- 1ぬし24/09/29(日) 20:32:52
🎲⚓️で学園異能バトル物作るpart6
舞台は現代日本
見切り発車ゆえ何もかも適当
話の展開に応じて適宜イラスト&SS錬成します
【禁止事項】
・R18えろ
・他作品のキャラ流用
・過度のキャラage/sage、キャラヘイト表現
・その他荒らし行為全般
御前試合編に突入しストーリーもそろそろ佳境
まったり進行します
前スレ↓
🎲⚓️で学園異能バトルpart5|あにまん掲示板🎲⚓️で学園異能バトル物作るpart5舞台は現代日本見切り発車ゆえ何もかも適当話の展開に応じて適宜イラスト&SS錬成します【禁止事項】・R18えろ・他作品のキャラ流用・過度のキャラage/sa…bbs.animanch.comキャラ紹介↓
x.gd - 2二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 20:35:31
タテオツ!
- 3ぬし24/09/29(日) 20:38:33
《あらすじ》
ここは異能者の集う学園、私立シンボラルアカデミー。
出稼ぎのため学園に入学した成俊宇(チェン ジュンユー)はクラスメイトの天眼寺アレンから「この学園をぶち壊すために力を貸してくれ」と持ちかけられ、元野球部員のマリアンヌとともに『銃道部』を組織する。彼らは学園長を倒すため、アカデミーを掌握することを目標に掲げるのだった。
(ここからpart5)
親友の毒島を生贄に力を得た万姫(ワンヂェン)を打倒し、文芸部との戦いを制した俊宇は遂に御前試合出場を果たす。しかし一回戦の相手である謎の仮面の少女『雪』は俊宇の幼馴染である龍雪梅(ロン シュエメイ)だった。雪梅と仲間であるアレンによってアカデミーの裏に隠された悍ましき真実を知らされた俊宇は自ら学園の闇に踏み込んで行くことに…。
《世界観》
・この学園には超常的な力をもつ異能者が存在する
・異能は入学時に学園長から与えられ、生徒全員が固有の異能を持っている
・学園には強さに対応した序列制度がある。序列の高い者と低い者とでは待遇が大きく変わる
・生徒たちは「部活」という名の武装組織を作って熾烈な派閥争いを繰り広げている
・異能は『開花』によって一時的にパワーアップする。開花は感情の昂りや心の成長に応じて発現するが一部の能力者は自分の意思で使える。『開花』を使っている最中は体に桜の花びらの形の痣が浮き上がり、花びらの枚数が多いほど能力がより強化される
相関図とクラス分け↓
https://bbs.animanch.com/storage/img/3498452/957
- 4二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 20:40:34
今気付いたんだが一組に人がぜんぜんいねぇ!
- 5二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 20:40:47
建ておつ
- 6ぬし24/09/29(日) 20:41:24
- 7二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 20:41:47
助かる
- 8二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 20:42:12
生徒会の癖が強ぃ…
- 9ぬし24/09/29(日) 20:42:28
- 10二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 20:42:49
ガンギマリアレン出陣 瞳孔開いてそう
- 11二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 20:43:35
お人形姉とガンギマリ弟という地獄姉弟
- 12二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 20:46:14
もう最後か…寂しす
- 13ぬし24/09/29(日) 20:48:45
- 14二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 20:50:59
トラヴル発生!
- 15二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 20:51:29
何もないわけがなかった…
- 16ぬし24/09/29(日) 20:54:17
- 17二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 20:56:05
アレンと大喧嘩
- 18二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 20:59:33
- 19二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 21:00:15
異能の調子がおかしくなる
- 20二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 21:07:00
- 21二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 21:15:38
- 22二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 21:16:18
- 23二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 21:17:26
人質展開人気
- 24ぬし24/09/29(日) 21:18:47
- 25二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 21:24:41
テロか…そりゃ不満持ってる教師や生徒はいるわな
- 26二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 21:25:07
反学連の残党とかなんかかね?
- 27二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 21:25:50
それかアレンみたく学園長を化け物だと感じてる人がいたのかもね…生徒たちも色々と
- 28二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 21:26:07
よしこれで時間ができたな!
- 29二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 21:26:37
人質展開はなさそう
- 30二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 21:27:20
- 31二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 21:27:34
アレン牽制?
- 32二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 21:29:41
怖やこわや
- 33二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 21:33:42
生徒会とか風紀委員が鎮圧するもまさかの…てやつかな
聖火だけが無表情だったりして - 34二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 21:35:24
学園長に言われてみんな?マーク頭に浮かべながら御前試合の舞台に立たせるんだろ そっからぬわー!て感じか
- 35二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 21:36:57
でも大々的にやるかは謎だ
- 36二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 21:38:09
せやな
- 37ぬし24/09/29(日) 23:23:17
日付が変わり、御前試合は二日目にさしかかる。
俊宇と義座丸が対戦する二回戦の朝。昨日の衝撃が尾を引いてあまり眠れなかった俊宇は寝ぼけ眼をこすりながら控え室に入って身支度を整える。一回戦と違って今度は会場を間違えるようなヘマをしないように事前にアレンたちに確認済みだ。
試合開始時刻の30分前になり、そろそろ会場に向かおうかと俊宇が控え室から出てきた瞬間。
いきなり廊下に轟音と爆風が吹き荒れ、部屋から出てきた俊宇を吹っ飛ばす。
「うおおっ!?」
思わず尻もちをついた俊宇が音のした方を見ると、どうやら爆音は試合会場の方で鳴ったようだ。会場で何かあったのかと急いで廊下を駆け出す俊宇。異能を駆使してマッハの速度で会場に辿り着いた彼が目にしたのは、正気を疑うような光景だった。
「っな…なんだよこれ…」
暗い廊下を抜けた先に見えたのは灰燼に帰したステージ。粉々に破壊され、ところどころ鉄骨が融けているのが見えるリングの残骸から巨大なキノコ雲が立ち上っている。しかし俊宇が面食らったのはそこではない。
リングだったものの手前に位置する審判席。そこに悠然と座す校長のローブの下から木の根のようなものが伸びて何人かの生徒と教師たちを締め上げている。涼しい顔をしている校長とは対照的に彼らの顔はみな恐怖一色だ。みんな言葉を発することすらできず一様に歯をがちがち言わせて震え、中には失禁している者すらいる。
意味のわからない光景に俊宇がうろたえていると、彼の隣にどこからともなく聖火がやってきて平然とした調子で話しかけてくる。
「あら、俊宇も来たの?そういえばあなた次の試合に出るんだったわね」
「聖火!?こいつはいったいどういう…」
慌てて聖火に状況説明を求めようとした俊宇の声を震える教師の声が遮る。
「ふ、ふざけ、ふざけるな、この、化け物が…!!知って、私は知ってるんだぞ…!!」
ひとりの教師が叫び、自分を縛る木の根から抜け出そうと手足をじたばた動かす。校長はそれに悠然と微笑を浮かべたまま、親指と人差し指を立てて教師に向ける。
「こ、こんな事が許されると思ってるのか、こんな…!き、奇跡みたいな力なんて、可能性の発露なんてぜんぶ嘘っぱちだ、おまえは、お前は」
ぽん。
教師の叫びは間の抜けた破裂音に消えた。ピストルを撃つように校長が片手を跳ね上げた瞬間、教師の顔のあった位置から真っ赤な大輪の花が咲く。 - 38二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 23:36:18
これが教育的指導というやつですか……()
- 39二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 23:41:01
色んなやつの能力使ってるんやろなぁ
- 40二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 23:46:22
- 41二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 23:47:19
- 42二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 23:52:55
- 43ぬし24/09/29(日) 23:54:54
教師の頭から紅色をした大輪の花が美しく咲く。がんじがらめの木の根から力を失った身体がだらりと垂れ下がった。
「あれは今から叛逆罪で処刑される愚か者たちよ。御前試合の審判としてお父様が出ているのをいいことに、会場に爆弾を仕掛けて暗殺しようとしたの」
聖火がそう言って指し示す先には物言わぬ花となった元教師。
校長がピストルの形にしていた右手を開き手のひらを上に向けると、うなだれた花弁の縁から虹色の雫がひとすじ落ちた。赤い花からこぼれてきた露をその手で受け止め、啜る。校長の全身をよくわからない不可思議な力が巡ると同時に教師の身体は花ごと急速に枯れ落ちてカラカラに萎びた哀れな骸が地面に転がった。
おぞましく凄惨な光景に、俊宇は吐き気を抑えるように青い顔で口に手を当てる。
「御前試合じゃあよくある事よ。こうしてお父様に不満のある馬鹿どもが結託して、あの手この手で歯向かってくるの。全くわずらわしい話よね」
うんざりした声音で言う聖火に動揺しているそぶりはない。彼女にとってはこの程度のこと、本当に『よくある事』のようだ。殺された教師の残骸を眺めながら、俊宇が吐き気を我慢したまま眉をひそめて言い募る。
「わずらわしいって、だからってあんな惨いやり方で殺さなくても…」
聖火の方に振り向いて納得いかなさそうに俊宇が言うと、なんで?と聖火が聞き返した。
「お父様に逆らったんだもの、当然の末路でしょ?」
一見すると少女の無邪気な笑みに思える、左右対称の笑顔で聖火が言う。俊宇は彼女の晴れ晴れとした表情に言葉を失うことしかできない。 - 44二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 23:57:36
怖い怖い…どうやら植物系の能力だったようだ…種でも撃ち込んだんか?
- 45二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 23:59:21
- 46二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 00:02:11
- 47二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 00:04:34
- 48ぬし24/09/30(月) 00:14:40
- 49二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 00:23:35
- 50二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 00:28:06
悪魔()
- 51二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 07:40:17
このレスは削除されています
- 52ぬし24/09/30(月) 12:43:38
>>49このスレに好き好んで常駐してる時点であなた方も同類ですからね???
結局、会場の破損と安全性の問題から試合はあさってに延期となった。
あの悍ましい処刑のあと校長から試合の延期が宣言されると、試合を楽しみにしていた生徒たちは興醒めしたとばかりにぞろぞろと帰っていく。
「それにしても災難だったわね。まさか試合直前に叛逆者どもがテロを起こすなんて」
おかげでせっかくの試合が潰されてしまったわと、聖火が指先で長い髪を弄りながら言う。
「ま、起きちゃったことは仕方ないか。無名のモブから半年で序列六位に成り上がったあなたの実力がどんなものか見てみたかったけど、それはあさっての試合で見せてもらうことにしましょう」
聖火は深い青色の双眸を細め、不敵な表情で俊宇を見つめる。
「あなたの活躍を楽しみにしているわ。せいぜい頑張ることね」
相変わらず高慢ちきでどこか無垢さを感じる彼女の物言いは俊宇の知る“榊原聖火”と変わらない。その傲慢な態度も幼く無邪気な性格も、全ていつか出会ったあの少女のまま。
先程は少し怖い一面も見せたけれど、普通の人間と同じように笑って、怒って、くるくると表情を変えてみせる彼女の姿はやはりアレンの語るような『お人形さん』にはどうしても見えなかった。
「…なあ聖火、おまえは_____」
「やあクソガキ。うちのお姫(ひい)さんとずいぶん楽しそうに喋っとるなあ」
「…っ!?」
俊宇の耳に突然ざらついた低い声が聞こえたかと思うと、背後からヌルリと伸びてきた手に口を塞がれる。俊宇が慌てて目線だけを後ろに向ければ、そこには黒いパーカーを着た蛇のような顔つきの男。
男の顔を見た俊宇の背筋をぞわりと寒気が駆け上る。近付かれるまで気配をまったく感じなかった。こいつは、只者ではない。
「対戦相手の雅舟義座丸や。どうもよろしゅう」
- 53二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 13:07:51
正論で草
- 54二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 13:09:36
強火担キター!
- 55ぬし24/09/30(月) 13:23:51
裂けた口の端を吊り上げて義座丸が嗤う。目を見開いて冷や汗を垂らす俊宇に引き換え、聖火はいきなり現れた義座丸に特に驚くでもなくけろっとした顔で彼に話しかける。
「あら義座丸、いつの間に来てたの」
「僕はあんたの忠実なる騎士ですからねえ。お姫さんのおわす所ならどこでも現れますとも」
「相変わらず調子のいいこと言うわね」
俊宇を挟んで軽口を叩き合う聖火と義座丸。どうも彼らは思っているより相当親しい仲のようだ。
「…さて、そこのクソガキ」
しばらく聖火と談笑していると、おもむろに義座丸がそう呟き俊宇をぎょろりと睨みつける。なにやら自分にただならぬ敵意を向けているらしき義座丸に俊宇は虚勢を張って言い返す。
「クソガキじゃねえ。成俊宇だ」
「あっそ。…お前、選挙戦で万姫を倒してちょーっと調子に乗っとるみたいやけどなあ。今度の試合ではそうは行かへんで」
厭らしい笑みを浮かべたまま義座丸が俊宇の肩を捕まえる。掴まれた肩に激痛が走り、骨がみしりと軋む音がした。
「痛っ、」
「あいにく僕は『雪』みたいに優しゅうないんでな。お前みたいなクソガキ、お姫さんの玉座には指一本近付けさせへん。二度と逆らう気も起こらんくらい徹底的にぶっ潰したる。せいぜい首を洗って待っとることやな」
それだけ言うと義座丸は用が済んだとばかりに俊宇からパッと手を離して去ってゆく。黒いパーカーに包まれた長身は舞い散る煤に紛れてすぐに見えなくなった。
なんだか今日はずいぶんやる気満々ねと不思議がる聖火をよそに、わななく拳を固く握り、消えていく義座丸の背中に向けて俊宇が低く唸る。
「…望むところだ」
俊宇はすでに真実を知ってしまった。この学園の恐ろしい正体も、聖火たちが背負っているものも。
勝つにしても負けるにしても、どのみちもう後戻りはできないのだから。 - 56二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 13:25:40
これが正論パンチ…効くぜ…
- 57ぬし24/09/30(月) 13:31:05
試合が延期になりました
ちなみにもしも聖火がただの『お人形』と知ってしまったら義座丸はどうするんだろう
義座丸のスタンス🎲dice1d4=2 (2)
1.お姫さんが人形なんてあり得へん!!!
2.知った上でお人形の聖火を推してる
3.正体がどんなものでも"榊原聖火"ならそれでOK
4.安価
- 58ぬし24/09/30(月) 13:33:13
聖火周りの人間関係が地獄すぎる件
何はともあれ試合まで1日空いたのでその間にイベントあるか🎲dice1d4=3 (3)
1.やったね!強化イベントだよ!
2.普通にイベント安価
3.またもやトラブル発生
4.安価
- 59二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 13:34:44
トラブる
- 60ぬし24/09/30(月) 13:35:31
- 61二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 13:40:15
学園長が直々に部屋まで労いの言葉を掛けに来てくれた…(ダメなら変えてください)
- 62二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 13:40:32
異能の調子が悪くなる
- 63二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 13:43:28
部屋に一二三が"遊び"に来た
- 64二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 13:51:03
獅子目に会場の工事を手伝えと無理矢理舌で拉致され手伝わされる&暗い顔すんなと光一郎や駒込を含めた友達や知り合いに励まされる→アナイシャ特製の疲労回復ゴリラマッサージを受けさせられる(無理矢理
- 65二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 14:03:23
- 66ぬし24/09/30(月) 14:08:42
- 67二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 14:17:49
なんだナンパか?義座丸と戦ってるし色々教えて欲しい
- 68二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 14:19:46
エッチなことはだめだぞ!主さんに消されるからな……ていうか違うと思うが
- 69ぬし24/09/30(月) 14:59:10
芽冷さん登場!
何しに来たんですかねdice1d4=2 (2)
1.義座丸戦のアドバイス&ちょっかい出しに
2.雪梅との恋バナ聞かせて♡
3.おはなし(意味深)
4.安価
- 70二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 15:23:48
セーフ⁈
- 71二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 15:36:28
ちん⚪︎揉んできそう
- 72二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 15:37:44
名実ともに恋愛狂い…恋バナもすきなんすね
- 73二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 20:29:00
おじさん構文…待ってるよ…
- 74二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 23:30:31
あの蛇男ぶっ飛ばさな
- 75二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 04:49:13
せやな・・・
- 76二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 11:01:05
期⭐︎待♡しちゃってる☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆のかなぁ😁😁嬉しいね😘……うーむ自分でやってて不思議な気持ちになってきたぞ…
- 77二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 16:42:55
うーんこの
- 78ぬし24/10/01(火) 21:29:02
「こんにちはあ成俊宇くん、はじめまして🙃」
する事もないので俊宇が部室で訓練をしていると、いきなり部屋のドアが開いてくたびれたスーツ姿の生徒が押しかけてくる。突然の来客に俊宇はちょっと驚いた顔をして生徒の方を見た。
「…あんた、生徒会の!」
彼の顔は御前試合で見たことがある。生徒会会計の一二三芽冷だ。
いったい自分になんの用だと俊宇が訝しみながら訊くと芽冷は上機嫌に答える。
「いやなに、大した用じゃないよ。君とうちの『雪』の話さ🙃第一試合の裏側、監視カメラの映像をちょーっと見せてもらったけど…俊宇くん、『雪』と随分おアツい感じだったじゃなあい?あの子をあそこまで惚れ込ませた奴はいったいどんな人なのか、いっぺん見てみたいなあって😋」
そう言いながらずいずい距離を詰めてくる芽冷。彼から漂う甘い匂いが鼻腔をくすぐって俊宇はなんとなく居心地悪そうに目を逸らす。落ち着きのない様子の俊宇に構わず、芽冷は彼の頭から足先までじろじろ眺め回して好き勝手に喋りだす。
「ふうん、胡散臭そうな糸目だけど顔は意外と精悍な感じ。体つきも近くで見るとごついね。見た目は怖いけど根は優しい好青年ってとこかな?『雪』はこういう男がタイプなのねー🙂」
「いやっ、雪梅と俺はそーゆーんじゃなくてただの幼馴染で、つーかあんた…やめ、あんまベタベタ触らないでもらえると…やめろって」
「あは、俊宇くん困ってる?遊び慣れてそうな顔して案外ウブなのかな?かーわいい😊」
「こいつ人の話聞かねえな!」
結局、芽冷は俊宇から今の異性関係、『雪』もとい雪梅との関係や馴れ初め、その他にも銃道部や文化祭のことなど俊宇の周りの人間関係を根掘り葉掘り聞くだけ聞くと満足して帰って行った。
「はー楽しかった!それじゃ、私はこれで帰るから🙃今度また恋バナしようね〜😙」
お喋りに延々付き合わされて精神的に疲れきった俊宇を置いて嵐のように去っていく芽冷。
しんと静まり返った、人気のなくなった部屋で俊宇がぽつりと呟く。
「結局何だったんだあいつ…」 - 79ぬし24/10/01(火) 21:31:29
- 80二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 21:34:43
試合場に旋風発生→中から拳を突き上げた主人公
- 81二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 21:36:09
- 82二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 21:46:29
- 83二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 21:47:01
- 84二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 21:49:38
これから戦う俊宇よりも校長の方を睨みながら普通に歩いてくる
- 85二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 21:50:57
奇襲
- 86二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 21:52:20
安価で書いてもらったイラストの様な感じで登場&見せ付けるように掌を舐める
- 87二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 21:52:32
- 88ぬし24/10/01(火) 22:39:08
- 89二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 22:42:08
ヒール感が出てて良いぞーコレ
- 90二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 22:42:51
急いで凛ちゃんが始めぇ!て言うやつやな
- 91二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 22:47:38
- 92二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 22:50:16
- 93二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 23:04:27
(地面にめり込む俊宇)
- 94二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 08:03:56
保守
- 95二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 12:52:05
義座丸ピキピキで草 絶対イラついて奇襲したやろ
- 96ぬし24/10/02(水) 13:29:59
校長による処刑騒ぎから二日が経ち、御前試合の開催日がやってくる。
「えー、先日予定外のトラブルがあり試合は延期となってしまいましたが…それも今日までの話!待ちに待った御前試合二回戦がいよいよ再開します!みなさま盛大な拍手を!」
万雷の拍手で包まれるステージ。二日間待たされてフラストレーションが溜まっていたこともあり会場の熱気はすでに最高潮だ。
「赤コーナー!選挙戦の最有力候補であった万姫を下したその実力は底知れず!新進気鋭のニューヒーロー!成俊宇選手の入場です!」
凛がそう言い切ると同時に、会場のはるか上に金色の雲が現れる。遠い天空を飛び回っては眩しい稲光を轟かす雲はゆっくりと旋回しながらリングまで下りてくる。黄金色に光る雲の塊に乗っているのは長いバールを如意棒のように構えた青年。銃道部が斬り込み隊長、序列六位の成俊宇だ。
俊宇はステージの上空まで辿り着くと金色の雲から雷鳴とともにひらりと飛び降りた。どこかで見たような演出に観客席から歓声と野次が飛ぶ。
「俊宇ー!あんな蛇野郎に負けんじゃねーのねー!!」
観客席の片隅から声を張り上げて応援するマリアンヌに俊宇がガッツポーズで返す。盛り上がる会場の雰囲気にちょっぴり緊張しながら、凛は義座丸の出てくる入場口を片手で指す。
「続いて青コーナー!あの生徒会会計・一二三芽冷を完膚なきまでに負かした正体不明のトリックスター!実は成俊宇選手と何やら因縁があると噂の彼ですが、今度はどんな戦いを見せてくれるのでしょう!?雅舟」
しかし、そこで凛の声は唐突にかき消された。 - 97ぬし24/10/02(水) 13:30:18
いきなり俊宇の足元の地面が陥没して彼の腰から下が埋まったかと思うと、黒い旋風のような影が俊宇に襲いかかる。影は一瞬の間に俊宇の懐に入り込み、異様なまでの加速度をつけてその長い脚を振り下ろす。とっさに異能で竜巻を作って回避する俊宇。奇襲を防がれると黒い影…もとい義座丸は小さく舌打ちして再び俊宇から距離をとった。
試合が始まってもいないのにいきなり奇襲をかました義座丸に凛が慌てて注意する。
「ちょっと!試合前のフライングは御法度ですよ!出場停止になってもいいんですか雅舟選手!?」
「かまへん。元より僕はコイツを潰せたらそれでええ」
「それでいいって…あなたが良くてもこちらには規則というものが」
風紀委員の注意もどこ吹く風という義座丸の様子に呆れ顔の凛だが、そこで審判席にいた校長が小さく手を上げる。「続けろ」の合図だ。校長の許可が出たのなら仕方ないと凛は不承不承に引き下がる。 - 98二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 15:33:16
俊宇vs義座丸…fight!!
- 99ぬし24/10/02(水) 17:34:52
大穴の空いたリングで、臨戦態勢の俊宇と義座丸が対峙する。
「義座丸、てめえは知ってんのか」
真剣な面持ちで尋ねる俊宇に義座丸は軽く冗談めかして聞き返す。
「…なにが?」
からかうような義座丸の口調にも俊宇は表情を変えることはない。
「真実を」
その言葉を聞いた瞬間、一瞬だけ義座丸の目から光が消える。
彼は少しだけ呆気に取られたように目を見開いたと思うと片手で顔を覆って俯き…ただ嗤った。
「…ああ、そういうことか」
低く掠れた声が義座丸の喉から漏れる。周りの空気が一気に重くなったように感じられて俊宇は思わず息を呑んだ。
「お前も知っとる側やったってことか、この学園の秘密を。ということはあの丁稚も…そうか、そうか」
義座丸が顔を上げてこちらを見る。その蛇のような瞳の底で澱をなすのは重く粘つく狂気。
「お生憎さま。僕もお前と同じ、知っとる側の人間や。でも僕はお前とは違う。全部知った上で、それでもお姫さんの側でこの学園なんちゅうイカれた狂言を演じることを選んだ。例え校長(あのクズ)に造られた紛い物だろうと、僕らに碌な末路が待ってなかろうと、誰がなんと言おうと僕は最期までお姫さんの…"榊原聖火"のために在る。それだけや」
「…そうか」
これ以上の言葉は必要ない。互いにそう分かっていた。義座丸の顎下に赤い花弁が浮かび上がる。それに対抗して闘気を纏わせた武器を構える俊宇。
俊宇と義座丸、ふたりの殺し合いが始まる。 - 100二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 17:45:19
分かっていながら立派なピエロを演じているということか…
- 101ぬし24/10/02(水) 19:48:52
- 102二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 20:02:06
- 103二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 20:31:35
- 104二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 20:55:39
いきなり炸気を放ち吹っ飛ばす&上着を囮に最初に空いた穴に潜り込み下からアッパー攻撃を喰らわす
- 105二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 20:56:32
- 106二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 20:59:53
- 107二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 21:03:57
体力、気力、筋力、視力など相手の様々な身体能力を下げる『四苦八苦』を発動させて甚振る
- 108二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 21:08:25
このレスは削除されています
- 109二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 21:11:18
主人公の足の摩擦力を下げる&相手の顔を無理矢理下げさせてからのアッパー
- 110二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 21:29:00
- 111二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 22:08:27
ちなみにまた安価募集しますよね?
- 112二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 22:21:09
確か主人公達の試合は何度かちゃんと安価するはず
- 113二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 22:26:25
OKい
- 114ぬし24/10/02(水) 22:28:48
- 115二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 22:29:21
ぬわー!?
- 116ぬし24/10/02(水) 22:29:40
イベントダイスミス
dice1d5=3 (3)
1,2.なし
3.会心の一撃!dice1d2=2 (2) (1.俊宇2.義座丸)の有効度+dice1d50=17 (17)
4.効果は薄いようだ…。dice1d2=2 (2) (1.俊宇2.義座丸)の有効度-dice1d50=24 (24)
5.安価
- 117二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 22:30:16
もっとぬわ〜!
- 118二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 22:31:00
100超えたやんけ!ていうか差が100やんけ!
