1レスssスレ

  • 1124/10/31(木) 20:24:47

    ただし書くのはここに来たお前らだ!

    ルール
    ・1レスに収める

    以上!
    思う存分書き散らしてくれ!

  • 2124/10/31(木) 20:25:22

    私がサボる時、ゲームでなく、映画でなく、イラストでもなく、時代遅れな本を読むのは、なぜだろう。
    本の中の彼女達は、多くを語らない。語れない。本は動かないし、鮮やかでもなく、音が出るわけでもない。
    だから彼女達は、様々な表現をする。月が綺麗だなんて、まわりくどい言い方で。彼女達は、隠すのが好きなのだ。
    同じ。それは私と同じ。感情をそのままに伝えられず、どうしても、捻じ曲がって、ひん曲がってしまう。
    だから私は、醜いカタチを肯定してくれる、本が好き。

    だから、私は、こういう時、
    髪を切るのが、好き。

    ──ほら、先生、教えてください。

    無い筈の後ろ髪がひかれるのは、どうしてなんでしょうね。

  • 3124/10/31(木) 20:25:59

    俺は書いた
    あとは頼む

  • 4124/10/31(木) 20:38:03

    言い忘れてた
    勿論ssだけじゃなくて、それぞれの感想とかなんやらも大丈夫よ
    そんな敷居高く思わず、どしどし書いてってくれよな!

  • 5二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 20:41:10

    書きたいけど今はかけない
    悪いけど10までss書くマシーンと化しててくれスレ主

  • 6二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 20:46:08

    自由にかけって言うのが最も難しいのよね

  • 7二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 20:53:33

    「うぃーす」「お疲れー」「あー、痛ってぇ……」「大丈夫ー?」「また明日ー」

    「次どうする?」「おーい、おやつ貰ってないヤツいるかー?」「もう弾ねえや」


    ……よう、お疲れさん。

    お前だろ? 最近ウチに入ってきたばかりの新人ってのは。

    ああ、固くならなくていいよ。アタシは長くいるだけのヒラだから……。


    どうだ? ウチの雰囲気。数あるヘルメット団の中でも、かなり緩い方だろうけど。

    ……馴染めそう? そりゃあ良かった。緩すぎてすぐやられるから、万年人手不足でさ。

    ま、他に行きたいとか、いっそ辞めたいとか……そういうのも止めはしないよ。

    なんかあったらアタシに言いな。上手い事リーダーに伝えとくから。


    うん? 何だ、早速先輩に質問か? よし、言ってみな。 

    ……は、理由? アタシがヘルメット団にいる理由か? …………。まあ、色々あってさ。

    あ、その質問には答えてやれないが、アドバイスは出来るよ。

    いいか、「ここにいる連中に、ここに来た理由を訊くな」。自分から言いだしたっていうなら別だけど。

    ……お前だって、訊かれたいか訊かれたくないかだったら……な? そういうこと。

    色々だよ、その理由ってのはさ。

    成績が足りなかった、金が用意できなかった、グループに馴染めなかった、痛めつけられた……。

    それぞれが何かしら傷を負って、耐えられなくて、ここまで来ちまった。それだけのこと。


    ……あ。そうだ、一人だけここにいる理由を教えてやれる。というか、教えとかないとマズいな。

    あそこに、一人だけやたらボロボロのヘルメットを被ったヤツがいるだろ?

    アイツは、あのヘルメットを被って無くちゃいけないから、ここにいるんだ。

    ……どういうことかって?



    失くしちまって、それを探してるからだよ。

    ──あのヘルメットの、中身を。

  • 8二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 20:54:24

    こういうのでいいか?

  • 9二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 20:55:10

    「聖園ミカって、何を間違えたんだろうな」

     ポツリと漏らすアリウスの一年生。
     あれからトリニティの管理下に置かれ、アリウスはまた新しい支配者を迎えた形となる。そんな中である少女が、同級生に漏らす。

    「急になんだよ」
    「失脚したって言うからさ、あんだけうちらによくしてくれたのに。うちらを助けようとして失脚したのかなって」
    「さあな、でもなんか魔女だなんだと騒がれてるのは聞いた。なんかやらかしたんだろ、うちらのせいだとしてもんなの知るかよっつーか」

     同級生が少女に返す。

    「でもさ。聖園ミカが居なきゃ、うちら砂糖で何かを作るってことすら知らずに生きてたんじゃないかって」
    「そりゃあ、まあ。確かにあたしも聖園ミカに感謝はしてるよ、でもそれで? うちらみたいなのが心配しても意味無いだろ、忘れとけよ」
    「でも、あたしは恩知らずになりたくないんだ。あたしを助けてくれたのはマダムでもスクワッドでもなくて、聖園ミカだと思う」
    「まあなあ。言いたい事は分からなくないよ、あたしもマダムに会ったこともないしスクワッドなんて遠くから見たぐらい。隊長越しに指示出されたくらいだ、でも聖園ミカは直接此処にきてあたしらに色んな物をくれた。あの人から手渡されたチョコ、めっちゃ美味かった」
    「何それお前羨ましい、あたしなんて声かけられただけだぞ。この荷物届けてくれってだけで」

