- 1スレ主24/07/16(火) 18:53:16
- 2スレ主24/07/16(火) 18:54:53
- 3二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 18:55:52
盾乙です!
- 4二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 18:59:01
盾乙!勇者の活躍に期待
- 5二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 19:00:04
盾乙!さあ最終局面に近づいてきました!
- 6二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 19:12:12
10まで
- 7二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 19:12:44
たておつ!
- 8二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 19:14:38
- 9二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 19:14:49
乙
- 10二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 19:15:38
まあぶっちゃけ思ったこと言うと同じなの見た目の情報だけだし……
- 11二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 19:16:02
正直面白いからもっとやってくれてもええんやで
- 12二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 20:06:07
- 13二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 20:30:41
楽しく読ませて頂いております
結末がどうあれ……完結まで見届けさせてください - 14二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 21:29:50
あのカスに常時罵声を浴びせ武器を振るいながら考える。
怪物になりたいの?か…。私は怪物だけど決してそれを望んでいる訳じゃない。これは本心。
同時に、自分を全く肯定していない…死すべき許されざる汚物だとも思ってる。これも本心。
自分が誰かを自分で決めていいのなら…怪物じゃなく人間として、大好きな皆と友達として一緒に過ごしたい。
これが私の本当の願望…もっと強い…渇望。心からそう望んでる。そうでありたいよ。
でも…実際私は怪物じゃん。以前アリスが魔王を否定し勇者を選んだ…あの時と状況は似てると言えるかもしれない。
…違うよ。アリスは魔王として…全てを破壊しなかった、そうはならなかった。だからアリスは勇者を選べた。
私は既に迷惑をかけ被害を出した。やらかした怪物が…人間になりたいなどと望んでいいはずがない。
怪物が人間になりたいと願うのなら…少なくとも被害を出さず、人前に出ず、只々善行を積み続ける努力が必要だ。
…私は後でいい、奴だ。罵声は効いてる、苛ついてる。…何苛ついてんだよ苛ついてんのは私と皆だクソが。
饒舌に皆を罵ってお前が悪いと言い続け終末を望んでやがる。この悪意…やはり世に存在してはならない。
皆の苦しそうな悲鳴が…申し訳なくて涙が出るけど…まだ耐えてるって事でもある…。皆頑張って…。
…ミドリとアリスの叫び声。ユズを呼んでる。…は?ユズに何があった?おいユズに何した今すぐ答えろ塵屑!!!
てめぇ…早く止まれボケが聞いてんのかおいこら止まれっつってんだろ死にてぇのか愚蒙!!!
ユズが倒れた…?死んで…ないよね?そうであって欲しい…もしダメなら…私が死んでも償えない。
…ユズが倒れたのならミドリとアリスもかなり危険なはず…。気が狂いそうでもおかしくない…急げ!
今まで煮詰めていた激情…私は愛用の銃に加えて研がれた銛や鋭い刀、憎悪や殺意で燃え盛る炎を持っている。
奴の正確な居場所…炎で照らす…ダメ、真っ黒で明るくならない。銃は撃っても全っ然光らない。感情が黒過ぎる…。
怒りに身を任せ闇雲に武器を振り、投げて銃を乱射していると奴が怯んで止まったのがわかった。
当たった、効いたか?効くなら殺れると確信したが、何がどこに当たって怯んだのか全くわからない。
強く念じて苛々させる以外は完全に運…明るくする手段が私にはない…。 - 15二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 21:41:56
モモイが敵のヒーラーみたいになってる状況どうにかしたいね…
- 16二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 22:23:12
つまりアリスの声が届くかどうか
- 17二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 22:47:47
ずっと罵声を浴びせ暴れながら悩んでいると…皆の私を呼ぶ声が聞こえてきた。
…大丈夫、ちゃんと聞こえてる、届いてる、意識もあるよ。皆必死に…何か言いたい事があるの?
ユズも叫んでる。ユズ…まだ何とか無事だったんだ、良かった…。でも皆が辛いはずだ、私も可能な限り援護しないと。
声と共に一瞬三色の光が見えた。皆あそこにいる…?って事はあの光の近くに攻撃しまくれば奴に当たる確率が上がった?
付近に銃を乱射するとまた怯んだ。いいぞ近付いてる。皆の声を聞く為にも、私は徹底的に奴を妨害するべきだ。
もっと多く当たれと祈ってる内に、アリスの大きな声が聞こえた。
「モモイは…この【怪物】のような邪悪な怪物になりたいのかが重要です!!!それだけに集中して下さい!!!」
さっきユズにも似たような事言われたな…。なりたくないよ…当たり前でしょ?皆と一緒にいたいけど…無理なの。
怪物は人間と一緒にいてはいけない。友達を作ってはいけない。怪物は戒められるべき。見せしめにされるべき。
もう手遅れなの…開き直って最低な事を言っちゃった…悪なんだよ…。本当はあんな振る舞いしたくなかった…。
今の叫びと同時にまた青い光が…アリスの位置はこれでハッキリわかった。わかったけど…マズい。
奴がキレてるのがわかる。奴に関しては世界で一番詳しい自信がある。こんな自信があっても嬉しくないが。
ヤバいぞ…キレてるなら本当に危険だ。もう何が起こってもおかしくない…時間がない!手遅れになる前に早く!急げ!
懸命に光の近くに攻撃し続けていると…何発か当たった。結構効いたはず。命中率が上がってる、この辺のどこかに居る。
皆の本当に苦しそうな呻き声が聞こえる…。ごめんね…ごめんなさい…私のせいで皆こんなに苦しんで…。
援護したいのに足りなくて更に皆に被害を…奴を殺して私も死ぬべき理由が増えていく。自決可能かは知らないけど…。
情けない…奴の感情はわかるのに、位置も気配もわからない無能…それでも皆が倒れる前に何とかして始末しないと…!
無能の馬鹿なりに抵抗していると…輝く青い光と共に、苦しそうだが力強い…アリスの渾身の叫び声が轟いた。
「モモイ!!!!!自分が誰なのか、それは自分自身で決めるものなんです!!!!!」
…………なんか…随分と懐かしく感じるね、その台詞。 - 18二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 22:51:44
モモイが頑張ってみんなを守ろうとしてることに涙が止まらないし、モモイがここまでの激情を抱くまでになってしまったことにも涙が止まらない
- 19二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 22:51:57
ん?気のせいかもしれないし読解力不足じゃなければモモイが攻撃してる光ってアリスたちじゃない?前スレのやつに「二人が引き受けて尚アリスは一番多くの光を浴びたが…」ってあるけどこれモモイの攻撃じゃないか?
- 20二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 22:56:18
やったか!?
- 21二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 23:33:56
ここでネガティブな反応示すか本心晒せだすか…
- 22二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 23:58:28
…過去を思い出して面白かった。ありがとうアリス。少し元気は出たよ、まあ私は怪物なんだけどね。
暗闇でもアリスの光は希望に満ちて輝いて見える。勇者は光に導く者って言ってた通りだ。
それだけじゃない。ずっと呼びかけてるミドリとユズの緑と赤の眩しい光も…綺麗だね…。
私が光に触れたら浄化されて死にそうだけど…浄化されるとしてもその前に奴を殺すのが先だ。
皆は私を導いてくれてる。あんな酷い行為をした私を見捨てず…こっちだよ、こっちにおいでって…。
目元は暗いままだが、今度の光は消えずにハッキリ見える。向かえばその先に奴も居るはず。
皆に導かれるままに三色の光へ向かい…その途中で阻まれた。光に辿り着けない…奴か。
ここまで近付いてやっと塵の姿が見えた。相変わらずだな、クソが今まで隠れやがって卑怯極まってんなド屑。
奴の眼が光った。以前は眩暈を起こしたけど、今はウゼぇなくたばれとより殺意が強まるだけだ。
ふふっ…遂にこの時が来た。装置解除でさよなら?巫山戯んなとブチギレてたけど違った。
これだけは奇妙な運命に感謝し…私の全てを持ってぼろ雑巾にして排水溝に沈めてやろう。
嬉しい…消えたと思った時も笑ったけどそれ以上だ。直接ぶっ刺し掻っ捌き焼き尽くしてやれるのだから!
皆苦しんでるのにごめんね…今だけは喜びのままに徹底的にズタズタにさせて欲しい。覚悟しろよ!!!
銛を炎で熱して突き刺すと奴が叫んだ。もっと喚き散らせ。皆と私の苦痛…てめぇも味わえ汚物!!!
皆の応援が聞こえる。ありがとう…無限に力が湧いてくるよ、勢いのまま銃で殴りかかって天秤を叩き割った。
暴れて眼が光るが…効かねぇってんだよもう慣れたわボケ。腕も振るったが外れた。こんなに近くで外すとか無能か?
翼を焼きながら光る目玉を一つずつ確実に銃弾や銛、刀で潰していく。翼は全部片付けた。
大きな口は熱した刀を投擲すると薄汚ねぇ黒い血が噴き出た。ついでに何本か追加で刺して焼いた。
醜い首は渾身の力で殴ると圧し折れ、両腕は動かなくなるまで銛で刺し続けた。最後に…顔の一つ眼が残った。
お前との因縁…遂に断ち切る時だ。念願の終末に至れるぞ良かったなぁ!!!
必殺の執念が籠もった銛を握り締める。
渾身の一突き。憎悪と殺意の炎で加熱された銛は正確に命中し…深く、深く眼を穿ち抜いた。 - 23二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 00:02:16
モ、モモイさん……?ちょっと……怖いっす…
- 24二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 00:05:44
それほど反転効いた状態からずっとネガティブな感情を溜め込んでいたってことよ
- 25二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 00:11:43
これがデスモモイ…いやバイオレンスモモイか
- 26二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 08:45:04
オラァ!黒いもの全部流して身体完治したらモチモチされなさい君はもう!!!
- 27二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 13:54:59
うわぁぁああぁん!! (3章の更新話を見た)
この世界のモモイ! お前良くやったよ! 良く耐えたよ!!! - 28二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 19:24:12
- 29二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 21:05:01
FATALITY…
- 30二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 21:05:17
──────
アリスの渾身の叫びで形勢が逆転した。【怪物】が明確に怯んだ…効いている。
やっぱりモモイに呼びかける策は正しかった。嬉しくて今なら何にでも耐えられそうだ。
どうしようもなかったあの【怪物】が苦しんでいる。これが最大の…そして最後のチャンスだ。
皆でモモイを呼び…その度に【怪物】は汚く呻きながら狂ったように暴れ回る。
確実にダメージを与えてる。暴れても余裕がないからか誰にも当たらない、圧も更に弱くなった。
早く倒れろ!絶対に気を失うな!三人で目を合わせ頷き、励まし合いながらモモイに呼びかけ続ける。
戦い続けていると…呼びかけと関係なく【怪物】が藻掻き苦しみ始めた。今までで一番苦痛に呻いている。
モモイが奴に直接的に攻撃してくれているに違いない。頼もしい…あんなに弱っても頑張ってくれてる。
奴は実体がなく大打撃を与えにくい。心と心の戦い…心の中で戦うモモイこそが最もダメージを与えられるのだろう。
それならば自分達は…モモイを精一杯応援しよう。ゲーム開発部の全ての想い…モモイに集約しろ!
モモイを応援するとそれに応じて天秤が叩き割れ…奴は只管悶え続けて全身が傷付いていく。そして…決着の時が訪れた。
全身がボロボロで無事な所が存在しない。無数の眼も翼も首も口も腕も全部グチャグチャに潰れている。
見るも無残な有り様。これが他の誰かなら駆け寄ってすぐに救急車を呼ぶが…こいつの場合ざまぁみろとしか思えない。
…これが憎悪、侮蔑、憤怒…殺意?モモイが持つ強く黒い感情…やっと少し理解出来て…全員が嬉しく思っていた。
【怪物】は自身の敗北が信じられないかのように、目の潰れた頭をこちらに向け…最後の言葉を言い放った。
「咄。口惜しや…今は退かん。然れど努々忘るるなかれ、我は不滅ぞ…。光あれば必ず暗あり。我は汝らの心と共にあり…」
もう何も見えないのにフラフラと動き回りながら…遂に【怪物】は完全に消滅した。
全ての威圧感や緊張感から一斉に解放され、照明も元通りになった。皆…崩れるようにその場に座り込みそうになった。
しかし、ふらっとそのまま倒れそうになったモモイを見て、三人は即座に反応しモモイを抱き留めた。
「お姉ちゃん!お姉ちゃん…意識は…?怪我は…?大丈夫…?」と心配そうに尋ねるミドリ。モモイは無言で頷いた。 - 31二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 21:08:46
- 32二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 21:13:28
それやめろぉ!
- 33二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 21:43:02
「やった」なら使ってもいい!!!疑問形は許さん!!!
- 34二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 21:50:04
拍手! 喝采!
