閲覧注意「繁殖牝バになる為に生まれてきたような体だねw」part.10

  • 1君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/03(土) 09:23:42
  • 2君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/03(土) 09:27:02

    【お願い】
    現在、メインで使用していたWi-Fiが長期的なホスト規制に合い更新が不安定な状況にあります。もしスレッドに長時間書き込みがなかった場合はスレの保守にご協力お願いします

  • 3君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/03(土) 09:28:37

    前回までのあらすじ

    ついに走行中の肉体と精神の分離が著しくなってしまったキンペイバイ。タキオンはこれをウマソウルが原因だと言う。
    強烈なフケにも悩まされる中、キンペイバイを取り巻く人々は彼女の復帰のたまに動き出したのだった。

  • 4君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/03(土) 09:30:28

    【おさらい】

    名前>キンペイバイ

    誕生日>12月21日

    身長>131cm

    体重>片方でスイカ1玉分

    スリーサイズ>B104・W52・H86(測定時)

    靴のサイズ>18.5cm(測定時)

    学年>中等部

    所属寮>美浦寮

    得意なこと>体幹が強くかなり柔らかい・家事(特に掃除)

    苦手なこと>同性との付き合い・お菓子作り

    好きな食べ物>ミルクアイス

    嫌いな食べ物>豆乳

    趣味>ピアノ・コスプレ

    出身>鳥取県

    耳のこと>左右で大きさが違う

    尻尾のこと>短めだがブワッと広がっており、触り心地がいい。とても敏感であり、どうなるかは教えてくれなかったが、尻尾の根本は決して触れてはいけないらしい

    家族のこと>一人っ子で母子家庭。家族仲は普通。母は売れない小説家、30半ば

    相部屋>シンボリルドルフ

    ヒミツ①>人に頼られるととても嬉しい

    ヒミツ②>寝言がうるさいタイプ

    最近の悩み>足元が見えにくいのでよくつまづく

    脚質>追込

    得意距離>中・長距離

    CV>能登麻美子

  • 5君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/03(土) 09:31:30

    実馬(ウマソウル元)


    獲得賞金>6〜7億

    父系>テスコボーイ

    牝系>超良血(近親にG1馬)(アーバンシー系(仮))

    産駒頭数>19頭(うちG1馬6頭)

    馬体>非常に小柄

    毛色>青毛

    現役引退>6歳

    繁殖引退>25歳

    厩舎>戸田厩舎

    鞍上>浜中俊

    特記事項>引退まで空胎・不受胎・流産・死産がなく、産んだ子全員が1勝以上している。新生児の体重も平均以上である。

  • 6君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/03(土) 09:33:52

    <現在までの戦績>


    生涯成績  16戦  7勝

    獲得賞金 6億4180万円


    (ジュニア期)

    メイクデビュー 1着


    (クラシック期)

    すみれステークス 1着

    アネモネステークス 1着

    桜花賞 8着

    スイートピーステークス 3着

    オークス 2着

    秋華賞 1着

    有馬記念 13着


    (シニア期1年目)

    阪神大賞典 4着

    天皇賞(春) 1着

    宝塚記念 10着

    札幌記念 1着

    京都大賞典 2着

    天皇賞(秋) 11着

    ジャパンカップ 1着

    有馬記念 2着


    (シニア期2年目)

    ドバイターフ 棄権

    天皇賞春 18着

  • 7二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 09:43:48

    立て乙
    国際保護馬名入が確定している超名牝。G1勝利している産駒の多くが非SS系なのも大きい
    ブライアンズタイム系とはニックスがあるのかもしれない

  • 8君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/03(土) 10:01:25

    <産駒成績一覧>

    ※今後変動の可能性あり


    1.OP勝ち

    2.GⅡ複数勝(牡 父:タニノギムレット)

    3.OP勝ち

    4.G I複数勝(牝 父:マヤノトップガン)

    5.GⅡ1勝

    6.OP勝ち

    7.OP勝ち

    8.G I複数勝(牡 父:キングカメハメハ)

    9.OP勝ち

    10.OP勝ち

    11.GⅢ1勝

    12.OP勝ち

    13.G I1勝

    14.GⅢ複数勝

    15.G I複数勝

    16.G I複数勝

    17.OP勝ち

    18.GⅢ1勝

    19.G I複数勝

  • 9二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 10:09:57

    このレスは削除されています

  • 10二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 10:11:00

    このレスは削除されています

  • 11君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/03(土) 10:12:37

    夏合宿突入前に1番仲のいいタイキシャトルとの産駒がどんな感じか見ておきます

    (1番仲がいいので実馬で種付けされたことがある関係としておきます)(ルドラモみたいなものだと思ってください)


    何番目の時の産駒か

    dice1d5=1 (1)

    1.2.3:1番目 4:3番目 5:5番目 


    産駒の性別

    dice1d2=2 (2)

    1.牡 2.牝


    実力(元から設定された値よりも大きければ更新)

    dice1d100=88 (88) +10(ボーナス)(オーバーフローした時は考えます)

    <実力早見表(その産駒の最高成績)>

    1〜50:op勝ち

    51〜60:GⅢ1勝

    61〜65:GⅢ複数勝

    66〜74:GⅡ1勝

    75〜79:GⅡ複数勝

    80〜89:GⅠ1勝

    90〜99:GⅠ複数勝

    100:JRAが消し炭になる戦績

  • 12二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 10:13:09

    保守

  • 131224/08/03(土) 10:13:30

    余裕で10越えてた
    すまぬ…

  • 14君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/03(土) 10:17:37

    >>13

    助かります。ありがとう

  • 15二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 10:25:10

    >>11

    うぉっすげぇ名牝、長女からこれかよ

    てかペイバイ×タイキっておっぱいも尻も背もやばいことになるだろ

  • 16二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 10:44:14

    種付けすればOP以上は絶対に産んでくれるとか種付けさせてくれってお金出しても頼む人いそう

  • 17二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 15:48:39

    >>11

    JRAを何回ウェルダンにしたら気が済むんだ

  • 18二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 15:50:25

    >>6

    ウマ娘世界に馬券師が居たら脳焼かれてそう

  • 19君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/03(土) 17:04:38

    間も無く最後の夏合宿編始まります(今年は夏祭りもあるよ!)
    最後の夏にキンペイバイにして欲しいこと、着て欲しい水着、回して欲しいダイス、やって欲しいトレーニング等ヶ大募集中です
    ○○に出てもらいたいみたいなのでも大丈夫です
    そろそろ終わりが近いのでみなさんの要望にはできるだけ応えられるよう頑張ります。ご意見お待ちしております

  • 20二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 17:53:57

    ・やはり少年と夏祭りで花火を見てほしい、そして2人きりで花火の穴場に行くところを何人かに目撃されててほしい

    ・夏祭りの時に蚊に刺されたところを翌日の練習中に若手の娘たちに見られてやっぱりセンパイは進んでるなぁ…って誤解されてほしい
    誤解の原因はフケによる色気ムンムン状態なのでノットギルティです許してください

  • 21辻絵描き24/08/03(土) 18:30:56

    お久しぶりです
    描いて欲しいイラストや完成して欲しい過去イラストはありますか?
    なるべく健全なもので……

  • 22二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 19:11:41

    >>21

    スレ主の希望最優先で…


    でもコスプレ系が観たい!

  • 23君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/03(土) 19:20:59

    >>21

    個人的に描いて欲しいのは最初の頃に出てた駿大祭イベント勝負服とか最終レースで着る勝負服(最終話仕様)ですけどまだ何も具体的なことを決めてないのでそれはその時でお願いします。(最終話仕様は現行勝負服のアップデート版を何となくはイメージしています)


    ですので、絵師さんの描きたいものを描いてください。それか皆さんの要望を拾ってあげてください。

    というか絵師さんもこういう展開が見たいとかありましたらよろしくお願いします。

  • 24二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 19:25:21

    >>21

    頼むずっと見たかったんだペイバイちゃんの水着が


    ・上がオフショルダーで下にパレオ

    ・『キンペイバイの格好はオフショルダーのトップスに下にはパレオを巻いたもので、泳ぐことよりもビーチで楽しむことに主眼を置いた構成になっている。

    パレオである程度隠されている尻はマシだが、オフショルダーのトップスは彼女の豊満な膨らみと組み合わさると凶悪の一言に尽き、走るたびにバルンッバルンッと揺れる様はまさしく圧巻である。』

  • 25二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 19:27:09

    >>21

    神絵師さんお久しぶりです!

  • 26二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 19:28:08

    >>19

    去年の水着が入らないネタは是非とも

  • 27辻絵描き24/08/03(土) 19:46:34

    >>23

    了解です


    >>24

    >>26

    しばらくお待ち下さい

    たぶん明日くらいに投下できるかもです


    >>25

    お褒めいただき嬉しいです!

  • 28二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 19:51:21

    相変わらず筆が早すぎるぞこの神絵師

    リクエストは
    『夏祭りを楽しむペイバイちゃん』で
    これから夏祭り来るって言ってたんでいい結果になるようお願いします

    あと展開のリクエストは履いて行った着物の下駄の鼻緒がちぎれて少年におんぶされるでお願いします

  • 29二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 21:57:30

    後輩に気合いを入れた寝巻き(おニューのクソダサTシャツ)をディスられるやつ

  • 30辻絵描き24/08/03(土) 22:16:21

    >>27

    下書きのグリザイユ段階を投下しますね

  • 31二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 22:23:18

    >>30

    破壊力ヤバっ……安産型の大きなお尻と爆乳でこれもう経産婦でしょ子供絶対にいるよ

  • 32二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 22:33:52

    >>30

    いいねぇいいねぇ!!たまりませんねぇ!

  • 33二次元好きの匿名さん24/08/03(土) 22:40:20

    >>30

    これが13〜15歳くらいの子のボディ!?

  • 34辻絵描き24/08/03(土) 23:02:21

    >>30

    とりあえず完成です

  • 35君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/03(土) 23:04:51

    >>34

    うぉっ……超絶叡智

    ハリと柔らかさの伝わる乳ですね

  • 36辻絵描き24/08/03(土) 23:20:10

    >>28

    >>29

    了解です

    しばらくお待ち下さい

  • 37辻絵描き24/08/03(土) 23:21:51

    >>22

    どんなコスプレがいいですか?

    調べるので

  • 38辻絵描き24/08/04(日) 00:26:49

    >>28

    夏祭りを楽しむペイバイちゃんです

    おんぶは工数が多いのでそのうち描きます

  • 39辻絵描き24/08/04(日) 00:51:14

    >>29

    後輩がドン引きしてぐにゃぐにゃしました

  • 40二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 10:46:14

    やっと規制終わった…

    >>37

    前スレから

    > その日の夜はメジロパーマーのハロウィン衣装を参考に作ったサキュバス風コスプレの画像を送信した。


    これでお願いします!

