【閲覧注意】"裏矯正局"へようこそ!

  • 1局長ちゃん24/08/12(月) 18:42:19

    アタシがここの局長だ。それっぽい肩書き名乗ってるってだけで全く偉いわけじゃねーけど。

    知っての通り、ここはアタシらみたいな……いわゆる"不良生徒"が中心になって、捕まえたヴァルキューレとか元SRTとか、色んな学校の風紀委員とかを連れてきて、丁寧に『かわいがる』ための施設だ。よーするにSMプレイだな。それ以外にも一緒にご飯食べたりできる食堂とか、カップルが集まって交流できる共用スペースもある。……そんなの必要なのかって?自分でやってりゃいずれわかるよ。

    重ね重ねになるが、ここの所在地を外部に漏らすのは厳禁。新しい女の子を連れて来る時も目隠し・耳栓を徹底して、解放する時も同じようにすること。自分が矯正局入るのは嫌なんだよ、アタシ今んとこバリタチだから。

    後はプレイの時の注意。跡が残ったり元に戻らなかったりする傷を付けるのは基本的にNGだ。問題になりやすいってのもあるけど、何よりロマンの問題だな。外見そのままなのに中身は完全に服従してるほうがなんかエロいだろ。プレイ用のムチとかローソクとか諸々こっちで用意してあるから、基準がわからない内はそういうの使えば安全ってことでよろしく。

    それと……難しい問題なんだが、どうしてもえっちなことが苦手な子に無理強いするのも避けてくれ。あれだ。最初は軽いキスとか、敏感な場所を避けて手のひらで愛撫とか、そういうとこからだ。女の子たちをかわいがりたいのであって嫌われたいわけではないアタシのエゴだ。これも楽しいんだけどな?
    どうしても自信が無いとかって時は、山海径から仕入れた"媚薬"みたいなのも用意してある……まあ高えからタダってわけに行かないんだけども。割と手出ししやすい価格にしてる、この施設自体が一から十までアタシの趣味だし。

    それでも保証できるぜ、お前が愛情深~く接すれば、犬を馴らすのに傷は必要ねえ。そしてお前自身も、求められることの虜になっていくはずさ……ひひっ、愉しんでいけよ♡

  • 2局長ちゃん24/08/12(月) 18:42:36

    (ここだけ「くっ殺シチュ性癖を変な方向に拗らせたスケバンが提供する秘密のSMクラブ」が存在するキヴォトスです)

    (キヴォトスにあまねく正義系・秩序系の生徒をかわいがるシチュの妄想をブチ撒けたり、ifとして実際にかわいがったりする場として活用してくださると幸いです 真実の愛がそこに有ったりします 無かったりもします)

    (文脈としてモブ攻めを前提にしていますが、局長ちゃん曰く『有名人が来ることもたまにある』とか『途中から受け攻めが逆転したカップルもいくつか見てる』とのことなので、そういうのも有り得るかも……?)

    (裏矯正局のルールに従うと基本的にはソフトなプレイしかできませんが、"受けの女の子が合意している場合"はハードなプレイも全然OKとされています しっかり堕としておきましょう♡)

    (えっ、そもそも合意が無いのであればソフトなプレイであってもすべきじゃないって? それはマジでそう いやでもこれファンタジーですから!!!!いざとなったら媚薬も使えます!!!!! 倫理観を程よく捨てながら程よく持ちましょう ここキヴォトスだし 付け加えるならばあにまんキヴォトスだし)

    (オタクそれぞれの心の中に『かわいそうなのは抜けない』『かわいそうなのでしか抜けない』があると思いますが、自分とは別の世界の出来事として見ることで知見を深める一助になれば幸いです 上下シチュ(広義)をすこれ……)

  • 3二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 18:47:27

    裏矯正局の噂を聞きつけたマゾ気質の秩序側生徒が、何度も取り締まる内に顔見知りになって好意を向けるようになったSっぽい不良生徒に自分を売って、裏矯正局に連れてってもらうところから始まる純愛とかどうっすかね

  • 4局長ちゃん24/08/12(月) 18:49:12

    >>3

    か~~~~~わいいねえ……アタシそういうの見ると数十分くらい口角下がらなくなるんだわ……

  • 5局長ちゃん24/08/12(月) 18:50:58

    Q. 結局のところ、非合意で酷いことするシチュは駄目なんですか?

    A(局長ちゃん). ソフトSMが"不可"(デキ)ねえやつにハードSMを"暴"(ヤ)る資格は無え!!!!!!!!(銃を乱射しながら)
    A(スレ主). 他の誰からも許可されないし肯定もされない行為であるにも関わらず、それでもやってしまうっていうことに乱暴行為の美しさがあると思うので、敢えてこうしてあります †罪†って、良いよね――

  • 6局長ちゃん24/08/12(月) 19:02:43

    (さすがに気になり過ぎるのでダイスを振って片方の世界線に傾けるやつをします)


    ゲヘナ風紀委員会の天雨アコさんは、裏矯正局に来たことが


    dice1d2=2 (2)

    1.ある

    2.まだ無い

  • 7二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 19:03:42

    しっかり隠蔽出来てるんだな

  • 8局長ちゃん24/08/12(月) 19:19:06

    (う うーん 仮に存在を知ったとして、アコさんが見逃すかどうかは状況によりますね)

    (ここはメタ的に位置を決めてみましょう シークレットではありますけど、活動のアングラさを考えると移転もありえますし)


    どこ?

    dice1d3=3 (3)

    1.連邦生徒会の目が届かない ブラックマーケット区内

    2.人が寄り付かない ゲヘナ-アビドスの境目(少しゲヘナ側)

    3.先生が来るまでは治安が悪かったらしい 現在シャーレがある近辺

  • 9局長ちゃん24/08/12(月) 19:25:14

    (………………)


    局長ちゃんが言ってる『有名人が来ることもたまにある』って……?


    dice1d6=5 (5)

    1~2.シャーレの先生

    3~4.先生が来た覚えはない

    5.七神リン(!?)

    6.不知火カヤ(!!?!?)

  • 10二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 19:28:18

    >>9

    普段の仕事に疲れて女の子をじっくりとろとろに蕩けらせて抱くことで発散するリンちゃん概念きたか!?

