- 1二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 18:05:02
- 2二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 18:05:37
- 3二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 18:26:31
ラクスは、気づくと大きなキッチンのなかに立っていた。
目の前には、大きな垂れ幕。
『ここは、一緒にスターゲイジーパイを作って食べないと出られない部屋です! 課題をクリアすれば、もとの場所に戻されるはずだから大丈夫ですよ!』 - 4二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 18:33:20
- 5二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 18:40:17
- 6二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 18:47:26
- 7二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 18:49:27
YES
- 8二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 19:07:11
- 9二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 19:14:57
- 10二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 19:28:56
- 11二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 19:54:31
- 12二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 20:28:16
- 13二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 20:31:11
- 14二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 20:35:44
- 15二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 23:42:55
- 16二次元好きの匿名さん24/08/30(金) 09:29:33
ほしゅ
- 17二次元好きの匿名さん24/08/30(金) 12:37:39
- 18二次元好きの匿名さん24/08/30(金) 13:43:13
アスランとシンが、キッチンにきた
どちらも呆然としている - 19二次元好きの匿名さん24/08/30(金) 19:11:45
- 20二次元好きの匿名さん24/08/30(金) 19:25:09
- 21二次元好きの匿名さん24/08/30(金) 20:00:50
- 22二次元好きの匿名さん24/08/30(金) 20:54:26
- 23二次元好きの匿名さん24/08/30(金) 21:18:40
このレスは削除されています
- 24二次元好きの匿名さん24/08/30(金) 21:21:54
- 25二次元好きの匿名さん24/08/30(金) 21:30:24
そこで、キラとラクスのいるキッチンに、謎の声が響いた。男の声と、女の声だ。
『ううむ、見てくれから判断すれば、スターゲイジーらしさは足りているね。魚のパイとしてちゃんと調理されていて、美味しそうなのもポイントが高い』
『でも、本物のスターゲイジーパイなら、ひとつながりになった魚が入っているはずなのよねえ』
『まあまあ、そこはもうちょっとフレキシブルにだねえ』
『とりあえず、100点中78点ってことにしない? このパイと合う食べ物か飲み物をもう一品か二品か三品作れれば、加点するのはOKってことで』
『まあ、落としどころはそこらへんかなあ』
キラとラクスは顔を見合わせた。
「・・・いったい、何点以上なら合格なのかしら?」
くすくすと笑う目に見えない男女。
『おや、これは失敬。説明書に書いてなかったかな?』
『・・・総合で85点以上なら、合格ですよ』
- 26二次元好きの匿名さん24/08/30(金) 21:52:30
- 27二次元好きの匿名さん24/08/31(土) 01:41:06
- 28二次元好きの匿名さん24/08/31(土) 10:43:24
- 29二次元好きの匿名さん24/08/31(土) 10:53:28
- 30二次元好きの匿名さん24/08/31(土) 21:35:32
- 31二次元好きの匿名さん24/08/31(土) 21:44:31
- 32二次元好きの匿名さん24/09/01(日) 01:20:16
- 33二次元好きの匿名さん24/09/01(日) 09:18:58
- 34二次元好きの匿名さん24/09/01(日) 14:55:29
- 35二次元好きの匿名さん24/09/01(日) 15:02:26
- 36二次元好きの匿名さん24/09/01(日) 15:17:20
子供のオルガと三日月が召喚されてきた
(どちらも出会って1年くらい) - 37二次元好きの匿名さん24/09/01(日) 20:11:03
- 38二次元好きの匿名さん24/09/02(月) 01:20:27
キラとラクスの声が聞こえていた方の壁に耳をつけていたアスランとシンは、お互い、顔を見合わせた。
(アスラン)「・・・気配も消えているな」
(キラ)「じゃあ、本当に帰れたんだね。よかった、よかった」
- 39二次元好きの匿名さん24/09/02(月) 12:28:47
- 40二次元好きの匿名さん24/09/02(月) 13:51:43
- 41二次元好きの匿名さん24/09/02(月) 20:21:39
- 42二次元好きの匿名さん24/09/02(月) 23:46:06
- 43二次元好きの匿名さん24/09/02(月) 23:55:02
- 44二次元好きの匿名さん24/09/03(火) 00:25:22
- 45二次元好きの匿名さん24/09/03(火) 08:07:50
- 46二次元好きの匿名さん24/09/03(火) 12:12:02
- 47二次元好きの匿名さん24/09/03(火) 19:20:22
- 48二次元好きの匿名さん24/09/03(火) 22:39:28
- 49二次元好きの匿名さん24/09/04(水) 09:43:57
- 50二次元好きの匿名さん24/09/04(水) 17:39:34
- 51二次元好きの匿名さん24/09/05(木) 01:34:19
- 52二次元好きの匿名さん24/09/05(木) 01:41:17
- 53二次元好きの匿名さん24/09/05(木) 09:57:52
- 54二次元好きの匿名さん24/09/05(木) 10:03:25
- 55二次元好きの匿名さん24/09/05(木) 13:08:26
- 56二次元好きの匿名さん24/09/05(木) 13:17:48
それをきいたアスランは、ため息をついて、大きな皿にのせたサラダを中央のテーブルもってきた。
「レタスとトマトとチーズのサラダだ。これで加算できるか?」
淡い緑の光が、戸惑ったかのように瞬いた。
『・・・これ、まだ未完成なんじゃないの? サラダドレッシングもかけてないし』
それをきいたシンが、ぷっとふきだした!
