【🎲・多重クロス】外人にモテたくて海外留学したのに魔化魍のせいでナンパどころじゃない件【洋画×響鬼】

[1 スレ主 24/07/27(土) 18:49:30]

亀かつ不定期更新です。
100億％自己満足です。

注意！
※オリジナル要素、特定のキャラへのアンチ描写が含まれる場合があります。
※この物語はフィクションです。登場する人物、団体は現実には存在しません。
※一部差別的な描写が含まれる可能性がありますが、それは元ネタの洋画の世界観や背景を忠実に描写するためであり、このスレは特定の人種、特徴、または属性を持つ人々への差別を肯定・助長する意図はございません。
※響鬼本編の前半後半についての比較、善し悪しの議論についてのレスは原則禁止といたします。

最初から注意書き多くてすみませんが、少しでも楽しんでいただければ幸いです。
また、見切り発車でやっていきますので、設定やダイスルールの度重なる変更、重要情報の後出しなどが予想されます。その点大目に見ていただければ嬉しいです。

[2 スレ主 24/07/27(土) 19:13:16]

【あらすじ】

響鬼本編から約10年後、日本に出没する魔化魍はオロチ現象の清めを経て落ち着いたものの、猛士関東支部の人手不足はむしろ深刻化の一途をたどっていた。そんな中、デビュー寸前まで育ててもらっておきながら、「海外留学したい」とのたまった空気を読まない馬鹿野郎がいて、紆余曲折あって1年の海外留学を許された。その名は、秋山昭夫。彼の目的はただ一つ。【外国人の女の子にモテる】ことである。

留学時期はdice1d2=1 (1)

１．4月

２．9月

馬鹿野郎の留学先はdice1d5=4 (4)

１．北西部（シアトル近辺）

２．西海岸１（サンフランシスコ）

３．西海岸２（ロサンゼルス）

４．中央部（シカゴ近辺）

５．東海岸（ニューヨーク近辺）

[3 スレ主 24/07/27(土) 19:21:00]

シカゴ近辺のどのへんよ

dice1d7=6 (6)

１．カンザス州

２．ミズーリ州

３．ミネソタ州

４．アイオワ州

５．ウィスコンシン州

６．イリノイ州

７．インディアナ州

[4 二次元好きの匿名さん 24/07/27(土) 19:25:32]

外国に魔化魍いんのか？

[5 二次元好きの匿名さん 24/07/27(土) 19:26:37]

誰のお弟子さんだったんだろう

[6 スレ主 24/07/27(土) 19:27:31]

イリノイ州だとシカゴドンピシャかもしれませんね。

留学先の大学のレベルは？dice1d100=27 (27)

家はどうなってるんだ家は？dice1d100=59 (59)

１．ホームステイ

２．ドミトリー（大学内の寮）

３．ルームシェア（大学外）

４．ワンルーム

５．一戸建てを借りている（実家太すぎィ！）

>>4このスレではいます！ほら、洋館の男女のそのまた上の存在が海外で暗躍してるんですよきっと

[7 スレ主 24/07/27(土) 19:42:41]

協議の結果イリノイ州立大学に決定。

家ダイス振り直し。dice1d5=5 (5)

>>5

轟鬼さんで固定です。ダイスじゃなくて申し訳ないんですが弦師弟最推しなんです。何卒ご理解のほどを……

[8 スレ主 24/07/27(土) 19:48:26]

やーい、お前んち、京介並の金持ちー！

つーかこの馬鹿野郎、鬼の使命ほっぽり出して親の金で大学に留学し、その理由がモテるためって……、割とマジの馬鹿野郎じゃねえか

ところで肝心の英語力の方は……？

リスニングdice1d100=63 (63)

スピーキングdice1d100=7 (7)

リーディングdice1d100=29 (29)

ライティングdice1d100=7 (7)

[9 スレ主 24/07/27(土) 19:54:24]

こいつどうやって留学認定試験突破したんだ……？

一応専攻を決めますが、多分こいつは、大学の英語が母語じゃない学生専用のクラスをパスできない

dice1d3=3 (3)

専攻

１．文系

２．理系

３．体育会系

[10 二次元好きの匿名さん 24/07/27(土) 19:55:17]

言語の壁が分厚すぎるんで最低保証50はつけて差し上げたほうが

[11 スレ主 24/07/27(土) 19:55:53]

体育会にもいろいろあるけど……

dice1d2=2 (2)

１．スポーツ科学

２．栄養学

[12 二次元好きの匿名さん 24/07/27(土) 19:58:16]

ん？　魔化魍っていうかその上位存在は外国にいて何人か追いかけていったみたいな設定あったよな？

[13 二次元好きの匿名さん 24/07/27(土) 19:59:17]

マカモウは日本では妖怪と呼ばれてるものなら外国では「ヴァンパイア」とか「狼男」とかになるんじゃね？
多分いるぞあれ

[14 スレ主 24/07/27(土) 20:04:44]

>>10

最終的には英語０でもコミュ力あれば生きていけるから（震え声）

クラブには入るんですか？（アメフトとかスポーツ系は鬼の力で無双できてしまうから駄目です）

１．アニメ研究会に入る

２．バンドを組んでギターをやる（烈雷もってきてる）

３．入らない（入れるだけの英語力がない）

[15 スレ主 24/07/27(土) 20:06:27]

ダイスミス

dice1d3=3 (3)

>>12

それ聞いたことあります！ソースが分かんなかったんで採用しなかったんですが、どっかで帳尻あわせますね

[16 スレ主 24/07/27(土) 20:16:17]

コミュ力のないギタリスト、これがぼっちちゃんですか？

まあ、どんだけ練習しても今まで聞いてくれたのは愉怪な森の動物たちだけだっただもんな。

ディスクアニマルはdice1d3=1 (1)

１．何枚か持ってる

２．リョクオオザルだけ持ってる

３．持ってない

[17 スレ主 24/07/27(土) 20:19:09]

持ってるディスクの種類

アカネタカdice1d2=1 (1)

ルリオオカミdice1d2=1 (1)

セイジガエルdice1d2=2 (2)

１．持ってる

２．持ってない

[18 二次元好きの匿名さん 24/07/27(土) 20:20:52]

タカ！オオカミ！

[19 スレ主 24/07/27(土) 20:22:15]

シカゴでっかい湖あるのにカエルないのはだめでしょ！やっぱ馬鹿野郎だなこいつ（クソデカため息）

後はやりながら決めましょうか。それでは始めて行きます。

[20 スレ主 24/07/27(土) 20:30:49]

シカゴ郊外の古い一軒家に、一人の日本人がやってきた。
「やっと着いた、ここがシカゴかあ」
男の名は秋山昭夫。今年で20になるどこにでもいるごく一般的な大学生。
強いて人と違うところをあげるとすれば、鬼になれるってことぐらいかな。
「テーマパークに来たみたいだぜ、テンション上がるなぁー」
昭夫が済むことになるこの家は、築30年ほど、レンガ造。最低限の掃除はしてくれているものの、生活感は全くなく、調度品がないので実際以上にがらんとしているように感じた。
それでも異国の土地での拠り所になる住みかだ。それ以前に、ただの留学生が一人で住むには広すぎるし、上出来すぎるといっていいだろう。

[21 スレ主 24/07/27(土) 20:40:27]

てきぱきと荷解きを済ませ、パソコンのスイッチを入れる。もちろんWifiも完備である。
「もしもし、秋山です」
画面に映ったのは、良く見知った中年の女性だ。
「おおおー昭夫ちゃん、無事ついたのね」
「日菜佳さん。つい昨日空港で見送ってもらったのに、ずいぶん久しぶりな気がします。そちらは朝ですか？」
「うん、今店開けたとこ。ちょっとまってねお父ちゃん呼んでくるから」
「いや、ちょっと待ってください。それってどっちの……？」
「もちろんあたしの旦那様の方ですよ。見送りの後もずーーーっと文句たらたらでたいへんだったんだから」
「かんべんして下さいよ。師匠には今回のことでことでここ半年余り、どやされなかった日はなかったんですから」

[22 二次元好きの匿名さん 24/07/27(土) 20:45:09]

京介がもう一人前になってる頃か

[23 スレ主 24/07/27(土) 20:48:32]

「ちょっと日菜佳、秋山君かい？」
「あ、お父ちゃん」
「え、ちょっと心の準備が……ってなんだおやっさんかー」
「なんだとはずいぶんだなあ」
次に映ったのは、立花勢地郎。10年の年月が顔のしわに現れてはいるものの、その眼に宿る光は一切の陰りもない。
「こっちは君の穴埋めで、杖突きながらひーこら言ってるのに」
「それはもう本当に申し訳ありません」
「へへ、冗談だよ。仕事してないとボケてっちゃうから。まあ君の同期たちは、よりによって夏の前にいなくなりやがって、みたいなことは言ってたけどね」

[24 スレ主 24/07/27(土) 20:53:25]

「それも、申し訳ないす」
「前より落ち着いてきたとはいえ、関東を7人で回さないといけないからねえ。トドロキもね、下の子が小学校に入ったのになかなか顔も見れないって」
「はい……」
「まあ恨み言はこれくらいにして。そっちで過ごす間の注意事項、説明していくね」

[25 スレ主 24/07/27(土) 20:54:45]

今日はここまでです。
次回は明日の午後もしくは月曜夜予定です。

お付き合いありがとうございました。次回もよろしくお願いします。

[26 二次元好きの匿名さん 24/07/28(日) 00:21:23]

お疲れ様

[27 二次元好きの匿名さん 24/07/28(日) 10:36:14]

おつ

[28 スレ主 24/07/28(日) 11:38:18]

12：00くらいから始めていきます。
本人に伝わるかわかんないですが、以前立てたスレで紹介してもらった映画「アナコンダ」の２見ました。とっても面白かったです。グダつきそうな要素を無理なく排除してテンポよかったので楽しく見れました。

[29 二次元好きの匿名さん 24/07/28(日) 11:54:55]

そんな面白い映画なんだ

[30 スレ主 24/07/28(日) 11:57:41]

>>29

ちょっと古い映画なんでCGやストーリーがそんなに凝ってるわけではなかったですが、そこがシンプルで僕には合ってました。NetFlixで見ましたが今月末までなので気になったならお早めに

[31 スレ主 24/07/28(日) 12:04:57]

>>24から

「まず一つ目だけど、スポーツ禁止」

「はい」

「鍛えるのはいいけど、秋山君ぐらいになると並の人間じゃ敵わないからね。鬼としての自覚をもってね」

「はい。肝に銘じます」

「二つ目、お酒禁止。万が一喧嘩になったらいけないからね」

「はい。そもこっちじゃ酒は21歳からですので、大丈夫です」

「真面目だねえ。じゃあ最後の3つ目なんだけど……」

[32 スレ主 24/07/28(日) 12:16:29]

「なんでしょう？」
「ないとは思うんだけどね、シカゴってずいぶん都会だし。……魔化魍が出たときの対処法について」
「ええ！？こっち魔化魍出るんすか！？日本じゃないのに？」
「そりゃあ世界中どこでも出るよ。別に日本特有の現象ってわけじゃないんだから」
「じゃあ、ディスクと烈雷を持たせてくれたのは……」
「念のため、万が一のためだよ。もしも遭遇しても、アメリカで活動してる鬼を見つけて情報共有」
「分かりました」
「鬼が鬼として活動できるのは、現地のサポーターあってのことだからね。まして君はデビュー前なんだから、もし見つけても絶対に無理しないように」

[33 二次元好きの匿名さん 24/07/28(日) 12:23:28]

呼称は魔化魍じゃなくてモンスターとか呼ばれてるかもしれないか

[34 スレ主 24/07/28(日) 12:28:22]

