- 1書いた人24/07/28(日) 20:58:06
~アビドス廃校対策委員会 教室~
ホシノ「テレビ出演~?」フアァ
アヤネ「はい、クロノススクールからアビドスに正式な依頼です。ドキュメンタリー番組の制作に協力してほしいんだとか」
ホシノ「そっかぁ。知らない内に有名になったんだねぇ、セリカちゃんもアヤネちゃんも……おじさんは嬉しいよ」
セリカ「アイドル活動の取材とは一言も言ってないじゃない!」カアアッ
ノノミ「でも、クロノスがどうして私たちに出演の依頼を? 何か繋がりでもありましたっけ……?」
シロコ「ん、そういえば先生が言ってた。近々そういう話が行くかもって」
ホシノ「先生の紹介かぁ。ますますアイドル事業に磨きが掛かるねぇ」
アヤネ「いえ……文面を見る限り、ホシノ先輩一人へのオファーみたいですけど」
ホシノ「うへっ!?」ガーン - 2書いた人24/07/28(日) 21:02:34
ホシノ「お、おじさんはデビューしてないよ? 何かの間違いじゃないのかな」アセアセ
セリカ「いい加減アイドルから離れたらどうなのよ……でも何でホシノ先輩だけ?」
アヤネ「番組名、”ザ・キヴォトスハント”。誰かご存知ですか?」キョトン
ノノミ「名前だけは聞いたことがあるような?」
シロコ「ん!」バッ
シロコ「キヴォトス各所を舞台にした究極の鬼ごっこ。メインキャストは現役の特殊部隊に追跡されながらミッションを達成していく。捕まったら即終了のシビアな企画だよ」
ノノミ「シロコちゃん、ファンなんですか?」
シロコ「ん」キラキラ
アヤネ「ロケは三日間。準備や移動期間も合わせて一週間ホシノ先輩をお借りしたいとのことです」
ホシノ「えええ? 何でそんなのにおじさんが……」
アヤネ「基本報酬は100万円。無事逃げ切ったら成果報酬……2000万円!?」
「「「「「えええええ!?」」」」」 - 3二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 21:02:39
期待
- 4二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 21:03:35
ルール次第だけどミユが鬼門だな
- 5二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 21:04:59
これって捕まるってタッチって事なのか...?それともマジ拘束?戦闘?
- 6書いた人24/07/28(日) 21:06:22
セリカ「破格も破格じゃない! ホシノ先輩、出なきゃ!」ガタッ
シロコ「絶対出るべき。私も見たい」ガタッ
ノノミ「そんなに大きな番組なんですね! アビドスの知名度向上にも繋がるんじゃないですか?」ガタッ
アヤネ「もし継続出演が決まれば……借金完済に大きく近付きます! これはチャンスです!」ガタッ
ホシノ「みんな目が血走ってるよ!? ちょっと落ち着いて!」
ホシノ(そんな話があるわけない。これはきっと詐欺だ)
ホシノ「ただの鬼ごっこに勝つだけで2000万円なんて、おかしいと思わない? うまい儲け話には裏がある。これまで嫌というほど騙されてきたでしょ」キリッ
シロコ「おかしくないよ?」
ホシノ「えっ」
シロコ「その番組はキヴォトス有数のPMCがスポンサーに付いてる。それだけじゃない、カゼヤマやサーバルみたいな大企業も。潤沢な資金があることは間違いないよ」
ホシノ「うへ……」
シロコ「それに、”ただの鬼ごっこ”じゃない。キヴォトス最新鋭の装備を持った特殊部隊がメンツを賭けて捕まえに来る。番組は長いけど、逃げ切った人はこれまで片手で数えるほどしかいない」
ホシノ(ま、マズい流れになってきた……!)アセアセ - 7二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 21:07:09
- 8二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 21:07:41
おじさんは開始早々全力ガンダッシュ決め込めばだいぶ距離離せそうだよな
全速力のおじさんはヒナでも一瞬反応が遅れるレベルで速いし - 9二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 21:07:55
ヒナとかネルとか?
- 10二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 21:08:04
誰が出演したかはわからんがまあ個人で最強の高みにいるのは何人かいるし…
- 11二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 21:08:37
ホシノって追うのは得意そうだけど逃げるのはあんまりなイメージあるな……
いや思い込みかもしれんが…… - 12二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 21:09:22
銃とか無しなのかね番組のコンセプト的に
- 13書いた人24/07/28(日) 21:13:58
アヤネ「はい、間違いありません。署名や押印を見るに、第三者が番組名を騙っている可能性は低いでしょう」
ノノミ「そんな番組に先生から紹介していただけるなんて。ホシノ先輩がとっても信頼されていることの証ですね☆」
ホシノ「やめてよー。おじさんなんてただのおじさんだよ? 特殊部隊と3日間も鬼ごっこなんて、そんな体力あるわけないよぉ」
セリカ「……今更通用しないわよ、その言い訳」
ホシノ(ギクッ)
シロコ「ホシノ先輩はカイザープレジデントの戦力を一人で壊滅させた。世間には知られてないけど、多分キヴォトスで一番強いはず」
セリカ「先輩一人捕まえるのに私たちがどんだけ苦労したと思ってんの!? 特殊部隊だろうが何だろうが一発KOしてやんなさいよ!」
ホシノ「あ、あれはその……」
ノノミ「テレビでホシノ先輩が見られるなんて、私楽しみです!」
アヤネ「最終的な判断はホシノ先輩にお任せします。でも、お話くらい聞いてきてもいいんじゃないでしょうか?」
ホシノ(う、うぐぐ)
ホシノ「聞いてくるだけ……だからねぇ……」ハァァ - 14書いた人24/07/28(日) 21:14:15
…という話を丸一日ぐらい掛けて投稿します。過去イチ長いです。
気長にご覧ください。
もしご存知のない方は◯ィスカバリーチャンネルの「ザ・マンハント」を一目ご覧くださいませ。
別に見なくても大丈夫です。
また、リアタイ待たれる方は良ければ過去作などもどうぞ。
それではよろしくお願いいたします。
#ブルーアーカイブ #二次創作 キキョウ「先生、私と勝負して」 - にげせんの小説 - pixiv*** 先生「勝負って……」 キキョウ「言葉そのまま、私とあんたの真剣勝負。挑戦受けてくれるよね」 先生「私に勝っても何も出ないよ?」 キキョウ「そんなこと分かってる。これは継承戦でも何でもない、ただの私戦なんだから」 キキョウ「初めは何にしようか……将棋なんてどう?」 先生「う、...www.pixiv.net#ブルーアーカイブ #二次創作 先生「ど、独身対策委員会……?」 - にげせんの小説 - pixiv*** ~アビドス対策委員会 教室~ 先生「私の聞き間違いかな? もう一度お願い」 アヤネ「はい。ホシノ先輩独身対策委員会です!」 先生「えええ!?」ガビーン ノノミ「今日は最初の定例会議です! 来てくださってありがとうございます、先生☆」 先生「いやいやいや、何を言ってるの!? ...www.pixiv.net#ブルーアーカイブ #二次創作 実録!アリウススクワッドの遊園地レポ - にげせんの小説 - pixiv*** 「え、えへへ……配給です……」 ヒヨリが不気味に笑いながらミリタリークレートを担いできたのは、のぼせるような熱帯夜のことだった。私とアツコ……姫は、剥き出しのコンクリートへ寄り掛かったままぼーっとそれを見ていた。 「ミサキさん? 姫ちゃん? 配給ですよ?」 「……」 「……...www.pixiv.net - 15二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 21:18:21
期待してるぜ
- 16二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 21:19:22
I love you...ありがとう、それしか言う言葉が見つからない。
- 17二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 21:22:33
あなたじゃったか!
- 18書いた人24/07/28(日) 21:24:25
~D.U.テレビ局 併設カフェ~
先生「いやあ、結構長丁場の会議だったね。お疲れ様、ホシノ」
ホシノ(断れる雰囲気じゃなかった! サインしちゃったよ!)ガビーン
先生「負担になってたりしない? もし辛いなら、今からでも私が」
ホシノ「あ、うん。だ、大丈夫……緊張してるだけ」
ホシノ(後輩の期待と先生のメンツ、それと面倒臭さを天秤に掛けたらつい……うぅ、もう契約書なんて見たくもないのに……)
ホシノ「その代わりさ、ちゃんと条件引き受けてよね? 勝手におじさんのこと紹介しちゃった先生も先生なんだから」チラ
先生「私がオペレーター役になるって話だね。大丈夫、任せてよ」フンス
ホシノ「ほんとにいいの? 先生、お相手の特殊部隊とも仲良しなんでしょ」
先生「まあ仲良しっていうか、苦楽を共にした仲間というか……敵方に回るって知られたら結構、怒られそうな気はするけど」
ホシノ「ふーん。なんとか小隊って言ったっけ。元SRTの」
先生「うん、RABBIT小隊だね。彼女たちは相当手強いよ」 - 19二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 21:25:38
ザ・マンハント面白いよね
- 20書いた人24/07/28(日) 21:29:38
ホシノ(お互い初出演って聞いてるけど、どんな人たちなんだろ? SRT特殊学園ってなんか厳ついイメージしかないけど)
先生「とても良い子たちだよ。ストイックで責任感があって、四人組で」
ホシノ「でもみんな一年生なんでしょ? 現役のプロが追ってくるっていう触れ込みとはイメージ違いな気がするね」
先生「上級生のFOX小隊は、色々あって今いないんだ。でもRABBIT小隊のチームワークは彼女たちすら上回る。この条件ならホシノと良い勝負じゃないかな?」
ホシノ「うへ……そりゃこっちは攻撃禁止だもんねぇ。一気に四人倒せば終わりと思ってたのにさ、そりゃないよ」
先生「一人で四人倒す方がおかしいと思うけど……」アセ
ホシノ「場所が無人島のジャングルってのも酷くない? アビドス砂漠ならおじさん負ける気しないのになー」
先生「君にとってはアウェイだね。でも大丈夫、ホシノならやれるよ」
ホシノ「他人事みたいに言うけどさ、ちゃんとバックアップしてくれなきゃ困るんだからね? 負けて帰ったらおじさん、シロコちゃんたちに何て言われるか分かったもんじゃないんだよ」プンプン
先生「相棒としてベストを尽くすよ。じゃ、作戦会議と行こうか」 - 21二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 21:31:38
やだこのおじさんやる気満々…
- 22書いた人24/07/28(日) 21:35:18
先生「今回は南の島が舞台だね。と言ってもリゾート地じゃない。会議で見てもらった通り、絶海の無人島だよ」
ホシノ「まあ、見たよ。こんなとこに可愛い教え子を一人で放り込もうだなんて、先生は鬼だねぇ……」ヨヨヨ
先生「私が決めたんじゃないんだけどね。でもはっきり言って過酷な旅になるのは間違いないよ。装備品はホシノに任せるから、動きやすい恰好で万全の備えをしてほしい」
ホシノ(そんなこと言われても。サバイバル用品に加えて逃走用の道具なんて持ったら、結構な荷物になるよ?)
先生「島には舟で上がることになる。でも潮流の関係で北から入るのは難しい。南の入り江から上陸することになるだろうね」
ホシノ(しかも脱出地点は北東の崖……めちゃくちゃ大変じゃん、これ)
先生「脱出成功で報酬が500万円。出演報酬と合わせて600万円だね」
ホシノ「でも、残り1500万はミッションを達成しないと貰えないんでしょ? 話が違うなぁ〜」フワァーア
先生「そう。アルファ、ブラヴォー、チャーリーの三地点でロケット花火を打ち上げること……達成一つにつき500万円加算になるね。でも捕まってしまったら、それまでだよ」 - 23二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 21:36:28
まぁ、おじさんが攻撃できたら全員なぎ倒して終わるもんねw
メンタルデバフあってなお、連戦に次ぐ連戦からのキラキラ状態ヒナでようやく止まった臨戦状態強すぎるっピ - 24二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 21:38:44
- 25書いた人24/07/28(日) 21:43:53
- 26二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 21:44:37
- 27書いた人24/07/28(日) 21:46:42
先生「RABBIT小隊には今言った場所の情報は一切明かされていない。その代わり、2日前から野営していいことになっている」
ホシノ「うん……」ウトウト
先生「まずは彼女たちに見つからないよう上陸することが大事だね。そのための進入ポイントだけど」
ホシノ「ん……」ムニャ
先生「……何か食べたいものある?」
ホシノ「あ、それならおじさん苺パフェがいいな~」パチ
先生「お、奢るよ」
ホシノ「うへへ~やったぁ」
先生(まずい……これは極限までやる気がゼロの顔だ!)
