【立て直し】空崎ヒナが幼児退行しただと…?

  • 1二次元好きの匿名さん24/10/24(木) 21:00:14
  • 2二次元好きの匿名さん24/10/24(木) 21:00:59

    スレ立てありがとうございます
    保守できなくて申し訳ない

  • 3二次元好きの匿名さん24/10/24(木) 21:24:34

    感謝

  • 4二次元好きの匿名さん24/10/24(木) 21:26:09

    落ちていたか、保守出来ず申し訳ない
    ミイラ化したマコっさんをまだ見てないんだ(マテ)

  • 5二次元好きの匿名さん24/10/24(木) 21:35:04

    落ちないように保守

  • 6二次元好きの匿名さん24/10/24(木) 21:43:02

    続きが見られるのか

  • 7二次元好きの匿名さん24/10/24(木) 21:45:20

    ありがとうございます
    保守

  • 8二次元好きの匿名さん24/10/24(木) 21:47:05

    スレ立て感謝

  • 9二次元好きの匿名さん24/10/24(木) 21:47:44

    落としはしない

  • 10二次元好きの匿名さん24/10/24(木) 21:47:56

    10レス目

  • 11二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 00:05:14

    あにまん軽く覗いてみたらまさかの立て直し!?
    読んでくださっている方も多くいて嬉しいです!

    前回のSS更新ら辺から熱が出てしまい軽く寝てから最低限投稿しようと思っていたら、昨日目を覚ました時はまさかのスレ落ちギリギリな時間な上にホスト規制が掛かってどうしようもない状況でした

    次の更新は熱が下がり次第行おうと考えているので、少しだけ待ってもらえると助かります

  • 12二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 00:06:53

    >>11

    わかりました保守しながら待ちます

    作者様 お大事になさってください

  • 13二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 08:18:40

    娘を捨てた(語弊)マコトパパの運命や如何に

  • 14二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 14:58:56

  • 15二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 00:03:27

  • 16二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 03:38:42

    1/3
    カヨコ「こちら便利屋68」
    サオリ『こちら錠前サオリだ。便利屋68に依頼を頼みたい』
    カヨコ「錠前サオリ?」

    視線を向けるとアルは頷いてヒナをハルカに任せた。

    アル「ごめんねヒナ。ハルカ、ヒナをお願い」
    ハルカ「は、はい!」

    アルからハルカの膝枕に移ったヒナはじっと受話器を見つめる。

    アル「待たせてごめんなさい。陸八魔アルよ、久しぶりねサオリ」
    サオリ『久しぶりだな、陸八魔アル。…早速だが仕事の話をしたい』
    アル「えぇ分かったわ…」
    (ま、まさかサオリから依頼の連絡が来るとは思わなかったわね…)

    アルは彼女のアウトローな姿を思い出しながら、一体なんの依頼なのかしらと内心ドキドキしていた。

    サオリ『3日後、護送任務を受けた。ただ私一人では難しいと判断して依頼主に要望したら信頼出来る者ならば任務に参加して良いと了承を得た。そこで便利屋68へ護送任務の依頼を手伝ってほしくて連絡した』
    アル「なるほど。でもなぜ私達なのかしら?何度か敵対した私達ではなく、サオリには信頼出来る仲間はいるのでしょう?」
    サオリ『信頼出来る仲間はいる。…だけど彼女達には私と同じ道を歩まないでほしいんだ。そして裏社会で名のある便利屋68の実力や信頼などは以前相対した依頼の時に確信した(0068 オペラより愛をこめて!より)。共に仕事をしたい良い組織だと…』
    アル(わ、私達サオリに認められてる!)
    サオリ『詳しい話はそちらが依頼を受けてから話すが、どうだろうか?』

    少しだけ(?)抜けている瞬間を目撃しながらも、サオリの戦闘能力を知っているアルはやはり内心ドキドキが止まらない。(サオリと共同依頼を受ければ便利屋68の名もさらに広まるわ!)と考える。

    アル「そ、そうね。その話…」

    受けさせてもらうわ、しかしそう言おうとしたアルは言葉に詰まった。

  • 17二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 03:48:25

    2/3
    アル(いえ、待って。もしもこの依頼を受けてしまえばヒナを危険な場所に連れていくかもしれないわ。共同依頼も悪い話では無いけれど万魔殿や風紀委員会からヒナの護衛や保護が優先よね…。ヒナに影響及ばなければある程度の仕事は許されているけれど、仕事内容によってはヒナを危険に晒すかもしれないわ。それに手元には依頼料や…こっちはあまり使いたくはなけれどヒナの生活費だってある。生活に余裕が無い訳では無いし無理して受ける必要だってないわよね…)
    サオリ『どうした陸八魔アル?』
    アル「えっ、あ…いえ、なんでもないわ!」

    アル「ごめんなさい、この話は……少しだけ考えさせてくれないかしら?そうね、もう一度夜に連絡お願いしても良いかしら?」
    サオリ『問題ない。突然の話ですぐに応えられないのは分かっていた』
    アル「もし私達が依頼を受けれなければ、他に信頼出来る人達を紹介するわ」
    サオリ『そうか。何から何まですまない。では、また夜に連絡する…』

    通話が切れて無機質な機械音が残った。

    ムツキ「珍しいね、アルちゃんがすぐに依頼を受けないなんて」
    アル「サオリから護送の共同依頼が来てね、少しだけ悩んじゃったのよ…」
    ムツキ「護送?お偉いさんとか?」
    アル「それはまだ分からないわ。貴重品か、何かしらの重要人物か、それともムツキの言う通りお偉いさんかもしれないわね。サオリから共同依頼頼まれるくらいだし、きっと重要な何かであるのは間違いないわ!」
    ムツキ「でも受けなかったんだね」
    アル「…ま、まぁそうね」
    視線が一瞬ハルカの膝に座り背後から抱き締められているヒナに向く。
    カヨコ「心配?」
    アル「…そうね。事務所の留守番させて依頼を受けたとしても、それは私達と居るよりも充分安全だし、他に誰か一緒にいてもらえれば問題は無くなるわ。けれど便利屋68の利益だけの為にヒナを置いてけぼりにして依頼を受けるほど私は薄情ではないのよ」
    ハルカ「アル様…」

    ヒナを抱き締めるハルカが目を潤ませる。ヒナは歳上であるが妹のように大事にしているハルカはアルの信念を知聞き、胸の中は嬉しさや尊敬など様々な感情で溢れていた。

    ヒナ「ママ…」
    アル「安心してヒナ。依頼は断る事にするから。…そうね、後でどこかに遊びに行きましょうか」
    ヒナ「ううん、あのねママ。おしごと、やっても良いよ」

  • 18二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 03:50:50

    3/3
    アル「ひ、ヒナ…?」
    ヒナ「ママ、おしごとやってもいいよ。ママがおしごとがんばっているのヒナ知っているよ」
    アル「ヒナ…!」

    アル(な、なんて良い子なの!さすが私の…………で、ではなく、風紀委員長ね。…えぇ、ゲヘナ学園の風紀委員長よ)

    アル「そうね。ヒナが背中押してくれているのに依頼を無視するなんてそれこそアウトローじゃないわ!」
    ヒナ「ママかっこいい!」
    アル「ふふん、でしょう!」

    カヨコ「これはママだね」
    ムツキ「よっ、ママ!かっこいいよ!」
    ハルカ「か、かっこいいですママ様!」
    アル「ママ呼びで煽らないで!」

    アル「それじゃあヒナは3日後の依頼の日はシャーレか風紀委員会に預かってもらいましょうか。…あ、でも寂しくしないかしら?それに依頼によっては数日事務所を空けるなんて珍しくもないから、依頼料貰っておきながら長期間離れ離れになるのはダメよね?その日に依頼が済むかサオリに聞いておきましょう」
    ヒナ「ママ、ヒナ大丈夫だよ」
    アル「ヒナ…?」
    ヒナ「ヒナもついていくから!」

    アル「…え゛?」

  • 19二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 03:54:23

    少し体調悪いですがずっと待たせるのも申し訳ないので、こんな時間に目を覚ましたので前日投稿しようとしたSSを少し書き直して更新させてもらいました

    次のSS投稿予定は熱下がり次第と考えています

  • 20二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 10:00:20

  • 21二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 10:10:24

    >>18

    戦闘能力据え置きだもんな(精神ロリ)ヒナ、アルちゃんママのお手伝いしたいよね

    なお周囲の混乱と苦労は考えないものとする!!

  • 22二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 20:59:58

    ん、保守

  • 23二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 05:31:06

    保守

  • 24二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 05:35:43

    復活してた!
    これから始まるようじょヒナちゃんの活躍

  • 25二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 09:55:56

    おおスレ主様治っていたのか
    読むのが楽しみ

  • 26二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 18:33:38

    1/4
    次の日、さっそくサオリと2日後の依頼について話をしに指定された喫茶店にアルは赴いたのだが…

    サオリ「そのヘルメットの…なんだ、ヘルメット団という組織の生徒なのか?」
    アル「ヘルメット団では無いけれど…えぇまぁ…そうね。一応、信頼出来る子よ…」
    ヒナ「……!(任せろと親指を立てる)」
    サオリ「やる気は充分伝わるのだが…」
    アル「えぇ、そうよね…ごめんなさい。どうしても依頼について行きたいって聞かなくて…。一応銃の扱いや戦闘能力は私達に劣らない優秀な子よ(幼児退行している今はどこまで戦えるのか分からないけど…)」
    サオリ「そうか。…しかしヘルメット団でないのなら、なぜヘルメットをしているんだ?」
    アル「この子は別依頼で護衛していて顔は秘匿にしていなきゃいけないの。明日の依頼に連れて行っても良いか尋ねたら、相当悩んだ末に何とか了承してくれたわ」
    サオリ「ならば問題ない。便利屋68が認める生徒であるなら1人でも多くいてくれると助かる」
    アル「こちらこそこの子の同行を認めてくれて感謝するわ」

    アル(ほっ…良かった、何とかサオリを納得させれたわね)

    安心するアルは昨日の出来事を思い出す。

  • 27二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 18:44:56

    2/4
    ヒナ「やぁだー!ヒナも行くぅー!サオリがわるいことしないか見とくのぉー!」
    アル「あいたたたたっ!」
    ムツキ「あはは、風紀委員長ちゃんひっつき虫みたい」
    アル「笑ってないでなんとかして!」
    ハルカ「ひひひヒナさんっ、ま、ま、ママ様の足が変な方向に曲がりそうです!」
    カヨコ「当然とはいえ幼児退行しても力だけはそのままなんだね」

