- 1二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 20:27:36
- 2二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 20:27:47
救護騎士団の槌永ヒヨリ編
ここだけアリスクの一人が|あにまん掲示板bbs.animanch.comシスターフッドの秤アツコ編
ここだけアリスクの一人が(別ルートA)|あにまん掲示板dice1d3=@3 (3)@1.サオリ 2.ミサキ 3.アツコ※アズサとヒヨリもアリスク入りするが択からは除外内乱の最中(幼少期)に記憶喪失になりトリニティに拾われた世界・ベアトリーチェが内乱を収め…bbs.animanch.comここだけアリスクの一人が(別ルートA) Part2|あにまん掲示板アツコが内乱の最中(幼少期)に記憶喪失になりトリニティに拾われた世界・ベアトリーチェが内乱を収める前に拾われた・一人が抜けたことで重要性で全員の悲惨さや過程が変わっても本編まで生きている※戸籍=学籍を…bbs.animanch.comティーパーティー(サンクトゥス派)の錠前サオリ編
ここだけアリスクの一人が(別ルート分岐)|あにまん掲示板dice1d2=@1 (1)@1.サオリ 2.ミサキ内乱の最中(幼少期)に記憶喪失になりトリニティに拾われた世界・ベアトリーチェが内乱を収める前に拾われた・一人が抜けたことで全員の悲惨さや過程が変わっ…bbs.animanch.comここだけアリスクの一人が(別ルートS) Part2|あにまん掲示板錠前サオリが内乱の最中(幼少期)に記憶喪失になりトリニティ/百合園セイアに拾われた世界・ベアトリーチェが内乱を収める前に拾われた・一人が抜けたことで全員の悲惨さや過程が変わっても本編まで生きている※戸…bbs.animanch.comここだけアリスクの一人が(別ルートS) Part3|あにまん掲示板錠前サオリが内乱の最中(幼少期)に記憶喪失になりトリニティ/百合園セイアに拾われた世界・ベアトリーチェが内乱を収める前に拾われた・一人が抜けたことで全員の悲惨さや過程が変わっても本編まで生きている※戸…bbs.animanch.com正義実現委員会の戒野ミサキ編
ここだけ元アリスクのミサキが|あにまん掲示板内乱の最中(幼少期)に記憶喪失になりトリニティに拾われた世界・ベアトリーチェが内乱を収める前に拾われた・一人が抜けたことで全員の悲惨さや過程が変わっても本編まで生きている※戸籍=学籍を得た経緯はキヴォ…bbs.animanch.comここだけ元アリスクのミサキが Part2|あにまん掲示板内乱の最中(幼少期)に記憶喪失になりトリニティに拾われた世界・ベアトリーチェが内乱を収める前に拾われた・一人が抜けたことで全員の悲惨さや過程が変わっても本編まで生きている※戸籍=学籍を得た経緯はキヴォ…bbs.animanch.com元アリスクif総合スレ
元アリスクif総合スレ|あにまん掲示板「ここだけアリスクの一人が」スレの四シリーズについて語るスレ過去のスレでまだ語りたい概念があるうちに完結してしまったネタなどがあればそれもあり四シリーズ(ヒヨリ、アツコ、サオリ、ミサキ)世界線をクロス…bbs.animanch.com - 3二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 20:27:57
次スレ
- 4二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 20:28:45
立て乙
- 5二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 20:30:00
- 6二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 20:30:14
スレ立て感謝~
- 7二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 20:32:39
スレ建てかんしゃあ〜
- 8二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 20:32:52
バリエーションが豊か
- 9二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 20:33:44
pixivにも漫画が投下されてたりSSが定期的に投げられてるの神
- 10二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 20:33:54
ん、助かる
- 11二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 20:39:49
四天王感ある
- 12二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 20:40:16
- 13二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 20:43:37
- 14二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 20:45:25
- 15二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 20:49:03
- 16二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 20:50:34
ありがたや…
- 17二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 20:51:17
- 18二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 21:54:18
まとめ助かる
- 19二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 21:56:19
この支援絵を見てたら、ピックアップタイトルが思い浮かばないかな〜って考えてたけど、結構難しいね
- 20二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 21:56:56
- 21二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 23:02:01
そういえばヒヨリとアツコは誰に拾われたかまでは決めてないね
- 22二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 23:12:11
ヒヨリはミネ団長と暮らしてる(夜は一緒に寝る)概念があったし、団長に拾われてて
アツコはシスターフッドという組織自体に拾われて、サクラコたちと交流を深めるイメージ - 23二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 23:14:05
アツコはサクラコに拾われてるかシスフという組織自体なの分かる
- 24二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 23:29:54
偉い人みたいなサッちゃんが格好いい綺麗
- 25The Fake×Squad24/09/30(月) 23:41:47
早朝 ミレニアム自治区内某所 留置所内
「思っていたのとは随分形が変わっているんだけどな」
「お前たち……迎えにきたぞ」
槌永ヒヨリ、秤アツコ、戒野ミサキの計三名 釈放
身柄をシャーレ居住区へと移送。
数時間後
「……と、いうわけで、しばらくお前たちにはここで暮らしてもらうことになった」
「一応最低限のプライベート空間は守られているが、監視カメラは常に回っている」
「色々と不便をかけると思うが、これがヴァルキューレ側との協議の結果なんでな」
「…………」
「はぁ……」
居住スペースにおける諸々の説明を終えた後、大きなため息を溢した後、その場にドカっと座り込んだ。
肉体と精神の疲労がピークに達したせいだろう。
先生と同じようにサオリも方々を駆けまわっていた。それがようやく一応の落ち着いたのだ、無理もない。 - 26The Fake×Squad24/09/30(月) 23:42:19
「ミサキ、ヒヨリ、アツコ……皆、色々と大変だったな……」
「ここは留置所なんかよりずっといい環境だし、今はゆっくり休んで―――」
「あの…さぁ、サオリ」
「ん?どうしたミサキ」
すると3人は互いに顔を合わせ、
「「「ティーパーティーの服似合わな~~~~~~」」」
「は、はぁ!?」
声を揃えてサオリに言い放った。
「サオリさんが“そう”なっている世界ってのはよく分かっているんですけど……」
「私たちが知っているのとはだいぶ違っていてね」
「……正直取り調べ中とか笑いを堪えるのに必死だったんだけど」
「お、お前らなぁ……」
全員が笑った。
こんな状況になってから、久々の心からの笑顔だった。
「……話そうか、もっと……色々とな」
- 27The Fake×Squad24/09/30(月) 23:43:28
…………。
………。
……。
…。
「会わせられない……というのは?」
「出来ない……というよりは、難しいってところかな。お互いのメンタル的な意味でね」
前日のことだった。
3人がそれぞれの世界で親交のあった者とどうにか会わせることが出来ないかと、サオリは先生に提案した。