先生「ほ、ホシノはもし2000万円ゲットしたら何がしたい?」ニコッ
ホシノ「別にぃ。借金返済へ突っ込んで終わりじゃない? そもそも、そんな額ゲットするなんて無理だしさー」
先生「えっ」
ホシノ「シロコちゃんから聞いたよ? ミッションを全部クリアして脱出した人なんて一人もいないんでしょ」チラ - 28二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 21:48:12
脱出はできてもミッション全クリは無理か…
- 29書いた人24/07/28(日) 21:54:29
ホシノ「さっきの会議でよく分かったよ。番組スタッフは生徒かもしれないけど、お金を出してるのは大人でしょ? 賞金満額ゲットに近付いた途端、裏から手を回して妨害してくるに決まってるよ」
先生(まずい……これは大人不信マックスの顔だ!)ドキッ
先生「私も過去作は全て見てるけど、やらせとか介入みたいな展開はなかったよ。そこは安心して大丈夫じゃないかな」
ホシノ「先生もピュアピュアだなぁ~。怪しい箇所なんて編集で消してるに決まってるじゃん。今の時代、後から何とでも出来るんだからさ」
先生「……それは、そうじゃないとも言い切れないけど」
ホシノ「でしょ? それを踏まえた上でさ、おじさんの作戦聞いてよ」
先生「何かアイデアあるんだ。じゃあそれを先に聞くね」
ホシノ「速戦即決。アルファを取ったら即、脱出地点に向かうんだぁ」
先生「ええ!? 他のチェックポイントは?」ガーン
ホシノ「こんなの真面目にやる方がバカだよ。無人島を全域回ったら三日は掛かるってだけの話でしょ? 脱出用のヘリは呼べばすぐ来るんだし、さっさと出ちゃおうよ。半額でも1000万だしそれでいいじゃん」
先生(まずい! 自分以外の全てがバカに見える顔をしている!)ダラダラ - 30書いた人24/07/28(日) 22:02:05
店員「お待たせしました。苺のデリシャスビッグパフェです」
先生「あの、その……ホシノさん……気持ちは分かるんだけどね?」
ホシノ「いただきま~す」パクッ
ホシノ「言いたいことは分かるよ。それじゃ見てる側が面白くないでしょって? だけどおじさんエンターテイナーじゃないからさ、それを言うなら人選ミスだと思うんだよね」モグモグ
先生「う、うーん」
ホシノ「私の戦闘スタイルはいつでも一緒。最短距離で、最高速度で、最大火力で叩き潰す。昔から腕っ節だけが取り得だからさ」
先生「……そんなことないよ」
ホシノ「ま。先生も大人だし、色々あって大変だよねぇ」ジッ…
先生「君の想像とは少し違う。今回、私は一円も貰わない約束だから」
ホシノ「うへぇ、何それ? 見返りもナシでこんなことやってんの? おじさんそれこそ一番の驚きなんだけど……」
先生「見返りならあるよ! 私はファンだからね」ドヤ
ホシノ「ファンって、番組の?」
先生「それもあるけど。一番はホシノのファンなんだ」
ホシノ「えっ……」ドキ - 31二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 22:04:44
お~っと!? 先生選手!難関障害物【やる気のないホシノおじさん】を口説いて突破するつもりだぁ!!
- 32二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 22:10:15
これは強い!これにはホシノ選手も.....?
- 33書いた人24/07/28(日) 22:11:49
ホシノ「まさかとは思うけど、もしかして。また、あれ?」
先生「そう! アビドスのヒーローが格好良く活躍するところを見たい。その一心でアドバイザーさせてもらってるよ」
ホシノ「あ、飽きないね……ほんとに」ムグ
先生「何が何でも賞金の半額を持って帰りたいなら、私も強く反対しない。でも全てのチェックポイントを通ってクリアする……これまで誰も出来なかったことが、君なら出来ると思うんだ!」グッ
ホシノ(え? もしかしてこれ、また乗せられる流れ?)
先生「ホシノは凄いよ。後輩思いだし、自分のことを良く分かってて、様々な経験も持ってる。そんな君の存在をテレビの向こう側に届けたい。そう感じることは私の先生魂に悖ることでは一切ない! だから」
ホシノ「分かった分かった! 褒め殺しはいいから、一言に纏めてよ」
先生「ポニーテールのホシノが泥臭く戦うところをテレビで見たい!」
ホシノ「どうして髪型指定なのっ!?」ガビーン
先生「だって……可愛いから……」
ホシノ「あーもう! 付いてきたおじさんがバカだった!」カアアアッ
先生「それはそうと、これを受け取ってほしいんだ。過去数年分の録画が入ったBDだよ」サッ
先生「作戦のことはまた後で考えよう。まずは番組を一度見て、その上で感想を聞かせてくれないかな」
ホシノ「っ……」
ホシノ(ダメだ。やっぱり先生は……手強いなぁ……)コクリ - 34書いた人24/07/28(日) 22:21:29
~D.U. 子ウサギ公園~
ホシノ「うん、オファー受けることになったよ……もう夕方だし帰りは遅くなるから、みんなは先に帰ってて」
ホシノ「え? いやまだ2000万円は……あ、ちょっと! アヤネちゃん!? もしもし!?」プツッ
ホシノ(しんどい……めちゃくちゃ期待されてるよ……)スン
ホシノ(おじさんはただ平穏に暮らしたいだけなのに。もうヒナちゃんの時みたいなガチバトルは嫌だよ! うぅ……)トボトボ
???「そんな弱気でどうするんですか!」
ホシノ「うへ!?」ビクッ
???「SRT特殊学園の有用性をもう一度、キヴォトス全体に向けて証明するんです。これは絶好のチャンスです!」
ホシノ「あ……聞き間違いかぁ」ドキドキ
ホシノ(え? でも今、SRTって)
サキ「あのなぁ……こんなのただ見世物扱いされてるだけだぞ? 真面目にやったって仕方ないだろ」
ミヤコ「とんでもありません。たかがテレビ出演かもしれませんが……私たちRABBIT小隊にとって、キヴォトスの実力者と競う演習は良い経験になるはずです」
ホシノ(RABBIT小隊? ってあの子たちが!?)サッ - 35二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 22:23:14
あー、ウサギってアビドスIFだからなぁ……ホシノには刺さるかもしれん
- 36書いた人24/07/28(日) 22:29:31
ホシノ(なんで公園で焚き火してるの? キャンプ? こんな街中で?)
モエ「くひひっ……良いよねぇ、あのシリーズのスリル感。追い詰められて万策尽きた出演者の絶望する顔……! あの破滅的な気持ちを思うとたまんないよねぇ」ハァハァ
ミユ「わ、私たちが追う方なんだけど……」
ミヤコ「先生によると、今回の相手はキヴォトス最強格の実力者だそうです。先生がこちらを指揮してくださらないのはきっわめて遺憾ですが……負けるわけにはいきません」
ホシノ(何かめっちゃ感情こもってない? ていうか先生、変なこと吹き込まないでよ……)アセアセ
サキ「まっ、この暑さで公園暮らしも限界だしな。こないだの任務で海の作戦にも慣れたし、軽く一捻りしてやるか! 誰だか知らないけど!」
ミユ「向こうはこっちよりもっと暑いんじゃ……」
モエ「調べがついたよ~、演習場所。地形データも取得中! 結構広い島じゃん、これ」
ホシノ(!)
サキ「へー、面白い地形だな。海流的に……南の入り江から入ってくる感じだろ? じゃあこの辺が敵の脱出ポイントか?」ズイ
モエ「くひひ……もしそうだとしたら、向こうは北東への猛ダッシュで速攻を狙う選択肢なんかもアリじゃない?」
ミヤコ「その場合、侵攻ルートは簡単に予測可能ですね。そこまで与しやすい相手ではないと思いますが」
ホシノ(!!) - 37書いた人24/07/28(日) 22:39:06
ホシノ(わ、私の考えた作戦が一瞬で)キョトン
ホシノ(そっか。しっかり訓練を積んだ人にはこの程度、作戦ですらないんだ……そっかぁ)
ホシノ(私、ちゃんと戦術を教わったことなんてないからなぁ。一年の頃からずっと正面突破だけで何とかしてきたけど……ダメなんだ、それじゃ)
ホシノ(何か辛いな。後回しにしてたことに、追い付かれたみたいで)シュン
ミユ「番組の人……こことか、チェックポイントにしそうじゃない?」
モエ「割とメタ読みになってるけどいいの? それ」
サキ「でもなー、全部通して十回は見てるからなぁ。今更初見のつもりで作戦なんて立てられないぞ?」
モエ「なーんだ、やっぱサキもめっちゃファンじゃん。ねえねえ、みんなが好きな回どれ?」
サキ「シーズン4の1話だな! やっぱあれを超える回ないだろ!」ニコニコ
ミヤコ「私は、先輩たちが出ている回は全部好きです。他の部隊に比べて戦術も連携も別格ですから」キラキラ
ミユ「えっと、ごめん……シーズン1以外……認めてない……」
ホシノ(……)
ホシノ(勝てない、かも)
ホシノ(これ以上はルール違反だよね。帰ろ)トボ…トボ… - 38二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 22:42:22
逃げる側なんて陥ったことないもんね、ホシノおじさん
- 39書いた人24/07/28(日) 22:47:45
~小鳥遊邸 リビング~
カチャ…ヴィーン……キュルキュル
ホシノ(うへぇ……全部見たら何時間掛かるんだろ、これ)
ホシノ(テレビなんて点けるの久しぶりだよ。確か前は……)ゴロン
ホシノ(覚えてないや。眠いなぁ)ゴシゴシ
ホシノ(おじさんが一人で見ても分かるわけないよね。シロコちゃんに声掛けた方が良かったかも)
ホシノ(でも……こんな時間だし、な)
ホシノ(あ、始まった)
テレビ『このゲームに台本はなく、撮影班による手助けは一切ありません』
ホシノ「嘘だぁ」フア…
テレビ『キヴォトス各地に存在する追跡専門部隊。テロリストを捕らえ、区境を守り、犯罪者を捜索します。そんな彼らが今回番組で追うのは……』
ホシノ(んー? 何だか、既視感あるなぁ)
ホシノ(こんなチャンネル見たこともないはずなんだけど。どうして知ってるんだろ)
ホシノ(……あ)
ホシノ「ユメ先輩が、見てた番組だ」 - 40二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 22:47:55
凄まじい戦闘技術と身体能力で真正面から殆どの敵を叩き潰せてしまう故の弱点…
- 41二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 22:48:35
ここでユメ先輩要素きたか
- 42書いた人24/07/28(日) 22:53:32
~
ユメ【ホシノちゃんホシノちゃん! この回すっごく面白いんだよ! 一緒に見よ!】
ホシノ【またドラマか何かですか? そんなことより、現実の防衛体制について考えてくださいよ。先週も商店街が襲われたじゃないですか】
ユメ【そこんところ考えるのに、この番組は役に立つはずだよ。とってもリアルだし頭を使うからね】フンス
ホシノ【こないだも言いましたよね。一体どこの世界に撃っても撃ち返してこない犯罪者がいるんですか? リアルどころか話にならないですよ】
ユメ【もー……ホシノちゃんはロマンってものが分かってないね。書類仕事なんて明日で大丈夫。ほら、ちょっとだけ休憩休憩!】
ホシノ【ああもう、構わないでくださいっ!】イヤイヤ
~
ホシノ(うわ……昔から大して変わってないじゃん、私)ガクッ…
ホシノ(そっか、このチャンネルだったんだ。まさか先輩の好きだった番組に私が出るなんて……変な感じ)
ホシノ(ユメ先輩が聞いたら喜ぶかなぁ。喜ぶんだろうな、多分)
ホシノ(先生と一緒か。私のファンだったんだ。きっと)ギュ…
ホシノ「……あーあ」ムクッ
ホシノ「負けらんなくなっちゃったじゃんか」ピッポッパ - 43書いた人24/07/28(日) 22:59:02
プルル…プルルルル…プルルルルルル……ピッ
シロコ『ん……ホシノせんぱい? こんな時間に、なに……』ムニャ
ホシノ「起こしてごめんねぇシロコちゃん。今からお家行っていい?」
シロコ『ふぇ? なんで?』
ホシノ「二人でパーティーしよ。おじさんとドキュメンタリー見ながらさ! 先生が全話くれたんだよ、すごくない?」
シロコ『……』ボーゼン
シロコ『明日じゃダメ? 学校起きれない……』
ホシノ「もー、シロコちゃんはロマンってものが分かってないなぁ。若いんだから大丈夫。ほら、ちょっとだけ徹夜徹夜!」
シロコ『んぅ……わかった、ちょっと待って』ゴソゴソ
シロコ『セリカも呼ぶから』
ホシノ「オッケー! んじゃセリカちゃん連れてすぐ行くからねぇ! うへへへへ」バタバタ
シロコ『深夜テンション……えぐ』アセ - 44二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 23:09:59
ユメ先輩と先生の応援でヤル気を出したホシノに対し
炎天下の元ホームレス生活を続けているRABBIT小隊
これって…… - 45書いた人24/07/28(日) 23:26:32
【一日目 無人島南側海域 10:15】
ババババババババババ
先生『作戦エリア内に突入! 上陸に備えて!』
ホシノ「うへー。ジェットスキー体験、もう終わりかぁ。おじさんこれでアビドスまで帰りたいよぉ。涼しいしー」
先生『それはまた別の機会にだね……とにかく、ここからは向こうの索敵範囲内と思った方がいい。慎重に進もう』
ホシノ「何のんきなこと言ってんのさ~。もうとっくに見つかってるよ」ウヘヘ
先生『えっ!?』
ホシノ「さっき、浮きに偽装したセンサーが漂ってるのを見たんだ。今頃ウサギちゃんたちはスクランブル発進してるんじゃないかなぁ」
ホシノ(2日間の前乗りは絶大なアドバンテージだ。島全域とまでは行かないだろうけど、周辺海域の調査は完了してるはず。問題はジャングルの地形をどこまで把握しているか)
ホシノ(これは攻略側の有利なんて存在しない、完全な非対称のゲーム。でも勝機は必ずある)
先生『……分かった。それじゃ、ここから作戦開始だね』
ホシノ「そゆこと! ヒーローのカッコいいとこ、先生に見せちゃおっかな〜」
先生『頑張れ、ホシノ!』
ブルルルルルン! ズザアアアアッ - 46書いた人24/07/28(日) 23:36:03
ホシノ(上陸成功。ここからは時間との勝負だ)チラ
ホシノ(向こうは十中八九、一番大きな入り江の中に拠点を作っている。開けた平地はあの辺だけみたいだし、島全体へ行き来しやすいはず)
ホシノ(モーターボートならここまで10分と掛からないだろう。さっそくだけどジャングルへ身を隠すことになる)
ホシノ「あ、暑いなぁ……」アセ
先生『よし、それじゃチェックポイント・アルファ方面に向かおう。足元には十分気を付けるんだよ』
ホシノ「りょーかーい」ザッザッザ
先生『今日のジャングルは気温30度、湿度97パーセント。砂漠とは勝手が違うから、渇いてなくても水分補給をこまめにね』
ホシノ(カメラを身に着けて行動するのって慣れないなぁ。しかもめちゃくちゃ息苦しい……湿気のせいか空気が重たく感じる)
ホシノ(ウサギちゃんたちだけが敵じゃない。この環境に早く身体を慣れさせなきゃ、とてもじゃないけど試合になんないね)ザッ!バキバキ
ホシノ(……でも、後手に回るつもりはないよ。おじさんに付いてこれるかな? ウサギちゃん) - 47書いた人24/07/28(日) 23:42:54
【侵入地点 10:28】
ザザーン! バッ! ザッザッザ!
