- 1二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 11:05:47
- 2二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 11:06:59
わかる。くれ!
- 3二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 11:07:22
他人任せのお前じゃあ依存されるより依存する側だねぇ
出直してきな - 4二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 11:20:02
「…はぁ……うっ…」
銃を掴んでいた手が痺れる、指先をつたい、ポタポタと血が地面を汚す
今日の戦闘は酷かった、最初は小規模だったのに、いつの間にか大量の敵に囲まれて…狙いは私たち自警団を誘い出すことだったらしい
(…私達だって…こんな事…)
自警団は正義実現委員会とは違う、規模も小さく、同じトリニティにすら存在を知らない生徒もいる
でも、不良たちは私たちをよく知っている…自分たちを邪魔する敵対者として
「はぁ…」
壁に背を預け、ずるりと音を立てながら座り込む
まるでリンチだった、多勢に無勢の、酷い日だった…
(私だって、こんな思いをするためにこんな事してるわけじゃ…)
“スズミ?”
聞き慣れた声に顔をあげる、そこには想像した通りの人がいて、心配そうに顔を覗き込まれる
…良かった、まだ泣く前で…泣いているのは、見られたくないから
“大丈夫…じゃなさそうだね、立てる?”
「…えっと…」
“手当てさせてよ、ほら、肩とか自分じゃやりにくいでしょ?”
「…お願いします」
背中に手を差し込まれ、先生の身体を抱きしめるようにして起こしてもらう
…そんな私は、どこまでも惨めな気分だった - 5二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 11:33:47
“ごめんね、長く歩かせて”
「いえ…」
シャーレに案内され、ソファに座るよう言われたので従う
…出血は止まっていたけど、汚してしまうのがどうしても気になる
先生は“気にしないでいいから、大丈夫大丈夫”と笑っていたけど…
“スズミ、飲み物置いておくね”
「あ…どうも」
手当てをすると言われたのに、差し出されたのは暖かいミルクティー、気づけば音楽も流れている
ふと、目の前のミルクティーに意識がいく、何気なく口に含む
…やたらと甘くて…美味しかった
“大変だったね”
「…はい ……はい…すごく…」
…必死に我慢したのに、目から涙が滲み出た、こんなはずじゃなくて、私にとってはアレはみんなのためで
本当ならあの時間にCDショップに行ってみたり、好きな音楽を聴きながらリラックスしたり
本当なら…本当なら…
そう思うと、涙を止めたいのに、滲み出てくる
“スズミ、今は、良いんだよ”
「…でも」
“大丈夫だから”
…私を受け入れてもらえた、それは何事にも変え難い安心感があって
私は自分の苦しさを抑えきれなかった
私にとって、自警団の活動は決して嫌な事ではない
誰かのために、みんなが困っているなら、そんな気持ちが、私の理由なのに
真っ向からそれを否定された事は、耐え難く辛かった - 6二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 11:38:42
“手、出して”
「はい…うっ……痛…」
傷口を消毒してもらい、ガーゼや包帯をあてられる
“沁みた?”
「す、少し…」
丁寧に、優しく傷を手当してもらった
「ありがとうございました、それでは」
“スズミ”
「…?」
“頑張り屋さんなのは良く知ってるからね、でも…そうだな、辛くなったらいつでも頼って”
「……」
「ありがとうございます」
不思議な感覚だった、今日は、大勢に私を否定された…なのに、たった1人に認められた、それだけで…満たされた気がした
(…たまには、先生に会いに行ってみても…いいのかな…?) - 7二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 12:08:37
期待の保守
- 8二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 12:12:26
結構なお手前
- 9二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 12:14:06
「……はぁ…」
ボンヤリと空を眺める
昨日の一件があって、今日こそはと思ったが、他の自警団メンバーに大人しくしているように強く言われた
…予定外の休みについため息が漏れてしまう
(何か気を紛らわせよう、そういえば…この前オープンしたカフェは…)
「お待たせしました、ミルクティーと焼き菓子のセットです」
「ありがとうございます」
やや多めの砂糖を溶かし、ミルクティーを口に含む
「……はぁ…」
思ったより美味しくない、甘すぎる
ため息混じりに焼き菓子を齧り、ミルクティーを飲む、お気に入りの音楽を聴き、本を開いて…
きっと今日は、いい日なのだろう
自由で、やりたいようにやれる…なのに、満たされない
「…はぁ…」
ため息を漏らすと同時に、テーブルに何かが置かれる、ふと見上げると
「先生…」
ヘッドホンを外す
“やあ、ビックリさせちゃった?”
「ま、まあ…何かありましたか?」
“ううん、ただ見かけたから、気になっちゃって”
「そうでしたか…えっと、よければ」
“じゃあご一緒させてもらおうかな” - 10二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 12:25:01
10踏んでおく
- 11二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 12:30:23
“そっか、退屈なんだね”
「退屈…まあ、確かに退屈ではありますね」
2人でお茶を飲んで、くだらない話をする
「あと2日は休むように言われてしまって…」
“え、2日だけ?”
どうやら先生にとっては足りないらしい
2日も休むのは、私にとってはかなり大変な事態なのに…
“うーん、じゃあ、退屈凌ぎになるかわからないけど”
「?」
“シャーレの当番に来てみない?”
「当番、ですか…」
“うん、事務仕事にはなるけど、どうかな?”
「そういうことなら…まあ」
先生と約束をして、その日は別れた
後から知ったことだけど、シャーレの当番は割と人気があるらしく、特別大変でない上、色々と利点があるらしい
(…確かに、先生は優しいけど…)
そこまで一緒に過ごしたいものだろうか?
念のため、失礼のないようにある程度の準備をして当番に行くことにした
“やあスズミ、今日はよろしくね”
「お願いします」
当番の仕事、それは簡単な書類整理で、特別な知識も技術も求められない
(…誰でもできる様な仕事だけ?)
“ありがとう、スズミは飲み込みが早いね”
「え、いえ…」
なのに、よく褒められる、誰でも気がつくようなことだと思う、なのにそれでも褒めてもらえる - 12二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 12:34:53
“さて…一息入れてもいい?”
「は、はい」
“コーヒーと紅茶、どっちがいい?ジュースもあるけど”
「ええと…その…ミルクティーを」
“わかった、待ってて”
出てきたのは、またあの甘いミルクティー、何でかわからないけど…
(おいしい…)
“甘すぎたりしない?”
「…ええと、美味しいです、確かに甘いですけど…どうしてこんなに甘くしてあるんですか?」
“そっか、ちょっと砂糖が多かったかな…事務作業は頭が疲れるから、甘いのを喜んでくれる子が多くてね”
「なるほど」
…なんとなく、登板に来たい人が多い理由がわかった気がする
「それでは、失礼します」
“うん、またね、もし用がなくても来ていいから”
「ありがとうございます」
先生のその言葉は嘘ではないらしい、今日の当番の間だけで何人の生徒がシャーレを訪れたか…数えるのも面倒になる
みんな先生に会いに来て、話をしたり、悩みを解決してもらったり…
(…次の当番…いつかな) - 13二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 12:35:33
とりあえず一旦こんなもので
書き溜めできないタイプなので - 14二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 12:38:00
囲め、スズミSSだ
- 15二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 12:58:49
お前!スズミをテロテロに依存させてどうするつもりだ!くんずほぐれつするのか!?閲覧注意は…ついてるな、ヨシ!ヤれ!!
- 16二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 13:02:05
お前を名誉自警団員に任命する
- 17二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 13:17:30
安易なえっはダメ死刑!
- 18二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 13:21:02
ん、スレをお気に入りに入れた(報告シロコ)
- 19二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 13:25:00
何で書き溜め投下しないんですか?