洗脳で低くなった自己肯定感も消えてくれんかな(願望) - 35二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 22:02:12
ここからだな
- 36二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 22:24:07
疲れ切っている場合ではない。一番大事なモモイが残っているのに…何で座りそうになっているんだ。
「お医者さんを…」とミドリが話す途中でモモイが力なく手を上げ静止した。何か言いたいみたい。
ユズはこっそり首の痕をパーカーで隠した。皆に囲まれたモモイは…静かに弱々しく語り始めた。
「…話したい気分で…皆は…それで大丈夫…?」皆頷いた。モモイが最優先だ。
「わかったの…皆は漆黒の怪物と戦ってたって…私が最も憎んでいた…最低の怪物…ごめんね…苦しかったよね…?」
「あれだけは、先に殺るべきだったから…皆のおかげで…やっと私の手で…嬉しくて…」
「でも…皆に申し訳なくて…消えてしまいたい…絶対に皆に向けちゃいけないものだったのに…」とモモイは泣き出した。
「感情が止められなくて暴走しちゃった…皆の悲鳴が聞こえて…私のせいで…ごめんなさい……」
多分モモイは勘違いしている。漆黒の怪物…モモイの言う怪物はモモイ自身の黒い感情の事だ。
だが今戦った相手はモモイの感情ではない。人の理解を超えた存在…真の【怪物】だった。
モモイは自分の中に【怪物】がいた事にまだ気付いていないから…感情が暴走したと悔いているのだろう。
ならばこの誤解を解かなければ。今のはモモイは悪くない…いや、全部悪くないのだが…まずはこれからだ。
「泣かないでください…恐るべき大魔王に耐え続けて…モモイは皆を守ってくれていたんです」
「今のはお姉ちゃんの感情じゃない、本物の【怪物】だった。あんなのを抑えていてくれてありがとう…」
「本物…?私がまだ滅んでなかった黒い心に乗っ取られて…感情を爆発させて暴れてたんじゃ…」
「違うよ。全く別の…強大な敵だった。モモイは知らない内に取り憑かれてたんだよ」
「そ、そうなの…?ほんとにそんなヤバい奴がいたの…?」
「冷静に考えてみて?この身体のお姉ちゃんが…黒い心に乗っ取られただけで私達をどうこう出来ると思う?」
「…無理…かも。動けないし…暴れてもアリスに止められそう…じゃあ本当に…?」
「うん。それに自分の心を討伐してたら…今モモイはこうして話せているのかな…?」
「…怪物でも自分の心だし…完全に死ぬと…廃人になってるかも…」
「ずっとモモイを騙して潜んでいた卑怯な大魔王…モモイは討伐した英雄なんです!もっと誇って下さい!」 - 37二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 22:30:39
怪物が与えた影響は自身が怪物と思い込む、自殺念慮を含む自殺願望っぽいからね
モモイの暴れた人格も本来の役目の「怪物をどうにかする」と言うのが果たされたから勝手に消滅するかな?
自己肯定感は時間かけて元に戻さないとか
自身の心身のケアも勿論だが、ウタハのメンタルケアもだね
乗っ取りかけてもなおミドリ、ユズ、アリスの心の問題点を見抜きケアをした実力を如何なく発揮してナデナデさせてもちもちしてお互い回復しないとね
- 38二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 23:40:01
あの終末鳥に似た何者かは外にも害を及ぼしてなかったか?
ウタハどころかミレニアム全土が結構えげついダメージ受けてないか? - 39二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 23:40:28
勘違いしても無理はないだろう。誰も存在を知らず、モモイは常に精神を蝕まれていたのだから。
一先ず誤解は解けたか…?三人はモモイの様子を窺う。涙を拭いても泣き止まず辛いが…一応落ち着いてる方だ。
「そう…そうなんだ…皆の言う事だし…信じるよ。いつから居たのかな…全く気付かなかった…」
「ありがとう…信じてくれて。モモイのせいじゃないよ、悪いのは【怪物】だから…気に病まないでね」
「あいつはお姉ちゃんを使って暴れた。それでもお姉ちゃんは倒す為に頑張ってくれた…自分を褒めていいんだよ」
モモイが目を瞑って考えている。【怪物】の存在を認め…乗っ取られていた事には納得したようだ。
だが…モモイは悲しそうだ。愁いを帯びた表情を隠さずに…また口を開いた。
「訳わかんない存在は…わかった。だけど…私は英雄なんかじゃない。ただ…怪物同士で戦ってただけ…」
「私も怪物なんだよ…決めてた。奴だけは…絶対に先に滅ぼすべきだったけど…その後は私が滅びる番だって…」
「私は無能の怪物。心は漆黒の怪物。そして…皆の言う本物の【怪物】…私の身体一つに怪物は三匹いた…」
「ビックリだよ…じゃあ、実は生きてたと思ってた奴は【怪物】で…漆黒の怪物は…装置の解除で滅んでた…?」
「それなら…やっぱり私が最後の怪物…最早死ぬ気力もないけど…滅ぶべき存在だね」
「アリスの言葉…元気が出たよ。今は皆と共闘しようって…でもそれも終わった…動けないし、どうしようかな…」
「燃え尽きちゃった…目的もなく…自決も出来ず…漫然と生きるだけ…?ふふっ…そんな怪物への罰も…あるのかな…」
皆…ショックだった。アリスの渾身の叫びでも…モモイの自己認識は未だ怪物だった。奴を倒しても全然解決していない。
モモイはもう限界…何なら四人全員が限界だ。だが倒れる訳にはいかない…倒れるのは後、モモイの為…気力を振り絞れ。
モモイは申し訳なくて泣いているが、怨敵討伐の喜びで気分が良いのもその通り…感情がごちゃ混ぜなのかもしれない。
だから今は素直で…開き直るのも止めて話を聞いてくれているのだろう。静かに話せる絶好の機会だ。
これを逃せば…次の機会はあるのか?完全に燃え尽き…今の昂揚感すら失ってしまったモモイに言葉は届くのか?
…今しかない、次などない、終わっていない。…最後の説得の時だ。 - 40二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 23:48:29
ゲーム開発部プレゼンツ モモイケア発動
- 41二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 23:57:48
そうだよな…
ここまでのダメージを負って、怪物を倒してハッピーエンドとはいかないよな…
まだ正念場だよ…! - 42二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 00:03:12
みんなが潰れた時にかけてきた言葉を今度は皆がモモイに掛ける番かな
- 43二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 00:15:15
最早装置も怪物もいない、ゲーム開発部の説得でモモイの闇をこの世から消し去ってしまえー(ピロロロロ
- 44二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 01:56:27
あかんモモイが変質しかけてる
ゲ開部たのむ
地下生活者ボコしに行ってくる - 45二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 02:40:01
今日のストーリーとここのモモイでダブルオーバーキルされたんですがどうすればいいですかね(ボロボロ)
- 46二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 10:24:55
暫く見ない内になんとか終末鳥が討伐されてたけどモモイが……
続きが気になるので保守 - 47二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 10:56:05
バトルフェイズ後の心理フェイズ
- 48二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 10:59:04
- 49二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 11:50:52
- 50二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 14:59:21
>>48いぎだい!!
- 51二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 15:09:53
- 52二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 15:23:50
エンキドゥはアリスじゃない?
- 53二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 18:18:38
さぁ、今回の事件の最後の任務だ
- 54二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 20:59:10
【怪物】の残した爪痕は余りにも大きい。モモイは今も奴の洗脳から抜け出せず、自己を怪物と認識している。
認識を改めてもらうには…問題が複数ある。疲れ切ったモモイに一度に言えば混乱してしまうだろう。
一つずつ丁寧に説明して納得してもらい…順番に解決していこう。まずアリスが質問した。
「モモイ…今もまだ、自分は怪物で死ぬべきだと…考え直すつもりはありませんか…?」
「うん…ごめんね。アリスの…皆の言葉…懐かしいなって思ったよ…でもダメ…私は…アリスの時とは違う」
「誰になりたいか…人間になりたいよ…愛する皆と…一緒にいたいけど…私は怪物だから…望んじゃいけない…」
「お姉ちゃん…静かに話したい気分なんだよね…?それなら、お姉ちゃんは怪物じゃないと私達が説明してもいいかな?」
「説明…?皆は信じてるし…いいよ。でも納得するかは別…」と言われ「それでいいよ、ありがとう」と返した。
「確認するね。お姉ちゃんが怪物だと思ってる理由は…皆に害を為して裏切る悪だから…でいいんだよね?」
「…そうだよ。それと…怪物が二匹消えた今でも…黒い感情をしっかり継いでるから…も追加で…」
「わかった。まずは…害もないし裏切ってもないって事を説明するね」と言うとモモイは怪訝そうな顔をした。
「そんな事ある訳…だって本当に害悪で…嘘を吐いて信用させた。…都合の悪い事は黙ってもいた…」
「そこの認識がもう違うんだよ。悪い事をしたと思ってるみたいだけど…そうじゃないの、何も悪くないんだよ」
「私は、皆の信頼を…裏切ってるんだよ…?皆が私を、信じてくれるのは…私を人間だと思っていたから…」
「ユズに…言ったよね?黒い心は…もうないから安心してって…あれも嘘…。私は…黒い心を確かに持ってる」
「アリスにだってそう…アリスはアリスだと強く信じてる!…なんて言いながら私は私を全く肯定していない…」
「私に憧れて勇者を目指した…仮に過去はそうだったんだとしても…今では勇者に擬態した魔王で…」
「皆を騙して…信頼させてる。最低だよ…裏切りなんて…愛する人達にする行為じゃない…一刻も早く…死ぬべきだから…」
聞いているだけで悲しくなってしまうが…間違いなく本心を打ち明けてくれている。
人間になりたいと言ってくれた…大きな進歩だ。やはりこの機会…絶対に逃してはいけない。 - 55二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 21:27:51
崩れた心は繊細に組み上げないと一瞬で土台から崩れる可能性あるからね
- 56二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 21:45:27
モモイ…仮にそれが悪だったとしても
それは必要悪ってやつなんだよ……
何なら怪物討伐の功績で帳消しどころかお釣りで億万長者だよ…… - 57二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 21:55:12
さて、正念場だぞ……イシシとノシシも呼んどいたからいざと言う時にはカバーする。だがあくまで最終手段の感動もへったくれもない最悪な措置だ…だからゲ開の3人とも、できる限り慎重にやってくれよ……
- 58二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 22:19:33
「モモイ…違います。モモイはアリス達を裏切っていません…。アリス達は…騙されてなんていません!」
「なんで?嘘だ、そんなはずがない…そう思わせてしまうほど…私は騙し切っているとは思わないの?洗脳みたいな…」
「違うよ。わたし達は絶対に騙されてない。今言おうとした…洗脳された?それこそ絶対にあり得ないよ」
「…どうして?どうしてここまで言っても…まだ失望しないの?幻滅しないの?…酷い事も言ったのに…」
「それはね。お姉ちゃんの嘘は…全部優しい嘘だからだよ」
モモイは言葉を失い…挙動がおかしくなった。想像だにしなかった返答だったようだ。
「…は?嘘なんだよ?裏切ってるんだよ?騙してるんだよ?…優しい?嘘に優しいも何も…」
「あるよ。お姉ちゃんははそう思っていないみたいだけど…嘘にも種類があるの、言っていい嘘と言ってはいけない嘘」
「言ってはいけない嘘は…今お姉ちゃんが言った通り、裏切りや騙す…だけど誰かを陥れる目的…悪意があるもの」
「お姉ちゃんの嘘は違うの。だって…全部私達を守る為の嘘だから。いつだってそうだった」
「開き直っていた時も。自分のエゴと言っていたけど…私達を想って敢えて突き放した。私達を…皆を陥れる悪意はあった?」
モモイは混乱して…落ち着いてもらう為にミドリは頭を撫でた。アリスは身体を支え、ユズはモモイの頬にそっと手を当てる。
少し落ち着いて…モモイは目を瞑って考えながら…言われた言葉を渋々飲み込んだような複雑な顔をした。
「…陥れる気は…なかった。絶対に…間違っても悪意はないよ…。知ると皆が悲しむ…迷惑をかけたくないと思って……」
「そうだよね。やっぱり私達の為の嘘で、ずっと皆の心を守ってくれてた。弱っていても…それでも守ってくれた」
「お姉ちゃんの私達への愛。だから勘違いしちゃダメ、良い嘘なんだよ。誰も裏切られたと思ってない、騙されたと思ってない」
ミドリの心を込めた説得は…モモイの心に届いたようだった。でも…まだ問題は残っていると皆わかってる。
これだけでは、問題の一つが解決したに過ぎず…モモイの自己認識を改めるには足りないと。
思っていた通り…モモイは次の問題を話し出した。
「……それは…認める。でもまだだよ…私が持ってる…黒い感情はどうなの?いつも…今もある。許されていいはずが…」 - 59二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 22:26:41
ヒヤヒヤする……!
- 60二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 22:38:33
黒い感情こそ先生がシュロ突破時に言っていた「それは普通の事じゃないのかな」というのもありかな?
- 61二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 23:25:30
黒い感情。【怪物】…どれ程大きな傷を…許せないがこれも説得出来るはず。アリスが口を切った。
「許されますよモモイ。黒い感情を持っているのは自分だけだと思っていませんか?違います、皆あります」
「アリスは知らない…新たな知識を得て嬉しくて、早速誰かに実践した事がありました…ですが…」
「物凄く変な顔をされてしまって…聞いた話と違います…どういう事ですか?とモヤモヤしてしまった事がありました…」
「私も…ゲームで負けたらすっごく悔しいよ。特に自分が有利だったのに逆転されたら…イラっとする」
「賭けもよくするよね。それで私が負けて何か奢る事になったら…内心毒付いてた時もあった…ごめんね皆…」
「わたしも…突然話しかけられて…何で急に話しかけてくるの…?って嫌な気分になっちゃった事があるよ…ごめんね…」
「ねぇ…それ全部…私のせいなんじゃ…やっぱ早く死んだ方が…」とモモイは急速に落ち込んで皆は慌てて止めた。
「お、落ち着いて…ごめんなさい…例えが全部モモイにも関係ありそうなのは失敗でした…本当にごめんなさい…」
「と、とにかく…そんな嫌な気持ちになる時は誰だってあるんです。モモイに限った話ではありませんよ」
「…でも私のは…皆と比較にもならない邪悪なもので…」するとアリスが泣きながらそっと抱き締めた。
「真っ黒で強い感情でもいいんです。アリスはどんなモモイも受け止め、受け入れます。…モモイを心から信じているから」
「…私の感情は皆が思うような…ちょっとした日常程度のものじゃない…。言いたくないけど…憎悪、怨恨、憤怒、侮蔑…殺意」
「こんな…悍ましいものを持ってるのが怖いよ…突如誰かに向けてしまわないかが怖い…自分が怖くて…」
「それに…もう皆…私が怒り狂って叫んだせいで…とんでもない激情を知っちゃったよね…。ごめんなさい…ごめんなさい……」
「大丈夫ですモモイ!謝らないでください!アリス達は今モモイが言った感情もしっかり受け止めて…モモイの心を守ります!」
「さっきまで怖気付いていた…情けないアリスが言える事でもないかもしれませんが…モモイを守りたい気持ちは本物です!」
「…それに、正直に言うね。…憎悪、怨恨、憤怒、侮蔑…殺意…悪意。わたしもよく理解したよ…あの【怪物】によって」
ユズの言葉に…ミドリとアリスも頷いた。 - 62二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 06:31:30
透明だ……気分がいい……まるでブルーアーカイブみたいだ
そうだモモイ、自分を赦すんだ。みんな心のなかに大なり小なり怪物を飼いならしているんだ。多寡の問題ではない。それがどんなに常識を逸脱した感情であっても、それが普通で、それが愛すべき人間なんだ…… - 63二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 07:36:56
瞬間のイライラ、お姉ちゃんであるための自身への抑圧、モモイの懐が広すぎて無かったことにできてただけで本来持っている黒い感情を認識して自分を赦すという経験はモモイの人生を豊かにする
- 64二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 07:40:57
クソッ、モモイの元来の太陽っぷりが仇になってやがる
- 65二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 07:48:58
今まで認識していなかった誰しも持つ黒い感情を怪物によって嫌でも認識してしまい拒絶
ただ、そのあらゆる感情を認知した心の経験が後に繋がるといいよね
あと一押しかな? - 66二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 07:53:38
???「光がまばゆいほどに、闇は濃くなる」
- 67二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 10:39:09
保守
- 68二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 13:50:06
いいぞいいぞ!ニマニマしてきた
- 69二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 17:12:53
保守ッ!!!
