【🎲・⚓️、オリキャラ注意】ただの退学した元一般生徒ですが part.6

[1 暁美エリス◆A7.ClimKSaqq 24/10/04(金) 21:11:38]

タイトル通り、ダイス又は安価を元に生み出されたオリジナルの生徒を、入学した時からキヴォトスに放り込みます。
果たしてこのキヴォトスは始発点に辿り着き、乗り越えその先へ進めるのか。
トップ画像は有志の方が作ってくださったイメージ画像です。

現在、Vol.1 1章11話「ブラックマーケットへ(1)」終了です。

[2 暁美エリス◆A7.ClimKSaqq 24/10/04(金) 21:12:34]

オリキャラのステータスです
名前:暁美 エリス
学校(元):ゲヘナ学園
部活(元):帰宅部
年齢:17歳
身長:178cm
髪の長さ(1だと肩くらい、100だと足元まで):61
髪の色:#118239
瞳の色:#dff5c6
身体的特徴:角、尻尾、羽根
角の特徴:2本角
角の大きさ(数値が大きい程サイズが大きい):31
使用武器:デザートイーグル50AE Mk.VII 14インチバレル+防弾盾(NIJ規格レベルⅢ相当)

[3 暁美エリス◆A7.ClimKSaqq 24/10/04(金) 21:13:02]

性格・能力:
明るさ(数値が大きい程性格が明るい):24
社交性(数値が大きい程友達を作りやすい):58
思考傾向(数値が大きい程ポジティブ):10
道徳(数値が大きい程道徳がしっかりしている):32
倫理観(数値が大きい程倫理観がしっかりしている):68
良識(数値が大きい程行いの善悪を重視する):43
神秘(100をホシノクラスとする):97

攻撃力(数値が大きい程一撃の威力が高い):162
耐久力(数値が大きい程耐久力が高い):137
治癒力(数値が大きい程自然治癒力が高い):133
機動(数値が大きい程機動力が高い):135

知識(数値が大きい程頭が良い):27
戦術(数値が大きい程局所的な指揮能力が高い):32
戦略(数値が大きい程大局的な指揮能力が高い):69
機転(数値が大きい程緊急時の対応能力が高い):98
器用さ(数値が大きい程手先が器用):46

退学理由:ゲヘナに居た不良集団を相手に、特に理由も無く度を超えた暴力行為をしたから

[4 暁美エリス◆A7.ClimKSaqq 24/10/04(金) 21:14:54]

好感度(高ければ高い程仲が良い、または評価されている):
(思考傾向、明るさの影響で右の出目は-15)
左:エリス→相手、右:相手→エリス
ゲヘナへの好感度:30
【3年生】
アカリ:51 0
アコ:43 25
カヨコ:36 70
セナ:31 9
ハルナ:26 65
ヒナ:58 47
マコト:32 69
メグ:13 27

【2年生】
アル:76 13
イオリ:81 68
イズミ:61 51
イロハ:85 74
エリカ:55 73
カスミ:24 47
キララ:123 64
フウカ:14 17
ムツキ:100 51

[5 暁美エリス◆A7.ClimKSaqq 24/10/04(金) 21:15:43]

【1年生】
イブキ:16 17
ジュリ:78 27
ジュンコ:94 22
チナツ:78 68
ハルカ:15 28

【その他】
雷帝:25 74
チアキ:36 31
サツキ:30 47

トリニティへの好感度:46
レイサ 95 23
スズミ 89 21
ヒフミ 2 64

アビドス組の好感度
ホシノ 52 24
シロコ 6 42
ノノミ 42 64
セリカ 35 66
アヤネ 37 26

連邦生徒会関連の好感度
『先生』 71 87

[8 暁美エリス◆A7.ClimKSaqq 24/10/04(金) 21:22:45]

歴代スレです

part.1

【🎲・⚓️、オリキャラ注意】ただの退学した元一般生徒ですが｜あにまん掲示板

part.2

【🎲・⚓️、オリキャラ注意】ただの退学した元一般生徒ですが part.2.5｜あにまん掲示板

part.3

【🎲・⚓️、オリキャラ注意】ただの退学した元一般生徒ですが part.3｜あにまん掲示板

part.4

【🎲・⚓️、オリキャラ注意】ただの退学した元一般生徒ですが part.4｜あにまん掲示板

part.5

【🎲・⚓️、オリキャラ注意】ただの退学した元一般生徒ですが part.5｜あにまん掲示板

[9 暁美エリス◆A7.ClimKSaqq 24/10/04(金) 21:26:40]

