- 1二次元好きの匿名さん22/02/24(木) 00:13:48
「き、今日も並走していただいてありがとうございました~」
そう言ってドトウは私に頭を下げた。
私だって喜んでやってるんだから、そんなことしないでいいのに本当に律儀な子だと思う。
そろそろ夕日が落ち、星が昇ってきている。
……ちょっと前までは、この後もずっと練習だった。私は何かを追い込むように、夜のこの練習場を一人で走っていた。
ドトウが帰った後も、少しぼうっとそんなことを考えながら星空を眺めていると、
「……失礼します、アドマイヤベガさん。」
いきなり後ろから声を掛けられ、少しビクッとして振り向くとそこには最近トゥインクルシリーズで騒がれ始めているウマ娘……カフェさんがいた。
なんでも、ステイヤーとして有望だそうで"あの"タキオンさんが注目している相手らしい。
…私たちの次の世代でライバル…ということになるんだろう。
そんな彼女が私に何の用なのだろう、宣戦布告をしにきたのだろうか?
「あなたには…、『誰か』が一緒にいたと思います…。最近はその人を見ませんが……。」
何の話かしら?
一瞬息をのんで、私はそう答えた。声は私にもわかるほど震えていた。
聞いた噂を思い出す、曰く彼女の近くでは触れてもないはずのものが動くとか、彼女とトレーナーがいた部屋が突然電気が消えて開かなくなったとか。
そういった眉唾物の話を私はどこか聞き流せないでいた。私にも、つい最近まで妹が『居た』のだから。
あの時と同じだ、心臓が冷たく脈打ち、熱くもないのに汗がにじむ。
「ああ…気に障ったなら謝ります。ですが…もしあなたがその消えてしまった『誰か』にまた会いたいのであれば……、私なら協力できるでしょう。そう思って、声をかけたのですが……。」
彼女はまっすぐにその黄金に輝く瞳で見据えながら言った。
再び息をのむ。彼女は何を見ているのだろう。私ではなく、私には見えない何かを見ているのだろうか。 - 2二次元好きの匿名さん22/02/24(木) 00:14:09
だけど、どうしてだろう。
先ほどまでの反応が噓のように、そのまっすぐな瞳に対して私はすらすらと答えられた。
「いいえ、もう必要ないわ。あの子も……妹はもうここにはいないけれど、どこか遠い星で私を見ていてくれる。私がいつかそこに行ったときに再開の喜びは取っておきたいの。」
少し驚いたように目を見開き、カフェさんはどこか寂しそうにそうですかと短く答え、私はこれでと一礼してトレーニング場へと消えていった。
妹のことをもう何も引きずってないのかといわれると、そんなことはない。だけれども、それを負い目に『自分を生きない』のは間違ってるとみんなが教えてくれた。
だから私は今を、この瞬間を大切にしたい。失ってしまった結果を無理に戻そうとは思わない。
それもまた、大切なコトなのだから。
それが、『私』が望む私の生き方なのだから。
夜風が気持ちよく頬を撫で汗を飛ばしていく。
先ほどまでとは違う、温かい気持ちが胸に広がっているのが自分でもわかった。 - 3二次元好きの匿名さん22/02/24(木) 00:15:29
アヤベさんPU終わるので販促できればと思いまして
アヤベさんはいいぞ、布団乾燥機の面白い人ってだけじゃないぞ - 4二次元好きの匿名さん22/02/24(木) 00:17:04
これが公式で欲しかったアヤベさんとカフェが推しの者だ
貴殿のss、誉高い - 5二次元好きの匿名さん22/02/24(木) 00:19:20
- 6二次元好きの匿名さん22/02/24(木) 00:23:24
チヨちゃんもストーリーがいいぞ…!
サイゲは有能ライターを囲うことに成功したのかもしれん - 7522/02/24(木) 00:25:11
- 8二次元好きの匿名さん22/02/24(木) 00:31:31
- 9二次元好きの匿名さん22/02/24(木) 01:04:05
追記
アヤベさんはチケット範囲外なのでここを逃すとすり抜けか半年以上でしか狙えないと思われます
キャラストーリーの雰囲気の延長上に育成ストーリーがあるタイプなので、4話まで読んでみて気に入ったら引いてみていいと思います - 10二次元好きの匿名さん22/02/24(木) 01:08:19
どうしてアニバ更新前にガチャを引かせようとするのか
- 11二次元好きの匿名さん22/02/24(木) 01:43:09【SS】摩天楼と一等星|あにまん掲示板夜が好きだ。暗くて静かなところにいると、お友達の声がよく聞こえる。それに、誰もいないターフはお友達とのレースにちょうど良かった。以前は、この時間までよく走っているウマ娘がいた。黒髪をなびかせ、どこか虚…bbs.animanch.com
カフェサイドです、私もカフェが最推しなのでどうしても書きたかったんです
そして引換券はカフェに使ってください、どうかよろしくお願いします