サキ「RABBIT2、現着!」
ミユ「RABBIT4、到着……放棄された水上オートバイを確認」
ミヤコ『こちらRABBIT1、了解。足跡から進路を追跡出来ますか?』
サキ「んー、やっぱ砂浜の足跡は消せなかったみたいだな。まっすぐジャングルに向かってるぞ」
ミユ「形跡から……ターゲットはサバイバルブーツを着用。思ったより小柄かも? 私と同じか、もっと小さいくらい……」
モエ『え、それめっちゃチビじゃん。そんな体格でジャングルなんか入れるの?』
ミヤコ『フェイクの可能性はありますか?』
サキ「雑木が倒されてるな。力はあるみたいだぞ」ガサガサ
ミユ「山刀の使用痕を発見……この先に進んでいったのは間違いなさそう」
ミヤコ『了解。二人はそのまま追撃してください。私は汽水湖付近のジャングル出口に先回りします』
モエ『くひひ、プランAだね。そっから北に向かったってんなら他に逃げ場ないでしょ』
サキ「よし、さっさと捕まえて祝勝会だな。先生に焼肉奢ってもらうぞ!」ジュルリ
ザッザッザ… - 48二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 23:46:04
ミユ→149cm ホシノ→145cm
マジやんけミユの方が割と高いな… - 49書いた人24/07/28(日) 23:50:04
【南側ジャングル 11:36】
サキ「いったた! あちこち引っ掛かるな、このトゲ」ベキバキ
ミユ「サキちゃんごめん……前、進ませちゃって」
サキ「なに、私はポイントマンだからな。ミユの方こそ大丈夫か? 気付いたことがあればすぐ言ってくれよ」
ミユ「今はまだ何とも……でも相手の人、物凄いスピードで進んでるよね……」ゾッ
サキ「こ、これはちょっと予想外だな。こっちは向こうの作った道を進んでるだけなのに……どうして追い付けないんだ?」
ミヤコ『こちらRABBIT1、目標はまだジャングルから出てきません。そちらの進行速度からすると付近にいてもおかしくないのですが……待ち伏せを警戒しているのでしょうか?』アセ
サキ「それならもうすぐ挟み撃ちに出来るはずだ。私が後ろから追い立てる。ミヤコは逃がすなよ?」バキバキッ
ミヤコ『そのつもりですが……そこにいるのはサキですか? ずいぶん物音を立てて進行しているみたいですけど』
サキ「え?」ガサッ
ミヤコ「え……」バッタリ
ミユ「み、ミヤコちゃん……ターゲットは……?」
ミヤコ「出てきてませんってば」パチクリ - 50二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 23:52:40
妙に気合い入ってて笑う
- 51二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 23:52:59
やっぱ走りで電車並みの速度出せるやつは違うな…
- 52書いた人24/07/28(日) 23:55:54
モエ『ちょっと、何やってんの? 挟み撃ちを狙って撒かれるなんてことある?』プンプン
サキ「ま、待て! 私はちゃんと向こうが拓いたルートをだな……」アセアセ
ミユ「ミヤコちゃんが出口を塞ぐ前にここを抜けたとは考えられないし、そうなると……」
ミヤコ「作った道を途中で引き返し、脇へと抜けて突破した。そうとしか考えられません」
モエ『えー? でもチェックポイント・アルファってここじゃないの? 汽水湖ド真ん中の小島!』
サキ「うぐぐ……読みが外れたか……! でもここを無視してどこに進むって言うんだ!?」
ミヤコ「落ち着きましょう。引き返して足跡を辿る、それしかありません」スン
ミヤコ「相手は予想以上……フィジカルも戦術も私たちより上手です。まずはこのことを認める。そして、それを越える戦略で迎え撃つ! これが私たちに今必要なことです」グッ
ミユ「……」
モエ『えっと、それシーズン2の何話だっけ』
ミヤコ「い、いいから一回戻りますよ! 早くっ!」カアアアア - 53二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 23:58:26
クマの止め足思い出した
足跡たどってぴょーんって跳ぶやつ - 54二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 23:58:54
map解説助かる
- 55二次元好きの匿名さん24/07/28(日) 23:59:26
ホシノはなんか木に登って木から木へと高速で飛び跳ねて移動できそうなんだよな…
- 56二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 00:00:07
牛若丸か何かで?
- 57書いた人24/07/29(月) 00:00:23
【チェックポイント・アルファ 12:02】
ザバッ……ザクッ、ザッ
ホシノ「うへ……最初の作戦は上手く行ったみたいだねぇ」ビショッ
先生『凄いよホシノ。初めてのジャングルであの子たちを出し抜くなんて、まるで映画のエージェントみたいだね』
ホシノ「いやあ、途中で引き返して川に飛び込むまでは良かったけど……水はぬるいし臭いし塩辛いし、これが先生の見たかった姿なの?」グッチョリ
先生『もちろんだよ! ところで例の花火は大丈夫?』
ホシノ「大事な火薬をオシャカにするわけないでしょ。ちゃんと防水ビニールで包んであるよ」サッ
ホシノ(これを打ち上げればミッション一つ目達成……でも確実に向こうへ気付かれる。西側のブラヴォー方面に逃げたいところだけど、さすがに妨害されるよね)
ホシノ「ま、いっか。打ち上げてから考えよ〜」シュボッ
ジジジ…シュポッ
ヒュルルルル…パァン!
先生『チェックポイント・アルファ完了! 良いスタートだよ、ホシノ!』
ホシノ「うへー、まずは500万円だぁ。ちゃんと喜んでよセリカちゃん? ぐっすり寝てるとこ拉致ったのは謝るからさー」
先生(ら、拉致……?) - 58二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 00:02:49
ただでさえバイトで疲れてるのにお労しやセリカ……
- 59二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 00:03:53
先生「もちろんだよ!」
↑
🤔 - 60二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 00:04:03
追わずに待てば良かったけど、アルファ予想に全掛けも出来ないからなぁ
- 61書いた人24/07/29(月) 00:10:35
ホシノ「さーてと。ウサギちゃんたちが追ってくる前に、おじさんは逃げちゃおっかなー」
ホシノ(……ん?)チラ
バラバラバラバラバラバラ
ホシノ(やば。この音、ブラックホークじゃん)タラ…
先生『モエがヘリで出動したみたいだね。ホシノ、逃げて!』
ホシノ「言われなくても!」ダッ
ザバァン! ジャバッ、ザブザブ
ホシノ(タイミング悪いなぁもう! よりによって向こうに居場所が割れたこの状況で……)
先生『待ってホシノ! 北岸は崖になってる。登ってるところを捕捉されたらひとたまりもないよ。東から一回海に出るんだ!』
ホシノ「せ、先生本気? おじさんの遊泳能力を買い被りすぎじゃない!?」ガビーン
先生『今の条件では、小隊二人までなら相手に出来ると思う。でも三人以上なら向こうのチームワークの方が上だよ。四人から同時に狙われる状況だけは絶対に避けないと!』
ホシノ「そ、そう言われても……」ジャバッザボッ
先生『まず歩兵三人から距離を取ることを考えよう。ヘリはその後で身を隠せばやり過ごせる。だから急いで!』
ホシノ(多分先生の言うことが正しい。それなら一気に……!)スーーーッ
ザボン!チャプッ…… - 62書いた人24/07/29(月) 00:18:30
【汽水湖西岸 12:24】
サキ「くっそー、やられた! 完全に手玉に取られてるぞ!」ハァハァ
モエ『ターゲットロスト。一瞬泳いでるのを見た気がするんだけど……まさか潜水装備?』
ミユ「か、完全に見失っちゃった……終わりだ……無断転載された挙句ハンター無能回のタグを付けられるんだ……」シクシク
ミヤコ「はあっ、はぁっ」ゼェゼェ
ミヤコ(まさか相手がここまで手強いなんて……! いや、向こうは先生のバックアップ付き。歴代最強でもおかしくありません。でも……)
ミヤコ(私たちじゃ練度不足? そ、そんなこと……)
サキ「どうするミヤコ……仮想ブラヴォー地点に向かうか? 巻き返しを図るなら次に賭けるしかないんじゃないか」
ミユ「うん……あそこなら、私も少しは……」
モエ『あーあ、ミサイルがあればなぁー』
サキ「バカ言ってないで索敵しろ! サーモグラフィとか色々あるだろ?」
モエ『やってるっての! このジャングルだよ? 上からいくら見下ろしたって見つかるわけないでしょ!』
ミヤコ(連携が崩れてる……わ、私が何とかしないと……)キリキリ
ミヤコ(一体どうすればいいんでしょう? 先生……) - 63書いた人24/07/29(月) 00:24:29
ミヤコ(……)
ミヤコ(スゥーッ、ハーッ)
ミユ「……あ、露骨に気持ちを切り替えてる」
ミヤコ(一本取られた程度で挫けていたらどうするんですか。私たちはFOX小隊に引導を渡したRABBIT小隊ですよ? ユキノ先輩なら、こんな時立ち尽くして嘆いたりなんてしない)
ミヤコ(今やSRT特殊学園の未来は、私たちに掛かっている。何のため戦っているのか思い出しなさい。月雪ミヤコ)キリッ
サキ「何か決めたっぽいぞ」
ミヤコ(基本に忠実に、あくまで愚直に、今の状況から最も成功率の高い戦術を編み出す……今こそ先生に私の成長を見せる時です!)
モエ『ねー、着陸指示まだー? 燃料のムダ使いだよー』
ミヤコ「その燃料ですが。いつもみたいにミサイルを積んでいない分、長く飛べますよね?」
モエ『えっ? まあそりゃ……うん』
ミヤコ「RABBIT3はそのままポイント上空を周回してください。私たち三人は、今から汽水湖一帯を封鎖します!」 - 64書いた人24/07/29(月) 00:32:56
【離れ小島 14:50】
ホシノ「……」スヤァ
ホシノ「……」スピィ
先生『ほ、ホシノさん?』
ホシノ「……ん」ムニャ
先生『その、いつまでそこでそうやって……?』
ホシノ「そんなの決まってるじゃん。日が暮れるまでだよ」ゴロ
ホシノ「ここはいいよぉ。風が来るし、木陰があるし、静かで平和で寝心地良くて……先生も来れば良かったのにねぇ」ザザーン…
先生『でもホシノ? 今のうち進まないと、ここまで稼いだリードが……』
ホシノ「先生は真面目だなぁ。今動いたら、夜に活動する体力なんて残っちゃいないよ」
ホシノ「ウサギちゃんたちもそうだろうね。さっきから休みなくヘリコプターが飛んでるし。あれじゃ夕方には疲れちゃうよね。だからおじさんは今のうち英気を養っているんだよ」ムニャァ
先生『そっか……まあアルファを取るまでは文字通り破竹の勢いだったもんね。お疲れ様』
ホシノ「もっと褒めていいんだよー? んむ……」ゴクゴク
ホシノ(正直、熱疲労が抜けないんだよね。動きたいのは山々だけど、向こうはずいぶん執拗に探してるし……それなら疲れるだけ疲れてもらおうかな)
ホシノ(これは停滞じゃない……はず……)スヤァッ - 65二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 00:39:52
封鎖するという選択肢が吉と出るか凶と出るか…
- 66書いた人24/07/29(月) 00:43:08
【離れ小島 19:27】
ホシノ「うへー、気付いたらもうすっかり日没だぁ。ちょっと寝過ぎちゃったかなぁ」モグモグ
先生『あ、はは……』
ホシノ「でもさ、実際この休息の差は大きいよ? あの子たち、ずっと草の根かき分けておじさんのこと探してるんだもん。あれじゃ今頃ヘトヘトじゃないのかな」ムシャムシャ
先生『ところで、何食べてるの?』
ホシノ「これ? シロコちゃんが握ってくれたおにぎりでしょ、ノノミちゃんが作ってくれたハンバーグでしょ、それとセリカちゃんとアヤネちゃんが焼いてくれたクッキー。いいでしょー」サクサク
先生(羨ましいかといえば羨ましい!)