  • 41辻絵描き24/08/04(日) 14:18:58

    >>40

    了解しました

    しばらくお待ち下さい



    >>34 のイラストの仕上げ途中を投下します

  • 42二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 15:23:50

    >>41

    こんなんが天皇賞を取るとか不敬罪通り越して大人の園遊会モノでしょ…

  • 43二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 15:25:58

    でっっっっ
    っっっっえっっっっっ

    こんな子いたらそりゃウマソウル爆発するわ

  • 44君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/04(日) 15:53:14

    今年も夏合宿の季節が近づいてきた。当然、トゥインクルシリーズ現役のキンペイバイは今年も参加するので、部屋で慌ただしく荷造りをしていた。
    とはいえ今年で3回目ともなると必要なものの勝手くらいはわかってくるもので、初めはパンパンになるまで荷物が詰まっていた鞄も今年は随分とゆとりを持って収納する事ができていた。
    合宿には下着1週間分、体操着3着、水着と日焼け止めがあれば大丈夫とはどの先輩の言葉であっただろうか。それほどまでに思ったよりも荷物を持ち込む必要性がないのである。日用品は大体揃っているし、ご飯も当番の時もあるが朝昼晩用意されている。最小限の負担で最大限のトレーニングができるのはやはり、日本最大級のウマ娘のための学園だからこそなせる技である。

    さて、そろそろ荷造りも終わりそうな頃であるが先ほどからキンペイバイの表情は優れない。ベットに腰掛けて書籍を読んでいたルドルフも見かねて声をかけるほどである。

    「ルドルフ先輩実は……」

    振り返ったキンペイバイは水着姿で腕で胸と股間辺りを隠していた。

    「きょ、去年まで着ていた水着がパツパツになっちゃいました〜!!」

    彼女がみじろぎするたびにオフショルダーのトップスから豊かな白い巨房がまろびでそうになる。よく見ればパレオで隠されているアンダーのビキニもパツパツで腰と尻の肉が少し乗ってしまっており、同人雑誌の1コマにありそうな痴態を晒している。
    明らかにサイズが合っていない。いや、水着自体は去年の時点で少し窮屈になりキンペイバイ自身の手で手直しされているのだが、明らかに合っていないそれはキンペイバイの肉体の成長が著しい事を顕著に示している。
    これがフケによる影響なのかは断定できないが、キンペイバイの肉体は彼女が望まずとも引き締まった競争少女然とした肉体から子を宿すことができる雌の肉体へと変わっているのだ。

  • 45君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/04(日) 16:02:08

    結局、あの後に泣きながら夜通しで再度水着をほぼ新造レベルで手直しする事となった。
    何故そこまで彼女がこの水着に執着するのか、それは勿論デザインが気に入っているというのもあるが、何よりも少年の存在があった。
    彼の脚のリハビリのため何か特別なことができないかと考えていたキンペイバイは足に負担のかからないトレーニング方法としてプールを利用するものがある事に気づき、彼をプールへと連れて行った事があった。当然その時もこの水着だったのだが、連れて行ったプールが観光施設であった事、キンペイバイの水着が泳ぐ事を考えていなかった事をすっかり失念しており、結局その日は一日中少年とプールで遊ぶことにした。申し訳なさそうにしていたキンペイバイであったが、少年から「水着がとても似合ってる」と褒められた事で失敗のほろ苦い思い出から楽しい思い出に切り替える事ができたのだ。
    後日市民プールでトレセン指定のスクール水着でトレーニングする事になったが、あの日褒められた水着をキンペイバイは手放すことができず、ほぼ自作となった今でもデザインをそっくりそのままにしているのだ。

    ちなみに少年は短期間でキンペイバイのおしゃれ水着とスクール水着を接種した事でそのことが強烈に脳に焼き付いているというのはわざわざ語ることでもないだろう。

  • 46君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/04(日) 16:05:43

    毎年最高気温が更新される日本の暑い夏。今年もトゥインクルシリーズを走るウマ娘達は夏合宿所へとやってきていた。


    今年のキンペイバイの同室

    dice3d119=96 1 108 (205)

    +5人くらいの後輩

  • 47君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/04(日) 16:21:32

    「どう?いいでしょこれ!商店街の服屋で見つけて買っちゃったんだ!」

    初日の夜、風呂でほかほかに温まり調子の良くなったキンペイバイはお気に入りの寝巻きのTシャツを後輩達に見せていた。
    しかし、後輩たちの反応は芳しくない。皆愛想笑いを作り似合っていますよなんて心にもない事を戯言のように呟くだけである。だが無理もないだろう何故ならキンペイバイのTシャツは

    『幼なじみ推し❤️』

    とデカデカと書かれたいわゆるクソダサ文字Tシャツなのだ。文字Tシャツがダメなわけではない。街中で見かける英字の書かれたTシャツはオシャレに見えるし、漢字でもワンポイントかつ秀逸なデザインならば人気も出る。だがしかし、キンペイバイの好きな文字Tシャツというのはそれはそれはデザイン面で終わっている学生が体育祭で作るようなクラスTシャツよりもダサいものなのだ。こんなの今時日本かぶれの外国人だって着はしないだろう。
    そして何よりも書かれている文字である。
    キンペイバイは気づいていないが、トレセン近くの公園や川辺で少年とリハビリをしたりデートをしているのは今やトレセン学園のほとんどの生徒が知っている事であり、彼とキンペイバイが同郷の幼馴染というのも噂として広がっていた。
    そんな彼女がデカデカと『幼なじみ推し❤️』なんて書かれたTシャツを着ていたら反応しない方がおかしいだろう。
    これで外に出る時の私服のセンスはまともなのだから人というのは一側面からでは分からないものである。

    ちなみにこのクソダサいTシャツを見たノースフライトは泡を吹いて失神し、部屋の隅でスペシャルウィークとウィンバリアシオンによって介抱されていた。

  • 48二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 16:56:10

    よりによってフーちゃんと同室で草

  • 49辻絵描き24/08/04(日) 19:15:13

    >>40

    サキュバス衣装の下書きを投下します

  • 50二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 19:53:40

    >>49

    サキュバスや…淫紋とかって差分でつけられますか?

  • 51君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/04(日) 19:54:26

    「先輩って彼氏いるんスカ?」

    夏合宿開始から約1週間が経過したとある日の夜。後輩達も合宿の環境に順応し始め、ここ数日で眠る前に少し雑談をするのが部屋の日課になっていた。まだ調子の戻らないキンペイバイは主に後輩の面倒を見つつ時にはアドバイスを送っていた。その様子から一部の後輩からはお母さんのようだと言われ慕われるようになっていた。
    今しがた爆弾級の質問を投げかけてきた子もその1人である。

    「ばっ…バカもん!先輩に何んて口聞いておるのじゃ!」

    隣に座る高飛車そうな子が先程の子を注意するが、キンペイバイはそんな彼女を宥めて大丈夫だよと微笑む。

    「彼氏かぁ…彼氏はいないかな。憧れとかはちょっとあるけどね」

    部屋に動揺が走る。彼氏がいない、それは何の冗談だと。どう見ても少年とキンペイバイはお似合いのカップルではないかと。だから当然のように幼馴染の少年はどうなのかと誰かが聞いた。しかし…

    「───くん?違うよ、彼は彼氏じゃない……ただの幼馴染、助けて、助けられてそんな関係。まぁ、───くんが彼氏だったらきっと楽しいんだろうけどね。彼すっごく優しいし聞き上手だし、最近はすごく大人びてきたし」

    キンペイバイの中で少年というのは特別な存在である。幼少期から共に過ごし、幼い頃は彼の背に隠れ、誰も見向きもしなかったウマ娘としての自分を肯定してくれた数少ない人物であり、短く長い離別を経験し再開した、たった1人の人間である。
    それ故に彼女は昔の関係性以上の場所に踏み込めずにいた。それは彼女が入学早々に悪い大人に食い物にされかけ恋愛を無意識に避けていたり、恋という感情を正しく理解できていないのもある。

  • 52君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/04(日) 19:55:57

    「───君、やっと走れるようになってきたんだ。走ってる時すっごく楽しそうでね、私も───君が楽しそうに走ってるところを見るの大好きなんだ。だからこれでいいの。また一緒に走るって約束が守れるこの距離感で私はいい」

    そして何よりもようやく走る事の楽しさを思い出せた今の彼に自分の方へ気を遣わせることをキンペイバイは躊躇ってしまう。これ以上昔のようにおんぶに抱っこのままではいられないと彼女は思っていた。それ故の言葉であった。

    「そのつまり、キンペイバイ先輩は幼馴染のために一歩引いてるだけで、幼馴染さんの事自体は好きって事ですか?」

    先程まで話を聞いていただけの褐色肌の引っ込み思案の後輩が恐る恐るしてきた質問にキンペイバイは少し悩み、頰をぽりぽりとかきながら恥ずかしそうに答える。

    「うーん…好き…なのかな。でも一緒にいるとすっごく胸がポカポカして、すっごく安心するんだ……やだなぁまだ私甘えん坊さんだ」

    頬を赤く染めはにかみながら答えるその様はまさしく恋する乙女。
    その場にいた誰もがこう思った事だろう。

    『それは恋です』と

  • 53君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/04(日) 19:57:40

    >>49

    あーだめですえっちすぎます

    文章書いたの自分ですけどこれは少年には酷ですね…

  • 54君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/04(日) 20:02:50

    とりあえずお祭りに関するリクエスト以外はやり終わりましたが他にやって欲しいことありますか?

    キンペイバイの最終レースをどこにするかも募集中です

  • 55辻絵描き24/08/04(日) 20:34:03

    >>50

    >>53

    了解です

    淫紋の素材をさがしますね

  • 56二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 20:37:46

    個人的に秋華賞とかジャパンカップ辺りのものすごい気迫で捲り上げてくる真剣モードのペイバイちゃんとか見てみたい。お色気もいいけどスポ根もこの子のいいところだし

  • 57辻絵描き24/08/04(日) 22:04:32

    淫 紋付きverです

  • 58辻絵描き24/08/04(日) 22:05:39

    淫.紋無しverです

  • 59辻絵描き24/08/04(日) 22:06:20

    ぼちぼち進めるのでしばらくお待ち下さい

  • 60二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 22:14:20

    ウッ…白因子搾り取られる

  • 61二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 22:31:19

    少年はこんな過酷な生活を送ってるんだぞ!

  • 62二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 23:26:19

    何気にキャラの濃い後輩が一人いるの草
    のじゃ口調はいいぞ

  • 63辻絵描き24/08/04(日) 23:29:30

    >>41

    水着イラストが完成しました

  • 64二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 23:31:26

    >>63

    なんか古いフィルムカメラで撮ったアルバムに大切にしまわれている一枚って感じの色合いで好き

  • 65辻絵描き24/08/04(日) 23:51:35

    >>64

    昔のカメラやセピアがかった仕上がりを想定したので気づいていただけて嬉しいです

  • 66二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 08:40:47

    保守

  • 67二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 09:02:11

    繁殖牝バってなに?

  • 68二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 09:19:40

    >>67

    過去スレで昔の有力人物や貴族達が囲っていた優秀なウマ娘の別称みたいな感じで言われてた気がする

  • 69二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 10:04:44

    ペイバイちゃん憧れのエアグルーヴの勝負服のコスプレ衣装とか持ってそうだよね

  • 70二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 10:58:51

    >>69

    そんなん着たら某ゲート難がどっちのゲートから出たら良いのか分かんなくなるでしょ!

  • 71二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 17:49:44

    月曜日のたわけ

  • 72君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/05(月) 20:12:09

    「そういえば先輩ってこの近くでやってるお祭りって行った事あるんすか?」

    きっかけは同じ部屋の後輩の何気ない質問であった。合宿中のオアシスである完全オフの日曜日の朝、すっかり後輩に懐かれてしまったキンペイバイを中心に食卓を囲んでいた時のことである。

    「お祭りかぁ…あるのは知ってたけどなんだかんだで行った事ないなぁ…」

    合宿所近くの集落でそれなりに大きい夏祭りが開かれている事自体はキンペイバイも知っていた。だが、何となくそこに足を運ぶ事はこの3年間なく、先輩が何人か浴衣姿でお祭りに行っているのを見かけたくらいである。

    「なにお祭りじゃと!?妾、ニッポンのお祭りは行った事ないのじゃ!行きたい!是非とも行きたい!」

    芦毛の後輩が興奮したように声を上げる。この子は留学生であり、日本文化に興味津々、それ故に日本の地方の街のお祭りが目新しく輝いて見えるのだろう。

    「そのお祭りなら私、行ったことありますよ!」

    先ほどから咥えていた丸々一本のフランスパンを食べ終わったスペシャルウィークがお祭りのことについて語り出す。その話を聞いて同じ部屋のフライトやバリアシオンも自身のトレーナーと一緒にお祭りに参加した思い出を後輩達に語ってゆく。
    もちろん後輩たちのボルテージは最高潮、皆んなでお祭りに行こうという方向性で決まるのはそれから数分後の事であった。

  • 73君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/05(月) 20:29:49

    「夏祭りに行くなら浴衣を着て行きな!」

    ヒシアマゾンが合宿所に保管されていた浴衣を持ってきた。どうやら、浴衣を持ってくることが難しいウマ娘達のためにこうして合宿所に浴衣を保管してくれているそうだ。
    各々に似合う浴衣を見繕い、着付けのできるフライトとキンペイバイが夏祭りに行きたいメンバー全員の着付けを担当した。その中で積もる話もあったようで、コスプレ衣装に加え、自身の私服や水着も自分で手直ししているとキンペイバイから聞いたフライトはそのデザインセンスと技術力の高さに感嘆し、今度一緒に服を選びに行く約束を取り付けるほどにまでなっていた。
    入学当初は引っ込み思案寄りであったのを考えると今のキンペイバイはとても成長したと言えるだろう。

    そして成長したのは精神だけでなく、肉体もでありキンペイバイの身長用の浴衣では彼女の豊満な体には少々窮屈なようで、胸元から谷間が顔を出してしまっているような状態であり、尻のラインもまるわかりになってしまっていた。これに現在進行形のフケのせいで色っぽさも追加されているのだからお祭り会場の男達にはさぞ毒だろう。
    最も本人的にはちょっと窮屈だな程度のことしか考えていないのだが。

  • 74二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 20:33:56

    2スレ目より

    >私服の露出度

    >dice1d100=76 (76)

    >(高いほど露出が多く、低いほど布面積が広い)

    >私服のオシャレ度

    >dice1d100=94 (94)

