- 1二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:01:20
私はトリニティのdice1d3=1 (1) 年生。所属はdice1d5=3 (3)
1.シスターフッド 2.ティーパーティー 3.補習授業部 4.正義実現委員会 5.自警団
大富豪をやると必ずスペードの3が渡ってくるし役があるカードは来ない。麻雀をやると7,8,9種掴まされる。
ボードゲームに限らず、こういった不運は生活の色んなところで起こる。
体育の授業でも私自身は運動ができない方じゃないんだけど……言っちゃ悪いが運動が出来ない側の子とばかり組まされてまともにスポーツを楽しいと思えたことがない。
信号だって常に赤だし、たまにその2個くらい後の進行で車が歩道に突っ込む事故が起こったりする。
不運体質すぎて正直辛い。なにか対策は無いかな……
- 2二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:02:27
とりあえずこの子が選んだのと逆の選択肢を選べば周りの子は安泰だ
- 3二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:05:35
騒ぎに巻き込まれることも多い。戦闘はdice1d100=70 (70) くらいできるんだけど、テストの日に遅刻しそうになって急いでるときに不良に絡まれて……そしてなぜかヴァルキューレも絡んで大事になって結局テストを受けられなかった。そのせいで補習授業部行き。はぁ……
- 4二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:07:57
犯人たちは私が取り押さえられたんだけどどうやらヤバいブツを取り引きしてる組織のまあまあ上の役職の子だったらしい。テスト受けられなかったから自分の行動になんの誇りも持てなかったけどね。
ちなみに学力の確認がてら友達にそのテスト解かせてもらったけどdice1d100=81 (81) 点だったよ。辛いね。
- 5二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:08:17
運がダメなら運に左右されないイカサマとか挑戦してみたら
あんまり楽しめないのは変わらないだろうけど - 6二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:11:55
- 7二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:14:42
この手の思考で一時期ギャンブルにハマったんだ。「私が直感で選んだものはまず択から外れるからそれだけで私は有利だ」ってね。でもダメだったよ。
私が直感で選ぶ方がいつも大当たり。かといって次に私の直感を信じたら今度は外れだすし、「これを選ばなかったとしたらこっちだな」みたいな番号だけ当たる。
- 8二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:17:56
ラッキーナンバーではある()
- 9二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:20:11
補習授業部の子たちとの関係はこんな感じ。
コハル dice1d100=38 (38)
ハナコ dice1d100=39 (39)
アズサ dice1d100=53 (53)
ヒフミ dice1d100=98 (98)
まぁ嫌われない程度には仲良くしてるけど今でもなんでこんなとこにいなきゃいけないのって思うな……
- 10二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:24:18
補習授業部ってことでシャーレの先生と会う機会がよくある。だから私の不運体質とその辛さについて相談してみたんだけど、
"君の感じる不運は実は幸運の一端なのかも。"
みたいなこと言われてもうダメだと思った。幸運の一端ならなんで私は今こんなに無気力なりかけみたいな性格になっちゃったんだろうってね。 - 11二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:25:33
大富豪だとスペードの3はJOKERに唯一勝てるカードだが果たしてこの子は……
- 12二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:27:02
自分が大怪我負うような不幸はまだ起きてないんだな本人からしたら絶望するけど先生の言うことも分かる
- 13二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:28:15
- 14二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:30:50
ヒフミちゃんとだけはかなり仲良しだから一緒に行動することもあるんだけど、そのよしみでナギサ様とも会うんだ。あの人は心が広いから「ヒフミさんの愛するあなたも私たちの愛のめぐり逢いの一部です」みたいなこと言って迎合してくれる。
まぁこれはヒフミちゃんがいるからなんだけどね。
実際ナギサ様と1対1ではdice1d100=27 (27) の関係。
その横にいるミカ様とはdice1d100=16 (16) 、セイア様とはdice1d100=65 (65) 。
まぁだからどうということは無いけど。一応。
- 15二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:32:53
辛い体質だな…しょげてるともっと惨めになるかもしれない罠があるのが辛い
- 16二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:33:07
セイア様だけはあっちから話しかけてくださることがある。なんか「私の勘では……ブツブツ」みたいな感じで怖いけどお耳がもふもふだからあんまり気にならないね。
- 17二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:33:55
君、自転車乗ったらなぜか電柱の上とか街路樹の上に引っかかるような事をなってない?(仮面ライダー電王の良太郎のアレ)
- 18二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:39:03
ヒフミちゃんとの話に戻るけど、1回一緒にペロロ様ライブに行ったの。アーティストのライブに行ったことがあればわかると思うんだけど、ライブ中に席の番号の抽選でサイン入りTシャツとかフリスビーが配られるんだよね。
私の両隣(つまりヒフミちゃんとアズサちゃん)が当たったときは流石にビックリした。私の不運はここまでかっ、てね。 - 19二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:41:37
- 20二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:44:34
なんかこの子の認識に問題がある気がしてきたぞ。自分の幸運を自覚してないんじゃないか?事故の件もそうだし実際補習授業部嫌そうだけど権力争いある他の部活と比べるとまあまあ環境は悪くないし、メンバーがかなり恵まれてるだろ。
極めつけに神秘がラッキー7…… - 21二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:47:12
実際こう言う人現実にもいるよな。悪いとこばっか見て辛くなっちゃってるパターン
- 22二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:47:24
幸運のエネルギーと不運のエネルギーを引き寄せる神秘でこの子に届く前に打ち消しあったり他の人物に当たって幸運or不運が発生してるってところか?
- 23二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:48:11
- 24二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:48:44
なんでわざわざ「スペードの3」なのかが答えだろ!!!!
- 25二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:49:17
- 26二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:49:30
辛いことには間違いないけど最弱のカード要素が気になってきた…
- 27二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:50:58
- 28二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:53:53
- 29二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:56:07
スペードの3要素が気になりすぎる。切り札(ジョーカー)に勝てるけど切り札を使われたことがないから不運にしか思えてないみたいなやつだろ。
てかそもそも革命起こったら3は最強だし。 - 30二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:56:26
まあまあ幸運やん
- 31二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 21:59:37
- 32二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:01:47
リボルビングステークでも持してみるか?
- 33二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:02:30
- 34二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:04:10
超絶的な運命力によって
自分及び周辺人物全員の安全+周辺人物全員の幸運が確約
…というところまでは良いけど、
リソース(神秘)不足によって自身の運だけ悪くなってる…とかだろうか
…反転したらとてつもなく、とてつもなく悲惨なことがこの子「以外」に発生しそう - 35二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:04:29
これあれだろ、一番大事な時に特攻入る切り札になるやつだろ。
- 36二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:04:48
不幸か幸運なんて誰にも分からないからな…判断するのは自分の物差しだけだからまあ不幸だな
キャラが型落ちは辛すぎる - 37二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:06:12
- 38二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:12:37
マ○ザワみたいな垢からDMきた。「学生支援!100万クレジット配布!」だって。即ブロ即ブロ。
って歩きスマホしてたら頭がふたつに割れてる人にぶつかっちゃった。すぐ立ち止まって謝ったんだけど、あっちはなにも返さず「これが例の…」みたいなこと言ってたし、この前の黒い人といいもしかしてなんかヤバいことに巻き込まれてる?
んで前の相合傘カップル車に泥水かけられてるし。はぁ、今日も雲が黒いなぁ。 - 39二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:14:09
テラーの様相が先にほぼ確定するの珍しすぎる
- 40二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:18:42
なんか日記みたいになってるから、どうせならって思うし私のありのままを書いておく。
戦闘 70
戦闘IQ dice1d100=90 (90)
運動 dice1d100=82 (82)
耐久 dice1d100=10 (10)
慈悲 dice1d100=75 (75)
倫理観 dice1d100=14 (14)
知性 dice1d100=98 (98)
勉強 70+dice1d30=24 (24) (テストの点数によりバフ)
料理 dice1d100=70 (70)
神秘 7(らしい)
- 41二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:19:54
慈悲は高いが倫理はない
コユキ? - 42二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:22:37
不幸キャラ、個人的には伊坂幸太郎の七尾を思い出す
この子はどうなるかな - 43二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:22:45
ハイスペすぎw
で紙耐久だから事故は十分致命傷になり得るし…… - 44二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:23:05
この子の幸運バフ+先生の指揮バフ(+互いに相乗効果)によって敵は250%敗北する(短時間で二回敗北してさらに半殺しに遭う)
- 45二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:25:15
神秘がMAX100のうち7なんじゃくて、7(固有名詞)だろこれ
- 46二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:26:28
倫理が低いのは不幸体質が原因の可能性あるね
体質が治れば倫理も変動すると思う - 47二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:28:09
不幸で相手を食い潰すのか?潰した残り滓が自分に降りかかってくるだろうけど
- 48二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:28:48
- 49二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:34:07
なんかまた黒い人に話しかけられた。最初見たときはげって思ってどうにか目を合わさないように歩いてたんだけど、
「>>51さん。ようやく出会えましたね…」
「すこしお話をしたいのですが、お時間よろしいですか?」
とか言われちゃった…
見れば見るほど怪しい容貌をしてるし、絶対着いて行ったらダメだって思ったのに……
……
不運でつまらないだけの毎日に、刺激が欲しかったのかも。着いて行っちゃったんだ。
- 50二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:34:30
ミカ
- 51二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:35:00
黒服
- 52二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:35:47
- 53二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:36:12
- 54二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:37:45
アスナ
- 55二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:38:13
別宮クリス
- 56二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:38:46
モモイ
- 57二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:44:49
押付ミユキ
- 58二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:46:26
これこの子の名前か
じゃあ七曲(ななわだ)ナナ - 59二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:50:11
ああ、別の人と間違えられたか系と思ったわww
じゃあ雲川(くもかわ)ルイコで - 60二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:50:22
これ不運ちゃんの名前安価で合ってる?
三剣ヨツハ - 61二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:51:15
勘違いしてる人多そう
黒不磨マナ - 62二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:53:24
混乱招きすまない。
dice1d6=5 (5)
1.別宮クリス
2.押村ミユキ
3.七曲ナナ
4.雲川ルイコ
5.三剣ヨツハ
6.黒不磨マナ
- 63二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:55:00
ヨツハ…クローバー?
