- 1二次元好きの匿名さん24/08/28(水) 08:22:05
- 2二次元好きの匿名さん24/08/28(水) 08:23:49
過去スレ
【クロス注意】ペルソナ1〜5クロスオーバー妄想スレ|あにまん掲示板ペルソナ1〜5全部のクロスオーバーを妄想するスレ5世界で噂現実化現象が発生、色々あって全キャラ集結して元凶を止めるぞ〜って感じで掛け合いとか合体コンタクトとかオリペルソナとかオリ合体魔法とか設定とか敵…bbs.animanch.com【クロス注意】ペルソナ1〜5クロスオーバー妄想スレ2|あにまん掲示板ペルソナ1〜5のクロスオーバーを妄想するスレ噂現実化現象によって色々あって全キャラ集結した〜って感じで掛け合いとか合体コンタクトとかオリペルソナとかオリ合体魔法とか設定とか敵とかあらゆる妄想を語り合い…bbs.animanch.com【クロス・ネタバレ注意】ペルソナ1〜5クロスオーバー妄想スレ3|あにまん掲示板ペルソナ1〜5のクロスオーバーを妄想するスレ噂現実化現象によって色々あって全キャラ集結した〜って感じで掛け合いとか合体コンタクトとかオリペルソナとかオリ合体魔法とか設定とか敵とかあらゆる妄想を語り合い…bbs.animanch.com - 3二次元好きの匿名さん24/08/28(水) 08:26:14
スレ主SS(未完成)の基本的な設定とQ&A
Q.主人公の名前は?
初代「藤堂 尚也」2罪「周防 達哉」罰「天野 舞耶」3主「有里 湊」4主「鳴上 悠」5主「来栖 暁」
あくまでスレ主のSS内の設定なので、その辺は自由で。
Q.時間軸と舞台は?
時間軸はは「5」の騒動終了後、主人公帰ってきた後の長期休み。
1、2(罰)、3、4も事件終了後。
Q.どうしてこうなった?
噂の現実化のせい。SNSって便利だよね
原因の原因はいつものニャルフィレの実験と試練。
Q.『罪』メンバーは?
『罰』達哉以外全員思い出しててペルソナも使える
達哉だけは『罪』世界から出張してるので『罰』世界の達哉と共存してる状態。
舞耶「待って。じゃあ世界のリセットも無効になるんじゃ…」
達哉「リセットの条件は全員が思い出すことだ。一人だけ思い出していない…いや、思い出せない奴がいる」
うらら「マーヤに、栄吉クンに、リサちゃんに、淳クン、そんで周防弟。これで全員じゃないの?」
達哉「違う…俺は今回、<向こう側>の身体ごとこっちに来ている。<こちら側>の俺は別にいるんだ」
リサ「つまり、達哉が二人いるってこと?」
達哉「ああ。<向こう側>の記憶は俺が全部持ち帰っているから、<こちら側>の俺は何をしようと思い出さない」
リサ「まっさかぁ。ドッペルゲンガーやシャドウじゃないんだから」
克也「おっと、すまない。電話だ」
パオフゥ「こういう時くらい電源切っとけよ…」
- 4二次元好きの匿名さん24/08/28(水) 08:27:06
克也「はい、周防です。…達哉!?」
パオフゥ「(あんまり驚くな。不審がられる)」
克也「(わ、わかっているから足を踏むな!)い、いや。お前から電話なんて珍しいと…それで、何か用か?」
うらら「へー、本当みたい…」
克也「ほう、吉栄くんに勉強を見てもらうのか」
リサ「むっ」
栄吉「(おい淳、ギンコ抑えとけ!)」
淳「え?なんで…」
克也「それはいい。きちんとお礼を言っておくんだぞ。
僕は用事でしばらく家を空けるから、戸締りや食事は…なに? 泊まる? 吉栄くんの家に?」
パオフゥ「(芹沢)」
うらら「(あいよー)」
克也「待て待てそれは一体どういうことだ!?未成年の男女が一つ屋根の下で過ご(ドスっ)おぉぉぉ!?」
パオフゥ「少し寝てろ」
うらら「あー、ごめんごめん。達哉くん? 私よ私。芹沢うらら。…そそ、おにーさんの友達の。
でさ、お兄さんってば興奮しすぎて気絶しちゃって。あー大丈夫大丈夫。後の処理はやっとくから」
リサ「待った待ったあいつに達哉は渡さなーーむぐぐ」
淳「リサ、抑えて!」
栄吉「向こう側とこっち側のタッちゃんが会ったら面倒だろが…!」
うらら「おにーさんの方はコッチで説得しとくから、達哉くんは勉強頑張ってねー。じゃ、バァイ」
達哉「…こういうことだ」
舞耶「なるほど…」
パオフゥ「(記憶を戻して再会させて、別れも辛くさせるってか。相変わらず、趣味の悪い野郎だぜ…!)」 - 5二次元好きの匿名さん24/08/28(水) 08:27:47
Q.主人公たちのステータス(魅力とか)は?
全員マックス。
Q.3主人公は?
一時的にエリザベスが身代わりになっている状態。
あと、双子の姉の「奏」がいたけど両親ともども例の事故で亡くなってます。
Q.ベルベットルームはどうなってる?
出入り口は一般人には認知されず、疑問も持たれない。
2仕様で実体があり、ペルソナ使いと一緒なら牧村みたいに一般人も認識できる。
今回は人数が多いので劇場のホール。住民もエリザベス以外全員揃ってる。
Q.コミュは?
5主がところどころ中途半端に終わっている。少なくとも千早コミュが完遂できていない
ちなみに恋愛については第三の選択肢「考えさせてほしい」を選んでるので、主人公たちは誰ともくっついてない
Q.ペルソナについて
事件を駆け抜けた経験から、全員のペルソナが「改」になっています。
レベルやステータスが上がって、スキルも上位のものに強化されたり新しいものが追加されています - 6二次元好きの匿名さん24/08/28(水) 08:28:17
いま流れている主な噂
『少年院に入れられた前科持ちの転校生』
『占い師JOKERの力で総理大臣となった、日本初の女性総理大臣』
『占い師JOKERには槍を持つ親衛隊がいる』
『辰巳ポートアイランドで運命の教団の布教をしている全身真っ黒な男』
『探偵、明智が秘密結社と戦って戻ってきた』
『メジエドの創始者が帰ってきた』
『蘇った連続殺人鬼JOKER』
『殺人鬼JOKERと占い師JOKERは繋がっていて、邪魔者を排除するらしい』
『メジエドは運命の教団の下位組織』
『心の怪盗団も運命の教団に従っている』
『心の怪盗団は誰にも与しない正義の存在』
『運命の教団の最終目標はノアの方舟の一種、<ミフネ>を起動させて新世界へ旅立つこと』
『トリッシュには誰も勝てない』
- 7二次元好きの匿名さん24/08/28(水) 08:28:50
アルカナ表
愚者…全員
魔術師…綾瀬優香、伊織順平、花村陽介、モルガナ
女教皇…園村麻希、山岸風花、天城雪子、新島真
女帝…黛ゆきの、桐条美鶴、奥村春
皇帝…藤堂尚也、巽完二、喜多川祐介
法王…南条圭
恋人…リサ・シルバーマン、岳羽ゆかり、久慈川りせ
戦車…稲葉正男、アイギス、里中千枝、坂本竜司
剛毅…コロマル
隠者…佐倉双葉
運命…黒須淳、白鐘直斗
正義…上杉秀彦、周防克哉、天田乾、(明智吾郎)
刑死者…パオフゥ
死神…三科栄吉、有里湊
節制…不在
悪魔…城戸玲司
塔…不在
星…芹沢うらら、真田明彦、クマ
月…天野舞耶
太陽…周防達哉
審判…桐島英理子、来栖暁
世界…鳴上悠 - 8二次元好きの匿名さん24/08/28(水) 08:31:27
SSおぼえがき
『運命の教団』の構成員
占い師JOKER(御船千早)
偽暁、有里奏、鷹取博士(神取鷹久)、明智吾郎、メジエド、ミツオ(殺人鬼JOKER)、須藤竜也
岡村真夜、辰巳ポートアイランドで布教している男(幾月)、ロンギヌス1〜7・9、Xシリーズ他
戦闘について
異常事態に巻き込まれたりペルソナ使いでもなければ悪魔やシャドウはそもそも認知されないためお互いに干渉できない。
「怪物と人間が戦ってるなんてあり得ない」という認知の影響で、戦闘している姿も「認知の外」扱い。なので普通の人には認識されない。
学校などに悪魔が出てきても誰も動揺していない理由。
ベルベットルーム
今回は劇場のホール。実体があって3以降のメンバーもみんな入れる。住民はエリザベス以外そろい踏み。
各時代に通じる5つの出入り口がある。
裏側の出来事とメジエドについて
「メジエド創始者の正体」について議論された際の噂によって、橿原方式で大衆の想像の中のメジエド(ニャルラトホテプ)が
「少年院に入れられた前科もちの転校生」の噂によって、ニャルラトホテプの影響が強い赤と金のオッドアイのシャドウ暁(偽暁)がそれぞれ出現
(本物の暁に影響がなかったのは彼に好感を持っているなどの理由で噂を信じなかった層が一定数居たため)
シャドウ暁が本物の暁に扮して破滅寸前の千早に接近して彼女を救い、運命を操る力とペルソナ能力を与える。
