【閲覧注意】「あ…♡シロコせんぱい…♡」

  • 1二次元好きの匿名さん24/08/02(金) 20:27:42

    ホシノ先輩を殺した。対策委員会のみんなで。
    反転したホシノ先輩を元に戻す方法はなかった。
    アヤネちゃんは機械なしでは生きることさえ出来なくなった。
    ノノミ先輩は目を離せば何処かへ消えてしまいそうな危うさを纏うようになった。
    シロコ先輩は一人で何もかも抱え込むようになっていった。
    笑いの絶えなかった私たちの教室に残っていたのは先の見えない暗闇だけだった。

    そして、先生が倒れた。

    もう限界だった。
    一人何もない砂漠の上を歩く。
    ただ目の前の現実から逃げたくて。
    目を開けば全部ただの夢で終わる気がして。
    そんな私を、砂嵐は容赦なく飲み込んだ。

  • 2二次元好きの匿名さん24/08/02(金) 20:28:37

    「セリカ…ちゃん…?」
    懐かしい声。ホシノ先輩の声。
    やっぱり全部悪い夢だったのね!
    脱水症状でまともに働かない頭でそんなことを考える。
    でも現実は、夢のようにはならなくて。
    目を開けた先に居たのは、対策委員会のみんなと、私だった。

    次に目を開けた時、私は病院のベッドの上にいた。かなり危険な状態だったそうだ。
    すごい質問攻めにあった。当然ではあるのかもしれない。誰だってもう一人の自分が現れたらびっくりするだろう。警戒はしていたが助けて貰った以上無視することもできず、自分に自分の話をするという奇妙な状況に耐えながら、みんなに私の現状を語った。

    '並行世界'というらしい。後から来た先生が教えてくれた。同じような世界に同じような人達がいて、でも少しだけ違う部分もある。
    よく分からないけれど、この場所にとって自分が異物であることだけは理解できた。
    見慣れた景色。見慣れた人たち。けれど何かが違うという感覚。この居心地の悪さの原因はここが病院であることだけではないのだろう。

  • 3二次元好きの匿名さん24/08/02(金) 20:29:34

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  • 4二次元好きの匿名さん24/08/02(金) 20:30:05

    いつものように廃材を漁る。ここは特に自転車のパーツが落ちていることが多い穴場。めぼしい物はあらかた回収しているけれど今でもたまに廃棄しにくる者もいるみたい。今回はハズレのようだけど。
    そうしていると不意に携帯が鳴った。この携帯に連絡してくるのは一人しかいない。対策委員会のみんなと連絡を取り合うべきと思ってはいるが、未だに踏ん切りをつけられずにいる。
    先生からは一言
    "今からアビドス病院に来れる?"

    嫌な記憶が頭をよぎる。でも、ここは私の世界とは違う。すぐに行く、と返信し病院へと向かった。

  • 5二次元好きの匿名さん24/08/02(金) 20:30:12

    この状況.....セリカ時空を超えた迷子案件の!?

  • 6二次元好きの匿名さん24/08/02(金) 20:30:45

    みんなが居なくなってからいろいろ考えた。
    まず、元の世界に戻る方法。
    何も当ては無い。ここに来る前の記憶といえば砂漠を彷徨っていたことだけだ。
    こっちで暮らしてみる?それも現実的では無いように感じた。バイトしながら生計を立てるくらいは造作もないが、この世界の異物である私を受け入れてくれる所は何処にも無い気がした。
    対策委員会のみんななら受け入れてくれるかもしれない。でも、元の世界でみんなから逃げた私にその資格があるとは思えなかった。
    この世界にいる限り私はひとりぼっちだ。
    やっぱり元の世界に戻る方法を探すべきかもしれない。でも、もし戻れたとしても…
    「"セリカ!!"」
    「ひゃあ!」
    「"大丈夫?"」
    「き、急に大きな声出さないでよ!」
    「"ずっと話しかけてたんだけどな…"」
    どうやら先生にさえ気が付かないくらい考え込んでいたらしい。
    「"セリカに会わせたい人がいるんだ。"」
    「"多分、今のセリカの力になってくれる人だよ。"」
    この世界でも先生は先生だった。困っている生徒には手を差し伸べようとする。たとえ自分の世界の生徒じゃなくても。
    そのとき病室のドアが開いた。
    時間が、止まった気がした。