    >(高いほどオシャレ、低いとテイオー)


    なるほどこれはファッションリーダー(露出強)の素質…

  • 75二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 21:40:54

    おやおや

  • 76二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 06:48:54

    コスプレ、私服ともにハイセンス
    代償として部屋着のセンスは犠牲になったのだ

  • 77君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/06(火) 09:03:57

    着付けをし、慣れない下駄を鳴らしながらお祭り会場の神社とそこから伸びる一本道の参拝道に着いた頃には陽も暮れ始め、黄昏時の紫の空に暖色のライトがよく映える。
    知らない場所のお祭りに後輩達もワクワクが止まらないようで、連なって並ぶ出店や中央の広場に見える提灯飾りの踊り櫓に興味津々と行った様子だ。

    「皆、お財布と携帯はとられないようにしてね。あと、お酒を飲んだり怪しい人について行っちゃダメだよ!」

    先輩らしく諸々の注意事項を説明するキンペイバイ。内容自体はよくある事であるため、後輩たちは若干上の空であるが言っておくことに意味があるのだ。

    「皆それぞれの担当トレーナーさんがきてくれるって話だったから、帰る時はトレーナーさんと帰っていいからね。それじゃぁ解散!」

    わーと蜘蛛の子を散らすようにバラバラになる後輩たち。スペ達は同伴している担当トレーナー達と早速お祭りデートへと洒落込んでいた。
    1人取り残されたキンペイバイはとりあえず出店に何があるのかでも見ていこうと人だかりの中へと割って入って行くのだった。

  • 78君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/06(火) 10:30:59

    お祭り会場でキンペイバイは


    1.食べ物屋台で食べ歩きを楽しんでいた


    2.親と逸れてしまった迷子の子の親探しをしていた


    3.こんなすけべなお牝馬が男どもから声をかけられない訳がなく……


    dice1d3=1 (1)

  • 79君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/06(火) 11:45:53

    屋台に並ぶ様々な料理。

    ソースが鉄板で焦げる匂い、醤油の塗られた団子の匂い、官能的に油を垂らす串肉の匂い。お祭りの料理屋台というのはどうしてこうも人間の欲求と五感を直に刺激するような形をしているのだろうか。一度屋台の前を通ればそれは抗い難い魅力のるつぼへの入り口、気づいた時には両手に屋台グルメを抱えていることになってしまうのだ。


    キンペイバイが今並んでる屋台

    1.焼きそば

    2.お好み焼き

    3.チョコバナナ

    4.焼き鳥

    5.海鮮系串焼き

    6.ケバブ

    dice1d6=6 (6)

  • 80君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/06(火) 13:08:22

    お祭りフードと言えば貴方は何を想像するだろうか?
    焼きそば、たこ焼き、お好み焼き、大判焼き、イカ焼き…色々なお祭りフードがあるだろうが、せっかくの非日常空間を楽しみたいというのならケバブは外せないだろう。
    和の要素前回の日本の片田舎の奥ゆかしい風景に色味のはっきりしたトルコ料理というのはいささか相性が悪いようにも思えるが、食べ歩き性能においてケバブの右に出るものはそういない。実際、お祭り会場の一角で気前のいいお兄ちゃんの営むケバブ屋台を見たことのある人はかなり多いのではないだろうか。
    それほどまでに今の日本のお祭りにケバブは欠かせない存在なのだ。

    キンペイバイの訪れているお祭りにも当然のようにケバブ屋台が立っており、先ほどフランクフルトを食べたその足で彼女は行列へと並んでいた。
    ケバブ屋台といえば肉の種類とソースの辛さが悩むポイントだが、彼女にはとっておきの組み合わせお肉ミックスのソース中辛という黄金必勝パターンがある。ケバブ初心者がどうするか悩んでいる間、彼女は次の自分の番にスマートに注文する様子を妄想するのだ。

    「いらっしゃいませ!」「イラッシャイ!」

    順番のきたキンペイバイに屋台を忙しく切り盛りする男性2人が声をかける。1人はおそらくトルコ人っぽいお兄さん、そしてもう1人は…

    「───くん!?」「キーちゃん!?」

    なんと、屋台のもう1人は少年であった。
    突然ないとしていなかった出会いにキンペイバイは注文を忘れ固まってしまった。

    「ナニ?オキャクサントオシリアイ?…ハーン、モシカシテカノジョー?アニキモスミニオケナイネ!」

    「ちょっ、か、彼女じゃないですよ!あと兄貴はやめてください!」

    トルコ人っぽいお兄ちゃんは2人の間柄を瞬時に察知し、少年へのダル絡みを開始した。慌てる少年であったが、流石は定食屋で普段手伝いをしているだけあって手元が休まる気配はない。

    「えっと…お客さん、うちのケバブはビーフ、チキン、ミックスの3種類のお腹と甘口、中辛、激辛の3つの辛さを選べるんですがどうしますか?」

    「えっ…あっ…えーと……ミックスの中辛でお願いします…」

    動揺が治っていないキンペイバイは先程までの威勢はどこへやらといったしどろもどろな注文で、言い終わる頃には恥ずかしさで俯いてしまっていた。

  • 81君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/06(火) 13:48:51

    自分の注文したケバブが出来上がるまでキンペイバイは恥ずかしそうに屋台の横で待っていた。スマートに注文できなかったとか固まっちゃって迷惑かけなかったかなと様々なことが胸中をよぎる。

    「お待たせいたしました。ミックスの中辛です」

    少年から手渡しされたケバブを見てまたもやその場で立ち止まってしまうキンペイバイ。そんな彼女の様子を次の客の注文のケバブを作りながら少年は心配そうに見つめていた。そんなのぴっきらない雰囲気にトルコっぽいお兄ちゃんが少年の肩を叩く。

    「テイジダカラ、モウアガッテイイヨ」

    そう言って間も無く午後7時になるデジタル置き時計を見せるトルコ兄ちゃん。しかし、お店の前にできた行列を見て少年はもう少しだけやっていきますと言う。

    「カノジョヲヒトリニスルヨウナオトコハモテナイゼアニキ。バイトダイデナンカオゴッテヤンナ」

    そう言って少年の手に一万円札を握りしめさせ、屋台から突き出してしまった。
    お店の前で立っていたキンペイバイと目が合う。

    「あのさ、ちょうど仕事終わったから…よかったら一緒に回らない?」

    「うん!」

    ぎこちなく誘う少年にキンペイバイは満面の笑みで返すと少年の横にピッタリとくっついて歩き出す。
    離れていく店を振り返った少年に、トルコ兄ちゃんは二本の指を合わせて「行ってこい」とジェスチャーを送り、また接客へと戻っていった。

  • 82君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/06(火) 18:40:59

    お祭り会場というのはどんな田舎町でも賑わうもので、先程と比べて明らかに人が増えてる中央付近は少し進むだけでもかなりの時間を要するほどである。

    「あと1時間くらいで盆踊りが始まるからさ、みんな集まってきてるんだよ」

    なるほど、それでと納得はいくものの今にも逸れそうなこの人の濁流の中ではそんなに早くから来ないでくれと少しばかり思ってしまう。
    人よりも背の低いキンペイバイは少年に逸れまいと人をかき分けるが少しずつ離れていってしまう。追いつこうと思わず伸ばしたその手を少年の手が握り返す。

    「はぐれるとアレだからさ…人通りが少なくなったところまでだから!」

    お互いの手に熱が籠る。気恥ずかしさでお互いに顔が見えないのに、繋いだ手の触れ合った部分から感じる熱がお互いの気持ちを分かりやすすぎるくらいに伝えている。
    距離が離れそうになるたびに強く握り、距離が近くなれば深く握り直す。そうやって繰り返していくうちにいつのまにかお祭り会場の端、誰にも見向きもされないような小さな神社に辿り着いた。
    もう手を繋いでいる必要はないのだが、お互いに手を離そうとはせず、されど顔を合わせる事はできないまま何も言わずにただ無言で示し合わせたかのように神社のお賽銭箱のある階段へと座り込んだ。

  • 83君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/06(火) 21:23:28

    2人の心境

    (数値が高いほどドキドキ・数値が低いと安心、穏やか)


    少年dice1d100=14 (14)


    キンペイバイdice1d100=89 (89)

  • 84君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/06(火) 21:44:02

    境内の階段の上、騒がしいお祭り会場を見下ろす形のこの場所で2人はまだお互いの手を握ったままであった。 
    こういう時、恥ずかしがりそうな少年は意外にも落ち着いていた。逸れないようにと繋いだ手とそのまま人混みをかき分けて進んだ時に彼は幼い頃、彼らの地元で開かれた祭りで同様のことがあったことを思い出していた。そのときも今のように祭り会場は混雑していて、幼い少年とキンペイバイの2人は好奇心から親元を離れ2人揃って迷子になってしまったのだ。今にも泣き出しそうなキンペイバイを安心させるため、少年はキンペイバイの手をしっかりと握って屋台の大人達に自分の親を見なかったかと聞いて周り、親と再会することができた。その時のことを思い出した少年は懐かしい気持ちと共に、どこか遠くの存在に感じていたキンペイバイが昔とそんなに変わらない小さな幼馴染である事を再認識し、自分が支えて守らなければと幼き日と同じことを思っていた。

    そんな少年に対してキンペイバイの胸中は穏やかでない。彼女もまた幼き日の祭り会場で迷子になったことを思い出していたが、握られた少年の手はあの時と比べて格段に逞しくなり、キンペイバイの小さな手をすっぽりと隠せてしまうほどで、胸元に抱き寄せたゴツゴツとした感触に少年の中に"雄"をどうしようもなく感じてしまっていたのだ。
    キンペイバイ中の胸の高鳴りは静かな場所で2人きりになり、手を繋いでいるという甘酸っぱい青春の中にいるからではない。
    少年のことを異性と認識し、その上でどうしようもなく自分の本能が暴れ出しそうになっていることをキンペイバイは認識していた。つまるところ、キンペイバイは少年をそういう対象として見ているのだ。
    端ないとは思いつつも、もっと手を繋ぎたい、近づきたい、触れたい、この疼きを抑えたい…フケという本能の鼓動は彼女の心臓に無理やり早鐘を鳴らし続けさせるのだ。

  • 85君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/06(火) 22:17:48

    「ねぇ、キーちゃん」

    「ひゃいっ!?」

    悶々としている最中に突然少年に声をかけられたキンペイバイは素っ頓狂な声をあげてしまう。

    「あ、なんかごめんキーちゃん。驚かせちゃった?」

    「ううんぜんぜん!ちょっとぼーっとしていただけだから!」

    君のことを考えて悶々とした気持ちを誤魔化そうとしていましたなんていう事はできないキンペイバイは愛想笑いで誤魔化す。

    「そう?それならさ、盆踊りが終わったら花火が打ち上げられるんだけどさ、いい場所知ってるんだ。よかったら一緒に行かない?」


    「あれ?ねーネクッち〜今ペイバイ先輩歩いてなかった?」

    「妾は何も見とらんぞ?お主、人違いをしてあるのではないか?」

    「そうかなー…」

    お祭り会場を横切り、少年とキンペイバイは会場近くの小高い丘へと続く道を歩いていた。遊歩道として整備はされているものの、木組の階段にウッドチップを敷いただけの簡素な作りにはいささか不安を感じてしまう。
    先行する少年は後ろを歩くキンペイバイを心配して何度も振り返り、歩きにくい下駄を履いているキンペイバイが焦らないように何度も立ち止まって待っていてくれた。

    「実は親戚の家が近くにあってさ、毎年遊びに来てるんだ」

    今向かっている場所もここら一体の大地主らしい少年の親戚が教えてくれた場所らしく、人も来ない穴場スポットらしい。
    遊歩道を歩く事約10分弱、ようやく開けた場所へと辿り着いた。そこはお祭り会場が見下ろせる場所であり、あかりの向こうに広がる市街地やさらにその奥の田園風景まで見えそうだ。
    座り心地のいい芝生の上に座る少年はキンペイバイも座るようにと促してくる。最初は拳ひとつ分開けて座っていたキンペイバイであったが、ほんの少しずつその距離を無意識に詰めていた。

  • 86君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/06(火) 22:28:58

    やがて始まった花火大会にキンペイバイと少年は目を奪われる。2人が住んでいる東京ではもっと規模の大きい花火大会がある。それに比べればこの花火大会は夏祭りのフィナーレではあるが小規模であり、花火の大きさもそこまでのものではない。だが、少年とキンペイバイ初めて2人だけで見た花火に規模とかそういう物など関係なく、リンリンと鳴る虫の音と花火の炸裂する音が夜を満たし、いつの間にか2人の方も触れ合う距離になっていた。

    「綺麗だね」

    「うん」

    恋愛小説ならここで勇気を出した愛の告白と花火の音でそれが聞こえないなんて定番のシチュが行われるところだろう。だが2人はまだ恋人でもなければキンペイバイの方は自分の気持ちに整理がついていない。だから愛の告白はないし、気の利かないタイミングの花火もない。ただ幼き日のように空を彩る色とりどりの花を見て無邪気に喜ぶ15歳の少年少女がそこにはいた。

  • 87二次元好きの匿名さん24/08/07(水) 06:14:09

    (のじゃ口調の後輩、もしかしてエンジェルズネクターちゃんなのか……!?)

