【微グロ注意】ここだけモモイのみ別ゲーと化した世界線 Part.6

  • 1二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 12:04:23

    寝坊して落としちゃったので、建て直し。

  • 2二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 12:05:59
  • 3二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 12:54:00

    保守

  • 4二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 14:03:03

    保守

  • 5二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 15:04:50

    保守

  • 6二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 16:32:36

    保守

  • 7二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 16:36:50

    保守

  • 8二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 16:39:29

    保守

  • 9二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 16:44:53

    保守

  • 10二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 16:50:30

    保守

  • 11二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 19:37:13

    ───ここに来て、新たな神聖の側面を獲得しましたか・・・。

    そういうのは良く分からないけど、確かに今までとの自分とは違うのは分かる。
    今の私は何が出来て何が出来ないのか、直感的に理解出来る。

    え? そんなこと出来るの?
    あぁ、そう・・・。
    いや、やらないけど。

    頭が出てきたからか、ポンポン出来ることが脳裏に浮かんでくる。
    ・・・今までが文字通り"脳なし"だったってこと?
    やかましいなぁ・・・。

    ───何も言ってませんが・・・。

    えぇい、これだから思考共有が出来る人間は・・・。
    そんなこと言ってられるのも今のうちだよ!
    私、アナタの攻略法を思いついたんだから!

    ───ほぅ。

  • 12二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 22:55:39

    いくよ!

    ───やれるものなら、やってみなさい。

    私はクラウチングスタートの姿勢をとる。
    そして次の瞬間、稲妻もかくやというスピードで踏み出した。
    衝撃で周囲の廃墟が吹き飛ぶ。

    私の移動速度は一瞬にして光速に達する。

    ───馬鹿正直に突進してきたところで、何も解決しませんよ?

    モモイは私の進行ルート上に、アホほど蝶々地雷を仕掛けてきた。
    だけど!
    私は全身から熱を放射する。

    熱波が衝撃波のように広がり、蝶々地雷を焼き尽くす。

    ───・・・これは。

    これで障害は消えた!
    あとはブン殴るだけ!!

  • 13二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 23:47:45

    ───デタラメな・・・しかし、それでも私には届きません。

    私の拳がモモイに届くかに思えた次の瞬間、モモイは得意のテレポートで掻き消える。
    いや、やっぱりどう考えても光速を躱せるのはオカシイよ・・・。

    ───慣れてくると、光速は遅いですよ?

    何言ってるんだろう・・・。
    取り敢えず、空を切った私の拳は勢い余って廃墟に突き刺さる。
    小太陽レベルの閃光と熱が起こり、次の瞬間 轟音が大地を揺らした。
    もはや実家のような安心感すらある耳鳴りが後を引く。

    ───ほら、私にアナタの攻撃は当たりません。

  • 14二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 23:48:38

    全く、その通り。
    でも、そんなの関係ない。
    私は次の拳を振り上げた。

    ───・・・何を。

    1発、2発、3発・・・。
    馬鹿正直に突っ込んでくる私の拳を、モモイも馬鹿正直に避ける。
    その度に噴火でも起こったような地響きがする。
    だけど、私は構わずモモイに攻撃を続けた。

    ───まさか・・・。

    そのまさかだよ!
    ・・・今なら分かる。
    私は今、アナタが『渾沌』と呼んだ何かとエネルギー的に繋がっている。
    だから、”少し”無茶さえすれば、無制限に攻撃が出来る。

    ・・・先に息切れを起こすのは、どっちだろうね?

  • 15二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 00:07:07

    ───愚かな・・・それは世界に破滅を齎す行為です。

    ───今すぐ止めなさい。

    ───さもなくば、アナタの魂は『渾沌』焼き尽くされ消失するでしょう。

    ───そうなれば、もはや只の『混沌の苗床』です。

    うん! 分かってる!

    ───・・・なら、なぜ・・・?

    信じてるから!
    アナタは”大人”だから、そうなる前に1発殴られてくれるって!

    ───!?

    私、分かったよ。
    アナタは”コレ”を防ぐ為に行動していた。
    ミレニアムの被害なんて小さく思えるほどの天変地異・・・。
    多分、私じゃなくてネル先輩がキーになっていれば起こりえた未来。

    だけど、今の私ならギリ同じ規模のものが起こせる。
    9日前の私なら無理でも、今の私なら!
    どう!? このまま避け続けるなら、私の魂が擦り切れて今度こそキヴォトス全土を呑み込む『渾沌の華』が咲くよ!

  • 16二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 00:08:55

    ───血迷いましたか!?

    ───ミレニアムのみんなはどうなるんです!?

    大丈夫!
    ヒマリ先輩も、アナタに負けるくらいならミレニアムと一緒に沈んだ方がマシって言ってたし!

    ───だからってソレを利用しますか!!?

    覚悟決めなよ!
    大人でしょ!!
    責任とって、大人しく負けて!!!

    ───えぇい! このク〇ゲーマー!!

    ───鬼! 悪魔!! 低PS魔王!!!

    ───グリッジで勝って何が嬉しいんですか!!!

    うるさい! うるさい!!
    だったらラスボスに絶対勝てないのを置くんじゃない!!
    このクソシナリオライターがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

  • 17二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 08:27:21

    保守

  • 18二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 11:54:30

    すげえ
    ここまで来て、ここに至ってようやくこのデットマザーが紛れもなく『才羽モモイ』であるという事がこれ以上なく理解できた…

  • 19二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 18:36:45

    保守

  • 20二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 01:09:49

  • 21二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 08:46:32

    ───あー! 分かりましたよ!!

    ───アナタがそういうことするんだったら、私も禁じ手を使ってやります!

    な、何を・・・!

    ───後始末が面倒になるので やるまいと思っていましたが、やむを得ません!

    ───どうせ誰も居ない郊外の廃墟なんです!

    ───ここら一帯を、旧世界に戻してやります!!

    ま、まさかアレをやる気!?
    正気なの!?

  • 22二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 08:47:12

    ───正気など! とうの昔に捨てていますよ!!

    ───旧世界が無秩序と言われる所以を! いまこそ!!

    モモイの6本の腕が、根を張るように地面に突き刺さる。
    そして次の瞬間、見渡す限りの廃墟を突き破って、凄い勢いで黒い樹木が生え始めた。

    や、やっちゃった・・・!
    モモイが、ここら一帯の環境を書き換えちゃった!!

    ───ここだけ、世界はルール改変前の姿を取り戻す!

    ───さぁ、モモイ!! ここからは正真正銘、別ゲーですよ!!!

    今までも割と別ゲーだったけど、これは次元が違う。
    本能的に理解できる。
    今、この一帯は、世界ごと別ゲーと化した。

  • 23二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 15:45:37

    ───アナタが私に強いた時間制限には、私が負ける以外にも もう一つの結末があります!

    ───それはアナタの魂が擦り切れる前に! 私の体力が尽きる前に! 私がアナタを倒すこと!!

    ───いいですよ、モモイ! とことんやりましょう!!

    ───もはや反則もクソも無いです!

    ───ただ、力と力のぶつかり合い!!

    ───キヴォトスが青春の物語のテクスチャを獲得する前! その有様を踏襲しようではありませんか!!

    あぁ、もう! 言葉の意味はさっぱり分からないのに、言いたいことは何となく分かっちゃう!
    頭じゃない、もっと深いところで私達はコレを覚えてる!

    ───蟲よ!

    モモイが書き換えた環境である黒い樹海から、どこからともなく無数の蟲が湧いてきた。
    蝶、ハチ、クモ、ムカデ、ダンゴ虫、アリ、ハエ、ヒル、蚊・・・。

    ───あのモモイを食い尽くせ!!

    ポピュラーなところから、本当に良く分からない種類の姿形をした、だけど私の知っている虫より遥かに巨大な蟲が集団で私に迫ってくる。

  • 24二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 15:53:04

    ・・・前までなら蟲の塊なんて気持ち悪いって思ったはずだけど、今みると何か親近感が湧く。
    実際 私のクローンが召喚したことを考えると、親戚みたいなもんなんだよね。
    まぁ、このままだと普通に私の体が食い破られるっていう事実にはゾッとするけど。

    ───どこを、見ているのですか?

    ・・・もっとゾッとする声が聞こえた気がした。
    見れば私が召喚された大量の蟲の群れに気を取られている間に、モモイは私の懐に潜り込んできていた。
    そして瞬間的に極太ビームを発射する。
    私は慌てて しゃがみ回避した。

    ───甘い!

    だけど、明後日の方向に飛んで行ったはずの極太ビームは、突然 生成された謎の虚空に吸い込まれたかと思うと、次の瞬間 私の真正面に虚空が出現した。
    そして中から極太ビームの続きが飛び出してくる。
    いや、空間操り始めたねぇ!

