- 1二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 17:51:45
- 2二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 17:53:39
- 3二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 17:56:10
いや〜マリーと先生が食事している写真をクロノスに撮られたシーンにはビックリしましたね
- 4二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 17:57:05
あれは大炎上でしたね。
- 5二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 17:59:02
このレスは削除されています
- 6二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 18:04:46
やだ!小生我慢できぬ!
- 7二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 18:10:56
このレスは削除されています
- 8二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 18:12:01
- 9二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 18:13:39
コハルプロデューサーが『その衣装エッチだから駄目死刑』って言って衣装修正しまくって、最終的に今の実装された衣装に落ち着くシーン
あのシーン面白かったよね - 10二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 18:15:44
- 11二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 18:16:44
まさかDJ B.o.Bが再登場するとは思わなかったね
- 12二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 18:19:34
サイリウム持って号泣しているホシノおじさんのあのシーン
しばらくネットミームになったよね - 13二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 18:22:14
マリーと先生が熱愛報道されて、ほとぼりが冷めるまでしばらく南の島でバカンスするあのラストシーンは面白かったね
- 14二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 18:22:15
ナギサ様が大量のロールケーキを抱えて乗り込んできた時は爆笑したなぁ…。
でも会場の生徒に片っ端からロールケーキを口に突っ込むのはホラーだよ - 15二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 18:23:23
あのポーズであの椎茸の瞳してたマリーは完全に公式狙ってましたね…よく怒られませんでしたね…
- 16二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 18:26:30
ナツがちゃっかりマリーグッズで儲けてるシーンは面白かったね
そしてマリー本人も満更でもないという - 17二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 18:28:25
スレチだったので消しておきました。
マリー「アイドル……なるほど。わかりました。サクラコ様」
サクラコ「シスターマリー?何がわかったか教えていただけませんか?」
マリー「つまりサクラコ様はこのトリニティの」
ミネ「救護ォ!」
~30分後~
マリー「わかりました。私もアイドルは……あまり詳しくありませんが。最高のステージを作れるように努力いたします!」 - 18二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 18:29:11
- 19二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 18:40:29
いつの間にか大喜利大会とかしてて草
でも面白いからしゃーないね。
皆様が素晴らしいSSを読ませてくれると手前は期待してますので - 20二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 19:05:29
やっぱ我慢できないので投下します。
ーーーーーーーーーー
「どこ!?どこにいるの?」
「あっちで見たって今モモッターに!」
「見たい!せめて握手だけでも!!」
「何言ってんだよ!俺が先だ!」
最早暴動に近い様相を呈する街の中で、私は人目につかないように路地裏を歩きます。
どうしてこうなってしまったのでしょうか?
路地裏から見上げる空は、澄み渡るように真っ青です。しかし私を取り巻く環境は、あまりにも曇天のようと言わざるを得ません。
主よ、私は何を間違えてしまったのでしょうか?
それともこれもまた、一つの試練なのでしょうか?
カラン、と足元で音を立てて缶が転がります。
「!?」
とっさに辺りを見回しますが、幸いにも気付かれてはいないようです。
「早く、ここを離れましょう……。」
頭上のそれを目深く被り、私はゆっくりと歩き始めました。
