- 1通りすがり黒聖杯24/08/18(日) 17:00:25
- 2通りすがり黒聖杯24/08/18(日) 17:02:54
それでは早速始めていきます。
まずはプレイヤーとなる主人公のキャラクターメイキングから。 - 3通りすがり黒聖杯24/08/18(日) 17:05:11
【主人公は何人目に選ばれたマスター?】
dice1d8=2 (2)
※8だった場合、8人目のイレギュラーなマスター
- 4二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 17:08:09
原作マスターは一人押し出される形か?
- 5通りすがり黒聖杯24/08/18(日) 17:08:45
【まさかの2人目……】
【もしかして冬木御三家の人?】
1:Yes
2:No
3:御三家の血は繋がってないけど、原作の言峰みたいな御三家と関りがある人間
dice1d3=1 (1)
- 6通りすがり黒聖杯24/08/18(日) 17:11:20
【マジかよ……】
【早くも原作が崩壊しそうなんだが……】
【御三家のどの家の人?】
1:アインツベルン
2:遠坂
3:間桐
dice1d3=1 (1)
- 7二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 17:12:13
このレスは削除されています
- 8通りすがり黒聖杯24/08/18(日) 17:14:18
【おいおいおいおい】
【マスターは切嗣じゃないのか?】
1:アハト翁「なんか衛宮切嗣の他にも令呪宿した奴が現れたんだが……?」
2:アハト翁「さすがに外部の人間をマスターにすることはできねーわ」
dice1d2=1 (1)
- 9通りすがり黒聖杯24/08/18(日) 17:16:00
【今回のアインツベルンは必勝を期してマスター2人出しの模様】
【アインツベルンだからやっぱりホムンクルスかな?】
1:そうだよ
2:違うよ
dice1d2=2 (2)
- 10通りすがり黒聖杯24/08/18(日) 17:23:46
【ホムンクルスではない模様】
【ではいったいどんなやつなんだ……?】
1:舞弥のようにかつて道具として使ってた奴
2:シャーレイのようにかつて矩賢の助手だった奴
3:↑+アリマゴ島にもいたし、その時の騒動で死徒化したよ(存在自体が切嗣曇らせ要因)
dice1d3=3 (3)
- 11通りすがり黒聖杯24/08/18(日) 17:28:22
【切嗣の過去やトラウマを知っているうえにおそらく付き合いも最も長そうなやべーやつとなりました】
【続いてアライメント】
善悪 : dice1d100=91 (91)
※1ほど利己的、100ほど利他的
思考 : dice1d100=56 (56)
※1ほど一般人、100ほど魔術師的思考
- 12通りすがり黒聖杯24/08/18(日) 17:40:51
【……こいつ本当に魔術師かつ死徒なんですかね?】
【続いて能力値】
【死徒設定なんで一部の能力に補正が入ります】
戦闘 : dice1d100=51 (51) + 50
※数値が高いほど戦闘面に秀でた魔術師。ただし、100でもサーヴァントには及ばない
魔力 : dice1d100=81 (81) + 30
※数値が高いほど魔力があり、戦闘時サーヴァントのダイス判定にプラス補正が入る
科学知識 : dice1d75=58 (58) + 25
※数値が高いほど近代文明の知識に秀でており、かつそれを積極的に活用する
魅力 : dice1d100=61 (61)
※数値が高いほど他者から好感を持たれやすい。悪く言えば数値が高いほど人たらし
- 13通りすがり黒聖杯24/08/18(日) 17:51:01
【つよい(小並感)】
【あ。科学知識にも補正が入っていたのは切嗣関係者だからです】
【では最後に、アリマゴ島の一件以降切嗣とはどんな感じの付き合いを続けていたんでしょう?】
1:アリマゴ島以降ずっと一緒に行動してたよ(さらに盛られる切嗣曇らせ要素)
2:アリマゴ島以降別行動だったけど連絡は取り合っていたよ
3:アリマゴ島以降お互い音信不通だったけどアインツベルンに雇われた際に再会した
4:アリマゴ島以降お互い音信不通だったけど聖杯戦争直前に偶然再会した
dice1d4=2 (2)
- 14通りすがり黒聖杯24/08/18(日) 18:03:53
【では、本編に――といきたいところですが、やり残していたことがありました】
【主人公の性別決めましょう】
1:男性
2:女性
3:安価
dice1d3=3 (3)
- 15二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 18:04:51
このレスは削除されています
- 16通りすがり黒聖杯24/08/18(日) 18:09:09
【というわけで、安価です】
男性
女性
男の娘(待てや)
↓のレスより上記候補の中から先に3票入ったものを採用 - 17二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 18:12:30
女
- 18二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 18:12:34
男の娘
- 19二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 18:12:46
男
- 20二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 18:13:04
男の娘
- 21二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 18:14:14
男
- 22二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 18:14:16
女性
- 23二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 18:14:39
男の娘
- 24二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 18:14:44
