まずはテストだ。言ってみな

1飛行機マヤノ22/02/19(土) 18:45:26

「はい、F-100スーパーセイバー、F-101ヴードゥー、F-102デルタダガー、F-104スターファイター、F-105サンダーチーフ、F-106デルタダートです」
「上出来だ。1950年代のアメリカの未来型戦闘機群、センチュリーシリーズを全部言えるなんてすげぇじゃねえか」
「ありがとうございます」
「さて、実はこのセンチュリーシリーズ、本来だったらもっとあるはずだったんだ。知ってるか？」
「聞いたことは…」

2二次元好きの匿名さん22/02/19(土) 18:45:44

「そうか、じゃあ開発に失敗して、センチュリーシリーズになれなかった戦闘機の一つ、ベルD-188について話すぞ」
「はい！」

3二次元好きの匿名さん22/02/19(土) 18:46:04

「事の始まりは1950年代の中頃に、ベル社がモデル65ATVと呼ばれる垂直離着陸機を作ったことだ。ベル社独自の試みだったが、コイツは垂直離着陸に成功してたからな、軍の注目を集めたんだ」
「当時から垂直離着陸は軍の夢だったんですね」

4二次元好きの匿名さん22/02/19(土) 18:46:21

「そうだ。滑走路がぶち壊されても使えるのは空軍にとって魅力的だし、当時は海軍も大型ジェットを滑走させて飛ばせる空母が未発達だった。そんなわけでベル社がこの方式の超音速試作戦闘機を開発しようとした時に、空軍と海軍も絡んで正式に軍から予算がついたんだ
そしてこいつ、D-188は順調に進めば、センチュリーシリーズの一つ、F-109になるはずだったんだ」

5二次元好きの匿名さん22/02/19(土) 18:46:38

「モデル95とこいつはエンジンを回転させて下向きにして垂直離陸するティルトスラスト機だ」
「オスプレイと似てますね」
「そう、ローターかスラストの違いはあるがな」

>>18

6二次元好きの匿名さん22/02/19(土) 18:46:51

「んーしかし大きな問題があった。D-188は翼端に二発ずつの計四発、胴体後部に二発、さらに垂直離陸の時の出力不足を補うために操縦席後方に二発、計八発のエンジンをつむことになっちまった。しかもこのエンジンは操縦手一名が全部操作することになってたんだからすげぇ話だ」

7二次元好きの匿名さん22/02/19(土) 18:47:05

「それ、操縦手さんの負担がすごいことになりませんか？」
「当然そうなる。操縦手に片手に操縦桿、もう片方の手で八つのエンジン全て操作しろってんだから技術者は何考えてたのかねぇ…」
「ちゃんと飛べるんですかそれ？」

8二次元好きの匿名さん22/02/19(土) 18:47:23

「軍も『何考えてんだコイツら！？』　となったみたいでな、まず海軍が大型空母の整備が進んだことで興味をなくし、空軍も実用性を疑って軍が離れちまうんだ」
「ベル社の人かわいそうですね…」
「ベル社の方も実物大模型を公開したりとアピールはしたみたいだが、結局海空軍は手を引く。
そしてF-109は他の戦闘機に使われることもなく永久欠番になったわけだ」