- 1◆l7elE92Qk0.U24/10/06(日) 02:25:09
もうすぐ夏が終わる。
最近は残暑厳しい日々だが、秋は着実に近づいてきている。日々の変化に秋の足音が聞こえてくる。
秋といえばあらゆる食材が旬を迎える時期でもある。
夏の終わりと秋の到来を知らせてくれる食材。それは『みょうが』
日本列島に広く分布しているため、この学園の敷地内でも見られるメジャーな野菜。
見つけたのは偶然だった。花壇の隅にひっそりと生えていた。
それは、今では俺と彼女にとって嬉しい自然の恵みとなっている。
朝露に濡れたみょうがを手折る時、その香りは夏の残り香となって鼻腔を刺激する。
いい香りだ。その独特な香りは、何かハッとさせてくれるような、なんとも言えぬ芳香。
ただ薬味としてその香りと味を楽しむのも悪くない。最も基本的な楽しみ方だ。
だが、それだけではもったいない。生でもよし、揚げてよし、焼いてよし……漬物もいいな。
みょうが飯、肉巻き、天ぷら、浅漬け、ナスや長芋とあえものにしてもいい。
サラダなんかも良いな……想像すると涎が垂れてきそうだ。
「トレーナー? 惚けている暇は無いぞ。手を動かせ」
舌と胃袋の討論が白熱し始めたとき、彼女の一声で現実に引き戻される。
彼女が持っているザルは既にみょうがでいっぱいだ。
俺も負けていられない。収穫に戻ろう。
「楽しみで仕方ないといった顔だな。今日の献立は貴様の好物で揃えてやる。さあ、手を動かせ」
いたずらっぽく笑う彼女にそう伝えられる。
顔に出ていたか……今はなすべきことをしよう。
ああ、楽しみだ。 - 2◆l7elE92Qk0.U24/10/06(日) 02:25:23
澄んだ朝焼け、晩夏の夜明け。
我らにとって、最後の夜明け。
澄んだ大気に恵みの朝露。
我らを濯ぐ、慈悲の施し。
女帝殿、我らを手折ってくだされ女帝殿!
お渡しください引導を!
女帝殿、我らを食ろうてくだされ女帝殿!
食ろうてくだされ我らの罪を! 食ろうてくだされ我らの咎を!
切って刻んで煮て焼いて、食ろうてくだされ女帝殿!
我らを食ろうてくだされ女帝殿!
今日の我らは貴女の糧に、明日の我らは全てを忘れ朝焼け拝む。
我らの宿命、我らのさだめ。囚われ巡る輪廻の環。御魂の旅路。変わらぬさだめ、宇宙の理。
女帝殿、我らを手折り食ろうてくだされ女帝殿!
切って刻んで煮て焼いて、食ろうてくだされ女帝殿! 我らを食ろうてくだされ女帝殿!
女帝殿、我らは幸せです。輪廻に囚われ食ろうて頂き幸せです。
女帝殿、我らは幸せです。貴女に食ろうて頂くこのさだめ。我らの御魂は幸せです。
貴女に引導渡され幸せです。
貴方の糧になれて、幸せです。 - 3◆l7elE92Qk0.U24/10/06(日) 02:25:34
以上
もうそろそろ旬終わるけどままええやろ。
みょうがって、素敵だね。 - 4◆l7elE92Qk0.U24/10/06(日) 02:25:44
- 5◆l7elE92Qk0.U24/10/06(日) 02:25:54
- 6◆l7elE92Qk0.U24/10/06(日) 02:26:08
- 7二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 03:16:32
- 8二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 03:21:02
- 9◆l7elE92Qk0.U24/10/06(日) 04:59:06
すまんな、キチゲが貯まってたんや
みょうがって独特な香りの割に豆腐みたいな食材とも相性良いんだよな
刻みみょうがを乗せて醤油かけて食うと気が狂うほどうまいんや
忘れっぽくなるってのは多分名前の由来からかな?実際は香り成分が脳を刺激するので記憶力が良くなるそうで↓
www.yomeishu.co.jp - 10◆l7elE92Qk0.U24/10/06(日) 05:00:58
- 11二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 10:45:01
1レス目普通だなと油断してたらやっぱり貴方でしたか
みょうがさん見つけて貰えて良かったね - 12◆l7elE92Qk0.U24/10/06(日) 12:34:55
- 13二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 14:18:15
きがくるっとる
- 14◆l7elE92Qk0.U24/10/06(日) 19:07:12
正気だゾ
- 15◆l7elE92Qk0.U24/10/06(日) 23:00:42
最期に一発上げておくか
みょうがの由来:
ミョウガを食べると物忘れがひどくなると言われるが、これは俗説であり学術的な根拠はない。しかし、国語辞典の『広辞苑』にも掲載されているように、「みょうが」には「愚か者」や「阿呆」という意味もある。
昔、インドにいた仏教の開祖・釈迦(しゃか)の弟子に周利槃特(しゅり はんどく)という特に頭の弱い人物がいた。彼は物覚えが悪く、自分の名前すら忘れてしまうほどだった。
そこで自分の名前を書いた名札を首から提げていたが、とうとう死ぬまで彼は自分の名前を覚えることが出来なかった。そんな周利槃特が亡くなった後、彼の墓から見慣れない草が生えており、それが「ミョウガ」だった。
その草は「名」を「荷う(になう)」という意味で「茗荷」と名付けられた。また、「荷」には「地下茎で育つ植物」という意味もある。このような釈迦の弟子に由来する物語は後の世で作られたとされ、今では俗説と言われている。
ただし、自分の名前も覚えられない周利槃特だったが、そんな彼を釈迦は高く評価していた。釈迦は「自らの愚を知る者は 真の知恵者である」と説いており、周利槃特は自身の愚かさを理解していた。
(>>5のリンクより抜粋)