「サラダドレッシングかけてないの!? ・・・ちょっと見せてくれよ。ああ、これだったら・・・なあ、これ、作りなおしてもいいか? もう出来ているのを捨てたりしないからさ。ちょっといろいろ足してみたい」
アスランはまたため息をついた。
「・・・まかせた。じゃあ、俺は、スープを用意してこよう。出来合いのがあったんで、たぶんこれなら失敗のしようがない」
- 57二次元好きの匿名さん24/09/05(木) 14:54:15
このレスは削除されています
- 58二次元好きの匿名さん24/09/05(木) 15:23:31
- 59二次元好きの匿名さん24/09/06(金) 00:31:28
- 60二次元好きの匿名さん24/09/06(金) 10:06:45
子供のオルガと三日月はどう考えてもクッキングスキルはなさそうなので、ここもビスケットが頼りかな?
- 61二次元好きの匿名さん24/09/06(金) 17:30:29
- 62二次元好きの匿名さん24/09/07(土) 00:24:29
- 63二次元好きの匿名さん24/09/07(土) 11:24:15
- 64二次元好きの匿名さん24/09/07(土) 19:54:51
- 65二次元好きの匿名さん24/09/08(日) 00:15:09
一方で、シンは、アスランの作ったレタスとトマトとチーズのサラダを改造していた。ミックスビーンズを足し、レモン果汁とオリーブオイルで作った簡単なサラダドレッシングをかけ、最後に岩塩をふりかける。
「よし、完成だ!」
その間に、アスランは、できあいのガスパッチョをふたつのグラスに入れていた。ガスパッチョはトマトベースの冷製スープなので、温める必要すらない。
ふたりは、サラダと冷製スープいりのグラスふたつを中央のテーブルにおいた。
「さて、これでどうなるか・・・」
『サラダのほうは美味しそうになったわね。プラス17点くらいでどうかしら?』
『いいんじゃないか。ああ、でも、スープのほうはなあ・・・』
『・・・ごめんね、ふたりとも。出来合いのものをそのまま食器に入れるだけだと、加算ポイントをあげられないんだ』
『ああ、ついでにいうと、出来合いのものを温めただけの場合もダメだぜ。ほんのちょっとでも工夫がされていれば、料理として認めてやってもいいんだが・・・
- 66二次元好きの匿名さん24/09/08(日) 10:19:36
- 67二次元好きの匿名さん24/09/08(日) 10:20:01
- 68二次元好きの匿名さん24/09/08(日) 10:24:13
- 69二次元好きの匿名さん24/09/08(日) 20:38:12
- 70二次元好きの匿名さん24/09/09(月) 02:12:35
厳しくしすぎると誰も条件をクリアできなくなってしまうから・・・
- 71二次元好きの匿名さん24/09/09(月) 11:33:31
ぴかぴかっと緑と青の光が瞬き、ロックオン兄弟がキッチンのひとつにやってきた!
