【微グロ注意】ここだけモモイのみ別ゲーと化した世界線 Part.5

  • 1二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 17:41:10

    【あらすじ】
    リオ会長に氷漬けにされるところだった・・・。

  • 2二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 17:42:51
  • 3二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 17:56:48

    ↑ 今度は上手くいった。

  • 4二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 18:34:40

    デットマザー:
    「話は まとまったようですね。
    ・・・では我々も誠意を見せなくてはなりません。」

    デットマザーが軽く手を叩くと、その瞬間 何もなかったはずの空間から黒仮面の生徒が湧きだした。
    え、どういう原理・・・?

    デットマザー:
    「凄いでしょう。
    貶められた神秘を持つ生徒には、このような”擬態”が出来る生徒が少なくありません。
    この能力を使えば、そう・・・奇襲に対して先手を打つことも不可能ではないのですよ?」

    リオ:
    『・・・。』

    ネル:
    「ふん、やっぱり お見通しってワケか。」

    ヒマリ
    『あら、リオ。
    どうやらニヴルヘイム・タワーを使っても、勝ちの目は少なかったようですね。』

    腐っても大人ってことかー。

  • 5二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 18:35:05

    デットマザー:
    「ここからは敢えて、予言者を頼っていませんからね。 何が起こるか分からない以上、警戒もするというものです。
    ・・・さて、モモイ。 もうシナリオはありません。 
    これから起きるのはプロットの分岐・・・エンディングの分岐です。
    どちらが生き残るかで、次のシナリオをどちらが完遂するかが決まるのです。」

    ???:
    「・・・!!」

    リーダーさん:
    「そこ、何をしている!」

    ・・・なんか黒仮面の生徒達の方が騒がしくなったな。

    デットマザー:
    「・・・? なぜあの子たちの方で騒ぎが・・・?」

    アナタも分かんないんだ・・・。

  • 6二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 18:35:33

    デットマザー:
    「えぇ、謎です。 ・・・少々お待ちください。
    ───ねぇ! 大丈夫そう!?」

    リーダーさん:
    「───大丈夫!! ・・・なぜ お前がここに・・・。」

    素だとタメ口なんだ、デットマザーとリーダーさんって・・・。
    まぁ、それはさておき何か不穏そうだね。

    デットマザー:
    「えぇ、不穏ですよ。 騒ぎなど、この段階になって起こりえるはずも無かったのですから。
    何か”未知の変数”が入り込んでいるとしか思えません。
    ・・・モモイ、この決闘を生き残った方が、その”未知の変数”の正体に辿り着くことになるのでしょう。
    もしアナタが生き残ったら、頼みますよ?」

    よく仲間の仇にそんなこと頼めるね。

    デットマザー:
    「元々は同じ人間ですから。
    大切なのは経験ではなく選択・・・。
    アナタであれば、私と同じ状況になっても同じ選択をすると信じています。
    ・・・もっとも、勝つのは私ですがね。」

    同じ状況、同じ選択・・・ねぇ。
    変な信頼だなぁ・・・。
    よく分からない話だけど、これだけは言える。


    ───勝つのは私だから。

  • 7二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 20:31:22

    保守

  • 8二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 22:00:32

    保守

  • 9二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 23:33:08

    保守

  • 10二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 23:46:51

    保守

  • 11地獄からの使者24/09/30(月) 09:41:51

    保守

  • 12二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 18:12:41

    保守

  • 13二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 01:10:16

    なんだこれ熱過ぎる。やっと追いついた!

  • 14二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 01:12:29

    よく考えたらデッドマザーって凄くモモイが考えたネーミングって感じがする…(激遅理解)

  • 15二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 12:15:43

    保守

  • 16二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 14:04:02

    デットマザーは地面に突き刺した黒い十字槍の方を見た。

    デットマザー:
    「・・・この槍は『生贄の槍』と呼ばれるオーパーツです。
    元々はキヴォトスの南方で生き残っている『名も無き神々』を鎮める為に、悍ましい用途で使用されていましたが、
    私が回収しました。
    効果は知っての通り、”刺した相手の神秘を消費し、刺した者の願いを叶える”・・・。

    この力を使って、生き残った方が『生贄の槍』で『渾沌の華』を閉じましょう。
    ・・・それで全てが解決へと向かいます。」

    あ、忘れてた。
    私は頭上を見上げる。
    そこには私のヘイローを中心に花弁みたいな形の裂け目が空に開いていた。
    そこから炭みたいに真っ黒な木の根がキヴォトスに根を張り、『混沌』をミレニアムに流し込み続けている。