- 64二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 22:56:22
最強じゃないけど確実に上位層のハイスペックで不幸体質だから巻き込まれやすいってめちゃくちゃ美味しいポジションだな…
- 65二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 23:05:39
この黒い人が呼んだとおり、私の名前は三剣ヨツハ。両親は私を自分たちの幸運の象徴として、そして私のこれからの人生の幸福を願って、四葉のクローバーからヨツハって名前をつけてくれたらしい。まぁ現実は真逆なんだけど。
話を戻すね。
黒い人に着いて行った私は暗い部屋に座らされた。黒い人は机をまたいで対面に座っている。
「改めまして三剣ヨツハさん。この度はここへお越しくださりありがとうございます。」
「私の自己紹介がまだでしたね。私は……黒服、と周囲から呼ばれています。私自身この名前を気に入っているのであなたもそう呼んでいただいて構いません。」
「つまり偽名、というかコードネームか。ますます怪しいね。でも、非現実的な世界に来たみたいで面白い。」
「クックック……なかなかの感性をお持ちですね……」
「話を戻します。私はかつて『ゲマトリア』という組織に所属しており、ここ――キヴォトス――の生徒たちの『神秘』について研究しているのです。今回あなたをお呼びしたのもそれが目的です。」
「我々の実験にご協力いただければと……」
神秘……前に言ってたやつだ。 - 66二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 23:19:37
「その提案についてはもっと説明が欲しいところなんだけど。」
「そうですね、どこからお話いたしましょうか。」
「前……私とあなたが初めて巡り会ったとき、『7』とか言ってたよね。あれはどういう意味?」
「おっと……覚えていた、というか聞こえていたんですか……ククク……」
「あなたの神秘は『ラッキーセブン』……そう私たちは観測しました。」
ラッキーセブン……ねぇ……
「ラッキーセブン……その名の通りあなたを取り巻く環境には……少々特殊ではありますが幸運が溢れています。」
「それがあなたの生徒としての『神秘』の一端なのです。」
「……聞いて呆れるね、なにが幸運なんだか。」
- 67二次元好きの匿名さん24/07/14(日) 23:38:51
「普通の人……というか特段不幸な人以外は、大事故にあって命を落としたりしないんだよ。それを私の不運にかこつけて幸運やらなんやら言ってるだけ。」
「なんかコンプレックスつつかれた感じで嫌になっちゃった。帰っていい?」
「…………果たして、本当にお前は不幸なのか?」
……頭がふたつの人がきた。やはり仲間だったか。 - 68二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 00:51:24
「運というものはその値が低ければ低いほど不運、高いほど幸運、と言ったひとつの軸で表せる単線的なものでは無い」
「少なくとも2つ……複雑な評価軸が絡まり合いひとつの『運』と呼べる構造体が構成される……」
「お前の神秘はそのうちの最低一つの軸を操作しているようだ」
「つまり命に関わるレベルの不運を避ける神秘だとか言いたいのね?」
「残念。それじゃあ私の頬を掠めるかのように通り過ぎていく幸運を説明出来ていない。」
「やっぱり私はただの不幸体質なだけの一般人よ。」
「ククク……そこで私たちの実験がミステリーを明らかにするのです。」
「私は以前から神秘の反転……『恐怖』を生きたままの生徒に植え付けることに興味がありました。」
「どうでしょう三剣ヨツハさん。あなたの『神秘』をそのまま反転させる……もしくは『神秘』と『恐怖』を共存させる……」
「もしあなたが単なる不幸体質なら何も起こらず……軸が異なる『幸運』が在るならば何かしらあなたの生活に変化が起こるはず……」
「現状をつまらなく思うあなたにピッタリだと思いませんか?」
「…………」 - 69二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 00:56:17
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- 70二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 01:00:16
「ひとつ聞かせて。あなたは『生きたままの』なんて表現を使っているけど、それは本来死した生物に行われる実験、ってことよね。」
「安全性に明らかな問題があると思うんだけど。」
「ククク……ご安心ください。」
「過去に同様の実験をしようとしたときは『何も起こらなかった』のですから……」
なにか含みのある言い方だし、私の『直感』は帰ることを私に選択させようとしているが……
それでも、今までの不運の連続から抜け出せると思うと真っ向からこれを突っぱねることは出来なかった。 - 71二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 01:03:23
何も起こらなかったって、ホシノの件だろうけどあれを『何も起こらなかった』なんて言うな!!!!!!!!!!!『実験取りやめ』だろ!!!!!!!!!
- 72二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 06:28:06
ほ
- 73二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 13:53:31
当然だが実験への協力ということで契約書類を書かされた。一応お金も貰えるらしい。安全面の保障についての記述もあり、明らかにおかしい部分は無かったため素直にサインした。
「はい、確かに。」
契約書をチェックして、黒服のモヤが揺らぐ。
「ではお荷物は一端こちらへ……」
言う通り諸々の荷物とメインウェポン(dice1d7=4 (4) 1.AR 2.SR 3.SG 4.GL 5.SMG 6.MG 7.HG)をロッカーへ入れて手ぶらになる。
「……その胸にしまっているものもお願いします。」
どうやらサブウェポンの存在も勘づかれていたようだ。ここまでの完全な武装解除を求めるとは……どうやら腹を括らないとまずいらしい。
「はい、ありがとうございます。ではこちらへ……」
- 74二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 14:07:36
黒服に連れられた先は巨大な地下空間、の台座。身体を赤い糸状のもので拘束される。
「あなたは何もしなくても良いのです。ただここにいるだけで良い……ここで起こること全てにありのまま反応するだけで良い……」
そう言った途端、黒服が腰から銃を抜き出し、私のこめかみに突き出してきた。反射的に体を動かそうとしたが拘束により動けない。
ああ、騙されたんだな、とか思いながらその銃口を見つめる。
カチ、カチ、カチ、カチ、カチ、……
「……どういうつもり?」
「ククク……素晴らしい!!!やはりあなたの神秘は『7』で間違いない!!!!!」
黒服のモヤがぶらぶら揺れる。モヤが舞い上がって消えて、また舞い上がって消えて……そのサイクルが高速化する。 - 75二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 14:11:21
ロシアンルーレット?
- 76二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 14:21:25
「この銃にこめられたのはヘイロー破壊弾、文字通り撃たれた者のヘイローに効果的にダメージを与えられる弾丸です。まともに撃たれたらひとたまりもなかったでしょう。」
「この銃自体は新品に近いもので動作不良なども無く正常に動く『はず』でしたが……」
「たった今、動作不良を起こした……!!」
「……つまり私の神秘を確かめた、というか私に確かめ『させた』んだね。」
「そっちが私の神秘について確信を持っていないとこんな大胆なことはしないだろうし。」
「クク、クククク、ええ、ええ、そうですとも!あなたにはご自分の持つ素晴らしい能力を自覚していただきたかった!!」
「とはいえ突然のご無礼、申し訳ございませんでした。今後このような真似は致しません……」
「いやしかし、えぇ、ブツブツ……」
黒服は自分の世界に入り込んでしまったようだ。
……本当に「命に関わる不運を避ける」のが私の神秘だとでもいうのか。 - 77二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 14:29:22
「その辺にしておけ、黒服。実験が進まない。」
「あぁ、すみませんマエストロさん。ついつい神秘を目の前にして気分が舞い上がってしまい……」
「これから種々の『軸』の計測に入る。先程のようにお前に直接危害を加えることはしない。しかしその不安があるようなことは行わせてもらう。」
「例えば、当たらない軌道から徐々にそちらへ向けていく弾丸、と言ったふうにな……」
マエストロ……そう呼ばれた男がスピーカーを介して語りかける。声的に頭がふたつの人はマエストロというのか。
黒服が部屋を退出し、一気に照明がつく。周りを見るとおびただしい数の棒が私の方を向いている……銃口、だろうか。しかし口が空いた銃口以外にもレンズがハマっているような棒などもある。計測と言っていたしこれらは計測器なのだろうか。運、なんて曖昧な量をどうやって測るのだろうか……興味は尽きない。 - 78二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 14:45:04
このレスは削除されています
- 79二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 14:46:08
銃口が一斉に私の外へ向き、弾丸を放ち始める。徐々に射線は私の方へ近づき……腕や足、耳をかすめないギリギリで弾丸は止まった。しかし銃口は私の頭に向かって動き続けている。
「今放っていたのは先程と同じヘイロー破壊弾です。数発でも当たれば命は無かったでしょうね。」
「勿論こちらの操作では射撃を止めていませんが……あなたに当たる寸前で全て射出機構が不具合を起こしました。ククク……」
ひとつ銃口が入れ替わり、今度は細めの口径の棒が顔を出した。それだけがまた外を向き、弾を出しながら私の方を向いてくる。
今度は私に射線が向いても弾は止まらなかった。2秒くらいフルオート射撃を受け続け、射撃は停止した。
撃たれたと言っても血は出ない程度。痣は場合によってはできるかもしれない……みたいな感覚だった。
「ふむ、これだと弾は止まらないのか……」 - 80二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 14:59:42
銃口が入れ替わり、今度は二本同時射撃。お次は三本、四本……頭を撃つか、脚を打つか、それとも……そういった感じで色々なパターンを試された。
私からすればただただつまらない。半端に痛いから眠ることもできないし、ただ遠方からあいつらの会話が聞こえてくるだけ。普通に面白くないから帰りたいがお金も貰えるのでバイトと思って我慢している。
その後も実験は続いた。唯一面白いと思ったのは跳弾を用いた測定だ。それまでの実験では銃側が弾を出すか出さないか決めていた、ような感覚、だったのだが、ヘイロー破壊弾の跳弾が私に当たるかという実験だけは違った。
おびただしい数の弾が撃ち込まれ、おびただしい数の弾があちこちに跳ね回る……そして今回、射撃停止は起こらない……しかし私には絶対に当たらないのだ。弾の軌跡は全て直線的であったため、まるで私という包絡線が空間に描かれているようであった。命が危険なのに、美しい、なんて感情が湧いてしまった。
跳弾を起こすために弾を撃ち込まれた床や壁は当然変形を起こしている。どうして私だけを避けるのか……なぜ銃口の方ではなく、変形した部分の方で私に弾が当たらないよう『調整』されるのか……
そんなことを考えていた。 - 81二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 15:10:24
「……計測は以上だ。結果は……」
神秘の濃度 dice1d999=728 (728)
高さ dice1d999=190 (190)
輝き dice1d999=693 (693)
大きさ dice1d999=387 (387)
反転 dice1d999=971 (971)
因果 dice1d999=74 (74)
運命力 dice1d999=553 (553)
破滅 dice1d999=735 (735)
- 82二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 15:11:59
破滅と反転が高い……あっ
- 83二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 15:27:14
最初の応接間に戻って値の説明がなされる。
「神秘の濃度……これは高いほど本人に神秘が集中し、低いほど周囲への拡散が大きい。ヨツハさん、あなたの場合はほとんど自分に集中しているようですが、隣に居る数人にもその効果は及ぶ、と言った程度のようです。」
「高さ、輝き、大きさは私たちの解釈による命名なので、特にその名前に囚われなくてもよい値です。しかし値としては存在し、他の軸との相互作用もあります。」
「因果、運命力……あなたの将来を示す値、とでも言いましょうか。因果が低いため、未来への向きが少々制限されているようですね。」
「そして……反転と破滅。文字通り受け取っていただいて構いませんがこれらの値がこうも高いとは……ククク……」 - 84二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 15:43:27
「今日はお疲れ様でした、ヨツハさん。報酬です。」
どんっと置かれた大金を前に度肝を抜かす。私自身トリニティ生ということから分かるように実家は太い方なのだが、にしてもビビる額だ。不運に見舞われることの多い私だが根はJKなので素直に喜んでしまう。
