- 1二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 15:49:52
- 2124/07/28(日) 15:51:10
1
俺はルーデウス・グレイラットの双子の弟……|あにまん掲示板俺は兄さんに比べて非才だ……兄さんに習ったおかげで無詠唱魔術こそ使えるけど、魔術の練度はこんなものだし……火 dice1d100=@69 (69)@水 dice1d100=@79 (79)@風 dic…bbs.animanch.com2
俺はルーデウス・グレイラットの双子の弟……2|あにまん掲示板前スレ:https://bbs.animanch.com/board/3542201/俺はルーデウス・グレイラットの弟こと弟くんだbbs.animanch.com3
俺はルーデウス・グレイラットの双子の弟……3|あにまん掲示板前々スレhttps://bbs.animanch.com/board/3542201/前スレhttps://bbs.animanch.com/board/3543518/ルーデウス・グレイラットの双子…bbs.animanch.com4
俺はルーデウス・グレイラットの双子の弟……4|あにまん掲示板俺はルーデウス・グレイラットの双子の弟、レオン・グレイラットだ現在は龍神オルステッド様に仕えていて、過去に兄と妻を騙しやがったヒトガミとかいう奴を倒すための戦いに身を投じているぜ今は二人の妻がいて、そ…bbs.animanch.com - 3124/07/28(日) 15:58:28
前スレまでのあらすじ!
レオンはバシェラント公国での戦いに勝利、兄はミリス神聖国で騒動を何とか解決。
やるべきことを果たす、もなんとギースの裏切りが発覚。
ヒトガミの使徒となり、ルーデウスたち龍神陣営との真っ向勝負の準備を整えている。
早急に戦力を集めるため、ルーデウスたちは王竜王国でランドルフ・マリーアンを引き込むことに成功。
レオンは剣の聖地には中立という立場に立ってもらうこととなり、剣神を引き込むことは失敗。
しかしくよくよしてはいられない、ルーデウスとレオンは合流し、龍神陣営最強の戦力を集めて魔大陸ガスロー地方、ネクロス要塞を目指す。
次なる目標は、不死魔王アトーフェの仲間入り! - 4二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 16:26:42
オンオフがしっかりしているだけで性欲の強さはルーデウスもドン引きレベルだと判明したレオン・グレイラット。
- 5124/07/28(日) 16:28:25
更新は明日からだと言いましたね、でもなんか元気出て来てパソコンにも向かい合えるようになったので
今日からちょっとやって行こうと思います - 6二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 16:32:10
前スレであったけどルーデウスと一緒になってロキシーの水浴びを覗いていたらしいけどルーデウスと違ってロキシーの裸じゃなくて筋肉の方に興味が有ったのかよ。
- 7124/07/28(日) 16:41:43
ネクロス要塞への道中、エリスとセフィリアが元気よく張り切ったこともあり、快適……とまでは言わずとも、楽に進むことの出来た一行
要塞の裏側の方から侵入を試みるも、ルーデウスと要塞の方に立っていた黒い鎧の兵士が話を始めた
魔神語による会話であり、レオンは人間語しか喋れないため何を言っているかがわからなかった
「セフィリア、アイツらなんて言ってるんだ」
「えーとですね……ここから入りたいなら、我々を倒せ、とかでございますね」
「よしわかっ」
「待ってください、今ルディが交渉中です」
レオンが腰の剣に手をかけようとしたところで、ロキシーがレオンの腕を掴んだ
先生の手だぁ……と力が緩んだところで、ルーデウスたちの話が終わり、レオンたちはいちいち何かせずとも裏門から通して貰うこととなったのだった
「ほら、余計な血を流さずとも、通ることが出来たでしょう?」
「……そう言えば、魔王以外は話が通じるんだったっけな」
レオンはアトーフェに散々な負け方をしたこともあり、アトーフェ親衛隊たちのことまですっかりアトーフェと同レベルの知能だと思っていたものの、存外話が通じることに驚きながらも謁見の間へと通されるのだった - 8124/07/28(日) 16:56:37
謁見の間──基、決戦の場に通されれば、ルーデウスたちはヤツを目にする
黒い鎧を身に纏い、コウモリのような翼を背中から生やし、青い肌、白い髪と特徴的な姿を持つ女の魔王
『オレが不死魔王! ア ト ー フ ェ ラ ト ー フ ェ ・ ラ イ バ ッ ク だ!』
レオンは背中にゾクリとするものが走った
過去に経験した敗北は軽くはない、警戒しながらもレオンはムーアと揉めながらもこちらへとやって来るアトーフェへの警戒を強める
……そして、ルーデウスと数言会話し、割り込んできたエリスを指さして、ロキシーを指さして、ルーデウスと何か会話して、困惑したような表情を浮かべた後にもセフィリアとレオンを指差し、ムーアから何か耳打ちを受けたと思うと怒りに打ち震えた顔でルーデウスの腰に手を回し──
「えっ」
『フハハハ! 勇者よ! 姫は預かった! 返してほしくば我がネクロス要塞へと来い!』
空を飛んでいった
レオンは魔神語が全くわからなかったが、とにかくヤバいということだけはわかった
故に、すぐさま光の剣閃を放とうとした
「ちょぉっ! ちょちょちょ待ってくださいレオン殿! 当たります! ルーデウス殿にも当たりますよ!?」
「ぐっ……ちくしょう! 卑怯だなあの魔王! 前も大勢で俺たちのこと囲んでボコ殴りにして、痺れさせるような真似までしやがったし……!」
冤罪である - 9二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 16:56:51
魔神語が話せたんだセフィリア。出身は魔大陸なのかな?
- 10124/07/28(日) 17:02:42
エリスとレオンは困惑しながらもルーデウスを取り返さなくては、と親衛隊に斬りかかろうとする
だがセフィリアとロキシーがその場を収め、アトーフェ親衛隊の要求する条件を飲むこととなった
「四天王を倒せ、ね……ふむ」
「丁度こちらも4人ですね……バランスも悪くはないです、ルディがいないのは痛いですが」
「1人1人で戦うようにしますか? 拙者はそれでも問題ありませんが……」
「まだるっこしいわ、私が全員まとめて斬るわ!」
「じゃあ、4対4で戦おうぜ、作戦はエリスが突っ込んで俺が援護して、先生が後方から魔術を撃って、セフィリアはなんか、俺と先生の間で良い感じの動きをする」
作戦会議をしたところで、レオンたちはアトーフェ四天王を同時に4人相手どることとなった
四天王……という名の選りすぐりのバカ4人は「1対4でも構わないがな!」と自信たっぷりだったものの、レオンたちはやる気十分だった
「相手は魔王の精鋭、こっちは龍神の精鋭! これはあれだ、負けたら顔に泥を塗るって奴だ、絶対に勝つぞ!」
「応!」
負けたら龍神の顔に泥を塗るどころの騒ぎではないのだが、負けられない戦いなのは確かなためにエリスたちも各々武器を構える
そして、戦いの火蓋は切って落とされた── - 11124/07/28(日) 17:09:34
- 12二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 17:11:14
セフィリアとレオンを指差した後にムーアに何を言われたんだろうな。
- 13124/07/28(日) 17:19:49
アトーフェ「お前(エリス)が勇者か、お前(ロキシー)が魔術師か、お前(ルーデウス)はなんだ? 姫? そうか、クク……ククク? ん? お前女なのか? ん? 男? 男なのに姫なのか? クク……まぁいい、では後ろの2人はなんだ、お前(ルーデウス)とそっくりなのがいるぞ! ほう、黒髪の方は魔法剣士か! ではお前(ルーデウス)とそっくりなのはなんだ! 姫の影武者か! そうか! 姫に影武者は付き物だな! そうかそうか! ん、なんだムーア、どうした……なにぃ……? コイツらは四天王と戦わずにここに来たのだと!?」
という、書籍22巻であったやり取りが少し膨らんだバージョンみたいなやり取りです。
本来四天王(アトーフェ親衛隊の中でも飛び切りのバカ4人)と戦わなければ決戦の間に来れないのに、裏技じみたやり方で来てしまったことにアトーフェは腹を立てた……と言う感じです。
書籍読了済みであった場合は、わかりづらくて申し訳ございません。
- 14二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 19:10:51
他は役割分担させているのに自分の嫁に対しては雑な指示よ。
- 15124/07/28(日) 19:50:32
アトーフェ四天王
それはアトーフェ親衛隊の中から選ばれた、特別な馬鹿者たちである
『北王』級の剣士である風のカリーナ
斬撃が効かない粘族である水のベネベネ
四天王随一の魔法剣士である土のペリドット
小手調べの使い魔を放つ火のアルカントス
馬鹿たちではあるが、確かな強者だった
全員アトーフェの地獄の訓練を受けているが故、北神流の技を十全に使いこなしていた
一人一人がS級冒険者など以上の実力を有していた
四天王というだけあって、剣術も魔術も一流の者は十分にいた、連携も見事な物だった
だが、それでも、それだけの実力を持つ者たちの集まりであろうと
「呆気なかったな」
「そうね」
埋めがたい差が、龍神の配下たちにはにあった
カリーナはレオンの手で「鎧が魔術そのものに耐えられても、中身が火の熱さに耐えられるかは別だよな?」とゼロ距離で大火弾を浴びせられ、熱に耐えきれない体が意識を手放した
ベネベネはセフィリアに「斬れぬなら、蒸発させるまでであります!」と、赤竜剣ヤクタの炎熱効果によって焼かれた
ペリドットはロキシーとの魔術の撃ち合いに気を取られていたところでエリスの光の太刀によって斬られた
そして、最後のアルカントスは小手調べに放った使い魔諸共、セフィリアの『赤熱空断』によって斬られた
「完勝、であります!」 - 16124/07/28(日) 20:04:04
アトーフェ四天王を片付けたところで、決戦の間にアトーフェとルーデウスが戻って来た
どうやら魔王の戦いに姫が参加するのはアリだ、ということらしい
万全な状態でアトーフェに挑む準備が整った5人は、事前の打ち合わせ通りの陣形を取った
「ほう、まずはお前が来るか、勇者よ!」
「アンタ如きにルーデウスは勿体ないもの」
「その構え……剣神流か! いいだろう、来い! 言っておくが、俺に光の太刀は効かんぞ?」
言っている言葉がわからなくても、エリスの構えとアトーフェの構えに、レオンにとっての苦い記憶が脳裏を過る
一度アトーフェと戦った時、あの時は真っ先に光の太刀を放った
だが、肩口に剣を差し込まれて止められた上に、無防備になったところで腕をへし折られた
無論治癒魔術ですぐに治しこそしたものの、光の太刀を止められた、という事実がレオンの中には残る
「……エリス」
「わかってるわ、それでも私に任せて」
アトーフェへの一番槍……ならぬ、一番剣
最初に攻撃を加えるのはレオンではなく、エリスがどうしてもやりたいのだと言った
アトーフェを倒せるのだと思いあがっているワケではなかった
アトーフェの逸話くらい、エリスでも知っているのだから
だが、エリスは自分がどうして剣士として強くなったのかを、剣士としてどうありたかったのかを証明する戦いが、今まさにこの一戦だった
「さぁ、来いエリス・グレイラット! 貴様の一撃でオレの首が斬れるかどうか、やってみるがいい!」 - 17二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 06:51:09
どうなっかな
- 18二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 06:57:41
光の太刀は防げるけど光の剣閃はどうかな?
