- 1二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 16:16:29
- 2二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 16:18:05
- 3二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 16:18:48
- 4二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 16:19:25
- 5二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 16:20:01
いや本当にすいませんでした…
- 6二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 16:20:32
ホスト規制め……なぜ今になって規制するんだぁ…!
- 7二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 16:21:37
ホスト規制とは運がない
こちら確認してなかったので、本当に今後は定期的に上げていかないとですね - 8二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 16:21:43
ディスカバ編と、他の方のシャドーホシノ編のためにまだ終わる訳にはいかんのだ!迷惑かかるしね
- 9二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 16:22:43
本当に以後気をつけていかねば、四度目はないぞ…
- 10二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 16:24:09
はい10スレ目!みんな気づいてくれぇぇぇ!!
- 11二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 16:24:29
流石に次落としたらスレ畳むのも考えなきゃですかね
- 12二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 16:25:38
そうならないように気をつけていきたいです、注意さえしていれば防げる事態なので
- 13二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 16:27:28
このレスは削除されています
- 14二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 17:37:17
ありゃ、いつの間にかスレが落ちてたのね
- 15二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 19:41:49
ちょうど落ちた直後に書き込みできるようになってめちゃくちゃ悔しかった……
次は感想出来ますように - 16二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 23:47:44
ここは、学園都市キヴォトス。あの宇宙を巻き込んだ大事件から時間が空き…平和であって平和じゃない青春の日々が続いていた。
そんなキヴォトスにあるアビドスの上空を、我らがホシノは、あの事件で偶然にも手に入れたワープスターに乗って飛んでいた。
ホシノ「気持ち良いなぁ〜♪ワープスターのおかげで遅刻もしなくなったし広い範囲でパトロールもできるようになったし、文句なしだよ。」
だが、このまま平和が続くと思ったら大間違い!なんと空が曇り、星型の謎の穴が開いて吸い込みはじめた!
ホシノ「突然何ぃー!?」
その穴の吸い込む力は強いらしく、ゲヘナからもトリニティからもミレニアムからも…様々な学園から生徒が吸い込まれいく。
「わー!?」「なんだー!?」「助けてー!!」
ホシノ「ッ!放って…おけないよ!」
ホシノはワープスターを駆り穴に近づく。なんとか吸い込まれないように奮闘するホシノだが、その時…!
イブキ「イロハ先輩ー!」
イロハ「イブキ…しっかり捕まっててください…!」
穴に吸い込まれないように、イブキを抱きしめながら耐えるイロハの姿を見つけてしまう!
ホシノ「イロハちゃん!イブキちゃん!」
その一瞬、目を離したほんの一瞬、ホシノは空を舞っていた木にぶつかってしまった!
ホシノ「うへっ!?しまっ」
ホシノはワープスターとともに穴に吸い込まれてしまった… - 17二次元好きの匿名さん24/08/04(日) 23:53:25
…気がついたホシノが辺りを見渡す。どうやら砂浜で気絶していたようだ。
ホシノ「…ここ、どこ?キヴォトス……には見えない…。」
見たこともない植物が生い茂る森が目の前に広がっていた。ホシノが警戒しながら森を通り抜けると…そこに広がっていた景色は……
ホシノ「うわぁ…!」
星のカービィディスカバリー100分耐久「新世界をかけぬけて」
自然に帰りつつある街があった。
- 18二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 00:10:15
新天地にワクワクとした気持ちを抱くホシノ。気を取り直して探索をしていくと…ある可能性を思いつく。
ホシノ「キヴォトスでも……多分キヴォトスの外でもない…と思う。見たことない字だし…もしかしたら、異世界かも…」
荒唐無稽と思うかもしれないが、数々の経験をしてきたホシノだからこそ出せる結論である。そう、ここは紛れもなく別世界…新世界なのだ。
ホシノ「いやー……まさか別世界に来るなんてねぇ…。」
そうして進んでいくと、カーショップが見えてきた。中に入るホシノ、すると犬のような動物…ガルルフィが3匹ほどがナワバリを作っていたようで、ホシノ目掛けてトタトタと襲いかかってきた!
ガルルフィ「「「ガルル!」」」
ホシノ「わっ!かわいい!…じゃなくて、よいしょっと!」
ホシノはジャンプをしてガルルフィ達の上を飛び、車の上に着地した。
ホシノ「危なかったよ〜……ん?」
すると、ホシノのヘイローがピカピカと光りだす。そしてホシノの頭の中にある考えが浮かび上がり、足元の車を見た。
ホシノ「あれ…もしかして…この車、"動かせる"?」
ホシノがそう思い、車を"動かそう"とした。…なんと、壊れている車が、ホシノを乗せて動きだした!
ホシノ「な、なんで!?」
ホシノが穴に吸い込まれ、通り抜けた異空間。その時、神秘と反応しヘイローにある変化をもたらしたのだ!つまり…
ホシノ「うへ〜…私、また何かの能力を得ちゃったみたい。」
- 19二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 00:19:58
新しい力を使い、車をとばすホシノ。
ホシノ「運転席に座らないで車を動かすなんて…アヤネちゃんが見たらびっくりするだろうなぁ〜。」
そうして走っていると、上がっている橋を見つけた。
ホシノ「このままじゃ通れないや、下そう。」
なんとか橋を下ろし、また車を動かして走り出す。
ホシノ「あの穴は一体なんなのか…吸い込まれたみんなは無事なのか…イロハちゃんとイブキちゃんは大丈夫だったのか…そもそも、この世界はなんなのか。」
分からないことだらけな新世界。だが、ここで立ち止まるホシノカービィではない。
ホシノ「…よし、進もう!」
…壊れかけのラジオから、音楽が流れだす。
新世界にようこそ!ホシノカービィ!
Welcome to the New World! (Full) - Kirby and the Forgotten Land
ホシノカービィ ディスカバリー編
はじまりはじまり!
- 20二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 00:28:42
- 21二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 01:09:59
- 22二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 04:33:26
超早朝保守
- 23二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 09:56:40
- 24二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 16:26:51
保守
- 25二次元好きの匿名さん24/08/05(月) 23:54:27
よるほしゅ
- 26二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 00:19:09
>>19(つづき)
「誰かー!助けてくださーい!!」
ホシノ「ッ!?声!?」
まったりとしていたホシノの意識が戻る。見上げると、何匹ものカラスが持っている檻の中に入れられている生徒がいた!
ホシノ「あの制服…ゲヘナの生徒だ!待てーっ!」
ホシノは車を走らせ追いかける。段差を超えるために車を降りて進むホシノは、信じられない光景を目にした。
ガルルフィ「ガル!ガルル!」
トリニティ生徒「きゃー!檻に入れないでー!」
ミレニアム生徒「来るな来るなー!」
百鬼夜行生徒「かわいいから攻撃できない…なんて言ってる場合じゃ…しまったぁ!?」
アリウス生徒「この私が遅れをとるなんて!」
アニマル達に次々と捕まっていく生徒達と崩壊した小さな町であった。そして…
???「みんなぁ!どうしよう!捕まっちゃった!」
青緑の体色をしたネズミのような生き物が、言葉を発して右往左往して困惑していた。そしてその、右耳が欠けている生き物もアニマル達に捕まってしまう!
???「うわぁ!?…誰か……誰か助けてー!!」
その声は…!
ホシノ「オッケー!任せてよ!」
ヒーローに届いた!
ホシノ「何がなんだか分からないけど、とりあえず…待ってて!今助けるから!」
ホシノはガルルフィ達を傷つけすぎないようにしてドンドンと倒していった。
???「す…すごい…!」
ホシノ「よし終わり。大丈夫、君?」
???「う、うん。ありがとう!」
- 27二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 00:31:05
???「改めて…ありがとう!助かったよ!でもみんなは攫われちゃってた…。」
ホシノ「ねぇ、君みたいに人間じゃない子が話すことって…この世界じゃ珍しくないの?」
???「えっ?うーん…ボク、記憶が曖昧だからよく分からないんだ…でも、ここにいた、別世界から来たっていうみんなは、ボクのことを信じてくれたんだよ!」
ホシノ「うへー…私もその世界からきたんだ。分からないことだらけで、困っているんだけどね。」
???「そうなんだね!…そのみんなと協力して町を作って、なんとか暮らしていたんだけど……ボクだけになっちゃった…。早く助けに行かなきゃ!」
ホシノ「え…?君、助けにいくの?」
???「うん!なんでボク達が連れ攫われるのか分からないけど…みんな友達だから!」
ホシノ「…友達……そっか……君、良い子だね。」
???「そ、そう?」
ホシノ「…よし決めた!私も一緒に行くよ、私だけ元の世界に戻る訳にはいかないしね。」
???「ほ、本当!?」
ホシノ「うん。私はホシノ、小鳥遊ホシノだよ〜。君は?」
エフィリン「ボクはエフィリンだよ!よろしくねっ!」
エフィリンが相棒になった!
- 28二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 00:46:42
ホシノ「よーし、じゃあ早速…」
???「ホ、ホシノ!小鳥遊ホシノ!待ってください!」
ホシノが振り向くとそこには、息を切らしたイロハと元気いっぱいのイブキがいた。
イブキ「ホシノ先輩だー!」
ホシノ「イロハちゃん、イブキちゃん!無事だったんだね!」
イロハ「えぇ、なんとか…。こんな世界に来てしまい、途方に暮れていたところだったんですが、あなたを見かけまして……助かりましたよ…。」
ホシノとイロハは情報を共有しあい、イブキはエフィリンと遊んでいた。
イロハ「…なるほど、でしたら私達も協力します。ホシノといた方が遥かに安全ですからね。」
イブキ「よろしくね!ホシノ先輩!」
ホシノ「うへへ、心強いなぁ…よろしくね。」
エフィリン「わぁ、賑やかになったね!」
ホシノ「うん。よーし、みんなワープスターに乗って!まずはその、ネイチェル草原ってところに行くよ!」
イブキ「おー!」
- 29二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 01:09:24
そうしてホシノ達は、ネイチェル草原を探索していった。
捕まっていた生徒を助けだしたり
イロハ「なぜ宝箱の中に…」
自動販売機や階段、三角コーンなどを能力で動かしたり…
ホシノ「そりゃ!」
イブキ「ホシノ先輩すごーい!!」
イロハ「三角コーンって、ああいう風に使う物じゃないんですけど…」
ショッピングモールの中を進んだりもした。
イブキ「きっと賑わっていたんだろうね!」
ホシノ「そうだねぇ〜…あ、アイスクリーム屋だ。」
エフィリン「アイスかぁ…イロハ、どうしたの?」
イロハ「あ、いえ。………どこのお店も閉店セールをしているように見えますね…。」
そうして進むホシノ達。その時、大きな足音が響く。
イロハ「な、なんですか急に!」
ホシノ「…様子見てくる。」
ホシノが奥に進み、窓を覗きこむ。そこには…
ホシノ「ゴ、ゴリラ…デカいゴリラ…!?」(小声)
イロハ「イブキ、静かに…」(小声)
イブキ「はーい…!」(小声)
エフィリン「なんとかやり過ごそう…!」(小声)
……………………ぐぅー。
ホシノ「あっ……そういえばおじさん、朝から何も食べてないや…あはは…」
ゴリラに見つかってしまった!窓を割られ、捕まれ、投げ飛ばされるホシノ達!
ホシノはイブキを抱えてなんとか着地!イロハも受け身をとって怪我はなし!
エフィリン「…思い出した!ビースト軍団の幹部だ!」
ホシノ「ビースト軍団!?もしかしてガルルフィ達の!?」
エフィリン「うん!名前は…!」
- 30二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 01:19:54
イブキ「あっ!胸の檻にみんなが捕まってる!」
ホシノ「よーし、行くよ!」
イロハ「ふぅ…援護は任せてください。」
エフィリン「みんな、頑張って!」
ゴルルムンバ「うがぁぁぁぁ!!」
ホシノ「ラリアット!?うわっ、危なかった…!」
イロハ「言っている場合ですか、衝撃破が来ますよ!」
イブキ「頑張れー!ホシノ先輩ー!」
隙を見つけて戦うホシノ!ゴルルムンバの剛腕を避けて、トドメに飛び蹴り!ゴルルムンバの巨体を、吹っ飛ばしてしまった。
ホシノ「うへ〜、飛んだねぇ〜。」
イロハ「いや強すぎますって…事前に捕まっているみなさんを救出していなかったら、今頃このみなさんも空の上でしたよ…」
イブキ「みんなー、大丈夫ー?」
エフィリン「とりあえず、これで多くの人を救えたから、一旦戻ってみようよ!」
- 31二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 01:35:11
ー新世界キヴォトスー
ゲヘナ生徒「お、おかえりー!ちょっとずつだけど町をまた発展させていってるよ!」
ホシノ「本当だねぇ…すごい光景だなぁ…」
イロハ「えぇ…ゲヘナにトリニティ、ミレニアムにレッドウィンター…ワイルドハント…アリウスまで…手を取り合っていますね…」
エフィリン「へぇー…そんなにすごいことなんだなぁ…」
イブキ「ねぇねぇ!あれは何の建物なの?」
トリニティ生徒「あれは『パーティーシアター』、映画館です。一番初めに作った施設なんですよ。」
イロハ「え…一番初めに映画館…?」
トリニティ生徒「はい。ティーパーティーの方がそう言ったのです。」
ホシノ「え!?ティーパーティーの子も来てるの!?」
セイア「という訳で、私がオーナーの百合園セイアだ。君もこの世界に来ていたなんてね、驚いたよ。小鳥遊ホシノ…いや、ホシノカービィ。」
イロハ「…よりにもよってあなたが巻き込まれていたのですか…」
ホシノ「まさかセイアちゃんだったなんてね…でもどうして先に映画館を…?」
セイア「簡単なことだよ。…娯楽はとても大事だからね。」
イロハ「衣食住よりも先に…娯楽…!?」
ホシノ「さ…流石はトリニティの生徒会…ティーパーティー…!」
イブキ「イブキ、映画大好きー!」
セイア「ふっ、そうかい?なら無料で見せてあげよう。」
イブキ「わーい!」
- 32二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 01:50:58
エフィリン「あっ、見て!武器屋だって!」
イロハ「もう武器屋があるんですか…」
ホシノ「えぇと…『武器屋エンジニア』…あれ、まさか…」
ウタハ「やぁいらっしゃい、ホシノ。この世界で君に会えて嬉しいよ。見ての通り、ここは武器屋さ。色々な銃を売っているし、カスタマイズもできる。」
ホシノ「やっぱりウタハちゃんだったかぁ。」
イロハ「色んな人が巻き込まれすぎじゃないですか?」
エフィリン「これがホシノ達の世界の物かぁ…!」
イブキ「…?ねぇー、この『アタッチメント』って何ー?」
ウタハ「よくぞ聞いてくれた。実はこの世界で、ある設計図を見つけてね。別世界の技術は本当にすごい…!それで、その技術を活かして銃に様々なアタッチメントをつけれるようになったんだ。」
イロハ「はぁ…アタッチメント……例えば何です?」
ウタハ「刃を飛ばすカッターに火炎放射のファイア、その逆のアイス、自動で伸び縮みするソード、小型爆弾を発射するボム、飛距離を上げ狙いやすくするレンジャー、ほかにも…」
イブキ「すごーい!」
イロハ「今のキヴォトスでは実現不可能そうなものまで…異世界はすごいですね…」
エフィリン「そういうものなんだねー…。」
ホシノ「よし!じゃあ色々準備したら、少し休んで、次のエリア行こうか。」
新世界キヴォトスはどんどん発展していくぞ!お楽しみに!
- 33二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 01:54:10
- 34二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 08:18:43
あさほしゅー!
- 35二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 08:19:15
更新乙です!
ドノツラフレンズ達のせいでエフィリンを疑った人は多い筈...(自分もその一人でした)
拠点にいる大量のワドルディ達の代わりにキヴォトスの色んな学園の生徒達が参戦するというのは面白い改変ですわ
- 36二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 13:45:03
- 37二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 21:21:20
>>32(つづき)
ホシノ達は続いて、エバーブルク海岸を探索していた。
ホシノ「よし、見つけた!宝箱!」
イブキ「ドリルってすごーい!すぐに掘れちゃうんだね!」
イロハ「これがアタッチメント…中々ですね。」
エフィリン「あ!ホシノ、あっちから声がするよ!あそこにある作業車を使おう!」
ホシノ「了解〜!そりゃ!」
ホシノを中心に皆で協力しながら突き進んでいく。
イブキ「あ、見て!取れたアーチがあるよ!」
エフィリン「もしかしたら…あれで滑空できるかも!」
イロハ「それは……無理だと思いますが…」
ホシノ「……よし!いけそうだよ!」
イロハ「えぇ…」
そしてホシノ達は、とある島に辿り着く。そこには巨大な南国樹が生えていた。
「「「助けてくださーい!」」」
ホシノ「待ってて!すぐ助けるから!」
その時!南国樹が動き始めた!!
イロハ「そう簡単にはさせてくれないようですね。」
イブキ「おっきな木に顔がついてる…」
ホシノ「べ、別世界だから仕方ない…のかな?エフィリン、あれもビースト軍団なの?」
エフィリン「多分、ビースト軍団と関係ない…と思う!」
イロハ「関係ないんですか…!?」
そう、関係ないのだ!このボスの名前は!
