【ホラー閲注】続:山で道に迷ったブルーロックス

  • 1スレ主24/09/09(月) 13:20:21

    スレ主が、前にあったブルロスレのレスから思いついたお話を書き連ねていくスレです。
    せっかく思いついたのでここで供養。
    今さっき思いついたので行き当たりばったりになると思いますが雰囲気を楽しんでいただけたらなと思います。

    ※荒らしはスルーで
    ※いないキャラもいますが予定が合わなかったんだと思ってください
    ※キャラ同士の掛け合い想像なので暖かい目で見てください

    前スレ落としちゃったので立て直し

  • 2スレ主24/09/09(月) 13:20:56
  • 3スレ主24/09/09(月) 13:34:53

    時を戻して潔チーム
    「ま、まぁとにかく!マスターキー見つけるなんてすごいじゃんか!二階の扉にはもう試したのか?」
    「いやまだだ。うるせぇ奴らがわけのわからないことを言いながら俺のところに来たからな」
    「いやいや、ほんとにいたんだって〜!髪の毛おばけ!」
    「開けてないのなら開けていきましょうよ。端から開けていきますか」
    二子の提案に乗り、端の扉から開けていく。
    ほとんどが物置のような部屋だったが、何個目かの扉を開けると。
    「…お、ここは…」
    どうやら寝室みたいで、中央左側に天蓋がついた大きなベッドがある。装飾もかなり凝っていて、洋風の美しい模様がベッド、机、戸棚などあらゆるところに使われている。欧州の方の写真でみるお城の一室みたいだ。
    「ほわぁ〜…すっごい豪華…!布団で寝てもいいかな!」
    「やめとけ蜂楽、絶対ほこりとかやばいから。…こんだけ屋敷もデカいし、やっぱ金持ちだったのかな…」
    「すごいな…こんなの山には普通ないぞ」
    「…こんなにおっきなお屋敷をほっといてどこ行っちゃったんだろうね?」
    「さぁな…引っ越したにしては大事なもの置きっぱなし過ぎるよな…」

  • 4スレ主24/09/09(月) 14:54:59

    「…! ちょっと、こっちに来てください」
    二子が何かを見つけたようだ。近寄ってみてみる。
    「これって…家族写真か?」
    一組の夫婦に幼い兄妹が二人。四人とも幸せそうな顔をしている。
    「良い家族だったのかなぁ…」
    それにしても、この写真に写ってる家族…どこかで見たことあるような…。

  • 5スレ主24/09/09(月) 15:28:14

    「……このお父さん、烏くんに似てません?」
    「えっ、そうだよね?!俺も思った!んでさ、このお兄ちゃんの方は冴ちゃんにそっくりじゃない?」
    「はぁ!?似てねぇよ兄貴になんて!!よく見ろ、全然違うだろーが!目ぇ腐ってんのか!」
    …既視感の正体はそれか。確かに父親と男の子は、烏と冴に雰囲気がよく似てる。特に目元とか。
    「顔が全くおんなじってわけでもないのにな…」
    「だよな潔…不思議なこともあるもんだ」

  • 6二次元好きの匿名さん24/09/09(月) 15:30:46

    この怪奇現象に巻き込まれた理由は烏と冴だった?

  • 7二次元好きの匿名さん24/09/09(月) 17:04:06

    >>5

    他の人みんな似てるって言ってるのに1人だけ兄ちゃんに似てないって言う凛ちゃんさぁ…

  • 8スレ主24/09/09(月) 18:51:58

    「この棚、色々詰まってんな」
    「アルバムとかたくさんあるけど…これは触んないほうがいいよね」
    「そうだな…勝手に触っちゃいけない気がする」
    それらを触らないようにしてほかを探すがこれ以上何かが見つかりそうにない。
    「そろそろ次の部屋行く?」
    「そうだな、部屋数も多いしガンガン行くか」

  • 9二次元好きの匿名さん24/09/09(月) 19:33:44

    続き気になる

  • 10スレ主24/09/09(月) 20:09:12

    「ここは…厨房かな?」
    「冷蔵庫デカ…!え、ここ普通の家だよな?」
    「専属のシェフとかいたんじゃないか」
    「それでもホテルの厨房ぐらいありますよ、ここ」
    厨房には食べ物とかいろんな物が落ちている。
    「包丁とか時間経ちすぎてサビとかついてんな。なまくらになってる」
    パキンッ
    凛が包丁を調理台にぶつけると簡単に割れた。
    「ちょっ…!あんま壊すなよ…それに破片が飛び散ったら危ないだろ!……無視すんな!」

  • 11二次元好きの匿名さん24/09/09(月) 22:37:26

    >>5

    凛ちゃん一人だけ違うもの見えてる説ある…?