スレ内で5個以上リンク貼るとなんかエラーを吐くのかはわかりませんが、投稿完了のウィンドウが空欄になり下の落ちる時間だけがズレていました。連投になっていたら申し訳ありません。
後ほど確認出来次第、連投状態になっていたら一つを残して削除します

Vol.1 1章12話「ブラックマーケットへ(2)」相当のお話はもうしばらくお待ち下さい。

[10 二次元好きの匿名さん 24/10/04(金) 21:29:04]

保守〜

[11 二次元好きの匿名さん 24/10/04(金) 22:29:41]

期待の保守

[12 二次元好きの匿名さん 24/10/04(金) 23:20:54]

保守

[13 二次元好きの匿名さん 24/10/05(土) 09:13:06]

にしてもついに6スレか…

[14 暁美エリス◆A7.ClimKSaqq 24/10/05(土) 17:48:21]

「…ここまで来れば大丈夫でしょうか」
「ふむ…ここをかなり危険な場所だって認識してるんだね」
「えっ？と、当然です…。連邦生徒会の手が及ばない場所のひとつですから…
ブラックマーケットだけても、学園数個分の規模に匹敵しますし、決して無視はできないかと…
それに様々な『企業』が、この場所で違法な事柄を巡って利権争いをしていると聞きました。
それだけじゃありません。ここ専用の金融機関や治安機関がある程ですから…」
「銀行や警察があるって事…！？
そ、それってもちろん、認可されてない違法な団体だよね！？」

ヒフミさんの言葉にセリカさんは大袈裟に驚きます。
しかし、ブラックマーケットに住む学校を追い出された人間達にとって、ある程度自由に使える金融機関は貴重です。
言い換えれば、ブラックマーケットはそこに住む生徒達が不足する事業を行えば容易くお金を摑める、企業達にとってのブルーオーシャンに近しいのです。
加えてその性質上後ろ暗い事もやりやすく、ここまで来るとむしろ使わない方がどうかしていると言えるでしょう。

「スケールがケタ違いですね…」
「実際に住んでいる身から言うと、特におかしな事ではありませんよ？
先程もヒフミさんが言ったように、学園数個分の敷地を持つブラックマーケットは、言い換えれば学校1つの自治区に等しい広さを持っています。
そんな場所で連邦生徒会の手から離れた退学者や中退者が独自の社会を形成する為には、必ず学籍や特定組織が回していた各種機能を代替する機関が必要になります。
特に先程言った前提があると、必然的に住み着く人間には不良が多くなる以上、治安維持機構は相応の力を保持する必要があります。
まぁ、相応の力といえど、限界はありますが」
「エリさんの言う通りです。
実際のところ、ここの治安機関はとにかく避けるのが一番です…
騒ぎを起こしたら、まずは身を潜めて治安機関の目を掻い潜る必要があります…」

まずそういう事がないように避けるのが一番なのに、騒ぎを起こす前提があったりその対応で真っ先に逃げる発想が出てくる時点で大分思考がこっち寄りですよ、ヒフミさん…
まぁ、当然騒ぎが起きるような事態にならないように対策はしていたのでしょうが…自分の所属してる学校のイメージを忘れて制服を着たまま来てましたし、ちょっと大丈夫か心配ですね。

[15 暁美エリス◆A7.ClimKSaqq 24/10/05(土) 17:49:10]