    カヨコ「って事があって、風紀委員からも説得してほしいんだけど」

    カヨコはスマホでヒナの気になる発言や依頼主がサオリなのを伏せながら電話で伝えるとアコが鬼のように激怒して罵詈雑言を投げかけてくる。

    アコ『貴女達一体何を考えてヒナ委員長を別依頼に同行させる気なんですか!馬鹿としか言えません!なんせ校則違反して自ら指名手配になるくらいですから!可愛らしい幼子になったヒナ委員長を危険な、それも依頼主が犯罪者達の巣窟に連れて行くかもしれないのに、もしもぷりちーで愛くるしいモチモチお肌にかすり傷や痣ができたらどう責任取るんですか!五歳児肌ですよ!成長期のピチピチお肌なんです!(スマホをヒナに近づけるカヨコ)そもそも貴女達にヒナ委員長を任せたのが間違いだったんです!やはりこの私がおかあs「ママのわる口言うアコなんてきらい!」ドンガラガッシャン!!』
    イオリ『アコちゃん!?あ、あこちゃ……し、死んでる…』

    カヨコ「さすがヒナだね。効果覿面だったよ、いえーい」
    ヒナ「いえーい!(ハイタッチ)」
    アル「い、今凄い音聞こえなかった!?」
    ムツキ「う~ん…あの行政官ちゃんなら大丈夫じゃない?寧ろご褒美になったりして」
    アル「死んだって聞こえたわよ!?」

    チナツ『お電話変わりました。アコ行政官がごめんなさい。委員長が居なくて酷くストレス溜まっていたので失礼な事ばかり…』
    カヨコ「大丈夫。それよりヒナの件なんだけど」
    チナツ『事情はこちらにも聞こえていました。そうですね、便利屋68の事情はこちらからの依頼でもあるのである程度の仕事は黙認している状態です。先生からも可能な限り正体隠して行動していると報告されました。今回の依頼でも委員長だと気づかれないのなら貴女方に一任したいと思います』
    カヨコ「そっか。ありがとう助かるよ」
    ヒナ「ありがとーチナツ!好き!」
    チナツ『……コホン…こ、こちらからは以上です。失礼しm『チナツ顔ニヤけてどうs』ガチャン!』

  • 28二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 18:47:13

    3/4
    カヨコ「さてと、次は万魔殿だけど…」

    マコト『なに、ヒナを連れて依頼に行きたいだと?』
    カヨコ「うん、悪いけどヒナがどうしても私達と離れたくなくて一緒に行きたいって言ってね。風紀委員会からは許可はきちんと得たよ」
    マコト『ふん、ダメに決まっているだろう。空崎ヒナが幼児化してしまったなんて外部に知られてみろ。風紀委員会どころかこのマコト様やゲヘナ学園の恥になるくらい理解出来るだろう』
    ヒナ「どうして行っちゃダメなのパパ!」
    マコト『……おい待て。ヒナ、落ち着けヒナ。大声で呼ぶな。前も言ったが私はパパではない。ゲヘナ学園万魔殿のぎt』
    ヒナ『パパおねがい!ママといっしょににおしごと行きたいの!』
    マコト『待て待て待てヒナァ!大声でパパ呼びはやめろ!』
    ムツキ「生徒会室の扉ってどれくらい硬いかな?」
    カヨコ「爆弾を積めるだけ積んで扉の前に置けばいいよ。どうせパパも一緒に吹き飛ぶだろうしさ」
    ハルカ「許せません許せません許せません許せません許せません!ひ、ひ、ヒナさんのお願いを聞けないだなんて…!」
    マコト『おおぉぉぉいぃ!背後から生徒会室壊そうとする物騒な話し声が聞こえるぞ!』
    ヒナ「パパお願い!ヒナいい子にするからママとおしごといっしょに行きたいの!」
    マコト『分かった!分かったから声量抑えろ!イブキが軽蔑する視線を向けてくるんだ!便利屋の仕事でも依頼でもどこにでも同行していいからパパ呼びはやめろぉ!』
    ヒナ「わーい!パパありがとう!バイバイ!」
    マコト『だからやめっあっ、ちょ、ま、待ってくれイブキ!これには深いわk』

    スマホの電話を切るヒナ。フンスッとドヤ顔を向けてきて、アルは幼児の恐ろしさを知るのであった。

  • 29二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 18:52:12

    4/4
    カヨコ「さて、準備出来たし襲撃に行こうか」
    ムツキ「アルちゃんちょっとだけ留守番お願いね」
    ハルカ「アル様…お帰りをお待ちください…チリもなく…全てを消してきますので…」
    アル「まま、まっ待ちっ…貴女達待ちなさい!本気で行くつもりだったの!?」

    結局3人を止めた後、個人証明となる終幕:デストロイヤーを便利屋68事務所に置いてせめてマシンガン一丁と幾つかの護身用の閃光弾だけを持っていくように頑張ってヒナを説得した。

    (※SS投稿者は銃の知識がほぼ0なので、多くの人がイメージしそうなマシンガンを想像していただけると助かります)

  • 30二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 18:55:07

    体調も落ち着いてきたので再びSSを投稿していこうかなと思います

    2/4でアコのセリフがあまりにも長く枠内に抑えきれずに一部セリフ変更となったのが残念…

  • 31二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 19:15:19

    更新おつ
    幼児退行しただけで身体は変わってないと思ってたが、アコの台詞的に身体も子供になったのか

  • 32二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 19:23:12

    アコのセリフは興奮からの暴走なのでそこら辺は気にせずとも大丈夫です

    前回の1からの流れからして精神的に幼児退行したと解釈してSSは書いているので、身体や力などは通常の空崎ヒナと同様です

  • 33二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 01:10:53

  • 34二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 10:45:50

  • 35二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 20:01:56

    マコトパパかわいそ
    イブキに軽蔑されてるのはなんでやろ

  • 36二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 00:01:16

    1/4
    依頼日当日、依頼主が所属するミレニアムサイエンススクールを訪れた便利屋68とサオリはセミナーに通された。ミレニアム内部は発展した科学の結晶があちらこちらにあり、アルは少しばかり興奮していた。

    ノア「はじめまして、生塩ノアと申します。こちらが今回の依頼に応援として参加する方々でしょうか?」
    サオリ「あぁ、彼女達は便利屋68というゲヘナ学園の生徒でありながら企業し、裏社会でも名のあるアウトロー集団として活躍している」
    アル「あ、アウトローだなんて、そんな…照れるわ…」

    頬を染めながら手を振るアルは満更でも無さそうだが、対する依頼主、生塩ノアは便利屋68と聞いて目を丸くした。

    ノア「もしかして貴女方がアリスちゃんがお話していた便利屋68ですか!」
    ムツキ「あれ、セミナーちゃんアリスちゃんを知ってるの?」
    ノア「はい、ゲーム開発部に所属している後輩です。先日、新たなパーティに参加できてお友達も増えたと嬉しそうに報告していました。…そして貴女が噂のヘルメットさんですね」
    ヒナ「……!(親指を立てる)」
    ノア「あら、お話の通り可愛らしいお方ですね」
    ヒナ「……っ///(照れながらアルと同じくよせやいと手を振る)」
    ノア「ふふっ、後でユウカちゃんやコユキちゃんにアリスちゃんの新パーティやお友達に会えたの自慢するのが楽しみです」

    依頼の話の前にまさかの出会いに楽しそうに微笑む。緩い空気になったところで早速依頼の話となった。

  • 37二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 00:03:34

    2/4
    ノア「それでは便利屋68さんとサオリさんにはこちらの荷物をお預けします」

    サオリに渡されたのは紺色のカバン。そこらの店で探せばすぐに見つかりそうな一般的なカバンだ。

    アル「これは?」
    ノア「新素材開発部が生み出した新たな素材です」

    カバンから取り出した厳重に鍵を掛けられた箱の蓋を開けると、そこには黒い物体が入っていた。

    ノア「取引先から依頼を受けた新素材開発部の皆さんが長い月日をかけて完成させた物です。これまで多くの銃に使用された従来の素材より軽く、しかし加工すればこれまで以上の硬さとなる性質を持っています」
    アル「凄いじゃない!こんなの生み出すなんてゲヘナなんかじゃ考えられないわ!」
    ノア(なんだか説明のしがいがありますね)

    ノアの説明に純粋に驚くアルが微笑ましかった。

    ノア「しかしミレニアムをライバル視する他所の学園や企業からの嫌がらせが多発していて、C&Cの皆さんは対処で忙しく中々護衛を頼めなかったので今回の依頼を受けてくれて助かりました」
    アル「嫌がらせ?」
    ノア「はい。新素材開発部が新たな物質の開発に成功させたのは良いのですが、どこから情報が漏れたのか毎日のように襲撃を受けていて納品先の契約会社へ届けられない状況なんです」
    ムツキ「ふ〜ん!嫉妬ってやつ?成果が挙げれないから足の引っ張り合いなんて醜い事してくるなんてミレニアムも大変なんだね」
    アル「こ、こらっ、ムツキ…」
    ノア「いえ、これまでも各部活が成果をあげる度に今回の様に阻止する動きは珍しくなかったので慣れています」

  • 38二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 00:08:13

    3/4
    ノアはタブレットでミレニアムを中心としたマップを見せると、少し離れた位置に赤いアイコンが載っていた。

    ノア「目的地はここから約12キロ先にある新素材開発部が契約を行った会社です。主に銃の開発をしていて、ミレニアム内の銃の生産数もトップに入っています。今回の素材で新たな銃の開発に発展すると予測されているのですが…先程話したようにライバル視している組織や学園が襲撃しかけてくるので中々契約先の企業の手に渡らないのです」
    アル「そこでサオリに私達の出番って訳ね」
    ノア「はい。雇われた生徒や部隊から『新素材を奪え』『さいあく壊しても構わん』などの発言があったため、奪われたり壊されたりしてしまう可能性もあります」

    「一応保管している運搬用の箱は簡単に壊せるような代物では無いのですが…」と教えてくれるが、襲撃がある以上やはり不安は拭えない。

    サオリ「ならば任せてほしい。私はもちろんだが、こちらの便利屋68も腕には自信がある。そこら辺の連中程度なら私達で充分制圧できる」
    ノア「はい。アリスちゃんからも便利屋68さんは素晴らしいパーティだと聞いています。サオリさんからの信頼も厚いようなので依頼を充分お任せ出来そうですね」

