- 1二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 22:18:42
ニンゲンが地底世界を去った後、モンスターたちはどう過ごしたのか、という物語を安価で作りたい。
もちろん全部ネタバレ注意。
ただし今回はGルートとNはNでもロードしたらPルートに行けるルート(全員と友達ルート)、
そして、既に通ったルートは除く。
過去スレまとめはこちら。
過去スレ一覧&現在までのエンディングリスト | Writeningアンダイン死亡の追放トリエルエンドから、スパゲッティアンドピースな世界になった1スレ目 https://bbs.animanch.com/board/2864876/ 全員生存のアンダイン裏切られエンドから、ある種の『真実』を知ってし…writening.net - 2二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 22:19:32
現在までに通った、あるいはまだ通っていないNルートまとめは以下の表の通り。
(参考元:Undertale Japan Wiki
https://undertale.fandom.com/ja/wiki/Undertale_Japan_Wiki
ライセンス:CC-BY-SA)
今回も、まずどのNルートを経たのかを決める。
このニンゲンはトリエルを殺した?見逃した?
- 3二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 22:36:56
見逃した
- 4二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 22:40:31
- 5二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 22:42:26
無事のようだ
- 6二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 22:44:27
- 7二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 22:47:18
見逃した
- 8二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 22:49:50
- 9二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 22:51:22
無事のようだ
- 10二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 22:58:18
どうやらスノーフルのモンスターたちも無事のようだ。
オワライチョウは自分のクールなギャグを楽しんでもらい、イヌたちは喜び雪の中を駆け回っていることだろう。
ニンゲンは最近では珍しく、誰も殺さずアンダインと対峙した。
ニンゲンはアンダインを殺した?見逃した?
- 11二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 22:59:11
殺した
- 12二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 23:03:17
ここにきてニンゲンは、久しぶりにアンダインを手に掛けた。
彼女は何度も己を奮い立たせようとしたが、ケツイの自家中毒で、醜くどろどろに溶けて、そして、死んだ。
ちなみに、ウォーターフェルのモンスターたちは無事だっただろうか?
- 13二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 23:07:13
無事
- 14二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 23:10:04
どうやらウォーターフェルのモンスターたちは無事のようだ。
とはいえ、ぷんすかマネキンは雇い主を、シャイレーンはピアノの先生を、ガーソンは幼い頃からよく知っている彼女を、亡くしたわけだが……
そしてニンゲンはホットランドにやってきた。
そしてメタトンと対峙し……破壊した。
もう答えは決まっているといわんばかりだった。
ホットランドやコアのモンスターたちは無事だろうか?
- 15二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 23:11:20
無事にすんだ
- 16二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 23:12:51
どうやら、ホットランドやコアのモンスターたちも無事のようだ。
そしてニンゲンは、アズゴア王と出会った。
ニンゲンは、アズゴア王と戦った。
そして横から現れたフラウィが、アズゴア王のタマシイを破壊した。
今度こそ死闘が始まった。
しかし最終的に、6人の人間のタマシイが、ニンゲンを助けた。
ニンゲンは、萎れたフラウィを殺した?見逃した?
- 17二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 23:14:22
殺した
- 18二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 23:16:07
ニンゲンは、再びフラウィを殺した。
一瞬フラウィは驚いたような顔をしたが……それは木のせいかもしれない。
そしてニンゲンは、地底を去った。
地下では、トリエル、パピルス、サンズが生きている。
地下では、アンダイン、メタトン、アズゴア、フラウィが死んでいる。
そしてアルフィーは……
サンズは、ニンゲンの携帯電話に、メッセージを残す事にした。 - 19二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 23:19:09
女王がリーダーとして戻ってきた事、落ちてきたニンゲンには仲間として接するようにおふれを出した事。
しかし、ニンゲンにアンダインとアズゴアが殺され、6人のニンゲンのタマシイも無くしたモンスターたちには受け入れられなかった事。
モンスターたちは反逆を起こしたが、女王はあっさりそれを受け入れ、遺跡に帰ったこと。
希望の失われた地下世界は、リーダーのいない無政府状態である事。
そして、自分とパピルスが、遺跡にいる女王に、たびたび会いに行っている事。
それが、今の地下世界であること。
現状を吹き込み終えると、サンズは電話を切った。
電話を切った瞬間、サンズは、まるで何かが背骨を這いずるような感覚を覚えた。
一字一句同じことを、メッセージで残したような……そんな、強烈なデジャヴだった。
そんなデジャブを感じながら、この物語の後日談は、ここから始まる。
まずは誰の目線から、後日談を始めようか?
今日は寝ます。
- 20二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 23:21:13
トリエル
- 21二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 23:23:55
パピルス
- 22二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 00:56:04
サンズ
- 23二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 10:16:42
グリルビー
- 24二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 10:18:02
- 25二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 12:25:18
- 26二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 20:59:05
グリルビーは、今日もグラスを磨き、客に望みのメニューを提供していた。
だが、その人数は、日が経つほどに、少なくなってきているように感じた。
まず、姿を消したのは、あのイヌたちだった。
なんせ、仕えるべき王も、彼らをまとめ上げていたリーダーも、あの1日でどちらもいなくなってしまった。
一切の給金も、それどころか職そのものをも失ったことにようやく気付いた彼らは、もう、ここで物を飲み食いする間もなかった。
国をまとめ上げる王がいない余波は、当然のように首都から離れたここにまで届き、街全体の治安も、どこか悪くなっている。
それでも、グリルビーに出来る事は、ここで望む客に、望む物を提供するだけだ。
ここは彼の店であり、彼はこの店の主人なのだから。
そんな中、また一人、客がやってきた。
グリルビーはメガネ越しに、ちらりとそちらを見た。
果たして、誰がやってきたのだろうか。
- 27二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 21:08:56
イヌッスとイヌッサだ
- 28二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 21:10:22
サンズが来た
- 29二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 21:13:49
スノーフルの店員
- 30二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 21:16:47
Drunk Bun
- 31二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 21:18:11
- 32二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 21:19:57
ガーソン
- 33二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 21:26:27
- 34二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 21:39:10
入り口すぐ横の奥側、いつもの席に座ると、客は体を傾けてグリルビーを呼んだ。
「グリルビぃぃ……なんかキツい奴と、フライドポテトちょうだーい……」
それは、いつもフライドポテトと愚痴と共にある常連客、バニーだった。
グリルビーは小さく頷くと、頭の中のレシピ帳を開いた。
「あー……それか、ホットチョコレート。口の中でマシュマロ焼いて」
すぐさま頭の中のレシピ帳を閉じる。
グリルビーは無言でバックルームに下がった。
彼がいなくなった後も、バニーはぶつくさと文句を言っていた。
ややあって、グリルビーがフライドポテトと“キツい奴”を持ってきた。それは真っ赤なドリンクだった。
「まあ情熱的な色!」
期限が治ったらしいバニーに、グリルビーはしかし、何も言わなかった。 - 35二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 21:58:17
グリルビーがカウンターに戻った直後くらいに、バニーは派手に咽かえった。
「すっっっっごい濃い野菜ジュース!!」
想像だにしなかった方向性の“キツい奴”に、思わず大声で感想を叫ぶ。
グリルビーは炎のモンスターであるにも、それを供したにも張本人であるにも関わらず、
「さようでございますか」といわんばかりの涼しい顔で、グラスを磨いている。
「うぅ、でも今、ちょーどこんなのが欲しかったかも……ありがとうねグリルビー……」
バニーは野菜ジュースを啜りながら、ポテトをパクつき始めた。
店内には、しばし静かな時間が流れたが、静けさはそう長くは続かなかった。
その時……
- 36二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 22:35:28
グレータードッグも来た
- 37二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 22:36:29
あれから修理されていたジュークボックスが動いた
- 38二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 22:40:11
Big Mouthも来た
- 39二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 22:41:11
珍しくパピルスが来た
- 40二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 22:42:59
- 41二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 22:52:13
- 42二次元好きの匿名さん24/07/10(水) 23:39:57
このレスは削除されています
- 43二次元好きの匿名さん24/07/11(木) 09:33:14
このレスは削除されています
- 44二次元好きの匿名さん24/07/11(木) 19:13:17
このレスは削除されています
- 45二次元好きの匿名さん24/07/11(木) 21:04:46
「ああ、今日はまた随分と寂しいな……グリルビー、何か軽く食べられるものをちょうだい」
そう言いながら入ってきたのは、大きな口と牙を持った、マウスというモンスターだった。
「マウスぅ〜、久しぶりぃ〜」
バニーが耳を振って挨拶する。
グリルビーも静かに会釈して、再びバックルームに入って行った。
マウスはバニーの向かいの先に座り、その大きな口から、大きなため息をついた。
「それで……みやこでのお仕事はどうだったの?」
バニーがフライドポテトをパクつきながら答える。
「うん……ひどいものだったよ」
マウスが物憂いげな声で言った。
「体の怪我は食べ物で何とかなるけど、ストレスや心の傷は……どうにも難しいからね。
まして、我々モンスターは、心やタマシイが、そのまま健康と直結してるから」
マウスは、医療関係者だ。最近はみやこの治安悪化に伴い、応援に向かっていた。 - 46二次元好きの匿名さん24/07/11(木) 21:05:24
「王様はいない、タマシイもなくなった、女王は平和ボケしている……で、みやこの人たちのフラストレーションは高まる一方だからね。
傷つける人が出てくれば、傷つけられる人も出てくる。みんな疲弊してるよ」
「大変だったのねぇ」
バニーがうんうん頷いていると、グリルビーが横からクラブサンドを差し出して会釈した。
マウスは、ありがとう、と礼を返し、お行儀良く食べ始めた。
グリルビーは、曇り一つなく磨き上げたグラスを、じっと見つめた。
今日は閑散とした店内だが、たまにヤケ酒から暴れる客も、いる。
人々の会話の内容は陰鬱で、希望も何もない。
それでも、グリルビーに出来る事は、本当に、これしかなかった。
一方その頃……
- 47二次元好きの匿名さん24/07/11(木) 22:38:33
サンズはドアの前にいた
- 48二次元好きの匿名さん24/07/11(木) 22:39:16
アンダインを探し続けるモンスターの子供
- 49二次元好きの匿名さん24/07/11(木) 22:41:04
パピルスは新しいスパゲティの練習をしていた
今度はきのことベーコンのスパゲティらしい - 50二次元好きの匿名さん24/07/11(木) 22:43:07
トリエルは人間の変貌ぶりを悲しむとともに疑念を持った
- 51二次元好きの匿名さん24/07/11(木) 22:45:35
mettaホテルのモンスターがメタトンとアルフィーの捜索をしていた
- 52二次元好きの匿名さん24/07/11(木) 22:47:16
- 53二次元好きの匿名さん24/07/11(木) 22:58:48
- 54二次元好きの匿名さん24/07/11(木) 23:21:33
サンズは、いせきのドアの前にいた。
「knock-knock」
そう言いながら、言葉通りドアをノックする。
「……どちら様かしら?」
ドアの中から、彼女の声が聞こえた。
「パイだよ」
「どんなパイさんかしら?」
「アンタにいっ“パイ”食わされたのさ」
くすくすとドアの中から笑い声がする。ややあって、ドアが開いた。
「遊びに来てくれたのね。ありがとう、サンズ」
そこにいたのは、トリエルだった。
「どーいたしまして」
サンズはポケットに手を突っ込んだまま、のそのそといせきの中へ入っていく。
トリエルが女王を失脚してから、サンズはこうして、よく彼女を元を訪れていた。
さて、今日はどんなことをしよう?それとも、何か話があるだろうか……?
今日は寝ます。
- 55二次元好きの匿名さん24/07/12(金) 02:19:37
こっちに来ないか刺そう
- 56二次元好きの匿名さん24/07/12(金) 06:51:29
弟の話をする
- 57二次元好きの匿名さん24/07/12(金) 14:25:26
最近起きたニュースを伝える
- 58二次元好きの匿名さん24/07/12(金) 16:56:09
ニンゲンの変貌ぶりを聞いて悲しむとともに疑問を抱くトリエ
- 59二次元好きの匿名さん24/07/12(金) 16:57:47
- 60二次元好きの匿名さん24/07/12(金) 20:07:02
- 61二次元好きの匿名さん24/07/12(金) 22:01:37
「……そんで……パピルスが、最近、新しいパスタソースを試し始めたんだ。アンダインに誇れるパスタを作るんだ、ってはりきってるぜ」
「まあ、そうなの!」
ホームのリビングダイニングは、バタースコッチシナモンパイの、甘く香ばしい香りで満たされていた。
テーブルの中心には恐ろしく大きなパイが置かれ、そのピースはサンズとトリエル、それぞれの皿に盛られている。
「あの子が元気そうで安心したわ」
トリエルがお茶を一口啜って微笑んだ。
「ああ、パピルスはいつでも最高だよ」
サンズもパイを一口食べる。
「……うん、アンタのパイも最高だな」
「まあ、うふふ。お上手なんだから……」 - 62二次元好きの匿名さん24/07/12(金) 22:14:50
二人の間には、穏やかな時間が流れている。
外の不穏な動きなど、まるでないようだ。
サンズは、あえて、その事を話していない。彼女に話したところで、どうなるものでもないからだ。
どうにかする気なら……彼女は、王位を降りてはいないだろう。
「……? どうしたのかしら。わたしの顔に、何かついてる?」
「……ああ」
サンズはだらっとした調子で言った。
「ついてるな。目が二つ。オイラにはないから珍しくて」
ウインクするサンズに、トリエルは、まあ、と口元に手をやった。
「でも、わたし、あなたのその目……?ランプみたいな光も、とてと綺麗だと思うわ」
「まあ、うふふ。お上手なんだから……」
サンズの下手くそなモノマネに、トリエルはまた笑った。
どこまでも穏やかだった。ここだけは。
だがしかし、サンズはうっすらと知っている。
そんな平穏は、そう長く保たれるものではない、と。
その時だった。
- 63二次元好きの匿名さん24/07/12(金) 22:16:10
誰かから電話だ
- 64二次元好きの匿名さん24/07/12(金) 22:17:05
パピルスから連絡が来た
- 65二次元好きの匿名さん24/07/12(金) 22:21:32
ひとつ前の世界でパピルスにかかってきたノイズだらけの電話がサンズにも来た
- 66二次元好きの匿名さん24/07/12(金) 22:22:54
アンダインを捜索しているロイヤルガードのモンスターたちが訪ねてきた
- 67二次元好きの匿名さん24/07/12(金) 22:27:49
- 68二次元好きの匿名さん24/07/12(金) 22:32:20
- 69二次元好きの匿名さん24/07/12(金) 22:49:49
その時だった。
不意に、こん、こん、とノックの音が、階段の方から聞こえてきた。
「オイラが出るよ」
立ち上がろうとするトリエルを制し、サンズはひょいと手すりから飛び降り、着地した。
そのまま、一歩、また一歩と、ドアの方へと近づいていく。
ドアには入ってすぐにカギをかけた。スノーフル側から誰かが入ってくることは、ないはずだ。
一体誰が来たのかと、無い耳をそばだてる。
……返事がない。そして流石のサンズでも、透視能力は持っていなかった。
しかたない、とサンズは小さくため息をつき……ドアの外、木立の中へちかみちすることにした。
カギも開けずに外に出るなんて、と叱られそうだが、背に腹は代えられない。
彼に背はともかく腹はないが。 - 70二次元好きの匿名さん24/07/12(金) 23:15:26
……ところが。
「……?」
ちかみちが、発動しない。
このドアには、ある種のまじないでもかかっているのだろうか。
しかたない、と、サンズは再びため息をついた。
いつでもあおこうげきを発動出来るよう気持ちを落ち着け、サンズは、そっとドアを開ける。
「おい、ドアをノックするのに、ジョークの一つもナシ、……」
そこで、サンズは言葉を失った。 - 71二次元好きの匿名さん24/07/12(金) 23:20:01
そこにいたのは、黒い、背の高いシルエットだった。
サンズの背をゆうに追い抜く背丈のその怪人の姿は、サンズの中の、何かを刺激した。
白い顔の中に、ぽっかり空いた黒い眼窩が、まっすぐに、サンズを見つめてくる。
「――ガ」
「もうっ、兄ちゃん! どうせまたサムいヤツでしょっ!?