  • 88二次元好きの匿名さん24/08/07(水) 17:41:00

    夕方の保守!

  • 89君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/07(水) 20:21:28

    事件は祭り会場の賑わいが少しずつ小さくなってきた時に起きた。
    花火を見終わり遊歩道を歩いていたキンペイバイと少年。もう何段目かもわからない木組みの木組みの階段を降りようとしたその時であった。
    突如としてキンペイバイの足元で響いた"ブチリッ"という何かの千切れる音。それが下駄の鼻緒がちぎれた音であるということをキンペイバイが理解するよりも早く、彼女の体はバランスを崩し、浴衣という身動きの制限される服装なこともあり、自慢の体幹でも支えきれないほどに傾斜がついてしまっていた。
    これは転ぶ、そう確信したキンペイバイは着地の衝撃に備えようと目を瞑るが一向に地面と接触する気配はない。それどころか何かに胸元を押されている感覚がした。
    恐る恐る目を開けると、そこには倒れ掛かるキンペイバイの体を支える少年の姿があった。

    「危なかった……キーちゃん大丈夫?」

    キンペイバイが無事なことに安堵した少年は笑みをこぼすが、キンペイバイが自身の胸にかかる存在を確かめようと視線を下げたのに釣られるように自身も視線をキンペイバイの胸元に下げる。そこにあったのはキンペイバイの胸をしっかりと鷲掴みする少年の手であった。
    慌てて手を引っ込める少年であったが時すでに遅し、顔を真っ赤にしたキンペイバイは胸元を隠しその場でうずくまってしまった。

    「ご、ごめん!」

    何とか謝ろうとする少年であったが、手のひらに残った僅かな温もりが無意識のうちに思考から除外していた柔らかさを思い出させ、虚空を揉みしだくように何度も手を開いては閉じを繰り返し、その度に悶々とした気持ちが強まっていく。
    そんな彼の様子をチラリと見たキンペイバイはさらに顔を赤くする。

    「えっち」

    そう言って顔を背けてしまったキンペイバイに少年は焦っていたが、その実キンペイバイは満更でもなさそうな表情を浮かべていた。

  • 90君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/07(水) 20:59:46

    「その…ほんとごめん」

    鼻緒が切れて歩けなくなってしまったキンペイバイは現在、少年の背におぶられていた。何を言われたからでもなく歩くことが難しくなったキンペイバイをどうしようかと悩んだ少年が無言で差し出した背にキンペイバイが乗っかって来ただけである。

    「いいよ、別に気にしてないから」

    そんな事を気になっている女の子から言われると思春期の男の子である少年には胃に大ダメージである。
    先ほどから押し付けられているLカップオーバーの爆乳と支えとして掴んでいる太ももの柔らかさで精神と理性にも大ダメージが入っているが、離すこともできないため耐えるしかない。

    無言で遊歩道を降る2人。気まずさ故に会話はなく、1段また1段と降りるたびに伝わる衝撃に吐息が漏れる程度である。
    そうして10分ほどかけて遊歩道を降りきり、キンペイバイの知り合いに彼女を任せるために、それらしき人物を探そうとした少年をキンペイバイが抱きつく力を強めながら耳元でダメと囁いて止める。

    「ねぇ、このまま合宿所まで連れて行って」

    先程のことがあった手前、少年に断る選択肢はなく幼馴染の要望に応え彼女の案内で合宿所へ向かう事とした。
    少年は知らぬことであったが、キンペイバイの案内している道は少し遠回りをする道である。

  • 91君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/07(水) 21:21:11

    何かしらの海浜公園の道を歩く少年。少女の重みを感じながら歩む歩幅は彼女を気遣っていつもより少し狭く、スピードは遅くなっている。街頭に照らされたコンクリート畳の道、その横を流れる自然に寄せた流れの川の音を聞きながら合宿所を目指す。

    「なんかさ、昔に戻ったみたいだね」

    遙か上空を飛ぶ飛行機の両翼の赤と緑の光の点滅がちょうど頭上を通り過ぎようとする頃、キンペイバイが懐かしむように少年に語りかける。

    「お祭りに行って、花火を見て、おんぶしてもらって…あの時はちょっと歩いただけで足がプルプルしてたのにね」

    「俺も大きくなったからね。今ならいつまでもキーちゃんをおんぶし続けられるよ」

    「えー、ずっとおんぶはなんか嫌だなー。おんぶされるのも好きだけど、私は一緒に並んで歩きたい。ずっと、昔みたいに」

    少年の首に巻いた手に少しばかり力が入る。頼っているばかりの自分ではいたくないと何も言わなくても少年はキンペイバイの気持ちを汲み取っていた。

    「俺さ、実はキーちゃんの事、ずっと羨ましく思ってたんだ」

    「私を?」

    「俺が怪我で走れないで不貞腐れてた時、キーちゃんが大きなレースで走るたびにこんな凄いところで走れるなんて凄いな、俺もいつかこんなところで走ってみたいななんて妄想する事があってさ、凄いレースで走るキーちゃんに憧れてたんだ」

    「そんな、私ただ走ってただけだよ」

    「キーちゃんが走る事に意味があるんだよ。あの時、俺は不貞腐れて走ることを諦めてたけど、それでもキーちゃんの走る姿に憧れてたんだ。どんなに強い相手にも小さな体で勇敢に立ち向かうその姿はすっごくかっこよかった。少なくとも俺にとってまた走るためのモチベーションになってた」

    ウマ娘はレースを通して感動や勇気を与えるものというのは古今東西の創作物、偉い人の演説、レース理念、様々な事で叫ばれてきた。それは一種のパブリックイメージではあるが、実際に勇気づけられた者がここにいる。それこそが名ウマ娘たちが語り継がれる理由である。心に残った者は受け継がれ伝え広げられ、その勇姿と栄光は人々の心の中で永遠と走り続けるのだ。

  • 92君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/07(水) 21:46:26

    「今はネットで有る事無い事言われてるけどさ、俺は絶対キーちゃんがまたレースで走れるようになるって信じてる。そして復帰したレースで勝ってネットニュースにこう載るんだ『女王は死なず!キンペイバイ復活!』てさ」

    「どうしてそこまで信じてくれるの?幼馴染だから……?」

    人前では明るく振る舞っているキンペイバイであったが、その心の中は暗い。自身のポテンシャルを発揮できない状態が続きこれがいつ改善されるかもわからず、されとて必ず訪れる終わりのカウントダウンは着実にその針を頂点へと進めており、いつかくるその時が来てその時に自分はまだターフに立つことができていない、そんなビジョンを寝ても覚めても想像してしまうのだ。
    とあるレース漫画にこんな台詞がある『ウマ娘の青春は魔法のようなもの時計の針が0時になればその魔法は解けてしまう』ウマ娘の栄枯盛衰を童話に準えた台詞であるが、今のキンペイバイはまさにこの魔法の解ける0時がくる事を恐れる状態である。もう世間的に見て終わったウマ娘、それはキンペイバイも薄々感じていた。それなのに少年は疑うそぶりもせずキンペイバイの復活を信じていた。

  • 93君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/07(水) 21:49:07

    「何でってそりゃ…キーちゃんは俺がまた走れるようになるって信じてくれたでしょ?何の根拠もないのに俺が諦めそうになるたびに次の一歩できっと走れるようになるって、ずっと俺の力を信じてくれてた」

    「だからさ、根拠とか何もないんだけど信じてくれないかな…今度は俺がキーちゃんを信じる番なんだ。俺、キーちゃんが必ずまた走れるようになるって何度でも言い続けるから……頼りないかも知らないけど、俺も君の力になりたいんだ」

    キンペイバイは今ほどおんぶされていることに感謝し、また、不満を持った事もない。自分を無条件で信じると言ってくれた少年、その少年がどんな顔でどんな真剣な瞳で今の言葉を語ってくれたのかそれを見られないのは心底惜しいという気持ちがある。だがそれと同時にこのどうしようもなく嬉しさのこぼれてしまうみっともない顔を彼に見せなくて済むことに感謝していた。

    「そんなに信じてくれるなら、がぜん諦めたく無くなっちゃうよ。うん、決めた!私何が何でもまたレースに出る。───くんが信じてくれた私を、私も信じてみることにするよ」

    公園に作られたビオトープの中を進む2人、決意新たに志を抱く少年少女、そんな彼らを歓迎するかのように夜空にホタルの光が舞う。

    「でもさ、キンペイバイ復活はちょっとアレじゃない?」

    「そう!?俺いいと思ったんだけどなぁ…」

    もう先ほどまでのぎこちなさはなく、自然に笑い合う2人。無性に走り出したくなった少年の背に必死に掴まり、自分以外の速度を感じながら肌を撫でる風の心地よさに肺いっぱいに夜の空気を吸い込めば微かに香る少年の匂いに少し胸が高鳴る。
    キンペイバイと少年が合宿所にたどり着いたのはそれから30分以上が過ぎた真夜中であった。

  • 94二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 06:38:56

    あーもう2人とも末永くお幸せにだよ

  • 95二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 09:24:26

    >>94

    2人じゃねえ…2+α人だ!

    (産駒のうち実子は何人になるんやろ)

  • 96二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 10:21:38

    >>95

    そりゃもう19人全員よ

  • 97君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/08(木) 11:37:10

    翌朝、いつもよりも遅い時間に床についたキンペイバイは眠い目を擦りながら練習へと参加していた。
    相変わらず彼女の体に学園指定の水着はいささか窮屈なようで、公称値Lカップのたわわな果実が胸元の布を押し上げ、山脈の間を駆け抜ける深い谷間を露わにしてしまっている。もし、少しばかり昔のゼッケンがついているタイプだったらそれはそれは酷いゼッケンいじめが怒っていた事であろう。
    またその胸に隠れてはいるが下半身も凶悪であり、小さい体には不釣り合いすぎる安産型の広い腰に競争ウマ娘らしい太い脚と140cmに届くか届かないかのミニマムボディに女性の魅力をぎゅっと詰め込んだような見た目をしている。
    そんな歩くモラルハザードスレスレのキンペイバイは今日も復帰に向けてのトレーニングにやる気を燃やしていた。昨日の夜の決意を新たにその瞳の奥で闘争本能が燃えたぎっていた。

    だが彼女は気づいていない。彼女を見た後輩達がなにやらコソコソと話している事を。
    彼女の首筋にできた赤い斑点、そして後輩の1人が見た夜の森へと男と共に消えて行ったキンペイバイの姿、思春期真っ盛り、恋愛日照りの環境で新鮮な恋に飢えている娘たちからしてみればキンペイバイがあの夜ナニをしていたのか、その熱い契りがどれほどのものだったのか想像してしまうのもやむなしである。

    「(先輩はやっぱり進んでるんだなぁ…)」

    「(体格差からしてあの男の人が先輩を抱えるように…カァーッ!なんとけしからんのじゃ!!)」

    実際のところは彼女たちが想像するような情事は無かったわけであるが、フケ中の彼女の見せる大人の色気にも似たそれに惑わされている彼女達にそれが誤解であると気づくのは難しい話であった。

  • 98二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 13:26:30

    「せ、センパイは駅弁ってお好きですかっ?!」
    「え?好きだよ。いろんなところで楽しめるのが良いかな❤️」
    (やっぱりオトナだ…)

    というなんの変哲もない後輩とのやりとり

  • 99二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 19:58:14

    そろそろ自分ちの規制が始まる時間帯なので保守

  • 100君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/08(木) 21:11:34

    これ以上の要望が無ければ最後の夏合宿はこれで終わりです。
    特に要望のない方はハートマークだけ押していってください。
    まだこんな事して欲しい!や今後こういうレースに出て欲しい、こんなことして欲しいという要望のある方はどんな些細なことでも構いませんのでぜひお書きください

  • 101二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 22:14:52

    息子からの意見を聞くか迷う~

  • 102君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/08(木) 22:20:04

    >>101

    どんな些細な意見や提案でも構いません

  • 103二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 22:27:13

    >>102

    とりあえず上の頭が考えたのは名引退試合製造機の有馬記念を(賞金額に目を瞑っても)ラストランにしてほしい

    下の頭はついにファン感謝祭で来校者の前にハロウィンコスで出たら途中退場を申し付けられるペイちゃんをお望みのようです(でも自撮りは送ってあげる)