    この場にいる関係者に自分や社員が認められると、少し照れながらも内心大いに喜んでいた。

  • 39二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 00:10:17

    4/4
    その時、背後から扉の開く音がすると同時に元気な声がセミナーに響いた。

    アリス「おはようございます!アリス遊びにきました!」
    アル(あら、今の声って?)
    アリス「…むむっ、あの角と後ろ姿はもしや!」
    アル「アリス?」
    アリス「アルです!それに便利屋68にヘルメットちゃんも居ます!」
    ヒナ「わっぷ…」

    不意に背後から飛びつかれてしまいヒナは思わず声が出てしまった。

    ノア「今の声…」
    カヨコ「生塩ノアさん、だよね?」
    ノア「はい」
    カヨコ「噂は聞いてるよ。…確か記憶力が良いんだってね?なら、探りはなしでよろしく」

    カヨコの指摘に笑みを崩さぬまま視線を向けるムツキと銃に手を添えるハルカ。アルは席を離れてアリスとヒナに囲まれて気がついていない。

    ノア「…そうですね。依頼を頼みながら探るような真似をして申し訳ありません」
    カヨコ「いや、こちらこそごめん。今は話せない事情があるから、出来れば黙っていてほしいんだ」
    ノア「はい、勿論構いませんが…依頼ではなく、一つだけお願いを追加しても宜しいですか?」
    カヨコ「…なに?」
    ノア「たまにで良いので、またアリスちゃんと遊んでくれると嬉しいです」
    カヨコ「うん、それならいつでも歓迎するよ。社長もヘルメットちゃんもアリス気に入ってるからね」

  • 40二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 00:13:49

    今日はここまでです

    仕事で疲れて横になっていたらすっかりと夜中になっていました。

    また2/4のムツキのセリフで「ふ〜ん、嫉妬ってやつ?」が「ふ〜ん!嫉妬ってやつ?」と打ち間違えたのが、やり取りに影響ないとはいえちょっと気になるところ…

  • 41二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 08:15:42

    お疲れ様ですスレ主様

  • 42二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 09:20:11

    ごめんなさい、初代と今スレ主はSS投稿主とは別人ですね

  • 43二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 19:32:02

    そうでしたかお疲れ様です作者様

  • 44二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 01:10:02

    夜の保守

  • 45二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 09:11:03

    1/2
    カヨコ「で、私が持つ訳ね」
    アル「本当は社長である私が責任もって運ぶべきなんだけど…」
    カヨコ「三人ともよく物を壊し前科があるもんね」
    アル「うっ…」
    ムツキ「てへっ☆」
    ハルカ「ご、ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!」
    カヨコ「まぁいいけど…」

    アリスとノアと別れた一行はすぐ様行動に移った。
    アリスも依頼に同行したがっていたのだが…

    モモイ「見つけたアリス!!制作期限ギリギリなんだからもう逃がさないよ!」
    アリス「うわーんっ!もう…もうアリスのスタミナ限界です!今日は便利屋のみんなと運び屋に転職するんです!」
    モモイ「間に合わなかったらまた妖怪オオフトモモに捕まってデバフ攻撃でスタミナもメンタルも削られるんだから転職したってどの道同じだよ!」
    妖怪オオフトモモ「誰が妖怪オオフトモモですって!」
    モモイ「ぎゃぁー!?で、出たァー!!」
    アリス「あ、アリスは何も言ってませんー!」
    妖怪オオフトモモ「あ、こら、あんた達待ちなさい!!」

    と、セミナーの部室に入ってきたモモイに言葉通り首根っこを捕まれ連行されて、妖怪オオフトモモとエンカウントしてしまい嵐のような勢いで追い回されてしまった。

  • 46二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 09:12:02

    2/2
    アル「さて、これから移動を開始する訳だけど、予定通りギリギリまでバスで移動していくわよ」

    これまで新素材を運ぶ度に襲撃にあったのだが、その際に使用したミレニアムの車両を既に3台廃棄、6台を修理に出す事態となっていて車を借りるのは危険と判断して中止となった。

    ムツキ「でもさ、話によれば徹底的にミレニアムの動向を監視して襲撃するんだよね?たぶん私達が依頼受けた運び屋だってもう把握してるんじゃないの?」
    アル「そうね。中々陰湿な連中だけど、私達はミレニアム関係者では無いからどこで誰が暴れようと無視して進めばいいわ!」
    ムツキ「くふふっ、なになに?今日のアルちゃんってば超アウトロー!」
    アル「ふふっ、褒めたって…依頼成功後にお寿司の出前しか出来ないわよ!」
    カヨコ「良いの?」
    アル「えぇもちろん!なんだって注文しても構わないわ!」
    ムツキ「じゃあじゃあ!特上寿司でも頼んじゃおうかなぁ?」
    アル「と、とくじょ…え、えぇ良いわよ!なんだって頼みなさい!」
    ムツキ「やったー!」
    カヨコ(大量の依頼料で余裕できたせいでいつもより甘くなってる…)
    ハルカ(あ、アル様流石です!)

    サオリ(なるほど、こうして社員達の士気を高めながら信頼関係を築き上げてきたのか。流石は陸八魔アルだ)

    本人の知らぬところで評価が上がりながらバスに乗り込むと、既に数名の乗客が疎らに座っている。全員注視するが、乗客は入ってきた新たな乗客に一瞬視線が向いた反応しか示さず、すぐに窓の外や運転席などへ視線を戻した。

    アル「ハルカはカヨコの隣にお願いね」
    ハルカ「は、はい!命変えてでも!」
    カヨコ「命捨てない程度に頼むね」
    ムツキ「ヘルメットちゃんは私と一緒にカヨコちゃんの後ろの席に座ろうねぇ」
    ヒナ「……!」
    アル「サオリはカヨコの席の前、私はカヨコの通路跨いだ反対側に座るわ」
    サオリ「了解した」

    こうして便利屋68一同とサオリを連れてバスが出発するのだった。

  • 47二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 09:17:48

    おはようございます
    昨日は更新できず、と言うより更新する気はありましたが布団で横になってたら寝ちゃっていました
    毎日5千から1万文字くらいのSS更新している人って凄いですよね、普通にその執筆量尊敬です

  • 48二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 20:21:54

    更新お疲れ様です
    やはり良いSSですね
    保守

  • 49二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 04:48:05

    1/2
    目的地はミレニアムサイエンススクールから約12キロ先の企業。可能な限り監視や追跡から逃れるように何度か移動手段を変えながら向かうつもりでいる。
    カヨコとサオリは座席から見えるバックミラーに視線を向けるが乗客に不振な動きは無く、窓の外を見ても現状不振な車も見当たらない。

    カヨコ「何も無ければいいけど…」
    ハルカ「カヨコさん?」
    カヨコ「なんでもない。依頼成功したら一番高いお寿司でも頼もうか」
    ハルカ「ええぇぇぇ!?だだ、ダメです!私なんか一番安いお寿司で充分です!」
    カヨコ「お寿司は食べたいんだね」
    ハルカ「あ、やっ…そ、それは……はい…」

    恥ずかしそうに頬を染めて俯きながらも!ハルカは珍しく自分自身を否定しなかった。

    カヨコ(最近前向きにやれてるのは案外ヒナのおかげかな?)

    そう思いながら後ろに座るヒナへ意識を向けると、外出時の約束で喋れないためムツキが一方的に話すのだが、事務所にいる時のように楽しそうな雰囲気は伝わってくる。

    すると目の前に座るサオリが何かに反応した。

    サオリ「アル、次のバスで降りよう」
    アル「え?…予定ではあと2本先のバス停だけど、もしかして何か見つけたの?」
    サオリ「太陽を背にバスを追っているドローンを発見した」
    アル「っ!?」

    次のバス停まであと少し。アルは早速計画から外れる動きに一瞬迷ったが、サオリの危機感知を信じてすぐに頭を切り替えた。

    アル「みんな!次のバス停で降りたらすぐに走るわよ!戦闘は極力避けつつ、もしも襲撃してきた連中がいたら私とムツキが対応するから、ハルカとサオリはカヨコをおねが…」

    指示を出して、少しだけ悩んでしまった。ヒナはどうしようかと…

  • 50二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 04:51:09

    2/2
    公園のケンカのような撃ち合いであれば数や配置も単純な連中であったため簡単に対応ができた。しかし今回はどこから襲撃に合うか分からず、また代用の銃を持たせて試し撃ちさせた時はしっかりと撃てていたのだが、実際にヒナがどこまで戦えるかの判断ができていない。

    アル「サオリ、バスの扉の先の警戒をお願い」
    サオリ「…了解した」

    サオリは何かを察してアルから意識を外す。

    ヒナ「……マ…、……(首を振って声を抑える)」
    アル「ごめんね、ヒナ。これからはお仕事の時間なの。危険な仕事が始まるけど、今からでも引き返せるわ」
    ヒナ「……だいじょうぶ」
    アル「…そう、分かったわ。偉いわね。…貴女にはカヨコと一緒に荷物を守る役目を頼むわ。だけど無理はしないで、しっかりとカヨコとハルカの指示に従うこと」
    ヒナ「……んっ」

    ヒナを抱き締めると、アルはバスが止まると同時に叫んだ。

    アル「みんな、作戦開始よ!」



    運転手「ちょっとお客さん。いったい何企んでるか知らないけど、きちんとお金は払ってから降りてよな」
    アル「えっ…あ……み、ミレニアムのセミナーに陸八魔アルからって請求してちょうだい!」
    運転手「あっ、ちょ、ちょっと…おい待てー!」

    ムツキ「アルちゃんってばアウトローだね!」
    アル「こ、こんな事で言われたくなんかないわよ!」
    カヨコ(締まらないなぁ…)

  • 51二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 04:54:23

    おはようございます

    総力戦のグレゴリオ始まりましたね、みなさんトーナメントクリアできるよう応援してます!

