【幻覚注意】スピンオフ「吉良吉影の孤独なグルメ」でありがちなこと

  • 1二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 22:38:18

    時々後ろ姿だけの不良のような学生がサンジェルマンで何買うかトングをカチカチしている。

    なんか杜王町の食生活知りたいなと立てたスレ

  • 2二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 22:39:15

    気になるから立ててみた。個人的にトニオ・トラサルディーの店にも行って欲しい

  • 3二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 22:39:59

    ほかのパンとかサンドウィッチとか買って欲しいよな

  • 4二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 22:40:47

    ちゃんと心の中の声も言ってて欲しいなこれは

  • 5二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 22:41:59

    オシャンティーにテラスカフェ居そうだしリーマンらしく食堂的なのにも居そうでねえか?あいつ

  • 6二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 22:42:59

    ラーメンとか啜ってると同僚が時々来たりして内心舌打ちしてそう

  • 7二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 22:45:17

    常に彼女(手首)と一緒にいるから孤独じゃないんじゃ?

  • 8二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 22:45:32

    サンジェルマンの新発売を買った時に「つい手を出してしまった、これでは砂糖に群がるありではないか」って思いながら店から出てきて外に腰かけて食べて「なかなか行けるじゃあないか、」みたいなテンションで食べてて欲しい

  • 9二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 22:46:12

    牛タン食べるエピソードはあるな

  • 10二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 22:46:58

    >>7

    傍から見たらに決まってるだろう読者は第三者なんだぞ

  • 11二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 22:47:20

    今日は日曜日。
    「彼女」とのデートの日だ。

    駅前通り商店街を歩き、カメユーデパートで「彼女」に似合いそうなマニキュアを買った。

    「腹が、減った……」

    デートに夢中で気付かなかったが、もう昼過ぎだ。

    さてどこへ行こうか?
    カフェ・ドゥ・マゴも良いが、今日の気分は違う。

    「牛タンが食べたい」
    「彼女」がそう言った気がした。

  • 12二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 22:47:43

    うわぁ急に本気だすな!!!続けろ!!!

  • 13二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 22:48:37

    >>11

    突然の文豪

  • 14二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 22:49:52

    モナ・リザが好きな一般的なリーマンだからな、確かに見てみたいぞ

  • 15二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 22:52:35

    俺1の言った時々仗助達がいる「変わらない日常」なのが4部で好きだから刺さった

  • 16二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 22:53:57

    >>11

    もっと書け!!!こっちは脱いでんだよ!!!

  • 17二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 22:54:42

    >>16

    スタンドベイビィフェイスそうだなお前

  • 18二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 23:04:43

    このレスは削除されています

  • 19二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 23:18:39

    「牛タンか……」
    確かに悪くない。杜王町は牛タンで有名な街だ。
    駅にも店はあるが、しかしリュックにテニスラケットを突っ込んだような観光客向けの店がやはり多い。

    そういえば同僚が勧めていた牛タンの店が少し歩いたところにあった、と急に思い出した。
    彼の舌が(タンだけに)どれほど信用できるか分からないが、
    「でも彼はなかなか食べ歩きをしているわ」
    そうだね。

    店の名は「牛タン焼き一貴」。黒地に筆で書いたような看板が目を引くが、さほど大きくはない店だ。
    ……悪くない。大きな店より落ち着くし、ゆっくり食事できる。

    扉を開けると、炭火と肉の焼ける香ばしい匂いが鼻をくすぐった。

  • 20二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 23:20:21

    >>19

    グラッチェ!!!解像度高くて好きだぞ!!!

