- 1文字書き いちか24/11/03(日) 10:00:11
元スレ
【閲覧注意】ここだけアスラン(♀)、ただし|あにまん掲示板bbs.animanch.comこのスレはこちらのアスラン♀のいるハーレム世界線の世界線を引き継いだ三次創作で、元スレでSSを書き足りなかったスレ主がまったり投下していくものとなります。
わちゃわちゃきゃっきゃしたりイチャイチャしたり時々シリアスしたり、急に湿度ジットリになったり激重になったりします。
- 2文字書き いちか24/11/03(日) 10:01:11
ハーレムは元から女の子のアスランに加えてラクス、フレイ、カガリによるキラの精神安定を確保する完璧な布陣(何やらそれ大丈夫なのかという子も居ますがスルーの方向でお願いします)
タイトルにあるようにアスランがエピソードの中心になりがち、スレ主の趣味と独断でキラアス♀描写多め、他は余り期待し過ぎないように願います。
なお、元スレ主≭スレ主ですご注意ください。 - 3文字書き いちか24/11/03(日) 10:02:02
という事で、元スレでSS書いてた自分が自己満の為に自らスレ立てました。
(今回、元スレで会話のみのSSでは状況描写が不十分として一部に地の文を追加しております)
どうぞスレ主が気の済むまでの間、この世界線に今しばらくお付き合い下さい。
何卒宜しくお願いします。 - 4文字書き いちか24/11/03(日) 10:03:10
また、感想的なコメントなどは随時歓迎。こんなの見たい的なシチュ等もゆるく募集しております。
勿論総てにお応えは出来かねますので、その辺りは寛容の精神でお願いしますね。
なお、スレ主のモチベ維持の為、これ好き!と思ったらハートだけは是非遠慮なく押してって下さい(切実) - 5文字書き いちか24/11/03(日) 10:05:56
登場人物(元スレエピローグ時点での状態+スレ主設定)
キラ・ヤマト
このハーレムの主。
夜のコーディネイターレベルは1D100=75(1ほど一般男性寄り100ほど人間の皮を被った人外)
戦後精神を病んで以降、中々けしからん状況になっている。
並列で4人の女の子それぞれに対しかなりグラヴィティな恋愛感情を向けていて、恐らく独占欲は強め
のんびりほわほわしているように見えて愛情だけは超重い旦那様(やっぱり4分割なんて出来なかったんや…だからたぶん4倍…)。
何だかんだで気付いたら完成していたラクス作のハーレムをすっかり受け入れている模様。 - 6文字書き いちか24/11/03(日) 10:06:41
ラクス・クライン
誰が呼んだか魔王様。正妻の座だけは譲れない。
戦後病んだキラの為にハーレムを作るべく彼が大事にしている女の子たちを集めた。
フレイとは軍師と参謀のような関係で何かと息がぴったり揃いがち。
アスランを妹のように思っており、若干シスコンの気配があったりなかったり…? - 7文字書き いちか24/11/03(日) 10:07:32
フレイ・アルスター
本編と違い死を免れた少女。嫁その2。
キラとはキッパリと決別し、親戚の伝手を頼りに地元へ帰ろうとしていたところを引き入れられる。
どういう訳だかラクスとはいいコンビで、馬が合うのかいつも二人で何かを画策 ( ) している事が多い。
天然やボケ多いせいか、いつもツッコミに回りがち。
キツめの口調の割に何かと絆され易く、気付けばついつい誰かの世話を焼いている。 - 8文字書き いちか24/11/03(日) 10:08:08
カガリ・ユラ・アスハ
言わずと知れたキラの双子の片割れ。嫁その3。
現オーブ代表にしてハーレムのインモラル係数を一人で計測不能の限界値まで押し上げる張本人。
唯一、隠れ家に住み着かず通い妻をしているので不在な事も多い。
一応の常識枠、何かと暴走しがちなラクスとフレイに頭を悩ませている - 9文字書き いちか24/11/03(日) 10:09:13
アスラン・ザラ
キラの幼馴染で元ザフト。嫁その4。
戦後、放って置いたら死にそう感を漂わせていた事もあって、最終的にラクスによってハーレムへと引き込まれた。
戦いを知らない頃のキラを唯一知る存在であり最大の理解者で、支えるべき彼に依存している重い女でもある。
諸事象から自身に無頓着で女の子らしい服装などを拒絶していた(徐々に緩和中ではある)。
普段の口調からは想像しづらいが、中身はかなりの照れ屋で純情。
尚、未だに女同士の下世話な話には付いていけない事が多い。 - 10文字書き いちか24/11/03(日) 10:36:14
なお、スレ画はスレ主が描きました(やっぱり目立たなかった)
一応これが初スレ立てなので、どうぞお手柔らかにお願いします - 11二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 10:44:44
お待ちしておりました!