- 19二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 12:08:11
保持
- 20124/07/29(月) 13:09:35
だが、アトーフェの言葉に反してエリスは動かなかった
じっと剣を構えたまま「今動きます」と言った様子ながらも動かなかった
何故だ? と親衛隊も、アトーフェ自身も困惑し始めたところに、答えは出た
「あー……」
「お、おぉ……おおおおお……! あれは、あれは……!」
アトーフェの目が、エリスではなくその背後に立つ物に行く
石で作られた、大きな大きな、巨大な鎧
「闘神鎧……!」
「ガアアアアアァァァァァ!!!!」
ルーデウスが身に纏った鎧を脱ぎ捨て、巨大な鎧への換装を始めた時
エリスは駆け出した - 21124/07/29(月) 13:17:52
アトーフェの宣告通り、レオンの過去の記憶の通り
全く同じ形でエリスの光の太刀は止められてしまった
レオンの過去の記憶と違うこととすれば、エリスが強引に剣を振り抜こうとしたことか
だが、それでも尚アトーフェの首の両断には至らず、彼女はエリスを蹴り飛ばす
「ぐっ!」
エリスは血をまき散らしながら吹き飛び、すぐにロキシーに抱えられる
だが、彼女は役割を果たした、十分に出番を終えた
アトーフェがエリスにつけられた傷を一瞬で癒そうとも、エリスが光の太刀を放った意味は、確かにあった
『剣神流が二人もいて、光の太刀を破った後ならば相手は第二の手があるとも思わん』
脳裏に過るのはオルステッドの言葉
今アトーフェはエリスの光の太刀を破った、故にもう一人剣神流の剣士であるレオンがいても
彼の放って来る技は光の太刀、ないしそれ以下の大したことのない技に過ぎないのだと、未知なる技が来るようなことはあり得ないのだと
レオンの最大の奥義を最も活かせる状況へと、持ち込んだ - 22124/07/29(月) 13:19:00
「光の剣閃」
「おおおおお──ぉおっ!?」
レオンが居合から放ったその斬撃は、アトーフェの知覚速度を超えた
防御姿勢を取るように剣を構えて突撃していた彼女のバランスを、確かに崩した
先ほど破ったはずの技……よりも速く、鋭く、そして遠くから放たれた斬撃が、アトーフェの剣を握る腕を肩口から斬り飛ばしていた
そして──
「『撃ち抜け』!」
ルーデウスが右手に持ったガトリング砲をアトーフェに向け、その言葉を口に出した時点で勝敗は決した
龍神であっても手傷を負うほどの岩砲弾が、雨あられのように撃ち出されたのだ
右腕を斬り飛ばされ、防御手段を失ったアトーフェは目を見開いたまま、ミンチになった
「……拙者の出番だけは、なさそうでありますな」
「まだあるかもよ」 - 23124/07/29(月) 14:03:55
バラバラになったアトーフェはうごうご……と体の破片を動かし、一つに戻った
その光景をレオンは『セフィリアも時間かければ出来るのかな』と思ったが、自分の妻がバラバラになっている光景を想像し、気分が悪くなった
「まだ、やりますか?」
「やらん!」
再生したアトーフェは斬り飛ばされた自分の腕をくっつけながら、レオンとルーデウスを交互に見た
脆弱な人族が作り出した超兵器、脆弱な人族が生み出した新たな奥義
魔王は昔の話に想いを馳せ、懐かしそうに語った
人族とはどんなもので、どんな強さがあるか、初代北神はそれをどう語ってくれたのだ、と
大好きな人の受け売りでこそあれども、それは凄いことだった、とアトーフェはどこか真面目な空気の中、淡々と語った
そして、魔導鎧の作成者にして使い手であるルーデウスを褒め称え、人魔大戦でも経験し得なかった、光の剣閃を開発したレオンのことも褒めた
言っている言葉はわからなかったが、レオンはこの魔王に笑われたのではなく褒められたのだろう、と何となくわかった
「負けを認めよう。約束通り、お前が生きている限り、オレはお前の傘下となる」
「ルーデウス・グレイラット。オレに勝ったお前は、勇者だ」
アトーフェが、ルーデウス一行の仲間入りを果たしたのだった
「……拙者の出番、ホントにありませんでしたな」
「まぁ、四天王戦で十分活躍したし、いいだろ」 - 24二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 14:04:46
光の剣閃が初見殺し技すぎる
- 25124/07/29(月) 20:11:31
アトーフェを撃破したことで、彼女らの軍勢がルーデウスの下に下った
そうして、何故か魔王城で宴も始まり、アトーフェにはルーデウスが事前に持って来た『お土産』として、オルステッドが用意した謎の酒に、アスラ王国で用意されたとんでもなく高級な酒……と、ラベルの貼られていない謎のお酒、それらを味わいながら大きな声で笑っていた
更に、親衛隊同士を殴り合わせる余興まで始めたため、負けたのに元気そうだ……とレオンは思うのだった
「ところで、一つ気になったのですが、リオン」
「なんです、先生」
「あのラベルの貼られていないお酒は、誰が用意したんですか? ルディは『2本持って来た』と言っていたハズなのですが……何か知りませんか?」
「あぁ、アレはミリアの知り合いに、勝手に酒を作る変な趣味の奴がいまして……それを色々とお願いして一本譲って貰いまして」
「……魔王に献上できる程のものなんですか?」
「そう言うと思って俺も飲んでみたんですけど、かなり美味かったですよ、何で出来てるかわからないところが、怖いですけど」
「よく、持ってきましたね」
「美味いのは、確かですから」
レオンとロキシーは何故か親衛隊に交じって余興に参加して、鬱憤晴らしと言わんばかりに暴れているエリスやセフィリアを見ながら、そう語らい……後の難しいことは、ルーデウスに任せるのだった
「……それにしてもよく飲むなぁ、あの魔王」 - 26124/07/29(月) 21:23:11
アトーフェを下し、仲間に加えてから数ヶ月の時が経った
各地の魔王らにアトーフェのサイン入りの書状、オルステッドからオススメされた贈り物などを用意して持って行き、やや力で脅すような形になりながらも魔王たちの協力を得ることに成功した
「盤石……と言ったら盤石な体勢になったかな、兄さん」
「どうだかな……結局、こっちに引き込めたのはランドルフとアトーフェだけだしな」
2人は諸々の事情を終わらせたこともあり、一度グレイラット邸で休みを取りついでにそう話し合っていた
セフィリアとパウロがルーシーと遊んであげていることもあり、邸内は実に平和な空間だった
「次は……どこ辺りにするんだろう」
「そこはオルステッド様に聞いてみないとな……」
しかし、その平和な空気は一変して地獄に変わった
シルフィとミリア、妊娠してそろそろ良い時期になって来た彼女たちが、揃ってグレイラット兄弟に問うのだったから
「子供の名前、案はある?」と
仕事モードだった2人の顔は、一瞬で青竜すらビックリするほど真っ青に変わったのだった
2人は双子の兄弟だった、だから動きもシンクロするように速やかに床に降りた
シルフィも、ミリアも、2人とも気にしたような素振りは見せなかった、だがそれがグレイラット兄弟の心を抉った
「何やってんだよ、お前ら……」
息子2人の致命的な失態に、パウロは凄まじく呆れたのだった - 27二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 21:54:45
忙しかったせいでもうすぐ産まれてくる我が子の名前を全く考えてなかったダメな兄弟よ
- 28二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 22:18:56
ミアも一緒に遊んでいるのかな?
- 29二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 22:53:44
そういえば前スレでミリアはレオンとの子供を産めるだけ産みたいと思っていると書いてあったけどセフィリアやレオンも同じ考えなのかな?
- 30二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 07:10:59
二人ともスイッチが入ったらルーデウス以上の性欲らしいから有り得そう。
- 31124/07/30(火) 09:22:47
セフィリアは「現実的に面倒を見きれそうな数」として3人としてるので、レオン含めていけるとこまでいってみたい、の精神ではありますね。
まぁ流石に犬や猫じゃないのでアホみたいに産んで増えるわけでもありませんが、最終的にミリアとセフィリアの子を合わせて野球が出来るくらいの人数になる可能性はあります。
- 32124/07/30(火) 09:44:15
それからしばらくの時が経った
シルフィは第2子──緑色の髪の子・ジークハルトを出産した
しかも、出産の現場にはペルギウスの使い魔であるアルマンフィまで現れてしまい、グレイラット家は大混乱
レオンも「そろそろアレを斬るのか……」と腰の剣に手をかけたものの、それは誤解でありたまたま妙なすれ違いが起こっただけだった……と、事態は収束し、ジークハルトはペルギウスからサラディンの名をいただき、非常に長い名前の子供となったのだった
事は更に進み、ペルギウスの協力を元に研究を進めていたナナホシがついに異世界へと帰還するための装置が完成した
ルーデウスとセフィリアはその魔力を供給するための役を担うこととなり、膨大な魔力を注ぐのだった
尤も、セフィリアは一度の供給で気絶してしまい、身を案じてすぐにチームから外されることとなったのだが
「で、結局ダメだったのか……予感はしてたけど」
「してたのでありますか……なら、言ってくださいよ。拙者の魔力ごっそり持って行かれたのでありますよ?」
「あぁ、何となくだけど……人と別れる時って、それがどういう別れか何となくわかる気がするからさ……でも、んなこと言って帰る足を止めさせたって失礼だろ、俺だってそれくらいの空気は読めるようになったぞ」
ナナホシは最後の最後で失敗……というワケでもないのだが、帰ることは未だに叶わなかった
そこから先はどういう理論だかレオンにはわからないが、ナナホシはしばらくの間眠りにつき、来る時に備える……とのことだった
「ま、いいさ……きっといつか、そのいつかの日がいつ来るかわからないけど……セフィリアは長生きだから、見守ってやってくれよな。
『ナナホシ殿、お疲れさまでした』って笑いながら、敬礼なんかしちゃって、ミリアや、子供たちと一緒に、さ」
「そんな寂しいことを、言わないでくださいよ、レオン殿……」
「……言うよ、多分俺はお前ら程長く生きていけないから」 - 33124/07/30(火) 09:48:59
更に少しばかりの月日が経ち──
ミリアはついに第2子を出産したのだった
無論、シルフィのような騒動が起こることもなく、すっかり慣れた面々と大勢の者に囲まれながら、ミリアも出産を終えたのだった
「……ありがとう、ミリア。お疲れ様」
「どういたしまして、リオン」
生まれた第2子を抱き上げながら、レオンは硬く決意した
この命を健やかに育てる、それが今自分に残された目標なのだと
ヒトガミを打倒することは、自分の代では叶わないと感じている
ならば、次代に託すために、自分の技を、術を、生き様を遺そうと
自分たちを遥かに超える子供たちが今この瞬間も産声を上げている、ならその子供たちに、自分たちの全てを託すのだと
「この子は……」
dice1d2=1 (1)
1:男の子か
2:女の子か
dice1d2=1 (1)
1:毛色は金髪みたいだな
2:毛色は茶髪みたいだな
名前は↓3まで募集いたします(恒例)
- 34二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 16:38:48
第一子のミアがミリアから取ってるならこっちは「レン」かな
金髪男子だし丁度いいだろ - 35二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 19:35:10
アルトリウス(アーサー)
- 36二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 19:35:29
エミリオ
- 37124/07/30(火) 19:40:51
dice1d3=2 (2)
1:レン
2:アルトリウス(アーサー)
3:エミリオ
ダイスロール
ついでに早い段階で才能もダイス振っときます
火 dice1d100=15 (15)
水 dice1d100=61 (61)
風 dice1d100=67 (67)
土 dice1d100=18 (18)
治癒 dice1d100=97 (97)
解毒 dice1d100=23 (23)
神撃 dice1d100=66 (66)
結界 dice1d100=89 (89)
剣神流 dice1d100=12 (12)
水神流 dice1d100=44 (44)
北神流 dice1d100=63 (63)
- 38124/07/30(火) 19:43:30
え~、決まりました
長男アルトリウスくんのスペックです
1〜20で初級21〜40で中級41〜60で上級61〜70で聖級71〜84で王級85〜95で帝級96〜100で神級
火:初級
水:聖級
風:聖級
土:初級
治癒:神級
解毒:中級
神撃:聖級
結界:帝級
剣神流:初級
水神流:上級
北神流:聖級
化け物が生まれた……
ところで名前案がアルトリウス(アーサー)だったのですが、これはどこかでアーサーに改名するって感じでしょうか - 39二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 19:43:37
北神流の対応力を持ったサポート系のヒーラーである
- 40二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 19:44:26
愛称がアーサーじゃないの?
- 41124/07/30(火) 19:46:33
あぁそうか、そういうことでございましたか
スペックがヤバい奴すぎて考えが回りませんでした
アルトリウスくん、愛称アーサーとして誕生です、姉弟揃って無敵になりそうですね、えぇ、はい - 42二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 20:00:57
スキル的にペルギウスが近いな。
- 43二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 21:29:04
ジークとは兄弟みたいに仲良くなりそうだな。
- 44二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 21:46:44
妻二人は長命種の血を色濃く引いているから自分が爺さんになっても二人は下手したら十代の若さを保っているかもしれないからね。(セフィリアと同じ不死魔族クォーターのアレクが100歳超えでまだ少年の見た目)もうそこら辺妥協して妻子達を精一杯愛してそうだな。
- 45二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 22:07:42
治癒はミリスが独占しているからオルステッドから学んでそうだな。
- 46二次元好きの匿名さん24/07/31(水) 07:13:13
姉は父親譲りの剣才を持った剣術モンスター、弟は治癒と結界が得意な北聖剣士という怪物姉弟よ。クォーターエルフだから寿命も長いからラプラス戦役まで生きていられるしな。
- 47124/07/31(水) 07:42:21
えー、レオンの第2子こと長男、アルトリウスくんが生まれたところで
ビヘイリル国編こと決戦編に入るワケですが
今回は龍神側の戦力が原作よりも非常に多いので、ギース陣営ことヒトガミ側に着く人を増やしたいと思います
ということでまずは人数、何人?(龍神側が3人増えてるので、ヒトガミ側も最大3人)
dice1d3=1 (1)
- 48124/07/31(水) 07:44:58
1人しか増えませんね、流石ヒトガミ、人望がないしギースもやる気出なかったんでしょうか
それは三大流派の剣士? それとも魔術師? それともまた別?
dice1d6=3 (3)
1:剣神流の剣士(ガルについてきた剣聖が進化した?)
2:水神流の剣士(レイダの仇討ちか何か?)
3:北神流の剣士(あり得ざるアレクサンダーのフォロワー?)