「おやっさんおはようございます。もしかして、今秋山とつながってます？」
「お、いいところに。大山君が来たから代わるよ」
PCの画面から勢地郎の顔が消え、現れたのは少年のあどけなさを残すふくよかな男だった。
「よう秋山。俺らに魔化魍押し付けて吸うアメリカの空気はうまいか？」
「格別だよ、おーちゃん」
「もうおーちゃんじゃねえぞ。昨日からオウキって呼ばれてんだ」
「…ってことはデビュー成功！？怪我はないのか？相手は何だった？」
「俺様が怪我なんかするかよ。イッタンモメン、楽勝。チョチョイのパッパでデビュー戦いただきました！」
「っやったな！」
昭夫はその場でガッツポーズをとる。同時期に鬼の道に入り、苦楽を共にした仲間の門出を自分のことのように喜んでいる

[35 スレ主 24/07/28(日) 12:35:41]

「いや、童子に締め上げられて泣きそうになってたじゃん」
ふと横からツッコミが入る。女の声だ。
「あ、イバラキ」
「さんをつけろよねぼすけ野郎」
「デビューが2か月早かっただけで偉そうにするなよぉ」
「黙れ太っちょ。そこにいるの秋山でしょ、代わってくれる？」
オウキのデカい顔を押しのけて、ウルフカットにレザージャケットというパンクな風体の女性が画面に現れた。

[36 スレ主 24/07/28(日) 12:51:52]

「無事ついたの？」
「ああ、何とかね。荷解きを済ませてひと段落ついたとこ」
イバラキは秋山より早くトドロキに弟子入りし、2か月前にデビューした鬼で、いわゆる姉弟子である。
「そう。いいご身分ね。私はオオアリ終わって今帰ってきたところなのに」
「勘弁してよ、みんなおんなじこと言ってくるよ」
みんなはちょっとしたいじりのつもりなんだろうが、こう畳みかけられると泣きそうになってくる。

[37 スレ主 24/07/28(日) 12:59:16]

「立花さんから何か言われたの」
イバラキは立花のおやっさんのことを「立花さん」と呼ぶ。おやっさんには二人の娘がいてどちらも猛士で活動しているが、二人とも苗字が変わっているので困ることはない。
「うん、スポーツはするな、喧嘩はするな、酒は飲むな、とか」
「あんたみたいな根性無しが喧嘩できるとも思えないけど」
「な、なんだとぉ。俺だってやるときはやるぞ」
「はいはい。で、他は？」
「後は、こっちで魔化魍見つけても手出すなって。こっちの鬼の組織に連絡しろって。でもよく考えたらどこに連絡すればいいんだろう？イバラキ知ってる？」

[38 スレ主 24/07/28(日) 13:12:20]

「……軍じゃない？」
「軍？」
「いや、ちゃんと知ってるわけじゃないけど、前にヒビキさんとキョウキさんが言ってたの。魔化魍がらみのことで一度アメリカに行ったんだけど、なんやかんやでアメリカ軍が魔化魍に対処することになったとかでいきなり取り合ってくれなくなったって」
「そんなことが……」
「キョウキさん、機嫌悪くなるとたまにその話するの。今多分下にいるから呼んでこようか？」
「いや、だめ！キョウキさんはだめ！あの人の嫌味半端ないもの！正論で殴ってくるもの！嫌味殺されちゃうよ！」
「嫌味殺されるってなによ」
「目に浮かぶよ。『ウラキもエジキもデビューしたのにお前はまだなのか秋山。オレが太鼓を教えた時間は無駄だったな秋山。アメリカかぶれだからコードネームはアメリカキにでもするか秋山ァ』とか言ってくるよ」
「いやさすがにそこまで嫌な人じゃないよキョウキさん」

[39 スレ主 24/07/28(日) 13:23:36]

「お、スカイプ。もしかして秋山か？」
「あ、噂をすれば」
「あ”ーっ急にお腹が！マイストマックハーツ！トイレに行ってくるからじゃあねおやすみまた今度！」
「ちょ……切れちゃった」
「相変わらずだな秋山は」
「キョウキさん、秋山に妙に当たり強いですからね。なんでなんですか？」
「俺も気を付けてはいるんだけどなあ。あいつ、俺の知り合いの悪いとこだけとったような奴だから、ついな」
「秋山が4月に留学行ったの、キョウキさんの夏の太鼓ブートキャンプから逃げたかった説が有力ですね」
「……そういえば安達の奴、シカゴで研修医やってるっていってたな。もしかしたらどっかで会うかもな」

[40 スレ主 24/07/28(日) 13:24:17]

ここでいったん休憩です。夜19時ごろ再開予定です。

[41 スレ主 24/07/28(日) 19:02:26]

すいません、30分ほど遅れます

[42 スレ主 24/07/28(日) 19:34:57]

>>39

「キョウキさんだけは、どうも苦手だ」

荷解きも報告も終わり、やることがなくなってしまった。

さてどうするか……

dice1d10=6 (6)

1〜3 明日もいろいろあるし、寝ようかな

4〜6 ちょっとその辺散歩するか

7〜9 疲れた心をディスクアニマルで癒そう

10(1.クリティカル2.ファンブル)dice1d2=2 (2)

[43 スレ主 24/07/28(日) 19:46:31]

「ちょっと散歩に出るかな」

秋山は家の鍵をかけて外に出た。秋山の家は閑静な住宅街にある。現在時刻は夜の8時を回ったころ。周りの家には明かりがともり、それぞれの家から、テレビの音や、笑う子供の声が聞こえてくる。平和だ。

「とりあえず、一通り走るか」

秋山は地図アプリを確認し、めぼしい所を一通り走ることにした。

その結果

dice1d10=5 (5)

1〜3 チンピラに絡まれる（そりゃそうだろ）

4〜6 無事に街を一周できた

7〜9 安価下１

10(1.クリティカル2.ファンブル)dice1d2=1 (1)

[44 スレ主 24/07/28(日) 19:51:13]

治安が世界トップレベルに整っている日本と違い、夜に一人で出歩くなんて自殺行為にもほどがあるが、秋山は運がよかった。いつものペースでランニングしながら街を一周することができた。現在10時前ぐらいだが、

dice1d10=8 (8)

1〜3 ちょっとコンビニによる

4〜6 湖の近くで黄昏る

7〜9 安価下１

10(1.クリティカル2.ファンブル)dice1d2=2 (2)

[45 二次元好きの匿名さん 24/07/28(日) 19:52:44]

体の調子がいいんでもうちょい散歩する

[46 スレ主 24/07/28(日) 19:58:33]

なんせ飛行機と入国審査で24時間以上体を動かせていない。よく眠れるように心地よく疲れるくらいには発散しておくべきだ。

そう考えて秋山はさらに走りこんだ。

そして……

dice1d10=2 (2)

1〜3 何もなかった。ただ月がきれいだった。

4〜6 後ろからついてくるバイクに気付いた

7〜9 安価下１

10(1.クリティカル2.ファンブル)dice1d2=2 (2)

[47 スレ主 24/07/28(日) 20:01:46]

心地いい疲労感が体に溜まるくらいは走りこむことができた。近くの芝生に寝転んで空を見ると、月がきれいに輝いている。街並みも空気も何もかもが日本と違うこの街で、その美しさだけは変わらなかった。
秋山は満足し、家路についた。
3時間ほどで街をぐるぐると周回した結果、秋山は土地勘がついた！

[48 スレ主 24/07/28(日) 20:07:46]

ー次の日ー

秋山は自分を受け入れてくれる学校に向かった。前日に土地勘をつけていたおかげで迷うことなくたどり着くことができた。
今日は留学生の管理をしてくれている職員、ガーディアンの人が学校の説明をしてくれることになっている

ガーディアンのはどんな人か
【名前】
【性別】
【特徴（性格、好物、（性）癖などなんでも）】

20：15まで募集後安価

[49 スレ主 24/07/28(日) 20:17:14]

20：30まで延長！

[50 二次元好きの匿名さん 24/07/28(日) 20:17:53]

多重クロスと書いてあるんで他作品キャラありなのかもしかして

[51 二次元好きの匿名さん 24/07/28(日) 20:19:21]

【名前】サム
【性別】男
【特徴（性格、好物、（性）癖などなんでも】
極めて陽気な青目の金髪ボーイ
初対面の人ともすぐに友達になろうとするが、日本に対しては未だに忍者がいるなどの若干間違ったイメージを持つ

[52 二次元好きの匿名さん 24/07/28(日) 20:25:47]

【名前】サムソン
【性別】男
【特徴（性格、好物、（性）癖などなんでも】
インテリマッチョで陽の体現者　兄貴

[53 スレ主 24/07/28(日) 20:33:39]

>>50

他作品は洋画もしくは海外ドラマならOKです。元ネタ知らなかったら配信とか見て確認しますが配信なかったりして確認できなかったらごめんなさい。

dice1d2=1 (1)

>>51

>>52

[54 二次元好きの匿名さん 24/07/28(日) 20:46:13]

洋画よく分からないんだ…

[55 スレ主 24/07/28(日) 20:51:46]

『ヘイ！君がアキオ・アキヤマ？』

『イエス』

『なんだ思ったより華奢だな。今日のツアーと手続きを担当するサムだ、よろしく』

『な、ナイストゥーミーチュー』

『おいおい英語が固いな。まあすぐに慣れるさ。じゃあみんな集まったみたいだし早速大学一周ツアーへご招待するぜ。さあこのバスに乗った乗った！』

『……オーケイ』

秋山はサムの言うことを理解していた。しかしそれは彼の英語力が十分なわけではなく、元々耳がいいことと声の抑揚などで相手の言っていることが大雑把に見当をつけられる特技によって担保されたものだ。はっきり言って彼の英語をアウトプットする能力は中学生とどっこいどっこいである。

ツアーのバスにはほかの留学生も乗っていた。中韓、横南アジア系の学生が多く、次いで頭からすっぽり布を被ったイスラームの格好の者、ヒスパニック系、少ないが白人もいた。おそらくロシアやヨーロッパから来たのだろう。

バスで隣に座ったのは……

【名前】

【性別】

【出身国】

【特徴（性格、好物、（性）癖などなんでも）】

21：10まで募集後安価！

>>54

まあそう深く考えないで。別に（世界観が合えば）なんでもいいですよ。

安価をどう料理するかはスレ主の腕の見せ所ですから（うまくできるとは言ってない）

[56 二次元好きの匿名さん 24/07/28(日) 20:58:07]

【名前】ネイサン
【性別】男
【出身国】アメリカ
【特徴（性格、好物、（性）癖などなんでも）】
いかにも強者っぽい雰囲気のオネエ
嫌いなものはほとんどない　

[57 二次元好きの匿名さん 24/07/28(日) 21:03:50]

【名前】ルルナ・ミッドナイト
【性別】女性
【出身国】アメリカ(アフリカ系アメリカ人)
【特徴】
人種は黒人
性格は冷静で知的な印象を受ける
しかし実は結構ノリが良く行動力も速い
職業は高校教師であり、眼鏡がチャームポイント
学生時代は日本の文化伝承について学び、確証は持っていないが猛士や鬼の存在にも若干気づいていた

[58 スレ主 24/07/28(日) 21:14:51]

>>56

>>57

dice1d2=1 (1)

[59 二次元好きの匿名さん 24/07/28(日) 21:18:18]

………女の子と仲良くなりたいのに男ばっか投げてごめん

[60 スレ主 24/07/28(日) 21:25:31]

『ここ、ご一緒していい？』
秋山の横に屈強そうな男が座ってきた。見た目に反して、そのしぐさや声のトーンは女性的な印象を受ける。
『イエス』
『私ネイサン。サムと同じ職員なの。よろしく頼むわね』
『ヘイ、ネイサン！アキオは俺の担当だぜ』
『あらあいいじゃない。取って食うわけじゃないんだから、ね？』
『……』
『寡黙なのね。嫌いじゃないわ』
どうしよう、魔化魍と違う意味で恐い。学内の寮とか、食堂とか売店の場所を説明されてもあんまり頭に入ってこない。
大体、俺はモテるために来たのになんで男しか寄ってこないんだよ！俺は「この大学の女子全員と恋人になる男だ！」くらいの気概で来てるのにさあ！