  • 11二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 19:34:51

    >>10

    逆に何も考えられなくなるまでドロドロのぬっちょぬちょに溶かされる事でストレスと折り合いをつける可能性もあるぞ

  • 12二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 19:44:07

    >>11その概念いいな……

  • 13局長ちゃん24/08/12(月) 20:16:16

    >>9


    いや、初めて見た時は本気で目を疑ったよ。なんかアタシが居ない時に初訪問……というか既に4~5回通ってた雰囲気あって。とんだスキャンダルじゃねーかって。それはともかく、あの七神リンが、裏矯正局に。


    相手はまあ、「パッとしない」って感じのふつーの生徒。別に悪いことしてなさそうっていうか……でも、火遊びしてるって言われたらそれも納得できるくらいの。実際これが火遊びなんだが。背丈は七神リンより低かったかな。制服じゃなくて私服だったけど……トリニティっぽい雰囲気、だったか?

    それで、互いに目配せしたり、手を繋いだりってことも全然なくて、まるで他人同士みたいで。七神リンはテレビで見るような凍てついた態度そのまんまで、"お相手"以外の誰も寄せ付けなくて……あれが正しい振る舞いなんだろうけど。


    来るタイミングは決まってて、隔週土曜日の朝10時。いつも二人揃って来るから、もしかしたら別の場所で待ち合わせてるのかもしれない。んで2人でちょっと大きめの荷物持って入ってきて、2人用のこじんまりした部屋を借りる。

    そこから夜の23時まで、全く出てこない。確かにホテルの居抜きだから風呂もトイレもあるし、食事の持ち込みも自由だけど、そこまで篭るカップル滅多にいないぞ? それに主席行政官ってすげえ忙しいはずだろ、頻度が少ないったって、どうやってこんな纏まった時間……気にしてもしょうがないんだが。

  • 14局長ちゃん24/08/12(月) 20:17:03

    ともかく。私にとって一番の謎なのはそんなんじゃなくて、『あの二人のどっちが攻めでどっちが受けなのか?』ってこと。
    好奇心に負けて聞き耳を立てたことがある。……喘ぎ声とか悲鳴とか、殆ど聞こえてこない。どっちが発してるのかわからない、吐息とか声を堪える音はある……なんとなく、かなり激しい行為だと思った。それ以外だと、たまに普通の話し声で雑談してることもある。それだけ聞いても上下関係は無さそうだった。

    23時、彼女らが静かに部屋を這い出てきた時、よく想像する。声を止めさせているのはどっちだろう。
    七神リンかな。冷たい印象の、よく澄んだ声で、有無を言わさないような厳然とした雰囲気も備え持ってる。あれに耳元で重く命令されながら、そのまま弱いところを責められでもしたら……それがネコの子なら、誰でも逆らえないだろう。
    あるいは、私は名前も知らない彼女のほうか。こっちは変に利発そうというか、笑顔の出来の良さが逆に恐ろしく、意地悪そうにも見えた。あの顔で七神リンという人間の立場を揶揄しながら、無慈悲に主導権を握られ続けたら……恐ろしいけど、代えられない体験だろう。

    あーーーーーどっちかなーーーーーー。本人たちの関係が大事だから、無理やり暴いたりしねえけど……どっちかなーーーーーー……

  • 15二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 20:18:20

    やけに線引きを弁えてる不良だな…
    そもそも別に法をおかしてる訳ではないのでは?

  • 16二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 20:33:48

    リンちゃん主役スレってわけじゃないんだけど↑のss読んでたらここを風〇か何かと勘違いしてやってきてとりあえず局長ちゃんに抱いてもらうリンちゃんが書くたくなってきた……

  • 17局長ちゃん24/08/12(月) 20:41:37

    >>15

    馬鹿言うな、合意ナシで女の子お持ち帰りしてきてごにょごにょする為の施設が法律破ってないわけないだろ。……いや、まあ、アタシがそういう意図で造ったってだけだし、ぶっちゃけ六法とか一回も読んでないからわかんねーけど。

    あれだ、そういう"お持ち帰り"のサポートとか施設側から特にしてねえのはさ。なんつーか……"一線"は自分の力だけで越えるのが良いんじゃねえかなって。それって"愛"じゃん……?

  • 18二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 21:05:23

    このレスは削除されています

  • 19スタッフ24/08/12(月) 21:11:09

    (局長ちゃんって面倒くさいよなぁ…)
    (あ”ー…かわいい…そういうとこが可愛いんだよなぁ…)
    (うぶっていうか…一途っていうか…愛への愛…恋に恋してるとこがさぁ…)
    (私を狂わせるんだけどさぁ…)
    「あ、ご新規さんみたいだね、説明してくるか…」

  • 20局長ちゃん24/08/12(月) 21:16:26

    >>16

    (キヴォトスの若者乱れすぎてて笑う 思いついたものはじゃんじゃん書いていただけると嬉しいです!万が一解釈が飽和しすぎた時にはトリップ付けるかも)


    >>19

    (スタッフちゃんが生えた!!!! 実際妙に堂々としてることから謎のカリスマがありそうなのと、類は友を呼ぶやつで周囲に近い気質の人が集まることによってこういうことは発生しうるかもしれない)

  • 21スタッフ24/08/12(月) 21:26:05

    「…というのがご利用上の注意点となりまーす」
    「流血はガチで掃除がだるいんでそれ用の部屋以外ではやめてください。感染症とか洒落にならないので」
    「万が一血で汚したら即時局長室、001に連絡ください」
    (局長ちゃん!これ部屋貸しってお金取るの?取るよね?最低限運営費は取らないとだよね?取るよね?ポケットマネーじゃないよね?)

  • 22二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 21:38:52

    ネムガキに一目惚れした不良モブちゃんが表立っては一緒にいられないけどここならバレないってサボりに誘って
    持ち込んだドーナツ食べたりしてたんだけど回数を重ねてくると「ここってさぁ…“そういうこと”する場所なんでしょ?」って気づかれちゃう
    でもネムガキも満更でもない様子でいつもよりサボりの時間が長くなっちゃう二人はありですか?