- 70二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 19:31:26
- 71二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 20:52:22
「そんな感情を…皆には理解して欲しくなくて…馬鹿なりに…頑張ってたつもりだったんだけどな…」
「結局抑えられなかった…そのせいで皆にそんな強い感情を…」とモモイは悲嘆に暮れている。
「悪い事だと思ってないよお姉ちゃん。むしろ…お姉ちゃんの感情が一部でも理解出来て良かったと思ってる」
「アリスも同じ考えです。皆で感情を共有すれば…お互いの気持ちが理解出来て、解決もしやすくなるはずです」
「なに…?共有って…こんなの…私は後悔しかないのに…皆はそれを…受け入れるつもりなの…?」
「またいつ向けるかわかんないよ…自分に自信がない…何がきっかけでそうなるか…」
「向けてもいいんだよ。全員に向けていい訳ではないけど…少なくともわたし達には向けていいよ」
「どんな感情だっていい。思い切り吐き出してもいいの。それも含めてお姉ちゃんだって受け入れる」
「モモイ。アリス達も全員が…強く黒い感情を確かに持ちました。そんなアリス達は…許されない存在でしょうか…?」
モモイは驚いて目を見開き「そんな事…ある訳ない!皆は善良で…許されないはず…」…話の途中で気付いたらしい。
「…私も同じだって…そう言いたいの…?黒い感情を持ったままでも…」
「そうです。黒い感情を持ったまま…生きていていいんです。アリスは…その全てをモモイとして受け入れます」
「わたしも同じ、全部受け入れる。モモイにいらない部分なんてない…全て揃って才羽モモイという人間だから」
「…人間…として…受け入れてくれるの?こんな奴…怖くないの…?口が悪過ぎて…いつ爆発するかわからない奴…」
「それは…お姉ちゃんがさっき言ってくれた言葉がブーメランになるね。愛してるからだよ」
「愛しているから…全て受け入れられるんだよ。わたしもちゃんと理解出来たのは今。実際…そうなのかも」
「モモイが愛してくれるように…アリス達もモモイを愛しています…だからモモイ。もう一人で抱えなくていいんです…」
モモイはまた黙って…考えている。難しい表情だけど…決して悪い意味ではなさそうに見える。
今まで固く閉じていた…心の全てを開いてくれている。皆も集中し過ぎて限界を超えている事実を忘れている。
そして…アリスはミドリの発言で思い浮かんだ事があった。少し笑いそうだが…今のモモイなら…話しても大丈夫だろう。 - 72二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 20:54:41
あぁ……浄化されていく
- 73二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 20:58:16
- 74二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 21:13:36
俺、モモイが無事に救われたら結婚するんだ
- 75二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 21:15:13
これが終われば皆にはやってもらうことがいっぱいあるからね
- 76二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 21:45:58
あぁ、あとはウタハだな......
- 77二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 21:58:37
「今のミドリの言葉で…思い出した事があるんです」とアリスが言うと、皆気になって振り向いた。
「アリスの話は少し直前の話から脱線するのですが…皆思っていませんか?…全てブーメランなんじゃないかと」
ブーメラン。ミドリとユズが少し笑った。アリスも二人が笑ったのを見て笑い、モモイだけ困惑している。
「説明しますね。今までモモイがアリス達の心を救ってくれた言葉…全部モモイに返ってくるんです」
「…え?ど、どういう事…?皆に何を言ったのか…咄嗟に思い出せないよ…」
「アリス達はしっかり覚えていますよ」と言いアリスは二人に目配せし確認した。
「アリスから話します。『コギト・エルゴ・スム』…『我思う、故に我あり』とモモイが言ってくれた言葉」
「自分を含めた疑えるもの全てを疑っても、全てを疑う自分だけは存在が証明される…でしたね」
「アリスはまだ自分を疑っていますが…モモイが強く信じてくれるアリスを信じ…アリスはアリスだと再定義しました」
「同じ事がモモイにも言えませんか?モモイが全てを疑っていても…モモイという存在は証明されます」
「アリスは…機械で本当は皆と違う…理解しています。モモイの今の自己認識と同じ…アリスも人間じゃないんです」
「自分はどう足掻いても機械だと認めながら…アリスは自分をモモイが名付けてくれた『アリス』として受け入れました」
「モモイも…自分は怪物で間違いない…と思っても、アリス達が強く信じている『モモイ』を信じて欲しい…」
「まあモモイは完全に人間なので…これは最終手段として…皆の話を聞いて判断して欲しい…」
「最終的に怪物だと譲れないのだとしても『モモイ』として受け入れる方法もある…という話です」
モモイは驚き「私は…自分が存在証明されているからこそ…怪物な自分は死なねばならないと思ってた」と話す。
「でも…アリスの再定義の仕方は…確かに私も使えるものかもしれない…私も皆を強く信じてるから」
「皆…私を『悪くない才羽モモイ』だと信じてくれるんだよね…?」と聞くと皆「当然」と返した。
再定義…怪物でも私は『悪くない才羽モモイ』だと強く信じれば…?と悩んでいるとユズが話しかけてきた。
「モモイ。今のアリスちゃんの話でも再定義は可能かもしれないけど…最終手段だよ。その前にわたしの話も聞いてくれる?」 - 78二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 22:23:38
どうでもいいけど、「再定義」ってなんかゲーム開発、プログラミングっぽいね
- 79二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 23:00:30
ユズとの話…痛みで何言ったか覚えてない…とモモイは内心焦っていたが、ユズは普通に話し始めた。
「モモイはわたしの事好き?」と聞かれ何だその質問はと動揺したが、すぐ宣言するように返答した。
「あ…当たり前じゃん…!大切で大好きな友達だよ!…私なんかが友達だと思ってもいいのなら…」
「当然そう思っていいよ、わたしは友達…というか愛してる…モモイもそう言ってくれたよね?」
「うん…愛してる…皆愛してるよ。誓った通り…嘘偽りは絶対にない…」
「良かった、相思相愛だね。失礼な話だけど…以前モモイが怖かったって言ったよね。理由は知ってる?」
「わたしと楽しそうに話しながら裏でわたしを嫌ってた、憎んでた…それがわかって怖かった…そう話した」
モモイもハッキリ思い出した。黒い感情が怖いならダメじゃん…
「嫌い。憎い。黒い感情を怖がっていたのとは…正確には違う」…は?とモモイは何度目かわからないが困惑した。
「感情がわかりやすいと思ってたモモイが完全に隠し通してた…全く気付けない程完璧な裏表があった…」
「それなら…本当は何を考えているの?今の反応はそのまま受け取っていいの?…本心がわからないのが怖かったの」
「わたしが安心したのは…モモイは怪我も気にせず抱き着いて…目を見ながら、大好きなユズだと伝えてくれたから」
「黒い感情の有無は関係ない。これは絶対にモモイの本心だと確信した。だからわたしは救われたんだよ」
「モモイはわたしに…黒い心はもうないから安心してね。と嘘を吐いたって後悔してたでしょ?」
「黒い心…わたしも理解して今持ってるよ。モモイは…そんなわたしは裏表があって怖いと思う…?」
「ユズは怖くない…善良でゲームが上手くて勇気もある賢い部長。…わかった」
「本当に…黒い感情なんて関係ないって言いたいんだね。でも私…悪意の存在だけは許せないよ…」
「悪意も黒い感情だもんね…わたしも皆も悪意は許せないと思う。だよね?…うん。だけど…皆に悪意はあると思う?」
「無い。あるなら暴れてる。悪意を持つ…のはいい、誰かに向けるのが許せない」
「黒い感情は全て悪じゃない。許す許さないは個々…単純な善悪二元論とは違うと思う。許せないものもあっていい」
「…感情は両極端だけで割り切れないから…ありがとうユズ」と言われユズは穏やかに笑った。 - 80二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 23:15:33
残るはミドリ…
- 81二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 05:28:55
ぬん
- 82二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 07:32:29
日の出が近い
- 83二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 09:27:01
いいぞゲーム開発部!やはりモモイを晴らすことができるのはお前たちだけだ……!
- 84二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 15:40:18
保守
- 85二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 15:45:14
このレスは削除されています
- 86二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 19:54:15
保守
- 87二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 21:11:40
「お姉ちゃん。私もいいかな?」勿論。
「私の時は話せなくて…無理矢理身体を動かして触れながら、首と目のサインでやり取りしたよね」
「通じてミドリは賢い優秀な妹だね…って感心したよ」
ユズとアリスがそれで解決するんだ…と言いたげな表情で見てる。
「お姉ちゃんが私の話を聞いて行動してくれたように…私も感じた事があった」
「あの後もお姉ちゃんと一緒で…よく謝って自分を下げてたけど…それは補強する情報」
「本当はあの日既に感じてた…自己評価と自己肯定感の低さを…どうにもならず黙ってたけど…」
「あの日…?もう少し後だと思ってた…隠すの上手いねミドリ…」
「…双子だから?気付いたのは私が愚かで妹失格だと話した時。サインもあったけど触れ合ってた」
「おでこを当てて撫でてくれて…あの時も続けてた。お姉ちゃんの思考が何となく感じ取れたの」
「お姉ちゃんも同じ事を自分に思ってた。愚かでごめんなさい…姉失格でごめんなさい…って」
「自分を悪く言っちゃダメって首を横に振ってくれた時も…そのお姉ちゃんも自分を下げてたの」
「本当に…全てブーメランなんだよ。お姉ちゃんが私にしてくれた全部が…お姉ちゃんに返ってきてる」
「お姉ちゃんとユズちゃんが面会した日、私の事信じてくれる?と聞いたよね。全部信じてると言ってくれた」
「ただの気遣いと考えるのは失礼だし信じると言いつつ…何か違う気がした。自分を否定してる」
「私達の事は信じていても…嘘と裏切りの罪悪感に苦しんでたんだね…」
「本当によく見てるね…前から観察力に優れてるとは思ってたけど…」
「私は…感じ取っていても直接言えなかった罪悪感が…前と同じで…見逃すしかなかった…」とミドリは涙を流す。
「お姉ちゃん…今度こそ共有しない?いつも半分こしてたでしょ?罪悪感…背負うもの全て半分こするの」
「…そうだったね。罪悪感…私も同じだよ…アリスも言ってたけど…共有していいの…?」
「うん…重いし一緒に。お姉ちゃんも私も同じだったら…お姉ちゃんが私を許してくれるならお姉ちゃんも許されるんだよ」
モモイはミドリの…皆の話に納得して穏やかだ。今ならばまた…三人で確認しアリスが切り出した。
「モモイ。もう一度…聞きます。自分が誰なのか、それは自分自身で決めるもの…モモイは誰になりたいですか?」 - 88二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 22:28:26
「モモイが以前、アリスに言ってくれた言葉…アリスは本当に救われました」
「今がどうなのか、自分がどう思っているかではありません。モモイは誰に…何になりたいですか?」
「……………………だち」
「…友達。大好きな皆の友達になりたい…」
「それなら…友達になりたいのなら友達になればいいんです!」とアリスがモモイの涙を拭いた。
「そもそもアリス達とモモイは大切な友達…いえ、大親友です!愛してますから!」
「…私、友達で…人間でいいの…?怪物じゃなくて…?生きてていいの…?…存在していいの?本当に…?」
「当たり前だよ!モモイは人間!絶対に怪物じゃない!生きてていい!存在していいんだよ…!」
「お姉ちゃん…私達を信じて…。掛け替えのないお姉ちゃん…お姉ちゃんの代わりなんて世界のどこにもいないの…」
「……そう言ってくれるのなら…そうなのかもしれないね…。三人の事は絶対に信じてる…愛してるから…」
「皆が私を信じてくれるように…私も、信じる…」
「モモイ!皆というのはアリス達だけじゃありません!ミレニアムの皆です!皆がモモイを信じてます!」
「そうだよ…皆がそうなの…!…ミレニアムはずっとモモイの帰りを待ってるんだよ…!」
「お姉ちゃんがいなくて…ミレニアムは空気が重くて苦しいの…。だから…私達と一緒に帰ろう?」
「…凄く…情けない話、していい…?」皆頷く。本当に弱々しく…「私…目の前が見えないの…真っ暗で…」
「後ろ向きで開き直ってた時はまだよかった…そのまま死んでいいと思ってたから…」
「でも…前を向いて進むのが怖い…不安で…正しい道か…誤った道に進んでいないか…」
「真っ暗なまま、一歩踏み出すのが…勇気がなくて…怖いよ……」
「お姉ちゃん。前が見えなくても…それは道がない訳じゃないんだよ。必ずあるの」
「勇気を出して…力強く踏み出してみよう?わたしもモモイに勇気を貰って…人と話せるようになってきてるよ」
「それに…傍にアリス達がいます。皆を信じて一緒に…今進む道は正しいと信じて…歩いてみませんか?」
「皆を……じゃあ…訂正。私は…ミレニアムの皆が信じてくれる私を信じる…。…信じる事にするよ」
皆は泣いてそっとモモイを抱いた。闇の黄昏を過ぎし者達。その先は…夜明け、曙光。部屋が…光り輝いて見えた気がした。 - 89二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 22:41:05
ウタハとユウカが心配だな
- 90二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 23:08:37
- 91二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 23:35:19
あの後モモイは安心したのか…意識を失った。すぐ医師を呼んで集中治療室に運ばれた。
【怪物】と対峙した皆も無事で済むはずがなく、モモイの説得にも成功して長過ぎる正念場は終わった。
今度こそ全てから解放され…全員その場に倒れて医師が即座に反応し…四人仲良く病院で治療を受ける事になった。
皆ダメージが大きく即退院とはならなかった。強烈な圧と手の衝撃、光を浴びたのは共通でこの時点で重症。
医師の計らいで四人とも同じ病室にいる。愛する友との会話がそのまま治癒を促進すると判断したようだ。
モモイは皆も倒れた事を後で知り、泣きじゃくって謝った。迷惑をかけ過ぎた…同じ病室だけど合わせる顔がないと。
皆はモモイじゃない…誰も知らなかった【怪物】が暴れただけ。気にしなくていいよと優しく宥めた。
相変わらず自己評価も自己肯定感も最底辺だが、泣き出して謝っても死にたい…とは言わなくなった。
ミドリは【怪物】からのダメージは一番マシだ。それでも手に潰されたダメージと光の幻覚による頭痛に苦しんだ。
モモイは許してくれたが実はずっと解決せず続いていたモモイへの罪悪感。これも精神状態に影響していた。
しかし四人の中では一番早く退院し…三人を献身的に支えた。全員に対して慈愛に満ち溢れている。
ユズは吊られたダメージが大きく、幻覚だけでなく呼吸にも暫く苦しんだ。縄の痕を見ると気が動転してしまう。
口に巻き込まれそうだった時は呼吸が苦しくて、不幸中の幸いか死を意識する余裕がなかった。
首吊りの恐怖心は強く残った。首の痕が消えた後も縄を嫌い、首に何かが触れるのを極端に恐れた。
愛する皆に触れられるのは大丈夫…むしろ安心している。二番目に退院してミドリと共に二人を助けた。
アリスはモモイを除けば一番ダメージが大きかった。逆転の為に一番多くの光を浴びただけではない。
天秤以外の全ての攻撃を経験し、喰い千切られそうでハッキリと感じた死への恐怖心もかなり強い。
様々な攻撃を受けて精神状態が悪い時期が続いた。それでも心の強い真の勇者になりたいと懸命に努力し…回復した。
機械の死とは何かも考えるようになった。自分の寿命はわからないが…動作を停止した時が機械の死なのだろう。
いつか…死を想ったモモイと話してみたい。よりモモイの心に近付ける…より人間に近付けるだろうから。 - 92二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 08:14:28
- 93二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 08:38:35
蛇足すぎる
- 94二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 08:55:27
それってハッピーエンドが見えてきたからこそ言えることだよね…
今書かれているのが終わったら自分なりのバッドエンドってものを書いてみたら良いと思うの
少なくとも個人的に今はこのまま日常に帰るところを見ていたいかな…
- 95二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 09:23:52
このレスは削除されています
- 96二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 09:38:52
バトエン書きたいなら確かにこのssが終わるまでは大人しく
その後書きたい人が書き、読みたい人が読めばいいかな?