    私は強く地面を踏み叩き、地形を隆起させてビームを遮った。
    足首が地面に突き刺さり、一時的に行動が制限される。

    ───それでは私の蟲を捌ききれません。

    そうなんだよねぇ・・・。
    これでしか対応できなかったわけだけど、また一本取られたなぁ。

    私はモモイの召喚した大量の蟲の群れに吞み込まれた。

  • 25二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 00:55:21

    保守

  • 26二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 01:34:20

    ─────side:モモイ*テラー ─────

    召喚した大量の蟲が、オリジナルの私に集って その身体に歯を立てる。
    オリジナルの私の身体は、直ぐに蟲の群れに覆われて見えなくなった。
    蟲の群れに呑み込まれ、倒れたその姿は どこか繭のようでもある。
    このまま放っておけば、あと数秒でモモイは食い尽くされてしまうだろう。

    ・・・分かっていますよ。
    アナタが この程度で やられるワケが無い。
    昔から諦めだけは悪かったですからね。

    その確信とも言える予想が正しいことを証明するかのように、次の瞬間 今までとは比べ物にならないほどの閃光と熱波が、モモイに集っていた私の蟲を焼き尽くした。
    それだけではなく、私が生成したバイオームが侵食されていく。
    蟲の蠢く樹海から、『混沌』の滾る灼熱の樹海へと。

  • 27二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 01:35:48

    ───やってくれたね! モモイ!!

    ───いくら私でも蟲の裏側は あんまり見たくなかったよ!!

    永遠に蟲と戯れていればいいものを・・・うるさいですねぇ・・・。

    ───気軽に生命を錬成しないでよね!

    モブの制作はゲーム開発の基本ですよ?
    それはアナタの方が良く ご存じなのでは?

    ───それを! 土壇場で! やるなっての!!

    モモイの癇癪に反応して、灼熱の樹海のあちこちから『混沌』が噴火のように噴き出す。
    あまりの熱量に私が生成した樹木は燃え盛り、蟲は焼け落ちる。

    ・・・我ながら何て面倒くさい。

    ───誰が面倒臭いって!?

    いえ、何でも。

    ───・・・ともかく! これで条件は五分五分だよ!

    ───やれるものなら、私の魂が擦り切れる前に私を倒してみるんだね!!

    ・・・言われなくとも。
    もう確実な手は使えない。
    博打になってでも切り札を全部切って、速攻で終わらせないと。
    そうしなくては、今度こそ世界が終わってしまう。

  • 28二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 11:17:37

    保守

  • 29二次元好きの匿名さん24/10/08(火) 19:30:55

    ───いくよ!

    モモイが拳を構える。
    分かってる。
    これは予備動作だ。
    次の瞬間には、目と鼻の先で拳を振り上げている。

    モモイが、踏み込む。
    雷でも落ちたのかと思うほどの衝撃が走り、モモイの足下の『混沌』が噴火のように噴き上がった。

    全ての音を置き去りにして、モモイが光速で迫ってくる。
    そういう神聖だからこそ出来る、物理を無視したメチャクチャな挙動。

    モモイが通ってきた場所が焼け焦げていく。
    一見するとモモイが速すぎて起こった、真っ当な物理現象に見えるが、実際はバイオームの侵食である。

    ・・・モモイのバイオームは、私と相性が悪い。
    いや、キヴォトスに生きる人間なら殆ど相性が悪いだろう。
    『名もなき神』のテクスチャを貼り付けた私でも、長時間いれば焼け落ちてしまう。

    全く、『渾沌のバイオーム』など このキヴォトスには必要ないというのに・・・。

  • 30二次元好きの匿名さん24/10/09(水) 03:24:29

    私はバイオームの後始末の心配をしながら、モモイの進行ルート上に黒の樹木と蟲を大量に配置した。
    処理さえ出来るなら光速以上の速度・・・因果律の壁を超えて、”最初から存在したことに出来る”のが支配下のバイオームだ。
    分かりやすく言えば、ゲームの開発ソフトの一時停止ボタンを押してオブジェクトを配置した後に再生ボタンを押す処理に似ている。

    こんな無法が許されたから、旧世界はボロクソ言われるんだろう。
    ・・・とはいえ───

    ───てやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

    モモイは無数に設置した障害物を拳一つで殲滅する。

    ・・・最低限の物理法則には従いがちだから、こういう破壊に特化した神聖相手だと時間稼ぎにしかならないけど。

    ───これでチェックメイト!

    そんなに簡単にはいきませんよ。

    ───うわっ!

    モモイは私が瞬時に生成した黒い樹木の波に吞み込まれていった。

  • 31二次元好きの匿名さん24/10/09(水) 04:00:04

    ───何回 私を何かしらに呑み込ませる気!?

    モモイが自分のバイオームから同じように、黒い樹木を生成して浮上してきた。
    ・・・ダメだね、いよいよモモイが自分の神聖の在り方を身に着けつつある。
    ただでさえオリジナルとコピーっていう決定的な差がある上、『渾沌』の支援で相手の体力がほぼ無限っていう絶望的状況を経験値の差で補ってたのに、ここに来てそれが埋められつつある。

    ・・・こんなことならフェアな勝負として慣れない『名もなき神』のテクスチャなんて使うんじゃなかったかな?
    ・・・。
    いや、大丈夫。
    その判断は間違ってない。

    私が今考えるべきは何もない。
    やるべきことはただ一つ。
    どうあっても決着を付けること。

    だからモモイ・・・私に食い尽くされて。

    ───! それは・・・!

    私は眷属の蝶を密集させて新たな一つの生命体を作る。
    それは超巨大な蛇のような生物であり攻撃。
    セルブスグループに巣食った寄生虫(私)の偶像。
    あぁ、アナタは私を克服できるでしょうか?

  • 32二次元好きの匿名さん24/10/09(水) 06:41:19

    ───邪魔!!

    モモイが拳を振り抜くと、モモイを呑み込まんとしていた寄生虫の偶像が それ以上の閃光に呑み込まれ、轟音と共に消えた。
    後には只、耳鳴りだけが残る。

  • 33二次元好きの匿名さん24/10/09(水) 06:50:29

    ・・・もう少し、苦戦してくれても良いと思うのですが。

    ───今まで私、セルブスグループの幹部を相手にしてきたんだよ?

    ───それに比べれば、怪獣モドキなんて敵じゃないよ!

    それもそうですね。
    確かに彼女たちに比べれば、私の作り出した意思のある誘導弾なんてゴミ以下の産業廃棄物です。

    ───そこまで言う・・・?

    分かり易く言うと、推しと部屋に出たゴキブリくらいの差があります。

    ───文字通り天地の差じゃん・・・。

    そんなものです。
    それに、コレは幾らでも作り直せますからね。

    私が指揮をするように腕を振り上げると、次から次へと新しい寄生虫の偶像が地面から這い出る。
    それはまるで、最初からこの地に潜んでいたかのよう。
    いや、実際に因果律を弄っているから 間違いでも何でもないんだけど。

    さぁ・・・今度こそ、アナタは踊ってくれますか?

    ───ク〇ゲー!!!

  • 34二次元好きの匿名さん24/10/09(水) 07:06:34

    ───ふん! でも、今回は私にも対抗策があるよ!

    あぁ、言わずとも分かりますよ。
    それしかありませんよね。

    ───これだから同じ人間は・・・。

    ───まぁ、いいよ。 やることは変わらないしね!

    モモイが強く地面に腕を突き刺す。
    すると一気に周囲はオレンジ色に染まる。
    ・・・バイオームの書き換えだ。

  • 35二次元好きの匿名さん24/10/09(水) 07:06:59

    超常的な熱風を受けた寄生虫の偶像達は、最初から存在すらしなかったかのように霧散する。
    これこそが支配下のバイオームを利用した眷属の無限増殖を防ぐ唯一無二の方法。
    すなわち、”自分の周りだけでも書き換えちゃえばいいじゃん”である。
    普通なら それでも書き換えられた外側から蟲の波状攻撃を仕掛けられるのだが、何しろ私とモモイのバイオームは相性が悪い。

    今やモモイの周囲は私の眷属が入り込めない結界と化した。
    私でもキツいのだから、眷属では数秒持つかすら怪しいだろう。
    ・・・。

    つまり私に出来ることは ただ一つ。
    たった一つのシンプルな答え。

    ピュン

    ───危なっ!

    ちっ、すばしっこい奴め。
    私が放った光線はモモイの肩を掠め、その向こう側で大爆発を起こした。

  • 36二次元好きの匿名さん24/10/09(水) 07:19:44

    そう、私の出した答え・・・それは───

    弾幕ゲーで押し潰す。

    ───うげ・・・もしかして私 自機側?

    その通り。
    つまり十分にアナタにも勝機があるということです。
    なんてフェア。

    ───・・・本当にそう思ってる?

    ・・・元はといえば私とアナタのタイプ相性が最悪なのが悪いのですよ?
    何を考えて、そんな神聖の側面を権限させたのですか?

    ───いや、私が悪いの!?

    はぁ・・・『憎悪』のままであれば まだやりようのあったものを・・・。
    このままでは千日手です。
    さっさと仕留めさせて貰います。

    ───・・・私が悪いのかな??

  • 37二次元好きの匿名さん24/10/09(水) 07:27:43

    そんなことを言っているヒマがありますか?
    ホラホラ!
    速く動かないと弾が当たってしまいますよ?

    ───うわっ! ちょっ、危ない!