  • 23二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 21:50:35

    >>16

    >>22

    さぁ早くその出歯亀した内容を語るのです

    局長殿は今回の件はそれで手を打とうと仰っていましたよ

  • 24二次元好きの匿名さん24/08/12(月) 22:02:18

    >>23

    うぁぁ……

    リンちゃんエアプだけど頑張ってみるよ……

  • 25二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 00:15:36

    一応…一応完成…

    x.gd
  • 26二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 01:35:27

    これはこの先の狂わせる責めが楽しみ

  • 27局長ちゃん24/08/13(火) 01:38:59

    >>25

    (あら~~~~~~ いいですわね^^)

    (リンちゃん想像よりも疲れまくってて『リンちゃん!!!!!!』ってなった)

  • 28局長ちゃん24/08/13(火) 01:46:43

    (実際のところ局長ちゃんが超窮地に陥った時、起死回生の快楽堕ち作戦を狙うかというと、全然ありえそうである そのほうが夢があるというか、概念の創作が捗るという面もありますが 基本的にノリとバイブスで生きてる側の、ゲヘナでいう美食研・ミレニアムでいうエンジニア部に近いメンタルの生徒な気がする)
    (というか「そうしなかった時の自分が後で『どうせなら快楽堕ち作戦やっとけばよかった……』って悔やみ始めることを自覚できる」みたいな感じかもしれません ご覧のとおりキヴォトス適性の高い行動力があるため色々な目に遭わせられます 便利)

  • 29局長ちゃん ◆IEd0n050V224/08/13(火) 03:43:58

    うーん、公人の痴態ばっかり話すのもアレかもしれねえ。ちょっとアタシの彼女の話もするか。彼女っつーか相方っつーかペットっつーか……まあ、そういう間柄の、ゲヘナの風紀の子がいてね。


    (局長ちゃんを半モブっぽく扱いたかったのと、あと原作キャラの誰をこいつ餌食にするか決められなくなったため、相手の子もモブになってモブ×モブが出来上がりました)

    (なんの二次創作なんだって感じだけど、裏矯正局でやっていい雰囲気のサンプルにはなっているはず、ということで投下してみます なんだこれ)


    局長ちゃん(仮)の最悪な愛情表現 | Writeningその子と会ったのは大体3ヶ月くらい前か。当時性欲を持て余していたアタシは、どっかにマニアックなエロ本でも落ちてねーかなーと思いながらゲヘナを散策してて……それで近くが騒がしくなってきて、よくよく見…writening.net



    (あと、結局トリップを付けました 局長ちゃんが半モブにしては邪悪すぎたせいで放置できなくなったためです これが大人の責任の取り方)

    (スレ主が別所の更新激遅オリキャラスレ主と同一人物なので若干気まずいですがあまり気にしないで大丈夫です)

  • 30二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 06:47:46

    趣味でここまでやったの大分怪物だな?

  • 31スタッフ24/08/13(火) 06:59:14

    (やっぱ愛への覚悟が違うなぁ…)
    (そのためなら連邦生徒会長代行まで相手にするとはねぇ)
    (いいなぁ…局長ちゃんの攻めを受けられるなんて代行さんも彼女ちゃんもずるいなぁ…)
    (彼女ちゃんも可愛いのはわかるけどさぁ…私にとっては局長ちゃんのほうが…)

    「内線か…はい、こちら局長室…あーはい、備品壊しちゃった、はい、はい、具体的には何を…はい、あ、ベッド。」
    「あー大丈夫っすよ、弁償、いやいやいや、その保険含めての部屋貸し代なんで、はい。」
    「うちにとっちゃ、ベッドは消耗品なんでね、フレームの1.2本は折れますよ」
    「隣の部屋あいてるんで、続きやりたかったら使っていいっすよ」
    「はい。正直に言ってくれてありがとうございます。」
    ガチャ
    「ベッド修理してきまーす」

  • 32二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 08:50:05

    >>25

    なんかアレなこと言うと「連邦生徒会長代行とヤッた」は不良の間でこれ以上ない武勇伝になるからたまーに独りで来るリンちゃんの相手の倍率はすごく高くなるんだよね

  • 33二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 08:56:29

    このレスは削除されています

  • 34二次元好きの匿名さん24/08/13(火) 15:39:01

    >>33

    せめて先に褒める文入れようぜ……

    少なくとも俺んとこにこの文送られてきたら最初の一行で心折れるからさ…

    褒める文でも相手が褒められてると気付かなきゃ意味ないんだよ……

  • 35二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 00:04:44

    >>2

    合意してればOKってことはイケない場所にピアス開けたりしちゃう秩序側の子もいるってことか……

    えっちだ……

  • 36局長ちゃん ◆IEd0n050V224/08/14(水) 00:57:03

    「……アタシに相談? いや、局長っつってもあんまり詳しいわけじゃないけど……それで良いんだったら」
    「はい。といってもそんなに難しいことじゃないんです、私の……えっと、ここだと雑に彼女って呼ばれたりしますけど、別にあいつとは付き合ってるわけじゃなくて」

    呼び止めたのは、それなりに古株のゲヘナの風紀委員だった。うちの彼女とは同僚関係で、しばしば話に出たりもする。

    「あーハイハイ、君のご主人様のことね」
    「そうじゃなくて!!! ……ひ、ひとまずそれで行きますけど。あいつ、最近こっちに連絡寄越さなくて……」
    「寂しいってこと?」
    「寂しいとかでもなくて。単純に、私が犠牲になってる分にはまだいいけど、他に犠牲者を生んでいたらって思うと……いよいよ殺さないといけないなって。何か知りませんか」

    寂しいんじゃん。こういう子にいちいち指摘するとキリがないんで言わない。ただ、実際"あいつ"について何も知らないわけではない。とはいえプライバシー、とはいえこの子なら知る権利があるようなやっぱり無いような……

    「……局長、知ってますよね?」
    「えっ」
    「多分、話したほうがいいですよ?」
    「……あ、あー、うん。君の彼女は――」
    「違います」
    「……ご、ご主人」
    「それも違います」
    「相方にしよっか。……君の相方、最近は君じゃない子に抱かれてネコになってる」
    「……えっ?」
    「抱いてるのはゲヘナ風紀委員の天雨アコだ。君の上司」
    「ハア!?!?!??!?!?!?!?!??」

  • 37局長ちゃん ◆IEd0n050V224/08/14(水) 00:59:15

    >>6


    ここで情報の更新……天雨アコは、数日前に初めて"裏矯正局"を訪れた。

    持ってる銃のタイプからして普段は非戦闘員寄りらしく、スケバン(この風紀委員ちゃんのご主人様)に捕縛された状態で。青い瞳に、キッと反骨心を宿らせながら。

    一目見て、あーこりゃネコの顔だな! ってアタシも思ったんですよ。……それがまさか、ヤリ部屋から出て来る時に完全逆転してるとは。スケバンの方は信じられないみたいな顔で怯えてたし、天雨アコは『まるで期待外れ』みたいな凍てつく表情のまま帰っていった。ここ一ヶ月で最大の衝撃エピソードねこれ。


    「離してください!!!!!!!!」

    「やめっ、マジでやめろお前!!!!!銃はともかく刃物はシャレにならねえって!!!!!」

    「嫌です!!!!あいつとアコ先輩殺してその後私も死にます!!!!!そうすれば風紀が守られるんですから別にいいじゃないですか!!!!!!」


    考えうる限り最悪じゃねーか。アタシが肩書きの割にこの施設で大した責任負ってないったって、人並みくらいの責任感はあるんだよ……刃傷沙汰はやべえって……結局その時は、「次にその2人が来そうな日時」を教えることでどうにか落ち着かせた。話があるならアタシの前で暴れるんじゃなく、ちゃんと本人たちに言えってことで。

    ……まあ、その日時は半分嘘。来そうな日時ではあるけど、「その中で一番近い日」じゃなく、その「1個後」。つまり私は、どうにかうちのベッドに血を流さず済ませようと、風紀委員ちゃんと会うより先に件の2人と対決しておこうと思ったわけだ。こんなこと上手く行くのか????? や、やるしかねーけども……

  • 38二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 01:05:51

    やっぱり風紀を乱してるなヨコチチは…
    ってかこれ満足させてる先生ってどんだけテクいんだ?