- 119二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 22:31:20
丁度100で草
- 120二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 22:32:06
気配消そうと思ってもすでに下げられてたか
- 121二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 22:34:20
このレスは削除されています
- 122二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 22:35:02
さすが義座丸隠れた実力者
- 123二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 22:36:01
ちな甚振るじゃなくて痛ぶるでした…変換ミス
- 124二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 22:37:43
どんな物も劣化し生き物は歳を取る…栄枯盛衰とはよく言ったものよ
- 125二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 22:39:27
やはりめだかボックスの過負荷っぽい能力よね
- 126二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 22:40:44
ユサユサで笑う
- 127二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 02:14:58
このレスは削除されています
- 128二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 02:20:46
先手を取ったと思いきや逆に取られてた感じかね
- 129二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 08:13:04
ふむ
- 130ぬし24/10/03(木) 10:12:37
義座丸の過去回想挟むタイミングが分からなくなったので今のうちに投げる
◼︎回想・蛇の王
…榊原聖火の忠実な従者、雅舟義座丸の生まれたその日はおよそ一年と少し前に遡る。
彼はもともと目立つのが好きだった。より正確に言うなら"自分を見ている誰か"の瞳を見るのが好きだった、というべきか。自分を見る人々の瞳に、悲喜交々の感情が映るその様子が。自分の一挙手一投足でくるくると瞳に映る感情が色を変える様子が可笑しくてたまらなかった。
そんな彼はアカデミーに入学してすぐに反学連に加入した。烈や東雲たちの望む理想に興味なんて欠片もなかったが、彼らについていけばより多くの人々が自分を見てくれると思ったからだ。
反学連に入ってからの生活はそれなりに楽しかった。学園転覆のためあれこれと工作する日々は刺激的であったし、なにより義座丸に誰もが畏怖の目を向けるのは小気味良かった。彼は反学連の生活にそれなりに満足しつつもどこか物足りないものを抱えながら、組織の尖兵として働いていた。
そして一年前の学園を巻き込んだ大決戦、生徒会長の足止めを任された義座丸は小隊を率いて彼女に戦闘を仕掛け…
当然、彼らはボロボロに負けた。ぐうの音も出ない完敗だった。
…寂れた旧校舎、一撃で薙ぎ倒された手下たちに囲まれて聖火が佇んでいる。
大勢いた手下はすでに全員鎮圧済み、義座丸もとうに動ける状態ではない。それでも悪足掻きで放った一撃が聖火の服の裾を掠め、彼女の青色の双眸がちらりと義座丸を見る。
「(……あ、)」
いやに時間の流れが遅く感じた。
まるで欠けたパズルのピースがようやく嵌まったような。頭の天辺から足先までつめたく透明な何かで満たされるような。奇妙な幸福感が義座丸を襲う。
彼女の目に義座丸の姿は映ってなどいなかった。
彼女は義座丸を見ていない。彼女の瞳はなんの感情も意思も映すことなくただ茫洋として空虚をみている。ずっと他人の目を見続けてきた義座丸だから容易に分かった。
一見すると高慢な光を湛えているように見えるのに、そのじつ人形のように無機質で、誰の姿も映すことのない透明な瞳。
義座丸はそんな聖火の面ざしに。
永遠に自分を見てくれることのない、死んだ彼女の瞳に恋をした。 - 131ぬし24/10/03(木) 10:13:43
強いがそれはそれとして性癖が終わってる男義座丸
- 132二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 10:20:46
反学連だったんすね…
- 133二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 10:21:00
それはそう
- 134二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 12:51:46
人形の眼は綺麗だからねしょうがないね
- 135二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 13:54:53
人 の 心
- 136ぬし24/10/03(木) 18:58:44
試合開始のゴングが鳴った。
「潰れろ!」
義座丸に異能を発動される前に、先手必勝とばかりに俊宇が動く。
毒島の残した対策ノートと実際に戦ったアレンたちの体験から義座丸の厄介さはすでに嫌というほど知っている。彼が『開花』で敵の能力を下げ、思うように動けないところを一方的にいたぶる戦法を好んでいることも。
だからこそ、彼がはじめから全力で俊宇を殺しにくるとは考えにくい。すぐに死んでしまってはつまらないから。俊宇に勝ち目があるとすればそこだ。義座丸が本気を出す前にありったけの火力をぶち込んで短期決戦を目指す。
俊宇が片手を上げ、思いっきり振り下ろす。それと連動するようにリングの周りの空気がぐんと引っ張られて真下に向かう暴風が義座丸を中心に吹く。落下はお前だけの特権ではないとばかりに炸裂するダウンフォース。コンクリート製のリングを割り削りながら下方に向けて吹きつける颶風に義座丸が膝を屈したと見るや、すかさず上空に置いたままの雲から最大火力の雷撃を叩き込む。視界全体が稲光に覆い尽くされるほどの極大の電光が義座丸を貫いてなお、俊宇は攻撃の手を緩めない。
「まだまだ!」
俊宇が異能で己の『気配』を操り姿を隠す。義座丸の『落下降低』は確かに脅威だが、それはあくまで異能を喰らってしまえばの話。姿を消して能力の範囲から外れてしまえば彼など恐るるに足らない。そう考えた俊宇は風を操り空を飛んで義座丸の視界外から接近。雷撃をまともに受けた義座丸に続けて突風を叩きつけようとするが。
圧縮された風の塊をいざ義座丸にぶつけようとした刹那、ふと肩越しに振り向いた彼と目が合った。あれほどの嵐の中でなぜか傷ひとつ負っていない彼は、縫い閉じられた口をゆっくりと開き。
「生老病死、五蘊取苦、誰ぞ畏れぬものありや?」
義座丸が口上を唱えた途端、瞬間の視界が真っ黒に塗り潰された。 - 137二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 19:05:47
こわいこわい
- 138ぬし24/10/03(木) 20:13:59
全身の筋肉が脱力し思考回路にモヤがかかる。視覚に聴覚、嗅覚に触覚、あらゆる感覚が遠ざかる。
手先の指一本、心臓の拍動すら自分の思い通りに動かせなくなるような錯覚。同時に襲いくる耐えがたい虚脱感に俊宇はわけもわからず膝をついた。
なんだ?俺はいま、この男に何をされた?
思考がぐるぐる回ってまとまらない。
立ち上がる気力も消え去ってしまったのか崩れ落ちたまま動かない俊宇を見て義座丸はケラケラ嘲笑っている。
「病むも老いるも只人にもって抗う術ぞなき、人生まさに『四苦八苦』…なーんてな」
そう言うが早いか、気配を消したはずの俊宇の腹に気の抜けた回し蹴りが叩き込まれる。
義座丸の蹴りの重さに見合わぬ激痛が身体の芯に走って俊宇は思わずよろめいた。彼の口から血と吐瀉物の混じったものが吐き出される。身体の耐久性を極限まで下げられた結果、さっきの蹴りで内臓が破裂したのだ。
「____!!」
声すら上げられず悶絶する俊宇にケタケタ笑いながら義座丸は不規則なステップを踏んで近付く。
「とんだ見かけ倒しやったなクソガキ。もう少し楽しませてくれると思ったが」
義座丸がパーカーの袖からナイフを取り出して軽く振るう。俊宇の霞んだ目に映る、超音速でナイフを振り抜いてくる彼の姿。
義座丸が加速しているのではなく自分の『速度』が下げられているのだと俊宇が気付く間もないまま、義座丸の凶刃が俊宇の喉笛を鋭く切り裂いた。 - 139ぬし24/10/03(木) 20:16:04
有効度の差が100ってなに…?
100ってなに……?????
さすがにこのままだと俊宇が死ぬので救済🎲振る
dice1d3=2 (2)
1.おや?俊宇のようすが…
2.アレン「誰が倒れていいと言った?(╹◡╹)」
3.安価
- 140二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 20:21:56
神は言っている…ここで死ぬさだめではないと…
- 141二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 20:23:38
開花こい…花は枯れようともそれを糧に満開の花弁を再び咲かせるのです
- 142二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 20:26:41
いいやんけ…
- 143二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 20:28:08
『気』力だけは負けるな俊宇
- 144二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 20:34:12
気炎万丈!負けるな主人公!
- 145ぬし24/10/03(木) 21:09:51
首から血を噴き出して倒れた俊宇を見て、観客席にいたマリアンヌが悲鳴を上げる。
「そんな、俊宇!俊宇…!!なんで誰も義座丸を止めないのね!審判は何をやってるのねん!?このままじゃ俊宇が死んじゃうのねっ!!」
顔を真っ青にして喚き立てるマリアンヌに対し、隣の席に座るアレンは不気味なまでに落ち着いた声音で言う。
「ピイピイうるさいな、一旦落ち着きなよ」
「こんなもん見せられて落ち着いてられる訳ないのね!頭沸いてんじゃねーのね!?」
半分パニック状態になってマリアンヌがアレンの襟首を引っ掴む。アレンはそれに抵抗ひとつせず、ただ顔だけを動かしてリングに立つ俊宇の方を向く。
「心配しなくてもあいつは死なないよ。死 ねないよ」
アレンの目は俊宇ではない、どこか遠くの液晶の向こうを見ている。そこに映る煌々とした狂気ははたして彼自身のものか、はたまたそれ以外の誰かのものか。
「こんな中途半端なところで主人公が退場なんて望まれているわけがない。少なくともこの物語は、そんな筋書きで作られてない」
「物語って、お前さんさっきから何を言って…」
マリアンヌが問うより早く、アレンの双眸が鈍く輝いた。彼が異能『マインド・コンセンサス』を発動したのだと至近距離で見ていたマリアンヌだけが悟る。
「いつまで寝ているつもりだ?『起きろ、主人公』」 - 146二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 21:13:33
- 147二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 21:16:43
真理に触れたようだな…バカめ
- 148ぬし24/10/03(木) 22:15:57
>>146彼はただ校長への殺意がぶっちぎってるだけなので…
義座丸が俊宇の喉を切り裂いた瞬間、誰もがすでに勝負はついたと思っていた。
校長が試合を終わらせようと「そこまで」と口を開きかける"そのとき"まで誰もが義座丸の勝利を疑わなかった。
しかし。
「……嘘やろ?」
義座丸が呟き、蛇のような目を見開く。視線の先には首からおびただしい血を流しながらも立ち上がる俊宇。
精も魂も尽き果てた虚ろな表情をして、力の入らない手足を気力だけで無理やり伸ばしてぎこちなく動く様子はまるでマリオネットだ。
「…『強制発動_____隠糸』」
低く澄んだその声は紛れもなく俊宇の声帯から発せられたもの。だのに彼の声だと思うには拭えない違和感がつきまとう。
「/board/3294368/5/res841/: 『ダメージイーター』」
「/board/3234215/1/res59/:『針舞舞』」
「/board/3234215/4/res685/:『竜魂』」
「/board/3394160/4/res753/:『新人類/mutant』」
俊宇の周りにゲームのログのような表示が流れては沈んでいく。白いデジタル文字が崩れて消え去るたびに彼の姿が変化していく。
俊宇の負っていた傷が齧り取られて消えていく。
無数の針が俊宇の周りに現れては不規則に舞う。
牙の生えた口から炎の吐息が吐き出される。
俊宇の腕が刃のような触手の集合体に変形する。
「はあ?何や、何が起こって…」
「……。」
理解できない光景に唖然として固まる義座丸に俊宇は無表情のまま、物理法則を無視した動きで遅いかかる。
- 149二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 22:24:27
- 150二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 22:27:38
分かるぞ旦那 いいよね…(いいよね…
- 151二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 22:29:25
やっぱりこの世界は安価で…(2度目の死)
- 152二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 22:44:20
なんかの異能者で草
- 153ぬし24/10/03(木) 22:58:29
- 154二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 23:01:01
能力全発揮の超大暴れ
- 155二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 23:03:27
- 156二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 23:05:37
- 157二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 23:08:05
空気を操り真空状態&竜の飛行能力で飛び上がる&肉体の負荷をダメージイーターで軽減&刃の触手と針と雷の大嵐
- 158二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 23:08:38
このレスは削除されています
- 159主人公の奴です24/10/03(木) 23:11:01
なんだかんだ純粋な右ストレートでぶっ飛ばす
- 160二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 23:11:41
- 161二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 23:13:39
- 162二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 23:19:17
- 163二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 23:21:24
- 164二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 23:22:30
何奴…!?
- 165二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 23:23:38
俺もしたことがある大変なやーつ
- 166ぬし24/10/03(木) 23:31:45
すみませんが>>162要素は一旦除きます
俊宇の行動dice1d5=5 (5)
有効度dice4d100=23 90 17 72 (202) (最大値を採用)
義座丸の行動dice1d3=2 (2)
有効度dice1d100=100 (100)
イベント🎲dice1d5=5 (5)
1,2.なし
3.会心の一撃!dice1d2=2 (2) (1.俊宇2.義座丸)の有効度+dice1d50=10 (10)
4.効果は薄いようだ…。dice1d2=1 (1) (1.俊宇2.義座丸)の有効度-dice1d50=32 (32)
5.安価
- 167二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 23:32:33
いや義座丸強すぎて草 100笑う
- 168二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 23:33:50
ここで安価…
- 169二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 23:34:16
202って事ですか?それとも90?
- 170ぬし24/10/03(木) 23:34:40
- 171二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 23:36:08
- 172二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 23:37:23
戦闘終了後、俊宇が我を忘れて暴れ回る
- 173二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 23:37:56
- 174二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 23:45:32
試合後、義座丸が俊宇の耳元で何かを告げる&学園長に襲い掛かり生徒会長の一撃で死ぬ
- 175二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 23:48:09
- 176二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 23:51:03
学園長の顔にヒビが入り苦しみだす&決勝が延期に
- 177二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 00:24:39
俊宇の初期能力安価が全て覚醒し魔法少女みたいなコスチュームになる
- 178二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 00:41:37
試合の裏で野球部が地中から伸びた謎の巨大植物に襲撃を受ける。光一郎と件に助けられた浅木練と緋桜やちる以外の野球部員が全て植物に捕食され行方不明に
- 179二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 00:53:01
- 180二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 07:58:22
多種多様とはこのことよ
- 181ぬし24/10/04(金) 08:08:25
- 182ぬし24/10/04(金) 08:09:52
- 183二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 11:28:23
よりによって死ぬん奴かぁ…
- 184二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 11:32:05
無理はしなくていいんやで
- 185二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 12:08:29
- 186二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 13:28:58
当たらなかったけどゲームログ展開も好き
- 187ぬし24/10/04(金) 13:31:33
- 188二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 13:39:39
- 189二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 14:22:48
⚪︎ャニーズかな?
- 190ぬし24/10/04(金) 17:35:29
俊宇が刃のついた触腕を引き摺りながら義座丸に肉薄。見えない糸に引っ張られるような不自然な軌道で、ガリガリとリングの床に半円状の爪痕を残し赤熱した刃を義座丸に振り下ろす。
義座丸は『落下降低』で攻撃の威力を減衰させようとするが、なぜか振り下ろされる刃の速さも熱量も少しも緩むことはない。咄嗟に横に転がって攻撃を避ける義座丸。狙いを外れて床に突き刺さった刃はコンクリートの土台を紙屑のように切り裂き一瞬で蒸発させた。先程までとは気迫が違う、明確な殺意のこもった攻撃に義座丸が少しばかりの戸惑いを見せる。
「…ハッ。なんや成俊宇、その格好…まるでバケモンやないか」
"俊宇"は変わらず虚ろな表情。暗く沈んだ瞳の奥に青く燃える憎悪だけが灯っている。
身に纏う幾千もの針と鱗を風に乗せ、俊宇が黒銀色の竜巻を放つ。まともに喰らえば装甲車でさえ容易く削り潰される鉄の嵐がリングに吹き荒れ、義座丸の肌を薄く切り裂いた。
「… 失 セ ろ」
龍の翼で飛び上がって大きく拳を振りかぶる。白いデジタル文字が俊宇の右腕に巻き付くように集まって、彼の拳が金属、龍鱗、晶石、筋組織、すべてごちゃ混ぜにしたようなねじくれた異形に変貌する。
俊宇が拳を振り抜く。撚り集めた糸の粋を束ねて破壊の概念をかたどった、文字通り必殺の一撃が義座丸に迫る。義座丸は少しでも被害を抑えようと全力で異能を展開するが俊宇の拳はそれ以上の勢いで彼の抵抗を喰い破り。
そして。
無数の『異能』から紡がれた圧倒的な暴力が義座丸を轢き潰した。 - 191二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 17:39:28
だがまだ終わらんぞ!多分
- 192二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 17:46:50
オールフォーワン思い出した
- 193ぬし24/10/04(金) 21:08:57
衝撃で舞い散った粉塵が徐々に晴れていく。振り下ろした拳を戻し、俊宇が大量に展開していた異能を解く。あれだけの攻撃を浴びせたのだ、さしもの義座丸といえどもう戦うことはできまい。目の前の義座丸を捨て置き彼に興味をなくしたように俊宇があさっての方向へ歩き出したそのとき。
唐突に凄まじい重力が俊宇を襲う。
「……!」
虚ろな表情にほんの少しの驚愕を浮かべて義座丸の方を振り返る。
そこには血に染まったパーカーを着た蛇のような男の姿が確かにあった。腕は折れ肋骨は砕けその身はすでに満身創痍ながら、義座丸はまだ立っている。
「こんっの、クソガキがぁ…!!」
最初の方の飄々とした態度はどこへやら。焦りと苛立ちに顔をぐしゃりと歪め、義座丸は『落下降低』の出力を全開に。
その刹那、義座丸を中心に歪んだ力場が会場全体を包むように現れた。引き裂かれた大気によどむ暗闇。常軌を逸した重力と低温が支配する、草一本も生えない死の世界が広がる。
先ほど異能を解いてしまっていた俊宇は間近でその煽りを食らい、血を吐いて床に崩れ落ちる。しかし義座丸の異能はそれどころでは止まらない。巻き込まれたもの全てを黄泉路へと招く致死の力場は俊宇たちのいるリングをすっぽり覆い尽くしてなおも広がっていく。それに対抗するように再び身の回りに白いデジタル文字を展開する俊宇。リングの枠を超えて会場全体に破壊の嵐が吹き荒れる。
「…っ!?まずい、このままじゃ観客に被害が!急いで避難指示を!」
事の重大さにいち早く気付いた凛が客席の観客たちを逃がそうと声を上げる。広いグラウンドに警報が鳴り響き、観客たちはたちまちパニックに。生徒が我先にと非常口に群がり会場は試合なんて成り立たないほどに混乱を極めていくが…… - 194二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 21:15:09
どうなるどうなる
- 195二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 21:23:58
どっちも強くて良いぞ良いぞ
- 196ぬし24/10/04(金) 22:30:46
ぐじゃっ。
近くで聞き慣れない水音がして、虚ろな目をしていた俊宇は正気に戻ったようにハッと顔を上げる。
顔を上げたすぐ目の前に咲いている真っ赤な花。先ほどまで義座丸が立っていたはずの場所にそそり立っている黒樫の枝。ぴくりとも動かない義座丸を宙に吊り下げて、彼の右胸をまっすぐ貫くように鋭い木の根が生えている。
え、と俊宇が呟き、ぎこちない動作でゆっくりと審判席の方を向く。義座丸に手を下したのは誰であるかなど彼には分かりきっていた。
「やり過ぎだよ」
…俊宇の視線の先、審判席に腰掛けていた校長が穏やかに呼びかける。彼の袖口からは黒樫の枝が伸び、義座丸につながっている。
どうして、とでも言いたげな目で校長を見る義座丸に、彼は変わらず何を考えているのか分からない彫像のような微笑みで両の手のひらを合わせた。
「…残念ながら、雅舟くんは『観客席への干渉禁止』のルールを破ってしまったので失格処分になりました。これにて二回戦は終わりです。ふたりの健闘に惜しみない拍手を」
「…はっ?」
枝で義座丸を突き刺したまま、余りにもあっさりと試合終了を告げる校長。突然の宣言に俊宇も周りの観客も理解が追いつかずにポカンとしているが、彼は構う様子もなくさっさと審判席を立って校舎へと引っ込んでいってしまう。
いきなり過ぎる展開にどよめく観客たち。急に試合終了とだけ告げて行ってしまった校長の真意を測る者、不正を疑う者、憶測に憶測が飛び交って客席がにわかに騒がしくなる。
収まりそうにない喧騒のなか俊宇はまだ混乱しているのかきょろきょろと辺りを見渡している。ふと義座丸の方をもう一度振り返ると、彼の裂けた唇が微かに震えた。
「_______、」
おそらく空気の流れを操れる俊宇でなければ、義座丸の囁きは誰にも届かず消えていたことだろう。
その声が届いたとき俊宇は一瞬だけ己の耳を疑うように彼を見るが、かといって彼の言葉を訊き返すこともできず、司会に促されてただ静かにリングを立ち去っていった。 - 197ぬし24/10/04(金) 22:31:58
- 198二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 22:32:27
やったぜ
- 199二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 22:33:50
右胸だからね左胸じゃないからね(お目目ぐるぐる)
- 200二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 22:36:08
出血量も下げれそうだからね
- 201ぬし24/10/04(金) 22:43:49
「ねえお父様、さっきのあれって…」
「ああ。もしかしてとは思ったが、あの"糸"への干渉力は他に考えられない」
「ってことは、あの子こそがお父様の探していた『主人公』ってわけね!」
「彼は誰かから操られているような様子だったからね。まだ成くんが『主人公』であると確定したわけではないが…」
「…なんにせよ、面白くなってきたね」 - 202二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 22:45:19
うわー!?バレそうやんけぇ!
- 203二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 22:46:49
こっちは怖いんで勘弁してください
- 204ぬし24/10/04(金) 22:52:20
- 205二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 22:58:46
んー?
「負けんなや」とか - 206二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 22:59:57
姫さん…救ってくれ
- 207二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 23:02:06
大事なもん手放さんよう気いつけや…
- 208二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 23:03:10
サッカー部、4989…、
- 209二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 23:04:32
- 210ぬし24/10/04(金) 23:06:05
- 211ぬし24/10/04(金) 23:10:16
義座丸協力フラグが立った、のか…?
ちなみに二回戦の聖火vs棺ですが棺くんが試合を棄権したので聖火の不戦勝です
戦闘描写を期待していた方々はごめんよ
棺「生徒会長にケンカ売るほど僕も命知らずじゃないからね〜」 - 212二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 23:15:14
予想出来てたので大丈夫です!(ヨギ君もそーだそーだと言っています
- 213二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 23:15:46
まさかの協力フラグ!やったぜ
- 214ぬし24/10/04(金) 23:17:35
- 215二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 23:20:23
眠りこける主人公に「仮面の少女」がこっそりキスをする
- 216二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 23:22:02
- 217二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 23:22:11
俊宇の暴走の影響で「登場人物」になれなかった者達が出現し尋ねてくる
- 218二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 23:23:40
- 219二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 23:28:38
アレンとマリアンヌの大喧嘩
- 220二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 09:33:34
ほ
- 221ぬし24/10/05(土) 10:23:08
- 222二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 11:48:15
試合のアレか
- 223ぬし24/10/05(土) 12:02:14
二回戦終了後、念のため保健室で怪我の具合を診てもらっていた俊宇が銃道部の部室に帰ってくる。準決勝を突破して次はいよいよ決勝戦、試合で使わされた『あの力』の事も気になるし部室でアレンとマリアンヌに相談でもしようと訪れたのだが…
「よっ、二人とも戻ってきてるか____」
俊宇が扉を開けたとたん、どったんばったんと激しい物音がして二人分の怒鳴り声が飛び出してきた。
「やっぱり納得いかんのね!!なんで俊宇はよくてボクはダメなのね!?ちゃんとボクにも教えろなのねん!!」
「だから何度も説明しただろ!なんっで分かってくんないかなぁ!?これだから君みたいなバカは嫌いなんだ!」
「バカって言う方がバカなのね!アレンのバカ!バーーーーーーカ!!」
激しい怒声に俊宇がぎょっとして覗き込むと、部室のど真ん中でアレンとマリアンヌがぎゃあぎゃあ騒いで取っ組み合っている。お互い銃器を持ち出していないあたりそこそこ理性は残っていそうだが、それにしてもこの二人が殴り合いの大喧嘩なんて一体どうしてしまったのか。
「ちょっ、お前ら何やって…」
混乱しながらもとりあえずアレンとマリアンヌに声をかけてみる俊宇。二人は俊宇が来たのに気付いてバッと同時にこちらを向いた。
「「俊宇!この馬鹿に何とか言ってやってよ/やるのね!!」」
「へっ!?」 - 224ぬし24/10/05(土) 20:05:38
ことの発端はこうだ。
銃道部に入った時から、アレンが校長とこの学園に強い敵意を向けていること、彼らに関して何かのっぴきならない秘密を知っているらことをマリアンヌは薄々察していた。なのに彼の真意も事情もなにもアレンは教えてくれないことに前々から不満を持っていた。
そこに御前試合の『主人公』の話だ。またアレンが知らない話をしている。仲間であるはずの自分に何も言わないで。いよいよ辛抱ならなくなったマリアンヌは試合が終わった後、アレンを問い詰めた。
お前はいったい何を隠しているのかと。なにか秘密を知っているなら、仲間の自分にどうして何も言ってくれないのかと。
しかしながらアレンは「君は知らなくていいことだ」と話をはぐらかそうとして、当然ながらマリアンヌは激怒。二人は言い争いになって今に至るというわけである。
「…というわけで、ボクが怒ってるのは全部こいつのせいなのね!全部アレンが隠し事ばっかりなのが悪いのね!俊宇もそう思うのね?」
「ハァ?何さその言い草は。僕は君が真実を知って傷つかないように、君のためを思って何も言わないでいるんだけど?ねえ、俊宇なら分かってくれるでしょ?」
「お前らなあ…」 - 225ぬし24/10/05(土) 20:07:13
仲間割れ発生!どうする俊宇?
ここからの俊宇の行動>>230あたりまで安価
- 226二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 20:14:58
「マリアンヌにも話してやればいいじゃん仲間だろ?」
- 227二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 20:20:24
行ってやれよ隠してる意味もないだろ
- 228二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 20:25:40
- 229二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 20:31:24
- 230二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 20:50:01
- 231二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 21:06:23
お互いに頭突きをくらわせ嗜める
- 232ぬし24/10/05(土) 21:25:26
- 233ぬし24/10/05(土) 21:27:04
- 234二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 21:28:28
うーむ
- 235二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 21:29:02
多分試合中のやつかね
- 236二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 21:30:26
①俺に能力を使った事②仲間を信じてないこと③フィクサー気取り
- 237二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 21:31:28
草、確かに黒幕ブームしとるけども
- 238二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 21:31:51
言いたいこと三つあるな
- 239二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 21:38:40
透かし面が気に食わない的なやーつ
決戦前の仲間内での喧嘩はいいぞーこれ - 240ぬし24/10/05(土) 22:31:30
「…わかったよ」
数秒の逡巡ののち俊宇がゆっくり口を開く。
「俺もてめえに言いたいことがある」
いつもよりずっと低い声でそう言って、ずかずかと大股でアレンの元へ歩み寄ると。
…思いっきり、その横っ面をぶん殴った。
いきなり殴ってきた俊宇にアレンは受け身をとることもできずに吹っ飛んだ。殴られた頬に手を当ててアレンがきっと俊宇を睨みつける。
「い"……ったいなあ!何すんだ、」
「気に食わねえんだよ、てめえの態度がよ!!」
アレンの言葉を遮って俊宇が彼に掴みかかる。
「マリアンヌの言う通りだ。しゃらくせえ黒幕気取りで周りのやつを思い通りに動かした気になって、そのくせ肝心なことは何にも言ってくれやしねえ!さっきの試合だって何も言わずに勝手に異能で俺のこと操って!ふざけんなよ!俺はてめえの都合通りに動く駒かなんかか!?役割以上の働きはハナから求めてねえってか!?そんなに俺らのことが信用できねえかよ!?」
俊宇が一段と声を張り上げる。
「もっと俺らを信用しろよ!仲間だろ…!!」
血を吐くような俊宇の叫びに、アレンの青い瞳が揺れる。
説得チャレンジ🎲
dice1d100=36 (36) (19以下で成功)
- 241二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 22:43:40
まあまあ低いけど足りないか
- 242二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 22:44:28
信用せい
- 243ぬし24/10/05(土) 22:50:13
- 244二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 22:50:40
2
- 245二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 22:51:09
はちゃめちゃ説得されてて草
- 246二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 22:51:36
2で笑う
めっさ効いとるやん - 247二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 22:52:04
やるぅ!ヌシさん
- 248二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 23:05:55
諦めなくて…良かった
- 249二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 23:06:39
大事なルート分岐の一つのような感じがする
- 250ぬし24/10/05(土) 23:49:02
「…それは、」
アレンが困ったように目を伏せる。唇を噛んでうろたえる様子は彼の本来の歳よりはるかに幼く、まるで迷子の子供のようだ。
「ごめん。梯子外しをするつもりじゃなかったんだけれど…そうだね。自分のことで手一杯で、君たちの気持ちを考えてなかった。もっと君たちが安心できるような行動を選んでいれば…」
「そーじゃなくて!」
そう言ってマリアンヌが俊宇とアレンの間にむぎゅっと無理やり入り込んだ。
「ボクらのこと信用しろって言ってんのね!!ボクらはお前さんに比べりゃ確かに頼りないかもしれないけど!でもお前さんが一人でいろいろ抱え込んでんのを黙って見てなんていらんねえのね!」
マリアンヌの声はだんだんと調子外れになって、涙混じりになっていく。
「もっと頼れのね!もっと秘密も苦しいのも隠さないで、ちゃんと『助けて』って言うのね!だって!…だってこんなの、アレンだけずっと独りぼっちなのね。ボクら三人は仲間なのに」
最後の方はほとんどすすり泣くような声だった。自分にしがみついてぐすぐす泣き声を漏らすマリアンヌにアレンがぎょっとして言う。
「…え、ちょ、マリアンヌ!?なんで泣いてるのさ!?」
「そいつもお前のこと心配してんだよ」
「はぁ?」
まだ分かんねえのかよ、と俊宇が眉間に皺を寄せて答える。
「ほんっと素直じゃねえな。お前が俺らに何も言わないで無茶ばっかしやがるから、俺もマリアンヌも気が気じゃねーって言ってんの。もっと俺らのこと信用して、気軽になんでも任せろよ。頼れよ。俺らが助けるよ」
「…迷惑じゃないの?」
「こんなやべえ計画に引き込んどいて今更何言ってんだ。そんなんとっくに納得ずくだわ」
「……。」
戸惑うアレンの瞳にゆらゆらと微かな光が揺らめく。俊宇が大きな溜め息をひとつ吐いて彼の肩をがっしり掴む。
「そーゆーわけだから!俺らだってちゃんと頑張るからさ!お前もちゃんと仲間のこと信じろよな?」
俊宇の言葉にアレンはしばらく困惑したように視線を泳がせていたが、やがて迷いが解けたような目で俊宇を見て…それからフイとそっぽを向いた。
年相応の少年らしいむくれたような決まり悪そうな顔で、ぽつり。
「…努力、は、する」
「こっち見て言えや!」
「前途は多難なのねん」 - 251二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 23:52:42
いいですね^^
- 252二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 23:53:33
たくましい胸筋の壁に挟まりにいくマリマンヌ
- 253二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 23:55:23
青春は良いぞおじさん「青春は良いぞ」
- 254ぬし24/10/05(土) 23:56:04
- 255二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 00:03:21
マジ?やったー!逆に死ぬ予定やったん?