  • 10二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 20:55:21

    >>7

    短めの怪談みたいで好き

  • 11二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 21:20:08

    "私はみんなの味方だよ"

    ...自分でもそんな綺麗事がまかり通るとは思ってなどいない。たとえ子供でもやっていい事と悪い事がある。それでも"俺"は彼女達がいつか、自分の過ちを改めて真っ当な姿に成長するのを"俺"は見届ける必要がある。その仕事を全うするまで"俺"は今日も理想の大人を演じ続ける。もう1人の"私"と交わした約束を果たすために。

    「先生!おはようございます!」

    "...おはようアロナ!今日もよろしくね。"

  • 12124/10/31(木) 21:25:27

    「胸が苦しいです……フウカさん……これが……恋なのですね……」
    「胸焼けだよ」

    「お腹が痛いです……すごく音も鳴っていますし……どうしましょう、フウカさん……」
    「腹の虫だよ」

    「──こうして私は、ろくな料理も食べれず、枕を濡らして眠ったわけです……そうですよね、フウカさん?」
    「よだれだよ」



    "……あれ?どうしてハルナの寝顔を……"
    「…………」
    "フウカさん!?"

  • 13124/10/31(木) 21:27:59

    >>8

    いい……

    みんな、もっとssもってこーい!

  • 14二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 21:47:05

    大人の男の人が、うつ伏せで倒れ込むようにソファーで寝てるのってどうなんだろうね?

    どうせ仮眠のつもりで横になったら寝落ちしたのだろうと検討を付けて、
    仰向けに寝相を直してやり枕代わりのクッションをあてがい毛布を掛ける。
    眉間に寄っていたしわが少しゆるんで、寝顔が穏やかになったような気がした。

    忙しいのは仕方ない、仕事が多いから仕方ない、先生にしかできないから仕方ない。

    仕方ない理由は一杯あるけど、シャーレの先生の身体は一つだけ。
    皆心配してるんだけどな、と思って寝入る当人の頬を突っつくも完全に無反応で呑気な寝息を立てている。
    きっと悩みは尽きない筈なのに、悩みも何もなさそうな平穏な顔で寝ているのを見ていると自然と笑えてしまう。

    「……おやすみ、私のご主人様」

    こっちなら抜け駆けじゃなくて、役得できっと許されるかな?
    誰にともなく頭の中で言い訳をして、今しがたつついた頬に唇を落とした。

  • 15二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 21:50:22

    1レスに詰め込むのキツくなーい?(取捨選択できないがゆえにいつも外部サイトリンク貼りの人)

  • 16二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 21:51:25

    >>15

    行数オーバーで泣く泣く別スレに投げたのがワイ

  • 17二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 21:51:39

    >>15

    外部サイト使って1スレ内に収めれば万事解決だな!

  • 18二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 22:04:45

    >>17

    それじゃ流石に何でもありなので駄目だろ

  • 19二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 22:10:35

    1スレだから良いんだ
    制限を楽しめる

  • 20二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 22:25:15

    「ぷっ!チョコミントってお前w歯磨き粉だろ!あれ!」「.......」

    トリニティにはとある怪奇現象が起きている。とあるアイスのフレーバーを侮辱する言葉を言った生徒が翌日には次々とナニかに怯えているのだ。その生徒達はどこを殴られたわけでもなくただ何者かに怯えていた。その生徒達に事情を聞こうと試みたが誰もが「もう13日も...食べたくない...」と支離滅裂な発言をする。この怪奇現象についてはもう少し調べた方がいいようだ。
    "クロノス報道部"

    クロノス生「全く...チョコミントくらいでこんな事にはならないでしょ!歯磨き粉なんだし!」

    「貴女...今...まし...ね?」

    クロノス生「ヒッ!!だ、誰だ!!」

    ???「貴女今、チョコミントの悪口をいいましたね?」

  • 21二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 22:28:54

    1、モブキャラメインでもいいか?

  • 22二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 22:57:44

    何のお題も無しにSS書くのキツくない?