  • 52二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 15:06:21

    保守

  • 53二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 15:21:41

    アルちゃん頑張れ
    保守

  • 54二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 20:54:36

    保守

  • 55二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 04:25:05

    おはようございます

    今日の午前中は更新無しでお願いします。
    夜は総力戦トーナメントをクリアするまで更新はできない…程度に期待しないでおいてください。

  • 56二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 13:28:56

    クリア応援してます
    保守

  • 57二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 23:35:31

    保守

  • 58二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 06:44:50

    おはようございます
    前日SS投稿できなかったので、まぁそういう事です…

    今日の夜にまたSS投稿します

  • 59二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 14:16:30

    幼児退行ヒナ可愛い……

  • 60二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 21:39:10

    1/2
    バスから無賃乗車で飛び出すと、アル達はバスが向かっていた進行方向へと足を早める。直後に近くから「気づかれたぞ!」「なんとしてでも追え!」などの叫び声が街中で響いくと、ヘルメット集団がどこかしこから湧いて出てくる。

    「撃て撃て!」
    「きゃぁあ!あ、あいつら人が居るのに容赦なく撃ってきたわよ!?」

    乗ってきたバスのタイヤも流れ弾でパンクしており、もしも降りていなければ逃げ遅れていた可能性もあった。

    「カヨコ!サオリと一緒に前を走って!ムツキ、後ろから走ってくる連中を足止めするわよ!」
    「くふふっ、りょ〜かい!」

    「いっけぇ〜!」と走ってくる追っ手に大量の爆弾を投げつけるのだが、彼女達は爆発に巻き込まれながらも次々に素材を何とかせねばと迫ってくる。そして同時にこの場とは複数の違う場所からの騒音が便利屋一同とサオリに届いてきた。

    「本当に暴れだした!?この素材だけの為に襲撃者達の倫理どうなってるのよ!?」
    「会社潰れちゃうかもしれないし必死なんじゃないの?」
    「暴れる前にもっとやる事あるでしょうが!」

    アルは襲撃者をカヨコ達が走っていった裏路地に時間を掛けて誘導する。カヨコ達が走り去ったのを確認すると、アルは裏路地に入ってきた襲撃者達に合わせて銃口を頭上に向けて引き金を引いた。弾丸はビルに掛けられている換気扇や植木鉢などに命中し、狭い路地裏に落下して降り注ぐとヘルメット団の悲鳴を響かせた。

    「わぁ〜、アルちゃん容赦ないね」
    「これくらいじゃ死なないわよっ」

    「きゃぁー!へ、ヘルメットのシールド割れた!」「こ、こっち見んなぁ!」などと怪我よりも素顔が見える羞恥心が勝って、両手で覆ってもはや撃ち合いにすらならなかった。

    だが増援は止まらない。次々に追ってくるヘルメット団以外の生徒やロボット集団が容赦なくアル達に撃ってくる。

    「あぁーもうっ、しつこい!さっさと蹴散らしてみんなを追うわよ!」
    「はーい!」

  • 61二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 21:41:29

    2/2
    「い、いい今の大きな音はなんですか!?あ、アル様の身になにかが…!?」
    「ムツキも一緒だから平気だよ。それよりも前からも次々に湧いてくるから今はアイツらに集中して」
    「……っ、……は、はい!」

    落下物の音に驚いてアルの元へ駆けつけたいが、アルからカヨコを護るように頼まれたハルカは迷いに迷いながらも力強く返事をして愛銃のブローアウェイを握る力を強める。(極力戦闘は避けて極力戦闘は避けて極力戦闘は避けて…!カヨコさんにヒナさんにサオリさんを守ります!)とアルの言葉を何度も繰り返しながら建物の影に身を隠す。

    しかし襲撃者達はそんなハルカの考えなんて知らず、銃を乱射してくるものだから進みようがなく、カヨコが「さて、困ったね…」と呟いた瞬間、ズドンっとショットガンを放ちながら突撃した。

    「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!邪魔です邪魔です邪魔です邪魔です邪魔です!!!!」

    撃って撃って撃って何度も撃ちまくる。ヘルメット団や雇われた生徒達、傭兵の銃撃をものともせず突撃していく。

    「な、なんだあいつは!?」
    「今までの貧弱なミレニアムの奴と全然違うぞ!まさかC&C!?」
    「そんな報告は来てないわ!アイツらは今陽動部隊が複数箇所で引き付けていてのよ!」
    「うわぁぁぁぁぁ!!アル様の為に倒れてくださいぃ!!」
    「だぁぁ!?こ、こっちに来るな!!」
    「撃て!とにかく撃ちまくれ!」

    「彼女の戦闘は以前敵対した時に見ていたが、無茶苦茶だが味方になるととても頼もしく感じるな」

    ハルカがとにかく前で暴れるせいで襲撃者達は思うようにカヨコに銃口を向けれない。カヨコが「前に出すぎ!」と呼びかけても敵の中央まで攻めてしまい戻れなくなっているが、混乱による同士討ちも発生したおかげでハルカに大きな被害はまだなかった。

    「しかたない…。ハルカを回収するから荷物とヘルメットちゃんを預かっておいて」
    「私が行かなくていいのか?」
    「ハルカに撃たれずに止めれるなら頼むよ」
    「…カヨコに任せよう」

    カヨコに渡されたカバンを抱えて、残されたサオリとヒナは建物の陰に隠れながら2人の援護に回った。

  • 62二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 21:46:03

    今日はここまでです

    明後日の4~6日は大阪へ用事があるのでSSの更新は一旦止まる事になります。なので保守代わりに本編とはたぶん無関係な単発SSの投稿をするかもしれませんが気にしないください

  • 63二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 05:07:28

    わかりました

  • 64二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 15:32:55

    了解

  • 65二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 23:30:16

    ん、保守

  • 66二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 05:30:07

    用事がんばー

  • 67二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 15:42:06

    保守

  • 68二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 00:27:30

    保守

  • 69二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 06:00:32

  • 70二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 17:12:55

    ほー

  • 71二次元好きの匿名さん24/11/06(水) 00:05:00

  • 72二次元好きの匿名さん24/11/06(水) 06:12:56

  • 73二次元好きの匿名さん24/11/06(水) 17:26:17

    保守

  • 74二次元好きの匿名さん24/11/07(木) 00:09:29

  • 75二次元好きの匿名さん24/11/07(木) 11:01:52

    保守

  • 76二次元好きの匿名さん24/11/07(木) 18:54:18

    お疲れ様です
    先ほど無事に自宅へ帰宅出来ました
    SSの更新は今日は疲れと時間があまりないので明日から頑張っていこうと思います

  • 77二次元好きの匿名さん24/11/08(金) 00:01:09

    期待

  • 78二次元好きの匿名さん24/11/08(金) 05:16:35

    >>76

    お疲れ様!

  • 79二次元好きの匿名さん24/11/08(金) 07:48:49

    >>76

    お疲れ様です

    応援してます

  • 80二次元好きの匿名さん24/11/08(金) 19:08:26

  • 81二次元好きの匿名さん24/11/09(土) 00:03:33

  • 82二次元好きの匿名さん24/11/09(土) 04:55:35

    おはようございます
    ごめんなさい、急に寒くなって布団でSS書いていたら寝落ちしていました
    執筆の方も途中で止まっていてすぐに投稿できない状況で、すみませんが夜まで待っていただけると嬉しいです…

  • 83二次元好きの匿名さん24/11/09(土) 13:35:08

    了解
    楽しみに待ちます

  • 84二次元好きの匿名さん24/11/09(土) 22:49:24

    1/3
    銃撃戦が激しくなり、爆煙や土埃による視界の悪さも相まって同士討ちが発生する中に乱入するカヨコ。
    小柄な身体を活かして煙が巻き上がる直前までハルカ見えていたハルカの元へ駆け寄ると、近づけば悲鳴や銃声音にも負けない「死んでください死んでください死んでください!」と叫ぶ声がする。

    カヨコ「あそこか…」
    モブ生徒「あっ、てめっ」
    カヨコ「邪魔」
    モブ生徒「グガッ!?」

    横を通り過ぎようとしたら雇われ生徒が銃を鈍器として殴り掛かってきたが左へ一歩、身体を傾けて顎を肘で殴打する。同時に殴った生徒が横へ弾けるように転がった。

    カヨコ「…へぇ、この土煙や騒音の中でも命中させられるんだ」

    流れ弾とは思えない気絶させるために放たれた一発。姿は見えないが、この生徒が転がった反対方向にはサオリが居たはずだとカヨコは考える。

    ハルカ「死んでください死んでください死んでください!」
    カヨコ「いた。…ハルカ…ハルカ、もう大丈夫だよ」
    ハルカ「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
    カヨコ「おっと…」
    ハルカ「あ……か、カヨコ課長!?すすっすみません!カッとなって暴れてしまいました!」
    カヨコ「大丈夫、私が撃たれたから暴れたんだよね?ならこれだけ撹乱したなら社長も良い働きだって喜ぶよ」
    ハルカ「えっ…あ…そ、そうでしょうか…?だ、だとしたら嬉しいです…えへへ…」
    カヨコ「ほら、そろそろ行こうか。社長とムツキと合流しよう」
    ハルカ「は、はい!」

    暴れるだけ暴れた事で敵味方問わず乱戦となった雇われ部隊。ハルカが連れていかれたとも知らずに仲間同士で撃ち合っているのだが、それに気づくのは便利屋一同がこの場から消え去ってからだった。

  • 85二次元好きの匿名さん24/11/09(土) 22:52:47

    2/3
    ムツキ「あ、いたいた。おーい、カヨコちゃーん、ハルカちゃーん!」
    アル「あら、ハルカ随分暴れたのね。髪が乱れてるわ」
    ハルカ「あっ…わっ…!?あ、アル様!い、今の私汚いですから!」
    アル「何言ってるの。髪が乱れたり埃まみれなのは頑張ったからでしょう?」
    カヨコ「そうだね。相手が多くて危なかったけど、ハルカが上手い具合に撹乱してくれたおかげですぐに合流出来て助かったよ」
    アル「そうなの?偉いじゃないハルカ!みんなをしっかり護れたのね!」
    ハルカ「も、勿体ないお言葉です!」

    目をグルグルと回しながらも皆から素直に撫でられるハルカ。その中にはしっかりとヒナも混ざっていた。

    サオリ「和やかな空気の所を申し訳ないが一つだけ話したい事がある」
    アル「あ、ごめんなさい。一体何かしら?」
    サオリ「今回便利屋68に応援依頼を頼んだ理由だ。これを見てほしい」

    そう言って手にしている壊れた機械の一部を便利屋一同に見せた。

    アル「これって…ドローン!?…あ、もしかしてさっきバスで見かけたやつ?」
    サオリ「バスを監視していた物とは違うが、これは合流する前に撃ち落としたミレニアムで開発された一般には流通していない特殊な製品だ」
    アル「流通されてない?」
    ムツキ「つまりサオリちゃんはミレニアムに裏切り者が居るって言いたいの?」
    アル(そうなの!?)