同時期、メジエドが悪のハッカー集団「メジエド」の首魁として復帰。
噂操作と教団のサポートを積極的に行い、セベクの新製品の情報をリーク。
教団はメジエドの流した噂を利用して神取を呼び戻し、新セベクに送り込んでネオ・デヴァ・システム開発を行わせる
専用ペルソナ「ネクロノミコン」と「メジエド」としての行動から、双葉とニャルラトホテプは親和性が高い。 - 9二次元好きの匿名さん24/08/28(水) 08:32:26
3のペルソナ召喚器による召喚は新世塾(+南条)由来。アイギスも同様でXシリーズの発展形。
アイギスとクマはニャルラトホテプ関係で共鳴が起こる
ニャル本人の目的はヤルダバオトの暴走で台無しになった試練のやり直しと、現代のペルソナ使いの見定め。
というのは表向きで、ちょうど良く見つけた新しい玩具(暁、双葉)で遊び、破滅させること。
流れによってはコレに湊と悠も加わる。フィレモンのお気に入りである尚也には興味こそあれど、遊びがいの少ない相手と認識している。
達哉がお気に入りなのは変わらず、「褒美」として後の世代のペルソナ使いに罪と罰を押し付けさせるよう迫る。
一方のフィレモンは弱体化が著しいながら警鐘を鳴らした上で、過去のペルソナ使い達との交わりによる影響を観察する
5勢の改心行為について、ニャルは把握済み。人の心を自分達や大衆の都合で捻じ曲げる極めて重大な行為でありながら
その責任についてほとんど考えが及んでいなかった5勢に対して、パオフゥや克也は複雑な感情を抱いている - 10二次元好きの匿名さん24/08/28(水) 08:42:02
キャラについて
尚也
口調と性格は漫画版ベース。飄々とした雰囲気でノリも悪くない天然気質。
スペックも「理想の主人公」、イメージは「プレイヤーの操作する主人公」。
直感で常に最適解を選び、間違える事はそうそう無い。大抵の事はできてしまうが歌だけは微妙。
フィレモンのお気に入り。
トロ
5世界の寿司屋にいる。噂屋ポジ
大出世の果て社長に。「寿司天帝」として君臨。相変わらずエンガワ食べてる。
双葉
能力完全覚醒後は前線に出られるようになる。
INT特化の完全後衛型。適正武器は銃、飛具
イデアリアン
<向こう側>で自我を保てなくなった者の成れの果て。<向こう側>で生存者を襲っている。
外見は「菅原だったもの」の色違い。
「周囲に流され噂を信じ込んでしまった大衆」「噂によって本来の自分を保てなくなった者」
曰くすべての悩みから解放された存在。だが実際は悩むほどの知性すら失った怪物。
- 11二次元好きの匿名さん24/08/28(水) 08:42:14
佐伯蘭道
オリキャラ。
さえき らんどう。セベク・スキャンダルで失脚した、元セベク代表取締役。
見る影もなく落ちぶれていたが運命の教団の力を受けて復活。
ネオ・デヴァ・システムのデモンストレーションを行うが装置が暴走。
東京が異界化し、様々な時代の街と接続されてしまう。
その後は行方不明に。「歴史に名を刻みたい」という願いを叶えた。
黒瓜
相変わらずオカルトマニアで、現「メー」の編集長。
運命の教団やメジエドの筆頭フォロワーとしてトンデモ論をあちこちで語っている。
一色若葉
優秀な頭脳を買われ、若くしてニコライの助手を務めていた。
デヴァ・システムの開発中は神取の助手も行っている。
セベク崩壊後は、神取とニコライの遺産を求める南条や桐条などに勧誘され様々な場所を渡り歩いた - 12二次元好きの匿名さん24/08/28(水) 08:44:33
<向こう側>
強い意志を示した一部の人間が生存。
主に1の面々や杏奈、罰メンバーなど。託宣の<地上の楽園>という一文や噂によって無限動力や無限食糧庫などが出現。ライフライン等の問題が解決している。
だが影に堕ちた住民の成れの果てであるイデアリアンが徘徊して生き残りの人間を脅かしており、サバイバル状態に変わりはない。
最終的に、地上への帰還と復興の目処が立つ。
フィレモンとニャルラトホテプについて
能力も性格も鏡合わせの関係。むしろ、目的の達成のために人類全体の普遍的無意識が自覚なく二つに分けられたものとも。
「あらゆるペルソナを降魔できる人間」ワイルドの資質を与えられるフィレモンに対し
ニャルラトホテプは「あらゆる人間に降魔しうるペルソナ」JOKERを付与できるし
致命的な事態になるまで自発的にほとんど動かないフィレモンと違い、ニャルラトホテプは積極的に動く。
両者とも普遍的無意識の化身なのでペルソナの降魔能力は互いに持っているが、与えられるのはそれぞれ自身と性質の近い存在。
フィレモンは強い心を持つ者に、ニャルラトホテプは心の弱い者に与える。共通した目的は「人間の自己確立」。
ニャルラトホテプに人類保全の意志が無いのは、どれほどの事態になっても必ずフィレモンがフォローするため。
- 13二次元好きの匿名さん24/08/28(水) 08:47:32
・御船千早(占い師JOKER)
コミュ未完遂で放置され、運命を変えるべく自分で考えて動いた結果失敗してすべてを失いかけるがニャルラトホテプに目を付けられた。
彼女の縋る男、偽暁に扇動される形で"運命を操る力"="願いを叶える力"を与えられた。
その後、JOKERを自称して着々と信奉者を集めシャドウ暁の言われるがままに運命の教団を結成。教祖となる。
「間違った世界を捨て、御船家が代々管理してきた時空を超える箱舟"ミフネ"に乗り込み正しい世界に帰還する」という噂によって
東京地下(メメントス)にシバルバー枠のミフネが出現。起動のために中枢に向かうさなかに主人公勢と敵対し、倒れる。
ペルソナは「ニャルラトホテプ(運命の女神)」。ペルソナの外見は黒く変色し女神の顔の部分が空洞化、時計の針の進みも逆の「ノルン」。
倒されても執念で力を求め、エンジェルジョーカーにされてしまう。
・偽暁
現代の東京の、"前歴持ちの転校生の噂"が現実化して現れた暁のシャドウ。世界の融合前から活動。
コミュを完遂させないまま放置してしまった千早を本物の暁の代わりに助け、思うままに操る。
シャドウの中でニャルラトホテプの影響が最も強いが、暁のシャドウであることに変わりはない。
ペルソナは「ニャルラトホテプ(異聞録)」、「リバース・アルセーヌ」
・メジエド
複数の人間が名乗り、その正体について様々な姿が噂されている『無貌の存在』。
"メジエドの創始者"の噂によって現れたニャルラトホテプの化身だが、ニャルラトホテプ本体と言っていい。
神取(実業家)、ニコライ(科学者)、あき(幼女)、達哉(不良)、JOKER淳(サイコパス)、偽橿原(カリスマ)、岡野真夜(魔女のような女)、島津(警察官僚)、云豹(マフィア)
アイギス(ロボット、AI)、幾月(科学者)、クマ(美少年)、足立(警官)、暁(前科者)、双葉(美少女)、獅童(政治家)と、噂と時と場合に応じて様々な姿をとる。
双葉の姿を取るのは相性が良く気に入っているからに過ぎず、シャドウの双葉は別に存在する
ペルソナは「月に吠える者」 - 14二次元好きの匿名さん24/08/28(水) 08:48:20
・幾月
無意識の海に沈んだ幾月を引き上げ化身としたもの。体から舌まで何もかもが真っ黒になっている。噂によって顕現。
そもそも彼と桐条祖父を唆したのもニャルラトホテプ。暗黒の王子なるものに今でも執着していて、ニャルラトホテプを王と崇める。
リセットされた後の世界で暗黒の王子となれると信じ、一行の邪魔をする。ちなみに暗黒の王はニャルラトホテプのこと。
ペルソナは"ニャルラトホテプ(真・女神転生)"。
最後は時間稼ぎを命令され、暗黒の王に懇願して力を得て「ダークプリンス・幾月」となる。
外見は「忌まわしき狩人」の色違い。
・聖杯
黒い聖杯。元ヤルダバオト。
ニャルラトホテプとフィレモンに人類への試練として力を与えられたが暴走。自らを神と錯覚したのが、5の筋書き。
これはその残骸を利用しミフネに設置された、願いの集積装置。
「世界の滅び」と「世界のやり直し」を望む願いが聖杯を満たすことで時間がリセット前の世界に戻って3の悲劇が回避される。
再生を銘打ってはいるが破滅を回避できるかどうかについては一切言及されていない
・神取鷹久
噂によって二度目の復活。偽名は「鷹取神久」。
いい加減ニャルラトホテプの思惑に振り回されることに疲れているが、それが自身の<罰>であると受け入れている。
逆らうことはないもののある程度の自由意志があり、トリックスターを標榜する明智とはそれなりに仲が良い。
彼の独断行動も容認の形をとるなど、ほかの幹部とは一歩引いた立場にいる。ペルソナは2罰と同じく"ゴッド・神取"