    どっちの視界が正しいのか分からんが

  • 12スレ主24/09/10(火) 08:29:28

    冷蔵庫、冷凍庫の中には冷えた食べ物があるだけで、使えそうなものは入っていない。…食べ物はもう何だったのかぱっと見わからないほどに崩れている。それでもひどい匂いがしないのは不思議だ。
    「…なんだ潔。俺は食べないぞ」
    「いや、我牙丸が食べるかなって思ったわけじゃなくて…俺も結構鼻が効く方なんだけどさ、嫌な匂い全然しないな〜って思って。我牙丸なら、山で生活するなら鼻鍛えられるだろうし匂い分かるかなって思ったんだけど」
    「そういうことか。…でも俺でもこの具材たちから嫌な匂いはしてこないな。鼻が悪くなったわけじゃないと思うんだが…」
    「そっか…」
    どうやら匂いがしないのは俺だけじゃないようだ。うーん…なんでだろ…

  • 13二次元好きの匿名さん24/09/10(火) 18:02:44

    ほしゅ

  • 14スレ主24/09/10(火) 19:57:39

    奥にはおそらく出来上がった料理を届けるために使うであろう、配膳用エレベーターがある。食堂に運べるみたいだが、他にもいくつか中継地点が作られているようだ。電気が通っていないようで、今は使えないみたいだな。
    「食堂…一階にあるってことか?」
    「いや、一階にはなかった。全部の部屋を回れたわけじゃないが…大きさからしてあの部屋は違うだろうな。もっとデカかった」
    「なら二階にあるってことか?上下に動くだけじゃないってすごいな…ハイテクだ」
    「これから行く部屋の中にあるんですかね」
    「多分な。俺が一階を全部見てきたってわけじゃねぇ。途中で道が分かれてるところもあったし」
    「そうなんですか?二階は真っ直ぐな道だけみたいですけど」
    「…ならあの道は何だ?」
    「まぁ、一階がそういう構造になっていることも十分考えられますから…建物を外からじっくり見たわけじゃないですし。落ち着いて、混乱せずに。まずはそう考えましょう」

  • 15二次元好きの匿名さん24/09/11(水) 01:06:17

    ほしゅ

  • 16スレ主24/09/11(水) 06:39:41

    戸棚にもいくつかの包丁や鍋などの調理器具が入っていただけで、あまりめぼしいものはなかった。
    「もう何もなさそうだね…」
    「鍵がかけられてたからなんか良いものがあるかと思ったけど…そういうことじゃないっぽいな…」
    「なんで鍵が閉められてたんだろう?」
    探索をすればするほど謎は深まるばかりだ。脱出の手立ても中々見つからない。早く脱出しなければと はやる気持ちが抑えられなくなってくる。
    「早く見つけないとな」

  • 17二次元好きの匿名さん24/09/11(水) 13:29:43

  • 18二次元好きの匿名さん24/09/11(水) 22:48:10

    次の扉を開ける。
    「わぁ、本がいっぱい…!」
    「けほっ…埃っぽいですね…長らく使われていないんでしょうか」
    書庫ももちろん広く、右半分が本の収納、左半分が閲覧スペースと分かれている。閲覧スペースの方には長い机と椅子、大きな窓があり、窓から月の光が差し込んでいた。
    「うわっ、ここ小説だけじゃなくて歴史書とかもあるぞ?これ結構貴重なやつなんじゃ…」
    「麓の町の奴らも持っていけばいいのにな」
    本を一冊取ろうとする。本を引いた瞬間すごい量の埃が巻き上がった。
    「ゲホッゲホッ!うわほこりやばっ!どんだけ動かしてねぇんだよ…」
    「馬狼がここに来なくて良かったね…他の部屋も散らかってたし、探索そっちのけでキレながら掃除始めそう」
    「はは、そんなわけ無いだろ……いやでも馬狼だしな…」

  • 19二次元好きの匿名さん24/09/11(水) 22:50:28

    ドンッ!
    「…ん?何か落としたか?」
    「いや?誰も何も落としてないぞ?」
    「でも何か音がしましたよね?」
    ドンドンッ!
    よく耳を澄ますと音は壁の方から聞こえてきているようだ。
    …壁?