  • 39局長ちゃん ◆IEd0n050V224/08/14(水) 01:09:47

    そして当日――――

    ……来た、天雨アコ! と、そのペット。いやホント見る影もない、風紀委員ちゃんいじめてる時は受付のところでお尻掴んだり耳に息吹きかけたり、やりたい放題だったのに。アタシは合意ナシで人の女寝取る趣味ないから、シンプルに怖~ってなった。いや、天雨アコの方はあいつが元々タチの側なの知らねえかもだが。
    で、来てすぐの時ってと~にかく機嫌悪そうなんだよなぁ……あれか、逆か? 機嫌悪いから来るのか? どっちでもいいか。とにかく一旦”あいつ”には今日も犠牲になってもらうとしよう。だいたいは身から出た錆だぞ、しっかり喰らえよ!

  • 40局長ちゃん ◆IEd0n050V224/08/14(水) 01:25:08

    案外その部屋は3時間くらいで開いて、2人がぬっと出てきた。天雨アコのほうは多少機嫌が良くなったみたいだけど、それでも『寄るな』オーラがすごい。
    腰が砕けてガッタガタになってる哀れなスケバンの方にだけ話通して全部解決させられれば良かったんだが、あいつ心まで砕けてて会話できなかった。マジで何されたんだよ。

    「あ、あー、すまん! 天雨アコさんだよな? アタシ、一応あの施設の代表みたいな、局長って名乗ってる身なんだけどさ」しぶしぶ行政官の方に行く。こいつの部下の風紀委員ちゃんの方よりマシ! だって刃物持ってないから!
    「はあ。なんですか、今日はさっさと帰りたいんですけど」
    「……いや、さっきアコさんが抱いてた子いるじゃん。あの子さ、私らの間だと強気なタチってことで有名だったんだけど、よくもあそこまで落としたなーって。コツっていうか、いろいろ教えて貰えません?」

    とびきりの営業スマイルでにこっと薄めた目を開いて、天雨アコの様子を窺う。……めっっっちゃくちゃ穏やかな笑顔。怖っ。なんで?

    「……へえ。あの方、経験者だったんですね……初挑戦の素人かと思いましたけど」
    「えっ」
    「面白そうです、その辺りでお食事しながら訊かせていただけませんか? 私の奢りでいいですよ、普段はお礼とご褒美を兼ねてあの方にご馳走してるんですが、今日は堪え性が無かったもので」
    「……あ、ありがとうございます!」

    もしかしてこの女、アタシが想像してたよりもヤバい????

  • 41局長ちゃん ◆IEd0n050V224/08/14(水) 01:42:13

    「実際の私の願望としては、ネコの方をしたいと言いますか。意外に思われるかもしれませんけど」

    いや全ッ然意外じゃねえ~。ちまちまコーンポタージュをすすりながら適当に相槌を打つ。

    「ネコなら誰でも、"理想の責められ方"のようなものがありますよね。私もそういう願望はあって……きっとぴったりだな、という人物との交流も、実際にあるんです。ただ、私的な関係ではないので間違ってもお願いはできなかったり、距離が離れていたり……」
    「……もしかして、あいつに捕縛されてきたのって、わざとだったりします?」
    「わざとではありませんでしたよ。ただ、ヤケは起こしていたかもしれません……ここまで来たらどうにでもなってしまえ、という風に」

    天雨アコの注文した薄いステーキ肉が、ナイフで丁寧に削ぎ落されながら、瀟洒な唇に運ばれていく。映画の悪役のワンシーンみたいだった。

    「最初は思うようにやらせていたんですけど、何か、雑で……弱いところを探す能力は高くても、それにかまけて勢い任せな印象でした。焦らすということを知らない……受ける側の体質によるのでしょうか? とにかく私にとっては、あまりハマれるものではなく」
    「お、おお……」
    「それでも何回かイかされましたけどね。でも消化不良です。そこで手首の拘束を解いて、『してほしいことがあるなら、しっかり可愛く"おねだり"してみろよ』なんて仰られるものですから……おねだりよりも先に、覚えていただく必要があるな、と」
    「………………」
    「かなり油断していたようで、逆に拘束を掛けるのは簡単でした。そこからは、そうですね……軽く4時間ほど寸止めの方を。面白かったですね、人間の顔があそこまで真っ赤になるというのは」

    ごめん風紀委員ちゃん。この女どうにかしようと思ったら、アタシが直接抱いて2重に寝取るしかないかも。でも怖いからそれ出来ないわアタシ。本当に悪いと思ってる。

  • 42二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 01:48:52

    風紀委員ちゃんもまとめて捕食されたら丸く収まるんじゃないか?

  • 43局長ちゃん ◆IEd0n050V224/08/14(水) 01:59:39

    「……私は結局のところ、自分がされたいことをしているだけですし」
    「……というと?」
    「責めのコツ。聞きたかったんですよね?」

    それなりに諦めムードを持っていたアタシの耳に、興味深い情報が入ってきていた。……なるほど、願望がネコの人間がタチをする時の、モチベーション……

    「私の中には”責めの正解”が存在しても、全員に共有されたものではない、ということです。如何わしい本なんか読んでみても、その内容の差は大きく……」
    「アコさんそういう本読むんすね」
    「……あの人、普段はタチをしているということでしたね。ということは、それに魅入られたネコも存在するということ。たまたま私はそれに当てはまらなかっただけで……ああもう、結局好みなんですよ。私は私の好みを満たすものにありつけていなくて」
    「……落ち込んでます?」
    「多少はそうかもしれません。……実を言うと、こっちが責める側の時もしっくり来ないんですよね、あの人。もうちょっと反抗してほしいというか……そもそも逆転されているんですから、プライドのある言動をしてもいい筈です」
    「! え、いわゆる”くっ殺”とか好きなタイプ?」
    「……まあ、そうですね。言われてみれば、その方が私の好みです」
    「めっちゃわかりますよアタシ。彼女が風紀委員なんでよくネタにしてなじってます、『そんなんで風紀委員できるの?』って」
    「それ私の前で言いますか?普通」

  • 44二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 02:01:42

    局長ちゃんは満足させられる自信はあるのか
    …ロックオンされてたりしないよね?

