- 11 24/09/14(土) 21:36:37
- 21 24/09/14(土) 21:39:07
前スレ
1(誕生~召喚編まで)
俺はルーデウス・グレイラットの双子の弟……|あにまん掲示板俺は兄さんに比べて非才だ……兄さんに習ったおかげで無詠唱魔術こそ使えるけど、魔術の練度はこんなものだし……火 dice1d100=@69 (69)@水 dice1d100=@79 (79)@風 dic…bbs.animanch.com2(人神編~アスラ配下編まで)
俺はルーデウス・グレイラットの双子の弟……2|あにまん掲示板前スレ:https://bbs.animanch.com/board/3542201/俺はルーデウス・グレイラットの弟こと弟くんだbbs.animanch.com3(ザノバ編~クリフ編前編※ まで)
俺はルーデウス・グレイラットの双子の弟……3|あにまん掲示板前々スレhttps://bbs.animanch.com/board/3542201/前スレhttps://bbs.animanch.com/board/3543518/ルーデウス・グレイラットの双子…bbs.animanch.com4(クリフ編後編~組織編前編 まで)
俺はルーデウス・グレイラットの双子の弟……4|あにまん掲示板俺はルーデウス・グレイラットの双子の弟、レオン・グレイラットだ現在は龍神オルステッド様に仕えていて、過去に兄と妻を騙しやがったヒトガミとかいう奴を倒すための戦いに身を投じているぜ今は二人の妻がいて、そ…bbs.animanch.com5(組織編後編~決戦編前編 まで)
俺はルーデウス・グレイラットの双子の弟……5|あにまん掲示板ルーデウス・グレイラットの双子の弟、レオン・グレイラットだ。詳細は……まぁ、アレだ、前スレを参考にしてくれ! 今忙しい!bbs.animanch.com6(決戦編後編~蛇足編開始まで)
俺はルーデウス・グレイラットの双子の弟……6|あにまん掲示板ルーデウス・グレイラットの双子の弟、レオン・グレイラットだ。今はビヘイリル王国で、神級クラスの剣士や戦士を相手にしてさぁ大変ってところなんだ、もっと詳しいことは前スレで確認してくれ。bbs.animanch.com※……厳密に言うとバシェラント公国編。
- 3二次元好きの匿名さん24/09/14(土) 21:43:44
そう遠くない内に未曾有のベビーパニックが起こるレオン・グレイラットである。
- 41 24/09/14(土) 21:51:15
キャラクター商会
レオン・グレイラット
このスレでの主人公、ルーデウス・グレイラットの双子の弟、愛称リオン、弟くん。
剣神並みの実力を持つ剣帝で、名前がついたのはなんと2スレ目から。
特攻要素を腐らせた魔剣をぶら下げていて、自己評価がアホみたいに低い男。
悩んだ時に寄行を起こすので人呼んで「C(クールそうで)C(クールじゃない)C(クレイジー)のレオン」。
ミリアルテ・グレイラット
1スレ目で出来たレオンの妻、愛称ミリア、商人ちゃん。レオンと同じく名前がついたのは2スレ目から。
長耳族とのハーフでフリーの商人であり、凄まじい稼ぎ手。あとどことは言わないがデカい。
現在妊娠中、双子が生まれる運命にあって、レオンにもう一度寄行をさせることになる。
元ヒトガミの使徒。
セフィリア・グレイラット
初登場は2スレ目アスラ王国編、3スレ目でレオンの第二婦人となり、名前がついた。
不死魔族のクォーターであり、北神クラスの実力を持つ北帝。
「忘却」の呪いがかかっており、自分を観測出来なくなった人は自分に関する記憶を全て失ってしまう呪子。
現在は呪いを抑える冠を被っていたり、自分のことを忘れさせないため、プロフィール表を知人に渡している。
ミア・グレイラット
レオンとミリアの間に生まれた第一子、女の子。
ルーシーと仲が良く、最近は剣術をレオンから習い始めた、多分そろそろ闘気を纏い始める。
アルトリウス・グレイラット
レオンとミリアの間に生まれた第二子、男の子。
まだ幼いが、愛称はアーサー。
ルーデウスはこっそり「将来エクスカリバーと名付けた剣を持たせよう」とか考えている。人の子だぞ。 - 5二次元好きの匿名さん24/09/14(土) 22:10:53
>ルーデウスはこっそり「将来エクスカリバーと名付けた剣を持たせよう」とか考えている。人の子だぞ。
草
- 61 24/09/14(土) 22:10:54
現在予定しているオリジナルエピソードのタイトルっぽいのだけここに置いてモチベーションを保ちつつ期待感を出せたらなと思い出す
アスラ騎士・龍神戦士7番勝負
次代の剣帝と当代の剣帝
北神殺人事件 - 71 24/09/14(土) 22:14:47
保守代わりに前スレでのキャラクター紹介で忘れてた男も紹介しておきます
ヤライ・カーデン
初登場は3スレ目のバシェラント公国編。
北帝であり、元ヒトガミの使徒であり、現在はルード傭兵団の団員。
ルード傭兵団最強の戦力として銘打たれているが、本人が出る機会は滅多にない。
最近はパウロとそれなりに話が弾んでいるらしい。 - 8二次元好きの匿名さん24/09/14(土) 22:15:23
妻二人とも後百年は若い見た目で性欲はマシマシだろうから子供達が自立したらレオンに迫って子供を作りそう。
- 9二次元好きの匿名さん24/09/14(土) 22:28:54
千年近く生きるだろうミリアとセフィリアはレオンが寿命を迎えたら一生寡婦を貫くんだろうなぁ···
- 10二次元好きの匿名さん24/09/14(土) 22:42:12
- 11二次元好きの匿名さん24/09/14(土) 22:53:35
自分よりも遥かに身体が頑丈なのに自分よりも早く老衰したであろうレオンを見てルーデウスはどんな気持ちだったんだろうな。
- 12二次元好きの匿名さん24/09/15(日) 07:20:30
- 13二次元好きの匿名さん24/09/15(日) 12:31:14
- 14二次元好きの匿名さん24/09/15(日) 18:35:12
そこら辺は経験豊富であろうエリナリーゼが慰めるんだろうね
- 15二次元好きの匿名さん24/09/15(日) 23:50:28
ミリアは「今度は女の子が欲しいなぁ···」と言い、セフィリアは「拙者はレオン殿似の男の子が欲しいであります」とか言うのかな?
- 16二次元好きの匿名さん24/09/16(月) 07:26:00
そう言えばレオンのストレス発散の為に自宅にいるときは全裸になる癖って治ったのかな?
