- 1◆iGjCJthFblL724/07/22(月) 03:32:48
俺は新人トレーナー、担当はまだ居ない。トレーナー室を学園から支給され、まだ見ぬ担当ウマ娘の為の資料を集め研鑽しようと思った所までは良かった。
だが、支給されたトレーナー室には少々問題があったのだ。
♢
午前中、出勤しトレーナー室に行くと俺は『鍵をあけずに』扉を開いた。
「………おい、なんでまた居るんだよ」
そこにはウマ娘が居た、正真正銘トレセン学園の生徒ではある。
「そー邪険に扱うなよ、オレとあんたの仲じゃないか。そもそもここを使ってたのはオレらの方が先だって何度も説明したろ」
「不法侵入者と正規手続きによって割り振れられた者を比較したら普通後者が優先されるべきなんだよ。それに、俺とお前の仲なんざたまたま指導をするチームが被ったというだけに過ぎんだろ」 - 2◆iGjCJthFblL724/07/22(月) 03:32:58
俺は今担当を持っておらず、収入が心もとない。正確には、しっかり貰うべきものは貰っているが、資料を集める為にやらで色々と入り用な買い物をするとすぐ素寒貧になってしまう。ソレを防ぐべく、学園が何時も求人を出している〝教官〟のバイトをしていた。その教官として担当しているチームに、コイツが居たのだ。
- 3◆iGjCJthFblL724/07/22(月) 03:37:23
「全く、何度注意してもやめねぇんだから……」
「いやぁここ居心地良くてさぁww」
「………お前、授業は?」
「行きたくねぇ、あんなつまんねーの」
「はぁ………頭良いならこのままサボり続いたら単位やべー事くらい分かってんだろ?」
「ギリギリ足りるよう調整してるからへーきですぅ〜。なんせオレ、頭良いから」
頭が痛い、素行不良で頭が良いとかタチ悪ぃだろコイツまじで。 - 4◆iGjCJthFblL724/07/22(月) 03:44:09
「もういい、とりあえず俺は仕事に取り掛かるから邪魔だけはすんなよ。いいな、〝シーフナイト〟」
「あいあいさー、わかってるよ〝勝鬨教官〟」
新人トレーナー:勝鬨 優一(かちどき ゆういち)
頭の良い不良ウマ娘:シーフナイト - 5◆iGjCJthFblL724/07/22(月) 03:50:39
「…………」
「〜♪〜♪」
「…………」
「〜♪〜♪」
・・・
・・
・
「なぁ、シーフナイト」
「なんだぁ?勝鬨教官」
「お前らはさ、なんでここに集まってるんだ」
「は?だから元々ここはオレらが先に」
「そうじゃない、分かってるのに無理に脱線させるな」
「………」
「なんでお前らは不法侵入してまで、〝ここで集まってた〟。理由を聞いてんだよ、こっちは」
「……よくある話だよ、落ちこぼれだからだ」
「へー?お前らが?」
「そうだよ、オレ様はまだ仲間内じゃ強い方ではあるが、そんなの井の中の蛙だ。他のやつらも色々理由はあるが、要するにドロップアウトした癖にここから逃げる勇気もねぇだけだよ」
「まぁ不良なんてそんなもんか」
「あ?」
俺の露骨なセリフに、シーフナイトは苛立ちを見せた。 - 6◆iGjCJthFblL724/07/22(月) 03:54:35
「てめぇ、そりゃ流石にちと言い方が悪かねぇか?仮にも一端の教育者だろ。そこはオブラートに包むなり何なりして励ます所だろうが」
「そんなんしてお前らが今更良くなるかよ?少なくとも、俺はお前らが更生する姿が思いつかんな」
「〜〜ッ!あぁそうだよ、そうやってぬるま湯に浸かった結果が今だよ。クソっ」
「おや意外、もっと反発するの覚悟したんだけどな」
「オレらが腐ってるのなんか、オレらが1番理解してんだ。今更他の人に指摘された所で…………認める他ないだろ」 - 7◆iGjCJthFblL724/07/22(月) 03:57:26
「そうか……そりゃ良いことを聞いた」
「あ?」
俺の言葉に今度こそシーフナイトはキレ出した。
「おい、オレらが腐ってるのが良いことだって?ふざけんのも大概にしろ!これからお前が担当するウマ娘のライバルが減るとでも思ったか!」
「勘違いすんな、俺が良いことって聞いたのはそこじゃねぇ」
「んー?じゃあ何が良いってんだ!」
「腐りながらも、このままじゃいけねーって思えてる所だよ」 - 8◆iGjCJthFblL724/07/22(月) 04:00:28
「ッ!」