  • 104二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 23:11:27

    コドヘちゃんたちを筆頭とした同期ティアラ組や、合宿の後輩ちゃん達との絡みをあとちょっとだけ見たい……!
    みんなの「超えるべき壁」としてのペイバイちゃんを見たいなあ

  • 105二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 07:02:34

    競走馬側から見ると、フケを起こしたあと競争能力が枯れ始めて、繁殖入りさせるなら今季中に決めたいと思ってそう
    走るならエリ女と有馬かなぁ

  • 106君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/09(金) 08:29:33

    ありがとうございます。とりあえず夏合宿のラストに同期と後輩たちのエピソードを追加しようと思います
    その後はハロウィン→エリ女(駿大祭勝負服)→有馬(最終回勝負服)という予定を暫定とさせていただきます

    終わるその時まで要望やご意見は募集しておりますので気兼ねなく言ってください。

  • 107君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/09(金) 10:50:25

    夏合宿も残り僅かの9月某日、11月のエリザベス女王杯での復帰を目安とし日々トレーニングに勤むキンペイバイの元にとあるウマ娘達がやってきていた。 

    「よぉ!元気してっか?」

    金髪のポニーテールを揺らし男勝りな笑みを浮かべるテュランダイナが大玉のスイカを抱えて合宿所へと顔を出したのだった。

    「ちょうどこの近くのイベントで呼ばれてよ、せっかくだから差し入れしようと思ってな!」

    来たのはアタシだけじゃないと親指で後ろを指すと、駐車場に止められたバンから降りてきたプリムモカとリリスファタールが大きく手を振っていた。
    突如として現れた引退したはずの昨年の香港マイルの覇者、エリザベスの新女王、スプリンターズステークスの勝者に大レースを夢見る後輩たちは大興奮。その騒ぎを聞きつけコードヘブンやフェルティローザ達も足を運んでいた。
    堂々の勇退で人気の高い状態で引退したテュランダイナはその容姿もあり、黄色い声援を受けまくっていて、後輩たちに囲まれて身動きがとれずどうしたものかとこまねいていた。

    「あらあら、そうせっついてはいけませんよ。皆さん"落ち着きなさい"」

    後からやってきたリリスファタールの一言で後輩たちはピタリと静かになる。というよりも彼女の発するオーラのようなものに黙らざるを得なかったという方が正しいだろうか。現役時代はデバフによる戦術を極めていた彼女は歴代でも群を抜いているその絶世の美貌により対峙するものに見た目以上の圧を感じさせる。

    「もーリリスちゃん顔こわーい。せっかくの綺麗な顔が台無しだよー♪ミンナも怖がっちゃってる。ほーらスマイルスマイル♪」

    リリスファタールの頬を指であげ無理矢理笑顔を作るのは褐色の小さなウマ娘プリムモカである。人を見る目に長けている彼女はその持ち前の観察眼と腹に一物抱えた性格で場の空気がこれ以上悪くなる事を回避してくれた。世間ではやれメスガキやら経歴詐称ガールなんて言われる彼女であるが、後輩たちの前では場の空気を取り持つ良きお姉さんである。

  • 108君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/09(金) 11:04:14

    何とかその場を宥めた後、スイカを人数分に等分しみんなで食べる事となった。

    「スイカにお塩かけたか人おるー?」

    その長身故に集団の中でもかなり目立つフェルティローザは塩の瓶を持って砂浜を練り歩いていた。
    休憩用に砂浜に多数設けられたパラソルの下では同輩のウマ娘達が仲良く話しながらスイカを食べたり、憧れの先輩たちにあれやこれやと質問しているウマ娘と皆思い思いに過ごしている。

    「リリス先輩はデバフなるものを使用できるとお聞きしました。相当に高度だと聞く技術…一体どうやって身につけたんですか!?」

    「身につけたというよりも最初からできていたという方が正しいでしょうか…」

    芦毛のウマ娘がリリスに質問攻めするが、彼女はそれを嫌がるような事はなくむしろ嬉しそうに受け答えをしていた。彼女の走り方は相手に枷をつけて優位を取るという都合上派手さや王道さとはかけ離れたものになる。
    それ故に彼女は自分が王道になる事はできないと薄々分かってはいた。それでもリリスファタールというウマ娘ができるリリスファタールにしかできない走り方に彼女は誇りを感じていた。
    その誇りに興味を持って話しかけてくれる後輩ができたことを彼女はとても嬉しく思っているようだ。

  • 109二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 18:50:12

    保守

  • 110君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/09(金) 20:12:04

    後輩たちからの人気が1番高いのは


    1.キンペイバイ

    2.コードヘブン

    3.テュランダイナ

    4.リリスファタール

    5.フェルティローザ

    6.プリムモカ


    dice1d6=4 (4)

  • 111君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/09(金) 20:36:58

    その後もリリスファタールの元には多くの後輩達がやってきていた。現役時代絶世の美女ウマ娘とテレビ新聞雑誌ネット記事媒体問わずあらゆるメディア媒体で持ち上げられていたこともあり、アイドル的人気で近寄ってきていた後輩もいることにはいたが、大体の後輩は習得が難しい特殊な競争技能を巧みに操るその経験と才能に何かヒントを見出せないかと教えをこう事を願う者たちであった。
    最初こそ和やかに対応していたリリファタールであったが徐々に自身の周りの人の数が増えていき、軽いおしくらまんじゅう状態になりそうなほどであった。

    「あ、あのリリスちゃんのこと助けに行かなくて大丈夫なのかな…」

    キンペイバイが心配そうにテュランダイナに尋ねると彼女はニコッと笑い心配ないと言う。そして見てみろと彼女の方を指差す。

    「あいつ、あぁ見えても後輩に教えたりするのは上手いし好きなタイプだからな。人数が多いだけで嫌がっちゃいないさ。ほら見てみろよ、あいつの顔。嬉しそうにニコニコしてるだろ?」

    ぴょんぴょんと飛び跳ね何とかリリスの顔を覗こうとするキンパイバイ。確かにリリスの表情は明るく、口角は上がり微笑んでいるように見える。

    「あいつさ、エリ女の後に脚折っちまって回復の見込みがなくて引退になったんだけどそれ以来どっか暗いんだよ。本当はもっとよく笑って愛想のいいやつだったんだけどな。おかげであいつと同部屋のアタシまで辛気臭くなったまいそうさ」

    そう言ってわざとらしく困ったジェスチャーをするテュランダイナであったが言葉の端々からはリリスファタールへの心配が滲み出ており、それ程に彼女にとっては大切な無二の友なのであろう。

    「そんなあいつもさ、後輩の指導をするときは良い顔するんだよな。案外、あいつみたいなのがトレーナーとか教師に向いてんのかもしれないな」

    アタシには無理だわと笑うテュランダイナ。彼女は無理だというがテュランダイナに指導を受けたいという後輩は多い。再来の面倒見の良さと豪快で細かいことを気にしない性格故付き合う者を選びがちだが、彼女もまた次代に繋ぐという引退ウマ娘の本懐をしっかりとこなしているウマ娘の1人である。

  • 112君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/09(金) 21:06:23

    「やーん!リリちゃん人気者〜♪あーし妬けちゃうな〜」

    リリスファタール達から少し離れたパラソルの下ではコードヘブン、プリムモカ、フェルティローザの3人という同期の中でもかなり珍しい組み合わせができていた。
    しゃくしゃくと音を立ててスイカを齧るコードヘブンは相変わらずマイペースであるが、プリムモカに塩を勧めるフェルティローザはどこか感嘆深い目でその集団を見つめていた。

    「うち達ん路線って引退したウマ娘は後輩ん指導ば積極的に行う人が多かね。偉か人がトゥインクルシリーズば引退したウマ娘は次世代に託し繋ぐ事も使命ん一つって言いよったけど何だかリリスちゃんの姿ば見よーとそれってばり素敵な事ばいって実感してしまうばい」

    次世代への継承。それは技術や技能にとどまらず、自身の果たせなかった願いや目標、受け継がれるべき信念、励ましの言葉、ウマ娘によって次のウマ娘に何を託すのかは違ってくる。
    キンペイバイ達の走ったティアラ路線のウマ娘は引退後に後輩の指導に精を出すものが多い傾向にある。エアグルーヴなどが代表的で、彼女に指導を受ける後輩はこの学園には数多くいる。
    引退したらどうするのかそれはウマ娘が必ず考えなければならない問題である。その問いの一つの答えが目の前の光景なのではないかとフェルティローザは考えるのだ。

    「あーしはああいうのはあんまし興味ないかなー。頼まれたら教えるけどガタガタするのはあーしのキャラじゃないし」

    興味はないとするプリムモカに対して、コードヘブンは先程のフェルティローザの言葉に何か思うことがあるようだ。

    「次に繋ぐ……か」

    コードヘブンの中に新たな灯火、その種火が小さく芽吹き始めていた。それは世代の女王、最高速のウマ娘としての自覚と責任から来たものではない。彼女の中にある託された、バトンを受け取った者としての自分が次の誰かにバトンを繋ぐたまに起こした生まれたての熱であった。
    だがまだ無垢な少女のままはコードヘブンにはこの熱が何を自分にさせようとしているのかそれを上手く言葉にできなかった。

  • 113二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 05:35:50

    指導でつなぐ、遺伝子でつなぐ、どっちも大切!

  • 114二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 09:58:21

    保守

  • 115君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/10(土) 15:21:10

    「そういえば先輩達って誰が1番強いんですか?やっぱりコードヘブン先輩っスカ?」

    とある後輩が何気なく放ったその一言で場の空気が凍りつく。
    最強議論というのは古今東西において争いの火種しかもたらさないものである。こと、当人たちがいる前でそれを言うとどうなるかというと…

    「じゃーここで決めようじゃねぇーか。誰が1番強いかってことをよぉ!」
    「前はハンデ戦のような所がありましたが今回は手加減なし、後輩たちの手前勝たせていただきます」
    「そんなにハリきっちゃって〜また吠えずらかかせてやるよ」
    「今度こそうちが一位獲るばい!」
    「……勝つ」
    「負けません!」

    本来競争本能の高いウマ娘に尻に火をつけるような事を言えばこうなるのは必然、火を見るよりも明らかである。
    かくして些細な呟きから再び同世代ウマ娘達による熾烈なレース(inビーチ&水着)が開催されようとしていた。

  • 116君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/10(土) 16:36:32

    レース結果(数値が高い順に1着、2着となる)


    キンペイバイ

    dice1d100=79 (79) +10


    コードヘブン

    dice1d100=52 (52) +20


    テュランダイナ

    dice1d100=24 (24)


    リリスファタール

    dice1d100=36 (36)


    プリムモカ

    dice1d100=100 (100)


    フェルティローザ

    dice1d100=55 (55) +10

  • 117二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 16:43:52

    うわーっ100出てる!? プリムモカさん!?