ホシノ「せめて今日だけはゆっくり補給しとこうと思ってさ。明日はどこで寝られたもんだか分かんないじゃん? 晩ご飯もヘビの丸焼きか何かだったりして」
先生「えっ!? 食べたことあるの?」
ホシノ「サソリの素揚げなら……って、言わせないでよこんなこと! あの時期の食生活は思い出したくもないよ」ゾーッ
先生(テレビを見てる人には貧乏話に聞こえるだろうな……)
ホシノ「……お?」チラッ
ホシノ(いつの間にかヘリがいなくなってる。とうとう燃料が切れたかな)
ホシノ「好機だね。そろそろもうひと泳ぎと行こうか」ムクッ - 67書いた人24/07/29(月) 00:50:55
【汽水湖南岸 20:10】
ザッザッザ…
ホシノ(あれだけ入念に巡回してたからには、トラップを仕掛ける余裕くらいあったはず。ここに限った話じゃないけど注意しよう)
先生『やめろって言うわけじゃないけど……夜の森は本当に危ないよ? 島のジャングルには肉食動物もたくさんいるからね。大丈夫なの?』
ホシノ「おじさん夜目が利く方だからさ、安心してよ。向こうもサーマルスコープくらい持ってるだろうけど負けないよ。命の危険があれば拳銃使ってもいいって話だし」カチャカチャ
ホシノ「それより、向こうはこっちの動きをどう読んでるのかな? ブラヴォー付近に抜けたと思ってくれてるなら、むしろ都合が良いけど」
ホシノ(ウサギちゃんたちの読みは残念ながら正確だ。チェックポイント・ブラヴォーはここら辺で唯一の淡水湖。チャーリーは火山の北、突き出た島の端っこにある。多分両方とも当ててくるだろう)
ホシノ(私は火山を西から迂回することになる。汽水湖の北は岩山地帯だし、河は激流で通れそうにない。こちらの動きを読んでいるとしたら、やっぱりブラヴォー付近で待ち伏せするのが一番妥当だ)
先生『正直、ミヤコたちに策士のイメージはないんだけど……この状況は何だか気味が悪いね』
ホシノ「気味が悪いって? 詳しく教えて」
先生『もし本当に汽水湖付近でホシノを見つけ出そうとしていたのなら、どうしてあの離れ小島まで探しに来なかったんだろう? 向こうにはモーターボートもあるのに、ヘリすら飛んでこなかった。何て言ったらいいのか……ミヤコらしくない気がする』
ホシノ「知らない子の話をされてもねぇ……うへ!?」バッ
先生『ホシノ?』 - 68書いた人24/07/29(月) 01:00:59
バラバラバラバラバラバラバラ!
ホシノ「ヘリが背後から……!? どうして? 補給に戻ったんじゃなかったの?」
先生『相当な遠回りをして帰投したように見せ掛けたのか。夕闇に乗じてこちらが動くと見越して……!』
ホシノ「ってことは、マズい!」ダッ
ドン! バシュウウウウッ!
先生『照明弾……すでに見つかってる!?』
ホシノ(再上陸してからのルートに不備はなかったはず……! 敵に看破されてた? じゃあさっきまでの動きは一体)ダッダッダッ
ホシノ(ま、まさか……こっちの勘違いだったの? 汽水湖付近に潜んでるのを見抜かれてたとしたら、話は簡単だ。北には抜けられないんだから西に出る道を完全封鎖すればいい。あのヘリは索敵じゃなくて威嚇を目的に飛んでたんだ)
ホシノ「ヘリが離れたことで私はまんまと釣り出された……やられた。高みの見物をしてたつもりだったけど、実際は閉じ込められてたんだ」
先生『南のジャングルに身を隠すしかない! 西はキルゾーンだよ!』
バラバラバラバラ!
ホシノ(これも先生の言う通りだ。ヘリはこっちを西に向かって追い立てようとしてる。でも完全に視認された今、夜のジャングルで三人相手に逃げ切れるかって言われると……)ダラダラ
サキ「ターゲット確認! 囲めっ!」ザッ
ホシノ「うへぇ!?」 - 69二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 01:02:58
ヤバくなってきたぞ
さてどう切り抜けるか - 70書いた人24/07/29(月) 01:09:53
ホシノ「せ、先生! やっぱ南も塞がれてる! 西へ突っ切るしかないよ!?」ダダダダッ
先生『……西はダメだ。でも今から湖に飛び込んでも勝機は薄い。それなら川を使うしかない、北へ走って!』
ホシノ(そうか、汽水湖の先には西へ流れる川がある! こっちも急流だったと思うけど……追跡を振り切るにはちょうどいいは)ガチャン
ホシノ「え? うわぁ!?」ズデン
先生『ホシノ! 大丈夫!?』
ホシノ「こ、こんな場所にワイヤートラップ!? ウサギちゃんが使っていい代物じゃないよ!」ググッ…バキンッ!
先生『手で壊したっ!?』
ミヤコ「こちらはSRTです! 手を上げて止まりなさい!」ダダッ!
ホシノ「悪いけど……おじさん、止まれって言われて止まったことないんだよね!」タッ
先生『ミヤコ、サキ、モエで三人だ! まずいよ、全力で逃げて!』
ホシノ「こんなはずじゃなかったのにー! うわ!?」チュンッ!
先生『ミユはヘリの上か! まだ威嚇射撃の間に逃げ切るんだ!』
ホシノ「今のは当てに来てなかった……?」
先生『彼女が本気なら外さないよ! とにかく川へ!』
ホシノ「いきなり大ピンチじゃん!? 勘弁してよぉ!」ズダダダ - 71書いた人24/07/29(月) 01:16:41
【火山南側急流 20:2】
ホシノ「か、身体が、重いよぉ……」ヘェ、ハァ
先生『海を泳いで渡ってきたばかりだからね。追っ手との距離は?』
ホシノ「全然突き放せない! もう20メートルもないよ!」
サキ「あーもう、ちょこまかと……! ミヤコ、ヘリはこれ以上近付けないしまた逃げられるぞ!」
ミヤコ「まだです! RABBIT4、作戦通りの攻撃を許可します!」
ホシノ(コールサイン4がスナイパー? 歩兵の射線は切ってるけど、空の対処は……うっ!?)ズキュン!
先生『ホシノっ!』
ホシノ「だ、大丈夫。当たってないから!」
ホシノ(川が見えた! とんでもない流れの速さだけど……もう飛び込むしかない!)
先生『待ってホシノ! いくら君でも、このまま飛び込んだら』
ホシノ「いい、シロコちゃん!? こんなの絶対……」ダダダダ
ホシノ「真似しちゃダメだからねぇっ!」バッ!
ジャバァッ! ザザザザァーッ!! - 72二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 01:21:17
疲れ切った身体で激流ダイブとか良い子どころか悪い子も真似するなよ案件
- 73書いた人24/07/29(月) 01:24:41
サキ「はっ、ふっ」タッタッ、タ
ミヤコ「……」ザァーーッ
サキ「おいおい。こんな流れの川に飛び込むとか……先生もさすがに止めただろ。そんなに泳ぐの好きなのか?」アセ
モエ『木が深くて追えない! この先、結構な滝になってるし。合流して下流に向かう?』
ミヤコ「いえ、急ぐ必要はありません。先方は滝壺付近で身を潜めると思われます。一度キャンプに戻り、態勢を整えましょう」クルリ
ミヤコ「ミユ、手応えはありましたか?」
ミユ「あ、うん……当てるには、当てたと、思う」
サキ「そうか、なら上出来だな。一本取り返したことだし飯にしよう!」パァァッ
モエ『くっひひ……みんな意地悪だねぇ。りょーかーい』バラバラバラ
ミヤコ(敵の強み、それは圧倒的な個の強さであるかもしれません。それを先生の指揮が補強しているとなれば、正攻法では崩し難い)
ミヤコ(ですが……こちらにも得難い強みがあります。それは四人組であること、そして潤沢な物資。昼は良い思いをさせましたが、今夜からはそうも行きません。着実に、そして堅実に勝ちます)
ミヤコ「いいなぁ……先生が付きっきり……」ハァ
サキ「おい、本音が出てるぞ」
【一日目 終了】 - 74書いた人24/07/29(月) 01:27:13
以上で前半終了です。後半は明日の昼頃から投稿予定。
ポニテのホシノが一番かわいいです。
遅くまでありがとうございました。 - 75二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 01:28:42
乙
- 76二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 01:29:16
乙でしたー! 続きが楽しみ!
- 77二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 01:43:25
乙
ミヤコはさあ…… - 78二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 02:14:50
こんなの放送されたらおじさんのファンが増えちゃうよ!
- 79二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 02:19:35
かっこよすぎないか...!?おじさん
お疲れ様です...期待しております - 80二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 10:37:54
やっぱりこの方の作品は読み応えがあって好きだな…
わかりやすい図もあって読んでて楽しい - 81書いた人24/07/29(月) 11:20:36
皆様ありがとうございます。
間もなく後半戦を開始します - 82書いた人24/07/29(月) 11:40:43
【二日目 火山南麓 05:07】
ホシノ「へっくし! うぅ……」グシグシ
先生『おはようホシノ。少しは休めた?』
ホシノ「最悪だよ……まさか背嚢を一直線に撃ち抜かれてたなんて」
ホシノ「食糧も着替えも野営物資もズブ濡れだよ。これ狙ってやったならとんでもない性悪ウサギちゃんたちだと思うな、おじさんは」ガクッ
先生『悪い子たちじゃないんだよ。多分こっちが闘志に火を点けちゃっただけで……』
ホシノ「ジャングルの中じゃ乾かないし、これは廃棄だね。これも、これも」ポイッポイッ
ホシノ「幸いロケット花火は無事だったけど……着火用のライターが割れちゃった」
ホシノ「す、水筒にまで穴が……こんなに狙撃手を恨めしく思ったことないよ……」メソメソ
先生『一旦落ち着いて。水筒は付近の竹から作れるし、乾いた火薬さえあれば火起こしも難しくない。ハンドガンの弾薬を使おう』
先生『問題は進むペースだね。昨夜の足止めは手痛いよ。ここからブラヴォーまでは直線距離で5キロあるし、RABBIT小隊の待ち伏せを考慮すると河に沿って進むのは危険だ。ルートを考えないといけないね』
ホシノ(昨日と違って、どこでどう待ち伏せされてるか分からない。私なら淡水湖周辺にヘリを巡回させて、残った三人で河岸を封鎖する)
ホシノ「ここはあえて遠回りするのはどう? 河の西側、谷間を抜けて淡水湖に出る。このルートは平地が続くし、敵の監視を掻い潜りながら素早く動けると思う」
先生『谷間、そして平地か……賭けにはなるけど、見返りは大きいね』
ホシノ「自分のヘマだからさ、何とかしてみるよ。見てて、相棒」 - 83二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 11:41:24
当たり前のようにこの地形でヘリに追いつかせてないの笑う
いや普通に出来るだろうけど - 84書いた人24/07/29(月) 12:01:38
【RABBIT小隊キャンプ 06:38】
ミヤコ「ジャングル内を蛇行して侵攻……本当にそうでしょうか」
モエ「だから、昨日の敵進路を元にシミュレートしたんだってば。遅れを取り戻すために本腰入れて突っ込んでくるよ、今日は」
ミヤコ「ミユはどう思いますか?」
ミユ「河付近の道はさすがに警戒してると思う……私ならこっち……」
モエ「谷間からぁ? ないない、こっち通ったら2時間増しだよ。絶対今日も涼しい午前中に速攻掛けてくるって!」
ミユ「あ、じゃあ……それで……ごめん……」
サキ「この缶詰うまいぞ! これがタダなんてスポンサー様々だなっ」ニコニコ
ミヤコ「RABBIT2。集中してください」
サキ「ん? 道なんて両方塞いだらいいんじゃないか?」モグモグ
ミヤコ(戦力の分散……あるいは集中。河のルートか谷間のルートか、難しいところですね)
ミヤコ(相手は物資に風穴を開けられ、消耗を避けたいと思っているはず。多少時間が掛かっても谷間の道を選びそうな気はします)
ミヤコ(しかし……モエの言う通りジャングルを抜けての強攻も脅威。両方を取るというのも消極的です。相手がどう動いても上手を取れるような工夫は出来ないでしょうか)
モエ「どーするよ、RABBIT1?」
ミヤコ「はい。ここは……万全を期して、ドローンを使いましょう」 - 85書いた人24/07/29(月) 12:16:11
【谷間入口 12:30】
ホシノ「……」ハァ、ハァ
先生『ホシノ……大丈夫?』
ホシノ「平気」ハッ、フゥ
先生(弱音の一つも吐かないってことは、相当堪えてる証拠だ。今日は日差しがかなり強い。太陽から身を隠す木もない)
先生(……しかも一帯は汽水域だ。ここ1時間も水分補給が出来てない。谷間を選んだのは失敗だったか)
先生「ホシノ、谷間へ入る前に小休止を取ろう。ここからは敵に発見されやすい上、こっちの視界は狭くなってしまう」
ホシノ「でも……早く抜けないと、疑われる。河を迂回して進んでること」
先生『休憩するんだ。万が一襲撃されたら、今の状態じゃひとたまりもないよ』
ホシノ「……うへ」カチャ
シュル…ドサッ、バタッ
ホシノ(西側のジャングルが湿地帯だったなんて、遠目には判断つかなかったな。膝まで泥まみれだよ……時間も倍以上掛かっちゃったし、一番日の高い時間帯に谷間を抜ける羽目になるなんて。早く湖に着きたいよぉ)
先生『ヘリコプターは山の向こう側を飛んでるみたいだね。幸いRABBIT小隊の注意は河の方に向いてるらしい』
ホシノ「暑い……動いてないのに……暑いよ……」ガク
先生『ホシノ!? 本当に大丈夫!?』 - 86二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 12:22:07
普通はヘリが出たらムリゲーなんよ
ムリゲーにならないのは流石ホシノだけど - 87二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 12:25:01
ホシおじですら厳しいのなら確かに普通は完クリどころか賞金もらうのも無理ゲーだわ
- 88二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 12:27:58
これ多分うさぎへの攻撃ありなら速攻でヘリ落としてるよね……こわ…
とりあえずホシノ推しなのでホシノには頑張って欲しいです - 89書いた人24/07/29(月) 12:33:35
ホシノ「おじさん砂漠には慣れてるつもりだけど、ここは別格の暑さだよ……干からびるどころか沸騰しそう……脱水症状って苦しいね」
先生(すごく反応し辛いことを……)
先生『でも、ここを抜ければ淡水域に入る。湧き水には魚もいるし、もうちょっとの辛抱だよ!』
ホシノ「うーん……げっ!?」チラ
先生『どうかした?』
ホシノ(あれはオートマタ……いやドローンだ。谷間の通り道を徘徊してる)カメラグイッ
先生『……これは厄介だね。映像からだと三機は確認出来るよ』
ホシノ「あのモデルについて、何か分かったりしない? せんせぇ」
先生『以前モエが使ってたタイプだ。今日は……ミサイルは積んでないみたいだけど、サーモグラフィセンサーが搭載されてる。警備タイプだね』
ホシノ「ブッ壊したらバレる?」
先生『バレるんじゃないかな……その発想はもうシロコだよ』
ホシノ(シロコちゃんといえば、こないだはあの子のドローンとも戦ったっけ。アヤネちゃんの量産型雨雲号とも)
ホシノ「オッケー。何とかやり過ごしてみるとするよ」 - 90二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 12:36:00
- 91二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 12:36:18
うわ厄介な
- 92書いた人24/07/29(月) 12:42:17
【淡水湖南側谷間 13:05】
ホシノ「……」ガサガサ…パリッ…ゴソゴソ
先生『……』
ホシノ「……」ノソノソ
ピピピ! ウィーン、ウィーン
ホシノ「!」ピタッ
ピピ…クルッ、フィーン
先生『こんなのでいいんだ……』
ホシノ「こっちを褒めてよぉ。ノノミちゃんと一緒に見様見真似で作ったギリースーツなんだからさ」
先生『うーん……センサーは騙せても目視ではどうだろう? そもそもアビドスとは植生が違うし……』
ホシノ「そんなとこまで見るような人いないよ。こっちにドローンを置いてるってことは、隊員はみんなあっちの方ってことだしさ」
ホシノ「敵にめっちゃ視力の高いカモフラージュのプロでもいて、高台から見張ってるとかでもない限りは大丈夫だと思うけど……」
先生『……ごめん、ホシノ。やっぱり止めるべきだった』
ホシノ「うへ?」
ホシノ「……いるの!?」ガバ - 93二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 12:43:47
いるんだよなぁ、ヒナが手放しで褒めるレベルでの怪物が……
しかも迷彩無しで隠れられるし - 94二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 12:46:39
先生止めろよ…とも思ったが、知り合いが敵チームだからってその特徴をつぶさに伝えるのはルール違反になりかねないか
- 95二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 12:50:20
流れ星先生を見て一人だけナニかをみちゃった疑惑のある娘が居ましたね……いやらしい
- 96書いた人24/07/29(月) 12:50:44
チュン! ッキュン!
