- 11じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/15(日) 19:09:55
- 21じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/15(日) 19:12:02
- 3二次元好きの匿名さん24/09/15(日) 19:28:11
待ってました!
保守 - 4二次元好きの匿名さん24/09/15(日) 19:31:54
- 51じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/15(日) 19:36:36
- 6二次元好きの匿名さん24/09/15(日) 19:39:12
おかえりミカ主!
待ってた - 71じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/15(日) 19:45:45
- 81じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/15(日) 19:51:49
前回のあらすじ書いとくじゃんね☆
①ハナコのメンタルはだいぶ回復した
②安価の結果、ヒフミはサーヴァント含めて誰も犠牲にしないハッピーエンドを目指す事になった
③ヒフミはゲーム開発部メンバーにゲーム的な視点で聖杯戦争について考えてみてくれないかと頼んだ
〈前スレで募集して消化出来てない安価内容〉
ヒフミがモモイやアリスにトキについて聞いてから、ヒマリと話す方法を探して可能ならヒマリと話す。
アズサはサオリに連絡可能であれば相談、連絡可能じゃ無ければサオリや他のアリウススクワッド達との接触方法を探す
ミレニアム組はコハルはハナコに話しかけ、ユズとミドリはウイに連絡。
ヒフミ、モモイ、アリスはヒマリと話せなかった場合、もしくはヒマリと話した後に更に行動可能なら、ミネ団長の行方についてシスターフッドやナギサ(ナギサにはハッピーエンドについての相談も)を尋ねる。
ユズとミドリはウイへの連絡後ラビット小隊に協力要請の連絡をする。
後キャスターはヘルタースケルター連れて拠点周辺の調査とオートマタの回収。
〈ヒフミちゃんが話をしておきたいこと〉
③今の戦力で他陣営と戦うのに不足はないか
④仲間になってくれそうな人に心当たりはないか、⑤トキについて詳しく聞いてみるで
⑥ゲーム開発部から見て、聖杯戦争を一種のゲームと見立てた時、そのルールの穴を突く方法は思い浮かぶか、何らかのグリッチによってこの聖杯戦争を解決する案についても一つの案として考えてみる
⑧「先生に相談する」という選択肢について話す
とりあえず20時ちょい過ぎから投下するじゃんね☆ - 91じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/15(日) 20:03:02
【9日目午前・探索イベント】
私の言った『モモイちゃん達ゲーム開発部ならではの視点』という話に、彼女達は悩みつつぽつぽつと話始めてくれました。
「ゲームに見立ててってなると……聖杯戦争のジャンルはSRPG?」
「ストーリーモードありの格ゲーって……感じじゃないもんね」
「ダクスピのようなアクション系も考えられます」
「あ、人間性……確かに……あと私ちょっとハイロボ風な気もする、かな……?」
学校が違う。立場が違う。部活が違う。性格が違う。価値観が違う。これまで生きてきた中で得た物が違う。
私達はみんなバラバラです。
だからこそ、一人では解決策が思いつかなくて悩んでしまう問題だって答えが見つけられる、その筈なんです。
「全員倒して聖杯ゲット!でノーマルエンドでしょうか?」
「それならハッピーエンド分岐が誰も倒さないでエンディング迎える……と時間制限あるし……なら倒していい黒幕用意する、かな?私なら……」
「あと前から気になってたんですけど、そもそもなんでサーヴァントを倒さなきゃいけないんですっけ?」
ミドリちゃんの疑問に、セイバーさんとタブレットの映像越しのキャスターさんは互いに顔を見合わせてから少し躊躇って話してくれました。
「……うん、今更隠す話ではないから話しておくよ。サーヴァントの魂というのは非常に高密度の情報でね。魔術世界では情報とはそれその物が燃料として扱うんだ」
「それって……それじゃあ聖杯が願いを叶えてくれる手段って」
「基本的には倒されたサーヴァントの魂を格納した聖杯がそれを燃料にする……って考えてもらって構わないかな」 - 101じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/15(日) 20:04:18
聞かされた内容は決して気持ちのいい話ではなくて、みなさんの会話する声が止まってしまった。
私達にとってサーヴァントの方はすごく強いけど、お話出来て笑ってくれて仲良くなれる、そんな素敵な人達です。
決して道具とは、割り切れない。
だからそんな風に始めから燃料として扱われているという事に驚きも、悲しみも、胸をひどく重くするように感じました。
「キャスター、キャスター」
私達が押し黙る中、ふと、アリスちゃんがタブレットに向かって疑問を投げかけました。
「それだったらおかしいです。どうしてこの聖杯戦争は『自害』を禁止しているのでしょうか?」
言われてみればその疑問はもっともな話です。
あまり良くない言い方にはなりますが、サーヴァントを燃料として扱うなら、別に自害を禁止する必要どころか意味はありません。
「本来なら聖杯戦争を仕組んだ何者かがそういう形式でルールを設定した、と考えるのが順当だけれど……」
「監督役の黒服さんが言うには、彼らはそのルールを含めた聖杯戦争のシステム構築に一切関与していない、ですか……」
ユウカちゃんの言葉を引き継いだハナコちゃんの言う通り、あのライダー陣営の襲撃があった夜に黒服さんは自分たちは聖杯戦争のシステム周りには触れていないと教えてくれました。
「それもどこまで当てになるんだか……」
そういうコハルちゃんの気持ちもよく分かります。正直黒服さんはとても胡散臭いですし、何より『あの』アサシンさんのマスターです。
彼の言った話をそっくりそのまま鵜呑みにしていいかは悩んでしまいますが。
「私は……あの人の言ったこと、信じてみてもいいと思うんです」
「黒服さんは、確かに悪い大人だと思います。でも嘘は言わないと思うんです。そういう不誠実さはないって思うんです」 - 111じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/15(日) 20:10:21
あの人は多分悪い大人です。
必要なら相手を騙すでしょうし、大切な事は全て包み隠さずとはいかないでしょう。
でも私に嘘はつきませんでした。それが彼という人の確かな一面なのだと思うんです。
「ヒフミ。それでも私は……」
「彼はアサシンさんのマスターです。だからアズサちゃんが信じられない気持ちはよく分かります……だから味方とか全部信じるとか、そういうのはしなくて大丈夫です」
眉根を顰めて困った顔をするアズサちゃんの気持ちはよくわかります。
実際私も殺されかけたわけですしね。
「ただ黒服さんは頻りに取引と口にしていました。彼がどんな思惑で聖杯戦争に参加しているのか分かりませんし、どこまで信じていいかは分かりません。でもビジネスをする人間として、取引相手に敢えて不利益な、それも調べればもしかしたら後でわかってしまうかもしれない情報を渡す……そんな不誠実で雑な手は打たないと……私は思うんです」
私の言葉を最後に、また少し静かな時間が訪れました。誰をどこまで信じるべきか、まだまだ考える事は多そうです。
「もういっそさ、聖杯なんて壊しちゃおうよ」
そんな沈黙の中でモモイちゃんが口を開きました。
「……賞品を台無しにしてゲーム自体ひっくり返すってこと?お姉ちゃん」
「んー、分かりやすくない?私達、聖杯なんていらないんだし」
「それはそうだけど……」
提案された方法は少し乱暴かもしれませんけど、確かに彼女の言う通り分かりやすい方法です。
ただ、その方法には考えなくちゃいけない問題があります。
『単純だが分かりやすい解決手段である。少なくとも聖杯を物理的に破壊すればお前達マスターにかかっている魔力負担という問題は確実に解決する』 - 121じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/15(日) 20:21:59
キャスターさんの言葉には含みがありました。
「……それ以外の問題。たとえば今次以降の聖杯戦争が発生についてはその手段だと解決できない、って事ですか?」
私が想定していた聖杯の破壊による弊害というか問題、それ以外にもキャスターさんは問題があるのだと答えます。
『聖杯その物がどういった物なのかによるのだ。仮に物質的に存在するのであれば破壊してしまうなり、単純な魔力リソースとして使い切ってしまえばいいだろう。だが……』
言い淀むキャスターの言葉を引き継いでセイバーさんは顔を顰めながら教えてくれました。
「聖杯というのはそれ自体が形を持たない霊体として顕現する場合やその実態が術式という可能性もあるんだ。物理的に完全な破壊が可能なのかどうかすら現状定かじゃないんだよ」
「えー!ずるじゃん!それ!じゃあどうやって壊すのさ!」
「そもそも壊す事は想定していないんだろう。しかし、やはり魔術というのは私達の想像を遥かに超えていくな。実態がないとは」
これまでも聖杯の顕現といった形で話を聞いていましたがまさか聖杯に実態がないとまでは思ってませんでした。てっきり金色のティーカップかトロフィーみたいな感じだと思ってましたけど、どうやら違うみたいです。
「ここら辺は監督役の人に聞くしかないかなぁ……あとはなんとか探してみるとか?」
「聖杯探索クエストですね!アリスもやる気十分です!」
その言葉を聞いてセイバーさんが天を仰いでいます。そういえばアーサー王物語って確か……いえ、今はそれを考えるのはやめておきましょう。
それに……。
「だけどモモイ。聖杯を壊すって言っても、それはそれで問題が残るわよ」
私が考えている聖杯を壊す解決方法の問題点。恐らくそれと同じ事に思い当たったコハルちゃんがモモイちゃんに声をかけました。
「あり?そうだっけ?」
「聖杯を壊しちゃったら、願いを叶えられない……から……私達とかあと多分トキさんはそれでいいけど……他の人達の願いはまだ分かってないし……」
ユズちゃんの言う通り、聖杯を壊してしまうというのは無条件で他のマスターの願いを叶えないという事。 - 131じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/15(日) 20:35:46
「どんな形であれヒフミやモモイの命に負担をかけているのは聖杯だ。それを壊すという方向は私も賛成……だけど他のマスター……マリー達が何を思っているのか知らないまま壊してしまうわけにはいかないと思う」
「私もアズサさんの言う通り、かな?やっぱり命には替えられない、だけどトキさん達はきっと命に替えても叶えたい願いがある。ならそれを無視したり知らないまま壊す方向を選んだら……ゲームならそれこそバッドスチル回収じゃない?」
ミドリちゃん達の言葉は大事な物だと、私は思うんです。
どんな願いを、どんな想いで、聖杯に託してでも叶えようとしているのか。それを知る事こそがきっとマーリンさんの言っていた『二つ目の秘密』……四つの陣営の痛みを知るって事なんだと思うんです。
「ただそうなると、どんな願いか本人から聞いても答えが返ってくるかは分からないのが難しいね」
「少なくとも話し合いのテーブルには着いてくれるとなると、安守先輩になるでしょうか?」
「後は周りの人からの聞き込みっていう方法もあるわ。各マスターの事をよく知っている人から聖杯戦争開始前後の様子を聞いたりとか」
誰から聞くべきか、どうやって調べるべきか。
そしてその願いを聞いてからどんな風に交渉するべきか。考えることはたくさんありますけど、時間はまだありますから一つひとつ片付けていけばいいんです。それに幸いな事ですが。
「マリーちゃんとトキさんは……」
ここにはマリーちゃんの友達も、トキさんの友達もいます。その繋がりを辿っていけば、彼女達の願いにも辿り着けると思うんです。
「ある程度の予測でしたら。ただ答え合わせには私だけじゃなく、『彼女達』との話し合いが必要でしょう……戦力を測る意味でも確認しておく必要があります」
「トキ、ね……はっきり言って私達には彼女が何を考えて今みたいな行動してるかもさっぱりなのよ。彼女が最後に活動していたのはC&Cとしての任務ではなく特異現象捜査部だったから」
ハナコちゃんは少しだけ寂しそうに、けど目に強い光を秘めて。
ユウカちゃんは肩をすくめながら、どこか戯けたというか、まるで。
「だから聞くなら『私じゃないわ』」
サプライズを企画しているようなそんな茶目っ気のある顔で。
「そうですよね?」
───リオ会長。 - 14二次元好きの匿名さん24/09/15(日) 20:39:16
生徒会長!!居たんかワレ!?
- 15二次元好きの匿名さん24/09/15(日) 20:56:32
ユウカの隣のロボットから話してたのやっぱりリオだったか
- 161じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/15(日) 21:05:22
ユウカちゃんにそう言われて、彼女の横でずっと待機していた『ロボット』がキャタピラを少し前進させてから、そのなんというか、前衛的なデザインからはあまり予想できない綺麗な声で話始めてくれました。
『……ええ、そうね。もっとも、私のそれも予想になるけれど』
ずっと気になってはいたんです。でもみなさん、誰も突っ込まないですし、昨日の夜にオートマタの物資依頼もしてましたから、もしかしてそれなのかなって思ってましたけど。
『久しいわね、アリス、モモイ。そしてはじめまして、補習授業部の皆さん。私の名前は調月リオ、ミレニアムサイエンススクールの中枢、セミナーの代表よ』
まさか、四本腕のロボットの方が生徒会長だとは思いませんでした。
『……何か勘違いしているようだけど、今は貴女達が発注した光る!鳴る!DXあばんぎゃるど君プレミアムエディションを通して喋ってるだけよ』
あ、違うみたいです。
「違うのか……」
「ロボットじゃないんだ……」
「ミレニアムですからてっきり……」
「キャスターが呼ばれたのもてっきりそういう関係なのかと思ったんだが……」
『貴女達がミレニアムについてどう思ってるのかについて改めて後で聞かなくちゃいけないわね』
『セイバーよ。話す事ができた、後で我の工房に来るといい。盛大に歓迎しよう』
私達の思っているイメージはどうやら誤りだったのが分かったところで口をあんぐりと開けていたモモイちゃん達が慌て始めました。
「な、ななななんで会長!?」
「お久しぶりです!リオ会長!」
モモイちゃんは完全にパニック状態ですし、アリスちゃんはとびきりの笑顔です。確かにミレニアムのような大きな学校の生徒会長の方とは中々会う機会はないかもしれませんし、驚くのも仕方ないかもしれませんね。
『……元気そうでよかったわ、アリス。それとモモイさん、私が来たのが意外かしら?……あの時と同じよ。自治区だけでなくキヴォトス全体の危機。なら私がどんな形であれ動くのは自然な事ではないかしら?』 - 171じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/15(日) 21:14:54
それにと続けるロボットことアバンギャルド君は、機械ではありますけど、どことなく寂しげで。
『ユウカも貴女達ゲーム開発部の子も、アリスも。我が校の、ミレニアムの生徒が困っているのよ。なら、今度こそ味方になるのは当然でしょう?』
でも、その機械音がとても温かくて、彼女が優しい目をしている、そんな気がしました。
「貴女達の件について前々から相談したり連邦生徒会の過剰なアクションを抑えてもらうようにリオ会長には動いてもらってたの。三大校の生徒会長って立場はそれだけ力がある……私やノアの立場だけじゃ限界があるから」
そう言うユウカちゃんはどことなく誇らしげで胸を張っている。その反応でどれだけ彼女が調月会長の事を信頼しているかがよくわかります。
『ユウカやトリニティの会長達からこれまでの話を聞いたわ……大変だったわね、阿慈谷ヒフミさん』
「いえ、そんな!私は全然……」
『謙遜は不要よ。このキヴォトスで行われた超自然的な儀式に巻き込まれる、その辛さは理解しているつもりよ』
その言葉に、鼻の奥がつんとなる気がした。大変、だったねと労う言葉だけじゃありません。ユウカさんやナギサ様達とも協力してくれる人がここにもいるという事。その事実が嬉しかったんです。
『本当はもっとゆっくり貴女達の話を聞きたいところだけど、貴女もモモイも時間がない』
『だからまずは、トキについて話をしましょうか』
『あの子の願い、いいえ、命題に心当たりがあるの』 - 181じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/15(日) 21:18:40
- 19二次元好きの匿名さん24/09/15(日) 22:09:29
そういえば投稿の方では他の陣営の召喚からこれまでがおまけで読めちゃう的な感じでいいじゃんね?
アーチャーとトキがここまで来るまでが少し気になってるじゃんね - 20二次元好きの匿名さん24/09/15(日) 22:26:00
このレスは削除されています
- 21二次元好きの匿名さん24/09/15(日) 22:40:06
このレスは削除されています
- 22二次元好きの匿名さん24/09/15(日) 22:41:17
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- 23二次元好きの匿名さん24/09/15(日) 22:57:47
個人的にリオ会長はパヴァーヌ最初にやった時は切嗣やエミヤみたいな正義持ってるキャラなんだなって思った記憶がある
最終編以降は色々スタンス変わっただろうけど
エミヤのマスターやってる世界線を何度か妄想した - 24二次元好きの匿名さん24/09/15(日) 22:58:38
このレスは削除されています
- 25二次元好きの匿名さん24/09/15(日) 23:10:02
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- 26二次元好きの匿名さん24/09/15(日) 23:21:26
このレスは削除されています
- 27二次元好きの匿名さん24/09/15(日) 23:34:51
お疲れ様です
ミカ主様、おかえりなさい
もう、黒服と会う時は先生を連れてって大人の交渉術に任せるのも手かもしれないな
そして聖杯探索、可能性があるとしたら……アビドスとかか? - 28二次元好きの匿名さん24/09/15(日) 23:44:48
あれ、続き消えてる…?
- 29二次元好きの匿名さん24/09/16(月) 00:13:22
このレスは削除されています
- 30二次元好きの匿名さん24/09/16(月) 00:58:12
最初のスレから走ってきてようやくリアタイできる!
新米先生だけどめっちゃ楽しく読ませてもらってます!
ミカ主ファイト! - 31二次元好きの匿名さん24/09/16(月) 09:37:28
保守
- 32二次元好きの匿名さん24/09/16(月) 14:07:33
待ってた
- 331じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/16(月) 15:51:32
【Recommend BGM……〈someday,sometime〉】
『トキは、私が拾った子だった』
ゆっくりと、アバンギャルド君越しに調月会長は話始められました。
『優秀、だったの。黙々と任務を熟して私の求める成果をいつだって持って帰ってきてくれる。ユウカやノア、コユキともまた違う。難題解決の、そしてセミナーという中枢での仲間ではなく、側に仕えてくれる同士としてとびきり優秀なエージェント』
静かな声で語られる話はどこまでも淡々とした物ですけど、不思議と機械音なのに温かみがありました。
『でも変わった子だった。どことなく浮世離れしてる雰囲気で、表情なんてちっとも変えないくせに実は負けず嫌いの寂しがり屋。なのに、人と関わる事がとても苦手でいつも一歩離れて立ちたがる。その癖……情に厚い』
懐かしむように、噛み締めるように、抱きとめるように、その温もりを掌に乗せて、思い出しながら。彼女は話してくれる。
『仕事の事以外で話すなんて数えるほど、友人関係のような楽しい時間なんて、焦りに追われてた私には許されなかった……けど、側にあの子がいる時間、私は間違いなく恵まれていた。裏切らない誰かがそこにいる、その幸せが確かにあった』
それはきっと彼女とトキさんの、二人だけの特別な関係、私にはうまく言い表すことなんて出来ませんけど、彼女が今語ってくれていることはそんな一緒にいてくれた大切な人との大事な思い出なんだと思ったんです。
『以前の雇用主で今はもうあの子の前から去った私がこんな事を言うのは変だけれど、あの子はずっと……私に拾われた事に恩義を感じてくれていた』
調月会長の笑い声がスピーカー越しに聞こえる。それは溜め息に似た霞んだ笑いでした。
『彼女と一緒にいた頃、私は自分の事を誰も理解してくれないと、私一人でなんとかしなきゃって意地を張ったわ……そんな情けない私の傍にあの子は黙って一緒にいて最後まで付き従ってくれた』
飾らずに言うなら嬉しかったのよ、と彼女は続ける。その声に乗せられた淡い喜びに誰も何も返せませんでした。 - 341じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/16(月) 15:53:10
『私を理解してくれる人はいなかった、今でもそう思う。あの頃、私に理解される為の努力をする時間なんてなかったし、その努力をするという考えも最初に捨ててしまったから……だから、貴女達の敵になるのは、先生の敵になるのも、注意されたのも必然だった』
その時の調月会長の立場や状況は私には分からない。ただなんとなく、ユウカさんやモモイちゃん達の顔を見ると察せられるような気がしました。
『間違っていたんでしょう。数字に囚われ、前提を履き違えて、自分の首を絞め続けたのが私だった。それでもあの子はそんな私を裏切らなかった。私の行動理由、そこに付随する感情にどれほどの理解があったのかは分からない……けれどあの子は、あの子だけは私の行動を黙って肯定してくれていた』
間違っていたと吐き出す声に哀しみはありませんでした。淡々と間違っていた計算式を声に出すように、ありのままの事実を連ねるだけ。
でも、トキさんの事に触れるその時だけは、誇るような喜びが滲むんです。
『トロッコ問題は知っているかしら?私はあの時、その思考実験を口にした。一人を犠牲にしなくてはより多くを喪ってしまう、一人を犠牲にすれば普遍の営みを守れる……私の前にあった選択肢はたった二つしかなかった。ないと、諦めた』
彼女の言う諦めにどれだけの苦痛があったのかと思うと胸が締め付けられる。
きっとこの人は歯を食いしばって、諦めるという選択を、誰かを犠牲にする選択に手を伸ばさなきゃいけない状況だったんでしょう。
『犠牲を許容する前提に抗えなかった、その前提を覆す根拠を見出せなかった……そうね、私は万が一が怖かった。だから私は……アリスを壊そうと……いいえ、殺そうとして、そして今がある』
ちらりとアリスちゃんを見る。その顔は俯いた前髪に隠れて見えなかった。
『それでよかったのよ、私は。何かを犠牲にするという選択肢しかなかったから、先生や貴女達のような私にとっての第三者から別の選択肢を提示してもらえて、ある意味で救われた、やっとあの問題の当事者から降りられた』
肩の荷が降りたという言葉には後悔や諦観、不安や困惑、そして感謝と喜びの混ざった不思議な色がありました。泣けてくるような複雑で綯い交ぜな色だった。この場では彼女の本心は分かりません。分かるとしたらそれはきっと、あの人だけなんでしょう。 - 351じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/16(月) 15:57:36
『……でもあの子は違う』
切れた言葉のその後。
調月会長は躊躇いながらそう言った。
『きっと、トキはまだその問題に囚われている……いいえ、ずっと取り残されている』
今度こそ、彼女が吐き出した音には後悔があった。
『虚妄のサンクトゥム攻略戦で、あの子は一人ではどうにもならない戦況を自爆してでも打開しようとした』
奥歯を噛み締めたその言葉を聞いて、思わず周りを見渡してしまいます。でもモモイちゃん達は誰も彼も同じ顔をしていた。
『嫌な言い方になるけれど、その判断は正しかった。あの時、援軍は望めなくて、あのタイミングで敵を押し留めないと他の戦線への影響も考えられた。その状況の当事者であったトキは自分を犠牲にする事で大勢を守ろうとした』
私や補習授業部のみなさんはまだいいんです。トキさんとの付き合いはこの聖杯戦争からで、その関係だってずっと敵かどうかを宙ぶらりんに彷徨っていました。だから彼女の過去を聞いても、それをありのままの事実として受け止められる。
『あの時はノアとトリニティの百合園生徒会長の機転でそういう事態にはならなかったわ。それでも、あの子が自分を犠牲にするのをよしとした事実は消えない。その選択肢を常に抱えている事に変わりはない』
でもモモイちゃん達は違う。モモイちゃん達にとってトキさんはお友達だから。あの日、もしかしたら喪っていたかもしれないと聞いて彼女達の唇が戦慄いているのは仕方ない事なんです。
『……聖杯戦争の全貌が見えない以上、どうして犠牲の多寡を問う二択の前提しかないのか、どんな手段を取らざる得ないのか、それは分からないわ。けれど』
そんなトキさんが今度は聖杯戦争のマスターに選ばれた。自己犠牲を果たそうとした彼女が、この戦争の中で何を思って聖杯戦争の恒久的な廃止を願おうとしたのか、今なら分かるような気がします。
『今、どうしようもない状況の中でトキはきっとレバーを握っている』
一人、ぽつんと真っ暗な通路に立ってレバーを握る彼女の姿が頭に浮かびました。それは寒々しいほどの孤独と重圧。 - 361じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/16(月) 16:00:47
- 371じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/16(月) 16:34:03
調月会長は唐突にそうやってこの場にはいない名前へと呼びかける。数秒、誰もが首を傾げたり辺りを見渡したりしていると、短い雑音が二度三度鳴る。
それから暫くして、病室のノイズスピーカーから声が流れ始めた。
『……まさか、プロテクトを突破されるとは思いませんでした。挙句、無理矢理病室のスピーカーに繋げるだなんて、相も変わらず居丈高な事ですね』
『エリドゥを作ったのは私よ。バックドアぐらい用意してあったわ……時間はかかったけれどね』
涼やかな声の持ち主からの皮肉に調月会長が何を気にする事もなく言い返してしまうと、相手は黙ってしまった。
「ヒマリ先輩……今まで、ううん……やっぱりトキに……」
モモイちゃんがぽつりと漏らした声にヒマリと呼ばれた方は苦々しくゆっくりと返事をした。
『映像を出さないでいきなり貴女の独白だけ聞こえてきたかと思えば、そういう事ですか……そこにいるんですね、モモイが……キャスターのマスターが』
「……うん。私だけじゃないよ、ヒマリ先輩。アリス達もユウカも……それからヒフミもいる」
『……なるほど、そういう』
そんな風に呟いて先で小さな咳払いが聞こえた。まるで話を切り替える、そんな合図のような。
『リオの思惑にまんまと乗る羽目になったのは甚だ不本意ですが、私としても好都合です』
『そう、なら招待してよかったわ』
『不本意だと言ったのが聞こえなかったんですか?』
小競り合うようなやり取りにそっとユウカちゃんの方を見ると諦めるように首を振られてしまいました。どうやらいつもの事みたいです。
『改めて、私の名前は明星ヒマリ。ミレニアムの特異現象捜査部に所属しています』
『まず前提としてお話しなくてはいけない事をお伝えします。時間はありませんから手短に』
『私は貴女達に協力する立場にあって』
『トキとは現在敵対関係にあるということです』 - 381じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/16(月) 16:37:03
- 39二次元好きの匿名さん24/09/16(月) 19:05:36
乙です!
レバーを握るトキの願いとは如何に... - 401じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/16(月) 19:22:13
【Recommend BGM……〈OperationD〉】
『思っていた立場と違う───それが貴女方の反応でしょうか?』
「待ってください、ヒマリさん。貴女は確かヴェリタスと協力関係にあった筈です。一体いつから、どうしてそんな関係に?確か貴女とトキさんは例の部活動でもご一緒されていた筈では?」
「そうです!ちゃんと説明して下さいヒマリ先輩!トキと敵対って一体どういうことなんですか!?というか今どこに!?」
含みのある、どこか揶揄うような彼女、ヒマリさんの言葉にハナコちゃんとユウカさんが反応しました。
『久しぶりですね、ハナコさん。あの方舟以来でしょうか?それから美味しい反応をありがとうございます、ユウカ。リオに汚された私の純白の乙女心の晴れやかになりますよ』
いっそ清々しいと言わんばかりでしたけど、妙に反骨心というかそういうのが見え隠れする棘のある言葉。調月会長と一体どういうご関係なのかますます気になりますけど、今はそれよりも。
『さて……何時から、でしたか。それはそうですね、初めからですよ』
彼女の言葉を一言だって聞き逃してはいけません。
『私は阿慈谷ヒフミさん、そしてモモイ。貴女達がサーヴァントを召喚したその瞬間を観測してからずっとトキとは敵対しています』
それはあの8日前の夜の話。私が二番目のマスターだと話ですから本当に最初からトキさんとは敵対していた、という事になります。でもそれだと、これまで調べてきたエリドゥやヴェリタスの方から断片的に聞いて考えていた事。つまりトキさんに明星ヒマリさん達が協力関係にあるという前提が崩れてしまいます。
『経緯を説明したいところですが、本当にあらゆる意味で我々に時間と猶予はありません。ですから手短に、現在私とエイミはトキによってエリドゥに軟禁状態にあります……特異現象捜査部の部室ほどではありませんがやはり外部からの干渉は極めて難しいですし、私達としても大っぴらに動く、貴女方へ協力するというのは難しいです』
「……どういう事ですか?トキさんは一人でエリドゥを運用して一人で今も戦っているって事で、じゃあヒマリ先輩達はなんのつもりでヴェリタスに仕事の依頼をしてたんですか?」 - 411じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/16(月) 19:34:13
誰もが気になっていた事を直球でミドリちゃんが聞いてくれました。それに明星さんからの答えはあまり要領を得たものではありませんでした。
『別件、ではありませんね。聖杯戦争の解決、それをトキとは別のアプローチで探していました。チーちゃんに頼んでいたのもそれ絡みです』
『そもそも私達はトキと敵対はしていますが、あの子に協力していないとは一言も言ってませんよ』
ますますわけが分かりませんでした。協力してるのに敵対してる。一体どうして?
「別のアプローチ……もしかしてヒマリさんはトキさんのやり方に反対したから今の状況になったのでしょうか?……いえ、待ってください。やり方に反対して別の方法を模索してる、なのに協力関係という事は……まさか、そんな馬鹿な話がありますか?トキさんは時間を人質に……?」
『……馬鹿な子。敵対した挙句に軟禁なんてどういうつもりかと思えば、自分を人質にしてヒマリへの協力を引き出したのね。───私を手伝って頂けないと私は死んでしまいます、とでも言ったのかしら?』
ハナコちゃんと調月会長は分かったようで本当に苦々しく溢すように、私達にも分かるように教えてくれました。
『まるでどこかの誰かさんみたいでしょう?リオ。それと凡そ正解です、ハナコさん。話は私達はサーヴァントの召喚に際した膨大なエネルギー反応を確認した今から二『部長、トキが向かってる。多分気づかれたよ』エリドゥの監視システムが優秀なのも困りましたね、外部からの干渉があるとすぐ分かってしまう……まったく、こんな物どこの誰が作ったのか』
『それは私ね。褒めてくれてありがとう』
『あ、な、た、の、せいで!!私達はずっっっっと迷惑をかけられていると言ってるんですよ!!』
余裕綽々、まるで何でも知っていると泰然に話されていた彼女がそう言って声を荒げるのを聞いて、私の中の明星さんという方のイメージが二転三転していきます。
『あら、そうなの。ごめんなさい、ヒマリ』
『……落ち着きなさい、明星ヒマリ。びーくーる、びーくーる……あんなドブ川の言う事で一々時間を浪費する余裕はありません……!』
『部長、本当に時間ないんだけど。来ちゃうよ』
明星ヒマリさん、どうやらかなり愉快な方のようです。一度きちんと会ってゆっくりお話したい気持ちになりますけど、今はそうも言っていられません。 - 421じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/16(月) 19:56:28
『最初に言った通り、私達は貴女方に協力する……いいえ、協力し合える立場にあります』
事実、明星さんの声に焦りが浮かんでいます。恐らく、時間切れです。でもその前に彼女は私達に一番大切な部分を教えてくれました。
『トキの願い、命題。それは人類最後のマスターとなって恒久的に聖杯戦争を開催させない事。業腹ですがリオの言う通り───功利主義がキヴォトスを救えるか否か或いは自己犠牲の果てに救いはあるか。それがあの子の命題です』
『リオ、貴女は勘違いしてるんです。あの子が向き合っているのはトロッコ問題ではありません。あの子は路線を変更するレバーなんて握ってない。あの子の立場haむしろ、歩道⬛︎⬛︎太⬛︎⬛︎⬛︎の人物』
『だから貴女と同じ結論に至った。聖杯へ七つの命を焚べ⬛︎⬛︎で⬛︎⬛︎を聖⬛︎のsys───』
ぶつんと、音はそこで止まってしまった。
『……時間ね。アクセス出来なくなってるわ』
「会長、ヒマリ部長へのコンタクトは?」
『電子媒体では今回切りね。エリドゥの監視を潜り抜けれたのもまだ機能してる抜け道があったからよ。もう同じ手は使えないわ』
ユウカちゃんの質問に調月会長は残念だと言いつつ、私達へと声をかけた。
『ヒマリの話からある程度、トキの動きが理解できたわ』
「それはやっぱり、自己犠牲を……ってことでしょうか?」
『ええ、そうみたいね』
さらりとそう言ってのける彼女に、なんて声をかけたらいいか考えあぐねてしまいます。彼女がトキさんの事をなんとも想ってない筈がありません。
自分を犠牲にするなんて認められる筈がないんです。でもアバンギャルド君越しの声からは彼女の内心は何も分かりませんでした。
そうやって切り出し方に悩んでいる私達に代わって、彼女が口を開いてくれました。
「……リオ会長、トキの事をアリス達はどうしたらいいでしょうか?」
アリスちゃんは下を向いていた顔をあげていた。焦りは見えます、怯えもあります。
でもその目には力強い何かが宿っていました。 - 431じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/16(月) 20:13:03
『……エリドゥに用意した非常用のバックドアは何もシステム上にしか存在しないわけじゃないわ。何かあった時の為に、物理的にも存在しているの』
「それって私達が前に使った搬入路みたいな感じの?」
『えぇ。あれとはまた別、開発の初期段階から用意した本当に極秘裏の通路があるの』
建設途中の物だから中央タワーに直通はしてないけれどと彼女は呟く。
「それを使ってエリドゥに行って……モモイやヒフミちゃん達に戦えって、こと……ですか?」
『……話すにしろ戦うにしろ、エリドゥに行かなきゃ何も始まらないわ。それといい?花岡ユズさん。トキは、ああ見えて頑固物なのよ』
そういう彼女の言葉には『力尽くでも止めて』という願いが隠されている。
私は、それに応えるべきだと想ったんです。
「調月会長、ありがとうございます」
『……まだ、私は何もしてない、何の結果も産めてないわ』
「いいえ、そんな事はありません」
こうやって私達の前に出てきてくれて、トキさんの話をしてくれて、明星ヒマリさんと話す機会をくれた。エリドゥへの侵入経路だって用意してくれる。そして何より。
「私達と同じように誰かを犠牲にしたくないと、そう思って一緒に戦ってくださる方が仲間になってくれた。それが私、嬉しいんです」
「私はハッピーエンドを目指します、マスターもサーヴァントも誰も犠牲になんかさせません」
「トキさんの願いだって、必ずもっと良い方法を見つけて───彼女を止めてみせます」
私の言葉にみなさんが頷いてくれます。やるべき事は見つかりました。トキさんの願いを知れました。それは調月会長がいてくれたからです。
『……貴女もアリスと同じような事を言うのね』
そうしてしばらく間があったから彼女が絞り出した言葉は、何故だか少しだけ濡れている気がしました。 - 441じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/16(月) 20:29:12
ここまでが今回お出しできるトキ&ヒマリのお話じゃんね☆残ってる安価の内容もだいぶ消化出来たじゃんね☆
①アズサはサオリに連絡可能であれば相談、連絡可能じゃ無ければサオリや他のアリウススクワッド達との接触方法を探す
②ユズとミドリはウイに連絡。ウイへの連絡後ラビット小隊に協力要請の連絡をする。
③ヒフミ、モモイ、アリスはヒマリと話した後に更に行動可能なら、ミネ団長の行方についてシスターフッドやナギサ(ナギサにはハッピーエンドについての相談も)を尋ねる。
④後キャスターはヘルタースケルター連れて拠点周辺の調査とオートマタの回収(これはもう話の流れでやっとくじゃんね☆)
〈ヒフミちゃんが話をしておきたいこと〉
⑤今の戦力で他陣営と戦うのに不足はないか
⑥仲間になってくれそうな人に心当たりはないか
⑦「先生に相談する」という選択肢について話す
が残ってるじゃんね☆
①④⑤⑥はもうサクッと終わらせるじゃんね☆
③⑦はこのメンバーじゃ話せないから別に誘導じゃんね☆ナギちゃん出したかったけどもう午前だけでかつかつじゃんね☆
ケセド戦を思い出すタイトスケジュールじゃんね☆
問題は②じゃんね☆
というわけでひっさびさの安価じゃんね☆
安価先>>52じゃんね☆
ウイちゃんになんの連絡をするか、どんな話するか書いて欲しいじゃんね☆
連絡時に話すメンバーはミドリちゃんとユズちゃんは固定。
ヒフミちゃんは午前中は動けないじゃんね☆
それ以外は特になんにも指定ないじゃんね☆
それではよろしくお願いします……じゃんね☆
- 45二次元好きの匿名さん24/09/16(月) 20:55:27
- 46二次元好きの匿名さん24/09/16(月) 21:26:41
- 47二次元好きの匿名さん24/09/16(月) 22:28:51
加速
- 48二次元好きの匿名さん24/09/16(月) 22:32:31
45と46に加えて、マリーの願いの予想と聖杯を破壊します宣言とLAさんに夢で何かあればウイ先輩を頼れと言われたのでこれからも頼りますで
- 49二次元好きの匿名さん24/09/16(月) 22:46:35
kskst
- 50二次元好きの匿名さん24/09/16(月) 22:46:49
聖杯を破壊するかどうか確定させるというか宣言するのは、他陣営の願いについてや情報をもう少し知ってからでも良い気はする。
話し合いでも、
”「どんな形であれヒフミやモモイの命に負担をかけているのは聖杯だ。それを壊すという方向は私も賛成……だけど他のマスター……マリー達が何を思っているのか知らないまま壊してしまうわけにはいかないと思う」
「私もアズサさんの言う通り、かな?やっぱり命には替えられない、だけどトキさん達はきっと命に替えても叶えたい願いがある。ならそれを無視したり知らないまま壊す方向を選んだら……ゲームならそれこそバッドスチル回収じゃない?」”
ってやり取りはあったし。
そういや、マーリンからの話は全部伝えてるって筈だし、マーリンが言ってた『それから。どうしてもこれから先の選択で悩む時は───古関ウイを尋ねるといい』も全員知ってるって事で大丈夫、ですよね?一応ミカ主に確認 - 51二次元好きの匿名さん24/09/16(月) 23:09:39
45+46+ LAさんに夢で何かあればウイ先輩を頼れと言われたのでこれからも頼ります
- 521じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/16(月) 23:10:02
- 531じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/16(月) 23:10:56
- 54二次元好きの匿名さん24/09/16(月) 23:15:51
や、聞いたタイミングも遅かったので申し訳ない
概ね今まで出てた安価網羅してるし51さんので良い気もする - 551じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/16(月) 23:19:18
……再安価、していいですか?
するとしたら
①>>45さん
②>>46さん
③>>48さん
④>>51さん
⑤自由記入
って感じで選んでもらう方式で5レス先ぐらいの短めの安価を……今日遅いから明日の昼からするじゃんね☆
54さん言ってるみたいに51さんの案でいくとかなら明日のお昼までによかったらまた教えて下さい……じゃんね☆
今回はほんとにほんとに1のミスです……みんなごめんね……
違うじゃんね☆
1が更新せずにそのままコメントにお返事したのもそうだしそもそも投稿に間が空いたり描写不足の1が悪いじゃんね☆
54さんはなんにも全然悪くないじゃんね☆
聞いてくれて嬉しかったじゃんね☆
だから謝らないで、また安価参加してくれたりしたら嬉しいです……じゃんね☆
- 56二次元好きの匿名さん24/09/17(火) 00:04:42
お疲れ様です
ヒマリ先輩とも早めに合流しておいた方が良さげかな?
まぁ、先ずは黒服・マリー・トキ・アル・ミノリの願いを知る事からだろうけど
そして、とりあえずウイ先輩の苦労はこれからも続くって考えて良いのかな?
後、聖杯が物理的に破壊できるモノであるならば対城クラスか対界クラスの破壊力を持った宝具が必要そうですね
でも、そんな破壊力の宝具を持ってるサーヴァントなんて…… - 57二次元好きの匿名さん24/09/17(火) 00:35:15
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- 58二次元好きの匿名さん24/09/17(火) 04:16:59
一応、大聖杯は作品によっては持ち去られたりもしてるし、ものによっては持ち運びも出来るっぽい?
確かアポクリファだと冬木の大聖杯が持ち去られてる筈ですし、
fakeだと黒幕側の計画ではスノーフィールドを消し去る際にファルデウスが大聖杯の疑似核を持ち出す手筈だったり、
一応移動させる事とかは出来るっぽい描写はあるんですよね - 59二次元好きの匿名さん24/09/17(火) 09:44:50
安価は個人的には51さんのでいい気はするな
後アサシンの宝具には即死があるけど仮に生徒が宝具の対象になって即死引いたらデッドエンドになりかねない気がするけどどうなんだろう - 60二次元好きの匿名さん24/09/17(火) 12:00:59
ヒフミちゃん達の味方として、トリニティのトップとミレニアムのトップがいるのは頼もしいですね
後はあれか、カタコンベ擬きの探索の為にサオリ含むアリスクに協力要請かな?
それと、セイバーとの絆レベルを上げるのも最優先かな?
いや、なんでこんなに絆レベル上がらんのやろ?? - 61二次元好きの匿名さん24/09/17(火) 12:53:45
このレスは削除されています
- 62二次元好きの匿名さん24/09/17(火) 12:54:17
このレスは削除されています
- 63二次元好きの匿名さん24/09/17(火) 12:58:37
2で
- 64二次元好きの匿名さん24/09/17(火) 13:00:10
かそく
- 65二次元好きの匿名さん24/09/17(火) 13:09:06
- 66二次元好きの匿名さん24/09/17(火) 13:10:08
加速
- 67二次元好きの匿名さん24/09/17(火) 13:12:55
かそくで
- 68二次元好きの匿名さん24/09/17(火) 13:16:27
>>65にプラスで一緒に行動してくれそうな人に心当たりがないか相談かな
- 69二次元好きの匿名さん24/09/17(火) 13:16:47
- 70二次元好きの匿名さん24/09/17(火) 13:33:40
これからもウイ先輩がヒフミ達に頼られて苦労する未来が確定した瞬間であった
もしもの時はミレニアム特製の強力なエナドリでも差し入れしてもろて…… - 71二次元好きの匿名さん24/09/17(火) 13:35:10
このレスは削除されています
- 72二次元好きの匿名さん24/09/17(火) 14:00:46
どれだけの人に協力してもらえるかは重要だろうな
人が多ければ多いほどやれることは増えるし - 73二次元好きの匿名さん24/09/17(火) 20:52:03
このレスは削除されています
- 741じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/18(水) 00:01:06
- 75二次元好きの匿名さん24/09/18(水) 01:03:43
おつかれさまです
- 76二次元好きの匿名さん24/09/18(水) 12:07:54
ゆっくりと待ちますよミカ主
- 77二次元好きの匿名さん24/09/18(水) 17:09:07
こっからどうなっていくか
すぐに戦闘せずに交渉出来そうなのは黒服とミノリではあるが
黒服にはどういうメリットを提示すれば良いんだろうな - 78二次元好きの匿名さん24/09/18(水) 18:57:52
考えてみれば、トキがやろうとする自分の身を賭して何かをやり遂げるってことをしたのがアーラシュさんだったな……
- 79二次元好きの匿名さん24/09/18(水) 21:43:56
このレスは削除されています
- 80二次元好きの匿名さん24/09/18(水) 21:44:32
アーチャー、ライダー陣営とは衝突は避けられなさそうな以上どう勝つかになるのかな?
勝った後説得する感じになりそうな気がする - 81二次元好きの匿名さん24/09/18(水) 23:24:13
このレスは削除されています
- 82二次元好きの匿名さん24/09/19(木) 08:30:43
保守
- 83二次元好きの匿名さん24/09/19(木) 09:44:29
お疲れ様です
下手すればキヴォトスが滅ぶ可能性があるし、先生を巻き込んでも許されるような気はする
その場合は先生が大人のカードを使い過ぎるのに気をつけないとダメだろうが - 84二次元好きの匿名さん24/09/19(木) 18:24:41
保守
- 851じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/19(木) 20:59:35
帰ってこれたじゃんね☆
お返事しつつ書いて、書けたとこから投下じゃんね☆
大体2130からじゃんね☆
ウイちゃんは先輩だから仕方ないじゃんね☆
……そろそろそこら辺も踏み込んでくじゃんね☆
ハッピーエンドになればなんの問題もないじゃんね☆
ありがとじゃんね☆ほんとにドタバタじゃんね☆
ありがとじゃんね☆
今日は絶対書くじゃんね☆
ミノリちゃん……dice1d87=47 (47)
トキとアーチャーの関係性は大事なとこだからしっかり書いていきたいじゃんね☆
弓と騎と狂陣営は似たもん主従ペアじゃんね☆
ランサー?あれは1の趣味じゃんね☆ミーカミカミカミカ
やる事が決まってきたじゃんね☆
保守ありがとじゃんね☆とっても助かりますじゃんね☆
- 861じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/19(木) 21:31:31
「ま、とりあえずやる事は決まってきたかな?」
「はい、モモイちゃん。最後の方は聞き取れませんでしたけどトキさんはどんな形であれ自分を犠牲にしようとしています───そんなの私は嫌です」
「そういうこと!……止めなくちゃ、トキを」
やるべき事は決まりました。
【Recommend BGM……〈不屈の覚悟〉】
ハッピーエンドを、誰の犠牲もない聖杯戦争の終わりを。
聖杯そのものをどういう形で処理するかの問題はまだ残っていますが、破壊するにせよ別の方法を選択するにせよ、まずは他のマスター達の願いを調べて、そして彼女達を説得しなきゃいけません。
『エリドゥの防衛システムで私が残してあった物はそう多くないわ。通路を通って強襲すれば、貴女達の戦力なら十分に攻略可能よ』
「会長、まだそんな物あったんですか!?私、聞いてません!……あとで帳簿を一つひとつチェックしながら確認しますからね、一緒に」
『ちょっと待ってちょうだい!ユウカ!あれは前回のエリドゥ建設と同時期に用意した物よ!』
意外な事、というと失礼かもしれませんが、調月会長の焦った声がおかしくて笑いそうになりました。
とても冷静な方とお見受けしましたから、ユウカちゃんとのやり取りはなんだかとても距離感が近くて微笑ましいです。
「でも戦力って事なら……その、トキさんだけじゃなくて……陸八魔さん、とか……伊落さんとか……他のマスターの人との戦いの事も考えなきゃいけないです……」
とはいえユズちゃんの言う通り、説得だけで済むという事はないでしょう。アルさんもマリーちゃんも大切なお友達です。でも彼女達のこれまでの様子から、対話というテーブルに着くまでの過程で戦いが必要になる可能性は決してゼロじゃありません。
「……陸八魔さんについては難しいですね。現状私達が簡単にコンタクトを取れる彼女の周辺を知る人物の手掛かりに欠けます。でもマリーちゃんなら、彼女が聖杯戦争に関わってからの様子をよく知る人物を私達はもう知っています」
ハナコちゃんが少しの間目をつぶって、それから前を見据えてそう言う。
その瞳には並々ならない誰かを想う強い物が宿っています。 - 871じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/19(木) 21:34:16
「ウイ、それにシスターフッドか」
「ミネ団長……はいないもんね」
「はい。ですから、まずは……ウイさんにコンタクト取ってみましょう、『本丸』のシスターフッドはその後に。午後からならヒマリさんの話以上にしっかり時間をかけてお話♡できる筈です……私の予測が正しければきっとマリーちゃんの願いはそれほど難しい物ではない筈ですから」
マリーちゃんの願い。
私の腕を切り落とすとまで決めて、大切な居場所だったシスターフッドから去ってまで戦いに臨む理由。その理由を調べる為に必要な材料はここ、トリニティに全て揃っているのだという。
「……なら、古関さんへのアポ取りは私達でします」
意気込んだ声がミドリちゃんがあがります。ありがたいお話ですが、ウイさんとは初対面のミドリちゃんが彼女にアポを取るというのはなんだか意外な気がしました。
そんな私の考えを代弁するように、コハルちゃんの口からも疑問の声が出ます。
「ミドリが?いやそのぉ駄目とかじゃないけど、ウイ先輩、人見知りだし……それにトリニティの人だから私かハナコが連絡した方が……」
ウイ先輩へ改めて協力を依頼する、となればある程度見知った間柄の人間がアポ取りをした方がスムーズではあります。
「ありがとう、コハルちゃん。うん、これは私のわがまま。私は戦いではそんなに役に立てないから……せめて褒めてもらえた交渉ぐらい、やれる時にやっておきたいの」
「それに……私達だからお話できること、あると思うんだ……私達は、ミレニアム生だから。学校が違うとか自治区が違うとかそういうの関係なく協力し合おうって……その……アピールとか……えと、」
ミドリちゃん達の意見は一理あります。それにハナコちゃんの話を聞く限り、ウイ先輩も私達とマリーちゃんの事とで板挟みになったりもしてましたから、その事を考えると私達からよりもミドリちゃん達に一度クッションを置いてもらうのもいいかもしれません。
ちらっと、彼女の方を見てみると力強い頷きが返ってきました。 - 881じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/19(木) 21:46:21
「コハル、ミドリに任せよう。ミドリもユズも、俯瞰的に物が見れる人間だ。きっとウイとの話し合いも上手くいく」
「アズサ……」
「それに心配なら電話口の隣にコハルがいればいい。私もそうだけど、コハルがいてくれたらきっと勇気が出る」
私一人じゃ判断が難しかったので目線で助け舟を頼みましたけど、アズサちゃんはしっかりそれに応えてコハルちゃんの心配をほぐしてくれました。
その言葉に頭の羽をぱたつかせてから、コハルちゃんは振り切るように二人の目を見ました。
「ああもう!すぐそうやって煽てて!……ミドリ、ユズ」
「はい」「うん」
短くて、そしてしっかりと力強い返事。そんな二人の言葉にコハルちゃんは唇を尖らせつつ、でも彼女らしい形でお願いしました。
「その私と……あとハナコも隣にいるから!ウイ先輩、おっきな声とか苦手で!もしその話すの難しいとかなったらいつでも言っていいから……お願いしていい?」
その言葉への二人の返事は言うまでもありません。強い頷きと眼差しに、コハルちゃんも同じように頷きで返していました。
「それと戦力への不安をユズが口にしてたけど、それなら私にアテがある……この後、連絡を取ってみようと思う」
「なら、ウイさんと連絡を取れたら私も以前お世話になったSRTの人達に。特定の自治区を持たない彼女達なら、聖杯戦争に介入しても大丈夫だよね?ユウカ」
アズサちゃんは恐らくアリウスの皆さんに、ミドリちゃんはSRT特殊学園の方への協力依頼をしてくれるのだと言います。片やアズサちゃんの大事な家族でスクワッドチームを組んでいた実力者集団、もう一方は『あの』SRT特殊学園の方です。
もし力になって頂けるならこれ以上ないぐらい頼りになる方々でしょう。
そしてミドリちゃんの質問にユウカさんは少し悩んでから、答えてくれました。 - 891じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/19(木) 22:02:43
「そうね。自治区側から出せる戦力というのはどうしても限られてしまう。それをある程度クリアできる戦力って事なら貴女達が今名前をあげた彼女達になら頼める筈よ」
『……そういう意味では貴女達が廃墟に拠点を敷いたのは正しかったわね。もしもしミレニアム内にいたまま大型の拠点、そしてそれを守る為の防衛戦なんてしてみなさい。保安部やC&Cを敵に回すところよ』
「こ、怖い話ですね……」
『事実ですから。貴女もよく知ってると思うけど自治区内で命の奪い合い、それも大規模な破壊行為を伴った戦闘なんて……どんな形であれキヴォトスの秩序を敵に回すという話なのよ』
そう考えると本当に今の拠点に移って良かったとしみじみ感じてしまいます。それからアズサちゃんとミドリちゃんの戦力強化の話、そしてそれに対するユウカちゃんの意見を聞いて私の中で一つの考えが浮かんできました。
いいえ、前々から考え自体はありました。
ただ頼っていいのか、縋ってしまってもいいのか。何よりあの人を巻き込んでしまっていいのか。
それに悩んでしまっていました。
でも、私一人の力じゃ駄目なんです。皆で一緒にやるように、少しでも力が借りられるなら。
『彼』を頼るという『選択』をすべきなんじゃないかと想うんです。
縺昴l縺ッ、繧、繧ア繝翫う繝ィ。縺イ縺オ縺ソ繝√Ε繝ウ
「あとはそうですね、私!せん『いい時間かしら?』……調月会長?」
縺翫d?
…… 繝倥ぉ。 - 901じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/19(木) 22:54:38
『もうすぐお昼になるわ。今のうちに各方面への連絡は済ませてしまいましょう』
意気込んで、彼を頼ってみませんかとみなさんに聞いてみようと思いましたけど、よくよく考えれば結構な時間話し込んでしまいました。見れば時計の針も11を指しています。
「……では私達も一度部屋を出ましょうか?セイバーさん、後をお願いします」
「任された。君達もよろしく頼むよ」
「ああ。吉報を待っていてくれ」
「それじゃあ……あ、あの……し、失礼します……!」
調月会長の一声もあってか、みなさん病室を出てそれぞれが連絡をしにいかれました。
あとに残っているのはセイバーさんと私。モモイちゃん達とユウカさんに調月会長、それから。
『我も一度席を外そう。午後から合流するにせよしないにせよ、こちらで出来る事をしておく』
「拠点周りの安全確保かい?キャスター」
『うむ。野良のオートマタもそうだが、ある程度、奴らの動きも読めた。後は虱潰しとなるが、お前達が帰ってくる前にもう少し候補を絞るとしよう』
タブレットのビデオ通話越しに話をしておられたキャスターもそう言って通信を切られました。
なので、午後からの動きはこの病室内のメンバーで練ろうかと声をかけようした時。
「……んー、アズサ達も席外すみたいだし、私達も一回外に出てよっか?アリス」
「はい!アリスとモモイで一緒に病院内を探検です!」
次はモモイちゃんからそんな言葉が出ました。
「いえ、あのよかったら、モモイちゃん。このまま病室にいてもらっても……」
てっきり部屋にいてくれると思った彼女の意外な言葉に対して、恥ずかしながら少しばかり弱音のような声が出てしまいます。
でもモモイちゃんは優しい目で、けれど毅然と私に告げました。
「駄目だよヒフミ。今はキャスターいないから、みんながいる時ならまだしも、セイバーさん一人で四人を……ってなったら大変でしょ?いい時間になるまでちょっと時間潰してくるよ」 - 91二次元好きの匿名さん24/09/19(木) 23:12:04
文字化け!?何かの干渉か...?
- 921じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/19(木) 23:20:26
モモイちゃんが病室を出ようとする意図は理解できました。でもだからこそ、彼女の言う万が一が怖い。
「それならなおさら……!」
何故ならマスターなのは私だけじゃありません。モモイちゃんだってマスターなんです。トリニティは安全です。この病院だって自治区の中心部にあります。こんな昼間からいきなり奇襲をしてくる陣営があるだなんてそうは思えません。
それでも、マスターがサーヴァントを連れずに一人で歩くなんて。
もしも彼女に何かあったら。
───みんなで一緒に、『ハッピーエンド』を目指せばいいんだよ。
マスターの中でただ一人、私に向き合って、私の願いに賛同してくれて、思い詰めた私を支えてくれた。そんな大切なお友達に何かあったらと思うと、不安で胸が激しく早鐘を打つ。
どうかこのままこの場所に、目に見える場所に。
彼女を引き留めようとなんとか冴えた理由を自分の中で必死に考えていると、そんな私の内心をお見通しのように彼女は破顔した。
「大丈夫、大丈夫だよ、ヒフミ。ほら、こっちにはアリスもついて来てくれるからさ……ミネ団長の事、散歩がてら聞いてくるね」
「……はいっ!アリスがいれば!モモイに危険な目なんて合わせません!アリスが必ず守ります!」
大丈夫だよと、そう言って左手で私の右の手の甲を撫でるモモイちゃん。そしてそんな彼女から信頼の眼差しを受けるアリスちゃんも、私だけじゃなくまるで自分にも、世界にも言い聞かせるようにしっかりと宣言してくれました。
そんかお二人の顔を見て、思わず下唇を噛んでしまいます。
「……分かりました、よろしくお願います。でも、無理だけは……」
不安は、あります。アリスちゃんは強い。私なんかよりずっと。セイバーさんの見たてならご自分を相手取っても宝具抜きなら十分にいい勝負が出来る、と。それに大切な仲間なんです。コハルちゃんにアズサちゃんがそう言ったように、任せられるところは任せて、一人でするのではなくみんなで。
そう自分を納得させて、なんとかそんな言葉を吐き出しました。 - 931じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/19(木) 23:27:33
「しない、しない……そんな心配そうな顔しないで、ヒフミ。ヒフミは私達の、私の希望なんだからさ。しっかり笑ってて!」
にっと笑う彼女につられてしまう。あどけないのに快活で、夏の空のように澄み渡る大輪。
病は気からとはその逆も然りというのでしょうか。体が本調子じゃないのもあってどうにも気持ちまで悲観的になりそうなところを、彼女の笑顔を見ていると胸の痛みも落ち着いて、掻きむしりたくなる不安すら緩く解けていきました。
そんな私の様子を見たからでしょう。アリスちゃんもまた同じように、私を安心させるように言葉を尽くしてくれます。
「アリスはヒフミの笑った顔が大好きです!……聖杯戦争は辛い事、苦しい事がたくさんあります。それでもヒフミとモモイに、アリスは笑っていてほしい……心配しないで下さい、今だけじゃない、これからも……最後まで。モモイは必ず守ります!」
好きだよ、大丈夫だよ。その言葉に込められたたくさんの愛情に、右手を胸の前でぎゅっと左手で包むように握りしめる。こんな大切なお友達が傷つかなくていいように。聖杯戦争でこれ以上悲しむ人が生まれないように。その為にハッピーエンドを目指すんだと、改めて私の中でその意思が強くなります。
「それじゃ!行ってくるね!」
そう言ってから二人は部屋を出ていく。その後ろ姿は眩しいぐらい明るくて、その足取りは踊るように軽やかで。二人手を繋いで、ミネ団長の事を調べに行ってくれました。
そうして残ったのは四人だけ。
そしてその時になって、漸く。しばらく静かだった彼女が。
『いいタイミングね、他の子に聞かせて無駄な不安を抱かせるのは私も不本意だから』
「調月、会長……?」
ミレニアムの中枢、セミナーの代表者。調月リオ会長は私の方を向いてから。
『阿慈谷ヒフミさん。先生へ協力を要請するのはやめておきなさい』
そう言った。 - 941じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/19(木) 23:53:23
【Recommend BGM……〈暗雲を払え〉】
「あの……それはどういう……?」
このキヴォトスで『先生』と呼ぶのなら、それは『彼』の事だ。
シャーレの先生。補習授業部の事も、アズサちゃんの事も、アビドスのみなさんの事も、今まで私達を何度も助けてくれた『信頼できる大人』。彼と会って話したどの生徒に聞いたって、本当に困ったのなら彼を頼るべきだと助言されると思います。それぐらい素敵な方です。
その彼に協力を依頼するな、と彼女は言った。
『悪し様な推測は……貴女はしない、か。でも一応言っておくけれど、私がシャーレの先生に協力を依頼するべきじゃないというのは何も内心の含み、彼と敵対関係にあったからとかそういうのじゃないわ』
それは確かに先ほどのお話にもありました。でも彼女はその時に『注意をされた』、確かにそう仰いました。それはきっと彼女と先生の関係はそういう事で、だからそういった意味で調月会長が先生の協力を拒否するだなんて思いません。
何より、調月会長は聡明な方です。一つの自治区の代表者である生徒会長に、それもあのミレニアムの会長に選ばれた女性。なら私に理解できないその言葉にもきっと大事な意味があると思いました。
私は無言で続きを待ち続けます。
『……そうね、これはあくまで推測よ。それも経験則に基づいた、ね』
それに彼女は歯切れの少し悪い前置きをしてから、話始めてくださいました。
『シャーレの先生はこれまでも多くの問題を解決してきた。能力も人格面も、これ以上ないほど我々が抱えている事態の解決に……ただ、それでも彼を聖杯戦争に介入させるべきじゃないと私は思う。勿論政治的な配慮というもっともらしい理由もあるわ』
ただそれだけでは納得しないでしょう、と彼女は確認するように尋ねてくださったので、ゆっくりと頷きを返す。政治的な配慮、というのも何も自治区への内政干渉だとかそういう話ではないでしょう。そもそも彼の立場は連邦生徒会直轄の連邦捜査部という『超法規的機関』の顧問。自治区の内外を問わない活動が保障されている。ならその政治的な配慮というのはもっと複雑か、或いは本当に建前だけの物でしょう。確かにそれを聞いても私は納得しがたい。だからこそ彼女は。 - 951じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/19(木) 23:58:29
『……さっき言った、推測。それはあのヒマリがシャーレの先生をこの事態に至っても協力を要請していない事実を逆算して至った結論よ』
私には分からない内容ではありますけど、建前ではなく本音でしっかりと語ってくれます。
『先生に知られてはいけない、或いは先生を介入させてはいけない理由をヒマリは知っている』
明星ヒマリさん。ユウカさん達が言うには『全知』というミレニアムの名誉学位を授与された天才。
そして調月会長とは長い付き合いのようです。そんな彼女の行動から調月会長は違和感を感じ取った。見れば、ユウカさんも少し困惑したようで、困った顔をされています。それは信じていないとかではなく、まるで言われてみればと言わんばかり。
『それが分かるまで、私達は先生に直接的な協力を依頼するべきではないわ』
私は明星ヒマリさんをよく知りません。彼女が何を思ってどんな風に行動して、そして今トキさんと敵対しているのか。それを読み解くのは無理があります。でも二人は、明星さんの為人を知っていてこれまで一緒に過ごしてきた彼女のお友達の調月会長やユウカさんは、彼女の行動に意味があると考えている。明星ヒマリは先生に協力を頼まなかった、頼めなかった。その理由が分かるまでは大々的に動くべきではないと、考えている。
『もっともこれはあくまでも、私の推測。それもここでは提示できる根拠に乏しい……ともすれば妄想。信じてと、そう言う他ないわ』
そう締めくくると私の返事を待たずに彼女、というかアバンギャルド君はキャタピラを動かしだす。
『行くわよ、ユウカ』
「へ?いえ、あのリオ会長、どちらへ?」
慌てるユウカさんを気にせずアバンギャルド君は病室の扉を開けながら決まってるでしょと言う。
『もうお昼よ?阿慈谷さんも含めてお昼を用意しなくちゃいけないわ』
アバンギャルド君は介護や買い物補助でも需要がある程度には凡そ万能よ、とそう言って彼女はユウカちゃんを連れて部屋を出て行ってしまわれました。 - 961じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/20(金) 00:13:38
【トリニティ自治区・某所病院/通路】
きゅらきゅらと、ゴムがリノリウムの上を転がる音に続いて、控えめな声が機械に掛けられた。
「あの……会長、さっきの話は……?」
その言葉に調月リオは振り向かずに答えた。
『情報が確定していない以上、私から言える事はないわ……でも、もしそうなのだとしたら。私達が本当に必要なのは、私のやるべき事は探偵役じゃない。滝壺の底にこそ求めるべき物はある』
「会長……一体何を?」
解答は拒否、そしてあまりにも抽象的過ぎた。それを、それで良いとリオは内心で安堵する。
己の推理が正しいのならばどの道、手遅れなのだから。
『マーリン、だったかしら。三つ目の秘密……なるほど、よく言った物ね。確かにこの秘密はあまりに重すぎる。私の予測のどちらが正しかったとしても……もしくはどちらも正しかったとしても。その事実は彼女達を傷つける』
だが、と内心で考える。果たしてその推測は本当に正しいのだろうかと。少なくとも自分がマスターに選ばれなかった理由が、そして他ならぬ『彼女』が選ばれなかった理由が不明であり、だからこそリオの推測には反証の余地がまだ残っていた。
『……ユウカ、貴女がどういう決断をするのか。それは好きにすればいい。少なくとも今言っても私も貴女も同じ結論にしか至らない』
彼女にとってそれは事実だった。早瀬ユウカはたとえ今、何を知ったとしても阿慈谷ヒフミと才羽モモイの味方をする。アリスの時と同じで、そして今度はリオもそうだった。だからリオの推測を語る必要はないと、彼女は結論を自分の中で下した。
『……ただもしも、この戦いで彼女達が倒れたのなら……そうね、その時は』
それでもその一言に踏み込んだのは早瀬ユウカという後輩への信頼からだろう。ハッピーエンドが叶わなかったその先で、もしもそうなってしまったのなら。これ以上の犠牲を出さない為に。
『───私はトキの意思を継ぐわ』
彼女はそう、宣言した。 - 971じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/20(金) 00:15:48
- 981じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/20(金) 00:25:54
あー……まぁ……いや好きだしここ逃すと暫く機会ないけど……でもなぁ……
と、とりあえずまた原作読み直してくるじゃんね☆
というわけで今日はおしまいじゃんね☆
なんとか……なんとかキリのいいとこまでいけたじゃんね……☆
そろそろ煮詰まってきたから次のステージ書いてくじゃんね☆
あと上のレスは元々23時ぐらいに投下する予定だったからよく見たらモモイ達がジュース買いに行くっていう当初の予定通りになってるじゃんね☆
正確には病院内を散策がてらミネ団長の情報収集じゃんね☆
しばらく投下できずだったのに待ってて下さった方、本当にありがとうございました!今週土曜までをなんとか乗り切ったらひと段落なのでそこまでお仕g……授業頑張るじゃんね☆
明日も夜9時ぐらいになるけどよかったら覗きに来てやってくださいな!