  • 118君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/10(土) 16:51:04

    「いぇ〜い♪あーしの勝ちぃー!」

    突如として行われた合宿所の砂浜約500m野良レースウマ娘基準では超短距離なこのレースを制したのは、世代の中でも短距離に精通しているプリムモカであった。

    「おいおい!いくら何でも早すぎだろ!」

    息も絶え絶えのテュランダイナ。彼女の主戦場である芝とは性質も質感も何もかもが違うこの砂浜の場所で本来以上のポテンシャルを引き出し圧勝したプリムモカに文句の一つでもつけなければ切らした息に意味がないというものだ。

    「言ってなかったけ?あーしの地元じゃダートメインで砂の上でも走ることケッコーあったから実はホームグラウンドみたいなもんなんよねー」

    「はぁっ!?……ってそうだった忘れてた、お前ドバイとかそっち方面の出身だもんな。馴染みすぎて留学生だって事忘れてたわ」

    そう、何を隠そうこのプリムモカは中東方面からの留学生なのだ。スプリンターズステークスでの活躍で忘れそうになるが彼女は本来ダートウマ娘であり、やってことがないからやってみたいと芝を走っているに過ぎないのだ。
    思った以上に芝レースが気に入ったため、ダートへの出走は控えめであったが、その気になればダートレースでも上位に迫るほどの実力を持っているのだ。
    この小さな褐色メスガキ先輩の巻き起こした快挙に後輩たちは大盛り上がり。世代最強と謳われるコードヘブンをぶっちぎったその勇姿にダート勢は大挙を成して突撃、あっという間に囲いができてしまっていた。

  • 119君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/10(土) 22:04:40

    プリムモカの周りに多くの後輩達が群がる中、キンペイバイの元にも集まってくるウマ娘達がいた。

    「お疲れ様なのじゃ先輩。凄まじい走りだったのじゃ!」
    「本当ッス!やっぱこの足腰がいいんスカねぇ〜?」

    スクイズを持ってきた後輩は2位を勝ち取ったキンペイバイを労い、少し軽口な後輩はキンペイバイの太い足をみて少々ゲスい笑みを浮かべ、その視線に気づいた彼女は恥ずかしそうにパレオで足を隠す。
    それだけで賛辞は終わらず、主にティアラ路線を走る左耳飾りのウマ娘たちを中心に凄かった、また走ってくださいと口々に言葉を投げかける。
    そんな中、1人のウマ娘が彼女の前へと乗り出した。

    「どうすればあなたのようなウマ娘になれますか?」

    かなりメリハリのついたボンキュボンな肢体と珍しい月毛が特徴的なそのウマ娘は左につけた耳飾りが示すようにティアラ路線をメインに走る子なのだろう。キラキラした目でキンペイバイを見つめていた。

    「どうすれば……か」

    かなり返答に困る質問にキンペイバイは頭を悩ませた。ここにいる以上、彼女もメイクデビューないし未勝利戦で勝ったことのある実力あるウマ娘なのは確かである。そんな彼女が自分のようになるにはどうしたらいいのかと聞いてきたのだ。彼女が求めているのはきっと、トレーニングの方法なんかではなく心構えとかもっと根本的なことなのだろう。
    どんな答えを出すのが正解か、頭の中で思考を巡らしていると、あることに気付く。

  • 120君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/10(土) 22:04:57

    目の前の月毛の彼女はいつかの自分であると。あの時、コードヘブンに勝つためにありとあらゆるウマ娘達からどうすれば強くなれるのか併走やトレーニングの後に聞いて回っていた事があった。回答は様々でひたすらトレーニングに打ち込むや心を強くするなどそのウマ娘個々人で考え方は違っていた。
    そんな中、憧れだったエアグルーヴと併走した際にこんな事を言われていた。

    「人にはそれぞれ違った強さの理由がある。私には私の、貴様には貴様の強さがな。人に強さの理由を聞くことも立派だが己の強さの"芯"がないものに真の強さは得られないぞ」

    その当時は女帝らしい力強い言葉だと感動していただけであったが、今再びその意味に立ち返れば自分の強さの芯は何なのかキンペイバイはすぐに答えられそうになかった。
    無論、競争者としての自分の強みであれば答えられるだろう。だがキンペイバイという1人の存在としての強さはどこにあるのだろうか。
    現実では一瞬、思考の中では永遠にでも近い時間悩んだ末についに口を開いた。

  • 121君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/10(土) 22:31:04

    「私はね、1人じゃここまで頑張れなかったと思う。私、騙されやすくてさ、すぐに悪い人に引っかかって…でもそんな私を助けてくれる友達や先輩がいた」

    思い出す、数年前のこと。入学したてで右も左もわからなかった彼女に迫った毒牙から彼女を守ってくれた勇敢な友人達。

    「走るのもね、最初は全然速くなかった。最初は逃げウマ娘だったんだよ私。それがじじトレさんに会って、たくさんの先輩達に教えてもらって、大変な時は友達にまた助けて貰っちゃって…」

    今ここに至るまでキンペイバイは多くの人と巡り合って来た。その多くの人々はキンペイバイに強さと理論と技術、それに何よりも信念を教えてくれた。多くの人との繋がりの中、両手いっぱいのバトンを持ってキンペイバイはここまで走ってきた。

    「だから私ね思うんだ。私の本当の強さはスタミナでもコーナーの旋回性能でもない、きっといつも近くに誰かがいてくれる事なんだって。誰かの思いや信念が私の足を前へと進めてくれていたんだ」

    そんなキンペイバイだからこそ気づいた彼女の本当の強さの本質。それは託されたものを受け継ぐという事。他者との関係を持ち、側から見れば不完全で押し付けがましく、目に見えない精神論にすぎない戯言にも聞こえるだろう。だがそもそも、人の、ウマ娘の本質とは先代から受け継ぎいだものを鍛え上げ次代へと託すことである。この連続性こそ人間の本質的な強さなのだ。
    継承はそれを分かりやすく可視化しただけに過ぎない。本来、我々はいつだって誰かから何かを継承しているのだ。
    レースで観客から送られる声援を受けて力を取り戻すウマ娘もまた応援してくれる人の願いや希望を受け取り、それを勝利へと繋いでいる。気づかないほどに些細でだが何よりも大事なことなのだ。

    「私から言える事は一つだけ。周りの人…友達とか先輩とか親とかそういう人の事を大事にしてあげて。今はピンとこないかもしれないけど、いつか振り向いた時にそれがどうして大事なのかきっとその理由が分かると思うから」

    大それたことを言ってしまったと恥ずかしがるキンペイバイであったが、彼女の言葉を聞いた後輩達には大なり小なり響いたようで中には少し考えすぎなくらい難しく考えていそうな子もいた。

  • 122君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/10(土) 22:31:18

    「あっ、でも結局はこれは私の持論にすぎないからね!…まずは自分の強さをしっかりと持つこと、それが強くなる第一歩だと思う。私のはその前段階かな。大丈夫、そんな難しい顔しないで。答えはきっといつだってあなたの心の中にあるはずだから」

    そう言って締めくくられたキンペイバイの話に月毛のウマ娘は「はい」と元気よく答える。
    キンペイバイから「何か」を受け取った後輩達はその後、受け取ったものと向き合い、自分と向き合い、他者と向き合うのを積極的にするようになった。
    その年以降のトレセン学園では少しずつ併走トレーニングの量が増えていったり、よりウマ娘同士の交流が深まっていくのだが、それはまた別のお話。

  • 123二次元好きの匿名さん24/08/11(日) 08:19:40

    保守

  • 124二次元好きの匿名さん24/08/11(日) 09:10:18

    このレスは削除されています

  • 125君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/11(日) 09:11:26
  • 126二次元好きの匿名さん24/08/11(日) 10:04:33

    やっぱりエンジェルズネクターちゃんだったのか! こういう形でその後を見られて嬉しい
    それにルーンちゃんも貴方だったのか……!

  • 127二次元好きの匿名さん24/08/11(日) 10:53:50

    このレスは削除されています

  • 128君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/11(日) 11:00:33

    もう間も無く秋のトレセン感謝祭が近づいてくる頃、エリザベス女王杯での復帰に向けてトレーニングを続けていた。

    夏合宿以降、引退した同期3人もトレーニング手伝ってくれるようになり少しずつではあるが今できる最高速での走り方についての正解が見えてきたように思える。

    一つ懸念事項をあげるとすればタイムが中々上がってこない事であるが、フケなどで体調が本調子になっていないだけではないかとじじトレにも言われ、ピークアウトとか後ろ向きなことはあまり考えないようにする事にしていた。


    そんな彼女を悩ませるもう一つの事があった。

    それはハロウィンのコスプレである。昨年の整合騎士アリスの格好は好評ではあったものの、ファンタジーによりすぎたのと金髪があまり似合っていないという結論に達し、今年はもっと攻めたデザインにしてみようかと考えていた。こんなところでもまだフケの症状が残っているようだ。



    キンペイバイのハロウィンコス案

    >>129>>135

    (ギリギリ出禁になりそうなものも大歓迎)

    (途中退場させられちゃいそうなのだとgood)

    (安価範囲を超えちゃってもダイスに含みますので安心して出してください)

  • 129二次元好きの匿名さん24/08/11(日) 11:50:58

    ジョジョ六部
    アナスイ

  • 130二次元好きの匿名さん24/08/11(日) 12:37:52

    >>129

    それはギリギリアウトではなくしっかりアウトな奴では……?

  • 131二次元好きの匿名さん24/08/11(日) 12:50:17

    肌色タイツを使えばなんとか

  • 132二次元好きの匿名さん24/08/11(日) 13:56:21

    シリアスの乳暖簾スキン

  • 133二次元好きの匿名さん24/08/11(日) 14:22:32

    最近暑すぎるんで残暑も暑いだろうからマルゼンさんやスペさんみたいに水着でもいいかなと思いましたが、やはりそれは不味いだろうということで青少年の何かに配慮してワイシャツを着させてはどうでしょうか?
    要はブルアカの水着ハナコです

  • 134二次元好きの匿名さん24/08/11(日) 14:24:39

    けものフレンズ シーラカンス
    (設定画では「はいてない」)

  • 135二次元好きの匿名さん24/08/11(日) 15:42:34

    パマヘリとサキュバス合わせしたら一人だけドナドナされるペイちゃん

  • 136二次元好きの匿名さん24/08/11(日) 15:43:50

    2BorA2

  • 137二次元好きの匿名さん24/08/11(日) 21:48:10

    バンブーの出番あるかな…

  • 138二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 07:33:25
  • 139二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 08:51:48

    cv繋がりでアルテラ

  • 140君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/12(月) 10:13:55

    たくさんのご意見ありがとうございます

    アナスイはちょっとギリアウトじゃなくて全力アウトなので今回はごめんなさい…


    キンペイバイの今年のコスプレ

    1.シリアス-乳暖簾

    2.水着ハナコ

    3.シーラカンス(けものフレンズ)

    4.サキュバス(+パマヘリ)

    5.2B

    6.A2

    7.天城→天城改

    8.アルテラ


    dice1d8=2 (2)

  • 141君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/12(月) 10:16:29

    特に気にしないでやったんですけどえっ?これ着させるんですか…?

  • 142二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 10:18:48

    ペイバイちゃんのメスドラフ体型でこれは出禁不可避

  • 143二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 10:24:59

    下履いてないやつじゃねーかよ!!

  • 144君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/12(月) 10:27:13

    >>143

    えっ…履いてないんですか?履いてないの……?

  • 145二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 10:31:22

    >>144

    観測しなければ「履いている」と「履いてない」が併存した状態となるのでセーフ

  • 146二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 10:32:23

    このレスは削除されています

  • 147二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 10:47:34

    >>141

    簡単に出来るコスプレと思われるが、ヘイロー浮かすのにブルボンの勝負服技術を応用するとかして地味に手間がかかってると良い。

    前スレでコスプレで接点があったブルボンも絡ませられるし、冷静な顔で掛かりそうだし

  • 148二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 19:10:41

    保守

  • 149二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 21:26:00

    いくらコスプレでも流石に下履かないってわけにはいかないし流石に履くでしょ
    これで履かなかったら右耳飾り勢掛かるどころか前屈みだよ

  • 150二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 08:04:09

    保守

  • 151君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/13(火) 08:07:52

    今年も多くの人が来場しているトレセン学園秋の感謝祭。
    校門からエントランスまで続く道には学生が運営する露店が立ち並び、美味しそうな匂いに釣られてなかなか前に進めない人もいる。
    ハロウィンも近い聖蹄祭の開催時期の都合上、コスプレに精を出す者も多く、少し歩くだけでアニメキャラやハロウィンらしいお化けのコスプレに身を包む生徒を見ることができる。

    「ヘイローは…準備オッケー。ウィッグもズレてないね」

    やはり今年もコスプレ衣装を準備していたキンペイバイ。今年の衣装は透き通る世界観のソーシャルゲームの登場キャラクターの水着衣装である。
    今回のコスプレ衣装作成にあたってはミホノブルボンの助力が大きく、頭頂部に浮いているヘイローを再現するために彼女の勝負服に使われている技術を参考にして多少厚みはあるものの、支柱等を使わずとも浮かし続けることが可能になった。
    出来上がった衣装をブルボンに見せた時はかなりの高評価をもらうことが出来た。

    「失礼、触っても良いですか?」

    衣装の質感とかが気になったようでヘイローや濡れ感再現シャツをペタペタと触るブルボン。時折彼女の手が胸や太ももや尻に当たり「んっ」とか細い声を上げるたびにブルボンが動きを止めてしまうのでなんとか声を押し殺そうとしていたが、触り終わった後、少し恥ずかしそうに顔を赤らめていたブルボンを見て気にさせてしまったかなと少し申し訳ない気分になってしまった。