  • 23二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 22:58:07

    >>21

    1じゃないけど、良いと思うよ

    既にモブアリウス生徒同士で書いてる人いるし

  • 24124/10/31(木) 23:03:25

    >>21

    もちろん

  • 25二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 23:03:36

    申谷カイ×先生♀幽閉監禁百合乱暴レイサ実験動物性玩具堕ちを思いついて2ヶ月が経過━━━━━。

  • 26二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 23:18:38

    「……ん…」
    ボンヤリとした頭に空腹の信号が何度も何度も送られてくる、良い香り、寝起きの頭痛の頭に空腹でだるい体…変な気分
    “あ、ミサキ、起きた?ごめんね、もうすぐできるから”
    「先生…なんで……っ?」
    違和感、ここは私の根城じゃない…シャーレだ、その上この感覚…全身を拭きあげられたのか、着替えも近くにある、身体中の傷も手当されている
    粗雑に巻いた包帯だけではなく、適切なサイズのガーゼや保護具が装着されている…これは…
    “勝手にしてごめんね、でも、倒れてたミサキを放っておけなくて…”
    「……そう、お礼は言わないよ」
    “大丈夫、もう貰ったから” 「?」
    先生は具材を切り、鍋に落とし、煮込んだ物を器に注ぎ、差し出される
    “さ、食べよう?”
    柔らかく茹でられたうどんを少しずつ口に運ぶ、きっと他の人なら出汁がどうとか、麺はどうとか、そんなこと言うんだろうけど、この温かい食事は涙が出るほど嬉しい
    「美味しい……あ、れ…?」
    なにか口に当たる…手のひらに出すと白い小さい破片…
    “うん、美味しいね”
    …先生は普通に食べてるし、これはきっと何かが入ってしまっただけ、そう重い器を見ると、浮いている、ソレが
    「せ、先生…これ何?」 “ん?…ああミサキの包帯だよ、いいアクセントでしょ?”
    「……え?」
    何だろう、心臓が早い、この感覚、根源的な何か…この異様な寒さは…何?
    “勝手にもらってごめんね、でも鰹節と合わせていい出汁が出てるし、それにトッピングとしても最高でしょ?”
    そう言いながら麺を啜る先生から目が離せない、いつのまにか歓喜の涙は恐怖の涙へと変わり、私はトイレで盛大に吐き戻した
    しばらく白い食べ物への拒否感が消えなかった

  • 27二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 23:22:29

    え?何…これ、何…???

  • 28二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 23:23:39

    この概念どっかで見たぞ……
    さては隔離病棟から抜け出してきたな?

  • 29二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 23:27:02

    >>26

    ?????

  • 30二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 23:29:17

    このレスは削除されています

  • 31二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 23:30:44

    ちょっと待って俺も気持ち悪くなってきた

  • 32二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 23:52:22

    「どうしてですか!!!!」
    暗闇の中で宇沢レイサは声を荒げていた。

    「⬛︎⬛︎⬛︎さん!!!返事をしてください!!!」ダンダン
    「⬛︎⬛︎⬛︎さ"ん!どうして消えて"しまったんですか!!」ダンダン
    「忙しいだけな"んですよ"ね!それ"か、ただの"イタズラですよ"ね"!!」ダンダン
    彼女の声は画面の奥には届かない。届いたとしても相手はその先にはいない。

    「嫌な"こと"があれば直し"ます!!⬛︎⬛︎⬛︎さ"んの"言う"ことな"んでも聞"き"ます!!」ドンドン
    「他"のゲーム"に嫉妬"し"てご"め"んなさ"い!!毎日"カメ"ラ"で様"子見"し"てごめ"ん"なさい"!!愛し"て"ますって"言っ"て"ごめ"んな"さい!!」ドンドン
    モニターをいくら叩いても、そのカメラに映るのは暗闇だけ。

    「⬛︎⬛︎⬛︎さ"んな"しでこれ"か"ら"どう"生き"ていけ"ばいいん"です"か...」バン...バン
    「捨"て"な"い"で"...く"だ"さ"い」.....バン...
    倉庫に袋詰めにされた小さな長方形は、明日有害ごみの日に捨てられる...

  • 33二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 00:43:03

    「あの…、先生…。
     い、いえ、その…なんでも、ありません…。」

    雨だれとコンクリのセッションが包む空間で
    私とハルカの二人だけしかいない庭園の静粛は、
    ふいにハルカが、話しかけてきたことによって破られる。以前よりは多くなったが
    それでも、彼女から話を振るのは珍しかった。私は、謝る彼女を宥め促した。

    「私が、い、いじめられていた時…、いじめを行う人たちの中には、
     何人か、言われて…やる人がいたんです……。」
    「そ、その人たちの目は…みんな同じなんです…。
     断った後が分からない恐怖と、じ、自分の責任じゃないって保身、
     そして、少しの安堵です…。」
    「言われた人たちの、中には…私と同じような子もいました…
     地味で、目立たなくて、一緒に隅っこで雑草を眺めていた…あの人も…」

    そこでハルカは、ハッと我に返り、すいませんを連呼するのを自ら止め
    じっと、雑草の鉢植えを見つめながら、また、ぽつりぽつりと雨音と反対のリズムで語りだす。
    きっとこれは、ハルカにとって言わなければならない告解のようなものかもしれない。

    「あっ!、い、いえ…その…それで、ですね…、今日、ヘルメット団と応戦し、しましたよね。」
    「その時、見えたんです…、あの時と同じ目…、恐怖と保身と安堵が…ま、混ざった目をした人を…。」
    「わ、私は、アル様に救われました。み、みんなが居てくれたおかげで…
     こんな私でも、先生の役に立ちたい、と思えるようになりました。」
    「だ、だから、あの人にも、私にとってのアル様のような居場所が見つかれば…と、お、思います…」