    モモイが私の張った弾幕をギリギリで躱す。
    その様は本当に自機になったかのよう。
    ・・・本当に我ながら悪運の強い。

    あぁ、自分のバイオームから出てしまいましたね?
    そこは私のバイオーム・・・敵地ですよ?

    地の底から次々と寄生虫の偶像が這い出てくる。

    ───この程度!

    瞬間、爆発を伴う光速の拳で吹き飛ばされるけど、そんなの計算の内。
    これだからレバガチャゲーマーは。
    私は無数の光線をばら撒きつつ、本命の極太ビームを放った。

    ───ちょっ!!

    モモイがゴキブリみたいな俊敏さで回避する。
    極太ビームが着弾した場所から大爆発が起こり、光の壁みたくなる。

  • 38二次元好きの匿名さん24/10/09(水) 17:27:59

    保守

  • 39二次元好きの匿名さん24/10/09(水) 20:06:06

    ───危ないなぁ!

    まだまだこれからですよ!

    私は次から次へと光線を連射する。
    力の限りの弾幕を張り、置き光線を設置しておくことも忘れない。

    ───っ、この!

    はいそこ、寄生虫の偶像が出ますよ。

    ───うわぁ!

    いいですね。
    このままいけば仕留めきれます。
    まぁ───

    ───やってやろうじゃん!

    モモイが予想外の行動をしなければの話なのですが。

  • 40二次元好きの匿名さん24/10/09(水) 20:14:32

    ───やぁ!

    !?
    一瞬でモモイの姿が掻き消えた。
    ・・・これは。

    ───出来た!

    やはり空間跳躍!
    モモイが目の前に現れた。
    明らかに急速に成長している。

    だけど私は逃げない。
    逃げたら千日手が始まるから。

    だからこそ、一か八か決着を付けに行く!
    私は自爆覚悟でモモイを囲むようにビームを展開する。

    ───くっ!

    すると何と、モモイは虚空に溶岩溜りのような裂け目を作り出すと、そこから黒い樹木を生やした。
    それを足場にしてビームの包囲から逃げる。
    ・・・ここで無駄に自爆をしても仕方がない。
    私はテレポートでビーム飛び交う その場を離脱した。

  • 41二次元好きの匿名さん24/10/09(水) 20:20:29

    私は空中に、モモイは地べたに離脱する。

    ───今のも危なかったなぁ!

    自業自得ですよ。
    まさか、突然 懐に飛び込んでくるとは・・・。

    ───私は近接特化だからね。

    ───懐に飛び込まないと何も始まらないよ。

    ふむ、それもそうですね。
    失礼しました。

    ───いいよ、どうせ・・・今から無理やりにでも近づくから。


    それはどういう・・・?

    その発言の後、モモイは地面に腕を突き刺した。
    ・・・あれはバイオーム書き換えの予備動作。
    ・・・!
    不味い!!

    ───もう遅いよ!

    次の瞬間、広がっていたモモイのバイオームから巨大な黒い樹木が伸び始めた。

  • 42二次元好きの匿名さん24/10/09(水) 20:31:00

    ───これで! 無理やりにでも近づく!!

    モモイは空中に黒い樹木の足場を生やしながら、伸び続ける黒い樹木の枝先に立つ。

    やられました・・・!
    まさか その手を思いつくまでに馴染み始めていたとは・・・。

    そう、バイオームの最大の利点であり欠点。
    自陣のバイオームに存在しているときは無法な力を発揮できるが、敵陣のバイオームに居るときは著しく不利になる。
    具体的には因果律の操作やオブジェクトの無限生成が効かなくなる。
    更に、私とモモイの場合、私がモモイのバイオームにいるだけでスリップダメージを受ける。

    そうなったらやってられない。
    ジリ貧で負ける。
    モモイは私の逃げ場を無くす気だ!

    ・・・。
    いいでしょう、その勝負受けてやります・・・!
    決着は! かつて私達が同じ人間であった最後の地へ!!

    私はモモイと同じように、自分のバイオームから巨大な黒い樹木を生成した。
    いざ、成層圏へ!

  • 43二次元好きの匿名さん24/10/09(水) 20:41:13

    ───早く! 1発殴らせてよ!!

    私の耐久力を見てから言ってください!
    物理特化のアナタと違って、私の耐久は紙なんですから!!

    ───だから! 1発殴らせてって言ってるの!!

    そうでしょうね!
    だから嫌なんですよ!!

    私達は互いに絡まり合いながら天へと伸びていく2本の黒い樹木を足場にして戦いを繰り広げる。
    時に私のビームが地上を薙ぎ払い、時にモモイの拳が天空を閃光で埋め尽くそうと、互いに喰い合う黒い樹木はビクともしない。
    それはこの戦いに終わりが無いかのように、空へ空へと伸びていく。

  • 44二次元好きの匿名さん24/10/09(水) 20:42:13

    だけど、何事にも終わりはある。
    喰い合い続けた私達の黒い樹木は、ついにウトナピシュテムの本船が到達し、かつてアトラハシースの箱舟が存在していた高度までたどり着く。

    ここが最後の場所。
    私が、私達が分かたれた最後の記憶の場所。

    決着を! モモイ!!

    ───分かってる!!!

  • 45二次元好きの匿名さん24/10/09(水) 21:04:06

    これが最後!
    これが私の在り方です!!

    私は今までで最大の寄生虫の偶像を作り出し、モモイにぶつけた。

    私を! 克することが出来ますか!? モモイ!!!

    ───私は! アナタを!! ─────!!!

    最後の言葉が私の耳に届く前に、世界は白に包まれた。
    まるでこの一瞬だけ昼になってしまったかのような光量。
    まだ夜明け前だというのに。

    そしてモモイの答えは───

    ───あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!

    モモイは私を突き破って、その姿を現した。
    もうボロボロだけど、その姿はやけに鮮やかに写った。
    あぁ、何て眩しい・・・。
    かつては私もそうだったのかもしれない。

    そうですか。
    アナタは、私を克することが出来たのですね・・・。

    そうしてモモイの拳が私の視界を再び白く染めた。

  • 46二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 01:13:56

    ─────モモイ*アディウム─────

    拳がモモイに刺さった。
    モモイの頭が弾け飛び、死んだように自由落下を始める。
    ・・・どうせ死んでないんだろうけど。

    あぁ、私も疲れた・・・。
    空中に身を投げ出す。

    私とモモイは、共に宇宙から地面に向かって隕石のように落下し続ける。
    空気の摩擦で背中が燃えるけど、今はそれすら心地良い。
    そして遂に、大質量を誇る私達は地面に到達した。
    尋常ではない衝撃を伴って大爆発を起こす。

    ・・・大丈夫だとは思ってたけど、本当に頑丈だね。
    私は痛む背中をさすりながら、ゆっくりと起き上がった。

  • 47二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 01:14:46

    さて、モモイは何処かな?
    多分、砂埃の方向的に あっち───

    キンッ

    !!?
    危ない!

    私は危険を感じて、咄嗟に避ける。
    すると、私がさっきまで立っていた場所が何か巨大な獣の爪に引き裂かれたかのように割れた。
    ・・・これは、見覚えがある。
    デットマザーが槍で怪獣を3枚に下ろしたときと同じだ。

    それを肯定するかのように、砂埃の先から私に良く似た巨人が現れた。
    ・・・へぇ、随分スッキリしたじゃん。

    モモイ。

  • 48二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 01:30:36

    モモイは見覚えのある2本の槍を持っている。
    一つは『生贄の槍』と呼ばれていた黒い十字槍、そして二つ目は・・・多分『神狩の槍』かな?
    分かんないけど。
    そういえばモモイが持ってたね、その2本・・・。
    ・・・サイズ変更 効くんだ。

    さて、どうしようか。
    流石に槍持ちのモモイには勝てる気がしない・・・。
    っていうか、それだと勝負にならないから『名もなき神』?とかいうものに成ったんじゃなかったの?
    いよいよ完全勝利は諦めたのかな?

    私はモモイの真意を探ろうと、その6つ目を凝視する。

    ───私・・・私が守らなきゃ・・・。

    ───大丈夫・・・私は負けないから。

    ───アナタ達を・・・私が・・・。

    ・・・正気じゃないね。
    頭を吹っ飛ばした影響で、意識が朦朧としているのかな?
    だとしたら・・・勝機があるかも。

    ───敵・・・。

    モモイが槍を振り上げる。
    もしかしてとは思ったけど、その動きはデットマザーとして対峙したときに比べて明らかに遅い。
    私は振り下ろされた槍を手甲で弾き飛ばした。

    弾き飛ばされた槍・・・『生贄の槍』が、地面に突き刺さる。

  • 49二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 01:43:25

    ───敵!

    ───全部! 全部、私が倒す!!

    2本の槍の内、1本を弾き飛ばされた痛みで意識が覚醒したのか、モモイの動きが鋭くなる。
    ・・・不味い、これ理性が飛んでる。

    ─── 子ども達は! 私が守る!! 誰にも手を出させたりなんかしない!!!

