(🎲) え? ミレニアム本校に転入ですか? その4

  • 1八尾ミア24/08/26(月) 21:49:45

    ここはもしも要塞都市エリドゥの土地に元々エリドゥアフィリエイトスクールという学園が建っていたらという世界線



    そしてこれは元エリドゥ所属のリオ会長が大好きで、背中からイソギンチャクみたいに無数のロボットアームを伸ばしてる系女子こと八尾ミアのお話


    前スレ

    (🎲) え? ミレニアム本校に転入ですか? その3|あにまん掲示板ここはもしも要塞都市エリドゥの土地に元々エリドゥアフィリエイトスクールという学園が建っていたらという世界そしてこれは元エリドゥ所属のリオ会長が大好きで、背中からイソギンチャクみたいに無数のロボットアー…bbs.animanch.com
  • 2八尾ミア24/08/26(月) 21:50:39

    ステータス



    八尾ミア (ミレニアムでの偽名:沙拂井エミ)

    エリドゥアフィリエイトスクール 3年生


    戦闘 23

    事務 62

    医療 10

    知力 69

    運動 7

    技術 88

    政治 38

    交渉 27

    創作 85

    倫理 52

    慈悲 66

    神秘 40


    髪色(深い紫系)

    https://www.colordic.org/colorsample/aa3aa2


    瞳の色(暗い紫系)

    https://www.colordic.org/colorsample/594577


    髪の長さ 88(リオ会長似のロングヘア―)

    身長 162cm

    胸 1.絶壁

    腹 2.細

    尻 5.ドーン

  • 3二次元好きの匿名さん24/08/26(月) 21:51:06

    たて乙

  • 4八尾ミア24/08/26(月) 21:52:14

    前スレのあらすじ

    ミア「やった!念願のネルさんを倒したぞ!」

    リオ「それは相手の作戦で、アビ・エシュフとエリドゥの手を同士討ちされちゃったわ」

    ミア「あ……」

    リオ「私達の負けね。早く治療を……」


    key「アトラ・ハーシス起動。この子の神秘をアーカイブ化した後、変質させましょう」

    ミア「■……」


    ヒマリ「元々の心が記録が残ってました。ミアさんの心を動かして助け出すのです!」

    リオ「じゃあミアにも話せない。トラウマ事件の話をするわ」

    ミア「」

    リオ「まだまだ語るわ」

  • 5二次元好きの匿名さん24/08/26(月) 22:00:20

    たておつ

  • 6二次元好きの匿名さん24/08/26(月) 22:03:50

    たておつー

  • 7八尾ミア24/08/26(月) 22:04:03

    というわけで再開します 本当はこの夜エリドゥの画像を1個前のスレのサムネに使いたかった


    ここまでは順調。だけどすぐに問題が発覚した

    ミア「私達の契約はここまででいいですよ。体の状態はあんまり分かってませんけど、病院送りになったんだから流石に期末試験1回分逃したからって文句言われないでしょう?」

    ミア「何をって………リオにテストの点数を操作してもらう約束のことですよ」
    ミア「流石に1年生の期末試験を1回受けなかったから2年に上げないって事はないと思うんですけど……」

    ミアの記憶は事故以前にまで巻き戻っていた。脳が自傷を防ぐ為なのか、衝撃的すぎて記憶から抜け落ちたのか、ただ眠りすぎて記憶があやふやなのか
    可能性は沢山考えられるが………これはある意味では好都合でもあった


    私さえ上手くやればあの頃のミアが帰ってくる。あんな悲劇は起こらない


    目覚めたばかりのミアを放っておくのは忍びないが、記憶が安定していない今の内にやるしかない
    ミアには休むように伝えて、私はとある手術の準備を始める

    それこそミアの背中から今も伸びているロボットアーム。ミアの新しい手だ

  • 8八尾ミア24/08/26(月) 22:16:33

    次の日。適当に理由をつけてミアを手術室へと運び出す
    ……と言っても中は医療機器とは程遠い機械ばかり。いくら彼女の記憶が1年生だと言っても違和感しかないだろう

    警戒されて手術を受けられないなんて事になれば本末転倒だ。なのでここは素直に目的を伝える
    今から貴方に新しい"手"を授ける。この手術室はその為だけに作られたようなものだ

    ミア「新しい手?」

    ミアの両手はほとんど機能しなくなっている。1番最初に学校の壁に叩きつけていた時はまだ綺麗な状態かつ、爆煙により意識を失ったので回復の余地はあった
    ただ二度目は回復しきっていない手を、体力の限界を超えて……ベッドが真っ赤に染まるまで叩きつけ、最後は………貫いた

    ミア「いや、包帯グルグル巻きすぎて分からないですって」

    9年の歳月の間に何とか見た目だけは元に戻したが、中身……特に神経は元には戻らない
    現在のミアの手は、ほとんど手として機能しない。誰よりも私が1番分かっていた

    ミア「………はい。嘘つきました。なんとなくですけど分かります。肩とか肘は動くんですけど、手首から先は……」

    そう。だからこれは私の責任だ
    ミアが包帯を外したあの日。いや、その前日から私は全てを間違えたのだから

  • 9八尾ミア24/08/26(月) 22:30:29

    ミア「新しい"手"………義手とかロボットアームとか?」
    ミア「でもリオって工作できましたっけ? 私より下手だから私に手伝ってほしいって声をかけてきたんじゃないですか」

    ………ミアとの出会いを思い出す。あの時はただ、学内で技術と知識を兼ね備えた生徒が、その才能を捨てているという情報を得たから接触しただけだった
    言うなれば私が千年難題を追う為に利用するだけの存在

    今やそれだけの存在の為にあらゆる分野の技術と知識を修め、その集大成を発揮しようとしている
    当時の私が話しても信じられないでしょうね


    ミア「今時そういうのって高いですけど売ってるじゃないですか。いいんですか? その調子だと千年問題も終わってないんでしょう?」
    ミア「私の事は放っておいて、リオはリオの夢の為に進んでくれた方が私は嬉しいですよ?」

    驚いた。驚いて………また涙が出てきそうになる
    爆発事件があったからじゃない。ミアは事故が起こる前からずっと…………私の夢の成就を願っていてくれていた

    感情が混ざる。今すぐ抱きしめて大声をあげたい。私もまたミアと共に9年前からやり直したい

    だけど、そんな事は絶対にできないから。だから宣言の為にもミアにしっかりと伝える
    それは3つの約束。私達を永遠につなぐもの

  • 10八尾ミア24/08/26(月) 22:41:09

    それは八尾ミアの価値であり理由であり在り方


    何もやることが思いつかないなら、これから先もずっと私の助けになりなさい
    私は絶対に八尾ミアに役目を与える。例えベッドの上でしか生きられなくても絶対に貴方が進む道は私が用意してあげる


    生きる目的がないならこれからは私を生きる目的としなさい。貴方のこれから行う全てを私が利用してあげる
    何も分からないならいくらでも……それこそ千年難題以上に課題を用意してあげる

    そして………貴方は独りじゃない。これから先もずっと……私は永久に八尾ミアを見捨てたりしない
    貴方を裏切るような真似をしている様に見えるかもしれない。嫌い嫌われるような行動を取るかもしれない。だけども、決して独りにはしない


    私にしては珍しく言葉を考えてきた。だけど、それでも上手く伝わっているかは分からない。でもそれでいい
    これはミアへの約束であり……自分への約束。もうこの星の輝きを見失わない為の誓い

  • 11八尾ミア24/08/26(月) 22:54:40

    ミア「………私、知らないうちにリオを何か怖がらせちゃったりしました?」

    怖い。でもミアに向かって言ってしまえば、数年かけて持った覚悟は無駄になる

    ミア「あー……やっぱり。だから何か距離を感じるというか、ちょっとよそよそしいな~って思ってたんですよ」

    ミア「多分言葉をすっごく考えてくれたんだと思いますけど、リオは普通に喋ってた方が気持ちが乗ってるし、表情も変わってない様で変わってるから分かりやすいですよ?」

    そんな事分かるわけがない。あれから私は成長した。小学生の時から比べると顔も変わっているだろう。分かるわけがない

    ミア「分かりますって。1年近く………いや、正確には半年ちょっとかな? リオの事を知ろうと見てきたんです。無理してるかどうかなんて分かりますよ」

    私の成長による変化を認識できない?
    いや、もしかして………ミアはずっと私の外見や称号ではなく………私の中身を………!