スレ画も素晴らしいです
また続きを楽しみにさせていただきます - 12文字書き いちか24/11/03(日) 11:45:14
「ん、……はぁ」
堪え切れずに吐息を漏らすと焦らすように指先の動きが止まる。
彼が何を狙っているのかなんて、言われるまでもなく見え透いていた。
喉元までせり上がって来ている身体の欲求のままを口にすればいいだけ、それだけなのにどうしても言葉にするのが躊躇われて、私はそのまま枕に顔を押し付けてそれを遣り過ごす。
「ねぇ、やめちゃっていいの?」
解っている癖に一々訊くな。
耳朶を打つその声に、僅かに苛立つが正直それどころではない状態だった。
中途半端な刺激に身体の奥がずっと燻っているし、段々と考えが回らなくなって来ていたからだ。
それでもどうにか睨むと、ごめんごめん、彼はそう言いながら今度は……。 - 13文字書き いちか24/11/03(日) 12:00:11
「調子に乗るな、莫迦!」
散々しつこく焦らされた挙句、いつもだったら恥ずかしくて言えないようなことまで言わされて、気付けば思考が溶け落ちて頭の中が真っ白になるという言葉すら生ぬるいほど、目茶苦茶になるまで好き放題にされていた。
「そんなに怒んないでよ」
浴びせた剣幕にキラがおずおずとそう返す。
こっちは冷静になって来た途端、顔から火を噴くほどの羞恥に襲われているというのに、こいつと来たら…。
「ほら、おねだりされて頑張らない訳にはいかないし…」
「させたのはお前だろうが!」
虫も殺せないようなのほほんとした顔をして中身はとんだケダモノなのだと、初めての時から何度も思い知らされているとは言え、本当に……。
「だって、いつも声我慢しているし、偶にはちょっと意地悪してもいいかなって…」
……いい加減、殴っていいだろうか。
少なくとも、一発くらいは許されていいはずだ。
抱き締められたままそんな事を思う。
そもそも彼には私以外に3人も愛している相手がいて、それぞれと私と同じように身体の関係もあって……。
ただこんな男と知りながら身を委ねている自分も、やはり人の事を言えた義理ではないのだろうが。
……あぁ、本当に莫迦だ。 - 14文字書き いちか24/11/03(日) 12:18:59
まずはかるーいジャブをと言いながら、途中省略なかったら完全に18禁になるヤツをプロローグ代わりに…
この二人は幼馴染ゆえの気心の知れた基本ラブコメベースのノリではあるので、イチャついてても割とオチが付いたりが多いです
なお、残念ながらこの手のシーンは余りないはずなので、そこまでご期待に沿えないかもですがね
この後の投下ペースですが、ネタストックが尽きるまでは5~6時間置きに1レス分くらいずつになります
是非、反応など宜しくお願いします - 15二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 14:59:45
わーい!楽しみ~!
わちゃわちゃきゃっきゃもイチャイチャも時々シリアスも、急に湿度ジットリも激重も、(・∀・)ニヤニヤしながらのんびり楽しませていただきます! - 16二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 15:44:56
字書きさんのSS好きなので楽しみ!!