ボクは言わないからね!」
そのあまりに聞き馴染みのある声で、ハッとサンズの心が戻ってきた。
そこにいたのは、パピルスだった。彼の弟の。見間違えるはずがない。
サンズの背をゆうに追い抜く背丈に、白い顔、ぽっかり空いた黒い眼窩、それに、せんとうようボディと、真っ赤なスカーフ。
間違いない、パピルスだ。
「……あれ。どしたの、兄ちゃん。ボクの顔になんかついてる……?」
「……ああ」
サンズはだらっとした調子で言った。
「ついてるな。目が二つ。オイラにはないから珍しくて」
「兄ちゃんもあるでしょっ!?」
「へいへい」
なんだ、いつも通りだ。サンズは内心息を吐く。
「……というか、どしたんだパピルス。今日こっち来るって言ってたっけ?」
「あっ思い出した!そうそう、それでね、実はね!」
今日は寝ます。
- 72二次元好きの匿名さん24/07/12(金) 23:41:09
イヌのモンスターたちが戻ってきてくれた
- 73二次元好きの匿名さん24/07/12(金) 23:44:53
何故かトビラが開いていたので入ってしまったらしい
- 74二次元好きの匿名さん24/07/13(土) 00:24:58
ウォーターフェルに見慣れないドアがあった
- 75二次元好きの匿名さん24/07/13(土) 02:56:38
新しいスパゲティを開発した
ところでさっき何で驚いてたの? - 76二次元好きの匿名さん24/07/13(土) 11:41:18
- 77二次元好きの匿名さん24/07/13(土) 15:21:15
- 78二次元好きの匿名さん24/07/13(土) 20:59:12
「ここ、通りかかったらトビラが開いてて……だから入ったら、兄ちゃんがコワい顔してるから、どうしたのかなって」
「……開いてたのか、ここ?」
「うん」
……おかしい。扉どころか、カギもかけていたはずだ。
どこかで、何かがズレている。
サンズは眩暈を感じて、頭を押さえた。
「えっ?に、兄ちゃん、大丈夫……?」
不安げな顔をしているパピルスに、「何でもない」と、いつものにやにや顔を作る。
……一体、どういうことなんだろうか。
だが、あまり考え込みすぎると、またパピルスを心配させてしまう。
「……あー……とりあえず、一緒にトリィのパイを食べないか?」
「えっ!?トリエルさん、パイ焼いてるの!?うん、食べる!」
途端パピルスは笑顔になった。
「ああ、腹いっ“パイ”な」
「そういうのはいいよ!」
ジョークだよ、と笑いながら、二人はまた、トリエルの家へと入っていく。
それは、今まで感じた事のない違和感だった。
サンズは少しだけ、それを心に留めておくことにした。
一方その頃……
- 79二次元好きの匿名さん24/07/13(土) 21:11:22
ウォーターフェルではモンスターたちがアンダインの捜索を続けていた
- 80二次元好きの匿名さん24/07/13(土) 21:15:29
ホテルでは新しいリーダーを決めるための会議が開かれていた
- 81二次元好きの匿名さん24/07/13(土) 21:27:20
ニューホームではガスターを目撃したという証言が増えていた
- 82二次元好きの匿名さん24/07/13(土) 21:28:05
客の減少を嘆くマフェット
- 83二次元好きの匿名さん24/07/13(土) 21:29:51
- 84二次元好きの匿名さん24/07/13(土) 22:21:29
- 85二次元好きの匿名さん24/07/13(土) 22:22:56
dice1d5=3 (3)
- 86二次元好きの匿名さん24/07/13(土) 23:20:27
ホットランドのホテルにて……
「そういや相棒、聞いたか?」
「……?」
RG01の問いに、RG02が曖昧に首を傾げる。
もう雇い主もいない彼らだが、それでも何か出来ないかと、治安維持の為にみやこに赴いていた。
その中で、特に聞いた話が……
「……仮面をつけたモンスター?」
「そう。いや、仮面かどうかはわからねえけど……
仮面みたいにつるっとした顔をしてて、黒い服を着たモンスター……
そういうのが、目撃されてるみてぇだぜ」
まあ都市伝説みたいなもんだろうな、と01は言い、02は何か考えるように俯いた。
「中には“ソイツに会ったら死ぬ”みたいなウワサまで流れてるらしくてな……ぞっとしねぇ話だ。
……こんな時、アンダインねえさんなら、そんなウワサに惑わされるな!って一喝してくれるんだろうけど」
だが、そのアンダインは、いない。
失言に気付いたらしい01が頭を掻き、02が、大丈夫だ、とばかりに首を振った。
その時だった。
今日は寝ます。
- 87二次元好きの匿名さん24/07/13(土) 23:41:11
背後から気配を感じる両者
- 88二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 02:30:31
ガスターが目の前にいた
- 89二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 08:02:44
電話がかかってきた
- 90二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 09:25:15
ナイスクリームのお兄さんが来た
- 91二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 17:28:49
- 92二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 18:13:50
- 93二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 20:32:10
「……あれ?この間のお二人さんだ」
「ッ誰だ!?」
突然聞こえた声に、二人は反射的に剣を構え……すぐに下ろした。
目線の先では、青いウサギの青年モンスターが、両手を上げていた。その後ろにはアイスのカートがある。
「……と、通りすがりのナイスクリーム屋でーす……」
引き攣った顔で青年が言う。
一体どういう状況なのかやっと把握した騎士二人は、剣を下ろした。
「……ナイスクリーム売りが、こんなところで何をしてるんだ?みやこに行くって言うんじゃないだろうな?」
01がため息混ざりに言う。02が同意するように無言で頷いた。
「今はただでさえ治安が悪いんだ。呑気にアイスなんて売りに行ったらブン殴られるぞ」
「……」
青年はあからさまに目を逸らす。
「…………マジかお前……現状知らねぇワケじゃねぇよなぁ?」
「いやあ……こんな時ほど、みんなつめたーいスイーツで、心をほっこりさせたいかなあって……」
流石に無理があるだろう、と、01は頭を抱えた。
押し問答になりそうだったその時……
- 94二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 20:48:54
ガーソンがアイスを買いに来た
- 95二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:17:44
新フレーバーができていることを言い忘れていたナイスクリーム屋のお兄さん
- 96二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:18:53
バガパンが買いに来た
- 97二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:32:11
いぬのモンスターたちがきた
- 98二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:48:40
- 99二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:54:18
- 100二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:21:44
「……あ、そ、そうだ。思い出した」
「何をだ?」
ナイスクリーム屋は屋台の方を向くと、素早くアイスバーを2本取り出した。
「新しいフレーバーが出来たんだ。チーズにヨーグルト、隠し味にピンクペッパーを少々。
お試しに、おひとついかが?」
いかが、と言われても、今まさに現在進行形で溶けようとしているアイスを、放置出来るわけもなかった。
二人は一瞬顔を見合わせるも、それを受け取り食べた。
……なるほど、おいしい。
濃厚なチーズの香りに、ヨーグルトの酸味、それにピンクペッパーのピリッとした辛みがマッチしている。
「けっこうイケるな、これ……」
01が見た時にはもう、青年は屋台ごと姿を消していた。
「…………やられた」
「…………いっぱい、食わされたな」
02が大真面目な声でつぶやいた。
さて、みやこにたどり着いたナイスクリーム屋は……
- 101二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:26:51
ガスターフォロワーにもアイスを売った
- 102二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:36:20
無事にアイスクリームを売り切る
- 103二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:37:10
誰かの視線を感じる
- 104二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:47:48
みやこでも新しいフレーバーがうけて満足
- 105二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:49:23
- 106二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 23:10:00
- 107二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 23:21:42
みやこの中は、どこか陰鬱なムードが漂っていた。
行き交う人々は目も合わさず、足早に自分のタスクの為だけに歩いて行く。
ここは白を基調としているが、それもどこか、煤けた灰色に見えた。
そんな中、ナイスクリーム屋の明るいシアンの毛並みや、派手な屋台は、はっきり言って浮いていた。
一瞬その重苦しい圧に飲み込まれそうになったが、青年は両の頬をぱちんと叩いて、屋台を引いて歩き始めた。
「ナイスクリームいかがですか! 舌にヒンヤリ心はホッコリ、おいしいフローズンスイーツだよー!」
いつもの口上を張り上げるも、しかし人々は、まるで聞こえていないように通り過ぎていった。
時折小さな子どもが指を指してくれる事もあったが、すぐに親が引っ張っていく。
完全に、アウェイだった。 - 108二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 23:30:33
そんな時だった。
青年は、一人のモンスターが、こちらを見つめているのを見つけた。
それは、灰色で小柄の、ジンジャーブレッドクッキーみたいな姿をしたモンスターだった。
彼……もしくは彼女……は、じっと、青年を見つめてくる。
「……えと、ナイスクリーム、おひとついかが?」
青年がそう声をかけると、モンスターは小さく頷いて、チョコ味をリクエストしてきた。
「はい、おまち!」
途端嬉しくなった青年は、テキパキとチョコ味のアイスを取り出し、相手に手渡した。
「どうぞ、ステキな一日を!」
いつも通りにオペレーションを終え、青年はホッと吐息を吐く。これなら、なんとかなりそうだ。
「ドクター・ガスターも、
突然、だった。
そのモンスターが、突然、口を開いた。
「……え?ドク……何?」
青年が聞き返すのも聞かず、モンスターは話し続ける。 - 109二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 23:40:13
「ドクター・ガスターも、チョコレートのアイスを好んでいた。
彼は食事を忘れるほど研究に熱中する事が常だったが、王に誘われた時は、共にチョコレートのアイスを食べた。
しかし、そんな彼も、自らの発明品に落ち、帰らぬ人となった」
モンスターは淡々と言葉を話す。話す、というより、まるでテープレコーダーが、音声を鳴らしているかのようだ。
「ねえ、一体なんの話を……」
「彼は時空の彼方に消し飛んだ。立っている時間軸が、世界が、決定的にズレてしまった。
彼は命を落としながらも、ここにいる。そして、ここにいない」
青年は、背筋が寒くなってくるのを感じた。
一体、この人は、何を言って……
「彼は外側から覗きながら、内側から覗いている。そのピントが合った時、彼はそこにいる。
しかし、ピントがずれれば……彼は、そこに、いない。こんなふうに」
ほんの一瞬だった。
瞬きもまもなく、モンスターは、姿を消していた。
「――え?」
思考が追いつかない。あれは一体何の話をしていた?自分は……自分は、何と出会った……?
街の片隅で、青年は、アイスも凍りつく寒気を味わっていた。
一方その頃……
今日は寝ます。
- 110二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 08:06:11
ガーソンは一人、悲しんでいた
- 111二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 13:28:38
黄昏るぷんすかにみゅうみゅう
- 112二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 17:23:41
みやこ以外でも謎のモンスターの噂が広まっていた
- 113二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 20:28:57
いせきのモンスターたちにもガスターを見たという者が出始めた
- 114二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 20:29:39
- 115二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 21:14:05
- 116二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 21:56:22
「ガーソン!ガーソン!きょーもテキをブンなぐりにいくのか!?あたしもいく!!」
「ガーソン聞いてくれ! わたし、アズゴア王に訓練をつけてもらえることになったんだ!」
「ガーソン、わたしはロイヤル・ガードになりたい。
もっと強くなって、もっともっと強くなって……みんなを守るんだ」
「ガーソン、この間、面白い奴と会ったんだ。スケルトンなんだけどな。
ロイヤル・ガードになりたいって、夜中からずっとわたしんちの前で待ってたんだよ。
あれは……なかなか、ホネのあるヤツだな」
「……ガーソン、行ってくる。大丈夫だ。わたしは負けない。絶対に。
今、わたしたちモンスターの気持ちは一つだ。あのニンゲンを倒して……最後のタマシイを、奪う。
我々モンスターが、地上に出る日が来たんだ……」 - 117二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 22:07:19
ぴちゃん、という、雫の音で、ガーソンは目覚めた。――何だか、懐かしい夢を見た。
思えば、あの子は稚魚の時から、ずっとまっすぐだった。
まっすぐすぎるほどに、まっすぐだった。
あの子なら、たとえ世界が終わるとわかったその日の、残り1秒でも、助かる方法を探してこの地底を駆け回るだろう。
そして今回、終わったのは、あの子の命だった。
「……まったく……」
ガーソンの口から、疲れ切ったため息が漏れた。
「じゃからと言って、年寄りより先に死ぬことはないじゃろうて……大馬鹿モンが……」
その背はいつになく丸められ、甲羅はいつもよりも渇き、色あせていた。
その時だった。
誰かが、店に入ってきた。
それは……
- 118二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 22:20:38
別のフォロワーが来た
- 119二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 22:24:01
休憩中のホテルマンだ
- 120二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 22:24:47
いぬのモンスターたちの一団だ
- 121二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 22:26:43
シャイレーンだ
- 122二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 22:28:18
- 123二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 22:33:16
- 124二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 22:45:48
そこにたたずんでいたのは、シャイレーンだった。
なんだか随分、久しぶりに会う気がする。
無理もない。彼女はアンダインが死んでから、より一層引きこもりがちになったからだ。
「おや……よく来たのう、お嬢さん」
ガーソンが声をかけると、シャイレーンはひきつった顔で物陰に隠れた。
きっとこの店に来るのも、随分と勇気が要ったことだろう。
ガーソンは体をよっこいしょと起こすと、ビチャビちゃを淹れた。
そして、彼女がこちらに来るのを、辛抱強く待つことにした。
その作戦が功を奏したのか、シャイレーンはそっとカップに手を伸ばすと、小さく会釈して、一口、二口と飲んだ。
……一体彼女は、何故この店を訪れたのだろうか……?
- 125二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 23:00:10
アンダインを知らないかと聞いてきた
- 126二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 23:02:12
アンダインが失踪する前にガーソンのことを話していたから
- 127二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 23:03:47
歌を聞いて欲しいようだ
- 128二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 23:05:30
寂しさを紛らわせるために
- 129二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 23:09:26
- 130二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 23:13:09
- 131二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 02:03:15
このレスは削除されています
- 132二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 12:18:43
このレスは削除されています
- 133二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 20:41:54
保守
- 134二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 21:25:57
ビチャビちゃを全て飲み干してから、シャイレーンは、あまりにもか細い声で言った。
――うたを、きいてほしいの。
その言葉に、ガーソンは目を見開いた。
「……ああ……ああ、……そうじゃな……」
ガーソンは姿勢を正すと、彼女が歌い始めるのを辛抱強く待った。
やがて、シャイレーンは、息を吸い込み、そして……歌い始めた。
何の情緒もなく事実のみを述べるなら、シャイレーンの歌声は……ズレていた。
音程も、テンポも、何もかもがズレている。
それでも、その歌声に込められた悲哀だけは、痛いほど伝わってくる。
これは、アンダインへの鎮魂歌だった。
アンダインの死を悼む歌だった。
アンダインへ早すぎる別れを告げる歌だった。
ウォーターフェルに、その悲しみは、延々と響き続けた。
一方、その頃……
- 135二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 21:43:42
ホテルでもガスターを見たというものが増え続けている
- 136二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 21:51:33
客の元宵に嘆くマフェット
- 137二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 21:57:48
ふとしたことでガスターの噂を耳にするトリエル
- 138二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 22:04:04
行方不明のチラシを店で配るアリゲッティとキャッティ
- 139二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 22:10:08
- 140二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 22:21:22
- 141二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 22:42:22
上司でありかつての憧れのスターであったメタトンが「死んで」から、バガパンと呼ばれる青年は、全てにおいてやる気を喪失していた。
何もかもが意味を失ったような日々。全てが色を失ったような日々。
彼に給料を払う者もいなくなったので、必然、彼は起きてから眠るまでを、少しの食事とぼうっとするだけで過ごしていた。
「あれ~?バガパンじゃーん!」
「ねーねー、ちょっとこっち来てよー!」
……そのはずだったのだ。路地裏からひょっこりこっちを覗くギャル二人に出くわすまでは。
「…………な、なんスか」
「えぇ~?ノリ悪くなーい?」
「アタシらが声かけてんだからさー、もっと嬉しそうにしなよー!」
一体誰のせいでこんな不名誉なあだ名がついたと思ってるんだこの二人は。 - 142二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 23:08:18
「ほらこれ~」
「チラシ作ったの~」
キャッティとアリゲッティが、バガパンに1枚の紙を見せた。
「これは……」
古い紙にカラーペンで書かれたそれは、行方不明者のチラシだった。
そこには、下手糞な絵で、ドクターアルフィーが描かれている。
「最近本当にぜーんぜん見かけなくてぇー」
「そそ、本当にぜーんぜん見かけなくてぇー」
バガパンが尋ねるのも待たずに、二人はべらべら喋り始めた。
「だからぁ~」
「バガパンも配るの手伝ってよぉ~どーせヒマなんだし!」
「ヒマって……」
ヒマと言えば、まあ、ヒマなのだが。
「じゃあこれー」
「がんばってねー!」
とはいえバガパンは、女子に頼まれごとをされて、それをあっさり無下に出来る男ではなかった。
「……じゃあ、配ってくる!」
「そーそー」「がんばれー」
元気に了承すると、バガパンはチラシが一杯はいった袋を抱え、歩き出した。
彼はどこに向かい、誰と出会ったのか……
今日は寝ます。
- 143二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 01:42:57
スノーフルへ向かう
- 144二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 08:53:31
スノーフルでグリルビーに残ったモンスターたちと出会う
- 145二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 16:08:38
テミー村でテミー達と出会う
- 146二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 17:33:03
ドア越しにトリエルに出会った
- 147二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 17:38:12
- 148二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 18:52:03
- 149二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 21:16:06
「……勢い勇んで出てきたはいいけど……どこだよ、ここ……」
バガパン青年がやってきたのは、なんとも……異様な場所だった。
いや、場所自体は恐らくウォーターフェルだろう。
迷い込んで光る道を何となく手探りで歩いてきたら……ここにたどり着いていた。
「ホィ!手ミーだ!」
「ホィ!手ミーだ!」
「ホィ!手ミーだ!」
「ども。ぼくはボブです」
「ボブ!?!?!?」
思わず大声でツッコミを入れてしまった。
そう、どうやらここは……テミー村らしい。
いや、テミーというモンスターがいることは知っている。
ただそれがこんなに群がっているっていうことは、ここがウワサのテミー村なのだろう。
「ムラがってるだけに?……ってやかましいわ!」
バガパンは勝手にノリツッコミして勝手にキレた。 - 150二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 22:09:14
その後も変なキノコに踊られ煽られ、卵を温めてると思ったら固茹でだったし、店の店員もまともな話が出来なかった。
「……何やってんだろ、オレ……」
バガパンは一人、テミーの村の床に座り込んだ。
一体何事かと、テミーたちがそれを遠巻きに見ている。
……望みは限りなく、それこそ紙っぺらレベルに薄いが……
「……なあ、この人知ってる?最近見かけた……?」
バガパンは一応、テミーたちにチラシを見せてみることにした。
すると……
- 151二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 22:10:18
知らないようだ
- 152二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 22:12:24
見たことある
- 153二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 22:16:03
- 154二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 22:17:29
- 155二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 22:19:46
- 156二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 22:28:37
スノーフル
- 157二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 22:30:10
ゴミエリア
- 158二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 22:31:33
アンダインの家の近く
- 159二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 22:34:04
- 160二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 22:42:30
- 161二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 23:00:23
「ゆきのトコ!」
「さむ~イ!」
「ゆき……ゆき……???」
バガパンは首を傾げた。
雪……この地底で雪、といえば、あそこしかない。
「……スノーフルか?」
「そぅソレ!ざっつらいと!!」
しかしそれは、ホットランドからは割と離れていた。
「何でわざわざそんなところに……」
全く意味が分からない。バガパンは頭を掻いた。
「どうでしょう?お役に立てればいいのですが……」
ボブと名乗ったテミー……いやテミーじゃなくてボブなのか?……が、申し訳なさそうな顔で言った。
「いや……なんも手掛かりがないよりはマシだ。あんがとな」
そしてバガパンは、ホィホィの大合唱を聞きながら、テミー村を後にした。
かくしてスノーフルに向かったバガパン。
彼はそこで、誰と出会い、何を知るのだろうか……?