「実験はまだ続きますのでまたご連絡いたします。ありがとうございました……ククク……」
施設から出て外の暗さにびっくりする。施設内には窓が少なかったため時間感覚がおかしくなっていた……
今日は補習授業があったんだけどなぁ。
まあ、いいや。 - 85二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 17:15:36
次の日は普通に学校に行って、普通に補習授業部に行ったのだが……
「あ、ヨツハ。今日は来たのね……って、あ、あんたそのうなじの痣は何!?エッチなのは駄目なんだから!」
ありゃ、そんな気づきにくいところに痕が残ったのか。まぁこの子はどうやら勘違いをしてくれてるようだしこのまま誤魔化して……
「どうしたんですか、コハルちゃ…ん……」
「……昨日、何があったんですか。」
「そ、そうよ!部活にも来ないでどんな破廉恥なことを「違います、コハルちゃん」
「この痣はコハルちゃんが思ってるようなピンク色のものではありません。ですよね?ヨツハさん。」
「これは明らかに……弾丸の……痕でしょう。」
「あー……」
面倒くさいのに見つかったな。完全に見透かされてそうだがまぁ今はこの重い雰囲気を切り抜けることを試みる。
「いやぁ昨日ちょっと不良同士の抗争に巻き込まれちゃってね。あーほら、私って結構ドジで不運体質でしょ?だから……」
ヨツハの嘘の上手さdice1d100=99 (99)
- 86二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 17:17:18
これは……拗れるな(確信)
- 87二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 18:06:43
なんとか最大の山場、浦和ハナコの追及を凌ぐことができた。その後続々とヒフミちゃん、アズサちゃん、先生が集まり同じような質問を受け、同じように受け流した。そうしていつも通りの補習授業が始まった。
今日は公民の政治分野の授業だった。私自身政治はdice1d100=54 (54) くらい能力がある。
ちなみに運悪く愛用の文房具をどこかに無くしてしまったらしく、まあまあ憂鬱な気持ちで授業を受けていたのはここだけの話である。
- 88二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 18:11:35
帰宅途中、また不運なことに天気予報にない雨、しかも結構激しめのやつが降り始めた。傘が無い私はどうすることも出来ないため近くの喫茶店で雨宿りがてらティータイムを楽しんでから帰ったのだが……
私のマンションが、燃えていた。
ヨツハの部屋の損壊具合dice1d100=66 (66)
- 89二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 18:22:10
マンション近くの道路には規制線が張られ、消防士たちが懸命に消火活動にあたっていた。どうやら私の部屋の相当近くで燃えているようであった。ボヤ騒ぎというにはあまりにも深刻で、かといって超大規模という訳でも無さそうであった。雨もあって延焼は抑えられたようだった。そんな中私は今夜どこで寝ようとか考えていた。
そして、冷静な状況分析を行う心の裏でふつふつと感情が滾っていた……
――「お困りですか、三剣ヨツハさん?」 - 90二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 18:52:15
……この声は。
「黒服……」
「とんだ災難ですねぇ……雨に降られながらやっと帰ってきたと思ったら、お部屋が燃えているなんて……」
「幸運にも『雨のおかげで帰宅の足が止まり、自分が火事に巻き込まれることは無かった』ようですね。」
「これもあなたの神秘によるもの……なのでしょうか?ククク……」
ッッッ!!!!!
「ふざけるな……!なにが神秘だ……!!」
堪らず黒服に掴みかかる。
「おやおや……随分とお怒りのようですね。」
「……そんなあなたに提案です。今日、実験所に来ませんか?」
「勿論寝床や風呂は用意します。どうです?帰る場所が無いあなたにとって……悪くない提案ではありませんか?」
……こんな奴に着いていく訳ないだろ、と溢れる怒りの裏で、冷静な損得勘定で動く心があった。
いつ揺らぐか分からない天気のもとで寝床を求めて歩き回るより、素直に着いていって一夜だけでも凌ぐべきでないのか。部屋が燃えたというのは普通に考えて相当まずいから。その際実験に付き合わされることもあるだろうが……『幸運』が私を守ってくれるだろう。大事にはならないはずだ。
――考えた末、最初の直感、怒りを抑えて黒服のさす傘の下に入った。 - 91二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 23:22:28
早めのほ
- 92二次元好きの匿名さん24/07/15(月) 23:33:42
まさかここまで嘘がうまいとは…ハナコの頭脳でも誤魔化し切れるぐらいには嘘が上手かったのかすれとも…?
ひとまずこれが終わったらあとで補習授業部から先生に至るまで全員からガチ説教受けるなヨツハ(確信) - 93二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 01:38:29
黒服と並んで歩いている途中、特に会話はなかったがその代わりに自身の神秘について思考をめぐらせていた。
信号と事故、雨と火災、確かに私は小さな不運で足止めされることで最悪の結末だけは免れているように思えた。何者かが私の未来を知っているかのように……
昨日は「破滅が高い」みたいな結果が出てたっけ。それもなんか納得かもな。私の神秘にはいつも破壊が伴うように感じる。
そんなこんなで気づけばあのオフィスに着いていた。
ベッドの快適度 dice1d100=90 (90)
- 94二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 08:38:37
ほ
- 95二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 17:34:44
ほす
- 96二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 17:37:02
先生はデスクで寝落ちもザラなのに黒服はこんな快適な睡眠をしてるのか
大人のカードを使うしかないようだな - 97二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 01:08:42
保守
- 98二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 02:13:45
保守感謝。
ささっとシャワーを浴びて用意されたベッドに入る。寝心地は以外にも私が普段使っているふんわりベッドに負けずとも劣らないものであり、心地よくまどろむと共にあの大人たちの底知れぬ権威のようなものを感じた。
明日は休日であるがやはり実験体にされるだろう。ならば寝れるうちに寝ておけばよい……そう考えて目を閉じた。
眠れたか?dice1d100=79 (79)
- 99二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 02:20:28
ピリリリ……ピリリリ……
ぽち。
スマホのアラーム音で目覚めるが日光は部屋には入ってこない。その違和感と嗅ぎなれない無機質なにおいから、今自分が置かれている状況を思い出す。
私は今日、おそらく実験体にされる。
たぶんおそらく自身の神秘が守ってくれるとはいえ、やはり不安は拭いきれない。
――スマホの画面に目を見やると数件の通知があった。
モモトークだ。アズサちゃん、ヒフミちゃん、浦和ハナコ、コハル、先生、それとクラスメイト数人……みんな私の住所を知っていたものだからか、火事に関しての心配のメールが届いていた。
知り合いの家に世話になっているから大丈夫、そういうニュアンスでひとりひとりに返事した。 - 100二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 02:21:55
ヨツハのここ2日の行動への違和感
コハルdice1d100=85 (85)
ハナコdice1d100=55 (55)
ヒフミdice1d100=52 (52)
アズサdice1d100=25 (25)
先生dice1d100=19 (19)
- 101二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 02:29:51
コンコンコン。
「おはようございます、ヨツハさん。昨晩はよく眠れましたか?」
「まぁ、そこそこね。」
ガチャ……
私は部屋を出る。
「ふむ、顔色も良さそうですね。昨晩あんな悲劇があったというのに……ククク……」
「……なんで朝からそんなイラつく笑いができるわけ?」
「これは失礼……モーニングの準備はできていますが如何なさいますか?」
dice1d2=2 (2) 1.いただく 2.いらない
- 102二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 04:50:00
コハルが一番違和感感じててその次がハナコとアズサか
朝食にもなんか仕込まれてる可能性は否定できないからね… - 103二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 07:46:30
黒服にとって実験体として最高の人材だからかじわじわ囲い込んでる感
契約書もあるし気づいた時には手遅れになりそう - 104二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 13:29:53
キリスト教では7は完全や世界を意味する聖なる数字だから、トリニティ所属だとその概念も内包してそう
数値化すると7と出てしまうだけで内包してる神秘の量は本当はもっとあるのでは
黒服が接触してきたのがエデン条約直前ってのがいやらしいな、ホシノの時みたいに先生の邪魔が入らないよう完全に確保しにきてる - 105二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 13:32:38
ちょっとメインストーリー見てたけどこれはヤバい
君も早めに実験やめて戻って来てもろうて… - 106二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 13:47:15
「いらない。」
そう言って昨日の実験場へと歩く。
「実験、やるんでしょ?とっとと終わらせよう。」
「いえ、今日の会場はそちらではありません。私について来てください。」
黒服からすると私はとんちんかんな方向へ向かっているようだった。ちょっとカッコつけたせいもあって恥ずかしい。黙って黒服に着いていく。
〜〜〜
「こちらで今日は一日過ごしていただきます。『普通に』過ごしていただくだけで構いません。」
連れられた部屋の扉をあけると今までの部屋の無機質なにおいから一転し、妙なにおいが鼻をつついた。
灯りをつけると、部屋には一面の本、新聞紙、写真が貼ってあり、部屋の中央にはテレビとテーブルが置いてあった。 - 107二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 14:08:26
部屋には紙類が多い割に埃などは少なく手入れが行き渡っているようだった。
壁に貼られた写真のなかには正面を無表情で向いている市民の写真などもまじっており、視線がこちらを突き刺してくる。
「……こんな悪趣味な部屋で一日過ごせって?」
「ええ、それが実験です。ああもちろん、報酬も用意してありますよ。本日の契約書はこちらです。」
ほとんど前回と同様の文言が書いてある。ただ異なるのは……
「この、報酬欄にある『家』って……」
「文字通り家です。今のあなたにピッタリではありませんか?」
……前回は興味本位、遊び半分で実験に参加したが、今回は状況が違う。帰る場所が無くて泣く泣くこんなところに来ている……そう、帰る場所がない。
ここから離れることにしたとて、そんな私に待ち受けるのは面倒くさい手続き、不運に塗れた日常……
逆に悪趣味なことに我慢してこの「部屋で一日過ごす」だけの実験に参加すればお家とともに大金が貰える。
……私は合理的な判断で契約書にサインした。 - 108二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 14:24:29
ヨツハの初期精神力dice1d100=36 (36)
ヨツハの初期正気度dice1d100=10 (10)
- 109二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 14:30:11
こんなキャラシはリロールしたい
- 110二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 14:31:43
反転余裕で草
倫理観も終わってるし今までの不運生活でだいぶ頭やられてるだろ - 111二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 14:46:22
- 112二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 15:05:46
- 113二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 15:06:50
- 114二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 15:07:54
(むしろあのシーンのおかげでテラー化のヤバさと
黒服の実験のヤバさがよりはっきり分かったからSSの解像度上がってるし)ええんやで
むしろめっちゃわくわくしてきた - 115二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 15:13:16
んーテラー化で祟り神化でもするかなぁ?