- 72二次元好きの匿名さん24/09/09(月) 19:27:05
このレスは削除されています
- 73二次元好きの匿名さん24/09/09(月) 19:35:08
- 74二次元好きの匿名さん24/09/10(火) 01:18:35
これなら牛乳とジュースを混ぜるだけでも加算ポイントはもらえそうだね
よかった - 75二次元好きの匿名さん24/09/10(火) 10:36:42
- 76二次元好きの匿名さん24/09/10(火) 17:51:56
- 77二次元好きの匿名さん24/09/10(火) 23:23:42
- 78二次元好きの匿名さん24/09/11(水) 10:18:50
このレスは削除されています
- 79二次元好きの匿名さん24/09/11(水) 15:46:39
- 80二次元好きの匿名さん24/09/11(水) 21:17:29
美味しそうだね、これ
- 81二次元好きの匿名さん24/09/12(木) 00:42:19
- 82二次元好きの匿名さん24/09/12(木) 11:21:33
どっちでも面白そう
- 83二次元好きの匿名さん24/09/12(木) 16:32:53
同じ世界ならライルもロックオンになることを選んだと知って愕然としそう
- 84二次元好きの匿名さん24/09/12(木) 23:31:20
- 85二次元好きの匿名さん24/09/13(金) 10:01:55
幸い壁越しにアドバイスは聞けそう
- 86二次元好きの匿名さん24/09/13(金) 18:50:00
双子はアイルランド系だしこのパイのことは知ってるんだろうね
知っているのと美味しく作れるのは全く違うけれど - 87二次元好きの匿名さん24/09/13(金) 23:18:47
魔女の宅急便のにしんのパイは違うパイなんだっけ
- 88二次元好きの匿名さん24/09/14(土) 10:04:31
- 89二次元好きの匿名さん24/09/14(土) 16:06:54
- 90二次元好きの匿名さん24/09/15(日) 00:51:00
むしろ知っているからこそ美味しくする方法が思いつかないとかいうのもありそう
- 91二次元好きの匿名さん24/09/15(日) 11:45:19
かわいいしね
- 92二次元好きの匿名さん24/09/15(日) 20:21:12
- 93二次元好きの匿名さん24/09/16(月) 07:42:21
- 94二次元好きの匿名さん24/09/16(月) 10:29:51
(鉄血キッズのいる調理場)
そこに、また別の壁から、違う声が聞こえてきた!
「おーい! 俺たちの声が聞こえるか? そっちに子供がいるってきいたんだけど・・・」
オルガは、手をふった。
「おう、いるぜ。あんたらは?」
「俺はシン」
「そして、俺はアスランだ」
オルガは、うーんと首を傾げて、三日月とビスケットをみた。
「俺はオルガ」
「・・・ミカだ」
「そんで俺はビスケットっていうんだけど・・・お兄さんたち、どっからきたの? あと、このスターゲイジーパイみたいなのをどうやって作ればいいのか、ヒントだけでも教えてもらえると、うれしいなー!」
そうして、彼らは、しばらく情報交換をした。
「ただあっためたりお皿やコップにいれたりするだけじゃポイントもらえなくて、ちょっとでいいからひと手間かけなきゃダメなんだね? ありがとう、お兄さんたち!」
- 95二次元好きの匿名さん24/09/16(月) 10:40:47
ビスケットは、少しの間考えた。
「よし、やっぱり、グラタンでやるのが一番簡単そうだな。でも、みんなで力を合わせなきゃならないから・・・よし、ミカ! あんたは、牛乳とジュースを混ぜてドリンクを作ってくれな」
三日月は、黙ってオルガのほうをみた。
「・・・いいだろう。あいつのいう通りにやってみようぜ、ミカ」
オルガはいい、続いてビスケットのほうをみた。
「じゃあ、俺は?」
ビスケットは、うーんと首を傾げた。
「そうだなあ。トマトと玉ねぎとピクルスとチーズを刻んで欲しいんだけど・・・」
オルガの表情をみて、ビスケットはため息をついた。
「ああ、まてまて、今いったのは俺が全部出してくるから、一緒に洗ったり刻んだりしような?」
- 96二次元好きの匿名さん24/09/16(月) 10:53:59
子供の三日月は、無表情に牛乳とミックスジュースを眺めた。
「これ、なにに入れればいいんだ?」