ホシノ「うわわわ! この攻撃、またあのスナイパーちゃんだよ!」
先生『川沿いと谷間の両方を俯瞰出来る稜線の上にミユを置いたか……やるね、ミヤコ』
先生『確かにこの地形なら、谷間の隘路はドローンに守らせておけばいい。発見次第モエが残り二人を連れてくる……ラペリング降下による電光石火の制圧は彼女たちの最も得意とする戦術だ』
ホシノ「今は解説要らないよ! とにかく淡水湖の方に逃げるからね!?」ダッ
チュン!チッ!
ホシノ「っぐ……!」
ホシノ(このスナイパー、本物だ! 気配も殺気も一切感じない。それでいて紙一重の威嚇射撃……本当に一年生なの!?)
ホシノ(くそっ、盾さえあれば! でも錆びたら嫌だし!)ドキドキドキ
ホシノ「先生! 開けた場所でスナイパーに狙われたら、普通の人はどうするの!?」
先生『普通は両手を上げて膝をつくんだけど……これはホシノの場合でしょ?』
先生『全部避ける! これだ!』
ホシノ「バカじゃないの!?」ガビーン
先生『ヘリが増援に来る前に駆け抜けるんだ! それしかない!』
バラバラバラ…… - 97二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 12:53:12
そうだよね、普通なら詰みだよね
- 98二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 12:53:46
全部避ける!じゃないよ!
……ホシノならできそうだな(恐怖) - 99書いた人24/07/29(月) 12:55:49
チュン! ヒュン!
ホシノ(これくらいの弾、私なら受けたって何ともない。でもこれはショーだ。荷物をやられた恨みもある)
ホシノ(仕方ないなぁ……ちょっとだけ、ウサギちゃんと遊んであげよっか)スゥゥゥッ
ホシノ「殺気をコントロール出来るのは優秀なお巡りさんだけど……」
ホシノ「それじゃ、私のヘイローは壊せないよ」キッ
パァン…キュンッ
シュバッッ!!
先生『本当に避けた!?』
ホシノ(意識を自然に溶け込ませて……弾丸の気配を読み取るんだ。たとえ自分の気配を消せても、撃ち放った銃弾は制御出来ないから)
シュン! シュビ! シュザッ!!
ホシノ「ほらほら! 撃ち返さないであげるからさ、一回くらいは当ててみなよ!」ニヤ
先生『いいよホシノ! そのまま突っ走れ!』 - 100二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 12:58:47
戦術、戦略ではSRTが一日の長があるけど戦闘では経験値が違うからね、仕方ないね
- 101二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 13:02:21
「本当に避けた!?」
じゃねえんだよ先生 - 102書いた人24/07/29(月) 13:07:06
パァン!シュバッ! パァンパァン!シュビッ!
ミユ「に、人間じゃない……!」ガクブル
ミユ(スピードだけならゲヘナの風紀委員長より上かも!? まさか私が見えてる……? 太陽を背にしてるのに、どうやって!?)
ミヤコ『RABBIT4、どうしましたか? 状況の報告を!』
ミユ「ミ、ミヤ……RABBIT1……ひゃあああっ!?」ビシュ!ヒュンッ!!
ホシノ「ごめんねぇ。おじさん、君に撃ち抜かれた水筒見せようと思って投げちゃった! 今のは攻撃じゃないからね?」ダダダッ
ミユ(投げ……ここまで投げ……!? こ、殺される……!)ガクガク
サキ『どうした!? 応答しろミユ!』
ミユ「つ、追跡不能! 救援願います……!」
モエ『はあ!? ターゲットは!?』
ミユ「た……た、ターゲットのおじさんは淡水湖方面へ逃走中! 目算時速60キロ!」
ミヤコ『えぇ!?』
サキ『時速60キロの……』
モエ『おじさん……!?』
ミヤコ『一体誰と戦っているんですか、私たちは!?』ガビーン - 103二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 13:11:52
まぁ、初見は
おじさん…?
ってなるよね、うぉ、このおじさん強すぎ - 104書いた人24/07/29(月) 13:15:04
【チェックポイント・ブラヴォー西 13:40】
ホシノ「うへへ! 待ちに待った真水だぁー!」ドボンッ!ジャバジャバ!
先生『お疲れ様。さっきは危ないところだったね……』
ホシノ「ほんとだよぉ。もうちょっと先生の読みが早けりゃ良かったんだけど」
先生『ご、ごめん……』
ホシノ「冗談だよ。昨日から一睡もせずサポートしてくれてありがとね」
先生『うん……ひとまず、状況はどう?』
ホシノ「ヘリから二人降下してくるのを見たよ。さすがに今度はガッチリ守ってくれてるねぇ」
先生『てことは、またお昼寝?』
ホシノ「それがさ……ここ、水場のせいか虫さんがすっごく多いんだよ。前にどこでも寝られるって言ったけど、この辺はちょっと無理かも……」プーンプーン
先生『うん、女の子としては自然な感性だと思うよ』
ホシノ「いやいや、こんだけの蚊に刺されたら眠れる人いないって! まだ昼下がりなのに……ここで夜を明かすのは絶対マズいよ」ペチッパチッ
先生(ライフルで撃たれても平気なのに蚊には刺されるんだ……)
ホシノ「ウサギちゃんたち、また夜になるのを狙ってるみたい。湖畔ならどこで打ち上げてもいいって話だけど、何か近付く方法ないかな……」
先生『それなら、一つ作戦がある。ホシノには気の毒だけど……聞く?』 - 105書いた人24/07/29(月) 13:25:26
【チェックポイント・ブラヴォー北 17:45】
ブーンブーンブーン…キョキョキョ! ゲコゲコゲコ
ホシノ「うぅっ、はぁ」プチッ
ホシノ「おじさん、ガラガラヘビに噛まれたことはあるけどヒルは初めてだよ。靴下の中に入ってた……ヘコむなぁ」
先生『……ヘビの時は大丈夫だったの?』
ホシノ「大丈夫なわけないじゃん? 一週間近く絆創膏生活だったんだよ」
先生『そっか』
ホシノ「シロコちゃんはこの番組に出るのが目標って言ってたけど、おじさんオススメしないなぁ……まさかあの憎き砂漠が恋しくなる日が来るとは思わなかったよ。おじさんにもしものことがあったら、お墓は大オアシスにお願いね」
先生(だから砂漠ネタは反応し辛いって、ホシノ……)アセアセ
ホシノ「にしてもあの子たち、いつまで動き続けるのさ? ちょっと信じらんないタフネスなんだけど……衛生観念とかどうなってるの?」
先生『毎日がアウトドアな生徒たちだからね。でもさすがにもうヘリの燃料は限界のはずだよ。昼前から飛んでるわけだし』
ホシノ「こっちの仕掛けが上手く行くといいけどね……」ハァ
バラバラバラバラ……
ホシノ「あ」
先生『よし、モエが動いた!』 - 106書いた人24/07/29(月) 13:36:12
先生『これが向こうの作戦かどうかは関係ない。間髪入れずにこっちの作戦をねじ込もう。仕掛けの調子は?』
ホシノ「オッケー、いつでも行けるよ。通信機の予備が役に立ったねえ」
バラ…バラバラ……
ホシノ(ヘリがあの尾根を越えた。ようやくここから出られるよぉ)ピッ
ピピピ…パァン!!
ミヤコ「!」
サキ「なっ!?」
ミユ「今のは……銃声?」
サキ「いや、花火の音じゃないか!? 西の方からだったぞ!」ダッ
ミヤコ「……待ってください、RABBIT2」
ミヤコ「私とRABBIT4で確認に行きます。淡水湖を死守するように」タッ
サキ「そ、そうか? まあいいけど、急げよな! また逃げられるぞ」
ミユ「ミヤコちゃん……?」タッ
ホシノ(一人残したか。先生の言う通り、堅実な隊長さんだねぇ)
ホシノ(でも疑ってるなら自分が残らなくていいの? あの子、”次”でコロッと騙されちゃいそうだけど) - 107書いた人24/07/29(月) 13:41:35
先生『ハンドガンの弾薬で作ったフェイクの花火作戦、上手く行きそうだね。ミヤコたちが行ったら次だよ』
ホシノ(一発目は西、二発目は湖の南に仕掛けてある。二発目が本命と見せ掛けて本物は北……湖を挟んで打ち上げに成功すれば、見つかっても十分逃げられるでしょ)
ホシノ(ヘリがどっか行くまでジャングルで待機だなんて非人道的な作戦だったけど……とりあえず成功して良かったよ)フニャ
サキ「……」キョロキョロ
ホシノ「怪しんでる怪しんでる。それじゃ、お望み通り二発目をお届けしちゃおっかな~」ポチリ
サキ「……」キョロキョロキョロ
ホシノ「あれ?」ポチ、ポチ
ホシノ「……火薬がしけちゃったみたい」スン
先生『えっ? でも防水ビニールで保護したはずじゃ』
ホシノ「ちょっと隙間出来てたかも。不器用なおじさんでごめん」ドヨン
先生『謝る必要はないけど……ミヤコが戻ってくる前にサキを突破しないといけないよ? めちゃくちゃ警戒してるし……』
ホシノ「あの子ってどんな子なの?」アセ
先生『フィジカルで言えば小隊トップだね。それに意外と手先が器用』
ホシノ「なるほどねぇ、一番走れる奴を残したのかぁ」アセアセ - 108書いた人24/07/29(月) 13:52:45
先生『モエが補給を終えて戻ってくる前に勝負を付けないといけないね。二度目の手は通用しないよ』
ホシノ「そう言われても……こっちは不器用で要領の悪いおじさんだよ? どうやって出し抜けばいいの?」
先生『卑屈になってても始まらない。サキ一人なら何とかなる! して!』
ホシノ「うへぇ……」ソローリ
ホシノ(んじゃ、番組の特例に甘えちゃおっかな。追跡チームとの戦闘行為は禁止だけど、孤立した隊員を奇襲するのは許されてるんだよね)
ホシノ(おじさんが北側に潜んでるとは思ってなかったみたいだね? 背中がお留守だし、一本背負い決めちゃうよ~)コソ…コソ…
ホシノ「うへ?」カチ
ガキッ! ガチャン!
ホシノ「またワイヤートラップ!? 何でこんなとこに置くのさ!?」
サキ「そっちにいたか。RABBIT小隊のポイントマンを後ろから襲えるとでも思ったのか? 甘いにも程があるぞ」フン
サキ「これで終わりだ! ゲームセットのブザーを鳴らせっ!」ジャキ
ホシノ「……3秒」グググッ
ホシノ「ルールっ!!」バキィ! ブワッ!
サキ「罠ごと地面を蹴り上げたぁ!? どんな足だよ!?」ガビーン - 109二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 13:56:33
やはりフィジカル…!
フィジカルは全てを解決する…! - 110書いた人24/07/29(月) 14:12:45
先生(心臓が破裂するかと思った……そう、追跡側に拘束されても3秒までら脱出すれば大丈夫! まだ終わってない!)
ホシノ「ちょっと通してくれないかな……っ!」ガッ!ドッ!
サキ「ちっ……! 観念しろ! 抵抗しても罪が重くなるだけだぞ!」ググッ
ホシノ「おじさん、いつの間にか色々背負っちゃっててさ。先輩とか後輩とかの夢! なかなかそういうわけには行かないんだよね……!」ギギギ
サキ「言ってくれるな! 私たちだって……学校の未来が掛かってるんだっ!!」グググググッ
先生(うおおお! 二人ともカッコいい……!!)キラキラ
ホシノ(この子、結構やる! このまま時間を稼がれたらまずい!)