ではではみなさん、おやすみなさい……じゃんね☆
ちょっとどうしようか考えて、久々の文字化け演出じゃんね☆
やばい思って出張ろうとしたけど、結果的にリオちゃんのファインプレーで事なきを得たじゃんね☆
さすリオ☆
- 99二次元好きの匿名さん24/09/20(金) 00:33:34
多分今までのスレの流れとダイスのフレーバー的にシュロちゃんか…がんばれミカ主!
- 100二次元好きの匿名さん24/09/20(金) 00:34:44
おつかれさまです
祭囃子というとシュロかな?果たしてどんな会話になるのか
それはそうと、文字化けの所々に見える文字から推測した感じ、先生に頼った場合何らかのルートのエンドに行っちゃう感じっぽい? - 1011じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/20(金) 00:47:32
- 102二次元好きの匿名さん24/09/20(金) 00:51:44
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- 103二次元好きの匿名さん24/09/20(金) 00:53:06
あー、読める文字になってた部分は文字コードによる変換が偶然別の読める文字に見えてただけか
勘違いしてた申し訳ない - 104二次元好きの匿名さん24/09/20(金) 07:41:20
お疲れ様です
なるほど、先生に頼るのは本当に最後の手段にした方が良さげって事ですね
しかし、先生を呼ばない方が良いと言えるほどのナニかとは本当に何なのだろうか……?
個人的には、アーチャーやライダーがセリカ(?)を狙ったらしい事が気掛かりではある
そしてシュロ登場…かな?
ちょっと警備〜、脇が甘いですわよ〜!!
ハナコがいないので、怪談に猥談で対抗できないのが辛いですね - 105二次元好きの匿名さん24/09/20(金) 10:09:12
ハッピーエンドの定義を選択した今のヒフミのメンタルならシュロ相手でも大丈夫な気はする
- 1061じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/20(金) 10:12:42
- 1071じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/20(金) 20:21:58
- 108二次元好きの匿名さん24/09/20(金) 21:05:47
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- 109二次元好きの匿名さん24/09/20(金) 21:07:24
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- 110二次元好きの匿名さん24/09/20(金) 21:37:21
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- 111二次元好きの匿名さん24/09/20(金) 22:15:35
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- 112二次元好きの匿名さん24/09/20(金) 22:18:16
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- 113二次元好きの匿名さん24/09/20(金) 22:30:00
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- 114二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 00:58:27
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- 115二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 00:59:24
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- 116二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 01:00:36
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- 117二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 01:04:13
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- 118二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 01:05:41
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- 119二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 01:06:19
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- 120二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 01:08:15
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- 121二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 01:12:04
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- 122二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 02:22:16
おつかれさまです
ウイとも話が纏まったようで良かった - 123二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 08:25:36
乙です
戦争は準備段階が重要なのです... - 124二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 13:44:07
お疲れ様です
ウイ先輩、ドンマイですw
そして、ラビット小隊は何やら忙しい…のかな? - 125二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 17:26:46
あれ、またレス消えてる
大丈夫かな - 126二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 18:07:10
前に別のスレでも出没してたIP被り利用して消していく奴の仕業とかかな……
- 1271じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/21(土) 19:51:54
- 1281じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/21(土) 22:12:00
- 129二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 22:20:38
おつかれじゃんね
ゆっくり休むじゃんね - 130二次元好きの匿名さん24/09/22(日) 07:24:59
保守するじゃんね
- 131二次元好きの匿名さん24/09/22(日) 11:39:54
お疲れ様ですミカ主。
目とか脳とかしっかり休めて万全のコンディションにしてほしいじゃんね☆ - 132二次元好きの匿名さん24/09/22(日) 18:52:22
保守
- 133二次元好きの匿名さん24/09/22(日) 23:56:04
保
- 134二次元好きの匿名さん24/09/23(月) 08:36:06
保守
「開拓都市で行われる滅亡選挙、ラスボス達による真のラスボス決定戦」 - 135二次元好きの匿名さん24/09/23(月) 16:55:56
保守
- 136二次元好きの匿名さん24/09/23(月) 22:19:15
保守じゃんね
- 137二次元好きの匿名さん24/09/24(火) 00:59:53
ほしゅじゃんね
- 138二次元好きの匿名さん24/09/24(火) 08:30:37
今日更新あればいいけど心配じゃんね…
- 139二次元好きの匿名さん24/09/24(火) 17:59:55
保守
大丈夫かしら - 140二次元好きの匿名さん24/09/24(火) 21:30:27
保守
「狂騒たるキヴォトスの猛者達が、召喚された7基の英霊の首を狙い相争う」 - 141二次元好きの匿名さん24/09/24(火) 23:50:18
ほしゅ
- 142二次元好きの匿名さん24/09/25(水) 08:03:20
保守
- 143二次元好きの匿名さん24/09/25(水) 16:45:02
大丈夫かな?
- 144二次元好きの匿名さん24/09/25(水) 19:32:33
保守
ミカ主の無事を願う - 145二次元好きの匿名さん24/09/25(水) 23:25:34
大丈夫かな?
- 146二次元好きの匿名さん24/09/26(木) 07:37:47
ほ
- 147二次元好きの匿名さん24/09/26(木) 18:43:18
規制にでもあったのだろうか…
- 148二次元好きの匿名さん24/09/26(木) 18:54:03
だとしてもハーメルンの方含めてここ数日一切音沙汰無いからなぁ……流石に心配
- 149二次元好きの匿名さん24/09/26(木) 21:08:53
これはもうダメかもわからんね
- 150二次元好きの匿名さん24/09/27(金) 00:05:05
ほしゅ
- 151二次元好きの匿名さん24/09/27(金) 00:36:47
保守
ハッピーエンドを目指した旅路の果て、阿慈谷ヒフミ…貴様は果たして何を為す───!? - 152二次元好きの匿名さん24/09/27(金) 07:38:00
流石にここまで来ると利用規約にある「ユーザーの管理が放棄されたスレッドは削除対象になります」に該当しそうだし、残念だけど諦めようか
- 153二次元好きの匿名さん24/09/27(金) 10:35:54
このレスは削除されています
- 154二次元好きの匿名さん24/09/27(金) 11:06:06
生存報告ありがとうございます。生きていてくださり何よりです
- 155二次元好きの匿名さん24/09/27(金) 18:05:06
生きていたか、何よりじゃんね
- 1561じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/27(金) 19:44:37
長く書き込みもなく、ご心配をおかけしてしまって申し訳ありませんでした。
先週末に体調を崩してしまい、その後私事ながら多忙さと諸事情も相まって精神的にも参ってしまい、全く何も手につかない状態でした。
自己管理能力、そして責任能力が欠如した行動にご迷惑をおかけしてしまい本当に申し訳ありませんでした。
今後、このような事態となった際には必ず生存報告の連絡、また続きを投下出来ない時にもその旨を必ず連絡するようにします。
最後になりましたが保守や心配のお声掛け、本当にありがとうございました。
これからのスレについては、短くても毎日本スレでの本編投下を心がけていきたいと考えております。笛吹きについては、情けないことにまだ身体面が本調子でないこともあって、もう暫くお休みさせて下さい。
性懲りも無く続きをまた書いていきます。自身の都合で連絡を絶っておきながら誠に勝手で恥ずかしい限りです。
この度は本当にご心配とご迷惑をおかけし申し訳ありませんでした。
今帰ってきたので21時頃まで書いて続きを投下します。話の都合もあって恐らくあまり長い物にならないと思いますがご容赦頂けると幸いです。 - 157二次元好きの匿名さん24/09/27(金) 20:01:37
体調不良なら仕方ない
- 158二次元好きの匿名さん24/09/27(金) 21:12:05
無事でよかった!
どうかお大事になさってください... - 159二次元好きの匿名さん24/09/27(金) 21:18:21
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- 160二次元好きの匿名さん24/09/27(金) 21:26:21
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- 161二次元好きの匿名さん24/09/27(金) 21:54:14
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- 162二次元好きの匿名さん24/09/27(金) 22:25:47
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- 163二次元好きの匿名さん24/09/27(金) 22:49:49
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- 164二次元好きの匿名さん24/09/27(金) 23:02:25
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- 1651じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/27(金) 23:29:18
「彼女は僕ら以上に広い視座を持つ。盤面に置かれた駒を眺めるように、編み込まれたタペストリーを辿るように。彼女の瞳は一個人に対して向けられる物でもその場、その瞬間を切り取る物でもない。世界全体を見通し人の倫理や秩序、善悪ではなく世界を通して人の営みとその歴史を眺める───彼女のそれは主観でも客観でもない、俯瞰なんだよ」
物の好き好きはあるけれどね、そう言って締めくくる彼はそっと瞼を閉じてから、ゆっくりとまた私の顔を見つめ直した。その瞳に、もう思い出の花は彩られていませんでした。
「と、ここまで語っておいてなんだけどね、今話した事も含めて『君は』マーリンについてあまり深く考えなくていいんだ」
そこまで話してから、あっけらかんと彼は笑った。
「色々言ったけどね、ヒフミ。彼女の言う秘密や行動への導きはとても抽象的だったろう?」
「あはは……はい、とっても」
「そうなんだよ。彼女の言葉は本当に物事を婉曲的というか曖昧模糊というか。それでいてそれを愉しんで言うのだから、本当に僕も在位中は手を焼いた物さ」
昔からそうなんだと言う彼の顔はどこか幼さすら感じて思わず頬が綻んでしまいます。転がった笑い声に少しだけ彼は不思議そうにしてから、咳払いを一つして続きを話し出しました。
「小難しい言葉に一々頭を悩ませて僕も疲れてしまう事がよくあった。だから『君は』あまりそれに振り回されないように、気にしすぎず今目の前にある問題を一つひとつ片付けようって話さ。なに、君も何も考えずに動いた方が好きだろう?」 - 1661じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/27(金) 23:40:45
「……一言余計ですよ、セイバーさん。こう見えて私、お勉強は結構出来るんですから」
「おや?補習授業部という名前な物だからてっきり君は勉学が苦手なのかと思ったのだけれど。僕の勘違いだったかな?」
「そうですよー!私が補習授業部に入部した経緯は成績じゃなくてペロロ様のゲリラ公演に参加してテストに出席できなかっ「ヒフミ?」……あ、いえ、その……違うんです!」
やってしまいました。どうしましょう、セイバーさんの目がすごく冷たくなっておられます。
いえその私だってテストは受けたかったですし受けるつもりでしたけどなんというか不幸な行き違いというか日程が間違ってたというかテストがペロロ様のゲリラ公演の予定に配慮してくださらなかったというか……。
し、仕方なかったんです!ね!アズサちゃん!
イマジナリーᓀ‸ᓂ「そのおかげで私はヒフミと出会えたから……うん、仕方ない」
「……この件は今日の夕食後にきっちり話をしようか」
「あぅぅ……」
どうやら今日の夜はお説教みたいです。ど、どうして。どうしてこんな事に……。
「……とにかく。ある程度色んな事を説明したかったから長くなってしまったけど、僕の言いたかったのは考え込みすぎないようにって事だよ」
「あ、あはは……でもたくさんサーヴァントの方の事やマーリンさんの話をして下さったおかげでとってもお勉強になりました!」
「それはよかった。僕も話さなくちゃいけなかった事だったからね」
「話さなくちゃいかなかった……ですか?」
少し変わった言い方をされるセイバーさんにそう聞き返すと、困ったように頬を掻きながら彼は答えてくれた。
「だって僕も、君の仲間なんだろう?」
その短い言葉に込められた気持ちは、それ以上は言わなくてもしっかりと伝わってきました。
困ったように、ちょっとだけ照れたように微笑んで彼から贈られた心遣いが嬉しくて思わず身体を起こしてしまう。優しい目線には真摯に言葉を尽くそうと、私達の在り方を彼が尊重して共に歩んでくれるのだと改めてそう伝えてくれていました。 - 1671じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/28(土) 00:15:42
上体を起こした私に合わせて彼は立ち上がって。それから病室の床に片膝をついて、私と目線を同じにしてくれる。
「……時間の事も含めて、今一番不安なのも辛いのはきっと他ならぬ君自身だ。そしてこれからの戦いで、君はまた傷つくかもしれない。戦う事しかできない僕にはそれを癒す事はできない。けれど」
それはあの夜と同じ。そして今度は温かな陽射しを窓から浴びて彼の金紗を柔らかく輝いて、その透き通った翡翠の瞳にはあの時よりずっと力が込められて。
「約束するよ───僕が必ず君を日常に帰す」
彼は私に誓いを捧げて、そう言って下さったんです。
「君がハッピーエンドを目指すように、僕もまた君が友と過ごすかけがえのない日々を取り戻せるように戦う。それが僕の……うん、嘘偽りない今の僕の願いだ。だからどうかもう少しだけ。僕と共に戦ってほしい」
それがサーヴァントとしての願いなのだと真っ直ぐに彼は言う。今この時に、改めて誓う彼の言葉に嘘が入る余白なんてどこにもない。彼の言葉に、私の中にほんの僅かに残っていた不安は全部吹き飛んだ気がする。それが何故だか悔しくて、思わず顔を伏せてしまう。
「……ずるいです」
「大人だからね」
「……これからも」
「うん」
「守ってくれますか?」
「必ず───君の願いを、君の幸せを。この剣に誓って」
結局二人きりになってからずっと、彼は呆れるぐらい真正面から私を受け止めてくれて。それが嬉しいのか恥ずかしいのか、分からないぐらいで。けど今は。
「改めて、よろしくお願いします───セイバーさんっ!」
とびきりの笑顔を彼に見せたいって思ったんです。 - 1681じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/28(土) 00:38:05
「さて、たくさん話をしたしそろそろユウカとリオは帰ってくるかな?彼女達が帰ってきたらこれからの話をしなくてはいけないね」
切り替えるように彼はそう言って扉の方を見る。それなりに長い事お話をしてましたけど、どうやらお二人はもちろん、アズサちゃん達もまだ帰ってこられる様子がありません。
「これからってなると、シスターフッドの方達にお話を聞いたりしなきゃいけませんし……ウイさんとの話やSRTの方と協力できそうかの確認もしなきゃですね!一度拠点に戻るとしても午後は時間がまだありますし、トリニティで出来る限りマリーちゃんの情報を集めてそれから先生に直接的な協力依頼は無理でも間接的になら。それにトキさんというかエリドゥ攻略の話もしなくちゃですし……」
やる事が見えたといってもどれを優先すべきか、何から手をつけるか。まだまだ課題は山積みです。
口に出しながらどの選択をすべきか考えていると揶揄うようにセイバーさんが口を挟みました。
「随分やる気に溢れてるじゃないか、ヒフミ?」
「あはは……そ、そうですかねー?でも……はい、なんだかやる気いっぱい出てきたみたいです!私、これからまだまだ頑張れそうです!」
そんなつもりはない、とは言えません。セイバーさんが誓ってくれました。ハナコちゃんと仲直り出来ました。みんなで一緒にハッピーエンドを目指していくと改めて決めました。たくさん決めたり考えたりで疲れもしましたが、どれも嬉しい事ばかりです。自ずと力も湧いてきちゃいます。そんな私に彼がまたそっと、小さい子にするみたいに微笑ましげに見つめながら素敵な提案をしてくれました。
「そうだね……そうだ。そんな頑張るヒフミに何かご褒美なんてどうかな?」
「あわ……い、いいんですか?ご褒美だなんて」
「勿論いいとも。たとえば「じゃ、じゃあっ!完全受注生」あー……可能な限り、散財しない方向にしようか。ちなみにそれは幾らだい?……なるほど。うん。却下だね」
1/1スケール着ぐるみペロロ様の夢はまた今度。となると、それなら。
「あの、お買い物……なんてどうでしょう?」
別に散財はせずにただ見るだけですと、おずおずと話せば彼はくすりと笑いを一つ。それから。
「……いいね。またゆっくり、そうだな。時間を見つけて買い物にでも出掛けよう。きっと楽しい思い出になる」
遠い夏の空から、祭囃子が降る。 - 1691じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/28(土) 00:44:58
- 170二次元好きの匿名さん24/09/28(土) 00:52:10
隊長悪かったら無茶せずに報告入れてくれるだけでもいいんやで
コツコツと確実に積み重ねていくじゃんね - 171二次元好きの匿名さん24/09/28(土) 01:10:33
おつかれさまです
- 172二次元好きの匿名さん24/09/28(土) 01:29:22
乙です!
まだ本調子ではないとのことですから、どうか自分の身体を第一に考えてください。
ハッピーエンドを楽しみに待ってます! - 173二次元好きの匿名さん24/09/28(土) 10:38:45
お疲れ様でした
ミカ主、お帰りなさい
うんうん、主従仲良しは良いことですね(第四次の剣主従の関係を考えながら) - 1741じゃんね☆◆O.TPn8yZQc24/09/28(土) 18:17:30
やぁぁっと終わったじゃんね……今から書くから投下は20時過ぎじゃんね☆
ごめんじゃんね……体調崩してそのままずるずる……次からとにかく連絡は欠かさないようにします!……じゃんね☆
アドバイスありがとじゃんね☆嬉しいじゃんね☆無茶せず無理せず、一つひとつしっかりやってくじゃんね☆
ありがとじゃんね☆
ありがとじゃんね☆体調の事も心配させちゃってごめんなさい、でもありがとう……じゃんね☆
ハッピーエンド、行けるように1も頑張るじゃんね☆
ただいまじゃんね☆
仲良きことは美しきかな……じゃんね☆
ほんとはもっと短くというかセイバーとヒフミちゃんの二人きりイベントは挟む予定なかったけど、メタ的に絆関係のテコ入れとはまた別にどうしても書かなきゃいけないイベントだから書いちゃったじゃんね☆
今日こそ9日目午前を終わらせるじゃんね☆
- 175二次元好きの匿名さん24/09/28(土) 19:57:55
楽しみにしておりますー
- 1761じゃんね☆◆O.TPn8yZQc24/09/28(土) 20:49:13
- 1771じゃんね☆◆O.TPn8yZQc24/09/28(土) 20:50:27
ちっと通して下しゃんせ。
御用のないもの通しゃせぬ。
この子の七つのお祝いに。
お札を納めにまいります(百鬼夜行童謡「⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎」より)
【Recommend BGM……〈Tsukikage〉】
りんと、鈴が鳴る。
空調の程よい涼しさとはまるで違う、背筋に氷柱を突き刺される気色悪さを感じさせる底冷えに肌が粟立つ。
誰かが、来た。
「(ヒフミ。合図は君が)」
じわりと嫌な汗が背中を伝う感触がした。病院であろうと感じる利用者や職員の方が行き交う気配や生活音はぱたりと途切れる。
この病室ごと隔離されたように、音が死ぬ。
代わりに、涼やかで、そしてまるで病院という場所に似つかわしくない響めきだけが壁越しに沈んだ空気を振るせる。
太鼓だ。
太鼓の音が遠くから響いている。
「(まだ病院内にユウカちゃん達が……いいえ、たくさんの人がいます。ですから、セイバーさん)」
騒がしかったはずの蝉時雨が壁を挟んだようにぼんやりとして、代わりに葦笛が囁く。
「(ああ、任された)」
自分の左腕に刺さる針を引き抜く。上体を起こした姿勢からすぐさま片膝をついて、病室備え付けのガンラックに置かれた戦友を左手に、その間も視線は扉から離さずに。ベッド脇に立つ彼もまた私の話を受けて、スーツ姿から鎧を纏い、籠手を鳴らして風を握る。
一つ、深呼吸。準備は、整った。
「……どうぞ」 - 1781じゃんね☆◆O.TPn8yZQc24/09/28(土) 20:56:52
二回、少し間を置いてもう二回、扉が叩かれる。
その音は柏手に似ている。
手が、取っ手にかかったのだろう。僅かにスライド式のそれが揺れる。
次に見た時、音もなくゆっくりと扉が開かれる。
扉の向こう、その先には。
───誰もいなかった。
瞬間、視界がブレる。
「おんやぁ?」
数瞬前までベッドの上にいた私はいつの間にか彼の小脇に抱き抱えられて、誰もいないのに一人でに開いた扉の前まで移動している。
「けひっ……バレちまいましたか。ちょいと『びっくりさせたかった』だけなのに、残念ですねぇ……いひっ、いひひっ」
扉の反対、壁際。ついさっきまで私がいたベッドのすぐ近く。日差しと陽気を注ぐ窓に彼女は居た。
「いやぁ良いもん見せてもらいましたよぉ。随分と鼻が効くんですねぇ」
いつの間に開けたのか、鍵がかかっていた筈の窓は訪問者を招き入れている。
「暫く見ないうちにずいぶんとまぁ草臥れて、嗚呼可哀想に、可哀想に!……手前がたぁくさん慰めてあげますからね。いひひっ、嬉しいでしょう?嬉しいなぁ?」
外と繋がる其処から、いやに生温い風とチューベローズによく似た甘ったるい香り漂わせて。
「ねぇ?ヒフミちゃん」
ぶらりと足を投げ出して窓に腰掛けながら、彼女は、箭吹シュロさんはそう言った。 - 1791じゃんね☆◆O.TPn8yZQc24/09/28(土) 21:32:20
「……お久しぶりです、シュロちゃん。お元気でしたか?」
「手前は変わらず頗る最低ですよ、ヒフミちゃん。久しいですねぇ、こうして手前様と話すのも。この前は『邪魔』が入っちまってちぃぃっともゆっくり出来ませんでしたもんねぇ……今日はまたぱちんっ!……って潰れちまわないと、いいんですけどねぇ」
ぶらり、ぶらりと投げ出した足を揺らしながら彼女は上機嫌に喉奥を鳴らした。言葉に合わせてわざわざ手を叩いてみせる姿は愉しげで、とてもではないですけどその話の中身にそぐわない。
「この前のように頭を撃ち抜かれたくないのなら、わざわざ外から見える窓に座るのはやめて降りて来たらどうだい?……それとも、今日は『泣き別れ』がご所望かい?」
ずいと半身になって、セイバーさんはその空に見える左手を彼女の方へと向ける。
その警告に薄く笑みを作ってシュロちゃんも返す。
「これはまた手厳しい。手前は噺屋、怪談家。口さえあれば御の字とはいえ、未だ若い身空でばらりずん、なぁんてのはご勘弁被ります。それに手前様はきしどー、なんて物に殉ずる異国の殿方でいらっしゃる。どうです?いたいけな少女の悪戯、少ぉしぐらい目をば瞑ってくださりませんかねぇ」
「無論、女性に礼を尽くすのが僕らの騎士道だ。もっとも、尽くすべき相手を見誤るつもりはないし、浅い子供の遊びに付き合える程、僕は余裕ある大人じゃなくてね……もう少し邪気を隠さないと臭って仕方ないよ」
軽く一振り。
塵紙で払うような所在。
セイバーさんの腕が斬りあげるように下から斜め上へと動いたかと思えば、窓の横に浅く亀裂が入って。
「折角ヒフミに会いに来てくれて悪いけれど───遊びが過ぎるな」
ずるり、と。黒い何かが溶けて落ちた。
「少しだけ、少ぉしだけ。驚かそうってだけですよ!そうそう目くじら立てないでくれませんかねぇ?イヒヒっ!だってそうでしょ!可哀想なヒフミちゃん!『魔力なんて毒にやられて入院してるってのに』見ればだぁれも見舞いに来ちゃいない!」
「みなさんならちょうど用事があって一度出てるだけですよ……知ってて言ってるんですよね?シュロちゃん」
「けひっ、さぁてさて、どうでしょうかねぇ?」
黒い何かは煙となって窓の外へと消えていき、剣を向けられた事も私にばれた事も何一つ気にせずに、彼女はにたりにたりと笑みを溢していた。 - 1801じゃんね☆◆O.TPn8yZQc24/09/28(土) 22:06:40
「ヒフミには他にもたくさん見舞いに来てくれる友が待っていてね。君の話に付き合う暇はないんだ。悪いけれど、お帰り願えるかい?」
「えぇえぇ、帰りますとも、帰らして頂きますとも。話が済んだらそそくさと。だけど手前様、ちょいといけずじゃありゃしませんか?だってそうでしょう?今この場にいるのは手前様達のお二人だけ。ちょいと茶話していきましょうよぉ、ねぇ?」
いつの間にか彼女の手にある湯呑み。材質そのままの土気色のそれからは湯気の一つも立っていないのに、僅かに水音が聞こえていた。
「おっといけない」
そう一言呟いてから、彼女の手から湯呑みがつるりと落ちて、空気が歪む。床に叩きつけられた湯呑みはそのままにばらりと割れた。ばしゃりと飛び散るのは紅い、液体。それに混じるのは湯呑みだった筈の───。
「(目を瞑って、ヒフミ)」
静かに、セイバーさんの声がするりと頭に飛び込んできてそれに私はなにも考えずに従った。視界を閉じてすぐ、ふわりと風が私の身体を軽やかに駆けて行ったのが分かった。
「……もう、大丈夫だよ」
目を開ければさっきまであった真っ赤なそれは消えていた。
「ありがとうございます、セイバーさん」
「大した事じゃないさ、こういうのには昔から覚えがあってね。編み込みの甘い幻程度、『風』で流してしまえばいい」
そう言う間も彼の視線はシュロちゃんから外れる事はなく、じっと左手を構えたまま警戒している。この前の時と同じ幻なのだと、彼に看破されたシュロちゃんは変わらない様子のまま、むしろ一層囃し立てるように空になった両手で調子の外れた拍手をする。
「いやはやどうしていじらしい。見目もよけりゃ気立もいい!よかったですねぇ、ヒフミちゃん。とってもとぉっても優しい騎士様を恵んでもらって……大切にしなきゃいけませんよぉ、折角こんなに煩く喋るんですから。道具の手入れはかかしちゃいけません。なにせこっちに刃を向ける人斬り包丁なんですからねぇ……おぉ、おっかない」
「恵んで、か。随分含みのある言い方だけど……ヒフミと僕との間にあった縁は別にあるとでも?」
「おやおやぁ?そんな風に聞こえちまいましたかぁ?そりゃぁ失礼しまして……いけませんねぇ、札の三枚目は後生大事に持つのが慣わしだってのに」 - 1811じゃんね☆◆O.TPn8yZQc24/09/28(土) 22:08:35
- 1821じゃんね☆◆O.TPn8yZQc24/09/28(土) 22:22:32
「それにしても……良い面ぁ、するようになりましたねぇ、ヒフミちゃん」
値踏みするように繁々と私の顔を見つめながらにんまりとほくそ笑んで彼女はそう言う。
彼女の様子はまるでお気に入りのキャラクターが物語の中で活躍したり成長したのを見て満悦でもしているかのよう。その声色のまま、シュロちゃんは話題を切り出す。
「如何です?その後の『ご調子』は?」
「あはは……体調は昨日よりずっとよくなりましたよ。でもシュロちゃんが聞きたいのは、聖杯戦争の事、なんですよね?」
その日の天気の話でもしているかのような調子で投げかけられた問いに私がその投げ返すと、きょとんと惚けてみせてから、彼女は破顔した。
「ひひっ……えぇ、えぇ!そうです!聖杯戦争!なんて阿呆な乱痴気か!人でなしのお祭り騒ぎ!聖杯なんぞという下らねぇ玩具に釣られた馬鹿共が尊厳に塗り潰しあう餓鬼の道!」
言葉通りの表情ではなかった。堪らないと全身を動かして彼女は聖杯戦争への思いを表現する。力を込めて両腕で自分の身体をさも愛しげに殺意を乗せて抱きしめて、そうかと思えばむず痒いと身じろぎしてそれでも敵わないと頭を掻いてみせたり、まるで舞台役者にでもなったように激しく身振りする。
「……否定はしない。己が願いの為に聖杯を欲して召喚に応じたその瞬間から、僕らは確かに人でなしの死者だろう。今を生きるヒフミ達にそれを咎められるのなら、僕はそう答える他ない」
「へぇ……手前は別と?」
そんなシュロちゃんと反対に、セイバーさんは落ち着いていたけれど、彼女は思うところがあるとでも言いたげに含んで言う。
それに彼は事も無げに答えた。
「ああ。だって君は聖杯戦争のそういう側面自体が気に入らないってわけじゃない───むしろ、好きなんじゃないかな?」 - 1831じゃんね☆◆O.TPn8yZQc24/09/28(土) 22:53:48
すっと、彼女の目が細まる。隙間から見える蘇芳には明確な嫌悪が宿っていた。
「……嫌ですねぇ、その面、その瞳。達観ぶって全部お見通しとでも言いだけなソレ……何処ぞの猫じゃありゃしませんが反吐が出ますよ、本当に」
「悪いけど年長者の特権、ってところかな?」
淡々と吐き捨てたシュロちゃんに対して、セイバーさんも平然と笑ってみせる。それに舌打ちをしてから、暫く黙ったシュロちゃんの口から次に飛び出したのは聞き慣れない名前と、よく知っている名前でした。
「……シャルルマーニュかアーサー王か。はたまた馬上無敗か、荷車の騎士か。あぁ、それとも鉄腕か青髭か、なぁんて冗談は閉まっときましょうか。ついでに言えば十字の殉教者共じゃないでしょう、その胸糞悪ぃ説法癖は。ってことたぁ、ゴドフロワは外しですかねぇ」
大穴狙いはこれだからとごちる彼女が挙げていった名前がどういう意味を持っているのか、聖杯戦争に参加するマスターでそれが分からない人はきっといない。だからこそ、私の心臓はどきりと跳ねて、彼はそうではなくとも声の調子が下がっていた。
「……感心だね。キヴォトスはそういう伝承に疎い……いや、『薄れてしまった』土地柄だと聞いていたけど、君は随分と勉強熱心なようだ」
その言葉に彼女はしたり顔をした。弱点を見つけたとでも言いたげに、気持ち良さそうに唇が忙しなく開く。
「ひひひっ……真名、でしたか?当たるも八卦、当たらぬも八卦。面白いもんですねぇ、こりゃ。見目から当てろたぁ粋なもんですよ、ひひっ」
明確に敵という立場でもなければマスターでない彼女が真名を知ったところで、なんて事はない。サーヴァントの方にとってその真名は急所となり得るんだと何度もセイバーさんに教えて頂いたのだから。
だからこそ、ともすれば私達よりこのキヴォトスの聖杯戦争について知り、たった今キヴォトスでも聞き慣れない筈の真名を並べ立て、『楽しい』と口にした少女に警戒が一層強まった。
でも彼女は、そうじゃなかったんです。 - 1841じゃんね☆◆O.TPn8yZQc24/09/28(土) 23:12:15
「良いですねぇ、真名とくらす、でしたか?生まれ持った名前を隠して真剣勝負!なぁんて不恰好な様でしょうか!名にし負う万夫不当の益荒雄が!裸でも見られた生娘でもあるまいにどいつもこいつも女々しいばかりに自分の名前も明かせない!名乗り上げは戦の華だというのに、嗚呼なんと可哀想!その癖一丁前に槍働はしてみます!これを嗤わず何を笑うか!でも仕方ないんですよ……だぁってそれがサーヴァント!それが英霊!いんやいんや、どうしてそれも仕方がない!だってそういう風に型に嵌められちまってますもんねぇぇぇっ!」
腕を広げて、頬を桜に染める。熱に浮かされる蘇芳に宿るのは生優しい感情などではなくて、絵の具を何度も継ぎ足してしまったような複雑に染まったそれ。けれどその中で一際大きく主張する色を敢えて形容するのでしたらそれはきっと『嘲り』。
「……嗚呼、そうでした、そうでしたとも。手前は聖杯戦争が好きだかどうだか?無論のこと───」
たっぷりと間をとって彼女は言う。
「ご明察!握り飯片手に合戦見るは百鬼夜行じゃぁ昔からの習わしで。こりゃ良いですよ、良いですとも!これで手前も配を振れりゃぁもっと良かった!楽しいですねぇ、えぇそうですねぇ、楽しいですよぉ!」
恋する乙女のような仕草で、色濃く塗り潰された想いの丈がどこにしまっていたのかと思うぐらいその小さく細い身体から吹き出す。
「聖杯、聖杯っ、聖杯っ!浅ましいとは詰りませんとも!骸になっても欲しい願いの為に墓から起きた馬鹿な奴隷!昨日笑い合った学友を殺しても叶えたい欲望を掲げる阿呆な主人!各々、嘘偽りない赤心を抱いて死地に向かう!欲の坩堝、聖杯戦争!道理もへったくれもありゃしない!嘘付きなんざ誰も立っていられない!剥き出しになった願いってぇ銘の本質だけが誠実さを証明する!これには手前も拍手喝采雨霰!いやさ、御立派!いやはや御見事!正気の皮を剥いでやりゃどいつもこいつも獣になる!……えぇえぇ、そうですとも。手前は別に聖杯戦争自体が気に入らないわけじゃあない。あの間抜けが馬鹿やらかす前に手前らが知ってたなら、是非とも祭りの櫓を組んでやりたかったぐらいにはぁね」 - 1851じゃんね☆◆O.TPn8yZQc24/09/28(土) 23:34:28
がなり立てるような、大きな声ではありません。別段敵意を向けるような、きついトーンでもありません。ただその小さな体から私達を通して聖杯戦争に対して向けられた熱量が、あまりにも大きくて、力強くて。私は彼女の語りに呑み込まされそうになってしまいました。だから、聖杯戦争に対する想いを言い終わった彼女が、呼吸を整える為かそれとも話題を切り替えるためか、深く吐いた息を聞いた時、ほっとしてしまったんです。
「さぁてさて。あんまり道草してちゃぁいけません。まぁた、あのチビ助と浦和ハナコに卓袱台めちゃくちゃにされちゃぁ構いませんからねぇ」
さっきとは打って変わって今度はつまらなさそうに彼女は二人の名前を言う。その言い草と、さっきまで全然違う彼女の雰囲気が、なんだか年相応な幼さを感じてつい揶揄ってしまいます。
「随分、お二人を気にされるんですね?この前も私一人ってお話でしたし……もし会うのが怖いのならよければ私がお二人との仲を取り持って差し上げますよ?どうですか、シュロちゃん」
それにシュロちゃんは心の底から嫌そうに顔を歪めた。その仕草はまるで苦いものでも噛み締めてるかのよう。
「怖い?浦和ハナコの事が?……いけません、いけませんねぇ、いけませんよぉ、ヒフミちゃん。いいですか?冗談は面白くなきゃ白けちまいますよ、ヒフミちゃん。あぁんな、嘘吐きが怖いだなんて……嗚呼、冗談の一つにもなりゃしない」
ぼそりとそう言いつつ所々に私のお友達に対する毒を仕込んでいる彼女の言葉。それが分かっていたから、敢えて私も意趣返しの意味も込めて特に反応を返さないでおく。長い付き合い、というわけではありませんがもうこれで三回目。いい加減、この子のする遊び方というのにも慣れてきました。
「そうですか。まぁシュロちゃんがそう言うのならそうなんでしょうね」
「……つまんないですねぇ。少しは色めき立ってくれなきゃ手前の屋号も名折れになっちまいますよ」
きっと、憤るか悲しむか、何かしら私がしてくる反応を見たかったのでしょう。その当てが外れた物ですから、彼女はその言葉通りにつまらなそうにしていた。
「そうは言ってもシュロちゃん。セイバーさんの言葉を借りるわけじゃありませんけど、別にハナコちゃんの事、嫌ってるわけじゃないですもんね?」
少しだけ冷やかすと彼女は今度こそ顔に影を作りつつむくれてしまった。 - 1861じゃんね☆◆O.TPn8yZQc24/09/28(土) 23:55:53
「……嫌いですねぇ。大っ嫌いですよぉ、手前はハナコちゃんの事なんか大っ嫌いです。嗚呼そうですよ、あともう少し、あともう暫く早けりゃ手前も喜んで味見したかったですけどねぇ。少しばかし肥えちまいましたから、今じゃあちっとも面白くない女に成り下がりやがって……」
彼女にしては珍しくと言ってもいいのか、先ほどあった流れるような話し方と違ってぽつりぽつりと思いを綴り、その歯切れも悪かった。
本人もその自覚があったのでしょう、伏せていた顔をえいやとあげて、切り替えるようにシュロちゃんは目を細めつつ唇を吊り上げた。
「その点、ヒフミちゃんは大好きですよぉ。とっても、とぉぉっても……ねぇ」
「あはは……ありがとうございます。私もシュロちゃんの事、嫌いじゃありませんよ」
折角ですからお返しには細やかな棘を残しておいてみせると、彼女はそれを恭しく受け取って嬉しそうにする。
「いひひっ!そりゃあどうも!でもですねぇ、でもですよぉ、誓って嘘は言ってませんよぉ、手前は一つだってね……えぇ、『本当に』。手前はヒフミちゃんが大好きです、心の底からヒフミちゃんに惚れ込んでるんですから……ひひっ。この聖杯戦争だって、他のどの陣営よりもヒフミちゃんの事を手前は応援してるんですからねぇ」
細い隙間の奥、鈍い眼光にじとりと湿った物が宿る。値踏みするように見定めるように、それを悟られないようにする態とらしいポーズをしながら彼女は続ける。
「おおっと!勘違いさせちゃいけませんね。言葉には気をつけなきゃぁいけません……なにせ手前は噺屋ですからね。きちんと吐いた言葉の意図が相手に『正しく伝わる』ってのが肝要です。ですからきちんとお伝えしましょうか。手前も、手前ら花鳥風月部も、前にも言った通りこの聖杯戦争にゃ手も足も出しません。出るのは舌先三寸、ってとこですかねぇ?」
にたり、にたりと。笑う、嗤う。いつも通りのシュロちゃん。初めて会った時から変わらない、檻の中で必死に吠える子犬を見るような目線。 - 187二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 00:27:45
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- 188二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 00:48:48
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- 189二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 01:04:58
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- 190二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 01:24:14
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- 191二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 01:50:01
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- 192二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 02:17:32
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- 193二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 02:24:21
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- 194二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 07:36:40
乙乙じゃんね
- 195二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 11:23:31
シュロの発言を解釈すると
風情も解さず何もかも手遅れな鈍間(聖杯戦争の悪趣味さを理解できてない もう無理な対応をしてる) マリー 黒服 アル ミノリ
理念と心中するつもりの頭でっかち トキ
法螺しか吹かない大嘘吐き(何かを隠してる) 黒服 モモイ マリー
一人で歩く事すら出来ない臆病者(自分がこうしたいじゃなくて仲間の意思に寄りかかったり誰かのために動いてる) アル ミノリ モモイ
曇り硝子を覗いて良い気になる間抜け(聖杯戦争の実態が見えてないのに知った気になってる) 黒服
あの娘っ子だけは別 モモイ マリー ミノリ
かな
悪様に言うシュロの発言だというのを考慮しても肯定的に見てるのは一人だけだからモモイかミノリのどっちかは気にいらないと思ってる
ヒフミは綺麗事言ってるけどそれを張り通そうとしてるからポイント高いんだろうな - 196二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 15:24:27
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- 1971じゃんね◆cbItSHG.3g24/09/29(日) 16:37:28
【9日目午後・導入イベント】
【トリニティ自治区・ダイアナ噴水公園】
【Recommend BGM……〈MXadventure〉】
『検査結果とこの検診を受けて、それからとある方達からの指示と依頼がありましたから、諸々を鑑みて私達救護騎士団の判断としては貴女が退院して頂いても構いません……ただし!』
『絶対に、絶っ対に!無理は禁物ですからね!いいですか!ヒフミさん!』
なんて話をシュロちゃんが帰ってしまってから、聞いてからセリナさんに言われたのは退院しても構わないというありがたい言葉。とはいえ、物凄く渋みというか含みがあったのは考えるまでもありません。何事もなく全部片付けられたらしっかりして謝らなきゃいけないなと考えながら私は挟んであるレタスと生ハムが落ちないようにカスクートを齧りました。
『各自、食べながらで構わないわ。簡単にではあるけどこれからの話をしておきましょう』
『うむ。焦りは禁物、とはいえ残された時間が限られている現状に変わりはない。方針は決まったのだ、後はスケジュールを詰めるとしよう』
それぞれタブレット端末とアバンギャルド君越しに話をするお二人を合わせて12人。今、私達は病院を出て少し歩いたところにある公園の一角に集まってユウカちゃんやモモイちゃんが買ってきてくれた昼食をとっていました。
「ほえでさ、ほほはらはなにふるほは?」
「……僕らがやらなきゃいけない、そして君とヒフミの願いであるハッピーエンドへ辿り着くには聖杯をどうするかの問題を含めて、他マスターとの接触、そして交渉が不可欠だ。その交渉を有利に、そして有意義に進めていく為にも他マスターの『願い』や思い、方針を調べなくちゃいけない」
『モモイよ、食事を口に詰めて喋るでない。そしてセイバーよ、見よ、アリスを。お前が喋らんが為に一口でサンドイッチとタンドリーチキンを飲み込んだのを真似せんと喉を詰まらせておる』
「アリスちゃん!?キドニーパイ一気飲みしたら駄目だからね!?」」「み、水!水持ってきたから!?」「コハル!?これ紅茶よ!」「あらあら〜♡」「うちでミネラルウォーターって言ったら紅茶なの!……です!」「とりあえず背部叩打法をしてみているけど、いいのだろうか?」「つ、つっかえてるだけだし、そこまでは……」「セイバーさん!アリスちゃんの教育に悪いからやめて下さい!」「す、すまない……」 - 1981じゃんね◆cbItSHG.3g24/09/29(日) 16:45:53
とりあえずあちらの方と、しょぼくれてるセイバーさんは今は置いておくとして。
『……話を戻しましょうか。セイバーの言う通り、他陣営のマスターが聖杯戦争にかける願い。それを知ること、確かめることで交渉やその後の協力関係構築の鍵となる筈よ。ただ本人に直接尋ねる、というのは現状二名を除いて難しいわ』
二名、というと恐らくは古聖堂におられる監督役を兼任している黒服さんと、ミレニアムにあと三日は滞在する予定だと仰っていた安守ミノリさん、所在の分かっているそのお二人のことでしょう。お二人ともモモトークで連絡をすればきっと会って下さるでしょう。
『残る三つの陣営については周囲の人間から確認する形となるわ。ただし分かりやすく聞ける相手はランサー陣営のシスターフッド関係者だけね』
マリーちゃんに関しては、午前中にハナコちゃんが言っていた『彼女達』という言葉通りシスターフッドの方々に聞くのが一番いいかもしれません。とはいえ、聞けばマリーちゃんの出奔の後、サクラコ様はティーパーティへの情報提供を一切お断りしているとか。なんと言って、そして誰と一緒に交渉すべきでしょうか。
『アーチャー陣営については話を聞きたいだけならもう直接乗り込んでヒマリを回収するぐらい。けれど、バックドアは一度切り。侵入して回収するのなら、作戦をしっかり練って獲得できる物がヒマリからの情報提供だけで終わらないようにしたいわね。仮にヒマリがエリドゥにいたまま、またコンタクトは取れるなら話は変わるのだけれど……ヒマリが残した痕跡はあまり残っていないのがネックね』
コンタクトさえ取れればほぼ確実に情報を提供して下さる明星先輩に会う事自体が難しいのが悩ましいです。エリドゥにいるヒマリ先輩に会うとなれば、どんな形であれトキさんとの接触は避けられませんし次会う時はもう正攻法で正面からエリドゥを攻略しなきゃいけなくなります。
『ライダー陣営に関してはそれこそ誰にコンタクトを取るべきかは悩ましいわ。ライダーのマスターである陸八魔アル、便利屋68として活動する界隈では知られたアウトロー……だったかしら。彼女と関わりのある人間を虱潰しに調べていくか、それとも』
『或いはあの坑道の探索か』 - 1991じゃんね◆cbItSHG.3g24/09/29(日) 16:48:02
『えぇ、キャスター。ミレニアム側から地下の隠し坑道の入り口は発見できたかしら?』
『いいや、まだだな。廃墟は広大だ。我らの拠点近くを調べるだけでも時間がどうしてもかかる』
アルさんに関しては漠然としすぎて逆に選択肢が絞れません。唯一分かっている地下の隠し通路だって攻略のための情報が何もありませんから。逆にゲヘナかもしくは報告書を提出したっていう連邦生徒会にそういう情報が残っていたりするのでしょうか。
とはいえ出来るなら、アルさんの関係者と『話す』ところも同じぐらい重視したいです。願いがまったく予想できませんから。それを思うと彼女達の今日までの行動を洗い出すというのもありかもしれません。
『ゲヘナが作った地下の隠し通路、それを含めた各種探索活動については戦力を増強してからというのも手でしょう。白洲さんの話によればなんでも協力者の方が明日のdice1d4=3 (3) (1.午前、2.午後、3.夜、4.夜/熱烈歓迎)には合流できるとか』
「あぁ。今日まではどうしても外せない任務があるらしいけど、明日には会えるらしい」
嬉しそうにそう言うアズサちゃんの様子を見てほっこりします。あの時はきちんとお話できなかった彼女達ですが、今度はきっと協力出来る筈です。
『SRTからの返信は既読を含めてないようだから今はもう数に入れないでおきましょうか。さて、モモイ、ヒフミさん。ここからの動きはどうしましょうか?』
そう聞かれて私達は───。
- 2001じゃんね◆cbItSHG.3g24/09/29(日) 16:49:25
【……んんっ!?】
【げほっ……ごほっ……お水お水……けほっ……】
【……失礼しました】
【ご無沙汰しております】
【サポートシステムが起動しました】
【行動安価を行います】
【9日目午後・探索等の各種イベント(1回目)で阿慈谷ヒフミがする/したい行動を書いて下さい】
【なお】
【今回の条件として1つのレス内の行動案で採用するのは1つまでとなります】
【多い場合はダイスで判定します】
【安価先>>208+dice1d2=1 (1) 】
【それでは皆様】
【よき行動を】
- 201二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 17:18:36
ミノリに話を聞きに行くのがいいかな
とりあえず何かしらの結果は欲しいから一番会話が通じそうなところに行きたい
地味に情報も少ないし - 202二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 17:22:31
ミノリか黒服に会いに行くべきかな?
シュロが言っていたあのシステムについて、黒服に確認したいのもあるし - 203二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 17:37:50
シスターフッドに話を聞きに行くか、ミノリに話を聞きに行くか辺りかな
シスターフッドに会いに行くならウイに一緒に交渉をお願いするとかかな
黒服には最低でも何処か一つと交渉完了してから接触したい気もする、現状というか若干弱り目である今の状況で接触するのは足元見られそうな気もするし。理想を叶えられるだけの力があるって事をある程度証明した状態で接触した方が良いかも?
ヒマリ関連で一応ヴェリタスに話聞きに行くのもありかな?ヒマリに依頼されてた事の詳細や進捗とか聞くのもありではあるし
あとはアル達の行動を洗い出すとなるとアビドスに話を聞きに行くのもありかも?一応襲撃を受けてたりもするし、尚且つ本編を鑑みればアル達とは多少の親交はあった訳だし - 204二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 18:28:22
まぁ、ミノリに会いに行くで良いんじゃないかな?
- 205二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 19:30:26
ミノリに会いに行くで
- 206二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 20:05:51
加速
- 207二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 20:28:05
かそく
- 208二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 20:34:36
ミノリに会いに行く
- 209二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 20:36:28
ヴェリタスに会いに行くで
- 210二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 21:26:06
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- 211二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 21:57:24
①か②かな?とりあえずマスターであるヒフミとモモイは行った方が良いかな
会いに行った時にこれだけはしておきたい事、話したい内容というと、
今までの事、そしてヒフミ達が定めたハッピーエンドの方針を伝えて、誰も犠牲にしない結末を目指す為に協力して欲しいと伝える
そして、ミノリたちの聖杯への願いも教えて欲しいと問う。聖杯を破壊なりなんらりどうにかする可能性があり、聖杯で『願いを叶える』事が出来ない可能性もあるから、その分、協力してもらうならこちらもそちらの願いに関して聖杯以外の手段で叶える手伝いを可能ならしたいと
かな
あ、そういえば全員で行ったら行動回数に影響があるとかはあります? - 212二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 22:45:16
加速しておくか
- 2131じゃんね◆cbItSHG.3g24/09/29(日) 23:20:37
- 214二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 23:43:33
それなら時間制限的にも交渉に失敗したくはないし①の全員で行くが良いかな
- 215二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 06:05:54
- 216二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 09:45:35
- 217二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 10:45:55
- 218二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 10:47:12
- 219二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 10:50:31
①に話したい内容として、
今までの事、そしてヒフミ達が定めたハッピーエンドの方針を伝えて、誰も犠牲にしない結末を目指す為に協力して欲しいと伝える
そして、ミノリたちの聖杯への願いも教えて欲しいと問う。聖杯を破壊なりなんらりどうにかする可能性があり、聖杯で『願いを叶える』事が出来ない可能性もあるから、その分、協力してもらうならこちらもそちらの願いに関して聖杯以外の手段で叶える手伝いを可能ならしたいと
かな
現状、ヒフミ達自身も聖杯戦争に立ち向かってる現状だから、助けて欲しいより協力して欲しいの方が言い方として妥当かな?と思ったから、そう書いたけど、その書き方だとウイが言ってた”「もし仮に私が彼と対話をするならば……そしてもし今困難な状況にあるのなら。打算を捨て、語り継がれた彼の姿を信じて『助けて』と、ただそれをしっかり伝える……かもしれませんね」”の『助けて』のニュアンスが抜けてしまっていると判定されるなら>>216の内容を追加で、協力して欲しいに『助けて』のニュアンスが含まれているならそのままで
- 220二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 10:51:30
あ、遅かったか
- 221二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 10:55:20
このレスは削除されています
- 22221824/09/30(月) 10:58:58
- 223二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 11:02:21
そういえば黒服に聖杯戦争に関する全てのルールやシステムを教えてほしいって言ったら取引なしに答えてくれるのかな
シュロの言っていたあのシステムや予備システムについて把握しておきたいし
まあ1日以上戦闘してないから予備システムの件を知らせに黒服が来てもおかしくはなさそうだけど - 224二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 11:57:05
正直、予備システムとかは今のヒフミ達が知っても逆に迷いが増えるだけだし今はまだ知らなくても良い気はする
というより、マーリンが言ってた『君の考えている通り、三つ目は自ずと知る事になるから気にしなくて大丈夫。これからの物語は二つ目を探す事に専念するといい』から考えても、聖杯戦争のシステムについて深く探りを入れるのは他の陣営の願いを知ってからの方が良い可能性はあるのよな - 2251じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/30(月) 15:50:09
お昼じゃんね☆
あとあと安価へのご協力ありがとうございましたじゃんね☆
さて、とりあえず時間あんまないからざっくりまとめると安価の結果は>>218さん(>>215さん+>>216さん+>>217さん+>>219さん)の『ミノリちゃんには今まであった事話しつつ協力/助力を依頼&ヴェリタスにはヒマリちゃん関連の調査とバックアップの再依頼とマリーちゃんの捜索依頼と信頼できる協力者に当てはないか聞く』って感じじゃんね☆
んー……順番どうなるかと思ったけどそれなら案はほぼ全部通す方向にするし次に繋がりそうな面白い事書いてあるから……じゃんね☆
今日はまぁた帰り遅くなるから21時頃から書いてくじゃんね☆
それはそれとしてしーくれっと🎲振るじゃんね☆
🎲は本編の外だから気にしなくて大丈夫じゃんね☆
dice1d7=2 (2)
①kzk
②hfmdsk
③ftmm
④体育座り
⑤ちょっと待ってちょうだい!
⑥熱烈歓迎((dice1d5=4 (4) )
⑦ ふぁんぶる(dice1d4=2 (2) )
追加したじゃんね☆
監督役としてルールは無償で説明するじゃんね☆
ただそれ以外のマスターが本来知らなくてもいいシステム周りとかの情報については交渉がいるじゃんね☆
……のーこめんと、じゃんね☆
マーリンのスタンスについては1はもう書いたじゃんね☆
- 2261じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/09/30(月) 22:03:01
- 227二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 22:49:34
了解じゃんね、楽しみに待ってるじゃんね
- 228二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 07:34:04
乙乙じゃんね、保守じゃんね
- 229二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 08:19:15
ミノリとの話し合いが上手くいかなかったら今後相当きついのは間違いなさそう
この後黒服との交渉やライダー、アーチャー、ランサー陣営との衝突があるわけだし
仮にバーサーカーとも衝突する必要が出てきたら難易度かなり上がりそうだからな - 230二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 08:39:56
基本的にC&Cとかは政治的なこともあるから常に同行とかは難しいんだろうけど
たとえばエリドゥを攻略する時とかにはC&Cは協力してくれるのかな
エリドゥはミレニアム内だしそこを拠点にしてるのもトキだから他校を気にする必要はないし - 231二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 09:26:10
お疲れ様です
とりあえず、スパルタクス相手には助けて欲しいって事を前面に出しといた方が良さげ? - 232二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 12:26:12
ライダー、アーチャー、ランサーのなかならアーチャー陣営と最初に戦った方がいいのかな
エリドゥ制圧出来れば、そこでオートマタを生産して数を生かした策とかも取りやすくなるし
極秘通路というアドバンテージがあるから一番有利ではある - 233二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 12:36:21
アーチャー陣営に関してはエリドゥの場所を知らないと戦えないからな
ライダー陣営やランサー陣営はエリドゥ自体知らないだろうから
真正面から戦えば厄介な拠点だろうから一回で制圧したい - 234二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 13:10:04
まあぶっちゃけ、願いを聞き出したり停戦ないしは休戦に漕ぎつける為の説得材料が集まった陣営から攻略してく感じにはなりそうな気はする
例え勝ってもその後の話し合いで決裂すれば無駄に消耗しただけにはなっちゃう訳だし - 235二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 13:28:23
ただアーチャー陣営を探るにはエリドゥ侵入するしかないからな
二度目は正面から行くことになる以上、一度でなんとか済ませたい
エリドゥをアーチャーやトキの妨害のなか正面突破とか難易度は相当高くなるし - 236二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 13:36:05
このレスは削除されています
- 237二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 13:36:39
黒服がライダー陣営の願いについて何かしら知ってる可能性はあるかもな
ライダーについて注視していると言った理由が願いに関する何かが理由という可能性があるかもしれない - 238二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 13:50:15
ライダー陣営といえば、ライダー陣営にはどう取っ掛かりを作るかだな
関係者への取っ掛かりを考えると、アビドスや風紀委員会や紫関辺りかな
アル達の今日までの行動を洗い出す事を考えても、一度アビドスというかホシノに話を聞くのはありかも?あとは風紀委員会というか実際に戦ったイオリや、カヨコへの取っ掛かりにアコに話を聞くのも?
今までの足取りでわかってるのだと、オーパーツに関するオークション会場の爆破、アビドスへの襲撃、風紀委員会との戦闘(2スレ目150)、爆破事件の際の先生への電話(1スレ目946)辺り?