- 256二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 00:04:34
俊宇メンタルムキムキで笑う
- 257二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 00:05:46
あっぶねぇ…あの成長イラストはフラグだったんか
- 258二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 00:07:27
やったぜ
- 259ぬし24/10/06(日) 00:11:12
- 260二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 00:15:24
- 261二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 00:18:05
>>260 おお…その手があった…どうしよう
- 262二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 00:19:14
このレスは削除されています
- 263二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 00:20:46
くっ...>>260以上のが思い付かない
- 264二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 00:23:23
- 265二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 00:25:36
- 266二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 00:26:32
決勝だし派手に爆炎と共にステージ中央に現れる
- 267二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 00:28:03
会場上空を覆う曇天を消し飛ばす&学園長にお辞儀をする
- 268二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 00:31:58
- 269二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 00:33:24
せやでだからヌシさんに決勝で代理が有効かどうか質問いたしました……
- 270二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 00:39:16
すいません
- 271二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 01:04:26
アレンの開花…待ってるよ
- 272ぬし24/10/06(日) 08:30:32
- 273二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 11:49:17
俊宇と駒込の真似か…
- 274ぬし24/10/06(日) 14:12:47
◼︎回想・桜花
桜の蕾が綻ぶ季節、いつかの或る中国の農村にて。
「さようなら」
彼女より一回り小さな少年の頭を撫でて、少女はそう言って笑う。柔らかな春風が彼らの頭上を吹き抜ける。
「あなたと会うのはこれで最後になるわ。私はもうすぐこの村から消える。…あなたに隠れて会ってること、あの人たちにはバレないようにいろいろ誤魔化してきたんだけどね。それも全部無駄になっちゃった」
少女の顔を見つめて、少年が細い目をぱちくりさせて言う。
「お前ともう会えなくなっちまうってことか?」
少女はすこし寂しそうな顔をして遠い東の空を見上げる。
「…そうね。私はこれからずっと遠いところに行くの。あなたが想像もつかないくらいずっと遠く」
風に吹かれて薄紅色の花びらが散ってゆく。
「でも心配しないで。きっとまた会えるわ。あなたとあなたの運命に繋がる"糸"を少しだけ結んでいくから。いつかその時が来たら、糸をたぐって私のところまで辿り着けるように」
少女はおもむろに少年の手を取って、その小指を自分の小指と絡めあった。少女の故郷ではこういう風に約束をするのだと、少年は前に聞いたのを思い出す。
「絶対絶対、迎えに来てね。そしたら___」
どう、とひときわ強い風が吹いた。彼女の声を掻き消すように春の嵐が吹き荒れる。
「____どうか私を殺して。俊宇」 - 275二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 14:45:05
これは…
- 276二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 15:32:17
少女っていったい誰やろなぁ
- 277ぬし24/10/06(日) 19:02:46
朝日は登り、ついに御前試合決勝戦の日がやって来る。
熾烈を極めた生徒会選挙もいよいよ大詰め。会場を埋める観客の数も熱量もこれまでの試合とは段違いだ。
「さあ!いよいよこの学園の王を決める生徒会選挙、決勝戦が始まります!」
凛がリングに立って声を張れば観客席からは熱狂に任せた叫び声が上がる。
「それでは選手入場といきましょう!青コーナー!一回戦でも圧倒的な強さを見せつけたシンボラルアカデミーの絶対女王!最強の当代生徒会長はこたびもその玉座を守り切れるのか!?榊原聖火選手…きゃっ!?」
そう凛が叫んだやいなや暴れ狂う竜巻と雷鳴がリング一帯を支配する。二回戦で俊宇が操ったそれより規模も精度も遥かに高い大嵐の中、天女のようにふわりと舞い降りたのは大きなリボンをつけた金髪碧眼の少女。生徒会長の榊原聖火だ。
少女が地上に降り立ってその小さな御足が床に触れた瞬間、リングを覆っていた雷雲はたちどころに消えて青く澄んだ空が現れる。彼女は長い金髪を軽くかき上げるとまっすぐ上に向けて人差し指を立てた。聖火を中心にして、グラウンドの上空いっぱいに祝砲のように打ち上がる花火。真昼の空を焼くほどの明るさで大輪の花が咲き誇る。
「さすが生徒会長、出てくるだけでもすごいスケール…じゃなくて!赤コーナー!あまたの試練をくぐり抜け、生徒会長に挑戦状を叩きつける勇猛果敢なチャレンジャー!成俊宇選手です…って、あれ?」
凛が入場口を覗き込んではてなと首をかしげる。入場口から現れたのは見知った胡散臭い糸目の中国人ではない。白い学ランを身に纏った金髪碧眼の青年…天眼寺アレンだ。
「なっ…!?」
「審判、僕は成俊宇選手に代わって『一時交代権』を使います。よろしいですね?」
思いもよらない展開に戸惑う聖火と観客たちを置いて、何食わぬ顔でステージに上がってきたアレンは校長の方を一瞥してそう問いかける。校長は一瞬だけ驚いたように瞼を開くが、すぐに元の彫像じみた表情に戻って厳かに頷いた。
「なっ…なんということでしょう!序列弐位の天眼寺アレンが『一時交代』を宣言しました!これより御前試合の代表は成俊宇から天眼寺アレンへと一時的に切り替わります!!」 - 278二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 19:10:32
だー!始まるぞー
- 279二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 19:50:23
久しぶりの姉弟喧嘩…お楽しみに
- 280ぬし24/10/06(日) 20:52:59
苛立たしげに聖火が問いかける。
「やってくれたわね裏切り者。お父様の使い走りの分際で、私に勝ってこの学園を支配するとでも言うつもり?そんなことを私が許すと思っているのかしら」
「なんとでも言えばいいさ」
アレンが腰に提げた銃を抜き、片手で軽く弄ぶ。その銃口を聖火の方に向けて青色の双眸をじとりと細める。
「…戦う前に一つだけ聞かせて、"榊原聖火"。あなたは10年前のことを覚えてる?」
普段の彼の態度からは考えられないような険しく真摯な表情。いつになく真剣な声色にどこか縋るような色さえ乗せて聖火に問う。
しかし聖火はただ訝しげに眉根を寄せて聞き返すばかり。
「なんのこと?」
アレンはそれを聞くとわずかに唇を震わせて、次いで貼り付けたような微笑みを浮かべる。
「…ううん、もういいんだ」
彼の声にかすかな悲しみと諦念が混じる。
激鉄を起こし、人差し指を引き金に。その手さばきにもう迷いはない。
「はじめようか」
試合開始を告げる鐘が鳴る。 - 281ぬし24/10/06(日) 22:10:11
- 282二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 22:14:55
開花しフィールド上の分子を"同意"させ姉の能力を封じる
- 283二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 22:16:18
空気中に漂う菌糸や細菌を操る
- 284二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 22:17:37
- 285二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 22:21:19
- 286二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 22:28:12
- 287二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 22:29:40
初手生徒会長式メドローア
- 288二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 22:31:54
- 289二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 22:40:43
単純強力無比なサイコキネシスでアレンの身体を圧縮
- 290二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 22:41:46
- 291二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 22:43:25
巨大氷塊を落とし氷塊を水蒸気爆発で吹っ飛ばしアレンが死なない程度に優しく倒そう(手足の1,2本千切れてもいいかな)
- 292ぬし24/10/06(日) 22:47:15
- 293二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 22:56:12
うーんこの
- 294二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 22:56:51
がんばえ〜アレン!
- 295二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 22:58:15
攻撃力が高すぎる
でもアレンは相性はいいと思うぞ頑張れ - 296二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 22:59:07
289と291じゃなくて良かった…怖いもん
- 297二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 23:01:39
正直分子を同意させようとするのは盲点だった
姉と弟アプローチは違えど何かを従えるのは一緒だと言う訳ね - 298ぬし24/10/06(日) 23:06:48
※ここで聖火戦特殊ギミックを発動します※
この戦闘ではアレンの精神力を削ることで有効度判定ダイスを振り足すことができます
たとえば精神力を5削るとダイスの数が+5dされて判定値が44+dice5d100になります
アレンの精神力を犠牲にギミックを発動しますか?
(精神力の現在値66)
- 299ぬし24/10/06(日) 23:07:24
安価指定忘れてた
>>304さんお願いします
- 300二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 23:07:43
- 301二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 23:08:08
どないしよ
- 302二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 23:08:43
こないだ17増えたし3回は回せるな!(混乱
- 303二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 23:09:09
1回目だし…やるかぁ…
- 304二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 23:10:32
ここでやらなかったら死にそうなダメージおいそうだからやりたい ごめんよ後で精神力増やす安価だすからね
- 305二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 23:11:59
やるのね…つまりは精神力が主人公並だったらかなりのアドバンテージだったわけね
- 306二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 23:13:05
"ちな平均50じゃないと勝てません"
- 307ぬし24/10/06(日) 23:13:17
それでは特殊ギミックを使って判定ダイスを増やします
ダイスを何個増やしますか?>>309
- 308二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 23:14:06
絶対勝つなら10とかだけど…うーむ
- 309二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 23:14:41
キリよく6でおなしゃす!
- 310二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 23:14:53
10!
- 311二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 23:15:56
このレスは削除されています
- 312ぬし24/10/06(日) 23:16:12
では判定値振り足しをば
有効度+dice6d100=34 32 52 56 44 5 (223)
精神力66→60
- 313二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 23:16:50
おいー!
- 314二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 23:17:24
足りないのぉ?!
- 315ぬし24/10/06(日) 23:17:54
振り足し後の有効度223+44=267
聖火の行動有効度281
…まあだいたい拮抗してるしええか! - 316二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 23:18:00
- 317二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 23:18:50
5が30代でも勝ててたのん
- 318二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 23:19:19
ヨシ!
- 319二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 23:19:58
いいんやで…アレンよ徐々に支配していくのだ全てを
- 320二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 23:21:18
この感じは仕留めるつもりが自分にしては珍しく外した…?て思ってて気付いてない感じかな?聖火ちゃん
- 321二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 23:22:53
選挙も同じ
マイノリティをマジョリティにすれば勝てる! - 322二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 23:23:51
正直普通の攻撃はプラズマガード!とかされそうで怖いよね
- 323二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 23:34:21
しかも分子を隷属させたところで聖火の能力の本質は……
- 324二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 23:38:40
サイコキネシスじゃろ?知っている…抵抗させて機能不全にさせればいいのです…つまりはどちらの出力が上かの勝負なのです
- 325二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 23:40:16
現象を起こすのにめちゃくちゃ頭は使いそうよね
- 326二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 23:41:33
シンプルなサイコキネシスと勝負になった時どうなるか…
- 327二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 23:43:29
確か怒りなんかで我を忘れてる相手にはアレンの能力は効かないけど聖火ちゃんはどういう裁定になるんだろ。
ある意味己を見失ってるだけだから効く? - 328二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 23:45:08
もしかして生徒会長強すぎて対処できるから生徒の異能の詳細なんて知らないんでは?
- 329二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 23:46:55
どうなるかは神の思し召し…
- 330二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 23:58:30
凛ちゃんもだけど脳が重要っぽいよね、見えない力を操るのはシンプルに疲れそうだし
- 331二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 00:02:11
- 332二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 00:12:57
- 333二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 00:18:07
- 334二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 00:29:31
マリアンヌ「晶お前はだまってるのね」
- 335二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 09:05:24
このレスは削除されています
- 336二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 09:05:47
草
- 337ぬし24/10/07(月) 12:50:01
聖火が前方に向けて手を伸ばし、指先から灼鉄色の光線が発射される。摂氏数万℃に及ぶ高密度のレーザー光を浴びてアレンの放った銃弾は容易く消し飛ばされた。同時にばら撒かれる青く燃え盛る火球。軽く触れただけで人ひとり蒸発させる熱量の焔が周りをあっという間に火の海にしてアレンを灼熱の檻に閉じ込める。
「今までの働きに免じて、せめて楽に死なせてあげるわ」
聖火が掌をひらりと上に掲げると大気中の水蒸気が集まって凝固し、彼女の頭上にみるみる巨大な氷塊を形作っていく。人一人ごとき簡単に圧し潰してしまえるであろう圧倒的な質量。その影がリングを覆うほどにただ巨きくそびえ立つ塊はまるで氷山の一欠片だ。
「さようなら」
異能で作り出された氷塊は重力に従って落ちていく。狙うははるか下方に立っているアレン。焔の檻に阻まれて逃げ場のない彼は落ちてくる氷山を避けることもできず黙って受け止めるほかない。聖火は自分の勝利を確信してアレンに別れの言葉を告げる。
だが、氷塊はアレンに衝突する寸前で左右にぱっかり割れて粉々に砕け散った。
砕かれた氷の塊は彼を囲む烈火の海に沈んで一瞬で蒸発。周りの炎を打ち消すとともに膨大な水蒸気が発生し、水蒸気爆発が聖火を襲う。
「…っ!?」
聖火はとっさにプラズマの鎧で身を守ろうとするが、なぜか能力がうまく発動しない。仕方なく無理やり大風を起こして水煙と氷片を吹き飛ばしアレンを睨みつければ、彼の頬に真っ赤な花弁が浮いている。彼が『開花』を使った証拠。聖火の精神を操って攻撃を逸らさせたのかとも思ったが、セルフスキャンをしても聖火自身が精神干渉された形跡はない。
だとすれば、答えはひとつ。
「(異能を利用して空気の分子そのものを直接支配下に置いたか)」
そう考えればこの奇妙な現象にも納得がいく。
とはいえ分子を操ると簡単にいってもそれを実行するのは一筋縄ではいかない。アレンの異能は対象の意識に干渉する関係上、操る対象に意識があることが前提になる。それはつまり、虫けら以下の下等生物、果ては分子のひとつひとつに至るまで意識があると"認識"して当然のように己に"同調"させられる、そう考えることができる精神性を彼は有するということ。正直言ってイカれている。天眼寺アレン、序列弐位の名に違わず厄介な男だ。 - 338ぬし24/10/07(月) 12:50:20
…しかし。
「ずいぶんひどい顔色ね?アレン」
聖火が空中からアレンを見下ろす。
見下ろした先の彼は幽鬼のように真っ白な顔で脂汗をだらだら流している。彼は不敵な表情で「べつに?」と言ってみせるが、強がっているのは誰の目にも明らか。
考えれば当然だ。大気中に散らばる、天文学的な数にも及ぶ分子のひとつひとつを操るなんて芸当、それがどれほどの精神負荷になるのかと想像するのも馬鹿らしい。ましてアレンは聖火のような"舞台装置"ではない生身の人間。この場で発狂していない方がおかしいくらいだ。
この勝負、きっと長くはもたない。そう聖火もアレンも悟っていた。 - 339二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 12:52:38
やっぱりどうかなるよね…頭おかしなるで
- 340ぬし24/10/07(月) 12:54:29
- 341ぬし24/10/07(月) 12:55:53
例:
異能で相手の状態を自分に"同調"させ受けた肉体的・精神的ダメージを相手にも負わせる
(精神力10消費) - 342二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 12:59:01
- 343二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 13:17:48
己に姉を同調させ、全く同じ姿、口調、記憶、能力が使える様になる(コピー)(精神力5消費)
- 344二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 13:21:56
- 345二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 13:28:58
- 346二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 13:30:54
東方みたいな感じで様々な属性の弾幕の雨嵐
- 347二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 13:33:19
雷の槍や弓を持つ氷の兵隊や騎兵の集団を召喚!
- 348二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 13:42:20
- 349二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 13:43:46
- 350二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 13:46:16
このレスは削除されています
- 351二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 13:47:06
アレンのやつか
- 352二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 13:47:46
ありゃ?消さなくとも良さそうだったのに…
- 353二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 14:21:47
ふむ…どうなるか
- 354ぬし24/10/07(月) 14:45:08
- 355ぬし24/10/07(月) 14:50:13
振り足し分(345+344の合計)
+dice10d100=53 9 4 4 52 38 27 71 72 33 (363)
アレンの精神力60→50
イベント🎲dice1d6=4 (4)
1〜2.なし
3.会心の一撃!dice1d2=1 (1) (1.アレン2.聖火)の有効度+dice1d100=83 (83)
4.効果は薄いようだ…。dice1d2=2 (2) (1.アレン2.聖火)の有効度-dice1d100=23 (23)
5.おや?聖火のようすが…
6.安価
- 356二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 15:20:36
5惜しい…
- 357二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 15:21:43
これは聖火ちゃんの有効度が下がった感じ?具合悪くなっとるやん
- 358二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 15:23:27
体調が悪いんじゃない?的な趣向返し言いそう
- 359二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 15:29:17
ぽいね
- 360二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 17:34:05
ていうか結構差があるな これが精神力10消費した力か…スマねぇアレン!
- 361二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 22:48:24
精神力も影響でそうだしほどほどにしないと…
- 362ぬし24/10/08(火) 08:39:55
聖火がピストルのように立てた人差し指から光弾を乱射。光の矢を撒き散らして炸裂するエネルギー弾が雨霰と振りまかれる。しかし放った光弾はすべて軌道が逸れてアレンの周囲に突き刺さった。聖火が忌々しげに自分の手元を見つめる。
「ホント、やりづらいわね」
普通の人間であればなす術なく消し炭にされる異次元の攻撃。だが、開花したアレンを仕留めるには威力も精度もとうてい足りない。分子を操って異能を阻害されているにしても、先程の焔の弾幕に比べればいまひとつ精彩を欠く。
理由は自分でも分かっていた。先ほどからやたらと身体がだるく吐き気がする。体調が優れない。アレンが異能で聖火の体内にいる細菌を一斉に暴れさせたのだ。主に従い明確な殺意をもって、無数の菌が内側から彼女の身体を食い荒らしている。
ふらふらと覚束ない動きの聖火にアレンが煽り文句を吐く。
「おや?そっちこそ調子が悪そうじゃないか」
「…黙りなさい」
腹の底からむかつきがせり上がるのを堪え、聖火が吐き捨てる。
はるか天高く浮かんでいたのを低空飛行に切り替え、左腕をひと振り。
たちまちコンクリートの床から幾百もの巨大な霜柱が伸び、柱が砕けた端からプラズマの弓矢や槍を携えた騎士たちが現れる。彼らは統率のとれた動きで矢継ぎ早に雷の矢を射掛け、炎の剣でアレンに斬りかかる。
「邪魔だ!」
アレンが叫び、雷の矢を避けながら聖火に向かって疾走。手が焼けただれるのも構わず騎士のひとりからプラズマの槍を奪い取り目の前の雑兵たちに一閃。反動で聖火のいる位置まで飛び上がる。
聖火は虫の知らせに似た気配を感じてとっさに飛び退こうとするが、それよりアレンが手を伸ばす方が早かった。
彼の手が聖火の額に触れる。 - 363ぬし24/10/08(火) 08:41:19
憎悪だけで生きてゆけたらどんなに楽だっただろう。
今になってそんなことをふと考えた。
両親が殺されて姉が化け物に連れ去られたあの日から、姉の死を知ったあの日から、自分はずっと暗くつめたい修羅道を歩いていた。救いようのない絶望を糧に、煮えたぎるような怒りを灯火に。ずっとずっと藻搔いてきた。
こんな自分に救いなど必要ない。希望もいらない。たとえ何を犠牲にすることになろうとも、進む先は地獄だと分かっていても、ただ憎いあの化け物を己の手で壊せればそれでいい。
そう思っていた。
でも自分は求めてしまった。
あいつらのせいだ。
どこぞの馬鹿どもが「きっと助ける」なんて言ったから、もう諦めたはずなのに諦めがつかなくなった。
あいつらが自分に光を見せたから。
いちど光を知ってしまったら、もう暗い絶望の中には戻れないから。
「ねえさん」
縋るように手を触れて、呼びかける。
今はただ信じたいのだ。
姉がまだ生きているという希望を。姉はただ"聖火"の中で眠っているだけなんて。揺り起こしたらきっと眠り姫みたいに呪いから覚めて、戻ってきてくれるなんて馬鹿な妄想を。
ささやかな光をまだ、心に灯していたいのだ。 - 364二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 11:03:29
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- 365二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 11:12:11
バカな妄想かもだけど、たった一人の家族なんだよなぁ
- 366二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 13:32:03
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- 367二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 13:33:06
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- 368ぬし24/10/08(火) 17:47:52
ドン、と電流に撃たれたように聖火の身体が痙攣する。
アレンが聖火に触れた瞬間、彼は最大出力の『マインド・コンセンサス』で自分と聖火の記憶を"同調"。今まで積み重ねた感情を、記憶を、アレンの持つありったけを叩き込まれた彼女の視界がぐわんと歪んで未知なる信号の奔流が脳内を埋め尽くす。
莫大な情報量が思考を押し潰していく不快感。それと同時に去来するどこか懐かしいような感覚。鳴り止まない記憶の嵐に脳がぐちゃぐちゃにかき乱されて、聖火の瞳があちらこちらにガタガタ揺れる。彼女はあまりの苦痛に意識を落としたように目を閉じて、そして。
ふいに、彼女を苛む嵐が止んだ。
「…アレン?」
懐かしい声がアレンの耳朶を叩く。
見てみれば、そこには先程までの高慢そうな顔はなく、穏やかな表情を浮かべた聖火。彼女はこちらを見るとその目をぱちくりと瞬かせて、そして柔らかく微笑んだ。
空色の瞳に涙の膜が張る。絹のように白い頬が桜色に染まる。彼女の声帯がちいさく震えて、か細い音が漏れた。
「…よかった、生きていてくれて…」
幼い頃に何度も聞いた、よく知った音色。彼は驚きにぱっと目を見開いて裏返った声で呟く。
「…姉さん?」
聖火がアレンに向かって手を伸ばす。彼はそれを拒まない。
慈しむような優しい手つきで、弟の頬に彼女の手が触れて… - 369ぬし24/10/08(火) 17:48:17
バチン!という音と閃光がひらめいて聖火の手が触れた箇所に高圧電流が流れる。
完全に油断していたアレンは強力な電撃をまともに喰らい、顔を焼かれて墜落してゆく。
驚愕の表情を浮かべて落ちてゆくアレンが見たものは、口から黒いモヤのようなものを吐き出し、頭を抱えて苦しむ姉の姿。
「エラーが発生しました。エラーが発生しました。異能同位体『MARY-SUE』制御システムに重篤な操作障害が発生。緊急オペレーションを起動します」
聖火の口から無機質な声が発される。聖火の喉を借りて、彼女ではない誰かが喋っている。
「緊急システム稼働開始…プロトコル『擬主人公/replicant』発動。"糸"システムハッキング、『多重起動』___認証完了」
聖火の全身に、糸のように黒色の文字が巻き付いていく。俊宇が二回戦で見せた"それ"に比べれば遥かにいびつで脆い糸。流れるログに似た連なる黒い文字列が操り人形のように聖火の手足を動かしている。
「トラブルシューター起動、システム障害の原因を精査…精査中…特定しました。エラーコードE-409を認証。素体"榊原聖火"の残留思念がシステムを妨害していると判断…
…システム維持プロトコルに則り、素体"榊原聖火"の人格データを削除します」 - 370二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 17:50:05
oh…
- 371二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 17:50:59
『擬主人公/replicant』消えるのは貴様だ…消えろ
- 372二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 17:53:10
嘘やん!何でや!鬼!悪魔!ぬし!
- 373二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 17:54:30
- 374二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 17:55:12
せやなlet's go!!処分
- 375二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 17:55:25
- 376ぬし24/10/08(火) 17:57:44
- 377二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 18:04:56
姉の精神に同調して『擬主人公/replicant』を削除する(精神力10…消費)
- 378二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 18:05:08
- 379二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 18:11:42
- 380二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 18:12:23
- 381二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 18:12:35
このレスは削除されています
- 382二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 18:15:23
- 383二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 18:18:07
何かに抵抗する様に必死に暴れ回りながら、アレンの名前を呼びながら子供の頃、二人で考えていた技を放つ
- 384二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 18:24:58
- 385二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 18:28:12
- 386二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 18:31:51
- 387二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 18:32:24
- 388二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 18:33:16
話の重厚さになんだか悲しくなってきたぞ…
- 389二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 18:34:39
都合が良い感じにしてしもうた…すいません
- 390申し訳ない24/10/08(火) 18:35:31
俺もだ
- 391ぬし24/10/08(火) 18:36:45
- 392二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 18:39:45
そりゃねー
ほぼ自爆に近い破壊の奔流をばら撒きながらアレンを狙う - 393二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 18:41:47
主人公らしく簡易武装『SHINRA』を纏い極大の一撃を放つ為に力を溜める
- 394二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 18:44:58
- 395二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 18:45:05
- 396二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 18:46:07
- 397二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 18:49:22
- 398ぬし24/10/08(火) 18:54:37
- 399ぬし24/10/08(火) 18:56:32
振り足し分dice10d100=33 4 81 17 51 26 61 41 46 85 (445)
精神力50→40
『擬主人公/replicant』の行動②振り直し
dice1d6=2 (2)
- 400二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 18:59:04
森羅万象の森羅かこれ
- 401二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 19:00:36
勝った?数地上では勝った?
