デスモモ依存(軽度)

  • 1二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 14:11:51

    デスモモイの細長い腕は今日も元気に蠢いている。彼女(?)を抱いて物思いにふける先生の安全など気にも留めず。

    微かに「FATALITY……」と呟きが発せられ、包丁の峰が先生の手首を遠慮なく叩いた。
    先生は物憂げに嘆息すると、長い間抱きしめ続けていた彼女を解放する。刃先で器用に床を突き、跳ねていく様子を名残惜しそうに眺めた。

    ……先生はデスモモイと称されるこの謎めいた存在を好んでいた。
    敵意を剥き出しにし、怒りに満ちた握力で2本の包丁を操る、ミレニアム生「才羽モモイ」を限りなく抽象化したような奇っ怪な姿。"決して分かり合えない存在"として、無理なく心に受け入れることができるゆえに。

    彼女に対してどれだけ愛情を注ごうともそれが返ってくる事はない。デスモモイだからだ。
    だからこそ、逆にどこまで心を捧げても問題が起こりえない。先生を取り巻く人間関係の均衡が崩れる心配が無い。

    キヴォトスで過ごし、人脈が広がるのにつれて思うがままに動けなくなる一面もある。それを苦と思うような先生ではないが──時として解放は必要だった。無辜の愛、無償の奉仕を溺れることなく受け取ってくれる相手が必要だったのだ。
    それに、理由はもう1つ。

    「FATALITY……FATALITY……!」

    駆け回っていたデスモモイの腕が勢いに任せて回転を始め、プロペラの如く浮力を生じ始める。風切り音を唸らせて室内を舞った。斬撃が先生の頬を掠め、横髪を数本落とす。

    ……彼女は、デスモモイは、先生が取り返しのつかない過ちを犯した時に容赦なく罰を与えてくれるだろう。大人を名乗るべきでない何者かに成り下がってしまった時、確実に切り捨ててくれる。海外製格闘ゲームのオーバーキル演出のように。

    愛の対象として。また断罪者として。先生が彼女に対して抱く感情は崇拝にも等しかった。

    「FATALITY──」

    ひとしきり回転を終え、跳躍して来たデスモモイはそのまま片腕を先生の首へと巻きつけて停止した。
    傍目にはそのまま絞め殺すか頸動脈を捉えようとしている体勢に思えるが、これが彼女なりの休眠であると先生は知っている。

    先生は何も言わずじっと座っていた。止まり木としての役目を果たすため、デスモモイが休眠を終えるまでは決して動かない。
    伝わってくる温もりだけを報酬として、何十分でも、何時間でも。ただ、佇む。

  • 2二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 14:12:49

    モモイはどういう感情なんだその顔

  • 3二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 14:13:09

    突っ込み所は無数にあるんだけどとりあえず(軽度)ではねえだろ…?

  • 4二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 14:14:22

    とりあえずお互いの奇妙な信頼関係は僕のデータに保存された
    とても素晴らしいデータだ

  • 5二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 14:15:08

    >>2

    自分(?)を元にした(?)と思われる生き物(?)に先生が心酔してるのを見た時の顔だろう

  • 6二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 14:15:14

    >>2

    自分に似てるけど違う何かにこんな感情向けてるの知ったら複雑だろうが…

  • 7二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 14:16:09

    閲注ぐらい付けろ

  • 8二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 14:20:22

    どう反応すればいいか困った

  • 9二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 14:24:29

    「デスモモイだからだ。」
    あ、あんたほどの者がそう言うなら……

  • 10二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 14:58:39

    デス桃(death peach)かと思ったよ
    そうじゃなかったとしてもなんなんすかこれ

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