あとは、オクトパスエンジニアリング辺りとかも? - 239二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 15:53:40
現状セイバーとライダー、ランサーでは絆レベルに差が大きいからな
あっちが宝具乱発してきたら押し切られてどうしようもないからその問題をなんとかしない限りはアーチャー陣営を狙うしかないのはある - 240二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 21:08:05
アビドスにアルたちのこと聞くついでに協力要請とかした方がいいのかな
一人でも一緒に行動してくれたらありがたいし
まあ全員で行くんじゃなくて何人かで行く形にした方がいい気はするけど - 2411じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/01(火) 22:22:51
- 2421じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/02(水) 01:29:37
【9日目午後・探索イベント】
【ミレニアム自治区・仮設事務所前】
【Recommend BGM……〈Foolish Days〉】
「それじゃあ私、セミナーに戻るから。後はよろしくね、ヒフミ。戻るついでにヴェリタスにも話、一応通しておくから」
すっかり慣れ親しんできたヘリでの移動後、そのままモノレールステーション近くのヘリポートで降りた私達はユウカちゃんとはそこでお別れという形になりました。
「えぇーっ!いいじゃんユウカ!このまま一緒にミノリさんとこ行こうよ!」
「そうだよ、ユウカ。別にいいじゃん、リオ会長もこっち着いて来てくれるんだし」
「あのねぇ……貴女達忘れてるかもしれないから言っておくけど、私、一応セミナーの会計だから」
腰に手を当てて私怒ってますポーズのユウカちゃんは怒涛の勢い。
「貴女達の後始末はもちろん!学園の運営だってほったらかしに出来ない案件が山程あるのよ!大体今日乗ってきたヘリだって桐藤会長が『あら?ミレニアムの乗り物は大変ハイテクだとか……さぞ燃費も良いんでしょうね?』(意訳:ほぼ毎日どんぱちやってるランサーとライダーとアーチャーのせいで修繕費が嵩んでカツカツのうちにたかる訳ねぇよな?)なんて言うもんだから当面はうちが燃料費支払ってるし!とにかくやる事が山積みなの!」
ナギサ様が優雅にカップを傾けながらそう仰っているのが目に浮かびます。いえ多分、きっと今はミレニアムに肩代わりしてもらってるだけどゆくゆくはお支払いして下さるんでしょうけど、多分。そう癒えばヘリコプターの燃料っておいくらぐらいなんでしょう。
「はぇ……ナギサ様とそんなお話までするなんて……ユウカ先輩ってそっちの生徒会の偉い役職の人なんだ……」
「ユウカは書記と言っていたか。ティーパーティの細かい役職はあまり知らないが書記というのはただの行政官ではないんだな」
意外、というか唖然といった風な感じで今まで普通にお話をしてた相手の凄さを改めて感じているコハルちゃんと、のんびりと「私がトリニティに潜入した時は役職なんて気にしてなかったからな」なんて相槌をしているアズサちゃん。
コハルちゃんはともかくアズサちゃん、ティーパーティの行政官をされている方達だって十分成績優秀な方達なんですよ。
「わ、私も忘れるけど……ユウカ先輩、実はすごい人なんだよ、コハルちゃん、アズサちゃん……」 - 2431じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/02(水) 01:42:02
ユズちゃんの補足通り、ユウカちゃんは間違いなくすごい人なんですよ、コハルちゃん、アズサちゃん。普段はとてもフレンドリーな方ですし、アイドル活動もご一緒したお友達って事で私自身、つい意識から外れちゃいますけど、三大校のミレニアム、そのトップスリーにいる人ですから。実はとっても目上の方なんです、ユウカちゃんって。
『大変ね、ユウカ。まぁその代わりと言っては変だけど私もバーサーカー陣営との話し合いには参加するし問題ないわ』
そんな忙しい彼女の代わりに着いて来て下さるのは調月会長。あのナギサ様やミカ様、セイア様と同じ、三大校の生徒会長の方です。正直とても心強いのですが。
「問題ないぃぃ?だいっっっ問題ですっ!なに自分は関係ないって顔してるんですか!?会長!」
今は完全に飛び火してますね。
『今顔は見えないわ、ユウカ』
「そういうこと言ってるんじゃありません!」
調月会長はその言葉にふいっとアバンギャルド君の顔を背けました。中々独特な見た目ですけど、妙に人間臭いその動きからは愛らしさすらあります。
けどユウカちゃんには当然関係ないようで。
「いない間に会長が処理しなきゃいけない案件が幾つ溜まってると思ってるんですか!」
『ちょっと待ってちょうだい!私はちゃんと引き継ぎしたし何より今だって時々決裁関係はちゃんと電子上でしてるわ!』
「電子で!決裁できない!書面のが!溜まってるんです!会長不在のせいで二重三重の手間を回さないと決裁出来ないんですよ!なにより自治区の住民の方からも苦情が来てるんです!なんですか、老人会から『最近めっきりリオちゃんみないけど元気かい?』『あんまり根詰めないように言っておいてね。それでリオちゃんと話してた公園と夏祭りの件だけど、どうなってるかな?』……って何件私達に隠れて仕事請け負ってたんですか!?」
『……ワタシ、アバンギャルド君。ツカツキリオ、シラナイ』
「あはは……」
どうやら私達が触れると余計拗れそうなのと、それから。
『(暫く任せようか。少しぐらいなら、彼女と会う時間は大丈夫だろう?)』
『(えぇ、調月会長もこの聖杯戦争まで失踪なさってたという話ですし……折角ですから)』
怒るユウカちゃんの目元に浮かんだその色が、今、調月会長としてしているやり取りをどう思ってるかなんて言わなくても分かりましたから。 - 2441じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/02(水) 01:51:14
こってり搾られた調月会長ことアバンギャルド君を先頭に私達がモノレールステーションだった場所へと歩いているとモモイちゃんが心なしかとぼとぼとした足取り、というかキャタピラ取りの調月会長へと声をかけました。
「いやぁ、ユウカさまさまだね!」
『まったくよ。流石私が直々に選んだ娘ね』
「あら?ミレニアムの生徒会では会長に指名権が?」
『いいえ、ないわ。だからあの子がセミナー入りした段階で根回しておいたの。本人が意欲的だったから』
言うまでもなく本人の能力と努力あってだけれど、と調月会長は続ける。意外なところでユウカちゃんのセミナーに入ってからの話を聞けましたけど、調月会長に目をかけられるほど1年生の頃から卓越した才があったというのにもなんだか納得してしまいます。そんな風に私が思っていると隣から少し戸惑ったような声が聞こえました。
「それはまた……」
言ってからしまったという風に顔をしかめる隣のハナコちゃんでしたが、調月会長は気にした様子はなく、電子越しとはいえ寧ろ労るような優しい声でその言葉を受け入れていました。
『そうね、今考えると強引なやり方だわ……浦和ハナコさん、貴女はこういうやり方は好まないのね。今ならその価値観も理解できるし受け入れられるわ……気分を悪くさせたならごめんなさいね』
それに慌てるハナコちゃんを見て私もちょっとそわそわしてしまいます。
「いえ、決して調月会長を批判する意図は……」
けれど調月会長は自然体で受け入れている。機械越しで見えませけど、その向こう側で彼女はどこか草臥れた苦笑を浮かべているような、そんな風にしていると『直感』しました。
『いいのよ、別に。私みたいな政治屋のやる事は時に倫理や道徳を軽視する。間違ってもそれを擁護しろとかは言わないし受け入れろとも言わないわ。だから貴女が反感を持ったって構わない。けど、そうね。こんな話をすると言い訳染みて聞こえるかもしれないけれど……良い機会だからたまには後輩指導でもしておこうかしら』
彼女はそう言ってから、その上半身だけくるりとこちらを向きました。なんとなく予想してましたけど、キャタピラ部分との接続部は360°回転なんですね。 - 2451じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/02(水) 01:53:58
『さっき私と浦和ハナコさんの価値観は違うと言ったけれど、何もそれは私と彼女だけの話じゃないわ。結局そういう物なのよ、人間って。立場や社会的な地位、時にはちょっとした人間関係でも価値観のすれ違う。見ているゴールが違うのだから、何を優先すべきかも変わってくる』
ふと、その価値観という話にシュロちゃんと会う前にセイバーさんとお話した事を思い出します。
『価値観には必ず順番、優先順位が発生するわ。人の価値観がその人物の周囲にある環境やコミュニティによって形成されるのだとしたら、その社会でのルールや道徳こそがその人物の第一優先順位となるように……或いはそんなルールすら越えてでも優先してしまう物を持った価値観の人物もいるでしょう』
人は生きてきた場所でその価値観を形成する。だから時代によって価値観や善悪は様変わりしますし、だからといって場所や時代に左右されない価値観を持っている人だっています。私のすぐそば、今隣で話を聞きながら私の目線に気づいて不思議そうに小首を傾げている彼女だってそうです。
『相容れない価値観とはその相手の優先順位が違う事に起因する。だからといって全てを拒絶し合うわけではないわ。生きていく中で人と触れ合う中で、そして教えてもらう事で人と人は互いの価値観を擦り合わせて混ぜていく。そうしてコミュニティは広がり社会は成熟していくの』
彼女の言葉にモモイちゃんが何かを言おうとしてその手を伸ばして、結局やめてしまったのが見えました。アリスちゃんの話、でしょうか。
『だから私はハナコさん、貴女や貴女達の持つ価値観は嫌いじゃない───私には最後まで持てなかったその優しい価値観を大切になさい』
締めくくられたその言葉にはっとして彼女から目を離して前を向けばハナコちゃんとコハルちゃんが頷いているのが見えて、私も慌てて頷きました。
後輩指導だなんて調月会長は仰っていましたがその内容はとても優しい、肯定と励ましのメッセージです。ただ最後に聞こえた『最後まで持てなかった』という言葉にだけ、私にはどうしてだか『誰かに向けての後悔』が滲んでいる気がしました。
『こんな長話をしたけれど言いたい事は一つよ』
彼女はまたぐるりとその向きを変えて前を向く。 - 2461じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/02(水) 01:57:54
この先にいるのは安守ミノリ。私が調べた限りレッドウィンター……いいえ、キヴォトスでも屈指のアジテーターにして弁論家』
見えてきたのは大分修復されたのか外壁塗装用の養生シートが被せられた、セイバーさんが壊したモノレールステーションの工事現場。
『(ヒフミ。マスターとサーヴァントは分たれる事のない契約と信頼で繋がったパートナーだ……どうだろう、連帯責任なんていうのは?)』
何か聞こえましたが無視する事にします。
『あの連河チェリノやその懐刀、佐城トモエを相手に一歩も引かない舌戦を連日と繰り返してきたというのだから正に歴戦の女傑と評すべき』
連河さんや佐城さんという方についてはあまり詳しくありませんけど調月会長がそう仰るのであればきっとレッドウィンターの政治中枢にいる方。そしてそんな方達を相手取ってきたミノリ先輩もまたとてつもない方なのだと感じます。
『そして貴女達の話を聞くにサーヴァントもまた一角の人物。その戦力も確認出来た限り比類ない豪傑振り』
先日お会いした時は格好こそ驚きましたし聞いていたバーサーカーというクラスの特徴から想像していた相手とは違ってとても紳士的な方、それがスパルタクスさんでした。けれどその戦力、ケセドの爆発的な砲撃を正面から受け止めた上でケセドを正面から打破してみせたあの宝具の威力。それが敵に回ると考えるのは想像するのも恐ろしい話です。
『安易な優先順位を口にすれば、あちらの言葉に踏み潰される。だから───真正面からぶつかっていきなさい』
その上での激励。安易な優先順位とはきっと言い訳染みた弁論をして彼女の本分となる土俵で戦うのではなく、正面から願いを伝えなさい、それならきっと大丈夫という彼女なりの応援。
そのちょっぴり不器用な先輩からのエールに私達は掌を握りしめる。
「ありがとうございます、調月会長」
「さっすが会長!普段しない癖にいい演説っぷりじゃん!」
『一言余計よ、モモイ。予算減額』
「げぇぇ!やぶ蛇!!」
『ふふ……冗談よ』
朗らかなやり取りに頬を緩めて、それからすぐに気持ちを引き締める。ミノリ先輩は以前、戦いはごめんだと話していた。ならきっと私達との話もしっかり聞いてもらえる筈です。ハッピーエンドを改めて目指す第一歩。しっかりここから辿り着いてみせると覚悟を決めて前を向く。
「さぁ、みなさん───行きましょう!」 - 2471じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/02(水) 02:03:03
突然の訪問でした。予想はしていない訳ではありませんでした。けれどモモトークの画面越しにアポを取った時はそんな様子はちっともなくて。
だから、もうそうなってるだなんて、思ってもなかったんです。
「……ん。来たのか。あれから随分と連絡が来なかったからもしや敗退してしまったかと思っていたが、無事で何よりだ」
現場にいた部員の方に所在を尋ねると浮かない顔をしながらも案内してもらいました。
「あぁ、すまない。恥ずかしながら体調を崩してしまってね。今は病床の上なんだ」
着いた先は部長兼工事の監督役の彼女がいる筈の現場のどこでもなくて、仮設事務所。
通されたのはその奥。
「まぁ、なんだ。ゆっくりしていってくれ……積もる話があるんだろう?」
「阿慈谷ヒフミさん、才羽モモイさん」
私達を出迎えてくれたのは簡易ベッドの上で点滴に繋がれたまま読書中の手を止めた安守ミノリさんと、椅子に座ってその大きな手には少し小さいぐらいの包丁を器用に使って林檎を切るスパルタクスさんでした。 - 2481じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/02(水) 02:12:12
- 249二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 02:16:38
おつかれさまです
やっぱりミノリも発症してたか - 250二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 09:14:35
ミノリとの話し合いはどうなるんだろうな
- 251二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 09:21:15
そういえばキャスターはオートマタの回収もしていたけどどれぐらい回収出来たんだろうな
- 252二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 09:29:53
お疲れ様です
今のところ、病状が出てるのはマリー、黒服、ヒフミ、ミノリか…
アル、トキ、モモイが今後どうなるのか、心配ではあるな - 253二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 12:20:19
マスター適正が高いアルはともかくモモイとトキが発症していない理由は分からないんだよな
何かしら理由とかあるのかな - 254二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 12:26:21
モモイ発症してるの隠してるっぽい
- 255二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 15:33:24
関係ないけど、りんごを切ってくれるスパさん。微笑まし過ぎる…
- 2561じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/02(水) 15:41:32
帰れそうでしょうか……いいえ、居残り補習授業です……
というわけで今日も今日とてやっとこさお昼じゃんね☆冷蔵庫あるからお弁当腐らないのだけはありがたいじゃんね☆
いつもごめんじゃんね……でもありがとじゃんね☆
保守ありがとじゃんね☆
ふっつうにどうしようか悩んでるじゃんね☆
安価内容すごい良かったけど……ちょっと考えてるじゃんね☆
バーサーカー陣営はアーチャー陣営と同じで真っ当に強い系じゃんね☆
だからライダー陣営とかみたいなギミックとかはないじゃんね☆
んー……実は悩んでるじゃんね☆
メタ的にはこれ以上は過剰戦力ってとこはあるけどそれはぶっちゃけなんとでもなるじゃんね☆
アーチャー陣営強いし、C&C出すならしたい描写もあるし……ただ設定……じゃんね☆
まあ最終的にはみんなにお任せじゃんね☆1的にはエリドゥ戦限定ならC&Cは政治的に問題ないと思うしメタ的な問題も気にしてもらわないで大丈夫じゃんね☆
さすウイじゃんね☆
極秘通路は1回限りだけど中央タワー付近まで一気に近づけるじゃんね☆
ライダー、ランサー、アーチャーの各三陣営の戦力は拮抗状態じゃんね☆
陣営ごとって事ならランサー陣営はライダー陣営に有利、ライダー陣営はアーチャー陣営に有利、アーチャー陣営はランサー陣営に有利じゃんね☆
拠点分かんないしエリドゥとかから他自治区にも狙撃してきたりしてアルちゃん困ってるじゃんね☆
普通にアーラシュさんの射程やばすぎるじゃんね☆
『言葉を尽くす』『話し合う』スタンスじゃんね☆
二度目の時は当初予定してたごりごりっのラスボスモードでいくじゃんね☆
ただエリドゥ自体の正面攻略はバックドア以外にも実はあるじゃんね☆というか1が想定してたその方法が元々のエリドゥ攻略方法だったじゃんね☆バックドアはなんか生えたじゃんね☆
- 2571じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/02(水) 15:42:32
続きじゃんね☆
……いつものノーコメントじゃんね☆ちなみに黒服はともかくシュロちゃんはライダー陣営には、というかどの陣営にもちょっかいかけてるから各マスターの動向と願いは大体把握してるじゃんね☆露骨に贔屓してるのはヒフミちゃんだけじゃんね☆本編でなんの絡みもないのになんでこんなことなっちゃってるじゃんね?
……の、ノーコメントじゃんね☆笛吹き用のホシノちゃんvsライダー戦、そろそろ書かなきゃじゃんね……イオリちゃんの時以上に元が少ないからほぼ1からじゃんね……
ランサー陣営、絆の上がり具合が想定してないレベルでぐんぐん伸びてるじゃんね☆
普通に1は頭抱えてるじゃんね☆
さすが元ラスボス予定じゃんね☆
アビドス勢は……と、とりあえずホシノちゃんの戦力(初期案)は下に書いとくじゃんね☆
小鳥遊ホシノ
支援火力:1d97(最低保証:61)
スキル『集中突破』
敵単体に1d97×15のダメージ&レンジ内に1d500のダメージ(生徒を相手にする場合、気絶値以上のダメージは0で計算)
ありがとじゃんね☆
🎲結果に従ったじゃんね☆
1も悩みつつ……じゃんね☆
ただ良い感じにはまとめたいじゃんね☆
どこかでダイス振る感じにしたいじゃんね☆
過半数が発症してるじゃんね☆
この中だとマリーちゃんは早かったじゃんね☆
🎲次第……ではあるけど、発症したかどうかのしーくれっと🎲を振るのは理由というかルールがあるじゃんね☆
そこら辺はさらっと分かりにくく触れたじゃんね☆
- 258二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 15:42:50
- 259二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 15:57:32
ラスボスモードと戦うのは避けたいな
普通にやられかねないだろうし
一度でなんとかしたい - 2601じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/02(水) 16:06:32
ですくに戻るじゃんね……
……ノーコメント、じゃんね☆
書きたかったシーンじゃんね☆背中小さく丸めてりんご剥いてるスパさん絶対可愛いと思ったじゃんね☆
どのサーヴァントも可愛いところやかっこいいところを書きたいとこじゃんね☆ランサーは完全に🎲でタイミング逃した感じじゃんね……どこかで日常回というかマリーやシスフと過ごしたあったかい時間を書きたいじゃんね☆
師匠?あの人は気ままに食べ歩きしたり、黒服いじったり、とあるスケバンの子と遊んだりしてるじゃんね☆
>>4の方への質問って事は笛吹の話じゃんね?
実は本編の誤字脱字とか(一応)ブラッシュアップした笛吹版があるじゃんね☆
作った経緯はPart2スレの>336〜>345に実はあって、当時のスレにいた方達に相談させて頂いて①窓口を増やして安価時のみんなの負担をちょっとでも減らす、②みんなが考えて一緒に作ってくれてる物語を知ってほしいっていう1のわがまま、③誤字脱字減らして読み直ししやすいようにしたかった、の3つの理由から投稿してるじゃんね☆
最近ばたついてたりで投稿出来てないけど……近日中には続きとか(ほぼ)新作とかも投稿する予定じゃんね☆
ゆーあーるえるは>>2のまとめに載せてるじゃんね☆
ラスボスモードは大体どの子も一定条件下で突入じゃんね☆
トキちゃんの場合ならエリドゥを正面から攻略したら、ミノリちゃんの場合なら敵対関係になった上でレッドウィンターもしくは工務部へ攻撃したら、マリーちゃんは戦闘の方針と結果次第……とかじゃんね☆
ライダー陣営?あそこは最初からクライマックスだから離反者出ない限りはラスボスモードが通常運転じゃんね☆
- 261二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 16:24:04
ラスボスモードに突入しないように気をつけて動きたいところではあるな
- 2621じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/02(水) 20:29:39
- 2631じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/02(水) 23:02:13
【Recommend BGM……〈雪原の少女〉】
出迎えてくれた彼女の顔色は少なくとも思っていたそれよりは悪くありませんでした。
「昨日から『微熱』が続いていてね。とうとうベッドの上から起き上がれなくなって……という具合だ。まぁ少し無理をすれば動けない事はないんだけど、あの子達もえらく心配していたし、たまの休養って事で今日はゆっくりさせてもらってる」
来てくれたのが今日でよかったよとミノリさんが言うとその隣でずっと小さく背中を丸めて林檎を剥いていたスパルタクさんも、私達の方を向き直ってから手に持っていた物を差し出されました。
「食べなさい。幼き少女達よ」
丁寧にカットされて白いお皿に行儀よく並べられた林檎。彼のごつごつとして大きな手から生まれたと思うと、とてもバーサーカーだなんてクラス名とは思えないぐらいの器用さだと感嘆してしまいます。
「「「「「(うさぎだ……)」」」」」
うさぎカットなあたりはミノリさんの為なのかご本人の趣味なのかは謎でしたが。
「あ、ありがとうございます、それからお久しぶりです。ミノリさん、スパルタクスさん」
お礼を言いお皿を手に取って、作業用なのか近くにあったアウトドアテーブルへとそれを置いてからミノリさんの方をちらりと見る。微熱、と本人も仰っていた事に加えて見る限り話す事自体も苦という程ではない様子。呼気が荒かったり、化粧で無理やり顔色をよく見せてるわけでもありません。少なくとも私の時はセイバーさん相手に喋るのも億劫でしたし、聞いた話ではマリーちゃんも似たような症状でした。
魔力供給に伴う肉体への過負荷、或いは閾値を超えてしまった事による『拒絶反応』。
ミノリさんが特別軽症なのか、それともハナコちゃんから聞いた話の中にあった一人ひとりで症状が違うという仮説通りなのか、定かではありません。
そんな風に頭の中で幾つか考えが点いたり消えたりしている中で、気がつくとぬっと目の前に顔がありました。
「え、えぇっと?スパルタクス、さん……?」
近い。近いです。目と目があって、互いの顔の距離は掌一つ分あるかどうか。それぐらいの急接近でしたが、私が疑問系でスパルタクスさん名前を呼ぶとすっと身体を離して、彼はにこやかな笑みを浮かべた。
「ぬふっ……。久しい時が経った。だが待った甲斐はある」 - 2641じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/02(水) 23:09:31
喜ばしい事だと言いたげに、初めてお会いした時にも見せてくれた優しい表情のまま、彼は尋ねた。
「果敢にも困難の道を征く少女よ、もう傷は癒えたかな?」
「……はいっ。おかげさまで、もうすっかり。ありがとうございます、気にかけて下さって」
一瞬戸惑ってから、はたと気づきました。彼と初めて会った時にも聞かれたその言葉。見た目、怪我をしていない私に随分不思議な事を聞くと思ったけれど、今やっと確信が持てました。
現にあの後、私はナギサ様とちょうど大喧嘩をしていましたし。
「当然である。スパルタクスは勇気ある者、困難の中にある者の味方だ。君の傷が癒えたのならば、その傷跡を抱えて進むというのならば、私は何時であっても味方となろう」
体の傷ではなく、きっと心の傷。敵か味方かどうかは関係なく、彼はそれを心配してくれていたという事実と見透かされてしまっていた事になんとなく気恥ずかしさを感じます。なによりあの時、それに気がつけなかったというのもなおさらです。
「こら、スパルタクス。勝手に話を進めるな。まだ阿慈谷さんの話、何も聞いてないだろう?」
ちょっと照れてしまって曖昧な表情をして固まっているとミノリさんが助け舟を出して下さいました。
「すまないな、ヒフミ。スパルタクスは誰に対してもこうなんだ。少々、デリカシーっていう物に欠けている。あまり気にしないでやってほしい」
「いえ、全然。とても温かい心遣いをして下さいましたから……素敵な方ですね、スパルタクスさん」
困ったやつだと言いたげな表情の彼女の目は、その言葉とは裏腹にとても嬉しそうで、どことなく誇らしそうです。彼女の目を見れば彼と彼女の関係性がどれだけ強い信頼で結ばれているかも分かるような気がしてきます。
「そうか、うん。そんな風にスパルタクスの事を、私達の同胞の事を言ってもらえるなら私も嬉しい」
思いがけなかったのは彼女の口から飛び出た二人の関係性を示す言葉。モモイちゃんとキャスターさんの関係とも私とセイバーさんの関係ともまた違う『同胞』という単語が指し示す関係性。それに私の興味がむくむくと鎌首をもたげて、つい聞いてしまいました。
「同胞、ですか?」
「あぁ、同胞。それが私とスパルタクス、それに工務部の皆との関係性だ」 - 2651じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/02(水) 23:41:32
少々不躾な質問になってしまいましたが、彼女は快く話して下さいました。
「共に志を同じくして労働に励み、同じ釜で飯を喰らい、同じ場所で眠りにつき、明くる朝にまた共に労働へと精を出す。通常のマスターとサーヴァントという関係から見ると少し歪かもしれない。けどこれが私達が選んだ在り方なんだ」
そうやって噛み締める彼女の言葉には重さがありました。私やセイバーさんとも違う、モモイちゃんとキャスターさんとも違う関係性。けれど彼女とスパルタクスさん、もしかしたら工務部の皆さんと共に選んだその在り方というのが、私には共に過ごす中で積み重ねた信頼がしっかりとあるんだと不思議と彼女達を見ていると確信できました。
「そんな事はありません。とても、素敵です」
今もそう。彼女が私達の方にベッドの上で身体を向けようとする時もスパルタクスさんはまるで壊れ物を扱うように優しくとても丁寧にミノリさんの動きを補助して、それを彼女も嬉しそうに受け入れていた。林檎一つとっても、きっと私達が来るのもあったでしょうけど、それ以上にミノリさんの為に、あの大きな手で剥いて切っていた。小さな一つひとつに、彼女達の間柄が伺えました。
「ありがとう、ヒフミ。そう言ってもらえるのなら嬉しいな。実はこの関係を構築するまで紆余曲折のすれ違いもあったりしてね。だからこそ、今こうして同じように働きながら汗を流す同胞になれた事が私も私達工務部も嬉しくもあり誇らしくもある。貴方もそうだろう?私の同胞」
「無論だ、同胞よ。君が私をそう呼んでくれる限り、私は最後まで君と君達の同胞であり続けよう」
「ふふっ、改めて口にするとくすぐったいな」
それは何気ない会話の中、微笑ましいぐらい柔らかなやり取りの中でした。
「(今のって、セイバーさんの時と同じ……)」
勿論勘違いかもしれません。でも、私はその時、彼のその言葉に込められた想いは『誓い』なのだと思ったんです。
「そういえば、阿慈谷さん。君はトリニティ出身だっただろうか?それから才羽さんはミレニアムの子でよかったよね?」
「あぃぇ、えっと……」
「そうでーす!ミレニアム1年生!ゲーム開発部でキャスターのマスター!才羽モモイ!モモイで良いよ!よろしくね、ミノリ先輩!」
そんな風にぼうっと考えに耽ってしまい返事が出遅れていたら代わりに隣から元気のいい声が飛び出してくれました。 - 2661じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/02(水) 23:54:08
「そうか君がキャスターの。で、ヒフミがそちらの男性のマスターか」
「ああ。僕がヒフミのサーヴァント、セイバーだ。よろしくね、ミモリ。それから遅くなったけど改めて感謝を、バーサーカー。あの時は助けられたよ、ありがとう」
セイバーさんからのお礼をお二人は自然な姿で受け取って下さりました。
「こちらこそ、よろしく。長くなるかそれともかは別としても良い付き合いにしたい」
「気にする必要はない、嘗て圧政者であり今は旅する者よ。涙する者がいた、理不尽を強いる悪意があった、故に叛逆せり。私はスパルタクス、スパルタクスは止まらない、挫けない、屈しない。ただそれだけである」
よく通るバリトンボイスは真っ直ぐ前を向き、セイバーさんへと向けられた。スパルタクスさんの言葉は少しだけ難しいです。けれどセイバーさんには何か感じる物があったみたいで、彼はただ微笑みで返していました。
「それで、他の子達は君の友人……いや、戦友といったところだろうか?」
ミノリさんの言葉にまだしていなかったことを思い出して私は慌てて、みなさんの事を紹介し始めました。
「はいっ!アズサちゃん、ハナコちゃん、コハルちゃんがトリニティの補習授業部。モモイちゃんの隣におられるのが右からミレニアムのゲーム開発部のミドリちゃん、ユズちゃん、アリスちゃん……それから」
この場で唯一、ロボット姿の調月会長が私の言葉を引き継いで自己紹介をして下さいました。
『機体越しでの通信、失礼するわ。初めまして、安守ミノリさん。ミレニアムサイエンススクールのセミナー代表を務めている調月リオよ』
一瞬、ミノリさんの目が大きく見開いてから、しばらく数度頷いてから口を開きました。
「そうか。貴女が『あの』調月リオか。うん、話は聞いている」
『……レッドウィンターまで話がいくなんて、間違っても良い風評、なんてものはないのでしょうね。本来ならこの場に相応しくない自覚はあるわ』
「……なるほど。中々どうして私も有名人のようだ。うん、まずは双方の勘違いを正そう。現場の近隣に住んでいる自治区住民の方から話は聞いているよ、リオ。良き働き者だそうだね」
つい十数分前、ユウカちゃんが話していた内容を思い出します。どうやらここでも調月会長の話は出ていたようです。
『……とんだ勘違いよ。私は私に出来る事をしたに過ぎないわ。それに最後には……』 - 2671じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/03(木) 00:03:06
押し殺した調月会長の言葉に対して、ミノリさんはきっぱりと自分の思いを告げていく。
「労働者の営みは、人々の生活は嘘をつけない物だよ、リオ。それに君は私のことをどう思っているか分からないけど、少なくとも今この場で君に噛み付くつもりはない。確かに私は日頃から労働者の権利を守る為の闘争と革命に身をやつす日々だ。だが権力者であっても、いや権力者であるからこそ、相手を色眼鏡で見るつもりは毛頭ない」
貴女に対してもそうだと言う彼女は自信と誇りに満ち溢れながらも調月会長への思いやりに溢れていました。多分、さっき言っていた自治区の住民の方から調月会長が不在だった話を聞いていたのでしょう。事情や実態がどうだったかは分かりませんが、きっと会長に対しての不満ではなく心配の声を聞いていたからこそ労りの言葉を彼女は伝えていく。
「これは私の心情だけど、私が言葉を尽くすのはあくまでそれが闘争の場だからだ。闘争の本質を見誤ってしまえばそれはただの『暴力』となる。労働者の権利を守るというのなら守るべき者なき場所で剣を抜く事はあってはならない……それはそれとしてストライキもデモも趣味という名のライフワークだから『理由』を見つけたらするけどね」
けろりと笑って仰っていましたが、心情だと言い切ったその言葉には強い信念が宿っていました。
「私は革命を愛してはいるが、だからといってトリニティだから、ミレニアムだから、今目の前に権力者がいるからという曖昧模糊でなんのリターンも目的意識もないままに革命を掲げる、そんな愚かな神輿のつもりはない……ただ含みのある言い方で勘違いを促したのは私だ。非礼を謝罪させてほしい。申し訳なかった、調月会長」
そう言って頭を下げる彼女に対して調月会長は慌てず、けれど先ほどよりしっかりとした声で返されました。
『頭を上げてちょうだい。こちらこそ、卑屈な態度を取って貴女に失礼な物言いをしたわ。ごめんなさい、安守部長』
機械越しではありましたがお二人の目線がしっかりと合った、そんな気がしました。
もしかすると聖杯戦争という状況ではなく、今のように話す機会でもなかったのなら、お二人はまた違った関係だったかもしれません。
でも今は対等に、そしてとても穏やかなお付き合いをしていける、そんな関係になれたと思ったんです。 - 2681じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/03(木) 00:20:32
「さて、互いの勘違いを解消し蟠りもなくなったところで、だ。あまり気持ち良くないかもしれないけれど、一つ質問は良いだろうか?」
切り替えの合図はとても爽やかでした。ミノリさんのご出身はレッドウィンターと聞いています。あの自治区は寒冷地ということもあってとても厳しい自然環境だと。そんな場所で学び、生きている彼女の雰囲気は、冷たくとも湿り気のない清々しい冬の青空のように爽快です。
「まず私の認識として君達は今日この場に、私と聖杯戦争についての何かしらを話に来た。そしてこの場にはセイバーという戦力を携えてきている」
そんな竹を割ったような方だと思っている私からすると少し意外なぐらい、ちょっと躊躇いがちな声で彼女は質問を投げかけました。
「私はそれを君達なりの誠意だと認識したいんだが……その、キャスターはどこに?」
困惑、という表現が似合う顔でそう聞く彼女に私とモモイちゃんは思わず顔を見合わせて、それから今来ている全員を見て、もう一度顔を見合わせてから。
「「……あ」」
キャスターさんをお呼びするのを完全に失念していた事を思い出しました。
「……どうします?」
タイム!、と何故かミノリさんも含めて円陣をしながら私達は早速作戦会議を始めました。
「今から呼ぶのはどうだ?時間は多少かかるが事情が事情だ、キャスターも来てくれる」
『というか彼に私達話したわよね、ミノリさんのところに行くって。何故いないのかしら?』
「リオ会長、リオ会長。アリスのログを確認しましたけど、アリス達は一度も現地集合の話してません!」
キャスターさんにはトリニティを出たらミレニアムに『戻ってから』ミノリさんの所に行ってそれからヴェリタスに向かうとしか話をしていません。私達全員、それを伝えて満足していましたけど、よく考えたら拠点に戻るも『戻らないとも言ってません』。
「そうなんだけど……うわぁ……タブレットで話してたし合流の事も全部話してる気になってたぁ……これ多分、絶対あっちで待ってるよぉ……」 - 2691じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/03(木) 00:34:20
長時間タブレットで話をしていたのも原因の一つですね。完全にキャスターさんがそこにいる感じになっていました。
「この後の予定もあるからあんまり時間かけられないんじゃ……」
「けどまずいですよ。流石にこれから話し合いしようって相手に手札というか戦力隠したままって……」
ミドリちゃんの言うように、話し合いに来ましたけど最高戦力かつ最大戦力のサーヴァントは一騎いません、は正直相手からしたら怖いでしょう。しかもそのサーヴァントはキャスターというクラスです。私達からしてみればそんな事しないのは知っていますけどセイバーさんみたいに他のというか通例を知っている方ならキャスタークラスは搦め手を得意とするのも存じているはず。
「あー、見たところ……というか聞いた限りキャスターは不在、という事で良いんだろうか?私は別に構わないぞ。だからあまり気にしないでくれ」
当のミノリさんは円陣というかベッド周りに集まって囲まれながらこちらの気を遣って下さいますが、僅かでもミノリさんと話をしている時に、彼女にいらない不安をさせたくはありません。
「あぅ……えぇっと……そのですね……」
とはいえ、とりあえず今すぐ呼ぶか、先に話をしてしまうかで私達が頭を抱えていると、ばっとモモイちゃんが頭を下げました。
「ごめん!ミモリ先輩!キャスター忘れてきちゃった!」
腰を曲げつつ両手を合わせて謝るモモイちゃんにミノリさんも困り顔といった様子です。私もお腹が痛くなっちゃいます。
「いや……うん、なんだろうな。知ってた、というか今聞いたよ。とりあえず顔上げよう、モモイ。うーん、まぁ一応先輩という立場だから話しておくけど、交渉の場には十全の用意をして臨むというのが望ましい。次から気をつける、って事にしようか?」
そういう風に優しく言ってくれるミノリさんに思わずお礼を私達が言いかけたところで。
「うん、ありがとう。でもまだ間に合うよ。だから」
モモイちゃんは彼女の目を真っ直ぐに見ていました。
「今から呼んでくる」
その言葉と共に円陣からするりと抜けたモモイちゃんは窓開けてーと叫びながら仮設事務所の外へと駆け出していく。理由がさっぱりわかっていない様子のコハルちゃん達を置いて、私とハナコちゃんとアズサちゃん、それからセイバーさんが慌ててそれに着いていきます。 - 2701じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/03(木) 00:46:47
「も、モモイちゃん!?そんな事しなくても、ミノリさんは!」
思わず静止の言葉が口から飛び出していました。モモイちゃんが何を考えているかなんて分かります。わざわざ外に出て、今から『呼ぶ』なんて『聖杯戦争のマスター』が言ったならそれは一つです。
「ごめん!ヒフミ!でもさー!」
三画しかない令呪の使用。サーヴァントへの絶対命令権。モモイちゃんはそれを使って、この場所までキャスターさんを空間転移で呼び出そうとしていました。
「私、やっぱりこういうのはちゃんとした方がいいと思うんだ!」
左手を空に向けて高く掲げながら彼女は外に立っています。その手の甲に刻まれた令呪は私のそれと同じように淡い桃色に輝いていました。
「だってさー!ミノリ先輩、『誠意』だって言ってくれたんだよー!じゃあ、ならさ……私も見せなきゃ!」
そういう彼女はその姿勢で止まっている。『待っている』。何をだなんて言わなくても分かります。令呪は貴重品で、そして取り返しのつかない物です。私もまだ一度も使っていません。そんな大事な物だからこそ、彼女は待っています。使いたい、使って誠意をちゃんと示したいという彼女の思いに、『仲間』である私達が首を振ってくれるかどうかを。一度、私達は目線を合わせて、しばらく見つめ合ってから思わず笑ってしまいました。令呪です、とっても大事な物です。それをこんな形で使うだなんて思ってもみませんでしたが。
『(任せてみようか、モモイに。僕らの仲間に)』
『(はい、そうしましょうか)』
誠意を持って話し合いをする。そんな彼女の思いに頷かないわけにはいきませんでしたから。
「こっちは大丈夫です!モモイちゃんお願いします!」
その合図に、遠目からでも分かるぐらいの快活な笑顔を彼女は返してから。元気よく叫んで。
「おっけー!それじゃあいってみよー!……第三のマスターが令呪を持って命ずる!」
「───キャスター!此処に来て!」
それと同時に令呪は昼だというのにわかるぐらいはっきりと桃色の輝きを灯した。 - 2711じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/03(木) 01:03:13
【立ち入り禁止区域『廃墟』・同盟拠点】
時は少し遡り、モモイが令呪を行使する数分前。
珈琲の並々と入ったマグカップをキャスターへと手渡しながらウタハは尋ねた。
「教授、モモイ達はいつ頃戻るのだろうか?」
「うむ。トリニティからミレニアムへ戻ってバーサーカーのマスターと協議するという話は聞いているが……随分と遅いな」
その言葉にちらりとウタハも、その周りで作業をしていたヒビキとコトリも手を止めて時計を見る。これからミレニアムに戻ると連絡が入ってからそれなりに時間が経っている。いつもの予定ならもう帰ってきてもおかしくはなかった。
「午前中で回収できた野良のオートマタはdice3d12=9 4 7 (20) 体、そのまま直して運用するにしてもヘルタースケルターの建造用に回すにせよ、どうせ一度は拠点に戻ってくるだろうからその時にまた話しをしておきたかったのだけれど……」
午前中の廃墟周辺での探索活動。その目的はミレニアム側にあると予想されるゲヘナ、カイゼリン・ブリッツ記念教会から伸びる地下通路の出入り口の探索とオートマタの回収。そのうち地下通路があると思われるエリアを絞る作業は約dice1d100=97 (97) %程度の進み具合であった。
「まさか拠点に戻らずそのままその安守さんって人のところ行ったんじゃ……?」
ヒビキの言葉に冗談めかして賛同しつつ、それでも流石にそれはないだろうとコトリは言った。
「モモイならやり兼ねませんね……けどあちらにはなんでもリオ会長がいるとか!用意周到!胸中成竹!
合理の化身、『全知』のヒマリ部長と肩を並べる我らがビッグシスター調月リオ会長!そんな彼女に加えしっかり者のヒフミ先輩やアズサ先輩にハナコ先輩も揃ってますし何よりユウカ先輩もいますからまさかそんな事ありませんよー!」
「いや、コトリ。クールっぽいけどああ見えてアズサ先輩、ぽけぽけしてるよ。この前コスプレの話してたらスカルマンのコスプレというか着ぐるみ作ってくれって頼んできたし……」
白洲アズサ、トリニティ総合学園2年生。意外と後輩受けが良かった。
- 2721じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/03(木) 01:10:47
「教授、何かあったんでしょうか?」
「……いや、内密に仕込んだバイタル確認端末を見る限り、大きな変動はない。早急の危険性はないだろう」
「バイタル確認端末、ですか?」
「うむ。ヒフミのような事が起きては事だ。深夜に寝室で一人発症していたなどという事になれば目も当てられん。それに……うむ、何処へなりと歩いて行く様は危なっかしくて見ておれん」
憮然と、そして少しだけ口ごもりながらキャスターがそう言うと、思わずウタハは頬を緩ませてしまった。
「……ありがとうございます、教授」
「ウタハよ、何故急に感謝なぞ言う?」
「私の、私達の可愛い後輩を大切にしてくれている。その事実が、私は今ただ嬉しいんです」
不審に思って彼女の顔を見たキャスターの真紅のモノアイに飛び込むのは姉のように、母のように、幼い愛し子に向けられた愛情へ安堵する表情だった。
見ればヒビキやコトリもまた嬉しそうにしている事にキャスターは気がつき、ますます虫を噛み潰しでもしたような声色で返答する。
「……ウタハよ、勘違いするでない。我はただサーヴァントの務めを果たしているだけに過ぎん。敗北に繋がるようなリスクの排除をしているに過ぎんのだ。ウタハよ、ヒビキよ、コトリよ。止めよ、何故微笑む。こら、待ちなさい。違う、お前達は何か勘違いをしている。心配してるんですね?違うぞ、我はただ『此度こそ』は最後まで……む?」
そう言い聞かせようとしたところでキャスターは己の身に流れ込む魔力と術式、そしてその強制力に気がつく。尋常ではない、ともすれば『魔法』の疑似的な再現すら可能とするほどの『力』の奔流にキャスターは解を見る。
「この光、魔力……まさか令呪を……ッ!?」
桃色の光がキャスターの足元から粒子を散らして、招き寄せんとしていた。何があったのか、キャスターは理由が分からず、ウタハ達も何が起きているのか分からない。だが、神秘の根強い土地に生きる彼女達だからだろう。理由も理屈も分からないが、彼が呼ばれている、それも緊急の案件でだとなんとなく察したウタハは力強く声をあげる。
「教授!……よろしくお願いします」
「───任された」
自分のマスターを案じる心優しい少女達の想いに応えるように、キャスターもまたしっかりと頷きを返したのだった。
この後、呼ばれたキャスターが憤慨したのは言うまでもない。 - 2731じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/03(木) 01:16:37
- 274二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 01:31:40
おつかれさまです
滅茶苦茶有能。というか階差機関の設計者だし複雑な構造を把握するのは得意でしょうしね - 275二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 07:30:52
保守
ついに令呪が(用途はさておき)切られた…… - 276二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 09:52:28
このレスは削除されています
- 277二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 09:53:12
これ後一回調査すればすぐ作業終わるな
問題は地下通路見つけた後の対応をどうするかだろうけど
自分たちがこの通路を使う気がないなら崩落させてライダー陣営が来れないようにするって手もあるし
使うにしてもその通路を誰かが使ったら自分たちがすぐに使ったことを把握出来るようにするとかも出来そう - 278二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 13:06:54
調査もほぼ完了してオートマタも20機回収出来てるのはでかいな
オートマタは修理するにしてもヘルタースケルターの建造用に回すにしても役に立つだろうし
修理した場合と建造用に回した場合それぞれどのタイミングで使えるようになるんだろうか
仮に建造用にした場合ヘルタースケルターの製造判定の際に何機製造出来たかの判定とは別に固定値として追加される感じになるのかな
後オートマタ何機分でヘルタースケルター一機分に相当するのかな - 2791じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/03(木) 20:12:07
- 2801じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/03(木) 21:14:05
- 2811じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/03(木) 21:32:59
ぶすっと、いえお顔は見えませんけど完全に怒ってますという雰囲気のキャスターさんの傍でしおしおになったモモイちゃんがいます。事情は言わずもがなというところです。
「あー……それで、貴方がキャスターのサーヴァントでいいのだろうか?」
空気を見かねてミノリさんが苦笑しつつそう尋ねると、小さく唸り声を上げてからキャスターさんも丁寧に自己紹介をしてくれました。
「如何にも、バーサーカーのマスターよ。我が此度の聖杯戦争でそこの短慮なるマスターに招聘された才羽モモイのサーヴァント、キャスターである」
いえ、丁寧ではありましたけどちっちゃな棘はしっかりモモイちゃんに刺してます。隣で萎れているモモイちゃんがますます小さくなっていきました。
けど、モモイちゃんは怒られたのもあってそれどころじゃないでしょうけど、彼の言ったその名乗りの中にあった言葉に聞いている私達はちょっとだけにやけてしまいます。きっとキャスターさんも自然と言ってしまったのでしょうから、お気づきになられていませんけど、ミノリさんは気づいたみたいです。
「……なるほど、ね。とはいえ貴方も分かっているとは思うからこれ以上この話題に触れるのは終わりにさせてほしい」
「うむ?……その反応と言葉には些か腑には落ちないが、願ってもない。我としても呼び出された以上は無益な話に時間を浪費するのは本望ではないのだ。本題といこう」
本題とキャスターさんが言ったところで私も居住まいを正して何から話そうか、口を開きながら案を改めて頭の中で並べていると、ミノリさんがそれを手で制しました。
「まずは令呪まで切って誠意を示してくれた君達に、私から結論を話しておこう」
はっきりとした口調で彼女はそう言うと空気がしんと冷たくなったような錯覚をしました。
「私は聖杯戦争に積極的な参加をするつもりはない」
熱の一切ない冷えた言葉に続けられたのは、ともすれば拒絶にも似ていました。
「この場に戦いではなく話し合いを求めに来たというのなら、恐らくは同盟か若しくは停戦の協定を結びたいというのが君達の考えていることだと予測している。だから初めに伝えておくね───私は現時点で君達との何かしらの契約を結ぶつもりはない」 - 2821じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/03(木) 21:37:02
それに内心で焦りを覚えてしまいましたが、彼女は頬を緩めてくれました。
「とはいえ君達にも当然のように事情があるだろう。それを聞かずに一方的に話を打ち切るなんて事を私はしたくはない」
その明らかに話をする、聞くという意思表示にほっと胸を撫で下ろしてから彼女の笑顔を見て『勘違い』に気づきました。
彼女は笑顔でしたが、けれどそれは優しい物ではなく。
「だからそうだね、ここは聖杯戦争らしく」
もっと獰猛なソレだったからです。
【9日目午後・交渉イベント】
「交渉といこうか……君達は」
【Recommend BGM……〈ホワイトアウト〉】
「───私に何を望む?」
私達は───。
①まず目的を話す
②ミノリが聖杯戦争に消極的な理由を聞く
③その前に体調の話と魔力の供給負担による拒絶反応について話す
④これまでの経緯を伝える
⑤スパルタクスに助けてと言う
⑥ハッピーエンドを目指している話を伝える
⑦助けてペロロ様〜(その他自由記入) - 2831じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/03(木) 21:37:36
【こんばんは】
【サポートシステムが起動しました】
【それでは行動安価を行います】
【上記①〜⑥から『1つ』】
【もしくは⑦自由記入で①〜⑥以外の内容等で伝えたい事を『1』つ】
【選択して下さい】
【安価先>>290】
【今回の安価及び交渉イベントでは安守ミノリを説得して何かしらの協力体制を取り付けることが目標です】
【ただし】
【上記①〜⑥の案には話すタイミングによってその説得性や内容が大きく変動する物もあります】
【ご注意下さい】
【それでは皆様】
【よい選択を】
- 284二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 21:50:49
んー、④か③か①辺りが良い気がするけど悩むな
んー、「───私に何を望む?」と聞かれた事を答えるという意味では①
先に現状の説明をするという意味では④、聖杯戦争を避けているだけでは危ない理由を先に話すという意味では③か
⑥や⑤は話が進んでから伝えた方が良い気はする
あとは②を聞くときは⑦で②に加えて、消極的だけど聖杯への願いは無いのか?と聞くのもありかも? - 285二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 22:02:33
無難なのは①だよな
とりあえずこちら側の目的をはっきり伝えておいた方がいい気はする
状況が悪くなる選択肢ではないと思うし
あるいは⑦で③にプラスで聖杯戦争のルールについて確認するとか
ミノリ側が知らないルールとかがあるかもしれないし - 286二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 22:06:41
とりあえず目的伝えるのが無難な気がする
ミノリ側から聞いてきてるわけだし - 287二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 22:18:36
①でいいんじゃないかな
- 288二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 22:33:04
①
- 289二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 22:33:40
①
- 290二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 22:33:54
①で
- 2911じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/03(木) 23:12:44
【Recommend BGM……〈ホワイトアウト〉】
『①まずは目的を話す』
何を望むか、その問いに答えるのなら私達が言うべきなのはストレートに目的からの筈です。
「私達が今日ミノリさんを訪ねたのは聖杯戦争中の協力関係を結びたいと思ったからです」
調月会長も仰っていましたけど、彼女はやり手の弁論家。下手に小細工を弄せば、真っ向から正論と彼女の信念に叩き潰されてしまいます。
「……いいよ。続けて」
その上、彼女は聖杯戦争に積極的に参加するつもりはなく、そして私達と協力関係を含めた関係性を持つ事自体もしないときっぱり仰っています。
「協力関係と言っても聖杯戦争で私達と一緒に他の陣営と戦ってほしいという話じゃありません。私達は聖杯戦争でこれ以上、犠牲になる人を増やしたくないんです」
今の時点でミノリさんに関して分かっている事は少ないです。ただシュロちゃんと違って彼女は明確に話し合う土俵に立つのを楽しんでおられます。少なくともこちらを揶揄うだけして満足するのとも一方的に言葉で打ちのめすのを愉しむ手合いでも、靄のかかった言葉遊びをする人でもありません。
だからまずは幾つか話し合いの中で確認作業をしていきます。
「犠牲が出てしまうというのは私としても本意じなないね。でも、どうして協力が必要かな?現に聖杯戦争による直接的な被害は私の知る限り、各自治区の尽力もあってかそう大々的な物じゃない」
ミノリさんがどの程度聖杯戦争の現状を知っているのか、ミノリさん達の願いはなんなのか、そして彼女がどうして聖杯戦争に消極的なのか。
話し合いの中でそれを知っていかないと。
『そうね。ミレニアム、トリニティ間での協定もあるから私達各校の生徒会は警邏活動の強化も含めて聖杯戦争による表面的に見える被害を抑える努力は確かにしているわ』
「それはヒフミ達の陣営の裏には二校が着いているという話でいいだろうか?調月会長」
『マスターの貴女であるなら、その認識で構わないわ……これが私の切れる精一杯のカードよ』
「なるほど。なら、質問を変えようか」
調月会長の話を聞いてから私の方を向いた彼女は再度質問を投げかけられます。 - 2921じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/03(木) 23:19:22
「つまり君達は私達が目にしている聖杯戦争の被害とは別件で、犠牲になる生徒や一般人が……若しくは私達マスターもか。とにかくそうやって『犠牲』になる、なっている事を知っている。だから協力を結びたい、か……読めないな」
「此処に来た目的は分かったけれど、君達の利が見えてこない」
細められた目の奥で嘘は許さないと言っている気がします。利、つまりは私達が聖杯戦争での犠牲者をなくそうとするメリットが見えてこない。つまりは行動の動機が見えないのだと彼女は言う。
いえ、私達に協力する事でのミノリさん側のメリットでしょうか。それとも或いは聖杯戦争の犠牲や被害を減らすという行為その物へのメリットでしょうか。正しく答えないと拗れそうだと『直感』した私は───。
①犠牲者が出た話をする(ex.トリニティの病院等)
②ミノリが聖杯戦争に消極的な理由を聞く
③体調の話と魔力の供給負担による拒絶反応について話す
④これまでの経緯を話す
⑤次回以降もマスターに選ばれて巻き込まれて犠牲になる生徒がいる話をする
⑥他陣営の脅威について話す(陣営指定)
⑦スパルタクスに助けてと言う
⑧ハッピーエンドを目指している話を伝える
⑨助けてペロロ様〜(その他自由記入)
【行動安価です】
【上記①〜⑧から『1つ』】
【もしくは⑨自由記入で①〜⑧以外の内容等で伝えたい事を『1』つ】
【選択して下さい】
【安価先>>299】
【上記①〜⑥の案には話すタイミングによってその説得性や内容が大きく変動する物もあります】
【ご注意下さい】
【それでは皆様】
【よい選択を】
- 293二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 23:36:42
- 294二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 23:42:37
- 295二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 23:46:52
- 296二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 23:50:29
- 2971じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/03(木) 23:51:02
- 298二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 23:52:08
- 299二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 23:52:31
- 300二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 00:31:58
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- 301二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 00:50:29
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- 302二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 00:53:30
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- 303二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 00:55:53
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- 304二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 01:16:20
おつかれさまです
この選択肢、重要そうだし悩むな
①か、
もしくは、④で、誰かが欠けるなんて嫌なんです。と、最後にはみんなと一緒に笑顔になれる明日を目指したいと伝えて、前の選択肢の⑧ハッピーエンドを目指している話を伝える とかかな - 305二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 02:14:30
1番は無難に思う。実際それで方針決めしてるし
2番は圧政者ポイント貯まりそう感ある
3番はヒフミ"の"エゴ感ある。ある意味聖杯戦争らしいか
ミノリの積極的協力はしねーぞ宣言があるから
こっちもスタンス宣言する形になって情報落とす形で勝手に借りに思ってもらう手もあるけど…
奴はレッドウィンターだからな
君は好きにしろ、私も好きにしたぐらいの方がいいのかな… - 306二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 11:44:24
①か③かあるいは④でマスターに戦うことを強要させ、誰かを犠牲にする前提のルールになっている聖杯戦争に立ち向かいたいんです
という感じで聖杯戦争をなんとかしたいことを改めて言う感じにするとか?
その後前の⑤と仮にサーヴァントを自害させても次のサーヴァントが強制的に召喚されること、必ず犠牲者を産むシステムになっていることを話せば納得してくれると思うし - 3071じゃんね☆◆O.TPn8yZQc24/10/04(金) 13:25:48
- 308二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 13:33:19
306で
- 309二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 13:40:48
犠牲を増やしたくない理由を問われてる訳だし、ヒフミの意志を示すって意味でも、
④で、(他のマスターやサーヴァントも含めて)誰かが欠けるなんて嫌なんです。と、最後にはみんなと一緒に笑顔になれる明日を目指したいと伝えて、前の選択肢の⑧ハッピーエンドを目指している話を伝える
かな - 310二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 16:18:11
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- 311二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 17:38:46
ksk
- 312二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 17:52:45
加速
- 313二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 18:26:39
①
- 314二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 18:29:12
- 3151じゃんね☆◆O.TPn8yZQc24/10/04(金) 18:55:54
『①誰にも苦しい思いをしてほしくないんです』
私の言葉に対して、ミノリさんは無言。
「(間違え、ましたかね……)」
先を促していると受け取っていいとは思いますけど多分彼女にとって今私が言った言葉は望んでいた回答じゃなかった。足りなかったか、それとも着眼点を勘違いしてしまったか。前者であればリカバリーが効きますが、後者だと難しいです。
「(それでも、私の願いは……)」
一瞬不安が過りますけど、焦らず落ち着いて。一度不安は無視して次に繋がる話題を出していきます。
①犠牲者が出た話をする(ex.トリニティの病院等)
②ミノリが聖杯戦争に消極的な理由を聞く
③これまでの経緯を話す
④聖杯戦争についてどう考えているか尋ねる
⑤次回以降もマスターに選ばれて巻き込まれて犠牲になる生徒がいる話をする
⑥他陣営の脅威について話す(陣営指定)
⑦スパルタクスに助けてと言う
⑧ハッピーエンドを目指している話を伝える
⑨助けてペロロ様〜(その他自由記入)
【行動安価です】
【上記①〜⑧から『1つ』】
【もしくは⑨自由記入で①〜⑧以外の内容等で伝えたい事を『1』つ】
【選択して下さい】
【安価先>>322】
【上記①〜⑧の案には話すタイミングによってその説得性や内容が大きく変動する物もあります】
【ご注意下さい】
【それでは皆様】
【よい選択を】
- 316二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 19:02:23
⑨で⑤にプラスで仮にサーヴァントを自害させても次のサーヴァントが強制的に召喚されることと必ず犠牲者を産むシステムであることを話した方がいいかな
- 317二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 19:16:44
ハナコに一回任せてみるとか?
この場にみんないるわけだし
正直どれが正解か分からないし - 318二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 19:19:38
ヒフミの願いを伝えるべきだし、⑧かな
⑤は副次的理由だし、ヒフミの願いの中核とは違う気がする。そもそもヒフミ達は今回のマスターやサーヴァントの犠牲を無くす為に動いてる訳だし - 319二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 19:21:17
ヒフミが犠牲を減らしたい理由を言わなきゃいけないんだし、他人に聞くのはかえって心象を悪くする可能性ありそうかも?
- 320二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 19:23:32
⑧が良さそうかな?
- 321二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 19:25:04
⑨で⑧に加えてこの聖杯戦争が必ず犠牲者を産むシステムであって、自分たちはそれに抗って、犠牲者の無い結末を迎えたい事を伝える かな
- 322二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 19:25:24
- 323二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 19:50:25
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- 324二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 20:08:35
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- 325二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 20:12:02
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- 326二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 20:13:23
多分①が正解かな?
- 327二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 20:19:21
①かな
③も気にはなるけど - 328二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 20:25:03
①で
- 329二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 20:27:31
かそく
- 330二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 20:46:26
①
- 331二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 20:47:05
①かな
- 332二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 20:47:17
①
- 333二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 21:07:03
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- 334二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 21:17:13
- 335二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 21:27:37
>>334かな
- 336二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 21:29:36
かそく
- 337二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 21:36:00
- 338二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 21:36:54
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- 339二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 21:37:17
>>334かな
- 340二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 21:37:33
- 341二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 21:44:26
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- 342二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 23:18:30
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- 343二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 23:30:50
おつかれさまです
無理は禁物。体調を大事に - 344二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 08:17:38
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- 345二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 08:19:45
なんとか話し合いを成功させたいな
ここで上手くいくか失敗するかじゃ今後の難易度が大きく変わるだろうし
この後も黒服との話し合いやアーチャー、ランサー、ライダーとの衝突があるだろうし - 346二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 11:57:37
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- 347二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 11:58:04
ミノリの願いはなんだろうか
気になるな - 348二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 14:51:08
おつです
ミノリとの交渉、なんとか成功させたいが… - 349二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 20:29:03
話し合いが上手くいくといいな
- 3501じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/05(土) 21:22:14
- 351二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 21:59:20
ここまでの話し合いをみるに変に取り繕わないでエゴを出して行ったほうがいいのかもしれない
- 3521じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/05(土) 22:00:19
『④助けてペロロ様』
「私は他のマスターの方の願いを見ない振りをするつもりはありません」
「魔力供給による負担、という話だったね。そして聖杯戦争に決着が着かなければ私達マスターは死んでしまうとも。なら決着を着ける必要があって、必然的に願いが叶うのは一組だけ。その矛盾を君はどう解消する?……まさか、誰も死ななきゃハッピーエンドかい?」
それはみなさんとも話してきた事です。まだミノリさんには伝えきれてませんけど聖杯の破壊も視野に入れてしまう以上、私達は一組分どころかマスター、そしてサーヴァントの方全員の願いを叶える事が出来ないかもしれません。ならその部分は別の形で『現実的な手段』でフォローする、それが私達が考えたやり方。
「先ほどの話にもあったように、私達はトリニティ、ミレニアムの生徒会のみなさんと協力関係にあります。可能な限り、みなさんの願いを叶えるサポートを私も含めてお手伝いするつもりです」
全員の願いを聖杯『で』叶える事は元から不可能。だからこその次善の一手。各学園の生徒会という行政府の手助け、その約束を取り付けられている現状こそが聖杯に願いを託さなくてもいいんだと他のマスターの方に言えるカード。ですがそれに対する彼女の反応は。
「……ふぅん」
焦る。またです。ミノリさんはどうしてだか、『特定の話』をするたびにつまらなさそうな反応を見せる。
「……私達の提案では叶えられない願いがあるかもしれません。でも、それでも……その中で折衷案や妥協案を見つけていきたいんです」
なんとかフォローを入れようと足掻いてみます。彼女は暫く無言の間を置いてから、口を開きました。
「確かに生徒会、それもトリニティやミレニアムといった三大校に数えられるほど大きな学園のそれと協力関係を結び、そして願いを叶えるフォローまでしてくれるというのならありがたい話だ」
「なら……!」
「『なら』私の願いは死んだ人間を生き返らせたい」
「……ぇ?」
横から殴り飛ばされたような、そんな気持ちになる感覚がありました。 - 3531じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/05(土) 22:09:38
私の口からはまとまりもない戸惑いしか出てくれなくて、それを気にしないでミノリさんは淡々ともう一度同じ事を繰り返しました。
「私の願いは死者の復活、そのために聖杯戦争という殺し合いに参加している。そう言ったんだ」
「あ……え、と……」
何を返せば良いか、どう答えるべきか。その願いを咄嗟に否定する為の『選択』を私は自分の中で見つける事が出来ませんでした。
「いいかな、ヒフミ。殺人という行為を選択する際、人には必ず二つの枷が嵌められている。一つは法、容易にその行為をさせない為の社会的秩序と罰による枷。もう一つは道徳、それをしてはいけないという人が生まれてから培ってきた倫理的な枷。そして二つの枷を砕いてもその行為の及ぶのならば、それはまともな社会から逸脱するほどの『想い』を抱くという事だ。激情、恐怖、絶望……そして願望」
「……ぁ」
聖杯戦争に願いを持って参加するというのは『そういうこと』なのだとミノリさんは突きつける。
「さて、誰かを殺してでも死んだ人間を生き返らせたいという私の願いに対して、君は一体どんな妥協案を出せるんだ?いや……君は自分が目指すハッピーエンドの為に私の願いを踏み躙ってでも前に進めるのか?」
ですが、聖杯戦争を止めないと、ハッピーエンドを目指さないと『次』に犠牲になってしまう人が生まれてしまいます。
「……それは、けどっ!今回の聖杯戦争が終わってもまたすぐ次のマスターが選ばれてしまうんですっ、だから願いを叶えるとかじゃなくて聖杯自体を根本からどうにかしなくちゃ駄目で……!」
トキさんから教えてもらった聖杯戦争の仕組み。それが本当なら彼女がそうするように、形ややり方は違っても私達も聖杯戦争を今回で終わらせなきゃいけない。それも含めてのハッピーエンドなんです。だけれど彼女はやっぱり『つまらなさそう』でした。
「ここに来て新しい話か。別に構わないよ、答えは変わらない。だからどうした。二つの枷が外れた人間だ、外してなお、人の社会から逸脱してしまってなお叶えたい『エゴイスティックな願い』を掲げたのがマスターだ。なら次に誰かが犠牲になったって構うものか。社会よりも道徳よりも秩序よりも、叶えたい願いこそを優先したからこそ、我々は人殺しになるんだ。今更、数の多寡を問える立場じゃないさ」 - 3541じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/05(土) 22:18:32
願いを持った時点で『止まる』選択肢が存在しない、対話が意味をなさないと突きつけられてしまいます。どうするべきか、頭の中でちらつくのは『最終手段』と呼ぶべき方法。でもそれをするということは明確な敵対関係にミノリさんとなるという事です。なにより彼女と私はまだちゃんとお話出来てません。もっとなにか、そう考えて煮詰まりかけた時。
「ヒフミ。ミノリの言う願いが本当の話なら確かに考えるべきだ。でも、『仮定の話』なら今ここでそれを議論する必要はないし、熟慮するなら後に回すべきだ。私達はそのために来たわけじゃない」
涼やかな声が私の隣から戦ぎました。
「……アズサ、だったね。君は私の願いは嘘だと?」
ミノリさんの視線が私から隣いるアズサちゃんへと移ります。彼女はいつの間に私の背中にそっと左手を当ててくれながら、毅然とした口調で話始めてくれました。
「嘘だと断じるつもりはない。けど、その重過ぎる願いに対して動きが消極的過ぎる……それにそういう願いを持っている人間はもっと死に物狂いの眼をする」
思わずどきりとするぐらい鋭い眼光がミノリさんを射抜いている。アズサちゃんはセイバーさん達を除けばこの中で誰よりも過酷な戦場を生きてきたんです。死者を甦らせたい、その現実で起こるはずもない願いを『当たり前』に掲げてしまうようなほど追い詰められた人の事を、彼女は見てきたという。
「なるほど、主観だな。それに聖杯戦争は七つの陣営の殺し合い。他の陣営同士がぶつかって消耗したところを叩く、というのは戦術的な基本では?」
鋭利な視線に何一つ怯むことなくむしろそれを春風でも浴びるかのように心地良さそうにしながら、ミノリさんは再度問う。
「私ならそんな下手な手は打たない」
でもアズサちゃんからすると、それはあまりにもわかりきったことだったようです。 - 3551じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/05(土) 22:37:15
「ぎょ、魚人……違う、ぎょ、魚醤……ううん、魚粉!「漁夫の利、ですアズサちゃん」ありがとうハナコ」
どうやら言いたかった言葉が見つかったようでアズサちゃんは咳払いを一つ。それからミノリさんの方を見ながら講義を行う教官のように説明してくれました。
「漁夫の利を狙うには、聖杯戦争は陣営の数が多過ぎる。自陣の他に六つも陣営があるなら第三勢力として成立できるはずがない。もしそれをするなら、他陣営と同盟を結んで戦力を増強するか、或いは初めから少なくとも半数の陣営を敵に回しても拮抗できる戦力でもないと消耗する前にすり潰されて負けるだけ」
確かに様子見に徹して全く動かないで、後から漁夫の利を得ようとするというの一見理に叶ってます。でも敵に回すとするなら陣営の数は六つ。横槍を入れようとしても六つも陣営があってそのどれもが横並びの戦力ではありません。現にライダーさんとアルさんの陣営は飛び抜けて強いと感じましたし、彼女達が消耗するのを待ってようと、あのオートマタを増やされていつまで経っても埒が開かないでしょう。
「そしてそれだけ戦力差があるなら早々に動いて敵の兵力が増強する前に決着してしまう方が賢い。なにより、本当に漁夫の利を狙うなら今この場で願いを口にするのは迂闊だろう。ここで二つの学園からサポートを受けている私達を敵に回すより騙して協力関係を築いた方がずっと建設的だ。その判断すら出来ないなら、戦術なんて口にするのは破綻している」
断じるつもりはないと言いつつも、アズサちゃんははっきりとミノリさんの話を矛盾していると言います。
「破綻しているからこそ殺し合いの舞台に立つ他なかった。だからマスターなんて物を、聖杯戦争なんてふざけた物を私達は続けている。違うだろうか」
肩をすくめてそう言うのに対してアズサちゃんの返事は淡々としたものでした。
「違う。さっき言ってた二つの枷、たとえそれが破綻してしまったとしても人は自分の中で優先するべき順位がある。ミノリが本当に願いを叶えたいならこれまでの行動は願いを叶えるにはあまりにも無計画すぎて一貫性がなくなる、ミノリがただ壊れて人を殺したいだけなら、この場で貴女の願いを考慮したり私達が妥協案を探す意味もない───違う?」
その確信を得た上での問いに頬を緩めてミノリさんは答える。 - 3561じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/05(土) 22:49:51
「いいや、正しい。確かに私の願いは死人を蘇らせる事じゃない、こちらの事情で私は願いを叶える為に積極的な動きをしてないからね……この手の話に詳しい人間がいるのは想定外だったよ。アズサ、君は随分と目がいいようだ」
「うん。視力検査はいつも良い結果」
「あー、うん……まぁ君の言う仮定の話で申し訳ないけど再度、ヒフミに尋ねよう」
アズサちゃんからのお返事に少し面食らった様子のミノリさんでしたけど、すぐに被りを振ってから私の方を向き直りました。
「仮に他のマスターやサーヴァントの願いが死者の蘇生だった場合、君達は一体どういう妥協案を出すんだい?」
先ほどと打って変わって痛いぐらいに冷たい視線。言葉こそ丁寧ですが、聞いていると底冷えしてまうと錯覚してしまいそうになります。
「ハッピーエンドを目指す、聞こえは良いけどそれはエゴであり君の願いだ。何の犠牲も出さないと嘯きながら君は自分の願いを貫き通す。君の願いは美しく優しい。誰も傷つけない、苦しめない。だから『優しくない』『間違っている』他者の願いは踏み躙る、捨てていく」
決して責め立てるような強い口調ではありませんが、並べられていくその言葉の圧力に息苦しさを感じてしまう。
「たとえば死者の蘇りは道徳として間違っている、だからその想いより私の願いは優先していい。たとえば過去のやり直しは今を蔑ろにするからいけない事、だからそんな願いは叶えさせてはいけない。では不治の病に侵された恋人を救いたい、そんな倫理的になんの問題はないけれど現実として聖杯に願う以外に叶えられない願望に対して君はどう返す?」
その問いになんと返すべきか悩んで再度ハナコちゃんから心配するような視線が送られている事に気がつきます。けどそれに返事をする前にミノリさんは次の話へと進んでいってしまいます。
「サポートをする、フォローをする、聖杯を使わずとも願いが叶うように支援する。なるほど確かに賢しい答えだが、願いを抱いたマスターは『今この瞬間に恋人を治して欲しい』んだ。『治療できるように支援する』では最早足りない。ならきっと、そのマスターは君達には聖杯は譲れないという言う事だろう……何せ人を殺してでも願いを叶えたいと思っているのだから。最早そこに真っ当な道徳意識を期待しろという方が無理だろう」 - 3571じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/05(土) 23:02:41
いっそ諦めろとでも言うように彼女は深々と溜め息を吐き出してから、今までよりもずっと鋭く目を細めて私を見た。
「改めて伝えようか。私の願いは『富の分配』だ」
その言葉を聞いた時、今度こそ、そしてきっと間違いなく正真正銘それがミノリさんの『心からの願い』なのだと『直感』しました。
「この世すべての財を共有し合い、誰もが平等に願いを叶える、万人に約束された奇跡こそを私は望む。誰もが等しく幸福を実現するこの願いに道徳的な失陥は何もなく、現実としての綻びも聖杯という超抜的な神秘を用いるならば何ら問題を抱えていない」
聞いた限り、それに破綻は存在しません。いいえ、確かに大きな財産を持つ方からすれば何をふざけた話ということでしょう。ですが、取り返しのつかない世の中の理とか道徳とかそういうことに反した願いではないんです。そしてその願いを生徒会の方と一緒に叶えるのを助けるのはとても難しい事だけは分かります。
「君達は己の願いを叶える為に私に協力しろと言ったな?なら私はこう返そうじゃないか───君達こそ私の願いの為に協力するべきだ、と」
幸福な社会を作る事が出来る、そう言った彼女の願いに、私は理屈で違うとは言い切れませんでした。
ですが、それでも否と突きつけなくてはいけません。
「ミノリさんの願いは間違ってないのかもしれません。だけどその願いを叶えるには他のサーヴァントの方を『犠牲』にします……そんなの、私は……認められません……っ!」
誰かを殺す形でしか掴めない幸福なんて、きっと間違っている。それが許される事だけはきっとあってはいけないと強く言い聞かせるように伝えてなお、ミノリさんは私の理屈の矛盾を指摘する。
「つまり君は社会的な道徳に基づいて人殺しはいけない、だから聖杯を使って願いを叶えさせないと?理屈が破綻しているな。サーヴァントは人じゃない」
そう、サーヴァントの方は生きている人ではありません。何度もセイバーさんが仰って、それでも彼や同じようにキヴォトスに呼ばれたサーヴァントの方を犠牲になんかしたくなくて。必死に説得してきた話。それを彼女は切って捨てる。
「人間じゃない以上、法に則って殺人という罪咎を問えず、道徳という観点からも問題ない。最早それを心苦しく思うのは君の感性の問題だ。はっきり言って、他のマスターからすれば『余計なお節介』の一言に尽きる」 - 3581じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/05(土) 23:17:45
『余計なお節介』。なるほど確かにその通りです。
「(ヒフミ、僕から言える事は少ない。これは君達の戦いだ。だけど)」
ミノリさんの言う通りです。私がサーヴァントの方を生きてる人として扱うのだって、人によってはそう思わない方もいるでしょう。自分の願いの方が私のハッピーエンドよりも大切な人もいるでしょう。
「ミノリさん♡少し私達ともお話して頂けませんか?」
「次は君か、浦和ハナコさん。別に構わないよ、どうだろう。次は私の願いを解体でもしてみせてくれるかい?」
それが聖杯戦争で、そういう物が殺し合いをしてでも願いを叶えるという事なのかもしれません。
「(僕は君に呼ばれた時も君とあの夜に話をした時も同じ事を思った───あの強さこそが君の強さだと)」
でも。
「(リオも言っていただろう?君は君のまま、真っ直ぐに、ね?)」
だからって。
「……それでも」
それでも、と胸の中で呟く、声に出す。
「それでも諦めたくないんです」
大きくはないけれど事務所の中に思いの外その声は響いてくれました。私の言葉を聞いて、ミノリさんはまた薄らと唇を吊り上げて会話を中断する。
「……ハナコ、話はまた後でにさせてほしい。それで、ヒフミ?君は何を諦めたくないんだ?」
「私は……ハッピーエンドを諦められないんです」
「ああ、さっきも言っていたね。それで?それはどうして?」 - 3591じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/05(土) 23:19:29
だって私は───。
①傷ついたり、大切な人を喪ったり、そんな苦しい思いをするのも悲しい思いをするのも見たくない
②誰かを傷つけて殺してしまって、そんな形で願いを叶えてほしくない
③これ以上、誰かを犠牲にしてしまう戦いを友達にさせたくない
④助けてペロロ様〜(自由記入)
【本日最後の行動安価です】
【上記①〜③から『1つ』】
【もしくは④自由記入で①〜③以外の内容等で伝えたい事を『1』つ】
【選択して下さい】
【安価先>>366】
【それでは皆様】
【よい選択を】
- 360二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 23:29:36
んー、①かな?