[61 スレ主 24/07/28(日) 21:34:44]

『そういえば、あなたメジャーはなんなの？』
『え、メジャー？ベースボール？』
『何そのジョーク面白い。でもそうじゃなくて、メジャーっていうのは、メインで研究してる分野のことよお』
あ、専攻のことか。
『私は栄養学専攻でね。昔はお料理が大好きだったんだけど、もっと学術的に学ぼうとおもって……』
つーかこのオカマめっちゃしゃべるな！聞いてないことまで喋りまくるし、しかもどんどんこっちによって来る！圧がすごい！あと香水臭い！

[62 二次元好きの匿名さん 24/07/28(日) 21:38:28]

昭夫も栄養学だったね

[63 スレ主 24/07/28(日) 21:45:33]

このままじゃあこっちから話ができない……
『さあ、右手に見えるのは言語学部棟だ！留学生たちはここで英語の授業もある。多文化に興味のある学生が多いから、ここなら友達もできやすいぞ』
いいなあ、歩いてる女の子たち、みんな生き生きしてる。どうせならオカマよりこっちの子たちと話したかったなあ。
あ、あの子おっぱいおっきいな。あっちの子はいい太ももしてる。アジア系の子もいいなあ。あそこの子なんか

[64 二次元好きの匿名さん 24/07/28(日) 21:46:26]

………あの目元ってもしかして……

[65 スレ主 24/07/28(日) 21:51:05]

「ッッ！！？？」
窓を開け、今通り過ぎた人を確認する。
いない。見間違いかもしれない。だけど、今……
『どうしたの？顔色悪いわよ？』
『お前が無理に迫りすぎなんだよネイサン』
『『HAHAHAHA！』』
秋山は浮かれていた。今まで味わったことのない非現実。映画の中でしか見たことのない美男美女がたくさんいるキャンパスライフ。まさにテーマパークにきた心持ちだった。
だが今一気に引き戻された。立花のおやっさんが警告していた現実に。自分が鬼であるという現実に

[66 スレ主 24/07/28(日) 21:52:04]

本日ここまでです。次回は明日の夜で予定してます。
お付き合いいただきありがとうございます。次回もよろしくお願いします。

[67 二次元好きの匿名さん 24/07/28(日) 21:55:43]

なんだこの女性…もしかして童子か姫の擬態？

[68 二次元好きの匿名さん 24/07/28(日) 22:01:41]

お疲れです
正体とかは明日のお楽しみかな

[69 二次元好きの匿名さん 24/07/29(月) 02:09:59]

面白くなってきた

[70 二次元好きの匿名さん 24/07/29(月) 10:08:43]

つづく

[71 二次元好きの匿名さん 24/07/29(月) 18:31:06]

つつく

[72 スレ主 24/07/29(月) 19:06:59]

今日も始めていきます。

【前回のあらすじ】
俺、秋山昭夫は、念願だったアメリカへ留学しました。ここで人生初の、しかも外国人の彼女を作るはずが、初日から陽キャとオカマに絡まれて憂鬱に。そんな時、大学の可愛いお嬢さんたちの中に、いるはずのない魔化魍を目撃してしまって……

～OP～

[73 スレ主 24/07/29(月) 19:19:55]

「どうしようどうしようどうしよう」
秋山は混乱していた。確かに昨日、こっちにも魔化魍がいるらしいことは聞いた。しかしそれを差し引いても異常だ。この街は周りを畑に囲まれた田舎ではあるが、大都市にも比較的近く、大学も、ショッピングセンターも、ゴルフ場なんか2つもある。そんな人里のど真ん中に、エサである人間に紛れて魔化魍がいるはずがない。
人としての自分は絶対に見間違いだと言っている。しかし鬼としての自分は、間違いない、と叫んでいる。自分は約一年前から師匠と魔化魍退治に加わっている。その間幾度となく命のやり取りをしている相手を見間違えるはずがない。
『ヘイ、アキオ！どうしたんだ、留学生用の英語の授業しかとれなくてそんなに悔しかったのか？まあテストに合格すれば好きな授業を受けさせてもらえるんだ、そう落ち込むことないさ』
『サム……あ、アイムオケー』
『相変わらずシャイだな。言葉は何でもいいから話さないと上達しないぜ。俺も日本人を口説くために日本語を勉強したことがあるからよくわかる。まあ、フラれっちまったがな、HAHAHAHA』

[74 二次元好きの匿名さん 24/07/29(月) 19:19:55]

始まってた

[75 スレ主 24/07/29(月) 19:28:29]

「じゃあサム、俺の言ってることが分かるか？」

『Huh？』

「なあ、軍に連絡するのってどうすればいい？すぐに連絡取らなきゃいけないんだ、人死にが出るんだよ！」

『Oh……すまないアキオ、俺が分かるのは「こんにちは」と「お姉ちゃん遊ぼうよ」だけなんだ。君の言ってることはさっぱりだ』

『…オケー』

『うーん、誠に遺憾だが、君には通訳が必要なようだな。おーい、ちょっと来てくれよ』

dice1d10=3 (3)

1〜3 日本人

4〜6 日本語を学ぶ現地の学生

7〜9 隣の国だし、韓国人でもええやろ

10(1.クリティカル2.ファンブル)dice1d2=1 (1)

[76 スレ主 24/07/29(月) 19:29:54]

通訳してくれる日本人
【名前】
【性別】
【特徴（性格、好物、（性）癖などなんでも）】

19：45まで募集後安価！

[77 二次元好きの匿名さん 24/07/29(月) 19:41:35]

【名前】戎野三吉
【性別】男
【特徴（性格、好物、（性）癖などなんでも）】
日本の首都は大阪であると言って憚らない大阪人で爽やかなスポーツマン

[78 スレ主 24/07/29(月) 19:54:53]

『なんでしょう？』
『君日本人だろ、ちょっと通訳してもらえないかい？新しく来た日本人なんだけど』
『わかりました』
「俺の言ってることが分かる？」
「いけるいける。いや、久しぶりに日本人の日本語聞いたら安心しまんな。これで関西弁やったらごっつよかったんやけど」
「いや関西弁きっついなおい」
「生まれも育ちも大阪やさかい。で、何で困ってはるん」
「実は……」
秋山は当然魔化魍のことは伏せて、軍に通報したい旨をこの戎野という男に伝えた。

[79 スレ主 24/07/29(月) 20:03:35]

「それでしたらイリノイの軍基地に連絡しまひょ。でもなんでそんな必要が？」
「あ、えと、その……。知り合いに会いに行きたいんですけど、軍の所属も何もわからなくって」
「ふーん、まあよろしいわ。連絡してみよか」
「あ、ありがとう！」
「ええて。困った時はお互いさまや。こんな異国の地ならなおさらのことやで」

[80 二次元好きの匿名さん 24/07/29(月) 20:05:43]

全部ぶちまけるわけにゃあいかんしねぇ

[81 スレ主 24/07/29(月) 20:10:48]

～～イリノイ州・スコット空軍基地～～

『軍曹、民間から通報が来ております』
『民間通報？』
『ブルーミントン（秋山のいる街）からです。日本人で、通訳によると、マカモウがいるとのことで』
『マカモウ？何かの暗号か？担当部署はどこだ？』
『いえ、どの作戦コードにもない単語です』
『だったらそんなことをいちいち持って来るな！どうせいたずらに決まっとる！』
『し、失礼しました！』

[82 二次元好きの匿名さん 24/07/29(月) 20:14:57]

まぁ…なるわなぁ
外国にも居るんやったら今までどうしてたんだろう

[83 スレ主 24/07/29(月) 20:19:01]

「とりあえず通報は済んだぞ。……ありがとう、戎野さん」

「おう、用は済んだか、そら何よりや。せや、この後時間あるか？」

「ま、まあ」

「ここで会ったのも何かの縁や。お近づきのしるしに一杯奢るで」

「いや、俺酒はちょっと」

「分かっとる、言葉の綾や。俺は久々に日本人と会えてうれしいんや。今の日本がどうなっとるか聞かしてくれや」

そういうと戎野はえらく上機嫌に秋山の手を引き、半ば無理やりダウンタウンへと繰り出した。

そしてレストランに行くことになり……

dice1d10=6 (6)

1〜3 日本が好きな学生を呼んでくれた。

4〜6 日本料理店に連れて行ってくれた

7〜9 安価下１

10(1.クリティカル2.ファンブル)dice1d2=2 (2)

[84 スレ主 24/07/29(月) 20:28:10]

「どうや秋山君。ここの料理はうまいやろ？」

「はい！日本と思ったより変わらないですね」

「そうやろう。じゃ、これもためしてみい」

「え！？なんか、アボカドがコメとノリで巻いてあるんですけど、イイんすかこれ」

「アメリカの日本料理はルール無用やろ。一回食うてみって、うまいから」

「ほんとですか？……あ、ほんとだいける」

「やろ？……ところで秋山君、その腕時計おもろい形してんな、鬼の顔入ってるやん」

「ああ、これアクセサリーなんですよ」

「へーっ東京では今こんなんはやっとんねんな」

その夜

dice1d10=1 (1)

1〜3 ？？

4〜6 ？？？？

7〜9 ？？？？？？？？

10(1.クリティカル2.ファンブル)dice1d2=1 (1)

[85 二次元好きの匿名さん 24/07/29(月) 20:31:40]

打ち解けられたみたいで良かった
………伏せ字やと良くわかんないけどお仕事かな？

[86 スレ主 24/07/29(月) 20:42:30]

このブルーミントンはアメリカの町だ。それに今は4月。夜も過ごしやすい気候である。
この時期はどこにだってホームレス、さもなければアウトローやギャングたちが闊歩していて、夜に出歩くことはカモがネギしょって歩くに等しい。
しかしこの街ではなぜかそういった輩が少ない。いや、減ったというべきか。
だからこんな気持ちのいい夜は、特に酒を飲んでいるのなら、油断してしまうものだ。サムもその一人だった。
『いやあ、こんな夜は酔い覚ましに散歩してみるのも悪くないかな。これが日本でいう、風流って奴かな。サンキチ、アキオをうまく助けてやってるといいけどなあ』
「ちょっと」
『ん？』
「ちょっとこどもがはらをすかせていてなあ」
『なんだあんた、かわいい顔してずいぶん低い声だな』
「ちょっとてつだってくれないか」
『……なんだよお前ら。動くなよ、こっちに来るな！銃があるんだぞ！？』
「ちょっと痛むだけだ」
『く、来るな―――』
数発の銃声。鋭い叫び声。そして静寂。
次の日、サムは大学へは来なかった。その日の朝、サムは銃を握りしめた右腕だけになって見つかった。

[87 スレ主 24/07/29(月) 20:43:21]

本日はここまでです。
いつも保守ありがとうございます。次回もよろしくお願いします。

[88 二次元好きの匿名さん 24/07/29(月) 20:46:15]

サムーッ！
お疲れでした

[89 二次元好きの匿名さん 24/07/29(月) 20:47:31]

サムー！
か、簡単すぎる
あっけなすぎる…！

[90 二次元好きの匿名さん 24/07/29(月) 20:49:16]

軍が魔化魍に対処する気がないんなら被害はどんどん増えるだろうな

[91 二次元好きの匿名さん 24/07/29(月) 20:50:41]

クリティカルだったらモンスターパニックモノの主人公に覚醒したんやろかとか考えちゃうよね

[92 二次元好きの匿名さん 24/07/29(月) 23:41:55]

海外にはそうした対処組織はないんだっけ？

[94 スレ主 24/07/30(火) 19:06:03]

本日19：30から再開します！

[95 スレ主 24/07/30(火) 19:33:34]