キラアス♀好きなのでありがたい… - 17文字書き いちか24/11/03(日) 18:00:11
洗い替えのシーツを持ってキラの部屋へ行ったら、そのキラがカガリに膝枕をされて昼寝しているところに出くわしてしまった。
「…えっと…すまない。取り込み中だったか」
思わずそんな言葉が出てしまう。
「いや、これのどの辺りが取り込み中なのかが解らないが…。取り敢えずそれはそこの引き出しにでも入れればいいんじゃないか?」
「あぁ、…わかった」
彼女はおよそハーレムなどというものには似つかわしくないタイプで、まして相手は血の繋がった双子の片割れという、私の目から見ても何をどう間違えたのかよく解らない事になっているにも拘わらず、当たり前のようにこの場にいる。
「…カガリは……」
「なんだアスラン?」
「…カガリはどうしてこんな関係受け入れたんだ?」
「まぁ、普通はそう思うよなぁ…」
どこか自嘲を含んだ笑みを浮かべて彼女は言い、キラの髪を愛おしそうに撫でた。
「そうだな、最後に入って来たアスランは知らないからちゃんと説明しないとだよな」
少しの間左手の指輪に視線を落とし、こちらを見る。
「でもまぁ、今はキラが寝ていることだし、それはまたで構わないか?」
「…あぁ、それは構わない。カガリの都合で」
不躾な事を訊いてしまった、とその時は思った。
「…邪魔をした。そうだ、今晩はこのまま居るんだろう?」
「その予定だ。行政府から急な呼び出しでもない限りは、だが」
「…それならラクスたちにもそう伝えておく。夕食前には呼びに来るから…」
「有難う、そうしてくれると助かる」
そうして私は眠っているキラを起こさないよう、二人の邪魔をしないように部屋を出た。
今更やきもちなどを妬いていた訳ではないが、何かが引っ掛かる…そんなカガリとの遣り取りだった。 - 18文字書き いちか24/11/03(日) 18:16:21
カガリとアスランが一緒に居る場面を書いてると一番困ること、それは言葉遣いがよく似ている、という事に他ならないです
カガリのそれが身分の高さから来る教育の結果から身に付いたようなものであるのに対し、アスランの方は無意識から来る過去の自身の否定から来るものという独自の設定があるのですが、結果何だかんだで字面だけで見ると似たような感じになってしまっているのですよね…
こればかりは仕方がないんですが - 19二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 20:07:07
書き分け大変ですよなこの場合
だがしかしめっちゃ拝読してます!
これはもしやカガリのきょうだいとしての安心感とアスランの昔から一緒にいる家族に似た安心感は似て非なるものなのにも関わらずそれでもアスランが無自覚で気にしてるかもしれない?
それとも最後に入ってきたが為にあまり事情を知らないことへの複雑さかな?
どんな理由にしろちょっとずつ慣れていくのであろうアスラン可愛い - 20二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 02:16:48
- 21文字書き いちか24/11/04(月) 02:28:05
私たちの普段の暮らしと言えば、持ち回りで誰かが常にキラの傍に付いていること、それを除けば周囲に何かしらの違和感を与えるほどのものではないだろうと思っている。
とは言え彼が回復して来た事もあって、今ではそれも少し緩められているのだが。
「…悪い、鏡はあまりこちらに向けないでくれると…」
視界に入った手鏡に、つい反射的に身構えてしまう。
「あぁこれ…ごめんなさい。出来るだけ見えないようにするわ」
慣れた手つきで私の髪を梳きながらフレイがそう言い、何気ない動作でそれを隠した。
「それにしても…結構伸びたわね。これ、このまま伸ばすつもりなの?」
肩に付くくらいまで伸びた私の髪を梳く手を止める事もなく彼女は問う。
「…よく、わからない。ただ、また伸ばしてもいいんじゃないか…そんな風に思っただけだったからな」