「泣き続けるモモイifルート」みたいに別スレでやるのもありかな?
好感度反転器とはかなり趣旨が変わってくるかと思うからね - 97二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 16:28:23
良かった……本当に良かった……!!
ウタハ先輩とユウカを明るく照らすもちもちモモイは実在したんだ!! - 98二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 16:37:16
文豪さんのssが素晴らしすぎて忘れてたけど
このスレは文豪さんのssスレじゃなくてあくまで好感度反転装置概念スレだから
このssが終わったあとも皆様には是非文豪さんが上げに上げたハードルを飛び越えて何かを書いてほしいね - 99二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 17:41:05
ハードルの天辺が見えねぇ…
- 100二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 18:26:51
モモイは心だけでなく身体も全身血まみれで限界を重ねていた。開き直った頃には既に限界を超えている。
そんな状態で【怪物】に身体を乗っ取られ好き勝手に酷使されたせいで…一命は取り留めたが後遺症が残った。
心は底の底まで落ちていたのがようやく上を向いたに過ぎない。傷は深く…長期にわたるケアが必須だろう。
精神状態が劣悪なのに身体は二度目の限界を超えた限界を迎えた。極めて稀だとか、多くてたまるかそんな例。
現在モモイの身体は非常に脆くなっていると説明された。銃弾一発が致命傷になり得る、先生と同じと思えばいい。
心の回復と共に身体も治っていくそうだ。だが心は簡単に治らない、かなり長期的な保護が必要となる。
説明を受けたミドリはユズとアリスにも伝えた。【怪物】を倒し、モモイの説得も出来てやっと解放され終わった?
そんなはずない。今までのは深淵から戻って来れず、戻る気もなかったモモイの手をどうにか掴めただけ。
これからだ。モモイが疲れないよう慎重に少しずつ地上に引き上げていく…これはモモイの心の話。
だがモモイは身体…外敵にも弱い。物理的な邪魔など即刻排除せねばならない…全力でモモイを守れ!と励まし合った。
皆の精神はかなり弱っており、本来もっと退院に時間がかかるはずだが…この決意が予想を上回る早さに繋がった。
アリスは非常に苦しんでいたが、説明を聞いて顔つきが変わった。ゲーム開発部で単純な戦闘が一番強いのはアリスだ。
モモイを心身共に守り、勇者への第一歩を踏み出すべきだと奮起した。誰かを守る為にはまず自分が強くなければと。
全身全霊で守りながら…モモイがくれた名前や知識。数々の恩…愛を返そうと決めて、医師が驚く速度で退院してみせた。
モモイ以外退院したが…皆完治はしていない。後遺症はモモイだけではなく、皆も【怪物】の後遺症が残っている。
光の幻覚。三人とも退院した今も見える。目を閉じていると…真っ暗なのに急に昏く発光してくる。
極力目を開けて過ごすようになった。瞬きや少し目を瞑る程度なら何でもなく、日中ならば然程問題ではない。
アリスの場合は元々徹夜しても大丈夫な体力があり…アリスも強く意識している為にそこまでの悪影響はない。
ただ…ミドリとユズはそうもいかない、夜を恐れるようになった。眠ると幻の光が見えて辛く寂しく…不安で怖くなる。 - 101二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 18:28:53
あの怪物やばい置き土産しやがった!!
- 102二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 18:33:33
精神作用する怪物だからその置き土産は己で克服するしかない
- 103二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 20:07:24
- 104二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 20:45:33
当たり前だが寝ずに活動し続けるのは普通は無理だ。必ずどこかで限界を迎えて倒れる時が来る。
ハレやモモイが愛用し信仰すらしていたエナドリの力でも無茶だ。そもそも健康に悪い、病み上がりで常飲するな。
悩みを打ち明け相談し合った三人は、常に誰かと一緒に眠ればマシになるのではないかと考えた。
モモイとミドリは普段から一つのベッドで眠っていたし、ユズは部室で寝ていてすぐ傍にアリスがいる。
アリスも休みたくなる時はあるが、皆と時間を変え朝や昼…誰かがいてくれる時に休憩すれば何とかなるのでは?
それでも不安なら皆部室で一緒に眠ればいい。モモイもあの精神状態だ、不安になるのは容易に想像出来る。
名案じゃないか?幻覚を軽減しながら全員でモモイを徹底的に甘やかして不安を取り除く事も可能だ。
これだ!と皆でハイタッチして早速その日の夜試した。ミドリはモモイが心配で病院に泊まったが。
ユズが眠り、暫くすると幻覚が見えたのか…魘された。アリスがユズをそっと抱き締めていると…落ち着いた。
朝起きてユズは「光がぼんやりしてた。確実に効果がある…アリスちゃんありがとう…!」と喜んでいた。
それならばきっとミドリとアリスも効果があるだろう…。病院に行き、ミドリとも話した。
ミドリも機嫌が良くて喜んでいた。何かあったのか尋ねると…夜の様子を話し始めた。
「お姉ちゃんが不安で手を握って欲しいと言って、そうしながらお姉ちゃんに覆い被さるようにして寝たの」
「そしたら…触れ合っていたからか光が弱くて耐えられた!寂しくない!怖くない!やっぱり名案だよ!」
本当に嬉しそうで皆も嬉しい。アリスも期待してユズに頼み…期待した通り光は鈍く弱かった。
モモイが退院したら…モモイの体調も考慮しつつ積極的に試してみたい。きっと良いこと尽くめだ。
実際モモイも不安だったようだし…モモイケア部門でミレニアムプライス受賞していいんじゃない?
皆気分が良く、そんな冗談を言い合える程度には浮かれていた。
ミレニアムプライスはともかく…混沌の存在【怪物】の撃破は偉大な功績で間違いない。
冗談でも何でもなくゲーム開発部は崩壊まで秒読みだったミレニアムを救った称えられるべき英雄だ。
今更だが…全員が限界を超えて耐え切り、よくそのままモモイの説得が出来たものだ。火事場の精神力だろうか。 - 105二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 20:57:30
急激に心を直したらかえってストレス(負荷)になるからゆっくり治すのが吉だね
- 106二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 22:03:25
怪奇現象でユウカ、マキ以外のヴェリタス、特異現象捜査部とトキが被害を受け…混迷を極めていたミレニアム。
実質的なトップだったユウカが頭痛に苦しみ、セミナーはノア一人で回していたが…一人で持つはずがなかった。
ノアもモモイへの罪悪感やユウカが倒れたショック、疲労の蓄積で限界が近かった。では崩壊しなかった理由は?