だがそれは、惜しくも却下されてしまった。
「ミネにサクラコにコハルだっけ?」
「あぁ、元の世界で家族のような関係だったらしい」
「……気持ちは分からなくもない。私だって同じ状況に陥って、もしその世界に親しい人がいたら会いたいって、そう思うから」
「なら……どうして?」
「この世界ではあくまで他人だからだよ」
「……」
「今挙げた3人はアリウス、それにスクワッドの事情をよく知り、そして理解している」
「きっと悪い印象をスクワッドには持っていないと思う。少なくとも私そう信じたい」
「とはいえ、あの3人から家族とか友人って目線で話をされると……ちょっと事情が変わってくる」
「少なくとも今はお互いによくない感情を生んでしまう危険性がある」
「時間が解決してくれるかもしれない。けど今はそうじゃない」
「それだけは分かっててもらえるかな?」
「そう……だな」
「あっ、でも……あの子なら……」
「……あぁ、アイツか。なら大丈夫そうだな」
- 28The Fake×Squad24/09/30(月) 23:44:16
「ねぇサオリ」
「うん?」
「私はさ、あの3人の色んな話を聞いててね、嬉しいしホッとしたんだ」
「……」
「あの子たちはあの子たちなりの青春を謳歌して……苦難を共に乗り越える大事な人が出来て……それに」
「安心したよ、どの世界の私もちゃんと生徒の力になれていることにさ」
「先生……」
…。
……。
………。
…………。
「そういうことなら……仕方ないですよね」
「まぁ代わりにこの世界のトリニティの色んな映像を持ってきてくれたんだからさ」
「知っている顔しかいないのに、な~んか寂しいなぁ……」
「さて、そろそろ来てもおかしくない時間なんだが……」
「誰か他に来るんですか?」
「あぁ、特別ゲストだ」
すると間もなく、玄関のチャイムが鳴る。そしてサオリが迎えに行き、そして共にやってくる。
「本当……だったんだ」
アリウスの元スパイ、補習授業部の白洲アズサ。
- 29The Fake×Squad24/09/30(月) 23:44:43
3人のことについては予め聞かされていたものの、こうして対面すると驚きを隠せない様子だった。
そして、同時に彼女の目から段々涙が滲んでくる。
「事情は教えられたけど……まさか……」
「そんな……可能性があったんだな……」
「幸せ……なんだろうな、お前たちは」
「う……うぅ……」
「なぁサオリ……」
「どうしたアズサ」
「ちょっと……泣いていいか?」
「………」
黙って自分の胸を貸した。
そしてサオリの胸でアズサは思い切り泣いた。
その間サオリは何も言わず、ただ優しく頭を撫でてやった。
「アズサちゃん……」
「こういうの微笑ましいっていうのかな」
「それでいいと思うよ。………それにしても」
「アツコ?」
「私の世界だとあの二人、周りがドン引くくらいの殺しあいしていたんだよねぇ、って」
「「えぇ……」」
- 30The Fake×Squad24/09/30(月) 23:45:15
- 31二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 23:47:20
と、いうことでケイの登場でございます
- 32二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 23:47:34
アリス(ケイ)か
- 33二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 23:48:08
結構余裕あるな?
- 34二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 23:49:34
アズサーッ…泣け……
- 35二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 23:49:46
ケイは予想外だったな
- 36二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 23:52:21
次回も楽しみにしています!
- 37二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 23:53:03
アリス自身が何かできるかと言えば出来なくてケイが出来るんだろうし想定はしていた
- 38二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 23:53:28
アツコ目線だと本気の殺し合い見てるから感慨深そう
- 39二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 00:25:46
- 40二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 00:28:22
そいや書いたミサキパートだとサオリ達と戦ったとか書いてないな。最後は便利屋行きになったし
- 41二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 06:43:34
便利屋スクワッド概念いいよね。アツコにハルカ猫可愛がりして欲しい。
- 42二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 07:15:59
- 43二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 07:25:08
雑草とお花繋がりか
- 44二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 10:20:15
他メンツはともかくとしてミサキだけコハルと会えない話せない事で早々にジメジメと鬱になってそう
ヒヨリは図太く先生のオヤツを摘み食いして帰ったら太ってコレステロールや脂肪とかで絞られる。アツコは…まぁ帰ったらベアおばの件が片付いてたりして驚きはしそう - 45二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 11:15:52
アビドス3章前…か、
…地下ピ絶対殺スクワッドですね、これ。 - 46二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 11:38:39
地下ニート(ヒヒッ…シャーレを爆破して先生を無力化…なんか知らんのがおる。え?誰?知らんしイレギュラーだろ!小生知らんし、小生悪くないだろ!?)
各関係者「地下ニートぶっ◯す、慈悲はない」
地下ニート「うわーーん!なんでぇぇえええ!?」 - 47二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 11:46:16
- 48二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 11:56:33
- 49二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 12:09:31
「アレはどういう事だ?」
シャーレ執務室のソファで膝を抱えて項垂れているミサキを様子を見に来たサオリが突っ込む
「あ〜…アレは何でも妹成分不足なんだって」
「………は?」
「最初は普通だったんですが、モモトークしようとしても繋がらないのでミサキさんがどんどんあんな感じに…」
まぁ私がセイアやミカとかと会えないってなったらあんな感じになりそうだなと納得する
"まさかここまでのメンタルダメージになるとは思わなかったね"
"でもコチラの彼女らと合わせてもダメージは負うわけでどうしようもないのがなんとも…"
先生もコレばっかりは対策しようがないので、早く問題を解決するのを願うしかないようだ
「コハルコハルコハルコハルコハルコハルイチカコハルコハルコハルコハルコハルコ....」
(しかし顔見知りのこんな姿は何か怖いな…」
みな早く元の世界に戻れる為に尽力しようと決意した
- 50二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 12:19:30
コハルゼミとイチカゼミ化したミサキかわいい(深刻)
- 51二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 12:20:03
コハルコールの中に一つだけ混ざるイチカから発せられる重みよ…。
- 52二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 12:32:58
量のコハルと質のイチカ
- 53二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 12:56:50
ちょっとだけ小話というか小ネタは書けそうな気がしてきた
- 54二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 12:56:55
- 55二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 12:58:09
ひぇっ
- 56二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 13:01:36
アリウスの部隊のリーダー的存在で完全に擦れていて過激で自傷癖がついてしまっていてロイヤルブラッドのアズサ...お労しい...