    ミア「はいはい。じゃあ私はリオの助けになればいいんですよね? リオを怖がらせちゃったことですし素直に従いますよ」

    ミア「でもリオに言われたからじゃないですからね? 何もやることがないからリオの手伝いをしたいだけですし、夢がないから代わりにリオには夢を叶えてほしいだけですし……」

    ミア「独りにするのは………まぁ物理的に私がリオを探すようにしたら最低限2人になりますよ」

    気持ちが揺らいでしまう。こんな事を素面で言ってしまってのけるのだ。情緒がおかしくなってしまいそうだ


    ミア「だから手始めに…………私の新しい"手"とやらは、私以上にしっかりリオが使ってくださいね?」

    そして約束は互いに交わされた。絶対に約束する。ミアの新しい手の手術は必ず成功させると


    ……そして心の中で謝罪する。この計画は私はミアの純粋な心を利用する事を前提としている事を

  • 12八尾ミア24/08/26(月) 23:07:42

    手術は1日2日では終わらない。なにせ今からミアに装着させるのは"一体型"のロボットアーム
    その効果は脳からの電気信号によって瞬時に、そして自在に操作できるようになるというもの
    私は文字通り普段使いできる手をミアにつけてあげたかった

    当然、そんなものの作業は慎重に進めないといけない。まず、背中を切ってロボットアームを生やす為の土台である基盤を身体に埋め込まないといけない。
    アームも動作テストをたびたび挟んで調整しないといけないし、ミアの体力がないから1日に進められる作業も限られている



    というのは建前だ

    実際そのアームを埋め込む基盤はミレニアムの最新技術と会長の手によって完成しているし、"すでに装着している"
    アームを動かすテストが必要なのは本当だが、それも3日もあれば終わるだろう

    ではミアに嘘をついてまで何をしたいかというと……言ってしまえば記憶の操作だ
    ミアの記憶は小学1年生だが、ミアの体は中学3年生。今は病床から動けず自分の姿もまともに確認できない以上気づかれていないだろうが、もし違和感を感じられ、失った9年間を遡られると………私はとてつもなく恐ろしかった


    だから私は備えないといけない

  • 13八尾ミア24/08/26(月) 23:29:10

    窓すらない密室空間にカレンダーと……ミアに見える様に日誌を置く
    後はミアが眠りにつく度に日誌の内容とカレンダーを私が改ざんする。あらかじめ全ての月日、手術の進行度に合わせた文章は整えておいた

    空調を操作し、時には睡眠薬を盛り、月日と眠りのスピードを早めていく


    全ては『八尾ミアが小学1年生から中学3年生までは病院で寝たきりの生活を続けていた』という事実をミアに意識させた上で正しい記憶と定着させるため
    そして、その上で『事故が起こったせいで両手が麻痺して使えない』という情報も必要だが……これは出来る限りボカす。万が一にでも爆発事件は思い出させてはいけないから

    そして………これは目覚めたばかりでミアの意識が曖昧今しかできない
    辛い記憶を与える事になるだろう。それでも…………包帯の中に隠れているミアの手を見ると、覚悟は決まった


    過去も未来も……全てを管理する。長い長い道のりの………1日目
    ミアはそんなこちらの思惑に気づいてるのか気づいていないのか。すぐに日誌の存在に気づいてくれた

  • 14八尾ミア24/08/26(月) 23:44:34

    そして24日かけてミアの記憶の混濁化に成功
    明日からはミアを病室のベッドに戻し、記憶の吹き込みを始める

    もちろん24日かけて行ったのは記憶の偽装工作だけじゃない。ミアの新しい手となるロボットアームもキチンと調整した。その数4本

    普段使いする手としての役割を持たせるなら2本の方がいいが、少しでも新しい"外付け"の手という印象づけるために2本以上にした


    これでミアは自力では爆発事件の事も、その後の暴走も思い出せないだろう
    それでもまだ終わりではない。9年経った今、あの日の爆発事件を話す者はほとんどいないでしょうが、あの事件は既に大々的に報道されている

    ミアが目覚めた今、私はミアの過去を全て管理する必要がある
    記憶の吹き込みをしつつ、八尾ミアに関する過去のデータを全て改ざんする。爆発事件そのものは消せないが、ミアが関わったという痕跡を消すくらいならできる

    ミアにバレてはないけない私の戦いは始まったばかりだ

  • 15八尾ミア24/08/27(灍) 00:01:42

    ミアは驚くほどすんなりと私の言葉を受け入れてくれた
    過去の事件に興味を持つ様子もなく、倒壊事故でミアの手が動かなくなってしまったんだと伝えた時も

    ミア「へぇ~。そうなんですね…………はい? 何も思わないかですか?」
    ミア「別に……私の手が動こうが動かまいが、私にはリオが作ってくれた"新しい手"がありますから」

    ミアの心の奥底では自分の手が嫌いだという気持ちが残っているのかもしれない
    それは少し寂しい。私はミアの手が傷つけられた時、とても悲しかったから

    いつかミアの本当の手も私が動かせるようにして、また二人で千年難題を追い続けたい

    ミア「…………そういえばリオ、リオってミレニアムに主席で入学するんだよね?」
    ミア「それで私は当然だけど入学できないと……」

    実はミアの入学に関しても手が入ってる。優先度はどうしても後になってしまうが、必ずミアもミレニアムに………

    ミア「…………リオ、リオが使ってた余教科書とかBDとか持ってない?」
    ミア「ちょっと勉強したいから、この部屋に持ってきてほしい」

    これが最初の歯車のズレだった

  • 16八尾ミア24/08/27(灍) 00:16:23

    あのミアが勉強? 勉強をサボって補修を受けていたミアが?

    ミア「うん。だってせっかく新しい手をもらってリオのお手伝いができると思ってたけど……無理なんでしょ?」

    気持ちは嬉しいが、まだミアはロボットアームに使い慣れてない。万が一がある以上、少なくとも本当の手の様に動かせるまでは危ない事なんてさせられない

    ミア「ですよね。だったらその分少しくらい勉強はしておきたいかな~って思いまして」

    勉強が気晴らしになるなら断る理由はない。教材の類を持ってくることを約束する

    ミア「ありがとうございます………リオ」

    なに?

    ミア「絶対に追いついて見せますから」

  • 17八尾ミア24/08/27(灍) 00:38:06

    八尾ミアの過去の記録の改ざん。ロボットアームの調整。セミナーとしての実績作り。千年難題に繋がる可能性の調査

    ミレニアムに入学してからの私は忙しくなった


    当然、ミアの様子を見に行けなくなる日も出てくる


    ミア「寂しいですけど………私がリオをずっと病院に引き留めるわけにはいきませんから」

    ミア「今はこの手を自在に扱えるように練習しておきますよ」


    そうは言われても気になる。そんな時は監視カメラの映像を眺めるようにしているのだが………



    ミア「…………」 ペラリ

    ミア「読み終わり…………次ですね」


    ミアは当時から想像できないくらい勤勉になった。今も教材を読みつつ、しきりにロボットアームを動かしている

    その目は今まで見た事がない程に真剣で………自分の姿と重なって見えた



    後日、ミアから手を動かす練習をしたいと簡単な工具と材料を用意してほしいと頼まれる

    危険なものを作らないと約束してミアが望む物を渡し、監視カメラで何を作るかを確認する


    目覚めたミアが最初に作ったものはdice1d3=2 (2) だった

    1.ただの四角い箱

    2.録音機

    3.ピッキングツール

  • 18八尾ミア24/08/27(灍) 00:52:03

    ミアが作り出したのは小型の録音機だった。記録できる容量も少ない
    そんなもので何を録音していたのかというと……

    リオ『………具合はどう?……そう』
    リオ『新しい教材を持ってきたわ。読み終えたものは私が持って帰るからタイトルを教えて』

    ミア「~♪」

    私の声だった


    思えば彼女の体は高校生だが、精神はまだ小学生の所を私が誤認させているだけ
    ミアは寂しいのかもしれない。だからこうして私の声を何度も聞きなおして………

    一度、病院内だけでも一緒に散歩でもしてみよう。世間話だってミアの心のケアに必要だ
    そう考えていたのだが……


    ミア「悪いですけどお断りします。今はまだ………リオの隣に立つには相応しくありませんから」

  • 19八尾ミア24/08/27(灍) 01:23:13

    ミアからの拒絶は初めてだった。今までは嫌だと口で言っても明確に拒否する事はほとんどなかった
    しかも理由が隣に立つのは相応しくない……ミアは私に引け目を感じている?