  • 45局長ちゃん ◆IEd0n050V224/08/14(水) 02:14:09

    ――会談、終了!
    途中からただの猥談になってた気がしなくもない。いや最初から猥談だったな……と、ともかく。かなり賭けだが、丸く収める方法に目処を付けた……今の三者の関係に手を加えずとも、とりあえず元々カップルだった2人がもう一回乳繰り合えばいい!
    そもそも、風紀委員ちゃんの不満の原点がハッキリしてない。具体的に言うと、『浮気されていることが不満』なのか、『最近抱かれてないことが不満』なのか。アタシは後者に賭ける。あのカップル、風紀委員ちゃんのほうが性欲強いし……多分。

    「まあ諸々の事情は省くんだが。結論としては、近いうちに彼女のこと抱いてやれよっていうのをアタシの口から言っておく」
    「……え、ええ……?」

    人格変わり過ぎ。完全に牙抜かれてる……もはや格好くらいしかスケバンの要素がない。

    「せ、背中押してくれるのはありがてえんだけど……僕もう無理かもしれなくて……」
    「無理ってなんだよ」
    「まさか逆転されるって思ってなくて、それでひんひん啼かされちゃったし……そもそも、ちょっと背伸びして彼女以外の女に手出してたのが元から間違いだった、っていうか、とにかく無理なんだよ、自信なくなっちゃって……あの子に顔向けできない……」
    「……そっか、お前らそもそも最近は会っても無いんだったな。それが理由で?」
    「うん」

    ……かっこ悪。薄々そうじゃないかとは思ってたけど、ちゃんと見るとしっかりかっこ悪いぞこいつ。
    でもどうしたもんかなあ。早く抱かないと刺されるぞって言うわけにもいかないし……うーん。

    「……とりあえず、久々に会ってみれば? ヤるヤらない抜きにして」
    「そんなので大丈夫なの?」
    「いけるだろ。顔見たり声聴いたりしたらワンチャン調子戻るんじゃねえの」
    「………………」
    「ってか、彼女どうこう以前にお前が見てらんねーわ。リフレッシュしろリフレッシュ」

  • 46局長ちゃん ◆IEd0n050V224/08/14(水) 02:29:11

    Xデー当日。ちょっと前のアタシの予測通り、天雨アコとそのペットが"裏矯正局"を訪れた。……一方、この日にカチ込んでくる筈だった風紀委員ちゃんは来なかった。
    今日のプレイは6時間と少し長め。事を済ませた2人が……いや、天雨アコの方だけ出てきた。でも肌ツヤッツヤだし行為自体は終わったらしい。まあ何も無いなら何も無いでほっとけばいっかと思って……そこで、天雨アコの側から私に声が掛かる。

    「あの、局長さん」
    「おあ、アタシ? なんか設備に不具合あった?」
    「そうではないのですが。……あの方、以前と様子が違うというか……具体的に言うと、反抗的な姿を見せることが多くて。彼女に何かなさいました?」
    「え、ええ? 何もしなかったってことは無い、ですけど……そういう影響が出ることはマジで予測してなかった、って感じ」
    「なるほど……問題ありません、不満ではないので。では、また機会があったら宜しくお願いします」

    ……そう言って行政官は、カツカツと足音を響かせて帰っていった。

    そうだ、ペットの方にも話聞いとかないと。反抗的な振る舞いっていうのは……多分だけど、彼女と致したことで”タチとしての自覚”、プライドみたいなものが蘇って、それが天雨アコ好みの態度に繋がったんだろう。前が3時間だったのに比べると今日の6時間は倍で、かなり反抗したことが窺える。そこまでのプライドを取り戻させる行為って、どんなんだったんだろうな……やっぱ風紀委員ちゃんすげーな。
    遅れて部屋から出てきたスケバンに、「おつかれ。この前説教みたいになってごめんな?……で実際どうだった、彼女とは」って聞いてみる。「す、すげえ気持ちよかった……♡♡」って返ってきた。そっちじゃねえよボケ。

  • 47局長ちゃん ◆IEd0n050V224/08/14(水) 02:39:46

    「……あいつとアコ先輩のことは、まあ、放っておくことにしました。よくよく考えれば、あいつの方が犯されてるだけなら、新しい犠牲者が出たわけじゃありませんし」
    「ええ……彼女のことは犠牲者として数えないのか……???」
    「だから彼女じゃないです。良い気味ですよ、自分がやったことがそのまま跳ね返ってきてるんですから」

    ……とは言うものの、風紀委員ちゃんの顔には不満が残っていた。まあ、ちょっと立ち直ったとは言っても、あいつの身に劇的な変化が起こったことに変わりねーからな。そりゃ違和感もある。

    「……人に乱暴するのって、そんなに楽しいんですかね。私っていう相手がいるのに他の人にまで手出します? 普通」
    「どっ、いやー、どうだろうねえ……あ、なんなら君もタチやってみる? ネコ志望の子いないでもないよ、特訓付き合ってくれるっていう人も」
    「うーん…… あ、そうだ!」

    ……私は、一拍遅れで風紀委員ちゃんと全く同じことを思いついたみたいだった。いや、でも、流石にそれは。

    「どうせなら私も逆転すればいいんですよ。私のテクがアコ先輩のテクを上回って、あいつがアコ先輩から離れるようになったら、アコ先輩もこれ以上手を汚さなくて済みます。あいつがこれ以上調子に乗ることも無いでしょうし、一石二鳥です! ふふふふふふふ、これで完璧じゃないですか……♪」
    「……ほどほどにしなよ? うん……」

  • 48局長ちゃん ◆IEd0n050V224/08/14(水) 02:44:32

    (”天雨アコとタチネコの表裏”編、END!)