  • 7二次元好きの匿名さん24/08/02(金) 20:31:35

    受付で面会の手続きを済ませ、先生に聞いていた病室を目指す。何度も通った病院は世界が違ってもその姿を変えることはなかった。嫌な想像を振り払うように歩みを早める。
    そして、目的の病室に辿り着き扉を開けた。

    「シロコ…先輩…?」

    初めは目を疑った。ここは私の世界じゃない。
    有り得るはずがない。そんな理性を遮るように、身体は駆け出していた。
    勢いそのままにベッドの上のセリカに抱きつく。
    「セリカ…!セリカ…!」
    「ちょっと!?先輩!痛いって!」
    間違える訳がない。
    私の後輩。私の世界のセリカ。

  • 8二次元好きの匿名さん24/08/02(金) 20:32:09

    先輩とたくさん話をした。私に起こったこと。シロコ先輩に起こったこと。私たちの世界のその後。
    私たちの世界は終わってしまったらしい。ショックを受ける一方で何処か納得している自分もいた。なんとなく分かっていたのかもしれない。
    先生とも話し合ってシロコ先輩と一緒に暮らすことになった。少し気恥ずかしいけれど、ひとりぼっちよりずっと良い。

  • 9二次元好きの匿名さん24/08/02(金) 20:33:01

    うおなんだこの上質な曇らせ?SS

  • 10二次元好きの匿名さん24/08/02(金) 20:33:02

    こちらに来て一ヶ月が経った。今のところは特に不自由なく暮らせている。バイトも問題なく受かった。私の懸念は不安感から来るただの考えすぎだったようだ。
    ただ、一つだけ気になることがある。
    シロコ先輩が離してくれないのだ。バイトなどで外出する時以外はずっと抱きしめられている。初めの頃はトイレにまで入ってこようとして追い出すのに苦労した。
    別に、抱きしめられるのが嫌なわけじゃない。
    ひんやりとしたシロコ先輩の腕の中は不思議と温かくて、この世界でひとつだけの私が心から居てもいいと思える場所だった。
    それに、今のシロコ先輩は抱え込んだものに潰されそうになっている。私に抱きつくだけでそれが和らぐのなら安いものだろう。
    でも、これ以上はまずい。いろいろな所が成長したシロコ先輩に抱きつかれると安心以外の感情を覚えてしまう。隙を見て1人でするのも限界がある。私の欲望は溜まっていくばかりだった。
    こんなふうに思っていることを知られたら先輩から嫌われてしまうだろう。それは嫌だ。
    少しずつ離れる時間を増やせば先輩も慣れていくかもしれない。バイトの帰り道を歩きながら私は先輩をどう説得するか考えていた。

  • 11二次元好きの匿名さん24/08/02(金) 20:34:14

    「ねえ、シロコ先輩?」
    ベッドに横たわりながら後ろから抱きついている先輩に声をかける。
    「なに?」
    優しい声が返ってくる。
    「少しだけ離れる時間を作ってみない?」
    一瞬、後ろの先輩が固まった気がした。
    「…どうして?」
    少し震えた声が返ってくる。
    「ほら、一人になる時間も大事って良く言うじゃない?それに、シロコ先輩もずっと私を抱いてたら辛いでしょ?普通に生活するのも大変じゃない?」
    用意していた言い訳をつらつらと並べ立てる。だが、返って来た答えは一言だけだった。
    「それだけ?」
    「へ?」
    思わず間の抜けた返事をしてしまった。
    「本当にそれだけ?」
    「それだけって…」
    想定外の返答に言い淀む。シロコ先輩の追撃は止まない。
    「ん、何か隠してるでしょ?」
    「そ、そんなわけ…」
    「あるよ。」
    有無を言わさぬ口調で先輩は詰めてくる。逃げ道は何処にもなかった。

  • 12二次元好きの匿名さん24/08/02(金) 20:37:18

    「セリカ。良い子だから教えて?」
    耳元で囁かれる、甘い声。追い詰められた私の口からは本心が漏れてしまう。
    「あ…♡こうやって先輩に抱かれてると…ドキドキしておかしくなりそうなの…!♡」
    言ってしまった。先輩に嫌われてしまう。泣きそうになっている私を尻目に先輩は「そっか」とだけ言うと私ごと身体を捻った。
    私は先輩に押し倒される形になっていた。