    片やミレニアムの主席、片や病院生活で学生ですらない。理由は分からなくはない
    ミアがそんな風に感じている……という事に違和感を感じるが、少しくらい気の持ちようが変わってしまってうのは想定済みだ
    なのでこの時は納得した。…………少し寂しいけど


    リオ『分かったわ。また何か必要なものがあったら何でもいいなさい』

    ミア「~~♪」


    それでいて私の声は聴き続けているようだ。…………やっぱり少しだけ寂しい

  • 20八尾ミア24/08/27(灍) 01:40:28

    ミアが目覚めて1ヶ月。私はセミナーの生徒としての実績作りとして、とある事業を始める

    これは会長の"全知"としての力を借りつつ、ミアの学籍を用意できる一石二鳥の作戦
    零れ落ちそうな可能性や思考の受け皿。ミレニアム附属校 エリドゥアフィリエイトスクールの建造である


    新しい学園を作るには規模も費用もかかる。その上、直接的な発明に繋がらないのだからと反対意見も多かった
    ならばとここで"全知"のカードを切る。ミレニアムに眠る可能性を探る為の学園を作る話に前会長は乗ってくれた

    後は二人で推し進める。反対意見があっても「これは前会長が以前から進めていた計画で、調月リオが引き継いだ」と言ってしまえば、ほとんどの生徒は目をつむってくれた


    この頃から全ての可能性を掌握する"ビッグシスター"という異名が付き、私のやり方に異をなす為の部も設立された

    だけど私は止まらない。止まってはいけない



    リオ『全ては備えるため………』

    ミア「はい、私も備えます。だからリオ、もっと私にリオの事教えてくださいね」

  • 21八尾ミア24/08/27(灍) 02:02:48

    春も終わり夏が来た。エリドゥの建設は着々と進んでいる
    そしてミアはというと………


    ミア「…………違うんですよ。私も次期会長のお役に立ちたくて」

    だからと言って病室から脱走しようとするなんて……廊下で倒れてるのを見て何事かと思ったわ
    私に黙って外に出て………一体何をしようとしたの?

    ミア「リオの学校での生活が気になって、後を尾けていこうかと」

    それなら近い内に車椅子を用意してあげるから、出かけるならそれを使って………

    ミア「いえ、それは遠慮しておきます」

    どうして? ミレニアムの車椅子ならミアでも使いやすいわよ?
    背中のアームを気にしているなら、それ専用のものを…

    ミア「……それには及びません」

    …………ミア? 最近少し他人行儀になっていないかしら?
    私の事が嫌いになっ…

    ミア「好きですよ」

  • 22八尾ミア24/08/27(灍) 02:28:35

    即答だった。こちらの言葉を遮っての答えに少し戸惑ってしまう

    ミア「何で驚いてるんですか? 好きですよ? 好きに決まってるじゃないですか」

    もう分かった。分かったからと焦って愛の告白を止める
    嫌われてないのは嬉しいが、流石にここまで言われると恥ずかしい

    ミア「………なるほど確かに」

    ………今日はこれ以上変な話にならない内に帰る事にしよう
    そろそろアームのメンテナンスも近い。私はミアから少し逃げる様に部屋を後にした



    ミア「不思議ですね。いや、不思議なのは私がリオの思考に寄り添えてないから?」
    ミア「もしかして急に"手"から好きだって言われたら困惑した? 普通の手は喋らないけど、私は特別だから仕方ないか」

    ミア「…………」スチャ


    リオ『…………私は彼女の好意を甘んじて受けていいのかしら』


    ミア「いいに決まってるじゃないですか。自らの体に愛されていない人なんていませんよ」
    ミア「貴方の手は、貴方を1番愛しています」

  • 23八尾ミア24/08/27(灍) 02:38:27

    本日はここまで 自分で書いてて思ったんですけど、過去編の切り所が思いのほか伸びてしまった
    一応着地点はなんとか探してみせます………すみません。望んだ過去編をお出しできてる自信がない………

  • 24二次元好きの匿名さん24/08/27(灍) 03:07:20

    ミアのストーキング癖はここから始まったのか
    四六時中いつ聞かれてるか分からないうえに絶対聞かれちゃいけない事もあるとなると心労は大きかったろうな
    アフィリエイトスクールには自分から行った感じか、まだ相応しくないって
    でもヴェリタスとのハッキング戦とか見るにミレニアムでも十分以上に通用すると思うんだけどなあ

  • 25二次元好きの匿名さん24/08/27(灍) 05:42:16

    1スレ目の好感度ダイスからは想像できないほど二人だけの世界で生きてて震える
    互いに相手のためならなんでも出来る、って普通ならもっとポジティブな関係では…

  • 26二次元好きの匿名さん24/08/27(灍) 05:52:53

    >>25

    知らなかったのか?愛は重ければ重いほど歪むものなんだぜ

  • 27二次元好きの匿名さん24/08/27(灍) 16:57:00

    保守

  • 28八尾ミア24/08/27(灍) 22:32:08

    好感 ――― よい、好ましいと感じる度合い
    リオの全てを良いと思ってるミアに対して、リオは…………再開します


    今日はミアの背中のロボットアームをメンテナンスする日。といっても普段は病室で本を読んだり、せいぜい小型の道具を作成を許しているだけなので劣化や動作不良を起こす要因はない
    いつも通りミアの病室に工具を持ち込んで動作確認をしつつ、状態確認を進めているが今回はどうにもおかしい

    アームの伸び、力の強さ、微妙にだが異なる数値………明らかに重いものを掴んだ形跡がある

    ミア「終わりました? 何か問題でもありましたか?」

    問題があるとまでは言わない。少し重い物を持った程度で壊れるものを私は新しい手と呼ばない
    だけど、この検査結果は僅かではあるが異常ではある。私の観測ミス? いや、そんな事は……

    ミア「リオ? 次期会長がしていい顔じゃなくてなってますけど大丈夫ですか?」

    ……ミアにこれ以上怪しまれないように、何でもないわと返してメンテナンスを終える
    問題ないと認識しているが、後で監視カメラの映像をもう一度確認しよう



    ミア「………大丈夫。残り3か月もあれば、リオの手は私の足にもなる」
    ミア「できるだけ急いで、貴方の傍に立てるようになる。だからその時は………!」

  • 29八尾ミア24/08/27(灍) 22:50:38

    私に夏休みなんてものはない。学業以外にもあらゆる分野の研鑽をし、情報を集め、監視を続ける
    この頃からミアの僅かな変化は異常になり始めた

    ミアに与えた教材はすでにミレニアムの入試問題にまで手が届いている。ミレニアム内の生徒の中では中の上ぐらいだろうが、小学1年生が半年程で詰め込める様な内容ではない
    今日も寝る間を惜しむように勉強しているミアは何か急いでいるように見えた

    そしてミアは少しずつ当時の技術も取り戻そうとしていた。危険なものは持たせられないが、それでも簡単なものなら勉強の合間に手を動かし作り上げた
    アームが4つあるとはいえ、本来これらの制御は難しい。ミアは自分の"手"を明らかに使いこなしていた

    作られた道具は録音機、探知機、周波数測定器………いずれも簡易的なもので作られ、その全てに私のデータが取り込まれていた
    ミアの病室にはミアと私以外はいないのだから仕方がないが………少し嫌な予感がする


    私の計画では秋にはミアを退院させ、エリドゥに配属させる予定だったが少し様子を見た方がいいかもしれない
    そんな時だった

    ミア「リオ次期会長、次に持ってきてほしい教材なんですけど……」
    ミア「リオが入学した年のミレニアムの入試データってありますか?」

  • 30八尾ミア24/08/27(灍) 23:03:03

    どうにも腕試しをしたいらしい。ミアたっての希望だ。用意するのはやぶさかではない


    ミア「ありがとうございます」

    ミア「……今の内に聞いておきたいのですが、仮に今の私がミレニアムを受験したとして、受かると思いますか?」


    難しいだろう。ミアの頑張りは知っているが、ミアは受験にだけ備えて勉強をしている様子はなかった

    それこそ小学1年で習う内容から始めて中学3年までの習う部分までを半年で詰め込んでいる。試験に該当する部分だけで言えば1ヶ月勉強しているかどうかだろう


    ミア「なら結果次第で……ミレニアム次期会長のリオに尋ねたい事があります」

    ミア「その時は答えてくれますか?」


    勿論いいわ。口ではそう答えるが、実際は過去について聞かれるならば適当にはぐらかすだろう

    それ以外の事ならば真摯に対応する。ミアに取って大事な何かがあるならそれに応えたい


    ミア「ありがとうございます。頑張りますから次期会長」


    次期会長……最近、少しずつミアは私の事を次期会長と呼ぶようになった

    私の知らない所で、ミアの心境に変化が生まれているのだろうか?