「そう…。でも悪い傾向じゃないんじゃない?来たばかりの頃、初めてあんたが無心で雑に髪に鋏を入れている光景を見た時にはかなり驚いたものだけど」
「…あの時は……」
「私ね、物心付いた頃には母は居なかったの。…病死だったって聞いてる」
「…………」
「小さい頃は寂しかったけど、顔もよく覚えていないくらいだったから…だからあんたの気持ちは想像も出来ないし、同情もおこがましいだろうからしないでおくわ」
彼女は背中側に座っているので、私からはその表情を窺い知る事は出来ない。
…ただ、その手は優しく私の髪を梳き続けていた。
かつて私の母がそうしてくれたように。
「そうね、このまま伸ばすなら髪留めくらいはあってもいいかもしれないわ」
いい事を思い付いたとばかりに、フレイはそう言って話を続ける。
「近い内に買い物に行きましょう?勿論皆で。また誰かさんが暇そうに後ろに突っ立ってそうだけど」
くすくすと笑い、そこでようやく梳く手を止めてサイドテーブルにブラシを置くと、そっと肩を叩かれた。
「さぁ出来たわ。濡れ髪のまま寝るのはもうやめなさいよね、癖が中々取れないのよ」
「…すまない」
「まったく、本当に済まないって思っているのかしらね?」
彼女はそう言って溜息混じりに苦笑したのだった。 - 22文字書き いちか24/11/04(月) 03:01:21
仮眠入れていたら少し予定より投下が遅くなりました
ここのアスランは血のバレンタイン以降、鏡越しの母親の記憶や自身の容貌が母似という事もあって鏡に映り込む自分を見るのが酷く苦手です
一応見られない程ではないのですが、精神的に負担なのか敢えて自ら見ようとはしない程度には避けています
また女の子らしい服装や髪型への忌避も、これらが母親との思い出に直結するところから来ています
そしてそれらの影響から無意識に男性のように振舞おうとするようになり、結果として原作寄りの言葉遣いや挙動へと繋がってます
これらは彼女が自らを癒す場がなかった為に起きたある種の悲劇なのではありますが、幸いな事に受け止めてくれる相手が現れて周囲の状況が動きだしましたからね…これからそれは少しずつ緩和していく事でしょう
カガリはこの部分の整合性がこの世界線の設定として一番難儀しているところではあります
バグかと思うほどに元の設定からの捻じ曲げレベルが半端ないですからね…
- 23文字書き いちか24/11/04(月) 10:05:37
少し話は遡る。
ハロウィンの前日、朝から私たちはいつになく忙しかった。
「ねぇ、そっち小麦粉足りてる?」
「材料は予定よりは多めに用意してありますので、それはたぶん大丈夫じゃないかと思いますわ」
「なぁ、取り敢えず混ざればいいって渡されたんだが、これで大丈夫か?」
「問題ありませんわ。今回作るものは凝ったものは殆どありませんし、大体が混ぜて固める、混ぜて焼く、それでどうにかなるものばかりですので」
「…市販の菓子を買って済まそうとは思わなかった辺りがラクスだな」
「そんなの味気ないじゃありませんの」
「…それもそうか」
この日は珍しく昼間からカガリが居て、菓子作りに参加していた。
まともに作ったことすらないので流石に難しい作業はさせられない、という前提ではあったけれど。
「…こっちもビスケットの生地、混ざったから型抜き頼んでいいか?」
「何か手慣れてるわね。もう少し難しいの頼んじゃっていいかしら」
「…予定では、もう殆どが溶かして固めるようなものばかりだったんじゃ…」
「孤児院で配るものは、ね。ねぇあんたタルト生地作った事ある?」
「…一応、何度かは…」
「なら大丈夫そうね、これ任せたわ」
「…………」
それだけ言うとこちらにタルト台の生地を押し付けて、彼女は別の作業をし始めてしまった。
勢いに押されて面倒を押し付けられたような気もしなくもなかったが。
「カガリさん、そちら少し手が空きまして?」
「次は何だ?普段、こういった物を作る機会がなくてよく解らないからな。難しいところばかり任せてしまっているようで申し訳ないが」
「こちらに茹で上がったかぼちゃがありますの。これを潰して形がなくなって来たら、こちらのお砂糖と生クリーム、それからシナモンパウダーを入れて混ぜて下さいませ」