- 402二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 19:04:01
落ち着け
- 403二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 19:05:10
榊聖火式スペシャルメドローア…来たな
- 404二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 19:13:56
やっぱり女性の主人公はプリキュアとか魔法少女だよな(個人の感想です
- 405二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 19:19:03
小林誠子味を感じる
- 406ぬし24/10/08(火) 22:12:08
黒い文字列で雁字搦めになった聖火がぎこちない動きで腕を前に出し、両手の指を絡めて印を結ぶ。
「起動:神代武装『SINRA』」
そう唱えた瞬間、燃え盛る炎を象った神々しい羽衣が少女を包む。剣の形に似た光の形代が現れてはリズミカルに飛び回り、虹色に光る弾幕がアレンを含めてリング全体を蜂の巣にする。聖火自身は恐ろしい速さの立体機動で再び上空に飛び上がり、両の握り拳を掌面で合わせるように印を結んで力を溜め込む構え。加熱と冷却のエネルギーが彼女の手のひらで混ざり合って増幅されてゆく。
聖火が力を溜めている一方で、アレンは先程から地に這いつくばったままぴくりとも動かない。光の形代が己の身を貫くのも構わずただ無気力に俯いて、破滅の光に焼き尽くされるのを待っている。
「おい…アレン?何やってんだ!?アレン!おいっ!!」
観客席の最前列で俊宇が叫ぶ。今にも客席から飛び出してリングに殴り込みそうな剣幕だ。
「なにボーっとしてるのね!起きるのねアレン!お前さん死ぬ気なのね!?」
マリアンヌの叫びにもアレンは反応を返さない。というより、もう彼の耳には誰の声も届いてはいないのだろう。彼のこめかみを光弾がかすめて、絶望一色に彩られた顔から鮮血が涙のようにぼたぼたと落ちる。
聖火の方を見ればすでにエネルギーの充填は終わって凄まじいエネルギーを秘めた極光が彼女の手の中で渦巻いている。きっと発射までもう幾許もない。
「…っ、くそ!」
ギリリと歯を食い縛り、しびれを切らした俊宇がついに客席のフェンスを飛び越えた。足から大気をジェット噴射してひとっ飛びでステージ上へ。試合を見守っていた教師のひとりが慌てて俊宇を止める。
「やめなさい、試合中の乱入は…」
「うるせえ!ダチが死にかけてんのに黙って見てられるわけねえだろうがよ!!」
止める教師を一蹴してアレンの立つ場所へ一直線に走り抜ける。突然目の前に現れた相棒の姿に思わずアレンが起き上がって素っ頓狂な声を上げた。
「…俊宇っ!?」
同時に聖火が溜め込んでいたエネルギーを解放。手の中に封じ込められていた極光が一気に膨れ上がって爆発する。
俊宇がアレンの前に立って蜃気楼の壁を展開した瞬間、ふたりを呑み込むように極太の光線が放たれた。 - 407二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 22:18:50
どうなるんだ…わからん
- 408二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 22:20:54
- 409二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 22:22:05
⚪︎ッコロさんみたいにならんよな
- 410二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 22:29:40
- 411ぬし24/10/08(火) 23:35:07
視界いっぱいを覆っていた白光が晴れて、目の前に立つ俊宇の姿がはっきり見える。
アレンの代わりに聖火の渾身の一撃を受けた俊宇は当然ながら傷だらけ。致命傷こそないものの身体は光線の余波を受けてズタズタに切り裂かれ、立っているのもやっとであろう有様だ。
「俊宇、おまえ…どうしてこんな、」
目を見開き、声を震わせて問いかけるアレンを俊宇が遮る。
「アレン」
俊宇がこちらを振り返り、目の奥で眩しいくらいに燃えている赤い光がアレンを射抜く。満身創痍とはとても思えない力強い声とまなざしで、彼が静かに問う。
「作戦を教えてくれ。あの糸っぽい奴、どうやって倒す?俺はどう動けばいい?」
俊宇の問いの意味を理解した瞬間、真っ黒に塗りつぶされていたアレンの双眸に呆れとその他の感情がぽつぽつと灯りだす。
ああ。
こいつは。
「答えてくれアレン。どうすればお前の姉ちゃんを助けられる?」
この期に及んで、いまだにあの化け物を倒して姉も助けられる道があると。いまだに希望が残されていると信じて疑っていないのだ、この男は。
「…はは」
馬鹿みたいだ。
榊原聖火の魂はすでに死んだ。もう彼女に救いなんてあるはずがないのに。
すでに無い希望を求めて愚直に足掻き続ける俊宇も。
こんなやつの言葉にまんまと奮い立たされている自分も。
「ああ、ほんっとうに救いようがない」
ぐしゃりと髪を掻き上げる。立ち上がり、顔についた血を乱雑にぬぐって目の前の"聖火"をしかと睨めつけた。
ボロボロの脚に鞭打って、聖火のもとへ全速力で駆け出す。
「それじゃあ援護よろしく」
俊宇に自棄のように吐き捨てて跳び上がれば、下からアレンを支えるように吹き上げる強風。雷を纏った竜巻に乗って一気に聖火のいる高度まで。
「『マインド・コンセンサス』、『満開・還骨奪胎』」
誰に教えられずとも、口から勝手に言葉が紡がれる。その顔には目の周りを赤く覆うように張り巡らされた醜い五枚の花弁。
両手に力を溜めて二度目の光線を撃とうとしていた聖火をアレンが一瞥した瞬間、溜め込んでいたエネルギーが逆流した。聖火の張り巡らされていた黒いログが残らず文字化けして糸が切れたように彼女の動きが凍りつく。
その隙を逃さずアレンは素早く手を伸ばし、聖火の額に自分のそれをくっ付けてもう一度異能を発動。
先ほど植えつけた思念を介して、自分自身を聖火の意識内に直接潜り込ませる。 - 412二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 23:38:01
やれー!!アレーン!
- 413二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 23:49:00
いけいけアレン!ふれふれアレン!
- 414二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 23:50:32
結構禍々しい名前だな
- 415二次元好きの匿名さん24/10/09(水) 00:18:19
換骨奪胎の解説 - 学研 四字熟語辞典
かんこつだったい【換骨奪胎】
先人が残した詩や文章の発想や形式を利用して、自分独自の作品を作り上げること。転じて、外見や外形はもとのままで中身だけを取り換えること。現在では、他人の作品にちょっと手を加えて、自分の独創的な作品であるように見せかけるといった悪い意味で使うことが多い。 - 416二次元好きの匿名さん24/10/09(水) 00:25:33
サンキュー四字熟語辞典ニキ
- 417ぬし24/10/09(水) 07:30:12
今日は更新お休みします
- 418二次元好きの匿名さん24/10/09(水) 09:50:07
了解です
- 419二次元好きの匿名さん24/10/09(水) 11:17:41
乙
- 420二次元好きの匿名さん24/10/09(水) 17:56:27
今日はおやすみである
- 421二次元好きの匿名さん24/10/09(水) 18:25:00
うっす
- 422二次元好きの匿名さん24/10/09(水) 22:18:13
保守
- 423二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 02:10:26
念の為
- 424二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 09:17:45
このレスは削除されています
- 425ぬし24/10/10(木) 11:15:55
ごぼりと鈍い水音がして、アレンの意識がゆっくりと目を覚ます。
「ここは…」
見渡せばそこはどこまでも広がる青黒い闇。黒く歪んだ文字列が水底でうごめき、たゆたう意識の海の中空を電気信号が泳いでいる。
無事、彼女の意識内にダイブすることに成功したのだろう。
「…『擬主人公/replicant』の核はこの奥か」
アレンが遠い水底を見下ろす。意識の海の遥か下、ぽっかりと口を開けた大空洞には鎖のように連なる文字列に縛られた『なにか』が眠っている。
深く息を吸い込んで、意識のさらに深層へ。粘性のある水をかき分けて進んでいくたびに張り巡らされた黒い鎖が手足に絡まって触れた箇所に激痛が走る。アレンは痛みに一瞬だけ足を止めそうになるが根性で鎖を引き千切り、奥へ、ただ奥へ、一心不乱に突き進む。
深みへと潜っていく彼の視界を記憶の断片が流れ去ってゆく。この身体に刻まれた原初の記録。聖火が聖火でなくなった最初の記憶。
『擬主人公/replicant』は数年前に校長が作り上げた異能生命体だ。
校長は『糸』…この世界の理のようなものを支配しようと願っていた。そのためには糸への強い干渉力をもつ『主人公』の存在が必要だった。だが『主人公』は実在するかもわからない伝説上の存在、見つけ出すのは困難を極める。彼は思案した末に今まで集めた異能を組み合わせて『主人公』の権能を人工的に作り出すことにした。
そうして作り上げられたのが『擬主人公/replicant』。異能で増幅された高い『糸』への干渉力と処理能力を兼ね備えたそれは素質のある身体にインストールされ、元の"榊原聖火"の人格は『擬主人公』としての人格に上書きされた。
しかし人工的な『主人公』を作り出す計画は校長の思った通りにはいかなかった。校長の作った『主人公』の複製は完璧であったはずにもかかわらず不完全な力しか出せなかったのだ。彼は失望し、学園を動かす舞台装置として聖火を再び作り替えた。近い未来、いつか現れるであろう本物の『主人公』を待つ、それまでの繋ぎとして。
「…なんて身勝手な…!」
流れていく記録を見てアレンが怒りを露にする。もし今この場に校長がいたならば後先考えず殴りかかっていたかもしれない。 - 426二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 11:18:44
更新きた!
- 427二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 11:27:39
来たぜ
- 428二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 12:21:15
"繋ぎ"ね…かわいそ…
- 429ぬし24/10/10(木) 13:46:24
溢れ出る怒りを推進力に変えて彼はさらに深層へと沈んでいく。
底が見えてくるくらいの深さに達すると、急に水の色が暗く濁って真っ黒い淀みが現れた。深層意識の底の底、今にも消えそうに輝く小さな光を喰らい潰すように黒いコードの塊が巣食っている。あれがおそらく『擬主人公』の核。
「(あれさえ壊せれば…!)」
巻き付いてくる黒い鎖に阻まれながら必死に核へと手を伸ばす。
一寸先も見えない闇の中をもがき進み、途方もなく大きいコードの塊に触れた瞬間、バチン!と手に衝撃が走って肘から先が吹っ飛ばされる。弾かれた。
黒々とした塊が侵入者に反応して大量のエラーコードを吐く。狂ったように吐き出された文字の羅列は鋭い刃のようになって全方位からアレンを刺し貫いた。傷口から黒い文字列が滲み出してアレンの自我までもが侵蝕されていく。頭の中を知らない意思に塗り潰される感覚が彼の神経をすり減らす。
「…こ、のおっ!!」
それでも彼は止まらない。
止まるなんて選択肢はない。 - 430二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 15:15:35
病巣は取り除かなきゃね…(迫真)
- 431ぬし24/10/10(木) 17:16:51
「喰らえやっ!」
廃墟と化したステージの上、異能を発動したきり気を失ったアレンを抱えて俊宇が"聖火"に雷撃を放つ。聖火は黒色のログを飛ばして雷撃を打ち消し、返す刀で俊宇に超音速の石弾を飛ばす。
アレンが『満開』を使ってからおよそ数分が経った。彼が聖火の意識内に潜り込んでからというもの、彼女はずっと何かに抵抗するように暴れ狂っている。
聖火の攻撃からアレンを庇いながら追撃の機会を窺っている俊宇だが、正気を失っているとはいえ相手はもとより序列壱位の実力者。状況はいまだ予断を許さない。
けれど。
「なあ聖火!まだそこに居るんだろ!?」
傷だらけになりながらも俊宇が聖火に呼びかける。
「ずっと昔、お前と別れた時のことさあ!ずっと考えてた!」
俊宇に名前を呼ばれた聖火の体ががくんと揺れて、にわかに動きが鈍る。内側から何かに蝕まれているような挙動の聖火に黒いログが追加で巻き付いて無理やり身体を動かそうとする。
「あのときお前はなんで『私を殺して』なんて言ったのか、あの時は分かんなかったけど!今やっとわかった!!お前もずっと苦しんでたんだな、でも自分じゃどうにも出来ないから、誰かに終わらせて欲しかったんだ!だけどなあ…!」
聖火が重ねた両手に熱気を集め、極大の光線を放つ。エネルギーが溜まりきっていない状態で放たれたお粗末なそれは俊宇の放った空気の壁に簡単に打ち消された。
「俺たちは強欲なんだ!聖火、お前をコイツから解放してやるだけじゃあ全然足りないね!」
俊宇がターボで一気に距離を詰め、聖火に掴みかかる。雁字搦めになった文字列の向こうで黒く濁った彼女の目と目が合った。
「決めたんだよ、お前を生きて助け出すって!…だからアレン!聖火っ!こんなチンケな造り物なんかに負けんじゃねえっ!!」
血を吐くような叫びとともに、俊宇の内に眠る感情が発火した。
二回戦、義座丸との戦いで強制的に発動させられた『あれ』。あの力を使わされた時の、胸の底が焼けるような感覚がまた蘇る。
「/board/3934722/res412/:『yell』」
「/board/3934722/res384/:『privileges』」
「/board/3934722/res430/:『excision』」
白いログに似た文字列が俊宇の身体から伸びて"聖火"に吸い込まれていく。 - 432二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 17:33:14
あそっか本体はおねんねしてるわな
- 433二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 17:34:36
大声で叫ぶ、特権、削除?
- 434二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 17:36:15
…なーるほど
ヌシさん粋なことしてくれるじゃないの - 435二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 17:37:55
理解した
- 436ぬし24/10/10(木) 18:20:48
聖火の意識の深層でアレンは力なく漂っていた。
どれだけ死力を尽くしてもアレンは『擬主人公』を破壊することができなかった。彼の力をもってしても『擬主人公』の核はあまりに堅固で、頑強だった。
「…まだ、まだ…」
尽きそうになる気力を振り絞ってまた黒いコードの渦に手を伸ばす。何度も何度も核の反撃を喰らってアレンの意識はすでに消滅寸前だが、彼の戦意が潰えることはない。
「…諦めるものか…僕が力尽きるまで、何度だって…」
しかし、いつか限界はやってくる。
黒のコードに全身を塗り潰されてアレンがついに動きを止めた。まだ戦える、まだ諦めたくない。なのに体が言うことを聞かない。今にも意識を手放しそうな彼を黒い文字列が飲み込もうとする。
そのとき。
「…負けんじゃねえっ!!」
遠いところから誰かの声が聞こえる。
不思議な熱量をもったその声にアレンの目がぱちりと開いた。
「/board/3934722/res412/:『yell』」
「/board/3934722/res384/:『privileges』」
「/board/3934722/res430/:『excision』」
白いログのような文字列がどこからか降ってきて彼の手に絡みつく。同時に全身を襲っていた倦怠感が跡形もなく消えた。
腕に巻き付いた白のコードは見る間にその配列を変え、一本の槍の形に。
これなら"いける"。あの黒い化け物を倒せる。そう根拠もなく確信する。
「オオオオオ…!!」
腹の底から咆哮を上げながら白の槍を携えて『擬主人公』に突撃。行く手を阻んでくる黒の鎖を一刀のもとに切り捨てて穂先をその核に突き立てる。確かな手応え。そのまま槍身を抉るように強く斬り下ろして中身をこじ開け、今にも消えそうに小さくなった輝きを引き摺り出す。
それが皮切りだった。
糸玉のように絡み合った黒色のコードがバラバラに崩れていく。暗く澱んでいた意識の海が清明な光に包まれる。
…そして最後に、水面から差し込んだ光を浴びて『擬主人公』の核がついに砕け散った。 - 437ぬし24/10/10(木) 18:21:07
…目を覚ます。
手に固い地面の感触を受けて、現実世界に戻ってきたのだと自覚する。そのまま身体を起こして立ち上がろうとすれば脳髄が壮絶な痛みと吐き気を訴えた。
でもそんなこと気にならない。せき立てられるように起き上がって前を向いてみれば。
目の前に、記憶の中の姉がいた。
「ただいま」
あの日と同じ顔で、あの日と同じ声音で姉が告げる。
それだけで十分だった。
血にまみれた手を伸ばして、自分よりひとまわり小さくなった身体を抱きとめる。その頬を伝うのは安堵か、それとも。
「…うん。おかえりなさい、姉さん」 - 438二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 18:44:22
うおー!!!!?ヤッタゼアレーン!頑張った!
- 439二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 18:57:04
ハッピーハッピハッピー!!
良かったね… - 440二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 18:58:58
ちな、これ試合どうなったんやろ
- 441二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 19:53:10
分からぬ
- 442ぬし24/10/10(木) 21:48:33
ステージを包む沈黙。
誰も予想だにしなかった展開に静まり返る会場に、突如としてぱちぱちと乾いた拍手が聞こえてくる。
「素晴らしい」
落ち着いているのにどこか怖気をかき立てるような低い声。振り返れば、そこにはいつの間にか席を立って俊宇たちの側まで来ていた校長の姿が。
「…っ!てめえは…!」
「成俊宇くん、榊原アレンくん。よく頑張ったね。聖火に勝つばかりか異能生命体である『擬主人公/replicant』だけを破壊するとは。ほんとうに、人の心の可能性には驚かされるばかりだ。なにより____」
突然、足元の床が隆起して現れた枯れ木の蔓が俊宇を捕らえて縛り上げる。俊宇は拘束から逃れようともがくものの、蔓は見た目にそぐわず頑丈で彼ひとりの力ではびくともしない。
「やっとみつけた。この物語の『主人公』」 - 443二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 21:54:16
あーですよねー
- 444ぬし24/10/10(木) 21:56:16
- 445二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 21:59:59
見つかったっちゃ!
- 446二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 22:00:37
うーむ正論
- 447二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 22:06:46
残当
- 448ぬし24/10/10(木) 22:56:11
「十数年に一度、運命の糸に導かれてこの学園に『主人公』が現れる。彼は数々の艱難辛苦を乗り越えて成長し、この学園に革命を起こす者として我々の前に立ちはだかるだろう。…すべて言い伝え通りだ」
俊宇を縛り上げたままで校長が滔々と語りだす。その口調はどこか高揚しているようで不気味でもあって、俊宇の背筋にぞっと冷たいものが走る。
自分のことを射殺しそうな目で睨みつける榊原姉弟の方を振り返り、校長は怯えるでもなく悲しむでもなくただ微笑んで感謝を述べた。
「成くんをここまで導いてくれてありがとう、榊原アレン君。それに聖火も、彼の覚醒にふさわしき試練をありがとう。君たちのおかげで、成俊宇は立派な『主人公』に育ったよ」
その瞬間、俊宇たちをぐるりと囲むように床から金剛の茨が突き出した。
「どうせ最後だ、折角だから君たちも収穫していこう」
校長がそう嘯くと同時にアレンと聖火の足元からも枯れ木の蔓が伸びて彼らを雁字搦めにする。その意味を理解するより早く、鉄板をもたやすく貫通する鋭い茨が円の内側へ向けて一気に伸び始めた。
「……っ!」
骨さえ砕く金剛の茨が俊宇たちを刺し貫こうとした刹那。
ドン、と不可視の力が俊宇とアレンを弾き飛ばした。
「おや…」
校長が少し目を丸くして見やる。茨でできた剣山に吊り下がっているヒトの数がふたつ足りない。俊宇たちの代わりに、聖火だけが全身を茨に串刺しにされて宙吊りになっている。自分が身代わりとなって異能で彼らを逃がしたのだ。
「生きて、ふたりとも」
それだけ言い残すと、聖火は最後の力を振り絞って異能を発動する。彼女を中心に超新星と見紛う光と熱が炸裂し、己もろとも焼き尽くす炎が金剛の茨を巻き込んで爆発的に燃え広がっていく。
「姉さん!」
アレンの悲痛な叫びは吹き荒れる爆風にかき消された。聖火の放った獄炎は彼らを縛る茨も、大地も、校長も、このグラウンドもろとも巻き込んで破壊を撒き散らす。
俊宇とアレンが吹っ飛ばされた先、闘技場の裏口近くで開いたマンホールの下から誰かの手がふたりを捕まえて中へと引き摺り込む。
「こっちなのね!」
何も見えない虚空から知った人の声がする。同時に自分の手を引く誰かの感触。
校長もろとも燃え上がる聖火を置いて、俊宇たちは暗い地の底に呑み込まれていった。 - 449二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 22:59:32
このレスは削除されています
- 450二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 23:04:18
- 451二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 23:05:34
お前ッ…情緒が…っ
- 452ぬし24/10/10(木) 23:06:13
これにて御前試合編は終わりです
悪しき生徒会長を倒せてよかったね!()
締める前にいちおう各キャラの精神ダメージだけ🎲振る
俊宇の精神ダメージdice1d50=33 (33) (現在値91)
アレンの精神ダメージdice1d50=25 (25) (現在値40)
マリアンヌの精神ダメージdice1d50=30 (30) (現在値57)
- 453二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 23:07:11
私は折角助けたのにとは思いません。生徒会長を榊聖火に戻した、そのおかげで二人とも助かったのですから
- 454ぬし24/10/10(木) 23:08:24
- 455二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 23:08:37
平均30
- 456二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 23:09:02
やったぜ()
- 457二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 23:10:01
- 458二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 23:10:59
クソザコにならざるを得なかったといいますか…もう少し手ごころを…
- 459二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 23:13:10
学園長はダーク柱間
異論は受け付けまくる - 460二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 23:19:41
- 461二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 23:23:46
どっちだ…!?
- 462ぬし24/10/10(木) 23:29:16
今後の方針について
学園異能バトルもいよいよ最終章にさしかかりますがその前に番外編など挟むか挟まないか明日の18時までアンケート取ります
選択肢は以下の3つから
③を選ぶ場合は具体的に何をして遊ぶのかも書いてくれるとありがたいです
①このまま最終章まで突き進む!
②箸休めに番外編を挟む
③番外編とはいかないまでも軽くなんかして遊ぶ
※どれを選ぶにせよ一旦イラスト休憩は挟みます - 463二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 23:38:40
軽ーく番外をひとつ…②
- 464二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 23:39:46
個人的にはこのまま行ってしまいたいの 3
- 465二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 23:53:22
箸休めが欲しいので②
- 466二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 23:59:53
休みますか②
- 467二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 00:05:04
2で
- 468二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 09:14:26
圧倒的…圧倒的②…
- 469二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 13:07:51
みんな箸休めたいのだ…^_^
- 470ぬし24/10/11(金) 17:24:10
見たところ②が圧倒的多数ですね
まあここのところ重いストーリーが続いたしなあ…
というわけで番外編&イラスト休憩やります
・番外編の内容
・イラスト
上記の内容を22時まで募集するので安価お願いします
記入例)
・みんなで仮装パーティーする(番外編)
・銃道部の私服イラスト - 471ぬし24/10/11(金) 17:27:59
なお現状スレ主が考えている番外編の内容は以下の通りです
・日常回
・他キャラ視点小話
・性別逆転イベント
・過去編スピンオフ&校長誕生秘話 - 472二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 18:40:22
校長中心の過去編で生徒会と教師達の物語
- 473二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 19:10:15
性別逆転イベントをぜひ…イラスト付きで何卒…
- 474二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 19:16:16
あ、あと気になるのは心優しき強者達の本気ifとかが個人的に気になります…(麻原、咲夜、朝比奈とか…特に朝比奈
- 475二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 19:17:18
- 476二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 19:22:18
分かるぜ…気になる
- 477二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 19:36:29
- 478ぬし24/10/11(金) 20:18:18
あんまりイラスト安価集まらないな…
番外編に並行して休憩イラストの内容も随時募集しているので気軽にどうぞ〜 - 479二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 20:27:59
一応イラストです、すいません
- 480二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 20:33:03
チキチキ!腕相撲最強決定戦!
前回優勝者獅子目透に挑む成俊宇 - 481二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 20:34:54
- 482二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 20:37:14
最悪ホストクラブ(ホスト役・東雲&雅舟)
- 483二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 20:39:09
黒き天使聖火vs白き悪魔アレン
- 484二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 20:45:43
- 485イラストです24/10/11(金) 22:09:13
分かりにくくてすまない…
- 486二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 22:12:58
メインキャラ達だけでいいから発狂ifが見たい...
- 487二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 22:18:29
生徒会長光一郎 イラスト
- 488ぬし24/10/11(金) 22:36:49
- 489ぬし24/10/11(金) 22:37:26
ダイスミス
dice1d9=8 (8)
- 490ぬし24/10/11(金) 22:38:30
一番ひとのこころがない選択肢が来ちゃったや…
発狂させるキャラ>>495あたりまで安価します
- 491二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 22:53:24
アレン
- 492二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 22:54:55
そりゃアレンよ
- 493二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 22:56:39
ifの感じなんかなアレン
- 494二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 22:58:19
ついでに銃道部のみならず親しい人みんな 死 な感じも付け加えましょう^ ^ 【アレン】
- 495二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 22:59:14
ここまできたらアレンなんだよなぁ
- 496二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 23:00:22
アレン確定ガチャ
- 497二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 23:23:55
アレン曇らせ見たい奴多すぎん?
- 498二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 23:28:09
- 499二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 23:38:56
悪魔視点やめれ
- 500二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 08:13:35
悪魔ガチャか?
- 501ぬし24/10/12(土) 09:18:20
すみません今戻ってきました
満場一致のアレンで草
本編で散々曇らされたのにここでも曇らせられるんか…
とりあえず発狂の方向性ダイス振る
dice2d5=4 4 (8)
1.無気力
2.退行
3.憎悪
4.混濁
5.発狂シーン描く
- 502二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 12:27:50
w混濁
- 503二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 12:46:57
笑ってるみたいで草
- 504二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 19:11:05
退行あたりも気になるな
- 505ぬし24/10/12(土) 20:37:10
- 506二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 20:47:36
- 507二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 20:50:25
みんなの"腕"が生えてる&絵もだし&その他諸々のキメラに成り下がってるし、可哀想すぎる
- 508二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 20:50:41
辛いぜ
- 509二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 20:56:04
こんなにアレンを虐めるなんて許さねえな…(俺らやヌシさんのせいなんだけどね許せアレン…)
- 510二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 20:59:30
本当許せないな(なお)
- 511ぬし24/10/12(土) 21:16:51
×生存√→◎たぶん死んだ方が幸せだった√
それはそれとして番外編に移りましょう
先に性別反転イベントの処理をします
性別反転イベント発生時期dice1d3=3 (3)
1.vs義座丸の前日
2.修学旅行〜御前試合編
3.選挙戦編〜
原因dice1d4=3 (3)
1.異能の暴発(事故)
2.異能の暴発(故意)
3.原因不明
4.安価
- 512二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 21:18:06
原因不明ならしょうがないね!
- 513ぬし24/10/12(土) 21:19:22
- 514二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 21:20:14
アレンなんだよなぁ
- 515二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 21:20:25
義座丸
- 516二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 21:22:58
茶梅ちゃん
- 517二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 21:23:43
東雲 照彦
- 518ぬし24/10/12(土) 21:27:27
性別反転するキャラ
・アレン
・義座丸
・茶梅
・東雲
東雲がしれっと蘇生してるな…回想シーンってことにするか
ちなみに性別反転はdice1d7=5 (5) 日程度続くようです
- 519二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 21:28:22
長くて草
- 520二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 21:28:49
アレンはデカい間違いない
- 521二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 21:29:26
茶梅ちゃんはチン⚪︎デカそう
- 522二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 21:29:48
- 523二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 21:36:42
東雲はロリになりそう
- 524二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 21:38:21
ギザマルはおっぺぇは分からんけどスタイルが良いからモデル体型な予感
- 525二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 23:39:08
性転換の異能者許さねえぞ(嘘だよよくやった
- 526二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 09:38:26
保守
- 527ぬし24/10/13(日) 12:47:22
「さいあく」
俊宇が万姫を倒し選挙戦を突破してから一週間もしないある朝のこと。
いつものように俊宇とマリアンヌが部室にたむろしていると、不機嫌そうな顔をした金髪碧眼の少女が部屋に上がり込んで開口一番こう言ってきた。
すらりと伸びたスレンダーな体躯に純白のセーラー服がよく似合う、吸い込まれるような青い瞳の少女。前触れもなくいきなり現れた、見覚えのあるようでない容姿の美少女に俊宇とマリアンヌはきょとんと顔を見合わせる。
「…えーっと…」
「どちらさまなのね?」
「アレンだよ。天眼寺アレン」
高く張りのあるソプラノで少女が言った。 - 528二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 13:23:05
生徒会長に似てそう
- 529二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 13:23:31
いやもっとクールな感じか…
- 530ぬし24/10/13(日) 18:05:12
「端的にいうと僕は女性になってしまったらしい」
部室のソファに浅く腰掛け、細長い指を組んで謎の美少女…もといアレンが言う。
「ときどき発生する怪奇現象だよ。この学園にいる生徒は突然、ランダムで性別や性格がひっくり返ってしまうことがある」
「とんでもねーご都合怪奇現象もあったもんなのねん」
「ほんとにね」
マリアンヌの相槌にアレンが深くため息を吐く。軽く頬杖をついて頭を傾けると長い金髪がさらりと流れた。まったく傍迷惑なとぼやく彼女(?)に俊宇が心配そうに話しかける。
「治るのか?」
「幸いね。葉敷さんから聞いた限り症状は五日もすれば治るらしいから、それまでは大人しく待つよ」
今回の怪奇現象はずいぶん大規模だ、もしかすると他所にも性転換したひとがいるかもしれないねと告げるアレン。一見落ち着き払っている様子の彼女(?)だが、先程から妙にそわそわしているというか、居心地が悪そうに見える。
「お前さんさっきから落ち着かない様子だけどどうしたのね?」
「いや、けさ女体化してからちょっと違和感があるっていうか、まだ女性の体に慣れないっていうか…」
ちょっと気恥ずかしそうに言うアレンにきょとんと首を傾げる俊宇とマリアンヌ。二人でしばらく首をひねっていると、俊宇が「あ、そっか」と何やら閃いたような顔。
「ち◯こ付いてねえから座りが悪いんか!」
俊宇の横っ面に鋭い跳び回し蹴りが炸裂した。 - 531二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 18:30:02
理由ある暴力が俊宇を襲う!
