今日はバレンタインデーと言ってね

1二次元好きの匿名さん22/02/14(月) 18:33:46

女の子が想い人や親しい人たちに真心を託してチョコを贈る日として日本では定着してるけれど、本来はカップルが日頃の感謝と一緒にお互いに贈り物をし合ってより一層愛を深める日なんだ〜（続）

2二次元好きの匿名さん22/02/14(月) 18:38:13

このチョコを贈るっていう文化は、色恋沙汰とは縁が遠くて、ちょっとひねた所のあるあにまんのトレーナー達には言わずもがなかもしれないけれど、一応説明しておくとね。日本のチョコメーカーが海外での本来の風習を素地に、おもてなしの精神にも通じる日本人の贈答文化と、何より自分達の商品、つまりチョコをたくさん売り捌ける機会を設けたいっていうマーケティング戦略とを巧妙に編み込んで形作った、日本特有のかなり新しい風習なんだ
だから一部の可哀想な…こほん、めざとい人達からは「薄汚れた商業主義の産物」とか「虚構の伝統」なんて遠巻きから罵られたりするんだけれど…実は意外にも、バレンタインそのものの由緒は正しいんだよ？

3二次元好きの匿名さん22/02/14(月) 18:38:58

海外だと男性から贈るものなんだっけか

4二次元好きの匿名さん22/02/14(月) 18:39:42

それじゃあ…気になってこないかしら？時の悠久の一端で、慎み深くも確かに歩み続けた、その及びのつかない道のりの振り返った先を…ってね♪
…うんうん、勿論気になるよね！むべなるかなむべなるかな〜♪
という訳で早速、この私が"キミの為だけ"にバレンタイン特別・世界史講座を開講してしんぜよ〜♪

5二次元好きの匿名さん22/02/14(月) 18:45:23

始まりは紀元前の古代ローマの時代、かつてサビニ人（大昔にいたローマ人のお隣さんで、その女の人たちがローマ人に劫掠された逸話が有名だよ）の間で挙行されていて、後々ローマにも取り入れられたユーノー女神（ギリシャ神話でいうへーラー女神だね）の祝日と、その次の日から始まる豊穣祈願のお祭り『フェブルア祭』にあると言われてるんだ
このフェブルアは元は清めのお祭りだったみたいで、その呼び名もラテン語で清めを意味するFebruumから採られてるんだって。
その影響は中々大きくて、二月の守護神としてのユーノー女神の尊称に取り入れられたり、清浄を司る神様の名前になったり、更には二月そのものを表すFebruariusにも転訛したり…
そうそう、英語では二月はFebruary、アイルランドのゲール語ではFebhraって言うけれど、どっちもラテン語由来の言葉だから、実はバレンタイン（のご先祖様）は二月そのものにも深く関わってたんだね〜♪

6二次元好きの匿名さん22/02/14(月) 18:49:13

それでさっきも言った通り、このお祭りは当初はローマ人じゃなくてサビニ人の物だったんだけれど、どうもその時代は2月のいつに開催するかまでは決まってなかったみたいで、バレンタインの次の日、つまり2月15日に開催するようになったのはローマが取り決めた事みたい。
こうしてローマの習俗に取り入れられたフェブルア祭は、時代が下るにつれてどういう訳か次第に『ルペルカーリア祭』と呼ばれるようになっていったんだ。だから次からはこのお祭りをルペルカーリアって呼ぶ事にするね？
ちなみにこの呼び名については、ラテン語で狼を意味するLupusと関係がありそうって事以外は何もわかってないみたいなんだよね、残念…

7二次元好きの匿名さん22/02/14(月) 18:59:34

前置きが長くなっちゃったけど、いよいよ儀式の手続きについて迫っていくよ！
ルペルカーリアはイタリアから今のフランスの一部の地域にまで祝われたそうだけれど、その儀式は、母なるオオカミが赤ん坊だった頃のローマの建国者、ロームルスとレムスにお乳をあげたと言われるルペルカールの洞窟、その洞窟があって、しかもローマが最初に築かれた場所とされるパラティヌスの丘、それらの近くにある公共広場（ラテン語でフォールム"Forum"と言って、有名な物だとフォールム・ローマーヌムやフォールム・ボーアーリウムなんかがあったりするね。英語のフォーラムの語源でもあるよ）といった、いわばローマで聖域とされる場所だけで執り行われたそうだよ。開催地だけでここまで気を配るなんて、ローマにとってとっても大事なお祭りだったって事が分かるよね！
じゃあそんな大事な催しで、実際に何をしたのかと言うと…これが現代人からすれば結構ショッキングかつエキセントリックだから、一応この先閲覧注意だよ。まあ大丈夫だとは思うけれど…