【前回のあらすじ】
俺、秋山昭夫は、留学先のアメリカで、新しい生活を始めました。でも大学のど真ん中で魔化魍を見た気がして、言われた通り軍に連絡は入れたんですが、どうにも胸騒ぎが止まらなくて……



～OP～

[96 二次元好きの匿名さん 24/07/30(火) 19:43:52]

居る事を認識してもらわにゃあ動いてはもらえんなぁ

[97 スレ主 24/07/30(火) 19:47:18]

『おいおい聞いたかよ。サムのやつ、行方不明らしいぞ』
『もう1週間も大学に来てないって』
『噂では、右手だけが銃と一緒に見つかったんだって』
言語学部棟はサムのうわさでもちきりだった。勤続7年、勤務態度も良好。仲のいい留学生も多かった彼が突然行方をくらました。
『サム、心配ねえ。今までこんなことなかったから』
『……』
人の姿が突然消える。世界のどこかで毎日起こっている至極普通の出来事。しかし秋山にはある可能性をずっと考えていた。
「……やっぱり確かめるしかない」
『Huh？何か言ったかしら？』
『ソーリーネイサン、アイゴーホム』
『もう帰るの？じゃあまたね』

[98 スレ主 24/07/30(火) 19:59:54]

いてもたってもいられなかった。秋山は全力ダッシュで家に戻った。

続いて、旅行鞄から魔化魍退治の一式を取り出し、装着。医療器具の入ったポーチ、ディスクホルダーなどだ。そしてPCに向き合い、検索を始めた。手配目に、ここ数か月の気温と湿度だ。

「手持ちのディスク3枚じゃ、とてもこの街全部はカバーできない。調べる場所を絞る必要がある。考えろ、俺。もし万が一魔化魍がいるなら……」

考えられる魔化魍は……

dice1d10=2 (2)

1〜3 オオアリ

4〜6 バケガニ

7〜9 イッタンモメン

10(1.クリティカル2.ファンブル)dice1d2=2 (2)

[99 二次元好きの匿名さん 24/07/30(火) 20:04:57]

子供がどうとか言ってたっけ

[100 スレ主 24/07/30(火) 20:14:45]

「ああくそ、こんなことならTDB（猛士データベース）をもっと読み込んどくんだった！」
こんな時、魔化魍の特定を裏方に任せていた自分が恨めしい。だが行動は起こさなければならない。今は夕方。魔化魍が狩りをする夜になる前に見つけなければならない。
「もしサムがもうやられているなら、死体が上がってないから体の一部を喰うタイプじゃない。イッタンモメンやヤマビコは除外。ここら一帯は木の少ない平地だから、深い森や山岳に住むヤマアラシやヌリカベは除外。周りには若い女性だっていたのにサムが狙われたところから、女子供を好んで襲うツチグモの類は除外。後は環境から考えると……うん、多分オオアリだ！」
オオアリは土の下に巣をつくる魔化魍だ。人の目を避けて大学の地下に巣を張っていても不思議じゃない。
「可能性は大有りだね！……いかんいかん、鋭鬼さんの親父ギャグがうつったな」
どうやら緊急事態に少しハイになっているらしい秋山は、その衝動に身を任せて再び家を飛び出した！

[101 スレ主 24/07/30(火) 20:16:33]

新キャラ募集。いい加減女の子出してあげてよお！ということで女性固定です。

【名前】
【性別】女性
【国籍】
【特徴（性格、好物、（性）癖などなんでも）】

[102 スレ主 24/07/30(火) 20:18:52]

30分まで募集後安価！

[103 二次元好きの匿名さん 24/07/30(火) 20:21:27]

【名前】ソニア・ロペス・ガルシア
【性別】女性
【国籍】スペイン
【特徴（性格、好物、（性）癖などなんでも）】
好奇心旺盛で怖いもの見たさで痛い目を見ても全く懲りない

[104 二次元好きの匿名さん 24/07/30(火) 20:26:10]

【名前】リリー・ホワイト
【性別】女性
【国籍】アメリカ
【特徴（性格、好物、（性）癖などなんでも）】
ハンバーグが好物
よくホラー映画を見ている変わり者

[105 スレ主 24/07/30(火) 20:33:42]

>>103

>>104

dice1d2=1 (1)

[106 スレ主 24/07/30(火) 20:49:07]

『もう、勉強してたらすっかり遅く……なんだろあれ？』
その夜、ソニア・ロペス・ガルシアは学内の寮まで急いでいた。図書館で勉強していたのだが、すっかり遅くなってしまっていた。夜真っ暗になってから外を出歩くのはこの国ではお勧めできない。銃を持った不審者や薬物中毒のホームレスが日本よりも身近に存在しているためだ。
だが、そんな危険があると知ってなお、好奇心を抑えられない人間も時に存在する。
ソニアが見たものは、大きな池に人間大の何かを放り込む二人組の姿だった。
『うそ、殺人現場？警察呼ばないと』
二人組の顔が、こっちに向いた。
「ちょっとみられたな」
『いやっ誰か！』
踵を返して逃げ出そうとした。しかし、さっきまで池のほとりにいた男が、後ろに回り込んでいた。
「ちょっと溶かして、我らの子供のえさになってもらおうか」
男の声は女のように高い。そして言っていることはソニアにはわからない。男の手から分泌される溶解液が、草むらに垂れて焼け跡をつけた。それがソニアに迫ってくるのを、ソニアは最後まで目に焼き付けることになった。

[107 スレ主 24/07/30(火) 20:57:04]

そして迫った手がソニアの顔を焼き溶かす。
その寸前に。

「ヴォウ、ヴォウ！」
草むらから飛び出した小さな何かが男の顔に取り付き、男はのけぞって後ずさった。女が池のほとりから向かってきたが、空から飛来した小さなものにこれまた阻まれる。
それらは暗闇でよくは見えなかったが、小さな犬や、鳥のように見えた。
「大丈夫か、あんた！」
二人組が気を取られているうちに、アジア系の男が建物の方から駆けてきてソニアを助け起こした。しかし何を言っているのかはさっぱりわからない
「けがは？」
『あなた誰？一体何が』
「けががないなら逃げろ！『ラン！』」
『逃げろ』と言っていることだけは理解したソニアは、建物に向かって一心不乱に駆けだした。

[108 二次元好きの匿名さん 24/07/30(火) 20:58:25]

間一髪やねぇ

[109 スレ主 24/07/30(火) 21:15:48]

男が、逃がすまいと手から溶解液を発射したが、射線に男が割り込んで、腕を交差させて受け止める。液が男の服を溶かし肌を焼くも、男はひるむことなく、二人組をにらみつけている。
「信じたくなかったけど、やっぱり出やがったな」
その男、秋山昭夫は、腕の交差を解くと同時に左手で右手の腕輪の弦をはじく。琵琶をかき鳴らしたかのような弦の雅音が響き、月と星の光と合わさり、湖面に波紋を作る。
その清らかな音は、秋山の体にも浸透していき、額に鬼の貌を浮かび上がらせた。
そして、晴れ渡った夜空から突如一筋の落雷が轟音とともに秋山の体に落ちた。
落雷は秋山の服を燃やし、肌を焼いた。しかし倒れることなく、体を走る稲光に呼応するかのように肉が盛り上がり、緑がかった黒を帯びる。体そのものが大きくなり、盛り上がった骨が鋼のように鈍く光る。
「セイヤッ！」
気合とともに雷を振り払った秋山の肌は暗緑に染まり、目鼻の見えない顔は金色の縁取りがつき、額の鬼の文様からは大きな金色の角が一本、天に向かってそびえていた。
この日アメリカの地に初めて、音撃戦士が姿を現したのである。

[110 スレ主 24/07/30(火) 21:25:04]

「鬼か」
「鬼だな」
変身した秋山に向き直った男女も、また姿を変えていく。全身が甲羅に覆われ、その右手は膨れ上がり、人の首ならちょん切ってしまえるぐらいの大きな鋏に変化したのだ。
「マジか、オオアリじゃないじゃん！」
アリに鋏はない。カニである。魔化魍の正体はバケガニだった。そして魔化魍そのものは、怪童子と妖姫の後ろに位置する池にいるに違いなかった。池といってもアメリカサイズだ。バケガニが入るぐらいの大きさはあった。

[111 二次元好きの匿名さん 24/07/30(火) 21:28:20]

鬼を知ってるなら>>12で言われてる追いかけてる奴に会ったことあるんかね？

[112 スレ主 24/07/30(火) 21:43:34]

童子が鋏でもって秋山の左腕を捕らえた。姑息にもさっき自分が溶解液で溶かした傷を狙ったのである。
しかし秋山をそれを一切関せず、逆に挟まれた左腕を引いて童子を自分の方に引き込み、右手の爪を童子の腹に差し込み、首まで一気に抉り上げた。白い血しぶきと臓物が噴き出す。腹から首にかけてを切り裂かれた童子は断末魔とともに爆裂し、木の葉と土くれとなって散った。
それを見た妖姫も少したじろいだものの、続いて秋山に迫る。
「お前ら何人喰った？どうせ一人二人じゃねえんだろ！金髪ブロンドのかわいこちゃんも、ラテン系セクシーお姉さんも、エキゾチックな黒人ガールも、……何より俺に良くしてくれた人を食い殺しやがってえ！」
秋山の叫びに呼応するかのように大気が震え、右足が紫電を帯び始める。危険に気付いた妖姫が引き返し始めるが、遅かった。
「おらあああああ！」
跳躍とともに繰り出した飛び蹴りが決まると同時にいかづちがほとばしる。
哀れ飛び蹴りを喰らった妖姫は、池の上を石切りの要領で3度跳ねた後爆散した。

[113 スレ主 24/07/30(火) 21:56:41]

「後はバケガニか」
その時、攻撃を予感した秋山がその場から飛びずさった。間一髪、飛んできた溶解液がさっきまで秋山が立っていたところを溶かし、異臭が漂う。
見ると、見事なバケガニがそこにいた。大きさは並程度。それでも今の身長6尺半の秋山が見上げる程度には大きい。右の鋏だけが異様に発達し、振り上げたそれは月にも届くのではないかと錯覚するほどであった。バケガニはその鋏を、回避行動直後で体勢が崩れた秋山にたたきつけた。
「ぐっ！」
二度、三度と振り上げてはたたきつけを繰り返す。一撃だけでもコンクリートを粉砕しうる鋏は、並の人間が受ければたちまちに全身の骨が砕け絶命するであろう
しかし、秋山は鬼である。ヤマアラシに踏まれてなお生還を果たした轟鬼が、心血を注いで育てた音撃戦士である。
「軽いんだよ。お前が食った人間が生きたかったこれからの人生、失った人たちの辛さに比べれば……スッカスカなんだよこんなもんはよお！」

[114 スレ主 24/07/30(火) 22:08:31]

秋山が鋏を受け止め万力を込めて握ると、鋏はガラス細工のように折れ砕けてしまったではないか。秋山は折れた鋏でもってバケガニをてこの原理でひっくり返した。これで容易には起き上がれない。まな板の上の鯉、いや蟹といったところである。
「ケーーン！」
戦線を離脱したアカネタカがギター型の大剣を秋山に運んできた。大師匠にあたる斬鬼から連綿と受け継がれてきた音撃弦・烈雷である。
「仕上げだ」
秋山は投げ落とされた烈雷を受け取ると、腹を見せているバケガニの上に乗り、烈雷を突き立てた。無論バケガニは暴れるが、秋山は慣れたもので一切のひるみはない。烈雷を抱え、腰の音撃震・雷轟を装着。そして、
「音撃斬・雷電激震！」

[115 スレ主 24/07/30(火) 22:21:59]

