取舵いっぱいモモー!」
「イダイトウも行くぜおらー!!」
(……にしても、ラプラスとイダイトウの『舵』ってどこだよってのはツッコまねぇ方がいいのかね)
- 68二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 22:44:01
最近えっマジで?って言い回しを見かけるとイイネイヌがよぎるようになりました
トラブルにも関わらずいろんな豆知識を読ませてくれてありがとうねともっこたち - 69124/07/07(日) 22:44:52
7月7日 キタカミの里
「モ~モモ~♪今日は一年に一度の~♪七夕モモ~♪」
「モモワロウさんが書く分には良いですが……何故私たちまで短冊を書かなきゃですの?」
「まぁいいじゃねぇか。書くの自体はタダなんだしよ」
「管理人のヤツ、公民館の前にわざわざ笹と短冊とペン全部を用意してやがるからな!こんなん書けって言ってるようなもんだろ!里のニンゲン共も書いてるみたいだしよ!」
「……吊るされてる短冊自体が少なかったり、短冊の字も大半が老人の筆跡なのはなんとなく悲哀を感じますわね……」
「少子化だな……」
「それでそれでっ、ばあばは何を書くモモ?」
「ぽにっ!ぽにぽに!」
「わぁ!『キタカミの皆が幸せに暮らせますように』モモ!?すっごいキビよ!モモもそれにするモモ!」
「ぽにぃ!」
「あっ、それと……『故郷のじいじとばあばも長生きできますように』、モモ!……短冊が字でギッチギチになっちゃったキビ……」
「ぽに……」
「な、ならもっかい書き直すモモ!ばあばもちゃんと見ててモモっ!」
「ぽに~!!」 - 70124/07/07(日) 22:49:10
「あっちはあっちで楽しそうにしてんな。……で、イイネイヌは何書いたんだ?」
「え?えっと……『旨い物たくさん食えますように』と、『もっとモテますように』だぜ」
「いっそ清々しいな……ていうか、なんでサラッと二枚書いてんだよ」
「いいだろ別に。この量ならどうせ何枚か余るんだからよ。そういうマシマシラは?」
「あ?俺は……『今年の残りもダラダラ過ごせますように』だな」
「お前も大して変わんねぇじゃねぇかよ……」
「うっせ」
「私は───」
「ああ、キチキギスは言わなくていいぞ」
「なんでですの!?この流れなら私にも聞く流れじゃありませんの!?」
「どうせ『もっと美しくなりますように』とか書いてんだろ?」
「んなっ……!?な、なんでわかりましたの!?マシマシラったらエスパー能力使いました!?」
「マジで合ってたのかよ……」
「モモぉ……ねぇイイネイヌ!マシマシラ!キチキギス!助けてモモー!モモとばあばの短冊がてっぺんに吊るせないキビよー!」
「ぽに~!」
「お。なんだなんだ、俺が肩車するか?」
「念力で持ってくか?」
「私が一番上まで運びますわよ?」
「モモぉ……どうしようかモモ……あ!じゃあ、皆それぞれのやり方で自分のをてっぺんに吊るしてみるモモ!」
「おお!そりゃいいな!」
「ですわね」
「別になんでもいいぜ」
「ぽにっ!」
「これからも、皆ずっと一緒モモよーー!!」
「てなわけでそこのお前も!七夕の日にはちゃんと願い事しとけよ!!では、邪魔したな!!」
- 71124/07/07(日) 22:56:27
というわけで、色々ありましたが今回はここらで畳もうかなと思います。
前回からだいぶ間が空いたのと、スレが消えてしまうのは初めてのことでどうしたものかと思いましたが……皆様温かい言葉をかけてくださりありがとうでした。
相変わらず誤字等ありましたが、色々初めて知ったとかコメントをしていただき励みになりました。スレは消えちゃいましたが書き込んでくれた方のレスもちゃんと覚えてますので。
このスレはまぁ……落としても全然構いませんのでお好きに。
改めて、前回からここまでお付き合いいただきレスしていただいた方々、本当にありがとうございました! またいつか機会があればよろしくです! - 72二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 23:01:38
このスレのおかげでともっこに好感度爆上がりしたし楽しい雑学も聞けて楽しかったです
こちらそありがとうございました! - 73二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 23:03:11
おっつおっつ
またいずれなー - 74二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 23:04:01
なんか変な荒らしみないなんがいたからそのせいかと思ったけど違うのか
すぐ消えた(消された?)けどポケモンがしゃべるとかありえん、原作やってこいエアプがみたいなか字で連投されてた - 75二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 23:53:41
ともっこもモモワロウもオーガポンも可愛いからいいじゃんって思うんだけどな
ヘイトの為にしゃべらせてるとかならともかくそうじゃないなら自分が消えた方が早いでしょ - 76二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 00:36:39
よく聞きはするけどわざわざ調べるまでは行かなかったり誤解したまんまの知識だったりがあるからこういう解説はありがたい。勉強になる
- 77二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 05:21:47
今回も豆知識ありがとうございます
楽しい夏をありがとうなともっこモモワロウオーガポン - 78二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 16:39:33
トラブルがあったけど久しぶりのともっこ豆知識楽しかったよ
また気が向いたらやってほしい - 79二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 20:05:20
せっかくの怖い話モモワロウにしないんだと思ってたらマジレス効いてて草
- 80二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 23:57:41
あげ
- 81二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 09:15:46
七夕の話でほっこりしたけどじいじばあばご長寿すぎて笑った
さらに長生きできるといいね - 82二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 21:02:04
今作の都市伝説(考察?)というとモモワロウ水子説と三枚目の看板の鬼とヌシヘイラッシャ殺しくらいかな
ネットやSNSが普及する前だったらコレクレーとかパルデア王国とかの都市伝説も作られてたのかな - 83二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 21:08:08
ポケセンが従来型の建物ならそこでも涼むだろうな
モモワロウはフレンドリィショップが個別に建ってたのも知らなそう(遠い目) - 84二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 01:48:12
- 85二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 07:07:51
ともっこも黒い都市伝説っぽいのあったね
鎖がある場所(首、頭、胸)はモモワロウに洗脳される際に傷つけられた致命傷説 - 86二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 10:46:33
- 87二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 10:54:43
- 88二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 22:25:39
小学生くらいの精神年齢に成長してるモモワロウ無邪気で可愛くて好き
- 89二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 22:30:55
そういえば今さらかつ野暮だけどなんで一番精神年齢が低い(と思われる)モモワロウすら喋れるのにオーガポンは『ぽに』だけなんだろ。かわいいからいいんだけど
- 90二次元好きの匿名さん24/07/11(木) 10:09:31
ギエピーのピカチュウ感あって可愛いよね