ミレニアムの生徒会長…リオだ。リオがミレニアムの混乱を全力で抑えていた。
リオは行方不明だったが、ミレニアムの情報は常に把握していた。モモイが倒れた事を知り心を痛めたが…
その後に怪奇現象が起こった。ユウカやヴェリタス、ヒマリ達まで動けなくなった?只事ではない。
非常事態だ。静観している場合ではないとミレニアムを守る為、未曽有の危機に対処する為に行動を開始した。
未だに現在地は伝えず身体は戻る気がないようだが…ノアはリオからの連絡を心から喜び、希望が見えた。
まずリオはノアから詳しい情報を聞きながら、ノア一人では到底不可能な大量の仕事を凄まじい速度で片付けた。
並行して以前の失敗を反省し…皆の力を貸して欲しいと生徒の意見も参考にしながら方針を定めた。
あらゆる指示が迅速かつ的確。こんな時でもくる仕事を片手間で処理しつつ、先生とも連携し生徒達の保護を徹底。
専門の医療班を編成し怪奇現象の被害者へのケアを急ぎ、救護騎士団の助けも素直に借りて生徒達を守った。
ノアを始めとする動ける生徒達はリオの働きに励まされ、他の生徒を上手くまとめて混乱を最小限に止めた。
ヒマリと同格の天才的な能力を遺憾なく発揮している。火事場の底力もあるのかもしれないが只管有能と言う他ない。
ミレニアムの皆が救世主のように感じていた。ビッグシスターの異名に恥じぬ奮闘。
モモイに対する情報収集は危険…怪奇現象と関係が深そうなモモイは仕方なくゲーム開発部に任せた。
本当はC&Cも送りたかったが、モモイの精神状態を考慮すると下手に触れない。知ると危ないのなら尚更。
何故ゲーム開発部は精神汚染を受けなかったのかを考えた。ノア達とも相談し…深愛なのか?と推測した。
ゲーム開発部にはかなり罪悪感があるのだが…推測通りならば止むを得ない。大変危険だが信じるしかない。
ウタハの装置の件も気になるが…それは後回しだ。ウタハは先生に任せて事態の収束に最善を尽くした。 - 107二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 22:31:35
そういえばミレニアムも被害受けてたな
みんなで奮闘して被害を抑えてくれたのか… - 108二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 22:37:07
さすリオ
- 109二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 22:37:31
やっぱりリオは頼もしいわ
- 110二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 23:31:31
リオは合理的だ。感情は当然理解しているが他者の感情の機微を察するのは得意ではない。
自分は嫌われても構わないと考えているので、目的の為なら感情も無視し躊躇なく冷徹とも思える行動を取る。
それ故生徒会長なのに変人と煙たがられ、ノアですら突飛でブルドーザーのように強引な人という評価だった。
だがリオは変わった。合理性の重視は変わらないが、他者の感情も考慮し判断するようになった。
合理と感情は別。合理的に間違っていなくても感情的には納得できないと痛感したからだ。
独断専行を意識して抑え、生徒の意見を聞き入れている。以前のリオを知る人は皆驚いていた。
他人に配慮し相談するビッグシスター…無敵か?頼もしいと認識を改めた生徒は多い。
心のケアは医療班や救護騎士団に助けてもらっているが…何人かにはリオ自身も苦手だが話した。
ユウカは度重なるダメージで、この事態に動けない自分を今まで以上に責めていた。
が、ユウカも直接リオが話してくるのは想定外。ユウカは情緒がおかしくなっていたのだが…
ずっと不在で申し訳なかった、今は自分が対処しているから何も気にしなくていい。
己を責めず静かに休んで欲しい。そんな思い掛けない優しさに触れて心が少し鎮まった。
頭痛と…本当はリオの横領にも大いに思う所があったのだが、全て吹き飛び感謝して回復に努めた。
ヒマリは頭痛が酷いのに一体なんだと画面を見ると、まさかのリオで動揺した。
苦痛で機嫌が悪く暴言を吐きそうだったが、嘘のような優しさに更に動揺し言葉を失った。
本物か?本物だ。そもそもリオは別にヒマリに対し辛辣ではない。何の裏もなくただ心配しただけ。
ヒマリは口は悪いがリオを心底嫌いな訳ではないし軽蔑もしていない。弱った心に純粋な善意は届いた。
素直に受け入れて悪口は控えようと反省し…リオの働きに対抗心を燃やして頭痛程度で崩れるなと奮起した。
リオはC&C、特異現象捜査部、ヴェリタスにも連絡した。
全員に動ける者は協力して欲しい、休むべき者はそのまま気に病まず休んでいいと伝えた。
ネルは今まで不調で済まなかったと仲間に謝り、激励してリオに全面協力した。
トキとエイミ、マキ以外のヴェリタスは心遣いに感謝し回復に専念。
マキは泣いていたが悲しみを抑えて、苦しむ仲間達を必死に励まし心のケアに協力した。 - 111二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 23:37:41
本当に流石リオだわ
- 112二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 01:19:38
ミレニアムの夜明けぜよ
リオ…帰ってこないまでも、イベントでちょこちょこ顔出してくれ… - 113二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 01:48:57
責任は大人が、先生が負うから
皆が待ってるから、早く戻ってきて - 114二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 08:38:48
保守
- 115二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 09:00:33
保守
- 116二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 09:11:37
保守
- 117二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 12:24:57
- 118二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 18:40:28
ほっしゅ
- 119二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 20:45:12
リオの尽力に感化された生徒が誰かを助ける。良循環でミレニアムは混乱中にも拘わらずある程度落ち着いた。
皆で励まし合い、精神汚染の被害者も負けじと奮戦し、耐え切れず気が狂った生徒はいなかった。
そんな中でゲーム開発部は【怪物】を討伐し、同時に全ての怪奇現象も消滅した。
怪奇現象が消えた事で汚染の症状も治まったが…流石に受けたダメージまでは消えず治療は継続している。
倒れて治療を受けながらミドリ達はセミナーに恐るべき【怪物】の存在を報告した。
四人は病院内でそのまま倒れており、医師から当時の院内の異常な様子も聞いている。
それらは怪奇現象が消えたタイミングと一致する。嘘な訳がないので正しい情報と認識した。
ミレニアムが崩壊しかけた程の脅威の存在をたった四人で撃破した?凄い子達…心から賞賛したい。
知れば危険なはずだが…報告を受けても何も起きない。もう大丈夫なのか?我は不滅と言い残したらしいが…。
モモイの容態を聞いたミレニアムは、即座にモモイを全力で保護する態勢を整えた。
ミレニアムで事故は日常だがモモイが巻き込まれたらと思うと…安全を徹底せねば。
そしてゲーム開発部はミレニアムが正式に表彰すべき英雄なのだが、それはまだ早いと判断した。
怪奇現象は絶対にモモイに伝えてはならない。モモイの心にどう影響するか…悪いとだけはわかる。
これを破った者は罰する事とし、皆モモイが心配な為に一切の異論なく決定した。
献身的な救護を続けてくれた救護騎士団に感謝し、何かあれば必ず力になると約束し両校の親交は深まった。
トリニティとの関係が良くなったのは幸い…と言ってもいいのだろうか?介入していいのなら恩を返したい。
ミドリ達は頻繁にセミナーにモモイの様子を知らせている。自己肯定感は低過ぎるが前向きにはなっていると。
ユウカも完治には程遠いが復帰しセミナーは今後の方針を慎重に検討している。…まだ大きな問題が残っているから。
モモイの身体はボロッボロ。失神せず説得を聞けた事に医師は驚いていた。
身体は脆いが怪我自体は徐々に回復しているようで…今までほぼ無いに等しかった退院の可能性がやっと出てきた。
生きる気がない。死にたい。死ぬ為に生きる強い意思。
沈潜し切った最悪な精神状態からは何とか抜け出し、ようやく浮上する気になれたからなのだろう。 - 120二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 22:15:03
さて…遂に非常に難しく大きな問題に触れねばならない時が来た。
全ての始まりと言える装置を作ったウタハについてだ。これはかなり複雑な事情を考慮する必要がある。
どんなものでも全員が納得する都合の良い決定など…わかっている、割り切れない者は必ずいると。
まず装置によってモモイの心に大きく深い傷を負わせた。変えようのない事実で先生も庇えるものではない。
生徒達はモモイに必ず謝罪して欲しいと強く望んでいる。ミレニアムの総意と言っても過言ではない。
ウタハの謝罪にモモイはどう応じる?皆自分の感情よりそれを重要視し、ここはモモイの判断に委ねられている。
だが…問題はこれだけではない。ウタハはそんなつもりはなかったが、結果的に【怪物】を引き寄せてしまった。
重要なのは【怪物】による被害。これはウタハの罪にはなるのかという事だ。
誰も【怪物】を知らず、呼んでもないのに勝手に来た。ウタハも知らないので呼ぶ意図があるはずがない。
【怪物】による被害はモモイを筆頭にゲーム開発部やミレニアムの一部生徒が受けた精神汚染。
それとゲーム開発部は全員に後遺症が残ったというのもある。
セミナーは【怪物】が齎した精神汚染の被害者達の意見も参考にしている。ゲーム開発部はまた別だ。
被害者はユウカ、マキ以外のヴェリタスと特異現象捜査部とトキ。…医師とアロナもか。
彼女達の意見は、確かにかなりの被害は受けたが…その精神攻撃は【怪物】がやった事だ。
理性的に考えれば…存在も知らず呼び寄せる意図もなかったウタハに非があるとは…言い難いのではないか…?
当然だが感情は別。正直暫くは会いたくもないと話す生徒もいた、それも仕方がないだろう。
しかしウタハも大切なミレニアムの仲間。怪奇現象の責を負わせるのは酷ではないのか…と情を含んだ意見が多かった。
ユウカも似た考えだ。加害者は【怪物】で討伐済み。情けを抜きにしてもウタハは明確な加害者だと言えるのか?
ウタハは既に気の毒な程苦しんでいる。自罰を続けて精神を病み、モモイに謝罪する一心で耐えているのに…。
それに被害者も本当に気が狂った人は誰もいなかった。だから仲間。酷。そんな情けのある意見が出るのだろう。
もし本当に狂ってしまった人がいたら…理性などどうでもよく、感情が絶対に許せないと黒くなってしまうはずだから。 - 121二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 22:17:07
とえとうこの時が来たか……
- 122二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 22:29:07
ここからが本当の戦後処理だ・・・!
- 123二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 22:35:02
これまでも地獄、ここからも地獄
- 124二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 22:55:14
このレスは削除されています
- 125二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 23:01:51
早く退院してくれって思ってたけど
やっぱもうちょっと安定してから退院してくれモモイ - 126二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 23:23:40
食べ物の好き嫌いを無くす装置を作るってところから始まったのがこんな大惨事になるっていうのがやるせねぇ…
- 127二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 23:23:57
今のモモイはウタハの心の病巣を見抜く力がある、だから治して一番に
- 128二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 05:42:29
おはよう世界(保守)
- 129二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 08:46:20
超眠い(保守)
- 130二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 19:13:56
早めの保守
- 131二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 20:52:12
────
モモイの身体の脆さはミドリが本人に説明済みで、脆さ自体はどうでもいいらしい。
先生と同じと軽く考えていたが、ミレニアムが全力で保護すると知って動揺したと。
大迷惑をかけてしまうと泣き出したそうだ。それは気にしなくても…泣き出すの…?
ゲーム開発部の子達の考え…気になる。
モモイと最も近く、受けた被害も特に大きい。モモイは除き…三人の意見が聞きたい。
ウタハ先輩の処遇にも関わるから。セミナーで一番親交の深い私が参考にしたいと会いに行った。
開口一番「ユウカ…もう復帰?大変だったね…病み上がりで無茶はダメだよ」と心配してくれた。
優しい子達だと思いながら【怪物】の話をし、最低最悪の奴だったと嫌悪しつつ少し語ってくれた。
だが【怪物】の被害とウタハ先輩の話を繋げた途端…全員の態度が一変した。突如鋭い視線を感じ…息を呑んだ。
「【怪物】が出した被害はウタハ先輩にも罪はあるのか?まさかだけど…あの邪悪と先輩を比較してるの?」
「…比較そのものがウタハ先輩に失礼だとは…少しでも考えなかった?罪がある…悪として審判したいの…?」
「主流の意見はどうなのですか?…他の被害者達は非はないと?アリス達も強く支持します。最良の判断を願います」
「ユウカもそうなの?だよね、優しいもんね…良かった…優しいユウカでいてくれて」
過激。余りの変貌に激しく動揺し頭痛が復活した。
ごめんなさい…本当に失礼だった…そんなつもりじゃなかったの…と咄嗟に謝るしかない緊張感。
誤解が解けるまで…ミドリは軽蔑の視線、ユズは冷気が滲み出て、アリスちゃんは私の何かを見据えていた。
空気が凍って竦んだ。モモイから感じたものと質が違う。きっと…悪意の有無を疑ったのだろう。
皆は後遺症が残るほどの心の傷があるのに…比較…そう取れてしまう、浅慮だった。
以前はウタハ先輩の謝罪を聞いても割り切れていなかったはずなのに…。
【怪物】の報告は受けているが…ここまで過敏になってしまう程の存在…より詳しく知るべきだろう。
無理強いはしないけど…可能なら【怪物】の詳細な情報を教えて欲しいとお願いすると快諾してくれた。
教えるし知った方がいいかも。あれが世に存在したからこそ…わかるものもあるから。
あれを認識して見方が変わった、自分を見つめ直す事が出来たと。 - 132二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 22:21:19
雰囲気の一変は正直かなり怖かったが…誤解も解け落ち着いた三人はこうまとめた。
【怪物】の出した被害…ミレニアムや自分達への後遺症も含めて【怪物】が加害者以外に何がある?
何も知らなかったウタハ先輩に非など天地がひっくり返ってもあり得ないとの意見だった。
モモイは身体の状態を気にせず、三人はこの通り。【怪物】と対峙した彼女達の極めて重要な意見だ。
これならば少なくとも後遺症は不問でいいだろう。モモイの自分への無頓着さは…もっと手厚く保護しないと。
後日、ミドリ達は【怪物】の詳細な説明をした。そんな化け物が実在したと割と広まっている。
皆が真剣に話を聞き…聞けば聞く程邪悪な存在。モモイを極限まで苦しめたのが本当に許せない。
人の心と共にある者…モモイの心に巣食い、密かに精神に干渉し続けてずっと追い詰めていた。
『ガスライティング』…他者を徹底的に害して心を支配し利用する…人を破滅に至らせて楽しむ悪意の化身。
大悪だと誰もが感じていた。ただ…【怪物】の発言は非常に悔しいが完全否定はできないものだった。
三人は【怪物】の発言を記憶しており…それを聞いた私達や精神汚染の被害者は思い悩んだ。
本当にウタハ先輩をどうすべきかに大きく関わる話だと思ったから。
「怪物とはもとより人と異るものに非ず」
「汝らが我を唾罵する心は、これ即ち驕慢にして七つの罪の第一よ」
「今、獄を断ずる汝ら、あに我のみ悪にして汝ら善ならんや。罪の第二…憤怒も然なり、怪物は汝らぞ」
正直全くの戯言ではない。相手を悪と決め付けるのは自分は正しいと思っているから…独善とも言える。
何の根拠があって自分は正しくお前は悪だと言えるのか…驕慢。
主観でお前は悪だと決めたから私が断罪する…そんな心は正しく善だと言えるか?始まりが正義感だとしても。
悪意の塊だが…冷静に考えても発言は一理ある。口のいい奴…腹立たしい。
奴はミレニアムの脅威。本物の【怪物】だが…本当にあれだけが怪物なのだろうか。
怪物とは人と異るものに非ず。その通りだと…言えないか?どんな人間の傍にもいるのでは?
良くない何かが内に生まれても出さずに抑える、許せるなら許そうと努力する。…怪物が暴れないようにだ。
皆そうしているが…改めて強く意識するべきなのかもしれない。人の心…感情という名の怪物を。 - 133二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 23:48:42
────
ウタハは決して悪い人ではない。悪意はなかった…謝罪通りだろう、その程度わかる。
ミレニアムの怪奇現象…これはモモイだけではなくウタハにも知らせていない。
ウタハはずっと引き籠もっていて情報が入っていない。先生は頻繁に訪ねているが伝えていない。
ウタハの精神状態は非常に悪く、それを知ったらどうなるかなど…これも誰でもわかる。
大前提として皆はモモイに謝罪して欲しいのだ。それなのに謝罪前にウタハがおかしくなれば本末転倒。
ただ起きた事を告げるだけに過ぎない、それの何が悪い?そういった考え方もあるかもしれない。
だが…そうであろうと伝えればウタハを極限まで追い詰める。他者を破滅に追い込む行為だ。
私達は誰一人としてモモイの異変に気付けなかったから、ここまでモモイを追い詰めてしまった。
モモイが隠すのが上手過ぎたのもあるが、後悔しモモイに謝りたいと考える生徒達はかなり多い。
モモイを追い詰めた事は後悔しながら、お前が【怪物】を引き寄せたとウタハを追い詰める行為は許されると?
お前のせい、お前が悪いと石を投げ追い詰める。【怪物】と行動が何も変わらない…正に怪物は汝らぞ、だ。
これではどこまでも苦痛が続いてしまう。被害者が加害者に変異し新たな被害者を生む。
終わらない連鎖。…こんな負の連鎖はどこかで赦し、断ち切るべきではないのか?