8二次元好きの匿名さん22/02/14(月) 19:06:29

…まずユーピテル神（ギリシャではあのゼウス神にあたる神様で、木星の英名Jupiterの由来でもあるよ）の神官さんの監督の下でヤギと犬を一匹ずつ、ルペルキっていうお祭りの中心を担う神官さんが、なんと刃物でズタズタにした後、ウェスタ女神（ギリシャでのヘスティアー女神だよ。彼女を祀る神殿で炊かれていた炎はウェスタの炎と呼ばれていて、ローマの建国当初から燃え続けていた事から、ローマの国家としての永遠性や安定性の象徴だったんだ。キリスト教が国教になってからは消されたんだけれど…）に仕える巫女/さん達が手作りした塩漬けのお肉の塊と一緒に、お祭り用の祭壇に生贄として供えたの
そうして、ルペルキの二人は祭壇に近づく。すると、彼らは刃物についていた生贄の血を額に塗りたくられて、続け様に牛乳で浸した羊毛でそれを拭われれば…はははっ、と高らかに笑ったんだ
…既に中々に狂気的だけれど、これで終わりじゃないよ

9二次元好きの匿名さん22/02/14(月) 19:10:05

あれ？ガチな解説だ？

10二次元好きの匿名さん22/02/14(月) 19:10:11

血みどろの儀式の後、ルペルキの二人はフェブルアと呼ばれる動物の皮を剥いで作った紐を携えて、ほとんど…裸に近い状態で、パラティヌスの丘を反時計回りに駆け回るんだ
すると、見つけ次第女の人をそれで鞭打って、一方の女の人達もそれに応えるように、道行くルペルキ達に進んで手を差し出したの
何でも打たれると安産や懐妊にいいとの事らしくて…何というか、古代のお祭りって感じだよね

11二次元好きの匿名さん22/02/14(月) 19:16:49

そんなルペルカーリア祭も、当然古代の多神教由来の儀式だから、ローマ帝国内でキリスト教が勢力を伸長するにつれて段々と批判の向きが高まっていったんだ。とはいっても、クリスマスやハロウィンと同じように、キリスト教が成立するずっと昔から人々の間に習慣にも近い形で根付いてる習俗を完全に排斥するのは難しいから、教会組織はキリスト教式の祭儀を考案して従来の方式からの鞍替えを促す事で、巧妙に社会から多神教的な色彩を取り除いていったの

そうして遂にはルペルカーリア祭に取って代わったのが、生まれて間もないイエス様がマリア様とヨセフ様にエルサレムの神殿にお連れになられた日をお祝い奉る聖燭祭と、聖ウァレンティヌスの日…つまり、バレンタインデーなんだよ！

12二次元好きの匿名さん22/02/14(月) 19:17:06

流石殿下…博識だ

13二次元好きの匿名さん22/02/14(月) 19:17:43

殿下は聡明であらせられる

14二次元好きの匿名さん22/02/14(月) 19:18:31

…ふーっ！ここでやっとバレンタインって用語が出てきたね！
ここまで結構長かったけれど…まさか私のトレーナーなら退屈だった、なんて言ったりはしないよね？うふふ♪

15二次元好きの匿名さん22/02/14(月) 19:22:29

かわいい殿下を愛でに来たんだけど…

16二次元好きの匿名さん22/02/14(月) 19:23:33

さて、ここまで古代のお祭りがバレンタインデーに発展するまでの歴史を語ってきた訳だけれど、じゃあ当のバレンタインデーはそれにキリスト教のメッキを施しただけなのか、と聞かれたらそうじゃなくて
さっきもちょっと出てきた『聖ウァレンティヌスの日』が正式名称な通り、とある聖人にちなんだ由緒がちゃんとあるんだ♪

17二次元好きの匿名さん22/02/14(月) 19:25:21

ルペルカーリアは名前しか知らなかったから助かる

18二次元好きの匿名さん22/02/14(月) 19:27:19

それはまた古代ローマの時代…とは言っても、さっきからは随分と時代が降って、三世紀はクラウディウス・ゴーティクス帝の治世。歴史学上の時代区分では軍人皇帝時代に当たるこの時期、イタリアはテルニの街に、一人の司教がいらっしゃったの
彼の名はウァレンティヌス…今では聖ウァレンティヌスと崇敬されていて、英語読みではそう、バレンタインだよ