- 116二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 15:18:13
「あぁ、それと。銃火器類、刃物の回収は前回同様なのですが、今回の実験ではそちらの荷物全般を回収させていただきます。」
指さされたのは通学カバン。昨日の下校途中から中身の変わらないそれにはスマホや筆記用具、教材などが入っている。
「はい、ありがとうございます。スマホや通信機器は……」
「その中。」
「……はい、確かに回収させていただきました。では、よろしくお願いします。ククク……」
バタン……ガチャ。
おそらくオートロックだろう。部屋の扉が閉められ、静寂が訪れる。
部屋には窓も見当たらず、外に通ずる道は天井の通気口だけのようだ。外界の情報を得る手段もテレビと床に散らばる新聞紙のみなのだろう。私は今、ほぼ完全に外界から遮断されている。 - 117二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 15:27:48
ひとつ気になることとして、食事はどうするのだろう。断ったのは自分とはいえ朝ごはんは食べていないし、空腹感も無いわけでない。
かといってあいつから出される食べ物も食べようとは思えない…
今、寝ぼけた頭で考えてもどうにもならないか。起床後3時間は思考にデバフがかかるって研究もよく聞かされることだしね。とりあえずテレビをつけよう。
――――続いてのニュースです。昨晩、トリニティ〇〇区△△マンションで火災が発生しました。
昨日の火事のニュースだ。現場からはちょっとしてから離れたため、今詳細の情報を取り入れようとテレビを見続ける。
――――出火からdice1d10=5 (5) 時間後に鎮火され――――出火したフロアの部屋のうちdice1d20=14 (14) 部屋が全焼――――原因は現在調査中です――――
- 118二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 15:35:10
被害規模が想定より大きい。外に出た炎が雨で弱まっていただけで、建物内部での火災は相当なもののようだ。
――――そして現在発見されている遺体の数はdice1d40=28 (28) ――――
……覚悟していたことだが死者も居るようだ。ズキリと胸が痛む。
なにせ燃えさかる炎に焼かれる人もいる中、自分はのほほんと喫茶店でdice1d2=1 (1) 1.コーヒー 2.紅茶 を嗜み、そして寝心地のよいベッドで寝ていたというのだから。こういうのは普段悲惨なニュースを見て感じることの少ない感情だが、この火災は私のすごく身近なことで起こっているというのもあってか、余計に苦しくなる。
- 119二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 15:42:13
- 120二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 16:05:06
気分が悪くなったのでチャンネルを変えようとしたがどうも上手くいかない。諦めてテレビの電源を落とす。
かといって今の私には何もすることがない。退屈しのぎとして次は新聞に目をやる。
――トリニティ□□区、歩道乗り上げ事故――
――死傷者dice1d10=2 (2) 名――
ぱっと見えた見出しがこれ。めくって他のページを見ると、選挙の話だとかテレビの番組表とか広告とかが印刷されている。
また別の新聞を見る。
――トリニティ△△町、乗用車暴走事故――
――死傷者dice1d15=2 (2) 名――
……こういう暗い話題の見出しばかりで気分が悪くなる。死という概念を私に否応なく突きつけてくるような……
その後も床に散らばっている新聞を眺めたが、そのどれもが交通事故であったり、殺人事件であったり……とにかく死とか殺とかいう文字が多かった。
日付はバラバラだが、年は大体4年の幅に収まっている……つまり私がここ、キヴォトスの中学校へ入学してきたのと同時期のものの新聞だ。
現場となった場所はトリニティ内が多いが、たまに他の自治区もある。そのどれもが私が行ったことのある場所。
……嫌な予感がしてきた。
- 121二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 16:35:01
……ある日付が目に留まる。
――XXXX年dice1d12=12 (12) 月dice1d31=7 (7) 日――
私の14歳の誕生日だ。そして……
――ジェットコースター脱線事故、死傷者dice1d30=4 (4) 名――
私の誕生日、私という人間の生誕を祝う特別な記念日に起こった忘れもしない事故。私はこれを目の前で目撃していた。
その日友達と遊園地に来ていた私はお昼を食べ終え、次のアトラクション、ジェットコースターに向かっていた。しかし私は不運にも列の途中の段差で足をくじいてしまった。仕方なく列を離れたのだが、友達も私に着いてきてくれ、しばらくベンチに座ってみんなでだべっていた。
ゴオオオン……
そんな私たちのおしゃべりを遮る轟音が遊園地内に響き渡る。
ジェットコースターが脱線した。脱線したジェットコースターは他のアトラクションに突っ込み、大騒ぎとなった。
……遊園地のその日の公演は中止。私たちは退園させられた。
帰り際、友達が言った「もしあのまま列に居たら……もしかしたら私達も……」という言葉を覚えている。今思えば、これも私の神秘のせいなのだろう。
――
この事故の既視感が、他の記事への既視感に相互作用して私の頭の中に入ってくる。
さっき読んだ記事の写真にはどうも既視感があったのだが……もしかしてこれらは、全て私が『回避』してきたものなのでは無いか?
- 122二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 16:51:19
嫌な汗が背筋を伝う。床に散らばる事故、事件の記事。これら全てが私に降りかかり私の命を終わらせ得たのだ。つまり、これらは有り得た私の末路……
顔を上げると壁に貼られた写真と目が合う。ムードが相まってビクついてしまった……
何か写真の下に書いてある。
――〇〇 △△ くん――
これは……この人の名前だろう。しかしこの名前どこかで…………
………………………………………………………………………………………………………………
頭はやめろと言っているが、なぜか体は止まらない。新聞紙をばっと探し…………
彼の名前を見つけた。
もう一度写真を見上げる。その表情は私を睨みつけていた。その瞳に映るのはなんなのだろうか。怒り?悲しみ?憎悪?……
いや、もうなにも映さないはずだ。だって彼はもうこの世には居ない。
私が自分の死の運命を避けたから。
――お前のせいだ。
「ッ!?」
どこからともなく声が聞こえてくる。しかし頭に反響して、うまく音の出処を掴めない。
――お前のせいだ。お前のせいだ。 - 123二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 16:58:33
「や、めて……」
お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。
堪らず立ち上がって部屋の隅に逃げ込んだ。しかし他の多くの写真とも目が合う。
その全てが私を視線だけで〇そうとしているかのような目で睨みつけてくるように思えた。
もともと新聞が置いてあった床も、どういう訳か写真で埋め尽くされている。
――お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。
「ッッやめてッ……」
SANE値変動。dice1d100=54 (54) (10以上で何かが怒ります)
- 124二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 16:59:42
誤字。正しくは『何かが起こります』です。まぁヨツハちゃんは正気度が0なので。はい。
- 125二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 18:14:37
「わたしの、せい……」
「わたしの、せいだ……」
意識はここで途切れた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
――――昨晩発生したトリニティ〇〇マンションの火災について、続報です。――――
「!」
唐突に起動したテレビの音で意識が戻る。あれから私は意識を失っていたのだろうか……
テレビ左上の時刻を見る。16:16。8時間ほどジャンプしてる……
テレビはニュースを流しているがそのどれにも興味が出ない。
私の『神秘』……これは本当に私を守ってくれているだけなのか?