秋山には持論が一つあった。それは、魔化魍を清める音撃は、魔化魍に食われた犠牲者への鎮魂のためでもある、というものだ。師匠のトドロキや、キョウキや、トウキといった鬼の先輩や、他の誰から教えられたわけではない。秋山が鬼の弟子として魔化魍と相対するうちに、自然と浮かんできた考えであった。
魔化魍の犠牲者のことはあまり考えるなと言われたことがある。犠牲者を思い、心が憎しみに呑まれれば鬼の道に外れると。しかしそれでも、彼らの犠牲をさもないようにするのはあんまりではないか。誰かが彼らのために祈ってやらねば報われないではないか。
だから秋山は、せめて音撃の間だけは、清めの音が食われた人の魂を安らかな場所へ導くように、祈りを込めてかき鳴らすのだ。そうすると自然と彼らを思う涙があふれてしまうのだ。同期からは「泣き虫秋山」と揶揄されたが、直らなかった。直す気もなかった。
烈雷の最後の旋律とともに、大気はひときわ大きく震え、バケガニは木の葉と土塊をまき散らして四散した。

[116 スレ主 24/07/30(火) 22:23:46]

本日ここまでです。
次回は明日夜9時くらいからやるかも？

いつも保守、安価への参加ありがとうございます。次回もよろしくお願いします。

[117 二次元好きの匿名さん 24/07/30(火) 22:25:00]

お疲れ様です
討伐完了

[120 スレ主 24/07/31(水) 19:57:29]

すみません、今日は予定がつかないので再開は明日の19：30前後とします。

[121 二次元好きの匿名さん 24/07/31(水) 20:08:39]

了解です
響鬼って楽器でぶん殴って演奏で爆殺ってイメージだったけどライダーキックも有ったんだ

[122 二次元好きの匿名さん 24/08/01(木) 01:01:51]

了解

[124 スレ主 24/08/01(木) 19:00:22]

ほんとすみません、今日もちょっとまとまった時間が取れそうにないので、延期します。

[127 スレ主 24/08/02(金) 22:22:41]

次回はちょっと空くんですが、5日夜の予定です。

[131 二次元好きの匿名さん 24/08/04(日) 00:27:35]

海外特有の魔化魍も出るかな

[134 二次元好きの匿名さん 24/08/05(月) 00:14:26]

保
（ドォン）

[136 二次元好きの匿名さん 24/08/05(月) 18:38:06]

ほ

[137 スレ主 24/08/05(月) 19:00:23]

いつも保守ありがとうございます。19時半ごろから再開します。

[138 スレ主 24/08/05(月) 19:30:48]

【前回のあらすじ】
俺、秋山昭夫は、念願だったアメリカへ留学しました。そこで、見間違いだと思っていた魔化魍が見間違いじゃなくって、アメリカ軍が対処する前に、結局自分で清めてしまって・・・・・・

～OP～

[139 スレ主 24/08/05(月) 19:47:34]

時は経ち、6月である。

日本のように湿気が濃くなるわけではないが、夏の気配がそこまで迫ってきているのが分かる、そんなアメリカの晩春である。4月にバケガニを退治してから、秋山は毎晩ディスクアニマルを飛ばし、魔化魍の捜索を行っているが、幸いにも見つけられず、また魔化魍と思われるような人死にや行方不明も出てはいなかった。

ところで、英語の方はどうなの？

リスニング＋dice1d20=19 (19)

スピーキング＋dice1d20=6 (6)

リーディング＋dice1d20=4 (4)

ライティング＋dice1d20=12 (12)

（すべて50超えたらちゃんと意思疎通できる）

[140 二次元好きの匿名さん 24/08/05(月) 19:49:14]

すぐにゃあ上達せんかぁ

[141 スレ主 24/08/05(月) 20:04:37]

しかし2か月がたっても、英語の上達はしていなかった。聞くことはもともと得意だったからさらに伸びたものの、他は基礎からの問題である。周りの発言は理解しつつ自分から発信できないというコミュ障ぶりを発揮しながらも、彼は留学生活を続けていた。

その結果、なんか金に物言わせて広い家に一人で住んでいるなんかよくわからないアジア人としてキャラが定着してしまった。もちろん友達はいない。

そんな寂しい6月のことである。

dice1d10=5 (5)

1〜3 ソニアと再会する

4〜6 ネイサン「面白いところがあるわよ！」

7〜9 学外に出会いを求める

10(1.クリティカル2.ファンブル)dice1d2=1 (1)

[142 スレ主 24/08/05(月) 20:16:48]

『ねえアキオ。今度ホームパーティーがあるんだけど来ない？』
押しが強いオネエのネイサンは、今や積極的に秋山に絡みに来てくれる数少ない人間である。
『パーティー？』
『せっかくアメリカまで来て、少しも羽目を外さないなんてもったいないじゃない？きっと話の合う誰かが見つかるわヨォ』
『うーん』
たしかにここ2か月、魔化魍は出ていない。
『わかった』
『決まりね。じゃあ車で迎えに行くから、都合のいい時間教えてちょうだいね』
こうして秋山はネイサンとその仲間が主催する、アメリカ式ホームパーティーにホイホイ参加することとなった。

[143 スレ主 24/08/05(月) 20:21:13]

数日後、奇しくもパーティー当日の日であった。

『国際便です。ここにサインお願いします』

『あ、ありがと』

秋山の家にたくさんの荷物が届いた。荷物の中身は

dice1d10=6 (6)

1〜3 打と管の音撃武器一式

4〜6 ↑＋追加のディスクアニマル（タカ、オオカミ、カエル）

7〜9 ↑＋十分すぎる量の鬼石の弾

10(1.クリティカル2.ファンブル)dice1d2=2 (2)

[144 スレ主 24/08/05(月) 20:29:43]

「お、来た来た。間に合ってよかった」
荷物の中身は大量の雑貨や菓子であるが、本命は2重底に隠されているものである。
それらを開封すると、中から出てきたのは深緑色の音撃棒一対と音撃鼓、ピカピカの音撃管、そしてディスクアニマルが詰まったケース3つ。それぞれ、アカネタカ、ルリオオカミ、セイジガエルである。
「これだけあれば町全体をカバーできる。早速仕事をしてもらうぞ」
全てのケースを開けて右腕の音錠をかき鳴らし、ディスクを起動させる。もう一度鳴らすと、展開して思い思いの動きをしていたディスクたちの姿が溶けるように消えた。送ってもらったディスクにはすべて、透明機能が搭載されている。
「じゃあ頼むよ」
見えないディスクたちを見送ると、ちょうどネイサンから『10分後につくわよ♥』との連絡が入った。

[145 二次元好きの匿名さん 24/08/05(月) 20:30:55]

いいタイミングかな
パーティが無事にできればいいけど

[146 スレ主 24/08/05(月) 20:48:48]

『ネイサン、これって……』
ネイサンの車はダウンタウンにほど近い、少し寂れた住宅街にとまった。
降りてみると、20人ほどの人が庭にいて、酒を飲んだり、BBQグリルで肉を焼いたり、芝生に座って話をしたりしていた。その彼らの風体が変わっていて、秋山は面食らったのである。
女性もののワンピースを身に着けている男、スキンヘッドの女性。スラっとしたハンサムな青年が、これまたハンサムな青年と近い距離でささやきあっているし、肩を抱き合って夕日を眺めている女性の二人組もいた。

[147 二次元好きの匿名さん 24/08/05(月) 20:54:00]

そういう集まりか
誰かお近づきになれないかね

[148 スレ主 24/08/05(月) 20:55:46]

『私もこんなだから、異性愛者じゃない知り合いが多いのよ』
『そう』
『あら、お気に召さなかった？あなたあんまりにも女の子にガツガツいかないから、コッチ側かと思ったんだけど』
『ち、ちがわい！』
元々コミュ障の気がある秋山は、スピーキング力のなさも相まって、ネイサンなどの特定の人物としかコミュニケーションをとらなかった。生粋のアメリカ人であるネイサンには、その積極性のなさが、女性を恋愛対象としてみていない、という風にとらえたのである。
『うそぉ、あたしてっきりノンケじゃないのかと。ごめんなさい、気を悪くしないでね』
『イッツファイン。俺は差別しない』
秋山自身はそういったものに嫌悪や特段何かの感情を覚えることはない。逆に自分を気遣って交流の場に連れ出してくれたネイサンには感謝すらしていた。が、それを伝えるほどの英語力はなかった。

[149 スレ主 24/08/05(月) 20:59:34]

ネイサンはすこししゅんとしてどこかに行ってしまった。本心を伝えられないもどかしさを覚えながらも、秋山はその辺を見て回ることにした。

dice1d10=8 (8)

1〜3 ソニアと再会

4〜6 新キャラ女

7〜9 新キャラ男

10(1.クリティカル2.ファンブル)dice1d2=2 (2)

[150 スレ主 24/08/05(月) 21:03:34]

新キャラです。

dice1d10=10 (10)

1〜3 女性と見紛う美少年

4〜6 ほほえみデブ

7〜9 安価下１

10(1.クリティカル2.ファンブル)dice1d2=2 (2)

[151 二次元好きの匿名さん 24/08/05(月) 21:04:22]

ファンブったか

[152 スレ主 24/08/05(月) 21:05:52]

ファンブルってなんぞ？

dice1d10=2 (2)

1〜3 ウホッ　いい男

4〜6 やめて、私（♂）のために争わないで！

7〜9 見覚えのあるお兄さん（演：村田充）

10(1.クリティカル2.ファンブル)dice1d2=1 (1)

[153 二次元好きの匿名さん 24/08/05(月) 21:06:50]

ウホッ
………青いツナギ？

[154 スレ主 24/08/05(月) 21:12:42]

は、話が違うであります　このスレは主人公が外人美女ハーレムを作るスレのはずであります

とにかく新キャラ

生物学的性別dice1d2=2 (2)

１．男２．女

大まかな人種

dice1d10=7 (7)

1〜3 白人（ヒスパニック含む）

4〜6 黒人

7〜9 アジア人・その他

10(1.クリティカル2.ファンブル)dice1d2=1 (1)

[155 二次元好きの匿名さん 24/08/05(月) 21:18:05]

生物的には女だけと精神的には男で恋愛対象は男のゲイ？………であってるのか？

[156 スレ主 24/08/05(月) 21:22:39]

『ちょっと、そこの君』
秋山に声をかけたのは、アジア人だった。髪はウルフカットに似るが、片側を刈り上げている。
『一人？』
奇妙な人物であった。男の声ではないが女性と断じるにも低過ぎる。喉仏はない。しかしジーパンとタンクトップという男性的な服装に、全く恥じらいを見せない立ち居振る舞いは男のそれであった。当然胸元がチラつくのだが、そこにはわずかばかりのふくらみも見当たらず、大きな傷が見え隠れしていた。これは秋山自身後で知った話なのだが、それは男性の心を持つ女性が体を男性に近づけるために行う、乳房切除手術の痕であった。
『僕はアレックス。一杯、ご一緒しても？』

[157 スレ主 24/08/05(月) 21:28:14]

本日はここまでです。
ちなみにアレックスみたいな人にリアルで会ったことがあって男女どっちとして扱ったらいいか三日三晩悩んだのがこの俺…‼　怒られたくなくてズバッと聞けなかったコミュ障チキンの尾崎健太郎よ

いつも保守と参加ありがとうございます。次回は明日予定です。よろしくお願いいたします。

[158 二次元好きの匿名さん 24/08/05(月) 21:37:57]

お疲れです

[161 スレ主 24/08/06(火) 19:35:28]

少し遅れてすみません、始めていきます。

【前回のあらすじ】
俺、秋山昭夫は、念願だったアメリカへ留学しましたが、魔化魍が出てからというもの日々のルーティンが日本にいたころと変わらなくて、むしろ日本に戻ったような気さえしてきました。友達も作らずにそんな調子の僕を見かねた知人が、パーティーに誘ってくれたのですが、一般ではあまり見ない人たちで、少し戸惑ってしまって……


～OP～

[162 二次元好きの匿名さん 24/08/06(火) 19:49:17]

アレックスはどんな人かねぇ

[163 スレ主 24/08/06(火) 19:54:25]