- 38二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 21:28:38
- 39二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 21:44:46
新世界キヴォトスに帰ってくると、また新しいお店が増えていた。
アツコ「いらっしゃい、ホシノ。『お届けアリウス便』へ。」
イロハ「あなたもここに…今頃フロラルドは大パニックでしょうね…。」
アツコ「うん、でも来ちゃったからには仕方ないから。とりあえず配達を始めたんだ。…あ、そうだ。いつも頑張っているあなた達にって、みんながプレゼントをくれたんだよ。早速、ホシノハウスに送ったから確認してみてね。」
ホシノ「うへ?ホシノハウス…?」
アツコ「あれ…知らなかったの?頑張ってくれているからって、みんなが作っていた…あなた達の拠点みたいなもの…」
イブキ「え!本当ー!?」
エフィリン「これだよ!これが『ホシノハウス』だ!」
ホシノ「みんなが私達のために……」
イブキ「泣かないで、ホシノ先輩!ハンカチだよ!」
イロハ「確かにプレゼントが届いている…良いことはするものですね。」
- 40二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 22:01:20
ハルナ「あら、いらっしゃいませですわ、ホシノさん。ここは『美食カフェ』、私が運営するカフェですわ。」
イロハ「美食研究会の…黒舘ハルナ…」
ホシノ「あー…ヒナちゃんから色々聞いてるよ…なんでカフェをやってるの?」
ハルナ「私、この世界に来て…改めて料理の尊さに気づきましたわ…。そして、料理がないなら自分で作ってみよう、そう思い至ったのです。」
イブキ「それで始めたんだ!」
ハルナ「えぇ!しかしながら…今、従業員の方が急遽、体調不良で来れなくなってしまって…これからお昼時なのに人手が足りないと…困っていたのですわ。」
イロハ「………まさか。」
ハルナ「ねぇ、皆さん。……アルバイト、してみませんこと?」
エフィリン「アルバイト…?」
イロハ「やっぱり……」
ホシノ「給料は出るんだよね?」
ハルナ「もちろんですわ!……ではホシノさん、イロハさん、よろしくお願いいたします。倒れないでくださいまし…。」
イブキ・エフィリン「「頑張ってー!」」
イロハ「……今、不穏なことを言われた気が。」
ホシノ「そ、そんなにやばいのかなぁ…?」
1時間後……
イロハ「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…!」
ホシノ「た……体力には……自信……あった……んだけど……なぁ………!」
ハルナ「助かりましたわ!こちら、お給料ですわ♪」
イロハ「あ……ありがとう……ございました……」
ホシノ「予想以上に……やばかった……」
- 41二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 22:06:56
- 42二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 22:20:24
ホシノ「さて!色々あったけど、そろそろ次に行かないとね!」
イロハ「で、なぜ町の中心に向かっているんですか?」
エフィリン「なんでも、物知りな子がいるらしいよ!その子に聞けば、次に進む場所のヒントが見つかるかもと思って!」
イブキ「物知りな人かぁー…誰だろう?」
ホシノ「多分、あの子じゃないかなー。」
モミジ「『物知りモミジ』と言われてますけど…実際は私じゃなくて、この本がすごいんですよ!私がすごい訳じゃないですからね!…あ、初めまして、ホシノさん!私はレッドウィンター連邦学園、知識解放戦線の秋泉モミジです!」
ホシノ「予想外れたぁー!」
イブキ「本がすごいのー?」
モミジ「はい、この…偶然拾った本なのですが、すごいんです!この新世界に関する情報がたくさん載っているんですよ!」
イロハ「貴重な本じゃないですか!?」
エフィリン「色々教えてよ!」
モミジ「分かりました!では…」
イロハ「ワンダリア…?」
モミジ「エバーブルク海岸の先にあるテーマパークです。とても大きい施設だったらしいですから、ビースト軍団がいるかもしれません。」
ホシノ「よし!次はそこに行ってみよう!ありがとうね!」
モミジ「はい!皆さん、お気をつけて!」
- 43二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 22:21:39
ちょっとだけ休憩します。まだ今日は書きますよー
- 44二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 23:17:39
そうしてホシノ達は、ワンダリア跡地を訪れた。
イブキ「おっきいー!」
ホシノ「こんなに大きな遊園地…見たことないなぁ。」
エフィリン「ちゃんとやっている時に来てみたかったね!」
イロハ(また、この貼り紙…アライブルモールにも、エバーブルク海岸の工業地帯にもあった……なぜ?)
そうしてサーキットやホラーハウスなども回り探索していくうちに、夜になってしまった。
エフィリン「どうしよう…今日はもう戻る?」
イロハ「そうですね。」
イブキ「……ん!見てー!あそこ明るいよ!」
ホシノ「本当だ、もうやっていないはずなのに…」
ホシノ達は建物に入り、シャッターを開けた。
「うわぁ…!!」
誰かの感嘆の声が聞こえる。それは、ありえないはずの景色。奇跡か否か、この一夜によみがったパレードの夢であった。
- 45二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 23:27:21
ホシノ「綺麗…」
イブキ「わぁ…!すっごーい!!」
エフィリン「すごい!ワクワクしてきたよ!!」
イロハ「……えぇ。昔は本当に、素敵な遊園地だったんですね。それだけに、なぜだか哀しい気持ちになってしまいますよ…。」
パレードの中をなんとか進んでいくホシノ達。立ち止まって見ていたいが、それは全てが終わってからだ。歩みを止める時ではない。ホシノ達は決意を胸に、進んでいく。
やがて、大きなテントにたどり着いた。
エフィリン「ッ!中に誰かいそうだよ!」
ホシノ「よし、警戒していこう。」
ホシノ達は暗闇の中、ステージに着く。すると、ステージをスポットライトが照らした!
イブキ「眩しいー!」
イロハ「あれは…やはりビースト軍団!」
新たな幹部登場!名は…!
- 46二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 23:38:28
キャロライン「ニャォン、ニャオーン!!」
ホシノ「うわっ!爪が長い!それに早い!よっ、はっ!」
イブキ「右からも左からも来るよ!」
イロハ「ホシノ!あなたの俊敏さなら負けはしないはずです!頑張ってください!」
ホシノ「うへ!?そう!?が、頑張る!」
すると、キャロラインは衝撃破を放ってきた!
キャロライン「ニャオォ!!」
エフィリン「ホシノ、ボクに捕まって!一瞬でも上に!」
ホシノ「うん!そりゃ!」
間一髪のところで避けたホシノは、そのままキャロラインの前に着地!懐へ飛び込んだ!
ホシノ「行くよぉー!せいっ!!」
ホシノの蹴りがクリーンヒット!キャロラインはテントを突き破り、吹っ飛ばされたのだった。
ホシノ「こうすれば大丈夫でしょ〜。」
イロハ「まぁ…あのゴリラを蹴飛ばしてますし…今更驚きませんよ。」
- 47二次元好きの匿名さん24/08/06(火) 23:58:00
新世界キヴォトスに戻ってきたホシノ達。
イロハ「今更ですけど、すごい名前ですよね。」
すると、何やら町はお祭り騒ぎ。
エフィリン「んー…?……うわっ!新しくコロシアムができたみたいだよ!」
イブキ「コロシアム?」
イロハ「簡単に言うと、大型会場のことですね…主に戦い向けの。」
ホシノ「もうコロシアムまで作ったんだー…。」
シノン「はい!という訳で皆さん、ようこそ『クロノスコロシアム』へ!私が実況の、クロノススクール報道部の静流シノンです!」
ホシノ「よろしく〜。これから大会でも始まるの?」
シノン「そうです!こんな時だからこそ、イベントが必要なんですよ!小鳥遊ホシノ、あなたが参戦すれば観客大興奮のこと、間違いないです!ぜひ、参加を!」
ホシノ「うへー…困ったなぁ…。」
イロハ「そうですね…どうしましょうか。」
シノン「そんな渋らずに!お願いしま…」
「な、なんだあれー!?」「誰かが飛んでるー!?」
ホシノ・イロハ・シノン「「「えっ!?」」」
空の彼方から蝙蝠のような羽を羽ばたかせ、コロシアムの上に着地したのは…
ホシノ「ヒナちゃん!?」
ヒナ「やっぱり、あなたもこの世界にいたのね。小鳥遊ホシノ。」
- 48二次元好きの匿名さん24/08/07(水) 00:12:08
「風紀委員長だ!」「ゲヘナの空崎ヒナだ!」「あの風紀騎士の!?」「ヒナナイトだ!」
シノン「な、なんとー!!あのゲヘナの風紀委員会の委員長、空崎ヒナが現れました!!空崎ヒナも、この新世界にやってきていたようです!!」
イブキ「ヒナ先輩だー!!」
イロハ「風紀委員長…ヒナ、あなたもでしたか…」
ホシノ「ヒナちゃん!今までどこにいたの?」
ヒナ「………。」
ホシノ「あれ、ヒナちゃん?」
ヒナは地面に降り立つと、シノンに問いかける。
ヒナ「ねぇあなた。これ、コロシアムよね。大会でも開くの?」
シノン「え?は、はい!これから始まりますが…」
ヒナ「そう。…私も参戦する。」
シノン「……はい!?」
イロハ「なっ…!?」
ホシノ「え!?」
「「「「「「えぇー!!?」」」」」」
「まじかよ…!」「あの空崎ヒナが…!」「くぅー!楽しみになってきた!」「コロシアムの入場券、買おうかな…」
ホシノ「ヒ、ヒナちゃん…珍しいね…じゃなくて、ちょっと話さない?」
ヒナ「良いわ。ただし…」
ヒナは背を向け、コロシアムの入り口に歩き出す。
ヒナ「コロシアムで私に勝ったら、ね。」
ホシノ「うへ…!?」
ヒナは中へと消えていった。
イロハ「…どうするんです、ホシノ。ヒナは元情報部、ここに来るまでの間に、色々と捜査をして情報を得ているに違いありません。」
ホシノ「だよねー…。………ふぅぅぅぅ…よし!」
ホシノは一歩、歩み出す!
ホシノ「私も出るよ、コロシアム!」
- 49二次元好きの匿名さん24/08/07(水) 00:15:11
- 50二次元好きの匿名さん24/08/07(水) 01:44:00
- 51二次元好きの匿名さん24/08/07(水) 09:54:03
- 52二次元好きの匿名さん24/08/07(水) 13:04:28
小話
ちなみにホシノの足技は、スマブラのカービィのスマッシュ技みたいな感じです。 - 53二次元好きの匿名さん24/08/07(水) 21:22:27
よるほしゅ
- 54二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 00:16:25
>>48(つづき)
開催された大会…名付けて【ヒナナイトカップ】!
イロハ「名前、変わってません?」
ホシノはあっという間に勝ち進めていき、ついにヒナとの戦いの時が訪れた。
シノン「さぁ、ついに始まります!伝説の戦いが!ホシノカービィVSヒナナイト!!」
「「「「「「「わーっ!!!!!」」」」」」
エフィリン「すごい歓声だ…!」
イロハ「いいですか、ホシノ。ヒナの力はあなたも知っていますよね?……健闘を祈ります。」
イブキ「ホシノ先輩、頑張ってー!!」
ホシノ「…うん!」
シノン「来ました!小鳥遊ホシノです!小鳥遊ホシノが、今、コロシアムの中央に来ました!!」
ヒナはコロシアム会場の上に、後ろを向いて立っていた。
ヒナ「…。」
ホシノ「…ヒナちゃん、一つだけ教えて。何で、わざわざコロシアムで戦うの?」
ヒナ「…思えば私は、今まであなたと戦う時は、使命や洗脳が関係していた。あなたと正しい意味で、全力で戦った時なんて、実はなかった。」
ホシノ「い、いや、手合わせはしたよ?」
ヒナ「手合わせ…そう、あくまで手合わせ。全力じゃない。小鳥遊ホシノ、私はね…」
ヒナが羽を広げて、こちらを向いた。
ヒナ「強いあなたと、全力で、戦いたいの。」
ホシノ「…ヒナちゃんって、戦闘狂だったっけ?」
ヒナ「ふふっ、案外そうなのかもね。」
ヒナが羽を羽ばたかせ、ホシノに突撃をしてくる!ホシノはそれを受け止め、銃同士の鍔迫り合いが起きる!そしてヒナは、ホシノの上を華麗に飛び、着地した…!
ヒナ「さぁ…はじめましょう、ホシノカービィ…!」
孤高の風紀騎士 ヒナ
- 55二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 00:37:24
何のしがらみもない、空崎ヒナとして小鳥遊ホシノに戦いを挑む。容赦ない猛攻に、ホシノも早々に本気モードに入った!
ヒナ「ッ!…これも耐えるのね。」
ホシノ「まぁ、ね!」
ヒナ「なら、どれくらい耐えれるのか見ものね。」
ヒナの放つ弾丸の嵐を、前転や後転、側転で避け続けるホシノ。
ホシノ「今だ…!」
ホシノは一瞬で近づき、ゼロ距離で弾丸を放つ!
ヒナ「ふふっ…ははっ!やるわね、小鳥遊ホシノ!」
ホシノ「…笑える余裕があるんだね。」
ヒナ「あら、あなたも楽しそうに見えるけど?」
ホシノ「……うへへ。」
敵でもない、まさにライバルとしての大激闘!会場のボルテージもヒートアップしていた!
エフィリン・イブキ「「頑張れー!!」」
イロハ「…全く、あの人達が味方で良かったですよ。」
ホシノ「もー!空飛ぶなんてずるいぞー!こっちはワープスター乗ってないのにー!」
ヒナ「私自身の能力だもの、仕方ないじゃない。」
ヒナはそう言うと、空から地面に急降下し、地面に強烈なキックをする。
ホシノ「な、なんで!?」
すると、コロシアムの地面が躍動し、大きい岩が次々と空に飛び上がっていった!ヒナはまたもや飛び、その岩岩の上に羽ばたく!
ヒナ「新必殺、というやつかしら。…はっ!」
ヒナはその岩をホシノめがけて、次々と蹴った!
ホシノ「簡易隕石とか、そんなのありなのー!?」
ホシノはそれすらもなんとか避ける!しかし、その隙を見逃すヒナではなかった!
ヒナ「とった…!」
いつのまにか地上に降り立っていたヒナは銃を構え、ホシノに凄まじいスピードで近づく!
ホシノ「ッ!?」
そのまま連続攻撃を受けるホシノ………
- 56二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 00:46:18
……ではなかった!!
ヒナ「嘘…!?」
ホシノ「う、うへへ…そうはさせないよ…!」
ヒナの終幕:デストロイヤーを、ホシノはEye of Horusで受け止める!またもや鍔迫り合いがはじまる!
ホシノ「うぐぐぐぐぐ…!」
ヒナ「くっ…!」
やがて、ホシノが終幕:デストロイヤーを弾く!
ホシノ「やぁぁ!!」
ヒナ「しまった…!」
そして弾かれた銃を、ホシノが先に掴む!
ヒナ「ッ!」
ホシノ「いっけぇぇぇぇぇぇ!!!」
終幕:デストロイヤーの弾丸を、ヒナに浴びせるホシノ!
ホシノ「はぁ…はぁ…はぁ…。」
ヒナ「…やっぱり、強いわね…それでこそ…ホシノ…」
ヒナは満足そうな顔で倒れそうになれ、ホシノは急いで向かい、それを受け止めたのだった…。
シノン「…け、決着です!!今回、優勝したのは!小鳥遊ホシノー!!!!」
「「「「「「きゃー!!!!!!」」」」」」
- 57二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 00:55:37
その後…ホシノハウスにて。
ヒナ「これくらいの怪我、すぐに治るのに。」
ホシノ「いいのいいの。絆創膏くらいは貼らせてよ〜。」
イブキ「すごかったねー!」
エフィリン「うん!ホシノもヒナも、とても強かったよ!」
イロハ「ところで、ヒナ。あなた、ここに来るまでの間、何か情報を掴んでいませんか?」
ヒナ「えぇ、持っているわ。」
イブキ「ヒナ先輩、本当!?」
ヒナ「えぇ。そのビースト軍団に命令している何者かがいるみたいなの。それがいる場所は……ホワイティホルンズ。ワンダリアの先にある雪原地帯よ。」
イロハ「何者か…ですか。」
ホシノ「ホワイティホルンズだね。よーし、じ次はそこだ!」
ヒナ「私は新世界キヴォトスを守っているから、頑張ってね。」
ホシノ「うん、分かったよ。この町のこと、よろしくね!じゃあみんな!行くよー!」
- 58二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 00:57:02
- 59二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 01:38:43
- 60二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 08:03:07
乙保守
- 61二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 13:54:10
- 62二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 22:12:50
>>57(つづき)
ホシノ「寒い…寒いよぉ…動いてるのに寒いよぉ〜!」
イブキ「じゃあイブキに抱きついて!暖かいよ!」
ホシノ「ありがとね〜イブキちゃん。うへ〜♪」
イロハ「なんともまぁ羨ましい光景…それはともかく、このホワイティホルンズも街の跡がありますね。」
エフィリン「うん。ここにいた人達はどこに行っちゃったんだろう…。」
ホシノ「とにかく、もう少し奥まで行ってみよう。」
イロハ「…こんな建物があったなんて。」
イブキ「これ、コロシアムだ!古いねー。」
すると突然、こんな声がコロシアムから漏れ聞こえてきた。
「……先輩、なぜこんなことを!あっ…あっ…!やめてください!」
エフィリン「声が聞こえるよ!生徒のみんなかも!」
ホシノ「行こう!」
ホシノ達がコロシアムに入るとそこには、生徒をカラス達に連れていかせた者がいた。そのシルエットに、皆驚愕する…!