4:1~3の流派の混ぜ物の使い手(ランドルフみたいな)dice2d3=3 1 (4)
5:魔術師
6:上記どれでもない戦士
- 49124/07/31(水) 07:48:03
ま~~~た北神流の剣士が増えてしまうのか……
しかも決戦編ということを考えると確実に王級以下は足手まといなので、ダイスに補正かけて振りたいと思います
1〜20で初級21〜40で中級41〜60で上級61〜70で聖級71〜84で王級85〜95で帝級96〜100で神級
取り敢えず71まで補正かけときます
(+71)dice1d29=11 (11)
これで低い値だして北王だったら笑いますね
- 50124/07/31(水) 07:51:11
合計値82なので王級ですね、つまり北王……奇抜派のウィ・ターくらいですね
何しに来たお前……けどまぁ、まだ武器によるブーストとかもあるかもしれないので
ちょっとダイス振っておきます
(+82)dice1d50=48 (48)
これでいい感じにセフィリアとレオンをまとめて相手出来るくらいの奴になってくれると助かりますね
- 51124/07/31(水) 08:00:52
こっちはこっちでほぼほぼ最大値叩きだしやがりましたね
元のレベルが北王レベルだったやつがなんか凄い武器で急激なブーストかかっちゃってますね、ヤバい
いったい何持たせたらこんな強くなるんでしょうか、王竜剣カジャクトみたいなチート武器なんでしょうか
合計値150なので神級剣士の1.5倍くらい強い化け物になってます
現時点のレオンがダイスで97、セフィリアが補正アリダイスで合計値100なので
マジでこの2人でかかるしか勝ち目ないくらいにはなりましたね
さて、この北王の種族とか年齢とかも振っておきましょうか
種族
dice1d8=8 (8)
1:人族
2:不死魔族
3:長耳族
4:炭鉱族
5:小人族
6:何かしらの魔族
7:獣族
8:鬼族
混血である? でない?
dice1d3=2 (2)
1:あり、ハーフ
2:あり、クォーター
3:なし
- 52124/07/31(水) 08:02:14
鬼族でありながらも何かしらのクォーターみたいですね、鬼ヶ島住みでございましょうか
何とのクォーター?
dice3d7=1 5 4 (10)
1:人族
2:不死魔族
3:長耳族
4:炭鉱族
5:小人族
6:何かしらの魔族
7:獣族
- 53124/07/31(水) 08:13:01
何をどう思えばいいかわからない血の混ざり方ですね
鬼族と人族と炭鉱族と小人族が混ざってますね
種族特性は鬼族(デカい)人族(普通)炭鉱族(小さくて太い)小人族(小さい)
なので、鬼族にしては小さい、くらいのサイズ感でかなりパワータイプになりそうですね
武装は鬼ヶ島の秘宝の剣とかそんな感じのものなんでしょうね、えぇ
取り敢えず名前は後で決めてお出しすることにいたします
あとクソ今更ですが何を思って82と48で150になるんでしょうね、どう見たって130ですね、朝だからなのか数字に弱いアホが露呈しました
それでもまぁ武器込みで神級剣士の1.3倍強い化け物が誕生したので、戦力は整いました
それでは、ビヘイリル国編での活躍を乞うご期待 - 54124/07/31(水) 09:19:29
性別のダイス忘れてた
dice1d2=1 (1)
1 男
2 女
- 55二次元好きの匿名さん24/07/31(水) 19:19:35
そういえばレオンってラノア大学で出会った面々からは『ルーデウスの双子の弟』以外にはどう思われていたんだろうな。
- 56二次元好きの匿名さん24/07/31(水) 21:16:05
そういえばニナは魔法大学でルーデウスを見た時にどんなリアクションだったんだろうな。
- 57二次元好きの匿名さん24/08/01(木) 05:53:29
もしもの話なんですけどセフィリアがシャンドルの娘だとシャンドルやアトーフェやアレクやランドルフが知ったらどんなリアクションをしますか?
- 58二次元好きの匿名さん24/08/01(木) 07:13:26
恥かかされたからアレクからも狙われるだろうし散々だな。
- 59124/08/01(木) 09:47:39
大体能力を見て「ぶっ壊れてるなアイツ」「強さだけ求めて生まれたモンスターなの?」みたいな目線が多いです。
そこを見ることが多いせいで、レオンの自信の無さが謙虚な態度に見えて好印象でしたが、それ以外の面で話すと割と失礼な発言もするせいで「礼儀知らず」みたいに思ったりする人も一定数いた感じですね。
大体レオンを見る目は「ルーデウスの弟」「凄い強い剣帝で無詠唱魔術も使える、便利な男」という部分が先行されるので、同レベルの強者か人をスペックで判断しないような人じゃない限り、レオンの人間性よりはこの辺を注視されがちです。
誰かに似てるような……あっ、そうだ、レオンだ、レオンとそっくりなんだ、服装が全然違うけど、あの態度の柔らかさに顔は間違いなくレオンだ、そう言えばエリスもレオンを見た時「ルーデウス!?」って叫んでた、そうだそうだ、ルーデウスってレオンとそっくりなんだ、でも中身は全然違う……うん、魔術師なら勝てそうだし、さっさと倒して持ち帰ってしまおう
→不死の魔王を一撃で爆散……? え、何コイツ……ベクトルは違うけどレオンと同じくらい凄いじゃない……勝てる気もしないし、大人しく帰ろ……やっぱり同じ顔なだけに同じ凄さがあるのかしら……
的な感じだと思われます。
- 60124/08/01(木) 10:06:13
- 61二次元好きの匿名さん24/08/01(木) 19:54:10
- 62二次元好きの匿名さん24/08/02(金) 06:37:15
ヒトガミがミリアルテにどんな感じでレオンと出会うようにお告げをしたんだろうね。それに将来貴族と結婚してヒトガミの使徒を産むミリアルテをわざわざレオンと引き合わせる辺りレオンはルーデウスと違って相当女っ気のない人生を送ってヒトガミの邪魔をしてたんだろうね。
- 63二次元好きの匿名さん24/08/02(金) 07:12:04
- 64124/08/02(金) 08:05:31
- 65二次元好きの匿名さん24/08/02(金) 19:12:50
ついに決戦か
- 66二次元好きの匿名さん24/08/02(金) 21:27:54
まぁそのせいで兄弟揃ってオルステッドの配下になって優秀なヒトガミの使徒を倒したり、龍神陣営に引き込んだりして散々ヒトガミの邪魔をしてるんですけどね。
- 67二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 06:51:14
- 68二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 07:12:23
その点だけはヒトガミに感謝してそう
- 69124/08/03(土) 08:23:20
子供も無事に生まれ、休みが明けたレオン
そこで再度魔大陸に出張していたルーデウスの報告によってビヘイリル王国へ向かうことが決まった
そのための作戦を立てた結果、作戦の遂行のためにチーム分けが行われた
・隣国でギースの逃げ場を塞ぐチーム
アイシャ、リニア、プルセナ、ヤライ、その他傭兵団の面々
・剣の聖地からニナを連れてくるフリをする陽動チーム
シルフィ、(ギレーヌ、イゾルテ)
・首都に向かうチーム
ザノバ、ジュリ、ジンジャー、レオン
・第二都市へと向かうチーム
ルーデウス、セフィリア
・第三都市へと向かうチーム
エリス、ロキシー
剣の聖地からニナを連れて来ることは叶わない、と既に龍神陣営は承知している
だが、それでもその情報自体は割れていない
故に陽動としてシルフィたちを剣の聖地へと向かわせる
また、隣国にはアイシャと共にヤライを配置することでギースに強力な護衛がついていても対応を可能とした
更に第二の陽動としてロキシーとエリス、第三の陽動としてザノバにルーデウスと同じ顔であるレオンをつける
そうして、ルーデウスが変装をした上で呪いのおかげで情報が少なく、目立たないセフィリアと共に第二都市へと赴くことで、ルーデウスの存在を隠しながらビヘイリル王国で転移魔法陣の設置、そしてギースを叩くことが可能となる
これならば盤石な体制、シャリーアに残るノルンやゼニスにリーリャたちはパウロが家に残ることで守られ、並大抵の戦力では家族への害は及ばない
そういった形で編成が決められる──と思った矢先のことだった - 70124/08/03(土) 08:42:25
「お初にお目にかかります。アリエル陛下の騎士シャンドル・フォン・グランドールと申します」
「……ドーガ、です」
「! しっ、し──っ? しゃ、シャンドル? えっと、あの、それはぎ──」
「おっと、お静かに」
黄土色の鎧を身に着け、アスラ王国騎士団最強の男……と名乗る、シャンドル・フォン・グランドールがいた
セフィリアは何やら彼について知っているようだったが、すぐさま口元にシャンドルの指を当てられて黙らされてしまった
オルステッドの采配により、シャンドルとドーガという二人の男もまたルーデウスのチームにつけられることとなったのだった
「拙者、感激しております」
「……えぇと、何が?」
セフィリアは感動に打ち震えていた
だがルーデウスにはその理由がわかるはずもないので、彼は首をかしげていた
「あー、いえ、その、アスラ王国の最強の騎士とのことでしたので、強者とは肩を並べるのも、向かい合うのも、拙者にとっては喜ばしいものでございまして……えへへ」
「北帝のあなたにそこまで言っていただけるなんて、光栄ですね」
シャンドルはにこやかに微笑み、セフィリアも照れくさそうに笑っていた
ルーデウスはよりいっそう首を傾げ、頭の中がクエスチョンマークだらけになっていた
(なんでセフィリアのことを知ってるんだ……? 誰かから聞いたのか? でも、セフィリアの呪いのことを考えると……うん? 何か妙だな、この男……) - 71二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 12:36:10
そういえばヒトガミってレオン一家の事はどう思っているんだろうな。ミリアに対しては自分のことは棚に上げて「裏切り者」って思ってそうだけど。
- 72124/08/03(土) 13:55:00
- 73二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 19:31:59
この一家の子供はエルフや不死魔族の血を引いているから第二次ラプラス戦役の頃がちょうど肉体や技術に脂が乗っているんだよね。
- 74二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 19:55:25
オルステッドはルーデウスとレオンをコンビで組ませるのが最強パターンって思ってそうだな。
- 75二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 20:02:15
シャンドルはセフィリアが独り立ちした後も忘れないように毎日日記を読んでいたのかな?
- 76二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 21:00:14
アリエルやルークはシルフィエットからルーデウスの話題と一緒にレオンの事も聞いてそうだから剣の聖地から情報収集をしてレオンが12歳で剣帝になった天才少年だと知りそうだな。
- 77二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 04:44:02
ルーデウス 魔術に秀でていて闘気が纏えないという弱点も魔導鎧でカバー可能。
レオン 剣術に秀でていて魔術もある程度使用可能。遠距離も魔術や光の剣閃で対応可能。
コンビ 一卵性の双子ならではの撹乱や状況において役割分担をスイッチしたりして幅広く戦況に対応出来る。しかも下手に追い込むと2人してオルステッドすらも驚く新技術を編み出して初見殺しも可能という。
- 78二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 07:43:15
レオンってあのまま剣の聖地にいたらイゾルテと出会ってイゾルテルートに入った可能性があったのかな?イゾルテはルーデウスの顔は好みのタイプらしいし、レイダからしたら蛮族思考な剣の聖地の剣士なのに物腰は柔らかい方だし、魔術を高レベルで使えるとか初代水神みたいで好印象だろうし。
- 79二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 09:46:56
妻二人ともレオンが老衰する年齢になっても若々しいからルーデウス一家以上にポコジャガ子供作ってヒトガミが歯軋りしてそう。
- 80124/08/04(日) 11:12:07
- 81二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 15:24:46
長男は死産、その反動でゼニスは次男に対して鬱陶しい程の過保護になり、跡取りの次男は剣の聖地に行って母親からの手紙の返信も出さずに修行が終わっても帰って来ない、それらのストレスをぶつけられた次男や妾の子の次女よりも出来の悪い長女は家出という地獄みたいなグレイラット家。
- 82二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 20:47:54
師匠(実は父親)が自分の事を覚えていたとか相当感動してそうだな。
- 83124/08/04(日) 23:30:00
ルーデウスはクレイという偽名を名乗り、シャンドル、ドーガ、セフィリアと共に変装をしてビヘイリル王国第二都市イレルへと足を運んだ
北神流の武者修行としてここへ来た、という形で彼らはすんなりと入国を済ませ、宿を取ってから酒場へと足を運んだ
「ふむ……独特な雰囲気が良い感じでありますな、落ち着きます」
「なんだセフィリア、お前この国来たことあったのか?」
「いえ、ありませんが」
「なぁ、お前適当なこと抜かしてんじゃねえよバカタレが」
「あはは」
セフィリアはシャンドルにゴツン、と拳骨を落とされても笑っていた、それも愛想笑いではなく心からの笑み
ルーデウスは『夫不在の間によくもまぁ他の男のニコニコ出来るな』と思うのだった
その後はシャンドルが事を進めるための交渉を行い、違和感なくギースの捜索、及び近隣の情報を仕入れることに成功し、これからの成功を祈ってお酒で乾杯……と言ったところで、ルーデウスは探し求めていた物を見つけ
セフィリアは「美味しいであります!!!」と酒場の料理に舌鼓を打っていたのだった - 84124/08/04(日) 23:46:57
酒場を後にしたシャンドルたちは、酒の席で交渉して手に入れた情報にあった「森の悪魔」がスペルド族であると睨み、4人はその「森の悪魔」に関する情報を集め「帰らずの森」へと入る
そうして、見えない魔物に襲われるアクシデントがあり、少しばかりの苦労をしながらも4人はスペルド族の男と出会い、スペルド族が暮らす村へと案内され、ルーデウスは懐かしの顔こと、ルイジェルドと再会を交わしたのだった
「ほほう、アレがルイジェルド・スペルディア……」
「知っているのですか、セフィリア」
「はい、拙者の夫が『兄さんが世話になって、妹たちも世話になってて、3人から好かれてるハゲ頭の強い人で、ずっと同族を探してるんだってさ』と言っていましたが……フサフサでありますな」
「……フサフサですね」
「きっと、孤独の辛さで髪の毛が抜け落ちていたところ、仲間との再会でその辛さも癒えて、髪の毛が生えるようになったのでしょう……うぅっ、感動的であります……!」
「……多分、違うと思いますよ?」
無論、違う
だがセフィリアは自分の推論が当たっているかどうかはどうでもよく、夫の兄がかつての知己と再会した、ということに笑みを浮かべていた
自分にもつい先日、訪れたことなのだから……と - 85二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 06:59:38
ついにビタか
- 86124/08/05(月) 17:32:25
ダイスロール
dice1d2=1 (1)
1:セフィリア
2:ルーデウス
- 87二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 19:01:19
ビタが最高峰の肉体を手に入れてしまったよ
- 88二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 20:01:50
そういえばシャンドルはセフィリアの事を覚えているなら今のセフィリアはどんな印象なんだろうな。そしてそんなセフィリアを娶ったレオンはどんな印象なんだろう。
- 89二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 06:31:11
不死魔族由来の強靭な肉体、帝級の土魔術を使える優れた魔術師、実質北神の北帝である剣術使いというモリモリセット。
- 90二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 07:12:25
そのままヒトガミ陣営に合流したらルーデウス達の作戦も丸裸という
- 91二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 18:28:52
保持
- 92二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 19:03:53
ルーデウス一家は弟の子供達を、レオン一家は自分の子供達や兄の子供達をどう思ってますか?