>>324の”でも私が『嫌だ』『見たくない』と伝えた瞬間から、どこか嬉しさすら伝わるような空気を彼女から感じました。そして多分、そういうのが大切だと『直感』したんです。”の記述を見た感じでも
- 361二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 23:30:03
3…かな?
- 362二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 23:58:59
kskst
- 363二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 00:00:58
①かな
- 364二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 00:02:45
かそく
- 365二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 00:24:30
ヒフミの強さって観点で考えると①な気がする
- 366二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 00:34:54
- 367二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 01:10:26
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- 368二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 01:16:49
このレスは削除されています
- 369二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 01:32:34
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- 370二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 01:33:49
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- 371二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 01:34:47
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- 372二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 01:45:05
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- 373二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 01:49:09
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- 374二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 02:14:27
乙じゃんね!
これで大きなヤマを一つ乗り越えたな……
残りのマスター達とも上手くいけばいいのだが…… - 375二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 11:07:13
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- 376二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 11:08:30
交渉はうまく行ってよかった
これでハッピーエンドに近づけたかな - 377二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 15:59:00
ミノリとどんな感じで協力して行くんだろうな
- 378二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 18:12:54
ライダー陣営の情報何か知ってそうな可能性ありそう
今回の交渉の際に言及されてたし、それに加えて1スレ目でナツが言ってた、
”「あとは爆破事件があったって電話が来たり。いやぁ電話口からちょこっと聞こえて来た声は随分先生と親しい感じだったよ、随分高飛車なおませさんみたいだった、私はあのれでぃーの声をそう回想した……あ、あと遠くからデモ行進の声が聞こえたぐらい?『誓いの印を掲げろー!』とか?」”
はアル達とミノリ達の戦闘か何かの時の可能性あるし - 379二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 19:02:23
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- 380二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 19:10:03
了解です。お大事にです
- 381二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 19:35:30
お大事にです
- 382二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 21:03:08
黒服とはどうやって交渉するべきなんだろうな
難易度高そうな交渉になりそうではあるが - 383二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 21:13:59
ミノリとどう協力して行くかだよな
夜の間だけでもヒフミたちの拠点にいてくれたら動きやすくなるんだけど - 384二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 21:28:16
この後どう協力するかを話し合って今度はヴェリタスかな
後オートマタをどうするかを決める必要もあるのか
オートマタのまま使う場合はどんな性能なんだろう - 385二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 23:38:29
他陣営との交渉難度はどんな感じなんだろうな
黒服は高そうだが
後次の行動はどうすべきなのか
後少しで作業完了するしオートマタ回収も兼ねて作業すべきかな? - 386二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 08:22:45
お大事に
- 387二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 14:28:58
ライダー陣営の本格的な拠点攻略はアリスク合流のこともあるから明日以降になりそうだしな
それ以外のことを先に進めるべきではありそう - 388二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 20:29:34
ほしゅ
- 389二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 22:06:59
このレスは削除されています
- 390二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 22:18:57
おつかれさまです。ゆっくりとおやすみを
- 391二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 05:30:03
お疲れ様です
- 392二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 12:06:25
保守
- 393二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 17:51:50
保守じゃんね
- 394二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 19:27:02
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- 395二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 19:37:02
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- 3961じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/08(火) 21:29:23
「……勝手にしろ、か。言ってくれるな」
ミノリさんと、スパルタクスさん。お二人が黙り込んでから、暫く。口を開いた彼女は呟くようにそう仰いました。
「あ、あはは……いえ、その……」
勢いで言ってしまった放言でしたけど、思い返してみれば上級生、しかもまだ深く関わりもない他校の方で、何より今協力を依頼している聖杯戦争のマスターに対してとんだ言い草になってしまいました。思わず頭を抱えたくなって、口から出てくれるのも気の利いた言い訳ではなくしどろもどろとしたそれと諦め混じりの笑いだけ。
そんな私に彼女は微笑ってくれました。
「よしてくれ。折角気持ちの良い啖呵を聞けたんだ。取り繕う必要はないよ、ヒフミ」
さっきまであった苛烈さの欠片もない、大人っぽくて柔和な表情は春の兆しを思わせた。
「ありがとうございます、ミノリさん。あれが私の本心です……私は、私の願いを譲りません」
取り繕う必要はないと、上級生相手に慇懃無礼な物言いをした私に対して寛容な態度を見せてくれた彼女にホッとしつつ、再度、自分の意思を伝える。決して曲げられない、折れる事はできない、譲る事はできない、と。
見れば他のみなさんも一様に頷いてくださっている。今言った本心こそが私達全員の意思なのだと、言わずとも心で繋がってる事実に胸がじんとなる。
それをミノリさんは眩しそうに目を細めて言う。
「うん、それでいい。それならいい。そうでなくては『困るんだ』」
彼女は見守るように、言い聞かせるように、そんな風に肯定してくださった。
「聖杯戦争は非常に原始的な戦争だ。その当事者はたった七人、僅か七騎に委ねられる。領土や利権といった政治的な要素も集団による正義も時にはあるかもしれないが、何よりも当人達の願い、当事者達の『戦う理由』こそがその軸になる。大義名分でも政治的な理由でもなんでもない、ただ一個人の願望を掲げ圧倒的な力をもってして執り行う闘争こそが、私達マスターやサーヴァントにとっての聖杯戦争だ」
滔々と流れるそれは確認の意味がありました。自らも含めて当事者だという彼女はどこまでも静かに語っていく。 - 3971じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/08(火) 21:37:23
「聖杯で叶えたい望みがある。それ自体やその副産物も含めて、参加者は願望を掲げて聖杯戦争という舞台に上がる。その願望は個々人のそれである以上、極めて純度が高い」
同じマスターだというのに、彼女の語りはとても俯瞰的です。まるで私や他のマスターとはどこか見ている場所が、『視点が違う』。そんな風にも感じました。横を見ればモモイちゃんもそう思ったのでしょうか、どこか難しげな顔をしながら真剣に話を聞いています。
「他者の思惑が錯綜しない、絡まない。ただただ純粋に己が思い描いた願いを強く持ち、他者の願いと生命を排斥し勝利を貪欲に望む……それは戦争とは名ばかりの純粋なエゴ同士のぶつかり合い、社会性を吐き捨てる原初の闘争に近いだろう」
エゴなのだと、彼女は願いのことを指して言う。
「ヒフミ。君の願いは優しく、人に寄り添い過ぎている。そんな心持ちで殺し合いに参加する、いや、参加してしまった事実に胸が痛くなるほどに。だからこそ、君の願いは危険性を孕む」
しっかりと私の目を見つめる彼女の瞳には言葉通りの色が宿っていた。
「自分の為じゃない理由は必ず誰かを言い訳にしてしまう。拠り所が自分の赤心でないのなら、必ずどこかで妥協が生じる。他者を理由にした妥協は自らを正当化する。その果てにあるのは腐り落ちた理想だったナニカだ」
自分の為ではなく誰かの為に行動できるのは素晴らしい。けれど誰かの為を理由にすると、その願いは途端に綻ぶのだと言った彼女は凛としながら、儚げを憂うようだった。言われて思い出すのは彼の顔。あの人も生徒の為と自己犠牲を厭わない方だから。それでも彼が頑張り続けられるのは、ミノリさんの言うようなきっと何か私達だけに依存しない『理由』があるのかもしれないなと頭の片隅でそんな考えがちらつきました。
「そして他者を理由にした願いは優しさと引き換えに酷く脆い。平時であればまだ良いだろう。だけど聖杯戦争は違う。ごく普遍的な筈の倫理観や道徳意識という当たり前を飛び越えてしまう状況の中で参加者が描いた強烈な自己に由来する欲望。それらを殺し合いの理由に焚べた戦いである以上、最早比べるまでもない。双方の願いという名の意思がぶつかれば、余程の特殊な事例を除けば必ず前者が敗北する」 - 3981じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/08(火) 21:42:51
続けてそうした他者を軸に据えた願いの脆さを指摘される。どうしても他人を理由にしてしまうと弱いのだと。だから負けて折れてしまうと。
きっとミノリさんはそう思ったから、この交渉の中で私の提案にもすぐ頷いて下さいませんでしたし、私が意固地になって思い切って叫ぶまで頑な態度を崩されなかったのでしょう。そしてだからこそ。
「でも君は、他人を理由にしなかった。自分の願いだと、自分が見たくないから、感じたくないからだと強く言い切った。私の願いに対して自分の願いを譲らないと言い切って退ける『強さ』を私に魅せてくれた」
彼女は今私を信じて手を差し出してくれるんです。
「その願いの強さがあれば、きっと君は大丈夫だと私は思うし信じられる。どれだけの欲望や渇望と相対しても君はきっと自分の優しさを貫ける」
差し伸べられたのは右手。彼女の隣に立って支えているスパルタクスさんも無言のまま、それを見守っている。
「だからヒフミ、私でよければだけど……」
少しばかり照れるように、はにかんでから。
申し訳なさそうにゆっくりと、ぎこちなく。でも温かい言葉を綴って。
「どうか君の考えるハッピーエンドへと向かう旅路に、私も加えてもらえないだろうか?」
そんな彼女の申し出に私は───。
①こちらこそよろしくお願いします(同盟締結)
②今は……ちょっと……(同盟決裂)
③少し考えさせてください(保留)
④助けてペロロ様〜(自由記入) - 3991じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/08(火) 21:45:14
【行動安価です】
①こちらこそよろしくお願いします(同盟締結)
②今は……ちょっと……(同盟決裂)
③少し考えさせてください(保留)
④助けてペロロ様〜(自由記入)
【上記①〜③から『1つ』】
【もしくは④自由記入で①〜③以外の内容等で伝えたい事を『1』つ】
【選択して下さい】
【安価先>>405】
【安価の内容が今回の交渉イベントの結果となります】
【それでは皆様】
【よい選択を】
- 400二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 21:48:11
①だな
- 401二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 21:54:02
①
- 402二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 22:00:34
この流れなら①でいいと思うけど③で保留したほうがいい理由とかあるのかな
- 403二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 22:05:11
- 404二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 22:30:44
>>403かな
- 405二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 22:34:32
- 40640324/10/08(火) 22:35:22
それであってます
- 4071じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/08(火) 23:04:09
『④助けてペロロ様〜』
【Recommend BGM……〈Guruguru Usagi〉】
彼女に申し出に私はその右手をそっと両手で握りしめた。
「こちらこそ、これからよろしくお願いします!ミノリさん!スパルタクスさん!」
心からの喜びと感謝がこの両手と溢れた笑顔から伝わるようにと願いながら彼女に伝えると、ミノリさんも照れ臭さそうにしながら握り返して下さいました。
「ありがとう。あれだけ歯に衣着せぬ言い方をしてしまったからね、ちょっと心配だったんだ。改めてスパルタクス『達』共々、これからよろしく頼む。どれほどの力になれるかは分からないが、君の願うハッピーエンドに向かって私も力になろう」
「峻厳を歩む少女達よ、我が助力が必要となればいつでも言いなさい。我が同胞達と共に、君が抱いた叛逆の導とならん」
彼らの返答はとても力強く、午後の日差しよりなお輝いているようでした。まるで雪面を溶かす芽吹きを促す陽射しのように、朗らかなその言葉に私も嬉しくなってしまいます。
「そうです!ミノリさんさえよければ、私達の拠点を使って頂くなんてのはどうでしょうか?」
「拠点かい?そんな物まで拵えているとは……いや、単純に私達が悠長なだけか。うん、ありがたく使わせてもらおう」
「はい!なら是非これから一緒に!」
この後はヴェリタスの方と話をする予定ですが、ミノリさんがご一緒してくださるなら体調の事も心配ですし一度拠点に戻ってというのもいいかもしれません。そんな風に考えているとミノリさんは困った顔をされました。
「あー、すまない。その今やっている外壁工事があと二日はかかるんだ」
言われてみると、確か今日含めて三日間は工事があるからミレニアムにいる予定という話でした。これまでの話で感じた人となりからも責任感がとてもあるように感じましたし、もしかすると早々に行動を共にするというのは難しいかもしれません。
「となると、合流は早くても明後日という話になりますか?」
同じように考えたハナコちゃんがそうやって尋ねてくれて、ミノリさんはそれに申し訳なさそうに答えてくれました。
「いや、業務自体は私個人ではなくあくまで工務部で請け負った物だ。極端な話、大きなトラブルでも起きない限りは他の部員に引き継いでしまえるんだ」 - 4081じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/08(火) 23:09:14
「実際、学業の都合だったりでそういう形で抜けたり入ったりは融通が効くようにいつもシフトを組んであるんだ。現場監督という立場もあるからなるべくなら私も離れたくないけど体調もあるし、何より聖杯戦争という緊急事態だ。話も事前に通してある」
しっかりと今回の件のようなイレギュラーな自体にも備えているというミノリさんですがやはりあまり表情はよくありません。少なくとも私には十分に準備されて、ミノリさんが私達に合流するのに問題があるようには聞こえませんでした。もしかして、なにか修繕工事でイレギュラーがあったんでしょうか……セイバーさんが壊したモノレールステーション。
「(ヒフミ、ヒフミ。連帯責任だよ)」
当然その抗議は無視してミノリさんの話を待っていると、彼女はスパルタクスさんと顔を見合わせてから小さな溜め息をつきました。
「ただ見ての通りでね、作ってある引き継ぎ書を渡して現場を委任するにしてもすぐ合流できるのは体調を崩した私と」
「私である!」
「……とまぁ、見ての通り元気一杯なスパルタクスだけだ。少なくともインカムか何かで現場を離れて指揮するにしても彼の手綱を握れる人間「お?叛逆かね?」うるさいぞ、スパルタクス。んんっ、とにかく寄越せる人材が体調不良の私だけでは戦力としては申し訳ないと思ってね」
この通りだと頭を下げようとする彼女を慌てて止めつつ、彼女の言葉に疑問符が浮かびます。何せ今の話を聞いた限り、どう考えても私達の陣営に加わるのがミノリさん達お二人だけの話には思えませんでしたから。
『……ちょっと待ってちょうだい。もしかしてだけれど、工務部の部員の方は……』
調月会長にしては珍しいぐらい勿体ぶった、というか恐る恐るという表現が相応しい声の掛け方に、当然そんな事情は知る由もないミノリさんは。
「ああ、全員が私と共に戦うのを了承してくれている。ただ、工務部の業務もあるから行動を共にしてくれるのはざっとdice1d50=38 (38) 人程度だけどね」
やっぱり申し訳なさそうにそう言いながら頭をかいていました。その人数、うちの拠点に住むスペースあるんでしょうか。
- 4091じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/08(火) 23:09:49
- 410二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 23:14:26
38人もいるのはありがたいな
- 4111じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/08(火) 23:20:30
とりあえず二日後のdice1d4=1 (1) (1.午後1回目、2.午後2回目、3.夜、4.熱烈歓迎!(dice1d3=2 (2) ))には大所帯になること決まって何故か腕を振り回して声にならない変な叫びをしているアバンギャルド君こと調月会長と食材どうしましょうと頬に手を当ててるハナコちゃんと賑やかになるのを喜んでいるモモイちゃん達を眺めてから、ミノリさんは一度区切りをつけるように話し始めました。
「さて、私も次の予定があるしなんでも君達の言う病院での検査や治療も受けれるようだから、そろそろお開きにしたいところだ」
「ご、午後からならいつでもって話になってます……そ、そのミノリさんがよかったら……」
「ありがとうユズ。幾らある程度の軽減は出来ると言っても不必要に無理はしたくないからね。そういうことならお言葉に甘えよう」
ミノリさんはそう言ってから私の方を見て。
「君達の方針や願いは聞けた。まだこれまでの経緯なんかについても聞きたいところだけど時間があれだしね。質問がなければ解散としたいところだけど、何かあるかい?」
私は───。
①戦った他の陣営について
②ミノリが聖杯戦争に消極的だった理由を聞く
③どうして拒絶反応の話を聞いた時にその反応が薄かったのか尋ねる
④ミノリとスパルタクスにこれからよろしくと助けてほしいと言っておく
⑤聖杯戦争についてどう考えているか尋ねる
⑥スパルタクスのステータスやスキルについて聞く
⑦助けてペロロ様〜(自由記入)
【本日最後の行動安価です】
【上記①〜⑥から『1つ』】
【もしくは④自由記入で聞きたい事を『1』つ】
【選択して下さい】
【安価先>>417+dice1d2=1 (1) まで】
【それでは皆様】
【よい選択を】
- 412二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 23:20:43
人手や戦力としてはありがたいかもだけど住むスペースがな
- 413二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 23:24:12
②と⑤が気になるな
- 414二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 23:24:41
んー、②か③かな
①は>>395で
”とりあえずミノリちゃんは他陣営についてはそんなには知らないじゃんね☆
そもそもミノリちゃんの持ってる情報はヒフミちゃん達もほぼ持ってるじゃんね☆”
とミカ主が言ってるしそんなに必要無いかも?
- 415二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 23:27:33
②が特に気になるけどもう一つをどうするか
③かな?
ただ⑤も言っておいた方がいい気もする - 416二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 23:32:43
②で
- 417二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 23:36:42
- 418二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 23:36:55
⑤
- 419二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 23:37:47
スレ主的にはミノリたちも拠点使うのは想定外だったのかな
- 420二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 23:42:45
ミノリとは今日の夜に合流する感じなのかな
ヘリ使うなら移動に時間はかからないし - 4211じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/09(水) 00:01:32
「(さて、時間も押してますし、何を聞きましょうかペロロ様……)」
心の中でいつものように愛らしいイマジナリーペロロ様を思い描きながら、思案しているとアリスちゃんが元気よく手を上げました。
「はい!アリスは質問があります!ミノリは自分の願いがあると言っていましたが、それはいいのでしょうか?」
言われてみると話の流れ的にすっかり置いてけぼりにした話題でしたが、ミノリさんの願いをどう叶えるかの問題が残っていました。さっきも言った通り、聖杯では叶えられませんが何かしら力にはなりたいと思います。
「ん?ああ、あの願いか。あれはそもそも不可能だよ」
どんなふうにサポートしようかと案が幾つか頭の中に並ぼうとしたタイミングでミノリさんはなんて事はないようにあっけらかんと答えました。
「富の分配と言っただろう?その願いは私の信念に基づく物だ。叶えたい物であり、いずれ実現させたいと心から願っている。万人が、すべての労働者にとってより良い社会となる事を私は望み、だからこそ社会的な財産は須く共有する事がその一歩になると私も工務部の子達もそれを信じているさ」
聞く限り、彼女にとってその願いはきっと譲れないぐらい大切な物だという。ならなぜ『不可能』と言い切ったのか。あまりそういった政治的、経済的な話には強くないせいで話が見えてこなくて困惑してしまいます。隣でもモモイちゃんはアリスちゃんと一緒に頭を抱えてうんうん唸ってますし、コハルちゃんはユズちゃんやミドリちゃんとお互い顔を見合わせて首を捻っています。
そんな私達に向かって毅然と彼女は言い切りました。 - 4221じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/09(水) 00:01:49
「なら当然、聖杯によって願いを叶える権利も平等に分配しなくてはいけない」
一瞬、分かってなかった私達の動きが完全に固まってしまいました。その様子を見てミノリさんも、
それからどうやらこの答えが分かっていたのかハナコちゃんと調月会長、それからセイバーさんとキャスターさんも苦笑いしています。
アズサちゃんですか?分かってないみたいできょとんとしてますよ、可愛いですね!
「万能の願望器が真であるならそれは最早私財の域を越えた公的な財産であるべきだ。ならば聖杯という富は誰もが安全かつ平等に使えなくてはいけない。富の分配を願う以上、私一人で独占するなどあってはいけない。そしてそれは恐らく、この聖杯戦争というシステムは不可能だ。つまり私の願いは初めから破綻してるんだ。そして独占せざるを得ないなら、願いとは矛盾する。なら破壊するなり破棄するなりが必要だろう───それに、それで良いんだ」
胸に手を当て、自信に満ちた顔で前を向く彼女をスパルタクスさんは優しげに見ている。まるで彼女の言葉を噛み締めるように、成長していく我が子を見守るような、そんな『庇護』と『誇り』がないまぜになったような顔でした。
「自分の願いは自分の努力で叶えるよ。君達のように、頼れる仲間を見つけて、志を同じくする同士と沓を並べて、生涯を掛けて挑む。いつか誰もが夢見たありきたりで絵空事のような平等に、一歩ずつ歩いていく。私の願いは、聖杯では叶えられないし、叶えさせるつもりもないからね」
微笑んで彼女は一つも名残惜しむことはなく言ってのけた。 - 4231じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/09(水) 00:11:24
『②ミノリが聖杯戦争に消極的だった理由を聞く』
そうなると気になるのはもう一つ。アズサちゃんも疑問視していた彼女のこれまで動向です。
「ミノリさん、私からも質問いいでしょうか?」
「ああ、構わないとも。もう『知ってるかもしれない』けど、同盟を結ぶわけだし『体調の話』も含めてきちんと話せる事は伝えておくよ」
「ありがとうございます!……えぇっと、その、ミノリさんはどうしてこれまで聖杯戦争に対して消極的だったのかなぁって……」
今このタイミングで体調の話について触れた事に微かな疑問を浮かべながら彼女がこれまでどうして聖杯戦争に積極的に参加しなかったのかを尋ねる。聞いた限り、彼女は願いを聖杯に託していない。そして聖杯という財を一人占めするのも、恐らく一人占めされてしまう事自体もあまり快く思っていません。それに工務部の方とも話をしてあると言っている以上、戦力的にも十分。なら、どんな理由から動けないでいたのかを知っておくべきだと思ったんです。
「消極的……まぁ確かに私達は他の陣営からちょっかいは出されてそれに『対応』はしても自分達から率先して動き回る事はなかったからね。積極性には欠ける」
確かにと言わんばかりに一頻り頷いたミノリさんは、一度咳払いしてまた自信と自負に満ちた表情で私達に教えてくださいました。
「私には信念がある。それは労働者にとってより良き社会を作ること。その為に戦ってきた。権益を独占し貧する者を生み出す社会構造との闘いこそが私の居場所、その為の力こそが私の武器だ。それを欠いた戦いに私は参戦してはいけない。つまりね、私が戦いを望まなかったのは信念に悖るという話さ」
信念。その言葉こそが聖杯戦争にあたってのミノリさんの根幹に当たる言葉なのだと感じます。
彼女は自分の左手の甲、歯車のような令呪が刻まれたその手をじっと見つめてから、ゆっくりと語り出す。
「だから私がこれを振るうのは……聖杯戦争に本格的に介入するのは憚れたんだ。これまで幾度と言論を酌み交わし、議論と論争を重ねて、私はより良き社会を望む為の闘争に明け暮れてきた。時には力による闘争を選択する事だってあった。けれど聖杯戦争はそうじゃない。社会的な幸福ではなく一個人の我欲を暴力という形で実現する」 - 4241じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/09(水) 00:21:12
ミノリさんは軽く、息を整えるような嘆息を一つついてからまた滔々と話しだす。
「その為に振るわれるサーヴァントの力はキヴォトスで見ても極めて強力だ。そして私達が手に持つ銃火器だって手段を選ばなければ容易く他人の命を奪う事ができる。なりふり構わない戦いをすれば、簡単に私達の力は誰かの命を奪う。そんな闘争を私が選択した時、もう二度と私の言葉と信念に価値は灯らない」
レッドウィンターの工務部、と言えば以前聞いた話ではデモ活動も精力的に行っているそうです。それを考えてみると、彼女の言わんとしていることがなんとなく分かりました。言葉を重んじ、対話と交渉のテーブルに着き、労働者の権利を保障しようと戦うミノリさん達。彼女にとって闘争とはそういう物なんでしょう。だからそんな彼女がもし自分の個人的な願いで暴力を、それもこのキヴォトスで誰かの命を奪う選択をしてしまえば、きっと彼女は自分の言葉による闘争をもう選べなくなってしまう。
「もし私が聖杯戦争に自らの願いの為に、暴力を振り翳せばきっとこれまでの時間が、私が思い描いた理想という名の信念が、同胞と共に歩んだ道のりが嘘になってしまう───それが嫌だった」
そう言う彼女の顔はどこか儚げで、硝子細工のように繊細なそれが彼女にとって工務部の方と過ごした時間がどれほど大切なのか切実に伝わってきました。
「私にとって戦う理由よりも、戦わない理由の方がもっとずっと重くて大切だったんだよ。たとえその最後に敗北してしまっても、命の奪り合いという闘争の中ではなく私は、工務部のみんなと歩いてきた『信念』と『心中』するつもりだった」
ショッキングな言葉でした。そしてその単語には聞き覚えが確かにありました。
そんな私の頭を掠めた微かな祭囃子の音を置き去りに、彼女は疲れたように笑います。
「スパルタクスもその終わり方であれび納得済みだしね。ただもっとも聖杯の独占を選んだ者との闘争……という選択がなかったわけじゃない。でもそれは最後の二組になるまでは待たなくてはいけなかったし、よしんば勝っても聖杯は私達に何の利益も齎さない」 - 4251じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/09(水) 00:30:33
それからミノリさんは、スパルタクスさんの方を見ながら肩をすくめて言いました。
「大体からして、スパルタクスには聖杯にかける願いはないしね」
その言葉に彼もまた堂々と、芯に響くような深いテノールボイスで応えてくれました。
「私の願いとは叛逆、ただそれだけ。聖杯という闘技場は所詮無力なリングに過ぎない。私は未来永劫、虐げられた者を守り解放する……人が人である限り、叛逆の灯は消えず。スパルタクスはその灯火の力とならん───この地に喚ばれた今はただ、我が同胞と共に困難極まる叛逆を歩む事こそが私の望みだ」
「小難しいが要するに聖杯に願う内容なんてないって事だよ」
そう補足してから彼女は私達に笑って告げる。
「より良い社会を。その信念を嘘にしたくない……それが私が非戦を選んだ自分勝手な理由だよ」
「うんうん、それもまた叛逆である」
「ああ、もうっ!お前からするとなんでもかんでも叛逆じゃないか!」
「お?叛逆かね?」
「違う!……はぁ、もう好きに言ってくれ」
今度こそ肺の底から空気を吐き出すように溜め息をつくと、ミノリさんは晴々とした微笑みを魅せてくださった。
「まぁ一つはスパルタクスとの賭けというのもあるんだが……そうだな。私はね、みんな」
「───ずっと戦う理由が欲しかったんだ」 - 4261じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/09(水) 00:34:45
- 4271じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/09(水) 00:43:00
『⑤聖杯戦争についてどう考えるか』
なら、もう一つ。聞いておきたい事がありました。ミノリさんは私達と同じマスターですが、どことなく聖杯戦争についてフラットというか、俯瞰的に見ているように感じたんです。
だから、私は。
「ミノリさん、最後に一つだけ。いいですか?」
「最後と言わず……って言いたいところだけどお互い用事もあるしね。何が聞きたいんだい?ヒフミ」
「あはは……えっと、ですね」
マーリンさんからアドバイスの通りに、色んな視点、いろんな角度から聖杯戦争について考えたくて。何も気負うことなく、少しばかり抽象的なぐらいの要領を得ない質問をしたんです。
「ミノリさんはその……この聖杯戦争についてどう考えてますか?」
言ってからしまったと思いましたがもう遅かったです。前にウイさんに聞いた時はそもそも彼女は聖杯戦争についての事前知識がありましたし、何よりサーヴァントの方が自害できないとかのシステム周りの話もある程度伝えたうえで聞いていましたから。
それ抜きで聞くというのはちょっと早計だったかと思っていると、一転してミノリさんの表情は難しくなっていました。
何かを迷っているような顔にも見えた彼女は暫くしてからゆっくりと口を開きました。
「聖杯戦争について、か。そうだな、それを聞く前にセイバー、キャスター。貴方達に確認したかった事がある」
「僕達に、かい?構わないけれど……」
「急な話だな、ミノリよ。お前は何を聞かんとする?」
二人の反応を見てから意を決したようにミノリさんは。
「聖杯戦争とはそもそも『一体誰の為の物だ』?」
そう、尋ねました。 - 4281じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/09(水) 00:53:11
というところで今日はおしまいじゃんね☆
まさか今日この場面で踏まれるとは思わなかったじゃんね☆ヒント込みで9日目とか10日目の夜に出す予定だったけど遊びでいれた選択肢……ノーヒントでぶち抜かれたじゃんね☆
38人といいミノリちゃんも中々腕白じゃんね☆
明日、明後日乗り切れば休みじゃんね……頑張るじゃんね☆
ではでは今日も安価へのご参加とご協力、それに読んで下さってありがとうございましたじゃんね☆明日また投下予定時間とかお知らせします!それではみなさんおやすみなさい……じゃんね☆
大所帯じゃんね☆
住むスペースはもうキャスターとエンジニア部に頑張ってもらうじゃんね☆
半々だったじゃんね……毎回夜だけのお助けユニット的なポジションにしようとか画策してたじゃんね☆1は浅はかじゃんね☆
夜には合流じゃんね☆
検査の関係でモモイも午後2回目は一旦離脱じゃんね☆
- 429二次元好きの匿名さん24/10/09(水) 01:02:25
おつかれさまです
- 4301じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/09(水) 01:06:16
- 431二次元好きの匿名さん24/10/09(水) 06:21:38
1乙&保守
無事の同盟締結よかったよかった
しかしこれだけ人員がいれば情報面でも作業面でもかなり選択肢が広がるな - 432二次元好きの匿名さん24/10/09(水) 12:32:36
今日の夜からはミノリとスパルタクスも合流してより動きやすくなっていきそうだな
明後日の午後まで待てば工務部も合流するし
ただ次の行動ターンでは一時的にモモイが離脱するしどう動くべきか
交渉とかはみんな揃っている時にやりたいし
とりあえず調査を完了させるべきかな - 4331じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/09(水) 15:10:21
- 4341じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/09(水) 21:47:47
『⑤聖杯戦争についてどう考えるか』
【Recommend BGM…… 〈暗雲の中へ〉】
「スパルタクスから話を聞いて、それからずっと聖杯戦争について考えていた」
ミノリさんは淡々と、いっそ一人で考えこむように話しだす。
「聖杯戦争は一体誰にとって利となる儀式なのか」
利、利益。聖杯戦争が起きたこと、そして戦っている事、それによって誰が『得』をするのかという話。
「どうにもスパルタクスはそこら辺の事情に疎くてね。『前例』があっても、その時の事情まではよく分からなかったんだ。宙より降り注いだ圧政を渾身の一撃でどうたらとか、地面を覆い尽くす早贄の如き槍衾がどうとか」
疑いはしないが想像が追いつかないと憮然と腕を組む彼女に、スパルタクスさんは変わらず朗らかでいる。前例ということを踏まえると、今ミノリさんが語った内容は彼が以前の聖杯戦争で体験したことのようですが、彼女の言う通りで私にもその状況はちょっと想像できないスケールです。
「……だから貴方達に聞きたい。貴方達は別の聖杯戦争に参加した経験はあるだろうか?そしてその時の聖杯戦争は『誰の為に開催されていたのか』」
「なるほど。つまりお前はこう言いたいと───聖杯が願いを叶えるという話はそもそも方便であると」
「全てとは言わない。だけど実際に彼のマスターになって幾度かの戦いと……『宝具』という神秘で確信した。サーヴァントの存在はこのキヴォトスであっても特大のイレギュラーだ。こんな別世界の存在を、聖杯を用意して令呪を配って、そうやってわざわざ労力を費やして呼び込むだけの『メリット』がなくては道理が通らない」
言わんとしている事は分かります。実際、私達も裏で手引きしてる黒幕でもいるんじゃないかと考えていました。けれど、これまでシュロちゃんや黒服さんから間接的にその考えは否定されてきました。
曰く、この聖杯戦争は不安な『事故』によって発生した物だと。
「間違っている、とは言わないよ。確かに聖杯戦争という物は全てではないけれどそういう側面を持っている。その多くは……魔術師達の悲願を達成する為だね」
「悲願というのは?」
「根源と呼ばれる場所への到達さ……そこには宙が始まってから未来にまで通ずる全てがあるとされる。魔術師、僕達の世界で聖杯戦争を開催した人間達はその場所への到達こそを宿願として生きている」 - 4351じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/09(水) 22:06:49
初めて聞く話でしたが、セイバーさんがそれをこれまで語らなかった理由はすぐに分かりました。
「そして『基本的には』聖杯戦争はその場所への道を作る事を目的とした儀式だ。喚び出した七騎の英霊、その魂を使ってね……僕の参加した聖杯戦争はその目的こそ違ったけれど英霊の魂を贄にするのは変わりなかった」
苦い顔をしている彼が私には聞かせたくなかった話、それが彼の世界での聖杯戦争という儀式の正体でした。
「……ふむ。凡そは我も同じだ。英霊七騎の魂を用いてその国の首都に敷かれた霊的、魔術的防御を強化し繁栄を担保する、我の参加したソレはそういう儀式であった。もっとも我は途中で脱落した以上は結末は分かれど細かい事情までは知らん」
キャスターさんも赤い瞳に翳りを見せながらゆっくりと蒸気を蒸してそう言う。お二人とも、別々の聖杯戦争に参加しながらその実、同じように犠牲になる事を強いられていたという話は。
「……なによ、それ……ッ!」
コハルちゃんが憤るように、気持ちのいい話とは言えませんでした。
「じゃあ!セイバーさんも、キャスターさんも!そこのスパルタクスさんも!みんな、聖杯戦争に呼ばれた人みんな!馬鹿みたいに良いように使われるだけじゃない!」
「コハルちゃん……」
目の端に雫を溜めながら両手をはためかせて叫ぶ彼女に、なんて声をかけたらいいか分かりません。私自身、元々の聖杯戦争というのはサーヴァントの方を犠牲にする事を前提としていて、それに既にセイバーさん達が参加していたのだと改めて気づいたことにないまぜな感情がぐるぐると渦巻いてしまってました。
「……ありがとう、コハル。そういう風に怒ってくれる君達がいてくれる事を僕らは嬉しく思う。それでも、君達にとっては酷な話だけれどサーヴァントというか使い魔は魔術師の倫理観で考えれば『そういう物』なんだ」
「でも……っ!」
「コハルよ、今この場にいない存在に感情を働かすのはよせ。いない者にお前の感情と脳のリソースを割くほど無駄な事はない……お前の優しさはよく伝わった。だからもう、よせ」
そうお二人から宥められてコハルちゃんは一歩前へと出た足を後ろへ下げてしまいました。すぐに彼女に駆け寄って話をしたいところです。でもその前にやらなきゃいけないことが出来ました。 - 4361じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/09(水) 22:15:08
「お二人ともありがとう。やはり聖杯戦争は誰かが総取りする仕組みと考えるのがしっくりくるね」
「ミノリさん、教えて下さい。ミノリさんは……聖杯戦争についてどうお考えなんですか?」
聞かなくてはいけません。恐らく彼女は何かに気づいている。私達の視点では見えなかった何かを見つけている。そう『直感』するんです。
「どう、か……難しいな。今の時点ではまだなんともだ。また後でゆっくり、君達の集めた情報を元に話をしたいんだけれど」
彼女は一度そこで話を区切ってから。
「恐らくだけれど、この聖杯戦争には裏がある……いや」
「聖杯戦争というシステムを利用して恩恵を受けている存在が確実にいる」
「そして私の推測が正しいなら、それに今一番関係しているのは……ライダー陣営だ」
そう、彼女は言いました。 - 4371じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/09(水) 22:17:01
- 438二次元好きの匿名さん24/10/09(水) 22:25:12
おつかれさまです
ライダー陣営と関わりあるというとオクトパスエンジニアリングについて調べるのもありか - 439二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 08:13:39
保守
- 440二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 10:40:35
オクトパスエンジニアリングを調べるようにセミナーに頼むのもありかもしれない
ただユウカたちとは夜に物資補給の連絡するからそこで頼んでおけばいいかな
オクトパスエンジニアリングに直接連絡しても答えるわけないだろうし
セミナーやヴェリタスに頼んで調べてもらう感じになりそう - 441二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 13:16:10
次の行動ではモモイが一時離脱するからな
モモイやミノリ、スパルタクスと合流することとか考えると他地区には行きにくいし
とりあえず地下通路があるエリアを完全に特定した上でそこにトラップや監視カメラとかを設置しておけばライダー陣営が来ても奇襲されずにすむだろうしまず調査を完了させるべきか
後出来そうなのは知り合いに電話して仲間になってくれないか勧誘したり情報収集とかをしていくことかな - 442二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 13:22:35
モモイがトリニティに行くのに付き添ってトリニティでシスターフッドに尋ねるなり情報収集するって手もあるとは思ったりも
とはいえヴェリタスに行って得た情報次第ではまた別の択も考えられるだろうけど - 443二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 13:47:08
現状残り4陣営のうち、居場所が分かっていて戦闘必須ではなく交渉出来そうなのがアサシン陣営で、居場所は分かってるけど確実に衝突することになりそうなのがアーチャー、ライダー陣営で、居場所が分からないのがランサー陣営かな
このなかならとりあえずみんなが揃ってる時に黒服に会いに行くのがいい気はする
ただ夜に行っちゃうとその隙に拠点乗っ取られる可能性があるから行くなら朝とか昼だろうけど
夜には他陣営が来るかもだし拠点にいた方がいいだろうからな
次の行動としては拠点に残って調査を完了するか、モモイたちに同行してシスフに話を聞くかになるだろうけど
どっちにもメリットはあるからな - 444二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 21:32:08
このレスは削除されています
- 445二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 21:34:52
ヴェリタスからどんな情報得られるかは重要そうではある
マリーの居場所見つけてくれたらありがたいが - 446二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 23:32:59
ミカ主は無事に今日を乗り越えられたのか…
秋バテの件もあるから心配だ - 4471じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/10(木) 23:53:34
- 448二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 06:52:08
目の前の安息をあと一歩で取り上げられるのは本当にメンタルに来る……
とにかくお疲れ様です - 4491じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/11(金) 08:47:36
朝に……朝になっちゃったじゃんね……
今から投下して出k……登校してくるじゃんね☆
続きというかヴェリタスになんか依頼とかの話上がってたから調べてほしい内容とかの安価は3時から4時ぐらいに、午後の行動安価は夜しますじゃんね☆
オクトパスエンジニアリング……一体なにカイザーじゃんね☆
保守ありがとじゃんね☆
ヴェリタスとセミナーとだとまた違う方法で調べる形になるじゃんね☆どちらでも、或いは両方でも調べる場合は(🎲監督と相談しつつ)みんなに情報出すようにするじゃんね☆
セイバー陣営はトラップ関係のプロがいるじゃんね☆層が厚いじゃんね☆
二手とか複数チームで分かれて……なんて方法もあるじゃんね☆
サクラコ様がスタンバってるじゃんね☆
……ごめんなさいじゃんね☆
乗り越えたら朝になっちゃったじゃんね……
でも頑張るじゃんね☆心配してくれてありがとじゃんね☆
ありがとじゃんね☆
折れそうだけど、こういうのは持ちつ持たれつじゃんね☆めげずに頑張ってくるじゃんね☆
- 4501じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/11(金) 08:48:30
【Recommend BGM……〈Step by Step〉】
ライダー陣営についてはこの場で結論を出すには情報の擦り合わせも含めて時間が足りないということになり、ひとまず私達は仮設事務所を後にすることになりました。
「この後はミレニアムで情報収集と言ったか。君は味方も多くこれから行く場所も大規模自治区の中心部だ。まず危険はない筈だが……くれぐれも気をつけて、ヒフミ」
見送りをと言って出入り口までこうして出てきて下さったミノリさんは、体調の悪さを感じさせない立ち振る舞いで私のことを心配してくださいました。
怠さ一つ見せない彼女ですがそれでも、蛍光灯の灯りではなく太陽の下で改めて確認してみればどことなく顔色はよろしくない様子です。
「ありがとうございますっ!ミノリさんもお身体のことがありますからあまり無理はされず……一時間ちょっと私達も調べ物をしたらまたお迎えに来ますので」
やはり無理をしておられますし、そんな状態でも見送りをしてくださる彼女の真面目な姿勢に私淑してしまうばかりです。
「トリニティまでヘリで送迎付きとは。ここまで至れり尽くせりだとなんだかむず痒いぐらいだ」
「あはは……でもミノリさんのお身体の事ですし、今は聖杯戦争中ですから」
「あぁ。贅沢だなんて言っていられる事態ではないと割り切ろう。なに、空路自体は慣れてない訳じゃない。何日か前にもアビドスまで先生と行ったばかりだしね」
そういえばアビドスについての報告書に彼女の名前が確かあったと思い返していると、口惜しそうに彼女は続けました。
「しかし重ね重ね、体調を崩したのが惜しまれる。聞けばヒフミは投薬治療を受けたらしいが、それをすれば私も多少はましになるだろうか?」
まし、という表現に首を捻りそうになります。少なくとも私の時はとてもじゃないですがまともに立っていられない程でしたしマリーちゃんもそうだったと聞きます。病状にこうも差が生まれる理由が何かあるのかと小さな疑問符が浮かびましたが、今考えることでもないかと気にしない事にしてミノリさんの質問に答えることにしました。
「はいっ!少なくとも活動する分にはちょっと『疲れやすい』ぐらいで全然平気です!」
「そうか。なら私も早く治してしまわないとな。君達と共に考えるべき事はまだまだある」 - 4511じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/11(金) 08:51:42
考えるべき事、と言えばやはり他陣営のことについて、そして彼女が先ほど話してくれた聖杯戦争で開催した、していることで恩恵を受けている『誰か』の事。全てのマスターが分かったり、サーヴァントの情報や拠点なんかについてもある程度分かってきていてもまだまだ謎は多いです。
「出来れば私達のスキルについてもゆっくり話をしておきたかったが……」
「我々は皆、同じ方角へと足を揃えた。焦りは人を鈍らせ不安を駆り立てる。己が焦燥に打ち克ち待つのもまた叛逆である」
「まぁ、それもそうだな。お前の言うとおり私達は同盟を結んだ。これから時間はあるんだ、後でゆっくり話そう」
考える事はたくさんあります。けれど、ミノリさん達の言う通り、私達は同盟を結べましたた。確かに私達には期限はあるけれどそれでもまた後で、話すことができる。その事実が今はただ嬉しくて。
「はいっ!……それじゃあ、ミノリさん。また後で」
「あぁ、ヒフミ達も気をつけて。君達が迎えに来てくれるのを心待ちにしてるよ」
彼女と同じように笑って、ほんの少しの間のお別れをしました。
「さぁって!行こうか!ヴェリタスの部室に!」
「そうね!ちゃっちゃと明星先輩について調べてもらって、飛鳥馬さんの話もきっちり片をつけなきゃ!」
「うふふ♡やる気まんまん♡ですね、コハルちゃん」
「ぅっ……い、言わないわよ!」
「あら?なんのことでしょうか?私はなにもおかしな事は言ってませんよ♡ね?ユズちゃん」
「ぴえっ!?……わ、私はちょっと……わ、分かんない、かな?」
「ユズに絡むな!おばか!」
「うふふ♡」
「あはは……とりあえず、行きましょうか」
「はい!ヴェリタスは情報戦のティア1!きっとヒマリ先輩やトキについても調べられる筈です!」
「てぃあ、わん?……セイバー、キャスター。どういう意味か分かるか?」
「あー、すまない。僕にも分からないんだ。君はどうだい?キャスター」
「無論の事。アズサよ。ティアとは電子、卓上を問わずゲームにおける強さを示す言葉だ。アリス達がよく使う、よければ覚えておいてやってほしい」
「なるほど、勉強になった。ありがとう、キャスター」 - 4521じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/11(金) 08:52:45
- 4531じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/11(金) 08:54:21
「モモイ……残りは?」
「んー?……あと1回だよ」
「ライダーの件もあります……アリスは……」
「大丈夫だよ、まだきっと、大丈夫」
「でも……」
「大丈夫だよ。前に言ったでしょ?私は必ず」
「───私の『願い』を叶えるよ」 - 4541じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/11(金) 08:55:22
【ミレニアム自治区・ヴェリタス部室】
「結論から言うと、部長が残してる暗号なんて物はないわ」
【Recommend BGM……〈Let me think about it〉】
「定期的に来る連絡メールは全部浚ったけど駄目。サーバーやシステムとかそういう私たちが請け負ったりしてる管理関係、要するに通常業務に関してだけだった。内部にそれらしいデータでもないか調べてみたけど、そっちも物の見事に真っ白」
精密機器があるということで前回と変わらず薄暗いヴェリタスの部室を訪ねた私達を待っていたのは、副部長のチヒロさんと、彼女の口から語られたあまり望ましくない現実でした。
「うがぁ……完全に空振りかぁ」
モモイちゃんががっくりと肩を落としていますが、私も同じ気持ちです。現状のトキさんについて最も身近にいてその願いや動向についても詳しい明星ヒマリさん。軟禁状態にある彼女となんとかして接触できる可能性が、ヴェリタスが一番あると考えていただけに情けない話ですがつい落胆してしまう気持ちになってしまいます。
「調月先輩。前回のようにエリドゥへハッキングというのはやはり難しいんでしょうか?」
『少なくとも今私が持っている回線では難しいわね。あちらと接触した事は既にシステムが学習済み。どれを使っても弾かれるでしょうし、何よりトキに気づかれているだろうから前以上に監視の目は厳しくなっている筈よ』
「午前中に全部話せたらよかったんですけど、やっぱりそこまでは難しかったですもんね……」
ハナコちゃんとミドリちゃんも考え込んでくれていますが、どうにもいい案は見えてこないようで浮かない顔をしています。
「チヒロ先輩!暗号というのはどうでしょうか!ヒマリ先輩はとっても賢い人です、一見普通の内容に見えて実はメールの文章中に隠されたメッセージが!アリス、謎解きゲームで見たことあります!」
「なし。書いてある指示とか内容とかとりあえず手当たり次第に解析かけたけど何も出てこなかった。全部当たり障りのない言葉だけ。あそこまで徹底的にしてあるといっそトキか誰かが逐一検閲してるって考えた方がいいでしょ」
「トキさん……そこまで……」 - 4551じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/11(金) 08:56:05
暗く俯いてしまったユズちゃんの手を心配そうに握るコハルちゃんの姿を見ながら私も何か明星さんと接触できる方法はないか、若しくはもうそこは割り切って調月会長の言う『一度限りのバックドア』を使ってエリドゥへの侵入を試すかを考える。
可能であれば切り札を使わずに、というのが望ましい。けれど現実的に手詰まりな以上、使える物は出し惜しみすべきではないのかと思案していると調月会長が苦いものを噛んだように呟かれました。
『やられたわね。ミリドゥのメインに据えてある監視システムにはそうした秘匿メッセージを送る際の検閲プログラムを組んであるわ』
「やっぱり、そういうの組んでたんだ。じゃあ、あの矢鱈ガチガチにしてあるセキュリティの方も会長が?」
『いいえ、どちらも共作よ。エリドゥの、とはヒマリには伝えていなかったけれどね。私達の作った監視システムは、凡そ一般的な暗号理論に基づいて、類似性のある文章が私の虹彩認証と静脈認証なしで作成された時点で秘匿情報を持ち出そうとしていると判断してネットワークの遮断と全てのシステムの使用権限を剥奪をするようプログラミングしておいたの』
私達が頼りにしているヴェリタスの部長さんで、多くの人から尊敬を集まる明星さんですら掻い潜れない監視システム。ただ、そのシステムにチヒロさんは引っかかるようでした。
「会長と部長が、か。でもそうは言っても『あの』部長が一週間以上手こずってるっていうのも可笑しな話だけどね。エイミだってついてるし、あの人なら形振り構わないやり方で幾らでも突破できる。何より自分で作っておいて……なんか腑に落ちない」
そんな腕を組んで眉根を寄せるチヒロさんの発言に、何故か急にアバンギャルド君が挙動不審になりました。
『……まぁ確かに、ヒマリが自分で作った物に引っかかる筈はないのだけれど』
どこか含みというか、分かりにくいですけど申し訳なさを感じさせて言い淀む調月会長へと私達の視線が集まる。それに彼女も気づいて、暫くキャタピラを前へ後ろへと忙しなく動かしてから小声で話し始められました。 - 4561じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/11(金) 08:57:11
『……その、恐らくよ。これはあくまで私の推測に過ぎないわ。いいかしら?私は今から言う事に何かしらの根拠は……ヒマリが言っていた事を除けば概ね無いと判断した上で、一応伝えておくわね』
全員が黙って先を促す姿勢をしていると、がくりと首を垂れてから。
『万一を考えてエリドゥの監視プログラムに手を加えておいたのよ。ヒマリ用に極秘で一応入れておいたカウンターを』
調月会長はそう仰いました。
「え、えぇっと……その、それはどういう……?」
思わず聞いてしまうと彼女は淡々と何をどうしていたのか、非常に分かりやすく。
『そうね、具体的には参照する際の暗号理論にヒマリとエイミの普段使うフレーズ、文章中の偏りを数値化して必ず精査されるよう監視を強めておいたのと、セミナーやヴェリタス宛ての秘匿回線なんかも元から遮断。それから許可していないプログラムの使用や回線との通信の際には、それが誰であってもとりあえずヒマリとエイミのシステム使用権限を自動で一定時間剥奪するようにしておいたわ』
そして頭を思わず抱えたくなる実態を教えてくださいました。
そういった分野に疎い私達ですら分かるぐらい厳重な監視の目にアズサちゃんやコハルちゃんと一緒に唖然としてしまいます。ハナコちゃんとチヒロさんは額に手を当てて天井を仰いでいますし、キャスターさんなんて「よもやそこまでとは……」なんて呟きながら呆然とされています。セイバーさん?彼はそういう電子関係はよく分かってないのか、のほほんとしています。 - 4571じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/11(金) 09:00:17
そしてそこまで黙っていたモモイちゃんは。
「し……」
『し?』
「しておいたわ、じゃなぁぁぁぁいっ!」
爆発しました。
「なんでそこまでめっためたにメタってたんですか!?会長ぉぉ!!」
『仕方ないじゃない。最初からあそこは私だけが有事にあたって使用するつもりだったからセキュリティも最高峰、そしていつでも復元して使えるように万全にしておいたの。最悪の場合も考えてトキにも使えるようユーザーフレンドリーな仕様よ』
今日一大きい声のモモイちゃんはこの前、対戦ゲームでアリスちゃんに負けた時よりも吠えていました。気持ちは正直、すごく分かります。聖杯戦争に関係ないところで起きた事とはいえ、あんまりなぐらい間が悪いといいますか。
「そこじゃなぁぁぁい!!ヒマリ先輩メタが過ぎるでしょうって話してるの!!」
『メタ……ああ、meta。言い得て妙ね。でも、随分難しい言い回しをするのね、モモイ。あまり人が聞いて理解しにくい難解なフレーズは使うべきではないわ』
「あぁぁぁぁぁぁぁ!!」
とうとう頭を抱えたモモイちゃんに代わって、本当に不思議そうにアズサちゃんが尋ねたのは素朴な疑問。
「リオ。どうしてそこまでヒマリの動きを止めようとしたんだ?あの会話を聞いていたが貴女たちは所謂気の置けない、というやつなのだろう?それにプログラムを共に作る程だ。そこまで彼女を警戒する理由がエリドゥ建設時にはあったのか?」
人に言わせれば今更な話かもしれませんが、ここまでくると逆に気になってしまうぐらいです。私もアズサちゃんの質問に返ってくる答えがどういったものなのか、いっそワクワクしながら待っていると。
『……大した理由じゃないわ』
「でも、それがその時の貴女にとって大切な事だったんだろう?」
『……ほんと、貴女達ってどうしてそうなのかしら』
調月会長からの答えはとても淡々とした物でした。けれどその中に小さな哀しさが混じっていました。
『勝手な話よ。理解されなくても分かり合えなくても、あの子が大切だった。耳を塞いだ癖にそこだけは譲れなかった。ただ、それだけの話よ』 - 4581じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/11(金) 09:01:17
「……まぁ正直、部長の才覚って話ならそれこそモモイの言うメタを貼らなきゃ幾らでもプログラムなんて突破されちゃうのよ。だからまぁ、敵に回る可能性があるのならそういうのは正しいかもね……で、そのメイン権限、今はトキが握ってるから部長はなんにも出来ないと」
なんだか不思議な感じになってしまった空気を切り替えるようにチヒロさんが手拍子を叩きました。彼女が再確認してくださったように現状はままならないです。
「そこまで縛られているというのなら身動きはとれませんね。電子的にもそうですし、事実上の軟禁状態という形で肉体の方も動かせないでしょうから」
「こうなったら直接エリドゥへ赴いて接触を図る、というのが早いかもしれない」
アズサちゃんの言うように、その手を使う他ないかと諦めと割り切りが徐々に現実味を帯びてきた。
そのタイミングで。
「まっ、普通ならそうでしょうね」
「でも、相手は『あの』明星ヒマリ」
「電子的な形では何も残せなかった。なら残る手法はもっと原始的な方法でしょ?」
チヒロさんはニヒルな笑みを浮かべました。 - 4591じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/11(金) 09:02:44
「まずこれが部長から送られてきた電子メールの受信記録よ」
ばさりと私達の前に置かれたのはリストアップされた資料。あくまで日時だけが羅列されたそれにはメールの内容や、タイトルだって書かれていません。
「なんで内容じゃなくて受信記録なのさ」
疑問に思うのは当然で、モモイちゃんが訝しんで尋ねるとチヒロさんは深々と溜息をついて教えてくれました。
「言ったでしょ、内容は検閲されてるの。下手な暗号やデータなんかは全部弾かれちゃってるっていうなら、もう中身なんて読んでも無駄なだけ」
一応全部読み直して解析もしたと言う彼女はジト目でアバンギャルド君の方をみますけど、彼女は器用に顔を背けていました。それに小さく嘆息してから彼女は話を続けました。
「今日まで送られたメールやデータの中には何も無い。でも、どんなにプログラムが優秀でも改竄も検閲もできない部分はある。もし手掛かりを部長がメールに託したとするなら、あとはもうそこしか残ってない……というかそこまできっちり制限されてたら本当にお手上げになるところだったけどね」
「……なるほど、それで時間なんですね」
ハナコちゃんは得心を得たというような様子ですが、私にはまだあまりピンときません。ただユズちゃんやアズサちゃんは分かったようで、手を叩いたりしています。
「そっ。部長のメールは『細切れ』だった。一度で送ればいい内容を複数回に分ける事がこれまで何度かあったの。わざわざそれをしたって事はメールを送る行為自体に意味がある」
蛍光ペンを掴んだ彼女の細い指がリストアップされた数列を辿る。ライムグリーンが記したその先には疎な数字がありました。 - 4601じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/11(金) 09:08:05
くるりとペンを回してキャップの方でそれぞれの数列を叩く彼女に従って見てみると確かにそこには定期的に送られた連絡メールの送信時間の中に不自然なズレがありました。
「いつも送られてきた時間から遅れたこのメールの受信時間の秒分だけを抜き出すとそれぞれ51分、30分、2秒、0.2秒、0分ちょうど、7分、28.6秒。部長はこれ以上のメッセージは残せなかったけど、文字では書けなかった事、それ自体がメッセージ。下手な事をせずそのまま読めって事よ」
意図して遅らせて送ってきていた、というのは分かりましたがその数字が何を意味するのかまではさっぱり検討がつかず頭の中で数字だけが踊りそうになったところでキャスターさんの呟きが聞こえました。
「緯度、それから経度か」
それに思わずといった様子でチヒロさんは目を見開きました。
「……驚いた。数字に強いって話はユウカやウタハから聞いてましたけど、ピンポイントで当てますか。流石、と言っても?教授」
「よせ、女史よ。ただ故郷の『似ている』それを知っていたに過ぎん」
謙遜してそう仰るキャスターさんでしたが、ご自分の故郷の緯度や経度をきちんと覚えておられるというのもすごい話です。それはチヒロさんも同じだったようで机の横に置かれた地図を手に取りながら口を少し尖らせました。
「それはそれで気になる話だけど、まぁ置いとくか。とにかく今言った数字を緯度経度として考えて、地図に当てはめると……」
こんっと小気味良い音を立てながらペンで叩かれた地図に示されていたのは。
「トリニティの時計台。そこが部長が私達に唯一残した手掛かりよ」
私達もよく知る場所でした。 - 4611じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/11(金) 09:10:19
- 462二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 11:39:04
いってらっしゃいです
とりあえず午後2回目の行動はトリニティの時計台に行ってみるのが良いのかな
あとは救護騎士団にマスター達の症状の違いについて聞いてみるのもありか?それぞれに何らかの違いありそうだし、4人分の症例あれば何か見えてくるものもあるかもだし - 463二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 11:55:17
時計台は気になるな
ただ後少しで終わる調査を放置するのもという気持ちもあるし
調査を完了させる人たちと時計台調査で2チームに分かれるのが無難かな? - 4641じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/11(金) 16:03:56
- 4651じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/11(金) 16:05:06
というわけで安価じゃんね☆
……と思ったけど今読み返してきたら「マリーちゃんの所在を調べる&全面的なバックアップをお願いする」が今回の午後行動の安価結果だったじゃんね☆
というわけで上に書いた全面的なバックアップを依頼する『以外』でヴェリタスに調査してほしい内容を募集じゃんね☆
安価先は>>473じゃんね☆
今回の指定は「聞く内容は1つ。ただし補足等、詳細とかは書いてもらっておっけー!」って感じでいくじゃんね☆
他陣営の動向だったり、師匠の食い倒れ道中だったり、それこそヴェリタスに調べてほしい事ならなんでもいいじゃんね☆
もっかい書くけど指定は全面的なバックアップの協力依頼、それから依頼できるのは1つだけ……じゃんね☆
特に調べてほしい事なかったら、安価先には特になしでもいいし、好きなスイーツとか書いておいてほしいじゃんね☆
ちなみに1はエクレアじゃんね☆
- 466二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 16:14:50
ライダー陣営関連のことを調べてもらうべきかな
オクトパスエンジニアリングとかそのあたりを
後これは調査関連ではなくバックアップ関連の確認だけど今のトキが管理してるエリドゥをヴェリタスはどれぐらいハッキング出来る見込みか知りたい - 467二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 17:35:13
マリー、シュロ、ミネ、サクラコ、トキ、黒服、先生、便利屋68の4人のGPSログを調べてもらうのはありかな
スマホはみんな持ってるはずだからスマホとかのGPSを辿れば誰がどういうふうに行動していたか見えてくるだろうし
マリーの拠点位置とかも分かるかもしれない
それに黒服の行動が分かれば聖杯の位置とか重大な情報が分かるかも - 468二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 18:56:05
ヴェリタスに頼みたい調べて貰う事となるとオクトパスエンジニアリング辺りかな
各陣営の行動履歴も気になりはするけど、オクトパスエンジニアリングに関して調べるならヴェリタスに頼むのが現状だと一番な気もするし - 469二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 19:02:43
- 470二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 19:35:59
加速
- 471二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 19:57:37
かそく
- 472二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 19:59:10
- 473二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 19:59:34
- 4741じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/11(金) 20:29:44
安価へのご協力ありがとうございますじゃんね☆
ただいま1の事情でたいっへんバタバタしているため、取り急ぎ、生存報告じゃんね……
とりあえず今日の更新は無理そうじゃんね、明日またお昼に再度おしらせしむす - 475二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 22:48:41
お疲れ様です
- 476二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 22:55:50
乙です
きん…授業頑張ってじゃんね - 477二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 23:42:52
このレスは削除されています
- 478二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 23:43:58
このレスは削除されています
- 479二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 23:53:34
このレスは削除されています
- 4801じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/12(土) 00:05:01
「えぇっと……」
『私はシャーレのカフェなら、問題ないと言っただけよ』
けれど彼女は特に声色を変えず平静とそう返されました。シュロちゃんの話、はどこまで信用できるかは分かりませんが『先生について』も実はちょっと気になってます。
そういえば先生と言えば、彼女達のところに行くのも一つの手かと思い、私は提案をしてみます。
「あとはアビドス、とかどうでしょう?知り合いというかお友達が何人かいまして、実際に聖杯戦争でも被害が起きてる地域ですから……最悪、お泊まりとかになりますけど」
「少し遠いのが懸念されますね。それこそD.U.で落ち合う、というのもありかもしれません」
「でも……確かに気になりますね……アビドス、私、行ったことないや……」
自分で言っておいてなんですが、ハナコちゃん達の言う通り午後から行くというのは確かに難しいかもしれませんね。
さて、午後のこれからの動きはどうしましょうか。
①モモイ達に付き添ってトリニティへ行き時計台を調べる
②ゲヘナに行きライダー陣営について調べる
③黒服と接触する(場所は古聖堂以外でも『一応』可)
④D.U.に探索しに行く(🎲イベント)
⑤シャーレのカフェに行く(先生との接触についてはみなさんに任せます)
⑥そうだ、アビドスに行こう(アビドス一泊コース)
⑦疲れたから遊びに行こう!(指定なしなら自治区と遭遇する相手は🎲)
⑧助けてペロロ様〜(いつもの自由記入) - 4811じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/12(土) 00:06:16
- 4821じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/12(土) 00:12:38
- 483二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 00:31:02
おつかれさまです
ミカ主の言い方的にこれは選んだ方が良い選択肢があるって事か……
個人的には情報として出てきた時計台気になるし①選びたくはあるが - 484二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 00:33:31
更新乙です
個人的にはそろそろ黒服との取引も気になってくるね
シャーレのカフェも意味深だし
そして好きなスイーツはいちごドーナツ - 485二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 01:22:35
おつです
難しいねぇ - 486二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 01:56:41
今過去スレ見返したけどアビドスが2回も襲われてる件同盟組んだpart2の序盤にはもう出てるんだよね
そこからずっと調べずに引きずってる上に襲った本人たちに話が聞けそうなタイミングで聞かずじまいだったりアビドスも他のこと優先して行かなかったりしてるから一度行ってみてもいいかもしれない
ミスリード要素でしょうもないオチかもしれないけど一応調べておきたい
あとミカ主が書いた対策委員会が見たい - 487二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 10:00:32
お疲れ様でした
アビドスも気になるっちゃ気になるんだよな
なぜセリカが狙われたとかや、ホシおじに挨拶に行くとか
(後、自分の推しのシロコがいるし…(ボソッ)) - 488二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 10:54:51
ただ黒服はアビドスに聖杯戦争に関わる重要なものはないって明言してるからな
あるのは侵入したサーヴァントについての情報ぐらいだって話だし
黒服との話の後サーヴァントがアビドスに新たに侵入したって情報もないし優先順位としては下がる気はする - 489二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 12:02:29
黒服の説得に関しては取引の都合とかで複数回必要な可能性もあるし早めに会いに行きたい気持ちはある
- 490二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 13:43:53
仮にアビドス襲撃=ホシノがマスター候補だった頃のミスリードで黒服の発言が答え合わせだったとして今更選択肢の中に入ってくる上にシャーレのカフェで会うっていう選択肢もあるのが気になる
主人公(ヒフミ)・監督者(黒服)・最重要的陣営(便利屋)全部と縁深い場所ってのもある - 491二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 13:52:21
一定の成果がありそうなのは①ではある
ヒマリがメッセージで知らせてきたわけだから何かしらはあるんだろうし - 4921じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/12(土) 13:56:41
遅くなりました……コメント返したら安価いくじゃんね☆
ありがとじゃんね☆
①〜⑧から1つしか選択できない感じになっちゃったから、なんとか掻い潜ってほしいです……じゃんね☆
ありがとじゃんね☆
黒服もスタンバってるじゃんね☆
いちごドーナツ!素敵じゃんね☆
ありがとじゃんね☆
今回1個しか『選択』できない……ので難しいじゃんね☆
アビドスの面々は1もすっかり登場させてあげれてないけど序盤からスタンバってる子達だったじゃんね☆あの頃は弓と騎陣営の情報出すのに必死だったから懐かしいじゃんね☆
それからそんな風におっしゃってくださるなんて……緊張するけど二次創作してる物書きにはとっても嬉しい言葉じゃんね☆ありがとじゃんね☆
セリカちゃんが狙われた理由、ホシノちゃんがずっとピリついてた理由とかが行けば分かるかもじゃんね☆
シロコちゃん推しの方も読んでくれてるじゃんね☆もちろんどの子もだけど、シロコちゃんも今回の安価に限らず登場する際には大事に描写しますじゃんね☆
その点に関しては黒服は間違いなく嘘をついてない情報じゃんね☆
黒服はその時々で色んな取引できるじゃんね☆
- 4931じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/12(土) 14:04:32
- 4941じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/12(土) 14:06:02
【皆様こんにちは】
【サポートシステムが起動しました】
【9日目午後二回目の行動安価を行います】
【下記の①〜⑧の選択肢から1つ行動を選択して下さい】
【なお】
【今回の制限や指定は選べる選択肢の個数のみです】
【それ以外の指定、たとえば文字数や文章量等の制限は一切ありません】
【15時から18時までの3時間程度で活動できる範囲の行動を選択して下さい】
【安価先は>>502】
【それでは皆様】
【よき選択を】
- 495二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 14:12:09
確実に成果が得られそうなのは①かな
ただ黒服ともそろそろ接触しておきたい気持ちもある
ついでに回収したオートマタは3機分はヘルタースケルターにして後5機は修理してそのまま使うのがいいかな - 496二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 14:20:21
んー、とりあえず情報しっかりありそうな①かな
⑧にしてアビドスの子達に連絡して途中でシャーレでアビドスの子達と会えそうなら、シャーレに寄って話してから①とかも考えられそうだけど、15時から18時までの3時間程度で活動できる範囲だから難しそうでもあるな
①はヒフミも言ってた様に時計台に行くならナギサにも声掛けとく感じだろうし、その際に話も聞けそうだけど、その分の時間も考慮しなきゃだし - 497二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 14:27:47
- 498二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 14:43:28
情報も得られそうだし
よほどのことがなきゃ危険もなさそうだし①でいいと思う
キャスターとモモイが一時的に離脱するわけだしリスクは負いたくない
それにトリニティ内にいれば夜のターンで拠点に帰れるし - 499二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 14:55:59
かそく
- 500二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 15:24:40
加速
- 501二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 15:30:09
- 502二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 15:30:31
- 503二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 15:39:55
- 504二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 15:48:16
- 505二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 15:51:15
このレスは削除されています
- 5061じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/12(土) 15:59:59
【安価の達成を確認しました】
【9日目午後2回目の探索イベントは選択された①の選択肢と安価内容に従って以下の通りに行動します】
・モモイ達に付き添ってトリニティへ行き時計台を調べる
・今回の移動では全95機のうち、7機ずつの合計14機のヘルタースケルターをモモイ、ヒフミの護衛として運用。
・午前中に回収出来た野良オートマタ20機のうち、ヘルタースケルター3機建造用に15機使用、残りは修理して使う
・ヘルタースケルターdice1d20=10 (10) 機を護衛にエンジニア部は拠点周辺を調査
・対策委員会、美食研究会と連絡を取る
【以上となります】
【このあと17時半を目処に本編は投下される予定です】
【それでは質問に答えていきます】
【>>503】
【ヘルタースケルターの空輸は可能です。ただし7機という数はかなり多く、目立つことが予想されます。トリニティやミレニアムのような生徒会と自陣営が連携出来ている場所以外では難しい行動になります。今回の場合は問題ありません】
【>>505】
【空輸可能な為、問題ありません。返信が遅くなり、ご心配をおかけしてしまい申し訳ありませんでした】
- 507二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 19:27:19
ヒマリはどんな手がかりを残したんだろうな
- 5081じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/12(土) 19:43:08
えーちょっと思いつかないというか悩んでるので相談&安価ですじゃんね☆
美食研究会と対策委員会、どちらから先に連絡しますか?美食か対策委員会、先に連絡したい方と相手をお答えください……じゃんね☆
ちなみに美食の場合は特に指定なければヒフミちゃんがイズミちゃんに、対策委員会にはヒフミちゃんからホシノちゃんに連絡する感じになりますじゃんね☆
安価先は>>512ですじゃんね☆
よろしくお願いしますじゃんね☆
- 509二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 19:48:25
かそく
- 510二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 19:50:44
対策委員会から先で、かける相手はそのまま対策委員会はホシノ、美食はイズミで良いんじゃないかな?