- 20二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 21:38:19
銃声、喧騒、騒がしくて頭を抱えたくなるような戦闘…
「レイサさん!私は右から!」
「わかりました!右に行けばいいんですね!!」
(え、別れて戦おうと…)
銃声と爆発音、閃光弾のピンを引き抜き、すぐ目の前の不良に押しつけて目と耳を塞ぐ
閃光の後、目を回してる不良を投げ飛ばして地面に落ちた銃を蹴り飛ばす
いつの間にか終わっていた、だけど時計を見ると頭を抱えたくなるような時間が経っていた
「……はぁ…」
すごく疲れた、怪我もしたし、服はドロドロだ
早く帰ってシャワーを浴びたい着替えたい
一緒に戦ってくれたメンバーに軽く挨拶して別れる
「…つか、れた…」
眠たい体を引きずりながら帰路につき、何とか帰った
シャワーを浴びている間も、こばんを食べている間も、ぼんやりと頭の中にはシャーレのことが浮かんでいた
きっとあそこに行けば、こんな思いはしない、こんな疲労は無くて、先生が優しく労わってくれる
(…違う、そういう場所じゃない)
そうだ、違う、シャーレにそんな邪な気持ちで行くのは違う
自分を律しなくてはならない
パックのジュースを飲みながらぼんやりとしていると携帯の通知が鳴る
画面に映っていたのは…
(シャーレ当番の依頼…!) - 21二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 21:38:42
更新きたか
- 22二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 21:41:23
その日は特に嫌な始まりだった、朝早くからトリニティの自治区内での銃撃戦、しかも寮のすぐそばの出来事だった
めんどくさい、なんで朝からこんな事、私だってやる事が
口から出そうになった言葉を喉の奥にグッと押し込んで、自分の銃とグレネードを掴み飛び出す
今回はグレネードだけでは制圧できないだろうか?どれくらいの人数がいて、どのくらいの範囲での戦闘なのか…
頭を巡らせ、できるだけ正面を避けて物陰から接近し、不意をつく形で、でも、できるだけの注目を集めて──
「こっち!!」
不良たちの視界が閃光弾に集まる、一瞬の輝きに銃声が少し減る
混乱とどよめき、彼女たちが起き上がる前に持ち合わせている武器を全て使い、制圧する
「……はぁ」
ふと、口から出たため息を漏らし、慌てて口を押さえる
“あはは、疲れてる?”
「いえ……いや、そうかもしれませんね」
“そっか、じゃあ一息入れようかな…スズミは紅茶とコーヒーどっちがいい?ミルクと砂糖はどうする?”
「…なら、今日はコーヒーで…ミルクと砂糖もください」
“わかったよ、少し待ってて”
「ありがとうございます」 - 23二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 21:41:48
…せっかくのシャーレの当番だというのに、朝から荒事、ちゃんとするはずだったメイクも軽く済ませてしまった
(…変なところ、ないかな)
もう顔を合わせた後、今更だというのにメイクの見栄えが気になって仕方ない
手鏡で軽く整え直し、先生を待つ
「…はぁ……」
別に特別な感情が、という話ではない…ただでさえ先生の周りには好意を隠しもしない人が多い
特に同じトリニティの生徒のことなら嫌でもわかる
例えば…当番の日に限って甘くて、華やかな香水の匂いをさせている人、お気に入りらしいお洋服を着ている人
普段はしていない可愛らしいメイクをしていたり、逆に慣れてなさそうなメイクをしている人もいる
みんな笑顔で先生に会いに行く、みんな、先生に可愛い自分を見て欲しいって
…それは、私も例外じゃない、だけど……
(…グロス、もっと明るいのがよかったかな?あ、目元、崩れてる?…そんな事ないかな…)
“スズミ、ここ置いとくね?”
「ぇ、うわぁっ!?」
“おっと……そ、そんなに驚かなくても…”
「ご、ごめんなさい…」
コーヒーにミルクと砂糖を溶かし込み、ゆったりとした時間が流れる
“ふぅ…うーん、なんだか落ち着くね”
「そうですね…」
“そうだ、せっかくの休憩だし前にスズミがおすすめしてくれた曲でもかけようか”
「いいんですか?」
“もちろん、こういう雰囲気にピッタリじゃない?”
「そうですね、なら…!」 - 24二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 21:42:25
音楽と甘いミルクコーヒー、後は小説でもあればいい休息の時間になるのだろうけど
でも、今日は当番できている、そんなことまで望むわけにはいかない…
“あれ、スズミ”
「は、はい?」
ふと、何かに気づいた様子の先生がこちらに近づいてくる
“なにかついてるよ”
「えっ…」
さっきちゃんと確認したつもりだったのに…
“待って、動かないでね”
先生がそう言って触れたのは、羽
「あ、あの、そこは…!」
“…ごめん、もしかしてこれ、違ったかな”
「え、えっと……多分、それは…生え変わった羽根かもしれません」
“へえ…そういえば鳥の羽根は生え変わる時は角質に包まれてるんだっけ”
「そ、そうですね」
…最近忙しかったせいでちゃんと手入れしていなかった、よりによって先生に見られるなんて…
“……ねえスズミ?”
「は、はい」
“これ、ほぐしてみてもいい?前に動画で見てからやってみたかったんだよね!”
「え……」 - 25二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 21:43:21
“どう?痛くない?”
「は、はい…」
ペキッ…カリ…カリカリ…
(…これは、思ったよりも…)
頭の中に音が響く…触られてる感覚、先生の息遣い…
ふと先生の方を見ると真剣に、でも楽しそうに私の羽を見つめていた先生と目が合ってしまう
つい恥ずかしさから目を閉じると、さっき流した音楽と、羽を削られる音がやけに響いてクラクラする…
“大丈夫?”
「は、はい…その、あまり人にしてもらうのは慣れてないので、少し…恥ずかしくて」
“あ、嫌だった!?ごめんね!”
先生が慌てて距離を取ろうとする
そんな先生の袖をキュッと握ってしまった
“…えっと?”
「……そ、その…途中だとムズムズするので…続けてください…」
“う、うん”
カリ、カリカリ…シュッシュッ…
角質を爪で砕き、削り取り、羽根から取り除く
単純な作業を何度も何度も繰り返し行う
普段なら面倒な手入れも、人にしてもらうと…こんな感覚なのか…
(…気持ちいい…)
“……あれ?……あ…”
“疲れてたんだね、おやすみ、スズミ” - 26二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 21:43:36
「…す、すみません…お恥ずかしいところをお見せしてしまい…」
“いやいや、こちらこそ無理にさせてもらってごめんね、デリケートな部分を触らせてなんて…”
「そ、それは間違ってはないのですが…ええと…」
…痒いところをかいてもらえるような心地よさ、それでいて頭を撫でられるような安心感…
「……ま、またお願いしてもいいですか…?その、位置的に、自分では、少し…」
“えっ…え、いいの?”
「じ、自分でやると、付け根まで削ってしまって血が出る事があるので…ひ、人にやってもらう方が良くて…!」
“そうなんだ…そういう事なら全然構わないよ”
…確かに付け根を削ると出血するが、これはただの方便
でも…このウソは、仕方ないと思う - 27二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 21:43:49
一旦ここまでで
- 28二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 21:45:30
筆毛概念だ、SSの文章そのまんまだけどさすがに同じ人だよな?
- 29二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 21:50:15
- 30二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 21:59:34
スレタイでそうなんだろうとは思ったけどやっぱセリナとミサキの人じゃねーか!!!