- 93二次元好きの匿名さん24/08/07(水) 01:20:19
保守
- 94二次元好きの匿名さん24/08/07(水) 07:14:01
ラクサスの指輪もないからビタの思うがままだな。
- 95124/08/07(水) 08:12:03
- 96124/08/07(水) 08:25:49
ルイジェルドはどのような経緯でこの村へと辿り着いたか
ルーデウスたちは何故ここに来たか、ビヘイリル王国はこの村を滅ぼすつもりであることを話した
そして、ルーデウスたちがそれを交渉で止めることが出来る、それが出来なければ他国での移住先も用意できると
しかしそれはすぐにそうしよう、と首を縦に触れるほどのことでもない
故に決断するまでの時間を貰うため、スペルド族はルーデウスたち4人を一旦村へと泊めることにした
ルーデウスとセフィリアはルイジェルドの家に招かれ……というよりも、ルーデウスが招かれたところにセフィリアがやや強引に同行し、シャンドルとドーガは貸し与えられた空き家へと泊るのだった
「……何故、ついてくる」
「拙者、ルーデウス殿の安全を我が夫より任されていますので……出来る限りは近くに置いていただければな、と」
「そうか……それは良い心がけだ……そこに座っていてくれ」
そして、今度はルーデウスがルイジェルドと別れた後のことを話し始めた
トラブルはいくつもあれども無事に家族が揃い、自分も妻を娶り、弟も結婚し、大家族になったと
今はその家族を守るため、龍神オルステッドの配下になったのだと
将来的にラプラスやヒトガミとの戦いにスペルド族の力は必要になる、故に力を貸して欲しいとも頼み込んだ
だが、ルイジェルドは首を縦に振ることは出来なかった - 97124/08/07(水) 08:33:12
ルイジェルドは2人を外に連れ出し、この村を襲った疫病の真実、そして今の自分の様子を話した
病気を治す、ではなく止めるためにギースから貰った『冥王』ビタを憑依させることで病気を止めていたのだと
故にルイジェルドはもう既にヒトガミの陣営へと足を突っ込んでいるも同然だった
ヒトガミの使徒であるギースと交渉し、ビタに憑依された以上、彼はもうルーデウスの仲間ではいられなかった
だが迷うところはあった、どうかしてくれないかと、助けを求めるかのようにルイジェルドも迷っていた
「疫病を完治させることが出来たら、俺たちの側についてくれませんか」
「出来るのか」
「オルステッドなら、あり得ます」
「……オルステッドは、本当に信用出来るのか」
過去にオルステッドがこの村へと訪れ、何もせずに帰ったともいう
ルイジェルドの中では、まだ彼は信用できない存在である
無論、ヒトガミやギースのことも信頼しているわけではない
故にルイジェルドは揺れ、悩み、どうして良いかもわからなかった
だが、それでも
「オルステッドを信じられないなら、俺たちを信じてください」
かつて共に旅をし、助け、支え合った仲間の言葉はルイジェルドに届いた
ルイジェルドの心の奥底に、届いてしまった
「ルーデウス……」
その言葉を最後に、ルイジェルドは理性を失った - 98124/08/07(水) 08:38:47
「……ぐっ! が、あああああっ……!」
ルイジェルドに憑依していた『冥王』ビタが、ルイジェルドの肉体の主導権を奪ったのだ
そうして、彼はルーデウスへと接近──
「ルーデウス殿ぉっ!」
「ぶっ!」
する前に、素早く動いたセフィリアがルーデウスをぶん殴って、その場に入れ替わるように立った
が、ビタの狙いはルーデウスに直接害を加えることではなかった、故にセフィリアも選択を間違えた
「ん──っ! ぐ……!」
ルイジェルドを操ったビタは、セフィリアの顔を掴んだと思うと、強引な口づけを交わした
ルーデウスは殴られてクラクラしながらもその様子を見て「キャー不倫!!!」などと思ったが、すぐにその思考を振り払った
ルイジェルドは魂が抜けたように倒れ込み、セフィリアもその場に膝をついた
「る、ルイジェルドさん……? せ、セフィリア……?」
ルイジェルドにはビタが憑依していた証である紋様は消えていた
だが、今度はセフィリアの額に、ソレは現れていた
「うそ、だろ」 - 99124/08/07(水) 08:55:23
セフィリアが乗っ取られてしまった
北神ともまともに戦えるほどの戦士が、ヒトガミの手に落ちた
ルーデウスは作戦の全容がバレかねないこと、レオンが悲しむであろうこと、それだけでなく今目の前に、神級剣士にも匹敵する相手が立ち塞がるということ
すぐさま距離を取ろうとするが、セフィリアの動きは妙だった
「ぐ、ぁああ、あああああ……!!!」
「せ、セフィリア……?」
抜刀し、剣を構えたと思うと、ゆっくりと、ゆっくりとした動きでその構えを解く
震えながらも、まるで何かとせめぎ合いながらも、体を動かしていた
ビタはまだ、彼女の肉体の主導権を奪うことが出来ていないようだった
ルーデウスにはそれがどういう原理かはわからなかった、だがセフィリアはビタの支配に逆らうように、愛剣を逆手に持った
そして──
「ごめ、ん、な……ざ、ぃ……」
小さくそう漏らし、自身の心臓にそれを突き刺した - 100124/08/07(水) 08:58:02
「──は?」
ルーデウスは目の前で起こっている情報を処理しきれなかった
ビタに操られ始めたセフィリアが、抵抗するかのように動いたと思うと、愛剣で自身の心臓を貫いた
それに始まらず、既に致命傷であるのにも関わらず、頭、腹、首と体の重要な部位に剣を突き刺しては抜いていた
「ぎゃ、アアアアアッ!!!」
狂ったような自傷行為の後に、セフィリアの”中から”悲鳴が発された
喉を刺したセフィリアは喋れない、故にセフィリアの声ではない、それはセフィリアの体から逃げるように飛び出した
水色の液体のような姿、ルーデウスも過去に似たようなものを一度だけチラリと見た
アトーフェ四天王の「水」を担当していたベネベネ──に似ている、粘族の王、ビタ
ビタは飛び跳ねるようにセフィリアの体から離れ、ルーデウスからも逃げようとその場で跳ねて動き始めた
だが、その動きはのろい、故にルーデウスにも思考する隙を与えた
セフィリアの治療よりも先に、コイツを殺さなくてはならない、是が非でも──と、思わせた
「ビタ……! クソッ!」
ルーデウスはありったけの怒りをぶつけるように、魔術名すら発さずに魔術を行使した
使うのは液体相手である、故に最高出力のフロストノヴァを放った
「が──」
液状の体を持つビタは、その全身を凍てつかされた
そして、魔術を行使したルーデウスに踏み砕かれることで、その長く生きた命を散らしたのだった - 101124/08/07(水) 09:02:24
「っ──セフィリア……!」
ルーデウスは身に着けていたスクロールバーニアからすぐに治癒魔術のスクロールを取り出し、セフィリアの体の傷へとそれを押しあてた
彼女は不死魔族の血が混ざっており、致命傷だとしても時間をかければ復活することが出来ると語っていた
ならば治癒魔術でそれを促進させられれば、と踏んだのだ
無論ルーデウスのその行動は正しく、セフィリアが自分の手で付けた傷はみるみる塞がっていく
「なんとかなった、のか……?」
『冥王』ビタは死んだ、だが、問題はまだまだ山積みであった
蔓延する疫病、倒れたルイジェルド、傷は塞がっても尚意識を失っているセフィリア
ルーデウスは暗い夜の中、途方に暮れていた
「俺は、どうすればいいんだ」 - 102二次元好きの匿名さん24/08/07(水) 20:18:10
なおルーデウス一家の長子のルーシーは叔父のレオンの剣才を余すことなく受け継いだレオン一家の長子のニアを見て拗らせる模様。
- 103二次元好きの匿名さん24/08/07(水) 21:30:06
操られたとはいえ人妻相手に強引にキスとかまたルイジェルドさんはレオンからの好感度を下げる事をしてるや。
- 104二次元好きの匿名さん24/08/07(水) 22:21:34
もしもあのままセフィリアがビタに乗っ取られたままだったらどうなっていましたか?
- 105124/08/07(水) 22:29:26
- 106二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 06:57:33
初手で自害を敢行しなかったらどんな夢を見せられていたんだろうね
- 107二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 07:13:42
ルーデウス死亡で指揮系統と戦意がガタガタの状態でこれとか負け戦ですね
- 108124/08/08(木) 08:26:36
- 109二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 17:02:34
セフィリアこれ大丈夫? 戦い終わるまでずっと寝てるとかない?
- 110二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 19:44:15
今の所、ルーデウスの子供達とレオンの子供達の仲の良さはどれ位ですか?
- 111二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 01:59:44
保守
- 112二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 06:53:57
ルイジェルドさん、大丈夫?事の経緯を聞いたレオンに殴られない?