    君が想っていれば、きっと届くよ。そう、ハルカに言って顔を上げるように促す。
    いつの間にかセッションは終わり、太陽が庭園に、ハルカを肯定するように光のカーテンを降ろす。
    ぎこちなく、だけどどこか清々しく微笑むハルカの表情は、私と雑草だけが知る光景(メモリアルロビー)。
    ハルカとこの場所で、また秘密が増えた事が私はとても嬉しかった。

  • 34二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 00:46:03

    気のせいかな
    所々見覚えのあるやつがあるような…

  • 35二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 00:51:02

    >>32

    ハロウィンは終わったよレイサ……

  • 36二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 01:48:51

    勇者よ…お前に言って置かなければならないことがある。魔王の息子…それは、お前のことなのだ。
    できることならば、隠して置きたかった。
    しかし、許してくれ。夕べ頼んだピザに箱にはこう書いてあった。『今後頼む全てのピザが強制的にハーブマルゲリータにされたくなければ、隠されし真実を告げるのだ』と、…流石の私もピザをピザ質に取られては、従わざるを得なかった。…許してくれ、勇者よ。

    ▶ ゆるす
    ▶ ゆるさない
    ▶ 部分的にはゆるす
    ▶ あんまりゆるせない
    ▶ わからない


    「…お姉ちゃん……これは…」
    「えー!?何が駄目なの?こんなに細かい選択肢、新鮮で絶対面白いじゃん!」

    …もし、TSCがなんの添削も受けていなければ、それはゲームと呼ぶのもおこがましい何かになっていたかもしれない…

  • 37二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 02:30:03

    アル様と、いつものように声を掛けてきたハルカの手元。所々に凹みが見える小さなバケツ、その上では房状に咲いた小さな紫の花が揺れていた。
    趣味で育てているという雑草だろうか、綺麗な花を咲かせる種類もあったんだなと感心する。

    「いつの間にか花を咲かせてまして……もしアル様が良かったらで良いんですけど……事務所の入り口に飾っても良いですか?」

    そう提案してきたハルカの言葉に、花を見て考える。
    事務所の入り口にチープなバケツ。そしてその上で揺れる花。
    それは私の考えるハードボイルドなアウトローの事務所とは少し違うかもしれないけど、珍しくハルカが主張してきたのだ。

    「やっ、やっぱりダメですよねだからコレは忘れて「勿論良いわよ!」 ──えっ?」

    少しの返答の間に自分で我儘を取り下げようとしたハルカに被せるように承認して、早速花を置くと言って事務所の外に出ると、嬉しそうなハルカが着いてくる。
    そう。ここは便利屋68の事務所。ハードボイルドかどうかが大事なんじゃなくてみんなが居てこその便利屋なのだから、みんなの為に行動するという判断は絶対に間違ってない。

    「……そんなところに置いてもいいの? もっと日当たりの良い場所の方が良いんじゃないかしら」
    「はい。この子はとても強い子ですけど、明るい所は苦手みたいです」
    「そうなのね……」

    植物と言えば光合成。たくさん水をあげて、たくさん日の光に当てると元気になると思っていたのだけど……違ったらしい。
    人それぞれ合った環境があるように、植物にもまたそれぞれに合う環境があるのだろう。

    「アルちゃんたちは何をしてるのかな〜?」
    「それってアジュガ? もしかしてハルカが?」
    「あっ……はい」

    買い出しから帰ってきたムツキとカヨコが話しかけてきた。アジュガ……頭の良いカヨコの事だから多分この花の名前だろうと、少し手元の端末で調べてみる。
    花言葉:心休まる家庭、強い友情
    きっとハルカにとって、これはシンパシーを感じただけのただの雑草だったのかもしれない。
    でも私にとって、これは便利屋の玄関に相応しい花になったのだ。
    枯れるまで、皆んなで世話しようと決めた。

  • 38二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 02:35:57

    「今日をもって、便利屋68は解散よ…」
    「え…アルちゃん、嘘だよね…?」
    「嘘じゃないわ…夢を追うことに疲れてしまったのよ…」
    「嘘、嘘、うそ、うそ、うそ、うわああああ!」ガバア!
    「はあ…はあ…夢…?」
    「(夢で良かった…でも、あんな形は嫌だけど、いつか便利屋の活動が終わる日も来ちゃうんだよね…)
    ーーーーーーーーーーーー