- 171 24/09/16(月) 10:22:18
- 18二次元好きの匿名さん24/09/16(月) 17:41:37
レオンは礼儀作法とか色々と学がなくてストレス溜めたりと苦労していたから子供達には最高峰の教育をさせてそうだな。
- 19二次元好きの匿名さん24/09/16(月) 21:49:28
ルーシーと同じく七歳でラノア大学に入学させそう
- 20二次元好きの匿名さん24/09/17(火) 07:14:23
天涯孤独とも言える身の上だけど子沢山だから嫁二人も幸せそうだな。
- 21二次元好きの匿名さん24/09/17(火) 12:07:26
保持
- 22二次元好きの匿名さん24/09/17(火) 16:31:03
前スレラストの次回予告がひでえ
- 23二次元好きの匿名さん24/09/17(火) 21:08:30
なんならエリスの脳も焼いてそう
- 24二次元好きの匿名さん24/09/17(火) 21:53:31
ミリアやセフィリアはまだ子供を作る気はあるのかな?少なくともレオンは作る気は満々だろうな。
- 25二次元好きの匿名さん24/09/18(水) 07:11:29
実際にタイマンをしたら勝つのはレオンだろうなぁ…
- 261 24/09/18(水) 07:49:59
- 271 24/09/18(水) 18:31:04
真っ先に仕掛けたのはレオンだった
剣神流である彼に後手の選択はなく、彼の最速の踏み込みから繰り出されるのは剣神流最速の斬撃、即ち光の太刀
だがルイジェルドもそれはわかっていた
レオンが真っすぐに振り下ろしてくる斬撃の軌道を予測し、事前に真横に飛ぶことで最小限のダメージで光の太刀を受け──片手で槍を突き出す
「ッ──ハァッ!」
レオンは蹴りで槍を跳ね上げ、返す刀で再度光の太刀を放った
さしものルイジェルドも間合いの内側から放たれた光の太刀を凌ぐことは出来ず、槍を持つ右方から左わき腹にかけて一筋の傷を作った
「……見事だ、レオン」
「初撃凌いだだけでもスゲーよ、アンタも……」
一瞬、されども剣神流にしては長い戦い
両者の決闘に幕は下り、レオンは剣を腰に納め、ルイジェルドの負った傷口に手を当てて魔力を込めた - 281 24/09/18(水) 18:37:06
ルイジェルドに治療を施した上で、レオンはフッと笑い、すぐに荷物をまとめた
「もう帰るのか?」
「……お互い忙しい身だしな、それに……今の決闘だけで、ずっと抱えてた闇が晴れた。
ありがとう、ルイジェルド」
「そうか……ルーデウスにもよろしく頼む」
交わした言葉は少なくとも、レオンはもう迷うことも、気にすることもない、と考えた
レオンが抱えていた悩みは解消され、レオンはすぐさまシャリーアへと戻って、ルーデウスのしていた仕事の手伝いを再開した
無論、大学での授業を受けるのと並行ではあるが
レオンはルイジェルドを認め、きっと妹を幸せに出来るだろうと思ったのだった - 29二次元好きの匿名さん24/09/18(水) 20:22:00
- 30二次元好きの匿名さん24/09/19(木) 06:53:56
ノルンの父親なのにこの一連の話が通っていないであろうパウロに草
- 31二次元好きの匿名さん24/09/19(木) 07:14:11
ヒトガミも(もうこれ以上産んでもらったら自分も色んな意味で困る)と思っているのでミリアに賛成してそう
- 32二次元好きの匿名さん24/09/19(木) 07:46:35
ルーデウスが話を持ち帰った後に色々と話したと思われるが……
- 33二次元好きの匿名さん24/09/19(木) 18:43:02
ニアの将来の夢はパパがならなかった剣神になるとかになってそう
- 34二次元好きの匿名さん24/09/19(木) 21:32:58
アスラ王国の偉人録のレオンの項はルーデウスと違って相当ペラペラになってそう。それどころか千年もしたら実在を疑われて僅かに伝えられていた功績すらルーデウスと一括りにされてオルステッドが気づかなかったら存在した記録すら抹消されてそうだな。
- 35二次元好きの匿名さん24/09/20(金) 07:12:16
アスラ王国での内乱以外で表舞台に顔を出していない、ルーデウスと顔がそっくりで影武者とかもしていたから否定出来ないなぁ
- 36二次元好きの匿名さん24/09/20(金) 19:10:23
保持
- 37二次元好きの匿名さん24/09/20(金) 21:06:51
まさに陰の実力者
- 38二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 03:40:11
そう言えばミリアの両親の墓ってラノアに作ったのかな?
- 39二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 07:50:06
アスラ王国でのレオンの知名度とか下手したらルーデウスと一緒くたにされてそうだな。その場合はルーデウスは魔術をメインにした剣神クラスの剣士という凄まじい怪物扱いされてそう。
- 401 24/09/21(土) 08:56:28
レオンがビヘイリル王国からとんぼ返りしてきてから、事はトントン拍子に進んだ
ルーデウスらがパウロを始めとした近隣の相手との報告、連絡、相談を行い、ルーデウスもまた一度ビヘイリル王国にあるスペルド族の村に向かってルイジェルドとの対話、そして一度の手合わせをしたことで方針は定まる
「……お前さ、ルイジェルドのところ行くなら報告はしてくれよ」
「それはごめん、けど、これはノルンじゃなくて、俺個人が抱えてた悩みだったから」
「そっか……お前も色々思うことがあったんだな」
「まぁ、それは、そう」
事があれよあれよと進む内に、ノルンの結婚前夜となった
流石に前日から酒気を帯びてはまずい、と言うこともあって2人は酒を飲まず、ただの果実水──簡単に言えばジュースを飲みながら、話し合っていた
式にどんなことをするのか、余興は何をするか、ノルンに合わせた何をしようとか、そういう相談はとっくに済ませていた
故に、その準備を終えた上で、それまでを振り返ったことを話し合っていた
「父さんも、ルイジェルドにどう接するかって悩んでたもんなぁ」
「確かに、俺と同じで……頼れる人ではあるけど、ノルンを嫁に、ってなると悩ましかったんだろうな」
「悩ましいで思い出したけど、お前また変なことしてたってミリアさん言ってたぞ、子供に悪影響になるんじゃないか?」
「兄さんだって出会った女に欲情しては先生のパンツ嗅いでる変態のくせに……アルスなんて赤ん坊なのにもう悪影響丸出しじゃないか、っつか、あの宗教の真似事のが一番子供に悪影響だよ。
嫌だよ俺、甥っ子姪っ子が『おぉ神よ』なんて言いながらパンツ嗅いでる光景見たくねえよ」
「んだとこの野郎、同じ顔のくせによくふざけたことが言えたな」
ルーデウスは杖を、レオンは剣を取ろうとしたがその場にはないので、すぐにつかみ合いに発展した
が、大切な妹の結婚前夜に何をやっている──と、すぐに落ち着き、その手を離し──後でシャツを買い直すか、とシャツの切れ端を片手にグレイラット兄弟は思ったのだった - 41二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 09:29:49
これで殴り合いになっていたらノルンから怒られていたな。
- 421 24/09/21(土) 11:00:03
そうして迎えた翌日
式はスペルド族の村で、スペルド族の方式で始まった
式に参加するのは村にいるスペルド族、そしてルーデウスを始めとしたノルン側の家族や、ノルンの友人、ノルンを慕う魔法大学の生徒たち……と、かなりの大所帯となっていた
「ノルン……本当に、本当に大きくなったなぁ……幸せになぁ……」
「父様、ちょっとくどくてノルンも困りますよ、多分」
式の終始感動して泣いていたパウロにハンカチを差し出しながら、レオンもまた目に涙を浮かべていた
レオンにとって、ノルンとはどこまでも庇護対象だった
小さいから、弱いから、出来ることが少ないから、ノルンを守るのは父や自分たちの役割だと強く思っていた
ノルンはアイシャに比べれば非才であり、魔法大学においてもアリエルと比べれば凡人も凡人
そんな存在であるが故に、レオンはいつの間にか「ノルンはずっと守ってあげなければならない」と感じていた - 431 24/09/21(土) 11:04:03
レオンは振り返る
ルイジェルドと一緒にシャリーアまでノルンとアイシャを送り届ける時、2人はよく喧嘩をしていた
アイシャの正論でノルンが泣かされるため、レオンはよくノルンの側について、ノルンのことを庇う発言を足りない頭で考えながらひねり出していた
尤も、天才アイシャの前にはそんな足りない頭から出て来た言葉など意味もなかったのだが
それでも、レオンはあらゆるものからノルンを守ろうとした
ノルンとレオンはかけ離れた存在である、仲良しだとしても、相互不理解の存在
だが、それでもレオンはノルンを愛し、大事にし、幸せになることを願った
その願いが、これ以上ない程の形で叶おうとしている
「……幸せになれよ、ノルン」
「なんだ、リオンも泣いてんじゃねえか」
「っ……こ、これは、そう、ひ、ヒトガミの使徒の仕業ですから、どこからか針みたいに小さい槍を俺に向かって投げつけて来たんですよ、そう、そう、さっき俺が倒したからもう問題ないですけどね、涙が流れてるのはその証拠!」
レオンは目を擦っても擦っても止まらない涙にそう言い訳し──心から、心の底から、ノルンを祝福した
本来の世界の自分とやらが、ノルンと向き合えなかったことを悔やむ心はない
それもまた、自分がした選択だから
けれど、今ここに存在する自分が、ノルンと向き合い、笑い、絆を育み、大切な妹として、その存在を心から尊んで
レオンは大きな拍手と、大きな声での祝いの言葉と、涙交じりの笑顔を、ノルンに向けたのだった
「ノルン、おめでとう。幸せにな、幸せに、幸せに、平穏で、安らかに……は違うか、その、なんだ……俺、兄さんたちに比べたらバカだから上手いこと言えないけど、なんだ……とにかく、笑顔が絶えないような家庭になれよ」
「……はい、リオン兄さんも、これから生まれて来る子供たちと、お幸せに」
「あぁ」
母によく似た笑顔を向けられながら、レオンはもう一度、笑った - 441 24/09/21(土) 11:08:32
そうして、グレイラット邸から一人の女性が旅立ち──スペルド族の村で、一人の子供を授かったのだという
その子供の名は『ルイシェリア・スペルディア』
オルステッドの思い出にある名前……そして、レオンが何故か、どこか、嬉しくなるような名前だった
「……リオン、何してるの?」
「本の書き直し」
「赤竜の皮でカバーを作ってるんでありますな、して、中身は?」
「剣神流の極意の書……それを、槍でも出来るようにした奴だよ」
「はぁ……」
「槍……」
ミリアとセフィリアの2人は顔を見合わせ、静かに笑うのだった
歴史は違えど、交わる時は来るのだ - 45二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 14:11:11
次は子供五人の誕生編かな?