色々な意味でアンタすげーな! - 31二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 22:03:13
新鮮なスズミだ、ありがたやありがたや
- 32二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 22:24:34
いい…
- 33二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 22:25:29
スズミはいい、私にはソレが必要なんだ
- 34二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 22:55:15
あー、筆毛ほぐされて気持ちよくなってるスズミかわいいかわいい……
- 35二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 23:13:57
あ〜、かわいい〜
- 36二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 23:37:02
これ、割と平和な進行だから終わりが見えない
- 37二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 23:38:13
今日始まったのだから終わりを考えるには早すぎるか
- 38二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 23:43:33
- 39二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 09:38:27
早め早めの保守
- 40二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 10:04:35
めっちゃいいの見つけてうれしい
- 41二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 12:42:48
閲覧注意ついてるのなんでぇ?
- 42二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 12:55:41
そりゃあもうこっからは閲覧注意だからよ
- 43二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 13:08:29
よぉし!更新待てぇい!
- 44二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 17:47:36
「…はぁ…」
最近、ため息が多い気がする
私の中で、何かが変わっている気がする
私は、何かおかしくなってしまった気がする…
「ふぅ…」
シャンシャン、シャカシャカ、音楽に包まれて、頭を落ち着ける…どうしても、どうしても…
(ついさっきの…あの感覚が、頭から離れない)
頭がどうにもむず痒い、触れて欲しい、そばにいて欲しい
「……はぁ」
ため息が、また漏れ出す
私の何が、おかしくなったのか、私にはわからない
ふと、ヘッドホンを突き抜けるほどの爆発音が聞こえてくる
「……」
仕方ない、私は…トリニティ自警団だ - 45二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 17:56:35
今回の戦闘は、どんな理由だったのか
つまらない喧嘩だったのだろう、きっと
「……」
手鏡で崩れたメイクや血を確認しながら、ハンカチで拭う
襲われていた生徒が近づいてきて、一言「ありがとう」とだけ言って去っていく
特別何もない、見返りなんて求めてない、だから、私は…
(……)
ハンカチについた、メイクの痕を眺める
いつも以上に頑張ったメイクもこうなっては無惨なものだ…また、ため息が漏れた
1人で、道を歩いて、帰る
私のやってる事は何だろう、誰に褒められることも無く、時には叱責される事すらある
こんなに汚れて、疲れて、痛い思いをする
帰りに好きな焼き菓子と、暖かいジンジャーラテを買い、ベンチに腰掛けてそれを楽しむ
「……はぁ…」
ため息は幸せを逃してしまうというが、ため息をする前の私は、幸せだったのだろうか…?
ラテを飲む、暖かくて、少し肌寒くなってきた今の季節には嬉しいな…そんな、くだらない事がきっと、幸せなのだろう
(……どうして)
どうして、こんな時にすら…
頭の中には、どうしても消せないものがある… - 46二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 18:13:49
更新キター!
- 47二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 18:14:44
「あ、スズミさん!」
「レイサさん、どうも、パトロールですか?」
「あ、いや…その……友達と!友達と遊びに行くところで…!」
…弾けるような笑顔、きっと今日をずっと楽しみにしていたんだろうな
そう思うと、胸がチクリと痛む、その理由は何と無くわかる
これが、彼女の幸せなんだろう…では、私の幸せは?
「あ!すみません、それでは!」
「はい、また」
走って行った先で合流した子達が友達なんだろう、3人ほど…確かアレは1年生だった、見たことがある
少し眺めていると遅れてきたパーカーの女の子に飛びかかったかと思うと急に騒がしくなった
羨ましいくらいに、楽しそうだった
「あっ」
「あ、どうも〜、そっちもパトロールっすか?」
「あ、はい…ええと、お疲れ様です」
正義実現委員会…決して険悪な訳ではないけど、時には衝突する事もある
私たちと違って公認の委員会…
「…あのー、あんまこういうこと言いたくないんすけど…」
「なんですか?」
「実は…昨日、自警団が乱入した喧嘩、あんまり介入しない方が良かった案件みたいで…」
「えっ」
…既に始まっていた喧嘩、てっきり一方的な物だと思っていたが、実情はそういうことではなかったらしい
落ち着いて対応すればきっとそれにも気づけただろう
仲裁して、話を聞けば解決できたのかもしれない、なのに私は… - 48二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 18:23:25
(…あの時の私は、なぜ暴力的な手段を選んだんだろう)
そういえば、その日の朝もそうだ、閃光弾を投げていたのは、誰も傷つけずに済むからなのに
戦闘の一手段としか扱わずに、別の何かをを優先して…
いつの間にか、自分の中で決めていた事を、大事にしていたことを蔑ろにしてしまっていた
「……大丈夫っすか?」
「あ、ええと…はい」
「そうは見えないっすけど…まあ、仲良くもない人にあんまり突っ込まれても嫌でしょうし…」
「あ!シャーレの先生あたりに相談してみるといいかもしれないっすね」
「シャーレ…?」
「結構お悩み相談とかもしてくれて評判いいんすけど」
(…また、シャーレ…か)
また一つため息が漏れた
シャーレに行けば、きっとこの悩みは、一時的に治るだろうけど…
「……」
どうすればいいんだろう…当番でもないのにシャーレに行くなんて…
“うん、またね、もし用がなくても来ていいから”
「…行って、みようかな…」
当番の日に、色んな生徒が来ていたし…
それに、先生が、そう言ってくれたのだから - 49二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 18:26:19
一旦こんなところで
- 50二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 18:44:04
イチカがいる…
- 51二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 18:56:02
ピピーーッ!スズミ警察だ!
スズミは自身の容姿をそこまで評価していないためメイクの下りは不自然だと思われる!!
またリンチの件だが割とスズミはフィジカル強者なため出血するほどの戦闘をしたならその辺の掘り下げが無いのも不自然である!!以上だ!! - 52二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 19:03:50
論争したくないけど、容姿をそこまでなものじゃないと思ってるなら尚更メイクに気合いを入れるのは普通では?
そして戦闘SSじゃないのだからメインじゃない戦闘はほとんど描かれないのは普通では?
スズミ警察と言いながらただ批判したいだけでは…?
- 53二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 19:07:57
どう考えてもうちに秘める想いが描写されてるのに、そんな意識しちゃう相手と会うのに身なり整えない方がおかしいでしょ
初回はそんな描写全く無かったから、意識してこの人に可愛い姿を見せたいって気持ちになってるのにそれを「自分の容姿が良いと思ってない」ってスズミ好きですって言いながらアンチみたいな…
細かい戦闘描写も見たいのならわりと覗くスレを間違えてませんか? - 54二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 19:07:57
1人でパトロールしがちな自警団員がまとまってパトロールしてるのは気になったけどまあ>>1でもない我々が反応することじゃないだろう
- 55二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 19:40:31
せっかくいいSS読んでたのに水差されてダメだった
- 56二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 20:05:51
警察名乗ってSS批判やってる奴の方がアレだと思う…
教えてあげるって気持ちなんだろうけど、合わないならブラバしたら
多分この作者さんなら先の展開もっと合わないと思うよ - 57二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 22:29:08
更新してた
- 58二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 22:50:03
もう十分すぎるほど依存してるのでは???
- 59二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 23:34:53
多分リョナ性癖何だと思う、俺ももっと過酷な描写見たかった
- 60二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 00:43:16
自警団1人でパトロールってとこも、最終章でモブと一緒にパトロール活動してるから変な話なんだよな…
何処ソースで言ってるんだ? - 61二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 00:47:31
解釈違いでも絡むのはやめ
荒れる元、というかそれでもやるやつは荒らし - 62二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 00:48:51
止めようって言われても難しいだろうよ
更新されないといつまでもこの話題だと思う - 63二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 02:15:33
固有武器とか?