エフィリン「誰だろう?」
イブキ「そんな…!」
イロハ「……はぁ、まさかとは思ってましたが…。」
ホシノ「……またかぁ、よく洗脳されるなぁ本当…!」
「キキキィー!!!」
宿敵の議長 マコト
- 63二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 22:25:33
マコトは銃を乱射しながらハンマーを振り回して、ホシノに迫る!
マコト「キキ!キキキィー!」
ホシノ「よっ、と!相変わらず力は物凄いんだから!」
イロハ「しかし、これで分かりましたね…!敵は洗脳のようなことができることが…ふっ!」
イブキ「マコト先輩!目を覚まして!」
イロハ「イブキ、こうなったらそう簡単には正気に戻りません。」
ホシノ「こういう時は、キツーイ一撃をお見舞いしなくちゃね!」
エフィリン「そういうものなんだ!?」
マコト「キキ!!」
するとマコトは石柱を折り、それを振り回し攻撃してきた!
ホシノ「うわわわっ!?危なっ!」
イロハ「段々とマコト先輩の力が強くなっている気がしていますよ…!」
ホシノ「よし!一気に決めるよ!そのハンマー借りるね!」
マコト「キキ!?」
ホシノはマコトのハンマーを奪い取ると、まだ折れていない方の石柱を蹴り、一気に近づく!そしてその勢いでハンマーを振った!
ホシノ「せいやっ!」
マコト「キキェア!!?」
吹っ飛ばされ、壁に激突するマコト…目を閉じて倒れ伏した、どうやら勝ったようだ。
イロハ「勝ちましたね…」
ホシノ「いやー…なんだかんだでマコトちゃんとの戦いは疲れるんだよねー…」
イブキ「マコト先輩、大丈夫かな…」
エフィリン「大丈夫だよ、きっと!」
その場で気を緩めながら、少し談笑するホシノ達…
- 64二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 22:34:20
それが、仇となった。
エフィリン「うわーっ!!?」
ホシノ・イロハ・イブキ「「「!?」」」
その隙をついて、いつのまにか背後にやってきたマコトが檻でエフィリンを捕らえてしまったのだ!
エフィリン「助けてー!」
イブキ「エフィリン!」
イロハ「マコト先輩…まだ洗脳は解けてなかったんですね…!」
マコトはカラス達に捕まり、上空へ逃げようとする。
ホシノ「させない!」
ホシノが走り出す。しかし…!
イロハ「ッ!ホシノ、足元に地雷が!!」
ホシノ「ッ!!」
その爆発によりイロハ達の元へ吹き飛ばされるホシノ。
ホシノ「ぐぁ……!エフィリン!!」
エフィリン「ホシノー!!!」
エフィリンを捕らえたマコトは、あっという間に空に飛んでいってしまった…。
ホシノ「……………。」
イブキ「エフィリン……ぐすっ…マコト、先輩…」
イロハ「……先輩、イブキを泣かせて…それでも……私達の先輩ですか……!」
ホシノ「…………また、守れなかった…。」
- 65二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 22:50:33
新世界キヴォトスのホシノハウスに戻ってきたホシノ達……。
ヒナ「…そう、マコトが……イブキにとっては残念なことだったわね…。」
ヒナは眠っているイブキの頭を撫でながら、そう言った。
イロハ「…イブキは賢い子です。あのマコト先輩が操られていることを、ちゃんと理解できています。イブキは大丈夫でしょう。…それよりも。」
イロハは窓辺で黄昏れるホシノを見る。力が抜け落ちたような、ボーっとした顔で外を見ていた。
イロハ「ホシノのことが心配です。エフィリンが攫われてからずっと、あんな感じで…。」
ヒナ「…仕方ないわ。彼女は今まで、キヴォトスや世界、たくさんの人々を救ってきた……でも、救えなかったものもあった…。」
イロハ「…しばらく、そっとしておきましょう。」
ホシノ(……あの時、私が油断していなかったら…地雷なんかに怯んでいなかったら…ちゃんとマコトちゃんのことを確認していたら…私が……私が……私のせいだ……私のせいだ……)
自らを責めるホシノ。
ホシノ(………ユメ先輩…私は…)
…………
………
……
…
- 66二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 22:57:26
エフィリン『本当に、さっきはありがとう!ホシノが来てくれなかったら、ボクは捕まっていたよ…。』
ホシノ『うへへ、困っている子は放っておけないからね〜。』
エフィリン『それに、生徒のみんなを助けることにも力を貸してくれるっていうし!』
ホシノ『私にとっても無関係って訳じゃないしね〜。それに、エフィリンの力になりたいんだ。』
エフィリン『わぁ…かっこいい!ヒーローみたい!』
ホシノ『そうかなぁ〜うへへ〜♪』
エフィリン『…ねぇ、もしボクがまた……その……』
ホシノ『…うん、また助けるね。』
エフィリン『え、いいの!?』
ホシノ『うん、約束。だって私は、エフィリンのヒーローだからね!』
エフィリン『……!ありがとう!』
- 67二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 23:03:25
- 68二次元好きの匿名さん24/08/08(木) 23:07:40
- 69二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 00:20:20
- 70二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 09:36:33
- 71二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 19:23:09
しかし振り返ってみると本当に賑やかな面々が揃ってるな新世界キヴォトス
…こうなると元居た側に置き去りにしてきた先生やら仲間たちやらが今頃どうしているのか、気になる所でもある - 72二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 19:42:18
さて、ホシノが奮起したところで、新世界キヴォトスにできた新しい施設を回ってみよう。
ソラ「い、い、いらっしゃいませ!『エンジェル24出張店』へ!こ、ここは、いわゆる道具屋です!」
ホシノ「あ、店員の子だ。久しぶり〜。」
ソラ「あ、ホシノさん!お久しぶりです!」
イブキ「色々あるねー。」
イロハ「道具屋ですか…どのような種類があるんですか?」
ソラ「え、えぇとですね…スタミナがつくドリンクや、銃に取り付けて一定時間威力を倍にするパーツ、素早く移動できる使い捨てのシューズなどです!」
イロハ「ず、随分と高性能ですね…」
ホシノ「じゃあせっかくだから買っていこうか。ソラちゃん、別世界に来て大変だと思うけど頑張ってね!」
ソラ「あ、ありがとうございます!」
- 73二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 19:56:40
>>72(つづき、て付けるの忘れてた)
ミヤコ「いつかの時以来ですね、ホシノさん。いらっしゃいませ、ここは『SRTのドキドキ!刹那の釣り堀』です。」
ホシノ「SRTのみんなも来てたんだねぇ…。」
モエ「まぁね〜。それで、何か商売しなきゃ…てことで釣りができる施設を建てたんだよ。この池…不思議な池みたいでさ…破滅の香りがするんだよね…くひひ♪」
イロハ「物騒なことを言わないでください…。それにしても釣りですか、気分転換には良いかもですね。」
イブキ「イブキやってみたーい!」
サキ「じゃあ私が色々と教えるぞ。こっちだ。」
イブキ「わーい!」
ミユ「ホ、ホシノさんもどうですか…?こちら、釣竿です…。」
ホシノ「よーし、じゃあやってみようかな。ちょっとだけね。」
ホシノ「来た…来た…来た!そりゃああああ!!!」
ミヤコ「………。」
サキ「で、デカすぎる…!」
モエ「これは、予想外だね…。」
ミユ「し、新記録ですよ…!」
イブキ「うわぁ!金ピカだー!」
イロハ「…本当、毎回あなたには驚かされますよ…」
- 74二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 20:14:05
ニヤ「にゃははっ、誰かと思えばアビドスの小鳥遊ホシノさんじゃないですかぁ!」
ホシノ「だ、誰…?」
イロハ「あなたは確か…百鬼夜行連合学院の陰陽部部長の、天地ニヤさん…ですね。」
ニヤ「流石はゲヘナの万魔殿、あの議長さんよりもできそうですね…?改めまして、私は天地ニヤ、そしてここは『陰陽部のコロコロ!タマコロカービィ』です。」
部長説明中……
ホシノ「なるほどね、ルールは分かったけど…おじさんに許可なく『カービィ』の名前を使わないでほしいなぁ〜。」
ニヤ「あら、それは失礼しました。カービィはアビドスの言葉で『勇者』の意味ですから、てっきり使っていいものかと…。」
ホシノ「そういえばそうだったぁ…!」
ニヤ「では、初回プレイは無料で構いません。さぁ、ぜひプレイしてみてください。」
ホシノ「本当?よーし、じゃあ全ステージクリアしちゃうよー!」
30分後…
ホシノ「…ふぅー……終わった…!」
イブキ「すごーい!」
イロハ「お疲れ様でした…難しかったですね。」
ニヤ「にゃははっ、いやー素晴らしい!こちら、クリアの景品です。」
ホシノ「いやぁ、初回は無理だったから追加料金払ってプレイしちゃったけど…リターンが大きいから良かったよ…」
ニヤ「と、こ、ろ、で。新たにゲキムズが解放されましたけども…いかがしますぅ?」
ホシノ「うへ!?」
ニヤ「料金も通常モードよりお高いですが……その分…」
ホシノ「あ…あ…!」
ニヤ「……リターンも…大きいですよ♪にゃはは♪」
ホシノ「……う、うぉぉぉぉぉ!!!」
- 75二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 20:29:01
その後…ホシノ達はエフィリン救出のため、オリジネシア荒野大地を訪れた。
イブキ「着いたー!」
イロハ「アライブルモールらしき施設に…錨のような物…ホテル……なるほど、ここにも人々が住んでいたようですね…そして元々は海が広がっていたのでしょう。」
イブキ「イロハ先輩すごーい!」
イロハ「まぁ、これくらいは推測できますよ。……あの、ホシノ…いい加減切り替えてください。」
ホシノ「いやさ…結果的にはプラスになったけどさ…難しすぎるって…」
イロハ「いいから、行きますよ。」
ホシノ「はーい…。」
それからホシノ達は、オリジネシア荒野大地をどんどんと進んでいく。そして工事現場の痕跡がある暗い洞窟の中に入ると、巨大な鉄の扉が現れ、自動で開いた。
イブキ「うわぁ…!」
イロハ「……。」
ホシノ「…すごい。」
月明かりに照らされた谷が広がっていた…!
星のカービィ ディスカバリー ムーンライトキャニオンbgm【5分耐久】
- 76二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 20:44:44
…思えば、よくぞここまで来たものだ。新世界に来てから様々なことがあった。そして今は、この世界で出会った仲間を助けるため、ホシノ達は歩みを進めている。
ホシノはふと、今までの自分の人生を思い出していた。もし、何かがきっと違っていたら…ここにいるイロハとイブキと、マコトと、ヒナと、他にも色んな人達と…先生と…みんなとこんなに親しくなっていなかったかもしれない。物語が違っていたかもしれない。エフィリンに会えていなかったかもしれない…。出会いとは、運命とは、分からないものだ…ホシノはそんなことを漠然と思っていた。
ホシノ「…なんて、考えている場合じゃないね。エフィリン、必ず助けるから!」
そしてホシノ達は、とある場所へと辿り着く。ガラクタでいっぱいの奇妙な場所だ。するとそこに、檻に捕まっているエフィリンの姿が!
ホシノ「あ、エフィリン!」
イロハ「…いや、あれは……!」
近くで見てみるとそれは、あからさまに人形だった。
イブキ「かわいい!」
イロハ「そ、そう…ですね。」
ホシノ「ここじゃないのかぁ…じゃあエフィリンはどこにいるのか……後ろの君に教えてもらおうかな?」
いつのまにかホシノ達の後ろに、アルマジロのような生物がいた!ビースト軍団の幹部…!
- 77二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 20:59:51
アルマパラパ「ぎゅあああん!ぎゅああああん!!」
アルマパラパはデカい人形を放り投げてきたり、その人形とダンスを踊って体当たりしたり、自分が丸まって転がったりする攻撃でホシノを翻弄する!
ホシノ「意外と隙がないんだけど!!」
イブキ「アルマジロの鳴き声って、あんな感じなんだねー!」
イロハ「そうですね!ほら避けますよ!」
ホシノは転がった後の一瞬の隙を攻撃したり、近づいての攻撃で徐々に体力を減らしていく。しかし、アルマパラパは予想を超える耐久力を持っていた!
ホシノ「うへ!?しまった!」
アルマパラパの持つ檻に捕まってしまうホシノ!勢いよく振り回されるホシノに大ダメージが入る!
ホシノ「うぐっ!!がぁ!」
イロハ「ホシノ!…イブキ、いっせーのであのアルマジロの手を狙いますよ!」
イブキ「うん、任せて!」
イロハ「行きますよ…いっせーの、せい!」
2つの弾丸が同時にアルマパラパの手に当たり、アルマパラパは怯んだ!その隙にホシノは脱出!
ホシノ「よくもやったなぁー!お返し…だよ!!」
ホシノはアルマパラパのお腹を思いっきり蹴り上げる!谷に開いた穴を通り、アルマパラパは吹っ飛んでいった…!
ホシノ「ナイススマッシュ!…道具屋のドリンクのおかげで時間が稼げたよ…!」
イブキ「火山が見えるよ!」
イロハ「…おそらく、この先の火山地帯、レッドガル禁足地にビースト軍団のアジトが……」
ホシノ「最終ステージだ……行こう!」
ホシノ達はそのまま、レッドガル禁足地に乗り込んだ!
- 78二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 21:06:27
- 79二次元好きの匿名さん24/08/09(金) 22:17:03
- 80二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 00:36:31
更新お疲れ様です!
>実はあちらの世界では、まだあまり大事にはなっていません
>謎の穴による吸い込みが"短い期間"に"何度も"発生しているから
>誰が行方不明になっているかは、まだあまり把握されていない
成る程、そんな事になっていたとは…
物語もいよいよ終盤、この先何が待ち受けているのか楽しみです!
- 81二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 00:51:14
ミヤコの言ってる「いつかの時以来」っていつだろう?
過去スレでやってましたっけ? - 82二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 01:30:52
- 83二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 01:33:35
- 84二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 12:02:51
キヴォトスでは獣人(とロボ住人)が共存している
新世界では獣が人類?の消えた世界で自由に暮らしている
…案外親和性あるというか、そこまで違いも何もありはしないのでは?という気がしてきた今日この頃(キン肉脳) - 85二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 20:58:16
>>77(つづき)
まさに危険地帯、レッドガル禁足地…!マグマが流れて火山弾も時折落ちてくるデンジャラスゾーン、しかし遠くに見える高い山の頂上近くには研究所のようなものが見えていた。さらに、総力戦と言わんばかりのビースト軍団の軍勢も襲いかかってくる!
ホシノ「イロハちゃん、イブキちゃん!気をつけてね!」
イロハ「くっ、一気に危険になりましたね全く…!」
イブキ「でも、止まってはいられないよ!」
ホシノ「うへへっ、イブキちゃんは強いね!」
そしてホシノ達が進んでいくと、巨大なリフトを見つけた。そのリフトに乗り下に降っていくと、マグマに囲まれた戦いの場で頭を抱えて苦しむマコトがいた。
イロハ・イブキ「「マコト先輩!!」」
ホシノ「苦しんでる…助けなきゃね…!」
猛獣議長 ワイルドマコト
- 86二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 21:07:58
イロハ「いやなんですかアレ…!?」
なぜか3本に増えたアイデンティティに、フワフワしながら飛んで攻撃してくる2つの仮面で猛進してくるマコト!
マコト「キギャアアア!!」
ホシノ「手数が多い…!本当、敵に回ると厄介なんだからさ!」
イロハ「もう普段は味方扱いしてるんですね…」
イブキ「ホシノ先輩、次が来るよ!」
ホシノ「ありがとう、イブキちゃん!そりゃ!」
それでも避けつつ攻撃を加えていくホシノ!
ホシノ「いっけぇ!!」
至近距離のショットガン炸裂!無事、マコトを倒すことに成功………
マコト「ギグォォォォォォォォォォォォ!!!」
突如としてマコトは起き上がると、四つん這いになり獣のように動き回り攻撃を再開した!
ホシノ「マコトちゃん!待ってて、助けるから!」
- 87二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 21:20:44
ホシノはマコトの猛攻を真正面から受け止める!
マコト「ガァアアア!!!」
ホシノ「力押し…なら…負けな…い、ぞぉぉ!!!ぬぐぐぐぐ…せいやー!!」
ホシノはマコトをつかみ、一本背負い!!
マコト「グギァ……!」
ホシノ「はぁ…はぁ…はぁ……やった…」
マコト「……はっ!わ、私は一体何を!?」
イブキ「はぁ…!マコト、先輩…マコト先輩!うわぁぁぁん!マコト先輩が帰ってきたよぉー!!」
マコト「イ、イブキ!?なぜお前がこの世界に!?」
イロハ「…本当、今回は心配したんですからね…先輩。」
ホシノ「マコトちゃん、大丈夫?」
マコト「イロハ…ホシノ…」
イブキ「ぐすっ…ぐすっ…」
マコト「…随分と迷惑をかけたらしいな。……すまなかった。」
ホシノ「……マコトちゃんが謝るなんてね、なんて普段なら言うけどさ…本当に良かったよ。」
イロハ「えぇ、全くです。」
- 88二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 21:36:15
ホシノ「……うん?」
すると、誘われるかのようにエレベーターのドアが開く。
と同時に!リフトに乗って大量のビースト軍団が攻めてきた!!