今日は寝ます。
- 162二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 00:52:54
としょんかでアルフィーがタマシイとケツイについて調べていたのを司書が見ていた
- 163二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 09:18:36
店主の証言によると森に向かっていったらしい
- 164二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 17:28:17
グリルビーに尋ねてみるがここに来たことはないという
- 165二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 17:31:52
ショップのおねえさんが見かけたらしい
- 166二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 17:33:05
- 167二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 19:32:49
- 168二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 20:06:28
「探す……ってもなあ……」
わたしぶねに揺られてやってきたスノーフルの街は、どこか閑散としていた。
かと思うとガラの悪そうなモンスターとすれ違ったりするので、どうにも落ち着かない。
どうしたもんかと辺りを見回していると、ちょうどお店を見つけた。
ここならきっと人がいるだろうと、バガパンはその店に入った。
「おや、いらっしゃい。この辺りでは見ない顔だね」
店主らしいウサギのモンスターが挨拶してきた。
「こ、こんにちは。えっと、オレ、ホットランドから来たんですけど……この人を探してて」
どうにも、こういう「ちゃんとした人」には気後れしてしまう。
しけし店主はバガパン青年の気持ちもよそに、どれどれ、と、その下手くそならチラシを覗き込んだ。
「あー……この人かい?うん、似た人なら見かけたよ」
「ま、マジっすか!?」
「そこの……橋渡って向こうの森の方に歩いていったような……このへんじゃ見ない顔だから覚えてるよ」
「あ、ありがとうございます!」
チラシを配りにきただけなのにとんだ収穫だ。
バガパンは店主に礼を言うと、街を出て、橋を渡る事にした。
そして……
- 169二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 20:10:54
向こう側からサンズが来た
- 170二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 20:16:01
パピルスとすれ違う
- 171二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 20:16:59
何者かの足跡を見つける
- 172二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 20:18:29
森の奥に家を見つけた
- 173二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 20:19:22
- 174二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 20:58:37
- 175二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 21:15:41
いざ渡ろうとすると、橋の向こうから、誰かが歩いてくるのが見えた。
そのだらしないパーカー姿には、見覚えがある。
あれは――ホテルで漫談をしていたコメディアンのスケルトンだろうか?
何度かレストランから出てくるのを見た事があった。
だがバガパンが何か言う前に、向こうから話しかけてきた。
「よお」
あまりにも緩い挨拶だった。
「ッス……あのオレ、今、この人探してて」
気負いしてても仕方ないので、バガパンは急いでそのチラシを手渡すことにした。
「……………………」
一瞬――ほんの、一瞬。
スケルトンの、顔色が変わった気がした。
いや、スケルトンに皮膚はないのだが。
顔色、というか、雰囲気が、ほんの一瞬だけ、スイッチを入れたように、変わった。
スケルトンは、何と返事をした?
- 176二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 21:41:25
会いたいのか?
- 177二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 21:43:38
見たこと無いな…そもそも彼女がこんな辺鄙な場所になんの用事がある
探しても多分骨折り損だと思うぜ - 178二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 21:52:55
ついてきな
- 179二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 21:54:32
今はそっとしておいてやりな
- 180二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 21:56:52
- 181二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 22:04:39
- 182二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 22:18:04
スケルトンは肩を竦めると、バガパンに歩み寄った。
そして、すれ違いざまに、こう言った。
「今は――そっとしておいてやりな」
スケルトンの言葉に、バガパンは思わず数度瞬きした。
――どういう意味だ?
「な、なあ、アンタもしかして、この人がどこにいるか知って」
一瞬だった。
一瞬のうちに、スケルトンは姿を消した。振り返っても、もう、その姿は、どこにもなかった。
「……………………」
今度はバガパンが硬直する番だった。
一体あのコメディアンは何を知っているのだろう?
そして、自分はこれからどうしよう?
悩んだ結果、バガパンは……
- 183二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 22:30:28
構わず探す
- 184二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 22:32:12
森の奥に進む
- 185二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 22:34:41
どうしても気になってしまい何があったのか聞くためにサンズとパピルスの家に向かった
- 186二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 22:37:00
いったんホテルに戻る
- 187二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 22:38:05
- 188二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 23:04:02
- 189二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 23:24:29
色々悩んだ挙句、バガパンは一旦ホテルに戻る事にした。
とりあえず知ってるっぽい人に「そっとしておけ」と言われたのだ。
なんかのプロフェッショナルでもない自分が、今出来る事はそうないだろう。
なので道中チラシを配りながら帰ってきたわけだが。
「えー?結局どこにいるかわからなかったのー?」
「まあいいけどー。あたしたちもチラシ描いてたらお腹空いちゃったー。グラマーバーガー持ってきてよー」
と、ギャル二人に絡まれることになった。
「……ハンバーガー屋は閉まってるよ」
バガパンは、そう、掠れた声で言うしかなかった。
一方、その頃……
今日は寝ます。
- 190二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 01:50:09
グレータードッグがグリルビーに戻ってきた
- 191二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 12:43:41
ウォーターフェルでもガスターの噂が広がる
- 192二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 16:46:18
このレスは削除されています
- 193二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 17:12:17
- 194二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 17:23:09
アルフィーの生存説が出始める
- 195二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 18:49:31
- 196二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 21:57:49
「ねえ、知ってる?失踪していたドクターアルフィーだけど……生きてたらしいよ?」
「え、どこで?」
「わからないけど……なんでも、『“そっとしておいてほしい”って言って、どこかに隠れてるんだってー」
「その“どこ”がわかんないと話になんなくない?」
バガパン青年は、なんとなくホットランドをウロウロしていた。
特に何をするのも変わらないのも一緒だが、なんとなく、こう、違う風景が見たくなった。
そこで聞いたのが、冒頭の会話である。
女子学生らしい二人が話していたが、果たしてどういう経路で、バガパンがスケルトンから聞いた一言が、ここまで伝播したのだろうか。
恐らくあのギャルコンビが話したのだろう。そして噂とした広まった……そんなところだろうか。
「……あ゛ー……」
バガパンはタバコの煙をため息と一緒に吐いた。
一体何故自分は、彼女たちに話してしまったのだろう。そもそもドクターアルフィーがそっとしておいてほしいなら、言うべきじゃなかったのだ彼女たちに。
人生棒に振り続けたと自負する彼だが、その棒をへし折った気分だった。
そんな時……
- 197二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 22:25:07
ナイスクリーム屋のお兄さんがきた
- 198二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 22:27:07
クモのドーナツ屋が来た
- 199二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 22:30:21
いつの間にかサンズがホットドッグを売っている場所にまで来ていた
- 200二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 22:42:19
spr_g_follower_3(ガスターフォロワー)が話を持ち掛けてきた
- 201二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 22:45:07
- 202二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 23:03:59
- 203二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 23:11:38
「……え、どこだここ」
暑い中ぼーっと歩いているうちに、バガパンは、見たことのないエリアに来てしまった。
はてさてどうやって知ってるところまで戻ろうか……そう思った矢先だった。
「あれ? アイツ……」
そこには、何故か屋根に雪が積もったままの、簡素な木製の小屋らしきものがあった。
らしきもの、というのは、前がドアの代わりにカウンターになっていたからだ。
そしてそのカウンターで惰眠を貪っているのが……
「……あのスケルトンじゃないか。なんでこんなとこで寝てんだ……?」
そうだ、元はと言えばこいつがちゃんと説明しないのが悪いんだ。
バガパンはそう結論付けて、スケルトンを起こしにかかった。
「おい、起きろスケルトン。お前がちゃんと教えてくれへえから、変な噂になっちまったぞ!」
そうして揺さぶっていると、やがてスケルトンはのっそり体を起こした。
そして……
今日は寝ます。
- 204二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 01:49:57
二度寝した
- 205二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 11:25:01
悪夢を見た
- 206二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 17:46:30
起きる
- 207二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 17:48:42
どうしても彼女の居場所がしりたいのか?
- 208二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 17:50:11
- 209二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 20:50:54
- 210二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 20:58:40
スケルトンは体を起こしたかと思うと……ごづっと嫌な音がした。
再びカウンターに突っ伏している。鮮やかすぎる二度寝だった。
「ちょっ……お、おい、起きろ、起きろって……!」
バガパンがその体を揺するが、全く起きそうな気配がない。
「ったく、どうなってんだよ……」
もうこうなったら呆れるしかない。バガパンは頭を掻いてため息をついた。 - 211二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 21:39:56
――サンズは、夢を見ていた。
パピルスのスパゲティ屋台を手伝う夢。
あるいは、トリエルの墓参りをする夢。
あるいは、アンダインとアルフィーが仲直りする夢。
あるいは、よりにもよってこの世界の仕組みを、アンダインに話してしまう夢。
あるいは、仕組みどころか、全く外部からの干渉を受けていると、アンダインやアルフィーと共に知ってしまう夢。
あるいは――
どれも見たことない、知らない事のはずだ。
だって今、トリエルは生きている。アンダインは死んでいる。アルフィーは――
あらゆるタイムラインが、捻じれ、歪み、サンズのタマシイを圧迫している。
それは、まぎれもなく、悪夢だった。
病みの向こうに、一つ、影がある。
影が、口を開く。
「😐︎✋︎💣︎✋︎❄︎✌︎👍︎☟︎✋︎ ☞︎🕆︎❄︎✌︎☼︎✋︎ ☟︎✌︎ 👎︎⚐︎🕆︎⚐︎💣︎⚐︎🕆︎✍︎」
そして――サンズは、目覚めた。 - 212二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 21:55:00
「あ、やっと起きた。その、随分魘されてたみたいだけど、大丈夫ッスか」
そこにいたのは、こないだスノーフルですれ違った青年だった。
確かホテルのハンバーガーショップで勤めていたか。
夢の中で誰かに呼ばれた気がしたが、どうやら彼だったらしい。
サンズは体を起こして伸びをして、
「ちょっとスジを違えただけだぜ」
「ないじゃないか、スジなんて……」
呆れたようなツッコミが返ってくる。なかなかいいヤツらしい。
「いやそうじゃなくて、ドクターアルフィーの話だよ、アンタがあまりにもざっくりとしか言わないから……」
……さて、どうしたものだろうか。
- 213二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 22:03:22
この事件はバガパンでは手に余る事を伝える
- 214二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 22:12:31
居場所を話す
- 215二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 22:23:14
バガパンが知るにはまだ早いと伝える
- 216二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 22:25:49
本当の事を知る覚悟はあるか尋ねるサンズ
- 217二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 22:28:14
- 218二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 22:31:14
- 219二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 22:46:59
「――言っただろ?今は、そっとしておけって。アンタが知るには、まだ早い。
それに……別にオイラ、アルフィーのスピーカーになってくれって、言ってないしな」
ぐぬ、と青年の顔が分かりやすく歪む。
大方誰かに問い詰められて、曖昧な情報を出してしまったのだろう。
そして曖昧な情報は曖昧だけに、噂が噂を呼び、青年はそれを追い目に感じている……おおよそそんなところだろう。
「そんなことより、ここはホットドッグ屋だぜ。ホットドッグ食ってけよ。
今ならサービスしてやるからさ」
青年は二の句を告げなくなって、やむなくホットドッグをほおばった。
一方、その頃……
- 220二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 22:53:58
働き手を見つけたのかいぬのモンスターたちがグリルビーに戻ってきた
- 221二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 22:55:11
どこからかガスターの噂を耳にするトリエル
- 222二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 22:59:14
メタトンのファンであるホットランドのモンスター達の何人かがスノーフルのもりを訪れていた
- 223二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 23:00:45
ウォーターフェルのゴミ置き場でモンスターの子供がアンダインやアルフィーの手がかりを探していた
- 224二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 23:04:32
- 225二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 23:13:44
- 226二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 23:33:11
「うーん……なんかないかなあ……」
ゴミ山からひょっこりと、モンスターの子どもが姿を表した。
ぴょんと飛び出て体を奮って泥を落とす。
「とーちゃんもかーちゃんも、アルフィーハカセはユクエフメー?で、アンダインはしんだ?って言ってたけど、そんなわけないよな。
きっと二人とも、どこかでかくれんぼしてるだけだよな!」
モンスターの子どもはそう自分に言い聞かせると、また別のゴミ山を探った。
さっきからこんな調子で、二人のかくれんぼの証拠を探そうとしているが……調査は、どうにも芳しくなかった。今までは。
「……あれ?」
ふと、モンスターの子どもは、あるものを見つけた。それは……
今日は寝ます。
- 227二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 23:45:04
マネキン
- 228二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 03:24:12
おもちゃのナイフ
- 229二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 12:11:24
クーラーボックスを見つける
- 230二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 12:12:58
うちゅうしょくがあった
- 231二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 12:14:30
- 232二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 17:31:47
- 233二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 21:17:56
「……あれ?なんだこれ……」
ゴミの中できらりと光るものを見つけ、モンスターの子どもはそれを引っ張り出した。
「……お、おお……?」
それは、ナイフだった。こんなの、マンガやアニメでしか見たことがない。
後はとーちゃんがちょっと物を切ったりするけど、モンスターの子どもは触っちゃいけないものだった。
それが、今、自分の目の前に……
「……あれ?」
試しにちょっと床をつつこうとしたら、刃の部分がシュッと柄の中に引っ込んでしまった。
どうやら、ナイフはナイフでも、おもちゃのナイフらしい。そういえば、なんだか随分軽かった。
「なーんだ。おもちゃか……おもちゃってことは、持っていってもいいって事だよな!」
モンスターの子どもは意気揚々とナイフを掲げると、うきうしと走り出そうとして……
「……違う違う。アンダインたちの手がかりを探すんだよ。
でも、このナイフはゴシンヨーに持っておこうっと……」
次にモンスターの子どもが見つけたのは……
- 234二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 21:28:16
クーラーボックスを見つけた
- 235二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 21:42:06
書類の束を見つけた
読んでみるとアルフィーの字だ - 236二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 21:44:28
そこら辺のゴミをよくみると白いチリがかかってる
- 237二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 21:59:56
マネキンをみつける
- 238二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 22:01:46
- 239二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 22:06:08
- 240二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 22:47:32
「あれ、こっちはなんだろ……」
そこにあったのは、湿ったファイルだった。どこから流れてきたのだろう。
モンスターの子どもは、好奇心の赴くままに、そのファイルをめくってみた。
「えーと………………???」
しかし、文字がにじんでいる上に内容が難しすぎて、何を書いているのかまったくわからなかった。
ただ、ファイルの後ろに書かれた名前を、モンスターの子どもは知っていた。
「あ、ある……アル、フィー……?」
そうだ、ドクターアルフィーだ。
ならばこれは、ドクターアルフィーの書いたものなのだろうか……?