「完全に諦めてるヤツはな、そもそも教官の指導なんて受けねーんだよ。大抵は無視して走りたいだけ走る、けどおめーらは違う。おめーらは自分なんかって腐りながらも、少しでも何とかしようと俺の指導を〝受けている〟。変わろうとしながらも、腐ってんのはおめーらを傍で支えてやれるダレカが居ないからだ。だからフラフラと迷子になっちまう」 - 9◆iGjCJthFblL724/07/22(月) 04:05:52
「言い換えりゃ、おめーらに道を教える奴が居るだけでおめーらは変えれるって事だ」
「何言い出すかと思えば……それが出来たらこっちだって苦労しねーよ!トレーナー連中にアピール出来るタイミングなんてどれだけある!そのタイミングにもし恵まれたとして、お眼鏡にかなう保証がどこにある!希望をチラつかせて、地獄に突き落とす真似はやめろ!」
俺はそこまで言われて、とある書類をシーフナイトに見せつけた。
「ん?なんだそれ………って、これは!?」
「そうだ、トレーナーとウマ娘の双方の合意が取れた時にサインする物。お前ら未デビューウマ娘が四足になるほど欲しくなる代物、つまりは担当契約書だ。ソレが人数分ある」
「は、はー?!なんでそんなんが、そんなに」 - 10◆iGjCJthFblL724/07/22(月) 04:15:55
「こっちだって伊達や酔狂で教官やってんじゃねぇ、才覚あるウマ娘や見込みのあるウマ娘を発見する為にも教官のバイトをしてたんだよ」
「えっでも今月ヤバいって昨日言ってなかったっけ」
「そぉれもある、うん…それもあるけどトレーナーとしてはこっちの理由も大いにあるんだよ。最後までかっこつかせてお願い」
「あっうん」
「と!に!か!く!俺はお前らをスカウトしたいと思ってる、書類の用意もしてある、あとはおめーらの返事を聞かせて欲しい」
「……………一旦、この話は持ち帰ってもいいか?他のヤツらに渡さなきゃってのもあるが、しっかり悩みたい」
「ソレは平気だ、存分に悩んでくれ」
「なんでお前はそんな軽いんだよ、アンタの食い扶持にも直結してる問題だろうが……」
「まぁ、書類渡したらもう俺は祈るだけだしな……」
「えぇ………まぁうん、とりあえずこの書類は教室の他のメンツにも渡さなきゃだから行ってくるわ」
「そのついでに授業もうけてこい」
「えぇ?!しゃーないなぁ」 - 11二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 06:51:58
期待
- 12二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 07:00:18
保守
- 13二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 17:44:08
いいね
- 14◆iGjCJthFblL724/07/23(火) 01:59:25
金色のポニテを揺らし、教室へとシーフナイトは向かっていた。
「ムーンスカイ、ハルヒメ、居るかー?」
「あっナイト!ようやく来たか、また勝鬨ん所に居たのか?」
銀髪でウルフカットの髪型をしたコイツはムーンスカイ、俺の同級生でいつもたむろってる奴だ。
「おう、あそこは居心地が良いからな」
「程々にしないと、ホントーに怒られちゃうからねぇ」
俺らより少し小柄で水色ロングヘアのコイツはハルヒメ、ムーンスカイの同室で同じくたむろしてるイツメンのメンバー。
「勝鬨教官からこんなん渡されてさ、どうしようかなって。お前らの分もあるから渡すついでにそーだん」
「ん?ってこれおめぇ……」
「担当契約の書類ですね、コレをあの方が私達に?」
「そうだとよ」
「なら悩む必要無くないか?トレーナーが居りゃレースに出れるんだぞ?そりゃアイツは新人で不安だと思うが、教官としての仕事見るに平気そうじゃないか?」
「私もそう思いますよ」
「そうだよな………」
オレは2人の話を聞き、断る理由が無いのを確認し、サインをした。 - 15二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 07:02:40
ほしゅ
- 16◆iGjCJthFblL724/07/23(火) 12:48:48
放課後、トレーニングメニューを考えていたら突然扉が開いた。
「おいーす、勝鬨教官来たぞー」
「邪魔するぜ勝鬨!」
「お邪魔します、教官」
「おう、よく来たなお前ら」
「あんなの渡されたら乗っかるしかねぇでしょ!なぁ、ナイト!ヒメ!」