    な、何の話!?
    黒仮面の子達やSRT似の生徒達のことを言ってるなら、この場所には居ないよ!
    うわっ、ちょっ、危ない!

    ─── さっさと消えて! 消えてよ!!

    あぁ、もう!
    急にボケないでよ!
    アナタが暴れる度に地面がスライスされて おっかないから!

    さっきまで以上の命の危機を感じ取った私は、慌てて『生贄の槍』を掴んだ。

  • 50二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 01:58:23

    咄嗟に『生贄の槍』で『神狩の槍』を受け止める。
    すると、今まで防御不可だと思っていた『神狩の槍』が止まった。

    ───『生贄の槍』・・・。

    ───忌々しいオーパーツ・・・。

    ついでにモモイの動きも止まる。

    ───これさえなければ救われた命もあったのに。

    ───誰が、なぜ、何のために・・・。

    モモイは飛び退いて距離をとった。

  • 51二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 01:59:08

    ───『神狩の槍』のオリジナル・・・。

    ───結局、完全な複製は叶わなかった・・・。

    ───私が、本当の意味で”モモイ”には成れないのと同じように、この槍も『生贄の槍』になることは出来ない・・・。

    モモイの手が、優しく『神狩の槍』を撫でる。
    言ってることの殆どは理解できない。
    まぁ、本人的には独り言みたいなものだもんね。

    ───あぁ、だからこそ・・・勝ちたい。

    モモイは静かに槍を構えた。
    ・・・次の一撃で、否応にも決着が付く。
    確かにそう感じさせるものを感じ、私も槍を構えた。
    槍は使ったことないけど、棒みたいに振り下ろすことくらいは出来る。

    決着の時だ。

  • 52二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 02:12:22

    【ティンカーベルの殺意】VS【ティンカーベルの憎悪】

    【繝?ぅ繝ウ繧ォ繝シ繝吶Ν縺ョ谿コ諢】VS【繝?ぅ繝ウ繧ォ繝シ繝吶Ν縺ョ諞取が】

    【????ンカーベルの決?】VS【????ンカーベルの正?】

    【ティンカーベルの決意】VS【ティンカーベルの正義】

    勝負は一瞬で付く。

    ・・・。
    ・・・・・・。
    ・・・・・・・・・。

    何か合図があったわけじゃない。
    だけど私達は同時に動いた。
    私は槍を振り上げ、モモイは踏み込んで突き上げる体勢をとる。

    何も考えない。
    ただ、無心で槍を振り下ろす。

    ───・・・。

    モモイと目が合う。
    今は、お互い何を考えているのか良く分からない。
    きっと浅い部分では何も考えていないから。
    分かたれた自分自身には理解し得ない深い部分で、私達は自分自身の答えを持っている。

    その答えが、勝敗を決定づける。

  • 53二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 13:15:29

    保守

  • 54二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 16:17:54

    ・・・。
    ・・・・・・。
    ・・・・・・・・・。

    気が付けば、私達はすれ違っていた。
    私は槍を振り下ろし切り、モモイは槍を突き上げ切っている。
    記憶が飛ぶほどの極度の集中状態が切れ、躰の感覚が戻ってくる。

    熱く、焼けるような痛み。
    今まで何度も味わった痛み。
    ・・・致命的では無い痛み。

    背後で倒れる音がした。
    抉られた脇腹を抑えながら、私は後ろを振り返った。
    そこには斃れた巨人がいた。
    肩から心臓にかけてを切断されている。

    そしてゆっくりと、その躰を崩壊させていった。
    ・・・HPが0になったんだろう。
    かくいう私も、限界が来る。
    視界が霞む・・・。

  • 55二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 16:29:22

    ガラガラと音を立てて、巨人の躰が崩れる。
    私はモモイに戻って、地面に投げ出された。
    起き上がって、自分の躰を確認する。
    ・・・確かに私の躰だ。

    装備もちゃんと残ってる。
    だけど、躰が重いかな・・・。
    でも、モモイとは決着を付けなくちゃ・・・。

    私は重い躰を引き摺って、もう一人の私の下へと歩く。
    巨人なら数歩だった距離が、果てしなく遠く感じる。

    モモイは斃れた巨人の、胸部の中心あたりに倒れていた。
    五体満足だけど、もう立ち上がる元気も無さそう・・・。

  • 56二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 16:29:58

    モモイ*テラー:
    「・・・おめでとうございます。 アナタの勝利です。」

    モモイ*アディウム:
    「・・・。」

    モモイ*テラー:
    「・・・もっと、嬉しそうな顔をしたらどうですか?」

    モモイ*アディウム:
    「・・・ニコッ」

    モモイ*テラー:
    「・・・相変わらず、嘘が下手ですね。」

    モモイ*アディウム:
    「・・・。」

    モモイ*テラー:
    「さぁ、モモイ。 その『生贄の槍』はアナタのものです。
    私を突き刺し、好きなことを願ってください。
    今の私が贄となれば、どんな願いも叶えられるでしょう。

    ・・・例えば、全てを無かったことにするとか。」

  • 57二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 20:12:33

    保守

  • 58二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 20:13:01

    モモイ*アディウム:
    「・・・それは。」

    モモイ*テラー:
    「何も恐ることはありません、
    アナタはただ、元の生活に戻ることを願えばいいのです。
    そうすれば、アナタは本来の"モモイ"に戻れます。」

    モモイ*アディウム:
    「本来の・・・私・・・。」

    モモイ*テラー:
    「そうです、モモイ。
    ミドリ、ユズ、アリス、ユウカ・・・。
    みんなと送った青春の物語へと帰れるんです。
    私の命一つで それが叶うんです。

    何を躊躇することがあるでしょうか?」

    モモイ*アディウム:
    「・・・それは出来ないよ、モモイ。」

    モモイ*テラー:
    「・・・何故ですか? モモイ。」

  • 59二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 00:14:47

    外で続きを投稿しようと思ったら「ホスト規制」の表示が出て焦った。
    でも、こうして続きが投稿出来たわけだし、一旦最後まで行けそうで良かった。

  • 60二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 12:04:26

    保守

  • 61二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 20:06:02

    保守

  • 62二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 23:02:21

    モモイ*アディウム:
    「だってそんなことしたら、ネル先輩に合わせる顔が無いもん。
    私、ネル先輩に会うときは”勝ったよ!”って胸を張ってドヤ顔したい。」

    モモイ*テラー:
    「・・・何を子供のようなことを。」

    モモイ*アディウム:
    「私は子供だよ、モモイ。
    そしてそれがアナタの敗因。」

    モモイ*テラー:
    「・・・。」

    モモイ*アディウム:
    「アナタはきっと大人になった。
    そりゃあ根っこの部分は同じかもしれないけど、広く物事を見なくちゃいけなくなったんだよね?」

    モモイ*テラー:
    「・・・。」

  • 63二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 23:16:42

    モモイ*アディウム:
    「だからアナタは最後の最後に正気を取り戻しかけたとき、迷った。
    そのときアナタが何を考えたのかは私には分からない。 私は子供だからね。
    だけど、迷ったのは分かった。
    結果、穂先はブレて急所を外れた。 ・・・正気を失ったままだったら、私が負けてたかもね。」

    モモイ*テラー:
    「・・・アナタはどうでしたか?」

    モモイ*アディウム:
    「勝つことしか考えて無かったよ。
    他のことなんて考えてる余裕なかったし。」

  • 64二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 23:17:51

    モモイ*テラー:
    「・・・はは、なるほどアナタが”子供だから”勝ったと。
    他のことを考えられないほど視野が狭かったからこそ勝てたと・・・そう言いたいんですか?」

    モモイ*アディウム:
    「言い方に悪意がある気がするけど、そうだね。」

    モモイ*テラー:
    「そうですか・・・私が”大人になったから”負けたと・・・。 ・・・そうですか。」

    モモイは片手で目元を覆い隠した。

    モモイ*テラー:
    「・・・完敗ですね。」

    モモイ*アディウム:
    「・・・泣いてるの? モモイ?」

    モモイ*テラー:
    「・・・。」

  • 65二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 23:31:32

    モモイ*テラー:
    「・・・モモイ。
    アナタは私に負けて楽になる選択肢も、私を殺して元の青春の物語に戻る選択肢も拒みました。
    では・・・アナタは何を選ぶというのですか?」

    モモイ*アディウム:
    「・・・私は・・・。」

    私は今までのことを思い出した。

    『その先は地獄ですよ、モモイ。』
    『死ぬなよ、モモイ。』
    『全てを救おうとは思わないことだね。』
    『アナタ達・・・何人か前も会わなかった?』
    『? 人違いじゃないか?』
    『チビ、お前C&Cに入らねぇか?』
    『・・・これで、退勤。』
    『私を超えたのはアンタだってことは何があっても変わらないからね。』
    『責任を・・・大人としての責任を果たす・・・!』
    『”私は、全てを救う選択肢をとるよ。”』