- 532二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 20:11:55
残当
- 533ぬし24/10/13(日) 20:58:33
「いやーーーーーーーーーーーっ!?」
朝の学生寮に野太い悲鳴が轟く。
選挙戦が終わってまもないある日、朝起きてすぐ洗面所に向かった喧龍寺茶梅は鏡を見て絶叫した。
「な、なにこれ!?誰この人!?」
見てくれは可憐な少女にして序列伍位の猛者であった彼女は今や甘いマスクにハートの瞳孔が特徴的な好青年となっている。
「あわわわわわどうしようどうしよう、わたし男の子になっちゃってる!?治るもんなのこれ?ていうかトイレとかお風呂とかどうすればいいの!?」
頭を抱えてぎゃあぎゃあ騒ぐ茶梅。そんな茶梅の背後から寝ぼけた声が聞こえてくる。
「うるさいぞ茶梅、朝っぱらから大声で…」
耳に心地良い女性らしくもハスキーな声に茶梅が振り返る。
そうだ、確か昨日は泡姫ちゃんがうちに泊まりに来て。
茶梅が思い出して青ざめるより先に泡姫が寝ぼけ眼をこすりながら洗面所に入ってくる。
「一体なんなんだ、そんなに騒いで。虫でも出たか…えっ」
うつらうつらと眠たげな様子で覗き込むとそこに茶梅の姿はなく、代わりに洗面所に立っているピンク髪の謎の男。
ちなみに茶梅、夜寝るときは何も着ないで全裸で寝る派である。
「「…キャーーーーーッ!?!?!?」」
朝日が差し込む学生寮に今度は二人ぶんの叫び声がこだました。 - 534ぬし24/10/13(日) 20:59:23
- 535二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 21:00:30
ラフレシアは草
- 536二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 21:01:35
やはり⚪︎ン⚪︎ン…ビッガーなのか
- 537二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 21:03:59
羨ましく、ない!可愛いし美人さん何だけどなんか羨ましいと思わない!ビジュアルは最高ナンスけどね!
- 538二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 21:04:54
モテモテだなー()
モブくん強くて笑う - 539二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 21:07:10
ヘソだしギャルと生足ギャルか…ほお
- 540ぬし24/10/13(日) 21:21:00
それでは過去編をはじめます
舞台は20年前のアカデミー、弱小部活のオカルト研究部の生徒たちと顧問が紡ぐ物語となります
番外編開始の前にプレイヤーキャラを以下の4人からひとり決めてください
>>550まで多数決を採ります
- 541二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 21:27:41
うーむB!
- 542二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 21:29:14
なんだか面白そうなのが始まったぞ
あえてD - 543二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 21:30:23
主人公ぽい奴はあえて避けよう A
- 544二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 21:31:01
B
- 545二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 21:31:35
主人公に似た雰囲気のBにするか
- 546二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 21:32:28
bにしよう
- 547二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 21:33:12
みんな怪しく見えてくるんだが…D
- 548二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 21:33:30
Bにします
- 549二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 21:34:11
教師さんはない感じやな
もう決まった気がする - 550二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 21:34:39
Bかな?
- 551ぬし24/10/13(日) 21:37:28
- 552二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 21:46:47
- 553二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 21:55:45
【名前】原田士郎 ハラダシロウ
【性格】シンプルに良いやつだがネガティブな部分も
【異能】超再生
【セリフ例】「あだだっッ!?脛は反則だろ〜」
【備考】異能のお陰で不死身に近しいが痛みには弱い為、異能の訓練に使うのは勘弁して欲しいらしいが部費を稼ぐ為身体を貼っている。 - 554二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 22:08:02
久しぶりのキャラ安価
【名前】岩国円吉(いわくにまるよし)
【性格】ポジティブかつ感情表現豊か
【異能】吸血鬼症候群(ヴァンパイアリズム)血を摂取する事で吸血鬼になれる能力。
【セリフ例】ニンニク最高〜!
【備考】血を取ることで強靭な吸血鬼の能力を得るが、弱点も据え置きなので弱点を喰らうと強制解除されてしまう欠点がある。 - 555二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 22:21:04
【名前】安藤勝正(あんどう かつまさ)
【性格】熱血?
【異能】『冷鉄なる熱血』一瞬で固体を液体に変えたり、液体を固体に変える。
【セリフ例】「うおぉぉぉ!絶対に負けねぇぞ!俺は逃げる!」(勝つとは言ってない)
【備考】
氷を水、金属を溶けた金属に瞬時に変える - 556二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 22:29:28
- 557ぬし24/10/13(日) 22:44:21
- 558二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 22:45:19
吸血鬼か
- 559二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 22:46:17
強いけど制限が多過ぎるのかな?
- 560二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 22:47:18
スナァ…
- 561二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 22:48:19
このレスは削除されています
- 562こっちだった24/10/13(日) 22:49:39
・日光を浴びると死ぬ
・十字架が苦手
・ニンニクが苦手
・流水を渡ることができない
・鏡に写らない
・そこに住む住人に招かれない限り家の中へ入れない - 563なるへそ24/10/13(日) 22:50:37
デメリットが多い分その分のメリットもデカそうではある
- 564二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 22:51:29
オカルト研究部だから雰囲気にはあってる
- 565ぬし24/10/13(日) 23:01:37
- 566二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 23:07:15
【名前】木之原久太郎
【性格】大人しめ&世話焼き
【セリフ例】「もう心配させないでくれる?」
【備考】岩国とは幼馴染らしい - 567二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 23:11:01
【名前】稗田藤四郎 ヒエダトウシロウ
【性格】知的だが大胆不敵な所もある
【セリフ例】負けたくない事だってあるんだ…誰にだって一つや二つはね…
【備考】異能はないが、鍵開けや翻訳、交渉などはお手のものらしい。 - 568二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 23:11:04
【名前】冬木晴明(ふゆき はるあき)
【性格】クールなボケキャラ
【セリフ例】「円吉、罰ゲームとしてニンニク最高ギブミーニンニクと叫んで廊下を二往復な……」
【備考】よく女子に告白されるがだいたい3日以内に別れる - 569二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 23:15:40
【名前】浜砂悟(はますなさとる)
【性格】冗談が好き
【セリフ例】「誕生日に十字架のネックレス作ったんだ!…嘘だよwすぐ騙されるんだから」
【備考】バイセクシャルだが隠している - 570二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 23:15:56
このレスは削除されています
- 571二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 23:37:35
【名前】竜胆柊(リンドウヒイラギ)
【性格】研究者気質
【セリフ例】「またハズレかー残念」
【備考】くすねた学園の鍵束と地図を所持している - 572ぬし24/10/14(月) 00:22:28
- 573ぬし24/10/14(月) 00:23:51
- 574二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 00:46:17
【名前】轟茉莉花(とどろき まりか)
【性格】優しいけど間違っている事はちゃん怒ってと指導する
【異能】『おどれら踊れ』ヤクザっぽい見た目の妖精さん達を召喚して抗争を始める
【セリフ例】芋引いとんちゃうぞおどれらぁ!こちとらドンパチしにきたんじゃおらぁ!
【備考】ヤクザの娘、召喚している妖精さん達はチャカやドスを装備して30人ぐらいいる。妖精さんはやられたら1週間で回復する。 - 575二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 00:47:57
強いな
【名前】藤牧アンリ(フジマキアンリ)
【性格】おっとりとしているがドS 世話焼きな部分も
【異能】石ノ乙女(ミス・ゴルゴン)
【セリフ例】「あらー?そこで何してるんですかぁ?」「めっ!ですよめっ!」
【備考】元生活指導の先生だったのだが、上と揉めた為に今の地位に。しかし今なお生徒達にめちゃくちゃ怖がられている。 - 576二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 00:54:26
【名前】日向坂翔子 ヒナタザカショウコ
【性格】常にほんわかしている
【異能】桜花爛漫(カヤノヒメ)植物を操る異能
【セリフ例】あわわわわっ!?円吉君!藤四郎君!何やっちゃてるんですかぁー?
【備考】学園のポンコツ系アイドルと持て囃されているが本人はだいぶ不服とのこと。生徒達の事をメモしている - 577二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 00:58:57
【名前】風見鶏 翠(かざみどり みどり)
【性格】生徒は守るべき存在であると考えており、めっちゃ子供扱いしてくる
【異能】二駆体労働(ドッペルワーカー)
平たく言えば分身の術。名前に反して無限と言っていいレベルまで体の数を増やせる。ただし体を動かす意識は全員で統合されているので、増やせば増やすほど精神に重篤な負荷がかかる
【セリフ例】「「「「「もう、そんなことしちゃめっ、ですよ」」」」」
【備考】異能の影響で、自己を犠牲にすることをいとわない - 578ぬし24/10/14(月) 10:19:15
- 579ぬし24/10/14(月) 10:20:47
- 580二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 11:14:36
【名前】叶真花(かのう まなか)
【性格】慎重な性格
【異能】『カシャカシャチキン』カメラで撮った動物は臆病になる
【セリフ例】「ハァハァ……いい顔だね〜その怯えた表情いいよ〜ハァハァ……」
【備考】臆病になるというより恐怖の感情を与える。恐怖値は蓄積し、同じ対象を連写し続けるとショック死してしまう - 581二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 11:36:48
【名前】千堂あやめ
【性格】ツンケンしている
【異能】『アスノグラフ』カメラで撮った対象の「未来の姿」を撮ることができる。どれくらい先の未来が出てくるかは完全ランダム
【セリフ例】「あんたら足引っ張らないでよね!」
【備考】岩国に勧誘されてオカルト部に入ったが正直オカルトにはあまり興味ない - 582二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 11:46:23
【名前】檜葉夏織(ひばかおり)
【性格】ツンデレ
【異能】Stop it now!(ちょっと待って!)カメラで撮ったものの動きを一瞬だけ止める異能
【セリフ例】「少しは考えてから行動しなさいよ!危ないでしょ!」
【備考】オカルト部の委員長的存在。自分の異能は訓練すれば強くなると考えている。 - 583二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 13:22:25
【名前】氷氷真保呂 コオリゴオリマホロ
【性格】疑り深い
【異能】氷天下(アイスエイジ)
温度を数度下げるだけの異能。
【セリフ例】「ウガーッ!!また涼しくなるだけの異能って言うたな!?」
【備考】学園内ではエアコン女、夏は美女冬はブスと散々なあだ名で呼ばれている。開花まで至れば凄まじい威力を発揮する最強クラスの異能になり得るのだが本人含めてその自覚はない。 - 584二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 14:16:21
- 585ぬし24/10/14(月) 14:33:41
- 586二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 14:36:50
めっさ便利
- 587二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 14:44:17
吸血鬼、鍵開けや交渉係、ヤンクミモドキ、魔眼探偵……なんだこのクセ強パーティーは
- 588二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 15:14:20
いいやん…(なお)
- 589ぬし24/10/14(月) 15:50:22
過去編キャラまとめ
【名前】岩国円吉(いわくにまるよし)
【性格】ポジティブかつ感情表現豊か
【異能】吸血鬼症候群(ヴァンパイアリズム)血を摂取する事で吸血鬼になれる能力。
【セリフ例】ニンニク最高〜!
【備考】血を取ることで強靭な吸血鬼の能力を得るが、弱点も据え置きなので弱点を喰らうと強制解除されてしまう欠点がある。
【名前】稗田藤四郎 ヒエダトウシロウ
【性格】知的だが大胆不敵な所もある
【セリフ例】負けたくない事だってあるんだ…誰にだって一つや二つはね…
【備考】異能はないが、鍵開けや翻訳、交渉などはお手のものらしい。
【名前】設楽 新(したら あらた)
【性格】ド天然
【異能】目視録(ルッキングメモリー)見たものの詳細がわかる
【セリフ例】「なるほど、そういうこと...わあっ!?」
【備考】父は名探偵
【名前】轟茉莉花(とどろき まりか)
【性格】優しいけど間違っている事はちゃん怒ってと指導する
【異能】『おどれら踊れ』ヤクザっぽい見た目の妖精さん達を召喚して抗争を始める
【セリフ例】芋引いとんちゃうぞおどれらぁ!こちとらドンパチしにきたんじゃおらぁ!
【備考】ヤクザの娘、召喚している妖精さん達はチャカやドスを装備して30人ぐらいいる。妖精さんはやられたら1週間で回復する。 - 590二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 15:52:09
このレスは削除されています
- 591二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 15:58:25
キャラが…キャラが濃ゆい
- 592二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 16:00:56
こやつらがオカルト研究部
- 593二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 22:45:20
彼らの物語が始まる…
- 594二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 22:53:11
轟茉莉花を作った者ですが妖精さん達は身長170〜180cmの羽が生えたちょっとでか目の妖精さん達で問題なければお願いします……
- 595二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 22:58:48
強さ72の能力なんで数とか武装とか復帰速度とか強化しても良いんではないだろうか?いや自律思考する戦闘力高めの妖精さん()が30人いる時点でめっさ強いんだけどね…
- 596二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 23:02:49
- 597草24/10/14(月) 23:05:27
こんな真っ先に殺処分するべき侵略的外来種と妖精さんを一緒にするんじゃねぇよ…可哀想だろ
- 598二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 23:12:09
草
- 599ぬし24/10/14(月) 23:14:57
今から20年前のある日。
うだるような暑い夏の日、私立シンボラルアカデミーの片隅に三人の生徒たちがたむろしている。
「なあっ!稗田、設楽!見ろよこれ!」
手に『学級新聞』と書かれた紙束を持って黒髪の青年が興奮したように言う。彼の名前は岩国円吉(いわくに まるよし)、このアカデミーに通う生徒のひとりだ。
「どうしたのさ円吉、そんなに鼻息荒くして」
「いつにもまして落ち着きないわね」
熱のこもった口調で語る岩国を見て、きょとんとした顔で尋ねるのは稗田藤四郎(ひえだ とうしろう)だ。その後に続いて話す少女は設楽新(したら あらた)。何があったのかとふたりに尋ねられ、岩国はよくぞ聞いてくれましたとばかりに胸を張って学級新聞のページを開く。
開かれたページにでかでかと書かれているのは『怪奇!シンボラルアカデミー七不思議』の文字。おどろおどろしい明朝体で綴られた見出しの下にモノクロ写真と文章がずらりと並んでいる。
「アカデミー七不思議?」
「そういえば新聞部のひとたちが何か取材してたっけ。この学園の七不思議、最近けっこう話題らしいよ?」
稗田のセリフに岩国が「そのとおり!」と元気よく返す。
「俺のカンが言ってる。このアカデミー七不思議はただの怪談止まりじゃねえ。今度こそマジモンの怪奇現象が潜んでるって!」
「そのカンとやらが当たったためしは今まで一回も無いけどね」と水を差す設楽をスルーして岩国が拳を高く天に掲げる。
「いま!学園を騒がせてる七不思議の正体を突き止めたら特ダネ間違いなし!われら"オカルト研究部"として追わねえ手はないってもんよ!」 - 600ぬし24/10/14(月) 23:16:20
アカデミー過去編開始です
七不思議の内容>>608まで安価
- 601二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 23:17:51
夜の校庭でヤクザが運動会している
- 602二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 23:21:20
人喰い掃除機
- 603二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 23:21:44
秘密の地下室がある
- 604二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 23:22:26
放課後1階で地下なんてないはずなのに悲鳴が下の方から聞こえてくる。
- 605二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 23:23:14
血のような花を咲かせる桜の木が特定の時間に咲く
- 606二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 23:24:48
無限に続く階段
- 607二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 23:25:15
深夜に三階西の女子トイレに花子さんが大量に出現する
- 608二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 23:28:53
人を攫うといわれている壁や床に潜む怪人
- 609二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 23:29:37
はて…明らかに身内の犯行らしき存在が
- 610二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 23:31:25
一体誰が犯人なんだ()まるっきり見当が付かないぜ…
- 611二次元好きの匿名さん24/10/15(火) 08:40:51
あげ
- 612二次元好きの匿名さん24/10/15(火) 16:31:46
603と604が被ってる気がするぜ…まあいいか!
- 61360324/10/15(火) 16:58:06
- 614二次元好きの匿名さん24/10/15(火) 17:26:25
- 615二次元好きの匿名さん24/10/15(火) 18:06:48
- 616ぬし24/10/15(火) 18:55:35
風邪引いたので今日は更新お休みします
- 617二次元好きの匿名さん24/10/15(火) 18:57:23
お疲れ様です
- 618二次元好きの匿名さん24/10/15(火) 19:06:11
お大事に
- 619二次元好きの匿名さん24/10/15(火) 19:06:51
了解、お大事に
- 620二次元好きの匿名さん24/10/15(火) 22:46:15
保守
- 621二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 08:28:37
快癒祈願
- 622二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 16:45:14
校長は誰…
- 623ぬし24/10/16(水) 19:11:28
「皆さん盛り上がっているようですね」
「轟先生!」
ガラガラと立て付けの悪い戸が開いて、教室に丸眼鏡の女教師が入ってくる。優しげに微笑む彼女は轟茉莉花(とどろき まりか)。岩国たちオカルト研究部の顧問教師だ。
「『アカデミー七不思議』、面白そうな題材じゃありませんか。先生も岩国くんの案に賛成です。この学園に隠された七つの怪異、ぜひとも調査してみましょう」
「やりぃ!そうと決まれば行くぞ!稗田、設楽!」
「ええ…ほんとにやるの?」
「いいんじゃない?円吉も楽しそうだし」
……
「ところでさ、さっきから向こうで私たちを見てるあの無数の目…あれは『七不思議』じゃないの?」
「目?何言ってるの新、そんなのどこにも見えないけど?」
「……え?」 - 624二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 19:16:55
こえーよ
- 625二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 19:20:06
始まりから不穏な
- 626二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 19:20:30
どっちだ?
- 627二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 00:16:05
👁️
- 628二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 08:57:48
謎解き要素もあるのかな
- 629ぬし24/10/17(木) 13:09:13
◼︎1st mistery・無限階段
稗田「えーと、最初のアカデミー七不思議は『無限階段』。午後の4時44分44秒ぴったりに屋上への階段を上ると、無限に続く階段に迷い込んで出られなくなってしまうらしい」
設楽「よくある怪談話って感じね」
岩国「この学園で屋上に続く階段といえばここ、音楽室前の階段だ!この階段を時間きっかりに上り始めれば無限階段に迷い込めるはずだぜ!カメラの準備はできたか設楽?」
稗田「ちょっと待って円吉。無限階段に踏み入るのはいいけどさ、その後どうやって学園まで帰ってくるつもり?一回迷い込んだら戻って来られないんでしょ?」
岩国「た、確かに…!どうしたらいい設楽!?」
設楽「任せなさい!私の天才的頭脳にかかればこんな難題お茶の子さいさいよ!」
岩国たちの行動>>634まで安価
- 630二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 13:13:40
- 631二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 13:15:20
- 632二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 13:19:41
- 633二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 13:20:50
- 634二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 13:23:44
- 635ぬし24/10/17(木) 13:33:42
- 636二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 13:35:52
>>635 キツかろう辛かろう…無理はしないで
正攻法で行く感じか
- 637二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 13:36:57
いざとなれば634と632のバカ案で行くしかない…
- 638二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 13:39:20
こないだパラドクスとかいう映画観たからめちゃくちゃ怖いわぁ
- 639二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 13:40:57
お大事にしまくってください
- 640ぬし24/10/17(木) 14:08:40
設楽「というわけで、長い紐の一端をその辺に結わえつけてからもう一方の端を持っていくのはどうかしら」
茉莉花「それは名案ですね。もし無限階段に迷い込んでしまっても紐をたどって元の場所に戻れます」
岩国「さすが設楽は頭がいいな!こういう事もあろうかと麻縄なら持ってきてるぜ!」
稗田「どんな『こういう事』を想定していたのか皆目わからないけどナイス円吉。紐は僕が持っておくよ、新に任せたらうっかり僕らの首絞めかねないし」
設楽「はぁー?誰がそんなヘマしますかっての!貸しなさい!」
岩国「ぐええ待って縄が首に絡まっt」
設楽「きゃ!?ごめん岩国、大丈夫!?息してる!?してなかったら『してない』って答えな!?」
稗田「無茶言うな」 - 641二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 14:11:42
草
- 642二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 14:22:32
おもしろパーティである
- 643ぬし24/10/17(木) 20:22:45
音楽室の壁掛け時計が午後4時44分44秒を指すのを合図に、岩国たちは階段を登り始める。廊下に結んだ麻縄の端をしっかり握って迷わないように準備は万端。
いざ無限階段に飛び込もうと、せーので足を踏み出したはいいのだが…。
「…屋上、普通に着いちまったな」
「着いちゃったね」
空いっぱいに広がる一面の夕焼けを眺めながら岩国がぽつねんと呟く。階段を上ってたどり着いたのは変わり映えのないいつもの屋上。足元には役目を果たすことのなかった麻縄が無念そうに転がるのみである。
「あーあ、今回もまたハズレか。やっぱり本物の怪異なんてそうそういる訳ないわよね」
「おいおい諦めるのは早いぞ設楽。なんたってアカデミー七不思議はまだ六つもあるんだぜ、まだまだこれからよ!」
「円吉は相変わらずポジティブだねえ」 - 644二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 20:44:16
ハズレだーしゃーない次々
- 645二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 20:52:59
ワクワクする
- 646ぬし24/10/17(木) 22:03:18
◼︎2nd mistery・人喰い掃除機
岩「次いくぞ!二つ目の七不思議は『人喰い掃除機』だな」
設「この校舎のどこかには呪われた掃除機があって、使うと掃除機の中に吸い込まれちゃうんですって。噂じゃ人喰い掃除機の近くでは食われた人たちの悲鳴が夜な夜な聞こえてくるとか…」
茉「な、名前のわりにかなり物騒な噂ですね…」
稗「それで、その人喰い掃除機はどこにあるか分かってるの?」
岩「知らん!」
設「その手の聞き込みはあんたの専売特許でしょ?頼んだわよ稗田!」
稗「まったく人使いが荒いんだから…まあ別にいいけどさ。今に始まったことじゃないし」
岩「ごめんって。あとで学食奢ってやるから」 - 647ぬし24/10/17(木) 22:04:35
二つ目の七不思議調査開始です
調査中のイベント>>652あたりまで安価
- 648二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 22:09:04
- 649二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 22:10:45
あっ、と声を残して背後を歩いていた稗田が消える
- 650二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 22:14:58
- 651二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 22:17:53
謎の古ぼけた地図を発見&遠くから悲鳴が
- 652二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 22:19:17
- 653二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 22:21:45
稗田君が被害者の会がある事を突き止める(全員生きているが襲われた後の記憶を失っている
- 654ぬし24/10/17(木) 22:36:50
「稗田くん、なんだか楽しそうですね」
「…そう見えますか?」
「ええ」
二つ目の七不思議、人喰い掃除機の調査に出かける途中、こそっと轟先生が話しかけてくる。
「楽しくはないですよ。七不思議なんてそんなに興味ないし、聞き込みは面倒くさいし。でも円吉と新はそうじゃないので」
「…どういうことですか?」
聞き返される。確かに少し回りくどい言い回しをしたかもしれないと再度口を開く。
「円吉と新があんなに生き生きとしてるの、久しぶりなので。悪くないかなって。あの二人が楽しく笑ってれば僕はわりと満足なので」
そう言うと先生はちょっと驚いたように目を見開いて、次いで微笑ましげな顔をした。
「…君は岩国くんと設楽さんのことがとても大切なんですね」
大切、と言われて少し違和感を覚える。そんな風に彼らのことを考えたことはなかった。けれど言われてみれば確かに、
「…そうかも、です」
「そうですか。それはよいことです」
先生はにっこりと笑った。
笑って、それから満足と罪悪感の混ざったような複雑な表情をして呟く。
「他者との密接な関わりは強い感情値を生みやすい。感情値が高まるほど能力の質は向上しますから」
「…先生?」
少し高い位置にある先生の顔を見上げる。
「すみません、少し口が滑りました」
先生が咳払いをして、眼鏡の位置を直す。彼女の瞳は分厚いレンズに隠されて見えない。 - 655ぬし24/10/17(木) 22:37:40
- 656二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 22:42:02
おっとぉー!?
- 657二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 22:43:23
続け様やんけ!
- 658二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 22:43:43
人喰い掃除機?恐るべし
- 659二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 22:45:21
ヤクザさん達出番だゴラァ!
- 660二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 22:47:25
七不思議2個めから飛ばすやん…
- 661二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 22:47:52
こけただけだから…(震え声
- 662二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 23:32:34
落とし穴の異能力者がいたんだろう多分
- 663二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 08:30:34
なるほど
- 664二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 16:56:18
保守能
- 665ぬし24/10/18(金) 18:09:25
七不思議の噂を尋ねて岩国たちは狭い校舎を歩き回る。
「一通り聞いて回ってみたけど、それらしい情報はなかなか集まらないわね」
「噂話とはあやふやなものですからねえ」
「でも人喰い掃除機のありそうな場所はあらかた割れた。少し手間にはなるけどリストアップした場所をしらみ潰しに探していけばきっと…」
そこで稗田が何かを目に留めたように後ろを振り返る。一歩先を歩いていた岩国たちは彼が何を目にしたのか気付くこともない。
「あ」
そう後ろから稗田の声が聞こえたかと思うと、一瞬だけ彼らに黒い影が覆いかぶさる。
そこで初めて岩国が後ろを振り返った。
「…?どうした稗田、」
彼の放った声は誰にも届かない。
足跡ひとつ残さず、稗田は先程歩いていた廊下から忽然と姿を消していた。 - 666二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 18:17:49
ヒロイン(稗田)を取り戻さなければ
- 667二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 18:20:09
- 668二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 18:22:39
珍獣(ヒロイン
- 669ぬし24/10/18(金) 18:47:17
「……っ!」
突然姿を消した稗田に岩国たちはただ事でない気配を感じて身構える。三人で背中合わせに固まって、周囲を見渡して警戒の構え。
よく耳を澄まして聞けば、廊下の向こうから微かにガシャンガシャンと機械音。足早に立ち去っていく金属音に、稗田は『あれ』に連れて行かれたのだと直観的に悟る。
「あそこだ!」
岩国が懐から鮮血の入った輸血バッグを取り出す。袋に鋭い牙を突き立てて赤い液体を飲み干すと同時に、彼の背に黒い蝙蝠のような翼が生えた。
この学園に暮らす者はたまに『異能』と呼ばれる特殊能力が花開くことがある。空を飛んだり火を吐いたり能力は人によってまちまちで、稗田のようにいまだ異能が発現していない者も珍しくない。
岩国の持つ異能は『吸血鬼症候群(ヴァンパイアリズム)』。血を飲むことで吸血鬼と同じような能力を得られる、汎用性の高い異能だ。
「待ちやがれ!」
黒い翼を翻して岩国が廊下の奥へ一直線に飛んでいく。
「あ、ちょっと!置いてくんじゃないわよ!」
「設楽さん、私たちは別ルートから追いかけましょう」 - 670二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 19:15:41
この時は能力者率まちまちなのか
- 671二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 19:21:59
まさかのロボット疑惑!?やるやん
- 672二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 19:23:03
ちなヌシさん具合は大丈夫っすか?