  • 20スレ主24/09/11(水) 22:55:46

    「え…もしかしてさ…この音、隣からじゃない…?しかもまだ行ってない方の…」
    「それって…誰もいないってこと?」
    「マスターキーは俺達が持ってる…他の奴らが鍵を見つけて開けてたとしても不思議じゃねぇが、全く音がしなかったのは不自然だ…」
    ドンドンッ!…パキンッ!
    「…!? 今の音って…」
    隣の部屋で一体何が起こっているのか。好奇心が恐怖に打ち勝つ。
    「…気は進まないけど、見に行ってみる…?」

  • 21スレ主24/09/12(木) 06:51:08

    「やっぱり鍵閉まってますね…」
    「じゃあ、やっぱり誰も来てないのか…」
    だとしたらあの音は一体…?
    「じゃ、開けるよ…」
    蜂楽が鍵で扉を開けると、そこには何か得体のしれないものを作っている霊の姿が…!
    …なんてことはなく、がらんとした誰もいない食堂が広がっているだけだった。
    「おっかしいな…確かに音がしてたと思うんだけど…」
    「潔も我牙丸もいて聞き間違えることなんてあるかなぁ?きっと音がなった原因があるはずだよ」
    そうして音が出ていたものが何だったのかみんなで探すことにした。

  • 22二次元好きの匿名さん24/09/12(木) 10:05:47

  • 23二次元好きの匿名さん24/09/12(木) 16:32:29

    >>18

    馬狼ならガチで掃除やりそう

  • 24スレ主24/09/12(木) 23:09:12

    食堂自体はあまり広くなく、真ん中に大きなテーブルが一つと奥の壁に暖炉がある。横の壁には食器棚と、反対側に配膳エレベーターがあり、ここに食堂から食べ物が運ばれてくるようだ。
    「? なんでこんなところに…」
    テーブルの上にはティーカップが一つ置いてあった。中には何も入っていないが、触るとほんのり温かい。
    …ほんのり”温かい”?

  • 25スレ主24/09/12(木) 23:17:58

    「どういうことだ…?」
    この部屋には俺達が今入ってきたばかりだし、当然この屋敷は何年も放置されてるっぽいから人が来たなんてことはありえない。というか鍵がかかってたんだから不可能だろ…?
    「つまりこのティーカップは…僕たちが入ってくるちょっと前に飲み干された、ってことですか…?」
    「そうだな…俺の見立てだと多分、ちょうど壁から音が鳴ったあたり」
    「我牙丸の見立て通りなら、俺達がくる少し前にここに誰かがいたってことになるんだけど…鍵も開いてなかったのに」
    ガコンッ ウィーン…
    「何だ?」
    急に鳴り始める機械音。…配膳エレベーターの方から?

  • 26スレ主24/09/13(金) 06:52:46

    「なぁ、俺の記憶が正しいならさ、たしか配膳エレベーターに電気通ってなかったはずなんだけど…」
    「誰かが電気を通したってことか?」
    「それなら良いんですけどね…何も運ぶものなんて厨房になかったと思うんですが…」
    「何が送られてくるんだろうね?見てみよっかな!」
    そういって蜂楽が配膳エレベーターに近づく。
    「おい蜂楽、やめたほうが良いぞ。危ない」
    「だーいじょうぶだって、我牙丸!まだ来ないっぽいし、ちょっと見るだけだから!」
    蜂楽が配膳エレベーターの中に顔を入れて覗く。
    「おお!真っ暗!何も見えないなー?」
    「何かありそうか?蜂楽」
    「何もなさそうだねー…何の変哲もございませんって感じ!」
    配膳エレベーターに何か仕掛けがあるわけではなさそうだな…

  • 27二次元好きの匿名さん24/09/13(金) 14:24:02

    これ蜂楽大丈夫?何かの前フリじゃない?