女
- 25二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 18:16:36
男の娘
- 26通りすがり黒聖杯24/08/18(日) 18:23:08
【君たちも好きだね……(苦笑)】
【それでは、これより本編に入ります】 - 27通りすがり黒聖杯24/08/18(日) 18:54:22
●ドイツ某所 アインツベルン城
「まさか本当にこんなもんを見つけ出すとは……」
「キズひとつついてない……
間違いなく一種の概念武装――それも魔法の領域に足を踏み入れている代物でしょうね」
「およそ1500年前のものとは思えないな……」
アインツベルン城の一室にて衛宮切嗣とアイリスフィールは目の前に置かれた聖遺物を眺めていた。
黄金に輝く剣の鞘。
此度の聖杯戦争において必勝を期したアインツベルンがコーンウォールにて発見した逸品中の逸品である。
「これを触媒として用いれば間違いなくかの騎士王がセイバーのクラスで召喚されるだろう。
しかし――」
切嗣が言い終わるよりも先に、彼の背後に位置していた部屋の扉がバンと音をたてながら勢いよく開かれた。
「やっほ~♪
ケリィちゃん、聖遺物届いたんだって~?」
そう言いながら部屋に押し入ってきた相手に対して、切嗣は瞬時かつ無言かつ表情ひとつ変えずに自らの魔術礼装でもある愛銃トンプソン・コンテンダーをぶっ放した。
放たれた弾丸は一瞬で相手の眉間に風穴を開け、血と脳髄、肉片、骨片を巻き散らかす。 - 28通りすがり黒聖杯24/08/18(日) 19:06:35
「あいたー。
もう……いつものことながら、ボクに対する扱い酷いんじゃないの?」
「黙れ吸血鬼。
近くにお前が存在するというだけで調子が狂うんだ。
アハト翁が用意した同盟相手でなければ、お前なんかとっくの昔に滅ぼしていた」
「はぁ……」
目の前で繰り広げられるやり取りにアイリスフィールはため息をつく。
――夫ともう1人が今のようなブラックジョーク染みたことをするのはアインツベルン城ではもはや日常茶飯事となっている。
最初目にした時は自身も含む城の者の誰もが驚いたが、皆すっかり慣れてしまった。飽きるほどに。
ユーブスタクハイトが衛宮切嗣をアインツベルンに招き入れてしばらく経った後に、さらなる勝利のための策として招き入れたもう1人の外部の魔術師。
それがアイリスフィールの前で彼女の夫とコントのようなやり取りを今もなお繰り広げている彼女――いや、彼である。
魔術師であると同時に人の摂理から外れた吸血種「死徒」であることから、対魔術師戦闘において切嗣とは別のベクトルで役に立つだろうという理由から雇われた存在だ。
――切嗣とは昔馴染みで、過去にいろいろとあったらしいことを知ったのは雇われた後のことである。
「うわ~……すっごいね。
伝承で語られる聖剣の鞘、本当に存在したんだ。
本当に期待されているんだねぇケリィちゃん」
「そうだな」
相手に一切目を合わせることなく切嗣は相手に対してさらりと返事をする。
――相手の眉間に開いた風穴はすでに塞がり傷跡ひとつ残っておらず、部屋中に飛び散ったはずの血や骨などもいつの間にかなくなっていた。
コンテンダーから放たれたであろう銃弾のみが床に転がっているだけである。 - 29通りすがり黒聖杯24/08/18(日) 20:00:51
「――で、これが届いたってことは、今夜にも召喚するの?」
「ああ。
もたもたしていたら他のマスターがセイバーのクラスを召喚してしまう」
「だよね~。
――召喚の時はボクも見学していい?」
「ダメだ」
「なんでさ~?
アイリは同伴させるんでしょ~?」
「…………」
切嗣は黙って懐から一発の銃弾を取り出すと、それをコンテンダーに装填し始める。
水銀製弾頭を用いた特注の対死徒用専用弾だ。
「オーケイ兄弟、これ以上はゴネない。
だからそいつを銃に籠めずにしまってくれ」
「用心に越したことはない」
「うわーん。
アイリ~、ケリィちゃんが冷たいの~。
可哀想なボクを慰め――うわらば!」
標的をアイリスフィールに変えようとした彼の言葉は、背後から目に見えぬスピードで繰り出された切嗣渾身の蹴りによって阻まれた。 - 30二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 20:10:24
なんだこのおもしれー男…男?
- 31通りすがり黒聖杯24/08/18(日) 20:19:22
「ちぇ~……
ケリィちゃんってば本当にケチなんだから、もう……
そんなにアイリの前でいい格好したいのかな?」
ぶつぶつと文句を口にしながら彼はアインツベルン城の廊下を1人歩いていく。
万年雪が降り積もる森の中に人知れず不気味にたたずむ城の中は死徒の身である彼であっても寒さを感じるほどだ。
――それでも身にまとっている装いは決して厚着ではない漆黒のドレス姿なのは、彼が人ならざるものであることを示す何よりの証拠かもしれない。
「……まあいいか」
1:どうせボクも今夜サーヴァント召喚するわけだし
2:もうボクはサーヴァント召喚しているし
3:こっそりのぞきにいけばいいし
4:その間はイリヤちゃんと遊んでればいいし(これでもかと切嗣をイジる的な意味で怒らせるスタイル)
dice1d4=4 (4)
- 32二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 20:22:05
とことん怒らせる…というかいじる方向で動くなこの男の娘w
実際彼にイリヤは懐いてるのかどうなのか…? - 33通りすがり黒聖杯24/08/18(日) 20:40:23
「ハ~イ、イリヤちゃん♪」
切嗣とアイリの娘であるイリヤスフィールの部屋に彼はこっそりと忍び込んだ。
というのも、城のホムンクルスたちは切嗣によって彼をイリヤのそばに近寄らせないように厳命されているからである。
彼が死徒であるため万が一イリヤに対して吸血衝動を発現されたら困るというのが表向きの理由だが、実際は切嗣の密かな親バカぶりが原因だ。
なおホムンクルスたちは切嗣のそんな真意を察しているが、あえて表情には出さない。ホムンクルスゆえに。
「あれ? どうしたの?