- 57二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 13:01:41
アズサか。ヘイローが燻むかヒビ入ってたら更にお労しさがでそう
ヒフミやミカとも会ってない事もあって救いがないパターンやなぁ…
アズサだけがアリウスに残ってるのか否か…
元スクワッド(トリニティ)vsアズサ(アリウス)を書くならかなり悲惨な末路になりそう
- 58二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 13:06:44
このアズサは抗わずにどこまでもバニバニに沈んでいそう
- 59二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 13:25:02
因みにアズサのモチーフはアズライール(旧約聖書で死を司る天使で罪人を裁く者)と考えられている
このアズサは誰を、そして何を裁くのだろうね - 60二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 14:49:21
「ねぇ、浦和ハナコってそっちでもコハルに変なこと吹き込んだりしてるの?」
「そうだな」
「相変わらずなんだね……」
「…悪く言わないでくれ、彼女は私の親友なんだ」
「そ、そうなんだ…」
「それに私とは“痕”を残しあうくらいアツアツ♡だとハナコは喧伝していてな、“痕”を残したのは事実ではあるが…」
「エッチなのはダメだから!!」 - 61二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 15:09:00
- 62二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 15:14:50
- 63二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 16:57:32
Wヒヨリのうわーん二重奏うるさそう
- 64二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 17:57:52
正実ミサキイチカコールが増えとるwww
- 65二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 18:13:13
エッチなのはダメ!!
- 66二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 18:14:44
- 67二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 18:15:11
全ては虚しいだけだ
- 68二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 18:16:04
こんなの自分じゃない!と自分もこうなる…と揺れてるミサキ(アリスク)かわいい
- 69二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 18:16:58
ユウカに軽めに挟んでもらうのはご褒美だから、間を取ってゲ開先生に挟んでもらおう。
- 70二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 18:31:28
- 71二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 21:07:02
- 72二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 22:22:16
いや、こんなボロボロになっても芯は折れてないのもいいぞ。みんなが幸せそうにしてるの見るとボロボロ泣き出しちゃうんだ。
- 73二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 22:43:48
バッドエンドルートのアズサパート書いてはいるが…プロット組んだらエデン条約編全部踏襲する事になるという壮大な話になるっていうね
- 74二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 23:35:01
- 75二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 23:35:26
心の奥底では折れてないアズサ……
- 76The Fake×Squad24/10/02(水) 00:07:08
シャーレを訪れたのは、ミレニアムのゲーム開発部、その一員である天童アリス……の別の人格AIである「ケイ」。
転移事件に何かしら関係しているのではないかと、心当たりの一人として思い浮かんでいた生徒だ。
「ニュースを見ました……あの、スクワッドの」
「それで来てくれたんだよね」
「はい……あの3人、指名手配の彼女らとは別人…なんですよね?」
「君がそう思うってことは、何か心当たりがあるんだね?」
「……」
「まぁ立ち話でもなんだ。お茶でも淹れるから座りなさい」
「ありがとうございます……」
何処か申し訳ない、といった感情が読み取れる表情、俯き、心なしかぼそぼそとした口調。きっと彼女は、何かとんでもないことをしでかした。それを自覚し、猛省したから今のこの態度なのだろう。
少しでも落ち着かせるために、先生は彼女を休憩室へと案内した。
「はい、コーヒーでいい?」
「……いただきます」
ケイの隣に座り、コーヒーの入ったマグカップを手渡す。
それを一口飲んだ後、ケイは話し始めた。
- 77The Fake×Squad24/10/02(水) 00:08:37
「……あれはただの事故のようなものなんだと思います」
「……続けて」
「あの日の朝、私は―――」
3人がこの世界に現れた日の朝、ゲーム開発部の部室へ行くためにケイが校内を歩いていると、部室で作業していた徹夜明けのモモイと鉢合わせた。
モモイが飲み物を買いたいというので、一緒に自販機まで着いていくことにしたのだという。
なんてことない、いつもの日常。
そして、下のフロアにいくために先に階段を下りたケイに追い付こうと、モモイが急いで下りようとした時……
モモイが階段を踏み外した。
彼女の身体は宙を舞い、このままだと落ちてしまう。咄嗟の判断力で動いた。
助けたい、
助けたい、
助けたい、
そう強く思いながら、受け止めようと手を伸ばした時に“それ”は起こった。
ケイとモモイの手が触れあった瞬間、そう、ほんの一瞬のこと。
何かが起動するような感覚がしたのだ。
アトラ・ハシースの箱舟
周囲のデータを収集し、分解、再構築することで様々なものを作り上げる物質変換システムというべきそれの稼働プロセス、それの感覚だ。
「……無意識です。決して私が意図して発動したものではありません。それだけは確実に言えます。………信じてもらえるかは別ですが」
「信じるよ、だって君も私の生徒だもん。……それに」
「信じてもらいたいからケイは今、私のところへ来たんでしょ?」
「………」
- 78The Fake×Squad24/10/02(水) 00:09:16
「その後私は、モモイを受け止めることが出来たものの、バランスを崩して一緒に転がり落ちてしまった……と、いうことです」
「それでモモイは頭を打って数時間ほど気絶……ってところかな。取り調べのあと私もお見舞いに行ったからさ」
「……ただ私にも幾分か分からないことがあって」
「というと?」
「一瞬とはいえ、箱舟の多次元解釈が発生しあの3人が此方の世界にやってきたとしましょう。ただ、いったい何をリソースとして、そして何が作られたのか、実のところ私も把握できていないのです」
「……」
「そんな馬鹿な、と思いますよね。ですがそれを一番思っているのが私自身なんです。そもそもどうしてプロトコルが稼働してしまったのか……だって今の私ではもう……」
「………何かしら、誰かしらの介入が起こった……という可能性とか?」
「そう考える方が自然なのでしょうね」
「うん、今はそれでいい。話してくれてありがとうケイ」
「本当に、それだけでいいんですか?」
「大丈夫、あとは私に任せてよ」
「………」
「だから今君がすべきなのは、ゆっくりこのコーヒーを飲んで、心を落ち着かせることだよ」
「……ふふっ」
「…?何か変なことでも言った?」
「いえ、なんでもありません」
そうして先生と共にゆっくりと味わってから、ケイは帰ることとなった。
もう遅い時間だし、泊まっていく?と提案したが却下された。
- 79The Fake×Squad24/10/02(水) 00:10:07
- 80The Fake×Squad24/10/02(水) 00:10:54
- 81The Fake×Squad24/10/02(水) 00:11:22
- 82The Fake×Squad24/10/02(水) 00:11:50
- 83二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 00:13:43
見事に地下ちゃんボンバー炸裂したのでした。
と、いうことでここまでが前半戦
次から中盤戦へと続きます - 84二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 00:14:39
これ二重人格でもないアリスが消えた世界なのか
- 85二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 00:18:56
- 86二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 00:27:15
ちょっと書き方がややこしかったかな
そうですね、今の内に言っておくと
ここはアリスがそのまま消えてしまった世界となっております
今後の展開のためにこの設定にしている、とだけ - 87二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 00:27:46
- 88二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 00:29:16
地下生活者はこれからミレニアムとアビドスとアリスクを敵に回す訳か…まぁシュロというか花鳥風月部による捨て駒にされてるとはつゆほどにも思うまい
- 89二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 00:46:38
- 90二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 00:50:24
- 91二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 01:00:00
箱舟がベースで転移したのならアツコとか他の世界もまだ関与可能な余地があるな?