- 46二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 14:38:16
- 471 24/09/21(土) 22:10:30
- 48二次元好きの匿名さん24/09/22(日) 05:45:29
- 49二次元好きの匿名さん24/09/22(日) 10:01:40
- 50二次元好きの匿名さん24/09/22(日) 14:40:06
肉体のスペックが釣り合っていれば素手で光の太刀が出来そう
- 51二次元好きの匿名さん24/09/22(日) 21:28:20
ミリアの双子の兄弟はルーデウスとレオンを彷彿とさせて微笑ましく思い、その後のセフィリアの三つ子の姉妹で冷や汗かいてそう。
- 521 24/09/22(日) 22:24:24
ノルンが結婚してから1年の時が過ぎ──ルーシーが7歳となり、ロキシーとエリスが、更にはミリアとセフィリアも出産、と怒涛の日々が過ぎた
何せレオンの家では双子と三つ子が一気に生まれたのだ
出産を手伝ったリーリャとアイシャも目をまん丸にして驚き、レオンは子供が生まれて来たことへの喜びと同時に「嘘だろ? どうやって育てれば良いんだ? ミアもアルトリウスもまだこんなに小さいんだぞ……?」と、一気に20歳ほど老けたような顔で困惑を始めた
だが、孫が沢山増えてパウロはご満悦、ゼニスも心なしか喜ばしい表情を孫たちに向けていたし、ルーデウスも「子沢山だな、レオン」と嬉しそうに笑っていたし、手紙を送ればノルンからも子供の誕生を祝う手紙が届いた
しかしレオンは周囲の反応に反して頭を抱え、自分と子供たちの将来のことを考えに考え、頭がパンクしたため絶叫しながらシャリーアを一周し、そのままどこかしらの川を泳いでからずぶ濡れのまま帰宅し、頭を冷やした上で今までに自分が稼いできた分の貯金を眺めた
かつて、ルーデウスは「必要なことならば」と、アスラ金貨数千枚ほどの散財をしたという
ならばまさに今がこの時ではないか、とレオンは考えた
家の増築、土地の拡大、子供の面倒を見るための家政婦の雇用、昔ならともかく今の稼いだ額ならば可能ではないか、と踏んだ
「……これだけあれば、10年くらいは子供の面倒を見て貰えるよな」 - 531 24/09/22(日) 22:29:04
レオンは今まで自分の稼いできた金、または金に換えられる資産をを全て金庫から引っ張り出し、そう呟いた
基本的にレオンの一家はミリアの稼いだ金が主な生活費となっており、レオンがオルステッドの下で働いて稼いできた金とは別口のところに貯金していた
それ故、レオンの稼いだ金は殆ど手が付けられずに残っており、全額投資すればフィットア領の復興も大きく前進するのではないか、という額だった
「ひい、ふう、みい……いくつあるんだ、コレ」
だがレオンは絶望的にバカだった、算術がある程度出来ても、自分が金貨をどれだけ持っているかなどわかっていなかったし、メイドを雇うのにいくら必要なのかも理解していなかった
ので、一旦全部持ち出してミリアに相談することにした
「なぁ、ミリア……これだけあれば、家の増築も、土地を広げるのも……それと、メイドとかを10年くらいは雇えないか?」
「……リオン、メイドっていったい何人雇うつもりなの?」
「そ、そうだなぁ……うーん、これだけあれば、2人くらいは雇えるかなぁ」
「リオン、これだけあれば100人雇っても20年は持つわ。リオンが稼いでくるペースと額を今のままとしたら、って計算の下だけど」
レオンは口をあんぐりと開けて目を見開いた
「俺って、そんなに稼いでたんだぁ……」
セフィリアはちょっと呆れた
ミリアはもうレオンの馬鹿さ加減には「そこを含めて好きになったから」と気にもしていなかったが、同時に一つの決意をさせた
「……リオン、これだけお金があるなら、私たちも子供を魔法大学に通わせてみない? まぁ勿論、ルーシーちゃんみたいに7歳くらいになってから、ね」
レオンは何故急にそんな話になったかはわからないが、賢いミリアが言うのならまぁそれも良いのだろう、と思った
そして魔法大学と言えば、と自分の単位の心配や未来について不安に思いながらも眠りにつくのだった - 54二次元好きの匿名さん24/09/22(日) 22:41:36
学は大切だね。
- 55二次元好きの匿名さん24/09/23(月) 00:59:22
毎度思うけど大分アホの子してるなレオン
そら本来の歴史でヒトガミの使徒に煮え湯飲まされまくるのも納得だ - 56二次元好きの匿名さん24/09/23(月) 01:14:34
- 57二次元好きの匿名さん24/09/23(月) 08:37:58
- 58二次元好きの匿名さん24/09/23(月) 13:43:11
知らない相手に襲撃とかされて煮え湯を飲まされるけど、知らず知らずの内にヒトガミの使徒を倒して回ってヒトガミをイラつかせたりもするからトントンよ。
- 59二次元好きの匿名さん24/09/23(月) 17:16:36
まぁ龍神の腹心兄弟の片割れだからメイドもちゃんと選ばないといけないからね。子供達の教育方面はロキシーに頼むにしても。
- 60二次元好きの匿名さん24/09/23(月) 19:31:31
三人とも金を使うような趣味とかないから相当貯め込んでそう
- 61二次元好きの匿名さん24/09/24(火) 07:14:03
本来ならそこそこの教養を兼ね備えた剣士になるはずだったのになぁ
- 62二次元好きの匿名さん24/09/24(火) 16:52:06
ララと同い年なんだっけ、ミア
つまり今4歳くらい? - 63二次元好きの匿名さん24/09/24(火) 20:27:47
大体4~5歳位だね
- 64二次元好きの匿名さん24/09/24(火) 21:57:04
子供五人が産まれた時の皆の詳しいリアクションはどんな感じだったなのかな?
- 651 24/09/24(火) 23:24:04
- 66二次元好きの匿名さん24/09/25(水) 07:14:51
まぁ嫁二人で合計7人(まだ増える余地あり)もいたら皆ニコニコだろうね
- 67二次元好きの匿名さん24/09/25(水) 18:36:06
保持
- 68二次元好きの匿名さん24/09/25(水) 20:05:00
ミアはルーシーと実の姉妹同然に仲が良いけどアーサーはアルスとジークのどっちと仲が良いのかな?