サキ(こいつ、とんでもない怪力だ……! どこにそんな筋肉付いてるんだよ!?)
サキ「このぉっ!」ゴンッ!
ホシノ「いっだぁ!? 頭固っ!」ヨロ
サキ「抵抗するなら撃つ!」ジャキッ
ホシノ「抵抗するよ!」サッ
ズダダダダダダンッ!! - 111書いた人24/07/29(月) 14:32:12
サキ「なっ!? それは……!」シュボッ! ジジジジッ!
ホシノ「うへへへ、火もーらい! こっちにも火薬付けといたんだぁ」
サキ「しまっ……」シュポ!
ヒュルルルルルゥ……パァン!!
ホシノ「やりぃー! これで1000万円はアビドスのものだー!」シュバッ
サキ「あっおい! ま、待てーっ!」ダァンダァンダァン!
先生『チェックポイント・ブラヴォークリア! 凄いよホシノ!』
ホシノ「うへへっ! もっと褒めて褒めて!」
ガサガサ、ダダッ
サキ「RABBIT2よりオールRABBIT! 奴にやられた! くそ……!」
ミヤコ『……了解。RABBIT3?』
モエ『ごめん、ちょっと昨日今日で飛ばし過ぎたかも。エンジンがオーバーヒートしてるみたい』
ミユ『私のせいだ……おじさんを淡水湖まで通したから……』
ミヤコ『まだです。ボートで仮想チャーリーポイントまでの通路を封鎖します! サキ、準備を!』
サキ「了解……っ」ザッ - 112二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 14:35:10
ちゃんと黒服のおじさんからあの紐買っとかないから
- 113二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 14:37:24
ってかテッパチ付けた特殊部隊員に頭突きされて「痛い」で済むから怖いな……
- 114二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 14:44:23
まだミユにおじさん呼びされてるのジワジワ来るなww
- 115書いた人24/07/29(月) 15:03:37
【北西河川 21:30】
ザブンッ…ザブン……
ミヤコ「今夜は雲が厚いですね。サーマルスコープにも限度があります。これ以上の捜索は危険と見るべきでしょう」カチッ
サキ「みんなは寝ててくれ。私一人で続ける」
ミユ「え、サキちゃん……でも」オロオロ
サキ「ポイントを守り切れなかった私の責任だ。だから」
ミヤコ「責任は音を怪しみながらもサキを一人で残した私にあります。その上で、おじさんには近接戦に一日の長があった。そう認めるしかありません」
サキ「すまん……力勝負の最中で、向こうにはミッション達成に気を回す余裕があった。あのおじさん、やっぱり只者じゃないぞ」
ミユ(コードネームが定着しちゃった……)
ミヤコ「チャーリーの達成と脱出だけは何としても食い止めたいところです。しかしキャンプまで戻るわけにはいきませんし、今夜は岸辺で野宿にしましょうか」ハァ
モエ『ちょっと休みながら待ってて。テントと寝袋、届けに行くから』
ミヤコ「モエ? でも、ヘリのメンテは?」
モエ『深夜から雨だよ。ヘリはどうせ朝まで掛かるし、要るものだけ先に持ってく。食糧と弾薬と……後何かある?』
サキ「……ありがとな、モエ」
モエ『ま、こんな時くらいはね』クヒヒッ - 116二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 15:22:42
支援
- 117書いた人24/07/29(月) 15:27:04
ザブ…ザザッ ギュッギュッ!
ミユ「雨……ちょっと心配じゃない? ここ、簡単に増水しそうだし」
サキ「そうだな、しっかり高台に係留する。キャンプ地も探しとくよ」
ミヤコ「おじさん……ターゲットのことも気掛かりですね。北西のジャングルは低地ですし、濁流に飲まれてしまわないといいのですが」
ミユ「や、やっぱりシュラフを撃ったのは悪かったんじゃ……後で殺されるかも……」プルプル
サキ「そんなに根に持つタイプじゃなさそうだぞ? ただまあ、正直心配だな。今夜の雨は結構強そうだし」
ミヤコ(本当に先生の言う通りでした。サキを一対一で突破し花火まで打ち上げるなんて……ただの経験者ではなさそうです。それでいて三大校のどこ出身でもないとは、キヴォトスは広いですね)
ミヤコ(ここまではある程度見通しを立てて戦術を組めましたが、明日はそうも行かないでしょう。雨の激しさによっては中止もあり得ます。まずはみんなの安全を第一に行動しないと)
ミヤコ(仮想チャーリーポイントは普段ならちょっとした小島。でも周辺の増水や風雨を考えると……上陸自体が困難ではないでしょうか? 作戦終了は13時。勝つことだけを考えれば雨も僥倖と言えますが、演習どころではないかもしれませんね……)
ミユ「ミヤコちゃん……あの」
ミヤコ「!」ハッ
ミユ「周囲の警戒なら私がしておく、から……少し休んで、ね」オズオズ
ミヤコ「……はい。ありがとうございます」ニコッ
【二日目 終了】 - 118二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 15:40:06
とうとうコードネームがおじさんにww
- 119二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 15:41:49
おじさんはおじさんでもオールドスネークみたいなおじさんだからな…
- 120二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 15:42:23
ま、まぁ、ホシノも一人称「おじさん」だし(目そらし)
- 121二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 15:54:35
- 122書いた人24/07/29(月) 16:10:20
【三日目 北西ジャングル 02:24】
ザアアアアアアッ!!バフフ…ガラガラドォォォン!
ホシノ「……」バサバサバサバサ!ザァッザアアアアアアアア
先生『ホシノ、聞こえてる? 意識があったら応答して』
ホシノ「せん、せ」ブルブル
先生『今すぐ移動するんだ! そこは水没する可能性が高い。出来るだけ山側の高所へ避難して!』
ホシノ「……」ハァ、ハァッ
先生『立てる? 急がないと河の増水に巻き込まれるよ!?』
ホシノ(動けない。やばい、かも)クラ…
ホシノ(体力を消費し過ぎた。皮肉だな……昼は日照りでカラカラだったのに、夜はズブ濡れで震えてるなんて)
ホシノ(色々やってきたけど、スコールに晒されたことなんてないよ。張ったはずのタープはしばらく前に吹き飛んでったし、張り直そうにも体に力が入らない……行動食も取れなかったし)
先生『ホシノ! 応答して! ホシノっ!?』
ホシノ「……先生。そんな悲鳴、上げないでよ。生きてるから、まだ」
先生『動けないなら私から救助を要請するよ! RABBIT小隊にも連絡を取るし、こっちも……』
ホシノ「この天気じゃヘリも飛べないでしょ。一日中、ずっと雨みたいだし」グッタリ - 123二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 16:23:03
流石のホシノも慣れない環境はきついか……頑張ってほしい……
- 124二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 16:24:01
そういえばこの会話も録音されてるんだっけか
- 125二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 16:25:13
一応バラエティ番組だからね
兎もホシノも録音・録画されてるはず
カットされるかどうかは別として - 126二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 16:26:39
撮影してるのはクロノススクール…
- 127書いた人24/07/29(月) 16:34:34
ドォォォォォォォッ!ザアアアッバシャアアアアアッ
先生『素直に状況を報告して。体は大丈夫なの?』
ホシノ「あの時を、思い出してた」
先生『え?』
ホシノ「ユメ先輩が急にいなくなっちゃってさ……私、ロクな装備も持たずに走り回ったんだよね。砂漠の中」
先生『……!』
ホシノ「ミイラ取りがミイラになるなんて言うけど……ほんとにバカみたいだよ。夜の砂漠が冷えるなんてことよく知ってたはずなのに。今の状況と大体似てるかも、ね」
先生『ホシノ……』
ホシノ「ね、先生。出来るだけ楽しいこと喋っててくれないかな? 私、もう少し頑張ってみるからさ」グ…
ホシノ「あの時は寂しくて、辛くて、誰かに何とかしてほしくて……出来るなら死にたかったけど。今は、大丈夫」グググ
ホシノ「ごめんね。ヒーローの、カッコいいとこ見せるって、言ったのに」ヨロッ
先生『……ホシノ。私には弱音を吐いてもいいんだよ』
先生『ヒーローが唯一、胸の内を明かせる相手。それが相棒だからね』
ホシノ「うへへ……ほんと、こっぱずかしいこと、言うよね」フラフラ
ホシノ「ありがとう先生。一緒に、いてくれて」 - 128二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 16:54:56
ヒーローは信じる人が居るなら決して負けない!
- 129書いた人24/07/29(月) 17:15:45
【氾濫河川北岸 06:00】
サァァァァァ……
ザバザバザバザバ!
ホシノ(雨の勢いはやや収まった。だけど河はこの有り様か)
ホシノ「ゲーム中止の話はどうなったかな?」
先生『正直私は反対だけど……続行することになった。今なら脱出用のヘリも近付けるって。ビーコンの確認後、5分で到着可能な空域にいるそうだよ』
ホシノ「了解。それじゃ……ウサギちゃんと決着を付けてくる」キッ
ホシノ(先生……アビドスのみんな……そして、ユメ先輩)
ホシノ(勝つよ、私。賞金のためじゃない。自分自身のために)
ホシノ(この勝負に勝って、アビドスへ帰るんだ。みんなに誇れる先輩として。心配されてばっかりじゃないこと、証明するよ)
先生『状況は混沌としている。ここから明暗を分けるのは戦術じゃない、一瞬の判断力と時の運だ。君なら大丈夫と信じてるけど……決して無理はしないでね』
先生『河の中州は悉く水没している。北から包囲を抜けてチェックポイント・チャーリーを落とそう。問題は、あの島にどうやって上陸するかだ』
ホシノ「ここまで来たら泳ぐしかないでしょ? 荷物は全部ここに放棄する。身一つで駆け抜けるつもりだよ」
先生『……知っての通り、北の海域は凄まじい荒波なんだ。君がたとえ万全の状態だったとしても飛び込むのは許可出来ない。必ず、火山に近い南側を通って上陸すること。これは命令だよ』
ホシノ(ちょっとちょっと……どこまで難しいこと要求するのさ)アセ - 130書いた人24/07/29(月) 17:27:23
ホシノ「ただでさえあの島には逃げ場がないってのに……お行儀良く入った場所から出なさいってこと? いくら何でも無理だよ」
先生『難しいのは分かってる。でもやるんだ、ホシノ。いくらタイムリミットの13時に間に合うとしても、危険に危険を重ねちゃ意味がない』
ホシノ「うへぇ……」ガク
ホシノ(そうなると、ウサギちゃんたちの追跡を躱すしかない。気付かれないよう海へ抜けるか、距離的に大きく突き放すか……向こうはこの雨の中でもこっちを見つけてくるはずだ。それだけのスキルを持った精鋭部隊であることはよく思い知らされてる)
ホシノ(索敵も機動力もあっちの方が上だ。私はもうフラフラだし、向こうが食糧と休眠をしっかり取ってるとしたら勝てるわけない。リソースが、あまりにも違い過ぎる)ハァハァ
ホシノ「先生……よく分かったよ。追い駆けっこに持ち込まれたら負けってことでしょ」
先生『君の極限的な疲労を見るに、それは否めないね』
ホシノ「それなら、こっちからパワープレイに持ち込むまでだよ。今から私は河を渡る。敵の野営地に向かって……!」
先生『!?』
ホシノ「ウサギちゃんたちは高台に避難してるはず。隠れ場所の目星は大体付いてる。私を探すためそろそろ降りてくるだろうけど、船を残していくと思うんだ」
ホシノ「向こうの目的は封鎖、こっちの目的は突破! 船が必要なのはどっちだと思う?」
先生『この増水した濁流をモーターボートで下る気!? 無茶だ!』
ホシノ「何とかするよ。おじさん、ヒーローだからね」グッ - 131書いた人24/07/29(月) 17:41:03
【氾濫河川南岸 06:39】
ドバアアアアアアアッ!ジャバジャバジャバジャバ!!
ミヤコ「これは、やはり船を出すどころじゃありませんでしたね」アセ
サキ『全員、河や崖には近付くなよ! この辺の地盤は脆い。運が悪いとすぐ崩れるぞ!』
ミユ『夕べ、結構大きな音したよね……土砂崩れだったのかな……』
ミヤコ(……予想より状況が悪い)
ミヤコ(これでは、相手方の進路も相当に制限されてしまいます。これまでと比べ、この地形は完全な隘路。私たちの横をすり抜けることは事実上不可能でしょう。13時までにゴールする道は絶たれたと言っても過言ではありません)
ミヤコ(泳ぎは得意のようでしたが……この氾濫した河を流されればまず助かりません。北の海は尚更です。何があろうと私たちは実直に戦うのみ……しかしこれで勝利と言えるのでしょうか?)
ミユ『ミヤ……RABBIT1。テントに何か忘れ物……?』
ミヤコ「ん? 何の話ですか」
ミユ『えっ、今さっき上がっていかなかった? 雨であんまりよく見えなくて……』
ミヤコ「私は言った通り中央で封鎖中ですよ? 一体何を」
ドルルン!ブイン、ブィィィィンッ!
サキ『な、何の音だっ!?』
ミヤコ「……まさか……」ドクン - 132書いた人24/07/29(月) 18:01:35
ブイイイイイイン!ズズズッ!ズザアアアアッ!!
ミユ『ええぇっ!? わ、私たちのボートが斜面を……!』ガーン
サキ『何でだ!? ちゃんと係留したはずだぞ!』ガガーン
ミヤコ『あれは……おじさんです! そんな、この状況で鹵獲を狙ってくるなんて……!』ガガガーン
ザッバァーン!!ドルルンドルルルン!