    「ムツキ…く、苦しいわ…強く抱きつきすぎよ…」
    「離れないよ、アルちゃんに酷いことされたんだもん」
    「(どうしましょう、心あたりが全くないわ…)」ナデナデ
    「もっと」
    「(少し機嫌が良くなったようね…)」
    「アルちゃん…」
    「な、なにかしら?」
    「いつまで便利屋を続けるの…?」
    「…ふふ、無論真のアウトローになるまでよ!」
    「それが終わっちゃったら?」
    「そ、そしたら……そうね……考えたこともなかったわ…」
    「無計画だねー」
    「う、うるさいわね!……ムツキ」
    「もしさっき言ったとおり私の夢が叶ったら、また一緒に夢中になれる面白いことを探しましょう。」
    「え…。」
    「ムツキはこれまで私に1番長くついてきてくれたから、それが終わったら今度は私の番よ。あなたを最高に楽しませられることをまた一緒にやりましょう。」
    「アルちゃん…」
    「もちろん、ムツキが嫌じゃなかったらの話だけど…」
    「くふふ、楽しみにしてるね!アルちゃん!」
    「…!ふふ、楽しみにしてなさい!」
    「………約束だからね、アルちゃん。」
    「ええ!約束よ、ムツキ。」

  • 39二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 02:54:29

    >>26

    包帯食事民は自宅におかえり

  • 40二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 03:36:28

     ――……♪
     !! 
     びっくりした。
     気を付けなよ。急に声掛けられたら反射で撃っちゃう子もいるんだから。
     ま、そうだよ。ちょっと眠れなくて。大丈夫。何曲か聴いたら帰るって。明日も依頼があるからね。
     ――いいよ。はいどうぞ。イヤホン。片方貸してあげる。どうせ、一緒に聴きたいって言うでしょ?
     あ、その前に。 
     ゴソゴソ ピッ ゴトン
     コーヒー。
     いいよ。今日は私のおごり。今度会ったときは、もっと高いものごちそうしてもらうから。
     気分が良いんだ。だからおごらせて。
     ……ん。よくできました。あはは。私もコーヒーを……、いや、眠れなくなるし、はちみつレモンにしようかな。
     ――あっ。
     ピッ ゴトン
     ばか。これじゃあおごった意味ないじゃん。
     はぁ。たまには恰好つけさせてよ、もう。
     カシュ パキキ コツン
     コク コク
     これ? 『Blurred City Lights』って人たち。シューゲイザー、かな。
     轟音でノイジーなのに、どこか夢見心地。根っこなんか感じさせない。ふわふわと頭蓋の中を反響して……。
     こうやって、自販機の明かりを受けながら。歩道の柵に寄りかかって聴いてるとね?
     アスファルトの染み、こびりついたガム。放置された自転車。汚れた空き缶入れとか。
     そんなのと同じ。この街の、そういうところに。
     そういう世界と一つになれた気がして、落ち着くんだ。
     音楽に沈んでいるところを邪魔されるのは、きらいだからね。
     もし先生が、ヴァルキューレの。私を職質とか、邪魔をするような人だったら。本当に撃ってたかも。
     ――うそだよ。いちいち問題なんか起こさないって。
     でも、もし今。今、そういう人に邪魔されたら。こうやって、先生と音楽を聴いているのをさ。
     本当に、暴れちゃうかもね。
     ……ふふ。これはどっちだと思う? 先生。

  • 41二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 04:12:43

    「――先生。先生の、生きている証を確かめたい」

    "……えっと、ミサキ。それは……どういう?"

    「……心音が聞きたい。心臓の音」

    "ああ……なるほど。いいけど、どうしたらいい?"

    「…………」

    "ミサキ?"

    「抱きしめて、いい?」

    "……分かった。いいよ"

    「……ありがとう」

    "……どう?"

    「…………生きてる。先生が、生きてる」

    "うん。ミサキも生きてるよ"

    「私も…………生きて、いいの?」

    "もちろん"

    「……うん……。私も、生きてる」

  • 42二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 04:14:07

    ハナコハはてぇてぇじゃんね。
    カップリングっていうのはああいうのをいうじゃんね。
    凹凸がしっかりはまっているからこそ、仲が深まるじゃんね。
    私たちはその整合性を見て、「美しいな」って思えればそれでいいはずじゃんね。

    「あの…ミカさん?先ほどから何を」
    「愚痴★世界は美しいっていうね!」
    「美しいのなら、それは良いことなのでは…?」
    「そうだね★」

    そうに決まってる★。
    けれどそこに、その枠に自分が居ないことが、こんなに辛いとは思わなかった。
    結局コハルちゃんとは住む世界が文字通り違って、お互いに、自分が見ることが許された景色しか見ることができない。
    私たちが交わることは、たぶんきっと、永遠にないのだろう。

    「あーあ。これが失恋かぁ」
    「失恋!?ミカさんが!?」
    「うるさいじゃんね★」

    私がいるべき場所は、きっとここなのだ。

  • 43二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 07:44:33

    >>39

    包帯食って何…

    俺が知らないだけで割と普通なのか…?