    (別URLで挙げたほうがガチガチのエロ全振りだったので、こっちでは行為そのものの描写よりもその前後でどういう変化があったかに焦点を当てました こういうのも書きたかったので満足)

    (アコちゃんの欲求が反転出力されたら優秀な攻めになるだろうな~っていう想像をベースに書きましたが、解釈違いだったらすいません あえてこの話ではアコちゃんのネコ欲求は放置して、タチ欲求の方をすこし充実させる感じで〆ました なのでアコちゃんの理想の主人を求める旅は続く……巻き込まれる先生は気の毒だと思う……)

  • 49二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 08:25:12

    >>48

    すっげぇ……良かった(語彙力喪失)

  • 50二次元好きの匿名さん24/08/14(水) 20:03:51

    保守

  • 51局長ちゃん ◆IEd0n050V224/08/14(水) 22:39:03

    トリニティの不良は、普通の見た目をしていることが多い。

    そもそも"不良"の定義が曖昧だし、世間的にはふつーに貶すような表現っぽいから、あんま意識しすぎても良くねーんだけど、経験則としてそういうことを思っている……なんでこれが頭を過ぎったかっていうと、目の前にその模範例みたいなやつがいるからだった。
    それなりに手入れしてあるブロンドの髪、大事に着ているっぽい私服は袖口が少し短く、ソファにかけながら眠たそーにスマホをいじくっている。華美と淡白を織り交ぜてあるような凝ったメイクの、低身長で"ゆるふわ系"って感じの女。

    とても"裏矯正局"に立ち入りそうな感じじゃないって、マトモな感性のやつは思うだろう。だがしかし、こいつが実は指折りの危険人物で……

    「――あら。こんにちは、イオリさん……私は今来たばかりだから、気にしなくていいわ」
    「っ、別に気にするわけない。待ち合わせの10分前だぞ」
    「それに、歩いてくるのも大変だったでしょうし」
    「……何が言いたいんだよ。世間話がしたいなら私は帰るぞ」
    「帰る、ねえ。そんなこと出来ないでしょ?」

  • 52局長ちゃん ◆IEd0n050V224/08/14(水) 22:44:25

    トントン。と、ソファから伸びた脚の先、綺麗な靴が、床を……ゲヘナ風紀委員2年、イオリのスカートの下、震える足の間を叩く。

    「……わ、わかってる。命令は、ちゃんとしてるから」

    観念したイオリが、自分からたくし上げて見せつけたスカートの中。こっちからは見えないけど、正面から見ている女の方は、"それ"に納得したみたいで……

    「お利口さんね、イオリ。今日も一緒に楽しみましょう」

    立ち上がって傍に寄り目を細める1人、腰を抱かれて泣きそうになる1人。2人仲良く……そう、仲良く奥に消えていく。
    あそこまで綺麗な"快楽堕ち"は、他に見たことが無い。明らかにイオリはあの女に心を開いていなくて、それでも離れられていない。実際、風紀委員の中でも指折りの実力者だって聞いてる……それが、明らかな不良生徒に対して、なんの抵抗もしない。もはやアタシはあの2人に興味を持つしかなかった。

  • 53局長ちゃん ◆IEd0n050V224/08/15(木) 00:38:08

    その日の行為は2時間くらいで終わった。だいたい平均通り……うちの利用者全体で見ると、ちょっと短めくらい。それにも理由があって……

    「ああ、私はこの辺りで。気を付けたけど、ちょっと汚しちゃったかもしれないわ」
    「ん、いーよそんくらい。お気をつけて」

    この女、ヤるだけヤってすぐに帰るのである。ピロートークとか、無いのか。無いらしい。
    対してイオリの方は、独り取り残されてから10分近く部屋にいた後、おずおずと恥ずかしそうに出てくることが恒例だった。流石にちょっとかわいそうだと思う。かわいいとも思うけど……そのタイミングで話しかけられるのも気持ちのいいことじゃないし、うーん。……いっそ、突撃してみるなら今なのか?

    「――うわあっ!?」
    「あ、あ、あー、ごめん。流石に服着るのくらい待った方がよかったか?」
    「……いや、いいよ。なんかもう、そういうの気にする気分じゃない」

    な、なんか労しいって……あの例の女、危険だしヤバいけどなんとなく悪人じゃなさそうで放っておいてたが、ちょっと見る目変わるぞ。
    ……ともかく、話はさせてもらおう。アタシ人生経験とか特に無いけど、まあ、他の誰にも話せないだろうしな……

  • 54局長ちゃん ◆IEd0n050V224/08/15(木) 01:01:44

    「まあ、アタシって実はこの施設のリーダーなんだけど」
    「……なんだ。お前が諸悪の根源か?」
    「んー、そうかもしれない。諸悪の根源だから、もし本当にお前が嫌だって思ってるなら、あの女がここ使えないようにすることも……まあ、出来なくはない。あんま意味ねーと思うけどな、連れ込む場所なんて他に幾らでもあるし……それ以前の話でもあるか」
    「何が言いたいんだよ」

    ……まあ、核心を避けててもしょうがないよな。言うか。認めたくないだろうけど。

    「お前、特にあの女に弱味握られてるとかじゃないんだよな? いっつも終わった後ヘコんでる割には、何回も会うし、何回も言う通りにしてて……それが不思議でさ」
    「………………それは……」
    「失礼を承知で言うと、虜にされてんのかなって。なんつーか……あいつの、人格とかじゃない部分に」

    イオリがくるっと振り返って、滑らかな背を上に向けながら枕へ顔をうずめる。……これは、泣かせたかもしれない。

    「私、あいつの名前も知らないんだぞ。連絡用のモモトークだけ」
    「えっ? あー、そうか。あいつのモモトークの名前『🦒』だもんな。ステメも書いてないし」
    「おかしいだろ、名前も知らないやつに股ぐら弄られて、それで……癖になって。自分でやるとかもよくわかんなかった……エサみたいに与えられてるせいで逆らえなくなったし、それで逆らえなくなってる自分もイミわかんないし」
    「………………」
    「別にあいつのこと好きでもなんでもないし、むしろ嫌い。あいつも私のこと……純粋な意味で好きとかじゃないだろ。それが……こういう感じになって、私、こんなやつだったのかって」

    思ってたよりも深刻っつーか、快楽堕ちモノで抜きづらくなった気がする……
    というところで、スタッフちゃんから新しい訪問の連絡が入る。どうやら満室になりそうらしい……これ以上はちょっと場所移って話すか。イオリに事情を話してきっちり服を着せ直し、支えながら部屋を出る。どっか人っ気ないとこ――

    「! ……イオリ、まだ居たんだ」
    「おっ、お前!!?!?なんでまた来てるんだよ!?!!?!??」
    「あー、君だったか。その、色々事情があるんだけども」
    「そういえばイオリには言ってなかったっけ。元々リバだから私」
    「……は? りば?」