- 92二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 01:22:24
ボロボロ世界線のアズサ助けるなら最終編のあのくだりとか好きだしやっぱり補習の面々とも接点持たせたくなるな
エデン条約後にブラックマーケット(ヒフミ)経由でぐらいしか思い浮かばんが - 93二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 02:20:09
……クロコみたいにゲマトリアスレイヤーにでもなったか?
- 94二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 08:04:52
しかしこのままアビドス3章に顔出すならこの3〜4人が臨戦ホシノと相対するのだろうか?
物足りない雑魚or後輩組とは違うから手加減無しになるだろうから重軽傷負いそうだし、素直にヒナに任せるか - 95二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 08:29:29
うーん、ifアズサ、勿論救われて欲しいって気持ちもあるんだけど
先生とかヒフミとかが関与できない所で消えてしまうのもまたifとしての味もあるんだよなぁという気持ち
心が二つある - 96二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 09:05:39
普通にケイが生徒になっていて良いな
- 97二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 14:36:43
中盤戦楽しみにしています
- 98二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 20:38:13
このレスは削除されています
- 99二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 20:42:36
- 100二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 22:13:53
アズサメインのバッドエンドifルートを書いてはいるのだが、内容が完全にスレチだなっていう
まぁ没でも自己満だしいいか - 101二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 22:53:48
- 102二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 23:25:46
スナイプからの逆探でシロコより圧倒的な速さで距離詰められるのこわいだろうな
ヒナからすると自分に集中してくれないし周りとの連携よりも単騎のが戦い易いだろうからアレね
時間は稼げるだろうけど変にホシノの殺る気スイッチいれるより原作通り防御よりの方がマシじゃねーかな?
- 103二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 23:34:48
この世界線のSSではどう活躍するのか気になるな
裏方で動くでもいいし推定アズサへの対処でもいい - 104二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 00:05:05
投下楽しみ
- 105The Fake×Squad24/10/03(木) 00:09:34
DUの街に雨が降る。
予報外れのその雨は、色んな物を洗い流すかのように、強く、強く、降り続ける。
予報に無かったからと、傘を忘れてずぶ濡れのまま走って帰路に就く者もいるだろう。
どうせこれは通り雨かなにかだろうと、近くの店で時間を潰している者もいるだろう。
なんてことない、ただの日常の風景。
ただ一つ、突然の爆発事故で一部のフロアがボロボロになった建物を除けば、だが。
そしてもう一つ、その建物からそう遠くない距離にあるひと気のない路地裏。
この路地裏で気絶し、倒れ、雨に濡れる者が、4人。
その者たちを見下ろし、そして睨みつける影のような獣、否、獣のような影。
そして影の傍で立っているのは、どこかみすぼらしい恰好をした少女のようなナニか。
4人の内の一人に近づき、少女は嗤う。
「サ・オ・リ・ちゃ~ん、なぁんで手前はそうなったんでしょうねぇ?」
「悲しい悲しい嗚呼悲しい」
「手前は本当に胸が痛いんですよぉ?」
「手前だって、無暗やたらに誰かを傷つけたいだなんてこれっぽっちも思ってなんかいないのですから」
「そもそも手前はただの噺家。手前自身で物語を紡ぐというのなら兎も角、そうではない別の物語にわざわざ出張って介入するなどあってはならないこと」
「嗚呼、本当に胸が痛い。これでは手前はただ悪戯に物語を引っ掻き回しているように見えるじゃないですかぁ」
「でも仕方ありませんよね。だってサオリちゃん、これは手前のせいなんですから」
- 106The Fake×Squad24/10/03(木) 00:09:58
「誰かを想う気持ちは本物なのでしょう、真実なのでしょう。ですが、その想いの力を発揮する時間と場所を考えなさい、つまりはそういうことなのです」
「“あれ”は手前の物語じゃない」
「それにサオリちゃん、手前は今自分の物語の他に3つも抱えているそうじゃありませんか」
「クロスオーバーというものは、確かに魅力的でしょう。しかしあれもこれもと取り込んでしまえばただ物語が取っ散らかってしまう」
「それは本当にいけません、手前はちゃ~んと、自身の物語に集中するべきなのです」
「これは別に物語云々の話だけではありません」
「手前は少し、一人でなんとかしようと突っ走ってしまう。よくない癖がありますね」
「一人で全部なんとかできる心構えと実力があるならそれでもいいでしょう」
「しかし手前はどうにもそこが中途半端なのが玉に傷」
「だから巻き込まれのような形で、もしくは尻拭いのような形で、手前の大切な人たちが傷ついてゆく」
「以前もそうやって、暴走した挙句に大事な友人に刃を向けたと聞くじゃありませんか!」
「頭を冷やせだなんて説教臭いことは言いません。ですが……」
「もう少し話を聞きなさい」
「手前からはそれだけです」
「…………って、聞こえているわけありませんよね」
「………………もしかして、これ手前が医者を呼ばなければいけない奴ですか?」
- 107The Fake×Squad24/10/03(木) 00:10:29
時は遡り、これより二日ほど前
トリニティ総合学園
「そうか……先生は無事だったか……」
「はい、現在は病院に運ばれていますが、ほとんど無傷の状態とのことです」
「報告ありがとうございますサオリさん。朝からお疲れだったでしょうに」
「いえ、私は当然のことをしたまでです」
シャーレの爆破事故。その爆発の瞬間に偶然遭遇したサオリは、少しの間呆然としていた。
いったい誰が、何の目的で?それに爆発した場所は執務室。先生がいる場所だ。
現実を受け止め、思考を巡らせるのに幾分時間が掛かったものの、その足はまっすぐシャーレへと向かっていた。
やるべきことは、まず被害の確認と先生の安否。
幸い爆発したのは執務室のみ、その他のエリアは特にこれといった被害はほとんどなく、大きな火災等も発生していなかったのは奇跡と言えるだろう。
途中、救助活動のために駆けつけたSRT特殊学園のRABBIT小隊、そしてヴァルキューレが合流し、執務室付近に発生した瓦礫の撤去や、先生の救助に尽力した。
- 108The Fake×Squad24/10/03(木) 00:10:52
執務室に到着した時に目に飛び込んできたのは、倒れている先生の姿。
それを見て一瞬固まってしまったものの、すぐさま駆け寄り身柄を確保した。
脈が確認できた時は心底ほっとしたものだ。
服が一部爆発によって焦げたりしていたものの、先生の身体には少しのかすり傷以外に目立った損傷は見当たらなかった。
「……ところで爆発の原因が何か分かったのか?」
「それがまだ……」
「そうか……」
「一応、事故ではなく、事件の方向でも捜査が進められているそうですが、それも今のところ芳しくないようで……」
「犯人がいるとすれば……いったい何が目的なんだろうな……」
「私個人でも明日から少し調べてみようと思います」
「……であれば、今日はもうお休みになってください。何かあれば私たちも協力しますので」
「ありがとうございます!それではこれで失礼します……」
- 109The Fake×Squad24/10/03(木) 00:11:27
- 110The Fake×Squad24/10/03(木) 00:12:08
一方、ゲヘナ学園
「そうか……なら引き続き情報収集に努めてくれ」