ーーーーーーーーーー - 21二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 19:08:42
山積みの書類の山と山と山。
聳え立つ山脈に絶望以外の感情を持てない私がスマホの画面を見た時、一通の通知が入っていることに気がついた。
「誰だろう?」
件名には「助けてください」の文字。
差出人は……、
「えっ?」
直後、デスクの電話がけたたましく音を立てる。
「はい。」
「すみません、先生、アユムです。先生にお会いしたいという子が…。その、部屋までお通ししても大丈夫でしょうか?」
「良いよ、通して。」
「ありがとうございます。」
このタイミングでの来訪者。
私は上着を羽織り直し、突然の来訪者を出迎える準備をした。
「失礼します……。」
部屋に来た人物の姿を目にした時、私は唖然とした。
薄汚れたフードのついたパーカー、
埃をかぶってしまった茶髪と獣の耳。
おろしたばかりであろうスニーカーは泥水に塗れている。
だが、1番の衝撃はそこではない。
銃撃戦と砲火の耐えないキヴォトスで衣類が汚れてしまうことはままあるが、問題はその人物であった。
「ど、どうしたんだいマリー?」
「せ、先生…どうか、助けていただけませんか?」
目尻に涙を浮かべ、いつものシスター服と違い、薄汚れつつもカジュアルな私服を身につけた伊落マリーの姿がそこにあった。
ーーーーーーーーーー
- 22二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 19:10:38
ん、渋で読んだ
良かったよ - 23二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 19:12:10
「あ、ありがとうございます…。シャワーまでお貸しいただいて…。」
「気にしないで、大事な生徒を汚れたままになんてできないよ。アユムもありがとうね、色々手伝ってもらって。」
「いえいえ、そんな大したことではありませんから。」
アユムに手伝ってもらい、すぐさまマリーにはシャワーを浴びてもらった。
おかげでマリーはさっぱりとした表情をしている。
うん、風呂上がりの女の子ってとてもいい匂いがするよね。
ちなみに彼女には体操服を着てもらっている。
ちょうど着せられる服がそれくらいだっただけだ。
全くもって他意はない。
最高。
「……何があったのか、教えてくれるかな?」
「はい…。先生は、覚えていますか?トリニティ総合学園の学園祭です。」
「勿論、忘れるわけないよ。」
トリニティ総合学園の学園祭。
多くのクラスや部活動が催しを行い、大盛況の結果を残した。
当然、その中では数多のトラブルもあったがそれもまた良い思い出だ。
挫折、衝突、成功、涙。
多くの生徒にとって忘れられない催しだっただろう。
さて、そんな中でマリーが参加した内容を思い出す。
煌びやかなステージ、揺れるサイリウム、黄色い歓声、光る汗、天使のような歌声。
「うん、もう悔いはないな、いつお迎えが来ても文句はない。」
「先生!?」
- 24二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 19:12:33
かんしゃあ
- 25二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 19:13:43
涙目になるマリーを見て正気に戻される。
しまった、まだ何も解決していないじゃないか。
「大丈夫、ちゃんと覚えているとも。ちょっと思い出が眩しすぎただけで。」
「……えっと、話を戻しますね。」
こほん、と咳払いをしてから、マリーは切り出した。
「サクラコ様やミネ様と一緒に歌ったライブの後なんですけど……そのトリニティの生徒からサインや握手をお願いされるようになったんです。
初めはそこまで多くなかったので特に苦でもなかったんですが…。
いつからか、学校の外でも求められるようになってしまって、気がついたら街に出るだけで人だかりができてしまうんです。
今日も、調達品のためにこちらに来ていたのですが…やっぱりこうなってしまって。」
お使いや休日の出歩きにも支障が出るという話を聞いて、なるほどと思ってしまった。
当日の学園祭は学内外を問わず、多くの来場者がいた。当然、マリーの話が知れ渡るのは無理もない。
それにおそらくだが、マリーからサインや握手をしてもらった生徒が情報を拡散すれば爆発的な勢いで広がることもおかしくはないだろう。
残念ながら、マリーの優しすぎる性格が裏目に出てしまったと言わざるを得ない。
一番良いのはほとぼりが冷めるまで、大人しくすることだ。
しかし、奉仕活動を行うシスターフッドで活動している以上は人目についてしまう。
善意で行ったアイドル活動の結果がシスターフッドとしての活動の枷になっていると知れば、彼女が悲しむのも無理はない。
マリーのために同じ組織内の人間に警護についてもらうという手もあるかも知れないが、それをマリーが是とするかと言えばこれもまたNOだ。
- 26二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 19:14:44
正直、先生として打てる手段はさほど多くない。時間的解決を図るのが最もな方法になってしまう。
「先生、何か…方法はありそうですか?」
こちらを覗き込むように視線を送るアユム。
「……ごめんね、マリー。正直な所、今回のことに関しては私がしてあげられることはそんなに多くない。」
「そう…ですか。」
シュン、と耳を垂らすマリー。
当然だ、藁にもすがる思いでここに来たに違いない。
「サクラコには相談した?」
「はい…ですが、良い方法は出てきませんでした…。」