「……」
モンスターの子どもは、そのファイルを持っていくことにした。
……誰に見せればいいだろう?
- 241二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 22:59:37
ガーソン
- 242二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 23:00:44
としょかんのに持っていって読めるようにできないか聞いてみる
- 243二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 23:02:42
バガパン
- 244二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 23:09:26
サンズ
- 245二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 23:11:00
- 246二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 23:16:49
- 247二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 23:42:24
スノーフルまで戻ってきたモンスターの子どもは、その足でパピルスの家に突撃した。
「パピルスー!」
「えっ!?ど、どうしたのッ!?」
ちょうど掃除中だったのだろうか、ほっかむりにハタキをもったパピルスが振り返った。
「これ、ゴミ捨て場で拾ったんだ!」
「なにこれ……ファイル……?」
モンスターの子どもが差し出したそれを、パピルスがちょっと怪訝そうな顔で、ハタキの先でつついた。
「うん、後ろにアルフィーって書いてあって……」
「アルフィー……ドクターアルフィーのファイルって事っ!?それはなんだか……ミステリアスだな!」
俄然パピルスも乗り気になって、ファイルを手に取った。比較的乾いているページをめくる。
「…………………………」
「…………………………ど、どう?」
しばしファイルを見ていたが、パピルスはおもむろに表紙を閉じた。そして、
「辞める人に聞こう!」と、至極真っ当な答えを出した。
「兄ちゃん、ドクターアルフィーのファイルだって!読んで!」
そしてこういう時のパピルスは素早い。
サンズの目の前に、そのファイルが積まれた。
果たして……どんなことが書かれているのだろうか。
そもそもサンズは読むのか……?
今日は寝ます。
- 248二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 23:48:34
ニンゲンを見つけた時の心情が書かれている
- 249二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 01:10:26
ケツイについての研究
- 250二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 09:46:03
自分が感じる既視感について
- 251二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 17:54:45
アンダインを悼む言葉が書いてある
- 252二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 17:55:29
- 253二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 20:25:52
- 254二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 22:06:21
“ついに、ついにやっと、本物のニンゲンがやってきた!
背丈はサンズと同じくらいかな? 後で測らせてもらおう。
服装は、青と紫のよこじまのシャツ。地上のニンゲンも、子どもにはよこじまのシャツを着せるのかも。
髪は栗色でボブカットにしてる。
今はまだスノーフルだけど、そのうちウォーターフェルにも来るよね。
そうなったら、アンダインと会っちゃう……
……アンダインには申し訳ないけど、わたしはもっとニンゲンを知りたいよ……こんな機会、もうないかもしれない……”
「……」
サンズの眼窩で、微かに光がちらついた。
「……ど、どう?」
「なんて書いてあったんだ?それがわかれば、どこに行ったかわかるかも……」
二人の期待するようなまなざしを、サンズは、
「いや」
と、一言で伏した。
「ただの日記だよ。アニメの感想が書いてる」
「アニメって……赤ちゃん用の……?」
「なーんだ……」
二人はあからさまに落胆してしまった。
……他のページも一応読もうか?
- 255二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 22:43:23
ケツイについての新たな見解
- 256二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 22:44:16
ガスターに会ったとの記述がある
- 257二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 22:45:33
自分が既視感を感じる理由についての仮説
- 258二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 22:47:43
メタトンとアンダインへの哀悼
- 259二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 22:57:53
- 260二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 23:17:28
- 261二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 23:45:46
“あのニンゲンが帰ってから、もうずっと背中に視線を感じる。
ゴミ捨て場に行こうとすると、水面にあの姿が映る。
ねえ、やっぱり怒ってるの?何か言ってよ――そう声をかけても、ずっとわたしを見てるだけ。
ごめんなさい。ごめんなさいごめんなさいごめんなさい。許して、ごめんなさい。
こんなことになるなら、もう2度と、ニンゲンと仲良くなんてしません。
ごめんなさい”
それが最後のページだった。
走り書きでひどく読みにくかったが、サンズには読むことが出来た。
「……兄ちゃん?」
「何が書いてあったの?それも、アニメのこと……?」
じっとこちらを見てくる二人に対し、サンズは……
今日は寝ます。
- 262二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 00:48:56
アニメだよ
- 263二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 06:08:10
真実を話す
- 264二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 13:30:17
これは落書きだと話す
- 265二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 17:16:40
ドラマの脚本だ
- 266二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 17:17:27
- 267二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 21:03:33
- 268二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 21:04:18
dice1d5=4 (4)
- 269二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 22:00:07
「あー……いや、ドラマの脚本だな」
「えっドラマ!?」
「ど、どんなの!?」
「オーブントースターが意思を持ってモンスターに襲いかかる話だよ」
「オーブントースターがっ!?」
「なんだそれ面白そう!」
サンズの適当な話にも、二人は目を輝かせた。
「ただそれしか書いてない。多分プロット練ってるところだったんだろうな」
ファイルを持って、サンズは立ち上がる。
「というわけで……あー……これは、アルフィーが帰ってきたら渡さなきゃいけないからな。
ひとまずオイラが預かっとくよ」
そしておもむろに、自分の部屋に向かって、階段を登り始めた。
振り返り、モンスターの子どもを見る。
「それと……アンタのとーちゃんとかーちゃんが探してたぜ?はやく家に帰ってやりな」
静かだが有無を言わせない声色に、モンスターの子どもは頷いた。
「わ、わかったよ。じゃあなパピルス!パピルスの兄ちゃん!」
「うん、またにー!」
パピルスはぶんぶん手を振って、モンスターの子どもを見送った。 - 270二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 22:13:36
「……さてと。お掃除の続きしないとっ。兄ちゃんの部屋も掃除……」
パピルスが振り返った時、サンズの姿は跡形もなくなっていた。
「……もうっ!ちゃんとドアから外に出なさいっていつも言ってるのにっ!」
パピルスはぷんぷん怒りながらも、部屋の掃除を再開した。
サンズは橋を渡り、薄暗い森の中を歩いていた。
「……さて、と」
数歩歩みを進めれば、そこには古びた小屋があった。
似たような小屋はまばらにいくつかあり、これはそのうちの一つだった。
サンズは、数度ドアをノックし、そして、小屋の中に入った。
「よお、チョーシどう?……アルフィー」
アルフィーの様子は……
- 271二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 22:36:21
少し落ち着いた
- 272二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 22:37:54
また何かに怯えている様子だ
- 273二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 22:39:32
憔悴している
- 274二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 22:41:57
まずまず
- 275二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 22:43:34
- 276二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 22:53:58
- 277二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 23:07:33
サンズがドアを開けた瞬間、それは、ひっ、と小さく息を飲んで、シーツにくるまった状態で、部屋の隅で蹲った。
「ご、ごめんなさいごめんなさいごめんなさい……!」
震えながら小声でぶつぶつ謝るシーツ団子を見て、サンズは小さく息を吐くと、ドアを閉め、そっとそれに近付いた。
「大丈夫だ。オイラだよ、アルフィー」
その低く落ち着いた声で、それは……アルフィーは、そっと、シーツから顔を覗かせた。
「さ、ささ、さ、……サンズ……」
「そう、オイラだよ」
アルフィーはメガネ越しに目をきょろきょろさせて、一切の脅威がないことを確認すると、やっと、のろのろとシーツから這い出した。
「わ、わわわ、わた、わたし……」
「うん」
「わたし、だって、その……」
前以上に萎縮した態度が染み付いてしまっている。
あの後……ニンゲンが帰った後、アルフィーに何が起こったのだろうか……?
今日は寝ます。
- 278二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 00:03:18
何者かの幻覚が見えるようになってしまった
最初はアンダインなのかと思っていたが近くで見たあの底の見えない眼窩は絶対に違うとのこと - 279二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 00:14:02
あれからガスターの研究を続けよという声がきこえるらしい
- 280二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 06:52:34
アンダインの幻覚が見えるようになった
- 281二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 13:18:32
死んだモンスターたちが見える
- 282二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 18:33:11
世界が繰り返されていることに気づいた
- 283二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 18:53:23
- 284二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 21:10:11
あの後……ニンゲンが地底を去った後、アルフィーは酷く苦しんだ。
彼女がアンダインの死を知ったのは、ニンゲンが帰った後、ニンゲンとアンダインの戦いの動画を見た時だった。
メタトンが動かない事実に打ちひしがれながら見た動画で、彼女はやっと、自分が誰を逃してしまったのかを知った。
彼女は自ら、友達と上司、二人の仇への復讐の機会を、永遠に失わせてしまったのだ。
アルフィーは、そこで、いよいよ心が折れてしまったらしい。
そして、彼女は、彼女の言うところの――取り返しのつかない逃げ方、をしようとした。
しかしいざその時になって――声が、聞こえてきたという。 - 285二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 22:26:00
「声が聞こえたの。実験を続けろって……声が。ずっと、ずっと……
聞いたことのない声のはずなのに、ずっとその声が、頭から離れなくて、それで……それで……!」
サンズがアルフィーの元にたどり着いた時、彼女はもう既に錯乱状態だった。
このままでは本当にどうにかなってしまいそうだったので、サンズはアルフィーをこの小屋に連れてくることにしたのだ。
彼女が落ち着くまでは、ここで静かに過ごさせようと思った。
この行動が、最善で正しいものだとは思えなかったが……それでも、一人であのラボに放っておくよりは、マシだと思えた。
こうしてアルフィーはここに隠れ住むことになり、サンズは彼女の世話をしに、ここに通っている、というわけだ。
「え、えと……ど、どうしたの、サンズ……?」
アルフィーが目を左右に泳がせながら問いかける。
サンズは……
- 286二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 22:29:44
今は休め
- 287二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 22:48:35
それは単なる幻聴だと伝える
- 288二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 22:49:16
何の研究なんだ?
- 289二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 23:15:03
その声について詳しく聞かせて欲しい
- 290二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 23:16:18
- 291二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 23:19:21
- 292二次元好きの匿名さん24/07/25(木) 07:17:33
このレスは削除されています
- 293二次元好きの匿名さん24/07/25(木) 12:13:53
このレスは削除されています
- 294二次元好きの匿名さん24/07/25(木) 21:15:30
サンズはしゃがんでアルフィーと高さを合わせた。
「アンタ、前、声が聞こえるって言ってたろ?」
「う、うん」
「あー……答えにくいかもしれないけど、その声について、もう少し詳しく知りたいんだ。2つ質問させてくれ。
1つ目。それ、今も聞こえてるか?」
サンズが手袋の中で指を1本立てて、アルフィーに見せる。
途端にアルフィーの目が更に泳いだ。
「え、えと……た、たまに……」
ということは、恐らく、今も聞こえている、という事だろう。
「んじゃ、2つ目。その声の言う“実験”っていうのは、何のことかわかるか?」
アルフィーの頭のトゲが、限界まで開き逆立った。
「わ、わた、わた、わた、わたし、わたし――」
……果たしてアルフィーは、何の“実験”の話をするのだろうか。そもそも、話せるのか……?
- 295二次元好きの匿名さん24/07/25(木) 21:26:05
それだけは教えられない
- 296二次元好きの匿名さん24/07/25(木) 21:27:12
ケツイの研究について正直に話す
- 297二次元好きの匿名さん24/07/25(木) 21:28:48
ひみつのラボにいるアマルガムのことを避けて伝える
- 298二次元好きの匿名さん24/07/25(木) 21:47:57
例の声が頭をグルグル回り気絶
- 299二次元好きの匿名さん24/07/25(木) 21:48:55
- 300二次元好きの匿名さん24/07/25(木) 22:17:32
- 301二次元好きの匿名さん24/07/25(木) 23:26:04
「――っいやああああ!!」
突然だった。突然、アルフィーが金切り声をあげた。
「いや、いやいやいやいや!!もう嫌!!やめて!!やめてください!!やめて!やめてよぉ……!!」
サンズは慌てて、己の顔を引っ掻こうとするアルフィーの両手を押さえた。
――彼女の容態を甘く見ていた。そしてこれは、甘く見ていたが故に引き起こした、サンズのミスだった。
「もういや、いや、じっけんなんてしたくない、みんなふこうになる、わたしのせいで、みんなふこうになる、アンダインもアズゴアもみんなみんなわたしのせいで、」
過呼吸を起こしながら、ひたすら後悔と否定を吐き出すアルフィーを、サンズはなんとかなだめた。
「おい、アル、落ち着……」
しかし、こんなことで心が鎮まらないことなんて、わかりきった話だった。
突然。
突然、アルフィーが静かになった。
そして。
「やめてください、☝︎♋︎⬧︎⧫︎♏︎❒︎」
サンズの顔を見て、アルフィーは、誰かの名前を言った。
そして――気絶した。
「……」
サンズは、気絶したアルフィーを、じっと見つめていた。
――彼女は、今、誰の名前を呼んだ……?
背筋に薄寒いものを感じながら、サンズは、震える息を吐いた。
一方その頃……
今日は寝ます。
- 302二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 00:28:55
一連の噂の真相を探ろうと仲間を集めるいぬのモンスターたち
- 303二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 08:08:35
このレスは削除されています
- 304二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 08:08:59
ナイスクリームお兄さんも悪夢を見た!