    テストの結果(知力69以下で成功)

    dice1d100=100 (100)

  • 31八尾ミア24/08/27(灍) 23:12:00

    ミア「」チーン


    試験の結果はボロボロだった。試験勉強もなしに挑んだんだ。当たり前だろう

    そして必要以上の気負いがあった。何かを覚悟して、いつものミアの実力も発揮できていない。その結果がこれだ


    ミア「………私にはまだミレニアムに転入できる実力はついてないみたいですね」


    転入?……なるほど、そういう事か

    以前ミアは私の立場に比べて自分の立場を気にし、引け目を感じていた


    だったら今から話す事はミアにとって喜ばれるかもしれない。早速エリドゥの話をミアに持ち掛ける

    あくまで私が主導だという事は伝えず、あくまで"そういう話がある"というように


    ~~~~~~~~~~~~~~~~

    part1 >182

    リオ「転入? 無理よ。ミアは元々別の高校に入学していたわけではないのでしょう?」


    リオ「………ただ、前に会長から聞いたのだけれどミレニアムの自治区の一角に新しく附属校ができるらしいわ。学園の名前はエリドゥ」


    リオ「そこはミレニアムサイエンススクールを志望したけれど、合格まで至らなかった生徒達の受け皿として作られるらしいわ」


    リオ「一部ミレニアムの問題児も編入させられるでしょうけど………エリドゥにならミアも入学できるんじゃないかしら」

    リオ「今ならエリドゥの生徒枠も空いてるし……何よりミアがエリドゥにいるなら2校の間で何かあった時に連携がとりやすいでしょう?」


    ~~~~~~~~~~~~~~~~

  • 32八尾ミア24/08/27(灍) 23:25:53

    ミア「……手を必要としているんですか?」

    鋭い。そしてこちらが求めている事を理解するスピードが早い


    ミアをエリドゥに入学させる為の目的は複数ある
    例えば学籍の用意。エリドゥは新しく作られる学園だ。最初の学生はミレニアムで問題行動を起こしたり、周囲についていけなくなった生徒を配属させる
    そこにミアを混ぜ込み、功績をあげさせればミレニアムに引き戻すという名目でミレニアムに呼び込む事も可能だろう

    例えばエリドゥの管理。エリドゥとミレニアムは資材の搬入経路等は繋がっているが移動して確認するには距離がある。現地のトラブルを即座に確認、対応するのは難しい
    その点、ミアに監視させれば問題解決も早い。指示は私が出せばいいのだから

    例えばミアの体調管理。ミアの立場をこちらで調整できれば、執務室に専用の部屋を作る事でこうした密会も簡単に行える
    そもそも定期的にメンテナンスをする以上、ミアのセーフハウスを用意する必要があるが、ミレニアム近くは"ビッグシスター"を嫌う何者かに捕捉されかねない
    ミアの管理はまだまだこれからも続く。不安要素には備える必要がある


    ミア「……私はまだバカで、技術も人並み以下で、虫以下の体力しかありません」
    ミア「それでも……いいんですか?」

  • 33八尾ミア24/08/27(灍) 23:38:26

    ……いくら試験を突破できなかったからとはいえ過小評価がすぎる
    これからの事もある。私達の間に格差があると思われたままでは今後の行動もしづらい

    一度しっかり言っておかないといけない

    ミア「…………」

    不安そうにベッドの上でうな垂れるミアに目線を合わせて、彼女の"本当の手"を握る

    ミア「!……リオ」

    細かい説明はしなくていい。ミアならきっと分かってくれるから……だから一言だけ

    私の新しい"手"となってちょうだい


    人は手を失くしては生きていけない。だからこそ貴方には私の新しい手として一生使っていく
    他にも色んな意味があるけど、今はただそれだけの言葉


    ミア「………!!」 ガバッ!

    それがよほど嬉しかったのか、ミアはこちらに飛びついてきた

  • 34八尾ミア24/08/27(灍) 23:50:48

    ………待ってほしい。"飛びついてきた"? あの虚弱体質のミアが?

    ミア「はい! 私はこれからリオの"新しい手"として……必ず役に立ってみせます!」

    感激しながらこちらに抱き着いてくるミア。そして私達を離さないように伸びる4本のアーム
    ミアの力は貧弱だが、4本のアームに締め付けれては身動きがとれない

    ミア「私にできる事なら何でもします。何でも言ってください!!」

    なら一旦この手を離してほしい。そう伝えると4本のアームは背中に戻り、ベッドを掴むと器用にミアの体をベッドの上に戻す
    それは余りにも自然な動きであり、ミアのアームが運んでいた重い物とはミア自身の体だったのだと分かった



    ミアは変わらない。私の記憶のままは決していなくなっていない
    だけど私の知らないミアの側面が徐々に表れている。これはいけない。また、私が知り得ない情報でミアの体に何かあったら、今度は私も倒れてしまうだろう

    だがエリドゥアフィリエイトスクールは既に始動している。ここで計画を止めるわけにはいかない

    ミアの変化を……私は受け入れられるだろうか?

  • 35八尾ミア24/08/28(ć°´) 00:12:48

    ここからはミアも知っているでしょうから結論から言うと……無理だったわ


    病室の外に出て、名前だけのエリドゥの代表になってもミアは変わらなかった

    私からの指示でエリドゥの監視をする合間。暇があれば勉強を続け、ロボットアームの稼働させながら自身の体を持ち運んだり、自前の道具を作りながら、時にはエリドゥの運営知識や私の千年難題についての進捗といったものも覚える


    私が仕掛けた監視カメラからいなくなる日も増えた。ミアが行動できるようになった今、24時間365日全ての行動を追う事は不可能だが、それでも私の知らないミアがいる事が少し不安だった



    そんな病室の中で過ごしていた時よりも過酷で過密なスケジュールをこなすミアだが、その顔は病室にいた時よりも元気そうに見えた



    だから私もできる事をしよう。ミアはエリドゥの代表となっているが、セミナーの会長といった役職を表すものではない

    エリドゥアフィリエイトスクールを定着させるには今後セミナーの様な生徒会の組織を作る必要がある。その生徒会長にミアを抜擢するのはどうだろうか?


    早速ミレニアムから生徒会を作る提案書を作成しつつ……違和感を感じた

    dice1d3=1 (1)

    1.どこからか視線を感じる

    2.背後から視線を感じる

    3.天井から視線を感じる

  • 36八尾ミア24/08/28(ć°´) 00:22:15

    監視カメラではなく何者かに直接見られている様な感覚
    だけど周囲を見ても誰もいない

    気のせいだったらいいが、万が一という事がある。これからエリドゥに関する作業はセーフハウスに持ち込んで処理しよう。ミレニアムはあまりにも危険だ


    ミレニアムで発足された「私のやり方に異をなす為の部」は現在、ホワイトハッカーの為の部として機能している
    そして部長は……あのヒマリだった

    セミナーとしては拒否する事はできない。だがヒマリの有用性と危険性を私は良く知っている
    しかもまだ昔の事を根に持っているのか分からないが、私の事を批判する為の部まで作っているのだから、今まで以上に情報操作には気を配らないといけない


    そこで私はミレニアムの自治区内にセーフハウスを用意し、誰にも見られてはいけない作業をそこで行う事にした。ヒマリに追跡されないように細心の注意と技術を使った秘密の隠れ家
    そんな誰にも分からない場所に

    ミア「……あ」

    ミアはいた

  • 37八尾ミア24/08/28(ć°´) 00:39:08

    ミア「エリドゥの監視は続けています。問題は起きてませんよ」

    どこから来たのか。いや、どうやって来たのか
    最低限だが警備ドローンも配置していた。ヒマリにすらここはまだ知られていない

    それをミアが………情報の処理が追いつかない

    ミア「ドローンはハッキングしました。次期会長の迷惑になったら悪いかなって思いまして」
    ミア「移動はアームで頑張りました。病院で練習した成果がようやく出ましたよ」
    ミア「後はリオならここに隠すだろうなって考えて……それとも"手"にはそういう思考はいりませんか?」

    私の表情を見て、聞きたい事を答える。いつものミアだ
    だけど、だからこそ信じられない。目の前にいるのは本当にミアなのだろうか?