「あたぼうよ」
「えぇ、私も望むところです」 - 17二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 23:27:19
保守
- 18◆iGjCJthFblL724/07/23(火) 23:28:56
俺は3人から契約書を受け取り、心に覚悟という楔を更に強く打ち込んだ。
「そうか……なら、お前らに用意してた物があるから受け取って欲しい」
「ほいほいなんじゃらほいっと……」
「なんだよ勝鬨もやる気満々じゃん!」
「さっそく私たちのトレーニングメニューを考えてくださったのですね」
俺が渡したのは3種類の個別トレーニングメニューだ。
「今日はとりあえず改めての顔合わせと、各々の目標。そしてソレを踏まえた上でのトレーニングメニューの最適化だ」
「え〜!そんなん良くねー?もうメニューは出来てんだろ?なら別に良くねーか?」
「良くないわムーンスカイ、ソレはあくまで教官として接してきた中で得た情報を元に作ったんだ。ある程度は効果はあるだろうけど、明確に目標に向かって努力する集中力はバカには出来ない」
「ちぇ……」
「まぁまぁ一旦肩の力を抜いて、オレは賛成だぜ?なんやかんやで、お前ら2人の目標とか触れて来なかったからさ」
「ナイト……」
「そうですね、ここで真に始めるのなら己が口から目指すべき先を発し、背筋を伸ばすのも良いかもしれません」
「ヒメ……わかったよ、じゃあその打ち合わせ?さっさとやっちまおうぜ!」 - 19二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 07:01:48
保守
- 20二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 18:27:09
それぞれどんな目標持ってるんだろうか
- 21二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 18:27:32
保守
- 22◆iGjCJthFblL724/07/24(水) 23:39:18
ホワイトボードを出し、3人はソファに座らせた。
「とりあえずここは最初にスカウト受けたオレから行くかね」
シーフナイトは挙手し、高らかに宣言した。
「オレの名前はシーフナイト、得意距離はマイルから長距離のオールラウンダー!勝負服でセンターをぶんどるのが目標だ!よろしくな勝鬨トレーナー!」 - 23二次元好きの匿名さん24/07/25(木) 07:02:18
保守
- 24◆iGjCJthFblL724/07/25(木) 12:43:38
「じゃあ次は私だな!私の名前はムーンスカイ!適正距離は長距離よりの中距離!目標はでっかく春と秋の盾!これからは頼りにするからよろしくな、勝鬨!」
ムーンスカイは俺にグーサインを出しながら高らかに叫んだ。 - 25◆iGjCJthFblL724/07/25(木) 15:04:55
「それでは次は私が……私の名前はハルヒメ、距離適性はマイルから中距離、私の目標はG1レースを勝ち取り、一族の蹄跡に私自身を刻む事です!」
ハルヒメは凛っと気丈に振る舞いながら目標を静かに宣言する - 26◆iGjCJthFblL724/07/26(金) 00:54:01
シーフナイトはセンターを、ムーンスカイは春と秋の盾、ハルヒメは一族の証明。自身が泥沼に居ようと、それでも己という原石を磨き続けた、腐る事に抗い続けた若人の夢達。
「それじゃあ最後に、俺の名前は勝鬨 優一。トレーナーとしてはまだまだひよっこだが、担当を引き受ける以上は覚悟を決めている。どんな道を辿ろうと、君らの夢に報えるよう死力を尽くすつもりだ。これからよろしく頼む」 - 27◆iGjCJthFblL724/07/26(金) 01:37:41
「それじゃあ皆のそれぞれの夢、目標が分かった所で練習メニューの打ち合わせを始めるぞ」
🕞〜☆〜🕟
「まぁ、とりあえずこんなもんか……」
「ふへ〜、やぁっと終わったよ……」
「確認も兼ねてるとはいえ1時間くらいかかるとか聞いてないよ〜、私今日は走りたかったのにヘトヘト」
「スカイさんはともかく、ナイトさんはこういった書類系の疲労には強そうなイメージあったのに、以外です」
「え?あの、ハルヒメ?」
「そりゃそうだろ、ムーンスカイは言わずもがな、シーフナイトはサボり魔だから案外こういうの苦手なんだろ」