>>14 続き

「ふ～ん…ヒフミちゃん、ここの事に意外と詳しいんだねー」

「えっ？そうですか？危険な場所なので、事前調査をしっかりしたせいでしょうか…？」

事前調査でそこまで分かる物ですかね…？

マーケットガードの巡回ルートとか、見つからない抜け穴とか、普通調べても分かる物じゃありませんよ？

ホシノさんがヒフミさんを一度値踏みするように見た後、うへーっとした顔をして告げます。

「…よし、決めたー。

助けてあげたお礼に私たちの探し物が手に入るまで一緒に行動してもらうねー♪

ブラックマーケットに詳しい人は一人でも多い方が良いしさ？」

「えっ、ええ？」

突然のヘッドハンティングです。

いえ、対価を要求するのは分かりますけど、それ普通助けた側から言います？

なんだか「助けて欲しかったら〜」みたいな導入で始まるアレみたいな理論じゃないですか。

[16 暁美エリス◆A7.ClimKSaqq 24/10/05(土) 17:49:46]

>>15 続き

「わあ☆いいアイデアですね！」

「なるほど、誘拐だね」

「はいっ！？」

「いやいやいや…誘拐じゃなくて、案内をお願いしたいだけでしょ？

もちろん、ヒフミさんが良ければ、だけど」

「物騒な言い方はしないで下さいね、シロコさん。

私達は初対面ですよ？そういう言い方してヒフミさんに誤解されたらどうするんですか」

ノノミさんはホシノさんに同意しただけですが…シロコさんがぶっ飛んでるせいでセリカさんの台詞が飴と鞭みたいになってしまってますね。

私が言う事ではありませんが、一応軽く窘めておきます。

「あ、あうう…私なんかでお役に立てるかはわかりませんが…

皆さんにはお世話になりましたし、喜んで引き受けます」

「よーし、それじゃあ、ちょっとだけ同行頼むねー」

…あ、結構イロモノばっかで苦労しそうなメンバーなのに喜んで引き受けてくれるんですね。

やっぱりヒフミさん、常識的な思考はできますが、根本の思考がかなりぶっ飛んでませんかね。

[17 二次元好きの匿名さん 24/10/05(土) 20:41:04]

エリスも自分の中では道理が通ってるけどブレーキが存在しない発想するよね…
私刑も暴力と恐怖が末期な治安のゲヘナに対して自分が行える最適解な治療だと信じてその為に地道な取り組みを行ってるだけだし…結果がガチテロリストになったけど

[18 二次元好きの匿名さん 24/10/05(土) 23:38:01]

ほ

[19 二次元好きの匿名さん 24/10/06(日) 10:18:23]

ほ

[20 暁美エリス◆A7.ClimKSaqq 24/10/06(日) 11:53:09]

「はぁ…しんど」
「もう数時間は歩きましたよね…」
「これは流石に、おじさんも参ったなー。
腰も膝も悲鳴を上げてるよー」
「えっ…ホシノさんはおいくつなのですか…？」
「ほぼ同年代ッ！」

ホシノさんの言葉を真に受けたヒフミさんにセリカさんの鋭いツッコミが炸裂します。
ですが実際、成果無しでかなりの長時間を歩き通しています。何か釣果でもあれば多少は気も紛れるのでしょうが、此処まで一切無いと辛いものがあります。
情報封鎖が念入りにも程があります。
そう思っている間に、ノノミさんが食べ物やを発見しました。

「…あら！あそこにたい焼き屋さんが！」
「あれ、ホントだー。こんなところに屋台があるなんてね」
「あそこでちょっと一休みしましょうか？
たい焼き、私がご馳走します！」
「えっ！？ノノミ先輩、またカード使うの！？」
「先生の『大人のカード』もあるよ～」
「ううん、私が食べたいから良いんですよ☆みんなで食べましょう、ねっ？」

一休みするのには賛成ですが、念の為釘を刺しておくべきでしょうか。

「…それは構いませんが…ノノミさん？数時間前に言った事。覚えてますよね？」
「大丈夫です！前にエリさんのバイト先に行った時にも言われましたし、ちゃんと用意してますよ☆」
「ならいいですが…私はチリソース味が食べたいので別で買いますよ。
甘い物と混ざると最悪ロシアンルーレットになりますからね」
「激辛って書いてあるけど大丈夫なんですか！？」

甘い物も嫌いではありませんが、激辛と標榜するからには食べない訳には行きません。
案内中でも休憩で趣味を多少追うくらいは良いでしょう。

[21 暁美エリス◆A7.ClimKSaqq 24/10/06(日) 11:54:45]