- 691 24/09/25(水) 21:44:43
日は経って
レオンは魔法大学の教室であくびをしながら子育てについてうんうんと唸って考えていた
そして、授業に全く集中していなかったため、ペンを持ち上げてインクを滴らせただけのノートを見て、授業が終わった頃には「あ~……」と頭を抱えるハメになった
「やめだやめだ……集中出来ない」
レオンはため息を吐きながら校舎を出て、授業をサボって中庭で日向ぼっこをすることにした
うっかりロキシーにでも見つかれば怒られることだろうが、レオンは魔法大学に関してはすっかりとサボり癖が付いた
今までも、授業の最中などにルーデウスから緊急の連絡を受け、その日はそのまますっぽかしてしまう……ということを幾度となく繰り返していたため、レオンはもうサボるという行為に慣れてしまった
その上、レオンは剣に関してはストイックであり、剣に関する稽古は風邪を引いたり怪我をしていても出来る限りのことはしていた
だが、魔術に関しては別だった
元から兄の後追いで始め、ロキシーの授業に関しても兄ほど成熟していなかったこともあり、熱意は兄の半分もないところだった
故に、魔法大学に通って火聖級魔術や水王級魔術を覚えてから、魔術にかけては半ば満足しきっていた
大人になったこともあってレオンの学習意欲はすっかりと削がれてしまい、今の彼はまたこんな単位を落としかねないようなことをしていたのだが
「あっ、こんなところに!」
「ん? おぉ、ルーシー。何しに来たんだ? 叔父さんと同じで日向ぼっこか?」
「青ママが探してたの!」
「は~、先生が……今度は何がバレたんだろ」
レオンは、そこそこ問題と言えるような問題を起こしていた - 701 24/09/25(水) 21:54:15
ルーシーに手を引っ張られ、流石に7歳の子供を吹っ飛ばすわけにもいかない、と思ったレオンは渋々とロキシーの前に連れて来られ、ロキシーからため息交じりのお小言を貰った
それは授業をサボったことではなく、レオンがその少し前にやらかしたことだった
レオンが何をやらかしたか、それは校舎裏にある倒れた生徒たちの傷が物語っていた
言わば暴行事件である……が、あくまでそれは傍から見た様子であり、レオンだけが悪かったワケでもない
事の発端と言えば、差別を笠に着たイジメにも等しい光景だった
魔法大学では他種族への差別などがなく、かつてノルンが作り上げた生徒会の空気が彼女の卒業後も浸透しているのである
だが、問題はあった
それは他種族も発言権を持つことであり、それに納得がいかない生徒の反発──は、まだ学校に慣れて貰うことでどうにかできた
真の問題は、発言権を持つようになった他種族側が少し増長してしまったことである
人という物は制限されていたものが許され始めると、どんどん図に乗ってしまう者もいる
今回はそれが裏目に出てしまい、獣族の生徒たちが「自分たちは差別を受けた」という名目で、一人の人族の少年をいじめていた
レオンはその光景を見ていて快く思わなかったため、その場は言葉で制し、すぐにやめるように言った
無論その場はそれで収まった、それで問題はなかった
だが、今度はすぐにそれがレオンの目に着かないところで行われるようになった
そうした行為がレオンを怒らせることとなり、レオンはいじめを行っていた生徒たちにキツい一撃をそれぞれ見舞ったのだが、ボコボコにした上で倒れた生徒たちをその場に放置するような真似をしたため、死屍累々と言ってもよいその現場を見た生徒たちが軽いパニックを起こした……という騒動になっていた
それ故、レオンはロキシーとルーシーにあれこれと叱られ、レオンは「またやってしまった、せめて医務室には投げとくべきだったかぁ」と反省しつつ、頭を下げるのだった - 71二次元好きの匿名さん24/09/25(水) 22:00:52
ルーシー的には非の打ち所のないように見えるパパよりもわりと駄目人間に見える祖父や叔父の方が付き合いやすいんだろうね。
- 721 24/09/25(水) 22:02:03
──私の名前はルーシー・グレイラット。
グレイラット家の長女だ。
私には大勢の家族がいる。
──おじさんが1人、おばさんが4人。
おばさんと呼ぶのを皆嫌がるけれど、おばさんはおばさんだ。
2人はお姉さんみたいな存在で、もう2人はママたちに近い存在だ。
──私はおじさんが嫌いだった。
パパとそっくりなのに、パパと同じ顔をしてるのに、パパじゃないから。
世界中の誰よりもパパみたいなのに、全然パパじゃないから。
おじいちゃんと似てるのかもしれないけれど、おじいちゃんとも違う。
言うなれば、そう。
パパのにせもの、だ。
2人のおばさんと結婚しているその人のことを、パパは「パパにないものを持ってる、凄い弟だよ」と褒めている。
けれど、私はそうは思わない。
剣の腕が赤ママより強いのも、剣と魔術がどっちも使えるのも、それは凄いことなんだと思う。
けど、あの人はパパと全然違う、パパみたいに立派じゃないし、魔法大学の授業だってサボるし、暴れん坊だ。
パパは「イジメをすることは良くないこと、イジメをする人は悪い人だ」と教えてくれた。
あの人も、同じ考えを持っているのか、魔法大学でもこっそりと、少人数で、小さく起きるようなイジメを止めている。
けれど、言葉で止めたと思った次の日にはすぐに暴力に訴えて、イジメをしている人たちを大怪我させてしまう。
おかげで、医務室の先生はとっても困った様子だったし、怪我をした人の顔なんて皆見たがらない。
だから、私はあの人──パパのにせものの、レオン・グレイラットが嫌いだった。
あの人のお嫁さん……のおばさん2人のことは好きだけど、おじさん自身のことは、どうしても好きになれなかった。 - 731 24/09/25(水) 22:11:13
──でも、それでも、おじさんは。
私を見てくれた、私のことを見て、頭を撫でて。
「こりゃあ将来は大魔術師だな、兄さんみたいになること間違いなしだ。
俺なんかすぐに追い越しちゃうんだろ? 期待してるぜ、ルーシー」
と、笑ってくれたことがある。
私はおじさんのことを嫌ってたのに、にせもの、なんて呼んじゃったこともあるのに、おじさんにだけ嫌な態度を取ったこともあるのに。
おじさんは、そんなことされた覚えもない、と言わんばかりに私の頭を撫でて、微笑んでくれた。
パパと同じ顔で、パパと同じ声で、パパと同じ撫で方で、私の一番欲しかった言葉を、かけてくれた。
だから私は、そんなおじさんのことが大嫌いで、大好きだ。
「もーっ、またこんなところで寝てる!」
「おぉ、ルーシー。おじさんと一緒に日向ぼっこか?」
「違うよ、おじさんに来て欲しい、って大きな毛むくじゃらの先輩が言ってたの」
「俺にぃ? 兄さんへの用と間違えてねえかなぁ……」
だから今日も私は、今まで見向きもしてこなかった、その大きな背中を追いかける。
パパより小さく見えても、私より、ずっと大きい背中。
グレイラット家で、誰よりも安心できる背中を、追いかけて、追いかけていく。 - 741 24/09/25(水) 22:13:20
ルーシー編はこれにて一応終わりです。
パパのにせもの、からちゃんとおじさんになったレオン。
さて、そんなレオンはこれからどうなっていくでしょうか。
次のエピソードは【北神殺人事件】を予定しています。 - 75二次元好きの匿名さん24/09/25(水) 22:36:57
ルーシーはルーデウスに期待されていないって思っているからちゃんと期待して褒めてくれる父と同じ顔をしたレオンに徐々に懐いていったのか···
- 76二次元好きの匿名さん24/09/26(木) 07:12:56
- 77二次元好きの匿名さん24/09/26(木) 07:33:03
>>74カオスの予感で楽しみです
- 78二次元好きの匿名さん24/09/26(木) 18:58:18
レオンが呑気に授業をサボっている裏でミリア達は育児に忙殺されているんだよね…
- 79二次元好きの匿名さん24/09/26(木) 21:45:34
ルーデウス「ルーシーが俺には見せないような笑顔をレオンに見せている··(脳が破壊される音)」
- 80二次元好きの匿名さん24/09/27(金) 07:13:53
現実逃避も含めて授業をサボってそう。なお、家に帰ったらちゃんと育児は手伝う。
- 81二次元好きの匿名さん24/09/27(金) 18:50:27
保持
- 82二次元好きの匿名さん24/09/27(金) 20:23:21
アルスは胸の大きいミリアとセフィリアに懐いてそうだな。
- 83二次元好きの匿名さん24/09/27(金) 22:19:16
もしアイシャ編が起きたら敵に対しては容赦ないレオン相手だからアイシャとアルスも悲壮感凄そう。
- 84二次元好きの匿名さん24/09/28(土) 07:11:20
アイシャ編は起きるかな?起きるかなぁ?