またキリツグにいじめられた?」
「うんうん。そーなの。
ケリィちゃん最近いつにも増してボクに冷たいんだ~。
昔は素直ないい子だったのにぃ~……しくしく……」
「わー、かわいそう。
じゃあ、イリヤが慰めてあげるね。よしよし……」
「イリヤちゃ~ん♪」
とびっきり人慣れした猫のごとく彼はイリヤの胸元でゴロゴロと甘えこくる。
一見すると十代前半と齢一桁の女の子同士による仲睦まじい光景に見えるが、前者は男かつ実年齢は数十歳なので実際のところは完全に事案である。
切嗣の過保護っぷりに反してイリヤは彼に非常に懐いていた。
それはもしかしたらあまり自分に構ってくれない――特に聖杯戦争が間近に迫った今は――切嗣に対するイリヤなりの反抗もしくは当てつけかもしれない。 - 34二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 20:49:35
切嗣ェ…
男かつ実年齢は数十歳なのに見た目は十代前半とかすごいなぁ - 35通りすがり黒聖杯24/08/18(日) 20:51:47
「イリヤちゃん、そんなわけだから今日は夜遅くまでボクの部屋で一緒に遊ぼう」
「ホント!?
またこの間みたいにテレビゲームやらせてくれる!?」
「もちろん!
スーファミもメガドライブも、イリヤちゃんがやりたいソフトなんでもプレイさせてあげる!」
「わーい♪」
喜ぶイリヤを彼はひょいっと抱きかかえて部屋を出る。
部屋の出入り口の扉やその周囲に見張りや見回りのホムンクルスたちがいないことは事前に確認済みだ。
――イリヤは今年で8歳になるが、その体重は切嗣が仕事で用いる銃火器よりも軽い。
彼女が人とホムンクルスの混血というのもあるが、アインツベルンによって度々行われている「調整」によるものでもある。
彼はそれをわかっていながらも気にはしなかった。
魔術師とはそういうものであることを数十年の人生で嫌というほど知っているからである。半ば己の身をもって。
(――こんな純粋で素直な子から両親を取り上げるようなことだけはなんとしても避けないとな)
なお翌日、英霊召喚を終えて体力と魔力をある程度回復した切嗣に彼はほぼ丸一日追いかけ回されることになるのだが、それはまた別の話である。 - 36二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 20:55:21
魔術師とはそういうものであることを数十年の人生で嫌というほど知っているからである。半ば己の身をもって。>
あっ…(何かしら禄でもない事があったっぽい)
(――こんな純粋で素直な子から両親を取り上げるようなことだけはなんとしても避けないとな)>
普段おちゃらけてるのに内心で色々考えてるタイプ…好きだ…!
- 37通りすがり黒聖杯24/08/18(日) 20:55:45
【ちなみに切嗣が召喚したセイバーは……】
dice1d5=5 (5)
※1~4で原作どおりZeroセイバー、5でStay nightセイバー
- 38二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 20:58:12
!?
もう未来変わっとるやんけ~~~~~!
…え?いや実際どうなるの…?Stay nightセイバーって事はZeroの記憶実質持ち越してるの?
そもそも士郎と戦った記憶も一緒に持ってるのかこのセイバー…? - 39通りすがり黒聖杯24/08/18(日) 20:58:25
【よかったな切嗣。胃痛がほんの少しだけ和らいだぞ】
【本当にほんの少しだけどな!】 - 40二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 20:59:30
- 41通りすがり黒聖杯24/08/18(日) 21:00:51
- 42二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 21:06:20
- 43二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 21:11:21
- 44二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 21:15:17
- 45二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 21:17:27
- 46二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 21:23:15
- 47通りすがり黒聖杯24/08/18(日) 21:26:32
●日本 冬木市 遠坂邸
自らの居城である屋敷の自室にて、聖杯戦争に参加するマスターの1人にして遠坂家の現当主である遠坂時臣は手元の資料に目を通していた。
昨夜に無事自らのサーヴァントを召喚した彼は、結託している聖杯戦争の監督役である言峰璃正から今朝早く霊器盤が新たに5騎のサーヴァントの召喚を確認したことを告げられた。
5騎のうち1騎は言わずもがな自身のサーヴァントである。
先だって同盟相手で璃正の息子にして自らの魔術師としての弟子である言峰綺礼が召喚したアサシンを合わせれば、これで7騎中6騎のサーヴァントが召喚されたことになる。
「問題は誰がどのクラスを召喚したかだな」
そうつぶやきながら時臣は手元の資料――これまで明らかになっている綺礼以外の他のマスターに関する情報に改めて目を通す。
「まず、かの『魔術師殺し』を招き入れたというアインツベルン――」
1:間違いなくマスターは衛宮切嗣だろう
2:衛宮切嗣はあくまでも手札のひとつ。マスターはホムンクルスに違いない
dice1d2=2 (2)
- 48通りすがり黒聖杯24/08/18(日) 21:30:25
- 49二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 21:33:19
- 50通りすがり黒聖杯24/08/18(日) 21:35:53
【トッキーは原作どおり当初はマスターはアイリのほうと考える模様】
【ちなみに、“彼”のことは――】
1:彼自体のことは知っているけど、アインツベルンに雇われたことまでは知らない。死徒だし
2:アインツベルンに雇われたことまでは把握しているけど、あくまでも戦力のひとつだろう
3:アインツベルンに雇われたことは把握しているし、マスターの1人だろうと予想している
4:えっ? 誰こいつ? 知らん……
dice1d4=2 (2)
- 51二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 21:39:27
マスターの方は間違えてるからしっかりうっかりも発動してるの草(まぁマスター判明も難しいだろうけど)
彼の方は時臣も戦力の一つとして見てるのか…
(よく考えたら一応聖杯戦争は7人のマスターで行うんだからそりゃ8人になったら例外扱いで
特殊クラス償還されてもおかしくはない…か?) - 52通りすがり黒聖杯24/08/18(日) 21:48:12
「――さすがに外様をマスターに据えることまではしないだろう。
衛宮切嗣も彼同様、対魔術師戦を想定して用意した戦力のひとつと見ていいな」
そう言って時臣が手にしたのは、切嗣の少し後にアインツベルンが招き入れた“彼”に関する情報がまとめられた資料。
アインツベルンに雇われる以前の彼の主だった経歴がそこには綴られていた。
「ふむ……」
1:フリーランスだが特にこれといった戦績はなし
2:フリーランスとして魔術協会から過去に何度か依頼を受けていた実績あり
3:聖堂教会が送り込んできた代行者を撃退した実績あり
4:……は? 教会が討伐するのを諦めた……?