アレックスと秋山は、庭に出してあったロッキングチェアに腰かけて飲んでいる。秋山はこの国の法律で酒が飲めないので炭酸飲料だ。

『それじゃ何？君、ネイサンにいわれるがまま来ちゃったんだ』

『まあ』

アレックスはからからと笑った。低めの女性の声でありながら、男らしい豪快ささえ感じられる笑い方であった。

『ネイサンらしい。彼、ああいうおせっかいな性格だからね』

『でも、心配してくれたことはうれしいよ。ちょっとびっくりしたけどね』

『でも気を付けた方がいい。ここは【そういう】出会いを求める場でもあるからね。別に君みたいな人がいてもいいけど、ちゃんと誘いは断りなよ』

『あなたもボーイフレンドかガールフレンドを探しに来たの？』

dice1d10=8 (8)

1〜3 彼氏がいたけどフラれた

4〜6 彼氏行方不明

7〜9 彼氏は一緒に来てる

10(1.クリティカル2.ファンブル)dice1d2=2 (2)

[164 二次元好きの匿名さん 24/08/06(火) 20:05:36]

…………セーフ………かな？

[165 スレ主 24/08/06(火) 20:08:14]

『ああ、僕はただ遊びに来ただけさ。パートナーも一緒だし』
アレックスが顎で指した先には、フリフリの服に身を包んだかわいらしい人物だ。うっすらとした青髭がなければ男だとはわからないほどだ。
『美しいだろう？僕の天使さ』
『その天使さんを放っておいていいの？』
『僕が放っておかれてるのさ。最近つれなくて』
アレックスは手に持った杯を一気に煽った。容姿もその所作も整っており、そこに女性的な魅力がある。しかしそう感じることすら失礼に当たるのではないかと理性では考えてしまう。今までの秋山の人生ではあまりなかった奇妙な感覚であった。

[166 スレ主 24/08/06(火) 20:18:52]

『アレックスは、ああいう人がタイプなんだ？』
『うーん、そう選択肢が多いわけじゃないからね。単に男が好き女が好きで分けられるものでもない』
アレックスはいつの間にかチェアの足元にあったワイルドターキーの瓶を拾い上げ、ストレートで少し流し込んだ。
『僕の場合は、体は女性だけど心は男性。で好きなのは男性。いろいろあって上はとっちゃったけど、下はまだ』
『じゃあネイサンは？』
『僕、アメリカンなゴリマッチョじゃなくてアジア人的な細い体にしっかりついてる筋肉が好きなんだ。それに、ネイサンは女性として扱われたいみたいだし』

[167 スレ主 24/08/06(火) 20:28:39]

『な、なるほど……』
『僕は突っ込むモノがないし、かといって突っ込まれるのもごめんだから、ネイサンを満足させてあげられないよね、HAHAHA！』
『え、ああ、そう』
『今、ちょっとめんどくさいとおもっただろ？』
『NO、NO！英語が下手なだけ』
『ま、僕が言いたいのは、ここにいる人の多くはそういう複雑な事情がある人もいるってこと。自分から根掘り葉掘り聞くんじゃないよ？僕らも、気を引きたい時ぐらいしかここまでひけらかさないからさ』
『OK、気を付ける』

[168 二次元好きの匿名さん 24/08/06(火) 20:30:10]

いろんな人が居るんやね

[169 スレ主 24/08/06(火) 20:39:42]

話の切れ間に、アレックスに続いて杯を干した秋山はふと思った。じゃあなんでこの人は初対面の人間にここまでぶちまけたんだ？
『みてよ、アキオ』
アレックスは半分ほど空いた酒瓶を月に掲げた。今宵は満月だった。
『月が、綺麗じゃあないか。こんな夜は、狼男じゃないけれど、昂ってきちゃうよね』
『いや、飲みすぎだと思う』
『そんなに飲んでないよ、これも弱い酒だし。ほら』
アレックスが秋山の杯にビンの中身を注ぐと、アルコールが揮発するとき特有の刺激臭がすぐさま鼻を突いた。

[170 二次元好きの匿名さん 24/08/06(火) 20:45:51]

酔ってないっていう人って大体酔ってるよね
やっぱ気を引きたいって……

[171 スレ主 24/08/06(火) 20:48:45]

『いや、強い酒だと思う』

『ふふふ、日本人はお酒に弱いって本当なんだなあ……可愛い』

「なんて？？？？」

秋山の口からつい日本語が飛び出てしまった。

『いやいや、俺20歳でアンダーエイジだし、お酒は飲むなって言われてるし』

『誰も見ちゃいないさ、月以外は、ね』

ここにきて秋山は自分の置かれている状況を理解した。それは紛れもなく奴だ。

迫られている。イケメン女子に壁ドンされているような状況に、今秋山は陥っているのだ。

（ちくしょう、これが逆で相手が女の子だったらなあ！）

そして……

dice1d10=1 (1)

1〜3 ハンサムのポルナレフは突如反撃のアイデアがひらめく

4〜6 仲間がきて助けてくれる

7〜9 現実は非情である。

10(1.クリティカル2.ファンブル)dice1d2=2 (2)

[172 二次元好きの匿名さん 24/08/06(火) 20:52:01]

あとはアイデアを実行出来るかとそれが有効かどうかか

[173 スレ主 24/08/06(火) 21:05:42]

『いや、やっぱり飲みすぎだよ』
『な、そんないけずなことするなよ。ここまできたら、わかるだろ？』
『だからさ、中に戻って、2階に』
『……へえ』
貴公子のように不敵に笑うアレックスはオオカミの目をしていた。二階には家主のベッドルームがあり、近づくなとネイサンにくぎを刺されていた。失礼に当たるからではない。人気のないところでしけこんでいる誰かに巻き込まれないようにだ。
『なんだ、イケる口なんじゃあないか』
アレックスは秋山より頭一つ背が高く、難なく秋山の肩に手を回してきた。そして連れ立って家の中に戻り、秋山が視界の端にフリル付きの衣装を捕らえたその時。
秋山は肩に回された手をがっちり固定し、稲妻の速さでアレックスの足を払った。
『うわっ！』
アレックスが前につんのめるのにつられそうになるも、しっかりと踏ん張る。これで周りからは、足元がおぼつかないアレックスに秋山が肩を貸している形になった。

[174 スレ主 24/08/06(火) 21:15:13]

『だから飲みすぎだといったでしょ。おーい！』
秋山は視界の端に移っていたフリフリの服を着たひげ面の美少女を呼び止めた。
『この人、貴女の友達？』
『まあ、アレックス！こんなになるまで飲むなんて珍しい。いいわ、そこのソファに転がしといて』
『待って、スージー。僕はそんなに』
『飲んでるわよ、いっつもそう。きざに決めたら何でも許してもらえると思ってる浮気者なんだから』
『そんなあ』
『じゃ、僕はこれで。ネイサン！』
『あ、ちょ』
アレックスはまだ何か言いたげではあったが、秋山はその場から退散した。

[175 二次元好きの匿名さん 24/08/06(火) 21:19:23]

そういや変身せんでもかなり強かったっけか

[176 スレ主 24/08/06(火) 21:28:40]

「あーびっくりした。トランスジェンダーの男性でゲイって何されるかマジで想像つかんけど、俺は女の子がタイプなんだ、悪く思わないでくれよ」

『あら、アキオ。楽しんでる？』

『ネイサン……いや、俺なんで女の子にモテないのか考えてた』

『どうしたの、話聞きましょうか？』

『……うん』

場酔いもあったのか、ネイサンの一言を皮切りに、秋山はモテない悩みを全部彼女？にぶちまけてしまった。しかしネイサンと、途中から加わったネイサンの友達も否定せずに親身になって聞いてくれた。

『昔から女の子を助ける機会はあって、ワンチャンないかなとか思ってたよ。でもさ、俺がどんなに頑張っても女の子にモテるのは顔のいい奴ばっかりなんだよなあ』

『うんうん、それは見る目のない女が悪いわね。じゃ、入れるわよ（ジュースを）』

自分の心を自分の言葉で夜通し話した経験から、秋山のスピーキング力が

dice1d30=21 (21)

上がった。

[177 二次元好きの匿名さん 24/08/06(火) 21:31:09]

やっぱ積極的に使うと上達するんやね

[178 スレ主 24/08/06(火) 21:38:26]

本日はここまでです。
次回は一応明日の予定ですが、体調悪かったら明後日に延期します。
いつも保守ありがとうございます。次回もよろしくお願いします。

[179 二次元好きの匿名さん 24/08/06(火) 22:19:07]

お体に気をつけて

[180 二次元好きの匿名さん 24/08/07(水) 00:31:39]

お疲れ様です

[182 二次元好きの匿名さん 24/08/07(水) 20:32:55]

延期かな？
延期だったらゆっくり休んで体調には気を付けてください

[185 スレ主 24/08/08(木) 19:33:26]

昨日は連絡できずすみませんでした、今日はちゃんと始めていきます。

【前回のあらすじ】
俺、秋山昭夫は、念願だったアメリカへ留学しましたが、少しでも交流を増やそうと出向いたホームパーティーが想像とだいぶ違っていました。無事に一夜は過ごせましたが、いろいろな面で面食らってしまって……


～OP～

[186 スレ主 24/08/08(木) 19:49:45]

他人の家で一夜を明かした秋山は、むわっとするような熱気と湿気で目が覚めた。床の上で寝ていたはずなのだが、妙に狭い。まるで岩の間に寝ているようであった。秋山を起こした熱気はその岩から噴き出しているようで、しかも酒臭い。
恐る恐る右を見ると、そこにはどアップのネイサンの顔があった。まつ毛の数まで数えられそうな距離だ。
「ひっ―――」
幸いなことに悲鳴を上げる前に口を抑える余裕が秋山にはあった。
見よよじって反対の方向を見ると、ネイサンに劣らぬ筋骨隆々の男が半裸で寝そべっているではないか。こちらも唇のしわが数えられるほどに近い。
秋山はいつの間にか、百合、ならぬ薔薇の間に挟まる男になってしまっていたのであった。
「どわーーーーーーーッ！！？？」
さすがに今度は悲鳴を抑えられず、その家で寝ていたみんなは秋山の絶叫で起きることとなった。

[187 二次元好きの匿名さん 24/08/08(木) 19:52:32]

近すぎ

[188 スレ主 24/08/08(木) 20:00:23]

『起こしてしまってごめんなさい』

『いいのよ、むしろちょうどいい時間だったわ』

パーティーに参加していた人々の半分は夜のうちに帰ってしまったらしく、残りも、帰り支度をする者、日曜日だからと飲みなおす者と思い思いに過ごしていた。秋山も、教会に行くというネイサン達の車で、左記に家まで送ってもらうつもりだった。

そこに……

dice1d10=4 (4)

1〜3 あ、昨日のナンパ野郎

4〜6 ナンパ野郎の彼氏（女？）

7〜9 二人とは違う誰か

10(1.クリティカル2.ファンブル)dice1d2=2 (2)

[189 スレ主 24/08/08(木) 20:07:47]

『ねえ、ねえ、あなた』
フリフリの服を着た青髭の浮いた男が秋山に話しかけてきた。
『何かご用ですか？』
『アレックスを見なかった？昨日あなたと一緒にいたじゃない』
『あなたに渡してからは知りませんよ』
『でも、昨日一緒の部屋で寝たはずなのにいないのよ。どこを探しても見つからないの』
『先に帰っちゃったんじゃない？』
『彼の家は街の反対側よ。それに私の車で来たんだから一人で帰るはずないのよ』
（そういわれてもなあ）

[190 二次元好きの匿名さん 24/08/08(木) 20:09:23]

………まさか………思い過ごしならいいけど………

[191 スレ主 24/08/08(木) 20:18:54]