- 511二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 19:51:11
対策委員会で
- 512二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 19:52:36
対策委員会からで
連絡する生徒はそのままでお願いします - 5131じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/12(土) 20:04:56
- 514二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 20:10:07
ヒマリたちにとって都合がいいか
トキと対立してる以上少なくともヒマリが罠に嵌めるとかはないだろうし
アーチャーとヒマリの仲は良かったはずだしアーチャーに矢文を時計台に撃ってもらうとか? - 5151じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/12(土) 22:19:31
- 516二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 23:39:07
このレスは削除されています
- 517二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 23:44:02
対策委員会と美食研究会の両者との連絡がいい結果になるといいな
- 518二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 23:50:07
時計台でどんな情報得られるんだろうな
後ナギサは調査で何かしら分かったことあるのかな - 519二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 09:04:32
お疲れ様です
時計台……いったいナニがあるっていうんだ? - 520二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 14:42:48
時計台でどんな情報得られるのか
それによって今後の行動も変わってきそうではある
まあ今日の夜に関しては拠点戻ってミノリたちとの情報共有とかをした方がいいだろうけど
夜に拠点がら空きにしたら乗っ取られかねないし - 521二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 14:45:16
美食研究会と対策委員会からいい情報得られるといいな
両者が一緒に行動してくれるようになったら非常にありがたいけど - 5221じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/13(日) 22:44:06
- 5231じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/13(日) 22:44:42
【9日目午後・探索イベント2回目】
『対策委員会、美食研究会に連絡する』
「……美味しい!」
「コハル、これすごいふわふわしてる!」
「す、すごく、おっ、美味しいよねっ。コハルちゃん、アズサちゃん……!」
アズサちゃん達の歓声が上がったところで私は睨めっこをしていた画面から目を離してそちらの方を見ました。今日は風は少ない事もあって不安定に揺られる事も少ない『機内』のテーブルには色とりどりのドーナツが置かれていました。
「本当に美味しいですね。ドーナツと聞くとどうしてもD.U.が思い浮かびますけど、流石はミレニアム。やはり本番というか……これはまた格別ですね」
「でしょでしょ!美味しいでしょー!ハナコ!『Funcy Fanny Doughnut』 のはうちでもほんっと人気でさー!見た目もいいのにボリュームあるしでめちゃめちゃ列並ばないと変えないんだよ!」
「もう……お姉ちゃんが買ってきたわけじゃないでしょ」
ユウカちゃんから差し入れという事で頂いたドーナツを囲みながら私達はヘリに揺られていました。
「プリンも勿論良いが、ドーナツというのも格別だな。今度是非、うちの部員達とも一緒に食べたいところだ」
「あはは……今日の帰りにみんなで寄ってお土産にしましょうか?」
「おお、ドーナツ。何故、汝は穴を穿たれたか。これもまた叛逆、否!汝が宿願への一歩、それこそがこの形状!おお!それもまた叛逆!」
「ぴぇっ!……は、叛逆って、なんだか色々あるんですね……」
肩を揺らすユズちゃんを宥めつつ、私はもう一度手元にあるスマートフォンの画面を見る。一応機内モードにしてあるそれ。そろそろ覚悟を決めて連絡を入れなくちゃいけません。
「さて、それじゃあそろそろ。電話してみますね。キャスターさん、お願いします」
「うむ、任された。我が開発したこの傍受対策済みスマートフォン通信用可搬基地局『どこでも簡単通信くん(ウタハ命名)』を起動させればこの回転翼機の中でも快適な通信を約束しよう」
「あはは……よろしくお願いします!」
分かりやすい名前というのは良い事だ、なんてセイバーさんが頷く様子を横目で見つつ、私は機内モードを解除して一週間以上声を聞いていなかったお友達へと連絡をいれました。 - 5241じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/13(日) 22:46:22
- 5251じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/13(日) 22:49:35
「うん、うん。それじゃあ、夜にね。じゃ、まったね〜」
人差し指で軽く画面を叩いた少女は小さな息を吐いた。その小柄な外見にはやや大き過ぎるライオットシールドを担いだ彼女の背後から控えめな声がかかる。
「ヒフミさんからお電話ですか?ホシノ先輩」
「うん、アヤネちゃん。ちょっと例の件で話したい事と聞きたい事があるから話す時間ないかって……というわけだから、おじさんちょっと出掛けてくるね〜」
アビドス高等学校が誇る才女『奥空アヤネ』からの問いかけに、気の抜けたような緩やかなやり取りをしながら小鳥遊ホシノは、これまた気の抜けた「よっこらしょ」なんて黴の生えた言い回しをしながら椅子から立ち上がる。そんな彼女へと、待ったの声が掛かった。
「いぇぇっ!?今から行くの!?っていうか直接!?」
彼女の言うことはもっともだった。時刻は15時過ぎ。話をするから今から別の自治区に出掛けてくる、というのにはこの広大なキヴォトスでは少しばかり『遅過ぎる』時間だ。何より話をするだけなら直接でなくてもいいのでは、そう思って彼女の後輩である黒見セリカ。例の一件と彼女達が話すアビドスを揺るがした事件で、良くも悪くもその発端となって『しまった』少女である。
「そそっ。本当はのぉんびり、やりたいところなんだけどねぇ……ま、他ならぬってやつ?仕方ないよ」
欠伸一つ。背伸びしてホシノは言葉通りゆったりと歩を進め部屋を出ていこうと歩き出す。既にホシノの中では『阿慈谷ヒフミ』に会うことは覆しようもなく決定された事実。それを感じ取ってか、ふわりと柔らかな声が宙に投げられ、それに静かな風が返した。
「例の件という事であれば小さな事でも話しておいた方が良いでしょうし、『例の女性』や『黒い影』についても共有すべきでしょうからねぇ」
「ノノミの言う通り、ちょうど良かった。まだ昨日の話がどうなったかトリニティとミレニアムから連絡を受けてない」
十六夜ノノミ、砂狼シロコ。共に16歳、アビドス高等学校2年生。ホシノとの付き合いだけならセリカよりも長く、だからこそこうなっては止まらないというのもなんとなく分かった。
今まさに歩き出した小柄で可憐な先輩が、どういう人間かを理解していて、そしてそれと同じ気持ちを自分達も抱いているのだから。 - 5261じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/13(日) 22:54:37
「ホシノ先輩に着いてきたい人……って話をすると全員で出掛ける事になりますからね。流石に昨日の今日ですから、私達もここを空にするわけに行きませんし」
奥空アヤネは自分達も出掛けたい、この場の人間の気持ちをよく分かった上で現状の問題を提示する。アビドスで、否、キヴォトスで少しずつ広がる影への対処という面で今この場に集まる『アビドス廃校対策委員会』のメンバーが全員いなくなるということは許容できる話ではない。だが阿慈谷ヒフミ、そしてセミナーとの対談もまた重要な事項。
だからこそ、本来ならば歓迎し難い最高戦力の不在を見送ることを決意する。所作からは想像できないほど冷静な戦略眼を持つホシノもまた、その意図を正確に汲み取り彼女達へと振り返る。
「まっ、おじさん一人で行ってくるよ。いざとなれば『走って帰って来れるし』」
「私もヒフミちゃんにお会いしたかったですけど、ここは我慢ですね!」
「ごめんよぉ、ノノミちゃん。帰ったらおじさん、いっぱいお土産話するからねぇ」
「あらあら☆はい、楽しみに待ってますね!」
小鳥遊ホシノは笑い、出立を宣言する。
「よぉし、それじゃあ行ってこようかな」
振り返った先にいる目に入れても痛くないかけがえのない大切な友であり後輩へと己が留守の後を託す。それは信頼。彼女達であれば『大丈夫』という絶大なそれ。
「留守の間、よろしくね。ノノミちゃん、アヤネちゃん、セリカちゃん。それから」
育て見守り、共に過ごした時間の中で彼女達の強さを知っているからこそ自分がいなくても『大丈夫』だと考えて、そうして最後に青いマフラーの持ち主に告げる。優しい言葉。だが四人は気づいていた。
「みんなのこと、守ってあげてね。シロコちゃん」
だからこそシロコも力強く応える。
「ん。任せて。ホシノ先輩も気をつけて」
小鳥遊ホシノは、アビドス廃校対策委員会は、この自治区を瀬戸際で守り続ける少女達は決して己の縄張りを傷つけた人間を許さない。だからこそ。意志を同じくした少女達はホシノの笑みに感じ取っていた。慈しむような暖かな木漏れ日の中には確かに。
「……ヒフミ、ちゃん」
隠しきれない『憤怒』が顔を覗かせていた事を。 - 5271じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/13(日) 22:58:41
『あれ?もしかしてヒフミ〜!ひっさしぶりー!なんか入院したんだって?聞いたよー!大変だったねー!』
「あはは……お久しぶりです、イズミさん」
ホシノさんと夜に拠点で会う約束を無事に取り付けられた私が次に電話をかけたのは、いつかの海で知り合った美食研究会のメンバー、獅子堂イズミさんでした。
『なになに?なんかあったー?』
「何かあったというか……いえ、単刀直入に言いますね。実はちょっとお願いがありまして……」
『えー!?なんかすっごい珍しいね!またモモフレグッズ買いに行くの付き合ってとか?』
「あはは……今回は違うんですよー」
『活発に活動している部活』に所属されているだけあって中々会えませんが、それでも予定が会えば二人でやアズサちゃんとも一緒に買い物したりする他校のお友達は、先ほどのホシノさんとはまた違って元気いっぱいという様子な話し口です。
「それにトークはしても最近お話とかお会いしたりとか出来ませんでしたから」
『お互い忙しかったもんねー!私もこの頃、ちょくちょくバイトあったしさー』
「あはは……確かにもうここ最近は本当に忙しかったですよ……」 - 5281じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/13(日) 23:00:06
中々会えないというのを加味しても、とりわけこの一週間は怒涛のような毎日でしたから。
お友達とのお電話をする時間も結局出来ないまま、トークだけで済んでしまう日々です。
そう思い返しつつ彼女の話の中で気になる単語が出てきたのを、何の気なしに聞いてみる。
「そういえばイズミさん?美食以外でもなにかアルバイトを始められたんですか?」
『うんっ!もう色んなとこをヒフもがっ!?』
「……イズミさん?」
頭の中でクエスチョンマークを浮かべていると電話口から聞こえてくる声が変わりました。
『ごめんなさい。少しトラブルがありまして代わりにここからは私が……』
凛としつつも膨らんだ蕾のような甘さをとろりと載せた声の持ち主に私は思い当たる。
「えっと、もしかして貴女は……」
その予感は正しかったようで機嫌良さげに彼女は名前を告げた。
『えぇ。こんにちは、阿慈谷ヒフミさん。イズミさんはどうやらお腹の調子がよろしくないようですから……』
『美食研究会部長、黒館ハルナがここからはお電話承りますわ』 - 5291じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/13(日) 23:00:44
美食研究会。その名前を聞いて私が真っ先に思い浮かぶのはあの日の夜とお友達のイズミさんのこと。ですが、このキヴォトスに暮らす多くの人がまず思い浮かぶのは、彼女達の出身校だけでなくキヴォトスでも名の知れたインフルエンサー兼美食家兼テロリストを率いる部長『黒館ハルナ』さんの事でしょう。
そんな彼女は飾るように艶やかな声でさらりと謝罪から話を始められました。
『ごめんなさいね。ご友人同士のお話に割って入るような形になってしまって』
「いえいえ、そんな事!あの……えと、イズミさん大丈夫ですか?」
後ろから明らかにイズミさんの呻き声とジュンコさんの「こらっ!なにしてんの!」という怒り声というか、どたばたと慌ただしくしているのが電話越しにも聞こえていました。それが気になったのと電話口が急に変わったのもあって怪訝な声を出してしまいましたが、ハルナさんは軽やかに流してしまいました。
『ふふっ。問題ありませんわ。それよりも是非お話を聞かせて頂けませんか?』
「話、ですか?」
思わず聞き返す私に、彼女は心外そうに戯けて答える。
『あら?だってそうでしょう。何か話があったから、何か事情があったから私達に電話をしてくださったのでしょう?』
「ええっと……あのぉ、はい、そうなんです……」
『あら正解。でしたら尚更、お聞かせくださいな。さぁどうぞ』
忍ばせた笑いを堪えるようにしてから、彼女は芝居かかった風に尋ねられました。
『本日は我々美食研究会にどういったご用件でしょうか?』 - 5301じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/13(日) 23:04:16
「実はちょっとしたそのトラブルがありまして、その関係で便利屋68の方と交渉をしたいのですが……」
少し悩んでから、聖杯戦争のことは伏せて私は話を始めました。
『あら?カヨコさんのところと、ですか?』
「はい。でも最近あちらもお忙しかったり『色々』ありまして、なんだか便利屋の方とお話できないんです」
嘘は言っていないが明らかに事情を伏せた伝え方。けれど便利屋68のみなさんはゲヘナでも珍しく起業のされている方です。業務上の話、という形でこんな風に伝えても意味深くは聞こえないと判断しましたが、ハルナさんからの声はどこか訝しむ色がありました。
『……それで私達には仲介を頼めないか、と?』
「あ、いえ、そういうわけとかじゃなくて……同じゲヘナ生の方ですし最近の便利屋の皆さんの様子とかお聞かせもらえなかなぁとかゲヘナで変わった話とかないかなぁとか……そういうお話をゆっくりできたら嬉しいって話なんですが……」
慌てて私も言い訳をしてしまいましたが、それが功をなしてかハルナさんも得心を得たというように私にとって魅力的な提案をしてくれました。
『……なるほど。そういう事情でしたか。えぇ、構いませんよ。それでしたら電話越しにというのも、もの寂しいお話。よければミレニアムまで伺いますからそちらでゆっくりお話ししませんか?』
「いいんですか!ぜひ!」
「……ッ」
思わず弾んだ声を出してしまう私の横でセイバーさんとアズサちゃんが何か反応しているのが、横目でちらりと見えましたが、間髪入れずに来た提案に私の思考はすぐ彼女との話に戻ってしまいました。
「ふふっ。ええ勿論。ただ残念な事に本日はこの後ディナーの先約が入ってまして……可能なら明日の午前中か午後にでも、と思いますの?如何でしょう?ヒフミさん」
「はいっ!なら明日のdice1d4=1 (1) (1.午後1回目、2.午後2回目、3.午前、4熱烈歓迎!/午前)に!素敵なお茶とお菓子を用意してお待ちしてますね!」
『あらあら、それは……楽しみにしておりますわ』
「はいっ!」
『───えぇ、本当に。楽しみにしておりますわ』
- 531二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 23:07:16
ミレニアム?
- 5321じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/13(日) 23:16:55
ゲヘナ学園、某所。黒館ハルナは銀紗を揺らしながらほぉっと小さな息を吐いた。予定から随分と違う形にはなってしまったが、ハルナにとってヒフミからの電話は望外の機会だった。それを得たのが何も今日でなければと何処ぞの誰かを恨めしく思っているとその背中に抗議が降ってきた。
「もぉぉ!部長ひどいょー!せっかくヒフミとお話するつもりだったのにー!」
振り返ってみると、頬を膨らませ両手を振っているイズミがいて、思わずハルナは笑みを溢す。
「あら、ごめんなさい。でもイズミさんも『いけない』んですよ。すこぉし、お口が緩みすぎですわ」
小さな子へと注意するようなそれにハッとした顔をしてイズミもまたその体を小さくしつつ謝罪した。
「あぅぅ……それは……ごめんね」
「ふふっ大丈夫です。壁に耳あり障子に目あり……あの時と同じなんですから」
軽く背伸びをして暗い室内を彼女は見渡す。仕事の準備を確認するのだ。
「さて」
「アカリさん。準備は?」
「バッチリ、ですよ部長」
「ありがとうございます。ジュンコさん、あちらから連絡は?」
「特に変わりなしだってさ。てか、いいの?最悪私ら徹夜明けになるよ」
「構いませんわ、それもまた依頼ですもの。それでは私は『彼女』に電話を掛けてきますわ」 - 5331じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/13(日) 23:18:55
矢継ぎ早に確認を終えたハルナはまたスマートフォンを取り出して慣れた手つきで、暫くぶりに話す相手先の画面を開く。その様子にこの中で唯一その一件につきてある程度理解している鰐渕アカリは彼女へと声をかけた。
「用意万端ってところですか?けどいいんでしょうか?彼女、相当渋ってたと聞きましたけど」
「あの子だって今更でしょう。それに、最悪私達以外にも潰しを利かせておかなくてはどうなるかだなんて分かりませんから」
気にしていない、と言いつつもハルナもその言葉で呼び出しをタップする指を止めた。立場が違う、居場所が違う。とはいえ、同じ学園の誼である。なるべくなら、ハルナはその少女に『頼む』自体にならない事を望んでいた。
そんな空気をぶち破るように、一際小柄で細身な『赤司ジュンコ』はだれたように言う。
「ねぇえぇ!電話終わったら早くご飯食べにいこーよー!どうせ今の時間なら食堂仕込み中だから良い物出してくれるしさー!」
「まぁ、ジュンコさんったら。ですがそれは名案ですわ。一仕事の前にフウカさんには素敵な手料理を振る舞って頂くとしましょう」
彼女の思うままの言葉にふわりと微笑を浮かべてから、彼女はスマートフォンをしまった。つまらない仕事は後で始末すればいい、そう思ったから。なにより。
「嗚呼、しかしお会いするのが本当に待ち遠しいですわね。言うことかいてますか私達にだなんて……一体如何な手練手管で交渉をするつもりか、心臓が高鳴って仕方ありません」
「ヒフミだからねー!きっとすっごいよー!」
「えぇ。期待に胸を膨らませて。さぁ」
今はただ、彼女と会うこれからが楽しみだったのだから。
「お手並み拝見と致しましょうか───可愛いマスターさん」 - 5341じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/13(日) 23:21:50
- 535二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 00:06:52
おつかれさまです
これは9日目夜はホシノ、10日目午後1回目は美食研と会う感じかな - 536二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 00:15:09
側から見りゃ7人とも殺し合いの参加者ってわけか
- 537二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 08:20:45
お疲れ様です
うーむ、どちらも不穏な……
さて、どうなるかな? - 538二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 12:24:15
夜に拠点でホシノと話す感じか
このタイミングでライダー陣営が襲撃してきたらホシノも参加するだろうから相当激しい戦闘になりそうだな
一回ホシノとライダーは戦ってるし - 5391じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/14(月) 14:05:52
- 5401じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/14(月) 14:08:38
【9日目午後・探索イベント(2回目)】
【Recommend BGM……〈MX Adventure〉】
『それじゃ、モモイちゃん、ミノリさん。また検査終わったら連絡下さい』
『おっけー!まぁ私もミノリもぱぱっと検査終わらせて夜までに合流できるようにするから!』
『あはは……しっかり診てもらってくださいね?』
という会話をしてモモイちゃんとミノリさん、それから付き添いのアリスちゃんとミドリちゃん、キャスターさんの5人とお別れをしてから向かった先は。
「うん。相変わらず大きいな」
「ですね。普段から目にしてましたけど、私も来るのは久々で……なんだか感慨深いです」
トリニティの名所、『トリニティ時計台』に訪れました。
トリニティは勿論、キヴォトスでも最大の大時鐘が鳴らす荘厳な音色は私達トリニティ生にとっては生活の一部と言えるほど慣れ親しんだ物です。とはいえ内部は中央ホールこそ見学できますけど、そのほかのエリアは観光客用の特別プログラムが組まれたツアーの開催時ぐらいしか見ることは叶いません。そんな理由からトリニティに住んでいても、近くを通ることはあっても中にまで散策というのはこれまであまりありませんでした。郷土史の講義で一回行った程度でしょうか。
「ていうか、いきなり来て良かったわけ?普通こういうのってナギサ様とかティーパーティの方にお伺い立ててから関係者って感じで行くんじゃないの?」
「そうだね。一応観光地ってわけだし、人目もあるから許可があると内部を動きやすいと思う。ただここに先に来たっていうことは、電話か何かでもう許可は降りてるんだよね?」
当然と私も胸を張ってそれに答える。別に我が事、というわけではありませんが。
「はい、セイバーさん!実は調月会長が先に根回しして下さいました!」
調月会長のおかげで本校舎のティーパーティ事務局まで行かずにそのままこうして時計台まで来る事が出来たのはかなり時間短縮になりました。
『阿慈谷さんはアビドスとあの美食研究会に連絡するという話だったから、彼女のアカウント経由で許可をもらっておいたわ。面識のない私から直接よりよっぽど分かりやすいでしょうし』
「あぇぇ!?そ、そうだったんですか?」
『えぇ。勝手にお借りしてしまって申し訳ないわ。でも緊急時ですもの、許してちょうだい』
「あぅ……はい……」 - 5411じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/14(月) 14:09:07
一体どの連絡用SNSのアカウントを使ったのか、そして一体いつ私のアカウントのパスワードを知ったのか、色々知りたい事はありましたが無理やり納得します。なんて言ってもミレニアム、その生徒会長さんです。ヴェリタスの方達もそうでしたが私よりもずっとそういう電子的な技術に長けておられるのでしょう。そんな風に現代っ子な私達が戦慄しているとセイバーさんはそれ自体には特に気にした様子はなく、別のところを質問していました。
「ところでナギサは今回の調査の件、なんて言ってたんだい?彼女もまた得難いヒフミの友人であり協力者、そしてこの地を治める為政者だ。何か気づく事があれば知らせてくれるはずだけど」
確かに時計台なんてティーパーティのお膝元。そこに明星さんからのメッセージが残されていたり異変なんて事があれば、何かしら知らせが彼女の元に届いていてもおかしくはありません。ですがそれに対する回答は淡白な物でした。
『特に何も。二つ返事で彼女は承諾してくれたわ。あとはそうね、先にお茶の誘いもあったけどそんな時間はないと断っておいたわよ』
「あ、あはは……ありがとうございます、調月会長」
「……ちなみに、それ。どういう文面でした?」
時計台の散策が終わってからでも間に合うかなと考えているとハナコちゃんから疑問の声が上がります。
『そうね、確か……折角いらしたのですから先にこちらで二人でゆっくりアフタヌーンティーでも如何ですか?ヒフミさんのために素敵な茶菓子を用意しましたので、だったかしら。彼女も三大校の生徒会長、労いを兼ねた社交辞令のような物でしょうから気にしなくて問題ない筈よ』
ばっさり、言い切られた調月会長の言葉に思わず天を仰ぎます。今日もトリニティの空は抜けるように綺麗な青空です。
「……どうなのよ?ハナコ」
「……お労しや、ナギサ様」
とにもかくにも、まずは時計台を調べてみなくてはナギサ様への釈明も含めて次に進めません。
さて、どこから調べましょうか?
①敷地の外/東側
②敷地の外/西側
③敷地の外/南側
④敷地の外/北側
⑤中央ホール
⑥時計台機構室 - 5421じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/14(月) 14:14:19
【皆様こんにちは】
【サポートシステムが起動しました】
【これより行動安価を行います】
【上記の①〜⑥の中から調べる場所を1つ選択して下さい】
【ここでの探索活動は内部移動だけでもかなり時間を必要とします】
【より早く】
【これから行われる安価での結果を受けて合計5回以内の行動で探索が完了すればトリニティでの追加行動も検討しております】
【安価先>>549】
【それでは皆様】
【よい検討を】
- 543二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 14:16:37
まずは⑥かな?
後エリドゥって時計台からどの方向にあるんだろう - 544二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 14:34:02
⑥で
- 545二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 14:35:21
かそく
- 546二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 15:13:43
加速
- 547二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 15:15:54
- 548二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 15:15:58
かそく
- 549二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 15:16:28
- 550二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 15:18:17
スレ主に質問ある時に加速されると質問への返答の前に安価範囲に到達してしまうから少し困る
- 5511じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/14(月) 15:26:11
- 5521じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/14(月) 16:12:06
『⑥時計台機構室』
「トリニティの時計台は高さ96.3mのキヴォトスでも有数、そしてトリニティでは最大の大きさを誇る四面時計台になります」
思ったよりも観光客の方が少ない時間だったのもあってか、石造りの壁に囲まれた時計台の厳かな雰囲気に包まれながら私は来るのが初めてだというユズちゃんとセイバーさんに向けての解説をしながら歩きます。
「歴史ある建物で中央ホールあたりなんかは現在でもティーパーティ専用の議会堂として使われています。本校舎の方は内政をする事務局、こちらは大きな決め事をする時の会議用って感じです」
時計台の内部というのはゴシック様式らしく細く大きな窓こそありますけど基本的にはそれほど明るくはありません。そこから見えるトリニティの街並みも一段上がるごとに少しずつ小さくなっていきます。
「全11階構造は今みなさんと登ってる螺旋階段を歩いて大体30前後で最上階まで登れます……えぇっとその……」
後ろからユズちゃんのか細い息の声が聞こえてきて申し訳なくなります。なにせこの階段以外に上へ上がる手段が物資運搬用のエレベーターしかありません。ちなみに調月会長はお留守番です。運搬用エレベーターに乗ったら重量オーバーでしたから。
「も、もうちょっとですからみなさん頑張りましょー!」
「「……お〜」」
駄目です。ユズちゃんから返事がありません。
ちなみにセイバーさんとアズサちゃんはやはり健脚というべきかかれこれ20分近く歩き始めましたが元気なご様子です。
「そういえばヒフミ。時計台機構室から外は見えるのかい?」
「展望という事でしたらそれより上に約14tの鐘が設置された『鐘楼』、それから内部から行ける最上階にある『灯室』がありますね……ただ私も見学に行った事あるのは機構室までで……」
「なるほど、普段は立ち入り禁止というわけだね」
セイバーさんの質問に答えつつ、『東』側の窓をちらりと見る。『遠く向こう』、ここからはまず見えませんが私達が来たミレニアムの方角はちょうどそちらになります。そういえば、以前私がセイバーさんと出会った時に(屋根の上に)乗っていた電車が走っていた路線もちょうど東側です。
「アズサ、外はどうだい?」 - 5531じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/14(月) 16:15:20
「悪くない景色だ。少なくとも見晴らしはいい。戦略的にも『そういう意図』ありきなのだろう。ここ一帯の高さは制限されているのもあって遮蔽物が少ない……こういう答えでいいか?セイバー」
「うん、いいね。僕も同意見だ」
二人だけで何か通じ合うように話されていて、なんだかあんまり嬉しくありません。だからつい、つっけんどんにセイバーさんに言ってしまいます。
「なんですかお二人とも……内緒話ですか?」
「ははは……妬かない、妬かない。君のアズサを取ったりしないさ」
「そういう話じゃありませんよーだ」
すぐこうやって揶揄ってくるので困ってしまいます。
「ぜぇ……ひ、ヒフミちゃん……ま、まだ着かない、の……か、な……?」
「も、もうちょっと!もうちょっとです!ユズちゃん!」
頑張ってとはとても言えません。この時計台、冬場なんかはイルミネーションと夜景が一望できるとあって観光客が賑わうという話ですけど、歩くだけでへとへとになるというのも有名な話です。そういえば去年は特に大々的にツアーを開いていたとか。こういう催し物はティーパーティの方や各委員会に所属されると優先的に招待券を貰えるとナギサ様から伺った事がありますけど、これだけ歩くのはちょっと大変ですね。
「そういえば先程の話に戻りますけど、機構室に着いたらまずそちらを調べますか?それとも『やはり』外が見える鐘楼か、灯室に?」
「僕個人としては、ね。リオ、君はどう思う?」
『流石に何かしら別の手段だと思いたいわ。現実離れした話ですから』
「そうなると一般観光客が入れる機構室を探すというのが丸いですね」
もうすぐ到着になりますけど、機構室を探索するかそれともそれより上に行くか。
「中央の機構室はそこまで大きくありませんけど、それを四辺に囲む形で文字盤と繋がっている回廊は結構歩かなきゃいけませんね……」
「6人いるし手分けするのもあり?」
「人の目が多い方が何かしらを見つけやすいというのはありますけど、恐らくヒマリさんのそれはまた違う可能性がありますからね。コハルちゃんの言うように人手を分けるというのも手です」
「ぜぇ……わ、わたしは……みんなで探すのも……ありかなって……ぜぇ……ヒマリ先輩関係以外の何か手掛かりとかも……あるかも!わざわざ!えらん……ぜぇ……だ理由……」
「ユズ。はい、お茶」
「ありがと、ぉはるちゃん……」 - 5541じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/14(月) 16:30:21
さて、どこからどんな風に探しましょうか?
①中央機構室
②機構室回廊/東
③機構室回廊/西
④機構室回廊/南
⑤機構室回廊/南
⑥鐘楼
⑦灯室
【行動安価を行います】
【上記の①〜⑦の中から調べる場所と誰がそこを調べるかを選択して下さい】
【書き方は以下を参考にして頂ければ幸いです】
ex)
①中央機構室:ヒフミ、セイバー
②機構室回廊/西:ハナコ
⑥鐘楼:コハル、ユズ
⑦灯室:アズサ
【1つの場所を全員で調べても構いませんし、一人ひとり別の場所でも構いません】
【何か発見できたかは、特定の人物が訪れた場合の1箇所を除いてセイバーの幸運(43)+アイギス7号(3機分)+英雄の証ワッペン(1)にその場所を調べる人数を足した数を成功値として1d100で判定します】
【上の例ですと⑥鐘楼の場合はコハルとユズがいる為、43+3+1+2で成功値は49になります】
【安価先>>562】
【それでは皆様】
【よい検討を】
- 555二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 16:40:53
とりあえず最初の選択肢に関しては正解引けた感じかな?
質問があるんですが
鐘楼と灯室は東側の外が見えるようになっているんでしょうか - 5561じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/14(月) 16:44:36
- 557二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 16:48:24
セイバーとヒフミが二人で鐘楼と灯室のどちらかに行けば何かしら起きる気はするんだよな
ヒフミかセイバーか片方だけでも起きる可能性はあるけど
特定の人物がヒフミかセイバーのどちらかまでは断言出来ないし
両方必要って可能性も考えられる
アーチャーが何かするならその二人のどちらかあるいは両方がいることが条件な気はする - 558二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 16:55:40
ハナコ①
ユズ②
コハル③
アズサ④
セイバー、ヒフミ⑦かな? - 559二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 16:56:32
- 5601じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/14(月) 16:58:55
ばっちり大変見晴らしいいじゃんね☆
- 561二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 17:01:31
調べる人数が一人増えても成功値は1しか上がらないし
セイバーとヒフミ以外はバラバラに調べた方がいい気はする
ハナコ①
ユズ②
コハル③
アズサ⑥
ヒフミ、セイバー⑦とかかな? - 562二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 17:05:57
①中央機構室 ユズ
②機構室回廊/東 ハナコ
③機構室回廊/西 コハル
⑥鐘楼 ヒフミ セイバー
⑦灯室 アズサ
かな - 5631じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/14(月) 17:11:17
- 5641じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/14(月) 17:13:05
あ……東にハナコかぁ……
- 565二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 17:43:06
む、東にハナコだと不味かったか
- 5661じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/14(月) 19:06:53
『①中央機構室 ユズ』
「ぉ……ぉじゃましまぁ……す……」
か細い声はすぐにかき消えてしまった。
「はぁ……よかった、誰もいない」
人心地ついたと胸を撫で下ろしてから、ゆっくりとこの部屋を占領する巨大な装置を見る。
囲うように置かれたロープパーテーションを繋ぐのは上質な深みのある臙脂の縄。太さだけならユズの腕ほどもある立派なそれで触れる事を禁じさせているだけはあって、その先にある機会は見るからに精密で、そしてミレニアムでは随分と見なくなった骨董品だった。こういうのが好きそうな自分の先輩を思い出しながらユズはざっと辺りを見渡す。部屋はそこそこの大きさな上、よく見れば作業用の棚も見当たる。情報を探すとなれば、ヒフミ達が想定した中ではもっとも細かい場所があるだけに一人では骨が折れるだろう。
「任せてもらったし、頑張らなきゃ……!」
柄にもなくガッツポーズを入れて頬を軽く叩いて、自身の意気込み具合を自分の心に見せつける。
『ユズよ、モモイは我に任せよ。お前は明星ヒマリと伊落マリー、そして⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎についてを頼むぞ』
『ごめんね、ユズちゃん。こっちはちゃんと見張っとくから……後はよろしくね!』
『ユズちゃんは機構室をお願いします。大変かと思いますが、細かい部分も多いのでユズちゃんにお願いしたいんです!』
「頼ってもらってるんだ……!モモイ達の分まで、頑張らなきゃ……!」
始めはモモイとミドリが。次にアリスと先生が。そうしてユウカやトキやネル。そして今はキャスターやヒフミ、そしてコハルやハナコ、アズサやセイバーが。気づけばユズの周りには人が以前とは考えられないほど増えた。元来、自己肯定感の低くある一件から心が傷ついて以来、余計にその傾向は増した。人との付き合いも以前よりずっと苦手に思うようになった。そんな自分が今、頼りにされている。
その事実にユズは勇気とやる気が溢れてくる。
「が、がんばるぞー!……おー!」
一人呟くように言ったそれは機械の稼働音より遥かに小さくてすぐにかき消えてしまうほどだったが。誰もいないこの部屋で、長い時間を刻んできた時計は確かにそれを聞いていた。
【情報取得判定】
成功値:幸運(43)+アテナ7号(3)+英雄の証ワッペン(1)+人数ボーナス(1+1)=49以下
dice1d100=42 (42)
- 5671じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/14(月) 19:08:26
『③機構室回廊/西 コハル』
「ひ、広いわね……」
下江コハルは目の前の廊下を見て愕然とする。見れば分かる、確かに広いし長い。トリニティ最大の高さと面積を持つ時計台の一辺だ。それなりの長さはある。だがそれ以上にコハルを困らせていたのは。
「(思ったよりも何もないんだ……)」
時計台の文字盤。その内側にある回廊は中央にシャフトこそ通っているがそれ以外には目新しい物は特にない。そもそも時計台としての機能はもとより観光地としても有効活用されているのだ。掃除もそれなりには行き届いているし、なにかを隠したりメッセージを残せるような場所もなさそうに見える。
「どうしよう……」
ただ歩くだけでは意味がない。かといって推理しようにもそもそも何を、そしてどんな形で明星ヒマリがメッセージを残しているのかも判明していない。形のある物なのか、それとも場所自体に意味があるのか。実際は建物の中には何もなく、最初に見ていた広場やホールの方にあるのではないか。そんな考えがコハルの中に芽生える。
「……どうやって探そう……」
歩き出していくが文字盤の裏の真っ白な回廊は、何も答えてはくれなかった。当たり前だ。物言わぬ建築物は何も語らない。ならコハルに応える物があればそれはきっとコハル自身だろう。
───「もしも」の可能性を探ってこそ、発見できる物もあるので。調べると決めた以上、最後まで諦めるわけにはいかないんです。
思い出すのはいつかの夏。出会った時は頼りにならないと感じていた彼女が魅せた力強い姿。
「……頑張らなきゃ。こんな小さなことで躓いてなんかやらないんだから!」
考える。そして歩き出す。下江コハルは決して特別な才能を持った生徒ではない。取り立てて優秀な生徒というわけではない。けれど真っ直ぐで努力を決して惜しまない。そして、彼女は沢山の経験をして、それ以上に沢山の人に恵まれた。下江コハルが重ねた青春こそが彼女の力。だから諦めない、誤らない。たとえ何も見つけられなくとも、だからといって下江コハルは決して手を抜いたりしないのだ。
【情報取得判定】
成功値:幸運(43)+アテナ7号(3)+英雄の証ワッペン(1)+人数ボーナス(1)+一夏の思い出ボーナス(1)=49以下
dice1d100=13 (13)
- 568二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 19:09:15
このレスは削除されています
- 5691じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/14(月) 19:10:17
- 5701じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/14(月) 19:45:35
『⑦灯室』
『それじゃあ、アズサちゃん。上の階、よろしくお願いします!』
『気をつけて。僕か君、本命はどちらかだから』
『えと……それはどういう?』
『ははは……後で話すよ、ヒフミ』
二人と別れて一人螺旋階段を上がったアズサは静かにガスマスクを被る。
「……クリア」
最上階。大型の電灯が備えられたそこは、昼間である今はただ沈黙だけが包まれていた。その場所に入ると共に『東側』に相対する形でアズサは壁を背に物陰へと隠れる。
「(硝子と石壁がほぼ等間隔で配置。左奥と右後ろ階段手前に棚。ガス管の配線等はなし。灯りは……LEDだな。燃料等で暴発する危険性はないか)」
既にチャンバー内は確認し終えた彼女はすぐさま周囲を観察していた。白洲アズサは警戒を怠らない。まばらではあるが、下のホールには十数名の観光客もいるようなこの時間帯であっても、アズサとセイバーは『最悪』と『次善』を想定していた。
「(リオは前時代的と言っていたけど、限られた連絡手段の中で、アーチャー達が残せる方法があるとすれば二つだけだ)」
そして、この場所こそがその『次善』においては間違いなく都合が良かった。アズサは知識と推測から、セイバーもまたその経験から、『時計台』を指定された時に頭にそれが浮かんでいた。
「(最悪の場合……セイバーがそういう手段を知っていると踏んだ上でアーチャー陣営が罠に嵌めようとしているなら───本命は此処の筈)」
だからこそ、アズサは敢えてこちらを選んだ。一瞬渋りそうになったセイバーへと目線を送り、ヒフミには伝えないまま。
「(私一人なら大丈夫。螺旋階段ならどこから飛んでも最下層まで落ちる事はないし、十分に一人でも逃げ切れる)」
ヒフミの安全を願う、ただそれだけがアズサの想い。どういう手段を取るかは分からないからこそ、アズサは一人此処で『音』を待つ。
同時刻、コハル達は各場所を探す時間。アズサは一人じっと、黙ってその時を待っている。
一分か、それとも十分か。昼下がりの暑さから頬を伝って床に滴が落ちた。
アズサの瞳が、光を捉えた。 - 5711じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/14(月) 19:46:45
「……ッ!」
破壊音、後に静寂。
それから小さく鳴り渡ったのはワンコール。
「……了解。撤退する」
辺りを警戒し姿勢は低く保ちながらアズサは、足早に灯室を後にしようとする。
「一応……確認しよう」
階段を降りる最中、振り返ってから、新たにこの戦いでサプレッサーを装備した愛銃の引き金を引く。弾丸は狙い通り、螺旋階段を昇った先に備え付けられた棚の南京錠を弾き飛ばす。
「……なんだろう、これ?」
暫く開けていなかったのだろう、誇り塗れの棚の中にあったそれをアズサは逡巡する事なく掴み取ると即座に螺旋階段を降りていった。
何せ此処はまだ、『敵』の射程圏内なのだから。
【情報取得判定】
成功値:幸運(43)+アテナ7号(3)+英雄の証ワッペン(1)+人数ボーナス(1)=48以下
dice1d100=98 (98)
- 5721じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/14(月) 20:31:13
『⑥鐘楼 ヒフミ、セイバー』
「わぁ……改めて見ると大きいですね……!」
こんな時だというのに感動が先にきてしまいました。機構室や回廊と違ってツアーでも普段は一般開放される事のない時計台の尖塔部分。
一日の誤差が一秒いないという巨大ながらも精緻な四面時計の心臓部が機構室なら、この時計台の歌声を奏でるこの場所はなんと呼ぶべきでしょうか。
でも決して機構室にも劣らない、時計台にとって、そしてトリニティで暮らす学生や住民の方にとっても大切な場所。
「見事な造詣の鐘だね。この地で音色を耳にした時も驚いたけど、これほどの大きさとは。僕のいた時代ではそれこそかの聖地ぐらいでないとお目にかかれないんじゃないかな」
セイバーさんも感嘆の声を漏らすその視線の先にあったのは重さ13.7tにも及ぶ巨大な釣り鐘とそれを囲む4つの鐘。
音階が異なるそれらが鳴り響く事で聞き慣れたメロディを奏でている事を今こうして目にしてなんだか高鳴るような気持ちになります。
「でも明星さんはどうしてこの場所を指定されたんでしょう?それにセイバーさんもどうして最上階や此処まで探すように言われたんでしょうか?此処も上の階も基本的には立ち入り禁止ですし明星さん達が入って何かメッセージを残すっていうは難しいんじゃ……」
たとえば霊体化をすれば立ち入り禁止なんていうのは関係なくなりますけど、あの状態のサーヴァントの方は基本的に『物理的な干渉ができません』。だからお手紙とかそういうのを持ち運んだりは出来ない筈ですから、メッセージとかを残されているなら、まだ下の階層のどこかに隠していると考えていたんですが。
「まぁ、僕やアーチャーの時代だとわりとメジャーな連絡手段だったけど、この時代ではまず見かけないしね」
「えっと……それは一体?」
セイバーさんが何事かを話し始めますが今一つ掴めず、話しながら私も辺りを探し始めようかと一歩踏み出したところで彼に腕を取られる。
「あぁ、ヒフミ。僕の背中から前に出ないで。そう、君はそうやって背中を壁につけておいて」
「あの、何を……?」
身長でも測るように私を壁にしっかりとつけさせてから彼は左手で『風』を掴んだ。それを見て私も気持ちを切り替える。理由はなんであれ、この場で彼は聖剣を抜いた。ならきっと、何かが起こるのでしょうから。 - 5731じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/14(月) 20:35:23
「キャスターを交えてアズサとヘリに乗る前に少し話をしてね。この高さがあれば十分に可能という結論が出たんだ。勿論、彼ほどの技量は必要だけど」
彼が見つめる先は『東』。
「チヒロは電子的に不可能なら原始的な手段を取ると言ったよね?僕もそう考える。彼なら多少の錘がついていようが外しはしないのだから」
先ほどまで私達がいたミレニアムがある方角を見据えて彼は剣を構え───。
「……ほら、来たよ」
瞬間、破裂音。
硝子一枚を砕くのではなく、捩じ切るように穿ち届けられたのは、私達の顔の横に突き刺さった一本の矢。
「やれやれ、相変わらず良い腕だ。わざと石壁の脆い場所に刺して抜きやすくしてくれてるね」
私を庇うように螺旋階段まで歩きながら、ひょいとコルクボードに刺さったピンでも抜くように矢を引き抜くとセイバーは私に笑いかけた。
「さぁ、目当ての物は手に入れたし、騒ぎになる前に早々に降りようか?」
そう言う彼の手の中にあった矢はするりと霞のように消えてしまい、残っていたのは袋に入ったUSBだけでした。
【ミレニアム自治区郊外・要塞都市エリドゥ】
「おっし。良い当たりだな」
「これでヒマリにも良い土産が出来たってわけだ」
「さぁて俺が出来る義理立ては此処までだ」
「後は上手い事やってくれよ?セイバー」 - 5741じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/14(月) 20:47:58
- 5751じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/14(月) 20:48:16
うっそやん……
- 576二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 20:49:24
- 5771じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/14(月) 20:53:59
【!??!?】
【……こほん】
【お疲れ様でした】
【今回の探索イベントの結果をお伝えします】
【ですがその前に皆様にお詫びしなくてはなりません】
【今回の情報取得判定時に交流補助アイテム《特装版『想い出の詩集』(初版)》のボーナスを加算していませんでした】
【大変申し訳ありませんでした】
【皆様に不利益となる形となった為、私から皆様に提案があります】
【お詫びとして以下の選択肢から1つお好きな物を選択して下さい】
①TUF特殊ロールの結果変更(熱烈歓迎のみの取り消し)
②白洲アズサの情報取得判定のやり直し
③本日獲得できる絆経験値を10pt加算
④検査中の病院で安守ミノリによる情報取得判定追加
【安価先>>585】
【それでは皆様】
【大変申し訳ありませんでした】
- 578二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 20:56:55
①TUF特殊ロールの結果変更(熱烈歓迎のみの取り消し)って、元の効果は悪い効果だったって感じです?
- 579二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 20:59:49
情報収集やり直しか、絆ボーナス辺りが手堅いか?
- 580二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 21:02:14
この中なら①かな
熱烈歓迎を取り消すことでメリットがあるってことなんだろうし
取り消さなきゃ不利益がある可能性が高そう
それに②と④は判定失敗の可能性あるし - 5811じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/14(月) 21:03:58
- 582二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 21:08:14
①かな
- 583二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 21:08:15
なら①かな
- 584二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 21:09:21
①で
- 585二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 21:09:34
- 5861じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/14(月) 21:35:25
し、質問への答え方が今更だけどすごい意地悪というかずっこいというか誘導みたいになっちゃったじゃんね……ごめんなさいじゃんね☆
1は全然良いし、元々選んでくれたら面白i……いやどっちにして誘導みたいなっちゃったし、本当にあんまり美味しくないから……
①『熱烈歓迎はなし』の処理はするとして、追加でお詫びのお詫びじゃんね☆
好きなの選んでねじゃんね☆
残りは特に仕込みはないじゃんね☆
ないけど……一応、本当にいっちおう並べ替えとくじゃんね☆
①情報取得に成功したコハルとユズに+1ボーナス
② 本日獲得できる絆経験値を10pt加算
③今日の夜の物資供給時に+1ボーナス
④ヘルタースケルター建造時に+1ボーナス
⑤特殊イベント時の🎲で+1ボーナス
⑥ 白洲アズサの情報取得判定のやり直し
⑦病院で安守ミノリによる情報取得判定追加
⑧特殊イベント時に☆ボーナス
①〜⑧で好きなの選んでほしいじゃんね☆
①コハルとユズちゃんとか③物資供給のやつはそのまま1枠分ボーナスじゃんね☆
③とかならダイスの判定にボーナスついて1個多くアイテム選べるじゃんね☆
安価先は>>594じゃんね☆
それじゃあよろしくお願いします……じゃんね☆
- 587二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 21:38:49
⑧が気になるし⑧かな
- 588二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 21:40:54
⑧の☆ボーナスってどんな感じなんでしょうか
- 589二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 21:42:22
アズサちゃんが棚からとった物の価値は判定が成功したかどうかで変わりますか?
- 5901じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/14(月) 21:54:56
- 591二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 22:09:32
⑧で
- 592二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 22:13:18
じゃあとりあえず⑧で
- 593二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 22:16:09
⑧
- 594二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 22:21:54
- 5951じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/14(月) 22:56:09
【安価の達成を確認しました】
【今回のお詫びボーナスは以下の通りとなります】
・熱烈歓迎の取り消し
・特殊イベント時☆ボーナス
【この選択が良き結果に繋がることを祈ります】
【それでは今回の探索イベントでの結果をお伝えします】
【阿慈谷ヒフミ、浦和ハナコ、下江コハル、花岡ユズの4名が情報取得に成功しました】
【絆ptの清算時にボーナス補正が追加されます】
【また】
【浦和ハナコが情報取得時にクリティカルを獲得】
【さらに5回以内の行動でアーチャー陣営についての情報取得に成功した為】
【それを加味して+2回】
【このあとの残りの探索活動で行動を選択できます】
【また下江コハルと花岡ユズが今回以下のアイテムを獲得した為、ご確認下さい】
アイテム名:時計台の小鐘風キーホルダー
分類:戦闘補助アイテム/パッシブ
効果:戦闘イベント時、『花岡ユズ』の支援火力を10上昇。
詳細:トリニティ生を見守ってきた時計台の鐘を模したキーホルダー。夕暮れの際に響く小さな鐘。ちなみに時計台のお土産ショップでも売られている。
アイテム名:青春の残滓
分類:交流補助アイテム/アクティブ
効果:絆ptの精算時に使用する事で1個あたり+1d100のボーナス。
詳細:その石を手にした者はたちまち遥か遠い青春の想い出に浸る。ちなみに今回獲得した物はピンクと黒のグラデーションがとても綺麗だという。
【それでは皆様】
【お疲れ様でした】 - 5961じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/14(月) 23:00:26
- 597二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 23:08:00
乙でした
ハナコ優秀すぎ……というか確率で言ったら2分の1なのにみんなめっちゃ目ざといな - 598二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 23:10:45
お疲れ様です
後2回行動か
トリニティ内での追加行動だしシスフに話を聞きに行くのと黒服に会いに行くのがいいかな? - 599二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 23:13:49
おつかれさまです
探索選択肢的には最短で探索出来た感じかな
2回の行動のうちの1回でナギサへの釈明に行っとくのもありな気はする。ヒフミやナギサの心情的にも - 600二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 23:19:21
2回もあるし迷うところではある
黒服と会うのは情報を多く得れそうだけど
簡単な交渉には絶対ならないだろうし
最難関の可能性すらある
ただ上手くいった時の利益は相当デカそう
ここで黒服との交渉が上手くいけばより余裕を持つことが出来るだろうし
それに取引次第では2回会う必要があるかもしれないからな
早めに会っておきたい
シスフはマリー関連の情報を得ることが出来るかな
ナギサと会う場合はナギサが調査して得た情報を貰えるとは思う - 601二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 23:51:11
そういやUSBの中身は念のために安全な場所で外部のネットワークと接続してないローカルのPCで確認したいね
拠点で確認するかヴェリタスの部室で確認するかが良いかな - 602二次元好きの匿名さん24/10/15(火) 08:47:18
保守
- 603二次元好きの匿名さん24/10/15(火) 15:53:25
ほしゅ
- 6041じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/15(火) 17:40:59
- 605二次元好きの匿名さん24/10/15(火) 20:11:40
お疲れ様です
無理なさらずに…… - 606二次元好きの匿名さん24/10/15(火) 21:32:17
お疲れ様です
USBにはどんな情報があるんだろうな - 607二次元好きの匿名さん24/10/15(火) 23:34:22
お疲れ様です
2回行動どうするかは悩むな
どうするのが最善なんだろう - 608二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 00:21:55
おつです
一気に2つ試練が襲いかかってきそうだけどどうなるやら - 609二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 09:04:55
保守
- 610二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 16:08:44
ほっしゅ
- 6111じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/16(水) 17:22:00
帰ってきたから今から投下予定までに書きためするじゃんね☆
ありがとじゃんね☆相変わらずハナコちゃんは優秀じゃんね☆ハナコちゃんが敵に回る状況とか想像するのも怖くなるぐらいじゃんね☆
ありがとじゃんね☆追加行動じゃんね☆
ありがとじゃんね☆最速クリアじゃんね☆ヒフミ&セイバーの両名が『灯室』か『鐘楼』に行って特殊イベントするとクリア……なんだけどハナコちゃんが回廊『東』側に行ったから追加特典じゃんね☆
どこ選んでも大小あれど前進できる内容をお渡しするじゃんね☆
確かにじゃんね☆そこら辺もお話するじゃんね☆
保守ありがとじゃんね☆
ありがとじゃんね……昨日は日付変わる前には家の鍵開けれただけよかったじゃんね……
……そろそろ物語を進めるじゃんね☆
- 6121じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/16(水) 18:01:46
【9日目午後・探索イベント追加導入】
【Recommend BGM……〈Colorful Mess〉】
『怪我なく戻って来れて何よりだわ。まさか、こらやめなさい、キャタピラの溝を掘ってはいけないわ。本当に矢文なんて、ちょっと、腕の稼働範囲は360°よ回して調べようとしないでちょうだい、原始的な手段で連絡してくると、はい今日はおしまいこれから私達は話があるのよ解散なさい、は思わなかったけど』
『タノシイ、タノシイ』『オウタ、オウタ』『ウタオウ、ウタオウ』『ア、ヒフミチャン』『カエッテキタ、カエッテキタ』『ミンナ、マタネ、マタネ』
時計台から降りてきた私達を出迎えてくれたのは小さな子達が人集りを作る中心で玩具にされている調月会長達で、そんな彼女達をなんとか引っ張り出して暫く。
「あー……少なくとも僕やアーチャーが生きた時代でもそこまで主流な手段ではないけれど、こういう状況下ならやむを得ないからね」
「そうなんですか?」
時計台前の広場から少し離れたベンチに腰掛けたセイバーさんは今回アーチャーさんが届けてくれた『矢文』という方法について話し始めました。意外だったのはメジャーではないという事。メールやトークアプリどころか電話だってない時代。遠くの人と連絡を取り合うのに、漠然としたイメージですけど矢文は頻繁に使っていたと思っていました。
「僕らの時は紙は貴重品だったのと、それに矢文というのは射手にもそれなりの技量が求められる。距離が遠くなればなるほどにね。だから僕たちの時代でも基本的には連絡手段が相当限られる状況や船の上や敵城内部の人間と極秘裏に連絡するみたいな限定的な場面での選択肢になるかな?」
そんな私の疑問に答えつつセイバーさんはアズサちゃんの方を見ると、彼女は頷きながら補足してくれました。
「ヒマリの立場を考えると、前提として軟禁状態で自分達は身動きが取れず、その上で味方陣営の『トキ』と『エリドゥの監視システム』にバレずに私達に情報を届けなくてはいけない。それには内密かつネットワーク上の足取りや人の目を無視する必要がある。だから逆に矢文を送ってくる事も十分に考慮できた」
『射程範囲を度外視すれば、の話になるのだけれどね。私も少し考えを改めなくてはいけないわ……貴方達サーヴァントという存在について』 - 6131じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/16(水) 18:03:20
「ははは……あそこまで目も腕も良い弓兵というのは珍しいぐらいだよ。僕が知る限り、トリスタン卿なら或いは……ってぐらいかな?それでもこの長距離を寸分違えないのは彼だからこそだよ。それと、今回入手できた情報でもう一つ、分かった事がある」
トリスタン卿、という名前が古書の中に出てきた彼の仲間の一人である事を思い出しつつ、居住まいを正す。午後の日差しを受ける翡翠には峻峭な色がありました。
「明星ヒマリ。彼女の軟禁状態は僕らが想定するより遥かに厳しい物だ」
「元々、私もセイバーも矢文を使った連絡手段についてはあくまで次善策だと考えてた。何かしらメッセージのような物が時計台に隠してある……というのが『最善策』だと踏んでたんだ」
そういうアズサちゃんは形の良い眉根を顰めて難しい顔をされています。恐らくはその最善策を明星さんが取らなかった、そして取れなかった状況というのが芳しくないという話なのでしょう。私の考えていたぼんやりとした答えは、顎を細く綺麗な人差し指に乗せたハナコちゃんが分かりやすく言葉にしてくれました。
「確かに……もし私が同じ状況なら今回の『矢文』は最善策とは言い切れませんね。幾ら射手の腕前が良くても、そもそも暗号に気づかれなくてはいけませんし、受け取る私達だって別にヒマリさんと仲間と確約出来ている訳ではありません。罠だと判断される、此処に来ない事も相手側は想定できます」
「ましてやアーチャーがエリドゥからトリニティに向かって狙撃を行った。その魔力の余波や残滓はそういう事に長けたサーヴァントなら容易に察知できる。どうしても足がつくんだ」
思った以上に矢文という手段を使うのはリスクがある、というのが分かったところで調月会長はアバンギャルド君の腕を組ませながら結論を伝えてくれました。
『エイミやヒマリ本人は無理でもアーチャーを使いに出す。別に直接でなくても何度か人を経由する事で情報を私達に確実に届ける方法だってあるわ。それでも、矢文という極めて前時代的でかつリスクのある手段を取らざる得なかった。それだけ事態が逼迫しているという事ね』
だからこそ、とセイバーさんも頷かれます。
「そういう状況下で手に入れたこの情報端末の価値は大いにある筈さ。ここに来た甲斐はきっと報われる」 - 6141じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/16(水) 18:27:19
私の手の中にあるファスナー付きの保存袋に入ったUSB型の端末を見ます。この小指程度の大きさのそれに一体どんな情報を明星さん達は残しているのか。私と同じように気になるのかコハルちゃんの急かすような声が広場に響きました。
「それなら早く見なきゃ!どこか会議室とか視聴覚室借りるとか……!」
『安全性を考えるのなら拠点、それもオフライン下でというのが本来は望ましいわ。けど下江さんの意見も決して間違ってはない。聖杯戦争には時間制限があるのだから、さっと見て検討する時間を作るというのも一つの手ね。最悪トラップを仕掛けられていてもトリニティで見て仕舞えば拠点への影響は薄い……好ましい理由ではないけれど、一応伝えておくわね。それに何かあれば此処の復旧はミレニアムの方で無償で引き受けるわ』
難しい問題です。トリニティのセキュリティというのがどの程度堅牢か分りません。出来ればそういう事に関してはある程度安全な場所で拝見したいところですが、一方で今見てしまえば『考える時間』が増えます。罠に関しては、あまり考えたい話ではありませんが可能性も捨てきれないというのはあります。
「時間はありますけどデータの量が分からないと精査する時間がどれだけかかるか分かりません。……ひとまずの欲しかったトキさんについて情報は届いたことですし、私から提案してもいいでしょうか?」
ハナコちゃんはそう言って胸「どこから出してんの!?えっちなのは駄目!死刑!」……とにかく取り出したのは一枚の封筒。封は既に開けているのか澱みなく取り出したのは小さな金属でした。
「機構室周りの回廊で封筒に入っていたこんな物を見つけました」
「鍵、ですか?」
とても小さな、大きさで言えば5cmあるかないかというほど。ですが持ち手の部分にはアンティーク調の彫刻が質素ですがしっかり掘られた『幾つかの窪み』がある鍵でした。
「えぇ。事務所で少し確認してきましたけど、時計台の備品ではないそうです。封筒には宛名も鍵以外の手紙なんかもありませんでしたけど、丁寧に封蝋が施されていました」
ハナコちゃんが見せてくれた裏面にあるのは、赤い蜜蝋の上に押された刻印。
それ自体はあまり見慣れませんがその刻印の下にある文字はよく知っている単語が刻まれています。
「これ……もしかしてシスターフッドの?」 - 6151じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/16(水) 18:39:38
「えぇ。使われているシーリングスタンプはシスターフッドの公式文書に用いられる物です。けれどこの封筒に宛名も切手もありませんから正式に『誰かに出された物ではなく』、何より封筒自体がかなりカジュアルな物です」
見ると確かに真っ白ではなく、空押しの装飾が施されています。あまり派手な物ではありませんが、何か、植物の蔓と花でしょうか。小さな5枚の花弁がある花が刻印されています。確かにハナコちゃんの言うようにオフィシャルな文書に使うには可愛らしすぎる、どちらかといえば学生がお友達に送る『レターセット』の物のように感じます。
「……これ自体にどんな意味があるかは分かりません。私が今考えている事の根拠も受付で確認した『過去一週間の来場者に彼女がいた』という事実だけ」
その表情をなんと表現するべきか、私には待ち合わせるべき言葉がありませんでした。ただ彼女のペリドットに映る憂いはきっと『寂しい』という感情なんだと思います。此処にはいない『誰か』を想う、その人の今と過去を想って幽かに揺れる。そんな色だったから、私達は彼女が見つけた封筒に何を想って、誰の物だと察したのか、なんとなしに検討がつきました。
「……とはいえこの封蝋を使っている以上、これはシスターフッドの物です。折角ですから届けに行くついでに、如何でしょう?マリーちゃんの話を伺いに行くというのは?」
切り替えるように微笑んだ彼女に、私は一瞬目を閉じてしまう。それを瞬きだと誤魔化してからアズサちゃんと目を合わせた。
彼女は何も言わずに私の気持ちを受け止めてからら、力強い声で話題を切り出してくれました。
「なるほど、いつもの作戦会議だな!」
「あはは……でもそうですね。確かに予定してた時間よりかなり早く終わって余裕がありますし、モモイちゃん達の検査が終わるまでの時間で何か出来ないか考えましょう!」
時間はまだ16時になるかならないか。夕焼けを迎えるまで暫くあります。
今出来る事を、考えなくちゃいけません。 - 6161じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/16(水) 18:50:26
「今出てる案はハナコちゃんの『シスターフッドに行く』、コハルちゃんの『USBの中身を先に見る』……ぐらいですか」
改めて先に挙がった二つの提案を口に出す。正式文書のスタンプが押された封筒を届けるという名目でシスターフッドに行けばサクラコ様に会うのもスムーズに運べると思います。USBの中身を見てしまうというのも調月会長が言っていたように『考える時間』は多いに越した事はありません。
「案は多い方がいいな。それなら私は救護騎士団に行って失踪したミネの手掛かりを探すのを勧める。マリーに協力しているだけじゃなくてヒフミ達の拒絶反応についてもおそらく生徒の中で一番詳しいのは彼女だ。病院で調べたらそのままモモイ達を回収して帰投するのもスムーズだろう」
「そ、それなら私も!……えと、そうだ……コハルちゃんが前に話してくれた治安維持部隊……正義実現委員会の人達に聞き込み調査……な、なんてどうでしょう?えと!き、聞くのは……最近の変わった事とか、自治区境界線の事とか、ぁ……あと!この自治区に拠点を置いてる黒服さんの事とか……!」
アズサちゃんとユズちゃんの意見はそれぞれ『病院でミネ団長について調べる』と『正義実現委員会の方に話を聞く』の二つ。前者はお忙しいかもしれませんがセリナちゃんに話は聞けますし帰り際がスムーズになります。後者ならパトロールをしてくださっていますから聖杯戦争が起きてからのこの自治区の状況や不審な点のお話を広く聞けるかもしれません。それに正義実現委員会の方だけじゃなく、トリニティ自警団の方にも連絡してみてもいいかもしれませんね。
「僕は黒服との交渉を勧めようかな?モモイ達がいない状況で何かを決めてしまうというのは望ましくないけれど、そもそも彼の狙い自体分からない状況だ。まず話を聞いてみる、というのもいいんじゃないかな?幸い、戦力だけなら十分だ」
『最悪、私は生身じゃないわ。自爆機能も搭載してある……何かあっても貴方達を逃す時間は確保するから上手く使って頂戴』
「あはは……そうならないようにしますね」
セイバーさんの言う通り、交渉するにせよしないにせよ『話を聞くだけならタダ』です。それに今この場には、調月会長の話はともかく戦力はかなり多い方です。昼間というのもありますし、最悪の場合でも切り抜けるだけならなんとかなりますね。 - 6171じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/16(水) 19:06:45
『チョウサ、チョウサ』『ジチク、ジュウミン』『キキコミ、キキコミ』『タンケン、タンケン』『トリニティ、マワル』『カイモノ、カイモノ』『ブッシ、ブッシ』
「あはは……買い物はともかく街の人に聞くのも良さそうですね」
『ワタシハショッピングデス!』『トリニティデアソボウヨ!』『ドキドキシタイ!』
「あはは……」
護衛役として一緒に着いてきてもらった7機いるヘルタースケルターさん達は『物資集めと住民の方への聞き込み調査』というのを提案してくださいました。この時間ですと放課後ですから住民の方だけじゃなく生徒の方もいますし、色々な話が聞けるかもしれませんね。
そう考えているとユズちゃんが思い出したというようにあっと声を挙げてからポケットを探し始めました。
「物資……ぁの、そういえば……これ……」
「あら?ユズちゃん、これは?」
彼女の手の中にあったのは小さな金色の鐘、でしょうか。キーホルダーのようですが、色は違えどどことなく鐘楼で見た時計台の鐘にも似ています。
「ぇと、その……時計台で見つけて……忘れ物かもって……まだ受付に渡しに行ってなくて……」
そう困った顔をしている彼女に、今から受付の方へ話をしに行こうと伝えようとしたところでセイバーさんから待ったの声がかかりました。
「ちょっと見せてもらってもいいかい?ユズ」
「セイバーさん?何か気になる事が?」
少しねと言いつつユズちゃんから手渡された鐘を掌に彼は乗せるとそれを暫くの間じっと見る。どことなく緊張した面持ちで待つユズちゃんと真剣な顔で鐘を見つめるセイバーさんとを交互に見ながら待っていると、彼はゆっくり口を開きました。
「……やっぱりそうだね。微弱だけどこれ、魔力を帯びているよ。勿論微弱と言っても少なくとも忘れ物というには魔術師が落とした物でもないと変な話ぐらいにはだけどね」
そう言った彼にユズちゃんも飛び跳ねるようにしてから恥ずかしそうに顔を赤らめました。
「あ!やっぱり!……ぁぅ……ぁの、やっぱりそうなんですね……お土産屋さんにあったのに比べてすごく高価そう……というか、いえお土産の方が安物とかじゃなくて……なんだかちょっと違う感じというか……!」 - 6181じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/16(水) 19:13:39
「うん、大丈夫。君の感覚は間違ってないよ。見て違和感を覚えたというのならその感じた物を大切にしていい。これは魔術的な品に違いない……ユズはそういうセンスにも優れているのかもね」
「ぁ、ぁぅぅ……」
ますます赤くなった彼女を微笑ましく見ていると、コハルちゃんも同じようにポケットを弄り始めました。
「な、なら!これは!?見て、セイバーさん!」
「ははは……ありがとう、コハル。僕は専門家じゃないけどありがたく見させてもらうよ……おや、これは……」
「ど、どうなのよ?」
「当たりだね。前のと同じ、これも確かに魔力を帯びている……ただこれがどういった物なのかまでは分からないけど、『嫌な感じ』というのはないかな」
「よっし!」
コハルちゃんが見つけたビー玉のような小さなガラス玉も同じように魔力を帯びている物のようです。ただ、セイバーさんだけではそれがどういった効果を持つ物かまでは分からないのが難しい話ですが。
折角お二人が見つけて下さった物ですからなにか上手に活用したいと『同じように難しい顔をしたアズサちゃん』の隣で考えていると、調月会長とハナコちゃんの会話が耳に飛び込んできました。
『……魔力を帯びた物質が何故今になって発見されるのか。元々私達の世界にあって単純に魔力という存在を知らなかったから見過ごしていたのか』
「或いは聖杯戦争が始まった余波によるものか……流石にそこまでは分かりませんね。ただ今回のような事例がある、そう覚えておいて損はないかと」
「それならヘルタースケルターさんが言うように物資集めも戦力の強化だけじゃなくて、何かしら別の意味もあるかもしれませんね……」
そういえば以前見つけた銃弾やワッペンのように魔力の籠った道具がこれまでも幾つか見つけてきました。もしかするとしっかり探せばまだまだあるのかもしれません。
『マジックアイテム、なんて胡乱な言い方が正しいかは分からないけど。そういう物を今後も集めるというのなら専門家が欲しいわ。ちょうど此処にはそういう意味でも私達の先輩がいる。協力関係を結べているのだし、拠点へ迎える事も含めて古関ウイさんに会いに行くというのはありかもしれないわね』
「ウイさんに、ですか。それならシスターフッドとの話し合いをする時も着いてきてもらってもいいかもしれませんね」 - 6191じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/16(水) 19:22:44
そういう事の専門家がちょうどこのトリニティにいて、なにより私達と協力関係なのはありがたい話です。もし可能なら拠点までご一緒出来たらなんて考えてしまいます。そう考えて、もう一人。私もこの後お会いしたい方がいると思って提案してみました。
「あと私、ナギサ様に……な、なんですかみなさん?その微笑ましげな顔は!?」
「いえいえ♡なんでもありませんよ、ヒフミちゃん♡」
『アフターヌーンティーなんてする暇はなi……こら、やめなさい。ユズさん。どうしてスピーカー部分を塞ごうとするの、こら。ちょっと……ちょっと待ってちょうだい!』
「か、会長はちょっと黙っててください……!」
何故か私がそう提案すればハナコちゃん達は生暖かい目線を向けてこられますし、アズサちゃんはと言えば。
「むぅぅ……私も着いてく」
「あはは……勿論!アズサちゃんも一緒にお茶会しましょうね!」
「むぅぅ……」
何故か拗ねてしまいます。別に他意なんて特にないったらないんです。本当にちょっとお話できたらと思ったぐらいなんです!