    ・・・これが開きっぱなしだとミレニアムの復興もクソもないよね。

    「このオーパーツには旧い言葉で文様が描かれており、キヴォトスの人間の防御力を貫通する効果を持ちます。
    これが『神狩の槍』や『神蝕弾』・・・オリジナルのミドリやユズ、アリス、ユウカ、アスナ先輩、カリン先輩、アカネ先輩のヘイローを貫通する麻酔弾の元となりました。
    ・・・使い手によって善悪が分かれる巨大な力の象徴と言ってもいいでしょう。

    私は悪い使い方をしましたが・・・アナタはどうでしょうね?」

    いや、その槍が全ての元凶かい!

  • 17二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 01:35:21

    一本の槍如きで…

  • 18二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 06:48:04

    保守

  • 19二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 09:03:35

    デットマザー:
    「・・・場所を変えましょう、モモイ。
    これから起きる凄惨な殺し合いを、子供達に見せる必要もありません。」

    ・・・私も一応、子供なんだけどな。
    まぁ、みんなに見せたくないっていうのは同じだけど。

    デットマザーは後ろに控えていたリーダーさんと何か数言 言葉を交わすと、ミレニアムの郊外へと歩き始めた。
    私もそれに続く。

    ネル:
    「おい、モモイ。」

    ん?
    何、ネル先輩?

    ネル:
    「・・・死ぬなよ。」

    ・・・約束するよ、ネル先輩。
    私は死なない。
    例え どんな形であろうとも。

    ・・・。
    ・・・・・・。
    ・・・・・・・・・。

  • 20二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 09:17:39

    1時間くらいデットマザーと二人きりで歩いて、誰も居ないであろうミレニアムの郊外に訪れた。
    がらんとした廃墟で、ここならどれだけ暴れても問題ないと思える。

    デットマザー:
    「ふむ、ここら辺で始めましょうか。 モモイ。」

    デットマザーが振り返る。
    私も賛成だった。
    足を止める。

    デットマザー:
    「・・・私の記憶は、みんなとウトナピシュティムの本船で世界を救った後までです。
    アナタが私の苦しみを知らないように、私もアナタがこれまでどれだけ苦しんだか想像することしか出来ません。」

    そっか、そこまでは私達は同じ人間だったんだ。
    そこからアナタは生まれた。
    私達は他人では無いにしても、別人になった。

    デットマザー:
    「私は今でもミドリとユズの最期を夢に見ます。
    ・・・ただ、私に助けを求める怯えた目をして・・・蜃気楼のように焼き消えた・・・。」

    ・・・。

    デットマザー:
    「私はもう、アナタでは無い。 だから、アナタの苦しみを体感することが出来ない。
    私はアナタに苦しんで欲しい。 苦しんでいるという確信が欲しい。

    ・・・そこは、アナタも同じでしょう?」

  • 21二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 09:26:19

    ・・・そう、かもね。

    デットマザー:
    「アナタが私を許すことが出来ないように、私もアナタを許すことが出来ない。
    ・・・私達は、結局 他人になることは出来なかった。
    矛盾するようですが、私達はどこまで行っても同じ人間のようです。」

    身体は分かれても、性根の部分は同じってことかな?
    三つ子の魂百までとか何とか言うし、そういう部分を変えるのは難しいことなんだろうね。

    デットマザー:
    「ですが、私達にも変わったことがあります。
    私達は”殺意”を得ました。
    それは”本来のモモイ”には有り得なかったことです。
    私達は『渾沌』という不可解な概念によって貶められました。

    ───故に、だからこそ、私は殺意を抱いたのです。」

  • 22二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 09:37:59

    デットマザー:
    「私は『渾沌』を許すことが出来ない。
    私を生み出し、貶めたあの概念が許せない。
    だから、かの概念の手駒は全て葬ってやります。
    ───今までも、これからも。」

    デットマザーは懐から1本の薬瓶を取り出した。

    デットマザー:
    「・・・これは『ネクタール』という薬品です。
    飲めば私達は、一時的に旧世界のテクスチャを取り戻す・・・。
    それは私のような神秘の枯れた大人でも例外ではありません。」

    デットマザーは薬瓶を呷った。

    デットマザー:
    「・・・ふぅ。
    確かにアナタは強くなった。
    ですがそれは、私の17年の経験を上回るほどではありません。
    流石に素面で殺し合っては、一方的な蹂躙です。