  • 28二次元好きの匿名さん24/09/13(金) 23:04:21

    保守

  • 29スレ主24/09/13(金) 23:09:53

    「んー?でもなんか聞こえる?」
    「機械音じゃなくてか?」
    「違うっぽい…何か、硬いもの?の音」
    …カラン
    俺の耳が配膳エレベーターからかすかに響いた音を捉えた。
    …まさか
    「…っ!」
    「…おかっぱ!」
    俺よりも先に動いたのは凛だった。蜂楽の服を引っ張り、顔を出させる。
    「ぐえっ」
    その一瞬あと。
    カラカランッ …パキンッ
    配膳エレベーターから音を発しているものが落ちてきて少しへこんでいる底に当たり、割れる。
    それは、厨房にあるはずの包丁だった。

  • 30スレ主24/09/13(金) 23:14:35

    「…え」
    突然のことで呆然とする蜂楽。
    もし俺も凛も間に合わなくて蜂楽にあたってたと思うと…ゾッとする。
    「大丈夫ですか!?」
    「蜂楽、怪我はないか?」
    「えぁ、うん、大、丈夫……ありがと、凛ちゃん」
    「チッ…………怪我がなくてよかった」
    素直じゃないやつ。

  • 31二次元好きの匿名さん24/09/14(土) 11:14:00

  • 32二次元好きの匿名さん24/09/14(土) 13:14:55

    こええええええ

  • 33二次元好きの匿名さん24/09/14(土) 15:10:19

    ほしゅ

  • 34二次元好きの匿名さん24/09/14(土) 23:35:05

    現時点で凛ちゃんMVP過ぎる

  • 35二次元好きの匿名さん24/09/15(日) 06:51:21

    まだ出てきてないキャラ沢山おるよな
    これとんでもない超大作になるぞ(喜)

  • 36二次元好きの匿名さん24/09/15(日) 16:51:36

    死ネタの無いホラーは安心して見られる心弱きオタク

  • 37スレ主24/09/15(日) 17:19:45

    リアルでバタバタしてて更新できていませんでしたすみません…
    感想、保守ありがとうございますありがたいです…!

  • 38スレ主24/09/15(日) 17:26:48

    「蜂楽が無事で良かった…!なんで包丁なんかが…」
    よく見ると底にもう一つ包丁の柄の部分がある。さっき書庫で聞いたパキンッという音はこれが割れた音だったのだろう。
    いつの間にか配膳エレベーターは止まっていた。
    「厨房に誰かが…?でもこんなに危ないことしますかね…」
    「そんなことねぇと思いたいがな……っつ!おい誰だ、いま後ろ髪引っ張ったのは!」
    凛が急に声を荒げる。
    しかし、凛の後ろには誰もいない。誰も凛に触ってなんかいない。
    「…何言ってんだ?お前に誰も何もしてないんだけど……イテッ、二子、いま足踏んだ?」
    「いや、僕は何も…」
    何が起きてる?

  • 39スレ主24/09/15(日) 17:41:24

    「潔!あれ!」
    蜂楽が指さした暖炉の方を向く。
    『フフ…アハハッ おにーさんたち面白いね?』
    そこにいたのは明治頃の洋風の簡易的なドレスを着た15歳くらいの少女だった。艶やかに輝く黒い髪に陶器のように白い肌。少し背は高くなっているが、おそらく家族写真にいた女の子だろう。
    しかし違うのは目元に巻いている黒いレースの布。
    そんな少女が床から数十センチ浮いて立っていた。

  • 40スレ主24/09/15(日) 17:48:40

    「なっ…!誰だてめぇ…」
    『私?私はここの家に住んでたの!』
    なら…
    「鍵を閉めたのは君?俺達をここから出してくれない?」
    俺の問いに少女は首を傾げて答える。
    『何で?』
    「何でって…帰りたいからだよ!」
    『んー…やだ!』
    「え」
    『だっておにーさんたちに遊んでもらうために扉閉めたんだもん!ずっとずーっとね!』
    「そんな…」
    どうやら俺達をここから出すつもりはないみたいだ…

  • 41二次元好きの匿名さん24/09/16(月) 05:32:50

    ほしゅ

  • 42スレ主24/09/16(月) 09:30:22

    「ふざけんな…!お前のお遊びに付き合っている暇はねぇんだよ…!」
    凛が怒気をあらわにして言うと少女のトーンがあからさまに落ち、下を向く。
    『そんなの…そんなのつまんないよ…せっかく久しぶりに来てくれた遊び相手なのに……そんな事を言う子は…』
    不意に顔を上げ、こちらを向く。さっきまでの笑顔はもう無い。
    『悪い子なんだよ?』
    少女はそう言うと体をぼうっと青白く光らせ、食器棚から食器を浮かせる。
    『悪い子は…お仕置きしなくっちゃ』
    ヒュンッ パリンッ!
    勢いよく食器を投げてきた。凛がギリギリで避けて後ろの壁に当たる。
    「うおっ!…危ねぇ…!何しやがんだクソガキ!」
    「キレるならあとにしてください!逃げますよ、凛くん!」

