【オリキャラ・閲覧注意】私は好奇心旺盛な方だ

  • 1二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 21:41:11

    『使われていない教室』

    このトリニティには数多くの生徒が在校しているがそれでもなお使われない教室というものができる。
    3日ほど前のことだろうか、私はこんな噂を聞いた。
    "廃校舎3階の上って右から3つ目の教室から声がする。"
    ありきたりな話だが私には噂を噂のままで終わらせたくないという癖があった。

    休日の昼間、私は廃校舎へ足を踏み入れた。どくだみのような臭いが鼻を突き刺し蜘蛛の巣が肩へ絡みつくがこれは管理がされていない証拠だ。物をどかした形跡も無く足跡も無い。噂は嘘であると薄々感じ始めながら私は2階へ上る。

  • 2二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 21:48:10

  • 3二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 21:50:42

    所々にカビが見られたが床が抜けることなく2階にたどり着いた。残念ながら3階へ続く階段は崩れてしまっており、また向こうまでこの臭くて汚い廊下を歩くことになる。机や棚が乱雑に置かれているせいで進む度に辺りが暗くなっていく。
    白い制服が灰色になってきた頃、壁が見えてきた。もうすぐで3階に上がることが出来ると安堵したその時だった。
    背中に冷たい気配を感じる。ゆっくりと振り向くと天井から水が滴っていたことが分かった。そういえば外から銃弾のような音が聞こえるが雨だったのか。
    雨漏りで濡れた階段を踏んで私は3階へ上る。

  • 4二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 21:51:36

    早めに保守

  • 5二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 22:07:15

    私は好奇心が異様に高いらしく、恐怖や不安感に駆られると口角が尖っているのだとか。念の為拳銃に弾を詰めると、私はついに3階の床を踏んだ。結果がどうあれ今から真相を知ると思うと目の乾きと過呼吸が止まらない。
    3階は2階よりも雨漏りが酷く、鼻の奥にはどくだみが住みついたようだった。
    まず1つ目の教室の扉を開くと濡れた机と椅子が乱雑に置かれていた。……いや、いくら崩れているとはいえ元の並びが見えてくる。
    円?

  • 6二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 22:19:27

    気になった私はさらに机の中を漁った。雨に濡れてほとんど解読不可能だがただのプリントでは無いことは分かった。
    "……れ"
    "…ま……"
    数十枚にも及ぶ中で読み取れたのはこの二文字だけだった。
    昔のトリニティは全体的に今よりも宗教じみた教育を受けていたというがこれも何かの儀式だろうか。中央の倒れた椅子を眺めながら、私は教室を後にした。
    どうやら噂はただの嘘という訳にはいかなそうだ。私は2つ目の教室へ入ると目を見開いた。

  • 7二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 22:38:30

    円。
    それも先の教室と同じように崩れている。机を漁ると乾いた紙束が次々と溢れ出す。
    "とまれ"
    紙には全てそう書かれていた。ここにいた生徒はこれを唱えていた?古書館へ用事ができたところで私は紙束を離したが、手を滑らせてしまい教室中に散らばってしまった。
    その時私は違和感に気がついた。指にインクが移っている。紙は乾いていたのでこんなことが有り得るのは……
    ますます3つ目の教室への興味が湧いた。








    "とまれ""とまれ""とまれ""とまれ""とまれ"
    "とまれ""とまれ""とまれ""とまれ""とまれ"
    "とまれ""とまれ""とまれ""とまれ""とまれ"
    "とまれ""とまれ""とまれ""とまれ""とまれ"
    "とまれ""とまれ""とまれ""とまれ""とまれ"
    "とまれ""とまれ""とまれ""とまれ""とまれ"
    "とまれ""とまれ""とまれ""とまれ""とまれ"
    "とまれ""とまれ""とまれ""とまれ""とまれ"

  • 8二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 23:10:22

    声が聞こえるという3つ目の教室を開けた。しかし声という声は聞こえず、窓の隙間から陽光と風が吹き込んでいるだけだった。この笛のような音が声と勘違いされたのだろうか?私はさらに入念に調べてみることにした。
    まず、机という机が壊れていた。少しの不注意でスカートの裾を裂いてしまうほどに鋭利な残骸が散らばっている。さらにこの教室だけ雨漏りがより酷い。

    雨漏り?そういえば私がこの廃校舎へ入る前は外は雲ひとつない快晴だった。それは今窓から見える景色もそうだ。
    ではこの水は?
    どうして銃声のような音が?
    私は息を飲み、深呼吸をする。見てはいけない……見れば助かることは無いだろう。

    私は天井を見上げた。

  • 9二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 23:18:24

    まずい、見つかった。
    私は来た道を辿りながら逃げ出した。廃校舎は今までの比にならないほどに強く音を立てて揺れ始めた。さっきの目が追いかけてくるようだ。2階の階段を駆け下りると次の階段を目指してまた走り出す。
    揺れが更に強くなった。あの冷たい感覚がもうすぐそこまで迫っている。私はさらに足を上げ、階段から転がり落ちた。

  • 10二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 23:25:32

    全身の痛みに耐えながら私は出口を目指す。どくだみの臭いが段々と強くなっていく。寒い、息が苦しい、吐き気がする。薄れる意識の中必死にもがき私は光の方へ飛び出した。

  • 11二次元好きの匿名さん24/08/15(木) 23:33:30

    あれから3週間が経ったが我ながら良い体験をした。全身の毛が逆立つあの感覚が今でも忘れられない。なおあの廃校舎はシャーレの権限で撤去が決定された。まだ探索しきれていないのでもったいないような気がするが私のような命知らずをこれ以上出さないためなら英断と言える。

    古書館にて調べた資料にはあの廃校舎についての記載は一切無かった。


    『使われていない教室』終わり

  • 12二次元好きの匿名さん24/08/16(金) 08:43:06

    『トイレのハナコさん』
    まずい非常にまずい。このままでは私は漏らしてしまう。授業の終了と同時に私は股間を抑えながら全速力で走り出した。

    間一髪……もう少しで下着に染みを作るところだった。処理を終えた私は外に出るとトイレの中の異質な空気に気がついた。

  • 13二次元好きの匿名さん24/08/16(金) 08:50:23

    私が使っていた個室の隣だ。誰かがいる?いや、それはまだいい。問題はそこから並々ならぬ恐怖を感じることだ。
    恐ろしくなった私は扉を2回叩いた。
    「はーい」
    少し色っぽい声が中から聞こえると同時に鍵が外れ、個室の主は姿を現した。

    私は衝撃のあまり目を見開いた。

  • 14二次元好きの匿名さん24/08/16(金) 08:56:41

    個室の主はなんと水着だった。聞いたことがある、このトリニティには水着で徘徊する変態がいるということを。
    私は着ていた上着を彼女に押し付けるとトイレから追い出した。前の教室のように本当に恐ろしいものと遭遇することもあればこのようにくだらない結果になることがある。その度に私の好奇心の高さは馬鹿らしく思えてくる。

    後ろから扉を3回叩く音が聞こえた。

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