- 673二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 19:28:27
せやせや無理はなさらず
- 674二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 19:28:52
来るか…バキュームロボ…
- 675ぬし24/10/18(金) 20:03:13
- 676二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 20:07:10
やったぜ
- 677二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 20:16:22
健康が一番である
- 678二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 00:36:46
よし
- 679ぬし24/10/19(土) 08:43:16
蝙蝠の羽で飛んでいった先にあったのはふだん誰も使わない理科準備室。半開きになった扉の向こうでガタンゴトンと大きな影が蠢いている。
「あははは!いいぞお!」
そこにあるのは、岩国より二回りは背の高い巨大な掃除機。ただの掃除機というにはメカメカしく飾り付けられ幾つもダストボックスの取り付けられたそれは一つの生き物のようにも見える。その傍らで高笑いしているひとりの生徒。
「今日だけで新しいのが3人も捕まった!やっぱ俺の“メガバキューム”最強だ!あはは!」
一杯になったダストボックスを眺め、生徒が腹を抱えて笑っているところに岩国が殴り込んでくる。
「おいてめえ!稗田をどこにやりやがった!?」
いきなり飛び込んできた闖入者に生徒がこちらを振り返ると彼はギョッとした顔で言う。
「げっ、お前はオカ研の岩国!?つけてきてたのか、小癪なやつ!」
「小癪はどっちだ!うちの部員に手ぇ出しやがって、四の五の言わねえで稗田を返しやがれ!」
「嫌だね!お前の言うことなんか聞いてやるもんか!やっちまえ"メガバキューム"!俺らの邪魔するようなやつ、さっさと吸い込んじまえ!」 - 680ぬし24/10/19(土) 08:44:01
結論からいうと、人喰い掃除機の正体は異能で改造された掃除機だった。
下手人は『改造』の異能を持つ生徒。異能で作り替えた掃除機で学園の生徒を無差別に襲って遊んでいたらしい。
最近異能が発現したばかりで調子に乗りまくっていた彼は自分の力を試してみたくてこのような凶行に走ったのだとか。本人曰くただの悪戯のつもりだったようだがやっている事が悪質すぎるとは設楽の言である。
ちなみに件のメガバキュームこと巨大掃除機は変身した岩国の怪力で既にスクラップ同然だ。
岩国は喧嘩がべらぼうに強かった。そりゃあもう半端な怪異など目ではないくらいに。生徒はお気に入りの作品を壊されて泣き崩れていたが、まあこれは自業自得であろう。
「せっかく芽生えた異能を悪事に使う、まして異能でいたずらに誰かを傷つけるなんぞ言語道断!赤ん坊でもわかる道理じゃろうが?ええ!?」
珍しくドスの効いた声で茉莉花が生徒を叱りつける。彼女にこってり絞られた生徒は虫の息といった風体だ。
「タスケテ…タスケテ……」
「…相変わらず怒らせるとおっかねえな、轟先生」
「威圧感がハンパじゃないよね」
岩国の言葉に稗田が同意する。巨大掃除機に吸われダストボックスに詰め込まれていた彼だが、閉じ込められていた時間が短いのもあってさほど弱っているようには見えない。
「にしても、『人喰い掃除機』もハズレだったかあ…これで残ってる謎はあと五つになっちゃったね」
「そもそも異能者がいる時点でこの学園自体が半分オカルトじみてるのよね」 - 681ぬし24/10/19(土) 09:44:29
その日の夕暮れ時。
連れ立って学食にやってきたオカルト研究部の三人がそれぞれ食事の入った盆を持って席に座ったとき。食堂のスピーカーから校内放送が流れてくる。
『皆さん、おくすりの時間ですよー』
無機質な合成音声とともに、やる気のなさそうな顔の若い教師が錠剤のいっぱい入った瓶を持ってやってくる。生徒たちはそれに特に疑問を挟むこともなく次々と教師から錠剤をひと粒ずつ受け取って口に運んでゆく。むろん、岩国たちも同じようにして錠剤を受け取る。
「毎日飲んでるけどこの『おくすり』ってなんの薬なんだろうな?」
「さあね、先生たちも詳しく教えてくれないし…新はわかる?」
「前に『目視録(ルッキングメモリー)』で見てみたけど、わたし薬のことはあんまり詳しくないのよね。成分にベンゾなんとかって書いてあるのは見えたけど」
「え?便所がなんて?」
「違うわアホ。食事中にきったない単語出すんじゃないわよ」
やいのやいのと語り合って、岩国たちはいつものように味のしない錠剤を水で流し込んだ。 - 682二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 09:51:01
始まっている!
- 683二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 09:53:02
お薬ですわよー
- 684二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 10:11:29
いつのまに…
結構強そうな異能を持った犯人だった - 685二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 10:12:43
「そもそも異能者がいる時点でこの学園自体が半分オカルトじみてるのよね」 うむ…
- 686二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 10:50:31
それはそう
- 687ぬし24/10/19(土) 12:00:52
◼︎3rd mistery・トイレの花子さん
岩「腹ごしらえも済んだことだし次の調査いくぞ!三つ目のアカデミー七不思議は『トイレの花子さん』だ!」
設「これまたオーソドックスなやつが出てきたわね」
稗「えーと…校内新聞によると、深夜に3回西の女子トイレに行くとトイレの花子さんが出てくるらしいね。大量に」
設「大量に????」
稗「噂だと軽く十人はいるって」
岩「それ女子トイレに入り切るんか?」
稗「さあ…」
設「と、ともかくそういうことなら女子である私の出番ね。私に任せなさいな!この鋭い目で怪異の正体、ぱぱっと見抜いてきてあげる!」
岩「…設楽、そっち男子トイレだぞ」
設「はっ!?」 - 688二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 12:19:32
アホかわいい
- 689二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 13:44:52
くるかHNK48…
- 690ぬし24/10/19(土) 14:13:08
探索開始です
設楽の行動>>694まで安価
- 691二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 14:39:30
ひたすらにノック ウザいくらいにノック
- 692二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 14:57:15
女子生徒を中心に聞き込み&監視カメラを確認
- 693二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 16:02:31
- 694二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 16:04:03
- 695ぬし24/10/19(土) 16:33:26
- 696ぬし24/10/19(土) 16:34:03
ダイスミス
dice1d4=1 (1)
- 697二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 16:38:26
すいませーん!!ドンドンドンッゴンゴンゴンゴンゴンゴンッ!
- 698二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 16:55:20
この迷探偵脳筋である
- 699二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 21:20:29
このレスは削除されています
- 700二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 21:31:22
花子さん?「うるせー!?入っとるわぁ!」
- 701ぬし24/10/19(土) 21:39:05
片手に懐中電灯を持って設楽が女子トイレに入る。深夜にほっつき歩いていることが先生にばれると面倒なので、明かりはつけずに。
芳香剤の匂いがする通路を通って一番奥の個室へ。噂によるとトイレの花子さんが出てくるのはこの個室。
設楽は扉をコンコンと3回ノックして、彼女を呼び出す決まり文句をそっと口にする。
「花子さん、あそびましょ」
控えめな声が静かな女子トイレに響く。…が、個室の扉は固い沈黙を返すばかりでうんともすんとも言わない。
「あれ?おかしいな…花子さん、いないの?花子さーん?」
設楽はきょとんと首をかしげて、個室の扉をしつこく叩く。それでも『花子さん』はいっこうに返事をよこさない。苛立つ設楽のノックはだんだん勢いを増していく。
「は〜〜な〜こ〜さ〜〜〜ん!!あ〜そ〜び〜ま〜しょ〜〜〜!!!!」
半ば殴りつける勢いで扉をどんどこ叩く設楽。それでも個室からはなんの反応も返ってこない。
「はぁ…まるで手応えがないわね。ほんとに誰もいないのかしら」 - 702ぬし24/10/19(土) 22:11:23
これだけ呼んでも返事がないということは、トイレの花子さんはやはりここには居ないのだろう。
三つ目の七不思議もただのガセネタだったか。落胆に大きなため息を吐いて設楽が立ち去ろうとしたとき。
「……ひっ!?」
突如、腕にひやりとした感覚。誰かに腕を掴まれたような圧力を肌に感じる。それも一人ではない。何人もの冷たい手が設楽の腕を引いている。
設楽が思わず懐中電灯を取り落とす。彼女の手からすっぽ抜けた電灯は落ちた拍子に電源が切れて設楽の辺りから明かりが消える。
真っ暗に染まる視界。明かりを失くして何も見えない設楽の網膜に、無数の手を介しておぞましいイメージが流れ込んでくる。
血まみれの手術台が並ぶ暗い部屋。床に乱雑に放り捨てられた首のない死体。年若い少年少女たちが手術台にずらりと並べられて眠っている。頭から腐った豆腐のような質感の脳髄が取り出され、透明な瓶に詰められて。どこかへ持って行かれる。どこか、遠いところへ。
『にげて』
動揺する設楽の耳に、幾重にも重なる少女の声が確かに告げた。
『ここからにげて』 - 703二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 22:33:10
普通にホラーです
- 704二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 22:35:02
見ればわかっちゃうからね…
- 705二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 22:52:47
エグい…エグいぞう
- 706ぬし24/10/19(土) 23:04:45
…しばらく時間が経って、深夜の女子トイレから設楽が出てくる。
「おかえり設楽!」
「どうだった?花子さん居たか!?」
少し離れた廊下から出迎える男子二人に設楽は努めて平気そうな口調で答える。
「…女子トイレには、何もなかったわ。ここも外れだったみたい」
「そっか…。ところで新、なんか顔色悪くない?大丈夫?」
「大丈夫に決まってるでしょ!ちょーっとでかい虫が出たからびっくりしただけよ!」
先程の恐ろしい体験を振り払うようにぶんぶんと首を振ってごまかす設楽。
トイレを出る間際に腕を掴んできた無数の手のこと、そして見せられた映像のことを、なぜ岩国たちに話さなかったのか。なぜ話を誤魔化したのか。設楽は自分でもよく分からなかった。
でも。
女子トイレで一瞬見えたあの光景には、絶対に触れてはならない。そんな気がした。 - 707二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 23:15:25
次は何処…
- 708二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 23:16:11
前回のメガバキューム&改造野郎が既に癒し
- 709二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 23:27:48
...これアレン父が乗っ取られる前から学園がアレだったパターンか?
- 710二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 23:27:50
この学園は闇超えて漆黒なんすよ
- 711二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 23:28:22
うーむ…考えたくないけどそうかも知れない…
- 712ぬし24/10/19(土) 23:35:15
◼︎4th mistery・深夜の抗争
岩「えーと、次のアカデミー七不思議は『深夜の抗争』!夜の校庭でヤクザの幽霊が運動会をしてるんだってよ!」
設「なんかもうオチが読めてきたわね」
稗「だね」
岩「えっ」
稗「まあ万に一つの確率で、もしかしたら、たぶん、あの人のせいじゃない可能性も無いでもないから…いちおう調べるだけは調べてみようか」 - 713二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 23:38:22
草
- 714二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 23:41:30
いったい何ろき先生が犯人なんだ…
- 715ぬし24/10/19(土) 23:44:11
- 716二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 23:45:50
いちおう轟先生に聞く()
- 717二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 23:47:07
- 718二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 23:51:26
- 719二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 23:51:59
- 720ぬし24/10/20(日) 00:09:31
- 721二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 00:32:43
了解す
- 722二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 00:43:10
先生〜妖精さん()の噂知ってますかぁ?(すっとぼけ)
- 723二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 08:41:18
保守
- 724二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 16:01:17
ロケラン持ってる個体とかいそう
- 725二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 20:51:45
- 726ぬし24/10/20(日) 21:59:15
岩国たちは階段を下りて、1階の窓から暗いグラウンドを見渡す。
「…なんかいるな」
「なんかいるね」
暗闇の中で目を凝らしてみれば、グラウンドの片隅に飛び交う鉄火と硝煙。
なぜか背中にトンボのような羽が生えたスキンヘッドの男たちが拳銃を振り回して好き放題ドンパチやりあっている。
あれが四番目のアカデミー七不思議、『深夜の抗争』。しかし一見奇妙でしかない彼らの姿にはどこかで見覚えがあるというか…
「…え、てゆーかあれ轟先生の"妖精さん"じゃね?」
「今気付いたの?あんたまじで鈍いわね」
彼らの顧問教師、轟茉莉花の異能は『おどれら踊れ』。ヤクザのような風体の妖精さん()を大量に呼び出す能力だ。
つまりはそういうことである。
「幽霊の正体見たり枯れ尾花…よりもお粗末だねこれは。どうする?いちおう轟先生に心当たりがあるか、明日聞いとく?」 - 727二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 22:04:26
下手したら蜻蛉の機動力まであるのか…強くね?
- 728二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 22:19:56
テラフォーマーじゃないんだから……ないよね
- 729二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 22:21:03
襲来する空飛ぶヤクザ群
- 730ぬし24/10/20(日) 23:07:29
「あ、それ私ですね」
翌日の朝の職員室、岩国たちに『夜の校庭でヤクザの抗争が目撃されたらしい』と訊かれて茉莉花はこともなげにそう言った。
「やっぱり…」
「そんなこったろうとは思ってたのよね」
「ふふ、お騒がせしてごめんなさい。あの子たちには前から"ちょっとした仕事"を頼んでいて、きっと仕事に飽きた妖精さんたちが校庭で遊んでいたんですね」
「あれ遊んでたんすか?喧嘩してるようにしか見えませんでしたけど!?」
「あはは…」
ツッコミを入れる岩国に苦笑する稗田だが、ふと何かに気づいたように目をぱちくりとさせて茉莉花を見る。
…そういえば、茉莉花のいう“ちょっとした仕事”とは何なのだろうか。前から彼らに仕事を頼んでいるというが、今までヤクザ達が身の回りでせっせと働いていた記憶などない。彼らは生徒たちの目から隠れて働いていた?でも自分たちに隠れて、先生は"妖精さん"たちにいったいなんの仕事を頼んでいたのだろう?
「先生、ちょっとした仕事って…」
稗田が口を開きかけると同時に、茉莉花がふと思い出したように腕時計を見る。
「ああ、そろそろ『おくすり』の時間ですね。皆さんこれをどうぞ」
茉莉花はそう言うと机の引き出しから薬瓶を取り出して白い錠剤を一錠ずつ配る。錠剤を受け取って慣れた様子で飲み下す三人。喉に残る違和感を水筒の水で流し込む。
「ところで稗田くん、先ほどは私に何を聞こうとしていたんですか?」
「ああそうです、ひとつ気になることが…あれ?聞きたいことってなんだっけ…」
稗田は先程の質問を思い出そうと首をひねる。しかしいったい何が気になったのか、頭に靄がかかったように思い出せない。
「…なんだったのか忘れちゃいました。もういいです」
「あら、そうですか」 - 731二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 23:16:22
怖い怖い怖い
- 732二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 23:17:00
うーむこの
- 733二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 23:20:54
やはりこの学園の先生方は…敵より?
- 734ぬし24/10/20(日) 23:30:52
◼︎5th mistery・人攫いの怪
設「いよいよ七不思議も残り3つになったわね。この調子でほんとに本物の怪異なんて見つかるのかしら?…まあいいわ、次のアカデミー七不思議は『人攫いの怪』。壁や床に潜んでいて生徒を攫う怪人だそうよ。『人攫いの怪』に狙われた生徒は異界に連れて行かれて二度と帰って来れないんだって」
岩「うへえ、一個前のとはうって変わっておっかねえな…」
稗「あ、でも例外もあってね。『人攫いの怪』に連れて行かれた生徒が帰ってきたことがあったんだ。でもその子たちは五体満足じゃなかった。軒並み"ある臓器"だけを抜き取られていた」
岩「ある臓器?体のどこの部分なんだ?」
稗「なんだと思う?」
設「…もしかして、その臓器って"脳"だったりする?」
稗「すごいね新、大正解だよ。君も噂を知ってたの?」
設「…いや、なんとなく……」
岩「設楽もたまには名探偵じゃん!」
設「『たまに』は余計よ!」 - 735ぬし24/10/20(日) 23:32:33
- 736二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 23:34:52
真面目に聞き込みや証拠集め
- 737二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 23:35:52
- 738二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 23:37:28
- 739二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 23:39:11
- 740二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 23:43:20
- 741ぬし24/10/21(月) 09:03:15
- 742二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 09:43:44
ふむふむ
- 743二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 11:10:24
平穏でありますように…(フラグ
- 744二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 19:22:55
うむ…
- 745ぬし24/10/21(月) 23:11:10
設「とりあえず、調査するときはみんなで固まって動きましょう。一人で行動してる隙に怪人にやられちゃたまんないわ」
稗「戦う力のない僕と新が怪人に狙われたらひとたまりもないからねえ。そのてん円吉がいれば安心だ、円吉はすごく強いから」
岩「へへ、それほどでもねえよ」
設「とはいえ『人攫いの怪』をどうやって探したものかしらね。あいつら壁の中に潜んでるんでしょ?普通に探してちゃ見つからないわよ」
稗「新の『目視録』なら壁に潜んでる怪異も見つけられるでしょ?目撃情報が出たところを中心に歩いて回ろう。円吉は『吸血鬼症候群』で蝙蝠を呼び出して索敵をお願い」
岩「わかったぜ!あ、血ぃ飲むからちょっと腕貸して」
稗「はいはい」 - 746二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 23:13:03
始まっている!
- 747二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 23:14:23
こういう時には全員頼りになるぜ
- 748二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 23:20:52
稗田自分の血を飲ませるってめちゃくちゃ仲良いな……いやエッチくない…?中々のエッチだよこれ
- 749二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 23:22:30
- 750二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 23:23:29
- 751飲まんのかい24/10/21(月) 23:23:59
飲めや
- 752二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 23:24:35
草
- 753二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 23:36:39
後の七不思議は地下室と悲鳴と桜か
- 754二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 23:41:08
せやね今の抜いたらあと三つ
- 755ぬし24/10/21(月) 23:47:08
「…見たところ、この辺の壁には何もいないみたいね」
両手の親指と人差し指で四角い窓を作って、その中を覗き込むように設楽がじっと周りの壁を睨みつける。それを囲むようにばっさばっさと飛び回っている蝙蝠の群れ。
ここ四半刻ほどずっとこの調子で、彼らは校内を練り歩き続けている。
傍から見ている生徒たちが「またオカ研の奴らが変なことしてる…」などと囁く声がするが気にしない。
「うーん、このポイントも外れかな。ここも駄目となると『人攫いの怪』は北校舎にはいない可能性が高そうだね」
そう言って稗田が手に持った校内図をぱらりと広げる。少々古ぼけた地図には赤ペンでいくつも書き込まれた丸とバツ。
「やっぱり、西校舎の茶道室前に行こう。あそこが一番『人攫い』の目撃情報が集中してたはずだ」
「あそこ確かいま立ち入り禁止じゃなかったかしら?前に行ったとき鍵かかってた気がするんだけど」
「ふふふ、甘いね」
わかりにくいドヤ顔で言うと、稗田は「じゃーん」といたずらっぽく笑って袖口から小さな鍵を取り出す。
「僕は円吉たちみたいに異能が使えないからね。代わりに頭を使わなきゃ」
「さっすが稗田、悪知恵きくぅ!」
「言い方」 - 756二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 23:54:42
さすが稗えもんポケットから色々出てくる
- 757二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 23:57:56
青春してるなあ
- 758二次元好きの匿名さん24/10/22(火) 10:13:26
年の為あげ
- 759二次元好きの匿名さん24/10/22(火) 17:46:52
流石の手癖の悪さ
- 760ぬし24/10/22(火) 22:20:43
- 761二次元好きの匿名さん24/10/22(火) 22:28:06
アー!お客様!お触りは禁止です!
- 762二次元好きの匿名さん24/10/22(火) 22:33:34
???「しまっちゃおうねぇ…」
- 763二次元好きの匿名さん24/10/22(火) 22:34:04
痴漢だぁ!?逮捕だ
- 764二次元好きの匿名さん24/10/22(火) 22:45:01
いきなり襲ってきた?
- 765ぬし24/10/23(水) 00:01:58
その日の夕暮れ時、西校舎鍵を手に入れた岩国たちは閉鎖された茶道室前に足を踏み入れる。
「設楽、どこか気になるところはあるか?」
「しいて言うならコウモリの羽音がうるさい」
軽口を叩き合いながら古びた板間に上がり込む。一歩一歩を踏み出すたびに老朽化した床板がきいきい悲鳴を上げた。抜き足差し足、床を踏み抜いてしまわないよう慎重に進む。
「周りに気をつけて、できるだけ仲間から目を離さないようにね」
稗田がそう注意するものの岩国たちの反応は薄い。
半刻におよぶ調査を続けて注意は散漫、そのうえ床は腐りかけで足場が悪い。どうしても足元や壁に気を取られて仲間たちへの注意がおろそかになる。
その油断が命取りだった。
ほんの一瞬。岩国たちが互いに目を離した隙に、それは起こった。
「がっ…!?」
蝙蝠の耳がほとんど吐息のような掠れ声を拾う。
明らかに尋常でない様子の設楽の声に、岩国が慌てて振り返った。
見れば、壁から伸びている誰かの腕。何もない壁からにょっきり生えた腕が設楽の首根っこを掴んで壁の中に引き摺り込もうとしている。設楽はじたばた足を動かして抵抗しているが力は腕の方が強く、じりじりと少しずつ彼女の身体が壁に埋まっていく。
「…っ、てめえ!」
反応が遅れたのも束の間。壁と設楽の間に素早く岩国が割り込み、怪異の腕を掴んで流れるような十字固めで関節を極める。お化けに関節技が効くのかという懸念もそこそこに、締め上げられた腕は驚いたように設楽の首からぱっと手を離してのたうった。
岩国はその体勢のまま怪異の腕を思いっきり引き倒して壁から本体を引きずり出そうとするが、怪異の姿はふっと半透明になったかと思うと岩国の腕からズルリとすり抜けていった。壁の中に引っ込んでいく半透明の腕。
あとに残るのは倒れた設楽と立ち尽くす岩国のみだ。 - 766ぬし24/10/23(水) 00:07:38
「クソ、逃げられた…!」
怪異が去り、まるで何もなかったかのように元通りになった壁に岩国が毒づく。
首を掴んでいた怪異の腕から解放され、首を押さえて岩国の後ろでしゃがみ込んでいる設楽。過ぎた恐怖によるものか、小刻みにわななく手足。その顔は可哀想なくらいに青ざめている。
「新、大丈夫?痛むところは…」
「…ちがう」
設楽の怯えようを怪異に襲われたせいだと捉えた稗田が彼女に寄り添うが、設楽はそれを軽く払いのけて言った。
ぜえぜえと肩で息をしながら、それでも明らかな確信と恐怖を帯びた目で設楽は壁を睨みつける。
「違う、あれは怪異なんかじゃない」
今にも消えそうな震え声で呟く。
「あれは…人間だった。私たちと同じ、異能者だった」 - 767二次元好きの匿名さん24/10/23(水) 08:08:29
やはり人間じゃったか…ッ
- 768二次元好きの匿名さん24/10/23(水) 08:29:31
透過かなんかの異能者なんかな
- 769二次元好きの匿名さん24/10/23(水) 10:19:12
どの漫画でも強いよな
- 770ぬし24/10/23(水) 12:46:07
「西校舎に人を攫う異能者が出たですって!?」
日の落ちるころ、保健室で岩国たちから事の顛末を聞かされた茉莉花は大袈裟なくらい目をまんまるにして叫んだ。
「ええ。色々あって茶道室前に立ち入ったところ、新が襲われました。円吉が助けてくれていなければ彼女は今ごろ壁の中です」
「そんな…」
唇を噛んで「僕が西校舎に行こうなんて言ってなければ」と悔やむ稗田の報告に茉莉花は困り顔で頬に手を当てる。
「ハァ、なんてこと…。立ち入り禁止の場所に勝手に入ったことについては後できっちりお説教するとして…そんな危険な不審者がいるとは一大事です」
くいと眼鏡の位置を直して腕を組み、落ち着いた声で指示。
「とりあえず、不審者については私から上に報告しておきます。稗田くんたちは一旦自分の寮に戻って、あと今回の件について勝手に周りに言いふらしたりはしないように。不審者が捕まるまでは部活動も中止とします」
まかり間違っても自分たちで不審者を捕まえようなんて思わないこと。厳しい目つきで茉莉花が釘を刺す。
「設楽さんも、さぞ怖い思いをしたでしょう。守ってあげられなくてごめんなさい。ここならもう安全ですから」
「……。」
茉莉花に話しかけられて、保健室のベッドに座る設楽は無言で顔を逸らす。まるで彼女と目を合わせたくないとでもいうように。 - 771ぬし24/10/23(水) 12:53:13
気まずい沈黙を切り裂くように、スピーカーから校内放送が流れてくる。
『皆さん、おくすりの時間ですよー』
「…もうそんな時間か」
茉莉花が独りごちて、保健室の薬棚から白い錠剤の入った瓶を取ってくる。瓶の蓋を開けて中身を手のひらの上に出し、岩国たちに渡そうとするが。
「ダメっ!!」
ひっくり返った声で設楽が叫ぶ。同時に、とっさに伸びてきた設楽の手が薬瓶を弾き飛ばした。
透明なガラス瓶が宙を舞ってシーツの上に落ちる。空いたままの瓶の口からザラザラと錠剤が溢れる。
「設楽さん?」
岩国たち一同に呆気に取られたような目で見られてはじめて、設楽は自分のしでかしたことに気付いたようにさっと顔から血の気を引かせた。
「…あ、ごめんなさ…」
消え入りそうな声で謝る設楽に、茉莉花は優しく彼女の背を撫でる。
「気にしないで。きっと恐ろしい目に遭って気が動転しているのでしょう、可哀想に…」
触れられた設楽の背がびくりと震える。
「設楽さんさえよければ今日は保健室に泊まっていきますか?一人でいるより先生が付き添っていた方が安心でしょうし、」
茉莉花が言い終わるより先にガタン!と音を立てて設楽がベッドから立ち上がる。さっと岩国たちに背を向けて、早口で断り文句を告げる。
「薬、落としちゃってすみません。けど私は大丈夫です。ほんとに大丈夫なので」
「でも、」
「構わないでください!!」
きびすを返して保健室から出て行こうとする設楽に茉莉花は心配そうに声をかけるが、設楽はそれを遮って言った。取るものも取りあえず、足早に保健室から去っていく。
「…行っちゃった」
「設楽、一体どうしちまったんだ?」 - 772二次元好きの匿名さん24/10/23(水) 13:09:19
"知ってしまったようだな"
- 773二次元好きの匿名さん24/10/23(水) 13:27:40
怖いぜ
- 774二次元好きの匿名さん24/10/23(水) 14:39:34
先生『おくすり飲めたね』用意しましたよ〜
- 775二次元好きの匿名さん24/10/23(水) 16:05:35
そういう問題じゃなくて草
- 776ぬし24/10/23(水) 17:15:21
その日の夜、稗田は自室でひとりパソコンと睨めっこしていた。
「ベンゾジアゼピン系薬剤……神経の作用を抑える効果があり、鎮静薬および抗不安薬として用いられる…依存性が高く使用を止めれば離脱症状が出る…」
画面をスクロールするとずらりと出てくる不穏な文字列。さらに下にカーソルを動かせば、ある一枚の画像に行き着いた。
液晶に映っている白い錠剤は、自分たちが『おくすり』と称して飲まされていたものとよく似ている。
「…さすがに、考えすぎだよね?」
そう口では言うものの稗田の疑念は消えない。
あのとき設楽が薬瓶を叩き落としたのはただの偶然なのだろうか?本当に気が動転していただけか?彼女の態度にどこかおかしい所はなかったか?