dice1d4=2 (2)
- 53二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 21:58:54
何回か魔術協会から依頼を受けてる辺り仕事人っぽくはあるな
(あくまで表向きの経歴ってだけで抹消されてる記録やそもそも記録されてない実績もありそうだけど) - 54通りすがり黒聖杯24/08/18(日) 22:04:32
「過去にある魔術師に師事していたが、魔術研究の際生じた事故により死徒と化し、以降はフリーランスとして1人活動していた、か……
魔術協会からの依頼をこれまで何度か受けたこともあるため、少なからず戦闘もこなせるようだな。
聖堂教会から討伐対象として刺客を送り込まれた際は逃げに徹していたようだが……」
――最悪の場合は元代行者である綺礼にこの者の対処は任せることになるかもしれない。
時臣はそう結論づけると、次の資料に目を通す。
「間桐は……まさか落伍者である雁夜を呼び戻してマスターに仕立て上げるとは。
間桐翁もそれだけ聖杯の獲得に必死ということか?
しかし、間桐翁も確かその身を吸血種としていたはず……
なぜ自身ではなくわざわざ雁夜などをマスターに……?」
1:まあ、あちらにもあちらの事情があるのだろう
2:もしや、雁夜がマスターというのはブラフなのでは?
3:実は雁夜には魔術の優れた素養があった?
4:まさか……桜がなにか関係しているのでは?
dice1d3=1 (1)
- 55二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 22:06:00
節穴ァ!
- 56二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 22:06:51
唯一なんも疑わない選択肢ぶち抜いたな…
- 57通りすがり黒聖杯24/08/18(日) 22:18:20
「――まあ、間桐家にも事情があるのだろう。
魔導も家柄や流派ごとに各々のルールというものを定めている。それに外野が干渉するのは無粋というものだ」
そう言うと時臣は次の資料に目を向ける。
「ロード・エルメロイ――ケイネス・エルメロイ・アーチボルトは新たな聖遺物を手に入れたか。
時計塔側の手違いで当初手に入れた聖遺物を紛失してしまったという情報を掴んだ時は参加を見送るかとも思ったが……
これで彼の参加も確定したな。歯ごたえのある相手になりそうだ。
おそらく昨夜召喚されたという5騎のサーヴァントのうちの1騎は彼が召喚したものだろう」
時臣は来たるべき強敵が召喚したであろうサーヴァントについて考える。
ケイネスは時計塔のロードたる人物。生半可な英霊を召喚するとは考えられない。
「おそらくクラスは三騎士のうちのいずれか――セイバーかランサーとみていいだろう」 - 58通りすがり黒聖杯24/08/18(日) 22:41:38
【――時臣はそう予想しているけど、どうなんですかケイネス先生?】
1:原作どおりランサーだぞ!
2:↑+でもディルムッドじゃないぞ
3:いつからランサーを召喚すると錯覚していた?(なん……だと……)
dice1d3=1 (1)
- 59通りすがり黒聖杯24/08/18(日) 22:43:25
【ケイネス先生は運命には勝てないのかな……?】
- 60二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 22:43:27
ここは前と同じランサーなのか
自害せよランサーにならないといいなディルムッド… - 61通りすがり黒聖杯24/08/18(日) 23:08:30
「召喚されたサーヴァントは現時点で6騎……
しかし、判明しているマスターは現時点では私と綺礼を含んでも5人……
最後の1人はいったい誰だ……?」
機密処理のために資料を魔術により起こした火によって焼却しながら時臣は思考を巡らせる。
彼の戦略は同盟相手である綺礼のアサシンに偵察を徹底させて他陣営の情報を集めに集め、弱点を把握した後に自身とそのサーヴァントが1対1の状況に持ち込んで各個撃破していくというものだ。
時臣としては戦いが本格的に始まる前にひとつでも多くの情報を得ておきたいところではある。
「…………」
いまだに何の情報も得られていない6人目のマスター。
情報がないということは、逆に言えばそれだけ目立ったり際立った人物ではないということでもあるが、それでも何らかの不確定要素となり得る可能性はゼロではない。
1:……いや、たとえ相手が誰であろうとも私のサーヴァントが負けるはずがない
2:さすがに事前に得られる情報はこれで精一杯か?