- 305二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 15:49:19
ガスターの幻影に苦しむトリエル
- 306二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 15:51:00
- 307二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 16:00:59
ホテルマンがメタトンが残したレコードを発見
既視感を憶えつつも再生してみるホテルのモンスターたち - 308二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 18:38:11
- 309二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 19:09:56
がらがら、がらがら。
ウォーターフェルの洞窟を、屋台を引く音が響く。
がらがら、がらがら。
「……あれ?」
ナイスクリーム売りの青年は、不意に、白いドアを見つけた。
あまりにも人工物であるその白いドアは、ウォーターフェルの岩壁に、ひどく不釣り合いで、場違いだった。
「……こんなところにドアなんてあったっけ……?」
青年は何気なく、そのドアを開けた。
それが、大きな間違いだった。
「……え?」
そこに、いた。
何かが。
何か――何かが、いた。
何か、の手が動いた。そして。
「✡︎⚐︎😐︎⚐︎💧︎⚐︎ ✡︎🕆︎💣︎☜︎ ❄︎⚐︎ ☝︎☜︎☠︎☝︎✋︎❄︎💧︎🕆︎ ☠︎⚐︎ ☟︎✌︎☪︎✌︎💣︎✌︎ ☟︎☜︎」
そこで――青年は、目を覚ました。
鼓動がうるさい。呼吸が落ち着かない。パジャマまで汗がじっとり染みている。
悪夢だった。 - 310二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 19:25:42
ナイスクリームのお兄さんが何をしたっていうんだ
- 311二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 19:29:25
「――って夢を、最近よく見るんだよね」
「それをオレに話してどうしたいんだ。しかもこんなところで」
ナイスクリーム売りの青年とバガパン青年は、二人並んで、ウォーターフェルのベンチに腰掛けていた。
わざわざ花を咲かせて足場を作らないと来れないここは、二人で話をするにはもってこいの場所だ。
ただし、去る際に、隣のエコーフラワーに適当に話しかけて、声を消す必要があるが。
「……んで、どんな格好のやつがいたって?」
バガパンが2本目のタバコに火をつけながら問いかける。
「……仮面、みたいな顔をしてたよ。真っ白で、目だけが黒くて。服は黒いローブで……
あと、手だ。手……手のひらだけが、宙に浮いてた。その手のひらには、黒い穴が空いていて……」
火のついたタバコが、ぽろり、と口からこぼれ、そのままぽちゃん、と水に落ちた。
「……え?」
「……ええ?」
「……えぇ……?」
「……え、い、いや……どうしたの、その顔……」
「あー、あ、あーいや……別に……」
言えない。ホットランドあたりで流行ってる噂に出てくるモンスターそっくりなんて言えるわけがない。
まして会ったら死ぬなんて物騒な噂が流れてるなんて絶対言えない。 - 312二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 19:36:58
アルフィーの続報もない。
夢も現実も知らずに変なモンスターは現れる。
バガパン青年の方こそ、最近の雰囲気で頭がおかしくなりそうだった。
いっそ狂えればラクなのかも知れないが、目の前の青年が持ち前の明るさで正気を保っているように、彼はたまたま、人よりちょっとだけ現実を見ていた。
しかし、この据わりの悪さは、どうしたものだろうか。
バガパンは……
- 313二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 20:17:06
バガパンも悪夢を見た
それも最悪の - 314二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 20:31:49
もう一度サンズを訪ねる
- 315二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 20:32:38
アルフィーのラボを調べ直す
- 316二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 20:33:32
としょかんで何かヒントがないか調べてみる
- 317二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 20:34:12
- 318二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 21:49:18
- 319二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 22:03:55
「……なあ、お前。ちょっと付き合え」
「え?どこに?」
ナイスクリーム売りのの返事も聞かず、バガパンはエコーフラワーに向かって大声で叫んだ。
「どいつもこいつもふざけんなバーーーーカ!!!」
「バーーーーカ!!!」
すぐにエコーフラワーがこだまを返す。
バガパンは用事は終わったとばかりに顎をしゃくる。ナイスクリーム売りの青年も、小さく頷いて、彼についていった。
いくつか抜け道を使い、二人は黙々とウォーターフェルを歩き続けた。
青年が何か問おうとするたびに、バガパンがエコーフラワーを指さす。
どうやらただならぬ事態らしい――青年は唾を飲み込んだ。
やがて二人は、ホットランドにやってきた。目の前に、怪しげなラボがそびえ立っている。
「ここって……確か、ドクターアルフィーのラボ、だよね?」
「ああ」
バガパンはそっけなく言うと、つかつかと歩み寄った。
「……え、その、何をするの?」
「調べるんだよ」
にべもなく言い放つ。
「オレはもううんざりなんだよ。なんでもかんでも周りで勝手に起こりやがる。
ほっときゃ事態がなんとかなるかと思ったが、ぜんっぜんどうにもならねえ。
だったらもうこっちからなんかやってやる」
バガパンは扉に手を掛けた。すると……
- 320二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 22:07:58
サンズが忠告しに来た
- 321二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 22:35:24
出てきたのはガスター…の幻影であった
- 322二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 22:36:43
かれらを招き入れる様に明かりが点灯した
- 323二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 22:39:55
何者かの書き置きを拾う
「君が深淵を覗く時、深淵もまたこちらを覗いているのだ」
ナイスクリーム屋のお兄さんにも見せるがもう一度見ると何も書いてなかった - 324二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 23:20:07
- 325二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 23:22:52
ガスターフォロワー3が真後ろに現れた
- 326二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 23:26:09
- 327二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 03:06:30
おやすみー
- 328二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 11:20:27
「……」
バガパンはドアに手をかけ、そして、
「……〜〜〜〜!!」
顔を真っ赤にしながら引っ張ったり押したりした。
「……鍵かかってるんじゃない?」
「そういうのは先に言――」
ナイスクリーム売りのツッコミに応えた瞬間、ドアが思い切りスライドして開き、バガパンは勢い余ってずっこけた。
「……それか、自動ドアのロックがかかってた、とか」
「だからそういうのは先に言えよ!」
バガパンは砂埃を払いながら立ち上がった。
ぶつくさ言いながらバガパンが、その後ろからナイスクリーム売りが、ラボの中を覗き込む。
中は薄暗く、様子はよくわからない。
ナイスクリーム売りが、スマホの懐中電灯機能をオンにしようとした、その時。
突然、バン、と、中の照明が点灯した。
「うぉっ……!?」
「うわ……!」
突然の光に、二人は思わず顔を背けた。
やがて光に目が慣れると、改めて中を覗き込む。
「……誰かいるのかな」
「いようがいまいが知るか」
バガパンが覚悟を決めた顔で、ラボの中に入っていく。
慌ててナイスクリーム売りも、その後に続いた。
果たして、ラボの中は……
- 329二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 18:04:44
何も置いていない
- 330二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 18:05:27
荒れ果てていた
- 331二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 18:06:23
誰かが探した跡がある
- 332二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 18:07:31
当時のままだ
- 333二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 18:09:49
- 334二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 20:38:27
- 335二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 20:42:41
「――え?」
ラボの中は――空っぽだった。
何もない。
何も置かれていない。
何一つ、物がない。
水色のタイルの床と、うっすらと黄緑の壁と、エスカレーター。
それだけだ。
「……は……?」
二人は思わず、呆気に取られた。
おかしい。明らかにおかしい。
だってここは、ドクターアルフィーのラボだ。なのに――こんなに、何もないなんて事が、あるだろうか?
「……と、とにかく、調べようぜ……」
「う、うん」
二人は改めてラボの奥に入る。
しかし、ここまで空っぽの空間では、調べるも何もなかった。
試しに2階に登ってみたが、そこにも何もなかった。 - 336二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 20:47:02
- 337二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 20:49:41
サンズがいた
- 338二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 20:50:46
後ろからバガパンを追いかけてきたアリゲッティたちが来た
- 339二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 21:04:15
噂に聞いていたガスターの幻影を見るナイスクリームのお兄さん
- 340二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 21:05:25
向こうに何者かの気配を感じ、開けるのを躊躇するバガパン
- 341二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 21:06:32
- 342二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 21:36:12
- 343二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 22:14:20
「ちょっとー!」
「うちら置いてくつもりー?」
突然聴き慣れた声が聞こえ、バガパンは振り返った。
「げっ」
「何そのげーって!」
そこにいたのは、案の定のギャル二人組、キャッティとアリゲッティだった。
「ていうかー、アルフィーの話したの、うちらの方じゃん?」
「そーそー、なのに勝手にホイホイ行くなし!」
「って言われてもなあ……」
なんだか、急に緊張感が失せてしまった。どうしよう。このままギャル二人を連れていくべきか、それとも……
「……なんだかホラー映画の冒頭みたいだね」
「すぐ殺されそうってことか!?」
- 344二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 22:45:03
悩んでるとなんとホテルの受付二人やドラゴンも来ていた
- 345二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 22:46:41
連れていく
- 346二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 22:48:53
ここに置いていく
- 347二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 22:50:33
改めてガスターの幻影の話をした上で後は彼女らに任せる
- 348二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 22:52:15
- 349二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 23:05:30
- 350二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 23:47:46
「……最近、ホットランドで変な噂が流行ってるだろ?」
「なんだっけ?」
「アレじゃない?ほら、のっぺらぼうの……」
「あーアレかぁ」
なんか情報がポップになっている気がする。
「もしかしたらそいつがなんか関わってるかもしれないし……てかマジで危ないだろうから、来るかどうかよく考えたほうがいいぞ」
バガパンの説得に、しかし彼女たちは乗り気ではなかった。
「えー、でもー」
「つかそれならーバガパンもヤバいんじゃないのー?」
ごもっともなブーメランが突き刺さった。
「てかそれでアンタが倒れてさ、ナイスっちまでやられたらさー、どうにもならないじゃん?」
「そーそー」
「ナイスっちってボクの事かな……?」
「やっぱさー仲間多い方がいいって!」
そういう結論に達したらしい。
本当に行こうか、それとも、誰かまた来るだろうか……?
今日は寝ます。
- 351二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 23:51:55
ナチュラルにガスターフォロワー2が仲間に入っている
- 352二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 23:56:19
このレスは削除されています
- 353二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 23:57:00
いつの間にかサンズが立っている
- 354二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 23:59:36
書き置きを残してから行く
- 355二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 10:32:20
- 356二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 15:04:01
噂に聞くガスターの幻影が現れ隠された場所を指差す
- 357二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 15:41:29
- 358二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 16:49:48
「……いいか、ヤバいって思ったらすぐ逃げろよ!」
バガパンがキレ気味に言うが、
「「はーい」」とギャル二人は半ば物見遊山気分が抜けてないように見える。
歳はそう変わらないはずなのに、なんだか遠足の引率の先生になった気分で、バガパンはドアに手をかけ、
「今、鍵を開けよう」
横からやってきた長身のモンスターがドアに片手をかざすと、そこはゆっくりスライドして開いた。
どうやら、ここも自動ドアだったらしい。
「さあ、どうぞ中へ」
「はーい」
「お邪魔しまーす」
「あ、ど、どうも……」
「失礼します……」
ドアの中は、エレベーターになっていた。
長身のモンスターは片手でエレベーターを操作する。
どうやらこの地底世界にしても、更に地下に降りていくようだ。
バガパンはちらりとそのモンスターを見た。
黒い服を着ており、頭には灰色の猫耳フードを被っている。何でも片手で操作しているのは、もう片手に何か握っているからだと気付いた。 - 359二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 18:36:28
「………………………………いや誰!?!?!?」
バガパンがひっくり返った大声で叫んだ。
しかしそのモンスターは全く動じず、エレベーターのパネルと見つめている。
見つめている、のだろう。顔がフードの陰に書かれていてよく見えないが。
「え、係の人じゃないの?」
「ドア開けてくれたし」
ギャル二人があっけらかんと答える。一方ナイスクリーム売りの青年は、何か思うところがあるのか俯いている。
「……かつて、このラボに勤めていた」
「ほらー、やっぱ係の人じゃん!」
「ねー!」
一体何が、ねー、なのだろうか。
バガパンの思いもよそに、やがてエレベーターは止まった。どうやら到着したらしい。
ドアが開くと、ギャル二人が「「ありがとーございまーす」」と出ていく。
次にナイスクリーム売りの青年が、会釈しながら、そして少し首を傾げて出ていく。
最後に残ったのはバガパンとそのモンスターだけだった。 - 360二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 19:00:01
「アルフィーは」
突然、そのモンスターが話し始めた。
「え?」
「アルフィーは王室直属の研究者だ。しかし、前任者は?彼はどうなった?」
モンスターは淡々と言葉を話す。話す、というより、まるでテープレコーダーが、音声を鳴らしているかのようだ。
「彼は、W.D.ガスターは、時空の彼方に消し飛んだ。彼はここにいて、ここにいない」
「お前、何の話を」
「何故知っているか?」
そこで、バガパンは気付いた。
ずっと、彼の片手が塞がっていた理由。
彼が、もう片手に握っているに握っているもの。
「これが、彼の残骸だ」
彼は、頭部を握っていた。
そして、話をしていたのは……その、頭部の方だった。
気がついた時、そのモンスターは、もう、姿を消していた。
バガパン青年の悲鳴が、ラボ中に轟いた。
一方その頃……
- 361二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 19:09:59
ホテルではバガパンたちがいなくなって動揺が広がり始める
- 362二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 19:12:16
スノーフルの店主がふとしたことでアルフィーの隠れ家を見つける
- 363二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 19:13:16
いぬのモンスターたちがグリルビーに集まってアルフィーを探すための作戦会議をしていた
- 364二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 19:14:30
パピルスはサンズが頻繁にどこかへ出掛けるのを怪しんでいた
- 365二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 19:15:52
- 366二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 20:19:43
- 367二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 21:46:04
「あれ、今日はあの子おらへんのか?」
オワライチョウの父親が、大きな手の頭部をしたコンシェルジュに尋ねた。
「あの子とは?」
「ほら、前バーガー屋さんで働いとった……最近どうも調子悪そうやったし。
ほら、あの子、せがれと歳近そうやったさかい、気になってなあ」
「ああ、あの……」
コンシェルジュはしばし思い出すような素振りをして、
「そういえば、昼ごと出て行って、まだ帰ってきていませんね」
「そういや路地裏の女の子たちも見かけなかったよ」
横から現れたのは、みやこに住んでいるドラゴンだ。
「そらぁ心配やなぁ。最近物騒やし、あの子らかて、ずーっとあないな暗がりにおったら、何があってもおかしない……
探しに行った方がええんやろか。親御さんもきっと心配しはるわ」
その時、探しに行こうか、と言い出すものがいた。
それは……
- 368二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 23:10:03
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- 369二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 23:10:46
ロイヤルガードの01だ
- 370二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 23:13:00
ワンボー
- 371二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 23:14:29
グリルビーにいる赤い鳥のモンスター
- 372二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 23:16:33
- 373二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 23:17:16
モンスターの子供
- 374二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 23:17:55
- 375二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 02:04:29
このレスは削除されています
- 376二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 11:56:29
このレスは削除されています
- 377二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 18:21:00
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- 378二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 21:36:51
「待ってよ!」
突然、甲高い声がした。みな慌ててそちらの方を見る。
そこには、モンスターの子どもがいた。「オレ、その人たちを探しに行きたい!」
「アカン!」
咄嗟にオワライチョウの父親が声を上げた。
「なんで!?」
「ボクまだ子どもやろ!?危ないし親御さんも心配するからアカンて!」
「でも、アンダインだってきっとそうしたよ!」
「でもボクはアンダインとちゃうやろ?最近物騒やねんから、大人しくお家帰っとき!」
「でも!」
「でもも何もあらへん!」
大人と子どもで押し問答になったその時だった。
「そういうことなら、オレたちが行くぜ」
二人の横から、のそっと鎧姿の巨体が二人現れた。RG01とRG02だ。
(ちょっと待ちな!)
「オレたちも行くッス!」
更にイヌッスとイヌッサもやってきた。
「ボウズ、アンダインならそうするってぇのは、オレたちも同感だ。
だから、ここはオレたちに任せてくれないか?」 - 379二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 21:37:20
01が大きな手でモンスターの子どもの頭をポンポンと撫でる。
「それに、匂うものなら……」
(アタシらの鼻の出番サ!)
イヌカップルが胸を張る。
モンスターの子どもはしばらくもごもご言っていたが、
「……絶対、見つけてこいよ!」
と叫ぶと、そのままホテルから走り去――ろうとして転び、なんとか体を起こし、今度こそ走り去って行った。
02は無言でその様を、目で追いかけた。
「……ははあ、兵士さんたちなら安心ですわ。あんじょう頼んます。みんなが無事な事を祈ってますわ」
オワライチョウの父親も、会釈して去っていく。
「……オレたちが戻らなかったら、他のロイヤル・ガードたちにも連絡してくれ」
「畏まりました」
最後にコンシェルジュが恭しく礼をする。
「よし、久しぶりの人助けだ。行くぞ!」
01の言葉に、みな拳を天井に突き上げた。
一方その頃、バガパンたち御一行は……
- 380二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 21:40:32
更に奧へ進む
- 381二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 21:55:37
怖じ気づく
- 382二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 21:56:31
「なぁ、やっぱり人手を集めて出直さないか……?」
- 383二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 22:10:12
励まし合いつつ進む
- 384二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 22:11:57
- 385二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 22:30:55
- 386二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 22:53:13
「もー、バガパンさっきからうるさくなーい?」
「耳キーンってなる!」
「叫ぶに決まってんだろうが!!なンっだよあの係の人は!」
喋ってたのは手のひらの何かだったし、いつのまにか消えたしで、バガパンはそりゃもう叫んだ。
叫んだと思ったら途端この有様である。まさに踏んだり蹴ったりだった、
「なあ、もう帰ろうぜ?やっぱオレたちの手に負えねえってこんなの……」
「は?自分でお前らはもう帰れーって言ったのに、今度は自分が帰りたいって言うのー?」
「怖気付いたワケ?何それクソダサい。そんなんだからバガパンなんだよ」
まさにバガパン事件の原因の張本人たちがめちゃくちゃディスってくる。
はっきり言ってここまで言われる謂れもない。
一方ナイスクリーム売りの青年は、まだ何か考え事をしているようだった。 - 387二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 23:30:29
「とにかく、帰り道の確認くらいは……」
バガパンがそう言いながら、エレベーター横のボタンを押す。
……開かない。
2度3度押す。
…………開かない。
連打する。
………………開かない。
「…………マジかよおい……」
バガパンの顔がますます引きつっていく。
「おい、おいおいおいマジかよ、マジかよおい、おい!」
「だからバガパンうるさいってばー」
「エレベーターが開かねえんだよッ!!」
その叫び声に、キャッティとアリゲッティも、顔を見合わせた。やっと状況が飲み込めたらしい。
「……ってことはうちら……」
「閉じ込められたってこと!?」
「だから早く帰ろうって言ったのになぁ!!」
3人は途端にギャンギャンと揉め出した。
「……思い出した!!」
と、ナイスクリーム売りの青年が叫ぶまでは。 - 388二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 23:39:14
「な、なんだって?」
「前にあの係の人と似た雰囲気のモンスターに会ったんだよ。
彼……か彼女かわからないけど……研究とか発明とか、そんな話をしてて……」
ああそうだ、と、ナイスクリーム売りはポンと手を打った。
「ガスターだ。ガスター。ガスターがどうのこうのって……」
ガスター……ガス、ター……?
それは、ついさっき聞いた名前だった。
あの猫耳フードが言っていた。W.D.ガスターと。
「……あの係のやつも同じこと言ってたんだよ。ガスターって。もしかして、仲間なのか……?」
「かもしれないね。どうして消えちゃったのかはわからないけど……」
さっきの話を思い返しながら、バガパンは考えた。
あいつは、前にここで勤めていたと言っていた。だがあの口ぶりだと、どうもドクターアルフィーの部下だった、というわけではなさそうだ。
なら、一体……?
