- 1◆4soIZ5hvhY24/10/01(火) 21:29:30
止まった足音も、遠くで輝く花火も、聞こえなくなっちゃうくらいに痛くて、大きくて。開いたままのおみくじを、ぎゅーって握った。
こわい。──こわい。
ダメだったらどうしようって、似合わないって言われたらどうしようって。
わたしを心配してくれる声が聞こえてくる。"やっぱりなんでもないです〜"。そう言おうとして、
だけど。──だけど。
好きな絵柄とそれが似合うかは別だってことくらい、オシャレにあんまり詳しくないわたしにだって分かる。でも、それでも。かわいいねって言われたくて。キレイだねって言われたくて。
あなたに、喜んでもらいたくて。
「どう、ですか……?」
「わたしの……浴衣」
お守りにするには頼りない、大吉のおみくじ。恋愛運に書かれた、短い言葉。でも、わたしに勇気を与えてくれるには十分すぎるほどで。
振り返って見たあなたの瞳は、花火に照らされて、まるでキラキラ光る宝石みたいにかがやいていました。でも、でも、その瞳は、花火よりも、だれよりも、
わたしだけを、見つめていて。
遅れて響く花火の音にかき消されてしまいそうなくらい小さな声なのに、あなたの声だけしか聞こえなくて。そして、ささやいたあとに気づいたその顔は、スグにそれちゃいました。でも、耳までまっかっかのまま。
まっかっかになっちゃったのは、花火に照らされて、ですか?
──それとも。
でも、ゴメンなさい。もう少し、もう少しだけ。
わたしのほうが、花火でも、どうしようもないくらいまっかっかになっちゃって。
好きに、なっちゃったんです。 - 2二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 21:40:36
イラスト付きSSとはやりおる
- 3二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 21:41:08
🎀
J( ˘ω˘)し - 4二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 21:56:58
二人とも思ってることは同じ
果たしてこの恋が成就するのはいつになるのやら - 5二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 22:03:45
かわいいな
- 6二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 22:12:25
- 7二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 22:19:19
精一杯勇気を出したミラ子がいじらしい
俺がもしトレーナーだったらミラ子の問いに対して聞こえてないフリをしつつ花火の方を向いて「キレイだな」とだけぽつりと言いたい - 8◆4soIZ5hvhY24/10/01(火) 22:23:59
- 9二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 22:29:28
- 10◆4soIZ5hvhY24/10/01(火) 22:35:17
- 11◆4soIZ5hvhY24/10/02(水) 07:17:05