3:綺礼はなにか情報を掴めていないかな?
4:今からでも遅くない。戦略を練り直そう
dice1d4=2 (2)
- 62二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 23:09:07
ギリギリ慢心はしてないか…いや節穴な部分はあるけど
- 63通りすがり黒聖杯24/08/18(日) 23:27:53
「さすがに事前に得られる情報はこれが限界ということか?
これ以上は実際に戦いが始まってから得ていくしかなさそうだ。
綺礼には少しばかり苦労をかけることになるかもしれない」
そう結論づけると時臣は椅子に深々と腰かけた。
――なお同じ頃、彼が少しばかり気になっていた6人目のマスターであるウェイバー・ベルベットは自身のサーヴァントに事実上の使いっ走りにされて、街中の本屋やビデオ屋からミリタリー向けの雑誌やビデオを集めまくっていた。 - 64二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 23:31:16
6人目がまさかのエルメロイ教室を引き継ぐ存在(未来系)というね
- 65通りすがり黒聖杯24/08/18(日) 23:55:16
●冬木市 新都
「やれやれ……
ようやく冬木に着いたよ……」
駅の改札を抜け、彼は夜の冬木の街にゆっくりと足を踏み入れた。
死徒であるため屋外は夜間しか活動できないことに加えて、先日親バカを発現した切嗣に追いかけ回されたことなどもあり、彼は切嗣たちよりも一足先に日本に赴いたのである。
――決して切嗣に本気で滅ぼされそうになったので逃げてきたわけではない。そう決して。
「それにしても、妙に人通りが少ないような……
夜とはいえまだ人気がなくなるような時間帯じゃないはずだけど……?」
現在冬木市では猟奇殺人事件が頻発しており、それによって非常事態宣言を敷いていることが人気が少ない理由なのだが、やって来たばかりの彼には当然そんなこと知るわけがない。
「まあいいか。
とりあえず無事に着いたから――」
1:まずは拠点を確保しないと
2:拠点に向かおう
3:サーヴァントを召喚しよう
4:ん? 血の臭いが……
dice1d4=1 (1)
- 66二次元好きの匿名さん24/08/19(月) 00:05:28
しっかり拠点を確保しようと動く、見事やな……
アインツベルンが確保してる場所を使わせてもらうのか、冬木の空き物件とか拠点にするのかな? - 67通りすがり黒聖杯24/08/19(月) 01:01:53
「やっぱりまずは拠点を確保しなきゃね。
こっちにもアインツベルンの城があるみたいだけど、そこ以外にもセーフハウスになる場所はあったほうがいいし……」
そうと決まれば、と彼は早速自らの拠点を確保するために行動を開始する。
――とはいえ、すでに夜だ。この時間から拠点を手に入れる方法など限られている。
「そんなわけだから、ここは……」
1:ホテルに泊まる
2:空き家に不法居住
3:一般家庭に暗示をかけて転がり込む(ある意味Fateシリーズのお約束)
4:ダンボールハウス(某さっちんもそれでなんとかなってたからいけるいける)
dice1d4=2 (2)
- 68通りすがり黒聖杯24/08/19(月) 01:21:17
「不動産屋なんてこの時間に開いてるわけないだろうし……
どこかの空き家を勝手に拝借するしかないかな?
ホテルとかだと他のマスターたちにあっさり足取り掴まれそうだしね」
そう言いながら彼は駅前に設置されていた地図に目を通す。
どうやら冬木市は川を挟む形で「新都」と「深山町」という2つの街に分かれているようだ。
「ふぅむ……
拠点になりそうな空き家がありそうなのは……」
1:昔ながらの住宅街である深山町
2:最近開発が進んでいる新都
dice1d2=1 (1)
- 69通りすがり黒聖杯24/08/19(月) 01:58:00
「ここは昔ながらの土地のほうがよさそうだね。
どうやら聖杯戦争を始めた御三家の邸宅もこっちにあるみたいだし、霊脈はこっちのほうが優れていそうだ」
そう言うと彼は地図に従う形で足早に深山町へと歩を進めた。
――が、それから1時間もしないうちに自分のその選択を後悔することになった。
「来て早々、いきなり胸糞悪いものを見ることになるとは思わないじゃんね……」
深山町のとある一軒家。
そのリビングではまさに地獄絵図と呼んでいい光景が広がっていた。
部屋の隅にこの家の住人であったであろう夫婦と娘の惨殺死体が転がり、床の中央部にはそんな死体たちの鮮血で描いたであろう魔法陣がでかでかと存在した。
「これは……殺した女性の髪を筆代わりにして描いたのかな?