思う所があったとしても…誰かが飲み込まなければ終わらない。幸い【怪物】の被害者はウタハへの情けもある。
モモイの判断が最優先ではあるが…今こそ断つべき絶好の機会ではないのか?
もしモモイが謝罪を受け入れたのなら…それで終わりにしてもいいのではないか?
全員これで納得するとは思っていないが…怪奇現象はウタハに一切の非はない。これをセミナーの結論とした。
セミナーの決定を聞いてもやはり割り切れない生徒はそれなりに数がいる。被害者と仲の良い生徒が多い。
しかし…今のウタハの姿を見ると黙らざるを得ないだろう。幽鬼のようで痩せ細り、目元は濃いクマ、髪もボサボサ。
日が経ち…遂にモモイが退院するという情報を耳にしたウタハは即座に動き出し身嗜みを整えた。
自分は諸悪の根源だ。モモイの疲れや精神状態を考慮し、タイミングを選んで謝罪の時を待った。
許されなくて当然…それでも謝罪だけは絶対に。 - 134二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 23:50:14
主観では云々の行、今リアルでよくある炎上や叩きと同じ事だね
- 135二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 00:10:41
扉開けたら色彩とばったり!みたいなレベルの事故だから…
本人は深すぎるほど反省してるしモモイが判断して終わりだよね - 136二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 08:16:53
なんならこの概念スレの過去スレでもそういった人はちらほらいた
- 137二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 09:48:13
保守
- 138二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 17:34:31
保守
- 139二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 18:22:45
言ってることは間違ってないが
それは加害者の自己保身のための言葉じゃなくて
第三者が加害者にならないための言葉なんだよな - 140二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 21:25:35
────
また限界でぶっ倒れて…いっぱい迷惑もかけちゃったけど…徐々に回復してきたんだ、以前よりも早いよ。
皆と毎日話して…一人ずつ退院していったけど必ず会いに来てくれる。優しくて…皆ありがとう…。
ミドリから後遺症が残って身体が凄く脆いって聞いた。弾一発受けただけで最悪死ぬって先生みたいだね。
脆いのはどうでもいいけど…ミレニアムの総力を挙げて私を保護してくれるって聞いて泣いちゃった…。
めっちゃ迷惑かけてる…。やっぱ無能…無能のクソカス塵屑人間…ミレニアムの恥じゃんこいつ…。
絶対に外出しちゃダメで事故も絶対に起こさないって聞いた。基本的には部室で過ごす…今まで通りとも言える。
この状態…自決しようとしてた頃にこうなってたら、即実行して本当に簡単に死んじゃってたかもしれない。
今は人間でいい、友達でいいんだよって言ってくれたし…死ぬ為じゃなく生きる気が一応あるから…過去の話か。
怪我が治ったので退院出来ます、おめでとうございます本当によく頑張りましたねってお医者さんに褒められた。
退院出来るみたいだよって伝えたらゲーム開発部の皆がお祝いに来てくれて、四人で一緒にミレニアムに帰った。
うわぁ…めっちゃ久しぶりだなぁ…マジでいつ以来?一ヶ月以上はちゃんと数えてなくてわかんないなぁ。
うーん空気も懐かしい…なんて思っていたら、私を見かけた人が集まってきて謝られてビックリしちゃった。
ずっと戻れなくて迷惑かけてごめんなさいって言いたかったけど…皆が一斉に集まって、謝るどころじゃなかった。
流石に数が多過ぎて、ミドリ達は気持ちはわかるけど少しずつ!と人払いしてた。三人共SPみたいに離れない。
ちょっとずつ受け付けて…でも皆何も悪くないんだよ…。何でこんな凄い数の人が謝りに来るんだろう…?
何も悪くないよ、悪いのは私だから気にせず安心してね。皆にこう言ってるんだけどなんか悲しそうな顔で辛い…。
安心してって言ってるのに…逆に不安そうにさせてしまって申し訳なくなる。
どうして?マジで何で悲しませてるのか全っ然わからん。以前も同じこと思った記憶がある、アリスの時。
無能の馬鹿過ぎて学習能力がないから全く同じ悩みを…本当に馬鹿馬鹿しい…。
一応人間なんだから人の役に立てよクソカス愚図が。もうミレニアムに帰って来てんだぞ貢献しろ。 - 141二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 22:04:20
とりあえず退院おめでとう
- 142二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 22:11:25
- 143二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 22:26:23
自殺願望がなくなっただけ前進だ
自己評価は時間かけてしないとね - 144二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 22:49:54
誰かが会いに来てくれる。ミレニアムの皆が帰りを待ってるってのは本当だった、何故か愛されてる…。
私の疲れを察すると「一旦切り上げて休もう?」と言いながらドアのプレートを変えに動いてくれる。
「休憩中」って書かれてる。皆はこれで判断して訪ねて来てくれてるみたい。
保護は本当に徹底されてて…部室はドアや壁など色々ガチガチに補強されてる…。
何か起きてもここだけは安全ってくらい頑丈。物資もあるし…ゲーム開発部という名のシェルターだよ…。
これに使ったお金は…?私にこの費用分の価値ある?無能のクソ馬鹿なのに?
…皆が信じる私を信じる以上疑っちゃいけないのに…自分を全然信じてないから…。
口癖だけど自分を卑下しても誰も咎めず、そっと抱き締めてくれる。優しい…。
そうしている内にユウカとノア先輩が一緒に訪ねて来てくれた。姿が見えた瞬間から沈痛な面持ちで既に辛い…。
ユウカとノア先輩は涙を流しながら私に頭を下げて…謝罪されちゃった。いや…私が謝りたいんだけどなぁ…。
ユウカは、私の責任…異変に気付いていたのに、それを気のせいだと思ってしまった…勘違いしちゃいけなかったのに…。
あれはもう限界で発した精一杯のSOSだったはずなのに…助けるどころか無視してしまって本当にごめんなさい…。
ノア先輩は、記憶だけを頼りにして…本質を見ようとする努力を怠っていました…。思い上がっていた…私の責任です…。
もっとしっかり…心を見ていれば気付けたはず…こんな事にはならなかったはず…済みませんでした…。…って感じ。
途中からは内容があまり変わらない。私のせいだ。私が悪い。心から反省しているから…どうか償いをさせて欲しい…。
二人とも先輩なのに…私クソ塵な上に後輩なんだよ…?そんなに泣いて謝らないでよ…悲しくなっちゃうから…。
「泣かないで…。償い…?そもそも謝る必要が何にもないのに…」と言うと二人とも驚いて顔を上げた。
「二人はセミナーの会計と書記でしょ?ミレニアムでトップクラスの凄い立場の人なんだよ?」と話しながらハンカチを渡す。
「そんなすっごい偉い二人が、軽々しく頭なんて下げちゃダメなの。特に…私みたいな路傍の石ころなんかにさ」
一瞬凄い顔をしてた気がするけど…すぐに涙を拭いて今後は必ず力になるからいつでも訪ねて来て欲しいと笑ってくれた。 - 145二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 22:55:26
ユウカとノアにえげつない追撃ダメージが!!?
- 146二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 23:06:08
ユウカもこの時の言葉を忘れることができないだろうけど、ノアに至ってはどれだけ精神が限界であろうともこの時言われたことを自身の感情ごと全部覚えてるのがキツそう.....
- 147二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 23:11:23
モモイを全面バックアップ、寧ろ以前のモモイに戻れるように全力を尽くす覚悟が決まりそう
- 148二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 23:50:52
私が謝りに行きたいのに、あんまり出歩いちゃダメだから…申し訳ない…。
ゲーセンは行けないけど皆といる方が安心するし、身体が無事でも行ってないかも。
弱くなったなぁ…皆がいないと安心できないなんて。
ネル先輩もわざわざ謝りに来てくれて…頭も下げられちゃった。いやほんとに先輩に頭下げられるの辛いんだけど…。
「モモイ…気付いてやれなくて本当にすまなかった…」
「一緒にゲームして遊んでたのに何やってんだあたしは…後悔してる」
「ネル先輩…謝らないで…私が悪いの。皆に隠してたせいで迷惑かけちゃった…お願い…顔を上げて?」
「…優しいんだな。守るのがあたしの役目だってのに…後輩一人守れねぇあたしを許してくれるのか…?」
「許すとかじゃなくて…先輩は何も悪くないの。ほんとに私が悪いだけだから…私が謝りたいの…ごめんなさい…」
「……謝るな。許し…わかった、ありがとう…。…皆を守る為にずっと耐えてた…凄ぇ事だ、普通出来るもんじゃねぇ」
「本当に立派で…お前は心の強い奴だ。もっと誇れ、もっと自信を持てモモイ。何かあれば連絡しな、すぐ駆け付ける」
こんな優しい顔のネル先輩は初めて見た…。それに褒められたしチビじゃなくてモモイって呼んでくれた?なんで?
マキも私の所に飛んできてくれて、泣きながら抱き締めてくれた。泣かないで…マキに泣き顔は似合わないよ…。
昔からの大切な友達なのに…入院中は一度も会えなかったから…正直に言えば凄く寂しかった。だからまた会えて嬉しい。
「モモ…気付けなくてごめんね…。ホントに自分が情けなくて…」と謝って…ミドリが用意してくれた予備のハンカチを渡す。
「私こそ隠しててごめんね…マキや皆を心配させちゃって…」と謝るとマキは「モモは謝らなくていいよ!」と言ってくれた。
「帰って来てくれて良かった…。モモに見てもらいたくて描いたものがいっぱいあるの、体調がいい時に教えてね?」
「私の為に描いてくれたの?ありがとう。…とりあえず今はまだちょっと忙しいから…もう少し落ち着いた頃がいいかな…」
「うん。それと、今までみたいに何かあったら教えてね。ハッキングでも何でも力になるよ!皆モモを心配してるんだから!」
そう言ってマキはもう一度笑顔で私を抱き締めてくれた。マキの作品はセンスがあって私も好きだから楽しみにしてるね。 - 149二次元好きの匿名さん24/07/25(木) 07:23:46
退院できて良かった
もう自分から死にに行くことはなさそうかな - 150二次元好きの匿名さん24/07/25(木) 07:50:36
体の脆さ、自己評価の低さ、ウタハ
ここらあたりをなんとかしないといけないかな?
体の脆さと自己評価の低さは直結してる感じかな? - 151二次元好きの匿名さん24/07/25(木) 18:13:06
保守
- 152二次元好きの匿名さん24/07/25(木) 21:42:37
それと私も以前から気にしていた…私に影響する装置を作ったウタハ先輩。
ウタハ先輩は?って聞いたら「複雑なので…時間が必要かもしれません」とアリスが答えてくれた。
ミドリ達からウタハ先輩の事はちゃんと聞いてる。接触を断って自罰を続けて苦しんでるって…。
私が退院してからは多少はマシになったみたいだけど…。
ウタハ先輩…かなり自分を痛めつけてたみたいで凄く心配なんだよね…。
私も自分をボロクソ言ってるし、自罰か…意外と気持ちは結構わかる所があるかもしれない。
で、複雑というのは私の体調とウタハ先輩の状態も考慮して…それとまた別の事情も絡んで難しいみたい。
何にしても、私が身体を休めて落ち着いてからの方がいいと皆は思ってるんだって。
実際疲れやすいし、ウタハ先輩の状態も良くないからタイミングが中々合わないのかもね。
別の事情っていうのはわからないけど…ほんとに複雑なのかな、三人ともちょっと渋い顔だったし。
そうなると私は早く元気になった方がいいっぽいね、ずっと気になってたし会いたいよ。
────
話した通り…本当に複雑で困る。私達四人は部室で謝罪でいいけど…それで簡単に話が終わらない。
お姉ちゃんとウタハ先輩の顛末を直接見たい人がいる、どうしても割り切れないから?
ただ騒ぎたいだけの野次馬もいるんだろう、心の怪物を止められないの?そこは止めろよ。
厄介過ぎる。【怪物】の被害者でもない奴が騒いでるのが意味不明。どこの誰だお前。
ミレニアムは平和だと思ってたのに、思考が外れてる変な奴はいるもんだね。
煩わしい黙れ自己中と一蹴したいんだけど…数人程度の規模じゃないから完全に無視し難い。
相談してもセミナーも困ってるみたい、ガン無視すると問題だと反発しそう…と苦々しい表情。
【怪物】の話も広まり切ってる訳でもなく、勝手に正義感を燃やしてるんだとか。第三者の分際で?
お姉ちゃんの回復を待ち、落ち着いた頃にそれなりに人がいる場で謝罪…というのは?と提案された。
…私達には受け入れ難い提案だ。それお姉ちゃんだけじゃなくてウタハ先輩もとても辛いんじゃない?
そう言うとユウカもノア先輩もリオ会長も「その通り」と溜め息を吐いてた、予想してた反応だった?