- 85二次元好きの匿名さん24/09/28(土) 12:15:30
保持
- 86二次元好きの匿名さん24/09/28(土) 18:20:23
下手したらママ達以外のグレイラット家の中でルーシーからの好感度が一番高そう
- 87二次元好きの匿名さん24/09/28(土) 19:03:26
ミアはルーシーと仲が良いという事はクライブ君とも仲が良いのか···
- 88二次元好きの匿名さん24/09/28(土) 21:15:31
龍神の右腕の知のルーデウスと左腕の暴のレオンという最強タッグ。惜しむらくは二人とも純粋な人族だから第二次ラプラス戦役やヒトガミとの戦いの前には寿命を迎えるという。
- 89二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 05:21:30
ルーデウスは(レオンの所は子供五人も産まれたから2、3年は育児休暇をとらせてやろうと言っておくか··)とか思ってそうだな
- 90124/09/29(日) 09:18:24
今更ですが、レオンたちが関与していないこと(原作通りのエピソード)は飛ばさせていただきます。
- 91二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 10:25:54
まぁアスラ王国の女王とも深い縁のルーデウスの双子の弟で自身も剣神級の実力を持った剣帝で龍神の腹心の一人で相当なブルジョワだから下心を持った奴が愛人の座を狙うかもしれないからね。
- 92二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 19:56:10
まぁせいぜい一緒にミリスに旅行に行くだとかだな。
- 931 24/09/30(月) 00:47:11
長らくお待たせしました、明日始まります。
- 94二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 05:50:54
待ってます
- 951 24/09/30(月) 06:26:30
それはレオンが魔法大学を卒業してから数ヶ月経った日のこと
無事に卒業したことを祝われながらも、サボったり問題を起こしたり留年したり、と様々な思い出のある魔法大学を背に、レオンは現在7人いる子供──ミア、アルトリウス、リチャード、ルキウス、ルゥ、リィ、エヴリーヌのために色々と動いていた
家の増築は既にミリアの手動、かつルーデウスの協力も経てすぐに済んだ
そして、長い時をかけることとなったが、ついに叶ったメイドの雇用
噂を聞きつけたのかあちこちからやって来た者を前に、リーリャとアイシャ、そしてレオンによる厳正なる審査と厳格な試験、直観から来る相性の良し悪しの判断、最後にオルステッドのループの知識に基づくヒトガミの使徒であるかどうかの有無という、4つのラインを突破することの出来た選ばれし者のみがレオンの家で働くことを許された
合格に至らなかった者はどれだけ遠くから来た者であろうと追い返され、逆恨みを抱こうと社会的にも実力的にも勝ち目のない一家を敵に回すことは出来ないため、グレイラット家は一切の妥協をなしにメイドの募集をしたのだった
そうして、レオンが魔法大学を卒業するまで……というそこそこ長い期間をかけながらも、レオンたちが求めていた完璧なメイドがここに現れたのである
「ただいま」
「おかえりなさいませ、ご主人様。お荷物を──」
「大丈夫、俺のよりも子供たちの方を見てやってくれ、出来るだけ誰かの目についていた方が助かる」
「リチャード様たちは、先ほど奥様のおそばでお眠りになられました。お食事の後でしたので」
「そっか、じゃあ静かにしないとな」
そのメイドはまだ若く、アイシャよりも年下であった
が、若さ故に身体は丈夫、順応も早く、気付けばたった数ヶ月でミリアたちと絆で結ばれたような仲になっていた
アイシャほどでなくとも、子供たちやミリアたちの面倒を見て貰う上で、まさに最適なメイドが来た - 961 24/09/30(月) 06:33:11
素晴らしいメイドのおかげで生活の質も向上し、ミリアには余裕が生まれ、セフィリアには大切な存在が増えた
レオンもまた、家を空けることに不安を覚えることが少なくなり、ルーデウスの方の邸宅で子供たちの面倒を見て貰う、という機会も減って、兄たちへかける負担が減ったことを大いに喜んでいた
そんな平和で充実した日々が続き、特段目立ったことも起きないだろう、と安心しきっていた
だが、その日は訪れた、望んでもいない地獄のような事が起きてしまったのだった
「きゃああああああああ──っ!!!」
「どうしたッ!」
メイドは見てしまった
レオンの家で、この家の誰よりも早く、ソレを見てしまった
悲鳴を上げた時にはレオンが剣を持って駆けつけ、レオンがメイドを落ち着かせ、彼女の見たものを見た時には、セフィリアとミリアもすぐに現場へ駆けつけていた
そこには──
「なんで、お前がここで……?」
レオン・グレイラットの邸宅、そのリビングで、北神三世アレクサンダー・カールマン・ライバックが大量の血を流して倒れていたのだった
「う、うぅ……」
「!」
「しばらく、気絶していましたか……あ、これはレオン殿、大変失礼いたしました……」
「……生きてんのかよ」
「レオン殿、なんで残念そうなんでありますか?」 - 971 24/09/30(月) 06:42:49
北神殺人(未遂)事件として、ソレは幕を開けた
被害者は北神三世アレクサンダー、彼はレオンの家のリビングで大量の血を流して倒れていた
しかし彼は生きていた、そのために犯人は彼から聞けばすぐにわかると思っていた
だが、予想外のことにアレクは事件当時の記憶を失っているのだった
「頭に強い衝撃を受けてしまい……誰に何をされたか、あまりハッキリと覚えていないのです」
「そうか……じゃあもう一回殴れば思い出すか?」
「レオン殿、拙者の剣でやらないでください、振り上げないでください、子供に悪影響であります」
だがしかし、レオンがわざわざアレクを殴って記憶を思い出させるなど面倒なことをしなくても、容疑者は絞られていた
この魔法都市シャリーアにおいて、北神三世を記憶がなくなるまでボコボコにし、レオンの家の窓ガラスをブチ抜いてリビングに投げつけることが出来る者など限られていた
まず、確実にそれが出来るのはオルステッド
次に奇襲などをすれば出来るかもしれないのがルーデウス、エリス、セフィリア、レオン
転移魔法陣を用いて他の国、他の大陸から来た者がやった可能性はあるが、そうだとしても出来る、やるのは精々北神二世やどこぞの不死魔王くらいである
「容疑者は絞り込めてきたな……」
レオンは犯行が可能な人物をリストアップした上で、まずは自分とセフィリアを除外した
自分たちには動機がない上に、わざわざ窓を破壊して彼をリビングに投げ込む理由がないためである
そしてそもそもやってないのだから - 98二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 08:08:40
- 99二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 13:37:53
そういえば新しく来たメイドは純粋な人族なのかな?それとも純粋なエルフとか魔族とか獣族かそれらのハーフなのかな?
- 100二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 20:08:58
相変わらずのアレクに対する塩対応よ。
- 101二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 07:04:49
更新待ってます
- 102二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 07:13:24
誰が犯人なんだ?
- 103二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 17:39:20
探偵役になれそうな人がいないけどどうするんだこれ
- 104二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 19:25:32
- 105二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 07:13:54
まぁルーデウスが弟の家にアレクを放り込むなんてことはしないからね
- 106二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 19:11:52
保持
- 107二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 21:23:59
レオンの下の子供五人は成長したらラノア大学とかでグレイラットの双子とかグレイラットの三つ子とか呼ばれそうだな。
- 108二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 07:07:37
もしそうだったらルーデウスと違って関係の薄いレオン一家と信頼関係を築いてくれたら御の字だし、万が一手を出してくれたら万々歳だな。
- 109二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 07:12:48
まだかな?