サキ『あいつ正気か!? モエの改造したボートが素人に扱えるわけないだろ!』
ミユ『敵針路は中央! RABBIT1、指示を……!』
ミヤコ(中央!? こ、こっちに来るじゃないですか!)アワアワ
ミヤコ(このまま河川地帯を通せば、こちらは決定的なビハインドを取ってしまいます……! 直接、脱出地点を狙われる可能性もある。そうなれば負ける!)
ミヤコ(ここは、隊長として覚悟を決めるしか)ギュ
ミヤコ「オールRABBIT! 3人で合流し仮想脱出ポイントに向かってください! チャーリー奪取は……私が阻止しますっ!」ダッ
サキ『え? おい何する気だミヤコ!?』
ミユ『ミヤコちゃん!? そっちは危ないよ……!!』
ミヤコ「はああああっ!!」バッ
ザババババ!ガッ! ザババババァァァッ!! - 133書いた人24/07/29(月) 18:18:50
【氾濫河川船上 06:50】
ホシノ「なっ……何してんの君!? 死にたいの!?」
ミヤコ(何とかボートの縁に届いた! これなら……っ)グググ
ホシノ(まさか岸から飛び移ってくるなんて! こんなのまさしくシロコちゃんレベルだよ! 予想出来るわけない!)
ミヤコ「あなたは確かに強い……! ですがここで終わりです!」ガチャ
ホシノ「お、おじさん運転中だよ!? 撃ったらマズいって!」
ミヤコ「それなら今すぐボートを岸に……わっ!?」グラッ!ガクン
ミヤコ(しまった、銃が!)
ホシノ「あぁーもうっ! なんで予想外のことばっかしてくるかな!?」
ミヤコ「あなたに言われたくありません! くっ」グラグラグラ!
先生『ホシノ、ここから落ちたらミヤコが……! 助けてあげて!』
ホシノ(勘弁してよぉ! こんなの追跡側のラフプレーじゃん! いやおじさんも人のこと言えないけどっ!)
ミヤコ「はぁっ、はぁ……!」グッ、ゴロン!バタッ
ホシノ「あのさー、無茶苦茶しないでくれるかな!? 本来おじさんの作戦勝ちでしょ、これはっ!」
ミヤコ「そうは行きません。どんな状況でも諦めないのが……SRTですから」ゼェゼェ - 134書いた人24/07/29(月) 18:29:09
ホシノ(この意志の強さ。紛れもない特殊部隊員ってやつか)
ミヤコ「これは勧告です。船を止めなさい!」スラッ
ホシノ「ナイフなんか向けないでよぉ! 逆に聞くけど止められると思う!?」ザッバァーン!ドッバーン!
先生『ミヤコの一生懸命なところが出てるね……でも操舵に集中しないと、ホシノ!』
ホシノ「海に出ちゃったよ!? マズいって! 適当に接岸するつもりだったのに……!」
ドバァァァッ! ザアアアアッ!!
ミヤコ「く、何て酷い波……!」ガクン
ホシノ「君のせいだからねっ!? おじさん命を粗末にする子は嫌いだよ!」
ホシノ(ダメだ、操舵が効かない! 荒海で船を漕いだことなんてないし……! このままだとチャーリーの崖にぶつかる!)ガチャガチャ
ミヤコ「何やってるんですか!? スロットルが逆です!」ガーン
ホシノ「い、いや! 確かに初心者ではあるんだけど……そもそも君が乗ってきたのが悪いんだよぉ!」
先生『ダメだ、避けられない! 二人とも、衝撃に備えて!』
「「うわぁぁぁっ!?」」
ドガッシャアアアアン!! - 135書いた人24/07/29(月) 18:37:13
【チェックポイント・チャーリー 07:10】
ザアアアアアアッ! ザザーン!ドバーン!
ホシノ「う、ぐ……っ」モゾ
ミヤコ「はぁ、はぁ……」グタ
ザッバーン!ドッザーン!
ホシノ(海は大好きだけど……もう、帰りたいよ)ゴロ
ホシノ(シロコちゃん……ノノミちゃん……セリカちゃん……アヤネ、ちゃん……)クラッ
先生『ホシノ! 目を覚ま……ホシ……』ザザザ
ミヤコ(身体が……軋む……ここは? 岩壁に打ち付けられてしまったのでしょうか……)
サキ『RABBIT1、応答しろ! どこ行ったんだ!? おい、ミヤ……』ザッ、ザザ
ミヤコ(サキの声? あぁ、SRTの宿舎……懐かしい、ですね……)クラッ
ガラガラガラ!ビシャアアン!ザアアアアアアアアッ!!
ホシノ(起き、ろ)グ、ググ……
ミヤコ(まだ、終われない)ガッ……
「「決着を、付けないと……!!」」 - 136書いた人24/07/29(月) 18:49:39
ゴオオオッ!バシャアアアア!!
ホシノ「隊長ちゃん……そこ、退いて」ヨロッ
ミヤコ「あなたこそ……投降、してください」フラッ
ホシノ「学校の未来を背負ってるんだっけ? 君の執念を見るに本当みたいだね。実はおじさんも、同じなんだよ」
ミヤコ「そうなんでしょうね。ですが、勝つのは私たちです。脱出ポイントにはみんなが先回りしている……私はあなたのチェックポイント奪取だけを、阻止すればいい」
ホシノ「おじさんタイマンで負けたこと、未だにたったの一度もないんだよ? 君がその最初になれるとでも?」
ミヤコ「……試してみますか」スッ
ホシノ(あーあ。これ、先生に怒られるやつだ)
ホシノ(番組史上たった一回しか適用されていない伝説のルール……お互い武器を持たない状態での、ステゴロ許可)スッ
ホシノ「いいよ? 掛かってきな」
ダッ! ガッッッ!
ミヤコ(風雨がどんどん強く……! 早く決着を付けないとこの島、沈んでしまうんじゃ!?)ギギギ
ホシノ(大見得切ったはいいけど、もう体力は残ってない。一発で沈めて次に行かせてもらうよ……!)グググ - 137書いた人24/07/29(月) 19:03:20
ホシノ「はああ!」バッ、ブンッ!
ミヤコ「甘い!」シュ!ガシッ!
ホシノ「力比べはオススメしないな。ここまで来たら手加減効かないからね!」グイッ!
ミヤコ(凄い腕力……!? この岩肌に投げられたらひとたまりもありません! 耐えないと……)グググ
ホシノ「無駄だよ」ギシッ!
ミヤコ「ぐ……力だけでは、負けられません!」ゲシッ!
ホシノ(ちっ! 痛いところを的確に……私が技術の差で押されるなんて!)
ミヤコ「お返しです!」ガバッ…ブンッ!
ホシノ「うわ!?」ドシィ!ゴンッ!
ミヤコ(今だ、拘束を……)
ホシノ「このぉ!」ドカッ!
ミヤコ「きゃっ!?」ドシャ
ホシノ(意識が、朦朧として……)ハァハァ
ミヤコ(追撃が来ない……疲れている? それなら!)ガシッ、ギュ
ホシノ「は、離してよ……っ!」ブンブン - 138二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 19:04:01
おじさん…
- 139二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 19:07:05
これは決着付いたか…!?
- 140書いた人24/07/29(月) 19:09:51
ホシノ(まずい、3秒経つ前に、振りほどか、ないと……)クラッ
ミヤコ(今なら落とせる!? いや……)ギリギリギリ
ホシノ「はあああっ!」ブウンッ!!
ミヤコ「……く」
ミヤコ(は、離れなければ今のでやられていた! この身体のどこにこんな力が!?)
ホシノ「はっ、ぐ、う……」フラフラ
ミヤコ(まるで手負いの猛獣ですね。物凄い殺気……! 一体どれほどの死線を通ってきたっていうんですか)ゾッ
ミヤコ(……作戦変更ですね)
ホシノ(暗い。前が見えない……雨の音しか聞こえない)ゼェハァ
ホシノ(次に、全力を掛けるしかなさそう)スッ
ゴロゴロゴロ
ミヤコ「……」
ホシノ「……」
ピシャアアアアアン!!
ヒュッ!ガッッッッ!! - 141書いた人24/07/29(月) 19:16:20
ミヤコ「ぐっ……うぅ」ガクッ
ホシノ(当たった?)
ホシノ(手応えが浅い。わざと半身を逸らしてダメージを抑えたのか。でも何を狙って……?)チラ
ミヤコ「さすが、ですね」
ミヤコ「しかし……やはり、私たちの、勝利です」ポイッ…ヒュゥッ!ポチャ
ホシノ「あ……私のロケット花火!?」ガビーン
ミヤコ「あなたの手口は……サキから、聞いてましたから。悪く思わないでくださいね」
ミヤコ「リタイア、してください。北東の、崖は……本当に、危険、なので」フラッ…バタッ!
ホシノ「……」ザアアアアアッ
ホシノ「先生。これで聞こえる?」カチャカチャ
先生『ほ、ホシノぉ……良かったぁ……』
ホシノ「いいことばかりは起きないね。チェックポイント・チャーリーの達成は失敗した」
先生『……そうだったんだね。ミッションも大事だけど、無事に帰ってきてほしい。今君に望むのはそれだけだよ』
ホシノ「了、解……」ゲホッゴホッ
ホシノ「ウサギの隊長ちゃんを安全な陸地に上げたら、脱出地点に向かうとするよ」ハァ - 142二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 19:25:03
おかしい、鬼ごっこなのに海賊同士の決闘みたいなことしてる…
- 143書いた人24/07/29(月) 19:32:56
【火山北東部 10:11】
ドガラッシャーン!ドバアアアア!ザアアアアアア!
ホシノ(脱出地点付近に落雷が……)
ホシノ(あのジャングルはかなり深い。迷ったら、出てこられないかも)ズリ、ズリ
ホシノ(嫌だ……ここまで来て、降参するなんて)フラッ
先生『ホシノ、脱出地点はジャングルの急斜面を登った崖の上にある。今からじゃとても……』
ホシノ「まだタイムリミットまで3時間もあるでしょ。やれるよ」ザッ、ザクッ
先生『今すぐ雷から身を隠せる場所に逃げてほしい。こんな状況でジャングルに入るのは自殺行為でしかない』
ホシノ「……」
先生『さっきからずっと……中止要請を送ってるんだ。でも番組スタッフは最後まで撮りたいと言ってる。超人的能力を見せた君の結末をカメラに収めたいって』
ホシノ(やっぱりそうなるんだね。だからアビドスで大人しくしてたかったのに)
先生『今回の契約では私に決定権はない……君次第なんだ。もう十分過ぎるほど戦ったよ。リタイアしよう』
ジャッバーン!ゴロゴロゴロ!ズズズ……
ホシノ「……1時間残してジャングルに入る。それが出来なかったらリタイアするよ」
先生『どうしてそこまで……あれだけ嫌がってたのに』 - 144書いた人24/07/29(月) 19:46:43
ホシノ「今だって嫌だよぉ。でも始めちゃったんだから仕方ないじゃん? もう立ち止まらないって、あの時ユメ先輩にも約束しちゃったしさ」
先生『こっちとしてはたまに立ち止まってほしいというか……』
ホシノ「それも分かってる。でも今日は……自分の限界との勝負なんだ」ハッ、ハッ
ホシノ「見ててほしいんだよ、私がちゃんと……最後まで、決めたことを貫けるのか。ゴールまで倒れず歩き続けられるのか。先に向かって、進めるのか」
ホシノ「ね、せんせ……お願い。誰のためとかじゃない。自分のために、やり遂げたいの」ハァハァ
先生『……分かった。時間いっぱいやってみよう』
先生『くれぐれも足元には気を付けるんだよ。あちこち崩れやすくなってるから』
ホシノ「ありがと……がんばる……」フラッフラッ
先生(ホシノごめん! まさか番組史上最悪のロケーションになるとは……!)トホホ
ホシノ(もう敵部隊の姿は見えない。向こうは安全を優先して避難したの、かも)
ホシノ(帰ったらアヤネちゃんたちに怒られちゃうかなぁ。でもおじさん……後ちょっとだけ、やってみたいんだ)キリッ
ザアアアアアア!ガラガラ!
ザクッ、ザクッ…… - 145書いた人24/07/29(月) 19:58:08
【脱出地点前ジャングル 12:52】
ズリ…ズリ……
ホシノ「うわ!?」ズルッ、ガシ
ホシノ(ひえー、滑落するとこだった! ロープとか全部残置してきちゃったのは失敗だったかも)アセアセ
ホシノ(幸い雷は止んでる……今ならこっちのヘリも近付けるはず!)グイッ
先生『何とかレスキューヘリを手配したよ! そっちに向かってる。ホイストで吊り上げてくれるはずだから、見晴らしの良いところで待つんだ』
ホシノ(ハーネスまで置いてきちゃったもんね……先生に心配掛けてばっかりだな)ガッ、グイィッ!
ホシノ「つ、着いたぁ……崖の上……」ガクッ
先生『やったねホシノ! 発煙筒は無事?』
ホシノ「う、うん」
ホシノ(指の感覚がない。平衡感覚もだ。ジャングルまで来て、こんなに冷えることになるなんて)カシュッ!シュボォォ!
ホシノ(や、やった……ようやく、終わる)ヘタッ
先生『レスキューチームに伝達完了! そのままジッとしててね』
ホシノ「……うん。そうする、けど」
ホシノ(おかしいぞ? ここ、何か航空写真で見た時の地形と違うような……)アセ - 146二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 20:03:30
あっ
- 147書いた人24/07/29(月) 20:05:26
ザアアアアアア…ズズッ…ズズズズズ……
ホシノ「う、へ……?」
ズガラガラガラガラ!ドドォォォォン!!
ホシノ「わぁぁぁ!? 崖がっ!?」
先生『え!? ま、まさか土砂崩れ!?』
ホシノ(う、嘘っ!? この雨で地盤が緩んで……すでに台地の大半が崩落してたってこと!?)