- 113二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 07:10:22
- 114124/08/09(金) 08:22:30
ミアはララと同い年ではありますが、ララがあんまり喋らないので仲はまずまずな感じです。
ルーシーとはよく遊ぶので、ルーシーに自分が長女という自覚をよく覚えさせるのに丁度良い感じになってます。
ですが現時点ではミアが母共々グレイラット邸に預けられていることもあって、ルーシーを実姉と勘違いし始める域に来ています。
かなり現実に寄ってるのでどうかはわかりませんが、あり得ると思われます。
他にも割とあり得ないような未来を辿った夢を見せられる傾向にあるので、ルーデウスとレオンの両方を自分の夫として迎え入れて一妻二夫という形の家庭を築き上げる夢を見せられてたりする可能性もあります。
- 115124/08/09(金) 08:34:43
ルーデウスが途方に暮れていても、時は流れる
故に、その場にシャンドルはやって来て、ルーデウスに状況の確認を問い始めた
病気の進行が進み、動けなくなったスペルド族たちをドーガが一箇所に集めている
何故スペルド族の病気が急激に進行したのか、ルーデウスは事の仔細を話した
ビタを憑依させられていたルイジェルドが操られ、ルーデウスに乗り移ろうと襲ってきたこと
庇ったセフィリアがビタに憑依されてしまい、肉体の主導権を握られるよりも前に自分で自分の体をめった刺しにして体内のビタを攻撃して追い出し、出て来たビタをルーデウスが氷漬けにして粉々にすることで倒したこと
そして、そのセフィリアは治癒魔術をかけたものの今は意識不明であること
ルーデウス以上に解毒魔術へ優れたセフィリアが倒れている以上、この病気に解毒が効くかどうかもわからないということ
「……村の奥に石板と転移魔法陣を設置、そして事務所に戻って各地に連絡、診察の出来る者を呼びます」
「了解しました。私はこの村の護衛そして患者と、セフィリアの看護を」
素早く打ち合わせを済ませたルーデウスは全速力で移動を始め、事務所へと戻る準備を始めた
土魔術で小屋を作り、地下室を作り、石板の設置、転移魔法陣の用意
そして事務所へと戻り、オルステッドとの対話を行っていた
「……何を寝ているのです、起きなさい。あなたは”たかが”致命傷で命を落とすほどヤワではないでしょう。
だって、私の弟子なのですから」 - 116124/08/09(金) 09:09:13
ルーデウスがオルステッドや各地の国々から医者を連れて村へと戻った時
ノルン、クリフ、エリナリーゼが村へと駆けつけて来た
ノルンは恩のあるルイジェルドの面倒を見るために、クリフとエリナリーゼはスペルド族たちの病気を完治させるために
彼らがやって来てからは、事は早くに進んだ
クリフの持つ魔眼が病気の原因を見抜き、クリフの的確な指示、采配がスペルド族を救い、オルステッドでさえもお手上げだった病気から村を救うに至った
「……スペルド族はどうにかなっても、セフィリアは難しいか」
「不死魔族の血が流れているとは言えど、致命的な箇所に傷を大きく作って、それで治癒魔術を施して外傷が塞がっているのなら、もう僕に出来ることはないな……一応容体は診たが特に異常もなかった、後は本人に期待する他ない」
「セフィリアさん……」
一方、スペルド族が快復に至ってもセフィリアの目はまだ覚めない
ルーデウスは悔やんでいた、自分の代わりにビタに憑依され、最速でビタを倒すための手段を取り、最善の結果を手繰り寄せたセフィリアに対して何も出来ないことを
レオンが村に来たら、きっと怒るだろうと悩んでいた - 117124/08/09(金) 09:29:21
途方に暮れようと、悔やもうと、時間は過ぎる
ルーデウスは目的の一つであるスペルド族討伐隊を解散させるため、ドーガと共にビヘイリル王国首都へと向かうことになった
シャンドルは第二都市イレルで情報屋との待ち合わせに向かい、ギース捜索に関する報告を聞きに向かった
そして、首都に着いてからはザノバと会って互いに報告を行って、討伐隊解散についてどうするかを考えた
そこでルーデウスはシンプルにビヘイリル国王へ謁見を行うことを考え、アスラ金貨を片手に王城を訪ねた
龍神の配下という肩書を使い、王と交渉を行い、ビヘイリル王国の兵士2人を連れてスペルド族の村の見学ツアーを行うと決めたのだった
せっかちなガリクソンとゆったりなサンドル、2人を連れたルーデウスとドーガはスペルド族の村へと戻り、スペルド族の紹介を行い──
「お久しぶりです、ルーデウス殿」
「……セフィリア!?」
予想外の光景を、目にするのだった - 118124/08/09(金) 09:40:49
それはルーデウスが首都ビヘイリルからガリクソンたちを連れて村へと向かい始めた日のこと
ビタを倒してから眠っていたセフィリアが目を覚ましたのだ
紐で引っ張ったかのように、むくり、と起き上がったセフィリアはの腹の音をやかましくならし、ゾンビのようにフラフラと歩きながらあちこちで食べ物を要求し──
村中から集められた食材を漏れなく鍋にぶち込んでごった煮にし、戦士たち10人に行き渡るほどの量のソレを1人で平らげたのだった
「そうして、無事体力も戻り今に至るというワケであります!」
そんなセフィリアが、村へ戻って来たルーデウスへと笑いかける
狂ったような自傷行為を行った後とは思えないほどに、元気な姿だった
「そうだったのか……なら良かった、レオンが悲しまずに済みそうだ」
「当然のことであります、拙者がレオン殿を泣かせるのはベッドの上だけと決めておりますので……ところでルーデウス殿、そちらのお二人は?」
「あぁ、こちらガリクソンとサンドル、ビヘイリル王国からスペルド族の村の見学ツアーに来て貰ったんだ」
「ほぉ……」
セフィリアは2人を値踏みするような目線で見る
ガリクソンたちも負けじとセフィリアを見つめ返し、お見合いのような形になるが
本題はスペルド族の村の見学ツアーである、故にすぐにセフィリアと2人は離れ、村の見学ツアーの再開となった - 119二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 12:36:16
気付いたか?
- 120二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 19:10:59
- 121二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 19:59:19
- 122二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 20:35:44
ルーシーもミアもエルフ系で髪の色は同じ茶髪だし、父親は双子の兄弟、母親も従姉妹同士で顔立ちも似ているだろうからね。唯一違うのは成長した後のスリーサイズ位だろ。
- 123二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 21:35:25
- 124124/08/09(金) 21:51:27
(なんだこの女、急に睨んできやがったが……レオンだと? まさかコイツはレオンの女かなんかか? 聞いてねえぞ)
(……誰だか知りませんが、勘か何かで僕らの正体に気付いている可能性が高いですね……ドーガも加えて彼女も眠らせておきますか)
という感じです。
セフィリアの呪いは抑え気味ではありますが、魔道具の冠をつけていても覚えて貰える期間は現在15日ほどで、バシェラント公国からの戦いからも結構な日数が経っているためもうアレクはセフィリアのことを忘れています。
- 125二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 04:01:14
ジークも同い年の従兄弟のアーサーと兄弟同然に育てられるんだろうね。一緒にラノア大学に通って、卒業後にアスラ王国のアカデミーに留学したりと。
- 126二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 07:40:04
髪の色も同じだし、顔立ちも似ているだろうからルーシーもミアのことを実の妹だと勘違いしていて後になってララにその事を突っつかれそうだな。
- 127二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 08:48:49
エリナリーゼやアリエルやルーク等のルーデウスと親しい人物はレオンの事をルーデウスの弟であるという以外でどう思っているんだろうね。
- 128124/08/10(土) 11:59:25
スペルド族の村の見学ツアーは順調に進んだ
ヘルメットを被っているオルステッドを目撃し2人は驚愕こそすれども、良くも悪くも彼の存在がスペルド族との比較対象となったため、ガリクソンとサンドルの両名は村を褒め、スペルド族に対する偏見も解消の傾向にあった
ビヘイリル国王にはありのままを伝える、とサンドルの弁によりルーデウスも討伐隊に関してどうにかなりそうだ、と安心したのだった
そうして、誰もかれもが寝静まる夜
「……ルーデウス殿」
「おわ、セフィリアか。なんでそんな格好してるんだ」
気配を殺した上で闇にでも溶け込むのか、と言わんばかりに真っ黒な格好に身を包んだセフィリアがルーデウスが寝泊まりしている家こと、ルイジェルドの家に現れた
何故──と言えども、そもそもセフィリアが寝泊まりしている家もここだからなのだが、ルーデウスはそんなこと頭から抜けていたのである
「少々伝えることがありましたので、重要なことです」
「お、おう」
「……あの二人、怪しいです」
「ガリクソンとサンドルのことか?」
「はい、特に……えぇと、あの、馬面の……そう、サンドルという男の方、顔は別人ですし、声も少々違うのですが、気配に面影がありまして」
「面影」
「はい、バシェラント公国で戦った『北神』三世と似ていて、嫌な予感がするのです」 - 129124/08/10(土) 12:00:05
「北神と? ……うーん?」
ルーデウスは悩んだ
北神三世は十中八九ギースの陣営に入っているだろう、と考えられる
そもそもバシェラント公国でセフィリアやレオンたちに攻撃を仕掛けた時点で、和解の余地もないと見られている
故に、セフィリアの言う言葉が本当であるのならばサンドルやガリクソンはギース、ひいてはヒトガミの手先であることが考えられる
だがあくまで気配に面影がある程度、そして顔も声も違うのならば、それは本当に別人なのだろう、ともルーデウスは結論付けた
「わかった、警戒はしておく」
「……二人を村まで連れ帰る時、拙者もお供します」
「そこまでか……じゃあ、わかった」
「……感謝いたします」 - 130二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 12:02:29
これで事前にレオンが合流出来ていたら入れ替えトリックが使えたのかな?
- 131二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 12:44:06
レオンもいたら同じ事を言いそうだな。
- 132124/08/10(土) 14:14:11
誤字
村まで→×
村から→〇 - 133二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 17:59:32
結局はレオン夫妻の中で誰が夜の方では一番強いんだろうね。
- 134二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 20:53:59
義兄と義兄が信頼している人物とはいえこの人妻は一つ屋根の下で男二人と寝食を共にしてるや。まぁ夜這いをかけて来ても返り討ちに出来るんだけどさぁ
- 135124/08/10(土) 22:18:44
「……帰りはそっちの女がついて来るのか」
翌日、ガリクソンとサンドルをビヘイリル王国まで送り届けることとなり、ルーデウスとセフィリアがその護衛につくこととなった
ドーガは不在であり、そしてセフィリア自身は普段とは違う格好をしていた
レオンが着ているような黒いコートと、その辺のたたき上げの兵卒が持っていそうな安物の剣を腰に下げていた
「ドーガ殿は”何故”か叩いてもゆすっても起きなかった故、拙者が代理であります! ご安心ください、これでも北神流をかじっていますので、安全の保障は出来ますよ!」
「セフィリア、いつもの剣はどうしたんだ?」
「あぁ、あの剣は諸事情があって貸し出しています故、今はこちらの剣であります! ですが拙者の実力は剣が変わった程度では何ともありませぬから、安心してくだされ!」
スペルド族の村にいた時から、セフィリアは赤竜のコートも赤竜剣ヤクタも身に着けていなかった
尤も、ただ普通に生活するだけならばソレは不要であり、シャリーアでもそうしていたためにルーデウスはそれを気にも留めていなかった
だが、何故護衛という場面でその二つを持って来ずに、安物の服と剣を持っているのかだけはルーデウスにはわからず困惑していたが、レオンと同等の実力を持つセフィリアがいる以上はそう怖くはないだろう、と結論付けた
「……っと、もうか」
ドーガについて、セフィリアについて、そして二人について……とルーデウスが考えているうちに、四人は地竜の谷へとついていた - 136124/08/10(土) 22:29:35
谷を超えるために、ルーデウスが作った土の橋を前にしたところでガリクソンが先行し、ルーデウス、サンドル、セフィリアの順番で渡る並びとなった
ガリクソンが橋を渡り終え、ルーデウスが橋の真ん中に来たところで、ガリクソンは立ち止まってから振り返る
「よぉ、お前がやるか?」
「いいえ、どうぞ、お譲りします」
彼らは手甲を外し、手袋を取り払い、つけていた指輪──顔を変える魔道具を、外した
「……ギースから伝言です。『魔道具は一つとは限らねぇ』と」
「存外拍子抜けだな、レオンの兄とは思えねえぜ」
彼らの顔は変わった
いや、変わったのではなく、戻ったのである
指輪をつける前の、本来の顔立ちに - 137124/08/10(土) 22:36:30
「……誰だ、お前ら」
「剣神流のガル・ファリオンだ」
「『北神』三世アレクサンダー・カールマン・ライバックです」
名乗りを上げた次の瞬間には、有無を言わさずに彼らは動いた
ルーデウスはスクロールバーニアから魔導鎧一式のスクロールを召喚しようと、スクロール発射のボタンに手を伸ばした
セフィリアはそのルーデウスを守るため、現時点で最も厄介なガルへと斬りかかった
「ハァッ!」
「無駄です」
だが、2人の思惑は見事なまでに防がれた
ガルの放った斬撃は瞬きする間もなくルーデウスの両腕を刎ねた
セフィリアの放った斬撃はアレクサンダーに防がれていた
「──ッ、っがぁっ!」
「おっと」
セフィリアは道を開く、と言わんばかりにアレクサンダーへと蹴りを放った
アレクサンダーはソレを避けるために谷に沿うように飛び退いた
セフィリアがそこに追撃することで、ルーデウスの後方の道を開いた - 138124/08/10(土) 22:47:28
「ッ──!」
ルーデウスはすぐさまそこから逃げ出し、スペルド族の村へと駆けだすために走り出した
だが、一歩目を踏んだ時点でルーデウスの視界は下に落ちていた
「あ?」
「っとぉ、やっぱ間抜けだなお前」
橋は、魔導鎧二式改を用いた全力の踏み込みに耐えられるほど頑丈に出来ていなかった
更にガルの放った斬撃が背中のパーツを切り裂いたこともあり、ルーデウスは逃げることすら敵わずに地竜の谷へと落ちたのだ
「──! ルーデウス殿ぉっ!!!」
「無駄です、行かせませんよ。あなたは相当なやり手です、だから彼を助けるのだって容易でしょう?」
セフィリアが谷に飛び込もうとしても、アレクサンダーはそれを妨害する - 139124/08/10(土) 22:49:08
「助けに、行かないと……! そこを退いてください!」
「構いませんよ、あなたも腕を失ってから、ですが」
「なら今だな」
「ッ──ぐっ!」
橋に空いた穴を飛び越えてやってきたガルの放った斬撃が、セフィリアの肩口に傷をつける
彼の剣はルーデウスの鎧を斬った時点で半ばから折れていた
しかし、元剣神ともなる彼ならば折れた剣で尚、セフィリアほどの実力者を怯ませる一撃を放つことが出来た
「では、さようなら」
セフィリアが怯んで生まれた一瞬の隙
神の名を冠する程の達人であるアレクサンダーたちの前で、一瞬でも隙を晒すのは死に等しい
故に、彼の放った斬撃がセフィリアの両腕の肘から先を斬り落とした
そのまま蹴っ飛ばされた彼女はルーデウスの後を追うように、そのまま谷から落ちたのだった
「──あぁ、良かった。腕、だけで……」
谷から落ちる最中、彼女は小さな、小さな声でそう漏らしたのだった - 140124/08/10(土) 23:02:15
「……遅いな、兄さんにしては」
「説得には成功した、とあったはずですが……」
首都ビヘイリルで、ザノバとレオンはそう会話を交わしていた
どこの誰かもわからぬ──と言っても、ギースの手で雇われたであろう刺客たちを徹底的にボコボコにし、気絶した彼らの山の上で座りながら
「兄さんのとこにはセフィリア……と、胡散臭いけど、龍神様も信用してた……あの、アイツ、多分ヤライより強い……あの、アレ、金ピカの奴もいるはずだ、だのに遅い」
「ならば、何かあったのでしょう、しかし、師匠がこちらに戻ってこれぬほどの何か……」
「……最悪のケース、引いちまったのかも」
レオンは察していた
兄たちが王竜王国へと行った際に剣の聖地に行った時、見知った顔の殆どがいなくなっていた
親友の父であるティモシー・ブリッツ、自分の師匠であるガル・ファリオンもいなかった
故に予感はしていた、どちらか、または両方がヒトガミの使徒、あるいはギースの手の内に引き込まれている可能性があると
だが、彼らだけではないだろうと予感していた
バシェラント公国で戦った男、アレクサンダーもギースの陣営にいるのだろうと
「……ザノバ、多分だけどこの刺客は囮だ。
多分こっちに来た俺が兄さんじゃない、ってのはバレてる」
可能性に気付いたザノバたちの行動は早かった
すぐにジンジャーとジュリを宿屋から回収し、転移魔法陣に乗ろうとした
だが、転移魔法陣は光を失っていて、石板も機能を停止していた
故にザノバは方針を切り替え、第二都市イレルを経由せずにスペルド族の村を目指すこととなった
「……セフィリア、兄さん……無事でいてくれよ」 - 141二次元好きの匿名さん24/08/11(日) 07:30:27
ヤベェよヤベェよ
- 142二次元好きの匿名さん24/08/11(日) 08:00:42
セフィリアは赤竜剣とコートから北神二世との繋がりを辿られる可能性を懸念して安物装備で来たのかな
- 143二次元好きの匿名さん24/08/11(日) 08:30:05
スクロールさえあれば治るとは言え兄と嫁の腕を切り落とすとかアレクは元より恩のある師とはいえガルも完全に抹殺すべき敵認定されるよ。やったね、レオン。成人したミアに自分の剣かガルの愛剣をプレゼント出来るよ!!