「んんっ!……とにかく!このあとどうしましょうか?」
色んな案が出て私達は───。
①視聴覚室を借りてUSBを確認する
②シスターフッドを訪ねてマリーの話を聞く
③モモイ達が検査してる病院に行ってミネ団長について調べる
④正義実現委員会の本部を訪ねて話を聞く
⑤黒服に会いに行く
⑥ヘルタースケルターと共に自治区を探索(アイテム集め)
⑦ナギサに会いに行く
⑧助けてペロロ様〜 - 6201じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/16(水) 19:31:20
【ま、まま待ってください!今入ってきちゃ駄目です!良いですか!?ちょっと待ってて下さいね!】
【お夕飯!?えと、あの……あ、ああ後で!後で食べます!】
【んんっ】
【ごほん】
【……さて】
【行動安価を行います】
【上記の①〜⑦、もしくは⑧から『2つ』これからの時間でしたい行動を選択して下さい】
【特に制限等は設けておりません】
【順番も前回とは異なり特に意味はありません】
【あくまでもボーナス、皆様の選択結果で得た追加行動です】
【自由な発想で好きな行動を思う存分選んでしてくだされば幸いです】
【安価先>>630】
【それでは皆様】
【よい選択を】
- 621二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 19:36:30
②と⑦かな
②ではウイに同行も頼む感じで - 622二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 19:39:25
②と⑤かな
②はウイに同行頼んでおく感じで
後今後一緒に行動してくれないかも聞いてみるべきかな
黒服とはどこかで必ず会って交渉しなきゃいけないし今会いに行きたい気持ちはあるんだよな
取引の内容とかをはっきりさせておきたい - 623二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 19:58:40
②と⑦で
- 624二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 20:32:50
②に関してはマリーの情報のためにも行くべきだと思うけどもう片方はどうするべきかな
ナギサに会って話をするべきかここで黒服に会って話すべきか
ナギサと会う場合はナギサが調査したことを教えてもらえるだろうし
黒服と会う場合は聖杯戦争絡みでかなりの情報を得られる可能性がある
ただ何かしらの取引を条件にされる可能性は高いだろうけど
ただその場で取引しなくてもモモイたちと話してから決めることも出来るし黒服がどういう取引を提示するか知ることで今後黒服絡みで判断しやすくなりそうではある - 625二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 20:42:39
①に関してはみんなで拠点で見ればいい気はする
リスクもあるし - 626二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 20:43:29
いずれは黒服の願いも知らなきゃいけないとはいえ、現状黒服と取引することがあるか?ってのもあるな、聖杯の所在地の手がかりが必要となるのは全員の願いを知ってからだろうし、他陣営との交渉から黒服に聞きたいことが増えたりする可能性もあるだろうし
ナギサの方はリオがした対応に関する釈明も早めにしてはおきたいってのはある - 627二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 20:45:22
USBに関しては、拠点に戻って外部のネットワークと接続してないPCで確認はしたいですね
安価は2と7で - 628二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 20:54:44
黒服がどっかの陣営と本格的に交戦する前に接触しておきたいというのはあるかな
黒服がカイザーとかと組んで他陣営潰しに動き出したら厄介極まりないし
アサシンの宝具は即死する可能性がある宝具だからアサシン陣営と他陣営と衝突して即死が発動したら即脱落になりかねないし
そうなったら全陣営脱落させないでのハッピーエンドが不可能になるからな - 629二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 21:09:17
②と⑦で
②の際にウイについてきてもらって以後一緒に行動してくれないか説得してみよう
後セミナーに連絡してUSBを夜拠点で一緒に見るように頼もう
セイバー陣営以外見れないようにロックかけられてる可能性があるし
コユキがいればロックかけられても開けられるからな
それを知ってるヒマリがロックをかけてる可能性がある - 630二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 21:10:16
②と⑦
- 631二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 21:29:01
このレスは削除されています
- 632二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 21:35:55
このレスは削除されています
- 633二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 21:37:28
ミルクの甘い香り…誰なのだ?
- 634二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 21:39:56
ナツかな?
- 635二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 22:10:09
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- 636二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 22:24:15
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- 637二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 22:31:51
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- 638二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 22:41:03
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- 639二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 22:58:36
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- 640二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 23:13:59
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- 641二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 23:15:40
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- 642二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 23:16:41
消されちゃいましたか
保存とかは出来てるんでしょうか - 643二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 23:19:39
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- 644二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 23:22:51
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- 645二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 23:27:17
お疲れ様です
大変な作業でしょうけど無理せず頑張ってください
応援してます
地の文含めてメモ帳に全て書くとかしたほうがいいかもしれませんね - 646二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 23:37:14
おつかれさまです
消されてるってレス見てページ更新する前に639までの範囲はメモ帳にコピペ出来ましたが、ハーメルンのメッセージか何かでスレ主に送った方が良いかな? - 647二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 23:41:03
お疲れ様です
無理せずに…
そしてサクラコ様、相変わらず怪しいですわね - 648二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 23:42:33
消されたか…うーんこの
お疲れ様です - 6491じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/17(木) 00:44:30
できたじゃんね……とりあえずゆーあーるえる添えとくしまとめの方にも載せといたじゃんね☆
明日は↑の続き、サクラコちゃんとの交渉じゃんね☆でも大丈夫じゃんね☆
多分ミノリちゃんとのより遥かに楽じゃんね☆
ではでは今日は安価への参加、それから読んで下さってありがとうございました!それではみなさん、おやすみなさい……じゃんね☆
ありがとじゃんね☆
地の文もメモります……反省じゃんね☆次に活かしてくじゃんね☆
!?!?!?ありがとじゃんね☆
一応完成はしたんだけど、投下したやつとはライブ感が違うじゃんね……
もしお時間あったりユーザー名とか気にしないよーってことだったら笛の活動報告の返信欄辺りに書き込んでもらったら嬉しいじゃんね☆
でもでも!無理は禁物じゃんね☆
困ってるって書いて、それ聞いて心配してくれた人や間があって助けてくれようとした優しい人がいた、その事実だけでも1はとっても嬉しいじゃんね☆
ありがとじゃんね☆
サクラコ様の怪しさは癖になるじゃんね☆早く団扇振ってるPVみたいなシスフの子の反応が本編でも見たいじゃんね……日曜の生放送に期待!じゃんね☆
ありがとじゃんね☆
切り替えていくじゃんね☆読んでくれて反応してくれて安価にまで協力してくれる人がいる……1が一人ならとっくにやーめたって投げてるSS?が今日まで続いてるのはみんなとこの掲示板のおかげじゃんね☆
まだまだ頑張るじゃんね☆
- 650二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 01:03:56
活動報告の返信欄に文字数で入らなかったのでメッセージで送っておきました
- 651二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 01:04:12
お疲れ様です
- 652二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 01:38:56
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- 653二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 09:25:12
保守
- 654二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 13:57:17
サクラコとはどんな感じの交渉になるだろうな
- 655二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 15:13:12
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- 656二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 19:13:08
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- 657二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 19:31:08
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- 658二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 19:33:30
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- 659二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 19:45:20
⑩で、マリーといろいろあった事を伝えた上で、⑤マリーの願いを聞く というかマリーの思いや覚悟を知る為の手がかりを求めてここに来たって事を伝えるとか?
3スレ目939でマリーが言ってた、
”それから何かあれば『シスターフッド』へ。『必ず』ヒフミさんの力になってくれますから”についてもどこかで言った方が良いかな? - 660二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 19:46:23
まずは8かな
どれぐらいサクラコが聖杯戦争について知ってるか把握した方がこの後の交渉しやすいし - 661二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 19:48:03
うーむ、どうすれば良いのか迷うのだ
とりあえず、マスターだと言った後にマリーとどうしても話し合いたい、マリーと戦う気はないと言うべきか?
聖杯戦争についてどこまで知っているかも気にはなるけど - 662二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 20:04:33
とりあえず①かな
状況が悪化する選択肢ではないし
立場をはっきりさせるべきではある - 663二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 20:16:46
まずは①かな
状況悪化はしないだろうし
マスターとの話し合いで得られる物をサクラコが欲しがってるなら改めてマスターであること宣言した方がいいと思う - 664二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 20:17:16
まずはどうして来たのかを伝えた方が良いんじゃないかな?
”マリーちゃんの話を、聖杯戦争の話をしたい事は承知済みな筈です。”とも書かれてるしマスターである事だけ伝えてもあまり意味は無さそうというか、
マリーと何があったのか、どうしてマリーについて聞きに来たのかを伝えた方が良いんじゃないかな?とは思ったり
マリーと何があったかを伝えれば自ずと聖杯戦争のマスターである事も伝わるだろうし - 665二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 20:20:10
⑩で①と⑦合体させるかな
まだハッピーエンドについては伝えない方向で
今話してもいきなりすぎるしもっといいタイミングがある気はする - 666二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 20:24:28
⑩で①の可変というか、聖杯戦争のマスターではあるが、マリーを倒すための情報を知る為ではなく、マリーの願いというかマリーの思いや覚悟を知る為の手がかりを求めて来たと伝える、とかかな
今までマリーと会った際の様子も伝え、マリーがどうしてそこまでの覚悟を抱いているかも知りたいからと付け加えて
マリーの様子を伝える際に、3スレ目939でマリーが言ってた、”それから何かあれば『シスターフッド』へ。『必ず』ヒフミさんの力になってくれますから”についても言う感じで - 667二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 20:52:14
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- 668二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 21:00:29
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- 669二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 21:03:13
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- 670二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 21:16:57
⑩で⑧について話してからサーヴァントも含めてみんなでハッピーエンドを目指したいこと、そのためにマリーの願いを知りたいことを言うとかかな?
後願いによっては可能な限り叶えられるようにバックアップを約束してることも伝える感じで - 671二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 21:19:59
④か⑧かな
気になるのは - 672二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 21:20:42
⑤か⑥かな
もしくは③の変化形として、マリーが『覚悟』を抱くに至る経緯を知りたいって感じで聞くとかかな - 673二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 21:36:42
⑩で⑤と⑥の組み合わせというか、サクラコが知っているマリーの思いや願いや覚悟、そして、今のサクラコのマリーへの思いを教えて欲しい。って聞くとかかな?
⑧は元はマリーの側についてたサクラコなら知ってる可能性あるのと、今のタイミングで言うとサクラコの気持ちを更に追い詰める感じになりそうで良くない気もしたり。マリーが死ぬ可能性があるという現状の事実を直視させる様なものだし
”サクラコ様は無言。ポーカーフェイスなのは変わらない。常と異なるのはその瞳だけ。気になりはします。だからこそまずこの方とお話しする際に、私の立場と想いを伝えてはっきりさせなきゃいけません。
私は決して、『貴女を傷つけはしない』、と。”
や
”直接的な、たとえば戦ったとかそういう表現は避ける。別にそんな事、わざわざ迂回して伝えなくてもサクラコ様は承知しているかもしれません。でも、私が逆の立場だったらと思うんです。もし自分の大好きな後輩と、お友達と戦ったなんて分かっていても言葉として当事者から突きつけられたらと。
それはきっと『辛い』と、私だったらそう感じてしまうと思うんです。”
の言及を見る限り、現状であまり辛い気持ちにさせるのは良く無さそうかな?とも思ったり - 674二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 22:01:49
⑩:③と⑥の複合でマリーのここまでの歩みとそれについてサクラコ様がどう思ってるのかを聞く感じかな
回数制限があるわけじゃないならいきなり核心をつくより多少遠回りしたほうがいいかもしれないしとりあえずマスターとしてのマリーちゃんを知るところから始める感じで - 675二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 22:15:28
- 676二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 22:16:23
- 677二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 22:18:34
>>673でお願いします
- 678二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 22:25:15
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- 6791じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/18(金) 00:05:06
- 680二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 01:23:58
おつかれさまです
- 681二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 11:24:33
おつ
- 682二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 17:50:59
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- 683二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 18:30:04
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- 684二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 18:31:13
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- 685二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 18:34:31
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- 686二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 19:00:06
質問といえば、サポートシステムちゃんは別の可能性というかバッドエンドの世界戦のヒフミとかなのかな?
話し方とか、マーリンが前にサポートシステムちゃんに話しかけてた事とかから考えて - 687二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 19:11:47
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- 688二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 19:23:15
- 689二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 20:21:20
⑦が良さそうではあるかな?
- 690二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 20:34:27
⑩で⑦に加えて、サクラコからも何か私達に頼みたい事は無いか聞く
- 691二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 20:42:56
受肉に至る道筋って見つかってるんだっけ?
⑩で③に合わせてなぜマリーがあそこまで過激な手に出たのかについてサクラコの意見を聞く - 692二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 20:47:21
- 693二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 20:54:09
- 694二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 20:57:18
⑩で⑦に加えて、サクラコからも何か私達に頼みたい事は無いか聞く
かな、あまり詰め込んでも、省かれそうだし、>>692のは後で聞いた方が良いかも?
- 695二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 20:58:30
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- 696二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 20:59:47
- 697二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 21:00:49
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- 698二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 21:02:15
また消されちゃったか
安価に関しては安価下かな? - 6991じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/18(金) 21:13:28
↑が本編じゃんね☆質問への回答も一緒に載せてるじゃんね☆
……安価は絶対じゃんね☆
でもフェアじゃないことはしない、ので>>692さんの意見『も』採用でいくじゃんね☆
今日の1は全然余裕はないけど安価を二つも採用しちゃいます……じゃんね☆
- 7001じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/18(金) 21:28:32
「(さて、どうしましょうか……)」
サクラコ様が仰られた事になんて返そうかと思考を巡らせようとする。いつものように、これまでもしてきたように。考える。理解しようとする。いつものように。これまでと同じように。
【Recommend BGM……〈偽りの輪廻〉】
『?⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎』
「あ、れ……?」
「ヒフミ?どうしたの?」
アズサちゃんが心配してくれる。
「……ヒフミ。何かあったかい?」
「ヒフミ、大丈夫?」
「⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎?」
「⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎?」
セイバーさんやモモイちゃん、みなさんが聞いてきてくれる。
けれど返せない、返事ができない。
ない。ない。ない、ない、ない。
ないないないないないないないないないないないないないないないないない。
私の中で大事な物がない。思い出せない。見つけられない。考えられない。明瞭な答えが出てこない。
「……フミッ!?」
だれかの叫びが聞こえる。震える。焦りが生まれる。体調が悪いわけではない。けれど震えが止まらない。忘れてしまった。消えてしまった。何かが欠けてしまった。その喪失感だけが私の体を襲って───。
『⑩助けてペロロ様〜』 - 7011じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/18(金) 21:46:25
【Recommend BGM……〈星空のヴェール〉】
『⑩助けてペロロ様〜』
すっと、優しい声がした気がしました。胸の中で走る焦燥と不安感、なのにその理由が分からなくて可能なら心臓を引きずり出してしまいたくなるぐらいの不安に駆られたのが嘘のように落ち着く。
そこでやっと、呼吸を忘れていたように息を吐いて、吸った。
いつの間にかソファから崩れ落ちて、ローテーブルにしがみつくように床にへたり込んでいる自分に気がつく。
「ヒフミ!意識はあるかい?」
「あはは……大丈夫、大丈夫です。なんだか急に、ちょっと目眩がしちゃって」
「拒絶反応だろうか。すまない、無理をさせてしまったね」
大丈夫と心配させた事への謝罪をしてからサクラコ様を見ると明らかに動揺されていました。みっともない、そして誤解させてしまう態度をしてしまった事を含めて私は謝罪する。
「申し訳ありません、サクラコ様。ちょっと動悸が……あはは……困り物ですね」
「ご無理をしてはいけませんよ、ヒフミさん。大丈夫という事でしたらこのまま話は続けますが、必要なら別日でも」
「お気遣いありがとうございます。けど大丈夫です。このままお話しさせて下さい」
焦った気持ちはもう消えて、思考もクリアになる。
切り替えていきましょう。
落ち着いて、さっきまでの話を思い出してよく考える。
サクラコ様は『マリーちゃんはランサーさんの受肉を願っていると言った』、そういう風に私達に教えてくださいました。それ自体は恐らく『本当』でしょう。聞けばこのまま居場所についても話をしてくださる筈です。
だけど、彼女は肝心な部分を話してくれていない。質問に答えて下さっていない。
ただそれは話の流れのせい、というのもあるかもしれません。ですから、もう少し。
「あの、サクラコ様はどうして私達に良くしてくださるのでしょうか?もし私達の方でもサクラコ様に協力出来る事があればと思うんですけど……」
様子を見る必要があります。 - 7021じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/18(金) 22:09:04
「……事はキヴォトス全体での大きな問題にまで発展しています。最早シスターフッド内部だけで処理できるお話しでもありません。そうなった以上、協力をするのは何かヒフミさんから見て違和感でもありますか?」
「……サクラコ様は元々マリーちゃんに協力されてたんですよね?今だってシスターフッドの先輩方はマリーちゃんの事を大切に思ってる筈です。なのにどうして私達に居場所も含めて全面的に協力してくださるのかなぁ……って。不躾な物言いになって申し訳ありません」
かたりと紅い水面が揺れた。それを抑えつけるように彼女は少し冷めて湯気の見えなくなったティーカップを傾ける。
「構いませんよ。シスターマリーは既にシスターフッドから除名されました。そうである以上、上司でしかなかった私からあの子にすべき事はありません」
二度、三度口に含んでからゆっくりと語られるサクラコ様の話は以前にもナギサ様から伺っていたマリーちゃんが退部してしまったという話でした。
「……サクラコ。マリーは退部届は出したのか?」
アズサちゃんの眉がしょんぼりと下がってしまう。未だ私の背中を撫でててくれている彼女の手にもどこか力が入らない様子だった。
そんな彼女の様子をちらりと見てからサクラコ様はきっぱりと言い切ってしまわれる。
「少なくとも私は受け取っています。そしてシスターフッドの人間ではなく、あまつさえこのトリニティで同校の生徒へ、ヒフミさんに対して危害を加えようとした。それも取り返しのつかない怪我を合わせようと……最早庇い立てする方が道理に合わないという話です」
憂いを帯びながらも毅然と語る彼女の姿に『無理をしていないとはとても言えない』。
「もし仮に私がシスターフッドの長としてヒフミさん、貴女に頼む事があるとすればそれは事態の早急な終息に他なりません。戦場に立つ貴女方へそれ以上、何か願うなんて烏滸がましい」
「マリーちゃんについては、あの……?」
「先程お話ししたつもりでしたが、いいえ、私の言い方が悪かったのでしょうね。このシスターフッドに彼女が戻る席はもうありません。あの子自身が蹴り飛ばして出て行ったというのなら、どうしようありませんから」 - 7031じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/18(金) 22:13:40
あの夕方の戦いはこのトリニティで行われました。ナギサ様が割って入られたという事はそれを見ていた第三者がいて通報があったのかもしれません。そしてナギサ様もサクラコ様もあの日のマリーちゃんの言動を、そしてこれまでの事も把握されている。
「す、少しぐらい!その聖杯戦争ってすごく大変で!今だってマリー一人ぼっちかもしれなくて!」
「……ありがとうございます、コハルさん。マリーのことを想って下さって。ですが彼女は罪を冒しました。ヒフミさんを傷つけようとした。今も自治区境界線で、その他にも多くの場所で戦闘を行っていると聞きます。事実、何人かのシスターが諌めに行っても返り討ちという形での返答しかありませんでした」
帰るべき場所はないのだと、サクラコ様は告げられます。そこには頑ななまでに無感情で、淡々と事実を告げるように彼女は話している。
「伊落マリーは退学こそされていませんが最早、シスターフッドの人間ではないのです。あの子はもう私達の知るシスターではないのです。そんな彼女を庇う事と許す事も、シスターフッドの長たる私には赦されないのです」
そんなサクラコ様に私は───。
①ランサーの弱点を知らないか聞く
②マリーとお茶会をした話をする
③ランサーを倒してしまっても構わないか確認する
④ミネ以外にもマリーには協力者はいるか聞く
⑤マリーの聖杯戦争後の処遇を聞く
⑥マリーと戦う際の注意点を聞く
⑦物資調達をマリーがどうしてるか知ってるか聞く
⑧シスターフッドに全面的な協力を依頼する
⑨時計台で拾った封筒と鍵について話す
⑩助けてペロロ様〜(自由記入) - 7041じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/18(金) 22:14:35
【行動安価を行います】
【上記①〜⑨から『1つ』】
【もしくは⑩自由記入で話したい事を『1』つ】
【いずれか1つを選択して下さい】
【安価先>>712】
【⑩自由記入については①〜⑨の組み合わせ等は勿論、それ以外の全く異なる話をするのも構いません】
【ご自由にお書き下さい】
【それでは皆様】
【よい選択を】
- 705二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 22:29:12
⑦か④かな
- 706二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 22:30:28
⑦か④が良さそうではある
あるいは両方か - 707二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 22:34:20
ヒフミとの戦闘の件を第三者が見ていた上、シスフに退部届を出している以上内心はどうあれ表向き庇えないってことなのかな
安価は⑩で④と⑦を聞いてみるべきかな - 708二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 22:35:51
- 709二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 22:44:09
KSK
- 710二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 22:48:35
加速
- 711二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 22:49:05
>>708かな
- 712二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 22:49:23
- 7131じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/18(金) 22:57:37
- 714二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 23:00:47
④かな?
サクラコというかシスターフッドへ渡すつもりのものだったかヒフミ達へ渡すつもりのものだったかはわからないし - 715二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 23:16:04
とりあえず④がいいと思う
- 716二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 23:33:39
加速
- 717二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 23:41:31
- 718二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 23:41:44
④かな
- 719二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 23:50:42
このレスは削除されています
- 720二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 00:41:33
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- 721二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 01:04:36
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- 722二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 01:21:34
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- 723二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 01:30:18
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- 724二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 01:34:46
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- 725二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 01:44:28
おつかれさまです
ここは”サクラコ様が話せるように『緩める』”為には⑥かな - 7261じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 09:09:09
- 727二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 09:11:29
おはようございます
楽しみ - 7281じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 12:23:04
- 729二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 12:23:40
ハーメルンの方で見つけてからやっと追いついた…!いつも楽しませてもらってます!
- 7301じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 12:34:17
- 7311じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 13:00:06
【皆様こんにちは】
【サポートシステムが起動しました】
【これより行動安価を行います】
【下記①〜⑥から『1つ』】
【もしくは⑦自由記入で話したい事】
【いずれかの選択肢から1つを選択して下さい】
①マリーについてどう思っているか聞く
②マリーとお茶会をした話をする
③サクラコ様の体調について聞く
④ミネ以外にもマリーには協力者はいるか聞く
⑤マリーの聖杯戦争後の処遇を聞く
⑥マリーについて自分がどう思っているか話す
⑦助けてペロロ様〜(自由記入)
【安価先】
【⑦自由記入については①〜⑥の組み合わせ等は勿論、それ以外の全く異なる話をするのも構いません】
【これまでも選択肢は基本的にほぼ全て変化しましたが】
【今回選択した①〜⑥或いは⑦の内容次第で次回以降の選択肢が大きく変化します】
【また選択によっては現在の交渉イベントが終了する分岐がある事もご注意下さい】
【それでは皆様】
【よい選択を】 - 7321じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 13:01:42
- 733二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 13:13:53
⑥かな?
- 734二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 13:36:32
⑥が良さそうな気はする
- 735二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 13:47:40
②も悪くない気はするけど⑥が一番いいかな
- 736二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 13:48:44
⑥で
- 737二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 13:49:42
加速
- 738二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 13:52:09
ksk
- 739二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 13:53:30
⑥が良さそう
- 740二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 13:53:44
- 7411じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 14:24:05
『⑥マリーについて自分がどう思っているか話す』
恐らく、今この瞬間にお話を終えてしまっても。或いは聖杯戦争や具体的なマリーちゃんの戦力についての話をしても、『問題はない』のでしょう。
知っている限りのことを協力を惜しまずにサクラコ様は教えて下さいます。
「サクラコ様、マリーちゃんってどういう子だったんでしょうか?」
だって聖杯戦争は危険で、キヴォトス全体に影響を与えかねない儀式で、実際に被害者も出ている。
シスターフッドから退部して自治区と協力を結んでいないマスターという『脅威』に対して、サクラコ様はきっと立ち向かうという選択をしなくてはいけない。
だから私達に協力してくれる。だってそれがシスターフッドという巨大な組織のトップとしての正しい姿ですから。
「……急にどうされました?ヒフミさん」
でもそこに、サクラコ様の本心はありません。立場で雁字搦めになってしまって何も見えてきません。それじゃあ分からないんです。
たとえマリーちゃんの願いが分かっても、たとえ居場所が分かっても、たとえシスターフッドという大きな戦力と協力関係をこの後きちんと結べたとしても。それじゃあ駄目なんです。
「私、実は補習授業部に入る前までそこまでマリーちゃんとお付き合いがあったわけじゃないんです。可愛いシスターさんだなぁって、礼拝の時間で見かけたり教会前ですれ違ってご挨拶したりする……本当にそれだけ。学年だって違いましたから」
今ならミノリさんの気持ちが分かります。
聞こえる言葉は正しい。整然と並べられた理屈に誤りはない。でもそれは、想いが足りないんです。がむしゃらでめちゃくちゃなぐらい、『自分』というエゴが見えてこないんです。それじゃあお話ししてても壁を挟んだみたいに寂しいんです。
「だから補習授業部に入って、合宿をする中できちんとお名前とかもちゃんと知って。ハナコちゃんが誘ってくださって放課後一緒に遊びに行くようになったり、時々お茶会したり、本当に仲良くなったのもつい最近なんです」
「そう、でしたか。それは……ヒフミさんの立場からするとお辛い事でしたね。せめてその『苦痛』を取り除けるよう祈るしか私には出来ません」
「そうですね、辛いです。でも大丈夫です」
だから私はここで少し『賭け』に出ました。
「マリーちゃんはまたすぐ仲直りして一緒に過ごせるようになりますから!」 - 7421じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 14:52:09
ぐらりと、サクラコ様の表情に罅が入った。
「マリーちゃんは優しい子です。私達のために、誰かのためにって、いつだってそう想って行動してくれます。そうだ、この前なんて私がペロロ様のライブチケット当たるか心配ですって話をしたら、それから毎日欠かさず祈ってくれてたってハナコちゃんから聞いたんですよ!」
「えぇ……そうでしょう。彼女は確かに優しい子『でした』」
「はい!ね、セイバーさん!」
間髪入れずにセイバーさんというある意味マリーちゃんとはこの場で最も関係性が希薄な相手へと話を振る。半ば強引な形で、けれど話題は変えずに、振り回すように。私は空気を変えていく。そしてセイバーさんは滑らかに私の意思を受け取ってくださった。
「あぁ。僕は彼女と関わる機会はそう多くはなかった。けれど驚くほど礼儀正しく他者を尊重し、そして分け隔てなく慈しめる女性だと感じた。そうだね、ヒフミの友として彼女のような子がいる事を嬉しく思った物だよ」
「……ありがとうございます。此処に最早帰路はない彼女もそれを聞けば喜ぶでしょう。ですが、それはあくまでも以前の話。今はもう、同校の生徒を傷つけ、あまつさえ殺し合いに嬉々として向かった娘なのです。もう……どんな形であっても止めなくてはいけないんです」
ぎしりと音を立てるほど強く、痛々しく彼女はその掌に爪を喰いこませて血を垂らしてしまぐらいに拳を握りしめた。吐き出す言葉は苦渋に満ちた物だった。それをもう、私達は『聞いてあげない』と決めました。だって彼女のその決断を受け止めてしまってはいけないんです。
「サクラコさん。マリーちゃんってば、本当に誰に対しても優しくて、そして態度を変えない子なんですよ。こんな私にもそれは変わらないんですから……でも私は、そんなマリーちゃんの姿になんども助けられました。彼女に会わなかったからきっと私は補習授業部のみなさんと、先生と出会う前にこのトリニティを去っていた。そんな弱虫な私を支えてくれた、私には勿体無いぐらいの大好きで、大事な友達です」
意図を理解してくれたハナコちゃんも、懐かしむように目を細めながらそう話してくれる。 - 7431じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 15:03:44
「私はマリーと初めて会ったのは合宿中だった。私への礼を代わりに伝えに来たという話だった。私から見るマリーという友達はいつもそうやって、誰かの『言えない気持ち』を聞いて寄り添える、そんな風に見ている。それは今もだ」
「わ、私も!マリーはいっつも会いに行くとクッキーとかくれて、それを二人でベンチに座って食べて……それで、その!私の頑張った事とか全部聞いてくれるの!マリーはいっつも笑いながら、嫌そうな顔一つしないで、私の話、ちゃんと聞いてくれる子だったの」
アズサちゃんは初めて会った時の事を、コハルちゃんは私達も知らなかったマリーちゃんと過ごした二人きりの時間のことを。自分達がどんな風に彼女と関わって、その時からどんな風にマリーちゃんという人を想ってきたかを話してくれます。
「ですから、みなさん、さっきから何を……いえ、そんな話は今関係ない筈です。ヒフミさん、貴女だって当事者として分かっている筈です。もうお気づきかもしれませんが、貴女にしろマリーにしろ今こうしている間だって……!」
拒絶反応の事を突然触れてきたのは少しずつ殻が破れている証拠でしょうか。それならまた一歩、踏み出さなきゃいけません。だってサクラコ様はずっと。
「私……会ってみたいな。ヒフミちゃん達がそんな風に言うお友達、私も……仲良くなれる、よね……?」
「当たり前でしょ!ユズとだってマリーはすぐ仲良くなっちゃうんだから!」
「えへへ……た、楽しみだね」
心の中で泣いていた。ずっと悩んでおられた。どうすればいいかの選択肢を選べないでいたのだと私は思うんです。多分ですけど、私はきっかけだったんです。私はティーパーティと協力関係を正式に結んで事態終息を望むマスターという立場にあります。そんな人間が訪ねてくるその限界まで。
サクラコ様は生徒会からの要請も断って、マリーちゃんを守ろうとして、だけど長引くほどにマリーちゃんの体調も心配になっていった。
「マリーは……ですが……!いいえ、マリーは離反者です。聖杯戦争という殺し合いに欲望だけを掲げてその舞台に立ってしまったのです。何を話しても結論は変わりません。ヒフミさん、シスターフッドとして私から貴女に要請を『ねぇ、ヒフミさん』……!」 - 7441じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 15:08:23
どんな経緯があって、どんな形ですれ違いながらマリーちゃんが出て行ってしまったかは分かりません。けどマリーちゃんが出て行ってからきっと、サクラコ様は立場と『本心』で板挟みになっておられたと思うんです。
調月会長が遮ってまで渡してくれたバトンを手にしながら私はサクラコ様を見る。
『伊落さんだったかしら?随分と慕われている子だったのね。嗚呼、そういえば。受付前にいた此方のシスターフッドの部員の方もそれはとっても可愛いがっている様子だったわね。いなくなった後も、たとえ人殺しになってしまったとして味方だなんて……羨ましいぐらい、人に愛されているのね、伊落マリーさんって子は』
「はい、そんなマリーちゃんのこと私達は大好きなんです。たとえ襲われたって、すれ違ったって、これから先何度だって」
この優しい人は無理をしている。私達と同じようにきっと『マリーちゃんの事が大好き』な筈なのに、その立場と重責で言えない『本音』がある。言わないように我慢している『本当の願い』がある。
「仲直りして、またたくさんお喋りしたいんです。だってマリーちゃんは私達の大好きなお友達ですから!」
だからこれは賭けです。私達の気持ちとサクラコ様のマリーちゃんへ向ける気持ちが同じである事。
マリーちゃんに対して本当はしてあげたい『願い』が彼女の中に今まで話してきた建前とは別にあること。
「サクラコ様」
「……はい」
「私達はマリーちゃんの事が大好きです。マリーちゃんを傷つけるつもりも、悲しい想いをさせるのだって嫌です。これ以上、辛い顔をしたマリーちゃんなんて、私は全然見たくありません」
「……っ」
そして、『マリーちゃんを大事に想う』サクラコ様の不安に対して、こうやって私たちも同じ気持ちなんだと伝えてほぐしてあげられたかどうか。
そんな賭けに出ました。
でもあと少しだけ。彼女の心に触れるための半歩が足りません。何か一言、何か一つ話題を。
サクラコ様の本当の気持ちを知らなきゃいけない、知った上でマリーちゃんに会いに行かなきゃきっと最高の結果に繋がらないと『直感』しますし、何よりこんな状態で辛そうにしてるサクラコ様を見て見ぬふりなんてしたくありません。
だから私は、そのあと一歩を───。 - 7451じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 15:13:25
【行動安価を行います】
【下記①〜⑥から『1つ』】
【もしくは⑦自由記入で話したい事】
【いずれかの選択肢から1つを選択して下さい】
①シスターマリーについてどう思っているか聞く
②マリーとお茶会をした話をする
③シスターマリーの願いについて聞く
④ミネ以外にもマリーには協力者はいるか聞く
⑤マリーの聖杯戦争後の処遇を聞く
⑥鍵を手渡す
⑦助けてペロロ様〜(自由記入)
【安価先>>753】
【⑦自由記入については①〜⑥の組み合わせ等は勿論、それ以外の全く異なる話をするのも構いません】
【また⑦に関しては文章量等の制限はありません】
【なお】
【今回の交渉イベントでの安価は基本的にこの安価を持ちまして終了となります】
【ご注意下さい】
【それでは皆様】
【よい選択を】
- 746二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 15:39:44
ここは①かな
シスターフッドの長としてではなくサクラコ個人がマリーをどう思ってるかを問う感じで - 747二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 15:57:37
①が良さそうではあるか?
- 748二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 16:14:29
①かな?
- 749二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 16:37:44
①で
- 750二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 16:39:10
このレスは削除されています
- 751二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 16:39:25
このレスは削除されています
- 752二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 16:39:42
このレスは削除されています
- 753二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 16:40:01
このレスは削除されています
- 7541じゃんね◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 16:45:02
- 7551じゃんね◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 16:58:39
『①シスターマリーについてどう思っているか聞く』
口にしてから気づきました。焦ってしまった。一足飛びに、彼女の心に触れてしまった。
ワンクッション、あともう半歩分。
「マリーについて……いいえ」
届くために必要な手順が足りなかった。
口を真一文字に固く閉めてしまったのはきっと、目には見えない彼女の心の表れなのでしょう。
ここに来て漸くサクラコ様が私達に見せてくださった物。不安や心配、そして立場と重責という殻の向こうにあったのは。
「私が、『私程度』が語れる事なんて何も……何もないのです」
とても遠くて微かにしか見えませんが、ただただ色濃くどろりと罅から漏れ出す『後悔』と『失望』。
「ごめんなさい……私はみなさんとは」
彼女は立ち上がってしまう。何か言わなくては、向かうのを止めなくてはと、口にしようとして。
「『違った』んです」
背を向けた彼女はそう言って、部屋から出て行ってしまった。
【交渉イベントを終了します】
【お疲れ様でした】
【この後19時から次の投下を行います】
【今回のイベントで獲得した情報は以下の通りです】
・伊落マリーの願い
・伊落マリーの拠点候補地のマップ(dice1d10=2 (2) )
【それでは皆様】
【よき休息を】
- 7561じゃんね◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 17:15:53
- 757二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 17:23:48
難しいな。何を言えばよかったんだろう
- 7581じゃんね◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 17:52:45
- 759二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 18:08:04
この失敗がどう響くか
場合によっては大戦ルートとかへの切り替えも考えなきゃいけなくなるかもな - 760二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 18:14:34
この後ホシノや美食研究会、黒服と交渉しなきゃいけないからな
スレ主的にはミノリに対する交渉よりサクラコへの交渉の方が難易度低かったらしいし
どんな交渉していくことになるんだろう
あるいは情報貰うだけなら簡単だけどサクラコの本当の気持ちを聞くのは高難易度だったとかかな - 761二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 18:22:57
- 762二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 18:26:34
- 763二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 18:32:49
- 764二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 18:49:59
いっそのことダイスで決めた方がそっちの固定値あげたりする方針に向けられたか…?
- 7651じゃんね◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 18:55:08
なんか反省会になっちゃったけど会話文はできたじゃんね……ナギちゃんのところは出す情報、少なくとも1から出そうと思っているのはそんなにないからサクサクいくじゃんね☆
……ノーコメント、はフェアじゃないからお知らせしとくじゃんね☆
聖杯大戦√も全然現実味が出てきたじゃんね……
やっばいじゃんね、なんにも頭の中に描けてないじゃんね☆
盛りだくさん過ぎるじゃんね☆
サクラコちゃんの交渉に関しては実は初手クリアも可能だったじゃんね……
日を跨いだからブレさせちゃったのが1のミスだったじゃんね……
別の陣営同士で元気に小競り合いしてるじゃんね……というかアサシン自体が喧嘩吹っ掛けまくってるじゃんね……
うーん……難しいじゃんね☆
ただでさえウチは安価が他所様のスレより少ない形式じゃんね……安価してた部分とか🎲にすると読んでくださる方の参加要素へっちゃうかもだし……でも言われてみると確かにだし……悩んじゃうじゃんね☆
- 7661じゃんね◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 19:02:47
【9日目午後・追加イベント】
『⑦ナギサ様に会いに行く』
「失敗、しちゃいました……」
肩を落として歩く私達の姿を授業終わりの方々がちらちら見ていくのは分かりますが、今はそれどころではありません。
結局、サクラコ様からマリーちゃんが恐らくいると思われる『カタコンベ』や『トリニティ内でも人の出入りの少ない古くて常任管理者のいない教会』の地図を合わせて2枚ずつ頂いてそのまま帰路に着くことになりました。
「ちょっと勇足過ぎたでしょうか……」
「いえ、あれは私も計算外でしたから。まさかあそこまで『頑な』に心を閉ざさないといけないとは……」
ハナコちゃんも頭が痛そうに額に手を当てている。そういう気持ちも分かります。明らかにいつものサクラコ様ではありませんでした。様子が戻ってきた、というより普段に寄せた姿を取り繕えたのもマリーちゃんの話がひと段落した時。
つまりマリーちゃんの話をしなくなったタイミングです。
「サクラコの事情やマリーの出奔の経緯を聞くべきだったか?」
「どうだろう。それは確かに序盤か中盤で聞いておいたらスムーズだったかもしれないけど、間違いなくあと一歩、或いはもう半歩まで迫った感触はあった。だから検討すべきは仕損じた最後だけでいいんじゃないかな?」
最後。私がサクラコ様に聞いた時、彼女は狼狽と焦燥。そして私が見た限りどろりとした『後悔』と『失望』が見えたような気がしました。そして最後の質問をした時の彼女は、なんというか『限界』だったようにも感じます。
「……封筒と鍵を渡せなかったのは大きかったかもしれませんね」
「あ、そっか。私達、結局それ渡せれなかったもんね」
『……もしかすると、それこそ彼女にとって本当に必要な物だったのかもしれないわ』
当初の目的というか建前だった封筒と鍵も渡せず仕舞いでした。ただそれも変な話なのです。
『封筒の話をした時に鍵と封筒を渡さなかったのはそう悪い判断ではない筈よ。彼女は明らかに封筒と鍵を見て動揺していた。彼女は鍵が入っていると知っていた、というわけじゃなさそうだけど、逆に言えば本来あの子が想定した手紙には彼女が知りたい事が書いてあった』
「ぅ、歌住先輩は何を知りたかったんでしょう……?」 - 7671じゃんね◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 19:13:59
サクラコ様はユズちゃんが言った通り、恐らくは『封筒の中身』を知りたかった。そう考えるのが自然です。明らかにオフィシャルな物ではない最近隠すように置かれた封筒。それを見た瞬間の彼女の反応からマリーちゃんの物なのはほぼ間違いないでしょう。
「マリーに関する事なのは確かだろう。つまりサクラコはマリーについて不明な点がある、と考えるのが道理か」
そう判断した上で彼女はあの時あれだけ渡すように言ってきたのですから、中身を知りたかったと思うんですが、その割に話題に一度上がって以降は帰り際も含めて渡すように言うことはありませんでした。何故なんでしょうか。もしかして『知りたいのではなかった』とか?
ですが、その考えよりも先に頭をもたげさせるのは最後の部分です。
「サクラコ様はずっと不安が見え隠れしました。そして頑なに立場とその責任について話していました……私は最後でサクラコ様の本音に少しでも触れてみたかったんですが……」
「限界、だったんだろうね。理由は定かじゃないけど『不安』の中にいたサクラコにとって欲しかったのは、自分から気持ちを吐露する勇気じゃなかった。不安を和らげて、解消してくれる『安心感』だ」
「弱い部分見せたり、自分の辛い事や考えてる事……人に向かって言うって大変だもん、ね……」
セイバーさんが言うように、そして最初に考えていた軸の通り、最後までサクラコ様が安心できる話だけで固くなった彼女の気持ちをほぐしいくべきでした。
交渉中の反応と明らかに動揺が減った場面を考えるに、サクラコ様にとってマリーちゃんの事について自分から吐き出すというのは『辛い』ことなのかもしれません。
「鍵が……それだったと?」
「そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。ただ、より確実な手を打つなら。サクラコが何に不安を覚えているのか。そして」
残りの言葉はハナコちゃんが引き継いでまとめてくれました。
「最後に見せたあの『後悔』と『失望』が何に向けられて、どうしてそれを抱え込んでしまっているのか。それを対話の中で探って解消する……それが大切かもしれませんね」 - 768二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 19:14:25
鍵を渡すべきだったかぁ……その選択肢も思い浮かんだけど最後の選択肢だし何の鍵かも一切手がかり無かったから流石に賭けに出る気にはなれなかったしなぁ
- 7691じゃんね◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 19:20:30
「で、でも!マリーの願いは分かったんだし!これでマリーとの話も……その、上手く……うぅ……」
「難しい話だ。少なくとも私はサクラコの話を聞いていて、ミノリの願いほどの強度を感じなかった」
渋い顔をしてアズサちゃんは訥々と話し出します。
「人を殺す、誰かを傷つける。それをしてでも叶えたい願いがあるのなら……そこには必ず妄執にも似た、石に齧りついても必ず叶えようとする熱量が生まれる。私も……うん、覚えがある」
『……私もよ。そして、その熱量は正のベクトルにしろ、負のベクトルにしろ、とても大きいわ。どんな理由であろうと曲げられないだけの強さがある。けれど歌住代表から聞いた話だけじゃ理由として弱すぎる』
苦々しく言うアズサちゃんも、寂しそうに言う調月会長も、お二人の言葉にあるのは聞いている私が苦しくなるような身を切る『後悔』でした。
「そしてマリーの動きは確かに『願いを持ったマスター』らしい物だった。だから恐らく、もっと生々しい理由が存在する。受肉させたいというのなら、『どうして受肉させたいか』。そこが語られない以上、この願いは知ったうちに入らないよ」
「じゃ、じゃあ……どうしたら……?」
コハルちゃんがおずおずと尋ねると、少しずつ昏れ始めつつある空よりずっと眩しく快活にセイバーさんは笑顔を向けました。
「まだ時間はあるよ。ナギサとの話をさっと済ませて、帰る前にもう一度教会に立ち寄るというのも一つの手かも知れない」
「電話、というのもありですね。文明の利器はしっぽり♡活用しませんと♡」
「……もうっ!なんでそこでしっぽりなのよ♡変態!」
いつもの調子を取り戻したコハルちゃんを見て私もエンジンが掛かります。
「エンジニア部以外のメンバーがちょうど揃っている。ならトリニティで一晩過ごすというのもありかもしれないな。こちらに関しては戦力的な不安は少ない。拠点が心配ならセイバーとヒフミはティーパーティや正義実現委員会と共に過ごしてもらって、私とモモイやアリス、ミノリ達は帰って守りを固めたっていい」
『それに最後の最後で私達は二つ、大きな物を手にしたわ』
たかが一回。それも取り返しがつかない失敗ではありません。むしろ収穫は確かにあったんですから。 - 770二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 19:23:53
トリニティにヒフミたちが残る手もあるのか
ただ今日の夜にはホシノとの交渉があるからな
拠点で話をする場合呼び出したヒフミ本人が交渉の場にいないのはまずい気がするし - 7711じゃんね◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 19:30:21
『歌住サクラコは何かを後悔している、誰かに失望している。それを知る事が出来た』
「私達の手元に鍵、もまだあります……!」
『合ってるわ、ユズ。鍵という現物が手元にあるなら、やれる事はまだある……巻き返しは可能よ』
そうまだまだここからです。マリーちゃんの事、シスターフッドの事、そしてサクラコ様の事。これらはきっと一繋ぎになっている物事です。どれか紐解いていけば、必ずゴールに繋がる。そんな『直感』があります。
こんなところで挫けてる場合じゃありません。
「さぁ、みなさん!次はナギサ様とのお話会です!こっちもしっかり頑張りましょう!」
その言葉に皆さんは頷きながら力強く橙が混ざり始めた空に腕を伸ばして。
【トリニティ総合学園本校舎・ティーパーティ事務局前】
ナギサ様に会いに向かいました。
面会待ち時間:dice1d7=2 (2)
①予約入れてたので0!スムーズ!
②ナギちゃんは全ての予定に片をつけた!待ち時間0分!
③ナギちゃんは全ての予定に片をつけた!……でもちょっとお化粧なおすから待ち時間5分!
④すみません面会時間終わってますんで……30分待ちです……
⑤熱烈歓迎!→①
⑥クリティカル!→②
⑦来襲!暁のホルス!→dice1d4=2 (2)
- 7721じゃんね◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 19:37:22
- 773二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 19:44:02
大戦ルート有りえるのか
膠着状態だもんなぁ - 774二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 19:51:21
ラストチャンスでホシノを引かなかった場合夜にヒフミたちが拠点に戻るのは確定かな
大戦ルートを本格的に視野に入れて行動すべき段階になって来たかな - 7751じゃんね◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 19:55:35
【トリニティ総合学園・ティーパーティ応接室】
「ご機嫌よう、ヒフミさん。素敵な連絡をお受けしましたから折角ですから紅茶でもと思ったのですが、どうやら今日はとっても急いでおられる様子ですね?」
「あは、あはは……い、いえ!ちっとも急いでません!」
「ヒフミ、ヒフミ。僕達、結構タイトなスケジュールなんだけど」
はい、セイバーさんが何か仰っている気がしましたが私には何も聞こえませんでした。何せ目の前で満面の笑みのナギサ様がいらっしゃいますから。
「あら、そうでしたか。私てっきり、ご自分では私なんかと話せないぐらいお忙しいのかと」
「い、いやぁ……そ、そんなことは!」
「うふふ……そうでしょうか?何せヒフミさん、他所様の会長と仲良くされるほどミレニアムで頑張っておられるようではないですか。ふふっ妬けてしまいますね……『本当に』」
まっずいです。完全にお冠モードのナギサ様です。普段は綺麗に揃えて座っている40デニールが、今は滅多に見ない組んだ御姿を晒しておられます。
「あの、ええっと……そのぉ……!」
早く話を済ませてシスターフッドに行くかどうかは別として、どっちにしてもトリニティにいられる時間は1時間程度。最近会えないでいたお友達をなんとか宥めて健全な、健全な!話し合いに移らなきゃいけません。頼みますよ、私の中のペロロ様……私に力を!
【それでは皆様】
【これより】
【ぷち☆交渉イベントを開始します】 - 776二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 20:02:14
ナギちゃん様、ブチギレてるやないかw
大戦√だと、ミカ主の言っていたヤバいサーヴァントってのが気になる
戦力的にヤバいギル様やカルナや甲賀三郎のようなのが召喚されるのか、別の意味でヤバいプレラーティや術ジルやペイルライダーのようなのが召喚されるのか、はたまたキアラやカーマちゃんのような獣候補が召喚されるのか…
さすがに、某ファブリーズやグランドフォーリナーが召喚される事はないと信じたいな(汗) - 777二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 20:08:23
このレスは削除されています
- 7781じゃんね◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 20:10:12
【目標:桐藤ナギサを宥めろ!】
【以下の選択肢から言いk】
【……】
【望ましい会話と行動を1つを選んで下さい】
①「ナギサ様とのお茶会はもっとゆっくりしたかったんです!」と渾身のドヤ顔/+2d25
②「ごめんなさい!バタバタしててちゃんと私から連絡できませんでした!」と正直に謝罪/+25固定
③助けてハナコちゃん!からの英国風キャットファイ!/+4d10
④「ごめんなさい……実は今色々あって……」とついでにシスフのことも相談/+1d50
⑤無言のハグ/+1d100
⑥全て諦めて今からお茶会をする/+100固定
⑦調月会長に丸投げ/+1d80
⑧助けてペロロ様〜(自由記入)/???
【現在のナギサの機嫌メーターは0です】
【機嫌を100にして下さい】
【各選択肢の横にある数字は選択した場合のボーナスです】
【それとは別に1d60も降ります】
【1d60とボーナスの合計が100に到達した場合目的達成です】
【失敗するごとに時間が進みますのでお気をつけ下さい】
【6回失敗するとイベント失敗で必要情報を入手後、夜行動の導入となります】
【質問等なければ20:20より安価を行います】 - 7791じゃんね◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 20:16:41
- 780二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 20:19:10
もう、ハグしてごめんなさいしとけば良くね?
- 7811じゃんね◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 20:20:33
【それではドキドキ!ナギサちゃんの機嫌を取り戻せ!プチ☆交渉イベントを始めます】
【次の8つの選択肢から1つ選んで下さい】
①「ナギサ様とのお茶会はもっとゆっくりしたかったんです!」と渾身のドヤ顔/+2d25
②「ごめんなさい!バタバタしててちゃんと私から連絡できませんでした!」と正直に謝罪/+25固定
③助けてハナコちゃん!からの英国風キャットファイ!/+4d10
④「ごめんなさい……実は今色々あって……」とついでにシスフのことも相談/+1d50
⑤無言のハグ/+1d100
⑥全て諦めて今からお茶会をする/+100固定
⑦調月会長に丸投げ/+1d80
⑧助けてペロロ様〜(自由記入)/???
【特に制限等ないです】
【自由に組み合わせても構いません】
【安価先>>787】
【それでは皆様】
【よき言い訳を】
【>>780】
【お答えします】
【どんな手段を使っても構いません】
- 782二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 20:21:59
まあ③は見てみたいけど
25固定の②がいいんじゃないか - 783二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 20:23:08
とりあえずまずは謝罪の②からかな
固定値の安定性もあるし - 784二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 20:23:32
このレスは削除されています
- 785二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 20:23:57
ハグした後にごめんなさいと謝る
- 786二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 20:24:27
- 787二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 20:25:36
⑧でハグした後に謝罪かな
- 7881じゃんね◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 20:28:15
- 7891じゃんね◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 20:33:49
【測定結果は合計79ptでした】
【続いて二回目の安価を行います】
【ナギサちゃ……】
【桐藤ナギサのご機嫌は未だ斜めのようです】
【次の8つの選択肢から1つ選んで下さい】
①「ナギサ様とのお茶会はもっとゆっくりしたかったんです!」と渾身のドヤ顔/+2d25
②「是非、明日お茶会の埋め合わせをさせて下さい!」と約束/1d100
③助けてハナコちゃん!からの英国風キャットファイ!/+4d10
④助けてセイバーさん!/+10
⑤全て諦めて今からお茶会をする/+100固定
⑥調月会長に丸投げ/+1d80
⑦力一杯抱きしめる/1d100
⑧助けてペロロ様〜(自由記入)/???
【特に制限等ないです】
【自由に組み合わせても構いません】
【安価先>>794】
【それでは皆様】
【よき言い訳を】
【残り時間50分です】
- 790二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 20:36:41
- 791二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 20:41:01
⑦か③か>>790かな
- 792二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 20:41:58
加速
- 793二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 20:44:19
- 794二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 20:44:54
- 7951じゃんね◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 20:46:26
- 7961じゃんね◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 20:52:26
- 7971じゃんね◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 20:54:09
- 798二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 20:55:01
この方式は一目で目標値とかが分かり易くていいかもしれないな
使用する固定値を重視するか、どでかいのを狙うのかを選べたりするし - 799二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 20:57:58
機嫌関連とかの時はこういう方式でいいかもしれない
交渉によってはこういうことをしなければ絶対にクリアできないって時もあるからそういう時はこの方式じゃ無理だろうし - 800二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 21:01:12
状況によって方式を使い分けるのがいい気がする
重要な交渉の時にダイスが下振れしてダメだったらあれな気もするし - 801二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 22:34:27
聖杯大戦ルート関連のこともあるし明日にでも黒服に会いに行った方がいいのかな
大戦ルート突入の可能性はかなり高そうだし - 802二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 22:39:31
このレスは削除されています
- 803二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 22:40:22
これから先次第では大戦ルート突入が最善になる可能性もあるからな
大戦ルートにいつでも分岐できる状態にはしたい気もする - 804二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 22:40:32
まだ可能性かなり高いとまでは言われて無くないか?