ゲヘナ生徒会『万魔殿』、その議長である羽沼マコトが一人、部下からの報告を受けていた。
内容は、件のシャーレ爆破事件について。
そしてもう一つ、シャーレの先生によって情報提供された、ゲヘナの雷帝の遺産と思しき列車砲についての調査。
(まさか遺産がアビドスにあったとはな……)
(そして先生その情報を提供した直後にシャーレが爆破された)
(であれば、この二つは全くの無関係ではないのだろうな……)
(情報提供を受けたヒナ、ひとまずこの件は奴に任せるとしよう)
「であれば私は……これを少し調べてみようか」
マコトのデスクにはいくつかの書類や写真が並べられている。それは、キヴォトス各地に潜入させているゲヘナ情報部から提供された写真やデータである。
彼女はその一つを手にとる。
そこはトリニティ地下のカタコンベにて撮影された一枚。
カタコンベの奥にポツンと一人、見覚えのある人物が立っていた。
だがその人物は自分が知るそれとは違い、ボロボロの装備を身に着け、羽根や髪もまるで手入れされていないかのようなみすぼらしい姿。
「お前はこの写真が撮影された時間、確かにトリニティ校内にいるはずだった」
「なら、これはいったい誰なのだろうなぁ」
「そうだろう?」
「……白洲アズサ」
- 111二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 00:12:32
ここからは中盤、第二幕のはじまり
- 112二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 00:13:01
異世界から来たアズサだぁ……
- 113二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 00:14:12
味方サイドにいる?っぽいシュロは意外
あまり大手を振って協力してたらナグサが憤死しないか心配になってきた - 114二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 00:15:03
四人をスレたアズサが倒す未来が確定しているのか
- 115二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 01:33:42
- 116二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 08:31:15
このレスは削除されています
- 117二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 09:24:10
シャーレが爆破されたりアズサのような誰かが現れて皆不安よな
マコト、動きます - 118二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 09:48:09
頼りになるマコト様
- 119二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 10:17:59
- 120二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 14:28:34
思い出の品になるんですね
- 121二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 15:52:35
これで本当に動いてくれるのいいよね
- 122二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 16:01:17
歪んでも根っこはアズサのままだった
- 123二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 18:29:32
この縁を通じてアズサ世界のヒフミ達が来るんですね
- 124二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 21:54:40
虚しくても諦める理由にはならない
- 125二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 23:27:23
本日投下分ちょっと遅れそうなので少しお待ちを
- 126二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 23:28:07
- 127二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 00:14:10
サッちゃん呼びでサクラコ様に親愛を向けるアツコの絵が頭から離れないぜ
あと薔薇しかないアズサ - 128The Fake×Squad24/10/04(金) 00:52:28
翌日、夕方
「ハァ……ハァ……ハァ……」
万魔殿に続く道を走る生徒が一人。
風紀委員会の行政官、天雨アコ。
「いったい……何がどうなっているのですか!?」
ほんの数分前のことだった。
件のシャーレ爆破事件で運ばれたはずの先生が、目を覚まして病院を抜けだしたとの報告を委員長のヒナへと伝えようと委員会室へと向かった時のこと。
他の風紀委員から部屋にいると聞かされていたものの、中は誰もいない。用を足しにでも行ったのだろうかと思っていたが、ヒナのデスクの上に一枚のメモ用紙が置いてあったことに気がついた。
『先生の要請を受けたからアビドスへ行ってくる。詳しいことはマコトが知っているわ。ということで後はよろしく』
それを見たアコは全速力でマコトの元へ駆けだした。
何故先生は病院を抜けだしたのか
何故ヒナは呼ばれたのか
何故アビドスなのか
何故それをマコトが把握しているのか
疑問が疑問を呼び、アコは頭がおかしくなりそうになっていた。
- 129The Fake×Squad24/10/04(金) 00:53:26
「マコト議長!これはどういうことですか!!!!!!!」
息を切らし、汗だくになりながら万魔殿の扉を開け、そして叫んだ。
だがそこにマコトの姿はいない。
「あら、アコ行政官じゃない」
部屋には一人、万魔殿の議員である京極サツキのみがいた。
「サツキ…議員……?ハァ……ハァ……ま、マコト議長は……あ、あのタヌキはいったい何処に……?聞きたいことが山ほどあるんですが……」
「マコトちゃんならいないわよ」
「……はぁ?」
「昼頃からね、部下の一人も連れずに出掛けちゃったの」
「ち……ちなみに何処に行ったかとかは……」
「勿論知らないわ」
「…………」
「まぁ……なに、とんだ無駄足だったわね」
「くっ……」
「いったい何がどうなっているんですかーーーー!!!!!!!」
「あっ、汗でメイクが崩れているわよ」
「そういうのはいいんです!!!!」
- 130The Fake×Squad24/10/04(金) 00:53:56
キヴォトス某所のとある廃墟
「何がどうなって……」
「あ、あの人たちなんなんでしょうか……」
「なんだろうね……偽物?」
一つのスマホの画面をじっと見つめる3人。
アリウススクワッド。
つまりは“この世界の”ミサキ、ヒヨリ、アツコである。
見ていたのはニュースサイト。
そこには数日前のミレニアムでの逮捕騒動。
トリニティの制服を着た自分たちと同じ顔の人間が手錠に掛けられている姿は、なんとも意味不明な絵面だろう。
そしてつい先日のシャーレ爆破事件。
自分たちの環境が環境とはいえ、こんな大事な事件を後から、そして一気に知ってしまい、一同は混乱していた。
「私たち……何か出来ることがありますかね…?」
「無いでしょ、第一先生今病院なんでしょ?」
「祈るしか……ないかもね」
「祈る、ねぇ……」
「キキキ……そこにいたかスクワッド」
「!?」
「まったく……こんな辺鄙な場所にいるなんてなぁ……探すのに骨が折れたよ」
突然の声に全員が武器を構える。
そこに立っていたのは、羽沼マコト。
あのエデン条約調印式の際に一時的に組み、そして切り捨てたその人だ。
- 131The Fake×Squad24/10/04(金) 00:54:31
「な、ななな……なんでここにいるんですかぁ!?!?」
「くっ……」
「お前……どうしてここがッ!」
「待て待て、別にお前たちと戦闘しにきたわけじゃないんだ」
「今私は一人だ。誰も連れちゃいない」
「仮にその気があったとしても、私一人で貴様たちを相手できると思えるほど馬鹿じゃない」
そう言ってマコトは自分が持っていた銃をその場に置いた。
「じゃあ何しに来たの?てっきりお礼参りにしにきたものかと」
「お礼参りだと?」
「……調印式でアンタらが乗っていた飛行船爆破したでしょ?……それ」
「あぁ、なんだそんなことか」
「なッ…!」
「いつまでそんなことを言っている?」
「私たちが顔を合わせる理由なんてそれ以外ないでしょうが」