最終的に明智に命じてわざと自身のペルソナ(シャドウ)を暴走させ、理性を備えた『異聞録』のゴッド・神取となる。
- 15二次元好きの匿名さん24/08/28(水) 08:49:10
・岡村真夜
"罪"世界の真夜が"罰"世界の真夜を乗っ取っている状態。
教師を辞めて政治家となっており、千早の力と"日本初の女性総理大臣が生まれるらしい"という噂を利用して、獅童に代わり政権の中枢に立っている。
噂と千早の力を利用しながら手にした権力で都合の悪い事実のもみ消しを行う。
聖杯で千早の力を増幅させ、今度こそ人類のイデアリアン化を達成すべく動いている。
ペルソナは"月に吠えるもの"。最後は自身のイデアリアン化を望み、悩みもそれを生み出す思考能力もすべて失った"イデアリアン"に変貌し、とどめを刺される。
・明智
パレスで死亡したと思われていたが、"秘密結社を壊滅させ帰ってきた"という噂により復活。
真っ黒になった片目を隠すため眼帯をしている。あくまでニャルの力は半分であるため片目だけ。もう片方の眼は普通。
ペルソナは"ロキ"(ロキ改)と"ロビンフッド"。ジョーカーを超えるトリックスターを標榜し、所属によらず好き勝手に振る舞う。
彼にとってジョーカーは来栖暁ただ一人であり、偽暁や他のJOKERを認めていない
最終的にはニャルラトホテプ由来の能力を喪失しながらも、気に入らない偽暁を裏切って味方になる。
・ミツオ
影を否定も肯定もせず倒された結果、精神崩壊した状態で発見されて精神病院に入れられていた。ペルソナは"JOKER"
植物人間に近い状態になっており、虚ろな精神状態で神=ニャルラトホテプの囁き通りに行動させられている。
自身を間違った世界のリセットボタンを押すために奮闘する勇者だと思い込んでおり
精神病院を脱走しJOKERを名乗って八十稲羽のあちこちで殺人を行っている
それにより八十稲羽市には"蘇った連続殺人鬼・JOKER"の噂が流れている。一度戦闘不能にされたところを須藤に殺される。 - 16二次元好きの匿名さん24/08/28(水) 08:51:16
・須藤竜也
相変わらずの電波。"復活した連続殺人鬼・JOKERの噂"により復活する。ペルソナは"JOKER(オリジナル)"。
罰の記憶を持っており、目的は変わっていない。
彼にとって特別な名前である"JOKER"を勝手に名乗ったミツオを抹殺した。ジョーカーを名乗る者にも異常な敵愾心を向ける。
淳や達哉、舞耶に対する執着はいまだ変わらず。最終的に実父の無様な最期を知り淳の謝罪と説得も受け、「JOKERは死んだ」と宣言。
憑き物が落ちたような顔で転落死する。
が、影に魅入られた彼が綺麗に終われるはずもなく、その後も模倣犯の出現やメジエドによる世論誘導で「生存説」や「組織犯罪説」が発生。
更なる火種となる。
・忌まわしき狩人(須藤竜蔵)
生きながら忌まわしき狩人に堕ちた結果、人として普遍的無意識に沈むことなくニャルラトホテプの完全な下僕と化した男。
もはや無数にいる悪魔の一体に成り果てていて、一度に複数現れる。自我は少し残っているものの、命令には絶対服従。苦痛が全身を蝕んでいる。
生身の肉体と精神を失ったため能力はかなり落ちている。ニャルラトホテプの便利な配下として大量に召喚される。
・グレートヒーロー
グレートファーザーの主人公版。頭部担当は達哉。
・グレートシャドウ
グレートファーザーの歴代ボスおよびニャルラトホテプの眷属版 - 17二次元好きの匿名さん24/08/28(水) 08:54:40
・ニャルラトホテプ
「無様を晒して敗北した「2」のニャルラトホテプを嘲笑う化身」
わざと「2」のニャルラトホテプと似た手法で成功して嘲笑うために、時間城の伯爵と違って自分から動いている。
外見は「2」のニャルラトホテプ(第二形態)を巨大化させたもの
・有里 奏
湊の双子の姉の姿を模したシャドウ。外見はハム子で、ペルソナは外見の違う「タナトス」
本物の彼女は両親ともども事故で亡くなっている。明るく活発な性格で、内向的な湊にとって理想のお姉ちゃんだった。
彼女が死に自分が生き残ったことによる湊の心から生まれたシャドウ。漫画版の尚也に対する和也のような存在。
一方で、湊が抱える怒りや憎しみの具現でもある。桐条の引き起こした理不尽に対する憎しみや怒りは大きく、特に美鶴を敵視する。
・シャドウ美鶴=レディ・マスカレード=アシュラ女王
ペルソナは「リバース・アルテミシア」と「アシュラ女王」
雪の女王の仮面を自ら付けた美鶴のシャドウ。ペルソナ化したアシュラ女王に支配されている。 - 18二次元好きの匿名さん24/08/28(水) 09:23:12
考えてたネタ
ニューセベク(怪盗団のシャドウ、神取、明智、ロンギヌス5)
怪盗団のシャドウたちとそれぞれ対決、最上階のボスはシャドウ双葉、神取、明智、ロンギヌス5
春と双葉のシャドウ登場シーンは昔作ったけど、それ以外の怪盗団のシャドウ達の解像度に今ひとつ納得できなかった…
八十稲羽(ミツオ、ロンギヌス6、7、9)
怪盗団の教団本部潜入と同時間軸
堂島たちを襲うなど、八十稲羽で事件を起こして回るJOKERミツオを4のメンバー中心に阻止する話
ミツオは戦闘不能にするものの、勝手に敬愛するJOKERの名を名乗られ激怒する須藤が現れて
渋谷駅地下(奏、シャドウ美鶴、ロンギヌス3〜4、須藤、岡村真夜、幾月)
双葉がペルソナ使いとして完全覚醒し、渋谷駅の地下にミフネへの入り口があると知った一同
異界化した地下を奏たちの妨害を受けながら進み、ミフネを目指す。
ミフネ(須藤、ダークプリンス幾月、偽暁、千早(エンジェルJOKER)、メジエド、メタル、ロンギヌス1〜2)
シバルバーでトリフネな場所。色々カオス。
モナドマンダラ(ニャルラトホテプ、グレートヒーロー、グレートシャドウ)
最終決戦 - 19二次元好きの匿名さん24/08/28(水) 09:31:25
小話『アジト雑談』
「(五つの事件はすべて『噂』や『認知』が絡んでいる…)」
「(偶然にしては出来過ぎてはいないか…)」
「考えてみるとさ、『ペルソナ様』『JOKER様』『JOKER呪い』『マヨナカテレビ』…発端はぜーんぶ噂よね」
「怪盗団やイセカイナビは噂関係ないぞ」
「影時間は?」
「あの研究の大元は新世塾…おそらくJOKER騒動の延長線にあるのだろう」
「イセカイナビはともかく、怪盗団は後から噂になったと解釈することもできる」
「後から?」
「お前たちの活動から、『悪人を裁く心の怪盗団が存在するらしい』という噂が生まれた。事実かどうかなんて誰も気にしない」
「そうか、最終的に大衆に認知されてしまえばいいんだから…」
「ちょちょ、待ってくれよ。俺にわかるように説明してくれ!」
「私たちが活躍したことで、『怪盗団が存在する噂』が生まれた。でも、それが『怪盗団は存在しない噂』によって打ち消される。するとどうなるのか」
「………わりィ、ぜんっぜんわかんねえ」 - 20二次元好きの匿名さん24/08/28(水) 09:42:43
「『怪盗団が存在する』って噂ができた後に、『怪盗団がいない』って噂が現実化したら、実際に活動している『怪盗団としての私たち』はどうなると思う?」
「え、えっと…俺たちが活動したから怪盗団が出来て、それが噂になって、それが居ないことになって…あれ?」
「嘘から出た真実も真実から出た嘘も、最終的に『噂』になってしまえば関係ない…ということか」
「そういうこと。人に認知されて『噂』になってしまった時点で、事実はどうあれ『噂の中の存在』になってしまう」
「んー、流れをまとめると…こういうことか?」
アキラ達が活躍!→怪盗団ができる→色々あって『心の怪盗団がいる噂』が流れる
さらに色々あって『怪盗団の噂』が消える→怪盗団である私たちが消滅する
「うん。私はそう解釈してる」
「じゃあ、俺たちは知らない間に世間の噂の通りに行動してたってことか!?」
「もっと酷いぞ。怪盗団は世間にとっては噂の中の存在…都市伝説と同じだ」
「だから、誰からも認知されなくなって…『噂』にならなくなったことで、俺たちが消えた…」
「俺たちは怪盗団になっても、他人に振り回されてたってことかよ…」
「みんな…すまねえ。ワガハイがあんな方法を提案したばっかりに…」
「モナのせいじゃない。ああする以外に方法はなかったんだ」
「…と、ところでさ。私たちは大丈夫なの?」
「何が?」
「その、噂の力ってやつ。私たちも影響を受けるのかなって」