なにか因果操作じみたその神秘で私の『不運』が避けられるのなら……
そもそも私の命を脅かす不運が『起こらない』ように出来ていればよかったはずだ。なのに、自身に小さな不運を呼び込むことで大きな不運を避けている。
私のこれはあまりにも本質から外れた方法で私に降りかかる大きな不運を防いでいる。そしてその度……
人が死んでいる。
もし私が死の運命を避けなければ……私がそこの近くを歩かなければ……私が遊園地に行かなければ……
私がキヴォトスに来なかったら。
きっと、そもそも『私の命を脅かす不運』は起こらないはずだ。誰かが死ぬこともないはずだった。 - 126二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 18:15:38
ニュースが切り替わる。
――――最新の情報によりますと、死者数は28+dice1d3=1 (1) 人で――身元の確認を――――
これも全部
――お前のせいだ。
そう。
――お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。
わたしの……
――お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ。
……わたしの、せいだ。
dice1d100=53 (53)
(1,7,77,100以外反転)
- 127二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 18:21:49
「ククク……遂に『恐怖』が顕現しました。」
「ラッキーセブン、とはよく言ったものです……いつ、どの地点でも私が偶然彼女に出会ってしまった。」
「彼女の神秘が関与する事件、事故の情報も集まってしまった。そして何より……」
「彼女は『頭が良く』て不運の先の本当の『不運』を覚えてくれていた。」
「ククク……」
「おかげで私は『恐怖』を目の当たりに出来ている……!!ああ、なんと幸運なことでしょう!」
「あなたに感謝します、三剣ヨツハさん!!さあ、この先を見せてくださいッ!!!」 - 128二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 18:40:32
お前のせい。私のせい。お前のせい。私のせい。お前のせい。私のせい。お前のせい。私のせい。お前の、私の、お前、私、……
この二者がずっと頭をグチャグチャに掻き回して堪らなく気持ち悪いのだが、その一方でまた別の『感情』があった。
堪らなく自分の存在が苦しくて、自分の体質を恨んで、私が間接的に〇してしまった人に、心から謝罪の気持ちを持っていて……私のせい、私のせいと自責を続ける……
その裏で『感情』が思考を始める……感情が思考?
どういうことだろう、私にも分からない。まるで私の中に私が『ふたり』いるみたいだ。
状況が状況なためになにが起こっているのか見当もつかない…… - 129二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 18:50:19
「わたしの、せい……」
「わたしの、せい…………」
「わたしが、ふこうだから……」
「わたしが、ふこうをよびよせておいて……」
「にげるから……」
「だれかがしんじゃうんだ。」
「わたしのせい…………」
と、口には出ているが、当の私はそんなことを思っている訳では……いや、思ってはいるのだが、それは『私』じゃない。
これは……誰なんだ?……私?私ではある。でも私はこの私だ。これは私じゃない。でもいま泣いているのは……ぐちゃぐちゃになっているのは……紛れもなく私なのだ。 - 130二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 19:17:04
神秘と恐怖の2つの人格?が共存してることでコインの表と裏が同時に観測できてる感じになったのか?
崇高に至る可能性出てきちゃったからマジで黒服の目論見大成功なのでは - 131二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 23:00:30
「……黒服。」
「ククク……なんでしょう!?マエストロさん!!」
「アレは本当に『7』か?」
「いやですねぇマエストロさん……あれは正真正銘、三剣ヨツハの『反転』でしょう!それが『7』以外に……」
「……あれは『7』ではない。」
「はい?」
「彼女は『ふたつ』神秘を秘めていた、ということだ……」
「彼女の神秘は『7』。それは間違いない。だが今彼女が顕現しているのは……
『混沌(カオス)』
……だ。」 - 132二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 23:09:40
ギリシャの一番やべー奴じゃねえか!
- 133二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 23:10:56
最悪オブ最悪なテラー化じゃねぇか!
- 134二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 23:12:10
「そんなことが有り得るのですか?」
「有り得るか有り得ないかではない。観測データがそう言っている。」
「覚えているだろう、『ホルス』、それから『アヌビス』の件を。」
「あれらは顕現した瞬間、ここ――キヴォトス――を滅ぼそうと動き出した。」
「だがアレはどうだ?」
「どこか虚ろな目でうわ言を並べているのは同じだが……」
「大人しすぎる……というわけですか。」
「しかしそれだけで神秘がふたつだと言い切る根拠になり得るのですか?『ホルス』も『アヌビス』も暴れ出したからと言ってそれは単なる2つのサンプルに過ぎませんが……」
「無論、これは神秘の重ね合わせの疑いの出発点に過ぎない。」
「だが思い出して欲しい。測定した彼女の『因果』は起こっている現象に対してあまりに小さすぎたとは思わないか?」
「数時間後、数日後起こる不運を回避する……のみならず、そもそもヘイロー破壊弾をこめ、彼女にいざ当たろうとした瞬間銃が『壊れる』のも……出来すぎた『因果操作』。因果が司るのはなにも未来志向のベクトルだけでは無いはずだ。」
「……なるほど。あれがもし『7』だけの測定値で、その裏で『カオス』が作用していたら……」
「そう。それがひとつの根拠だ。」
「そしてもうひとつが……」
「これは……」
神秘 dice1d100=61 (61)
神秘 dice1d100=7 (7)
- 135二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 23:17:39
「……これは測定器のエラーでは無いのですか?こんなに値がジャンプし続けることなど……」
「ああ、何度測ってもこれだ。7と61をジャンプし続ける。」
「いや、正確にはあるとき測ると7、またあるとき測ると61……」
「今我々が見ている測定器はリアルタイムに神秘を測定するため、この測定器が神秘を検出するレートに合わせて値が揺れ動いている。」
「これは立派な『重ね合わせ』だろう。」
「なるほど……それにしても61……奇妙な数字ですね。反転に身体が耐える値としては最低ラインを割っていそうな低さですが……6+1=7 にも関係があるのでしょうか。」
「分からない。だがあれは『7』ではなく『カオス』だ。そもそもあれは私たちの世界でのカオスの容貌とそっくりだろう……」 - 136二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 23:29:52
「……コレ、相当まずいんじゃないですか?」
「ああ。なにせ『カオス』は原初の神……有限の概念を超越する無限の神だからな。」
「しかし逆にこうなったら彼女の神秘の説明はつくだろう。」
「彼女の本来の……いや、我々が観測した神秘は『7』。これは本来純粋な幸運を見つけるものであったが……」
「いつからか彼女の神格である『カオス』と相互作用。重なり合ってねじれ、『不運で更なる不運を回避する』神秘になった。」
「そして彼女の純粋な幸運の引き寄せ……たとえばヴァルキューレとの一件、そして両隣の友達の席ふたつともに抽選が当たる……のような……現象」
「これはカオスと相互作用しなかった『7』だと解釈できる。」
「……なぜそこまで彼女の行動を把握しているんだ?」
「これでも研究者ですから。サンプルのリサーチと先行研究の熟読は漏れなく終わらせていますよ。クックック……」 - 137二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 23:39:52
『運というものはその値が高ければ高いほど良く、低いほど不幸だという単線的なものではない』
「……まさか過去の自分自身の言葉に教訓を得るとはな。」
「因果の低さ、その時点でこの重ね合わせに気づき……そしていつかの時点でもう一度『神秘』を測定していたのなら……」
「『カオス』は顕現しなかっただろう。」
「……とにかく対応を急ぎますか。」
「いえ、ひとつ気になることがありました。」
「『7』はどこへ行ったんです?」
「顕現は『カオス』だけだ。もし『7』がアレになりを潜めているなら……」
「そこが今回の実験のキモとなりそうですね。クックック……」
〜〜〜〜〜
「……三剣ヨツハさん、聞こえますか?」
スピーカーから呼びかけられる。
聞こえるよ。
とは言いつつも口が動かない。
「わたし……が……」
「わたし……死……ししシ死ぬシシしぬぬ死……」
「アアアアアァァァアァァァァァァアァッッッッ!!!!!」
どうにかこの私の存在を感知して貰えないだろうか……
アイデアdice1d100=40 (40)
- 138二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 23:40:59
ひとまずかなりやべー事になってるのは理解した
オイどうすんだ責任取れ黒服ゥ!
後全部終わったら先生達からお説教だぞヨツハァ! - 139二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 00:12:18
……ダメだ。何も思いつかない。そもそも体が動かないのにできることなんてなにがあるのだろうか……
私の感情……『直感』は今の状況の危険さをひしひしと伝えてくる。私は体が動かないというのに、体が震えて止まらない。そんな感覚がある。
あああああああっ!なんで私はこんなとこまで来ちゃったんだ!今までどおり友達と仲良く、補習授業部と楽しくしてればよかったのに!
くそ!くそ!くそ!
くっそー!くっそー!くっそー!
「!?……」
「黒服、見ろ。」
「……これは」
「神秘の値が規則的に『7』に……」
・・・/ーーー/・・・
くそ! くそ! くそ!
「S.O.S……?!??!」
「これはこれは……クククククク……大変面白くなってきました……」
「ヨツハさん、『7』のヨツハさん!今……あなたは『そこにいる』んですね?」
「重ね合わせの存在を揺らがせ、一瞬多く出力する……それによりモールス信号が使える、ということですか?」
え?なんか伝わってる……?『7』のヨツハ……って多分こっちの私のことだよね!?
でもなんで……?モールス信号……?
「S.O.S。あなたからの信号は伝わりました。」
……あーーっ!もしかして「くそっ」が・「くっそー!」がーになってた!?!?これは使える!! - 140二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 00:18:39
「yesなら・、noならーで構いません。質問に答えてください!」
えーっと、えとえと!
はいっっっ!!!!
・
「……これは」
「神秘と同様、人格が分裂している、もしくは複製されているようだ……」
「……しかしいつまで質問できるのか。彼女の存在の確かさが分からない以上、時間をかけるべきではありませんね。」
『カオス』の侵食度dice1d100=9 (9)
「アガガガガカガッアアアアアアアッッッッ!」
ドゴオンッ!!!