    ミアはこんなにも饒舌に話していただろうか? ハッキングなんてどこで覚えた?
    アームで移動なんて監視カメラには映っていなかった。いや、もしやミアが自分の体を持ち上げていた本当の理由は………

    だがそれよりも一番理解できないのはここにいる……

    ミア「ここにいる理由ですか? リオのことを知りたいからですよ」

  • 38八尾ミア24/08/28(ć°´) 00:54:38

    ミア「私はリオの"新しい手"なんですから、リオの事を知っておくのは当然じゃないですか。自分が誰の手なのかも分からない手なんてあっても困りません?」
    ミア「本当はもっと備える予定でした。ミレニアム次期会長、調月リオの傍に立てるだけの学力も能力も足りていませんからね。勿論これからもあらゆる問題に備える為に研鑽は続けますよ」

    全てに備える。それは私が……!

    ミア「でも備える事と同じくらい大事な事があります。それはリオの事を誰よりも知ること」
    ミア「私はリオの手なのに、リオの思惑と違った事をしては迷惑ですよね?」

    …………今、この瞬間が私の思惑と違うわ
    なんとか振り絞って出した言葉だった

    ミア「そこはごめんなさい。でも私は未熟なので色々学ばせてください。勿論、リオの邪魔はしないようにこっそりしますよ」

    分からない。私は決して間違っていない。なら声が出ないのはどうして?


    ミア「この身はリオの夢を叶える為の手ですからね。それに言いましたよ?リオが独りになったら物理的に探して2人になるって」


    私はここから先、何をミアに伝えて帰らせたかを覚えてない

  • 39八尾ミア24/08/28(ć°´) 01:09:35

    次の日からミアの視線を感じる様になった
    エリドゥの管理がある以上、常時ではないがミアは物理的に私の動向を追っていた

    ある時は私が眠っている部屋の天井に張り付いて睡眠時間を計測していた……なんてこともあった
    流石にその時は本気で怒って止めた。睡眠時間を調べられることがじゃない。ミアが手段を選ばなくなってきた事が問題だ

    天井から落ちたらどうする気なの? 私の作ったアームは天井から落下した衝撃を完全に吸収出来るとは言い切れない
    もし目が覚めてミアが天井から落ちてきたら、立ち直れる気がしない

    そう説明して「私が眠っている時は天井に張り付かない」という約束をしたが、しばらくするとミアは別の場所に張り付いて私の動向を探っていた


    余りにも恐ろしいので急遽、ロボットアームの増設を決定。少なくともアームの力不足でミアが落下したり、負傷したりするのは絶対に避けないといけない
    試行錯誤の末、背中に無数のアームを用意し、1.2本機能しなくなっても数の力で万が一を防ぐことにした

    その分メンテナンスは難しくなるが、私が全てを請け負う事にする。ミアの危険と比べれば安い物だ
    そして手が増えた分ミアのアームの操作も難しくなるのだが……ミアはすぐに慣れていった

    ミア「満足に動かない手なんて会長の役に立ちませんからね」

    ミアは私の為なら、あらゆる努力を惜しまなかった


    そしてその努力は「調月リオのあらゆる理解」へと踏み込み
    とうとう私の過去へと伸び始めた

  • 40八尾ミア24/08/28(ć°´) 01:27:40

    八尾ミアの過去の記録は改ざんした。どんな手段を用いても漏れる可能性はない
    ミア本人が思い出す可能性はあるが、あの事件を知る者がミアに直接話した上で事件の発端の話にならない限りは大丈夫だろう


    だけど私の記憶は消す事ができない。忘れる事もできない
    忘れてしまえばミアが思い出してしまった時に、また同じ恐怖で動けなくなってしまう


    そんな唯一、ミアの中に眠る狂気を目覚めさせる可能性がある私の事をミアが調べようとしている
    私に黙って、過去も未来も含めて、全てを………ミアが…………

    ~~~~~~~~~~

    ガンッ!! ガンッ!! ガンッ!!
    ガンッ!! ガンッ!! ガンッ!!
    ガンッ!! ガンッ!! ガンッ!!

    ~~~~~~~~~~


    ミア「リオ? どうしました?」


    気づけばミアを突き飛ばしていた

  • 41八尾ミア24/08/28(ć°´) 01:41:58

    突き飛ばされたミアは背中のアームで難なく壁を掴んで衝撃を緩和する

    ミア「……どうしました? 何か傷つける事を言っちゃいました……?」

    違う。傷つくのはミアだ。私の痛みなんてミアに比べればどうということはない
    だからこそ絶対に私の過去を探らせてはいけない

    だけどミアなら既に検討がついてる可能性もありなくはない
    怖い。ミアは爆弾の鍵を入手してしまっているのかもしれない

    そして今もまだ、私を知る為に過去を探ろうしている
    ………また私のせいでミアの手が無くなってしまう?


    私の計画はここで破綻した。将来、ミアをミレニアムの副会長に任命する予定だったが、これ以上二人の距離が近くなると危険性も同時に上がってしまう

    これ以上鍵を渡してはいけない
    愛も覚悟も……見えないフリをして隠れるしかなくなってしまった

  • 42八尾ミア24/08/28(ć°´) 02:02:02

    結局、私は現在に至るまでミアをミレニアムに入学はさせず、エリドゥの代表という立場のまま利用し続けた

    ミアは私の思考を読み、私の隣に立つ為の技術を惜しみなく使い、側に居たいという愛を持って私を追い続けるだろう
    だからこそ、ミアには私の手として動くという名目でエリドゥの運営をほとんど押し付ける事にした

    それでもミアが私を見つけた時は、過去に目を向けられないように未来の話をした


    ごめんなさい。全ては私が弱かったせい
    全てに備え、管理しきると決めたのに、自分の事はどうしても信じきれなかった私が全て悪かったの

  • 43八尾ミア24/08/28(ć°´) 02:15:27

    ミア。これで貴方が知らない事はほとんど伝えきった
    ミアの気持ちも、過去も、努力も、何もかもを利用した私が悪いの

    どうか気に病まないで。貴方の優しさは決して私に向けられるものではない
    それこそ此処にいるシャーレの先生や、ヒマリの方がミアの思いに応えてくれるわ

    私はどうしても……今でも怖い。目覚めてしまった貴方の手が、ふとした瞬間に真っ赤に染まる所を想像したくない


    だからこれからは私以外の誰かと一緒に………自分の為に生きて
    調月リオに"新しい手"は操作しきれなかった。3本もあるのに、色んなものを取りこぼしてしまった


    だけど、こんな私の事をまだ少しでも想ってくれているなら……1つだけお願いを聞いてちょうだい



    自分の手を大切にして。私が用意した手じゃない、貴方自身の手を守って
    その方が私は嬉しいわ

    そう、嬉しいの。最初に言ったわ。これは嬉しい話なの
    初めて出会ってから、私の手を取って共に歩んでくれた手が……今も血に染まる事なく綺麗なまま残っている

    それだけの事がとてつもなく、嬉しいのよ

  • 44八尾ミア24/08/28(ć°´) 02:17:09

    dice1d3=3 (3)

    1.繋ぐ

    2.無数で1つ

    3.特殊

  • 45八尾ミア24/08/28(ć°´) 02:21:49

    ………ヒマリ。"ミアの心を動かせる話"は終わったわ。後はお願い

    ヒマリ「1人でどこに行こうというのですか?」

    逃げるわけじゃないわ。今回のアリスの件、責任は必ず取る
    でもこれは私1人だけの責任よ。トキもミアも関係ないわ

    ヒマリ「……そうではなく。貴方はせっかく掴んでくれている手を離すのですか?」

    ……え?

  • 46八尾ミア24/08/28(ć°´) 02:30:52

    八尾ミアの意識はまだ戻っていない
    背中のアームもミアが意識を失う直前に「周囲に手を差し伸べてくれる人がいない」と思っていたリオに伸ばされた1本だけ生きていたが、それも今は動いていない

    誰が私の手を………掴まれている手を目で追っていく



    ミア「…………」


    何も守れなかった私の手に 私が愛してやまない手がしっかりと握られていた

  • 47八尾ミア24/08/28(ć°´) 02:35:17

    ~~~~~~~~~~~~~~

    part1 >148

    リオ「これは装着するだけで体の動きを補助するし、背中以外から小型アームを伸ばす事もできる。常人には難しい操作だけど、貴方ならすぐに慣れるでしょう」


    なるほど、私の手がさらに増えるわけですか


    リオ「それに装着する事で体内の電気信号を操作して…………数秒なら貴方の本当の両手も動かす事ができる」


    ……!!