「経験則だが…噂の力はペルソナ使いには効きにくいらしい」
「そうなの?」 - 21二次元好きの匿名さん24/08/28(水) 09:53:03
「<向こう側>では最初、セブンスのエンブレムを付けていると顔が崩れる呪いを受けるという噂が流れていたが
俺は特に影響を受けていなかった」
「あ、そういえば達哉はエンブレム付けてても平気だったね」
「『リサがアイドルグループ最後のメンバー』という噂も、結果はともかくリサが洗脳されたわけじゃなかった」
「でも、『JOKER呪いをした人間がJOKERになる噂』が流れた時は、あたしは噂通りJOKERになったわよ?」
「自分がその噂を信じるか、信じないかの違い…だと思う。俺はその時、噂が現実化するなんて知らなかったし、興味もなかった」
「私も人違いって思ってたなぁ…」
「芹沢は噂の現実化を認識した上であの噂を聞いて、無意識で信じちまったんだろうな」
「じゃあ、怪盗団の消滅はどう説明するの?」
「要は認知の問題だ。『噂によって存在していたものが噂されなくなって消える』のと、『噂によって何かが変わる』のは違う」
「じゃ、信じなければ問題ないってこと…だよね?」
「これがなかなか、難しいのよ…」
「意識するなって言われるほど、意識しちゃうよなぁ…」
- 22二次元好きの匿名さん24/08/28(水) 20:01:33
保守
- 23二次元好きの匿名さん24/08/28(水) 23:00:11
最後に手直ししようと思ったら粗がたくさん見つかって、それを直そうとしてなかなか供養できない病…保守
- 24二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 08:26:59
敵がうろついていた二階をうまく抜けて、一同は三階へと上がった。
「何ここ、道が分かれてる?」
道は二股に分かれているが、行き着く先は同じようだった。
「何かの罠かも…私が先行するわ。ゆっくりついて来て」
「どっちかの道が罠かもしれない。分かれようぜ」
右の道を真、暁、双葉、モルガナ
左の道を祐介、春、杏、竜司が通路を進んでいくと、奥の階段から足音が聞こえた。
「上から誰か来てる?」
「やべえ、隠れる場所ねーぞ!」
上から降りて来た人影が通路の奥にあるスイッチを押すと
暁と真の間に赤いレーザー、左の通路の奥と手前に青いレーザーがそれぞれ伸びて道を塞いだ。
「なっ!?」
「みんな、大丈夫!?」
「な、なんとか…」
「なあ、クイーンの側の壁にあるの、このレーザーの切り替えスイッチじゃないか?」
双葉が真の側にある赤色と青色のスイッチを指差した。
『正解よ。さすが双葉ね』
真が動く前に、上から降りて来た人影が答えた。
「え?」
「今の声…」
『でも、そのスイッチはどちらか一方しか押せない仕組みなの』
全員、その声に聞き覚えがあった。声の主のもとに視線を送ると。
「わ、私…?」
赤い両目と、嘲笑うような笑みを顔に張り付けた、シャドウ真がそこに居た。 - 25二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 08:28:05
「なんだ、あいつ!?」
「シャドウだ…!」
「でも、双葉の時とはずいぶん雰囲気が違うぞ」
「噂で作られた存在だからか…?」
『感謝してほしいわね。貴方の理想通りに振り分けてあげたのよ』
「どういうこと…?」
『何を躊躇ってるのかしら。無能な足手まといを始末するいい機会じゃない。
ペルソナに詳しいモルガナ、有能なバックアップの双葉、そしてジョーカー。それ以外は要らないでしょ?』
「ふざけないで!なんでみんなを…」
『いい子ぶらないでよ。劣等生を導いて守ることに使命と優越感を感じてたくせに。
違うというなら、怪盗チャンネルの件はどうして黙ってたの?』
「それは…」
『私たち、克也さんやパオフゥさんに苦い顔で見られてたのよ。知ってた?
被害者の意見だけを聞いて、裏も取らずに人の心を操作するという取り返しのつかない行為をする…立派な私刑だものね』
「嘘だろ…」
「………本当よ。怪盗チャンネルのことはずっと疑問に思っていたから…相談したのよ。ものすごく怒られた」 - 26二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 08:39:53
「なんで先にワガハイ達に相談しなかったんだよ」
『優等生として、弱っているリーダーや愚かな劣等生たちの責任も代わりに負うのは当然のことじゃない。
でも、結局は同じ穴のムジナ…怪盗行為になんて加担してる時点で、優等生でも何でもない犯罪者。
あんたはただ、優れた自分を誇示して他人を見下したいだけの傲慢な女よ』
「…そう、その通りかもしれない」
「クイーン…」
「でもね、たしかに怒られたけど、最後にこうも言われたのよ。
終わったものは仕方がない。道を外したと思ったら反省して元の道に戻れば良い…って」
『それで許されるとでも…』
「許されないでしょうね。でも、そこで止まってウジウジしてたら本当に何の意味もなくなっちゃう!
失敗を糧にして成長するのが、今を生きる人間の特権…そうでしょう?」
『…これ以上は話しても無駄ね。あとは拳で語る時間よ』
「<ヨハンナ>!」
『<リバース・ヨハンナ>!』
同時にペルソナを呼び出し、二人の真が激突する。
「ペルソナも同じ…!?」
「いや、色が違う!」
「ちくしょう、このレーザーさえ何とか抜けられれば…!」
「ナビ、何とかサポートできないのか?」
「無理!2人とも早すぎて解析も指示も追いつかない!」
属性が同じなら魔法は効果がないと気付いているのか
時には拳で、時にはヨハンナを乗り回し戦いを繰り広げている。
- 27二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 08:47:08
“我が手を取れ…”
「たしかに、あなたが言うようなことを考えたことはある。でも…」
“道を求める者よ…”
「完璧な人間なんていない。誰だって間違える。そんな人間が、他人を有能だの無能だの決めつけて良いはずがないでしょう!」
“武道が無道であるなら、無道もまた武道…”
「だからこれからは私だけの道を、私が正しいと思った道を進む…道が無ければ、この手で作る!」
“これは己が信念を貫き、無道を拓く力…”
『なんだ…!?』
真は自ら怪盗団のマスクを剥がし、握り潰す。すると、マスクから強烈な青い光が放たれる。
ーー我は汝…汝は我…我は汝の心の海より出でし者…
我は影の国の女王スカアハ…
武道は無道…道無き道を進むが如しと知りなさい…
さすれば武の何たるかがわかるでしょう…
「あれは…新しいペルソナ!?」
「すごい、マコちゃん…!」
「力を貸しなさい、<スカアハ>!」
【旋回速弾】!
『な、なに…!?』
ヨハンナが消え、代わりに現れたペルソナが放った高速の弾丸がシャドウを穿つ。
その衝撃でリバース・ヨハンナが転倒し、乗っていたシャドウ真が投げ出される。
「これが私の答えよ!」
真は拳を握りしめ、倒れたシャドウ真に渾身の一撃を叩き込んだ。
『まさか、負けるなんて…でも、覚えておくことね…私は貴女の影…いつまでも貴女を見ている…』
「わかってる…完璧な人間なんていない…誰にだって、光と影があるんだもの。貴女のこと、覚えておくわ」
- 28二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 17:16:54
通路の奥にあったレーザーのコントロールスイッチを切って、無事に暁たちは合流。5階へと登った。
『ほんっと、バカだよなぁ。自分で自分が嫌になるくらいだぜ』
「お前…!?」
「竜司のシャドウ…!」
『さっきのシャドウ先輩の話、お前にも思うところあったんじゃねえか?』
「私のシャドウの…」
『バカで、キレやすくて、周りのことなんざ考えねえ怪盗団一の足手まとい! まさしく、お前のことだもんなぁ!?』
「なんだと、コラァ!」
『ほらな。すぐそうやって手が出る。それで大失敗したんだろうに、学ばねえヤツだ』
「ぐッ…」
『そもそもだ。お前なんかが怪盗団やってることがおかしいんだ。偶然、暁にくっついていったらペルソナを手に入れて、流れで仲間になった。
それだけだ。大した理由や恩義なんざねえ。単純にスカッとするから! 正義の味方ゴッコは楽しいもんな! …でも、不満はあった』
「不満、だぁ?」
『仲間だよ。仲間! どいつもこいつも頭がいい! でも俺はそうじゃない! うっかりは多いしトラブルは起こす!