「これは何になるんだ?」
「明日のお茶のお供ですわ」
…あぁなるほど、そういうことか。
タルト生地を纏めながら、耳に入って来た二人の会話から作ろうとしているものを察した。
子供たちが優先だからとはいえ、雰囲気くらいはというところか…。 - 24文字書き いちか24/11/04(月) 10:16:01
女の子たちがお菓子を作っている光景はきっと可愛い
勿論、異論は認めますが
アスランはこの世界線でも割と何でも出来るしその為の努力も欠かさないタイプだとは思います
女の子らしい事は避けてはいますが、自分だけ遣らないという訳にもいきませんから必要ならちゃんと遣りますし
こちらは元スレでハロウィンの話を書いていた時、お菓子の仕込み遣っているところも書きたいなと思っていたのですが、スレ残量から考えてお蔵入りしていたもの、を膨らませた前半部分になります
後半部分は後ほど投下しますね - 25二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 13:12:27
映画でもキラのデスクにお菓子を使っているラクスとカガリの写真ありましたもんね
女の子達のお菓子作りは可愛いです。
お菓子の方がご飯系より分量とかをきっちり計らないといけなかったりするので、細かいのが得意そうなアスランには合ってそうですよね
あとエプロンも4人それぞれ違ったやつをつけてそう - 26二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 16:30:39
「こちらで作業、ほぼ完遂ですわ」
ちょっとした店が開けるのではと思うほどの量の手作り菓子が並んだテーブルに最後の一種類を置いて、ラクスが遣りましたわー、と達成感を込めて言う。
「まだ、これを配り易く小分けにする作業が残っているけどね」
「結構作ったな。混ぜるばっかりだったが、こういうのは案外楽しいものなんだな」
フレイの様子は、滅多にしないような作業に参加した事が思いの外楽しかったらしいカガリとは対照的だ。
ただ、彼女の言うように、この後の作業を思うと何とも言えない気分なのは確かだった。
そんな中、私はふとある事に気が付いてこの企画を主導していたラクスの方に目を向ける。
「…ラクス、これ余りは出るのか?」
「どうかしましたの?」
「なんだ、少し食べたくなったか?」
カガリがからかうように混ぜっ返して来たが、言いたい事はそれではない。
「…そうじゃない。余るなら少し分けておいた方がいいと思ったんだ」
「どういう事?」
「あそこで私たちの事、暇そうにボケッと見ているのがいるだろう?」
「そう言えば今日は殆ど構ってあげられませんでしたわ」
「いつも誰かに張り付かれてるから、偶にはいいんじゃないかしらね」
また少し話しが脱線しかけているが、構わずに幼馴染でもある彼のかつての所業を思い出しながら口を開く。
「…勿論甘党なのは皆も知ってるだろうが、昔からこういうものを作ってるとよくせびって来て大変だったんだ」
気付けば少し溜め息混じりになってしまったが。
「でも今でもそういう子供っぽいことするかしらね?」
「…騙されたと思って少しだけでいいから取り分けておいてくれ。あいつのことだから間違いなく後で訊いて来る」
あいつも今回の趣旨は理解しているだろうから、そんなに欲しがりはしないだろうが…一応念の為だと念を押す。
「何やら矢鱈と実感が篭ってますわ…」
「…まぁ伊達に8年以上一緒にいた訳じゃないからな」 - 27二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 16:50:48
予告していた後半部分です
これでキレイに元スレの孤児院帰りのお茶会へと話が繋がる訳ですね
こんな感じできゃっきゃウフフとお菓子作りをしている嫁たちの様子を眺めていたキラですが、可愛い光景4人分とか…
中々に暇なように見えてそれどころじゃなかったんじゃないでしょうかね…見るとこ多くて
お菓子作りは化学実験に例えられることもあって、少しの差で違う物が出来上がってしまう繊細さがありますからね