- 144124/08/11(日) 11:51:56
「ん……」
ルーデウスが目を覚ますと、そこは地竜の谷底にある洞窟だった
近くには脱がされた服が丁寧に畳まれていて、龍神の腕輪をはめられた生の腕が一本転がっており、魔導鎧二式改のパーツも置かれていた
そして、周囲を見回すと洞窟の壁にもたれかかるように眠っているセフィリアと、洞窟の出口を守るように仁王立ちしているドーガがいた
「ドーガ……お前が助けてくれたのか?」
「うす……橋が落ちてるの見て、すぐ、飛び込んだ。ルーデウス、セフィリア、気絶してた。運ぼうとしたけど、鎧、重かったから、脱がせて、ここに連れて来て、手当、した。
けど、途中でセフィリア、目覚めた。脱がせた鎧と、元の腕、持ってきてくれて、そのあと、また寝た」
「ン……んんっ、ふぅ、よく寝たであります……おぉっ、ルーデウス殿。お目覚めになられたのでありますね」
「噂をすれば」
先ほどまで眠っていたセフィリアが起き、にこやかに手を振った
「セフィリアも谷に落されたのか」
「はい、最初はルーデウス殿を助けようとしたのですが、流石の拙者もあの二人を相手には何も出来ず、無様に手を刎ねられて落とされてしまいました。
まぁ、斬られたのが腕だけでそのまま蹴っ飛ばされたので、拙者の胸と腰に隠し持っておいたスクロールは無事でありましたが」
「あぁ、だから俺の怪我も治ってるのか……」
ルーデウスは失った腕こそ謎の黒い腕で繋ぎ止められている状態だが、斬られた背中にその黒い腕のようなものが引っ付いているワケではなかった
セフィリアが隠し持っていたスクロールで自身の腕と一緒に、ルーデウスの傷も治していたのだ - 145124/08/11(日) 11:52:57
「さて……ルーデウス殿も目覚めましたし、脱出を目指すと致しましょう。あ、拙者落ちた拍子に剣も壊れてしまったので、前衛は任せるでありますよ。『北帝』ドーガ殿」
「うす、任された」
「えっ、ドーガって北帝だったのか」
「えっ、ルーデウス殿って気付かずに応対してたのですか」
ルーデウスはドーガの足元に転がっている、斬り殺されたであろう地竜の死体を見た
そして、ドーガの斧についている血を見て──
「ごめん、正直舐めてた」
「うす、そんなに、気にしてない」
ルーデウスはドーガに深く感謝し、赤面した
セフィリアはルーデウスに対する認識を少し改め、一抹の不安を覚えたのだった - 146二次元好きの匿名さん24/08/11(日) 20:56:00
- 147二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 04:37:58
レオンが情け容赦なく光の剣閃で塩試合をしかねないという点を除けばね。
- 148二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 13:24:09
セフィリアはどんな感じの印象を抱いていたんだろうね。
- 149二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 13:25:43
光の剣閃はガルも見てるから対応はしそうだけど
二回斬る方は流石に無理そう - 150二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 18:56:00
光の剣閃だけでも理外の技だと思っていたのにそれがもう一発間髪入れずにやって来るとか水神流の帝級でもあるガルでも対応は無理そう。
- 151124/08/12(月) 19:57:26
ルーデウス、セフィリア、ドーガは地竜たちに苦戦しつつも、青いキノコをヒントに攻略法を見つけ出し、無事に谷から脱出し、村へと戻ることに成功した
しかし村の雰囲気は騒々しく、ルーデウスたちは「心配かけてごめ~ん!」というノリで輪の中に入ることは叶わなかった
何故ならば、レオンとエリスが鬼……どころか、鬼すら睨み殺しそうなほどの形相でシャンドルに詰め寄っているからである
「て、敵はすぐそこまで迫っているんです、それに対する準備をしなければならないのですよ」
「だからそのために、先にルーデウスを探すべきって言ってるでしょう!?」
「セフィリアだっていなきゃ話にならないだろ! 罠に最適な土魔術に優れてる2人がいなきゃ罠もへったくれもあるかよ!」
「彼らにはドーガだってついていますし、そもそもあの二人の実力ならば──」
「あのでくのぼうがなんの役に立つのよ!」
「いくらセフィリアでも本命の装備置きっぱなしで神級剣士や地竜相手に勝てるかよ! もう少し考えて物を言え!」
2人ともすぐにシャンドルへと殴りかからん勢いで声を荒げており、会議に参加しているロキシーやザノバも気まずい雰囲気で顔を合わせることしか出来なかった
普段、シャリーアで大勢揃った時にレオンやエリスが誰かと言い合いになる事態は起きるには起きる
そんなときはロキシーの一声で2人ともある程度冷静さは取り戻せるし、建設的な話し合いも可能になる
だが今は、2人とも愛する者の一大事ということもあり、ロキシーが「落ち着いてください」と声をかけても振り返って殺意の籠った目を向けるだけで委縮させてしまうほどだった
流石に、ロキシーとて身内が相手でも世界最高クラスの剣士2人に凄まれれば多少は委縮するのだ - 152124/08/12(月) 19:58:55
「もういい! 私たちだけで下に降りるわ!」
「そもそも俺なら竜は敵じゃないしな、谷中の地竜を絶滅でもなんでもさせてやる」
「っ、リオン! エリス──」
流石に現時点での最高戦力の一角でもある2人が出て行くのはまずい、とロキシーは委縮してもいられずに立ち上がった
だが、2人が村を出て行こうとした先には、ルーデウスたちがいた
「下に降りるなら、キノコの影にある階段から祭壇に降りて、青い水を手に入れると捗るよ」
「あと、地竜はただ焼くよりもよく洗ってから煮込むと美味でありますよ、絶滅させるのは惜しいかと」
「ルーデウス!」
「セフィリア!」
先ほどまで心配されていた2人が笑顔で、でくのぼうと言われた1人が申し訳なさそうに立っていた - 153二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 20:02:54
ドーガは泣いていい
- 154124/08/12(月) 20:34:18
ルーデウス、セフィリア、ドーガが戻ったことで戦力は再度盤石な形へと戻り、会議は敵への対処法についてから始まった
敵に現れるのはシャンドルたちが得た情報では鬼神、元剣神のガル、北神三世のアレクサンダー、そしてビヘイリル王国に集ったスペルド族の討伐隊
ギースが集め、囮としてレオンに差し向けた刺客たちは既にレオンの手で手足を一本ずつ落とされた上で斬られた部分を燃やされているため、戦力として機能はしないだろうと判断を下している
「……作戦会議を続けるよりも先に聞きたいことがある」
「どうぞ、ルーデウス殿」
「あんた、何者だ?」
ルーデウスはシャンドルを指差した
そこばかりはレオンも気になっていた、セフィリアの知人のようで、かつて対峙したヤライ以上の実力だと判断出来る強者としての風格がある者
神級同士の戦いにもなり得る戦場にギレーヌやイゾルテよりも優先して派遣されて、オルステッドからも信頼をおかれている
いったい誰なんだ、なんなんだ、と気になっていたところで、シャンドルはその正体を明かした
「私は北神二世、アレックス・カールマン・ライバック、シャンドルというのは偽名です」
「拙者の師匠でもあるのです! 数少ない、拙者のことを覚えてくださる方でもありまして……えへへ」
レオンは少し、いやかなりイライラしていた
嫉妬であるのだが、断じて嫉妬ではないと強く心に言い訳し、レオンは平静を装った - 155124/08/12(月) 20:36:11
「どうして黙っていたんですか?」
「万が一に備えて、です。ヒトガミは人の心を読みますが、私がカールマンと知らねば、存在を隠せる。行動もしやすくなりますしね」
ルーデウスは怪しんだ、レオンも怪しんだ、セフィリアも若干怪しんだ
「本当は?」
「いえ、本当は少し、ピンチになってから明かせばかっこいいかなと思っていました」
「その結果がコレなんだからダセぇよ……っていうか、せめてそこのデカブツの正体くらい明かしてもいいだろ、変に隠すからこじれてこうなるんだろ、北神流のくせになんで味方の方をこじれさせるんだよ」
「レオン殿、流石に言いすぎです。師匠だってこういうふざけたことを考えますし、空回りをすることはありますが、一応これでもちゃんと本人なりに考えて最善の方法で動かれるお方なのでありますよ、、多分、きっと、もしかして、ですが」
全くフォローになっていないフォローを受けつつも、シャンドルは話を続けた
まずはお互いの情報共有が必要、ということである - 156二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 20:36:59
本人達も知らないけど親娘なんだよね。それを知ったらレオンは土下座しそう。
- 157二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 03:39:11
- 158124/08/13(火) 09:32:55
エリナリーゼがシルフィの祖母って判明した時のパウロみたいな反応になると思います。
- 159二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 10:07:45
レオンとエリスもロキシーというストッパーがいなかったらそのまま谷底にダイブしてそうだな。
- 160二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 15:58:54
レオンは黒狼の元メンバーからは嫁さんが二人とも巨乳だからルーデウス以上にパウロ似だと思われてそうだな。
- 161二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 19:45:17
今のレオンのブッコロリストはヒトガミ、ギース、アレク、ガルかな?