    ・・・そうだよね、先生。
    そしてゴメンね、スターチュ・・・いやカナデ。
    ネル先輩・・・約束を果たすのは少し遅くなりそうだよ。

    答えは、とうの昔に決まっていた。
    そして今の私には、どうすればその解が得られるかの知識がある。

  • 66二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 23:48:10

    私は槍の穂先を自分に向けて柄を握った。

    モモイ*テラー:
    「・・・なぜ、自分を苦しめる選択肢をとるのですか?」

    モモイ*アディウム:
    「アナタになら分かるでしょ? ”同じ状況、同じ選択”・・・それが私達の本質だよ。」

    モモイ*テラー:
    「・・・。」

    モモイ*アディウム:
    「私は今、『渾沌』とエネルギー的に繋がってる。
    だから『生贄の槍』の力を使っても、ギリギリ耐えられる・・・はず。」

    モモイ*テラー:
    「やめなさい。
    何の保証も無いのですよ?」

    モモイ*アディウム:
    「それでも、全てを救える可能性があるなら私はそれに賭けるよ。」

  • 67二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 23:49:06

    モモイ*テラー:
    「なぜ、そんな選択肢がとれるのですか?
    アナタのこと心配しているミレニアムのみんなのことを少しでも考えているのですか?」

    モモイ*アディウム:
    「それをアナタが言うかな・・・。
    でも・・・そうだね。 痛いところを突かれたみたい。
    だけど、モモイ。 私は自分が成りたい存在は、自分で決めるべきだと思ってるの。」

    モモイ*テラー:
    「・・・。」

    モモイ*アディウム:
    「私は”先生”みたいに、成りたい。
    だから、全てを救う選択肢をとる。
    ・・・もう、そんな資格は無いかもしれないけど・・・。」

    モモイ*テラー:
    「・・・あえて、もう一度 言わせて貰いましょう。 その先は地獄ですよ?」

    モモイ*アディウム:
    「構わないよ。」

    私は『生贄の槍』を、自分に突き刺した。

    モモイ*アディウム:
    「・・・それでみんなを救えるなら。」

  • 68二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 00:00:34

    ・・・自分の中の何かが、槍の穂先にグングン吸われているのを感じる。
    あぁ、これが神秘・・・これが崇高・・・。
    そしてその向こう側にいる、『渾沌』・・・。

    今なら本当に、どんな願いでも叶いそうだ。
    ・・・でも、私が願うのは たった一つ。

    ───このくだらない戦いで死んだ人達に救いを!

    私がそれを願った瞬間、私の中から何か大切なものまで失われた感覚がした。
    ・・・これは・・・。

    だけど分かる。
    私の願いは確かに叶った。
    死んで”別の場所”に行く予定だった魂は、『渾沌』という概念を通って過去へと渡っていく。
    もう一度、別の人生を歩むために。

    私が殺した偽物達も、セルブスグループの幹部達も、みんなの魂が過去に戻っていく。
    あぁ、願わくば彼女達の新たなる生に・・・祝福の・・・あらん・・・こと・・・を・・・。

  • 69二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 00:44:04

    意識がホワイトアウトする間際、誰かに肩を掴まれた。

    モモイ*アディウム:
    「・・・モモイ?」

    モモイ*テラー:
    「・・・随分、くだらない願いを叶えたものです。」

    モモイ*アディウム:
    「へへ・・・そう・・・かな。」

    モモイ*テラー:
    「”死んだ者に救い”など・・・今を生きるアナタの命と人生の方が大切だとは思わなかったのですか?」

    モモイ*アディウム:
    「大丈夫・・・死なないから・・・。」

    モモイ*テラー:
    「はぁ・・・”それ以外のモノ”を失いかけているでしょう?
    分かっているのですか?」

  • 70二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 00:45:05

    モモイ*アディウム:
    「分かってる・・・。 でも大丈夫・・・取り戻せる。」

    モモイ*テラー:
    「それはいつになるでしょうね・・・。
    それに、死んだ者に救いなんてまどろっこしいことを言わずに、生き返らせれば良かったでしょう?
    それも可能だったはずです。」

    モモイ*アディウム:
    「分かってる・・・クセに・・・。」

    モモイ*テラー:
    「・・・。」

    モモイ*アディウム:
    「この戦いで死んだ人間をそのまま生き返らせても・・・救いなんて無い・・・。
    私達のクローンは・・・幸せになれない・・・。
    セルブスグループの幹部達は・・・『渾沌』の支配下から脱することが出来ない・・・。

    その点・・・『生贄の槍』はよくやってくれた・・・。
    まさか・・・『渾沌』の不確かな性質を・・・利用して・・・過去に送るなんて・・・。
    はは・・・凄いよね。

    これで私達のクローンは・・・その出自を・・・誤魔化せる・・・。
    普通の幸せが・・・手に入る・・・。

    セルブスグループの幹部達は・・・『渾沌』の支配から脱せる・・・。
    ”大人”としての記憶は消えちゃうかもしれないけど・・・それでも・・・青春の物語を取り戻せる・・・。

    多分、これが・・・『生贄の槍』が出した結論・・・。」

  • 71二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 00:46:53

    モモイ*テラー:
    「それでも他に叶えるべき願いは幾らでもあったはずです。
    ”ミレニアムの復興”とか”みんなの状態異常を解いて”とか。」

    モモイ*アディウム:
    「大丈夫・・・。
    ミレニアムは強い・・・。 絶対、直ぐに元に戻る・・・。
    ・・・それに、みんなの状態異常は普通に解ける・・・そうでしょ?」

    モモイ*テラー:
    「そうですが・・・。」

    モモイ*アディウム:
    「・・・ねぇ、モモイ。
    私・・・この『生贄の槍』が造られた理由が・・・分かったかもしれない。」

    モモイ*テラー:
    「・・・なんです?」

    モモイ*アディウム:
    「きっと・・・この槍を造った人は・・・優しい人だったんだよ。
    ・・・最小の犠牲で・・・沢山の幸せを得ようとしていたんだ。」

    モモイ*テラー:
    「例えそれが、悍ましい因習に繋がったとしても?」

  • 72二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 00:48:14

    モモイ*アディウム:
    「それでもね・・・モモイ。
    私はこんなに正しく願いを叶えることに心が砕かれているオーパーツが・・・悪意で造られたとは思えないよ・・・。
    ははっ・・・造ったものが・・・想定外の使い方をされるのは・・・クリエイターの・・・宿命だよね・・・。」

    モモイ*テラー:
    「・・・希望的観測ですね。
    私はそうは思いません。
    この槍は悪意を持って造られたと思います。
    そうでなければ造ったのは相当のバカです。」

    モモイ*アディウム:
    「そう・・・かもね。」

    モモイ*テラー:
    「・・・否定しないのですね。」

  • 73二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 00:51:39

    モモイ*アディウム:
    「確かめようも無いし・・・確かめる気も・・・無いからね。
    だけど・・・私は・・・この槍は善意で造られたって信じるよ・・・。
    作り手は・・・相当なバカだったのかもしれないけどね・・・。」

    モモイ*テラー:
    「えぇ、相当なバカでしょう。
    こんな槍が平和利用されると思っていたのなら。
    だからこそ、私は悪意を持って造られたと信じています。」

    モモイ*アディウム:
    「・・・モモイ。 私達は確かに別人になったんだね。」

    モモイ*テラー:
    「えぇ・・・もう同じ人間になることは無いでしょう。」

    モモイはミレニアムの方へと、私の肩を抱きながら歩き始めた。

    モモイ*テラー:
    「さて、帰りましょうか。 モモイ。
    アナタのミレニアムへ。
    エンディングに立つモモイの席は、アナタのものです。」

    モモイ*アディウム:
    「・・・いつか・・・アナタも・・・。」

    モモイ*テラー:
    「・・・そんな日は来ませんよ、モモイ。」

    モモイは どこか諦めたように笑った。

  • 74二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 02:58:22

    ・・・。
    ・・・・・・。
    ・・・・・・・・・。

    どこか晴れやかな気分で、私達はミレニアムに戻ってきた。
    未だモモイには肩を持って貰っている。

    ネル:
    「モモイ!!」

    待っていたのはネル先輩だった。
    まだミレニアムの校舎までは距離があるけど、心配してくれていたんだろうか。

    ネル先輩は、私をモモイから胸倉を掴んで引き剥がした。

    ネル:
    「なんだテメェ! 心配掛けやがって!! 負けちまったのか!!?」

    うぅ・・・頭にガンガン響く。
    でも、確かにボロボロの状態で、敵に肩を持たれて帰ってきたら負けたのかと思うよね・・・。

  • 75二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 02:59:26

    私は重い腕を動かしてピースサインをネル先輩に突き出した。
    ついでにドヤ顔もする。

    モモイ*アディウム:
    「フフフ・・・勝ったよ・・・ネル先輩・・・。 ドヤァ」

    ネル:
    「・・・。」

    あ、その顔は疑ってるね?

    モモイ*テラー:
    「はい。 確かに私は負けました。 モモイの言っていることに間違いはありません。」

    ナイスアシスト、モモイ!