- 64二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 02:29:51
ブルアカ民(というかあにまん民)はスルーが苦手
- 65二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 09:28:03
早めの保守
- 66二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 13:00:38
「先生、少し良いですか?」
“うん、大丈夫だよ、どうかした?”
ああ、来てしまった
とうとう来てしまった…私欲のために、私の為に
「え、えっと、その…」
頭がふわふわして、ここにくるまでに考えてたことが形にならない
前に一度、羽を手入れしてもらった時の感覚が頭の中で鮮明に繰り返される
自分で手入れしている時とは違う、あの感覚、優しくて、暖かい、そして…ふわふわとした高揚感のある…
“スズミ?”
「あ、いや…!ええと…」
…ストレートに羽を触ってほしいと伝えるのが手っ取り早く、シンプルだと思う
だけど…
(…どう伝えれば、いいんだろう)
先生は優しい、だからきっと大抵のお願いは受け入れてくれる、でも…
「あなたに羽を触られるのが気持ち良かったのでもう一度お願いします」
とは言えない、口が裂けても言えない…恥ずかしすぎる… - 67二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 13:14:15
更新キタコレ
- 68二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 13:21:13
“…大丈夫?もしかして、体調悪い?”
「い、いえ!そんな事は…!」
言葉を続ける前に額に先生の手が置かれる
“…ちょっとあったかい気がするけど、ホントに?”
「…ええと」
わからない、目を合わせられない、何で言えばいいんだろう
(だって、こんなの…)
“ふーむ…まあ、立ち話もなんだし”
そういって先生はオフィスの奥の部屋へと通してくれる
“まあ、とりあえず座って、何か飲む?”
「は、はい、ええと…その…」
“……”
“コーヒーでいい?”
「あ、はい…ミルクと、砂糖も…」
“うん、待ってて”
「…はぁ…」
また、ため息が漏れた
私は、いつになったら、私は、どうしたら…このため息を止められるのかな
“スズミ、お待たせ”
「ありがとうございます」
コーヒーを受け取る
砂糖とミルク、くるくるくるり、かき混ぜて、一口飲んで、またため息
“何か悩み事?”
「え、と…」
“…自警団の仕事、大変?”
「まあ、それは…」
言葉を濁すように、コーヒーを口に含む、甘過ぎるのに、暖かくて、落ち着く… - 69二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 13:35:26
“疲れちゃった?”
(疲れた…か…)
それは、いつも感じていた
いつも、いつもいつもいつも、別に何の見返りも、何の評価も求めてはいない…
ハズだった
私の内側には、きっと、そんな気持ちがあったのに、それを見て見ぬフリして…
結局、疲れて、今こうして逃げて来ている
それにようやく、今気づいたんだ…
「…そうですね、疲れました」
“そっか、そういう時もあるよね、今日はゆっくりして行ってよ”
「……」
「ありがとうございます」
シャーレの中には、意外と色々な施設があって
当番の時には気づかなかったけど、先生と会っていないだけでいろんな生徒がいた
(ゲームセンターや菜園まであるなんて…)
ソファに腰掛けて、音楽を聴きながら、適当な本を読んだ
…満たされない、私の中にある物は、どこか、物足りない気がして…寂しかった
(…帰ろう)
“スズミ、ゆっくりできた?”
「はい、ありがとうございました」
“……”
“ねえスズミ”
「はい?」
“もう一杯コーヒー飲んでいかない?” - 70二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 13:55:09
“はい、どうぞ”
「ありがとうございます、あの…」
“ごめんね、どうしても気になって…”
「は、はあ…」
コーヒーを口に含む、甘ったるくて…落ち着く
“大丈夫?”
「え?」
“…やっぱりどうしても気になったんだ、何があったのか、わからないけど…”
“辛いんだよね?…何か、相談に乗ったり、力になれたりしないかな?”
「……」
何を、言えばいいんだろう…
私は、先生にどう助けを求めれば、いいんだろう…
“スズミ”
“わかんなくても、いいんだよ”
「え?」
“困ってることを、ただ伝えてくれれば、後は2人で考えられることだから”
“…まあ、もしスズミが、悩んでいなければ、それはそれで別に構わないんだけど…”
「……先生」
私は、なんて言えばいいかわからないまま、必死に言葉を吐き出し続けた
いつの間にか、周りの恨みを買っていたり、私の中で大事にしていたルールをつい蔑ろにしてしまっていたり
…間違って、人を傷つけていたらしい事も - 71二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 14:00:15
“そっか、スズミは優しいね”
「…どこが、ですか…?」
“今言った事全部、スズミが周りの事を想って悩んでる事だから、かな”
「…そう、ですか…」
…こんなの、私の本心じゃなくて、上辺でしかなくて、当たり障りのいいことしか、話せていないのに…
“…嫌だったらごめんね”
「!」
ポン、と頭に手を置かれ、撫でられる
暖かくて、大きな手が、私を撫でてくれる、褒めてくれる
ああ…ズルいなぁ…
私は…ウソをついているのに…こんなに簡単に、上辺の私を褒めてくれて…
シャーレをでても、感覚が頭の中にずっとある、触れられた部分が心地よくて温かい
(…私、は……)
言えない、言えなかった、私の内側に居る本音を
確かに、先生に伝えた事も、悩んでいたことだけど…
ただ、私は…
(あなたに、また、触れられたくてここに来ました)
なんて、言えなくて、どうすればまた触れてもらえるのか、もうそれしか考えられない - 72二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 14:01:10
一旦ここまでで
解釈違いと感じる人にはすみません
私の書きたいものを書いているに過ぎませんので、ご容赦願います - 73二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 14:33:17
真面目な子が一人で悩んで思いつめていくのはいいな
心が洗われる - 74二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 14:35:12
そこに絶対的に味方な大人の言葉がスーッときいて…
- 75二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 15:21:04
なんで、えっちな流れにならないんですか…っ!
- 76二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 15:28:42
青いな…まだ早いぜ、坊主
- 77二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 15:35:29
あぁ…めっちゃいい…
- 78二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 17:31:06
飲み物やら行動に心情が落とし込まれていて大変好みである…
- 79二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 17:34:57
確かに自警団は非公認だし、感謝もあまりされず、褒めてくれる人なんていないんだろうな…
そんなところに年上の自分を見て全肯定してくれる大人がいたら狂う - 80二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 17:58:11
依存したとしてどうなるか、だ…
狂うのか、それとも… - 81二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 18:57:00
狂ってヒスして監禁して欲しい
- 82二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 20:37:41
でもすでに相当えっちな雰囲気じゃない?