モナと大喧嘩した時は、危うく怪盗団がバラバラになるとこだった! 内心はヒヤヒヤもんだったろ!
みんなから見捨てられて怪盗団の活動が出来なくなったらどうしよう、ってな!』
「す、スカル…」
「黙ってろ、モナ」 - 29二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 17:19:59
『それでも、考えてたのは自分のことだけだ! モナの心配なんざ欠片もしねえ! お前はいつも自分のことしか考えない自己中野郎!
だから居場所もできやしない! 屋根裏のゴミ野郎と、愉快な落ちこぼれどもとツルんで、楽しいかよ!?』
「てめええええ!」
『単調すぎてあくびが出るぜ』
憤激する竜司の拳をひらりと避けながら、シャドウは竜司の腹に一撃を与えた。
「こンの…ォ!」
『こっちだよ、バカが』
シャドウは次の竜司の攻撃も軽々と避けた。竜司は何度も殴ろうとしては避けられ、殴り返されるのを繰り返していた。
『俺はお前だぜ?単純なお前の攻撃なんか簡単に読めるんだよ』
「ふざけやがって…!」
「スカル!」
「今、助けに…」
「うるせえ! 外野は黙ってろ!」
援護に入ろうとするモルガナ達を傷だらけの竜司が止める
「ジョーカー、あのままじゃ危険よ。早く止めなきゃ…」
「これは、俺が口を出すべき問題じゃない…竜司の問題だ」
「冷たい奴だな! ワガハイは止めるぞ! おい、リュー…」
「だから来るなって言ってんだ! これは俺と俺のケンカだ! 手ェ出すんじゃねえ!」
そう啖呵を切るが、竜司の攻撃は完全に読まれてしまっており、状況は完全にシャドウ有利だった。
「俺と…俺の?」 - 30二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 21:27:52
「げっほ…くっそが…」
血の混じった唾を吐きながらよろめく竜司を、シャドウが呆れた顔で見つめる
『あのなぁ。一体何がしてーんだよ、お前は』
「…お前の言うこと…だいたい、当たってるぜ…」
『なんだよ、やっと認めたのか』
「間違えんな。"だいたい"って言ったんだ」
『…なんだと?』
「だいたい合ってるが、間違ってるトコがあるって言ってんだよ、バカ野郎が!」
『俺はお前だ。バカなのはお前も…』
「ああそうだよ! 俺はどうしようもねえバカだ! だが、その俺よりお前がバカだって言ってんだよ、バカ影!」
『バカ影…!?』
冷笑していたシャドウが眉間に皺を寄せるが、竜司は勢いを止めずに続ける。
「お前の言う通り、俺が怪盗団やってるのは、杏や祐介みたいに救われたからでも、双葉や春、モナみたいに因縁や目的があるわけでもねえ!
悪人ぶちのめしてスカッとしてたのも本当だ! 暁たちを凄いとも思ってる! けどな!」
「俺は仲間が妬ましいと思ったことも、ましてゴミや落ちこぼれだと思ったことはほとんどねえ!」
そう言いながら竜司は腕を振り上げて、全力でシャドウを殴った。
勢いに押されていたシャドウは避けられずに攻撃を受け、その場に倒れる。
“その愚直さ、その怒りは俺の好むところ…“
「俺が一番ムカついてんのは、お前…いや、俺自身だ! だから、ぶん殴られてでもぶん殴る!」 - 31二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 21:29:57
”シヴァの名は貸せずとも…俺の名を貸すことは許されるだろう”
『まったく、本当のバカだな。お前は。…だったら望み通り相手してやる!』
「おう!こっからが本番だ!行くぜ!」
殴られた顔をおさえながら立ち上がるシャドウを前に竜司は身構えた。
“さあ、怒れる者よ、俺の名を呼べ!”
そして、先ほどから自分の中で呼びかける何かの言葉に応え、竜司はその名を叫ぶ
「おう!来やがれ、<マハーカーラ>!」
竜司の身体から青い光とともに強い力が吹き出し、新たな”力“が語り出す。
ーー我は汝…汝は我…我は汝の心の海より出でし者…
俺は、大いなる暗黒マハーカーラ!!
又の名を大黒天、真の姿をシヴァと言う。
これより貴様の剣となろう…
「クイーンの時と同じだ!」
「あれがスカルの新しいペルソナ…!」
『本来あり得ないはずの3つ目のペルソナ…これでペルソナ使いとしての完全覚醒ってか…』
「俺を散々バカにしやがった礼、受け取りやがれ!」
【地獄の業火】!
『けっ…テメェのバカさ加減に免じて、今回は引っ込んでやる…だが忘れんな。俺はお前の影…目ェ逸らせば…』
「わかってるぜ…気に食わねえが、お前も俺ってことだろ…」
- 32二次元好きの匿名さん24/08/30(金) 07:39:12
「「竜司!」」
「お、おう。なんつーか…恥ずかしいところ見られたな…」
「あんな大声で、自分はバカだってアピールする人初めて見たわ…」
「お前は本物だ。誇っていいぞ」
「それ、バカにしてんのか褒めてんのかどっちだ…?」
「俺はかっこよかったと思う」
「あんな堂々とやられたら、一周回ってカッコよく見えてくるかもね…」
「ほんとにヒヤヒヤしたぞ…でもなリュージ…」
「なんだよ」
「ゴミや落ちこぼれのくだり…ほとんどて!ほとんど無いってなんだよオマエ! しまらないヤツだな!」
「え、ええっとな…それは、まあ…なぁ? 引きこもり時代の双葉や、めっちゃ貧乏してる時の祐介見て一瞬思ったかもー、なーんて…」
「それにワガハイと喧嘩した時のお前…本当に自分のことしか頭になかったんだな!?」
「うげ、聞かれてた」
「そういうトコだと思うわよ、あんた…」
「うぐぐ…」
「まったく、失敬な奴だ」
「怒られたりイジられるだけで済むのも、竜司の美点…かもな」
「そういや、シャドウが気になること言ってたよな。完全覚醒がどーのって」
「イゴールが前に覚醒が不完全とか言ってたけど…もしかして、これでペルソナの付け替えとか出来るようになるのかな」
「マジか!」 - 33二次元好きの匿名さん24/08/30(金) 19:10:15
7階に上がってまず目に飛び込んできたのは、13体の聖槍騎士だった。
「ロンギヌス!?」
杏が叫びに全員が戦闘態勢に入るが、聖槍騎士は全く反応を見せない。
暁が恐る恐る近づいて触れてみると、その理由が分かった。
「…これ、ただの彫像だ」
その言葉を聞いて、一同は脱力した。
「驚かせんなよ…」
「しょ、しょうがないじゃない!」
「なんなんだ、この部屋」
改めて周囲を見渡すと、他にも教団に関するものを題材にした絵画や彫像などが数多く飾ってあった。
「展示室かしら?」
「あー、宗教画とかそういう…」
「チハヤの肖像画に、彫像…よくこんなに作ったな」
「それっぽいと言えばそれっぽいけど、なんか気味が悪いぜ」
「フォックスの反応うすいな。いつもなら大興奮してるだろ」
モルガナが祐介に視線を投げると、不機嫌そうな顔で展示品を見ている祐介がいた。
「…モチーフは興味深いが、どの作品も暗い欲望の影が滲み出ている。
美しい絵画の上に泥をぶちまけられているようで気に入らない」
『半人前の絵描きの分際で、一丁前に評論家の真似事か?』
その祐介の声に応えるように。部屋にある彫像の影から一人の男が現れた。
両目を赤く光らせ、見下すような表情でこちらを見る、シャドウ祐介が。 - 34二次元好きの匿名さん24/08/30(金) 19:13:16
『しかも、そんな身の程知らずが真実の芸術とやらを語っているというのだから片腹痛い』
「祐介のシャドウか!」
『その日の食い扶持にも困窮し、画材すら満足に揃えられぬような男が真実を語るなど笑わせる。
お前の芸術など、独善の極み。ただ絵を描く自分に酔いしれているだけ。子供の落書きと変わらん』
「俺の絵が落書きだと!」
『絵描きとその周囲だけが満足し、売れない絵…子供の落書きと何が違う?』
「解る人間に解ればいい。俺はそういう絵描きを目指す」
祐介の返答を聞いて、シャドウが我慢できないとばかりに笑い出した。
『ク…ハハハハ! だから片腹痛いというのだ! 一握りの人間にしかわからないものが、"真実"だと!?