料理は…家庭料理として考えるならその誤差などは許容されるので気が楽でいいんですが
各自自分の好きなデザインのエプロンを着けているのは良いですね
只でさえ華のある光景が更に可愛らしく見えて来そうです
- 28文字書き いちか24/11/04(月) 16:59:38
あぁ遣ってしまった…
名前消したまま投下してしまいました
まぁ、たぶん間違われはしないでしょうが
このうっかりさんめ、くらいには思っておいて下さい
素が本当に粗忽者なので、常日頃ミスがない事の方が少ないのですよ(遠い目) - 29二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 20:57:48
良き良き。
コペルニクスにいたときは、レノアさんやカリダさんと一緒にお菓子作りのお手伝いとかしてたんだろうな。 - 30文字書き いちか24/11/04(月) 22:00:30
「ねぇ、あの子まだ起きて来てないの?というか、確か昨夜は添い寝当番だったんじゃ……」
「それなら十中八九キラのお部屋でしょう」
「来たばかりの頃はこんな事なかったのに…。やっと本性出して来た、ってところかしらね」
「朝に弱いというより、単に寝付いたら中々起きない性質というのが一癖あるというか。普段しっかりしてるだけに数少ない欠点というべきなんでしょうけれど」
「どっちにしろ、そろそろ起きて貰わないと困るわ。どうせこれ、キラの方はとっくに起きていて可愛い寝顔とやらを堪能してるんでしょう?」
「だと思いますわ…。さもなければ一緒に惰眠を貪っているかのどちらかです」
「それにしても世の幼馴染の距離感て、皆あんなものなのかしら」
「わたくしにはそういう方は居なかったので、流石にわかりかねますわね」
「あの二人が一緒にいるところ、本当踏み込みづらいのなんのって…」
「お世話されているのはキラの方なのに、何故かアスランの方が必死にしがみ付いているようなそんな感じがして、なんだか引き離しづらいのはわたくしも否定しませんけれど」
「あぁもう、仕方ないから起こして来るわ。二人には悪いけど」
「朝食の準備はとっくに出来てしまいましたものね…」 - 31文字書き いちか24/11/04(月) 22:34:15
ある朝の光景…
ラクスとフレイがセットで居ると、どうも何かを計画してそうで困ります
仲が良さそうで何よりなのですが…
ただ、こちらはこの後の状況の為の遣り取りでしかありませんけれど
ええ、ある意味この先の部分の方がメインですのでね
ところでこの世界線のキラですが、並列で4人の女の子全員に同程度の重たい恋愛感情を向けているという、「好きなんだからしょうがない」を地で行くような、ハーレムものじゃなければ許されないような誠実なのか不誠実なのか解らないヤツになっております
彼が明確に次の恋へと移行する為に恋に終止符を打てていないのが主な原因なのだとは思いますが、そう遣って一つずつ捨てる事なく全部抱えたままだったのを汲んだラクスが総て叶えるべく全員集めて来てしまったのがこのハーレムという事になるのでしょう
一応、少なくとも幼馴染であるアスラン以外とはほぼ本編通りの恋愛遍歴にはなっています
元スレではアスランが初恋相手と言っていましたが、それを明確に自覚したのはコペルニクスを離れた直後くらいになり、それまではずっと姉のように思っていたようです(それでも余り仲の良くない近所の子より仲の良い幼馴染の方がいいと思うくらいには好きではありましたが) - 32文字書き いちか24/11/05(火) 04:17:37
「………ん、今、なん…じ?」
心地良いまどろみから目が覚めると、もう既に朝だった。
寝惚けた頭でどうにかそう呟いて時計を確認しようとしたところに、屈託のない笑みを浮かべた彼が私の顔を覗き込んで来る。
「おはようアスラン、よく寝てたね。…えっと、もうそろそろ8時半近いかな」
本来だったらそこは挨拶で返すものなのだろうが、のんびりと放たれたその言葉に少し朦朧としていた頭が一瞬で現実に引き戻された。
…いま、なんていった?