    それはフェアじゃない。
    アナタ方が我々に完膚なきまでに勝利したいと思っているのと同じように、私もアナタに完膚なきまでに勝利したい。
    だから、ハンデをあげます。」

    デットマザーの身体に、光の亀裂が走った。

  • 23二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 10:11:10

    繝?ャ繝医?繧カ繝シ:
    「アナタがそうであるように、私も慣れない『名も無き神』のテクスチャで戦ってあげます。
    同じ神聖ですが・・・どちらの側面の方が強いのか、興味深いですよね。」

    デットマザーの頭上に、見覚えのある虫の4枚羽みたいなヘイローが表れた。
    ・・・モモイの闇落ちヘイローだね。

    モモイ*テラー:
    「・・・私はアナタを殺す。」

    繝「繝「繧、?翫ユ繝ゥ繝シ:
    「─────」

    デットマザー:
    「『渾沌』の手駒と化したアナタを葬る。」

    繝?ャ繝医?繧カ繝シ:
    「─────」

    繝?ぅ繝ウ繧ォ繝シ繝吶Ν縺ョ谿コ諢:
    「全テヲ貪リ尽クス。」

    次の瞬間 世界にノイズが走り、デットマザーを包み込むように巨大な閃光が走った。
    真っ赤に染まっていた空が、何かに弾かれたように、半分だけ澄んだ夜の様相を取り戻す。
    ・・・いや、これも普通じゃない。 澄み過ぎている。
    私と同じように、何かが天候を支配している。

    そして私の直感を肯定するように、澄んだ夜の主が姿を現した。
    その存在を祝福するように、どこからか妖しい輝きを宿す蝶が現れ、吹雪のように天候の主の周囲を舞い始める。
    私とデットマザーの対立を表すかのように、空は禍々しい赤と悍ましい黒で割れた。

  • 24二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 12:26:35

    ・・・いいよ。
    付き合ってあげる。
    かかってきなよ! デットマザー・・・いや、モモイ!!
    ここで、決着を付ける!!!

    モモイ*アディウム:
    「オォ───」

    繝「繝「繧、?翫い繝?ぅ繧ヲ繝?:
    「─────」

    貶められし、ティンカーベルの憎悪:
    「───ォォォォォォォォォォォォォオオ!!!!」


    ティンカーベルの殺意:
    「アァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!」

    ぶっ壊してやる!!!!

    ───殺してやる!!!!

  • 25二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 16:13:55

    【ティンカーベルの殺意】VS【貶められし、ティンカーベルの憎悪】

    私は自分でもビックリするくらいのスピードで、モモイに殴りかかった。
    巨体から信じられないくらいの速度が出たので、衝撃波で周囲の廃墟が砕け散った。
    だけど拳が当たるかという直前、モモイは蜃気楼のように掻き消えてしまった。

    ど、どこへ・・・?

    私がモモイを見失ってキョロキョロしていると、不意に脇腹に風穴が空いた。

    痛っ! 熱っ!!

    脇腹を、何か光の筋が通り過ぎたのは見えた。
    慌てて背後を振り返ると、結構離れた位置にモモイが浮遊していた。
    私達の今の身長は、ちょっとしたビルくらいある怪獣サイズなので、ちょっと離れているように見えても、多分実際には1キロ以上離れてる。

    テレポート使えるのか・・・。

    私はモモイに生えてきた新しい能力に嫉妬した。

    いや、そういえばデットマザーの段階で謎に短距離テレポートしてたな・・・。
    そう考えれば、強化されただけで新しく生えてきた訳じゃないのか。
    まぁ、どっちみち厄介なことに変わりはないけど。

  • 26二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 16:22:41

    傷口を見ると、見るからに再生が遅い。
    ラスボスともなると攻撃に神秘マシマシで、渾沌系の再生能力なんて意味が殆ど無いね。
    いや、バトル物って基本 終盤は便利能力は死ぬみたいなところあるけどさぁ。

    そんなことを毒突いている間にも、モモイは周囲を舞う蝶を一点に集めて光の筋を乱射してくる。
    ・・・露骨に遠距離型だね。
    まぁ、見た目の段階で特殊型だろうとは思ってたけどさぁ・・・。
    ・・・はぁ。

    私は地面を強く叩いて岩盤を隆起させることで対応した。

    こっちは近距離特化かつ、物理型なんだよ?
    それに対して遠距離特化かつ、特殊型がラスボスって酷くない?
    明らかにメタじゃん。
    ・・・殺意高いなぁ。