- 1101 24/10/03(木) 16:11:49
すみません、明日までお待ち下さい。
- 111二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 21:02:14
待ってます
- 112二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 07:03:32
どんな展開になるのやら
- 113二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 07:14:25
更新期待
- 114124/10/04(金) 13:06:43
「犯人は、この中にいる」
レオンは早速容疑者候補であるルーデウス、エリス、オルステッドを家に招いた
一応の形でセフィリアもその場に残り、ミリアはメイドと子供たちを別の部屋に避難させていた
「アレクがそんなことになっていたのか」
「私は知らないわ」
「……」
オルステッドとエリスが淡々とした表情をする中
ルーデウスはダラッダラに汗をかいていた
「……兄さん、なんでそんな汗をかいてるんだ」
「……いや、あの、別に、な……うん、多分、俺の勘違いだと思うし、うん……」
「言え」
レオンは腰から剣を抜いて凄んだ
ルーデウスは深呼吸をしてから、話を始めた
「まず、この部屋の状況、そしてアレクの状態、証拠、傷痕から推理するとだ」
ルーデウスは前世の知識で得た、学生たちが裁判をするゲームの要領で推理を始めた
アレクを襲った時間帯はいつなのか、いつアレクを窓から部屋へ投げ込んだのか、どうやってアレクは殺され(かけ)たのか
その推理ショーが始まるのだった - 115124/10/04(金) 13:18:09
「まず、被害者のアレクが発見されたのは早朝、メイドさんが掃除に来た時……血は乾いていなかった、つまり、この時点で血は流れ始めたものだったんだ」
「次に、この家の住人がアレクが投げ込まれる光景を見ていないということを考えると、アレクは昨日の深夜……誰もが寝静まっている時間に襲われてボコボコにされて、その上でこの部屋に投げ込まれて、傷痕から血が流れ続けていたんだ」
ルーデウスが推理をする中、反論する者もいた
「それは違います」
「僕が不死魔族である以上、あれだけの血を流すには大きな傷跡、そして現場が発見されるまでに急いで僕をここに投げ込まなければならないんです」
「……なら視点を変えてみよう、気絶させるためにボコボコにして窓から投げ込んだのが深夜、血を流させるための傷をつけたのが早朝と仮定すればどうだ」
「なるほど……」
犯行時刻を絞り込んだところで、レオンは口を開いた
「……ここまで推理したところで悪いんだけど、結局のところ、犯人は兄さんなんじゃないのか?」
「ルーデウスには動悸がないわよ! それに、ルーデウスは昨日の深夜は私と一緒にいたわ」
「……それは本当に兄さんだったのか? ほら、顔を入れ替える指輪があるだろ」
「ちゃんと話したし、目の色も同じだったわ」
「そうか……」
ルーデウスとエリスにアリバイはあった
オルステッドにも目線を向けたところで、やる理由も時間も見当たらなかった
事件の解決は難航した - 116124/10/04(金) 13:23:05
誰が犯人かはわからない
だが事件が起きたのは確かで、そしてアレクにこんなことが出来る人間が限られている
しかしその容疑者全員にアリバイがある
そんな状況では推理も何もないが、一つだけアリバイに穴のある者がいた
「……そう言えば、龍神様のアリバイを証明できる人ってこの場にいるのか?」
「いない、な……そもそも、本人の証言だけだったし……」
ルーデウスたちはオルステッドの格好をジっと見た
オルステッドは黒いヘルメットを被って白いコートを着ている
即ち素顔がわからず、体の内側がわからない状態だった
「……そう言えば、前に兄さんが龍神様の格好をして学校に来たことがあったな、シルフィや先生にはすぐバレたみたいだけど」
「お恥ずかしいことで……でも、そうだな……オルステッド様、一つ聞いてもいいですか」
「なんだ」
「……もしかして、昨日は誰かにヘルメットとコートを押し付けませんでしたか?」
「……」
ルーデウスの問いかけに、オルステッドは目を背けた
彼は嘘を吐くのが結構下手だった
だって人とキチンと会話をした経験なんて少ないんだもん。 - 117124/10/04(金) 13:32:00
「……認めよう、俺が犯人だ」
最有力候補であった者が自白した
なんとアレクをボコボコにした上でレオンの家に放り込んだのは、オルステッドの手によるものだった
「なんで、そんなことをしたんですか」
「……あれは、少し前のことだった」
オルステッドは前日の夜、ララのイタズラに付き合わされた帰りにレオンの家の近くを通ったのだった
その時、レオンの家の窓をじーっと見つめる者がいたのだった
オルステッドはそれが誰かを探った、そしてそれはすぐに誰かとわかった、アレクだった
アレクはあの戦い以来、レオンに対し憧れに近い感情のようなものを抱いて、レオンに執心していた
そんなレオンが子供と仲良さげに遊んでいる様子を、アレクが眺めていた
オルステッドはその場を気にせずに通り過ぎたが、事務所に戻った時、そこには別の男がいた
その男は如何にもなゴロツキと言った様子だが、何か困ったような顔をして指を引っ張っていた
「何をしている」
とオルステッドが声をかけた時、その男は「オルステッド様! ぼ、僕です、アレクです!」と言った
確かにアレクの声であり、オルステッドは困惑した
だが、それはすぐにその男の指にはまっていた指輪の効果によるものだと察した
アレクは片腕であったために自分の手を斬ることが出来ず、何らかの細工で簡単に指から外せない指輪を取ることに苦労していたのだと
オルステッドは先ほど見たアレクが偽者であると気付き、レオンたちが危ないとすぐにその場を駆け足で去った - 118124/10/04(金) 13:38:41
だが、レオンの家にはアレクの姿をした不審者はもう既にいなくなっていた
オルステッドはレオンの家に危険がないか、と確かめたが特に異常はなかった
それで事件は終わるはずだったが、不幸にも事故が起きていた
それはアレクの存在であり、アレクは突然走って去っていったオルステッドを追いかけて走り出していた
勿論アレクと不審者の顔は既に入れ替わっていた状態であり、その時のオルステッドも「不審者の顔=アレク アレクの顔=不審者」という形で記憶していた
しかし、よりにもよって最悪のタイミングで指輪は外れていた
アレクが手汗をかき始めたことで、指輪が少しアレクの手から緩んでいた
それを察知したアレクは指輪を引っ張ったところで何とか手から引き抜くことに成功していたのだった
元の顔に戻ったことで、すぐにレオンの家の近くで気配を探っていたオルステッドの傍に寄ってしまい、話しかけてしまった
不幸にも、オルステッドはそれが本物のアレクだと気付かず、不意打ちにも近しい形でアレクに攻撃を仕掛けてしまった
抵抗することもままならず、アレクは文字通りボコボコにされた
その際、殴られて吹っ飛ばされたアレクが窓をぶち抜いてレオンの家の部屋に転がってしまったのだ
オルステッドはそれで「今のは本物のアレクだった」と気付き、すぐにアレクと入れ替わっていた方の不審者を追いかけた
事情は後で説明しよう、と思っていたために - 119124/10/04(金) 13:46:12
程なくしてオルステッドは本物の不審者を捕まえることに成功したが、それはヒトガミの使徒だった
オルステッドは悩んだ末、その男に自分の黒いヘルメットと白いコートを押し付け、その状態で椅子に座らせて拘束し、自分のアリバイを作った上でその男に吐かせた他の使徒の殲滅に走り出してしまったのだった
近くにいるヒトガミの使徒の殲滅を優先してしまい、アレクをないがしろにしてしまった、それがオルステッドがこの事件を起こした真相であった
「……そうか、龍神様が犯人だったのか」
「嘘をついて隠蔽しようとしてしまったことは、悪かった」
レオンは何をどう言っていいかわからなくなった
わからなくなったので、取り敢えずオルステッド自身へ向ける言葉は兄に任せた
そして、血まみれになった部屋の掃除をその場にいた全員で行い──事件は、犯人の自白と言う形で幕を下ろした
北神殺人事件は、あっさりと幕を下ろしたのだった - 120124/10/04(金) 13:49:06
ということで、あっさりと幕を下ろした北神殺人事件。
筆者の頭が悪いとミステリーなんて書けないってことの証明になりました。
勢い任せにこんなの考えた人がバカでした。 - 121124/10/04(金) 13:51:54
- 122124/10/04(金) 13:55:49
ピンポイントでぶち抜いて来た純血派遣メイドさんでした。
アスラから来たということも考えるのなら恐らく純血人族なので、ダイスはこちらで終わりですね。
名前は……まぁ、ゆるく募集いたします。
そこまで重要なキャラクターにならないと思われますので。 - 123二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 20:26:49
今回のヒトガミの使徒の目的はレオンの子供達の抹殺かな?