- 83二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 22:08:47
いやー、監禁するかなぁ
したら嬉しいけど - 84二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 22:31:07
監禁スキーな人だから…
- 85二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 22:33:41
監禁好きなのは結構だけどスズミは精々チョーカー送るくらいだと思う
- 86二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 22:40:29
この先の展開は書いてる人しかわからん、わからんけどスズミが監禁してくれるSSは見てみたい
- 87二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 22:44:13
まあ、そもそもが依存なんて原作ではミカくらいだしな
他の生徒がしたらどうなるのか、その新たな解釈を楽しむ…楽しみだ - 88二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 23:35:38
- 89二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 23:38:32
同作者のSSで
救護騎士団に閉じ込められたい
俺は救護騎士団に閉じ込められたい先生|あにまん掲示板善意でもヤンデレでもなんでもいい、とにかく一生幽閉されて管理されたい特に唐突に監禁されるシチュエーションが刺さることを数分前に自覚して動転しているが、どうかよろしく頼むbbs.animanch.com【エ駄死・閲覧注意】俺は救護騎士団に閉じ込められたい先生2|あにまん掲示板書き込もうとしたらホスト規制で前スレが落ちてしまったので閲覧注意つけて再度立てました元スレhttps://bbs.animanch.com/board/3330199/bbs.animanch.comと
ミサキを監禁したい
【閲覧注意】俺はミサキを監禁したい先生…|あにまん掲示板最初はやむを得ず保護してたはずなのに、いつの間にかいることが当たり前だと誤認し始めるのがみたい…いつのまにかミサキを監禁してて欲しい…bbs.animanch.com【閲覧注意】俺はミサキを監禁したい先生…2|あにまん掲示板埋まる前に建てました前スレhttps://bbs.animanch.com/board/3729508/もう少しだけお付き合いくださいbbs.animanch.com性癖詰まってていい感じよ
- 903024/11/04(月) 23:41:27
- 91二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 23:46:42
え、あ、これかぁ
- 92二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 23:53:20
なるほど、つまりあれの人なのね
- 93二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 06:24:58
愛が重いんだな…
- 94二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 12:53:12
スズミには褒めてくれる人が必要だから先生にたっぷり甘えてくれな
- 95二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 20:42:59
良い概念だった
- 96二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 20:57:03
このレスは削除されています
- 97二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 22:47:59
あれから何度も何度もシャーレに通い、自警団の活動について相談した
私は正しいのか、それとも私のやり方を変えるべきなのか、私はどうするべきなのか
その度に先生は真剣に私の話を聞いて、時には私を褒めてくれる
…気がついた頃には、すっかり、私は先生に会いにシャーレに行くことが当たり前になっていた
だから、この日も…
「え?不在?」
「そう、特に何も聞いてないけど先生は昨日から居ないらしくて…たまにあるのよね」
「そう、ですか…」
「全く、困ったものよね、こっちにも予定が…」
ブツブツと文句を言う当番の生徒を横目に、ぼんやりと頭を動かす
先生は何処に?先生はなぜ居ないのだろう?
たまにある話だと言うが、本当に問題ないのか?
気になったが、追求する理由も何もない
私は…どうしたらいいんだろう
先生は居ないものの、シャーレで過ごす分には問題はないらしく、何人かの生徒がいたが…
(……)
私は、ここにいる気分にはなれなかった - 98二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 22:48:28
更新キタコレ!
- 99二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 22:54:01
これはもうすっかり依存しちゃってますね〜ニチャァ
- 100二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 23:02:41
何となく、気を紛らわしたくて、帰り道をのんびりと、寄り道混じりに歩く
(…あ、あのお店…)
ジンジャーラテが美味しかったあのお店に立ち寄り、焼き菓子と…
「…カフェオレを、シロップ多めで」
ベンチに腰掛け、焼き菓子を一口かじる、バターの香りのする、柔らかなケーキ
そして…ミルクと砂糖がたっぷり入ったコーヒーを口に含む
「……」
…これじゃない
数度口に含み、大きくため息をついて追加でジンジャーラテを買った
次の日になっても先生は帰ってきていないらしかった
その次も、その次の日もだった
でも、特に異常事態という感じはなく、連邦生徒会やクロノスの報道も無かった
(…シャーレの先生がいなくなったのに)
そう思ったが、当番の生徒には
「先生は優しい方ですから、何処かで困っている生徒を助けているんだと思います、私たちも助けてもらいましたし…」
と言われては、何も言えなかった
(…先生、いつ帰って来るのかな)
シャーレのオフィスに入れてもらい、なんとなく先生の椅子に座ってみる
「みんな座るんですよ、やっぱり座り心地が気になるんでしょうか」
「そう、ですね…」
…そんな生返事をしていながら、私は先生の景色を見ていた
少しでも、存在を感じていたくて…
「あ…」 - 101二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 23:15:39
シャーレを出て、帰り道、ずっと頭の中でグルグルしていた
それはあまり良くない行為だろう
だけど、それでも…
洗面台の鏡を覗き込む、自分の羽に触れ、特に大きな一枚の付け根をつまむ
シャーレの先生のデスクには、万年筆のインク瓶と替えのペン先があった
普段使いしているものなのだろう…
つい、ペン先を一つ持ってきてしまった
(…これで、ペンを作ったら…喜んでくれるかな?)
自分の羽をペンの装飾にする…それで…
(使って、くれるかな…でも…うう…)
頭がグルグルする、こんなの、していいのか、そもそも私の羽なんてもらっても喜んでくれるのか
そもそも普段使いするには大きすぎて邪魔ではないか…
「……はぁ…」
このまま羽を1枚切落として、ペンにして…それで、それで…
先生にプレゼントして、使ってもらえたとして…邪魔ではないだろうか?
羽をつまんでいた指を開き、小さい羽をつまみなおす
(……)
…ハサミの刃を当てる
チョキン - 102二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 23:31:13
「失礼します」
“やあスズミ、ごめんね、何度も来てくれたみたいなのに”
先生は、数日後に何事もなかったように帰ってきた
何処で何をしていたのかはわからないけど、大人の都合というやつなのだろうか…私は、こんなにも焦がれていたのに
“わざわざ来てくれてありがとう、それで…なにかあった?”
「そうですね、まあ…」
ポケットから小さな包みを取り出し、差し出す
“…これは?”
「いつも、相談に乗ってもらっているので…その、お礼に」
“え、ありがとう!気を遣わせちゃってごめんね”
「いえ…ええと…」
“開けてもいい?”
「は、はい」
包みから取り出されたのは、しおり、それも…私の羽を使った、手作りの
“すごく綺麗だよ、ありがとう!…ところで、これって手作り?”
「あ…はい」
“凄いね、これどうやって作ったの?鳥の羽が入ってるみたいだけど…”
「あ…レジン液で固めてみたんです」
“なるほど…スズミは器用なんだね!”
「そ、そんな事は…」
先生がひとしきりしおりを眺め、何処からか取り出した手帳に挟み込む
“うん、いい具合かも、使わせてもらうね”
先生とたくさんお話をして、シャーレを後にした
(……)
(…ふふっ) - 103二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 23:33:14
今日はこのくらいで
- 104二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 23:34:18
軽いはずの羽根が重ーいアイテムになっちゃったね不思議だね
- 105二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 23:34:54
フクロウの話なんだけど
求愛行動として羽を送る
受け取ったら承諾として取られるんだよね - 106二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 23:35:49
つまりこれは求愛行動で先生は承諾したと
- 107二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 23:39:12
羽ペンは邪魔になるからって目立たない栞で見えない私の物アピールをしてるのね
- 108二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 23:56:26
生真面目故の不器用さがもたらす湿度は心地良い
- 109二次元好きの匿名さん24/11/06(水) 07:50:11
じっとりしすぎ…重い
- 110二次元好きの匿名さん24/11/06(水) 09:51:02
つまり鳥の羽は婚約指輪的な立ち位置?