悪趣味にも程があるよあんた」
「――――」
彼はそうつぶやきながら、自分の足元に転がっている男を冷めた目で見下ろす。
――彼の魔術であっさりと昏倒し、今現在白目を向けながらも笑みをその顔に浮かべているこの若い男こそ、この惨状を生み出した張本人である。
話は数分前。
拠点となりそうな空き家を探して夜の住宅街を歩いていた彼は、ふと強烈なほどの血、そして死の臭いを感じ取った。
それは「強烈」と称しても人間では決して嗅ぎつけない、かなり巧妙に隠されたものであったが、死徒というこの世のどんな存在よりもそれらに敏感な彼には瞬時に気づけるものであった。
そして、あっさりそんな臭いの元がある家を突き止めた彼は魔術により静かにその家屋の中に侵入し、そこで現在進行形で鼻歌まじりに下衆いアートを描く真っ最中であった男を発見して容赦なく魔術で意識を奪い今に至る。
――本当ならば問答無用で殴り飛ばしてやりたいところであったが、死徒である彼がただの人間をぶん殴ってしまえば普通に良くて即死、最悪上半身がミンチとなってしまうので仕方がない。 - 70二次元好きの匿名さん24/08/19(月) 02:01:15
スライドするのは龍之介か
- 71通りすがり黒聖杯24/08/19(月) 02:39:15
「……ん?」
ふとここで、彼は男のそばになにやら古い書物が転がっていることに気がついた。
極めてわずかながらも魔力の残滓をその古書から感じた彼は、それを拾い上げるとその内容に軽く目を通してみる。
「これってもしかして……聖杯戦争に関するこの国の魔術書?」
彼には日本の古語はさっぱり読めないしわからなかったが、その古書に描かれていた図や魔法陣などからそれがこの国の古い魔術書であることは理解できた。
それも聖杯戦争に関する内容が記されたものであることも。
「まさかこの男、魔術師?
――いや、それにしてはやってることに神秘の秘匿もクソもないな。
右手の甲に令呪も宿していないし……」
男が描いていた魔法陣がサーヴァントを召喚するためのそれであることに気がついた彼は、男が聖杯に選ばれたマスターの1人なのではないかと一瞬身構えたが、すぐさまそれを自ら否定した。
魔術師というものは基本的にどんな存在であろうとも揃って隠者の類である。
自分たちが扱っている神秘が外部、特に一般社会に漏洩することはほんのわずかであろうとも忌み嫌う。
男が行っていた凶事はそんな魔術師たちが己に課した一種のルールにとことん反したものだ。やっていることが明らかに派手過ぎるのである。
――さしずめ享楽殺人を趣味としていた狂人が偶然この魔術書を手に入れて、その内容に感化されて見様見真似で儀式を試そうとしていたといったところだろう、と彼は結論づけた。
「はぁ……」
彼はため息をつきながら魔術書を懐にしまう――自分には読めないが、このまま放置しておくのはまずい気がしたので回収することにした――と、先ほどから部屋の片隅で震えながらこちらを見ている子供のほうに目を向けた。
自分の凶行を見せつけるために男があえて生かしていたのか理由は今となってはわからないが、全身をロープで縛られて口を猿轡で塞がれていた幼子と同じ視線の高さになるまで身を屈めると、彼はゆっくりと口を開く。
「ハイ、コンバンハ。
ワタシ、アナタ、タスケニキマシタ。オーケイ?」
切嗣との付き合いが長いことから彼は日本語はわかるし喋れるのだが、ここは「通りすがりの外国人のお姉さん(男)」として振る舞ったほうが話は早いだろうと判断し行動する。 - 72通りすがり黒聖杯24/08/19(月) 03:03:43
「イマ、タスケマス。コワガラナイデクダサイ。
ワタシ、アナタノミカタ」
わざとカタコトな日本語で目の前の男の子に話しかける。
すると、相手も理解してくれたのか、その顔から恐怖と警戒の色を解いてゆっくりと首を縦に振った。
「オウ、サンキュー。アリガトウ。
イマロープホドイテアゲマス。ジットシテテプリーズ」
そう言いながら彼は男の子のほうにそっと手を伸ばす。
――男の子は暴れたり抵抗する素振りを一切見せなかったため、あっさりロープは解けた。
実際のところは男の子を縛り上げていたロープはかなり頑丈に締められていたのだが、死徒である彼の力の前では鳥の羽を掬い上げるよりも軽い作業であった。
「イソイデソトデテ、タスケヨンデクダサイ。
ソウスレバオマワリサンキテクレル。オーケイ?」
家の玄関の方を指さしながら、彼は男の子に優しく声をかける。
彼の言いたいことを理解した男の子は力強く頷くと、立ち上がって外へと向かって駆け出した。
「……ひとまずはこれでよし、と」
逃げ出すように走り去っていった男の子の背を見送った彼は、安堵の声を漏らすと再度己のいるリビングの惨状に目を向ける。
すでに部屋は血の臭いと死臭が充満しており、並の人間ならばこの光景を少し目にしただけで発狂してしまうレベルだろう。
――先ほどの男の子には目を合わせた際に暗示もかけておいた。
おそらくこの胸糞悪い光景は自分やいまだ足元に転がっている男のことも合わせて、数分後には綺麗さっぱり忘れてしまうだろう。
それが本当に正しいことなのかはわからないが、少なくとも悪いことではないはずだと彼は思った。 - 73通りすがり黒聖杯24/08/19(月) 03:33:36
「――魔術というものはいつもこれだ。
関わっている者たちの何倍、何十倍、何百倍もの無関係の人々を巻き込んで不幸にする……」
魔術書をしまい込んだ自らの胸元に手を添えながら彼は吐き捨てる。
自らの痕跡を転がっている男の記憶も含んで抹消すると、彼はつい先ほど男の子が駆け出していったのと同じく、玄関に向かってゆっくりと足を進めた。
「こんな莫迦げた行いはさっさとやめるべきなんだ。
ああ、本当に莫迦げている……」
そう言いながら彼はゆっくりと玄関の扉を開き、夜の闇の中へと消えていった。
――翌日の朝、全国のテレビや新聞のニュースは冬木市を騒がせていた連続殺人犯が逮捕されたニュースで持ち切りとなったが、魔術師と呼ばれる者たちは「雨生龍之介」という犯人の名前も含んでまったく意に介さなかった。
ただし、冬木市のセカンドオーナーである遠坂時臣だけは例外である。
彼は璃正を通じて事件の処理に関わった聖堂教会が得た情報に意識を向けることとなった。
「人間の血で描かれたサーヴァント召喚のための魔法陣か……
もし仮に聖杯が数合わせのために件の殺人鬼をマスターの1人に選んでしまっていたらと思うとぞっとするな」
時臣が口にした「ぞっとする」とは単純な恐怖という意味ではない。
神秘が一般社会に漏洩する可能性が極めて高かったという意味の言葉である。
一般人が聖杯戦争に巻き込まれることよりも魔術の存在が表沙汰になることのほうを恐れるあたり、彼も実に魔術師であった。 - 74二次元好きの匿名さん24/08/19(月) 10:20:27
召喚するサーヴァントは何になるかな?