  • 44二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 08:04:56

    『私の先生へ
    こちらに来てからいろいろなことがありました
    こちらの先生やアロナ先輩と出会い、そしてさまざまなお仕事や事件を解決してきました
    シロコさんも前を向くことができ新しい道へと進むでしょう。
    こちらの先生もあなたと同じく頼りになり、たまには情けないところもある、そしてアロナ先輩は私にはない魅力があります、』
    うーーん……今日はここまでにしておきますか…
    "おはよう、プラナ、何書いてたの?"
    おはようございます、先生、…すみません、あまり言いたくは…
    "大丈夫だよ、プラナ、ごめんね変なこと聞いちゃって"
    "あれ?アロナは?"
    回答、アロナ先輩ならそろそろ…
    「プラナちゃぁん…ひどいですよ!アロナにだけ走らせるなんて!」
    アロナ先輩がお菓子とお昼寝ばかりなのでその罰です
    「うわーん!先生!プラナちゃんがいじめてきますー!」
    (手紙に書くお話がまた増えそうですね…いつか…いつか先生に渡そうと思います、その時まで…見守っていてください)

  • 45二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 08:35:05

    >>43

    ・・・知らなくていい世界もあるんだよ

  • 46二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 08:50:03

    おはようございます、サクラコ様。
    お噂はお聞きになりましたか?
    ええ、アリウスやシスターフッド、本校生徒でユスティナの系譜の生徒に召集をかける手紙があるとか。
    悪質な悪戯とシャーレも調べているそうですが、最近受け取った生徒が消えるなんて話が出てます、サクラコ様、おそらくまた悪い方向に受け取られ……。

    え?どういう手紙かですか?
    何故かユスティナ式の「召集令状」が、ほら、XXの場所に参集せよという。
    え?知らない?どういうことです?

    ……じゃあ私へ届いたこの紙は?
    サクラコ様にも来ている?ちょっと待ってください、刻限が今日この時間ですから私はここに来てるんです。
    このガチャリという音は何です?足音ですよ、なんですこれは。

    【召集令状】

  • 47二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 19:54:49

    保守

  • 48二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 21:36:59

     トリニティ謝肉祭、アイドルステージの付近でムツキがたった一人でハルカとアルと先生を相手に戦っている。
     カヨコだけは呆れた表情で溜息を漏らし、只々スマホを見続けていて。
    ”ムツキ、もうやめよう? こんなこと良くないよ“
    「うる、さい。先生こそ、そこどいてよ。私はね、このクソッタレな会場さえ吹き飛ばせればそれで良いんだからぁっ!」
     吼えながらムツキは抑えに来るハルカへ銃弾を浴びせ、奥から狙って来るアルの狙撃をかわし、再びハルカを抑えにかかる。ムツキの狙いは会場の爆破、既にあちこちに爆薬が置かれており起爆すれば会場内が危ないだろう。
     ムツキはそれでは満足しないらしい。
    「ムツキ、貴方の気持ちは分かるわ! でもこれはアウトローの所業ではない、八つ当たりじゃない!」
    「上等だよ、それに私はアルちゃんと違ってアウトローじゃないもん。だからやりたい事をやり抜く、それだけぇ!!」
     ハルカへ爆弾を詰め込んだ鞄を投げつけ、爆薬で吹き飛ばされながらもハルカはショットガンの引き金を引き続ける。銃口は無論ムツキへ向けたまま、それがアルの意志だとばかりに。
     カヨコはボソッと。

    「馬鹿だねムツキは……お気に入りのアイドルが、メガネかけてないからってだけで会場爆破なんて。まあ気持ちは分かるけどさぁ?」

  • 49二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 21:39:52

    クロスネタってあり?

  • 50二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 22:18:56

    このレスは削除されています

  • 51二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 22:21:26

    先生は昔、子どもの頃に憧れた物ってある?仮面を付けたヒーロー?スポーツ選手?それともお巡りさんかな?
    先生は知ってるかな、女の子が昔憧れてた物って何か。ケーキ屋さん、お花屋さん、あとは・・・お姫様とかね。
    知ってるかな先生?女の子は誰だって一度は白馬の王子様に憧れるんだよ?
    自分がお姫様になって魔法をかけられちゃうんだ、ずっと目覚めない魔法をね。でもそこに噂を聞いた王子様が来るんだ。
    そして王子様は眠っているお姫様にキスするんだ。そしたらね、お姫様は魔法が解けて目が覚めて、そのまま王子様といつまでも幸せに暮らすんだ。
    いつ考えても夢のような話だよね、白馬の王子様も、魔法を掛けられたお姫様も、・・・そんな幸せなお話も。
    ・・・ねえ先生、いや、わざわざ聞く必要なかったかな。全く、こんなに話しかけても起きないなんて。どんだけ疲れてるのかな。
    先生が私を「私のお姫様」って言ってくれた日の事、私はずっと覚えてるよ。私がお姫様だったらさ、もし先生にキスしたらどうなるのかな、先生は睡眠っていう魔法が解けるのかな、・・・私と、幸せに暮らすのかな。
    ううん、魔法は解けないよね。先生はそういう人じゃないから。・・・でも、少しは期待してもいいよね。
    大好きだよ先生。・・・私の王子様。
    んっ