>>20 続き

「エリは地獄みたいに辛い麻婆も普通に食べられるから、多分大丈夫」

「彼処の麻婆が異常に辛い事は否定しませんがもう少し歯に衣着せて下さい」

「気にしないで下さい☆ちゃんと袋を別にしてもらいますから！」

そう言って、ノノミさんは私の分までたい焼きを買い、小袋に私のチリソース味、大きい袋にそれ以外の甘い味を入れてもらいます。

「まいどー！」

「…はい、皆さん！一人一つ持っていってください！

エリさんのはこっちです☆」

ノノミさんから手渡された小袋を受け取り、開いて口に入れます。

…成程、内容物はエビチリですか。

端的に表現するなら惣菜の味ですが、スパイスの配分は自己流かつエビチリもしっかり自分で作っているようで、屋台物として考えるならば十分に手の込んだ味と言えます。

「…おいしい！」

「いやぁ、ちょうど甘いモノが欲しかったところだったんだ〜…エリだけなんか辛そうだけど」

「悪くない味ですよ。普通に店を建てても多分売れます」

「あはは…いただきます」

「ほら…先生も」

“いただきます”

「アヤネちゃんには、戻ったらちゃんとご馳走しますね。私たちだけでごめんなさい…」

『あはは。大丈夫ですよ、ノノミ先輩。私はここでお菓子とかつまんでますし…』

「しばしブレイクタイムだねー」

たい焼きを受け取って、食べながらヒフミさんは何やら考え込んで話し始めます。

[22 暁美エリス◆A7.ClimKSaqq 24/10/06(日) 11:56:24]

>>21 続き

「…それにしても、ここまで情報がないなんてありえません…妙ですね。

お探しの戦車の情報…絶対何処かにあるはずなのに、探しても探しても出てきません…

販売ルートに保管記録…全て何者かが意図的に隠しているような、そんな気がします。

いくらここを牛耳っている企業でも、ここまで徹底してブラックマーケットを統制する事は不可能なはず…」

「実際、以前それらの出所を探す原因になった不良達が使用している物資集積所やそこに物資を運んでいる輜重隊を襲撃しましたが、何処を漁っても公的な取引書類は何一つありませんでしたからね。おかしいと言われても否定はできません」

「エリさん、知らない間にそんな事してたんですか…」

ノノミさんは「あの時ですかね…？」と零しながら私の行動に少し驚いていました。

しかし、セリカさんはそれよりも私達が引っ掛かっている点に興味があるようで質問してきました。

「それって、そんなに異常なことなの…？」

「異常というよりかは…普通ここまでやりますか？という感じですね。

此処に集まってる企業は、ある意味開き直って悪さをしていますから、逆に変に隠したりしないんです。

例えば、あそこのビル。アレがブラックマーケットに名を馳せる闇銀行です」

「闇銀行？」

「ブラックマーケットで最も大きな銀行ひとつです。聞いた話だと、キヴォトスで行われる犯罪の15%の盗品が彼処に流されているそうです…

横領、強盗、誘拐などなど、様々な犯罪によって獲得した財貨が、違法な武器や兵器に変えられてまた他の犯罪に使われる…

そんな悪循環が続いているのです」

「…そんなの、銀行が犯罪を煽っているようなものじゃないですか」

「そのとおりです。まさに銀行も犯罪組織なのです…」

シロコさんは言葉も無く考えています。

セリカさんはブラックマーケットの世紀末さに怒り出してしまいました。

[23 暁美エリス◆A7.ClimKSaqq 24/10/06(日) 11:57:29]

>>22 続き

「酷い！連邦生徒会は一体何やってんの？」

「理由は色々あるんだろうけどねー。

何処もそれなりの事情があるだろうからさ」

「現実は、思った以上に汚れているんだね。

私たちはアビドスばかりに気を取られすぎて、外の事をあまりにも知らな過ぎたかも…」

「まぁ、身も蓋もない事を言ってしまうと問題児の吹き溜まりに真っ当な組織が出来るはずがありませんよ。

連邦生徒会に関しては…まぁ、近々大きな案件もありますし色々立て込んでて忙しくなっている上、ブラックマーケットに関しては一朝一夕で済まない過去の負債ですから、一概に連邦生徒会だけを責めるのも良くありませんよ。むしろ直近の連邦生徒会はマシな方です。