    ネル:
    「・・・。」

    ネル先輩は、今度はギュッと抱きしめてくれた。

    ネル:
    「・・・よくやった! 頑張ったな!!」

    あぁ・・・これだけでも報われたような気がする。

  • 76二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 03:19:31

    モモイ*テラー:
    「負けた以上、ケジメは付けさせて貰います。」

    モモイは、どこからか書類を取り出した。

    モモイ*テラー:
    「こちらはセルブスグループからの、正式な和睦の打診書になります。」

    ネル:
    「和睦だぁ? ナメてんのか?」

    ネル先輩・・・締まってる、締まってる・・・。

    モモイ*テラー:
    「勿論わきまえています。 形式上和睦の申し出という形になっていますが、要するに全面降伏になります。
    どうぞ、好きなだけ賠償金なり何なり毟り取って下さい。」

    うわぁ・・・寄生先の宿主に全責任を押し付けようとしてる・・・。
    合理的だけど、とんでもない寄生虫もいたもんだなぁ。

    ───うるさいですよ。

    私とモモイは目だけで会話する。

  • 77二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 03:21:10

    ネル:
    「お前は? まさか何の責任も取りませんなんてナメたこと言わねぇよな?」

    モモイ*テラー:
    「えぇ、いかなる罰も受け入れます。 矯正局に入れるなり、ミレニアムで拘束するなり好きにして下さい。」

    ネル:
    「・・・お前の部下共は?」

    モモイ*テラー:
    「『校区なき学園』の子らについては私に雇われただけです。 全ての責任は私に帰結します。
    『混沌に蠢く者共』の子らも、私に指示されて動いていただけです。 こちらも、全責任は私にあります。」

    ネル:
    「・・・。」

    モモイ*テラー:
    「・・・ネル先輩、私が元凶です。 大人として、全ての責任は私がとります。」

  • 78二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 03:34:27

    ネル:
    「・・・そうか。」

    ネル先輩は、そう言うと通信機で誰かと話を始めた。

    リーダーさん:
    「・・・先生!」

    ネル先輩が何かを話している間に、どこからかリーダーさんが駆け寄ってきた。
    近くには無数の黒仮面の生徒達と、SRT似の格好をした生徒達が屯している。

    リーダーさん:
    「良かった・・・! 無事だったんだ・・・!」

    モモイ*テラー:
    「えぇ、私は無事ですよ。」

    リーダーさんとモモイは親愛を感じさせる抱擁を交わす。

  • 79二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 03:35:36

    リーダーさん:
    「先生・・・『予言者』が離反したよ・・・。」

    モモイ*テラー:
    「・・・やはりそうでしたか。」

    リーダーさん:
    「・・・分かってたの?」

    モモイ*テラー:
    「敢えて彼女の力を頼らなかった部分で、起こるはずの無い騒動が起きた時点で予想はしてました。
    ・・・しかしなぜあの子が・・・?」

    リーダーさん:
    「あと『管理者』も・・・。」

    モモイ*テラー:
    「あのバカ娘・・・。」

    ・・・凄い。
    何にも知らないけど扱いに明確な差があることが分かる・・・。

  • 80二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 03:49:15

    モモイ*テラー:
    「さて問題は山積みですが、”私達の”シナリオは分かっていますね?」

    リーダーさん:
    「・・・はい、先生。」

    モモイ*テラー:
    「『予言者』と『管理者』の件は、私も何とか探ってみます。
    だからアナタには”あちら”を任せますよ?」

    リーダーさん:
    「任せて下さい・・・!」

    モモイ*テラー:
    「アナタにはいつも苦労を掛けますね・・・。
    ・・・では、私は大人としての責任を果たしてきます。」

    いつの間にかやってきていたトキとエイミが、モモイの両脇に立つ。

    モモイ*テラー:
    「モモイ、アナタがこれから失うものが、早く取り戻せることを願っていますよ。」

    最後に私に言葉を投げかけ、モモイは連行されていった。

    リーダーさん:
    「・・・総員、帰還する。」

    黙って一部始終を見送っていた黒仮面の生徒達とSRT似の生徒達は、一糸乱れぬ動きで消えていった。
    そして、それを誰も止めなかった。

  • 81二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 04:41:41

    ネル:
    「モモイ、立てるか?」

    モモイ*アディウム:
    「う~ん・・・ちょっと・・・無理そう・・・。」

    ネル:
    「分かった、肩を借してやる。」

    モモイ*アディウム:
    「ありがとう。」

    ネル先輩に肩を借して貰いながら、ミレニアムの校舎まで歩く。

    モモイ*アディウム:
    「モモイは・・・どうなるの?」

    ネル:
    「? あぁ・・・あっちのモモイの話か。
    まぁ、多分 ミレニアムに拘束だろうな。
    腐ってもミレニアム出身っちゃ出身だし、下手に外に出すわけにはいかねぇだろうからな。
    ・・・それに、リオやヒマリが話を聞きたがるだろう。」

    モモイ*アディウム:
    「そう・・・確かに、色々知ってそうだったもんね・・・。」

    結構 謎技術も多用してたし、そういう意味でも気になるかな。

  • 82二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 04:57:49

    ネル:
    「なぁ、モモイ。 聞いてもいいか?」

    モモイ*アディウム:
    「ん・・・何、ネル先輩・・・?」

    ネル:
    「・・・お前は死んじまうのか・・・?」

    モモイ*アディウム:
    「・・・大丈夫だよ、ネル先輩。 私は死なないよ。」

    ネル:
    「そう・・・だよな。 約束だもんな。」

    ・・・肩を借りてるから分かる。
    ネル先輩は細かく震えてる。

  • 83二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 04:58:26

    モモイ*アディウム:
    「・・・怖いの? ネル先輩・・・。」

    ネル:
    「はぁっ!? 何を───」

    モモイ*アディウム:
    「ネル先輩・・・私、謝らないといけない・・・。」

    ネル:
    「な、なにをだよ・・・?」

    モモイ*アディウム:
    「C&Cに入るって約束・・・少し、遅くなるかも。」

    ネル:
    「・・・。」

  • 84二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 04:59:24

    モモイ*アディウム:
    「・・・怖がらないで、ネル先輩。 アナタのせいじゃない。」

    ネル:
    「・・・ひぐっ。」

    モモイ*アディウム:
    「ごめんね・・・。」

    ネル:
    「今のお前・・・すっげぇ腹立つ・・・。」

    ネル先輩は歯を食いしばって涙を流していた。

  • 85二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 04:59:45

    ネル:
    「謝るのは・・・アタシだ。
    アタシがもっと強ければこんなことには・・・。」

    モモイ*アディウム:
    「うぅうん・・・ネル先輩はすっごく強かったよ。 私、何度も何度も助けられた・・・。
    だから、自分を責めないで・・・ネル先輩・・・。」

    ネル:
    「う・・・うぅ・・・アタシが求めてるのはそんな強さじゃない・・・。
    お前を守りたかった・・・。 あのモモイに負けたくなかった・・・。
    アタシが・・・アタシがもっと強けりゃ・・・あのモモイだって───」

    モモイ*アディウム:
    「───ダメだよ、ネル先輩。 それ以上、自分を否定しちゃダメ。
    ”反転して”元に戻れなくなっちゃう。」

    私はネル先輩をギュッと抱きしめた。
    その躰は悲しいほどに冷たかった。

  • 86二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 05:07:17

    ネル:
    「うぐっ・・・ひぐっ・・・。」

    モモイ*アディウム:
    「大丈夫・・・大丈夫・・・私は死なない・・・。」

    私はネル先輩の背中をポンポンと叩いて慰める。

    ネル:
    「・・・それ、嘘だったらブッ殺すからな。」

    モモイ*アディウム:
    「大丈夫だよ・・・私が今まで嘘を付いたことがあった・・・?」

    ネル:
    「・・・それなりにあるんじゃねぇか?」

  • 87二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 05:07:34

    モモイ*アディウム:
    「ありゃ? 失言だったかな・・・?
    でも良かった・・・。 少しは調子が戻ってきたみたいだね・・・。」

    ネル:
    「あぁ・・・悪かったな。 格好悪いところを見せた。」

    モモイ*アディウム:
    「大丈夫・・・目を瞑ってたから・・・何も見てないよ・・・。」

    ネル:
    「なんだそりゃ、ハハッ。」

    ネル先輩は、不器用に笑った。

  • 88二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 05:19:00

    モモイ*アディウム:
    「ネル先輩・・・行かなきゃいけないところがあるんだ。 付き合ってくれる・・・?」

    ネル:
    「任せろ。 どこに行きたいんだ?」

    私は懐からLv.5のセキュリティカードを取り出す。

    モモイ*アディウム:
    「解毒薬と治療薬が収まってる保管庫へ・・・。 そこに求めてた解毒薬がある・・・。」

    私はネル先輩に肩を借して貰いながら、重い足を引き摺って保管庫へと足を進めた。
    戦闘の余波で殆ど倒壊しているミレニアム校舎だけど、不自然なまでに厳重だったセキュリティが功を奏して、保管庫は無事だった。
    ・・・いや、最初から予見してのセキュリティか。

    私はカードリーダーに、Lv.5のセキュリティカードを通す。
    すると保管庫のロックは解除され、内部の明かりが私達を照らす。
    そこには緑色の液体や、青色の液体が大量に保管されていた。
    ・・・あ、液体金属みたいなのがある。 あれがアンチ・ナノマシンかな?