  • 52二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 23:36:15

    これ理解したぞ
    建てられた時に書かないと誰も見ないやつだ

  • 53124/11/01(金) 23:38:54

    >>49

    なんとかブルアカの中だけでたのむ

  • 54二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 23:40:30

    ふわり、蝶は飛び立った。
    蓋の外れた虫籠に、かすかに香る鱗粉の匂い。悪戯めいた隙間から、蝶は静かに舞い上がる。
    見慣れた部屋をぐるぐるり。見飽きた家具で一休み。わが身の自由を試すように、せわしなく蝶は舞う。
    恋焦がれた籠の外、そこにいるという確かな実感。歓喜に変わったそれが、瑞々しい活力を体中に溢れさせる。
    届かぬはずの外の景色に胸を踊らせて、蝶は一際強く羽ばたいた。

    開け放たれた扉を通り抜け、大部屋の窓を越え。見知った人々が行き交う廊下を、ひらりひらりと舞い進み。
    そうして辿り着いた"外"のあまりの鮮やかさに、蝶は心をときめかせた。
    歩き、食べ、遊び、働く人々。我こそはと競い合うように、所狭しと立ち並ぶ建物たち。悠然とたたずむ木々に、悠々と流れる川。そのどれもが、蝶の心を強く惹きつけた。
    あちらへふわふわ、こちらへひらひら。目についたものを一つづつ、蝶は見て回る。何にも縛られず、ただ気の赴くままに。
    そうしていられることが、蝶にはたまらなく嬉しかった。
    ずっとこの時が続けばと願いながら、蝶は至福のひと時を目一杯楽しんだ。

    時を忘れて遊び続けた蝶は、自分がひどく空腹であることに気が付いた。
    どこかに良い花は無いものか。探しながらひらひらと飛ぶ蝶は、道端に飾られた一つの花壇を見つける。
    赤に青、黄に紫。色とりどりの花が華やかに咲き誇るその花壇は、蝶にとって絶好の食事場であった。
    あちらの花に止まり、こちらの蜜を吸い。様々な味を楽しみながら、蝶はたっぷりと腹を満たす。
    柔らかな日差し、心地よい満腹感。ゆっくりと、意識がほどけていくのを感じ――。

    ――そして、寝所で目が覚めた。
    嗅ぎなれた薬の香り。使い込んだ寝具の肌触り。こここそが現実だと、五感が訴える。
    (……夢、か)
    胡蝶の夢というにも、私欲が過ぎる夢。押し込めてきた小さな願いが見せた、ほんの一夜の幻。
    (……夢は夢。今気に掛けることではないの)
    雑念を振り払い、伝統に則った服へと袖を通す。
    あしらわれた龍の意匠は、玄龍門の主たる証。自治区の長の、背負った重責の証。
    「門主様の、おなーりー」
    聞きなれた声に迎えられて。
    「……皆、待たせたの」
    玄龍門門主の竜華キサキが、部下の前に姿を現した。

  • 55二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 11:29:27

    保守

  • 56二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 21:07:47

    「……でぶシロコ」
    「……っ!でぶじゃない!それに先生は褒めてくれた!」

    ……!

    シロコとシロコの言い争いの最中だった。その発言に、その場にいたシロコ以外が凍りついた。
    でぶをほめる。つまり。

    「そんなわけがない。嘘を吐くのはよくない」
    「本当!疑うのなら今すぐ確認する!」

    シロコが電話をかける。普段ならそんなことで電話をするのは止めようと、誰かが止めるのだが、今回は誰も止めようとはしなかった。
    果たして。

  • 57二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 09:02:17

    保守

  • 58二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 09:27:34

    「トリニティではウィットの効いたジョークの一つでもさらっと言えるようでなくてはいけない。勿論苦手な生徒は毎年居るが、学園生活の中で少なくとも相手のジョークをすぐに理解して気の利いた返事をする位は出来るようになる」
    「百鬼夜行では遠回しな物言いを好む集団が一定数必ず居る、しかもそうした手合いに限って権力側だからタチが悪い。仕方がなくではあるが直接的な意味ではない含まれた真意を察する技能は磨かれていく」
    「ミレニアムのレポートは文字数が多い、間違っても誤解の余地のないように理屈と論理で飾り立てられた結果しっかりとした理解のないままでは読み解けない難解な論文になるのだ。けれど慣れなくてはいけないし実際慣れれば簡単だ」
    「それに対して我らゲヘナは悪く言えば単純だがよく言えば分かりやすい、どうして分かりきった内容をゴチャゴチャ分かりにくくしなくてはならない?非常に合理的ではないか、これ以上ともなればそれはレッドウィンターしかないだろう」
    「...レッドウィンターではどうなのか?あそこは分かりやすいぞ、体制側の言う事は賛美、それ以外は批判の二つしかない」
    万魔殿広報記事、羽沼マコトへのインタビューより抜粋