    私は光線が岩盤を削る音を聞きながら、再び毒突いた。
    ・・・多分、次の瞬間に背後にテレポートしてくるだろうなと察しながら。

  • 27二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 16:31:04

    そして案の定、背後にテレポートしてきたので、私は一瞬でモモイとの間合を詰めた。
    だけど、モモイも この展開を予想していたようで、なんと身体に触れた輝く蝶が連鎖爆発を始めた。
    ・・・結構、痛い。
    皮膚が焼けるような、生々しい痛みを感じる。

    そして一瞬の閃光で私の視界が潰れた隙に、次の狙撃地点に移動したらしく、無数の光線が私に降り注いだ。
    私は手近にあった廃墟を建物ごと引き抜いて盾にした。
    そしてそのままモモイに投げる。

    結構な速度で飛んで行った巨大な質量は、だけどモモイにぶつかることは無く、そのまま遠方で砕け散った。

    ・・・いや、テレポートが強すぎる。
    こんなのゲームに居たらクソボスでしょ。
    しかも無制限っぽいのがホントにヤバい。

    私はいよいよ詰みを意識せざるを得なくなった。

  • 28二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 16:44:27

    ・・・まずは相手の手札を考えよう。
    さっきも思ったように、モモイは遠距離特化かつ特殊型・・・。
    相手との距離を一定に保ち、遠距離攻撃で確実に仕留める殺意マシマシビルドだ。
    使える技は主に「光線攻撃」「テレポート」「蝶々地雷」・・・。

    それに対して私は近距離特化かつ物理型だ。
    相手の懐に入れさえすれば、ほぼ確実に勝てるロマン型・・・いや、ある種 安定したビルドとも言えるかもしれない。
    破壊力では負けない自信がある。
    使える技は主に「殴打」「蹴り」「光速移動」・・・あとはやろうと思えば”地形や環境を変動させる”ことくらいは出来るかもしれないくらいだ。

    ・・・。
    いや、「光速移動」の時点で普通 勝てるくない!?
    さっきから何で、あのモモイ「光速移動」に対応してきてるワケ!?
    くっ、これが17年の経験の差・・・。

    ともかく、普通に光速移動してるだけじゃダメだ。
    いや、普通に自分でも何言ってるか分かんないけど・・・。
    とにかくダメなんだ。
    あのモモイは光速に対応してくる。

    その事実がある以上、距離を詰めるのは困難を極める。

  • 29二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 17:03:23

    ───諦めたらどうですか?

    モモイ!?
    くっ、コイツ脳内に直接・・・!

    ───・・・言ってみたいだけでは?

    ・・・。
    分かってるよ。
    私もアナタと同じように、顔を見ただけでアナタの思考が読み取れるようになってきただけ。
    実際にはテレパシーでも何でもない、ただの脳内モモイだ。
    元は同じ人間っていうのは伊達じゃないね。

    ───恐らく、実際に私が考えていることと遜色ないと思いますよ?

    言われなくて分かってるよ!
    なんか嫌だけど、簡単な思考なら理解できる。
    クソー、これが育成ゲームなら、特殊技を覚えたのはムダでしかないよ。
    私、物理型だし。

  • 30二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 17:04:29

    ───特殊に少し振れば、意表が突けるのでは?

    いや、多分 種族値の時点で特殊はゴミだから、やるなら物理特化しかない。
    ハマるとクソ強いけど、やること分かってるから対策とりやすいの典型だから、下手に理想配分から外すとロクなことにならないと思う。
    それをやるくらいならタイプ不一致の物理技積んだ方がマシ・・・。
    って いかんいかん、こんなこと考えてる場合じゃなかった。
    そもそも「思考を読む」に攻撃力もクソも無いや。

    ───バレてしまいましたか。

    思考を乱すとは流石大人汚い・・・。
    っていうか今の今までアナタは何を───

    正気に戻って気付いた。
    モモイは私に照準を合わせるように、巨大な蝶の渦をコチラに向けている。

    ───あと少しで、確実に殺せたのですが。

    変わるはずのない五ツ眼の奥の表情が、悪意に歪んでいるのが容易に想像がついた。

  • 31二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 22:47:19

    私は慌てて回避を試みる。

    ───遅い。

    だけど照準は殆ど正確に私を捉え、視界が真っ白に染まるほどの極太ビームを繰り出した。
    右半身からジュッと嫌な音が鳴ったかと思うと、次の瞬間 焼けるような痛みが走る。
    やがて視界の閃光が収まったと思うと、次の瞬間には轟音と衝撃波が伝わってきた。
    見れば背後で世界を焼き尽くすかのような巨大な爆発が起こり、私は肩から脇腹にかけてが消えて無くなっていた。
    ・・・これは・・・不味いね。

    ───ふむ、全身を消し飛ばすまでには行きませんでしたか。

    ───仕留めるなら今だと思ったのですが・・・。

    ふふ・・・変な特技を自覚し始めて混乱しているときに不意打ちなんて、卑怯だと思わないわけ?