マコト「あ、あいつら、私を襲った!」
ホシノ「みんな!戦っている暇はないよ!早くエレベーターに!!」
急いでエレベーターに向かうホシノ達!しかし!ホシノ、イロハ、そしてマコトがエレベーターに辿り着いたところでイブキが転んでしまう!
イブキ「うわわっ!?」
イロハ「イブキ!?」
マコト「イブキィィ!!くっ!!」
真っ先に向かうマコト!ホシノとイロハも行こうとするが、その時エレベーターのドアが凄まじい勢いで閉まろうとする!
ホシノ「うわっ!?く……!」
イロハ「ち、力が強い…このままじゃ閉まって…!」
イブキの元に着くマコト!
マコト「イブキ、大丈夫か!!」
イブキ「うん…ありがとう、マコト先輩…!」
しかしその隙に、ビースト軍団はすぐ近くに迫っていた。
マコト「…………すまんな、イブキ。」
イブキ「ぇ…」
マコトはイブキを、イロハとホシノに投げ渡す。
イブキ「きゃ!?」イロハ「うわっ!?」ホシノ「わわっ!?」
その勢いでホシノ達はエレベーターの奥に飛ばされる。
マコトは、皆に背を向け、ビースト軍団と対峙する。
マコト「イブキを…頼んだぞ。」
エレベーターのドアが、閉まろうとしている。
イブキ「マコトせんぱぁぁぁぁぁぁい!!!」
イロハ「先輩!!マコト先輩!!!」
ホシノ「マコトちゃんっ!!!」
エレベーターのドアが、完全に閉まった。
- 89二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 22:01:45
エレベーターが、上へ上へと向かっていく。
イブキ「マコト先輩…せっかく…せっかく会えたのに…会えた、のにぃ…!」
ホシノ「…マコトなら大丈夫だよ。必ず、生きている。」
イロハ「…えぇ。先輩はああ見えて、強いですから。」
………
……
…
『言語設定… オート…』
ホシノ達「「「!?」」」
『認証システム…作動…認証中……認証中……入館コードを承認。館内ナビゲーションを再起動します。』
ホシノ「な、何…!?」
テッテテテーッテテテーテッテッテッテッテ♪
『いかがでしたか?科学研究所「ラボ・ディスカバール」のドキドキ発見ドリームツアー!』
イロハ「…は……?」
『それでは最後に、究極の生命体「ID-F86」についてご紹介します。』
イブキ「…?」
『ID-F86は、この惑星に飛来して以来、多くの原生種に対し、侵略活動を続けて来ました。危険性を憂慮した研究対策チームは、その対象を捕獲。以来、当研究所にてID-F86の持つ、空間転移能力の研究開発が始まり、今、我々が手にしている惑星間ワープ技術の基礎となるのです!』
ホシノ「…え、何これ……」
- 90二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 22:13:35
エレベーターのガラスから向こうが見える。そこには、電力供給のために動かされている攫われた生徒たちの姿があった。
ホシノ「み、みんな!!」
イロハ「……なるほど、こき使うために攫っていたんですね…」
『しかし、研究開発から30年…あの歴史的なワープ実験事故が発生します。』
イブキ「ワープ事故…」
『事故により、体内から分離した別個体は施設外へ脱走。現在もまだ、見つかっておりません。 その後、ID-F86は 再び活動を再開する事なく今もここ、ラボ・ディスカバールの最上階にある、エターナルカプセルにて永久保存されているのです。』
エレベーターが、最上階につく。目の前の通路の先に、重々しい鉄のドアがあった。
ホシノ「…イロハちゃんとイブキちゃんは、さっきの生徒たちの救出をお願い。」
イブキ「え!?」
ホシノ「ワープスターは分身できるんだ、だからワープスターを使って、全員を新世界キヴォトスに。早くやらなきゃ、最悪の事態になるかもしれないから。」
イロハ「……ホシノ、あなたは?」
ホシノ「…大丈夫。私は…カービィだからさ。」
イロハ「…マコト先輩の救援もしてきます。その後に、必ず助けに来ます。」
イブキ「…ホシノ先輩、負けないで!」
イロハとイブキを行かせて、ホシノは通路を進む。
鉄のドアが、開く…!
『それでは ご覧ください!
究極の生命体、ID-F86です!』
- 91二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 22:32:35
…エターナルカプセルには、大きいエフィリンのようなピンクと青の生命体が眠っていた。そしてその前に、ビースト軍団のボス…レオンガルフがいた。
レオンガルフ【美しい であろう…ピンクのまねかれざる者よ。だが、このお方はまだ、完全なお姿ではない…。片割れを失っておられるのだ。】
ホシノ「…人間の言葉、話せるんだ。」
レオンガルフ【フン…!……かつて、この地に住んでいた者たちは、このお方からキセキの力を授かり…その力で かなた夢の大地へと飛び立っていったのだ。このお方が 完全なお姿に戻られれば、この忘れられし大地に残された 我らにも、キセキの力をお与えくださるだろう。そして…
ついにその時が来たのだ!】
そして、カプセルの近くに、小さなカプセルに捕まったエフィリンが現れた。
エフィリン「…あっ!ホシノ!!」
レオンガルフ【そうだ、この小さき者こそ…失われた片割れなのだ!】
エフィリン「…全部、思い出したんだ。ごめんね、ホシノ…巻き込んじゃって…」
ホシノ「…うぅん、大丈夫だよ!」
エフィリン「え…」
ホシノ「どんな存在だったとしても、エフィリンは優しい子だよ!片割れとかそんなのどうでもいい、エフィリンは友達だから…私はエフィリンのヒーローだから…待ってて、必ず助けるから!」
エフィリン「ホシノ…!……うん!」
レオンガルフ【フン!!ようやく…1つの完全なお姿に戻られる。その積年の悲願を阻むなら、今ここで……貴様を消してやるぞ!!】
- 92二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 22:42:48
- 93二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 22:53:33
力を解放…いや、与えられたレオンガルフはかぎ爪による飛ばす斬撃や突進しながらの連続噛みつき、さらには口から放つビーム攻撃など…あまりにも多彩な攻撃をしてくるようになった!
エフィリン「レオンガルフの様子がおかしいよ!」
ホシノ(レオンガルフ…多分、あのビースト軍団のボス、レオンガルフも…マコトと同じように操られているんだ…そして、操っている奴の狙いはID-F86の片割れのエフィリン……だとしたら、黒幕は…!)
レオンガルフ【グアアアアアアアア!!!】
レオンガルフの攻撃を寸前で避けるホシノ!
ホシノ「はぁぁぁぁぁ!!!」
ホシノの渾身の回し蹴りが決まる…!
レオンガルフ【ガアアアアアア……ガア…】
エターナルカプセルまで飛ばされたレオンガルフは、そのまま気絶した。
ホシノ「ふぅ…これでよし。エフィリン、今助けるね。」
エフィリン「ありがとう、ホシノ。…約束、守ってくれて。」
ホシノ「うへへ♪…もう、大切なものを失いたくないからね。」
エフィリン「ホシノ…!」
ホシノ「もう、泣かないの。」
微笑ましい光景の中…
レオンガルフの目が、開いたのだった…!
- 94二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 22:54:31
- 95二次元好きの匿名さん24/08/10(土) 23:12:01
更新お疲れ様です!
マコト…せっかく再会できたのにお前という奴は…
だがそれでこそ万魔殿のトップだぜ!
と。シリアスに〆ている所大変申し上げにくいのですが
マコトの愛銃は『アイデンティティ』じゃなくて『唯我独尊』だった筈では?(85の画像、マコトの足元にも映ってる銃)
いえこの世界観では『アイデンティティ』であるとかなら別に問題ないんですが…
↓ちな根拠となるソース
星3/マコトの詳細・評価 - ブルーアーカイブ(ブルアカ)攻略 Wikibluearchive.wikiru.jp - 96二次元好きの匿名さん24/08/11(日) 01:06:47
- 97二次元好きの匿名さん24/08/11(日) 01:10:35
- 98二次元好きの匿名さん24/08/11(日) 01:29:06
- 99二次元好きの匿名さん24/08/11(日) 12:01:45
ほし!
- 100二次元好きの匿名さん24/08/11(日) 23:02:14
しかし原作ディスカバリーでも大概な光景ではあったけど
全員女子な生徒たちが必死で回し車型発電装置回してるのかと思うと色々ヤバいですな - 101二次元好きの匿名さん24/08/11(日) 23:46:17
しかもですよ…?これ裏設定なんですけど、ワドルディならともかく、あくまで生徒たちですから…黒幕がちょちょっと精神に介入して働かせているんですよ…!やばいですよね。
>>93(つづき)
レオンガルフ?【おのれェ…あれは一体、なんダ…?】
エフィリン「レ、レオンガルフ!?…いや、違う!」
ホシノ「うん。きっと話しているのは…黒幕、ID-F86!」
ID-F86【あまたの、空間カラ、つかエルモノを、引きヨセタガ…あんな、ジャマモノガ、まざってイタトハ…マァ、ヨィ…モハヤ…サクを、ネルノモ、メンドウダ…】
カプセルの中のID-F86の目が開く…!
ID-F86【スベテ、喰ロウテ、クレヨウ…!】
カプセルを割り液状化するID-F86は、気絶したレオンガルフを飲み込んだ!そしてその時、鉄のドアが壊され、イロハとイブキ、マコト、さらにはヒナがビースト軍団と戦いながらなだれ込んできた!
ホシノ・エフィリン「「みんな!」」
イブキ「エフィリン!助かったんだね!!良かったー!」
イロハ「生徒たちも皆助けました、無事です。そしてマコト先輩を助けるため、こうして助っ人も呼んできました。」
ヒナ「どうしても、と言われたから…ね。」
マコト「おい、話は後だ……て、うわぁぁぁ!?なんだこの液体!?」
すると、液状化したID-F86はビースト軍団をどんどん飲み込んでいき、異形の姿と化していく…!
エフィリン「みんな!ここは一旦逃げよう!」
エフィリンの言葉に皆頷く。床に銃で穴を開け、下層部に降り立ち、そこのドアから抜け出した。
- 102二次元好きの匿名さん24/08/11(日) 23:56:51
- 103二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 00:12:04
マコト「何ぃぃぃぃぃ!?イブキ、絶対に目を開けるな!!開けるなよ!!」
イブキ「え!?う、うん!」
イロハ「……うっわぁ…」
ヒナ「こっちに来る…狙いはおそらく、エフィリン!」
エフィリン「…フェクト・フォルガ……!」
ホシノ「みんな!逃げながら撃とう!!」
フォルガはそのおぞましい姿で近づき、噛みつき攻撃などをしてくる!だが、標的の体がデカいのが幸運であった。ホシノ達は避けながら弾丸を放つ。
マコト「喰らえ!この『唯我独尊』の弾を!『唯我独尊』による弾をなぁ!」
イロハ「なぜ強調してるんですか…?」
ヒナ「一気にいくわ…!」
ホシノ「これで!」
すると、フォルガが苦しみだす…そして、その体が液体になっていく!
マコト「やったか!?」
ホシノ「フ、フラグを立てないでほしかったなぁ!?」
ヒナ「来る!」
液体から触手のような物が伸びていき、ホシノ達を吸収しようとする!しかし、仮にもキヴォトスの生徒たち、それに捕まることなくなんとか避けた!
だが、一瞬!ほんの一瞬ホシノと離れた隙を見逃すことはなかった!エフィリンが触手に捕まり、液体の中に入ってしまった!
エフィリン「うわぁぁぁ!!ホシノー!!!」
ホシノ「ッ!?エフィリン!!」
ホシノは全速力で向かったが、球体と化したフォルガに弾き飛ばされてしまう。そしてフォルガはそのまま、ラボ・ディスカバールの屋上へと飛んでいった…。
- 104二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 00:19:03
- 105二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 00:20:53
- 106二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 01:11:58
- 107二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 10:09:28
- 108二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 16:04:44
結局時間は作れず
昼頃更新は無理でした
そして今も無理なので
保守だけします
夜には必ず - 109二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 23:24:45
…ラボ・ディスカバールの屋上に着いたホシノ達。そこから見えるのは町のようなもの…おそらく全てがラボ・ディスカバールの研究施設なのだろう。
空中に浮く球体が姿形を変える。宇宙人…神…悪魔…等の複数の異質さを感じさせつつも幻想的な姿となる。
ヒナ「これが…全ての元凶…!」
マコト「よくもこのマコト様を好き勝手にしてくれたな!」
イブキ「イロハ先輩!」
イロハ「えぇ。ID-F86、落とし前は高くつきますよ。」
ホシノ「エフィリン…待っててね。………いくよ!」
(Final Boss) Two Planets Approach the Roche Limit - Kirby and the Forgotten Land OST [071]
- 110二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 23:38:18
>>109(つづき、て付けるのまた忘れた)
ついに、この星……いや、全てをかけた最終決戦が幕を開けた!
エフィリスは空を飛びながら大量の槍を生成し、投げつけてくる。
マコト「くっ、これでは攻撃できない!おいヒナ!お前飛べるだろ!」
ヒナ「言われなくても!はぁ!」
ヒナがエフィリスに近づき、空中戦を行う。エフィリスの薙ぎ払う攻撃を避けながら、弾丸を放つヒナ!
ヒナ「これじゃ埒が開かない…!…なら!」
エフィリス【!?】
ヒナはエフィリスに近づくと急降下してキックを放つ!
イロハ「そのまま屋上に叩きつけるつもりですね!」
ホシノ「気をつけてヒナちゃん!」
エフィリスも負けじと、ヒナの足をつかみ屋上へと投げ飛ばす!
ヒナ「ッ!!」
ホシノ「まずい!マコトちゃん!」
マコト「私が受け止めるのか!?くそっ!」
しっかりとヒナを受け止めるマコト。
ヒナ「あ、ありがとう…」
マコト「キ、キキ!借しは高くつk」
イロハ「言ってる場合ですか!?きます!」
その言葉通り瞬間移動で2人に迫るエフィリス!そのまま槍を掲げるが、イブキとイロハの弾が顔に命中した!怯むエフィリスに近づき、飛び蹴りで吹っ飛ばすホシノ!しかし…
エフィリス【…!】
ホシノ「まだピンピンしてるよ…参ったなぁ…!」
- 111二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 23:53:51
ここからは地上戦。エフィリスは上空からレーザーの雨を降らせる!
ヒナ「くっ…あ"っ"!」
ヒナの羽にレーザーがかする!
イブキ「大丈夫!?ヒナ先輩!」
ヒナ「こ、これくらいなら…でもこれで、この戦いの間は飛ぶことが出来なくなったわ…。それよりもイブキ、私の近くにいて。守ってあげるから。」
マコト「悔しいがその方が良い!…くそ、攻撃の隙がない!」
イロハ「はぁ…はぁ…ッ!?」
疲労が溜まっていたイロハに狙いを定めたのか、エフィリスが槍で突進してきた!
ホシノ「イロハちゃん!避けてー!!」
イロハ「はぁ…!くっ!」
イロハは当たるギリギリで避けることに成功!
イロハ「あぶ、な…い!はぁ…はぁ…ホシノ!今です!」
ホシノ「このチャンス、無駄にはしない!」
エフィリス【!!】
突進を避けられ隙を見せたエフィリスに攻撃を仕掛けるホシノ!エフィリスもそれに対応し槍を振るう!
ホシノ「はぁ!ほっ!マコトちゃん、手伝って!!」
マコト「高くつくぞ!!」
ホシノとマコト、何かと因縁のある2人だが、そのコンビネーションは凄まじい!徐々にではあるが、エフィリスを追い詰めていく!
- 112二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 00:12:26
エフィリス【!!!!!】
力を最大まで解放したエフィリスは、上空に浮かび上がる!空を混沌に染め、星型の穴を開けると、そこから巨大隕石が降らせた!
ホシノ「ミ、ミカちゃんのよりも倍以上にでかい!」
ヒナ「この大きさじゃ、みんなで撃っても壊せないわ…!」
イロハ「…イブキ、どうかしましたか?」
イブキ「さっきから思ってたんだけど、この屋上って固いんだね。あれだけ激しく戦ったのに傷1つ付いてないもん!」
マコト「それだ!おいお前ら!端の端まで行くぞ!壊すんじゃない、避けるんだ!!」
マコトの提案に賭けて、端まで逃げるホシノ達!その読みは的中し、隕石は屋上に落ちたがその固さによって、なんと砕け散った!
エフィリス【!?】
まさかの事態に、屋上に降り立ち困惑するエフィリス…その隙を見逃すホシノじゃなかった!
ホシノ「とった…!」
背後からの0距離ショットガンを喰らい、膝をつくエフィリス!
そして、その影響からか、背中からエネルギーのドームが現れる…そこには気を失っているエフィリンがいた!
ホシノ「ッ!」
イロハ「今です!!」
イブキ「エフィリンを助けてあげて!!」
マコト「ここまで来た以上、最後までやり遂げろ!!
ヒナ「信じてるわ!!」
「「「「ホシノカービィ!!!!」」」」
ホシノ「うぉぉぉおりゃぁぁぁぁぁ!!」
エネルギードームに手を伸ばすホシノ!その時、ホシノの能力が発動!ドーム全体をエフィリスから剥がすことにしたのだ!!