お前の言うそれは、単なる逃げ口上に過ぎん! 本当は貴様も班目のように絵を売り、人々から注目を浴びたいのだ!』
「なんだと…!」
「乗せられるな、祐介。俺はわかってる」
「お、俺も良いと思うぜ、祐介の絵!」
「私も…すごいなって思う…」
怒りに震える祐介を暁達が宥めるが、それを見たシャドウが嘲笑を隠さずに口を開いた。
『そいつらはお前の芸術とやらを理解していると言っているが、しかし…本当に理解しているのか?
お前は常々疑問に思っていただろう。「自分の絵は本当に彼らに理解されているのか。理解したふりをしているだけではないのか」とな』
「…!!」
『暁、その男の芸術とやらの感想を言ってみろ。芸術がわかるなら言えるはずだろう?』
「正直…俺は、芸術なんてよくわからない」
「アキラ!?」
「それでも、俺は祐介の絵が好きだ。俺から見た祐介の絵は、間違いなく本物の芸術だ」
その言葉を聞いて、祐介は安堵と感動の、シャドウは感心の表情を浮かべる。
『なるほど、悪くない回答だ。ならば俺は影としての役割を果たすまで』
「あそこまで言われて奮い立たない絵描きはいない。この騒動を終わらせて、早く次の絵を描きたいんだ。どいてもらうぞ!」
「<ゴエモン>!」
『<リバース・ゴエモン>!』
- 35二次元好きの匿名さん24/08/31(土) 05:20:23
このレスは削除されています
- 36二次元好きの匿名さん24/08/31(土) 16:36:18
このレスは削除されています
- 37二次元好きの匿名さん24/08/31(土) 22:50:23
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- 38二次元好きの匿名さん24/09/01(日) 07:38:05
同時に放たれたブフダインが激突し、周囲が白い煙に染まる。
「ワガハイ達もフォックスの援護…うおお!?」
暁たちも援護に入ろうとするが、突然動き始めた数体の彫像に阻まれる。
「X-1!」
「彫像に紛れ込んでやがったのか!」
『これで一騎打ちだ。決着をつけるぞ、俺よ』
「ああ。…しかし、俺もいつまでも足踏みしているばかりではない…」
『なに…』
「俺も成長するということだ」
我は汝…汝は我…我は汝の心の海より出でし者。
ーー我はオーディン…全知全能の戦神なるぞ。
我が化身のベルセルクよ
即刻ヴァルハラへの馬をひけい!
『新たなペルソナ…!』
「行くぞ!<オーディン>!」
【雷の洗礼】!
『言うだけのことはあるということか。しかし忘れるな…これで終わりではない。俺はお前…いつでも見ているぞ…』
「ああ。お前は間違いなく俺の影…俺の一部だ。礼を言う、お前のおかげで新たな境地が見えた」
- 39二次元好きの匿名さん24/09/01(日) 18:40:46
保守
- 40二次元好きの匿名さん24/09/01(日) 21:41:40
VSシャドウ杏(未完成)
『志帆をダシにすればイイ子を演じられる上にイイ男まで釣れるんだもん。やらなきゃ損よねぇ』
「…私は、志帆をダシになんか…」
『嘘ばっか!アンタも坂本と同じよ!自分のことしか考えてない、虚栄心まみれの意地汚い女!』
「…そうかもしれない」
『ん?』
「これまで、みんなのシャドウを見て…話も聞いて…私だけ汚いところがないなんて、おかしいもんね
志帆のことだって、もしかしたら…確かにそういう意識があったのかも」
『アンタ…』
「でもね、あんたは私の影でしかない!存在を認めるのと身体を渡すのは別の話!私は私のものよ、アンタには渡さない!」
『なら、ここでアンタを倒して成り変わる!」
「「ペルソナ!」」
ーー私はアリス。青い光を放つ赤い貴女はだあれ?
一緒に死んであげる私は貴女、一緒に死んでくれる貴女は私。
ずーっと私といっしょに遊びましょう…
『ふん…今回は引っ込んであげるけど…いつだって私はお前を見てる…光と影が離れられると思うな…!』
「わかってる…でも、私はアンタには負けてやらない。一生、影の中で見てなさい」 - 41二次元好きの匿名さん24/09/02(月) 07:58:00
ーー11F
「ふひぃ…疲れた…」
肩で息をしながら双葉がこぼした。
ペルソナの力なのか疲れにくくなってはいるものの、階段と戦闘の連続は怪盗団を確実に疲労させていた。
『よう、お疲れ。インドア派にはキツいよなぁ?』
そんな彼らを、椅子をくるくると楽しげに回しながら出迎えたのは両目が赤く染めた、シャドウ双葉。
「フタバのシャドウ…!」
「でも、双葉はシャドウを克服したんじゃ…」
「違うわ…今だからわかる」
「心の弱みを見せれば、奴らはいつでも現れるんだ」
「クソ鬱陶しいけどな…」
「多分、あれは前とは違う双葉のシャドウ…」
杏、祐介、竜司、真の答えを聞いたシャドウ双葉は満足そうに笑って、双葉に目を向ける。
『さっすが、実際にシャドウと相対した連中はわかってるねぇ。私はさ、お前と話がしたくて仕方なかったんだよ…』
「な、何を…」
「双葉?」
『お母さんの研究について、だよ』
「認知訶学のこと?」
シャドウ双葉が首肯すると、双葉の体がびくりと震えた。
「な、何もない…!何もないぞ!」 - 42二次元好きの匿名さん24/09/02(月) 10:31:37
『嘘だね。なら、なんでずっとセベクについて調べてたんだ? お前は最初から神取を知ってたんだよ。
セベクで、お母さんが手伝ってたニコライ博士と一緒に研究をしていた人だってな』
「違う…違う…!」
『ダメだなあ、怯えっぱなしでハナシになんねーや。認知訶学とイセカイナビ、デヴァ・システム…
こんだけ状況が似てて無関係なんて有り得ないだろ』
弱々しく反論する双葉に畳み掛けるようにシャドウが語る。
『最初はお母さんの手がかりを探すため、怪盗団に入ってからはお母さんがセベク・スキャンダルに関わっていないことを証明するため…
信じてたお母さんが大事件を引き起こす手伝いをして、しかもその研究を引き継いでいたなんて真実…絶対に認めたくないもんなぁ!?』
「デタラメ、言うなぁぁ!」
「おい、待てよ双葉!」
嘲笑うシャドウ双葉に、双葉が突進する。それを見たシャドウ双葉は笑みを深めた。
『前に出過ぎだよ、ばーか。来い、<リバース・ネクロノミコン>』
【不滅の黒】!
シャドウのペルソナから放たれた闇が、双葉を飲み込んだ。
「双葉!」
「落ち着けジョーカー! ナビとはいえペルソナ使い、そう簡単にやられるわけがない!」
『そうだ。気絶してるが、ちゃんと生きてるよ』
闇が晴れると、双葉は倒れ伏し、そのそばにシャドウ双葉が立っていた。
「お前…!」
「双葉をどうする気だ」
『生け捕れって言われてっから、お持ち帰りさ。命以外は保証しねーけどな!』
- 43二次元好きの匿名さん24/09/02(月) 10:32:41
「冗談じゃないわ!」
『追ってきたきゃ追ってこいよ。社長室で待ってるぜェ』
捕まえようと動く一同を笑いながら、二人の双葉はシャドウが作り出した闇に消えていく
「待ちやがれ!」
『誰が待つか。…あとは任せるよ、オネーサマ』
『ええ、良くってよ』
【サイキックフォース】!