大戦ルートについてばかり言及してるけどそんなに大戦ルートに行かせたいの? - 805二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 22:44:52
正直まだ挽回チャンスが残ってる現状で大戦ルートの事ばかり考えるのは早急過ぎる気がする
現状は、この後のホシノとの交渉だったりサクラコの心開くのどうするかだったり目下で考える事はある訳だし - 806二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 22:45:01
本当だ、高いとまでは言われてませんでした
すいません
行かせたいか行かせたくないかって話だとまだ何とも言えないですかね
具体的な大戦ルートのメリットデメリットがはっきりしてないですし
その辺りを早めにはっきりさせた方がいい気はしてますが - 8071じゃんね◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 22:45:15
【9日目午後・追加イベント】
阿慈谷ヒフミは決意した。必ずや目の前の少女の怒りを解いてみせると。目の前で笑う少女の眼の奥に燃ゆる琥珀は完全に怒りを示している。
理由は明白。
一つ、連絡を自分ではなく他の人間に頼った。二つ、忙しさにかまけてフォローを怠り今に至った。三つ、最初に謝らなかった。
最早、言い訳は出来ないとヒフミは腹を括る。
もちろん、『分かっている』。本気の本気、彼女が激怒していたのならこんな対応はしないだろう。だからまぁ、ヒフミはそれを弁えた上で、愛らしくも怒っているポーズを自分に見せる少女に、全力で応えようと考えた。それがどういう結果は、まぁ、考えなかったわけだが。土下座か、腰を真横にへし折る最敬礼か。否、そんな物はヒフミとナギサの間では生温い。そんな無粋な謝罪は不必要だ。
ただの友達同士の癇癪で、嫉妬で、喧嘩で。
「な、なんですか?ヒフミさん?」
じゃれあい、なのだから。
「(行きます……ペロロ様!)」
【Recommend BGM……〈Hifumi Daisuki〉】
「無言で近づいて、一体どういうつもりですか?私に一体何を───ひゃぁっんっ!?!?」
ナギサが普段なら絶対にあげない嬌声をあげたのをティーパーティの行政官達が聞いていなかったのは、間違いなく桐藤ナギサという少女にとって今日の幸運を使い果たしたというべきだろう。 - 8081じゃんね◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 22:49:17
ヒフミはその腕をナギサの背に回していた。
ぴったりと互いの身体が重なり合う。ひしと掴んで離さない力強さではない。縋り付くような悲壮さでもない。ナギサが感じたのは包み込むような。
「(柔らか───)」
温もり。抱きしめられているのだとそこで気がつく。そして焦る。桐藤ナギサは聡明だ。マンモス校でありそれに見合った面積と人口を誇るトリニティ総合学園の頂点、その一角。それを務め切るだけの才女である。だから、ヒフミが謝ってくる手段も数通りは軽く頭の中で描いてはそれにどうやって返そうかと悪戯めいた心持ちでこの時間を待っていた。
「あ、あぁぁああああぅぅぅぅあああの!ひっ、ひふみさん!?急に、だき、抱きつくなんてぇっ!淑女としてはしたないですよ!?!?」
だが、これは予想していない。確かにヒフミは距離感が比較的近い少女だ。コハルやゲーム開発部の少女達とはまた違う生来の小動物のような愛らしさから誰にでも好かれる。そしてその穏やかな性格から大人しい印象も受ける。それは当然、ナギサの前でもそうだった。何よりヒフミはナギサを友達としつつも同じぐらい一つ上の彼女の事を『敬愛』している。だからこそ幾ら距離感が近かろうと、そこには心地よくもナギサにとっては少し寂しい敬意という一線があった。
「(まっ、柔ら、いやいやまっ……あ、いい匂い……)」
そう、あの夜まではそうだった。ナギサとヒフミ、生涯初めてとなる二人の間での大喧嘩。不器用ながらも互いの本音を相手の立場なんて知らないと言わんばかりにぶつけ合っていた。そう、あの日から。確かにあった一線からヒフミは半歩分、ナギサの元へと踏み込んでいた。元々ヒフミはやるとなったらとことんまでやる豪胆さも併せ持つ。そんな彼女が友情と愛情で敬愛をぶち抜いてしまったら、当然こうスキンシップに容易に繋がるようになるのだ。
「ちょっ……やめっ……な、なっ、何か言ってくださぃ……」
声が尻窄みになるナギサ、その影も施していないというのにすらりとした鼻の先を芳しい体温が擽る。
時に、諸君らは知っているだろうか。 - 8091じゃんね◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 22:51:26
香水とは高い体温で揮発を促進させるのだ。
業務の都合もあってナギサのそれは既にラストノート。そしてヒフミは退院後の午後からつけたせいもあってミドルノート。立てば芍薬、ならばこれは薫ればのそれ。互いの体温を触れ合わせて、温く柔らかくナギサを撫でるのはピオニーとマグノリアはヒフミらしいフレッシュさと柔和さ。それと混ざり合う己が纏っているホワイトムスクが同じようにヒフミに届いている事に気づき、耳を火傷しそうになる。
「にゃに……!?にゃんでぇ……やぁ……ぎゅうぎゅう……やぁ……」
もう声にならないのを誰がナギサを責められようか。互いの頬を擦り付け合うように、しっかりと噛み合わせをよくするように、息遣いを交換して距離に隙間をなくされていく。蕩けるような心地。桐藤ナギサという常に冷静で気品ある立ち振る舞いを自他ともに求められる少女にとって、ここまで正面からお互いの制服の膨らみが崩れるほど近く、ぐずぐずと溶けるような時間を過ごすというのはまずない。
だから必死に仮面を被ろうと最早か細く拒絶の声を鳴いたところで。
「───本当に?」
嗚呼、堕ちた。ナギサはその時の事を思い出して、そう振り返る。
「本当にお嫌ですか?ナギサ様」
最早それは毒であった。耳元で唇の動きがわかるほどの距離での囁きには、優しげな言葉尻に反して肯定以外の退路を断つ剣の一振りを想起させる程鋭かった。 - 8101じゃんね◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 22:53:49
言えない、言えるはずがない。くらくらと茹だる脳をから蜜を滴らせた先、振り絞って唇を震わせる。
「……やぁ、やぁ……です」
か細い声は猫でも鳴いているのかと錯覚させるがそれを俯瞰できる程の余裕は、今のナギサにある筈もない。幼子のようにみじろぎして離れようとポーズだけは取ろうとするのは1学年上の矜持からだろうか。だが彼女は気づいてはいない。その仕草はまるで雌猫が愛する番や我が子、そして主人にマーキングするように品を作った物だなんて事は、ついぞ無意識であった。そしてそれをされたヒフミもまた無意識のうちに艶然と微笑った。
「分かりません。ね、ナギサ様。何がやなのか───ちゃんと教えてください?」
氷のようにぴしゃりと冷たく厳しく、言い放ってから。ゆっくりと時間をかけて。背中に回した腕を言葉と共に、その熱で溶かしてしまうのではとナギサに錯覚させるぐらいに。じんわりと、教えろと命じられた女は。
「やぁ……です。ちゃんと、そ、その……おしゃべり……」
「はい。なんでしょうか?」
「ぁ……その……おしゃべり、してくださらないの……や、です……」
羞恥に沈んだ頬はより照るような朱に染まる。今更何をと観衆は言うだろうか、思うだろうか。いいや、違うのだ。
「あはは……ナギサ様?じゃあ……ぎゅうっ、は?」
「やじゃ、ない……です」
先までの溶けた思考ではない。恥じらう十代の瑞々しい感性をこじ開けられて、心を丸裸にされたナギサは羞恥に喘ぎ、それを無理矢理晒す事に悦びを感じ、それを恥じて啼いたのだ。それを認めて、ナギサは観念したように。ついに己を支えていた緊張すらぐずりと緩めて顎をヒフミの肩に預けた。 - 8111じゃんね◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 22:54:46
「……ごめんなさい、ナギサ様」
「なにが……でしょう?」
10分。ともすれば永遠にも感じられる暫くの無言の後、ヒフミは切り出した。そこには苦味のある後悔が滲んだ。それに身震いを感じる理由を理解できないままナギサは聞き返す。
「バタバタしたり……シスターフッドの方とのお話でちょっと上手くいかなかったり……そういうの全部言い訳にしてナギサ様に甘えちゃいました」
心臓が跳ねた理由をナギサの茹だった頭は考えられない。気にもならない。ただ極上のぬるま湯に浸かり続けながら、許しを乞うた大好きな友達への返事を編む。
「いいです……もう、おこってませんから……」
「ありがとうございます……ナギサさま」
崩れそうになるのをヒフミの背中と正面、そして片脚に身体を預けながらむずがるようにナギサ様擦り付いてから小さく言う。
「たいへん、だったんでしょう……?」
「はい、失敗したりして。ちょっと疲れちゃいました……」
「んっ……」
互いが互いを絡め取って支え合うように立ちながら、くすくすとどちらからともなく微風を踊らせて咲う。その度に腕に力が入って、もっと、もっとと縺れ合う。その中で、ふいに幾許かの寂寥を感じた一方が、名案を思いついたと言うように唇に弧を描いた。
「やっぱり……まだおこってます……」
「えぇ……どうしましょう……?」
「ふふっ……さぁ、どーしましょぉか」 - 8121じゃんね◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 22:58:35
ぬるりと舐め合うように夏の余韻が、空調の効いた部屋の中、二人の肌を伝って一つになる。それを相手の肌越しと僅かに汗ばみ始めた衣服に感じたりながら、それでもこの檻から抜けられないと蠱惑な表情を浮かべたナギサにヒフミは戯れる。
「じゃあ、どうしたら許してくれますか?」
耳元を震わせるその囁きには木管楽器を思わせる素朴ながらも圧倒させる力があって、ナギサは生唾を飲み込みながら、丘を駆け上がったばかりの童女のように息を喘がせてから戦慄いた。
「もうちょっと」
「もうちょっとだけこうしてくれたら───ゆるします」
返事は、何もいらなかった。
『ちょっと待ってちょうだい!なに、なんなのこれは?私は何を見せられているの?』
「しっ!リオ会長黙ってて下さい!今いいとこなんです!」
「えッッッ───ッ!?!??」
「ああ、大丈夫かいコハル?ほら、落ち着いて。深呼吸、深呼吸」
「……ふふっ。アズサちゃん、ガスマスク取りましょうか?」
「……ハナコ。私も外すから自分もチャンバー確認するのはやめた方がいい」
「あらあら……うふふ……」 - 8131じゃんね◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 23:07:49
なに……書いてるじゃんね?
1は必死に🎲と安価結果を反映したSS書こうとして……情報一個だからさっくり終わらせて安価しようとか思ってたのに……
なんで商品名出すわけでもない香水までわざわざ調べてるじゃんね?
とりあえず、続き書いてくるじゃんね……
ありがとじゃんね☆ちょっと上手くいってほっと一安心じゃんね☆
ありがとじゃんね☆交渉の時とかも上手い事使いつつ、みんなにもっと有利に遊んでもらえるよう改良してくじゃんね☆
ありがとじゃんね☆そっか🎲下振れもあるじゃんね……悩ましいじゃんね☆うまくつかえるよにしていきたいじゃんね☆
大戦√……説明は黒服と師匠頼りじゃんね☆
分岐してほしくない気持ちと、分岐して分かりやすく気持ちよくやっちゃおうぜ!って気持ちが二つあるじゃんね……
1がいっつまでもぼかしてるから、やきもきするじゃんね……でも諸事情でどうしても話せないじゃんね……ごめんなさいじゃんね……
ホシノちゃん……早く書きたいじゃんね……
- 814二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 23:09:44
良きヒフナギ
- 815二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 23:11:30
サクラコにもう一回会いに行くとしてどうやって会いに行くかだよな
拒否されたらどうしようもないし
強硬手段使うわけにもいかないからな
説得するにしてもホシノとの約束があるから時間は限られてる - 816二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 23:18:29
なんか……1はそっちの畑出身なのかと邪推するほどのバチ濃ゆい……ありがとうございます助かります……
- 817二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 23:25:19
マリーのマスター発覚後の喧嘩の時もそうだけど1のヒフナギまじありがてぇです
- 8181じゃんね◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 23:32:08
【9日目午後・追加イベント】
【Recommend BGM……〈Coffee Cats〉】
「さて、情報の提供といきましょうか」
「あはは……はい!よろしくお願いします、ナギサ様!」
「えぇ、お任せください。ヒフミさん」
無事に、えぇ無事にナギサ様と仲直りも済ませてからの仕切り直し。ぎゅっとしあって汗もかいちゃいましたからアイスティーを軽く飲んでから、お互いに襟元を正してお話しを再開します。
「うわぁ……わぁ……ミドリ見たら喜びそうなぐらい……語尾にはーとまーく付いてるのゲーム以外で初めて見た……!あ、コハルちゃん、大丈夫?」
「えっっっ───ッッッ!?!?」
『この娘も大変ね。ほらティッシュよ、幾ら黒だと言っても制服の染みになるからちゃんと抑えときなさい』
「むぅぅぅぅぅ……」
「あらあら……うふふ……」
『(ヒフミ……ヒフミ……僕言ったよね?くれぐれも御婦人とのお付き合いには気をつけるようにって。聞いてるかい?ヒフミ?ちょっとまた話し合わなきゃいけない事が増えた気がするんだけど、ヒフミ?分かってるね?)』
何か聞こえる気がしましたがきっと窓越しに聞こえる部活終わりの生徒さん達の声に違いないと私は納得してナギサ様の話を待ちます。
まだ少しだけ潤んでいた瞳は、ゆっくりと惜しむような瞬きを数度してしまえば、いつもの力強い輝きを放つ琥珀に戻っていました。
「さて、情報の提供と言いましたが私の方からはこれと言って何か提供できる物はあまりありません。強いて言えば、昨晩も剣先委員長と空崎委員長のお二人がそれぞれ、私達の自治区とゲヘナ自治区で出現した『黒いサーヴァント』に対応しています」
その言葉にこの場にいるみなさんの意識が切り替わるのを感じます。ヒナさんとお会いした時にも聞いた話。サーヴァントとして確立できない状態の霊基で存在する霊体。それがシャドウサーヴァントだそうです。
「シャドウサーヴァントか……既に四騎倒したという話だったけど。まだ出現するのか」
「えぇ。トリニティではヒフミさんがミレニアムに赴かれてからこれで二度目。ゲヘナ自治区は六日前からという事ですからこれで五度目になりますね」
「出現の頻度が違う、ですか。なにか絡繰でもあるのでしょうか?」
ハナコちゃんが思考の海に潜っていくのを横目で見つつ、ナギサ様は続きの情報を挙げていかれます。 - 8191じゃんね◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 23:40:21
「件のシャドウサーヴァントの情報についてですが、全身が靄に覆われた泥のような物質で構成された人型とだけ。使用する武器も共通した物はなく、槍や剣、薙刀、大鎌、弓、時には大斧とバラバラのようです」
贅肉の一つもなく細く整えられた彫刻のような白い指がかたんと肘置きを鳴らした。
「喋りもせず、特殊な異能も確認されない。ただ薄暗い路地裏から現れる怪異」
「現れる時には必ず近くを通りかかった生徒が意識を数時間単位で失っていますが、それ以外の被害は特になし。けれど、『敵』を認識すると襲いかかってくる」
「戦力的には十分にツルギ委員長や空崎委員長のような実力者であれば複数体相手でも倒し切れると予測される程度ですが……倒した際には強烈な空腹感のような、飢餓感のような、そういった感情に一瞬だけなるとも」
「そして、彼らの存在は未だトリニティとゲヘナでしか確認されていない」
「───そういう存在だと報告を受けています」
【追加イベントを終了します】
【今回のナギサとの対談で経過した時間を測定します】
【予定時間より経過した時間が少なく、余裕がある場合はトリニティスクエア近辺までの行動が短時間なら可能です】
【たとえば古書館、大聖堂にも迎えるでしょう】
【説得に使用した10分を除く1d50で判定。出た目だけ時間が経過しました】
【それでは皆様】
【よい幸運を】
dice1d50=30 (30) (最低5分経過)
- 8201じゃんね◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 23:49:51
- 8211じゃんね◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 23:52:31
- 822二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 23:54:43
20分か
サクラコの説得するとしたら一回で成功させなきゃいけなさそうだな
後会わせてもらえるかどうか
明日は何時からなんだろう - 8231じゃんね◆cbItSHG.3g24/10/19(土) 23:58:11
- 824二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 00:14:10
おつかれさまです
もしサクラコの所に行くとしたらさっきは封筒の中身の鍵を渡し忘れてた的な名目で行くのが良いのかな? - 825二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 00:29:53
このレスは削除されています
- 826二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 00:37:48
残り20分だし仮に大聖堂に向かうとしても数分は移動にかかるから短時間の会話で説得成功させなきゃいけないだろうな
リカバリーのチャンスが何回あるか分からないし他のことするのもありと言えばありではある
ウイのところに行ってみて一緒に行動するよう頼んでみたりサクラコの説得をどうすればいいか聞いてみるとか
黒服と一回会ってみて取引の内容を知ったりルールについて確認するとか
色々手はあるような気はする - 827二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 00:50:44
サクラコを説得するとしてもタイムリミットを気にしながらの説得になるからな
ホシノとの約束に関してはこちらから連絡した上での約束である以上遅れるわけにもいかないし
連絡したヒフミが交渉の場にいないとか問題が発生しそう - 828二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 00:51:18
そういえば、熱烈歓迎の『ミルクの甘い香りがする』っていつ回収するんだろ?
- 829二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 00:53:44
熱烈歓迎の方はミルクだし>>821のダイスもMilkだからな
何が起きるんだろう
- 830二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 01:05:22
焦ってサクラコ説得するより時間置いてからの方がいいって可能性はあるからな
前回の最後ならともかく今回の説得で初手で鍵を渡してもそれで説得がうまく行くとは思えないし
ウイに同行してもらった方がいい気もするし一回古書館行くのもありだと思う - 831二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 02:07:48
ウイに鍵について聞いてみるのもありかもですしね
- 832二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 09:48:59
保守
- 833二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 10:13:58
うーん次の行動迷うねぇ
- 834二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 12:57:45
このレスは削除されています
- 835二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 13:04:36
ウイにこの鍵がなんなのかを聞いておいた方が良さそうではある
これがなんなのかが分かれば次の説得が上手くいく可能性はかなり上がりそうだし - 836二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 13:34:51
失敗が失敗を呼ぶ前に悪い流れを断ち切りたいがはてさてどうしたらいいのか
- 837二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 13:57:52
とりあえず今回はサクラコよりホシノを優先したほうがいいかもしれない
サクラコとはしこりが残ってるとはいえ一応関係が安定してるのに対してホシノ(+対策委員会)はこっちに悪印象持ってそうだし - 838二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 14:06:35
このレスは削除されています
- 839二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 14:10:38
ウイのところに行って同行頼むのと鍵について聞くのがいいと思う
- 840二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 14:14:20
ハナコとコハルとユズはウイに鍵について聞きに行って
ヒフミとアズサとセイバーは病院にモモイ達を迎えに行くついでに検査の結果とかそれぞれのマスターの症例の違いとか聞きに行く
とかかな? - 841二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 14:20:02
ウイのところに全員で行って鍵について聞くのと今後同行してほしいこと話すかな
同行してもらった方が色々とありがたいし
同行してもらいたいなら全員でその話をしに行った方がいい気はする - 842二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 14:25:49
- 843二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 14:34:11
ウイの説得ならハナコとコハルとユズでも大丈夫かな?というのと、ヒフミ達は症状について聞きに行ったって言えば知ってるウイなら納得してくれそうかな?ってのと、限られた時間だし有効に使いたいってので>>840の様に分けたいかな?とは思ったり
それでも万が一を考えて安定を取って全員でウイにというのもありではあるだろうけど、悩む
- 844二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 14:38:13
サクラコの交渉で一回失敗してるし
これでウイ関連でも何かしら失敗したらそっからどんどん失敗続きになりそうな気もするからな
安定択を取りたい気持ちはある
それにウイのシスフ同行ダイスで一回失敗してるから二度の失敗は避けたい - 845二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 14:38:51
メッセージ送るのも話しながらとかじゃ難しいし移動時間のみと考えると時間かつかつだろうし、セミナーとヴェリタスに>>842のメッセージ送るのはリオ会長に任せるのもありかもな
- 846二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 14:49:21
安定択とるか分散して行くかかな
どちらにせよリオ会長に>>842のメッセージは送ってもらった方がいいとは思う
- 847二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 14:50:28
古書館へウイに鍵の聞き込みと同行願い ハナコ、コハル、ユズ、リオ
病院で検査の結果とかそれぞれのマスターの症例の違いについて尋ねたり聞き込み ヒフミ、アズサ、セイバー
リオはセミナーとヴェリタスにホシノとの話し合いとUSBの確認する際に一緒にいてほしいことの連絡も - 848二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 14:51:15
- 849二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 15:01:07
このレスは削除されています
- 850二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 15:12:34
夜のホシノとの交渉はどうなるんだろうな
- 851二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 16:39:27
このレスは削除されています
- 852二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 17:00:32
このレスは削除されています
- 853二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 17:04:34
このレスは削除されています
- 854二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 17:07:59
- 855二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 17:12:51
このレスは削除されています
- 856二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 17:23:14
また消されちゃったか
- 857二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 17:27:57
次スレ立てる際は注意した方がいいかもしれませんね
最悪スレごと消されかねないし - 858二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 17:35:03
このレスは削除されています
- 859二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 17:38:09
このレスは削除されています
- 860二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 17:52:12
このレスは削除されています
- 861二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 17:58:05
このレスは削除されています
- 862二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 18:04:59
このレスは削除されています
- 863二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 18:27:40
このレスは削除されています
- 864二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 18:40:58
このレスは削除されています
- 865二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 19:03:19
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- 866二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 19:23:53
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- 867二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 19:28:09
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- 868二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 19:37:11
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- 869二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 19:51:53
ちょうどアイドルマリーとアイドルサクラコが実装されますね
- 870二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 20:41:22
ウイを退場させることによって難易度を最後に向けて上昇させる感じだったのか……
この選択になっちゃったことはこっちとしては良かったが、書く側に負担となって無ければよいが - 871二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 20:55:24
ウイちゃん先輩、不憫可愛い
- 872二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 21:09:52
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- 873二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 23:39:52
ウイのところに行った判断は間違ってなかった感じかな
ウイがいれば色々頼りになりそう - 874二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 23:41:34
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- 8751じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 00:06:55
そういうわけでセイバーさんに念話で助けてと連絡しているのですが。
『(ははは……いやぁ、僕はほら、霊体化して少しでも君の負担を減るかチャレンジ中だからさ)』
この調子でのらりくらりと躱して全然相手をしてくれます。しかも自分は全部わかってますみたいな態度をされるんです。私もちょっと怒ってつっけんどんな言い方で文句を、アズサちゃんの前ですし顔には出さないようにしつつ言ってやるんです。
『(あはは……さっきまでそんなの全然してなかったじゃないですかー……お夕飯抜きです)』
『(……待ちなさい。ヒフミ、それはあまりにも酷な話じゃないかな?)』
『(いーっだ!知りませんよー、ですっ!)』
そうやって右腕にアズサちゃんの体重と、10cmだけ違う身長さと今の距離から感じる『お揃いで使っている』香水の甘い香りに鼻をくすぐられていると小さな声がとなりから聞こえました。
「……してる」
「わわっ、アズサちゃん?どうしました?」
返事は数秒遅れてから。腕を掴む力が痛くない程度にぎゅっと強まって、ゆっくり彼女が私の方を向いてからでした。
「……セイバーと念話、してる。折角私と二人、なのに」
つんと不満げに突き出された唇の淡い桜色と潤んだように夕焼け空を混ぜたアメジストの輝きに、つい見惚れてしまって言葉も進む足もでませんでした。一瞬、惚けたように立ち止まってしまうと、彼女は私の腕を引っ張るように歩き出す。きちんと私が転ばないようにする速度をしてくれているところで、私の意識は戻ってきました。 - 8761じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 00:18:21
「いえ、その!全然大した話じゃなくてとかそういうことじゃなくて!」
『(ははは……ほら、言い訳せずにちゃんと謝らないと!拗ねてるよ、アズサ)』
『(わかってます!セイバーさんは静かになさってて下さい!)』
おぉ怖いなんて戯けるセイバーさんの声が頭の中に木霊するのを聞き流しつつ、私は必死にアズサちゃんに話しかける。
「あ、アズサちゃん?違うんですよ!私その、ほら!セイバーさんなんか霊体化してるみたいだから寂しがってないかなぁ……って!それで一応話してて!」
「……私だって話しかけてくれないと寂しい。隣、いるの私なのに」
「あ、あぅ……」
腕を重ねて、腰をぴっとり付けて。二人分の距離を重なるようにして縮めながら私達は歩く。けどアズサちゃんの声はちょっとだけ棘があって膨れっ面のまま少しだけ気持ち早い足取り。私の方は尻切れ蜻蛉な情けない声で、ちょっと気遅れたしてる足取り。
「えと、その……ごめんなさい!アズサちゃん無視してたとかじゃなくて、その……」
「……してた。さっきも、ナギサといた時も」
「いえその!ナギサ様とはちゃんと謝らなきゃって!お怒りのご様子でしたからなんとかその、話を!そう、話をですね!二人でしっかりしないとなぁって……だ、だからその!決してあの時はアズサちゃんのこと見てなかったとか話の輪に入れないとかそういうのじゃなくて!そのナギサ……様とぉ、ですねぇ……あは、あはは……」
「……ふんだ」
自分でもびっくりするぐらい勢いと量のある言い訳をするんですが梨の礫もありません。
「……ナギサとは夢中だった。セイバーとは私がいるのに話してた」
「いえ、その、えとその、あの……ええっと違くてですね!」
「……そんな事ないもん。違く……ない」
いえやっぱり、礫というかお返事はありました。けれどそれはジト目でいかにも怒ってますという様子です。まばらな往来とすれ違い徐々に変わっていく景色に焦りを覚えても、腕に込められた力と私よりずっと線の細くてでもしっかり筋肉のついたスタイルの良い身体から感じるアズサちゃんの体温だけは相変わらずです。病院まで後少し。ほんの数分歩けば着いてしまう距離。なんとかそれまでに彼女に笑顔を向けてほしいと、言い訳を捻り出します。 - 8771じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 00:31:53
「あ、あのセイバーさんとはですね……その、あ、アズサちゃんの事でお話ししてました!ごめんなさい!アズサちゃんにどうしてもいつもみたいに笑ってもらいたくて!」
なんとか頭を捻って絞り出し、喉の奥から転がり落ちたのは決して頭のよくない言い訳とごめんなさいの五文字だけ。けれどアズサちゃんはそこでやっとちゃんと私の方を向いてくれました。
「……私の、こと?」
「はいっ!勿論です!私はいつだってアズサちゃんの事を考えてますからね!」
大好きなお友達とペロロ様の事ばかり考えているのが私という人間です。それをアズサちゃんにも正直にお話しします。実際さっきまでセイバーさんとその事でお話ししてましたしね。ね!セイバーさん!
『(ははは……ヒフミ。帰ったら防刃チョッキをキャスターに作ってもらおうね)』
なんでですか。とにかくセイバーさんの言う事は気にしないで私がちゃんと正直にお話しするとアズサちゃんは夕陽の照り返しでか、頬に淡いチークを乗せながら目元を緩めておられました。
「ヒフミ……そっか、私のこと……そうなんだ」
立ち止まって一人、何度も頷くアズサちゃんを見ながら私もここぞとばかりに強くお返事をします。
「はいっ!だって私、アズサちゃんの事が大好きですから!」
「うん。私も、私もだよヒフミ……!」
「でも……やっぱりごめんなさい。二人で歩いてたのにセイバーさんなんかとお喋りしてしまっていて……寂しくさせちゃいました」
『(なんかってなんだい、なんかって。これでも僕、君より年上なんだよ?ほらほら、もうちょっと敬いなさい)』
『(べーっ!そんなに見た目変わらないじゃないですか!)』
『(なにを!これでも僕は三十路越えだよ)』
『(あはは……また冗談を……え、ほんとなんです?)』
しっかり謝ってから驚愕の真実が頭の中で流れていると、アズサちゃんは静かに目をつぶって。それから小さな声でいいました。
「うん。分かった。でもヒフミ、私はまだ怒っている」 - 8781じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 00:44:08
そう言って彼女はするりと腕を抜けて私の一歩前に飛び出した。軽くアスファルトを叩く音がする。ふわりと、あの時怪我をしたのがもう遠い前みたいに思えるぐらい茜に染まる世界の中で純白の翼がくっきりと浮かび上がる。
「……んっ」
しばらく時間が止まった気がするほど美しい姿を見て固まった私に向かって彼女は腕を広がる。最初は一言、ただそれだけでしたけど、私が戸惑っているのを見ると、アズサちゃんは胸を張りつつ、でもちょっとだけおっかなびっくりと。
「……ナギサにもしてた。ヒフミ、私にもその」
「ぎゅっ……して?」
そしたら許してあげると小首を傾げてそう言う彼女に私は何も言わずにその小さな体に向かって。
「はいっ!もちろんです!アズサちゃん!」
ちょうど一歩分空いていた距離を跳ねて大好きな彼女の元へと飛び込みました。
「さて、お話。行きましょうか」
「うん。合流するのを考えて、時間もちょうどいい。手早く話を済ませて次の行動に移れるようにしなくてはいけない」
しばらく抱きしめあってから、また二人並んで歩き出す。今度は指と指を重ねて、腰をぴっとり付けて。二人分の距離を重なるようにして縮めながら私達は歩く。アズサちゃんの声はいつもみたいに落ち着いていて鈴のように軽やかで。私の方はしっかり元気いっぱいで。そして今度こそぴったり同じ速さの足取り。
「はいっ!ならしっかり聞いてこないと、ですね!」
そんな風に私達は仲直りして、病院まで向かいました。 - 8791じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 00:50:19
- 880二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 01:05:36
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- 8811じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 01:07:31
【トリニティ自治区・某所救護騎士団管轄病院】
【Recommend BGM……〈Crucial Issue〉】
「ヒフミさんも午前中に受けられたのでご存知かもしれませんが、モモイさん達の検査結果をお話しする前にどのような検査を行ったかを改めてご説明しますね」
病院に着いた私達を出迎えてくれたセリナちゃんは早速、診察室へと案内してくれると私の採血と新しい薬を用意してくれたから話を切り出してくれました。
「まず初めに、ヒフミさん、モモイちゃん、ミノリさん、そしてマリーさんの四名の……つまり聖杯戦争の参加者の方が罹患すると思われる魔力供給負担による肉体の過反応、いえ、拒絶反応についてですが症状は抑える事はできます。ですが根本的な治療はおろか、それが私達の知る医療技術ではどうして起きてしまうのか、どういうプロセスを経てそうなるのかは……残念ながら不明としか言えません」
そう仰るセリナちゃんの表情に浮かぶのはただただ堪えるような、辛い物でした。私も隣に座るアズサちゃんもそして私の後ろに控えるよう立っているセイバーさんも心配しつつ、話の続きを待つしか出来ません。治せない、分からない。それを医療と救護に携わる彼女を言わせてしまう。そして言わなくてはいけない彼女の立場を考えると言葉に詰まってしまいました。
「ミネ団長が残された資料を確認しても最初に治療をする事になったマリーさんの時点でとにかく対処療法を試して、各種検査をして『病理的な原因』の特定は不可能でした。ミネ団長が拒絶反応だと特定したのも消去法に近い推測、そしてシスターフッドと古書館から提供された資料を元にして考えられた事です」
マリーちゃんを治療した経緯。未確認の病気、と言って正しいかは分かりませんが私達マスターの拒絶反応はこのキヴォトスでは未知の物。それになんとか対応して原因の推測までして、しかもセリナちゃんに引き継いでいってくれたミネ団長には頭が上がりません。そしてもう一つ、マリーちゃんの話の中には私達も知らなかった話がありました。
「その資料に治療法は?」
「……根本の原因物質が体内から規定量と思われる数値まで戻るまで投薬等の対処療法で負担と症状を抑制し肉体の回復を待つ、つまり時間経過による手段です」 - 8821じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 01:19:39
ウイさんやシスターフッドの方が提供されたのだという資料。アズサちゃんはその中に解決の糸口がないかと尋ねてくれましたが、やはりそう簡単な話ではないようです。体内の規定量、つまり私達の場合は聖杯から供給され続ける魔力の量が拒絶反応を起こさないレベルまで落ち着けばいいという話。裏を返せばそれは。
「魔力は存在しないと聞いていたけれど、なにかそれに類似する例や物質が過去にあったのかい?」
「物質かどうかも定かではありません。解読された限りではそこに書かれていた原因は魔力ではなく、今に即した言い方なら『神秘』と呼ぶべきだろう、とウイさんが仰ったそうです。そして彼女は、恐らくこの世界にも外の世界にも『魔力』は存在しないとか。それに資料にあったのは少なくとも体内での過剰生成ないし過剰発生が原因で起こる症例でしたから……マリーさんの場合は時間を経ても快癒しない以上、外部から許容量以上を供給されているのではと判断されたそうです」
ミネ団長達がそう判断したように、魔力が毎日常に一定量供給される今の状態ではどう足掻いても時間経過で良くなる事はありません。
「……話を戻しますね。本当に悔しい話ですが私達では根治も出来なければヒフミさん達の身体を検査しても、たとえば臓器の炎症や発熱といった自覚症状のある物を発見でもしないと罹患しているかどうかの判断すら出来ません。自分たちの力不足に歯痒いばかりです……」
「セリナちゃん……でも私は、救護騎士団のみなさんのおかげで辛い症状も抑えられているんです!力不足だなんて、そんな事ありません!」
どうにか励まそうと、ついそんな事を言ってしまう。それでもセリナちゃんの顔は晴れたりしません。分かってはいました。彼女の立場を思えば、私の言葉は気休めにもならなくて、だけどそれでもその辛さを少しでも和らげたかったんです。
「……ごめんなさい、ヒフミさん。一番辛いのは貴女達だっていうのに、言い訳染みた情けない事を言っちゃいました……話、続けますね」
結局彼女は暗い顔のまま、ミノリさんの検査結果について話してくれました。
「それでも今回の3時間の検査で少し分かる事がありました。行ったのは血液検査、内視鏡検査、MRI、そして聞き取りの4種類になります。まず自覚症状のあったミノリさんを優先的に治療と並行しつつ検査を、という形になりました」 - 8831じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 01:22:28
- 8841じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 01:40:40
ミノリさんの結果。それがどうだったか、無理を必要以上にさせてしまってないか、それからどうしても気になっていた事。何故彼女は軽症だったのか。それが分かれば私だけじゃなくマリーちゃんや他にもいるかもしれない拒絶反応を発症した方の助けになるかもしれないと、身を乗り出しそうになるのを我慢して彼女の話を待ちます。
「ミノリさんの症状は臓器等からの出血はなく、うつ熱と全身の倦怠感、頭痛、眼振、食欲不振、軽度の悪心、中度の脱水でした。検査結果を見る限り、診察のそれから大きく外れるような物も確認できませんでした……ヒフミさんや記録されたマリーさんとの比較にはなりますがかなり軽度と言えますね」
インフルエンザの治りかけ、少し重ための風邪と言えば分かりやすいでしょうかと彼女は補足を入れてくれて、私は少しだけ安堵します。これから彼女の症状がどう変移していくかまでは専門家ではないので分かりません。でも少なくとも、これ以上悪くなる前に病院にかかって投薬治療も受けて頂けた。それだけでミノリさんと同盟を組めてよかったと思えます。
「ヒフミさん、マリーさんの場合は極度の発熱、それも稽留熱と呼ばれる高熱が持続する物に加えて気管支の炎症、臓器からの出血、項部硬直、食欲不振、脱水、頭痛、嘔吐、運動障害、頻脈性不整脈……かなり重度の症状でした。夜間での治療を行ってなおそれです。すぐに此方へ受診してくださったのは懸命な判断でした」
改めて挙げられた症状に乾いた笑いが出そうになりました。我が事ながら酷い症状ばかり羅列されています。救護騎士団に連れて行ってくれたモモイちゃん、それから彼女に事前のアドバイスをしてくれていたミネ団長には感謝しかありません。
「……みなさんの症状の違いについてですが、現段階では私達にはお答えする事が難しいです。もう少し詳しく比較してみないことにはなんとも……ただミノリさんからの聞き取りでサーヴァントの方の影響ではないかと」
暗い顔は変わらないまま、けれど少しだけ困ったようにセリナちゃんが言います。
「治療系のスキルをスパルタクスが持っている、そう考えたらいいのかな?」 - 885二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 01:40:43
- 886二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 01:42:11
- 8871じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 01:44:02
- 8881じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 01:46:19
- 8891じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 01:56:01
「それはなんとも……みなさんが行われている聖杯戦争に関わるだから言えないという事で詳しくは伺えませんでしたから。ただ、彼女自身は軽症であった理由には心当たりがあったようで、先ほど彼女に検査結果をご説明した時も納得しておられました」
スパルタクスさんには『そういうスキル』があるようです。そういえば何度か彼女もその話に触れようとしていましたし、拠点に戻ったらゆっくり聞いてみてもいいかもしれませんね。そう考えていた私の思考は次の言葉で、自分の心臓がにわかに跳ね出したことを自覚しました。
「次にモモイちゃんについてですけど……」
思わず、固唾を飲み込んでから彼女に尋ねてしまいます。
「どう、でしたか?」
そんな私に、セリナちゃんは私を安心させてくれようしてかゆっくりと落ち着いたトーンで、まず前置きから入ってくれました。
「……先ほどもお伝えしたように、検査で分かるのはあくまで私達の目や機械を通して分かる数値や状態の異常さだけです。逆に無症状であったり、潜伏期間のように不顕性なだけであったりすると私達には判断できません」
それが限界だとセリナちゃんは言いつつ、固かった表情を少しだけ緩めて検査結果を教えてくれました。
「モモイちゃんについては、少なくとも本人が自覚してる症状は聞き取りの限りなく、MRIや内視鏡でも臓器の異常等も見られませんでした。今後も定期的に薬を飲んでいけば、いざ発症したとしてもかなり抑えられると思います」
思わず胸を撫で下ろしてアズサちゃん達と顔を見合わせる。二人とも表情が綻んでいました。モモイちゃんは発症『していない』。する前に病院にも来れて、しかも対策も出来ている。マスターの中で初めて私の戦う理由を理解して受け入れてくれたモモイちゃん。私の大事な、本当に大切な戦友。彼女が元気である事、あの笑顔に翳りがないこと、いつだって私を励ましてくれる支えが私と同じような苦しみを味わないで済むこと。今はただただそれが嬉しくて。
「……ですが」
喜んだのは束の間。心に氷の針が刺さった気がしました。
「血液検査の結果がその……少し気になるんです。これを見て下さい」 - 8901じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 02:18:42
そう言ってセリナちゃんは私達が見やすいように一枚の紙を広げてくれました。カルテのような沢山の数字とモモイちゃんの名前が書かれたそれには、個人情報への配慮という事もあってか、幾つかは見えないように付箋が貼られていました。
「採血とあと、お伝えし忘れたその……尿検査をした際の数値なんですが、ここに書かれている数値だけ少し……高いんです」
だからでしょう。見てほしいと言われた場所は彼女が指を指す前になんとなく分かりました。付箋で隠されていない文字列。そこにはイリノイド、フラボノイド、トリペルテン、アルカノイドというような聞き慣れない単語が幾つか並んだ横にそれぞれ数字が添えるように書いてありました。
「数値自体は過剰というほどではありません。ただ、お二人やマリーさんの身体では検出されませんでしたから少しだけ気になって」
確かにそういう事なら気になるかとホッとしつつ眺める。私もアズサちゃんも、そして一般常識以外はあまり科学に詳しくないセイバーさんではよく分からない成分に頭を捻っているとセリナちゃんは慌てて補足してくれました。
「これらの成分はいずれも植物性に由来する物です。何かしらたとえば、『薬用植物』、所謂『ハーブ』のような物を日頃から摂取していたりすると検出されますね。もちろんハーブは健康に良いですし、薬効が認められている物も沢山あります。だから気にしすぎかと思いましたけど……でもなんとなく数値が気になって。だから一応私、聞いてみたんです」
ハーブと聞いて頭の中で思い浮かべるのは、私が料理の時に使うオレガノやディル、バジルやローズマリーにローリエといった一般的な物ばかり。それだって煮込んだりソミュール液に漬ける時や油に香りを移すのに使う程度。後は香り付けと彩りの為にパセリのような使いやすい物を添えるぐらい。そしてそれを食べて人より高い数値が出るというのは変な話です。だってここ一週間近く、私とモモイちゃんは少なくとも朝夕は同じ物を、私やハナコちゃんが作った物を必ず食べていましたから。
「あの、モモイちゃんは……なんと?」
「……毎食後にハーブティーを飲んだり、ハーブを練り込んだお洒落な焼き菓子を食べているから、と」
「なんだ、そうですか!あはは……ちょっと身構えちゃいました」
「ごめんなさいヒフミさん。気になってしまって……驚かせちゃってごめんなさい」 - 8911じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 02:28:32
いえいえとセリナちゃんに返しつつ、内心でモモイちゃんの女子力の高さに驚かされていました。もしも症状を抑えるきっかけになってるなら今晩から早速試させてもらおうと心に決めます。夜は大体ノンカフェインの紅茶か、最近届いたドリンクバーのやつを飲んでましたけど、ハーブティーのような身体を冷やさなくて健康に良いものなら是非飲んでみたいところです。
「それでは検査結果の説明は以上になります。もしまた何かあれば決して無理をせず、すぐに来てください。特にヒフミさん、痩せ我慢とか絶対、ぜっっったい!駄目ですからね!」
「あはは……気をつけます」
「大丈夫だ、セリナ。私がちゃんと見張っておく」
「うん、きっとそれなら安心だね。なにせヒフミはちょっと……抜けているところがあるから。特に自分のことになると、ね?」
失礼しちゃいます。とはいえ、兎にも角にも検査結果のお話しも終わり、いよいよお迎えの時間です。
「それじゃあセリナちゃん!お忙しい中ありがとうございました!……ちゃんと無理せず、頑張ってきます!」
「はい。心配、ですけどそれがヒフミさんのやるべき事と仰るなら。私も自分の『やるべき救護』を貫き、みなさんをサポートします。ですから辛い時はいつでも頼って下さいね!」
そうお互いに頷きを交わしてから私達は診察室を後にしようと出口のスライドドアに手を掛けました。
ちょうどその時でした。
「ヒフミさん、もう一つだけ」
「モモイちゃんは毎食しっかり食べられていますか?」
セリナちゃんの声が背中越しに聞こえて、私は振り返ってから答えました。もちろん、答えはモモイちゃんの姿を思い返せば簡単に出てきます。
「はい!毎食たっくさん!私達が作ったのを美味しそうに食べてくれますよ!」
「……そうでしたか、なら良かったです。お菓子ばかり摘まないよう指導、お願いしますね?」
「あはは……任されました」
私はそう告げてから診察室を後にしました。
次はモモイちゃん達をお迎えして合流、この後の動きを考えなくちゃいけません。 - 8921じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 02:48:17
とはいえ私は。
「(今日のお夕飯どうしましょう……やっぱり香料多め、がいいですかね?)」
『(あ、僕は魚料理か鶏肉を使ってくれると嬉しいかな。ハドック、なんてどうだろう?)』
『(……独り言に割り込んでこないで下さい!)』
なんて、モモイちゃんの話を聞いたせいかのんびり今日作るこの後のご飯の事を考えていました。
【某所病院・事務局】
夕方ということもあって、既に受診に来た患者の数は少ない。ヒフミ達と分かれたセリナは診察室から出た後に閑散としているロビーを抜けて事務局へと足を運んだ。
行き先は自分のデスク。目当てはその側にある固定電話。受話器を待って慣れた手つきで数字を叩くと、数回のコールの後、相手へと繋がった。
「もしもし、ミレニアムの学務保健の担当課お願いできますか?……申し遅れました。私、トリニティ総合学園救護騎士団の団長『代理』を務めております鷲見セリナと申します」
その表情は事務局にいる生徒は少なかったが、それでも残っていた数人は彼女の顔を見て焦りを覚えた。常に患者を安心させる柔和な表情、穏やかな口調、そして優しげな風貌。それが同じ救護騎士団に所属する鷲見セリナという少女への印象であり、彼女達にとっての実像。だというのに、今のセリナにそれはなかった。あるのは、あまりにも険しいそれ。
「はい、お忙しいところ申し訳ありません。折言って、少しお伺いしたい事が……ええ、はい。そうです。ありがとうございます、実は……」
当のセリナは先ほどまでヒフミ達に見せていたカルテを指でなぞっていた。細い指先は一枚の付箋が貼られた場所に辿り着き、ひらりとめくられては隠されていた情報を露になる。
そこに書かれた数字は───。
「ミレニアム生を対象にそちらで行われている定期健康診断。その事でちょっとお尋ねしたいんです」
34.5kgと確かに書かれていた。 - 8931じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 02:50:02
- 894二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 03:13:54
おつかれさまです
モモイの方も何やら不穏な - 895二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 12:18:07
いつも遅くまでお疲れ様です
応援します - 896二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 12:20:07
おつした
- 897二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 16:53:12
うっわなんか不穏だなあモモイも
なんというかモモイは何があっても大丈夫だろうって謎のバイアスが自分はあったけど改めないと - 898二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 17:11:51
453でも、モモイは私たちじゃなくて『私の』願いって言ってるし、最初にヒフミに話した願い以外にも何かありそう。モモイの譲れない願いって何だろう。
アリスも知ってそうって所から、ケイの復活とかかなって勝手に予想してるけど - 8991じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 18:50:29
たっだいまじゃんね☆
急いで準備済ませてしちじから投下するじゃんね☆
あとお知らせというか謝罪です……
1個目はダブった二つ目の『Milk』の🎲目に関してはかなり雑に処理しますじゃんね……
2個目は笛吹更新だけど特殊タグに苦戦してるじゃんね……コピペすりゃ余裕とか考えてた1はあほーだったじゃんね……多分早くて水曜お昼から更新再開、遅いと木曜お昼じゃんね……
ごめんなさい……じゃんね☆
ありがとじゃんね☆
モモイちゃんの身長は公式設定で143cmじゃんね☆体重は分かんない……から1がでっちあげたじゃんね☆
ありがとじゃんね☆
応援嬉しいじゃんね☆そういう言葉を頂けるのは涙が出るぐらい元気でるじゃんね☆
ありがとじゃんね☆みてくれてすっごく嬉しいじゃんね☆
光の蛮族なんて言われてるモモイちゃんじゃんね☆
ところでギャップ萌えって言葉があるじゃんね☆
予想してくれてすっごく嬉しいじゃんね☆1は伏線撒くのが好きなへたっぴ物書きだから色々考えてもらえるの、すごく嬉しいじゃんね☆
願いは原作っていう土台を元に考えてるじゃんね☆ちなみに1のお気に入りはミノリちゃんの願いじゃんね☆
- 9001じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 19:33:03
【9日目夜・導入イベント】
【トリニティ自治区・空港ラウンジ】
【Recommend BGM……〈Lemonade Diary〉】
「えぇっと……」
モモイちゃん達3人と小児科受診で来られていた案の定小さな子達の注目の的になっていたキャスターさんとスパルタクスさんのお二人を迎えに行ってから集合場所の発着場のラウンジにまで来たました。ナギサ様のご厚意から利用させて頂いているラウンジにもこの短期間ですっかり常連さんになってしまい、初めは萎縮しておられたモモイちゃん達も堂々とウェルカムドリンクを飲んでます。
ただ、それはいいんですけど。
「豆の苦味を和らげる『Milk』の甘み……これもまた叛逆である」
「カフェオレとは叛逆だったのか……勉強になった。礼を言う、スパルタクス」
「如何にも。遍く道はローマに通ずれど、さりとてその道行を選ぶのは我ら自身。どれが叛逆か、何を叛逆とするか。抗い続ける意思。それもまた叛逆であるのだ、少女よ」
「アズサ。こいつの話は話半分に聞いていいからな」
アズサちゃん達は良いんです。ちょっぴり天然気味なのもあってか意外としっくり来て、ミノリさん達二人と仲良くお喋りされています。
「アリスはラウンジの探索クエストをクリアした!……そうです!リオ会長!リオ会長はやっぱりこういう場所によく来られるんですか?」
『えぇ、そうね。業務の関係で飛び回らなくちゃいけなかった時は、こういう場所をよく使わせてもらっていたわ』
「お、大人……!お洒落すぎるよー!」
「空港なんて遊びに来ることないし、」
『ふふっ、モモイやアリスも学年が上がれば嫌でも使う時が来るわ……きっとね』 - 9011じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 19:33:44
茶目っ気たっぷりにウィンクするアバンギャルド君と無事に検査を終えて戻って来られたモモイちゃんとアリスちゃんもいいんです。
「へー。じゃあキャスターさんの前のマスターさんってお嬢様だったんですね」
「昔のにほん?って場所で戦ったんだ……ユズ、知ってる?」
「私も今初めて聞いたから……ごめんね、コハルちゃん」
「うむ。間が悪かったのもあってあの娘の話はモモイにしかしていなかったな。短い時間であったが、良き戦いであった。あの娘は文学を好んでな、我とはまた別の道を歩みつつも実に聡明であった」
「良いマスターと巡り合ってきたんだね、キャスター。しかし彼女か……ひょっとするかもしれないね」
「そうも頻繁にあっては敵わんな」
コハルちゃん達はのんびりキャスターさんの昔話に耳を傾けていて、まぁこちらもいいんですけど。
「さ、そろそろ一休みは終えて、とりあえずこれからの予定をちょっと組んでしまいましょうか」
「えと、はい。とりあえずミレニアムに帰る感じでいいんですよね……?」
そう言いつつ私は、さっきからずっと気になっているその人を。
ハナコちゃんの隣に煤けて座っている彼女を見ました。
「う……ばぁ……な、なんで……どうして……」
「あはは……う、ウイさん?」
「たすけて……ヒナタさん……」
返事は、ありませんでした。 - 9021じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 19:35:42
「拠点周辺の探索については進捗報告をコトリから事細く聞いている。残っていた未探索エリアのうち、ウタハ達はdice1d4=3 (3) (1.全て完了、2.完了したけど小さなトラブル発生、3.完了したけどトラップにかかって護衛のヘルタースケルター損失、4.クリティカル)したという。あの者達は無事だというが念の為だ。襲撃も考えられる以上、ミレニアムに戻って調査データを元に検討し、明日の朝以降の動きに備えるのを我は提案しよう」
「ホシノさんとの話し合いもありますもんね……」
あの後、ハナコちゃんが何事か耳元で囁くとちょっとだけ生気を取り戻したウイさんも交えての作戦会議。出だしはキャスターさんからの提案。
「襲撃を危惧する意見には同意するが、何も全員で帰る必要もないだろう。私達の同盟は戦力としては相当な物だ。聞けばシスターフッドとの話し合いはまだ余地を残してるという。折角だ、何人かトリニティ残るというのは?」
「……私も賛成ね……こら、やめなさい妖怪露出狂、そんな目で見ない。これは何も私がミレニアムに行きたくないとかの話じゃないんです欠片も関係ありません」
それに対してはミノリさんとウイさんからはトリニティに残るという選択肢を出してくださいました。むすっとほっぺを膨らませつつウイさんは理由の補足をしてくれます。
「とにかく、早い段階でシスターフッドに話はしに行った方が良いでしょう。代表者の真意や意図が見えてこない集団、それも他陣営の協力者だった組織なんて下手な敵より厄介です。協力できるか否かはともかく、話し合いを進めて立ち位置を見極めるのが健全でしょう」
「私もさんせー!もうほんっとに検査疲れたしさー、もう動き回らずにこっちでゆっくりしたくない?」
モモイちゃんがぐでっとカウンターに体を預けた拍子に落ちそうになったグラスは、無事にアリスちゃんが床に落ちる前に掴んでくれました。
「大枠としてはトリニティに残るか拠点に戻るかだな」
「はい。ミレニアムに戻るならヒフミさん達が回収してくれたUSBデータを確認できますし、探索結果を見てスムーズに今後の話し合いが出来ます。アビドスの方も来られる予定ですしね。トリニティに残るならシスターフッドの方との話し合いが出来ますし、後は……」
- 9031じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 19:36:50
「シャドーサーヴァント?だっけ。あれのこと、ハスミ先輩とかツルギ委員長から話聞けるかも!」
「だね……やれる事は今のところそれぐらいかな?」
アズサちゃん達が話すように私達の動きとしてはミレニアムに戻るか、トリニティに残るかの二択になるでしょうか。一応D.U.になら行けないこともないですが、流石にゲヘナまでは帰ってくるのがかなり遅くなっちゃいますね。あちらに行くならいっそ外泊、という形になるでしょう。
「問題は人数を分けるかそれとも全員一緒に行動するのがいいか、ですね?」
『夜っていうのがネックね。襲撃を受けた事もあるわけだし各個撃破なんてされたら目も当てられないわ』
「だけど人数を分ければそれだけ行動できる事も増える。難しいところだね」
議論も煮詰まってきました。候補は大体こんな感じでしょうか───。
→〈トリニティに残る〉
①シスターフッドにもう一度話し合いに行く
②補習授業部の合宿所でゆっくり過ごす
③正義実現委員会で聞き込み
④カタコンベや教会の地図を頼りにマリーの拠点捜索
⑤黒服に会いに行く
→〈ミレニアムに戻る〉
⑥拠点でウタハ達と作戦会議
⑦USBの中身を見る
⑧拠点でゆっくり過ごす
⑨拠点で模擬戦(Lv上げ処理あり)
⑩ヴェリタスにカタコンベ等の地図を渡してマリーの拠点を探してもらう
11.助けてペロロ様〜(自由記入。なんでもあり、制限なし) - 9041じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 19:45:10
駆け足だけど導入じゃんね☆
ちなみに今回壊れたヘルタースケルターは護衛してた10機中のdice1d10=1 (1) 機じゃんね☆
今回の安価はかなり自由になりますじゃんね☆
トリニティに残って行動してもいいし、ミレニアムに戻ってもおっけー、二手に分けてもいいしゲヘナに飛んで深夜に探検してもいいじゃんね☆(その場合は自由記入を選んでね、じゃんね☆)
上の①〜⑩、それか自由記入から3つまで選んでほしいじゃんね☆
二手とかに分かる時はそれぞれ誰が残るかも書いて頂けるとありがたいです……じゃんね☆
自由記入に関しては特に制限なしじゃんね☆組み合わせもオッケーじゃんね☆
というわけで8時までシンキングタイムじゃんね☆
質問等あったらなんでも聞いてね!じゃんね☆
- 9051じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 19:46:04
- 906二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 19:46:51
ホシノはミレニアムの方の拠点に来るって事で良いんですよね?
- 9071じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 19:48:59
- 908二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 19:50:48
とりあえずヒフミは拠点に戻らなきゃまずいだろうな
呼び出した本人が話し合いの場にいないのはいいことにはならない - 909二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 19:56:15
拠点ではホシノとの約束や、USBの件でのセミナーやヴェリタスへの協力要請といった2つの約束あるしな
ただサクラコとの再びの話し合いにもヒフミは居たほうが良いだろうし、今は全員で拠点の方が良いのかな?
他にトリニティで出来ること言ったら、正実への聞き込みか黒服との交渉だろうけど、正実への聞き込みはモモイ側には向かないだろうし、黒服との交渉も現状のモモイに任せるのは不穏が不安だし - 910二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 19:58:13
正実への聞き込みをコハルに任せるという手も考えれるけど、その場合、コハルと誰を残すかという悩み
- 9111じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 20:02:49
それじゃあ安価じゃんね☆
→〈トリニティに残る〉
①シスターフッドにもう一度話し合いに行く
②補習授業部の合宿所でゆっくり過ごす
③正義実現委員会で聞き込み
④カタコンベや教会の地図を頼りにマリーの拠点捜索
⑤黒服に会いに行く
→〈ミレニアムに戻る〉
⑥拠点でウタハ達と作戦会議
⑦USBの中身を見る
⑧拠点でゆっくり過ごす
⑨拠点で模擬戦(Lv上げ処理あり)
⑩ヴェリタスにカタコンベ等の地図を渡してマリーの拠点を探してもらう
11.助けてペロロ様〜(自由記入。なんでもあり、制限なし)
上の選択肢から3つ行動を選んで欲しいじゃんね☆
安価先は>>919じゃんね☆
それじゃあよろしくお願いします……じゃんね☆
ホシノちゃんの機嫌次第……じゃんね☆夜のパトロール?今は他自治区が共同でやってくれてるじゃんね☆
モモイちゃんを信じるじゃんね☆
コハルちゃん……はまぁ、じゃんね☆
- 912二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 20:03:54
⑥⑦⑩かな
後セミナーに対する物資補給連絡も忘れずにしておいた方がいいかな - 913二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 20:11:21
とりあえずヒフミ、ハナコ、アズサ、モモイ、アリス、ウイ、リオ、セイバー、キャスターは拠点で⑦⑩はしておいた方が良いかな?