- 113二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 00:16:19
- 114二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 00:27:31
ホシノはエフィリンを抱きしめる。
エフィリン「…ホシノ、ありがとう。」
ホシノ「…うへへ、どういたしまして。」
2人の元に寄ってくる仲間たち。
マコト「や、やったんだな…!?」
イロハ「えぇ…やったんです。」
イブキ「良かったよぉ…良かったよぉぉ…!」
ヒナ「…今度は救えたわね。」
だが、エフィリスはまだ諦めていなかった!!ドロドロの体で空に浮かぶと、余りにも巨大な穴を空に開けた!!ビルや車…木々…あたりにある物がその影響で浮かび上がっていく…!
エフィリン「とてつもない力だ!どこにあんな力が残って…?」
マコト「お、おい!アレ!!」
ヒナ「…嘘でしょ。」
エフィリン「み、みんな!どうしたの!?」
イブキ「穴から見えてる星…あれって!」
イロハ「…私達の住む……星…」
エフィリン「えっ!あれが…ホシノ達が住む都市キヴォトスがある星だって!?ま、まさか…星ごと引きよせて、この世界にぶつけるつもりなのぉ!?」
ホシノ「冗談きついよぉ…!」
- 115二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 00:40:04
エフィリン「はやく止めないと!でもでも、どうしたら…っ!」
皆が困惑していると、ここまで浮かび上がってきたのだろうか、モンスタートレーラーが屋上に落ちてきた。
ホシノ「…モンスタートレーラー。」
ホシノは、この世界で得た能力を使ってエフィリンを救い出した。と、するならば…
ホシノ「…エフィリン!」
エフィリン「え!?もしかして…やるのー?」
ホシノ「うへへっ、なんとかなるよ!」
エフィリン「…うん!分かった!」
マコト「な、何をする気だ!?」
ホシノ「それはね……」
A Full-Speed Farewell from the New World – Kirby and the Forgotten Land OST Original Soundtrack
イロハ「モンスタートレーラーで!?」
ヒナ「ID-F86に突っ込む!?」
マコト「だから私達は今モンスタートレーラーの上に乗っているのか!?おい正気か!?」
ホシノ「半分は正気!」
マコト「半分んんんんん!!?」
ヒナ「くっ!こうなったら腹を括るしかない!イロハ、イブキ、捕まってて!」
イブキ「うん!」
イロハ「は、はい!」
エフィリン「行こう!ホシノ!!」
ホシノ「うん!モンスタートレーラー、発進!!!」
- 116二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 00:50:15
浮かぶビルや高速道路を乗り継いで爆走するモンスタートレーラー!奇跡か否か…その残骸たちはエフィリスへと続く道となっていた!!
エフィリス【!!?………!!!!!!!】
最後の抵抗!エフィリスは巨大な隕石を召喚しモンスタートレーラーめがけて投げつけてきた!
ホシノ「突っ込むよ!!」
イロハ「は!?…くっ!こうなったらやぶれかぶれです!!」
イブキ「いっけぇ!モンスタートレーラー!!」
マコト「こんな隕石、粉砕してやる!!」
ヒナ「なんでかしらね…負ける気がしないわ!」
エフィリスの力が強くなり、隕石の勢いが増す!しかし!
エフィリン「なら、ボクの力も!!はぁー!!」
エフィリンの力がモンスタートレーラーに加わる!
ホシノ「いっけぇぇぇぇぇぇ!!!」
モンスタートレーラーが隕石を粉砕!
そして、最後の最後まで抵抗したエフィリスを…
貫いた……!!
ホシノ「やっ…た…」
ホシノの意識はそこで途切れた。
- 117二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 00:59:38
ホシノ達は気がつくと、アビドスの砂漠に倒れていた。
ホシノ「ここは…アビドス…キヴォトスだ……ッ!」
慌てて空を見上げるホシノ達!エフィリスを倒したというのに、異変は終わっていなかった!!この星と、新世界は近づいていくままであった!!ロッシュ限界を越えつつあった!!
エフィリン「ここがキヴォトスなの!?で、でも!」
ヒナ「止まらない…なんて…!」
マコト「このままでは…全部飲み込まれてしまう!」
イブキ「イブキ達…もうダメなの…?」
イロハ「まだです!まだ手が…!」
エフィリンが、何かを決意する。
エフィリンが、世界のつながりへと飛ぶ。
ホシノ「エフィリン!!」
エフィリン「ボクのすべての力で…世界のつながりを…とじるっ!」
ホシノ「ダメ!!ダメだよ!!エフィリン!!」
エフィリン「ホシノ…いままで…」
ホシノ「ダメェェェェェェェェェェェ!!!!」
エフィリン「ありが…とう……」
まばゆい光が、世界を照らした。
世界のつながりが、消えた。
こうして両方の世界は、救われたのだ。
- 118二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 01:07:56
- 119二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 01:14:49
- 120二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 01:17:41
- 121二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 01:20:25
- 122二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 09:29:38
更新お疲れ様です!
よかった、エフィリンよかったよ…
原作プレイ済みだったから無事なのは知ってたけど、やっぱりこうして改めて見るといいものです
>特別編
もちろん大丈夫です!
こちらでも順次書き進めておりますので、ディスカバ編エピローグが投稿され次第上げていきますね
- 123二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 14:01:50
ほしゅー!
- 124二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 15:47:22
- 125二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 19:25:54
>>120(つづき、エピローグ!)
それから数日後、アビドス高校の教室。
ホシノ「それにしても、あの猫ちゃん…キャロラインがねぇ。」
エフィリン「うん!力尽きてたボクを助けてくれたんだ。元々キャロラインは、レオンガルフの異変に勘づいていたんだって。それで密かに他のビースト軍団のみんなを説得していたみたい!」
ホシノ「そっか…お礼言わなきゃね。」
エフィリン「じゃあ今から行く?ボクの力が覚醒したて、この世界と新世界を行き来できるようになったから!」
ホシノ「確かにそうだったねぇ〜。あ、ちょっと待ってて!」
ホシノ「後輩ちゃん達も連れてきたよ〜。」
ノノミ「はじめまして、エフィリンちゃん!十六夜ノノミです♪それにしてもかわいいですね〜!」
シロコ「ん、砂狼シロコ。…うん、かわいい。」
セリカ「私は黒見セリカ!ホシノ先輩が世話になったわね。」
アヤネ「奥空アヤネです!よろしくお願いしますね。」
エフィリン「うわぁ!よろしくね!じゃあ行こう、新世界キヴォトスへ!」
- 126二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 19:41:15
新世界にやってきたアビドス組!はじめて見る世界に興味津々で、すぐに別行動しだした。
ホシノ「うへぇ、みんな元気だなぁ…。」
エフィリンの力で新世界へと自由に行き来できるようになった生徒たち。全員無事だった生徒たちは喜び、一時的には帰った。だが、それからもちょくちょく新世界にやってきているみたいで、新世界キヴォトスも徐々に発展していってるようだ。また、キャロラインの働きかけによりビースト軍団とも和解を果たしたこともあり、アニマル達とも共存し助け合っているらしい。
ウタハ「しかし、毎回のようにエフィリンに頼む訳にはいかないだろう?だからエフィリンと私達ミレニアム…さらに多くの学校が協力しあって、新世界ゲートを作ったんだ。」
先生"そしてそのゲートは、シャーレに置かせてもらったよ。シャーレなら大丈夫だからね。"
ホシノ「ウタハちゃんに…先生!先生も新世界に来てたんだね。」
先生"ホシノ、また助けられたね。ありがとう。エフィリンも、ありがとうね。"
ホシノ「うへへ、私は自分に出来ることをしただけだよ〜。」
エフィリン「うぅん。ボクは…ホシノがいてくれなかったらダメだった…やっぱりホシノはヒーローだよ!」
先生"ヒーロー!?やっぱりホシノはヒーローなんだね!?"
エフィリン「うん!」
ホシノ「て、照れるからやめてー!」
- 127二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 19:57:34
新しい世界にできた新しい町で、生徒たちが思い思いに過ごしている…。
ミカ「セイアちゃーん!!良かったー!心配したんだよー!!」
セイア「し、心配した…そっちの世界ではたった3日しか経っていなかっただろう?」
ナギサ「こちらでは3日だったとしても、セイサさんは1ヶ月以上はこんな訳も分からない世界にいたのですよね?…心配、しますよ。」
セイア「…そうか、私は良き友人を持って幸せだよ。ならお詫びといってはなんだが、皆で映画を見ないか?」
ミカ「映画!?見る見る!」
サオリ「配達に行ってくる、アツコ。」
アツコ「サッちゃん、店長って言って。」
サオリ「て、店長…行って、くる。」
アツコ「行ってらっしゃい♪」
ミサキ「まさかアツコが配達業をはじめてたなんて…」
ヒヨリ「し、正直…驚きましたね…。」
セリカ「くるまケーキ2個!カービィバーガー5個!元気ドリンク3本に、マキシムトマト1個!」
ジュンコ「はーい!任せて!」
アカリ「ふふっ、なんだか新鮮な体験ですね。」
イズミ「アルバイトの子、働くねー。」
ハルナ「えぇ、ランチタイムですし、助かりますわ!」
フウカ「ねぇ!なんで私も働いてるの!?なんで!?」
- 128二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 20:15:00
モミジ「ここがネイチェル草原…先にはエバーブルク海岸…ワンダリア…そして……」
アヤネ「なるほど…。あ、これは何ですか?」
モミジ「これは、アライブルモールです。ネイチェル草原と、こちらのオリジネシア荒野大地にあった建物で…」
ゴルルムンバ「がぁぁぁ…!」
ヒナ「…やっぱり強いわね、ゴルルムンバ。戦ってて楽しいわ。」
シノン『決まりました!ヒナナイト、これで30勝目です!!』
「「「「「わぁー!!!!」」」」」
ノノミ「このスタミナドリンク良いですね〜☆トレーニングにちょうど良さそうです♪」
スミレ「本当ですか?では私も買ってみましょうか。」
ソラ「し、しないとは思いますけど…飲み過ぎはダメですからね!」
スミレ「効率的ではありませんから、そういったことは…」
シロコ「…楽しい。」
サキ「お、大きいじゃないか!」
モエ「んー、でもホシノの持つ最高記録じゃないね〜。」
シロコ「ッ!ホシノ先輩…?……ん、追い越す。」
ミヤコ「すごいやる気ですね。」
ミユ「が、頑張ってください…!」
- 129二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 20:26:07
そんな中、タマコロカービィに苦戦するマコトを見かけるホシノとエフィリン。
マコト「あっ!?」
ニヤ「んーおしいですねぇ〜?追加料金、払います?大丈夫、まだまだリターンの方が大きいですよぉ〜、にゃははっ!」
カホ「ニヤ様、あの方の回数が30回超えてますけど…」
ニヤ「余計なこと言わないの…!」
マコト「うぐぐっ!もう一度だ!」
イブキ「マコト先輩頑張れー!」
イロハ「はぁ…。あっ、ホシノ。」
ホシノ「やっほ、イロハちゃん。マコトちゃん、すっかり元通りになったみたいだね。」
イロハ「えぇ。…しかし、洗脳される前、マコト先輩はどうやら私達に会えなくて、心細かったそうですよ。」
ホシノ「え…まじ?」
イロハ「…ですから少し、そっとしておいてくださいね。」
ホシノ「う、うん。そうだね…。」
エフィリン「みんな思い思いに過ごしてるね!」
ホシノ「うん、やっぱり平和が一番だよぉ〜。」
- 130二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 20:32:57
エフィリン「…ねぇ、ホシノ。」
ホシノ「…どうしたの?」
エフィリン「ボク、ホシノに出会えて、本当に良かった!こんなに色んなことを知れたんだもん!」
ホシノ「…これからも、もっと知っていこう。私達と一緒に。」
エフィリン「うん!一緒だよ!」
ホシノ「…うん!」
ホシノとエフィリンは、お互いを見つめて笑いあったのだった。
ホシノカービィ ディスカバリー本編
おしまい
- 131二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 20:35:30
- 132二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 00:17:17
お疲れさまでした!
ディスカバ編完結おめでとうございます!
今回も読みごたえのある、良いSSでした!
シャドーホシノ編はまた明日以降に上げていきますね!
長編とまではいかないにしても、ちょっとだけ続きものになりそう…
- 133二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 01:47:25
- 134二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 11:39:36
ちなみにですが
現在執筆中のシャドーホシノ編は大体大きく分けて2章くらいで済ませる予定です
1章でシャドーホシノ襲来、もう1章は原作対策委員会編3章をベースにした話になります
今のところはですが - 135二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 16:03:57
ほっしー
- 136二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 23:39:06
お待たせしました
シャドーホシノ編投稿します! - 137二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 23:39:36
ここは呆れかえる程平和……とは程遠い学園都市キヴォトス。
今日も今日とてどこかの自治区で朝から銃撃戦が行われ、都市のどこかで爆発音が響いてます。
さて。本日語るお話は、これまでとは一風変わった物語。
キヴォトス最高の神秘と呼ばれた、とある少女の身に起こる奇妙で数奇な出会いと戦いの記録です……
ジリリリリ!ジリリリ!
(アビドス自治区の片隅、ホシノの自宅)
(麗らかな朝日が差し込む寝室に、目覚めを促すベルの音が鳴り響く)
ホシノ「……むにゃむにゃ、うう~ん。もうあさぁ~?」
(寝ぼけ眼のまま手探りで目覚まし時計を掴み、ベルを止める)
(そのままベッドから起き上がると、ゆっくりながらも朝のルーティンワークに取り掛かった)
(洗顔と歯磨き、朝食に着替え、そして銃火器のメンテナンスetc)
(毎日慣れ親しんだ課題は瞬く間に片づけられ、あっという間に支度が整う)
(後は家を出るだけ、となったその時)
ピンポーン♪
ホシノ「うへ?」
(唐突に、来客を告げるチャイム音が鳴り響く)
(当初は聞き間違いかと思ったが、ホシノが立ち尽くす間にも二度、三度と同じ音は繰り返し響いてきた)
- 138二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 23:40:14
ピンポーン、ピンポーン♪
ピンポンピンポンピンポーン♪
ホシノ「……」
(緩んでいたホシノの顔が引き締まる)
(宅配便等を頼んでいた覚えはない。頼んでいたとしても、こんな朝早くに届けるよう指定した事は今までなかった)
(となると、対策委員会の後輩たちか先生か?否、そんな約束を交わした覚えもない)
(念の為モモトークも開いてみたが、それらしき投稿はされていなかった)
ホシノ「はあ。困ったなぁ、おじさんもうそろそろ家を出ようと思ってたんだけどなぁ」
(外にいるだろう何者かにも届くよう、声を上げる)
(片手には愛銃のショットガン、ではなく。サイドアーム用の拳銃を携えた)
(相手が誰かは不明だが、既にドアの外にまで張り付かれた以上ショットガンを使うには近すぎる)
(何より――)
ピンポーン、ピンポー
ホシノ「はいはい、今出ますよー。この辺人が少なくなってるとはいえ、あんまりうるさくしないでほしいなぁ。苦情が来たらどうしてくれるのさ」
- 139二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 23:41:25
(ホシノの声に応えてか、鳴り続けていたチャイム音が途絶える)
(だが、その頃には既にホシノはドア前まで迫っていた)
ホシノ「――」
(小窓やポストから覗き見る、という事はしない)
(待ち構えられている以上下手な行動は命取りになる)
(だから。ホシノはドアのカギを開けると、間髪入れずドアをこじ開け外へ飛び出した!)
(そのまま外にいるだろう何者かを制圧しようとして――)
ホシノ「誰も、いない?」
(しかし。結果としてその行動は無意味となった)
(開かれたドアの向こう。そこに人影はなく、チャイムの主も見当たらない)
(念の為周囲を軽く索敵してみたが、潜伏されている様子もなかった)
ホシノ「……逃げられたかな」
(完全に人の気配が絶えている事を悟り、ホシノの気が緩む)
(まさか今時ピンポンダッシュをするような不良がアビドスに……いない、とは言い切れないが)
(ともあれ、ここでいつまでも警戒していた所で埒が明かない)
ホシノ「とりあえず、特定は後回しにしよっか」
ホシノ「どこのどいつだか知らないけど、また来るようならその時ふん捕まえればいい事だしねぇ」
ホシノ「早く学校に行かないと。先輩が遅刻だなんて、後輩ちゃん達に示しがつかないし」
ホシノ「あーあ、まったくもう。朝からとんだ大騒ぎだよ~」
- 140二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 23:41:52
(とりあえず出かける前に軽いブービートラップくらいは仕掛けておこう)
(そう考えながら、ホシノは居間の方へと振り返る)
(直後。真正面に立つ、『もう一人の自分』と目が合った)
ホシノ「え?」
???「残念。もうちょっと、警戒が足りなかったね」
(銃声が鳴り響く)
(住民が減り、ホシノ以外誰も暮らしていないような住宅街)
(閑静と呼ぶにはあまりにも殺風景な場所故に。その凶弾は誰にも知られる事はなかった――)
(それからしばらく時は経ち、D.U.区内のシャーレオフィス)
(シャーレの執務室では、いつも通り先生が大量の書類仕事に追われていた)
先生“終わらない……やってもやっても片付かないよ……”
先生“どうして書類は減らないんだろう。どうしてこの世に仕事は存在するんだろう?”