先生『ホシノ、すぐに退避を!』ガタッ
ホシノ(無理だよ……もう動けないって……)ヘナヘナ
ホシノ(足場がどんどん崩れてく! まさか、本当に救助が必要になっちゃうなんて……)
ボロボロボロ!ガラガラッ
ホシノ「うっ……!」ガシ!ガラガラミシミシッ!ブラン…
ホシノ「っ、ぐぅっ」
先生『ホシノ、その枝を絶対離しちゃダメだ! 下は激流だよ!』
ホシノ(意識が、飛びそう)ヘロヘロ
ホシノ(ヘリ、は、まだ……?)ブラン…ミシミシ - 148書いた人24/07/29(月) 20:15:21
バラバラバラバラ…
ホシノ(何も見えない。でも音がする)
先生『しっか……ホシ……』ポロッ、ヒュゥ…ッ
ホシノ(あ、無線まで……落としちゃった……)
ホシノ(先生、ごめん)
ミシ、パキッ…ミキミキ…
バラバラバラバラバラ!
ホシノ(助けは、そこまで来てる……離しちゃ、ダメだ)プルプル
ウィーン…バラバラバラ…グイーン!
???「大丈……今助け……身体、支え……」
ホシノ(誰かが、何か言ってる)
ホシノ(あれ? 身体、浮いて……)フワ
???「こちら……救助完了……引き揚げ……」
ホシノ(何言ってるのか分かんないや)クラリ
ホシノ(ちょっと……寝よ……)スッ……
バラバラ…バラバラバラ……バラバラバラバラバラ…… - 149二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 20:16:17
あぶねぇぇぇぇぇぇぇ!!!
危機一髪すぎるでしょ - 150書いた人24/07/29(月) 20:31:38
【??? 18:24】
セリカ【ちょっとシロコ先輩! それ私の焼いた肉っ!】
シロコ【ん? ああ。セリカが焼いたのはおいしいね】ニコ
セリカ【横取りするなって言ってるのよ!?】ガーン
アヤネ【あはは……シロコ先輩、お肉の串ならこっちにもありますから……】アセアセ
ノノミ【お野菜も食べてくださいね〜? こっちはピーマンに、玉ねぎもいい焼き加減です!】ジューパチパチ
ノノミ【ほらほら! ホシノ先輩もどうぞ☆】スッ
ホシノ(うへへー。ビーチでバーベキューなんて最高だねぇ)
ホシノ(今日は星もよく見えるし……食べたら天体観測なんてどう? あ、花火もあったっけ?)
ホシノ「ね、みんな……」ゴロ
サァァァァ…ピチャピチャ……
ホシノ(うへ? 何で、雨の音?)
ホシノ(あれ、ここはビーチで……みんなは……)ゴロン
ホシノ(眠い……何だか柔らかくて、気持ちいい……)フニャ
ホシノ(……ああ、そっか。助かったんだ) - 151書いた人24/07/29(月) 20:45:20
ホシノ(ここはベッド? いや担架……コットってやつか。野戦病院か何かかな)ムニャムニャ
ホシノ(あったかい……乾いた毛布なんて久しぶり。女の子のいい香りもする……)クンクン
ホシノ(いま何時だろ? お腹空いたな……もう2日もロクに食べてないし、身体も重いし最悪だよ)
ホシノ(でも……終わったんだ。勝ったんだ、私)ニヘラ
ホシノ(アビドスのみんな、褒めてくれるかなぁ。最後は危ないことばっかしちゃったし、怒られるかな。先生は止めてくれてたのにね)
ホシノ(チャーリーを除くと報酬は1500万円……でも十分頑張ったよねぇ……)スゥ
ホシノ(帰ったら先生とノノミちゃんによしよしってしてもらお)モゾモゾ
ホシノ(……ほんとにお腹空いた。この匂い、もしかしてバーベキュー?)ムクッ
ホシノ「あぁ、ご飯作ってくれてたんだ。ありがとねぇ、先生」クシクシ
サキ「ん? あ、起きたのか、おじさん!」パァァッ
ホシノ「うへ?」パチクリ - 152二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 20:48:21
おじさん
- 153書いた人24/07/29(月) 21:03:16
モエ「くひひっ。おじさんって呼ぶには何だかカワイイ気もするけどねぇ?」モグモグ
ミヤコ「お疲れ様でした、おじさん。具合はいかがですか? 出来る手当てはしたつもりですが……痛む場所があれば仰ってくださいね」ゴクゴク
ミユ「お詫びじゃないですけど……これ……良かったら」スッ
ホシノ「うへ……?」
ホシノ「な、何で君たちがここにいるの?」アセ
サキ「何でって当然だろ、私たちのキャンプなんだから」パクパク
ミヤコ「北東は危ないってお伝えしたじゃないですか。気持ちは分かりますけど、あまり無茶しちゃダメですよ」サスサス
モエ「急いで駆け付けてはみたものの、まさかあんな映画のクライマックスみたいなことになってるとはねぇ。ま、大事ないみたいで良かったよ」
ホシノ「君たちのヘリだったのっ!?」ガビーン
ミユ「あ、どうぞお召し上がりください……おじさん……」
サキ「勝利記念のバーベキューだ! 好きなだけ食べてくれ。食費は後で先生に請求するからなっ」ニコニコ
ホシノ(勝ち誇った表情してる!?)ガガーン - 154書いた人24/07/29(月) 21:19:34
ホシノ「……」パク、モグモグ
ホシノ(おいしい……)シクシク
モエ「まーまー、そんな顔しないでよ。賞金は1000万ずつで山分けじゃん? こっちはヘリのオーバーホールや機材一式でトントンだけど……そっちにとっちゃ大戦果でしょ」
ホシノ(アビドスの借金額知ったら何て言うだろ、この子たち……)ハァ
ミヤコ「最後はお互い災難でしたね、おじさん。でもあなたのような強い方と競うことが出来て、私たち本当に良かったです」
ホシノ「そ、そう……」
ミヤコ「この条件下で時間内にゴールへ辿り着いた偉業、言葉では語り尽くせません。尊敬を込めて……おじさまとお呼びしてもいいでしょうか?」キラキラ
サキ「どこで訓練受けたんだ、おじさん? 夜は長いし、おじさんの身の上話を色々聞かせてくれよな!」ニコニコ
モエ「アビドスって何か凄いとこだったんでしょ? 何かヤバい兵器とか眠ってたりする? おじさんだけが知ってる秘密、ぜひぜひ知りたいなぁ……」ハァハァ
ミユ「明日先生が迎えに来るそうなので……今夜はゆっくり……していってください……おじさん」ペコ
ホシノ「……」
ホシノ(もうおじさん名乗るのやめよっかな……)ハァァァァ
【三日目終了 〜脱出失敗〜】 - 155二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 21:20:42
流石のホシノでもきつかったか…でもよく頑張ったよホシノ!!!!!(ホシノ推し)
- 156二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 21:20:55
シャレにならんものが結構眠ってる地、アビドス
いや、正直シェマタレベルのやべーものが未だに埋まってても全然おかしくないんだよな - 157二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 21:22:18
おじさま呼びのミヤコだと!?
そんなの僕のデータにはないぞ!
……この概念いいなぁ。好きだわ - 158書いた人24/07/29(月) 21:30:26
〜アビドス廃校対策委員会 教室〜
ホシノ「リベンジ出演〜?」ガクブル
セリカ「そっ! 向こうの企画に掛け合ってみない? 歴代最高の視聴率だって言うし、きっと快諾してくれるでしょ!」ニコニコ
ホシノ「やだ! もう二度と出ない! どんだけ大変だったと思ってるのさ!?」ブンブンブン
ホシノ「あの制作班極悪だよ!? 冷静に考えると色々酷い! ドローンや空撮で自分たちばっか安全なとこでカメラ回してさぁ! 最後なんておじさん危うく死ぬとこだったんだよ!」
アヤネ「ホシノ先輩が強行したんじゃないですか。自分の限界に挑むとか先生が付いててくれるから頑張れるとか……」
ホシノ「やめてよぉ!? オンエアの話しないで!」カアアアッ
シロコ「ん……先生とホシノ先輩の絆の物語。極限の勝負とスコールの中のロマンス……紛れもない神回だった」シンミリ
ホシノ「あれは編集のせいなの! あんなウェットにするつもりじゃなくて、それにユメ先輩の話まで……あーもう! 変な感じにしないでってお願いしたのに!」ガタッ
ノノミ「ホシノ先輩……耳まで真っ赤で可愛いです☆」
ホシノ「とにかく、おじさんはもう二度と出演しないからね!」プクー - 159書いた人24/07/29(月) 21:37:51
セリカ「じゃープランBになるわね。ホシノ先輩の愛弟子としてシロコ先輩を売り込むのよ!」
シロコ「ん。ホシノ先輩の敵討ち……望むところだよ」フンス
アヤネ「そ、それなんですが。実は番組側から連絡が来てまして」
ノノミ「さっそくですねぇ。オファーでしょうか?」
アヤネ「そうじゃなく……出演希望者がパンク状態なので当分お声掛け出来ません、とのことで」アセ
ホシノ「何で!? むしろ番組終了じゃないの?」
アヤネ「出演希望者は全員、先生とのバディを希望しているそうです……ちょっとラブラブ過ぎたかもしれませんね」アハハ
セリカ「あー……まあ、それはね」ジロッ
ノノミ「先生を3日間独り占め……ですもんね」チラ
シロコ「当然。羨ましいにも程がある」ムス
ホシノ「みんなまで何言ってるの!? 勘弁してよ。これ以上ヤキモチされたら、もうおじさん街を出歩けないよぉ!」ヒィン
ホシノ(追うのも追われるのも……もうこりごりだー!)
【END】 - 160二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 21:37:52
おじさまのファンがいっぱいアビドスに来て経済が潤うのでは?
サイン会と握手会の準備はよ - 161二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 21:48:40
勝ったIFも見たいなー、なんて…
- 162二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 21:49:18
乙。
良いものを見れた - 163二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 21:49:53
正直言わせてもらうと、
なんというか、勿体無い作品だったな…
起承転結の最後の「つ」の部分で上手くいってない感じ
ホシノが後輩にいじられるのは可愛いからいいけど、最後はRabbit小隊に煽られてせっかくの賞金も山分け(多分Rabbit側が多い)ってのはちょっとホシノが可哀想すぎる気がする… - 164二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 21:50:36
ネルパイセンはなんか強そうだな
- 165二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 21:53:23
- 166書いた人24/07/29(月) 21:53:24
長文ご完読ありがとうございました。今回は35,000字以上になってしまい投稿も大変でした。
こういう長いやつがいくつかあるので、ご興味おありでしたら過去作もご覧ください。
Pixiv版には最後におまけがあります。
#ブルーアーカイブ #二次創作 ウサギとおじさんのガチ鬼ごっこ - にげせんの小説 - pixiv*** ~アビドス廃校対策委員会 教室~ ホシノ「テレビ出演~?」フアァ アヤネ「はい、クロノススクールからアビドスに正式な依頼です。ドキュメンタリー番組の制作に協力してほしいんだとか」 ホシノ「そっかぁ。知らない内に有名になったんだねぇ、セリカちゃんもアヤネちゃんも……おじさん...www.pixiv.netホシノの過去は作中最大の厄ネタでしたね。
でもそれを乗り越えた臨戦ホシノの絆ストーリーがあまりにも眩しかったので書きました。
見た目は幼いけど、その達観した精神は最も大人に近いであろうおじさん。
経験豊かで強くて可憐で、でもそれでいて未熟さの拭えない彼女に惚れました。
ポニテのホシノ、ブルアカで一二を争うほど好きです。
- 167書いた人24/07/29(月) 21:54:38
- 168二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 21:55:31
- 169二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 21:56:04
- 170二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 21:57:36
スク水でした
- 171二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 21:59:47
- 172二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 22:04:42
- 173二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 22:05:39
- 174書いた人24/07/29(月) 22:08:19
- 175二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 22:09:51
完全勝利で1000万は入る予定でガチったんだなぁ
先生のサポートありとはいえアドバンテージかなり稼いでた兎たちと実質引き分けは流石って感じだ - 17616324/07/29(月) 22:11:02
- 177二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 22:11:21
- 178二次元好きの匿名さん24/07/29(月) 22:21:22
死闘を繰り広げ、一緒にバーベキューをした仲としてタカナシ・ナイトとミユ&ミヤコが戦闘要員、モエが指揮官、サキがサポーターっていう編成でヘルメット団撃退やらその他指名手配犯確保という戦隊モノのような活動を最初にして、後にそんな状態になってることを知った先生が指揮官役になって「実は普通に戦えるんだよ」って感じのモエ&サキが追加戦士として参戦して5人戦隊になる可能性 あると思います。(ごく稀に「覆面ライダー」という別番組とコラボする模様)
- 179書いた人24/07/29(月) 22:43:24
- 180二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 00:09:23
おつでした!
- 181二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 00:22:21
二転三転の展開で読み応えのあるSSでした!
これは転載動画のタグにハンター有能回(百)とか生徒卒業試験(百)とか付いてそうですね・・・ - 182二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 01:12:06
前からおじさんって動きが技巧派だからフィジカル抜いてもなんかSTRっぽいな…って思ってたからめっちゃ良いSSだった
アビドスの少数精鋭感も相まってね - 183二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 01:49:37
ただちょっとアビドス3章に比べてホシノのフィジカルが低く感じた
あれ見てると土砂とか森くらいなら当然のように飛んで移動しそうだしなおじさん... - 184二次元好きの匿名さん24/07/30(火) 08:10:47
上陸冒頭でも述べてたが、高温高湿はガチでキツイからな
2日目以降は消耗が激しくて全力出せないのはありえる
慣れない気候と地形、物資喪失で
脱出リーチまで行ったの十分ヤベーよ