「……っと、『カオス』も動き始めました。早く質問を決めなければ……」
- 141二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 00:23:18
たまたま起こした癇癪が突破口になるの、まさに幸運してて凄いな。
- 142二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 00:31:48
「ふこう、ふこう、ふこう、ふうん、ふうん、」
「うん」
「うんだ……うんなんてなければ……」
「ぐうぜんくるまがやってきた」「ぐうぜんジェットコースターがおちた」
「早速ですがヨツハさ「ぜんぶぜんぶぜんぶぜんぶぜんぶぜんぶぜんぶぜんぶ全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部」
「ぐうぜん」
黒服の声が私の声にかき消される。まともに質疑応答ができない。
「アアアアアァァァアァァァァァァアァッッッッ!!!!!!!!!!!うあああああ!!」
「くっ……このままでは……!」
「……実験をしっぱなしにして他機関に泣きつくのは研究者としてかなりプライドに傷がつきますがしかたありません。先生に連絡しましょう。お願いします!マエストロ!」
「はあ?何を「ウガァァァァァァァアアァァァァァッッッッッ!!!」ドガーン
……わかった、こちらで連絡しよう。」 - 143二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 00:33:50
ちゃんと報連相出来てえらい(よかった探し)
それはそれとして先生からのマジ切れ説教受ける羽目になるだろうから覚悟してね♡ - 144二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 00:43:44
……というわけだ、先生。座標は送った。どうか来てくれ。」
"…………私はお前たちを許さない。"
「許すかどうかはどうでもいい。だがアレ……『カオス』は先生が居ないとどうにもならない。」
「あ…はキヴォト……め…………る」
ブツン。
"…………"
大人のカードをつかむ。
〜〜〜〜〜〜〜
「うん……うんなんて……ぐうぜんなんてなければァァァァァッ!!!!」
ブウウウゥゥゥン……
「……?先生?先生?」
「…………どうやら電波が『今の』でジャミングされたようだ。」
「?何回その話をするんですか?マエストロさん。」
「は……?」
「何訳の分からぬことを……」
「時間がありません。あとでその話には付き合ってあげますから……」
(……黒服は私の発言を複数回聞いている?)
(ならばなぜ『今の』というワードが全て通じている……?)
(……もしや) - 145二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 00:50:28
先生ガチギレである、そりゃそうよ
- 146二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 00:56:42
ブウウウゥゥゥン!!
「……?先生?先生?」
(はっ……今私、マエストロは『何処』にいる?)
(同じ景色を繰り返し見ている……?)
(……)
「黒服。どうやら『時間』という概念が侵された。」
「我々にとって『今』は『未来』『昔』そのどちらでもあるようだ……」
「その話も2回目ですよ!大変なことになりました……」
「……キヴォトスを操る物理法則は我々の世界のものと若干異なるとはいえ、ほぼ同じ方程式に従っている……」
「運動方程式、シュレーディンガー方程式、マクスウェル方程式……」
「そのどれもに『時間遡行性』が存在する。」
「巨視的に見れば時間には明らかに流れが存在しているというのに、だ……」
「私もこの話をするのは5回目ですがこんなことを聞いたことがあります。」
「もし仮に全知全能の神が居たとして、その神はこの世のあらゆる法則、過去、現在、未来を全て見通すことが出来たとして」
「その全知の神にもたった一つ分からないことがある……それは『いま』だ。」
「全知の神は過去も現在も未来も時間の流れなど関係なく全て知っている。ある一点から時間を含めた全てを見通すことが出来る。」
「ゆえに『いま』がどこなのかを知らない。」
「なぜなら 過去も未来も全て同じように知っているから。」
「江戸時代の人からみれば江戸時代が『いま』であるだとか、『いま』という概念はそんなものでは無い。」
「この世界の科学ではまだ記述できないし、神もそれを知らない。それが『いま』という概念だ……」
「つまり『いま』という概念を無くし、全てをフラットにする……これが全知、そして無限の神『カオス』の『恐怖』……そう捉えることができます。」
「……これは10回目ではないか?」
「とにかく時というものの流れが『無くなった』のです。次起こることは既に経験したこと……そういうったタイムパラドックスがもうスタンダードになっている。」 - 147二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 00:58:05
…時間の流れがおかしくなってるって事?
なんでもうちょい前に先生に連絡しなかったんですかねぇ…” - 148二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 01:09:01
ブウウウゥゥゥン!
……明らかに『私』の何かがこの世に溢れ出た。私自身は何の影響も受けないが……これはキヴォトスを壊しつつある。『7』が私にそう告げている。
「うん、うんさええええあっえええええぇぇぇああああえ」
……運か。運ね……
「……時間……おか……」
「『いま』という……こわれ……」
うん、運と時間……
合わせて考えてみると運という概念は時間という概念が支えていることが分かる。
時間が無ければ、過去と今と未来なんて流れがなければ、運なんて概念は生まれない。
コイントスをしたとする。表か裏か?それは投げて落ちる瞬間を見なければ誰にも分からない。1/2。言い当てた者が「勝ち」としたら、1/2を引いた方が「勝ち」「幸運」。過去に戻れないからこそ、『いま』を言い当てた勝者には価値が生まれる。
時間という概念がなかったらどうだろう。投げたコインの結果は既に知っていて……表か裏か言い当てることに価値は無いし……そもそも『いま』がないんだから、ある地点での表か裏かの状態を言い当てることは、過去も未来もない世界からしたら何にも意味が無い。
コインを投げる前に出ている面を言い当てるのと、投げたあとの面を言い当てるのに本質的な違いが無くなってしまうから。全て対等になってしまうから。
ガチャもそう。x%で欲しいものが出るとして……数ある結果の中から自分が1番好きなものを選べたら、それはその人の幸運とは言えない。有り得る世界線を選ぶ、それが出来てしまうのが『いま』の無い世界だ。 - 149二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 01:22:22
「クッ……このままではまずいです。切り札を使いますッ!!」
ポチ。
ガコン。
唐突に床が開いて、遥か奈落へと落とされる。怖い。普通のキヴォトス人なら地面についたころにはぐちゃぐちゃだろう。でも、なぜか私はこれじゃ死なないって分かる。はっきりね。
運のない世界。『私』が望んで、狂って、暴れて、それでも生み出そうとしている世界。それは『いま』がない世界……
なるほど、これが『私のやりたいこと』なのね。
"待たせたね、ヨツハ。"
実際私は『わたし』だから、落ちていく途中だというのに今先生が来ることを感知出来た。ああ、ここでの今は『いま』じゃないよ。
なんだっけ、同じような感覚になったことがある。最近のは……あの忌々しき、私を補習授業部送りにした不良との戦闘だ。
あのとき、というか戦闘中の私は敵が何をしてくるのか手に取るように分かった。次にどの手を動かして、どう足を動かして、引き金をいつ引いて、見えない手にはグレネードを持っていて……
そしていつどこに走り込んで、どの遮蔽物に隠れて、どこでリロードを挟むか……
それが手に取るように分かったのだ。だから私がすることはそこにグレネードランチャーを撃ち込むことだけ。戦闘は基本それだけで終わる。
……その言わば未来予知的な思考の冴えた感覚。それが今常に起こっているような感覚だ。 - 150二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 01:24:18
カオスの未来予知と7の幸運が相乗効果を起こして戦闘IQが高かったってことか……
- 151二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 01:45:24
「先生!ヨツハちゃんは……」
"大丈夫。ヨツハはあそこにいる。"
「ヨツハにしては珍しく返信が遅いと思ったら……!昨日のヨツハもどこか上の空だし、エッチなことにかまけてるのかと思ってたわ!」
「……!?先生、空が…………!!」
「赤い…………これはあのときの……」
"……もっと急いだ方が良さそうだね。"
〜〜〜〜〜
…………いつまでも地面が見えない。落ちて落ちて落ち続けて……落ちきらない。
「クククク……切り札その1。無限奈落。少々理論が難しいので割愛しますが……彼女は無限に落ち続ける。着地はできません……」
「目には目を歯には歯を、無限には無限を……!ククク……」
「…………!」
ダンっ!
ビュオオオオッッ!!!
『私』が空気を一度蹴った。そして落ちていくのとは真逆に、今度は昇っていく。部屋の光が見えた。まずい、今度は上に落ちるっ!!
グンッ
バシイイッ!
……と思ったら、今度は上方向に蹴りを入れて壁に張り付いた。
「……やられたな。」
「無限のパワーで空気を蹴り飛ばし上昇、そして逆向きに無限のパワーの蹴りを入れてキャンセル……」
「両側の無限には『落ちる』方向のみの片側の無限は勝てない……」 - 152二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 02:03:43
急にひみつ道具使い出す黒服に草
- 153二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 02:30:35
無限のパワーとかもうどうしようも無い()
大人のカードでどうにかなるのか……!? - 154二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 02:35:16
急にカオスとか神秘がふたつとか出てきたなぁとか思ったらどうやら最初期から『直感』と『合理性』の二面性の描写はされてたのか。
流れを見るに『直感』は『7』で間違いなさそう。それがカオスと相互作用して目の前の幸運をみすみす逃す判断が生まれちゃって、思うように本人が幸運にありつけなかったのかもしれないな、、、 - 155二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 14:07:12
ほ
- 156二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 17:47:21
保守感謝。
―――――――――――
壁に張り付いたは良いものの、そうすると必然的に壁の上部に視線が行ってしまう。そこには数多の写真……無表情でこちらを見ている写真が貼ってある。
「アアアアアァァッッッッ!!!!」
「ごめんなさい……ごめんなさい……!!」
……まずい、『私』の負の感情……悲しみ、苦しみ、贖罪、憎しみ……全てが混ざりあった混沌がこっちにまで押し寄せてくる。
頭がズキズキしてきた……
『カオス』の侵食度 9+ dice1d91=80 (80)
「……謝り続けて大人しくなっていますね。」
「このまま止まっていてくれれば良いのだが……」
〜〜〜〜〜〜〜
「まったく……ヨツハはすぐ独りになりたがるわよね。まるで私たちの輪に入らうとしないし……」
「あはは……でも、なんだかんだ部活には来てくれましたし……」
"ヨツハはみんなを大切にしていたはず。"
(『反転』を起こせる程の神秘……彼女はその強大な『不運』を一身に受け続けていたんだ……)
(無意識に大切な友達とは逆に距離を置くようになっていたのかもしれない……)
「ええ、そうですよコハルちゃん。」
「彼女には無愛想でいけ好かないところもありますが……」
「それでも彼女だって『青春』を望んでいるはずです。」
(……かつての私のように。)
- 157二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 17:58:57
「……ここかな?先生。」
"そのはずなんだけど……"
彼らが見たものは建物ではなかった。巨大なエネルギーの渦……瓦礫や砂塵が舞い上がり、天へと昇っている……
その周囲では植物が生えては枯れ……反対に枯れたものが元の鮮やかな緑色を取り戻し……
桜が舞ったかと思うと、次の瞬間には葉は鮮やかに紅葉し……
木の上の鳥の巣がバラバラに砕け散ったと思ったら、飛んでいた親鳥が卵に還る……
そんな、時間の流れが嵐のように吹き荒れているような『現象』そのものであった。
そしてその境目はじりじりと彼らに近づいてくる。
「ど、どうしよう先生!こんなのの中に入ったら……!!」
(どうにか手は無いのか……!!) - 158二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 19:39:25
「ごめんなさい……ごめんなさい……ごめんなさい……ごめんなさい……」
頭が痛む。そうだ、私は『私』じゃないけど……私なんだ。だから……私が起こした不運には…犠牲には……私の責任だって……
うぅ……
"ヨツハ!!!"