先生“もういっそ、この書類全部窓の外にぶちまけたら……ダメだよね、分かってるようん”
(あまりの業務量を前に軽く頭がおかしくなりかけていた先生)
(そんな先生を見かね、シッテムの箱の中からアロナとプラナが顔を出す)
アロナ『せ、先生!気をしっかり持ってください!そんなんじゃ生徒さん達に示しがつきませんよ!』
プラナ『提案。今一度休息を取ってみてはいかがでしょうか。現状の先生からは深刻な心身疲労が検知されています』
先生“あはは……ありがとう、アロナ、プラナ。でもそういう訳にはいかないよ。これはある意味、私の身から出た錆みたいなものだからね”
- 141二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 23:42:24
(ここ半年の記憶を思い返す)
(星船の漂着事件以降、キヴォトスでは度々大事件が続いていた)
(キヴォトス全土を毛糸と布の世界に変えようとした怪異呪物の暴走事件。突如生えた天をも貫く巨大樹と、星を喰らい尽くさんとした魔女の顕現。さらにマザーコンピューターの暴走を発端とした、ミレニアムによるキヴォトス大侵攻……)
(それらに加え、色彩の襲来や連邦生徒会防衛室とカイザーの癒着等々、キヴォトスではおよそ騒動というものが絶えない日はなかった)
(その結果、本来先生が果たすべき日常の書類決裁等も後回しになり――迎えた結末が、この積もりに積もった書類の山という訳である)
先生“と、とにかく。休息を取るにしても、まずは少しでもこの書類の山を減らさないと”
アロナ『先生……うう、せめてこの状況を軽くしてくれそうな当番の生徒さんがいてくれれば』
プラナ『疑問。そういえば、本日の当番の方はどちらに?』
先生“あー……それが、どういう訳か連絡がつかないんだよね。もうとっくに来てもおかしくない筈なんだけど”
(壁にかけられたホワイトボード、そこに記された当番生徒の名前を見る)
(そこに書かれていたのは)
- 142二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 23:42:44
アロナ『今日の当番は……アビドスの小鳥遊ホシノさん?珍しいですね、あの人がこんなに遅れるなんて』
プラナ『同意。確かにあの人は何かと昼寝しがちですが、決して時間にルーズな方ではなかったかと思われます。まして、シャーレ当番であれば猶更無断欠勤する理由がないかと』
先生“一応モモトークとかで連絡はしたんだけど、返信どころか既読も全然つかないんだよね。シロコ達にも聞いてみたら、学校の方にも来てないらしいんだ”
アロナ『……まさか。ホシノさんの身に何かあった、とか?』
プラナ『あり得ない話でもありませんね。――アロナ先輩、至急連邦生徒会のGPSシステムにアクセスを。ホシノさんの端末位置を特定し、現状の居場所を』
???「うへぇ、遅れたおくれたー!!ごめんなさい、せんせぇー!」
(その時。シャーレのドアがけたたましく開かれる)
(中に飛び込んできたのは――正しく、話題の只中だった小鳥遊ホシノ本人であった)
アロナ『え』
プラナ『――』
先生“ほ、ホシノ!?なんで!”
ホシノ「な、なんでって――今日がおじさんのシャーレ当番だからだけど?うへ、それとも当番の日間違えてた?」
先生“い、いや。そういうわけじゃない、けど――”
(困惑しつつも、先生は目の前のホシノを上から下まで確かめる)
(髪型、服装、そして容姿。全てが記憶と記録にある小鳥遊ホシノのそれと合致し、おかしな所は一つもない)
(完全に、いつもの小鳥遊ホシノに思えた)
- 143二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 23:43:19
先生“無事だったのなら、どうして返事してくれなかったの?”
ホシノ「返事って?」
先生“モモトークだよ。ほら、私から通知届いてない?”
(先生の言葉を受け、ホシノは自分のスマホを取り出す)
(そこに映った通知を見ると、ホシノは苦笑しながら謝罪した)
ホシノ「……うわちゃー。ごめん先生、ぜんっぜん気づいてなかったよ~」
ホシノ「実は今朝、寝坊しちゃってさぁ。それで慌てて身支度を整えて、家からここまで全力で走ってきてたから。モモトークとか確認してる余裕なかったんだぁ」
先生“そ、そうだったの?それなら、ちゃんと遅れるって事を連絡してくれればよかったのに”
ホシノ「うへへ、ごめんね~。一刻も早く先生の顔を見たいって思ってたから、完全に頭から抜けてたよ~」
先生“そ、それはどうも……じゃなくて!ついさっきまで心配してたんだよ?シロコ達に連絡しても学校には来てないって言ってたし、また何か事件にでも巻き込まれたんじゃないかって”
(真剣な顔で、先生はホシノの事を強く見据える)
(その視線を受け、ホシノは困惑したように――あるいは自分ではない誰かに毒づくように少しだけ眉をひそめた)
ホシノ「あ~。それは確かに、迂闊だったねぇ。ごめんごめん」
ホシノ「――まったく、これだからあの子は。こういう時まで余計な心配かけさせるんだから(ボソッ)」
- 144二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 23:43:32
先生“ホシノ?何か言った?”
ホシノ「ううん、何でもないよ~」
ホシノ「さ、そんな事よりさ!ちゃっちゃと仕事、片づけちゃお?見た所結構溜まってるんでしょ?」
先生“え、うん。それはまあ、そうなんだけど……”
ホシノ「おじさんも手伝ったげるから、ちゃっちゃと終わらせるよ~!それじゃ、どんどん寄越しちゃって!」
先生“あ、ああ。分かったよホシノ。それじゃまず、この書類から――”
(遅刻の失態を取り返そうとしてか、いつにないやる気を見せるホシノ)
(そんなホシノの姿を、タブレットの中からアロナとプラナはじっと見つめていた)
アロナ『一時はどうなる事かと思いましたが……どうやら、問題なさそうですね?プラナちゃん』
プラナ『…………』
アロナ『プラナちゃん?どうかしましたか?』
プラナ『いえ、何でも』
プラナ(気のせいでしょうか?執務室に入ってきた時、ホシノさんの生体反応がどこか――)
(プラナの杞憂を他所に、ホシノと先生は業務に取り掛かっていく)
(そこには、いつも通りの当番風景が広がっている……ように、思われた)
- 145二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 23:44:35
- 146二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 06:20:11
シャドーホシノ編待ってました!
本家シャドーカービィはいたずらっ子でありながらも最終的にはカービィをサポートしていたけれどこっちではどうなるのか…… - 147二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 10:03:51
- 148スレ主24/08/15(木) 11:58:30
- 149二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 12:22:58
- 150二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 18:46:00
ゆうほしゅ
- 151二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 23:54:04
>>144の続き
(ホシノが合流してからさらに二時間後)
(どうにか先生とホシノは午前分の業務を一通り片付ける事ができた)
先生“つ、つかれた……”
ホシノ「うへえ……先生の仕事が大変なのは知ってたつもりだったけど、実際にやってみたのとでは全然違うよ~。おじさんもうボロボロだぁ」
先生“ホシノも、ありがとうね。おかげでいつもよりだいぶ早く片づけられたよ”
ホシノ「どういたしまして~。……この後はどうするの?先生」
先生“そうだなぁ。時間も時間だし、一旦お昼休憩に入ろうか”
ホシノ「おっいいねえ!それじゃ、おじさん特製のお弁当をあげよう!」
(ホシノが自分のカバンの中から弁当を出す)
(特製と言いつつ、その中身はしっかりコンビニ弁当のそれであった)
先生“……ホシノ?特製って、どの辺が?”
ホシノ「それはもちろん、おじさんがこの目と鼻で吟味したって所がだよ?」
先生“うーん。ま、いいか。それじゃ、早速――”
ホシノ「いただきます!」
(釈然としないものを感じつつも、夢中でコンビニ弁当を味わう二人)
(仕事に熱中していた事もあり、見る見る内に弁当の中身は胃袋の中へと吸い込まれ消えていった)
(そのまま五分とかからず食べ尽くし、飲み物も空になる)
ホシノ「うへー、食った食った。やっぱりエンジェル24のコンビニ弁当は格別だねぇ」
先生“コンビニ弁当に格差も何もないと思うけどね。というかホシノ、そうやって食べた後にすぐ寝ると太るよ?”
ホシノ「大丈夫大丈夫、おじさんは食べた分だけ動きまくってるから。ちょっとやそっとの事じゃ太らないのさ~」
先生“うーん、ホシノが言うと説得力がすごい……”
- 152二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 23:54:30
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- 153二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 23:55:46
>>151(誤字があったので一部修正)
(空になったコンビニ弁当を片付けながら、机の上で突っ伏すホシノに先生は苦笑する)
(と、その時。先生のスマホに通知が届いた)
先生“?モモトークに通知だ。何々……対策委員会の皆から?”
ホシノ(ピクッ)
先生“何かあったのかな。どれどれ、内容は――――!?”
(モモトークを開き、中身を確かめた先生の身体が凍りつく)
(一時画面を凝視していたが、やがて無言で画面を閉じるとそっとスマホを懐にしまった)
ホシノ「先生?何かあった?」
先生“……何でもないよ。ただちょっと、急用ができちゃってね。今からアビドス自治区へ行ってくるよ”
ホシノ「いやいや、それって矛盾してない?何でもないならどうして急な用事ができるのさ」
先生“それは――”
(先生がホシノの机に振り返る)
(だがそこにホシノの姿はなく。気が付いた時には、ドアの方からカチャリと鍵のかかる音がした)
(無論、鍵をかけたのは――)
先生“……ホシノ?どうして、執務室の鍵をかけたのかな?”
ホシノ「そりゃあもちろん、邪魔者に入ってこられたら困るからだよ。ついでに、誤解されたまま先生に逃げ出されるのもね」
先生“というか、さっきまで机に突っ伏していなかった?いつの間に瞬間移動できるようになったのかな?”
ホシノ「おじさんはこれでも天才だからねえ。先生に気づかれない内にササッと移動するなんて朝飯前なのさ」
先生“……私の知ってるホシノは、自分の事を天才だとか言うような子には思えなかったんだけど”
- 154二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 23:56:14
ホシノ「おじさんだってたまには自慢したくなる時もあるよ~。ていうかさぁ」
ホシノ「下手な茶番はよしなよ、先生。もうとっくに気づいたんでしょ?」
ホシノ「おじさんがおじさんじゃない――――先生の知る、『小鳥遊ホシノ』じゃないって事にさ」
(ピリッと。執務室内の空気が張り詰める)
(目の前の小鳥遊ホシノが、何かしたわけではない)
(ドアに鍵をかけこそしたが、それ以外はいつも通りの笑顔を浮かべたまま。銃口を向けているわけでも強く威圧しているわけでもない)
(だが。その何気ない仕草だけで、先生は指一本動かせなくなっていた)
(まるで、下手に動いた瞬間自分の命が潰えると。そう本能で理解してしまったかのように――)
ホシノ「多分、いや確実にアレでしょ?さっき来たスマホの通知。その分だと、シロコちゃん達がおじさんの家に押しかけでもしたのかな」
先生“ホシ、ノ。いや、君は――”
ホシノ?「そう怖がらないでよ。おじさんだって一応心とかはあるんだしさ、先生に怯えられたら傷つくんだよ?」
ホシノ?「そんなにおじさんがおっかないのなら、はいこれ」
(机の上に置かれていたタブレット――シッテムの箱を先生へと投げ渡す)
(慌てて先生はキャッチするも、その間偽ホシノは何をするでもなくただじっと見つめてるだけだった)
アロナ『先生!ご無事ですか!?』
ホシノ?「当たり前じゃん。おじさんはまだ何も先生にしちゃいないんだからさぁ」
プラナ『……!?私たちの声が、聞こえて――』
ホシノ?「何となく、だけどね。さすがの『私』にもその端末の中までは見通せないし、どうなっているのかも分からない」
ホシノ?「ただまあ。先生の日頃の振る舞いからして、そのタブレットに特別なナニカがあるのは分かってるよ。それが何なのかは知らないけどね」
- 155二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 23:56:35
(思わせぶりな態度を前に、先生のみならず箱の中のアロナとプラナまでも戦慄する)
(逃げ出そうにも唯一の出入り口は偽ホシノによって鍵をかけられ、さらに偽ホシノ自身によって立ち塞がられている状態)
(本来であれば、万事休すもいい所だったが――)
先生“君の、目的は何だ?”
ホシノ?「ありゃ、多少なり余裕を取り戻せたのかな?まあその為にタブレットを渡したんだし、こちらとしては望むところだけども」
先生“質問に答えてほしい。どうして、私の所に来たのか。どうして、ホシノの姿を騙ったのか。どうして――”
先生“どうして。ホシノを襲って、閉じ込めたりなんてしたんだ”
(先生の疑問に、偽ホシノは邪悪な笑みを浮かべる)
(そして次の瞬間。気づいた時には、偽ホシノは先生の眼前にまで迫っていた!)
先生“っ!?”
アロナ&プラナ『『先生!!』』
ホシノ?「ふふっ――つーかまえた、っと」
(そのまま偽ホシノに押し倒され、床に転がる先生)
(衝撃に声も上げられないまま悶絶していると、身体の上に重いものが乗っかる気配と感触が伝わってきた)
(無論、その正体は)
- 156二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 23:56:56
ホシノ?「うへへ……捕まえたよ、せ・ん・せ・い?」
先生“ほ、ホシノ?ホシノ、さん?なに、を”
ホシノ?「ずっと、ずっとさぁ。私はこうしたかったんだぁ……こうやって、先生を独り占めできる瞬間ってやつをね」
ホシノ?「もう逃がさないよ、先生。邪魔者がいない今だからこそ、いや邪魔者が来る前に全部終わらせてやる」
ホシノ?「だから――じっとしてて、先生。大丈夫、天井のシミを数えてる間に終わらせたげるから」
先生“――――”
(その瞬間。先生の脳裏に、とある光景が甦った)
(それはもうだいぶ前の話。今日と同じように、ホシノを襲いゲヘナに潜り込んで大騒ぎを引き起こしたとある怪異)
(あの時も、今日と同じように先生へと異様な執着を覗かせていて――)
先生“ま、まさか。君の正体は――むぐっ!?”
(何か言おうとしていた先生の口を、偽ホシノの唇が無理やり塞ぐ)
(間髪入れず舌を口中に突き入れると――それはそれは、ねっとりとしたディープキスを交わし始めた)
(このままでは色々な意味で危うい!必死で抵抗を試みるも、悲しいかな先生と生徒の力量差。マウントポジションを取った偽ホシノを押し返す事は敵わず、そればかりか先生の抵抗を受けいっそう調子に乗り出した)
(嗚呼、最早これまでか。絶望しかけた直後、先生の耳がある音を捉えた)
- 157二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 23:57:14
キュキュキュキュキュ…!
偽ホシノ「!」
先生“ぷはっ?こ、この音は……”
(妙に甲高く、しかし先生の知るどの飛行物体とも異なる飛翔音)
(それは窓の外から響いており、しかも徐々に大きくなっていた)
(先生が窓の外に目をやると)
先生“あれは――流れ星?”
(真昼間にはあり得ない、さらに本来決して描き得ない軌道をもってシャーレに迫る流れ星)
(それは瞬く間に距離を詰め、目に見えて分かる程に大きさを増しており――)
(直後。盛大な破砕音と共に、窓ガラスを突き破って執務室に飛び込んできた!)
ガッシャアアアアン!
先生“う、うわぁあああっ!?”
偽ホシノ「――ッ」
(砕けたガラス片が飛び散り、衝撃で書類の山が派手に舞う)
(飛び込んできた流れ星――ワープスターはどうにか壁際で停止すると、そのままピクリとも動かなくなった)
(そして。そのワープスターから降り立ったのは他でもない――)
- 158二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 23:57:40
ホシノ(真)「ずいぶんと、ふざけた真似してくれたね偽物」
ホシノ(真)「おじさんは――私は、かつてない程にキレてるわけなんだけど。覚悟、できてるよね?」
ホシノ(真)「まあ、できてなくてもぶっ飛ばす事に変わりはないんだけどさ」
(『Eye of Horus』の銃口を偽ホシノに向ける)
(アビドス高校の制服、使い込まれた盾、そして鋭く細められた黄色と青のオッドアイ)
(紛れもなく先生のよく知る小鳥遊ホシノがそこにいた)
先生“ホシノ!”