「ふっ……」
「……あの時は誰も彼もが皆、愚かだった。そしてその愚かだった者たちは平等にこっぴどく痛い目に遭った。私も、貴様らもだ」
「それであの話は終わりだろうに」
「それなのにいちいち突っかかってくるんだな」
「もしかしてアンタ、バカ?」
「頭が冷えて客観的に物事が見えていると言ってもらおう」
人数も武力も完全に此方の方が上のはずなのに、この場の空気は全てあのマコトに支配されている。
そんな不思議な感覚を覚えたスクワッドが、武器を下ろさざるを得なかった。
- 132The Fake×Squad24/10/04(金) 00:55:03
「別に私はそんな話をしに来たわけじゃない」
「お前たちを捕まえるつもりもない。そういうのはトリニティの羽付き共に任せることにするよ」
「それに、下手に捕まってベラベラと色々話されると、私個人としても少し困るのでな」
「それで、今回お前たちにわざわざ会いに来た理由が……これだ」
そう言ってマコトは一枚の写真を渡してきた。
スクワッドがその写真を見る。
「これ……」
「うん、服装とかがだいぶ違うけど……」
「アズサちゃん……ですか?」
「これは先日、あのカタコンベ内で撮られた写真だ」
「そこに写っている奴に見覚えはあるよなぁ……そう、白洲アズサだ」
このアズサのような人物。
彼女は数日前から、キヴォトス各地でその姿が観測されるようになったという。
そのどれもが同じような服装、同じ髪型。
そして、その目はまるで生気を感じなかったという。
「因みに今トリニティで補習授業部をしている方の白洲アズサではないぞ。アリバイはしっかり取れている」
「ならこれは一体誰なのか」
「考えられる可能性は3つ、よく似た別人か、それとも偽物か…………別世界から来たアズサか」
「いずれにせよ、なんとも気色悪いこと他にないだろう?」
- 133The Fake×Squad24/10/04(金) 00:55:57
「……それを私たちに伝えてどうするつもり?」
「あぁ、それなんだがな……」
この「アズサ」が現れてからというものの、各地で奇妙な失踪事件が発生している。
その被害者はどれも、元アリウス生。
トリニティに吸収されず、様々な場所に逃げ延びていた彼女らが、次々と消えているというのだ。
そのアリウス生たちは、方や傭兵、方やチンピラ集団の仲間入り、とそれぞれだ。
「そのアリウス生だけが消えたのならまだ良かった」
「だが問題なのは、そいつらが所属していた組織ごと何処かへ消えてしまっていることだ」
「数にして今の段階でも百数十人にも渡る」
「消えたのは所謂裏の人間たちだ。表向きにはニュースにもなっていない」
「そしてその消失事件は、あの謎の白洲アズサが出没するようになってから発生している」
「アイツも元アリウスの人間だ。何か関連性があると見ていいだろう」
「もしも消失事件に関わっているとしたら……」
「……私たちもそのターゲットになる可能性があるってこと?」
「話が早くて助かるよ、そういうことだ」
「で?なんでそれを伝えに来た理由の方は聞いてないんだけど?」
「なんてことない。もし奴がアリウス生を集めて何かしらを企んでいるとするならば」
「我が身に降りかかる火の粉は、予め振り払った方がいいだろう?」
「要件はそれだけだ、これで失礼するよ。誰かに見られたら敵わんのでな」
「せいぜいこのマコト様の優しさを有難く受け取ることだな、スクワッドの諸君」
そうしてマコトは、自分が言いたいことを言うだけ言ってその場を後にした。
スクワッドは、ただそんなマコトの姿をただ眺めていることしか出来なかった。
- 134二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 00:56:33
アズサ…何をしようと…
- 135二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 00:57:17
そんなわけでマコト様回でした
個人的にシュロとかマコトみたいなキャラは動かすのがめっちゃ楽しいってなりますね - 136二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 01:04:23
狂言回しキャラは扱ってて楽しい
乙 - 137二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 01:12:05
アリウス生が標的ならこっちのノーマルアズサも狙われるかもしれないのな
こっちの方と間違えた補習授業部に暴したりしない…しないよね…? - 138二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 10:36:10
んー…地下ニートが出るなら最終編は終わってるから、このアズサの探し物はたぶんベアトリーチェなんだろうな。なんせ肝心の自分たちの元凶は異次元に飛ばされたし。まぁもしかしたら戻ってきてるのかもしれんね。次元の扉が一瞬とはいえ開いたんだし
- 139二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 11:33:54
こういう考察してる時間が一番楽しいんだから
- 140二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 12:50:40
- 141二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 13:11:30
ヒエロニムスの残骸にコアとして組み込むは有りだのベアトリーチェへの最大の尊厳破壊になるし
- 142二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 13:53:49
理解できる。
- 143二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 19:15:38
- 144二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 19:23:26
- 145二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 19:34:42
- 146二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 19:43:37
バッドエンドだがまだᓀ‸ᓂばにばに顔できていた頃か…
こっからどんどん虚無に堕ちていくのか…おお… - 147二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 19:54:41
- 148二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 22:15:53
SSの毎日投下がよりスレを好きにさせる
- 149The Fake×Squad24/10/05(土) 00:07:28
アビドス自治区 セクター35-9
「マコト、朝霧スオウが乗った列車砲は先生と対策委員会、そしてハイランダーのCCCが追っているわ」
「先生がいるならきっと列車砲の方は大丈夫だから」
「私は……小鳥遊ホシノを足止めするわ」
雷帝の遺産、【列車砲シェマタ】。
生徒会の谷で繰り広げられた小鳥遊ホシノと朝霧スオウ、そして対策委員会の激闘。
戦いは終わりを迎えた、はずだった。
列車砲を動かすためのカードをノノミから奪ったスオウは、ホシノとの決着をつけるべく大オアシス駅まで発進してしまった。
やっと掴めるはずだったホシノの手。
だが列車砲が発進してしまったことで、その手を振り払ってホシノは再び走り出してしまった。
向かった先はここ、砂漠横断鉄道の分岐駅。
大オアシス駅に向かうには必ずここを通る必要がある。
故に先生から要請を受け、空崎ヒナはここでホシノが来るまで待機している。
途中、軍勢を率いるカイザーを発見したが、半ば思考が暴走しているプレジデントによって無理矢理召集された兵の士気を考えれば、結果はお察しだろう。
列車が到着する音。彼女が降りて来る。
激戦が、始まろうとしていた。
「……待ってたわ、小鳥遊ホシノ」
- 150The Fake×Squad24/10/05(土) 00:08:36
ほぼ同時刻、シャーレ居住区
「……………先生の所へ行こうと思う」
酷く思いつめたような表情と声のトーンで、サオリは言った。
「もう少し私がシャーレに来るのが早かったら、先生が爆発に巻き込まれる可能性は低かったかもしれないのに……」
先生が病院を抜け出してアビドスへ向かった。
そして先生が対策委員会と合流して、あのカイザーと相対しているという。