どちらかと言うと真っ先に責めるべきはヴァルキューレの公安局です。そこが初動を潰さなかったから今のブラックマーケットがあるのです。

…まぁ、それも元を辿れば連邦生徒会の防衛室に行き着いてしまうのも事実ですが」

肩を竦めてそう言うと、皆黙り込んでしまいます。気まずい沈黙が流れた後、それを裂くようにアヤネさんから警告が発されました。

『お取込み中失礼します！そちらに武装した集団が接近中！』

「！！」

『気付かれた様子はありませんが…まずは身を潜めた方が良いと思います…！』

遠目に見ただけで分かる見た目で、私とヒフミさんは武装した集団の正体を見破り、アビドスの皆さんに伝えます。

「う、うわあっ！？あれは、マーケットガードです！」

「マーケットガード？」

「先程から話に出ている治安機関の1つ…その中でも最上位に位置する組織ですね。

その辺の不良と同じ人数でよーいドンで戦えば確実に勝てるくらいな強さです。戦力的にはざっとマーケットガード1人で不良2人といったところでしょうか」

「呑気にしてる場合じゃありませんよ！？急ぎましょう！」

平然とマーケットガードについて評価していたらヒフミさんに引っ張られて物陰に身を隠します。

[24 暁美エリス◆A7.ClimKSaqq 24/10/06(日) 11:58:55]

>>23 続き

「…パトロール？護衛中のようですが…」

「トラックを護送してる…現金輸送車だね」

「あれ…あっちは…」

「…闇銀行に入りましたね？」

「…今月の集金です」

「ご苦労様、早かったな。では、こちらの集金確認書類にサインを」

「はい」

「…いいでしょう」

「では、失礼します」

「さあ、開けてくれ。今月分の現金だ」

「見てください…さっきのサインしてた人…」

「あれ…？な、何で！？

あいつは毎月うちに来て利息を受け取ってるあの銀行員…？」

「あれ、ホントだ」

「えっ！？ええ…？」

「…どういう事？」

『ほ、本当ですね！車もカイザーローンの物です！

今日の午前中に、利息を支払った時のあの車と同じようですが…

何故それがブラックマーケットに…！？』

覗き見しつつ聞き耳を立てていると、アビドスの人達から重要な事が漏れてきます。

どうやら、アビドスの借金取りの相手が彼処にいるようです。

[25 暁美エリス◆A7.ClimKSaqq 24/10/06(日) 11:59:50]

>>24

「…か、カイザーローンですか！？」

「ヒフミちゃん、知ってるの？」

「カイザーローンと言えば…かの有名なカイザーコーポレーションが運営する高利金融業者です…」

「有名な…？マズい所なの？」

「あ、いえ…カイザーグループ自体は犯罪を起こしていません。しかし合法と違法の間のグレーゾーンで上手く振る舞ってる多角化企業で…

カイザーは私達トリニティの区域にもかなり進出しているのですが、生徒達への悪影響を考慮し、『ティーパーティー』でも目を光らせています」

「『ティーパーティー』…あのトリニティの生徒会が、ね」

ヒフミさんからの情報でカイザーグループのきな臭い面も説明されます。

実際、きな臭さで言えば…いい例えが思いつきませんが、敬語の物腰柔らかい糸目(CV:石田彰)くらいでしょうか？それくらいきな臭いです。

「ところで皆さんの借金とはもしかして…アビドスはカイザーローンをから融資を…？」

「借りたのは私達じゃないんですけどね…」

「話すと長くなるんだよねー。

アヤネちゃん、さっき入ってった現金輸送車の走行ルート、調べられる？」

『少々お待ち下さい。

…駄目ですね。全てのデータをオフラインで管理しているようです。全然ヒットしません』

「…だろうねー」

「そういえば、いつも返済は現金だけでしたよね。それはつまり…」

「私達が支払った現金が、ブラックマーケットの闇銀行に流れていた…？」

「じゃあ何？私達はブラックマーケットに、犯罪資金を提供してたって事！？」

これまでに得た情報を元にして、見たままを端的に表現すればセリカさんの言う通りです。

もしかしたら真っ当に使われている可能性もありますが…まぁ、普通に考えたらそうなるでしょうね。

ただ、アビドスにとってはそれだけでは済まないかもしれません。

つい、口から溢れてしまいます。

[26 暁美エリス◆A7.ClimKSaqq 24/10/06(日) 12:00:22]