  • 86二次元好きの匿名さん24/11/09(土) 22:55:46

    3/3
    サオリ「これまで何度も妨害に成功しているのは何かしら失敗要因があるとミレニアムは考えたが、私が依頼を受けた段階では特定できない状況でいた」
    アル「ま、待ってサオリ!」
    サオリ「どうした?」
    アル「裏切り者って…じゃあこれまでの失敗もミレニアムの生徒が意図して…」
    サオリ「ミレニアムとて一枚岩ではない。ミレニアムは早瀬ユウカや生塩ノアらが所属するセミナーを中心に強固な繋がりで有名だが、それでも思想や研究目的に違いがあれば内部で相対する者も現れる。金か…それともミレニアムで禁止されている危険な研究に手を付けたいが為か…」
    アル「そう、なのね…」
    サオリ「話を続けよう。ミレニアムは私達を囮に今回で裏切り者を炙り出すつもりでいる」
    アル「囮?」
    サオリ「黒幕も焦っているのか行動が過激になってきている。ミレニアムもこの新素材を餌に裏切り者を炙り出す為に可能な限り暴れてくれる者を呼ぶように頼まれた」
    ムツキ「ふ〜ん、それで依頼頼んだんだ」
    カヨコ「私達に暴れさせて黒幕を誘き寄せるつもりだったんだね」
    サオリ「そうだ。本当は契約上黙っておくべきであったが危険が伴う以上、人として仁義に反する行為だ。…黙っていてすまなかった」

    サオリは頭を下げた。

    「ねぇサオリ、かおをあげて」
    サオリ「しかし…ん?今のは誰だ…?」

  • 87二次元好きの匿名さん24/11/09(土) 23:04:06

    久しぶりにSS投稿しましたが、遅れてしまってすみませんでした
    一昨日まではともかく昨日は普通に寝落ちです
    明日からは毎日投稿できるように地道に頑張ります

  • 88二次元好きの匿名さん24/11/10(日) 09:22:25

    サオリにあの言葉をかけれる人物
    誰だろうか

  • 89二次元好きの匿名さん24/11/10(日) 17:49:23

    良スレ発見

  • 90二次元好きの匿名さん24/11/10(日) 23:47:16

    1/2
    顔を上げるとこれまで無口だったヘルメットの生徒がサオリと向き合っていた。

    ヒナ「こんにちは、サオリ」
    サオリ「そ、空崎ヒナ!?」

    ヘルメットのシールドを両手で開けてしまったヒナ。サオリは目を突然のヘルメット生徒の正体に驚いているが、それはアルも同じく「な、何やってるのヒナ!?」と想定外の行動に慌てて顔を隠そうとするが間に合う訳もなく…

    サオリ「なっ…え…なぜ空崎ヒナが…」

    これまでヘルメット、ムツキの私服、アルのコートで正体を隠しきれていたのだが、顔を見てしまえばあっさりと正体はバレてしまった。

    ヒナ「ママはね、おこってないよ。ママはアウトローだから今すっごいたのしかったよね。ね、ママ?」
    サオリ「ママ…?…………ママ!?陸八魔アルがママ!?」
    アル「ひひひヒナ!?」
    ヒナ「ママたのしくないの?」
    アル「た、楽しいけど…楽しいけどそれより待って待って!ちょっとタイム!」

    サオリ「あの空崎ヒナが…ママだと…!?」

    ヒナを両脇から抱えると急いでサオリから離れる。突然のヒナの登場にサオリは何がなんだか分からず、しかしヒナの口から出たアルへ向けての「ママ」が永遠に脳裏で反響し続けた。

  • 91二次元好きの匿名さん24/11/10(日) 23:49:24

    2/2
    アル「もう、どうして顔を見せちゃったのよ…」
    ヒナ「ごめんなさい…」

    怒ったところで既に手遅れ、一度冷静になりながらヒナに尋ねると素直に謝った。幼児退行しながらも善悪ややって良い事や悪い事の区別はしっかりと付いている。そんなヒナが素顔を見せてまでサオリと対話した理由をアルは知りたかった。

    ヒナ「さっきサオリといっしょにカヨコお姉ちゃんまってたときにね、サオリすっごいしんぱいそうにしてたの」
    カヨコ「それってハルカの救援に行った時?」
    ヒナ「うん。…これね、ないしょなんだけど、サオリとけんかしたことあるの」
    アル「喧嘩?」
    ヒナ「そのときにね、サオリだいすきな人けがさせちゃってずっと気にしてると思うの…。いっしょにカヨコお姉ちゃんまってるときもカバンよりもずっとカヨコお姉ちゃんばかり見てた」
    アル「だから想定外の襲撃者の数に謝罪をしたのね」
    ヒナ「うん。…ママたちがけがするのいやだったのかも」
    アル「…そっか。教えてくれてありがとうヒナ」

    ヒナの頭を撫でようとして、ヘルメットがあるから手を握ってヒナを褒める。

    ヒナ「あ、けんかのお話したのはないしょにしてね!」
    アル「えぇ、内緒にするわ」
    カヨコ「社長、見た所ここら辺に監視カメラはないと思うけど、いつアイツらが追ってくるか分からないから急いだ方がいいよ」
    アル「そうね。サオリも相当混乱しているようだし後で説明するしかないわね…」

    またしてもヒナの幼児退行してしまった事実がバレたのをどう誤魔化そうかと必死に考えるのであった。

  • 92二次元好きの匿名さん24/11/10(日) 23:53:07

    今日はここまでです
    SSをのんびりと続けてますが期待してもらったり良スレと認めてもらってちょっと嬉しいです
    ありがとうございます

  • 93二次元好きの匿名さん24/11/11(月) 02:31:01

    陸八ママ……

  • 94二次元好きの匿名さん24/11/11(月) 09:59:15

    アルはママだな

  • 95二次元好きの匿名さん24/11/11(月) 19:02:40

    あはれサオリ

  • 96二次元好きの匿名さん24/11/12(火) 00:21:25

  • 97二次元好きの匿名さん24/11/12(火) 00:54:55

    親の愛情を知らずに育つことになったという意味では、サオリも不幸な境遇ではあるよな…

  • 98二次元好きの匿名さん24/11/12(火) 02:25:57

    アル「という事で、ヒナは様々なストレスが原因で精神を守る為に幼児退行したと思うの。外部に情報が漏洩しないように私たちが預かっているのだけど…今のヒナはサオリの知るヒナではないでしょうけど、貴女さえ良ければこの子も受け入れてくれると嬉しいわ」

    アルはアリスに続いてヒナの境遇や預かっている理由を説明すると、サオリは少しだけ罰悪そうにしながら「状況は理解した」と返した。

    アル「あら、話が早くて助かるわ」
    サオリ「私も空崎ヒナとは一度敵対した身。幼児退行した原因の一人であるのは間違いない」
    アル(ヒナからは喧嘩…って教えてもらったけど、元のヒナも同じ感覚だったのかしら?)
    サオリ「この件については墓場まで持っていこう。空崎ヒナが元に戻るまで可能な限り隠し通す協力するのを約束する」

    「しかし…」と顎に手を当てながら呟く。

    サオリ「陸八魔アル…それとも私もママ、とでも呼んだ方が…すまない、場を和ませてみようと冗談を言ってみたかっただけだ」
    アル「や、やめなさい貴女達!私は気にしていないしヒナも銃口を向けちゃダメ!」
    ヒナ「ママをママって呼んでいいのはヒナとお姉ちゃん達だけだよ」
    アル「怒るのそこ!?」

    アル以外の全員が銃口をサオリに向けてしまった。

    ムツキ「風紀委員長ちゃんの事情を理解してくれたのは嬉しいけどさぁ、ちょーっとだけ悪ノリしすぎじゃないかなぁ?」
    カヨコ「ママは私達だけのママだからそこは履き違わないでね」
    ハルカ「あの、殺しますか?殺しちゃってもいいですか…?」
    アル「あぁーもうっやめなさい!ほら、バカやってないで今は急ぐのよ!」
    サオリ「ふっ、陸八魔アル、お前は仲間から大切にされているんだな」
    アル「貴女銃口向けられているのになんで優しい瞳しながら嬉しそうに微笑んでるのよ!とにかく銃を下ろして!依頼再開するわよ!」

  • 99二次元好きの匿名さん24/11/12(火) 02:27:59

    このレスは削除されています

  • 100二次元好きの匿名さん24/11/12(火) 02:29:37

    おはようございます、ごめんなさい寝てました
    感想たくさん貰えて嬉しいのに寝落ちでこの短さ…
    次から依頼再開でキリが良いので短め日という事でお願いします

  • 101二次元好きの匿名さん24/11/12(火) 05:58:19

    みんなの精神のママ、陸八ママ アル

  • 102二次元好きの匿名さん24/11/12(火) 10:05:49

    娘たちの独占欲強すぎる

  • 103二次元好きの匿名さん24/11/12(火) 20:35:26

    1/2
    路地裏から外の様子を伺うと、そこら中に雇われ部隊や生徒達が便利屋やサオリを探していた。先程サオリが撃ち落としたドローンとは違う、一般で販売されているドローンも幾つか浮かんでいるため安易な行動を出来ないでいた。

    ハルカ「あ、あの、また私が暴れて囮になってきます!」
    アル「それはダメ。誰かが怪我する前提の作戦は立てるつもりは無いわ」
    ムツキ「ねぇねぇアルちゃん」
    アル「どうしたのムツキ?」
    ムツキ「この道なんてどうかな?」

    ムツキがニヤニヤしながら指さしたのはマンホール。そう、下水道を示していた。

    ムツキ「ここなら誰も警戒していないんじゃないの?」
    アル「ま、待って…待ってちょうだい。…その、今頑張ってルート考えるからそこは最終手段にしましょう。ね?」
    ムツキ「でも逃げた先はある程度絞られちゃってるから見つかるのも時間の問題じゃない?それに下水道なら下手に撃ち合いすればガスで爆発しちゃうかもしれないし、とんだおバカちゃんが居なければ逆に安全だと思うな?」
    アル「それは…そうだけど……絶対衛生面も悪臭も凄い事になるわよね…?」
    ムツキ「それって汚れ仕事っぽくてなんだかアウトローじゃない?」
    アル「そんなアウトローだけは嫌よ!」