19二次元好きの匿名さん22/02/14(月) 19:32:38

ある時、クラウディウス・ゴーティクス帝は、結婚で軍規が乱れたり寿退職する人が現れるのを憂慮して、なんと兵士達の結婚を一切禁止にしちゃったの！あくまで伝説だからほんとかどうかは定かじゃないけれど、すっごい横暴だよね！
愛してやまない人と今にも結ばれようとする手前にそんな暴政、私だったらきっと、いや、絶対許せないだろうな〜…ちらっ

20二次元好きの匿名さん22/02/14(月) 19:33:51

当然兵士の人たちは不満がったから、ウァレンティヌスはそれを見兼ねられたの。そこで、これまでの布教活動が理由で、多神教徒の皇帝から目をつけられて直々に水を差さないよう釘を刺されてたのもお構いなしに、こっそりキリスト教式の結婚式を開かれた…

これが、バレンタインデーが今に続くカップルを祝福する日として扱われて、なおかつ聖ウァレンティヌスがカップルの守護聖人とも見做される所以だとされるよ

21二次元好きの匿名さん22/02/14(月) 19:36:23

他にも聖ウァレンティヌスについての逸話は、少女の盲目を治癒なされたりだとか、迫害されてるクリスチャンの信仰を応援なさるために信仰心を意味するハート型の羊皮紙を彼らに贈られたりだとかたくさんあるのだけれど、それはキミ自身で調べてもらうとして
とにかく最期には、皇帝の不興を買われて…殉教なされたそうなんだ。Κύριε ἐλέησον…

22二次元好きの匿名さん22/02/14(月) 19:39:33

えっと…このままではクラウディウス・ゴーティクス帝の面目があまりにも立たないからフォローすると
彼自身は何かと悪印象が付き纏いがちな軍人皇帝の一人だったけれど、実態は異民族の侵犯に果敢に立ち向かって幾度となくこれを撃退したかなり優秀な皇帝で、ローマの人達にも人気だったみたいだよ
There are always two sides of the coin（万事コインの表裏のごとし）って訳だね

↓クラウディウス・ゴーティクス帝の首像

23二次元好きの匿名さん22/02/14(月) 19:53:23

ふー、結構話し込んだね！
でも、そんな楽しい楽しいファイン殿下のパーフェクト世界史教室も、そろそろお開き…残念

それでね、彼の遺体は、勿論イタリアにある訳だけれど、実は一部はね…うちの国にも渡ってるんだ♪
それが…ここ、ダブリンのホワイトフライヤー通りを進めば見えてくる、カルメル会教会…♪

24二次元好きの匿名さん22/02/14(月) 19:57:09

うふふ！まさか今までの話が、この為の前振りだなんてびっくりした？
…ふふっ、そんなにも目をまん丸にしちゃって♪カワイイ♪
SPさん達にお願いして、キミがぐっすり眠ってる間にこっそり飛行機に乗せておいて…正解だったよ♪
お陰で最高のバレンタインを過ごせそう♪

25二次元好きの匿名さん22/02/14(月) 19:58:01

ちなみに…聖ウァレンティヌスゆかりの教会は、カップルで詣でるとめでたく愛が実って結ばれるって言われてるんだ〜♪キミも勿論、私のためにお祈りしてくれるよね？
…え？横暴だって？傍若無人にも程がある？
うふふっ、トレーナーったらこの期に及んでまだ素直じゃないんだから〜♪

26二次元好きの匿名さん22/02/14(月) 19:58:18

今日の賢さトレーニングスレ

27二次元好きの匿名さん22/02/14(月) 19:59:27

サラッと国外に連れ出されてる…

28二次元好きの匿名さん22/02/14(月) 20:00:07

ありがとうございます殿下
期待したものとは随分と違ゴホゴホゴホ、いえ、さすが幼少の頃より聡明であった殿下であればな講義でございました

ところでもう一人の殿下がこの話を聞いていろいろ画策しているという話が…
我々にはどうすることもできないので…どうか殿下…
止めないと殿下の日本のルームメイトの方に途方もないご迷惑をかけるかもしれず…

>>33

29二次元好きの匿名さん22/02/14(月) 20:07:42

…あっ！前もって教えておくけれど、教会でのミサの後はお城に直行して、改めてお父様やお母様、お姉様へ婿入りのご挨拶をして貰った後、既に待機してもらってる記者陣に向けて婚約発表、そのままお城で夜遅くまで婚約記念の食事会を開くって手筈になってるから、それなりにハードなスケジュールは覚悟してね？
最も…愛の前では、些細な問題だよね♪