- 111二次元好きの匿名さん24/11/06(水) 11:17:29
そういう概念はないし、プロポーズの花束くらいのものかな
- 112二次元好きの匿名さん24/11/06(水) 11:59:36
さて、ここからどう来るか
…見せてもらおう、守月スズミ! - 113二次元好きの匿名さん24/11/06(水) 20:35:07
念の為の保守
- 114二次元好きの匿名さん24/11/07(木) 04:48:47
ほ
- 115二次元好きの匿名さん24/11/07(木) 10:26:23
SSとしてはちと長いか
- 116二次元好きの匿名さん24/11/07(木) 20:52:07
しおりを渡してからと言うもの、私は前以上にシャーレに足を運んだ
変に気を遣われたくなくて、話しかけたりすることはせずに…ただ、見えるところにいて
時たま話したり、撫でてもらったり…しおりを使っている姿を見て
それがものすごく、私の心を満たしてくれた
先生はみんなに分け隔てなく接している
だけど、だけど、毎日のように私の羽に触れてくれている
直接ではないけど…
だけど、それでも…私はその感覚に、何か特別な感情を抱いていた
シャーレから帰る前にと少し、オフィスを覗く
「…」
先生は何かを確認していたらしく、手帳に何かを書き写していたようだった
そして、何かを書き終えた後そのページにしおりを挟み、閉じる
わかっている、違う、だけど…
「……ふふっ」
先生があのしおりを手に取るたびに、まるで触れられているような安心感を感じる
私がまるで、先生のそばにいるような… - 117二次元好きの匿名さん24/11/07(木) 20:58:33
つい、勘違いを起こしてしまう
甘ったるいミルクコーヒー、音楽と読書、そして先生…
シャーレには、私の非日常が詰まっている
そんな非日常に浸かっていると…
つい、そう、つい勘違いを起こす
“スズミ…?”
先生の頬に手が触れる
(届いた…)
“何かついてた?”
「あ…い、いえ!すみません!!」
…わからない、何でこんな事をしたんだろう
あの日から、いや、いつからだろう…私はおかしくなっている
「スズミさん!こんにちは!」
「あ、レイサさん、どうも…」
「何かありましたか?」
「…いいえ、なんでも」
「そうですか…では!失礼します!」
「…ふう…」
…私、自警団としてのパトロール、何でやっていたんだっけ…? - 118二次元好きの匿名さん24/11/07(木) 21:05:34
“やあ、今日はよろしく”
「はい、よろしくお願いします」
シャーレの当番が待ち遠しかった
…自警団としての日々に、自分のやっていることに、違和感を感じてしまった
私の、中の何かが揺らいでいた
“最近自警団はどう?”
「……」
「特に異常ありません、気にかけていただいてありがとうございます」
私は、私の内側にある私の本心を隠した
…教えて欲しい、助けて欲しい
どうしたら良いんだろう?好きだったことが、時間が、鬱陶しく感じている
あんなにも頑張って、誇りすら感じていたそれが揺らいでいて、怖いのに
でも、目の前の安心が欲しくて、目を閉じている
私は今、この瞬間を満たしたい、満たされていたい
それがどんなに不誠実だとしても
“そういえば、最近何かあるとすぐに自警団が来てくれるって評判だよ”
「それは…」
早く片付けたくて急いでいただけ、早くシャーレに行きたかっただけ
“道に迷ったゲヘナの子を目的地まで連れて行ってあげたって聞いたし”
…直接案内したほうが、確実だと思っただけ
まるで、何でも知ってるように先生は私のやった事を並べて褒めてくれる
嬉しいはずなのに、嬉しくない、不安に呑まれそうになる
(……私、何で…何して…?)
見返りが欲しくなった、それはただのワガママ、私は褒められたくなった
なのに、今、褒められているのに… - 119二次元好きの匿名さん24/11/07(木) 21:19:32
(怖い…)
ひたすらに怖い、私の内側が見透かされているような気がして
こんな、自己中心的な思いを知られたらと思うと、恐ろしくなる…
いつの間にか俯いていた顔を上げると目の前に先生が居た
“どうしたの?…頑張りすぎて疲れちゃった?”
先生の手が頭にポンと置かれる
温かい手で、優しく頭を撫でられる
…どうして、あんなに不安だったのに、安心しているんだろう
きっと、先生のおかげだ…触れてくれている先生が私を安心させてくれているんだ
“わ、スズミ?”
ギュッと先生に抱きついて、ただ、温もりを感じていた
安心できる人のそばで、ただ褒められたくて
“…落ち着いた?”
「あ、ええと…はい、すみません…」
“別に謝る事じゃないよ、ビックリしたけど”
“でも急にどうしたの?”
「い、え…その…ただ、そうしたくて」
“そっか”
…私のこの気持ちは何なんだろう
当番としての1日は何事も無く、終わってしまった
明日からはまたトリニティで自警団としての日々…
私の中の揺らぎはどんどん大きくなっている
(…この、気持ちは…) - 120二次元好きの匿名さん24/11/07(木) 21:23:53
もう少し書くつもりでしたがちょっと一旦終わります
少し更新を止めるかもしれません
ライブ感で書いていたのですが少し練りたくなりました - 121二次元好きの匿名さん24/11/07(木) 21:44:38
ライブ感でこれだけ続くのか
- 122二次元好きの匿名さん24/11/07(木) 22:49:36
確かに、元々好きだった部活とかも他に趣味できるとうざったくなる
まあ、それでもまた好きになるんだけど - 123二次元好きの匿名さん24/11/07(木) 22:54:11
アーーーーーーーー依存系のスレたまんねぇよォ……ほんまスレ主には感謝と拍手を👏👏👏👏
- 124二次元好きの匿名さん24/11/08(金) 07:38:35
- 125二次元好きの匿名さん24/11/08(金) 08:08:58
激し目のスキンシップとってるの、より執着してる感じがしてよい
- 126二次元好きの匿名さん24/11/08(金) 09:16:47
折り合いをつけるお話になるのかなぁ
- 127二次元好きの匿名さん24/11/08(金) 18:03:04
でも人生の折り合いなんて大人でもつけられないのだから
- 128二次元好きの匿名さん24/11/08(金) 21:01:24
まあ、悩んでると先生すら発狂するしな
- 129二次元好きの匿名さん24/11/09(土) 07:29:56
よしよししてあげれば良くなるよ
- 130二次元好きの匿名さん24/11/09(土) 12:43:54
期待のほ
- 131二次元好きの匿名さん24/11/09(土) 21:20:54
スズミってSS少ないよね…貴重
- 132二次元好きの匿名さん24/11/09(土) 23:39:30
依存はしてるけど物語的に特に大きいアレは今のところないよね
- 133二次元好きの匿名さん24/11/10(日) 08:09:35
ほ
- 134二次元好きの匿名さん24/11/10(日) 18:20:16
ほ
- 135二次元好きの匿名さん24/11/10(日) 20:58:18
明日目指します
すみません - 136二次元好きの匿名さん24/11/11(月) 07:39:58
保守
- 137二次元好きの匿名さん24/11/11(月) 17:37:38
さて
- 138二次元好きの匿名さん24/11/11(月) 21:43:56
保守
- 139二次元好きの匿名さん24/11/12(火) 03:14:41
落とすわけにはいかない
- 140二次元好きの匿名さん24/11/12(火) 11:59:18
念の為の保守
- 141二次元好きの匿名さん24/11/12(火) 21:08:31
スズミンミンゼミ…
- 142二次元好きの匿名さん24/11/13(水) 07:49:42
ごめんなさい書くつもりはあります
もう少し時間ください - 143二次元好きの匿名さん24/11/13(水) 17:08:38
このレスは削除されています
- 144二次元好きの匿名さん24/11/13(水) 22:19:10
早めの保守
- 145二次元好きの匿名さん24/11/13(水) 22:22:07
明日絶対死んでも書きます
すみません - 146二次元好きの匿名さん24/11/14(木) 01:01:21
あいわかった、座して待つ
- 147二次元好きの匿名さん24/11/14(木) 09:29:54
保守
- 148二次元好きの匿名さん24/11/14(木) 18:31:19
- 149二次元好きの匿名さん24/11/14(木) 20:19:36
埋めてしまわないようにギリギリを狙う
- 150二次元好きの匿名さん24/11/14(木) 20:48:39
今日は、シャーレに来ていた
だけど、だけど…
…誰が何を言ったのだろう、先生はもらった物を大切にしてくれるとでも言ったのか?