「そうか…。」
沈黙が3人の周りにまとわりつく。
「ところで、マリーはさっき調達品の為にこちらにきたって言ってたけど、どんな物なんだい?」
「は、はい、教会内で使うお香なんですけど……シスターフッドの生徒じゃないと受け取れないんです。他に手の空いている生徒もいなくて……。」
「せめて、お使いだけは手伝おうか。」
「ありがとうございます、先生。」
「もうしばらくしたら、服も乾きますよ、マリーさん。」
「アユムさんもありがとうございます。」
まともな解決策が出ない状況ではあるが、元々のお使いだけは終わらせようという方向になった。
- 27二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 19:15:43
その後、シャーレを出発した私とマリーは目的の店に向かうべく道を歩いていた。
「本当に、ありがとうございます。」
「こんなことしかしてあげられなくて、ごめんね。」
マリーはフードを目深に被り、辺りを気にしながら並んで歩いている。
いつもシスター服のマリーが私服で、しかもこうやって辺りを警戒しながら歩いているのは彼女には悪いが新鮮だ。
「あの三叉路を曲がった所ですね。」
人通りはやはり多く、街は賑わいにあふれている。もしもマリーの顔が晒されるようなことがあれば、一瞬でバレてしまうだろう。
立ち並ぶ高層ビルから照り返す光は、まるでサーチライトのように街に降り注ぐ。
ふと、何かが頬を撫でた。
高層ビルが立ち並んでいる以上、その都市では決して避けられないものがある。
瞬間、頬を撫でたように感じたそれは、凄まじい圧を伴って私とマリーの間を駆け抜けた。
ビル風。
吹き抜けた風がマリーのフードをもぎ取ったことを認識するよりも早く、観衆目線と化した周囲の声が私たちに殺到した。
- 28二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 19:17:54
- 29二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 19:18:33
4に物狂いで道を爆走する。
キヴォトスの生徒の身体能力なら問題ないだろうが、ただの人間にこの爆走は過酷だ。
「アロナ!人を撒くためのルートを教えてくれ!」
『先生!一体どんな状況ですか!?』
「いいから!」
『その角を右です!』
アロナの指示に従い、路地を駆け抜ける。
『左です!』
『右に曲がってすぐまた右へ!』
『左に曲がってすぐ脇の路地へ!』
目まぐるしく駆け抜けどこにいるのかもわからなくなりそうな有様。
「先生、大丈夫ですか!?」
マリーからも心配の声が上がる。
すでに体はボロボロだ。
しかし、捕まって仕舞えば最後、大変な目に遭うことは間違いない。
『左で……あっ先生!逆です!!』
アロナの指示を間違えたことと、その道の先に絶望があることに気がついたのは同時だった。
- 30二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 19:19:04
- 31二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 19:19:40
- 32二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 19:20:17
- 33二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 19:21:00
優雅に足を組みながら零細企業便利屋68の社長、陸八魔アルは微笑む。
「そっか〜。アイドルデビューしたのはいいけど、追っかけが多すぎて大変なんだよね〜。いいな〜ムツキもアイドルデビューしたいな〜♪」
「あの、デビューと言いますか、ただ学園祭の企画でちょっと出ただけで…。」
「そうね、……でも、けどこれはちょっとやりすぎよ。可愛い女の子を追いかけ回すなんて、ファンの風上にもおけないわ。」
「……同感ね。」
「わ、私はアイドルとかよくわかりませんが、ア、アル様に従います!」
「けど、どうしようか。今のマリーは道を歩くだけで狙われるような状態なんだけど。」
先程の有り様を見て理解した。
もはや狂気の領域と言って差し支えがない。
こんなことが続けば、いつ彼女の身に危険が迫るか分かったものではない。
- 34二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 19:21:40
「そうね、今回はマリーさんには残念だけど、お使いは諦めて戻ってもらった方が、」
「え〜それって面白くなくない?」
「ムツキ?」
「だってさ〜、依頼人に酷いことする人たちをそのままにして、尻尾巻いて帰りましょう、なんて、ほんとにアウトローのすることかなぁ?」
「あっ」
ワナワナと震えるアル。
「ほんとに悪いのって、何にも考えないでマリーちゃんのお尻を追いかけ回す、へ・ン・タ・イさんでしょ?」
「ム、ムツキ、それ以上は。」
「可愛い可愛いアイドルに手を出すわる〜い人たちには、お・し・お・き、しないとね?」
ガタン!!
勢いよく立ち上がったアルは、私とマリーを見るなり勢いよく叫んだ。
「良いわ!この依頼、便利屋68が引き受けましょう!!」
- 35二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 19:22:06
「どうしてこんなことに……。」
「あー、うん…。似合ってるよ、マリー。」
目の前には、どこから調達してきたのかアイドル衣装に身を包んだマリーの姿があった。
ってこれ、以前の依頼で用意してもらったアルの衣装だよね?