「…っ!?」
慌てて体を起こすと、緊張感ゼロそのものである幼馴染で現在は事実上の夫(と言っていいのだろうか)でもあるキラが、どうかしたのかとでも言いたげな顔をしてこちらを見る。
「あれ、もしかして寝過ごしてた?」
「お、お前、起きてたのにどうして…っ」
とにかく静養をとなっているキラはともかく、私自身は朝のルーティンである朝食の用意などの為に起きてラクスやフレイと動き回って、そろそろ彼を起こしに行こうか…そんな時間なのである。
「よく寝てたし、寝顔が無防備で可愛かったし、しばらくこのままでいいかなって」
「…ばっ、ふざけた話はいいから、お前もさっさと起きて着替えろ」
照れや躊躇すら見せずにっこりと微笑まれ、そんな不用意な言葉に顔が熱くなって来て私は思わず手近にあった枕を投げつけた。
「君の寝顔が可愛いのは事実なんだけどなぁ…」
あぁもう、どうしてこいつは朝から心臓に悪い事しか言わないのか…。
私からの感情が幼馴染からの親愛の情ではなく恋愛感情から来るものだと理解してからというもの、こういう不意打ちを当たり前のように何度も繰り返して来るようになっていて、ある意味気が休まる間がない。
「だからそういうのは…っ。あぁもう、部屋戻って着替えて…」
…取り敢えず、着替えて彼女たちと合流しなければ。
そんな事を思ってベッドから抜け出した。 - 33文字書き いちか24/11/05(火) 04:34:28
そして、こちらがお寝坊している当人側の視点(前半)です
残りは後ほどで
幼馴染故の距離感と気安さがある為、朝の光景すらこの通り
うーん、どつき漫才かな…
さて一体甘みはどこでしょうかねぇ
キラの方からはそういう空気出してるんですが受け取る側がこんな調子ですからまぁしょうがないですね…
逆に自覚してしまったが故の挙動というヤツですし
別にツンデレてる訳でもないのですが - 34文字書き いちか24/11/05(火) 10:02:56
幸いと言うべきか、昨晩は本当に添い寝だけで何事もなく朝を迎えられたので、着替えを済ませるだけで身支度はほぼ終わる。
フレイ辺りには、また髪を整えていないだの言われそうだが、それどころではないのだから仕方がない。
「だったら僕のこのシャツ着てけばいいじゃないか、身長同じくらいなんだし着られるんじゃないの?あと、このズボンとか…」
「…いや、シャツだけならともかく、絶対腿か腰で引っ掛かるからな、それ」
「え、そう?」
身長だけならともかく体型差を考慮に1ミリも含めていない発言に、軽い眩暈すら覚える。
そう、身長だけは本当に同じくらいだからな…。
「だいたい細過ぎるんだよ、お前が…」
「そんな事ないってば」
余裕もないのに着替えを巡ってそんな漫才のような遣り取りをしていると、不意に部屋のドアが開いた。
「お取り込み中、失礼するわ。話し声はするしノックしても返事がなかったから勝手に入って来たわよ」
「っ、…悪い、すぐ行くから」
全然お取り込みでも何でもないのだが、そんなツッコミすら入れる余裕もなく慌てて踵を返そうとしたところを制するように彼女が告げる。
「準備なんてとっくに終わったわよ…。取り敢えずあんたは、最初の頃の緊張感はもう少し持ってた方がいいわ」
「…すまない」
軽い呆れを含んだ声音でフレイに言われ、私としてはただ恐縮するしかない。
そんな横で、キラは華やかな美貌の彼女へマイペースそのものといった様子で暢気に挨拶をしている。
「おはよーフレイ、もしかして起こしに来てくれたの?」
「キラおはよう。…ホント仲が良いのは構わないけど、朝から何やってんのよあんたたち…」
何をと言われても困る。
まぁ敢えて言うのであれば、子供時代から遣っていた他愛のないじゃれ合いの延長ではないかとは思うが。
…ただ、最近は本当に何かと気が緩んでいるのは確かで、それだけはどうにかしないといけないなと反省するしかない。 - 35文字書き いちか24/11/05(火) 10:21:22
後半部分です
まだ朝と呼べる時間帯に朝のお話を出せたので、ある意味満足
今後も一緒に過ごすなら緊張感がない方がいいのですが、そのせいで寝坊するのであれば対策は今後必要になって来そうです
だからと言ってキラの部屋にまで目覚まし時計は置けないでしょうけど
個人的に寝汚いのイメージは、一度寝たら滅多なことでは起きない、という感じなので低血圧なタイプと違って起きてしまいさえすれば再起動は早いだろうという感覚で書いていますね
正直それこそ昔あった寝起きバズーカみたいなドッキリもののような事にならなければぐっすり寝てそうで…、目覚ましに効果あるのかな?