手のひらが汗でじっとり濡れる。胸騒ぎが止まらない。
致命的な何かを見落としている、そんな気がする。 - 777二次元好きの匿名さん24/10/23(水) 20:56:00
さーてさてさて
- 778二次元好きの匿名さん24/10/23(水) 21:43:44
現学園長いないのにかなりきな臭すぎる…
- 779ぬし24/10/23(水) 21:52:31
◼︎6th mistery・土の下から聞こえる声
「もうやめにしよう。七不思議の調査」
翌日の朝、設楽は岩国と稗田を部室に集めておもむろに切り出した。ゆうべ一睡もしていなかったのか彼女の目の下にはクマがくっきりと刻まれている。
「…え?」
「設楽、なに言って…」
岩国が目をまるく見開いて聞き返す。設楽からいきなり告げられた台詞に困惑する岩国たち。彼女はそんな彼らに言い聞かせるように早口で続ける。
「昨日のこと、覚えてるでしょ。人攫いの怪人を調査しようとして変な異能者に襲われたこと。ほんとに死ぬかと思ったの、私もうあんな目に遭うのはこりごりよ!」
芝居がかった仕草で手を振って、台本を事前に書いてきたような台詞回しで設楽が言う。
「ここで手を引くのが賢明なのよ。七不思議は遊び半分で調べるようなものじゃない、下手に首突っ込んだら大怪我するってわかったでしょ?まだ調査してない残りふたつに昨日みたいな危険なやつが居てもおかしくない。そうなったらあんたたちの身も危ないのよ?現に稗田はこないだ"人喰い掃除機"に襲われた。私も稗田もたまたま助かったからよかったけど、次も大丈夫なんて保証どこにもない」
そこで設楽の顔から表情がふっと消えた。
言い訳くさくてどこか上滑りしていた声のトーンが一段落ちて、重く切実な色が混ざる。
「…これ以上、踏み込んじゃ駄目。もう……取り返しがつかなくなってからじゃ遅いの」
震える声で設楽が呟く。
その言葉だけは、なによりも重い本音がこもっているように聞こえた。 - 780ぬし24/10/23(水) 22:46:49
静まり返る部室。
誰も二の句を継ぐことができずに口を閉ざす中、たれこめる沈黙を破ったのは岩国の能天気な声だ。
「…つってもさあ」
そう言って背もたれに背を預け、岩国は困ったようにぼりぼりと頭を掻いた。
「ほんとにいいのか?七不思議の調査やめて、俺たちには分かりませんでしたーって。俺はなんか嫌なんだけど…」
あっけらかんとした調子で岩国が続ける。普段の岩国に輪をかけて空気の読めない発言に、設楽が「こいつは何を言っているんだ」という顔で彼を見る。設楽ほどではないが稗田も困惑したように眉をひそめた。
「危ないのは設楽の言う通りだけどさ、だからってこんなところで止めんのは消化不良っていうか、何つうかさ…ここまできたら最後まで調べたいじゃん!『アカデミー七不思議』の正体!」
な?と岩国が稗田に語りかける。その楽観的な語り口はいつもの岩国とまったく同じ。のほほんと調査が続けられないことに文句を垂れるその姿はいっそ場違いなまでに"いつも通り"だ。
「確かに部活停止とは言われたけどさ、こっそり動けば先生たちにもバレねえだろうし…」
「…ばっかじゃないの!?」
明らかに無神経な発言を繰り返す岩国に、ついに設楽が爆発した。
「あんた私の話聞いてた!?危ないからこれ以上踏み込むなって言ってんの!『どうせなら最後まで』なんてくだらない自己満足に命懸けられるほどバカなの岩国は!?」
「でもさ設楽、」
「でもじゃない!!第一あんた、なんでそう七不思議にこだわるわけ!?あんな噂話の正体なんて危険を冒してまで確かめる価値のあるもんなの!?違うでしょ!?」
「…それは、」
設楽にそう言われて岩国が言葉に詰まる。うつむいて黙り込む岩国に設楽がここぞとばかりに追撃。
「ふうん、答えられないんだ。たいした考えもなしでよくも調査を続けたいなんて言えたものね。まあお粗末なオツムだこと…ああ、それとも私に言えない他の理由でもあったりした?まさかあんたも…」
「待って待って!ふたりとも様子が変だよ、一体どうしちゃったの?」
いよいよ火花が散りそうなほどヒートアップしてきた設楽と岩国の間に稗田が割り込んだ。 - 781二次元好きの匿名さん24/10/23(水) 22:51:01
ギスギス展開はこっちもダメージが来るぜ…
- 782二次元好きの匿名さん24/10/23(水) 22:52:55
仲良くシーや
- 783二次元好きの匿名さん24/10/23(水) 23:06:56
やはりオカルト研究部のヒロイン()は稗田…お前だ
- 784ぬし24/10/23(水) 23:37:11
箸休めで始めた番外編のはずなのに全然休まってない件
二人の間に割り込んだ稗田は岩国と設楽の手をそれぞれ取って、ふたりに交互に問いかける。
「円吉、本当にどうしたのさ。いつもの円吉は確かに空気は読めないけど、新の気持ちを無視してまで自分の意見を通そうとなんてしないだろ…?新も一旦落ち着こうよ。怒る気持ちは分かるけど、あんな大声出して取り乱すなんて君らしく…」
しかし稗田の呼びかけは途中で遮られた。
「もういい」
そう言って設楽は彼の手をそっと払いのける。彼女の声は限りなく低く、怒りと不信感に満ちている。
「調査を続けたいなら勝手にすればいい。私はもう止めないから。ひとりで勝手に突っ走って、怪異にでも食われちゃえばいいのよ。だからこれ以上私たちを巻き込まないで」
ツカツカとわざと足音を高くして、設楽が早歩きで部室を去ってゆく。混乱しながらも彼女を引き留めようと追いかける稗田。
「新…!」
「行きましょ稗田。あんな分からずや放っといてさ」
設楽の態度は取り付く島もない。ここから説得して再び話し合いに持ち込むのは絶望的だろう。稗田は心底困った顔で設楽をなだめつつ、縋るような思いでふと岩国のいる方を振り返る。
「(…え?)」
稗田は一瞬、己の目を疑った。
いまだ床を睨みつけている岩国の顔を覗き込めば、そこに先程までの能天気そうな顔はなく、まるで別人のような険しい表情。
「…チッ、ようやく"奴ら"の尻尾が掴めそうなのに…」
普段の面影など欠片もない低い声音で岩国が歯痒そうに呟くのを、稗田だけが耳にした。 - 785二次元好きの匿名さん24/10/23(水) 23:38:36
やぶさかではないですね…
- 786二次元好きの匿名さん24/10/23(水) 23:39:13
まさかの事情があるんすか岩国サン
- 787ぬし24/10/23(水) 23:48:09
ここからはしばらく岩国単独で調査を進めます
岩国の行動>>792まで安価
- 788二次元好きの匿名さん24/10/23(水) 23:50:56
壁にイライラをぶつけるがクールダウンし謝りに行く
- 789二次元好きの匿名さん24/10/23(水) 23:52:28
とりあえず2人の真似をして聞き込み
- 790二次元好きの匿名さん24/10/23(水) 23:53:19
このレスは削除されています
- 791二次元好きの匿名さん24/10/23(水) 23:54:17
- 792二次元好きの匿名さん24/10/24(木) 00:00:54
- 793二次元好きの匿名さん24/10/24(木) 00:03:42
稗田のマネして校内の学生異能者リストや学校の設計図を盗み出し調べる
- 794ぬし24/10/24(木) 07:54:58
- 795二次元好きの匿名さん24/10/24(木) 09:45:23
万能だなヴァンパイアリズム
- 796二次元好きの匿名さん24/10/24(木) 10:25:49
話が進むたびに不穏さが…不穏さが加速していく…
- 797二次元好きの匿名さん24/10/24(木) 12:47:58
- 798二次元好きの匿名さん24/10/24(木) 12:48:57
分からん、どちらにせよまた別枠の邪悪だろうね
- 799二次元好きの匿名さん24/10/24(木) 17:17:55
うーむ…今のところ謎しかないぞ過去編
- 800二次元好きの匿名さん24/10/24(木) 21:53:58
バレても罪を押し付けられると
- 801二次元好きの匿名さん24/10/24(木) 23:31:56
結末はいかに?
- 802ぬし24/10/25(金) 00:08:39
調査のことで設楽と仲間割れした日の放課後。
人気の少ない裏庭で、岩国はひとりシャベルを持って校庭の土を掘り返していた。
「…ここも外れか」
土の下に何も埋まっていないのを見て、岩国が落胆したように呟く。汗を拭って掘った穴を埋める岩国の姿はいつぞやの"人喰い掃除機"をけしかけてきた生徒のもの。例の生徒の血を吸って『吸血鬼症候群』で彼の姿に化けたのだ。なお例の生徒は貧血で気を失ったところをロッカーに詰め込んで放置してある。しばらく目を覚ますことはないだろう。
「俺ひとりで調査を続けざるを得なくなったはいいが、この調子では本当にきりがないな」
アカデミー七不思議の六つ目は『隠された地下室』。この学園の地下には隠された秘密の部屋があり、そこで身の毛もよだつような凄惨な人体実験が行われているのだとか。秘密の部屋の近くでは放課後に、地下室などないはずなのに床下から悲鳴が聞こえてくるらしい。
岩国は、この怪談はただの噂ではないと睨んでいた。
『アカデミー七不思議』の裏にはきっと、彼の求める"学園の秘密"が隠されている。学園が裏で行っている悍ましい所業の、その確たる証拠が。ゆえに設楽に反対され、無理を押し通しても岩国だけは七不思議の調査を続けようとしたのだ。
「こんなとき設楽がいれば話が早いんだが…あいつも何か気付いてしまった風情だしな。協力を求めるのは無理か」
はあと短く溜息をついて、シャベルを担いで岩国は次の地点に向かう。
このアカデミーはただの学び舎ではない。何も知らない子供たちの未来を奪い、食い物にする悪魔の施設だ。岩国はこの学園の異常性をよく知っていた。
生徒の振りをして学園に潜入し、学び舎という隠れ蓑に潜むアカデミーの"真の姿"を白日のもとに晒し上げる。
それが彼に課された任務なのだから。 - 803ぬし24/10/25(金) 00:12:36
- 804二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 00:22:37
人工的に作られた人間
- 805二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 00:24:17
彼の『吸血鬼症候群』は、彼の家系特有の能力であり、この学校で開花したものではない。
学園はかつて彼の家族を含む「能力を伝承する家系」を研究し、それが現在の学園の基盤となった - 806二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 00:25:28
孤児や誘拐された少年少女を集めて人体実験を行っている施設の生き残り
- 807二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 00:26:27
このレスは削除されています
- 808二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 00:42:43
- 809二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 00:45:26
数十万人に一人の割合で原版(オリジナル)とも言われる生まれながらの異能者の1人。
- 810二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 00:45:48
復讐
- 811二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 00:46:55
攫われた弟を取り戻すため
- 812二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 00:49:41
- 813ぬし24/10/25(金) 07:55:49
- 814ぬし24/10/25(金) 08:01:09
本人の心情的には一番マシそうな組み合わせ
調査結果🎲dice1d4=4 (4)
1.怪しげな地下空間発見!
2.何もなかった
3.2+教師に見つかる
4.安価
- 815ぬし24/10/25(金) 08:02:11
調査中にハプニングが起こったようです
内容安価>>820までどうぞ
- 816二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 09:37:23
急に床から腕が伸びて来て地中に引きずり込まれる
- 817二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 09:55:23
轟先生の操る妖精さんのひとり「鉄砲玉の政」がやってきて「お嬢を……茉莉花お嬢さんを助けてくれよ……」って言いながら急に地下に案内をする
- 818二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 10:06:05
地下空間を見つけるが教師に声をかけられる
- 819二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 10:20:45
深くまで掘った所、無人で動くブルドーザーで生き埋めにされかける
- 820二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 10:59:04
- 821ぬし24/10/25(金) 12:00:39
- 822二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 12:05:38
教師参上 轟先生?それとも別?
- 823二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 12:44:28
地下空間はあったのね…
- 824ぬし24/10/25(金) 17:14:46
二時間ほど後。相も変わらず地下室を探して黙々とグラウンドの地面を掘り進めていくと、ふいに岩国の手にカツンと硬いものが当たったような感覚がする。
もしやと思って周りの土を押しのけてみれば、彼の掘った穴の底にはコンクリートの敷かれた層。コンクリートにシャベルを突き立てて反響音を確かめる。蝙蝠の耳で確かめれば、この下にそれなりの広さの空間があることが聴いてとれた。
「当たりを引いたみたいだな」
岩国が唇の端を吊り上げて笑う。手に持ったシャベルを構え、思いきり振り下ろす。吸血鬼の剛力でシャベルを叩きつけると分厚いコンクリート製の天井はいとも簡単に崩れて隠された空間が露わになった。
吸血鬼化で強化された視界を頼りに、暗い地下空間にひらりと飛び降りる。同時に『吸血鬼症候群』の効果が切れて岩国の姿がもとの黒髪の青年に戻った。
「…もう血が切れたか。やはり他人の姿に化けていると燃費が悪いな、気をつけないと」
急速に狭くなった視界を眺め回して岩国が独りごちる。
「さて。おそらくここが七不思議の『隠された地下室』で間違いないはずだが、噂にあった実験場はどこに…」
…と、そこで岩国の呼吸が止まった。
彼の視線の先にはこちらに向かって歩いてくる人影。暗い蛍光灯の光に照らされて、白衣を羽織った痩身の男がぼんやりと浮かび上がる。
あれは確か、隣のクラスの担任教師。
「岩国くん、そこで何をしているのですか?」 - 825二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 17:24:52
ティーチャーは敵か味方か
- 826二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 17:28:17
ヤクザ先生じゃなくて良かった…
- 827ぬし24/10/25(金) 19:04:26
「岩国くん。ここは生徒の立ち入りは許されていない場所です。君はなぜこんなところに?」
教師はあくまで穏やかな口調で問いかける。その口調こそ平坦だが、彼の目は明らかに笑っていない。
自分がここに来た目的を勘付かれたらまずい、ここは適当に誤魔化していったん撤退すべき。岩国は瞬時にそう判断し、あえて能天気そうな表情を作るといつもの調子でぺらぺらと嘘八百をでっち上げる。
「へへ。いやあすみません。なんか校庭にでけえ穴が空いてるなって思って、覗き込んでたらうっかり落っこちちまいまして」
「…そうですか」
教師の目はいまだ厳しい。怪しまれたか、岩国の背筋に嫌な汗が流れる。居たたまれず「じゃあ俺はこれで」と立ち去ろうとする岩国を制するように教師が口を開いた。
「あんな高さから落ちてきたにしては、君は目立った怪我はなさそうですね。反対に服の裾はずいぶん土で汚れている。まるで先程まで穴でも掘っていたように」
教師が自分の白衣をまさぐり、服の下から黒光りする鉄塊を取り出す。彼の手に握られているそれはどう見ても拳銃の形をしている。
「もう一度聞きましょうか。岩国くん、そこで、何をしているのですか?」
もはや誤魔化しは効かない。
己の失敗を悟った岩国は素早く身を翻し、暗器代わりのコンパスを懐から抜き放った。 - 828ぬし24/10/25(金) 21:38:32
朝日の照らす古びた校舎で、つかつかと廊下を歩いていく設楽を稗田が追いかける。
「待ってよ新!どこに行くの!?」
「どこでもいいでしょ!?私に構わないで、ほっといて!!」
「よくないよ!」
稗田が強く設楽の手を掴む。設楽は彼の手を払おうとするが稗田とていっぱしの高校生男子、非力な彼女には振りほどけない。
「新、本当にどうしちゃったんだよ?きのうから君は明らかに様子が変だ。過度の緊張が続いてる、まるでずっと何かに怯えているみたいな…」
「いきなり何言ってんのよ…意味わかんないバケモンに殺されかけたのよ、怯えもするでしょ」
「ならどうして君はゆうべ轟先生"だけ"を恐れる様子を見せた?例の異能者と背格好の近い円吉ではなく。教えて。あの人に恐怖を抱かせるような"なにか"を、新は知ってしまったの?」
そう稗田が口にした瞬間、設楽の動きが止まる。焦点の定まらない瞳孔が点のように縮まる。
「…っ、……!!」
もともと悪かった顔色がさっと真っ青になって、ヒューヒューと浅い呼吸音が喉から漏れる。片手で自分の体をかき抱くようにして設楽は細かく震えだす。
「そうだ、知っちゃった、知っちゃったのわたしは、どうしよう、知っちゃったってバレちゃったら、消される、逃げなきゃ、でも、ああ、遅いの、先生にもきっと勘付かれてる、逃げられない、だれも信用できない…」
「新!」
どう見ても正気ではない様子の設楽に稗田は彼女の肩をしっかり掴んでこちらを向かせる。
「責めるような言い方してごめん。でも君が心配なんだ」
頬にそっと手を添えて設楽と目を合わせる。
「ねえ、教えて。新はいったい何をそんなに恐れているの?君はいったいどんな"真実"を知ってしまったの?」 - 829二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 22:14:41
ふむ……
- 830二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 22:17:22
おそらく教師陣全員敵かよ
- 831二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 23:54:47
設楽のSAN値がピンチ
- 832二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 00:26:25
恐らく敵
- 833ぬし24/10/26(土) 10:09:44
稗田に問われて、設楽は視線を泳がせてどう答えたものかと口ごもる。だがすぐに誤魔化しても無駄と悟ったのだろう、ある種の覚悟を決めたように据わった目をして稗田の腕をひっ掴み、手近な空き教室に引きずり込む。
「…こっち来て。人目があるとやばい」
教室の隅に身体を寄せて、設楽は他の誰にも聞こえないように声を落として話し始める。
「覚えてる?『人攫いの怪』のこと。私、あいつの正体は異能者だって言ったよね。あれね、半分嘘ついてたの」
「はんぶん?」
「私を襲った『人攫いの怪』は異能者だった。でもただの異能者じゃなかった…」
自分でも己の目を信じたくない。そんな鬱々とした空気を漂わせ、設楽ははっきりと告げる。
「見間違いようがない。あれは轟先生の"妖精さん"だった」
ヒュ、と稗田の喉が小さく鳴った。いつも飄々としている彼の表情が驚愕に強張り、心臓が早鐘を打つ。
「逃げて」、設楽が恐怖を押し殺しながら淡々と言う。その眼窩に鈍く輝くのは、ふらふらと暗く覚束ない、けれど揺るぎない確信を秘めた瞳。
「私はきっと殺される。この学園の、触れてはいけない秘密を見てしまったから」 - 834ぬし24/10/26(土) 10:10:17
それから設楽は彼女の見てしまった『秘密』についてぽつぽつと語りだした。
深夜の女子トイレで見た奇妙な幻覚のこと。幽霊たちからの忠告のこと。たびたび感じた違和感のこと。
そして。
「茶道室の扉が少し空いててね、そこからちらっと見えたの。『人攫いの怪』…ううん、轟先生に襲われる直前に」
そこで設楽は声をいっそう落とし、稗田の耳に顔を寄せる。唾を飲み込んでからからに乾いた喉を潤し、震える声で囁いた。
「__________。」
稗田の目がふたたび大きく見開かれる。自分の耳を疑うように設楽の方を見て、引きつった声で呟く。
「…なんで…先生たちはそんなことを…」
「わからない。でも、これが私の知ってるすべて」
感情を押し込めて告げる設楽に、さらに混乱が加速する。信じていた先生に裏切られた悲しみ、困惑、親友が命の危機にさらされている恐怖。心は今にも叫びだしたいほど暴れ狂うのに妙に頭は冴えていて、欠けたピースが次々とつながってゆくような感覚がある。
ぐるぐる巡る感情を置き去りにして彼の頭脳は恐るべき速度で算盤をはじき続ける。
設楽の話が本当ならこの学園に留まるのは危険しかない。教師たちはみな例の"秘密"に加担している、外からの助けは期待できない。自分たちで切り抜けるしか。でもどうやって?そういえば岩国は「奴らの尻尾を掴める」と零していた。彼は最初から"秘密"について知っていた?
だとしたら、自分が今とるべき行動は。
自分たちの生き残る最適解は。
「新。今日、アカデミーを抜け出そう。君も円吉も一緒に、先生たちに捕まっちゃう前に」
冷えきった設楽の手を取って、稗田は不自然なほど落ち着いた調子で言う。
「この学園から逃げよう」 - 835ぬし24/10/26(土) 10:10:59
設楽が見てしまったものとは?
>>840まで安価
- 836二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 10:42:58
- 837二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 11:27:33
お前は知りすぎたって奴ですやん…
ヒトの身体を取り込む樹木 - 838二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 11:30:15
脳髄から抽出した液体でお薬を作っていた
- 839二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 11:43:09
- 840二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 11:53:25
- 841ぬし24/10/26(土) 11:57:09
- 842二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 11:57:31
あ…
- 843二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 11:58:08
これ最後の七不思議が埋まったんでねぇか?
- 844二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 11:59:43
アカンヤツヤン
- 845ぬし24/10/26(土) 15:08:21
その日の夕方、寮の自室で荷物をまとめながら設楽と稗田は話し合う。
「脱出ルートの調べはついた?」
「まあなんとか。見た感じ東門のあたりは警備が比較的手薄らしい、見張りが少ない夕食の時間帯を狙って突破するよ」
「わかったわ。岩国との合流はどうする?」
「あいつの居そうな場所にいくつか心当たりがある、僕が行って話をつけてくるから…」
自分の荷物を抱え、稗田が部屋から出て行こうとしたそのとき。
ふと扉の外からノック音が響いた。
「設楽さん、いますか?」
扉の向こうから聞こえてきたその声に設楽と稗田は戦慄する。
「…轟せんせい…?」
設楽の喉から乾いた声が漏れ出て、すぐに「しまった」という表情で口をふさいだ。
「ああよかった!いたんですね。きのう寮に帰ってしまってから食堂にも授業にも出てこないで、倒れていやしないかと心配だったんです。設楽さん、体調は大丈夫ですか?よければ扉を開けて、顔を見せてはくれませんか?」
茉莉花の口調は至極穏やかで威圧するような雰囲気など感じないのに、どこか有無を言わさぬ圧力を漂わせている。
逃げられない。そう設楽も稗田も直観で悟った。
恐らく茉莉花は設楽を『処分』しに来たのだ。彼女は真実を知ってしまったから、生かしておいては不都合だから。
そして稗田も設楽と一緒にいることが知られてしまったらただでは済まないだろう。設楽から秘密を伝えられているかもしれない、そんな危険因子を茉莉花はきっと放ってはおかない。
ふたりの背筋に怖気が走る。
「…稗田、行って」
部屋の窓を指さして小声で設楽が耳打ちする。
「先生は私がここで食い止める。あんたは先に岩国と合流して。私はあとから追いかける」
「でも、」
「いいから!」
設楽の指示にいちどは反発する稗田だが、鬼気迫る彼女の表情を目にすると一瞬だけ顔を悲痛に歪めて、腹をくくったように窓から飛び出していく。
稗田の姿が見えなくなったのを見届けると設楽はひとつ深呼吸して茉莉花のいる方を振り向き、そして。
設楽は意を決して扉を開けた。 - 846二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 15:23:23
いやー!?勇気あるねぇ!
- 847ぬし24/10/26(土) 15:28:11
遠い西の空に日が落ちる。
暗い蛍光灯の照らす地下室で、岩国は突っ立っていた。
眼前には血の海に沈んだ教師の亡骸。彼の手足は変な方向に曲がり、着ていた白衣は暗い赤色に染まっている。
「(やはりアカデミーの教師だけあって強い異能者だ…生かして情報を吐かせたかったのに、手加減が出来なかった)」
痛む脇腹の傷を押さえ、岩国が心の中で独りごちる。異能で大量の蝙蝠を呼び出して周り一帯の監視カメラを破壊すると地下通路の奥に向き直る。
「ともかく、邪魔者はいなくなった。後は異能でこいつに化けて施設の全容を押さえてしまえば…」
教師の亡骸を引きずって岩国が地下空間の奥へと足を踏み出そうとしたとき。
背後から少年の声が岩国の鼓膜を打った。
「…円吉?」
聞き覚えのあるその声に、岩国は思わず振り返る。
稗田だ。 - 848ぬし24/10/26(土) 15:33:53
- 849二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 15:42:10
来るなっ!と自分に近付けさせない様に拒絶
- 850二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 15:42:46
身体を固まらせた後、逃走
- 851二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 15:43:50
優しく気絶させようとする
- 852二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 15:44:19
一瞬怯えるがすぐに駆け寄る
- 853二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 15:45:28
バカ円吉っ!と泣きながらヘナチョコパンチ
- 854二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 15:47:34
- 855二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 15:50:30
- 856二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 16:10:33
(吸血鬼症候群って有名な弱点が幾つかある代わりに大分万能で強い異能だよな…)
- 857二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 17:23:50
わかりやすい弱点があるとそのぶん盛られるのは神話からの常識なんじゃ(アキレウスしかりジークフリートしかりサムソンしかり)
- 858二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 21:14:49
個人的意見だと見られるのが1番嫌かも… まぁぶっちゃけ両方ともショックが大きいだろうね
- 859二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 21:27:46
俺は殺した事も見られた事もないけど…親友の殺人現場を見たら多分吐く
- 860ぬし24/10/26(土) 23:19:38
見られた。
一瞬にして、岩国の脳内がその一言で埋め尽くされる。
なんで、なぜ稗田がここに。まずい。殺しの現場を見られた。彼に失望されたらどうしよう、否、先生たちに告げ口でもされたら任務の遂行が…
さまざまな感情が脳内をぐるぐる回って思考が真っ白になる。ろくに働かない頭でやっと「こいつの口を封じなければ」と思い至った岩国は一歩踏み込んで稗田に接近。
首に手刀を当てて彼の意識を刈り取ろうとするが、
「心配しなくても誰にも言わないよ」
岩国に、稗田が落ち着いた様子で告げる。その顔色は死人のように真っ白で今にも吐きそうな風情だが、対照的に彼の態度は冷静そのもの。
「ほんとだよ。君が人を殺したなんて知ったら新が悲しむもの」
稗田が微笑む。彼の言動はちぐはぐで、まるで体と感情が切り離されて理性だけで喋っているように見える。
「…お前、」
「それより、けさ君が新と喧嘩したとき。あのとき君の独り言を聞いちゃったんだ。…円吉もこの学園の"秘密"を知ってたんだね」
岩国の瞳孔がかっと開く。何故それを、と言いかける岩国の口を稗田の人差し指が塞いだ。
「円吉の目的はだいたい見当がついてる。新から教えてもらったからね。…単刀直入に言おう。僕と円吉の目的はたぶん同じだ。君も僕も、この学園を何とかしたいと思ってる。だから、」
稗田がすでに息絶えた教師の腹部を踏んづける。ざっくり開いた傷口から血と臓物が飛び出して彼の衣服を汚した。高揚か恐怖かで震える手を差し出して、稗田は続ける。
「助け合おうぜ。僕たち親友でしょう?」 - 861二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 23:23:35
これは良いのか?悪いのか?俺は分からないぜ!
- 862二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 23:33:08
2人は一緒に地獄に落ちるのです…仲良くね
- 863ぬし24/10/26(土) 23:37:55
- 864二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 00:00:07
無数の肉繭がある部屋
- 865二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 00:00:46
最新鋭の科学ラボ
- 866二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 00:01:04
解剖室
- 867二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 00:02:03
- 868二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 00:04:02
古びた資料室
- 869二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 00:04:35
旧職員室
- 870ぬし24/10/27(日) 00:28:51
申し訳ありませんが安価は>>867までで打ち止めにします
「"俺がここに来た目的は何か"?…ああ、確かに認識のすり合わせは大事だな」
暗い廊下を歩きながら岩国は稗田に淡々と語る。
「稗田なら薄々勘付いてるとは思うが、俺はこの学園の外から派遣された工作員だ。アカデミーの違法な『異能』開発、そしてそれに関わる残虐行為を調査し、摘発するためにここに来た」
普段の様子とはうってかわって岩国の表情は限りなく冷たい。
「そもそも『異能』というものは数十年前、ある博士が発見したものだ。博士はヒトの"心の可能性"について研究していた」
廊下を進み、電気の消えた小さな部屋に行き当たる。人がいないか確認してから中に入れば自動でついた照明が岩国たちを照らした。
「奴は何百とない被験者を集め、ときに非道な人体実験に手を染めて…そして長年の研究の果てに奴は人の精神を具現化する技術を生み出した。その"具現化された心の可能性"こそが、俺たちが『異能』と呼ぶものだ」
狭い部屋に並んでいたのはおびただしい数のコンピュータ機器と実験器具。血に濡れた解剖鋏とホルマリン漬けの脳髄がここで行われた凄惨な実験をありありと物語っている。
「だが博士の発明はとうてい世間に受け入れられるものではなかった。当然だ、人の脳みそを弄って異能力を植え付けるなんて非人道的にもほどがある。博士は学会から追放され、奴の研究は闇に葬り去られた。…そのはずだった。『私立シンボラルアカデミー』ができるまでは」
- 871二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 00:33:26
- 872二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 00:45:55
オッケです!