    ちなみに今回彼女は友達のライスシャワーと共にプラグスーツのコスプレをしているらしい。

  • 152君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/13(火) 08:08:14

    コスプレ衣装に着替え化粧とウィッグを確認し、全て不備がない状態で一歩踏み出したキンペイバイ。
    やはりと言うべきかコスプレ元の格好からして当然と言うべきか、程よく濡れて質感を保つオーバーサイズのシャツがいじらしくも多少の透け感を残してボディラインに張り付いてくるものだから、赤色のビキニが支えるLカップオーバーの爆乳がその質感と柔らかさをこれでもかと見せつけながらそれでいてその大部分はシャツ越しのスケというもどかしい布一枚を隔ててそこにあり、非常に劣情を煽る格好になっている。
    さらに元ネタに忠実である事を徹底するキンペイバイの性格もあり、下の方がかなりルーズなのも再現されている。キンペイバイは預かり知らぬことであったが、フケになったヒダリミミのウマ娘からは特殊なフェロモンのようなものが分泌されており、これは下半身からの分泌量が多い。このフェロモンを嗅いだ一部のミギミミウマ娘やヒトミミの男性は一種の興奮状態に陥ってしまう。今こうして校舎を歩いている間にも、すれ違った人々は顔を高揚させキンペイバイをじっとりと舐め回すように見つめていた。そうとは知らぬキンペイバイは衣服としてかなり完成度を高められた今回のコスプレに大満足の様子であった。

  • 153君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/13(火) 08:56:39

    「ピピーッ!そこのウマ娘止まりなさーい!」


    悠々と校内を歩いているといきなり後ろから呼び止められた。声のする方へ振り返るとそこには婦警の格好をして左腕に「風紀委員」と書かれた腕章を付けたバンブーメモリーがいた。


    「あの、私何かしましたか?」


    呼び止められた原因の分からないキンペイバイ。そんな彼女をバンブーはじとりと舐め回すと手帳のようなものを懐から取り出した。


    「風紀違反っス。違反切符切るので後日奉仕作業をするように」


    キンペイバイの胸元をチラチラと見ながら違反切符を切ったバンブーはそれをキンペイバイの胸元へと貼り付ける。柔らかくも高反発なその感触に一瞬クラッとするが風紀委員としての矜持でなんとか耐える。

    そんなバンブーの腕をキンペイバイが優しく掴む。驚くバンブーに妖艶な声でキンペイバイが語りかける。


    「私の格好のどこがダメなんですか?少しオーバー目なシャツを着ているだけなのに。もう一度私の体を見てください。どこも悪いところなんてありませんよ」


    バンブーの理性dice1d100=53 (53)

    キンペイバイの誘惑dice1d100=44 (44)

    (バンブーの方が高ければそのまま違反切符を切られる。キンペイバイの方が高い場合は違反切符回避)

  • 154二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 09:06:51

    バンちゃむえらい

  • 155二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 10:04:21

    バンブーがさりげなく胸タッチしとる

  • 156君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/13(火) 19:01:28

    「えぇ〜ダメ…ですか?」


    バンブーの腕を掴み、胸に押し付けてモジモジとするキンペイバイ。そんな彼女の様子にバンブーの中で何かが脈動するような感覚がしたが、理性でなんとか押さえ付ける。


    「ダメなものはダメっス!規則っスから!」


    どうしても無理だと譲らないバンブーと食い下がるキンペイバイ。結局、今回は厳重注意に留め、コスプレ衣装を変えてくるように指示を出しこの場を納める事となった。

    しかしその数時間後、メジロパーマーとダイタクヘリオスと共にサキュバス風のコスプレ姿を披露し、ギャルサキュバス3人娘として小さな子供や大人達にファンサービスをしていたキンペイバイを見てバンブーはまた頭を痛めるのだった。



    ハナココスキンペイバイの魅了度

    dice1d100=71 (71)

    (100人中の魅了した人数)

  • 157二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 20:37:21

    バンブーよく頑張った

    ペイバイちゃんは水着ハナコが憑依してんじゃねーか?ってリアクションしてたな

  • 158君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/13(火) 20:44:00

    水着ハナコのコスプレ衣装が禁止され(後で少年に送る写真のために着る)以前に作っていたサキュバス衣装でファン達と触れ合っていた。
    扇状的な衣装の中でも一際目立つお腹のマークは勝負服にあったそれのオマージュのような形であり、彼女の母性とフケによる雄への魅了もあってポップなイメージのサキュバスというよりも古典的な悪魔としてのイメージに近い。

    「ふふ、僕ちゃんマジきゃわたん♡お姉ーさんと楽しいことしよ?」

    そんな外見イメージとは異なり、言動はポップな若者もといギャル感強めで、衣装の参考元になったメジロパーマーやダイタクヘリオス達の言動のオマージュである。
    本人としては至って真面目にサキュバスをしているつもりなのだが彼女の幼さを残しつつも妖艶さと艶やかさを兼ね備えた美貌と体格に似合わないボンッ!!キュッ!ボンッ!!な体が彼女をより色っぽく見せているのだ。

    「お?ペイバイちゃん、知り合いが来たみたいだよ?」

    「え〜尋ねてくれるなんて私マジ嬉ピ……」

    誰が来たものかと振り返ったキンペイバイは視線の先には少年が手を振ってにこやかに笑っていた。瞬間、ボンッ!という音がするほどに真っ赤になるキンペイバイ。違うこれはたまたまそこにあっただけで…と意味不明な言い訳をしてついには恥ずかしがって顔を隠してしまった。
    あまりにも純朴な恋する少女のような言動に周りにいた人々には多くの驚きを与えると共に、少年とキンペイバイの関係性がどういうものなのかを容易に想像させ、ほんわかな雰囲気が流れ出すのであった。

  • 159二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 08:23:25

    ペイちゃん並みのギリギリの保守

  • 160二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 11:58:34

    そういえばギャル適正高かったねペイバイちゃん

  • 161二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 20:14:25

    保守

  • 162二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 20:16:04

    まってまって、なれるちゃんってギャルママ適正あるの…?

  • 163二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 20:28:10

    ペイバイちゃんさんはぎゃう!だったんですねぇ!!

  • 164二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 20:41:20

    キンペイバイはアイルランドの血を引いている=エアグルーヴはアイルランドの馬と因縁深い
    キンペイバイは名牝=エアグルーヴも名牝
    おっぱいおっきい=おっぱいおおきい
    ギャル=ギャル

    なんて事だキンペイバイはギャルだったのか

  • 165君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/14(水) 21:45:37

    突然の少年の来訪に戸惑うキンペイバイはパーマーとヘリオスの気遣いで2人で人気のない解放されていない体育倉庫で休憩することになった。

    「今日は来れないって聞いてたからちょっとびっくりしちゃった」

    「いやなんかさ、思ったよりも練習早く終わったからさ驚かせちゃおうかなーって」

    驚いたと言っているキンペイバイはあくまで平静を保っているようで、その実尻尾は大きく左右に分かりやすいくらいに揺れている。マットの上で隣り合って座る少年に今すぐにでも巻きついてしまいそうなほどで、彼女も自覚してないほどに少年の来訪が嬉しいようだ。

    「今日はこの後見たい出し物とかあるの?」

    「特にないかな。何やってるのかも調べてなかったし、早く終わったからキーちゃんに会いに行こうかなってそれだけだったから」

    「そうなんだ…そっか」

    自分でも口角が上がっているのがわかる。なんだか青春恋愛漫画みたいだなと感じると共に、視線を落とした先の自分の格好はおおよそその漫画のようなシチュエーションには合わないなとも感じていた。
    しかしそれと同時に少年が先ほどからチラチラと彼女の女らしい部分に視線をやっているのも感じている。そしてそれがどんな意味を持つのかももう15歳のキンペイバイには分かる。

    「ねぇ、ここってさ今日使う荷物もないからほとんど誰も来ないんだよね」

  • 166君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/14(水) 21:47:28

    拳ひとつ分空いていた2人の隙間をキンペイバイがその巨尻で埋めてしまう。ウサギのように短い尻尾を少年の腰に沿わせ、自分のものだと言わんばかりに擦り付ける。
    フケは徐々に治ってきているとはいえ完全に無くなった訳ではない。
    昼下がり、誰も来ない体育倉庫、そういうものともとらえられる過度な露出の衣服、年若い少年少女。しかもそれが互いに好意を寄せ合っているともあれば何が起こるのかは語る必要もないほどに明らかである。
    下腹の疼きを感じる。常日頃のトレーニングと横に広い骨盤のおかげで肉感たっぷりに育った両脚をいじらしくクロス。フケが来てからというもの明らかにサイズの大きくなっている乳肉を包んでいる衣装越しに少年の腕に押し当てればどんな雄でも理性を保つ事はできないだろう。
    もたれかかり、自慢の大きな耳でペタペタと少年に触れればこそばゆさを与えるとともに彼の心音の高鳴りを感じられる。早鐘を打つ少年の心臓の音でキンペイバイの心臓も鼓動を早くする。
    お互いの心臓が同じ脈拍を刻んだ時、体育倉庫に差していた陽光が分厚い雲に覆われ、倉庫内はたちまち薄暗くなっていく。
    2人の顔が近づく。唇同士の距離は約10cm、互いの吐息と匂いが混じり若干体温の高いキンペイバイの吐息が少年の吐息の上へと上り、そのまま天井へと霧散していく。
    生唾を飲む音さえ聞こえそうなほどの距離は徐々に近づき、ついにあと5cm……

  • 167二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 07:57:11

    あーっいけませんいけません!!

  • 168君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/15(木) 09:30:59

    唇同士が触れ合うその直前、少年はキンペイバイの方を掴み自分から引き剥がす。突然のことに「えっ」と声の漏れるキンペイバイは興奮と困惑が入り混じった表情で少年を見つめていた。
    それに対して少年は何か重要な事を発見したとでも言わんばかりに歓喜の表情を浮かべていた。

    「キーちゃん!分かった!分かったよ!キーちゃんがもう一度走れるようになる方法!!」

    興奮し切った少年はこれは大発見だと喜んでいたが、フケによる暴走とはいえあと少しでキスができていたキンパイバイは頭では少年に非がないとは分かっていたが、心の中では少し、いや、かなり不満が残っていた。


    結局、あの後すぐに体育倉庫から出た2人はいくアテもなく校内をぶらついていた。
    少年が思いついたという解決策は概要だけは教えてもらったが詳細はじじトレに通してからという事でまだそれが本当に有効なのかの確信は持てなかった。
    それでもこれでまた走れるようになると目を輝かせて自分の復活を信じてくれる少年の思いが嬉しくなかったかと言えば嘘になる。フケの影響があるとはいえ好意を寄せていない男にあんな大胆な事をするような女ではキンペイバイは決してない。つまりはそういうことなのだが、分かっているのか分かっていないのかいじらしい少年の態度には少しモジモジしてしまう。

  • 169君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/15(木) 09:31:17

    「やっぱり人が多いね」

    だから手を繋ごう。そう言わずとも少年の手はキンペイバイに伸びていた。夏祭り以来に感じる少年の手の感触。あの時はわからなかったが、自分の手よりも大きい彼の手は暖かくそれでいて少しゴツゴツとしていて自分の柔らかさのある手とは違うなと感じる。
    少年とキンペイバイの身長差は現時点で30cm以上。見上げる彼はやはり昔よりも背もずっと伸びて筋肉もついて逞しくなっていた。キンペイバイとそこまで身長の変わらなかったあの日を随分と昔に感じてしまう。

    「さっきの事なんだけどさ…あれってキーちゃんキスしようとしてた…?」

    「………うん」

    少年の手から伝わる体温が少し高くなったように感じる。見上げる表情も少し頬が赤みを纏っているようにも見える。

    「そっか。さっきは中断しちゃってごめんね」

    「私こそ、いきなりキスしようとしてごめん」

    流石に頭の冷えてきたキンペイバイは先ほどの行為があまりにがっつきすぎて少しはしたないのではと感じていた。
    まだお互いの気持ちもちゃんと確かめ合っていないのに事に及んでも待っているのは悲惨な結果だけというのは数多の作品で語られてきたことのはずだ。
    しかしどうにもフケになってからというもの少年に対してかなり大胆になってしまったように感じる。少年の優しさゆえに許してくれてはいるがこれがいつまで続くのか少し不安な気持ちも心のどこかにあった。

    「あのさ、キスとかはさ…全部終わってからにしよう。キーちゃんが走り終えて俺がちゃんと結果出してから」

    予想もしなかった少年の言葉にキンペイバイは頬を赤らめ、無言で首を縦に振った。
    繋いだ手からお互いの体温の高まりを感じる。
    今度ばかりは下腹ではなく胸の中が燃え尽きそうなほどに熱く感じるキンペイバイであった。

  • 170君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/15(木) 09:58:12

    エリザベス女王杯。それは名だたる女傑達が鎬を削り合う女王を決める戦い。過去にはヒシアマゾンやメジロラモーヌと言った名だたる強豪達がその頂上へと挑み名誉を勝ち取っていった。
    11月の秋風の吹く快晴のこの日、キンペイバイは装いを新たに戦場となる京都の地を踏みしめていた。
    この後に行われる駿大祭にて着用するその勝負服は宣伝とメディアお披露目のために用意されたものである。

    キンペイバイが参加するのは奉納舞であり、過去に参加経験のあるユキノビジンからの推薦であった。ルドルフの参加した流鏑馬も候補の一つであったがキンペイバイの体格も考慮してルドルフ本人からも奉納舞を勧められたのであった。

  • 171君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/15(木) 10:01:53

    キンペイバイのイベント衣装(駿大祭)


    カラー

    1.赤系 2.青系 3.黄色系 4.緑系 5.紫系 6.白系

    dice1d6=5 (5)


    この衣装の特徴的な要素

    >>172>>175

    (ダイスで選びます)

  • 172二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 14:22:13

    肌を出しているという意味での露出度は低いけど、主要部以外はスケスケなスタイル

  • 173二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 18:23:28

    和服ってのがまた難しいよね
    fgoの卑弥呼みたいにシンプルな色使いで豪華絢爛だけど一部がルーズみたいなのがいいな

  • 174二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 18:26:39

    サムスピのいろはみたいなド露出の和メイド……!