偽ホシノ「……はぁ。そろそろ来るんじゃないかとは思ってたけど、まさかこんな無茶な真似するとはねぇ」
偽ホシノ「それとも――さすがは『私』と言うべきなのかな?」
- 159二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 23:59:03
- 160二次元好きの匿名さん24/08/16(金) 01:45:33
- 161二次元好きの匿名さん24/08/16(金) 10:19:25
- 162二次元好きの匿名さん24/08/16(金) 14:33:53
昼ほし
- 163二次元好きの匿名さん24/08/16(金) 22:35:13
>>158の続き
(――時は、少し遡る)
(アビドス自治区にあるホシノの自宅、そこにはシロコ達対策委員会の面々が集まっていた)
ピンポーン、ピンポーン♪
アヤネ「どうですか、ノノミ先輩?」
ノノミ「うーん……ダメですね、返事がありません」
(ドアの前で、返答が来ないインターホンを前に一同は立ち尽くす)
(朝から登校せず、何の連絡もしてこないホシノを訝しがったシロコ達は、心配して家まで訪れていた)
(何しろ事件に巻き込まれたり自分から問題を抱え込む事には定評のある――もとい、ありすぎた先輩である)
(シロコ達の心配と不安は当然とも言えた)
セリカ「やっぱり、また変な事件にでも首突っ込んでるのかな……」
シロコ「ん、でも今回はお家の方が無事。ホシノ先輩がいなくなったのだとしても、何かしら手がかりは見つけられるかもしれない」
アヤネ「し、シロコ先輩……さすがにその言い草は、ちょっと」
ノノミ「まあ、だいぶ前に家ごと空の上に攫われた事もありましたもんね~☆」
(いつかの浮遊大陸に関する事件を思い出す)
(あの時もこうやってホシノの家の前まで駆けつけたはいいものの、天高く伸びたワールドツリーを前に立ち尽くしたのであった……)
セリカ「と、とにかく!このままじゃ埒が明かないわ!何とかして、中に入る方法を探さないと!」
アヤネ「あ、セリカちゃん!」
(焦れたセリカがドアノブに手を伸ばし、力強く掴む)
(とはいえ用心深い先輩の事。当然鍵がかかっているものとばかり、思っていたのだが――)
- 164二次元好きの匿名さん24/08/16(金) 22:35:32
ガチャッ
セリカ「あ、あれ?」
アヤネ「開いてる……?」
シロコ「セリカ――さすがに壊すのはやり過ぎ。私に任せてくれれば、ピッキングくらいできたのに」
セリカ「壊してないわよ!?ドアノブを回したら、勝手に開いたの!」
ノノミ「じゃあ、元から鍵がかかっていなかったって事でしょうか?」
(まさかの展開を前に、セリカ達は逆に尻込みする)
(互いに顔を見合わせるも、いざ入るとなると勇気が出ない)
(そんな中、率先してシロコが中に突入した)
シロコ「お邪魔します、ホシノ先輩」
セリカ「ちょ、ちょっとシロコ先輩!?いくら何でも勝手に上がるのは――」
シロコ「ん、でもこのままじゃ埒が明かないと言ったのはセリカ」
セリカ「それは――」
ノノミ「まあまあセリカちゃん。怒られたらみんなでホシノ先輩に謝りましょ~?」
アヤネ「の、ノノミ先輩まで!ま、待ってください!」
セリカ「ああもう!どうなっても知らないんだから!」
(がやがやと騒ぎながらも、対策委員会の面々はホシノの自宅へと入っていく)
(おっかなびっくり入ってみたものの、室内に目当ての先輩の姿はどこにも見当たらなかった)
(代わりに見つけたのは――)
セリカ「これ……ホシノ先輩の銃と盾、よね?立てかけられたままになってるけど」
アヤネ「寝室にもいません。やはり外出してるんでしょうか?」
シロコ「それはない。使い慣れた相棒を置いたまま出かけるなんて、ホシノ先輩がそんな不用心な真似するとは思えない」
ノノミ「でも、それにしてはカバンだけ見当たりません。一応寝室とかも探しましたが、それらしきものは――」
(言葉にできない、漠然とした不安がシロコ達の胸中にこみ上げる)
(誰かが何か喋ろうとしたその時、不意に屋内に激しくモノを叩くような音が鳴り響いた!)
- 165二次元好きの匿名さん24/08/16(金) 22:36:12
対策委員会一同『!!』
セリカ「い、今の音は!?」
シロコ「あっち!お風呂場の方から聞こえた――ホシノ先輩!?」
(音がした方へ、シロコ達が即座に駆けつける)
(脱衣所、お風呂場の順に扉を開け中に飛び込むと――衝撃的な光景が飛び込んできた)
拘束されたホシノ「むーむー!むーむぐぐーっ!!」
アヤネ「ほ、ホシノ先輩!!ど、どうしたんですかその姿は!?」
ノノミ「アヤネちゃん、質問は後です!」
シロコ「ん!今は助け出す方が先!セリカ、手伝って!」
セリカ「わ、分かった!」
(牢獄代わりに放り込まれた浴槽から引っ張り上げ、どうにか脱衣所まで移動させるシロコ達)
(ホシノの身体は、執拗に拘束されていた。口にはガムテープが貼られ、両手両足にはワイヤーとタオルを組み合わせた二重拘束)
(さらに両手に至っては指先に至るまでガムテープでぐるぐる巻きにされ、万が一にも自力で脱出できないよう徹底的な処置が施されていた)
(それを、四人がかりでどうにか外し――)
ホシノ「ぷはぁっ!!た、助かったよみんな~。あ、ありがと~」
セリカ「ど、どういたしまして――じゃない!ちょっと、何があったのよホシノ先輩!?」
アヤネ「そうです!一体何があったんですか!?あのホシノ先輩を、ここまで念入りに拘束するなんて……!」
ホシノ「それは――」
(心配そうに自分を見つめてくる後輩たちを、ホシノは順繰りに見渡す)
(そこで、ある事に気がつくとさっと顔色を変えた)
- 166二次元好きの匿名さん24/08/16(金) 22:37:02
このレスは削除されています
- 167二次元好きの匿名さん24/08/16(金) 22:37:43
ホシノ「まって。アヤネちゃん、ノノミちゃん、先生は?先生はこの場にいないの?」
アヤネ「えっ?」
ノノミ「せ、先生ですか?先生でしたら、今日はシャーレの方で一日中業務に当たると聞いてますけど……ホシノ先輩!?」
(立ち上がり、後輩たちを置き去りにして居間の方に駆けだして行くホシノ)
(突然の行動に驚く彼女たちを他所に、ホシノは愛銃と盾を手に取ると外に向かって全力で叫んだ)
ホシノ「来て!ワープスター―――ッッッ!!」
(ホシノの声に応え、遥か天空より一筋の流星が舞い降りる)
(流星――ワープスターが目の前に着陸したのを見るや、ホシノは即座に飛び乗った!)
シロコ「まって、ホシノ先輩!どこ行くの!」
ノノミ「そ、そうです!それに、まだ何も話を」
ホシノ「ごめん、説明してる暇はない!今はとにかく、シャーレに行かないと!」
ノノミ「シャーレ……?っ、まさか先生の身に何か――!?」
(さらに問い詰めようとしたノノミを無視し、ワープスターが飛び上がる)
(そのまま一気に加速すると、あっという間に空の彼方へと消えていった……)
セリカ「い、行っちゃった……」
シロコ「――学校に戻ろう」
アヤネ「シロコ先輩!?何を」
シロコ「ここから駅に向かうより、一旦学校に戻ってヘリで向かった方が早い。シャーレ付近は飛行禁止だけど、緊急事態だしそんな事言ってられない」
ノノミ「――そう、ですね。シロコちゃん、アヤネちゃんを連れて先に戻っていてください。私とセリカちゃんはヘリの準備が整い次第合流するという事で」
シロコ「分かった。行くよ、アヤネ」
アヤネ「わ、分かりました!分かりましたから、引っ張らないでくださいー!?」
(飛び去ってしまったホシノを追い、シロコ達も慌ててホシノ宅を飛び出していく)
(……その途中。うっかり鍵をかけるのを忘れていたが、誰も気にする者はいなかった)
- 168二次元好きの匿名さん24/08/16(金) 22:38:28
- 169二次元好きの匿名さん24/08/17(土) 00:16:31
>>167の続き
(そして現在。シャーレの執務室)
(ガラスが割られ、高所故の強風が室内に吹きすさぶ)
(その只中で、二人の『小鳥遊ホシノ』は対峙していた)
(片や、先生を背後に庇い不敵な笑顔で眼前の敵意を受け流すホシノ)
(片や、表情が消えた怒りのまま敵を睨みつけるホシノ)
(どちらも『小鳥遊ホシノ』が見せる本物の感情で――それ故に、先生から見ても全く区別がつかなかった)
アロナ『せ、先生!大丈夫ですか、お怪我は!?』
プラナ『計測。……先生の体表・体内共に異常なし。かすり傷一つ負ってません』
アロナ『よ、よかった……』
先生“心配してくれてありがとう、アロナ、プラナ。それで、この子は一体……?”
(自分を庇い、今もなおもう一人の――恐らくは、本物のホシノと対峙する偽ホシノ)
(これまでの行動から敵意がない事は薄々分かっていたが、正体は不明なまま)
(当人が背を向けているのをいい事に、アロナとプラナは密かにスキャンしてみるが……)
アロナ『生体情報、確認。外見、DNパターン、そしてヘイローの形状。全てがホシノさんのそれと一致しています!』
プラナ『一部捕捉。ですが、こうして改めて走査した結果判明した事もあります』
先生“それは?”
プラナ『解答。ホシノさん――先生を庇っている方の――ですが、生体反応が極めて薄弱です。まるで、そこにいるのに存在してないような』
プラナ『あるいは。光や煙のような、生物というより自然現象めいた存在を観測しているような――』
偽ホシノ「言い得て妙だね、AIちゃん」
- 170二次元好きの匿名さん24/08/17(土) 00:16:57
(先生たちに背を向けたまま、偽ホシノは平然と言葉を返す)
(自分の正体など、暴かれた所で何の支障もないと言わんばかりに)
偽ホシノ「でもさすがに煙って言い方はあんまりだなぁ。だって、私は――」
ホシノ「敵を前に無駄口だなんて、大した余裕だね?」
(さらに何事か続けようとした偽ホシノに対し、ホシノが距離を一気に詰める)
(そのまま全力のハイキックを偽者の顔面に叩き込むが)
ホシノ「っ!?」
偽ホシノ「……そりゃ、余裕も見せるよ。だって自分自身が相手だもの、何してくるかなんて容易く予想できるもん。こんな風に――ね!」
(顔面を狙ったハイキックは、同じハイキックであっけなく防がれ――否、相殺された)
(鍔迫り合いめいて互いに立ち尽くす格好になった所を、偽ホシノはぐるりと片足を回転させる)
(バランスを崩し、転びそうになるホシノ。そこへいつの間に取り出していたのか、同じ『Eye of Horus』の銃口が向けられた)
ホシノ「しまっ……!」
先生“ホシノ!”
(銃声が轟く。至近距離からの発砲、並の生徒であればこれで決着が着く一撃)
(だが、こと『勇者ホシノ(ホシノカービィ)』にとっては――)
- 171二次元好きの匿名さん24/08/17(土) 00:17:32
偽ホシノ「へえ。やるじゃん私、今のはさすがに当たったと思ったんだけどな」
ホシノ「まあ、ね……!スラッグ弾でよかったよ、散弾だったら危ない所だったけどね!」
(紙一重で銃弾を避け、どうにか髪を貫かれる程度で済んだホシノ)
(そのまま崩れた姿勢を低く構え直し、猟犬めいた体勢を取る)
(両足に力を込め、発条のように跳躍すると――勢いよく偽ホシノに掴みかかった!)
(偽ホシノもまたショットガンを投げ捨て、望むところと言わんばかりに真正面から受け止める!)
ホシノ「ぐぎ、ぎ……!」
偽ホシノ「どうしたのさ、本物ちゃん?まさか、もうへばったとかじゃないよね」
ホシノ「言ってろ偽者……!どういうつもりか知らないけど、私を騙った事後悔させてやる……!」
偽ホシノ「怖い怖い。いつものおじさんムーブはどうしたのさ?そんな余裕ない態度じゃ、守りたいものも守れないよー?」
君
偽ホシノ「たとえば、そう。二年前、■が見捨てたあの『先輩』みたいにね」
ホシノ「っ!!」
偽ホシノ「ほら、隙だらけっと」
(あからさまに動揺し、顔色を変えたホシノ)
(その隙を偽ホシノは見逃さず、両腕に込めた力をあえて外す)
(禁句とも言える心の傷に触れられた衝撃と、予想だにしなかった相手の動き)
(両方が合わさった結果、ホシノは再びバランスを崩し――その腹部に、今度こそ容赦のない膝蹴りが突き刺さった)
(そのまま反対の壁まで吹っ飛ばされ、ホシノの身体は強かに叩きつけられる)
- 172二次元好きの匿名さん24/08/17(土) 00:18:09
ホシノ「がっ、はっ!?」
先生“ホシノ!”
偽ホシノ「大丈夫、ちゃんと加減はしたよ。――だから、そんな顔しないでくれる?先生」
先生“……どうして。どうしてここまで、ホシノを傷つけるんだ。ホシノに一体――”
偽ホシノ「『何の恨みがあるのか?』だって?うーん、それはどちらかと言えば誤解なんだけどなぁ。『私』も言ってしまえば、この子自身みたいなものだし」
先生“ホシノ自身?じゃあ、やっぱり君は”
偽ホシノ「ま、今日に関してはちょっとした警告――いや警鐘みたいなものだよ」
ホシノ「…………警、鐘?ふざけた事、言うね。私を騙るお前が、私に何を鳴らすって、いうのさ」
偽ホシノ「あんまり無理して喋らない方がいいよー。骨は折れてない筈だけど、結構きついの喰らわせたからねえ。しばらくは動けないでしょ」
(偽ホシノの言う通りだった)
(立ち上がろうにもダメージが大きく、足に力が入らない)
(ホシノにできたのは、憎々しげに目の前の『偽者(じぶん)』を睨みつける事だけだった)
偽ホシノ「とりあえず、今日の所はそろそろおさらばするよ。これ以上長居したら、もっと面倒な子たちが追いついてきそうだし」
(偽ホシノが割れた窓の向こうに視線をやる)
(見れば、遠目にシャーレのビルへと向かってくるヘリ――雨雲号の姿があった)
(さらに住民の誰かが通報したのか、下の方からヴァルキューレのものと思しきサイレン音も聞こえてくる)
(そんな迫る新手の気配に、しかし偽ホシノは一切動じる事もなく。割れた窓際へと近寄って行った)
偽ホシノ「ああそうだ。最後に自己紹介だけしておくね」
先生“自己紹介、だって?”
偽ホシノ「うん。といっても、先生『たち』の事だから薄々気づいてるんだろうけど――こういうのは自分から明かすのがお約束だもんね」
- 173二次元好きの匿名さん24/08/17(土) 00:18:39
(偽ホシノが、空を掴むように右手を上げる)
(まるで変装を剝ぎ取るように、あるいは纏っていたマントやローブを脱ぎ捨てるように)
(大仰な仕草と共に右手が振り抜かれ――次の瞬間、偽ホシノの姿も一変した)
(長い髪は先端まで黒く染まり、身にまとう制服もまたモノトーン風に統一される)
(特徴的な黄色と青のオッドアイもまた、薄墨を溶かしたように昏い色に変わっていた)
(それはまるで、ホシノが内に抱える闇を表したような――)
先生“その、姿は……”
ホシノ「――――」
偽ホシノ「最後に、改めて名乗っておくね」
シャドーホシノ「私はシャドーホシノ。そこで寝転がってる、『小鳥遊ホシノ』の負の感情を基に生まれた存在。いつか砕かれた、魔鏡の残骸が生み出した最後の遺産だよ」
先生“魔鏡……じゃあやっぱり、ダークヒナと同じ……”
シャドーホシノ「うへ、やっぱその名前出ちゃう?まあ確かに、起源は同じなんだけどさぁ。さすがに今のアレと一緒にされるのはちょっとこう、ねえ?」
バラバラバラ…!
ファンファンファン…!
シャドーホシノ「おっといけない。そろそろホントにヤバいね。じゃ、そういう訳だから!またいつか、どこかで会おうねお二人さん!」
ホシノ「ま、待てっ……うぐっ!?」
(割れた窓から、シャドーホシノが身を投げる)
(生徒であっても自殺行為になり得るその無謀に、しかし目を奪われている暇もなく)
(先生は慌てて苦悶するホシノの傍に駆け寄った)
- 174二次元好きの匿名さん24/08/17(土) 00:19:01
先生“ホシノ、しっかりして!ホシノ!”
ホシノ「う、うへぇ……ごめん、ね先生。カッコ悪いところ、見せちゃった……」
先生“無理しないで!今救急車を呼んだから、それまでじっとしてた方がいい!」
ホシノ「お、大げさだよ先生~。いくらおじさんでも、この程度でどうにかなる程衰えちゃ……!?」
(身を起こし、無事をアピールしようとするホシノ)
(途端全身に激痛が迸り、その顔を苦悶に歪める)
(結局先生の言う通り、執務室の床に横たわっているしかなかった)
先生“…………”
ホシノ「ねえ、先生。さっきの、偽者の私が言ってた事なんだけど、さ」
先生“うん”
ホシノ「――あいつの言ってた通り、私は昔大事な人を守れなかった。それどころか、私自身の言葉で大事な人を傷つけてしまったんだ」
先生“……そう、だったんだ”
ホシノ「私は、その人に謝れないまま終わってしまって……今でも、その時の悪夢に魘される事もある」
(ぽつぽつと、ホシノは先生に見守られながら懺悔する)
(先生もまた何も言い返す事はなく、ただじっと聞き続けていた)
ホシノ「先生や後輩のみんなは、私の事を『勇者』だなんて呼んでくれるけど――私は、そんな大それた存在なんかじゃない。ただ、もう二度と失いたくなくて。その一心で、目についた脅威全てを蹴散らしてきただけ」
ホシノ「それでも、本当に大事なものだけは守れなくて。大人たちの悪意を前にどうしようもなくなって。しまいには私自身を売る事でどうにかしようとした……案の定、騙されただけで終わったけどね」
- 175二次元好きの匿名さん24/08/17(土) 00:19:22
ホシノ「先生――私は、これから先も護れるのかな。本当に大事なものを、護りたいものを、護り通す事ができるのかな」
ホシノ「……先輩が、そうしようとした、ように――」
先生“ホシノ……?ホシノッ!?”