知らないものは知らない。そう返そうとした秋山の、ズボンの裾を引っ張るものがある。見ると、何もないのに裾だけがつままれたように宙に浮いている。
「ヴォウ」
ささやき声のようにかすかに聞こえるそれは、昨夜パーティーの前に放った、ルリオオカミの一体のものであった。
『あ、ごめん、ちょっとお手洗い借りる！』
秋山は透明化したルリオオカミを連れて、不審に思われないようそっとトイレに滑り込んだ。
一般人に見られてはいけないディスクアニマルたちは、例え透明化していたとしても不特定多数の人間がいる場所を探索することはない。それが起きたということは、故障か。
……もしくは、人に見られるリスクを冒してでも主人に届ける情報がある、緊急事態があるかどちらかだ。
「嫌な予感しかしないけど、故障であってくれよ」
指を鳴らしてルリオオカミをディスクに戻し、音声にセットして回し、記録をたどる。何かあれば、ディスクのこすれる音に交じって魔化魍の出す音が聞こえてくるはずだ。

きゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅる
きゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅる

[192 スレ主 24/08/08(木) 20:21:52]

きゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅる
きゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅる
…………
……
…

グルルルル　バウッ

「あたりだ」

[193 二次元好きの匿名さん 24/08/08(木) 20:24:47]

おおう……間に合うかなぁ……

[194 スレ主 24/08/08(木) 20:30:53]

と、いつもの癖で行ってしまったが、秋山には払拭できない疑問があった

ディスクに入る生き物の声は、ほぼ絶対に魔化魍の鳴き声である。そしてディスクには明らかにディスクの摩擦音ではない、オオカミの鳴き声が混じっていた。

しかし、オオカミに似た声を持つ魔化魍を、秋山は見たことも聞いたこともなかった。

（一番近いのでカマイタチか？それでも違いすぎる）

「……っていうかッ！」

そう、悠長に構えている暇はないのだ。ルリオオカミがここにいるということは緊急事態だということだ。

そして、身近に一人、行方不明者が出ているではないか。

本日のお供は？

dice1d10=10 (10)

1〜3 ギター

4〜6 太鼓

7〜9 トランペット

10(1.クリティカル2.ファンブル)dice1d2=1 (1)

[195 二次元好きの匿名さん 24/08/08(木) 20:33:06]

………人狼？

[196 スレ主 24/08/08(木) 20:35:35]

『ネイサン、僕やっぱり送ってもらわなくていいです』
『え、なんで？』
『ええと、……そう！ちょっと楽器屋さんよりたいから』
『ええ、分かったわ』
秋山は荷物をひっつかんで住宅街を駆けていった。
『……楽器屋さん、逆方向だけど』

[197 スレ主 24/08/08(木) 20:51:44]

全身を襲う衝撃でアレックスは目を覚ました。
薄暗かった。半地下室のようで、天井近くの小窓から朝日が差し込んでいた。そして目の前には男女の二人組がいる。昨日のパーティでは見ていない顔だ。昨日はかわいらしい日本人をナンパしようと張り切りすぎて飲みすぎ、スージーに使っていないベッドへ放り込まれたと記憶していたが、酒のせいでよく覚えていない。二人組の間にいるオオカミのような犬が二足で立っているように見えるのも、きっと酒のせいだとアレックスは結論付けた。
「女の身で乳房をなくすとは物好きな奴」
「その分われらの取り分が少ないではないか」
『あー……すまない、二日酔いでよく聞き取れないんだ。その犬ペット？かわいいね』
「月に一度の子らへの餌よ。食いでがないのは口惜しいが」
「初めに生き血をすすらせ、残った肉はわれらで喰ろうてやろうぞ」
いやにリアルな夢であった。あの酒には、今まで使ったことのないとびきりのクスリが入っていたに違いない。
二人組の顔が変化（へんげ）していく。衣服が首のあたりに吸い込まれ、マント状となって背中に広がる。体と顔は白い体毛に覆われ、犬歯が異様に伸びる。いうなれば、毛むくじゃらの吸血鬼。

[198 二次元好きの匿名さん 24/08/08(木) 21:04:01]

間に合え……秋山

[199 スレ主 24/08/08(木) 21:06:15]

『な、なに？映画の撮影？』
怯えた声で尋ねるアレックスに、この怪童子と妖姫は爪の一撃で返した。腕が切り裂かれ、血がほとばしる。
『ぎゃっ！？』
クスリの幻覚では未だ感じたことのない鋭い痛み。アレックスはこれが現実だと直感した。床に倒れ伏す。左腕がぱっくり問われ、鮮血がとめどなく噴き出している。
痛みと店頭で困惑するアレックスに、今度は後ろでことを観察していた二本足の狼が歩いて近づいてきた。大きい。立った状態の体長ならネイサンよりも大きい。
それがアレックスの上にのしかかった。両ひざに体重が乗り、腕が押さえつけられるのを感じる。まるで○されるかのような格好。
『ひっ―――』
その格好のまま、オオカミはアレックスの左の二の腕の傷口に、鼻を突っ込むように舐め始めた。傷をこじ開け、肉をざらついた舌でこそがれるたびに激痛が伴う。なのにもう声すら上げることができない。そして傷口から血が止まることなく、むしろたくさん流れてくる。それは絶叫の代わりに噴出しているかのようで、オオカミはうまそうにそれを舐める。

[200 スレ主 24/08/08(木) 21:12:08]

（だれか、たすけ……）
あっという間に傷は大きく開き、骨まで露（み）え始めた。傷の紅さに比例するがごとく、アレックスの顔から血の気が失せていく。
アレックスは最早目の前の光景を正しく見ることもできず、脳裏に浮かぶ走馬灯の記憶しか考えられなくなっていた。けんかしたパートナーのこと、大学のこと、プロムで大失敗したこと、自分を受け入れてくれなかった幼馴染のこと、性別のことで大ゲンカした親兄弟のこと。
そして、アレックスの目の前は真っ白になった。

[201 二次元好きの匿名さん 24/08/08(木) 21:14:47]

アレックスーッ

[202 スレ主 24/08/08(木) 21:21:30]

轟音と土煙とともに、覆いかぶさっていた黒いオオカミが突然飛びのき、日の光が大きく差し込んできたからである。
地震か？隕石か？はたまた地盤沈下か？
まるでスコップで壁ごと掘り返したように、地下室が開けて朝日が差し込んだ。それを嫌ってオオカミが飛びのき、傍らで見守っていた怪童子と妖姫も思わず目を覆ったのである。
土煙の中には人影。次の瞬間霹靂に打たれ、人ではない姿に変じる。
現れたのは、新緑の肌に外骨格、朝日を受けて輝く黄金色の一本角。
「なにやつ！？」
怪童子が問い、人影が短く返す。
「鬼だよ」

[203 スレ主 24/08/08(木) 21:22:50]

今回ここまでです。続きは明日か、日曜日になります。土曜日は確定でお休みです。

いつも保守ありがとうございます。次回もよろしくお願いします。

[204 二次元好きの匿名さん 24/08/08(木) 21:32:42]

お疲れでした

[207 スレ主 24/08/09(金) 20:09:52]

連絡遅くなってすみません、ほんじつとあすはおやすみです。

[214 スレ主 24/08/11(日) 18:40:42]

重ね重ねすいません。急用が入りまして、明日に延期です。
明日はできるはず！

[215 二次元好きの匿名さん 24/08/11(日) 23:59:15]

了解です

[216 二次元好きの匿名さん 24/08/12(月) 09:41:44]

お楽しみにしています！

[217 二次元好きの匿名さん 24/08/12(月) 19:10:32]

たいき

[218 スレ主 24/08/12(月) 19:29:30]

やっと再開できるようになりました。
お待たせしました、始めていきます。

【前回のあらすじ】
俺、秋山昭夫は、念願だったアメリカへ留学し、いろんな意味で独特な人たちのホームパーティーで一夜を明かしました。しかしそこで仲良くなった人が行方不明になり、示し合わせたように魔化魍も現れて……


～OP～

[219 二次元好きの匿名さん 24/08/12(月) 19:37:53]

待ってた
傷口悪くならんように手早く片付けて治療したいところかな

[220 スレ主 24/08/12(月) 19:56:12]

埃っぽい地下室の空気と、土と草の香りを持った朝の風がまじりあう。
ショベルカーで掘ったように崩れた壁から朝日が差し込み、退治する4体の異形を照らす。鬼、吸血鬼、そして。
「なんだこいつ、バケネコならぬバケイヌか？とにかく今は人命優先だ」
秋山は倒れたアレックスをひょいと抱えると、自分のあけた穴から飛び出した。
「鬼め、大事な餌を！」
「月に一度の獲物、逃してなるものか！」
童子と姫が続こうとしたが、駆け付けたディスクアニマルたちに阻まれる。
オオカミの魔化魍の方も後を追おうとするものの、日の光を恐れて影から出れない様子であった。

[221 二次元好きの匿名さん 24/08/12(月) 19:58:39]

……月に一度

[222 スレ主 24/08/12(月) 20:08:30]

地下室から庭へ出て、大通りに出た。しかし問題は、腕の中のアレックスの顔色が陶磁器のように白く、息も浅いことである。
人里での戦い、未知の魔化魍、瀕死の要救助者。今まで経験のないことばかりではあったが、秋山がまず優先したのは人命だった。自分のはおいてきてしまったが、幸いアレックスのズボンにスマートフォンがあった。
『911です。事件ですか、事故ですか？』
『えーと、人が倒れて、血が出てて！』
『場所はどこですか？』
『分からない、ブルーミントンの南！』
『……GPSを確認しました。救急車が到着するまで安全な場所で待機していてください』
『分かりました！』
電話を切ると、秋山は踵を返して魔化魍のいた建物の方へ戻る。救急車が来るまでに、魔化魍をすべて始末しなくてはならないからだ。

[223 二次元好きの匿名さん 24/08/12(月) 20:12:18]

………もう一人くらい容態を診ててくれる人が居てくれれば………

[224 スレ主 24/08/12(月) 20:21:46]

3匹の魔化魍はまだ地下室から出られていないようであった。
「太陽光が苦手なのか。童子も姫も、見た目はドラキュラっぽいからそういうことなんだろうな。だったら……」
秋山は息を深く吸い、吐き、拳に力を集中する。新緑の肌の下が青白く光り、生まれた電気が拳に集まる。
「はぁっ！」
電気の溜まった拳を地面にたたきつけると、天から地上へと落ちるのと同じように、雷が地を這い、魔化魍たちを撃つ。
鬼闘術・雷撃拳。雷を司る鬼へと変じた秋山が、同じ属性の師匠、トドロキより伝授されたものである。
雷に撃たれた魔化魍たちはのけぞり、けいれんし、苦悶の悲鳴を上げ苦しんだ。体の所々は焦げて煙が上がっている。
それを何度か繰り返すと、たまらず姫の方がどさりと倒れ、土と木の葉の塊となって果てた。

[225 二次元好きの匿名さん 24/08/12(月) 20:35:01]

ドラキュラ………

[226 スレ主 24/08/12(月) 20:39:29]

「おのれ、かくなるうえは！」
残った童子の方が、日の光の中に一歩踏み出した。足が、まるで日の光に溶けるように消えていく。構わずそのまま飛び出すが、これまた日陰から出たそばから消えてしまい、童子の全身がたちまちのうちに消えて失せた。
「残りは一匹、だよな」
バケイヌはまだ出てきてはいない。というより犬なのかもわからない。わかっているのは、人間大の夏の魔化魍であるという点だけだ。
夏の魔化魍に対処するには、秋山が得意とする弦の音撃では効果がなく、打の音撃で以て清めなければならない。したがって太鼓と撥が必要なのだが……。
「今日はこれ持ってきてて正解だった」
この男、今日に限ってその太鼓と撥を持ってきていたのである。夏も近づいてるし、烈雷よりコンパクトだから一応持ってくかな、ぐらいの気持ちであったが、今回ばかりはタイミングが良かった。普段の行いがよかったのか、女にモテない分神様が気を利かせてくれたのか。いずれにしろツキは秋山に巡ってきていた。