    『向こうから声がしたわよ!』
    『人を回せ!』

    カヨコ「あ、社長見つかったみたいだよ」
    サオリ「これはもう行くしかなさそうだな」
    ハルカ「あ、あのっ、やはり私が囮になって足止めするので皆さんだけでも…」
    アル「ハルカも一緒に逃げるのよ!」
    ハルカ「あわわっ!?」

    ハルカの首根っこを掴みながらマンホールに指をかける。

    アル「危ないかもしれないから私から降りるわよ!ムツキはハルカと一緒に降りてきて!カヨコとサオリは敵が来たら応戦お願い!」

  • 104二次元好きの匿名さん24/11/12(火) 20:36:18

    2/2
    アル「うっ…少し臭うわね…クリーニングで臭い落ちてくれるかしら…?」

    余計な出費に頭を悩ませながらもヒナを背負いながらハシゴを降りていく。

    アル「ヒナ、ヘルメットの中に臭い溜まらない?」
    ヒナ「いやなにおいいっぱいするからちょっとだけあける…」

    ヘルメットのシールドを開けると、露骨に嫌そうな顔をしているヒナ。

    ヒナ「おえ〜…」
    アル「帰ったら一緒にお風呂に入りましょうか」
    アル「うん!」

    地下通路に降り立つとアルはスマホを起動した。

    アル「電波は…繋がっているわね!ムツキ、ハルカを連れて降りてきて良いわよ!」
    ムツキ「はーい。行こっハルカちゃん」
    ハルカ「は、はい!落ちてもクッションになれるようにわt」
    ムツキ「私から行くね!」
    ハルカ「あ、あぁー!危ないです!危ないですから私からお先にー!」
    ムツキ「あっ…ハルカちゃん今日は大胆なの履いてきたんだねぇ」
    ハルカ「ひゃぁあぁぁあ!?おおおお見苦しいもの見せてしまいすすすみません!!!!」

    アル「なにやってるのよあの子達は…」
    ヒナ「楽しそうだね」
    アル「そうねぇ」

    ドタバタとハシゴを降りてくる二つの影。咎める気にもなれず、最後にカヨコとサオリが降りてくるのを待って目的地に進んだ。

  • 105二次元好きの匿名さん24/11/12(火) 20:38:20

    お疲れ様です
    今日はいつもより早めに投稿できて安心しました
    便利屋漫画の最新話を読みましたが…やはりいいものですね!

  • 106二次元好きの匿名さん24/11/13(水) 05:44:34

    保守

  • 107二次元好きの匿名さん24/11/13(水) 06:00:12

    クシャッとした顔のヒナ思い浮かべると面白い

  • 108二次元好きの匿名さん24/11/13(水) 17:21:56

    わちゃわちゃしてて可愛いね

  • 109二次元好きの匿名さん24/11/13(水) 23:14:55

    保守

  • 110二次元好きの匿名さん24/11/14(木) 08:23:00

    可愛い

  • 111二次元好きの匿名さん24/11/14(木) 17:58:49

    見られて逆に謝っちゃうハルカも良いな

  • 112二次元好きの匿名さん24/11/14(木) 19:38:09

    1/2
    薄暗い地下通路に地上では鳴らない遠くまで響く足音を鳴らしながら進む。ミレニアムという科学の結晶が集まった学園というのもあり、下水道の地下通路であっても電波が繋がってくれるおかげで地図アプリを使用しながら目的地に駆け足で向かっていた。
    悪臭にも慣れてきてある程度我慢しながら軽く会話を挟めるようになってきたのだが、幼児退行してしまったヒナは精神も幼くなっているせいで未だに顔はシワだらけになっている。

    ムツキ「ねぇねぇアルちゃん。風紀委員長ちゃんが元に戻ったらこのシワシワな顔の写真送ってもいいかな?」
    アル「やめておきなさい、元に戻ったらたぶん証拠隠滅にそのスマホごと事務所を消されるわ…」

    アルに背負われながら渋い顔のヒナ。恐らくこの表情は二度と見れないだろうと皆から写真を撮られてしまい、臭いと合わせてさらに不貞腐れているのだ。

    サオリ「次は右だ」

    サオリに従って地下通路を進む便利屋一同。マンホールから下水道を移動しているとミレニアムに伝えたら、少しだけ待ってほしいと指示された後にミレニアムの下水道の地図アプリを転送されてきた。主に下水道調査で使用するアプリと説明されて彼女達はこのアプリを頼りに目的地まで進んでいる。

    カヨコ「それにしてもハッキングか。ミレニアム相手になかなか度胸あるよね」

    カヨコが呟く。アプリが送られて来たと同時に『ミレニアムにハッキングしていた者達の居場所を把握しました。なりふり構わず襲撃してくる可能性があります。最後まで気を緩めずにお気をつけください』とメッセージが付いてきた。

    それが何を意味するのか…

    『どこだ運び屋!』
    『もう逃げ場はありませんよ!』

    ムツキ「まっ、それで居場所もバレちゃったんだけどねぇ〜」
    アル「いいから走りなさい!サオリ!目的地はまだなの!?」
    サオリ「あと少し走れば近場のマンホールから出ることが出来るが…」

    『向こうから足音が響くぞ!』

    サオリ「それよりも早く敵と接触するはずだ。近くのハシゴを昇って外に脱出する提案をする」
    アル「安全第一よ!サオリに続いて皆昇って!」

  • 113二次元好きの匿名さん24/11/14(木) 19:39:47

    2/2
    ヒナ「ぷはぁっ」

    ヒナが悪臭から開放されると同時に大きく息を吐き出す。相当嫌だったようで、ヘルメットのシールドを僅かに開けながら新鮮な空気を取り込もうと必死だ。

    アル「何やってるのよムツキ?」
    ムツキ「ここに接着剤付けとけば時間稼げるかなって思ってね」

    そう言いながらマンホールの蓋に接着剤を塗りたくっている。

    ムツキ「くふふ、臭いし蓋も開かないし真っ暗なまま閉じ込められたらどうなるかなぁ〜」
    アル「程々にしておきなさいね…」
    ムツキ「風紀委員長ちゃん、閃光弾一個準備しておいて」
    ヒナ「はーい」

    『いたぞ!』
    『下から撃ってる間にハシゴを昇れ!』

    ヒナ「ばいばーい」

    撃たれながらも気にする事なくマンホールへ投げ入れられる閃光弾。その瞬間、暗闇に光が炸裂すると同時に悲鳴が地下通路に響き渡るのを確認して蓋を閉じた。

    ムツキ「やったね、いぇーい」
    ヒナ「いぇーい!」
    サオリ「べ、便利屋は敵対した相手には容赦ないんだな…」
    アル「こ、今回だけだから!」

    ハイタッチするムツキとヒナを見てドン引きするサオリであった。

  • 114二次元好きの匿名さん24/11/14(木) 19:43:47

    便利屋一同とサオリがようやく目的地に近づいてきましたが、落ちてしまった前回と合わせて次の人の投稿で実質200達成なので案外長々とやっていけたのだなとちょっと感動しています

  • 115二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 00:30:32

  • 116二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 04:59:09

    無慈悲な便利屋(なお頭は善性が高すぎる模様)

  • 117二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 08:32:20

    このレスは削除されています

  • 118二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 08:35:25

    200まで行ってたのかおめでとうございます!

  • 119二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 18:00:25

  • 120二次元好きの匿名さん24/11/16(土) 00:30:31

  • 121二次元好きの匿名さん24/11/16(土) 10:17:33

    最後閃光弾投げ入れたけど、一気に明るくなって暗くなって……ただでさえ暗い場所だったからダメージ結構入るんだろうなぁ、南無

  • 122二次元好きの匿名さん24/11/16(土) 11:09:57

    社長は常識的な善人だけど、他の三人が敵対者に徹底して容赦がないんで…
    なお社員が危険に晒されたり、本当の意味で危険な存在にはガチになった社長が一番怖い。

  • 123二次元好きの匿名さん24/11/16(土) 17:26:45

    これはアウトロー

  • 124二次元好きの匿名さん24/11/16(土) 21:31:46

    1/3
    アル「急いで急いで!あと少しで目的地よ!」

    後方から追いかけてくる敵の全勢力からの銃撃から逃げながら目的地に走る。ヒナも守られてばかりではいられないと走るアルに背負われながら銃撃戦に参加しているのだが、精神が幼児退行しようが射撃能力は健在で一人一人丁寧に倒していく。

    アルもヒナを降ろして一緒に迎撃しながら走れば良いのだが、今のヒナを一人で走らせながら撃ち合いさせるのは依頼に連れてきた責任者として悩みに悩んで背負い続けていた。

    『待ちやがれテメェら!』
    『荷物置いていきなさい!』
    『ていうかアイツら便利屋じゃねぇか!』
    『ゲヘナの連中がミレニアムで活動してんじゃないよ!』

    アル「あぁーもう!面倒臭いわね!」
    ムツキ「アイツらアル様を馬鹿にして許さない許さない許さない許さない許さない…」
    アル「サオリ!ここは私達が足止めしておくから貴女は荷物を持って先に行きなさい!」
    サオリ「だが敵も残りの部隊や兵器を投入してきた。戦力を減らすのは悪手だ」
    アル「何言ってるのよ!私達には盛大に暴れてもらって炙り出すつもりだったのよね!」
    サオリ「あ、あぁ、黙っていて…」
    アル「謝罪はもう受け取っているわ!貴女はこの依頼の責任者!ならしっかりと依頼をこなしてきなさい!」
    サオリ「…そうだな、了解した」
    アル「それに大多数相手に大暴れするなんてアウトローらしくなってきて最高じゃない!カヨコ、貴女もサオリに同行して企業に荷物を届けてちょうだい!」
    カヨコ「なるべく早く戻ってくるから無理しないでね」
    アル「ふふっ、カヨコが戻ってきた頃には殲滅させてるかもしれないわね」
    カヨコ「うん、期待しとくよ。行くよ、錠前サオリ」
    サオリ「あぁ、行こう!少しの間だがここは任せた!」

  • 125二次元好きの匿名さん24/11/16(土) 21:33:07

    2/3
    数の不利があるがハルカが前に出てムツキが爆発物で混乱させながらアルが適所を撃ち抜いていく。少人数の便利屋68相手に数で押せずに苦戦していると突如上空から声が響いた。