先生に物を贈るのが突如流行り出したらしかった
なんで?私のしおりを大切に持っていた先生の手には、貰い物のマグカップやペンが握られている
(…違う…)
あの手に触れられるのは、私だったのに…
触れられたい、意識されたい、感じてほしい、そばに居たい
私の代わりが、あんなに近くに居たのに…今は、こんなに遠く感じている
「……はぁ…」
どうしたらいいんだろう
心がチクチクする、私は…
“スズミ?どうしたの?”
「え?」
“…スズミ?”
いつの間にか、私は先生の目の前に居て、慌てて後ろに下がろうとしたら手には先生の服の裾
どこまで上の空だったのか、恥ずかしくてたまらない
“何かあった?”
「……い…え…」
私は逃げるようにシャーレを後にした
私は、自分の気持ちを知りたかった
こんなにも焦がれているこの気持ちの正体を、私は理解してしまった
(…もっと、先生と…居たい…)
先生に意識されたい、私を見てほしい
だけど、私には、どうしたらいいのかわからない - 151二次元好きの匿名さん24/11/14(木) 20:50:25
「……はぁ…」
どうしたら、いいんだろう
考え事をしながら、こんなに遅い時間までパトロールと言い訳をして街を彷徨う
焼き菓子とジンジャーラテ、日が沈むと肌寒い季節には最高の組み合わせだった
(…味がしない)
なんでだろう、好きなものを楽しむつもりだったのに…なんでこんなに…
(何も…考えたくないな)
そんな私にとっては、銃声が呼び声に聞こえた
「……行かなきゃ」
これが私の理由なんだって、思いたくて
(私は、何を守ってるんだっけ?)
わからないなって、そう思って、ぼんやりとして…
「……はぁ…」
頭が痛い、被弾したのもあるけど、それ以上に考え事をする度に頭が痛い
もう夜も遅くなりつつある、帰って、眠って、明日は何をしよう
(シャーレには、行きたくないな…) - 152二次元好きの匿名さん24/11/14(木) 21:02:10
自警団として活動して、ぼんやりとしながら日々を過ごして
前に戻っただけ、先生と会う日の前に戻るだけ、戻るのに
(……)
わからない、こうだっけ?
街を荒らす不良と戦って、倒したり
困ってる人を助けて、お礼を言われたり
(…なんで、こんなにも…)
満たされない
私は、戻れない
だけど前の私に戻らなきゃいけない
だから、不良は倒して、人を助けて…
「お前!ほんとに自警団かよ!?」
「え…?」
私は、好きだった物が、怖くて、それに向き合うのが嫌になってしまったんだと思う
ちゃんと目を向けるのが、すごく怖くて…
だから、私は目を背けて、考えるのをやめて…
ただ自警団として…なのに
「そこまでです、即刻戦闘行為を中止しないと攻撃します」
「正義実現委員会だ!」
「クソッ!」
「全員止まりなさい!あなたもです!」
「……え?」
(私は、なんだったっけ?) - 153二次元好きの匿名さん24/11/14(木) 21:03:39
…私はすっかり、私がわからなくなってしまっていた
好きで始めたのに、好きだからやっていたのに
(何を?)
…何が好きで、何のためにやっていたのかわからない…
私は、何を頑張っていたのか、わからなくて
(苦しいな…)
何を、どうすればいいのかわからない
いつものようにベンチに座って、焼き菓子をかじり、ジンジャーラテを飲む
機械のようにそうした、味はわかる、いつもの味だ
…凄く、気持ち悪い
咀嚼して、飲み込むのが、嫌になる
(……いつ間違えたんだろう)
気づけば、涙が流れて、何もわからないまま、ぐしゃぐしゃになっていた
止め方も、拭い方もわからなくて、辛くて
涙が出なくなるまでそのまま泣いていて…涙が枯れても、何もしようと思えなくて…
ふと、頬に温かい缶が触れる
“やあ、スズミ!”
「先生…?」
“今日は寒いね、寒くない?”
「……えっと」
“コーヒー、飲む?”
差し出された缶を受け取って、プルタブを引いて、缶に口をつけて一口飲む
「……苦い…」
“あれ、ごめん…良く見てなかった、これ無糖なのか…”
「…大丈夫です」
むしろ、今はこれの方がいい…あの甘いコーヒーは…飲みたくない、飲んじゃいけない - 154二次元好きの匿名さん24/11/14(木) 21:18:06
“最近、ちょっと調子悪いみたいだね”
「…そうですか?」
“…頑張りすぎた…って感じかな?”
「……」
違う、否定したい、私は──
“たまに、間違えちゃうことあるよね、私も書類の名前欄、線の上に名前書くところ下に書いたりしちゃうし”
「…なんですか、それ」
笑えばいいのか、怒ればいいのか、わからない、私は…
「はぁ…」
一つだけため息を吐いて、愛想笑いをして…コーヒーをまた口に含んだ
(…あぁ…やっぱり…)
“あ、あれ?呆れられた?”
(安心、する…)
「…いいえ、なんだか、気が抜けちゃって」
“…そっか、なら良かったよ” - 155二次元好きの匿名さん24/11/14(木) 21:18:19
先生が立ち上がり、ハンカチを顔に当ててくれる
急に恥ずかしくなり、顔を背けたのにそちらに回り込まれ、顔を拭かれる
「あ、あの…やめ…」
“待って、もう少し……ほら、これで良し”
涙でグチャグチャの顔だったのを思い出し、何もかも今更だけど恥ずかしさで頭痛がしてくる
「…何で、こんなことまで…?」
“何でって…ただ、してあげたいからかな?”
「…してあげたい…?」
“いや、これは独善的すぎるな、そうだね、私がしたいことをしてるだけだから”
“…ただの私のワガママ…的な”
「ワガママ…」
…私が、できなかったことは…これなのかもしれない
「…また、シャーレで」
“うん、待ってるよ、いつでもおいで”
先生と別れ、帰った
ただ、ずっと、ずっと迷い、悩みながら
この気持ちに…ほんとに、私がワガママになっていいのかわからなくて - 156二次元好きの匿名さん24/11/14(木) 21:19:12
とりあえず、ここまでで
一週間も空いてしまい、すみません
その上書き溜めも何もありません
なので、これからまた思うままに書きます
気に入ってもらえるかは分かりませんが…何とか頑張ろうと思います - 157二次元好きの匿名さん24/11/14(木) 22:09:39
このレスは削除されています
- 158二次元好きの匿名さん24/11/14(木) 22:28:41
罪悪感で甘いコーヒーが飲めなくなって、でもワガママをしていいって言われて…
スズミはもうテロテロに溶けてる - 159二次元好きの匿名さん24/11/14(木) 22:48:10
好きなことじゃなくなったらどうしていいかわからなくなるのはゲームとかやってるとある…
でもなぁ… - 160二次元好きの匿名さん24/11/14(木) 23:27:54
スズミ好き、もっと人気になって
- 161二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 10:20:22
無事に帰って来れたみたいだね、良かったよ
- 162二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 11:01:15
- 163二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 11:08:48
何が言いたくて何がしたいの?