その報告を受けてから、サオリの表情はみるみるうちに曇っていった。
先生はあの日元々アビドスへ向かう予定だったという。
ならばあの爆発はカイザーか、またはそれに関連した敵組織の誰かが仕掛けた物と見ていいだろう。
もしあの爆発から先生を守れていたら、先生はもっと余裕を持ってアビドスと合流し、そして敵対勢力への対策を練ることが出来ていただろう。
責任の一端は自分にもある。そうサオリは考えていたのだ。
「……そんなもの、結果論に過ぎないでしょうに」
「ミサキ……」
「それに、アンタが今行ってどうなるの?というか、今から行って間に合うと思ってんの?」
「………」
サオリは立ち上がり、そしてすぐに玄関へと向かった。
「サオリアンタねぇ!!」
「………外の空気を吸ってくるだけだ」
「武器を持って?」
「………」
何も言わず、サオリは飛び出した。
- 151The Fake×Squad24/10/05(土) 00:09:19
「あーもう馬鹿!!!」
「わ、私も行きます…!」
「ヒヨリ!私たちは迂闊に外出ちゃいけないって言われているでしょうが!!」
「……救護です」
「はぁ…?」
「サオリさんもそうですが、先生も先生です。勝手に病院を抜け出すなんて……例えほとんど無傷であったとしても、絶対に無理をしているはず」
「でもそれは……」
「………ミネ姉さんならきっとそうするはずなので」
そう言ってヒヨリもサオリの後を追いかけるようにして出ていった。
「あーもう知らない知らないしーらない!!!なんなのどいつもこいつも……」
「……拗ねてる所悪いんだけどさぁミサキ」
「アツコ…?」
「私たちも行こうか!」
「はぁ????」
「それだけあの二人に怒っているってことは、それだけ心配なんでしょ?」
「べ、別に私は……」
「それに……なんだか面白そうじゃん!」
「一番意味が分からない………」
「ほら、皆で行くよ。見失っちゃうから!」
「待って私はいかな…って引っ張らないで!っていうか力つよっ……」
そうして滅茶苦茶嫌がるミサキを引っ張りながら、アツコはニコニコでサオリたちを追いかけ始めた。
- 152The Fake×Squad24/10/05(土) 00:09:51
「ハァ……ハァ……ハァ……」
サオリは走る。先生の元へと急ぐために。
途中で雨が降り出した。
通り雨なのだろうか、それは降り始めから間を待たずしてその勢いを強めていった。
濡れる体。だがそれでも気にせずに走り続ける。
そして近道をしようと裏路地を進んだ時、
“それ”が現れた。
「うーんこれはいけないですねぇ……本当にいけない」
「ッ…!?いったいだれ……だ?」
声がした方に目を向ける。
信じられない物を見た。
「サオリちゃ~ん。手前、そういうのは良くないと思うんですよ」
電柱の陰から、否、“影”から一人の少女が現れた。
そこにいるようでそこにいないような、
生きているはずなのにまるで生きてないかのような、
そんな奇妙な雰囲気を漂わせるその少女は、サオリを見て嗤う。
「少しばかり、手前の話し相手になってくれませんかねぇ?」
- 153The Fake×Squad24/10/05(土) 00:11:03
同時刻、トリニティ某所
「なっ……」
「どういうことよこれ……」
補習授業部の4人、ヒフミ、アズサ、コハル、ハナコ。
共に放課後に馴染みの喫茶店で過ごしていた帰りのことだった。
帰路に就く4人の前に、ボロボロの装備を身に着けた何者かが突然現れ、その銃口を突きつけた。
迎え討つために武器を構える4人。だが、街灯に照らされたその人物の顔を見た時……
全員が固まった。
それは傷だらけで、目の周りには大きな火傷の痕があるが、その顔は確かに、
「わ……私?」
そこにいる、白洲アズサと同じだった。
「アズサちゃんが二人…?」
「えっ、何?に、偽物かなんか…?」
「………」
目の前の「アズサ」が放つプレッシャーと異様な雰囲気。
この場にいる者の中で唯一、ハナコだけは知っていた。
それはかつて、世界を救うためにウトナピシュティムの本船に搭乗した時のこと。
“それ”と同じような空気や威圧感を放つ者と対峙した事があった。
仮説に過ぎない。だが口にせざるを得なかった。
「あの娘、もしかして…………」
「反転……している?」
- 154二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 00:12:37
同時刻にいろんなことが起こりすぎている回
大将、行動力固め絶望濃いめ虚しさマシマシで - 155二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 05:13:38
- 156二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 05:54:10
- 157二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 07:32:47
- 158二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 07:47:15
- 159二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 10:16:35
- 160二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 12:49:23
ここの反転アズサに本家アズサ当てたらどないなるんやろな
- 161二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 12:52:47
互いに互いの存在を認められずぶつかり合うかギャップはあれど意気投合する
- 162二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 13:22:14
ヒナVSホシノの裏で繰り広げられる
サオリ(ifアリスク?)VSシュロと補習授業部VS反転アズサ
なかなかいいカードじゃなかろうか - 163二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 18:57:28
そいやクロコはエジプトの死を司るアヌビスだが、アズサも名前から察するにアズラエル/アズライールと考えたらコッチも天使で死を司る存在なんよな
地下ニートは二つの死に目をつけらる事になった訳だが…うん、生き残れなさそう - 164二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 20:02:04
- 165二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 20:07:48
- 166二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 20:18:28
思いつめているサオリ
救護スイッチが入ったヒヨリ
自由人アツコ
正実だし常識人寄りだからこの3人に巻き込まれるポジになってるミサキはかわいいね - 167二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 20:20:22
イチカという相方がいないし不良は卒業したのが痛い
スイッチ入らない…かわいいね - 168二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 20:34:24
SSでも書かれた取り残される側の気持ち味わい中って考えたらミサキにやる気が出るわけがないのだ
- 169二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 21:38:29
- 170二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 21:49:26
救護ヒヨリは別のライフルだったりしない?
- 171二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 22:38:28
トリニティなら英国系の銃という縛りだと、20mm級のライフルは英連邦の一員、南アフリカ製のNTW-20しか無いから…そんな大口径を使うな?
- 172二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 23:52:30
- 173The Fake×Squad24/10/06(日) 00:12:10
再びD.U、シャーレ付近の路地裏
「まぁまぁそう警戒せずに、この噺家がわざわざ手前様とお話をしてあげようって言うんですよ?」
(こいつは確か……そうだ、百鬼夜行の箭吹シュロ…!)
