【SS トレウマ】虫刺されには気をつけて ツルマルツヨシ

  • 1◆iGjCJthFblL724/10/14(月) 14:58:58

    「ふわぁ〜………」

     あくびをしながら時計に目をやる、時刻は12時8分。先程昼休みのチャイムが聞こえた所だった。

    「ん〜ッ……はぁ、飯食うか」

     俺はツヨシから貰った弁当の風呂敷を広げ、昼食を取る事にした。

    「まさか担当ウマ娘から弁当を渡される事になるとはな、他のトレーナーも貰ってたりすんのかな………いや、俺達がレアケースか」

     弁当を笑顔で渡してくれた〝恋人〟を思い出しながら割り箸を割った。

  • 2◆iGjCJthFblL724/10/14(月) 15:00:00

    「いただきます」

     成人男性に嬉しい二段弁当を開ける、おかずは唐揚げと卵焼き、人参と油揚げの煮物にきんぴらごぼう。とても手が込まれており、彼女からの愛を感じる。

    「美味いな、こりゃ今度お返しとしてなにかしなきゃな」

     美味しい弁当をひょいひょいっと口に運び、お茶で一服する。

    「ふぅ………いかんな、腹が膨れたせいで眠気が強くなってしまった。だけど食後に寝たら体に悪いし、ソファで本でも読むか」

     俺は仕事机からソファに腰掛け、読みかけだった本を開く。

  • 3◆iGjCJthFblL724/10/14(月) 15:00:19

    「…………」

     数ページ程読んだが、眠気は増すばかり。夜更かしした覚えは無いので、どうやら俺は知らず知らずの内にかなり疲れていたらしい。タイマーを設置して仮眠する事にした。

  • 4◆iGjCJthFblL724/10/14(月) 15:00:44



     私ツルマルツヨシはルンルン気分でトレーナー室へと向かっていた、と言うのも私は今日大好きなトレーナーさんにお弁当を渡したのです!
     友達から聞いたけど、世の男性は恋人から貰うお弁当がとても嬉しいらしいですからね、腕によりをかけて作りました!喜んで貰えてたら良いな。

  • 5◆iGjCJthFblL724/10/14(月) 15:01:12

    「トレーナーさん!こんにちは〜!」

     いつも通りトレーナー室を開けるも、帰ってくるのは歓迎の挨拶ではなく静寂だった。

    「………ん?トレーナーさーん?」

     中へ入ると、トレーナーさんはソファに腰掛けながら眠りこけっていた。

    「全く、まぁたソファで眠っちゃってますね。これじゃあトレーナーさんの為に買った仮眠ベッドの意味が無いのに」

     私はそう思いながらトレーナーさんをベッドに運ぼうとし、動きを止めた。

  • 6◆iGjCJthFblL724/10/14(月) 15:01:31

    「すぅ……すぅ……」
    「………………………」

     私の視線は、トレーナーさんの男らしい太く白い首へと集中していた。

    「ちょっとくらい、ほんのちょびっとくらいなら…………いいよね?」

     私は誰も聞いていない言い訳をしながら、トレーナーさんに身を寄せた。

  • 7◆iGjCJthFblL724/10/14(月) 15:01:52



     ピピピ……ピピピ……ピピピ……

    「ん〜……くぁっ起きなきゃな」
    「おはようございます、トレーナーさん」
    「あぁおはようつよし………ツヨシ?!」
    「はい、貴方のツヨシですよ」
    「き、来てたのなら起こしてくれても良かったのに……すまんな」
    「いえいえ、トレーナーさんがご多忙なのは知ってますので」

     俺が謝るもソレを気にする素振りを見せないツヨシ。

  • 8◆iGjCJthFblL724/10/14(月) 15:02:14

    「全く、いい子過ぎるのはツヨシの良い所であり心配な所だよ」
    「ふふっそれなら平気ですよトレーナーさん」
    「むっどういう事だ?」
    「私、実はちょっぴりだけいたずらっ子なので」

     そう微笑むツヨシはちょっとだけ普段のツヨシよりも艶っぽく、胸が跳ねてしまった。

    「ッ!大人はからかうもんじゃないぞ」
    「そうですね、ふふふ」

  • 9◆iGjCJthFblL724/10/14(月) 15:02:43

    「あっとそうだ、ツヨシが作ってくれた弁当とっても美味しかったよ」
    「本当ですか!それは良かったです!」

     頂いた弁当を褒めるとツヨシはッパァ!と明るい笑顔を見せる、俺はツヨシに促され弁当が入っている風呂敷を渡す。

    「あれ?」
    「どうしたツヨシ」
    「いえ、トレーナーさん少し失礼しますね」

     ツヨシは俺の顎に手を添え少し上げる。

    「トレーナーさん首元が少し赤く腫れてますね、虫刺されでしょうか?」
    「え?本当?」
    「はい、私塗り薬持ってるので塗ってあげますね」

     ツヨシはそういうとポッケから〝新品と思われる〟塗り薬を取り出す。

    「最近は秋頃から虫が出始めるからさっき購買で買ったんですよ」
    「そいつはちょうど良かった、ありがとうなツヨシ」
    「いえいえ、礼には及びませんよ本当に………へへへ」

  • 10◆iGjCJthFblL724/10/14(月) 15:02:54

    おわり

  • 11◆iGjCJthFblL724/10/14(月) 15:04:56
  • 12◆iGjCJthFblL724/10/14(月) 15:05:35
  • 13二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 15:05:52

    ツルちゃんかわいい

  • 14二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 15:06:04

    ツヨシの供給助かる
    このほのぼのさが良いよね

  • 15二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 15:06:18

    いつもの人だ!今回も面白い

  • 16◆iGjCJthFblL724/10/14(月) 15:18:20

    >>13

    可愛いツルちゃんを書けたようで嬉しいです!感想ありがとうございます!



    >>14

    ほのぼの可愛いですよね!ツルちゃん供給に貢献出来て良かった!感想ありがとうございます!



    >>15

    はい!いつもの人です!面白いと言って頂けて俺も嬉しいです!感想ありがとうございます!

  • 17二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 15:20:55

    10月勝ち鞍あるからツルちゃん実装と思ってたけどこなくて落ち込んでた俺に染みるSSでした…ありがとう

  • 18◆iGjCJthFblL724/10/14(月) 15:22:25

    >>17

    落ち込んだ貴方を励ませたのなら幸いです、感想ありがとうございます!

  • 19◆iGjCJthFblL724/10/14(月) 22:41:54

    保守

  • 20◆iGjCJthFblL724/10/15(火) 06:55:36

    朝保守

  • 21◆iGjCJthFblL724/10/15(火) 17:45:49

    夜保守

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