- 164二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 11:21:49
やめとけ関わるな、ロクなことにならん
自分が正しい、自分は間違ってないから賞賛されると勘違いしているやつだ - 165二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 12:15:40
自分が今やってることが正しいと感じてるタイプの荒らしなので無視でいいよ
- 166二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 12:45:51
自分を正義だと思ってるタイプだから触れちゃダメ
- 167二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 18:41:46
なぜ気に入らない物にわざわざレスを残していくのか
- 168二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 20:17:15
君の名前、地下生活者かスオウ、どっちがいい?選ばなかった方で呼んであげる
- 169二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 20:25:48
- 170二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 20:43:19
- 171二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 20:45:16
それと消せなくなったということも追加で
- 172二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 20:59:36
- 173二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 21:30:12
応援してるから頑張って書き切ってくれ
- 174二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 21:36:13
- 175二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 21:37:54
- 176二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 21:47:09
荒らしもびっくりしたんじゃねぇかなスクショ1枚張るだけで二桁レス進むなんて
- 177二次元好きの匿名さん24/11/16(土) 08:54:36
ほしゅ
- 178二次元好きの匿名さん24/11/16(土) 20:40:02
hosyu
- 179二次元好きの匿名さん24/11/16(土) 20:53:53
そろそろ埋まりそうだし、次も考えないとだね
終わるのかな - 180二次元好きの匿名さん24/11/16(土) 22:56:05
まあ、次スレはいくだろうさ
- 181二次元好きの匿名さん24/11/17(日) 00:45:34
よるほ
- 182二次元好きの匿名さん24/11/17(日) 10:30:36
はやめほしゅ
- 183二次元好きの匿名さん24/11/17(日) 20:47:24
埋まりそうだなぁ
- 184二次元好きの匿名さん24/11/18(月) 07:21:51
保守
- 185二次元好きの匿名さん24/11/18(月) 18:27:23
保守
続きは気長に待つぜ - 186二次元好きの匿名さん24/11/19(火) 01:14:58
保守
- 187二次元好きの匿名さん24/11/19(火) 10:46:40
今夜は期待
- 188二次元好きの匿名さん24/11/19(火) 21:13:51
保
- 189二次元好きの匿名さん24/11/19(火) 21:33:46
- 190二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 08:07:04
保守
- 191二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 19:30:01
「……あれ」
今日のシャーレは人気が少ない
誰も居ないわけじゃないけど、ほとんど人がいない…
(…何かあったのかな…今日は、来ない方が…)
“スズミ、来てくれて良かった”
「え、あ…先生」
…あんなに会いたかったのに、あんなに焦がれていたのに…
(なんだか、今日は顔を見ていられない…)
なんでだろう、それを考えている間に先生に連れられ、オフィスのソファに腰掛ける
「あの…」
“どうかした?”
「なんで、こんなに人が居ないんですか?いつもなら…当番の人とか…」
“うーん…”
先生がバツが悪そうに笑う
“こう言うと、悪く取られそうだから嫌なんだけど、気になるなら仕方ないね”
“たまにね、こうやって特定の誰かと話す日があるんだ”
「特定の、誰か…」
“うん、当番の時とかもそうだけど、他に人が居ない時の方が踏み込んだ話もできるかなって思ってさ”
“だから敢えて、できるだけシャーレに来る人が少なくなる日を作ってるんだよ、立ち入り禁止じゃないから来る子もいるけどね”
「それが、今日…」
つまり、この場は私のために用意された…
“重くとらえなくていいよ、何か特別なわけじゃないんだ”
「……」
“ただ、リラックスして、嫌なことを吐き出して…今日はそれに向き合う必要もない、ただの休みの日”
「休み…」
“うん、だから…スズミの言いたい事を言って、したい様にしていいんだよ”
もちろん限度はあるけど、と笑いながら言われる - 192二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 20:14:04
“さ…どうしよっか”
「どう…」
と急に言われても、何も考えていなかったのに…
「……」
チラリと先生をみるとニコニコと微笑みながらこちらを待っている様子だった
途端に頭が痛くなってくる、許されるのか許されないのか、どうしよう、どうしたら…
“…飲み物でも入れてこようか…っと、スズミ?”
立ち上がり、離れていく先生の服を追いかけて掴んで、止めてしまった
“…わかった、一緒に行こう?”
「は、はい…」
一緒にキッチンでコーヒーを淹れ、シロップの量にギョッとしつつ、その甘ったるいミルクコーヒーをソファで飲む
…隣に、ピッタリと離れない位置に先生が居てくれる
…安心感と緊張で頭がおかしくなりそうだった
今この瞬間は、間違いなく…先生は私だけの先生で…
(今なら…コレを…)
「…先生、その…お願いを、聞いてくれますか?」
“うん?いいよ、何をして欲しいの?”
頭の翼を片手で掴み、顔を隠す様に引き寄せる
「…その、コレを…」
“…あ、また?”
羽の中に紛れた白いとんがり、これは新しい羽根が角質に包まれているだけのもの
“いいよ、ちょっとじっとしててね”
先生が指先を使い、すりつぶす様にその角質をほぐす - 193二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 20:14:52
ペキッ…カリカリ……サラサラ…カリッ…
頭が熱い、音が響く、ドキドキする
近くて、息遣いが聞こえてきて、この翼の向こうには先生の顔があって…
頭がグチャグチャになる、自分で、決めて、お願いしたけど、これは…本当に…
(…断られたら、どうしよう)
“できたよ、スズミ”
「…ありがとうございます、先生」
顔はまだ、見たくない
私は目も合わせずに、ただ息を整えて、覚悟を決めて…
“あ、あれ、何、ハサミ?”
「その…切ってください、羽」
“…え?” - 194二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 20:21:04
今、ほぐしてもらった羽を切ってもらう
その為に、わざわざ一つだけ自分で処理せずにここまで来た
先生にハサミを握らせる
“い、いや、そんなことできないよ!だって痛いでしょ…?”
「…少しだけ」
“ならやっぱり…”
「…お願いします、どうしても、して欲しいんです」
“……うーん…”
表情は見えなくても、考え込んでいる様子が伝わってくる
きっとこうなるとは知っていた、だけど…
「お願い、します」
“……わかった、そこまで言われたら仕方ない”
チョキッ…
金属の擦れる音と、鋭い痛み
漸く私は自分の翼から手を離し、先生と顔をあわせた
切り取った羽を見つめる先生は、困ったように頭をかいて、笑ってくれた
“もらっていい、って事なんだよね?”
「…はい」
先生が削り出し、切り取った私の分身を、先生が持っていてくれる
それだけで安心できる気がして…
“…もうしないからね?”
「は、はい…この痛みは、間違えてしまった私への罰なので…」
“…参ったな、そんなつもりなかったんだけど”
…ただの方便だけど、先生は本当に困った様子だった
少し困らせてしまったことに罪悪感を覚えたけど
それがどうして、心地よくて…安心した
まるで、先生のより深いところに私がいるみたいだったから - 195二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 20:24:28
SSとしてはこれで一区切り、終わりにしようと思います
消化不良の終わり方ではありますが、長らくお付き合いいただきありがとうございました
…IF END?いやー、何を言ってるかわかりませんね
ちょっと全編生徒視点のSSで疲れたので休養をとります
まあ、別に他意はないのですが、タイトルを少しだけ変えて続きは書きますので、もしその時があればお付き合い願います
それでは重ねてになりますが、お付き合いありがとうございました - 196二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 20:26:03
お疲れ様でした、とても良かったです
スズミ...いいよね... - 197二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 20:27:11
先生が自分で削った羽を切るのはかなり閲覧注意な概念だった
つまりこれはそう言うことの暗喩では? - 198二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 20:33:09
俺タイトルわかるよ
スズミに監禁されたい先生…だろ? - 199二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 20:34:12
ハーメルンでもお待ちしております
- 200二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 20:37:52
200ならスズミは監禁される