    液体のケースに貼られているラベルを見ると、緑色の液体が解毒薬、青色の液体が治療薬、液体金属みたいなのがアンチ・ナノマシンで間違いないみたいだ。
    私は迷わず、緑色の液体の入ったケースを手に取った。

    さぁ、いざミドリの待つ9314号室へ。

  • 89二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 05:37:10

    ─────10日目─────

    保管庫から、ほぼ反対側にある9314号室は前に足を運んだときより随分遠く感じた。
    それなのに、ネル先輩は文句一つ言わずに付き合ってくれた。
    問題の9314号室のある9号館は、やけに綺麗な状態で残っていた。
    ・・・モモイが手を回してくれていたのかな?

    重い足取りで、ネル先輩に補助されながら階段を1段1段 登る。
    ・・・ここまで来るのに随分と掛かった。
    最初にユズとアリスがリタイアして、次にユウカがダウンした。
    そしてスレイブを殺し、ライブスタックを殺し、レイヴァを殺し、スターチュの捨て身の策略に掛かり、デットマザーことモモイとの決戦を経て、私はここにいる。

    ・・・解毒薬を手に入れるおつかいで、随分 遠回りをした。
    もう随分と私は変わり果ててしまった。
    ミドリは私をモモイだと認識してくれるかな?

  • 90二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 05:38:09

    ネル:
    「・・・ついたぞ。」

    ネル先輩に言われて顔を上げる。
    殺風景になった教室で、眠り姫のように眠り続ける私の妹は確かにそこにいた。
    そこにいて、確かに息をしている。
    ・・・私は、間に合ったんだ。

    私はネル先輩の肩を離れると、這うようにしてミドリの下に辿り着く。
    最後の力を振り絞ってミドリの姿勢を起こす。
    そして口元に、慎重に解毒薬を流し込んだ。
    ・・・保管庫にあった説明書には、こうやって解毒できるって書いてあったから間違いないはず・・・。

    ミドリの喉が反射で嚥下し、解毒薬を取り込んでいく。
    ・・・その時、夜が明けた。 日の出だ。
    壁に空いた穴から、心地良い風が流れ、頬を撫でる。
    それはまるで私を祝福してくれているかのようで───

    ミドリ:
    「───・・・お姉ちゃん?」

    ・・・ミドリが起きた。
    ミドリが起きた。
    ・・・ミドリが起きた。

    ・・・。

    良かった。

  • 91二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 06:00:51

    ミドリ:
    「えっと・・・どういう状況・・・? あ、ネル先輩もいる・・・。」

    ふふっ、ミドリからすればそうだよね。
    起きたら変わり果てた お姉ちゃんとネル先輩がいる状況なんて、訳わかんないよね。

    モモイ*アディウム:
    「おはよう、ミドリ。 あれから10日経ったよ。 ぐっすり眠れたかな?」

    ミドリ:
    「え!? 10日!!?」

    寝起きに大声を出しすぎて、ミドリが咽せる。
    私は背中を擦ってあげた。

    ミドリ:
    「な、なにが・・・。」

    モモイ*アディウム:
    「───ねぇ、ミドリ。 これから言うことを良く聞いて。」

    私の真剣なオーラが伝わったらしく、ミドリは私の目を見つめて静かになった。

  • 92二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 06:01:13

    モモイ*アディウム:
    「お姉ちゃんはこれから少しミドリの前から消えるかもしれないけど、それは誰のせいでもないの。」

    ミドリ:
    「お姉ちゃん?」

    モモイ*アディウム:
    「これは私の選択。 私は自分の意思で先生と同じ選択をした。 自分の意思で”先生”になった。
    ・・・だからミドリ。 私のことで、誰も責めないで。 それは自分自身に対しても。 ・・・分かった?」

    ミドリはワケが分からなくて不安そうにしている。
    私はミドリの頭を撫でた。

    モモイ*アディウム:
    「・・・大丈夫。 また会えるよ。」

    私はミドリを抱きしめた。
    ・・・そしてそのまま異常な眠気に身を任せた。

    ミドリ:
    「お、お姉ちゃん・・・?」

    ネル:
    「モモイ!!」

    後は任せたよ、ネル先輩・・・。
    あぁ、意識が白く染まる───

  • 93二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 07:06:21

    ─────side:ネル─────

    ・・・あれから少し経った。
    モモイが死んだ・・・その実感が未だに湧かない。

    妹のミドリとアタシの前で、アイツは息を引き取った。
    ミドリを抱きしめたまま、完全に燃え尽きたように安らかな顔をして逝った。
    医者に何度も確認させたから間違いない。

    あの後は色々大変だった。
    もう一人のモモイやオリジナルのモモイに毒を撃ち込まれた連中を、生き残り組で解毒して回った。
    最初にユズとアリスが元気になった。
    次にユウカが復帰した。

    アタシのC&Cも、ヴェリタスも、エンジニア部も復帰した。
    そして増えた人手で、ミレニアム自治区中に散ったゾンビ化したミレニアム生を収容して回った。

    空が赤いままだとどうしようもなかったが、モモイの奴が戻ってくる少し前に溶岩ごと綺麗に消えてくれたのは助かった。
    もう一人のモモイが言うには、『生贄の槍』とかいうオーパーツを通してモモイの貶められた神秘を一度限界以上に消耗したのが『渾沌』の干渉を退けるのに繋がったとか何とか・・・。

    何を言ってるのかは良く分からなかったが、結局モモイが頑張ったというのは良く分かった。

  • 94二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 07:06:58

    ・・・モモイの葬儀は、一回状況が落ち着いたときに生き残り組と解毒組で簡単にやった。
    早くしないと死体が腐る可能性があったからだ。
    葬儀なんて初めてだったから、みんな動きが覚束なかった。
    無理もねぇ・・・。

    葬儀で一番泣いたのはユウカだった。
    解毒してからモモイの死を知ったときは冷静だったように見えたが、どうやら我慢していたらしい。
    棺一杯の花に囲まれたモモイの安らかな死に顔を見た瞬間に耐えきれなくなったようで、そのまま葬儀が終わって出棺の時間になるまで棺に顔を埋めて泣き腫らしていた。

    ユズとアリスはずっと泣いてた。
    起きてからモモイの死を知ったときにも泣いたし、葬儀のときもずっと泣いてた。
    ・・・親友が死んだんだ。 当然だろう。

    逆に、アタシとミドリはモモイの死を実感できなかった。
    明日になれば、何事も無かったかのように そこにいそうで、本当の意味で死を悼むことが出来なかった。
    アタシがモモイの死を実感したのは、ゲーム開発部に声を掛けたときだった。
    当たり前だが、一人少ねぇ。

    それでモモイの死を実感した。
    その場で涙が溢れ出るのを止められなかった。

  • 95二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 07:07:29

    ミドリは、普通に家に帰ったときに実感したらしい。
    姉の居ない家は、いつもより数倍広く感じたそうだ。
    アタシも、誰も居なくなったC&Cの部室を想像した。
    ・・・正直、ゾッとした。 それはきっと悍ましいほどの虚無感だろう。

    それからはアタシはミドリによく構うようにしている。
    モモイの奴の代わりになるとは思ってないが、少しは痛みが紛れるといいんだが・・・。

    あと、マキの奴は終始複雑そうな顔をしてた。
    結局、オリジナルの方のモモイとはケンカ別れみたいな形になっちまったから、本人の中で悲しむことも怒ることも出来ずに苦しんでるんだろう。
    ・・・思い詰め過ぎないといいが。

    他の連中も、あのリオでさえ、モモイの死は涙を流した。
    それだけ、モモイの死は悲しい。
    ・・・いや、3年組は大体悔し涙だろう。
    自分を不甲斐ないと思う気持ちは、アタシが一番分かってるつもりだ。

  • 96二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 07:08:03

    だが、前に進まないといけない。
    モモイはミドリに自分を責めるなとも言った。
    あれのお陰で、ミドリは前を向こうと努力している。
    それなのに、アタシらが後ろを向いている場合じゃねぇ。

    ・・・あれから、ミレニアムの復興は急ピッチで進んでいる。
    ゾンビ化したミレニアム生に対する治療薬の有効性が確かめられ、次々とミレニアム生が復帰している。
    金もセルブスグループからの賠償金は勿論、連邦生徒会や各校からの資金援助もあって潤沢らしい。
    ミレニアムはきっと、遠くない内により強くなって復興を遂げるだろう。

    もう一人のモモイは、公的には存在しないことになった上で、セミナーが拘束してる。
    あいつが何をしたか知れば、復讐に走る奴も出てくると踏んでの処置らしい。
    ・・・アイツはそんなにヤワじゃねぇと思うが、確かに無駄な騒ぎが減るのは賛成だ。
    取り調べは本人が協力的なこともあってスムーズに進んでいるらしい。

    そうして落ち着いてきた今日、アタシは初めてモモイの奴の墓参りに訪れた。
    死人なんて初めてだから、手探りで見晴らしの良い丘にモモイの墓が建てられた。
    この墓は、生き残り組と解毒組だけが知っている。
    まだみんな忙しくて、本格的にモモイの死に向き合えていない感じだ。

  • 97二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 07:08:41

    だから、アタシが1番最初に墓参りに来たことになる。
    取り敢えず、花束を買ってきた。
    モモイの奴が どんな花が好きだったとか知る前に死んじまったから、花屋に適当に見繕って貰った。
    色とりどりの花の、花言葉をアタシは知らない。

    でもきっと、悪い意味じゃないだろう。
    さて、モモイの奴は喜んでくれるだろうか───

    ・・・。
    ・・・・・・。
    ・・・・・・・・・。

    ・・・なんで、墓が暴かれて棺が空いてる?
    墓荒らしにでも遭ったか・・・?
    一瞬、頭が沸騰しそうになるが、よく見ると違うことが分かった。

    ・・・これは・・・墓穴から足跡が・・・?