    ?『よ、ようやく見つけたわ!便利屋68!』

    見上げるとミサイルやらガトリングやらと装備を積めるだけ積んだヘリコプターがアル達に向かって飛んできた。

    アル「誰よ貴女はっ」
    ?『だいたい予測はついてるでしょうが!よくも最後の最後まで私の邪魔をしてくれたな!』

    ムツキ「アルちゃん、アレじゃない?いっつもミレニアムの荷物運びを邪魔してたって言う裏切り者ちゃん」
    裏切者『うるせぇー!あと少しで大量の金が入ってきたのに、アンタらが暴れ回るせいで部隊は壊滅するし必要以上に人員回す羽目になって、しかもそれに乗じてセミナーやヴェリタスに居場所がバレたのよ!』
    アル「あら、それはご愁傷さまね。それで、逃げ場を失って空の旅をしていたのね」
    裏切者『便利屋ァ!どうせ捕まる身よ!アンタらを巻き添えにしてやるわ!』

    一斉に放たれるミサイルの雨が降り注いだ。同時に地上に集結した残存部隊や生徒達も一斉に銃弾やグレネードなどを投げつけてくる。

    アル「きゃぁー!?アイツら本当に街中だからって被害考えないんだから!」
    ムツキ「もうなりふり構わずって感じだね」
    アル「言ってる場合じゃないわよ!」

    武装ヘリの追加で撃ち合いが激化していくが、そろそろサオリ達も荷物を届けられたはずだ。そうなれば私達の依頼は達成であとはミレニアムに任せればいい、そう考えた瞬間だった。

    アルの頭部に一発の弾丸が直撃した。

  • 126二次元好きの匿名さん24/11/16(土) 21:34:46

    3/3
    アル「いったっ!?」
    ハルカ「アル様!?」
    ムツキ「アルちゃん!?」
    アル「あいたた…まさか角に命中するなんて油断したわ…」
    ムツキ「よ、よくもアル様を!」
    アル「だ、大丈夫よハルカ、ちょっと掠めた…あら?」

    ほら平気よ!と言わんばかりに角に触れると何かが手の中に零れ落ちた。それはアルの角の破片だった。

    ハルカ「あ、あ…アル様のお身体に…傷が……!?」
    アル「この程度どうって事ないわよ、それより早く体勢を立てなお…」
    ハルカ「殺す…殺します…何もかも殺します…」
    アル「は、ハルカ?」
    ムツキ「ごめんねアルちゃん…アルちゃんの言うこと聞けないかも…」
    アル「ムツキ?」
    ムツキ「アイツらみんな殺しちゃうから!」
    アル「ムツキ!?」
    ハルカ「ああ゙ぁ゙ぁ゙あ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙!!!」
    アル「ハルカ!?」

    慌てて服を掴んで止めようとしたが手遅れで、両手は空を掴んでしまい二人は敵集団へ突っ込んで行ってしまった。

    アル「どどっどうすれば…!?」
    ヒナ「大丈夫だよママ」
    アル「ヒナ!そ、そうよね!私達もあの子達が落ち着くまで頑張って援護しましょう!」
    ヒナ「ママをうった人はちゃんと見えてたからヒナもがんばるよ!」
    アル「ヒナ!?」
    ヒナ「ママをきずつけるのぜったいゆるさないもん!」
    アル「待ってヒナ!ヒナ!ヒナぁー!?……と、跳んでちゃったわ…」

  • 127二次元好きの匿名さん24/11/16(土) 21:38:06

    おつかれさまです、今日はここまでです

    ブルアカで身体の一部に角の様な固い物体が生えている生徒が多数いますが銃弾が当たった場合、実際どの程度受けたら少しでも欠けたりするんでしょうね?柔肌に見えて銃弾普通に受けても問題ないのが常識なので、たぶん今回の様に銃弾一発では欠けはしないんでしょうけど…

  • 128二次元好きの匿名さん24/11/17(日) 08:18:39

    便利屋の面々は社長のことになるとストッパー外れるのは、まあいつものことか
    そこにひなまで加わったら、さあ大変

  • 129二次元好きの匿名さん24/11/17(日) 09:15:02

    作者、便利屋業務日誌読んでるからだと思うけど
    カヨコの台詞とか自分のイメージ通りすぎる

  • 130二次元好きの匿名さん24/11/17(日) 17:19:29

    これでハルカは通常運転なの笑う

  • 131二次元好きの匿名さん24/11/18(月) 00:21:39

  • 132二次元好きの匿名さん24/11/18(月) 05:12:49

    今のアルはトラブルの真っ最中だから考える暇もないけれど、一段落したら自分のために怒ってくれたこと喜びそう

  • 133二次元好きの匿名さん24/11/18(月) 14:24:31

    ヒナちゃん元気だなあ

  • 134二次元好きの匿名さん24/11/18(月) 23:17:58

    1/4
    空崎ヒナと言えばゲヘナ学園の風紀委員長でありキヴォトス最強の一角を担う生徒であるのは、このキヴォトスに住む生徒や住民の多くが知る話である。活動は冷静に理性的に淡々とこなし、便利屋68をはじめ温泉開発部や美食研究会などゲヘナで活動している問題児達を日々制裁しては反省部屋に補導している。

    そんな彼女が冷静さを失い、感情的に動けばどうなるか。

    『な、なによこのヘルメットは!』
    『おいヘルメット団!アンタら裏切ったのか!?』
    『そんな訳あるか!こいつ便利屋リーダーのコート着てるからどう見ても敵だ!』

    ムツキの様に爆発物を利用した派手さもなければハルカの様に自慢の耐久力を武器に敵集団へ突撃するわけでもない。

    『このっ止まべふっ!?』
    『ちょっ、こっちくんぶっ!?』

    終幕:デストロイヤーがなくてもアルから貸してもらったたった一丁のマシンガンで敵を次々に制圧していく。幼児退行しようが身体に染み付いた戦闘の記憶は残っている。即座にアルの角を撃ったロボット兵をぶん殴った後、数の暴力で押さえ込まれそうになったが近づく者は次々にハルカの様に銃で殴り、細い脚から想像できない速さで蹴り上げてヘルメット団や雇われ部隊程度では止めようがない。

    さらに同時にムツキとハルカが暴れるものだから人員を割かなければならず、なんとか落ち着きを取り戻したアルの援護狙撃もあって統率力のない彼女達では敵う相手ではなかった。

    『クソっクソ!アイツらたった四人にいったい何やってる!』
    『お、落ち着いてよリーダー!』
    『うるせぇ!誰も彼も役立たずで使えねぇ!全員ここでくたばっちまえ!』
    『ま、待ってリーダー!あそこには友達に雇った人達が…あっ、やめて!?』
    『うるさい!』

    残弾全てのミサイルがムツキ達に向かって放たれた。ヘリの異常を拡声器によって聞き取っていたが、三人は密集している状況で逃げれるまでの余裕はなかった。

    ヒナ「あ…」

    多くの敵から最も狙われてしまった事で逃げるのが遅れたヒナの視界を埋めたのは、必死に走って自分を抱き締めてきたアルの姿だった。

  • 135二次元好きの匿名さん24/11/18(月) 23:24:09

    2/4
    爆風がヒナを襲う。何発か地面に衝突する前に爆発して数を減らしていたが、それはアルが走りながら狙撃したからだ。爆発で連鎖して他のミサイルも巻き込まれたのだがヒナへの直撃コースは免れなかった。

    ヒナ(ママ…?ママは……アルは……)

    身体を起こそうとするが何かが上に乗っていて動けない。ヘルメットの少ない視界から見えたのは、ヒナに覆いかぶさりながら気を失っているアルだった。

    ヒナの右手から赤い血が流れてきたのだが痛みは全くしない。震える視線を動かすと、赤い髪とは別に真っ赤な血が流れてきていた。

    ヒナ「あ…あぁ…………」

    脳が理解した時にはすでに遅かった。アルは自身に降り注ぐ危険を顧みず自分を護る為に抱きしめたのだ。

    ヒナ「マ………ッ!?」

    ママと叫ぼうとして、口を抑えようと真っ赤な手でシールドに触れながらグッと叫ぶのを堪えた。
    叫んだらダメ。ママとの約束を二度も破りそうになって、だけど脳も心も情緒もぐちゃぐちゃになってしまいヒナは呼吸が段々と荒くなっていく。

    ムツキ「アルちゃん!」
    ハルカ「アル様!!」

    爆心地から離れた場所で戦っていた二人が駆け寄ってくる。爆発で少し吹き飛んでしまったが大した怪我はしていなかった。

    ハルカ「あぁ…アル様…アル様…!!」

    ハルカの声が震える。ムツキは愛用しているカバンから急いで救急箱を取り出すが、幼馴染みのアルの怪我によって今にも感情が壊れそうになっている。

    ヒナ「ひなのせいだ…ひなの…ひながママのいうこときかなかったから……」

  • 136二次元好きの匿名さん24/11/18(月) 23:28:03

    3/4
    『やった…やったぞ!便利屋のボスも倒した!』

    興奮する裏切り者のリーダーと友人の名前を何度も呼び続けるパイロットの生徒。ヒナを中心にミサイルによって多くの人が巻き込まれてしまった。同時に忌々しく思っていた便利屋68のアルがヒナを庇いながら巻き込まれたのを目にして笑いが止まらない。

    『さぁトドメだ!トドメを刺すのよ!』

    操縦席の椅子を激しく揺らしながら何度も叫ぶ。だがパイロットの生徒は怒りを顕にした。

    『アンタ自分が何したか分かってるの!?そんな命令なんて聞ける訳ないでしょ!』
    『なんだと貴様ァ!リーダーの言う事が聞けないのか!』
    『アンタなんかにリーダーの素質なんてないじゃない!』
    『なら貴様もあの馬鹿共と一緒に死になさい!』

    そう言って拳銃をパイロット生徒の頭部に構えた。もはや生死なんて関係ない。あれだけの被害を出したのだから矯正局送りになるのは目に見えている。この生徒を気絶させて戦闘ヘリで暴れるだけ暴れるつもりでいた。

    だがそれは、叶う事はなかった。

    武装ヘリが大きく揺れて拳銃の狙いが生徒からぶれてしまった。撃たれたかと思い何事だと下を覗こうとすると、武装ヘリの右側にへばり着く赤い血をシールドに付けたヘルメットの少女と視線が合った。