「え、勝鬨?……え?酷くない?」
「ならちったぁ勉学にも励むんだな、聞いてるぜ?テストの度にハルヒメお嬢様に夜遅くまで付き合ってもらってるの」
「ハルヒメェ?!」
「ちょっトレーナーさん!スカイさんが傷つくから内緒にって言ったでは無いですか!」
「ハルヒメぇ〜ごめんよー!だから私を見捨てないでくれー!」
「み、見捨てませんから!抱きつかないでください!」 - 28◆iGjCJthFblL724/07/26(金) 02:03:18
その後、軽く練習をし明日から始まる本格的なメニューの為の体ほぐしを行った。
🕟〜☆〜🕕
「はい!お疲れ様!」
「あ゙〜!順番待ち気にしなくていい練習良いわァ!」
「分かる!」
「いつもは何チームかに別れての順番制でしたもんね」
「…………よし!景気付けに今日はなんか食いに行くか?奢るぜ、因みに俺はラーメンの気分」
「ラーメンまじか!!賛成賛成!オレ美味いトコ知ってっからそこにしようぜ!どうかな2人とも!」
「私も賛成だ、チャーシュートッピングOK?」
「それはセルフサービスだ」
「はーい!」
「ハルヒメはどうする?一応執事のハルサキさんに確認してみるか?」
「そうですね、ハルサキー!少し来てください」
「はい、お嬢様」
ハルヒメは少し離れた所で待機していた専属執事のウマ娘、ハルサキさんを呼んだ。
「この後皆さんと一緒にお食事へ行こうと思いますので、良かったらハルサキも一緒に行きませんか?」
「よろしいのですか?私はハルヒメ様の執事ではございますが、チームの部外者と思われますが」
「いいですよ、俺たちもハルサキさんとは仲良くなりと思ってますし」
「………それでしたらご一緒させて頂きます、お誘いありがとうございます」 - 29◆iGjCJthFblL724/07/26(金) 07:04:09
保守
- 30◆iGjCJthFblL724/07/26(金) 15:19:17
ハルサキって………誰なんやろなぁ(?!)
元々ハルヒメは気だるげギャル予定だった→こっちの方が面白そうという事でお嬢様になった→お嬢様なら執事もいて然るべきやろ→ハルサキ誕生☆
おバカ!なんで筆者はオリウマ系書くとすーぐオリキャラをポンポン増やすの!ライブ感で面白いとか言われてたし実際書いてて楽しかったけど設定考えるの大変だったでしょ!(筆者は以前「へっへっへっ……俺は闇のトレーナー」というシリーズを書いてた) - 31二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 01:28:02
いろいろ考えてるとキャラ増やしたくなるのわかる
- 32◆iGjCJthFblL724/07/27(土) 08:06:03
勝鬨トレーナーと契約し晴れてトレーナー室に入り浸る理由を勝ち取った私はクーラーが効いた部屋にソファで寝転びながらポテチをひとつまみ。
「う〜んデェリシャス」
「こら」
「あいた!愛バを書類で叩くなんて酷いなぁ……」
「授業受けてこい、お前がそんな調子だとお・れ・に!指導依頼が来るんだよ……」
「え!トレーナーって担当バの素行調教も仕事の内なの?!大変だねぇ……」
「おう、大変だ、だからさっさと授業に戻れ」
「え〜…………めんどい」
「はぁ、まぁ素行不良と言ってもお前のは大抵サボりで成績は良いからな。出走取りやめとかにはならんと思うし、その辺は安心か」 - 33◆iGjCJthFblL724/07/27(土) 17:28:12
「え゙っ?そんなんあるの?」
「まぁな、じゃなきゃ真面目にやってる娘らに筋が通らんからな」
「ほへ〜今度からそこら辺考えてサボろ」
「サボんなアホ!………全く、そんなんだと将来困るぞ」
「将来?」
「協調性がない奴……と言うか周りに『合わせる事が出来無い奴』ってのは、その時点で無能なんだよ。どれだけソイツのスペックが高かろうがな」
「え〜酷くないソレ?つまりはもし、オレが他の人の何倍も仕事してたとしても、他が協調性あったらオレの方が無能って扱い?」
「無能は流石に盛ったが、少なくとも良い顔はされないな」 - 34二次元好きの匿名さん24/07/27(土) 21:29:34
このレスは削除されています
- 35◆iGjCJthFblL724/07/28(日) 02:00:09
⏰
「ラストいっぽーん!」
「うがぁぁぁぁぁ!!!」
「はぁぁぁぁぁぁ!!!」