  • 21二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 23:22:26

    どうしても死臭が染みつく特殊清掃の人は臭いの強い焼肉なんかじゃないと店に入りにくいとかなんかで読んだが…
    ケアしてるとは言え「手」を持ち歩いている吉良も気安く入れるチョイスだったりするんだろうか

  • 22二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 23:23:38

    >>21

    確かにそう考えれるよな、嗅覚狂ってるのかはさておきどうなってるのかも俺は気になるぞ

  • 23二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 23:32:44

    「いらっしゃい」
    店主が声をかけた。カウンター席が空いていたので、腰をかける。

    メニューを見る。
    牛タン焼き定食、味噌カツ定食などに混じって、半々定食というのがある。
    「この半々定食というのは?」
    「タン先とタン元を半分ずつ焼いた定食です」
    「なるほど、ではそれを」

    店主が調理に取り掛かる。美しいとは言えない手だが、流麗と言って良いような動きでタンを切り分け、焼いていく。

    「お待ちどおさまです」
    半々定食がやってきた。

  • 24二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 23:37:56

    半々定食調べたらマジであんじゃねーか!!!

  • 25二次元好きの匿名さん24/08/29(木) 23:52:55

    麦飯とテールスープ、そしてタン先とタン元。タン先とタン元の間にはお漬物が置かれている。

    まずテールスープを一口。
    「……うまい。」
    ネギが良い仕事をしている。滋味が染み出したような深い肉の甘みが一層感じられる。

    続いてタン元を食べる。
    「……!」
    脂と旨味の洪水が口の中に広がるッ!圧倒的パワー!
    牛タンはそれなりに食べたつもりだったが、まだ「未知の部分」があったッ!

    「ディ・モールト・ベネ!」
    「彼女」が言った。イタリア語?

  • 26二次元好きの匿名さん24/08/30(金) 00:13:04

    麦飯を口に含む。プチプチとした食感と麦の香りが旨味の洪水の中に島を作ってくれる。
    何度食べてもやはり素晴らしい組み合わせだッ!

    タン先にも箸を伸ばす。
    タン元に比べさっぱりしている。
    しかしそれだけに肉そのものの味わいがより深いところまで感じられるッ!
    なんというコンビネーション!
    素晴らしい仕事だッ!敬意を表するッ!

    タン元!テールスープ!麦飯!タン先!漬物!テールスープ!タン先!タン元!麦飯!
    天国へも至れそうな気分だッ!

    「……ごちそうさまです。また来ます。」

    来てよかった。同僚もなかなかあてになるものだ。
    用事もすんだ。「彼女」と家に帰るとしよう……。

  • 27二次元好きの匿名さん24/08/30(金) 00:15:48

    うおォン 俺はまるで人間爆弾製造機だ

  • 28二次元好きの匿名さん24/08/30(金) 10:16:41

    上手すぎる普通に読みたくなってきたじゃねえか!!!

  • 29二次元好きの匿名さん24/08/30(金) 17:17:23

    >>26

    腹減った、何とかしろ

  • 30二次元好きの匿名さん24/08/30(金) 21:18:59

    >>25

    ダメだ腹減ってきたそれに未知の味の部分好き、なんかこう…吉良吉影感強い

  • 31二次元好きの匿名さん24/08/30(金) 23:20:23

    月末の金曜はやはり仕事が多い。
    残業はしない主義だが8:00までかかってしまった。

    領収書に記載誤りがあり、金額が合わなかったのだ。
    記録を洗い出し、原因を発見したところいたく感謝されたが、トラブルの元を絶ったに過ぎない。

    「腹が、減ったな……」

    帰宅して料理を作っても良いが、どうにも気分が乗らない。
    ふと上に目線をやると、なんとかいう女優が焼き鳥を片手にビールを飲んでいるポスターが見えた。
    名前は知らないがなかなか手の美しい女だ。

    「焼き鳥、か……」

  • 32二次元好きの匿名さん24/08/30(金) 23:21:19

    週末ということもあってか、なんとなくアルコールを取りたい気分だ。
    幸い駅前だ。飲み屋の類は多くある。
    少し歩いていると、焼き鳥の甘辛いタレの香りがした。
    「焼き鳥 円どう」