体のあちこちに包帯やガーゼを当てた傷だらけで露出の高い恰好をしているその少女。
その名は箭吹シュロ。
百鬼夜行連合学院の生徒であり、自身を怪談家、もしくは噺家と呼んでいる。
そんな彼女が今、サオリの前に立ち塞がっていた。
「……なんの用だ?」
「先程も言ったじゃないですか。手前様とお話がしたくて現れたのですよ?」
「そんなことしている余裕は無いんだこっちは…!」
「おや?何処かへ行かれる予定でも?」
「先生の元へ行かなきゃいけないんだ…!」
「どうして?」
「どうしてって……先生の手助けになるために……」
「嘘」
「なっ……」
シュロはサオリのすぐ近くまで行き、グイっとその顔を近づけた。
サオリの足が半歩、後ろに下がる。
- 174The Fake×Squad24/10/06(日) 00:13:06
「先生の助け?違いますよねぇサオリちゃん?」
「そんなわけ……」
「そんな物は二の次なのでしょう?」
「ただ手前様はよぎっただけなんじゃないですか?」
「そう、『また自分は守れなかったんだ』そうお考えではないですか?」
「また……そうまたです。確か、百合園セイアでしたっけ?」
「彼女が危険な状態になった時に、そんな考えに陥ってアリウススクワッドを襲撃した。そうですよね?」
「サオリちゃん、手前は焦っているんですよ。また同じことを繰り返したんじゃないかって」
「そんなのは許せない。何も守れない自分が一番許せない。自分が、自分が、自分がッ!」
「要するに保身なんですよ。その根底に存在しているのは」
「そう思われたくない。何より自分のことをそう思いたくない」
「先生の手助けなんて結局のところ建前でしかないのでしょう?」
「ふ……ふざけッ!」
「ふふふっ、アハハハハハ!!!その反応は図星ってことじゃないですか!」
シュロを突き飛ばそうとしたサオリであったが、避けられてしまいバランスを崩して転んでしまう。
降り出した雨で濡れた地面に、サオリは膝をつく。
それを見下ろすかのように、シュロは嗤っていた。
「まだまだ手前様はその程度ってことなんですよ」
「それを自覚するまでは決して本当の意味で前へ進めたとは言えない」
「そうでなければ、また誰かを傷つけますよ」
「………」
「ほら、例えば……そこにいるお仲間さんみたいにね」
「えっ…?」
シュロが指を差す。その方向へサオリは振り向いた。
- 175The Fake×Squad24/10/06(日) 00:14:11
「サオリさんから離れてください!」
「ヒヨリ……」
「ハァ……ハァ……ヒヨリアンタ早すぎるってば!」
「やっと追い付いたね………安心している暇はなさそうだけど」
そこにいたのはヒヨリ。続いてミサキとアツコも到着した。
「お前たち……シャーレから出るなってあれほど…!」
「言っておくけど私は反対したんだからね!……でも怒るより前に」
「うん、やることがあるね」
3人が一斉に武器を構え、その銃口をシュロに向けた。
「サオリさんに何を言っていたんですか?……場合によっては強度の高い救護をしますよ」
(強度の高い救護ってなに…?)
(強度の高い救護ってなんなの…?)
(強度の高い救護ってなんだ…?)
(強度の高い救護ってなんですかぁ?)
「と、とにかく!これ以上何かするつもりなら容赦なく撃つ!!」
「うーんそれは困りましたねぇ……」
「サオリちゃんにはもうちょっと言い聞かせてあげないといけないのですが……」
「であれば仕方がありませんね」
そう言うとシュロは袖口から一冊の本を取り出した。
- 176The Fake×Squad24/10/06(日) 00:15:10
「くっ…!」
何かしてくる。そう感じ取った3人は、一斉にシュロに向かって発砲した。
だがしかし……
「な………なんで?」
「今……弾がすり抜けたような…?」
「いやぁ危ないところでした。これぞ間一髪って奴ですねぇ」
「っていうかそこの緑髪の手前様!何を対物ライフルなんて撃っているんですか!!」
「それ命中したら手前じゃなくても意識持っていかれる奴でしょうが!!」
「……まぁいいですよ。そんなに必死に撃っても当たらないって焦る手前様方の顔を見ることが出来たんですから」
「アハハハ!!」
「そんなわけで次は手前の番といきますよ!」
「……ところで手前様方、“猫”はお好きですかぁ?」
「な、なによ?」
「あぁいえいえ、この質問の内容そのものは関係ないんです」
「はぁ?」
「ですが、これで準備は整った」
シュロが本を開く。その本からは禍々しいようなオーラが漂っていた。
何か尋常ではないモノが来る。そう感じ取った全員が、構える。
- 177The Fake×Squad24/10/06(日) 00:15:34
「とはいえ今出してもそれほど強くはないんですが……」
「まぁ手前様方の相手をするには充分でしょう」
「…………怪書、“稲生物怪録”」
「さぁ、出てこい」
「クロカゲ……!!!」
影を纏った異様な獣。
シュロが呼び出したそれは、4人に向かって襲い掛かった。
応戦した。
だがシュロと同じように銃弾は一切通じない。
そうしてなす術もなくその獣の攻撃を受け、
意識がブラックアウトした。
- 178二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 00:16:20
流石に場を支配したシュロ相手はだいぶ分が悪かった
- 179二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 00:16:50
- 180二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 01:40:38
ここで切られると次回が気になるよ
- 181二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 10:55:08
この後で「………………もしかして、これ手前が医者を呼ばなければいけない奴ですか?」することになるシュロちゃんかわよ 慣れないことするから……
- 182二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 13:21:04
Q,自分を追い詰めて暴走状態になりかけのサオリを止めるにはどうするか
A,心折った後に物理的にもボコボコにします
うーん最適すぎて怖いねシュロちゃん - 183二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 14:13:56
医者に罹患扱いは酷くないですか!!残当!!
- 184二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 19:42:30
SSの着地点が見えないけど次スレはギリ明日でよさそうかな
- 185二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 22:03:37
- 186二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 22:17:29
うーん、残レス数考えて続きは次スレで上げようかなと思います
その代わり前編部分を纏めた奴を載せようと思うので少しお待ちを - 187二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 22:22:12
把握です
- 188二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 22:55:25【The Fake×Squad】 第一幕 | Writening透き通るような青空 大きな事件が一通りの落ち着きを見せ、ほんのひと時ではあるが平穏な日々を送るキヴォトス。 ミレニアムサイエンススクール。この物語はこの場所から始まる。 「はぁ……」 「ため息がデカ…writening.net
そんなわけで前編の纏めになります
一応SSは現時点だと全体の半分行ったかも?くらいです
- 189二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 23:08:38
まとまってると読み返しやすいな
次スレでの明日の深夜が楽しみだ - 190二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 01:37:08
Excellent……
- 191二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 12:25:57
保守
- 192二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 15:37:45
- 193二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 15:39:22
感謝の埋め
- 194二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 15:39:59
ありがとうございます
- 195二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 15:44:37
まだまだ終わらないこの概念
- 196二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 15:45:33
概念が形になっていくのはいいものだ
うめうめ - 197二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 16:28:52
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- 198二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 16:29:07
埋め
- 199二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 16:29:21
うめ
- 200二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 16:29:36
埋めた