アロナ『お、落ち着いてください先生!大丈夫です、ホシノさんの容体は安定しています!』
プラナ『追記。呼吸・心拍数共に平常ライン。恐らくは気を失ってしまっただけかと』
先生“そっか……よかった……”
(よくよく見れば、アロナとプラナが言った通りホシノの胸元は浅く呼吸を繰り返している)
(先程のダメージに加え、緊張の糸が切れた事で気が抜けたのだろう。先生はそっと立ち上がり、仮眠室から毛布と枕を取ってこようとする)
先生“護りたいものを、護り通す、か”
アロナ『先生?』
先生“――少なくとも。私の知っているホシノはずっと護れていたし、これからもずっと護り通せる子だと信じてるよ”
先生“私も、微力ながら力を貸していくからね”
先生“だから――今はお休み、『勇者ホシノ(ホシノカービィ)』”
(ホシノを騙った偽者の事、大破したシャーレ執務室の事、そして今まさにここへ向かっている途中だろう対策委員会とヴァルキューレの子たち)
(考えねばならない事、やらなければいけない事はたくさんできた)
(それでも、今この瞬間だけは。この一時だけは――せめて、少しでも安らいでくれるようにと。先生は一心に願い続けていた)
- 176二次元好きの匿名さん24/08/17(土) 00:21:21
- 177二次元好きの匿名さん24/08/17(土) 01:24:09
- 178二次元好きの匿名さん24/08/17(土) 11:21:38
保守
- 179スレ主24/08/17(土) 21:01:42
やーっといつものWi-Fiが使えるようになったぜ!みなさん、保守のご協力ありがとうございます。
あ、ちなみにですけど、この名前はこういう時にしか使いませんからね。
普段からこの名前でやっていく訳じゃないですよ。 - 180二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 00:49:33
>>175の続き
それから、色々な事があった。
カイザーグループがアビドスの借金、その一部を債権に切り替えて売ろうとしたり
ネフティスグループがその債券を買い占めたり
かと思えば、ユメ先輩が遺したという契約書が今更発見されたり
その契約を巡って、毛糸事件の際共闘したハイランダーが私募ファンドと組んでちょっかい出してきたり……それはもう、色々と。
ホシノ(――私は)
以前あれだけ共闘したハイランダーとあんな事になるとは想像だにしていなかったけど、それ自体は別にそこまでショックでもなかった。
ここはキヴォトス、生徒同士の揉め事なんて日常茶飯事だし今更嘆くような事でもない。
たとえその相手が、一度は救い守った相手だったとしても――そうなる可能性も含めて戦ってきたのが私の選んだ道だ。
だから。私にとって重要なのは――アビドスを守れるかどうかだけ。
その点において、今回の事態は限りなく過去最悪に近かった。
ホシノ(私は)
ネフティス、ハイランダー、私募ファンドの真の狙いが、とある天才の作り上げた列車砲だと判明して
ノノミちゃんが知らない間にネフティス側に人質として囚われて。
解放してほしければ総会に出て契約を無効にしろとネフティスに要求され
でも。その為には私募ファンド側の妨害を突破しなければならなくて
頼りの先生は、原因不明のビル爆破に巻き込まれて身動きが取れなくて――
……カイザーに身売りした時も大概だったけど。思えば今回も今回で大概だったなと、今この時になって思う。
- 181二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 00:49:55
ホシノ(私、は)
それでも私は止まらなかった。
力ずくで諫めてきたシロコちゃん達を返り討ちにして
そのまま私募ファンド側の妨害を強行突破して
どういう訳か参戦してきたカイザーグループの特殊部隊もついでに蹴散らして
立ち塞がる敵のことごとくを物ともせず、ついに私は総会が開かれる会場まで辿り着いた。――たった、一人で。
ホシノ(……私は)
それでも事態は変わらない。
死に物狂いで辿り着き、無効にしようとした契約は目の前でいとも容易く踏み躙られて
かと思えば、列車砲を独占しようとしたカイザーのトップが手を組んでいた筈のハイランダー――眼帯ちゃんに裏切られて。
挙句の果てに今度は眼帯ちゃん――朝霧スオウが私に挑みかかってきた。
もう訳が分からない。どうしてこんな事になってしまったのか、戦うしか能がない私には何もかもが理解できなかった。
ただ――頭の奥でしつこく訴えかけてくる黒いナニカが、私に立ち止まる事を許してくれなかった。
ホシノ(私は――)
そうして、事態はとうとう大詰めを迎える。
幾度となく私を止めに来たアビドスの後輩たちと、シャーレ爆破から復活した先生。
必死の制止と説得を前に心傾きかけた瞬間、まるで狙いすましたかのように列車砲が眼帯ちゃんの手で奪われて。
慌てて後を追い、単身中継点であるセントラル・ステーションまで辿り着いたら――そこには、まさかのゲヘナ風紀委員長が待ち受けていた。
- 182二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 00:50:16
ヒナ「先生に頼まれたの。『あなたを止めてほしい』ってね」
そこからはもう、死闘の始まりだった。
これまで風紀委員長ちゃんとは幾度となく戦ってきた。空中戦艦による逆襲騒動、夢の泉を巡る戦い、ミレニアムによる大侵攻事件……。後は、魔鏡によって生み出されたダーク風紀委員長ちゃんも含まれるだろうか?
だけど、それらの戦いは互いの信念やその時々の都合によるものだったり、正常な状態じゃなかった時のものばかり。
少なくとも今回のように――『私が』追い詰められている状態での戦いではなかった。
ホシノ「かっ、はっ……!」
砂の上に膝を着く。
これまで戦ってきたどの状況よりも、目の前の彼女は強かった。
ここまでに至る諸々で私が疲弊していたから?――違う
物資、あるいは装備の差?――それも違う
彼女が私に勝った理由はただ一つ。私と違って、心に翳りも曇りもなかったから。
ヒナ「そのまま横になっていなさい。あなたの負けよ」
風紀委員長ちゃんが冷徹に、けれどどこか気遣うように告げる。
彼女は言う。ユメ先輩の死は、私のせいじゃないと
アレはただの事故でしかなく、不運が齎した不幸だったと。
……それは正しい。私自身、本当は薄々感じていた事だったのかもしれない。
だけど――
- 183二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 00:50:51
ホシノ(私は……私、は……)
あの日、私は致命的に間違えた。
一時の激情を抑えられず、先輩を突き放し、挙句本当に大事な時に護りたい人を護れなかった。
――もう付き合ってられません!生徒会は終わりです!
どうして。あんな事言ったんだろう。
――ユメ先輩、戻りましたよ。
どうして。何もかも手遅れになってから、ノコノコ帰ったりしたのだろう。
――署名をお願いします!
どうして。あの日、私はユメ先輩に声をかけたりなんか
――ホシノちゃん
どうして。どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどウシテドウシテ……
ホシノ「――護りたかった」
ヒナ「……小鳥遊ホシノ?」
ホシノ「私は、ただ、護りたかったんだよ」
ホシノ「ユメ先輩が護ろうとしたものを。ユメ先輩が大事に思ったものを。ユメ先輩が愛したモノを。ユメ先輩が、ユメ先輩が、ユメ先輩がががガガ」
ヒナ「小鳥遊ホシノ、何を――」
ホシノ「……ああ、そうだったね。みんな」
ホシノ「私は、結局何も護れないんだ。昔も、そして今この時も」
- 184二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 00:51:32
ドグン、と。自分の中で、何かがズレるような感覚を味わう。
その正体に気づくよりも早く。自分に囁き続けていたモノが、決定的な断罪を下した。
――お前のせいだ。小鳥遊ホシノ
ユメ先輩の死も。アビドスが救われないままなのも。そして、今また何も護れずに終わるのも。
アカツキノホルス
全て、全て――お前のせいだ、小鳥遊ホシノ
ホシノ「あ――あ、ああ。あああああ」
私は。私は。私は。私は。私は。私は。私は。私は。私は。私は。私は。私は。私は。私は。私は。私は。私は。私は。私は。私は。私は。私は。私は。私は。私は。私は。私は。私は。私は。私は。私は。私は。私は。私は――――
ホシノ「うわぁああああああああッッッ――――――!!!」
ガラスが砕けたような音が鳴る。
それを最後に、私の意識は闇の中に溶け堕ちた。
(アビドス砂漠、大オアシス駅付近)
(彼方に突き立った禍々しい『柱』を、遠目に睨む人影があった)
シャドーホシノ「……あーあ。やっぱり、こうなっちゃったか」
シャドーホシノ「薄々ヤバいとは思ってたけど、やっぱりもっと干渉するべきだったかなぁ?」
シャドーホシノ「でも。私が干渉したらもっとややこしい事になっていたかもだし……うーん」
シャドーホシノ「実際問題、君はどう思う?もう一人のシロコちゃん」
(人影――シャドーホシノが、背後にいたもう一人に呼びかける)
(漆黒のドレスを纏った少女――シロコ*テラーは、シャドーホシノの問いに重々しい声で答えた)
- 185二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 00:52:07
シロコ*テラー「……正直、今の今まで半信半疑だった。あなたみたいな存在は、私の世界にはいなかったから」
シャドーホシノ「だろうね。だってこの世界観が特別なんだもん。普通あり得ないよ、同じ世界に複数の自分がいるなんて。ドッペルゲンガーやクローンじゃあるまいし」
シロコ*テラー「……」
シャドーホシノ「ああごめん、シロコちゃんは色々例外という事で。とりあえず、シロコちゃんはあっちのシロコちゃんを止めてくれる?このままだと本当の意味で手遅れになっちゃうから」
シロコ*テラー「ん、分かった。……あなたはどうするの?」
シャドーホシノ「当然向かうよ。仮にも『自分』の不始末だもん、なら私の手でけじめはつけないと」
シャドーホシノ「それに――アレはまだ、ほんの始まりでしかない」
シャドーホシノ「真の悪夢は、ここからだよ」
(地下生活者の干渉と、それにより呼び起こされたホシノの絶望)
(極限まで抉り出された古傷は存在の反転を招き、ホシノ*テラーへと変貌させた)
(暴走するホシノ*テラーをどうにか下し、シロコ*テラーの協力も得て一時は鎮静化させたかに思われたが……)
先生“ホシノのヘイローを、壊す……!?”
シロコ*テラー「一度反転してしまったら、二度と元には戻れない。死者を蘇らせるようなもの」
セリカ「で、でも!そんな事したらホシノ先輩は……!」
アヤネ「何か、何か他に手はないんですか!?」
シロコ*テラー「ない。私のいた世界でもそうだった」
ノノミ「そんな……!」
シロコ「……ッ!」
- 186二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 00:52:26
(残酷すぎる選択を前に、先生とシロコ達は歯噛みする)
(その時。止まっていたホシノ*テラーが再び動き始めた)
ホシノ*テラー「オオオオオ――――!」
先生“ホシノ……!”
シロコ*テラー「――迷ってる暇はない。皆ができないのなら、私だけでやる」
先生”まって!シロコ――“
(シロコ*テラーがホシノ*テラーに銃口を向ける)
(引き金に指をかけ、最悪の事態が訪れかけた次の瞬間)
キラキラキラ…
シロコ「……?まって、何かいる」
先生“あれは――蝶?なんで、こんな所に”
(それは、橙色の蝶の姿をしていた)
(どこから飛んできたのか、何故砂漠の只中にいるのか)
(あまりにも場違いな存在に一同が思わず立ち尽くす中、橙蝶はホシノ*テラーの元へと近づいていく)
(――まるで、先程の咆哮に吸い寄せられたかの如く)
シロコ*テラー「関係ない。蝶だろうと何だろうと、邪魔するのなら諸共に――」
(シロコ*テラーが引き金を絞りかける)
(だが、それよりも一瞬早く――橙蝶が、ホシノ*テラーに取り付いた!)
(そして、次の瞬間!)
- 187二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 00:52:53
カッ!
シロコ*テラー「っ!?」
セリカ「な、何!?眩しい!」
先生“ど、どうなって――!?”
(蝶がホシノ*テラーに触れた瞬間、眩い光が一帯を貫く!)
(一瞬とはいえ、光はホシノ*テラーの身体を完全に覆い、包み隠す)
(光が晴れた後。そこにいたのは)
???「…………」
シロコ「ホシノ……せん、ぱい?」
シロコ*テラー「嘘。何が、一体どうなって」
先生“あれは……騎士?いや、それとも戦士……?”
(それは最早、ホシノ*テラーと呼べるものではなかった)
(ロングドレスめいた服装は、橙色のアーマードレスに。赤黒かったオーラは蝶の羽を模した橙色のそれに変貌し、頭部にも同色の兜が覆い被さる)
(愛銃の『Eye of Horus』もまた、銃身部分にブレードが追加される魔改造が施されていた)
(まるで、生徒というよりも古の戦士のような――)
シャドーホシノ「――極楽の夢見鳥。私『たち』の間では、あの蝶の事をそう呼んでる」
(突如として割って入った、第四の声)
(声の方を振り返ると、いつの間に現れたのかシャドーホシノが立っていた)
先生“君は――”
シャドーホシノ「や、先生。久しぶり。シャーレで別れた時以来だね」
- 188二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 00:55:42
- 189二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 01:28:03
- 190二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 01:47:26
更新お疲れ様です。
この世界のホシノはカービィであって、『あのカービィ』ではないからこんな風にもなっちゃうんだよなぁ…。
というかなるほど、夢見鳥がはじめて憑く相手はホシノになったのね。
よっし、参考にしよ。
- 191二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 02:05:38
あ、190超えたから次スレたてないと
- 192二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 02:10:34
- 193二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 10:21:53
スレ立て乙
- 194二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 12:00:17
- 195二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 12:08:31
というわけでスレ末の設定投下コーナー毛糸編
・小鳥遊ホシノ(毛糸編)
お馴染み主人公、『勇者ホシノ(ホシノカービィ)』
いつも通りアビドス自治区で暮らしていた所たまたま不思議なトマト(=メタモルトマト)を口にしてしまい、結果橘姉妹の怒りを買って毛糸世界に飛ばされる羽目になった
その後は先に飛ばされていたスオウ達ハイランダー組と出会い、事態解決に奔走する事となる。
トマトを食べた事で変身能力を手に入れており、作中で披露したのは『自動車』『クジラ』『スノーボード』『ロボット』の四種。
事件解決後は世界が元に戻った事もあってか失われており、再び元の小鳥遊ホシノとして戦っているとの事。
毛糸の身体に変えられた当初は色々と難儀していたがそこは勇者ホシノ。程なくして毛糸の身体にも慣れ、順応する事ができたという。
元に戻った後も「あれはあれで面白かった」と振り返る事があるとかないとか。 - 196二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 12:12:35
・朝霧スオウ
ハイランダー鉄道学園所属の管理監督官
毛糸編におけるホシノの相方にして、毛糸のカービィにおけるフラッフポジ
橘姉妹の暴走により他のハイランダー生共々毛糸世界に飛ばされており、事態解決の為ホシノと一時手を組む事となる。
その後はホシノの奔放ぶりに振り回されたりもしたが、最終的に無事事件を解決し学園も元通りにできた。
事件解決後は再び管理監督官としてハイランダーで辣腕をふるっているという
なお、余談だが毛糸編の事件はブルーアーカイブ本編における対策委員会編3章より前の話である。その為、後々例の契約書の件で再会した時はお互い微妙に気まずい事になったとかならなかったとか(※あくまでこの二次創作中の話です!)
- 197二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 12:21:43
橘ノゾミ&橘ヒカリ
ハイランダー鉄道学園所属の生徒たち
学園を上げた大掃除中に紛れ込んでいた怪異呪物(=アミーボ・アモーレ)を見つけてしまい、そのまま意識を乗っ取られ操り人形と化した。
が、元々の自我ないし個性が強かった為か洗脳後もちらほら地が表れており、どこからどこまでが洗脳によるものだったのかは不明との事。とある監督官曰く、「本当は操られてなどいなくて、最初からずっと自分たちの意思で暴れてたのでは…?」と疑われているが、真偽の程は不明である。
最終的にアミーボ・アモーレが倒された事で彼女たちも無事解放。
立場的には元凶同然だったものの、洗脳されていたという情状酌量とスオウ及びシャーレの先生によるとりなしもあって短期間の謹慎処分で収まったという
謹慎明け後は再びハイランダーに復帰し、今日も変わらず上司の監督官を悩ませているとかいないとか
- 198二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 12:29:18
アミーボ・アモーレ
毛糸編における元凶にして真のラスボス
元々はどこかの自治区で作られた巨大編み棒だったのだが、長い月日を得て自我と野心に目覚め、毛糸編における悪行へと繋がった。
ただの編み棒が何故そんな意思を持つに至ったのか、詳しい経緯は不明
ゲマトリアを名乗る暗躍者たちの干渉があったとも、『色彩』と呼ばれる存在を崇め奉る危険集団によるものだとも言われているが、現状完全に謎に包まれている。
とある最先端学園所属の(超天才病弱美少女ハッカーな)生徒曰く
「案外、大した謂れなどないのかもしれません」
「『巨大な編み棒』という特殊で異端さを有していたが故に、欲望や野望を集める分かりやすいシンボルになった――ただ、それだけの事なのかも」
生徒を操り、キヴォトスを作り替え、思うままに支配せんとした邪悪な編み棒
最期は勇者達の手で木っ端微塵に破壊されたとも、ゲヘナの火山に放り込まれたとも、あるいは二度と戻ってこれない彼方に追放されたとも言われている… - 199二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 12:29:59
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- 200二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 12:30:50
200なら夢啜る極鳥、降臨