バガパンが考え込んだ、まさにその時だった。
今日は寝ます。
- 389二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 10:06:48
サンズが現れ
- 390二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 17:28:05
応援が来た
- 391二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 17:29:07
噂に聞いていたガスターの幻が現れた
- 392二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 17:44:13
見慣れないモンスターがやって来た
- 393二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 17:45:21
- 394二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 19:08:50
- 395二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 19:11:44
「ねえ……あそこ、誰かいない……?」
ナイスクリーム売りの青年が、声を潜めて、廊下の先を示した。
バガパンもキャッティもアリゲッティも、思わず黙って、青年が指差した方をそっと見た。
そこには、見慣れないモンスターがいた。
この薄ぼんやりした中で、その姿を窺い知る事は出来ない。しかし、確実に、誰かがいる。
しかも、その“誰か”は、じりじりとこちらに近付いて来ているようだった。
果たして、そのモンスターとは……?
- 396二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 20:47:10
ガスター…と思ったらパピルスだった
- 397二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 20:51:33
しにがみちょう
- 398二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 20:59:39
ガスターの幻
- 399二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 21:00:33
ソーソーリー
- 400二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 21:01:24
- 401二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 21:25:01
- 402二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 21:49:13
このレスは削除されています
- 403二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 21:53:43
その姿を見た瞬間、全員は思わず息を止め、全身が総毛立つのを感じた。
それは、仮面みたいな顔をしていた。
それは、真っ白な顔面をしていて、目だけがぽっかりと黒かった。
それは、黒いローブを身に纏っていた。
それは、手のひらだけが、宙に浮いていた。その手のひらには、黒い穴が空いていた。
それは――
まさに、噂になっていたモンスターの姿だった。
そして、それは――すう、と、その姿を消した。
後に残されたのは、あまりにも超自然的な存在を目撃してしまった、哀れな若者たちだけだった。 - 404二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 22:54:26
「あ、あ、あ、あ、あ、ああああアレだ……ボクが夢で見たのは、あのモンスターだ……!」
ナイスクリーム売りの青年が震えた声で言った。
途端にキャッティが尻尾を膨らませて叫ぶ。
「じゃ、じゃあアレがあの噂の!?」
「のっぺらぼうじゃないじゃん!ちゃんと目あったし!!」
アリゲッティがとぼけたツッコミを入れる。
「……や、っべぇ……」
最後にバガパンが、途方に暮れた声で呟いた。
どうやら自分は、思ったより大事に首を突っ込んでしまったらしい――
後悔しても、もう遅かった。
一方その頃……
今日は寝ます。
- 405二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 23:17:30
パピルスは家でジェノベーゼを作ってサンズの帰りを待っていた
- 406二次元好きの匿名さん24/07/31(水) 01:40:06
グリルビーにグレータードッグが戻ってきた
- 407二次元好きの匿名さん24/07/31(水) 09:32:28
シャイレーンはまたガーソンのもとを訪れていた
- 408二次元好きの匿名さん24/07/31(水) 16:03:18
またトリエルのもとを訪れるサンズ
- 409二次元好きの匿名さん24/07/31(水) 16:05:05
- 410二次元好きの匿名さん24/07/31(水) 19:24:58
- 411二次元好きの匿名さん24/07/31(水) 22:10:44
グリルビーズは、危機に陥っていた。
「よぉあんちゃん、いい店持ってるじゃねえか」
「ほら、褒めてやったんだから、酒おごれや。1番高い奴な」
「……」
グリルビーは相変わらず沈黙を保ったまま、グラスを磨いている。
地底の治安が悪くなっている事は、みやこから離れたスノーフルにさえも伝わってきていた。
だがしかし、その治安の悪さが、こんな直接的な形で現れるとは思わなかった。
チンピラたちはまるで拳銃でも向けるように、構えた指をグリルビーに突きつけている。
グリルビーの頭の炎が、ゆらゆらと揺れる。
「……無礼なお客様にお出しする酒はありません、ってグリルビーが言ってるよ」
バードが物憂いげに言った。
「あァ!?オレたちには飲ませないってか!?」
「ふざけんじゃねえぞこのアマが!」
途端怒り出したチンピラたちは、バードに掴み掛かろうとして――グリルビーが、それを阻んだ。
「ンだよ、お前の代わりにそっちの鳥頭で済ませてやろうってんのに、邪魔すんなよ……ん?」
チンピラが掴むグリルビーの手首が、じわじわと熱を帯び始めている。
「あっっっつ!?」
それはすぐに握っていられない熱さになり、チンピラは思わず手を離した。
「こンの……やる気かこのマッチ頭!」
もう一人のチンピラが、弾幕を放とうとした、その瞬間。
「ワン!」 - 412二次元好きの匿名さん24/07/31(水) 22:30:47
突然かわいらしいイヌの鳴き声が、グリルビーズに響いた。
「誰だよこんなとこにイヌなんて連れ込みやが……って……?」
チンピラたちが振り返る。
そこには、鎧を身に纏った巨大なイヌ……グレータードッグがどっしりと立っていた。
その図体はざっとチンピラたちより二回りは大きい。
「な、なんだよお前は……!?」
狼狽するチンピラたちをよそに、グレータードッグは尻尾をパタパタ振りながら、彼らを見下ろしている。
「く、来んじゃねえよ!!」
チンピラの一人が棍棒を取り出した。
そして、それは大きな間違いだった。
「!」
途端にグレータードッグは目をキラキラさせて、前足で床を叩き、お尻をぐっと突き上げた。
「何だよやる気か!?」
そしてその棍棒が振り下ろされた事が、第二の間違いだった。
「!!!!」
途端グレータードッグは棍棒をがぶっと咥えると、チンピラから奪い取り、まるでおもちゃのようにウキウキと齧り始めた。
「お、おいこら返せ!!返せよ!!」
チンピラが鎧を殴るが、当然ダメージが入るわけもなく、むしろグレータードッグを遊びに誘っただけだった。
グレータードッグは尻尾をブンブン振り回しながら、棍棒を咥えたまま、チンピラたちを追い回した。
「お、覚えてろ!」
チンピラたちは捨て台詞を吐いて去っていった。 - 413二次元好きの匿名さん24/07/31(水) 22:58:29
強いなグレータードッグ…
- 414二次元好きの匿名さん24/07/31(水) 23:02:39
「ああ……ありがとうグレータードッグ……助かったよ」
やがて棍棒を離したグレータードッグが、今度はバードに擦り寄り尻尾を振った。頭を撫でられると、その勢いはますます凄くなる。
グリルビーの頭の炎も落ち着いた。
「グリルビー、この勇ましい番犬に一杯奢るよ」
バードがそう言うと、グリルビーは静かにうなずいて、グレータードッグにミルクを差し出した。
グレータードッグがイキイキとべちゃべちゃミルクを舐める様子を見ながら、グリルビーは内心、ため息をついた。
――どうすれば、この世界は救われるのだろうか?
――どうすれば、愛すべき隣人たちが笑顔でいられるのだろうか?
しかし、グリルビーに出来るのは、この店を守り続けることだけだった。
何か――もっと、何か。
グリルビーだけではどうにも出来ないところで、ボタンが掛け違えられたまま、ここまで来てしまったような――
そんな、どうしようもない予感だけがあった。
一方その頃……
今日は寝ます。
- 415二次元好きの匿名さん24/08/01(木) 01:42:30
パピルスはよくサンズが一人で出掛けるのを怪しみ始めた
- 416二次元好きの匿名さん24/08/01(木) 10:24:19
またトリエルと話すサンズ
- 417二次元好きの匿名さん24/08/01(木) 12:18:34
アルフィーがどこかへフラフラと出掛けていった
- 418二次元好きの匿名さん24/08/01(木) 13:54:30
シャイレーンはまたガーソンのもとを訪れていた
- 419二次元好きの匿名さん24/08/01(木) 13:55:14
- 420二次元好きの匿名さん24/08/01(木) 20:42:30
- 421二次元好きの匿名さん24/08/01(木) 20:51:57
――兄ちゃんは、最近ヘンだ。
パピルスはそう感じている。
いや、前からヒミツシュギな所がある
し、言いたくないことは絶対言わないけど、最近は、なんだか特にヘンだ。
パピルスは具材を炒めながら考える。
たまにトリエルさんのところに遊びに行くのはわかる。
兄ちゃんにだってもちろんプライバシーがあるし、トリエルさんと二人で話したい事もあるだろう。
ただ、ある日から……兄ちゃんの動きがヘンだ。
兄ちゃんにはいくつかお気に入りスポットがあって、気付くとそこにいる事が多い。
でも……
パピルスは具材に塩胡椒を振りながら考える。
最近、兄ちゃんが行くところは、お気に入りスポットから外れてる。
そこに何があるのかわからないけど……
パピルスは、茹でたスパゲティを具材と炒め合わせながら考える。 - 422二次元好きの匿名さん24/08/01(木) 20:56:24
あと、ボクを見てぼーっとしてる事も増えた気がする。
それか、ケータイを見てるか。
パピルスはソースを合わせて更に炒め合わせながら考える。
……でも、兄ちゃん。
それはやっぱり、ボクには言えない事、なんでしょ……?
気付くとスパゲティが完成していた。フライパンの中で、おいしそうなスパゲティから湯気が立っている。
トリエルに教えてもらった成果が現れていた。
しかし、パピルスのタマシイは、どこかふわふわと落ち着かない。
……ボクは、どうすればいいんだろう。
- 423二次元好きの匿名さん24/08/01(木) 22:01:58
安心させるように誰かの声が聞こえた
- 424二次元好きの匿名さん24/08/01(木) 22:56:43
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- 425二次元好きの匿名さん24/08/01(木) 22:57:58
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- 426二次元好きの匿名さん24/08/01(木) 22:59:48
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- 427二次元好きの匿名さん24/08/01(木) 23:02:15
- 428二次元好きの匿名さん24/08/01(木) 23:22:22
- 429二次元好きの匿名さん24/08/02(金) 02:07:22
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- 430二次元好きの匿名さん24/08/02(金) 10:18:33
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- 431二次元好きの匿名さん24/08/02(金) 18:01:40
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- 432二次元好きの匿名さん24/08/02(金) 19:43:41
パピルスは、お皿にスパゲティを盛ると、よし、と気合を入れた。
黙ってサンズの言う事を聞くのはカンタンだ。なら、もっと難しい事に挑戦する必要がある。
つまり――サンズ本人に、直接堂々、真っ向勝負で質問することだ。
二人分のスパゲティをテーブルに並べると、パピルスは階段を昇り、サンズの部屋のドアをノックした。
「兄ちゃん、晩ご飯出来たよ!あと……お話があるんだけど!」
果たしてサンズはいるだろうか……?
- 433二次元好きの匿名さん24/08/02(金) 22:27:48
真後ろにいた
- 434二次元好きの匿名さん24/08/02(金) 22:45:54
「呼んだか?」
後ろから聞こえてきた兄の声に、パピルスは思わず目の前のドアに、したたかに頭蓋骨をぶつけた。
「兄ちゃん!ヘンな帰り方しないで!」
「ほーい」
サンズはいつもどおりのニヤケ顔だ。だが、ここで退きさがっていては、いつもと変わらない。
「兄ちゃん。降りて。晩ご飯食べよ。それと……お話があります」
頑張って出来るだけシリアスな顔と口調でそう言うと、サンズの眼窩の中で、光が微かにチラついた。
「……わかったよ」
どうやら彼も、何かを察したらしい。
二人は階段を降り、テーブルに着いた。
「……さて。どういう話だ?」
サンズはスパゲティをフォークでくるくる巻きながら尋ねた。
パピルスは(無い肺で)ゆっくり深呼吸すると、改めて、じっとサンズを見た。
「……兄ちゃん、ボクに何か、隠してない?」
サンズの返事は……
- 435二次元好きの匿名さん24/08/02(金) 23:32:51
>>440まで伸ばして今日は寝ます。
- 436二次元好きの匿名さん24/08/02(金) 23:39:08
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- 437二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 00:06:19
真実のラボについて遠回しに伝える
- 438二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 00:13:52
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- 439二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 01:20:30
- 440二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 08:23:44
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- 441二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 13:52:14
- 442二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 20:17:07
「いや?何も隠してないぜ」
サンズは相変わらずスパゲティをくるくるしている。
「……兄ちゃん。ウソつかないでよ」
しかし、パピルスの声色は真剣だった。
「……オイラが、ウソついたことあるか?」
「ウソ……というか、隠し事は、よくするよね。ごまかすことも」
パピルスのまっすぐな目がサンズを見つめている。
「……兄ちゃん、ボク、もう、ずっと兄ちゃんに守られて、隠されてばっかりなのはイヤだ。
だから、本当の事を話してよ。
兄ちゃんは最近、森の奥に何をしに行ってるの?」
その真剣な眼差しに、サンズは……
- 443二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 20:43:20
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- 444二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 20:44:18
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- 445二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 20:52:26
- 446二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 22:02:16
- 447二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 22:55:21
「わかった。話す。実は、ある御婦人に会いに行ってる」
「それは、トリエルさんじゃないよね」
パピルスはまっすぐな目で見つめ続けている。
サンズは、長く、深い意を吐くと、再び、わかったよ、と言った。
「実は……ちょっと、ナーバスなんだよ」
「ナーバス?」
「出来るだけ一人でいたいんだ。でも、一人じゃ生きていけない。わかるだろ?」
「う……うん」
「そんで、オイラはそばにいてもいいって許可をもらった。
もしまた元気になったら、パピルスとも会ってくれるさ」
サンズは立ち上がってパピルスの横に行くと、そっと頭を撫でた。
「だから、その御婦人の心の準備が出来るまで、待っててほしい」
「……うん」
そこまで言われたら、パピルスも頷くしかない。
サンズはパピルスからすっと離れると、
「じゃあ、晩飯食おうぜ。せっかくのスパゲティが冷めちまう」
と、椅子に座りなおした。
「うん。……じゃあ、いただきま……」
二人が食べ始めようとした、その時。
家のドアが、強くノックされた。それこそ、ジョークなどいう間もない、というほどに。
……一体誰だ?
今日は寝ます。
- 448二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 23:24:17
息を切らせたアルフィー
- 449二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 01:46:22
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- 450二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 01:59:24
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- 451二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 10:40:01
ガスター
- 452二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 14:07:06
- 453二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 14:08:02
イヌッスとイヌッサ
- 454二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 14:10:01
スノーフルの店番
- 455二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 19:22:51
- 456二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 20:28:44
「……どうし」
た、まで言う間はなかった。寝起き同然の格好をしたアルフィーが、サンズに突進するようにもたれかかってきたからだ。
「……ど、ドクターアルフィー……だよね?あれ、でもアルフィーはユクエフメイだって……」
パピルスはサンズの後ろで困惑しきりだ。
サンズはアルフィーをハグして背中をとんとんとゆっくり叩いた。
ひどくタマシイが脈動している、呼吸も荒い。何かあったことは明白だった。
「……よしよし、落ち着け、落ち着けアルフィー……」
「こ、こここれは落ち着いてられないよ!!」
アルフィーが掠れてひっくり返った声で叫ぶ。
「ら、ららら、ラボ、わたしの、ラボに、ししし、侵入者、いる、みたいで、」
見るとアルフィーの手には小さな端末が握られており、その画面には緊急事態らしいアラートが光っている。
「だ、だか、だから、だから――」
アルフィーは息も絶え絶えという様子で、サンズにしがみついている。
「――たすけて、サンズ」 - 457二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 21:22:11
「――」
サンズの眼窩に、一瞬、黄色い光が宿った。
「どうしてか、わからないけど……サンズ、あなたは、知ってるよね。わたしが、何をしたかを」
アルフィーが曇ったメガネの内側からサンズを見つめてくる。
「今すぐ行くには、遠すぎる、けど……サンズなら、出来る……よね……?」
すっかり憔悴した様子のアルフィーを前にして、サンズは、今一度尋ねた。
「本当に、いいんだな?」
アルフィーは、震えながら、小さく頷いた。
「……わかった」
サンズはゆっくり立ち上がると、パピルスの方を向いて言った。
「パピルス。悪いが、晩飯は帰ってからにしてくれないか?」
パピルスは、
「……わかった。ちゃんと、スパゲティ温めるから!」
と、覚悟を決めた顔で頷いた。
「じゃあ……行ってくるぜ。パピルス、アルフィーの事、頼んだぜ」
「わかった!」
パピルスがよろめくアルフィーを受け止めたのを見送ると、サンズはアルフィーのラボへの近道を進んだ。
その頃、そのラボでは……
- 458二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 21:33:53
何故かアルフィーがいた
- 459二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 21:34:03
バガパンたちが立ち往生していた
- 460二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 21:36:03
さらに奥へと進むバガパン
- 461二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 21:37:51
ガスターの幻がばに何かを指し示している
- 462二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 21:48:16
- 463二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 21:51:08
- 464二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 22:03:30
「……だから、もう帰ろうってんだよ!もうオレたちの手に負える事じゃねえってコレ!