- 873ぬし24/10/27(日) 01:18:12
「何十年も、この学園は生徒という名目で実験台の子供たちを集め続けた。数えきれないほどの犠牲を重ねて博士の残した異能開発技術を改良し、より強い精神の力が現れた『異能者』を生み出すすべを追求し続けた」
稗田が書棚から適当なファイルを引っ張り出して中の書類を斜め読みする。A4用紙に綴られた研究報告はひどく難解なもので、稗田の頭脳でも簡単に読み解けそうにはない。
「アカデミーは俺たち異能者を育て、管理するための生け簀だ。毎日の『おくすり』も教師と呼ばれる高い戦闘能力をもった監視員も、すべては異能者である生徒を管理するためのもの」
岩国に言われて稗田がいつかの検索結果を思い出す。気のせいであってほしかったのに。彼は少しだけ悲しげに目を伏せた。
「そして機が熟すれば、異能の育った生徒たちはより使いやすい形に『加工』される。余分な体組織を削ぎ落とし、より純粋な"精神"だけの姿となった異能者は完成品としてこの学園に捧げられる」
岩国が手近なコンピュータに情報端子を差し込み、データの解析を始める。それを眺めながら稗田が静かに疑問をつぶやく。
「…何のために?異能者の脳髄なんか集めて、この学園のひとたちはいったい何がしたいんだろうね?」
「分からない。そんなもの考える価値もない」
データの解析が終わった。盗み出したデータの詰まった情報端子を抜き取って岩国がデスクから立ち上がる。
「何百人のガキ共を生贄にしてまで叶える目的だぞ?どうせ碌な理由じゃないに決まってる」 - 874二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 01:33:08
「何百人のガキ共を生贄にしてまで叶える目的だぞ?どうせ碌な理由じゃないに決まってる」
正論すぎて反論の余地はない - 875二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 01:35:36
今も昔もこの学園はクソ(クソ)
- 876二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 01:43:25
学生たちは客に提供されるお魚さん何すね…
- 877二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 01:51:34
今は収穫されるお花扱いだからね、どちらとも地獄ゥ
- 878二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 10:09:32
中々ダークネス
- 879二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 13:02:10
養殖業から農家にシフトチェンジしただけで本質は変わらないんだよなぁ
- 880ぬし24/10/27(日) 13:02:37
きぃ、と控えめな音がして部屋の扉が開く。意を決して設楽が瞼を開けば、丸眼鏡をかけて優しく微笑む女教師の姿がそこにあった。
「設楽さん」
「御託はいいです。知ってるので」
女教師…茉莉花がなにか言い出す前に先手を取ってぴしゃりと言い放つ。設楽の固い態度に茉莉花は少しだけ呆気に取られた顔をしたが、すぐに何かを悟ったように眉尻を下げて悲しげな表情を作る。
対する設楽は鋭く張り詰めた面持ち。淡々と茉莉花を問い詰めながら、この場から逃げ出す隙をうかがう。
「私を始末しに来たんですよね?"あれ"を見てしまったから、この学園の秘密を知られてしまったから」
「……。」
茉莉花は答えない。ただ俯いて、答えに窮するように黙りこくっている。
今だ。茉莉花の視線が自分から逸れる一瞬の隙を見計らって、設楽は足に力を込めて駆け出そうとする。
しかし始めの一歩を踏み出そうとした瞬間、茉莉花がおもむろに口を開いた。
「設楽さんは、多くの人の幸せを守るために誰かを虐げることは許されると思いますか?一億人を救うためなら、罪なき子供ひとりの命を踏みにじってもいいと思いますか?」
「…なにが言いたいんですか」
「いえ、ただの例え話です」
嫌な予感がする。設楽が一歩後ずさろうとして、自分の背後に"妖精さん"の気配を感じる。回り込まれた。
「あなたに落ち度はなかった。不運な事故だった。私もこんなこと望んではいない。できれば見逃してあげたかったけれど、あれを見られてしまったからには…」
そこまで言いかけて、茉莉花が自嘲的に呟く。
「…ああ、駄目だな。どうせ何を言っても言い訳にしかならないもの」
茉莉花の顔に影が落ちる。彼女の目は罪悪感に苛まれているようにこそ見えるものの、躊躇する色は微塵もない。
「…ごめんね」
暗転。 - 881二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 13:43:10
妖精さん恐いっす
- 882二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 13:55:59
先生ぇ…
- 883ぬし24/10/27(日) 15:10:21
◼︎7th mistery・血染め桜
研究室を出て、岩国たちはさらに通路の奥へと歩いていく。
教師との接触を避けるため周りに大量の蝙蝠を配置して慎重に歩を進める岩国。その後をついて行きながら稗田が心ここに在らずといった様子で呟く。
「新、大丈夫かな…あんなところにひとり残って先生を食い止めるなんて言って、無茶に決まってるのに」
「さあな。どのみち今から俺たちに手出しは無理だ、あいつのしぶとさを信じるしかない」
「…うん、そうだね」
稗田が項垂れる。行き場のない両手をただ強く握って、どうしようもない感情を押し殺 すように掠れた声を吐き出す。
「…どうしてこうなっちゃったんだろうな。円吉はスパイで、新は命を狙われて、轟先生もずっと僕らのことを…僕はただ、友達といつもみたいに笑い合ってたかっただけなのに」
「……。」
岩国は答えない。稗田に返す言葉を彼は持ち合わせていない。
しばらく歩いて、また電気のついていない部屋に行き着いた。自動扉をこじ開けて中に入る。
「…なんだこれ?」
岩国が思わず呟く。
広い部屋に佇んでいたのはくすんだ赤色をした無数の楕円形。等間隔で並べられた培養チューブに、肉でできた繭のような物体が蠢いている。 - 884ぬし24/10/27(日) 15:14:54
顔に出ないだけで稗田もそこそこSAN値ピンチ
肉繭の用途>>888まで安価どうぞ
- 885二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 15:18:27
- 886二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 15:23:49
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- 887二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 15:29:02
- 888二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 15:34:21
- 889ぬし24/10/27(日) 15:42:48
- 890二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 15:43:47
全部かいな…
- 891二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 15:44:37
つまり先生達は死んだ生徒たちの成れの果てなん…悍ましすぎるんやが
- 892二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 15:45:15
子は親に逆らえない
- 893二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 15:46:15
捨てるとこ無し!うん完璧だな!()
- 894二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 15:46:37
何だねここは地獄かね
- 895二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 15:47:48
地獄でもここまでは酷くないと思います
- 896ぬし24/10/27(日) 18:58:19
「ハッ!」
軽い気合いとともに岩国が培養チューブを叩き割る。軽く鋭い蝙蝠の翼で肉の繭を斜に斬ると、中からどろりとした内容物が溢れ出した。
肉の繭に詰め込まれていたのは手、足、臓物といった人体のパーツが一揃いと、その真ん中で不規則に蠢いているヒトの成りかけのような奇妙な生物。繭の中身を見て岩国はこの装置のおおかたの用途を察する。
「余り物のパーツを使って人体培養まで…ほんとうに趣味が悪い」
吐き気を催しながら岩国が呟く。訳ありの自分はともかくただの学生でしかない稗田はこんなものを見て大丈夫かと岩国が彼の方を見やると、彼は怯えるでも気絶するでもなく、ただ肉繭の方を凝視している。
「『教員培養槽』、『γ再生成型』、『複異能核合成機能』_____?」
肉繭に乱雑に詰め込まれたパーツたちを眺めて、稗田が何やら呟き出す。
「『登録番号N552・紐皮大樹』、『登録番号N571・竜胆柊』、『登録番号N575・藤巻アンリ』…」
彼の目はどこか宙に浮いた文字を追っているようで、目に見えた文章をそのまま読み上げるように口を動かすたびに彼の顔色が青くなっていく。岩国はその様子に背筋の凍るような既視感を覚えた。
彼の読み上げた名前はすべて、この学園にかつて在籍していた生徒のもの。彼らはここ1年以内にみな行方をくらましている。
だが、それより重大なのは。
「…稗田、お前…"いったい何が見えている"?」
冷や汗を流し、岩国が問う。声をかけられて振り向いた稗田の瞳はガタガタと揺れて、彼自身もひどく混乱しているように見えた。
「わかんない。わかんないのに見えた。この肉の繭を見たときに、かってに変な文字列が…情報が、頭に流れ込んできた」
新の『目視録』とおんなじだ。
稗田がそう呟いて、岩国の疑念は確信に変わった。
彼は使ったのだ。設楽の異能、視界に入ったモノの情報を得られる能力…『目視録』を。
しかし何故。設楽のものであるはずの異能を。無能力の稗田が。なぜ、このタイミングで、使えるようになった?
「…なあ稗田。設楽は、」
岩国が言いかけて、その先の言葉を継げずに押し黙った。
ふたりの頬を冷たい汗が流れる。
途轍もなく嫌な予感がする。
「…はやく、ここを出て新の安否を確認しに行かないと」 - 897二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 19:19:27
いやー!?設楽ぁ?!
- 898二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 19:27:05
選ばれなかった安価の生徒達が何と無惨な姿に…
- 899二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 19:29:59
嘘だドンドコドーン!!辛いってッ、ヌシさん(なお肉繭安価は俺も参加したし何も言えません)
- 900二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 19:30:57
(はい、私も共犯です何も言えません)
- 901ぬし24/10/27(日) 20:14:42
長い回廊を走り抜けて、ついに岩国たちは地下施設の最深部まで辿り着く。
施設の最下層、その中心には真っ白い木の根のような構造物。天に向かって幹を伸ばすその姿は巨大な木のようにも撚り集まった糸束のようにも見える。構造物は精緻な模様の彫られた祭壇に据えられており、純白の大理石でできた祭壇をさらに囲むように手術台が並んでいる。
しかし岩国たちの目を引いたのはそこではなく、手術台に寝かされたひとりの少女。
「新…!」
稗田が息を呑む。彼の顔から血の気が引いて心臓がうるさいくらいに鳴る。
遠目に見てもすぐわかる、よく見慣れた翠髪の少女。少しおっちょこちょいな節もあるが思慮深く利発だった彼女が。設楽新が血まみれの手術台に横たわっている。
その頭の上半分はこそぎ取られたかのように欠けていて肌は蝋のごとく冷たい色。少なくとも、今の彼女をどう見ても生きてはいないと確信できる。
そして。
「…ああ、皆さんお揃いで」
少しくたびれた声が岩国たちに語りかける。
岩国たちの視線の先、手術台に寝かされた設楽の隣。
顔に真っ赤な返り血を浴びて轟茉莉花が立っていた。 - 902二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 20:17:13
kill you
- 903二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 20:21:28
岩国の反応がないのがホンマ…
- 904二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 20:21:54
殺意が迸っておられる
- 905ぬし24/10/27(日) 22:27:09
「あなたたちも辿り着いてしまったのですね。とても残念で…」
茉莉花がなにか言い出すより先に、岩国が動いた。
吸血鬼の身体能力をフルに使って一瞬で茉莉花に肉薄。盾代わりに現れた"妖精さん"の鉄砲玉たちを八つ裂きにして鋭く尖らせた爪を彼女に振り下ろす。護衛に控えていた妖精が短刀で岩国の爪を受け止め、真っ赤な火花が散る。
「お前が設楽をやったのか」
岩国がドスの効いた声で言う。彼の口が言葉を発するたびに、音の端々から烈火のごとき怒りがほとばしる。
「お前に人並みの罪悪感はないのか!?設楽がいつ、理不尽に殺されなければならないような事をした?あの子が何をしたって言うんだ!」
ぎり、と岩国の手に力が加わって妖精の短刀が引き裂かれる。同時に岩国に向かって放たれた銃弾を彼は俊敏にかわして追撃。武装した妖精たちとの乱戦にもつれ込む。
「アカデミーの外道どもが!何が楽しくてこんな非道を繰り返す!?何も知らないガキどもを異能者に仕立て上げ、いたずらに殺すような真似をして!お前らの下らない実験のためにどれだけの人が犠牲になってきたのか分かっているのか!?」 - 906二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 22:41:45
妖精つおい
- 907ぬし24/10/27(日) 22:46:03
「…楽しい?」
そこで茉莉花の声が一段低くなる。頑とした無表情を貫いていた彼女の顔がはじめて怒りに歪んだ。
「儂らが好きでこんなことをやっとると思うちょるんか!?」
いつもの丁寧語が剥がれた素の口調をむき出しにして茉莉花が叫ぶ。
無数の武装した妖精たちが彼女の呼びかけに応じて現れ、一斉に岩国に殴りかかった。攻撃を凌ぎきれなかった彼の肌にいくつも殴打の痕が刻まれる。
「儂らの意思でこの地獄を止められるならとっくに止まっとる。でもそんなこと、天地がひっくり返ってもあり得ん。そんな救いなどありはせんのじゃ」
今にも罪悪感に押し潰されそうな、それでいてある種の覚悟と諦観を含んだ表情で茉莉花が訥々と語る。
「そこまで言うなら教えてやる。この学園が異能者らを集める目的を。儂らがこないな地獄に身を浸す、浸さにゃあならん本当の理由を」 - 908二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 22:46:28
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- 909二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 22:48:07
先生って円吉の弱点知ってるんだろうか
- 910二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 22:48:21
先生ブチギレ
- 911ぬし24/10/27(日) 22:48:46
- 912二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 22:49:06
教えてください正直言って滅茶苦茶気になってました
- 913二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 22:52:26
この世界を"外なる者"たちの影響から切り離すため
- 914二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 22:52:42
- 915二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 22:54:15
難しいなこれ
この世界を生み出した樹に従わざるをえない為(本体が枯れるくらいなら産み出した実を栄養に) - 916二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 22:55:31
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- 917二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 23:01:38
全人類を喰い滅ぼしかねない人型のナニカを封じる樹の化け物に餌をやっている。つまりは世界の為
- 918二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 23:01:54
- 919二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 02:11:19
世界を別次元に移動させて外なる者から守る
- 920二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 02:38:50
この世界は新世界になりつつある。無能力者は新世界の大気に適応できず生きていけない、『樹』だけが楽に新しく能力者を生み出すことが出来る。これからの多くの能力者を増やすために『樹』に能力者の脳を捧げている。
君達学生は樹を育てる餌だ - 921ぬし24/10/28(月) 07:50:19
- 922二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 10:16:49
外なる者か…一体…
- 923二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 12:46:57
つまり「樹」は生きた次元転送装置?
- 924二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 18:30:09
- 925二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 18:33:47
あ…なるほど
- 926二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 18:35:34
何でも弄れるもんな俺ら
- 927二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 18:47:57
もう下手な安価出来ないやんけ!
- 928ぬし24/10/28(月) 22:13:30
「見てみい」
茉莉花がそう言ってガンと床を蹴ると、床下から大きな液晶パネルがせり上がってくる。
パネルに映されているのはここから遠く離れたどこかの街。
いっけん何の変哲もないように見えるビル街に、突如として黒い影がさす。
「…なんだ、あれは」
画面に映った『それ』を見て岩国が思わず呟く。
そこにあったのは醜く蠢く黒い影。蟲のような、蚯蚓のような、黴菌のような、おおよそヒトが嫌悪するものすべてをごちゃ混ぜにした悍ましい形の『なにか』が上空から街に向かって手を伸ばしている。黒い手が大気をかき分けるごとに、空間が糸のようにほつれ解けて消えていく。
岩国も稗田も、一目見て『それ』が自分たちの手には負えない何かであると理解した。
「外なるもの、この世界を滅ぼすもの。…予想より進行が早いな。もう"飛ぶ"ぞ」
茉莉花が厳しい顔で言い、手術台の裏から透明な瓶に詰められた灰白色の脳髄を取り出す。それが誰の脳髄であるかなど岩国たちは分かりきっていたが、先ほどの映像に呆気に取られて彼女を止めることはできない。
瓶から薬液漬けの脳髄が出され、大樹の根元に捧げられる。
木の根のような糸束のような巨大な構造物はその幹から白い触腕を伸ばしたかと思うと瞬時に灰白色の塊を取り込んだ。
どくん、と大樹が脈動。
その瞬間、彼らの立っていた地面がぐわんと揺れたような感覚がして視界が反時計回りに回転する。網膜の奥がちかちか明滅して乗り物酔いに似た感覚が襲った。
「…っ!?なにが起こって、」
パネルを覗き込むと画面に映っていた黒い影は跡形もなく消え去り、静けさに包まれた街が残る。晴れた空を何事もなかったように爽やかな夏風が吹き抜けていた。
言葉もなくただ呆然と佇むしかない岩国たちに向き直って、茉莉花が静かに告げる。
「これで、この世界はまたしばらく延命された。世界自体を奴らのいない別次元に転送することで我々はまた生きながらえた。異能者の脳髄、結晶化された"心"のエネルギーを糧にして世界を別次元へ移動する、あれはそういう装置」
設楽の命を吸い上げた大樹が幹を震わせて蕾を生やす。真っ白い木肌に血のような紅い花が咲く。
「けれど今回も長くはもたないでしょうね。奴らはどこまでも追いかけてくる。次元の壁を越えて我々の世界を食い尽くそうと侵蝕してくる。我々が保守して、延命し続けなければ、この世界は簡単に崩れてしまう」 - 929ぬし24/10/28(月) 22:13:58
茉莉花の残酷な宣告に、岩国と稗田の表情が凍る。
「…そんな、」
「必要な犠牲って…さもないと世界が滅びるって…じゃあ、今まで俺のやってきたことは、全部…」
よろよろと岩国の足取りが覚束なくなって、異能で強化していた彼の武装が解ける。
「…うそだ」
今まで黙りこくっていた稗田が口を開く。
「嘘です。この世界が滅ぼされるなんて、世界を守るために犠牲が要るなんて。ありえない。漫画かなんかじゃないんだから…。こんなの…全部たちの悪い冗談です。そうでしょう、先生…?」
稗田が今にもひっくり返りそうな声で呼びかけるが、茉莉花は無言で首を横に振る。
「分かったでしょう。あなたたちの足掻きがいかに無意義なことか」
茉莉花がゆっくりと歩いてくる。
尊い思い出も心の痛みもすべて振り払うように、茉莉花が懐から拳銃を抜いて彼らに向ける。
「無駄な抵抗はやめなさい。せめて楽に終わらせてやる。それがあなたたちの先生として、私にしてあげられる精一杯の手向けだ」 - 930二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 22:17:12
えっ!?ここから入れる保険があるんですか?
- 931二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 22:24:16
な い で す
- 932ぬし24/10/28(月) 23:12:56
なにもかもが一瞬だった。
パン!と鋭い銃声がして岩国の胸を銀色の弾丸が貫く。
ふらつきながら崩れ落ちる身体。胸元に広がっていく赤黒い染み。ごぼりと濁った音を立てて彼の口から血の塊が吐き出された。
「円吉っ!!」
稗田が岩国に駆け寄って彼の半身を揺り起こす。しかし既に彼の身体はだらりと弛緩して、目の焦点は合っていない。
「そんな、どうして…円吉…円吉…!」
涙で視界がぐちゃぐちゃに歪む。温度を失っていく岩国の体に縋りついて喚くが、返事はあるはずもなく。
嘆く稗田の心臓に焦点を合わせ、茉莉花が銃口を向ける。 - 933二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 23:20:49
過去編は地獄(確信
- 934二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 23:24:14
私達は今とても辛いものをみています
- 935ぬし24/10/28(月) 23:33:03
稗田は悲しんでいた。
どうして自分たちばかりがこんなに辛い目に遭わなければならないのだろう。
明るくて眩しかった円吉も、利発で少しだけドジな新も、優しく見守ってくれた轟先生も、大切な人たちがどうしてみな苦しまなければならないのだろう。だれも悪いことをしたわけでもないのに。
口の中に血の味が広がる。
胸に鋭い痛みを感じて、岩国の作った血溜まりの中に倒れ込む。息が苦しい。おそらく肺に穴が空いている。
ああ、これは助からないな。
身体から力が抜けていくのを感じながら稗田は静かに悟る。自分はきっとここで死ぬのだ。先生も、仲間たちも、だれも救えないまま地獄に落ちるのだ。
すべてを諦めて稗田は静かに目を閉じようとするが… - 936ぬし24/10/28(月) 23:33:23
「(……?)」
そのとき、ふと"見えた"。
どこからか垂れ下がった見えない糸。天から垂らされた蜘蛛の糸のようにも、ゲームのログらしき文字列のようにも見える不思議な糸。
岩国に、茉莉花に、自分に、人形劇の操り糸のように透明な糸ががんじがらめに絡みついている。
『くすくす』
『くすくす』
『あーあ』
『しんじゃった』
『つらいね』
『じごくだね』
『つぎは何してあそぼうか』
『二十年後にもどる?』
『むかしばなしは飽きちゃったね』
『じゃあもうみんな消しちゃう?』
『もったいないよ。ひとり未来に残しておこう』
『まだあそべるね』
『それいいね』
『そうしよう』
『そうしよう』
厚い膜一枚を隔てて、無数の目がこちらを見ている。稗田たちの苦しむさまを、愉快な悲劇を観て、嘲笑っている。
「……あ」
ぱん。
乾いた銃声が響いた。 - 937二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 23:37:18
どうなったん?
- 938二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 23:45:13
これって…もしかするともしかする?
- 939二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 23:45:59
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- 940二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 23:46:32
なんて邪悪な奴ら何だッ…()
- 941二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 23:53:43
うむ…()
- 942二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 01:02:22
現在で稗田達はどうなっているのか
- 943ぬし24/10/29(火) 08:10:53
銃声よりも速い斬撃が飛んで、茉莉花を守っていた"妖精さん"の首が飛ぶ。
何が起こったのかと目を見張って見れば、先ほどまで倒れていたはずの稗田の姿がそこにない。
まさか、と茉莉花が呟く。
同時に彼女の死角から音速の爪撃が飛んできて手の中の拳銃を弾き飛ばす。茉莉花の視界に一瞬だけ映る、胸から血を流した栗毛の少年。その背中には薄く鋭い蝙蝠の羽が生えている。 - 944ぬし24/10/29(火) 08:11:41
稗田は無能力などではなかった。
『自分にとって大切な存在が死んだとき、その者の力を引き継ぐ』異能。
それが彼に目覚めた力の正体。
恐るべき速度で、稗田は"妖精さん"たちを蹂躙していく。もとより力のある"妖精さん"の大半は岩国が無力化した。残る烏合の妖精たちを処理するなど、岩国と設楽ふたり分の力を受け継いだ彼には赤子の手をひねるより容易い。
あっという間に蹴散らされた妖精たちの亡骸が無残に散らばる。血の匂いが充満する祭壇で、稗田は丸腰になった茉莉花の喉元に鋭く伸ばした爪を突きつける。
「許してくれとは言わん」
茉莉花の態度は落ち着いていた。元よりいずれこうなることは分かっていたのだろう。アカデミーの教師である以上、いつでも命を落とす覚悟はできている。彼女はそういう人間だ。
「いくら事情があろうと儂がおんしらにしてきた仕打ちは変わらん。儂らを恨むのも当然じゃ。この首ひとつでおんしの気が済むなら、煮るなり焼くなり好きにせえ」
「……。」
稗田がゆっくりと爪を下ろす。
護衛の妖精から奪った銃を捨て、『吸血鬼症候群』を解いて穏やかな笑みを浮かべ。
戸惑う茉莉花の前にそっと膝をつき、手を差し伸べる。
「提案があります」
稗田は理解していた。
ここで茉莉花を殺すことがどれだけ意味のないことか。
稗田は理解していた。
自分たちを犠牲にして世界を延命することに彼女がどれだけ苦悩してきたか。
稗田は理解していた。
彼が真に壊すべきものは、なにか。 - 945ぬし24/10/29(火) 08:13:36
◼︎10 years later
「よくも、謀ったな…!」
血に染まったリビングルームで二人の男が話している。血を流して座り込む金髪碧眼の男と、それを見下ろす男。傍らにはひとりの女の亡骸。彼女の左手には血を流している男と揃いの指輪が嵌っている。
血まみれの男を見下ろし、白衣の男が静かに告げる。
「ごめんなさい。けれど既存の権力層を廃し『学園』を変革するために、あなたの立場が必要だった」
「…私を殺したところでアカデミーは変わらないぞ。この世界はすでに学園の生み出す異能者に依存しきっている、今更元に戻せるなどあり得ない」
白衣の男は表情を変えない。
「知っています」
『何を今更』といった風情で白衣の男が云う。
「こんな地獄、終わらせられるものならとうに終わらせている。この世界を存続させるために未来ある若者を生贄にし続けるなど、あなたも望んではいないのでしょう?」
起伏も揺らぎもない、ただ決められた台詞をなぞるかのような語り口。
「あなたたちは何も悪くない。悪いのはこの世界。我々に犠牲を強い続ける世界の理」
白衣の男が穏やかに笑う。
「だから、書き換えます。この世界の理を。この物語を紡ぐ『糸』を振り解き、掌握し、私の手で今度こそ"誰も取りこぼさない世界"を」
その瞬間、男がはっとして顔を上げる。彼の視線の先、白衣の男の瞳には血まみれの背景に不釣り合いなほど真っ直ぐな光。
「まさか君は__________」
「さようなら、榊原主任」
____すべては10年前のあの日から。 - 946二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 09:17:28
お前だったんだな…俺の脳内でSAWの音楽が流れとるわ…
- 947二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 09:18:08
これが"真実"
- 948二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 09:36:49
『自分にとって大切な存在が死んだとき、その者の力を引き継ぐ異能』なんたる哀しき、そして主人公みたいな異能なんだ…
- 949ぬし24/10/29(火) 12:25:58
全然箸休めになってない番外編、これにて終了です
みなさまお疲れ様でした
残りレス数も少ないので本編は次スレ(明日立てる)から再開します
例のごとく次スレに載せる「これまでのあらすじ」も募集するのでよろしくお願いします - 950二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 13:19:27
乙です
- 951二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 13:44:45
お疲れです
- 952二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 16:33:15
ついに最終章が始まるのか
- 953二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 16:49:49
どんな地獄が待っているのか…楽しみであり怖くもある
- 954二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 18:38:09
あらすじは難しいぞい
- 955二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 18:40:47
義座丸との死闘→姉弟喧嘩→主人公バレる→20年前の過去&学園の真実…的な感じに纏めたいんだが…どないしょ
- 956ぬし24/10/29(火) 20:26:32
雑談
先日ソードワールドTRPGでGM持ち回りシナリオを回したのですが自PCがあまりにもひどい尊厳破壊を喰らってて手叩いて笑っちゃったので紹介します
人族を守る正義のルーンフォークとして生まれたはずが
記憶喪失に陥ったところを頭蛮族な他PCに洗脳され
愉快な蛮族どもと一緒に人族の街を滅ぼし
途中で記憶が戻り蛮族PCと敵対するものの敗北して記憶を消去され
再洗脳を受けてかつての相棒を●害し
途中で裏切った味方PCになぜか殺され拉致られ
拉致られた先で蘇生からの記憶喪失&再洗脳(3回目)コンボを決め
ストレスで多重人格を発症し
ラスボス戦手前で上記↑の記憶をすべて呼び起こされて人格崩壊し
ラスボスを倒した後は生きる目的を失って自ら命を絶った(なお後日談でやばい邪神官に蘇生され4度目の洗脳を食らった)自PCです - 957二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 20:33:34
ど……度し難てぇ……
- 958二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 21:55:41
草 いや笑えないんだがね…
- 959二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 23:01:07
可愛いビジュアルに酷過ぎる人生
- 960二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 08:12:40
コワイ!
- 961二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 12:39:04
- 962二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 12:39:45
ついに最終章が近いとなると色々あるんだろうなって…
- 963ぬし24/10/30(水) 18:13:44
- 964二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 18:26:27
タテおつー!
- 965二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 18:26:47
ありがとうございます!
- 966二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 18:28:53
やったぜ
- 967二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 18:31:08
新スレダァ〜!
- 968二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 18:33:25
ぼちぼちこっち埋めないとね
- 969二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 21:02:26
せやな
- 970二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 00:29:32
ばちばちうめ
- 971二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 00:34:01
埋め
- 972二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 00:35:56
うまる
- 973二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 00:36:09
埋め
- 974二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 00:36:24
埋めますか
- 975二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 00:38:08
ボチボチ
- 976二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 08:53:15
このレスは削除されています
- 977二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 15:17:41
埋めねば
- 978二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 15:17:53
うめうめ
- 979二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 16:18:02
没キャラとか色々出てきたな
- 980二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 16:18:15
そういえは
- 981二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 21:34:25
ん?
- 982二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 21:34:40
埋めないといけない
- 983二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 21:34:56
うめうめ
- 984二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 06:43:32
ほ
- 985二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 10:26:27
あと15くらい
- 986二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 17:02:41
長いような短いような…ついに最終章か
- 987二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 17:02:54
歴史ってやつ
- 988二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 17:03:48
最初から参加している身としては感慨深いものが
- 989二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 17:04:05
ありますなぁ
- 990二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 17:04:20
うめうめ
- 991二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 17:04:55
うめる
- 992二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 17:18:05
分かる…
- 993二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 17:19:43
完結しない方が多いからね嬉しいよね
- 994二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 17:19:54
梅沢
- 995二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 17:20:08
梅梅
- 996二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 17:20:21
埋めます
- 997二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 17:21:04
あとちょっと
- 998二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 17:21:15
埋める
- 999二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 17:21:54
せい
- 1000二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 17:24:44
1000ならみんな主人公