  • 175二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 20:27:12

    こんな感じで羽衣纏って尚且ついっぱい露出していて欲しい

  • 176二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 20:27:32

    >>175

    画像忘れてた

  • 177二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 20:39:42

    このレスは削除されています

  • 178君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/15(木) 20:41:44

    奉納舞の衣装の特徴


    1.露出は少ないけどスケスケな和服(シースル?)


    2.fgoの卑弥呼のように巫女服っぽいが露出がある


    3.サムスピのいろはのような露出の多い和服


    4.豪華な着物に羽衣で天女のような格好


    dice1d4=4 (4)

  • 179二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 20:54:17

    このレスは削除されています

  • 180君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/15(木) 20:55:11

    露出箇所

    1.胸元 2.脚(えぐいスリット) 3.お腹 4.にの腕 5.横乳

    6.安価

    dice3d6=4 3 1 (8)

  • 181君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/15(木) 21:00:35

    というわけで11月イベントのキンペイバイの新衣装の概要

    ・奉納祭のための踊りのための衣装
    ・メインカラーは紫系
    ・天女みたいな羽衣と豪華絢爛な着物
    ・胸元、お腹、二の腕の露出

    胸元は卑弥呼、お腹にはシースルー気味
    ・帯はいろはのようなデカリボンみたいなやつ
    ・15歳キンペイバイベースなのでノーマルに比べ成長が凄い

    こんな感じでどうでしょうか?

  • 182二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 21:26:57

    紫系だと割と原色強めなシチーとの差別化のために薄紫かな?

  • 183君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/15(木) 22:05:46

    キンペイバイの身に纏う新衣装を一言で表すのであれば「天女」であろうか。
    薄紫色を基調とした白多めの落ち着いた配色に金の縁取りが映える振袖の着物衣装に帯は奉納舞の最近のトレンドである大きなリボンのように見えるように結ばれ、薄絹の羽衣がひらひらと浮く様はまさに天女の姿そのままだろう。
    伝統行事らしくお行儀良くまとまっている衣装であるが、この衣装の作成者はどうやらキンペイバイの事をよく知っているらしい。胸元は大きく露出しており、お腹や二の腕は露出がないように見えるがよく見ると透けて見えるシースルー仕様というこだわり具合である。
    一見すると清純だがその身には人を破滅させかねない暴力的な魅力があるというキンペイバイをそのまま表したかのような衣装である。

    この衣装が世間にお披露目になったのは今日が初めてであり、パドックでは大きな歓声と記者達のフラッシュが彼女を包みまるでファッションショーの様相であった。その中でも一際前に出てフラッシュを炊きまくっているのがキンペイバイの母親である。久々の娘の復帰戦という事です仕事を蹴って鳥取を飛び出してきたようだ。
    パドックの裾では後輩達がステージ上で注目を浴びるキンペイバイを見つめていた。今回エリザベス女王杯を走るメンバーは半数がキンペイバイよりも後輩と言うこともあり、彼女の豪華絢爛で特別感のある衣装に見惚れてしまう者も少なからずいるほどである。
    キンペイバイ本人的には最も見せたい人にまだ見せられていないのが少し心残りであるが、せっかく用意してもらった特別な衣装に恥のない走りをしなければと気合い十分であった。

  • 184君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/15(木) 23:25:14

    もう少しだけとごねる記者達にお詫びをしながらなんとか舞台袖に引くことができたキンペイバイは息を整えながら控え室へと向かう。久しぶりのパドックに心が高揚したのかレース前だというのに胸が高鳴っている。半年以上振りのレース不安もあるが、まずはやってみるそれを第一に考えていた。

    「おぉやっと戻ってきたか、気疲れしたろうとりあえず座りなさい」

    控え室では紙コップに並々と注がれたお茶を器用に飲むじじトレが出迎えてくれた。あれ以降特に体調を崩す事もなく平穏無事なじじトレであるが、やはり病状は少しずつ悪化しているようでキンペイバイの引退と同時に自身のトレーナー業の引退を半ば決めているようだ。
    引退した後は自由気ままに好きな事をやるんだと言っていたが、結局教え子の若いトレーナー達に頼まれて彼らの指導をするような気がしてならない。
    席に座ると机の上に置いてあったバインダーを手に取り、今回のレースの注意点、ライバルの特徴、コースにおける勝負所等の再確認を行う。毎回レース前に行うこのミーティングの時ばかりは普段のひょうきんさは鳴りを顰め、仕事に真面目な職人のようなまなざしで指導を行う。
    彼の膨大なデータと長年の経験に裏打ちされた指導はそれだけで有難いものであるが、何よりも何かにつけて「お嬢さんならできる」と励ましてくれる事が、レース前の緊張で凝り固まった心を解きほぐしてくれるのだ。

  • 185君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/15(木) 23:25:27

    「まぁこんなもんじゃな。ところでお嬢さん、例の少年が考えたアイデアはどれくらいまで完成したかの?」

    「まだハッキリとは言えませんがある程度は。このレースでそれが通用するのか試してきます」

    あの日、少年の思いついた奇策はじじトレにも共有され彼の経験と伝手によって原石から宝石へと磨かれ始めていた。まだ確証はないが、十分に試す価値のある方法にまで昇華することはできているとキンペイバイは考えていた。

    「何よりもまずは久しぶりのレースじゃ、大いに楽しんできなさい」

    「はい!」

    レース開始10分前を告げるアラームが鳴る。そろそろゲートへと行かねばならないキンペイバイは「行ってきます」と一言言うともう一度大きく深呼吸して控え室を飛び出して行った。
    自分もそろそろ観客席に向かわねばならないと腰を上げるじじトレの顔は重く、暗い。
    控え方に残されたバインダーの1ページには数ヶ月前よりも"明らかに遅くなっている"キンペイバイのラップタイム表が蛍光灯に照らされている。今の彼女がどんな状態なのか無機質な数値の羅列はそれを雄弁に語っていた。

  • 186二次元好きの匿名さん24/08/16(金) 09:52:03

    保守!

  • 187君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/16(金) 20:12:27

    ターフへと向かう一本道の地下道には今回のレースに参加するウマ娘達が続々と集っていた。
    クラシック期でレースに殴り込んで来た期待の新星、落ち着きのあるシニア期の中堅、シニア2年目のベテラン達。錚々たるメンバーの集まる中、一際目立つ大きなウマ娘は集団の後方を歩くキンペイバイを見つけるとドタドタと近づいていてきた。
    その大きなウマ娘──フェルティローザはキンペイバイの元へと来るとにこやかに笑った。RPGの大賢者が身に纏っていそうな仰々しいローブの目立つ勝負服が特徴な彼女であるが、大きな見た目から感じる威圧感とは真逆の性格であり、後輩達からも慕われているよき先輩でもある。

    「ペイバイちゃんな今日が復帰戦ばいね?久しぶりんレースやけんって手加減はなしばい。お互いに本気で戦うてそん上でうちが勝つばい」

    いくら交流のある同期といえどレースの世界ではライバル同士。例えキンペイバイが復帰直後で全力を出せるか怪しい状態であっても手加減無しでぶつかってこそ礼儀ある競争者というものである。
    それはお互いに承知の上であり、キンペイバイの闘争本能に火をつけるようなフェルティローザの発言は、彼女の思惑通りキンペイバイの競争本能はメラメラと燃えたぎっていた。

    「私もだよフェルちゃん先輩。本気で戦って私が勝つ!」

    その言葉に満足したのかフェルティローザは元いた集団の位置へと戻り、地下道の出口の光に包まれていった。
    あそこまで発破をかけられてはキンペイバイとて不甲斐ない結果を出すことはできない。何よりも特別な勝負服を着ているのだ、その名誉を汚す事がないようキンペイバイは頬を叩いて気を引き締め直した。

  • 188君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/16(金) 21:11:29

    ターフに足を踏み入れた瞬間歓声に沸く観客席。
    昨年の天皇賞春、ジャパンカップで王道路線を走ってきたウマ娘に負けず見事に二つの栄冠を得た女王の復活を皆心待ちにしていたのだ。
    キンペイバイにとっては長い半年であったが、それはファンも同じであり彼らはいつもキンペイバイの復帰レースの報を待ち侘び、いざ決まったとなればお祭り騒ぎで喜び、レース日でもないのにウマッターのトレンドに彼女の名を乗せてしまうほどの盛り上がりっぷりは彼らの持つ良い思い出の一つだろう。
    そんな浮き足だちすぎるほどの期待を胸に京都レース場には多くのファンが駆けつけているのだ。
    そしてそこでのキンペイバイの駿大祭用の衣装の登場である。観客席の興奮のボルテージは制御装置を外してしまったかのように青天井に突き抜けていくほどである。

    そんなファン達の声援に圧倒されると共にまたこの景色を見ることのできる嬉しさにキンペイバイは打ち震えていた。いつもウマッターを更新するたびに「また走るのを待っています!」「1日でも早くお元気に!」と励ましの言葉をくれるファンの人達が今実際に目の前にいる。少し前まで当たり前だった事がとてもありがたい事なのだと身に染みて感じていた。
    観客席にいるはずの母親を探し目線を走らせていると、ふと前側の方に立つ女の子に目が止まる。キンペイバイのつけ耳に彼女の勝負服の子供用サイズのレプリカ。きっとあの小さな女の子もキンペイバイのファンなのだろう。
    かつてレースで走るウマ娘に憧れ自分も彼女達の真似をしていたキンペイバイにとって、観客席の女の子の姿はあの日の自分そのものであり、あの日憧れたウマ娘と同じ存在に今自分がなれている証左でもあった。

    どんな事が起きようとも悔いのない走りをしよう。そうキンペイバイに決意させるにはファン達の熱意は十分すぎるほどであった。

  • 189君は繁殖牝馬になれるちゃん24/08/16(金) 21:30:46

    次スレ

    閲覧注意「繁殖牝バになる為に生まれてきたような体だねw」part.11|あにまん掲示板前スレhttps://bbs.animanch.com/board/3693284/bbs.animanch.com

    キリが悪くなりそうだったので次スレに行きます

    残りのレス分は要望とか書いていただくと高確率で実現させたいと思います(よっぽどのやばそうな事じゃなければ)

  • 190二次元好きの匿名さん24/08/16(金) 21:38:59

    エリザベス女王杯での華麗なる復活に期待

  • 191二次元好きの匿名さん24/08/16(金) 21:44:30

    クリスマスに少年とイチャイチャしてるところをファンに見つかって真っ赤になってるところをカフェのクリスマスみたいに推せるーってされる

  • 192二次元好きの匿名さん24/08/16(金) 22:09:00

    最終回衣装に今まで関わってきた因縁の強いウマ娘の要素を加えて欲しい

  • 193二次元好きの匿名さん24/08/16(金) 22:26:08

    フケで成長したスリーサイズの確認が欲しいわ!

  • 194二次元好きの匿名さん24/08/16(金) 23:27:53

    うおっ、次スレ移行か
    エンジェルズネクターちゃんもルーンちゃんも再び会えるとは思っていなかったので嬉しかった
    欲を言えば、幸せにボテったお腹を擦ってる支援絵通りになってほしいわ……

  • 195二次元好きの匿名さん24/08/16(金) 23:34:45

    復活の前任トレーナー〜無限セクハラ編〜

  • 196二次元好きの匿名さん24/08/17(土) 00:08:10

    >>195

    もしクズトレのままだったら……の世界を夢かなんかで見るのはアリだね

  • 197二次元好きの匿名さん24/08/17(土) 07:51:37

    マッサージを学んだ幼馴染くんに健全なマッサージを受けるも感じちゃって幼馴染くんの理性が破壊されかける回

  • 198二次元好きの匿名さん24/08/17(土) 19:16:47

    うめ

オススメ

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