「まって、食器棚にカラフェがあったはず・・・」
子供のビスケットがつぶやいた。三日月は、黙ってビスケットをみた。
「カラフェって?」
「・・・これのことか?」
子供のオルガが、大きなカラフェを持ってきた。
「うん、それそれ。適当に美味しくなるように混ぜればいいからね」
ビスケットが言う。
結局、オルガと三日月は一緒に牛乳とジュースを混ぜ、ビスケットが冷凍グラタンと細長いタイプの冷凍のフライドフィッシュをチンした。そして、トマトと玉ねぎとピクルスとチーズは、3人で一緒に刻んだ。
「ああ、ミカくん? そのトマトのヘタの部分は、食べないよ。普通は」
ビスケットはいい、三日月は首を傾げた。
「そうなのか?」
- 97二次元好きの匿名さん24/09/16(月) 11:21:30
「よし! じゃあ、そこのボールもってきてよ」
ビスケットは笑ってチンしたグラタンをボールにいれ、そこに細長いタイプのフライドフィッシュを何本かさしこんだ。
「これで、さっき作ったトマトとピクルスと玉ねぎとチーズをきざんだのをうまいこと乗せれば、完成だな」
三日月は、それをみて、首を傾げた。
「・・・オルガ。俺、これじゃダメだと思う」
オルガは、フライドフィッシュがささったグラタンをみた。
「そうなのか?」
三日月はうなずいた。
「顔が、っていうか・・・目が、星を見上げていないと」
- 98二次元好きの匿名さん24/09/16(月) 11:33:41
すると、ナナリーとルルーシュの声が聞こえるほうの壁から、せきばらいをする音がした。
「スターゲイジーというのは、そもそも、星を見上げるという意味だからな。目はついていたほうがいいだろう」
「ありがとう、ルルさん!」
ビスケットは明るくいって、冷蔵庫にむきなおった。
「・・・なんか、なんかいいのがあれば・・・ああ、そうだ、魚のビスケットがあった!」
ビスケットは、いったんフライドフィッシュをグラタンから抜き取り、フライドフィッシュと魚のビスケットを互い違いにグラタンにさしていった。もちろん、魚のビスケットの頭は上である。
「そうして、周りに、トマトと玉ねぎとピクルスとチーズを配置して・・・うん、上にもちょっとかけたほうがいいな! 今度こそ、完成だ!」
いろいろ刺してあったり乗せてあったりするチキングラタンと牛乳とジュースを混ぜたものいりのカラフェを中央のテーブルにおき、ビスケットは笑った。
『・・・ええと・・・スターゲイジーらしさはかろうじて足りてるってことで』
『そうだな。ただし、サラダの部分以外は本当に出来合いのものをアレンジしただけだから・・・まあ、42点ってところか』
『そのミックスジュースっぽいものは、大盤振る舞いで10点加算してあげましょう!』 - 99二次元好きの匿名さん24/09/16(月) 20:22:31
そのとき、三日月が首を傾げた。
「・・・次は、なにをすればいいんだ?」
オルガも首を傾げた。
「全部で85点以上って言っていたな・・・」
壁の向こう側では、ルルーシュとナナリーが顔を見合わせた。
「あと33点以上だな」
「あと33点以上ですわね」
そしてビスケットも、ほぼ同時につぶやいた。
「ええと、あと33点以上もらえれば、もとの世界に帰れるはずなんじゃないかな。多分」
オルガは、壁の方を向き、続いてビスケットに向き直った。
「・・・計算はやいんだな、お前。すごいな」
- 100二次元好きの匿名さん24/09/16(月) 23:53:23
壁の向こうでは、ルルーシュとナナリーが顔を見合わせた。
おそらくは、「オルガ」と「ミカ」と名乗っている子供たちは、読み書き計算があまりできないのだろう。
一方、「ビスケット」のほうは、少なくとも簡単な読み書き時計さんならできるらしい。
ルルーシュは、そっと息を吐いた。
「じゃあ、こちらから、アドバイスをひとつ。そちらの濃縮スープの缶などはあるか?」
ビスケットは、パントリーのなかをみて、缶を手に取った。
「ミネストローネの濃縮スープの缶があるけど・・・この缶の中身を出したら、この缶に水を入れて、それを混ぜて温めろってさ」
ルルーシュは、壁に向かってうなずいた。
「それを作るときは、水じゃなくて牛乳をいれてみるのをおすすめする。トマトクリーム風になって、うまいぞ」
- 101二次元好きの匿名さん24/09/17(火) 01:30:49