[227 二次元好きの匿名さん 24/08/12(月) 20:43:21]

なんか切り札切ったみたいだし油断だけはせんできっちり仕留めよう

[228 スレ主 24/08/12(月) 20:54:06]

「さあ、俺は鬼だぜ。童子も姫も魔化魍も平等に清めて―――」
その時、秋山の右の肩口に激痛が走った。
「ぐあっ！？」
肩の肉が力でちぎり取られ、暖かい血が噴き出すのを感じる。後ろを向くと、暗緑色の肉片を咥えた何かがいた。
その何かの正体まではわからなかった。人型の輪郭が動くのに合わせて、わずかに景色が歪曲するぐらいしか見ることができなかったからである。口の周りが血に濡れていなければ、目の前にいてもわからなかったであろう。
「こいつ、透明に……！」
おそらく、先ほど日の光で消えた童子であろうと秋山は考える。ドラキュラは日の光を浴びると灰になるのではない。日の光によってその姿を消してしまうのだ。
ぴいっ　と鋭い音がした。犬笛のようなその音に呼応し、バケイヌがのそりと地下室から姿を現した。
「お前ら……太陽の光関係ないんかい」
魔化魍に、姿の見えない童子。不得意な道具に肩の傷。
秋山は今、これ以上なく不利な状態で戦っている。

[229 スレ主 24/08/12(月) 20:54:49]

すみません、短いのですが今日はここまでです。
次回は明日予定です。
いつも保守していただいてありがとうございます。次回もよろしくお願いします。

[230 二次元好きの匿名さん 24/08/12(月) 20:58:01]

透明人間だったか
おやすみなさい

[231 二次元好きの匿名さん 24/08/13(火) 00:23:40]

初の西洋種魔化魍か

[232 二次元好きの匿名さん 24/08/13(火) 09:26:58]

保守　

[233 スレ主 24/08/13(火) 18:37:41]

すみません、急用が入ったので今日は延期します。
次回は明日の予定です。

[234 二次元好きの匿名さん 24/08/13(火) 20:33:53]

わかりました

[235 二次元好きの匿名さん 24/08/13(火) 23:27:34]

了解しました！

[237 スレ主 24/08/14(水) 19:38:54]

遅くなってすみません、今日も今日とて始めて行きます。

【前回のあらすじ】
俺、秋山昭夫は、念願だったアメリカへ留学し、住宅地で魔化魍と戦うことになってしまいました。人里である上に見たこともない魔化魍。さらに見たことのない能力に苦戦を強いられてしまって……


～OP～

[238 スレ主 24/08/14(水) 20:00:03]

「敵は透明。さてどうするか」
姿を消す魔化魍と戦うのは初めてである。秋山には、音撃棒を構え、周囲を警戒することしかできない。
「くそっ。一刻も早く仕留めたいってのに―――」
言ったそばから脇腹に痛みが走る。童子がかみついたに違いない。
しかし場所が悪かった。秋山は反射的に噛まれた方の脇を締め、ヘッドロックの態勢になった。見えないが、童子の頭らしき場所をがっちりと掴んでいるのが感触でわかる。
秋山はそれを愛盾で殴りつけるでもなく、音撃棒でたたくでもなく、ただただ万力をこめて締め付けた。童子の悲鳴と、頭蓋の砕ける音がする。
「うおおーーーーーっ！」
雄たけびと何かがひしゃげる音が同時だった。次の瞬間。童子の見えない躰が爆発四散した。

[239 二次元好きの匿名さん 24/08/14(水) 20:03:14]

この隙を突いて狼が……
まだ油断できないね

[240 スレ主 24/08/14(水) 20:35:29]

「はあ……はあ……」
姫と童子は倒したものの、肩とわき腹を食いちぎられ、満身創痍の秋山。
音撃棒を構えなおし、魔化魍に向き直る。
親を討たれた魔化魍はうろたえた様子だった。
「そこを、動くんじゃねえぞ」
一歩近づく。対して魔化魍は一歩後ずさる。
その時だ。危機に瀕した魔化魍の目に留まったのは、道に横たわっている獲物、すなわちアレックスである。
命の危険を感じて狂ったのか、はたまた野性の勘がそうしろと言ったのか、魔化魍は獲物を喰らわんと脱兎のごとく走り出した。
「まてっ！」
秋山も走り出した。しかし手負いだ。それぞれのアレックスとの距離は同等であったが、噛み傷から血を流している秋山には不利であった。魔化魍の牙がアレックスに突き刺さるのに、2秒とかからない。

[241 スレ主 24/08/14(水) 20:48:22]

かぶりつかんと頭をおろし、魔化魍は腹に鈍い衝撃を受けた。
間一髪、秋山が割って入り、音撃鼓を魔化魍の腹に叩き込んだからであった。展開し巨大化する音撃鼓の重さに耐えられず仰向けに倒れる魔化魍。
「てこずらせやがって。【音撃打・必殺必中の型】！！」

ドン　　　　ドン　　　　ドン

朝の住宅街に太鼓の根が響き渡る。肩を喰われた方の腕はうまく上がらず、十分な力でたたくことはできない。途中から秋山は、痛みを耐えて両腕を使うよりも、片腕で全霊を以てたたく方に集中した。

「はああーーーーーーー！」

最後の一撃は、空ぶった。その前に目の前の魔化魍がはじけ、木の葉と土塊となって消えた。

[242 スレ主 24/08/14(水) 20:49:15]

ちょっと短いですが、きりがいいから今日はここまで！

いつも保守して下さりありがとうございます。次回もよろしくお願いします。

[243 二次元好きの匿名さん 24/08/14(水) 20:50:03]

間ぁにあったぁ

[244 二次元好きの匿名さん 24/08/14(水) 22:41:12]

どんな姿の魔化魍だったんだろ

[247 スレ主 24/08/15(木) 19:06:42]

いつも楽しみにしていただいてありがとうございます。
次回の投稿なのですが、だいぶ空きます。19日月曜日に投稿予定です。

[248 二次元好きの匿名さん 24/08/16(金) 01:41:12]

了解です

[250 二次元好きの匿名さん 24/08/16(金) 20:45:10]

了解しました！

[253 二次元好きの匿名さん 24/08/17(土) 10:06:11]

保守

[259 二次元好きの匿名さん 24/08/19(月) 10:21:16]

守(カッ)

[260 スレ主 24/08/19(月) 19:33:17]

長らくお待たせしました。
始めていきます。

[261 二次元好きの匿名さん 24/08/19(月) 19:36:11]

待ってた

[262 スレ主 24/08/19(月) 19:44:39]

「……と、いうことなんです。映像は送った通りです」
「う～ん。なるほどねえ」
魔化魍退治から数日後、秋山は日本のたちばなと連絡を取っていた。鬼の力を使うなとは言われてはいたが、渡米からこっちイレギュラーの事態が多く、とうとう人里で魔化魍退治する事態となった。ひどく負傷した秋山だったが、救急車の到着を見届けたうえで、魔化魍が巣くっていた家に隠れ、その日の夜、闇に紛れて這う這うの体で逃げかえった。人に見られなかったのが奇跡である。もう師匠が怖いとか言っている場合ではない。この異常な事態を猛士に知らせる必要があったのだ。

[263 スレ主 24/08/19(月) 19:57:46]

「住宅地に新種の魔化魍。いろいろツッコミどころはあるけど、そっちは大変なことになってるみたいだねえ」
「そうなんですよ。なんだか、もうしっちゃかめっちゃかで。一応軍の人に魔化魍のことは伝えたんですけど、バケガニの時と言い今回と言い、なんか軍が動いてくれる気配がないっていうか」
「それに関して吉野に聞いてみたんだけどね」
画面の向こうの勢地郎の表情が一段と険しくなる。
「数年前まで連絡が取れていた米軍の人がね、連絡を返してくれてないみたいなんだよ」
「え、それってどういう？」
「あんまり考えたくないんだけどもしかしたら、アメリカにはもう鬼がいないのかもしれない」
「そ、そんなことあるんですか！？」
「世界中の鬼が横でつながっているわけじゃないからね。鬼がいなくなって、魔化魍が長い間清められていない国や地域があるのかもしれない」

[264 二次元好きの匿名さん 24/08/19(月) 20:00:15]

ヤバい事態になってそうな……

[265 スレ主 24/08/19(月) 20:12:47]

「じゃあどうするんです？」
「気になることもあるし、吉野でお偉いさん方が会議してる真っ最中だ。しかし秋山君、せっかくアメリカまで行ったのに、デビュー前にサポーターもなしで魔化魍退治だなんて、大変な事させちゃって申し訳ない」
「それは気にしてないっす、人の命かかってるんで。ただ、この前なんてひどくやられちゃって……。俺一人じゃいつか限界っすよ」
「それに関しても吉野で会議中なんだ。本当はこっちから何人か助っ人を出してあげたいんだけど、こっちも夏が、ね」
「……ですよねえ」

[266 スレ主 24/08/19(月) 20:23:30]

「何か決まったらすぐに連絡するよ」
「分かりました」
通話アプリが通話終了となり、画面がブラックアウトする。そこには少し疲れた自分の顔が映っている。
肩とわき腹を抉られたまま疾走し、家に帰って気合で再生させて直したのだ、疲れが残って当然である。
「学校、いかなきゃ」
秋山は学校に行く支度を始めた。

[267 二次元好きの匿名さん 24/08/19(月) 20:25:48]

運良く怪我だけで済んだとはいえ直ぐには来れないだろうしどういう扱いになってるかな

[268 スレ主 24/08/19(月) 20:58:33]

その日初めて、秋山は慣れないバスを使った。歩くのが億劫になってしまったからだ。
今まで秋山の戦いには、師匠がいて、仲間たちがいた。たまに煩わしくもあったが、孤独に戦わなければならない今、あれほどに心強いものもない。
未知の魔化魍との孤独な戦いに、秋山の心は折れかけていた。


『ヘイ、アキオ！あなたに見てほしいものがあるんだけど！』
秋山のメンタルが風前の灯火なのも知らず、いつも通りにネイサンは声をかけてくれる。
『何？ネイサン』
彼女のスマホをのぞき込むと、そこにはやつれはしたものの血色のいいアレックスが映っていた。

[269 二次元好きの匿名さん 24/08/19(月) 21:02:36]

良かったぁ

[270 スレ主 24/08/19(月) 21:13:51]

『アレックス、だいじょうぶなのか？』
『ああ、何とか回復した。明日には退院さ』
アレックスは病院に搬送されたことしか、秋山は知らなかった。
『ありがとう』
『？なんのこと？』
『けがをしたとき、君が天の光から現れて、僕を助けてくれた。そんな気がするんだ』
『いや、それはないよ。君が腕怪我したのだって後から知ったぐらいなんだから』
『ははっ、そうだね。でも、言っておかないといけない気がしたんだ』

[271 スレ主 24/08/19(月) 21:31:23]

『じゃあまた会おう』
アレックスとの通話は切れた。だが、彼の感謝の言葉は秋山の心に残り続けた。
（ありがとう、か。オレが助けたって知ってるはずはないんだけどなあ）
それでも。
折れかけた心の、最後のつっかえ棒としては上出来だった。
少し力の戻った足取りで、秋山は授業へと急ぐのだった。

[272 スレ主 24/08/19(月) 21:46:31]

本日はこれで終了です。

さて、誠に勝手ではあるのですが、一旦響鬼の話はここまでにします。こちらのスレはいったん落としてください。
近日中にオリジナル冒険者スレを安価スレで建てようと思っていますので、お時間あれば奮ってご参加くださいませ。

いつも保守ありがとうございます。次回作でお会いしましょう！

[273 二次元好きの匿名さん 24/08/19(月) 22:06:30]

気になるところで……次回作楽しみにしてます