>>25

「…それだけなら、どれだけ良いでしょうね」

『ど、どういう事ですか…？

ですが、まだハッキリと嫌疑がかかってるだけで…あの輸送車の動線を把握するまでは…』

「…お前、何を知ってるの？」

ホシノさんから低い声で問われます。

知っているかいないかでかなり違う情報ではありますが、あくまでアレは個人の日記に書かれていた記述で、リーダーさん達に真偽を探ってもらってますが未だに明確な証拠はありません。

「確実な証拠は無かったので、皆さんに伝えていない情報があるだけです。

伝える貴方達がああいった事実に対して色眼鏡を掛けてしまう可能性もあるので、事実確認ができるまでは明確な事は言えませんでした」

「…それだけ大きな事実ってこと？」

「…事実であれば、まぁ…上層部数人、最低でもカイザーのこの周辺を統括していた人間のクビは飛ぶくらいですね。そのレベルの情報を知っていたとしてアレを見ても、カイザーを一方的に悪と決めつけないと言い切れますか？」

「…それは…」

「…まぁ、そう遠くない内に結論は出ます。

というより、その内相手の方から尻尾を出すでしょう。そろそろ焦らない方がどうかしてますしね」

ホシノさんが言い淀んだ時に、伝えるつもりはあるし、恐らくそれより前にバレる瞬間があると伝えます。

互いに少し緊張した雰囲気を弛緩させた後、ヒフミさんが手を叩いて思いつきで声を上げました。

「…あ！さっきサインしてた集金確認の書類…

それを見れば証拠になりませんか？」

「…さすが」

「…おお、そりゃナイスアイデアだねー、ヒフミちゃん」

「あはは…でも考えてみたら、書類はもう銀行の中ですし…無理ですね。

ブラックマーケットでも最も強固なセキュリティを誇る銀行となると…それに、あれだけの数のマーケットガードが目を光らせてますし…

それ以外に輸送車の集金ルートを確認する方法は…ええっと…うーん…」

しかしすぐに問題にぶつかって、ヒフミさんが真面目にどうするべきか悩み、私自身も解決法を模索しますが、最短でも1ヶ月以上は掛かる手段しか思いつきません。

それを見て、シロコさんが1つ頷いて口を開きます。

[27 暁美エリス◆A7.ClimKSaqq 24/10/06(日) 12:01:31]

>>26

「…うん、他に方法は無いよ」

「えっ？」

「ホシノ先輩、此処は例の方法しか」

「…なるほど、あれかー。あれなのかー」

「…ええっ？」

「あ…！そうですね、あの方法なら！」

「何？どういう事？

…まさか、アレ？まさか、私が思ってるあの方法じゃないよね？」

シロコさんが無言でセリカさんを真面目に見つめます。

セリカさんはその目で察したのか青くなります。

「…う、嘘っ！？本気で！？」

「あ、あのう…全然話が見えないんですけど…『あの方法』って何ですか？」

「…想像通りなら、頭が痛くなりそうですね…」

「…えっ…？」

思わず片手の指を額のあたりに当ててため息をつきます。シロコさん…何となく何処かズレているとは思いましたが…そうなりますか、普通？

「残された方法はたった1つ。

─────銀行を襲う」

「マジに言ってんのお前？」

「はいっ！？」

余りにも想像通り過ぎて思わず敬語が外れてしまいました。

ヒフミさんは予想外過ぎたのか、固まってます。

[28 暁美エリス◆A7.ClimKSaqq 24/10/06(日) 12:03:08]