「・・・ミネストローネに牛乳を? ふうん・・・じゃあ、やってみるね。ありがとう、ルルさん」
ビスケットは、笑顔で壁に話しかけ、調理台にむかった。
その数分後・・・
「へえ。いい匂いだね。じゃあ、味見してみるから・・・ああ、こら、ミカくん、そんなにたべちゃったら味見にならないだろ! なくなっちゃう!」
無表情のまま少し恥ずかしげな顔をした三日月をみて、オルガは笑った。
「・・・そこまでだ、ミカ」
そして、小さなコップで味見をするオルガ。
「美味いなこれ。あんまり美味しそうにはみえなかったのに・・・」
ビスケットは、壁の方をみて、唇に指をあてた。オルガは、はっとして、壁のほうをみた。
「・・・悪ぃな、ルルさん。あんたの教えてくれたことに、ケチをつける気はなかったんだ」
壁の向こう側のルルーシュは、ため息をついた。
「いや、かまわん。たしかにその、普通に作ったミネストローネのほうが、美味しそうにみえるんだ。・・・牛乳入りのほうが栄養価は高いし、味も問題はないと俺は思うんだが・・・」
- 102二次元好きの匿名さん24/09/17(火) 11:32:02
- 103二次元好きの匿名さん24/09/17(火) 20:23:56
- 104二次元好きの匿名さん24/09/18(水) 00:15:50
- 105二次元好きの匿名さん24/09/18(水) 11:01:28
- 106二次元好きの匿名さん24/09/18(水) 22:14:16
- 107二次元好きの匿名さん24/09/18(水) 23:35:23
- 108二次元好きの匿名さん24/09/19(木) 09:47:55
- 109二次元好きの匿名さん24/09/19(木) 20:24:35
ビスケットは目を白黒させた。
「サラダはわかるけど・・・ディップって、なんだ?」
オルガは、ぷっとふきだした。
「お前にも分からないことがあるんだな。ディップっていうのは、えーと、パンとかポテトフライとかに塗ったりつけたりするソースみたいなやつだろ?」
壁の向こうで、ルルーシュとナナリーが笑った。
「その通りだ」
「パンやポテトだけじゃなくて、スティック状に切ったお野菜につけても美味しいんですのよ。お兄様が、昔、良く作ってくれました」
- 110二次元好きの匿名さん24/09/19(木) 22:01:11
ふうむ。
子供のビスケットとオルガと三日月は、顔を見合わせた。
声だけから判定しても、明らかにお金持ちそうな青年が、妹君のために食事をつくる?
しかも、それは、なんとなくだが、たぶん、あんまりお金持ちの料理っぽくないなにかだ。
ビスケットは、あえて笑って、声をだした。
「それ、よさそうですね! でも、そのディップって、どう作るんだろう・・・」
壁の向こうで、ルルーシュとナナリーが笑った。
「では、簡単に作れるディップについて教えてやろう」
「お兄様。ぜひ、ツナマヨディップの作り方を教えてあげてください。私、お兄様のつくるツナマヨが、大好きだっ・・・大好きなんです!」
ルルーシュは、ナナリーの顔をみて、少しだけ悲し気に微笑んだ。 - 111二次元好きの匿名さん24/09/19(木) 23:13:15
ツナマヨ以外のディップもあったほうがよさそうだよね
オーロラソースとかどうだろう?
ケチャップとマヨネーズとウスターソースで簡単につくれるよ - 112二次元好きの匿名さん24/09/20(金) 01:25:01
あとは、さっぱり系のディップもあったほうがいいかもしれない
- 113二次元好きの匿名さん24/09/20(金) 11:43:41
壁の向こうで、ルルーシュは咳ばらいをした。
「・・・う、うむ。では、まず、ツナ缶を探してきなさい。ツナマヨディップのために用意するものは、ツナ缶、マヨネーズ、マスタード、ピクルス、そして玉ねぎだ」
ナナリーは、あえて、兄の顔を見ずに笑った。
「ピクルスと玉ねぎを刻んだものは、さっきも作ったはずですので、その余りを使えば大丈夫ですよ。えーと、足りればですが・・・」
ビスケットは、すばやく調理台の上をみた。
「ああ、それならちょっと、ていうか、半分くらい余ってますが・・・ああ、もう刻んだトマトも混ぜちゃってた!」
壁のむこうで、ルルーシュとナナリーは顔を見合わせた。
「・・・食べ物が足りなかった時代の俺ならそのままツナマヨと混ぜていたと思うが、俺たちは壁のこちら側だ。味の調整ができないのが困りものだな」
そこで三日月が手をあげた!