  • 43スレ主24/09/16(月) 11:52:19

    バンッ!
    我牙丸が扉を蹴り開け、来た道を走り戻る。
    『悪い子…お仕置き…』
    後ろを見る。…まだ追いかけてきている。
    「いさぎ!こっち!」
    蜂楽の声。前を見ると書庫の扉から出ている手が。
    そのまま書庫に入り込み、扉を閉める。
    …あの女の子はここまでは追ってこないようだ。

  • 44スレ主24/09/16(月) 18:49:22

    「助かった蜂楽…」
    シン…
    …感謝の言葉を伝えるも、返ってくる言葉はない。
    「あれ?蜂楽?」
    よくあたりを見回すが蜂楽はいない。というか、誰もいない…?
    「おーい、みんな?隠れてんのか?もう来てないぞ?」
    何度呼びかけても返事は返ってこない。
    どう考えてもおかしい。
    「一回外に出てみるか…?」
    扉に手をかけ、開ける…あれ、開かない…?
    「何で…?鍵かけた音しなかったよな?」

  • 45二次元好きの匿名さん24/09/16(月) 23:04:11

    ヤバいやつじゃ〜ん

  • 46スレ主24/09/16(月) 23:59:03

    ドンッ!
    「うわっ!さっきの子か!?」
    だとしたら相当まずい…ここに入ってこられたら逃げ道はない。
    ドンドンッ!
    しかし扉を叩く音と一緒に聞こえてきたのは聞き慣れた声だった。
    「潔!ねぇ!いないの!?潔!!」
    「は…蜂楽?俺は蜂楽に呼ばれてここに入ったんだけど…」
    「何言ってんの潔!?俺はそんなことしてないって!逃げてたら急に潔が書庫に入っていくから!」
    蜂楽の言ってることが本当なら俺が見たあの手は一体…?
    「…というか今の俺の状況、相当まずい…?」
    「潔くん!中の様子を教えてください!何か扉を壊せるものはありますか?こちらから鍵を使って開けようとしているんですが、なぜか開かなくて…」
    「こっちは大丈夫!ええと…椅子で壊せるかな?」
    奥にある椅子を持ってこようと後ろを向く。

  • 47スレ主24/09/17(火) 07:53:04

    「…え?」
    本棚の間に、黒い影。
    黒いモヤのようなもので出来ている、人の形をした影がこちらを見ている。
    「っ…!」
    あ、まずい。
    体が動かない。
    「潔?潔、どうしたの!」
    背後で心配する蜂楽の声が聞こえる。
    『イ…さギィ…こっチ、オいデ?』
    黒いモヤから発せられる声は、いま後ろで俺の名前を呼んでいる声と似た音を出す。
    「潔くん、どうしました!?」
    「か、影…蜂楽の声が」
    「そんな…!お願いです、逃げてください!」
    「でも、体が動かな…」

  • 48二次元好きの匿名さん24/09/17(火) 17:50:36

    ほしゅ

  • 49スレ主24/09/18(水) 00:42:38

    ドンッ!!
    一際大きくドアが叩かれる。
    「おい潔…ふざけんじゃねぇ…!バケモノがいたくらいで体が動かねぇだと?いいか、お前は俺が殺.す!」
    凛…
    「動け!!」
    「…っ!」
    凛からの喝で体に力が戻る。
    「動ける…!」
    そのまま机の椅子のところまで走り、持ち上げる。
    後ろを見ると、影はゆっくりだが確実に俺を追いかけてきていた。

  • 50スレ主24/09/18(水) 00:52:05

    ジリジリと奥の壁まで追い詰められる。
    いざとなったら椅子で殴るしか…いや、そもそもこういうのに物理攻撃って効くのか?
    (でも…)
    影は待ってくれるはずもなくこちらに近づいてきている。
    …覚悟を決めるしかないか。うまくいかなかったらその時考えればいい。…考えさせてくれる時間があるなら。
    「う…うああああ!」
    ブンッ
    空を切る感覚。
    (終わった…!)

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