    ───・・・勝負とは、そういうものですよ。 モモイ。

    ふぅ・・・私もそう思う。

  • 32二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 22:47:53

    私は、最初にデットマザーと出会った時に、指を吹っ飛ばされた以上の痛みに膝をついた。
    スレイブに腕を斬り飛ばされたこともあったけど、それとは比べ物にならないくらい痛い。

    モモイの攻撃って、何か毒でも塗ってあるんじゃないの?
    もしくは悪意が強いのかな。
    スレイブは真剣だったけど、悪意マシマシってわけでも無かったし。

    ───諦めなさい。 これ以上は苦しいだけです。

    ───もう、全て私に任せて眠りなさい。

    ───大丈夫。 私はアナタです。 ミドリやユズ、アリスを悪いようにはしません。

    ───勿論、ミレニアム全体もです。 

    ───アナタが死んだ後、ミレニアムは誰一人欠けることなく復興を進めることが出来るでしょう。

    ───毒の処理も、ナノマシンの処理も任せて下さい。 最初から完璧なものを用意してあります。

    ───だからもう、眠りなさい。 ・・・私達は、もうミレニアムには必要ないんです。

  • 33二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 22:49:36

    ・・・そう、なのかもしれない。
    今まではゲーム開発部の みんなの為に頑張ってきたけど、自分が何とかしてくれるなら、もう頑張らなくても良いのかもしれない。

    ミレニアムに私が必要ないのも本当だと思う。
    私は自分の目的の為に、あれだけ先輩達を傷つけた。
    それが今更、どの面下げてミレニアムに戻れるっていうんだろう。
    ネル先輩は一緒に謝ってくれるって言ったけど・・・。

    ───・・・。

    『なぁ、チビ。 お前、C&Cに入らねぇか?』
    『アタシが一緒に謝ってやる。 ・・・それじゃ気に入らねぇってのか。』
    『なんだ、元凶を叩きのめせば全部解決じゃねぇか。』
    『なぁ、モモイ。 ・・・死ぬなよ。』

    ・・・。

    ───お休みなさい、モモイ。

    次の瞬間、私の視界は閃光に包まれ───

  • 34二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 09:51:38

    大変なことになってきたぞ
    いやすでに大変になってはいるんだけど

  • 35二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 15:24:52

    保守

  • 36二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 23:12:29

    保守

  • 37二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 09:56:42

  • 38二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 20:34:18

    ・・・。
    ・・・・・・。
    ・・・・・・・・・。

    ───・・・なぜ、まだ生きようとするのですか?

    モモイは本当に不思議そうに私に問いかけた。
    私は石に噛り付くような必死な様相で、極太ビームを躱していた。
    かすったところがチリチリする・・・。

    ───もう辛いでしょう?

    ───苦しいでしょう?

    ───消えてしまいたいでしょう?

    ───それなのにどうして・・・。

    別に大した理由があるわけじゃないよ。
    ただ、ネル先輩と死なないって約束したから。
    それだけ。

    ───・・・口約束一つに何をそこまで。

    でも、今の私は その口約束一つで生きている。
    そんなもんじゃない? 私達の命なんて。

    ───・・・。

  • 39二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 22:14:41

    危なかったよ、モモイ。
    ネル先輩との約束が無かったら、私は”自分”に負けるところだった。
    だって、すっかり忘れていたんだ。
    私の負けが私だけの敗北じゃないってこと。

    私はミレニアムの誇りを背負ってここにいる。
    私はアナタに勝利して、今までの全てに償う。
    ・・・それが私の正義。
    そして、こんなやり方しか出来なかった不器用なアナタへの礼儀。

    ───止めなさい。

    ───それ以上は地獄ですよ?

    いいや! もう迷わない!!
    私はアナタに勝つ!!!

    その時、私の中で何かがカチッと嵌ったような感覚がした。
    そして次の瞬間、燃え広がるように私の失われた半身が甦り、遂には無かったはずの頭が姿を現した。

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