- 124二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 20:35:48
ミアとアルトリウスがド派手に活躍してる未来を見ちゃったんだろうな……
- 125二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 20:44:10
ルーデウスの子供達と違って第二次ラプラス戦役やヒトガミとの戦いではレオンの子供達全員、全盛期の肉体を維持したままだからね。多分オルステッドが発見しなかったらレオン一家が寝静まった時に玉砕覚悟で押し入って子供を一人か二人は道連れにしてそう。
- 126124/10/04(金) 22:20:07
次回はミリス旅行記編を予定しています。
上記のオリジナルエピソード2つはちょっと先の話になりそうなので。 - 127二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 01:02:24
ついに祖母のクレアとご対面か
- 128二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 07:42:46
そう言えばミリスにも同行していないし、手紙とかもルーデウスが出しているだろうから一切接触していなかったな。
- 129二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 08:36:54
メイドを募集していると知ってアリエルがルークの意見を参考にしてノトス家好みの年若くて巨乳で美人で優秀なメイドを紹介状込みで送り込んだんだろうね。そりゃオルステッド込みの審査に合格しますわ。
- 130二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 19:18:52
家族からはマザコン疑惑をかけられているから母のゼニスに似ている外見のテレーズにどんな反応をするんだろうね。
- 131124/10/05(土) 20:33:44
魔法都市シャリーアが雪に包まれる時期の頃
グレイラット家は馬車を呼び、ミリス神聖国への旅行へと出た
発端は、その日から半年ほど前にルーデウスが何気なく放った「家族旅行をしないか」という一言からだった
この先何が起こるかわからないから、だからこそ家族に外の世界を見せようと、ルーデウスは語った
そして、その話はすぐにレオン、パウロの耳に行ったが、2人は行き先がミリスだと知った時には少し顔を歪ませた
だが、パウロは一応息子がクレアとどうにかわかりあえたことを知っているため、少し渋ったものの、ゼニスのことを想った末、同行することになった
レオンは当然悩んだ、レオンの一家は小さい子供があまりにも多い
だが、旅行にはアイシャにリーリャと言った面々もついて来る上に、レオンの一家となってすっかり慣れ親しんだメイドもいる
ならばギリギリ行けるか、という判断の下レオンも同行することとなった
無論、レオン自身はノルンやパウロから聞いた話でクレアに対しては中々良い印象を持っていなかったこともあり、途中まで「やっぱり俺が子供たちの面倒を見るから、2人だけで」と言いかけたが、ルーデウスからの「お前さ……」という目線を受けて言葉を中断し、渋々の同行となった
ルーデウスからは「旅行とはこういう渋ってる奴ほど現地に着いた時にめっちゃはしゃぐんだよなぁ」と思われていたが、レオンはそんな視線に気づく由もなく、馬車の中で眠っているのだった - 132124/10/05(土) 20:57:29
旅行へと向かう人数はとんでもない大所帯となっている
そのために馬車を複数台に分けての移動……とはなったが、転移魔法陣を利用しての移動であるため、馬車で移動するのはミリスの街中だけであった
「わぁ……シャリーアより綺麗だ」
「拙者も世界中色々とあちこち旅をしてきましたが、ミリスは別格でありますね……外から見ただけでも、とっても綺麗でしたから」
「旅か……ボクも大きくなったら、こんなところを旅したりするのかな?」
「ふふっ、それはミア殿がどんな大人になるか次第、でありますね~」
すっかりと成長し、誰の影響を受けたのか自分のことを『ボク』と呼ぶようになったミアは、窓の外を眺めては目を輝かせていた
父親は揺れる馬車の中で眠っているというのに、子供は元気である
「……こわい」
「大丈夫よ、パパにしがみついてれば大体のことは平気よ」
「……うん」
双子と三つ子、まだまだ幼い彼らは背もたれに体重を預けているレオンに乗っかり、服のあちこちを掴んでしがみついていた
長女のミアがしている『訓練』のようなものだと思えば怖くない、とミリアは小さな彼らに言い聞かせていた
そんな中、どちらの母にも、父にも構われていないアルトリウスは少し不満げに、ミアが見ている方とは反対側の窓を眺めた
そちらの方にはシルフィたちの方の馬車が走っており、彼は窓越しにノルンと目が合い──ノルンに軽く微笑まれたことで、すっかりとご機嫌になったのだった
「……ん? 何か良いことでもあったのでありますか、アーサー殿」
「えへへ」
(よくわかりませんが、幸せそうですし良いでしょう) - 133二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 00:01:37
ミアはシルフィみたいに髪型がショートからボブカットになりそうだな。
- 134二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 06:20:28
メイドの名前
エイリーン・レッドバット
シルフィの先代の守護術師のデリックの遠縁でその縁でアリエルにスカウトされてメイドとしての高度な教育をされてレオン一家に送り出された。仕事もやりがいがあるし、給料も良いし、子供達も慕ってくれているし、普通の貴族の家と違って家族同然に扱われている現状に満足している。 - 135二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 09:43:49
ルーデウス系グレイラット長男のアルスはアイシャに懐き、レオン系グレイラット長男のアーサーはノルンに懐いたのか···まぁアイシャと違ってノルンは既婚者の子持ちだからヤバい事にはならないな。
- 136二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 16:38:58
原作に加えて
パウロ、レオン、ミリアルテ、セフィリア、そして子ども7人とメイドが増員か……
大所帯だし戦闘力高いのが揃いすぎてて笑う - 137二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 19:41:11
まぁルーデウス的にはレオンだけが唯一祖母のクレアと会ってないから子供達も含めて会わせようとしているのかな?
- 138二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 07:14:06
『訓練』って娘相手に何をしているんだろうな
- 139二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 07:33:54
またパウロが寝込みそうな予感
- 140二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 19:06:11
人攫いが来ても安心な戦力ですね
- 141二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 20:19:06
子供達に頼られている辺り、ちゃんとレオンは父親として慕われているんだね。
- 142二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 07:13:58
ある意味ではレオンはルーデウス一家よりも自分の子供達とちゃんと親子関係を築いているんじゃないかな?
- 143二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 19:06:49
そういえばレオンとミリアとセフィリアはルード傭兵団ではどんな風に呼ばれているんだろうな
- 144二次元好きの匿名さん24/10/09(水) 05:26:36
保持
- 145二次元好きの匿名さん24/10/09(水) 07:13:52
更新期待
- 146二次元好きの匿名さん24/10/09(水) 10:40:43
ヒャア もうがまんできねぇ保守だ!