  • 55局長ちゃん ◆IEd0n050V224/08/15(木) 01:14:26

    「用語っていうか、スラングでさ。事に及ぶ時、滅茶苦茶にする側のやつをタチ、される側のやつをネコって呼ぶんだよ」
    「知らなかった。ってかそれ対義語になってなくないか?」
    「で、"リバ"っていうのは、タチとネコ両方の願望を持ってるやつのこと。リバーシブル的な。こいつもそうなの」
    「……え、ええ。なんだそれ、気持ち悪……」

    気持ち悪いと来たか。まあ一般人の反応なんてそんなもん……見た感じだと、こいつには全くダメージ入ってなさそうだけど。

    「イオリのこと弄り倒した後、羨ましいというか、すごくネコの気分になってて……本当だったらすぐ別の部屋入りたかったんだけど、イオリが帰るまで時間置いたほうがいいかなって」
    「なんだよその気遣い、知らねえよ……もう私出ていくぞ、こっちも用事あるから」
    「そうね。……ということで、私ネコやりたい。相手してくれる? 局長さん」
    「……え゛、アタシ????」
    「駄目?」
    「いや、用事っていうかこの後、外でイオリさんと色々話す予定で……」
    「あっ、そういうこと……」
    「………………」
    「……3人でするの、興味あるかも。イオリも交ざる?」
    「勝手にやってろバカ!!!!!!!!!!!!!!」

    そう言ってイオリはダッシュで外へ逃げて行った。当たり前すぎる。ホントこいつ、言行どっちも問題だらけだなぁ……

  • 56局長ちゃん ◆IEd0n050V224/08/15(木) 02:01:25

    ――そこからしばらくして、日が沈んだころ。
    ん~~疲れた~~~~~。人と話すの、楽しいっちゃ楽しいけど、気楽ではないって感じ……しかし今晩のアタシは彼女ちゃんの家にお呼ばれしています。すっげえ気の利く子で、よくそれに甘えさせてもらっているのでした。マジありがとう。

    「……私の好みのコンソメスープって、これくらいなんですけど。薄くないかな」
    「薄いけど、まあいいんじゃね。タマネギの甘みめっちゃ出るし」

    こういう汁物にフランスパンを沈めて、ひたっひたのやつを舌の上で溶かすのが好き。変な食い方ですがうちの彼女ちゃんは尊重してくれます。キモかったらごめんな。

    「アタシ、ちょっと悩みみたいなのあってさ。例え話で聞いてくれる?」
    「例え? ……まあ、いいですよ」
    「君がもし、"自分から言い出せないこと"みたいなのを放置してたとしてさ。それを言わなきゃいけない相手に、別の人が代わりに言ってくれたら、嬉しい?」
    「……あなたが、誰かにとってその"別の人"になろうとしてるって話ですか?」
    「ヴッッッ」

    う~んさすがに聡い~。いや、今のはアタシが阿保すぎたのもある。バレるか……そりゃそっか……

    「"言い出せない"のタイプによるのかなって。色々考えてるから、言えないっていう人もいれば……なんにも考えられないから、言うかどうかすら悩めない、って人もいて。悩めない人を放っておいても酷かも、って思ったりします」
    「あ~~~~……」
    「でも、結局はきちんと前もって話すのが一番ですよ。ちゃんと話してくださいね」
    「ん、わかった」

    ……前もって話すのは、もう何回かやってんだよな。さーてどうしたものか。

  • 57局長ちゃん ◆IEd0n050V224/08/15(木) 02:52:10

    ……よし、今日決行だな。扉の前に待ち構えて、イオリの嬌声に聞き耳を立てる。
    本人から聞いたところによると、あいつの責めの方法は「強く、優しく」が基本。歌謡曲の詞みてーだが実際に有効で、快感のメーターが"一番上"に無理やり押し付けられてどうやっても逃げられないっていうのは、感じる苦しさ以上に、病み付きになるような陶酔感でトリップできる……らしい。受けたことないからわかんねーけど。

    「…………ぁ、う゛……けほっ、けほっ……」
    「……お疲れ様。今日も頑張ったわね」

    入室から2時間半、ようやく絶叫みたいな喘ぎ声が止んで人間の言葉が聞こえるようになってきた。そして問題がここで……こいつはこの後すぐ、何事も無かったかのように帰りやがるのだ。このままじゃ良くない、扉が開いた瞬間を止める!

    「それじゃあ、また今度。都合がいい時があったら教え……? あら?」
    「よ、事後に失礼。ちょっと質問があって来た」
    「……イオリの方に?」
    「そうだな」
    「う……わ、わたし? 今、無理、もう声嗄れちゃって……」
    「お前、この前アタシと話した時、こいつのこと『私を純粋な意味で好きとかじゃない』とか言ってたよな」
    「言ったっけ……言ってたかも」

    イオリは完全に潰れていた。むしろ好都合だと思う……考える余力が残ってない方が、理解できることもある。

    「……マジで、そんなにわかんないか? いろいろ思い出してみても」
    「思い出すったって、犯された記憶しか無いよ」
    「お前ら、いつもウチで待ち合わせするよな。……この女が、お前より後に来たこと、あったか?」

  • 58局長ちゃん ◆IEd0n050V224/08/15(木) 03:12:43

    ……時は遡り、数日前。
    あれだ、こいつの問題発言でイオリがダッシュで逃げて、その後アタシがタチやることになった日。こいつを抱く時、ちょーっと長い時間が必要で……まあ、楽しいんだけど。楽しいんだけど、不安にもなるっつーか。

    「良い、感じ。もっと……」
    「ん。じゃあ、胸の方も触っていくか。身体の力抜けよー」
    「ふぁ……すごく、あ、安心する。あたま、とけそう」

    ……撫でられるのが好き、っていう癖を持っている。
    前戯に長い時間を要するわけだ。右手は頭に置きっぱなし。左手は服の上から、生地の重みに少し足すくらいの緩い圧力を与えるようにさすっていって、身体だけ眠らせていく……腿の付け根から始めて、どんどん上に昇っていき、終着点で魂を植え込むみたいに胸の真ん中から愛撫する。そうして、最も呼吸が深くなるところに来た時、ようやく本番が始まる。

    「……手、離すぞ。今おっぱい出してやるから」
    「ん、ん。ふぅーー……んぁ……」

    さっと上着をはだけ終える。右手で頭はそのままに、左手で秘め所をほぐしていくと、赤ん坊みたいに緩み切った口から、官能的な声が溢れて来る。その間。被せるようにして顔に胸肉を添えてやると、すごく喜ぶ。ゆっくり、刻み込むように性感帯を按摩していって、するとじわじわと上り詰めて行って……っていうのを、だいたい4~5回繰り返す。ハードじゃねえが、ヘビーな行為。