    リオ「でもこれはあくまで試作段階。使いすぎると貴方の手は力が入らないどころかピクリとも動かせなくなる。緊急時以外に使用しないで」


    ~~~~~~~~~~~~~~



    誰が押したのかは分からない。誰も押していないのかもしれない


    ただミアの手はリオの手を握り続けた



    ずっと 手を繋ぎ続けた


    それは、これからも二人で一緒に歩いていこうという 八尾ミアからの意思表示にほかならなかった

  • 48八尾ミア24/08/28(ć°´) 02:36:24

    今日はここまでです! 次回パヴァーヌエピローグ編。これも1回の更新で終わるか終わらないか……終わらないんだろうなぁ

  • 49二次元好きの匿名さん24/08/28(ć°´) 02:43:36

    リオが何を思い何を選択しても、ミアがリオを見捨てる事は絶対に無い、逆が無いようにね
    だからリオが仮に原作通り行方不明になっても無駄なのだ、ミアは絶対リオを見つけてついて行くから
    リオは勘違いしてるかもしれないが、ミアがリオに尽くすのはリオの頼みだからじゃなくて純粋にミアがリオを大好きなせいだからリオが何を言っても止められないのだ

  • 50二次元好きの匿名さん24/08/28(ć°´) 02:45:54

    繋いだ手はもう離さない

  • 51二次元好きの匿名さん24/08/28(ć°´) 06:54:33

    見てみなさいアリス、これが愛と言うもんだよ…

  • 52二次元好きの匿名さん24/08/28(ć°´) 09:33:28

    これからは後ろに立ってもう手で支える必要も、ましてや先んじて相手の為にを手を汚す必要もない
    隣に並んで一緒に手を繋いでいけるね

  • 53二次元好きの匿名さん24/08/28(ć°´) 20:34:57

    そ

  • 54八尾ミア24/08/28(ć°´) 22:18:35

    エピローグさっくり進むかはダイス次第! 再開します



    ~数日後~


    <シャーレ 先生のオフィス>


    ヒマリ『エリドゥの施設は、私が責任を持って閉鎖する事にいたしました』


    "お疲れ様。ありがとうね、ヒマリ"


    ヒマリ『……あの時の脅威はどうにか防ぐことができましたが、まだ何も解決していませんからね』

    ヒマリ『特異現象捜査部の部長として、看過できないことでもありますし……はぁ……一体誰のせいでこんな事を、と思ったりもしますが』


    ヒマリ『まぁ、その誰かさんのためにやっている……としておきましょうか?』

    ヒマリ『超天才病弱美少女ハッカーは、いつも忙しいんですけど……あの思い出話が真実なら、私にも少なからず非はありますから』


    "これからエリドゥアフィリエイトスクールはどうなるの?"


    ヒマリ『廃校でしょうね。あの場所は既に要塞都市として完成されすぎていますから』

    ヒマリ『それにエリドゥの代表がミレニアムの会長と癒着して、セミナーに甚大な被害を与えたのです。しばらくはミレニアムの附属校を作る事も不可能でしょう』



    当事者のミアの記憶

    dice1d3=1 (1)

    1.リオの話をほとんど覚えてない

    2.記憶が曖昧で、リオの話を何となくでしか覚えてない

    3.リオの話をガッツリ覚えている

  • 55八尾ミア24/08/28(ć°´) 22:32:40

    "ミアとリオは?"


    ヒマリ『リオは会長を辞めると宣言し、行方をくらませました』

    ヒマリ『まったく、責任を取ると言っておきながら全てを放置したままにするなんて……少しは心を入れ替えたかと期待した私がバカみたいじゃないですか!』


    "ヒマリ、少し落ち着いて"


    ヒマリ『……失礼しました。話の続きを……ミアさんは現在エリドゥ中央タワーにて療養中です』


    ヒマリ『……あの時、何とかミアさんの心を取り戻す事には成功しましたが、呼び戻せたのは上書きされそうになった記憶データでしかありません』

    ヒマリ『思い出話で心を揺さぶり、上書きは防ぎましたが……それでも復活したのはミアさんの意識が保てていた瞬間……意図的に停電を引き落とす直前までのものです』


    ヒマリ『本人が自傷行為をするほどトラウマになっている話の詳細をほとんど覚えていないのは良かったのか悪かったのか………私達には分かりません』

    ヒマリ『なのであの話はあの場にいた私達だけの秘密にしておきましょう』


    "そうだね"


    ミアの元気

    dice1d100=71 (71)

    1~33.………また会長がいなくなった

    34~66.また会長がいなくなったんですか?

    67~100.へぇ~会長がいなくなった。じゃあ探しに行ってきますね

  • 56八尾ミア24/08/28(ć°´) 22:43:53

    ヒマリ『それでですね。そのミアさんについて先生に少しご相談がありまして……』




    <エリドゥ中央タワー 7Fメンテナンスルーム>


    会長がいなくなるなんていつもの事じゃないですか? それは分かりますよね?

    だから私が会長を探しにいくのもいつも通りの事じゃないですか? 分かりませんか?


    エイミ「分からない。いいから今は安静にして、これはリオ会長の指示でもある」


    『ごめんなさい。探さないで』


    エイミ「ほら、リオ会長が残したメッセージもある」


    いやいや、探さないでって言われて探すのをやめるようじゃ、今の私はいませんって

    とにかく私はここを………いぎっ!?!?


    エイミ「言ってる側から動けなくなってる……ロボットアームのメンテナンスと体力を回復してからじゃないと、ここから逃げられないよ」


    私の手は会長に診てもらいます!!会長に診てもらえば一発なんですから!


    エイミ「だからそのリオ会長はいないって………もういいや。オートメンテナンスシステム起動」


    !? 待って!それ使うと痛かったり痒くなったりくすぐったかったりするからあ゛!

    ぎゃあああああ!?!?!?

  • 57八尾ミア24/08/28(ć°´) 22:56:28

    ヒマリ『本来であれば八尾ミアは処罰を受けるべきです。それは反省室であったり、矯正局であったり………大げさではありませんよ。彼女はエリドゥにおける会長職ですから』


    ヒマリ『ですが定期的にメンテナンスが必要な背中から伸びる無数の手、そして華奢で体力もあまりありません。私が万年雪の結晶なら、ミアさんは小さな氷細工と言ったところでしょう』

    ヒマリ『これらの特性は特定の場所に収監し続けることに向いていません。ですが、野放しにしているとリオの為に何をするか分からないでしょう』


    ヒマリ「せめてミレニアムで八尾ミアを管理できれば良いのでしょうが……先生なら八尾ミアの処遇をどうしたらいいと考えますか?」


    dice1d3=1 (1)

    1.ヒマリが面倒を見る

    2.役割を与え続ける

    3.リオを探して連れ戻す

  • 58八尾ミア24/08/28(ć°´) 23:12:35

    ヒマリ『私が……?』


    "ミアの事を1番知っているのはリオだと思う。だけど2番目に知っているのは……ヒマリじゃないかな?"


    ヒマリ『どうしてそう思うのですか?』


    "いくらリオの行動が怪かったとしても、それでも今回のヒマリの対処が早すぎる"

    "それに、リオの話の通りならヒマリは6歳の頃にミアについて一度調べて……自分の手を痛めつけた瞬間も見ていたんだよね?"


    ヒマリ『それはあの女の勘違いかもしれませんよ?』


    "だったらリオの思い出話を聞いて、少なからず非があるなんて言い方をしない"

    "本当はエリドゥの要塞都市計画が始まる前……いや、それよりもずっと前からミアの事を気にして情報を集めていたんじゃない?"


    ヒマリ『………仕方ありませんね。これ以上私とミアさんの関係を繋げられるといくら天才美少女の私でも言い逃れられなくなってしまいます』

    ヒマリ『ですが、そう簡単にいくでしょうか? リオと敵対する私は嫌われていそうですが』


    dice1d3=1 (1)

    1.は? 嫌ですけど

    2.………これで罪滅ぼしになるというなら

    3.いいですよ

  • 59八尾ミア24/08/28(ć°´) 23:21:01

    なんでリオ会長をバカにする人のために会長の手を使わないといけないんですか?

    数度出し抜いたからって私を扱えると思わないでください!


    エイミ「………だってさ部長」

    ヒマリ『………』


    絶対に私は嫌ですからね! どうしてもミレニアムで誰かと組むならトキさんと組みます!!