あんなお化けまで出てきたんだからよ!」
バガパンがエレベーターのドアに手をかけながら叫んだ。
「だからぁ! 帰れないから困ってんでしょー!?」
「だったらさぁ、先進んだ方が道あるんじゃね?ってさっきから言ってるのにぃ!」
それをギャル二人が引っ剥がそうと爪を立てる。
「いだだだだ!」
「ほーら早く行こうよバガパンー!」
「そーそー!」
侃侃諤諤とはこの事だろうか。
女子二人に引っ張られる男子一人、と言い表せばあるいは楽しそうかもしれないが、実際は修羅場もいいところであった。
「お、おい助けろ!!お前だってこんなとこから早く出たいよな!?」
「だから出るには先進むっしょ!?」
「え、ぼ、ボク……?」
突然話を振られたナイスクリーム売りの青年は……
- 465二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 22:05:35
進もう
- 466二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 22:16:52
勇気を振り絞り進もうとする
- 467二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 22:17:47
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- 468二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 22:19:50
「いや……ここが開かない以上、奥に進んだ方が、開ける方法見つかるんじゃないかな?」
途端、バガパンの顔が色が抜けた。体からもよれよれと力が抜けたところを、ギャル二人が引きずり下ろす。
「だってさー」「んじゃ行こー」
すっかり真っ白になったバガパン青年は、ずるずると引きずられながら、みんなで奥へと進んで行った。
「……あれ?あそこ、なんかいない……?」
キャッティが指差した先には、なにやら、白いモンスター……のようなものが立っている。
その特徴は……
- 469二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 22:39:27
犬が集まった様な姿
- 470二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 22:40:47
鳥類に似ているが歪な姿だ
- 471二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 22:44:42
巨大な口の様な形
- 472二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 22:47:02
何故かオワライチョウに似ていた
- 473二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 22:59:03
- 474二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 23:16:33
- 475二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 23:56:51
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- 476二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 07:28:07
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- 477二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 15:10:10
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- 478二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 20:22:57
“それ”は、どろどろと溶けた巨体をしていた。
“それ”は、ずるずると這っていた。
“それ”は、いくつもの足を持っていた。
“それ”は、まるで風が吹くように鳴いた。
“それ”は――あるいは、イヌの集合体のように見えた。
「で、出たあああ!?!?」
バガパンが大声で叫ぶ。
「何何何何!?」
「わ、わかんないって!!」
キャッティは全身の毛を逆立たせ、アリゲッティも尻尾がぴんと跳ね上げられた。
「あ、あんまり大声出さない方が……!」
というナイスクリーム売りの青年の声は、三人の叫び声でかき消された。
そして、三人のわあわあいう様子に気付いたのか……“それ”はノシノシと近づいてきた。
さあ、どうする?
- 479二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 20:45:55
ナイスクリームをすすめる
- 480二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 20:58:40
よぶ
- 481二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 21:03:05
ナデナデする
- 482二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 21:14:55
からかう
- 483二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 21:15:50
- 484二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 22:06:03
- 485二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 22:14:53
「……へ、へっ!べ、べべべべ別にお前なんか怖くねえし!!」
バガパンがお下品なハンドサインをするが、声は悲しいくらいは震えていたし、尻尾は恐怖で爆発していた。
しかし、“それ”は意味を理解していないのか、小首を傾げて喉奥で微かに唸っただけだった。
しかし、不意に顔に空いた穴からすんすんと音が聞こえたかと思うと、その体が震えた。ぼとぼとと白い汚れが床に落ちる。
「ちょっ、ちょっと」
「流石にそれはどうかと思うよ」
後方のギャル二人にまでドン引きされ、前方にはじりじりと距離を詰めてくる化け物がいる。
「じゃあどうしろって言うんだよ!!」
バガパンが叫んだ直後だった。
- 486二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 22:26:30
おもむろにサンズが現れる
- 487二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 22:43:46
背後にはしにがみちょうがいた
- 488二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 22:45:03
相手がナデナデして欲しそうにしている事に気付いたバガパン
- 489二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 22:46:21
応援が間に合った
- 490二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 22:48:16
- 491二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 23:04:27
- 492二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 23:19:36
「ね、ねえ、あ、あ、あ、あれ、あれ……」
いつの間にか最後尾にいたナイスクリーム売りの青年が、後ろを指さす。
「ンだよこんな時、に……」
バガパンはキレながら振り返り――絶句した。
そこにも、白い化け物がいた。
それは、あまりにも細い首をした、鳥……のようなものだった。
頭は丸っこく、体はどこか現実味がない。
しかも、頭はただ丸っこいだけではない。目と思った部位が、瞬きと共に、鋭い牙がびっしりと生えた口に変わる。
それは、今まで生きてきた中で、一度も見た事のない形だった。
前にわけのわからないイヌ、後ろにわけのわからない鳥。
絶体絶命の大ピンチだ。
2体がまさに4人を襲おうとした、その時。
何者かが、彼らの間に割って入った。
果たしてそれは誰だったのだろうか……
今日は寝ます。
- 493二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 08:04:37
サンズだ
- 494二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 09:57:56
レモンパンだった
- 495二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 19:15:06
ロイヤル・ガードだ
- 496二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 21:03:58
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- 497二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 21:10:32
- 498二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 21:17:22
パピルス
- 499二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 21:49:59
- 500二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 23:03:10
「コラッ!!」
突如飛んできた骨に、バガパンたちは飛び上がるほど驚いた。
「もうっ、怖がらせちゃダメでしょっ!?」
バタバタと駆け込んできたのは、せいたかのっぽのスケルトンだった。
なんだかアーマーみたいなものを身につけているが、手作り感満載で、どう見ても防御力のありそうな代物ではなかった。
「キミは、スノーフルの……!」
どうやらナイスクリーム売りの青年は既知の仲だったのか、耳をピンと立ててスケルトンを見ている。
「あっ、ナイスクリーム屋さ」
しかしスケルトンが挨拶する前に、先ほどからいた化け物が彼を押し倒した。
「負けたじゃねえか!!!」
バガパンがひっくり返った声で叫んだ。 - 501二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 23:26:07
しかし、どうやらそこ化け物は、スケルトンを襲っている、というより、懐いている風だった。
どろどろの尻尾をばちゃばちゃ振り回して、顔に穿たれた穴から、ぼたぼたと何かを垂らしている。
「ちょっ……兄ちゃん、このイヌ、なんとかして……!」
……イヌ?いやその前に、兄ちゃん……?
4人が呆気に取られていると、奥から更に骨が飛んできた。
途端に化け物はその骨を追って、廊下の彼方へと消えていった。
一方トリの方も首を傾げながら、すうっとどこかへ去っていく。
後にはスケルトンと4人が残され――
「おい、ケガはないか?」
「だ、だだだだ、だ、だいじょう、ぶ? ご、ごご、ごめんなさい、わた、わたしの、せいで」
更にそこにもう一人のスケルトンと――彼らがまさに探し求めていたモンスター、ドクターアルフィーがいた。
……さて、どこからどう説明しよう?
今日は寝ます。
- 502二次元好きの匿名さん24/08/07(水) 09:27:40
今の状況
- 503二次元好きの匿名さん24/08/07(水) 19:02:58
アルフィーはどこにいたのか
- 504二次元好きの匿名さん24/08/07(水) 19:19:02
このモンスターたちについて
- 505二次元好きの匿名さん24/08/07(水) 19:19:59
このラボのことを簡潔に話す
- 506二次元好きの匿名さん24/08/07(水) 19:33:17
- 507二次元好きの匿名さん24/08/07(水) 19:40:41
- 508二次元好きの匿名さん24/08/07(水) 21:55:11
皆はひとまず、入口のホールに戻る事にした。
その際もちらちらと白いモンスターがこちらの様子を伺っていたが、その度にアルフィーがポテチを一枚手渡すと、するすると消えていった。
その中の一人に、バガパンはなんだか既視感を覚えた。
「こ、この人は……あの。お、オワライチョウさんの奥さん、なの……」
ライちゃん、ライちゃん、と、掠れた声で名を呼びながら、アルフィーにすがる姿を見て、バガパンは、
「…………亡くなったはずの……」
と呟いた。
誰も、何も言わなかった。パピルスさえ、無言だった。
そうして全員無言のまま、ホールに辿り着いた。
大きいドアを背にして、アルフィーは何度か深呼吸した。その度に息が震え、ろくに吸えているようには見えない。
それでも、誰も、何も言わなかった。
アルフィーが、自分のタイミングで話し出すのを、じっと待っていた。 - 509二次元好きの匿名さん24/08/07(水) 22:28:08
「……もうわかったと思うけど、あれは、アマルガム……モンスターたちの集合体なの」
アルフィーは必死に震えを抑えながら言った。
「ほら、覚えてる?前にアズゴア王が……う、動かなくなったモンスターたちを、お城に運ぶように、って……
……それが、あの人たちなの。
わ、わたしは、モンスターのタマシイをキープする為の実験をして……
でも……実験は失敗してしまった。みんなの体はドロドロに溶けて、くっついて……」
深く、長い息を吐く。
「……言い出せないまま、アズゴアも、アンダインも、死んでしまった。
わ……わたしが、に、ニンゲンの、手伝いなんて、したから……!」
そこが、正気の限界だった。アルフィーは崩れ蹲ると、やがて泣き叫び始めた。
ホールの中に、アルフィーの嘆き叫ぶ声だけが響いている。
誰も、何も言い出せない。
しかし……
- 510二次元好きの匿名さん24/08/07(水) 22:37:29
黙ってナイスクリームを進めるナイスクリームのお兄さん
- 511二次元好きの匿名さん24/08/07(水) 22:38:30
モトニハ戻せないのか聞いてみるバガパン
- 512二次元好きの匿名さん24/08/07(水) 22:39:21
オレさまと彼らを助ける方法を見つけようと言うパピルス
- 513二次元好きの匿名さん24/08/07(水) 22:40:35
もう帰ろうと言い出すサンズ
- 514二次元好きの匿名さん24/08/07(水) 22:43:31
- 515二次元好きの匿名さん24/08/07(水) 22:56:51
- 516二次元好きの匿名さん24/08/07(水) 23:15:52
「アルフィー」
真っ先に口火を切ったのは、パピルスだった。
泣いているアルフィーの丸い背中に手をやると、そっと撫でる。
「大丈夫だよ、アルフィー。ボ……オレ、さま……みんなを助ける方法を、一緒に探すよ」
パピルスの声は、どこまでも静かで、思慮深かった。
その穏やかな声に、一瞬、アルフィーの泣き声が止まった。
「大丈夫、きっと大丈夫だよ。みんな、話せばわかってくれるよ。
それに、みんなで考えれば、きっといいアイディアだって浮かぶよ」
誰も、何も言えないまま、時だけが過ぎた。すると……
今日は寝ます。
- 517二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 00:21:11
バガパンが口を開いた
「まずはその実験ってのを詳しく聞かせてくれないか?」 - 518二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 08:19:36
サンズがグリルビーに行く事を提案
- 519二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 17:42:06
アルフィーが小さくパピルスやみんなに感謝した
- 520二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 19:02:18
取り敢えずみんなに報告に行こう
- 521二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 19:03:22
- 522二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 21:10:05
- 523二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 22:25:40
「……アルフィー」
サンズが優しく語りかける。
「とりあえず、ここを出よう。ここは寒いし、暗いだろ?
あったかいところへ行って……あー、それから……」
「わかってるよ、サンズ」
アルフィーが両手をぎゅっと握り拳にしながら言う。
「……み、みんなに、話すんでしょう……?わたしは、もう、ずいぶん黙ってたし、隠してたから……」
メガネのレンズまで涙に濡らしながら、少し震えた声でそう囁く。
パピルスが手を差し出して、その体を起き上がらせた。
「あの……ごめんね、アルフィー」
「うちら、アルフィーの事、何にも知らなかった。
こんなにアルフィーは大変な事になってたのに、うちらは気付く事も出来なくて……ごめんなさい」
そこに、アリゲッティとキャッティがしおらしげに言った。
「え!?そ、そんな……元々はわたしのせいなんだから、二人は謝らなくてもいいよ!」
途端にアルフィーが両手を振ってそれを否定する。 - 524二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 22:55:32
その後も話が前に進みそうになかったので、サンズを先頭に、
謝るアルフィーをキャッティとアリゲッティが引っ張っていき、
その後ろをすっかり話すタイミングを失ったバガパンとナイスクリーム売りの青年が背を丸めて歩き、
最後尾をパピルスが腕を振って元気に行進するという、何とも奇妙なパーティが結成されている。
エレベータのロックは何とか解除し……その間他のアマルガムに絡まれたりしたが……あとはラボの出口を目指すだけだ。
そのはずだった。
「……ねえ、何か聞こえない……?」
青年が耳を側立てると、
「お、おい、せっかく丸く収まりそうなのに、変なこと言うなよ……!」
とバガパンが震えながら言う。さっきから怖いことと難しいことのオンパレードで、彼はだいぶキャパシティがオーバーしていた。
はたして、音の正体は……?
今日は寝ます。
- 525二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 23:16:34
彼等を追いかけてきた他のアマルガム
- 526二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 07:09:19
アズリエルとキャラのビデオが勝手に再生されていた
- 527二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 13:38:17
ガスターがモニターに映った
- 528二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 20:49:10
いぬのモンスターたちがパピルスを追ってやって来た
- 529二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 20:49:52
- 530二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 21:46:46
- 531二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 21:55:46
「なんだか……子どもの声みたいな……」
青年が声につられるように、一行から離れてふらふらと歩き出した。
「お、おいまさかオレたちみたいに迷い込んだ奴がいるのか……!?」
バガパンが引き攣った声で言う。
「いや、てか、それでも勝手に行くなって!おい!」
バガパンが列の中から叫ぶが、青年の足は止まらない。
「……この部屋かな?お邪魔します……」
青年が室内を覗き込むと、そこにはビデオテープの棚と、その真ん中に大きなモニターが置いてあった。
どうやらこのモニターから、声が聞こえているようだ。
果たして、その内容は……
- 532二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 22:06:41
アズリエルとどこかあのニンゲンに似ている子供が出てくる何ともないホームビデオだ
しかしそう思ってのんびり観ているとお菓子に何かを入れている子供の映像が映る - 533二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 22:20:17
キャラを地上に連れ出すアズリエルが映っている
- 534二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 22:30:36
キャラとアズリエルが何かを話している
- 535二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 22:45:37
ニンゲンたちに攻撃されるアズリエルの動画
- 536二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 22:52:46
- 537二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 23:19:17
- 538二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 09:24:39
ほしゅてーる
- 539二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 18:42:22
画面は真っ暗だ。その中にノイズがちらついている。
そのノイズの向こう側から、誰かの声が聞こえる。
その声は、高くて、舌ったらずで……そうだ、これは、子どもの声だ。
青年の頭の中に、一瞬、あのモンスターの子どもの顔が過った。
しかし、その子どもの声は、聞いたことのない声だった。
“……ねえ……XXXXX……やっぱりやりたくないよ……”
子どもは、誰かに、何かを頼まれていた。しかし子どもは、それを拒んでいるようだった。
一体誰と話しているのだろうか、その名前までは聞き取れなかった。相手の返事も。
“まさか、キミを疑うわけないじゃないか!”
しかもその頼みは、どうも、何かを疑いたくなるようなことらしい。
青年は知らず、その会話を何とか更に聞こうと、モニタに身を乗り出した。
すると……
- 540二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 20:09:36
突然途切れてしまった
- 541二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 20:11:18
場面が戻る
- 542二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 20:27:29
アズゴアの体調が悪くなってしまうばめんになった
- 543二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 20:43:42
正常に画面が映る
- 544二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 20:44:25
- 545二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 21:47:50
- 546二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 23:21:30
“ボク……あの花を摘んでくる”
やがて子どもの声が遠ざかっていく。
それと同時に、画面に映像が映った。
これは……どこかの庭だろうか。あたり一面にきんいろのはなが咲いている。
どうやらビデオカメラか何かで撮影されているらしく、レンズは遠ざかっていく一人のモンスターの後ろ姿を映していた。
それは、よこじまのシャツを着た、白いふわふわの毛並みのモンスターだった。
その毛並みは、どこかで、見た事があるような気がした。
そう思う間もなく、不意に、カメラが持ち上がった。そして、ぐるりと後ろを向く。
そこに映ったのは、よこじまのシャツと、それから――
そこで、ビデオは終わった。
「お前!勝手にどっか行くなよ!!」
やがて業を煮やしたらしいバガパンが迎えに来て、青年を画面から引っ剥がした。
「……」
一方の青年は、煮え切らない顔で、もう何も映さないを、ぼんやりと見ていた。 - 547二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 23:46:12
- 548二次元好きの匿名さん24/08/11(日) 02:40:41
ビビって気絶
- 549二次元好きの匿名さん24/08/11(日) 03:00:57
逃げ出した
- 550二次元好きの匿名さん24/08/11(日) 10:44:20
取り敢えず話せるか試してみる
- 551二次元好きの匿名さん24/08/11(日) 11:32:21
匂いで通じ合えた
- 552二次元好きの匿名さん24/08/11(日) 12:31:55
- 553二次元好きの匿名さん24/08/11(日) 18:49:49
- 554二次元好きの匿名さん24/08/11(日) 22:05:19
そうしてやっとエレベーターのドアの前に立つと、突然、そのエレベーターのドアが派手にこじ開けられた。
「大丈夫か!?」
「助けに来たッス! もう大丈夫ッスよ!」
(うん、行方不明者も全員発見サ!)