- 147124/10/09(水) 12:35:57
- 148二次元好きの匿名さん24/10/09(水) 19:23:51
修行風景を見てルーデウスはドン引きしてるし、アルスは(近い内に自分もそれをやるの!?)って感じでエリスを見てそう
- 1491 24/10/09(水) 22:55:49
馬車は何事もなく、ラトレイア家の屋敷へと着いた
しかし、ここからが不安だ、と言わんばかりにレオンやパウロは胸をソワソワとさせていた
事前に連絡は入れたとは言えども、大所帯も大所帯
加えて魔族融和派にラトレイア家自体が与したとは言えども、人の考えとはそう簡単に変わらない
子供たちに、孫たちに何か言われればどうしようか、という思いもあったため、少しの不安と共にレオンたちは屋敷へと足を踏み入れた……が、それはすぐ杞憂に終わったのだった
「……歓迎されてるって空気だね、兄さん」
「だな、皆にこやかだ」
「こんなに堂々とこの家の廊下を歩けるのなんて初めてだぜ……ルディのおかげだな」
2人の剣士からの感想を背に、ルーデウスはニコニコと笑みを浮かべながら、先頭を歩いたのだった
勿論、時々子供たちが転んでしまっていないか、はぐれてないか、とチラチラ後ろを気にしながら - 1501 24/10/09(水) 23:10:48
「長旅、ご苦労様です」
ルーデウスたちがクレアの部屋に通されての第一声はそれだった
彼女は彼らに向けて何かを言いたそうにしていたが、グッと飲み込んだ上でふぅ、と息を吐いた
「家族を紹介します」
ルーデウスの一声で、妻3人、妹2人、そして子供たちが一列に並び、それぞれがルーデウスの紹介と共に名を名乗り、挨拶をする
彼らの番が終わったところで、レオンたちの番となる
「こちら、俺の双子の弟で、エリスと同じく剣神流の達人。レオンです」
「レオン・グレイラットです。初めまして、お婆ちゃん」
レオンが名を名乗ったところで、家族の紹介を行うのはルーデウスからレオンのターンへ変わる
「で……こちら、最初に結婚した妻、ミリアルテ。我が家の経済状況、家事を大いに助けてくれて、俺の心を救ってくれた人です」
「ミリアルテです、本日はお招きいただき、誠に感謝いたします。至らぬところの多き者ではありますが、数日間、どうかよろしくお願いいたします」
「こちらはセフィリア……ロキシー同様魔族ですが、北神二世の弟子です」
「セフィリアであります、よろしくお願いいたします!」
「そして、こちらが俺の子供たち……まずは長女のミア」
「ミア・グレイラットです、よろしくお願いします……えーと、えーっと……ひい、お婆様」
レオンの子供たち滞りなく挨拶を終え、クレアも改めて名乗ったところで、互いの紹介は終わった
レオンが「お婆ちゃん」と言ったことに関しては、クレアは少し眉をひそめていたのだが、レオンはそんなことを知る由もないのだった - 1511 24/10/09(水) 23:19:02
「……うぅ、ちょっとやらかしました」
「どうしたのさ、黒ママ」
「いえ、その……まぁ、ミア殿には縁遠い話かもしれないのですがね……拙者は見ての通り、第二婦人と言うものであります」
「へー、ダイニフジン……」
「簡単に言いますと、2人目のお嫁さんというところです」
「そうなんだ」
「それでですね……その、第二婦人というものは一般的に最初に結婚したお方を立たせるのが道理でありまして。
だから、本来拙者は先ほどロキシー殿がされたように、本妻であるミリア殿の半歩後ろで挨拶をした方がよかったのですが……つい、気を抜いていました……あぁぁぁ……」
「んー……貴族っていうのは、そんな細かいことを気にするような人なのかい?」
「まぁ、礼儀作法の一つではありますから……」
「ふーん……合理的じゃないなぁ、ボクならそんなことどうだっていいさ、名前と、どこから来たのか、そしてどんな人なのかを言ってくれれば、それでいいのに。
第一、そんな細かいことをいちいち言ってたら『私は器が小さいです』って言ってるようなものじゃないか、パパなら相手の挨拶くらいで怒ったり文句を言ったりしないさ」
「んー……まぁ、ミア殿の言葉もまた正論なのだと思われますが、貴族には貴族の空気、価値観というものがあるのであります。
ですから、ミア殿もいつか、将来はこういった場所などを旅して、色々なことを学んでみてください」
「……わかった、黒ママがそういうなら、そうしてみようかな」 - 152二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 05:00:19
重婚はともかくクレア的にはちゃんと長男と長女を産んだからミリアへのポイント高そう
- 153二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 07:12:42
レオンはルーシー以外の甥や姪(ルイシェリア含む)からどう思われているんだろうな
- 154二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 07:33:21
双子と三つ子がほぼ同時期に産まれた事に相当驚いてそうだな。
- 155二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 19:07:10
保持
- 156二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 21:53:07
- 157二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 07:13:11
本人の口ぶり的にミアは自立したら武者修行も兼ねて冒険者ルートかな?
- 158二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 14:43:15
- 159二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 20:02:18
クレアはレオン一家をどう思っているんだろうな
- 160二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 02:18:37
金の亡者とか何も知らない周囲には思われてそう。
- 161二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 07:12:52
レオンとセフィリアも高給取りなのにミリア一人で二人分以上も稼いでそう
- 1621 24/10/12(土) 09:05:17
- 163二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 13:07:21
- 1641 24/10/12(土) 16:19:51
ミリス観光はレオンにとって新鮮だった
レオンはなんだかんだとミリスに来たことがなかったため、子供たちのように年甲斐もなくはしゃぎ、笑い、大いに散財した
その様子はアルスにも、ジークにも、ララにも、ミアにも、アルトリウスにも手本となった
無論、悪い意味で
「……楽しむのはわかるけどさ、もう少し歳相応にならないかなぁ、リオン。子供たちに悪影響……ってほどでもないけど、ほら、もういい歳になるでしょ?」
「いやぁ、こう……な、なんていうか……小さい頃に楽しい経験をしたことのない大人ってこうなるんだなぁ、って自分でも驚いてるよ。
仕事も訓練もなしに、観光だけで異国に来るのなんて初めてだからさ……けど、歳のこと言うのはちょっとどうなんだ、先生はあの歳で甘い菓子に夢中だろ」
「はぁ……まぁ、そうだけども……」
義姉からの呆れ半分の視線を受けながらも、レオンは一日でミリスの主要観光名所を回った
子供たちなら到底出来ないことだが、レオンは脚が凄まじく速いし、剣神流に染まった男である
どこかを見て「ほう」と一声、何もわかってないように見えてその通り大してわかってもいないが、直観で建物の凄さを理解して、またどこかへと足早に歩いていき……気付いたらどこかで買い食い、気付いたらどこかを眺めている……と手の付けられない子供どころではない自由奔放ぶりであった
だが、勿論レオンとて子供たちをないがしろにしているワケではなかった
その両手には大量のお土産が握られており、子供たちを連れながらではあまり買い物もできないミリアやセフィリアのために、レオンが「どこをどのように回れば無駄なく観光出来るか」という計算と、買い物にオススメな場所を探していたのだった
翌日にはお土産が子供たちに行き渡り、お土産と異国の景色に夢中になる子供たちをレオンが見て、ミリアはセフィリアと共に観光を楽しむ……という形で、彼らの観光は行われたのだった - 1651 24/10/12(土) 16:20:02
勿論──
「な、なんでこんなトコに、剣帝が……!」
「観光だよ、でもな、家族に不安を覚えて欲しくないし、兄さんは休暇を貰ったばかりだ。
だから、お前らみたいなどうしても湧いて来るような奴らは俺が処分する、ただそれだけだ」
アルスたちがアイシャと共に観光に行った時に現れたような人攫いや、誘拐犯
そんな者を察知、発見すればレオンがこっそりと、迅速に斬る
あくまで手足だけに留めていても、高位の治癒魔術を受けなければもう五体満足には戻れない、そんな深い傷を与える
そんな風に、ヒトガミの使徒の仲間やら狡猾な犯罪者を、レオンは斬っていた
「……旅行来てまで剣振るのは、師匠が見たら呆れっかな」
レオンは子供たちにお土産の木剣を持たせて遊ばせながら、小さく呟いたのだった - 166二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 18:25:01
多分ゼニス関連の時にルーデウス達と一緒に来てないし、その後も手紙を一通も出してないだろうからその事を根に持っているのかな?
- 167二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 20:40:00
- 168二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 20:44:09
叔父の大はしゃぎを見てルーシーがタメ息ついてそう。
- 169二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 04:17:27
まぁ何かと理由をつけて会ってなかったぽいしちゃんと向き合わないといけないしな。
- 170二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 09:14:03
半分は人族だし···なおミリアの祖母はソッチ方面で有名なエリナリーゼでセフィリアの祖母はミリスでは怨敵扱いだろう悪名高いアトーフェ。
- 171二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 15:41:09
ガルだったら爆笑してるよ
- 172二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 23:21:58
保持
- 173二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 08:14:48
青春を剣の聖地での修行に明け暮れたが故の反動だな。その後も片腕失ったり、新婚生活もルーデウスと違って手を出さないプラトニックな関係だったしな。
- 174二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 14:23:43
人族の妻のエリスとの間に長男のアルスや四女のクリスがいるルーデウスと違ってレオンは子供全員にエルフか魔族の血が入っているしな
- 175二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 19:59:50
レオンも後十年もしたら妻二人とは外見年齢が親子位の差になるんだよね···
- 176二次元好きの匿名さん24/10/15(火) 07:14:34
レオンが年寄りになっても片や二十代前半の若さを保つミリアと片や十代後半の若さを保つセフィリア。
- 177二次元好きの匿名さん24/10/15(火) 07:33:49
実際にクレアとレオンが一対一で対面したらどうなることやら
- 178二次元好きの匿名さん24/10/15(火) 16:54:45
- 179二次元好きの匿名さん24/10/15(火) 20:31:27
悪戯が見付かったらミリアに叱られるかセフィリアにお尻を叩かれそう
- 180二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 07:13:39
一回一緒にやってバレてこっ酷くお仕置きされてそれ以降はやらないイメージがある