  • 59二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 10:25:15

    鯨の世界はここにはなかった。
    海に映る月の世界にだけ、鯨のゆめはあった。
    微睡みに浸る鯨にはこの世界に居場所はなかった。

    「先生、いる〜?」

    鯨には家族ができた。鯨には似ても似つかない子達だけどかけがえのない子達。

    「あ、また寝落ちしてる」

    鯨は太陽と出会った。月をかき消してしまう忌々しい光。

    「ほら、ここで寝てたら風邪引くよ。運ぶよ?」

    鯨は太陽を知った。太陽が出ていても月は出ていること。太陽がとても暖かいこと。

    「……誰もいないよね?」

    鯨には世界ができた。

  • 60二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 11:11:25

    雨風を凌げるだけの建物の中で泥のように眠り、起きたら栄養価だけはあるレーションを齧り、苦いだけのコーヒーを飲む。身嗜みとして顔と髪を水と僅かな石鹸で洗い流し、近場のランドリーに突っ込んでいた服を着たら、ブラックマーケットに点在する掲示板で不特定多数に向けたバラマキ依頼を確認して、難度と弾薬や今日の生活代を考慮した上で受ける。
    最近知り合ったヘルメット団曰く、最底辺の暮らしらしいこれは、言われてみれば納得しかないものの、アリウスにいた頃と比べてどちらがマシだろうか?
    全ては無に帰し徒労である。
    私を形作る言葉は今でも脳内に残り続けている。私の人生ら何か形作るものではない。ならば、せめて時代を創る存在の糧になれればと思っていたけれど、マダムも居なくなった。変動に流されるままブラックマーケットに辿り着いて、無駄に生き続けている意味を探しながらその日暮らしを続けて、続けて、続けて。

    その日は調子が悪くて、熱くて、痛かった。
    依頼にしっぱいしておかねを稼げなくて、だるいからたおれて、くるしくて、クルしくて……
    「──!─────!」
    あぁ……これが終わりなのかと、何処か冷静な心が何も残せない自分に唯々虚しさだけを抱いて。

    「あら、目が覚めたの?」

    何故か次が始まって、声をかけられて意識がはっきりとする。赤い髪に、少し細い目つき。心配そうに私を見つめる彼女には角が付いていた。ゲヘナの悪魔族。微かに残る植え付けられた憎悪が敵愾心を呼び起こそうとするけれど活力がない現実には何も意味はない。
    「ひどい衰弱……やっぱり先生を呼んだほうがいいかしら……いえ、まずは口を開けられる?」
    ずいっと伸ばされた匙には白い塊が載っていて、身体が欲するままに口を開いた。
    暖かくて、優しくて、落ち着く味がした。
    「……どうして、私を助けた?」
    「どうしてって、倒れている人が助けるのは当然でしょ?」
    「当然、ね。……優しいんだな、アンタ」
    打算のない善意に、少しの羨ましさと賞賛を籠めて口にした言葉に対して、何故か彼女は傷ついた表情をした。
    意味がわからない。
    けど、微かに残っていた毒気が抜けていったのだけは確かで。
    「ありがとう」
    始めて誰かに、そう言葉を口にできた。
    「ふふ、どういたしまして」
    彼女は柔らかくそう笑った。

    ──学なし金無し力あり。便利屋体験入社記プロローグ1完

  • 61二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 13:32:27

    「どうして"7"なんだろうね?」
    モモイは先生に何とはなしに聞いてみた、今作っているゲームは学園の七不思議について調べるアドベンチャーホラーゲームの予定なのだ
    色々な怪談話がありその中でゲームに登場させる物を選んでいる最中なのだが7なんてケチ臭い事を言わずに99くらい登場させるカオスなゲームになりつつある
    シャーレの当番であったが仕事もひと段落ついたので折角だし雑談のネタとして聞いてみようとしたのだ、すると同じように当番で来ていた生徒の方が先に反応した
    ユウカ「?なんでも何もそれが私達の目標じゃない?それが7つあるというだけでしょう?」
    セイア「...ふむ?目標、なのか?...いや問題は仮に目標に辿り着いたとしてどう証明した物か、ではないのか?」
    ワカモ「あらあら?皆さんヴァルキューレでは無かったと思うのですが...?それに証明?照会ではなく?...どちらにせよ7である理由など教授に聞いてみなければ分からないでしょう?」
    しばしお互いが何を言っているか分からないで不審に見やっていると先生が各々何について言っていたのか聞いてみた
    ユウカ「そんなのミレニアムが解き明かすべき"7"つの千年難題ですよ?」
    セイア「当然"7"つの古則についてだが?」
    ワカモ「"七"囚人について聞いてきたのでは?」

  • 62二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 14:45:41

    「おーい、起きなって。企画書あと15分で締め切りだよ?」
    「zzz…」
    「ほら、セミナーのとこいくよ。」ユサユサ
    「んぅ…zzz…」
    「いーくーよ!」ユサユサユサユサ
    「アトゴフン…zzz」

    全く起きないな。こうなったら。

    「えっと…100-125-」ガバッ
    「ユウカ!そうだ企画書!いくよ!」

    なんだかなぁ。

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