  • 98二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 10:12:28

    ───少し前
    ─────side:???─────

    ・・・?
    目が覚めると、真っ暗な空間に居た。
    寝ぼけた頭が、少しして横になっていることに気付いた。
    手を動かしてみると、異様に狭い空間だってことが分かった。

    私は力を込めて、目の前の天井を押してみる。
    すると、少し重いが力を込めれば動かせないことも無いことが分かった。
    ふ~ん!
    私は全力で天井を押した。

    ボコッ

    何か変な音がしたかと思うと、天井が奥に動き始めた。
    ・・・うわ! 土がボロボロ入ってくる!?
    ここに来て、私は自分が埋められていたことに気付いた。
    ・・・何をやらかしたんだろう私。

    え~と確か昨日は・・・。
    ・・・あれ、昨日?
    3日前とかだっけ?
    え? 記憶が無い。

    私は・・・何をしたの?
    私は何処に居たの?
    私は・・・誰だっけ?

  • 99二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 15:56:34

    保守

  • 100二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 21:40:46

    保守

  • 101二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 22:52:07

    わーお…(空いた口が塞がらない)

  • 102二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 00:42:14

    えっと、とにかく表に出なきゃ・・・。
    私は天井を押しのけて外に出る。
    外に出て初めて、私は自分が墓に埋められていたことに気が付いた。

    よく分かんないけど、死んだって思われて墓に埋められたのかな?
    『渾沌』由来の神秘持ちは基本、死ぬときにオレンジ色の液体になっちゃうから土葬も出来ないんだけど・・・そこら辺が分かってなかったらしい。
    まぁ、ともかく私は生きている。

    ・・・あれ? 『渾沌』? ”死ぬときにオレンジ色の液体になる”?
    私はどこでそれらを知ったんだろう・・・?
    ・・・。
    ま、いっか。

    ここはどこかな・・・。
    多分、ミレニアムだと思うんだけど・・・私は何でそんなところに?

    何か情報が無いかと身に付けていたものを探ってみる。
    えーと、買った覚えのないバトルドレスに・・・グレネード・・・ナイフ・・・アサルトライフルとその弾倉・・・変な黒い十字槍・・・荷物を入れるバック・・・あ、スマホがある。

  • 103二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 00:43:07

    何か情報が無いかとスマホを開くと、そこに私の名前みたいなものがあった。
    えっと、『ミカン』・・・?
    それが私の名前・・・?
    う~ん、苗字も無いし どうにも偽名臭いなぁ・・・。

    でもまぁ、他に名前らしいものも無いわけだし『ミカン』でいいか。
    どうにもしっくりこないけど、多分そのうち慣れるでしょ。

    他にも何か無いか探してみると、鍵みたいなものが見つかった。
    う~ん、この鍵どこかで・・・。

    あ、そうだ。 確か私、バイクを持ってたよね。
    どこで買ったのかは覚えてないけど・・・。
    でも、どこに停めたのかは覚えてる。
    取り敢えず行ってみよう。

    そうすれば何か思い出すかも。
    それでも何も思い出せなかったら・・・そうだね。
    バイクで旅でもしようかな。
    色んな所に行けば、その内 記憶が戻るでしょ。

  • 104二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 00:43:50

    私が何気なく一歩を踏み出すと、何かが足元にあることに気が付いた。
    ・・・これは、花束?
    もうちょっと枯れかけてるけど、それでも綺麗。
    誰かが私の為に供えてくれたのかな?

    なんか生前葬を受けたみたいな気分だけど、悪い気分じゃないね。
    私は足元の花束を拾い上げた。
    ・・・あんまり墓前から物を持ってくのは良くない気がするけど、私の墓だし問題ないよね。
    ふふっ、まだ良い匂いがする・・・。

    どうしたいってものがあるわけじゃないけど、どうにも手放せず、私は花束を抱えて歩いた。
    ・・・どうしようかな、コレ。
    う~ん・・・。
    ! そうだ、押し花で栞でも造ってみようかな。

    そうすれば この妙に心惹かれる花束の一部だけでも保管出来るじゃん。
    いや~、妙案だね。
    そうと決まれば、さっさとバイクを回収して雑貨屋さんに走ろう。
    そしたら次は宿をとって・・・うん、そこで押し花を作ろうかな。

    早速 予定が埋まった。
    明日は明日になってから考えよう。
    今は、今を生きるほうが大切だ。

  • 105二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 01:23:23

    ─────side:???─────

    ???:
    ”・・・ここは?”

    ???:
    「起きましたか、先生。」

    ???:
    ”・・・ミレニアム。 私が意識を失ってからどれだけ経った?”

    ミレニアム:
    「10日です。 シャーレ。」

    シャーレ:
    ”・・・そう。”

    ミレニアム:
    「”同期”は出来そうですか?」

    シャーレ:
    ”うん、大丈夫。 ・・・なるほどそんなことが・・・”

  • 106二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 01:24:15

    ミレニアム:
    「はい、シャーレ。 敢えて口頭でも言わせて貰いますが、ミレニアムからモモイが失われました。
    我々は先生として、この異常事態に対処しなくてはなりません。」

    シャーレ:
    ”現在の状況は───”

    ミレニアム:
    「───各スタッフが それぞれセルブスグループの撃退に成功し───」

    シャーレ:
    ”───ようやく動き出せるようになった・・・と。 なるほど、やられたね。”

    ミレニアム:
    「生徒の喪失は許されない大過です。
    我々はシャーレ・・・連邦捜査部の顧問として この問題に対処する必要があります。」

    シャーレ:
    ”そうだね。 そうと決まれば───”

    シャーレ:
    「───行動を開始しましょう、先生。」

  • 107二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 01:25:46

    ミレニアム:
    ”そうだね、私まずミレニアムに行ってくるよ。 今からでもミレニアムの子達の為に出来ることを探さなきゃ。”

    シャーレ:
    「私はここで今回起こった事件について詳しく調べてみます。 ・・・アロナ、プラナ、起きていますか?」

    アロナ:
    『はい、シャーレさん。 既に調査を開始しています!』

    シャーレ:
    「素晴らしい。 私に手伝えることはありますか?」

    プラナ:
    『ではシャーレさんはこちらの処理をお願いします。』

    シャーレ:
    「分かりました。 ですがその前に───


    ───全シャーレ・スタッフの召集をお願いします。」

  • 108二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 01:28:59

    アロナ:
    『!! えっと・・・”名無し”の方も召集しますか・・・?』

    シャーレ:
    「勿論です。 我々は今回の件を非常に重く捉えています。」

    プラナ:
    『・・・。』

    シャーレ:
    「プラナは先生の方のサポートをお願いします。 アロナは私と缶詰ですよ。」

    アロナ:
    『ひーん・・・。』

    プラナ:
    『アロナ先輩・・・。』

    シャーレ:
    「泣いてもダメです、アロナ。

    ・・・さぁ、始めましょう。」

    ────────────────────第一部・Fin

  • 109二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 02:55:44

    ─────あとがき─────


    ここまで読んでくれてありがとう。

    8月の始め辺りから始めたシリーズだけど、一区切り付くとこまで進められて良かった。

    ひとえに付き合ってくれた皆のおかげ。


    『ここだけモモイのみ別ゲーと化した世界線』は一旦、ここで終了になる。

    今まで書き留めたコレらは、ピクシブで改めて投稿する。


    「【微グロ注意】ここだけモモイのみ別ゲーと化した世界線」/「渾沌の使徒」のシリーズ [pixiv]元々は あにまん掲示板に挙げていた作品で、モモイをじっくりスモークした作品になります。 是非、ご賞味下さい。 <元ネタスレ> ・Part1:https://bbs.animanch.com/board/3697437/ ・Part2:https://bbs.animanch.com/...www.pixiv.net

    物語の続きが投稿されるのは、こっちの方。


    今は他に書きたいシリーズが渋滞してるから、そっちを片付けてから続きに入ろうと思う。

    もしこんな拙い小説でも続きを読みたいという人がいたら、気長に待ってくれると嬉しい。

  • 110二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 08:41:30

    お疲れ様ー。面白かったよ!

  • 111二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 12:38:52

    お疲れさまでした
    長かったような短かったような……でも、楽しませてもらいました!

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