- 162124/08/13(火) 23:49:01
まず、ルーデウスとセフィリアは今から10日も前に谷へと落とされた
その翌日~2日後に転移魔法陣と石板が光を失った、つまりはシャリーアの事務所が攻め落とされてしまったのだ
そこにやや手荒な方法ながらもレオンがザノバ、ジンジャー、ジュリの3人を連れて村へと駆けつけた
シャンドルからの報告でルーデウスが行方不明になっている、ということに加え、レオンも「首都の方に兄さんが来ていない」という報告をしたため、転移魔法陣の光が消えていることもあって異常事態と結論付け、ルイジェルドを中心としたスペルド族に、闘気によるエコロケーションを可能とするレオンを含めた捜査隊があちこちに散らばってルーデウスたちの捜索を行った
そこで、ルーデウス、ドーガ、セフィリアたちの即席が谷まで続いていたこと、橋が落ちていたことから3人が谷に落ちたと判断した
当然レオンは真っ先に谷へと飛び降りかけたが、シャンドルから制止されたためにそれは叶わなかった
せめて戦力が揃ってから、と言われたところでレオンたちは討伐隊に関する偵察を行った上で首都からやって来たエリスたちを迎え入れ、先ほどの会議の流れとなる……ということだった
「もう、あまり時間はありません。恐らく、今頃は討伐隊たちがこちらに向かっています。鬼族の戦士たちが増援として現れるのも、そう遠い未来ではないでしょう」
第二都市に鬼神マルタ、そしてフードを被った少年がいたことをシャンドルが情報屋から仕入れていた
2人がシャリーアの魔方陣を破壊したのだろうと判断し、敵の戦力図を把握していく
「じゃあ、次は俺たちの方ですね」 - 163二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 06:52:56
手荒な方法って3人をおぶって全力ダッシュかな?
- 164124/08/14(水) 09:20:54
次の報告はルーデウスを代表として行われた
自分たちを谷に落としたのは、村に連れて来た兵士2人……に、化けていた元剣神ガル・ファリオン、北神三世アレクサンダー・カールマン・ライバックの両名であること
ギースも彼らと同じ魔道具を使って変装しているため、見つからない可能性が高いこと
谷に落ちてからは、アトーフェの分体である腕とドーガ、そしてルーデウス共々落とされることを見越して重要な装備を敢えて村に置き、そしてスクロールを隠し持って来てくれたセフィリアに助けられたこと
3人で力を合わせたことで何とか谷から脱出することが叶ったこと
「……ルーデウス。ガル・ファリオンは私がやるわ」
「エリス、俺にやらせてくれ。俺なら確実に師匠に勝てる、ジノじゃない相手なら、剣神流相手に負ける道理はない」
「……まぁ、そのへんも含めて、話しあおう。仇をうってくれるのは嬉しいけど、一人で突っ走らないように。俺みたいになるからね」
「そうであります、お二人の実力は重々承知してこそいますが、一対一の戦いは望めない可能性が高いでしょうから」
敵戦力とこちらの戦力の整理、そして誰を誰にぶつけるか、ルーデウスは思案する
敵戦力は剣神、北神、鬼神、鬼神の近くにいた少年、スペルド族討伐隊100人余り
「……鬼神は、シャリーアに一度放り込まれたんだよな」
「はい、恐らくは」
「……じゃあ、俺たちの家は?」
ルーデウスが不安げに声を漏らす
「それは、わかりません。鬼神が事務所だけを狙ったのか、シャリーアの主要施設全てを攻め落としたのかは」
「……そのことについてなのですが、恐らく問題はないかと思われますぞ」
不安になるルーデウスを前にザノバが手を挙げ、レオンも「あ、そういえば」と口に出した - 165124/08/14(水) 09:32:56
「ザノバたちを担いで走ってた時、途中でザノバが止まれって言うから何かと思ったんだけど、七大列強の石碑を見つけたんだ」
「そこでこの笛を吹いて、ペルギウス様の配下、アルマンフィ殿に様子を確認していただいたのです」
「おぉ! ……っと、失礼、それで?」
「師匠たちの家族は皆一応はご無事でした、恐らくアイシャ殿の指示だと思われますが、ヤライ殿が先んじてシャリーアに戻っていたことが決め手でしたな」
「ヤライが?」
ルーデウスは首を傾げた
本来ヤライは他のルード傭兵団の団員同様、アイシャたちと共に隣国でギースの逃亡を妨害するためのチームに所属していた
だが、彼は事前にアイシャから「何か嫌な予感がする、念のために戻って」と指示を出されたことで転移魔法陣が壊されるよりも先にシャリーアへと戻っていた
「はい、ペルギウス様の言葉を伝言してくださったアルマンフィ殿曰く、鬼神と一緒にいた剣士がそのまま師匠の家を襲撃したようです」
「なっ!」
「……が、パウロ殿とヤライ殿がいたことで、襲撃者を倒すには至りませんでしたが、何とか無傷で撤退させることに成功したようです」
「そうそう、そういう報告を受けてたからこっちでもしとかなきゃいけなかったんだよな……兄さんが行方不明だったから、それどころじゃねえってなってたけど」
「そっか、良かった……」
ルーデウスはほっと胸を撫でおろし、その場で肩の力を抜いた
北帝であるヤライ、レオンやセフィリアに死ぬほど鍛えられて現在はギレーヌを相手にしてもそこそこいい勝負が出来る、つまり王級レベルに至ったパウロの両名がいて尚撃退が精いっぱい、という相手がいることには不安を覚えたものの、家族の無事が確認できたことでルーデウスは憂いを絶った - 166124/08/14(水) 09:43:10
しかし、ペルギウスはこの戦いにおいては中立の立場となり、見届けるだけに徹すると宣言
更にこの様子ではギースはガルたちの手綱を握ってこそいるものの、上手く扱いきれていないとも判明している
故あって、戦力はこれ以上増えることがなかった
だが、それでも尚十全に戦えるメンバーがそろっていた
「じゃあ、改めて誰が誰と戦うかを決めておこう、少なくとも現時点で判明してる戦力で」
対応と連携をスムーズにさせるため、ルーデウスがそう発する
今回の指揮を取るのはルーデウスだとも既に暗黙の了解のように皆に行き届いているため、異論は起きなかった
そのため、一人一人の意見を聞いて組み合わせを考えた上で、ルーデウスが作戦を決定させた
まず、剣神ガル・ファリオンにはエリスとルイジェルドの2人を
鬼神マルタにはザノバ、ドーガ、セフィリアの3人を
北神三世にはシャンドル、ルーデウスの2人を
鬼神の傍にいる少年にはレオンをぶつける
そうした形で戦力を決め、残存メンバーたちにはオルステッドと共に村の防衛と、メインとなる戦闘の方のバックアップをして貰う運びとなった
討伐隊が動き出したこともあり、ルーデウスたちは準備と陣形を整え、半日後に備えた - 167124/08/14(水) 11:22:53
半日というものはあっという間に経ち、ルーデウスは魔導鎧を直す間もなく戦場に立つこととなった
決戦の場は地竜の谷……の、橋を挟んだ場、森である
敵戦力は事前予想通り、ガル、アレクサンダー、マルタ、フードを被った少年剣士、そして討伐隊100名
数で圧倒的に劣る状態、されどもその差はないも同然
戦場において数の優位を簡単にひっくり返す帝級魔術師が2人もいるのだから
「討伐隊は雑魚も同然だから、気にすることはないな」
「であれば、拙者らは先頭の4人にのみ集中しましょう、スペルド族の皆々様方に任せられる程度の相手で良かったでありますな」
レオンの言う通り、討伐隊は戦力にならないも同然だった
スペルド族を相手に恐れおののき、5倍近い戦力を有していようとも、戦いを挑むのが無謀だ、という空気まで流れているのだから
だが、それを鼓舞する存在もいる
「恐れることはない! 数ならこちらが圧倒的に上だ!
我が名は北神カールマン三世アレクサンダー・ライバック!
僕に続け、共に栄誉を勝ち取るのだ!」
北神三世は元気よく叫び、震えあがる討伐隊をひとしきり鼓舞したと思うと、勢いよく走り出した
一息に橋を駆け抜け、敵陣に斬り込もうとしたのだ
だが、そんなことを簡単に許すほどルーデウスたちは甘くなかった - 168124/08/14(水) 11:28:42
「今です!」
「風裂!」
「岩砲弾!」
シャンドルの一声でセフィリアとルーデウスが同時に魔術を放った
ルーデウスの放った岩砲弾は吊り橋を根元から破壊し、セフィリアの放った魔術は橋を吊っていた蔓を切断した
「な──あああああっ!?」
橋諸共、北神三世は谷底へと落下した
そしてチャンスは訪れた、敵に優れた魔術の使い手はいない
それ故、ルーデウスは自身の放てる最大規模の魔術たる『雷光』を使用
討伐隊のど真ん中に落としたのだ
その一撃は討伐隊の面々を黒焦げに変え、行動不能となるものを多く出した
だが──
「うお──!」
雷光によって起こった土煙の中から、剣神と鬼神、そして少年剣士が現れ、脅威のジャンプ力で谷を越えてやって来た - 169124/08/14(水) 11:35:11
「さぁて、俺様の相手は……どいつだ? いや、”どっち”だ?」
「私よ」
「そうかよ、他には?」
「俺だ」
ガル・ファリオンの前にエリスとルイジェルドが立ち塞がり、ルーデウスがその一歩後ろで構えを取る
鬼神の前にはザノバ、ドーガ、セフィリア、シャンドルが並び立つ
少年剣士の前には、レオンが立つ
「よぉ、俺の家族にちょっかいかけてくれたみたいだな……一族揃っての遺言は決めたか?」
「決めるものかよ、死ぬのはお前の方だ」
溢れんばかりの殺意をぶつけ合いながら、レオンと少年剣士は対峙する
「──剣帝、レオン・グレイラット」
「──北鬼、パリス」
名乗りを上げ、互いに己の武器を構える
パリス、と名乗った少年はフードつきマントを脱ぎ去り、腰にある二振りの剣をどちらも順手に持ち、交差して構える
パリスは様々な魔道具で武装を固め、一見軽装に見えるが手足にはゴテゴテと様々な魔道具が装備され、背中や腰にも何かしらの装備を身に着けていた
対するレオンが持つ防具らしい防具は、ザリフの籠手と義足のみ
レオンは剣を居合に構え、闘気を迸らせる - 170124/08/14(水) 11:42:16
「ウオオオアアアア!!!」
2人が武器を構えたところで、鬼神マルタが叫んだ
彼が両手で地面を殴ると大地が隆起し、崖が崩れ、木々がなぎ倒された
それ故、巻き込まれてはたまらない、と2人はその場から飛び退いた
出来る限り、先ほど崖から上がって来たアレクサンダーや、エリスたちと対峙しているガルと離れるように
そして──何故か、鬼神に吹っ飛ばされてきたセフィリアも共に
「……何やってんだ、セフィリア」
「すみません、真っ先に斬りかかろうとしたら、モロに直撃を受けまして……ですがまぁ、丁度よいです。
何となく、勘ではありますが……拙者の戦場はあちらではなく、こちらだと思われます」
「そうか……わかった、じゃあ、2人で戦おう」
「ハン、何人でも関係ない、かかって来い」
パリスは不敵に笑う
ボサボサ気味の赤髪、小さい体に似合わない強者の風格
それらはレオンとセフィリアの警鐘を鳴らすには十分だった
「いざ、北帝セフィリア・グレイラット……参るであります!」
セフィリアは赤竜剣ヤクタを大上段に構え、レオンも魔剣ドラゴンスレイヤーを居合に構える
この戦いは、2人とも最初からクライマックスである - 171二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 20:42:50
これに勝てたらレオンはちょっとでも自己肯定感が増すかな?
- 172二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 07:51:19
一対一で拮抗した実力じゃなかったら無理そう
- 173二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 12:36:15
現状、ビヘイリルに集まっている龍神陣営の人員の強さのランキング(魔導鎧無し)ってどの位かな?
- 174124/08/15(木) 14:43:54
殿堂入り オルステッド
SS シャンドル(本気、魔剣装備) セフィリア レオン
S ルーデウス(魔導鎧一式) シャンドル(棒術)
A エリス ドーガ ルイジェルド
B ルーデウス(素〜魔導鎧二式改)
C ロキシー ザノバ スペルド族の戦士団
D クリフ エリナリーゼ
くらいだと思われます。
目安としては
SS→神級
S→帝級以上、神級未満
A→帝級
B→王級
C→聖級
D→それ以下
そのランクの人は〇〇級剣士と同等って感じです。
ランキングにするとなるとちょっと決め難いので、Tier表みたいになりました。
- 175二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 16:59:17
二十代前半の人族が400年の経験値持ちの本気モードのシャンドルと同等のレベルとか世が世なら英雄と呼ばれるな。ラプラス戦役に放り込んでも初代カールマン達と共に最終決戦に参加してそう。
- 176二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 17:45:19
- 177二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 20:35:30
これにはオルステッドもニッコリ
- 178二次元好きの匿名さん24/08/16(金) 07:11:07
更に魔術や北神流にも優れた子供も産まれる可能性も大である。しかも浮気でもしない限りはレオンの子供は全員長命種の血を引いているから第二次ラプラス戦役にも参戦可能
- 179二次元好きの匿名さん24/08/16(金) 18:41:42
今のレオン一家ってルーデウス一家よりも金持ちなのかな?