- 75二次元好きの匿名さん24/08/19(月) 13:38:42
なんというか…世間一般の魔術師としての常識は知ってるけど
魔術そのもので起こる惨劇とかには怒りを見せる辺り
普通の魔術師よりは心の贅肉多そうだな彼
(来歴的に巻き込まれ事故で死徒になったっぽいから嫌になる理由も分かるが…
この人って人食べたことあるのかな?) - 76二次元好きの匿名さん24/08/19(月) 20:10:26
思った
こいつ男の娘なのってアストルフォが発狂したローラン鎮めるために女装して以降それが自然体になっちゃったように
切嗣の心の傷癒してやるためにシャーレイのロールプレイしていたら女であることが自然体になっちゃったのでは? - 77二次元好きの匿名さん24/08/19(月) 21:51:43
- 78二次元好きの匿名さん24/08/20(火) 07:50:58
それに加えて原作通りナタリアの一件もあるだろうから切嗣の心は原作以上にボロボロかもしれん…
- 79二次元好きの匿名さん24/08/20(火) 10:05:04
切嗣がなにをした?
いや、結構やってるなw - 80二次元好きの匿名さん24/08/20(火) 21:09:00
少なくとも旅客機撃墜なんて歴史的大事件をやらかしているなw
- 81二次元好きの匿名さん24/08/21(水) 01:10:05
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- 82通りすがり黒聖杯24/08/21(水) 07:15:49
「はぁ~……
我ながら本当になにをやってるんだか……」
自嘲気味に独り言をつぶやきながら彼は床に己の血を用いて魔方陣を描いていく。
――あの後、自分の行いが原因で街中に警察や報道陣、野次馬たちが詰めかけてきたため、深山町は夜中なのに昼間の繁華街もかくやというほど騒がしくなった。
そのため、さすがにこの状況で空き家探しを続けたら目立つというより他のマスターたちの目にとまるということで深山町から離れることにしたのである。
だが、この時慎重に行動しすぎたのがあだとなり町を離れた時には日の出が間近に迫っていたというなんとも情けない有様で、市の中央を流れていた川の用水路に夜になるまで身を潜めざるを得なかった。
――用水路の奥に存在した貯水槽が思っていた以上に広く、拠点向きであったのは結果オーライであったが。
その後、半日以上かけて貯水槽を即席の魔術工房とした彼は、冬木市に来て2日目の夜にいよいよ自らのサーヴァントの召喚に踏み出したのである。
本音を言うと霊脈の近くで召喚の儀を行いたかったのが、すでに他のマスターたちはサーヴァントを召喚し終えているであろうことを考慮して貯水槽で行うことにした。
人の理から外れた死徒であろうともサーヴァントを相手取るのはほぼ自殺行為だ。
アサシンというその名の通り暗殺に秀でたクラスも存在する以上、屋外での召喚は危険極まりない。
おまけに、英霊召喚なんて莫大な魔力を用いる儀式を外で行ったら間違いなく他のマスターに気づかれる。
「――触媒になる聖遺物はとりあえず用意してある。
あとはこれで狙っている英霊がこちらの希望どおりのクラスで召喚されてくれるのを祈るばかりだけど……
ああ~……なんか今になって緊張というか嫌な予感がしてきたなー。
これならボクもアインツベルン城で予めサーヴァントを召喚しておくべきだったかな~?」
そんなことを言いながら彼は魔法陣のそばに即興で祭壇を用意して、その上に聖遺物を置く。
「……まあ、過ぎたことを言っても仕方がない。
時間もちょうどボクの魔術回路が最も活発になる時間帯になったし、早速はじめるとしようか」 - 83通りすがり黒聖杯24/08/21(水) 08:13:03
「素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。
祖には我が大しぃ~……って、この一節は別にいらなかった」
詠唱が途切れてしまったため、改めてもう一度はじめから言い直す。
「素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。
降り立つ風には壁を。 四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ」
体の内側から“なにか”がどっと溢れ出てくる感覚が全身に伝わる。
魔術回路が全開となり、全身に魔力という異物が巡り循環し始めた証だ。
死徒である彼ですらこれほどの奔流を感じるのだから、人の身である魔術師たちにはこれはどれほどの苦痛となるであろうか――
「閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。
繰り返すつどに五度。
ただ、満たされる刻を破却する」
彼の周囲が、魔術工房が、空間そのものが震え始める。
魔法陣の向こう側が“ここではないどこか”へと通じる目に見えぬ道をこじ開けようとしているのだ。
「――告げる。
汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。
聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ」
床に描かれた魔法陣が発光し、少しずつ光を増していく。
どうやら“あちら側”に通じたらしい。
ならば後はこちらが“あちら側”にいる存在を引っ張り出すだけだ。
当然一筋縄ではいかない。むしろここからが正念場である。 - 84通りすがり黒聖杯24/08/21(水) 08:13:22
「誓いを此処に。
我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者」
――ここにきてまた別の感覚が彼の身を襲う。
それは言葉では言い表せない、今まで味わったことがないもの。
これから“こちら側”に現れる存在を世界に繋ぎ止めるため、自らの身が一種の楔へと変貌していく。
彼の細い腕や足のところどころからわずかに血が滴る。毛細血管がいくつか切れたようだ。
「汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ――!」
その一節が唱えられると同時に彼の魔術回路の活動が限界を超えてオーバーロードを引き起こす。
全身が内側から激しく引き千切られて四散したような感覚がした。
――ああ、これは今夜はもうなんの魔術も使えそうにない。
魔法陣が彼の視界を真っ白に染め上げるほどの極光を放ち、同時に暴風と稲妻が放たれる。
これまで以上に足に力をこめて吹き飛びそうになるのを耐える。
堪えられなければ終わる――ここまでの努力や苦しみがすべて水の泡に終わってしまう!