    エイミ「トキってリオ会長のボディーガードのこと?」


    そうですよ!トキさんならきっと私と同じ気持ちのハズです!



    その頃のトキ

    dice1d3=1 (1)

    1.ネルの退院祝いの打ち上げ中でいない

    2.ネルの退院祝いの打ち上げに誘いに来た

    3.メンテナンスルームで隠れて聞いていた

  • 60八尾ミア24/08/28(ć°´) 23:29:23

    エイミ「でも今ここにはトキはいない。もちろん探しに行くのはダメ。どうせ逃げるつもりだろうし」
    エイミ「つまり今ある選択肢は、ヒマリ部長の下で特異現象捜査部の部員として活動し続けるか、反省室送り」

    リオ会長を探しに行きます!

    エイミ「却下。今回の事件の首謀者が二人揃っていなくなるのを黙って見逃すほど私は優しくないよ」

    なら……!! じゃあエリドゥの管理をします!
    エリドゥの仕組みを全て知っているのは会長と私だけですし、これなら私はエリドゥにいるから……

    エイミ「却下。これだけ自由に使える広い場所を与えたらリオ会長の為に何をするか分からないし、隠れて接触される可能性もある」

    …………エイミさんも中々に分からず屋ですね

    エイミ「ミアが頑固なだけ」

  • 61八尾ミア24/08/28(ć°´) 23:40:20

    ヒマリ『……先生、これでも私にミアの面倒を見ろと言いますか?』

    "難しそうだね……"

    ヒマリ『このままでは仮に私の管理下に置いても、すぐに反発して脱走するでしょう』
    ヒマリ『他に適任はいないでしょうか……』

    "セミナーは?"

    ヒマリ『ミアさんがセミナーの情報を滅茶苦茶にしたのを忘れましたか?』
    ヒマリ『セミナーもそんな人材は怖くて採用できないでしょう』


    "C&Cは?"

    ヒマリ『確かに彼女の武装はメイド服でしたが……彼女はミレニアムに奉仕できるタイプではありません』
    ヒマリ『リオがミレニアムに仇なせと命令したら、簡単に裏切るでしょうし、現に裏切りましたから』


    "本人も言ってたけどトキは?"

    ヒマリ『リオのボディーガード………不安要素しかありませんね』
    ヒマリ『リオの代わりにミアさんに仕えてしまった時が最悪で、私達の手に負えなくなってしまう危険な組み合わせです』

  • 62八尾ミア24/08/28(ć°´) 23:52:23

    もういいですか? 私は早く会長を見つけないといけないんです


    エイミ「……いくら探しに行くって言っても、そもそも会長の行方は誰も分からない」

    エイミ「その上、まともに回復していない状態でどうやって探すつもりなの?」


    あらゆる手段を使って


    エイミ「……!」


    私がなんの備えもしていないと本気で思ってますか?

    今、この瞬間は出し抜けないかもしれませんが、どこに送られて誰に目をつけられようと必ず私は会長の元に向かいますよ



    ~~~~~~~~~~~


    ヒマリ『本当にリオの悪い所ばかり似て……』


    "………ミアはどうしてそこまで急いでいるの?"


    dice1d3=3 (3)

    1.寂しいから

    2.必要としているから

    3.可哀相だから

  • 63八尾ミア24/08/29(木) 00:10:32

    はい?だって私が気絶してる間に会長がいなくなったって事は、どうせ皆さんが会長に文句とか嫌味とか言ったんですよね?

    いや、仮に言ってなかったとしても、温かく迎え入れてあげなかったから会長は今、独りなんですよね?


    エイミ「……それは流石に被害妄想がすぎるんじゃない」


    どっちにせよ話を聞く限り会長の味方はどこにもいないじゃないですか!

    あんなに悩んで、苦しんで、それでもミレニアムの……キヴォトスの為に頑張って、実際危ない存在なのは間違いはなかったのにその功績すら認めない

    そりゃあ少しは失敗したかもしれません。でもその失敗だって会長自身が気にしてるのに誰も会長を探そうとせずに………


    エイミ「会長の行方はミレニアムでも追ってるよ」


    それは私を反省室に入れようとしたり、監視しようとしたりするのと同じ理屈ですよね!?

    そんなヤツらが追ってるなら猶更私が見つけます!!誰よりも早く!!絶対に!!


    dice1d3=1 (1)

    1.エイミ「……分かった」

    2.ヒマリ『……分かりました』

    3."……分かった"

  • 64八尾ミア24/08/29(木) 00:21:03

    エイミ「部長。この子の面倒は私が見るよ」


    ヒマリ『エイミ……?』


    エイミ「前に一度ミレニアムで戦った時も思ったけど、この子のリオ会長への想いは本物だよ。良い意味でも悪い意味でも」

    エイミ「だからこの子に必要なのは行動を抑制したり、監視する事じゃない。物理的に誰かが面倒を見てあげないといけないんだと思う」


    ……ずいぶん人を子供扱いしてくれますね


    エイミ「そうだよ。自分はリオ会長の為なら何でもできると思い込んでる子供だと思ってる」


    できますよ! なんでも!!それこそ全てを賭けていい!!


    エイミ「………そういう所が子供なんだって」


    ミア dice1d100=87 (87) +60

    エイミdice1d100=19 (19) +160

  • 65八尾ミア24/08/29(木) 00:32:20

    へぶっ!?

    エイミ「………手加減はしてある。それでも力の差は歴然だね」

    うぐっ……!

    エイミ「これからは私がミアについて色々教えてあげる。同じリオ会長の部下のよしみだし、遠慮はいらないよ」

    そんなもの……必要ない! 私にはリオ会長さえいれば……!!

    エイミ「まずは自分を大切にすることを覚えようか。次は相手の気持ちを考える勉強」

    私は会長の手として動ければそれだけで……!

    エイミ「そんな言い方してるけど、今までリオ会長に言われた事ない? そういうのはやめてほしいって」

    !!それは……!

  • 66八尾ミア24/08/29(木) 00:35:42

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~

    part3 >20


    ネル『あたしは負けてない。先生も捕まってない。簡単な仕事すらできない無能な部下が揃ってるんじゃリオの目的も達成できないんじゃねぇのか?』


    ネル『お前の負け惜しみが聞こえないのが残念だよ。それとも図星でまともに返事もできなくなっちまったか?』


    ネル『だからお前はdice1d3=2 (2) 』

    1.リオの本当の望みも分からねぇんだよ

    2.今もリオの心を傷つけてるんだよ

    3.リオから嘘しか教えてもらえなかったんだよ

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~

  • 67八尾ミア24/08/29(木) 00:46:28

    …………私はリオ会長を傷つける者から守りたい。私が傷つけたいわけじゃありません

    エイミ「分かってるよ」

    ………会長を探すのは止めません
    もし、会長から呼ばれればすぐに向かいますし、危機が迫ったらすぐに飛び出します

    エイミ「それはリオ会長のせいだからいいんじゃない? その時は私も一応心配だし一緒に行くかもね」

    ヒマリ『エイミ!?』

    ……………今は安静にしていれば、私がリオ会長を傷つける事はないんですね?

    エイミ「うん。リオ会長も、傷ついたままの姿で見つけられても良い気分はしないよ」

    会長に聞いてみて、嘘だったら承知しませんからね?

    エイミ「もちろん」

    ……………なら今は休みます。会長を迎えに行くために
    同じ会長の部下だろうと私はエイミさんの部下ではありませんからね?

    エイミ「分かってる」

    なら、これからどれだけ長い付き合いになるか分かりませんが………よろしくお願いします

  • 68八尾ミア24/08/29(木) 01:17:36

    エイミ「それじゃあ私は今日は帰るね。また、明日様子を見に来るからその時に教えてあげる」


    ~~~~~~~~~~~~~~

    エイミ「という事でミアの面倒はしばらく私が見る。これでいい?」

    ヒマリ『良いもなにも、エイミこそ良いのですか?』

    エイミ「別にいいよ。先生は忙しいだろうし、ヒマリ部長は相性が悪いだろうから」
    エイミ「…………最初、部長から聞いた時は嘘かと思った。技術も知識も一般人より優れているのは良く知ってたから」

    ヒマリ『恐らくすぐにでもリオに追いつく為でしょう。ミアさんは大事なものが欠けたまま成長していましたから』


    ヒマリ『……八尾ミアさんには6歳から今に至るまで、少しずつ学んでいくはずの一般常識が欠けています』
    ヒマリ『常識的な倫理はある程度持ち合わせているようですが……道徳が欠如しています。相手の気持ちを慮る事は他者を通じて学ぶ事は生きていく上で必須です』

    "……それなら私が!"