セミナーも色々と大変なんだなぁ…とも思うが他人事じゃないのでとても面倒くさい。 - 153二次元好きの匿名さん24/07/25(木) 21:45:27
キヴォトス民、精神力が戦闘力に比例するっぽいからなぁ
メンタルが弱ると体も露骨に弱るのはさもありなん - 154二次元好きの匿名さん24/07/25(木) 21:56:18
これはあれか
ウタハが公衆の面前でモモイに謝罪をした後にヘイロー破壊するぐらい自傷すれば野次馬は満足するのか
ふざけんな - 155二次元好きの匿名さん24/07/25(木) 22:01:44
これリアルな問題でもあるよな
死ぬまで許さないような行き過ぎた正義感で他者を叩きまくる第三者 - 156二次元好きの匿名さん24/07/25(木) 22:24:04
精神に関する研究とかしてる子も居るだろうし、ちょっと不安だね
- 157二次元好きの匿名さん24/07/25(木) 22:46:18
────
「そいつらウタハ先輩もだけどお姉ちゃんの体調…考える気あるの?」とミドリは怒っている。
「…多分その人達は自分の行いは正当…絶対的な正義感だと信じてるのかな…?」
「はぁ…それなりに数がいるのよね…最初から全員納得しないと思ってたけど…」とユウカも憂鬱そう。
「皆は謝罪を強く望んでいるんですよね?なのに本人達の体調は考えないのですか…?」
「完全に感情の問題なのでどうにも…モモイちゃん達を考慮しているかは…疑問ですね…」
「汚染被害者ならまだわかるけど…勝手に騒いでる第三者でしょ?見世物じゃないんだけどふざけてるの?」
「どんな感情を持つ人も必ず一定数いるから…被害者にも理解とは別に思う所がある人はいるし…」
「でも消化しないと終わらないんだよ…?非がないと理解してるのなら尚更…」
面倒な連中…と思っているとリオが「あなた達の言い分は最もよ。私が何とかするわ」と言った。
「リオ会長…?どう解決するつもりなのでしょうか…?」
「感情にも配慮するとは言ったけど、その感情に縛られてしまうのは合理と程遠い」
「合理というよりは道理、何よりもモモイが最優先。これがミレニアムの総意なはず」
「有無は言わせない。何も悩む必要はない、私の名で出すわ。元々私は強引なのだから」
「リオ会長…お姉ちゃんの体調が第一だから、専用の謝罪の場なんて必要ないって事ですか?」
「ええ。あなた達もそう望んでいるでしょう?それに…ウタハも心配だから」
「やっぱりリオ会長は優しいです。それにミレニアムの混乱も収めて…アリスは戻って来て欲しいです…」
「…それは一連の問題が解決してから。私は後回し…でもありがとうアリス」
話しながらリオは既に書類を作り始めている。あり得ない速さで完成し全員驚いてしまった。
書類はリオの名義で「モモイの体調を考慮しない全ての言い分は認めない、異論は私に直接言え」
要約するとこうだ。強引な抑え方ではあるが、混乱の収拾に最善を尽したリオの名義。本当に頼もしい。
暫くしても…セミナーに物申しに来る者は誰もいなかった。所詮は野次馬…騒がしいだけで度胸もない。
これでウタハも単独でゲーム開発部を訪ねて来れる、皆リオに心から感謝した。
ウタハにも配慮し…アリスが当日ウタハを迎えに行き、一緒に部室に向かう事に決めた。 - 158二次元好きの匿名さん24/07/25(木) 22:50:11
さすリオ
- 159二次元好きの匿名さん24/07/25(木) 23:48:42
さすリオ
ついにモモイとウタハの対面か - 160二次元好きの匿名さん24/07/25(木) 23:53:42
「にしてもモモイの謝罪への返答…あれは受け入れてくれたのとは全く違う反応だった…」
「悲しい顔は見せられないから取り繕ったけど…追い詰めてしまった事を改めて実感したわ…」
「路傍の石ころ…前から聞いてはいましたが…実際に言われてしまうと悲しいですね…」
「…モモイはずっとあの調子で…わたし達は慣れてるけど…初めて聞くと辛いのはわかるよ…」
「ただ…卑下しないでと言うのはやんわりとお願いします。強く否定しては絶対いけませんよ?」
「…わかっています、否定と認識されそうな言動は論外…心の治療は長い目で見ないと…」
「…あんなに底に沈んでしまったのが本当に…あの日私が気のせいだと思わなければ…」
「そこまで。後悔してるのは皆同じ…私もずっと罪悪感がある。やっと分けて背負う事が出来たけど」
「私達に必要なのは、お姉ちゃんを全力で支援して自信を取り戻してもらう事」
「そうです。モモイを守り、明るく眩い光をモモイ自身にも向けて欲しい…自分を照らしてもいいと思えるように」
「モモイはわたし達周囲を照らし過ぎて疲れちゃったんだよ。それで自分に意識が向かなくなっちゃった…」
「だから…まずは心の疲労の回復から。退院して…ここからが本番なの。協力して欲しいな…」
リオだけ話に入れず気まずそうだ。助けてくれてるし気にしないでと伝えると少し安心した様子だ。
「わかった…皆覚悟が決まってるのに…情けないわね、ごめんなさい…」
「あの様子だと以前のような問題行動は起こしそうにない…そうね、些細な事から応援するわ」
「底にいても上向き…それなら地道に少しずつ…決して急がずに補助しましょう」
「問題行動…一つ気にした方がいい、今までの比じゃない危険なものがある」
「危険…?あの評価も肯定感も下がり切ったモモイちゃんに何かあるのですか…?」
「ユウカはわかるはず。私達にも感じたよね?私達は全員あの考え方。でもお姉ちゃんは極まってる」
「…悪意。悪意は絶対に許されないものだと考えている…?」
「はい…正確には悪意を誰かに向けるのがダメなんです。悪意を持つだけなら許容するのですが…」
「わたし達より遥かに過激で…話すだけで危ないとわかるの…向けた悪意を発見させちゃいけない程…」
深い傷痕…モモイの悪意への敵視は、聞いても計り知れないだろう。 - 161二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 09:53:13
保守
- 162二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 10:01:20
キヴォトスに(心理)カウンセラーっていないんかね…
先生が実質その役割を担っているけど本職ではないんだろうし - 163二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 17:10:04
保守
- 164二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 21:05:03
────
暫く経ってウタハ先輩の謝罪の日が来た。体調は?と心配されたけど今日は普段より調子がいい。
待っていると迎えに行ったアリスがウタハ先輩と一緒に部室に来て…ウタハ先輩も中に入った。
いや聞いてたけどさぁ…病院行った方がいいよ…ってくらい痩せ過ぎ…隠してたけどチラッと傷痕も見えた。
毎日自罰を続けてたって…こんな傷が残るレベルなの…?整えてはいるけど…よく見ると髪も痛んでる…。
知ってたけど実際に見るとヤバい…こんなになるまで自分を追い詰めて…本当に苦しかっただろうね…。
謝罪が始まった。泣きながら土下座までして謝って…そこまでしなくてもいいんだけどな…。
ウタハ先輩の謝罪は「決して悪意はなかったが、安易な行いのせいで絶対に許されないことをしてしまった…」
「許してくれとは言わない…。ただ、どうか償いをさせて欲しい…」と簡単に言うとそんな内容。
ミドリ達から謝罪内容も聞いてて答えも出てる。皆「そんな気はしてたしそれでいいと思う」と言ってくれた。
途中で「何だそれならどうでもいいじゃん全然気にしない」って思ったし言った、皆「だろうね」って。
最初から赦す気…てか愚蒙の分際で赦すだなんて上から目線な感情持っていいの?皆に対して思ってたけど。
何とも思ってないし精々許可するよー程度の許すしか使えなくない?許すと赦す…私には難しいな。
「ウタハ先輩…顔上げて?許されないって…正直何とも思ってないよ」と大量にあるハンカチを取り出す。
「な、何とも思ってない…?そんな事が…」とウタハ先輩がビックリしてる。予想もしてなかったのかな。
ミドリ達は「知ってた」って表情。皆それで納得してたからね。
「本当に何とも思ってないの。全部許す。私が許すんだから…自分を許してあげて?」
「ダメだよこの程度の事で…別に失敗してもいいじゃん?失敗なんて私の方が遥かに多いのに…」
「モ、モモイ…わ、私を…許して、くれるのかい…?ほ、本当に…?私は…絶対に許されない事だと思って…」
「いいの。絶対に許される。大丈夫だよ…思い詰めちゃダメ、苦しいでしょ…?」とウタハ先輩の手を取った。
「な、何故…?私は一生をかけて償おうと…」と困惑する先輩に「悪意がないと言ったから」と答えた。
目が点になってる…以前の私みたい。いや今も私はクソ塵なんだが。 - 165二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 22:38:20
「モ、モモイ…。すまない、言いたくないなら構わないが…何故、悪意がなければ許せるんだい…?」
まあ聞かれるよねぇ…。今のウタハ先輩にはあまり言いたくないなぁ…どうなんだろう?
皆に目を向けると、やんわりと伝えるくらいならいいかもよ?と言いたそうに感じた。
やんわり…うん、先輩への配慮…言葉遣いも注意して伝えよう。深呼吸して話した。
「私は悪意の有無が最重要なの。これ以外は殆どどうでもいい程度には重視してる」
「もし装置で友達まで巻き込まれた場合は違った。でも直接的な影響を受けたのは私一人」
「問題なしとしたいけど…ウタハ先輩はそれで納得は…しないはずだよね?…わかるんだ」
「…その通りだ…モモイだけでなく、皆を心配させて後悔という感情を持たせてしまった…」
「私は…裁かれるべきではないのか…?問題なし…心遣いはありがたいが…」
似てる…私がウタハ先輩の立場ならそう思うよ…それでいい訳ないじゃんって…だから予め考えてた。
「ウタハ先輩。それならさ…私と一緒に遊んで欲しいな。発明品を見て回るのは楽しいんだよ、閃きもあるし」
「もっと凄くて面白い発明品を作って、私に見せてくれない?壊さないように気を付けるから…」
「…それでいいと言ってくれるのなら…いくらでも…。全力で皆の…モモイの役に立つものを作ってみせる」
「二度と失敗しないように…細心の注意を払う。全て私が…安易で無責任だった為に起きた事だから…」
「それと遊ぶっていうのは発明品を見るだけじゃないよ。私に構って欲しい…遊び相手になって欲しいの」
「…わかった。ありがとうモモイ…愚かな私を…。モモイが満足してくれるまで…付き合うと約束するよ」
「先輩は凄いんだよ、愚かじゃない。楽しみにしてるから…まずは休んで元気になってね」
ウタハ先輩は顔つきが変わった。負い目はあれど決意ある目。心身のケアは必要だけど良かった…。
病院に行くのは多分無理かな…早速作るのに没頭しそうだし…。
先生や…私でいいなら通って癒しにな…なれるの…?自信ない…けど気になるから訪ねたい。
皆ウタハ先輩と私の顛末は気にしてたみたい、ミドリ達もホッとしてるし後はセミナーに伝えて解決だね。
……解決だと?違うな、報告しても終わるまい。私の心が未だ真の終末には至っていないと告げている。 - 166二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 22:54:01
私の心が未だ真の終末には至っていないと告げている。
ほむ? - 167二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 22:56:59
ウタハ先輩を元通り元気にしてあげなきゃ…… 謝罪を受け入れて許すのはまだその下準備に過ぎない……
- 168二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 23:50:33
セミナーにウタハ先輩との結果を伝えると、セミナーは早速動き出してくれた。
被害者のモモイが赦し嘆願している。外野が口を挟んで、それでは足りないとそれ以上の罰を望む。
そんな事になれば、モモイの傷がより深くなるだけ。モモイの気持ちが最優先…当たり前。
モモイの意を汲んで個人的に思う所があるとしても…そんなものは二の次でモモイを尊重すべきだ。
セミナーはそう考え素直にモモイの願いを受け入れ…これで全てを終わりにすると決定した。
私が退院して先生もよく会いに来てくれるようになった。やっぱり先生は優しいし視点が違うのもわかる。
寄り添いながらもどこか冷静に一歩引いている…これが大人の視点というものなんだろうね。
過去はそんなに難しく考える事はなかった。先生はなんでわかるの?すごーい程度の軽い考え。
でも今は何となくわかる気がする、一歩引いた思考は重要。立場上も多角的に見ないといけないからかな。
烏滸がましい…でも似てるような気もするんだ。生徒の為に身を捧げ、最悪捨ててもいい程の覚悟を感じる。
私も同じ。自決はせずとも…皆を守る為なら死んでも構わないと今も思ってる。悲しませるのは置いといて。
私が倒れて皆が心配してから、退院した今もずっと倒れそうになりながらケアに奔走してるって聞いてるよ。
失礼極まりないけどさ…そこまで他者の為に身を削り捨てる覚悟があるってのは病的で狂人とも言えるかもね。
実際…似た者としてもいいのなら私も狂人だし。退院しても狂人は狂人。おかしい自覚はちゃんとある。
先生は自分をどう思っているのかな?どっかおかしいんじゃないの?なんて心の片隅では思ってるかもしれない。
先生と話すのは久しぶり…当然私の激情も理解しているはずだけど触れてはこない。
それはいけないよと諭しもしない。慎重に慎重を重ねてる、お互いに内面を探り合ってるんだ…面白い。
私は繊細な爆弾という認識で間違ってないもんね。私の秘めた激情に気付いていても…強く止められまい。
勝負ではないけど私の方が有利かな?私が躊躇わない事にも先生は言っていいのか悩んでしまうから。
自らの弱さを利用して先生を掻い潜る…疾病利得ってやつ?やっぱ悪人だろこのクソ塵屑。
悪に限りなく近い。だって…私が解決していないと感じるそれは、私の方法でやると確実な悪に定義されるから。 - 169二次元好きの匿名さん24/07/26(金) 23:55:26
(やっぱり明らかにモモイのINT上がってない?)
- 170二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 01:34:16
モモイはある意味で、強くなった様に感じる。自分の負の感情に気づかないままで、いられたはずなのにそれに気づいた。「無知の知」を得たように思える。 後は、「どれだけ皆に愛されているかを受け入れる」事と、「悪意に対しての折り合い方を学ぶ」事かなと思う。
- 171二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 02:00:40
そして、ただひたすらにマイペースに、全てを糧にして、前に歩んで欲しい。 行き過ぎた正義の人には、渾身の鬱ゲームで黙らせられるほどに、過去を笑って語れるぐらいに。 この経験が、ギボトスに居ないカウンセラーになれる素質になるかもしれないから。
- 172二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 07:53:24
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- 173二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 07:57:26
なんか別の方向におかしくなってない?