「・・・俺、トマトとピクルスと玉ねぎをより分けられると思う」
オルガは大きくうなずいた。
「よし、そうしよう! ちょっとぐらい混じってても、別にいいんだよな?」
- 114二次元好きの匿名さん24/09/20(金) 18:43:23
オルガは笑った。
「よし、じゃあ、俺がトーストをつくっておこう。パンを温めるだけなんだろう?」
ビスケットは頭をかきむしった!
「それは違う! やり方を教えるから、ちょっとまってくれ。まずは切ってある食パンをとって、それにバターを塗るんだ。あとはレンジをオーブンモードにして・・・あ、このボタンな。オーブンモードにしておかないと、トーストの茶色くていい匂いのする部分ができないんだよ」
ビスケットは、そこで一息をいれ、壁に向き直った。
「ええと、お嬢様・・・よろしければ、さっき言っていた『スティックサラダ』ってなんなのか、教えてもらえますか?」
壁の向こうでナナリーがうなずいた。
「生野菜を洗って、スティック状に切ったサラダですわ。スティックの大きさは、そうねえ・・・フライドポテトと同じくらいの大きさと考えてください。ちょうど手でつまんで、ディップをつけて、食べやすくなるように」
- 115二次元好きの匿名さん24/09/20(金) 23:16:48
- 116二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 01:52:45
ぜんぶ美味しそう!
- 117二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 10:39:22
- 118二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 11:56:15
- 119二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 18:08:57
子供のオルガたちか顔を見合わせた。
「別に、急いで帰らなくても、いいんじゃない?」
やがて、三日月がつぶやいた。
「そうだな。ここはエアコンが効いていていこごちもいいし、食べ物もいっぱいあるし・・・」
ビスケットは頭をかかえた!
「おおおい! 俺は、すぐにでも帰りたいぞ! 学校もあるし、父ちゃんや母ちゃんや兄ちゃんや妹たちだって・・・」
そこで、咳払いがきこえた。
『えーと、そこのお子様たち? 実は、このキッチンにいられるのは、チーム単位で、全部で5時間までなんだよね。ちなみに、カウントダウンは、最初のチームメンバーが召喚されたときからです!』
そうして、キッチンのテーブルの上に、急に、タイマーがでてきた!
「もう、3時間超えてるじゃん・・・」
ぶつぶつとつぶやくビスケット。
そこで三日月が、首をかしげた。
「・・・それって、料理しなくても、結局帰れるってこと?」
さらなる咳払いが聞こえてきた!
『えっと、それはだなあ・・・ちゃんとこっちのいう通りに料理をつくって完食すると、そっちにもいいことあるんだよ! 少しだけ!』
- 120二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 18:14:52
子供のオルガと三日月とビスケットは、じっと目を見合わせた。
そして、ビスケットが手をあげた。
「ねえ、目に見えないお兄さんとお姉さん! その『いいこと』ってなんなのか、教えてくれない? 教えてくれたら、俺たち、すごくお兄さんとお姉さんのこと尊敬しちゃう!」
謎の声は、そろってため息をついた。
『ちゃんとこっちの要件を満たせば、もとの世界に帰っても、ここで起きたことを覚えていられます。たぶん夢だと思うようになると思うけどね!』
『でも、要件を満たせなかった場合は、もとの世界に帰っても、ほとんどなんにも覚えていられないの! だから、ちゃんと料理して、俺たちのOKがでたら完食したほうがいいと思うぞ!?』
- 121二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 18:19:10
- 122二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 18:49:46
その一方、また違う壁の向こうでは、ルルーシュとナナリーが、どちらも、急に出現したタイマーをみていた。
「お兄様。もう、一時間38分しか残っていませんわ! お兄様と過ごしたこの時間を忘れるなんて・・・わたし、イヤです!」
ナナリーがつぶやいた。ルルーシュは大きくうなずく。
「ああ、そうだな。白身魚のパイはもうできているが、急いでもっと料理しないと・・・」
ナナリーは、ルルーシュのつくった可愛らしい魚の模様のついた白身魚のパイをみて、にこりと笑った。
「お兄様。わたし、いいことを思い付きましたの!」
それから数分後・・・
ルルーシュは、中央のテーブルに、料理を二つおいた。
ひとつは自分が作った白身魚のパイであり、もうひとつは・・・
『カマンベールチーズに、おつまみの小魚を突き刺したのね?』
ナナリーは、にこにこと笑った。
「はい、6匹ほど。ぜんぶ頭はついていたし、頭を上にしたから、なんとかなるんじゃないかと思いまして」
『・・・はああ。まあ、いいでしょう。では、これでスターゲイジーらしさは足りているとして・・・ せいぜい11点ですよ、これだけではね』
『じゃあ、こっちの魚のパイのほうは・・・どうしようか。魚のパイとしては申し分なさそうだからなあ・・・こっちのほうがもっとスターゲイジーっぽかったなら、一発合格もありえたんだが・・・』
『んじゃあ、59点ってことで』
- 123二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 23:32:51
- 124二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 23:59:47
- 125二次元好きの匿名さん24/09/22(日) 09:47:34
たしかにトマトとピクルスとネギとチーズならそのまま火を通しても美味しそう
- 126二次元好きの匿名さん24/09/22(日) 17:58:20
- 127二次元好きの匿名さん24/09/22(日) 19:57:43