    合ってしまった…

    『な…あ…な、なんだきs』
    ヒナ「……っ!!」

    裏切り者が叫ぶ前に突き破られる強化ガラス。拳銃ごと右手を掴まれて引き寄せられるとヘルメットとガラス越しにゼロ距離の対面となった。

  • 137二次元好きの匿名さん24/11/18(月) 23:31:41

    4/4
    ヒナ「おまえか…」
    『な、なんだ…なんなんだ貴様は…』
    ヒナ「ママは…おまえをころしたら…きっとダメって言う……」
    『ママ…?』
    ヒナ「でも…だけど…おともだちも…なかまも大切にしないおまえ……」
    『ヒッ!?』
    ヒナ「ぜったいゆるさない」

    ガラスの割れる音がして裏切り者の生徒は外に放り投げられた。激しい痛みが身体中に走り、だけど脳は自身がヘリではなく重力に従って落下しているのを理解した。

    『きゃあぁぁ!?』

    彼女は悲鳴をあげながら落下して身体中に叩きつけられる痛みが走った。しかし落下先は車のボンネットの上、地面に叩きつけられないだけマシだったかもしれない。

    『あ…あっ…』

    パイロットの生徒は歯をカタカタ鳴らしながらヒナを見つめる。あの裏切り者の仲間、あの集団に向けてミサイルを撃ったヘリの乗員、彼女の「許さない」と呟いた声をききのがさなかった。なによりたった今、先程まではリーダーと扱っていた裏切り者が外へ投げ捨てられてしまった。次は自分だと思い恐怖するのは仕方がない。

    そしてヘルメットの生徒と目が合った…気がした。シールドや真っ赤な血で彼女の瞳は見えないのだが、それでも視線はこちらを向いているはずだ。

    『ご、ごめ…ごめんな…ごめんなさい…』
    ヒナ「お姉ちゃんのおともだち、けがしてるとおもうから…はやくいってあげて…」
    『え…?』

    一瞬何を言われたか分からない。しかしもう貴女へ用はないと言わんばかりにヘルメットの少女は裏切り者の元へ飛び降りていった。

  • 138二次元好きの匿名さん24/11/18(月) 23:37:35

    おつかれさまです、今日はここまでです。

    キリの良いタイミングが中々なれず少し長めになりました


    それはそうと少しだけシナリオに影響するかもしれない矛盾に気が付いたのですが…ヒナの立派な角のせいでヘルメット被れませんよね?ヘルメットちゃんになれませんよね?


    >>124投稿前日に気が付いたのでかなり手遅れですが…まぁ些細な矛盾と言う事でスルーしましょう!

  • 139二次元好きの匿名さん24/11/19(火) 00:05:56

    ここにな?ミレニアム製の角だしできるヘルメットがあるじゃろ?
    そして最近ミレニアムには光学迷彩の下着が出てたから、
    その技術をつかった布地をどっかで手に入れて角に貼るじゃろ?

    \ヘルメットちゃん完成/

  • 140二次元好きの匿名さん24/11/19(火) 06:00:23

    最新機器を駆使して出来上がったミニヘルメットちゃん

  • 141二次元好きの匿名さん24/11/19(火) 09:58:43

    ドラゴンボールみたいに身体に合わせて伸縮してくれる戦闘服のようなヘルメットもありかもしれない

  • 142二次元好きの匿名さん24/11/19(火) 15:19:30

    ヒナの化け物描写すき
    ホラーかな

  • 143二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 00:31:36

  • 144二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 06:03:39

    >>142

    まあ敵対者からしたらヒナの存在は、ラスボスが不意に目の前でポップしたようなもんだし

  • 145二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 08:32:46

    >>142

    同じく

  • 146二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 18:35:19

  • 147二次元好きの匿名さん24/11/21(木) 00:42:34

  • 148二次元好きの匿名さん24/11/21(木) 02:04:52

    プライベートの方で少しゴタゴタしているので更新遅れました、続きは今日の夜更新できるようにします

  • 149二次元好きの匿名さん24/11/21(木) 05:59:36

    ラスボスを本来のヒナとするなら、ストッパーのないこの状態は裏ボスのひなかな

  • 150二次元好きの匿名さん24/11/21(木) 08:23:36

    >>148

    了解しました。楽しみに待ちます

  • 151二次元好きの匿名さん24/11/21(木) 17:41:09

    幼児退行してても本質は変わらず、優しいヒナ

  • 152二次元好きの匿名さん24/11/21(木) 22:41:21

    1/3
    『あ……い、生きて…る…?』

    身体中酷い痛みに襲われてもなお生きている。落下先が車のボンネットで衝撃を僅かでも和らげられなければ、いくらキヴォトスに住む住民とはいえ受け身なく地面に叩きつけられれば致命傷は免れられなかったはずだ。

    右手に異常な痛みがする。何とか視線を向けると、酷く赤黒くなった肌が目に入った。

    『なっ…なに…これ…!?』

    ほんの10秒そこら掴まれていただけだ。痛みも投げ捨てられるまではそこまでしなかった。しかし酷い内出血する程度の力で掴まれていたのだが恐怖と興奮が入り混じった状況で痛みを感じられる余裕はなかったのだ。

    ボンッと車の屋根に何かが落ちてきて裏切り者の身体が酷く震えた。

    『だ、だれか…誰か助けて!!』

    彼女は必死に叫ぶが皆、この周辺にいる仲間の生徒や雇われた者やヘルメット団達はミサイルの爆発に巻き込まれた事でそれ所ではなかった。意識のない者、血だらけで倒れている者、骨が折れている者。リーダーと扱っていた生徒から突然の爆撃で被害を被ったのに『助けて』と言うのはあまりにも都合がよすぎた。

    『……ろせ…』
    『え…?』

    今なんと言った?どこからか聞こえた声に身体の震えが止まらない。聞き間違いだ、そうに違いない。そう思いながらも必死にこの場から逃げようと脳を働かせようとする。

    しかし周囲から聞こえてくる言葉に思考が遮られた。

    『ころせ…そいつを早く殺しっちまえ!!』
    『車から引きずり下ろせ!』
    『やだ…いやだ……た、たすけ…』

    仲間はいない。裏切り続けたツケが遂に回ってきたのだ。

  • 153二次元好きの匿名さん24/11/21(木) 22:44:50

    2/3
    赤い血で塗られたヘルメットの少女もただただ見下ろすだけで、助けようとする素振りも見せない。身体も憎悪による恐怖と叩きつけられた激痛で動いてくれない。自らの身体までもが逃げる事を放棄してしまった。

    (い、いやだ…しにたくない…しにたくないしにたくないしにたくない!!)

    いくら拒もうが今更、自ら振り撒いた憎悪は自らの元へ返ってくる。仲間であった者達は『殺せ!』『殺せ!』と叫びながら憎悪を向けてきて、必死に身体を動かそうとしていた彼女の足を掴んでしまった。

    どんなに足掻こうが逃げる事を拒んだ身体は言う事を聞かない。力を込めて引きずられそうになる。

    その瞬間だった。ガンッと金属がぶつかる音がすると辺り一面全てを光が包み込んだ。

    光で周辺の者達の目を晦ますには充分の強さなのだが、降ってきた閃光弾は複数あったせいで後方で憎しみの感情のまま動いていた生徒達にも被害にあった。

    アル「まったく…あの子の護身用で持たせていた閃光弾が一度も本来の目的で全く使用されないわね…」
    『な…なぜ…』
    アル「散々やりたい放題した挙句、仲間にまで見限られるなんて私達をここまで追い込んだくせに情けないわね!」

    頭から血を流しながら叫んだのは、先程ミサイルによって誰よりも負傷した陸八魔アルだった。

    ヒナ「あ…る…?」

    このまま仲間割れさせてこいつを見捨てようとしていた。ママを殺そうとした仕返しだ。キヴォトスでは人を殺すのは禁忌となっている。だけど彼女達も理解しているはずだ。きっと殺すまではしない。これは罰なんだ。罪を償わせなきゃいけないんだ。

    ヒナは裏切り者を見下ろしながらずっと思っていた。

  • 154二次元好きの匿名さん24/11/21(木) 22:47:42

    3/3
    ヒナ「なんで!どうしてたすけたの!? だって、そいつの………私のせいで…アルが死んじゃいそうになって…」

    アルの言う事を聞かずに敵集団へ飛び込んだから、冷静でいられずママを傷つけた悪い奴らをやっつけようとしたから、何度も何度も脳裏にアルから責められる声がする。

    ヒナ(ヒナのせいで…ヒナのせいで…ヒナのせいで…!)

    アル「そうね、私はこいつらに殺されかけたし怪我もした。仲間ごと貴女にミサイルを放った時は相当焦ったわ。…中ってもきっと大丈夫だとか貴女なら避けられるとか…そんな馬鹿な事も考えちゃったけど、でも私はママなんでしょう?」
    ヒナ「あ、アル…?」

    ダメだよ!そう叫ぼうとしたのだが、ぐちゃぐちゃの感情や脳の理解が追いつかないせいで言葉が詰まって声が出ない。アルは真っ直ぐとヒナを見つめて続けた。

    アル「親は親らしく、もしも危険に陥ったら絶対に助けるし、悪い事や間違いを犯そうとしたらきちんと止めるのよ」
    ヒナ「で、でもわたし…は……つよいし…けがだって、すぐになおるんだよ…。それに、わるい人はやっつけないと…またわるいことしちゃうんだよ!」
    アル「そうね、貴女は私達よりもずっと強い。悪い人もきちんとやっつけた方がいい」
    ヒナ「いたいのだってがまんすれば…」
    アル「痛いのだって貴女なら我慢できる知っているわ。でもね、私はママなんでしょう?なら貴女を危険な物や痛いのから護るのは当然じゃない」
    ヒナ「……っ!?」
    アル「私は大事な社員や貴女を護れるならなんだって頑張れるわ。……ま、まぁ無理しすぎて社員達からよく怒られるけど…」

    何を思い出したのか、一瞬だけ渋い表情となった。

    アル「それに貴女は誰かを憎むような子になってほしくないの」
    ヒナ「だって、アルたくさんケガして…みんなをたくさんケガさせて…」
    アル「それでも悪意に悪意を…憎しみに憎しみをぶつけて復讐なんて考えちゃダメ。一度でも過ちを犯してしまえばきっと取り返しのつかない事になるわ…コレのようにね…」

    指さしたのは顔中恐怖や涙でグシャグシャになった裏切り者の生徒だった。

  • 155二次元好きの匿名さん24/11/21(木) 22:51:22

    おつかれさまです、今日はここまでです。

    プライベートの方でSSに手を付けられない程度に少しばかりごたごたしていましたが、なんとか投稿できてよかったです

スレッドは11/22 10:51頃に落ちます

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