「仕方ないでしょう?急に用意できるのなんてそのくらいしかなかったんだから。」
赤面しつつアルが答える。
「あの…この服…ちょっと胸元が余るんですけど。」
「あ、あんまり言わないで頂戴!あと先生は聞かないで!」
「くふふ〜、先生はお耳ぺたんこだよ〜。」
後ろからムツキに耳を抑えられる。
私たちは街中の広場に来ていた。
広場にはステージがあり、その裏側に隠れている。
トタトタ、とハルカが足早にかけてきた。
- 36二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 19:22:45
「あ、アル様、準備できました。」
「ハルカ、ありがとう。伊落さん、最後の確認だけどよろしいかしら?」
「は、はい…。」
深呼吸したあと、アルはマリーに質問を告げた。
「今から私たちのやるやり方は、少なくともあなたの意に沿うものではないわ。平和を重んじる心優しいあなたには。
けど、優しいだけではやっぱりダメなの。
少なくとも今の状態では、誰も幸せにはなれない。
みんなを幸せにしたいなら、厳しさも時には必要よ。だって、その『みんな』の中には、『伊落マリー』も含まれるべきなんだから。」
「……!!」
アルの言葉に私はゆっくりと頷いた。
人を重んじる彼女だからこその言葉だ。
シスターフッドは誰かのために常に活動している。
それは立派だ、大切なことだ。
けど、誰かを幸せにするのに、自分が不幸になるなんて本末転倒だ。
目指すべきは全員が幸せになる事。
決して簡単ではなくとも、それを諦めてはならない。
- 37二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 19:23:21
- 38二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 19:23:54
- 39二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 19:24:27
- 40二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 19:25:15
群衆を押し除けて飛び込む数名の暴徒。
それに釣られて席を立ちあがる観客。
人々を幸せにしたいと願うマリーのあり方は決して間違いではない。
真に悪いのは…、
「アル!今だ!」
「分かってるわ!」
ステージ脇に控えていたアルがスナイパーライフルを飛び込んできた人々の前に撃ち込む。
そう、考えたのは囮作戦。
相手はマリーを狙っている。
必然的にマリーがいるところには現れる。
なら、こちらでそのタイミングを用意してしまおうという魂胆だ。
そして便利屋が撃退する。
「な、何しやがんだ!!」
「あら、何って?アイドルの警護よ?」
「警護だぁ!?そんな物騒な警護おかしいだろ!?」
「そうだそうだ!!」
「俺たちのマリーちゃんから離れry」
ドゴオオォォォン!!
次の瞬間、ステージに飛び込もうとしてきた観客が派手に吹き飛んだ。
- 41二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 19:25:51
「くふふ〜♪お触りは厳禁だよ〜?」
「てめぇら!やっちまえ!!」
「あがっ!?」
「アル様に手は出させないアル様に手は出させない。」
「……痛い目見たくないなら、大人しく客席に戻って。」
「こいつらまさか…便利屋か?」
「なんで便利屋が伊落マリーにくっついてんだよ!」
「くっそが!もうやけだ!やっちまえ!ついでにマリーちゃんはお持ち帰りだぁ!!!」
パァン!!!