- 128二次元好きの匿名さん24/09/23(月) 00:21:18
- 129二次元好きの匿名さん24/09/23(月) 09:46:13
- 130二次元好きの匿名さん24/09/23(月) 18:53:30
- 131二次元好きの匿名さん24/09/24(火) 00:43:10
- 132二次元好きの匿名さん24/09/24(火) 09:47:25
- 133二次元好きの匿名さん24/09/24(火) 18:19:30
- 134二次元好きの匿名さん24/09/24(火) 21:44:38
- 135二次元好きの匿名さん24/09/25(水) 01:59:11
双子は、結局、ギネスシチューを両方作った。
そして、完成したパイと一緒に、中央のテーブルに乗せた。
『・・・かなり本格的なスターゲイジーパイね、これは。スターゲイジーらしさは文句なしに足りていると認めましょう。魚のしっぽまででているしね』
『ただし、ええ、なんというか・・・』
『うん、そうなのよね。ちょっとこげてしまっているし、あと、もうちょっと味がなんとかなれば・・・でも、まあ、いいでしょう。27点ってことでどうかしら?』
『そんなもんだろうな。俺はそれがいいと思う。じゃあ、次は、こっちの牛肉のギネスビール入りのシチューとラム肉のギネスビール入りのシチューのことなんだが・・・うん、どっちも美味しそうだよ、それは認めるけどさあ、あんたらそんなに野菜料理が嫌いか? こう、全体的なバランスってものがだな・・・』
『まあまあ。それはそれとして、ギネスシチューはどっちも美味しそうだし、18点ずつってことでいいんじゃない?』
『・・・まあ、それでもいいか。じゃあ、そういうことで』
- 136二次元好きの匿名さん24/09/25(水) 09:44:02
- 137二次元好きの匿名さん24/09/25(水) 15:56:59
- 138二次元好きの匿名さん24/09/25(水) 16:30:33
- 139二次元好きの匿名さん24/09/25(水) 21:50:12
- 140二次元好きの匿名さん24/09/25(水) 22:33:52
- 141二次元好きの匿名さん24/09/26(木) 10:12:49
- 142二次元好きの匿名さん24/09/26(木) 15:35:16
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- 144二次元好きの匿名さん24/09/27(金) 01:42:57
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- 146二次元好きの匿名さん24/09/27(金) 17:21:47
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- 148二次元好きの匿名さん24/09/28(土) 01:00:20
- 149二次元好きの匿名さん24/09/28(土) 09:42:35
- 150二次元好きの匿名さん24/09/28(土) 14:34:50
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- 155二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 18:10:34
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- 157二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 10:02:38
- 158二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 20:04:17
きっとしかめっ面で食べたんだろうな
かわいい - 159二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 00:16:17
「・・・ありがとう、ビスケットさん」
ナナリーは笑った。
「ああ。これで、この時間を忘れずにすむなら、料理しまくったかいがあるというものだ」
ルルーシュが言い・・・そして、ナナリーと顔を見合わせた。
(ルルーシュ)「なあ、オルガくんにミカくん。わたしは、君たちの世界については、君たちにきいたことくらいしか知らない。しかし、これだけは言える。・・・基本的な読み書き計算ができて、自分たちの住む世界についての基本的な知識が得られれば、人生が変わるぞ」
(ナナリー)「字が読めるということ。書けるということ。基本的な計算ができること。そして、自分たちの住んでいる世界がどういうものなのか、知ることができること。これは、ぜんぶ、武器です。目には見えない武器なのです。自分たちの人生を、よくするための」
- 160二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 10:06:58
- 161二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 21:11:14
ミカはやっぱり頭いいんだね
- 162二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 23:22:25
オルガも天才肌なんだけど、三日月は違う方向でまごうことなき天才なんだよなあ
- 163二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 09:36:25
鉄血世界って、いろいろ社会インフラがぐちゃぐちゃそうだからなあ
義務教育の大切さがよくわかる - 164二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 15:42:56
たしかにそのとおり
- 165二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 01:10:52
- 166二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 09:45:49
ライルとニールが仲良くしているのはいいね