    空腹もあってか食欲が刺激される。
    入ってみることにした。

    「いらっしゃい、カウンターでいいですか?」
    「ええ」

    メニューを見る。
    焼き鳥の盛り合わせ。ビール。
    私の求めていたものだ。
    「焼き鳥の盛り合わせとビール、それからモツ煮を」

  • 33二次元好きの匿名さん24/08/30(金) 23:22:25

    まずビールとモツ煮がやってきた。
    ビールを口に含む。心地よい高揚感だ。

    モツ煮に七味をかける。ネギの色と七味の赤が合わさって美しい。
    箸を運ぶ。濃いめの味付けだ。
    「なるほど、これは酒が進む味だ」
    モツ煮の余韻を残しながらビールを口に入れる。幸福だ。
    「彼女」がいれば文句はないが、今日は仕方ない。

    「お待たせしました、焼き鳥です」

    求めていた味。期待通りのものが得られるというのは心の平穏にとって重要な要素だ。
    「うむ……」
    満たされようとしていた時、離れた席の男が店主に話しかけた。
    「まだ朝どれホヤ刺しってあります?」

  • 34二次元好きの匿名さん24/08/30(金) 23:23:17

    朝どれホヤ刺しだと?

    「まだいくらかありますよ」
    店主が言う。
    「あー、じゃあホヤ刺し一つ、それから日本酒でおすすめあります?」
    「そうですね、置いてあるのはだいたいおすすめですがホヤに合わせるなら伯楽星なんてどうですかね」
    「おー、さすが、じゃあそれください」

    クソッ!なんという誘惑だ……!
    まるでかつて見たモナ・リザの手の如き魅力のある組み合わせじゃあないかッ……!

    「……私もホヤ刺しと伯楽星ください」
    「まいど、実際美味しい組み合わせですよ」

  • 35二次元好きの匿名さん24/08/30(金) 23:24:59

    ホヤ刺しと伯楽星が来た。
    ホヤというのは産地でないと生臭みが出る、とかつて父が言っていたのをふと思い出した。
    口の中に海が広がる。甘み、苦み、酸味、塩味、旨味、複雑な味わいがまさしく生命あふれる海を想起させる。
    「『大地』を敬え」とは誰の言葉だったか。
    ホヤはさながら「『海』を敬え」といったところだ。

    伯楽星を飲む。
    「甘み」だ。一体どういうことか分からないがホヤと日本酒が素晴らしい相性を発揮しているッ!
    まるでサイモンとガーファンクル!
    一つずつでも素晴らしいが、さらなる「高み」へ到達しているッ!
    まさに黄金体験だッ!
    ……

    「……ごちそうさまでした。また来ます」
    気付けば良い時間だ。帰ったら少し父と話そう……。

  • 36二次元好きの匿名さん24/08/30(金) 23:49:00

    うわ…ひとりで堪能してると思いきやちゃんと別の客野話を聞いたり味整えたりするところ描写細かくてマジで腹減る…
    食事において吉良吉影も「人間」だということが鮮明に伝わってきて日常に溶け込む化け物としての解像度高くなったわ。これは良スレ

  • 37二次元好きの匿名さん24/08/31(土) 03:13:49

    才能の無駄遣いをしている奴がいると聞いて

  • 38二次元好きの匿名さん24/08/31(土) 10:15:32

    飯テロ吉良吉影だと聞いて

  • 39二次元好きの匿名さん24/08/31(土) 18:03:39

    >>24

    牛タン屋も焼き鳥屋もモデルになる店があって実際に食べに行きたくなるな

  • 40二次元好きの匿名さん24/08/31(土) 21:12:58

    某日13時。
    取引先などを回っていたらこの時間になった。

    「さてどうしたものか……」

    自社近くまで戻ってからではランチも終わっているだろう。
    大分お腹も空いているし、近くにいい店がないだろうか……。

    「もしもし、そこの方」

    突然話しかけられた。どうやら占い師のようだ。
    年配の女性で、易者の持っている棒のような物がある。

    「何かお困りのようだが、当ててしんぜよう」

    占いなどはあまり信じていない。
    朝のニュースで良い結果が出れば嬉しく、悪い結果なら少し悔しい。
    しかし昼には忘れている。そんな程度のものだ。

    「見たところ公務員か、カメユーデパートの社員さんかな?」
    「な……!」

  • 41二次元好きの匿名さん24/08/31(土) 21:13:38

    なぜ分かった。もしや「私と似たような力」を持っているのか?