    ヒマリ『先生はリオの件でかなり嫌われていますからね。恐らくまともに授業をしても聞かないでしょう』
    ヒマリ『彼女なりの道徳も勿論あるでしょうが、ある程度普遍的な道徳に理解を示せるようになってからじゃないと、先生の力はお借りできないでしょう』

    ヒマリ『ですがエイミが先生役を申し出るなんて……何かあったのですか?』

  • 69二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 01:27:20

    このレスは削除されています

  • 70八尾ミア24/08/29(木) 01:28:42

    エイミ「う~ん……見ていて危なっかしいからかな?」
    エイミ「それに気持ちが分からなくもないから……かな?」

    ヒマリ『エイミ? もしや貴方までリオを探すなんで言い出すんじゃ……』

    エイミ「それじゃあミアの為に色々準備するから通信切るね」プチッ

    ヒマリ『大丈夫ですよねエイミ?………エイミ?……エイミ!?』





    そして数日後………






    え? ミレニアム本校に転入ですか? なんで?

  • 71二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 01:42:32

    >>68

    そりゃ起きてる時間で言えばミアは精神年齢8歳程度、一般常識や社会道徳なんて身につく以前の問題だ

    しかしヒマリはまだしも先生の話も聞かないとはキヴォトスでも珍しい生徒になったなぁ

  • 72八尾ミア24/08/29(木) 01:42:49

    エイミ「エリドゥアフィリエイトスクールは廃校になるからね。前みたいな一時的な転入じゃなくて、エリドゥの生徒は完全にミレニアムの生徒になってもらうよ」

    理屈は分かりますけど、私って一応色々やらかした人間じゃないですか?
    よく転入が許されましたね

    エイミ「ミアが起こした事件は表向きには沙拂井エミ……つまり架空の生徒が引き起こした事になってる」
    エイミ「だから八尾ミアという生徒には書類上何の罪もない。もちろんミアの犯行だって知ってる生徒もいるけど、私が面倒を見るからって説明して納得してもらった」

    ………やっぱり私はミレニアムにいるべきではないのでは?

    エイミ「そうはいかない。これからミアには特異現象捜査部の一員として色々手伝ってもらわないと」

    特異現象捜査部ってあのヒマリさんの部ですよね?……………私、ヒマリさんの指示で動きたくないんですけど

    エイミ「そこは我慢して。ヒマリ部長も悪い人じゃないから」
    エイミ「それに特異現象捜査部は元々リオ会長が作った部。ここでの功績はリオ会長の役に立つ」

    追跡とリオ会長に関する事なら任せてください! それ以外の事は死ぬ気で覚えます!!

    エイミ「……まぁやる気になってくれてなにより」
    エイミ「それじゃあこれから2年と数か月の間だけど……よろしくね」

  • 73八尾ミア24/08/29(木) 01:53:04

    なんですかその中途半端な期間? そもそも私は3年生ですし、ミレニアムに通えるのも残り数ヶ月ですよ?留年でもさせる気ですか?

    エイミ「………エリドゥアフィリエイトスクールの一期生。つまりミアがエリドゥに入った年だけど、選ばれたのは元ミレニアムの生徒だけだった」
    エイミ「そこにミレニアムの生徒じゃないミアが混じって3年生まで過ごして……で、今回の騒動が起きた」

    ……………嫌な予感が

    エイミ「当然、不正入学は認められないんだけど、八尾ミアの学籍はすでにエリドゥで作られてしまってるし、その学籍の不備を訴えようにもエリドゥはもう廃校してしまってる。でもミレニアムに八尾ミアの在籍記録はない」

    エイミ「だから特例として、エリドゥアフィリエイトスクールから"転入"した扱いにしてミレニアムへの在籍を認めた。だけど引っ張ってこれたのはエリドゥに八尾ミアが在籍していたというデータだけだから………」

    …………ミレニアムの1年生としてやり直せと?

    エイミ「今から入学式をするわけにはいかないから、ミレニアムの現1年生と同じ扱いでいいんだって。よかったね」

    よくないですよ!? 会長はどうするんですか!? 一緒に卒業できないじゃないですか!!

    エイミ「普通に過ごしてたら卒業すらできてないと思うけど?」

  • 74八尾ミア24/08/29(木) 02:04:37

    騙しましたね!? 会長を迎えにいくために私はエイミさんに付き合ってるんですよ!?

    会長に会えないならこんな所……!


    エイミ「仮にリオ会長が卒業したとして、ミアの事を見捨てると思う?」


    使えなくなった手は捨てられるかもしれないじゃないですか!!


    エイミ「………その認識じゃ会いに行くのはダメ。よかったね勉強する時間ができて」


    よくないですよ!! 会長待っててください!今すぐ私が……!


    エイミ「行ってもいいけど……また病室で授業を受ける事になるよ?」


    できるもんならやってみ……

    ミア dice1d100=88 (88) +60

    エイミdice1d100=89 (89) +160


    ぐはっ!?


    エイミ「はい。じゃあ今日はリオ会長が人を見捨てるかの勉強をするよ」 ズルズルズル…


    いだだだだっ!? 引っ張るなら優しくしてください!!






    かいちょおおおお!!ぜったいにみつけだしてみせますからねえええええ!!!!

  • 75八尾ミア24/08/29(木) 02:06:30

    < (🎲) え? ミレニアム本校に転入ですか? なんで? 完 >

  • 76二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 02:11:09

    お疲れさまでした♪

  • 77八尾ミア24/08/29(木) 02:14:36

    【 次回予告?】

    『会長!! やっぱり私に会えないのが寂しくて……え?違う?』


    『………分かりました。この手は会長のものですから。全てを裏切る覚悟はできています』


    『エリドゥを…………リオ会長が守る為に作ったこの要塞都市を舐めないでください!!』


    『これは、特異現象捜査部で見た事がある。名前は確か………ホド?』


    『背中が……私の手が疼く……………この手が消えるような感覚は……………!!』



    『要塞都市のパスワード? そんなもの誰にも教えませんよ! こんなもの!私の力で守ってみせます!!』

  • 78二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 02:28:51

    完走お疲れさまです!リオ会長は絶対に見つけ出すミア、寝ながら移動で頑張れ!
    しかし虚妄のサンクトゥム攻略戦か、パヴァーヌ二章からの期間どんなもんだっけな…

  • 79八尾ミア24/08/29(木) 02:30:20

    『あの日以来の共闘ですね。この地はエリドゥではありませんが、最強の矛と最強の盾。アビ・エシュフDA(ダブルアーム) 出撃!』


    『はぁ!? 嫌ですよ!!そんな事よりもリオ会長の居場所を探す事の方が先決です!!』


    『…………分かる。なんとなくですけど感覚で…………何で?』


    『それ以上会長を責めるならこの船を落とします。えぇ、私諸共』


    『…………そうですね。貴方とはキチンとお話したことがありませんでしたね。天童アリス』


    『私の……いえ、私達の手で支えきってみせます。仲間は勇者を支えるものですからね』


    『残りは………この手の中に………残しました……よ………』


    次回!
    (🎲) え? ウトナピシュティムの本船に乗船ですか? なんで!?

    続かない!!

  • 80八尾ミア24/08/29(木) 02:33:33

    というわけでリオ会長大好きっ子八尾ミアのお話は一旦ここまでになります!
    本当は盆休み中にサックリ終わらせる予定でしたが、感想・反応・♡全部がモチベになってここまで続けられました!

    ありがとうございました!

  • 81二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 06:53:51

    完走お疲れです
    リオォ!!なぜ失踪してるう!お前にはこれからミアといちゃついてる仕事があるだろお!!!

  • 82二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 10:12:57

    とても面白かったです
    連日この作品を読めて最高の日々でした
    続編や新作もとても楽しみにしています

  • 83二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 16:12:12

    完結乙です!
    最初から最後までリオの味方というところがブレてなくてよかった!
    リオが行方不明になったままだから二人が出会えるように次作も期待しています!

  • 84二次元好きの匿名さん24/08/30(金) 02:29:46

    完走お疲れさまでした!!!
    とても面白かったです!
    続編が出ることを楽しみに待ってます!

  • 85二次元好きの匿名さん24/08/30(金) 11:23:44

    保守

オススメ

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