せん……せい…………?
先生の声が聞こえる……
"もし聞こえてるなら、中に入れて欲しい!!"
"みんなで話をしよう!!"
でも……わたし……
みんなには関係ないし……うぅ…… - 159二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 19:40:37
ピカッ
「ヒフミ、何やら鞄が光っているぞ。」
「ほんとだ!」
「わぁ……中になにか入ってたっけ……」
ゴソゴソ
「これは……」
「ヨツハちゃんのシャーペン……」
「なんで私の鞄に……?」
ぐいーーーん
「わわ、引き寄せられます!」
「……持ち主のもとに戻っている……?」
"ハナコ……?" - 160二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 19:41:47
「ヒフミちゃん、そのペンを外に!」
「ええ!?は、はい!」
ペンは外に出ると一瞬宙に浮き、凄まじい勢いで渦の中へ入っていった。そして……
裂け目が生まれた。
「この渦は時間の流れをむちゃくちゃにしています……そして」
「ヨツハさんのペンは『戻って』彼女のもとへ……」
"なるほど……"
ぐぐぐ
"裂け目が縮まってきてる!"
「みなさん、行きましょう!」 - 161二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 19:46:49
文房具伏線回収?
- 162二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 19:48:16
- 163二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 19:58:32
正しく、不運で更なる不運を回避する、だね
- 164二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 21:08:31
ヨツハのビジュアル決めた方が面白いかな?どうしよう……
- 165二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 22:58:55
「クククク…………お待ちしておりました先生。きっとあなたならここに来れると信じていましたよ……」
"…………"
「あなたが……!!」
「よくもヨツハを……!!!」
「……彼女は今、どういう状態なんですか。」
「見てのとおり、存在が『反転』した。」
「生徒のテクスチャが剥がれ、内在していた原初の神『カオス』がむき出しになっている。」
"………マエストロ…"
(……あれはホシノ…『ホルス』のときと同じだ……ならばきっと同じ方法が使える……」
「そう考えているのではありませんか、先生」
"……黒服"
「今回は事態がこれまでと異なります。今顕現している恐怖、『カオス』……アレの中にもうひとつの『神秘』が存在しているのです。」
「どうやら人格も分裂しているようで……その彼女を『7ヨツハ』とでも呼びましょうか。」
「7ヨツハさんと私たちはコンタクトを取り合い、存在を確認し合いました。」
"…………"
「ヨツハは二重人格だったということか?」
「以前までそうだったのかは定かではありませんが、少なくとも今はそうでしょう。」 - 166二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 23:08:55
「今ここで……そして外で起こっている現象はなんなんですか?」
「初め起こったのは『時』『いま』という概念の喪失です。私たちが感じる『いま』という概念が消え去り、過去も現在も未来も無くなってしまった。」
「この影響は未だ拡大を続けている……キヴォトス全土から『いま』という概念が消えるのも時間の問題でしょう。」
「しかし今ここでは、この影響はだいぶ小さくなっているようです。『話している回数』で少なくとも齟齬が起きていないようで安心しています……ククク……」
「……代わりにこんな現象が起こり始めた。」
マエストロは箱いっぱいのコインを両手に持ち、一斉に投げ出した。
――――――コインの面は全て裏。
「もちろんこれらは全て細工無しの表も裏も『同様に確からしく』観測されるはずのコインだ。」
「確率で説明される現象のすべてがただ一点に収束しつつある……?」
「端的に言うとその通りです。聞いた通りあなたは特に聡明な生徒だ、浦和ハナコ。」
「……」キイン…パタ。
「これも裏……」
「何度やっても無駄です。」
「さぁ先生、この状況……如何なさいますか?」
"お前たちの見世物になる気は無い。" - 167二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 01:03:48
"……もう一度実験の経緯を説明して。"
「……こちらの映像を見ていただければ。」
〜〜〜〜
「……ヨツハはなにを見ているんだ?」
「彼女の『神秘』が大きく作用したとされる直後の事件について報じているメディアです。主に新聞紙ですが。」
(彼女は写真と新聞紙を交互に見つめて……)
――お前のせいだ。お前のせいだ。――
(!?)
"これは……?!"
「部屋全体に細かく仕掛けられたスピーカーによって音声を流している。もともと我々の目的は彼女の『反転』の観測だ。」
「あんたたち……ッッッッ!!!」
――お前のせいだ。お前のせいだ。お前のせいだ……――
「ッッッッ!!」ダッ
アズサ、それに続いてコハルがそれぞれ旧ゲマトリア共に掴みかかる。
「あんたたち……あんたたちの身勝手のせいで!!!ヨツハはッッッッ!!!」
「グ……ググ……」 - 168二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 01:05:54
普通にここに関しては最低なんだよね、ひどく無い?
ぶっちゃけ新聞記事やテレビ放送も黒服達が細工した可能性もあると思われるが… - 169二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 01:08:00
"…………………………………………"
"アズサ。"
"コハル。"
"………………落ち着いて。"
「は…………?」
「先生、これはいくら私でも容認できない!」
「汚い大人……それもゲマトリア(こいつら)は特にッッ!!」
「こいつらのせいで、こいつらがヨツハを!」
「今はまだ、そのときではありません。」
「こうしている間にもヨツハさんは苦しんでいます。どうか冷静になって……彼女を救うことだけを考えましょう。」
「そ…そうです!」
「私たちの第一目標は『ヨツハちゃんを連れ戻すのと』です!そして……」
「なんで独りで危ないとこいくの!!」
「そう怒ってあげるのが友だち……ではないでしょうか!?」
「「「…………」」」 - 170二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 01:10:06
ま て 。
「お前のせいだ」は幻聴じゃなくてガチで流してたのか?????
ゲマトリアくんさぁ…(呆れ) - 171二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 01:22:51
後で黒服達は先生が個人的にOHANASHIするとして、
今は連れ戻して独りで危険な所行っちゃいけませんってお説教してから抱きしめてあげないとな - 172二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 01:24:07
「……ひとつ質問なのですが」
「アレを止める必要はあるのですか?」
「キヴォトスにおいての『いま』という概念……それは果たして重要でしょう"黙れ。"
"キヴォトスの未来がどうとかじゃない。生徒が苦しんでいる。それを助けるのが『大人』の役割だ。"
"もういい。みんな、行こう。"
「……ククク」
「先生、あなたという大人は変わりませんね……」
「……切り札その2とその3が通用しなかったことは伝えないのか?」
「えぇ……彼らはもう私の話に聞く耳は持たないでしょうし、もう行ってしまいましたし。」
「『観測者』として彼らの勇姿を見守らせていただきましょう。ククク……」
〜〜〜〜
気持ち悪い。気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い。
『私』から流れてくる気持ちが気持ち悪い。私という存在が気持ち悪い。神秘なんてものの存在が気持ち悪い。
全部全部全部気持ち悪い。
『カオス』の侵食89+dice1d11=3 (3)
- 173二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 01:34:35
「ウァァァァァァアアッッ!!!!」
ドゴオオオン……
"!?"
「今の音……!?」
『――先生。超高エネルギー反応……『カオス』が外に出ました。』
『渦も勢いを増しています!!気をつけてください、先生!!』
"わかってる。ありがとう、ふたりとも。"
"みんな、ヨツハは外だ!急ごう!!"
〜〜〜〜
『…………状況がよくありません。』
『『カオス』は無限の力を今まさに破壊の為に振り回そうとしています。』
『……どど、どうしましょうプラナちゃん!?今回は『地下生活者』だとか分かりやすい原因がありません!!』
『はい…………』
『……!』
『アロナ先輩、見てください。『カオス』の中に眠る『7』が……』
『『カオス』と……ひとつに……!?』
〜〜〜〜
『先生、急いでください!!!』
"もちろん!!"ダッダッダッ - 174二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 01:36:02
なんだか知らんがとにかくヤバいのは分かった
間に合えばいいんだが… - 175二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 01:44:30
――――――
「みんな、あれ!」
「「「「ヨツハ(さん)(ちゃん)!!!!」」」」
「みん、な…………?」
「せん、せぇ…………??」
"……待たせたね、ヨツハ。"
「あんた、独りでなんでもやりすぎなのよ!」
「辛いことがあるなら辛いってハッキリ言いなさいよ!!」
「なんでもかんでもエッチなことに繋げて怒っちゃう私も悪かったわ……でも!!」
「それにしたって……私たち『友だち』なんだし……」
「そうです!ヨツハちゃん!」
「私たちはみんな、ヨツハちゃんの味方です!!」
「嬉しいことも苦しいことも、全部分かちあってみんなで乗り越えて成長していく。」
「それが『仲間』です!!」
「ともだち……なかま……」
「そうだ、ヨツハ!私たちと一緒に帰ろう!!」
「おうちが燃えちゃったって……ヨツハにはトリニティが……『補習授業部』という帰る場所がある!!」
「ほしゅう……じゅぎょうぶ…………」 - 176二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 01:59:44
「……ヨツハさん。私はあなたの苦しみに共感します。」
「自分だけなにか特別で、周りと違う何かがあって、上辺だけの関係は出来ても深い繋がりが感じられなくて。」
「毎日がつまらない……他の人を自分の危険に巻き込みたくない……自分と深く繋がって欲しくない。その気持ち。」
「私にも分かります。でもだからこそ言える。」
「私たちを『信じて』ください!!帰りましょう!!」
"……ヨツハ。"
"君の不幸は実は幸運の一端なのかも。"
"私は過去にこういったよね。"
"……ごめんなさい、君の苦しみをちゃんと分かってあげられなくて。"
"君はいつかも分からない未来が良くなること。考え方を変えて今現状を受け入れること。そんなんじゃなくて……"
"その当時、『いま』、ただ『よしよし……』って誰かに抱きしめられたかったんだよね。"
"君が小さな不運を背負ったとき、常にその周りで大きな事件、事故は確かに起こってる。"
"でも……それは君のせいじゃない。"
"交通事故は誰かの不注意の積み重ね。殺人事件は当人同士の心のいざこざ。火事だって、誰かの火の不始末や……考えたくないけど放火。それぞれ独立に原因があるはずだ。"
"君が居たから、君のせいで起こったものは何一つないんだよ。" - 177二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 02:10:52
"あの部屋での出来事は全て汚い大人たちの罠。そばで守ってあげられなくて本当にごめんなさい!"