広場に銃声が響く。
音の主は…空に片手でデザートイーグルを撃ち放ったマリーだった。
「……私の夢は、皆さんを幸せにする事です。シスターフッドの活動と、アイドル活動を通じて、心を一つにする事です。だから!周りの皆さんを傷つけるようなやり方をする人には……!」
在らん限りの声を絞って、マリーは叫んだ。
「そんな人たちには、私を見て欲しくありません!!!」
- 42二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 19:26:26
しんと静まり返る広場。
わずかな間の後、パチパチと1人の拍手が響いた。
「言えたじゃない、伊落さん。」
パチパチ、パチパチ。
アルに続いて、カヨコやムツキ、ハルカも拍手を返す。
いつの間にか、観客たちも合わせて拍手をしていた。
ステージに登ったアルはマリーからマイクを取り、高らかに告げる。
「偉大なるシスターにして美しく可憐なアイドル!伊落マリーに手を出そうというのなら!この、便利屋68を敵に回すことになるわ!よく覚えておきなさい!!!(わ、私またなんてこといっちゃってるのーー!?)」
「「「「おおおーーーっ!!!」」」」
「ちいっ!」
居心地が悪くなり、踵を返して会場を去る数名。
「さぁ、ライブを続けてもらいましょう?便利屋の警護するアイドルのライブが失敗なんて、依頼失敗もいいとこだわ?」
「マリー、できるかい?」
私とアルを見て、マリーは精一杯の笑顔で答えた。
「はい!それでは聞いてください!私の歌を……!!」
- 43二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 19:27:19
割れんばかりの歓声の後、広場に黒い衣服を見に纏った集団が駆けつけてきた。
「シスター・マリー!」
「あら、お出ましには遅かったじゃない?」
駆けつけたのはシスターフッド。
ステージの上にはマリーが、そして両者の間に割って入るようにアルは立っていた。
「アンコールにはちょっと遅かったわね?」
「一体なんのつもりですか!?こんな路上ライブまで強要して!マリーを返していただきます!」
「待ってくれサクラコ。」
「先生?どうしてここに?」
私はサクラコにマリーのみに起きていたことを包み隠さず話した。
マリーが人気のあまり熱狂的なファンから追いかけ回されていたこと、最終的には危害を加えかけられていたこと。
便利屋が彼女を助け、そういった危険な面々から守ってくれたことを包み隠さず話した。
- 44二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 19:28:15
「にわかには信じ難い話ですが……全て事実ですか?マリー?」
「はい。」
「わかりました。先生と、マリーの言葉を信じましょう。」
サクラコが撤退を告げると、シスターフッドの面々は引き上げ始めた。
「お別れね、伊落さん。」
「あの…本当にありがとうございました。」
「別に大したことはしてないわよ?ただ腕っぷしを振るっただけ。そもそもあなたみたいな清く正しい生徒は私たちとなんかつるんだらダメよ?」
「………。」
「行きなさい。」
「……はい。」
少しだけこちらを振り返った後、マリーは小走りでサクラコの元に駆けていった。
「良いのかい?」
「何がかしら?」
「仲良くなれそうだと思ったけど?」
「そうね……私たちには、勿体無いくらい良い子よ。」
「社長も、嘘が下手ね。」
「ちょっと、カヨコ!」
「……ハァ、ボロ泣きじゃない。」
「う、うるさいわよ!」
涙目なアルを宥めつつ、とりあえず、彼女たちには今夜は柴崎ラーメンを奢ることにした。
財布が寂しくなったが、まぁ、悪い気分ではない。
- 45二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 19:28:47
「先日は、ありがとうございました。」
「はは、今回は私は何もできてないよ。」
シャーレの執務室で、制服に身を包んだマリーが深々と頭を下げる。
実際、アルたちがいなければ今回は解決できていなかっただろう。
荒療治も時としては有効だと言うことが学べた。
「その…先生。」
ゆっくりと近づくマリー。
私の横に来ると、しゃがみ込んだ。
そのまま彼女は私の手を取り、優しく包み込む。
「本当に、先生には感謝しています。」
「マリー…。」
少しだけ、握る力が強くなったような気がする。
脳裏に浮かぶのは2人での逃走劇。
マリーと路地を2人きりで駆け抜ける体験は、きっと今後はないだろう。
あんな風に強く手を握ることも。
それでも…もし、彼女が望むなら、何度でも手を握ってあげたい。
- 46二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 19:29:42
「そういえば、実はまたライブをしてほしいとのお願いが来たんです。」
「ええっ!?」
「それで、今度はシラトリ区なんです。」
「?」
「もしよければ、その…呼んでもらえませんか?」
「それって」
「また、お会いしたいです。」
半歩だけ脇にずれたマリーがにこやかに告げる。
「素敵なSPさん達と今度は……ステージで。」
戸棚の上に見えた写真立てには、アイドル以上に身を包んだマリーとそれを囲む便利屋の彼女達が写っていた。
(終)
ん、勢いで書きました。
許してください。なんでもはしません。
- 47二次元好きの匿名さん24/10/22(火) 06:57:23
朝保守
- 48二次元好きの匿名さん24/10/22(火) 18:27:32
保
- 49二次元好きの匿名さん24/10/22(火) 20:56:24
SS乙です
いいアイドルスレだった