01とイヌカップル、後から02もやってきた。どうやら、上からワイヤーを伝って降りてきたらしい。
「行方不明って……オレたちのこと……?」
バガパンが自分を指差しながら問いかける。
頷く元ロイヤル・ガードたちを見て、どうしてこんなことに、と頭を抱えた。
「ええと、その……心配させてごめんなさい」
「そ、そーなの。別にこんな大事にするつもりはなくってぇ~」
「でもでも、ほら、アルフィーも見つけたし、ケッカオーライ?的な?」
「でもな、勝手に人ン家入ったらダメだろ」
01に至極真っ当なツッコミを入れられ、若者たちは「ごめんなさい」と尻尾を垂らした。
「い、いいんだよ。わたしのことを心配してきてくれたんだから……だから、そんな叱らないであげて……」
アルフィーがなんとかなだめるように言う。それを見て01は「仕方ねえな」と頭を掻いた。 - 555二次元好きの匿名さん24/08/11(日) 22:53:17
「とにかく、もう出ようぜ。いや、ドクターアルフィーがいるからいいのか?」
「う、ううん。いいの。出る。みんなに、は、話さなきゃいけないことがあるから……」
そうか、と01は静かに頷いた。
「上から縄ばしごを下ろしてる。っても、だいぶ長いから……昇るときは相棒が支える」
02が01に言葉に静かに頷く。
さあ脱出……という時になって、不意にイヌカップルたちが、何かに気付いたように鼻を鳴らした。
「……なんか、匂うッス」
(この匂い……知ってる匂いサ……)
01が止める間もなく、二人が研究所の奥へと走っていった。
「あっ、お、おい!お前らまで不法侵入はマズイ……いや本人いるからいいのか……?」
「……ああ、やっぱり……」
二人が走っていった先を見て、アルフィーは静かに呟いた。 - 556二次元好きの匿名さん24/08/11(日) 23:50:29
はたしてそこに、アマルガムはいた。
イヌカップルは一瞬その姿に驚いたが、じりじりとその白い塊に近づいていった。
二人は尻尾を振り、お腹を見せて、敵意がないことをアピールした。
するとアマルガムも尻尾をべちゃべちゃ振り、二人の前までごろんと横になってお腹を見せた。
(この匂い……間違いないサ……)
「ああ、ちょっと混ざり合ってるッスけど……」
二人はアマルガムの匂いを嗅いで、確信したように言った。
「……オレたちの両親ッス」
(王様のおふれでここまで運んだけど……こんな姿になって、生きていたサ……)
アマルガムは……わんさいぼうは首を傾げながら、そっと二人に寄り添った。
こうして一行は、ようやく、ラボから抜け出した。
……さて、どこから始めよう?
今日は寝ます。
- 557二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 10:09:30
トリエルから
- 558二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 16:57:53
グリルビー
- 559二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 17:00:20
ガーソン
- 560二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 17:01:09
オワライチョウの父
- 561二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 17:28:21
- 562二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 20:35:13
- 563二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 22:07:39
這々の体で何とかエレベーターの深い縦穴から這い出すと、
「とりあえずガーソンさんに報告しようぜ」
と01が言った。
「が、ガーソン……?」
「……って、あの、ウォーターフェルのよろず屋のお爺さんだよね?」
「実は君たちを探すのにあたって、ガーソンさんが指揮をとってくれたッス」
(いくらアタシらの鼻が良くても、それだけで探すのは手間だろうって言われてサ)
イヌッスとイヌッサが説明する。
「あー、そういえば子どもの時、会った事あるかもー」
「てか、ゴミ捨て場でガラクタ探してる時にたまに見かけない?」
「もー、ガラクタじゃなくて高級ゴミだって〜!」
ギャル二人がキャッキャしているのを見て、01は大袈裟に咳払いした。
「とにかく! ……ガーソンさん、ものすげえ心配してたから、ちゃんと顔見せに行けよ。
それから……ドクターアルフィー、アンタも」
まさか自分に話が振られるとは思わなかったらしく、アルフィーの尻尾が跳ねた。
「わ、わたし……?」
「ガーソンさんと知らない仲じゃないだろ?アンタが行方不明になってから、ずっと心配してたからな」
心配、と、アルフィーは口の中で言葉を転がした。
「……ま、ゆっくりでいいと思うぜ。あの人、カメだし」
サンズがいつものノリで言うのを、パピルスが「それは失礼じゃない?」と諌める。
「……ううん。今から行くよ。迷惑かけたのは本当だから……」
アルフィーは覚悟を決めた顔で頷いた。
それを見ていた02もまた、静かに頷いた。
そして、彼らはガーソンの元にやってきた。
彼らの話を聞いたガーソンは、何を思うのだろうか……?
- 564二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 22:22:39
感謝
- 565二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 22:34:25
彼らの無事に安堵し喜ぶ
- 566二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 22:36:44
アマルガムのことに嘆きつつもアルフィーを許した
- 567二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 22:42:15
一行の話に困惑しつつもアルフィーが帰ってきた事に喜ぶ
- 568二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 22:53:29
- 569二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 23:26:46
- 570二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 01:50:55
このレスは削除されています
- 571二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 11:18:39
このレスは削除されています
- 572二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 19:21:55
このレスは削除されています
- 573二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 21:05:38
「……なるほど、のう」
アルフィーから話を聞いたガーソンは、ゆっくり、ゆっくり、息を吐いた。
店内にはアルフィーとガーソンしかいない。
若者4人は、さんざん心配させた上に、勝手に人の家に忍び込むなと、ゲンコツ一発でホットランドへ帰された。
「それで……そんな実験に手を染めた、というわけか」
「……はい。その……元々は、ニンゲンのタマシイを使わずに、地上に出られないか、って事で……」
アルフィーの答えに、ガーソンはまたため息をついた。
「あのフワリン王め、そんなこったろうと思っとったわい。
いくら心を殺して非情になろうとしても、あの甘ったれに、平気で7人も殺せるわけがない。
出来るなら殺したくないからお前さんにそんな研究を頼んだんじゃろうし、
それが間に合わなかったから6人手にかけたんじゃろうて……」
アルフィーは「……そうですね」と言って、目を伏せた。
彼は優しい王様だった。誰よりも。何よりも。
「ま、色々おっちょこちょいな所があったからの。
国民を思って言った言葉が、自分で取り消せなくて、やらざるを得なかったんじゃのうな」
ガーソンは改めて、アルフィーを見た。
「確かに、お前さんの実験は、そういう結果になったかもしれん。
じゃがな、お前さんは、アズゴアの為に一生懸命じゃったんじゃろ。
なら……家族が赦すなら、ワシには責められんて」
そのうろこばった手が、アルフィーの頭を乱暴に撫でた。
「……よく頑張ったの、アルフィー」
その言葉に、アルフィーの目が再び潤んだ。
「う、うぅ……うぅぅ……うぁぁぁ……!」
また泣き出したアルフィーを、ガーソンが抱き締め、その背中をとんとんと叩いた。
「おうおう、よしよし……相変わらず、頑張り屋で泣き虫じゃのう……」
その泣き声のメロディに合わせて、どこかで、シャイレーンが静かにハミングしていた。
彼女と共に、悲しみ、彼女を慰めるように。 - 574二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 21:07:20
- 575二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 22:45:43
アルフィーを暖かく迎えるホテルのモンスターたち
- 576二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 22:47:11
アルフィーの帰還を聞いて立ち直るホットランドやホテルのモンスターたち
- 577二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 22:48:26
アルフィーの尽力でみやこの治安が良くなった
しかし変わらずにガスターの幻を見るものは多いようだ - 578二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 22:53:10
残ったいぬのモンスターたちもスノーフルに戻ってきた
グリルビーではアルフィーの帰還を巖ってパーティーが行われた - 579二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 22:54:57
- 580二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 23:27:45
- 581二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 06:42:11
話自体は割としんみりしてるのにガスターがノイズすぎる
- 582二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 13:06:10
ホステール
- 583二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 22:05:09
復帰したアルフィーは、まず、アマルガムたちを家に帰す事から始めた。
初めこそ皆戸惑っていたが、それでも、家族が戻ってきた喜びの方が大きかった。
そして、それこそが、アルフィーに勇気を与えた。
みやこの治安が悪化する一方だと知ったアルフィーは、これも罪滅ぼしだと、監視カメラと簡単な警備ロボを配置し、無法状態だったみやこに、ある程度の秩序を敷いた。
人工秩序作戦は功を奏し、少しずつではあるが、みやこの治安は安定しつつある。
相変わらず王はいないが、それでも、積極的に治安を守ろうとするものがいるという事実そのものが、安定を望む空気へと変えていったのだ。
そしてみやこの治安の安定は、他の地域の治安もまた、安定に導いた。
そして…… - 584二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 22:25:47
「さ、どーぞトリィ」
「お邪魔します。……こんな雰囲気のお店に来るの、初めてだわ」
サンズとトリエルは、グリルビーズに来ていた。
治安の安定もあってか、最近は輩が来ることもなくなった。
今日はたまたま他のモンスターもまばらだが、普段はかつてのグリルビーズのように、多くのモンスターが酒と食事を楽しんでいる。
サンズとトリエルはカウンター席に座ると、バーガーとポテトを注文し、サンズは山ほどケチャップをぶっかけた。
「勢いがあるんだよ。トマットるんじゃないって叱られるからな」
「まあ、サンズってば!」
トリエルが朗らかに微笑む。それを見ながら、グリルビーはいつものように、静かにグラスを磨いた。
ポテトが残り3割ほどになった時、サンズがおもむろに口を開いた。
「……なあ、トリィ……」
何かを言おうとして……グリルビーズのドアが開いた。
そこには、マウスが立っていた。
「マウスおかえりぃ~。今回も長かったのねぇ……」
バニーが耳で招くと、マウスはどこか浮かない顔をして、いつもの席に座った。
「その様子見ると、みやこの方は……」
「……うん」
マウスが静かに頷いた。 - 585二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 22:33:54
「治安は確かに良くなったよ。でも……変なモノを見る人が、とても増えてるみたいなんだ」
「ヘンなモノって、どんなモノ?」
サンズは視界の端で、トリエルが微妙な顔をするのを見た。
サンズもポテトを1本1本食べながら、いけないことと知りながら、つい耳を傾けてしまう。いや、スケルトンに耳はないが――
マウスが、息を一つつき、そして、言った。
「……仮面みたいな顔をした、黒いローブのモンスターだよ」
サンズは思わず目を見開いた。
「仮面みたいに真っ白な顔面をしていて、目だけがぽっかり黒い。
手のひらだけが宙に浮いていて、その手のひらには黒い穴が開いてるんだって。
……どのモンスターも、みんな、全く同じものを見たらしいんだよ」
マウスの言葉に、サンズのタマシイが嫌に騒ぐのを感じた。
そしてすぐにいつもの顔を作ると、トリエルの方を見て――彼女もまた、目を見開いているのを見た。
「……トリィ……?」
サンズが口の中で、名前を呟いた。
「……えっ?」
トリエルが我に返ったように、サンズを見る。
「……ええと、ごめんなさい。何の話だったかしら……?」
それは、取り繕う、という言葉がピッタリ合う顔だった。 - 586二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 23:00:22
その後、会話はちぐはぐでどうにも弾まず、結局、サンズとトリエルは、家に帰る事にした。
確かに治安は回復したが、それでトリエルに対する国民の悪感情が消えたわけではない。
二人はお互い、それをよく知っていた。
だからサンズは、トリエルの家にお邪魔することにした。
どちらにしろ、パピルスに見張りを代わってもらっているので、サンズにしても迎えの為に行かなければならないところだった。
サンズとトリエルは二人、広間を越え、廊下を越え、階段を昇り、家に帰ってきた。
そのまま、まっすぐきんいろのはなの花畑を目指す。
「あっ、兄ちゃんもトリエルさんもおかえりなさいっ!」
そこには、ジョウロを持ったパピルスがいた。
「ニンゲン来なかったから、花に水やりしてたよっ!」
「そうか、えらいなパピルス」
サンズの口から素直な、しかし気の入っていない誉め言葉が零れる。
「うん!オレさまがんばってる!」
パピルスも兄の誉め言葉に合わせて笑った。 - 587二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 23:19:56
その時。
「あれ、兄ちゃん、ケータイ鳴ってるよっ?」
パピルスに言われて、サンズは自分のケータイを取り出した。
発信元は……不明。
サンズは、無性に、嫌な予感がした。
この電話に、出てはいけない。
出ては、いけない。
しかし、サンズの手は、何でもない事のように、電話に出ていた。
「……もしもし?」 - 588二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 23:21:50
サンズは、パピルスは、トリエルは。
目の前のモンスターが、目の前で、ケータイを頭に当てるのを見た。
それは、仮面みたいな顔をしていた。
それは、真っ白な顔面をしていて、目だけがぽっかりと黒かった。
それは、黒いローブを身に纏っていた。
それは、手のひらだけが、宙に浮いていた。その手のひらには、黒い穴が空いていた。
それは――
まさに、噂になっていたモンスターの姿だった。
「――やっぱり」
トリエルが、静かに言う。はっきりと。確信に満ちた声で。
「あなた、だったのね」 - 589二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 23:22:14
「⚐︎⬥︎♋︎❒︎♓︎♎︎♋︎」
- 590二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 23:23:27
▦▦▦▦▦▦▦
▦▦▦▦▦▦▦
▦▦▦▦▦▦▦
▦▦▦▦▦▦▦ - 591二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 23:25:29
むかしむかし ちきゅうには
ニンゲンと モンスターという
―――
――
―
Exiled Queen Ending(hopeless anarchy,non-Mettaton)→Alfie and the Hallucinations Ending
そしてニンゲンは、次のNルートを周回する事にした。 - 592二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 23:27:23
🌼<……こんかいは ずいぶんと でばってたね。
🌼<だれとは いわないけどさ。
🌼<ほら だれかが いってたでしょ?
🌼<ほんにんが きいているところで ウワサはなしを するのは しつれいだ ってさ。 - 593二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 23:47:30
🌼<まあ こんやはねるよ。おやすみ。
- 594二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 00:27:09
おやすみー
- 595二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 06:57:22
というかガスターは地味に今回何か具体的にアクションしたわけでもないんだよな
- 596二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 09:07:51
フラウィ君最近影薄いよね
- 597二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 18:01:01
今度は出そう
- 598二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 18:33:46
- 599二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 18:38:32
ガスターは何かを伝えたかったのか?
- 600二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 19:34:01
モンスター達を焚き付けて研究を再開と言うか完成させるのが目的だった……?
- 601二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 19:37:34
そもそもぶっちゃけガスターはこの話の本筋に絡んでないよね
ナチュラルに仲間に入ってたところとアイス普通に買ってたところ好き - 602二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 19:42:20
リーダーをやれるモンスターがいなくなると、アルフィーがでてこない限りほぼほぼ停滞状態になるんだってことがよくわかった
- 603二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 19:55:29
🌼<しらない。キミたちが よびだしたんでしょ?
🌼<もともと なにかんがえてるか わからないヤツ だけどさ……
🌼<そのために あんな ドッキリみたいな マネをしてたの?
🌼<そんなことあるわけ……
🌼<……いや……どうなんだろ……
🌼<やっぱアイツ あたまおかしいよ。
🌼<もともと だいぶ おかしかったけどさ……
🌼<……ボクがなんで アイツのこと しってるかって?
🌼<……ボクは このせかいの みらいをになう “プリンス” なんだよ。
🌼<たまたま こんかいは いきてるふうに はなしがすすんだけど……
🌼<しんでたら どうなってたかなあ?
🌼<メタトンがこわされるパターンは たしか あと6つは あるからね……
- 604二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 19:56:36
アマルガムも心だけは元に戻るのだろうか
- 605二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 20:40:16
アルフィーの生死に明確なフラグはないのかな?
アンダインもメタトンも死んでるけどこっちでは生きてるし
前回アンダインは生きてたがアルフィー死んだし
安価で決まると解釈していいのか - 606二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 20:40:40
ちょっと部外者の意見だけで地底の未来が変わるって興奮するよね
- 607二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 21:28:56
- 608二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 21:30:07
- 609二次元好きの匿名さん24/08/16(金) 00:24:03
たて おつ