    「ん、ならもっとドキドキさせてあげる。」
    気がつけば優しい先輩の声は獲物を前に舌舐めずりをする捕食者の声に変わっていた。

    口元に笑みを浮かべた黒い狼はそのまま私の唇を…



    𝓥𝓪𝓷𝓲𝓽𝓪𝓼 𝓥𝓪𝓷𝓲𝓽𝓪𝓽𝓾𝓶 𝓮𝓽 𝓸𝓶𝓷𝓲𝓪 𝓥𝓪𝓷𝓲𝓽𝓪𝓼
    ようこそバーボンハウスへ。
    バーボンハウスでバイトを始めた錠前サオリだ。サービスのドリンクだ。これを飲んで落ち着くといい。皆が言いたいことは理解しているつもりだ。「バーボンスレの癖に前置きが長すぎる」だろう?
    すまない…助かったセリカというIFを理解してもらうためにはこのくらい必要だと思ったのだが… やはり創作は難しいな…
    このスレは言葉にできない「ときめき」みたいなものを皆に届けられているのだろうか。そうであるなら私も嬉しい。

    では、注文を聞こう。

  • 13二次元好きの匿名さん24/08/02(金) 20:39:00

    サービスドリンクおかわりください(血涙)

  • 14二次元好きの匿名さん24/08/02(金) 20:39:53

    >>12

    ねぇ、サオリ

    祈られたくないなら早く続きを出して

    私とサオリの仲でしょ?

    祈るよ?

    ほら続き、あるんでしょ?

  • 15二次元好きの匿名さん24/08/02(金) 20:40:21

    ツムギさんの店かと思ったら新しい店舗だった
    これだから店舗発掘はやめらんねぇんだ

  • 16二次元好きの匿名さん24/08/02(金) 20:51:26

    ここまでやってきてバーボンかよ!いや後半急アクセル踏んだ時ちょっとあれ?って思ったけれど!ナンカツゴウノイイクスリで猫仕草が出るようになったセリカがにゃんにゃんシロコに甘えて頭撫でられるSSください

  • 17二次元好きの匿名さん24/08/02(金) 20:55:59

    サラッと流されてるがホシノこれトラウマがフラッシュバックしてない?

    ひゅ

  • 18バーボンサオリ(バイト)24/08/02(金) 21:26:57

    本文を呼んで察している人もいるかもしれない。
    私はSSを書くのも初体験のズブの素人なんだ…
    正直R18の書き方もよく分かってない…
    名実ともにバイトということだな(笑)

    だから、頼れるのはもう、スレ民しか…。

  • 19バーボンサオリ(バイト)24/08/02(金) 21:30:13

    頼られるついでにマタタビの生息地域に踏み入ってマタタビと体臭が混ざったクロコとかも頼む

  • 20二次元好きの匿名さん24/08/02(金) 22:37:36

    エッチすぎる…

  • 21二次元好きの匿名さん24/08/02(金) 22:40:51

    >>18

    これで執筆が初めてとかあんたの才能が怖ぇよ…

  • 22二次元好きの匿名さん24/08/02(金) 22:55:07
  • 23二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 08:47:07

    >>22

    やっぱそう思うよな。なんか流れ違うからてっきりIFルートかと

  • 24二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 08:55:41

    >>18

    これが初執筆とかお前才能あるよ


    煽りでもなんでもなくあるよ?

    もっとくださいオナシャス!

    てかバイトってもしかして某所でバイトしてなかった?

  • 25二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 12:41:40

    才能あるんじゃないか?このスレ主

  • 26二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 15:04:53

    すごい良いssだと思ったらバーボンでしたか。
    ifセリシロエ駄死という良質な概念ありがとう

  • 27二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 22:38:41

    注文いいですか?
    「先輩を手にかけたりアビドスから逃げ出した(本人視点)罪悪感から壊れかけのセリカを、快楽で繋ぎ止めるシロコ」ってありますか?

  • 28二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 22:45:31

    初執筆でこれってマジ?嫉妬で憤死しそう
    インプットを増やせ
    良いと思った表現言葉文を脳に刻み込め
    百見は無限の力だ

  • 29二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 09:01:27

    やってみせろよ >>1 !

  • 30二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 09:23:06

    この文才…
    既にめちゃくちゃな量の文献を摂取してきたと見える

  • 31二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 09:30:18

    文豪やんけ!

  • 32二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 09:37:16

    >>22

    私もこれのIFルートかと...

  • 33二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 19:59:50

    >>22

    こんな神SSあったのか……!

  • 34二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 21:35:06

    >>22

    この概念いいよね…

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