    「ふんふん、どっちか当たっていたようだね、そして抗いがたい衝動を持っている」

    もしや。私の「衝動」を見透かしているのか……ッ!

    「腹が減っとるようだね」
    「……は?」
    「腹が減っとるならそこの店がおすすめだよ。私の息子がやっとるんだ」

    占い師の指さした先には「お食事処 虹の丘」と看板があった。

    「あ……ありがとう、ご婦人。おっしゃる通り昼を取りそこねましてね。寄らせて貰うことにしますよ」

  • 42二次元好きの匿名さん24/08/31(土) 21:14:18

    「いらっしゃいませ」
    「そこのご婦人に勧められましてね」
    「ああ、失礼しました。お袋の趣味で」

    メニューを見る。店の名前を冠した定食と天ぷら定食、刺身定食、うなぎの定食なんてのもある。
    緊張から解き放たれたせいか、空腹感が増している。
    「虹の丘膳ください」
    「虹の丘膳ですね、少々お待ちを」

    妙な成り行きで入ってしまったが、確かになかなか良い店のようだ。
    清潔感があり、しかし画一的ではない。

    お茶を飲みながら待っていると虹の丘膳がやってきた。
    刺身に天ぷら、お味噌汁に香の物、そしてご飯。
    ランチとしてはかなり豪華な部類だ。

  • 43二次元好きの匿名さん24/08/31(土) 21:15:19

    まずはお味噌汁。安らぎを与えるような優しい味だ。しかししっかりと出汁が効いている。
    もしかしたら先ほどの占い師から伝わる味かもしれないが……。
    ご飯も良い塩梅だ。ほのかな甘みがあり、一粒一粒をしっかり感じられる絶妙な炊き加減で、料理人の腕の確かさを保証している。

    「刺身にいくか、天ぷらにいくか……」
    しばし逡巡する。どちらも間違いのない味だろうという確信がある。

    結局刺身に箸を伸ばす。わさびと醤油をつけ、口に入れる。
    「うむ……!」
    確かに高級店の刺身とは違う。しかし確実に新鮮で、誠意のこもった刺身だ。
    天ぷらにも手をつける。こちらも高級店の天ぷらとは異なるが、しかし実直さのある天ぷらだ。

    総じて安心を感じさせる味わい。
    こんなことを言うのもなんだが、恋をするならこんな料理を出す女性がいいと思う……なぜかふとそう思った。

    「ごちそうさまでした。機会があればまた」
    午後も仕事だ。

  • 44二次元好きの匿名さん24/08/31(土) 21:51:49

    良質すぎる…穏やかな街にいるちょっぴり変わったお袋さんと確かな味で常連が多そうな食事処…
    吉良さんがあくまで「常連客しかいなさそう」なところに導かれたりするのがとても良い……やはり運命…マジでメシ描写美味そうすぎて毎回腹減る。本当に感謝

  • 45二次元好きの匿名さん24/08/31(土) 22:44:35

    何もかもドンピシャで好きやわ

  • 46二次元好きの匿名さん24/08/31(土) 23:53:47

    お腹空いてきた……外食したい……!

  • 47二次元好きの匿名さん24/09/01(日) 09:11:58

    ほーしゅ

  • 48二次元好きの匿名さん24/09/01(日) 16:55:37

    飯テロスレや

  • 49二次元好きの匿名さん24/09/02(月) 01:34:34

    ほしゅ

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