- 167二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 19:27:47
- 168二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 23:22:42
おや、これならなんとかなりそう
- 169二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 09:33:14
- 170二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 18:38:19
- 171二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 23:11:56
- 172二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 09:24:28
- 173二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 18:26:38
今のところもとの世界に帰ったのはキラとラクスだけで、残りの人たちはまだ食べている最中なんだっけ
- 174二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 23:59:46
- 175二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 09:50:16
- 176二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 19:15:49
- 177二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 21:25:11
- 178二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 00:07:04
(ハロ達はものが食べられないから召喚コストが50ポイント分だったってことは、これが仮にのび太君たちがドラえもんを召喚してもらおうとした場合はタダだったってことなのかな? ドラえもんは人間と同じ食べ物を食べることができるから)
- 179二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 09:37:15
(その場合はたぶん無料ですね)
- 180二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 18:04:30
- 181二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 21:35:14
- 182二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 23:45:09
- 183二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 09:45:49
- 184二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 19:12:37
- 185二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 23:01:11
- 186二次元好きの匿名さん24/10/09(水) 10:15:29
- 187二次元好きの匿名さん24/10/09(水) 15:42:23
「では、まず冷蔵庫と冷凍庫の中身を確認します」
冷蔵庫と冷凍庫をみてまわったレディ・アンの顔が、みるみる明るくなった。
「すごくまともなそうな食材がそろってますね。これなら、とりあえず、なんとかなりそうです。ソース類も調味料も豊富なこと!」
トレーズは、ほっとした笑みを浮かべた。
「そうか。君が気に入るのなら、きっとさぞかしレベルが高いのだろうな」
- 188二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 00:02:36
そのころ、鉄血キッズも、たくさん作った料理をほぼ完食していた。
「あーあ、もうちょっとここにいたかったのにな・・・」
三日月がにっと笑った。
「ああ、そうだな。でも、こんなにうまい飯をこんなに腹いっぱい食ったのは、はじめてだ。・・・ありがとな、ビスケット。助かったぜ」
ビスケットは、ため息をついた
「うん、ありがと。でも、それはそうとしてさあ・・・ええと、ルルーシュさんとナナリーさん、俺たちはもうすぐ送り返されるんじゃないかと思うんだけど、今回、本当に世話になりました! ありがとう!」
オルガと三日月は顔を見合わせた。
「うん、そうだね。ありがとうございました」
「本当に助かったぜ、ありがとう」
そうして、また、女の声と男の声がした。
『はい、完食! これで元の世界に戻れるし、ここで起こったことも覚えてられますよー!」
『まあ、ほとんどの場合は、夢だと思いこんじまうらしいけどなあ』
- 189二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 09:32:12
- 190二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 18:43:55
- 191二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 00:16:37
- 192二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 09:41:36
そうして、シンとアスラン、鉄血キッズ、そしてルルーシュとナナリーの気配が消えていった。
レディ・アンは、ふふふと笑った。
「みんな、帰れたみたいで、よかったですね。よし! わたしは、ます、海鮮パエリアを作りたいと思います! そこに焼いたいわしかなにかを頭を上にして刺しておけば、たぶんOKじゃないかな?」
「君におまかせするよ、レディ・アン」
トレーズは苦笑した。