あとは、コハル、ユズ、ミドリ、ミノリ、バーサーカーに③を任せるという案も思いつきはするけど、コメ返でのミカ主の反応がちょっと気にかかるし悩みどころだな - 914二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 20:14:25
仮に二手に分かれたとしてトリニティに残った方にライダー陣営が来たら最悪だからな
下手したら数の力で押されて全滅しかねないし
全員でミレニアムに戻った方がいいと思う - 915二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 20:36:21
⑥⑦⑩かな
後補給連絡もちゃんとしておく感じで - 916二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 20:56:25
かそく
- 917二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 20:59:25
加速
- 918二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 21:01:54
このレスは削除されています
- 919二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 21:02:15
このレスは削除されています
- 920二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 21:02:51
11.⑥⑦⑩+補給申請
- 921二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 21:03:04
⑥⑦⑩で
⑥の時にミノリとの情報共有というか交渉の際に聞き逃した話も聞く もしといた方が良いかも
と書こうと思ったら既に埋まってた - 922二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 21:04:27
このレスは削除されています
- 923二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 21:05:46
あ、ウイにヒナタに対してサクラコの様子について伺うメッセージを送ってもらうとかも安価終わってから思いつくというあれ
- 9241じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 21:17:39
- 9251じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 21:19:32
- 9261じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 21:20:35
【9日目午後・特殊イベント】
「あら?入れ違いになってしまったかしら?」
───雨が降る。
夕空から火照りを残す重たい雨がアスファルトを濡らしていく。部活帰りの少女達が通り雨に悲鳴をあげて駆け出していくのとは反対にトリニティ・スクエアの街並みを女は歩いていた。
アスファルトの亀裂に溜まる雨粒を踏み潰すようにして、漫然と歩を進める姿は濡れる事を厭わないのが容易に見てとれた。
「残念ね。折角ならお顔を見ておきたかったのに」
だが街行く人々は誰もがソレを咎めない、気にしない。傘もささずにじとりと白絹が、それよりなお白い肌に張り付き透けていく。女はまるで透明だった。澄んでいるのではない。透き通っているのではない。ただただ、不安定に確証もなく不安感を苛む不快さだけを突きつける、そんな幽霊のような希薄なまでの透明さだった。
誰もがソレに気づかない、誰も気づけない。
だが、それで良いのだ。見てはならない物を振り返ってはならないのだから。
そう、だから一人雨に濡れる銀髪の女へと傘を差し出した少女の優しさは。
「あり?へーい、そこのお姉さん。傘も指さずにどうしたんだい?」
悲劇に他ならなかったのだろう。
「ほぉ。外から来たんだ。いいね、とってもグッドな行動力。ロマンだよね」
「あら、ありがとう。でもね、ナツさん。実は知り合いがいない場所だからちょっと心細かったの」
通り雨はまだ止まない。 - 9271じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 21:21:18
しとどと濡れる二人の肩の間に広げられた傘は、その曲線を伝って涙を流していく。ナツは思ったよりゆったりとした、どこか覚束ない女の歩みに合わせながらちらりと相手を見た。雨に濡れて重たく沈んだ銀の髪。ルビーでも嵌め込んだような真っ赤な瞳。そして外から来たという言葉通り、その頭上にはヘイローがなく。
何故か見ていると濡れた体に冷たい何かが這うような気持ちになった。
「うぅむ。身を切るような冷たさはソフトクリームには良いけれど、だからって冬に食べるのには炬燵がいる。寂しいのなら、寄せ合う相手が必要だね」
とはいえ寂しいと口にした女に対して、はいそうですかと流せるほどナツは薄情ではない。深く考えないままに彼女の口から溢れたのある提案。
「どうかな?この後、私たちがよく行くお店で集まる予定なんだ。ええっと……」
そこでナツははたと気づく。自分は名乗ったが、目の前の相手からは肝心の。
「……嗚呼、名前ね。しばらく呼ばれていない物だから個人を指す単語という概念をすっかり忘れていたわ」
聞きそびれていたソレに対して、女は一瞬惚けたようにしてから、悪びれるように笑った。その笑顔は整った顔立ちに見合った美しさがある。だけれどナツはどうしてだが、潰した果実が肉を飛び散らせて描いた跡のような、どこか不安さを覚えるちぐはぐさを感じていた。
「……なんだか訳ありな感じかい?」
「気にしないで大丈夫よ。でも良いものね、名前って。個々の識別、ふふっ。そうね、そうすればよかったんだわ」
その気持ちを頭の片隅に追いやったナツは、名乗りが久しぶりなんて滅多に聞かない事を言う女へと気遣うように尋ねた。その声が、どうしてだか女には可笑しかったようでころころと声をあげて笑う。高音質な声は雨粒を弾く街並みに残響を残した。
「ええっと、思考の海原からは上がったかな?それじゃあ自己紹介を頼むよ。いつまでも名無しさんとは私も呼びたくないものさ」
ここに来て、頭の中でずっと漠然とあった何かが鎌首をもだけてきたのをナツも自覚して肩に掛けていたライオットシールドの紐を無意識に掴んでいた。それはそっと隠すようだったのに、本人すら意識していなかったというのに。女はまるで全てを見通しているように目を丸く開いてから、ゆっくりと口を開く。 - 9281じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 21:22:05
「アイリス、イリアス、ブロッサム。天の杯、マキリの杯、或いは確かな証明、真なる杯、黄金の宝。嗚呼、なんだって良いわ。どれだって良いわ」
ナツはある事に気づく。
似ている、知っている。
柚取ナツは目の前の女によく似た生き物を、捕食者を知っていた。
「けれどキヴォトスの杯、そぉんな安直な名前はやめて頂戴な。敗北なんてごめんなの」
赤い瞳。白い身体。長い銀髪。
そんな女が真っ赤な果肉を潰したように嗤う姿は。
「それでも名乗るというのなら、そうね。えぇ良いわ。えぇそうしましょう。嗚呼きっとそれが良い。お父様もお母様もきっときっと気に入られるわ」
「だからそう、私の名前は───ユスティーツァ」
「ユスティーツァ・リズライヒ・フォン・アインツベルン」
「よろしくね、お嬢さん」
ソレは蛇に似ていると。 - 9291じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 21:24:13
- 9301じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 22:12:03
【9日目夜・探索イベント】
小鳥遊ホシノにとって世界とは⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎だった。夢と希望を抱いて、広大な砂漠に呑まれつつある故郷を我武者羅に守るため駆け抜けた青い日々。
そしてあの日喪った苦い記憶。それが小鳥遊ホシノの世界。
初めは一人後輩が出来たこと。その次はもう一人、後輩に手を差し伸べたこと。それからまた一人と人は増えて、そして彼が。あの日から二年経ったホシノの周りには決してたくさんとは言えなくても、その両腕を伸ばしても抱えきれないぐらい大切な物が出来た。
星の獣はついぞ理解しきれなかった人の世界。人にとって世界とは星そのものだけを指す言葉ではない。自身を取り巻く環境、関係性という不自由だけれど温かな居場所を、世界と呼ばずとも認識しているのだ。それは人の始まりからしてそう。赤子にとって両親だけが世界の全てであるように。成長するにつれて学舎で見つけた友人達と関係性を作り、社会に参画して己の立ち位置を苦心して見つけていくように。ホシノにとって世界とは、かつては⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎であり、今は大切な友達と心から信頼できる彼が守ってくれたあの居場所なのだ。
だからこそ、彼女はあの夜、アーチャーへと敵意を剥き出しにした。ヘイロー持たず、血と鉄の匂いを漂わせて街に踏み入った戦士に、彼女は銃を構えたのだ。全ては二度と自分の世界を喪わない為に。大事な居場所をこれ以上傷つけさせない為に。
そんなホシノにとって聖杯戦争なんて見るからに怪しげな裏のある儀式は、友達を傷つけた儀式は。
第三者という立場でしかない彼女にとって憎悪を向ける対象でしかなかったのだ。 - 9311じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 22:13:34
そしてホシノはミレニアムに来た。阿慈谷ヒフミに呼ばれた。セイバーの、聖杯戦争のマスターに呼ばれた。友達を傷つけた儀式の当事者に、参加者に呼ばれた。膨れ上がる怒りは冷徹なまでの理性を呑み込む事はなく、さりとて燃え尽きたわけでもなく。
凍てるような嚇怒。燃えたぎる理性。その両立。震えるほどに全身を苛むのは無力感か。
モノレールから降り立ったホシノは規格外の身体能力をもって夜に沈むミレニアムを駆ける。途中ヴァルキューレの制服を来た生徒や保安部の腕章をつけた少女に呼び止められた気はした。
だが彼女にとって全ては瑣事。
必要なのはただ一つ。阿慈谷ヒフミの命だけ。
駆ける、駆ける、駆ける。
走りやすいように『一つ結びにした長い髪』が揺れる。空気を切り裂き前へ進む小さな体躯を支える『防弾チョッキ』は今日この日の為に『もう随分と久しぶり』に引っ張り出した物。
それは臨戦、何があっても、どうあっても、『誰が相手でも』戦う意志の証明。
駆けて、駆けて、駆けて。
ホシノは喉の奥から競り上がる鉄の味すら噛み締めて、ミレニアムの郊外へと地面を蹴る。
そうして辿り着いたそこに、彼女はいた。
スマートフォンを片手にそわそわとするヒフミの傍に見慣れない『大人』が立っていた。
ぎちりと誰かの奥歯が鳴った。
「……あっ!ホシノさーん!」
阿慈谷ヒフミが遠くに見つけた桜色へ向かって力一杯に手を振った。ホシノの身体能力は何も脚の速さや膂力のそれだけがキヴォトス屈指なのではない。
猛禽が如く鋭い視線。それはまだ距離のあるヒフミの表情までハッキリと見て取った。
阿慈谷ヒフミは『笑顔だった』。 - 9321じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 22:36:45
盾を持つ手に力が籠る。自分がどんな想いでこの場に立っているのかきっと彼女はわかっていない。そんな事は容易に想像出来ていた。大方、久しぶりの再会を喜んでいるのだろう、と。
───人の気持ちも知らないで。
ホシノの中で暗く膿んだ痛みが奔る。自責思考が強い彼女がそれほどまでに思い詰める。足元でアスファルトの破片が、枯れた音を立てながら砕けた。それは苛立ちにも似て、それをどうにか吐き出さないようにとホシノの口は真一文字に固く閉ざされる。
「セイバーさん!彼女がホシノさんです!アビドス高校の方でとっても優しい方なんです!」
「彼女が……そうか、君がよく話してた子なんだね。うん、随分と頼もしそうだ」
声が聞こえる。幼なげや甘やかさを含みつつもどこか芯の通った澄んだ声。ホシノにとってもこの数ヶ月の間になんども聞いてきたそれと、知らない大人の声が呑気に会話するのが耳に届く。
ホシノは、無心で歩き出した。考えてしまうと、ないまぜになっている気持ちが口から漏れてしまいそうだったから。
「ホシノさんはすごい方なんですよー!こう……走るのとかとっても速くて!」
「……ヒフミ、君は時々語彙力の低下が著しいね」
「そんな事ありません!」
馬鹿みたいにはしゃいでいる。変わらないようでいて、でもこれまで聞いた事のない彼女の声。知っている筈なのに、視線の先で笑うヒフミがまるで遠くて。知らない誰かのような気がする。アビドスをあまり出ないのもあるのだろうか。ホシノはどうしてだか、今になって急に寒さに襲われた気がした。それは身震いするよう激しい寒気などではなく、ただ胸の奥に奔る鈍痛に似ていた。
「アビドスは素敵なところなんです!前にブラックマ……」
「ん?なんだい?はっきり言うといいよ、ヒフミ。ブラックマ……がなんだって?これでもこの地に呼ばれてからある程度地理を修めたんだ。是非教授してほしいな。ブラックマー……なんだって?」
「あはは……やだなぁ。ち、ちなみにマーの次に『ケッ』が来たら私はどうなっちゃうかお聞きしても?」
「ははは……その続きが『ト』だったら今日のお説教に1時間追加だよ」
言葉も、何も。聞かないようにして。見ないようにして。歩いて、歩いて。 - 9331じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 22:42:43
「あっ!ほら、ホシノさん来られましたよ!……お久しぶりです!ホシノさん!遠いところ、急にお呼びだてしてごめんなさい!」
歩いた、その先。二人の間にある距離はもう気づけば2mもなかった。ホシノは今この時になって、向かい合う自体になって、頭が真っ白になったのが分かった。何も思いつかないのではない。むしろ逆。溢れるぐらいたくさんの想いが頭の中で弾けては消えて、またそれをくり返す。
「あの、ちょっと変わったというか、かなり変なとこに来てもらっちゃって申し訳ないです……あ、でもちゃんとミレニアムの方には許可をもらってまして!だからこの先にある私たちの拠点まで来てもらう感じなので……あの、ホシノさん?」
二度、三度。口を開いては閉じるをホシノは繰り返す。何も言えない。何も出ない。それでも、ホシノは喘ぐように口を開けて、息を吸って。必死に見ないように目をつぶっていたのを開けて。それでも一目見た瞬間、我慢できなくてなって。
下を向いてから、ようやく『本音』を吐き出した。
【Recommend BGM……〈Morose Dreamer〉】
「───よかった」
何を言おう。どんな顔で会おう。悩んでいた。考えていた。結局絞り出せたのはたった四文字。でもそれが全てだった。8日前の夜。阿慈谷ヒフミが列車で『大人』によって殺されそうになったと聞いてから。それから聖杯戦争に巻き込まれているのだと、だから協力してほしいとミレニアムとトリニティの生徒会長から聞かされてからずっと。
ずっと心の中に残り続けた五人分の想いの、全てだった。 - 9341じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 23:00:15
項垂れるように下を向くホシノを見て目を見開いてヒフミも、その言葉で理解する。連絡はしていた。安否は知らせていた。けれどずっと会えないでいた。聖杯戦争の話だってしていなかった。聖杯戦争で願いを、犠牲なる人を守り抜こうと足掻く中で自分は彼女達の気持ちを置いてけぼりにしてしまったのだと、そこで気づいた。そして気づいた時にはもう2mの距離なんてどこにもなかった。
「ごめんなさい、ホシノさん……ご心配おかけしました」
ヒフミが口にした謝罪を俯いたままホシノは聞く。盾の握られていない片手を包み込む、二つの掌の温もり。それを感じるたびに胸の中で小さな自分が叫んでいるのを自覚する。怯えたようにしていた癖に今になって叫んでいる。よかったと、生きていたと、生きていてくれたと。安堵して肩の荷を下ろしていく自分がいるのがわかった。
「……本当だよ。モモトークはくれるけど全然顔を見せてくれないんだもん、ヒフミちゃん」
結局下を向いたまま出てきたのは小さな棘を添えた言葉だった。それにヒフミはただただ握りしめる両手に力をこめた。
「中々、会いに行けなくてごめんなさい。どうしても……やらなくちゃいけない事があったんです。でも……ごめんなさい」
「……ううん、私の方だよ。酷いわがままだよ、ヒフミちゃんは大変だって言うのに」
「いいえ、それでも。こんなに心配してくださったお友達の方を私はずっと、蔑ろにしてしまいましたから……今日会いに来てくれて、ずっとずっと心配してくれていて、ありがとうございます。ホシノさん」
もう、目を開けられなかった。安堵が穏やかな細波となって胸の奥で幾度も寄せては返すのに反応しないようにするのにホシノは必死だった。
阿慈谷ヒフミは友達だ。小さな世界に生きてきたホシノの、大事な大事な世界の一人。出会いは本当に偶然で、一緒に銀行強盗しただけで、なのに彼女は自分の居場所を守ってくれて。そうして友達になったのだ。アビドスで生きてきたホシノにとって初めてのアビドスの外で生きる大切な友達。
それがホシノにとっての、そして今この場にいない対策委員会皆に共通する想い。
だから見知らぬ大人に殺されかけたという話を聞いた時、誰もが怒りに震えた、恐怖と不安に襲われたのだ。 - 9351じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 23:08:00
かけがえのない友人を失ってしまうところだった事実に。そしてホシノは『また』自分の手の届かない場所で大事な人を喪うかも知れなかったことに。
そしてそれからずっと、会えない日々が続いていた。その中でヒフミが戦う事を、なんの『因果』か殺し合いの舞台に参加させられたのだと聞いた。その頃にはホシノ自身二度もサーヴァントと戦闘を行い、その脅威も分かっていた。幾度も後輩たちと共に『戦ってきた』から分かってしまった。
「生きててくれて……本当によかった。ただそれだけ、顔が見れてただそれが分かって」
「はい……」
だから怖かった。一歩間違えれば死んでしまう『殺し合い』なのだと理解していたから。また喪ってしまうかもしれないと、そう思っていた。
だから今───。
「ヒフミちゃんと会えて、私すごく嬉しいよ……ありがとうヒフミちゃん。もう一度会えて、生きていてくれて───ありがとう」
「……っ。はいっ!」
ホシノはかつて暁のホルスと呼ばれていた。ホルスとは遥か古き天空の神聖。
ならきっと。
「もう大丈夫。私も一緒に戦うからね」
長い前髪が流れるその下。
アスファルトに溢れる一滴の水はきっと雨に違いないのだろう。 - 9361じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/21(月) 23:14:24
- 937二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 23:26:51
おつかれさまです
ホシノ良き - 938二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 23:29:04
乙です
これで晴れてホシノもメンバー入りと
穏やかな再会で良かった
そしてウイの時の推定ミス・クレーンに続いてかな?この逸れ鯖たちはどういう経緯でここにいるんだろう - 939二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 23:42:37
ちょっとアーチャーさんアビドスの皆に謝らないとー
- 940二次元好きの匿名さん24/10/22(火) 09:17:12
このレスは削除されています
- 941二次元好きの匿名さん24/10/22(火) 09:20:37
- 942二次元好きの匿名さん24/10/22(火) 10:33:30
お疲れ様でした
もう少し早めにアビドスに行くべきだったかなぁ…
とりあえず、ホシノに今わかってる聖杯戦争の情報の共有からかな
聖杯戦争に参加させられたら負けるまで降りれないって知ると、ホシおじは凄い嫌な顔しそうだけど… - 943二次元好きの匿名さん24/10/22(火) 15:41:00
保守
- 9441じゃんね☆◆O.TPn8yZQc24/10/22(火) 20:41:16
- 945二次元好きの匿名さん24/10/22(火) 22:12:17
お疲れ様です
次回を楽しみに待ってます! - 946二次元好きの匿名さん24/10/22(火) 23:35:18
お疲れ様です
無理せずに…… - 947二次元好きの匿名さん24/10/22(火) 23:57:18
笛の方の更新もあったからゆっくりしてほしいじゃんね
- 948二次元好きの匿名さん24/10/23(水) 00:36:17
笛の方の更新は見てなかったんだけど、今日見に行ったらモモイの願いの話が思ったより重要そうになってる?
追ってた時はそこまで重要そうな言い方でもなかった気がしたけど(うろ覚え)……それ含めて願いの話は何かありそう…。
とりあえずいつもお疲れ様です。無理せず休んでください。 - 949二次元好きの匿名さん24/10/23(水) 01:34:08
お疲れ様です
昨日レス出来てなかったけどホシノ味方だったか
不穏な雰囲気だったし一度はなんかあるのかと思ってたけど…それにしてもつよない!? - 950二次元好きの匿名さん24/10/23(水) 12:14:56
おつほしゅ
- 9511じゃんね☆◆O.TPn8yZQc24/10/23(水) 14:52:25
お昼……お昼?じゃんね☆コメント返してくじゃんね☆ちなみに今日の帰りは9時だからそれからじゃんね……とりあえず今日明日で色々調査の話は終わらせちゃうじゃんね……明々後日は半休というか代休取れたからそこで巻き返すじゃんね☆
ホシノちゃん大好きじゃんね☆これ書き始めた時は対策委員会編3章が佳境だったし時々ホシノちゃんマスターだったら……みたいな話上がってたからホシノちゃんはどこかの場面でちゃんと出したいなぁがずっとあったじゃんね☆出せれて良かったじゃんね☆
……ノーコメント、にはしないじゃんね☆ちゃんとお答えしますじゃんね☆逸れサーヴァントは現在、キヴォトスにはどこにもいないじゃんね☆
アーチャーさんが何したかは……まあ間が悪すぎたじゃんね☆
ありがとじゃんね☆追加分というかもう20日のは全部こっちに載せたじゃんね☆次スレもそろそろだから色々考えなきゃじゃんね……
難しいじゃんね……本作は大まかなストーリーラインだったりどこにどんな情報があるとかは用意してるじゃんね☆アビドスは戦力的には大きいけど情報量は今一じゃんね☆むしろ個人的には今までの選択は全体としては良い選択してると思うじゃんね☆
少なくとも最初期に1が想定してた戦力からはかけ離れてるじゃんね☆
保守ありがとじゃんね☆
ありがとじゃんね☆頭の中で会話が降ってこなくて悩みまくったじゃんね……なんとかウタハちゃんとウイちゃん先輩のおかげでいけそうじゃんね……
ありがとじゃんね☆今日は頑張れそうじゃんね☆
笛吹きの方……実は予約投稿しっぱなしにしてたじゃんね……もう少しストック溜めてから放出する予定だったじゃんね……更新してて1が1番びっくりしたじゃんね……いまモモトーク画面作ってるから続きはまた明日以降じゃんね……
……ノーコメントじゃんね☆ただどの子の願いも大切にしたいのと、願いについては実は本スレでもモモイちゃん自身度々話してたりするじゃんね☆
まあ同盟組んだ当時は書くのに必死でそんな事考えてなかったから後付けじゃんね☆
主人公ヒフミちゃんじゃなかったらヤバかった案件ではあるじゃんね☆ホシノちゃんと会う選択した事に対して『は』良い結果に繋げときたかったじゃんね☆
- 952二次元好きの匿名さん24/10/23(水) 15:16:15
このレスは削除されています
- 953二次元好きの匿名さん24/10/23(水) 15:20:35
この後情報共有したらヒフミを最初に襲ったサーヴァントのマスターが黒服だということをホシノが知るからな
しかもヒフミたちの目的の関係上ヒフミたちは黒服と必ず交渉しなきゃいけないわけだし
どんな反応するんだろう
後質問なんですが20日分のはどこに載せたんでしょうか
情報まとめの部分に貼ってあったリンクにはウイの会話は途中までしかなくて
20日の書き込みが全部消されちゃっていたのでウイ関連の話が途中で途切れて見れなくなっていたので - 954二次元好きの匿名さん24/10/23(水) 16:58:44
スレ主が初期に想定していた戦力ってどんな感じなんだろう
- 955二次元好きの匿名さん24/10/23(水) 20:31:38
はい
- 9561じゃんね☆◆O.TPn8yZQc24/10/23(水) 21:17:22
ただいまーじゃんね☆できたところ投下してくじゃんね☆マリーちゃん可愛すぎるじゃんね☆
(……あ、やば)
(……すっかり黒服のこと抜けてたじゃんね)
と、とりあえず!20日分の話するじゃんね☆
ゆーあーるえる載せたつもりになってたじゃんね……ご心配おかけしましたじゃんね☆
10/20更新分:
①
②x.gdx.gdまとめにものっけたじゃんね☆
補習授業部+マリーちゃんorアリスクorミノリちゃんじゃんね☆
トリニティに残ってたらマリーちゃん√、早い段階でゲヘナに現地調査行ってたらアリスクが仲間き、ミノリちゃんとの接触がもっと早かった&駆け込み寺感覚で助けて言ってたらミノリちゃんが仲間だったじゃんね☆
ほしゅ?ありがとじゃんね☆
- 9571じゃんね☆◆O.TPn8yZQc24/10/23(水) 21:22:26
【9日目夜・探索イベント】
【立ち入り禁止区域『廃墟』・拠点/メインホール】
『⑥拠点でウタハ達と作戦会議』
「いやぁ、想像してたより大所帯だねぇー」
ホシノさんをお迎えして集まったのは拠点の食堂、ではなく。
「しかもこんなおっきな機械も置いてるなんて。すごいねー、なんだか秘密基地みたいだよー。あれかなー、先生とか見たら喜びそーだねー」
「あはは……気づいたらこんな感じでして……」
たくさんの機材と通信機器、そして大型魔力炉が設置されたメインホールです。今この場にはミレニアム側からはユウカちゃんにチヒロさん。そして私達とトリニティとアビドスからお越しくださったウイさん、ホシノさんを合わせて総勢18名。本当に大所帯になってきました。
「うちの部員が明後日あたりから世話になるからな。まだまだ人数は増えるぞ」
「うへー。もしかしておじさん、来る必要なかったかな?」
「もう!そんな事ありません!ホシノさん来てくれて私とっても嬉しいです!」
「……うへへ」
ホシノさんが照れたように頭を掻かれているのをセイバーさんが微笑ましげに見ている後ろからかつんと硬質な音が床を叩きました。
「本当ですよ、ホシノさん。守りなんてどれだけ堅くてもいいんですから。来て頂けて私としてもありがたいです」
「おーユウカちゃんじゃーん。おっひさー。いつもうちのノノミちゃんと仲良くしてくれてありがとねー」
「こちらこそ。ノノミも元気にしてますか?」
私とユウカちゃん、アルさん、アリスちゃん、それにノノミさんの五人は学校を越えてのアイドルグループとして活動していた事がありましたから。その後もお休みの日や放課後に遊びへ、なんて事はちょくちょくです。だからユウカちゃんが聞いた質問は有り体に言えば、それこそ天気の話題ぐらい自然な物でした。けれどホシノさんの反応は。
「うーん元気だけどねー、ちょっと最近忙しい感じかな?ま、そこら辺はおいおい……ある程度今日の話が終わってから話そっか」
何故か話を渋るような、悩んでいるような。そんな複雑な顔。それが気になって口を開きかけたところで彼女は話を流しながら切り替えるように手拍子を鳴らしました。
「……さてさて、新顔の話はここまでが良いのかな?色々話さなきゃいけない事、あるんだよね?」 - 9581じゃんね☆◆O.TPn8yZQc24/10/23(水) 21:33:42
慌てて私も頭の中の疑問を追い出しつつ、作戦会議用に用意して頂いたテーブルを囲んでいる一人をちらりと見た。彼女は視線に気がつくと注目を集めるように喉を鳴らした。
「私達からだね。まず見てもらいたいのは地図になる」
【Recommend BGM……〈Vivid Night〉】
そう話し始めたウタハさんに合わせるようにコトリさん達が手元のPCを操作すると、デスク上にホログラムで拠点周辺の地図が表示されます。
「これまで私達は教授と共に拠点周辺を捜索してきた。ここで改めて確認すると前回のライダー陣営からの夜襲だが、事前に保安部やハイランダーにも協力依頼をして自治区の出入りを監視する中で起きた事態だ。であれば彼女達は拠点のある廃墟、つまり立ち入り禁止区域から侵入した事になる」
その言葉に合わせてあの夜の監視映像記録が早回しで再生されます。各駅や空港、果ては港まで。他自治区と面した境界線、中にはドローンで撮影された物もありますがその中のいずれにも当然アルさん達の姿はありません。光学迷彩にも対応されているのだというその映像でもこれだけ姿が見えないとなれば、必然的に地下坑道を通って来たというのが筋でしょう。
「廃墟の中を通るというのは決して簡単な話じゃない。既定出力を大きく越えたドローンにオートマタ、通常の電子機器が通りにくい環境。それは私達ですらその全貌を探索する事は危険と隣り合わせで碌にしていないぐらいだ。はっきり言って廃墟を突っ切ってミレニアムに侵入するというのは現実的じゃない。仮に可能でも激しい消耗を強いられる問題は無視できない」
透明のペットボトルに詰まっていた水を呷るようにしてウタハさんが飲み干していく。その様子はまるで全力失踪でもした後のように。やや間があってから、ウタハさんは一息ついてまた報告の続きを始めます。でもどこか、その顔色は優れませんでした。
「……したがって、私達は拠点周辺を重点において探索した。そしてようやく今日の昼過ぎに入口と思われるポイントを発見して……その中を探索する事にした。それが私達から唯一今回話せる嬉しい話というやつだろう」 - 9591じゃんね☆◆O.TPn8yZQc24/10/23(水) 21:50:45
映像がマップから、暗い道を照らした録画映像とそれに合わせて用意された3Dでマッピングされた物に切り替わります。
「今回はドローンを先行させた上で私とコトリの二人、それから5機のヘルタースケルターを伴っての探索となった。ヒビキにはモニタリングを、残るヘルタースケルターにはヒビキの護衛という形を取った。我ながら安全はある程度確保されていたと思う」
映像に映る坑道はとても暗く狭いようでしたが、それでも護衛として連れられたヘルタースケルターさん達は隊列を組めば行動するのはそう難しくないようです。実際、一番前をドローンが、その後ろにヘルタースケルターさん。最後尾にウタハさん達と記録用のドローンが飛んでいるようです。
「だからはっきり言って、廃墟の地下を通る経路に関しては一切問題がなかった。途中まで戦闘らしい戦闘はほぼ発生しない上、トラップやセントリーガンもなし。道も一本道で隠し通路も素粒子観測した限り発見できなかった」
聞く限りではかなり深く、遠くまで探索をしてくださっていて、それでも私達が想定するような大した脅威はなかったという。そうなると、良い話ではなかったという調査結果も大体の予想が出来ます。
「問題は、地上で言う廃墟を抜けてゲヘナ自治区に入って暫くしてからだった」
たとえば膨大な戦力を発見してしまったとか、坑道自体がアルさん達のブラフで実際には行き止まりだったとか。そう考えていた私は。
「はっきり言おう。見ていて気持ちの良い物じゃない。少なくとも私はそれと対峙した瞬間……うん、嘔吐を催した……ショッキングな映像だから気をつけてみてほしい」
聖杯戦争とサーヴァントという存在をまだ甘く見ていたとこの時、痛烈に実感しました。 - 9601じゃんね☆◆O.TPn8yZQc24/10/23(水) 22:42:04
「……なんですか、これ」
【Recommend BGM……〈魔獣の女神〉】
少し開けた道の先。ドローンに照らされて映し出されているのは土や石、コンクリートで出来た坑道なんかではありませんでした。まず広さが違います。さっきまで二、三人並んだらそれで精一杯という広さだったのがまるで吹き抜けの通路ほどもある広さに。けれどそれは吹き抜けなんて清々しい物じゃありませんでした。
「……肉の壁、肉の道か」
アズサちゃんのぼそりと呟いた一言が正しくソレを表現するのに適していました。コハルちゃんやミドリちゃんが口元を抑えるのを見て、慌ててモモイちゃんやハナコちゃんが背中を摩っていますけど、その二人の顔色だってよくはありません。
「……やられたな、セイバー」
「あぁ。ここまでとは思わなかった。この規模まで拡張できるというのなら、宝具か、それとも僕らがあの時感じ取ったようにそもそもの霊基の規格か」
「いずれにせよ。これは最早魔物の類。おぉ、悍ましきかな蛇の女、哀れなる、可憐なる。されどお前はその名が如く正に『恐ろしき者』である」
サーヴァントの御三方をして、この反応。私達の目に映る景色は一面に脈動し続ける腐肉で埋め尽くされた壁。まるで何かの臓器の中でも覗いている気分になるそれはところどころ、煙を上げて腐り落ちては、その場所を縫い合わせるように新しい肉芽が生まれている。揺らめくように怪しく周囲を照らしながら粘度の高い汁が天井から滴り落ち、それが溜まった床は脈動する度に嫌な音を立てています。
「……酷い、腐敗臭だったよ。見てくれも酷いが実際はかなりガスが溜まっているようでね、私達の装備が真っ当じゃなかったら……今ここでこうして話すことも叶わなかったはずだ」
ウタハさん達はその時の様子を語りつつもデータを見せてくれました。少なくとも何の用意もせず足を踏み入れたら、即座に意識を失ってもおかしくない量のガスが溜まっている。数値にはそうありました。
『……冗談でしょう?ライダー達はゲヘナで地盤沈下でもさせるつもり?』
「さて、そこまでは。ただ下手に踏み入って、火器でも使おう物なら爆発騒ぎではないね。銃火器を使うなら平野での戦闘、内部でやり合うならそれこそ前時代的な兵器の使用をお勧めするよ」 - 9611じゃんね☆◆O.TPn8yZQc24/10/23(水) 23:01:16
肩をすくめるウタハ先輩は戯けて見せても表情は暗かった。そして、渋るようにしてから彼女は次の映像を見せてくれました。
「……私達はこの場所に足を踏み入れた。さっきも言った通り、装備は整えていたからね。万一を考えても、もう少し調査をしたかった……そしてそれが失敗だったよ」
先行するドローンと踏み入れた先頭にいたヘルタースケルターさんの一機が肉塊に埋まる道へと一歩踏み出したところから映像が始まりました。
『ゥェ、ヤダナァ……』
一言、ヘルスケさんが呟いてその鋼の足が肉塊を踏んだ、その瞬間でした。
『……!カンチ!カンチ!』
『タイヒ!タイヒ!ニゲテクダサイ!ウタハちゃん!コトリちゃん!』
ヘルタースケルターさんが鋭く叫んだと共にドローンは突然壁の側面に叩きつけられ、ヘルタースケルターさんの足が虎バサミにでも捕まったように動かなくなってしまう。その理由は単純でした。よく見ればドローンが壁へめり込んだのは見えない何かが理由ではありません。壁からイソギンチャクのように伸びた触腕がドローンを絡め取っている。プラスチックか金属かまでは分かりませんけど、白い煙を上げながら『消化』されていく。
『ニゲ……error……セ……oク……キケ……ゴメ……イ、マス……セン……』
そして戦闘にいて足を踏み入れたヘルタースケルターもまた、両足からずぶずぶと沈んでいく。肉塊の檻へと落ちていく。その足元にはまるで、いいえ、確かに肌のない腕のようなものがヘルタースケルターさんを自身の裡へと引き摺り込もうと何本も肉の床から伸びている。
『……っ!撤収!コトリを頼む!』
『……』
ウタハさんのくぐもった叫び声。映像はそこで終わっていました。
「……すまない、教授。私達にはどうにも出来なかった。あの子と雷ちゃん探索verを置いて逃げに徹するしかなかった……アレは踏み入れた存在をどうにも喰って再構成するらしい」
「問題ない。何よりもまずお前達が無事だったのが幸いである……よく生きて、そして正しい判断をしてくれた。困難な仕事をよくぞやり遂げてくれた」 - 9621じゃんね☆◆O.TPn8yZQc24/10/23(水) 23:09:56
ですが、その言葉にウタハさんは下を向かれました。握った拳が震えるのは恐怖ではなく自身への怒り、なのは前髪の隙間から見える目で分かります。
「……そう言われても、ね。そもそも入口の発見までで良かったのに欲を掻いたのは私のミスだ。部員を命の危機に晒して、何をしているんだか」
「いいや。それでも生きてさえおればよい。それだけでお前は正しい判断が出来た証左なのだ。もしミスがあるとすれば、敵戦力を過小に評価していた我にあり……」
「聖杯戦争に付き合わせてる私に責任があるよ。だからごめん、ウタハ先輩。辛い思いさせちゃって……でもありがとう、これで私達はまた一歩、ライダー達に近づけた」
キャスターさんがウタハさんの肩に手を置いてからそう言い、モモイちゃんも下を向く彼女を抱きしめるようにしてから上を見てそう言った。それを聞いて少しだけウタハさんの表情にも温かみが戻る。
「ありがとうございます教授。それから君が責任だなんて二年は早いよ、モモイ……ありがとね」
「全くだ。二年なら良い方であろうな、であろう?粗忽なモモイよ」
「だーれーがー!粗忽者だ!このポンコツ!」
「ええい!やめよ!我のバルブを腹いせに回すのはよせ!」
キャスターさん達のやり取りを見ているとウタハさんだけでなく、私達もいつの間にか入っていた肩の力が抜けたようでした。空気が少し落ち着きを取り戻す、そういう力がモモイちゃんにはありますから。それから一頻り戯れた二人が落ち着いたタイミングでウタハさんは話を戻しました。
「この映像については帰還後にチヒロにも解析してもらった。その結果だが、映像をみた限りではどうやら人間の子宮内膜、若しくは蛇の口腔内と一部構造が一致しているそうだ。勿論、大きさは比べるまでもないしサンプルも持ち帰れなかったからあくまで似ているという話になるけどね」
「───蛇の胎。産み直しによる神秘ですか」 - 9631じゃんね☆◆O.TPn8yZQc24/10/23(水) 23:40:28
気がつけば、訥々とウイさんは語り出していました。古い知識を引っ張り出すようでいて、けれど澱みなく。口元に人差し指を当てながら思案するように、このキヴォトスでは恐らく形骸化してしまったのだとセイバーさんが言う、外の世界の古い物語。そしてそれを研究した学問。キヴォトスで失われて久しい知識を元に。
【Recommend BGM……〈Interface Hard Arrange〉】
「古い伝承です。前にお話しした通り、古今東西、蛇というのはその生態から信仰の対象でした。足がないにも関わらず地面を進み、脱皮と共に新たな肉を得る。巨大な獲物を丸呑みする食性と人とは比べ物にならない多産という生存戦略。再生、或いは不死。かつて外の人々は、蛇からそういった神秘を見出しました」
さっきまでとは違い、映像はありません。ですが、その落ち着いたトーンは不思議と語り口から風景を頭の中に描いてくれました。遠い世界、いつかの時代で、私達とは違う人々が蛇を見て驚き、考え、自分達の生態や知識とはまるで違うその生態を『神秘的』だと感じていた。そんな遠い昔の歴史を垣間見る。
「以前にお話を聞いていた腐敗臭のするアンドロイド。下手なゴシックホラーを思わせますが、これを見た後なら理解できます。この光景がもし仮に推測通り子宮であり口腔。穴というのは古来から同一視されがちなのです。口から食物を産む神話も存在するように、穴とは入口であり出口。語弊を気にせず言うなれば『怪物的なソレ』もまたその一つでしょう」
「なるほど、有名なアレですか……顎を広げた⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎。本能的な女性性に対する恐怖。古代の地母神の記号化としてはこれ以上ありませんね」
ハナコちゃんが納得したように明らかに文字だったら黒塗りされそうな放送禁止スレスレの言葉を言いましたけど、ウイさんは特に気にしていません。多分思考にどっぷりと浸かっているのでしょう。やっぱりハナコちゃんは寂しげにしつつ、なんだか少し嬉しげです。
「えぇ。とは言っても、少しというかかなり妙な話ではあります。確かにサーヴァントという存在は得てしてそういう事象に引っ張られやすいです。語り継がれる伝承は場所によってその中身も性質も、時には本質すら変わっていく。そしてライダーは非常に古い蛇の神聖であり地母神です」 - 9641じゃんね☆◆O.TPn8yZQc24/10/23(水) 23:46:26
「それをキヴォトスというフォーマットに合わせた結果が、地下深くに広がる胎にして口、とも考えるのはそこまでおかしくないのかもしれません。なんらかの宝具か、スキルの影響。であれば場所が違えば、もっと洗練された形だったかもしれませんが……」
くるりと人差し指でウイさんが艶めいた黒髪を巻き取ってはするりと抜く。ふわりと良い椿の香りがしました。
「ですが私が想像していた女神メドゥーサの零落した姿だしても少し合わない気がします。まだ何か、彼女にはからくりがある……」
下を向いて一人考え込むようにして、暫く黙ってからあげられた顔には釈然としないと言いたげな色が浮かんでいました。
「いけませんね。もう人当てしない事には分からない、なら考えても無駄です。切り上げて結論だけ言います」
それでもその目にはしっかりと冷静さが宿って、はっきりと自信ではなく確信を持って彼女は言い切りました。
「恐らくは、この肉塊アンドロイドの中身を産んでいる場所でしょう。言ってしまえば魔獣の生産工場です」
しん、と18人が集まったメインホールに静寂が響き渡ります。決して嫌な意味ではないのは分かりきっています。圧巻。私達のまったく専門分野の外にある知識の広がりを見て、思わず黙ってしまいました。
「あの……なにか……?」
ただウイさんとしてはかなり気になってしまったようで、おずおずとそう尋ねられてこられましたから慌ててフォローを私達も口々に切り出します。
「いや、素直に驚いただけ。そういう考古学っていうの?専攻じゃないのもあってつい聞き入ったの。トリニティから来た古関さんだっけ?今更バックアップ要員って思ったけも、またすごいの連れて来たわね」
「何度か先生のところでお世話にはなってましたけど……いえ、流石の洞察力です」
チヒロさんやユウカちゃんは素直に驚いたと伝えられて。
「と、当然!ウイ先輩はうちの学校でも……有名じゃないけど……えと、その……」
「知る人ぞ知る、ですかね♡ね、コハルちゃん♡」
「そうそれ!」
コハルちゃんやハナコちゃんも鼻高々といった様子で誇らしげ。それに照れくさそうにもじもじしているウイさんを眺めてほんわりとした空気になったところで、気を引き締めるようにミドリちゃんが軌道修正をしてくれました。 - 9651じゃんね☆◆O.TPn8yZQc24/10/23(水) 23:48:59
「とりあえず、話戻しますけど。ウイさん達の推測だと坑道を壊さないといつまで経ってもライダーさん達の、えっとアンドロイドはなくならないんですよね?」
『ウタハ達の観測結果とウイさんの推測が正しいならそうでしょうね。しかし地下一杯に広げてくるとは……不味いわね。事は早急な対処を求められるのに、政治的な問題が絡むわ』
頭が痛いと調月会長もアバンギャルド君の頭を四本の手で抑えていますが、実際そうです。ミレニアムから行ける場所では限界がある以上、トリニティ側の自治区境界線にある入口から入れるか確認するか。
「都心から離れているとはいえ、ゲヘナの自治区領内ですもんね……」
後はゲヘナに直接赴いてみるしかないと頭を悩ませているとユウカちゃんが助け舟を出してくれました。
「……明日か遅くとも明後日。ゲヘナの生徒会との話し合いの場をセッティングしておきます」
「うへー。そりゃありがたいけどさ……いいの?ゲヘナ、この件に関わらないって宣言してるんじゃ?」
「大丈夫です。なんとかしてみせます。それにゲヘナの生徒会長は……」
「まぁ馬鹿でしょうけど、阿呆じゃないわ。詰めこそ甘いけど自治区の運営手腕は見事だって話だからね」
「そっか。ゲヘナをまとめてるんだもんね」
「さて。私達からの報告はこれで終わり。詳しい入り口の位置なんかはまた本格的な作戦前にでも伝えるよ。さて次はいよいよ本番、というわけだけどその前に何か話しておく事はあるかな?」 - 9661じゃんね☆◆O.TPn8yZQc24/10/23(水) 23:53:33
- 967二次元好きの匿名さん24/10/24(木) 00:11:14
おつかれさまです
とりあえずミノリ聞きたい事となると、前の交渉に際に拒絶反応の話をした時にその反応が薄かった理由、マスターの症状が軽症で会った理由、戦った陣営やその様子辺りかな?
あとは、ホシノに2日目や3日目にあったアーチャーやライダーによるアビドスへの襲撃についてや、襲撃の件への心当たりとかかな。あと、オクトパスエンジニアリングについてホシノにも聞くのもありか
あとは、シャドウサーヴァントについての情報共有と考察? - 968二次元好きの匿名さん24/10/24(木) 00:44:21
お疲れ様です
誰と戦うんだろう - 969二次元好きの匿名さん24/10/24(木) 01:31:37
更新お疲れ様じゃんねミカ主。
これからも気楽に更新していってくださると嬉しいです。 - 970二次元好きの匿名さん24/10/24(木) 09:21:31
このメドゥーサ半分ゴルゴーン化してませんかね(;^ω^)…
- 971二次元好きの匿名さん24/10/24(木) 09:36:14
お疲れ様でした
既に絶対魔獣戦線キヴォトスが始まってて笑えない
ゴルゴーン化してるなら、かなりヤバいですよ……!!
とりあえず、ウタハとコトリが無事で何より - 972二次元好きの匿名さん24/10/24(木) 12:44:01
共有することとしては誰がどの陣営のマスターかは共有すべきだろうな
後各陣営のサーヴァント情報も
ミノリとかは知らないこともあるだろうし
話し合いすべきこととしては特に優先して対処しなきゃいけないことは何かとか
アーチャー、ランサー、ライダー、アサシン陣営のうちどの陣営を優先して動くべきかとかかな - 973二次元好きの匿名さん24/10/24(木) 16:12:18
ホシノに対してはマスターになってしまったら降りられないとか伝えたほうが良いのだろうか
- 974二次元好きの匿名さん24/10/24(木) 20:00:21
話し合うこととしては今後の方針や
戦いになった際どんな感じで戦うかとかかな
そろそろ次スレかな
問題なく立てれるといいけど - 9751じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/24(木) 21:12:35
まずご報告があるじゃんね☆次スレについてだけど、通信環境等諸々の問題があって今夜次スレ立てるの無理じゃんね☆というわけで明日建てたいと思ってるじゃんね☆建てる前には総合スレに書かせてもらえたらなーとか考えてるじゃんね☆
その関係で昨日話してた安価は明日に回して先にUSBの内容書いちゃうじゃんね☆今日はそれでおしまいになるじゃんね☆色々ばたついてごめんなさい……じゃんね……
ごめんじゃんね……阿慈谷なったじゃんね……
リハビリ兼改良した戦闘システムのお試しもあるから軽めじゃんね☆
ありがとーじゃんね☆そう言ってもらえて嬉しいじゃんね☆
……惜しいじゃんね☆
ライダーがいてランサーがいるならそういう事じゃんね☆
そういやミノリちゃんとそこらへんの話出来てないじゃんね☆
どこまで話すかによるじゃんね☆あくまでアビドス側はヒフミとモモイがマスターなのとサーヴァントの存在と脅威、それから敵マスターについてと聖杯戦争のざっくりした話ぐらいしかこれまでは聞いてないじゃんね☆話さなかったのではなく、他二校に比べて後ろ盾や自治区の経済力が低いアビドスへの配慮じゃんね☆ホシノちゃんもそれでオッケーしてるじゃんね☆
消えるのがとにかくこえーじゃんね……仕方ないとはいえあれ、結構ダメージくるじゃんね……
- 976二次元好きの匿名さん24/10/24(木) 21:21:15
スレごと消されたらダメージでかいでしょうからね
消されないように安全そうな場所で立てた方がいいかと
後仮に消されたとしても立て直せるようにしっかり保存しておいた方がいいかと
ダイスとか振り直しにならないように振った後すぐにレスを保存するとか - 9771じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/24(木) 21:47:48
- 9781じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/24(木) 21:51:13
ウタハさんからの提案は魅力的でした。私としても早めにミノリさんやホシノさんに現状を共有したり、それからミノリさんにも聞きたいことがありましたから。ただ明星さんからのメッセージ。あれについても早めに聞いておきたいという気持ちがあって今、先にミノリさん達との話し合いを済ませるべきか悩んでしまいます。18人揃っているとはいえ、特にユウカちゃんだったりはお忙しい中ですから先に重要な案件を済ませるべきかどうか悩んでいるとホシノさんが手をあげてくれました。
「ま。色々話しておきたい事はあるけどさ。後でもいいんじゃないかなー」
「あ!私も!USBの方が先に気になるかなって!」
同じようにモモイちゃんもそれに賛同してくれます。それにハッとして顔を上げれば二人は軽く頷いて笑ってくれました。
「なるほどね。構わないよ、そういう事なら……用意はいいかな?ちーちゃん」
「誰がちーちゃんよ……コタマ、ハレ、マキ」
選択するのに悩んでいた私への助け舟だったのを察してくれたのかウタハさんもさっきの提案を取り下げてチヒロさんへと声をかけて、それに合わせて通信先のヴェリタスの部室が映ります。
『はいはーい。かいせきかんりょー!』
『ロックも無事に外してあります。コユキちゃんがいてくれたので随分楽させてもらいました』
画面越しには久しぶりにお会いしたコタマさん、それから隣には話に聞いていたマキさんと。
『えへへ……そ、そうですかねー!?そうかもしれませんねー!』
強気な言葉とは裏腹にちょっと自信なさげに目が揺れる子がいました。コユキと呼ばれた彼女のことは以前聞いたことがありました。確かそれは……。
『うん。ありがとう、コユキ』
「助かったわ、お疲れ様。……それからコユキ」
『な、なななんですか!?ユウカ先輩!?きょ、今日はちゃんと……!』
ユウカちゃんが以前、困ったように。
「よくやってくれたわ。私の友達の助けになってくれて、ありがとう」
でも嬉しそうに話してくれた名前でした。 - 9791じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/24(木) 22:15:54
『うぇ……ぁ……ぅぅ……こ、これぐらい!ちょちょいのちょいですよー!一大案件なんて話だから気合い入れましたけどぜーんぜんつんまないお仕事でしたー!』
早口で大したことないと捲し立てるように、けど尻尾があれば振っているのが想像できるぐらい弾んだ声色に、私だけじゃなくこの場にいる誰もが、勿論ユウカちゃんも口元を綻ばせる。
「えぇ。でもコユキのおかげよ。今回……ううん、これまでもだけど改めて、貴女がいてくれて良かった。先輩として、コユキがセミナーの一員である事が誇らしいわ」
『ヒマリが用意したデータ相手に素晴らしい働きよ。貴女をセミナーに登用したあの日の選択は正しかった、心からそう思うわ』
『……ぅ、ぁ……えへへ』
二人に褒められて、頬に手を当てる彼女の後ろから抱きすくめるようにしてそっと声がかかる。
『ふふっ。良かったですね、コユキちゃん』
『うばぁっ!?の、ノア先輩!?いつの間に!?』
『さぁ?いつからでしょう?』
『うわぁぁあ!?なんですかそれー!?』
そんな二人の姿を微笑ましく見守っていると、カメラの向こう側から見慣れた彼女が声をかけてきてくれました。
『じゃあ、副部長。用意いい?』
「えぇ。お願い、ハレ」
『……わかった』
いつも落ち着いた声のハレさん。初めて会った時からその静かな声は変わりません。
「ハレ?どうかしたの?」
『……悪いけどさ。私達、聖杯戦争なんて与太話、あんまり本気にしてなかった。別世界が云々かんぬん、現実味なんてなかった……先に見たの私だけ、だから……だから先に確認したこれも部長のイタズラだって……信じたかった』
でも今日は一段と静かな気がして。ごめんと、それだけ言って。画面は切り替わりました。 - 9801じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/24(木) 22:18:27
時間がない以上、お話しすべき事は簡潔に。
まず結論から伝えますね。
ミレニアムサイエンススクールの飛鳥馬トキは自身の死をもって聖杯戦争を終結させようとしています。
聖杯の中枢で管理AIとなって未来永劫に聖杯戦争が発生しないよう管理するプログラムとなる。
それがトキの願いであり、それを叶える方法。
そして私は彼女の戦いに協力する傍らでそれに反対する立場にあります。
このメッセージを受け取った生徒の方。どうかお願いがあります。
私の名前は明星ヒマリ。ミレニアムサイエンススクールの特異現象捜査部です。
お願いしたい事は三つ。
これを聞いてくださる方、どうか幾許かのお時間を。どうか最後まで聞いて、判断して、選択して下さい。そしてトキを、私の可愛い後輩を助けて下さい。残りのお願いはメッセージの一番に残します。
【Recommend BGM……〈残氷〉】
始まりは半年……いいえ、今日の日付から一ヵ月程度前。キヴォトスの空を赤く染め上げたあの事件から数日が経った頃の事です。 - 9811じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/24(木) 22:21:32
ゲヘナ自治区で不可解な熱量を感知しました。その反応は非常に緩慢な物でしたが日を追うごとに強くなり、同時に不安定と読み取れるほど一時的な増減を繰り返していました。
私達特異現象捜査部は、その熱源の捜査を行いました。結果として、それは私達が住む世界とは異なる領域で何者かが接触している事に気がつきました。キヴォトスの裏で蠢めくゲマトリア。
或いは私達が追っている人工神聖。
若しくは今なお存在するとされる古き神秘の伝道者達。
このキヴォトスを破滅に導きかねない存在達による実験の可能性を私達は検討し、ですがその熱量の意味が私達にはついぞ理解しきれませんでした。
確かに純粋なエネルギーです。ですがそれは決してキヴォトス全土を揺るがしかねないような危険な出力には程遠かった。
何より私達では干渉できない場所からの接触であり反応でした。
当時の私は……判断に迷い、先生に相談する機会を逸しました。今考えても最も愚かな選択でした。もっと早く相談するべきでした。もっと早く対処をすべきでした。もっと早く、もっとちゃんと、その反応を危険視すべきでした。
けれど約一ヵ月の調査を終えた私はその反応に対するひとまずの結論として『保留』を選択しました。
それが間違いでした。
この映像を撮影した三日前の夜。D.U.とトリニティとを繋ぐ線路内で膨大な熱量が地下を通して出力されたのを感知しました。その後は雨後の筍とでも言いましょうか、まるで乱立するように、各地で同じ反応が検出されました……敵は用意周到でした。私達が想定しているよりずっと早くに準備を済ませていたのです。
聖杯戦争が開始されてしまいました。 - 9821じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/24(木) 22:25:09
……その時観測した熱源から発せられた反応は、私達の想定を越える出力となりました。あり得ない、そう考えを止めてしまうほど。一つの自治区を丸ごと消し飛ばしても足りないほどに。
そしてその熱量の反応を計測した後に残ったのはサーヴァントと呼ばれる高次元の存在、神秘その物の結晶体というべき物でした。
私が……間違えに気づいたのはそこでした。私達が観測した形而上の存在は大きな影響は与えられないとたかを括っていた。けれど実際にはまるで間欠泉のように謎のエネルギーが噴出してしまった。
すぐさま行動に移しました。幸いデータだけなら取れていましたから。なんとか熱源……いいえ、聖杯から反応を引き出そうとミレニアムで実験を行いました。時間は足りませんでした。どうあっても壁があるようにこちらからコンタクトは取れませんでした。そうして、どうすべきか頭を悩ませていたそんな時です。
ゲマトリアと呼ばれる集団の『大人』に声をかけられました。
そして私達が観測した反応とは自らが模倣して作り上げた『聖杯』と呼ばれる神秘であり、今キヴォトスではその『聖杯』からサーヴァントを呼び出して行う聖杯戦争が発生してしまったのだと。
彼が私達に接触したのは単純でした。
経緯の説明がほぼ不要であり、聖杯と聖杯戦争を危険視していて、マスターに選ばれようとしていたから。彼、『フランシス』は私達にサーヴァント召喚の手段を手解きました。
そして、聖杯を止める為には『聖杯の内部中枢に接触して聖杯戦争を起こそうとしているシステムその物を止める必要がある』と。
七騎のサーヴァント全員を燃料としてマスターの魂を保護し、その上で内部へと接触するという物でした。単純に聖杯に接触するだけではその願いは叶わないのだと。未来で起こるかもしれない聖杯戦争の可能性を完全に断つにはそれしか方法がない。そしてそれは片道切符、聖杯に接触したマスターは未来永劫、聖杯の管理者となるのだと。それがもっとも確実な手段だと。 - 9831じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/24(木) 22:25:58
聖杯の破壊という手段も検討しました。ですが、そもそも聖杯の顕現という事象は、サーヴァントが五騎以上退去しない限りは発生しません。
聖杯という現物がない以上、実際に可能かどうか、私達にも彼にも分かりませんでした。
何より確実に壊し尽くさなくては次の聖杯戦争が開始されてしまいます。それがどれほど未来の話になるかは分かりませんが、その時点で前回の参加者はサイクルの移行に巻き込まれて死亡してしまいます。
管理者となる手段はたった一人のマスターの犠牲で、巻き込まれた五人の生徒と、未来で生まれてしまう犠牲者をゼロにする最も安全で製造者直々に確立された方法でした。
……彼の話を聞いて、私はマスターになろうとしました。私であれば『可能』な筈でした。
それは私が特異現象捜査部の中で一番聖杯に選ばれる可能性が高かった。何より私自身、知っていながら保留という選択をしてしまったことに罪悪感がありましたから。だから……マスターとして戦おうと考えていました。
無論、死ぬつもりはありませんでした。聖杯の管理者となる以外の方法を模索するつもりでした。
そういう建前が……あったのです。
考える時間が足りませんでした。聖杯戦争は開始から二週間を経過した時点で次のサイクルに移行します。その時点で生き残っていたサーヴァントとマスターは全員が死亡し、新たなマスターが選定される仕組みです。たった二週間でもっと冴えた、誰も犠牲にならない方法が見つかるかどうか。
不安はありましたが、それでも私には責任がありました。
知っていながら危機を見過ごしてしまったのですから。 - 9841じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/24(木) 22:29:58
……でも、実際にはそうはなりませんでした。
トキは私達を足止めして自らがマスターに選ばれる為に召喚の儀式を行いました。
世界を、キヴォトスを救うのだと。
自分一人の犠牲で事足りるなら、私達の住む世界を陰惨な儀式から救えるのなら。
……私を、明星ヒマリを犠牲にしなくていい可能性があるのなら。
大好きな人達がマスターになって殺し合いをしなくて済むのなら。
他の手段を見つける事が時間内に間に合わない可能性があるのなら。
───自分を犠牲にすればいい、と。
そうしてあの子はアーチャーのマスターになった。
アーチャーの真名は『アーラシュ・カーマンガー』。自らが犠牲となって戦争を終わらせた大英雄です。
あの子は奇しくも、自分と同じ願いを。
自分を犠牲とする事で戦争を終わらせるという『結果』を叶えた英雄を引き当てたのです。
───それが私達の始まりの夜でした。 - 9851じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/24(木) 22:38:33
今、我々はミレニアムにある要塞都市「エリドゥ」内にいます。
どうかお願いです。
このメッセージを受け取った方はチヒロ達と協力関係にあると思います。
私達の後輩を、私の友達を、可愛いあの子を助けて下さい。
まだ……まだ何もしてあげられてないんです。
まだ、楽しい事を全然教えてあげられていないのです。やっと、自分の人生を歩き始めたばかりの子なんです。不器用なあの子を犠牲になんかしたくない、あの子とエイミとアーチャーの四人でもっとずっと……だから、お願いします。
私もまだ研究を続けています。必ず誰かを、マスターを、生徒を犠牲にしないで済む方法を考えてみせます。
あの子の願いには……犠牲となる事での証明という意味があるのです。自らの死を以て世界を救済する。たった一人の犠牲で未来の憂いと犠牲を断つ。リオが……トキの主人がかつてしようとした事を。自分の手が赤く染まっても果たそうとした事を。
最小の犠牲で、最大多数の平和を守る。
あの子の命題はそれなんです。
今度は自分の命であの時叶えられなかった物を証明しようとしている。
……そして、かつてこことは違うキヴォトスで起きた結末を否定しようとしている。誰かの命まで賭した行動は必ず平和という結果に至るのだと、あの子はもういない『彼』にも証明しようとしている。
それが後付けかどうかなんて関係なく。あの子はただ真っ直ぐに命の使い方を決めてしまった。憧れてしまった。
……あの子が大好きな人達に報いたい、大好きな人達が暮らす世界を救いたい。
だから、自分が犠牲になる。七騎全てのサーヴァントを殺し尽くして聖杯に接続し、もう二度と聖杯戦争なんて殺し合いが起きないようにする。
このキヴォトスで人類最後のマスターになる、そんな願いを持ってしまった。
トキは自身の命を捧げる形でキヴォトスの救済を証明しようとしている。トキの願いの裏側にそんな想いが込められている。
だからどうか、どうか……っ!
トキを助けて───。 - 9861じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/24(木) 22:43:21
この映像を見ている方。このデータの後に私が軟禁されている部屋やエリドゥの内部データを潜ませました。もしトキとの交渉で必要ならお使い下さい。
そして……最後のお願いです。
私はトキと賭けをしました。
トキが犠牲になるのが早いか、それとも私が先に安全な方法を確立するか。どちらが早いか競走だと、あの子は笑いました。
……足掻いてみせます。探してみせます。それでも不安なのです。ミレニアムの天才美少女などと嘯いても怖いのです。二週間で私が答えに辿り着けるか、悩んでしまいます。
……私達は聖杯戦争に参加している以上、死亡するリスクがあります。志し半ばでいつ死んでしまってもおかしくない。
だからこれは最後のお願いです。
もしも私達が死亡する事態になったのなら、もしも手遅れになって二回目以降の聖杯戦争が始まってしまったのなら。そんなどうしようなく手遅れになってからこの映像を見たのなら。
どうかミレニアムの調月リオを探して下さい。
私が気づいたというのなら、リオも聖杯戦争に気づいていた筈なんです。
そしてリオを見つけたら、絶対に聖杯戦争に関わらせないで下さい。
……きっとアレは、世界を救おうとする。私達を止めてくれるならいいんです。でももし私達が敗北した後に次の聖杯戦争が始まるなら。次はきっとリオがマスターになってしまう。
そうしたらきっとリオは死んでしまう。今度はきっと他の誰でもなくトキと同じように自分を犠牲にする。誰にも理解されないまま、一番合理的な手段で世界を救おうとする。
だからどうか、私の代わりにリオを……私の大嫌いな彼女を守ってあげて下さい。
情けない願いですが、よろしくお願いします。
それではアーチャー。この映像をお願いしますね。時が来て、私からのメッセージを受け取った人があの時計台に来たら送って下さい。
もしもリオが接触してきたり、既に仲間に来ていたら……こちらの映像は廃棄で。同じ内容で最後の部分だけ手直しした物……って何を笑っているのです!ちょっと!聞いているのですかアーチャー、これは絶対にリオには……! - 9871じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/24(木) 22:49:02
というところで早いけど今日はおしまいじゃんね☆
ヒマリちゃんのビデオメッセージはこんな感じになったじゃんね☆
トキちゃんの願いは『自分が犠牲になって聖杯戦争を終わらせる』だったじゃんね☆
聖杯戦争が始まっちゃったから生まれた願いじゃんね☆
さてさてじゃんね☆本スレも5スレ目終わるじゃんね☆長いことお休みしたりバタバタしたり消えたりでたくさんご迷惑をおかけしちゃってごめんなさい。それでも続けてこれたのは読んでくれたみなさんのおかげじゃんね☆本当にありがとうございますじゃんね☆
ようやくトキちゃんとミノリちゃんの願いも分かったし後少しやったらそろそろ10日目に行くじゃんね☆二部も後半戦というかもう下り坂。もう少しだけお付き合いくださると嬉しいです……じゃんね☆
最後になりましたが、いつも読んでくれて、安価参加してくれて、そしてコメントくださってありがとうございます……じゃんね☆ - 988二次元好きの匿名さん24/10/24(木) 23:11:18
お疲れ様です
明日待ってます - 989二次元好きの匿名さん24/10/24(木) 23:14:14
乙じゃんね!
こちらこそいつも楽しませてもらって感謝してるじゃんね!
そしてこれアーラシュの宝具についてアーサーもみんなに話しておかないといけない気がするじゃんね! - 990二次元好きの匿名さん24/10/24(木) 23:17:28
おつかれさまです
ある程度の事前の情報共有にもなったし、ある意味でUSBに入ってた内容を先に見る事になって良かったかもですね - 9911じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/24(木) 23:24:35
- 9921じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/24(木) 23:25:53
【 日目冬・ イベント】
【トリニティ自治区・古書館】
【Recommend BGM……〈過ぎ去りし日々〉】
楽しい時間という物は急ぎ足で通り過ぎてしまうという話はあるが、それは緊張していても案外あっさりそうなってしまう物なのだとウイは初めて知った。柄にもなく外に出かけるだなんて言い出してしまった手前、ウイは昼前から夕日がとっぷり沈んでしまった今も朱色の髪を揺らして隣を歩く女はひたすらに連れ回した。
長時間、珍しく歩きっぱなしというのは普段使う筋肉以外も酷使していて、それなりに重たい物を普段から持つウイも今日はとにかく足は悲鳴をあげている。
「こ、こちらの時計台は開校⬛︎⬛︎年を祝って公共事業として建設されました。当時のキヴォトスで最大を誇った外観もさる事ながらこ、この内部の螺旋階段は建設当時の最高技術を詰め込んでいまして、建材にしようされているのも天然の……」
それでも、喋る口だけは止まらなかった。楽しい、というのもそうだ。人見知りだから余計な緊張もあるというのもそうだろう。それでも、隣でいつも憂い顔をしている女を笑わせたかった。始まりはただ雪降る中で一人寂しくベンチに座っていたから。その次に会った時は不良に絡まれていた時。
ウイが女と出会ってから経ったのは僅か数日の事。それでも隣に立って歩く女が今日まで浮かべた笑みはどこか寂しげで掌に乗せたら溶けて消えてしまう粉雪のようだった。だからだろう。ウイは苦手な外出という提案を自分からしてでも、ある種意固地にでもなったように女を連れ出した。不良に絡まれたのを助けてもらった恩義もある。初めて会った時の一人ぼっちで雪を被る姿もある。ただそれと同じぐらい共に暮らす中で、いつも何かに追われるように布を織る姿が。 - 9931じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/24(木) 23:27:18
「つ、着きました。こちらが……トリニティ時計台の最上階……です」
どれだけ説明をしたのか、登り降りするツアーでも1時間の行程が組まれる時計台。その螺旋階段を息つく暇もなく説明しながら歩き通したウイの手を取りながら、女は最後の一段を踏みしめて。
「───嗚呼」
最後に見せたい物がと、観光と称して昼間から繰り出した散策終わりにウイが提案をした時。女は何も期待していなかった。それはウイだからではない。美しい物も愛おしい物も、女はもう全部見終えてしまった。前回、あの場所で喚ばれて、志半ばで死した主人との日々を通してある種の諦めを抱いてしまっていた。あの娘が作れる物以上に美しい物なぞ、容易く人を裏切る人間という生き物作れる筈がない。そう諦めていた。
「い、いかがでしょうか!?あの、実はここ本来は立ち入り禁止で!冬季の夜間だけイルミネーションと夜景を見れるようにと今代のパテル分派首長の美園様という生徒が取り計らっていましてですね!あ、いえ、あのパテル分派というのは……!」
必死に説明しようとするがウイのそれは、こういう時は御法度だ。空気を悪くしてしまうだろう。静かに夜景を眺めたい、イルミネーションの光に浸りたいと思うだろう。間違いなく悪手。とんだ空回り。だがこの場、この時に限っては。
女を笑わせたいと必死になって苦手な話も汗をかきながらでも続けようと努力する姿は、女には夜景と同じぐらい。否、それ以上に。 - 9941じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/24(木) 23:31:53
「……美しい、ですね」
女が無意識に紡いだのはただ一言。これまでずっと言えなかった、言わないようにしていた。だってそれを口にしてしまうのは『彼女』に対して不義理な気がしていたから。美と芸術を愛して、早逝してしまった、時代を越えた先で自分を喚んだマスターでありどこまでも『美しい物』へのこだわりを持った尊敬すべき友への未練と後悔があったから。
そんな冷えた心を、不器用な少女の些細ながら懸命な努力が溶かした。
「っ!そうですよね!はい、そうなんです!ここからの景色はトリニティ自治区を一望できて、この時期は特に!」
「……ふふっ。ええ、本当に」
女は敗北した。辛酸を舐める戦いであった。元より勝ち目はなく、ただ己と同じように服飾と芸術を愛し、そして巻き込まれてしまった主人との日々を守れたらそれで良いと思って、けれどそんな小さな願いすら守ってやる事はできないままこの地にまで落ち延びた。その果てには何もないと、そう思っていた。生前からの幾度もの裏切りと、主人が死してなお自分を追う人間達の浅ましい狂気や欲望にほとほと疲れていた。
最早美しい物なぞ、何もないと思っていた。
けれど───。
「嗚呼本当に、美しい物を見ました」
健気でただ一つの下心もない献身と寒そうだからと傘を差し出してくれた優しさ。そして今自分に見せてくれた華やかな夜の静謐に身を包んだ広大な景色。今日までの時間を思い返していくたびに、雁字搦めになっていた自分の心が糸を解くように綻ぶのを女は感じた。 - 9951じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/24(木) 23:33:11
「あのですね!実はこち「ありがとう、ウイさん」ふいぃ!?」
その可笑しな声に女にとっては久しぶりな事に声を出して笑いながら眦についた雫を拭う。そうしておどおどと困り顔をしている、新しい主人であり、異邦の地で初めて出来た友人へと微笑んだ。
「私を素敵な場所へ連れてきてくれて。私に美しい物を見せて下さって。その為に今日一日努力を重ねて下さって。ですから……ありがとうございます」
女の晴れるような微笑みと共にその美しい羽根が広がって。
ひらりと、一枚。
隙間に入って、眠った。
時計台を出ると、辺りはとっぷりと暮れている。イルミネーションの映える夜景を見たのだ、それも当たり前かと女は前を見ながら考えた。
目線の先には居心地悪そうに周囲を見渡しながら慌ただしく歩く少女の黒髪が揺れていた。
「……帰りに少し薬屋に寄りましょうか」
「はへぇ?」
見事な髪だったが年頃の娘だというのにどうにも手入れがされていない。本の虫というか、自分と同じように職人気質というか。ウイのそれを見ながら小さくため息をこぼしつつ、女は茶目けをたっぷりと、笑って言った。
「何、年の功よりなんとやら。千年万年と言いますし、これでもその片割れです───貴女より召した婆のやり方は合わないかもしれませんが」
きっこの子は美人になる、なんなら着物も仕立てようと行き交う生徒達の服装をチェックして、目の前のマスターが随分と流行に疎いのだと結論づけながら女は心の中で決める。
「少しお姉さんが、手入れの仕方を教えてあげますね」
異物である自分がこの地にどれだけいられるかは定かでない。ならその時間で少しでも沢山の美しい物をこの娘と共有しよう、と。
聖杯戦争で敗れて数年、各地を放浪し続けたキャスターはそう思ったのだった。 - 9961じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/24(木) 23:34:18
同時刻。彼女達を見つめている視線が二つ。
「今のが古関ウイと……例の反応の元ね」
「……」
「妙な反応だからわざわざトリニティまで足を運んでみたけど……今の所は問題なさそうね。暫く様子を見ましょうか」
「……」
「……ところでヒマリ。貴女はさっきから何をむくれているの?」
「……なにを?何をですって……?何を!じゃ!ありません!いいですか!?私は今朝4時!4時に叩き起こされたかと思ったら……こら!聞きなさい!貴女がトリニティに行くというかこの天才美少女にしてミレニアムが誇る叡智の極地、極北にして才媛たる私が、わ!た!し!が!!わざわざ!!朝から貴女の為に準備をしたというのに!さっきか───」
これはある冬のお話。もしかしたらあったかもしれない一幕。先生がキヴォトスを訪れるより少し前。ゲマトリアが聖杯を完成させるよりずっと前。
そんな、ウイが出会った一人の女とのもしものお話。 - 9971じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/24(木) 23:35:29
- 998二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 10:02:04
おつじゃんね
- 999二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 12:27:32
楽しみに待たせてもらおう……
そして私はトキみたいな子が流星一条させようとしたら脳裏に他愛もない思い出がフラッシュバックの後に感情が爆発して、撃たせられなくなっちゃうシチュとか大好物であります
C&Cもトキを止めてあげてほしいぜ…… - 10001じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/25(金) 12:46:41
無事に次のスレ立てれたじゃんね☆
ご心配おかけしました……じゃんね☆
【ダイスと安価】ブルアカキャラがマスターの聖杯戦争Part6|あにまん掲示板っていう感じのやってるじゃんね☆このスレは6スレ目じゃんね☆主人公は『阿慈谷ヒフミ』ちゃんじゃんね☆召喚したクラスは『セイバー』じゃんね☆補習授業部メンバーと一緒にキヴォトスで発生した聖杯戦争に殴り込…bbs.animanch.comありがとじゃんね☆if……じゃんね☆
……いいシチュじゃんね☆