「……っ」
――そして、彼の祈りは確かに魔法陣と聖杯を通じて“あちら側”に届いた。 - 85二次元好きの匿名さん24/08/21(水) 10:48:35
- 86二次元好きの匿名さん24/08/21(水) 11:13:30
- 87二次元好きの匿名さん24/08/21(水) 11:27:31
そんなことになったらまた切嗣の精神が削られるよ
- 88二次元好きの匿名さん24/08/21(水) 12:04:44
- 89二次元好きの匿名さん24/08/21(水) 14:11:01
アンリマユがイリヤの皮被ってアヴェンジャーで召喚される可能性……w(やめろォ!)
- 90二次元好きの匿名さん24/08/21(水) 14:26:41
イリヤよりもシャーレイのほうがあり得そうじゃない?w
トラウマという意味で彼にも切嗣にも精神的特攻が刺さるぞ?w - 91二次元好きの匿名さん24/08/21(水) 14:27:34
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- 92二次元好きの匿名さん24/08/21(水) 14:27:54
>>82で聖遺物自体はちゃんと用意してたみたいだけど、
聖遺物があっても縁召喚の方が優先される事も割とあるんだっけ?
- 93二次元好きの匿名さん24/08/21(水) 23:31:51
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- 94二次元好きの匿名さん24/08/22(木) 09:00:21
流れ的にキャスターかエクストラクラスかって感じ?
- 95二次元好きの匿名さん24/08/22(木) 13:06:25
召喚したのがキャスターでメディアさんだったら黒聖杯でもどうにかなりそうだが
- 96二次元好きの匿名さん24/08/22(木) 22:51:02
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- 97二次元好きの匿名さん24/08/23(金) 06:43:47
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- 98二次元好きの匿名さん24/08/23(金) 13:04:51
ダイスか安価か
どうやって決めるんだろう? - 99二次元好きの匿名さん24/08/23(金) 22:47:02
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- 100二次元好きの匿名さん24/08/24(土) 08:27:26
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- 101二次元好きの匿名さん24/08/24(土) 18:36:10
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- 102二次元好きの匿名さん24/08/25(日) 03:01:29
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- 103通りすがり黒聖杯24/08/25(日) 05:57:53
【召喚されたクラスは?】
1:キャスター
2:キャスター
3:エクストラクラス
4:安価
dice1d4=1 (1)
- 104通りすがり黒聖杯24/08/25(日) 05:59:48
- 105二次元好きの匿名さん24/08/25(日) 13:55:58
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- 106二次元好きの匿名さん24/08/25(日) 14:31:58
御無事でよかったです
しかしキャスターが二枠あるのは一体…? - 107通りすがり黒聖杯24/08/25(日) 17:24:57
- 108二次元好きの匿名さん24/08/25(日) 19:34:20
- 109二次元好きの匿名さん24/08/26(月) 01:59:07
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- 110二次元好きの匿名さん24/08/26(月) 10:08:46
キャスターの誰だろう
- 111二次元好きの匿名さん24/08/26(月) 21:10:51
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- 112二次元好きの匿名さん24/08/27(火) 01:57:45
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- 113通りすがり黒聖杯24/08/27(火) 11:42:33
- 114二次元好きの匿名さん24/08/27(火) 11:54:30
- 115二次元好きの匿名さん24/08/27(火) 23:03:08
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- 116二次元好きの匿名さん24/08/28(水) 03:14:27
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- 117二次元好きの匿名さん24/08/28(水) 12:48:44
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- 118二次元好きの匿名さん24/08/28(水) 23:28:11
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- 119二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 08:20:38
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- 120二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 12:55:55
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- 121二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 20:32:30
ほ
- 122二次元好きの匿名さん24/08/30(金) 00:41:49
しゃ
- 123二次元好きの匿名さん24/08/30(金) 11:00:11
す
- 124二次元好きの匿名さん24/08/30(金) 21:47:20
ほしゅ
- 125二次元好きの匿名さん24/08/31(土) 01:33:55
hosyu
- 126二次元好きの匿名さん24/08/31(土) 10:42:36
すほ