- 174二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 15:02:44
- 175二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 21:14:49
アリスに頼んであれから始めて一緒にエンジニア部を訪ねた。
ウタハ先輩がずっとあの調子だったから【光の剣】のメンテナンスは全然されてない。
可能ならお願いしたいみたい…でも頼んでいいのかアリスも不安そう。
見たけど思った通り調子は全然…だよねぇ…本当に病院行った方がいいよ…とは強く言えない。
「遊びに来たよーウタハ先輩。ちょっとは休んで元気になった?無理しちゃダメだよ?」
「モモイ…もう来てくれたのかい?勿論歓迎するが…モモイこそ体調は?」
「悪くないから来たんだよ。早速何か作ってるんだね…球?」
「ああ、私に出来る事は何かを作る事。それが贖罪になると考えて…この球は浮いて使用者の周囲を回る」
「用途は?」と聞くと「危険に反応して大きく展開し盾となりモモイを自動防御するんだ」と答えてくれた。
「攻撃せず防御に特化している。試してもらったがネルの攻撃すら暫くは全く受け付けない程だ」
「守りつつ警報も鳴らす。同伴者も味方と設定できるから安心だ、少しでも安全に外出できるように考えた」
「チビメイド先輩の攻撃に耐えるんですか…?凄いですね…」とアリスが驚いてる。戦った事あるもんね。
「【光の剣】が作れているから…あの出力や耐久性は防御にだって活かせるだろうと思ってね」
「AIはハレが協力すると言ってくれて…本当に感謝しているよ」
「これは私の為…だけでもないね、色んな人に使えるし需要ありそうじゃない?やっぱり凄いよ」
「あの…メンテナンスもできればお願いしたいのですが…大丈夫ですか?」
「…そうだった、すまない忘れていた…この場で一緒にやるから安心してくれ」
「ありがとうございます…無理しないでくださいね…?」
メンテも許可してくれた。病み上がりというかまだ病んでるけど急に動き過ぎじゃない…?
いきなり凄いの作ってるなぁ…と思うけど解説しながら申し訳なさそうなんだよね…。
罪悪感は簡単に消えない…贖罪とか考えなくていいんだけど…よく理解は出来るよ。
動き出す前に痩せた身体と目の下のクマは何とかした方が…。
それでもウタハ先輩は自罰も引き籠もるのも止めて、また機械に触れて発明を再開してくれた。
コトリとヒビキが支えて先生もよく訪ねてる。協力者が何人もいるし段々良くなっていくと思う。
思うが…やはり引っ掛かるものがある。 - 176二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 21:52:46
なんか…もう一波乱ありそう?
- 177二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 21:54:55
モモイの探偵パート開始か? 続きが気になるな
- 178二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 22:33:50
私は終わっていないと認識している。エンジニア部に来てそれは更に補強された、感じているものがある。
ウタハ先輩の謝罪中からずっと感じていた。部室の分厚いドアの奥…廊下から滲み出る黒い感情を。
怒りや侮蔑…よく知る感情。別に持っていてもいいが…私達ではなくウタハ先輩に向けられていた。
あの時点で既に怪しんでいたが、予想通りと言うべきかセミナーの決定後でも感じ取っている。
こんな予想が当たっても全く嬉しくない。私の思考だけでなく勘も終わりを告げていない。
終わりを望まない者がいるから黒い感情は継続し、それを感じるから私も終わっていないと思うのだ。
黒い感情は皆あるのはわかる。感情は簡単に割り切れないのもわかる。
だけど終わったんだよ、セミナーが決定したし大多数はそれで頷いたはず。飲み込む努力をすべきなの。
隠そうともしない…飲み込む気が感じられない感情がある。私が過敏なだけであっても、わかる以上存在は確実。
エンジニア部周辺から特に強く感じる…嫉妬もある、黒い感情がウタハ先輩に向いている。
謝罪中は廊下から…つまりウタハ先輩の周辺で、悪感情を振り撒く者がいるという事になる。
以前思った、戦争は長続きして良い事なんて一つもないと。これも同じだ。
終わったものを終わりと認めずに無理矢理続けようとする…それで誰が得をするんだ?
互いに疲弊するだけで良い事なんてある訳ないだろう…疲弊しても構わないから続けたいとでも?
自分が損してでも構わない…?…やはりそうなのか?そういうことになってしまうのか…?
……ずっと訝しんでいたが…理解しても最後まで納得し難かった事が一つある。
しかし今明確に胸をよぎってしまった。もう…嫌だと目を逸らせなくなってしまった。
…誰かがウタハ先輩に対して…悪意を向けているのではないかという可能性だ。
ミレニアムの…この中に悪意を向けている可能性のある誰かが存在するというのか?
余りにも憂鬱でならない、まさかこの可能性を真面目に考えなければならないとは。
…いや、わかっていた。可能性は常にあるのだと。【怪物】だけではない…人の悪意も確かに存在するのだと。
仮にそうなら…私は動かねば。決して他者に向けてはならぬもの故に。
Clear All Malice. 誰かに向けられた悪意など私が全て消し去ろう。 - 179二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 22:38:18
「わたし達より遥かに過激で…話すだけで危ないとわかるの…向けた悪意を発見させちゃいけない程…」
深い傷痕…モモイの悪意への敵視は、聞いても計り知れないだろう。
やっべ(素) - 180二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 23:06:04
まだ晴れそうにないわね…
- 181二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 23:30:14
ユズは言ってくれた。黒い感情は全て悪ではなく許す許さないは個々、許せないものもあっていいと。
私が許せないものが悪意だ。三人も否定せず私と似た考えと肯定してくれた。
ミドリ達やセミナー、ネル先輩やマキ、エンジニア部は無い。あれを間違うはずがない。
間違いであって欲しいが…先輩に向けられている可能性が生まれてしまった。
もし…もし事実なら大好きな皆がいるミレニアムには、排除すべき屑が息を潜めている事になってしまう。
悪意の存在は許容する。だが他者に向けた時点で即刻死すべき塵、世に存在してはならない。
大好きな皆に悪意があるか…ウタハ先輩の周辺を一人ずつ見て回る作業が必要か。
嫌だがやる。怒りや侮蔑はわかるが、肝心の悪意に対し勘がしっかり働かない。
大事な時に働いてくれて感謝しているが…休憩中か?今も大事な時なのだが。
…理由はわからなくもない、大好きな皆の誰かに悪意があると思いたくないからだろう。
仕方ない…入念に観察するか。見れば直感するかもしれないし、確実に些細な事も見逃さず確認し判断する。
アリスは私の傍を離れないが、思考には気付いていない。隠せている認識で違いない。
気付けばアリスの性格なら優しく止めてくれる、何もしないのが答えだ。
ミドリが一番わかりにくい。ユズは隠匿は苦手と今は理解している、私相手だから頑張ってくれたんだろう。
二人はいない、時間も多いしゆっくりと見定めよう。
心の武器を握り締める。銃に執念の銛、鋭い刀に真っ黒な炎。奴の息の根を止める為に活躍してくれた。
これらは役目を終えてはいない。悪意を向ける者を滅ぼす役目があり今でも手入れされている。
私の身体は脆く論外。だから心だけで悪意を撃滅する力がいる、気迫だけで倒す程の力が。
殺傷力なら銛だ。研ぎ澄まされ全てを貫く鋭さと重さ。腕も眼もこれで潰しており一番信頼している。
…アリスを貫いた事もあった、あれは加減していたが…。
握って刺しても投擲しても捕鯨砲のような速度と威力がある。炎で熱しておくか。
もし見つかったその時…悪意の心臓は、憎悪と殺意の炎で加熱された私の必殺の銛が正確に穿ち抜くであろう。
覚悟しろ。ミレニアムに醜悪な汚物は不要、邪悪はこの地に沈み伏す事となる。
モモイの真剣な悪意の確認作業が誰も知らぬまま静かに始まった。 - 182二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 23:35:49
なんかやけに武装描写が綿密だけどもしかしてモモイの心の中では確かに実在する?武器だったりします???
- 183二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 23:47:17
自己肯定感が低いのを良事にまた自分から周りを悲しませようとしてやがる…
このままじゃあまた繰り返すことになる… - 184二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 06:24:41
すっげぇ まるであの怪物に似た口調になってきてる…
- 185二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 07:50:21
うわーん!モモイの思想が強くなってしまいました!
- 186二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 14:54:45
これホントに大丈夫…?
終末鳥…武器…感情…エゴ…
もしかしてE.G.O.? - 187二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 20:10:44
悪意はまだ感知していない。しかし観察していて思ったことがある。
他人事でどうでもいい感情と同時に何故か黒い感情もあるという謎の人間がいる。野次馬?
八つ当たり?ただ粗探ししてぶつけてもよさそうだと判断したものに対して鬱憤晴らしてるだけか?
第三者が何で当事者と関係ない所で勝手にキレてんだ。ハッキリ言うがこれも大概なクソだな。
意味不明な連中…悪意と言わぬまでも、半端な気持ちで軽々しく黒い感情を向け粘着する塵。
ウタハ先輩がここまで苦しんでいるというのに舐めてんのか?その舐めた舌斬り落としてやろうか屑が。
悪意は感知したら即殺るが、お遊び気分の下劣な愚昧共もついでに脅す。巫山戯やがって加減もいらん。
奴を殺った銛が悪意を向ける人間一人…否、一匹程度殺れぬはずも無し、必殺であるが故に。
見回る内に、こいつは悪意ではないがクソだと感じた連中はそこそこ発見した。
一人ずつ…一人に私の視線を集中させ…視線のみに私のあらゆる激情を乗せる。
全てを乗せて加熱された鋭利な銛を全力投擲。直接当てずに頭のすぐ隣に突き刺さるイメージで。
私の心の中に壁が砕け散る音が響いた。銛は長い鎖で繋いでいるから即戻してぶん回すのも可能、優秀。
明確な反応があった。恐怖して足が竦んでいる、今まであった感情は霧散し…下らん。
私が放ったと気付いていないようだ、目も合わず横からだし。目が合うともっと効くのかもな。
根性無しめ、これだけで霧と消えるような土台の脆い感情を弱ったウタハ先輩に向けるな。
…私の行為はエゴだ、自分が許せないから勝手に攻撃している。だが私がこの銛を向けている連中もエゴ。
ミドリだったか、お互いエゴだからぶつかる時があると。今正にそう…皆の話は為になる事ばかりだ。
ぶつかるというか脇から「次は当てるぞ」と脅しながらわざと外して銛投げてるだけだが。
急に怯えてへたり込み何!?と困惑してる人もいる。あの人は純粋な善意…ごめんね。
悪意は見つからずとも妙な連中は複数いて、全員個別に威圧すると段々数が減った。
ガクガク震えてやっと足を動かし…這ってる奴もいる。無様…心配している優しい人には申し訳ないが。
だが嫉妬が未だ見つからん。この中では珍しい感情…どこだ?
アリスも変だと気付き守ってくれた、ごめんね…原因は私なの。今日は切り上げるか。 - 188二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 20:16:09
もうスレ画みたいな純真無垢な笑顔を浮かべるモモイは見られないのかもしれないな…
- 189二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 20:27:39
だいぶ地の文からもモモイ成分消えてるのよな…
- 190二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 20:32:21
多分第二の怪物が現れたとアリスは警戒心を高めたんだと思うよ
ごめんね、今度こそ正体は100%モモイの意思なんだ - 191二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 21:33:53
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セミナーが全てを終わりとした決定。あれで大多数のミレニアム生は鎮まった。
当人同士がそれで良いのならいいだろう、外野がどうこう言う事ではない。
だがリオの出した書類には直接抗議せずとも未だウタハへの悪感情を持ち続け反発する者はいる。
紙一枚で感情が収まるはずがない、あれからわかりやすい抗議はしてこなくなった。
存在は把握してはいるが表面上は大人しく、その実態はよくわからない。特定する程のものとも…。
ただウタハは辛いだろう…セミナーも補助しようとエンジニア部を時々訪ねる事にした。
ユウカがエンジニア部を訪れた際、周辺に生徒達がいた。何だか嫌な感じがする。
まさかこれが反発している生徒?表立って出てこなくはなったけど今もこうして続けているの?
だが直接何か行動を起こす訳でもなく何も出来る事はない。無視して部室に入った。
ウタハは開発に励んでいたが、精神的には決して良い状態ではない。今も疲弊していた。
元々あれだけ病んでいたし、今は集中して作業しているからその疲れもあるだろうが…
やはりあの生徒達の悪感情を感じ取っている影響もあるはず。負の感情は察しやすいものだから。
部室を去ってもまだ周辺にその生徒達はいた、影でこそこそと地味な嫌がらせを…。
しかし立場上…下手に手は出せない、戻ってリオとノアにそんな生徒達がいたと報告をした。
ウタハが心配になる…でも明確な行動はせず、誰でも持つ感情を少し離れた場所から向けているだけ。
陰湿だが…これではセミナーとしては全く動けそうにない、困ったものだ。
先生に相談しそれとなく人払いを頼みつつ、ウタハのサポートもモモイのようにしっかりと。
とりあえずエンジニア部の防音をより強化する事にした。もし話が聞こえたら悪い影響しかないだろうし。
ユウカがエンジニア部を訪ねている内に…嫌な感じの生徒達が数を減らしているのに気付いた。
モモイはよく遊びに来ていて「あ、ユウカも用があって来たの?」と出会って話す事も何度か。
アリスもいつも一緒。モモイもウタハが気になるのだろう、傷が深いのに…優しい子だ。
楽しく遊んでいる。ウタハも痩せた身体と目元のクマは気になるが…少しだけ笑う時もある。
良い傾向だ。反発者も減っているのなら尚更…平和に収束して欲しい。…まだ終わっていないのだが。 - 192スレ主24/07/28(日) 21:38:58
- 193二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 21:51:33
立て乙。こっちは埋めかな?
にしても、モモイ…… - 194二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 22:25:01
誰かの為とはいえ…その行為はそれこそ誰かを傷つけてないかい、モモイ…
- 195二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 22:28:56
うめるべ
- 196二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 22:29:59
うめうめやー
- 197二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 22:36:59
うめるべ
- 198二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 22:40:59
もう無事に色々終わる事を願うしかないな…
- 199二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 22:46:39
もうハピエンでもバドエンでも付き合いきる覚悟だよ…なんでもこいや…!(がくぶる)
- 200二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 22:47:16
200でもちもちモモイを見る願いがいつか叶う