双葉と入れ替わるように闇から現れた人影が、近づく者たちを魔法で吹き飛ばした。
「あ、あれは…」
『ごきげんよう、紳士淑女の皆様方。そして、私』
不意の攻撃に、一番後ろに居た春を除いた全員が倒れ伏す中で
人影ーーシャドウ春は高慢な笑みを浮かべながら、芝居がかった仕草で一礼した。 - 44二次元好きの匿名さん24/09/02(月) 16:10:53
「わ、私のシャドウ…?」
『その通り。あなたは私。私はあなた。私はあなたのことをなんでも知ってるの。その仮面の中に押し込めた、醜く汚らしい素顔もね』
春の問いに、まるで演劇のように様々な仕草を交えながらシャドウが答える。
『おだやかな仮面の裏にあるのは限りのない欲望…居場所、そして何よりも…暁が欲しい。
欲しくて欲しくてたまらない。私だけのモノにしたい…あの人のそばに寄り付く女どもが邪魔。邪魔で邪魔で仕方ない…』
くるくると意味ありげにあちこちを歩き回りながら陶酔するように独白を続け、シャドウは改めて春の顔をのぞく
『ずうううっと憧れてた、白馬の王子さまとのロマンスだものねえ。脇役に取られるなんて許せないわよねえ?』
「みんなは脇役なんかじゃ…ない…!」
『そうね、自分より秀でたものを脇役呼ばわりはいけないわね。明るくておしゃれな杏も、自分より勉強ができる真も、
自分の知らないことをたくさん知ってる双葉も。みいいいんな平等に妬ましい、障害だものね?』
「黙って…お願いだから」
『双葉のシャドウに感謝しないとねえ。ライバルを減らしてくれたんだもの。嬉しかったでしょう?』
「…そんな…そんなこと…」
『暁に助けられた私が、今度は傷心の暁に寄り添って、支えてあげる…嗚呼、なんてロマンチックなのかしら!』
言葉を詰まらせる春を見て、シャドウはまた芝居がかった仕草で語り出す。
『それにしても…傲慢で、欲深で、自分と自分の認めた人間以外認めない。常に上に立ち、思い通りにならないと気が済まない…』
そう言ってから、シャドウは何かに気付いたような顔で春を見つめた。
『あらあらあらあら、これじゃあ貴方、内面はお父様と少しも変わっていないのではなくて?』
「黙ってよぉ!」
怒りに任せた春の一撃がシャドウに振るわれたが、それは見えない壁に防がれた。
物理攻撃を反射する敵に攻撃した時と同じ感覚だー
『私は貴女なのよ?貴女のように、小狡い手だっていくらでも使うわ』
「テトラ…カーン…?」
シャドウは物理反射の魔法をあらかじめ使っていたのだ。
攻撃の衝撃をそのまま跳ね返された春は、大きく吹き飛ばされて突っ伏した。 - 45二次元好きの匿名さん24/09/02(月) 21:31:51
「春!」
倒れたまま動かない春を尻目に、春のシャドウは未だ倒れたままの暁に近づく。
『さあ、暁くん。取り引きの時間よ』
「取り引き?」
『未来永劫、私だけのモノになると誓うならこの子を助けてあげる。教祖の部屋まで案内しても良いわ』
「な…」
『もちろん、受けるわよね?』
「謹んでお断りする。影のお前との取り引きなんてごめんだ」
暁の答えを聞き、シャドウが眉根を寄せた。
『貴方…状況がわかっているの?』
「わかっている。春!」
「あき…ら…くん…」
「言われっぱなしか!? こんな奴に負けるのか!? 反逆するんじゃないのか!起きろ!起きて答えを聞かせろ!」
『無駄無駄。弱虫の仮面を被らなきゃいけないお嬢様が、お前達の前で起き上がれるものですか!』
「わた…し…」
“感じるぞ…そなたの怒りを…“
シャドウはなおも嘲笑するが、暁の声に応えて春の身体が動きだす。
心の中から湧き上がる何かとともに。
『あら、立ち上がるつもりなの?』
「私…は…」
”怒れ…そなたが持つは慈愛のみにあらず…“
『でも残念。もう一度眠ってもらいましょうね。<リバース・ミラディ>!』
【トリプルダウン】!
「私は…負けたくない…!」
“今こそ我が手を取り、怒りを解き放て…妾は汝が怒りの化身…”
立ち上がりかけた春にシャドウが攻撃を浴びせるが、春の身体から放たれた青い光がそれを遮った。
『なに…!?』
「立って…戦う!」
青い光を纏った春が、怒りと決意をその目に宿して立ち上がった。
- 46二次元好きの匿名さん24/09/03(火) 07:45:08
ーー我は汝…汝は我…我は人の心の海より出でし者。
妾はカーリー…
血の美酒に酔いし、破壊と殺戮の戦神…
いざ、怒りの剣持ちて、汝が敵の首を刎ねん!!
「ハルも覚醒した…」
「よっしゃあ、やってやれぇ!」
「行くよ、<カーリー>!」
【デスバウンド】!
『ぐうううっ!?』
――我が半身よ、最後は私にやらせてくださらない?
「ええ、もちろんよ! ペルソナチェンジ<ミラディ>!」
【ワンショットキル】!
『そんな…!?』
ペルソナの力を乗せた強烈な薙ぎ払いで怯んだシャドウの急所に、トドメの銃弾が命中した。
『一度退けたからって、これで終わったとは思わないで。貴女は私…貴女がいる限り私が消えることはないのだから』
「うん…絶対に忘れない』
倒れたメンバー達を介抱している最中、部屋に3人の人間が駆け上がってきた
南条と玲司と達哉だ。
「大丈夫か!」
「警備員は?」
「だいたい黙らせたが、サツを呼ばれちまったんで逃げてきた」
真を助け起こしながら、玲司が答える
「佐倉が居ないようだが、何かあったのか?」
「シャドウに捕まった…急いで追わないと」
- 47二次元好きの匿名さん24/09/03(火) 16:41:03
12F、社長室(教祖の部屋)
「う…」
双葉は、社長室の柱に手足を縛られている状態で目を覚ました。
『もう起きたか』
『ひひひ、寝心地はどうかな?』
シャドウ双葉、シャドウ暁、そして社長の椅子にはサングラスをかけた中年の男ーー神取と
片目を眼帯で覆った神取のボディガード、明智の姿があった。双葉は明智の存在に驚いたが、まず二人のシャドウに目を向ける。
「最悪。つーか手と足固定されてちゃ快眠なんてできねーっつの」
『自分ながら、ほんとナマイキ。状況わかってんの?』
「けっ。あたしがどーなろうが、お前らが暁たちに成敗されるのは変わんないからな!」
『威勢が良くて結構だ。…さて、俺もそろそろミフネの準備に行かないと』
『え、もう行っちゃうの?』
「ごめんな。今回はこれで勘弁してくれ」
申し訳なさそうな顔をしたシャドウ暁が、残念がるシャドウ双葉にキスをする。
『…じゃ、許す』
『良い子だ』
シャドウ暁がシャドウ双葉の頭を撫でた。満足そうに笑う二人を見て、双葉は渋面を作る。
ニヤついた顔で双葉を見ながら、そのままシャドウ暁は闇の中へ姿を消した。
「見せ付けやがって。リア充爆発しろ今すぐ爆発しろ」
『嫉妬かな? だよなぁ、怪盗団なくなって、愛しの暁の役に立てなくなったもんなぁ。
その点、私はこうして役に立ってる。頭も撫でてもらえて、キスだってしてくれるんだ』
「………ッ!」 - 48二次元好きの匿名さん24/09/03(火) 21:37:43
『もっと、もっと役に立てば…それ以上のことだってしてくれるはずさ。ただの庇護対象に過ぎなくなったお前と違ってな』
「ふざけんな…暁は…そんなんじゃ」
『嘘つくなよ。お前が暁に惚れてんの、知ってんだぞ』
「違う!」
『違わない。求めて拒絶されるのが何より怖いから、求めない。気付かないふりをしてる』
双葉の脳裏に母に拒絶された記憶が蘇るが、すでに解決したことだと頭を振る。
『お前はエサだから殺さない。だが、お前をぶっ壊して乗っ取っちゃいけないなんていわれてないんだぜェ?』
シャドウ双葉の手が双葉の頭に伸ばされた瞬間。勢いよく部屋の扉が開き、暁たちがなだれ込んだ。
「双葉!」
『意外と早く来やがったな』
「ジョーカー!」
「…ようこそ、諸君」
ようやく出番かといった顔で、椅子に腰掛けていた神取が口を開いた。
「神取…!」
「シャドウはフタバだけか…アキラのシャドウやチハヤは…?」
「残念だが、すでにここには居ない」
『けっ、お前らなんざジョーカーの手を煩わせるまでもないんだよ! 人質だって…』
「人質?どこにそんなのがいるんだ」
『なっ…ここに居るのが見えねえの…か…?』
シャドウ双葉の言葉が小さくなる。なぜか拘束していたはずの双葉の姿が消え、暁たちのもとに向かっていた。
『いったい誰が…!?』
「ああいう手は嫌いなんだよね」
そう口にしたのは、いつの間にか柱のそばに移動していた明智だった。
『おい明智、なに勝手に解放してんだ。そんなのジョーカーの命令になかっただろ』
「命令?僕は命令なんか聞かないよ。特にあのジョーカーモドキの命令なんて、死んだって受ける気はないね」
『てめぇ、裏切るつもりか!?』
「それも違う。ジョーカー…来栖暁は僕の獲物だ」
「明智、生きてたのか…」
「久しぶりだね、ジョーカー。半分死んでたようなものだけど…噂のおかげでね」 - 49二次元好きの匿名さん24/09/03(火) 21:52:52
『まあいいさ…戦力はまだ居るからな…』
好き勝手に振る舞う明智を見てシャドウ双葉は舌打ちし、重い足音と共に部屋の影で隠れていたロンギヌスが姿を現す。
『戦局より私情を優先するとはな…愚か者、ここは戦場だぞ!』
『お前は神取に加勢しろ。明智…ジョーカーは任せて良いんだろ?』
「ああ、もちろん」
「神取、てめぇ…一体どういうつもりだ?」
「困ったことに、これが私の宿業というものらしい。今は言わずとも、後に語るだろうさ」
「なんだと…?」
「私も与えられた仕事があるのでね…ここで朽ちてもらうぞ、少年!」
「…お前のその宿業は、俺が浄火してやる。行くぞ!」
神取と達哉たち、明智と暁、暁除く怪盗団とシャドウ双葉。
それぞれが対峙し、混戦が始まる。 - 50二次元好きの匿名さん24/09/04(水) 06:52:46
一方で、双葉は真の胸の中で震えていた。
次に何を言われるのか。みんなの前で何を暴かれるのか。怖くて仕方がなかった。
「双葉、大丈夫か?」
「違う…違う…あんなの私じゃない…ぜんぶ嘘っぱちだ…」
「フタバ、落ち着け!」
『はははは!もっと恐れろ!否定しろ!おかげで私はもっと大きく、強くなれる!ペルソナァ!<リバース・ネクロノミコン>!』
【禁忌の降臨】
「な、なんだぁ!?」
『ペルソナチェンジ…<ニャルラトホテプ>!』
【拡散閃影殺】!