"でも…………これだけは言いたい。"
"『君のせいじゃない。』"
「わたしの……せいじゃ……ない…………??」
――そうだ。そうだ!『私がより大きな不運を避ける』。そのバイアスにやられてたけど……!!
私は『神秘』なんて聞かされる前は至って普通の……ちょっと不幸体質なJKだったはず!!私だけが苦しみを背負う必要なんて……!!
ねぇ、『私』!帰ろうよ!!みんなのもとに……!!『補習授業部』へ!!みんなの言葉を信じよう!!!
〜〜〜〜
『先生!『7』の存在シーケンスが安定……!!』
『『カオス』との一体化は防がれました!!』
〜〜〜〜 - 178二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 02:15:52
「みんなが……いる………」
「ひとりじゃ、ない……」
「補習授業部………………………………」
「補習授業部のみんなが、私が、私をひとりにしてくれない……………………??」
「なに、それ……」
dice1d10=3 (3)
7以外→「気持ち悪い…………!!!!!」
- 179二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 02:17:12
7さんもうちょっとだけ頑張って…!
第二形態あるのかこれ - 180二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 02:23:56
「「「「!?!?!?」」」」
「誰も……誰も……」
「誰も私の苦しみは……理解できない……ッ!!」
「誰も……『私じゃない』……!!!」
「気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い!!!!!!」
「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァアアアアアアアアアッッッッッ!!!!!!!!!!」
『『先生!!』』
ブゥゥゥゥン!!!
『……こ、れが、、『混沌』……』
『アロナ先輩!!!!』
"アロナ!!!" - 181二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 02:31:56
「ッ…………!!」
「ヨツハちゃん!!!見てください!!!!」
「ヒフミ、それは……!!」
「はい、私とアズサちゃんとヨツハちゃん3人で行ったペロロ様ライブで当たった、サイン入りフリスビーです!!!」
「今帰ってきてくれたら、これ、あげます!!!!!!!!」
「な、なんと!ヒフミが今日まで命より大切にしてきた……限定ペロロフリスビー!!!」
「ヨツハ!!これは戻らないともはや失礼の域に達するぞ!!!!」
「……なんで今ペロロ様が出てくるの?ハナコ。」
「苦肉の策、でしょうか……何もやらないよりはマシですが!!」
――それ、ほしい!!!!
「「!?!?」」
「フリスビーが……!」
「光って…………!」
「まさか、この渦の入口で起こったことがまた……!?」
「で、でも今回は引っ張られません!!」
「ウグ、アガガガガガガ…………」 - 182二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 02:36:06
こマ?そうかアズサとヒフミと一緒にペロロ様ライブ行くぐらいだから
ヨツハちゃんもモモフレンズ好きなのか…! - 183二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 02:37:53
『先生、アロナ先輩は気を失っているだけ、無事です!!』
『それより、『カオス』の状態が……!!』
〜〜〜〜
ねぇ『私』!もう十分でしょ!戻ろうよ!今までの不幸なんて不幸じゃない。みんなのもとに戻れなくて……フリスビーが貰えないのが一番不幸だよ!!!!(倫理観14)
「……うるさい」
「うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい!!!」
「……『お前』はもう要らない」
「お前は『私じゃない』!!!!!!」
「!!!」
「ヨツハの方も光って…………ヨツハの方がこっちに!?」
ピカァァァァァッッ!!! - 184二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 02:45:40
「……ったたたた……」
「「「「!!!!」」」」
「「「「ヨツハ(ちゃん)(さん)!!!」」」」ダッ
「!!」
「みんな!!!」ダッ
「うわああああん!!ごめん!ごめんねぇぇぇ!!!」
――――
「ククク……クククククク……!!!!」
「なんということだ……!!素晴らしい!!」
「乱れた『時間』の嵐の中……『7』はもといたオリジン『運』に戻り……」
「彼女らの『オーパーツ』と共鳴した……」
「そして『7』にのみ引力が発生し……!」
〜〜〜〜
『……『カオス』と『7』の分離を確認!!』
〜〜〜〜
「見ましたか!?マエストロさん!!」
「私たちはいま……形式上の『恐怖』と『神秘』の分裂を目の当たりにしたのです!!!」 - 185二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 02:56:01
…これもしかしてヨツハからカオス成分が抜けて二人に分離してる?
今のヨツハが『7』の方だとすると前の合体した状態より結構活発的なのかな…?
『7』のメッセージもだいぶ頑張って引き留めようとしてたし
- 186二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 08:01:42
あえてこの数字に解釈をつけるなら、幸運の『7』と不運、混沌の『3』、逆位相のものが重ね合って7-3=『4』……これが死、四葉の4、と言ったところか?
- 187二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 15:31:35
ほ
- 188二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 16:01:41
「わたしのせい……わたしのせい……」
「何も戻らない……」
「ヨツハさんが戻ってきて一件落着、とはならないようですね……」
「ヨツハが……ふたりいる……」
「誰も……わたしの罪をわかってくれない……」
(……そうだ。)
(人は原理的に他人の苦しみは理解できない。)
(それが後悔と繋がるなら尚更だ……)
(後から慰めてあげることはいくらでも出来るけど、他人の心の中なんて見えないものを真に理解することは出来ない……)
「許してくれるひとも……もういない!!!」ヒュンッ
「ぐッ!?」
「dice1d6=5 (5) !!」 1.先生 2.コハル 3.ハナコ 4.ヨツハ 6.ヒフミ 7.アズサ
- 189二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 16:02:13
選択肢を間違えました。5.ヒフミ 6.アズサです
- 190二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 16:14:19
やっぱり決める所は決めるファウストさん
本当にかっこいいよ… - 191二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 20:55:27
伝わりづらくすまない。ヒフミはヨツハに攻撃された側だ。
――――――
「いっ…た……」
"大丈夫!?ヒフミ!!"
『次が来ます!』
カオスの攻撃先→dice1d5=3 (3) 1.先生 2.コハル 3.ハナコ 4.ヨツハ 5.アズサ
カオスの恐怖解放度dice1d100=32 (32)
ヒフミのダメージdice1d100=64 (64) (85以上で意識飛び)
↑で攻撃された人のダメージdice1d100=8 (8)
アロナ回復度dice1d100=47 (47) (80以上で復活)
- 192二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 01:55:59
ほ
- 193二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 10:59:32
「速すぎる……!」
「ハナコ!!!」
「私は大丈夫です!それよりヒフミちゃんは……!」
「わた、しも…なんとか……」
「……急に大人しくなった?」
「いや、さっきは急に怒り出して攻撃してきた。油断は出来ない。」
「わたしはふこう、ふこう ふこう ふこう 死し死シシ死し……死を呼ぶ人間……破壊者……」
「……力を、うまく使えずにいる……?」
「ヨツハ?」
さっきまで私はあの中に居たから分かる。私の力は……正真正銘無限だった。一蹴りで無限の奈落を上昇し……無限の抵抗力を受けてなお減速しない無限の速度がそこには確かにあった。その原動力である蹴りの動作が無限の大きさの力を作用させたことは明らかだ……だからこそ、その攻撃を受けているヒフミ、ハナコは、もし『私』が理性を失って暴れているのならば『人のかたちを保てるはずがない』。
この観測事実は、『私』の力に関する何らかの変化を示している…… - 194二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 11:10:32
ヒフミ、ハナコのダメージの低さのわけdice1d7=5 (5)
1.『カオス』の弱体化
2.『カオス』が力を出せていない
3.『カオス』は理性的に動いている
4.ヒフミ、ハナコが強化されている
5.『カオス』の本質
6.無意識な手加減
7.『7』
- 195二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 20:32:39
「混沌」=「ランダム性」ってこと!?
- 196二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 20:54:52
ランダム性なら7をパージしたせいで弱体化してないかこれ
- 197二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 23:44:58
……ということなんですけど、先生は何か思いつきますか?」
"確かに私はこれまで『反転』と対峙したことが何度かあるけど……"
(正直シチュエーションが限定的すぎてわからない……)
(『ホルス』にもシロコにも力の暴走、みたいな振る舞いは見受けられたけど……)
(それが今のヨツハ…『カオス』みたいに極端な弱体化と繋がるかっていうと……)
『……理解、『カオス』は『空間そのもの』である可能性が高いです。』
"空間そのもの……?"
『はい。原初の神カオスはその解釈多様性お)び唯一性から様々な説明がなされていますが、本質は『空間』です。』
『神の存在、および世界の創造にはそれを成すための『場』、『空間』が必要でした。』
『『空間』そのものとして成り立ち、かつ創世の神々を生み出したのが、原初の神カオスです。』
『そしてその空間は他の神々……『神秘』を強める作用があります。』
『『空間』を少女の形に閉じ込めた『恐怖』……それが目の前にいる『カオス』の本質であると考えられます。』 - 198二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 23:55:27
『ヨツハさんが中に居たときは『空間』に『7』という神秘があり、そしてそれは互いに干渉しあって性質を変え、強め合うことが出来ていました。』
『今の『カオス』は空っぽの空間……』
『『空間』そのものが無限に触れ合うことは可能です。現実でも宇宙空間はその膨張を加速し続け、まさに無限の速度で膨張し続けます。』
『しかし空間そのものはエネルギーを持つことが出来ません。今『カオス』が有するのは『7』の残り火……よって、生徒たちを傷つける力は弱まりました。』
"ヨツハを助けたおかげで、希望が見えたということだ。"
『油断は出来ません。このまま行けば、キヴォトス全土の『いま』は消失します。』
"大丈夫。私がなんとかする。" - 199二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 01:23:01
うめ