アイツらの担当になって分かってきたのは、不良と言ってもタイプが違った。ムーンスカイはドシンプルに頭が悪い、ハルヒメは〝連れ〟以外への対応がトゲアリすぎて怖がられてると言った感じだ。それで1番の問題が
「はぁ…はぁ…ふぅはぁ」
シーフナイト、才覚があり容量も良い、けれど……どこか、本気のだし方を知らないように見えた。サボり癖のせいで怠けきっているのかと思えば本人は苦悩の表情を覗かせている事がある。
「〝道を教える奴が居ればおめーは変われる〟っか……随分とまぁ軽率な発言だったな」
けど、それでも俺が思い、覚悟し、口にした言葉だ。
「まずは、全力をどうやれば出せるかを教える所だな」 - 36124/07/28(日) 12:29:34
保守
- 37二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 21:31:42
保守
- 38二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 05:14:09
ほ
- 39124/07/29(月) 07:10:38
ほしゅ
- 40二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 17:00:35
保守ー
- 41二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 19:33:44
このレスは削除されています
- 42二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 06:55:21
保守
- 43二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 16:46:35
保守
- 44二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 23:48:51
保守
- 45二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 23:50:28
ストック無くて保守し続けるなら一旦落として書きためてからスレ立てした方がいいのでは
- 46二次元好きの匿名さん24/07/31(水) 03:29:53
このレスは削除されています
- 47◆iGjCJthFblL724/07/31(水) 04:16:16
(あー……どうしたもんかなぁ)
オレは、ずっと悩んでいた。オレは優秀だから大抵の事はそつなくこなせた、苦戦する事はあってもソレもまぁなんやかんややりようはあった。だからか、今になってやった事の無い事がある。
(どうすりゃ出せんだろうな、本気ってやつ……)
スカイも、ハルヒメも、一生懸命走ってる。オレだって一生懸命走ってるのに、〝なんか違う〟。きっとソレが〝本気〟って事なんだろう………
「勝鬨トレーナーに相談……いや、でもなぁ…………」
(本気の出し方が分かりませんなんて、舐めてるようにしか見えねぇだろ……)
「どーしたもんかな」
シーフナイトは枕に顔を埋めながら、その日は寝落ちした。 - 48二次元好きの匿名さん24/07/31(水) 06:51:02
このレスは削除されています
- 49二次元好きの匿名さん24/07/31(水) 18:41:14
.
- 50◆iGjCJthFblL724/08/01(木) 01:39:49
「トレーニングの前に確認したいことがあるから少し残ってくれ」
勝鬨トレーナーにそう言われて、ドキッとした。オレが悩んでる事くらい、見透かされてんだろうなって。
「まぁとりあえずそこ座れよ」
「うん……」
「まどろっこしいのは俺もお前も好まねぇだろうし率直に聞く、だから素直に話して欲しい……シーフナイト、お前……本気『出せない』んだよな?」
「………あぁ」
オレが燻っていた本当の理由、ソレは自分の力を思いっきり出すことが出来ないという事。自分ではもっと力を出そう、もっと速さを出そう、そう思っても何故か力が出せない。余力は十分にある、それなのに出せない。
そんな状態がずっと続けばいくらトレーニングしたとしても力が身につくはずもない。
私は今までの事を素直に勝鬨トレーナーへと話した。 - 51二次元好きの匿名さん24/08/01(木) 06:58:52
保守
- 52二次元好きの匿名さん24/08/01(木) 18:48:32
保守