>>27 続き

「…だよねー、そういう展開になるよねー」

「はいいいっ！！？？」

「わあ☆そしたら悪い銀行をやっつけるとしましょう！」

「えええっ！！？？ちょ、ちょっと待って下さい！」

「はぁ…マジで？マジなんだよね…？

ふぅ、それなら…

とことんまでやるしかないか！！」

「そうはならんやろ…」

「あ、うあ…？あわわ…？」

何で皆そこでノリノリで覆面装着するんですか。準備万端過ぎるでしょう。

というか何でシロコさんはそんな物持って来てるんですか。やる気満々にも程があります。

『……………はぁ、了解です。

こうなったら止めても聞く耳持たないでしょうし…

どうにかなる、はず…』

えぇ…貴方も諦めるんですか…

しかし、納得するまでに滅茶苦茶溜めてる所に葛藤が感じられます。

普段からだいぶ苦労してるんですね…

「ごめん、ヒフミ、エリ。あなた達の分の覆面は準備がない」

「うへー、って事は、バレたら全部トリニティとかエリのせいって言うしかないねー」

「ええっ！？そ、そんな…覆面…何で…えっと、だから…あ、あう…」

「私は良いとしてヒフミさんのせいにするのは違うでしょう…」

実際私は既に余罪がありますし多少増えても気にしませんが、ヒフミさんは善良な一般市民…一般市民というには余りにもブラックマーケットを知りすぎてますが、兎に角前科無しの生徒です。

巻き込んだ側が言って良い事じゃないですよそれ。

[29 暁美エリス◆A7.ClimKSaqq 24/10/06(日) 12:03:54]

>>28 続き

「それは可哀想過ぎます。

ヒフミちゃんはとりあえずこれでもどうぞ☆」

「たい焼きの紙袋？おお！それなら大丈夫そうー！」

「え？ちょ、ちょっと待って下さい、皆さん…

あ、あうう…」

「ん、完璧」

「番号も振っておきました。ヒフミちゃんは5番です☆」

「見た目はラスボス級じゃない？悪の根源だねー、親分だねー」

「わ、私もご一緒するんですか？闇銀行の襲撃に…？」

「さっき約束したじゃーん？ヒフミちゃん、今日は私達と一緒に行動するって」

「う、うああ…わ、私、もう生徒会の人達に合わせる顔がありません…」

…何だか本当に可哀想になってきました。

巻き込まれた結果こうなるのは不運としか言いようがありません。

「問題ないよ！私らは悪くないし！悪いのはあっち！だから襲うの！」

「じゃあ、エリさんは…」

「うーん…少し待ってて下さい、往復で5分程の近くに別の拠点があるので、そこから少し覆面になるものを取ってきます」

「おー、いってらっしゃーい」

ホシノさんの言葉を聞いてから全力で走り、壁蹴りや屋根や屋上を走る事でショートカットし拠点の1つまで走り抜けます。

拠点内の衣装系の物を仕舞っている場所を物色し顔全面が隠れる仮面で今の服に合うものを選択します。

「…これでいいでしょう。ちょっと珍しいですが…中折れ帽とストールを合わせればそれらしいでしょうし」

拠点から選んだ面と帽子を付けて疾走し、宣言通り5分ほどで戻ります。

選んだ仮面は、顎から額の少し上までを覆う鳥の頭をかたどったような仮面で、髪の色も合わせて孔雀の様になるお面に黒い中折れ帽と髪色に近いストールをマフラーのように巻いています。

[30 暁美エリス◆A7.ClimKSaqq 24/10/06(日) 12:04:30]

>>29 続き

「…お待たせしました。それでは、参りましょう」

「おぉう…想像以上にオシャレなのが出て来た…」

「今度があるかは知りませんが、その時は6番の覆面を用意してくださると助かります」

「ん、わかった。

…それじゃあ先生、例のセリフを」

“銀行を襲うよ！”

「はいっ！出発です☆」

「あ、あうう…」

『ふぅ…では、覆面水着団。出撃しましょうか』

[31 二次元好きの匿名さん 24/10/06(日) 14:39:07]

滅茶苦茶怖い先輩が銀行強盗しに来るけど社長大丈夫だろうか…
覆面の下が誰か特定出来なくて純粋に目を輝かせてそうだし大丈夫か

[32 二次元好きの匿名さん 24/10/06(日) 22:00:27]

保守

[33 二次元好きの匿名さん 24/10/06(日) 22:30:07]

期待の保守

[34 二次元好きの匿名さん 24/10/06(日) 22:47:10]

前から保守荒らし湧いてるのどうにかならんかな