「うおおっ!?」
「嘘だろ、敵がペルソナチェンジ…!?」
「シャドウが強くなりすぎているのか…落ち着け双葉、これ以上あいつを否定するな!」
「だ、だって…!」
「よそ見するなよ、ジョーカー!<ロキ>!」
【レーヴァテイン】!
「がッ…!?」
「<ゴッド・神取>…」
【不滅の黒】!
『【ガイスティブブリッツ】!』
シャドウ双葉、明智、神取、ロンギヌスの攻撃がペルソナ使い達に襲いかかった。
- 51二次元好きの匿名さん24/09/04(水) 18:27:08
「くっそ、多い上につええ…!」
「竜司、杏! 達哉たちの援護を頼む!明智と双葉は俺たちがなんとかする!」
神取とロンギヌスを相手に苦戦している達哉達を見て、暁が指示を出す。
「お、おう!無理すんなよ!」
「ジョーカーには僕の相手をしてもらおうか!」
「明智…今でなきゃダメなのか?」
「当然だ!君とはここで決着をつける!」
「行くぜ<キャプテン・キッド>!」
【ゴッドハンド】!
「<アリス>!」
【メギドラオン】!
『ぬうっ!』
「あっちは大丈夫なのか?」
「大丈夫!」
「うちのリーダーの戦術眼はすげえんだぜ!」
「頼もしい限りだ!」
祐介たちはシャドウ双葉と対峙していた。
「さあ…今度は俺たちだ」
『へ、私のペルソナのほうが強いって教えてやるさァ! ペルソナ<リバース・ネクロノミコン>』
【禁忌の降臨】
「私に合わせて!<カーリー>!」
「お、おう!<メルクリウス>!」
【ガルダイン】→【利剣乱舞】
「合体魔法…」
【烈 風 乱 舞】!
『げへっ…だが…ペルソナチェンジ<ニャルラトホテプ>!』
【マハザンダイン】!
- 52二次元好きの匿名さん24/09/04(水) 23:14:35
「ふぎゃ!」
衝撃が一同を襲い、錯乱し無防備な状態にあった双葉が直撃を受けて気絶する。
「双葉!」
「大丈夫、気絶してるだけ!」
「ねえマコちゃん、気付いた?」
今のシャドウ双葉の挙動を見た春が囁くと、真が頷く。
「技を一度使ったら元のペルソナに戻ってる…」
「前段階の技を挟まないとペルソナを変えられないのかも…!」
『お喋りしてる場合か? 来い、<リバース・ネクロノミコン>!』
【禁忌の降臨】
「来た!」
「モナ、合わせて!<スカアハ>!」
「またワガハイか!?<メルクリウス>!」
【ガルダイン】→【ガルダイン】
【龍 飛 天 翔】!
『いってェが…無駄だ…そいつが私に力をくれるからな!』
「くそ、やっぱフタバ本人の認識をどうにかしねえと…!」
なおも立ち上がるシャドウ双葉を見て、モルガナが呻くように言った。
「早く目を覚まして、双葉…!」
- 53二次元好きの匿名さん24/09/05(木) 09:16:19
気絶した双葉の意識は、無意識の空間に佇んでいた。
「………」
『あの悪意の存在の言うことを鵜呑みにするのか?』
不意に、背後から声がかかる。振り向くと、エジプト風の衣服に身を包んだ自分ーー以前、自分のパレスで出会ったシャドウが居た。
「お前は…」
『あれは強大な悪意が生み出した、悪意ある影…お前であるが、お前でない…』
「イミ、わかんねー…お前だって、シャドウじゃんか…」
『わたしはお前が無数にまとう仮面の中で、お前の本質に最も近い場所に在るもの。お前のうちに眠る無意識のお前のことも知っている』
「………」
シャドウは語り続ける。
『奴の生み出す影は一つの真実の欠片に、十の悪意を載せて嘲笑する』
『お前は言った。真実を追うと』
『あの悪性の影が語ることのみが真実か?』
『何かを忘れてはいないか?』
『お前は…ここで終わる存在か?』
もう一人の自分に問いかけられ、傷だらけにされた双葉の心に力が湧き上がる。
「終われない…」
『お前にあるのは"導くための力"。導くだけではない。やろうと思えば、お前が前に立ち、道をかき分け照らすことだってできる』
そう呟くと、シャドウが仮面を取り出した。仮面は青白い光を放ち、双葉の手元へと運ばれる。
「そう…だ…!」
『これは真実を阻む欺瞞を打ち砕く力。そして真実を追う者たちに恵みの雨を与え、道を照らす力。これは真実と力を求め怒る、汝が仮面の一つ――』
仮面を手にすると光がさらに強くなり、双葉の視界全てを飲み込んだ。 - 54二次元好きの匿名さん24/09/05(木) 16:29:23
「………」
あれから何分経ったのか。双葉が目を覚ますと、自分のシャドウに苦戦する仲間たちの姿が見えた
「双葉…!?」
「意識、戻ったの?」
「起きたか。…ちょうどいい、その体寄越しな!<ニャルラトホテプ>!」
【ザンダイン】!
青い光を帯びた双葉は無言で立ち上がり、シャドウ双葉の衝撃波を弾く。
『なに…!?』
「あの光は…!」
「覚醒の光!」
――我は汝…汝は我…我は汝の心の海より出でしもの。
私は、綺羅星の如く輝いて
慈雨をもたらすティシュトリヤ…
そちの心を生贄に、雨に命を与えよう。
- 55二次元好きの匿名さん24/09/05(木) 22:19:09
「暁たちを導くための力を貸せ、<ティシュトリヤ>!」
【アクアダイン】!
『ギェ…!?』
水撃がシャドウ双葉を直撃し、怯ませる。
『新しいペルソナ…しかもこっちの力も落ちてやがる…何しやがった!?』
「自分と対話してきた!」
『自分…別のお前と…!?』
「おかげで二重に目が覚めた!ありがとな、私たち!来い、<ティシュトリヤ>!」
【アクアリータイド】!
『バカな…!』
『ひ、ひひひ…これで終わりじゃねえぞ…お前が怯えた時、私はいつだって現れるんだ…!』
「ンなこと、わかってる。…ありがとな、おかげで踏ん切りがついた。私は恐れない…拒絶されることも…真実を知ることもな!」
- 56二次元好きの匿名さん24/09/06(金) 08:47:34
明智と暁の戦いも終盤に入っていた。
鍛え上げたアルセーヌと、元々強力なロキの一騎打ち。互いに満身創痍の中、最後の攻撃を仕掛ける。
「「ペルソナ!」」
【レーヴァテイン】!
【ワンショットキル】!
明智のロキの攻撃を俊敏な動きで避け、暁のアルセーヌの放った弾丸は明智の体に命中した。
「く…!」
膝をつく明智に向け、暁は肩で息をしながら銃を向ける。
「ホールドアップだ、明智。勝負は付いた」
「ふざけるな…僕はまだ負けを認めちゃいない…!」
「それ以上やるってんならワガハイ達が加勢するぞ、アケチ」
「モナ!」
暁の前に集まる怪盗団たちを見て、明智は忌々しげに舌打ちする。
「足止めにもならないなんてね…所詮はシャドウか…」
「明智くん、私たち全員と戦う力はもう無いでしょう?そんな決着はあなたの本意でもないはず…潔く降参して」
「そうはいかないんだよ!僕はまだ戦える!」
ふらふらと立ち上がろうとする明智を見て、神取が口を開いた
「…明智くん。もういい、下がりたまえ」
「でも、神取さん…!」