- 180二次元好きの匿名さん24/08/16(金) 19:01:04
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- 181二次元好きの匿名さん24/08/17(土) 01:37:01
保守
- 182二次元好きの匿名さん24/08/17(土) 07:12:32
ヒトガミって馬鹿なの?散々龍族を考えなしだとか脳筋とか言っているだろうけど
- 183124/08/17(土) 09:28:30
『光の剣閃』
『赤熱空断』
レオンとセフィリアの放つことが出来る、最大級の必殺技が戦いの開始と同時に放たれた
光の剣閃を凌ぐことが出来ようと、赤熱空断ほどの火力を防ぐ術は通常の剣士では持たない
仮に、その術を持っていたとしても今度は光の剣閃への対応が間に合わない
それ故、この技が同時に放たれた時点で勝負は決したも同然だった
──パリスという、例外を除いて
「な──」
「お前ら、存外勉強不足みたいだな」
レオンとセフィリアは、驚愕していた
自身らが放った技は何事もなかったかのようにかき消され、空振りしたかのように終わったのだから
パリスが右手に持っていた剣は、レオンの放った光の剣閃、そしてセフィリアのはなった赤熱空断に当たった
その直後に、2人の放った技の影響は消えたのだ
「魔剣『破魔』、コイツはあらゆる魔力効果を焼失させる、こんな風にな」
「──ごぷっ」
必殺技を空振りさせられ、一瞬の隙を見せた2人に、パリスは急接近した
わかっていようとも、技が空振りさせられた2人は対応が遅れた
それ故、パリスに最も厄介だと判断されたレオンは、パリスの持つ左手の剣で腹を刺されたのだ
「まずは1人、だっけか」 - 184124/08/17(土) 10:41:05
「──レオン殿ぉっ!」
「っ! ブリザードストーム!」
「おっとぉ」
腹を刺されたレオンは、剣での反撃ではなく咄嗟に魔術を行使した
赤竜剣ヤクタによって熱を操れるセフィリアならば、氷の上級魔術なら意に介することもない
それ故、レオンは迷いなく左手から魔術を放ち、パリスを飛び退かせた
「……なんだ、今の」
「あぁ、お前そう言えば兄の方と違って無詠唱で治癒魔術を使えるんだったか……しくったな、抉れば良かった」
レオンは腹の傷を治しながらも、再度光の剣閃の構えを取る
一度でわからなかったことは、二度試せばいい
何らかの手段で光の剣閃を無効化したのならば、その種を解き明かす
そのためにレオンは再度腰を落とし──
「シッ!」
「無駄だ」
居合で光の剣閃を放つ
だが、先ほど同様にパリスが右手に持つ剣でそれをかき消してしまう
(あらゆる魔力効果を消す……魔力効果……そうか、自分でもよくわかってなかったが……) - 185124/08/17(土) 10:41:16
光の剣閃は、光の太刀とは違う
闘気を纏わせて剣速を加速させるのではなく、闘気そのものを斬撃の機動に沿わせて放ち、光速へと加速させて飛ばす技
それ故に、理論上は吸魔石や乱魔、王級の結界魔術のような魔力を阻害する効果のあるものに弱い
(光の太刀なら魔力効果を消されても、純粋な膂力だけで相手を斬ることは出来る、だが光の剣閃は魔力効果、つまり闘気を打ち消されたら終わり……か)
「……そういうことか」
レオンは光の剣閃を破りながら再度急接近してきたパリスの斬撃を防ぎつつ、思案を巡らせる
ならば、どうやってこの男を斬るか
近づいて光の太刀で倒すのが一番だろうと考えるが、そうもいかない
二刀流、そして光の太刀の威力を殺される以上は自分一人での撃破は不可能
故に──
「ハァァァッ!」
「っと」
今パリスに向かって斬りかかったセフィリアを信じる作戦を、取るしかない
レオンは苦渋の決断で、最速かつ最悪の形でパリスを倒すプランを構築し、セフィリアに目配せした
「アレ、やるのでありますか」
「……ごめん、セフィリア」
「かまいません、格上相手にはそうせざるを得ませんから」 - 186二次元好きの匿名さん24/08/17(土) 20:23:34
セフィリアの不死性を活かした自爆特攻かな?
- 187124/08/17(土) 20:53:02
「では、行きます」
セフィリアは赤竜剣ヤクタに魔力を通し、刀身を赤く染める
そして、剣に込めた魔力を”逆流”させる
赤竜の炎を宿す剣に一度魔力を通し、そして逆流させることで、セフィリアの体温は上がる
熱によって心臓の動きは加速し、血液は早く巡る
「ぶっちゃけコレは不死魔族でも危険ですが……最速で仕留めます」
「ハッ、魔力を用いて身体の強化か? それくらい俺の魔道具でも出来る……それに、何度来ても無駄だ」
パリスは光の剣閃に反応するほどの速度、そして対応できるだけの術を併せ持っている
ならばどうするか、その術、余裕を全て無くすまで
大事なのは、彼が光の剣閃に対処するための選択肢である武器は一本しかないこと
多数の魔道具による武装を行っていても、それはあくまで彼の動きを補助するためのものでしかない
そして、彼が左手に持つ剣は単によく斬れる剣でしかない
右手の剣と同様の効果があるのならば、刺されたレオンは闘気も維持できないし、魔術を使うことも出来なかったからである
「──行きます」
「来い」
セフィリアは地面にヒビを入れるほどの脚力で踏み込んだ
踏み込みの速度ならば、速度に特化した剣神流の剣士たちをも遥かに上回る速さ - 188124/08/17(土) 20:53:40
だが、パリスはすぐそれに対応した
同じように全身に装備した魔道具に魔力を込めてから、セフィリアが跳び上がって繰り出す斬撃を右手の剣で受ける
魔力効果は消えるため、セフィリアが行っている魔力の循環は途切れる
それによって、セフィリアの体にかかっていた負荷は消え、動きは鈍る
「ヘッ」
パリスはその隙を突くように、左手の剣を真っすぐに突き出す
狙いはセフィリアの頭、不死魔族とて混血でしかないセフィリアでは頭が傷つけば大ダメージになり得る
故に彼女は空中で身を捻って躱す
「フッ!」
「ぐぅッ!」
地面を転がったセフィリアは、追撃で放たれる攻撃を剣で受けた
だが、もう一本の剣がセフィリアの心臓を捉えた
「今度こそ一人か、さ、落ちろよ」
「──そうでありますが、一手遅いであります、ね」
谷から落ちるギリギリの位置
パリスはもうセフィリアを仕留めたと確信していた
左手に持つ剣【口裂】でセフィリアの心臓を貫いたのだから
「ッ、抜けねえ──!」
しかし、セフィリアは空いた手でその剣の刀身を握りしめ、抜けぬようにと押さえ込んでいた - 189124/08/17(土) 21:05:01
「光の剣閃」
「何度やっても──あ?」
今、この瞬間しかないタイミングに絶殺の技が放たれていた
ソレはレオンがバシェラント公国で魅せた、二連で放つ光の剣閃
無論それは先ほどまでパリスが右手に持っていた剣が、二撃ともまとめて無効化した
だが、パリスの腕は剣ごと宙を舞ったと思うと、地面にボトリ、と落ちた
「え? あ?」
ギースから貰った情報は
『レオン・グレイラットってのはセンパイの双子の弟で、奴は光の太刀を飛ばすなんて真似が出来る、それも同時に2発だ』
というものだった、故にパリスは対策していた
光の剣閃の原理を解明しながらも使えなかったガルのアドバイスを元に、対魔術用に使っている剣を防御に使うことで、光の剣閃を無力化するプランを立てた
そして、実際にレオンの放った光の剣閃自体は無力化した
レオンの目線から斬撃の機動を読み、通り道に剣を配置することで斬撃は届くよりも先に消える
だのにパリスの腕は落ち、鼻先三寸の距離に、レオンがいた - 190二次元好きの匿名さん24/08/17(土) 21:08:02
やっぱりガルは光の剣閃を体得出来なかったんだな。もうその時点でレオンには絶対に勝てないと理解してそう。
- 191124/08/17(土) 21:08:24
「落ちるのはお前一人で十分だ」
「え、あ──ぶっ! が……」
ザリフの義手が自壊するほどの魔力を込めた、レオンの渾身の左ストレートがパリスの顔面にめり込んだ
セフィリアに刺していた剣からも手が離れ、パリスは武器を失い、地竜の谷底へと真っ逆さまに落ちて行った
「……タダで済むと思うなよ」
だが、レオンは容赦のない男だった
念入りに、全力でパリスを殺すために、左手へ火を灯した
「獄炎火弾」
火上級魔術、獄炎火弾を谷の底へ向けて放った
そうして、すぐさまセフィリアを抱えてその場から大きく距離を取った
「あばよ」
谷底で起こった大爆発をバックに、レオンは戦利品──パリスの持つ二本の剣と共に、セフィリアを抱えて走った
「流石、です、レオン殿……」
「喋るな、血が出ちゃうだろ」
地面が崩れる心配のないところに来たところで、レオンはポケットから治癒魔術のスクロールを取り出し、セフィリアに使った
治癒が促進され、セフィリアはごぷっ、と血を吐きつつもすぐに傷を癒し、戦線への復帰を可能とした
レオンは鹵獲した剣二本を腰に納め、セフィリアと共にもう一つの戦場を目指して駆け出した - 192二次元好きの匿名さん24/08/17(土) 21:09:10
相変わらずの光閃の初見殺し性能
- 193二次元好きの匿名さん24/08/17(土) 21:14:24
レオンは切れ味抜群の剣と魔術や闘気を無力化する剣を手に入れた。
- 194124/08/17(土) 21:25:06
「……レオン殿、移動中だけでも良いのでお聞きしたいのですが」
「いや、抱えるのに際してケツを触ったことは流石に許して欲しいんだけど……」
「そっちではなく、どうやって彼の腕を落としたのかを」
「あぁ、そっちか……アレは光の剣閃を同時に2発、直後に光の太刀を1発放っただけだよ」
「……だけ、ってレベルでありますか、ソレ」
「口で言うのなら、そうなる」
レオンはパリスに対して光の剣閃を2発放つことで、パリスの剣の置き先を固定させた
光の剣閃に対応するには、必ず斬撃の軌道を視線やレオンの構えから読み、放たれるよりも前にカウンターや防御のための動きをしなければならない
故にレオンはすぐにパリスの防御のからくりを見抜いていた
ならばどうするか、掠っただけでも魔力効果を切らされる剣を攻略するには、対水神流とは違った動きでなくてはならない
そして、追撃を光の太刀で放ったとしてもすぐに対応されてしまうことはわかっていた
そこから、レオンはどうやって剣閃を囮にした攻撃を放てるかを考え、改めてパリスの持っている情報を考えた - 195二次元好きの匿名さん24/08/17(土) 21:32:26
またオルステッドもビックリな技を土壇場で開発したよ。
- 196124/08/17(土) 21:33:17
見せてもいない光の剣閃を知られているということは、誰かが教えたということ
教えた候補は恐らくガルとギース、故にレオンは光の剣閃をわざと2発放った
光の剣閃を2発放った時にレオンは体への負荷で動きが止まる、というのをバシェラント公国で見せている
その情報が行き渡っているのであれば、と考えたレオンはミスリードを狙った
わざと光の剣閃を2発放つことでパリスに「レオンは少し動けない」という油断を与えた
その油断を見逃さずに、レオンは体に更なる負荷をかけて光の太刀を放った
三撃目が来ると思っていなかったパリスの意表を突き、パリスの右腕を落とすに至る
「……ってワケ」
「それ、かつてのお師匠の焼死体を通過しながら語ることでありますか?」
「大好きな妻に求められた説明を、外道の焼死体一つで止めるワケないでしょ」
「えええぇ……レオン殿は、何も感じないのでありますか?」
身体を真っ二つにされ、その死体を焼かれているガル・ファリオン
かつての師匠だったモノを見て、レオンは不思議と何も感じなかった
エリスとルイジェルドが彼をぶった斬り、勝利したのだろう、と思った
そこに師が道を外したことの悲しみも、兄や妻を傷つけた怒りも、負けたことへの失望も、もう何もなかった
ただ負けただけの男が、剣神流を名乗りながらも恥を晒した男が、燃えているだけ
「もう、師匠じゃないからな」
虚空を見つめるように、レオンはポツリと呟いた - 197二次元好きの匿名さん24/08/17(土) 21:34:31
そのうち全攻撃が光の太刀or剣閃になりそう
- 198二次元好きの匿名さん24/08/17(土) 21:37:03
レオンとガルは此処ではない何処かでタイマンで勝負していたら何か違っていたのかな?
- 199二次元好きの匿名さん24/08/17(土) 21:42:14
- 200124/08/17(土) 21:43:17
レオン「無茶言うな、2撃の時点でも全身の筋線維がブチブチに千切れて滅茶苦茶痛いんだぞ、3撃目なんて骨にヒビが入ったくらいだし、ジノなら体への負荷もかけずに何連撃でも出来るだろうけど、俺じゃどれだけ頑張っても多分4撃連撃までだ」
レオンとタイマンした時点で、ガルが負けて女々しくなるのは変わらないです。
ただ、女々しくなったくらいでレオンはガルのことを師匠と思わないワケではないです。
ヒトガミの陣営に行ったことで「外道」と判断し、もう師匠だと思わなくなりました。
龍神陣営についていれば女々しくなったとしても、自分のもう一人の師匠として慕っていたと思います。
レオン「光速じゃなかったら多分今でも出来る」