    ……こいつ、なんでか知らねえけど、愛情に飢えてるんだよ。それも下手に分別があるせいで悲惨っていうか、アタシのこれが"代替行為"に過ぎないことを理解してる。涙目になりながら喜んでくれるけど……本当のところは足りていない。
    で、そこに現れたのが銀鏡イオリ。……あんまり人選ばずにヤリまくってたこいつが、なんか本気で好きになったかもしれない相手らしい。それでも不遇なことに、まともな愛情表現……どころか、普通に話す方法がわからないらしくて、今に至る。

  • 59局長ちゃん ◆IEd0n050V224/08/15(木) 03:28:04

    「こいつ、お前のことめっちゃ好きだぞ。いや、まあ、わからないのは仕方ないんだが」
    「……は、はあ……?????」
    「お前目当てで来る時だけ明らかに服装しっかりしてるし、待ち合わせの30分前には絶対に到着してる。アタシとヤった後のピロートークも3分の1くらいはお前の話だった。買ってあげたい服とかアクセサリーとかのリスト作ってるらしいし。……黒いネクタイも、お前と会ってから"お揃い"って言って着け始めた」

    銀鏡イオリは茫然としていた。そりゃそうだよな。人間のことペットとしか思ってなさそうなサイコレズ女に見えてたのが、急に……
    一方、こいつの方は割といつも通りの反応……いや、目が死んでるな。やっぱ怯えてたのか?

    「私も最初、こんなつもりじゃなくて。1回思い出ができればいいなって思って抱いた」
    「だ、大丈夫かオイ。話せるか?無理してない?」
    「大丈夫。……それが、奇跡みたいな感じで、上手く行っちゃったのよね。虜になってくれたというか……考えもせずに諦めてたのに、何回も会ってくれるようになって。こっそり張り切ってたの」
    「な、なんでそんな風にしたんだ……?」
    「私、喋るの、全然得意じゃないし。……これは言い訳だけど、好きなのバレたら、気持ち悪かったり、怖かったりするかもなって。だって、人を好きになるって、どんなに取り繕っても攻撃で、加害で、傷付けちゃうから……」
    「……うん。悪いけど、かなり気持ち悪い」
    「………………」

    だよなぁ……

  • 60局長ちゃん ◆IEd0n050V224/08/15(木) 03:40:34

    「ごめんね、イオリ。本当に嫌だったら、私の連絡は見なくても――」
    「いや、アタシその必要は無いと思ってて」

    予想通り身を引こうとしてきたな。こういう手合いってこうなんだよ。やることやっといて逃げるのは筋が通ってないので局長ちゃん許さない。

    「まあ……お前も言った通りだよ、虜になってるんだろ? こいつ」
    「うん。身体だけなら、完璧に堕とした」
    「……待て、お前まさか」
    「堕としたんだったら、それ利用して会い続ければいいじゃん」
    「おっ、お前!!!!最初に話した時味方かと思ってたのに!!!!!!」
    「ほら、強いのはこっちで弱いのはあっちなんだからさ。上手く誘惑して、食事とか買い物とか一緒に行って、その積み重ねでお互いに人となり詳しくなれば、それで済む話。そっから仲良くなれるかは別問題だけど」
    「い……そんなことしていいの、それ……」
    「別に悪意無いんだろ? お前はイオリのこと好きなだけ、イオリはお前のこと全然わかってないけど気持ちよく犯され続けてきただけ。じゃあまだ純愛じゃん、責められる部分ねえって」
    「どこが純愛だ!!!!こっちは純潔奪われてるんだぞ!!??!??」
    「あ、膜はまだ破ってないよ?」
    「そういう問題じゃない!!!!!!!!!」

  • 61局長ちゃん ◆IEd0n050V224/08/15(木) 03:50:23

    「……あのな、イオリ」
    「……な、なんだよ。何言われても私の意見は変わらないぞ」
    「散々気持ちよくなったんだから、ちょっとは付き合ってやっていいんじゃないか。アタシから見て、後戻りするタイミングが無かったわけじゃないと思うぞ」
    「………………」
    「この前話した時、"あの女に弱味握られてるとかじゃない"って言ったよな、アタシ。……そうなったらもう、いよいよ言い訳も無いのに。今日また来たってことは……そういうことなんじゃないか?」

    イオリは苦い顔で条件を飲んだ。よっしゃ。

    「この前、一緒にお洋服を買いに行ったの」
    「おお。そりゃ結構だな、どんな感じだった?」
    「私からのプレゼント、まだ気持ち的にあんまり受け取りたくないみたいなんだけど」
    「あーーーー……」
    「『最近思うんだけど、交換条件で"後でしっかり気持ちよくしてあげるから"って言われるよりも先に受け取ったほうが、みっともなくならずに済むんじゃない?』 ……って言ったら、すんなり受け取ってくれたわ」

    いや、やっぱ怖いってこいつ。

  • 62局長ちゃん ◆IEd0n050V224/08/15(木) 03:57:38

    ("銀鏡イオリと愛情の不在"編、END! 快楽堕ちはしないほうがいいよっていうお話でした 教訓としてね、読んでいただければ)

    (イオリはやっぱり可哀想な目に遭うのと価値観がトんでる相手を前に困惑するのが似合うと思います あと快楽堕ちも似合う 全部詰め込んだらこのssが生まれました いうてイオリちゃん性格面もちょろい寄りだし、顔合わせる機会が多ければ多いほど打ち解けていくんじゃないか?と予想しています 今回のメインを飾った激ヤバトリモブ女に幸せを与えることが果たしてキヴォトスにとって良いことなのかは不明ですが、せめて私は彼女たちのために祈ろうと思います キーーーイーーーイーーーリーーーーエーーーーーーーーー)

  • 63二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 05:27:07

    これは完全に偏見だけどイオリは特に好きでもないのに付き合いが切れない相手が多そう
    好き嫌いはっきりしてるのにちょろいし深く物事を考えないから…

  • 64二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 09:50:06

    このレスは削除されています

  • 65スタッフ24/08/15(木) 10:13:01

    (っぱ純愛だよなぁ…NTRとかここいるとめっちゃ見るけどさぁ…背徳感でヤる顔よりお互い隠しきれない好きが出てるほうが良いよな。純愛がこの世で一番好き。うそ、一番は局長ちゃん。二番、純愛は二番!最高!)
    「しっかし、よくあの二人のことまとめられましたね」
    「というか行政官とイオリって子といい…」
    「…あれ?局長ってゲヘナ風紀委員の弱み握りまくり?やば。」

  • 66二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 13:22:39

    いやはや良きSSと出会えた
    期待

  • 67二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 22:51:21

    保守

オススメ

このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています